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ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはアルジェリア沖に居る

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年10月31日9時41分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」空母群はアルジェリア沖に到達した】

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」率いるロシア海軍艦船グループはアルジェリア沖に滞在しており、地中海東部へ向かう。

国際通知システムNOTAMのデータによると、グリニッジ標準時で11月3日の6時から16時(モスクワ時間で9時から19時)までロシア艦アルジェリア東海岸沖とイタリアサルジニア島の間の地中海エリアで演習を実施する。
『Lenta.ru』は転載した。

10月30日、ブリテン『サンデータイムズ』紙は、地中海シリア沖へ、有翼ミサイルで武装した3隻のロシア潜水艦(原子力艦2隻を含む)が向かっていると報じた。
同紙の情報提供者によると、潜水艦は、北アフリカ沖で「待機モード」に在る巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の部隊へ加わる。

10月15日・土曜日、北方艦隊航空艦グループ地中海エリアへの航海が始まった。
グループを構成するのは、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、更には支援艦船である。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「ニコライ・チケル」


10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]

「ロシア海軍空母機動部隊」ブリテン本土付近へ接近する為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣しました。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
[ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する]

10月21日、「ロシア海軍空母機動部隊」ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。


[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月24日にはポルトガル沖を航行していました。


10月25日にジブラルタル海峡を通過しました。


その後、ロシア航空艦グループ北アフリカスペイン領セウタへの寄港を予定していたようですが、スペイン側は、土壇場になって寄港許可を出し渋り、これに業を煮やしたロシアは、セウタへの寄港を諦めました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はスペイン領セウタへの寄港を取りやめた]

更には、地中海中部マルタも、自国港内でのロシア艦船への燃料補給を認めない事を表明しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは遠洋航海中に外国港を訪れる必要は無い]

そして現在、「ロシア海軍空母機動部隊」アルジェリア沖に居るようです。
11月3日にはアルジェリア東海岸沖で演習を行う予定です。
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記事中で触れられていますが、ブリテン『サンデータイムズ』紙によると、先週、ムルマンスク地域に駐留するロシア海軍潜水艦3隻が大西洋北部へ向かい、ブリテン海軍が追尾しているとの事です。

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年10月30日23時54分配信
【メディアは3隻のロシア潜水艦が地中海に出現すると報じた】
3隻の内訳は、2隻のプロジェクト971原子力潜水艦と1隻のプロジェクト877潜水艦です。
当然、北方艦隊所属でしょう。

これらの潜水艦「アドミラル・クズネツォフ」部隊へ合流するとの事です。


今回、「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]
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近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは洋上試験を開始した

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『タス通信』より
2016年10月30日16時49分配信
【巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は近代化後の試験の為に出航した】
アルハンゲリスク、10月30日/タス通信特派員ウラジーミル・アヌフリエフ

北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、セヴェロドヴィンスク防衛造船所『ズヴェズドーチカ』での修理と近代化の後、航行試験の為に出航した。
タス通信工場の広報秘書官エフゲニー・グラジシェフより伝えられた。

「試験中にズヴェズドーチカの専門技術者と契約企業(下請)の代表から成る試験実施チームは、巡洋艦の乗組員と共に、実際の海上条件下で艦の全てのシステム及び機構の点検を行ないます。
常時駐留所へのロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフの移動は2016年第4クオーター(10-12月)に計画されています」
グラジシェフ
は説明した。

「近代化の作業は、巡洋艦の主要電波電子複合体に関するものでした」
造船所
の代理人は説明した。

ロシア海軍には、このような3隻のロケット巡洋艦が在籍している:黒海艦隊「モスクワ」太平洋艦隊「ワリャーグ」北方艦隊「マルシャル・ウスチーノフ」



北方艦隊プロジェクト1164「アトラント」(「スラヴァ」級)ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、2011年6月、オーバーホールの為にセヴェロドヴィンスク市「ズヴェズドーチカ」工場へ到着しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2011年6月30日14時25分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は修理と近代化の為にセヴェロドヴィンスクへ到着した】

2012年10月末、ドックへ入渠しました。
[スラヴァ型ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはドック入りした]


2013年6月20日、進水式典が行なわれました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは進水する]


その後、レーダーなどを換装する近代化改装工事が始まりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装される]

「マルシャル・ウスチーノフ」は、2015年末までにロシア海軍へ復帰する予定でしたが、2016年末に延期されました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末にロシア海軍へ復帰する]
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末までにロシア海軍北方艦隊へ復帰する]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは新型ミサイル兵装を受け取り、2016年に復帰する]

2015年12月初頭、「ズヴェズドーチカ」岸壁での係留試験が開始されました。
[近代化改装中のロシア海軍ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは係留試験を開始した]
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「マルシャル・ウスチーノフ」の航行試験は今年8月末~9月に開始される予定でしたが、10月末に延期されました。
[近代化されるロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年夏-初秋に航行試験を始める]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年9月に航行試験を開始する]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年10月末に航行試験を開始する]

そして2016年10月30日、「マルシャル・ウスチーノフ」は航海試験の為に出航しました。
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近代化改装された「マルシャル・ウスチーノフ」は、これまでのMR-600「ヴォスホード」に代わり、大型3次元レーダーMR-650「ポドベレゾヴィク」が装備されました。
[大型3次元レーダー「ポドベレゾヴィク」]

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年3月18日16時51分配信
【「マルシャル・ウスチーノフ」は近代化されたレーダーを受け取った 】
「ポドベレゾヴィク」の他に、艦橋頭頂部のレーダー「フレガート-M2M」に換装されました。


試験完了後、「マルシャル・ウスチーノフ」ロシア海軍へ引き渡され、今年12月末までに母港であるセヴェロモルスクへ戻ります。
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近代化改装を終えた「マルシャル・ウスチーノフ」は、復帰後の2017年初頭に地中海へ向かいます。
[近代化改装されるロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2017年初頭に地中海へ行く]


「マルシャル・ウスチーノフ」以外のプロジェクト1164ロケット巡洋艦も、今後の近代化改装が予定されています。
[ロシア海軍の現用ロケット巡洋艦(プロジェクト1164及びプロジェクト1144)は近代化される]

太平洋艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、2020年までに近代化改装が実施されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは2020年までに近代化改装を行なう]

ロシア海軍は新世代コルベット・プロジェクト20386を10隻以上建造する

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『タス通信』より
2016年10月28日12時28分配信
【ロシア海軍は10隻以上の新型コルベット・プロジェクト20386の取得を計画している】
サンクトペテルブルク、10月28日/タス通信

ロシア海軍は、サンクトペテルブルクで金曜日に1番艦が起工された新型コルベット・プロジェクト20386の10隻以上の取得を計画している。
海軍副総司令官ヴィクトール・ブルスクは報道陣へ伝えた。

「もちろん、生産は継続します。
10隻以上の艦を見込んでおります」

彼は話した。

「このシリーズの建造計画は、2050年までの造船プログラムに記載されています」
副総司令官は付け加えた。

ブルスクによると、プロジェクト20386コルベットは多機能になり、特に対潜任務を遂行できるようになる。
同プロジェクトを開発した中央海洋設計局『アルマーズ』総取締役アレクサンドル・シリャフテンコは、これらの艦にはミサイル複合体「カリブル」を装備できる事を指摘した。

今日(10月28日)、サンクトペテルブルク『北方造船所』で、新たなタイプの1隻目-「ジェルスキー」が起工された。
同社は、ロシア海軍が2021年に艦を受領すると発表した。

『北方造船所』の発表によると、コルベットの排水量は3400トン、全長は109メートルである。
艦は、電動機部分が組み込まれたガスタービン装置を装備する。
それは2基のガスタービンエンジンM90FR(各出力27500馬力)と2基の電動機(出力2200馬力)を受け取る。
コルベットの航続距離は5000海里であり、乗員は80名で構成される。



[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]

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プロジェクト20380/20385コルベットの更なる改良発展型であるプロジェクト20386の1番艦「ジェルズキー」Дерзкий(建造番号1009)は、2016年10月28日にサンクトペテルブルク北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[ロシア海軍の新世代コルベット"ジェルズキ―"は起工された]
ロシア海軍への引き渡しは2021年に予定されています。

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プロジェクト20386の満載排水量は3400トンになり、以前のプロジェクト20380/20385よりも1000トン以上増加しています。

航続距離も20380/20385より延びて5000海里となり、速力も30ノットに増加、乗員は80名に減少しています。

機関はガスタービン電気推進システムが採用されます。
[ロシア海軍の新世代コルベット・プロジェクト20386はガスタービン電気推進システムを装備する]

プロジェクト20386は、10隻以上の建造が計画されています。

ロシア海軍の新世代コルベット・プロジェクト20386はガスタービン電気推進システムを装備する

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年10月28日12時39分配信
【コルベット「ジェルズキ―」で電気推進システムが実現する】

プロジェクト20386コルベットには、電動機部分を組み合わせたガスタービン装置が提供される。
『海軍産業』(フロートプロム)特派員は『北方造船所』より伝えられた。
現在、電気推進システムは、主として海軍の補助船と砕氷船で使用されている。


装置の構成には、出力27500馬力のガスタービンエンジンM90FR2基と、出力2200馬力の主要電動機2基が含まれる。

戦闘艦にとって、このようなシステムの明確な利点は、スクリューの回転速度と方向を迅速に変更する機能と、それに応じた艦のより高い加速性と機動性に在る。
加えて、電気推進原理の実現は、主動力装置の配置に関し、より自由な艦のレイアウトを可能にする。

現在、用途に応じて船に使用される電気推進システムは、高い機動性を有していなければならない~それは水中装置(小型潜水艇)、砕氷船、曳船、フェリーボート、そして幾つかの掘削船である。

10月28日・金曜日、サンクトペテルブルク『北方造船所』で、プロジェクト20386コルベットのトップ「ジェルズキ―」が起工された。

2015年春、『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、電気推進システム海軍の艦船へ搭載できると述べた。



[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに計12隻が起工され(20380が10隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で建造されています。

[「北方造船所」建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2018年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2019年就役予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

[「アムール造船工場」建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2016年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2016年末以降就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工/2017-2018年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェーズキー」Резкий(プロジェクト20380、建造番号2104)
2016年7月1日起工/2019年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



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プロジェクト20380/20385に続き、更なる改良発展型であるプロジェクト20386の建造も計画されています。

プロジェクト20386はモジュール方式が採用され、用途に合わせて兵装を一部変更できます。
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]
[ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年末-2016年初頭に起工される]
[ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年に起工される]

そして2016年10月28日、プロジェクト20386の1番艦「ジェルズキー」Дерзкий(建造番号1009)がサンクトペテルブルク北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[ロシア海軍の新世代コルベット"ジェルズキ―"は起工された]
ロシア海軍への引き渡しは2021年に予定されています。

因みに、「ジェルズキー」Дерзкий「生意気な」「向う見ずな」といった意味の形容詞です。

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プロジェクト20386の満載排水量は3400トンになり、以前のプロジェクト20380/20385よりも1000トン以上増加しています。

航続距離も20380/20385より延びて5000海里となり、速力も30ノットに増加、乗員は80名に減少しています。


20386の機関も、20380/20385から大幅に変更される事になりました。

20380/20385ディーゼルエンジンですが、20386ガスタービン電気推進システムが採用されます。

20386に装備されるガスタービンエンジンM90FRは、新世代フリゲート・プロジェクト22350にも装備されています。
(22350ガスタービン/ディーゼル)
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M90FRは、元々はロシアウクライナの共同開発・生産でしたが、2014年2月末からのウクライナ危機、3月のロシア連邦によるクリミア半島編入により、ウクライナロシアの関係も悪化し、ガスタービンエンジンに関する「分業体制」も瓦解した為、ロシア国内での全面生産へ移行する事になり、現在、その為の準備が進められています。
[ロシアは2018年から艦艇用ガスタービンを量産する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート・プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)3番艦以降の為のロシア製ガスタービンは2017年末から供給を開始する]

ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは遠洋航海中に外国港を訪れる必要は無い


『タス通信』より
2016年10月27日15時31分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」は遠距離航海中に港を訪れる必要など無い】
モスクワ、10月27日/タス通信

地中海へ向かうロシア航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、燃料補給或いは物資補充の為に港を訪れる必要など無い。
タス通信のインタビューを受けた専門家は、こう考える。

10月26日、スペイン外務省は、マドリードモスクワの要請を受け、10月28日から11月2日までセウタ港への3隻のロシア艦船の寄港を許可したが、ロシア側が、この要請を取り下げたと発表した。
ロシア国防省は、セウタへの「アドミラル・クズネツォフ」訪問の許可を求めた事は無いと表明し、ただ1つ考えられる可能性は「個々の艦あるいは支援船の業務寄港である」
当局の公式代理人イーゴリ・コナシェンコフは、ロシアのグループは「必要な物資を完全に確保しており」、全体の状況は「移動計画に何ら影響を与えない」と表明した。

[自立グループ]
「基本的に、それ(註:「アドミラル・クズネツォフ」)は、給油船を伴っているが為、何処へも寄港する必要は有りません。
彼等は、あらゆる友好国の港へ入り、補給する事が出来ます」

