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ロシア海軍のチタン製原潜カルプの近代化改装作業は中断している

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年4月27日18時35分配信
【情報筋:「カルプ」の近代化の再開は有りそうにない】

チタン潜水艦プロジェクト945「カルプ」の近代化は、2014年に艦からの(核)燃料の撤去に限定されている。
『海軍産業』(フロートプロム)への防衛産業企業体の情報提供者によると、作業の再開は有りそうにない。


「カルプの近代化は、あまりにも長く、労力を有するものであり、その加工作業は、かなり高価です」
対談者は話した。
「今日において(ロシア)国防省は、これが、より急を要するプロジェクトであるのかどうか、その妥当性を疑問視しています」

彼は、構造的に複雑な「カルプ」を、国防省から出された第4世代潜水艦の必要条件まで近づける可能性については明確ではないと付け加え、更に、最終的な決定は未だ採択されてない事を強調した。

サイト『ディープストーム』創設者のアンドレイ・ニコラエフによると、プロジェクト945潜水艦の近代化の妥当性の問題を提起する場合、「カルプ」「コストロマ」(同プロジェクトの第2の潜水艦、「カルプ」の後に更新が計画されている)の近代化の資金と労力は、新たな「ヤーセン」の建造へ向けるのが論理的である。

「各潜水艦は存在しております。
近代化されるヤーセンのような現代的な艦を受領する機会、或いはプロジェクト971の復帰の試みへ集中する方が合理的でしょう。
多分、その方が経済的合理性が有ります」

彼は専門家と意見を共有した。

[『海軍産業』参考資料]
(ロシア)国防省
は、2014年にセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』と、プロジェクト945潜水艦B-239「カルプ」B-276「コストロマ」の修理及び近代化の契約へ署名した。

「バラクーダ」は、新たな水中音響ステーション(ソナー)、戦闘情報管理システム、レーダー、GLONASS/GPS航法システム、兵装システムの取得が予定されている。

2015年2月には、近代化が停止した事が知られるようになったが、同社広報サービスは、修理作業は続けられていると表明した。

潜水艦「カルプ」は1984年に、「コストロマ」は1987年に北方艦隊へ加入した。
それぞれ1998年と2000年には予備役に編入された。
双方の潜水艦は、ニジニ・ノヴゴロド造船所『クラースノエ・ソルモヴォ』で建造された。



チタン製の船体を持つプロジェクト945/945A原子力潜水艦は、1980年代前半~1990年代前半に掛けて計4隻が就役し、全て北方艦隊第7潜水艦師団へ配備されました。
[アラグバ(ヴィジャエヴォ)のロシア海軍原子力潜水艦]
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ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト945「バラクーダ」(NATOコード名「シエラI」)】

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・K-239:工場番号301
(1992年7月3日にB-239へ改名、1993年4月6日に「カルプ」と命名)
1979年7月20日起工/1983年7月29日進水/1984年9月29日納入/1984年12月7日就役

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・K-276:工場番号302
(1992年7月3日にB-276へ改名、1993年4月6日に「クラブ」と命名、1996年11月15日に「コストロマ」と改名)
1984年4月21日起工/1986年7月26日進水/1987年10月27日納入/1987年11月4日就役


【プロジェクト945A「コンドル」(NATOコード名「シエラII」)】

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・K-534:工場番号3003
(1992年7月3日にB-534へ改名、1993年4月6日に「ズバトカ」と命名、1995年3月23日に「ニジニ・ノヴゴロド」と改名)
1986年2月15日起工/1989年8月7日進水/1990年12月26日納入/1990年12月27日就役

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・K-336:工場番号3004
(1992年7月3日にB-336へ改名、1993年4月6日に「オクーン」と命名、1996年4月3日に「プスコフ」と改名)
1989年7月29日起工/1992年7月28日進水/1993年12月14日納入/1993年12月17日就役


プロジェクト945/945Aは、当初は「巡洋潜水艦」に分類されていましたが、1992年7月3日付で「原子力大型潜水艦」に類別変更され、就役時のKナンバーからBナンバーに変更されました。


1984年に就役したプロジェクト945の1番艦B-239は、1994年にはセヴェロドヴィンスク艦船修理センター「ズヴェズドーチカ」へ回航されましたが、予算不足により修理は実施されず、1998年5月には海軍の戦闘編制から除籍されました。

プロジェクト945/945Aの近代化改装の話は、2013年3月に出てきました。
[ロシア海軍はシエラ級原潜を復帰させる]
[近代化改装後のシエラ級原潜は第4世代原潜に匹敵する]

その後、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、プロジェクト945原潜の近代化計画が有る事を認めました。
[ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する]
[ロシア海軍は2020年までに10隻以上の近代化された原子力潜水艦を受け取る]

まず最初に、事実上退役しているB-239「カルプ」から近代化作業に着手される事になり、2014年には核燃料が撤去されました。
[シエラI級原潜の近代化改装が始まる]
[近代化改装されるシエラI級原潜カルプは核燃料を撤去する]

続いて「ズヴェズドーチカ」のドックへ入渠して各種改装工事が実施される予定でしたが、その後、「カルプ」に関する作業は中断されました。
[シエラI級原潜カルプの近代化改装作業は中断した]

この報道に対し、「ズヴェズドーチカ」は、「カルプ」の近代化改装は中止されていないと反論しました。
[シエラI級原潜カルプの近代化改装を中止する決定は下されていない]

しかし、その後も「カルプ」の近代化改装工事は再開される事は無く、現在も中断したままになっています。


ロシア海軍は、プロジェクト945/945A原子力潜水艦の近代化改装を完全に断念してはいないようですが、プロジェクト971原子力巡洋潜水艦の近代化改装などの方が優先される事になり、当面は先送りされるようです。
[ロシア海軍は新たなチタン製原潜の建造を計画していないが4隻のシエラI/II級原潜は近代化される]
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ロシア海軍バルト艦隊の潜水艦ドミトロフは2017年にオーバーホールを終えて復帰する

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年4月30日1時30分配信
【潜水艦「ドミトロフ」は修理と技術的準備状態の回復後に潜水艦部隊へ復帰する】
モスクワ、4月30日、インタファクス

今年、プロジェクト877ディーゼルエレクトリック潜水艦「ドミトロフ」が修理と技術的準備状態の回復後に海軍潜水艦部隊へ復帰する。
ロシア連邦国防省下の海軍情報・マスコミュニケーション部代表イーゴリ・ディガロ1等海佐は発表した。

「クロンシュタット海洋工場で修理が行なわれているプロジェクト877ディーゼルエレクトリック潜水艦ドミトロフは、今年・2017年に海軍の潜水艦部隊へ加わります。
潜水艦は、全ての居住保障システムを完全に更新ならびに修復し、バルト艦隊の一員として任務の遂行を続けます」

日曜日に『インタファクス』が受け取った声明では、こう述べられた。


近い内に、海軍の発注下で防衛産業複合企業は、更に2隻の北方艦隊潜水艦部隊所属のプロジェクト877ディーゼルエレクトリック潜水艦の修理を行なう。

プロジェクト877通常動力潜水艦の修理と技術的準備状態の維持は、適切な水準の任務を担う潜水艦部隊通常動力艦の能力を保持する海軍総司令部の計画の枠組みにおいて行われている。

プロジェクト877潜水艦は、基地から大きく離れた遠洋ゾーンと限定された海域で、対潜防衛及び水上艦との戦闘の任務を果たす事が可能である。
それは、新たな機器、電波電子兵装、兵器での再装備を可能にする大きな近代化の可能性を有している。
同プロジェクト潜水艦は、信頼性、効率性と低騒音が示されている事がセールスポイントである。



プロジェクト877EKM大型ディーゼルエレクトリック潜水艦B-806は、ロシア内陸部ゴーリキー市(現ニジニ・ノヴゴロド)『クラースノエ・ソルモヴォ』造船工場で1985年10月15日に起工され、1986年4月30日に進水しました。
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1986年6月にクロンシュタットへ回航され、同年7月から9月までバルト海で航行試験を行なった後、1986年9月25日にソ連海軍へ引き渡されました。

輸出用のプロジェクト877EKMのプロトタイプとして建造された本艦は、外国へ輸出される同型艦の乗組員の訓練や海上試験の支援任務に就く為、ソ連海軍へ就役する事になりました。

就役後はバルト艦隊へ編入され、ラトビア共和国ウスチ-ドヴィンスク港に駐留しました。

1987年には、インド海軍アルジェリア海軍プロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。

1988年10月24日には、北朝鮮の軍事代表団が本艦を視察しました。
北朝鮮キロ級潜水艦の購入を検討していたようです。
この他、1988年にはアルジェリア、リビア、インド、キューバの海軍士官学校の生徒が本艦を見学しました。

1988年にも、インド海軍アルジェリア海軍プロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。

1989年5月15日には、イラン国防次官が本艦を視察しました。
同年5月30日にはチュニジア海軍総司令官が本艦を視察しました。
同年12月28日には、イラン海軍副総司令官とイラン国防次官が本艦を視察しました。

1989年には、シリア、アルジェリア、インドの海軍士官学校の生徒が本艦を見学しました。

1989年にもアルジェリア海軍プロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。

1990年にはインド海軍プロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。
同年にもリビア、シリア、アルジェリア、キューバの海軍士官学校の生徒が本艦を見学しました。

1991年4月17日にはイラン海軍代表団が本艦を視察しました。
1991年にもリビア、シリア、アルジェリアの海軍士官学校の生徒が本艦を見学しました。

1991年にはインド海軍プロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。

1992年にはイラン海軍プロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。

1992年6月13日から1993年6月1日までラトビアリアパーヤの艦船修理工場で修理が行なわれました。
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1993年10月、クロンシュタットレニングラード海軍基地へ移動しました。
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1993年にはシリア海軍士官学校の生徒が本艦を見学しました。
同年、イラン海軍プロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。

1994年8月から1995年4月までクロンシュタット海洋工場で修理が行なわれました。
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1995年にはイラン海軍プロジェクト877EKM潜水艦の乗員訓練の各種支援に従事しました。

1997年にはインド海軍プロジェクト877EKM潜水艦の洋上試験の各種支援に従事しました。

1999年2月18日には大韓民国海軍総司令官が本艦を視察しました。

2000年9月20日にはドイツ海軍司令官が本艦を視察しました。

2000年~2003年にはサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で定期修理が行なわれました。

2004年8月にはスウェーデンを公式訪問しました。

2005年11月には中国海軍プロジェクト636M潜水艦の洋上試験の支援に従事しました。

2006年にはクロンシュタット海洋工場で修理が行なわれました。

2009年に「ドミトロフ」と命名されました。

2014年からクロンシュタット海洋工場でオーバーホールが始まりました。
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「ドミトロフ」は、2017年前半にオーバーホールを終えて復帰する予定です。
[2017年に3隻の潜水艦が修理を終えてロシア海軍へ復帰する]


現在、ロシア海軍に在籍するプロジェクト877潜水艦は計14隻です。

[北方艦隊]
B-808「ヤロスラヴリ」(1988年就役)
B-800「カルーガ」(1989年就役)
B-459「ウラジカフカース」(1990年就役)
B-471「マグ二トゴルスク」(1990年就役)
B-177「リぺツク」(1991年就役)

[太平洋艦隊]
B-394「ヌルラト」(1988年就役)
B-464「ウスチ・カムチャツスク」(1990年就役)
B-494「ウスチ・ボリシェレツク」(1990年就役)
B-187「コムソモリスク・ナ・アムーレ」(1991年就役)
B-190「クラスノカメンスク」(1992年就役)
B-345「モゴーチャ」(1994年就役)

[バルト艦隊]
B-227「ヴィボルグ」(1983年就役)
B-806「ドミトロフ」(1986年就役)

[黒海艦隊]
B-871「アルローサ」(1990年就役)


これらの潜水艦は、順次寿命延長改修工事が行なわれ、暫くの間は現役に留まります。

この他、2014年からは改良型のプロジェクト06363潜水艦が6隻就役しています。
[黒海艦隊]
B-261「ノヴォロシースク」(2014年就役)
B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」(2014年就役)
B-262「スタールイ・オスコル」(2015年就役)
B-265「クラスノダール」(2015年就役)
B-268「ヴェリキー・ノヴゴロド」(2016年就役)
B-271「コルピノ」(2016年就役)


今後、プロジェクト06363潜水艦は、太平洋艦隊向けにも6隻が建造され、2019年~2021年に就役する予定です。
[プロジェクト06363潜水艦(太平洋艦隊)]

ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフはバルト艦隊の防空演習へ参加した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2017年4月28日19時59分配信
【国家試験実施中のフリゲート「アドミラル・マカロフ」は仮想敵の空中攻撃を撃退した】

バルト艦隊の戦闘訓練計画に沿って、海洋射爆場で小型ロケット艦「ゲイゼル」「リヴェン」は、ロケット艦及びフリゲート「アドミラル・マカロフ」の複合対空防衛への取り組みの為、ミサイル標的の発射を実施した。

この日、バルト海での国家受領試験の最終段階を実施したフリゲート「アドミラル・マカロフ」は、初めて対空防衛複合体を使用した。

最新艦の対空防衛戦闘班は、設定基準時間に空中標的を発見し、高射ミサイル「シチーリ」で撃破した。

第2段階では、仮想敵の空中攻撃手段がバルチースク海軍基地ロケット艦ロケット艇により撃破された。

合計で10隻以上の艦船がバルト海の演習へ参加した。



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[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

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プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラード『ヤンターリ』造船所で起工されました。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]

それから3年半後の2015年9月2日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]

2016年4月1日、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの係留試験が始まった]

2016年7月9日に『ヤンターリ』造船所からバルチースク海軍基地へ移動しました。
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7月29日、工場航行試験が開始されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの航行試験が始まった]

工場航行試験は9月下旬までに終了し、10月7日からは最終試験となる国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの国家受領試験が始まった]

10月16日、「アドミラル・マカロフ」は、有翼ミサイル「カリブル」などの兵装試験を実施する為、バレンツ海方面の移動を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にバレンツ海へ向かった]

10月24日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にセヴェロモルスクへ到着した]

11月初頭にはバレンツ海で沿岸目標への有翼ミサイル「カリブル」発射試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

その後も各種兵装の射撃試験が実施されました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのバレンツ海における兵装試験は完了した]

バレンツ海での試験を終えた「アドミラル・マカロフ」は、11月25日にバルチースクへ戻りました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフは北方での兵装試験を終えてバルチースクへ戻った]

12月8日からバルト海で最終洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバルト海で最終洋上試験を行なう]

この試験が終わった後、2016年12月末にロシア海軍へ引き渡される筈だったのですが、年末までに試験は終了せず、2017年1月以降も試験は続けられる事になりました。
[第3のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのロシア海軍への引き渡しは延期された]

1月16日までにバルト海高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフはバルト海で艦対空ミサイルの発射試験を行なった]

試験後、「アドミラル・マカロフ」は、一旦『ヤンターリ』造船所へ戻ってきました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦アドミラル・マカロフは艦対空ミサイル発射試験後にカリーニングラード造船所へ戻った]

2017年4月1日、「アドミラル・マカロフ」『ヤンターリ』造船所からバルチースク基地へ移動しました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの洋上試験の最終段階が始まる]

その後、バルト海へ出航して高射ミサイル複合体「シチーリ-1」などの試験を行ない、4月28日にはバルト艦隊の防空演習へ参加しました。


記事中で名前が出ているバルト艦隊小型ロケット艦「ゲイゼル」「リヴェン」は、他の同艦隊所属艦艇と共に4月26日からバルト海で演習を行なっています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2017年4月26日20時40分配信
【バルト艦隊の艦は砲撃戦の練習を行なった】

そこへ、同じくバルト海で兵装の試験を行なっていた就役前の「アドミラル・マカロフ」も参加したという事のようです。


「アドミラル・マカロフ」ロシア海軍への引き渡しは、2017年6月に予定されています。
[プロジェクト11356R警備艦の3番艦アドミラル・マカロフは2017年6月にロシア海軍へ引き渡される]


なお、「アドミラル・マカロフ」に続いて起工されたプロジェクト11356R4番艦5番艦インドへ売却される事になった為、「アドミラル・マカロフ」ロシア海軍向けのプロジェクト11356の最終艦となります。
[ロシア海軍黒海艦隊の為に建造されたプロジェクト11356Rフリゲートの4番艦と5番艦はインドへ売却される]

近代化改装される原子力巡洋潜水艦ヴェプリは2017年末にロシア海軍へ復帰する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2017年4月29日0時49分配信
【プロジェクト971多目的原子力潜水艦「ヴェプリ」は、修理及び近代化作業の後、2017年末にロシア海軍潜水艦部隊へ復帰する】

既存のプロジェクトの原子力潜水艦の技術的能力を適切な水準に維持する為のプログラムの枠組みにおいて、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』に属する艦船修理企業『ネルパ』は、2017年末までに多目的原子力潜水艦「ヴェプリ」(プロジェクト971)(ロシア)海軍潜水艦部隊へ引き渡す。
ロシア海軍総司令部の技術的要望に沿って、潜水艦は技術的準備状態の回復及び艦内システム及び機構の更新の為の広範囲の複合作業が行なわれる。
試験後、原子力潜水艦「ヴェプリ」は、北方艦隊潜水艦部隊多目的原子力潜水艦グループの一員として意図された任務の遂行を続ける。

既存のプロジェクトの原子力潜水艦の修理と近代化は、第4世代潜水艦の受領と同様に海軍総司令部の常時の注目ゾーンに在り、世界の大洋における全ての複合任務の遂行を可能にするレベルで海軍の潜水艦の構成要素の維持を可能にする。

[参照]
原子力潜水艦「ヴェプリ」
は、改善されたプロジェクト971として計画設計局『マラヒート』により設計され、セヴェロドヴィンスク企業『セヴマシュ』で建造された。
それは、潜水艦の居住保障システム及び艦内電波電子機器複合体を更新する追加的近代化の今後の作業の為に余裕を持たせている。

