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ロシア海軍の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツの最終洋上試験はバルト海で始まった


『タス通信』より
2017年10月5日11時8分配信
【砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」はバルト海での国家受領試験へ出発した】
サンクトペテルブルク、10月5日/タス通信

ロシア連邦海軍の為に建造された新型砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は、木曜日にバルト海の射爆場での国家受領試験へ出発した。
『タス通信』特派員は『アドミラルティ造船所』埠頭より伝えた。
海軍副総総司令官アレクサンドル・フェドテンコフは出航前の同船を訪れた。

「海軍は40年以上に渡り、砕氷船を受領しておらず、それ故、砕氷船イリヤー・ムーロメツの建造は、私共にとって歴史的な出来事であります。
ロシアが北極へ戻り、北極圏では常に戦闘艦の航海が行なわれている事により、砕氷船を我々は本当に必要としております。
北極圏グループにとって、北方艦隊への砕氷船の加入は満足すべきものでしょう」
フェドテンコフ
は話した。

彼は、『アドミラルティ造船所』がスケジュールに厳密に沿って建造を行なったことを指摘した。
「我々は2015年に砕氷船を起工し、2016年に進水させ、今、国家受領試験へ入ります」

海軍総司令部が伝えたように、バルト海での「イリヤー・ムーロメツ」の国家受領試験は27日間に渡って続く。
試験中、砕氷船の全ての機能とシステム、特に、電波航法装置及び他の電波機器、貨物積載装置、居住保障システム、動力装置、投錨装置の動作が点検される。
「11月上旬に砕氷船は北方艦隊への移動を行ないます。
11月末までに砕氷船はロシア海軍旗を掲揚します」

対談者は話した。

「イリヤー・ムーロメツ」は、世界初の原子力砕氷船「レーニン」を建造した『アドミラルティ造船所』の造船台で建造された。
「イリヤー・ムーロメツ」の排水量は6000トンであり、新たな原理の電気動力と現代的な発電装置を有する。
乗組員は32名で構成され、船の自立航行期間は60日間に達し、航続距離は12000マイルになる。
砕氷船は厚さ80cmまでの氷原を突破できる。



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現在のロシアは、原子力砕氷船「アルクチカ」型を筆頭に各種砕氷船を保有していますが、これらの砕氷船ロシア海軍の所属ではありません。

ソ連邦海軍時代には、プロジェクト97砕氷船が8隻建造され、1960年から1970年に掛けて就役しました。
プロジェクト97『アドミラルティ造船所』で建造されました。

先代の砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」(プロジェクト97K)は1965年12月にソ連海軍へ納入され、太平洋艦隊へ配備されました。
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ソ連邦解体後の1993年6月にロシア海軍から除籍されました。

初代「イリヤー・ムーロメツ」が姿を消してから20年以上経った2015年4月23日、プロジェクト21180砕氷船の1番船として新たな「イリヤー・ムーロメツ」が起工されました。
[ロシア海軍の為の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは2015年4月23日に起工される]
[ロシア海軍の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは起工された]


2代目「イリヤー・ムーロメツ」は2016年6月10日に進水しました。
[ロシア海軍の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは進水した]


進水後、『アドミラルティ造船所』の岸壁で艤装工事が進められ、係留試験が行なわれました。
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「イリヤー・ムーロメツ」は、2017年7月22日から洋上試験~工場航行試験の第1段階を開始しました。
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第1段階試験は8月29日に終了しました。
[ロシア海軍の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは洋上試験の第1段階を終えた]

続いて9月上旬まで工場航行試験の第2段階が実施されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年9月14日1時7分配信
【最新砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は工場試験弾2段階を実行した】


これで工場航行試験は完了し、10月4日から最終洋上試験である国家受領試験が始まる予定でしたが、1日遅れて10月5日にサンクトペテルブルクを出航しました。
[ロシア海軍の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは2017年10月4日に最終洋上試験を開始する]

「イリヤー・ムーロメツ」は10月末までバルト海で国家受領試験を行ない、その後、11月上旬に北方艦隊基地へ移動し、11月末にロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは2017年末までにロシア海軍へ就役する]
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ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の予算は500億ルーブルよりも減らされる

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2017年10月7日9時0分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理と近代化の予算はほぼ半分に減らされるかもしれない】
サンクトペテルブルク、10月7日、インタファクス-AVN

軍当局は、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」(ソ連邦海軍元帥クズネツォフ)の修理と近代化の為に支出を意図する資金量の削減を計画している。
土曜日に『インタファクス-AVN』は消息筋より伝えられた。

「以前に計画されていた約500億ルーブルに代わり、作業の実行には、以前に発表された金額のほぼ半分の支出が見込まれています」
彼は説明した。

彼によると、資金量の削減は、先ず第一に近代化の問題に影響を及ぼす。
「修理は完全なボリュームで行なわれます」
情報提供者は確認した。

以前、他の情報提供者により、次の事が知られるようになった。
「アドミラル・クズネツォフの修理及び近代化は、最小限の量(の作業)が行なわれる予定となっており、それには500億ルーブルの割り当てが計画されています」
「これは多いのか、或いは少ないのかと言えば、明らかに少ないでしょう。
500億ルーブルは、8億ドルよりも少し多い位です。
インド海軍の為の同タイプの航空母艦ヴィクラマーディティヤ(以前には「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」)の修理と近代化の費用は23億ドルと推定されていますから」

彼は想い起した。

伝えられているように、「アドミラル・クズネツォフ」の修理は、先ず初めに、主動力装置の4基のボイラーの交換に関連する。
近代化は、電波位置特定機器(レーダー)電波電子兵装、更には航空機航法複合体が意図されていた。

今年2月、北方艦隊航空打撃艦グループは、地中海からセヴェロモルスクへ戻ってきた。
グループの構成には、特に、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が在った。
「アドミラル・クズネツォフ」艦上航空隊は、シリアでの軍事作戦へ関わった。
公式データによると、戦闘行動に関連しない2件の航空機事故が有り、航空群は2機の戦闘機を失った。



ロシア北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月20日就役)は、2016年10月15日から2017年2月8日まで遠距離航海を行ない、地中海東部(シリア沖)まで遠征しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2016年11月15日には初めてシリアへの空爆作戦へ参加し、イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃しました。


以後、2017年1月初頭までシリア領内のテロ組織(『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』)への空爆作戦へ参加しました。

無論、「アドミラル・クズネツォフ」にとっては、1991年1月20日の就役以来初の実戦参加となりました。

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内テロ組織の施設1252を破壊しました。



[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]

今後、「アドミラル・クズネツォフ」は近代化改装が行なわれます。

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装を担当するのは、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』と、そのムルマンスク支所である『第35艦船修理工場』になるようです。
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]
[ロシア海軍唯一の空母(重航空巡洋艦)アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスクで始まり、後にセヴェロドヴィンスクへ移される]
[セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装を行なう用意がある]

