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ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの近代化改装は断念されていない

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年7月17日10時25分配信
【造船業界は巡洋艦「モスクワ」の近代化の2つの選択肢を提案している】

造船分野は、黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦プロジェクト1164「モスクワ」の近代化の2つの選択肢を検討している。
第1は、クリミアの企業の1つでの作業を仄めかしており、他は、セヴェロドヴィンスクへの艦の移動である。


「モスクワ」は2016年1月から海へ出ておらず、近代化の契約締結を待っている。
『Mil.Press FlotProm』ロシア防衛産業の情報提供者より伝えられた。
彼によると、セヴェロドヴィンスク『ズヴェズドーチカ』は、前もって造船台のスケジュールを計画し、近代化の操作の為の契約を事前に締結する必要がある。
これはクリミア艦船修理企業も同様であり、更なる技術的再装備が必要である。

北方への艦隊間移動の問題は、「モスクワ」が現在航行できないという事にある。
ロケット巡洋艦の乗組員の1人は話した。
その代わり、司令部要員は肯定的な考えである:彼らは修理開始を待っている。
ある作業は、艦が第13艦船修理工場に居た2018年初頭に始まった。
しかし、それは数ヶ月の設計作業が必要となる近代化では無い。

『Mil.Press FlotProm』の業界の情報提供者によると、クリミアでの修理の実行は可能ではあるが、費用が高く付く。
セヴェロドヴィンスクへの移動の為には、「モスクワ」を曳航し、自力で戻る必要がある。
最後の操作には、更に多くの費用と、半年間が費やされる。
その代わり、情報提供者は、巡洋艦の解体の可能性に関する多くのメディアの情報を否定した。
「黒海には、このような艦は他に無く、予見されることも有りません」
彼は要約した。

黒海艦隊広報サービスは『Mil.Press FlotProm』へ、巡洋艦の近代化開始の時期は未だ未定である事を確認した。
黒海艦隊の代理人は、近代化を実行する企業が何処になるのかについては話さなかった。


巡洋艦「モスクワ」は、2018年には『セヴァストーポリ海洋工場』(艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』支所)で3年間の修理が計画されていた。
しかし、それは実行されておらず、契約は未だ署名されていない。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
「モスクワ」
は、プロジェクト1164「アトラント」のトップ艦である。
1983年に「スラヴァ」の名で就役した。
1996年、後援者としてモスクワ市庁が現れ、それに改名された。

プロジェクト「アトラント」巡洋艦の排水量は11380トン、全長186メートル、最大幅20.8メートル。
艦は34ノットまでの速力を発揮できる。
乗組員は510名。
巡洋艦の主な打撃兵装は、ミサイルP-1000「ヴルカーン」の16基の発射装置である。
これに加え、砲、対空防衛ミサイル手段、高射ミサイル複合体「オサー-M」、魚雷発射管及び深海爆撃の為の反応装置を装備する。

2015年後半、巡洋艦は、地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊を率い、その対空防衛手段でシリアロシア航空基地フマイミーンをカバーした。
最後の戦闘勤務は2016年1月に完了した。



黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は、2015年には何度も長期航海を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の艦船は2015年に総計50万海里以上を航行した]

2015年1月1日の時点では、太平洋遠征(ニューギニア沖まで進出)から戻る途中であり、オマーンで新年を迎えました。
[ロケット巡洋艦モスクワ遠距離航海(2014年9月-2015年1月)]

2015年5月には中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』へ参加しています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

2015年6月には、エジプト海軍との合同演習『友情の橋-2015』へ参加しました。
[合同演習『友情の橋-2015』を終えたロシア海軍とエジプト海軍の艦船はアレクサンドリアへ戻った]

2015年6月下旬から8月初頭まで大西洋へ進出し、アンゴラ赤道ギニアを訪問しています。
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-)]

2015年9月24日にセヴァストーポリを出航して地中海東部(シリア沖)へ向かい、2016年1月9日に帰港しました。

[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアからセヴァストーポリへ帰港した]

2016年5月21日から7月16日までセヴァストーポリ第13艦船修理工場浮きドックへ入渠しました。
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2016年7月22日、視察のためにセヴァストーポリを訪れたロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将によりナヒーモフ勲章が授与されました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはナヒーモフ勲章を授与された]


2016年7月31日及び2017年7月30日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。


以前、「モスクワ」は、2018年から近代化改装の開始が予定されていました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2018年からセヴァストーポリで近代化改装を行なう]

セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズド―チカ』では同型艦の「マルシャル・ウスチーノフ」の近代化改装が行なわれ、2016年12月末に完了しています。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]

続いて、『ズヴェズド―チカ』セヴァストーポリ支所である『セヴァストーポリ海洋工場』「モスクワ」の近代化改装が行なわれる筈でしたが、実行を危ぶむ見方も有ります。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの近代化改装は断念される?]


