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ロシア海軍太平洋艦隊の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーはダメージコントロール訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年4月19日8時51分配信
【太平洋艦隊の原子力ロケット水中巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」は海上で生存への対処(ダメージコントロール)演習を実施した】

カムチャツカの海上戦闘射爆場で太平洋艦隊戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」は、船体へ損傷を受けたという想定下での艦の生存への対処(ダメージコントロール)演習を実施した。

水中巡洋艦の生存への対処は、仮想敵潜水艦から艦が攻撃されたという想定下の双務戦術演習の実施期間中に取り組まれた。

ダメージコントロール中に水中巡洋艦の要員は、仮想損傷区画の気密の規定化、個人保護手段の着用、更には中央監視所と非常用セクションの要員との組織的連携へ取り組んだ。

この他、潜水艦の非常事態グループは、火災の局限化及び鎮火、区画への注水の実地技量の向上へと進む。



ロシア海軍第4世代原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中巡洋艦の2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工され、2010年12月6日に進水し、2013年12月23日にロシア連邦海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2015年9月30日にカムチャツカヴィリュチンスク基地へ到着しました。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]

その後はオホーツク海での戦略核パトロール任務に就いています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは任務を終えて帰投した]


ヴィリュチンスク基地へ到着後、その動向は殆ど明らかにされていない「アレクサンドル・ネフスキー」ですが、2018年4月16日には、同型艦「ウラジーミル・モノマーフ」と対決方式の『決闘』演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ウラジーミル・モノマーフとアレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ沖で『決闘』を行なった]

4月19日には、敵の潜水艦の攻撃を受けたという想定下での艦内の各種ダメージコントロールの訓練を行ないました。

遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボへ入港した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年4月18日15時58分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」はスリランカへ到着した】

遠距離研修大洋航海任務を遂行しているバルト艦隊練習艦「ペレコプ」は、業務訪問の為、コロンボ港(スリランカ民主社会主義共和国)へ入港した。

艦はスリランカへ4月22日まで滞在する。
停泊時に乗組員は、水、燃料、食料の在庫を補充し、艦の機器の整備を行なう。

コロンボへの滞在プログラムでは、航海指揮官の海軍兵学校校長ウラジーミル・ソコロフ少将と艦長ウラジーミル・チェロコフ2等海佐の市庁及び港湾管理部への表敬訪問が規定されている。

今年3月1日に艦は新たな練習航海へ出発した。
これは、ロシア連邦国防省の海軍教育学校の生徒の海上実習の枠組みにおいて実施される。
将来の海軍士官は「ペレコプ」において、特に操艦に関連した教育プログラムを実行する。
総計で海洋航海には500名以上の生徒が参加する。

航海士の航海中に練習艦「ペレコプ」は4つの大洋へ行き、同艦の歴史上初めて北海航路を通過する。
艦には半年以上に渡る航海と、約22000海里(41000km以上)の距離の走破が待ち受けている。

航海プログラムにより、外国及びロシアの港へ8回の業務寄港を行ない、多国籍演習へ参加する。



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プロジェクト877練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



今年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)、更には北極海まで行く事になります。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]
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2018年3月1日、「ペレコプ」サンクトペテルブルク海軍兵学校の生徒を乗せてクロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した]

3月5日には北海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北海へ入った]

「ペレコプ」ヨーロッパ大陸沿いに南下し、3月9日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは英仏海峡を通過した]

その後、更にヨーロッパ大陸に沿って南下し、3月12日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは地中海へ入った]
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「ペレコプ」地中海を東進して3月17日にはボスポラス海峡を北上し、黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ入港しました。

ここでクロンシュタット港から乗っていた生徒は艦を降り、新たにサンクトペテルブルク海軍兵学校から200名以上の生徒が3月26日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍兵学校の生徒はセヴァストーポリからウラジオストクまでの遠洋実習航海へ参加する]

4月1日、「ペレコプ」セヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはセヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かった]

翌4月2日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入る]

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4月7日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

4月11日には海賊出没海域であるアデン湾へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアデン湾へ入った]

4月12日にはアデン湾を抜けてアラビア海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアラビア海へ入った]

「ペレコプ」は、2018年4月18日から22日までスリランカコロンボ港へ寄港します。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを訪れる]
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ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは20歳になった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
【北方艦隊旗艦~巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は20歳になった】

本日(4月18日)、ロシア海軍で最初の勲章授与艦・北方艦隊旗艦重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は20歳になった。

北方艦隊司令官ニコライ・エフメノフ大将は、記念すべき日を迎えた乗組員を祝福し、戦闘勤務での更なる成功、祖国の幸福を祈った。

艦の誕生日に捧げられる祝賀行事は、4月21日・土曜日に開催される。
巡洋艦には満艦飾が掲げられ、乗組員の隊列の行進が行なわれ、会合には、艦の退役将兵、北方艦隊司令部、ムルマンスク州及びセヴェロモルスク市の幹部、更には全連邦軍事スポーツ少年団員が参加する。
巡洋艦の乗組員を代表して最良の者が表彰を受ける。

現在、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、航空母艦を除き、核動力装置を有する世界最大の打撃戦闘艦である。

艦は、多種多様な兵器システム及び電波工学兵装を装備する。
その格納庫には、3機のヘリコプターを収容できる。
巡洋艦は、水上、空中、水中の敵との戦闘、更には沿岸施設への打撃を首尾よく実施する事が可能である。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、カリブ海でのベネズエラ海軍の艦とのものを含め、ロシア海軍の多くの国際演習へ参加した。

巡洋艦の乗組員は、北極海、インド洋、太平洋、大西洋で任務を遂行した。
総計で艦は20万海里以上を航行した。

2013年~2014年、「ピョートル・ヴェリキー」地中海シリア・アラブ共和国からの化学兵器の搬出及び破壊の安全を保障した。
2016年10月から2017年2月には、北方艦隊航空艦グループの一員として国際テロリストとの武力闘争の任務を遂行した。

8年間に渡り巡洋艦の艦長はウラジスラフ・マラホフスキー1等海佐が務めている。
2013年1月、彼は、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンから、ロシア海軍で最初に重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」へ授与されたナヒーモフ勲章を受け取った。



プロジェクト1144重原子力ロケット巡洋艦(キーロフ型)4番艦「ユーリー・アンドロポフ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)の『オルジョニキーゼ記念造船工場』(現『バルト工場』)で1986年4月に起工され、1989年4月に進水しました。

ソヴィエト連邦解体後の1992年5月27日、「ピョートル・ヴェリキー」と改名されました。

就役前の1996年11月に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ回航されました。

就役前の「ピョートル・ヴェリキー」(183)
手前の「090」は同型艦「アドミラル・ウシャコーフ」
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[就役前の原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1995~1997年)]

ロシア海軍へ納入されたのは、起工から約12年後の1998年3月であり、同年4月18日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役、北方艦隊へ編入されました。
当初は太平洋艦隊へ配備される予定でしたが、この当時のロシア海軍には「ピョートル・ヴェリキー」を極東まで回航する財政的余裕が無い為、北方艦隊へ編入されました。
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」就役10周年]

就役直後の「ピョートル・ヴェリキー」(099)
「090」は同型艦「アドミラル・ウシャコーフ」、「080」は「アドミラル・ナヒーモフ」
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「ピョートル・ヴェリキー」を始めとするキーロフ型ステルス艦であり、装甲防御が施されています。
[ステルス軍艦・キーロフ級]
[装甲巡洋艦・キーロフ級]

就役直後は資金不足で外洋への航海を実施する事が出来ず、2004年3月下旬には、本艦を巡る「核爆発騒動」が起こりました。
[ピョートル・ヴェリキー「核爆発」騒動]

2004年10月、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」と共に北東大西洋へ進出しました。
[大西洋上のクズネツォフ・その2(機動部隊)]
[大西洋上のクズネツォフ・その3(機動部隊)]

2005年にも大西洋で行動しました。
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」その1]
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」その2]

「ピョートル・ヴェリキー」は、2008年9月から2009年3月までカリブ海、南アフリカ、インドへの長期遠距離航海を実施しました。
[ロシア艦隊の大西洋・カリブ海遠征]

この時、インド沿岸での演習を終えてアデン湾へ航行している途中の「ピョートル・ヴェリキー」は、2009年2月12日、ソコトラ島沖でソマリア海賊を発見、拘留しました。
[ロシア海軍原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、3隻の海賊船を拘留]

2010年3月30日、極東の戦略演習「ヴォストーク-2010」に参加する為に出航し、遥々極東の沿海地方までやって来ました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【セヴェロモルスクから沿海地方まで】2010年3月30日-5月20日
【沿海地方からセヴェロモルスクまで】2010年6月26日-9月12日

2010年5月16日午後11時頃、「ピョートル・ヴェリキー」対馬海峡を北上し、日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より。
【ロシア海軍艦艇の動向(2010年5月17日発表)】

沿海地方フォーキノ基地へ入港する「ピョートル・ヴェリキー」
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フォーキノ基地に停泊する「ピョートル・ヴェリキー」(奥)
手前の艦は同型艦「アドミラル・ラーザレフ」
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「ピョートル・ヴェリキー」は、2010年7月初頭から実地戦略演習「ヴォストーク-2010」に参加しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【実地戦略演習「ヴォストーク-2010」纏め】

2010年7月24日正午頃、「ピョートル・ヴェリキー」は、ツシマ海峡を南下、沿海地方を去りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より。
【ロシア海軍艦艇の動向(2010年7月26日発表)】

2012年5月初頭から6月下旬まで浮きドックへ入渠しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー、浮きドックから出渠(2012年6月23日)]

2012年9月には北極圏への遠距離航海を実施しました。
(2012年9月12日出港、9月28日帰港)
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月)]

この時、北極圏弾道ミサイル迎撃訓練を実施しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシアの対弾道ミサイル防衛の一翼を担う]
「ピョートル・ヴェリキー」は、現在のロシア海軍において弾道ミサイル迎撃能力を持つ唯一の水上戦闘艦です。

2012年7月28日に「ピョートル・ヴェリキー」へのナヒーモフ勲章の授与が発表され、翌2013年1月10日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンよりナヒーモフ勲章を授与されました。
[プーチン大統領は北方艦隊基地を訪問する]


2013年4月、バレンツ海で各種の演習を実施しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で演習を行なう]
[北方艦隊の戦闘艦はバレンツ海で展示演習を実施した]
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜演習を実施した]

2013年9月にも北極海への遠距離航海を行ないました。
(2013年9月3日出港、9月30日帰港)
[聖アンドレイの旗の下に]

2013年10月22日から2014年5月18日まで地中海への遠距離航海を行ない、この時にシリアから搬出された化学兵器輸送船の護衛に参加しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-2014年5月)]

2014年12月にはグリーンランド沖へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはグリーンランド沖で潜水艦と「決闘」する為に出航した]

2015年9月初頭から12月初頭まで、定期修理を行なう為、ロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックで修理を行なう]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックへ入った]

2016年5月にはバレンツ海で演習を行ないました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

2016年10月から2017年2月まで重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空艦グループシリア沖への遠征に参加しました。
「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機は初めてシリア国内のテロ組織への空爆を行ないましたが、「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・クズネツォフ」のエスコート役に徹しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2017年7月30日の「ロシア海軍の日」にはクロンシュタットの観艦式に参加しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊の艦船はセヴェロモルスクへ帰投した]


2017年9月には北方艦隊の演習へ参加し、対艦ミサイル「グラニート」を発射しています。

[ロシア海軍北方艦隊の水上艦と原子力潜水艦はバレンツ海で超音速対艦ミサイルを発射した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で対艦ミサイルを撃墜した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと原子力水中巡洋艦オリョールはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]


そして2018年4月18日、「ピョートル・ヴェリキー」は海軍旗初掲揚(正式な海軍への就役)20周年を迎えました。

「ピョートル・ヴェリキー」は、2020年頃から近代化改装を開始する予定です。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装は2020年に始まる]

ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海へ向かった

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年4月18日13時44分配信
【バルト艦隊は警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」と給油船を地中海のロシア戦隊へ派遣した】
モスクワ、4月18日、インタファクス-AVN

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」給油船「レナ」で構成されるバルト艦隊艦船支隊バルチースクから出航し、地中海へ進路を取った。
水曜日、バルト艦隊の公式代理人ローマン・マルトフは発表した。
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「艦船は、地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊の戦力の計画ローテーションの枠組みで補充されます。
警備艦ヤロスラフ・ムードルイと給油船レナには、バルト艦隊海軍歩兵連合部隊の対テログループが乗っています」
ローマン・マルトフ
は話した。

彼は、航海中に警備艦の乗組員は複合戦闘演習任務へ取り組み、その中で対空・対潜防衛演習、艦内演習及び訓練を行なうと述べた。

以前、「ヤロスラフ・ムードルイ」乗組員が地中海への航海を完了したのは2016年だった。
艦は、地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の一員として滞在し、アフリカの角海域での民間船舶航行、更には世界の大洋の様々な箇所における他の種類のロシア連邦の海洋経済活動の安全保障任務を遂行した。



プロジェクト11540警備艦の2番艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、カリーニングラード造船所で1988年5月27日に起工され、1990年に進水しましたが、1991年12月のソ連邦解体以降は財政難により建造工事は中断されました。
[ネウストラシムイ級2番艦ヤロスラフ・ムードルイ]

2000年代半ばから工事は再開され、2009年6月19日にロシア海軍へ引き渡されました。
[ネウストラシムイ級2番艦「ヤロスラフ・ムードルイ」はロシア海軍へ納入された]

2009年7月24日、バルト艦隊へ編入されました。
[フリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」、バルト艦隊に編入]

2011年末から2012年初頭に掛けて重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」地中海遠征へ参加しました。
[アドミラル・クズネツォフ地中海遠征2011-2012]

2012年4月からロシア皇帝家(ロマノフ家)の後援を受ける事になりました。
[ロマノフ家は警備艦ヤロスラフ・ムードルイを後援する]

2012年6月末には国際海軍演習FRUKUS(France、Russia、United Kingdom、United States)へ参加しました。
[バルト艦隊フリゲート「ヤロスラフ・ムードルイ」は、国際海軍演習「FRUKUS-2012」に参加する]

2012年7月初頭から9月末まで地中海への遠距離航海を実施しました。
[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征(2012年7月-9月)]

2012年12月17日から2013年7月5日まで地中海への遠距離航海を実施しました。
[バルト艦隊艦船は地中海へ向かった]
[バルト艦隊艦船部隊は地中海から戻ってきた]

この間の2013年1月下旬には、地中海東部及び黒海で実施されたロシア海軍3艦隊(黒海艦隊、バルト艦隊、北方艦隊)合同演習に参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬) ]

2014年8月9日から2015年2月21日まで、地中海、アデン湾、インド洋、東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ遠距離航海(2014年8月-2015年2月)]

帰港後はガスタービンエンジンの修理が行なわれました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦(フリゲート)ヤロスラフ・ムードルイはガスタービンエンジン修理後の係留試験を行なった]

2016年4月に復帰しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはコルベット"ボイキー"と共に砲撃訓練を行なった]

2016年6月1日から12月19日まで地中海、アデン湾、大西洋、カリブ海への遠距離航海を行ないました。
[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ遠距離航海(2016年6月-12月)]

2017年5月初頭からクロンシュタット海洋工場でオーバーホールが行なわれました。
[バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは『ロシア海軍の日』の観艦式へ参加する為にクロンシュタットでメンテナンスを行なう]

2018年3月20日、「ヤロスラフ・ムードルイ」は戦闘訓練の為に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは海上訓練を行なった]

3月22日には対艦ミサイル「ウラン」の模擬発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは対艦ミサイルの模擬発射訓練を行なった]

4月3日から7日までバルト海で実施されたバルト艦隊の水上戦闘艦の演習へ参加しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の親衛コルベット"ソーブラジテルヌイ"はバルト海で対空戦闘演習を行なった]


