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特務原潜ポドモスコヴィエ(モスクワ州)は2016年12月にロシア海軍へ引き渡される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月14日15時48分配信
【原子力潜水艦「ポドモスコヴィエ」(モスクワ州)は(ロシア)海軍へ2016年12月に引き渡される】
モスクワ、11月14日-ロシア通信社ノーボスチ

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(『統合造船業営団』に含まれる)は、大型原子力潜水艦「ポドモスコヴィエ」(モスクワ州)を、航海試験サイクル完了後の2016年12月にロシア海軍北方艦隊への引き渡しを計画している。
『ロシア通信社ノーボスチ』は、月曜日に同社の広報関連の専門家エフゲニー・グラジシェフより伝えられた。

特殊用途原子力潜水艦「ポドモスコヴィエ」は、現在、白海において、小型潜水艦搭載の為の改造に関連した16年間の(活動)休止後の初の航海試験を実施している。

「同艦は現在、航行試験を実施しております。
それは複数のサイクルから成ります。
土曜日(11月12日)、同艦は最初の出航から戻ってきました。
艦は更に出航し、工場航行試験を続けます。
海軍への引き渡しは12月を予定しております」
グラジシェフ
は話した。

10月22日、原子力潜水艦「ポドモスコヴィエ」は工場水域から去り、試験プログラム実行の為に出航した。
海洋条件において艦の乗組員と『ズヴェズドーチカ』はの試験実施チームは、全てのシステム及び機構のサイクル点検を実施し、計画任務へ取り組み、潜水艦の設計特性を確認している。

プロジェクト667BDRM戦略水中ロケット艦K-64は1982年12月に『セヴマシュプレドプリャーチェ』された~7隻が建造された潜水艦シリーズの3隻目である。
艦は1987年2月24日にソヴィエト社会主義共和国海軍(北方艦隊第3潜水艦小艦隊)へ採用された。
同年に潜水艦の乗組員は白海の射爆場から弾道ミサイルの発射訓練を実施した。
その後、ロケット艦は、海洋戦略核戦力グループの一員として9回の自立戦闘任務を遂行した。

1999年、潜水艦は、修理と、ロシア国防省の深海調査管理総局の為の小型潜水艦を搭載する改造へと向かった。
2015年8月、原子力潜水艦BS-64「ポドモスコヴィエ」は工場係留試験を始めた。



プロジェクト667BDRM(デルタIV級)戦略用途ロケット水中巡洋艦K-64は1982年12月18日に起工され、1984年3月3日に進水し、1986年12月23日にソ連海軍へ納入されました。

翌1987年2月24日に赤旗北方艦隊第3潜水艦小艦隊・第13潜水艦師団へ編入され、正式に就役しました。

1988年10月に弾道ミサイルの発射訓練を行なった後、同年11月から戦闘勤務(戦略核パトロール)に就きました。

その後、1995年まで戦闘勤務に就いていましたが、1999年からは第2カテゴリー予備役となり、セヴェロドヴィンスク市艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」へ回航され、特務原潜(小型原潜母艦)プロジェクト09787への改造工事が始まりました。
これに伴い、K-64BS-64と改称されました。

2002年以降、弾道ミサイル区画が撤去されました。
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2008年に「ポドモスコヴィエ」(モスクワ州)と命名されました。

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その後の動向は明らかにされませんでしたが、改造工事は進められ、2015年8月11日に造船台を出渠し、翌12日に進水しました。
[ロシア海軍の小型原潜母艦BS-64ポドモスコヴィエは造船台を出た]
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2016年10月22日、航行試験の為にセヴェロドヴィンスクを出航しました。
[ロシア海軍の小型原潜母艦BS-64ポドモスコヴィエは航行試験を開始した]


11月12日に一旦セヴェロドヴィンスクへ戻りました。

今後も航行試験は続けられます。

今回の記事でも触れられていますが、「ポドモスコヴィエ」は、2016年12月にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[特務原潜ポドモスコヴィエとAS-15は2016年末までにロシア海軍へ復帰する]

地中海東部のロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフで艦上戦闘機MiG-29Kの墜落事故が発生した



『タス通信』より
2016年11月14日19時56分配信
【MiG-29は空母「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦の為に進入した際に事故により失われた】
モスクワ、11月14日/タス通信

戦闘機MiG-29Kは、地中海航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦の為に進入した際に事故により失われた。
タス通信が受け取ったロシア連邦国防省広報サービス発表では、こう述べられた。

「艦上戦闘機MiG-29Kが訓練飛行を行なっている際、航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフから数キロメートルで着艦の為の進入時に技術的障害の結果、航空機事故が発生しました」
声明では、こう述べられた。

「飛行士は脱出し、捜索救助サービス部隊によりアドミラル・クズネツォフ艦上へ送り届けられました。
パイロットは健康であり何の危険も有りません。
飛行士は任務遂行の準備が出来ております」

軍当局の広報サービスは説明した。

国防省は、ロシア航空艦グループ地中海での遠距離航海任務の遂行を続けており、艦上航空隊のフライトも継続されている事を強調した。

[航空機の特性]
MiG-29K
は、ソヴィエト、ロシア第4世代多目的超音速艦上戦闘機であり、MiG-29の発展プロジェクトである。

艦の飛行甲板から発艦できるソヴィエト社会主義共和国で初めての戦闘用航空機であり、通常の方法で滑走離陸する。
艦船連合部隊の対空防衛、航空優勢の獲得、水上及び地上目標の破壊の任務を昼夜問わず如何なる時間帯でも果たす為に意図されている。
1980年代に開発された。
設計主任ミハイル・ワリジェンベルクの指導下のA.I.ミコヤン記念試作設計局(現在は株式会社『ロシア航空機製造組合ミグ』)の集団が更なる近代化へ従事した。
ロシア海軍インド海軍の軍備として在籍している。
戦闘行動へは参加していない。

・航空機の全長-17.3メートル。
・全高-4.4メートル。
・翼幅-11.99メートル(全幅)或いは7.80メートル(空母へ収納時)。
・実用上昇限度-17500メートル。
・飛行移動距離-2000キロメートル、外部燃料タンク付きで3000キロメートル(MiG-29KUBは増槽付きで2700キロメートル)
・最大離陸重量- 24500キログラム。
・高空における最大速度-時速2200キロメートル(MiG-29KUBは時速2100キロメートル)


MiG-29Kは口径30mmの機関砲(弾数150発)で武装し、8ヶ所の懸架点は4500キログラムまで積載できる。
飛行ペイロードは、様々なタイプの「空対空」及び「空対地(空対艦)」航空機用ミサイル、誘導航空爆弾である。

戦闘機の生産ヴァージョンの機上電波電子機器には、電波位置特定ステーション(レーダー)「ジューク-ME」(10個までの空中目標を探知し、この内の4個へのミサイル同時誘導のサポートを提供する)に加えて航法システム「ウゼル」、自動監視・記録複合体「カラート」が含まれる。
航空機の機上には、ビデオ記録システム、メインエンジンを起動する事無く地上での機器検査の為の自律電力生成システムなどが設置されている。



[艦上戦闘機MiG-29K/KUB]
[艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB(旧ブログ)]
[RSKミグMiG-29K/MiG-29KUB艦上戦闘機(RSKミグ公式サイト)]

ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUB24機の購入契約は、2012年2月29日に締結されました。
[ロシア国防省は艦上戦闘機MiG-29K/KUBの購入契約を締結した]

ロシア海軍向けのMiG-29KUB量産1号機は2013年10月下旬に初飛行しました。
[ロシア海軍の為の艦上戦闘機MiG-29KUB量産1号機は飛行試験を開始した]

2013年11月下旬、当初の計画通りに2機のMiG-29K(単座型)と2機のMiG-29KUB(複座型)ロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍は最初の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBを受領した]

そして2014年12月2日までに8機のMiG-29Kと2機のMiG-29KUBが、当初の計画通りにロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍へ10機の艦上戦闘機MiG-29K/KUBが引き渡された]

2015年12月末までに10機のMiG-29Kが引き渡され、契約分全機の納入が完了しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]

MiG-29Kは、現用の艦上戦闘機Su-33と共に重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」で運用されます。
[新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUBはロシア海軍現用艦載機と共に運用される]

2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]

2016年3月20日、第100独立艦上戦闘機航空連隊としての本格的な飛行訓練が始まりました。
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

2016年6月からはクリミア半島サキ飛行場へ進出し、艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行ないました。
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2016年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

MiG-29K/KUBの母艦となる「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]


「アドミラル・クズネツォフ」を中核とするロシア海軍空母機動部隊は、2016年10月15日に地中海へ向けて出航し、現在はシリア沖で艦載機の訓練飛行を行なっています。
同艦には、少なくとも2機の単座型MiG-29K(47号機と49号機)と2機の複座型MiG-29KUB(52号機と53号機)が搭載されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は作戦行動の事前調査の為にシリア上空を飛行する]
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを中核とするロシア海軍空母機動部隊はシリア沖へ到着した]

11月13日には、MiG-29K/KUBと思しき航空機がイドリブ上空で目撃されています。



その訓練飛行の最中、1機のMiG-29K「アドミラル・クズネツォフ」への着艦時に墜落しました。
事故は、モスクワ時間で11月13日17時30分頃に発生したようです。
機体は海中に没したようですが、パイロットは無事に救助されました。

墜落の原因は「技術的な障害」としか述べられていませんが、MiG-29K自体に何らかの不具合が起こった可能性と共に、「アドミラル・クズネツォフ」の方の誘導システム~上記の新たな慣性航法システムなど~に不具合が発生した可能性も有るでしょう。


MiG-29K/KUBは、以前にも墜落事故を起こしています。

2014年12月4日、飛行試験中の艦上戦闘機MiG-29KUB試作機・204号機は、モスクワ州ヴォスクレセンスキー地区チェモドゥロヴォ村の近郊に墜落しました。
[モスクワ近郊で艦上戦闘機MiG-29KUB試作2号機は墜落した]
[モスクワ近郊で墜落した艦上戦闘機MiG-29KUB試作2号機のメインパイロットは死亡した]

2011年6月23日には、アストラハン地域MiG-29KUB試作1号機(947号機、2007年1月20日初飛行)が試験飛行中に墜落事故を起こしています。
(パイロットは2名とも死亡)

ロシア海軍の巡航ミサイル原潜ヴォロネジは地中海東部(シリア沖)へ派遣された?

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『Lenta.Ru』より
2016年11月14日13時41分配信
【メディアは地中海のロシアの「空母ハンター」について伝えた】

サイト『Defense.ru』NATO司令部組織に近い情報提供者の話を引用し、地中海ロシア戦隊の構成にプロジェクト949A原子力水中巡洋艦K-119「ヴォロネジ」が含まれていると報じた。
このタイプの水中巡洋艦は、水上艦、先ず第一に航空母艦との戦闘の為に意図されている。

「特定の場所で特定の時期に、とある潜水艦の存在の事実が確立される事は非常に稀なのですが、これまでの兆候を組み合わせると、かなりの確率で、クズネツォフと一緒の戦闘勤務の為、ヴォロネジが派遣されたという予測へ辿り着く事が出来ます」
対談者は話した。

原子力潜水艦プロジェクト949Aは、先ず第一に、航空母艦を含めた水上戦闘艦との戦闘の為に設計されている。
これらの主な兵装は重超音速ミサイルP-700を有するミサイル複合体「グラニート」である
と同時に、近代化されたこのタイプのミサイルは、沿岸目標を撃破する為に使用する事が出来る。
この可能性は、2016年10月17日、原子力水中ロケット巡洋艦K-410「スモレンスク」ノヴァヤゼムリャの沿岸目標への射撃演習を行なったと北方艦隊広報サービスが発表した事により、公式に確認されている。

地中海におけるロシア海軍潜水艦の正確な構成は伝えられていない。




北方艦隊所属の親衛原子力水中巡洋艦「ヴォロネジ」(プロジェクト949A)は1989年12月29日に海軍へ納入され、翌日(12月30日)に海軍旗を初掲揚しました。

2009年から2011年11月まで寿命延長近代化改装が行なわれました。
[オスカーII級ミサイル原潜「ヴォロネジ」は近代化改装を終えた]

2013年10月4日には海上目標への有翼ミサイル「グラニート」発射訓練を行ないました。
[ロシア北方艦隊はバレンツ海で巡航ミサイル発射訓練を実施した]

2014年6月8日、白海で遭難した小型艇を救助しました。
[ロシア海軍北方艦隊の親衛原子力水中巡洋艦ヴォロネジは白海で遭難した小型艇を救助した]

2015年9月17日、海上目標への有翼ミサイル「グラニート」発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のオスカーII級原潜は巡航ミサイルを発射した]


そして2016年11月、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする空母機動部隊シリア沖へ派遣された事に伴い、「ヴォロネジ」も同海域へ派遣されたようです。
(未だ確定情報ではありませんが・・・)
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

記事中で触れられていますが、2016年10月17日、北方艦隊原子力水中巡洋艦「スモレンスク」は、ノヴァヤゼムリャ島の地上目標へ「グラニート」を発射しています。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦スモレンスクは長距離打撃ミサイル"グラニート"をノヴァヤゼムリャ島の地下目標へ発射した]

「ヴォロネジ」シリア国内のテロ組織へ「グラニート」を発射する事も有るかもしれません。
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なお、「ヴォロネジ」は、20年前の1996年2月~3月にも重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征に合わせて地中海へ派遣されています。
[空母アドミラル・クズネツォフ第1次地中海遠征(1995年12月-1996年3月)]

ロシア海軍の為の新世代戦略原潜ボレイ級5番艦クニャージ・オレグの船体(耐圧殻)の水密試験は完了した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月14日9時33分配信
【ロケット水中巡洋艦「クニャージ・オレグ」の船体の水密性試験が行われた】
モスクワ、11月14日-ロシア通信社ノーボスチ

株式会社『生産合同セヴマシュ』により建造された第4世代のプロジェクト955A「ボレイ-A」戦略用途ロケット水中巡洋艦「クニャージ・オレグ」の強度船体(耐圧殻)は水密性試験を実施した。
同社の広報サービスは月曜日に発表した。

「新世代の戦略水中ロケット艦の最初の生産艦クニャージ・オレグ(プロジェクト「ボレイ-A」)は、強度船体の基本的な水密性試験を完了しました」
声明では、こう述べられた。

指摘されたように、船体の水密性の点検は複雑な多くの過程であり、多くの準備時間を必要とする。
現時点では、艦の強度船体の試験の為の作業が進められている。

「試験は成功裏に実施されました。
これは、2014年の起工から始まった原子力潜水艦の作業は、良質で実行されたと御話する事が出来ます。
船体は、設計時本来の性能を引き出しました」
『セヴマシュ』
広報サービスは、潜水艦の納入責任者ミハイル・ポルジコフの談話を引用して話した。

「クニャージ・オレグ」サンクトペテルブルク株式会社『海洋工学中央設計局ルビーン』で設計され、最新世代に属する原子力戦略ロケット艦であり、弾道ミサイル「ブラヴァー」で武装している。
これは、原子力潜水艦「ボレイ/ボレイ-A」の第5の船体でる。
最初の3隻のロケット艦プロジェクト955「ボレイ」の下で建造され、ロシア海軍の戦闘編制へ移管されている。
各原子力艦は、艦内に16基の海洋配置大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」を搭載する。

プロジェクト955A「ボレイ-A」ロケット巡洋艦のトップ~「クニャージ・ウラジーミル」北方艦隊の為に『セヴマシュ』で建造されている。
2014年には2隻の同プロジェクト潜水艦「クニャージ・オレグ」「ゲネラリーシムス・スヴォーフ」が、2015年には「インペラ―トル・アレクサンドルIII」が起工された。
ロシア海軍の戦闘編制は、合計で8隻の「ボレイ」の保有を計画している。



[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

ロシア海軍第4世代戦略原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」の5番艦「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工されました。
(改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては2番艦)
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]

起工後の作業の進捗状態は、これまで公表されていませんでしたが、今回、強度船体(耐圧殻)の水密試験が完了した事が明らかにされました。
つまり、「クニャージ・オレグ」の耐圧殻は完成したという事です。
(「ボレイ」級は複殻式船体)

「クニャージ・オレグ」の就役は2019年に予定されています。

ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチは巡航ミサイルによるシリア領内のテロ組織への攻撃を準備する

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『インタファクス』より
2016年11月12日14時39分配信
【フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」はシリアでの戦闘任務遂行の準備を整えている】
モスクワ、11月12日、インタファクス・ロシア

有翼ミサイル「カリブル」を装備する最新フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」シリアタルトゥース港で物資を補充し、ロシア艦船グループの一員として戦闘任務を遂行する準備を整えている。
『インタファクス』は土曜日にロシア軍事外交筋より伝えられた。

「有翼ミサイル"カリブル"で武装するフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は、シリア領内全てのテロリストの施設へ高精度の打撃を与える事が可能です」
対談者は話した。

彼は、タルトゥース港への寄港後、フリゲートは戦闘作業の準備を行ない、艦上のミサイル兵装制御電波電子システムを点検し、乗組員は訓練に従事していると話した。

「現在、同艦は黒海から地中海への移動を行なった後に物資を補充しています」
対談者は話した。
「フリゲートは、重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを含むロシア艦船グループの一員として戦闘任務を遂行する準備を整えています」

巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の艦上航空隊は軍事行動の舞台の調査の為にシリア上空を飛行し、ロシア連邦海軍艦船グループは、何時でもテロリストへの攻撃を開始する為の準備を整えていると情報提供者は前日に『インタファクス』へ話した。



ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)プロジェクト11356Rの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2016年3月11日に就役しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]

7月13日には黒海で戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海で砲撃訓練を行なう]

8月下旬には「抜き打ち演習」へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊は抜き打ち演習へ参加する]


9月24日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は初めての地中海航海へと出発しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはギリシャへ向かった]

地中海へ出た「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、9月28日にギリシャケルキラ(コルフ)島を訪問しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはギリシャのケルキラ(コルフ島)を訪問した]
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10月3日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」ギリシャから去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはギリシャを去った]

10月7日にセヴァストーポリへ帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはセヴァストーポリへ帰投した]


それから約1ヶ月後の11月3日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は再び地中海へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖へ向かった]

11月4日にボスポラス海峡を通過して地中海へ入りました。
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現在は北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とするロシア海軍空母機動部隊へ加わっているようです。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は作戦行動の事前調査の為にシリア上空を飛行する]
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを中核とするロシア海軍空母機動部隊はシリア沖へ到着した]

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「アドミラル・グリゴロヴィチ」は11月11日頃までシリアタルトゥース港へ寄港して各種物資を補充し、現在はシリア沖で訓練に従事し、シリア領内のテロ組織への有翼ミサイル「カリブル」による攻撃を準備しています。