しかし、今回の記事に登場する情報提供者は、近代化が断念された事については否定しており、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズド―チカ』へ回航して近代化改装を行なうのか、或いは『セヴァストーポリ海洋工場』で近代化改装を行なうのかが検討されているようです。

ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は駆逐艦ブイストルイと日本海で演習を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年7月17日8時0分配信
【太平洋艦隊の駆逐艦「ブイストルイ」とコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は日本海で演習を実施した】

太平洋艦隊駆逐艦「ブイストルイ」コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、今日も戦闘訓練射爆場第2錬成任務の要素への取り組みを続けている。

午前に艦は、仮想敵潜水艦の捜索及び破壊へ取り組む泊地での対潜演習へ参加した。
駆逐艦コルベットは、艦隊ディーゼル潜水艦の1隻へ対抗した。
艦は潜水艦を成功裏に探知、同定し、対潜兵器を仮想使用した。

本日、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、ミサイルの電子発射を行なう仮想敵の水上艦へミサイル打撃を与える演習を実施し、空中攻撃手段の攻撃を撃退した。

その少し後、コルベットの乗組員は駆逐艦「ブイストルイ」と連携して水上に浮かぶ人を救助する訓練を行ない、その後、航行中の艦のダメージコントロールの技量を向上させた。



[プロジェクト20380/20385コルベット]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で起工され、2012年10月にはサンクトペテルブルクで製造された上部構造物が海路でコムソモリスク・ナ・アムーレまで運ばれました。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]

しかし、「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は大幅に遅延しました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]

その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省アムール造船工場の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]

その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、2015年1月~3月には「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員がバルト艦隊プロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」で実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海での研修を終えた]

2015年5月22日に進水式典が開催されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は進水した]

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進水した「ソヴェルシェーンヌイ」は、2015年7月末にコムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方ボリショイ・カーメニへ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2015年7月下旬に沿海地方へ回航される]
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ボリショイ・カーメニへ回航後、艤装工事が進められました。
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2016年11月初頭から消磁作業が始まりました。
舷側番号は「333」となりました。
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2017年1月初頭から係留試験が行われました。

2017年1月30日、「ソヴェルシェーンヌイ」は、航行試験を行なう為、初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を開始した]

3月16日に初めてA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲の射撃試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は100mm砲の射撃試験を行なった]

その後も日本海航行試験は続けられました。
6月19日までに、対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]

6月20日には100mm単装砲対艦ミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海での洋上試験中に対艦ミサイルを撃墜した]

6月28日には艦のソナーの試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海でソナーの試験を行なった]

6月30日までに100mm単装砲及び30mmガトリング砲の射撃試験、太平洋艦隊航空隊航空機を対象にしたレーダーなどの動作点検などが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で洋上試験を続けている]

7月3日にはヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で艦載ヘリコプターの着艦試験を行なった]

「ソヴェルシェーンヌイ」国家受領試験の海上段階を全て完了し、ボリショイ・カーメニに在る『アムール造船工場』の出張所)で艦の点検と塗装作業が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を完了した]

7月18日にはウラジオストクへ入港し、就役式典会場となる金角湾第33埠頭へ接岸しました。
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2017年7月20日、「ソヴェルシェーンヌイ」ロシア海軍へ納入され、海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、太平洋艦隊へ編入されました。

[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

就役したばかりの「ソヴェルシェーンヌイ」は、2017年7月30日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加しました。
[最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はウラジオストクで2017年7月30日の『ロシア海軍の日』の観艦式へ参加する]

2017年8月1日から12日までウラジオストクで開催された国際海軍競技会『海洋杯-2017』へ参加し、中国海軍コルベット「黄石」と「対決」しました。
[国際海軍競技会『海洋杯-2017』でロシア海軍の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と『対決』する中国海軍のコルベット(軽型護衛艦)はウラジオストクへ来る]

その後も「ソヴェルシェーンヌイ」ウラジオストクに留まり、乗組員の訓練を行なっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は錬成訓練を行なう]
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基地内に停泊した状態での各種訓練K-1(第1錬成任務)を終えた「ソヴェルシェーンヌイ」は、2018年7月11日にウラジオストクを出航し、海上で各種訓練を行なうK-2(第2錬成任務)に着手しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は海上で錬成訓練を行なう]

