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ロシア海軍の最新鋭兵器輸送船アカデミック・コワリョーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した

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『タス通信』より
2016年9月30日2時7分配信
【海軍の最新輸送船「アカデミック・コワリョーフ」はカムチャツカへの艦隊間移動を行なった】
モスクワ、9月30日/タス通信

海軍の最新海上兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」は、北方艦隊から太平洋艦隊カムチャツカの常時駐留場所までの艦隊間移動を行なった。
タス通信は、ロシア連邦国防省下の海軍情報・マスコミュニケーション部の代表イーゴリ・ディガロ1等海佐より伝えられた。

「海軍の支援部隊及び補助艦隊更新プログラム実行の枠組みにおいて、最新海上兵器輸送船プロジェクト20180TVアカデミック・コワリョーフは、北方艦隊から太平洋艦隊への艦隊間移動を行ない、常時駐留場所である閉鎖行政地域ヴィリュチンスク(カムチャツカ)へ到着しました」
ディガロ
は話した。

海上兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」は、太平洋艦隊の部隊の計画戦闘訓練の支援のために意図されている。
船は強化された耐氷クラス(Arc-5)を有しており、全長100メートル以上、排水量6000トン以上、乗組員は約60名。
船は海上配置ヘリコプターの受け入れが可能である。
更に、海上兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」には船舶自動ポジショニングシステムが装備されている。
それは、海上の波、風、海流の下で予定地点の保持を可能にする。
船には強力な90トンのクレーン及び転倒装置が装備されており、貨物吊り上げ作業の広範囲の任務の遂行を保障する。

[「アカデミック・コワリョーフ」]
海上兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」
プロジェクト20180TVとして『ズヴェズドーチカ』社で建造され、サンクトペテルブルク中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された。
2014年に船は造船台を出渠、進水した。
海上兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」の艤装は浮上状態で続けられた。
2015年3月~9月、造船所『ズヴェズドーチカ』は、同船の乗組員と契約相手組織の専門技術者と兵器輸送の係留試験プログラムを遂行し、船の工場航行試験開始の準備を行なった。

2015年10月、海上兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」は初めて出航した。
2015年12月、同船の乗組員と企業チームの試験実施チームは、工場航行試験プログラムを実施し、その後、海上兵器輸送船は国家受領試験を実施した。
2016年夏、船は北方艦隊から太平洋艦隊への艦隊間移動の為の全ての複合準備活動へ取り組んだ。

海上兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」は、セヴェロドヴィンスクの造船所・艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』で建造されたプロジェクト20180の第2の支援船である。
プロジェクト20180のベースとなる救助曳船「ズヴェズドーチカ」と命名され、2010年に海軍へ引き渡され、現在は北方艦隊で勤務に就いている。
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現在、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』は、ロシア連邦国防省の発注下で更に2隻の支援船~プロジェクト20183救助曳船「アカデミック・アレクサンドロフ」プロジェクト20181海上兵器輸送船「アカデミック・マケ―エフ」を建造している。



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プロジェクト20180TV海洋兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」は、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」で2011年12月20日に起工されました。

2014年7月26日に造船台を出渠しました。


2015年10月から洋上試験を開始しました。

全ての試験は2015年12月1日までに完了しました。

2015年12月18日に受領-引渡証書へ署名され、合わせてロシア海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入されました。
[弾道ミサイル輸送船アカデミック・コワリョーフはロシア海軍へ就役した]


12月26日、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の新型兵器輸送船アカデミック・コワリョーフは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

「アカデミック・コワリョーフ」は、ロシア海軍新世代戦略原潜プロジェクト955「ボレイ」弾道ミサイル「ブラヴァー」を8基輸送出来ます。


2016年8月30日、「アカデミック・コワリョーフ」北方艦隊艦船部隊と共に北極圏へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊は北極圏遠征へ出発した]

9月11日にはノヴォシビルスク諸島へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊はノヴォシビルスク諸島へ到着した]

9月21日には、ノヴォシビルスク諸島まで来た太平洋艦隊砕氷船「イワン・スサ―ニン」北方艦隊艦船部隊の合同演習が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2016年9月21日15時14分配信
【北極圏で北方艦隊と太平洋艦隊の艦船支隊の合同戦術演習が実施された】

この「イワン・スサ―ニン」は、「アカデミック・コワリョーフ」を迎えに来たようです。
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その後、「アカデミック・コワリョーフ」北極圏を更に東へ進み(おそらくは「イワン・スサ―ニン」が同行して)、9月30日にカムチャツカ原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
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その4日前の9月26日には、弾道ミサイル「ブラヴァー」を装備する最新の戦略原潜「ウラジーミル・モノマーフ」ヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]
これで太平洋艦隊には「ブラヴァー」搭載戦略原潜が2隻配備されることになりました。
(「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」)

現在、太平洋艦隊には海上兵器輸送船(弾道ミサイル輸送船)「ダウガヴァ」が在籍していますが、同船は旧世代の戦略原潜プロジェクト667BDR(デルタIII級)弾道ミサイル輸送が主任務です。
[ミサイル給兵艦「ダウガヴァ」]
[ミサイル給兵艦「ダウガヴァ」近影(2013年1月末)]

太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクは、いわば「陸の孤島」であり、基地への補給・輸送手段は海路と空路しか有りません。

そして、ヴィリュチンスクに駐留する戦略原潜用の弾道ミサイルについては、沿海地方から船で運ぶしかありません。
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そこで、新世代戦略原潜太平洋艦隊配備に伴い、新世代戦略原潜用の弾道ミサイルを輸送する太平洋艦隊へ配備されることになりました。


プロジェクト20180支援船(救助曳船/海洋兵器輸送船)シリーズは4隻が起工され、2隻がロシア海軍へ就役しています。

救助曳船「ズヴェズドーチカ」(プロジェクト20180):2004年9月3日起工/2007年12月20日進水/2010年7月24日就役
北方艦隊へ配備

海洋兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」(プロジェクト20180TV):2011年12月20日起工/2014年7月28日進水/2015年12月18日就役
太平洋艦隊へ配備

救助曳船「アカデミック・アレクサンドロフ」(プロジェクト20183):2012年12月20日起工

海洋兵器輸送船「アカデミック・マケ―エフ」(プロジェクト20183TV):2015年7月23日起工
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ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはギリシャのケルキラ(コルフ島)を訪問した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2016年9月28日13時23分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」はギリシャのコルフ島へ到着した】

黒海艦隊の最新フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、ギリシャコルフ島ケルキラ港へ業務寄港の為に到着した。

ギリシャで同艦の乗組員は、第15回年次フォーラム『イオニア諸島のロシア週間』の行事へ初めて参加する。
フォーラムは、有名な提督フョードル・ウシャコーフの記念日の枠組みにおいて開催される。
1799年、ロシア人船員は、彼の指揮下で外国の侵略からコルフ島を解放した。

セヴァストーポリからケルキラへの移動を行なった「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、1798年から1800年のフョードル・ウシャコーフ提督指揮下の地中海遠征ルートを航行した。
島の解放の実現により、ギリシャで初めての民主主義国家~イオニア7島連合共和国が形成された。

業務寄港プログラムにより、ロシア人船員は、島の民間及び軍当局を表敬訪問し、聖スピリドン教会への礼拝、ギリシャ初代大統領イオアニス・カポディストリアスの記念碑への献花式典へ参加し、神聖と正義の戦士フョードル・ウシャコーフの記念碑までのケルキラ市街を行進し、栄光の提督へ軍の栄誉を与える。

更に黒海艦隊将兵は、ヴィド島「彼等の父への信仰の為に死んだギリシア人とロシア人」の記念板へ献花する。

寄港中、ケルキラ市の住民の為、黒海艦隊の創作アーチストチームによるコンサートが計画されている。

コルフ島へのフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」の訪問は9月30日に完了する。



ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)プロジェクト11356Rの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2016年3月11日に就役しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]

7月13日には黒海で戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海で砲撃訓練を行なう]

8月下旬には「抜き打ち演習」へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊は抜き打ち演習へ参加する]


9月24日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は初めての地中海航海へと出発しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはギリシャへ向かった]

地中海へ出た「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、9月28日にギリシャケルキラ(コルフ)島を訪問しました。
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コルフ島は、歴史上ロシア海軍とは深く関わっており、1799年、ロシア海軍フョードル・ウシャコーフ提督は、コルフ島フランスから解放しています。
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これを記念して毎年9月下旬~10月初頭にロシア海軍の艦がコルフ島(ケルキラ)を訪れ、記念行事(イオニア諸島のロシア週間)が開催されています。
【「イオニア諸島のロシア週間」公式サイト】

昨年(2015年)には、黒海艦隊の最古参の警備艦「スメトリーヴイ」ギリシャを訪れ、『イオニア諸島のロシア週間』へ参加しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイはギリシャのパトラを訪問した]
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイはギリシャのケルキラ(コルフ島)を訪問した]

ロシア海軍北方艦隊の新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは弾道ミサイル"ブラヴァー"を2発同時に発射した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月27日22時14分配信
【原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」から発射されたミサイル「ブラヴァー」は成功裏に目標へ命中した】
モスクワ、9月27日-ロシア通信社ノーボスチ

白海水域の戦略用途水中巡洋艦「ユーリー・ドルゴルーキー」から発射された2基のミサイル「ブラヴァー」は、カムチャツカクラ射爆場の目標へ成功裏に命中した。
ロシア国防省の情報・マスコミュニケーション部は発表した。
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「本日・9月27日、戦略用途水中巡洋艦ユーリー・ドルゴルーキーは、白海水域からカムチャツカ半島のクラ射爆場へ2基の大陸間弾道ミサイル"ブラヴァー"の一斉発射試験を実施しました」
声明では、こう述べられた。

国防省によると、1基目のミサイル戦闘ブロック(弾頭)は、飛翔プログラムサイクルを完全に実行し、射爆場に設定された目標へ成功裏に命中した。
2基目のミサイルは飛翔プログラムの第1段階を実行した後に自爆処分された。

一斉発射は水中位置から実行された事を国防省は指摘した。



[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

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プロジェクト955「ボレイ」原子力戦略用途水中巡洋艦の1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

「ユーリー・ドルゴルーキー」は就役後もセヴェロドヴィンスクに居たのですが、9月3日夜にセヴェロドヴィンスクを出港し、ガジエヴォへ向かいました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは9月6日に駐留基地ガジエヴォへ到着する]

9月6日、ガジエヴォ基地へ到着しました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはガジエヴォ基地へ到着した]

そして12月5日、定期修理の為、セヴェロドヴィンスクへ戻ってきました。
[戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはセヴェロドヴィンスクで定期修理を行なう]

12月24日に修理を完了しました。
[戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはセヴェロドヴィンスクでの修理を終えた]

12月30日、ガジエヴォに到着しました。
[2隻のボレイ級戦略原潜はガジエヴォ基地に到着した]

その後の動向は公表されていませんが、2014年7月27日の「ロシア海軍の日」にはセヴェロモルスクで観艦式に参加しています。

8月20日には2週間ぶりにガジエヴォ基地へ戻りました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2週間ぶりに基地へ戻った]

10月下旬、セヴェロドヴィンスクへ入港し、「ブラヴァー」ミサイルを満載(16発)しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは弾道ミサイル「ブラヴァー」を満載する]

ミサイルを満載した後、10月24日にセヴェロドヴィンスクを出港し、10月26日にはセヴェロモルスクへ入港しました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2014年10月27日12時55分配信
【「ユーリー・ドルゴルーキー」はセヴェロモルスクに停泊した】

2014年10月29日にはバレンツ海からカムチャツカへ向けて弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはバレンツ海からの弾道ミサイル発射に成功した]

2015年10月15日には、2ヶ月以上に渡る北極圏航海~具体的には戦略核パトロールを終え、ガジエヴォ基地へ戻っています。

[ロシア海軍北方艦隊の新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2ヶ月以上に渡る北極圏航海を終えて帰港した]


「ユーリー・ドルゴルーキー」は、就役前にも何度か「ブラヴァー」を発射しています。
[「全力全開」ブラヴァー発射試験(2010~2011年)]

2011年12月23日には、「ブラヴァー」2発を一斉発射しました。
[潜水艦発射弾道ミサイル「ブラヴァー」は一斉発射試験に成功した]


2016年には、「ユーリー・ドルゴルーキー」か、同型艦「ウラジーミル・モノマーフ」から2発の「ブラヴァー」の発射が計画されていました。
[ロシア海軍は2016年にバレンツ海から潜水艦弾道ミサイル"ブラヴァー"2発を一斉発射する]

そして2016年9月27日、「ユーリー・ドルゴルーキー」は、白海からカムチャツカ半島へ向けて2発の「ブラヴァー」を発射しました。
同艦にとって、6回目の「ブラヴァー」発射でした。

ただ今回は、1基のミサイルは正常に飛翔し、弾頭はカムチャツカ半島の目標へ命中したのですが、もう1基のミサイルは、発射された当初は正常に飛翔していたものの、第1段ロケットを切り離した後に何らかの不具合が起こったらしく(第2段ロケットのエンジン点火に失敗?)、自爆処分されました。

これまでに「ユーリー・ドルゴルーキー」は、「ブラヴァー」発射を全て成功させていたのですが、今回は「部分的な成功」となりました。


現在までに潜水艦用弾道ミサイルR-30「ブラヴァー」の発射は24回実施され、この内の7回は完全な失敗に終わっています。

1回目:2004年9月23日-成功
2回目:2005年9月27日-成功
3回目:2005年12月21日-成功
4回目:2006年9月7日-失敗
5回目:2006年10月25日-失敗
6回目:2006年12月24日-失敗
7回目:2007年6月28日-成功
8回目:2008年9月18日-成功
9回目:2008年11月28日-成功
10回目:2008年12月23日-失敗
11回目:2009年7月15日-失敗
12回目:2009年12月9日-失敗
13回目:2010年10月7日-成功
14回目:2010年10月29日-成功
15回目:2011年6月28日-成功
16回目:2011年8月27日-成功
17回目:2011年10月28日-成功

18回目:2011年12月23日-成功
19回目:2013年9月6日-失敗
20回目:2014年9月10日-成功
21回目:2014年10月29日-成功
22回目:2014年11月28日-成功
23回目:2015年11月14日-成功
24回目:2016年9月27日-部分的に成功

ロシア海軍の重航空巡洋艦(空母)アドミラル・クズネツォフは2016年10月中旬にシリア沖へ向かう?

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2016年9月27日14時21分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」は10月中旬に地中海東部への遠距離航海へ向かう-情報筋】
サンクトペテルブルク、9月27日、インタファクス-AVN

北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、10月中旬にシリア沖への遠距離航海へ向かう事になるだろう。
火曜日、『インタファクス-AVN』は消息筋より伝えられた。

「航空打撃グループの遠距離航海への出発は、10月15日から20日の間に実行されます」
対談者は話した。

彼によると、航空母艦は月曜日(9月26日)に第35艦船修理工場(『統合造船業営団』に含まれている艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の支所)の水域を去り、バレンツ海へ出てキルディン島付近に居る。
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「現時点において、同艦は、航空団を含め、弾薬を完全に受け取っています」
情報提供者は指摘した。

今後数日の間に、同艦は物資(水、燃料、食料)を補充する為、セヴェロモルスクへ戻る事になるだろう。
それは、少なくとも10日間が必要になる。

航空母艦は8月12日から第35艦船修理工場に在り、1ヶ月以上に渡り、メンテナンス及び技術的準備状態回復の第2段階を実行した。

9月21日、ロシア国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、軍当局がシリア沖への航空母艦の派遣を計画していると発表した。

以前、「アドミラル・クズネツォフ」は数度に渡り地中海東部で任務を遂行した。

伝えられるところによれば、4~5ヶ月間に渡って続く航海で、航空母艦は、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」、救助曳船を伴う。

最近まで第35艦船修理工場(『統合造船業営団』の構成に含まれている艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の支所)でメンテナンス及び技術的準備状態の回復の第1段階が実施されていた航空母艦は、その後、北方艦隊海軍航空隊第279独立艦上戦闘機航空連隊及び最近に編成された第100独立艦上戦闘機航空連隊の艦上飛行士の訓練を支援した。

第279独立艦上戦闘機航空連隊の航空機は、サキ航空隊地上試験訓練複合体「ニートカ」での訓練を実施した後、7月初頭に航空母艦へ到着した。

現在、第100独立艦上戦闘機航空連隊の航空機は、同連隊の航空機の大部分がエイスク(クラスノダール地方)に建設されている新たな複合体ニートカに滞在している為、航空母艦の遠距離航海への参加及び飛行士の航空母艦での飛行訓練の完全なサイクルに関しては完全に明瞭では無い。

公式データによると、この複合体は今年末までに飛行訓練の為の技術的準備が整う。
一方、クリミア複合体ニートカは再び休止する。

公式データによると、サキ複合体ニートカでは、民間の試験飛行士、更には第100独立艦上戦闘機航空連隊の飛行士を含む計7名のMiG-29KR飛行士が飛行訓練を行なっていた。

第100独立艦上戦闘機航空連隊の軍備は、生産組合『ミグ』により開発された新たな戦闘機MiG-29KRとMiG-29KUBRであり、第279独立艦上戦闘機航空連隊の軍備は航空機Su-33Su-25UTGである。



[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

ニコラエフ(ウクライナ)黒海造船工場で1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に当時のソ連海軍へ就役した重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航され、以後、同艦隊で運用されています。

「アドミラル・クズネツォフ」は、これまでに7回の遠距離航海(北東大西洋へ2回、地中海へ5回)を実施しており、最近では、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

2016年前半はムルマンスク第35艦船修理工場でオーバーホール(技術的準備状態の回復)が行なわれ、6月下旬からバレンツ海で訓練を開始し、7月1日以降は艦載機の飛行訓練も行われています。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の発着艦訓練が始まった]

7月31日の「ロシア海軍の日」には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。
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「アドミラル・クズネツォフ」は、今年(2016年)秋に地中海東部への遠征が計画されており、現在、その為の準備が進められています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征の準備を行なっている]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2016年秋に新たな艦上戦闘機と共に地中海東部へ行く]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの地中海遠征は約4ヶ月間に渡る]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月20日よりも前に地中海へ向かうかもしれない]

地中海東部へ進出した「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア領内のISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加します。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月から2017年1月までISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加する]


「アドミラル・クズネツォフ」の為の新たな艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBR(註:インド海軍向けのMiG-29K/MiG-29KUBと区別する為、ロシア海軍向けの機体に対して非公式に用いられている呼称。R「ロシア」の頭文字)は2015年末までに契約分全機(24機)が納入され、2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは新型艦上機により近代化される]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

第100独立艦上戦闘機航空連隊は、2016年6月からはクリミア半島サキ飛行場へ進出し、艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行なっています。
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「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

2016年8月8日、第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KRが初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

この他、艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されます。
Ka-52Kの発着試験も既に行なわれています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

一方、「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33にも地上攻撃能力が付与されます。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]


艦載機の飛行訓練と試験を行なった「アドミラル・クズネツォフ」は、8月12日にムルマンスク第35艦船修理工場へ戻り、オーバーホール(技術的準備状態の回復)及び部分的な近代化改装作業の第2段階(MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用できるようにする為の改修)を実施しました。
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この作業は2016年9月末までの完了が予定されていました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフのオーバーホールは2016年9月末に完了する]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年9月末に新型艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の改修を終える]

その後(2016年10月上旬頃)、「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア沖へ向かう前に、バレンツ海「新たな艦載システム」~上記の新たな慣性航法システムなど~の動作点検を行ないます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはシリア沖へ向かう前に新型艦載システムの試験を行なう]

9月21日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、「アドミラル・クズネツォフ」地中海東部へ派遣する計画が有る事を初めて公式に認めました。
[ロシア国防省(ロシア海軍)は重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの地中海派遣を計画している]


そして今回、ロシア海軍の消息筋は、オーバーホールと改修を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は9月26日に第35艦船修理工場を去り、遠征の為の様々な準備を行なった後、10月15日~20日にシリア沖へ出発すると『インタファクス』へ伝えました。


今年10月以降の地中海遠征から戻った後、2017年から「アドミラル・クズネツォフ」の本格的な近代化改装が始まります。
同艦の近代化改装も、ムルマンスク第35艦船修理工場で実施される事になります。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年初頭から始まる]
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは2017年から近代化改装を開始する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍唯一の空母(重航空巡洋艦)アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスクで始まり、後にセヴェロドヴィンスクへ移される]

ASEAN諸国の国際演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュはウラジオストクへ帰港した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月26日21時44分配信
【太平洋艦隊の病院船は国際演習を終えてウラジオストクへ到着した】
ウラジオストク、9月26日-ロシア通信社ノーボスチ

太平洋艦隊病院船「イルティシュ」は、国際演習『ADMMプラス』の任務を成功裏に果たした後にウラジオストクへ到着した。
東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフは発表した。

彼は、病院船「イルティシュ」乗組員が、2016年9月1日から11日までタイ王国チョンブリ州及び南シナ海サイアム湾海域において実施された人道へ指向されるASEAN諸国の国際演習へ参加した事を想い起した。

「演習の活動段階において、ロシアの医療・看護チームは、仮想自然災害の後の被災者の援助へ関わりました。
海上病院イルティシュには重傷者を受け入れる為の病室が配置され、医療チームは援助を提供し、海上条件下での活動を実施しました」
マトヴェーエフ
は指摘した。

彼によると、仮想被災者は、艦載ヘリコプターK-27PS及び高速艇により送られた。

「イルティシュにとって、これは、近代化された後の初めての大規模な航海となりました。
海上病院には、新たに最新の医療機器が設置されました」
マトヴェーエフ
は伝えた。



プロジェクト320病院船「イルティシュ」は、ポーランドシュチェチン造船所で1988年11月25日に起工され、1989年7月6日に進水し、1990年7月31日に竣工し、1990年8月10日にソ連海軍へ就役しました。
就役後は太平洋艦隊へ配備されました。

2013年秋からナホトカ艦船修理工場で近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のオビ級病院船は復帰する]

近代化改装終了後、2016年5月にはクリル諸島マトゥア島(松輪島)の調査へ参加しました。
[クリル諸島のマトゥア島でロシア海軍太平洋艦隊の基地建設の為の調査が進められている]

2016年8月18日、ASEAN諸国の国際演習『ADMMプラス』へ参加する為、ウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュはタイへ向かった]

9月1日にタイバンコクへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュはASEANの国際演習へ参加する為にタイのバンコクへ到着した]

9月9日には、南シナ海タイ、日本、中国の艦と災害救助の為の合同演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュは南シナ海でタイ、日本、中国の艦と合同演習を行なった]

9月13日にバンコクを出航し、ウラジオストクへの帰路に就きました。

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その後、南シナ海で9月15日から19日まで実施されたロシア海軍中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』へ参加した艦船部隊と合流しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュは中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』参加部隊と合流した]

そして9月26日にウラジオストクへ帰港しました。

帰路の途中で合流した筈の合同演習『海洋協同-2016』参加部隊については全く触れられていないので、途中で別れたようです。

ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2016年9月26日12時0分配信
【太平洋艦隊へ最新の戦略用途原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」が到着した】

北方艦隊から太平洋艦隊への艦隊間移動を行なった最新の戦略用途原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」(プロジェクト955「ボレイ」)は、本日、常時駐留地点であるヴィリュチンスク(カムチャツカ)へ到着した。

「ウラジーミル・モノマーフ」は、新世代原子力潜水艦の為にカムチャツカへ作成された最新の駐留インフラストラクチュアである桟橋へ停泊した。

潜水艦を出迎えた太平洋艦隊参謀長イーゴリ・オシポフ少将は、北方緯度での遠距離航海任務を成功裏に遂行した後に常時駐留場へ到着した潜水艦乗員を祝福した。

「ウラジーミル・モノマーフ」は、新世代戦略ロケット艦プロジェクト955「ボレイ」の第2の生産艦である。
その建造には、騒音低減のための最新の成果が用いられている。
ロケット艦は、固体燃料大陸間弾道ミサイル複合体「ブラヴァー」で武装している。

潜水艦は、北方艦隊で艦隊間移動の為の試験と訓練の全段階を実施した。



[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

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第4世代プロジェクト955原子力戦略用途水中巡洋艦「ボレイ」の3番艦K-551「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水2014年12月10日に竣工、12月19日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]

就役前の2014年9月10日に初めて弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しています。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはブラヴァー弾道ミサイル発射に成功した]

就役後の12月26日にセヴェロドヴィンスクを出航し、北方艦隊原潜基地ガジエヴォに到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは北方艦隊原潜基地ガジエヴォに到着した]

以後もガジエヴォに「仮住まい」しながら慣熟訓練を行ない、2015年11月14日夜には弾道ミサイル「ブラヴァー」2発を一斉発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略原潜ボレイ級3番艦ウラジーミル・モノマーフは弾道ミサイル"ブラヴァー"を2発同時にカムチャツカ半島へ発射した]

2016年も引き続きバレンツ海で各種訓練を行ないました。

[ロシア海軍最新鋭原子力戦略用途水中巡洋艦ウラジーミル・モノマーフはバレンツ海での訓練を終えて基地へ戻った]

「ウラジーミル・モノマーフ」は、2016年5月末までには戦闘勤務(戦略パトロール任務)へ就く為の準備が整いました。
[ロシア海軍最新鋭原子力戦略用途水中巡洋艦ウラジーミル・モノマーフは戦闘準備を整える]

2016年8月15日、「ウラジーミル・モノマーフ」は、北方艦隊基地を去り、カムチャツカの原潜基地ヴィリュチンスクへ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島へ向かった]
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そして9月26日、ヴィリュチンスク基地へ到着しました。
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なお、同型艦「アレクサンドル・ネフスキー」は、1年ほど前の2015年9月30日にヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]


太平洋艦隊には、最終的に4隻の「ボレイ」級戦略原潜が配備され、現在配備されているプロジェクト667BDR(デルタIII級)と交代します。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ4隻の第4世代戦略原潜ボレイ級が配備される]

ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは長距離対艦ミサイル"グラニート"を発射した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2016年9月25日11時21分配信
【北方艦隊の巡洋艦は多種戦力の計画演習の枠組みにおいて仮想敵の艦船グループへミサイルによる打撃を与えた】

北方艦隊の多種戦力の計画演習の最終段階において、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」プロジェクト949A「アンテイ」原子力水中巡洋艦は、海洋配置有翼ミサイルの戦闘訓練射撃を実施した。

この演習エピソードでは、様々なロケット艦グループによる仮想敵艦船グループへのミサイル打撃が提供された。
有翼ミサイル「グラニート」による射撃は、ノヴァヤゼムリャ諸島の海岸線付近へ配置された複雑な位置目標へ行なわれた。
プロジェクト949A「アンテイ」原子力水中巡洋艦は水中位置から射撃を実施した。

予備的結果によると、水上巡洋艦水中巡洋艦からのミサイル射撃は成功裏に実施された。
目標位置への命中は、客観的な観測データにより確認される。

北方艦隊の艦船乗組員の戦闘演習は、必要な安全対策の遵守を綿密に監視して実施された。
バレンツ海ミサイル射撃実行海域は、その前に民間船舶航行が禁止された。
安全保障対策の為、北方艦隊の10隻以上の支援船が、ミサイル射撃海域の境界線の移動巡視ライン上に居た。

北方艦隊の夏季演習期間の計画演習は9月20日・火曜日に始まった。
演習の様々な段階には、12隻の戦闘艦、潜水艦、約10隻の支援船、北方艦隊航空・防空軍が関わる。
演習中に北方艦隊の多種戦力はミサイル、高射、砲射撃を実行した。



北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)は、2013年10月22日から2014年5月18日まで地中海への遠距離航海を行ない、この時にシリア化学兵器輸送船の護衛に参加しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-2014年5月)]

2014年11月、バレンツ海で戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で戦闘訓練を行なう]

2014年12月にはグリーンランド沖へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはグリーンランド沖で潜水艦と「決闘」する為に出航した]

2015年9月初頭から12月初頭まで、定期修理を行なう為、ロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックで修理を行なう]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックへ入った]

2016年5月にはバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは訓練の為にバレンツ海へ出航した]
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]


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2016年9月20日から北方艦隊の大規模演習が始まり、「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海へ出航しました。

9月22日には防空演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海の演習で前線爆撃機Su-24と艦上戦闘機Su-33の攻撃を撃退した]

9月23日には、引き続き防空演習と、そしてルイバチー半島沿岸への砲撃訓練が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]

そして9月25日、演習の締めくくりとして、「ピョートル・ヴェリキー」プロジェクト949A「アンテイ」原子力水中巡洋艦(オスカーII級)は、ノヴァヤゼムリャ諸島付近で有翼ミサイル「グラニート」を発射しました。
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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]


北方艦隊は、毎年9月~10月頃に「グラニート」の実弾発射訓練を行なっています。

2015年9月には、プロジェクト949A「スモレンスク」「ヴォロネジ」「グラニート」を発射しています。
[ロシア海軍北方艦隊のオスカーII級原潜は巡航ミサイルを発射した]

2014年9月には「ヴォロネジ」「グラニート」を発射しています。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で毎年恒例の巡航ミサイル発射訓練を実施した]

2013年10月初頭には、「ピョートル・ヴェリキー」と2隻のプロジェクト949A「グラニート」を発射しています。
[ロシア北方艦隊はバレンツ海で巡航ミサイル発射訓練を実施した]

ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはギリシャへ向かった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2016年9月24日12時3分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」はギリシャでフョードル・ウシャコーフ提督の記念日へ参加する】

9月28日から10月2日まで黒海艦隊の最新フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」乗組員は、ギリシャで第15回年次フォーラム『イオニア諸島のロシア週間』の行事へ初めて参加する。
フォーラムは、フョードル・ウシャコーフの記念日の枠組みにおいて開催される。
1799年、ロシア人船員は、有名な提督の指揮下で外国の侵略からコルフ島を解放した。

今日、同艦はセヴァストーポリから長期の地中海航海へ出発した。
この間にコルフ島レフカダ島への業務寄港が行なわれる。
レフカダ黒海艦隊将兵はフョードル・ウシャコーフ提督の胸像の除幕式への参加が計画されている。

式典へ参加する為、ロシア艦には、黒海艦隊の儀礼衛兵隊、軍楽隊と創作アーチストチームが乗っている。

[参照]
「アドミラル・グリゴロヴィチ」
は、ロシア黒海艦隊の為に特別に建造される6隻のプロジェクト11356フリゲートシリーズのトップ艦である。
それは海洋配置有翼ミサイル複合体「カリブル」を搭載している。
1911年から1917年までロシア海軍相を務めたイワン・コンスタンチノヴィチ・グリゴロヴィチ提督に因んで命名された。



ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)プロジェクト11356Rの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2016年3月11日に就役しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]

7月13日には黒海で戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海で砲撃訓練を行なう]

8月下旬には「抜き打ち演習」へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊は抜き打ち演習へ参加する]


そして9月24日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は初めての地中海航海へと出発しました。

地中海へ出た「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、まず最初にギリシャケルキラ(コルフ)島レフカダ島を訪問します。
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コルフ島は、歴史上ロシア海軍とは深く関わっており、1799年、ロシア海軍フョードル・ウシャコーフ提督は、コルフ島フランスから解放しています。
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これを記念して毎年9月下旬~10月初頭にロシア海軍の艦がコルフ島(ケルキラ)を訪れ、記念行事(イオニア諸島のロシア週間)が開催されています。
【「イオニア諸島のロシア週間」公式サイト】

昨年(2015年)には、黒海艦隊の最古参の警備艦「スメトリーヴイ」ギリシャを訪れ、『イオニア諸島のロシア週間』へ参加しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイはギリシャのパトラを訪問した]
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦スメトリーヴイはギリシャのケルキラ(コルフ島)を訪問した]

ロシア海軍新世代掃海艦アレクサンドル・オブホフは国家受領試験を開始した

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年9月22日16時5分配信
【新世代掃海艦のトップ「アレクサンドル・オブホフ」は国家試験を開始した】

新世代対機雷防衛艦のトップ「アレクサンドル・オブホフ」は国家受領試験の実施へ着手し、その後、ロシア海軍へ引き渡される。
9月22日・木曜日、『ネヴァ川中部造船工場』広報サービスは発表した。


プロジェクト12700掃海艦「アレクサンドル・オブホフ」は2014年6月に進水した。
海軍への引き渡しは2015年に計画されていたが、その後、再三に渡り延期された。
造船所は、多くの新たな対機雷機器の導入の遅延の為であると説明した。

今後5年間でロシア海軍は、新型の対機雷防衛艦4隻を受領しなければならない。
これらの掃海艦は、重量を軽減し、艦の寿命の延長を可能にする複合材料で作られた一体成型船体を有している。

6月初頭、建造中の掃海艦「ゲオルギー・クルバトフ」艦上で火災が発生した事が想い起される。
しかし、『ネヴァ川中部造船工場』の幹部は、艦の納入時期が遅延する事は無いと確言した。
その後、造船所は、艦の引き渡し時期は、およそ1年ほど遅れる事を認めた。