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』
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『第35艦船修理工場』
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近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システムなどは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]


「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装に関する情報は、2016年5月以降に何度も出ていますが、改装費用の見積もりは、新しい情報が出るたびに増えています。

2016年5月下旬初出:改装費用数十億ルーブル
主に航空関係艤装に焦点を当てた必要最低限の改装。
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年初頭から始まる]

2017年3月初頭初出:改装費用200億ルーブル
対空兵装、電子機器などを新型に換装し、ボイラー4基を交換。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年7月までに始まる]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2017年5月末から始まるかもしれない]

2017年3月中旬初出:改装費用650億ルーブル(但し、新型機器の設計開発費用300億ルーブルも含む)
兵装(打撃有翼ミサイル複合体も含む)や電子機器の殆ど全てを交換し、寿命も20年延長。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により寿命を20年延長する]

「アドミラル・クズネツォフ」を設計した『ネフスキー計画設計局』は、既に同艦の近代化改装の設計案を完成させています。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の設計案は完成した]

「アドミラル・クズネツォフ」の8基のボイラーの内、4基が新品に交換されるのは確実であり、ムルマンスク『第35艦船修理工場』には、2017年8月下旬に同艦の為の新造のボイラーが届けられています。
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この他、レーダーなどの各種電子機器も新型のものに換装される事になるようです。

2017年6月初頭の見積もりによると、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装費用は500億ルーブルになりました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装には500億ルーブルの費用が掛かる]

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

以前には「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2017年から始まる予定でしたが、2018年に延期されました。
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2018年に始まる]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2018年に始まり、3年間に渡る]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスク艦船修理工場で2018年から始まる]


そして今回、「サンクトペテルブルクの消息筋」(ロシア海軍総司令部の関係者?)は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装費用が、以前の500億ルーブルの「ほぼ半分」に減らされるだろうと述べました。
「ほぼ半分」との事ですから、500億ルーブルの半分の250億ルーブル程度でしょう。

「修理は完全なボリュームで行なわれる」との事ですから、艦の寿命延長工事(寿命を20年間延長)は予定通り実施されるようですが、以前に伝えられていた電子機器類や兵装の換装は限定的なものとなるようです。

ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ノヴォロシースクとロストフ・ナ・ドヌーは黒海で巡航ミサイル"カリブル"発射訓練を行なった

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『タス通信』より
2017年10月6日14時51分配信
【ロシア連邦海軍の潜水艦は黒海で「カリブル」の射撃を実施した】
モスクワ、10月6日/タス通信

海軍の2隻の潜水艦は、戦闘訓練の枠組みにおいて、黒海エリアの目標への「カリブル」の射撃を実施した。
金曜日、黒海艦隊情報供給部長ヴャチェスラフ・トルハチェフは報道機関へ伝えた。

「黒海艦隊の戦闘訓練計画に沿って、潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーとノヴォロシースクは、黒海エリアの戦闘訓練射爆場の地上及び水上目標へのミサイル"カリブル"の射撃を実施しました」
トルハチェフ
は話した。

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彼は、任務への取り組み中、「ロストフ・ナ・ドヌー」乗組員はオプーク射爆場エリアの沿岸に配置された標的を撃破し、潜水艦「ノヴォロシースク」黒海艦隊の海洋射爆場の1つに配置された水上標的へ打撃を与えたと話した。

「ミサイルの発射は水中位置から行なわれました。
射撃の際、ミサイル"カリブル-PL"の2基の実弾が使用されました」
トルハチェフ
は述べた。

彼によると、黒海エリアでのミサイル発射の実施は、艦隊の潜水艦の乗組員の戦闘訓練の計画活動であり、高精度兵器使用の技量の向上へ指向されたものである。
「戦闘演習実施の安全の保障及び危険海域の閉鎖の為、黒海艦隊の20隻以上の戦闘艦及び補助船、更には海軍航空隊及び対空防衛部隊の航空機が関わりました」
彼は指摘した。

以前、潜水艦の乗組員は地中海海軍グループの一員として任務を遂行し、シリアテロリストの施設へ「カリブル」で実際の打撃を与えた。



プロジェクト06363潜水艦の1番艦B-261「ノヴォロシースク」は、2010年8月20日にサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」で起工され、2013年11月28日に進水し、2014年8月22日に正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[黒海艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはロシア海軍へ就役した]

2015年9月28日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦ノヴォロシースクはセヴァストーポリへ到着した]


プロジェクト06363潜水艦の2番艦B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」は、2011年11月21日にサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」で起工され、2014年6月26日に進水し、2014年12月30日に海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはロシア海軍へ就役した]

2015年12月8日、黒海艦隊基地へ回航中の「ロストフ・ナ・ドヌー」は、シリア沖からシリア国内のISIL(シリア・レバントのイスラム国)拠点へ有翼ミサイル「カリブル」対地攻撃型を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2015年12月25日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはセヴァストーポリへ回航された]


黒海へ配備された2隻の潜水艦は、その後、何度も演習へ参加しています。

そして2017年10月6日、2隻の潜水艦は、海上及び地上標的へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

ロシア海軍太平洋艦隊の艦船はASEAN創設50周年記念国際観艦式へ参加する

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『タス通信』より
2017年10月6日6時55分配信
【ロシア艦はタイの海軍パレードへ参加する】
バンコク、10月6日/タス通信

ロシア海軍太平洋艦隊の艦船は、東南アジア諸国連合(ASEAN)50周年を記念して11月19日にタイで挙行される海軍パレードへ参加する。
金曜日、バンコクロシア連邦大使館は発表した。

保養地パッタヤーと、その周辺の住民及びゲストは、パレードを見る事が出来る。
11月14日から王立海軍の主催で様々な祝賀行事が行なわれる。
「祭日が終わる11月19日にパッタヤー泊地で壮大な海軍パレードが行なわれ、大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフと補助船ボリス・ブートマで構成されるロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊の参加が計画されています」
ロシア外交団
は伝えた。

主催者によると、パレードには、ASEAN諸国、更にオーストラリア、バングラディシュ、インド、朝鮮共和国(大韓民国)、日本と他の国々からの約40隻の艦船が参加する。
閲兵式には約10,000名の船員が集結する。

ASEANは、1967年8月8日にバンコクで創設された。
この組織には、ブルネイ、ベトナム、インドネシア、カンボジア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、シンガポール、タイ、フィリピンが加盟している。
ロシアは1996年からASEANの対話パートナーである。



大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(572、1989年5月1日就役)、「アドミラル・パンテレーエフ」(548、1991年12月15日就役)、大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」(1978年10月30日就役)の3隻で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、10月2日までにウラジオストクを出航し、東南アジアへ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・パンテレーエフはアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発した]

太平洋艦隊艦船支隊は10月3日に対馬海峡を通過しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月4日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