そして4月15日、「ヤロスラフ・ムードルイ」バルチースク基地を抜錨し、通算6回目となる地中海への遠距離航海へ出発しました。
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バルト艦隊中型海洋給油船「レナ」(プロジェクト577、1966年12月28日就役)は、以前から「ヤロスラフ・ムードルイ」の遠距離航海へ何度も同行しており、今回も同行する事になりました。
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ロシア海軍は2018年1月~3月に46基の巡航ミサイル"カリブル"を受領した

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年4月18日12時43分配信
【ロシア連邦海軍は(2018年)第1クオーター(1月-3月)に原子力潜水艦、46基のミサイル「カリブル」、3隻の艦船と2機のヘリコプターを受領した】
モスクワ、4月18日、インタファクス-AVN

ロシア海軍は、2018年第1クオーター(1月-3月)に原子力潜水艦、3隻の艦船、2機のヘリコプター、およそ50基のミサイル「カリブル」を受領した。
水曜日、ロシア連邦国防次官ユーリー・ボリソフは、軍需製品統一受領の日に公表した。

「海軍に関しましては、修理を経たプロジェクト667BDRM戦略用途ロケット水中巡洋艦トゥーラ、補助艦隊の3隻の艦及び支援船、2機のヘリコプター、46基の作戦-戦術用途有翼ミサイル"カリブル"を受領しました」
ユーリー・ボリソフ
は話した。

特に、ムルマンスクでは、造船工場『北方造船所』で造られたプロジェクト23120後方支援船「エリブルス」を艦隊が受領し、北方艦隊潜水艦師団は、工場『ズヴェズドーチカ』で修理された後のプロジェクト667BDRM戦略用途ロケット水中巡洋艦「トゥーラ」を受領した。

この他、エカテリンブルク設計局『ノヴァトール』では、海洋配置有翼ミサイル「カリブル」の次の一群の発送が準備されていると国防次官は述べた。



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エカテリンブルク市『L.V.リュリエフ記念試験設計局ノヴァトール』により設計された有翼ミサイル「カリブル」(対地/対艦/対潜用)は、輸出用有翼ミサイル「クラブ」シリーズのロシア海軍向けヴァージョンです。
[対艦(対地)巡航ミサイル「クラブ」]
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

元々は、ソ連海軍時代に配備された対地有翼ミサイル「グラナート」(SS-N-21)をベースに開発されました。
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現在、ロシア海軍では、プロジェクト11356警備艦プロジェクト11661K警備艦「ダゲスタン」プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦プロジェクト06363潜水艦プロジェクト671RTMK原子力大型潜水艦「オブニンスク」に搭載されています。

今後も「カリブル」搭載艦は増加します。
[2020年末にはロシア海軍の約半数近くの軍艦が巡航ミサイル"カリブル"を装備しているだろう]


「カリブル」は、2015年10月初頭以降、シリア領内テロ組織ISIL(イラク・レバントのイスラム国)『アル=ヌスラ戦線』に対し、何度か実戦で使用されています。
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2015年10月7日カスピ小艦隊警備艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」カスピ海南方からシリアへ発射(計26基)。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]

・2015年11月20日カスピ小艦隊警備艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」カスピ海南方からシリアへ発射(計18基)。
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2015年12月8日黒海艦隊潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」地中海東部からシリアへ発射(計4基)。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2016年8月19日黒海艦隊小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」、「セルプホフ」地中海東部からシリアへ発射(計3基)。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはシリアのアル=ヌスラ戦線を巡航ミサイル"カリブル"で攻撃した]

・2016年11月15日黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」地中海東部からシリアへ発射(計3基)。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア領内のテロ組織へ巡航ミサイルを発射した]

・2017年5月31日黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」、潜水艦「クラスノダール」地中海東部からシリアパルミラへ発射(計4基)。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンと潜水艦クラスノダールはパルミラのISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2017年6月23日黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」、「アドミラル・エッセン」、潜水艦「クラスノダール」地中海東部からシリアハマーへ発射(計6基)。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と潜水艦1隻はシリアのハマー県のISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2017年9月5日黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」地中海東部からシリアデリゾールへ発射(計6基)。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイルを発射した]

・2017年9月14日黒海艦隊潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」地中海東部からシリアへ発射(計7基)。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイルを発射した]

・2017年9月22日黒海艦隊潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」地中海東部からシリアイドリブへ発射(計3基)。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドはシリアのイドリブの『アル=ヌスラ戦線』へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2017年10月5日黒海艦隊潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「コルピノ」地中海東部からシリアへ発射(計10基)。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリア政府軍の攻勢を支援する為、デリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

・2017年10月31日黒海艦隊潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」地中海東部からシリアデリゾールへ発射(計3基)。

『タス通信』より
2017年10月31日17時53分配信
【潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」はデリゾールの『イスラム国』戦闘員へ「カリブル」で打撃を与えた】

・2017年11月3日黒海艦隊潜水艦「コルピノ」地中海東部からシリアアブ・カマルへ発射(計6基)。
(同時にロシア航空宇宙軍爆撃機Tu-22M3が空爆)

『タス通信』より
2017年11月3日17時17分配信
【ロシア軍のTu-22M3と潜水艦「コルピノ」はシリアの『イスラム国』戦闘員へ打撃を与えた】


「カリブル」は、2016年前半(1月~6月)には計47基がロシア海軍へ納入されています。
[ロシア海軍は2016年前半に47基の巡航ミサイル"カリブル"を受領した]

2016年7月~9月の3ヶ月間には、「カリブル」超音速対艦ミサイル「オーニクス」を合わせて100基以上がロシア海軍へ納入されました。
[ロシア海軍は2016年7月-9月に100基以上の巡航ミサイル"カリブル"及び超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領した]

2017年4月~6月の3ヶ月間には計60基の「カリブル」が引き渡されました。
[ロシア海軍は2017年4月~6月に60基の巡航ミサイル"カリブル"を受領した]

そして今回、ユーリー・ボリソフ国防次官は、2018年1月~3月の3ヶ月間に計46基の「カリブル」ロシア海軍へ引き渡された事を公表しました。


今回、ユーリー・ボリソフ国防次官は、「カリブル」以外にロシア海軍が今年1月~3月に受領した艦船やヘリコプターにも触れています。

プロジェクト23120多機能後方支援船の1番船「エリブルス」が海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役したのは4月9日ですが、その前(2018年3月末頃)に造船所から海軍への納入証書への署名は行われていたようです。
[プロジェクト23120多機能後方支援船エリブルスはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

セヴェロドヴィンスクで寿命延長近代化改装が行なわれていた戦略用途原子力水中巡洋艦「トゥーラ」は、2017年12月末に工事を完了し、2018年初頭に北方艦隊へ復帰しました。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力水中巡洋艦トゥーラの近代化改装は完了した]

「2機のヘリコプター」は、おそらくは近代化改装された艦載ヘリコプターKa-27Mの事でしょう。
[ロシア海軍航空隊は2020年までに約50機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領する]

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクとヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なう

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年4月17日18時1分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」と「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はバレンツ海で潜水艦の捜索へ取り組んだ】

大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」で構成される北方艦隊捜索-打撃艦グループは、仮想敵潜水艦の捜索及び破壊の為の評価戦術演習の実地部門への取り組みに着手した。

演習は、対潜艦旅団司令官アンドレイ・クリメンコ1等海佐の統制下で、バレンツ海の北方艦隊戦闘訓練射爆場において幾つかの段階が実施される。

艦の乗組員は、他の友軍、更には原子力潜水艦及びディーゼルエレクトリック潜水艦及び対潜航空隊との連携へ取り組み、共同での潜水艦の捜索実施の為の新たな戦術動作を習得する。
更に艦は、仮想戦闘損傷による船腹の破孔、火災発生或いは緊急事態の際の生存への対処(ダメージコントロール)の演習を実施し、放射線、化学兵器、生物兵器の防護訓練を行なった。

バレンツ海での北方艦隊捜索-打撃艦グループの評価戦術演習は、更に数日間続く。
潜水艦捜索実施の様々なヴァージョンへ取り組んだ後、艦は仮想敵潜水艦を破壊する任務を遂行し、演習用魚雷の射撃を行なう。



北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」(619)(1988年1月24日就役)は、2017年8月10日から10月4日まで北極海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア北方艦隊の北極海遠征(2017年8月-10月)]


北方艦隊「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(626)(1982年1月10日就役)は、2017年7月30日にクロンシュタットで行なわれた「ロシア海軍の日」観艦式へ参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]


観艦式が終わった後も母港へは戻らず、大西洋を南下して地中海へ入り、更には紅海、アデン湾へ進出し、2017年9月1日から海賊対処任務に就きました。
[大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」アデン湾遠征(2017年8月-)]

海賊対処任務を終えた「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、10月17日にスエズ運河へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年10月17日11時0分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はスエズ運河へ入った】

10月21日にエジプトアレクサンドリア港訪問を終えて出航し、地中海へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年10月21日17時42分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はエジプトのアレクサンドリア港への業務寄港を完了し、地中海へ出た】

11月3日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ出ました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年11月3日10時16分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はジブラルタル海峡を通過して大西洋へ出た】

翌11月4日、ポルトガルリスボン港を訪問しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年11月4日17時15分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はリスボン港へ寄港した】

11月27日、バレンツ海で砲撃演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年11月27日15時0分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はバレンツ海で砲射撃を実施した】

遠距離航海を終えた「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、11月28日にセヴェロモルスク基地へ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年11月28日14時53分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は遠距離航海を完了した】

帰投から約1ヶ月後の12月26日にはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年12月26日17時18分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はバレンツ海で対潜演習を実施した】


2018年1月23日にはヘリコプターの発着訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年1月23日17時25分配信
【北方艦隊の艦上航空隊は大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の発着場でヘリコプターの着艦へ取り組んだ】

3月21日にはヘリコプターの夜間の発着訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年3月21日18時6分配信
【北方艦隊の艦上ヘリコプター乗員はコラ湾で夜間着艦へ取り組んだ】


2018年3月23日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は一緒にバレンツ海へ出航し、対空防衛戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクとヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で対空戦闘訓練を行なった]

2018年3月末から4月初頭まで2隻とも北方艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海での演習を終えた]


そして4月17日、2隻揃ってバレンツ海へ出航し、対潜戦闘訓練を開始しました。

『シリア・エクスプレス』を終えたロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦ミンスクはポルトガルのリスボンを訪れた

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年4月17日14時57分配信
【大型揚陸艦「ミンスク」は地中海のロシア海軍常設連合部隊の構成から外れ、バルチースクへの道筋の途中でリスボンを訪れた】
モスクワ、4月17日、インタファクス-AVN

バルト艦隊大型揚陸艦「ミンスク」地中海ロシア海軍常設連合部隊の構成から外れ、ポルトガルリスボン港への業務寄港を行なった。
火曜日、バルト艦隊の公式代理人ローマン・マルトフは発表した。

「大型揚陸艦ミンスクは、4月16日にポルトガルのリスボン港への業務寄港を行ない、4月18日には、恒常駐留場所~バルチースクへの移動を行なう為に出航します」
ローマン・マルトフ
は話した。

「艦の乗組員は、ロシア海軍常設作戦連合艦船部隊の構成へ加わっている間、地中海で指示された任務を遂行しました」
ローマン・マルトフ
は話した。

彼は、同艦は2017年10月4日にバルチースク海軍基地から遠距離航海へ出発した事を想い起こした。

4月初頭、イスタンブールのインターネットサイトは、大型揚陸艦「ミンスク」ボスポラス海峡を通過する写真を公表し、同艦が黒海海峡を通過して地中海エリアへ向かったと伝えた。
その後、バルト艦隊戦闘艦は、地中海ロシア海軍の物資-技術サービス供給所が置かれているシリアタルトゥース港へ向かった事は確実である。
大型揚陸艦「ミンスク」の喫水線から判断して、貨物を満杯に積んでいる事が指摘された。

今年、シリアへの貨物輸送航海は、大型揚陸艦「オルスク」、「アゾフ」、「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ミンスク」輸送船「クズル-60」により行なわれている。

海外メディアによれば、ロシア海軍大型揚陸艦及び補助船隊、更にチャーター船は、ラタキアフマイミーン飛行場ロシア航空群タルトゥース海軍物資-技術サービス供給基地、そしてシリア政府軍の為に貨物を送り届ける「シリア・エクスプレス」と呼ばれる作戦へ参加している。



プロジェクト775大型揚陸艦(NATOコード名「ロプーチャ」)BDK-43は、ポーランドグダニスク造船所で建造され、1983年5月30日にソ連海軍へ引き渡され、バルト艦隊へ編入されました。

2000年9月16日、「ミンスク」と命名されました。
この名を付けたソ連/ロシア海軍の艦としては「3代目」になります。
(初代は嚮導駆逐艦、2代目は重航空巡洋艦)

就役以来、2004年にイギリスプリマス市を訪問した以外には殆どバルト海から出た事が無かった「ミンスク」でしたが、2013年8月には初めて地中海東部へ派遣されました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦ミンスク、地中海へ]

「ミンスク」は、黒海沿岸からシリアタルトゥース港へ各種貨物を輸送する「シリア・エクスプレス」と呼ばれる輸送任務に従事しました。
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シリアへの輸送任務を終えた「ミンスク」は、北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」など共に帰路へ就き、2014年5月15日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ブリテン海軍駆逐艦はロシア空母アドミラル・クズネツォフを追尾した]


2015年11月11日に再び地中海へ向かい、12月中旬からシリアへの輸送任務に就きました。
[『シリア・エクスプレス』のロシア海軍大型揚陸艦2隻はシリアへ向かった]

その後、2016年9月9日に帰投しました。


そして2017年10月4日には3度目となる地中海航海へ出発し、10月24日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入りました。

以後、シリアへの輸送任務に従事しました。

[2017年]
・11月8日ににボスポラス海峡を南下、11月18日に北上
・12月12日にボスポラス海峡を南下、12月22日に北上

[2018年]
・2月21日にボスポラス海峡を南下、3月5日に北上
・3月12日にボスポラス海峡を南下、3月30日に北上


そして4月5日にボスポラス海峡を南下してシリアへ行き、貨物を降ろした後、帰路に就きました。

4月14日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ出ました。
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そして4月16日にポルトガルリスボン港へ寄港しました。

「ミンスク」は4月18日にリスボン港を出航し、母港バルチースクへ向かいます。

遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを訪れる

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年4月16日17時46分配信
【ロシア海軍の練習艦「ペレコプ」はスリランカのコロンボ港への業務寄港を行なう】

ロシア海軍練習艦「ペレコプ」は、セヴァストーポリからウラジオストクへの遠距離航海計画の下で4月18日から22日までコロンボ港(スリランカ)への業務寄港を行なう。

現在、「ペレコプ」アラビア海南東部の承認された航路を進んでいる。
遠距離航海が始まってから、艦は約3800海里を航行した。
艦の機器及び物資は標準モードで機能している。
練習艦にはロシア海軍研修-研究センター海軍兵学校(ピョートル大帝兵学校)の200名以上の第2及び第4コースの生徒が乗っており、様々な気候地帯及び緯度の海や大洋における航海士実習の機会が提供される。

2ヶ月間に渡る練習艦黒海艦隊から太平洋艦隊への航海は、ロシア海軍総司令部の計画の下で行なわれ、その目的は海軍教育機関の生徒の海上実習の体験である。
航海は、地理学上及び航路の観点から海軍兵学校の歴史上初めての遠距離航海となる。

練習艦「ペレコプ」艦上の生徒は、実習プログラムに沿って全種類の単艦の海上での防衛の組織艇艦内演習へ参加し、更には、海洋ゾーンを移動する艦で航海当直に就く技量を向上させ、様々な特殊航法を取得する。

