fc2ブログ

ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年春に洋上試験を再開する

18-0205c.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年2月5日10時8分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の最終国家試験は春に実施される】
サンクトペテルブルク、2月5日-ロシア通信社ノーボスチ

造船工場『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)は、プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」の国家受領試験最終段階を準備しており、その開始を4月~5月に計画している。
『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビュー工場の総取締役イーゴリ・ポノマリョフは、こう述べた。

「工場は全ての義務を履行しており、残る最終試験は、世界に類似するものが無い最も困難なモデルの軍事技術兵装に関するものです。
フリゲートは、今、工場に在り、我々は、4月~5月に予定され、2ヶ月間は掛かる国家受領試験の最終段階を準備しております」
ポノマリョフ
は話した。

以前、『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の2017年のロシア連邦海軍への加入は成就せず、フリゲートの新たなミサイル兵装の試験は続けられると報道陣へ伝えた。

プロジェクト22350フリゲートは、自身で、そして艦船連合部隊の一員として、遠洋ゾーンで敵の水上艦及び潜水艦に対する戦闘活動の実施、空中攻撃手段からの攻撃の撃退の為に意図されている。
独特な建造方式の上部構造物(ステルス)のおかげで、艦の放熱面は効果的に縮小され、電波位置特定(レーダー)及び光学的な可視性は減少した。

プロジェクト22350フリゲートの排水量は4500トン、全長135メートル、幅15メートル。
フリゲートの兵装は、口径130mmの艦載砲A-192「アルマート」、16基の対艦ミサイル「オーニクス」あるいは「カリブル-NKE」の為の発射装置、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」から成る。



18-0203c.jpg
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』で2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。


進水後、『北方造船所』の岸壁で艤装工事が進められました。
[艤装中のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影]
[ロシア海軍最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2013年3月)]

2013年7月末までに艦長オレグ・グセフ1等海佐以下186名の正規乗組員が乗艦しました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」へ正規乗組員全てが乗艦した]

2013年7月31日からは『北方造船所』岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく『北方造船所』へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、『北方造船所』岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

2014年11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるとも言われていましたが、結局はフィンランド湾で実施されることになりました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年5月中旬にフィンランド湾で洋上試験を行なう]

2015年5月15日、「アドミラル・ゴルシコフ」サンクトペテルブルクを抜錨し、洋上試験(第2段階)へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の為に抜錨した]

その後はバルチースク基地へ移動し、洋上試験を続けていました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

2015年7月26日の「ロシア海軍の日」には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンはロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を訪れた]

9月3日にバルチースクを出航し、9月7日にクロンシュタットへ到着しました。


9月11日、建造元の『北方造船所』は、「アドミラル・ゴルシコフ」バルト海における洋上試験(第2段階)を完了したと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の第2段階を完了した]

その同じ日、「アドミラル・ゴルシコフ」は午前9時にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾で洋上試験を行ない、同日の午後8時に帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィンランド湾で昼夜の洋上試験を行なった]


その後、バルチースク基地へ移動した「アドミラル・ゴルシコフ」は、9月22日に白海へ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海へ向かった]

9月24日にはバルト海を出て北海へ入りました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海を出て北海へ入った]

9月30日、白海沿岸セヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ到着した]

10月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」国家受領試験を実施する為、白海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の最終段階を実施する為に白海へ出航した]

11月2日、A-192M「アルマート」130mm単装砲の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で130mm砲を発射した]

11月25日、白海有翼ミサイル(カリブル)の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2015年12月25日、白海での洋上試験の第1段階は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海での洋上試験第1段階を完了した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海方面へ移動し、2016年2月24日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲の対空射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で砲撃試験を実施した]

2016年2月末からはロスリャコヴォ村(ムルマンスク近郊)をベースにして海上試験を続けました。
16-0613g.jpg

3月初頭には艦載ヘリコプターKa-27の発着試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はヘリコプターの着艦試験を行なった]

3月23日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲による海上砲撃試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で海上目標への砲撃試験を行なった]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動し、バレンツ海で各種試験が続けられました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"近影(2016年5月末-6月初頭)]

2016年7月末~8月初頭頃には、電子戦闘システム5P-28の試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の電子戦闘システムの試験が実施された]




しかし、高射ミサイル複合体「ポリメント・リドゥート」に問題が発生、引き渡しの期日は未定となりました。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のロシア海軍への引き渡し時期は未だ明確では無い]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2016年11月中旬までにバルチースクへ戻り、11月22日にバルチースクを出航しました。
16-1225b.jpg

11月24日にはサンクトペテルブルク『北方造船所』へ到着しました。
16-1225e.jpg

「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは、2017年に延期されることになりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2017年前半に延期された]

2017年1月21日には『北方造船所』の浮きドックへ入渠しました。
17-0125e.jpg

その後、『北方造船所』岸壁で艦内の全ての機器の点検と整備が行なわれました。
17-0321b.jpg

2017年3月20日にサンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は兵装試験の為に再びバレンツ海へ向かった]

当初はバレンツ海で試験を行なう予定でしたが、結局バルト海で試験が行なわれ、5月8日にサンクトペテルブルクへ戻ってきました。



その後、5月21日午前にサンクトペテルブルクを出航し、バルト艦隊主要基地バルチースクへ向かいました。
『Dambievのブログ』より
2017年5月22日配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は次の段階の試験へと出発した】

6月初頭からバルト海で洋上試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で洋上試験を行なう]
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で高射ミサイル複合体の発射試験を行なう]

7月1日にはサンクトペテルブルクへ入港しました。


その後、クロンシュタットで7月30日に行なわれる「ロシア海軍の日」観艦式のリハーサルへ何度も参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]



そして7月30日、クロンシュタットで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


「アドミラル・ゴルシコフ」は、観艦式の前の7月21日~22日に、艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」の発着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はクロンシュタット沖で艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの発着艦試験を行なった]

観艦式の後の動向は明らかにされていませんでしたが、9月上旬頃にバルト海沿岸のバルチースク(バルト艦隊基地)からバレンツ海方面の北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動していたようです。
17-0929a.jpg

2017年9月29日、洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まった]

2017年10月8日には早期警戒ヘリコプターKa-31の着艦試験が行なわれました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年10月8日19時5分配信
【ヘリコプターKa-31乗員はフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」への着艦へ取り組んだ】

しかし、洋上試験(おそらくは高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の発射試験)は不成功に終わったらしく、「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される事になりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2017年末にサンクトペテルブルクへ戻っており、洋上試験の最終段階が再開されるのは、今年4月~5月に予定されています。

その後、試験が順調に進めば、今年の夏の末、つまり8月末には「アドミラル・ゴルシコフ」へ海軍旗が掲揚される、つまり、ロシア海軍へ就役する事ができるでしょう。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年8月末頃にロシア海軍へ就役する]

ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート2番艦アドミラル・フロータ・カサトノフは98パーセント完成している

18-0205b.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年2月5日10時31分配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」の技術的準備は98パーセントとなっている】
サンクトペテルブルク、2月5日-ロシア通信社ノーボスチ

造船工場『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)で建造されているプロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」の技術的準備は98パーセントである。
『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビュー工場の総取締役イーゴリ・ポノマリョフは、こう述べた。

「フリゲート"アドミラル・フロータ・カサトノフ"は高度な技術的準備状態~98パーセント~に在ります。
ですが、兵装設備部分の試験は、最後まで実施されないでしょう。
我々は、現在、国防省へ引き渡す為の艦の納入スケジュールを形成しております」
ポノマリョフ
は話した。

