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ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2018年に始まる

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『タス通信』より
2017年6月28日13時31分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理は2018年に開始される】
サンクトペテルブルク、6月28日/タス通信

航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理は2018年に開始されるが、その費用は未だ決まっていない。
水曜日、国際海軍サロン「IMDS-2017」ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将は述べた。

「それ(タス通信註:近代化の事)は来年に開始され、北方艦隊の担当ゾーンに位置する企業で実施されます。
価格は未だ決まっておらず、それは計算され、その後に決められます。
それは統合造船業営団の企業の1つになるでしょう」

彼は話した。

「アドミラル・クズネツォフ」は、ロシア唯一の航空母艦である。
同艦は1985年に進水し、1990年に竣工した。
その全長は305メートル、飛行甲板幅は72メートル、満載排水量は59000トン。

「クズネツォフ」は、艦首の甲板下に12基の傾斜発射装置が配置されている有翼ミサイル「グラニート」で武装している。
艦は30機までの戦闘機MiG-29K/KUB及びSu-33に加え、打撃ヘリコプターKa-52K対潜ヘリコプターKa-27、そしてKa-29を搭載する。

昨年、航空母艦地中海への航海中にロシア航空宇宙軍シリア作戦へ参加した。
2016年11月から12月に「クズネツォフ」艦上飛行士は420回の戦闘飛行(この内の117回は夜間)を行ない、1000以上のテロリストの施設を破壊した。


『タス通信』より
2017年6月29日9時10分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」は近代化せずに修復される】
サンクトペテルブルク、6月29日/タス通信

ロシア海軍唯一の航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」は近代化せずに修復される。
サンクトペテルブルク第8回国際海軍サロン(IMDS-2017)において、『ネフスキー計画設計局』総取締役セルゲイ・ウラソフ『タス通信』のインタビューに対し、こう話した。

「実施される艦の修理は、複数の種類の機器の交換です」
彼は話した。
ウラソフは、実際には、近い内に控えている作業は近代化とは呼べないと説明した。
「実際には、そうではありません。これは修理です」
彼は、対応する質問に答え、付け加えた。

彼は、修理の具体的な時期は未だ定まっていないが、推定で作業には約2~3年は掛かる事を指摘した。
それは作業量に依るだろう。
航空母艦の(修理)完了は、技術的な摩耗状態により変わってくる。
「今日までに私共は、艦で実施されなければならない作業の技術的設計を行なっており、工場での作業の確固とした時期はまだ定まっておりません。
契約は未だ締結されていませんので」
ウラソフ
は話した。

サンクトペテルブルク国際海軍サロン(IMDS-2017)ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将が伝えたように、「クズネツォフ」の修理は2018年に始まり、その費用は未だ定まっていない。

「アドミラル・クズネツォフ」は1985年に進水し、1990年に竣工した。
その全長は305メートル、飛行甲板幅は72メートル、満載排水量は59000トン。

昨年、航空母艦地中海への航海中にロシア航空宇宙軍シリア作戦へ参加した。
2016年11月から12月に「クズネツォフ」艦上飛行士は420回の戦闘飛行(この内の117回は夜間)を行ない、1000以上のテロリストの施設を破壊した。



ロシア北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月20日就役)は、2016年10月15日から2017年2月8日まで遠距離航海を行ない、地中海東部(シリア沖)まで遠征しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2016年11月15日には初めてシリアへの空爆作戦へ参加し、イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃しました。


以後、2017年1月初頭までシリア領内のテロ組織(『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』)への空爆作戦へ参加しました。

無論、「アドミラル・クズネツォフ」にとっては、1991年1月20日の就役以来初の実戦参加となりました。

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内テロ組織の施設1252を破壊しました。



[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]

今後、「アドミラル・クズネツォフ」は近代化改装が行なわれます。

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装を担当するのは、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』と、そのムルマンスク支所である『第35艦船修理工場』になるようです。
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]
[ロシア海軍唯一の空母(重航空巡洋艦)アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスクで始まり、後にセヴェロドヴィンスクへ移される]
[セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装を行なう用意がある]

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』
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『第35艦船修理工場』
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近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システムなどは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]


「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装に関する情報は、2016年5月以降に何度も出ていますが、改装費用の見積もりは、新しい情報が出るたびに増えています。

2016年5月下旬初出:改装費用数十億ルーブル
主に航空関係艤装に焦点を当てた必要最低限の改装。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年初頭から始まる]

2017年3月初頭初出:改装費用200億ルーブル
対空兵装、電子機器などを新型に換装し、ボイラー4基を交換。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年7月までに始まる]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年5月末から始まるかもしれない]

2017年3月中旬初出:改装費用650億ルーブル(但し、新型機器の設計開発費用300億ルーブルも含む)
兵装(打撃有翼ミサイル複合体も含む)や電子機器の殆ど全てを交換し、寿命も20年延長。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により寿命を20年延長する]

「アドミラル・クズネツォフ」を設計した『ネフスキー計画設計局』は、既に同艦の近代化改装の設計案を完成させています。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の設計案は完成した]

2017年4月下旬、「ロシア防衛産業企業体の匿名の情報提供者」は、「アドミラル・クズネツォフ」が近代化改装で現用の有翼ミサイル複合体「グラニート」汎用垂直発射装置3S-14UKSKへ換装すると発言しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな打撃巡航ミサイル(カリブル、オーニクス、ツィルコン)を装備する]
「グラニート」の換装については、以前にもロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージン氏が言及しています。
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2017年5月、別の「情報提供者」は、「グラニート」の換装については「おそらくは実行されない」と言いました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装で有翼ミサイル複合体グラニートを換装しない?]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の概要が定められた]

「アドミラル・クズネツォフ」の8基のボイラーの内、4基が新品に交換されるのは確実のようですが、この工事は、ムルマンスク近郊のロスリャコヴォに在る第82艦船修理工場大型浮きドックで行なわれる可能性が高いようです。
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第82艦船修理工場は、その大型浮きドックで何度も「アドミラル・クズネツォフ」の修理を行なったことがあります。
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この他、レーダーなどの各種電子機器も近代化するとの事ですから、新型のものに換装される事になるようです。

2017年6月初頭の見積もりによると、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装費用は500億ルーブルです。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装には500億ルーブルの費用が掛かる]

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

以前には「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2017年から始まる予定でしたが、今回、ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将は、開始は2018年からになると述べました。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは2017年から近代化改装を開始する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年に始まる]


「アドミラル・クズネツォフ」は、シリア遠征へ出発する前の2016年前半にオーバーホールと部分的な近代化(例えば、新たな艦載機を運用する為の新型システムの装備)を行なっており、現時点において、同艦の状態は、西側が想像する程に悪いものではありません。
[セヴェロドヴィンスク(とムルマンスク)の艦船修理工場は、ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフをシリア軍事作戦へ参加させる為の準備を行なった]

しかしながら、既に就役から26年が経過しているので、そろそろ艦の寿命も限界に達しつつあり(基本的にソ連/ロシアの艦船の寿命は25~30年程度)、今後も使い続けるつもりならば、いずれは大規模な寿命延長工事を行なう必要が有ります。
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ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは進水した

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『タス通信』より
2017年6月30日12時23分配信
【サンクトペテルブルクで「カリブル」を装備する新たなコルベットが進水した】
サンクトペテルブルク、6月30日/タス通信

ミサイル複合体「カリブル-NK」を装備するプロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」『北方造船所』で進水した。
タス通信特派員は現地より伝えた。

艦の沈降ドックへの降下の指揮を取ったのは、『統合造船業営団』副総裁兼『北方造船所』総取締役イーゴリ・ポノマリョフである。

降下後、「グレミャーシチー」は艤装岸壁へ移動し、沿岸から電力供給を受ける。
コルベットには、兵装、更には生活用機器と居住部屋、調理室が設置される。
8月にコルベットは係留試験を開始する。

今秋には「グレミャーシチー」へ乗組員が居住し、2018年末までに海軍へ引き渡されなければならない。

「グレミャーシチー」は、プロジェクト20380コルベットを基に近代化して作成されたプロジェクト20385の1隻目のコルベットである。
『北方造船所』は、同プロジェクトの2番艦「プロヴォールヌイ」を建造している。

プロジェクト中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された。
このタイプの多目的コルベットは、敵の潜水艦及び水上艦の探知と破壊、揚陸部隊の上陸支援、更には近海ゾーンにおける様々な任務へ対処する為に意図されている。
プロジェクトは、ヘリコプターKa-27の為の格納庫を提供する。

プロジェクト20385コルベットの排水量は2200トン、航続距離3500海里、自立行動期間15日。
それは汎用ミサイル複合体「カリブル-NK」、高射ミサイル複合体「リドゥート」、対水中複合体「パケート」を装備する。


『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年6月30日12時50分配信
【ロケットコルベット「グレミャーシチー」は試験後に太平洋艦隊へ加入する-トリャピチニコフ提督】
サンクトペテルブルク、6月30日、インタファクス-AVN

金曜日に進水したロケットコルベット「グレミャーシチー」は、試験後に太平洋艦隊へ加入する。
金曜日、ロシア連邦海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ少将は報道陣へ伝えた。

「プロジェクト20385コルベットシリーズは、約4隻から成る旅団規模となります」
彼は話した。
彼によると、このコルベットをさらに発展させたプロジェクト20386を受領する。

コルベット「グレミャーシチー」についての話で、彼は指摘した。
「これは、プロジェクト20380コルベットとは著しく異なる新たな艦です」
「それは、異なる動力複合体です。
これは、輸入代替の枠組みで作成されたロシア製の新たな動力装置です。
それは、我々が試験後に発表した多機能電波位置特定複合体、更新された兵装構成です」

彼は話した。

ウラジーミル・トリャピチニコフは、将来的に『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)に加え、このタイプのコルベット極東の工場の造船能力により建造される可能性を排除しなかった。



[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]
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プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]

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プロジェクト20385プロジェクト20380の改良型であり、兵装が強化されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

特に、20380対艦ミサイル「ウラン」に代わり、対地攻撃も可能な打撃ミサイル複合体「カリブル」を装備します。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

当初、プロジェクト20385には、ドイツMTU社製のディーゼルエンジンが装備される予定でしたが、ヨーロッパ諸国対ロシア制裁により、その供給は途絶えました。
[ロシアは水上艦用のエンジン供給を拒否したドイツとウクライナの企業を訴える]

この為、設計を変更してロシア『コロムナ工場』ディーゼルエンジン「ディーゼルユニットDDA12000」~が搭載される事になりました。
これは以前のプロジェクト20380と同じエンジンです。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

2016年4月末、『コロムナ工場』ディーゼルエンジンの設置作業が始まりました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの取り付けが始まった]

2016年5月19日までにディーゼルエンジンの設置作業は完了しました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの設置は完了した]

「グレミャーシチー」の進水と航行試験は2017年に予定されています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト20385コルベット"グレミャーシチー"は2017年に進水し、航行試験を開始する]

以前には「グレミャーシチー」の進水は2017年5月に予定されていましたが、2017年6月末に延期されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト20385コルベットの1番艦グレミャーシチー"は2017年6月末に進水する]

そして2017年6月30日、「グレミャーシチー」の進水式典が開催されました。
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「グレミャーシチー」ロシア海軍への引き渡しは2018年末になります。
[ロシア海軍は2018年に新型コルベット3隻(グレミャーシチー、リェチーヴイ、ストローギー)を受領する]

就役後、「グレミャーシチー」太平洋艦隊へ配備されます。


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これまでに「グレミャーシチー」の名前は北方艦隊の艦へ代々受け継がれており、先代の親衛駆逐艦「グレミャーシチー」(プロジェクト956)は、2013年5月1日に海軍旗を降納しています。
[ソブレメンヌイ級駆逐艦「ベズジェルージュヌイ」、「グレミャーシチー」と改名]
[新「グレミャーシチー」<4代目>(旧ベズジェルージュヌイ)]
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親衛旗と親衛称号はプロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」へ受け継がれますが、今度は太平洋艦隊に所属する事になります。


プロジェクト20385の2番艦「プロヴォールヌイ」は2013年7月25日に起工されました。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]
ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。

プロジェクト20385は、当初は『北方造船所』で10隻程度の建造が予定されていましたが、結局2隻(「グレミャーシチー」「プロヴォールヌイ」)で打ち切られ、更なる改良発展型のプロジェクト20386の建造へ移行する事になりました。
[プロジェクト20386コルベット(ジェルズキ―型)]
プロジェクト20386の1番艦「ジェルズキ―」は2016年10月28日に『北方造船所』で起工されました。

ただ、今回、ロシア海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ少将は、「極東の工場」(コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』)で今後プロジェクト20385が建造される可能性を仄めかしていますが。

『アムール造船工場』は4隻のプロジェクト20380コルベットを建造しており、1隻目の「ソヴェルシェーンヌイ」は洋上試験中です。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で洋上試験を続けている]

ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で洋上試験を続けている


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年6月29日10時7分配信
【コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は砲射撃を実施した】

太平洋艦隊の為に『アムール造船工場』で建造された最新のプロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、海上及び沿岸目標への砲射撃を成功裏に実施した。

国家受領試験実施段階の枠組みにおける今度の出航の際、艦の乗組員は、仮想敵の戦闘艦を模した大型及び小型の海上盾船への複合砲射撃を実施した。
また、砲火による沿岸目標の撃破の課題へ取り組んだ。

試験射撃は、100mm艦載砲A-19030mm砲AK-630から実行された。
砲撃は、5kmから20kmまでの距離で、様々な速力で航行中の艦から、停泊及び移動中の目標に対して行なわれた。

国家受領委員会の代表と乗組員によると、射撃は何の問題も無く正常モードで実行された。
全ての指定目標は成功裏に撃破された。

近い内に、同艦の甲板へのヘリコプターKa-27の着艦を含む太平洋艦隊海軍航空隊コルベット上空飛行が計画されている。

[参照]
「ソヴェルシェーンヌイ」
は、プロジェクト20380コルベットシリーズの4隻目である。
それは、中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された。
艦は近海ゾーンで活動し、敵の水上艦及び潜水艦との戦闘、更には、海洋揚陸部隊への砲撃支援を行なう為に意図されている。

艦の建造には「ステルス」技術が用いられている。
同プロジェクトには、21の特許が導入され、14のコンピュータ登録プログラム証明が交付された。
艦の物理的フィールドを削減する為、最新の成果が使用されている。
特に、艦のレーダー視認性をかなり減らす為に、上部構造物には電波を吸収する特性を持つ多層ガラス繊維強化プラスチックが材料として使用されており、更には、船体と上部構造物の建造方式も(レーダー視認性削減に)寄与している。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年6月30日3時52分配信
【太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は航空機との連携へ取り組んだ】

国家受領試験実施の枠組みにおいて「ソヴェルシェーンヌイ」太平洋艦隊海上戦闘訓練射爆場で
海軍航空隊飛行士によるコルベット上空の計画飛行が行なわれた。その目的は、艦の電波位置特定システム(レーダー)、対空防衛兵器複合体と通信システムの点検である。

特に、高高度及び低高度で様々な速度特性を有する様々なタイプの空中目標の探知、識別及び追尾の為のコルベットのシステムの海上での動作が確認された。

乗組員には、近い内に艦の甲板へのヘリコプターKa-27の着艦への取り組みが控えている。

[参照]
「ソヴェルシェーンヌイ」
は、プロジェクト20380コルベットシリーズの4隻目である。
それは、中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された。
艦は近海ゾーンで活動し、敵の水上艦及び潜水艦との戦闘、更には、海洋揚陸部隊への砲撃支援を行なう為に意図されている。

艦の建造には「ステルス」技術が用いられている。
同プロジェクトには、21の特許が導入され、14のコンピュータ登録プログラム証明が交付された。
艦の物理的フィールドを削減する為、最新の成果が使用されている。
特に、艦のレーダー視認性をかなり減らす為に、上部構造物には電波を吸収する特性を持つ多層ガラス繊維強化プラスチックが材料として使用されており、更には、船体と上部構造物の建造方式も(レーダー視認性削減に)寄与している。



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[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で起工され、2012年10月にはサンクトペテルブルクで製造された上部構造物が海路でコムソモリスク・ナ・アムーレまで運ばれました。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]

しかし、「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は大幅に遅延しました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]

その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省アムール造船工場の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]

その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、2015年1月~3月には「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員がバルト艦隊プロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」で実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海での研修を終えた]

2015年5月22日に進水式典が開催されました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は進水した]

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進水した「ソヴェルシェーンヌイ」は、2015年7月末にコムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方ボリショイ・カーメニへ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2015年7月下旬に沿海地方へ回航される]
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ボリショイ・カーメニへ回航後、艤装工事が進められました。
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2016年11月初頭から消磁作業が始まりました。
舷側番号は「333」となりました。
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2017年1月初頭から係留試験が行われました。

2017年1月30日、「ソヴェルシェーンヌイ」は、航行試験を行なう為、初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を開始した]

3月16日に初めてA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲の射撃試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は100mm砲の射撃試験を行なった]

その後も日本海航行試験は続けられており、現在は国家受領試験が行われています。
6月19日までに、対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]

6月20日には100mm単装砲対艦ミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海での洋上試験中に対艦ミサイルを撃墜した]


6月28日には艦のソナーの試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海でソナーの試験を行なった]