太平洋艦隊艦船支隊は遠洋航海中にアジア太平洋地域の9ヶ国を訪問する予定ですが、その内の1国はタイ王国である事が明らかにされました。

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太平洋艦隊艦船支隊は、11月19日にタイパッタヤーで挙行されるASEAN(東南アジア諸国連合)創設50周年記念国際観艦式へ参加するとの事です。
【『ASEAN国際観艦式2017』公式サイト】

ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリア政府軍の攻勢を支援する為、デリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した



『タス通信』より
2017年10月5日15時22分配信
【ロシアの潜水艦はデリゾールへの攻撃を支援する為に「カリブル」で打撃を与えた】
モスクワ、10月5日/タス通信

黒海艦隊潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は、デリゾールにおける過激派『イスラム国』(IS、ロシア連邦では非合法組織)への攻撃を支援する為に10基のミサイル「カリブル」で2度打撃を与えた。
全ての指定目標は破壊された。
木曜日、(ロシア)国防省公式代理人イーゴリ・コナシェンコフ少将は発表した。

彼によると、シリアへ配置されたロシア国防省の多水準偵察システムは、今週、デリゾール地方『イスラム国』の最も重要な施設が開設された事を突き止めた。
「これは、マヤディーン拠点付近のテロリストの指揮所、大規模な兵器及び弾薬倉庫、ISIL(以前にはISとして知られていた)の装甲車両の格納庫でした」
将軍は説明した。

「これらの施設を破壊する為、本日、地中海エリアから黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは、海洋配置有翼ミサイル"カリブル"の2度の発射により打撃を与えました。
マヤディーン市エリアの国際テロリスト施設への攻撃は、デリゾール地方のISILの橋頭堡を制圧する為のシリア軍の攻勢活動を成功させる為の支援を目的とするものでした。
10基の有翼ミサイルの発射は、水中位置から行なわれました」
コナシェンコフ
は話した。

「客観的監視手段は、全ての指定目標の破壊を確認しました」
彼は付け加えた。

コナシェンコフは、マヤディーン拠点付近のISグループは、人的戦力と機材の双方で大きな被害を被ったと説明した。



[プロジェクト06363潜水艦(黒海艦隊)]

プロジェクト06363通常動力潜水艦の5番艦B-268「ヴェリキー・ノヴゴロド」は、2014年10月30日に起工され、2016年3月18日に進水し、2016年10月26日に就役しました。

[黒海艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦5番艦ヴェリキー・ノヴゴロドはロシア海軍へ就役した]

プロジェクト06363通常動力潜水艦の6番艦B-271「コルピノ」は、2014年10月30日に起工され、2016年5月31日に進水し、2016年11月24日に就役しました。

[黒海艦隊の為の第6のプロジェクト06363潜水艦コルピノはロシア海軍へ就役した]

2隻の潜水艦は就役後もバルト海で慣熟訓練を行ない、2017年7月30日の「ロシア海軍の日」にはクロンシュタットの観艦式へ参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]


プロジェクト06363潜水艦は、既に4隻が黒海艦隊基地(セヴァストーポリ)へ回航されており、4隻目の「クラスノダール」は今年8月9日に到着したばかりです。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦クラスノダールはセヴァストーポリへ到着した]

2017年8月中旬、「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」黒海艦隊基地へ向けて出航し、8月16日には北海へ入りました。
[ロシア海軍の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは黒海艦隊基地へ向かった]

8月28日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海へ入った]

9月1日には地中海に展開する他のロシア海軍艦船と共に各種の演習を行ないました
[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海で演習を行なう]

その後も地中海東部に留まっていましたが、9月14日にシリアデリゾールISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイルを発射した]

9月22日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」シリアイドリブ『アル=ヌスラ戦線』の施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドはシリアのイドリブの『アル=ヌスラ戦線』へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


そして10月5日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は、シリア政府軍の攻勢を支援する為、再びデリゾールISIL施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。


有翼ミサイル「カリブル」は、2015年10月以降、シリア領内テロ組織に対し、何度か実戦で使用されています。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

・2015年10月7日カスピ小艦隊警備艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」カスピ海南方からシリアへ発射。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]

・2015年11月20日カスピ小艦隊警備艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」カスピ海南方からシリアへ発射。
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2015年12月8日黒海艦隊潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2016年8月19日黒海艦隊小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」、「セルプホフ」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはシリアのアル=ヌスラ戦線を巡航ミサイル"カリブル"で攻撃した]

・2016年11月15日黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア領内のテロ組織へ巡航ミサイルを発射した]

・2017年5月31日黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」、潜水艦「クラスノダール」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンと潜水艦クラスノダールはパルミラのISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2017年6月23日黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」、「アドミラル・エッセン」、潜水艦「クラスノダール」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と潜水艦1隻はシリアのハマー県のISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2017年9月5日黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイルを発射した]

・2017年9月14日黒海艦隊潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイルを発射した]

・2017年9月22日黒海艦隊潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」地中海東部からシリアへ発射。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドはシリアのイドリブの『アル=ヌスラ戦線』へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

ギリシャを訪問したロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はセヴァストーポリへ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2017年10月4日13時56分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は地中海での任務遂行後にセヴァストーポリへ到着した】

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、地中海での任務遂行後にセヴァストーポリへ到着した。
乗組員は、ロシア-ギリシャ行事第16回年次フォーラム『イオニア諸島のロシア週間』へ参加した。

フォーラムの枠組みでフリゲートケルキラ港(コルフ島)への寄港を行ない、ロシア人船員は、ギリシャ初代大統領イオアニス・カポディストリアスの記念碑、1799年にロシア人船員を指揮して外国の侵略からコルフ島を解放したフョードル・ウシャコーフ提督の記念碑、更にはヴィド島「彼等の父への信仰の為に死んだギリシャ人とロシア人」記念碑への献花式典へ参加した。

短い休養の後、フリゲート乗組員は計画戦闘訓練任務の遂行を続ける。



ロシア海軍プロジェクト11356Rフリゲートの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494)は、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所で2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水し、2016年3月11日に就役し、同年6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]

その後、2度に渡り地中海への航海を行ないました。
(2016年9月24日~10月7日2016年11月3日~12月19日)

2017年2月27日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」セヴァストーポリを出航し、地中海東部へ向かいました。

それから約1ヶ月後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は一旦黒海へ下がり、3月31日には黒海東岸ノヴォロシースクへ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖からノヴォロシースクへ戻ってきた]
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4月3日、トルコ海軍フリゲート「バルバロス」(F-244)コルベット「ブユックアダ」(F-512)ノヴォロシースク港を訪れ、「アドミラル・グリゴロヴィチ」はホストシップを務めました。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は4月5日にノヴォロシースクを出航し、トルコ海軍ロシア黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海で合同演習を行なった]