彼によると、2月にフリゲートは、既にサンクトペテルブルクへ到着し、研修を行なっている乗組員の居住を計画している。
「我々は、カサトノフの動力、艦内総合システム、バルブシステムの点検を可能にする工場試験への出発を今年に計画しています。
更には、ゴルシコフで明らかになったように、全ての取り付け作業の完了後、始動-調整及び電波電子兵装のテストと研究が行なわれ、試験は続きます」

総取締役は話した。

ポノマリョフは、フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」は、国防省により承認された時期に沿って建造されている事を指摘した。
プロジェクトは『北方計画設計局』により開発された。
プロジェクト22350フリゲートは、このクラスにおけるロシア海軍で最も新しい艦である。
独特な建造方式の上部構造物(ステルス)のおかげで、艦の放熱面は効果的に縮小され、電波位置特定(レーダー)及び光学的な可視性は減少した。
フリゲートは、自身で、そして艦船連合部隊の一員として、遠洋ゾーンで敵の水上艦及び潜水艦に対する戦闘活動の実施、空中攻撃手段からの攻撃の撃退の為に意図されている。

プロジェクト22350フリゲートの排水量は4500トン、全長135メートル、幅15メートル。
フリゲートの兵装は、口径130mmの艦載砲A-192「アルマート」、16基の対艦ミサイル「オーニクス」あるいは「カリブル-NKE」の為の発射装置、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」から成る。



[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

プロジェクト22350フリゲート2番艦「アドミラル-フロータ・カサトノフ」は、2009年11月26日に起工されました。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦「カサトノフ海軍元帥」起工]

起工から約5年後の2014年12月12日に進水しました。

[ロシア海軍の新型フリゲート(大型警備艦)アドミラル・フロータ・カサトノフは進水した]

『北方造船所』は、2016年1月13日の時点で「アドミラル・カサトノフ」の完成度は81パーセントと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・フロータ・カサトノフ"は81パーセント完成している]

2016年6月下旬、「アドミラル・カサトノフ」「主要打撃複合体」が設置されました。
[建造中のロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"へ汎用打撃ミサイル発射機が設置された]
これは、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」垂直発射機3S-14UKSKを指しています。
[汎用ミサイル垂直発射機3S-14UKSK]

その後も艤装工事は進められ、2018年2月初頭の時点では完成度98パーセントとの事です。

「アドミラル・カサトノフ」は2018年中に洋上試験を開始します。

ロシア海軍への引き渡しの時期は明らかにされませんでしたが、今年(2018年)のものにはならないようです。


現在までに、プロジェクト22350フリゲートは4隻が起工されています。

[プロジェクト22350フリゲート]
サンクトペテルブルクの「北方造船所」(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造。

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
Адмирал флота Советского Союза Горшков(工場番号921)
2006年2月1日起工/2010年10月28日進水/2018年夏就役予定
北方艦隊へ配備予定

「アドミラル・フロータ・カサトノフ」Адмирал флота Касатонов(工場番号922)
2009年11月26日起工/2014年12月12日進水/2019年就役予定
北方艦隊へ配備予定

「アドミラル・ゴロフコ」Адмирал Головко(工場番号923)
2012年2月1日起工/2020年就役予定

「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・イサコフ」
Адмирал флота Советского Союза Исаков(工場番号924)
2013年11月14日起工/2020年就役予定



プロジェクト22350の建造は、4番艦「アドミラル・イサコフ」で終了し、その後は、拡大発展型であるプロジェクト22350Mの建造へ移行する事になります。
[ロシア海軍の将来フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ型)の排水量は6500トンになる]
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)の拡大発展型となるロシア海軍の次世代フリゲートの開発は進められている]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の排水量は約8000トンになる]

プロジェクト22350Mの建造が開始されるのは2020年以降になるようです。
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の建造開始は2020年以降になる]

プロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは2018年にロシア海軍へ引き渡される

18-0205a.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年2月5日4時7分配信
【『北方造船所』は海軍へのコルベット「グレミャーシチー」の引き渡しを今年に計画している】
サンクトペテルブルク、2月5日-ロシア通信社ノーボスチ

造船工場『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)は、ロシア海軍へのプロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」の引き渡しを2018年に計画している。
『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビュー工場の総取締役イーゴリ・ポノマリョフは、こう述べた。

「計画の下でグレミャーシチーを我々は今年に引き渡さなければなりません。
現在、建造証明は終了しています。
コルベットは、機器、電気接続回路の設置、塗装及び絶縁作業が進められており、現在は船用家具が受け入れられ、速やかにそれの設置が開始されます」

彼は話した。

彼によると、現在、コルベットは、今春に予定されている乗組員の居住の準備を進めている。

昨年秋、ロシア連邦国防次官ユーリー・ボリソフ造船工場『北方造船所』を訪れ、コルベット「グレミャーシチー」は2018年にロシア連邦海軍への引き渡しが見込まれていると述べた。

プロジェクト20385は、海洋工学中央設計局『アルマーズ』により開発された。
同プロジェクトの多目的コルベットは、敵の潜水艦及び水上艦の探知と破壊、揚陸部隊の上陸支援、沿岸ゾーンの防護、他の艦の護衛の為に意図されている。
艦には、砲、ミサイル、対潜、水中音響、電波位置特定複合体が配置されている。
独自の建造方式と特殊被覆を組み合わせた複合材料の使用、更には、ミサイル兵装及びアンテナの台座を船体内部へ収納する事により、コルベットのレーダー反射面積、音響及び光学視認性は著しく低減した。

プロジェクト20385コルベットの排水量は2000トン以上、全長104メートル、幅13メートル、27ノットの速力を発揮する。
航続距離は約4000海里、乗組員99名。
同プロジェクトの兵装は、汎用ミサイル複合体「カリブル-NK」、高射ミサイル複合体「リドゥート」、100mm砲A-190-01、2基の30mm高射自動砲AK-630M、対潜複合体「パケート」である。
コルベットには対潜ヘリコプターKa-27PL(Ka-27PS)が駐留できる。



[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]
16-0217a.jpg

プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]

13-0216b.jpg
プロジェクト20385プロジェクト20380の改良型であり、兵装が強化されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

特に、20380対艦ミサイル「ウラン」に代わり、対地攻撃も可能な打撃ミサイル複合体「カリブル」を装備します。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

当初、プロジェクト20385には、ドイツMTU社製のディーゼルエンジンが装備される予定でしたが、ヨーロッパ諸国対ロシア制裁により、その供給は途絶えました。
[ロシアは水上艦用のエンジン供給を拒否したドイツとウクライナの企業を訴える]

この為、設計を変更してロシア『コロムナ工場』ディーゼルエンジン「ディーゼルユニットDDA12000」~が搭載される事になりました。
これは以前のプロジェクト20380と同じエンジンです。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

2016年4月末、『コロムナ工場』ディーゼルエンジンの設置作業が始まりました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの取り付けが始まった]


2016年5月19日までにディーゼルエンジンの設置作業は完了しました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの設置は完了した]


2017年6月30日、「グレミャーシチー」の進水式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは進水した]



「グレミャーシチー」は2018年6月に洋上試験を開始し、ロシア海軍への引き渡しは2018年末に予定されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは2018年6月に洋上試験を開始する]

就役後、「グレミャーシチー」太平洋艦隊へ配備されます。


16-0217b.jpg
これまでに「グレミャーシチー」の名前は北方艦隊の艦へ代々受け継がれており、先代の親衛駆逐艦「グレミャーシチー」(プロジェクト956)は、2013年5月1日に海軍旗を降納しています。
[ソブレメンヌイ級駆逐艦「ベズジェルージュヌイ」、「グレミャーシチー」と改名]
[新「グレミャーシチー」<4代目>(旧ベズジェルージュヌイ)]
130501e.jpg

親衛旗と親衛称号はプロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」へ受け継がれますが、今度は太平洋艦隊に所属する事になります。


プロジェクト20385の2番艦「プロヴォールヌイ」は2013年7月25日に起工されました。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]
ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。

プロジェクト20385は、当初は『北方造船所』で10隻程度の建造が予定されていましたが、結局2隻(「グレミャーシチー」「プロヴォールヌイ」)で打ち切られ、更なる改良発展型のプロジェクト20386の建造へ移行する事になりました。
[プロジェクト20386コルベット(ジェルズキ―型)]
プロジェクト20386の1番艦「ジェルズキ―」は2016年10月28日に『北方造船所』で起工されています。

ロシア海軍はシリアのイドリブの『アル=ヌスラ戦線』へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した?