7月14日にはピョートル大帝湾の射爆場(おそらくはジェルトゥヒナ島)でA-190-01「ウニヴェルサール」100mm砲を地上目標へ発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は地上目標へ100mm砲を発射した]


これまでは単艦で訓練を行なっていた「ソヴェルシェーンヌイ」ですが、7月17日には、駆逐艦「ブイストルイ」(1989年10月28日就役)と共に日本海で各種の演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の駆逐艦ブイストルイは日本海で砲撃演習を行なった]

今回の太平洋艦隊広報部発表では、「ソヴェルシェーンヌイ」「ブイストルイ」が、太平洋艦隊ディーゼル潜水艦(プロジェクト877)1隻を相手に対潜演習を行なったとされていますが、「ブイストルイ」は対潜能力は殆ど無いに等しいので、実際には、潜水艦の捜索や探知、攻撃といった行動は「ソヴェルシェーンヌイ」が主体となって行なったようです。

練習艦ペレコプは7月29日の『ロシア海軍の日』にウラジオストクの観艦式へ参加する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年7月13日4時16分配信
【練習艦「ペレコプ」は『海軍の日』を祝うウラジオストクのパレードに参加する】

セヴァストーポリからウラジオストクへの艦隊間移動を行なったバルト艦隊練習艦「ペレコプ」は、『ロシア海軍の日』を祝うウラジオストクのパレードに参加する。

「ペレコプ」は、太平洋艦隊の戦闘艦と共にパレード場所の隊列へ加わる。
乗組員は既に海上パレードの準備を始めている:船体の塗装を行ない、イルミネーションを点検する。

昨年、練習艦「ペレコプ」は、セヴァストーポリ『海軍の日』の祝賀行事へ参加した。

近日中に太平洋艦隊は、アムール湾への停泊用機器複合体(特殊な係留装置)の設置を開始する。
太平洋艦隊の体育施設での軍事スポーツ祭の練習は、今日(7月13日)から始まっており、7月27日には総合リハーサルが計画されている。

[参照]
練習艦「ペレコプ」
は、初めてのユーラシア周回航海の枠組みでセヴァストーポリからウラジオストクへの移動を行なった。
艦は2つの大洋と15の海を通過し、53日の航海で143000海里を走破した。



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プロジェクト877練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



今年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)、更には北極海まで行く事になります。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]
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2018年3月1日、「ペレコプ」サンクトペテルブルク海軍兵学校の生徒を乗せてクロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した]

3月5日には北海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北海へ入った]

「ペレコプ」ヨーロッパ大陸沿いに南下し、3月9日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは英仏海峡を通過した]

その後、更にヨーロッパ大陸に沿って南下し、3月12日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは地中海へ入った]
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「ペレコプ」地中海を東進して3月17日にはボスポラス海峡を北上し、黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ入港しました。

ここでクロンシュタット港から乗っていた生徒は艦を降り、新たにサンクトペテルブルク海軍兵学校から200名以上の生徒が3月26日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍兵学校の生徒はセヴァストーポリからウラジオストクまでの遠洋実習航海へ参加する]

4月1日、「ペレコプ」セヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはセヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かった]

翌4月2日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入る]

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4月7日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

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4月11日には海賊出没海域であるアデン湾へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアデン湾へ入った]

4月12日にはアデン湾を抜けてアラビア海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアラビア海へ入った]

「ペレコプ」は、2018年4月18日から22日までスリランカコロンボ港を訪問しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを訪れる]
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボへ入港した]
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを去り、インドネシアのジャカルタへ向かった]

4月29日から5月1日までインドネシアタンジュンプリオク港(ジャカルタ)を訪問しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはインドネシアのタンジュンプリオク港へ到着した]

その後、5月4日から9日までインドネシア近海で実施された多国籍海軍演習『KOMODO-2018』へ参加しました。
【多国籍海軍演習『KOMODO-2018』公式サイト】



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演習が終わった後、「ペレコプ」パプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはパプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ行く]

5月16日、「ペレコプ」ポートモレスビーへ入港しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはパプアニューギニアの首都ポートモレスビーを訪れた]


5月19日にポートモレスビーを出航した後の動向は公表されていませんが、おそらくは中部太平洋を北上してウラジオストクへ向かったようです。
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6月3日、「ペレコプ」ウラジオストクへ入港しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクへ入港した]
無論、「ペレコプ」にとっては、就役後初のウラジオストク寄港となります。

その後もウラジオストクに滞在している「ペレコプ」は、7月29日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクで行なわれる太平洋艦隊の観艦式へ参加する事になりました。