演習終了後は黒海の出口へ向かい、4月7日にボスポラス海峡を南下し、地中海へ出ました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは再びシリアへ向かった]

4月8日にはロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)へ加わりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部(シリア沖)に到着した]
つまり、地中海東部(シリア沖)へ到着しました。
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4月12日にはシリアタルトゥースへ入港し、同港のロシア海軍第720物資-技術サービス供給所で水と食料と燃料を補充しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはシリアのタルトゥースで物資を補充した]
4月13日にタルトゥースを出航しました。

4月20日には地中海東部艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施した]

4月25日には地中海東部で砲撃訓練及び機雷掃討訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で対水上・対空砲撃訓練及び機雷掃討訓練を実施した]

4月26日にはキプロス島リマソール港へ入港し、4月28日に出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはキプロス訪問を終えた]

5月23日から27日まで、同型艦の「アドミラル・エッセン」警備艦「スメトリーヴイ」及び大型揚陸艦3隻と共にリビア東部沖で演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の地中海での演習は終わった]

その後も地中海東部へ留まっています。
[巡航ミサイル"カリブル"を搭載するロシア海軍黒海艦隊の2隻のフリゲートと1隻の潜水艦は地中海東部に留まる]

6月6日から8日まで、再びキプロス島リマソール港へ寄港し、各種物資を補充しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは再びキプロスのリマソールを訪問した]

6月23日には同型艦「アドミラル・エッセン」、潜水艦「クラスノダール」と共に地中海東部からシリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と潜水艦1隻はシリアのハマー県のISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

7月3日、三度リマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはキプロスのリマソールへ入港した]

その後、地中海東部を離れ、7月11日にボスポラス海峡を北上し、7月12日に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部(シリア沖)からセヴァストーポリへ帰投した]

帰港後は7月30日の「ロシア海軍の日」の観艦式へ参加したり、黒海で実施された演習へ参加していましたが、9月24日頃にセヴァストーポリを出航、9月25日にはボスポラス海峡を南下しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はギリシャへ行く]

9月28日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、ギリシャコルフ島(ケルキラ島)へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はギリシャのケルキラを訪れた]

10月1日にケルキラを出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はギリシャのケルキラを去った]
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そして10月4日にセヴァストーポリへ帰投しました。


ギリシャコルフ島(ケルキラ島)は、歴史上ロシア海軍とは深く関わっており、1799年、ロシア海軍フョードル・ウシャコーフ提督は、コルフ島フランスから解放しています。
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これを記念して毎年9月下旬~10月初頭にロシア海軍の艦がコルフ島(ケルキラ)を訪れ、記念行事(イオニア諸島のロシア週間)が開催されています。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、昨年(2016年)にもギリシャへ行き、イオニア諸島のロシア週間へ参加しています。

ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏遠征を終えてセヴェロモルスク基地へ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年10月4日11時10分配信
【戦闘艦支隊は北極航海から北方艦隊主要基地へ戻った】

本日午前、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、北氷洋での航海任務を成功裏に遂行した後、大型揚陸艦「コンドポガ」及び支援船と共に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクへ到着した。

乗組員及び北極旅団要員の歓迎式典が水上艦連合部隊の敷地内で開催された。
母港へ到着した北方艦隊将兵を北方艦隊参謀長アレクサンドル・モイセーエフ中将は祝福した。
彼は、6度目となる北方艦隊艦船の北極航海は、参加者数と遂行した任務の量において最大となった事を指摘した。

コラ多種戦力小艦隊司令官オレグ・ゴルベフ中将の将旗の下で、支隊は、バレンツ海及びカラ海エリアを通過してラプテフ海ノヴォシビルスク諸島まで、更にはドゥディンカ港までのエニセイ川を含め、6000海里以上を航行した。
この地域で北極自動車化射撃兵旅団の隊員は、空挺軍部隊及び特殊部隊と共に、北極の重要な産業施設の保護及び防衛の為の兵種間戦術演習を実施した。

北方艦隊将兵は、無防備の海岸へ4度の海洋揚陸作戦を行なった。
エニセイ川沿岸のドゥディンカ地域への上陸には、一度に3隻の大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」が関与していた。
ユーラシア大陸最北端のチェリュスキン岬へ初めて重装備の揚陸が行なわれた。

揚陸作戦では、艦の乗組員のみならず、海軍歩兵北極自動車化射撃兵が功績を立てた。
未知の航行海域では艦船が進退窮まる為、航海の安全を保障し、必要な深度測定を行なう水路調査グループが重要な役割を担った。

北方艦隊将兵のタイミル滞在中、大規模な文化プログラムが実行された。
北方艦隊の艦は、北方艦隊軍事技術フォーラム『アルミヤ-2017』の枠組みにおいて訪問の為に公開された。
極北の1000名以上の住民が艦上を訪れた。
160名のタイミルの学生は全連邦軍事スポーツ協会へ入会した。

6度目となる北方艦隊水上部隊北極航海は55日間に渡って続いた。
それは8月10日に始まった。
様々な時期に、旗艦・大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「コンドポガ」、「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、給油供給船「セルゲイ・オシポフ」、救助曳船「パミール」、サルベージ船KIL-164、水路調査船「セネシュ」を含め、最大で8隻の艦船が加わっていた。



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北方艦隊の6度目の北極圏遠征は、2017年8月10日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊は6度目の北極圏遠征を開始した]

今回の北極圏遠征部隊の旗艦は大型対潜艦「セヴェロモルスク」が務めており、この他に大型揚陸艦3隻などが参加しています。

北極圏遠征部隊は、8月13日にカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はカラ海へ入った]

北極圏遠征部隊北極海を東へ進み、8月15日にはジクソンに到着しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はジクソンに到着した]

その後、遠征部隊(大型対潜艦1隻、大型揚陸艦3隻、サルベージ船1隻)はエニセイ川を南下し、8月18日にドゥディンカへ到着しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はエニセイ川へ入り、ドゥディンカへ到着した]

8月21日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」大型揚陸艦3隻は、ドゥディンカ近辺で上陸演習を行ないました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はエニセイ川で上陸演習を行なった]

その後も北方艦隊の艦船はドゥディンカに滞在し、9月2日に出航しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はドゥディンカを去った]

カラ海へ出た後、北極圏遠征部隊は2つに分かれ、大型揚陸艦2隻は一足先に母港セヴェロモルスクへの帰路に就きました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊は2つのグループに分かれた]

それ以外の艦船(大型対潜艦1隻、大型揚陸艦1隻、救助曳船1隻、給油船1隻、サルベージ船1隻)は、更に東方のノヴォシビルスク諸島へ向かう為、原子力砕氷船「ヴァイガチ」と合流しました。
[原子力砕氷船ヴァイガチは北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊を先導する]

9月12日にはチェリュスキン岬への上陸演習が行なわれました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はチェリュスキン岬で上陸演習を行なった]