原子力大型潜水艦プロジェクト971は、潜水艦、艦船グループとの戦闘と、敵の地上施設へ打撃を与える為に意図されている。
それは、魚雷有翼ミサイルの発射の為に対応している8基の魚雷発射管(単独及び一斉発射を提供する)から成る魚雷-ロケット複合体で武装している。
潜水艦は、伝統的な2重船体設計方式の構造タイプを有している。
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プロジェクト971「シチューカ-B」原子力大型潜水艦K-157は、1990年6月16日にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』で起工されました。

1992年6月3日には「原子力巡洋潜水艦」に類別変更されました。
1993年4月6日に「ヴェプリ」(猪)と命名されました。

1994年12月10日に進水しました。

1995年6月29日から航行試験が始まり、同年11月3日に終了しました。

1995年11月25日に受領証書への署名が行なわれ、11月30日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役しました。

1995年12月10日にはヤーゲリナヤ湾ガジエヴォ基地へ到着し、12月29日には北方艦隊第24潜水艦師団へ編入されました。

1998年9月11日、ガジエヴォ基地に停泊中の「ヴェプリ」で殺人事件が発生し、8名の水兵が殺害されました。
犯人の水兵も射殺されました。

2003年7月5日~11日には、ノルウェー海フランス海軍との合同演習へ参加しました。

2004年9月には北東大西洋フランス海軍との合同演習へ参加しました。
9月21日から29日までフランスブレスト港を訪問しました。
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2012年には予備役となり、2013年11月20日には寿命延長近代化改装の為の契約が締結されました。

2014年に艦船修理工場『ネルパ』へ回航され、オーバーホールが始まりました。
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そして今回、ロシア海軍広報部は、「ヴェプリ」の近代化改装は2017年末までに完了し、現役に復帰すると発表しました。


ロシア海軍に在籍するプロジェクト971原潜の内、4隻が大規模な近代化改装(プロジェクト971M)を行ないます。
[近代化改装されるプロジェクト971M原子力巡洋潜水艦レオパルドは2018年にロシア海軍へ復帰する]

ただし、「ヴェプリ」は4隻のプロジェクト971Mには含まれておらず、2016年3月に現役復帰した太平洋艦隊の同型艦「クズバス」と同程度の限定的な近代化に留まるようです。
[近代化された原子力巡洋潜水艦クズバスはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]

近代化改装されるプロジェクト971M原子力巡洋潜水艦レオパルドは2018年にロシア海軍へ復帰する

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『イズベスチヤ』より
2017年4月28日0時1分配信
【静かな「超アクラ」は「カリブル」で武装する】

更新された潜水艦は、(水上)艦と潜水艦を破壊でき、更には地上目標へ高精度の打撃を与える。

来年(2018年)、(ロシア)海軍は近代化された最初のプロジェクト971M多目的原子力潜水艦K-328「レオパルド」を受領する。
更新された艦は、最新の有翼ミサイル「カリブル」、現代的な電波電子機器と強力な水中音響ステーション(ソナー)を装備する。
その特性により、「アクラ」は、最も現代的なロシア潜水艦「ヤーセン」に近づく。
軍事船員は、更新されたプロジェクト971M潜水艦へ、既に「スペルアクラ」(超アクラ)というニックネームを付けている。

海軍総司令部『イズベスチヤ』へ、契約下で4隻の艦が近代化されると話した:K-328「レオパルド」、K-461「ヴォルク」、K-391「ブラーツク」、K-295「サマーラ」
作業遂行者は、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(『統合造船業営団』へ加入)と定められている。
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「最初の更新されたプロジェクト971M艦レオパルドを(ロシア)海軍は2018年に受領します」
艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』
公式代理人エフゲニー・グラジシェフ『イズベスチヤ』へ話した。
「近代化された艦の技術的及び戦闘特性は、第4世代多目的原子力潜水艦の為の海軍の必要条件に適合しています」

潜水艦971Mは、輸送船、潜水艦、航空母艦を狩る事が出来、更には、沿岸施設へ打撃を与える。
当初、「アクラ」の武装には、核弾頭を有する亜音速有翼ミサイル「グラナート」が有った。
その発射は、533mm魚雷発射管を通して行なわれていた。
艦の弾数は28基のミサイルであった。
しかし、1980年代末に「グラナート」海軍の軍備から除外された。

「超アクラ」「グラナート」が有った場所は、水中からの発射の為に特別に近代化された通常弾頭を持つ有翼ミサイル「カリブル」により占められる。
このミサイルは、シリアの対テロ作戦中の2015年12月にディーゼル潜水艦B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」から初めて発射された。
(註:「カリブル」潜水艦発射ヴァージョンの事を指す)

多目的原子力潜水艦プロジェクト971(工場コード名「バルス」)は、サンクトペテルブルク設計局『マラヒート』により開発された。
艦は深度600mへの潜航が可能であり、35ノット(約時速70km)の航行速度を有し、自立航行期間は100日以上になる。
艦では100名の乗組員が勤務している。
プロジェクト971原子力潜水艦のトップは1985年に建造された。
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「アクラ」乗組員の為に、休憩室、少人数のプール付きサウナ、トレーニング場、4名用船室が提供された。
しかし、その主な利点は、騒音特性水準の著しい減少に在る。
これは、「アクラ」を敵の音響ステーション(ソナー)から事実上判別できなくした。

軍事科学アカデミー教授ワジム・コジュリンは、プロジェクト971潜水艦は、NATO諸国及びアメリカ合衆国の海軍を常に緊張させていると『イズベスチヤ』へ伝えた。
それは、幾つかの海軍の好奇心へ繋がっている。

「1996年、ヘブリディーズ諸島海域におけるNATOの原子力潜水艦の捜索と探知の演習の最中、ブリテン海軍の沿岸局と通信している時に我々のアクラが現れました」
専門家は話した。
「潜水艦の艦長は、ブリテンへ救助を求めました。
潜水艦には、海上では手術できない急性虫垂炎の水兵が居たのです。
そして2012年には、カナダ海軍と、そしてアメリカ海軍が、北部アメリカ沖で2隻のアクラを同時に発見しました。
しかし、追跡を始めたら、両方とも急速に見失いました。
その後、海軍司令部は、ロシア(潜水艦)は少なくとも2ヶ月間アメリカ合衆国沖に居た事を認めましたが、それを発見する事は出来ませんでした」


2017年初頭には、以前に建造された16隻の「アクラ」の内、海軍の戦闘編制には4隻の艦のみが含まれている。
この内の3隻は北方艦隊、1隻は太平洋艦隊である。
それ以外の潜水艦は、修理或いは保管されている。



プロジェクト971「シチューカ-B」原子力大型潜水艦K-328は、1988年10月26日にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』で起工されました。
1991年1月24日には「レオパルド」と命名され、1992年6月3日には「原子力巡洋潜水艦」に類別変更され、6月28日に進水しました。

1992年10月15日から30日まで工場航行試験が行なわれ、12月15日には国家受領試験が完了し、同年12月30日に海軍へ納入されました。
1993年1月15日に海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。

就役後の1993年1月29日にガジエヴォ基地へ到着し、2月5日には第24潜水艦師団へ編入されました。

1997年と、2006年~2007年にセヴェロドヴィンスクで修理が行なわれました。

2011年7月にセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航され、近代化改装が始まりました。

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当初の計画では2015年末までに改装を終えて復帰する筈だったのですが、今回の記事の通り、2018年末に延期されました。
[アクラ級原潜レオパルドは2015年に近代化改装を終えて復帰する]


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ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト971「シチューカ-B」】

プロジェクト971「シチューカ-B」(NATOコード名「アクラ」級)は、1985年から2001年に掛けて14隻がソ連/ロシア海軍へ就役し、更に1隻がインド海軍へリースする為に建造され、2012年に引き渡されています。
既に2隻が除籍・解体されており、現在、ロシア海軍に在籍しているのは12隻です。

[コムソモリスク・ナ・アムーレ(アムール造船工場)建造艦]太平洋艦隊へ配備
・K-284(工場番号501):1993年4月13日に「アクラ」と命名
1983年11月11日起工/1984年6月22日進水/1984年12月30日納入/1985年1月15日就役
1994年頃退役、2004~2008年に極東艦船修理工場『ズヴェズダー』で解体

・K-263(工場番号502):1993年4月13日に「デリフィン」と命名、2002年2月9日に「バルナウル」と改名
1985年5月9日起工/1986年5月28日進水/1987年12月30日納入/1988年1月11日就役

・K-322(工場番号513):1993年4月13日に「カシャロート」と命名
1986年9月5日起工/1987年7月18日進水/1988年12月30日納入/1989年3月1日就役

・K-391(工場番号514):1993年4月13日に「キート」と命名、1997年9月1日に「ブラーツク」と改名
1988年2月23日起工/1989年4月14日進水/1989年12月29日納入/1990年1月13日就役

・K-331(工場番号515):1993年4月13日に「ナルヴァル」と命名、2001年1月24日に「マガダン」と改名
1989年12月28日起工/1990年6月23日進水/1990年12月30日納入/1991年1月23日就役

・K-419(工場番号516):1993年4月13日に「モルシュ」と命名、1998年1月29日に「クズバス」と改名
1991年7月28日起工/1992年5月18日進水/1992年12月31日納入/1993年1月30日就役
[近代化された原子力巡洋潜水艦クズバスはロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]

・K-295(工場番号517):1993年4月13日に「ドラコン」と命名、1999年8月30日に「サマーラ」と改名
1993年11月7日起工/1994年7月1日進水/1995年7月17日納入/1995年7月29日就役

・K-152(工場番号518):1993年4月13日に「ネルパ」と命名
1993年起工/2006年6月24日進水/2009年12月28日就役
2012年1月23日、インド海軍へリース、「チャクラ」と改名

・工場番号519号艦(「イルビス」?)
1994年起工
2007年、工事進捗度60パーセントで建造停止

・工場番号520号艦
1990年起工
1992年3月18日、工事進捗度25パーセントで建造中止、その後に解体

・工場番号521号艦
1991年起工
1992年3月18日、工事進捗度12パーセントで建造中止、その後に解体

[セヴェロドヴィンスク(セヴマシュ)建造艦]北方艦隊へ配備
・K-480(工場番号821):1991年7月24日に「バルス」と命名、1998年4月27日に「アク・バルス」と改名
1985年2月22日起工/1988年4月16日進水/1988年12月29日納入・就役
2002年10月1日除籍、2010年に艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』で解体

・K-317(工場番号822):1990年10月10日に「パンテーラ」と命名
1986年11月6日起工/1990年5月21日進水/1990年12月27日納入/1990年12月30日就役

・K-461(工場番号831):1991年6月25日に「ヴォルク」と命名
1987年11月14日起工/1991年6月11日進水/1991年12月29日納入/1992年1月27日就役

・K-328(工場番号832):1991年1月24日に「レオパルド」と命名
1988年10月26日起工/1992年6月28日進水/1992年12月30日納入/1993年1月15日就役

・K-154(工場番号833):1991年7月24日に「チグル」と命名
1989年9月10日起工/1993年6月26日進水/1993年12月29日納入/1994年1月5日就役

・K-157(工場番号834):1993年4月6日に「ヴェプリ」と命名
1990年7月13日起工/1994年12月10日進水/1995年11月25日納入/1995年12月30日就役

・K-335(工場番号835):1993年2月22日に「ゲパルド」と命名
1991年9月23日起工/1999年9月17日進水/2001年12月3日納入/2001年12月4日就役
[ロシア海軍北方艦隊の親衛原子力巡洋潜水艦ゲパルトはオーバーホールを終えて復帰した]

・K-337(工場番号836):1994年1月25日に「クーグアル」と命名
1992年8月18日起工
1998年1月22日建造中止
2003年以降に解体(原子炉などは「ボレイ」級戦略原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」へ流用)

・K-333(工場番号837):1995年2月7日に「ルイシ」と命名
1993年8月31日起工
1997年10月6日建造中止
2004年以降、解体(原子炉などは「ボレイ」級戦略原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」へ流用)


この内、「レオパルド」、「ヴォルク」、「ブラーツク」、「サマーラ」の4隻がセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』で大規模な近代化改装(プロジェクト971M)を行ないます。
[セヴェロドヴィンスクの艦船修理センターはアクラ級原潜を近代化する]
[ロシア海軍の約10隻のアクラ級原潜とオスカーII級原潜が近代化改装される]

北方艦隊「ヴォルク」は、2014年8月にセヴェロドヴィンスクへ回航されています。
[ロシア海軍北方艦隊のアクラ級原潜ヴォルクはセヴェロドヴィンスクで近代化改装を行なう]

太平洋艦隊「ブラーツク」「サマーラ」も、2014年9月末にセヴェロドヴィンスクへ回航されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原潜ブラーツクとサマ―ラはセヴェロドヴィンスクの艦船修理工場へ到着した]

近代化改装されるプロジェクト971Mは、巡航ミサイル「カリブル」を装備します。
[ロシア海軍のプロジェクト971原子力巡洋潜水艦(アクラ級)は近代化改装により巡航ミサイル「カリブル」を装備する]
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

「カリブル」(潜水艦発射型)は、2015年12月8日に地中海東部潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」からシリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ発射されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


プロジェクト971は、元々は核弾頭装備の対地攻撃用有翼ミサイル「グラナート」(最大射程3000km)を標準装備していたのですが、1990年代にアメリカとの協定により、戦略原潜(弾道ミサイル原潜)以外の全ての水上艦潜水艦に搭載されている核兵器を撤去する事になった為、971「グラナート」も退役しました。
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それから約20年を経て、近代化される971原潜には「グラナート」をベースにして開発された有翼ミサイル「カリブル」が搭載される事になります。

ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはキプロス訪問を終えた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2017年4月28日13時12分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」はキプロス滞在プログラムを完了した】

本日、黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、4月26日から同艦が滞在していたキプロスリマソール港への業務寄港プログラムを完了した。

黒海艦隊の最新フリゲートの艦上を、キプロス共和国ロシア連邦特命全権大使スタニスラフ・オサジチーと、この国のロシア連邦大使館員が訪れた。

艦の停泊中に、水、燃料、食料の在庫が補充され、乗組員の為の市内へのバス旅行が企画された。

本日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」リマソール港を去り、地中海ロシア海軍常設連合部隊の一員としての任務遂行を続ける。



ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)プロジェクト11356Rの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494)は、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所で2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水し、2016年3月11日に就役し、同年6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]

その後、2度に渡り地中海への航海を行ないました。
(2016年9月24日~10月7日2016年11月3日~12月19日)

2017年2月27日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」セヴァストーポリを出航し、地中海東部へ向かいました。

それから約1ヶ月後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は一旦黒海へ下がり、3月31日には黒海東岸ノヴォロシースクへ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖からノヴォロシースクへ戻ってきた]
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4月3日、トルコ海軍フリゲート「バルバロス」(F-244)コルベット「ブユックアダ」(F-512)ノヴォロシースク港を訪れ、「アドミラル・グリゴロヴィチ」はホストシップを務めました。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は4月5日にノヴォロシースクを出航し、トルコ海軍ロシア黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海で合同演習を行なった]

演習終了後は黒海の出口へ向かい、4月7日にボスポラス海峡を南下し、地中海へ出ました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは再びシリアへ向かった]

4月8日にはロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)へ加わりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部(シリア沖)に到着した]
つまり、地中海東部(シリア沖)へ到着しました。
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4月12日にはシリアタルトゥースへ入港し、同港のロシア海軍第720物資-技術サービス供給所で水と食料と燃料を補充しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはシリアのタルトゥースで物資を補充した]
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4月13日にタルトゥースを出航した後は、地中海東部に滞在しているようです。

4月20日には地中海東部艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施した]

4月25日には地中海東部で砲撃訓練及び機雷掃討訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で対水上・対空砲撃訓練及び機雷掃討訓練を実施した]

4月26日にはキプロス島リマソール港へ入港し、4月28日に出航しました。
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「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、今年夏、つまり少なくとも6月までは地中海東部に留まるようです。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは2017年夏まで地中海東部(シリア沖)に滞在する]


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも5隻以上のロシア海軍艦船が滞在しています。

警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」
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偵察艦「キルディン」(2月5日にボスポラス海峡を南下)
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海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」(3月24日にボスポラス海峡を南下)
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哨戒艇「ユナルメーツ・クルイマ」(4月6日にボスポラス海峡を南下)
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海洋曳船MB-174(4月6日にボスポラス海峡を南下)
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この5隻の他に、2隻程度の大型揚陸艦が交代で黒海沿岸からシリアタルトゥースへの輸送任務(シリア・エクスプレス)に就いています。

これらの艦船は、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊創設]

ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは黒海艦隊基地へ向かった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2017年4月28日12時43分配信
【黒海艦隊の為に建造された最新フリゲート「アドミラル・エッセン」は常時駐留場所へ向かった】

黒海艦隊の為に建造されたプロジェクト1135.6フリゲートの最初の生産艦「アドミラル・エッセン」は、バルト艦隊から常時駐留場所への艦隊間移動を開始した。

[参照]
「アドミラル・エッセン」
は、第2のプロジェクト1135.6海洋ゾーンフリゲートであり、同プロジェクトの最初の生産艦であり、ロシア帝国海軍ニコライ・オットーヴィチ・フォン・エッセン提督に因んで命名された。

フリゲート海軍への引き渡しと海軍旗掲揚は2016年6月7日に行なわれた。
このシリーズ艦はおよそ4000トンの排水量を有し、速力は30ノット、自立航行期間は30日である。

「アドミラル・エッセン」の武装は、有翼ミサイル「カリブル-NK」、自己防衛ミサイル複合体「シチーリ-1」、口径100mmのA-190砲、高射砲、反応爆雷装置、魚雷であり、更に艦上ヘリコプターKa-27(或いはKa-31)を搭載できる。



