ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対艦ミサイルを発射した
- カテゴリ:ロケット巡洋艦スラヴァ型

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年5月17日14時18分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海でミサイル射撃を実施した】
ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の乗組員は、戦闘訓練計画活動実施の枠組みにおいて、バレンツ海の北方艦隊射爆場で海上目標への主要ミサイル複合体の射撃を実施した。
戦闘訓練の実施中、巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」戦闘班のミサイル-砲術戦闘科の前には、仮想敵の艦船グループへミサイル打撃を与える課題が置かれていた。
射撃は、バレンツ海の指定海域に置かれた困難な標的の位置に対して実施された。
射撃実施海域は、前もって船舶航行及び航空機の飛行が禁止された。
客観的な観測によれば、有翼ミサイルの射撃は成功裏に実施され、標的の位置へ命中した。
近い内にロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の乗組員は、海洋曳船「MB-100」乗組員と協同での海上人員救助演習の課題へ取り組み、更には、中型海洋給油船「ドゥブナ」と一緒に、海上移動時の全種類の物資補充の演習を実施する。
5月に巡洋艦の乗組員は、基礎訓練のサイクルを完全に終えた。
それには、艦の戦闘班の要員の戦闘及び航海訓練、兵器及び機器装置の点検、その他の要素が含まれる。
海上での任務遂行の完了後、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は北方艦隊主要基地-セヴェロモルスクへ戻る。
「マルシャル・ウスチーノフ」はプロジェクト1164ロケット巡洋艦である。
艦は1978年10月5日にニコラエフ造船工場で起工され、1982年2月25日に進水し、1986年11月5日に北方艦隊へ加わった。
その全長は186メートル、幅20.8メートル、最大速力32ノット、乗組員約500名。
主要兵装は、16基の超音速対艦有翼ミサイルの発射装置であり、艦は更に、高射ミサイル複合体、砲、対潜兵器を装備する。
ロシア海軍には、このようなロケット巡洋艦が3隻在籍している:黒海艦隊に「モスクワ」、太平洋艦隊に「ワリャーグ」、そして北方艦隊に「マルシャル・ウスチーノフ」。
北方艦隊のプロジェクト1164「アトラント」(「スラヴァ」級)ロケット巡洋艦の2番艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)は、2011年6月にセヴェロドヴィンスク市の艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航されて近代化改装が始まり、2016年12月末に工事と洋上試験を終えて艦隊へ復帰しました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]
復帰後、「マルシャル・ウスチーノフ」はセヴェロモルスク基地で停泊訓練を行ない、2017年5月12日、洋上での慣熟訓練の為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]
5月16日にはバレンツ海で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]
単艦での海上訓練を一通り行なった「マルシャル・ウスチーノフ」は、その次の段階~他の艦船や海軍航空隊との連携活動の訓練~へ進むため、5月20日から実施された北方艦隊の戦闘演習へ参加する事になりました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]
北方艦隊の戦闘演習は5月22日まで続けられ、この中で「マルシャル・ウスチーノフ」はAK-130 130mm連装砲とAK-630 30mmガトリング砲の実弾射撃を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]
5月25日、「マルシャル・ウスチーノフ」を含む北方艦隊の10隻の艦船は、再び演習を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海でのロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]
6月16日、「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海で演習を行ない、高射ミサイル複合体「オサー-MA」を対空目標へ発射し、更に沿岸目標へ130mm砲を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空戦闘及び沿岸砲撃訓練を行なった]
「マルシャル・ウスチーノフ」はクロンシュタットで開催される『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する為、7月初頭にセヴェロモルスクを抜錨してバルト海へ向かい、フィンランド湾東部海域で他の参加艦と共に観艦式の為の合同訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバルト海へ向かった]
[2017年7月30日の『ロシア海軍の日』観艦式の合同訓練がフィンランド湾東部で実施された]
7月30日、サンクトペテルブルクとクロンシュタットで観艦式(主要海軍パレード)が行なわれました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]
北方艦隊からは、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、重戦略用途原子力水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、潜水艦「ウラジカフカス」がクロンシュタットの観艦式へ参加しました。
クロンシュタットの観艦式へ参加した北方艦隊艦船部隊は7月31日に出航し、8月11日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊の艦船はセヴェロモルスクへ帰投した]
12月1日、「マルシャル・ウスチーノフ」は戦闘訓練を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年12月1日16時14分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、乗組員の海軍技量向上の為にバレンツ海へ出航した】
12月4日には、北方艦隊の艦上戦闘機Su-33が敵役を務める対空・対艦戦闘訓練を行ない、高射ミサイル複合体「フォルト」、「オサー-MA」を空中標的へ発射し、130mm連装砲を空中標的と海上標的へ発射しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年12月4日23時55分配信
【ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海でミサイル及び砲射撃を実施した】
12月26日には、北方艦隊の対潜哨戒機Il-38が敵役を務め、バレンツ海で戦闘訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年12月26日15時59分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」はバレンツ海で航空隊との連携へ取り組んだ】
2018年3月29日、「マルシャル・ウスチーノフ」は戦闘訓練を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは演習の為にバレンツ海へ出航した]
北方艦隊の他の水上艦も出航し、4月2日までバレンツ海で各種演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海での演習を終えた]
4月5日、「マルシャル・ウスチーノフ」は再びバレンツ海へ出航し、対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]
翌4月6日には掃海艇2隻の支援の下に機雷源を通過する訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で機雷源通過訓練を行なった]
4月10日には、北方艦隊の艦上戦闘機Su-33及びMiG-29Kを「敵機」に見立てて対空防衛訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で艦上戦闘機Su-33及びMiG-29Kを相手に対空戦闘訓練を行なった]
その後、セヴェロモルスク基地へ戻っていましたが、5月16日、演習の為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で演習を行なう]
翌5月17日、バレンツ海で海上標的へミサイルを発射しました。
今回の北方艦隊広報部発表では「主要ミサイル複合体」としか記されていませんが、これは長距離対艦ミサイル「ヴルカーン」を指しています。

[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン ]