第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2020年にロシア海軍へ引き渡される
- カテゴリ:プロジェクト677ラーダ潜水艦

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年8月11日12時2分配信
【(ロシア)海軍は2020年に最新潜水艦「クロンシュタット」を受領できる】
サンクトペテルブルク、8月11日-ロシア通信社ノーボスチ
『アドミラルティ造船所』は2018年にプロジェクト677(「ラーダ」)通常動力潜水艦「クロンシュタット」を進水させ、2020年にロシア連邦海軍への引き渡しを計画している。
同社の総取締役アレクサンドル・ブザコフは『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、こう述べた。
現在において、プロジェクト677潜水艦は、ロシアの通常動力潜水艦の中で最も現代的である。
将来的には、同プロジェクト潜水艦は、艦がバッテリーを充電する為に浮上せずに水中に滞在する事を可能にする非大気依存発電装置の装備が計画されている。
プロジェクト677潜水艦のトップ~「サンクトペテルブルク」は、北方艦隊で試験運用が行なわれている。
「クロンシュタット」と「ヴェリーキエ・ルーキ」は、同プロジェクトの発展型である。
ブザコフが話したように、現在、「クロンシュタット」は積極的に建造されている。
「今年7月、私共は、船体を単一に接合しました。
来年には艦の進水が計画されており、契約によると、海軍への御引き渡しは2020年です」
造船所の総取締役は話した。
潜水艦「ヴェリーキエ・ルーキ」の引き渡しは2021年に計画されていると対談者は指摘した。
潜水艦の全長は66.8メートル、幅7.1メートル、自立航行期間45日、乗組員35名、最大潜航深度300メートル、水中速力21ノット、魚雷発射管6門。
プロジェクト「ラーダ」潜水艦は中央設計局『ルビーン』が設計した。

[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
ロシア海軍の第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は1997年12月26日に起工、2004年10月28日に進水、2010年4月22日に就役しました。
しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。
2012年2月初頭、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、「ラーダ」級潜水艦「サンクトペテルブルク」に対する不満を述べています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年2月9日配信
【ウラジーミル・ヴィソツキー提督へのインタビュー】
「ラーダ」級に関する箇所を抜粋。
インタビュアー:多くのメディアの報道で、プロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の将来に関する憶測が流れていますが・・・
ヴィソツキー:
「ラーダ」?この艦については、何か申し上げる事が有りますかね?
潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用では、技術的特性が示されていません。
その理由は、非常に簡単です。
要するに、この艦の主要動力装置には、欠陥が有るのですよ。
僕達は、第二次世界大戦時の動力を有するような武器を新たに必要であるなどという頭脳は持ち合わせておりません。
何故かって?誰がそれを必要とするのでしょうか?
そして、それは同様の動作特性を有しています。
現在の形での「ラーダ」を、ロシア海軍は必要としておりません。
インタビュアー:建造中の同プロジェクト潜水艦「クロンシュタット」と「セヴァストーポリ」の今後はどうなりましょうか?
ヴィソツキー:これらの艦は、他の動力装置になると思います・・・
その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦と3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]
2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。
[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]
これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]
一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、2013年10月に北方艦隊の基地へ回航されました。
[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]
2番艦「クロンシュタット」の進水は2018年に予定されています。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2018年に進水する]
「クロンシュタット」のロシア海軍への引き渡しは2020年になります。
3番艦「ヴェリーキエ・ルーキ」は2021年に引き渡されます。
「クロンシュタット」と「ヴェリーキエ・ルーキ」は就役後、北方艦隊への配備が予定されています。
[ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦ラーダ級は北方艦隊へ配備される]
今後、「ラーダ」級潜水艦は、少なくとも2隻が追加建造されます。
[ロシア海軍の為の第4世代通常動力潜水艦ラーダ級の4番艦と5番艦が建造される]