18-0131a.jpg
『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年2月3日21時14分配信
【メディアはロシアがSu-25撃墜の報復としてシリアの過激派を有翼ミサイルで攻撃したと報じた】
ドバイ、2月3日、インタファクス

ロシア海軍は土曜日にシリアイドリブ地方の過激派へ数度の有翼ミサイルによる打撃を与えた。
アラブインターネット情報ポータル『アル・マスダール』は、ラタキアシリア政府に近い情報提供者の談話を引用して報じた。

ポータルによると、ミサイルは、ロシア襲撃機Su-25が撃墜されたイドリブ地方東部の目標へ打撃を与えた。

Su-25のパイロットは射出により脱出したが、テロリストとの戦闘で死亡した。

『アル・マスダール』は、何処から打撃を与えたのかは明らかにしなかった。

シリア作戦時、高精度有翼ミサイル「カリブル」は、地中海ロシア海軍戦隊フリゲート及び潜水艦により、シリアの過激派へ再三に渡り打撃を与えている。

地中海ロシア連邦海軍常設連合部隊には、約15隻の戦闘艦及び支援船が加わっていると今週に黒海艦隊は発表した。
戦隊には、特に、「カリブル」を搭載するフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」が居る。

2015年11月、ロシアカスピ小艦隊シリアのテロリストへ「カリブル」による打撃を与えた。
ロシア連邦国防省の公式データによると、シリア作戦時にロシア連邦海軍及び潜水艦は、テロリストへ「カリブル」で100回の打撃を与えた。
「カリブル」は、ロシア有翼ミサイルファミリーである。
開発は試作設計局『ノヴァトール』(株式会社・航空宇宙防衛コンツェルン『アルマーズ-アンテイ』に加入)である。



2018年2月3日、ロシア航空宇宙軍襲撃機Su-25シリアイドリブ付近でテロ組織『アル=ヌスラ戦線』携帯高射ミサイル複合体により撃墜され、パイロットは脱出したものの、テロリストに殺害されました。
『タス通信』より
2018年2月3日19時44分配信
【(ロシア)国防省はロシアの襲撃機がシリアの過激派により撃墜されたと発表した】

その後、ロシア国防省は、「高精度兵器」により、イドリブ『アル=ヌスラ戦線』を攻撃し、30名以上の戦闘員を死傷させたと発表しました。
『タス通信』より
2018年2月3日20時24分配信
【ロシア連邦軍はSu-25が撃墜された地域へ打撃を与えた】


ただ、「高精度兵器」が何処から発射されたのかは明らかにされておらず、アラブのメディア『アル・マスダール』は、ラタキア(ロシア航空宇宙軍が駐留するフマイミーン飛行場が在る)のシリア政府に近い関係者から聞いた話として、この攻撃は、ロシア海軍有翼ミサイル「カリブル」によるものであると報じました。


現在、地中海東部には、以下の艦船を含めた15隻のロシア海軍艦船が滞在しています。

フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(黒海艦隊):2017年12月2日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベッツ」(黒海艦隊):2017年11月3日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦SSV-520「アドミラル・フョードル・ゴロヴィン」(バルト艦隊):2017年末から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」(黒海艦隊):2018年2月1日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊):2018年1月22日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
軍用輸送船「クジル-60」(黒海艦隊):2018年1月26日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムールイ」(黒海艦隊):2018年1月28日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船「シャフテル」(黒海艦隊):2017年11月3日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
水路調査船「ドヌズラフ」(黒海艦隊):2017年11月19日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-56(黒海艦隊):2017年10月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り

この内、「カリブル」を搭載しているのは、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」、潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「コルピノ」の3隻です。
この3隻の何れかから「カリブル」が発射された可能性は否定されないでしょう。

記事中で触れられていますが、ロシア海軍は2015年10月初頭以来、シリアのテロ組織へ100発の「カリブル」を発射しています。
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

ロシアはインド海軍の空母ヴィクラマーディティヤの輸出後のアフターサービスの提供を続けている



『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年2月2日16時4分配信
【ロシアの専門家は航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の良質なサービスを提供している-インド提督】
モスクワ、2月2日、インタファクス-AVN

ロシアからインドへ提供される航空機搭載艦「ヴィクラマーディティヤ」の販売後の支援は良質に実行されており、航空母艦は既に5年に渡り積極的に運用されている。
共和国海軍物資-技術サービス供給管理部長パッビ・グルテジ・シングフ中将は表明した。

「この5年間、私達は非常に積極的に航空母艦を運用しております。
それは、全ての戦闘任務、特に海洋への出航を申し分なく実行しております。
セヴマシュの仕事が良質である事は一目瞭然であると申し上げられます。
私は、工場が高い品質で、自身の義務を履行している事は注目すべきであると認めます」
セヴェロドヴィンスク
『セヴマシュ』総取締役ミハイル・ブドニチェンコとの会合中に司令官は指摘した。

「今日、インド海軍の編制において、これは旗艦です」
中将の指摘を『セヴマシュ』広報サービスは引用した。

「会合では、航空母艦ヴィクラマーディティヤに付随する事後保証の問題に関する将来の両国の協力について議論されました」
『インタファクス-AVN』
が金曜日に受け取った声明では、こう述べられた。

広報サービスは想い起こした:
契約条件及び政府間合意は定まっており、ロシア側(『ロソボロネクスポルト』『セヴマシュ』)は、航空母艦の運用に関し、全就役期間に渡り、完全なる支援を提供しなければならず、それは40年になるかもしれない。
『セヴマシュ』は、艦の高度な近代化を実施し、2013年にインド海軍へ引き渡した。

現在、『ロソボロネクスポルト』と同社は、販売後の複合システムの保持を実行している:
インド海軍への技術支援、艦の構成装備の補修の支援、沿岸駐留インフラストラクチュアの作成及び航空母艦の修理。

以前にミハイル・ブドニチェンコが指摘したように、2017年に同社は軍事技術協力のラインにおいて、完全な量の作業を実行したと広報サービスは述べた。

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(ソヴィエト時代に建造された旧重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)は、2013年11月16日に同艦の修理と近代化を行なった『セヴマシュ』インド海軍へ引き渡された。
航空母艦の近代化の為の契約は2004年にインドで締結された。



[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]
11434.jpg
13-0806b.jpg

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は、元々はソヴィエト連邦海軍プロジェクト11434(改キエフ型)重航空巡洋艦「バクー」としてウクライナ黒海造船工場で建造され、1978年12月26日に起工、1982年3月31日に進水、1987年12月11日にソヴィエト連邦海軍へ引き渡され、12月20日に海軍旗を初掲揚しました。
13-1116b.jpg