航海期間中の航海及び海軍兵学校生徒の海上実習の指揮官は、海軍兵学校校長ウラジーミル・ソコロフ少将である。

2ヶ月間の実習中、海軍兵学校の航海学部の第4コースの生徒の前には自身で航海当直へ就く許可を得る課題が、第2コースの生徒の前には、天体航法を含む航海術理論の実習の確立が有る。



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プロジェクト877練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



今年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)、更には北極海まで行く事になります。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]
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2018年3月1日、「ペレコプ」サンクトペテルブルク海軍兵学校の生徒を乗せてクロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した]

3月5日には北海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北海へ入った]

「ペレコプ」ヨーロッパ大陸沿いに南下し、3月9日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは英仏海峡を通過した]

その後、更にヨーロッパ大陸に沿って南下し、3月12日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは地中海へ入った]
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「ペレコプ」地中海を東進して3月17日にはボスポラス海峡を北上し、黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ入港しました。

ここでクロンシュタット港から乗っていた生徒は艦を降り、新たにサンクトペテルブルク海軍兵学校から200名以上の生徒が3月26日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍兵学校の生徒はセヴァストーポリからウラジオストクまでの遠洋実習航海へ参加する]

4月1日、「ペレコプ」セヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはセヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かった]

翌4月2日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入る]

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4月7日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

4月11日には海賊出没海域であるアデン湾へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアデン湾へ入った]

4月12日にはアデン湾を抜けてアラビア海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアラビア海へ入った]


「ペレコプ」は、2018年4月18日から22日までスリランカコロンボ港へ寄港します。
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ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力水中巡洋艦ユーリー・ドルゴルーキーは哨戒艇の訓練の為に出航した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年4月16日17時46分配信
【北方艦隊は戦略水中巡洋艦「ユーリー・ドルゴルーキー」の駐留所からの出航の安全を保障する演習を行なった】

北方艦隊潜水艦部隊の主要基地-ガジエヴォで、戦略用途水中ロケット巡洋艦の恒久駐留所からの出航を保障する対空・対水中工作防衛の評価戦術演習が行なわれた。
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演習には、ロケット水中巡洋艦「ユーリー・ドルゴルーキー」の乗組員が関わった。
その基地からの出航は、水中工作部隊・手段対処特殊用途支隊の将兵により保障され、2隻のプロジェクト「グラチョノク」対水中工作艇及び高速艇が任務を遂行した。

演習中、大口径の機関銃からの沿岸及び水上目標への射撃が実施され、実地擲弾射撃が行なわれ、水中工作員の戦術捜索及び撃滅へ取り組んだ。
水中工作部隊・手段対処支隊の装備である無人飛行装置が積極的に使用された。

携帯式高射ミサイル複合体「イグラ」の戦闘班は対空防衛任務を遂行し、仮想空中目標の捕捉及び破壊へ取り組んだ。



[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[プロジェクト955ボレイ戦略用途原子力水中巡洋艦]

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プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中巡洋艦の1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]

「ユーリー・ドルゴルーキー」は就役後もセヴェロドヴィンスクに居たのですが、2013年9月3日夜にセヴェロドヴィンスクを出港し、ガジエヴォへ向かいました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは9月6日に駐留基地ガジエヴォへ到着する]

2013年9月6日、ガジエヴォ基地へ到着しました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはガジエヴォ基地へ到着した]

2013年12月5日、定期修理の為、セヴェロドヴィンスクへ戻ってきました。
[戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはセヴェロドヴィンスクで定期修理を行なう]

2013年12月24日に修理を完了しました。
[戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはセヴェロドヴィンスクでの修理を終えた]

2013年12月30日、ガジエヴォに到着しました。
[2隻のボレイ級戦略原潜はガジエヴォ基地に到着した]

その後の動向は公表されていませんが、2014年7月27日の「ロシア海軍の日」にはセヴェロモルスクで観艦式に参加しています。

2014年8月20日には2週間ぶりにガジエヴォ基地へ戻りました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2週間ぶりに基地へ戻った]

2014年10月下旬、セヴェロドヴィンスクへ入港し、「ブラヴァー」ミサイルを満載(16発)しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは弾道ミサイル「ブラヴァー」を満載する]

2014年10月29日にはバレンツ海からカムチャツカへ向けて弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはバレンツ海からの弾道ミサイル発射に成功した]

2015年10月15日には、2ヶ月以上に渡る北極圏航海~具体的には戦略核パトロールを終え、ガジエヴォ基地へ戻っています。

[ロシア海軍北方艦隊の新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2ヶ月以上に渡る北極圏航海を終えて帰港した]

2016年9月27日には、白海からカムチャツカ半島へ向けて2発の「ブラヴァー」を発射しました。
この時には、1基のミサイルは正常に飛翔し、弾頭はカムチャツカ半島の目標へ命中したのですが、もう1基のミサイルは、発射された当初は正常に飛翔していたものの、第1段ロケットを切り離した後に何らかの不具合が起こったらしく(第2段ロケットのエンジン点火に失敗?)、自爆処分されました。
[ロシア海軍北方艦隊の新鋭戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは弾道ミサイル"ブラヴァー"を2発同時に発射した]

2017年6月26日、「ユーリー・ドルゴルーキー」は、バレンツ海からカムチャツカ半島クラ射爆場「ブラヴァー」を発射しました。
同艦にとっては、通算で7度目の「ブラヴァー」発射となりました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦ユーリー・ドルゴルーキーはバレンツ海からカムチャツカ半島へ弾道ミサイル"ブラヴァー"の発射訓練を行なった]


その後の動向は明らかにされていませんが、2018年4月16日には、北方艦隊へ配備された新型哨戒艇「グラチョノク」級の訓練の為、ガジエヴォ基地から出航しました。


プロジェクト21980「グラチョノク」対水中工作艇(哨戒艇)は、基地及び周辺海域の警備の為の小型艦艇であり、現在までに16隻が就役しています。
北方艦隊には4隻が配備されていますが、この内の2隻が今回の演習へ参加しました。

ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部でイギリスのアスチュート級原潜を追尾した

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年4月17日9時5分配信
【メディア:ブリテンの潜水艦はロシア海軍の艦のせいでシリアを急襲できなかった】

地中海のロシア海軍のフリゲート及び潜水艦は、4月14日・土曜日のアメリカ合衆国及び同盟国のシリアへのミサイル打撃へ参加するブリテンの多目的原子力潜水艦「アスチュート」級を妨害した。
『ザ・タイムズ』紙はブリテン国防省の情報提供者の談話を引用して報じた。


新聞の対談者は、ブリテン潜水艦は、常に位置を変え続けていたが、ロシアタルトゥース基地から出てきた地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の一員である2隻の潜水艦及び2隻のフリゲートに追跡されていた。
『RBC』が指摘したように、ブリテン潜水艦は、ロシア海軍の艦の動きを追跡しているアメリカ対潜航空機P-8「ポセイドン」の支援を受けていた。

対立は数日間続き、『ザ・タイムズ』が明らかにしたように、ブリテン潜水艦は発見からの回避を試みた。

ブリテン「アスチュート」級潜水艦は、艦内に20基の有翼ミサイル「トマホーク」を搭載できる。
それは、150基の「トマホーク」の発射が可能なアメリカ潜水艦に比べると少ない。
しかし、『ブリテン戦略研究所』の専門家ニック・チャイルズ『ザ・タイムズ』へ指摘したように、グレートブリテン潜水艦艦長は、仮想敵の撃滅には不十分な同時に僅かな数のミサイルの発射の練習しかしていない。

4月14日・土曜日、アメリカ合衆国、グレートブリテンおよびフランス軍は、シリアの目標へ打撃を与えた。
攻撃は、化学兵器の製造に関連すると推測される3つの施設に対して行なわれた。
目標の1つは、バルゼの科学研究センターであった。

ブリテン当局によると、土曜日のシリアへの攻撃には、グレートブリテン空軍の4機の航空機「トーネード」が参加した。
これらは、シリアの空中空間へ進入せずにミサイル「ストームシャドウ」を発射した。
この弾薬(ミサイル)の行動距離は約450キロメートルである。

シリアへの攻撃は、4月7日のドゥーマーでの事件がきっかけとなった。
一部では、このシリアの都市で化学兵器が使用されたと言われた。
この情報に対し、ロシアセンターは、使用したのは敵側であると反論した。
4月14日・土曜日、事件の事実の検証の為、化学兵器禁止の機関の専門家がダマスカスへ来た。



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シリアタルトゥース港には、1971年からロシア海軍第720物資-技術サービス供給所が置かれています。

これは、地中海東部で行動するロシア海軍の艦船へ各種物資を供給し、更には、技術サービスの供給~艦船の整備や簡単な修理を行なう為のものです。

「技術サービスの供給」の為、タルトゥースにはロシア海軍工作船1隻が交代で常駐しています。

2017年12月下旬には、タルトゥース港に関する協定がロシア連邦議会で批准されました。
[タルトゥースのロシア海軍基地に関するロシアとシリアの協定は批准された]

ロシア海軍は2013年初頭から地中海東部へ艦船を常時展開させており、同年6月1日には、地中海ロシア海軍艦船を統一指揮する為、「地中海作戦連合部隊」が創設されました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]


現在、地中海東部には、以下の艦船を含め、約15隻のロシア海軍艦船が滞在しています。
当然、これらの艦船はロシア海軍地中海作戦連合部隊の指揮下で行動しています。

フリゲート「アドミラル・エッセン」(黒海艦隊):2018年3月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(黒海艦隊):2017年12月2日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「エクヴァトル」(黒海艦隊):2018年2月6日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(黒海艦隊):2018年4月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「オルスク」(黒海艦隊):2018年4月15日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
貨物船「アレクサンドル・トカチェンコ」(黒海艦隊):2018年4月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
対水中工作艇「キネリ」(黒海艦隊):2018年3月30日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊):2018年1月29日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船SB-729(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り

この内の潜水艦フリゲートは、地中海東部に居る西側(NATO)海軍の軍艦を監視しており、4月14日頃には、この海域に居たブリテン海軍最新鋭原潜「アスチュート」級(艦名不明)を追尾していたようです。

「アスチュート」級は、2010年に1番艦が就役したブリテン海軍の最新鋭原潜であり、現在までに3隻が就役し、今後、2024年頃までに更に4隻の就役が予定されています。
(つまり、合計7隻)


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ロシア海軍は、4月11日以降、地中海東部で射撃演習を実施しています。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年4月11日13時6分配信
【ロシア海軍は地中海で艦船グループの演習を始めた】
具体的な演習の実施期間は、4月11日~12日、4月17日~19日、4月25日~26日です。
演習実施時間は、それぞれモスクワ時間で10時から18時までとなっております。
(日本時間だと16時から24時まで)

ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦オルスクはシリアへの輸送任務(シリア・エクスプレス)に就いた

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年4月16日12時24分配信
【ロシア海軍の大型揚陸艦は地中海へ入った】
イスタンブール、4月16日、インタファクス

ロシア海軍大型揚陸艦「オルスク」黒海海峡を通過して地中海エリアへ入った。
現地のインターネットサイトは、ボスポラス海峡を通過する写真を公表した。

イスタンブールのサイトは、黒海艦隊戦闘艦「オルスク」は、地中海ロシア海軍の物資-技術サービス供給所が置かれているシリアタルトゥース港へ向かっていると確信している。

彼らは、大型揚陸艦「オルスク」の喫水線から判断して、貨物を満杯に積んでいる事を指摘した。
公表された写真では、最上甲板には複数の装甲輸送車BTR-80、幌付きトラック「カマズ」、補給車「ウラル」、装甲自動車「チグル」が確認されており、緑色に塗装されている。
これは、大型揚陸艦「オルスク」の今年4度目のシリアへの航海である。

以前、4月に大型揚陸艦「ミンスク」(4月5日)と大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(4月13日)が黒海海峡を通過して地中海へ行ったと報じられた。

今年、シリアへの貨物輸送航海は、大型揚陸艦「アゾフ」、「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ミンスク」、「ニコライ・フィリチェンコフ」、「オルスク」、更には輸送船「クズル-60」により行なわれている。

海外メディアによれば、ロシア海軍大型揚陸艦及び補助船隊、更にチャーター船は、ラタキアフマイミーン飛行場ロシア航空群タルトゥース海軍物資-技術サービス供給基地、そしてシリア政府軍の為に貨物を送り届ける「シリア・エクスプレス」と呼ばれる作戦へ参加している。



プロジェクト1171大型揚陸艦BDK-69は1968年12月5日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。

ソ連海軍時代には、地中海、大西洋、インド洋へ進出し、活発に行動していました。
1972年6月~7月にはエジプトへ駐留しました。

ソ連邦解体後も2000年代初頭までは稼働状態に在りました。

上陸演習を行なうBDK-69(1997年撮影)
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複合補給艦「べレジナ」と共に(2000年撮影)
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2004年からオーバーホールが始まりましたが、資金の割り当てが不十分だった為に作業は殆ど進まず、事実上予備役となっていました。

2014年8月から本格的な修理工事が始まりました。
[ロシア黒海艦隊のアリゲーター級揚陸艦2隻はセヴァストーポリで修理される]

オーバーホールは2017年10月下旬に完了し、10月27日には艦の点検の為に出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2017年10月27日14時3分配信
【黒海艦隊の大型揚陸艦「オルスク」は計画修理後に出航した】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2017年11月12日8時0分配信
【大型揚陸艦「オルスク」乗組員は艦の修理後の工場点検を完了した】

オーバーホール後の点検を終え、2017年12月中旬に艦隊へ復帰しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2017年12月12日13時6分配信
【黒海艦隊の大型揚陸艦「オルスク」は修理後に戦闘任務遂行へ着手する】

「オルスク」は2018年1月10日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、シリアタルトゥース港へ向かいました。
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1月27日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ帰投しました。
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これは黒海沿岸からシリアタルトゥース港へ各種貨物を輸送する「シリア・エクスプレス」と呼ばれる輸送任務です。
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2018年3月5日には再びボスポラス海峡を南下し、2度目の「シリア・エクスプレス」へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦オルスクはシリアへの輸送任務に就いた]
3月15日にボスポラス海峡を北上して黒海へ戻りました。

3月20日にはクリミア半島オプークで上陸訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフとオルスクはクリミア半島で上陸訓練を行なった]

「オルスク」は3月26日にもボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、4月9日には同海峡を北上して黒海へ戻っています。


そして2018年4月15日、「オルスク」は今年4度目の「シリア・エクスプレス」へ向かいました。


現在、地中海東部には、以下の艦船を含め、約15隻のロシア海軍艦船が滞在しています。
これらの艦船はロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]

フリゲート「アドミラル・エッセン」(黒海艦隊):2018年3月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(黒海艦隊):2017年12月2日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「エクヴァトル」(黒海艦隊):2018年2月6日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(黒海艦隊):2018年4月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「オルスク」(黒海艦隊):2018年4月15日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
貨物船「アレクサンドル・トカチェンコ」(黒海艦隊):2018年4月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
対水中工作艇「キネリ」(黒海艦隊):2018年3月30日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊):2018年1月29日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船SB-729(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り

現在は地中海東部アメリカ海軍などの軍艦を監視しているようです。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部でアメリカ海軍などの軍艦を追尾している]


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ロシア海軍は、4月11日以降、地中海東部で射撃演習を実施しています。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年4月11日13時6分配信
【ロシア海軍は地中海で艦船グループの演習を始めた】
具体的な演習の実施期間は、4月11日~12日、4月17日~19日、4月25日~26日です。
演習実施時間は、それぞれモスクワ時間で10時から18時までとなっております。
(日本時間だと16時から24時まで)

ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ウラジーミル・モノマーフとアレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ沖で『決闘』を行なった

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『タス通信』より
2018年4月16日4時10分配信
【太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦はカムチャツカでの演習中に水中で「決闘」を行なった】
タス通信、4月16日