艦は中央海洋設計局『アルマーズ』により開発され、新世代掃海艦を代表するものとなる。
同プロジェクトでは、最新の高性能水中音響ステーション(ソナー)を用いた対機雷回路の形成が提供され、艦自体には遠隔操作・自動水中装置が配置される。
それと同時に、艦は伝統的な掃海兵装を使用できる。

新たな掃海艦の排水量は890トン、全長61メートル、幅10メートル、満載排水量における速力16.5ノット、乗組員44名。



ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」の1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日にサンクトペテルブルクネヴァ川中部造船所で起工されました。

プロジェクト12700の船体はガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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起工から約3年後の2014年6月27日に進水しました。
[ロシア海軍の新世代掃海艦アレクサンドル・オブホフは進水した]


進水後に艤装工事が行なわれ、2015年2月から係留試験が始まりました。

2015年7月26日の「ロシア海軍の日」には、他の新型艦と共にバルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]

2015年12月25日、当初の予定よりも大幅に遅れて工場航行試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新掃海艦アレクサンドル・オブホフは洋上試験を開始した]


当初、「アレクサンドル・オブホフ」は2015年11月にロシア海軍へ納入される予定でしたが、2016年に延期される事になりました。
[最新掃海艦アレクサンドル・オブホフは2015年11月にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代水上艦の就役は2016年に延期された]

2016年7月26日にはサンクトペテルブルクへ入港しました。


2016年7月31日の「ロシア海軍の日」には、サンクトペテルブルクの記念行事へ参加しました。
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8月1日にサンクトペテルブルクを出航しました。


そして9月22日、最終洋上試験となる国家受領試験がようやく始まりました。



プロジェクト12700の2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工されています。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]
しかし、建造中の2016年6月7日に火災事故を起こしました。
[ロシア海軍の為に建造中の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフで火災が発生した]

2016年6月27日には3番艦の船体形成作業が開始されました。
[ロシア海軍の為の第3のプロジェクト12700掃海艦の建造が始まった]

2016年8月30日には4番艦の船体形成作業が開始されました。
[ロシア海軍の為の第4のプロジェクト12700掃海艦の建造が始まった]

ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で砲撃訓練を行なった

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『タス通信』より
2016年9月23日10時33分配信
【北方艦隊の艦船グループは演習で空中攻撃を撃退した】
モスクワ、9月23日/タス通信

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」率いる北方艦隊打撃艦グループは、演習において仮想敵の大規模な空中攻撃を撃退した。
同艦隊の広報サービス部長ワジム・セルガ1等海佐は発表した。

「これは、水上艦の乗組員の戦闘訓練において困難な要素の1つです。
その特質は、巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフの艦内戦闘班は、高射複合体及び砲兵装で2基の超音速有翼ミサイル標的RM-120を撃破する必要が有ったという点に有ります」

彼は話した。

その後、艦は更に8基の模擬空中目標~小型対潜艦「ブレスト」及び「ユンガ」から発射された小型固体燃料ロケット「サマン」を撃破した。

「演習の予備的な結果によると、10基の空中目標は全て艦船グループの航路上で成功裏に撃破されました」
セルガ
は伝えた。

バレンツ海北方艦隊戦闘訓練射爆場の高射ミサイル及び砲射撃実施海域は、その前に船舶航行が禁止されたと艦隊の代理人は伝えた。
発射実行前に閉鎖海域の状況を監視したのは、北方艦隊航空・防空軍対潜航空機Il-38であった。

[仮想敵揚陸部隊]
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
に率いられる北方艦隊の艦は、金曜日、更にバレンツ海の演習中に仮想敵の揚陸支隊を破壊した。

演習シナリオについて艦隊は説明した。
「敵は、ルイバチー半島の無防備の海岸への海洋揚陸部隊の上陸を開始しました」

「海域を哨戒していた対潜航空機Il-38から指示目標を受信した後、打撃艦グループは、海上及び地上目標を模した目標位置へ艦砲を命中させました」
艦隊の広報サービスは話した。

砲撃は、巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」AK-130砲から行なわれた。
射撃の特徴は、艦隊が指摘したように、可視ゾーンの外に在る沿岸目標への火力投射である。

北方艦隊の多種戦力の演習は9月20日に始まった。
演習の様々な段階には、12隻の戦闘艦、潜水艦、約10隻の支援船、北方艦隊航空・防空軍航空機ヘリコプターが関わる。



北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)は、2013年10月22日から2014年5月18日まで地中海への遠距離航海を行ない、この時にシリア化学兵器輸送船の護衛に参加しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-2014年5月)]

2014年11月、バレンツ海で戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で戦闘訓練を行なう]

2014年12月にはグリーンランド沖へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはグリーンランド沖で潜水艦と「決闘」する為に出航した]

2015年9月初頭から12月初頭まで、定期修理を行なう為、ロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックで修理を行なう]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックへ入った]

2016年5月にはバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは訓練の為にバレンツ海へ出航した]
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」は、2016年年8月中旬にもバレンツ海で演習を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦と大型対潜艦はバレンツ海で砲撃訓練を行なった]



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2016年9月20日から北方艦隊の大規模演習が始まり、「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海へ出航しました。
9月22日には防空演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海の演習で前線爆撃機Su-24と艦上戦闘機Su-33の攻撃を撃退した]

そして9月23日には、引き続き防空演習と、そしてルイバチー半島沿岸への砲撃訓練が実施されました。
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現在、バレンツ海には、北方艦隊の3個グループが出航しています。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2016年9月22日9時57分配信
【北方艦隊の演習中にバレンツ海への多種戦力グループの展開へ取り組む】

[第1打撃艦グループ]
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」

[第2打撃艦グループ」
小型ロケット艦「ラッスヴェート」、「アイスベルク」

[捜索・打撃艦グループ]
小型対潜艦「ユンガ」、「ブレスト」


今回の演習の指揮を執るのは、「ピョートル・ヴェリキー」に座乗する北方艦隊副司令官ヴィクトール・ソコロフ中将です。
この演習には、計12隻の原子力潜水艦、ディーゼル潜水艦、水上戦闘艦、約10隻の各種支援船が参加します。

ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月22日15時45分配信
【正規空母「アドミラル・クズネツォフ」は完全な航空団と共に地中海へ向かう】
ゲレンジク、9月22日-ロシア通信社ノーボスチ

正規空母「アドミラル・クズネツォフ」は、全ての標準兵装と完全な航空団を有して地中海への遠距離航海へ向かう。
ロシア通信社ノーボスチロシア海軍航空隊司令官イーゴリ・コジン少将より伝えられた。

前日夕方、セルゲイ・ショイグ国防相は、今秋に「アドミラル・クズネツォフ」地中海ロシア海軍作戦グループの一員として加わると話した。

「国防相の決定により提示される全ての範囲の航空機とヘリコプターが、そこ(アドミラル・クズネツォフ)に存在します。
それ故に定められ、そこへ駐留します」
正規空母「アドミラル・クズネツォフ」
に新たな航空機MiG-29KヘリコプターKa-52Kが配置されるのかという質問に答え、コジンは話した。

彼は、全ての計画活動は空母の上で実施され「全て、そこで勤務します」と付け加えた。

正規空母「アドミラル・クズネツォフ」の標準的な翼は、艦上戦闘機Su-33、Su-25、更にはヘリコプターKa-27/Ka-29で構成されている。
現在、同艦では、戦闘機MiG-29KヘリコプターKa-52Kから成る新たな航空群の試験が行われている。

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の全長は306メートル、幅75メートル、艦の排水量は60000トン。
航続距離は速力29ノットで3850海里、速力14ノットで8417海里(15000km以上)。
乗組員は518名の士官と210名の准士官を含む1960名。



[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

ニコラエフ(ウクライナ)黒海造船工場で1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に当時のソ連海軍へ就役した重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航され、以後、同艦隊で運用されています。

「アドミラル・クズネツォフ」は、これまでに7回の遠距離航海(北東大西洋へ2回、地中海へ5回)を実施しており、最近では、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

2016年前半はムルマンスク第35艦船修理工場でオーバーホール(技術的準備状態の回復)が行なわれ、6月下旬からバレンツ海で訓練を開始し、7月1日以降は艦載機の飛行訓練も行われています。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の発着艦訓練が始まった]

7月31日の「ロシア海軍の日」には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。
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「アドミラル・クズネツォフ」は、今年(2016年)秋に地中海東部への遠征が計画されており、現在、その為の準備が進められています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征の準備を行なっている]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2016年秋に新たな艦上戦闘機と共に地中海東部へ行く]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの地中海遠征は約4ヶ月間に渡る]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月20日よりも前に地中海へ向かうかもしれない]
[ロシア国防省(ロシア海軍)は重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの地中海派遣を計画している]


地中海東部へ進出した「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア領内のISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加します。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月から2017年1月までISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加する]


「アドミラル・クズネツォフ」の為の新たな艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBR(註:インド海軍向けのMiG-29K/MiG-29KUBと区別する為、ロシア海軍向けの機体に対して非公式に用いられている呼称。R「ロシア」の頭文字)は2015年末までに契約分全機(24機)が納入され、2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは新型艦上機により近代化される]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

第100独立艦上戦闘機航空連隊は、2016年6月からはクリミア半島サキ飛行場へ進出し、艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行なっています。
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「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

2016年8月8日、第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KRが初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

この他、艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されます。
Ka-52Kの発着試験も既に行なわれています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

一方、「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33にも地上攻撃能力が付与されます。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]


「アドミラル・クズネツォフ」は8月12日にムルマンスク第35艦船修理工場へ戻り、オーバーホール(技術的準備状態の回復)及び部分的な近代化改装作業の第2段階(MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用できるようにする為の改修)が実施されます。
この作業は2016年9月末までの完了が予定されています。。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフのオーバーホールは2016年9月末に完了する]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年9月末に新型艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の改修を終える]

その後(2016年10月上旬頃)、「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア沖へ向かう前に、バレンツ海「新たな艦載システム」~上記の新たな慣性航法システムなど~の動作点検を行ないます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはシリア沖へ向かう前に新型艦載システムの試験を行なう]


「アドミラル・クズネツォフ」の航空団には、従来の艦上戦闘機Su-33、艦上練習機Su-25UTG、対潜ヘリコプターKa-27、早期警戒ヘリコプターKa-31の他に、新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUB艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kが加わります。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの新たな艦載機の試験は2016年末までに完了する]

ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海の演習で前線爆撃機Su-24と艦上戦闘機Su-33の攻撃を撃退した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月21日17時0分配信
【北方艦隊の艦はバレンツ海の演習でSu-24とSu-33の攻撃を撃退した】
モスクワ、9月21日-ロシア通信社ノーボスチ

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」で構成される打撃艦グループは、多種戦力計画演習の枠組みにおいて、バレンツ海で仮想敵の空中からの攻撃を撃退した・
北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガ1等海佐は発表した。

以前、北方艦隊は、水上戦闘艦、原子力潜水艦及びディーゼル潜水艦、沿岸ロケット砲兵部隊、北方艦隊航空・防空軍、物資技術供給部隊が関わる計画演習を開始した。
一連の艦船連合部隊にとって、これは夏季演習期間におけるメインの戦闘訓練活動になる。

「空中目標の役割を演じたのは、北方艦隊の独立混成航空連隊の航空機Su-24と、独立艦上戦闘機航空連隊のSu-33でした。
彼等は、有翼ミサイルによる攻撃と、爆弾による航空攻撃を模していました」
セルガ
は話した。

彼は、計画演習において巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」乗組員は、様々な砲システムAK-130AK-630を使用し、更には、艦船連合部隊への襲撃機及び戦闘機の突然の急降下攻撃を撃退する為の演習を実施した事を指摘した。

「現在、軍事船員は北方艦隊独立艦上戦闘機航空連隊の戦闘機Su-27と連携し、空中目標を迎撃し、艦上高射ミサイル兵器を使用して仮想敵の空中攻撃を撃退する為の演習を行なっています」
セルガ
は付け加えた。

彼によると、艦は電波兵器管制装置により捕捉・追尾目標の算定へ取り組む。
セルガは、演習の最終段階において、空中目標への砲及び高射ミサイルの戦闘射撃が実施されると指摘した。



北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)は、2013年10月22日から2014年5月18日まで地中海への遠距離航海を行ない、この時にシリア化学兵器輸送船の護衛に参加しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-2014年5月)]

2014年11月、バレンツ海で戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で戦闘訓練を行なう]

2014年12月にはグリーンランド沖へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはグリーンランド沖で潜水艦と「決闘」する為に出航した]

2015年9月初頭から12月初頭まで、定期修理を行なう為、ロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックで修理を行なう]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックへ入った]

2016年5月にはバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは訓練の為にバレンツ海へ出航した]
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」は、2016年年8月中旬にもバレンツ海で演習を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦と大型対潜艦はバレンツ海で砲撃訓練を行なった]



2016年9月20日から北方艦隊の大規模演習が始まり、「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海へ出航しました。

2隻は防空演習を行ないましたが、この時に「敵機」役を務めたのは、前線爆撃機Su-24と、そして艦上戦闘機Su-33でした。

北方艦隊広報部発表を見る限り、Su-24対艦ミサイルで、Su-33無誘導爆弾「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・ウシャコーフ」を攻撃するという想定だったようです。
(Su-33には対艦ミサイルの搭載・運用能力は無い)


現在、バレンツ海には、北方艦隊の3個グループが出航しています。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2016年9月22日9時57分配信
【北方艦隊の演習中にバレンツ海への多種戦力グループの展開へ取り組む】

[第1打撃艦グループ]
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」

[第2打撃艦グループ」
小型ロケット艦「ラッスヴェート」、「アイスベルク」

[捜索・打撃艦グループ]
小型対潜艦「ユンガ」、「ブレスト」


今回の演習の指揮を執るのは、「ピョートル・ヴェリキー」に座乗する北方艦隊副司令官ヴィクトール・ソコロフ中将です。
この演習には、計12隻の原子力潜水艦、ディーゼル潜水艦、水上戦闘艦、約10隻の各種支援船が参加します。

ロシア国防省(ロシア海軍)は重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの地中海派遣を計画している

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月21日16時15分配信
【地中海への巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の派遣が計画される】
モスクワ、9月21日-ロシア通信社ノーボスチ

地中海ロシア連邦グループの能力を増大させる為、巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」航空グループの派遣が計画されている。
水曜日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは発表した。

「現時点において、地中海東部のロシア艦グループには、全ての艦隊から、少なくとも6隻の戦闘艦と3-4隻の支援船が加わっています。
グループの戦闘能力を増大させる為、航空艦グループには、巡洋艦アドミラル・クズネツォフが含まれる計画です」

彼は話した。

ショイグは想い起した。
「国益を実現し、平和を維持するという目的で、私共は、前世紀末に縮小された地中海東部における海軍力の常時の存在を2013年に再開しました」

「想い起しますと、1967年、この海域に存在していた第5作戦戦隊は、アラブ・イスラエル武力紛争の増大を防ぐ事を可能にし、将来のソヴィエト連邦に対する敵対行動への重要な抑止力となりました」
ショイグ
は話した。

彼は強調した。
「海軍の水上部隊の計画的更新は、世界の大洋の作戦上重要な海域における国家海洋政策の実行と地域的及び世界的な安定の保障へ貢献していきます」

作業中、高精度長距離兵器を搭載する遠海ゾーン艦の建造、更にはフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の試験完了についても討議された。



[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

ニコラエフ(ウクライナ)黒海造船工場で1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に当時のソ連海軍へ就役した重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航され、以後、同艦隊で運用されています。

「アドミラル・クズネツォフ」は、これまでに7回の遠距離航海(北東大西洋へ2回、地中海へ5回)を実施しており、最近では、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

2016年前半はムルマンスク第35艦船修理工場でオーバーホール(技術的準備状態の回復)が行なわれ、6月下旬からバレンツ海で訓練を開始し、7月1日以降は艦載機の飛行訓練も行われています。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の発着艦訓練が始まった]

7月31日の「ロシア海軍の日」には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。
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「アドミラル・クズネツォフ」は、今年(2016年)秋に地中海東部への遠征が計画されており、現在、その為の準備が進められています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征の準備を行なっている]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2016年秋に新たな艦上戦闘機と共に地中海東部へ行く]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの地中海遠征は約4ヶ月間に渡る]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月20日よりも前に地中海へ向かうかもしれない]

地中海東部へ進出した「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア領内のISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加します。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月から2017年1月までISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加する]


「アドミラル・クズネツォフ」の為の新たな艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBR(註:インド海軍向けのMiG-29K/MiG-29KUBと区別する為、ロシア海軍向けの機体に対して非公式に用いられている呼称。R「ロシア」の頭文字)は2015年末までに契約分全機(24機)が納入され、2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは新型艦上機により近代化される]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

第100独立艦上戦闘機航空連隊は、2016年6月からはクリミア半島サキ飛行場へ進出し、艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行なっています。
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「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

2016年8月8日、第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KRが初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

一方、「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33にも地上攻撃能力が付与されます。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]



「アドミラル・クズネツォフ」は8月12日にムルマンスク第35艦船修理工場へ戻り、オーバーホール(技術的準備状態の回復)及び部分的な近代化改装作業の第2段階(MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用できるようにする為の改修)が実施されます。
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この作業は2016年9月末までの完了が予定されています。。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフのオーバーホールは2016年9月末に完了する]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年9月末に新型艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の改修を終える]

その後(2016年10月上旬頃)、「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア沖へ向かう前に、バレンツ海「新たな艦載システム」~上記の新たな慣性航法システムなど~の動作点検を行ないます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはシリア沖へ向かう前に新型艦載システムの試験を行なう]


そして今回、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、「アドミラル・クズネツォフ」地中海東部へ派遣する計画が有る事を初めて公式に認めました。
ただ、何時地中海東部へ向けて出発するのかについては触れていませんが・・・



今年10月以降の地中海遠征から戻った後、2017年から「アドミラル・クズネツォフ」の本格的な近代化改装が始まります。
同艦の近代化改装も、ムルマンスク第35艦船修理工場で実施される事になります。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年初頭から始まる]
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは2017年から近代化改装を開始する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍唯一の空母(重航空巡洋艦)アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスクで始まり、後にセヴェロドヴィンスクへ移される]

ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュは中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』参加部隊と合流した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月20日15時21分配信
【演習『海洋協同-2016』へ海上病院が参加した】
モスクワ、9月20日-ロシア通信社ノーボスチ

太平洋艦隊病院船「イルティシュ」は、南シナ海でのロシア-中国演習『海洋協同-2016』へ参加した同艦隊の艦船支隊に加わった。
火曜日、太平洋艦隊の代理人ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐は報道陣へ伝えた。

「太平洋艦隊の病院船イルティシュは、南シナ海でのロシア-中国演習『海洋協同-2016』へ参加した同艦隊の艦船支隊に加わりました」
マトヴェーエフ
は話した。

彼の情報によると、病院船「イルティシュ」は、災害に遭ったという想定下の被災者を援助するASEAN諸国の演習へ参加し、タイの領海から移動を行なった。

「国際演習『海洋協同-2016』完了後、太平洋艦隊艦船支隊の一員となった海上病院は、太平洋艦隊主要基地ウラジオストクへ向かいます」
太平洋艦隊
の代理人は説明した。


プロジェクト320病院船「イルティシュ」は、ポーランドシュチェチン造船所で1988年11月25日に起工され、1989年7月6日に進水し、1990年7月31日に竣工し、1990年8月10日にソ連海軍へ就役しました。
就役後は太平洋艦隊へ配備されました。

2013年秋からナホトカ艦船修理工場で近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のオビ級病院船は復帰する]

近代化改装終了後、2016年5月にはクリル諸島マトゥア島(松輪島)の調査へ参加しました。
[クリル諸島のマトゥア島でロシア海軍太平洋艦隊の基地建設の為の調査が進められている]

2016年8月18日、ASEAN諸国の国際演習『ADMMプラス』へ参加する為、ウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュはタイへ向かった]

9月1日にタイバンコクへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュはASEANの国際演習へ参加する為にタイのバンコクへ到着した]

9月9日には、南シナ海タイ、日本、中国の艦と災害救助の為の合同演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュは南シナ海でタイ、日本、中国の艦と合同演習を行なった]

9月13日にバンコクを出航し、ウラジオストクへの帰路に就きました。

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その後、南シナ海で9月15日から19日まで実施されたロシア海軍中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』へ参加した艦船部隊と合流しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを訪れた

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月20日11時32分配信
【軍艦「ヤロスラフ・ムードルイ」乗組員はキプロスの港への寄港を行なった】
モスクワ、9月20日-ロシア通信社ノーボスチ

バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」乗組員はキプロスへの寄港を行ない、乗組員は物資を補充し、沿岸で休養する機会を得る。
西方軍管区下のバルト艦隊広報サービス・情報供給部長ローマン・マルトフ1等海佐は発表した。

「地中海エリアで遠距離航海任務を遂行しているバルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは、リマソール港(キプロス共和国)への業務寄港を行ないました。
訪問計画では、艦への必要基準の物資補充が提供されます。
ロシア軍事船員は更に、地元の観光名所を訪れ、沿岸で休養する機会を得ます」

彼は話した。

「ヤロスラフ・ムードルイ」は、6月1日にバルチースクから出航したと伝えられた。
同艦の遠距離航海はロシア海軍の戦闘訓練計画に沿って実施される。

艦の航海の主な目的の1つは、聖アンドレイ旗のデモンストレーション、地中海ロシア海軍常設艦船作戦連合部隊の一員としての任務遂行、更には、アフリカの角海域での民間船舶航行の安全保障である。


バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(2009年7月24日就役)は、2016年6月1日にバルチースクを出航し、6月11日には地中海中部マルタ島を訪問、6月14日にマルタを出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイ、マルタ島訪問(2016年6月11日)]
[バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはロシア海軍地中海作戦連合部隊へ参加する]

その後、地中海東部へ到着し、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の一員として行動していました。

6月17日にはアメリカ海軍駆逐艦「ニアミス」を起こしました。
[地中海東部でアメリカ海軍駆逐艦はロシア海軍の警備艦ヤロスラフ・ムードルイへ接近した]

その後の動向は一切明らかにされていませんでしたが、地中海を出て紅海へ移動し、ジブチ港へ寄港していました。
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8月18日にジブチを出航し、アフリカの角(アデン湾)海賊対処任務に就きました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で海賊対処任務に就いた]

9月初頭にオマーンサラーラ港へ寄港し、9月6日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で海賊対処任務を続ける]

「ヤロスラフ・ムードルイ」は、以前にも2014年9月~10月にアデン湾海賊対処任務に就いており、今回で2度目になります。
[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ遠距離航海(2014年8月-2015年2月)]

その後、「ヤロスラフ・ムードルイ」海賊対処任務を終えて地中海東部へ戻り、9月20日にキプロスリマソール港へ寄港しました。
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なお、「ヤロスラフ・ムードルイ」の舷側番号は、就役以降一貫して「727」でしたが、最近、「777」に変更されました。

「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2012年4月からロシア皇帝家(ロマノフ家)の後援を受けています。
[ロマノフ家は警備艦ヤロスラフ・ムードルイを後援する]

合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍の合同砲撃訓練が行われた

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月19日14時39分配信
【ロシアと中国は海上で砲射撃演習を実施した】
湛江(中国)、9月19日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア中国の艦は、合同演習『海洋協同-2016』の枠組みにおいて海上目標及び空中目標への砲射撃を実施した。
月曜日、合同演習統制本部の代理人ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐は報道陣へ伝えた。

「演習の枠組みにおいて、海上目標及び空中目標への深海爆弾と砲による実地射撃が行なわれました。
艦は、砲及び対潜兵器を用いた実地射撃を成功裏に行いました。
乗組員は、仮想敵の艦を模した水上標的と潜水艦を模した水中標的を撃破しました」

彼は話した。

中国との演習へ参加する為に到着した太平洋艦隊戦闘艦支隊は、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、海洋曳船「アラタウ」、給油船「ペチェンガ」で構成されている。
支隊の指揮官は、太平洋艦隊沿海地方小艦隊司令官ワジム・クリト少将である。
中国側からは演習のエピソードへ駆逐艦「広州」、「鄭州」、警備艦「三亜」、「黄山」、「大慶」が参加した。

マトヴェーエフによると、実施された戦闘射撃は「優秀」と評価され、その後、艦は海上で与えられた任務の遂行へ戻る。

合同演習統制本部の情報によると、この活動へ参加するのは、潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車である。

最初の『海洋協同』演習は、山東省(中国東部)の青島市近辺の黄海で2012年4月22日から27日まで実施された。
それは、25隻の水上艦船及び潜水艦航空機13機、ヘリコプター9機、2個特殊部隊が参加した。


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ロシア海軍中国海軍は、2012年、2013年、2014年、2015年に合同演習『海洋協同』Морское Взаимодействиеを実施しています。

『海洋協同-2012』:2012年4月下旬に黄海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

『海洋協同-2013』:2013年7月上旬にピョートル大帝湾で実施
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]

『海洋協同-2014』:2014年5月下旬に東シナ海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

『海洋協同-2015』第1段階:2015年5月下旬に地中海東部で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

『海洋協同-2015』第2段階:2015年8月に日本海(沿海地方沖)で実施
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

特に、昨年8月に沿海地方で実施された『海洋協同-2015』第2段階では、ロシア海軍中国海軍合同上陸演習が初めて行なわれました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同上陸演習が沿海地方で始まった]

因みに、ロシア海軍は中国以外の外国海軍とも度々合同演習を行なっていますが、合同での上陸演習は、中国以外の海軍とは行なっておりません。
この事実からも、ロシア海軍は中国海軍との合同演習を特に重要視している事は明白です。



2016年9月4日、ロシア海軍(太平洋艦隊)側の『海洋協同-2016』参加艦船はウラジオストクを出航しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は2016年9月初頭に湛江へ向かう]
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊はウラジオストクを抜錨した]

[太平洋艦隊艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
大型対潜艦」「アドミラル・ヴィノグラードフ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
海洋曳船「アラタウ」
中型海洋給油船「ペチェンガ」


9月5日早朝に対馬海峡を南下しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2016年9月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

9月12日に中国湛江へ到着しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は中国の湛江へ到着した]
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』は始まった]

9月13日には、合同演習『海洋協同-2016』の開始式典が開催されました。

これまでと同様、今回の演習でも合同演習司令部が設置され、ロシア海軍側の演習統制官は、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将が務めます。
フェドテンコフ中将は、2014年と2015年の『海洋協同』でも演習統制官を務めています。

合同演習には、双方から潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車が参加します。

ロシア海軍からは水上艦船5隻が参加するので、中国海軍からは潜水艦2隻、水上艦船8隻が参加する事になります。

9月13日にはロシア海軍中国海軍の将兵によるスポーツ大会が開催されました。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍の将兵によるスポーツ競技が行われた]

同じ9月13日には、ロシア海軍及び中国海軍の艦の消火班による消火訓練も行われています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月13日14時28分配信
【ロシアと中国の船員は事故処理活動へ取り組んだ】


9月14日には、ロシア及び中国海軍歩兵の戦闘訓練が行なわれました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月14日9時15分配信
【ロシアと中国の海軍歩兵は『海洋協同-2016』の枠組みにおいて演習を実施した】


9月15日、演習へ参加するロシア海軍中国海軍の艦船は湛江を出航し、南シナ海の演習実施海域へ向かいました。
[合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍と中国海軍の艦船は南シナ海へ出航した]

9月16日には、停泊時の艦船防衛及び遭難船の捜索救助訓練が行われました。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍は艦船防衛及び捜索救助訓練を行なった]

同じ9月16日には、不審船の共同臨検訓練も行われました。
不審船の役を務めたのは、両国海軍の補給艦(給油船)です。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍は不審船の臨検訓練を行なった]

9月17日には対空防衛及び対潜戦闘訓練が行われました。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍は対空・対潜戦闘訓練を行なった]

そして合同演習の最終日である9月19日には、広東省沿岸への合同での上陸訓練が行なわれました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』において合同上陸訓練が行われた]

その後、ロシア海軍中国海軍の水上艦は砲撃訓練を行ないました。


2015年7月26日、新たなロシア連邦海洋ドクトリンが発表されましたが、この中では中国との友好関係の発展に重点が置かれています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]

ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』において合同上陸訓練が行われた

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月19日13時19分配信
【ロシア軍と中国軍は合同演習において揚陸部隊を上陸させた】
湛江(中国)、9月19日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア軍中国軍は、2国間演習『海洋協同-2016』において広東省(中華人民共和国南部)の無防備の海岸空挺海洋揚陸部隊の合同上陸を行なった。
月曜日、合同演習統制本部の代理人ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐は報道陣へ伝えた。

「空挺海洋揚陸部隊の上陸中に、中国人民解放軍空軍の航空機JH-7Aによる沿岸への準備空爆、更には、合同艦船支隊(大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」と警備艦「大慶」)による準備砲撃といった準備活動の要素へ成功裏に取り組みました」
彼は話した。

また、参加者は、中国艦上ヘリコプターZ-8、双方の浮揚車両大型揚陸艦「ペレスウェート」「玉山」を使用して揚陸部隊の上陸へ取り組んだ。

そして海岸で海軍歩兵は、仮想射撃(空砲薬莢)更には仮想敵の拠点の占拠と保持といった戦闘行動の実施へ取り組んだ。

「このエピソードには、250名以上の海軍歩兵隊員、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車が関わりました。
その結果は統制官へ報告され、高い評価を受けました」
マトヴェーエフ
は総括した。

演習の活性段階(アクティブフェーズ)は9月19日に終了する。
南シナ海エリアで双方は、投錨地における艦の防衛、船舶の捜索、救助、護送活動、乗っ取られた船の解放といった合同活動へ取り組んだ。

最終段階では、海上目標への合同での砲打撃が計画されている。


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ロシア海軍中国海軍は、2012年、2013年、2014年、2015年に合同演習『海洋協同』Морское Взаимодействиеを実施しています。

『海洋協同-2012』:2012年4月下旬に黄海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

『海洋協同-2013』:2013年7月上旬にピョートル大帝湾で実施
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]

『海洋協同-2014』:2014年5月下旬に東シナ海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

『海洋協同-2015』第1段階:2015年5月下旬に地中海東部で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

『海洋協同-2015』第2段階:2015年8月に日本海(沿海地方沖)で実施
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

特に、昨年8月に沿海地方で実施された『海洋協同-2015』第2段階では、ロシア海軍中国海軍合同上陸演習が初めて行なわれました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同上陸演習が沿海地方で始まった]

因みに、ロシア海軍は中国以外の外国海軍とも度々合同演習を行なっていますが、合同での上陸演習は、中国以外の海軍とは行なっておりません。
この事実からも、ロシア海軍は中国海軍との合同演習を特に重要視している事は明白です。



2016年9月4日、ロシア海軍(太平洋艦隊)側の『海洋協同-2016』参加艦船はウラジオストクを出航しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は2016年9月初頭に湛江へ向かう]
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊はウラジオストクを抜錨した]

[太平洋艦隊艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
大型対潜艦」「アドミラル・ヴィノグラードフ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
海洋曳船「アラタウ」
中型海洋給油船「ペチェンガ」


9月5日早朝に対馬海峡を南下しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2016年9月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

9月12日に中国湛江へ到着しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は中国の湛江へ到着した]
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』は始まった]

9月13日には、合同演習『海洋協同-2016』の開始式典が開催されました。

これまでと同様、今回の演習でも合同演習司令部が設置され、ロシア海軍側の演習統制官は、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将が務めます。
フェドテンコフ中将は、2014年と2015年の『海洋協同』でも演習統制官を務めています。

合同演習には、双方から潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車が参加します。

ロシア海軍からは水上艦船5隻が参加するので、中国海軍からは潜水艦2隻、水上艦船8隻が参加する事になります。

9月13日にはロシア海軍中国海軍の将兵によるスポーツ大会が開催されました。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍の将兵によるスポーツ競技が行われた]

同じ9月13日には、ロシア海軍及び中国海軍の艦の消火班による消火訓練も行われています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月13日14時28分配信
【ロシアと中国の船員は事故処理活動へ取り組んだ】


9月14日には、ロシア及び中国海軍歩兵の戦闘訓練が行なわれました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月14日9時15分配信
【ロシアと中国の海軍歩兵は『海洋協同-2016』の枠組みにおいて演習を実施した】


9月15日、演習へ参加するロシア海軍中国海軍の艦船は湛江を出航し、南シナ海の演習実施海域へ向かいました。
[合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍と中国海軍の艦船は南シナ海へ出航した]

9月16日には、停泊時の艦船防衛及び遭難船の捜索救助訓練が行われました。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍は艦船防衛及び捜索救助訓練を行なった]

同じ9月16日には、不審船の共同臨検訓練も行われました。
不審船の役を務めたのは、両国海軍の補給艦(給油船)です。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍は不審船の臨検訓練を行なった]

9月17日には対空防衛及び対潜戦闘訓練が行われました。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍は対空・対潜戦闘訓練を行なった]