プロジェクト11434は当初から超音速垂直離着陸艦上戦闘機Yak-141の搭載・運用を前提に設計されておりましたが、肝心のYak-141「バクー」就役に間に合わず、従来のYak-38が搭載されました。
38.jpg

1988年12月17日、北方艦隊基地セヴェロモルスクに到着しました。
13-1116c.jpg

1990年10月4日、「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ」と改名されました。

「本命」の艦載機Yak-141の試験は「アドミラル・ゴルシコフ」艦上で何度か実施されましたが、1991年10月5日に試作機が墜落事故を起こし、その後、開発は中止されました。
141a.jpg
141b.jpg
[Yak-141墜落事故(1991年10月5日)]
[ファーンボローのYak-141]
[モニノ空軍博物館のYak-141]

ソ連邦解体後は洋上へ出る事も無くなり、ムルマンスクに係留されました。
13-0809d.jpg

1999年7月、セヴェロドヴィンスク市へ回航されてきました。
13-1116g.jpg

2004年1月20日にインドへ売却され、同年3月5日、ロシア海軍旗の降納式が行なわれました。
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その1]
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その2]
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その3]
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その4]

2005年11月30日、セヴェロドヴィンスクセヴマシュ造船所の屋外特設造船台に入渠しました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その1]
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その2]
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その3]

そして大規模な改造工事(プロジェクト11430改造)が始まりました。
[プロジェクト11430(ヴィクラマーディティヤ)]
13-1116d.jpg
この工事により、「ヴィクラマーディティヤ」の寿命は30年延長されました。

当初は2008年末にインドへ引き渡す予定でしたが、セヴマシュが水上艦に不慣れだった事と資金面の問題により、2012年末に延期されました。
[ロシアは、航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」改装工事の新たな日程を示した]
[ロシア政府は、「アドミラル・ゴルシコフ」改装工事についての問題点を解決する(イタル・タス)]

「ヴィクラマーディティヤ」は2008年12月4日に再進水しました。
13-0809f.jpg
[インド空母「ヴィクラマーディティヤ」進水]
[インド空母「ヴィクラマーディティヤ」進水(2008年11月~12月4日)]

当初の契約価格は搭載機込みで15億ドルでしたが、ロシア側は作業量増大による増額を求め、最終的には23億ドルで合意されました。
[インド首相とロシア大統領は空母「ヴィクラマーディティヤ」問題について話し合う]
[インドは空母「ヴィクラマーディティヤ」の為に23億ドルを支払う]

2010年1月の時点で完成度70パーセントでした。
[空母「ヴィクラマーディティヤ」は70パーセント完成している]

2012年6月8日、「ヴィクラマーディティヤ」の航海試験が開始されました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験の為に出航した]
[インド空母ヴィクラマーディティヤの最初の航海試験は成功裏に完了する]
[インド空母ヴィクラマーディティヤの第2段階航海試験が実施された]

搭載機の試験も実施されました。
[艦上戦闘機MiG-29KUBはインド空母ヴィクラマーディティヤへ初着艦した]

当初は順調に進んでいた航海試験でしたが、機関の全力運転を実施した矢先に3基のボイラーが損傷し、2012年12月にインド海軍へ引き渡す予定は延期される事になりました。
ボイラー損傷の原因は、耐熱材としてアスベストの代わりに使われた耐火レンガでした。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]

航海試験は中止され、セヴェロドヴィンスクへ戻って修理を受ける事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤは23ノットでセヴェロドヴィンスクへ向かっている]
[空母ヴィクラマーディティヤ、セヴェロドヴィンスク入港(2012年9月23日)]

ボイラー損傷の原因となった断熱材の耐火レンガは、全てアスベストに交換される事になりました。
[インドは空母ヴィクラマーディティヤのボイラーへのアスベスト使用に同意した]

修理完了後、2013年7月3日に再び白海へ出港し、7月5日より航海試験が始まりました。
13-0730c.jpg
[インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験へ出発する]
[インド空母ヴィクラマーディティヤは白海で航海試験を始めた]
[インド空母ヴィクラマーディティヤは白海で各種機器を点検する]

7月28日夜、機関の全力運転試験(最大速力試験)を実施しました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは29ノット以上を出した]

2012年の航海試験では最大速力を出そうとした矢先にボイラーの耐熱材が崩れ落ち、ボイラーが損傷しましたが、2013年の試験では、そのようなトラブルも無く、航海試験は成功裏に終わりました。

8月5日夜、バレンツ海で航空機関連の試験が始まりました。
[空母ヴィクラマーディティヤから艦上戦闘機Su-33とMiG-29KUB/MiG-29Kのフライトが実施される]

8月24日、艦載機の夜間着艦に成功しました。
[空母ヴィクラマーディティヤの夜間着艦試験は成功した]

「ヴィクラマーディティヤ」の海洋試験は順調に進行しました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤの海洋試験はスケジュール通りに進んでいる]

全ての海洋試験を完了した「ヴィクラマーディティヤ」は、9月21日にセヴェロドヴィンスクへ戻りました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは全ての海上試験を成功裏に終えてセヴェロドヴィンスクへ戻った]

紆余曲折は有ったものの、「ヴィクラマーディティヤ」の経験は、ロシア造船業界航空母艦を建造する能力を得る事に貢献しました。
[空母ヴィクラマーディティヤはロシア造船業の空母建造経験の回復に役立った]

2013年11月16日、「ヴィクラマーディティヤ」インド海軍へ引き渡されました。
[重航空巡洋艦アドミラル・ゴルシコフ改め航空母艦ヴィクラマーディティヤはインド海軍へ引き渡された]


その10日後の11月26日、移動準備を完了したR33「ヴィクラマーディティヤ」インドへ向かう為にセヴェロドヴィンスクを出港しました。
[空母ヴィクラマーディティヤはセヴマシュとセヴェロドヴィンスクに別れを告げた]

セヴェロドヴィンスクを出た後、「ヴィクラマーディティヤ」白海に投錨し、燃料補給と通関手続きを終えた後、12月2日に抜錨、ムルマンスクへ向かいました。
[空母ヴィクラマーディティヤは白海を抜錨し、ムルマンスクへ向かった]

12月5日、コラ湾内(ムルマンスク沖)に投錨しました。
[空母ヴィクラマーディティヤはムルマンスク沖に投錨した]

12月7日夜、コラ湾を抜錨し、新たな祖国インドへ向かいました。
[空母ヴィクラマーディティヤはコラ湾を抜錨し、新たな祖国へと向かった]

12月16日にはポルトガルリスボンに滞在していました。
[空母ヴィクラマーディティヤはリスボンに居る]

「ヴィクラマーディティヤ」は、2013年12月20日にジブラルタル海峡を通過して地中海入りし、12月27日早朝にはスエズ運河を通過しています。
13-1227c.jpg

2014年1月4日にはアラビア海に到着し、インド海軍ベテラン空母「ヴィラート」に出迎えられました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、アラビア海に到着]

2014年1月7日、駐留基地となるカルワル海軍基地へ到着しました。
[空母ヴィクラマーディティヤ(旧アドミラル・ゴルシコフ)は新たなる祖国インドへ到着した]


インドへ到着した後も、ロシア側「ヴィクラマーディティヤ」を稼働状態に維持する為の各種アフターサービスを提供しています。
[インド空母ヴィクラマーディティヤの為の予備パーツがロシアから届けられる]
[ロシアの造船所の技術者はインド空母ヴィクラマーディティヤの舵を修理した]