黒海艦隊司令官ウラジーミル・コモエドフ提督はタス通信へ話した。

彼によると、艦の自立性は、先ず第一に艦上の真水の存在により定められ、そして「アドミラル・クズネツォフ」は、淡水化装置により(水が)補給される。

全ロシア海軍支援運動会長ミハイル・ネナシェフタス通信特派員のインタビューに対し、ロシア海軍「補助艦隊は充分な力と手段を有しており、このグループが何ヶ月もの間に必要とする全てのものを提供する事が出来る」と語った。

航空母艦は、1ヶ月半の航海の間、随伴給油船の支援無しで8000海里までの距離を進む事が出来ます。
我々の艦について、特に、「アドミラル・クズネツォフ」或いは「ピョートル・ヴェリキー」に関しては、何の問題も有りません。
例えば、錨あるいは樽を降ろして停泊します。
これらは、長期間に渡る自立の為に意図されており、係留する事無くあらゆるポイントで給油します。
全ロシア海軍支援運動会長ミハイル・ネナシェフ


同様の意見を、元太平洋艦隊司令官で現在は黒海艦隊の主任管理検査官の職務に従事しているヴィクトール・フョードロフ提督も表明した。

彼によると、ルート上に物資・技術供給所が不在の場合、軍事船員は全ての必要な物資を自身で持っている-「食料と、そして他の全てを」

「クズネツォフ」艦船グループは、指示された任務の遂行を保障しなければなりません。
彼等は、少なくとも3ヶ月間の航海を行ない、燃料を補給し、更に長く滞在する事も出来ます。
元太平洋艦隊司令官ヴィクトール・フョードロフ提督



[「それは非常に礼儀を欠く」]
フョードロフ
は、スペインの港へのロシア艦船の寄港は挫折したというメディアの発表を憶測だと言った。
「僕が思いますに、これは憶測であり、そして、それは永遠に続くでしょう。何故なら、これは情報戦ですので」
彼はタス通信特派員のインタビューにおいて表明した。

コモエドフは、西側諸国のポジションは「非常に礼儀を欠く」と言った。

何が拒否されたのか~スペインと他の全てはNATOの指示を受けています~それは海軍の用語では混乱を意味します。
それは非常に礼儀を欠いています。
特に、寄港が外務省のラインで計画、調整される場合には。
何しろ、我々は無料である事を求めているのでは無く、我々は、燃料には金銭を支払うのですから。
元黒海艦隊司令官ウラジーミル・コモエドフ提督


全ロシア海軍支援運動会長は、外国港を訪れる目的は、物資の補充、乗組員の休養、必要に応じた技術的検査の実施の機会に限定されるものでは無いと説明した。

我々の艦船の儀礼寄港の多くは、軍事技術協力の実地デモンストレーション、海軍の協力、様々な国との外交関係の実現です。
全ロシア海軍支援運動会長ミハイル・ネナシェフ


[西側の心配]
北方艦隊艦船グループ
は、10月15日に大西洋北東部及び地中海への航海へと向かった。
グループは、「アドミラル・クズネツォフ」、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、更には支援船で構成される。

航海の目的は、ロシア連邦国防省が発表したように、世界の大洋の作戦上重要な海域におけるロシア海軍の存在の確保にある。
にも関わらず、西側は、「アドミラル・クズネツォフ」航空群シリアの目標へ打撃を与える為に使用されるだろうと見ている。

NATO事務総長イェンス・ストルテンベルグは、同盟が「アレッポへの攻撃の為にロシア空母群が使用される可能性」を懸念していると表明した。
ブリテン国防大臣マイケル・ファロンは、ロシア艦船への技術的支援の可能性に関するスぺインのポジションについての懸念を表明した。

ロシア艦船セウタに代わり、他の地中海沿岸の何処の港の訪問を計画しているのかは知られていない。
10月27日、マルタ外相ジョージ・ヴェッラは、「アドミラル・クズネツォフ」率いるグループは、ロシア海軍の艦船が頻繁に訪れているマルタへ入港する事は無いと表明した。

「ロシア艦はマルタで燃料を補給しません」
彼は、『タイムズ・オブ・マルタ』紙のサイトに掲載されたインタビューにおいて、こう話し、同国の港への寄港が計画されているという報道を否定した。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「ニコライ・チケル」


10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]

「ロシア海軍空母機動部隊」ブリテン本土付近へ接近する為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣しました。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
[ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する]

10月21日、「ロシア海軍空母機動部隊」ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。


[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月24日にはポルトガル沖を航行していました。


10月25日にジブラルタル海峡を通過しました。


その後、ロシア航空艦グループ北アフリカスペイン領セウタへの寄港を予定していたようですが、スペイン側は、土壇場になって寄港許可を出し渋り、これに業を煮やしたロシアは、セウタへの寄港を諦めました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はスペイン領セウタへの寄港を取りやめた]

更には、地中海中部マルタも、自国港内でのロシア艦船への燃料補給を認めない事を表明しました。


このような状況にも関わらず、今回、タス通信のインタビューを受けた3名の元ロシア海軍士官は、そもそも「アドミラル・クズネツォフ」は燃料補給の為に外国港を訪れる必要は無いと断言しています。

ロシア国家院(下院)国防委員長ウラジーミル・コモエドフ(退役大将)
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『全ロシア海軍支援運動』会長ミハイル・ネナシェフ(退役1等海佐)
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黒海艦隊主任管理検査官ヴィクトール・フョードロフ(退役大将)
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因みに、前回の「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征では、地中海東部へ到着する前に、随伴の給油船「セルゲイ・オシポフ」アルジェリアアルジェ港へ寄港し、物資を調達しています。
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これまでの「アドミラル・クズネツォフ」の5回に渡る地中海遠征においても、同艦自身が外国の港へ寄港した事は極めて少ないです。
(最近では、シリアキプロスくらい)


今回、「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

ロシア海軍の新世代コルベット"ジェルズキ―"は起工された

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『タス通信』より
2016年10月28日14時5分配信
【新型コルベット「ジェルズキ―」はサンクトペテルブルクの『北方造船所』で起工された】
サンクトペテルブルク、10月28日/タス通信

最初のプロジェクト20386コルベット「ジェルズキ―」は、金曜日にサンクトペテルブルク『北方造船所』で起工された。
タス通信特派員は現地より報告した。

「新たなコルベットの起工は常に感動的な出来事です。
ジェルズキ―はプロジェクト20380シリーズの理論的な継続であり、将来の画期的な外見です。
設計には多くの新たなアイデアが取り入れられています。
この艦は全ての艦隊の誇りです」

起工式典で軍備担当海軍副総司令官ヴィクトール・ブルスクは話した。

次に、『統合造船業営団』総裁の首席顧問ヴィクトール・チルコフは、新たなコルベットは多機能となり「近海を越え、遠方で」任務を果たす事になると述べた。

「このプロジェクトには、多くの将来性、モジュール性が有ります。
その建造の為に北方造船所が選択されたのは偶然では無く、既に現代的な艦プロジェクト20380/20385を建造していたからです。
新たな艦には、我々が海軍へ提供したアイデアと建造上の解決策が継続されています」
チルコフ
は話した。

プロジェクト20386コルベットは、大幅にレーダー反射面積を低減した船体と上部構造を有する。
艦には現代的な対艦兵器複合体及び対潜兵器複合体、更には高射ミサイルシステムの装備が計画されている。
艦の排水量は3400トン、全長109メートル。コルベットの航続距離は5000海里であり、乗員は80名で構成される。

艦には、ロシア製の推進装置と独自の電波位置特定複合体(レーダー)が設置される。
「ジェルズキー」は、艦上ヘリコプター無人飛行機を搭載できる。
「ジェルズキー」は2021年にロシア海軍への加入が計画されている。

プロジェクト20386は、プロジェクト20380及び20385艦のファミリーの更なる発展型である。
現在、ロシア海軍には4隻のプロジェクト20380コルベットが在る。
その1隻目である「ステレグーシチー」は2008年に就役した。
2011年~2014年には、「ソーブラジテルヌイ」、「ボイキー」、「ストイーキー」が続いた。

2018年に『北方造船所』は、ロシア海軍へ3隻のプロジェクト20380及び20385コルベットの引き渡しを計画している。
そして2019年には、このタイプ(20385)がもう1隻。
このファミリーに属する3隻のコルベットアムール造船工場で建造されている。



[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに計12隻が起工され(20380が10隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で建造されています。

[「北方造船所」建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2018年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2019年就役予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

[「アムール造船工場」建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2016年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2016年末以降就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工/2017-2018年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェーズキー」Резкий(プロジェクト20380、建造番号2104)
2016年7月1日起工/2019年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



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プロジェクト20380/20385に続き、更なる改良発展型であるプロジェクト20386の建造も計画されています。

プロジェクト20386はモジュール方式が採用され、用途に合わせて兵装を一部変更できます。
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]
[ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年末-2016年初頭に起工される]
[ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年に起工される]


そして2016年10月28日、プロジェクト20386の1番艦「ジェルズキー」Дерзкийサンクトペテルブルク北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[ロシア海軍の最新鋭プロジェクト20386コルベット"ジェルズキー"は2016年10月28日に起工される]
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ロシア海軍への引き渡しは2021年に予定されています。

因みに、「ジェルズキー」Дерзкий「生意気な」「向う見ずな」といった意味の形容詞です。

プロジェクト20386の満載排水量は3400トンになり、以前のプロジェクト20380/20385よりも1000トン以上増加しています。

航続距離も20380/20385より延びて5000海里となり、乗員は80名に減少しています。

ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキューバを訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2016年10月26日16時8分配信
【バルト艦隊艦船支隊は業務寄港の為にキューバのハバナ港へ到着した】

本日(10月26日)、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」給油船「レナ」の乗組員は、業務寄港の為にキューバハバナ港へ到着した。
(キューバの)首都でバルト艦隊船員は水と食料の在庫を補充し、艦の計画検査を実施し、大西洋横断後に休養する。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は6月1日にバルト艦隊主要基地バルチースクを去り、10月中旬には地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の一員となっていた。

その後、警備艦インド洋へ入り、数週間に渡り対海賊ミッションを遂行した。
そして警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」給油船「レナ」は、地中海、大西洋を横断し、カリブ海へ入った。

艦の遠距離航海は、ロシア海軍の戦闘訓練計画に沿って行なわれる。



バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(2009年7月24日就役)は、2016年6月1日にバルチースクを出航し、6月11日には地中海中部マルタ島を訪問、6月14日にマルタを出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイ、マルタ島訪問(2016年6月11日)]
[バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはロシア海軍地中海作戦連合部隊へ参加する]

その後、地中海東部へ到着し、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の一員として行動していました。

6月17日にはアメリカ海軍駆逐艦「ニアミス」を起こしました。
[地中海東部でアメリカ海軍駆逐艦はロシア海軍の警備艦ヤロスラフ・ムードルイへ接近した]

その後の動向は一切明らかにされていませんでしたが、地中海を出て紅海へ移動し、ジブチ港へ寄港していました。
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8月18日にジブチを出航し、アフリカの角(アデン湾)海賊対処任務に就きました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で海賊対処任務に就いた]

9月初頭にオマーンサラーラ港へ寄港し、9月6日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で海賊対処任務を続ける]

「ヤロスラフ・ムードルイ」は、以前にも2014年9月~10月にアデン湾海賊対処任務に就いており、今回で2度目になります。
[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ遠距離航海(2014年8月-2015年2月)]

その後、「ヤロスラフ・ムードルイ」海賊対処任務を終えて地中海東部へ戻り、9月20日にキプロスリマソール港へ寄港しました。
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[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを訪れた]

10月7日に北アフリカスペイン領セウタへ寄港しました。


その後、大西洋を横断してカリブ海へ行き、10月26日にはキューバハバナ港へ寄港しました。
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なお、「ヤロスラフ・ムードルイ」の舷側番号は、就役以降一貫して「727」でしたが、最近、「777」に変更されました。

「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2012年4月からロシア皇帝家(ロマノフ家)の後援を受けています。
[ロマノフ家は警備艦ヤロスラフ・ムードルイを後援する]

ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はスペイン領セウタへの寄港を取りやめた

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『タス通信』より
2016年10月26日19時48分配信
【(ロシア)国防省は、スペインの港への「アドミラル・クズネツォフ」寄港計画についての憶測に反論した】
モスクワ、10月26日/タス通信

ロシア連邦国防省は、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」が燃料補給のためにスペインセウタ港への寄港を計画していたなどという海外メディアの憶測に反論した。

「重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフが燃料補給を行なう為にセウタ港へ寄港するという如何なる要望もロシア国防省からスペイン当局には送られてはおりません」
ロシア国防省
公式代理人イーゴリ・コナシェンコフ少将は表明した。

彼は「ロシア航空艦グループは、大洋ゾーン及び遠海ゾーンにおいて任務を遂行する為に必要な物資のリソースを完全に確保している」事を指摘した。

同時に、ジブラルタル海峡を通過した後、ロシア軍当局が、ロシア艦グループを構成する個々の艦あるいは支援船の業務寄港についてスペイン側と合意する事は考えられるとコナシェンコフは話した。