重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを中核とするロシア海軍空母機動部隊はシリア沖へ到着した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月12日19時26分配信
【ロシア海軍空母群はシリア沖で演習を開始した】
エカテリンブルク、11月12日-ロシア通信社ノーボスチ

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」に率いられる北方艦隊戦隊地中海で演習を行なっている。
生放送番組プログラム『土曜日の営み』において同艦の艦長セルゲイ・アルタモノフ1等海佐は伝えた。
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彼によると、航空艦グループ地中海東部の指定海域に留まり、(註:シリア駐留のロシア空軍機と)合同で任務を果たす為、シリア沿岸西方で演習を行なっている。

彼は更に、巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」艦上航空隊は、沿岸に位置する空港の1つ(註:ラタキアのフマイミーン航空基地)との連携行動へ取り組む為、フライトに着手していると伝えた。

「実際には4日間に渡り毎日フライトが実施されています」
アルタモノフ
は話した。

給油の為にロシア艦セウタへ寄港する可能性についての最近の議論を取り巻く情勢についての話で、1等海佐は、同港への義務的な寄港は計画されていない事を指摘した。

「私共は、支援船の助けを受ける事無く航行しております」
アルタモノフ
は、こう話し、同艦の動きはスケジュール通りに続けられていると付け加えた。


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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月12日19時29分配信
【シリア沖へ到着した「アドミラル・クズネツォフ」の航空隊はフライトを開始した】
エカテリンブルク、11月12日-ロシア通信社ノーボスチ

シリア沖に到着したロシア北方艦隊戦隊を率いる重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」艦上航空隊は、沿岸飛行場の1つとの連携行動への取り組みの枠組みにおいてフライトを開始した。
生放送番組プログラム『土曜日の営み』において同艦の艦長セルゲイ・アルタモノフ1等海佐は伝えた。

以前に報じられたように、原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」に率いられるロシア北方艦隊空母群シリア沖へ到着した。

「重航空巡洋艦の飛行甲板からのフライトが実施され、沿岸飛行場との連携行動へ取り組んでおります
実際には4日間に渡り毎日フライトが実施されています」
アルタモノフ
は話した。

次に、ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」艦長ウラジスラフ・マラホフスキー1等海佐は、外国の航空機がロシア艦へ接近していない事を指摘した。
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「誰も我々の上空を飛んでいません。
皆、2隻の巡洋艦の威力と打撃力を良く理解しており、50キロメートル以内に接近する事を恐れていますよ」
マラホフスキー
「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・クズネツォフ」についての話で、こう説明した。



[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
中型海洋給油船「カーマ」
救助曳船「ニコライ・チケル」


10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]

「ロシア海軍空母機動部隊」ブリテン本土付近へ接近する為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣しました。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
[ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する]

10月21日、「ロシア海軍空母機動部隊」ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。

[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月24日にはポルトガル沖を航行していました。


10月25日にジブラルタル海峡を通過しました。


その後、ロシア航空艦グループ北アフリカスペイン領セウタへの寄港を予定していたようですが、スペイン側は、土壇場になって寄港許可を出し渋り、これに業を煮やしたロシアは、セウタへの寄港を諦めました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はスペイン領セウタへの寄港を取りやめた]

更には、地中海中部マルタも、自国港内でのロシア艦船への燃料補給を認めない事を表明しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは遠洋航海中に外国港を訪れる必要は無い]

ロシア海軍空母部隊は、10月27日から29日に掛けてアルジェリア沖で支援船(給油船「セルゲイ・オシポフ」、「ドゥブナ」、「カーマ」)から洋上補給を行ないました。
[ロシア国防相セルゲイ・ショイグはロシア海軍空母部隊の地中海遠征について語った]

11月3日にはアルジェリア東海岸沖で演習を行ないました。
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[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはアルジェリア沖に居る]

その後、ロシア海軍空母部隊地中海を東へ進みました。


11月3日にセヴァストーポリを出航し、11月4日にボスポラス海峡を通過した黒海艦隊警備艦(フリゲート)「アドミラル・グリゴロヴィチ」も、現在はロシア海軍空母機動部隊へ加わっているようです。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖へ向かった]

ロシア海軍空母機動部隊は、11月9日にはロードス島の南東海域で訓練飛行を実施しました。
11月10日~15日、11月17日~22日の期間には、キプロス島シリアの間の海域で訓練飛行とミサイル発射を実施します。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊はシリアのアレッポ空爆を準備する]

11月9日、ロシア海軍空母機動部隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、接近するネーデルラント海軍潜水艦(ワルラス級)を発見しました。
[地中海東部のロシア海軍空母部隊の大型対潜艦は接近するオランダの潜水艦を発見した]

11月10日にはキプロス島南東海域へ進出し、シリア上空へ作戦の事前調査の為に艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRを飛ばしています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は作戦行動の事前調査の為にシリア上空を飛行する]

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そして11月12日夕方、「アドミラル・クズネツォフ」艦長セルゲイ・アルタモノフ1佐がロシアのテレビ番組に「生出演」し、ロシア海軍空母機動部隊シリア沖へ到着し、艦載機の飛行訓練を始めていると発言しました。

セルゲイ・アルタモノフ艦長は、「アドミラル・クズネツォフ」航空隊がシリア沿岸の飛行場(ラタキア近郊に配備されているロシア航空宇宙軍の航空機)と連携していると述べており、同艦の艦載機が既にシリア上空を飛行している事を暗に認めています。
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アルタモノフ艦長は、「アドミラル・クズネツォフ」航空隊が(11月12日の時点で)4日間に渡りフライトを行なっていると述べていますので、11月9日のロードス島南東海域での演習以降、毎日フライトを行なっているという事でしょう。

更にアルタモノフ艦長は、「アドミラル・クズネツォフ」北アフリカスペイン領セウタへ寄港する計画は無かったとも述べていますが、おそらくセウタへの寄港が予定されていたのは「アドミラル・クズネツォフ」では無く、その随伴艦船(大型対潜艦給油船)だったのでしょうから、その点では嘘は言っていません。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」艦長ウラジスラフ・マラホフスキー1等海佐も出演し、ロシア海軍空母機動部隊には外国の航空機は接近していないと発言しています。
ただ、機動部隊から50キロメートル以内には接近していないと言っておりますので、それよりも遠い距離でNATOの航空機が監視している事は有り得るでしょう。


今回の地中海遠征「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
MiG-29KR/KUBRは、対地攻撃用精密誘導兵器の運用能力を有しています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

今回の「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、地上攻撃を念頭に置いた構成となっています。

ロシア海軍のタイフーン級戦略原潜アルハンゲリスクとセヴェルスターリの解体は未だ決定されていない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月11日12時18分配信
【世界最大の潜水艦「アクラ」の処分に関する決定は未だ下されていない】
モスクワ、11月11日-ロシア通信社ノーボスチ

世界最大の戦略原子力潜水艦プロジェクト941「アクラ」(NATO分類「タイフーン」)「セヴェルスターリ」「アルハンゲリスク」の処分に関する決定は未だ下されていない。
『ロシア通信社ノーボスチ』は、『統合造船業営団』公式代理人より伝えられた。

以前、軍事産業複合体の代理人は、ロシア連邦海軍総司令部が、これらの潜水艦の処分を決定したと伝えた。

「プロジェク941アクラ原子力潜水艦~アルハンゲリスクとセヴェルスターリの将来の使用に関する決定は、ロシア連邦国防省の責任下に在ります。
統合造船業営団は、これらの艦に関する海軍の計画を実現する為の全ての技術的可能性を有しております」
『統合造船業営団』
代理人は話した。

ソヴィエト社会主義共和国連邦は合計で6隻の「アクラ」型潜水艦を建造した。
「セヴェルスターリ」「アルハンゲリスク」は、現在、保管されている。
「ドミートリー・ドンスコイ」は、弾道ミサイル「ブラヴァー」を有するプロジェクト941UMへと近代化された。。

更に『統合造船業営団』代理人は、プロジェクト1144「オルラーン」重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」の運命は未だ決まっていないと伝えた。
「統合造船業営団は、重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフに関するロシア海軍の当面の計画については存じ上げておりません。
この問題は、海軍総司令部の責任下に在ります」

対談者は話した。

プロジェクト1144原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」ロシア連邦海軍北方艦隊の戦闘編制へ留まっている。
同型の「アドミラル・ナヒーモフ」『セヴマシュ』で近代化が行なわれている。



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ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト941「アクラ」(NATOコード名「タイフーン」)】
プロジェクト941重原子力戦略用途水中巡洋艦(タイフーン級)は、1981年~1989年に6隻が就役しましたが、現役に留まっているのは1隻のみであり、既に3隻が解体されています。

ただ1隻の941原潜の現役艦「ドミートリー·ドンスコイ」は、2020年までは現役に留まる予定です。
[ロシア海軍最後のタイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイは2020年まで現役に留まり、潜水艦弾道ミサイル"ブラヴァー"改良型の試験を行なう]

あとの2隻~「アルハンゲリスク」「セヴェルスターリ」は既に退役しており、解体が予定されていました。

「アルハンゲリスク」の解体作業は、今年(2016年)から始まる筈でした。
[ロシア海軍の戦略原潜タイフーン級は2隻が解体され、1隻は現役に留まる]
[ロシア海軍のタイフーン級戦略原潜アルハンゲリスクは2016年に弾道ミサイル発射筒が使用不能にされる]
[モスクワ郊外の愛国者公園にロシア海軍のタイフーン級戦略原潜アルハンゲリスクのセイルが展示される]

しかし今回、ロシア造船業界の総元締である『統合造船業営団』は、「アルハンゲリスク」「セヴェルスターリ」の処分(解体)は、未だ正式には決定されていない事を明らかにしました。


更に『統合造船業営団』によれば、現在、沿海地方で保管されている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」に関しても、処分(解体)は決定されていないとの事です。
[ロシア海軍太平洋艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフは浮きドックで修理された]
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ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのバレンツ海における兵装試験は完了した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月10日18時20分配信
【北方艦隊はバレンツ海でフリゲート「アドミラル・マカロフ」の試験を支援した】
モスクワ、11月10日-ロシア通信社ノーボスチ

北方艦隊は、バレンツ海の戦闘訓練射爆場でのフリゲート「アドミラル・マカロフ」の兵装試験の支援を完了した。
木曜日、北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガ1等海佐は報道機関へ伝えた。

プロジェクト1135.6フリゲート「アドミラル・マカロフ」カリーニングラード工場『ヤンターリ』で2012年2月29日に起工され、2015年9月2日に進水した。
ロシア海軍への艦の引き渡しは2016年中に計画されている。

「本日(11月10日)、北方艦隊の部隊はバレンツ海でのフリゲート"アドミラル・マカロフ"国家試験プログラムの第2段階の支援を完了しました。
バレンツ海の北方艦隊戦闘訓練射爆場で新型艦はミサイル複合体、高射兵装及び砲兵装の試験を実施しました。
本日、フリゲート乗組員は試験プログラムの枠組みにおいて、沿岸に位置する困難な目標への複合砲撃を実行しました」
セルガ
は話した。

彼は、以前に「アドミラル・マカロフ」乗組員は、艦の航路上の有翼ミサイル標的へ高射兵器を成功裏に命中させた事を指摘した。
試験の枠組みにおいて更に、打撃有翼ミサイル複合体の沿岸および海上目標への射撃が実行された。

戦闘射撃演習の実行に当たり、フリゲート乗組員は周到な監視を行ない、必要な安全保障対策を履行した。

「バレンツ海の射撃実施エリアは、前もって民間船舶航行の為には閉鎖されました。
海上航行の安全を保障する為、北方艦隊の約10隻の艦と支援船が射撃実施海域の境界上の移動巡視ラインに居ました。
海域では、更に北方艦隊の航空・防空軍の航空機とヘリコプターが監視に当たっていました」
北方艦隊
の代理人は強調した。

プロジェクト1135.6フリゲートは、単独或いは連合部隊の一員として水上艦及び潜水艦へ対抗し、空中攻撃手段からの攻撃の撃退の為に意図されている。
艦は、汎用ミサイル砲兵装と、対潜及び対空防衛の為の現代的な電波技術装置を有している。
同プロジェクト艦の排水量は約4000トン、全長125メートル、30ノットの速力を発揮する。



[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラード『ヤンターリ』造船所で起工されました。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]

それから3年半後の2015年9月2日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]

2016年4月1日、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの係留試験が始まった]

2016年7月9日に『ヤンターリ』造船所からバルチースク海軍基地へ移動しました。
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7月29日、工場航行試験が開始されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの航行試験が始まった]

工場航行試験は9月下旬までに終了し、10月7日からは最終試験となる国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの国家受領試験が始まった]

10月16日、「アドミラル・マカロフ」は、有翼ミサイル「カリブル」などの兵装試験を実施する為、バレンツ海方面の移動を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にバレンツ海へ向かった]

10月24日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にセヴェロモルスクへ到着した]

11月初頭にはバレンツ海で沿岸目標への有翼ミサイル「カリブル」発射試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

その後も11月10日まで各種兵装の射撃試験が実施されました。

今後、「アドミラル・マカロフ」カリーニングラードへ戻り、ロシア海軍への引き渡しの準備が行なわれます。


「アドミラル・マカロフ」は、2016年12月にロシア海軍へ引き渡される予定です。
『タス通信』より
2016年10月30日15時41分配信
【第3のプロジェクト11356フリゲート「アドミラル・マカロフ」は12月に(ロシア)海軍へ引き渡される】

就役後は、他の同型艦と同様に黒海艦隊へ配備されます。

ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は作戦行動の事前調査の為にシリア上空を飛行する

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『インタファクス』より
2016年11月11日0時16分配信
【情報筋は「アドミラル・クズネツォフ」航空団のシリアでのフライトについて話した】
モスクワ、11月11日、インタファクス・ロシア

巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」艦上航空隊は軍事行動の舞台の調査の為にシリア上空を飛行し、ロシア連邦海軍艦船グループは、何時でもテロリストへの攻撃を開始する為の準備を整えている。
『インタファクス』は金曜日にロシア軍事外交筋より伝えられた。

「ロシアの多機能戦闘機MiG-29とSu-33は、この数日間は定期的に航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの艦上から飛び立ち、軍事活動舞台の調査と戦闘任務の適用を明確化する為、シリア上空で定期的に行動しています」
彼は伝えた。

「航空母艦"アドミラル・クズネツォフ"、原子力巡洋艦"ピョートル・ヴェリキー"、フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"で構成される航空艦グループは、テロリストへ打撃を与える為の準備を途切れる事無く行なっており、何時でも作戦を開始する準備を整えております」
情報提供者は話した。

『インタファクス』の対談者によると、シリア沖に滞在するロシア偵察艦は、沿岸ゾーンと同国の奥地の偵察を積極的に行なっている。

「海軍航空隊と有翼ミサイル"カリブル"で武装するフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"の目標指示の為、新たなテロリストの施設が解明されています」
情報提供者は話した。

地中海には、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」率いるロシア航空打撃艦グループが滞在している。
グループの構成には、特に、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、そして有翼ミサイル「カリブル」を装備するフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」が加わっている。

一方、ペンタゴン(アメリカ国防総省)は、近い内に、航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」艦上航空隊を含めて使用されるロシアの大規模な航空機ミサイルによる混成攻撃がシリアの標的に対して開始されると予測している。
アメリカ軍事筋によると、航空母艦に駐留する艦上戦闘機Su-33MiG-29Kは、弾薬を搭載し、既にシリア領上空でのフライトを開始している。

未だ彼等は戦闘活動へ参加していないが、ペンタゴン(アメリカ国防総省)が指摘したように「その兆候は見られており、アドミラル・クズネツォフの艦上航空隊は、大規模な混成部隊の一部として、今週にもシリアのアレッポ市での作戦へ関与する事になるでしょう」

アメリカ軍は、現在、ロシア海軍空母群は、キプロス南東海域の「アレッポを攻撃できる距離」へ進出している事を指摘した。
「同じ目的の為、東地中海には更に、遠距離有翼ミサイル"カリブル"を装備するフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"が居ます」
アメリカ軍
は説明した。

以前に『インタファクス』が伝えたように、「アドミラル・クズネツォフ」航空団は、最新戦闘機MiG-29KRMiG-29KUBR、更には航空機Su-33、多目的ヘリコプターKa-27、電波位置特定巡視ヘリコプターKa-31から成る。
また、「アドミラル・クズネツォフ」の為に戦闘ヘリコプターKa-52K「カトラン」(Ka-52「アリガートル」の艦載版)が準備されている。

8月、ロシアの2隻の小型ロケット艦「セルプホフ」「ゼリョヌイ・ドル」は、地中海エリアからシリアのテロリストへ3度に渡り「カリブル」で打撃を与えた。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
中型海洋給油船「カーマ」
救助曳船「ニコライ・チケル」


10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]

「ロシア海軍空母機動部隊」ブリテン本土付近へ接近する為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣しました。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
[ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する]

10月21日、「ロシア海軍空母機動部隊」ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。

[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月24日にはポルトガル沖を航行していました。


10月25日にジブラルタル海峡を通過しました。


その後、ロシア航空艦グループ北アフリカスペイン領セウタへの寄港を予定していたようですが、スペイン側は、土壇場になって寄港許可を出し渋り、これに業を煮やしたロシアは、セウタへの寄港を諦めました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はスペイン領セウタへの寄港を取りやめた]

更には、地中海中部マルタも、自国港内でのロシア艦船への燃料補給を認めない事を表明しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは遠洋航海中に外国港を訪れる必要は無い]

ロシア海軍空母部隊は、10月27日から29日に掛けてアルジェリア沖で支援船(給油船「セルゲイ・オシポフ」、「ドゥブナ」、「カーマ」)から洋上補給を行ないました。
[ロシア国防相セルゲイ・ショイグはロシア海軍空母部隊の地中海遠征について語った]

11月3日にはアルジェリア東海岸沖で演習を行ないました。
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[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはアルジェリア沖に居る]

その後、ロシア海軍空母部隊地中海を東へ進みました。


11月3日にセヴァストーポリを出航し、11月4日にボスポラス海峡を通過した黒海艦隊警備艦(フリゲート)「アドミラル・グリゴロヴィチ」も、現在はロシア海軍空母機動部隊へ加わっているようです。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖へ向かった]

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ロシア海軍空母機動部隊は、11月9日にはロードス島の南東海域で訓練飛行を実施しました。
11月10日~15日、11月17日~22日の期間には、キプロス島シリアの間の海域で訓練飛行とミサイル発射を実施します。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊はシリアのアレッポ空爆を準備する]

11月9日、ロシア海軍空母機動部隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、接近するネーデルラント海軍潜水艦(ワルラス級)を発見しました。
[地中海東部のロシア海軍空母部隊の大型対潜艦は接近するオランダの潜水艦を発見した]

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そして11月10日にはキプロス島南東海域へ進出し、既にシリア上空へ作戦の事前調査の為に艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRを飛ばしています。