[アドミラル・グリゴロヴィチ型フリゲート]

プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)2番艦「アドミラル・エッセン」は、2011年7月8日に起工されました。

それから3年以上経った2014年11月7日に進水しました。
[ロシア海軍のプロジェクト11356Rフリゲート2番艦アドミラル・エッセンは進水した]


2014年11月末、進水した「アドミラル・エッセン」高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の垂直発射機が設置されました。
[ロシア海軍のプロジェクト11356Rフリゲート2番艦アドミラル・エッセンへ艦対空ミサイル発射機が設置された]

2015年5月20日、造船所の岸壁で係留試験を開始しました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年5月20日11時36分配信
【「アドミラル・エッセン」は係留試験を開始した】

出航前の消磁作業を終えた後、2015年10月18日にカリーニングラードからバルト艦隊基地バルチースクへ回航されました。
その後、バルチースク基地で出航準備が進められました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはバルト海への出航を準備している]

11月5日、工場航行試験の為に出航しました。
[ロシア海軍のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは洋上試験の為に出航した]

工場航行試験を終えた後、2016年1月30日から国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンの国家受領試験が始まる]

2月初頭にバルト海へ出航し、主にメインエンジン(ガスタービンエンジン)の動作チェックが行なわれました。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは国家受領試験の為に抜錨した]

その後もバルト海で各種試験が続けられ、3月下旬までに国家受領試験の第1段階は終了しました。

3月21日までにカリーニングラードからクロンシュタット(レニングラード海軍基地)へ移動しました。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"発射試験を行なう]

3月23日、クロンシュタットを抜錨し、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはクロンシュタットを抜錨し、バレンツ海へ向かった]

3月30日、遠距離航海から帰港途中の北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」北海で合流しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは北海で最新警備艦アドミラル・エッセンと合流した]

4月4日、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

その後、バレンツ海国家受領試験の第2段階が実施され、4月19日までに完了しました。
[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはバレンツ海での試験を完了した]

バレンツ海での試験を終えた「アドミラル・エッセン」カリーニングラードへ戻りました。
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[ロシア海軍最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはバルト海へ戻ってきた]

「アドミラル・エッセン」は、2016年5月26日にロシア海軍へ納入され、翌5月27日に正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催される予定でした。
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは2016年5月26日にロシア海軍へ納入される]
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは2016年5月27日にロシア海軍へ就役する]

しかし、急遽もう一度点検出航を行なう事になった為、延期されました。
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンのロシア海軍への引き渡しは延期された]

2016年5月31日、受領-引渡証書への署名が行なわれ、ロシア海軍へ納入されました。
[プロジェクト11356R警備艦アドミラル・エッセンはロシア海軍へ納入された]


2016年6月7日、カリーニングラード市沿バルト造船工場『ヤンターリ』の岸壁で、正式な就役式典となる聖アンドレイ旗(海軍旗)初掲揚式典が開催され、ロシア海軍へ就役、黒海艦隊第30水上艦師団へ編入されました。
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはロシア海軍へ就役した]

その後もバルト海に留まっていましたが、10月下旬には黒海へ回航される事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはセヴァストーポリへ回航される]


しかし、バルチースク基地でスクリューと推進軸を損傷してしまった為、修理が必要となり、黒海への回航は延期されることになりました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・エッセンは推進器を修理する]

「アドミラル・エッセン」は建造元の『ヤンターリ』へ回航され、浮きドックで修理が行なわれました。
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修理は2016年12月23日までに完了しました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・エッセンは推進器の修理を終えた]

その後はバルト海で修理後の航行試験が行われていたようですが、2017年3月7日には、バルト艦隊親衛コルベット「ソーブラジテルヌイ」と共に砲撃訓練を行ないました。
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[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはバルト海で砲撃訓練を行なった]

そして2017年4月末、「アドミラル・エッセン」は、本来の配備場所である黒海艦隊基地へ向かいました。

ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はセーヌ湾で洋上給油を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2017年4月27日14時53分配信
【バルト艦隊艦船支隊は海上で物資を補充した】

コルベット「ボイキー」、「ソーブラジテルヌイ」、海洋曳船MB-123、給油船「コラ」で構成され、世界の大洋での海軍の定期的存在の枠組みにおける遠距離航海任務を遂行しているバルト艦隊艦船支隊は、セーヌ湾で燃料の在庫の補充を行なった。

支隊の乗組員の構成に含まれている海軍歩兵部隊は、無防備の泊地に停泊する艦船の安全保障の為、複合対水中工作活動を実施した。

現在、支隊バルト海へ向かっている。
艦の乗組員は、移動航路上で仮想敵潜水艦を発見する為、標準的手段を用いた対潜活動へ取り組んでおり、艦上ヘリコプターKa-27乗員は空中偵察を行ない、対潜任務を遂行している。

4月7日にバルチースク港から始まった航海で、支隊は2500海里以上を航行した。



プロジェクト20380コルベットの2番艦「ソーブラジテルヌイ」(531)は、2003年5月20日に起工され、2010年3月31日に進水、2011年10月14日に就役しました。
[ロシア海軍の新型コルベット「ソーブラジテルヌイ」]
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ソーブラジテルヌイ」]

2012年7月29日に親衛海軍旗を授与され、親衛艦となりました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2012年7月28日
【海軍記念日にコルベット「ソーブラジテルヌイ」は親衛艦となる】

プロジェクト20380コルベットの3番艦「ボイキー」(532)は2005年5月27日に起工され、2011年4月15日に進水し、2013年5月16日に就役しました。
[コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した]


「ソーブラジテルヌイ」「ボイキー」は、昨年(2016年)10月も北大西洋へ進出しています。
(10月初頭にバルチースクを出航し、10月22日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北大西洋から戻ってきた]


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2017年4月7日、2隻のコルベットは、支援船2隻と共に北大西洋への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベット2隻は北大西洋へ向かった]

[バルト艦隊艦船支隊]
親衛コルベット「ソーブラジテルヌイ」
コルベット「ボイキー」
救助曳船SB-123
中型海洋給油船「コラ」


4月10日には対潜戦闘訓練と、乗艦している海軍歩兵部隊の対テロ戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は対潜戦闘訓練を行なった]

4月14日までにカテガット海峡スカゲラク海峡を通過し、北海へ出ました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はカテガット海峡とスカゲラク海峡を通過して北海へ出た]

北海へ入った後、バルト艦隊艦船支隊は、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かった]

4月20日までにラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

そして4月27日にはセーヌ湾中型海洋給油船「コラ」から洋上給油を行ないました。
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ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはジブラルタル海峡を通過して再び地中海へ入った


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年4月27日19時37分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」は地中海へ入った】

北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った。

狭い場所の航行は正常モードで行なわれ、大型対潜艦の乗員は、スケジュールに沿って戦闘監視に当たっていた。
ジブラルタル海峡を通過した事により、ロシア船員アフリカ大陸一周を終えた。

北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」支援船の航海は、2016年10月15日に始まった。
3ヶ月の間に乗組員は、地中海エリアで重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」率いる航空艦グループの一員として任務を遂行した。

(2017年)1月中旬、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、救助曳船「アルタイ」、中型海洋給油船「ドゥブナ」と支隊を構成して遠距離航海任務の遂行に着手した。
ロシア船員スエズ運河を通過して紅海へ、そしてインド洋への移動を行なった。

2月9日から15日まで、アラビア海エリア及び沿岸のパキスタン海軍基地で実施された国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加した。

遠距離航海中に大型対潜艦の乗組員は、アフリカアジアの10ヶ所の港を訪れた:
サラーラ(オマーン)、カラチ(パキスタン)、ヴィクトリア(セーシェル)、ダルエスサラーム(タンザニア)、ペンバ(モザンビーク)、ケープタウン(南アフリカ共和国)、ウォルビスベイ(ナミビア)、ルアンダ(アンゴラ)、マラボ(赤道ギニア)、プライア(カーボベルデ)



[大型対潜艦「セヴェロモルスク」インド洋遠征(2016年10月-)]

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北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」(1988年1月24日就役)は、2016年春から夏に掛けてムルマンスク第35艦船修理工場のドックへ入渠し、オーバーホールとソナーのアップグレードが行なわれました。
[ロシア海軍は対潜艦のソナーのオーバーホールを実施する]

2016年10月15日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空打撃艦グループの一員としてセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

航空打撃艦グループは、2016年10月21日にラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月25日にジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。

11月9日、地中海東部において大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、接近するネーデルラント海軍潜水艦(ワルラス級)を発見しました。
[地中海東部のロシア海軍空母部隊の大型対潜艦は接近するオランダの潜水艦を発見した]

航空打撃艦グループは11月12日までにシリア沖へ到着しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを中核とするロシア海軍空母機動部隊はシリア沖へ到着した]

11月15日、「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機(艦上戦闘機Su-33)は、初めてシリアへの空爆作戦へ参加しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]

航空打撃艦グループは、2017年の新年を地中海で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の空母アドミラル・クズネツォフは地中海で新年(2017年)を迎える]

シリアでは、ロシアトルコ主導による停戦が成立し(2016年12月30日から発効)、国連安全保障理事会も、これを支持しています。

これを受け、航空打撃艦グループは、2017年1月6日以降にシリア沖を離れる事になりました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフはシリア沖を去る]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊は1252のシリアのテロリスト施設を破壊した]

しかし、「セヴェロモルスク」給油船「ドゥブナ」、救助曳船「アルタイ」は帰路には就かず、航空打撃艦グループと別れ、その後も地中海東部へ留まっていました。

「セヴェロモルスク」は2017年1月27日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

その後、オマーンサラーラ港へ寄港し、2017年2月7日に出航しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアラビア海の国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加する]

2月9日にパキスタンカラチ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタンを訪れた]

北方艦隊艦船支隊は、2月10日から14日にパキスタン沖で実施される国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊が参加する国際海軍演習『AMAN-2017』はパキスタンで始まった]

北方艦隊艦船支隊(指揮官:スタニスラフ・ヴァリク1等海佐)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」


【演習『AMAN-2017』公式サイト】

2月13日と14日には海上での実地演習(アクティブフェーズ)が実施されました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊が参加する国際海軍演習『AMAN-2017』の海上での実地段階が始まった]

北方艦隊艦船支隊は演習終了後にパキスタンを去り、インド洋を南下しました。

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その後、北方艦隊支隊赤道を越え、古くからの船乗りの伝統行事である「赤道祭」が開催されました。
「セヴェロモルスク」にとっては、就役以来初めての「赤道祭」となりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はインド洋で赤道祭を準備する]

赤道を越えた北方艦隊艦船支隊は、2月28日にセーシェル諸島へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは赤道を越えてセーシェル諸島を訪れた]
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3月1日、北方艦隊艦船支隊の3隻はセーシェル諸島の首都ヴィクトリア港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はセーシェル諸島のヴィクトリア港へ入港した]
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北方艦隊艦船支隊は、3月4日にヴィクトリア港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はセーシェル諸島を去った]

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北方艦隊艦船支隊は西へ向かい、タンザニアダルエスサラーム港を訪れ、3月10日夕方に出航しました。

北方艦隊艦船支隊タンザニアを去った後、3月18日に隣国のモザンビークペンバ(ポルト・アメリア)を訪れました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はモザンビークを訪問した]

その後、北方艦隊艦船支隊アフリカ大陸を南下し、喜望峰沖を西へ進み、3月20日に南アフリカ共和国へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は南アフリカ共和国を訪問した]

南アフリカ共和国訪問を終えた北方艦隊艦船支隊アフリカ大陸大西洋側を北上し、3月25日にナミビアウォルビス・ベイを訪れました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はナミビアを訪れた]

ナミビアを出た後、4月1日から3日までアンゴラルアンダ港を訪問しました
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はアンゴラのルアンダを訪れた]

4月7日には赤道ギニアマラボ港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は赤道ギニアのマラボを訪れた]
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4月18日にはアフリカ大陸の西方の島国・カーボベルデプライア港へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはカーボベルデを訪れた]

4月21日にプライア港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはカーボベルデを去った]

そして4月27日、アフリカ大陸を一周した北方艦隊艦船支隊は再びジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。
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大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、昨年10月25日にもジブラルタル海峡を通過しており、ほぼ6ヶ月ぶりに再び地中海へ行く事になりました。
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「セヴェロモルスク」は、再び地中海東部(シリア沖)へ行く事になるのでしょうか・・・?

ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦リマンはイスタンブール沖で民間船と衝突し沈没した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年4月27日14時9分配信
【ロシアの調査船「リマン」は黒海で損傷を受けた】
モスクワ、4月27日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア黒海艦隊調査船「リマン」は、ボスポラス海峡から40kmで他の船と衝突した後に損傷を受けた。
乗組員は負傷していないとロシア国防省は発表した。

緊急事態は、木曜日の昼頃に発生した。
「リマン」は、現在、所有者が確立している「アショート-7」号と衝突し、吃水線下の右側を損傷した。
「同艦の乗組員は、船のダメージコントロールに努めています」
軍当局は声明で述べた。

事故現場へ黒海艦隊の当直部隊の艦船と、更には救助チームの航空機An-26が向かった。



『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年4月27日14時34分配信
【損傷を受けたロシア船「リマン」の乗組員は全員が救助された】
アンカラ、4月27日-ロシア通信社ノーボスチ、アラン・パラジチェンコ

黒海で他の船と衝突して損傷したロシア連邦黒海艦隊調査船「リマン」の全ての乗組員は、イスタンブール沿岸警備隊に救助された。
『ロシア通信社ノーボスチ』は当局の広報サービス代表より伝えられた。

先だってロシア国防省は、黒海艦隊調査船「リマン」が木曜日にボスポラス海峡から40kmで他の船と衝突した後に損傷を受け、乗組員は負傷していないと発表した。
トルコのメディアは、トルコ沿岸警備隊の艇が船の衝突場所へ到着したと報じた。

「衝突した2隻の船は、1隻はロシア船、2隻目はトーゴ船籍です。
双方の船の乗組員は全て救助され、死傷者は居ません。
私共は、合計で78名の避難者を救助しました」

対談者は話した。



『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年4月27日15時17分配信
【黒海で損傷を受けたロシア船「リマン」は沈没した】
モスクワ、4月27日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊船「リマン」は損傷を受けた結果、沈没したが、乗組員は誰も負傷していない。
(ロシア)国防省は発表した。

事故は、木曜日の昼頃に発生した。
ボスポラス海峡から40kmでロシア艦「アショート-7」号と衝突し、右舷側に損傷を受けた。
緊急事態の現場へ直ちにトルコ沿岸警備隊の艇が出動し、双方の船の乗組員を救助した。
合計で78名の避難者が救助された。

「黒海艦隊の調査船リマンの乗組員全ては完全に生存し、健在です。
現在、トルコの救助船はロシア艦の避難の準備をしています」

防衛当局は声明で述べた。

国防省は更に、「リマン」の乗組員の一部が欠けているというロイター通信の報道を否定した。

近い内に、緊急事態の現場から1.5海里に居たロシア船「ウルス・スター」黒海艦隊基地へ乗組員を送り届ける。

イスタンブールロシア総領事館によると、艦の衝突の理由は濃霧かもしれない。

イスタンブール沿岸警備隊の広報サービス代表は、「アショート-7」号トーゴ船籍で活動していたと『ロシア通信社ノーボスチ』へ話した。

「リマン」は1970年にポーランドのグダニスク市で建造され、当初は海面図調査の為に意図されていた。
1989年に船は偵察艦へ改装された。



『赤旗黒海艦隊情報リソース』より
【中型偵察艦「リマン」】

プロジェクト861中型偵察艦「リマン」は1970年8月19日に進水し、同年12月23日に就役し、北方艦隊へ編入されました。

1974年に黒海艦隊へ転属しました。

1999年4月~5月にはユーゴスラヴィア沖(アドリア海)へ進出し、NATO軍の動向を監視しました。
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この数年間は交代で地中海東部へ派遣され、最近では、2016年10月20日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、2017年1月26日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入りました。
これが「リマン」にとって、最後の地中海での活動になりました。

記事中で触れられているように、「リマン」は2017年4月27日にボスポラス海峡の北西40kmでトーゴ船籍の貨物船と衝突し、沈没しました。
乗組員は全員救助されました。
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ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはベトナムのカムラン港を訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月27日9時37分配信
【太平洋艦隊戦闘艦支隊はベトナムのカムラン港へ到着した】

本日、旗艦の親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」海洋給油船「ペチェンガ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦支隊は、ベトナムカムラン港へ到着した。

訪問の枠組みにおいて太平洋艦隊将兵はベトナム海軍司令部及びカンホア省人民委員会指導部の代表と会い、「カムラン」記念碑への献花式典へ参加する。
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更にロシア船員は、外国港の観光名所を見物し、ベトナム船員と、サッカー及びバレーボールの一連の合同親善試合を開催する。

戦闘艦は、2017年4月1日から世界の大洋海域で遠距離航海任務を遂行している。
航海はロシア連邦軍の国際軍事協力計画に沿って実施され、2ヶ月以上に渡って続く。

艦の遠洋航海中に釜山港(大韓民国)マニラ港(フィリピン)への寄港が行なわれた。
航海の主な目的は、アジア太平洋地域における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、アジア太平洋地域諸国との海軍協力の更なる発展にある。



ロシア太平洋艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年2月28日就役)は、2015年11月2日にウラジオストクを出航してインドへ向かい、インド海軍との合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』(2015年12月)]

2015年12月29日には「ナヒーモフ勲章」を授与されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与される]

2016年1月初頭には地中海東部へ入り、シリア沖へ展開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]

2016年6月には極東へ戻り、オホーツク海の演習へ参加した後、7月18日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは長期航海を終えてウラジオストクへ帰港した]

その後はウラジオストクで整備が行なわれていたようであり、2017年2月7日に戦闘訓練の為、出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは海上戦闘訓練の為に出航した]