そして合同演習の最終日である9月19日、広東省沿岸への合同での上陸訓練が行なわれました。
なお、本文中に「無防備の海岸への上陸」という言葉が出てきますが、これは
「上陸予定場所に砲爆撃(空爆や艦砲射撃など)を行ない敵を無力化し、『無防備』にした後に上陸する」という意味です。

今回の上陸演習では、中国空軍攻撃機JH-7Aによる空爆と、ロシア海軍中国海軍水上戦闘艦による艦砲射撃の後に海軍歩兵部隊が上陸しています。


2015年7月26日、新たなロシア連邦海洋ドクトリンが発表されましたが、この中では中国との友好関係の発展に重点が置かれています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]

ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはシリア沖から帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2016年9月17日18時45分配信
【小型ロケット艦「セルプホフ」と「ゼリョヌイ・ドル」は地中海の海軍グループの一員としての任務遂行を完了した】

本日(9月17日)、黒海艦隊の最新の小型ロケット艦「セルプホフ」「ゼリョヌイ・ドル」は、地中海海軍常設作戦連合部隊の一員としての任務遂行を完了し、セヴァストーポリへ帰港した。

小型ロケット艦は8月中旬に地中海エリアのグループへ加入した。
この期間中に「セルプホフ」「ゼリョヌイ・ドル」で構成される打撃艦グループは、初めて沿岸目標への海洋配置有翼ミサイル複合体「カリブル」の戦闘射撃を実行した。
小型ロケット艦グループは、他の艦と共に、テロリストに関連した危機的状況下で行動する艦隊の部隊の能力をチェックする戦術演習へ関わった。
小型ロケット艦の乗組員は更に、海上及び空中目標への砲射撃を実施した。

セヴァストーポリでは、航海から母国の港へ無事に戻ってきた黒海艦隊の艦の乗組員の歓迎式典が開催された。


プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」(602)「セルプホフ」(603)は、ロシア内陸部ゼレノドリスクA.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場で建造され、2015年12月12日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[巡航ミサイル"カリブル"を装備する最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

2016年2月8日から12日まで行なわれたロシア南方軍管区(黒海艦隊を含む)の抜き打ち演習では、上陸部隊の支援砲撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はクリミア半島で上陸演習を行なった]


「ゼリョヌイ・ドル」は2016年2月13日にセヴァストーポリを出航して地中海東部へ向かい、4月14日に帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルはシリア沖から戻ってきた]

「セルプホフ」は2016年3月30日にセヴァストーポリを出航して地中海東部へ向かい、 7月24日に帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦セルプホフは地中海東部へ向かった]

2隻の小型ロケット艦は、7月31日にセヴァストーポリで行なわれた「ロシア海軍の日」観艦式へ参加しました。



8月11日、地中海東部で演習を行なう為に2隻揃ってセヴァストーポリを出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフは射撃演習の為に地中海東部へ向かった]
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8月12日にはボスポラス海峡を南下しました。
【alper böler氏のツイート:2016年8月12日13時13分】
ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M級ミサイルコルベットの602ゼリョヌイ・ドルと603セルプホフはボスポラス海峡を南下した。

8月15日、小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」「セルプホフ」地中海東部(シリア沖)へ到着し、演習が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフは地中海東部で演習を開始した]

8月19日、2隻の小型ロケット艦シリア領内のテロ組織「アル=ヌスラ戦線」の施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはシリアのアル=ヌスラ戦線を巡航ミサイル"カリブル"で攻撃した]


その後も2隻は地中海東部に留まっていましたが、9月17日にセヴァストーポリへ帰港しました。

合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍は対空・対潜戦闘訓練を行なった

16-0918a.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月17日7時26分配信
【ロシアと中国軍は海上演習において対空防衛任務を遂行した】
湛江(中国)、9月17日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍中国人民解放軍海軍の将兵は、演習『海洋協同-2016』の枠組みにおいて海上での合同対空防衛任務への取り組みを成功裏に行なった。
土曜日に合同演習統制本部太平洋艦隊情報供給部の代表は報道陣へ伝えた。

「海上においてロシアの大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラ―ドフ、更には中国の駆逐艦・広州と警備艦・黄山、大慶、三亜は、補給艦・軍山湖と給油船ペチェンガの護衛任務を遂行しました。
演習の枠組みにおいてロシア艦は、戦術グループの一員としての合同での目標割当と機動作戦、対空防衛の任務への取り組みを成功裏に行いました」

本部の代理人は話した。

「演習実施中に4機の戦闘爆撃機JH-7Aの攻撃を撃退する為、艦は対空防衛隊列の構築へ取り組みました。
参加者は、各艦の為のセクターへの目標の割り当てを行ない、演習の要素を実行中の乗組員の間の無線通信システムの使用に習熟しました。
全ての空中目標は捕捉、追尾され、合同戦術艦グループより成功裏に破壊されました」

彼は付け加えた。

中国との演習へ参加する為に到着した太平洋艦隊戦闘艦支隊は、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、海洋曳船「アラタウ」、給油船「ペチェンガ」で構成されている。
支隊の指揮官は、太平洋艦隊沿海地方小艦隊司令官ワジム・クリト少将である。

合同演習統制本部の情報によると、この活動へ参加するのは、潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車である。

最初の『海洋協同』演習は、山東省(中国東部)の青島市近辺の黄海で2012年4月22日から27日まで実施された。
それは、25隻の水上艦船及び潜水艦航空機13機、ヘリコプター9機、2個特殊部隊が参加した。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月17日13時14分配信
【ロシアと中国の船員は対潜防衛の要素へ取り組んだ】
湛江(中国)、9月17日-ロシア通信社ノーボスチ

南シナ海で実施されている演習『海洋協同-2016』の枠組みにおいて、ロシア中国の艦は対潜防衛の要素への取り組みを成功裏に行った。
合同演習統制本部は報道陣へ伝えた。

「大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラ―ドフ、更には駆逐艦・広州と警備艦・黄山、大慶、三亜で構成されるロシアと中国の合同対潜任務部隊は、海上での一連の戦闘演習任務を遂行しました。
艦上対潜航空隊から参加したヘリコプターKa-27PLとZ-9Cの乗組員は対潜兵器の模擬使用による仮想敵潜水艦の探知と破壊へ取り組みました」

本部の代理人は話した。

探索中に艦船部隊の水中音響複合体、更には艦上対潜航空隊が積極的に使用された。
「グループ指揮官の選択は、対潜ヘリコプター~2機のKa-27PLと2機のZ-9Cの使用を意味する彼の決断の実行を可能にし、与えられた戦闘課題を成功裏を解決する確率の増大を可能にしました」
対談者は説明した。

同時に、海上移動中の艦の対潜及び対空防衛の戦術動作への取り組みが行なわれ、戦闘艇、軍事輸送航空隊、海軍歩兵部隊と兵器を用いたダーシャ島への海洋揚陸部隊の上陸の為の訓練が実施された。

合同演習統制本部の情報によると、この活動へ参加するのは、潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車である。


16-0406h.jpg
ロシア海軍中国海軍は、2012年、2013年、2014年、2015年に合同演習『海洋協同』Морское Взаимодействиеを実施しています。

『海洋協同-2012』:2012年4月下旬に黄海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

『海洋協同-2013』:2013年7月上旬にピョートル大帝湾で実施
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]

『海洋協同-2014』:2014年5月下旬に東シナ海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

『海洋協同-2015』第1段階:2015年5月下旬に地中海東部で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

『海洋協同-2015』第2段階:2015年8月に日本海(沿海地方沖)で実施
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

特に、昨年8月に沿海地方で実施された『海洋協同-2015』第2段階では、ロシア海軍中国海軍合同上陸演習が初めて行なわれました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同上陸演習が沿海地方で始まった]

因みに、ロシア海軍は中国以外の外国海軍とも度々合同演習を行なっていますが、合同での上陸演習は、中国以外の海軍とは行なっておりません。
この事実からも、ロシア海軍は中国海軍との合同演習を特に重要視している事は明白です。



2016年9月4日、ロシア海軍(太平洋艦隊)側の『海洋協同-2016』参加艦船はウラジオストクを出航しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は2016年9月初頭に湛江へ向かう]
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊はウラジオストクを抜錨した]

[太平洋艦隊艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
大型対潜艦」「アドミラル・ヴィノグラードフ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
海洋曳船「アラタウ」
中型海洋給油船「ペチェンガ」


9月5日早朝に対馬海峡を南下しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2016年9月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

9月12日に中国湛江へ到着しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は中国の湛江へ到着した]
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』は始まった]

9月13日には、合同演習『海洋協同-2016』の開始式典が開催されました。

これまでと同様、今回の演習でも合同演習司令部が設置され、ロシア海軍側の演習統制官は、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将が務めます。
フェドテンコフ中将は、2014年と2015年の『海洋協同』でも演習統制官を務めています。

合同演習には、双方から潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車が参加します。

ロシア海軍からは水上艦船5隻が参加するので、中国海軍からは潜水艦2隻、水上艦船8隻が参加する事になります。

9月13日にはロシア海軍中国海軍の将兵によるスポーツ大会が開催されました。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍の将兵によるスポーツ競技が行われた]

同じ9月13日には、ロシア海軍及び中国海軍の艦の消火班による消火訓練も行われています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月13日14時28分配信
【ロシアと中国の船員は事故処理活動へ取り組んだ】


9月14日には、ロシア及び中国海軍歩兵の戦闘訓練が行なわれました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月14日9時15分配信
【ロシアと中国の海軍歩兵は『海洋協同-2016』の枠組みにおいて演習を実施した】


9月15日、演習へ参加するロシア海軍中国海軍の艦船は湛江を出航し、南シナ海の演習実施海域へ向かいました。
[合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍と中国海軍の艦船は南シナ海へ出航した]

9月16日には、停泊時の艦船防衛及び遭難船の捜索救助訓練が行われました。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍は艦船防衛及び捜索救助訓練を行なった]

同じ9月16日には、不審船の共同臨検訓練も行われました。
不審船の役を務めたのは、両国海軍の補給艦(給油船)です。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍は不審船の臨検訓練を行なった]

そして9月17日には対空防衛及び対潜戦闘訓練が行われました。

合同演習の最終段階では、広東省沿岸への合同での上陸及び空挺降下が行なわれます。


2015年7月26日、新たなロシア連邦海洋ドクトリンが発表されましたが、この中では中国との友好関係の発展に重点が置かれています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]

合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍は不審船の臨検訓練を行なった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2016年9月16日18時12分配信
【ロシアと中国の船員は、演習中に南シナ海で合同臨検作戦を実行した】

ロシア海軍中国人民解放軍海軍戦闘艦は、南シナ海でのロシア-中国海軍演習『海洋協同-2016』の枠組みにおいて、不審船の拘留へ取り組んだ。

演習の筋書きに沿って、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」駆逐艦「広州」は2隻の未確認船を発見した。
太平洋艦隊海軍歩兵中国人民解放軍海軍陸戦隊部隊は、仮想不審船補給艦「軍山湖」給油船「ペチェンガ」の臨検作戦を実行した。

12名から成る2個臨検グループは、艦載ヘリコプター及び高速艇で不審船へ派遣された。
臨検グループは、ヘリコプターに登場する狙撃兵の支援を受けた。

その後、仮想不審船の護送へ取り組んだ。

[参照]
中国
との演習へ参加する為に到着した太平洋艦隊戦闘艦支隊は、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、海洋曳船「アラタウ」、給油船「ペチェンガ」で構成されている。
支隊の指揮官は、太平洋艦隊沿海地方小艦隊司令官ワジム・クリト少将である。

この活動へ参加するのは、潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車である。

最初の『海洋協同』演習は、山東省(中国東部)の青島市近辺の黄海で2012年4月22日から27日まで実施された。
それは、25隻の水上艦船及び潜水艦航空機13機、ヘリコプター9機、2個特殊部隊が参加した。


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ロシア海軍中国海軍は、2012年、2013年、2014年、2015年に合同演習『海洋協同』Морское Взаимодействиеを実施しています。

『海洋協同-2012』:2012年4月下旬に黄海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

『海洋協同-2013』:2013年7月上旬にピョートル大帝湾で実施
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]

『海洋協同-2014』:2014年5月下旬に東シナ海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

『海洋協同-2015』第1段階:2015年5月下旬に地中海東部で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

『海洋協同-2015』第2段階:2015年8月に日本海(沿海地方沖)で実施
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

特に、昨年8月に沿海地方で実施された『海洋協同-2015』第2段階では、ロシア海軍中国海軍合同上陸演習が初めて行なわれました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同上陸演習が沿海地方で始まった]

因みに、ロシア海軍は中国以外の外国海軍とも度々合同演習を行なっていますが、合同での上陸演習は、中国以外の海軍とは行なっておりません。
この事実からも、ロシア海軍は中国海軍との合同演習を特に重要視している事は明白です。



2016年9月4日、ロシア海軍(太平洋艦隊)側の『海洋協同-2016』参加艦船はウラジオストクを出航しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は2016年9月初頭に湛江へ向かう]
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊はウラジオストクを抜錨した]

[太平洋艦隊艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
大型対潜艦」「アドミラル・ヴィノグラードフ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
海洋曳船「アラタウ」
中型海洋給油船「ペチェンガ」


9月5日早朝に対馬海峡を南下しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2016年9月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

9月12日に中国湛江へ到着しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は中国の湛江へ到着した]
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』は始まった]

9月13日には、合同演習『海洋協同-2016』の開始式典が開催されました。

これまでと同様、今回の演習でも合同演習司令部が設置され、ロシア海軍側の演習統制官は、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将が務めます。
フェドテンコフ中将は、2014年と2015年の『海洋協同』でも演習統制官を務めています。

合同演習には、双方から潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車が参加します。

ロシア海軍からは水上艦船5隻が参加するので、中国海軍からは潜水艦2隻、水上艦船8隻が参加する事になります。

9月13日にはロシア海軍中国海軍の将兵によるスポーツ大会が開催されました。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍の将兵によるスポーツ競技が行われた]

同じ9月13日には、ロシア海軍及び中国海軍の艦の消火班による消火訓練も行われています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月13日14時28分配信
【ロシアと中国の船員は事故処理活動へ取り組んだ】


9月14日には、ロシア及び中国海軍歩兵の戦闘訓練が行なわれました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月14日9時15分配信
【ロシアと中国の海軍歩兵は『海洋協同-2016』の枠組みにおいて演習を実施した】


9月15日、演習へ参加するロシア海軍中国海軍の艦船は湛江を出航し、南シナ海の演習実施海域へ向かいました。
[合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍と中国海軍の艦船は南シナ海へ出航した]

9月16日には、停泊時の艦船防衛及び遭難船の捜索救助訓練が行われました。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍は艦船防衛及び捜索救助訓練を行なった]

同じ9月16日には、不審船の共同臨検訓練も行われました。
不審船の役を務めたのは、両国海軍の補給艦(給油船)です。


合同演習の最終段階では、広東省沿岸への合同での上陸及び空挺降下が行なわれます。


2015年7月26日、新たなロシア連邦海洋ドクトリンが発表されましたが、この中では中国との友好関係の発展に重点が置かれています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]

合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍は艦船防衛及び捜索救助訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2016年9月16日8時44分配信
【演習『海洋協同-2016』の枠組みにおいてロシアと中国の軍事船員は、無防備の泊地における艦船の防衛へ取り組んだ】

ロシア海軍中国海軍の艦船乗組員は、演習『海洋協同-2016』の枠組みにおいて無防備の泊地における艦船防衛の為の全ての種類の組織的な保護の問題へ取り組んだ。

指定海域へ到着したロシア中国の艦船グループは、演習統制本部から与えられた任務の遂行へ取り掛かった。
先ず初めに、船員は、無防備の泊地における艦船の多角的対潜防衛、対空防衛と対舟艇防衛の要素へ取り組み、更には、合同機動演習中の通信訓練を実施した。

近い内に、乗組員には、海上での合同での船舶捜索救助及び臨検活動の訓練が待ち受けている。

中国との演習へ参加する為に到着した太平洋艦隊戦闘艦支隊は、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、海洋曳船「アラタウ」、給油船「ペチェンガ」で構成されている。
支隊の指揮官は、太平洋艦隊沿海地方小艦隊司令官ワジム・クリト少将である。

合同演習統制本部の情報によると、この活動へ参加するのは、潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車である。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2016年9月16日11時32分配信
【ロシアと中国の船員は演習『海洋協同-2016』の枠組みにおいて仮想遭難船の乗組員を救助した】