そして6月30日までに100mm単装砲及び30mmガトリング砲の射撃試験、太平洋艦隊航空隊航空機を対象にしたレーダーなどの動作点検などが行なわれました。


国家受領試験の海上段階の完了後、造船所(今回の場合は、ボリショイ・カーメニに在る『アムール造船工場』の出張所)で艦の点検が行なわれ、それが終わった後にロシア海軍への引き渡し準備が整います。

「ソヴェルシェーンヌイ」は、2017年6月末にロシア海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ編入される予定でしたが、6月30日の時点で洋上試験は完了しておらず、引き渡しは7月以降になるでしょう。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベット4隻は2017年6月末~2020年10月下旬に就役する]

「ソヴェルシェーンヌイ」に続き、『アムール造船工場』では3隻の同型艦が建造されており、2018年~2020年にはロシア海軍へ引き渡される見込みです。



ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに計12隻が起工され(20380が10隻、20385が2隻)、このうち4隻がロシア海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で建造されています。

[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号550)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2017年6月末進水予定/2018年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2019年就役予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2017年7月以降就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2018年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工/2019年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェーズキー」Резкий(プロジェクト20380、建造番号2104)
2016年7月1日起工/2020年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定



プロジェクト20380/20385に続き、更なる改良発展型であるプロジェクト20386の建造も始まっており、1番艦「ジェルズキ―」は2016年10月28日に起工されました。
[プロジェクト20386コルベット(ジェルズキ―型)]

ロシア海軍の為の将来航空母艦は2024年に建造を開始する

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『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年6月29日13時44分配信
【(ロシア)海軍:新たな航空母艦の作業は2024年に始まる】

ロシア海軍の為の新たな航空母艦の建造作業の開始は、2024年に計画されている。
6月29日・木曜日、ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将は、サンクトペテルブルクの海軍サロンの最中に『海軍産業』(フロートプロム)へ語った。


「プログラムの開始は、プロジェクトの技術的開発の開始を意味します」
ヴィクトール・ブルスク
は説明した。

彼は、将来艦の形状は未だ定まっておらず、海軍総司令部には、海軍が如何なる航空艦を必要としてるのかの決定が控えている事を強調した。

『クルイロフ科学センター』の主導により、『ネヴァ川計画設計局』と共に航空母艦コンセプト・プロジェクト23000(コード名「シトルム」)が開発された。
この艦の模型はIMDS-2017で展示されている。

「シトルム」は、2016年夏にサンクトペテルブルク『バルト工場』で進水した砕氷船「アルクチカ」で運用適性の点検が行なわれた原子炉RITM-200を受け取ると見られている。

予備データによると、艦の全長は330メートル、幅40メートル、吃水11メートル。
航空母艦の速力は30ノットに達する。



[ロシア将来航空母艦]
[ロシア海軍将来空母概念設計案・プロジェクト23000E「シトルム」]
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ロシア海軍の為の将来航空母艦Перспективный Авианосецの設計開発作業は2007年に始まりました。

現在の所、将来航空母艦は、5万トンから8万5千トンまでの3種類のヴァリエーション(軽空母、中空母、重空母)が検討されています。

重航空母艦(排水量80000-85000t、搭載機70機)
中航空母艦(排水量55000-65000t、搭載機50-55機)
軽航空母艦(排水量50000t)

建造費は重空母で3000億ルーブル、軽空母で1000億ルーブルと見積もられています。
[ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している]
[ロシア国防省は3つの将来原子力空母設計案を検討している]
[ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる]

将来航空母艦艦載機は、数年後に配備予定のロシア空軍第5世代重戦闘機PAK FA(T-50)の艦上機型となり、この他に無人機も搭載されます。
[ロシア第5世代戦闘機T-50(PAK FA)の艦上戦闘機型が開発される]
[ロシア海軍航空隊の為の有人/無人航空機が開発される]

将来航空母艦には、艦載機発進の為のカタパルトが装備されます。
[ロシア海軍の為の将来正規空母はカタパルトを装備する]

将来航空母艦の為の電磁カタパルトの開発作業も進められています。
[ロシアは将来空母用の電磁カタパルトの開発を始めている]
[ロシア海軍将来正規空母の為の電磁カタパルトの開発は進められている]

将来航空母艦アイランドは非金属複合材料製になります。
[ロシア海軍将来正規空母のアイランドは複合材料で造られる]

将来航空母艦の動力に関しては、通常動力(ガスタービンなど)と原子力推進の2つのヴァージョンが検討されていますが、ロシア海軍の要求により、ほぼ原子力推進に確定しております。
[ロシア海軍将来正規空母は原子力推進となる]
[ロシア海軍将来正規空母と将来駆逐艦リデル級は同型の原子力機関を搭載する]

将来航空母艦は、2016年6月16日にサンクトペテルブルク『バルト工場』で進水した新型原子力砕氷船「アルクチカ」と同型の原子炉RITM-200を搭載するようです。
[ロシア海軍将来原子力空母は原子炉RITM-200を搭載するかもしれない]
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将来航空母艦の最終設計案は2020年以降に固められます。
[ロシア海軍将来原子力空母の最終設計案は2020年以降に作成される]
[新型原子力空母の建造はロシア海軍の将来計画に含まれている]

2016年11月~2017年1月には重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」シリア軍事作戦へ参加していますが、この時の経験も将来航空母艦の設計に取り入れられます。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフのシリア遠征の経験は同艦の近代化改装と新たな空母の建造へ生かされる]
[正規空母アドミラル・クズネツォフを中核とする空母機動部隊のシリア遠征の経験はロシア海軍の新型艦の設計と建造へフィードバックされる]

現時点では将来航空母艦の建造開始の具体的な時期は未だ定められておらず、この件に関する決定は2025年近くに下されます。
[ロシア海軍の新たな航空母艦の建造に関する決定は2025年近くに下される]
[ロシア海軍の為の将来正規空母の建造開始は2025年よりも前にはならない]

将来航空母艦の設計作業は「2018-2025年の国家軍備プログラム」に組み込まれています。
[ロシア連邦の『2018-2025年の国家軍備プログラム』でロシア海軍の為の将来航空母艦の設計作業が進められる]

そして今回、ロシア海軍副総司令官ヴィクトール・ブルスク中将は、新たな航空母艦の建造は2024年に始まると発言しました。


将来航空母艦を何処で建造するのかは未だ決定されていませんが、候補となるのは、ロシア国内全長300メートル以上の艦の建造が可能な乾ドックを有するセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』サンクトペテルブルク『バルト工場』です。
[ロシアの2つの造船所はロシア海軍の為の将来正規空母を建造できる]

『セヴマシュ』
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『バルト工場』
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現在の所、将来航空母艦建造の中核となる可能性が最も高いのは、インド海軍向けの空母「ヴィクラマーディティヤ」の改造工事を担当したセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』であり、同社は、造船設備の近代化を進めています。
[セヴェロドヴィンスク造船所は生産設備を近代化した後にロシア海軍の為の将来正規空母を建造できるようになる]
[ロシア造船業界は2019年にはロシア海軍の為の将来正規空母の建造が可能となる]

この他、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)ドックの拡張工事を行なっており、完了後は全長350メートルまでの艦の建造が可能となります。
無論、将来航空母艦の建造も可能になります。
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[サンクトペテルブルクの造船所はロシア海軍の将来原子力空母の建造に参加できる]

ロシア海軍の将来原子力駆逐艦リデルは2025年に建造を開始する

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『タス通信』より
2017年6月28日12時12分配信
【ロシア連邦国防省は将来駆逐艦「リデル」の草案設計に同意した】
サンクトペテルブルク、6月28日/タス通信

新世代駆逐艦「リデル」の草案設計はロシア連邦国防省の同意を得た。
『統合造船業営団』軍事造船担当副総裁イーゴリ・ポノマリョフタス通信へ話した。

「国防省は、最近、将来駆逐艦の設計段階の1つである草案設計を採択しました。
建造開始時期は、艦の技術的設計段階で決められます」

彼は話した。

ポノマリョフは、『統合造船業営団』の造船所が「このクラスの艦を建造する為の適切な技術的能力」を有している事を指摘した。

コード名「リデル」駆逐艦プロジェクトは、サンクトペテルブルク『北方計画設計局』により開発されている。
以前には、将来艦の排水量は10000トンから15000トンになるかもしれないと報じられた。
2015年夏、当時のロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフは、「リデル」の建造開始は2019年に計画されていると発言した。


『タス通信』より
2017年6月28日13時35分配信
【将来駆逐艦プロジェクト「リデル」は原子力推進装置を得る】
サンクトペテルブルク、6月28日/タス通信

将来駆逐艦プロジェクト「リデル」原子力推進装置を装備する。
水曜日、国際海軍サロン「IMDS-2017」ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将は述べた。

「私が思いますに、その通りです」
彼は、「リデル」には原子力推進装置が装備されるのか否かという質問に答え、こう話した。

「設計は『北方計画設計局』により行なわれています。
ロシア海軍は、必然的に、原子力推進装置を有する大型水上艦で構成されるようになります。
当然ながら、リデルは1隻では無く、シリーズとなります」

副総司令官は付け加えた。

コード名「リデル」駆逐艦プロジェクトは、サンクトペテルブルク『北方計画設計局』により開発されている。
以前には、将来艦の排水量は10000トンから15000トンになるかもしれないと報じられた。
2015年夏、当時のロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフは、「リデル」の建造開始は2019年に計画されていると発言した。


『タス通信』より
2017年6月29日11時25分配信
【駆逐艦「リデル」の設計は新たな国家軍備プログラムの草案に含まれている】
サンクトペテルブルク、6月29日/タス通信

将来駆逐艦「リデル」の設計は『2018-2025年の国家軍備プログラム』に含まれており、艦の建造開始は2025年に計画されている。
木曜日、タス通信国際海軍サロン「IMDS-2017」でロシア代表団の情報提供者より伝えられた。

「将来駆逐艦の建造には、約5年掛かります。
その設計は2025年までの国家軍備プログラムに編入されており、建造開始は、それと同時か、或いは少し後になります」

彼は話した。

コード名「リデル」駆逐艦プロジェクトは、サンクトペテルブルク『北方計画設計局』により開発されている。
『統合造船業営団』軍事造船担当副総裁イーゴリ・ポノマリョフが説明したように、ロシア連邦国防省は既に艦の草案設計に同意している。

以前には、将来駆逐艦の排水量は10000トンから15000トンになるかもしれないと報じられた。
ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将によると、「リデル」原子力推進装置



[ロシア将来駆逐艦プロジェクト「リデル」]
[ロシア海軍将来駆逐艦概念設計案・プロジェクト23560E「シクヴァル」]

ロシア海軍は、2000年代後半以降、新世代多用途駆逐艦(将来駆逐艦Перспективный Эсминец)の建造計画について何度も表明して来ました。
[ロシア海軍新世代原子力駆逐艦建造計画]
[ロシア海軍新世代駆逐艦の建造計画は現司令部に承認された]
[ロシアは「超駆逐艦」を建造する]

当初、将来駆逐艦「リデル」は、原子力推進通常動力(ガスタービン)の2タイプの設計が進められていました。
[ロシア新世代駆逐艦は通常動力と核動力の2種類が設計される]

しかし現在では将来駆逐艦「リデル」の動力は原子力推進に決まっています。
(今回、ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将も認めていますが)
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級は原子力推進となる]
[ロシア海軍の為の将来駆逐艦リデルは原子力推進となる]

原子炉将来原子力空母と同型になるようです。
[ロシア海軍将来原子力空母は原子炉RITM-200を搭載するかもしれない]
ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「リデル」の排水量は、前のクラス(プロジェクト956駆逐艦、約8000トン)よりも遥かに大きくなり、その打撃力は巡洋艦に匹敵すると述べています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルは巡洋艦に匹敵する攻撃力を有する]

「リデル」の上部構造物には複合材料の使用も検討されています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級の上部構造物は非金属複合材料で造られるかもしれない]

「リデル」の設計を担当する『北方計画設計局』は、実際にロシア海軍向けとして建造される艦の設計へ着手します。
(これまでに公開されている模型は、「リデル」の概念設計案「シクヴァル」のものであり、このままの形で建造されるわけではない)
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級の本格的な設計作業が始まる]
[ロシア海軍の将来原子力駆逐艦リデル級の本格的な設計作業は2017年に始まる]
[ロシア海軍の為の将来原子力駆逐艦リデル級の設計が始まる]

「リデル」級駆逐艦は8隻の調達が予定されています。
[ロシア海軍は太平洋艦隊と北方艦隊の為に合計8隻の新世代原子力駆逐艦リデル級を発注する]

『統合造船業営団』副総裁イーゴリ・ポノマリョフ氏は、ロシアの造船所は、複数(2隻以上)の「リデル」級駆逐艦を同時に建造する事が可能であると発言しています。
[ロシアの造船所はロシア海軍の為の将来原子力駆逐艦リデル級を複数同時に建造できる]

「リデル」級駆逐艦ロシア連邦『2018-2025年の国家軍備プログラム』に含まれています。
[ロシア海軍の将来原子力駆逐艦リデルの建造計画は中止されていない]

ただ、以前には2018~2019年には1番艦の建造を開始する予定となっておりましたが、建造開始時期は延期され、早くても2025年になるようです。

「リデル」級の艦名は、まだ正式には決まっていませんが、艦名候補として「オルロフ-チェスメンスキー」(1770年のチェスマ海戦トルコ艦隊に勝利したロシア海軍の貴族提督アレクセイ・オルロフ伯爵)が挙げられています。
『イズベスチヤ』より
2017年3月31日0時1分配信
【原子力の「リデル」は「オルロフ-チェスメンスキー」となる】
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ロシア海軍の為の第4世代通常動力潜水艦ラーダ級の4番艦と5番艦が建造される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年6月28日13時10分配信
【第4及び第5の潜水艦「ラーダ」の契約は近い内に締結される】
サンクトペテルブルク、6月28日-ロシア通信社ノーボスチ

第4及び第5のプロジェクト677(「ラーダ」)潜水艦の契約は近い内に締結される。
ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスクは発表した。

「ラーダ型潜水艦は、通常動力(潜水)艦隊の基礎プロジェクトとなります。
近い内に、2隻の潜水艦の建造契約が締結されます」

彼は、国際海軍サロン(IMDS-2017)において話した。



[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]

ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」の1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は1997年12月26日に起工され、2004年10月28日に進水し、2010年4月22日に就役しました。

しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。


2012年2月初頭、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、「ラーダ」級潜水艦「サンクトペテルブルク」に対する不満を述べています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年2月9日配信
【ウラジーミル・ヴィソツキー提督へのインタビュー】

「ラーダ」級に関する箇所を抜粋。

インタビュアー:多くのメディアの報道で、プロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の将来に関する憶測が流れていますが・・・

ヴィソツキー:
「ラーダ」?この艦については、何か申し上げる事が有りますかね?
潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用では、技術的特性が示されていません。
その理由は、非常に簡単です。
要するに、この艦の主要動力装置には、欠陥が有るのですよ。

僕達は、第二次世界大戦時の動力を有するような武器を新たに必要であるなどという頭脳は持ち合わせておりません。
何故かって?誰がそれを必要とするのでしょうか?
そして、それは同様の動作特性を有しています。
現在の形での「ラーダ」を、ロシア海軍は必要としておりません。

インタビュアー:建造中の同プロジェクト潜水艦「クロンシュタット」と「セヴァストーポリ」の今後はどうなりましょうか?