太平洋艦隊原子力水中巡洋艦カムチャツカでの演習中に水中で「決闘」を行ない、その際に潜水艦の1隻は「敵」への演習用魚雷の射撃を実施した。
太平洋艦隊の公式代理人ニコライ・ヴォスクレセンスキー2等海佐は発表した。

「戦闘訓練計画に沿って、戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ウラジーミル・モノマーフは、潜水艦グループの一員としての行動へ取り組み、仮想敵潜水艦の捜索及び追跡を行ないました。
『敵』側として行動したのは、もう1隻の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーです」
ヴォスクレセンスキー
は話した。

戦略水中巡洋艦の乗組員は、双方が兵器及び水中音響手段を用いた潜水艦の攻撃及び反撃の演習を実施した。

「ウラジーミル・モノマーフ」は、「敵」潜水艦への演習用魚雷の射撃を実施し、応戦攻撃から逃れた。



ロシア海軍第4世代原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中巡洋艦の3番艦K-551「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水2014年12月10日に竣工、12月19日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]

2016年9月26日にカムチャツカヴィリュチンスク基地へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]


「ボレイ」級2番艦のK-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工され、2010年12月6日に進水し、2013年12月23日にロシア連邦海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2015年9月30日にカムチャツカヴィリュチンスク基地へ到着しました。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]

その後はオホーツク海での戦略核パトロール任務に就いています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは任務を終えて帰投した]


ヴィリュチンスク基地に到着した後は、その動向は殆ど明らかにされていない2隻の戦略原潜ですが、2018年4月16日には、対決方式の『決闘』演習を行ないました。


ロシア海軍潜水艦同士の『決闘』演習は以前から実施されており、昨年(2017年)には少なくとも2回実施されました。

2017年3月10日:北方艦隊戦略用途原子力水中巡洋艦「ユーリー・ドルゴルーキー」原子力大型潜水艦「オブニンスク」
[ロシア海軍北方艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦ユーリー・ドルゴルーキーと原子力大型潜水艦オブニンスクはバレンツ海で『決闘』を行なった]

2017年9月15日:太平洋艦隊戦略用途原子力水中巡洋艦「リャザン」原子力巡洋潜水艦「クズバス」
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦略用途原子力水中巡洋艦リャザンと原子力巡洋潜水艦クズバスは『決闘』を行なった]

今年(2018年)には、日本海太平洋艦隊通常動力潜水艦(プロジェクト877)2隻が『決闘』演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の通常動力潜水艦2隻は日本海で『決闘』を行なった]


通常、『決闘』演習戦略原潜攻撃原潜により行なわれますが、今回は、珍しく戦略原潜同士が「対決」しました。

ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭掃海艦アレクサンドル・オブホフはバルト海で機雷掃海訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年4月15日12時54分配信
【掃海艦「アレクサンドル・オブホフ」はバルト海エリアで機雷捜索練習の課題へ取り組んだ】

海洋掃海艦「アレクサンドル・オブホフ」は、錬成任務K-2の要素への取り組みの最中、バルト海エリアで接触及び非接触掃海及び敷設機雷の突破の訓練の課題を遂行した。

更に、指定区域の機雷の捜索及び掃海を行なっている間、艦の乗組員は、演習用の短係止機雷及び沈底機雷を探知、破壊した。
海上での錬成任務への移行を完了すれば、海上及び空中目標への複合砲射撃が実施される。

錬成任務K-2は全てのバルト艦隊の水上構成にとって、戦闘への習熟度の試験となる。
その枠組みにおいて、意図された任務を海上で遂行する為の乗組員と各艦艇の部品の準備の度合い、更には、様々な作戦-戦術情勢での戦闘遂行が評価される。

[参照]
「アレクサンドル・オブホフ」
は、世界最大の真空注入により形成された単一のガラス繊維強化プラスチック製船体というユニークな掃海艦である。
この技術は、ロシア軍事造船業界において初めて使用された。
鋼鉄と比べ、ガラス繊維強化プラスチックは上部構造物の重量軽減、強度特性の保持、寿命の延長を可能にする。

「アレクサンドル・オブホフ」は、新世代対機雷防衛艦の1隻目である。
工場では、同プロジェクト艦シリーズの建造が続けられている。



[プロジェクト12700掃海艦]
ロシア海軍新世代掃海艦(対機雷防衛艦)プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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プロジェクト12700対機雷防衛艦は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で建造されています。
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プロジェクト12700の1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日にサンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で起工され、2014年6月27日に進水し、2016年12月9日に就役しました。
[新世代掃海艦プロジェクト12700の1番艦アレクサンドル・オブホフはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

2017年5月15日にバルチースク基地へ到着しました。


同年6月23日にはバルト艦隊の掃海部隊の演習へ初めて参加しました。

2017年7月30日の「ロシア海軍の日」にはサンクトペテルブルクの観艦式へ参加しました。
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プロジェクト12700の2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工され、2016年5月下旬までにガラス繊維強化プラスチックの船体の形成は完了しました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフの船体が形成される]

その後、艦内へ各種機器を設置する為、船体周辺に足場が組まれましたが、2016年6月7日夜に火災が発生しました。
[ロシア海軍の為に建造中の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフで火災が発生した]
この為、「ゲオルギー・クルバトフ」の進水は延期されました。

2017年1月25日、3番艦は「イワン・アントノフ」と命名され、起工式典が開催されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦イワン・アントノフはサンクトペテルブルクで起工された]

2017年4月20日、「ウラジーミル・イェメリヤノフ」と命名された4番艦の起工式典が開催されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフはサンクトペテルブルクで起工された]

2017年12月26日、「ヤーコフ・バリャーエフ」と命名された5番艦の起工式典が開催されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]

現在の所、プロジェクト12700は8隻の建造が計画されています。


今後、プロジェクト12700極東方面でも建造される事になります。
[ロシア海軍の為のプロジェクト12700対機雷防衛艦(掃海艦)は極東(コムソモリスク・ナ・アムーレ)でも建造される]

ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアへ向かった

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年4月13日23時55分配信
【ロシア海軍の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は地中海へ入った】
イスタンブール、4月13日、インタファクス

大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は金曜日に黒海海峡を通過して地中海エリアへ入った。
イスタンブールのインターネットサイトは、ボスポラス海峡を通過する写真を公表した。

イスタンブールのサイトは、黒海艦隊戦闘艦「ニコライ・フィリチェンコフ」が、地中海ロシア海軍の物資-技術サービス供給所が置かれているシリアタルトゥース港へ向かっていると確信している。

彼らは、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」の喫水線から見て、貨物を満杯に積んでいると判断している。
その最上甲板には、装甲輸送車BTR-80、装甲自動車「チグル」、更にはトラック「ウラル」が確認され、緑色に塗装されている。

更に、これが同艦の修理後のシリアへの今年の初航海となる事は強調される。

金曜日には、更に、ロシア軍がチャーターした貨物船「アレクサンドル・トカチェンコ」黒海海峡シリアへ向けて通過した。
その船上には、イスタンブールのポータルサイトが公表した写真によると、緑色に塗装された幌付きトラック「ウラル」「カマズ」が在る。

伝えられているように、4月5日には黒海海峡から地中海大型揚陸艦「ミンスク」が通過し、シリアへ向かった。

今年、シリアへの貨物輸送航海は、大型揚陸艦「オルスク」、「アゾフ」、「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「ミンスク」、輸送船「クズル-60」、更には貨物船「アレクサンドル・トカチェンコ」により行なわれている。
海外メディアによれば、ロシア海軍大型揚陸艦及び補助船隊、更にチャーター船は、ラタキアフマイミーン飛行場ロシア航空群タルトゥース海軍物資-技術サービス供給基地、そしてシリア政府軍の為に貨物を送り届ける「シリア・エクスプレス」と呼ばれる作戦へ参加している。



ロシア海軍大型揚陸艦は、2013年1月以降、黒海沿岸(ノヴォロシースク或いはセヴァストーポリ)からシリアタルトゥースへ貨物や人員などを輸送する任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」に就いています。
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当初は大型揚陸艦のみが「シリア・エクスプレス」へ参加していましたが、2015年夏以降は海軍が調達した貨物船も参加するようになりました。

「シリア・エクスプレス」へ参加しているのは、主に黒海艦隊所属艦ですが、この他に北方艦隊及びバルト艦隊からも大型揚陸艦が派遣されており、現在はバルト艦隊「ミンスク」「シリア・エクスプレス」へ参加しています。

黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(1975年12月30日就役)は「シリア・エクスプレス」の常連であり、2017年には、計7回の「シリア・エクスプレス」に従事していた事が確認されています。
(ロシア海軍当局からの公式発表は無いが、ボスポラス海峡を南下すればシリアへ向かい、北上すれば黒海沿岸ロシア海軍基地へ戻っている)

・1月18日にボスポラス海峡を南下、1月27日に北上
・2月19日にボスポラス海峡を南下、3月5日に北上
・3月15日にボスポラス海峡を南下、3月24日に北上
・4月6日にボスポラス海峡を南下、4月17日に北上
・5月1日にボスポラス海峡を南下、5月11日に北上
・5月20日にボスポラス海峡を南下、6月2日に北上
・7月20日にボスポラス海峡を南下、8月初頭に北上


2017年8月初頭にセヴァストーポリへ戻った後はオーバーホールが行なわれ、2018年2月に修理を終えて復帰した後は黒海の演習へ参加していました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフとオルスクはクリミア半島で上陸訓練を行なった]


そして2018年4月13日、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、ほぼ9ヶ月ぶりにボスポラス海峡を南下しました。
無論、行先はシリアタルトゥース港でしょう。


現在、地中海東部には、以下の艦船を含め、約15隻のロシア海軍艦船が滞在しています。
これらの艦船はロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]

フリゲート「アドミラル・エッセン」(黒海艦隊):2018年3月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(黒海艦隊):2017年12月2日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「エクヴァトル」(黒海艦隊):2018年2月6日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(黒海艦隊):2018年4月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
貨物船「アレクサンドル・トカチェンコ」(黒海艦隊):2018年4月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
対水中工作艇「キネリ」(黒海艦隊):2018年3月30日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊):2018年1月29日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船SB-729(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り

現在は地中海東部アメリカ海軍などの軍艦を監視しているようです。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部でアメリカ海軍などの軍艦を追尾している]


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ロシア海軍は、4月11日以降、地中海東部で射撃演習を実施しています。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年4月11日13時6分配信
【ロシア海軍は地中海で艦船グループの演習を始めた】
具体的な演習の実施期間は、4月11日~12日、4月17日~19日、4月25日~26日です。
演習実施時間は、それぞれモスクワ時間で10時から18時までとなっております。
(日本時間だと16時から24時まで)

ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部でアメリカ海軍などの軍艦を追尾している

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『タス通信』より
2018年4月13日22時49分配信
【情報筋:ロシア連邦の艦船は攻撃の危険故にタルトゥースから出たわけでは無い】
モスクワ、4月13日/タス通信

ロシア連邦海軍の艦船はタルトゥースに常時居るわけでは無く、決してメディアが書き立てたように攻撃が予想されるが故に同港から出たわけでは無い。
金曜日、軍事外交筋は伝えた。

「シリアのタルトゥースにある物資・技術サービス供給所は、我が海軍の地中海作戦連合部隊が、物資の補充及び小規模の修理作業の為に使用しております。
この目的の為、ロシアの軍用艦は常にタルトゥースへの寄港を行なっているのです。
ですが、その後は、いつも意図された任務を遂行する為に海上へ戻っておりますよ」

彼は話した。

情報提供者は更に、ロシア海軍の艦及び潜水艦は、地中海東部アメリカ合衆国及び北大西洋条約機構打撃艦及び潜水艦を追跡していると述べた。

「現時点でロシア海軍作戦連合部隊の戦闘艦及び潜水艦は、地中海東部で、アメリカ合衆国及びNATO加盟国の海軍の打撃艦及び潜水艦の追跡を絶え間なく近距離で行なっていますよ」
彼は話した。

情報提供者は、地中海東部の水中、水上及び空中状況に関する完全な情報の収集は、海軍作戦連合部隊の主な任務の1つである事を指摘した。
「シリアのタルトゥースの近海ゾーンへの全ての外国海軍艦船の接近及び機動作戦のケースならば、尚更の事ですよ」
彼は話した。


『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年4月13日22時59分配信
【ロシア情報筋は、ロシア連邦海軍の艦船がタルトゥースを去ったのはシリアへのアメリカ合衆国の攻撃を恐れたためだという報道に反論した】

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年4月13日22時58分配信
【情報筋:海軍は物資補充及び修理の為にタルトゥース基地を使用している】

タイトルは異なっていますが、内容は上記のタス通信の記事と同じです。
(つまり、この「モスクワの軍事外交筋」は、ロシアの主要メディア全てに同じ話をしている)



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シリアタルトゥース港には、1971年からロシア海軍第720物資-技術サービス供給所が置かれています。

これは、地中海東部で行動するロシア海軍の艦船へ各種物資を供給し、更には、技術サービスの供給~艦船の整備や簡単な修理を行なう為のものです。

「技術サービスの供給」の為、タルトゥースにはロシア海軍工作船1隻が交代で常駐しています。

2017年12月下旬には、タルトゥース港に関する協定がロシア連邦議会で批准されました。
[タルトゥースのロシア海軍基地に関するロシアとシリアの協定は批准された]

ロシア海軍は2013年初頭から地中海東部へ艦船を常時展開させており、同年6月1日には、地中海ロシア海軍艦船を統一指揮する為、「地中海作戦連合部隊」が創設されました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]


現在、地中海東部には、以下の艦船を含め、約15隻のロシア海軍艦船が滞在しています。
当然、これらの艦船はロシア海軍地中海作戦連合部隊の指揮下で行動しています。

フリゲート「アドミラル・エッセン」(黒海艦隊):2018年3月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(黒海艦隊):2017年12月2日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「エクヴァトル」(黒海艦隊):2018年2月6日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(黒海艦隊):2018年4月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊):2018年4月5日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
対水中工作艇「キネリ」(黒海艦隊):2018年3月30日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊):2018年1月29日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船SB-729(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り


2隻の潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(2016年10月26日就役)と「コルピノ」(2016年11月24日)~は、元々は就役後の完熟訓練を終えて配備先の黒海艦隊基地へ向かう為、2017年8月初頭に出航したのですが、同年8月末に地中海へ入った後、現在まで同海域(地中海東部)に滞在しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海へ入った]
この間、計5回に渡りシリアテロ組織巡航ミサイル「カリブル」を発射しています。
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

フリゲート「アドミラル・エッセン」(490、2016年6月7日就役)は、2018年3月中旬から地中海東部に滞在しています。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を行なった]

2017年12月初頭に出航して地中海東部に滞在していたフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)は、2018年3月13日頃にスエズ運河を通過して紅海へ行きましたが、その後、また地中海東部へ戻りました。
【Yoruk Isik氏の2018年3月14日0時53分のツイート】


2018年4月13日には、黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」ボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年4月13日23時55分配信
【ロシア海軍の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は地中海へ入った】

現在、地中海に居る「ニコライ・フィリチェンコフ」「ミンスク」を含め、ロシア海軍大型揚陸艦輸送船は、定期的に黒海沿岸ロシアの港(セヴァストーポリノヴォロシースク)からシリアタルトゥース港へ様々な貨物を運んでいます。
「ニコライ・フィリチェンコフ」は、これからタルトゥースへ向かいますが、「ミンスク」は既にタルトゥースへの荷揚げを終えて帰路に就いています。


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ロシア海軍は、4月11日以降、地中海東部で射撃演習を実施しています。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年4月11日13時6分配信
【ロシア海軍は地中海で艦船グループの演習を始めた】
具体的な演習の実施期間は、4月11日~12日、4月17日~19日、4月25日~26日です。
演習実施時間は、それぞれモスクワ時間で10時から18時までとなっております。
(日本時間だと16時から24時まで)