観艦式が終わった後、「ペレコプ」は8月上旬にウラジオストクを出航してカムチャツカ方面へ向かい、ベーリング海峡を通過して北極海へ入ります。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは2018年8月上旬にウラジオストクを抜錨して北極海へ向かう]

7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年7月15日1時39分配信
【ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と北方艦隊の艦はフィンランド湾へ到着する】
モスクワ、7月15日-ロシア通信社ノーボスチ

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」率いる北方艦隊艦船支隊は、7月29日にサンクトペテルブルク及びクロンシュタットで行なわれる主要海軍パレードへ参加する為、7月15日にフィンランド湾へ到着する。
ロシア連邦国防省下の海軍情報・マスコミュニケーション部代表イーゴリ・ディガロ1等海佐は発表した。

「ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフ、原子力水中巡洋艦オリョール、大型対潜艦セヴェロモルスク、フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で構成される北方艦隊戦闘艦支隊は、7月29日にサンクトペテルブルク及びクロンシュタットで行なわれる主要海軍パレードへの参加の準備の為、北方艦隊主要基地セヴェロモルスクから艦隊間移動を行ない、本日(7月15日)の午後にフィンランド湾へ到着します」
彼は話した。

ディガロが伝えたように、フィンランド湾へ到着する艦は指定海域へ入り、海軍支援船から燃料を補充した後、パレードの訓練を開始する。

彼は更に、以前、クロンシュタットには、北方艦隊ディーゼルエレクトリック潜水艦「ウラジカフカース」黒海艦隊フリゲート「アドミラル・マカロフ」、大型揚陸艦「イワン・グレン」、「コロリョーフ」、バルト艦隊コルベット「ソーブラジテルヌイ」、「ボイキー」、小型ロケット艦「ウラガーン」、「セルプホフ」、「リヴェン」、「ゲイゼル」などが到着していると話した。



『ロシア海軍の日』は、毎年7月の最終日曜日と定められており、今年(2018年)は7月29日になります。

『ロシア海軍の日』には、主要港で観艦式が行なわれます。

バルト海では、サンクトペテルブルクバルチースクで毎年観艦式が行なわれていましたが、2017年からクロンシュタットでも観艦式が行なわれることになりました。
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昨年(2017年)には、北方艦隊から重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、重戦略用途原子力水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、潜水艦「ウラジカフカス」クロンシュタットの観艦式へ参加しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊の艦船はセヴェロモルスクへ帰投した]



今年は、北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」大型対潜艦「セヴェロモルスク」の他に、未だロシア海軍へ就役していない最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」(就役後は北方艦隊へ配属予定)もクロンシュタットの観艦式へ参加する事になりました。

「アドミラル・ゴルシコフ」は、今年5月からバレンツ海で就役前の洋上試験を行なっていましたが、クロンシュタットの観艦式へ参加する為、他の北方艦隊の参加艦と共にバルト海へ向かう事になりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年第3四半期にロシア海軍へ引き渡される]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、昨年のクロンシュタット観艦式にも参加していますが、この時には、バルト海で洋上試験を行なっていました。

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(2016年12月末に近代化改装完了)は、今年6月に実施された北方艦隊の大規模演習へ参加しています。
[ロシア海軍北方艦隊の大演習は終わった]

大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、2017年8月10日から10月4日まで北極海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア北方艦隊の北極海遠征(2017年8月-10月)]

この3隻は7月4日にセヴェロモルスクを出航し、バレンツ海でグループを形成後、7月5日にクロンシュタットへ向かいました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はセヴェロモルスク基地を出航した]

この他、バレンツ海北方艦隊原子力水中巡洋艦「オリョール」が合流しました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールは7月29日にクロンシュタットで行なわれる『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する]

4隻の艦はデンマーク沖を通過してバルト海へ入り、7月15日午後にはフィンランド湾へ入ります。


クロンシュタット及びサンクトペテルブルクの観艦式には、最近にロシア海軍へ就役した新型艦も参加します。

プロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」(2017年12月27日就役)
[プロジェクト11356Rフリゲート3番艦アドミラル・マカロフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

プロジェクト11711大型揚陸艦1番艦「イワン・グレン」(2018年6月20日就役)
[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

プロジェクト20380コルベット3番艦「ボイキー」(2013年5月16日就役)
[コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した]

プロジェクト20380コルベット2番艦「ソーブラジテルヌイ」(2011年10月14日就役)
[ロシア海軍の新型コルベット「ソーブラジテルヌイ」]
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ソーブラジテルヌイ」]