ロシア海軍中国海軍戦闘艦支隊は、海軍演習『海洋協同-2016』中に、遭難したという想定下の曳船「アラタウ」捜索救助の合同任務へ取り組んだ。

遭難信号を受信後、中国艦は船が位置する海域へ向かった。

このエピソードの駆け引きの枠組みにおいて単一計画下での人員捜索救助任務を遂行する為、ロシア中国の艦は同時に艦上航空隊のヘリコプターを発進させた。

仮想遭難船へ、援助及びダメージコントロールの為、ボートに乗った救助グループが派遣された。
訓練の最終段階は、仮想遭難船の曳航となった。

中国との演習へ参加する為に到着した太平洋艦隊戦闘艦支隊は、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、海洋曳船「アラタウ」、給油船「ペチェンガ」で構成されている。
支隊の指揮官は、太平洋艦隊沿海地方小艦隊司令官ワジム・クリト少将である。

合同演習統制本部の情報によると、この活動へ参加するのは、潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車である。

最初の『海洋協同』演習は、山東省(中国東部)の青島市近辺の黄海で2012年4月22日から27日まで実施された。
それは、25隻の水上艦船及び潜水艦航空機13機、ヘリコプター9機、2個特殊部隊が参加した。


16-0406h.jpg
ロシア海軍中国海軍は、2012年、2013年、2014年、2015年に合同演習『海洋協同』Морское Взаимодействиеを実施しています。

『海洋協同-2012』:2012年4月下旬に黄海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

『海洋協同-2013』:2013年7月上旬にピョートル大帝湾で実施
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]

『海洋協同-2014』:2014年5月下旬に東シナ海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

『海洋協同-2015』第1段階:2015年5月下旬に地中海東部で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

『海洋協同-2015』第2段階:2015年8月に日本海(沿海地方沖)で実施
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

特に、昨年8月に沿海地方で実施された『海洋協同-2015』第2段階では、ロシア海軍中国海軍合同上陸演習が初めて行なわれました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同上陸演習が沿海地方で始まった]

因みに、ロシア海軍は中国以外の外国海軍とも度々合同演習を行なっていますが、合同での上陸演習は、中国以外の海軍とは行なっておりません。
この事実からも、ロシア海軍は中国海軍との合同演習を特に重要視している事は明白です。



2016年9月4日、ロシア海軍(太平洋艦隊)側の『海洋協同-2016』参加艦船はウラジオストクを出航しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は2016年9月初頭に湛江へ向かう]
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊はウラジオストクを抜錨した]

[太平洋艦隊艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
大型対潜艦」「アドミラル・ヴィノグラードフ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
海洋曳船「アラタウ」
中型海洋給油船「ペチェンガ」


9月5日早朝に対馬海峡を南下しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2016年9月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

9月12日に中国湛江へ到着しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は中国の湛江へ到着した]
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』は始まった]

9月13日には、合同演習『海洋協同-2016』の開始式典が開催されました。

これまでと同様、今回の演習でも合同演習司令部が設置され、ロシア海軍側の演習統制官は、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将が務めます。
14-1121c.jpg
フェドテンコフ中将は、2014年と2015年の『海洋協同』でも演習統制官を務めています。

合同演習には、双方から潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車が参加します。

ロシア海軍からは水上艦船5隻が参加するので、中国海軍からは潜水艦2隻、水上艦船8隻が参加する事になります。

9月13日にはロシア海軍中国海軍の将兵によるスポーツ大会が開催されました。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍の将兵によるスポーツ競技が行われた]

同じ9月13日には、ロシア海軍及び中国海軍の艦の消火班による消火訓練も行われています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月13日14時28分配信
【ロシアと中国の船員は事故処理活動へ取り組んだ】


9月14日には、ロシア及び中国海軍歩兵の戦闘訓練が行なわれました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月14日9時15分配信
【ロシアと中国の海軍歩兵は『海洋協同-2016』の枠組みにおいて演習を実施した】


9月15日、演習へ参加するロシア海軍中国海軍の艦船は湛江を出航し、南シナ海の演習実施海域へ向かいました。
[合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍と中国海軍の艦船は南シナ海へ出航した]

そして9月16日、停泊時の艦船防衛及び遭難船の捜索救助訓練が行われました。


合同演習の最終段階では、広東省沿岸への合同での上陸及び空挺降下が行なわれます。


2015年7月26日、新たなロシア連邦海洋ドクトリンが発表されましたが、この中では中国との友好関係の発展に重点が置かれています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]

近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年10月末に航行試験を開始する

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『タス通信』より
2016年9月15日11時6分配信
【巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は10月末に修理後の海上試験を開始する】
アルハンゲリスク、9月15日/タス通信特派員ウラジーミル・アヌフリエフ

セヴェロドヴィンスクの防衛造船所・艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』で修理と近代化が行なわれている北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、10月末に海上航行試験を開始する。
タス通信工場の広報サービスより、北方艦隊司令官ニコライ・エフメノフ中将による点検視察の結果に基づいて伝えられた。

「10月末には巡洋艦は海上試験へ向かわなければなりません。
これは正確な点検結果により定まったものです」

広報サービスは話した。
埠頭での艦の係留試験プログラムは最終段階の作業へ入った事が指摘された。
「年末までにマルシャル・ウスチーノフはセヴェロドヴィンスク造船所を去り、主要駐留地点へ向かわなければなりません(契約で定められているように)」
広報サービスは説明した。

『ズヴェズドーチカ』によると、巡洋艦の係留試験プログラムは今年4月に始まり、現時点で半分以上が実行されているが、スケジュールよりも遅れている。
「主な問題点として、メインエンジンの制御システムの調整、冷却機の修理、艦の電力システムの制御複合体の調整作業の始動が残されています」
同社は説明した。
「遅延の理由についてですが、このような巡洋艦クラスの水上艦の為の新たな量の作業は、潜水艦の修理と近代化を専門とするズヴェズドーチカにとっては初めて直面したものでした。
この為の契約組織の準備は不十分なものでした」


「マルシャル・ウスチーノフ」は、計画修理を実施する為、2011年6月に『ズヴェズドーチカ』の埠頭へ到着した。
2012年10月、巡洋艦は水上から上げられ、固定船台基盤へ移された。

ドックでは、様々なシステムの修理作業が実施された。
船体は修復され、塗装された。
2013年6月、巡洋艦は進水し、近代化の為の作業は海上で続けられた。

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は1978年にニコラエフ造船工場で起工された。
1986年9月に北方艦隊の戦闘編制へ受け入れられた。
1994~1997年にはサンクトペテルブルク合資会社『北方造船所』で近代化が実施された。

公開情報によると、「マルシャル・ウスチーノフ」プロジェクト1164「アトラント」ロケット巡洋艦 である。
排水量-11380トン、全長-186メートル、幅-20.8メートル、速力-34ノット(時速約63km)、航続距離-約8000海里、乗員-510名。
主要兵装-16基の超音速対艦有翼ミサイルP-500「バザーリト」(核弾頭を搭載できる)発射装置。

ロシア海軍の構成には、同型の3隻のロケット巡洋艦が在る。
「モスクワ」-黒海艦隊、「ワリャーグ」-太平洋艦隊、「マルシャル・ウスチーノフ」-北方艦隊。


北方艦隊プロジェクト1164「アトラント」(「スラヴァ」級)ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、2011年6月、オーバーホールの為にセヴェロドヴィンスク市「ズヴェズドーチカ」工場へ到着しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2011年6月30日14時25分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は修理と近代化の為にセヴェロドヴィンスクへ到着した】

2012年10月末、ドックへ入渠しました。
[スラヴァ型ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはドック入りした]


2013年6月20日、進水式典が行なわれました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは進水する]


その後、レーダーなどを換装する近代化改装工事が始まりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装される]

既に「マルシャル・ウスチーノフ」には、MR-600「ヴォスホード」に代わり、大型3次元レーダーMR-650「ポドベレゾヴィク」が装備されています。
[大型3次元レーダー「ポドベレゾヴィク」]

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年3月18日16時51分配信
【「マルシャル・ウスチーノフ」は近代化されたレーダーを受け取った 】
「ポドベレゾヴィク」の他に、艦橋頭頂部のレーダー「フレガート-M2M」に換装されました。

「マルシャル・ウスチーノフ」は、2015年末までにロシア海軍へ復帰する予定でしたが、2016年末に延期されました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末にロシア海軍へ復帰する]
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末までにロシア海軍北方艦隊へ復帰する]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは新型ミサイル兵装を受け取り、2016年に復帰する]

2015年12月初頭、「ズヴェズドーチカ」岸壁での係留試験が開始されました。
[近代化改装中のロシア海軍ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは係留試験を開始した]
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「マルシャル・ウスチーノフ」の航行試験は今年8月末~9月に開始される予定でしたが、今回の記事の通り、10月末に延期されました。
[近代化されるロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年夏-初秋に航行試験を始める]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年9月に航行試験を開始する]

遅延の原因は、今回の『ズヴェズドーチカ』の説明によると、要するに、このような大型水上艦の修理と近代化は同社にとっては初めてとなるので経験が不足していた為という事になります。
(『ズヴェズドーチカ』は元々は潜水艦の修理と近代化を専門としていた)


近代化改装を終えた「マルシャル・ウスチーノフ」は、復帰後の2017年初頭に地中海へ向かいます。
[近代化改装されるロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2017年初頭に地中海へ行く]


「マルシャル・ウスチーノフ」以外のプロジェクト1164ロケット巡洋艦も、今後の近代化改装が予定されています。
[ロシア海軍の現用ロケット巡洋艦(プロジェクト1164及びプロジェクト1144)は近代化される]

太平洋艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、2020年までに近代化改装が実施されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは2020年までに近代化改装を行なう]

合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍と中国海軍の艦船は南シナ海へ出航した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2016年9月15日12時10分配信
【ロシア-中国演習『海洋協同-2016』の活動段階(アクティブフェーズ)が始まった】

本日、南シナ海においてロシア-中国海軍演習『海洋協同-2016』の活動段階(アクティブフェーズ)が始まった。

「太平洋艦隊戦闘艦支隊は、ロシア-中国合同演習の海上段階へ参加する為に出航する準備が整いました」
太平洋艦隊艦船支隊
指揮官の太平洋艦隊沿海地方小艦隊司令官ワジム・クリト少将は、準備が整った事を報告した。
報告を受けたのはロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将である。

送別式典が終わった後、ロシア海軍中国人民解放軍海軍の戦闘艦支隊は湛江港(広東省南部)を去り、演習の海上活動段階を実施する為、指定海域へ進路を取った。

無防備の泊地における艦船防衛の為の全ての種類の組織的な合同活動へ取り組み、護送船舶の捜索、救助、乗っ取られた船の解放、対空防衛のエピソードへの取り組みの枠組みにおける目標の探知及び識別が行なわれる。

海上及び空中目標への合同砲射撃の実施が計画されている。
演習の最終段階では、広東省の無防備の海岸へ合同での海洋上陸及び空中降下が行なわれる。

中国との演習へ参加する為に到着した太平洋艦隊戦闘艦支隊は、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、海洋曳船「アラタウ」、給油船「ペチェンガ」で構成されている。
支隊の指揮官は、太平洋艦隊沿海地方小艦隊司令官ワジム・クリト少将である。

演習には双方から18隻の艦と支援船、航空機21機、250名以上の海軍歩兵隊員と15両の車両が関与する。

ロシア海軍艦船支隊中国海軍の合同演習は、南シナ海の沿岸、海上エリア、空域で9月12日から19日まで実施される。

このような演習は、ロシア海軍中国海軍との間で既に5回実施されており、それは、両国海軍の実地的な協力の強化と、様々な海上での脅威への対抗を目指すものである。


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ロシア海軍中国海軍は、2012年、2013年、2014年、2015年に合同演習『海洋協同』Морское Взаимодействиеを実施しています。

『海洋協同-2012』:2012年4月下旬に黄海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

『海洋協同-2013』:2013年7月上旬にピョートル大帝湾で実施
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]

『海洋協同-2014』:2014年5月下旬に東シナ海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

『海洋協同-2015』第1段階:2015年5月下旬に地中海東部で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

『海洋協同-2015』第2段階:2015年8月に日本海(沿海地方沖)で実施
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

特に、昨年8月に沿海地方で実施された『海洋協同-2015』第2段階では、ロシア海軍中国海軍合同上陸演習が初めて行なわれました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同上陸演習が沿海地方で始まった]

因みに、ロシア海軍は中国以外の外国海軍とも度々合同演習を行なっていますが、合同での上陸演習は、中国以外の海軍とは行なっておりません。
この事実からも、ロシア海軍は中国海軍との合同演習を特に重要視している事は明白です。



2016年9月4日、ロシア海軍(太平洋艦隊)側の『海洋協同-2016』参加艦船はウラジオストクを出航しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は2016年9月初頭に湛江へ向かう]
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊はウラジオストクを抜錨した]

[太平洋艦隊艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
大型対潜艦」「アドミラル・ヴィノグラードフ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
海洋曳船「アラタウ」
中型海洋給油船「ペチェンガ」


9月5日早朝に対馬海峡を南下しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2016年9月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

9月12日に中国湛江へ到着しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は中国の湛江へ到着した]
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』は始まった]

9月13日には、合同演習『海洋協同-2016』の開始式典が開催されました。

これまでと同様、今回の演習でも合同演習司令部が設置され、ロシア海軍側の演習統制官は、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将が務めます。
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フェドテンコフ中将は、2014年と2015年の『海洋協同』でも演習統制官を務めています。

合同演習には、双方から潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車が参加します。

ロシア海軍からは水上艦船5隻が参加するので、中国海軍からは潜水艦2隻、水上艦船8隻が参加する事になります。

9月13日にはロシア海軍中国海軍の将兵によるスポーツ大会が開催されました。
[合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍の将兵によるスポーツ競技が行われた]

同じ9月13日には、ロシア海軍及び中国海軍の艦の消火班による消火訓練も行われています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月13日14時28分配信
【ロシアと中国の船員は事故処理活動へ取り組んだ】


9月14日には、ロシア及び中国海軍歩兵の戦闘訓練が行なわれました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月14日9時15分配信
【ロシアと中国の海軍歩兵は『海洋協同-2016』の枠組みにおいて演習を実施した】


そして9月15日、演習へ参加するロシア海軍中国海軍の艦船は湛江を出航し、南シナ海の演習実施海域へ向かいました。

合同演習の最終段階では、広東省沿岸への合同での上陸及び空挺降下が行なわれます。


2015年7月26日、新たなロシア連邦海洋ドクトリンが発表されましたが、この中では中国との友好関係の発展に重点が置かれています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]

合同演習『海洋協同-2016』においてロシア海軍と中国海軍の将兵によるスポーツ競技が行われた


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月13日17時31分配信
【ロシアと中国の船員はサッカーと卓球で競い合った】
湛江(中国)、9月13日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア人船員は、綱引き及び卓球競技では中国の同僚に負けたが、サッカーの試合には勝った。
東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐は発表した。

両国の船員は、ロシア・中国演習『海洋協同-2016』の枠組みにおいて一連のスポーツ競技を開催した。

サッカーの試合において、ロシア人船員は「4:3」のスコアで勝利を獲得した。
卓球ではスコア「2:4」、綱引きではスコア「1:2」で中国人民解放軍海軍の将兵に勝ちを譲った。

「太平洋艦隊将兵にとって亜熱帯気候は不慣れであるにも関わらず、ロシア人船員は最大限努力し、勝利の意思を示しました」
マトヴェーエフ
は話した。

太平洋艦隊のサッカーチームのフォワードの1人である大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」の電気技師アンドレイ・イワンツェフが話したように、両チームは良好な水準でプレイを行なった。
「何故なら、彼等は準備していたからです。
私達全ての軍人は、あらゆる条件での実証の準備を整えております
我々は、試合の結果、とても肯定的な気持ちを受けました。
新しい仲間と知り合い、我々は非常に温かい歓迎を受けました」

彼は話した。

中国との演習へ参加する為に到着した太平洋艦隊戦闘艦支隊は、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、海洋曳船「アラタウ」、給油船「ペチェンガ」で構成されている。
支隊の指揮官は、太平洋艦隊沿海地方小艦隊司令官ワジム・クリト少将である。

演習の活動段階(アクティブフェーズ)は、9月15日から19日まで実施される。
南シナ海において双方は、投錨中の艦船防衛の合同活動へ取り組み、護送船舶の捜索、救助、乗っ取られた船の解放、合同対空防衛における目標の探知及び認識といった活動が行なわれる。
演習中には更に、海上目標への合同でのミサイル・砲による攻撃が計画されている。
最終段階においては、占拠されたという想定下の島への合同での海上からの上陸及び空挺降下が計画されている。

最初の『海洋協同』演習は、山東省(中国東部)の青島市近辺の黄海で2012年4月22日から27日まで実施された。
それは、25隻の水上艦船及び潜水艦、航空機13機、ヘリコプター9機、2個特殊部隊が参加した。