今回の地中海遠征「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
MiG-29KR/KUBRは、対地攻撃用精密誘導兵器の運用能力を有しています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

今回の「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、地上攻撃を念頭に置いた構成となっています。

地中海東部のロシア海軍空母部隊の大型対潜艦は接近するオランダの潜水艦を発見した

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『タス通信』より
2016年11月9日16時41分配信
【ネーデルラントの潜水艦は地中海のロシア連邦海軍空母群への接近を試みた】
モスクワ、11月9日/タス通信

ネーデルラント海軍潜水艦は、11月9日午前に地中海ロシア海軍空母群への接近と追跡を試みた。
ロシア連邦国防省の公式代理人イーゴリ・コナシェンコフ少将は発表した。

「モスクワ時間で本日・11月9日6時50分、地中海東部の大型対潜艦セヴェロモルスクとヴィツェ・アドミラル・クラコーフで構成される捜索打撃艦グループは、北方艦隊の航空艦グループを追跡する為に接近を試みたネーデルラント海軍のディーゼルエレクトリック潜水艦(おそらくは「ワルラス」)を発見しました」
コナシェンコフ
は話した。

彼によると、「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、自身の水中音響複合体(ソナー)対潜ヘリコプターKa-27PLにより、潜水艦を距離20キロメートルで探知した。

「潜水艦の進路変更の試みにも関わらず、安定した水中音響(ソナー)接触が確立されました。
艦は長時間に渡り追尾と進路変更を行ない、航空艦グループが居る海域からの離脱を余儀なくされました」
コナシェンコフ
は説明した。

「ロシア艦グループの至近における危険な航行という、かかる不器用な試みは、重大な航行事故に繋がる恐れがあります」
軍当局の代理人は強調した。

同時に彼は、このようなエピソードは、ロシア海軍航空艦グループ対潜部隊の組織的な対潜防衛への取り組みによって初めて可能となったと述べた。

「潜水艦の発見と進路変更の際、艦の対潜戦闘班とヘリコプターKa-27乗員は、航行中のデータ交換の為の戦闘演習へ取り組んでいました。
ロシア海軍航空艦グループの対潜部隊は、組織的対潜防衛の課題に関する訓練を効果的に実施しました」

彼は話した。

[NATOの潜水艦]
地中海
への航路上でロシア海軍空母群は、アメリカ合衆国海軍原子力潜水艦ヴァージニアの行動記録を含め、定期的にNATO潜水艦を発見してきたとコナシェンコフは言った。

「北方艦隊艦船支隊の航海期間全てにおいて、定期的に航路上を移動するNATO海軍の潜水艦が発見されました。
11月初頭には、ロシア艦船の追跡を試みた原子力潜水艦ヴァージニアの行動が記録されました」
コナシェンコフ
は話した。

「大きな排水量を有するこのクラスの潜水艦は、偵察活動を行なう為に意図されていない事は注目されます」
彼は指摘した。

更に国防省の代理人は、ロシア海軍空母群は、承認された航路上を移動中に全ての種類の防衛~対潜、対空、対艦、そして対水中工作~を行なっていると話した。

「ロシア海軍航空艦グループの近辺での外国海軍の水上艦、潜水艦、航空機の全ての試みは、リアルタイムモードで追跡しており、それは通常の海上実習であり、海上戦闘訓練の実地的要素であります」
コナシェンコフ
は説明した。

北方艦隊艦船グループは、10月15日に大西洋北東部及び地中海への航海へと向かった。
グループの構成には、ロシア唯一の航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、更には支援船が加わっている。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
中型海洋給油船「カーマ」
救助曳船「ニコライ・チケル」


10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]

「ロシア海軍空母機動部隊」ブリテン本土付近へ接近する為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣しました。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
[ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する]

10月21日、「ロシア海軍空母機動部隊」ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。

[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月24日にはポルトガル沖を航行していました。


10月25日にジブラルタル海峡を通過しました。


その後、ロシア航空艦グループ北アフリカスペイン領セウタへの寄港を予定していたようですが、スペイン側は、土壇場になって寄港許可を出し渋り、これに業を煮やしたロシアは、セウタへの寄港を諦めました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はスペイン領セウタへの寄港を取りやめた]

更には、地中海中部マルタも、自国港内でのロシア艦船への燃料補給を認めない事を表明しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは遠洋航海中に外国港を訪れる必要は無い]

ロシア海軍空母部隊は、10月27日から29日に掛けてアルジェリア沖で支援船(給油船「セルゲイ・オシポフ」、「ドゥブナ」、「カーマ」)から洋上補給を行ないました。
[ロシア国防相セルゲイ・ショイグはロシア海軍空母部隊の地中海遠征について語った]

11月3日にはアルジェリア東海岸沖で演習を行ないました。
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[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはアルジェリア沖に居る]

その後、ロシア海軍空母部隊地中海を東へ進みました。


11月3日にセヴァストーポリを出航し、11月4日にボスポラス海峡を通過した黒海艦隊警備艦(フリゲート)「アドミラル・グリゴロヴィチ」も、現在はロシア海軍空母機動部隊へ加わっているようです。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖へ向かった]

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ロシア海軍空母機動部隊は、11月9日にはロードス島の南東海域で訓練飛行を実施しました。
11月10日~15日、11月17日~22日の期間には、キプロス島シリアの間の海域で訓練飛行とミサイル発射を実施します。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊はシリアのアレッポ空爆を準備する]


そして11月9日、ロシア海軍空母機動部隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」(619)「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(626)は、接近するネーデルラント海軍潜水艦(ワルラス級)を発見しました。
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「ワルラス」級潜水艦(1992年~1994年に4隻就役)は、就役後、地中海、ペルシャ湾、アラビア海、カリブ海、アデン湾といったネーデルラント本土を遠く離れた海域で情報収集任務に従事していますので、地中海東部に居ても、何ら不思議ではありません。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、今回の遠征前にムルマンスク第35艦船修理工場へドック入りしていましたが、この時に水中音響複合体(ソナー)MGK-355「ポリノム」のアップグレードも行われています。
[ロシア海軍は対潜艦のソナーのオーバーホールを実施する]

更にロシア国防省によると、11月初頭にはアメリカ海軍「ヴァージニア」級原子力潜水艦ロシア海軍空母機動部隊へ接近したとの事です。
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なお、ロシア側からは一切公表されていませんが、ブリテン『サンデータイムズ』紙によると、ムルマンスク地域に駐留するロシア海軍潜水艦3隻が地中海へ向かったとの事です。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2016年10月30日23時54分配信
【メディアは3隻のロシア潜水艦が地中海に出現すると報じた】
3隻の内訳は、2隻のプロジェクト971原子力潜水艦(アクラ級)と1隻のプロジェクト877潜水艦(キロ級)です。
当然、北方艦隊所属でしょう。


今回の地中海遠征「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
MiG-29KR/KUBRは、対地攻撃用精密誘導兵器の運用能力を有しています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

今回の「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、地上攻撃を念頭に置いた構成となっています。

ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊はシリアのアレッポ空爆を準備する

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『インタファクス』より
2016年11月8日19時49分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」航空隊はアレッポ郊外への攻撃を準備する】
モスクワ、11月8日、インタファクス-ロシア

地中海に滞在している重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」航空機ロシア連邦海軍軍艦は、近い内にアレッポの外れの武装派への攻撃を準備する。
『インタファクス』は火曜日にロシア連邦国防省の情報提供者より伝えられた。

「高精度兵器を装備する巡洋艦アドミラル・クズネツォフの艦上航空隊とロシア連邦海軍の戦闘艦は、近い内にアレッポ郊外の武装派への攻撃を準備します。
攻撃は、同市の外れに対して行なわれます」

対談者は話した。
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「外部からアレッポの武装派を突破する試みは無意味です」
彼は強調した。

国際民間航空機関(ICAO)のサイトで公開されたギリシャ当局の通知によると、ロシア海軍航空隊は11月9日にギリシャロードス島の南東海域で演習を実施する。
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次に、キプロス当局は、11月10日~15日と、11月17日~22日に、キプロスシリアの間の国際水域でロシア海軍の軍艦と航空機が演習を実施すると通知した。
ICAOのサイトで公開された通知によると、申告された座標に沿って「ロシア海軍の演習(航空隊の訓練飛行と射撃演習)は、この海域で実施される」
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地中海には、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」率いるロシア航空打撃艦グループが滞在している。
グループの構成には、特に、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、そして有翼ミサイル「カリブル」を装備するフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」が加わっている。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
中型海洋給油船「カーマ」
救助曳船「ニコライ・チケル」


10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]

「ロシア海軍空母機動部隊」ブリテン本土付近へ接近する為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣しました。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
[ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する]

10月21日、「ロシア海軍空母機動部隊」ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。


[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月24日にはポルトガル沖を航行していました。


10月25日にジブラルタル海峡を通過しました。


その後、ロシア航空艦グループ北アフリカスペイン領セウタへの寄港を予定していたようですが、スペイン側は、土壇場になって寄港許可を出し渋り、これに業を煮やしたロシアは、セウタへの寄港を諦めました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はスペイン領セウタへの寄港を取りやめた]

更には、地中海中部マルタも、自国港内でのロシア艦船への燃料補給を認めない事を表明しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは遠洋航海中に外国港を訪れる必要は無い]

ロシア海軍空母部隊は、10月27日から29日に掛けてアルジェリア沖で支援船(給油船「セルゲイ・オシポフ」、「ドゥブナ」、「カーマ」)から洋上補給を行ないました。
[ロシア国防相セルゲイ・ショイグはロシア海軍空母部隊の地中海遠征について語った]