ヴィソツキー:これらの艦は、他の動力装置になると思います・・・



その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

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2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]

2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。

[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]

これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]

一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、北方艦隊の基地へ回航される事になり、2013年10月17日に潜水艦基地ポリャールヌイへ到着しました。
[ラーダ級潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊基地に到着した]

以後、「サンクトペテルブルク」北方艦隊に留まっています。
[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]

2番艦「クロンシュタット」の進水は2018年に、ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2018年に進水する]
[第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

「クロンシュタット」「ヴェリーキエ・ルーキ」は就役後、北方艦隊への配備が予定されています。
[ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦ラーダ級は北方艦隊へ配備される]

ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は、「クロンシュタット」「ヴェリーキエ・ルーキ」の就役後も「ラーダ」級の建造は継続される事を明らかにしました。
[ロシア海軍は通常動力潜水艦ラーダ級の調達(建造)を継続する]

そして今回、ロシア海軍副総司令官ヴィクトール・ブルスク中将は、今後、「ラーダ」級2隻の建造契約が締結される事を明らかにしました。

つまり、「ラーダ」級4番艦5番艦の建造が決まったという事です。

ロシア連邦の『2018-2025年の国家軍備プログラム』でロシア海軍の為の将来航空母艦の設計作業が進められる

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年6月28日13時23分配信
【将来航空母艦の設計は『2018-2025年の国家軍備プログラム』に組み込まれている-ブルスク提督】
サンクトペテルブルク、6月28日、インタファクス-AVN

ロシア海軍総司令部将来航空母艦の建造を計画している。
水曜日、インタファクス-AVNは、「国際海軍サロン」(IMDS-2017)ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将より伝えられた。

「航空母艦の設計は、2018年~2025年までの国家軍備プログラムに組み込まれています」
ヴィクトール・ブルスク
は話した。

サンクトペテルブルクでの記者会見において彼は述べた。
「海軍は航空母艦を建造します」
そして、現在、将来航空母艦の外観の詳細の研究作業が進められていると付け加えた。



[ロシア将来航空母艦]
[ロシア海軍将来空母概念設計案・プロジェクト23000E「シトルム」]
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ロシア海軍の為の将来航空母艦Перспективный Авианосецの設計開発作業は2007年に始まりました。

現在の所、将来航空母艦は、5万トンから8万5千トンまでの3種類のヴァリエーション(軽空母、中空母、重空母)が検討されています。

重航空母艦(排水量80000-85000t、搭載機70機)
中航空母艦(排水量55000-65000t、搭載機50-55機)
軽航空母艦(排水量50000t)

建造費は重空母で3000億ルーブル、軽空母で1000億ルーブルと見積もられています。
[ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している]
[ロシア国防省は3つの将来原子力空母設計案を検討している]
[ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる]

将来航空母艦艦載機は、数年後に配備予定のロシア空軍第5世代重戦闘機PAK FA(T-50)の艦上機型となり、この他に無人機も搭載されます。
[ロシア第5世代戦闘機T-50(PAK FA)の艦上戦闘機型が開発される]
[ロシア海軍航空隊の為の有人/無人航空機が開発される]

将来航空母艦には、艦載機発進の為のカタパルトが装備されます。
[ロシア海軍の為の将来正規空母はカタパルトを装備する]

将来航空母艦の為の電磁カタパルトの開発作業も進められています。
[ロシアは将来空母用の電磁カタパルトの開発を始めている]
[ロシア海軍将来正規空母の為の電磁カタパルトの開発は進められている]

将来航空母艦アイランドは非金属複合材料製になります。
[ロシア海軍将来正規空母のアイランドは複合材料で造られる]

将来航空母艦の動力に関しては、通常動力(ガスタービンなど)と原子力推進の2つのヴァージョンが検討されていますが、ロシア海軍の要求により、ほぼ原子力推進に確定しております。
[ロシア海軍将来正規空母は原子力推進となる]
[ロシア海軍将来正規空母と将来駆逐艦リデル級は同型の原子力機関を搭載する]

将来航空母艦は、2016年6月16日にサンクトペテルブルク『バルト工場』で進水した新型原子力砕氷船「アルクチカ」と同型の原子炉RITM-200を搭載するようです。
[ロシア海軍将来原子力空母は原子炉RITM-200を搭載するかもしれない]
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将来航空母艦の最終設計案は2020年以降に固められます。
[ロシア海軍将来原子力空母の最終設計案は2020年以降に作成される]
[新型原子力空母の建造はロシア海軍の将来計画に含まれている]

2016年11月~2017年1月には重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」シリア軍事作戦へ参加していますが、この時の経験も将来航空母艦の設計に取り入れられます。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフのシリア遠征の経験は同艦の近代化改装と新たな空母の建造へ生かされる]
[正規空母アドミラル・クズネツォフを中核とする空母機動部隊のシリア遠征の経験はロシア海軍の新型艦の設計と建造へフィードバックされる]

現時点では将来航空母艦の建造開始の具体的な時期は未だ定められておらず、この件に関する決定は2025年近くに下されます。
[ロシア海軍の新たな航空母艦の建造に関する決定は2025年近くに下される]
[ロシア海軍の為の将来正規空母の建造開始は2025年よりも前にはならない]


今回、ロシア海軍副総司令官ヴィクトール・ブルスク中将は、将来航空母艦の設計作業は「2018-2025年の国家軍備プログラム」に組み込まれているとは言いましたが、この軍備プログラムにおいて建造されるとは言っていません。

新たな航空母艦の建造計画が有る事は確かですが(つまり、計画は中止も断念もされていない)、実際に建造が始まるのは2025年よりも後になるようです。


将来航空母艦を何処で建造するのかは未だ決定されていませんが、候補となるのは、ロシア国内全長300メートル以上の艦の建造が可能な乾ドックを有するセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』サンクトペテルブルク『バルト工場』です。
[ロシアの2つの造船所はロシア海軍の為の将来正規空母を建造できる]

『セヴマシュ』
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『バルト工場』
16-1002e.jpg

現在の所、将来航空母艦建造の中核となる可能性が最も高いのは、インド海軍向けの空母「ヴィクラマーディティヤ」の改造工事を担当したセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』であり、同社は、造船設備の近代化を進めています。
[セヴェロドヴィンスク造船所は生産設備を近代化した後にロシア海軍の為の将来正規空母を建造できるようになる]
[ロシア造船業界は2019年にはロシア海軍の為の将来正規空母の建造が可能となる]

この他、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)ドックの拡張工事を行なっており、完了後は全長350メートルまでの艦の建造が可能となります。
無論、将来航空母艦の建造も可能になります。
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[サンクトペテルブルクの造船所はロシア海軍の将来原子力空母の建造に参加できる]

ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の設計作業は進められている

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『タス通信』より
2017年6月28日12時17分配信
【ロシアは将来ヘリコプター母艦「プリボイ」の設計作業を始めている】
サンクトペテルブルク、6月28日/タス通信

将来ヘリコプター母艦「プリボイ」の設計作業は始まっており、既知の造船所でこのタイプの艦を建造できる。
『統合造船業営団』軍事造船担当副総裁イーゴリ・ポノマリョフタス通信へ話した。

「統合造船業営団の企業は、このプロジェクトの作業へ着手しております:プロジェクトは精密化され、全ての基礎技術を会得します。
統合造船業営団は、このような艦を建造する用意のある建造所を有しております:近代化後の『北方造船所』、更には『バルト工場』と『セヴマシュ』。
これらは、大型水上艦の建造の豊富な経験を有しています」

彼は話した。

以前、『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、タス通信のインタビューに対し、ヘリコプター母艦「プリボイ」の建造は、新たな『2018-2025年の国家軍備プログラム』に組み込まれていると述べた。

汎用揚陸艦「プリボイ」の排水量14000トンのモデルは、フォーラム『アルミヤ-2015』の海軍展示場で初めて提示された。

(2017年)5月、ロシア連邦国防次官ユーリー・ボリソフは、最初のロシアヘリコプター母艦は2022年頃に出現すると報道陣へ伝えた。
彼は、艦のタイプは明らかにしなかった。

[汎用揚陸艦]
タス通信
『クルイロフ国立科学センター』総取締役で科学技術博士、教授のウラジーミル・ニキーチンから伝えられたように、センターは、『2018-2025年の国家軍備プログラム』で実現できる汎用揚陸艦の概念設計を開発している。

彼によると、新たなロシア汎用揚陸艦クルイロフセンターによる概念案は、フランス軍艦「ミストラル」型よりも優れている。
「設計作業中に我々は、この艦による揚陸部隊の上陸任務の遂行に一番最適な革新的な技術的解決策を適用しました。
それは、船体の形状、そして電波電子機器に属しております。
我々のプロジェクトで提示されるのは、例えばミストラル以外のエンジンの他の可能性です」
ニキーチン
は話した。

「汎用揚陸艦プリボイは、我々の海軍の艦のような特殊な運用といったロシアの条件を考慮に入れて作成されています。
その全体的な概念は、フォーラム"アルミヤ-2016"での最初の提示以来、変わっていませんが、発注者の希望に応じ、艦の設計に追加して組み込むことが出来ます。
これは、特に、艦首のランプ或いはミサイル複合体の展開に適用されます」

センターのトップは説明した。

ニキーチンによると、将来汎用揚陸艦「プリボイ」のモデルは、6月28日から始まったサンクトペテルブルク第8回国際海軍サロン(IMDS-2017)のエキシビションセンターで提示される。

将来汎用揚陸艦「プリボイ」は、海洋揚陸作戦中に車両を受け入れ、海上を輸送、他の海軍部隊と連携して無防備の海岸へ上陸させる為に意図されている。
また、それは海上軍事輸送を提供し、防衛機雷及び障害物網、更には水中位置観察システムの為の水中音響ブイの設置へ参加できる。

軍艦「プリボイ」の基準排水量は23000トン、全量200メートル、幅34メートル、最大速力20ノット、経済速力14ノット、航続距離6000海里、自立行動期間30日。
艦は主動力装置としてガスタービンを装備する。
艦の乗組員は約400名、500名から900名の海洋揚陸部隊、約50両の歩兵戦闘車両と10両までの戦車を輸送できる。



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター母艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター母艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]

[汎用揚陸ヘリコプター母艦「ラヴィーナ」]
満載排水量:24000トン
全長:180メートル
幅:30メートル
吃水:5メートル
速力:22ノット
航続距離:5000海里
自立行動期間:60日
乗員:320名
積載能力:海軍歩兵隊員500名、各種戦闘車両50両
搭載機:ヘリコプター×16機(Ka-29、Ka-52K、Ka-27)
搭載艇:揚陸艇×6隻
兵装:AK-176MA 76mm単装砲×1基
高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」×2基
高射砲複合体「パラシ」×3基
AK-630M2「ドゥエト」30mm機関砲×2基


この概念設計案「ラヴィーナ」をベースにして、ロシア海軍向けとなる汎用ヘリコプター揚陸艦プロジェクト「プリボイ」が設計され、実際に建造されることになります。

汎用揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]

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搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。
[ロシア海軍向けの艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの供給契約は2019年に締結される]

Ka-52K「カトラン」の量産は2020年から開始される予定です。
[ロシア海軍向けの艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの量産は2020年に始まる]

この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、最近、修復が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は修復された戦闘輸送ヘリコプターKa-29を受領する]

「ミストラル」級が配備される予定だったウラジオストク南部ウリス湾では、埠頭の建設が続けられています。
[ウラジオストクのウリス湾ではロシア海軍の大型水上艦(ヘリコプター空母)の為の埠頭の建設が続けられる]
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「ロシア版ミストラル」の建造は『2018-2025年の国家軍備プログラム』の枠組みで開始される予定です。
[ロシア海軍の為の新たな汎用大型揚陸艦は『2018-2025年の国家軍備プログラム』において建造される]
[ロシア海軍は4隻の汎用ヘリコプター揚陸艦を必要とする]
[ロシア造船業界はロシア海軍の為の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造を開始する準備を整えている]

2017年5月末、ロシア連邦国防相代理(国防次官)ユーリー・ボリソフ氏は、1隻目の汎用ヘリコプター母艦は2022年にロシア海軍へ引き渡されると発言しました。
[ミストラル級の代わりとなる新型汎用ヘリコプター母艦の1番艦は2022年にロシア海軍へ就役する]

その後、「ロシア防衛産業の匿名希望の情報提供者」は、揚陸ヘリコプター母艦の建造スケジュールの詳細を明らかにしました。
[ミストラル級の代わりとなる新たな揚陸ヘリコプター母艦2隻は2024年と2026年にロシア海軍へ引き渡される]

[揚陸ヘリコプター母艦]
・1番艦:2020年起工/2024年就役予定
・2番艦:2022年起工/2026年就役予定


揚陸ヘリコプター母艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)となるとの事です。

これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


揚陸ヘリコプター母艦が何処の造船所で建造されるのかは未だ決まっていないようですが、最有力候補は、「ミストラル」級2隻の後ろ半分を建造したサンクトペテルブルク『バルト工場』でしょう。
[ロシア海軍の将来汎用ヘリコプター揚陸艦の建造にはミストラル級の経験が生かされる]
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この他にサンクトペテルブルク『北方造船所』セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』も候補に挙がっています。

揚陸ヘリコプター母艦の艦名は未だ明らかにされていませんが(というか、おそらくは未だ決まっていない)、「ミストラル」級に命名される筈だった「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」が筆頭候補のようです。
[ウラジオストクとセヴァストーポリの名はロシア海軍の将来ヘリコプター揚陸艦へ与えられる]

ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年6月28日12時0分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」は修理及び近代化の後、少なくとも20年間は就航する-統合造船業営団】
サンクトペテルブルク、6月28日、インタファクス-AVN

『統合造船業営団』は、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」の修理と近代化を引き受ける為の準備を進めている。
『統合造船業営団』軍事造船担当副総裁イーゴリ・ポノマリョフは述べた。

「重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの修理の為の契約を我々は未だ結んではおりませんが、我々は作業量の概算を提示し、準備を進めております」
彼は水曜日の国際海軍サロン(IMDS)中にインタファクス-AVNへ話した。

「艦の最も重要なパラメータは改善されます。
更新後、巡洋艦は、更に少なくとも20年は就航できます」

彼は指摘した。

以前、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の今後の近代化の輪郭と範囲は軍により定められたと報じられた。

(2017年)2月、北方艦隊航空打撃艦グループは、地中海からセヴェロモルスクへ戻ってきた。
グループの構成には、特に、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が在った。
航空母艦の艦上航空隊は、シリアでの軍事作戦へ関わった。



ロシア北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月20日就役)は、2016年10月15日から2017年2月8日まで遠距離航海を行ない、地中海東部(シリア沖)まで遠征しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2016年11月15日には初めてシリアへの空爆作戦へ参加し、イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃しました。


以後、2017年1月初頭までシリア領内のテロ組織(『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』)への空爆作戦へ参加しました。

無論、「アドミラル・クズネツォフ」にとっては、1991年1月20日の就役以来初の実戦参加となりました。

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内テロ組織の施設1252を破壊しました。



[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]

シリア沖から戻ってきた「アドミラル・クズネツォフ」は、2017年に近代化改装を開始する予定です。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは2017年から近代化改装を開始する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年に始まる]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装を担当するのは、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』と、そのムルマンスク支所である『第35艦船修理工場』になるようです。
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]
[ロシア海軍唯一の空母(重航空巡洋艦)アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスクで始まり、後にセヴェロドヴィンスクへ移される]
[セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装を行なう用意がある]

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』
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『第35艦船修理工場』
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近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システムなどは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]


「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装に関する情報は、2016年5月以降に何度も出ていますが、改装費用の見積もりは、新しい情報が出るたびに増えています。

2016年5月下旬初出:改装費用数十億ルーブル
主に航空関係艤装に焦点を当てた必要最低限の改装。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年初頭から始まる]

2017年3月初頭初出:改装費用200億ルーブル
対空兵装、電子機器などを新型に換装し、ボイラー4基を交換。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年7月までに始まる]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年5月末から始まるかもしれない]

2017年3月中旬初出:改装費用650億ルーブル(但し、新型機器の設計開発費用300億ルーブルも含む)
兵装(打撃有翼ミサイル複合体も含む)や電子機器の殆ど全てを交換し、寿命も20年延長。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により寿命を20年延長する]

「アドミラル・クズネツォフ」を設計した『ネフスキー計画設計局』は、既に同艦の近代化改装の設計案を完成させています。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の設計案は完成した]

2017年4月下旬、「ロシア防衛産業企業体の匿名の情報提供者」は、「アドミラル・クズネツォフ」が近代化改装で現用の有翼ミサイル複合体「グラニート」汎用垂直発射装置3S-14UKSKへ換装すると発言しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな打撃巡航ミサイル(カリブル、オーニクス、ツィルコン)を装備する]
「グラニート」の換装については、以前にもロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージン氏が言及しています。
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2017年5月、別の「情報提供者」は、「グラニート」の換装については「おそらくは実行されない」と言いました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装で有翼ミサイル複合体グラニートを換装しない?]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の概要が定められた]

「アドミラル・クズネツォフ」の8基のボイラーの内、4基が新品に交換されるのは確実のようですが、この工事は、ムルマンスク近郊のロスリャコヴォに在る第82艦船修理工場大型浮きドックで行なわれる可能性が高いようです。
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第82艦船修理工場は、その大型浮きドックで何度も「アドミラル・クズネツォフ」の修理を行なったことがあります。
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この他、レーダーなどの各種電子機器も近代化するとの事ですから、新型のものに換装される事になるようです。

2017年6月初頭の見積もりによると、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装費用は500億ルーブルです。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装には500億ルーブルの費用が掛かる]


そして今回、ロシア造船業界の総元締である『統合造船業営団』の副総裁イーゴリ・ポノマリョフ氏は、近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間は就航できると発言しました。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。

「アドミラル・クズネツォフ」が近代化改装により寿命を20年延長するという話は、以前にも非公式筋から出ていましたが、今回は公式筋からの情報です。

ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海でソナーの試験を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地方情報供給部(ウラジオストク)発表
2017年6月28日4時2分配信
【コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員は艦の水中音響システム(ソナー)の試験を実施した】

太平洋艦隊の為に『アムール造船工場』で建造された最新のプロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、艦の水中音響システム(ソナー)の試験を成功裏に実施した。

国家受領試験実施の枠組みにおいて、コルベット乗組員は、浮遊及び投錨地への停泊時、潜水艦、機雷、魚雷、更には様々な距離と深度で移動中の水中工作員の捜索と探知の為を含む水中状況解明の為に意図されている艦の水中音響システム(ソナー)の動作能力を確認した。

特に、「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員は、工場製造者及び国家委員会の代表と共に、長距離で水中目標の探知が可能な水中音響ステーションの試験を実施した。
試験中、コルベットが兵装として有している特殊曳航延長水中音響ステーションに特別な注意が払われた。

この為、太平洋艦隊ディーゼルエレクトリック潜水艦、更には、水上及び水中目標を模した射出標的が使用される。

試験実施中の主な課題は、完全に実行される~乗組員を含む専門家は、様々な情報源及びサブシステムから届けられるデータの複合使用により、情報の識別を行ない、艦の他のシステムとの連携を行ない艦の兵器使用を保障する。

今後数日間で、乗組員には海上及び沿岸目標への砲射撃の実行が控えている。
また、同艦の甲板へのヘリコプターKa-27の着艦を含む太平洋艦隊海軍航空隊コルベット上空飛行が計画されている。

[参照]
「ソヴェルシェーンヌイ」
は、プロジェクト20380コルベットシリーズの4隻目である。
それは、中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された。
艦は近海ゾーンで活動し、敵の水上艦及び潜水艦との戦闘、更には、海洋揚陸部隊への砲撃支援を行なう為に意図されている。