契約によりロシア側「ヴィクラマーディティヤ」が就役している間はアフターサービスを提供する義務が有り、それは最長で40年になるかもしれません。
[セヴェロドヴィンスク造船所は40年間に渡りインド海軍空母ヴィクラマーディティヤの保守整備を行なう]

プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年8月末頃にロシア海軍へ就役する

18-0203b.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年2月3日12時38分配信
【『統合造船業営団』はフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」への海軍旗掲揚を2018年夏に計画している】
サンクトペテルブルク、2月3日-ロシア通信社ノーボスチ

『統合造船業営団』は、試験がスケジュールに沿って進み、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」へ夏の末に海軍旗が掲揚される事を見込んでいる。
『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフは報道陣へ伝えた。
18-0203e.jpg

「委員会は、発射不成功の原因を調査する作業を終えています。
必要な行動、より先の合同作業の必要な時間といった全ての技術的な仕上げは確定しております。
私が思いますに、これは2ヶ月くらい掛かるでしょう。間違いなく、3月半ば~末までは。
この為、必然的に試験射撃は実施されます。
その後、私が思いますに、国家受領試験の次のラウンドが予定されています」

彼は話した。

彼は、『統合造船業営団』は、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」への海軍旗掲揚は夏の末を見込んでいる事を指摘した。

「それは、未だ今後のプランです。
このプランが現実に実行される事を切に望んでいます。
スケジュールに沿った場合、我々は、言うまでもなく、アンドレイ旗が今年の夏の末に掲揚される事を見込んでおります」
『統合造船業営団』
総裁は指摘した。



18-0203c.jpg
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』で2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。


進水後、『北方造船所』の岸壁で艤装工事が進められました。
[艤装中のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影]
[ロシア海軍最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2013年3月)]

2013年7月末までに艦長オレグ・グセフ1等海佐以下186名の正規乗組員が乗艦しました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」へ正規乗組員全てが乗艦した]

2013年7月31日からは『北方造船所』岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく『北方造船所』へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、『北方造船所』岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

2014年11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるとも言われていましたが、結局はフィンランド湾で実施されることになりました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年5月中旬にフィンランド湾で洋上試験を行なう]

2015年5月15日、「アドミラル・ゴルシコフ」サンクトペテルブルクを抜錨し、洋上試験(第2段階)へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の為に抜錨した]

その後はバルチースク基地へ移動し、洋上試験を続けていました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

2015年7月26日の「ロシア海軍の日」には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンはロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を訪れた]

9月3日にバルチースクを出航し、9月7日にクロンシュタットへ到着しました。


9月11日、建造元の『北方造船所』は、「アドミラル・ゴルシコフ」バルト海における洋上試験(第2段階)を完了したと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の第2段階を完了した]

その同じ日、「アドミラル・ゴルシコフ」は午前9時にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾で洋上試験を行ない、同日の午後8時に帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィンランド湾で昼夜の洋上試験を行なった]


その後、バルチースク基地へ移動した「アドミラル・ゴルシコフ」は、9月22日に白海へ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海へ向かった]

9月24日にはバルト海を出て北海へ入りました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海を出て北海へ入った]

9月30日、白海沿岸セヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ到着した]

10月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」国家受領試験を実施する為、白海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の最終段階を実施する為に白海へ出航した]

11月2日、A-192M「アルマート」130mm単装砲の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で130mm砲を発射した]

11月25日、白海有翼ミサイル(カリブル)の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2015年12月25日、白海での洋上試験の第1段階は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海での洋上試験第1段階を完了した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海方面へ移動し、2016年2月24日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲の対空射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で砲撃試験を実施した]

2016年2月末からはロスリャコヴォ村(ムルマンスク近郊)をベースにして海上試験を続けました。
16-0613g.jpg

3月初頭には艦載ヘリコプターKa-27の発着試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はヘリコプターの着艦試験を行なった]

3月23日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲による海上砲撃試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で海上目標への砲撃試験を行なった]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動し、バレンツ海で各種試験が続けられました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"近影(2016年5月末-6月初頭)]

2016年7月末~8月初頭頃には、電子戦闘システム5P-28の試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の電子戦闘システムの試験が実施された]




しかし、高射ミサイル複合体「ポリメント・リドゥート」に問題が発生、引き渡しの期日は未定となりました。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のロシア海軍への引き渡し時期は未だ明確では無い]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2016年11月中旬までにバルチースクへ戻り、11月22日にバルチースクを出航しました。
16-1225b.jpg

11月24日にはサンクトペテルブルク『北方造船所』へ到着しました。
16-1225e.jpg

「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは、2017年に延期されることになりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2017年前半に延期された]

2017年1月21日には『北方造船所』の浮きドックへ入渠しました。
17-0125e.jpg

その後、『北方造船所』岸壁で艦内の全ての機器の点検と整備が行なわれました。
17-0321b.jpg

2017年3月20日にサンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は兵装試験の為に再びバレンツ海へ向かった]

当初はバレンツ海で試験を行なう予定でしたが、結局バルト海で試験が行なわれ、5月8日にサンクトペテルブルクへ戻ってきました。



その後、5月21日午前にサンクトペテルブルクを出航し、バルト艦隊主要基地バルチースクへ向かいました。
『Dambievのブログ』より
2017年5月22日配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は次の段階の試験へと出発した】

6月初頭からバルト海で洋上試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で洋上試験を行なう]
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で高射ミサイル複合体の発射試験を行なう]

7月1日にはサンクトペテルブルクへ入港しました。


その後、クロンシュタットで7月30日に行なわれる「ロシア海軍の日」観艦式のリハーサルへ何度も参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]



そして7月30日、クロンシュタットで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


「アドミラル・ゴルシコフ」は、観艦式の前の7月21日~22日に、艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」の発着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はクロンシュタット沖で艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの発着艦試験を行なった]

観艦式の後の動向は明らかにされていませんでしたが、9月上旬頃にバルト海沿岸のバルチースク(バルト艦隊基地)からバレンツ海方面の北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動していたようです。
17-0929a.jpg

2017年9月29日、洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まった]

2017年10月8日には早期警戒ヘリコプターKa-31の着艦試験が行なわれました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年10月8日19時5分配信
【ヘリコプターKa-31乗員はフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」への着艦へ取り組んだ】

しかし、洋上試験(おそらくは高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の発射試験)は不成功に終わったらしく、「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される事になりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される]

今回の記事の『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏の発言を見る限り、試験不成功の原因は究明されているようであり、その対策と改正が終わるのは今年3月末くらいになるとの事です。

その後、試験が再開され、全てが順調に進めば、今年の夏の末、つまり8月末には「アドミラル・ゴルシコフ」へ海軍旗が掲揚される、つまり、ロシア海軍へ就役する事ができるでしょう。

バルト海でロシア海軍の最新大型揚陸艦イワン・グレンの洋上試験が再開される

18-0203a.jpg
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年2月2日16時45分配信
【バルト艦隊海軍航空隊のKa-27乗員は大型揚陸艦「イワン・グレン」の国家受領試験の次の段階の支援へ着手した】

バルト艦隊混成ヘリコプター飛行隊Ka-27乗員は、海上射爆場における大型揚陸艦「イワン・グレン」の国家受領試験の次の段階の支援へ着手した。

試験中にバルト艦隊船員は航空複合体の動作を点検する:艦載ヘリコプター大型揚陸艦の周回飛行と、様々な天候条件下で一昼夜に渡り、そこへの着艦を行なう。

大型揚陸艦の国家受領試験完了を、業界の代表は2月末に計画している。
その後、工場へ検査、最終仕上げの為に到着し、ロシア海軍への艦の引き渡しの準備が完全に整う。

[参照]
「イワン・グレン」
プロジェクト11711のトップ艦であり、『ネフスキー計画設計局』により開発された。
それは2004年12月に起工され、2012年5月に進水し、艦の係留試験は2015年10月に始まった。



[新型揚陸艦イワン・グレン]
18-0201b.jpg
プロジェクト11771大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、カリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2004年12月24日に起工され、それから約8年後の2012年5月18日に進水しました。
[新型揚陸艦イワン・グレンは進水する]


進水から3年以上経った2015年10月9日、ようやく係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の新型揚陸艦イワン・グレンは係留試験を開始した]

ロシア海軍への引き渡しは2015年末に予定されていたのですが、2016年に延期されました。
[大型揚陸艦イワン・グレンは2016年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代水上艦の就役は2016年に延期された]

「イワン・グレン」は、2016年1月下旬から航行試験開始前の消磁作業を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレン近影(2016年1月下旬-2月中旬)]

「イワン・グレン」の航行試験(工場航行試験)開始時期は何度も延期されており、最近では5月末開始予定だったのですが、これも延期されました。
[ロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンは2016年5月末に航海試験を開始する]

6月17日、「イワン・グレン」は、ようやくカリーニングラード『ヤンターリ』造船所から「試験実施基地」即ちバルチースクへ移動しました。
[ロシア海軍最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンはカリーニングラード造船所からバルチースク基地へ移動した]

6月21日、航行試験の為の本格的な出航準備が始まりました。
[ロシア海軍最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンの航行試験が始まる]

6月25日、「イワン・グレン」は、初めての航行試験へ出発しました。
[ロシア海軍の最新鋭揚陸艦イワン・グレンは航海試験の為に出航した]

8月15日にはクロンシュタットへ入港し、8月23日~24日には輸送戦闘ヘリコプターKa-29の発着試験が行なわれました。
16-0830g.jpg16-0830h.jpg16-0830f.jpg

その後もフィンランド湾で試験を行なっていた「イワン・グレン」は、8月28日に暴風海域で民間の小型ボートを保護しました。
[フィンランド湾で洋上試験中のロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンは暴風海域で民間艇を保護した]

フィンランド湾での航行試験は2016年8月31日に完了し、「イワン・グレン」バルチースクへ戻りました。
[ロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンはフィンランド湾での洋上試験を終えた]

しかし、その後に艦の消磁システムの不具合が発覚し、航行試験は中断されました。

「イワン・グレン」は2016年末までにロシア海軍へ引き渡される筈でしたが、またも翌年(2017年)に延期される事になりました。

「イワン・グレン」は、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所で不具合の改修が進められていました。
17-0606e.jpg

そして2017年6月3日にカリーニングラードからバルチースクへ移動しました。
17-0606g.jpg

2017年6月上旬から洋上試験を再開しました。

[ロシア海軍の最新大型揚陸艦イワン・グレンはバルト海での洋上試験を再開する]

その後、7月30日の「ロシア海軍の日」観艦式へ参加するため、クロンシュタットへ移動しました。

7月30日、クロンシュタットで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]

その後、洋上試験を再開し、10月21日にはバルト海AK-630M 30mmガトリング砲の射撃試験を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年10月21日11時14分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」は海上で砲複合体の試験を行なった】

10月27日にも30mmガトリング砲の射撃試験を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年10月27日14時29分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」乗組員は海上で砲射撃を実施した】

11月14日までに工場航行試験は終わりました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年11月14日20時53分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」は工場航行試験を完了した】

その後、国家受領試験が始まり、12月9日までに軍用車両の積載及び下船試験が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年12月9日11時6分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」の国家試験の枠組みで車両積載試験が実施された】

12月22日までにバルト海30mm機関砲(AK-630M 30mmガトリング砲30mm2連ガトリング砲「ドゥエト」)の射撃試験が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年12月22日14時0分配信
【試験中の大型揚陸艦「イワン・グレン」はバルト海で砲射撃を実施した】


「イワン・グレン」は2017年12月末にロシア海軍へ引き渡される筈だったのですが、艦の後進の制御に問題が有る事が判明した為、またもや引き渡しが延期されました。
[最新大型揚陸艦イワン・グレンのロシア海軍への引き渡しは2018年春以降になる]

「イワン・グレン」国家受領試験は2018年2月に再開され、同月中の完了が予定されています。
[ロシア海軍の最新大型揚陸艦イワン・グレンの洋上試験は2018年2月末に完了する]

まず初めに、バルト艦隊航空隊艦載ヘリコプターKa-27の着艦試験が行なわれます。


全ての試験完了後、「イワン・グレン」カリーニングラード造船所へ戻り、ロシア海軍へ引き渡す為の準備が行なわれます。

順調に行けば、「イワン・グレン」は2018年3月末までにロシア海軍へ就役できるでしょう。


17-0126b.jpg
2015年6月に起工されたプロジェクト11711大型揚陸艦2番艦「ピョートル・モルグノフ」の建造工事も進められていますが、同型の建造は2隻で終了します。
[ロシア海軍はプロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)の調達を2隻で打ち切る]

その後は、より大型の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造へ移行します。
[ロシア海軍の新世代汎用ヘリコプター母艦プリボイ級1番艦セヴァストーポリはサンクトペテルブルクの『北方造船所』で2020年に起工される]

ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフはシリアへ行く

18-0202d.jpg
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年2月1日14時9分配信
【黒海艦隊の大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は地中海の海軍連合部隊へ補充される】

黒海艦隊大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は、セヴァストーポリから地中海への移動航海を行なっている。

明日(2月2日)、黒海海峡を通過した後、艦は、現在、「アドミラル・グリゴロヴィチ」を含め、黒海艦隊の15隻の戦闘艦及び支援船が活動している遠海ゾーンの海軍常設連合部隊への加入が計画されている。

大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は、計画ローテーションに沿ってグループの一員である黒海艦隊大型揚陸艦「アゾフ」と交代し、地中海ロシア海軍連合部隊の活動計画の下で任務を遂行する。



ロシア黒海艦隊プロジェクト775大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」(158、1986年9月30日就役)は、2013年7月から2014年11月までブルガリアヴァルナ艦船修理工場でオーバーホールが行なわれました。
(ブルガリア旧ソヴィエト連邦時代の債務の返済の一環として)
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフはブルガリアでの修理を完了した]

復帰後は、黒海沿岸(ノヴォロシースク或いはセヴァストーポリ)からシリアタルトゥースへ貨物や人員などを輸送する任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」に就いています。
18-0116c.jpg

2017年には、計9回の「シリア・エクスプレス」へ従事した事が確認されています。
(ロシア海軍当局からの公式発表が無くとも、ボスポラス海峡を南下すればシリアへ向かい、北上すれば黒海沿岸ロシア海軍基地へ戻っている)

・1月26日にボスポラス海峡を南下、2月3日に北上
・2月18日にボスポラス海峡を南下、2月27日に北上
・4月16日にボスポラス海峡を南下、4月28日に北上
・5月6日にボスポラス海峡を南下、5月15日に北上
・5月22日にボスポラス海峡を南下、6月2日に北上
・7月10日にボスポラス海峡を南下、7月22日に北上
・9月20日にボスポラス海峡を南下、9月29日に北上
・10月14日にボスポラス海峡を南下、10月29日に北上
・12月27日にボスポラス海峡を南下