11月3日にはアルジェリア東海岸沖で演習を行ないました。
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[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはアルジェリア沖に居る]

その後、ロシア海軍空母部隊地中海を東へ進みました。


11月3日にセヴァストーポリを出航し、11月4日にボスポラス海峡を通過した黒海艦隊警備艦(フリゲート)「アドミラル・グリゴロヴィチ」も、現在はロシア海軍空母機動部隊へ加わっているようです。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖へ向かった]

ロシア海軍空母機動部隊は、11月9日にはロードス島の南東海域で訓練飛行を実施します。

そして11月10日~15日、11月17日~22日の期間には、キプロス島シリアの間の海域で訓練飛行とミサイル発射を実施します。

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11月9日のロードス島沖の演習はさて置き、11月10日~15日、11月17日~22日にキプロス島シリアの間の海域で行なわれる「演習」が、今回の記事に在るようにシリア国内のテロ組織への「攻撃」となる可能性は有るでしょう。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは2016年10月から2017年1月までISIL(イラク・レバントのイスラム国)への空爆作戦へ参加する]


今回の地中海遠征「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
MiG-29KR/KUBRは、対地攻撃用精密誘導兵器の運用能力を有しています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

今回の「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、地上攻撃を念頭に置いた構成となっています。

ロシア海軍艦船のカーボベルデへの寄港手続きは簡略化される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月7日11時38分配信
【(ロシア連邦)政府は艦船寄港の簡略化についてのカーボベルデとの合意を承認した】
モスクワ、11月7日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア政府は、共和国水域へのロシア戦闘艦船の寄港に関するカーボベルデとの政府間合意案を承認した。
対応する文書は、法律情報の公式インターネットポータルサイト上で公開されている。

「ロシア国防省は、ロシア外務省、他の関連する連邦執行当局及びロシア連邦最高検察庁とカーボベルデ側が事前に審議したカーボベルデ共和国の領海と内水域へのロシア連邦戦闘艦船の寄港の簡略化に関するロシア連邦政府とカーボベルデ共和国政府との間の合意案を承認した」
文書では、こう述べられている。

また、ロシア連邦国防省は、この文書への署名で合意に達するように指示した。



ロシア海軍艦船の寄港の簡略化というのは、要するに、ロシア海軍の艦船は、その国の港へ殆ど自由に入港できるようになるという事です。

昨年(2015年)には、キプロス、エジプト、赤道ギニアの3ヶ国がロシアと艦船寄港簡略化協定を締結しました。
[ロシアとキプロスは軍事協力協定を結んだ]
[ロシア海軍の艦船はエジプトの港を簡単に利用できるようになる]
[ロシアと赤道ギニアはロシア海軍艦船の寄港手続きを簡略化する協定を締結した]

そして2016年11月、大西洋中部に位置する島国カーボベルデロシアが艦船寄港簡略化協定を締結する事になりました。
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ロシア海軍カーボベルデの縁は、2009年8月に大西洋上でハイジャックされて行方不明となった貨物船「アークティック・シー」ロシア海軍警備艦「ラードヌイ」カーボベルデ沖で発見し、ハイジャック犯を拘束して同船を解放した事に端を発しています。
[ロシア海軍は、貨物船捜索の為、カーボベルデへ向かう]
[ロシア海軍フリゲート、貨物船「アークティック・シー」ハイジャック犯を拘束]

その後も、時々ロシア海軍の艦船が寄港していました。

ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はインドネシアを去った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2016年11月6日15時8分配信
【太平洋艦隊戦闘艦支隊はインドネシアへの訪問を完了した】

ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は、インドネシア共和国への訪問を完了した。
インドネシアタンジュンプリオク港へ寄港した主な目的は、太平洋艦隊将兵が国際兵器展示会『インドディフェンス-2016』へ参加する事にあった。

支隊の構成には、2隻の戦闘艦大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」駆逐艦「ブイストルイ」、2隻の補助船大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」救助曳船「アラタウ」が加わっている。

艦船は、太平洋で戦闘任務を遂行する為、10月中旬に太平洋艦隊主要基地を去った。



太平洋艦隊艦船支隊は2016年10月15日にウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はインド洋へ向かった]

[太平洋艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
駆逐艦「ブイストルイ」
大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」
救助曳船「アラタウ」


支隊は10月20日午後5時頃に対馬海峡を通過しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2016年10月21日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

11月1日にインドネシアタンジュンプリオク港を訪れました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はインドネシアのタンジュンプリオク港を訪問した]
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そして11月6日にタンジュンプリオク港から出航しました。

今後、支隊はインド洋へ向かいます。

太平洋艦隊広報部発表では触れられていませんが、おそらくはインド海軍との合同演習(インドラ・ネイヴィー-2016)へ参加する事になるでしょう。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2016年7月7日5時16分配信
【ロシア・インド海軍演習『インドラ・ネイヴィー-2016』へ参加する部隊の構成が定められた】

今年12月にベンガル湾で実施予定のロシア・インド海軍演習『インドラ・ネイヴィー-2016』には、ロシア海軍からプロジェクト1155大型対潜艦、プロジェクト956駆逐艦、対潜ヘリコプターKa-27、給油船、曳船が参加する事が決まっていますが、これは、今回の太平洋艦船支隊の構成と同一です。

インド海軍からは、「カシン」級駆逐艦、コルベット、給油船、艦載ヘリコプターが参加します。

近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは白海で最終試験を行なう

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『タス通信』より
2016年11月5日9時16分配信
【巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は最終試験を実施する】
モスクワ、11月5日/タス通信

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」白海で最終試験を実施し、その結果、艦は北方艦隊へ引き渡される。
報道機関は同艦隊の広報サービス部長ワジム・セルガ1等海佐より伝えられた。

以前、巡洋艦の近代化に従事したセヴェロドヴィンスクの防衛造船所『ズヴェズドーチカ』広報サービスは、10月30日に航海試験の為に出航したと発表した。
常時駐留所への艦の移動は、2016年第4クオーター(10-12月)に計画されている。

「現在、セルゲイ・アランチェフ1等海佐が指揮する乗組員は、ズヴェズドーチカの専門技術者と契約企業(下請)の代表と共に白海での工場航行試験プログラムを実行しています。
実際の海上条件下で艦の全てのシステム及び機構の入念な点検の後、更新された巡洋艦は北方艦隊へ引き渡されます」

艦隊の代理人は話した。

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』は、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の技術的準備の回復及び近代化の作業を2011年に始めた。

「この間にドック修理プログラムが実行され、メインエンジンと随伴システム、艦内総合システムの修理、磁気ケーブルの修復と大部分の交換が行なわれました。
近代化作業は、巡洋艦の主要電波電子兵装に及びました」
セルガ
は伝えた。

土曜日、「マルシャル・ウスチーノフ」乗組員は、白海で記念すべき日~北方艦隊へ受け入れられた日から30年目~を迎える。
艦隊司令部は船員へ祝電を送った。

巡洋艦の乗組員は約500名である。
艦の兵装には、16基の有翼ミサイル発射装置、更には高射ミサイル複合体、砲、対潜兵装が在る。

ロシア海軍には、このタイプの艦が3隻在籍している。
「モスクワ」-黒海艦隊、「ワリャーグ」-太平洋艦隊、「マルシャル・ウスチーノフ」-北方艦隊



北方艦隊プロジェクト1164「アトラント」(「スラヴァ」級)ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、2011年6月、オーバーホールの為にセヴェロドヴィンスク市「ズヴェズドーチカ」工場へ到着しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2011年6月30日14時25分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は修理と近代化の為にセヴェロドヴィンスクへ到着した】

2012年10月末、ドックへ入渠しました。
[スラヴァ型ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはドック入りした]


2013年6月20日、進水式典が行なわれました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは進水する]


その後、レーダーなどを換装する近代化改装工事が始まりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装される]

「マルシャル・ウスチーノフ」は、2015年末までにロシア海軍へ復帰する予定でしたが、2016年末に延期されました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末にロシア海軍へ復帰する]
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末までにロシア海軍北方艦隊へ復帰する]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは新型ミサイル兵装を受け取り、2016年に復帰する]

2015年12月初頭、「ズヴェズドーチカ」岸壁での係留試験が開始されました。
[近代化改装中のロシア海軍ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは係留試験を開始した]
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「マルシャル・ウスチーノフ」の航行試験は今年8月末~9月に開始される予定でしたが、10月末に延期されました。
[近代化されるロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年夏-初秋に航行試験を始める]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年9月に航行試験を開始する]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年10月末に航行試験を開始する]

2016年10月30日、「マルシャル・ウスチーノフ」は航海試験の為に出航しました。

[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは洋上試験を開始した]

近代化改装された「マルシャル・ウスチーノフ」は、これまでのMR-600「ヴォスホード」に代わり、大型3次元レーダーMR-650「ポドベレゾヴィク」が装備されました。
[大型3次元レーダー「ポドベレゾヴィク」]

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年3月18日16時51分配信
【「マルシャル・ウスチーノフ」は近代化されたレーダーを受け取った 】
「ポドベレゾヴィク」の他に、艦橋頭頂部のレーダー「フレガート-M2M」に換装されました。

今回の記事で触れられていますが、「マルシャル・ウスチーノフ」は2016年11月5日に就役30周年を迎えました。

航海試験完了後、「マルシャル・ウスチーノフ」ロシア海軍へ引き渡され、今年12月末までに母港であるセヴェロモルスクへ戻ります。
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近代化改装を終えた「マルシャル・ウスチーノフ」は、復帰後の2017年初頭に地中海へ向かいます。
[近代化改装されるロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2017年初頭に地中海へ行く]