「今日、スペイン指導部の代理人は、アメリカ合衆国およびNATOの圧力が故に、ロシア艦のセウタ港への寄港は不適切であると伝えてきました。
このような状況は、航空艦グループの承認航路上の移動計画には何の影響も与える事はありませんがね」

軍当局の代理人は強調した。

以前、スペイン外務省は、ロシア巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」率いる北方艦隊空母群セウタ港への寄港の要望を取り下げたと発表した。
外交当局が声明で指摘したように、スペイン政府は9月に、3隻のロシア艦が10月28日から11月2日に寄港する事を許可していた。
ロシア大使館「ロシア艦船はルートを変更した」と伝えた。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「ニコライ・チケル」


10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
16-1021e.jpg

「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]

「ロシア海軍空母機動部隊」ブリテン本土付近へ接近する為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣しました。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
[ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する]

10月21日、「ロシア海軍空母機動部隊」ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。


[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月24日にはポルトガル沖を航行していました。


10月25日にジブラルタル海峡を通過しました。

その後、ロシア航空艦グループ北アフリカスペイン領セウタへの寄港を予定していたようですが、スペイン側は、土壇場になって寄港許可を取り消す動きを見せました。
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『タス通信』より
2016年10月26日10時33分配信
【メディア:スペインはロシア連邦北方艦隊の艦船の為のセウタへの寄港許可について再考する】

スペイン側が寄港許可を出し渋っている事に業を煮やしたロシアは、セウタへの寄港を諦めました。
『タス通信』より
2016年10月26日16時10分配信
【スペイン外務省はロシアがセウタへの艦船寄港の要望を取り下げたと表明した】

「アドミラル・クズネツォフ」部隊は、セウタを素通りして地中海を東へ進むようです。
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なお、セウタへのロシア海軍の艦の寄港自体は何ら珍しい事では無く、今月(2016年10月)には、3隻の水上艦が寄港しています。

10月7日:バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」寄港。
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10月16日:黒海艦隊小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」「セルプホフ」が寄港。


では、何故、今回の「アドミラル・クズネツォフ」部隊には寄港許可を出し渋ったのかと言えば、同部隊がシリアへの空爆作戦へ参加する可能性が高いからです。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月から2017年1月までISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加する]

スペインも加盟しているNATOは、今回の「アドミラル・クズネツォフ」部隊の動きに何度も懸念を表明しています。


今回、「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

ロシア海軍太平洋艦隊の為の1隻目のプロジェクト06363潜水艦は2017年秋に起工される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月26日13時5分配信
【太平洋艦隊の為の最初の潜水艦「ワルシャワンカ」は1年後に起工される】
サンクトペテルブルク、10月26日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦太平洋艦隊の為の最初のディーゼルエレクトリック潜水艦プロジェクト636.3(ワルシャワンカ)は2017年秋の起工が計画されている。
水曜日、『アドミラルティ造船所』総取締役アレクサンドル・ブザコフは報道陣へ伝えた。

「来年秋に(潜水艦シリーズの1隻目は)起工します」
彼は話した。

以前、彼は『アドミラルティ造船所』が既に太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト636.3潜水艦の建造の国家契約の履行を始めていると述べた。

黒海艦隊の為の6隻の「ワルシャワンカ」シリーズは『アドミラルティ造船所』で竣工する。
4隻の潜水艦は既に就役しており、潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」は水曜日に海軍へ引き渡され、「コルピノ」の引き渡しは1ヶ月後に計画されている。

プロジェクト「ワルシャワンカ」潜水艦は第3世代に属しており、排水量3950トン、速力20ノット、潜航深度300メートル、乗組員52名である。
潜水艦プロジェクト636を近代化したものであり、戦闘効率は上がっている。

潜水艦の主要打撃兵装は有翼ミサイル「カリブル」である。
NATOは低騒音の「ワルシャワンカ」を「ブラックホール」と呼んでいる。



[プロジェクト06363潜水艦]

現在、ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦は5番艦まで就役しており、今年(2016年)末までに更に1隻が就役します。
全てサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で建造されています。

プロジェクト06363は、輸出用のプロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代非核動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果がフィードバックされています。

プロジェクト06363潜水艦には有翼ミサイル「カリブル」が装備されます。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

[プロジェクト06363]
・B-261「ノヴォロシースク」(Б-261 Новороссийск)
建造番号01670
2010年8月20日起工/2013年11月28日進水/2014年8月22日就役
黒海艦隊へ配備

・B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(Б-237 Ростов-на-Дону)
建造番号01671
2011年11月21日起工/2014年6月26日進水/2014年12月30日就役
黒海艦隊に配備

・B-262「スタールイ・オスコル」(Б-262 Старый Оскол)
建造番号01672
2012年8月17日起工/2014年8月28日進水/2015年7月3日就役
黒海艦隊に配備

・B-265「クラスノダール」(Б-265 Краснодар)
建造番号01673
2014年2月20日起工/2015年4月25日進水/2015年11月5日就役
黒海艦隊に配備予定

・B-268「ヴェリキー・ノヴゴロド」(Б-268 Великий Новгород)
建造番号01674
2014年10月30日起工/2016年3月18日進水/2016年10月26日就役
黒海艦隊に配備予定

・B-271「コルピノ」(Б-271 Колпино)
建造番号01675
2014年10月30日起工/2016年5月31日進水/2016年11月末就役予定
黒海艦隊に配備予定



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今年1月16日、ロシア海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ氏は、太平洋艦隊向けにも6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造が計画されている事を明らかにしました。
[6隻のプロジェクト06363(改キロ級)潜水艦がロシア海軍太平洋艦隊の為に建造される]

太平洋艦隊向けの6隻の06363潜水艦は、サンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』での建造が検討されていました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト06363潜水艦はコムソモリスク・ナ・アムーレ或いはサンクトペテルブルクで建造される]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦は2017年から建造を開始する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト06363潜水艦はコムソモリスク・ナ・アムーレとサンクトペテルブルクで建造される]

アドミラルティ造船所
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アムール造船工場
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しかし結局、『アドミラルティ造船所』での建造が決定されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦はサンクトペテルブルクで建造される]

建造契約は9月7日に締結されました。
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[サンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所はロシア海軍太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造契約を締結した]


そして今回、太平洋艦隊向けの06363の1番艦は2017年秋の起工が計画されている事が明らかにされました。

黒海艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦5番艦ヴェリキー・ノヴゴロドはロシア海軍へ就役した

本日(2016年10月26日)、プロジェクト06363通常動力潜水艦の5番艦B-268「ヴェリキー・ノヴゴロド」はロシア連邦海軍へ就役しました。
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『タス通信』より
2016年10月26日11時44分配信
【黒海艦隊の為の第5の「ワルシャワンカ」はロシア海軍へ補充された】
サンクトペテルブルク、10月26日/タス通信

第5のプロジェクト636.3通常動力潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」ロシア海軍の戦闘編制へ補充され、潜水艦には聖アンドレイ旗が掲揚された。
タス通信特派員は現地より報告した。

式典には、「ワルシャワンカ」として知られるプロジェクト636.3潜水艦を建造したサンクトペテルブルクの企業『アドミラルティ造船所』で開催された。
式典には、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将と『アドミラルティ造船所』総取締役アレクサンドル・ブザコフが出席した。

「潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドは、全ての国家受領試験を経過し、全ての戦闘特性が確認されました。
黒海艦隊の為のこのシリーズの以前の受注品は、戦闘条件下における全ての特性を確認しました」
ブザコフ
は指摘した。

「ヴェリキー・ノヴゴロド」は、ロシア黒海艦隊の為に意図された6隻のプロジェクト636.3潜水艦の内の5隻目となる。
最初の2隻~「ノヴォロシースク」「ロストフ・ナ・ドヌー」は2014年に軍へ引き渡され、更なる2隻~「スタールイ・オスコル」「クラスノダール」は2015年に引き渡された。
2016年末までにロシア海軍「コルピノ」と命名された潜水艦シリーズの6隻目を受領する。
以前に報じられているように、聖アンドレイ旗は11月25日の掲揚が計画されている。

更に6隻の「ワルシャワンカ」太平洋艦隊の為に『アドミラルティ造船所』で建造される。
対応する契約は、モスクワ州のフォーラム『アルミヤ(軍)-2016』中に署名された。
第2のシリーズ(6隻)の建造は2021年に完了するだろう。



[プロジェクト06363潜水艦]

プロジェクト06363潜水艦の5番艦B-268「ヴェリキー・ノヴゴロド」は、6番艦「コルピノ」共に2014年10月30日に起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは起工された]



2016年3月18日に進水しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドは進水した]

2016年6月14日から航行試験を開始しました。

そして2016年10月26日、ロシア海軍へ納入され、就役式典である聖アンドレイ旗掲揚式典が開催されました。

ロシア海軍の艦の就役は
1:受領-引渡証書への署名(艦の造船所から海軍への納入)
2:海軍旗(聖アンドレイ旗)の初掲揚式典・各艦隊部隊への編入

の2段階で行なわれますが、今回の「ヴェリキー・ノヴゴロド」の場合、両方とも2016年10月26日に行なわれ、同日付で正式にロシア海軍へ就役しました。


現在、ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦は5番艦まで就役しており、今年(2016年)末までに更に1隻が就役します。
全てサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で建造されています。

プロジェクト06363は、輸出用のプロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代非核動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果がフィードバックされています。

プロジェクト06363潜水艦には有翼ミサイル「カリブル」が装備されます。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

[プロジェクト06363]
・B-261「ノヴォロシースク」(Б-261 Новороссийск)
建造番号01670
2010年8月20日起工/2013年11月28日進水/2014年8月22日就役
黒海艦隊へ配備

・B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(Б-237 Ростов-на-Дону)
建造番号01671
2011年11月21日起工/2014年6月26日進水/2014年12月30日就役
黒海艦隊に配備

・B-262「スタールイ・オスコル」(Б-262 Старый Оскол)
建造番号01672
2012年8月17日起工/2014年8月28日進水/2015年7月3日就役
黒海艦隊に配備

・B-265「クラスノダール」(Б-265 Краснодар)
建造番号01673
2014年2月20日起工/2015年4月25日進水/2015年11月5日就役
黒海艦隊に配備予定

・B-268「ヴェリキー・ノヴゴロド」(Б-268 Великий Новгород)
建造番号01674
2014年10月30日起工/2016年3月18日進水/2016年10月26日就役
黒海艦隊に配備予定

・B-271「コルピノ」(Б-271 Колпино)
建造番号01675
2014年10月30日起工/2016年5月31日進水/2016年11月末就役予定
黒海艦隊に配備予定



プロジェクト06363潜水艦は、今後、太平洋艦隊向けにも6隻が建造されます。
[サンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所はロシア海軍太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造契約を締結した]

ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にセヴェロモルスクへ到着した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月25日15時48分配信
【警備艦「アドミラル・マカロフ」は試験の為にバレンツ海へ到着した】
カリーニングラード、10月25日-ロシア通信社ノーボスチ

沿バルト造船工場『ヤンターリ』で建造されたプロジェクト11356警備艦「アドミラル・マカロフ」は、国家受領試験の第2部、特に兵装システムの試験を実施する為、バルチースクからバレンツ海への移動を完了した。
ロシア通信社ノーボスチは、同工場の代理人セルゲイ・ミハイロフより伝えられた。

「同艦は月曜日にセヴェロモルスク港へ入りました。
バレンツ海において国家受領試験の最終段階が実施され、11月中旬にアドミラル・マカロフはバルト海へ戻ります」
ミハイロフ
は話した。

警備艦「アドミラル・マカロフ」『ヤンターリ』工場で2012年2月29日に起工され、2015年9月2日に進水した。
ロシア海軍への同艦の引き渡しは今年11月に計画されている。

今年には発注者へ、合資会社『北方計画設計局』により開発された同シリーズの2隻の艦~「アドミラル・グリゴロヴィチ」「アドミラル・エッセン」~が引き渡された。

プロジェクト11356警備艦は、単独或いは連合部隊の一員としての水上艦及び潜水艦に対する戦闘行動、空中攻撃手段からの攻撃の撃退の為に意図されている。
艦は、汎用ミサイル砲兵装と、対潜及び対空防衛の為の現代的な電波技術装置を有している。

このシリーズの艦の排水量は約4000トン、全長125メートル、速力30ノット、乗員180名である。



[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラード『ヤンターリ』造船所で起工されました。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]

それから3年半後の2015年9月2日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]

2016年4月1日、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの係留試験が始まった]

2016年7月9日に『ヤンターリ』造船所からバルチースク海軍基地へ移動しました。
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7月29日、工場航行試験が開始されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの航行試験が始まった]

工場航行試験は9月下旬までに終了し、10月7日からは最終試験となる国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの国家受領試験が始まった]

10月16日、「アドミラル・マカロフ」は、有翼ミサイル「カリブル」などの兵装試験を実施する為、バレンツ海方面の移動を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にバレンツ海へ向かった]

そして10月24日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。

今後、「アドミラル・マカロフ」バレンツ海で各種兵装試験を実施し、11月中旬にバルチースクへ戻ります。


「アドミラル・マカロフ」は、2016年末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。
就役後は、他の同型艦と同様に黒海艦隊へ配備されます。