これに先立ち、タルトゥース港に居たロシア海軍の艦船が一斉に出航しました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部(シリア沖)で演習を行なう為にシリアのタルトゥースを抜錨した]
特に西側メディアは、これを「アメリカやNATOのシリア攻撃から逃れるため」と報じていますが(というか、それ以外の報道は殆ど無い)、それは見当違いでしょう。

上記のように、ロシア海軍の艦船は、補給やメンテナンス・修理の為にタルトゥースを利用していますが、この他に、乗組員の休養という目的も有ります。

現在、地中海東部に滞在しているロシア海軍の艦船には、長期間に渡り海上に居る艦も少なくありません。

例えば2隻の潜水艦は、昨年8月下旬に出航して以来、現在まで海上で行動しています。
無論、潜水艦に乗っているのは生身の人間ですから、ずっと海上に居たのでは、身体が持ちません。
特に、狭い通常動力潜水艦ならば、猶更です。

従いまして、時々はタルトゥースへ寄港して乗員を休養させる必要が有ります。
これは他の艦も同様です。

「演習」の前にタルトゥース港から一斉に出航したという事は、逆に言えば、演習を行なう前にタルトゥース港へ寄港して補給や乗員の休養、艦のメンテナンスなどを行なっていたという事です。


ロシア海軍地中海作戦連合部隊は、4月11日からシリア近海「演習」を行なっているとの事ですが、その具体的な内容は明らかにされていません。

今回の「軍事外交筋」の話から見ると、「演習」の具体的な内容は、地中海東部(シリア沖)へやって来るアメリカ海軍などの軍艦の追跡のようです。

遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアラビア海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年4月12日19時2分配信
【ロシア海軍の練習艦「ペレコプ」はアラビア海西部で遠距離航海任務へ取りんでいる】

アラビア海西部で遠距離航海任務へ取り組んでいるロシア海軍練習艦「ペレコプ」は、セヴァストーポリからウラジオストクへの承認された航路を進んでいる。

艦上には、ロシア海軍研修-研究センター海軍兵学校(ピョートル大帝兵学校)の200名以上の第2及び第4コースの生徒が乗っており、様々な気候地帯及び緯度の海や大洋における航海士実習の機会が提供される。

2ヶ月間に渡る練習艦黒海艦隊から太平洋艦隊への航海は、ロシア海軍総司令部の計画の下で行なわれる。
4月1日に始まった航海は、地理学上及び航路の観点から海軍兵学校の遠距離航海の歴史上初めての艦の移動となる(セヴァストーポリ~ウラジオストク)。

練習艦「ペレコプ」艦上の生徒は、実習プログラムに沿って全種類の単艦の海上での防衛の組織艇艦内演習へ参加し、更には、海洋ゾーンを移動する艦で航海当直に就く技量を向上させ、様々な特殊航法を取得する。

航海期間中の航海及び海軍兵学校生徒の海上実習の指揮官は、海軍兵学校校長ウラジーミル・ソコロフ少将である。

2ヶ月間の実習中、海軍兵学校の航海学部の第4コースの生徒の前には自身で航海当直へ就く許可を得る課題が、第2コースの生徒の前には、天体航法を含む航海術理論の実習の確立が有る。



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プロジェクト877練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



今年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)、更には北極海まで行く事になります。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]
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2018年3月1日、「ペレコプ」サンクトペテルブルク海軍兵学校の生徒を乗せてクロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した]

3月5日には北海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北海へ入った]

「ペレコプ」ヨーロッパ大陸沿いに南下し、3月9日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは英仏海峡を通過した]

その後、更にヨーロッパ大陸に沿って南下し、3月12日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは地中海へ入った]
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「ペレコプ」地中海を東進して3月17日にはボスポラス海峡を北上し、黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ入港しました。

ここでクロンシュタット港から乗っていた生徒は艦を降り、新たにサンクトペテルブルク海軍兵学校から200名以上の生徒が3月26日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍兵学校の生徒はセヴァストーポリからウラジオストクまでの遠洋実習航海へ参加する]

4月1日、「ペレコプ」セヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはセヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かった]

翌4月2日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入る]

4月7日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

4月11日には海賊出没海域であるアデン湾へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアデン湾へ入った]

4月12日にはアデン湾を抜けてアラビア海へ入りました。
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ロシア海軍バルト艦隊の艦載輸送戦闘ヘリコプターKa-29はバルト海に墜落した

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『タス通信』より
2018年4月13日8時26分配信
【ヘリコプターKa-29はバルト海で墜落した】
バルチースク、4月13日/タス通信

木曜日夕方、輸送戦闘ヘリコプターKa-29バルト海での試験飛行中に墜落し、2名の工場メーカー飛行士は死亡した。
金曜日、バルト艦隊広報サービスは発表した。

「モスクワ時間で2018年4月12日の23時30分頃、バルト海エリアで夜間試験飛行を行なっていたヘリコプターKa-29は事故により失われました。
乗員の2名の企業(ヘリコプターの製造社)の試験飛行しは死亡しました」

広報サービスは話し、付け加えた。
「フライトは、寒冷気象条件下で行なわれていました」
墜落場所では捜索作業が行なわれている。

カリーニングラード気象台タス通信へ伝えたように、先日、夜間の風速は毎秒12メートルを越えてはおらず、波の高さは約1メートルであった。
この金曜日には、曇りへ変わると予想される。
突発的に風が秒速12~14メートルに強まることも有り得る。
波の高さは1.5メートルに達し、大気の温度は10~12度、水中の温度はプラス8度。

「バルト海のカリーニングラード州海域は、船の移動に関し、何の困難も有りません。
全ては標準であり、全て正常です」
カリーニングラード海上救助サブセンター
の当直は付け加えた。

Ka-29は、N.I.カモフ記念試験設計局により1980年代初頭に開発された。
艦上の海軍歩兵部隊の揚陸、火力支援、様々な貨物の輸送の為に意図されている。



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カモフ対潜ヘリコプターKa-27の派生型である戦闘輸送ヘリコプターKa-29は、プロトタイプKa-252TBが1976年7月28日に初飛行した後、1984年から1991年までに『クメルタウ工場』で59機が生産されました。
海軍への軍備採用(制式採用)は1987年8月8日です。

ソ連邦時代には、プロジェクト1174大型揚陸艦(イワン・ロゴフ型)へ搭載されていましたが、1990年代以降に1174が退役した為、搭載艦が無くなり、殆どが予備役として保管されました。
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現在、ロシア海軍が保有するKa-29は28機であり、2015年頃までは極一部の機体だけが稼働状態に在りましたが、2016年から修復が開始されました。
[ロシア海軍航空隊へ戦闘輸送ヘリコプターKa-29が復活する]

2016年12月、太平洋艦隊向けのKa-29の修理が完了し、沿海地方へ送られました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の艦載輸送戦闘ヘリコプターKa-29が修復された]
[ロシア海軍太平洋艦隊は修復された戦闘輸送ヘリコプターKa-29を受領する]

2017年11月上旬にも太平洋艦隊Ka-29が再配備されました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月9日8時20分配信
【太平洋艦隊海軍航空隊へ6機の更新されたヘリコプターKa-29が補充された】


2017年11月下旬、バルト艦隊にもKa-29が再配備されました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2017年11月21日13時20分配信
【バルト艦隊海軍航空隊は更新されたヘリコプターKa-29を受領した】


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2018年4月12日、バルト艦隊Ka-29カリーニングラード州タラン岬沖の海上へ墜落し、乗員2名は死亡しました。
死亡した2名は海軍軍人では無く、製造会社のヘリコプター操縦士でした。

なお、非公式筋からの情報ですが、墜落したKa-29は、軍艦への夜間着艦を行なっており、最初の4回は問題なく着艦できたのですが、5回目で失敗して墜落したとの事です。
『タス通信』より
2018年4月13日10時48分配信
【情報筋」墜落したKa-29は試験の実施中に艦への着艦へ取り組んでいた】

この艦は、現在バルト海で洋上試験中の大型揚陸艦「イワン・グレン」のようです。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年4月13日12時28分配信
【情報筋:墜落したKa-29は大型揚陸艦「イワン・グレン」への着艦へ取り組んでいた】

ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2020年末に近代化改装を完了し、2021年に復帰する

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『タス通信』より
2018年4月12日16時15分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」の修理は2020年に完了する】
サンクトペテルブルク、4月12日/タス通信

航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、修理後、2021年には海軍へ復帰しなければならなず、その修理は2020年に完了する予定である。
ロシア国防次官ユーリー・ボリソフは語った。

「航空母艦は修理を行ない、全てのボイラー、設備を交換します。
造船所との合意は存在し、修理は2020年に完了し、2021年には同艦は海軍へ復帰しなければなりません」
ボリソフ
は報道陣へ話した。

修理は、ムルマンスク『第35艦船修理工場』(艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』支所)で行なわれる。

「アドミラル・クズネツォフ」は、ロシアで唯一の航空母艦である。
艦は1985年に進水し、1990年に竣工した。
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その全長は305メートルに及び、飛行甲板の幅は72メートルに達し、満載排水量は59000トンである。

「クズネツォフ」有翼ミサイル「グラニート」で武装しており、甲板下に傾斜式発射装置12基が配置されている。
航空母艦は30機の戦闘機MiG-29K/KUB及びSu-33、更には攻撃ヘリコプターKa-52K及び対潜ヘリコプターKa-27、Ka-29を搭載する。

2016年、航空母艦地中海への航海時にシリアロシア航空宇宙軍の作戦へ参加した。
この時、「クズネツォフ」の艦上機パイロットは420回の戦闘飛行(117回は夜間)を行ない、テロリストの施設を1000以上破壊した。



ロシア北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月20日就役)は、2016年10月15日から2017年2月8日に掛けて6度目となる地中海への遠距離航海を行ない、シリア沖まで進出しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

「アドミラル・クズネツォフ」は、これ以前にも5回の地中海遠征を行なっています。
[第1次地中海遠征(1995年12月8日出港、1996年3月22日帰港)]
[第2次地中海遠征(2007年12月5日出港、2008年2月3日帰港)]
[第3次地中海遠征(2008年12月5日出港、2009年3月2日帰港)]
[第4次地中海遠征(2011年12月6日出港、2012年2月16日帰港)]
[第5次地中海遠征(2013年12月17日出港、2014年5月18日帰港]


「アドミラル・クズネツォフ」機動部隊は2016年10月上旬にシリア沖へ到達し、2016年11月15日には初めてシリアへの空爆作戦へ参加、イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃しました。


以後、2017年1月初頭までシリア領内のテロ組織(『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』)への空爆作戦へ参加しました。

無論、「アドミラル・クズネツォフ」にとっては、1991年1月20日の就役以来初の実戦参加となりました。

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内テロ組織の施設1252を破壊しました。


シリア沖への遠距離航海から1年後、2018年2月23日の「祖国防衛者の日」クレムリン宮殿で開催された国家表彰授与式において、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、「アドミラル・クズネツォフ」ウシャコーフ勲章を授与しました。

『タス通信』より
2018年2月23日14時24分配信
【プーチンは祖国防衛者の日に国家表彰を授与した】

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[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]

今後、「アドミラル・クズネツォフ」は寿命を延長する近代化改装が行なわれます。

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装を担当するのは、ムルマンスク『第35艦船修理工場』になります。

『第35艦船修理工場』(ムルマンスク)
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近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体などは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

以前には「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2017年から始まる予定でしたが、2018年に延期されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスク艦船修理工場で2018年から始まる]

以前には500億ルーブルと伝えられた「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装費用は、「ほぼ半分」(250億ルーブル程度)に減らされる事になるようです。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の予算は500億ルーブルよりも減らされる]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装案を作成しています。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の契約は、2018年4月の署名が予定されています。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装契約は2018年4月に署名される]

以前には「アドミラル・クズネツォフ」の8基のボイラーの内、4基が新品に交換されると報じられていましたが、今回のユーリー・ボリソフ国防次官の発言によると、全て(つまり8基)交換されるとの事です。
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因みに、インドへ売却された航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)も、改造工事の際にボイラー8基全てを軽油焚きタイプのものへ換装しています。


「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2020年中(12月末まで)に完了し、2021年(初頭)には艦隊への復帰が予定されています。
つまり、近代化改装(修理)工事の予定期間は、大体2年半くらいという事になります。

2021年の1月20日は「アドミラル・クズネツォフ」の就役30周年の記念日となりますが、或いは、この日に再就役させるつもりなのかもしれません。

遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアデン湾へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年4月11日14時1分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」はアデン湾へ入った】

遠距離航海の枠組みでインド洋へ向かっているバルト艦隊練習艦「ペレコプ」は、スエズ運河、紅海を通過してアデン湾へ入った。

海賊活動が活発なゾーンに艦が居る事に関連し、乗組員は不測の事態及び然るべき兵器を使用する場合の行動の為の指導を行ない、艦内班の訓練を実施した。
要員の為に航行海域の状況の通報が行なわれた。
軍事船員は現代の海賊の戦術活動と、その増強、世界の協同企業活動と、この海域の船舶航行の安全を保障する為のロシアの活動について語った。

練習艦には、安全保障の為、バルト艦隊海軍歩兵の特殊即応部隊が乗っている。

紅海の移動時に対テロ部隊は練習艦「ペレコプ」乗組員と合同で、海側からの仮想攻撃を撃退する複合訓練を実施した。

3月1日に艦は新たな練習航海へ出発した。
練習艦の遠距離航海は、ロシア連邦国防省海軍教育学校の生徒の海上実習の枠組みにおいて実施される。
将来の海軍士官は同艦において、特に操艦に関連した教育プログラムを実行する。
総計で海洋航海には500名以上の生徒が参加する。

航海士の航海中に練習艦「ペレコプ」は4つの大洋へ行き、同艦の歴史上初めて北海航路を通過する。
艦には半年以上に渡る航海と、約22000海里(41000km以上)の距離の走破が待ち受けている。
航海プログラムにより、外国及びロシアの港へ8回の業務寄港を行ない、多国籍演習へ参加する。



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プロジェクト877練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



今年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)、更には北極海まで行く事になります。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]
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2018年3月1日、「ペレコプ」サンクトペテルブルク海軍兵学校の生徒を乗せてクロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した]

3月5日には北海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北海へ入った]

「ペレコプ」ヨーロッパ大陸沿いに南下し、3月9日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは英仏海峡を通過した]

その後、更にヨーロッパ大陸に沿って南下し、3月12日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは地中海へ入った]
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「ペレコプ」地中海を東進して3月17日にはボスポラス海峡を北上し、黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ入港しました。

ここでクロンシュタット港から乗っていた生徒は艦を降り、新たにサンクトペテルブルク海軍兵学校から200名以上の生徒が3月26日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍兵学校の生徒はセヴァストーポリからウラジオストクまでの遠洋実習航海へ参加する]

4月1日、「ペレコプ」セヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはセヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かった]

翌4月2日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入る]

4月7日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

そして4月11日には海賊出没海域であるアデン湾へ入りました。
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ロシア海軍は2008年秋からアデン湾などで海賊対処任務に就いており、これまでに計80名の海賊を拘留しています。

『タス通信』より
2017年8月26日14時42分配信
【ロシア連邦の軍事船員は2008年以降に80名の海賊を拘留した】

ロシア海軍は、2008年秋から2017年8月末までに、10度に渡る海賊による民間船の乗っ取りを阻止し、152の船団を護送し、合計727隻の船(この内の56隻はロシア船籍)を護衛しました。

海賊対処任務はアデン湾だけでは無く、ギニア湾、シンガポール沖、マラッカ海峡、南シナ海、カリブ海でも実行されました。

ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部(シリア沖)で演習を行なう為にシリアのタルトゥースを抜錨した