2月9日に対空戦闘訓練を行ないました。
この時、東方軍管区(おそらくは沿海地方第22戦闘機航空連隊)所属の戦闘機Su-35Sが仮想敵役を務めました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは戦闘機Su-35と対空戦闘訓練を行なった]

2月13日にはピョートル大帝湾で対地、対艦、対空砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

その後、「ワリャーグ」は一旦ウラジオストクへ帰港したようですが、3月6日に太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ提督や太平洋艦隊司令部要員を乗せて再び訓練のために出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは太平洋艦隊司令官の座乗の下に海上での訓練を行なう]

2017年3月18日には戦隊水雷艇(駆逐艦)「ブイストルイ」と一緒に出航し、日本海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で対潜戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練にはソヴィエツカヤ・ガヴァニ近郊のカーメニ・ルチェイ基地に駐留する海軍航空隊対潜哨戒機Tu-142M3も参加し、更に、太平洋艦隊所属のプロジェクト877潜水艦(キロ級)が「敵役」を務めました。

3月28日にも「ワリャーグ」「ブイストルイ」は一緒に出航し、今度は各種防空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で防空戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練には太平洋艦隊海軍航空隊所属の迎撃戦闘機MiG-31対潜ヘリコプターKa-27PLも「空中標的」として参加しました。


そして2017年4月1日午前、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、アジア太平洋地域への遠洋航海へ向かう為、ウラジオストクを抜錨しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]

「ワリャーグ」には中型海洋給油船「ペチェンガ」が随伴しています。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年1月10日就役)は、昨年(2016年)9月に南シナ海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

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太平洋艦隊艦船支隊は4月2日に津軽海峡を通過して太平洋へ出ました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは津軽海峡を通過して太平洋へ出た]

4月6日には大隅海峡を通過して東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは大隅海峡を通過して東シナ海へ入った]

4月11日、大韓民国釜山(プサン)港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を訪れた]

4月12日には太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将韓国を訪問し、韓国海軍の高官と会談を行ないました。
4月13日には韓国海軍代表団と共に「ワリャーグ」を視察しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月13日13時11分配信
【ロシア太平洋艦隊司令官は朝鮮共和国(大韓民国)海軍コマンド司令官と会談した】

太平洋艦隊艦船支隊は、4月14日に釜山(プサン)港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を去った]

4月20日、太平洋艦隊艦船支隊は、フィリピンマニラ港を訪れました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはフィリピンのマニラ港を訪れた]
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4月21日には「ワリャーグ」艦長と将校団がフィリピン海軍司令部を表敬訪問しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ艦長はフィリピン海軍司令官を表敬訪問した]

同日、フィリピン大統領ロドリゴ・ロア・ドゥテルテ氏が「ワリャーグ」を視察しました。
[フィリピン大統領ドゥテルテはロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグを視察した]

4月22日にはマニラ市内で太平洋艦隊アンサンブル艦隊司令部オーケストラのコンサートが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のアンサンブルはマニラでコンサートを行なった]

4月24日、太平洋艦隊艦船支隊マニラ港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはフィリピンのマニラを去った]

そして4月27日にはベトナムカムラン港へ入港しました。
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ロシア海軍の将来原子力駆逐艦リデルの建造計画は中止されていない

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年4月26日21時27分配信
【情報筋:駆逐艦「リデル」は未だ国家軍備プログラムに残されている】

4月26日・水曜日、メディアから、将来駆逐艦プロジェクト23560「リデル」が『2025年までの国家軍備プログラム』から除外されたという情報が出てきた。
『海軍産業』(フロートプロム)と対談した海軍分野の業界の情報提供者は、この情報に反論したが、プロジェクトへの資金供給は実際に減らされており、その実現時期が移動する事は避けられないと付け加えた。


期限は延期されることになるが、艦は国家軍備プログラムから除外されておらず、それは必要なままであり続ける。
プロジェクトに近い専門家は『海軍産業』へ伝えた。
彼は、新たな実現時期は4月27日に定められると付け加えた。

もう1人の業界の情報提供者は、北方計画設計局クルイロフ国立科学センターで行なわれている作業は充分な量ではあるが、造船業全体の資金供給の削減の為、時期はずれ込む事になると指摘した。

「私共は作業を続行しておりますが、その実現は資金供給に直接依存します。
イニシアチブは殆ど働いていません」

彼は説明した。

『海軍産業』の3人目の対談者は、この情報を確認した。
彼によると「造船プログラムにおいて、国家軍備プログラムの枠組み内でプロジェクトを支える為、リデルには幾ばくかの資金が拠出されています」

「そして、我々は、その到来を待つ事になります。
指導部が決定した時、設計と建造は続けられます」

情報提供者は締結した。


[『海軍産業』参照]
以前、艦の建造の為に『北方造船所』が選ばれたと報じられた。
同社は、駆逐艦建造の為も含め、生産能力の近代化の実施を計画している。
『サンクトペテルブルク・ビジネス』が報じたように、3月に造船所は近代化の第1段階の為の入札を公表しており、競争の結果は未だ公表されてない。

駆逐艦のトップの起工は、2017年末に計画されていた。

草案設計によると、駆逐艦「リデル」の排水量は17500トン、全長-200メートル、幅-20メートル、速力-30ノット、自立行動期間-90日。
更なる報道では、無制限の航続距離の為の原子力推進装置と、60基の対艦有翼ミサイル、128基の高射ミサイル、16基の対潜ミサイルの為のプラットフォームを装備する。



[ロシア将来駆逐艦プロジェクト「リデル」]
[ロシア海軍将来駆逐艦概念設計案・プロジェクト23560E「シクヴァル」]

ロシア海軍は、2000年代後半以降、新世代多用途駆逐艦(将来駆逐艦Перспективный Эсминец)の建造計画について何度も表明して来ました。
[ロシア海軍新世代原子力駆逐艦建造計画]
[ロシア海軍新世代駆逐艦の建造計画は現司令部に承認された]
[ロシアは「超駆逐艦」を建造する]

当初、将来駆逐艦「リデル」は、原子力推進通常動力(ガスタービン)の2タイプの設計が進められていました。
[ロシア新世代駆逐艦は通常動力と核動力の2種類が設計される]

しかし現在では将来駆逐艦「リデル」の動力は、ほぼ原子力推進に決まっています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級は原子力推進となる]
[ロシア海軍の為の将来駆逐艦リデルは原子力推進となる]

原子炉将来原子力空母と同型になるようです。
[ロシア海軍将来原子力空母は原子炉RITM-200を搭載するかもしれない]
ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「リデル」の排水量は、前のクラス(プロジェクト956駆逐艦、約8000トン)よりも遥かに大きくなり、その打撃力は巡洋艦に匹敵すると述べています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルは巡洋艦に匹敵する攻撃力を有する]

「リデル」の上部構造物には複合材料の使用も検討されています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級の上部構造物は非金属複合材料で造られるかもしれない]

2015年6月、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「リデル」の建造は2019年から開始されると述べました。
[ロシア海軍の為の将来駆逐艦リデル級の建造は2019年に開始される]

2015年7月、『統合造船業営団』国家防衛発注局取締役アナトーリー・シレモフ氏は、「リデル」の設計原案は2016年には纏まり、起工は早くて2018-2019年になると述べています。
[ロシア海軍の新型駆逐艦プロジェクト23560リデルの設計原案は2016年に出来上がる]

2015年12月、『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏は、2018年に「リデル」建造の為のプレートカットが開始されると発言しました。
[ロシア海軍の将来駆逐艦リデル級は2018年から建造を開始する]

「リデル」は、ロシア連邦『2018-2025年の国家軍備プログラム』の枠組みにおいて起工されます。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級は『2018-2025年の国家軍備プログラム』において建造される]
[ロシア海軍の新世代原子力駆逐艦リデル級の1番艦は2019年に起工される]

「リデル」の設計を担当する『北方計画設計局』は、実際にロシア海軍向けとして建造される艦の設計へ着手します。
(これまでに公開されている模型は、「リデル」の概念設計案「シクヴァル」のものであり、このままの形で建造されるわけではない)
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級の本格的な設計作業が始まる]
[ロシア海軍の将来原子力駆逐艦リデル級の本格的な設計作業は2017年に始まる]
[ロシア海軍の為の将来原子力駆逐艦リデル級の設計が始まる]

「リデル」級駆逐艦は8隻の調達が予定されています。
[ロシア海軍は太平洋艦隊と北方艦隊の為に合計8隻の新世代原子力駆逐艦リデル級を発注する]

『統合造船業営団』副総裁イーゴリ・ポノマリョフ氏は、ロシアの造船所は、複数(2隻以上)の「リデル」級駆逐艦を同時に建造する事が可能であると発言しています。
[ロシアの造船所はロシア海軍の為の将来原子力駆逐艦リデル級を複数同時に建造できる]


「リデル」級の艦名は、まだ正式には決まっていませんが、艦名候補として「オルロフ-チェスメンスキー」(1770年のチェスマ海戦トルコ艦隊に勝利したロシア海軍の貴族提督アレクセイ・オルロフ伯爵)が挙げられています。
『イズベスチヤ』より
2017年3月31日0時1分配信
【原子力の「リデル」は「オルロフ-チェスメンスキー」となる】
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2017年4月末、ロシアの一部のメディアは、「リデル」級駆逐艦ロシア連邦『2018-2025年の国家軍備プログラム』から除外された(つまり、建造計画は中止)と報じました。

しかし、今回の記事に登場する造船業界の情報提供者3名は、何れも「リデル」『2018-2025年の国家軍備プログラム』から外されたわけでは無いと反論しています。
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ただし、資金面の問題により、建造時期が遅れる可能性は否定していませんが・・・

ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で対水上・対空砲撃訓練及び機雷掃討訓練を実施した

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『タス通信』より
2017年4月25日13時36分配信
【フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は地中海で砲射撃を実施した】
モスクワ、4月25日/タス通信

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、地中海での演習中に水上及び空中目標を撃破した。
同艦隊の広報サービスは発表した。

「地中海東部でフリゲート乗組員は"敵"水上艦との戦闘へ取り組みました。
演習中に水上標的への砲射撃を実施しました」

声明では、こう述べられた。

更に黒海艦隊船員は、空中目標への砲射撃を実施し、(電波)妨害を行なった。
また、「アドミラル・グリゴロヴィチ」乗組員は、浮遊海上「機雷」を成功裏に発見し、それを回避し、自動艦載砲AK-630の射撃により破壊した。

「同艦は、地中海のロシア連邦海軍常設連合部隊の一員としての任務遂行を続けます」
広報サービスは指摘した。



ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)プロジェクト11356Rの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494)は、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所で2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水し、2016年3月11日に就役し、同年6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]

その後、2度に渡り地中海への航海を行ないました。
(2016年9月24日~10月7日2016年11月3日~12月19日)

2017年2月27日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」セヴァストーポリを出航し、地中海東部へ向かいました。

それから約1ヶ月後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は一旦黒海へ下がり、3月31日には黒海東岸ノヴォロシースクへ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖からノヴォロシースクへ戻ってきた]
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4月3日、トルコ海軍フリゲート「バルバロス」(F-244)コルベット「ブユックアダ」(F-512)ノヴォロシースク港を訪れ、「アドミラル・グリゴロヴィチ」はホストシップを務めました。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は4月5日にノヴォロシースクを出航し、トルコ海軍ロシア黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海で合同演習を行なった]

演習終了後は黒海の出口へ向かい、4月7日にボスポラス海峡を南下し、地中海へ出ました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは再びシリアへ向かった]

4月8日にはロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)へ加わりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部(シリア沖)に到着した]
つまり、地中海東部(シリア沖)へ到着しました。
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4月12日にはシリアタルトゥースへ入港し、同港のロシア海軍第720物資-技術サービス供給所で水と食料と燃料を補充しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはシリアのタルトゥースで物資を補充した]
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4月13日にタルトゥースを出航した後は、地中海東部に滞在しているようです。

4月20日には地中海東部艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施した]

4月25日には地中海東部で砲撃演習を行ないました。
今回の記事(黒海艦隊広報部の発表)中では名前は登場していませんが、艦首のA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装速射砲を使用して対水上・対空射撃訓練を実施したという事でしょう。

更には、AK-630M 30mmガトリング砲(本来は対空機関砲)を使用した機雷掃討訓練も実施しました。


「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、今年夏、つまり少なくとも6月までは地中海東部に留まるようです。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは2017年夏まで地中海東部(シリア沖)に滞在する]


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも5隻以上のロシア海軍艦船が滞在しています。

警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」
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偵察艦「キルディン」(2月5日にボスポラス海峡を南下)
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海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」(3月24日にボスポラス海峡を南下)
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哨戒艇「ユナルメーツ・クルイマ」(4月6日にボスポラス海峡を南下)
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海洋曳船MB-174(4月6日にボスポラス海峡を南下)
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この5隻の他に、2隻程度の大型揚陸艦が交代で黒海沿岸からシリアタルトゥースへの輸送任務(シリア・エクスプレス)に就いています。

これらの艦船は、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊創設]

ロシア海軍の為のプロジェクト21631小型ロケット艦の10番艦グラードは起工された



『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年4月24日11時12分配信
【タタールスタンで小型ロケット艦「グラード」が起工された】
ゼレノドリスク(タタールスタン)、4月24日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト21631小型ロケット艦シリーズの10番目となる「グラード」は、月曜日に『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』での式典中に起工された。
『ロシア通信社ノーボスチ』特派員は現地より報告した。

式典には、ロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージンタタールスタン首相アレクセイ・ペソシキンが出席した。
式典において起工記念板を取り付ける名誉ある権利はロゴージンに与えられた。
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式典中にロゴージンは、11月に『ゼレノドリスク工場』総取締役が、同社の従業員向けの最初の住宅の開設の為、ケルチ『ザリフ』工場へ出かけると述べた。
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副首相によると、クリミアロシアへ戻ってきた時、「完全に崩壊した」半島の業界を立ち上げる課題が持ち上がった。
クリミアの多くの造船工場についてロゴージンは指摘した。
「これらは長年に渡り生産を行なう事無く放置され、クリミアの造船所の人々は、仕事を見つける為に他所へと去りましたが、ロシアで、特にアムール造船工場で働いていました」

「彼等の多くは、今、クリミアに戻ってきておりますが、ゼレノドリスク工場は、クリミアの業界の復活を助けました。
今日においては、『ザリフ』工場~貴方達の総合的な生産を」
ロゴージン
は締め括った。

同社のサイトで発表されたように、プロジェクト21631小型ロケット艦は、2010年からロシア海軍の為に同工場で建造されている「河川-海洋」級多目的艦は、最も現代的なタイプの砲、ミサイル、対水中工作、高射、電波工学兵装を装備する。
同プロジェクト艦の目的は、国家経済ゾーンの保護と防衛にある。

現在、同プロジェクト艦5隻~「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」、「ゼリョヌイ・ドル」、「セルプホフ」が、既にロシア海軍で勤務に就いている。
小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」は、2016年にはロシア連邦海軍で最高のロケット艦と認められ、総司令官からミサイル射撃で表彰を受け、更には黒海艦隊で最高の艦となった。

現在、『ゼレノドリスク工場』の造船台では、更に4隻の同プロジェクト艦~「ヴイシニー・ヴォロチョーク」、「オレホヴォ・ズエヴォ」、「イングシェチア」、「グライヴォロン」の建造が進められている。



[新世代小型ロケット艦「ブヤン-M」]

プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦は、既に9隻が起工され、この内の5隻がロシア海軍へ引き渡されています。
全てロシア内陸部A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場で建造されています。
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[小型ロケット艦プロジェクト21631「ブヤン-M」]

建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工/2013年3月9日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工/2013年4月10日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工/2014年5月21日進水/2014年11月19日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工/2015年4月2日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属

建造番号635「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工/2015年4月3日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属

建造番号636「ヴイシニー・ヴォロチョーク」Вышний Волочек
2013年8月29日起工/2016年8月22日進水/2017年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号637「オレホヴォ・ズエヴォ」Орехово-Зуево
2014年5月29日起工/2018年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号638「イングシェチア」Ингушетия
2014年8月29日起工/2018年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号639「グライヴォロン」Грайворон
2015年4月10日起工/2019年就役予定
黒海艦隊へ配備予定


プロジェクト21631の主要兵装は有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

これまで、このようなタイプの水上艦は、対艦攻撃のみに特化していましたが、「ブヤン-M」は対地攻撃用の有翼ミサイルを搭載する事により、地上への戦力投射にも使用できるようになりました。


プロジェクト21631は、当初は12隻の調達が予定されていましたが、最後の3隻(10~12番艦)の建造は「棚上げ」されていました。
[ロシア海軍は2019年までに巡航ミサイル"カリブル"を装備する約10隻の小型ロケット艦ブヤン-Mを受領する]

最後の3隻は北方艦隊向けとして建造され、北方海域での運用を考慮した改正が行なわれる事になっていました。
(「ブヤン-M」は基本的にはカスピ海黒海での運用しか想定されていない)
[プロジェクト21631小型ロケット艦の最後の3隻はロシア海軍北方艦隊へ配備される]

2016年9月7日、10~12番艦の建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦3隻(10-12番艦)の建造契約が締結された]


そして2017年4月24日、プロジェクト21631小型ロケット艦の10番艦「グラード」が起工されました。
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「ブヤン-M」小型ロケット艦は、既に何度かシリアでの実戦へ参加しています。

2015年10月7日、カスピ小艦隊「ブヤン-M」3隻(「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」)は、カスピ海からシリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]

カスピ小艦隊「ブヤン-M」3隻は、2015年11月21日にも「カリブル」による攻撃を行なっています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2016年8月19日には、黒海艦隊「ブヤン-M」2隻が地中海東部(シリア沖)からシリア領内のテロ組織「アル=ヌスラ戦線」の施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはシリアのアル=ヌスラ戦線を巡航ミサイル"カリブル"で攻撃した]

ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはフィリピンのマニラを去った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年4月24日9時43分配信
【太平洋艦隊戦闘艦支隊はマニラ訪問を完了した】
ウラジオストク、4月24日-ロシア通信社ノーボスチ

太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」海洋給油船「ペチェンガ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦支隊は、月曜日にマニラ港(フィリピン)を去った。
東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフは発表した。

「太平洋艦隊戦闘艦支隊は、マニラ港への訪問を完了しました。
4月20日から24日まで続いた訪問の枠組みにおいて、太平洋艦隊船員はフィリピン海軍司令部及びフィリピンのロシア大使館の代表と会合しました。
フィリピン大統領ロドリゴ・ロア・ドゥテルテ閣下は、巡洋艦ワリャーグを訪問しました」
マトヴェーエフ
は伝えた。

太平洋艦隊将兵は同港の観光名所を見物し、フィリピンの同僚とサッカー及びバレーボールの親善試合を開催した。
太平洋艦隊の歌と踊りのアンサンブル太平洋艦隊司令部オーケストラは、フィリピン海軍将兵の為、更にはマニラの住民とゲストの為のコンサートへ出演した。

戦闘艦は、2017年4月1日から世界の大洋海域で遠距離航海任務を遂行している。
航海はロシア連邦軍の国際軍事協力計画に沿って実施され、2ヶ月以上に渡って続く
艦の遠洋航海中に釜山港(大韓民国)への寄港が行なわれた。
航海の主な目的は、アジア太平洋地域における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、アジア太平洋地域諸国との海軍協力の更なる発展にある。



ロシア太平洋艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年2月28日就役)は、2015年11月2日にウラジオストクを出航してインドへ向かい、インド海軍との合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』(2015年12月)]

2015年12月29日には「ナヒーモフ勲章」を授与されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与される]

2016年1月初頭には地中海東部へ入り、シリア沖へ展開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]

2016年6月には極東へ戻り、オホーツク海の演習へ参加した後、7月18日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは長期航海を終えてウラジオストクへ帰港した]

その後はウラジオストクで整備が行なわれていたようであり、2017年2月7日に戦闘訓練の為、出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは海上戦闘訓練の為に出航した]

2月9日に対空戦闘訓練を行ないました。
この時、東方軍管区(おそらくは沿海地方第22戦闘機航空連隊)所属の戦闘機Su-35Sが仮想敵役を務めました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは戦闘機Su-35と対空戦闘訓練を行なった]

2月13日にはピョートル大帝湾で対地、対艦、対空砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

その後、「ワリャーグ」は一旦ウラジオストクへ帰港したようですが、3月6日に太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ提督や太平洋艦隊司令部要員を乗せて再び訓練のために出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは太平洋艦隊司令官の座乗の下に海上での訓練を行なう]

2017年3月18日には戦隊水雷艇(駆逐艦)「ブイストルイ」と一緒に出航し、日本海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で対潜戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練にはソヴィエツカヤ・ガヴァニ近郊のカーメニ・ルチェイ基地に駐留する海軍航空隊対潜哨戒機Tu-142M3も参加し、更に、太平洋艦隊所属のプロジェクト877潜水艦(キロ級)が「敵役」を務めました。

3月28日にも「ワリャーグ」「ブイストルイ」は一緒に出航し、今度は各種防空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で防空戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練には太平洋艦隊海軍航空隊所属の迎撃戦闘機MiG-31対潜ヘリコプターKa-27PLも「空中標的」として参加しました。


そして2017年4月1日午前、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、アジア太平洋地域への遠洋航海へ向かう為、ウラジオストクを抜錨しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]

「ワリャーグ」には中型海洋給油船「ペチェンガ」が随伴しています。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年1月10日就役)は、昨年(2016年)9月に南シナ海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

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太平洋艦隊艦船支隊は4月2日に津軽海峡を通過して太平洋へ出ました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは津軽海峡を通過して太平洋へ出た]

4月6日には大隅海峡を通過して東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは大隅海峡を通過して東シナ海へ入った]

4月11日、大韓民国釜山(プサン)港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を訪れた]

4月12日には太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将韓国を訪問し、韓国海軍の高官と会談を行ないました。
4月13日には韓国海軍代表団と共に「ワリャーグ」を視察しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月13日13時11分配信
【ロシア太平洋艦隊司令官は朝鮮共和国(大韓民国)海軍コマンド司令官と会談した】

太平洋艦隊艦船支隊は、4月14日に釜山(プサン)港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を去った]

4月20日、太平洋艦隊艦船支隊は、フィリピンマニラ港を訪れました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはフィリピンのマニラ港を訪れた]
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4月21日には「ワリャーグ」艦長と将校団がフィリピン海軍司令部を表敬訪問しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ艦長はフィリピン海軍司令官を表敬訪問した]

同日、フィリピン大統領ロドリゴ・ロア・ドゥテルテ氏が「ワリャーグ」を視察しました。
[フィリピン大統領ドゥテルテはロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグを視察した]

4月22日にはマニラ市内で太平洋艦隊アンサンブル艦隊司令部オーケストラのコンサートが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のアンサンブルはマニラでコンサートを行なった]


そして4月24日、太平洋艦隊艦船支隊マニラ港を出航しました。

今後の予定については触れられていませんが、今回の遠洋航海で太平洋艦隊艦船支隊は7ヵ国の港への訪問を計画しており、既に2ヶ国(大韓民国フィリピン)への訪問を終えているので、あと5ヶ国を訪問する事になります。

ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは艦載ヘリコプターの着艦訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月23日10時12分配信
【太平洋艦隊のヘリコプター飛行士は大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」の甲板への着艦へ取り組んだ】

太平洋艦隊の海洋射爆場での練習-訓練飛行の実施中、艦載ヘリコプター飛行士は、日中の様々な時間に、移動中及び投錨停泊中の艦の甲板へ25回のの着艦を行なった。

戦闘訓練活動の枠組みにおいて、ヘリコプター飛行士は、経験豊富なインストラクターの指導下で飛行技量の回復の課題へ取り組み、乗員の1人は、航空艦の甲板への初めての着艦を行なった。

艦の乗組員と飛行士との間の連携への取り組みは、船員と飛行士の専門的な訓練要素の1つである。
艦への着艦は、海軍航空隊の飛行士の訓練で最も困難な種類である。
最初に飛行士は、飛行場と、更に飛行ルート上での飛行へ取り組み、その後でのみ艦への着艦が許される。

ヘリコプター乗員の訓練プログラムでは、夜間の飛行へ特に注意が払われた。
ヘリコプター乗員は、計器使用下で着艦へのアプローチを行ない、海上を飛行し、空中から艦をカバーした。



ロシア太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(548、1991年12月15日就役)は、2016年8月中旬にウラジオストクを出航し、12月22日に帰港しています。
この間、9月には北極圏北方艦隊との合同演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは北極圏遠征から戻ってきた]


4月13日、「アドミラル・パンテレーエフ」は、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」と共に出航し、対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で対空戦闘訓練を行なった]

そして4月22日~23日には、沿海地方ニコラエフカ基地艦載ヘリコプターKa-27が、出航した「アドミラル・パンテレーエフ」で発着艦訓練を行ないました。
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4月11日~12日には、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」で同様の訓練が行われています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは日本海でヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

ロシア海軍太平洋艦隊のアンサンブルはマニラでコンサートを行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月22日7時17分配信
【太平洋艦隊のアーチストはフィリピン船員の前で公演を行なった】

艦隊のアーチストは、フィリピン海軍将兵の為のコンサートプログラムへ出演した。
プログラムには、著名なロシアの楽曲、歌、舞踏の出し物が含まれていた。

ロシア艦の更なる訪問プログラムでは、バレーボール、サッカー、綱引きのスポーツ競技が提供される。
マニラ市の住民とゲストの巡洋艦「ワリャーグ」への訪問が計画されている。
ロシア船員の為に、フィリピン首都の歴史的、文化的な観光名所を訪れるバス旅行が企画される。

太平洋艦隊艦船のマニラ港への寄港は4月24日まで続き、その後、艦船は遠海航海任務の遂行を継続する。

戦闘艦は、2017年4月1日から世界の大洋海域で遠距離航海任務を遂行している。
航海はロシア連邦軍の国際軍事協力計画に沿って実施され、2ヶ月以上に渡って続く
艦の遠洋航海中に釜山港(大韓民国)への寄港が行なわれた。
航海の主な目的は、アジア太平洋地域における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、アジア太平洋地域諸国との海軍協力の更なる発展にある。



ロシア太平洋艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年2月28日就役)は、2015年11月2日にウラジオストクを出航してインドへ向かい、インド海軍との合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』(2015年12月)]

2015年12月29日には「ナヒーモフ勲章」を授与されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与される]

2016年1月初頭には地中海東部へ入り、シリア沖へ展開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]

2016年6月には極東へ戻り、オホーツク海の演習へ参加した後、7月18日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは長期航海を終えてウラジオストクへ帰港した]

その後はウラジオストクで整備が行なわれていたようであり、2017年2月7日に戦闘訓練の為、出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは海上戦闘訓練の為に出航した]

2月9日に対空戦闘訓練を行ないました。
この時、東方軍管区(おそらくは沿海地方第22戦闘機航空連隊)所属の戦闘機Su-35Sが仮想敵役を務めました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは戦闘機Su-35と対空戦闘訓練を行なった]

2月13日にはピョートル大帝湾で対地、対艦、対空砲撃訓練を実施しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

その後、「ワリャーグ」は一旦ウラジオストクへ帰港したようですが、3月6日に太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ提督や太平洋艦隊司令部要員を乗せて再び訓練のために出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは太平洋艦隊司令官の座乗の下に海上での訓練を行なう]

2017年3月18日には戦隊水雷艇(駆逐艦)「ブイストルイ」と一緒に出航し、日本海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で対潜戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練にはソヴィエツカヤ・ガヴァニ近郊のカーメニ・ルチェイ基地に駐留する海軍航空隊対潜哨戒機Tu-142M3も参加し、更に、太平洋艦隊所属のプロジェクト877潜水艦(キロ級)が「敵役」を務めました。

3月28日にも「ワリャーグ」「ブイストルイ」は一緒に出航し、今度は各種防空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で防空戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練には太平洋艦隊海軍航空隊所属の迎撃戦闘機MiG-31対潜ヘリコプターKa-27PLも「空中標的」として参加しました。


そして2017年4月1日午前、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、アジア太平洋地域への遠洋航海へ向かう為、ウラジオストクを抜錨しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]

「ワリャーグ」には中型海洋給油船「ペチェンガ」が随伴しています。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年1月10日就役)は、昨年(2016年)9月に南シナ海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

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太平洋艦隊艦船支隊は4月2日に津軽海峡を通過して太平洋へ出ました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは津軽海峡を通過して太平洋へ出た]

4月6日には大隅海峡を通過して東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは大隅海峡を通過して東シナ海へ入った]

4月11日、大韓民国釜山(プサン)港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を訪れた]

4月12日には太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将韓国を訪問し、韓国海軍の高官と会談を行ないました。
4月13日には韓国海軍代表団と共に「ワリャーグ」を視察しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月13日13時11分配信
【ロシア太平洋艦隊司令官は朝鮮共和国(大韓民国)海軍コマンド司令官と会談した】

太平洋艦隊艦船支隊は、4月14日に釜山(プサン)港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を去った]

4月20日、太平洋艦隊艦船支隊は、フィリピンマニラ港を訪れました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはフィリピンのマニラ港を訪れた]
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4月21日には「ワリャーグ」艦長と将校団がフィリピン海軍司令部を表敬訪問しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ艦長はフィリピン海軍司令官を表敬訪問した]

同日、フィリピン大統領ロドリゴ・ロア・ドゥテルテ氏が「ワリャーグ」を視察しました。
[フィリピン大統領ドゥテルテはロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグを視察した]

そして4月22日にはマニラ市内で太平洋艦隊アンサンブル艦隊司令部オーケストラのコンサートが行なわれました。

ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな打撃巡航ミサイル(カリブル、オーニクス、ツィルコン)を装備する

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『タス通信』より
2017年4月22日9時15分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」の修理は(2017年)9月から開始され、費用は400億ルーブルになる】
モスクワ、4月22日/タス通信

航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化修理は、(2017年)9月にムルマンスク近郊の工場で始まり、作業費用は約400億ルーブルになる。
『タス通信』は、防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「9月に『ズヴェズドーチカ』は、アドミラル・クズネツォフの近代化修理の第2段階の契約へ海軍と署名します。
取引価格は既に合意されており、それは約400億ルーブルです。
作業は、同じ月にムルマンスク近郊のロスリャコヴォの第35艦船修理工場で開始されます」

対談者は話した。

航空母艦の近代化は、情報提供者によると、2020年第4クオーター(10-12月)の完了が計画されている。
「作業は丸3年と、更に2~3ヶ月に渡って続きます」
彼は説明した。

[航空母艦で何が行なわれるのか]
情報提供者によると、艦は、主動力装置を含む全ての電気機械部分を修復する~幾つかの使い古されたボイラーは交換される。
離着艦複合体は近代化される。

「修理と近代化の際に航空巡洋艦は、そのミサイル複合体グラニートを、ミサイル複合体カリブル-NKに換装します」
対談者は話した。

対談者は、巡洋艦航空グループは、以前と同様に重戦闘機Su-33軽戦闘機MiG-29K/KUBが含まれた混成編制のままであると付け加えた。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

[「アドミラル・クズネツォフ」]
「アドミラル・クズネツォフ」
は、ロシア唯一の航空母艦である。
艦は1985年に進水し、1990年に竣工した。
その全長は305メートル、飛行甲板の幅は72メートル、満載排水量は59000トンである。

「クズネツォフ」は、艦首の甲板下に12基の有翼ミサイル「グラニート」傾斜式発射装置を装備している。
艦は、30機までの戦闘機MiG-29K/KUBSu-33、加えて打撃ヘリコプターKa-52K対潜ヘリコプターKa-27、そしてKa-29を搭載する。

昨年、航空母艦地中海への航海時にシリアでのロシア航空宇宙軍の作戦へ参加した。
2016年11月と12月に「クズネツォフ」の艦上飛行士は420回の戦闘飛行(この内の117回は夜間)を実行し、1000以上のテロリストの施設を破壊した。



『タス通信』より
2017年4月22日9時18分配信
【情報筋:「アドミラル・クズネツォフ」は修理の際にミサイル複合体「カリブル」を装備する】
モスクワ、4月22日/タス通信

航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は修理と近代化の後、「グラニート」に代わるミサイル複合体「カリブル-NK」を受け取る。
『タス通信』は、防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「修理と近代化の際に航空巡洋艦は、そのミサイル複合体グラニートを、ミサイル複合体カリブル-NKに換装します」
対談者は話した。

彼は、複合体「カリブル」汎用垂直発射装置3S-14は、超音速有翼ミサイル「オーニクス」極超音速有翼ミサイル「ツィルコン」の発射も一元化されていると付け加えた。

艦は近代化の際、主動力装置を含む全ての電気機械部分を修復する~幾つかの使い古されたボイラーは交換される。

「更に、戦闘機の離艦と着艦の為の安全提供を保証する離着艦複合体も近代化されます」
情報提供者は話した。

対談者は、巡洋艦航空グループは、以前と同様に重戦闘機Su-33軽戦闘機MiG-29K/KUBが含まれた混成編制のままであると付け加えた。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

[「アドミラル・クズネツォフ」]
「アドミラル・クズネツォフ」
は、ロシア唯一の航空母艦である。
艦は1985年に進水し、1990年に竣工した。
その全長は305メートル、飛行甲板の幅は72メートル、満載排水量は59000トンである。

「クズネツォフ」は、艦首の甲板下に12基の有翼ミサイル「グラニート」傾斜式発射装置を装備している。
艦は、30機までの戦闘機MiG-29K/KUBSu-33、加えて打撃ヘリコプターKa-52K対潜ヘリコプターKa-27、そしてKa-29を搭載する。

昨年、航空母艦地中海への航海時にシリアでのロシア航空宇宙軍の作戦へ参加した。
2016年11月と12月に「クズネツォフ」の艦上飛行士は420回の戦闘飛行(この内の117回は夜間)を実行し、1000以上のテロリストの施設を破壊した。



ロシア北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、2016年10月15日から2017年2月8日まで遠距離航海を行ない、地中海東部(シリア沖)まで遠征しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2016年11月15日には初めてシリアへの空爆作戦へ参加し、イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃しました。


以後、2017年1月初頭までシリア領内のテロ組織(『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』)への空爆作戦へ参加しました。

無論、「アドミラル・クズネツォフ」にとっては、1991年1月20日の就役以来初の実戦参加となりました。

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内テロ組織の施設1252を破壊しました。



[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]

シリア沖から戻ってきた「アドミラル・クズネツォフ」は、2017年に近代化改装を開始する予定です。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは2017年から近代化改装を開始する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年に始まる]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装を担当するのは、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』と、そのムルマンスク支所である『第35艦船修理工場』になるようです。
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]
[ロシア海軍唯一の空母(重航空巡洋艦)アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスクで始まり、後にセヴェロドヴィンスクへ移される]
[セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装を行なう用意がある]

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』
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『第35艦船修理工場』
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近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システムなどは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]


これまでのロシア側の報道を見る限り、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装には、改装費用が異なる幾つかのオプションが考慮されているようです。

改装費用650億ルーブル(2017年3月中旬初出、但し、新型機器の設計開発費用300億ルーブルも含む)
兵装(打撃有翼ミサイル複合体も含む)や電子機器の殆ど全てを交換し、寿命も20年延長。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により寿命を20年延長する]

改装費用200億ルーブル(2017年3月初頭初出)
対空兵装、電子機器などを新型に換装し、ボイラー4基を交換。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年7月までに始まる]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年5月末から始まるかもしれない]