ロシア海軍の最新鋭プロジェクト20386コルベット"ジェルズキー"は2016年10月28日に起工される

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2016年10月25日12時20分配信
【サンクトペテルブルクでロシア海軍創設320周年の前に最新コルベット「ジェルズキー」が起工される】

10月28日、ロシア海軍創設320周年の日の前に、サンクトペテルブルクの造船企業『北方造船所』ロシア海軍の為の最新コルベット・プロジェクト20386が起工される。
ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将の指示により、艦は「ジェルズキー」と命名される。

コルベットは、大幅にレーダー反射面積を低減した船体と上部構造を有する。
艦には現代的な対艦兵器複合体及び対潜兵器複合体、更には高射ミサイルシステムの装備が計画されている。

更にコルベットには、ロシア製の推進装置と独自の電波位置特定複合体(レーダー)が設置される。
「ジェルズキー」は、艦上ヘリコプター無人飛行機を搭載できる。

艦の乗組員は、サンクトペテルブルクロシア海軍合同訓練センターで完全なサイクル訓練を実施する。

新世代コルベットは、打撃艦グループ、ロシア海軍の様々なグループの一員として、近海及び遠海ゾーンで任務を遂行する。



[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに計12隻が起工され(20380が10隻、20385が2隻)、このうち4隻が海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で建造されています。

[「北方造船所」建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号530)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2018年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2019年就役予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

[「アムール造船工場」建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2016年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2016年末以降就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工/2017-2018年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェーズキー」Резкий(プロジェクト20380、建造番号2104)
2016年7月1日起工/2019年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



プロジェクト20380/20385に続き、更なる改良発展型であるプロジェクト20386の建造も計画されています。

プロジェクト20386はモジュール方式が採用され、用途に合わせて兵装を一部変更できます。
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]
[ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年末-2016年初頭に起工される]
[ロシア海軍の新型コルベット・プロジェクト20386の1番艦は2015年に起工される]


そして2016年10月28日、プロジェクト20386の1番艦「ジェルズキー」サンクトペテルブルク北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工される事になりました。

ロシア海軍の小型原潜母艦BS-64ポドモスコヴィエは航行試験を開始した


『タス通信』より
2016年10月24日10時12分配信
【原子力潜水艦「ポドモスコヴィエ」は近代化後の航行試験へ出発した】
アルハンゲリスク、10月24日/タス通信

特殊用途原子力潜水艦「ポドモスコヴィエ」は、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(セヴェロドヴィンスク)での修理と近代化の後、航行試験の為に出港した。
火曜日、工場の広報サービスは発表した。

「造船合資会社・艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(合資会社『統合造船業営団』へ加入)は、大型原子力潜水艦ポドモスコヴィエの修理及び近代化の作業を完了しました」
声明では、こう述べられた。
「10月22日・土曜日、同艦は工場水域を去り、工場航行試験プログラム実行の為に出港しました」

「海洋条件下で艦の乗組員と『ズヴェズドーチカ』の試験実施チームは、原子力潜水艦の全てのシステムと機構の点検サイクルを実行し、計画課題へ取り組み、潜水艦の設計特性を確認します」
広報サービスは説明した。

以前、タス通信『ズヴェズドーチカ』から伝えられたように、潜水艦「ポドモスコヴィエ」は1986年にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』においてプロジェクト667BDRMとして建造された。
昨年8月11日、造船台からの出渠式典が開催され、その後、原子力艦は進水した。
潜水艦は今年中にロシア海軍へ引き渡される事になるだろう。

公開情報によると、潜水艦プロジェクト667BDRMロケット艦K-64から水中装置搭載艦ヘ改造されている。
その近代化は1999年から実施された。
既知のように、潜水艦の船体からミサイル区画が取り除かれ、その場所に小型潜水艦搭載の為の構造物が挿入された。



プロジェクト667BDRM(デルタIV級)戦略用途ロケット水中巡洋艦K-64は1982年12月18日に起工され、1984年3月3日に進水し、1986年12月23日にソ連海軍へ納入されました。

翌1987年2月23日に赤旗北方艦隊第3潜水艦小艦隊・第13潜水艦師団へ編入され、正式に就役しました。

1988年10月に弾道ミサイルの発射訓練を行なった後、同年11月から戦闘勤務(戦略核パトロール)に就きました。

その後、1995年まで戦闘勤務に就いていましたが、1999年からは第2カテゴリー予備役となり、セヴェロドヴィンスク市艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」へ回航され、特務原潜(小型原潜母艦)プロジェクト09787への改造工事が始まりました。
これに伴い、K-64BS-64と改称されました。

2002年以降、弾道ミサイル区画が撤去されました。
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2008年に「ポドモスコヴィエ」と命名されました。

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その後の動向は明らかにされませんでしたが、改造工事は進められ、2015年8月11日に造船台を出渠し、翌12日に進水しました。
[ロシア海軍の小型原潜母艦BS-64ポドモスコヴィエは造船台を出た]
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そして2016年10月22日、航行試験の為にセヴェロドヴィンスクを出航しました。
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「ポドモスコヴィエ」は、2016年末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。
[特務原潜ポドモスコヴィエとAS-15は2016年末までにロシア海軍へ復帰する]

ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北大西洋から戻ってきた

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月22日10時31分配信
【海軍の艦は北大西洋での対空防衛演習の後にバルチースクへ戻った】
モスクワ、10月22日-ロシア通信社ノーボスチ

バルト艦隊の軍艦「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」は、北大西洋での対空防衛演習の後にバルチースクへ戻った。
西方軍管区下のバルト艦隊広報サービス・情報供給部は発表した。

「バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ソーブラジテルヌイ"は、北大西洋での任務遂行後に軍港バルチースク市へ入りました。
コルベットの航海は15日以上に渡りました。
航海中に艦の乗組員は、対空防衛及び対潜防衛に関連する共同演習を含めた10以上の様々な戦闘演習任務を遂行しました。
航海の主な目的は、大西洋における海軍の存在の確保と(海軍)旗のデモンストレーションでした」

声明では、こう述べられた。

コルベットに駐留する海軍航空隊艦載ヘリコプターKa-27の乗員は、大西洋上で何度かの飛行勤務を遂行し、仮想敵潜水艦の探索と水上目標の検出の訓練を実施した事が指摘された。

また、艦は何の問題も無く航海から戻った事が強調された。
艦の歓迎式典には、バルト艦隊司令部、バルチースク市庁の代表、艦隊の退役将兵、更にはバルト艦隊船員の家族や親類が出席した。
航海で功績のあった将兵には艦隊司令部から価値ある贈り物が授与された。



ロシア海軍最新鋭コルベット・プロジェクト20380は現在までに4隻が就役し、全てバルト艦隊へ配備されています。

「ステレグーシチー」(550):2008年2月27日就役
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「ソーブラジテルヌイ」(531):2011年10月14日就役
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「ボイキー」(532):2013年5月16日就役
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「ストイーキー」(545):2014年7月27日就役
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20380は基本的にはバルト海の中で行動していますが、今年6月下旬にはコルベット「ボイキー」「ストイーキー」バルト海を出て北海へ進出しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北海から戻ってきた]


今回は「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」が10月初頭に北大西洋へ進出し、10月22日にバルチースクへ帰港しました。

ロシア海軍黒海艦隊のロケット艇イワノヴェツは地中海東部(シリア沖)からセヴァストーポリへ帰投した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月21日16時45分配信
【黒海艦隊のロケット艇は計画任務遂行後にセヴァストーポリへ戻った】
モスクワ、10月21日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊ロケット艇「イワノヴェツ」は、2ヶ月以上に渡る計画任務を遂行し、地中海からセヴァストーポリの基地へ戻った。
金曜日、黒海艦隊情報供給部長ヴャチェスラフ・トルハチェフは報道機関へ伝えた。

「地中海での計画任務遂行を完了した黒海艦隊のロケット艇イワノヴェツは、艦隊主要基地セヴァストーポリへ帰投しました。
戦闘艦は2か月条に渡り、この作戦ゾーンの海軍常設連合部隊の一員として行動しました」

彼は話した。

トルハチェフは、グループ戦力の計画ローテーションに基づき、ロケット艇「イワノヴェツ」小型ロケット艦「ミラーシュ」と交代したと説明した。
艦が遠距離航海から戻った際、セヴァストーポリでは歓迎式典が開催された。

以前、黒海艦隊は、同艦隊のロケット艦「ミラーシュ」セヴァストーポリから地中海へ出航した事を確認した。



プロジェクト12411「モルニヤ」大型ロケット艇R-334は、1988年4月1日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)の『中部ネヴァ川造船工場』で起工され、1989年7月28日に進水、1990年12月30日にソ連海軍へ納入されました。

1998年11月にイワノヴォ州黒海艦隊第41ロケット艇旅団が後援協定を締結し、同年10月29日付で「イワノヴェツ」と命名されました。

2014年1月には、ソチ冬季オリンピックの警護の為、同市沖へ派遣されました。
[17隻のロシア艦艇がソチ冬季オリンピックを護る]

2016年8月に地中海東部へ派遣され、10月21日にセヴァストーポリへ帰投しました。

記事中で触れられていますが、10月初頭には黒海艦隊小型ロケット艦「ミラーシュ」セヴァストーポリを出航し、地中海東部へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦ミラーシュは地中海東部(シリア沖)へ向かった]

ロシア海軍は2016年7月-9月に100基以上の巡航ミサイル"カリブル"及び超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月21日13時46分配信
【(ロシア)海軍は2016年第3クオーター(7-9月)に100基以上のミサイル「カリブル」と「オーニクス」を受領した】
モスクワ、10月21日-ロシア通信社ノーボスチ

軍の代表は、海軍の為として2016年第3クオーターに100基以上のミサイル「カリブル」「オーニクス」、更には沿岸ミサイル複合体を受領した。
ロシア国防相代理ユーリー・ボリソフは表明した。

「海軍の為に100基以上のミサイル複合体カリブルと対艦ミサイル複合体オーニクスを受領しました」
ボリソフ
は統一軍事製品受領日に、こう話した。

加えて、海軍の為にプロジェクト22870救助船、4隻のプロジェクト02690自走海上クレーン西方軍管区の為に沿岸ミサイル複合体「バル」「バスチオン」が供給されたとボリソフは付け加えた。



有翼ミサイル「カリブル」(対地/対艦/対潜用)は、輸出用有翼ミサイル「クラブ」シリーズのロシア海軍向けヴァージョンです。
[対艦(対地)巡航ミサイル「クラブ」]
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

現在、ロシア海軍では、プロジェクト11356警備艦プロジェクト11661K警備艦「ダゲスタン」プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦プロジェクト06363潜水艦プロジェクト671RTMK原子力大型潜水艦「オブニンスク」に搭載されています。

2015年10月以降には、何度か実戦で使用されています。

・2015年10月7日カスピ小艦隊警備艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」カスピ海南方からシリアへ発射。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]

・2015年11月20日カスピ小艦隊警備艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」カスピ海南方からシリアへ発射。
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2015年12月8日黒海艦隊潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2016年8月19日黒海艦隊小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」、「セルプホフ」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはシリアのアル=ヌスラ戦線を巡航ミサイル"カリブル"で攻撃した]

「カリブル」は、2016年前半(1月~6月)には計47基がロシア海軍へ納入されています。
[ロシア海軍は2016年前半に47基の巡航ミサイル"カリブル"を受領した]


一方、超音速対艦有翼ミサイル「オーニクス」(輸出名「ヤーホント」)は、2002年9月23日付でロシア海軍へ軍備採用されています。
[新世代超音速対艦ミサイル「オーニクス」(ヤーホント)]
[ロシア海軍の超音速対艦ミサイル"オーニクス"は近代化される]

「オーニクス」搭載艦として、プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦プロジェクト22350フリゲートの建造も始まりましたが、財政難などにより工事は遅延し、就役は大幅に遅れました。
[新世代多用途原潜ヤーセン級]
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]

従って、ロシア海軍への配備数は「カリブル」よりも少ないようです。


そして今回、ロシア連邦国防相代理ユーリー・ボリソフ氏は、2016年第3クオーター(7月~9月)の3ヶ月間で計100基以上の「カリブル」「オーニクス」ロシア海軍へ納入された事を明らかにしました。

ただ、「計100基以上」の内、「カリブル」が何基で「オーニクス」が何基なのかまでは明らかにしませんでしたが・・・

ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した


『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年10月21日12時7分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」空母群はラマンシュ海峡を通過した】

地中海への航路を進む航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」率いる北方艦隊艦船支隊は、10月21日・金曜日にラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した。
海峡横断の際、さほど遠くない距離でノルウェー海軍のフリゲート「フリチョフ・ナンセン」が同行した。


以前、ブリテン海軍の代理人は、このような航路上の並行追跡という手順は標準的であると述べた。

「ブリテン及びNATOは、我々の担当ゾーンへ入る他国の軍用船への監視を確立しております。
今回とて例外ではありません」
『ロシア通信社ノーボスチ』
王立海軍の代理人の談話を引用した。

10月15日・土曜日、セヴェロモルスクから北方艦隊艦船支隊が出航した。
それは重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」が率いる。
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」シリア沖へ一緒に向かっている。
それは、大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」救助曳船「ニコライ・チケル」が同伴している。