艦の建造には「ステルス」技術が用いられている。
同プロジェクトには、21の特許が導入され、14のコンピュータ登録プログラム証明が交付された。
艦の物理的フィールドを削減する為、最新の成果が使用されている。
特に、艦のレーダー視認性をかなり減らす為に、上部構造物には電波を吸収する特性を持つ多層ガラス繊維強化プラスチックが材料として使用されており、更には、船体と上部構造物の建造方式も(レーダー視認性削減に)寄与している。



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[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で起工され、2012年10月にはサンクトペテルブルクで製造された上部構造物が海路でコムソモリスク・ナ・アムーレまで運ばれました。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]

しかし、「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は大幅に遅延しました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]

その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省アムール造船工場の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]

その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、2015年1月~3月には「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員がバルト艦隊プロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」で実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海での研修を終えた]

2015年5月22日に進水式典が開催されました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は進水した]

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進水した「ソヴェルシェーンヌイ」は、2015年7月末にコムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方ボリショイ・カーメニへ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2015年7月下旬に沿海地方へ回航される]
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ボリショイ・カーメニへ回航後、艤装工事が進められました。
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2016年11月初頭から消磁作業が始まりました。
舷側番号は「333」となりました。
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2017年1月初頭から係留試験が行われました。

2017年1月30日、「ソヴェルシェーンヌイ」は、航行試験を行なう為、初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を開始した]

3月16日に初めてA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲の射撃試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は100mm砲の射撃試験を行なった]

その後も日本海航行試験は続けられており、現在は国家受領試験が行われています。
6月19日までに、対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]

6月20日には100mm単装砲対艦ミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海での洋上試験中に対艦ミサイルを撃墜した]


そして6月28日には艦のソナーの試験が行なわれました。

国家受領試験の海上段階の完了後、造船所(今回の場合は、ボリショイ・カーメニに在る『アムール造船工場』の出張所)で艦の点検が行なわれ、それが終わった後にロシア海軍への引き渡し準備が整います。

「ソヴェルシェーンヌイ」は、2017年6月末にロシア海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ編入される予定でしたが、今回の太平洋艦隊広報部発表を読む限りでは、洋上試験が6月30日までに完了するとは思えず、引き渡しは7月以降になるでしょう。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベット4隻は2017年6月末~2020年10月下旬に就役する]

「ソヴェルシェーンヌイ」に続き、『アムール造船工場』では3隻の同型艦が建造されており、2018年~2020年にはロシア海軍へ引き渡される見込みです。



ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに計12隻が起工され(20380が10隻、20385が2隻)、このうち4隻がロシア海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で建造されています。

[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号550)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2017年6月末進水予定/2018年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2019年就役予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2017年7月以降就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2018年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工/2019年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェーズキー」Резкий(プロジェクト20380、建造番号2104)
2016年7月1日起工/2020年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定



プロジェクト20380/20385に続き、更なる改良発展型であるプロジェクト20386の建造も始まっており、1番艦「ジェルズキ―」は2016年10月28日に起工されました。
[プロジェクト20386コルベット(ジェルズキ―型)]

ロシア海軍の為の将来正規空母はカタパルトを装備する

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年6月27日10時0分配信
【将来のロシアの航空母艦は根本的に新たな離艦装置を得る-クリロフ国立研究センター】
サンクトペテルブルク、6月27日、インタファクス-AVN

『クルイロフ国立科学センター』は将来の航空母艦の離艦装置の技術的概要を完全に理解しており、その要素はカタパルトになるだろう。
国際海軍サロンIMDS-2017開催前日の火曜日、『クルイロフ国立科学センター』総取締役ウラジーミル・ニキーチンインタファクス-AVNへ語った。

「我々が提示する離艦操作のコンセプトは、一般に認められているものとは異なり、既に航空業界の専門家や海軍航空隊司令部の中に支持を見出しております」
彼は指摘した。

彼によると「技術的設計段階までの更なる発展と延長は、航空母艦の作成作業の枠組みにおいてのみ、本当に可能となります」

「それは、外国の顧客の為、或いは国内海軍の為の航空母艦の概念プログラム艦シトルムをベースとしたプロジェクトになるでしょう。
それに応じてプロジェクトは前へ進みます」
ウラジーミル・ニキーチン
は説明した。

「無論、私達は、この艦に関する決定とは関係無く、我々の開発を継続し、科学技術の進歩を作りだします」
ウラジーミル・ニキーチン
は話した。
「航空母艦の設計に関する我々の作業については 、選択される概念の実現であり、言うまでも無く、それは進行中です。
これらの作業のイニシアチブは、企業資金からの融資と将来設計部門の専門家グループにより実行されています」

彼は指摘した。

データによると、現在の作業段階では、将来航空母艦にどのようなカタパルトを設置するのかという問題が在る:蒸気あるいは電磁。
ロシアで唯一の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、特殊なトランポリンで航空機を発進させる。



[ロシア将来航空母艦]

ロシア将来正規空母Перспективный Авианосецは、現在の所、5万トンから8万5千トンまでの3種類のヴァリエーション(軽空母、中空母、重空母)が検討されています。

重航空母艦(排水量80000-85000t、搭載機70機)
中航空母艦(排水量55000-65000t、搭載機50-55機)
軽航空母艦(排水量50000t)

建造費は重空母で3000億ルーブル、軽空母で1000億ルーブルと見積もられています。
[ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している]
[ロシア国防省は3つの将来原子力空母設計案を検討している]
[ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる]

将来正規空母の艦載機は、数年後に配備予定のロシア空軍第5世代重戦闘機PAK FA(T-50)の艦上機型となり、この他に無人機も搭載されます。
[ロシア第5世代戦闘機T-50(PAK FA)の艦上戦闘機型が開発される]
[ロシア海軍航空隊の為の有人/無人航空機が開発される]

将来正規空母の為の電磁カタパルトの開発作業も進められています。
[ロシアは将来空母用の電磁カタパルトの開発を始めている]
[ロシア海軍将来正規空母の為の電磁カタパルトの開発は進められている]

将来正規空母アイランドは非金属複合材料製になります。
[ロシア海軍将来正規空母のアイランドは複合材料で造られる]

将来正規空母の動力に関しては、通常動力(ガスタービンなど)と原子力推進の2つのヴァージョンが検討されていますが、ロシア海軍の要求により、ほぼ原子力推進に確定しております。
[ロシア海軍将来正規空母は原子力推進となる]
[ロシア海軍将来正規空母と将来駆逐艦リデル級は同型の原子力機関を搭載する]

将来正規空母は、2016年6月16日にサンクトペテルブルク『バルト工場』で進水した新型原子力砕氷船「アルクチカ」と同型の原子炉RITM-200を搭載するようです。
[ロシア海軍将来原子力空母は原子炉RITM-200を搭載するかもしれない]
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将来正規空母の最終設計案は2020年以降に固められます。
[ロシア海軍将来原子力空母の最終設計案は2020年以降に作成される]
[新型原子力空母の建造はロシア海軍の将来計画に含まれている]

2016年11月~2017年1月には重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」シリア軍事作戦へ参加していますが、この時の経験も将来正規空母の設計に取り入れられます。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフのシリア遠征の経験は同艦の近代化改装と新たな空母の建造へ生かされる]
[正規空母アドミラル・クズネツォフを中核とする空母機動部隊のシリア遠征の経験はロシア海軍の新型艦の設計と建造へフィードバックされる]

現時点では将来正規空母の建造開始の具体的な時期は未だ定められておらず、この件に関する決定は2025年近くに下されます。
[ロシア海軍の新たな航空母艦の建造に関する決定は2025年近くに下される]
[ロシア海軍の為の将来正規空母の建造開始は2025年よりも前にはならない]


今回の記事に登場する『クルイロフ国立科学センター』は、ロシア海軍の将来の艦船の形状を研究する機関です。
[クルイロフ国立科学センターはロシア海軍の新型艦の為の風洞及び水槽試験を行なっている]

無論、航空母艦に関する研究も行っており、将来正規空母の概念設計案「シトルム」を作成しています。
[ロシア海軍将来空母概念設計案・プロジェクト23000E「シトルム」]
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今回、『クルイロフ国立科学センター』のトップ、ウラジーミル・ニキーチン氏は、将来正規空母へのカタパルトに関して具体的な事は述べていませんが、将来正規空母カタパルトを装備する事だけは確かでしょう。


ソヴィエト連邦時代(1980年代)には、レニングラード(現サンクトペテルブルク)『プロレタリア工場』蒸気カタパルトが製造され、プロジェクト11437重原子力航空巡洋艦「ウリヤノフスク」に搭載される予定でしたが、ソヴィエト連邦解体により同艦は未完成に終わり、蒸気カタパルトも幻と消えました。
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蒸気カタパルト「マヤーク」
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「マヤーク」の試作品はクリミア半島に在る艦上航空隊地上訓練複合体「ニートカ」に設置されました。
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将来正規空母を何処で建造するのかは未だ決定されていませんが、候補となるのは、ロシア国内全長300メートル以上の艦の建造が可能な乾ドックを有するセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』サンクトペテルブルク『バルト工場』です。
[ロシアの2つの造船所はロシア海軍の為の将来正規空母を建造できる]

『セヴマシュ』
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『バルト工場』
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現在の所、将来正規空母建造の中核となる可能性が最も高いのは、インド海軍向けの空母「ヴィクラマーディティヤ」の改造工事を担当したセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』であり、同社は、造船設備の近代化を進めています。
[セヴェロドヴィンスク造船所は生産設備を近代化した後にロシア海軍の為の将来正規空母を建造できるようになる]
[ロシア造船業界は2019年にはロシア海軍の為の将来正規空母の建造が可能となる]

この他、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)ドックの拡張工事を行なっており、完了後は全長350メートルまでの艦の建造が可能となります。
無論、将来正規空母の建造も可能になります。
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[サンクトペテルブルクの造船所はロシア海軍の将来原子力空母の建造に参加できる]

ロシア海軍北方艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦ユーリー・ドルゴルーキーはバレンツ海からカムチャツカ半島へ弾道ミサイル"ブラヴァー"の発射訓練を行なった


『タス通信』より
2017年6月26日19時6分配信
【「ユーリー・ドルゴルーキー」はカムチャツカのクラ射爆場の全ての目標へ「ブラヴァー」を成功裏に命中させた】
モスクワ、6月26日/タス通信

北方艦隊プロジェクト955ロケット水中巡洋艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は、バレンツ海から大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射を成功裏に実行し、カムチャツカクラ射爆場に設定された目標へ成功裏に命中させた。
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ロシア連邦国防省は月曜日に発表した。

「プロジェクト955ボレイ戦略用途ロケット水中巡洋艦ユーリー・ドルゴルーキーは、バレンツ海エリアの指定海域からカムチャツカのクラ射爆場へ、大陸間弾道ミサイル"ブラヴァー"の発射を成功裏に実行しました。
発射は、戦闘訓練計画に沿って水中位置から実施されました」
軍当局
は話した。

「大陸間弾道ミサイル"ブラヴァー"の弾道飛行のパラメータは、通常モードで動作しました。
これは客観的な監視により確認されており、大陸間弾道ミサイルの戦闘ブロック(弾頭)は飛翔プログラムの完全なサイクルを実行し、射爆場に設定された目標へ成功裏に命中しました」
ロシア連邦国防省
は指摘した。

前回の「ブラヴァー」発射は、(2016年)9月27日に行なわれた。
この時、巡洋艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は、白海からクラ射爆場へ2基の大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」の一斉発射試験を実施した。
最初のミサイル戦闘ブロック(弾頭)は飛翔プログラムの完全なサイクルを実行し、射爆場に設定された目標へ成功裏に命中した。
2基目のミサイルは飛翔プログラムの第1段階を実行した後に自爆処分された。

「ユーリー・ドルゴルーキー」は、プロジェクト955(コード名「ボレイ」)のトップ艦である。
巡洋艦は兵装として、海洋配置大陸間弾道ミサイル複合体「ブラヴァー」、更には魚雷兵器を有する。
有翼ミサイルも装備できる。
巡洋艦の満載排水量は24000トン、全長約160メートル、幅13メートルである。

R-30「ブラヴァー」は、プロジェクト955潜水艦の為に特別に開発された固体燃料弾道ミサイルである。
それは、10000kmまでの距離へ、各150キロトンの威力の戦闘ブロック(弾頭)10個を運ぶ事が出来る。



[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

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プロジェクト955「ボレイ」原子力戦略用途水中巡洋艦の1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

「ユーリー・ドルゴルーキー」は就役後もセヴェロドヴィンスクに居たのですが、2013年9月3日夜にセヴェロドヴィンスクを出港し、ガジエヴォへ向かいました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは9月6日に駐留基地ガジエヴォへ到着する]

2013年9月6日、ガジエヴォ基地へ到着しました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはガジエヴォ基地へ到着した]

2013年12月5日、定期修理の為、セヴェロドヴィンスクへ戻ってきました。
[戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはセヴェロドヴィンスクで定期修理を行なう]

2013年12月24日に修理を完了しました。
[戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはセヴェロドヴィンスクでの修理を終えた]

2013年12月30日、ガジエヴォに到着しました。
[2隻のボレイ級戦略原潜はガジエヴォ基地に到着した]

その後の動向は公表されていませんが、2014年7月27日の「ロシア海軍の日」にはセヴェロモルスクで観艦式に参加しています。

2014年8月20日には2週間ぶりにガジエヴォ基地へ戻りました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2週間ぶりに基地へ戻った]

2014年10月下旬、セヴェロドヴィンスクへ入港し、「ブラヴァー」ミサイルを満載(16発)しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは弾道ミサイル「ブラヴァー」を満載する]

2014年10月29日にはバレンツ海からカムチャツカへ向けて弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはバレンツ海からの弾道ミサイル発射に成功した]

2015年10月15日には、2ヶ月以上に渡る北極圏航海~具体的には戦略核パトロールを終え、ガジエヴォ基地へ戻っています。

[ロシア海軍北方艦隊の新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2ヶ月以上に渡る北極圏航海を終えて帰港した]

2016年9月27日には、白海からカムチャツカ半島へ向けて2発の「ブラヴァー」を発射しました。
この時には、1基のミサイルは正常に飛翔し、弾頭はカムチャツカ半島の目標へ命中したのですが、もう1基のミサイルは、発射された当初は正常に飛翔していたものの、第1段ロケットを切り離した後に何らかの不具合が起こったらしく(第2段ロケットのエンジン点火に失敗?)、自爆処分されました。
[ロシア海軍北方艦隊の新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは弾道ミサイル"ブラヴァー"を2発同時に発射した]

そして2017年6月26日、「ユーリー・ドルゴルーキー」は、バレンツ海からカムチャツカ半島クラ射爆場「ブラヴァー」を発射しました。
同艦にとっては、通算で7度目の「ブラヴァー」発射となりました。

クラ射爆場



「ユーリー・ドルゴルーキー」は、2013年1月の就役よりも前に計4回「ブラヴァー」を発射しています。
[「全力全開」ブラヴァー発射試験(2010~2011年)]

2011年12月23日には、「ブラヴァー」2発を一斉発射しました。
[潜水艦発射弾道ミサイル「ブラヴァー」は一斉発射試験に成功した]


現在までに潜水艦用弾道ミサイルR-30「ブラヴァー」の発射は25回実施され、この内の7回は完全な失敗に終わっています。

1回目:2004年9月23日-成功
2回目:2005年9月27日-成功
3回目:2005年12月21日-成功
4回目:2006年9月7日-失敗
5回目:2006年10月25日-失敗
6回目:2006年12月24日-失敗
7回目:2007年6月28日-成功
8回目:2008年9月18日-成功
9回目:2008年11月28日-成功
10回目:2008年12月23日-失敗
11回目:2009年7月15日-失敗
12回目:2009年12月9日-失敗
13回目:2010年10月7日-成功
14回目:2010年10月29日-成功
15回目:2011年6月28日-成功
16回目:2011年8月27日-成功
17回目:2011年10月28日-成功

18回目:2011年12月23日-成功
19回目:2013年9月6日-失敗
20回目:2014年9月10日-成功
21回目:2014年10月29日-成功
22回目:2014年11月28日-成功
23回目:2015年11月14日-成功
24回目:2016年9月27日-部分的に成功
25回目:2017年6月27日-成功


「ブラヴァー」は、今後も改良と能力向上が続けられます。
[ロシア海軍の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)ブラヴァーは改良され、射程距離と弾道重量が増加する]

ロシア海軍は通常動力潜水艦ラーダ級の調達(建造)を継続する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年6月26日15時39分配信
【(ロシア)海軍は通常動力潜水艦「ラーダ」の建造を継続する】
モスクワ、6月26日-ロシア通信社ノーボスチ

通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」型の建造は継続される。
ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は月曜日に述べた。

「我々は、プロジェクト677ラーダ型ディーゼルエレクトリック潜水艦の建造の継続を決定しました。
同プロジェクト潜水艦2隻~クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキが海軍へ引き渡された後、シリーズ建造は継続します」
コロリョーフ
は、海軍教育機関の最上級生の前で話した。

以前、ディーゼルエレクトリック潜水艦「クロンシュタット」は2018年に進水すると報じられた。
プロジェクト677「ラーダ」潜水艦のトップ~「サンクトペテルブルク」は、2010年から北方艦隊で試験運用を行なっている。

おそらくは、これらの潜水艦で最初の嫌気性発電装置の試験が実施されるかもしれない。
非大気依存発電装置は、更に、プロジェクト677潜水艦の輸出ヴァージョン~「アムール」型にも設置される。

非大気依存発電装置の主な利点は、潜水艦の隠密性の増加に有る。
潜水艦は、バッテリーを充電する為に浮上する事無く水中に滞在できる。

ロシアが開発した非大気依存発電装置は、水素の生成方法において外国の同類とは根本的に異なっている。
それは潜水艦の中に高純度水素を貯蔵するのではなく、この装置により、改質装置を用いたディーゼル燃料の消費量に応じた水素の生成が提供される。




[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]

ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は1997年12月26日に起工、2004年10月28日に進水、2010年4月22日に就役しました。

しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。


2012年2月初頭、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、「ラーダ」級潜水艦「サンクトペテルブルク」に対する不満を述べています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年2月9日配信
【ウラジーミル・ヴィソツキー提督へのインタビュー】

「ラーダ」級に関する箇所を抜粋。

インタビュアー:多くのメディアの報道で、プロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の将来に関する憶測が流れていますが・・・

ヴィソツキー:
「ラーダ」?この艦については、何か申し上げる事が有りますかね?
潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用では、技術的特性が示されていません。
その理由は、非常に簡単です。
要するに、この艦の主要動力装置には、欠陥が有るのですよ。

僕達は、第二次世界大戦時の動力を有するような武器を新たに必要であるなどという頭脳は持ち合わせておりません。
何故かって?誰がそれを必要とするのでしょうか?
そして、それは同様の動作特性を有しています。
現在の形での「ラーダ」を、ロシア海軍は必要としておりません。

インタビュアー:建造中の同プロジェクト潜水艦「クロンシュタット」と「セヴァストーポリ」の今後はどうなりましょうか?