2017年12月27日にボスポラス海峡を南下した「ツェーザリ・クニコフ」は、翌2018年1月9日にボスポラス海峡を北上して黒海へ戻っています。

そして2018年2月1日、「ツェーザリ・クニコフ」ボスポラス海峡を通過して地中海へ入りました。
今回の黒海艦隊広報部発表では触れられていませんが、無論、「シリア・エクスプレス」へ従事しているのでしょう。


現在、地中海東部には、以下の艦船を含めた15隻のロシア海軍艦船が滞在しています。

フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(黒海艦隊):2017年12月2日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベッツ」(黒海艦隊):2017年11月3日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦SSV-520「アドミラル・フョードル・ゴロヴィン」(バルト艦隊):2017年末から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」(黒海艦隊):2018年2月1日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(北方艦隊):2018年1月22日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊):2018年1月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
軍用輸送船「クズル-60」(黒海艦隊):2018年1月26日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムールイ」(黒海艦隊):2018年1月28日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船「シャフテル」(黒海艦隊):2017年11月3日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
サルベージ船「アレクサンドル・プーシキン」(バルト艦隊):2017年12月10日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
水路調査船「ドヌズラフ」(黒海艦隊):2017年11月19日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-56(黒海艦隊):2017年10月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り

この内、黒海艦隊大型揚陸艦「アゾフ」は、「ツェーザリ・クニコフ」と交代して地中海を離れるようです。

ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと共に演習を実施した

18-0202b.jpg
18-0202c.jpg
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年2月2日8時11分配信
【大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」及び太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」の船員は単艦での戦闘の組織的実施の為の演習を行なった】

太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、錬成任務K-2(海上において意図された単艦行動)の要素へ取り組む複合活動の実施を続けている。

大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」の船員は、太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」と合同で戦闘訓練射爆場において単艦での戦闘の組織的実施の為の演習を行なった。
演習中に、仮想敵部隊を模した親衛ロケット巡洋艦は、対潜艦を攻撃した。
次に、防戦側の大型対潜艦は、一連の機動演習活動を実施し、電波電子戦闘手段による積極的な妨害を行なった。

更に、太平洋艦隊旗艦は、「アドミラル・ヴィノグラードフ」乗組員の遭難した艦への援助の為の演習の実施を支援し、艦の高速艇及び集団救助手段が関わった。

艦の船員は、組織的対潜防衛への取り組みへ移行した。
演習の戦術環境は、太平洋艦隊海軍航空隊対潜航空機Il-38Nにより保障された。

数日前、ピョートル大帝湾において大型対潜艦の乗組員は、標準装備ヘリコプターKa-27の乗員と共に、航行中或いは停止中の艦の甲板からの回転翼機の組織的な離艦及び着艦、更には、海上での捜索救助訓練の任務を果たした。



ロシア太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)は、2017年4月1日から6月14日まで東南アジアへの遠洋航海を行ないました。
[親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ東南アジア遠征(2017年4月-6月)]

帰港後、6月末から7月初頭に掛けてオホーツク海で演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊主力水上部隊は対空戦闘演習を行なった]

2017年9月下旬、日本海及びオホーツク海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』(第2段階)へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2017』(2017年7月、9月)]

合同演習が終わった後もオホーツク海に滞在し、10月9日には、原子力水中巡洋艦「トムスク」と共に海上目標への有翼ミサイル発射訓練を行ないました。
(「ワリャーグ」対艦ミサイル「ヴルカーン」「トムスク」対艦ミサイル「グラニート」を発射)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年10月9日3時47分配信
【巡洋艦「ワリャーグ」及び潜水艦「トムスク」は水上標的への有翼ミサイル射撃を実施した】

10月12日には大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」と共に対水上及び対空砲撃訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年10月12日6時7分配信
【太平洋艦隊の艦は水上及び空中標的への砲射撃を実施した】


10月14日にラペルーズ海峡を西へ通過し、その後、ウラジオストクへ帰港しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(572、1989年5月1日就役)は、2016年3月末にウラジオストクを出航し、東南アジア及び太平洋海域への遠洋航海を実施しました。
[大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフ遠距離航海(2016年3月-8月)]

この遠洋航海中の2016年4月中旬にはアジア太平洋地域国際海軍演習『コモド-2016』へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフが参加した国際演習『コモド-2016』は終了した]

2016年5月には国際海軍演習『ADMMプラス-2016』へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは国際海軍演習『ADMMプラス-2016』へ参加する]

2016年7月にはハワイ沖まで行きました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはハワイ沖へ現れた]

2016年8月8日にウラジオストクへ帰港しました。



その後はウラジオストクで整備が行なわれていたようです。

2017年4月4日、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は久々に出航し、日本海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは日本海で対潜戦闘及び機雷掃討訓練を行なった]

4月5日には対水上、対空砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは日本海で砲撃訓練を行なった]

4月11日~12日には沿海地方ニコラエフカ基地艦載ヘリコプターKa-27が、出航した大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」で発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは日本海でヘリコプターの発着艦訓練を行なった]


2017年10月2日、ロシア太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」、「アドミラル・パンテレーエフ」、大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」の3隻は、アジア太平洋地域への遠距離航海の為、ウラジオストクを抜錨しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・パンテレーエフはアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発した]

17-1231g.jpg
まず最初に、10月12日にブルネイムアラ港を訪問しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年10月12日4時20分配信
【太平洋艦隊艦船支隊はブルネイへ業務寄港の為に到着した】

10月17日にムアラを出港し、ブルネイ海軍と合同演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年10月17日8時30分配信
【太平洋艦隊艦船はブルネイ海軍と合同演習『PASSEX』を実施した】

10月20日にフィリピンマニラを訪問しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年10月20日4時37分配信
【太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンへ業務寄港の為に到着した】


支隊は10月26日にマニラを出港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年10月26日10時58分配信
【太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンへの寄港を完了した】

その後、「アドミラル・ヴィノグラードフ」艦船支隊と別れて帰路に就き、11月9日にウラジオストクへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月9日7時57分配信
【大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は遠距離航海からウラジオストクへ戻った】

「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、2017年11月20日にウラジオストクを訪問した日本海上自衛隊護衛艦「はまぎり」のホストシップを務めました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月20日6時44分配信
【ウラジオストクへ日本自衛海軍の駆逐艦「ハマギリ」が到着した】

2017年11月25日には日本海上自衛隊護衛艦「はまぎり」との合同救助演習『SAREX(Search and Rescue Exercise) -2017』を実施しました。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月25日7時13分配信
【太平洋艦隊及び日本の艦船は海上で合同捜索救助演習「SAREX-2017」を実施した】
太平洋艦隊からは「アドミラル・ヴィノグラードフ」の他に救助曳船「アラタウ」水路調査艇「BGK-2151」が参加しました。

2018年1月17日にはピョートル大帝湾ヘリコプターKa-27の発着訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年1月17日5時8分配信
【太平洋艦隊海軍航空隊のヘリコプターKa-27乗員は大型対潜艦からの離艦及び着艦へ取り組んだ】

1月30日には、沿海地方に駐留する太平洋艦隊航空隊対潜哨戒機Il-38を敵機に見立てた対空防衛演習や、艦載ヘリコプターの発着訓練などを行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはピョートル大帝湾で演習を実施した]


そして2月2日、「アドミラル・ヴィノグラードフ」の演習の相手役として、太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」が出てきました。