「アドミラル・クズネツォフ」の標準的な翼は、艦上航空機Su-33Su-25、そしてヘリコプターKa-27/Ka-29から成る。
現在、同艦では、戦闘機MiG-29KヘリコプターKa-52Kから成る新たな航空群の試験が行なわれている。

空母群地中海東部ロシア連邦海軍常設作戦連合部隊へ合流し、特に、ロシア連邦では非合法のテロ組織「イスラム国」との戦闘の為のシリアでのロシア軍の作戦への支援を提供する。

航海は、4~5ヶ月間に渡って続くだろう。
セヴェロモルスク「アドミラル・クズネツォフ」が戻ってきた後に計画修理が始まる。
海軍で唯一の航空巡洋艦の近代化には約2年を要する。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「ニコライ・チケル」


10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]

「ロシア海軍空母機動部隊」ブリテン本土付近へ接近する為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣しました。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
[ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する]

そして10月21日、「ロシア海軍空母機動部隊」ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。



ノルウェー海軍フリゲート「フリチョフ・ナンセン」は、ノルウェー沖から「ロシア海軍空母機動部隊」を追尾していましたが、ラマンシュ海峡まで追いかけてきたようです。
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今回、「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する

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『タス通信』より
2016年10月20日1時14分配信
【ブリテン海軍の艦はロシア連邦海軍の打撃グループを迎える為に出航した】
ロンドン、10月20日/タス通信特派員イーゴリ・ブロヴァルニク

ブリテン海軍の艦は、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」率いるロシア海軍打撃艦グループを迎える為に出航した。
木曜日に『Press Association』は報じた。

「これらの艦が我々の水域に居る場合、私達は、そのルート上で並行して全てを監視します。
我々は、ブリテンの安全の保持という我々の義務の枠組みにおいて監視を行ないます」

同紙は、連合王国国防省の広報秘書官の談話を引用した。

指摘されているように、45型駆逐艦「ダンカン」は、打撃艦グループへ随伴する為、火曜日にポーツマスから出航した。
彼等を手助けする為、フリゲート「リッチモンド」と、もう1隻の駆逐艦「ドラゴン」ポルトガル北方から派遣される。

北方艦隊空母群は、10月15日に大西洋北東海域及び地中海への航海を開始した。
北方艦隊広報サービスによると、グループ重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、支援船で構成されている。
航海の目的は、世界の大洋の作戦上重要な海域における海軍の存在の確保である。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
各種支援船
(おそらく大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」救助曳船)

10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]


今回、「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]


「ロシア海軍空母機動部隊」ブリテン本土付近への接近が予想される為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣します。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]

今回、ブリテン海軍が派遣するのは、この3隻です。

45型駆逐艦「ダンカン」(2013年9月26日就役)
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45型駆逐艦「ドラゴン」(2012年4月20日就役)
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23型フリゲート「リッチモンド」(1995年6月22日就役)
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駆逐艦「ドラゴン」は、2014年5月8日にラマンシュ海峡(英仏海峡)「アドミラル・クズネツォフ」「ピョートル・ヴェリキー」を追尾しています。
[ブリテン海軍駆逐艦はロシア空母アドミラル・クズネツォフを追尾した]


この他に、ベルギー海軍フリゲート「レオポルド1世」(元ネーデルラント海軍フリゲート「カレル・ドールマン」、1991年5月31日就役/2005年12月22日再就役)もクズネツォフ機動部隊を追尾しています。
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ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年10月19日9時20分配信
【ノルウェーは「アドミラル・クズネツォフ」航空団の訓練を監視する】

地中海へ向かう北方艦隊艦船グループの一員である重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の艦上航空隊は、大西洋北東部海域で訓練飛行を始めた。
10月19日・水曜日、『Lenta.ru』はノルウェーの『VG』紙を引用して報じた。


ロシア艦船グループを追跡しているノルウェーフリゲート「フリチョフ・ナンセン」艦長ダニエル・トマッセンは、航空巡洋艦の甲板からの戦闘機の発着艦訓練が行われたと述べた。
公表された画像はフリゲートの艦上から撮影されており、発艦する戦闘機Su-33が写っていた。
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トマッセンによると、ロシア軍ノルウェー人に安全な距離の保持を求めた。
「ロシアとの無線通信は慣例に基づいて行われ、我々は常に接触を維持しました」
フリゲート
艦長は付け加えた。

『VG』紙によると、艦上航空隊は、10月19日・水曜日の午前にノルウェー沖の公海上の2万平方メートルの広さの海域で大規模な演習を開始する。
ノルウェー当局は、高度5000メートルで飛行する旨の通知を受けた。

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」率いる北方艦隊支隊は10月15日・土曜日にセヴェロモルスクから出航した。
更に、地中海東部へは重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、そして支援船が向かっている。
彼等は、この海域のロシア海軍常設作戦連合部隊へ加入しなければならない。
航海は4~5ヶ月間に渡って続く。

10月18日・火曜日、ブリテン王立海軍は、ロシア海軍空母群が接近するが故に警戒体制へ移行した事が知られるようになった。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
各種支援船
(おそらく大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」救助曳船)

10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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「ロシア海軍空母機動部隊」ブリテン本土付近への接近が予想され、既にブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦の派遣の準備を整えています。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]

しかし、「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
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記事中で触れられているように、ノルウェー海軍フリゲート「フリチョフ・ナンセン」ロシア空母機動部隊の監視任務に就いています。
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同艦は以前にロシアを訪れ、ロシア海軍と合同演習を行なったことも有るので、監視任務を命ぜられたようです。


今回、「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

ロシア海軍黒海艦隊のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはセヴァストーポリへ回航される

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年10月18日12時37分配信
【最新フリゲート「アドミラル・エッセン」はセヴァストーポリへ向かう】

第2のプロジェクト11356フリゲート「アドミラル・エッセン」は、バルチースクからセヴァストーポリ~黒海艦隊の常時勤務場所~へと向かう。

『Lenta.ru』が引用したマルタの外国軍艦滞在スケジュールによると、「アドミラル・エッセン」は10月25日~28日までヴァレッタ港に居る。

「アドミラル・エッセン」は、黒海艦隊の為に建造された第2のプロジェクト11356フリゲートである。
これは、輸出用フリゲート「タルワー」型を発展させたものである。
同艦は2011年7月8日に沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工され、2014年11月7日に進水した。
艦の国家受領試験は2016年1月末に始まった。
それは最初はバルト艦隊で、その後、北方艦隊の射爆場で行なわれた。
船員は、兵装を含めたフリゲートの全てのシステムを点検した。
艦へ聖アンドレイ旗が掲揚されたのは2016年6月7日であった。

第3のフリゲート「アドミラル・マカロフ」は、現在、兵装システムの国家試験を実施する為、北方艦隊の射爆場へ向かっている。

プロジェクト11356艦の第2の3隻の運命は疑わしい。
4番艦と5番艦(「アドミラル・ブタコフ」「アドミラル・イストミン」)の製造は、異なる段階で中断しており、6番艦「アドミラル・コルニロフ」は正式に起工されていない。
これは制裁に関連する:ウクライナ『ゾーリャ機械設計』社は、艦の為のガスタービンエンジンのロシアへの供給を停止した。

ゴアにおける10月15日の会談で、ロシアインドは、デリーへの「タルワー」型フリゲートの供給を含めたパッケージ合意を締結した。
詳細は公表されていないが、専門家は、これがプロジェクト11356艦の第2の3隻のインドへの引き渡しについての話であると予測している。

プロジェクト11356フリゲートは、遠海への航海、水上艦及び潜水艦との戦闘、更には航空攻撃の撃退を行なう為に意図されている。
艦の兵装の構成には、次のものが含まれている:口径100mmのA-190砲高射ミサイル複合体高射砲複合体魚雷対潜攻撃手段、更に高精度ミサイル複合体「カリブル-NK」
更には、艦上ヘリコプターKa-27を搭載できる。

プロジェクト11356艦の満載排水量は4035トン、全長-125メートル、幅-15メートル。
それは30ノットまでの速力を発揮する。
自立行動期間-30日。航続距離は巡航速力14ノットで4850海里。
乗組員-180名と20名の海軍歩兵隊員。



[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)2番艦「アドミラル・エッセン」は、2011年7月8日に起工されました。

それから3年以上経った2014年11月7日に進水しました。
[ロシア海軍のプロジェクト11356Rフリゲート2番艦アドミラル・エッセンは進水した]


2014年11月末、進水した「アドミラル・エッセン」高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の垂直発射機が設置されました。
[ロシア海軍のプロジェクト11356Rフリゲート2番艦アドミラル・エッセンへ艦対空ミサイル発射機が設置された]

2015年5月20日、造船所の岸壁で係留試験を開始しました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年5月20日11時36分配信
【「アドミラル・エッセン」は係留試験を開始した】

出航前の消磁作業を終えた後、2015年10月18日にカリーニングラードからバルト艦隊基地バルチースクへ回航されました。
その後、バルチースク基地で出航準備が進められました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはバルト海への出航を準備している]

11月5日、工場航行試験の為に出航しました。
[ロシア海軍のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは洋上試験の為に出航した]

工場航行試験を終えた後、2016年1月30日から国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンの国家受領試験が始まる]

2月初頭にバルト海へ出航し、主にメインエンジン(ガスタービンエンジン)の動作チェックが行なわれました。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは国家受領試験の為に抜錨した]

その後もバルト海で各種試験が続けられ、3月下旬までに国家受領試験の第1段階は終了しました。

3月21日までにカリーニングラードからクロンシュタット(レニングラード海軍基地)へ移動しました。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"発射試験を行なう]

3月23日、クロンシュタットを抜錨し、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはクロンシュタットを抜錨し、バレンツ海へ向かった]

3月30日、遠距離航海から帰港途中の北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」北海で合流しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは北海で最新警備艦アドミラル・エッセンと合流した]

4月4日、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

その後、バレンツ海国家受領試験の第2段階が実施され、4月19日までに完了しました。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはバレンツ海での試験を完了した]

バレンツ海での試験を終えた「アドミラル・エッセン」カリーニングラードへ戻りました。
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[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはバルト海へ戻ってきた]

「アドミラル・エッセン」は、2016年5月26日にロシア海軍へ納入され、翌5月27日に正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催される予定でした。
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは2016年5月26日にロシア海軍へ納入される]
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは2016年5月27日にロシア海軍へ就役する]

しかし、急遽もう一度点検出航を行なう事になった為、延期されました。
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンのロシア海軍への引き渡しは延期された]

2016年5月31日、受領-引渡証書への署名が行なわれ、ロシア海軍へ納入されました。
[プロジェクト11356R警備艦アドミラル・エッセンはロシア海軍へ納入された]


2016年6月7日、カリーニングラード市沿バルト造船工場『ヤンターリ』の岸壁で、正式な就役式典となる聖アンドレイ旗(海軍旗)初掲揚式典が開催され、ロシア海軍へ就役、黒海艦隊第30水上艦師団へ編入されました。
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはロシア海軍へ就役した]

その後もバルト海に留まっていましたが、今回の記事の通り、近い内に黒海へ回航されることになるようです。
何時出航するのかは明らかにされていませんが、現時点で確定しているのは、10月25日から28日まで地中海中部マルタ島を訪れるという事です。
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プロジェクト11356R警備艦は、現在までに5隻が起工され、2隻が就役しています。

[プロジェクト11356R警備艦]
沿バルト造船工場「ヤンターリ」(カリーニングラード)で建造
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「アドミラル・グリゴロヴィチ」Адмирал Григорович:工場番号01357
2010年12月18日起工/2014年3月14日進水/2016年3月10日納入/2016年3月11日就役
黒海艦隊へ編入

「アドミラル・エッセン」Адмирал Эссен:工場番号01358
2011年7月8日起工/2014年11月7日進水/2016年5月31日納入/2016年6月7日就役
黒海艦隊へ編入

「アドミラル・マカロフ」Адмирал Макаров:工場番号01359
2012年2月29日起工/2015年9月2日進水/2016年11月-12月就役予定

「アドミラル・ブタコフ」Адмирал Бутаков:工場番号01360
2013年7月12日起工/

「アドミラル・イストミン」Адмирал Истомин:工場番号01361
2013年11月15日起工


ただし、4番艦と5番艦は、現在、工事が中断されています。


なお、記事中で触れられていますが、2016年10月15日、インドゴアロシアインドによる各種兵器輸出協定が締結されました。
この中には、プロジェクト11356フリゲートの売却も含まれています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月15日13時12分配信
【プロジェクト11356フリゲートは「ブラーモス」ミサイルを装備できる】

ロシアインドへ4隻のプロジェクト11356フリゲートを売却しますが、この内の2隻はロシアの造船所で建造し、あとの2隻はインドの造船所でライセンス建造するとの事です。

ロシアで「建造」される2隻が、工事が中断された「アドミラル・ブタコフ」「アドミラル・イストミン」である可能性は高いでしょう。

ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年10月18日9時30分配信
【ブリテン軍はロシア海軍空母群を迎える為の準備を完全に整えている】