ヴィソツキー:これらの艦は、他の動力装置になると思います・・・



その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

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2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]

2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。

[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]

これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]

一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、北方艦隊の基地へ回航される事になり、2013年10月17日に潜水艦基地ポリャールヌイへ到着しました。
[ラーダ級潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊基地に到着した]

以後、「サンクトペテルブルク」北方艦隊に留まっています。
[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]

2番艦「クロンシュタット」の進水は2018年に、ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2018年に進水する]
[第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

「クロンシュタット」「ヴェリーキエ・ルーキ」は就役後、北方艦隊への配備が予定されています。
[ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦ラーダ級は北方艦隊へ配備される]


これまで「ラーダ」級潜水艦の4番艦以降の建造に関する決定は保留されていたのですが、今回、ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ提督は、「クロンシュタット」「ヴェリーキエ・ルーキ」の就役後も「ラーダ」級の建造は継続すると述べました。

つまり、今後(おそらくは2018年以降)、「ラーダ」級の4番艦以降が起工されるという事でしょう。


記事中で触れられているように、ロシアでも非大気依存発電装置(AIP機関)の開発は進められており、「ラーダ」級の次の世代の第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」級への搭載が予定されています。
[ロシア海軍第5世代通常動力潜水艦カリーナ級の為の非大気依存発電装置(AIP)の開発は完了した]

しかし、今後建造される「ラーダ」級の4番艦以降へ搭載する事も有り得るでしょう。
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦は非大気依存発電装置(AIP)を装備するかもしれない]

ロシア海軍バルト艦隊の偵察艦ワシーリー・タチシチェフはシリア沖で任務に就いた

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年6月26日13時42分配信
【ロシア海軍の偵察艦はシリア沖で当直に就いた】
サンクトペテルブルク、6月26日、インタファクス-AVN

ロシア海軍地中海戦隊偵察艦「ワシーリー・タチシチェフ」が加わった。
インタファクス-AVNは月曜日に消息筋より伝えられた。

「6月中旬以降、地中海の海軍常設作戦連合部隊の一員として意図された任務は、バルト艦隊の中型偵察艦ワシーリー・タチシチェフにより果たされています」
対談者は話した。

彼は、 「ワシーリー・タチシチェフ」黒海艦隊中型偵察艦「キルディン」地中海で交代したと説明した。

「キルディンは、この前の土曜日(6月24日)に黒海海峡を通過して黒海へ戻りました。
同艦は、シリア沖で100日以上の当直に就いていました」

対談者は話した。

以前、4月27日にボスポラス海峡付近で黒海艦隊中型偵察艦「リマン」商船と衝突の結果、沈没した事が報じられた。
事故の結果、艦の乗組員は誰も負傷しなかった。

地中海常設作戦連合部隊打撃グループには、現在、具体的には、有翼ミサイル「カリブル」を装備する黒海艦隊の最新フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」「アドミラル・エッセン」、潜水艦「クラスノダール」が居る。
彼等は、2度に渡りシリア領内の『イスラム国』 (ロシア連邦では非合法のテロリスト組織)の目標へ打撃を与えた。

以前、今年6月30日まで地中海エリアの同海域でミサイル発射の可能性がある事が国際的に通知されたと報じられた。



黒海艦隊偵察艦「キルディン」は、2017年2月5日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、以後、主に地中海東部(シリア沖)で行動していました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦キルディンはシリア沖へ行く]

これまでに黒海艦隊の4隻の偵察艦は交代で1隻ずつ地中海へ派遣されていたのですが、2017年4月27日、この内の1隻である「リマン」イスタンブール沖で民間船と衝突し、沈没しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦リマンはイスタンブール沖で民間船と衝突し沈没した]

偵察艦「キルディン」は、6月24日にボスポラス海峡へ入り、地中海を去りました。

その「キルディン」と交代する偵察艦は、バルト艦隊から派遣されることになりました。
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プロジェクト864中型偵察艦の6番艦「ワシーリー・タチシチェフ」ポーランドグダニスク造船所で建造され、1987年7月23日にソ連海軍へ引き渡され、バルト艦隊へ編入されました。

黒海艦隊にも同型艦の「プリアゾヴィエ」(4番艦)が居ます。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦プリアゾヴィエはマルタ島を訪れた]
[イエメンからの避難者308名を乗せたロシア海軍の偵察艦はジブチへ到着した]

北方艦隊「ヴィクトール・レオーノフ」(7番艦)も同型艦です。
[ロシア海軍北方艦隊の偵察艦ヴィクトール・レオーノフはキューバのハバナ港を訪れた]

バルト艦隊の同型艦「アドミラル・フョードル・ゴロヴィン」(1番艦)は、2014年初頭にシリア沖へ派遣された事が有りましたが、「ワシーリー・タチシチェフ」は今回が初めてです。


この他、バルト艦隊からは、現在、工作船PM-82地中海東部へ派遣されています。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82はシリア沖に到着した]


現在、サンクトペテルブルクで建造中(2017年5月16日に進水)の偵察艦「イワン・フルス」は、沈没した「リマン」の代艦として黒海艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍の為の新世代偵察艦イワン・フルスはサンクトペテルブルクで進水した]

新型高射複合体パーンツィリ-MEの量産が始まる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年6月23日16時15分配信
【ロシアは高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ」海軍版の量産を開始した】
モスクワ、6月23日-ロシア通信社ノーボスチ

高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ」の海軍版~「パーンツィリ-ME」の量産はロシアで始まった。
金曜日、国営法人『ロステフ』総取締役セルゲイ・チェメゾフは報道陣へ語った。

「海洋高射ミサイル-砲複合体パーンツィリ-MEの開発は完了しています。
複合体は、既に量産へ着手しています」

彼は話した。

彼によると、複合体のプレゼンテーションは、サンクトペテルブルクで6月28日から7月2日に開催される国際海軍サロン(IMDS)-2017の中で行なわれる。

「パーンツィリ-ME」は、1秒間に1000メートルまでの速度で飛行する目標を同時に4個まで攻撃する事が可能であり、反応時間は3~5秒である。
以前、このシステムの開発企業『機器製造設計局』(トゥーラ)の設計部長アレクサンドル・ジュコーフ『ロシア通信社ノーボスチ』へ語った。

彼によると、「パーンツィリ-ME」のミサイル兵装は、距離20キロメートルまで、高度2メートルから15キロメートルまでの目標を攻撃できる。
砲兵装は、距離4キロメートルまで、高度0~3キロメートルまでである。



「パーンツィリ-S1」(SA-22グレイハウンド)は、ロシア最新高射ミサイル-砲複合体です。



「パーンツィリ-S」は様々なヴァージョン(ロシア空挺軍、ロシア海軍、ロシア空軍、ロシア陸軍向け)が計画されています。
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ロシア海軍向けの艦載ヴァージョンも開発されています。
[パーンツィリ-Mは近い将来にロシア海軍へ採用される]
[ロシア海軍は2016年から高射複合体パーンツィリ-Mを受け取る]
[ロシア海軍の新型高射複合体パーンツィリ-Mの生産準備は進められている]

2015年8月下旬には、「パーンツィリ-M」の最初の購入契約が締結されています。
[ロシア海軍の為に3基の新型高射複合体パーンツィリ-Mが発注される]

「パーンツィリ-M」を最初に装備する艦は、現在、大規模な近代化改装が行なわれている北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」になります。
[ロシア海軍の新型高射複合体パーンツィリ-Mは近代化される重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフに搭載される]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2020年までの完了が予定されている]

「パーンツィリ-M」は、今年(2017年)末までにロシア海軍へ軍備採用(制式採用)されます。
[ロシア海軍の新型高射複合体パーンツィリ-Mは2017年末までに制式採用される]


今回の記事に登場する「パーンツィリ-ME」は、「パーンツィリ-M」の輸出ヴァージョンです。

ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級7番艦(最終艦)ウリヤノフスクは2017年7月28日に起工される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年6月23日16時22分配信
【原子力潜水艦「ウリヤノフスク」は(2017年)7月28日にセヴェロドヴィンスクで起工される】
モスクワ、6月23日-ロシア通信社ノーボスチ

「ヤーセン-M」シリーズの最終となる最新原子力潜水艦「ウリヤノフスク」は、『セヴマシュ』で(2017年)7月28日に起工される。
ロシア国防省下の海軍情報・マスコミュニケーション部代表イーゴリ・ディガロは発表した。

「改善されたプロジェクト"ヤーセン-M"の下で建造される7番目の(シリーズの6隻目)第4世代原子力水中巡洋艦は、今年7月8日にセヴェロドヴィンスクのセヴマシュ社での起工が計画されています。
ロシア海軍総司令官の指示により、潜水艦はウリヤノフスクと命名されます」
ディガロ
は、軍備担当海軍副総司令官ヴィクトール・ブルスクの談話を引用した。

2020年までに(訳注:現在では2023年以降に修正)海軍の為に7隻のプロジェクト「ヤーセン」潜水艦の建造が計画されており、この内の6隻は近代化されたプロジェクト885Mである。
水中巡洋艦シリーズのトップ「セヴェロドヴィンスク」は、2014年に海軍へ引き渡された。

多目的原子力潜水艦「カザン」、「ノヴォシビルスク」、「クラスノヤルスク」、「アルハンゲリスク」は、改善されたプロジェクト「ヤーセン-M」(885M)の下で建造されている。
その排水量は13800トン、潜航深度520メートル、乗組員64名、自立行動期間100日、水中速力31ノット。
兵装には、機雷、魚雷、有翼ミサイル「カリブル」「オーニクス」が在る。



[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

ロシア海軍第4世代原子力潜水艦であるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦は、これまでに6隻がセヴェロドヴィンスク市「セヴマシュ」で起工され、このうち1隻が就役済みです。

1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に起工され、2010年6月15日に進水、2013年12月30日に竣工、2014年6月17日に就役し、北方艦隊第11対空母原潜師団へ編入されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]
就役後も各種試験と慣熟訓練に従事していましたが、2016年3月までに終了しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクは戦闘演習の為に出航する]
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]
[ロシア海軍最新鋭原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクはバレンツ海から巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


2番艦「カザン」からは改良型のプロジェクト885Mとなり、2009年7月24日に起工され、2017年3月31日に進水しました。
[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンはセヴェロドヴィンスク造船所で進水した]
ロシア海軍への引き渡しは2018年に予定されています。
[新世代多用途原潜カザンと戦略原潜クニャージ・ウラジーミルは2018年にロシア海軍へ引き渡される]

3番艦(改「ヤーセン」級としては2隻目)「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]
[ヤーセン級多用途原潜ノヴォシビルスクの船体の水圧試験が行なわれた]

4番艦(改「ヤーセン」級としては3隻目)「クラスノヤルスク」は、2014年7月27日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2020年に予定されています。
[多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された]
[ロシア海軍の第4世代多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスクの船体の水圧試験が行なわれた]

5番艦(改「ヤーセン」級としては4隻目)「アルハンゲリスク」は、2015年3月19日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2021年に予定されています。
[ロシア海軍の為のヤーセン級多用途原潜5番艦アルハンゲリスクは起工された]

6番艦(改「ヤーセン」級としては5隻目)「ペルミ」は、2016年7月29日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2022年に予定されています。
[ロシア海軍の為の第6のヤーセン級原子力水中巡洋艦ペルミはセヴェロドヴィンスクで起工された]


そして今回、ロシア海軍広報部は、「ウリヤノフスク」と命名される7番艦(改「ヤーセン」級としては6隻目)の起工は2017年7月28日になると発表しました。
ロシア海軍への引き渡しは2023年以降になります。


「ウリヤノフスク」は、ソ連/ロシア海軍の艦名としては2隻目(2代目)となります。

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先代(初代)の「ウリヤノフスク」は、プロジェクト11437重原子力航空巡洋艦の1番艦として1988年11月25日に起工されました。
[幻の「原子力空母」ウリヤノフスク級]
[未完の原子力空母ウリヤノフスク]
[原子力空母ウリヤノフスクの電子機器]
しかし、ソ連邦解体により完成する事無く解体されました。
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それから25年を経て、新たな「ウリヤノフスク」が建造される事になりました。


現在の所、「ヤーセン」級シリーズの建造は7隻で終了する予定です。
[ロシア海軍第4世代多用途原潜ヤーセン級は2023年までに計7隻が就役する]

その後は第5世代原子力潜水艦「ハスキー」級の建造へ移行します。
[ロシア海軍第5世代多用途原子力潜水艦ハスキー級の建造契約は2018年以降に締結される]

ロシア海軍北方艦隊の原子力大型潜水艦オブニンスクはバレンツ海の演習中に重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーへ魚雷攻撃を行なった

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『タス通信』より
2017年6月23日13時24分配信
【北方艦隊の潜水艦「オブニンスク」は演習中に仮想敵艦を攻撃した】
ムルマンスク、6月23日/タス通信

多目的原子力潜水艦「オブニンスク」乗組員は、バレンツ海での演習中に仮想敵艦船支隊への魚雷攻撃へ取り組んだ。
金曜日、北方艦隊広報サービスは発表した。

「潜水艦乗員は、重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー、大型対潜艦セヴェロモルスクとヴィツェ・アドミラル・クラコーフで構成される艦船支隊へ魚雷攻撃を実施しました」
声明では、こう述べられた。

射撃は成功裏に行われ、水上目標は仮想撃破された事は注目される。
「艦船支隊を攻撃する演習の全段階の実施中、オブニンスクの潜水艦乗員は、高度の専門的な準備と整然とした行動を示しました」
声明では、こう述べられた。

更に「オブニンスク」乗組員は、敵水上部隊の追跡から離脱する水中操艦の課題へ取り組んだ。



プロジェクト671RTMK「シチューカ」(NATOコード名「ヴィクターIII」)巡洋潜水艦K-138は、1988年12月7日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)アドミラルティ造船所で起工され、1989年8月5日に進水しました。
その後、内陸水路経由でセヴェロドヴィンスクへ運ばれ、1989年11月から12月に掛けて工場航行試験及び国家受領試験が実施されました。
1990年5月10日に海軍へ納入され、赤旗北方艦隊・第1潜水艦小艦隊・第33潜水艦師団へ編入されました。

1992年7月3日、原子力大型潜水艦に類別変更され、B-138と改称されました。

2000年5月5日、オブニンスク市と後援協定が締結され、「オブニンスク」と命名されました。

2001年7月、第11潜水艦師団(対空母師団)へ転属しました。

2011年から艦船修理工場『ネルパ』で修理(と寿命延長近代化)が行なわれ、2014年5月16日に進水しました。
[修理中のヴィクターIII級原潜オブニンスクは進水した]
修理は2015年秋に完了しました。

2014年12月8日、バレンツ海から沿岸の射爆場へ有翼ミサイル(カリブル?)を発射しました。
[ロシア海軍のヴィクターIII級原潜オブニンスクはバレンツ海から巡航ミサイルを発射した]

2015年7月26日の「ロシア海軍の日」セヴェロモルスク北方艦隊の観艦式へ参加した事以外、「オブニンスク」の動向が当局から公表される事は有りませんでしたが、2015年12月22日に「遠距離航海任務」を終えてザオゼルスク基地へ帰港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力大型潜水艦オブニンスクは長期航海を終えて基地へ戻ってきた]


2016年8月15日にはバレンツ海で魚雷発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力大型潜水艦オブニンスクはバレンツ海で魚雷を発射した]

2017年3月10日には、最新のプロジェクト955「ボレイ」原子力戦略用途水中巡洋艦の1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」(2013年1月10日就役)とバレンツ海で『決闘』(対戦戦闘訓練)を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦ユーリー・ドルゴルーキーと原子力大型潜水艦オブニンスクはバレンツ海で『決闘』を行なった]