その後、遠征部隊はノヴォシビルスク諸島へ到達し、同諸島へ配置されている地対艦ミサイル「ルベーシュ」の発射訓練や、大型対潜艦「セヴェロモルスク」の砲撃及び高射ミサイル発射訓練が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年9月19日11時37分配信
【北方艦隊はミサイル及び砲射撃を実施し、ロシアの北極圏島嶼ゾーンの防護演習を完了した】

9月22日には、第80独立自動車射撃兵旅団(北極旅団)によるノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島への上陸訓練が実施されました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島への上陸演習を行なった]

ノヴォシビルスク諸島での演習を完了した遠征部隊は9月23日に同海域を離れ、母港への帰路に就きました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊はノヴォシビルスク諸島を去り、母港への帰路に就いた]

9月26日、遠征部隊は原子力砕氷船「ヴァイガチ」と合流し、結氷海域の通行を開始しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はラプテフ海の結氷海域の通行を開始した]

9月28日には第80独立自動車射撃兵旅団(北極旅団)によるセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島ゴロミャンヌイ島への上陸訓練が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の自動車化射撃兵旅団はセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島のゴロミャンヌイ島で上陸演習を行なった]


その後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」で火災対処訓練が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクで火災対処演習が行なわれた]

10月1日、遠征部隊はノヴァヤ・ゼムリャ諸島の北方からバレンツ海へ入りました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はバレンツ海へ入った]

そして10月4日に母港セヴェロモルスクへ帰港しました。

ロシア海軍の新型砕氷船イリヤ―・ムーロメツは2017年10月4日に最終洋上試験を開始する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年10月2日9時1分配信
【砕氷船「イリヤ―・ムーロメツ」は10月4日から国家受領試験へ入る】
モスクワ、10月2日-ロシア通信社ノーボスチ

最新砕氷船「イリヤ―・ムーロメツ」は、水曜日にサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』社の艤装岸壁を去り、国家受領試験へ入る。
ロシア連邦国防省下の海軍情報・マスコミュニケーション部代表イーゴリ・ディガロ1等海佐は発表した。

「最新砕氷船イリヤ―・ムーロメツは水曜日に国家受領試験へ入ります。
国家受領試験中に砕氷船イリヤ―・ムーロメツの全ての機能とシステムの最終点検が行なわれます。
これは特に、電波航法装置及び他の電波機器、貨物積載装置、居住保障システム、動力装置、投錨装置の動作に関するものです」
ディガロ
は話した。

(ロシア)海軍造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ少将が指摘したように、現在、砕氷船は国家受領試験の準備を完了している。
「海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は、関連する責任者へ、試験の計画的な監視、更には軍事及び技術的支援を行なうよう指示しました」
ディガロ
トリャピチニコフの談話を引用した。

以前、砕氷船は、8月25日からフィンランド湾の海洋射爆場及びバルチースク市海域で実施された工場航行試験の弾2段階を完了した。
試験プログラムには、砕氷船の標準ヘリコプター発着場からのヘリコプターの発着艦への取り組み、貨物積載作業が含まれていた。

新たなディーゼルエレクトリック砕氷船「イリヤ―・ムーロメツ」は、その主要機能~厚さ0.9mまでの氷原での艦船の先導に加え、船倉及び最上甲板のコンテナによる貨物輸送、水路調査の実施、更には救助活動へ参加する事が出来る。

船は、緊急事態施設での火災の消火、油の流出事故への処置、更には揚陸部隊の輸送の為に使用できる。
貨物積載作業を行なう為、砕氷船には26トンの吊り上げ能力を有するクレーンが装備されている。
船首部分にはヘリコプター発着場が配置されている。



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現在のロシアは、原子力砕氷船「アルクチカ」型を筆頭に各種砕氷船を保有していますが、これらの砕氷船ロシア海軍の所属ではありません。

ソ連邦海軍時代には、プロジェクト97砕氷船が8隻建造され、1960年から1970年に掛けて就役しました。
プロジェクト97『アドミラルティ造船所』で建造されました。

先代の砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」(プロジェクト97K)は1965年12月にソ連海軍へ納入され、太平洋艦隊へ配備されました。
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ソ連邦解体後の1993年6月にロシア海軍から除籍されました。

初代「イリヤー・ムーロメツ」が姿を消してから20年以上経った2015年4月23日、プロジェクト21180砕氷船の1番船として新たな「イリヤー・ムーロメツ」が起工されました。
[ロシア海軍の為の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは2015年4月23日に起工される]
[ロシア海軍の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは起工された]


2代目「イリヤー・ムーロメツ」は2016年6月10日に進水しました。
[ロシア海軍の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは進水した]


進水後、『アドミラルティ造船所』の岸壁で艤装工事が進められ、係留試験が行なわれました。
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「イリヤー・ムーロメツ」は、2017年7月22日から洋上試験~工場航行試験の第1段階を開始しました。
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第1段階試験は8月29日に終了しました。
[ロシア海軍の新型砕氷船イリヤ―・ムーロメツは洋上試験の第1段階を終えた]

続いて9月上旬まで工場航行試験の第2段階が実施されました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年9月14日1時7分配信
【最新砕氷船「イリヤ―・ムーロメツ」は工場試験弾2段階を実行した】


これで工場航行試験は完了し、10月4日から最終洋上試験である国家受領試験が行われます。

「イリヤー・ムーロメツ」は、2017年末までにロシア海軍への引き渡しが予定されており、就役後は北方艦隊へ配備されます。
[新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは2017年末までにロシア海軍へ就役する]

ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・パンテレーエフはアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年10月2日12時0分配信
【太平洋艦隊艦船支隊は遠距離航海へ出発した】

大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」、「アドミラル・パンテレーエフ」、大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」で構成され、沿海地方多種戦力小艦隊副司令官エドゥアルト・ミハイロフ少将が指揮する太平洋艦隊艦船支隊は、遠洋航海任務を遂行する為、ウラジオストクから出航した。

航海中、支隊を構成する戦闘艦は、様々な海域で計画演習を実施する。

これはロシア連邦軍の国際軍事協力計画に沿って実施され、約4ヵ月間に渡って続く。

大洋航海中、太平洋艦隊将兵は9回の非公式訪問及び外国港への業務寄港を行なう。

航海の主な目的は、アジア太平洋地域における聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、アジア太平洋地域諸国との海軍協力の更なる発展である。

艦の遠距離航海の準備には、必須の複合準備活動が含まれており、その中で高射ミサイル複合体を使用した仮想敵の空中攻撃手段による艦への攻撃の撃退、海上及び空中目標への砲射撃の戦闘演習が実施された。
更に、対潜及び対水中工作防衛の実地訓練、艦の生存への対処(ダメージコントロール)の訓練、特殊な海域を航行する為の航海士の航法の為の艦の士官の当直訓練が実施され、艦載ヘリコプターとの連携行動へ取り組んだ。