NATO加盟国の海軍と空軍は、地中海東部へ向かっている航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」率いるロシア海軍航空艦グループを、10月18日・火曜日にブリテン沿岸で迎える。

『インタファクス』が西側の軍事専門サイトを引用して報じたように、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、更には支援船で構成される北方艦隊艦船グループは、10月18日にブリテン北東部へ来る。

『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』によると、ロシア戦闘艦を迎える為、ブリテン王立海軍駆逐艦「ダンカン」、フリゲート「リッチモンド」王立空軍偵察機RC-135、カナダ空軍対潜哨戒機S3-140「オーロラ」、更にはスコットランドロジーマス航空基地へ配置されているアメリカ合衆国海軍対潜哨戒機P-8A「ポセイドン」が関わる。

加えて、ブリテン戦闘機「タイフーン」は、航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」北海ブリテン沿岸近くを通過する際に飛行訓練を実施した場合、ロシア艦上戦闘機MiG-29KR、MiG-29KUBR、Su-33へ同行しなければならない。

地中海ロシア空母群へ同行する為、更にネーデルラント、フランス、スペインの艦が関わる事が予想される。

西側の軍事サイトは、それは天候と移動速度に依るものであり、更には北海ブリテン沿岸へのロシア海軍航空艦グループの滞在期間について、地中海へ向かう途中、木曜日か金曜日にラマンシュ海峡を通過すると予測している。

以前にブリテン『デイリーメール』紙が報じたように、ブリテン海軍は、ロシア海軍空母群地中海へ向かっている事に関連し、当直モードの強化へ移行した。
同紙によると、ブリテン軍は、グループラマンシュ海峡へ向かう前にスコットランド北部沿岸で射撃演習を実施するものと予測している。

航空打撃グループは10月15日・土曜日にセヴェロモルスクから出航した事が想い起される。
北方艦隊の艦船は、シリアロシア軍の行動を支援する為、地中海東部の常設作戦連合部隊へ合流しなければならない。
専門家の予測では、「アドミラル・クズネツォフ」と随伴艦船は、早ければ10月25日には指定海域へ到着する事が出来るだろう。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
各種支援船
(おそらく大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」救助曳船)

10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。

「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月18日にはブリテン本土付近のシェットランド諸島沖へ来ると予想されており、既にブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦の派遣の準備を整えています。
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[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]

ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はインド洋へ向かった

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年10月17日14時59分配信
【太平洋艦隊支隊はインド洋へ進路を取った】

ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はウラジオストクを去り、インド洋での戦闘勤務へと向かった。
10月17日・月曜日に『Lenta.ru』は報じた。


支隊の構成には、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、駆逐艦「ブイストルイ」と2隻の補助船大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」救助曳船「アラタウ」が加わっている。

艦船は10月15日・土曜日に太平洋艦隊主要基地を去った。
軍機関の情報提供者によると、戦闘勤務海域はインド洋西部となる。
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10月15日には北方艦隊支隊が遠距離航海へ向かったことが想い起される。
これは、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」が率いる。
加えてグループの構成には、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、2隻の大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、更には支援船が加わっている。
彼等は、地中海東部常設作戦連合部隊へ合流しなければならない。

また、バルト艦隊コルベット「ボイキー」「ストイーキー」も航海の為に移動しているという情報が出てきた。
しかし、航海の目的は明らかにされていない。
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ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にバレンツ海へ向かった

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『タス通信』より
2016年10月17日10時43分配信
【「アドミラル・マカロフ」はバレンツ海で兵装試験を実施する】
カリーニングラード、10月17日/タス通信特派員ウラジーミル・ヌヤクシェフ

最新フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、バレンツ海で実施される艦の国家受領試験段階を実施する為、バルト海から北方艦隊へと向かった。
タス通信は、沿バルト造船工場『ヤンターリ』広報秘書官セルゲイ・ミハイロフより伝えられた。

「アドミラル・マカロフは、バルト艦隊から北方艦隊への艦隊間移動を開始しました。
北方艦隊の海洋射爆場においてフリゲートの兵装システムの試験が実施されます」
ミハイロフ
は話した。
彼は、フリゲートが10月16日・日曜日にバルチースク港から出航したと説明した。
10月7日から同艦はバルト海で国家試験を実施した。

カリーニングラード工場『ヤンターリ』へのフリゲートの帰港は11月中旬に計画されており、それから1ヶ月中に艦はロシア海軍への引き渡しが予定されている。

フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、プロジェクト11356の3番艦であり、2016年中に工場『ヤンターリ』から発注者へ引き渡される。
このシリーズの最初の2隻の艦~「アドミラル・グリゴロヴィチ」「アドミラル・エッセン」は、それぞれ今年の3月11日6月7日に引き渡された。

両方の艦もバレンツ海北方艦隊で兵装及び幾つかの機器装置の試験を実施した。

「アドミラル・マカロフ」『ヤンターリ』で2012年2月29日に起工され、2015年9月2日に進水した。
警備艦プロジェクト11356は約4000トンの排水量を有しており、速力は30ノット、自立行動期間は30日である。
それは、有翼ミサイル「カリブル-NK」、自衛ミサイル複合体「シチーリ-1」、口径100mmのA-190砲、高射砲、反応爆弾発射機、魚雷で武装しており、更には艦上ヘリコプターKa-27を搭載できる。



[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラード『ヤンターリ』造船所で起工されました。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]

それから3年半後の2015年9月2日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]

2016年4月1日、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの係留試験が始まった]

2016年7月9日に『ヤンターリ』造船所からバルチースク海軍基地へ移動しました。
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7月29日、工場航行試験が開始されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの航行試験が始まった]

工場航行試験は9月下旬までに終了し、10月7日からは最終試験となる国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの国家受領試験が始まった]

10月16日、「アドミラル・マカロフ」は、有翼ミサイル「カリブル」などの発射試験を実施する為、バレンツ海方面の移動を開始しました。


「アドミラル・マカロフ」は、2016年末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。
就役後は、他の同型艦と同様に黒海艦隊へ配備されます。

ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦スモレンスクは長距離打撃ミサイル"グラニート"をノヴァヤゼムリャ島の地下目標へ発射した

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『タス通信』より
2016年10月17日13時16分配信
【原子力潜水艦「スモレンスク」はノヴァヤゼムリャの標的への有翼ミサイル発射を実行した】
モスクワ、10月17日/タス通信

北方艦隊原子力潜水艦「スモレンスク」北極圏ノヴァヤゼムリャ島の標的への有翼ミサイル発射を実行した。
北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガは報道機関へ伝えた。

「2016年の戦闘訓練の最終活動の枠組みにおいて、北方艦隊のプロジェクト949Aアンテイ原子力水中巡洋艦スモレンスクは、複雑な沿岸標的へのミサイル発射を実行しました。
発射は前日の10月16日に実行され、有翼ミサイル"グラニート"はバレンツ海の高緯度海域の水中位置から発射されました。
初めてノヴァヤゼムリャ島の北方群島の沿岸の深い位置に配置された複雑な標的への発射が実行されました」

彼は話した。



ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト949A:K-410「スモレンスク」】

プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)の5番艦K-410は1986年12月9日にセヴェロドヴィンスク造船所で起工され、1988年3月4日に進水し、1990年1月20日に進水、1990年12月22日に海軍へ引き渡されました。
当初は巡洋潜水艦に分類されていました。

1991年3月14日に赤旗北方艦隊・第1潜水艦小艦隊・第11潜水艦師団(ザオゼルスク)に編入されました。

1992年7月3日、原子力水中巡洋艦に分類変更されました。

1993年4月6日、「スモレンスク」と命名されました。

1995年にはサルガッソー海で戦闘勤務に就きました。

2005年にはムルマンスク近郊ロスリャコヴォ村第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50で修理を実施しました。
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2011年9月からセヴェロドヴィンスク市「ズヴェズドーチカ」で修理及び近代化を開始し、2012年8月4日に進水しました。
[オスカーII級ミサイル原潜スモレンスクは再進水した]


その後、艤装と航海試験が行なわれ、2013年12月30日に駐留基地ザオゼルスクへ戻ってきました。
[オスカーII級原潜スモレンスクは修理を終えて基地へ戻った]

2015年9月、同型艦「ヴォロネジ」と共に有翼ミサイル「グラニート」を海上目標へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊のオスカーII級原潜は巡航ミサイルを発射した]


そして2016年10月16日、今度は「グラニート」ノヴァヤゼムリャ島の沿岸に配置された標的へ発射しました。
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記事を読む限り、標的は「深い位置」つまり地下に配置されていたようです。

これまでに「グラニート」を海上目標へ発射した事は何度も有りますが、地上(正確には地下)目標への発射は初めてです。
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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]


北方艦隊は、毎年9月~10月頃に「グラニート」の実弾発射訓練を行なっており、今年9月25日には重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」プロジェクト949A原子力水中巡洋艦(艦名は公表されず)が海上目標へ発射しています。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは長距離対艦ミサイル"グラニート"を発射した]

ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月15日19時11分配信
【ブリテンは「アドミラル・クズネツォフ」へ同行する為に駆逐艦とフリゲートを差し向ける】
モスクワ、10月15日-ロシア通信社ノーボスチ

ブリテン王立海軍は、シリアへ向かう途中でブリテン沿岸沿いを航行するロシア艦船グループへ同行する為に2隻の艦を差し向ける。
『タイムズ』紙は報じた。

同紙のインタビューに対し、軍事情報筋は、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」率いるロシア艦ブリテン沿岸への出現を「重大な」出来事であると言った。

『インデペンデント』紙に対し、ブリテン海軍の代理人は、しかしながら軍は、何時ものやり方で行動するつもりであると表明した。
「ブリテン及びNATOは、我々の担当ゾーンへ入る他国の軍用船への監視を確立しております。
今回とて例外ではありません」

対談者は同紙へ話した。

『テレグラフ』によると、「アドミラル・クズネツォフ」と他の船へ同行するのは、23型フリゲート45型駆逐艦である。
ロシア艦を空中から観察する為、偵察機RC-135、更には軍用機C-130ハーキュリーズタイフーンも関わるかもしれない。

ロシア北方艦隊艦船グループ地中海への航海は10月15日・土曜日に始まった。
その構成には、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」、原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」「セヴェロモルスク」、更には支援船が含まれる。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
各種支援船
(おそらく大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」救助曳船)

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今後、「ロシア海軍空母機動部隊」は、近い内にブリテン本土付近を通過する事になりますが、既にブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦の派遣の準備を整えているようです。


因みに、前回の「アドミラル・クズネツォフ」機動部隊地中海遠征の際には、2013年12月下旬にブリテン本土スコットランド沖で数日間停泊しましたが、この時にはブリテン海軍駆逐艦「ディフェンダー」(45型)が監視の為に派遣されました。
[2013年12月末にブリテン駆逐艦はスコットランド沖で空母アドミラル・クズネツォフを追跡した]

その後、2014年5月8日には「アドミラル・クズネツォフ」「ピョートル・ヴェリキー」が一緒に英仏海峡を通過していますが、この時には駆逐艦「ドラゴン」(45型)が追尾しました。
[ブリテン海軍駆逐艦はロシア空母アドミラル・クズネツォフを追尾した]

今回は、45型駆逐艦23型フリゲートが差し向けられる事になるようです。
更には、航空機の派遣も有り得るとの事です。

ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した

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『タス通信』より
2016年10月15日15時16分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」は地中海への遠距離航海に出発した】
モスクワ、10月15日/タス通信

北方艦隊航空艦グループ北東大西洋及び地中海への航海を始めた。
土曜日、北方艦隊広報サービスは発表した。

「グループの構成には、重航空巡洋艦アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ、重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー、大型対潜艦セヴェロモルスクとヴィツェ・アドミラル・クラコーフ、そして支援船が含まれています」
声明では、こう述べられた。

「航海の目的は、世界の大洋の作戦上重要な海域における海軍の存在の確保であります」
広報サービスは指摘した。
「ロシア連邦の海洋船舶航行及びその他の種類の海洋経済活動の安全保障、更には、海賊や国際テロといった新たな種類の現代の脅威への対応へ主な注意が払われます」

航海では、水上艦の乗組員の海洋技量と戦闘連携を向上させ、艦上航空機及びヘリコプターのフライトの実施を含む航空艦グループ航空隊の共同活動への取り組みが行なわれる。
ロシア海軍の他の艦隊の艦船との合同演習が計画されていると広報サービスは説明した。

数日間、航空艦グループの乗組員は、バレンツ海北方艦隊戦闘訓練射爆場で遠距離航海の計画準備を完了した。

重巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」「ピョートル・ヴェリキー」の前回の地中海及び北東大西洋海域での合同航海は2014年前半に完了した。
航空母艦グループの旗艦である航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」にとって8回目となる遠距離航海が始まる。



[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

ニコラエフ(ウクライナ)黒海造船工場で1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に当時のソ連海軍へ就役した重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航され、以後、同艦隊で運用されています。

「アドミラル・クズネツォフ」は、これまでに7回の遠距離航海(北東大西洋へ2回、地中海へ5回)を実施しており、最近では、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