「マルシャル・ウスチーノフ」以外のプロジェクト1164ロケット巡洋艦も、今後の近代化改装が予定されています。
[ロシア海軍の現用ロケット巡洋艦(プロジェクト1164及びプロジェクト1144)は近代化される]

太平洋艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、2020年までに近代化改装が実施されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは2020年までに近代化改装を行なう]

ロシア海軍の新世代戦略原潜ボレイ級8番艦はクニャージ・ポジャールスキーと命名された

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『タス通信』より
【新たなプロジェクト955水中ロケット巡洋艦は「クニャージ・ポジャールスキー」と命名される】
モスクワ、11月4日/タス通信

今年12月にセヴェロドヴィンスク企業『セヴマシュ』で起工式典が開催されるプロジェクト955(コード名「ボレイ」)弾道ミサイル原子力潜水艦「クニャージ・ポジャールスキー」と命名される。
ロシア連邦国防省下の海軍情報・マスコミュニケーション部代表イーゴリ・ディガロが発表したように、然るべき指示書へロシア海軍総司令官は署名した。

「クニャージ・ポジャールスキーの名前が刻まれた起工記念板は、起工及び建造開始式典の最中に潜水艦の船体セクションへ取り付けられます」
ディガロ
は指摘した。

以前、タス通信防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた所によれば、第8のプロジェクト955「ボレイ」原子力潜水艦は、『セヴマシュ』で12月23日に起工される。
「クニャージ・ポジャールスキー」は、8隻から成る「ボレイ」シリーズの最終艦であり、改善されたプロジェクト「ボレイ-A」としては5隻目となる。

このファミリーの3隻の潜水艦は、既に海軍へ引き渡されている。
潜水艦は、16基の大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」を搭載する。

改善プロジェクトとして建造される潜水艦「クニャージ・ウラジーミル」は2012年に起工され、2014年には2隻の潜水艦~「クニャージ・オレグ」「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」が起工された。
2015年には原子力潜水艦「インペラ―トル・アレクサンドルIII」が起工された。



[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

プロジェクト955「ボレイ」原子力戦略用途水中ロケット巡洋艦シリーズは、これまでに7隻が起工され、このうち3隻が就役済みです。

1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
2015年9月30日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]

3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役しました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]
2016年9月26日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]


4番艦「クニャージ・ウラジーミル」からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、2012年7月30日に起工されました。
就役は2018年に予定されています。
[新世代多用途原潜カザンと戦略原潜クニャージ・ウラジーミルは2018年にロシア海軍へ引き渡される]

5番艦(改「ボレイ」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工されました。
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]
就役は2019年に予定されています。

6番艦(改「ボレイ」級としては3隻目)「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]
就役は2020年に予定されています。

7番艦(改「ボレイ」級としては4隻目)「インペラートル・アレクサンドルIII」(皇帝アレクサンドル3世)は2015年12月18日に起工されました。
[太平洋艦隊の為のロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級7番艦インペラ―トル・アレクサンドルIII(皇帝アレクサンドル3世)は起工された]
就役は2020年に予定されています。


そして、2016年12月に起工される8番艦(改「ボレイ」級としては5隻目)は、ロシア海軍総司令官の指示により、17世紀初頭のロシアの英雄ドミートリー・ポジャールスキー公に因んで「クニャージ・ポジャールスキー」と命名されました。
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「クニャージ・ポジャールスキー」は2021年の就役が予定されています。


現在の所、「ボレイ」級の調達予定隻数は8隻ですが、その後に更なる改良型の建造も考慮されています。
[ロシア海軍のボレイ級戦略原潜は2020年以降に更なる発展型が開発される]
[ロシア海軍第4世代戦略原潜ボレイ級の建造は2020年代にも継続される]
[ロシア海軍第4世代戦略原潜ボレイ級の改良は続けられる]

「ボレイ」級に搭載される弾道ミサイル「ブラヴァー」も改良が続けられます。
[ロシア海軍の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)ブラヴァーは改良される]

ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖へ向かった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月3日11時32分配信
【フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」はシリア沖の海軍グループを強化する】
セヴァストーポリ、11月3日-ロシア通信社ノーボスチ

「カリブル」ミサイルで武装する黒海艦隊の最新フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、木曜日にセヴァストーポリから地中海へ向かい、シリア沖のロシアグループを強化する。
ロシア通信社ノーボスチクリミアの軍機構の情報提供者より伝えられた。

2016年6月、「アドミラル・グリゴロヴィチ」セヴァストーポリへ到着し、黒海艦隊へ加わった。

「黒海艦隊の最新ロケットフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は、本日に基地から出航し、地中海へ向かいました。
(同艦は)シリア沖のロシア艦船グループへ補充されます」

対談者は話した。

彼によると、「アドミラル・グリゴロヴィチ」の到着は、ロシア海軍地中海グループ「かなり大幅な強化」となる。

「艦は汎用性が有り、長距離で水上及び地上の双方の目標へミサイルによる打撃を与える事が可能です。
それは更に、ロシアグループの対空防衛システム全体を統合します。
艦の乗組員にとっては、戦闘勤務の条件は、良い実地作業となるでしょう」

情報提供者は指摘した。

黒海艦隊の射爆場で船員は、既に砲撃と空中攻撃の撃退の作業と、更には海上航空隊の対潜ヘリコプターの作業へ取り組んだ事を対談者は付け加えた。

公開情報によると、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、艦上に8基の有翼ミサイル「カリブル」、更には36基の高射誘導ロケット複合体「シチーリ-1」(高射複合体「ブーク」の海上版)を搭載できる。

プロジェクト11356フリゲートの排水量は4000トン、速力30ノット、自立行動期間30日、乗員200名。
ミサイル複合体に加え、艦の武装には、口径100mmの艦砲対潜反応爆弾発射機「スメルチ-2」、口径533mmの魚雷ヘリコプターKa-27が在る。



ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)プロジェクト11356Rの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2016年3月11日に就役しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]

7月13日には黒海で戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海で砲撃訓練を行なう]

8月下旬には「抜き打ち演習」へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊は抜き打ち演習へ参加する]


9月24日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は初めての地中海航海へと出発しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはギリシャへ向かった]

地中海へ出た「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、9月28日にギリシャケルキラ(コルフ)島を訪問しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはギリシャのケルキラ(コルフ島)を訪問した]
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10月3日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」ギリシャから去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはギリシャを去った]

10月7日にセヴァストーポリへ帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはセヴァストーポリへ帰投した]


それから約1ヶ月後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は再び地中海へ向かいました。

今度はシリア沖へ行くようです。

ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した

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『タス通信』より
2016年11月2日14時45分配信
【フリゲート「アドミラル・マカロフ」はバレンツ海でのミサイル射撃を実行した】
ムルマンスク、11月2日/タス通信

警備艦「アドミラル・マカロフ」は先週に国家試験プログラムの枠組みにおいて沿岸目標へのミサイル射撃を実行した。
水曜日、北方艦隊広報サービスは発表した。

「予備データによると、射撃は成功裏に実行されました」
広報サービスは指摘した。

海上航行の安全を保障する為、(北方)艦隊の約10隻の艦と支援船が射撃実施海域の境界上の移動巡視ラインに居た。
海域には、更に北方艦隊の航空・防空軍の航空機ヘリコプターが監視に当たっていた。

バレンツ海北方艦隊戦闘訓練射爆場で、更に、艦のミサイル複合体、高射複合体、砲兵装の一連の試験の実施が計画されている。

「アドミラル・マカロフ」『ヤンターリ』工場で2012年2月に起工され、2015年9月に進水した。
ロシア海軍への艦の引き渡しは今年に計画されている。
それは、単独で、そして連合部隊の一員として、水上艦潜水艦へ対抗し、空中攻撃手段からの攻撃の撃退の為に意図されている。

同プロジェクト艦は、汎用ミサイル砲兵装と、対潜及び対空防衛の為の現代的な電波技術装置を有している。
その排水量は約4000トン、全長125メートル、速力30ノットである。



[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラード『ヤンターリ』造船所で起工されました。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]

それから3年半後の2015年9月2日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]

2016年4月1日、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの係留試験が始まった]

2016年7月9日に『ヤンターリ』造船所からバルチースク海軍基地へ移動しました。
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7月29日、工場航行試験が開始されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの航行試験が始まった]

工場航行試験は9月下旬までに終了し、10月7日からは最終試験となる国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの国家受領試験が始まった]

10月16日、「アドミラル・マカロフ」は、有翼ミサイル「カリブル」などの兵装試験を実施する為、バレンツ海方面の移動を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にバレンツ海へ向かった]

10月24日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にセヴェロモルスクへ到着した]

その後、「アドミラル・マカロフ」バレンツ海で沿岸目標へのミサイル発射試験を実施しました。
記事中ではミサイルの名前は一切書かれていませんが、有翼ミサイル「カリブル」の地上攻撃型でしょう。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

「アドミラル・マカロフ」は、2016年12月にロシア海軍へ引き渡される予定です。
『タス通信』より
2016年10月30日15時41分配信
【第3のプロジェクト11356フリゲート「アドミラル・マカロフ」は12月に(ロシア)海軍へ引き渡される】

就役後は、他の同型艦と同様に黒海艦隊へ配備されます。

最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のロシア海軍への引き渡し時期は未だ明確では無い

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月1日9時22分配信
【情報筋 :フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の納入時期を(ロシア)海軍は未だ決めていない】
サンクトペテルブルク、11月1日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・ゴルシコフ」を海軍へ引き渡す決定は、その全てのシステムの検査後に採択される。
防衛産業企業体の情報提供者は報道機関へ伝えた。