改装費用数十億ルーブル(2016年5月下旬初出)
主に航空関係艤装に焦点を当てた必要最低限の改装。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年初頭から始まる]

「アドミラル・クズネツォフ」を設計した『ネフスキー計画設計局』は、既に同艦の近代化改装の設計案を完成させています。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の設計案は完成した]


そして今回、「ロシア防衛産業企業体の匿名の情報提供者」は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2017年9月に始まり、2020年末の完了を予定していると述べました。
近代化改装工事期間は、3年と2~3ヶ月に渡るとの事です。

近代化改装工事費用は約400億ルーブルとの事ですから、兵装や電子機器は殆どが交換される事になるようです。
蒸気タービン機関蒸気発生用ボイラーKVG-4も、幾つかが交換されるとの事です。
8基全てを交換するわけでは無さそうですが、おそらくは、以前の情報に有った4基程度でしょう。

更に、現用の有翼ミサイル複合体「グラニート」は、汎用垂直発射装置3S-14UKSKに換装されるとの事です。
(以前にもロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージン氏が有翼ミサイルの換装を仄めかしていましたが)

これにより、記事中で触れられている対地/対艦有翼ミサイル「カリブル」に加え、超音速対艦ミサイル「オーニクス」、そして現在開発中の極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を発射できるようになります。
[ロシア海軍の超音速対艦ミサイル"オーニクス"は近代化される]
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

同じく有翼ミサイル複合体「グラニート」を装備している重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」も、近代化改装により「グラニート」発射機汎用垂直発射装置3S-14UKSKに換装するので、「アドミラル・クズネツォフ」も同様という事でしょう。
[近代化改装中のロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2017年に大型機器の設置を開始する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装には、上記のムルマンスク『第35艦船修理工場』の他に、ロスリャコヴォ『第82艦船修理工場』も関わる事になるようです。
(今回の記事では、この両社が混同されている)
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両社とも、これまでに「アドミラル・クズネツォフ」のメンテナンスやオーバーホールを手掛けており、同艦を良く知り尽くしているので、近代化改装も此処で行なわれる事になるようです。


なお、今回の記事では、「アドミラル・クズネツォフ」「近代化修理の第2段階」と記されていますが、「第1段階」は、同艦がシリア沖へ出発する前の2016年前半に『第35艦船修理工場』で行なわれたオーバーホール及び部分的な近代化改装を指しています。
[セヴェロドヴィンスク(とムルマンスク)の艦船修理工場は、ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフをシリア軍事作戦へ参加させる為の準備を行なった]

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはカーボベルデを去った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年4月21日15時52分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」はカーボベルデを去った】

北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、カーボベルデ共和国首都プライア港への業務寄港を完了し、大西洋へ入った。

ロシア軍事船員は、救助曳船「アルタイ」中型海洋給油船「ドゥブナ」と共に遠距離航海任務の遂行を継続する。

カーボベルデへの業務寄港は4月18日から21日まで続いた。
2日間に渡り、大型対潜艦「セヴェロモルスク」艦上をロシア外交団と共和国の軍事-政治指導部の代表が訪れた。
更に、プライア市の住民及びゲストの為の上甲板での見学旅行が行なわれた。

次に、軍事船員は同国の観光名所を見物し、共和国首都の歴史的な場所と、現代の市街から20km離れた「旧市街」を訪れた。
更に、北方艦隊将兵は自然保護区域キンタ・ダ・モンタナを見学した。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の寄港は、遠距離航海中のアフリカ諸国への第8の訪問となった。
アフリカ東海岸北方艦隊将兵は、ヴィクトリア港(セーシェル諸島)、ダルエスサラーム港(タンザニア)、ペンバ港泊地(モザンビーク)、その南方のケープタウン南アフリカ共和国の3つの首都の内の1つ~を訪問した。

ロシア船員大西洋海域の航海中にウォルビスベイ(ナミビア)、ルアンダ(アンゴラ)、マラボ(赤道ギニア)への寄港が行なわれた。

以前、北方艦隊艦船はアラビア半島サラーラ港アジア大陸パキスタンカラチを訪問した。

北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」支援船の航海は、2016年10月15日に始まった。
3ヶ月の間に乗組員は、地中海エリアで重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」率いる航空艦グループの一員として任務を遂行した。

(2017年)1月中旬、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、救助曳船「アルタイ」、中型海洋給油船「ドゥブナ」と支隊を構成して遠距離航海任務の遂行に着手した。
ロシア船員スエズ運河を通過して紅海へ、そしてインド洋への移動を行なった。

2月9日から15日まで、アラビア海エリア及び沿岸のパキスタン海軍基地で実施された国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加した。



[大型対潜艦「セヴェロモルスク」インド洋遠征(2016年10月-)]

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北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」(1988年1月24日就役)は、2016年春から夏に掛けてムルマンスク第35艦船修理工場のドックへ入渠し、オーバーホールとソナーのアップグレードが行なわれました。
[ロシア海軍は対潜艦のソナーのオーバーホールを実施する]

2016年10月15日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空打撃艦グループの一員としてセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

航空打撃艦グループは、2016年10月21日にラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月25日にジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。

11月9日、地中海東部において大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、接近するネーデルラント海軍潜水艦(ワルラス級)を発見しました。
[地中海東部のロシア海軍空母部隊の大型対潜艦は接近するオランダの潜水艦を発見した]

航空打撃艦グループは11月12日までにシリア沖へ到着しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを中核とするロシア海軍空母機動部隊はシリア沖へ到着した]

11月15日、「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機(艦上戦闘機Su-33)は、初めてシリアへの空爆作戦へ参加しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]

航空打撃艦グループは、2017年の新年を地中海で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の空母アドミラル・クズネツォフは地中海で新年(2017年)を迎える]

シリアでは、ロシアトルコ主導による停戦が成立し(2016年12月30日から発効)、国連安全保障理事会も、これを支持しています。

これを受け、航空打撃艦グループは、2017年1月6日以降にシリア沖を離れる事になりました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフはシリア沖を去る]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊は1252のシリアのテロリスト施設を破壊した]

しかし、「セヴェロモルスク」給油船「ドゥブナ」、救助曳船「アルタイ」は帰路には就かず、航空打撃艦グループと別れ、その後も地中海東部へ留まっていました。

「セヴェロモルスク」は2017年1月27日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

その後、オマーンサラーラ港へ寄港し、2017年2月7日に出航しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアラビア海の国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加する]

2月9日にパキスタンカラチ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタンを訪れた]

北方艦隊艦船支隊は、2月10日から14日にパキスタン沖で実施される国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊が参加する国際海軍演習『AMAN-2017』はパキスタンで始まった]

北方艦隊艦船支隊(指揮官:スタニスラフ・ヴァリク1等海佐)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」


【演習『AMAN-2017』公式サイト】

2月13日と14日には海上での実地演習(アクティブフェーズ)が実施されました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊が参加する国際海軍演習『AMAN-2017』の海上での実地段階が始まった]

北方艦隊艦船支隊は演習終了後にパキスタンを去り、インド洋を南下しました。

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その後、北方艦隊支隊赤道を越え、古くからの船乗りの伝統行事である「赤道祭」が開催されました。
「セヴェロモルスク」にとっては、就役以来初めての「赤道祭」となりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はインド洋で赤道祭を準備する]

赤道を越えた北方艦隊艦船支隊は、2月28日にセーシェル諸島へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは赤道を越えてセーシェル諸島を訪れた]
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3月1日、北方艦隊艦船支隊の3隻はセーシェル諸島の首都ヴィクトリア港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はセーシェル諸島のヴィクトリア港へ入港した]
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北方艦隊艦船支隊は、3月4日にヴィクトリア港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はセーシェル諸島を去った]

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北方艦隊艦船支隊は西へ向かい、タンザニアダルエスサラーム港を訪れ、3月10日夕方に出航しました。

北方艦隊艦船支隊タンザニアを去った後、3月18日に隣国のモザンビークペンバ(ポルト・アメリア)を訪れました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はモザンビークを訪問した]

その後、北方艦隊艦船支隊アフリカ大陸を南下し、喜望峰沖を西へ進み、3月20日に南アフリカ共和国へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は南アフリカ共和国を訪問した]

南アフリカ共和国訪問を終えた北方艦隊艦船支隊アフリカ大陸大西洋側を北上し、3月25日にナミビアウォルビス・ベイを訪れました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はナミビアを訪れた]

ナミビアを出た後、4月1日から3日までアンゴラルアンダ港を訪問しました
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はアンゴラのルアンダを訪れた]

4月7日には赤道ギニアマラボ港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は赤道ギニアのマラボを訪れた]
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4月18日にはアフリカ大陸の西方の島国・カーボベルデプライア港へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはカーボベルデを訪れた]

そして4月21日にプライア港を出航しました。

今後は大西洋を北上するようです。


ロシアは2016年11月にカーボベルデと艦船寄港簡略化協定を締結しています。
[ロシア海軍艦船のカーボベルデへの寄港手続きは簡略化される]

2009年8月には、大西洋上でハイジャックされて行方不明となった貨物船「アークティック・シー」ロシア海軍警備艦「ラードヌイ」カーボベルデ沖で発見し、ハイジャック犯を拘束して同船を解放しました。
[ロシア海軍は、貨物船捜索の為、カーボベルデへ向かう]
[ロシア海軍フリゲート、貨物船「アークティック・シー」ハイジャック犯を拘束]

フィリピン大統領ドゥテルテはロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグを視察した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月21日12時20分配信
【マニラ港への太平洋艦隊艦船支隊の寄港中にフィリピン大統領が巡洋艦「ワリャーグ」を訪れた】

太平洋艦隊戦闘艦支隊マニラ港(フィリピン)訪問の枠組みにおいて、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」で同国大統領ロドリゴ・ロア・ドゥテルテの歓迎式典が開催された。

フィリピン大統領は太平洋艦隊旗艦を訪れた。
同艦の艦長アレクセイ・ウリヤネンコ親衛2等海佐は、高位の賓客へ巡洋艦「ワリャーグ」の歴史、旗艦の基本的な特性、兵装、戦闘能力、そして太平洋艦隊船員の生活について話した。
更に、ロドリゴ・ドゥテルテは艦内博物館を訪れ、名誉ある訪問客のリストへ記録された。

会合中にフィリピン大統領「ワリャーグ」船員は一緒に写真撮影を行なった。

ロシア艦のマニラ港への寄港は4月24日まで続き、その後、乗組員は、ロシア軍の国際軍事協力計画に沿って実施され、2ヶ月以上に渡って続く遠海航海任務の遂行を継続する。
艦の遠洋航海中に釜山港(大韓民国)への寄港が行なわれた。

航海の主な目的は、アジア太平洋地域における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、アジア太平洋地域諸国との海軍協力の更なる発展にある。



ロシア太平洋艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年2月28日就役)は、2015年11月2日にウラジオストクを出航してインドへ向かい、インド海軍との合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』(2015年12月)]

2015年12月29日には「ナヒーモフ勲章」を授与されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与される]

2016年1月初頭には地中海東部へ入り、シリア沖へ展開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]

2016年6月には極東へ戻り、オホーツク海の演習へ参加した後、7月18日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは長期航海を終えてウラジオストクへ帰港した]

その後はウラジオストクで整備が行なわれていたようであり、2017年2月7日に戦闘訓練の為、出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは海上戦闘訓練の為に出航した]

2月9日に対空戦闘訓練を行ないました。
この時、東方軍管区(おそらくは沿海地方第22戦闘機航空連隊)所属の戦闘機Su-35Sが仮想敵役を務めました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは戦闘機Su-35と対空戦闘訓練を行なった]

2月13日にはピョートル大帝湾で対地、対艦、対空砲撃訓練を実施しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

その後、「ワリャーグ」は一旦ウラジオストクへ帰港したようですが、3月6日に太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ提督や太平洋艦隊司令部要員を乗せて再び訓練のために出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは太平洋艦隊司令官の座乗の下に海上での訓練を行なう]

2017年3月18日には戦隊水雷艇(駆逐艦)「ブイストルイ」と一緒に出航し、日本海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で対潜戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練にはソヴィエツカヤ・ガヴァニ近郊のカーメニ・ルチェイ基地に駐留する海軍航空隊対潜哨戒機Tu-142M3も参加し、更に、太平洋艦隊所属のプロジェクト877潜水艦(キロ級)が「敵役」を務めました。

3月28日にも「ワリャーグ」「ブイストルイ」は一緒に出航し、今度は各種防空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で防空戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練には太平洋艦隊海軍航空隊所属の迎撃戦闘機MiG-31対潜ヘリコプターKa-27PLも「空中標的」として参加しました。


そして2017年4月1日午前、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、アジア太平洋地域への遠洋航海へ向かう為、ウラジオストクを抜錨しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]

「ワリャーグ」には中型海洋給油船「ペチェンガ」が随伴しています。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年1月10日就役)は、昨年(2016年)9月に南シナ海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

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太平洋艦隊艦船支隊は4月2日に津軽海峡を通過して太平洋へ出ました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは津軽海峡を通過して太平洋へ出た]

4月6日には大隅海峡を通過して東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは大隅海峡を通過して東シナ海へ入った]

4月11日、大韓民国釜山(プサン)港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を訪れた]

4月12日には太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将韓国を訪問し、韓国海軍の高官と会談を行ないました。
4月13日には韓国海軍代表団と共に「ワリャーグ」を視察しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月13日13時11分配信
【ロシア太平洋艦隊司令官は朝鮮共和国(大韓民国)海軍コマンド司令官と会談した】

太平洋艦隊艦船支隊は、4月14日に釜山(プサン)港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を去った]

4月20日、太平洋艦隊艦船支隊は、フィリピンマニラ港を訪れました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはフィリピンのマニラ港を訪れた]
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4月21日には「ワリャーグ」艦長と将校団がフィリピン海軍司令部を表敬訪問しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ艦長はフィリピン海軍司令官を表敬訪問した]

そして同日にはフィリピン大統領ロドリゴ・ロア・ドゥテルテ氏が「ワリャーグ」を視察しました。


ドゥテルテ大統領は、今年1月初頭にはマニラ港へ寄港した大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」を視察しています。
[フィリピン大統領ドゥテルテはロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツを視察した]

今年3月下旬、ドゥテルテ大統領は、ロシア海軍(と中国海軍)の艦船はフィリピン領海へ自由に入る事が出来ると表明しています。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年3月23日9時27分配信
【ドゥテルテ大統領はロシア海軍の艦船がフィリピン領海へ入る事を許可した】

ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2017年4月20日17時13分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」のヘリコプターKa-27PL乗員は地中海上空で訓練を実施した】

本日(4月20日)、遠方作戦ゾーンの海軍常設作戦連合部隊の一員として任務を遂行している黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」に駐留する艦上ヘリコプターKa-27PL(対潜)乗員は、地中海東部で一連の計画訓練を実施した。

特に、ヘリコプターフリゲート乗組員と協同で艦の甲板からの発着艦で取り組み、潜水艦の探知と追尾、更には水上で遭難した人の救助の訓練を実施した。

その目的は、ヘリコプターの飛行を保障する艦の航空複合体の全てのシステムの動作の信頼性の点検と、艦内班の訓練の実施にある。



ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)プロジェクト11356Rの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494)は、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所で2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水し、2016年3月11日に就役し、同年6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]

その後、2度に渡り地中海への航海を行ないました。
(2016年9月24日~10月7日2016年11月3日~12月19日)

2017年2月27日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」セヴァストーポリを出航し、地中海東部へ向かいました。

それから約1ヶ月後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は一旦黒海へ下がり、3月31日には黒海東岸ノヴォロシースクへ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖からノヴォロシースクへ戻ってきた]
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4月3日、トルコ海軍フリゲート「バルバロス」(F-244)コルベット「ブユックアダ」(F-512)ノヴォロシースク港を訪れ、「アドミラル・グリゴロヴィチ」はホストシップを務めました。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は4月5日にノヴォロシースクを出航し、トルコ海軍ロシア黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海で合同演習を行なった]

演習終了後は黒海の出口へ向かい、4月7日にボスポラス海峡を南下し、地中海へ出ました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは再びシリアへ向かった]

4月8日にはロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)へ加わりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部(シリア沖)に到着した]
つまり、地中海東部(シリア沖)へ到着しました。
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4月12日にはシリアタルトゥースへ入港し、同港のロシア海軍第720物資-技術サービス供給所で水と食料と燃料を補充しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはシリアのタルトゥースで物資を補充した]
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4月13日にタルトゥースを出航した後は地中海東部に滞在していますが、具体的に何をしているのかは公表されませんでした。

そして4月20日には地中海東部艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施しました。


「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、今年夏、つまり少なくとも6月までは地中海東部に留まるようです。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは2017年夏まで地中海東部(シリア沖)に滞在する]

ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2017年4月20日17時37分配信
【バルト艦隊艦船支隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了した】

コルベット「ボイキー」、「ソーブラジテルヌイ」、海洋曳船MB-123、給油船「コラ」で構成され、遠距離航海中のバルト艦隊艦船支隊は、パ・ド・カレー海峡ラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了した。

戦闘演習任務の遂行中に乗組員は北大西洋で燃料の在庫の補充を行ない、艦の計画点検を実施した。
この為に、給油船「コラ」曳船MB-123が関わった。

艦船支隊の遠距離後継計画の枠組みにおいて、合同機動演習を実施した。
乗組員は、仮想敵潜水艦の捜索と探知へ取り組んだ。
組織的な対潜防衛演習には、コルベットの艦上に駐留するヘリコプターKa-27PLが関与していた。

艦船支隊は4月7日にバルチースク港を去り、世界の大洋における海軍の定期的な存在の枠組みにおいて大西洋へ進路を取った。



プロジェクト20380コルベットの2番艦「ソーブラジテルヌイ」(531)は、2003年5月20日に起工され、2010年3月31日に進水、2011年10月14日に就役しました。
[ロシア海軍の新型コルベット「ソーブラジテルヌイ」]
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ソーブラジテルヌイ」]