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『ロスビジネスコンサルティング(RBC)』より
2018年4月11日21時36分配信
【ロシア艦のシリアのタルトゥース基地からの出航は衛星に記録された】

衛星から撮影されたビデオによると、ロシア軍用艦はタルトゥース港には居ない。
同港には、「キロ」クラス潜水艦のみが残っていると衛星会社は述べた。


ロシア軍用艦シリアタルトゥース港を去った。
これは、衛星記録からの結論であると『イメージ・サテライト・インターナショナル』(ISI)社は示した。

記録映像の1つには、少なくとも7隻の艦が停泊している。
第2の記録では、艦は、その場所には居ない。

「ロシア海軍の大型艦は、シリアのタルトゥース港から姿を消した。
現在、同海軍の多数の艦は、来たるべき攻撃の可能性が故に、海上に展開している。
1隻のキロ級潜水艦のみが残っている」

記録に付随する解説で同社は伝えた。
衛星記録は、テレビ局『フォックス・ニュース』の放送で示された。

NATO「キロ」級と呼んでいる潜水艦は、ソヴィエト及びロシアの2つの潜水艦シリーズ~プロジェクト877「パルトゥス」及びプロジェクト636「ワルシャワンカ」である。

衛星会社は更に、記録に残されたロシア海軍の艦を列挙した。
その中には、警備艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(ミサイル「カリブル」を装備)、揚陸艦「ロプーチャ」、貨物船「インシェネル・トルビン」が有る。

同社、この映像が2018年4月1日のものである事を認めた。

水曜日、アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプは、シリア側へミサイルが飛んでいくのでロシアは準備するように呼び掛けた。
アメリカの指導者による威嚇に関連し、ワシントンは、シリアドゥーマー市を化学兵器で攻撃したと推定されるバッシャール・アサドの軍の責任を追及している。
ダマスカスは、自身の関与を認めていない。
モスクワは、化学兵器では無いと考えており、それは挑発であると述べている。



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シリアタルトゥース港には、1971年からロシア海軍第720物資-技術サービス供給所が置かれています。
2017年12月下旬には、タルトゥース港に関する協定がロシア連邦議会で批准されました。
[タルトゥースのロシア海軍基地に関するロシアとシリアの協定は批准された]

現在、地中海東部には、以下の艦船を含め、約15隻のロシア海軍艦船が滞在しています。
地中海に居るロシア海軍艦船は、基本的にはロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日設立)の指揮下に入ります。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]

フリゲート「アドミラル・エッセン」(黒海艦隊):2018年3月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(黒海艦隊):2017年12月2日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「エクヴァトル」(黒海艦隊):2018年2月6日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「ミンスク」(バルト艦隊):2018年4月5日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊):2018年1月29日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船SB-729(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り


2隻の潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(2016年10月26日就役)と「コルピノ」(2016年11月24日)~は、元々は就役後の完熟訓練を終えて配備先の黒海艦隊基地へ向かう為、2017年8月初頭に出航したのですが、同年8月末に地中海へ入った後、現在まで同海域(地中海東部)に滞在しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海へ入った]
この間、計5回に渡りシリアテロ組織巡航ミサイル「カリブル」を発射しています。
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

フリゲート「アドミラル・エッセン」(490、2016年6月7日就役)は、2018年3月中旬から地中海東部に滞在しています。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を行なった]

2017年12月初頭から地中海東部に滞在していたフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)は、2018年3月13日頃にスエズ運河を通過して紅海へ行きましたが、その後、また地中海東部へ戻りました。
【Yoruk Isik氏の2018年3月14日0時53分のツイート】

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ロシア海軍は、4月11日以降に地中海東部で射撃演習を実施します。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年4月11日13時6分配信
【ロシア海軍は地中海で艦船グループの演習を始めた】
具体的な演習の実施期間は、4月11日~12日、4月17日~19日、4月25日~26日です。
演習実施時間は、それぞれモスクワ時間で10時から18時までとなっております。
(日本時間だと16時から24時まで)

今回の記事を見る限り、上記の艦船の殆どが演習へ参加するようです。

将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の概略設計は2019年3月末までにロシア海軍へ提示される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年4月10日9時31分配信
【艦上ヘリコプター「ミノーガ」の技術的概要は2019年に海軍へ提示される】
モスクワ、4月10日-ロシア通信社ノーボスチ

ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』は、2019年第1クオーター(1月~3月)にロシア連邦国防省将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」の技術設計概略の開発の結果を提示する。
同社の総取締役アンドレイ・ボギンスキーは『ロシア通信社ノーボスチ』へ語った。

「我々は、国防省との契約の枠組みにおいて作業を行なっております。
来年(2019年)の第1クオーター(1月~3月)に、我々は技術設計概略の結果を提示しなければなりません」
ボギンスキー
は、質問に答え、こう話した。

以前、ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』副総取締役アンドレイ・シビトフは、海軍の為に、Ka-27を代替する新たな艦上ヘリコプターの開発を行なうと報道陣へ伝えた。

彼によると、海軍の為の将来艦載ヘリコプターの開発は『カモフ』へ課せられており、機器類の均一化及び一本化、更には新たな材料および技術を使用する新たな課題が有る。

『ロシアン・ヘリコプターズ』副総取締役アレクサンドル・シェルビニンは、将来海洋ヘリコプタープロジェクト「ミノーガ」の枠組みで開発され、およそ10年後には量産へ入ると語った。
新たな機体は、更に揚陸ヴァージョンの作成が予定されている。



ロシア(ソ連)ヘリコプターメーカーである『カモフ』は、ソ連/ロシア海軍の一連の艦載ヘリコプターを開発しましたが、艦の格納庫などの制限により、寸法を大幅に変える事は有りませんでした。
これらのヘリコプターには、一貫して二重反転ローターが採用されました。

Ka-25(1961年7月20日初飛行、1971年12月軍備採用)
メインローター直径:15.74m
全長:9.75m
全幅:3.76m
全高:5.37m
通常離陸重量:6970kg
最大離陸重量:7140kg

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Ka-27(1973年12月24日初飛行、1981年軍備採用)
メインローター直径:15.90m
全長:12.25m
全幅:3.80m
全高:5.40m
通常離陸重量:10700kg
最大離陸重量:12000kg

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そして1990年代には、Ka-27シリーズの後継として新型艦載ヘリコプターKa-40(通常離陸重量12000-13000kg、最大離陸重量14000-15000kg)が計画されましたが、資金不足により開発は中止されました。
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現在は、ロシア海軍主力艦載ヘリコプターKa-27の近代化改修が進められており、機体寿命は10年間延長されます。
[ロシア海軍航空隊は2020年までに約50機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領する]

しかし、Ka-27を未来永劫に渡り使用し続ける事は出来ないので、『カモフ』による新たな艦上ヘリコプターが開発されることになりました。
[ロシア海軍の為の将来多目的艦上ヘリコプターが開発される]
[ロシア海軍航空隊の為の新世代艦上ヘリコプターは2020年までに作成される]
[Ka-27の後継となるロシア海軍の新世代艦載ヘリコプターが開発される]

将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」(ヤツメウナギ)と命名されており、機体のサイズはKa-27と同じ程度になるようです。
機体設計は全く新しいものとなりますが(つまりKa-27ベースにはならない)、二重反転ローターは受け継がれます。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプターはミノーガと命名された]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の為の新たな通信システムが開発される]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は全く新しい設計となる]

「ミノーガ」の開発が完了し、量産が始まるのは2025年以降になります。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は2025年頃から生産を開始する]

「ミノーガ」は、「対潜」、「捜索救助」、「兵員輸送」の3つのタイプへ短時間で変換できるモジュール方式のヘリコプターになるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は汎用タイプとなる]

更には無人タイプも開発される事になるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の無人型が開発される?]

ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で艦上戦闘機Su-33及びMiG-29Kを相手に対空戦闘訓練を行なった

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『タス通信』より
2018年4月10日13時25分配信
【「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海での演習時に仮想敵の航空攻撃を撃退した】
ムルマンスク、4月10日/タス通信

北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、バレンツ海での演習時に仮想敵の航空攻撃を成功裏に撃退した。
火曜日に同艦隊広報サービスは発表した。

「艦の乗組員は対空防衛演習を行ない、高射ミサイル及び砲の模擬空中目標への射撃を実施しました」
艦隊は話した。

船員と対峙したのは、艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機Su-33及びMiG-29Kの飛行士である。
彼らは、様々な高度及び方向からの巡洋艦への攻撃をシミュレートし、艦の戦闘班は目標の追尾を行ない、高射ミサイル複合体「フォルト」及び「オサー」、更には汎用砲塔AK-130を仮想使用した。

更に「マルシャル・ウスチーノフ」は、模擬空中目標への高射ミサイル複合体「フォルト」の射撃練習を行なった。

巡洋艦の乗組員は、原子力潜水艦及び対潜航空隊と協同で一連の対潜任務を遂行した。
この他に「マルシャル・ウスチーノフ」は、水上艦との戦闘実施、沿岸施設への攻撃、浮遊機雷の破壊へ取り組んだ。



北方艦隊プロジェクト1164「アトラント」(「スラヴァ」級)ロケット巡洋艦の2番艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、2011年6月にセヴェロドヴィンスク市艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航されて近代化改装が始まり、2016年12月末に工事と洋上試験を終えて艦隊へ復帰しました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]


復帰後、「マルシャル・ウスチーノフ」セヴェロモルスク基地で停泊訓練を行ない、2017年5月12日、洋上での慣熟訓練の為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]

5月16日にはバレンツ海で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]

単艦での海上訓練を一通り行なった「マルシャル・ウスチーノフ」は、その次の段階~他の艦船海軍航空隊との連携活動の訓練~へ進むため、5月20日から実施された北方艦隊の戦闘演習へ参加する事になりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

北方艦隊の戦闘演習は5月22日まで続けられ、この中で「マルシャル・ウスチーノフ」AK-130 130mm連装砲AK-630 30mmガトリング砲の実弾射撃を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]

5月25日、「マルシャル・ウスチーノフ」を含む北方艦隊の10隻の艦船は、再び演習を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海でのロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

6月16日、「マルシャル・ウスチーノフ」バレンツ海で演習を行ない、高射ミサイル複合体「オサー-MA」を対空目標へ発射し、更に沿岸目標へ130mm砲を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空戦闘及び沿岸砲撃訓練を行なった]

「マルシャル・ウスチーノフ」クロンシュタットで開催される『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する為、7月初頭にセヴェロモルスクを抜錨してバルト海へ向かい、フィンランド湾東部海域で他の参加艦と共に観艦式の為の合同訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバルト海へ向かった]
[2017年7月30日の『ロシア海軍の日』観艦式の合同訓練がフィンランド湾東部で実施された]

7月30日、サンクトペテルブルククロンシュタットで観艦式(主要海軍パレード)が行なわれました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]
北方艦隊からは、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、重戦略用途原子力水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、潜水艦「ウラジカフカス」クロンシュタットの観艦式へ参加しました。


クロンシュタットの観艦式へ参加した北方艦隊艦船部隊は7月31日に出航し、8月11日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊の艦船はセヴェロモルスクへ帰投した]


12月1日、「マルシャル・ウスチーノフ」は戦闘訓練を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年12月1日16時14分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、乗組員の海軍技量向上の為にバレンツ海へ出航した】

12月4日には、北方艦隊艦上戦闘機Su-33が敵役を務める対空・対艦戦闘訓練を行ない、高射ミサイル複合体「フォルト」、「オサー-MA」を空中標的へ発射し、130mm連装砲を空中標的と海上標的へ発射しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年12月4日23時55分配信
【ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海でミサイル及び砲射撃を実施した】

12月26日には、北方艦隊対潜哨戒機Il-38が敵役を務め、バレンツ海で戦闘訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年12月26日15時59分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海で航空隊との連携へ取り組んだ】


2018年3月29日、「マルシャル・ウスチーノフ」は戦闘訓練を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]

北方艦隊の他の水上艦も出航し、4月2日までバレンツ海で各種演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海での演習を終えた]

4月5日、「マルシャル・ウスチーノフ」は再びバレンツ海へ出航し、対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]

翌4月6日には掃海艇2隻の支援の下に機雷源を通過する訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で機雷源通過訓練を行なった]


そして4月10日には、北方艦隊艦上戦闘機Su-33及びMiG-29K「敵機」に見立てて対空防衛訓練を行ない、高射ミサイル「フォルト」及び「オサー-MA」AK-130 130mm連装砲の発射練習を行ないました。
(本当にミサイルや砲を発射すれば艦上戦闘機を撃墜してしまうので、模擬発射を行なっただけのようですが)

その後、演習用の空中標的へ高射ミサイル「フォルト」を発射し、更には対潜戦闘、対水上戦闘、沿岸砲撃、機雷掃討の訓練を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31は巡航ミサイルの迎撃訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年4月10日6時10分配信
【カムチャツカの太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は仮想敵の有翼ミサイルの迎撃へ取り組んだ】

戦闘訓練計画の枠組みにおいて、カムチャツカ太平洋艦隊海軍航空隊の独立連隊の戦闘機飛行士は、低空飛行する仮想長距離有翼ミサイルの迎撃及び破壊の訓練を実施した。

高速で特異な機動を行ない、特異な高度を模擬飛行する仮想敵の戦術有翼ミサイル目標の役割は、戦闘機MiG-31が演じた。
航空機目標の主な任務は、現地の起伏を効果的に利用し、低空及び最大限の低高度で規定された境界へ進入する事にあった。

高空迎撃戦闘機MiG-31の乗員は警報を受けて空中へ上がり、困難な空中目標の捜索及び破壊の任務を行ない、最初に捕捉し、最大距離捕捉照準でミサイルの電子発射を行なった。

実施された訓練の特色は、戦闘機飛行士が、地上の対空防衛手段を参加させる事無く自身で空中目標の捜索を行なったことにある。



[高空迎撃戦闘機MiG-31(ロシア太平洋艦隊)]
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カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場には、太平洋艦隊海軍航空隊迎撃戦闘機MiG-31(第865独立戦闘機航空連隊)が駐留しています。

エリゾヴォ基地
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エリゾヴォ基地MiG-31
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このMiG-31は、元々はロシア防空軍に所属していたのですが、防空軍空軍と合併した後の1998年7月1日に海軍航空隊へ移管されました。
(第865独立戦闘機航空連隊は1989年にSu-15からMiG-31へ機種改編)

現在は、約30機のMiG-31B及びMiG-31D3が配備されています。


今回は、同じ部隊のMiG-31を相手に有翼ミサイル(巡航ミサイル)の迎撃訓練を行ないましたが、これは、4月9日にシリア政府軍飛行場巡航ミサイル(おそらくはイスラエル戦闘機F-15が発射)による攻撃を受けた事も意識しているのでしょうか。


なお、MiG-31を開発したロシア航空機製造会社『ミグ』は、MiG-31の後継機MiG-41の開発に着手しています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年6月14日9時59分配信
【ロシアはMiG-31を代替する新たな迎撃戦闘機の開発を始めた】

ミグ社は、MiG-31を代替する「遠距離迎撃将来航空複合体」の概念設計を行なっています。

MiG-41は、単なるMiG-31の改良発展型ではなく、全く新しい設計の迎撃戦闘機となります。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年8月22日17時17分配信
【迎撃戦闘機MiG-41は宇宙で動作できる】

プロジェクト23120多機能後方支援船エリブルスはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された

本日(2018年4月9日)、プロジェクト23120多機能後方支援船の1番船「エリブルス」がロシア連邦海軍へ就役しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年4月9日13時55分配信
【多機能後方支援船「エリブルス」は北方艦隊へ加わった】

本日、北方艦隊主要基地セヴェロモルスクで、プロジェクト23120多機能後方支援船のトップ「エリブルス」へのロシア海軍補助艦隊旗の掲揚式典が開催された。
今後、船は北方艦隊統合戦略司令部補助艦隊支援サービス船支隊へ編入される。

行事には、ロシア連邦国防相代理ドミトリー・ブルガコフ上級大将が出席した。
旗の掲揚の締め括りに、北方艦隊カバルダ・バルカル共和国の間の協力及び後援の合意書への署名が行なわれた。
合意書は、北方艦隊司令官ニコライ・エフメノフ大将カバルダ・バルカルのトップ、ユーリー・ココフにより署名された。

多機能後方支援船「エリブルス」は、昨年9月初頭からバレンツ海で一連の工場航行試験を実施した。
北方艦隊の戦闘訓練射爆場では、ヘリコプターKa-27の船の上空飛行が行なわれ、動力装置及び補助システム及び機構の様々な操作モードでの点検が行なわれた。
全ての試験の結果、最初の北極の環境下で行動できる砕氷クラスの多機能輸送船である同船は、艦隊へ受け入れられた。

多機能後方支援船「エリブルス」は、救助曳船及び輸送船の特質を併せ持っている。
それは、50センチメートル以上の厚い結氷がある高緯度環境で沿岸及び艦船へ貨物を移送できる。

船には、ダイバーの減圧を行なう為の気密室が装備されており、救助活動への参加及び遭難したダイバーへの医療援助の提供を可能にする。
その現代的な電波位置測定及び水中音響機器は、沈んだ物体の捜索と海底の起伏の地図作成の能力を与える。

機動性の向上は、軸本体周囲を360度回転し、あらゆる天候条件下で指定ポイントへの船の停止を可能にする円筒スクリュー操舵装置により確保される。
更に、船には50トンの貨物を持ち上げる2基の電気水力クレーン、牽引力が120トン及び25トンに強化された曳航綱が設置されている。
貨物甲板スペースは700平方メートル以上あり、露天で海上輸送コンテナを輸送できる。
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船の乗組員は55名から成る。
ヴャチェスラフ・グヴァリョフ船長と乗員全員は、以前に北方艦隊補助船での勤務を経験している。



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プロジェクト23120多機能後方支援船の1番船「エリブルス」(ロシア南部大カフカース山脈エリブルス山)は、2012年11月14日にサンクトペテルブルク『北方造船所』で起工されました。

2015年6月26日に進水しました。
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2015年11月2日から造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
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2016年9月9日からバルト海で洋上試験が始まりました。
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バルト海での洋上試験は2017年7月中旬まで続きました。
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「エリブルス」の洋上試験の最終段階はバレンツ海で実施する事になった為、2017年8月10日に北方艦隊基地への移動を開始しました。
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2017年9月初頭に北方艦隊基地へ到着し、バレンツ海での試験が始まりました。

「エリブルス」は2017年12月末にロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、試験を完了させられなかった為、2018年に延期されました。

そして2018年4月9日、北方艦隊基地セヴェロモルスク「エリブルス」への海軍旗初掲揚式典~正式な就役式典が開催され、ロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入されました。
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多機能後方支援船「エリブルス」は砕氷能力も有しており、今後は北極圏で各種後方支援任務へ従事します。

北方艦隊には、2017年11月30日に就役した砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」も配備されており、「エリブルス」と共に北極圏で活動する事になります。
[新型砕氷船イリヤー・ムーロメツ、ロシア海軍へ就役(2017年11月30日)]
[ロシア海軍の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは北方艦隊基地へ到着した]


プロジェクト23120の2番船「フセヴォロド・ボブロフ」は2013年12月19日に起工され、2016年11月14日に進水し、現在は艤装中です。
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3番船「カピタン・シェフチェンコ」は2014年7月24日に起工されています。

ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31は悪天候下で空中給油を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年4月9日5時40分配信
【カムチャツカの太平洋艦隊海軍航空隊の戦闘機乗員は困難な気象条件下での空中給油実施に取り組んだ】

カムチャツカ太平洋艦隊独立混成航空連隊の飛行士は、高空迎撃戦闘機MiG-31乗員の困難な気象条件下での空中給油の準備状態の要素の向上を続けている。

給油機Il-78Mからの空中給油の要素への実地取り組みの為、半島の猛吹雪の通過期間が利用された。

通常ならざる気象条件での補給を実現させる為、飛行士は航空機を大気希薄層へ上げ、戦闘機への猛吹雪の影響を減らした。
航空機MiG-31の飛行士は、円錐ロッドへの接触と、戦闘機を給油に最適な距離に保つ訓練を行なった。

課題への取り組みは高度8500メートル以上で行なわれた。
約10回のフライトと、ロシア航空宇宙軍遠距離航空隊給油機Il-78Mへの20回の接触が行なわれた。

以前の3月末、太平洋艦隊戦闘機飛行士は、2度の空中給油を受け、初めて無着陸で北極地域で4000キロメートル以上の距離の移動飛行を行なった。



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カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場には、太平洋艦隊海軍航空隊迎撃戦闘機MiG-31(第865独立戦闘機航空連隊)が駐留しています。

エリゾヴォ基地
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エリゾヴォ基地MiG-31
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このMiG-31は、元々はロシア防空軍に所属していたのですが、防空軍空軍と合併した後の1998年7月1日に海軍航空隊へ移管されました。
(第865独立戦闘機航空連隊は1989年にSu-15からMiG-31へ機種改編)

現在は約30機のMiG-31B及びMiG-31D3が配備されています。


MiG-31は度々訓練を行なっており、2016年7月中旬には、原子力潜水艦から発射された超音速有翼ミサイルの迎撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は原潜から発射された超音速巡航ミサイルを撃墜した]

12月24日には、敵の攻撃を受けて損傷したという想定下での滑走路への着陸訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2016年12月24日8時2分配信
【カムチャツカの太平洋艦隊海軍航空隊の戦闘機MiG-31乗員は、損傷したという想定下の滑走路への着陸へ取り組んだ】

12月30日には、潜水艦捜索訓練を行なう対潜哨戒機Il-38の援護訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は対潜哨戒機Il-38を援護した]

2017年3月10日、一部のMiG-31エリゾヴォから沿海地方ツェントラーリナヤ・ウグロヴァーヤ基地(ロシア航空宇宙軍戦闘機Su-35が駐留)へ移動しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年3月10日10時31分配信
【太平洋艦隊海軍航空隊の戦闘機MiG-31編隊はカムチャツカから沿海地方への長距離飛行を行なった】

ツェントラーリナヤ・ウグロヴァーヤ基地
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2017年3月28日には、太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」戦隊水雷艇(駆逐艦)「ブイストルイ」の防空戦闘訓練へ「空中目標」として参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと戦隊水雷艇(駆逐艦)ブイストルイは日本海で防空戦闘訓練を行なった]

4月3日にはMiG-31B/BSMiG-31BM沿海地方ピョートル大帝湾上空で空中戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は沿海地方で空中戦闘訓練を行なった]
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4月9日にツェントラーリナヤ・ウグロヴァーヤ飛行場を離陸し、ホームベースであるカムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場へ戻りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は沿海地方からカムチャツカへ戻った]

4月13日にはカムチャツカ半島有翼ミサイル(巡航ミサイル)の迎撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は成層圏での巡航ミサイル迎撃訓練を行なった]

5月19日には成層圏での迎撃戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は成層圏での迎撃訓練を行なった]

6月16日にはカムチャツカ半島及び太平洋の上空で空中戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31はカムチャツカ半島で空中戦闘訓練を行なった]

7月17日には超音速有翼ミサイルの迎撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦闘機MiG-31は超音速巡航ミサイルの迎撃訓練を行なった]


その後も、エリゾヴォ基地MiG-31は、度々各種の飛行訓練を行なっています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年10月31日8時0分配信
【太平洋艦隊のMiG-31飛行士は空中での燃料補給へ取り組んだ】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月15日6時36分配信
【カムチャツカの戦闘機飛行士は困難な気象条件でのフライトへ取り組んだ】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月17日10時40分配信
【カムチャツカの太平洋艦隊の高速迎撃機MiG-31乗員は困難な気象条件でフライトを行なった】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月23日6時2分配信
【カムチャツカの戦闘機飛行士は仮想敵の航空機を成層圏で破壊した】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年12月11日3時20分配信
【高速迎撃戦闘機MiG-31乗員はカムチャツカ及び太平洋上空での夜間空中戦闘実施の習熟へ取り組んだ】


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年12月20日3時55分配信
【カムチャツカの太平洋艦隊海軍航空隊の乗員はグループ飛行への取り組みへ着手した】



2018年1月23日には成層圏での迎撃戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の戦闘機MiG-31は成層圏戦闘訓練を行なった]

2月12日には領空侵犯機の迎撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の戦闘機MiG-31は領空侵犯機の迎撃訓練を行なった]

2月20日には編隊飛行訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年2月20日5時23分配信
【カムチャツカの戦闘機MiG-31乗員はグループ飛行への取り組みへ着手した】

2月28日には、対潜哨戒機Tu-142M3が敵機役を務め、迎撃戦闘訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年2月28日6時21分配信
【カムチャツカの太平洋艦隊の戦闘機飛行士は仮想敵の空中攻撃手段を撃退した】

3月6日には、対潜哨戒機Il-38対潜ヘリコプターKa-27PL、輸送ヘリコプターMi-8と共に悪天候下で飛行訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年3月6日3時56分配信
【カムチャツカの太平洋艦隊海軍航空隊の飛行士は困難な天候条件下で訓練飛行を実施した】

3月16日にはカムチャツカエリゾヴォ飛行場に駐留する対潜哨戒機Il-38Nが敵機(爆撃機)役を務め、迎撃戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31は爆撃機の迎撃訓練を行なった]

3月21日には、悪天候(降雪と低い雲)の下で飛行訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31は悪天候下で飛行訓練を行なった]

3月28日には、ロシア航空宇宙軍空中給油機Il-78から空中給油を受けてチュクチ自治管区北部まで飛行し、チュクチ海方面から侵入してくる「敵爆撃機」を迎撃するという想定下で訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31は北極圏で迎撃戦闘訓練を行なった]

4月2日深夜~4月3日早朝、初めて夜間の空中給油訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31は夜間の空中給油を行なった]

そして4月9日には悪天候下(猛吹雪)で空中給油訓練を行ないました。


なお、MiG-31を開発したロシア航空機製造会社『ミグ』は、MiG-31の後継機MiG-41の開発に着手しています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年6月14日9時59分配信
【ロシアはMiG-31を代替する新たな迎撃戦闘機の開発を始めた】

ミグ社は、MiG-31を代替する「遠距離迎撃将来航空複合体」の概念設計を行なっています。

MiG-41は、単なるMiG-31の改良発展型ではなく、全く新しい設計の迎撃戦闘機となります。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2017年8月22日17時17分配信
【迎撃戦闘機MiG-41は宇宙で動作できる】

ロシア海軍北方艦隊の戦略用途ロケット水中巡洋艦はバレンツ海で敵の原潜を回避する演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年4月8日23時6分配信
【北方艦隊の戦略水中巡洋艦はバレンツ海で多目的潜水艦から逃げる演習へ取り組んだ】

北方艦隊戦略用途ロケット水中巡洋艦の内の1隻は、バレンツ海北方艦隊戦闘訓練射爆場で敵潜水艦へ対抗する為の複合任務を成功裏に遂行した。

巡洋艦の乗組員は、多目的原子力潜水艦と協同で、欺瞞目標を設置して仮想敵の追跡から離脱し、攻撃から逃れる演習へ取り組み、更には、氷の覆いを形成するする為の仮想魚雷発射を行なった。

北方艦隊多種連合潜水艦部隊のサブマリナー(潜水艦乗り)は、バレンツ海北方艦隊戦闘訓練射爆場で専門技量の向上を続けている。
計画演習の枠組みにおいて、彼らは、連携、組織的通信、様々な環境での兵器の戦術使用、氷面下の航行の実地経験の取得、結氷の捜索及び氷面への浮上、更には、他の特殊な任務へ取り組む。



現在、北方艦隊に在籍する戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦(戦略原潜)は計7隻ですが、この内の1隻は近代化改装中ですから、実際に動かせる艦は6隻です。

[プロジェクト955「ボレイ」]
K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」(2013年就役)

[プロジェクト667BDRM「デリフィン」](デルタIV級)
K-51「ヴェルホトゥリエ」(1984年就役)
K-84「エカテリンブルク」(1985年就役)
K-114「トゥーラ」(1987年就役)
K-117「ブリャンスク」(1988年就役、近代化改装中)
K-18「カレリア」(1989年就役)
K-407「ノヴォモスコフスク」(1990年就役)


今回の演習へ参加した艦は、この6隻の内のどれかです。


「多目的原子力潜水艦」とは、要するに攻撃原潜の事であり、北方艦隊に在籍する艦は以下の15隻です。

[プロジェクト885「ヤーセン」]
K-560「セヴェロドヴィンスク」(2014年就役)

[プロジェクト971「シチューカ-B」](アクラ級)
K-317「パンテーラ」(1990年就役)
K-461「ヴォルク」(1991年就役):近代化改装中
K-328「レオパルト」(1992年就役):近代化改装中
K-154「チグル」(1993年就役)
K-157「ヴェプリ」(1995年就役):修理中
K-335「ゲパルト」(2001年就役)

[プロジェクト945A「コンドル」](シエラII級)
B-534「ニジニ・ノヴゴロド」(1990年就役)
B-336「プスコフ」(1993年就役)

[プロジェクト945「バラクーダ」](シエラI級)
B-239「カルプ」(1984年就役):近代化改装中
B-276「コストロマ」(1987年就役)

[プロジェクト671RTMK「シチューカ」](ヴィクターIII級)
B-388「ペトロザヴォーツク」(1988年就役):予備役
B-138「オブニンスク」(1990年就役)
B-414「ダニール・モスコフスキー」(1990年就役)
B-448「タンボフ」(1992年就役):予備役


無論、近代化改装中や修理中、予備役の艦は動けないので、それ以外のどれか1隻が参加したようです。


今回の北方艦隊広報部発表では、演習へ参加した艦の名前は明らかにされていませんが、2017年3月に北方艦隊「ユーリー・ドルゴルーキー」「オブニンスク」が決闘形式での水中戦闘訓練を行なった事が有ります。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦ユーリー・ドルゴルーキーと原子力大型潜水艦オブニンスクはバレンツ海で『決闘』を行なった]


バレンツ海ではアメリカ及びグレートブリテン海軍原潜ロシア海軍の動向(戦略原潜を含む)を監視しているので、これらの原潜の追跡を回避する為のトレーニングという事も有るでしょう。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海でアメリカ原潜を追跡した]
[アメリカとブリテンの原潜はロシア近海に常時展開している]

遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスエズ運河を通過して紅海へ入った


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年4月7日17時0分配信
【ロシア海軍の練習艦「ペレコプ」はスエズ運河の通行を完了し、紅海へ入った】

ロシア海軍練習艦「ペレコプ」スエズ運河の通行を完了し、現在は紅海の承認された航路を進んでいる。

艦上には、ロシア海軍研修-研究センター海軍兵学校(ピョートル大帝兵学校)の200名以上の第2及び第4コースの生徒が居る。
2ヶ月間に及ぶ遠距離航海の目的は、4月1日に始まった黒海から太平洋艦隊への海上実習の修了である。
これは、地理学上の観点からは海軍兵学校の航海の歴史上初めての練習艦「ペレコプ」の移動となる(セヴァストーポリ~ウラジオストク)。

スエズ運河の通行中に艦の乗組員と生徒は、狭い場所の通行、規定に則った軍艦の海峡通過の先導といった一連の計画艦内演習を行なった。
航海専攻生徒は、艦がスエズ運河を移動する際に航海当直に就く実地経験へ取り組んだ。

航海期間中の航海及び海軍兵学校生徒の海上実習の指揮官~海軍兵学校校長ウラジーミル・ソコロフ少将は、紅海を航行する際、特別な海域での航海術の問題に従事する生徒隊先任の監督を行なった。