2016年前半はムルマンスク第35艦船修理工場でオーバーホール(技術的準備状態の回復)が行なわれ、6月下旬からバレンツ海で訓練を開始し、7月1日以降は艦載機の飛行訓練も行われています。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の発着艦訓練が始まった]

7月31日の「ロシア海軍の日」には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。
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「アドミラル・クズネツォフ」は、今年(2016年)秋に地中海東部への遠征が計画されており、その為の準備が進められました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征の準備を行なっている]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2016年秋に新たな艦上戦闘機と共に地中海東部へ行く]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの地中海遠征は約4ヶ月間に渡る]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月20日よりも前に地中海へ向かうかもしれない]

地中海東部へ進出した「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア領内のISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加します。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月から2017年1月までISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加する]

更には、来年(2017年)春の実施が予定されているロシアエジプトの合同軍事演習へ参加するかもしれません。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2017年春にエジプトとの合同演習へ参加するかもしれない]


「アドミラル・クズネツォフ」の為の新たな艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBR(註:インド海軍向けのMiG-29K/MiG-29KUBと区別する為、ロシア海軍向けの機体に対して非公式に用いられている呼称。R「ロシア」の頭文字)は2015年末までに契約分全機(24機)が納入され、2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは新型艦上機により近代化される]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

第100独立艦上戦闘機航空連隊は、2016年6月からはクリミア半島サキ飛行場へ進出し、艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行なっています。
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「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

2016年8月8日、第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KRが初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

この他、艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されます。
Ka-52Kの発着試験も既に行なわれています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]
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一方、「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33にも地上攻撃能力が付与されます。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

10月上旬の時点で、機体番号60、67、71、77、78、84、85、88の8機に地上爆撃用特殊計算サブシステムSVP-24が装備されています。
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艦載機の飛行訓練と試験を行なった「アドミラル・クズネツォフ」は、8月12日にムルマンスク第35艦船修理工場へ戻り、オーバーホール(技術的準備状態の回復)及び部分的な近代化改装作業の第2段階(MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用できるようにする為の改修)を実施しました。
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この作業は2016年9月末までの完了が予定されていました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフのオーバーホールは2016年9月末に完了する]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年9月末に新型艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の改修を終える]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはシリア沖へ向かう前に新型艦載システムの試験を行なう]

9月21日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、「アドミラル・クズネツォフ」地中海東部へ派遣する計画が有る事を初めて公式に認めました。
[ロシア国防省(ロシア海軍)は重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの地中海派遣を計画している]


オーバーホールと改修を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は9月26日に第35艦船修理工場を去り、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦(空母)アドミラル・クズネツォフは2016年10月中旬にシリア沖へ向かう?]
おそらくは、オーバーホール後の点検作業などを行なったのでしょう。

10月初頭には第35艦船修理工場へ戻り、各種物資の積み込みが行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近影(2016年10月8日)]

物資積み込みを終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、10月14日にセヴェロモルスク沖へ移動しました。
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[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフはセヴェロモルスク沖に居る]


そして翌10月15日、地中海東部へ向けて出航しました。

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
各種支援船
(おそらく大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」救助曳船)


これまでに「アドミラル・クズネツォフ」は、2回の大西洋への遠距離航海と5回の地中海への遠距離航海を行なっています。

[第1次地中海遠征(1995年12月8日出港、1996年3月22日帰港)]
[北方艦隊]
重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」、駆逐艦「ベッストラーシヌイ」、給油船「ドニエプル」、救助曳船SB-406、原子力潜水艦「ヴォルク」

[バルト艦隊]
警備艦「プイルキー」、給油船「オレクマ」

[黒海艦隊]
救助曳船「シャフテル」、給油船「イワン・ブブノフ」




[第2次地中海遠征(2007年12月5日出港、2008年2月3日帰港)]
[北方艦隊]
重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」、大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」、「アドミラル・チャバネンコ」、給油船「セルゲイ・オシポフ」、救助曳船「ニコライ・チケル」

[黒海艦隊]
親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」、給油船「イワン・ブブノフ」


[第3次地中海遠征(2008年12月5日出港、2009年3月2日帰港)]
[北方艦隊]
重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」、大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」(途中で大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」と交代)、給油船「セルゲイ・オシポフ」、救助曳船「ニコライ・チケル」


[第4次地中海遠征(2011年12月6日出港、2012年2月16日帰港)]
[北方艦隊]
重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」、大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」、救助曳船「ニコライ・チケル」、給油船「セルゲイ・オシポフ」、「ヴャージマ」、「カーマ」

[バルト艦隊]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、給油船「レナ」

[黒海艦隊]
警備艦「ラードヌイ」


[第5次地中海遠征(2013年12月17日出港、2014年5月18日帰港]
[北方艦隊]
重航空巡洋艦「ソ連邦海軍元帥クズネツォフ」、大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」、大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」、救助曳船「ニコライ・チケル」、給油船「セルゲイ・オシポフ」、「カーマ」

(地中海東部重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と合流)

この他、2004年9月20日から11月1日まで北東大西洋への遠距離航海を行ないました。
[クズネツォフ復帰まで~1990年代末~2004年~]

この時の随伴艦は、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」、大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」、大洋救助曳船「ニコライ・チケル」などで構成されていました。

翌2005年8月にも北東大西洋への遠距離航海を行なっております。

ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフはセヴェロモルスク沖に居る

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『タス通信』より
2016年10月14日11時43分配信
【ロシアの航空母艦「クズネツォフ」はセヴェロモルスク泊地に居る】
セヴェロモルスク、10月14日/タス通信

ロシア唯一の航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」ムルマンスク第35艦船修理工場の常時停泊所を去り、セヴェロモルスク泊地に居る。
タス通信特派員は報告した。

以前、ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスクが発表したように、「アドミラル・クズネツォフ」は今秋に少なくとも3ヶ月間に渡る海上航海へ向かう。
航空母艦は、ヘリコプターKa-52K戦闘機MiG-29K/KUBを含む更新された航空群の試験を続けている。

9月下旬、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは、航空母艦地中海東部ロシア艦船グループへの加入が計画されていると発言した。

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」(ソ連邦海軍元帥クズネツォフ)は、ロシア海軍の唯一の航空母艦である。
同艦は1982年に黒海造船工場で起工され、1985年に進水した。

2014年5月に完了した航空母艦の最後の遠距離航海では、その大部分を地中海で過ごした。
その後、「アドミラル・クズネツォフ」ムルマンスク第35艦船修理工場で技術的準備状態の回復を実施し、今夏に完了した。



[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

ニコラエフ(ウクライナ)黒海造船工場で1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に当時のソ連海軍へ就役した重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航され、以後、同艦隊で運用されています。

「アドミラル・クズネツォフ」は、これまでに7回の遠距離航海(北東大西洋へ2回、地中海へ5回)を実施しており、最近では、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

2016年前半はムルマンスク第35艦船修理工場でオーバーホール(技術的準備状態の回復)が行なわれ、6月下旬からバレンツ海で訓練を開始し、7月1日以降は艦載機の飛行訓練も行われています。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の発着艦訓練が始まった]

7月31日の「ロシア海軍の日」には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。
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「アドミラル・クズネツォフ」は、今年(2016年)秋に地中海東部への遠征が計画されており、その為の準備が進められました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征の準備を行なっている]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2016年秋に新たな艦上戦闘機と共に地中海東部へ行く]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの地中海遠征は約4ヶ月間に渡る]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月20日よりも前に地中海へ向かうかもしれない]

地中海東部へ進出した「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア領内のISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加します。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月から2017年1月までISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加する]

更には、来年(2017年)春の実施が予定されているロシアエジプトの合同軍事演習へ参加するかもしれません。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2017年春にエジプトとの合同演習へ参加するかもしれない]


「アドミラル・クズネツォフ」の為の新たな艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBR(註:インド海軍向けのMiG-29K/MiG-29KUBと区別する為、ロシア海軍向けの機体に対して非公式に用いられている呼称。R「ロシア」の頭文字)は2015年末までに契約分全機(24機)が納入され、2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは新型艦上機により近代化される]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

第100独立艦上戦闘機航空連隊は、2016年6月からはクリミア半島サキ飛行場へ進出し、艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行なっています。
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「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

2016年8月8日、第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KRが初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

この他、艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されます。
Ka-52Kの発着試験も既に行なわれています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]
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一方、「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33にも地上攻撃能力が付与されます。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

10月上旬の時点で、機体番号60、67、71、77、78、84、85、88の8機に地上爆撃用特殊計算サブシステムSVP-24が装備されています。
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艦載機の飛行訓練と試験を行なった「アドミラル・クズネツォフ」は、8月12日にムルマンスク第35艦船修理工場へ戻り、オーバーホール(技術的準備状態の回復)及び部分的な近代化改装作業の第2段階(MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用できるようにする為の改修)を実施しました。
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この作業は2016年9月末までの完了が予定されていました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフのオーバーホールは2016年9月末に完了する]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年9月末に新型艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の改修を終える]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはシリア沖へ向かう前に新型艦載システムの試験を行なう]

9月21日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、「アドミラル・クズネツォフ」地中海東部へ派遣する計画が有る事を初めて公式に認めました。
[ロシア国防省(ロシア海軍)は重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの地中海派遣を計画している]


オーバーホールと改修を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は9月26日に第35艦船修理工場を去り、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦(空母)アドミラル・クズネツォフは2016年10月中旬にシリア沖へ向かう?]
おそらくは、オーバーホール後の点検作業などを行なったのでしょう。

その後、10月初頭には第35艦船修理工場へ戻り、各種物資の積み込みが行なわれました。
無論、これは地中海東部(シリア沖)へ向かう為の準備でしょう。
[ロシア海軍北方艦隊の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近影(2016年10月8日)]

物資積み込みを終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、10月14日にセヴェロモルスク沖へ移動しました。
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近い内に出航するようです。

ロシア海軍北方艦隊の戦略原潜ノヴォモスコフスクはカムチャツカへ向けて弾道ミサイルを発射した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月12日16時37分配信
【原子力艦「ノヴォモスコフスク」は大陸間弾道ミサイル「シネーワ」をカムチャツカの射爆場へ発射した】
モスクワ、10月12日-ロシア通信社ノーボスチ

原子力潜水艦「ノヴォモスコフスク」は戦闘訓練の枠組みにおいて大陸間弾道ミサイル「シネーワ」バレンツ海からカムチャツカの射爆場へ発射した。
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部は水曜日に発表した。

「戦闘訓練の最終活動の枠組みにおいて、北方艦隊の原子力水中ロケット艦ノヴォモスコフスクは、バレンツ海エリアからカムチャツカのクラ射爆場への大陸間弾道ミサイル"シネーワ"の発射を実行しました」
声明では、こう述べられた。

ロシア連邦国防省によると、発射は水中位置から実施された。
ミサイルの弾頭部は指定時間にロシア北東部クラ射爆場へ着弾した。

戦略用途ロケット水中巡洋艦「ノヴォモスコフスク」海洋配置弾道ミサイルの発射成功は、北方艦隊の潜水部隊の即応水準の高さを示し、海洋戦略核戦力の戦闘管理システムの有効性が確認された事が指摘された。



K-407「ノヴォモスコフスク」は、プロジェクト667BDRM戦略原潜(デルタIV級)の最終艦であり、1990年11月27日、当時のソ連邦海軍へ納入されました。

2008年10月11日には、バレンツ海から太平洋上へ弾道ミサイル「シネーワ」を発射し、最大飛翔距離11,547kmを記録しました。
[デルタIV型原潜、弾道ミサイル「シネーワ」を「最大射程」で発射]

2008年11月にセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航され、修理及び近代化が開始されました。

2012年7月27日、近代化を終えてロシア海軍へ引き渡されました。
[デルタIV級戦略原潜ノヴォモスコフスクは近代化改装後の航海試験を終えた]
[デルタIV級戦略原潜ノヴォモスコフスクはロシア海軍へ復帰した]

8月13日、常駐基地ガジエヴォへ到着しました。
[デルタIV級戦略原潜ノヴォモスコフスクは常駐基地へ戻った]

その後の動向は全く公表されませんでしたが、2016年10月12日、バレンツ海からカムチャツカ半島クラ射爆場弾道ミサイル「シネーワ」を発射しました。


なお、同日には太平洋艦隊戦略原潜「聖大致命者凱旋者ゲオルギイ」オホーツク海からロシア北西部チジャ射爆場弾道ミサイルを発射しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦『聖大致命者凱旋者ゲオルギイ』はオホーツク海から弾道ミサイルを発射した]

ロシア海軍太平洋艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦『聖大致命者凱旋者ゲオルギイ』はオホーツク海から弾道ミサイルを発射した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年10月12日14時48分配信
【ロシア太平洋艦隊の水中巡洋艦は大陸間弾道ミサイルの発射を実施した】
モスクワ、10月12日-ロシア通信社ノーボスチ

太平洋艦隊戦略用途ロケット水中巡洋艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」は、ロシア北部チジャ射爆場海洋配置大陸間弾道ミサイルの発射を成功裏に実施した。
水曜日にロシア国防省は発表した。

「イーゴリ・ジューク1等海佐が艦長を務める太平洋艦隊の原子力水中ロケット艦ゲオルギー・ポベドノーセッツは、戦闘訓練の最終活動の枠組みにおいて、オホーツク海エリアからロシア北部のチジャ射爆場への弾道ミサイル発射を実施しました」
声明では、こう述べられた。