プロジェクト21631小型ロケット艦5番艦「セルプホフ」(2015年12月12日就役)
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドル&セルプホフ近影]

更に、未だ就役していないプロジェクト22800小型ロケット艦1番艦「ウラガーン」も参加します。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンは3度に渡り航行試験を行なった]

この他にも新世代艦が参加するようです。

ロシア海軍北方艦隊の海洋掃海艦ウラジミール・グマネンコはバレンツ海で砲撃訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年7月13日16時47分配信
【北方艦隊の海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」はバレンツ海の射爆場から戻ってきた】

北方艦隊コラ多種戦力小艦隊海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」の乗組員は、バレンツ海の射爆場で戦闘訓練を実施した。

砲術戦闘班は、仮想飛行装置への砲撃実施へ取り組み、更には、仮想敵の戦闘艦を模した標的への複合砲射撃を実施した。

更に実行された戦闘訓練では、浮遊機雷を破壊した。

砲兵器の使用技量の向上に加え、掃海艦の乗組員は、無防備の泊地における対水中工作防衛の為の予防擲弾射撃、更には、ダメージコントロールの実施、様々な兵器及び機器装置の操作入門、大規模な兵器使用による打撃の結果からの艦の組織的防護を含む第2錬成任務の各々の要素へ取り組んだ。

この他、海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」の乗組員は、接触及び非接触掃海網の設置の課題を解決し、機雷源を通過する潜水艦及び艦船支隊の掃海先導を実施した。

海上での戦闘演習任務を成功裏に遂行した後、掃海艦は恒久駐留所へ到着した。



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プロジェクト12660「ルビーン」海洋掃海艦(ゴーリャ級)の2番艦「ウラジーミル・グマネンコ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)『中部ネヴァ川造船工場』で1985年9月15日に起工され、1991年3月4日に進水しました。
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1994年1月9日には一応ロシア海軍へ引き渡されましたが、実質的な就役は2000年であり、同年11月にバルト海から北方艦隊基地ポリャールヌイへ回航されました。
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2003年と2004年にはコラ多種戦力小艦隊で最良の艦と認定されました。

2011年10月末の演習の際に損傷し、艦船修理工場『ネルパ』で修理されました。
[2012年の艦船修理工場「ネルパ」への国家発注は大幅に増加する]
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2012年9月の北方艦隊北極海演習へ参加しました。
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月)]

2016年8月頃から2017年7月26日まで艦船修理工場『ネルパ』でオーバーホールが行なわれました。

2017年7月30日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加しました。
[北方艦隊の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2017年7月30日の『ロシア海軍の日』の観艦式へ参加する]


2018年7月中旬にバレンツ海で各種訓練を行ない、7月13日にポリャールヌイ基地へ帰投しました。

今回、「ウラジーミル・グマネンコ」は空中及び海上目標への砲撃を行ない、機雷掃討射撃を行なっていますが、同艦(プロジェクト11660)は、ロシア海軍掃海艦艇の標準装備である30mmガトリング砲(主に機雷掃討用)に加え、AK-176 76mm単装砲も装備していますから、この76mm砲で対空及び対水上砲撃を行なったようです。
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ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は地上目標へ100mm砲を発射した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年7月14日5時48分配信
【太平洋艦隊の最新コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は沿岸目標への砲射撃を実施した】

太平洋艦隊最新コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、今日も錬成任務K-2(海上における単艦での意図された行動)の海上要素への取り組みを続けている。

実地訓練実施の許可を得た後、艦はピョートル大帝湾戦闘訓練射爆場へ移動し、起伏のある場所で隠蔽された非視認沿岸目標への制圧砲射撃を実施し、仮想敵の防御火点及び戦闘車両を模した標的を撃破した。
砲撃は、100mm汎用艦載砲A-190により行なわれた。

近日中には海上および空中目標への砲射撃を実施する。



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[プロジェクト20380/20385コルベット]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で起工され、2012年10月にはサンクトペテルブルクで製造された上部構造物が海路でコムソモリスク・ナ・アムーレまで運ばれました。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]

しかし、「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は大幅に遅延しました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]

その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省アムール造船工場の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]

その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、2015年1月~3月には「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員がバルト艦隊プロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」で実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海での研修を終えた]

2015年5月22日に進水式典が開催されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は進水した]

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進水した「ソヴェルシェーンヌイ」は、2015年7月末にコムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方ボリショイ・カーメニへ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2015年7月下旬に沿海地方へ回航される]
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ボリショイ・カーメニへ回航後、艤装工事が進められました。
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2016年11月初頭から消磁作業が始まりました。
舷側番号は「333」となりました。
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2017年1月初頭から係留試験が行われました。