「アドミラル・ゴルシコフ」は2014年から試験に在る。
元々フリゲートは2015年末にロシア海軍への引き渡しが計画されていたが、新たな兵装と機器の試験が大量に有る事に関連し、2016年末に延期された。

「フリゲートの国家受領試験が完了し、全ての機構とシステムの検査が行なわれます。
それにより、艦の納入時期が決まります」

対談者は話した。

彼は「ゴルシコフ」の試験で明らかにされた全ての問題点を考慮し、次のシリーズ艦は速やかに建造される事を強調した。

以前、ロシア連邦軍兵器総局長アナトリー・グリャエフが述べたように、「アドミラル・ゴルシコフ」は2016年11月にロシア海軍への引き渡しが計画されている。
彼によると、フリゲートの納入時期には、同プロジェクト艦の高射ミサイル複合体の問題が影響するかもしれない。



[ロシア海軍の為の新たなフリゲート~プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)とプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)]
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』で2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。


進水後、『北方造船所』の岸壁で艤装工事が進められました。
[艤装中のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影]
[ロシア海軍最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2013年3月)]

2013年7月末までに艦長オレグ・グセフ1等海佐以下186名の正規乗組員が乗艦しました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」へ正規乗組員全てが乗艦した]

2013年7月31日からは『北方造船所』岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、『北方造船所』岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるとも言われていましたが、結局はフィンランド湾で実施されることになりました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年5月中旬にフィンランド湾で洋上試験を行なう]

5月15日、「アドミラル・ゴルシコフ」サンクトペテルブルクを抜錨し、洋上試験(第2段階)へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の為に抜錨した]

その後はバルチースク基地へ移動し、洋上試験を続けていました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

7月26日の「ロシア海軍の日」には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンはロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を訪れた]

9月3日にバルチースクを出航し、9月7日にクロンシュタットへ到着しました。


9月11日、建造元の『北方造船所』は、「アドミラル・ゴルシコフ」バルト海における洋上試験(第2段階)を完了したと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の第2段階を完了した]

その同じ日、「アドミラル・ゴルシコフ」は午前9時にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾で洋上試験を行ない、同日の午後8時に帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィンランド湾で昼夜の洋上試験を行なった]


その後、バルチースク基地へ移動した「アドミラル・ゴルシコフ」は、9月22日に白海へ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海へ向かった]

9月24日にはバルト海を出て北海へ入りました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海を出て北海へ入った]

9月30日、白海沿岸セヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ到着した]

10月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」国家受領試験を実施する為、白海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の最終段階を実施する為に白海へ出航した]

11月2日、A-192M「アルマート」130mm単装砲の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で130mm砲を発射した]

11月25日、白海有翼ミサイル(カリブル)の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

12月25日、白海での洋上試験の第1段階は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海での洋上試験第1段階を完了した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海方面へ移動し、2016年2月24日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲の対空射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で砲撃試験を実施した]

2016年2月末からはロスリャコヴォ村(ムルマンスク近郊)をベースにして海上試験を続けました。
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3月初頭には艦載ヘリコプターKa-27の発着試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はヘリコプターの着艦試験を行なった]

3月23日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲による海上砲撃試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で海上目標への砲撃試験を行なった]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動し、バレンツ海で各種試験が続けられています。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"近影(2016年5月末-6月初頭)]

7月末~8月初頭頃には、電子戦闘システム5P-28の試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の電子戦闘システムの試験が実施された]





「アドミラル・ゴルシコフ」は、2016年11月~12月末までにロシア海軍へ引き渡される予定でした。
[最新鋭のプロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2016年12月にロシア海軍へ引き渡される]
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2016年11月22日にロシア海軍への引き渡しが予定されている]

しかし、今回の記事に登場する「防衛産業企業体の(匿名の)情報提供者」によると、引き渡し時期は未だハッキリ決まっていないようです。

記事末尾で触れられていますが、「アドミラル・ゴルシコフ」高射ミサイル複合体「ポリメント・リドゥート」に問題が発生しているようです。

ロシア国防相セルゲイ・ショイグはロシア海軍空母部隊の地中海遠征について語った




『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月1日11時42分配信
【ショイグは地中海への航空打撃群の到着について話した】
モスクワ、11月1日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦艦船の地中海への航海は西側に騒ぎを起こしており、国の立場として呆れる事に、アメリカ合衆国およびNATOの圧力下で、その港への寄港を拒否している。
ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は通信会議において表明した。

「我々の艦船の航海は西側のパートナーの間で騒ぎを起こしております。
特に、独立国の立場としては私共が呆れた事に、アメリカ合衆国およびNATOの圧力下で、彼等の港への我々の戦闘艦の寄港を拒否したのです」

彼は話した。

ショイグは、ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」率いるロシア航空打撃艦グループが、先週に大西洋東部から地中海への移動を行なった事を想い起した。

「10月27日から29日まで、支援船により、艦船グループへの全ての種類の物資の規定基準量までの補充が実施されました」
彼は付け加えた。



[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-)]

ロシア海軍北方艦隊重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする機動部隊は、2016年10月15日にセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]

今回の「ロシア海軍空母機動部隊」は、以下の艦で構成されています。

[北方艦隊航空艦グループ]
重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「ニコライ・チケル」


10月17日にはノルウェートロンヘイム沖を航行していました。
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「ロシア海軍空母機動部隊」は、10月19日午前にノルウェー沖の公海上で艦載機の飛行訓練を開始しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機はノルウェー沖で飛行訓練を始めた]

「ロシア海軍空母機動部隊」ブリテン本土付近へ接近する為、ブリテン海軍は、同部隊を監視する為の艦を派遣しました。
[ブリテン海軍は英本土付近を通過するロシア海軍空母機動部隊を監視する為の軍艦を差し向ける]
[ロシア海軍のアドミラル・クズネツォフ機動部隊は英本土へ接近する]
[ブリテン海軍はロシア海軍空母機動部隊を監視する為に駆逐艦2隻とフリゲート1隻を派遣する]

10月21日、「ロシア海軍空母機動部隊」ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。


[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月24日にはポルトガル沖を航行していました。


10月25日にジブラルタル海峡を通過しました。


その後、ロシア航空艦グループ北アフリカスペイン領セウタへの寄港を予定していたようですが、スペイン側は、土壇場になって寄港許可を出し渋り、これに業を煮やしたロシアは、セウタへの寄港を諦めました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はスペイン領セウタへの寄港を取りやめた]

更には、地中海中部マルタも、自国港内でのロシア艦船への燃料補給を認めない事を表明しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは遠洋航海中に外国港を訪れる必要は無い]

現在、「ロシア海軍空母機動部隊」アルジェリア沖に居ます。
11月3日にはアルジェリア東海岸沖で演習を行う予定です。
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[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフはアルジェリア沖に居る]


今回、ロシア国防省のテレビ電話会議において、セルゲイ・ショイグ国防相ロシア航空艦グループの航海に言及し、名指しこそしていませんが、ロシア艦の寄港を拒否したスペインマルタを暗に非難しています。
要するに、外国の圧力で寄港を拒否するなど、独立国家としては有るまじき行為であると言いたいのでしょう。

更にショイグ国防相は、ロシア海軍空母部隊が10月27日から29日に掛けて支援船(給油船「セルゲイ・オシポフ」)からの洋上補給を行なった事を明らかにしました。


今回の地中海遠征「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機Su-33、艦上戦闘機MiG-29KR/KUBR、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kなどを搭載しています。
MiG-29KR/KUBRKa-52Kは、今回の地中海遠征で初めて搭載された機体です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ新たな艦載機・艦上戦闘機MiG-29Kと艦上ヘリコプターKa-52Kが加わる]

「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」艦上戦闘機Su-33は、最近になって地上攻撃能力が付与されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]

第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29KR/KUBRは、2015年末までに24機が納入されており、今年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

「アドミラル・クズネツォフ」には、艦上戦闘機MiG-29KR/MiG-29KUBRを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]

艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」は、数機の試作機が「アドミラル・クズネツォフ」に搭載されています。
[ロシア海軍の艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランは空母アドミラル・クズネツォフへ搭載される]

ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はインドネシアのタンジュンプリオク港を訪問した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2016年11月1日4時35分配信
【太平洋艦隊戦闘艦支隊はインドネシアを訪れた】
ウラジオストク、11月1日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊インドネシア共和国を訪問する為に到着した。
東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフは発表した。

「インドネシアのタンジュンプリオク港への寄港の主な目的は、国際兵器展示会『インドディフェンス-2016』へ太平洋艦隊将兵が参加する事に有ります」
マトヴェーエフ
は伝えた。

支隊には、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、駆逐艦「ブイストルイ」、更には補助船大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」救助曳船「アラタウ」が含まれている。

艦船は太平洋で戦闘任務を遂行する為、10月中旬に太平洋艦隊主要基地を去った。



太平洋艦隊艦船支隊は2016年10月15日にウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はインド洋へ向かった]

[太平洋艦隊艦船支隊]
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
駆逐艦「ブイストルイ」
大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」
救助曳船「アラタウ」


支隊は10月20日午後5時頃に対馬海峡を通過しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2016年10月21日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

そして11月1日にインドネシアタンジュンプリオク港を訪れました。
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今後、支隊はインド洋へ向かいます。

今回の太平洋艦隊広報部発表では触れられていませんが、おそらくはインド海軍との合同演習(インドラ・ネイヴィー-2016)へ参加する事になるでしょう。