まず最初に「ワリャーグ」「アドミラル・ヴィノグラードフ」の戦闘訓練の「敵役」を務め、その後、救助訓練で「遭難船」の役を務めました。

ロシア海軍の最新大型揚陸艦イワン・グレンの洋上試験は2018年2月末に完了する

18-0201a.jpg
『タス通信』より
2018年1月31日16時51分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」の国家受領試験は(2018年)2月に完了する】
カリーニングラード、1月31日/タス通信

2017年12月末に中断を余儀なくされたプロジェクト11711大型揚陸艦のトップ「イワン・グレン」の国家受領試験は、(2018年)2月の再開と完了が計画されている。
『タス通信』は、同艦を建造している沿バルト造船工場『ヤンターリ』の広報秘書官セルゲイ・ミハイロフより伝えられた。

「大型揚陸艦イワン・グレンの国家試験の完了は2月末に計画されています。
その後、工場へ検査、最終仕上げの為に到着し、御客様への艦の御引き渡しの準備が完全に整います。
イワン・グレンの艦上へ(ロシア海軍)旗が掲揚されるのは、今年の第1クオーター(1月~3月)になるでしょう」

彼は話した。

(2017年)12月26日、大型揚陸艦「イワン・グレン」の仕事を行なっている国家受領委員会の議長は、艦の国家受領試験の中断を決定した。
広報秘書官が、同社のプロジェクト管理ディレクターのローマン・フェヂュニンの談話を引用して説明したように
「これは、試験実施中に幾つかの問題点が明らかとなり、それを除去する為の然るべき時間が必要であると御客様が判断された事に関連しております」

「海軍の管理下で作成された問題点の提示及び解決へ取り組む為の専門家グループは、その作業を2月前半に完了します。
その後、国家受領試験が再開され、その中でイワン・グレンは更に数回海へ出ます」
ミハイロフ
は指摘した。

「イワン・グレン」プロジェクト11711のトップ艦であり、『ネフスキー計画設計局』により開発された。
それは沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2004年12月に起工され、2012年5月に進水した。
工場航行試験は2016年6月に始まった。
2017年11月30日、大型揚陸艦「イワン・グレン」は、国家受領試験プログラムの実行を開始する為、バルト海へ出航した。

艦は、13両の戦車、36両の装甲兵員輸送車あるいは歩兵戦闘車、300名の揚陸隊員を収容する。
指定場所へ強化された標準装備の海軍歩兵中隊を送り届け、ポンツーンにより上陸させる能力が見込まれている。
艦の兵装は、口径30mmの6銃身自動砲から成り、甲板の格納庫には2機の輸送戦闘ヘリコプターKa-29が駐留する。



[新型揚陸艦イワン・グレン]
18-0201b.jpg
プロジェクト11771大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、カリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2004年12月24日に起工され、それから約8年後の2012年5月18日に進水しました。
[新型揚陸艦イワン・グレンは進水する]


進水から3年以上経った2015年10月9日、ようやく係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の新型揚陸艦イワン・グレンは係留試験を開始した]

ロシア海軍への引き渡しは2015年末に予定されていたのですが、2016年に延期されました。
[大型揚陸艦イワン・グレンは2016年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代水上艦の就役は2016年に延期された]

「イワン・グレン」は、2016年1月下旬から航行試験開始前の消磁作業を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレン近影(2016年1月下旬-2月中旬)]

「イワン・グレン」の航行試験(工場航行試験)開始時期は何度も延期されており、最近では5月末開始予定だったのですが、これも延期されました。
[ロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンは2016年5月末に航海試験を開始する]

6月17日、「イワン・グレン」は、ようやくカリーニングラード『ヤンターリ』造船所から「試験実施基地」即ちバルチースクへ移動しました。
[ロシア海軍最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンはカリーニングラード造船所からバルチースク基地へ移動した]

6月21日、航行試験の為の本格的な出航準備が始まりました。
[ロシア海軍最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンの航行試験が始まる]

6月25日、「イワン・グレン」は、初めての航行試験へ出発しました。
[ロシア海軍の最新鋭揚陸艦イワン・グレンは航海試験の為に出航した]

8月15日にはクロンシュタットへ入港し、8月23日~24日には輸送戦闘ヘリコプターKa-29の発着試験が行なわれました。
16-0830g.jpg16-0830h.jpg16-0830f.jpg

その後もフィンランド湾で試験を行なっていた「イワン・グレン」は、8月28日に暴風海域で民間の小型ボートを保護しました。
[フィンランド湾で洋上試験中のロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンは暴風海域で民間艇を保護した]

フィンランド湾での航行試験は2016年8月31日に完了し、「イワン・グレン」バルチースクへ戻りました。
[ロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンはフィンランド湾での洋上試験を終えた]

しかし、その後に艦の消磁システムの不具合が発覚し、航行試験は中断されました。

「イワン・グレン」は2016年末までにロシア海軍へ引き渡される筈でしたが、またも翌年(2017年)に延期される事になりました。

「イワン・グレン」は、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所で不具合の改修が進められていました。
17-0606e.jpg

そして2017年6月3日にカリーニングラードからバルチースクへ移動しました。
17-0606g.jpg

2017年6月上旬から洋上試験を再開しました。

[ロシア海軍の最新大型揚陸艦イワン・グレンはバルト海での洋上試験を再開する]

その後、7月30日の「ロシア海軍の日」観艦式へ参加するため、クロンシュタットへ移動しました。

7月30日、クロンシュタットで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]

その後、洋上試験を再開し、10月21日にはバルト海AK-630M 30mmガトリング砲の射撃試験を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年10月21日11時14分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」は海上で砲複合体の試験を行なった】

10月27日にも30mmガトリング砲の射撃試験を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年10月27日14時29分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」乗組員は海上で砲射撃を実施した】

11月14日までに工場航行試験は終わりました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年11月14日20時53分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」は工場航行試験を完了した】

その後、国家受領試験が始まり、12月9日までに軍用車両の積載及び下船試験が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年12月9日11時6分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」の国家試験の枠組みで車両積載試験が実施された】

12月22日までにバルト海30mm機関砲(AK-630M 30mmガトリング砲30mm2連ガトリング砲「ドゥエト」)の射撃試験が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年12月22日14時0分配信
【試験中の大型揚陸艦「イワン・グレン」はバルト海で砲射撃を実施した】


「イワン・グレン」は2017年12月末にロシア海軍へ引き渡される筈だったのですが、艦の後進の制御に問題が有る事が判明した為、またもや引き渡しが延期されました。
[最新大型揚陸艦イワン・グレンのロシア海軍への引き渡しは2018年春以降になる]

「イワン・グレン」国家受領試験は2018年2月に再開され、同月中の完了が予定されています。

その後、カリーニングラード造船所へ戻り、ロシア海軍へ引き渡す為の準備が行なわれます。

順調に行けば、「イワン・グレン」は2018年3月末までにロシア海軍へ就役できるでしょう。


17-0126b.jpg
2015年6月に起工されたプロジェクト11711大型揚陸艦2番艦「ピョートル・モルグノフ」の建造工事も進められていますが、同型の建造は2隻で終了します。
[ロシア海軍はプロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)の調達を2隻で打ち切る]

その後は、より大型の汎用ヘリコプター揚陸艦の建造へ移行します。
[ロシア海軍の新世代汎用ヘリコプター母艦プリボイ級1番艦セヴァストーポリはサンクトペテルブルクの『北方造船所』で2020年に起工される]