2017年1月30日、「ソヴェルシェーンヌイ」は、航行試験を行なう為、初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を開始した]

3月16日に初めてA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲の射撃試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は100mm砲の射撃試験を行なった]

その後も日本海航行試験は続けられました。
6月19日までに、対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]

6月20日には100mm単装砲対艦ミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海での洋上試験中に対艦ミサイルを撃墜した]

6月28日には艦のソナーの試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海でソナーの試験を行なった]

6月30日までに100mm単装砲及び30mmガトリング砲の射撃試験、太平洋艦隊航空隊航空機を対象にしたレーダーなどの動作点検などが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で洋上試験を続けている]

7月3日にはヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で艦載ヘリコプターの着艦試験を行なった]

「ソヴェルシェーンヌイ」国家受領試験の海上段階を全て完了し、ボリショイ・カーメニに在る『アムール造船工場』の出張所)で艦の点検と塗装作業が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を完了した]

7月18日にはウラジオストクへ入港し、就役式典会場となる金角湾第33埠頭へ接岸しました。
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2017年7月20日、「ソヴェルシェーンヌイ」ロシア海軍へ納入され、海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、太平洋艦隊へ編入されました。

[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

就役したばかりの「ソヴェルシェーンヌイ」は、2017年7月30日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加しました。
[最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はウラジオストクで2017年7月30日の『ロシア海軍の日』の観艦式へ参加する]

2017年8月1日から12日までウラジオストクで開催された国際海軍競技会『海洋杯-2017』へ参加し、中国海軍コルベット「黄石」と「対決」しました。
[国際海軍競技会『海洋杯-2017』でロシア海軍の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と『対決』する中国海軍のコルベット(軽型護衛艦)はウラジオストクへ来る]

その後も「ソヴェルシェーンヌイ」ウラジオストクに留まり、乗組員の訓練を行なっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は錬成訓練を行なう]
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基地内に停泊した状態での各種訓練K-1(第1錬成任務)を終えた「ソヴェルシェーンヌイ」は、2018年7月11日にウラジオストクを出航し、海上で各種訓練を行なうK-2(第2錬成任務)に着手しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は海上で錬成訓練を行なう]

7月14日にはピョートル大帝湾の射爆場(おそらくはジェルトゥヒナ島)でA-190-01「ウニヴェルサール」100mm砲を地上目標へ発射しました。
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近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ近影(2018年7月11日)

プロジェクト1155大型対潜艦の8番艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、1983年5月25日にカリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工され、1984年12月27日に進水し、1985年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1986年2月2日に太平洋艦隊へ編入され、正式に就役しました。
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1987年10月1日から12月26日まで太平洋艦隊基地への移動航海を行ないました。
この間、モザンビーク、ルアンダ、セーシェル諸島、インド、ベトナムを訪問しました。

1988年7月14日から1989年2月13日までペルシャ湾で行動し、41隻の船を護送しました。
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1990年にはエチオピアからソ連民間人を避難させ、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1990年8月14日から18日まで朝鮮共和国ウォンサン(元山)港を訪問しました。

1990年12月15日から1991年8月30日までペルシャ湾で行動し、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1992年11月から1994年4月までウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールが行なわれました。

2003年4月16日にウラジオストクを出航し、5月にインド洋黒海艦隊の艦船と合同演習を行ない、その後、インドを訪問しました。
[ロシア海軍、インド洋遠征(2003年4~5月):その1・太平洋艦隊のウダロイ級大型対潜艦]

2003年10月にはハワイ真珠湾を訪問しました。
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2004年8月30日から9月30日まで日本を訪問し、9月4日には日本海上自衛隊と捜索救助合同演習を行ないました。

2005年8月には中国青島港を訪問しました。

2006年3月にはグアム島を訪問しています。
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2008年9月15日から17日まで日本海で実弾射撃訓練を行ない、帰投した直後に火災事故が発生しました。
[大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災発生 ]

2009年3月に修理を完了し、艦隊へ復帰しました。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、これまでに3度に渡りアデン湾海賊対処任務へ就いており、1度目は2010年2月24日に出港しています。
[大型対潜艦「シャーポシニコフ元帥」支隊はソマリアへ出発した]

アデン湾到着後の「マルシャル・シャーポシニコフ」艦内で打ち合わせを行なうロシア海軍海賊対処部隊幹部とアメリカ及びシンガポール海軍アデン湾派遣部隊指揮官
(2010年4月8日)
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2010年5月6日、ソマリア海賊に乗っ取られたロシアタンカー「モスクワ大学」を解放しました。
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【ソマリア海賊:露タンカー乗っ取り 翌日に解放】
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『ロシア通信社ノーボスチ』情報グラフィックより。
2012年5月7日配信
【乗っ取られたタンカー「モスクワ大学」の突入解放作戦】