2012年7月29日に親衛海軍旗を授与され、親衛艦となりました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2012年7月28日
【海軍記念日にコルベット「ソーブラジテルヌイ」は親衛艦となる】

プロジェクト20380コルベットの3番艦「ボイキー」(532)は2005年5月27日に起工され、2011年4月15日に進水し、2013年5月16日に就役しました。
[コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した]


「ソーブラジテルヌイ」「ボイキー」は、昨年(2016年)10月も北大西洋へ進出しています。
(10月初頭にバルチースクを出航し、10月22日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北大西洋から戻ってきた]


2017年4月7日、2隻のコルベットは、支援船2隻と共に北大西洋への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベット2隻は北大西洋へ向かった]

[バルト艦隊艦船支隊]
親衛コルベット「ソーブラジテルヌイ」
コルベット「ボイキー」
救助曳船SB-123
中型海洋給油船「コラ」


今回は曳船給油船も連れているので、長期の航海になるようです。

4月10日には対潜戦闘訓練と、乗艦している海軍歩兵部隊の対テロ戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は対潜戦闘訓練を行なった]

4月14日までにカテガット海峡スカゲラク海峡を通過し、北海へ出ました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はカテガット海峡とスカゲラク海峡を通過して北海へ出た]

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北海へ入った後、バルト艦隊艦船支隊は、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かった]

そして4月20日までにラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。

ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ艦長はフィリピン海軍司令官を表敬訪問した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月21日8時33分配信
【太平洋艦隊の巡洋艦「ワリャーグ」艦長はフィリピン海軍司令官と会談した】

太平洋艦隊戦闘艦支隊マニラ港(フィリピン)訪問の枠組みにおいて、巡洋艦「ワリャーグ」艦長アレクセイ・ウリヤネンコ親衛2等海佐とロシア将校団は、フィリピン海軍司令官ロナルド・J・メルカドを表敬訪問した。
会談は、暖かく友好的な雰囲気の中で行なわれた。
伝統の下で、双方は両国海軍の象徴となる記念品を交換し、一緒に写真を撮った。

外国港への滞在の初日、巡洋艦「ワリャーグ」フィリピンロシア大使イーゴリ・ホワエフが訪れた。
また、太平洋艦隊船員とフィリピン海軍司令部の代表、ロシア大使は、フィリピンの国民的英雄ホセ・リサールの記念碑への献花式典に参加した。
フィリピン海軍将兵の為に、巡洋艦「ワリャーグ」の見学旅行が企画された。

太平洋艦隊艦船のマニラ港への寄港は4月24日まで続き、その後、彼らは遠距離海洋航海任務の遂行を継続する。

戦闘艦は、4月1日から世界の大洋海域で遠距離航海任務を遂行している。
航海は、ロシア連邦軍の国際軍事協力計画に沿って実施され、2ヶ月以上に渡って続く。
艦の遠洋航海中に釜山港(大韓民国)への寄港が行なわれた。
航海の主な目的は、アジア太平洋地域における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、アジア太平洋地域諸国との海軍協力の更なる発展にある。



ロシア太平洋艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年2月28日就役)は、2015年11月2日にウラジオストクを出航してインドへ向かい、インド海軍との合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』(2015年12月)]

2015年12月29日には「ナヒーモフ勲章」を授与されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与される]

2016年1月初頭には地中海東部へ入り、シリア沖へ展開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]

2016年6月には極東へ戻り、オホーツク海の演習へ参加した後、7月18日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは長期航海を終えてウラジオストクへ帰港した]

その後はウラジオストクで整備が行なわれていたようであり、2017年2月7日に戦闘訓練の為、出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは海上戦闘訓練の為に出航した]

2月9日に対空戦闘訓練を行ないました。
この時、東方軍管区(おそらくは沿海地方第22戦闘機航空連隊)所属の戦闘機Su-35Sが仮想敵役を務めました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは戦闘機Su-35と対空戦闘訓練を行なった]

2月13日にはピョートル大帝湾で対地、対艦、対空砲撃訓練を実施しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

その後、「ワリャーグ」は一旦ウラジオストクへ帰港したようですが、3月6日に太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ提督や太平洋艦隊司令部要員を乗せて再び訓練のために出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは太平洋艦隊司令官の座乗の下に海上での訓練を行なう]

2017年3月18日には戦隊水雷艇(駆逐艦)「ブイストルイ」と一緒に出航し、日本海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で対潜戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練にはソヴィエツカヤ・ガヴァニ近郊のカーメニ・ルチェイ基地に駐留する海軍航空隊対潜哨戒機Tu-142M3も参加し、更に、太平洋艦隊所属のプロジェクト877潜水艦(キロ級)が「敵役」を務めました。

3月28日にも「ワリャーグ」「ブイストルイ」は一緒に出航し、今度は各種防空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で防空戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練には太平洋艦隊海軍航空隊所属の迎撃戦闘機MiG-31対潜ヘリコプターKa-27PLも「空中標的」として参加しました。


そして2017年4月1日午前、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、アジア太平洋地域への遠洋航海へ向かう為、ウラジオストクを抜錨しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]

「ワリャーグ」には中型海洋給油船「ペチェンガ」が随伴しています。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年1月10日就役)は、昨年(2016年)9月に南シナ海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

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太平洋艦隊艦船支隊は4月2日に津軽海峡を通過して太平洋へ出ました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは津軽海峡を通過して太平洋へ出た]

4月6日には大隅海峡を通過して東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは大隅海峡を通過して東シナ海へ入った]

4月11日、大韓民国釜山(プサン)港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を訪れた]

4月12日には太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将韓国を訪問し、韓国海軍の高官と会談を行ないました。
4月13日には韓国海軍代表団と共に「ワリャーグ」を視察しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月13日13時11分配信
【ロシア太平洋艦隊司令官は朝鮮共和国(大韓民国)海軍コマンド司令官と会談した】

太平洋艦隊艦船支隊は、4月14日に釜山(プサン)港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を去った]

4月20日、太平洋艦隊艦船支隊は、フィリピンマニラ港を訪れました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはフィリピンのマニラ港を訪れた]
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翌4月21日には「ワリャーグ」艦長と将校団がフィリピン海軍司令部を表敬訪問しました。

ロシア海軍の為の新型掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフはサンクトペテルブルクで起工された


『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年4月20日11時31分配信
【サンクトペテルブルクで第4のプロジェクト「アレクサンドリト」掃海艦が起工された】

4月20日・木曜日、サンクトペテルブルクの『中部ネヴァ川造船工場』で、プロジェクト12700対機雷防衛艦の第3の生産艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」の起工式典が開催された。

イベントには、『中部ネヴァ川造船工場』総取締役ウラジーミル・セレドホ、株式会社『海洋工学中央設計局アルマーズ』総取締役アレクサンドル・シリャフテンコ、海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ、『統合造船業営団』総裁最高顧問ヴィクトール・チルコフ、サンクトペテルブルク知事ゲオルギー・ポルタフチェンコが出席した。

「これは、正に重要な出来事です。
今日、第4のシリーズ艦が起工され、我々は、このクラスの艦の本格的なシリーズ建造を展開しております」
ウラジーミル・トリャピチニコフ
は強調した。

「アルマーズの私の同僚は、この艦の改善と近代化を進めております。
それは既に単なる掃海艦では無く、対機雷防衛艦と言えます」
アレクサンドル・シリャフテンコ
は指摘し、「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は最初の3隻の同プロジェクト掃海艦とは異なっていると付け加えた。

「ウラジーミル・イェメリヤノフ」の為の船体外板は、同社で2017年2月に形成された。
起工後の艦には、強化船体の横断面と縦断面、上部構造物、隔壁、甲板の組み立て作業が待ち受けている。

複合材料掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、新世代対機雷防衛艦として海洋工学中央設計局『アルマーズ』が設計した。

艦は水中音響ステーション(ソナー)を装備し、艦自体には遠隔操作水中装置自動化水中装置が配置されているが、掃海艦は、伝統的な掃海兵装を使用できる。
更に、艦は無人艇が設置されている。

同プロジェクト掃海艦のトップ「アレクサンドル・オブホフ」は、(2016年12月9日に海軍へ引き渡された。
最初の生産艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、当初の計画よりも1年後の2017年秋に進水する。
第2の生産艦「イワン・アントノフ」は2017年1月25日に起工された。
同社は、2020年に最初のシリーズの建造の完了を計画している。

また、国防省は、同プロジェクト対機雷艦の第2シリーズの3隻の建造を契約している。
海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフによると、合計で海軍は40隻以上の掃海艦「アレクサンドリト」の受領を見込んでいる。



[プロジェクト12700掃海艦]
ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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プロジェクト12700の1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日にサンクトペテルブルク「中部ネヴァ川造船工場」で起工され、2014年6月27日に進水し、2016年12月9日に就役しました。
[新世代掃海艦プロジェクト12700の1番艦アレクサンドル・オブホフはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

プロジェクト12700の2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工され、2016年5月下旬までにガラス繊維強化プラスチックの船体の形成は完了しました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフの船体が形成される]

その後、艦内へ各種機器を設置する為、船体周辺に足場が組まれましたが、2016年6月7日夜に火災が発生しました。
[ロシア海軍の為に建造中の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフで火災が発生した]
この為、「ゲオルギー・クルバトフ」の進水は2017年に延期されました。

プロジェクト12700の3番艦の船体形成作業は2016年6月27日に始まりました。
[ロシア海軍の為の第3のプロジェクト12700掃海艦の建造が始まった]

2017年1月25日、3番艦は「イワン・アントノフ」と命名され、起工式典が開催されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦イワン・アントノフはサンクトペテルブルクで起工された]


プロジェクト12700の4番艦の船体形成作業は2016年8月30日から始まりました。
[ロシア海軍の為の第4のプロジェクト12700掃海艦の建造が始まった]

そして2017年4月20日、「ウラジーミル・イェメリヤノフ」と命名された4番艦の起工式典が開催されました。
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4番艦は、1~3番艦の小改良型となるようです。

ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはフィリピンのマニラ港を訪れた


『タス通信』より
2017年4月20日9時16分配信
【太平洋艦隊の戦闘艦は訪問の為にフィリピンのマニラ港へ到着した】
ウラジオストク、4月20日/タス通信特派員ナターリヤ・ニクリーナ

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」海洋給油船「ペチェンガ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦支隊マニラ港(フィリピン)へ到着した。
船員はフィリピン海軍司令部の代表と会合し、観光名所を見物し、アーチストは滞在する艦で開催される同市の住民とゲストの為のコンサートへ出演する。
『タス通信』東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービス・情報供給部長ウラジーミル・マトヴェーエフ2等海佐より伝えられた。

「訪問の枠組みにおいて太平洋艦隊船員はフィリピン海軍司令部とフィリピンのロシア大使館の代表と会合します。
太平洋艦隊将兵は外国港の観光名所を見物し、フィリピンの同僚と一連の合同スポーツ親善試合を開催します。
また、艦上では、太平洋艦隊の歌と踊りのアンサンブルと太平洋艦隊司令部オーケストラのアーチストは、マニラ住民及びゲストの為のコンサートへ出演します」
マトヴェーエフ
は伝えた。

彼は、戦闘艦が4月1日から世界の大洋海域で遠距離航海任務を遂行している事を想い起した。
航海は、ロシア連邦軍の国際軍事協力計画に沿って実施され、2ヶ月以上に渡って続く。
その主な目的は、アジア太平洋地域における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、アジア太平洋地域諸国との海軍協力の更なる発展にある。

以前、航海の枠組みで艦は釜山港(大韓民国)へ寄港した。



ロシア太平洋艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年2月28日就役)は、2015年11月2日にウラジオストクを出航してインドへ向かい、インド海軍との合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』(2015年12月)]

2015年12月29日には「ナヒーモフ勲章」を授与されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与される]

2016年1月初頭には地中海東部へ入り、シリア沖へ展開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]

2016年6月には極東へ戻り、オホーツク海の演習へ参加した後、7月18日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは長期航海を終えてウラジオストクへ帰港した]

その後はウラジオストクで整備が行なわれていたようであり、2017年2月7日に戦闘訓練の為、出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは海上戦闘訓練の為に出航した]

2月9日に対空戦闘訓練を行ないました。
この時、東方軍管区(おそらくは沿海地方第22戦闘機航空連隊)所属の戦闘機Su-35Sが仮想敵役を務めました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは戦闘機Su-35と対空戦闘訓練を行なった]

2月13日にはピョートル大帝湾で対地、対艦、対空砲撃訓練を実施しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

その後、「ワリャーグ」は一旦ウラジオストクへ帰港したようですが、3月6日に太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ提督や太平洋艦隊司令部要員を乗せて再び訓練のために出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは太平洋艦隊司令官の座乗の下に海上での訓練を行なう]

2017年3月18日には戦隊水雷艇(駆逐艦)「ブイストルイ」と一緒に出航し、日本海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で対潜戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練にはソヴィエツカヤ・ガヴァニ近郊のカーメニ・ルチェイ基地に駐留する海軍航空隊対潜哨戒機Tu-142M3も参加し、更に、太平洋艦隊所属のプロジェクト877潜水艦(キロ級)が「敵役」を務めました。

3月28日にも「ワリャーグ」「ブイストルイ」は一緒に出航し、今度は各種防空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で防空戦闘訓練を行なった]
戦闘訓練には太平洋艦隊海軍航空隊所属の迎撃戦闘機MiG-31対潜ヘリコプターKa-27PLも「空中標的」として参加しました。


そして2017年4月1日午前、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、アジア太平洋地域への遠洋航海へ向かう為、ウラジオストクを抜錨しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]

「ワリャーグ」には中型海洋給油船「ペチェンガ」が随伴しています。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」
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中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年1月10日就役)は、昨年(2016年)9月に南シナ海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

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太平洋艦隊艦船支隊は4月2日に津軽海峡を通過して太平洋へ出ました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは津軽海峡を通過して太平洋へ出た]

4月6日には大隅海峡を通過して東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは大隅海峡を通過して東シナ海へ入った]

4月11日、大韓民国釜山(プサン)港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を訪れた]

4月12日には太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将韓国を訪問し、韓国海軍の高官と会談を行ないました。
4月13日には韓国海軍代表団と共に「ワリャーグ」を視察しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年4月13日13時11分配信
【ロシア太平洋艦隊司令官は朝鮮共和国(大韓民国)海軍コマンド司令官と会談した】

太平洋艦隊艦船支隊は、4月14日に釜山(プサン)港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは韓国の釜山港を去った]

そして4月20日、太平洋艦隊艦船支隊は、フィリピンマニラ港を訪れました。
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マニラ港には今年1月初頭に大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」が寄港しており、フィリピン大統領ロドリゴ・ドゥテルテ氏が同艦を視察しています。
[フィリピン大統領ドゥテルテはロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツを視察した]


今年3月下旬、ドゥテルテ大統領は、ロシア海軍(と中国海軍)の艦船はフィリピン領海へ自由に入る事が出来ると表明しています。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年3月23日9時27分配信
【ドゥテルテ大統領はロシア海軍の艦船がフィリピン領海へ入る事を許可した】

ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンはサンクトペテルブルクで起工された


『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年4月19日13時31分配信
【『アドミラルティ造船所』は砕氷哨戒艦のトップ「イワン・パパ―ニン」を起工した】
サンクトペテルブルク、4月19日、インタファクス-AVN

株式会社『アドミラルティ造船所』は、水曜日にロシア海軍の為のプロジェクト23550「イワン・パパ―ニン」型多機能砕氷哨戒艦のトップを起工した。
『インタファクス』特派員は起工式典会場から報告した。

「造船所は、砕氷船の建造に関し、大いなる経験を有しております。
御注文の御品は、契約時期に沿って納入いたします」

式典中に株式会社『アドミラルティ造船所』総取締役代理アンドレイ・ブイストロフは指摘した。

ロシア連邦海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフは、艦は「ロシアの北極圏境界線を護る」事を強調した。
「我々は、この艦を必要としております。
それは特別なものであり、多機能です。
研究上の課題を解決します。
近い内に、我々は、もう1人の北極探検家の名前を付けた2番艦を起工、建造しなければなりません-ニコライ・ズーボフを」

彼は話した。

艦は、その意図である北極ゾーンでの任務を、単独で、そして戦闘艦グループ(支隊)の一員として効果的に遂行でき、更には、北極圏の連絡線の機能の護衛を行なう。

2隻の同プロジェクト艦シリーズの建造契約は2016年4月に署名された。
トップ艦は2020年以降にロシア連邦海軍への引き渡しが計画されている。

多機能砕氷哨戒艦プロジェクト23550型は、『アルマーズ』設計局により設計されている。
それは約8500トンの排水量を有しており、全長は約110メートル、幅は約20メートル、吃水は約6メートル、速力は約16ノット。
艦は、厚さ1.5メートルまでの結氷を突破できる。

艦の自立航海期間は約60日間である。
兵装はAK-176MA砲である。
船は、ヘリコプター及び無人機が駐留する為のヘリコプター発着場ヘリコプター格納庫を備えており、2隻の高速戦闘艇「ラプトル」が配置される。

株式会社『アドミラルティ造船所』は、潜水艦水上油槽船隊の建造を専門としている。
同社は『統合造船業営団』へ加わっている。



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ロシア海軍は、北極圏向けとして2隻のプロジェクト23550砕氷哨戒艦の建造を計画しています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦建造の為のプレートカットは2016年秋に始まる]

プロジェクト23550砕氷哨戒艦は、砕氷船、哨戒艦、曳船などの機能を併せ持った多機能水上艦であり、満載排水量は8500トンと、かつてのプロジェクト956駆逐艦(ソブレメンヌイ級)プロジェクト1155大型対潜艦(ウダロイ級)に匹敵します。
(ただ、全長は9561155よりも短く、幅は広いので、かなりファットな艦になりますが)