ロシア太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(572、1989年5月1日就役)は、2016年3月末にウラジオストクを出航し、東南アジア及び太平洋海域への遠洋航海を実施しました。
[大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフ遠距離航海(2016年3月-8月)]

この遠洋航海中の2016年4月中旬にはアジア太平洋地域国際海軍演習『コモド-2016』へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフが参加した国際演習『コモド-2016』は終了した]

2016年5月には国際海軍演習『ADMMプラス-2016』へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは国際海軍演習『ADMMプラス-2016』へ参加する]

2016年7月にはハワイ沖まで行きました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはハワイ沖へ現れた]

2016年8月8日にウラジオストクへ帰港しました。



その後はウラジオストクで整備が行なわれていたようです。

2017年4月4日、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は久々に出航し、日本海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは日本海で対潜戦闘及び機雷掃討訓練を行なった]

4月5日には対水上、対空砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは日本海で砲撃訓練を行なった]

4月11日~12日には沿海地方ニコラエフカ基地艦載ヘリコプターKa-27が、出航した大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」で発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは日本海でヘリコプターの発着艦訓練を行なった]


一方、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(548、1991年12月15日就役)は、2016年8月中旬にウラジオストクを出航し、12月22日に帰港しています。
この間、9月には北極圏北方艦隊との合同演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは北極圏遠征から戻ってきた]

4月13日、「アドミラル・パンテレーエフ」「アドミラル・ヴィノグラードフ」は一緒に出航し、対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で対空戦闘訓練を行なった]

「アドミラル・パンテレーエフ」は4月下旬にヘリコプターの発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは艦載ヘリコプターの着艦訓練を行なった]

2隻の大型対潜艦は2017年6月末にラ・ペルーズ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入り、演習を行なった後、7月初頭には同海峡を通過して日本海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の水上艦16隻はラ・ペルーズ海峡を通過して日本海へ入った]


ウラジオストク帰港後は遠距離航海の準備の為にメンテナンスなどを行なっていたようです。

「アドミラル・ヴィノグラードフ」は9月14日にもヘリコプターの発着訓練を行ないました。
『プリマメディア』より
2017年9月14日配信
【太平洋艦隊のヘリコプターは大型対潜艦の甲板への着艦へ取り組んだ】

そして10月2日、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」、「アドミラル・パンテレーエフ」、大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」の3隻は、アジア太平洋地域への遠距離航海の為、ウラジオストクを抜錨しました。

これまでに太平洋艦隊大型対潜艦1隻が随伴船(曳船給油船)と共に遠距離航海を行なった事は何度も有りますが、大型対潜艦2隻で遠距離航海を行なった例は、この10数年間は有りませんでした。

今回の航海は約4ヶ月間に渡り(つまり、ウラジオストクへの帰港は来年1月)、アジア太平洋地域の9ヶ国を訪問する予定です。
何処の国を訪問するのか、現時点では明らかにされていませんが・・・

北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はバレンツ海へ入った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年10月1日10時57分配信
【北方艦隊艦船支隊はバレンツ海へ入った】
モスクワ、10月1日-ロシア通信社ノーボスチ

北方艦隊艦船支隊は航海の最終段階へ着手し、バレンツ海へ入った。
北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガ1等海佐は発表した。

「コラ多種戦力小艦隊司令官オレグ・ゴルベフ中将の将旗の下で北氷洋における任務を遂行している北方艦隊の艦・支援船支隊は、航海の最終段階へ着手しました。
本日、大型対潜艦セヴェロモルスク率いる支隊は、ノヴァヤ・ゼムリャ群島の北方を迂回し、バレンツ海へ入りました」

彼は話した。

セルガによると、数日前、大型揚陸艦「コンドポガ」乗組員、北極自動車化射撃兵と海軍歩兵は、セヴェルナヤ・ゼムリャ諸島ゴロミャンヌイ島沿岸での作戦を実施した。
揚陸艦から無限軌道輸送車で島へ上陸した戦闘グループは、気象観測所を占拠している仮想破壊工作員を拘束、殲滅する演習を実施した。

現在、支隊の艦船は、北方艦隊主要基地セヴェロモルスクへ向かって移動を続けているとセルガは付け加えた。
北極航海中に軍事船員は5000海里以上を航行した。



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北方艦隊の6度目の北極圏遠征は、2017年8月10日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊は6度目の北極圏遠征を開始した]

今回の北極圏遠征部隊の旗艦は大型対潜艦「セヴェロモルスク」が務めており、この他に大型揚陸艦3隻などが参加しています。

北極圏遠征部隊は、8月13日にカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はカラ海へ入った]

北極圏遠征部隊北極海を東へ進み、8月15日にはジクソンに到着しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はジクソンに到着した]

その後、遠征部隊(大型対潜艦1隻、大型揚陸艦3隻、サルベージ船1隻)はエニセイ川を南下し、8月18日にドゥディンカへ到着しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はエニセイ川へ入り、ドゥディンカへ到着した]

8月21日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」大型揚陸艦3隻は、ドゥディンカ近辺で上陸演習を行ないました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はエニセイ川で上陸演習を行なった]

その後も北方艦隊の艦船はドゥディンカに滞在し、9月2日に出航しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はドゥディンカを去った]

カラ海へ出た後、北極圏遠征部隊は2つに分かれ、大型揚陸艦2隻は一足先に母港セヴェロモルスクへの帰路に就きました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊は2つのグループに分かれた]

それ以外の艦船(大型対潜艦1隻、大型揚陸艦1隻、救助曳船1隻、給油船1隻、サルベージ船1隻)は、更に東方のノヴォシビルスク諸島へ向かう為、原子力砕氷船「ヴァイガチ」と合流しました。
[原子力砕氷船ヴァイガチは北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊を先導する]

9月12日にはチェリュスキン岬への上陸演習が行なわれました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はチェリュスキン岬で上陸演習を行なった]

その後、遠征部隊はノヴォシビルスク諸島へ到達し、同諸島へ配置されている地対艦ミサイル「ルベーシュ」の発射訓練や、大型対潜艦「セヴェロモルスク」の砲撃及び高射ミサイル発射訓練が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年9月19日11時37分配信
【北方艦隊はミサイル及び砲射撃を実施し、ロシアの北極圏島嶼ゾーンの防護演習を完了した】

9月22日には、第80独立自動車射撃兵旅団(北極旅団)によるノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島への上陸訓練が実施されました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島への上陸演習を行なった]

ノヴォシビルスク諸島での演習を完了した遠征部隊は9月23日に同海域を離れ、母港への帰路に就きました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊はノヴォシビルスク諸島を去り、母港への帰路に就いた]

9月26日、遠征部隊は原子力砕氷船「ヴァイガチ」と合流し、結氷海域の通行を開始しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はラプテフ海の結氷海域の通行を開始した]