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ロシア海軍中国海軍は、2012年、2013年、2014年、2015年に合同演習『海洋協同』Морское Взаимодействиеを実施しています。

『海洋協同-2012』:2012年4月下旬に黄海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

『海洋協同-2013』:2013年7月上旬にピョートル大帝湾で実施
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]

『海洋協同-2014』:2014年5月下旬に東シナ海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

『海洋協同-2015』第1段階:2015年5月下旬に地中海東部で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

『海洋協同-2015』第2段階:2015年8月に日本海(沿海地方沖)で実施
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

特に、昨年8月に沿海地方で実施された『海洋協同-2015』第2段階では、ロシア海軍中国海軍合同上陸演習が初めて行なわれました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同上陸演習が沿海地方で始まった]

因みに、ロシア海軍は中国以外の外国海軍とも度々合同演習を行なっていますが、合同での上陸演習は、中国以外の海軍とは行なっておりません。
この事実からも、ロシア海軍は中国海軍との合同演習を特に重要視している事は明白です。



今年(2016年)には、『海洋協同-2016』が実施されます。
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合同演習は、9月中旬に南シナ海で実施されます。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』の打ち合わせが北京で行われた]
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』は2016年9月12日から19日まで南シナ海で実施される]


9月4日、ロシア海軍(太平洋艦隊)側の『海洋協同-2016』参加艦船はウラジオストクを出航しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は2016年9月初頭に湛江へ向かう]
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊はウラジオストクを抜錨した]

[太平洋艦隊艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
大型対潜艦」「アドミラル・ヴィノグラードフ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
海洋曳船「アラタウ」
中型海洋給油船「ペチェンガ」


9月5日早朝に対馬海峡を南下しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2016年9月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

9月12日に中国湛江へ到着しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は中国の湛江へ到着した]
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』は始まった]

9月13日には、合同演習『海洋協同-2016』の開始式典が開催されました。

これまでと同様、今回の演習でも合同演習司令部が設置され、ロシア海軍側の演習統制官は、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将が務めます。
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フェドテンコフ中将は、2014年と2015年の『海洋協同』でも演習統制官を務めています。

合同演習には、双方から潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車が参加します。

ロシア海軍からは水上艦船5隻が参加するので、中国海軍からは潜水艦2隻、水上艦船8隻が参加する事になります。


そして9月13日、ロシア海軍中国海軍の将兵によるスポーツ大会が開催されました。


同じ9月13日には、ロシア海軍及び中国海軍の艦の消火班による消火訓練も行われています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月13日14時28分配信
【ロシアと中国の船員は事故処理活動へ取り組んだ】


9月14日には、ロシア及び中国海軍歩兵の戦闘訓練が行なわれました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月14日9時15分配信
【ロシアと中国の海軍歩兵は『海洋協同-2016』の枠組みにおいて演習を実施した】

合同演習の「活動段階」(実際の海上での演習活動)は9月15日から19日まで南シナ海で実施され、最終段階では、南シナ海の何れかの島への合同での上陸及び空挺降下が行なわれます。


2015年7月26日、新たなロシア連邦海洋ドクトリンが発表されましたが、この中では中国との友好関係の発展に重点が置かれています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]

ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』は始まった


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月12日20時13分配信
【ロシア連邦と中国の船員は演習における互いの旗艦を訪問した】
湛江(中国)、9月12日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍及び中国人民解放軍海軍の軍人は、演習『海洋協同-2016』へ参加する旗艦~大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」駆逐艦「広州」を互いに訪問した。

艦には合計で400名の将兵が訪れた。

「過去には、私共は、2012年にはここ(中国)に居ました。
今、我々の船員と中国の船員は、艦を互いに訪れました」
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
の被服供与部長は記者団へ話した。
彼によると、演習『海洋協同-2016』中にロシアの水兵は、艦が熱帯気候へ入った際に使用される熱帯ヴァージョンの制服を着用している。

次に、中国人民解放軍海軍の士官陳涛は、初めてロシア艦への訪問に参加した。
「僕は初めて、このような演習へ参加したのですが、僕にとって全てが新しいものでした。
ロシアの同僚と知り合う事は、非常に興味深いものでした」


「アドミラル・トリブツ」は、中国人女性の訪問を受けた。
「私は劉雪といいます。私は化学防護班の一員であり、階級は准尉です。
私は、駆逐艦広州で既に4年間勤務しています。
艦は、私にとっては、本当に家のようです」

彼女は話した。
「これは、私にとって初めて参加するロシア-中国演習です」
劉雪
は付け加えた。

日中にロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊の代表は、更に南海艦隊司令官への訪問を行ない、そして湛江市(広東省、中国南部)行政庁を訪れた。

中国との演習へ参加する為に到着した太平洋艦隊戦闘艦支隊は、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、海洋曳船「アラタウ」、給油船「ペチェンガ」で構成されている。
支隊の指揮官は、太平洋艦隊沿海地方小艦隊司令官ワジム・クリト少将である。

演習の活動段階(アクティブフェーズ)は、9月15日から19日まで実施される。
南シナ海において双方は、投錨中の艦船防衛の合同活動へ取り組み、護送船舶の捜索、救助、乗っ取られた船の解放、合同対空防衛における目標の探知及び認識といった活動が行なわれる。
演習中には更に、海上目標への合同でのミサイル・砲による攻撃が計画されている。
最終段階においては、占拠されたという想定下の島への合同での海上からの上陸及び空挺降下が計画されている。

最初の『海洋協同』演習は、山東省(中国東部)の青島市近辺の黄海で2012年4月22日から27日まで実施された。
それは、25隻の水上艦船及び潜水艦、航空機13機、ヘリコプター9機、2個特殊部隊が参加した。


16-0406h.jpg
ロシア海軍中国海軍は、2012年、2013年、2014年、2015年に合同演習『海洋協同』Морское Взаимодействиеを実施しています。

『海洋協同-2012』:2012年4月下旬に黄海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

『海洋協同-2013』:2013年7月上旬にピョートル大帝湾で実施
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]

『海洋協同-2014』:2014年5月下旬に東シナ海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

『海洋協同-2015』第1段階:2015年5月下旬に地中海東部で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

『海洋協同-2015』第2段階:2015年8月に日本海(沿海地方沖)で実施
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

特に、昨年8月に沿海地方で実施された『海洋協同-2015』第2段階では、ロシア海軍中国海軍合同上陸演習が初めて行なわれました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同上陸演習が沿海地方で始まった]

因みに、ロシア海軍は中国以外の外国海軍とも度々合同演習を行なっていますが、合同での上陸演習は、中国以外の海軍とは行なっておりません。
この事実からも、ロシア海軍は中国海軍との合同演習を特に重要視している事は明白です。


今年(2016年)には、『海洋協同-2016』が実施されます。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』の打ち合わせが北京で行われた]

16-0822a.jpg
合同演習は、9月中旬に南シナ海で実施されます。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』は2016年9月12日から19日まで南シナ海で実施される]


9月4日、ロシア海軍(太平洋艦隊)側の『海洋協同-2016』参加艦船はウラジオストクを出航しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は2016年9月初頭に湛江へ向かう]
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊はウラジオストクを抜錨した]

[太平洋艦隊艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
大型対潜艦」「アドミラル・ヴィノグラードフ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
海洋曳船「アラタウ」
中型海洋給油船「ペチェンガ」


9月5日早朝に対馬海峡を南下しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2016年9月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

9月12日に中国湛江へ到着しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は中国の湛江へ到着した]

9月13日には、合同演習『海洋協同-2016』の開始式典が開催されました。

これまでと同様、今回の演習でも合同演習司令部が設置され、ロシア海軍側の演習統制官は、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将が務めます。
14-1121c.jpg
フェドテンコフ中将は、2014年と2015年の『海洋協同』でも演習統制官を務めています。

合同演習には、双方から潜水艦2隻、水上艦船13隻、航空機およびヘリコプター20機以上、海軍歩兵隊員250名以上、12両の装甲兵員輸送車及び水陸両用装甲車が参加します。

ロシア海軍からは水上艦船5隻が参加するので、中国海軍からは潜水艦2隻、水上艦船8隻が参加する事になります。


合同演習の「活動段階」(実際の海上での演習活動)は9月15日から19日まで南シナ海で実施され、最終段階では、南シナ海の何れかの島への合同での上陸及び空挺降下が行なわれます。


2015年7月26日、新たなロシア連邦海洋ドクトリンが発表されましたが、この中では中国との友好関係の発展に重点が置かれています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]

中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は中国の湛江へ到着した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2016年9月12日10時1分配信
【太平洋艦隊艦船支隊はロシア-中国演習『海洋協同-2016』へ参加する為に中華人民共和国へ到着した】

太平洋艦隊艦船支隊は、ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2016』へ参加する為に湛江港(中華人民共和国)へ到着した。

支隊は、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、海洋曳船「アラタウ」、給油船「ペチェンガ」で構成される。
支隊の指揮官は、太平洋艦隊沿海地方小艦隊司令官ワジム・クリト少将である。

外国の港へ入港する際、両国の軍事船員は「国家への挨拶」(双方から21発の礼砲の一斉射撃)を交わした。
埠頭で太平洋艦隊将兵は、ロシア海軍総司令部及び中国海軍の代表、儀仗隊と軍楽隊に出迎えられた。

ロシア海軍艦船支隊中国海軍の合同演習は、9月12日から19日まで南シナ海エリアの空域、沿岸、海上で実施される。

演習の活動段階(アクティブフェーズ)は南シナ海エリアで9月15日に始まる。
ロシア中国の船員は、投錨中の艦船防衛の合同活動へ取り組み、護送船舶の捜索、救助、乗っ取られた船の解放、合同対空防衛における目標の探知及び認識といった活動が行なわれる。

海上目標への合同での砲による攻撃、対潜防衛及び捜索・救助活動の実施が計画されている。

演習の最終段階においては、島への合同での海上からの上陸及び空挺降下が計画されている。

このような演習は、ロシア海軍中国海軍との間で既に5回実施されており、それは、両国海軍の実地的な協力の強化と、様々な海上での脅威への対抗を目指すものである。


『タス通信』より
2016年9月12日9時44分配信
【南シナ海でロシア連邦及び中国の海軍演習が始まる】
湛江/モスクワ、9月12日/タス通信特派員アレクセイ・セリシェフ、ドミトリー・レシェトニコフ

ロシア連邦及び中国の海軍演習『海洋協同-2016』南シナ海で月曜日に始まる。
(ロシア)国防省下の海軍のマスコミュニケーション・情報部の代表イーゴリ・ディガロ1等海佐は報道機関へ伝えた。

「太平洋艦隊戦闘艦支隊は、9月12日から19日まで中国の広東省沿岸の南シナ海北西部で実施されるロシア-中国海軍演習『海洋協同-2016』へ参加します」
士官は話した。

[政治情勢とは関係が無い]
2ヶ国の演習は、南シナ海周辺の状況の悪化を背景に実施される。
しかし、ディガロが強調したように「海軍演習は他の国に対して向けられるものではありませんし、この地域の如何なる軍事的-政治的な状況の変化とも関係ありません」

ロシア連邦国防省の代理人は、このような演習は既に伝統的なものとなっており、5回に渡って実施されている事を想い起した。
「次のロシアと中国の合同活動となる『海洋協同』は、アジア太平洋地域の安全保障の強化へ貢献します」
士官は付け加えた。

昨年には、日本海で同様の演習が実施された。

[主な目的]
ディガロ
によると、演習の主な目的は「海洋での安全保障上の脅威へ合同で対処する為の2つの海軍の能力の強化、ロシアと中国の軍事船員の秩序ある行動の向上、友好と協力の深化にあります」

演習には双方から18隻の艦と支援船、航空機21機、250名以上の海軍歩兵隊員と15両の車両が関与する。
ロシア支隊には、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、大型揚陸艦「ペレスウェート」、海洋曳船「アラタウ」、給油船「ペチェンガ」が加わっている。

『海洋協同』活動段階(アクティブフェーズ)は9月15日から19日まで実施される。
以前に国防省が伝えたように、2ヶ国の船員は、艦船防衛、船舶の捜索、救助へ取り組む。
更に、海上目標への合同でのミサイル・砲による攻撃、対潜活動及び組織的対空防衛への取り組みが計画されている。
演習の最後は、占拠されたという想定下の島への合同での海上からの上陸及び空挺降下となる。

[共同司令部]
以前に中国人民解放軍海軍の公式代理人梁陽が伝えたように、共同演習司令部は、中国海軍副司令員王海中将とロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将が指揮を執る。
演習の運用管理は、中国人民解放軍海軍南海艦隊副司令員兪満江少将により行なわれる。

最初の『海洋協同』演習は、山東省(中国東部)の青島市近辺の黄海で2012年4月22日から27日まで実施された。
それは、25隻の水上艦船及び潜水艦、航空機13機、ヘリコプター9機、2個特殊部隊が参加した。


16-0406h.jpg
ロシア海軍中国海軍は、2012年、2013年、2014年、2015年に合同演習『海洋協同』Морское Взаимодействиеを実施しています。

『海洋協同-2012』:2012年4月下旬に黄海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

『海洋協同-2013』:2013年7月上旬にピョートル大帝湾で実施
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]

『海洋協同-2014』:2014年5月下旬に東シナ海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

『海洋協同-2015』第1段階:2015年5月下旬に地中海東部で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

『海洋協同-2015』第2段階:2015年8月に日本海(沿海地方沖)で実施
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

特に、昨年8月に沿海地方で実施された『海洋協同-2015』第2段階では、ロシア海軍中国海軍合同上陸演習が初めて行なわれました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同上陸演習が沿海地方で始まった]

因みに、ロシア海軍は中国以外の外国海軍とも度々合同演習を行なっていますが、合同での上陸演習は、中国以外の海軍とは行なっておりません。
この事実からも、ロシア海軍は中国海軍との合同演習を特に重要視している事は明白です。


今年(2016年)には、『海洋協同-2016』が実施されます。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』の打ち合わせが北京で行われた]

16-0822a.jpg
合同演習は、9月中旬に南シナ海で実施されます。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2016』は2016年9月12日から19日まで南シナ海で実施される]


9月4日、ロシア海軍(太平洋艦隊)側の『海洋協同-2016』参加艦船はウラジオストクを出航しました。
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊は2016年9月初頭に湛江へ向かう]
[中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加するロシア海軍艦船部隊はウラジオストクを抜錨した]

[太平洋艦隊艦船支隊]
指揮官:ワジム・クリト少将
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
大型対潜艦」「アドミラル・ヴィノグラードフ」
大型揚陸艦「ペレスウェート」
海洋曳船「アラタウ」
中型海洋給油船「ペチェンガ」


9月5日早朝に対馬海峡を南下しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2016年9月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

そして9月12日に中国湛江へ到着しました。

合同演習の「活動段階」(実際の海上での演習活動)は9月15日から19日まで南シナ海で実施され、最終段階では、南シナ海の何れかの島への合同での上陸及び空挺降下が行なわれます。


2015年7月26日、新たなロシア連邦海洋ドクトリンが発表されましたが、この中では中国との友好関係の発展に重点が置かれています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]

ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュは南シナ海でタイ、日本、中国の艦と合同演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2016年9月9日18時10分配信
【太平洋艦隊の病院船「イルティシュ」の乗組員は南シナ海でタイ、日本、中国の軍艦との合同連携活動へ取り組んだ】

太平洋艦隊病院船「イルティシュ」の乗組員は、南シナ海の湾でタイ、日本、中国の軍艦との合同連携活動へ取り組んだ。
軍用船の海上連携は、人道へ指向されるタイ合同演習『ADMMプラス-2016』の枠組みにおいて実施された。

南シナ海での合同演習の実施は、危機的状況を解決する為の活動へ取り組むASEAN諸国演習の最終部分となった。

南シナ海の湾で実施された海上演習には、太平洋艦隊病院船「イルティシュ」タイ王国海軍大型揚陸艦「アーントーン」日本輸送艦「くにさき」中国揚陸艦「長白山」が参加した。

海上病院「イルティシュ」には重傷者を受け入れる為の病室が配置され、医療チームは仮想被災者への援助を提供した。
仮想被災者は、艦載ヘリコプターK-27PS及び高速艇により送られた。


[参照]
軍事医学、人道的支援と緊急時の対応の為のASEAN演習『ADMMプラス-2016』は、2016年9月1日から11日までタイ王国で実施される。
演習には18ヶ国から軍医を含め2000名が参加する。