この時のロシア海軍海賊対処部隊指揮官は、第44対潜艦旅団司令官イリダル・アフメロフ1等海佐でした。
[ソマリア海賊対処部隊指揮官イリダル・アフメロフの華麗な戦歴]

タンカー「モスクワ大学」を乗っ取ろうとしたソマリア海賊は1名が射殺され、10名が拘束されました。
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しかし、拘束された10名も、ボートに乗せられて海上へ放逐され、その後、死亡しました。
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結果的に、「モスクワ大学」を襲撃したソマリア海賊は、11名全てが死亡しました。
[アデン湾における大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフの活躍を描いた映画が撮影される]
「マルシャル・シャーポシニコフ」は2010年6月25日に帰投しました。

2012年4月下旬に黄海で実施されたロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

2012年11月2日から2013年4月21日まで遠距離航海を行ない、2度目のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊はウラジオストクへ戻った]

2014年3月中旬から7月初頭までインド洋への遠距離航海を行ない、この間に3度目のアデン湾海賊対処任務を遂行しました。
[ロシア太平洋艦隊インド洋遠征(2014年3月-7月)]
2014年10月から12月までオーストラリア沖への遠距離航海を行ないました。
[オーストラリア沖へ行ったロシア海軍太平洋艦隊の軍艦はウラジオストクへ帰ってきた]

2015年3月下旬から4月上旬まで日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は日本海で演習を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊は演習を実施した]

2015年6月下旬から7月初頭にオホーツク海で実施された演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はオホーツク海で対潜演習を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の『決闘』演習がオホーツク海で行なわれた]

2015年10月26日に宗谷海峡を東進し、11月16日に同海峡を西進したのを最後に、洋上での活動は見られなくなりました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年10月26日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年11月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


2016年春からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォート』で近代化改装工事が始まりました。
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2基の「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒AK-100 100mm単装砲2番砲塔、ガスタービンエンジンなどが撤去されています。

ガスタービンエンジン『クロンシュタット海洋工場』へ送られ、修復されます。
[クロンシュタット海洋工場はロシア海軍の全ての艦艇用ガスタービンエンジンを修理する]

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、近代化改装により対艦ミサイル「ウラン」を装備します。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフは近代化改装によりウラン対艦ミサイルを装備する]
「ウラン」4連装発射筒(3R-60U)は、「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒の在った場所に設置されるようです。

この他、有翼ミサイル「カリブル」用の垂直発射機3S-14も装備されるようです。
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ブログ『BMPD』より
2017年8月19日配信
【大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の近代化で2基の汎用垂直発射装置3S-14モジュールが設置される】


2018年2月16日、溶接作業中に木製足場へ引火した事により火災が発生しました。

[ウラジオストクで近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災が発生した]

その後、『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
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2018年7月11日の「マルシャル・シャーポシニコフ」
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AK-100 100mm単装砲2番砲塔は、土台部分まで撤去されています。
おそらくは、この場所に有翼ミサイル「カリブル」用の垂直発射機3S-14を埋め込むようです。

ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦12番艦(最終艦)スタヴロポリは起工された

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『タス通信』より
2018年7月12日12時54分配信
【「カリブル」で武装する小型ロケット艦「スタヴロポリ」はタタールスタンで起工された】
タス通信、7月12日

プロジェクト21631小型ロケット艦「スタヴロポリ」は、木曜日に『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で起工された。
ロシア連邦国防省広報サービスは発表した。

「本日、『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』でプロジェクト21631小型ロケット艦スタヴロポリが起工されました」
当局は話した。

起工式には、ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコ海軍総司令部の代表、更にはタタールスタン共和国行政府の代表が出席した。

「スタヴロポリ」は、同社で起工されたプロジェクト21631小型ロケット艦シリーズの12番艦である。

このような艦は、既に6隻が海軍に在籍している。

同プロジェクト艦は、海上および沿岸目標への攻撃の為に意図されているミサイル複合体「カリブル」、対空防衛複合体「パーンツィリ-M」、砲兵装で武装している。



プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦は、これまでに11隻が起工され、この内の6隻がロシア海軍へ引き渡されています。
全てロシア内陸部ゼレノドリスク『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で建造されています。
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[小型ロケット艦プロジェクト21631「ブヤン-M」]