2ヶ月間の実習中、海軍兵学校の航海学部の第4コースの生徒の前には自身で航海当直へ就く許可を得る課題が、第2コースの生徒の前には、天体航法を含む航海術理論の実習の確立が有る。



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プロジェクト877練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



今年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)、更には北極海まで行く事になります。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]
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2018年3月1日、「ペレコプ」サンクトペテルブルク海軍兵学校の生徒を乗せてクロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した]

3月5日には北海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北海へ入った]

「ペレコプ」ヨーロッパ大陸沿いに南下し、3月9日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは英仏海峡を通過した]

その後、更にヨーロッパ大陸に沿って南下し、3月12日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは地中海へ入った]
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「ペレコプ」地中海を東進して3月17日にはボスポラス海峡を北上し、黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ入港しました。

ここでクロンシュタット港から乗っていた生徒は艦を降り、新たにサンクトペテルブルク海軍兵学校から200名以上の生徒が3月26日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍兵学校の生徒はセヴァストーポリからウラジオストクまでの遠洋実習航海へ参加する]

4月1日、「ペレコプ」セヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはセヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かった]

翌4月2日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入る]


そして4月7日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
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セヴァストーポリ-ウラジオストクの移動期間は約2ヶ月間との事ですから、ウラジオストク到着は6月初頭くらいでしょう。

ロシア海軍は2022年までに6隻のプロジェクト22160哨戒艦を受領する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年4月5日15時41分配信
【(ロシア)海軍は2022年までに6隻のプロジェクト22160哨戒艦を受け取る】
モスクワ、4月5日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍は2022年までに6隻の新たな哨戒艦プロジェクト22160の受領を計画している。
木曜日、ロシア国防省下の海軍情報・マスコミュニケーション部代表イーゴリ・ディガロ1等海佐は報道陣へ伝えた。
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シリーズのトップ艦「ワシーリー・ブイコフ」は2014年2月26日に『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』で起工された。
その他の全ての艦は、現在、様々な建造段階に在る。
以前、『ゼレノドリスク工場』総取締役レナート・ミスタホフは、契約に沿って計6隻の艦は2020年までに海軍へ引き渡されなければならないと『ロシア通信社ノーボスチ』へ語っていた。

「ロシア海軍は2022年までに6隻のプロジェクト22160哨戒艦の受領を計画しております。
艦の任務遂行特性は、コンテナ(モジュール)を使用して配置される様々な兵装システム及び機器装置の能力に依存します」

ディガロは話した。

プロジェクト22160哨戒艦は、海上経済圏の防備と保護の為に意図されている。
艦の自立航行期間は60日、速力は30ノット、排水量は約1300トン、乗組員は約80名。
艦の航続距離は6000海里。

艦の兵装には、57mm砲、高射ミサイル複合体、機関銃が有る。
この他に、艦はヘリコプターKa-27PSの駐留能力を提供する。
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プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。

現在建造中のプロジェクト20380/20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。

設計はサンクトペテルブルク「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】

建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国ゼレノドリスク造船所です。
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【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】

1番艦「ワシーリー・ブイコフ」は2014年2月26日に起工されました。

[ロシア海軍の新型哨戒艦(モジュール艦)ワシーリー・ブイコフが起工された]

2014年7月25日には2番艦「ドミトリー・ロガチョフ」が起工されています。

2016年2月18日には3番艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」が起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは起工された]

2016年5月8日、4番艦「セルゲイ・コトフ」が起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは起工された]

2016年11月25日、5番艦「ヴィクトール・ヴェリキー」が起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第5の新型哨戒艦ヴィクトール・ヴェリキーは起工された]

2018年1月13日、6番艦「ニコライ・シピャーギン」が起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第6のプロジェクト22160哨戒艦ニコライ・シピャーギンは起工された]


1番艦「ワシーリー・ブイコフ」黒海東岸ノヴォロシースクへ回航され、洋上試験の準備を行なっています。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースク基地へ到着し、洋上試験の準備を始めた]
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今回のロシア海軍広報部の発表によると、6隻のプロジェクト22160哨戒艦は、2022年までに就役するとの事です。
(つまり、6番艦「ニコライ・シピャーギン」は2022年に就役する)


プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工されています。

「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年就役予定

「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2018年就役予定

「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年就役予定

「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2020年就役予定

「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2021年就役予定

「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2022年就役予定


プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
[ロシア海軍黒海艦隊の新ノヴォロシースク基地は60隻以上の艦船を収容できる]

ロシア海軍バルト艦隊の親衛コルベット"ソーブラジテルヌイ"はバルト海で対空戦闘演習を行なった

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年4月7日19時8分配信
【コルベット「ソーブラジテルヌイ」はバルト海の演習で戦闘射撃を実施した】
モスクワ、4月7日、インタファクス-AVN

バルト艦隊コルベット「ソーブラジテルヌイ」乗組員は、演習中に高射ミサイル複合体「リドゥート」からの戦闘射撃により仮想敵のミサイル攻撃を撃退した。
西方軍管区下のバルト艦隊広報サービス・情報供給部長ローマン・マルトフ1等海佐は発表した。

「出航中のコルベット"ソーブラジテルヌイ"乗組員は、仮想敵の有翼ミサイルを模した困難な海上標的のミサイル攻撃を撃退する任務を遂行しました。
ソーブラジテルヌイ乗組員は、海上配置高射ミサイル複合体リドゥートを使用して標的への射撃を行ないました。
空中標的ダニ-Mは、初めてカリーニングラード州のタラン岬地域から発射されました」
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ローマン・マルトフ
は土曜日に『インタファクス』へ伝えた。

彼は、射撃が「敵の」対電波電子手段により妨害が発信されているという困難な条件下で実施されたことを指摘した。

「演習が行われているバルト艦隊の海上射爆場は、民間船舶の航行及び航空機の飛行の一時的な禁止が通告されました。
任務は、艦隊の10隻以上の水上艦及び支援船により保障され、行動実施の安全は高いレベルで保障されました」
ローマン・マルトフ
は付け加えた。

射撃任務の遂行後、艦の乗組員は、一連の艦上演習~電波電子戦闘、ダメージコントロール、対水中工作防衛、狭い場所での艦の操艦及び航行の要素への取り組み~を実施した。

バルト艦隊は、今週に戦闘射撃を伴う大規模な機動演習を行ない、リトアニア及びラトビアの不安を引き起こした。
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水曜日、バルチースク海軍基地から小型ロケット艦「セルプホフ」、「ゼリョヌイ・ドル」、「リヴェン」、「パッサート」が出航した。
それ以前にはバルト艦隊コルベット「ステレグーシチー」、「ソーブラジテルヌイ」、「ストイーキー」、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」が出航した。

この前の木曜日、アメリカ合衆国、グレードブリテン、スウェーデンを含む5機の西側の軍用航空機は、NATO指揮下でバルト地域のロシア境界線付近の偵察飛行と、西側の航空手段による追跡及び監視を行なった。

空中標的「ダニ-M」は、部隊の戦闘訓練及び戦闘機の兵装複合体、高射ミサイル、砲や射撃複合体の試験の為に意図されている。
空中標的「ダニ-M」は、有翼ミサイルの模倣、戦術航空隊の航空機の部分的な模倣を提供する。
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バルト艦隊親衛コルベット「ソーブラジテルヌイ」(プロジェクト20380、2011年10月14日就役)は、2017年10月14日から2018年1月14日まで地中海・アデン湾への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベットは地中海・アデン湾遠征を終えて帰投した]


2018年4月3日からバルト海バルト艦隊水上艦の演習が始まりました。

4月3日、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(プロジェクト11540)、コルベット「ステレグーシチー」、「ソーブラジテルヌイ」、「ストイーキー」(プロジェクト20380)バルチースク基地を抜錨しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年4月3日19時43分配信
【バルト艦隊の艦は意図された任務を遂行する為に出航した】

翌4月4日には、小型ロケット艦「セルプホフ」、「ゼリョヌイ・ドル」(プロジェクト21631)、「リヴェン」、「パッサート」(プロジェクト12341)バルチースク基地より出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年4月4日19時52分配信
【バルト艦隊のロケット艦は戦闘演習任務を遂行するためにバルチースク海軍基地を出た】

4月5日、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、コルベット「ステレグーシチー」、「ソーブラジテルヌイ」、「ストイーキー」の4隻は、対空防衛戦闘訓練を行ないました。
「ヤロスラフ・ムードルイ」高射ミサイル複合体「キンジャール」、「ステレグーシチー」高射ミサイル砲複合体「コールチク」、それ以外の艦はAK-630M 30mm機関砲で空中標的を撃墜しました。
空中標的はバルト艦隊海軍航空隊の航空機から射出されました。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年4月5日14時40分配信
【バルト艦隊艦船グループは上空飛行する仮想敵の空中攻撃手段を撃退した】

同じ4月5日、小型ロケット艦「セルプホフ」、「ゼリョヌイ・ドル」、「リヴェン」、「パッサート」の4隻は、対艦ミサイルの模擬発射を行ないました。
その後、4隻は海上目標及び空中目標への砲撃、更には電波電子妨害、ダメージコントロール、対水中工作、艦同士の通信などの訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年4月5日17時2分配信
【バルト艦隊の打撃艦グループは仮想敵艦船支隊を破壊した】

4月6日には、これらのバルト海に居る水上艦を目標にして、カリーニングラード州に駐留している超音速地対艦ミサイル「バスチオン」部隊が対艦ミサイルの模擬発射を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年4月6日16時45分配信
【バルト艦隊のミサイル複合体「バスチオン」班は仮想敵の艦船へ打撃を与える行動へ取り組んだ】


そして4月7日、親衛コルベット「ソーブラジテルヌイ」は、高射ミサイル複合体「リドゥート」を使用した対空戦闘訓練を行ない、空中標的を撃墜しました。

記事中に登場する「ダニ-M」は、地上(トラック)から射出する対空戦闘訓練用の空中標的です。
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ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で機雷源通過訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年4月6日16時0分配信
【北方艦隊コラ小艦隊の掃海艇は演習中に仮想「機雷源」へロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」を通過させた】

バレンツ海北方艦隊戦闘訓練射爆場で戦闘演習任務を遂行しているロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」乗組員は、水路掃海の下での仮想機雷源の突破へ取り組んだ。

機雷掃海演習において、水上艦の展開の保障の助力は、基地掃海艇「コテリニチ」「コロムナ」で構成されるコラ多種戦力小艦隊の掃海グループにより行なわれた。

機雷掃海艦は、合同機動及び海上機雷の捜索の為に意図されている接触及び音響掃海具の戦術使用へ取り組んだ。

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、掃海された指定航路の通過を一定の速度と距離を保って行なった。
機動演習は、困難な水文気象条件下で実施された。

対機雷任務を果たした後、基地掃海艇「コテリニチ」「コロムナ」は、常時駐留所~ポリャールヌイへ戻り、巡洋艦の乗組員は、バレンツ海で海軍練度の改善を続ける。



北方艦隊プロジェクト1164「アトラント」(「スラヴァ」級)ロケット巡洋艦の2番艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、2011年6月、オーバーホールの為にセヴェロドヴィンスク市「ズヴェズドーチカ」工場へ到着しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2011年6月30日14時25分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は修理と近代化の為にセヴェロドヴィンスクへ到着した】

2012年10月末、ドックへ入渠しました。
[スラヴァ型ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはドック入りした]


2013年6月20日、進水式典が行なわれました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは進水する]


その後、レーダーなどを換装する近代化改装工事が始まりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装される]

2015年12月初頭、「ズヴェズドーチカ」岸壁での係留試験が開始されました。
[近代化改装中のロシア海軍ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは係留試験を開始した]
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「マルシャル・ウスチーノフ」の航行試験は2016年8月末~9月に開始される予定でしたが、10月末に延期されました。
[近代化されるロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは2016年10月末に航行試験を開始する]

2016年10月30日、「マルシャル・ウスチーノフ」は航海試験の為に出航しました。

[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは洋上試験を開始した]

近代化改装された「マルシャル・ウスチーノフ」は、これまでのMR-600「ヴォスホード」に代わり、大型3次元レーダーMR-650「ポドベレゾヴィク」が装備されました。
[大型3次元レーダー「ポドベレゾヴィク」]

『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2015年3月18日16時51分配信
【「マルシャル・ウスチーノフ」は近代化されたレーダーを受け取った 】
「ポドベレゾヴィク」の他に、艦橋頭頂部のレーダー「フレガート-M2M」に換装されました。

「マルシャル・ウスチーノフ」は2016年11月5日に就役30周年を迎えました。
[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは白海で最終試験を行なう]

11月30日、「マルシャル・ウスチーノフ」は航海試験を終えて帰港しました。
[近代化されたロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは航海試験を終えて帰投した]

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航海試験を終えた「マルシャル・ウスチーノフ」ロシア海軍へ引き渡され、12月24日にセヴェロドヴィンスクを出航し、12月26日にセヴェロモルスク基地へ到着しました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]
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その後、「マルシャル・ウスチーノフ」セヴェロモルスク基地で停泊訓練を行ない、2017年5月12日、洋上での慣熟訓練の為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]

5月16日にはバレンツ海で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]

単艦での海上訓練を一通り行なった「マルシャル・ウスチーノフ」は、その次の段階~他の艦船海軍航空隊との連携活動の訓練~へ進むため、5月20日から実施された北方艦隊の戦闘演習へ参加する事になりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

北方艦隊の戦闘演習は5月22日まで続けられ、この中で「マルシャル・ウスチーノフ」AK-130 130mm連装砲AK-630 30mmガトリング砲の実弾射撃を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]

5月25日、「マルシャル・ウスチーノフ」を含む北方艦隊の10隻の艦船は、再び演習を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海でのロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

6月16日、「マルシャル・ウスチーノフ」バレンツ海で演習を行ない、高射ミサイル複合体「オサー-MA」を対空目標へ発射し、更に沿岸目標へ130mm砲を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空戦闘及び沿岸砲撃訓練を行なった]

「マルシャル・ウスチーノフ」クロンシュタットで開催される『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する為、7月初頭にセヴェロモルスクを抜錨してバルト海へ向かい、フィンランド湾東部海域で他の参加艦と共に観艦式の為の合同訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバルト海へ向かった]
[2017年7月30日の『ロシア海軍の日』観艦式の合同訓練がフィンランド湾東部で実施された]

7月30日、サンクトペテルブルククロンシュタットで観艦式(主要海軍パレード)が行なわれました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]
北方艦隊からは、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、重戦略用途原子力水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、潜水艦「ウラジカフカス」クロンシュタットの観艦式へ参加しました。


クロンシュタットの観艦式へ参加した北方艦隊艦船部隊は7月31日に出航し、8月11日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊の艦船はセヴェロモルスクへ帰投した]


12月1日、「マルシャル・ウスチーノフ」は戦闘訓練を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年12月1日16時14分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、乗組員の海軍技量向上の為にバレンツ海へ出航した】

12月4日には、北方艦隊艦上戦闘機Su-33が敵役を務める対空・対艦戦闘訓練を行ない、高射ミサイル複合体「フォルト」、「オサー-MA」を空中標的へ発射し、130mm連装砲を空中標的と海上標的へ発射しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年12月4日23時55分配信
【ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海でミサイル及び砲射撃を実施した】

12月26日には、北方艦隊対潜哨戒機Il-38が敵役を務め、バレンツ海で戦闘訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年12月26日15時59分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海で航空隊との連携へ取り組んだ】


2018年3月29日、「マルシャル・ウスチーノフ」は戦闘訓練を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]

北方艦隊の他の水上艦も出航し、4月2日までバレンツ海で各種演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海での演習を終えた]

4月5日、「マルシャル・ウスチーノフ」は再びバレンツ海へ出航し、対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]

翌4月6日には掃海艇2隻の支援の下に機雷源を通過する訓練を行ないました。