2017年6月22日、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」及び「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」バレンツ海で対潜戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは大型対潜艦2隻と共にバレンツ海で対潜戦闘訓練を実施した]
この時、1隻の多目的原子力潜水艦が「敵役」として演習へ参加しました。

この多目的原子力潜水艦「オブニンスク」だったようです。

そして6月23日、「オブニンスク」は、「ピョートル・ヴェリキー」、「セヴェロモルスク」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を目標にして魚雷攻撃訓練を行ないました。

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と潜水艦1隻はシリアのハマー県のISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した


『タス通信』より
2017年6月23日8時46分配信
【ロシア海軍の艦はシリアの『イスラム国』の武器倉庫を破壊した】
モスクワ、6月23日/タス通信

フリゲート「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・グリゴロヴィチ」、潜水艦「クラスノダール」は、シリアテロリストグループ『イスラム国』(ロシア連邦では非合法)の兵器及び弾薬の大型倉庫を有翼ミサイル「カリブル」で破壊した。
金曜日、ロシア連邦国防省は発表した。

「ロシア海軍のフリゲート"アドミラル・エッセン"、"アドミラル・グリゴロヴィチ"と潜水艦"クラスノダール"は、シリアのテロリストグループ『イスラム国』の施設に対し、地中海水域の東部から6基の有翼ミサイル"カリブル"発射を実行しました」
声明では、こう述べられた。

突然の大規模ミサイル打撃の結果として、ハマー県アケルバト拠点の居住地域のテロリスト『イスラム国』の指揮所、更には兵器及び弾薬の大型倉庫が破壊された事は注目される。
有翼ミサイル「カリブル」の命中後に武装勢力の弾薬庫は爆発した。

ロシア連邦国防省は、潜水艦「クラスノダール」が水中位置から有翼ミサイルの発射を実行した事を強調した。
「テロリスト『ISIL』(イラク・レバントのイスラム国)の戦闘員及び施設の残余は、ロシア航空宇宙軍の爆撃機の空爆により破壊されました」
当局は付け加えた。

また、トルコ及びイスラエルの司令部には、相互チャンネルにより、有翼ミサイルの発射が適時に通知されたと伝えられた。

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[戦闘員の移動]
国防省
が発表したように、『イスラム国』は、ハマー県へ戦闘員を投入しており、その大規模な建物には、指揮所、更には兵器及び弾薬の倉庫が備えられている。

「夜間時と困難な起伏の場所を利用し、テロリストはハマー県へ様々なルートから戦闘員を投入し、その後に大規模な建物へ、指揮所、更には兵器及び弾薬倉庫を備え付けました」
当局は声明で述べた。

ロシア連邦国防省は更に、シリアロシア軍グループ司令部は全種類の偵察手段を使用し、テロリスト『イスラム国』の脱出ルートと分散地域を昼夜を問わず組織的にモニタリングしており、識別されたテロリスト施設を高精度複合兵器及びロシア航空宇宙軍航空機により破壊した事を指摘した。

また、国防省は、先週からの動向として、『イスラム国』ラッカからパルミラの「南部回廊」へ向けての脱出の試みを続けていると発表した。



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プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)の1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」は2016年3月11日に就役し、黒海艦隊へ編入され、同年6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]

その後、2度に渡り地中海への航海を行ないました。
(2016年9月24日~10月7日2016年11月3日~12月19日)

2017年4月初頭に地中海東部へ入った後、現在まで同海域に滞在しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは再びキプロスのリマソールを訪問した]


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プロジェクト11356Rの2番艦「アドミラル・エッセン」は、2016年6月7日にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはロシア海軍へ就役した]

2017年4月末、「アドミラル・エッセン」黒海艦隊基地へ向けて出航し、5月5日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入り、5月15日から17日までキプロスリマソール港を訪問しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはキプロスのリマソールへ寄港した]

2017年5月23日から27日までリビア東部沖で演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の地中海での演習は終わった]


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プロジェクト06363潜水艦の4番艦B-265「クラスノダール」は、2015年11月5日にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[第4のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールはロシア海軍へ就役した]

2017年4月8日にはバルト海有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)を水上標的へ発射しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールはバルト海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

「クラスノダール」は、5月初頭頃に黒海艦隊基地へ向けて出航し、5月13日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の第4のプロジェクト06363潜水艦クラスノダールはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]


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2017年5月31日(モスクワ時間で8時過ぎ)、「アドミラル・エッセン」「クラスノダール」は、シリア沿岸沖の公海上からシリアパルミラ(タドムル)ISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ、有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンと潜水艦クラスノダールはパルミラのISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

その後も、「アドミラル・グリゴロヴィチ」、「アドミラル・エッセン」、「クラスノダール」の3隻は地中海東部に留まりました。
[巡航ミサイル"カリブル"を搭載するロシア海軍黒海艦隊の2隻のフリゲートと1隻の潜水艦は地中海東部に留まる]

ロシア海軍は、6月18日から30日までの間にシリア沖地中海東部公海上でミサイル発射を伴う演習を実施すると国際機関へ通知していました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年6月19日13時56分配信
【ロシア海軍は再び地中海でのミサイル発射を警告した】


そして6月23日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」、「アドミラル・エッセン」、「クラスノダール」の3隻は、シリア沿岸沖の公海上からシリアハマー県ISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ、有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

ロシア国防省の発表を読む限り、3隻から発射された「カリブル」ミサイルでハマー県ISILの指揮所や武器弾薬庫をピンポイントで破壊し、混乱している所へロシア航空宇宙軍爆撃機(たぶんTu-22M3)が爆撃で止めを刺したようです。


なお、今回、ロシア国防省は、巡航ミサイルの発射をトルコイスラエルには事前通知したと発表していますが、アメリカについては全く触れていません。
(5月31日のミサイル発射時にはアメリカ、トルコ、イスラエルへ事前に通知した)

「カリブル」を発射したロシア海軍フリゲート2隻及び潜水艦が居る海域をアメリカ海軍対潜哨戒機P-8Aポセイドンが飛び回っていたとの事なので、アメリカには通知していなかったのかもしれません。
『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年6月23日11時49分配信
【アメリカの航空機は地中海の(ロシア)海軍の艦のミサイル発射水域上空の偵察を行なった】


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『ノヴァトール・エカテリンブルク設計局』により設計された有翼ミサイル「カリブル」(対地/対艦/対潜用)は、輸出用有翼ミサイル「クラブ」シリーズのロシア海軍向けヴァージョンです。
元々は、ソ連海軍時代に配備された対地有翼ミサイル「グラナート」をベースに開発されました。
[対艦(対地)巡航ミサイル「クラブ」]
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]


「カリブル」は、2015年10月以降、シリア領内テロ組織に対し、何度か実戦で使用されています。

・2015年10月7日カスピ小艦隊警備艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」カスピ海南方からシリアへ発射。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]

・2015年11月20日カスピ小艦隊警備艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」カスピ海南方からシリアへ発射。
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2015年12月8日黒海艦隊潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2016年8月19日黒海艦隊小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」、「セルプホフ」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはシリアのアル=ヌスラ戦線を巡航ミサイル"カリブル"で攻撃した]

・2016年11月15日黒海艦隊警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア領内のテロ組織へ巡航ミサイルを発射した]

・2017年5月31日黒海艦隊警備艦「アドミラル・エッセン」、潜水艦「クラスノダール」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンと潜水艦クラスノダールはパルミラのISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

今回(2017年6月23日)の「カリブル」実戦使用は、ロシア海軍全体では通算7回目、黒海艦隊としては通算5回目となります。

ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは大型対潜艦2隻と共にバレンツ海で対潜戦闘訓練を実施した

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『タス通信』より
2017年6月21日15時1分配信
【巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と2隻の大型対潜艦はバレンツ海で「敵」潜水艦を攻撃した】
ムルマンスク、6月21日/タス通信

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、大型対潜艦「セヴェロモルスク」及び「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と協同して仮想敵潜水艦を探知、攻撃する演習をバレンツ海で行なった。
水曜日、北方艦隊広報サービスは発表した。

「艦はバレンツ海で、標準装備の水中音響兵装を使用した仮想敵潜水艦の捜索及び攻撃訓練任務を遂行しました」
艦隊(広報サービス)は話した。

演習中に彼らは合同機動の要素へ取り組み、通信及び支隊の指揮所の間の指示の転送の訓練を実施した。
艦は対潜航空隊と合同で、演習実施海域に実在する原子力潜水艦の捜索を行なった。

戦闘艦支隊と対峙する役割の北方艦隊潜水部隊の連合部隊の1隻の多目的原子力潜水艦の乗組員は、水上目標を秘密裡に追尾、離脱し、魚雷で攻撃する課題へ取り組んだ。

司令部の評価では、演習中に巡洋艦及び大型対潜艦の乗組員は、連合部隊の一員として対潜任務を果たす為の高い技量を示した。



ロシア北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(099、1998年4月18日就役)は、2016年10月15日から2017年2月8日まで実施された重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海(シリア沖)遠征へ参加しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2017年6月14日、乗組員の錬成任務の為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]

6月17日~19日にはロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と共にバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で合同砲撃訓練を行なった]


大型対潜艦「セヴェロモルスク」(619、1988年1月24日就役)は、2016年10月15日にロシア海軍機動部隊の一員として地中海東部へ向かい、その後、インド洋及びアフリカ大陸を巡り、再び地中海東部へ行った後、2017年6月6日に帰港しました。
[大型対潜艦「セヴェロモルスク」インド洋遠征(2016年10月-2017年6月)]

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(626、1982年1月10日就役、2010年12月7日再就役)は、2016年10月15日にロシア海軍機動部隊の一員として地中海東部へ向かいましたが、本隊よりも一足早く12月13日には帰港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはセヴェロモルスク基地へ帰投した]

2017年6月中旬には、2隻が一緒にバレンツ海で演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年6月19日13時44分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」と「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はバレンツ海で合同演習を実施した】


そして6月21日には、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」大型対潜艦「セヴェロモルスク」及び「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の3隻がバレンツ海で対潜戦闘演習を行ないました。

この演習には、北方艦隊多目的原子力潜水艦1隻(艦名は非公表)が「敵役」として参加しました。

北方艦隊の艦船は7月30日に行われる『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する為にクロンシュタットへ向かう

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年6月21日13時2分配信
【北方艦隊艦船グループは、スカンジナビア半島を周回移動してバルト海へ行く準備を行なっている】
サンクトペテルブルク、6月21日、インタファクス-AVN

少なくとも4隻の1等艦を含む北方艦隊の10隻以上の艦船は、クロンシュタットで7月30日に予定されている主要海軍パレードへ参加する為、近い内にバルト海への移動を行なう準備を進めている。
インタファクス-AVNは消息筋より伝えられた。

「計画では、北方艦隊から主要海軍パレードへ参加するのは、特に、重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー、ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフ、大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフになります。
移動には、1~2隻の給油船及び1~2隻の曳船が共に付き添います」

彼は説明した。

彼によると
「世界最大の戦略用途原子力ロケット潜水艦ドミトリー・ドンスコイの主要海軍パレードへの参加に関しては、未だ最終決定は下されていません」

以前、この潜水艦は、艦隊間移動の為の準備として、第35艦船修理工場(『統合造船業営団』へ加わっている艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の支所)での技術的準備状態の回復過程を経た後、近年では初めて北方艦隊主要海軍基地セヴェロモルスクへ移動したと報じられた。
同艦は、艦隊間移動の指示を待っているようである。

以前、北方艦隊広報サービスが発表したように、艦隊間移動への参加が意図されている一連の艦は、錬成任務過程を通過した。
それは、艦の遠距離航海の為の準備としては必要不可欠な属性である。

主要海軍パレードへ参加した後、北方艦隊の1隻或いは数隻の艦は、地中海海軍常設作戦連合部隊へと向かい、同海域に居る黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」及び「アドミラル・エッセン」と交代する可能性は除外されない。



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ロシア北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)は、2016年10月15日から2017年2月8日まで実施された重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海(シリア沖)遠征へ参加しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2017年6月14日、乗組員の錬成任務の為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]


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ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、約5年に渡る近代化改装を行ない、2016年12月末に復帰しました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]

2017年5月からは何度かバレンツ海へ出航し、各種訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海でのロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空戦闘及び沿岸砲撃訓練を行なった]


6月17日~19日、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、一緒に訓練を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で合同砲撃訓練を行なった]


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大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役、2010年12月7日再就役)は、2016年10月15日にロシア海軍機動部隊の一員として地中海東部へ向かいましたが、本隊よりも一足早く12月13日には帰港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはセヴェロモルスク基地へ帰投した]

その後、2017年春からバレンツ海で何度か訓練を行なっています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年6月19日13時44分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」と「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はバレンツ海で合同演習を実施した】


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重原子力戦略用途水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」(1982年12月14日就役)は、この10数年間はセヴェロドヴィンスクに駐留していたのですが、2017年5月27日にセヴェロモルスクへ移動しました。
[ロシア海軍最後のタイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動した]


この4隻は、7月30日の「ロシア海軍の日」の観艦式へ参加する為、近い内にクロンシュタットへ移動するようです。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年5月4日20時25分配信
【(ロシア)海軍の日の為に北方艦隊の4隻の1等艦がクロンシュタットへの移動を計画している】

ただし、「ドミトリー・ドンスコイ」の参加については未だ最終決定は下されていないようですが。


クロンシュタットでの観艦式が終わった後、この内の何隻かは地中海東部へ派遣されるかもしれません。

現在、地中海東部には黒海艦隊最新フリゲート2隻などが滞在しています。
[巡航ミサイル"カリブル"を搭載するロシア海軍黒海艦隊の2隻のフリゲートと1隻の潜水艦は地中海東部に留まる]

最も可能性が高いのは、近代化改装を終えて復帰して間もないロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」でしょう。

ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海での洋上試験中に対艦ミサイルを撃墜した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年6月20日9時47分配信
【太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は国家試験中に有翼ミサイルを砲撃により成功裏に撃墜した】

太平洋艦隊の為に『アムール造船工場』で建造された最新のプロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、国家受領試験実施の枠組みにおける次の出航中、100mm艦載砲A-190により、仮想敵の有翼ミサイルを成功裏に撃墜した。

有翼ミサイル標的の発射は、太平洋艦隊の水域防護艦連合部隊ロケット艇「R-79」により実行された。

指定目標は捕捉、追尾され、撃墜圏内へ進入後、コルベットの砲撃により破壊された。

国家受領委員会と乗組員によると、砲自身と全てのシステムは正常モードで動作した。

近い内に乗組員には、海上及び空中目標への砲射撃の実行が控えている。
また、同艦の甲板へのヘリコプターKa-27の着艦を含む太平洋艦隊海軍航空隊コルベット上空飛行が計画されている。

[参照]
「ソヴェルシェーンヌイ」
は、プロジェクト20380コルベットシリーズの4隻目である。
それは、中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された。
艦は近海ゾーンで活動し、敵の水上艦及び潜水艦との戦闘、更には、海洋揚陸部隊への砲撃支援を行なう為に意図されている。

艦の建造には「ステルス」技術が用いられている。
同プロジェクトには、21の特許が導入され、14のコンピュータ登録プログラム証明が交付された。
艦の物理的フィールドを削減する為、最新の成果が使用されている。
特に、艦のレーダー視認性をかなり減らす為に、上部構造物には電波を吸収する特性を持つ多層ガラス繊維強化プラスチックが材料として使用されており、更には、船体と上部構造物の建造方式も(レーダー視認性削減に)寄与している。



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[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で起工され、2012年10月にはサンクトペテルブルクで製造された上部構造物が海路でコムソモリスク・ナ・アムーレまで運ばれました。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]

しかし、「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は大幅に遅延しました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]

その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省アムール造船工場の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]

その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、2015年1月~3月には「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員がバルト艦隊プロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」で実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海での研修を終えた]

2015年5月22日に進水式典が開催されました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は進水した]

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進水した「ソヴェルシェーンヌイ」は、2015年7月末にコムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方ボリショイ・カーメニへ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2015年7月下旬に沿海地方へ回航される]
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ボリショイ・カーメニへ回航後、艤装工事が進められました。
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2016年11月初頭から消磁作業が始まりました。
舷側番号は「333」となりました。
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2017年1月初頭から係留試験が行われました。

2017年1月30日、「ソヴェルシェーンヌイ」は、航行試験を行なう為、初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を開始した]

3月16日に初めてA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲の射撃試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は100mm砲の射撃試験を行なった]

その後も日本海航行試験は続けられており、現在は国家受領試験が行われています。
6月19日までに、対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]

6月20日には100mm単装砲対艦ミサイル標的を撃墜しました。
標的を発射したのはロケット艇R-79との事ですから、対艦ミサイルP-15テルミート(SS-N-2スティックス)を撃墜したようです。

国家受領試験の海上段階は近い内に完了し、その後、造船所(今回の場合は、ボリショイ・カーメニに在る『アムール造船工場』の出張所)で艦の点検が行なわれ、それが終わった後にロシア海軍への引き渡し準備が整います。

現在の所、「ソヴェルシェーンヌイ」は、2017年6月末にロシア海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ編入される予定です。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベット4隻は2017年6月末~2020年10月下旬に就役する]

「ソヴェルシェーンヌイ」に続き、『アムール造船工場』では3隻の同型艦が建造されており、2018年~2020年にはロシア海軍へ引き渡される見込みです。



ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに計12隻が起工され(20380が10隻、20385が2隻)、このうち4隻がロシア海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で建造されています。