発射は水中位置から実行された事が明らかにされた。
ミサイルの弾頭部は指定時間にロシア北部チジャ射爆場へ着弾したとロシア連邦国防省は付け加えた。

ロケット水中巡洋艦海洋配置弾道ミサイルの発射成功は、太平洋艦隊潜水部隊の高い即応水準を示し、海洋戦略核戦力の戦闘管理システムの有効性が確認された事が強調された。
潜水艦の艦長と潜水艦乗組員の行動はプロ意識を示し、乗組員は常時即応部隊の一員として任務を遂行する準備を整えている。



プロジェクト667BDR(NATOコード名「デルタIII」)ロケット水中巡洋艦K-433は1979年8月24日にセヴェロドヴィンスクで起工され、1980年6月20日に進水、1980年12月15日に海軍へ引き渡されました。
1980年12月31日に赤旗北方艦隊・第3潜水艦小艦隊・第13潜水艦師団へ編入され、原潜基地オレニヤへ配備されました。
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1981年から戦闘勤務(戦略パトロール任務)を開始しましたが、1983年11月3日、太平洋艦隊・第2潜水艦小艦隊・第25潜水艦師団へ転属し、北極海経由でカムチャツカ半島原潜基地ヴィリュチンスクへ回航されました。
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ソ連邦解体後の1992年6月3日、「原子力戦略用途水中巡洋艦」に類別変更されました。

1993年2月から2003年7月まで沿海地方ボリショイ・カーメニ「ズヴェズダー」工場でオーバーホールが実施されました。
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この間、1998年9月15日に「スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツ」(聖大致命者凱旋者ゲオルギイ)と命名されました。
【光榮なる聖大致命者凱旋者ゲオルギイの祭日】

2003年6月から8月まで日本海で航行試験が行われ、8月29日に海軍へ引き渡されました。

2004年11月2日、オホーツク海から白海方面へ弾道ミサイルR-29Rを発射しました。

2005年9月30日にも弾道ミサイルを発射しました。

2006年9月10日にも弾道ミサイルを発射しました。
[太平洋艦隊の戦略原潜、クリル諸島でミサイル発射]

2008年9月25日にはロシア連邦大統領ドミトリー・メドベージェフの視察を受けました。
[ロシア大統領、カムチャツカ原潜基地視察]

2009年10月6日にも弾道ミサイル発射を実施しました。
[太平洋艦隊のデルタIII型戦略原潜、弾道ミサイル発射]

2010年10月28日にも弾道ミサイル発射を実施しました。

2011年9月21日には漁船「ドネツ」と衝突事故を起こしました。

2012年10月19日に弾道ミサイルを発射しました。
[ロシア太平洋艦隊の戦略原潜はオホーツク海から弾道ミサイルを発射した]

2013年10月30日には「抜き打ち」弾道ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍の戦略原潜は「抜き打ち」で弾道ミサイルを発射した]

2014年9月に実施された戦略演習「ヴォストーク-2014」へ参加しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部発表
2014年9月23日01時00分配信
【太平洋艦隊潜水艦部隊は演習「ヴォストーク-2104」の枠組において戦闘訓練任務を遂行する為に海へ出た】

2014年12月末、「戦闘訓練任務」を遂行した後、カムチャツカ原潜基地ヴィリュチンスクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦略原潜スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツは任務遂行後に基地へ戻った]

2015年の動向は全く明らかにされませんでしたが、12月29日、「戦闘任務」を遂行した後、原潜基地ヴィリュチンスクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦スヴャトイ・ゲオルギー・ポベドノーセツ(聖大致命者凱旋者ゲオルギイ)は任務完了後に基地へ戻った]

2016年7月5日、海上での任務を遂行した後にヴィリュチンスクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦『聖大致命者凱旋者ゲオルギイ』は任務を終えて帰港した]
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そして10月12日、オホーツク海からネネツ自治管区チジャ射爆場へ向けて弾道ミサイル(R-29RKU-2)を発射しました。
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現在、ロシア太平洋艦隊には5隻の戦略原潜(プロジェクト955「アレクサンドル・ネフスキー」、「ウラジーミル・モノマーフ」、プロジェクト667BDR「聖大致命者凱旋者ゲオルギイ」、「リャザン」、「ポドリスク」)が配備されており、うち1隻(「リャザン」)は沿海地方でオーバーホール中です。


現在のロシア連邦海軍における原子力潜水艦の分類は以下の通りです。

重原子力戦略用途水中巡洋艦:プロジェクト941「アクラ」(タイフーン)
原子力戦略用途水中巡洋艦:プロジェクト667BDRM「デリフィン」(デルタIV)、プロジェクト667BDR「カリマール」(デルタIII)、プロジェクト955「ボレイ」
原子力水中巡洋艦:プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII)、プロジェクト885「ヤーセン」
原子力巡洋潜水艦:プロジェクト971「シチューカ-B」(アクラ)
原子力大型潜水艦:プロジェクト945「バラクーダ」(シエラI)、プロジェクト945A「コンドル」(シエラII)、プロジェクト671RTMK「シチューカ」(ヴィクターIII)


弾道ミサイル或いは有翼ミサイルの専用垂直発射機を装備する原潜西側で言う所のSSBNSSGNに該当する艦は「水中巡洋艦」に分類されています。
つまり、「水中のロケット巡洋艦」という事です。
一方、いわゆる「魚雷攻撃型原潜」は、「原子力大型潜水艦」に分類されています。

ただ、プロジェクト971のみは「原子力巡洋潜水艦」と、「原子力水中巡洋艦」「原子力大型潜水艦」の中間的な分類となっております。
上記の分類はソ連邦解体後の1992年に定められたものですが、この当時、971魚雷発射管から発射できる長射程有翼ミサイル「グラナート」(SS-N-21)を搭載し、原子力戦略用途水中巡洋艦を補完する戦力と見なされていた為、他の魚雷攻撃型原潜と区別して「巡洋潜水艦」となりました。

ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2017年春にエジプトとの合同演習へ参加するかもしれない

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『イズベスチヤ』より
2016年10月11日0時1分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」はエジプトへ向かう】

モスクワとカイロは2017年春に実施される合同軍事演習の為の交渉を行なっている。

ロシアエジプトは2017年春に実施される合同軍事演習の為の交渉を行なっている。
『イズベスチヤ』は軍事政界の情報提供者より伝えられた。
演習には、ロシア重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の参加も有り得るだろう。

「10月の演習後、モスクワとカイロは、この分野における協力の継続を考えています。
2017年春には合同演習の実施が計画されています。
現時点では、この件に関する交渉が進められています。
双方は、この事に関心を有しております。
活動は、対テロの性格を帯びます。
ロシア連邦軍はエジプト軍と共同で、船舶乗っ取り及び精密な航空打撃を加えると予想される敵の襲撃の撃退の実習を行ないます」

情報提供者は指摘した。
「演習にはエジプトのミストラル、更にはロシアの空母アドミラル・クズネツォフが使用されるでしょう。
我々の航空巡洋艦にとって、これは、近代化へ向かう前の最後の運航となります」


ロシア空母は、地中海ロシア海軍作戦グループへ加わる。
同艦は、全ての標準兵装と完全な航空団を有して2016年10月にシリア沿岸へ向かう。

空母「アドミラル・クズネツォフ」の標準的な航空団は、艦上航空機Su-33Su-25、更にはヘリコプターKa-27/Ka-29から構成されている。
今、同艦では、戦闘機MiG-29KヘリコプターKa-52Kで構成される新たな航空群の試験が実施されている。
『イズベスチヤ』の情報によると、エジプトへ向かう空母の艦上の(航空団の)構成は完全では無い。

「2017年の合同演習には、ターボプロップ戦略ロケット爆撃機Tu-95と超音速戦略ロケット爆撃機Tu-160は参加しません。
現時点でTu-22M3が参加するという情報は有りません」

情報提供者は指摘した。
「予備的合意によると、2017年の演習の規模は2016年よりも大きくなります~(訓練の)数量と日数は増加します。
更に、計画下の行動は、主として海上で行なわれます」


以前に(ロシア)国防省が発表したように、モスクワカイロは10月中旬にエジプト領内で合同軍事演習を実施する。
このようなエジプト領内へ軍部隊を派遣する演習は初めて行なわれる。
更にロシア空挺部隊は、砂漠条件下での軍事行動の実施、更には両国の全ての軍事行動の共同作戦といった特色への取り組みの目的へ初めて投入される。

「私達は、エジプトと、合同演習に関する思惑の相違は有りません-これは健全な兆候です。
エジプトは我々の戦略的パートナーであり、2017年のロシアとエジプトの演習は、両国の利益となるでしょう」

国家院(下院)国防委員会第1副委員長アレクサンドル・シェリン『イズベスチヤ』へ話した。
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「軍事演習は我々が必要とするものであり、これは、国際社会へ私達の能力を示すのに役立ちます。
加えて我々は兵器の活動を示さなければならず、それは、より多くの国々の関心を呼ぶでしょう。
我々は、ロシアが地球の隅々で自身の利益を保護できる状態に在る事を示す必要があります。
私達は、何人たりとも怯えさせようなどとは毛頭考えてはおりません、私達は、自身の力を示すだけです」




[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

ニコラエフ(ウクライナ)黒海造船工場で1982年9月1日に起工され、1985年12月4日に進水し、1991年1月20日に当時のソ連海軍へ就役した重航空巡洋艦「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・クズネツォフ」は、同年12月末に黒海から北方艦隊基地へ回航され、以後、同艦隊で運用されています。

「アドミラル・クズネツォフ」は、これまでに7回の遠距離航海(北東大西洋へ2回、地中海へ5回)を実施しており、最近では、2013年12月17日から2014年5月18日までの5ヶ月間に渡る大西洋・地中海遠征を実施しています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-)]

2016年前半はムルマンスク第35艦船修理工場でオーバーホール(技術的準備状態の回復)が行なわれ、6月下旬からバレンツ海で訓練を開始し、7月1日以降は艦載機の飛行訓練も行われています。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の発着艦訓練が始まった]

7月31日の「ロシア海軍の日」には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。
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「アドミラル・クズネツォフ」は、今年(2016年)秋に地中海東部への遠征が計画されており、現在、その為の準備が進められています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは地中海遠征の準備を行なっている]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2016年秋に新たな艦上戦闘機と共に地中海東部へ行く]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの地中海遠征は約4ヶ月間に渡る]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月20日よりも前に地中海へ向かうかもしれない]

地中海東部へ進出した「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア領内のISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加します。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月から2017年1月までISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加する]


「アドミラル・クズネツォフ」の為の新たな艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBR(註:インド海軍向けのMiG-29K/MiG-29KUBと区別する為、ロシア海軍向けの機体に対して非公式に用いられている呼称。R「ロシア」の頭文字)は2015年末までに契約分全機(24機)が納入され、2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは新型艦上機により近代化される]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

第100独立艦上戦闘機航空連隊は、2016年6月からはクリミア半島サキ飛行場へ進出し、艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行なっています。
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「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

2016年8月8日、第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KRが初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

この他、艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されます。
Ka-52Kの発着試験も既に行なわれています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

一方、「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33にも地上攻撃能力が付与されます。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]


艦載機の飛行訓練と試験を行なった「アドミラル・クズネツォフ」は、8月12日にムルマンスク第35艦船修理工場へ戻り、オーバーホール(技術的準備状態の回復)及び部分的な近代化改装作業の第2段階(MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用できるようにする為の改修)を実施しました。
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この作業は2016年9月末までの完了が予定されていました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフのオーバーホールは2016年9月末に完了する]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年9月末に新型艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の改修を終える]

その後(2016年10月上旬頃)、「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア沖へ向かう前に、バレンツ海「新たな艦載システム」~上記の新たな慣性航法システムなど~の動作点検を行ないます。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはシリア沖へ向かう前に新型艦載システムの試験を行なう]

9月21日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、「アドミラル・クズネツォフ」地中海東部へ派遣する計画が有る事を初めて公式に認めました。
[ロシア国防省(ロシア海軍)は重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの地中海派遣を計画している]


オーバーホールと改修を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は9月26日に第35艦船修理工場を去り、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦(空母)アドミラル・クズネツォフは2016年10月中旬にシリア沖へ向かう?]
おそらくは、オーバーホール後の点検作業などを行なったのでしょう。

その後、10月初頭には第35艦船修理工場へ戻り、現在、各種物資の積み込みが行なわれています。
無論、これは地中海東部(シリア沖)へ向かう為の準備でしょう。
[ロシア海軍北方艦隊の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近影(2016年10月8日)]


早ければ10月中旬に地中海東部(シリア沖)へ向かう「アドミラル・クズネツォフ」ですが、同艦が来年(2017年)春の実施が予定されているロシアエジプトの合同軍事演習へ参加するという話が出てきました。

この合同演習には、ロシア海軍「アドミラル・クズネツォフ」と、エジプト海軍「ミストラル」級指揮戦力投射艦(元々はロシア海軍向けとして建造された)が参加するようです。