9月28日には第80独立自動車射撃兵旅団(北極旅団)によるセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島ゴロミャンヌイ島への上陸訓練が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の自動車化射撃兵旅団はセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島のゴロミャンヌイ島で上陸演習を行なった]

その後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」で火災対処訓練が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクで火災対処演習が行なわれた]


そして10月1日、遠征部隊はノヴァヤ・ゼムリャ諸島の北方からバレンツ海へ入りました。

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はギリシャのケルキラを去った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海艦隊情報供給部(セヴァストーポリ)発表
2017年10月1日14時0分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」はギリシャのコルフ島滞在プログラムを完了した】

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」ギリシャコルフ島ケルキラ港への滞在を完了した。
この間にロシア艦の乗組員は、第16回年次フォーラム『イオニア諸島のロシア週間』の行事へ参加した。

業務寄港プログラムに沿って、ロシア人船員は、ギリシャ初代大統領イオアニス・カポディストリアスの記念碑、1799年にロシア人船員を指揮して外国の侵略からコルフ島を解放したフョードル・ウシャコーフ提督の記念碑、更にはヴィド島「彼等の父への信仰の為に死んだギリシャ人とロシア人」記念碑への献花式典へ参加した。

停泊中にロシア艦は、同島の住民及びゲストの訪問の為に公開され、艦に乗ってきた黒海艦隊軍楽隊は、市内の中央広場でコンサートを開いた。

本日、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」ギリシャの港を去った。

コルフでの行事の完了後、乗組員は、地中海の海軍グループの一員としての任務遂行を続ける。



ロシア海軍プロジェクト11356Rフリゲートの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494)は、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所で2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水し、2016年3月11日に就役し、同年6月9日にセヴァストーポリ基地へ到着しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]

その後、2度に渡り地中海への航海を行ないました。
(2016年9月24日~10月7日2016年11月3日~12月19日)

2017年2月27日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」セヴァストーポリを出航し、地中海東部へ向かいました。

それから約1ヶ月後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は一旦黒海へ下がり、3月31日には黒海東岸ノヴォロシースクへ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア沖からノヴォロシースクへ戻ってきた]
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4月3日、トルコ海軍フリゲート「バルバロス」(F-244)コルベット「ブユックアダ」(F-512)ノヴォロシースク港を訪れ、「アドミラル・グリゴロヴィチ」はホストシップを務めました。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は4月5日にノヴォロシースクを出航し、トルコ海軍ロシア黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海で合同演習を行なった]

演習終了後は黒海の出口へ向かい、4月7日にボスポラス海峡を南下し、地中海へ出ました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは再びシリアへ向かった]

4月8日にはロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)へ加わりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部(シリア沖)に到着した]
つまり、地中海東部(シリア沖)へ到着しました。
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4月12日にはシリアタルトゥースへ入港し、同港のロシア海軍第720物資-技術サービス供給所で水と食料と燃料を補充しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはシリアのタルトゥースで物資を補充した]
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4月13日にタルトゥースを出航しました。

4月20日には地中海東部艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施した]

4月25日には地中海東部で砲撃訓練及び機雷掃討訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは地中海東部で対水上・対空砲撃訓練及び機雷掃討訓練を実施した]

4月26日にはキプロス島リマソール港へ入港し、4月28日に出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはキプロス訪問を終えた]
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5月23日から27日まで、同型艦の「アドミラル・エッセン」警備艦「スメトリーヴイ」及び大型揚陸艦3隻と共にリビア東部沖で演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の地中海での演習は終わった]

その後も地中海東部へ留まっています。
[巡航ミサイル"カリブル"を搭載するロシア海軍黒海艦隊の2隻のフリゲートと1隻の潜水艦は地中海東部に留まる]

6月6日から8日まで、再びキプロス島リマソール港へ寄港し、各種物資を補充しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチは再びキプロスのリマソールを訪問した]

6月23日には同型艦「アドミラル・エッセン」、潜水艦「クラスノダール」と共に地中海東部からシリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と潜水艦1隻はシリアのハマー県のISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

7月3日、三度リマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・グリゴロヴィチはキプロスのリマソールへ入港した]
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その後、地中海東部を離れ、7月11日にボスポラス海峡を北上し、7月12日に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部(シリア沖)からセヴァストーポリへ帰投した]

帰港後は7月30日の「ロシア海軍の日」の観艦式へ参加したり、黒海で実施された演習へ参加していましたが、9月24日頃にセヴァストーポリを出航、9月25日にはボスポラス海峡を南下しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はギリシャへ行く]

9月28日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、ギリシャコルフ島(ケルキラ島)へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はギリシャのケルキラを訪れた]

そして10月1日にケルキラを出航しました。
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コルフ島(ケルキラ島)は、歴史上ロシア海軍とは深く関わっており、1799年、ロシア海軍フョードル・ウシャコーフ提督は、コルフ島フランスから解放しています。
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これを記念して毎年9月下旬~10月初頭にロシア海軍の艦がコルフ島(ケルキラ)を訪れ、記念行事(イオニア諸島のロシア週間)が開催されています。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、昨年(2016年)にもギリシャへ行き、イオニア諸島のロシア週間へ参加しています。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクで火災対処演習が行なわれた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年9月28日16時54分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」は火災に対処する演習を行なった】

北極北方艦隊艦・支援船支隊を率いる大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、夜間に艦上での生存の闘い(ダメージコントロール)の演習を行なった。

演習は、発電機の故障の結果発生した火災への対処という形で実行された。
演習活動には、電気機械戦闘班、放射線、化学物質、生物保護サービス、緊急事態グループ、当直勤務者、更には軍の医療要員が関わった。

北方艦隊将兵は、発火の発見、緊急事態区画の偵察の実施から、火災の鎮火と、その結果の清掃まで、消火手段を実際に組み込まずにダメージコントロールの為のあらゆる複合活動へ取り組んだ。

主な注意は、将兵の行動の整然及び迅速な行動へ払われた。
演習の主要目標は、現実の条件下での移動中の艦の生存の為の対処要員の組織的な統制への取り組みであった。

演習の最終部では、仮想一酸化炭素中毒患者への応急医療援助の提供の為の活動が行なわれた。
運送班は「中毒者」の将兵を艦の医療ブロックまで移送し、正規職員による医療援助を受けさせた。

艦船支隊の航海を指揮する北方艦隊コラ多種戦力小艦隊司令官オレグ・ゴルベフ中将の評価によると、大型対潜艦「セヴェロモルスク」の司令部及び乗組員は、戦闘演習任務を成功裏に果たし、演習は高い組織化水準で行なわれた。



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北方艦隊の6度目の北極圏遠征は、2017年8月10日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊は6度目の北極圏遠征を開始した]

今回の北極圏遠征部隊の旗艦は大型対潜艦「セヴェロモルスク」が務めており、この他に大型揚陸艦3隻などが参加しています。

北極圏遠征部隊は、8月13日にカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はカラ海へ入った]