[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号550)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2017年6月末進水予定/2018年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2019年就役予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2017年6月末就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2018年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工/2019年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェーズキー」Резкий(プロジェクト20380、建造番号2104)
2016年7月1日起工/2020年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定



プロジェクト20380/20385に続き、更なる改良発展型であるプロジェクト20386の建造も始まっており、1番艦「ジェルズキ―」は2016年10月28日に起工されました。
[プロジェクト20386コルベット(ジェルズキ―型)]

ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で合同砲撃訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年6月19日16時3分配信
【北方艦隊の巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」乗組員はバレンツ海で合同砲射撃を実施した】

北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の戦闘班は、バレンツ海で合同砲射撃を実施した。
戦闘練習は計画性を帯びていた。
演習実施場所は、前もって船舶航行と航空機の飛行の為に閉鎖された。

演習中に巡洋艦の乗組員は、仮想敵艦船支隊との戦闘へ取り組んだ。
海上目標への射撃は、連続して汎用砲AK-130の戦闘班により行なわれた。

北方艦隊航空・防空軍の連合部隊の混成航空連隊の飛行士と協同で重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の乗組員は、艦船連合部隊に対する突然の航空機および航空ミサイル、急降下による攻撃を撃退する演習を行なった。
演習中に軍事船員は航空機から投下された模擬空中目標への砲射撃を実施した。

このエピソードで、先週から続いていたバレンツ海への北方艦隊巡洋艦の合同出航の活動段階は完了した。
海上に居る間に巡洋艦の乗組員は整然とした行動へ取り組み、合同操艦、兵器及び機器の使用、航行中及び投錨地に停泊中の艦の生存への対処(ダメージコントロール)活動の演習を実施し、更に、損傷したという想定下の艦への援助訓練を実施した。



ロシア北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)は、2016年10月15日から2017年2月8日まで実施された重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海(シリア沖)遠征へ参加しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2017年6月14日、乗組員の錬成任務の為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]


ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、約5年に渡る近代化改装を行ない、2016年12月末に復帰しました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]

2017年5月からは何度かバレンツ海へ出航し、各種訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海でのロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空戦闘及び沿岸砲撃訓練を行なった]


6月17日、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、一緒に訓練を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]

そして6月19日までに海上及び空中目標への130mm砲の砲撃訓練などが行なわれ、演習は終了しました。

ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2017』はバルト海、日本海、オホーツク海で実施される

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『タス通信』より
2017年6月19日5時13分配信
【中華人民共和国海軍:演習『海洋協同-2017』は通常ならざる条件で実施される】
北京、6月19日/タス通信

ロシア-中国演習『海洋協同-2017』は困難な地域で実施される。
中国人民解放軍海軍副司令員ティアン・ツォン(田中)は表明した。

「今回の中国戦闘艦支隊の道のりは長いものとなります」
『人民日報』
紙はティアン・ツォンの談話を引用した。
「今回のミッションにおける課題は、多くが計画されており、演習実施海域は困難であります。
従いまして、艦船支隊の全ての要員は、自身で最良の方法を示さなければなりません」

彼は付け加えた。

6月18日・日曜日、中国人民解放軍海軍艦船支隊三亜港(海南島県)から出航し、ロシア-中国演習『海洋協同-2017』へ参加する為、ロシアへと向かった。
中華人民共和国国防部が発表したように、支隊の構成には、駆逐艦「長沙」、フリゲート「運城」、支援船「駱馬湖」が加わっている。
演習は、7月中旬から9月中旬の間に、バルト海、オホーツク海、日本海水域での実施が予定されている。



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ロシア海軍中国海軍は、2012年、2013年、2014年、2015年、2016年に合同演習『海洋協同』Морское Взаимодействиеを実施しています。

『海洋協同-2012』:2012年4月下旬に黄海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

『海洋協同-2013』:2013年7月上旬にピョートル大帝湾で実施
[ロシア・中国海軍合同演習は7月初頭にウラジオストク沖で実施される]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」が始まった]
[ロシア・中国海軍は海賊対処訓練を行なった]
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]

『海洋協同-2014』:2014年5月下旬に東シナ海で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

『海洋協同-2015』第1段階:2015年5月下旬に地中海東部で実施
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

『海洋協同-2015』第2段階:2015年8月に日本海(沿海地方沖)で実施
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

『海洋協同-2016』:2017年9月中旬に南シナ海で実施
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]


そして、2017年の『海洋協同-2017』は、バルト海、日本海、オホーツク海で実施されることになりました。
『日本放送協会 NEWS WEB』より
2017年6月18日20時13分配信
【中国とロシアが合同軍事演習 中国国防省が発表】

まず、今年7月下旬にバルト海『海洋協同-2017』の第1段階が実施され、9月中旬~下旬には日本海オホーツク海『海洋協同-2017』の第2段階が実施される事になるようです。

バルト海で実施される『海洋協同-2017』第1段階へ参加する中国海軍艦船部隊は6月18日に出航しましたが、ロシア海軍からはバルト艦隊の艦船が参加する事になります。

バルト艦隊には、プロジェクト20380コルベット4隻(ステレグーシチー、ソーブラジテルヌイ、ボイキー、ストイーキー)、プロジェクト21631小型ロケット艦2隻(ゼリョヌイ・ドル、セルプホフ)といったロシア海軍の新世代艦が居ますから、これらの艦の何れかは『海洋協同-2017』へ参加するでしょう。

ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は対艦ミサイルの発射試験を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年6月19日4時59分配信
【コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は国家受領試験中にミサイル射撃を成功裏に実施した】

最新コルベット・プロジェクト20380「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員は、艦の国家受領試験実施中、太平洋艦隊戦闘訓練射爆場で主要艦載複合体のミサイル射撃を成功裏に実施した。

射撃は、仮想敵水上艦を模した海上盾船に対して行なわれた。
対艦ミサイル複合体「ウラン」は、指定水上目標へ成功裏に命中した。

出航中に工場の試験実施チーム代表は、艦の乗組員及び国家受領委員会のメンバーと共に他の課題を解決する:コルベットの機動性及び速力試験の実行、艦の全ての設備、システム、ユニット、兵装、航法機器、無線機器の動作点検。

今後数日以内に艦の乗組員は、水上及び空中目標への砲射撃を実施する。

コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の国家受領航行試験は今月中に実行される。
プログラムの海上部分の完了後、国家受領試験の第2部~艦の検査が始まる。

工場において、専門技術者と国家委員会により、コルベットの機器と全ての使用可能な手段の全体的な状態が評価され、機器及び装置の検印が実施される。
同艦の乗組員にはZIPセット(交換用部品、工具、消耗品と資材)が引き渡され、コルベットの作業は仕上げられる。
発注者による受領引渡証書への署名が行なわれた後、同艦は海軍旗を掲揚し、コルベット太平洋艦隊へ加入する。



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[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で起工され、2012年10月にはサンクトペテルブルクで製造された上部構造物が海路でコムソモリスク・ナ・アムーレまで運ばれました。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]

しかし、「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は大幅に遅延しました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]

その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省アムール造船工場の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]

その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、2015年1月~3月には「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員がバルト艦隊プロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」で実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海での研修を終えた]

2015年5月22日に進水式典が開催されました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は進水した]

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進水した「ソヴェルシェーンヌイ」は、2015年7月末にコムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方ボリショイ・カーメニへ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2015年7月下旬に沿海地方へ回航される]
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ボリショイ・カーメニへ回航後、艤装工事が進められました。
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2016年11月初頭から消磁作業が始まりました。
舷側番号は「333」となりました。
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2017年1月初頭から係留試験が行われました。

2017年1月30日、「ソヴェルシェーンヌイ」は、航行試験を行なう為、初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を開始した]

3月16日に初めてA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲の射撃試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は100mm砲の射撃試験を行なった]

その後も日本海航行試験は続けられており、現在は国家受領試験が行われています。
6月19日までに、対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。

国家受領試験の海上段階は近い内に完了し、その後、造船所(今回の場合は、ボリショイ・カーメニに在る『アムール造船工場』の出張所)で艦の点検が行なわれ、それが終わった後にロシア海軍への引き渡し準備が整います。

現在の所、「ソヴェルシェーンヌイ」は、2017年6月末にロシア海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ編入される予定です。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベット4隻は2017年6月末~2020年10月下旬に就役する]

「ソヴェルシェーンヌイ」に続き、『アムール造船工場』では3隻の同型艦が建造されており、2018年~2020年にはロシア海軍へ引き渡される見込みです。



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今回、「ソヴェルシェーンヌイ」が発射した艦対艦ミサイル「ウラン」は、元々は空対艦ミサイルKh-35(Х-35)として試作設計局『ズヴェズダー』の手により1977年に開発がスタートしました。
1984年、艦載型「ウラン」の開発が決定されました。
最初の発射試験は1985年11月5日に行なわれましたが不成功に終わり、1987年1月29日に初めて発射試験に成功しました。
しかしソ連邦解体による資金不足で開発は停滞し、1992年から1997年には4度の発射試験しか実施できませんでした。

そこでロシア海軍へ採用される具体的な見込みの無い「ウラン」インドが目をつけ、1994年にはインドへの供給契約が締結され、1996年から引き渡しが開始されました。

ロシア海軍の方も2003年7月から国家受領試験が開始され、2004年秋にロシア海軍へ制式採用されました。

ロシア海軍では、プロジェクト61警備艦「スメトリーヴイ」、プロジェクト11661警備艦「タタールスタン」、プロジェクト11540警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、そしてプロジェクト20380コルベットに搭載されています。

今回、ウランを発射した「海上盾船」は、これの事です。
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自力航行は出来ず、射撃試験時の標的として使用されます。

試験時には船上の骨組みにシートを張ります。
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ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380/20385)は、現在までに計12隻が起工され(20380が10隻、20385が2隻)、このうち4隻がロシア海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で建造されています。

[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号550)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2017年6月末進水予定/2018年就役予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2019年就役予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2018年就役予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2017年6月末就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2018年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工/2019年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェーズキー」Резкий(プロジェクト20380、建造番号2104)
2016年7月1日起工/2020年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定



プロジェクト20380/20385に続き、更なる改良発展型であるプロジェクト20386の建造も始まっており、1番艦「ジェルズキ―」は2016年10月28日に起工されました。
[プロジェクト20386コルベット(ジェルズキ―型)]

艦上機発着艦監視・制御複合体MTK-201E

『ロステフ』公式サイトより
2017年6月15日配信
【『ロスエレクトロニカ』は艦上航空隊の監視・制御複合体を開発した】

国営法人『ロステフ』傘下の特殊ホールディングス『ロスエレクトロニカ』は、艦上航空隊の発艦及び着艦のプロセスを監視・制御するテレヴィジョン複合体を開発した。
現在、複合体は、インド海軍航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」に設置されており、ロシア、中国、そしてインド海軍航空艦への装備の問題が検討されている。

複合体MTK-201Eは、サンクトペテルブルク企業の株式会社ホールディングス『テレヴィジョン科学研究所』により開発され、飛行装置(航空機)の発艦及び着艦の監視・制御、更には、艦の最上甲板での技術的ポジションの保障の為に意図されている。
また、複合体は、艦首及び艦尾部分の艦載電波位置特定手段(レーダー)の「デッドゾーン」の水上状況の観察と、全ての監視・制御プロセスの文書化を行なう事を可能にする。

着艦グライドパスに関連する移動を行なう飛行装置(航空機)の着艦へのアプローチの監視距離は5km、気象可視距離は少なくとも10kmであり、これに関する有効範囲は1(薄暮)から100000(昼間時)ルクスである。
発艦時の監視距離は2kmまでであり、可視距離は少なくとも5km、対象物に関しては5~100000ルクスである。

複合体は、400+50TVラインの解像度を提供するカラーテレビカメラを使用する5基のカメラ装置を備えている。

複合体MTK-201Eに関する作業は、6月28日から7月2日までサンクトペテルブルクで開催される第8回国際海軍サロン(IMDS-2017)の枠組みで知る事ができるだろう。
『ロスエレクトロニカ』の合同展示は、第7パビリオンの第701スタンドである。

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」インド海軍の旗艦であり、重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」をベースにセヴェロドヴィンスクで高度な近代化を行なう事により作成された。
艦は2013年にインド側へ引き渡された。
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2017年4月、中国は、ソヴィエト時代の航空巡洋艦「クレチェート」型の近代化ヴァージョンであるプロジェクト001A航空母艦を進水させた。
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これは、中国海軍にとっては、このタイプの第2の船である。
2012年には、ウクライナから購入した「ワリャーグ」をベースに作成された「リャオニン(遼寧)」が就役した。
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ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年6月17日12時4分配信
【「ピョートル・ヴェリキー」と「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海で演習を実施した】
モスクワ、6月17日-ロシア通信社ノーボスチ

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」バレンツ海へ出航し、砲射撃演習を実施する。
北方艦隊広報サービス部長臨時代行アンドレイ・ルジク2等海佐は発表した。

「本日、重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは、連合部隊の一員としての連携活動へ取り組む為、バレンツ海へ出航しました。
艦の出航期間は数日間に渡り、この間に乗組員は合同機動、兵器及び機器装置を使用する整然とした活動へ取り組みます」
ルジク
は話した。

計画では「艦はバレンツ海の艦隊射爆場で、海上目標への砲射撃を含めた一連の戦闘演習任務を遂行します」

ルジクは、移動中及び投錨地への停泊中の艦の生存への対処(ダメージコントロール)、更には、損傷して停止したという想定下の艦への援助活動と組織的な曳航の為の乗組員の訓練に特に注意が払われる事を指摘した。



ロシア北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)は、2016年10月15日から2017年2月8日まで実施された重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海(シリア沖)遠征へ参加しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2017年6月14日、乗組員の錬成任務の為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]


ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、約5年に渡る近代化改装を行ない、2016年12月末に復帰しました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]

2017年5月からは何度かバレンツ海へ出航し、各種訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海でのロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空戦闘及び沿岸砲撃訓練を行なった]


そして6月17日、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、一緒に訓練を行なう為にバレンツ海へ出航しました。

共に北方艦隊第43ロケット艦師団に所属しておりますが、意外にも、この2隻が一緒に行動した事例は殆ど有りません。


その数少ない例の1つが、2004年9月~10月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」北東大西洋遠征です。
[クズネツォフ復帰まで~1990年代末~2004年~]
この時、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」「アドミラル・クズネツォフ」と共に「空母機動部隊」を構成しました。

ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はコラ半島で地上爆撃訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年6月16日21時0分配信
【北方艦隊の艦上戦闘機の乗員は仮想敵の地上目標への攻撃へ取り組んだ】

北方艦隊航空・防空軍航空連隊艦載戦闘機の飛行士は、地上及び海上目標を攻撃する夏季戦術演習の取り組みへ参加した。

艦上戦闘機Su-33及び練習訓練機Su-25UTGのパイロットは、数回の飛行勤務を行なった。

飛行任務は、経験豊富な飛行士と若い飛行士により実施された。

戦闘機は、北方艦隊戦闘訓練射爆場が在るコラ半島地域の一部分の上空及びバレンツ海水域の上空を飛行した。

数名のSu-33乗員は、ルンボフスキー地上射爆場の仮想敵の装甲車両群を模した設備へ、フガス爆弾による爆撃を行なった。

艦上飛行士のフライト実施中、ペアを組んだ編隊飛行、仮想敵の高機動飛行装置及び空中攻撃手段の迎撃と攻撃の為に意図された戦闘機動を用いた空中戦闘の戦術動作への取り組みへ特に注意が払われた。



[ロシア海軍の艦上戦闘機連隊は創設40周年を迎えた]
[伝説のロシア艦上戦闘機パイロット、故チムール・アパキージェは60回目の誕生日を迎えた]
[空母アドミラル・クズネツォフの最高の艦上戦闘機パイロット達]
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33(Su-27K)は空母の甲板への初着艦から25周年の記念日を迎えた]

ロシア海軍艦上戦闘機Su-33は、北方艦隊「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」にのみ配備されており、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を母艦としています。
(普段はセヴェロモルスク-3飛行場に駐留)
現在の総保有機は20機であり、少なくとも15機程度が稼働状態に在ります。
(機体番号60、62、66、68、71、76、77、78、79、80、84、85、86、87、88)
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稼動状態に在る15機のSu-33は寿命延長近代化改修が行なわれており、少なくとも2025年までは運用されることになります。
[ロシア北方艦隊艦上戦闘機隊は近代化改修されたSu-33を受け取った]
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は2025年まで現役に留まる]

第279連隊Su-33は、2016年4月26日から6月24日までクリミア半島サキ飛行場艦上機訓練施設「ニートカ」で「発着艦」訓練を行ないました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカでの発着訓練を完了した]


その後、7月1日からは母艦「アドミラル・クズネツォフ」での飛行訓練を行ないました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の飛行訓練が始まった]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の発着艦訓練が始まった]


重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、2016年10月15日から2017年2月8日まで遠距離航海を行ない、地中海東部(シリア沖)まで遠征しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

この時、「アドミラル・クズネツォフ」には10機程度のSu-33が搭載されました。

11月15日、「アドミラル・クズネツォフ」艦上戦闘機Su-33は、初めてシリアへの空爆作戦へ参加しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]


Su-33イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃し、3名の野戦司令官を含む30名以上の戦闘員が死亡しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]


11月17日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機シリア領内のテロ組織『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』の施設へ有翼ミサイルKh-101を発射した事に呼応して、再び「アドミラル・クズネツォフ」Su-33シリア領内を爆撃しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は再びシリアのテロ組織を空爆した]