「イルティシュ」にとって、これは、近代化された後の初めての大規模な航海である。
海上病院には、新たに最新の医療機器が設置された。


プロジェクト320病院船「イルティシュ」は、ポーランドシュチェチン造船所で1988年11月25日に起工され、1989年7月6日に進水し、1990年7月31日に竣工し、1990年8月10日にソ連海軍へ就役しました。
就役後は太平洋艦隊へ配備されました。

2013年秋からナホトカ艦船修理工場で近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のオビ級病院船は復帰する]

近代化改装終了後、2016年5月にはクリル諸島マトゥア島(松輪島)の調査へ参加しました。
[クリル諸島のマトゥア島でロシア海軍太平洋艦隊の基地建設の為の調査が進められている]

2016年8月18日、ASEAN諸国の国際演習『ADMMプラス』へ参加する為、ウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュはタイへ向かった]

9月1日にタイバンコクへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の病院船イルティシュはASEANの国際演習へ参加する為にタイのバンコクへ到着した]
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そして今回の記事の通り、南シナ海タイ、日本、中国の艦と災害救助の為の合同演習を実施しました。

ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊はノヴォシビルスク諸島へ到着した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年9月10日9時36分配信
【北方艦隊支隊はノヴォシビルスク諸島への移動を完了した】
モスクワ、9月10日-ロシア通信社ノーボスチ

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」に率いられる北方艦隊艦・支援船支隊ノヴォシビルスク諸島への移動を完了し、スタハノフツェフ・アルクチキ湾の投錨地に入った。
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北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガ1等海佐は発表した。

「支援船は、コテリヌイ島に駐留する北方艦隊戦術グループの構成員のニーズの為に送り届けられる貨物の移送を準備します。
北方艦隊の艦・支援船支隊の北極圏航海は8月30日に開始されています。
これは、北方艦隊のコラ多種戦力小艦隊参謀長イリダル・アフメロフ1等海佐の将旗の下で実施されています」
セルガ
は話した。

彼によると、北極圏航海の間に艦船は2000海里以上を航行し、幾度かの演習をバレンツ海及びカラ海エリア、更にはジクソン港で実施した。
セルガによると、ラプテフ海の航路の一部で、北方艦隊船員は、国営法人『ロスアトム』原子力砕氷船「戦勝50周年」の力添えを得て困難な結氷状態を克服した。
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「移動ルートの結氷状態の偵察は、大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフの艦上に駐留する艦上ヘリコプターKa-27により行なわれました。
ラプテフ海の結氷状態の監視には、更に北方艦隊の航空・防空軍の遠距離対潜航空機Tu-142の支援を得ました」

艦隊の広報サービス部長は強調した。


ロシア北方艦隊は、2012年から北極圏での行動を活発化させています。

2012年9月、重原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」を中核とする部隊が北極海への遠距離航海を行ないました。
(2012年9月12日出港、9月28日帰港)
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月)]

2013年9月にも、重原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、「コンドポガ」を中核とする部隊が北極海への遠距離航海を行ないました。
(2013年9月3日出港、9月30日帰港)
この時には、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島へ飛行場建設の為の各種機材や資材が陸揚げされ、同島の飛行場は再建されました。
[聖アンドレイの旗の下に]

2014年9月には、大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」、大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」を中核とする部隊が北極圏へ派遣されました。
(2014年9月6日出港、10月9日寄港)
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年10月9日14時09分配信
【ロシア北方艦隊の艦は北極圏航海から戻ってきた】

2014年12月1日には、北方艦隊を中核とする北方統合戦略司令部が設立されました。
[ロシア連邦軍北極圏統合戦略司令部が設立された]

2015年にも北極圏への遠距離航海と演習が実施されました。
艦船支隊は8月16日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏遠征へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
サルベージ船KIL-164
サルベージ船「アレクサンドル・プーシキン」
救助曳船「パミール」


2隻の大型揚陸艦には、何時もの海軍歩兵部隊(キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団)では無く、2012年に北方艦隊の指揮下へ移管された「ペチェンガ2等クトゥゾフ勲章受章・第200独立自動車化歩兵旅団」所属部隊が乗っていました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏のジクソンへ到着した]

演習はタイミル半島の重要な工業施設周辺、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島でも実施され、遠征部隊は2015年10月10日に帰港しました。



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2016年8月30日、北方艦隊艦船支隊北極圏遠征へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船部隊は北極圏遠征へ出発した]

今回の遠征部隊は、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、救助曳船「パミール」、サルベージ船KIL-164、海洋兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」で構成されています。

北方艦隊艦船支隊は対テロ演習や捜索救助訓練、対空・対潜防衛訓練などを行ないながら東へ進み、9月2日にはカルスキエボロタ海峡を通過しました。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2016年9月2日15時2分配信
【北極圏航海を実行中の北方艦隊の艦・支援船支隊はカラ海へ入った】

そして9月10日にノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島へ到着し、同島北西部に停泊しました。

なお、記事中で触れられているように、今回の北極圏遠征の指揮官は、北方艦隊コラ多種戦力小艦隊参謀長イリダル・アフメロフ1等海佐です。
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イリダル・アフメロフ1佐(1965年8月7日生まれ、現在51歳)は、以前にはカスピ小艦隊司令官を務め、更には太平洋艦隊アデン湾海賊対処部隊指揮官を3度に渡って務めています。
[ソマリア海賊対処部隊指揮官イリダル・アフメロフの華麗な戦歴]
[元アデン湾海賊対処部隊指揮官イリダル・アフメロフはカスピ小艦隊司令官に任命された]

ロシア海軍は4隻の汎用ヘリコプター揚陸艦を必要とする

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『タス通信』より
2016年9月8日13時13分配信
【専門家は何故ロシア海軍に揚陸ヘリコプター母艦が必要なのかについて話した】
クビンカ/モスクワ州、9月8日/タス通信

ロシア海軍には4隻の汎用揚陸艦のニーズがあり、この内の1隻は地中海の常設グループの為に必要である。
『クルイロフ国立科学センター』軍事技術協力開発管理部長ユーリー・エレミンは、こう考える。

『クルイロフ・センター』は、排水量23000トンと見積もられている「プリボイ」型揚陸艦の概念案を開発した。
艦は900名までの海軍歩兵隊員と車両を輸送し、その航空群は16機のヘリコプターで構成される。

「このような艦は北方艦隊の為に1隻、太平洋艦隊の為には2隻が必要です。
地中海水域の重要性の増加~常設グループの艦の行動~を考慮いたしますと、黒海艦隊自体には、このような艦は必要が無いのですが、1隻は黒海艦隊へ配置する必要があるでしょう。
このような艦をバルト艦隊の為に建造する事は無意味です」
『クルイロフ国立科学センター』軍事技術協力開発管理部長ユーリー・エレミン


彼によると、ロシア海軍「プリボイ」へ関心を有しているが「しかし、未だ決定されていません」

このタイプの艦1隻の費用は、専門家の推定では、今の価値で400~450億ルーブルになる。
このような艦は、カリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』或いはサンクトペテルブルク『北方造船所』で建造できるだろう。

今、ロシア海軍には汎用揚陸艦は無い。

「ミストラル」型ヘリコプター空母は2011年にフランスへ発注されたが、ロシア連邦へ引き渡される事は無かった。
『統合造船業営団』は、国内の造船所が「ミストラル」の同類を作成する事が出来ると表明した。

7月末、海軍副総司令官ヴィクトール・ブルスクは、汎用揚陸艦の為の技術的課題は既に用意されていると述べた。


ロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されることになりました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

エジプトへ引き渡された「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」)
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦の設計を進めていました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の将来汎用ヘリコプター揚陸艦の建造にはミストラル級の経験が生かされる]

将来汎用揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]

搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発されたKa-52Kなどになります。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは最新鋭の目標探知システムを装備する]

「ミストラル」級が配備される予定のウラジオストク南部ウリス湾では、埠頭の建設が続けられています。
[ウラジオストクのウリス湾ではロシア海軍の大型水上艦(ヘリコプター空母)の為の埠頭の建設が続けられる]

現在の所、「ロシア版ミストラル」の建造は、2018年以降に『2018-2025年の国家軍備プログラム』の枠組みで開始される予定です。
[ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦の建造は2018年に始まる]
[ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦は『2018-2025年の国家軍備プログラム』において建造される]



今回の記事に登場する『クルイロフ国立科学センター』は、ロシア海軍向けなどの艦船の形状を研究する機関であり、艦船設計局とは違います。

『クルイロフ国立科学センター』には実験用の大型水槽などが有り、ここで模型を使って様々な艦船の形状の実験を行ない、今後建造されるロシア海軍の新型艦の大まかな外形を決定して艦船設計局へ提示し、設計局は、これを基にして実際に建造される艦の設計を行ないます。
いわば、『中央航空流体力学研究所』(ツアギ)の海上版とでもいうべき機関です。

『クルイロフ国立科学センター』は実験結果を基にして次世代艦の大まかな形状を決め、概念設計案として仕上げます。
この概念設計案をベースにして艦船設計局が艦を設計します。
最近では、ロシア海軍次世代水上艦概念設計案3タイプをを作成しています。

多目的重空母「シトルム」
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駆逐艦「シクヴァル」
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汎用揚陸艦「ラヴィーナ」
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無論言うまでも無く、これらの概念設計案は、水槽などの実験施設での実験を重ねて作られたものです。
もちろん、復元性、耐航性、航洋性なども全て計算された上で作られています。



今回、『クルイロフ国立科学センター』の軍事技術協力開発管理部長ユーリー・エレミン氏は『タス通信』のインタビューに応じ、ロシア海軍には4隻の汎用ヘリコプター揚陸艦が必要であると述べました。
その主な目的は、地中海での活動、つまり、2013年6月1日に創設されたロシア海軍地中海作戦連合部隊の中核としての活動です。

エレミン氏は4隻の汎用揚陸艦を、太平洋艦隊へ2隻、北方艦隊へ1隻、黒海艦隊へ1隻配備すべきだと言っています。
これでローテーションを組んで常に1隻を地中海へ展開させる為に。
ただ、黒海艦隊自体には、このような艦は必要無いが、地中海での運用を考慮すれば、1隻は同艦隊へ置いておいても良いという事でしょう。
バルト艦隊への配備は無意味であるとも言っています。

ロシア海軍が入手できなかった「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦も、地中海での運用が想定されていました。
[ロシア海軍のミストラル級は地中海作戦部隊の旗艦になるかもしれない]
[ミストラル級はロシア海軍地中海作戦部隊に加わるかもしれない]

ロシア海軍「ミストラル」級(当初は4隻調達予定)を太平洋艦隊北方艦隊へ配備し、黒海艦隊バルト艦隊へ配備するつもりは有りませんでした。
[ロシアはフランス製の強襲揚陸艦「ミストラル」型を購入する(イタルタス通信)]

ロシア海軍は太平洋艦隊と北方艦隊の為に合計8隻の新世代原子力駆逐艦リデル級を発注する

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『タス通信』より
2016年9月10日11時33分配信
【情報筋:ロシア連邦国防省は8隻の原子力駆逐艦「リデル」の発注を決定した】
モスクワ、9月10日/タス通信

ロシア連邦国防省は8隻の原子力駆逐艦「リデル」型の発注を計画しており、最初の艦の建造開始は2018年に計画されている。
本日(9月10日)、タス通信防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

彼によると、『北方計画設計局』は、駆逐艦の技術設計の作成を2017年第4クオーター(10-12月)に完了しなければならない。
その後、軍当局は、このタイプの艦のシリーズを建造する為、『統合造船業営団』との契約を締結する。

「リデルのトップ(1番艦)の建造は2018年初頭に開始され、2022年末には完了しなければなりません。
それは5年間に渡り続きます」

対談者は話した。

「当初は海軍の為に12隻から成る駆逐艦のシリーズを建造する予定だったのですが、その数は8隻に減らされました-北方艦隊と太平洋艦隊に4隻ずつ。
他の艦隊-バルト艦隊と黒海艦隊で駆逐艦リデルが勤務に就く事は有りません」

情報提供者は説明した。

彼は、「リデル」が兵装としてミサイル「カリブル」「オーニクス」高射ミサイル複合体S-500「プロメテーイ」(プロメテウス)「ポリメント・リドゥート」(現在、プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・ゴルシコフ」で試験が行なわれている)、更にはミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」を受け取る。

タス通信は、この情報を公式に確認していない。


[ロシア将来駆逐艦プロジェクト「リデル」]
[ロシア海軍将来駆逐艦概念設計案・プロジェクト23560E「シクヴァル」]

ロシア海軍は、2000年代後半以降、新世代多用途駆逐艦(将来駆逐艦Перспективный Эсминец)の建造計画について何度も表明して来ました。
[ロシア海軍新世代原子力駆逐艦建造計画]
[ロシア海軍新世代駆逐艦の建造計画は現司令部に承認された]
[ロシアは「超駆逐艦」を建造する]

将来駆逐艦「リデル」は、原子力推進通常動力(ガスタービン)の2タイプの設計が進められていました。
[ロシア新世代駆逐艦は通常動力と核動力の2種類が設計される]

しかし2015年2月20日、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「リデル」の機関が原子力推進にほぼ確定したと述べました。
[ロシア海軍の為の将来駆逐艦リデルは原子力推進となる]

ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「リデル」の排水量は、前のクラス(プロジェクト956駆逐艦、約8000トン)よりも遥かに大きくなり、その打撃力は巡洋艦に匹敵すると述べています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルは巡洋艦に匹敵する攻撃力を有する]

将来駆逐艦「リデル」の動力は、ほぼ原子力推進に決まっています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級は原子力推進となる]

「リデル」の上部構造物には複合材料の使用も検討されています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級の上部構造物は非金属複合材料で造られるかもしれない]

2015年6月、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「リデル」の建造は2019年から開始されると述べました。
[ロシア海軍の為の将来駆逐艦リデル級の建造は2019年に開始される]

2015年7月、『統合造船業営団』国家防衛発注局取締役アナトーリー・シレモフ氏は、「リデル」の設計原案は2016年には纏まり、起工は早くて2018-2019年になると述べています。
[ロシア海軍の新型駆逐艦プロジェクト23560リデルの設計原案は2016年に出来上がる]

2015年12月、『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏は、2018年に「リデル」建造の為のプレートカットが開始されると発言しました。
[ロシア海軍の将来駆逐艦リデル級は2018年から建造を開始する]

「リデル」は、ロシア連邦『2018-2025年の国家軍備プログラム』の枠組みにおいて起工されます。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級は『2018-2025年の国家軍備プログラム』において建造される]
[ロシア海軍の新世代原子力駆逐艦リデル級の1番艦は2019年に起工される]

「リデル」の設計を担当する『北方計画設計局』は、実際にロシア海軍向けとして建造される艦の設計へ着手します。
(これまでに公開されている模型は、「リデル」の概念設計案「シクヴァル」のものであり、このままの形で建造されるわけではない)
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級の本格的な設計作業が始まる]
[ロシア海軍の将来原子力駆逐艦リデル級の本格的な設計作業は2017年に始まる]


以前には、「リデル」級駆逐艦は12隻建造されると言われていましたが、今回の記事に登場する「防衛産業企業体の情報提供者」によると、発注されるのは8隻になるとの事です。
この8隻は、北方艦隊太平洋艦隊で半分ずつ分けられます(4隻ずつ)。

「リデル」級駆逐艦の主な兵装は、有翼ミサイル「カリブル」「オーニクス」高射ミサイル「ポリメント・リドゥート」、或いは現在開発中の陸上用高射ミサイルS-500「プロメテーイ」(プロメテウス)の艦載ヴァージョンになります。

S-500「プロメテーイ」


ただ、「カリブル」「オーニクス」に関しては、この両方のミサイルを発射できる汎用ミサイル垂直発射機3S-14が搭載されることになりますが、高射ミサイルに関しては、「ポリメント・リドゥート」「プロメテーイ」艦載型の双方を搭載する事は考えられません。

おそらくは、初期建造艦が「ポリメント・リドゥート」を搭載し、「プロメテーイ」艦載型が完成すれば「リデル」級に搭載される事になるでしょう。

この他、西側で言う所のCIWS(近接防御システム)として、高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が搭載されます。
[ロシア海軍の新型高射複合体パーンツィリ-Mの生産準備は進められている]
[ロシア海軍の為に3基の新型高射複合体パーンツィリ-Mが発注される]


「リデル」級駆逐艦には、2016年6月16日に進水した新型砕氷船「アルクチカ」と同型の原子炉RITM-200が搭載されることになるようです。
[ロシア海軍の将来駆逐艦リデルは将来正規空母の基礎となる]
[ロシア海軍将来正規空母と将来駆逐艦リデル級は同型の原子力機関を搭載する]
[ロシア海軍将来原子力空母は原子炉RITM-200を搭載するかもしれない]