北極圏遠征部隊北極海を東へ進み、8月15日にはジクソンに到着しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はジクソンに到着した]

その後、遠征部隊(大型対潜艦1隻、大型揚陸艦3隻、サルベージ船1隻)はエニセイ川を南下し、8月18日にドゥディンカへ到着しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はエニセイ川へ入り、ドゥディンカへ到着した]

8月21日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」大型揚陸艦3隻は、ドゥディンカ近辺で上陸演習を行ないました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はエニセイ川で上陸演習を行なった]

その後も北方艦隊の艦船はドゥディンカに滞在し、9月2日に出航しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はドゥディンカを去った]

カラ海へ出た後、北極圏遠征部隊は2つに分かれ、大型揚陸艦2隻は一足先に母港セヴェロモルスクへの帰路に就きました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊は2つのグループに分かれた]

それ以外の艦船(大型対潜艦1隻、大型揚陸艦1隻、救助曳船1隻、給油船1隻、サルベージ船1隻)は、更に東方のノヴォシビルスク諸島へ向かう為、原子力砕氷船「ヴァイガチ」と合流しました。
[原子力砕氷船ヴァイガチは北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊を先導する]

9月12日にはチェリュスキン岬への上陸演習が行なわれました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はチェリュスキン岬で上陸演習を行なった]

その後、遠征部隊はノヴォシビルスク諸島へ到達し、同諸島へ配置されている地対艦ミサイル「ルベーシュ」の発射訓練や、大型対潜艦「セヴェロモルスク」の砲撃及び高射ミサイル発射訓練が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年9月19日11時37分配信
【北方艦隊はミサイル及び砲射撃を実施し、ロシアの北極圏島嶼ゾーンの防護演習を完了した】

9月22日には、第80独立自動車射撃兵旅団(北極旅団)によるノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島への上陸訓練が実施されました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島への上陸演習を行なった]

ノヴォシビルスク諸島での演習を完了した遠征部隊は9月23日に同海域を離れ、母港への帰路に就きました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊はノヴォシビルスク諸島を去り、母港への帰路に就いた]

9月26日、遠征部隊は原子力砕氷船「ヴァイガチ」と合流し、結氷海域の通行を開始しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はラプテフ海の結氷海域の通行を開始した]

9月28日には第80独立自動車射撃兵旅団(北極旅団)によるセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島ゴロミャンヌイ島への上陸訓練が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の自動車化射撃兵旅団はセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島のゴロミャンヌイ島で上陸演習を行なった]

その後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」で火災対処訓練が行なわれました。

ロシア海軍北方艦隊の自動車化射撃兵旅団はセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島のゴロミャンヌイ島で上陸演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年9月28日14時37分配信
【北方艦隊の自動車化射撃兵はセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島のゴロミャンヌイ島へ上陸した】

北方艦隊北極自動車化射撃兵旅団の人員と車両は、ロシア現代史上初めてセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島ゴロミャンヌイ島大型揚陸艦「コンドポガ」で上陸を行なった。

着陸は、北極旅団部隊の4両の重機関銃「コルド」を装備した多目的装甲輸送車MT-LBVで接近する方法で行なわれ、北極の未知の場所における襲撃行動の実施の為の一連の問題へ取り組んだ。

揚陸艦から上陸した後、北極自動車化射撃兵は、大型対潜艦「セヴェロモルスク」と海軍歩兵強襲グループの支援下で橋頭堡を確保する為の戦術行動へ取り組んだ。
標的場の準備後、自動車化射撃兵は小銃、機関銃、迫撃砲、擲弾筒からの戦闘射撃を行ない、仮想破壊工作員を模擬殺傷した。

北方艦隊戦闘艦・支援船支隊の6度目の北極航海中、北極自動車化射撃兵旅団の部隊の要員は、更に、ユーラシア大陸最北端のチェリュスキン岬と、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島沿岸への上陸及び襲撃行動へ取り組んだ。



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北方艦隊の6度目の北極圏遠征は、2017年8月10日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊は6度目の北極圏遠征を開始した]

今回の北極圏遠征部隊の旗艦は大型対潜艦「セヴェロモルスク」が務めており、この他に大型揚陸艦3隻などが参加しています。

北極圏遠征部隊は、8月13日にカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はカラ海へ入った]

北極圏遠征部隊北極海を東へ進み、8月15日にはジクソンに到着しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はジクソンに到着した]

その後、遠征部隊(大型対潜艦1隻、大型揚陸艦3隻、サルベージ船1隻)はエニセイ川を南下し、8月18日にドゥディンカへ到着しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はエニセイ川へ入り、ドゥディンカへ到着した]

8月21日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」大型揚陸艦3隻は、ドゥディンカ近辺で上陸演習を行ないました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はエニセイ川で上陸演習を行なった]

その後も北方艦隊の艦船はドゥディンカに滞在し、9月2日に出航しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はドゥディンカを去った]

カラ海へ出た後、北極圏遠征部隊は2つに分かれ、大型揚陸艦2隻は一足先に母港セヴェロモルスクへの帰路に就きました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊は2つのグループに分かれた]

それ以外の艦船(大型対潜艦1隻、大型揚陸艦1隻、救助曳船1隻、給油船1隻、サルベージ船1隻)は、更に東方のノヴォシビルスク諸島へ向かう為、原子力砕氷船「ヴァイガチ」と合流しました。
[原子力砕氷船ヴァイガチは北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊を先導する]

9月12日にはチェリュスキン岬への上陸演習が行なわれました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はチェリュスキン岬で上陸演習を行なった]

その後、遠征部隊はノヴォシビルスク諸島へ到達し、同諸島へ配置されている地対艦ミサイル「ルベーシュ」の発射訓練や、大型対潜艦「セヴェロモルスク」の砲撃及び高射ミサイル発射訓練が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年9月19日11時37分配信
【北方艦隊はミサイル及び砲射撃を実施し、ロシアの北極圏島嶼ゾーンの防護演習を完了した】

9月22日には、第80独立自動車射撃兵旅団(北極旅団)によるノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島への上陸訓練が実施されました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島への上陸演習を行なった]

ノヴォシビルスク諸島での演習を完了した遠征部隊は9月23日に同海域を離れ、母港への帰路に就きました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊はノヴォシビルスク諸島を去り、母港への帰路に就いた]

9月26日、遠征部隊は原子力砕氷船「ヴァイガチ」と合流し、結氷海域の通行を開始しました。
[北極圏遠征中のロシア海軍北方艦隊艦船部隊はラプテフ海の結氷海域の通行を開始した]


そして9月28日、第80独立自動車射撃兵旅団(北極旅団)によるセヴェルナヤ・ゼムリャ諸島ゴロミャンヌイ島への上陸訓練が実施されました。