元々は空対空専門のSu-33でしたが、シリア遠征へ出発する前に、地上爆撃用の特殊計算サブシステムSVP-24-33が装備されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は爆撃精度を向上させる為のシステムを装備している]

12月5日、1機のSu-33(機体番号67)が「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦した際、着艦拘束装置のケーブルを切ってしまった為に停止できず、海中に落ちました。
パイロットは脱出に成功しました。
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機事故(2016年11月13日/12月5日)・続報]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機事故(2016年12月)の原因は着艦拘束装置のケーブルとは関係が無い]

Su-33を含む「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内テロ組織の施設1252を破壊しました。

[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊は1252のシリアのテロリスト施設を破壊した]


地中海東部(シリア沖)から戻った後、艦上戦闘機Su-33MiG-29Kは、北方艦隊の演習へ何度か参加しています。

そして6月16日にはコラ半島ルンボフスキーで地上爆撃訓練を行ないました。
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これまでに艦上戦闘機Su-33は、空中戦闘の訓練は数え切れないほど実施してきましたが、地上爆撃の訓練は殆ど行なっていませんでした。
[艦上戦闘機Su-33は空対空ミサイル発射訓練を行なった]
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33はロシア空軍の戦闘機Su-27と合同演習を行なった]
[艦上戦闘機Su-33はバレンツ海で戦闘訓練を行なった]
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33はバレンツ海上空で空中戦闘訓練を始めた]
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は空中戦訓練を行なった]


しかし、昨年(2016年)11月からのシリア作戦でも、Su-33シリア領内のテロ組織への空爆に使われたという実例から、今後は空中戦闘のみならず、地上爆撃訓練も行なう事になるようです。


今年(2017年)もSu-33は、クリミア半島サキ飛行場艦上機訓練施設「ニートカ」へ移動して訓練を実施します。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は2017年8月からクリミア半島の訓練複合体ニートカで訓練飛行を行なう]

ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31はカムチャツカ半島で空中戦闘訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年6月16日7時21分配信
【迎撃戦闘機MiG-31の乗員はカムチャツカ及び太平洋の上空で空中戦闘を行なった】

迎撃戦闘機MiG-31の乗員は、カムチャツカ及び太平洋の上空で空中戦闘の技量の習得へ取り組んだ。

飛行士は、仮想敵航空機の探知、迎撃、戦闘の実施を学んだ。
フライトは、夏季演習期間の戦闘訓練計画の枠組みで実施された。

飛行勤務実施中に飛行士は約30回の発進を行なった。
空中において迎撃戦闘機の乗員は、交互に超音速で遠距離及び最大高度の「敵」航空機を迎撃する合同任務へ取り組んだ。

更に、フライト中に飛行士は、大きな傾斜と曲線の機動の要素へ取り組み、照準複合体の能力値の限界での空中戦闘を行ない、昼間及び夜間の着陸へのアプローチへ取り組んだ。



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カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場には、太平洋艦隊海軍航空隊迎撃戦闘機MiG-31(第865独立戦闘機航空連隊)が駐留しています。

エリゾヴォ基地
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エリゾヴォ基地MiG-31
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このMiG-31は、元々はロシア防空軍に所属していたのですが、防空軍空軍と合併した後の1998年7月1日に海軍航空隊へ移管されました。
(第865独立戦闘機航空連隊は1989年にSu-15からMiG-31へ機種改編)

現在は、約30機のMiG-31B及びMiG-31D3が配備されています。


MiG-31は度々訓練を行なっており、2016年7月中旬には、原子力潜水艦から発射された超音速有翼ミサイルの迎撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は原潜から発射された超音速巡航ミサイルを撃墜した]

12月24日には、敵の攻撃を受けて損傷したという想定下での滑走路への着陸訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2016年12月24日8時2分配信
【カムチャツカの太平洋艦隊海軍航空隊の戦闘機MiG-31乗員は、損傷したという想定下の滑走路への着陸へ取り組んだ】

12月30日には、潜水艦捜索訓練を行なう対潜哨戒機Il-38の援護訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は対潜哨戒機Il-38を援護した]

2017年3月10日、一部のMiG-31エリゾヴォから沿海地方ツェントラーリナヤ・ウグロヴァーヤ基地(ロシア航空宇宙軍戦闘機Su-35が駐留)へ移動しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年3月10日10時31分配信
【太平洋艦隊海軍航空隊の戦闘機MiG-31編隊はカムチャツカから沿海地方への長距離飛行を行なった】

ツェントラーリナヤ・ウグロヴァーヤ基地
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2017年3月28日には、太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」戦隊水雷艇(駆逐艦)「ブイストルイ」の防空戦闘訓練へ「空中目標」として参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で防空戦闘訓練を行なった]

4月3日にはMiG-31B/BSMiG-31BM沿海地方ピョートル大帝湾上空で空中戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は沿海地方で空中戦闘訓練を行なった]
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4月9日にツェントラーリナヤ・ウグロヴァーヤ飛行場を離陸し、ホームベースであるカムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場へ戻りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は沿海地方からカムチャツカへ戻った]

4月13日にはカムチャツカ半島有翼ミサイル(巡航ミサイル)の迎撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は成層圏での巡航ミサイル迎撃訓練を行なった]

5月19日には成層圏での迎撃戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は成層圏での迎撃訓練を行なった]

そして6月16日にはカムチャツカ半島及び太平洋の上空で空中戦闘訓練を行ないました。


なお、MiG-31を開発したロシア航空機製造会社『ミグ』は、既にMiG-31の後継機の開発に着手しています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年6月14日9時59分配信
【ロシアはMiG-31を代替する新たな迎撃戦闘機の開発を始めた】

ミグ社は、MiG-31を代替する「遠距離迎撃将来航空複合体」の概念設計を行なっています。

ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空戦闘及び沿岸砲撃訓練を行なった

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『タス通信』より
2017年6月16日9時55分配信
【「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海での演習時に仮想敵の攻撃を撃退した】
モスクワ、6月16日/タス通信

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」乗組員はバレンツ海で演習を行ない、その最中に仮想敵の空中攻撃を撃退した。
北方艦隊広報サービスは発表した。

「計画戦闘訓練活動実施の枠組みで、巡洋艦の戦闘班は、摸擬空中目標への高射ミサイルの発射、更には、視認できる沿岸目標への砲射撃の実施を保障しました」
声明では、こう述べられた。

射撃は、高射ミサイル複合体「オサー-MA」(訳注;原文では「キンジャール」と書かれているが、「オサー-MA」の間違い)と艦の主砲~AK-130砲により行なわれた。

射撃実施海域では、前もって船舶航行と航空機の飛行の為に閉鎖された。
海上で巡洋艦の乗組員は、更に艦の生存への対処(ダメージコントロール)の課題へ取り組んだ。

「マルシャル・ウスチーノフ」は、プロジェクト1164ロケット巡洋艦である。
艦はニコラエフ造船工場において「アドミラル・フロータ・ロボフ」の名で1978年10月5日に起工され、1982年2月25日に進水し、1986年11月5日に「マルシャル・ウスチーノフ」の名で北方艦隊へ編入された。
その全長は186メートル、幅は20.8メートル、最大速力は32ノット、乗組員は約500名である。
艦の兵装には、16基の有翼ミサイル発射装置、更には高射ミサイル複合体、砲、対潜兵器が在る。

ロシア海軍には、このようなロケット巡洋艦が3隻在る:「モスクワ」-黒海艦隊、「ワリャーグ」-太平洋艦隊、「マルシャル・ウスチーノフ」-北方艦隊。



北方艦隊プロジェクト1164「アトラント」(「スラヴァ」級)ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、2011年6月、オーバーホールの為にセヴェロドヴィンスク市「ズヴェズドーチカ」工場へ到着しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2011年6月30日14時25分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は修理と近代化の為にセヴェロドヴィンスクへ到着した】

2012年10月末、ドックへ入渠しました。
[スラヴァ型ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはドック入りした]


2013年6月20日、進水式典が行なわれました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは進水する]


その後、レーダーなどを換装する近代化改装工事が始まりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装される]

「マルシャル・ウスチーノフ」は、2015年末までにロシア海軍へ復帰する予定でしたが、2016年末に延期されました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末にロシア海軍へ復帰する]
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2015年末までにロシア海軍北方艦隊へ復帰する]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは新型ミサイル兵装を受け取り、2016年に復帰する]

2015年12月初頭、「ズヴェズドーチカ」岸壁での係留試験が開始されました。
[近代化改装中のロシア海軍ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは係留試験を開始した]
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「マルシャル・ウスチーノフ」の航行試験は今年8月末~9月に開始される予定でしたが、10月末に延期されました。
[近代化されるロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年夏-初秋に航行試験を始める]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年9月に航行試験を開始する]
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年10月末に航行試験を開始する]

2016年10月30日、「マルシャル・ウスチーノフ」は航海試験の為に出航しました。

[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは洋上試験を開始した]

近代化改装された「マルシャル・ウスチーノフ」は、これまでのMR-600「ヴォスホード」に代わり、大型3次元レーダーMR-650「ポドベレゾヴィク」が装備されました。
[大型3次元レーダー「ポドベレゾヴィク」]

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年3月18日16時51分配信
【「マルシャル・ウスチーノフ」は近代化されたレーダーを受け取った 】
「ポドベレゾヴィク」の他に、艦橋頭頂部のレーダー「フレガート-M2M」に換装されました。

「マルシャル・ウスチーノフ」は2016年11月5日に就役30周年を迎えました。
[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは白海で最終試験を行なう]

11月30日、「マルシャル・ウスチーノフ」は航海試験を終えて帰港しました。
[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは航海試験を終えて帰投した]

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航海試験を終えた「マルシャル・ウスチーノフ」ロシア海軍へ引き渡され、12月24日にセヴェロドヴィンスクを出航し、12月26日にセヴェロモルスク基地へ到着しました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]
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その後、「マルシャル・ウスチーノフ」セヴェロモルスク基地で停泊訓練を行ない、2017年5月12日、洋上での慣熟訓練の為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]

5月16日にはバレンツ海で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]

単艦での海上訓練を一通り行なった「マルシャル・ウスチーノフ」は、その次の段階~他の艦船海軍航空隊との連携活動の訓練~へ進むため、5月20日から実施された北方艦隊の戦闘演習へ参加する事になりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

北方艦隊の戦闘演習は5月22日まで続けられ、この中で「マルシャル・ウスチーノフ」AK-130 130mm連装砲AK-630 30mmガトリング砲の実弾射撃を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]

5月25日、「マルシャル・ウスチーノフ」を含む北方艦隊の10隻の艦船は、再び演習を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海でのロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]


そして6月16日、「マルシャル・ウスチーノフ」バレンツ海で演習を行ない、高射ミサイル複合体「オサー-MA」を対空目標へ発射し、更に沿岸目標へ130mm砲を発射しました。

高射ミサイル複合体「オサー-MA」
(ヘリコプター格納庫の下の円筒)
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AK-130 130mm連装砲
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ロシア海軍の為のエアクッション揚陸艦ズーブル級の建造が再開される

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『イズベスチヤ』より
2017年6月15日0時1分配信
【船員は飛ぶ艦を造る】

ロシアは巨大な高速エアクッション揚陸艦の製造を再開する。
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ロシアは、比類無きエアクッション揚陸艦プロジェクト12322「ズーブル」型の製造再開を計画している。
それは、無防備の海岸へ計150トンまでの3両の戦車、或いは10両の装甲兵員輸送車と海軍歩兵隊員を送り届ける事が出来る。
新たな「ズーブル」は、積載量の少ない空気空洞揚陸艦プロジェクト21820「ジュゴン」を代替する。
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最初の完全なロシア製「ズーブル」の建造は、2018年に開始されなければならない。

『イズベスチヤ』(ロシア)海軍総司令部より伝えられたように、今、請負業者の問題は解決される。
競争入札には、サンクトペテルブルク造船工場『アルマーズ』フェオドシヤ『モーリェ』ハバロフスク『ハバロフスク造船工場』が招かれ、更には、カリーニングラード『ヤンターリ』も可能性が有る。
これらの企業は全て、様々な時期にエアクッション艦を建造或いは整備した。

このリストの中で『アルマーズ』は、最も気に入られているように見える。
同社は、ソヴィエト海軍の為に10隻の「ズーブル」を建造している。
工場は、ギリシャへのプロジェクト12322艦の供給へ参加した。
その一方、同社は海上クレーン境界線警備艦の建造で忙しい。

フェオドシヤ工場『モーリェ』は、クリミアロシアへ復帰する前、中国の為の『ウクロボンプロム』の契約下で2隻の「ズーブル」を建造した。
同社には、エアクッション艦の未完成の船体1隻が残された。
株式会社『ハバロフスク造船工場』は、2004~2006年に大韓民国の為にプロジェクト12061「ムレナ」艇を建造した。

カリーニングラード工場『ヤンターリ』も競争入札への参加者として招かれる。
同社は、バルト艦隊の2隻の「ズーブル」の内の1隻~「エフゲニー・コチェシコフ」の修理の経験が有る。
しかしながら、海軍本部が指摘したように、同社の入札への招待は、むしろ形式的なものである。
近い内に『ヤンターリ』は、3隻のプロジェクト11356フリゲートの完成へと集中する。
その建造は、以前にロシアが代金を支払い済みのニコラエフ企業『ゾーリャ機械設計』のエンジンの供給をウクライナが拒否したが故に中断していた。

「ズーブルの建造再開は、先ず初めに、工場『サトゥルン』でのガスタービン装置の生産開始に関連しています」
雑誌『兵器輸出』編集長アンドレイ・フロロフ『イズベスチヤ』へ説明した。
「これらは、常にニッチな需要が有る良い艦です。
このような高速揚陸艦は、黒海、バルト海、或いはカスピ海のような閉ざされた舞台で必要となります。
また、我々は、このような大規模なエアクッション艦の建造能力を保持しております」


専門家によると、現有の揚陸艦プロジェクト「ジュゴン」「ギュルザ」は、海軍と海軍歩兵が直面する課題の解決の為には不十分である。

「我々は、ジュゴンの問題で輸入されたような良いディーゼルを持っていません」
アンドレイ・フロロフ
は付け加えた。
「ズーブルは既に実績が有り、その良好さは示され、そして海外でも需要が有ります」

軍艦プロジェクト12322「ズーブル」の全長は57メートル、幅20メートル。艦の排水量は535トン。吃水2メートル。
それは高温ガスタービンエンジンを有する。
4基の直径2.5メートルのファンは、艦のエアクッションを提供する。
そして、着水移動は可変迎角を有する直径5.5メートルの3枚のプロペラによる。
そのお蔭により、艦は、海上船としては未曽有の速力70ノット(時速約130km、通常の戦闘艦は35ノットよりも速くは動かない)を発揮する。

艦は、世界中の無防備の海岸の78パーセントへの揚陸部隊の上陸が可能である。
艦首開口部ランプを有する通常の揚陸艦が行なえるのは、14パーセントのみである。
「ズーブル」のもう1つの特徴は、電波位置特定ステーション(レーダー)から見えない事に有る。
このような効果は、艦の移動中に水しぶきが巨大な雲を発生させ、レーダー画面上で、その輪郭を「洗い流す」が故に達成される。

揚陸部隊の移送に加え、「ズーブル」は機雷源の設置を行ない、必要ならば揚陸の為の火力支援を与える事が出来る。
艦には、2基の一斉射撃反応火力システム「グラード-M」が設置されている。
1990年代初頭のソヴィエト海軍には、8隻の「ズーブル」が有った。
ソヴィエト社会主義共和国連邦の解体後、この内の5隻はウクライナへ、3隻はロシアへ行った。




『中央設計局アルマーズ』公式サイトより
【揚陸艦プロジェクト12322「ズーブル」】

プロジェクト12322「ズーブル」エアクッション小型揚陸艦は、サンクトペテルブルク『沿海造船工場』(現『造船商会アルマーズ』)で7隻(内3隻はギリシャ海軍向け)、クリミア半島フェオドシヤ『造船工場モーリェ』で7隻(この内の1隻はギリシャ海軍、2隻は中国海軍向け)が建造されました。

『造船商会アルマーズ』公式サイトより
【揚陸艦プロジェクト12322「ズーブル」】

『造船工場モーリェ』公式サイトより
【軍用艇及び軍用艦】
(ページの一番下にプロジェクト12322「ズーブル」エアクッション小型揚陸艦の解説が有る)

現在、ロシア海軍では、バルト艦隊に2隻が残っているのみです。

エアクッション揚陸艦「エフゲニー・コチェシコフ」
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エアクッション揚陸艦「モルダヴィヤ」
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その「ズーブル」の建造が、来年(2018年)から再開されることになるようです。

建造再開の理由の1つには、2010年代に5隻が就役した最新の揚陸艇プロジェクト21820「ジュゴン」への不満も有るようです。
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建造所の候補として挙げられているのは、『造船商会アルマーズ』(サンクトペテルブルク)、『造船工場モーリェ』(フェオドシヤ)、『ハバロフスク造船工場』(ハバロフスク)、そして『造船工場ヤンターリ』(カリーニングラード)ですが、最有力候補は『アルマーズ』『モーリェ』になるようです。

なお、2017年3月にはロシア国防次官ユーリー・ボリソフ氏が、『モーリェ』での「ズーブル」建造再開に言及しています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年3月17日19時4分配信
【国防省はクリミアで「ズーブル」艇の建造再開を意図している】