プロジェクト23550砕氷哨戒艦2隻の建造契約は、2016年5月にサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』ロシア国防省(ロシア海軍)との間で締結されました。
[ロシア海軍の為の砕氷哨戒艦プロジェクト23550の建造契約が締結された]

プロジェクト23550AK-176MA 76mm単装砲を装備します。
[ロシア海軍の為の新たな76mm砲AK-176MAの試験は完了した]

プロジェクト23550は軽武装の艦ですが、ヘリコプター無人機を搭載し、更には高速哨戒艇プロジェクト03160「ラプトル」を2隻搭載できます。
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「イワン・パパ―ニン」と命名されたプロジェクト23550の1番艦は、以前には2017年4月20日に起工されると言われておりましたが、その前日の4月19日に起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンは2017年4月20日に起工される]
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艦名の元となったイワン・ドミトリエヴィチ・パパ―ニン(1894年11月26日~1986年1月30日)は、ソヴィエト連邦時代の北極探検家です。
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1932年以降、北極圏の探検を何度も行ない(1956年まで)、1937年と1940年にソ連邦英雄勲章を授与され、1938年には地理学博士号を授与され、1943年にはソ連海軍少将(コントル-アドミラル)の階級を与えられました。

著書も有ります。
【パパーニンの北極漂流日記―氷盤上の生活】


今後に起工されるプロジェクト23550の2番艦は、「ニコライ・ズーボフ」と命名されます。

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なお、プロジェクト23550砕氷哨戒艦には、コンテナに偽装した有翼ミサイル発射機が装備されるなど一部で噂されていますが、これは、あくまでも輸出向けヴァージョンに装備可能なオプションの1つであり、ロシア海軍向けの艦へ装備するわけではありません。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはカーボベルデを訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年4月18日15時13分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」はカーボベルデ首都への業務寄港を行なった】

アナトーリー・コジュロフ1等海佐が艦長を務め、大西洋で遠距離航海任務を遂行している大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、アフリカ大陸の岬の西方沖335マイルの群島に位置するカーボベルデ共和国の首都プライア港へ到着した。

業務寄港中に大型対潜艦「セヴェロモルスク」の艦上をカーボベルデの軍事-政治指導部の代表、プライア市の住民とゲストが訪れる。

乗組員の為に、共和国首都の歴史的な場所へのバス旅行が計画されている。
北方艦隊将兵は現代の市街から20km離れた「旧市街」を訪れ、更にはタラファル市自然保護区域キンタ・ダ・モンタナを訪問する。

北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」支援船の航海は、2016年10月15日に始まった。
3ヶ月の間に乗組員は、地中海エリアで重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」率いる航空艦グループの一員として任務を遂行した。

(2017年)1月中旬、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、救助曳船「アルタイ」、中型海洋給油船「ドゥブナ」と支隊を構成して遠距離航海任務の遂行に着手した。
ロシア船員スエズ運河を通過して紅海へ、そしてインド洋への移動を行なった。

2月9日から15日まで、アラビア海エリア及び沿岸のパキスタン海軍基地で実施された国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加した。

アフリカ周囲への遠距離航海中に、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、サラーラ港(オマーン)、カラチ港(パキスタン)、ヴィクトリア港(セーシェル)、ダルエスサラーム港(タンザニア)、ペンバ港(モザンビーク)、更にはケープタウン港(南アフリカ共和国)、ルアンダ港(アンゴラ)、マラボ(赤道ギニア)を訪問した。



[大型対潜艦「セヴェロモルスク」インド洋遠征(2016年10月-)]

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北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」(1988年1月24日就役)は、2016年春から夏に掛けてムルマンスク第35艦船修理工場のドックへ入渠し、オーバーホールとソナーのアップグレードが行なわれました。
[ロシア海軍は対潜艦のソナーのオーバーホールを実施する]

2016年10月15日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空打撃艦グループの一員としてセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは地中海遠征へ出発した]
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

航空打撃艦グループは、2016年10月21日にラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ部隊はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

10月25日にジブラルタル海峡を通過し、地中海へ入りました。

11月9日、地中海東部において大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、接近するネーデルラント海軍潜水艦(ワルラス級)を発見しました。
[地中海東部のロシア海軍空母部隊の大型対潜艦は接近するオランダの潜水艦を発見した]

航空打撃艦グループは11月12日までにシリア沖へ到着しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフと重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーを中核とするロシア海軍空母機動部隊はシリア沖へ到着した]

11月15日、「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機(艦上戦闘機Su-33)は、初めてシリアへの空爆作戦へ参加しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]

航空打撃艦グループは、2017年の新年を地中海で迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊の空母アドミラル・クズネツォフは地中海で新年(2017年)を迎える]

シリアでは、ロシアトルコ主導による停戦が成立し(2016年12月30日から発効)、国連安全保障理事会も、これを支持しています。

これを受け、航空打撃艦グループは、2017年1月6日以降にシリア沖を離れる事になりました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフはシリア沖を去る]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊は1252のシリアのテロリスト施設を破壊した]

しかし、「セヴェロモルスク」給油船「ドゥブナ」、救助曳船「アルタイ」は帰路には就かず、航空打撃艦グループと別れ、その後も地中海東部へ留まっていました。

「セヴェロモルスク」は2017年1月27日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

その後、オマーンサラーラ港へ寄港し、2017年2月7日に出航しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアラビア海の国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加する]

2月9日にパキスタンカラチ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタンを訪れた]

北方艦隊艦船支隊は、2月10日から14日にパキスタン沖で実施される国際海軍演習『AMAN-2017』へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊が参加する国際海軍演習『AMAN-2017』はパキスタンで始まった]

北方艦隊艦船支隊(指揮官:スタニスラフ・ヴァリク1等海佐)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」
救助曳船「アルタイ」


【演習『AMAN-2017』公式サイト】

2月13日と14日には海上での実地演習(アクティブフェーズ)が実施されました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊が参加する国際海軍演習『AMAN-2017』の海上での実地段階が始まった]

北方艦隊艦船支隊は演習終了後にパキスタンを去り、インド洋を南下しました。

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その後、北方艦隊支隊赤道を越え、古くからの船乗りの伝統行事である「赤道祭」が開催されました。
「セヴェロモルスク」にとっては、就役以来初めての「赤道祭」となりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はインド洋で赤道祭を準備する]

赤道を越えた北方艦隊艦船支隊は、2月28日にセーシェル諸島へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは赤道を越えてセーシェル諸島を訪れた]
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3月1日、北方艦隊艦船支隊の3隻はセーシェル諸島の首都ヴィクトリア港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はセーシェル諸島のヴィクトリア港へ入港した]
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北方艦隊艦船支隊は、3月4日にヴィクトリア港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はセーシェル諸島を去った]

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北方艦隊艦船支隊は西へ向かい、タンザニアダルエスサラーム港を訪れ、3月10日夕方に出航しました。

北方艦隊艦船支隊タンザニアを去った後、3月18日に隣国のモザンビークペンバ(ポルト・アメリア)を訪れました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はモザンビークを訪問した]

その後、北方艦隊艦船支隊アフリカ大陸を南下し、喜望峰沖を西へ進み、3月20日に南アフリカ共和国へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は南アフリカ共和国を訪問した]

南アフリカ共和国訪問を終えた北方艦隊艦船支隊アフリカ大陸大西洋側を北上し、3月25日にナミビアウォルビス・ベイを訪れました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はナミビアを訪れた]

ナミビアを出た後、4月1日から3日までアンゴラルアンダ港を訪問しました
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はアンゴラのルアンダを訪れた]

4月7日には赤道ギニアマラボ港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は赤道ギニアのマラボを訪れた]
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そして4月18日にはアフリカ大陸の西方の島国・カーボベルデプライア港へ到着しました。
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ロシアは2016年11月にカーボベルデと艦船寄港簡略化協定を締結しています。
[ロシア海軍艦船のカーボベルデへの寄港手続きは簡略化される]

2009年8月には、大西洋上でハイジャックされて行方不明となった貨物船「アークティック・シー」ロシア海軍警備艦「ラードヌイ」カーボベルデ沖で発見し、ハイジャック犯を拘束して同船を解放しました。
[ロシア海軍は、貨物船捜索の為、カーボベルデへ向かう]
[ロシア海軍フリゲート、貨物船「アークティック・シー」ハイジャック犯を拘束]

セヴァストーポリ海洋工場はロシア海軍黒海艦隊の潜水艦救助船サヤヌイのオーバーホールを行なう

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年4月12日12時32分配信
【『セヴモルザヴォード』は救助船「サヤヌイ」を修理する】

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』支所の『セヴァストーポリ海洋工場』(セヴモルザヴォード)は、黒海艦隊の救助船「サヤヌイ」のメンテナンスと修理を実施する。

『セヴモルザヴォード』は、近海及び遠海ゾーンで意図された任務を遂行する為に救助船の技術的準備状態を回復させる。
セヴァストーポリ造船所は、「サヤーヌイ」の船体を清掃及び塗装し、推進スクリュー群、船外部品、甲板機械及びシステム、配管、主動力装置の各要素を修復する。

プロジェクト05361救助船「サヤヌイ」は、1982年6月にヴィボルグ造船工場で起工され、1983年5月に進水し、同年11月に太平洋艦隊へ加入した。

2016年、ロシア海軍総司令部は、「サヤヌイ」黒海艦隊へ移管した。
この決定は、(黒海)艦隊が新たな潜水艦(プロジェクト636.3「ワルシャワンカ」)を受領し、その戦闘演習活動の為の緊急救助船の存在の必要性に基づくものである。

プロジェクト05361船は、水中救助装置及び器具を搭載する。
沈んだ物体の探知と調査、水中装置を使用した救助作戦の実行の為に意図されている。

救助船「サヤヌイ」の排水量は7980トン、全長132メートル、幅17.3メートル。
最大速力16.6ノット、航続距離6500海里、乗組員84名。



『黒海艦隊情報リソース』より
【救助船「サヤヌイ」】

プロジェクト05361救助船「サヤヌイ」(サヤン山脈)は、ヴィボルグ造船所で1982年6月1日に起工され、1983年5月20日に進水、1983年11月24日に就役し、太平洋艦隊へ編入されました。
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就役後は太平洋艦隊に配備され、同艦隊で長らく活動してきましたが、2015年6月17日にウラジオストクを出航して地中海へ向かい、9月17日にボスポラス海峡を北上し、9月20日にセヴァストーポリへ到着しました。

2015年10月24日にボスポラス海峡を南下して地中海へ進出し、同年12月下旬にセヴァストーポリへ戻りました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2015年12月22日5時20分配信
【太平洋艦隊の救助船「サヤヌイ」は地中海で任務を遂行した】

2016年1月3日、「サヤヌイ」は正式に黒海艦隊へ転属しました。

以前には黒海艦隊潜水艦救助船は、1915年就役のオールドタイマー「コムーナ」くらいしか有りませんでした。
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[ロシア海軍最古参・救助船「コムーナ」が見つめた93年]
[ロシア海軍最古参・救助船コムーナはオーバーホールを終えた]

2010年代初頭までなら、黒海艦隊潜水艦は事実上「アルローサ」1隻しか無かった為、「コムーナ」だけでも間に合ったのですが、2014年以降に新造のプロジェクト06363潜水艦が6隻就役した為、「コムーナ」だけでは力不足となり、太平洋艦隊から「サヤヌイ」が回される事になりました。
[プロジェクト06363潜水艦(黒海艦隊)]

「サヤヌイ」と共に、バチスカーフAS-28(2008年に近代化改装)も黒海艦隊へ移管されました。
[小型潜水艇AS-28、現役復帰]
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「サヤヌイ」黒海艦隊へ転属してから1年数ヶ月が経った2017年4月、『セヴァストーポリ海洋工場』でオーバーホールが始まりました。
[セヴァストーポリ海洋工場はセヴェロドヴィンスク艦船修理工場ズヴェズドーチカの傘下に入る]

ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年4月15日18時52分配信
【ブリテンのフリゲートはラマンシュ海峡でロシア艦に同行する】
ロンドン、4月15日-ロシア通信社ノーボスチ、デニス・ヴォロシロフ

グレートブリテン海軍警備艦は土曜日の夜にブリテン沿岸付近の通航を計画しているロシア艦グループへ同行する。
連合王国国防省は発表した。

「警備艦(フリゲート)サザランドは、本日、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を夜に通過すると予想されるロシア戦闘艦へ同行します。
同艦は、4月14日・金曜日早朝に北海からパ・ドゥ・カレー海峡へ移動中のロシア艦を発見しました。
ロシアの警備艦は、ステレグーシチー級のソーブラジテルヌイとボイキーであり、遅れて支援給油船と曳船が合流します。
サザーランドは、移動するグループがグレートブリテン領海へ近づくにつれ、その監視を続けます」
国防省
のプレスリリースでは、こう述べられた。

同省のトップ、マイケル・ファロンは、ブリテン海軍は全ての可能な手段を用いてロシア海軍の動向を密接に監視していると表明した。

「王立海軍は、ブリテンを護る為の全ての準備と警戒を維持しております。
我々の軍は、その進路と速度へ追尾する為、最良のレーダーを使用し、各艦の動向を監視しています」

声明は、ファロンの談話を伝えた。

警備艦(フリゲート)「サザランド」艦長アンドリュー・カナルによると、このような行動は、海軍にとってはルーチンワークである。



プロジェクト20380コルベットの2番艦「ソーブラジテルヌイ」(531)は、2003年5月20日に起工され、2010年3月31日に進水、2011年10月14日に就役しました。
[ロシア海軍の新型コルベット「ソーブラジテルヌイ」]
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ソーブラジテルヌイ」]

2012年7月29日に親衛海軍旗を授与され、親衛艦となりました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2012年7月28日
【海軍記念日にコルベット「ソーブラジテルヌイ」は親衛艦となる】

プロジェクト20380コルベットの3番艦「ボイキー」(532)は2005年5月27日に起工され、2011年4月15日に進水し、2013年5月16日に就役しました。
[コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した]


「ソーブラジテルヌイ」「ボイキー」は、昨年(2016年)10月も北大西洋へ進出しています。
(10月初頭にバルチースクを出航し、10月22日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北大西洋から戻ってきた]


2017年4月7日、2隻のコルベットは、支援船2隻と共に北大西洋への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベット2隻は北大西洋へ向かった]

[バルト艦隊艦船支隊]
親衛コルベット「ソーブラジテルヌイ」
コルベット「ボイキー」
救助曳船SB-123
中型海洋給油船「コラ」


今回は曳船給油船も連れているので、長期の航海になるようです。

4月10日には対潜戦闘訓練と、乗艦している海軍歩兵部隊の対テロ戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は対潜戦闘訓練を行なった]

4月14日までにカテガット海峡スカゲラク海峡を通過し、北海へ出ました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はカテガット海峡とスカゲラク海峡を通過して北海へ出た]

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北海へ入った後、バルト艦隊艦船支隊は、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。

この為、イギリス海軍フリゲート「サザランド」バルト艦隊艦船支隊の監視に当たる事になりました。
『連合王国国防省公式サイト』より
2017年4月15日配信
【HMSサザーランドは、連合王国沿岸を通過する2隻のロシア軍艦に同行する】
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ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はカテガット海峡とスカゲラク海峡を通過して北海へ出た

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2017年4月14日16時6分配信
【バルト艦隊艦船支隊は北大西洋へ出た】

遠距離航海中のバルト艦隊艦船支隊は、困難な気象条件のカテガット海峡スカゲラク海峡を乗り越え、北大西洋へ出た。
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北大西洋での計画戦闘演習任務の遂行中に艦船支隊は、水と燃料の在庫の補充への取り組みを計画している。
この為に、支隊の構成に在る海洋給油船「コラ」が関わる。

北大西洋艦船支隊は合同機動演習と指令通信演習を実施する。
艦の戦闘班は、仮想敵の水上艦潜水艦の捜索、探知と、模擬目標へのミサイルの電子(摸擬)発射へ取り組む。

コルベットに在る艦隊の海軍航空隊艦載ヘリコプターKa-27PLの乗員は、計画飛行と、吊下げ式水中音響ステーション(ソナー)を使用する仮想敵潜水艦との戦闘実施の課題を遂行する。

艦船支隊は4月7日にバルチースク軍港を去り、世界の大洋における海軍の定期的な存在の枠組みにおいて大西洋へ進路を取った。



プロジェクト20380コルベットの2番艦「ソーブラジテルヌイ」(531)は、2003年5月20日に起工され、2010年3月31日に進水、2011年10月14日に就役しました。
[ロシア海軍の新型コルベット「ソーブラジテルヌイ」]
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ソーブラジテルヌイ」]

2012年7月29日に親衛海軍旗を授与され、親衛艦となりました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2012年7月28日
【海軍記念日にコルベット「ソーブラジテルヌイ」は親衛艦となる】

プロジェクト20380コルベットの3番艦「ボイキー」(532)は2005年5月27日に起工され、2011年4月15日に進水し、2013年5月16日に就役しました。
[コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した]


「ソーブラジテルヌイ」「ボイキー」は、昨年(2016年)10月も北大西洋へ進出しています。
(10月初頭にバルチースクを出航し、10月22日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北大西洋から戻ってきた]


2017年4月7日、2隻のコルベットは、支援船2隻と共に北大西洋への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベット2隻は北大西洋へ向かった]

[バルト艦隊艦船支隊]
親衛コルベット「ソーブラジテルヌイ」
コルベット「ボイキー」
救助曳船SB-123
中型海洋給油船「コラ」


今回は曳船給油船も連れているので、長期の航海になるようです。

4月10日には対潜戦闘訓練と、乗艦している海軍歩兵部隊の対テロ戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は対潜戦闘訓練を行なった]

そして4月14日にカテガット海峡スカゲラク海峡を通過し、北大西洋(北海)へ出ました。
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