建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工/2013年3月9日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工/2013年4月10日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工/2014年5月21日進水/2014年11月18日納入/2014年12月19日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工/2015年4月2日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属

建造番号635「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工/2015年4月3日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属

建造番号636「ヴイシニー・ヴォロチョーク」Вышний Волочек
2013年8月29日起工/2016年8月22日進水/2018年5月25日納入/2018年6月1日就役
黒海艦隊へ配備

建造番号637「オレホヴォ・ズエヴォ」Орехово-Зуево
2014年5月29日起工/2019年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号638「イングシェチア」Ингушетия
2014年8月29日起工/2019年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号639「グライヴォロン」Грайворон
2015年4月10日起工/2020年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号640「グラード」Град
2017年4月24日起工/2021年就役予定

建造番号641「ナロ・フォミンスク」Наро-Фоминск
2018年2月23日起工/2022年就役予定



そして2018年7月12日、「ブヤン-M」12番艦であり、最終艦となる「スタヴロポリ」が起工されました。

ロシア海軍への引き渡しは、2023年に予定されています。

プロジェクト21631は12番艦までの建造が計画されており、この内の10~12番艦の建造契約は2016年9月に締結されました。
[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦3隻(10-12番艦)の建造契約が締結された]


プロジェクト21631の主要兵装は、有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
「カリブル」には、対艦攻撃型(最大射程375km)と対地攻撃型(最大射程2500km)が有ります。
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[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

従来の小型ロケット艦は対艦攻撃のみに特化していましたが、「ブヤン-M」は対地攻撃用の有翼ミサイルを搭載する事により、地上への戦力投射にも使用できるようになりました。
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「ブヤン-M」の対空兵装は、「ギブカ」「ドゥエト」です。
近接高射ミサイル「ギブカ」
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30mm2連装ガトリング砲「ドゥエト」

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しかし、少なくとも12番艦「スタヴロポリ」には、これらに代わり、新型の高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されるようです。
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[ロシア海軍黒海艦隊のロケット艇シューヤは新型の高射複合体パーンツィリ-Mの試験艇となる]

今後、「ブヤン-M」は電子機器や対空兵装の近代化が計画されています。
[ロシア海軍のプロジェクト21631ブヤン-M小型ロケット艦は電子機器と対空兵器を更新する近代化が計画されている]

更に、新たな小型ロケット艦・プロジェクト22800「カラクルト」の建造も始まっており、こちらは18隻の建造が計画されています。
[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦]

東南アジア遠征を行なったロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はウラジオストクへ帰投した

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年7月12日7時20分配信
【太平洋艦隊戦闘艦支隊は遠距離航海からウラジオストクへ戻った】
ウラジオストク、7月12日、インタファクス-極東

太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、中型海洋給油船「ペチェンガ」は、2ヶ月間に渡った遠距離航海を完了し、木曜日にウラジオストクへ戻ってきた。
太平洋艦隊広報サービスは発表した。

「この2ヶ月の間、太平洋艦隊の艦船は、アジア-太平洋地域で任務を果たし、カンボジア、タイ、ベトナム、フィリピン、そして日本の港への業務寄港を行ないました」
声明では、こう述べられた。

ウラジオストク戦闘艦支隊は、沿海地方多種戦力小艦隊司令官セルゲイ・ジューガ少将に出迎えられた。
伝統に従い、与えられた任務を成功裏に遂行した艦船の乗組員には、子豚の丸焼きが贈られた。
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太平洋艦隊主要埠頭の練兵場では、太平洋艦隊水上艦師団の要員の隊列の行進及び会合が行なわれた。
遠距離航海から戻った艦船支隊の歓迎式典は、連合部隊の要員(の隊列)全てが通過して完了した。



大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(572、1989年5月1日就役)と「アドミラル・トリブツ」(564、1986年2月15日就役)、そして中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年10月1日就役)から成る太平洋艦隊艦船支隊は、2018年5月7日にウラジオストクを出航し、アジア-太平洋地域への遠距離航海へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]

太平洋艦隊艦船支隊は、ロシア連邦の祝日である5月9日の『勝利の日』(対独戦勝記念日)日本海で迎えました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツは日本海で対独戦勝記念日を祝った]

同日(5月9日)に対馬海峡を通過し、東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツは対馬海峡を通過して東シナ海へ入った]

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その後、太平洋艦隊艦船支隊フィリピン海へ入り、艦載ヘリコプターKa-27PLを使用した演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツはフィリピン海で演習を行なった]

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太平洋艦隊艦船支隊は5月22日にカンボジアシアヌークビル(コンポン・ソム)を訪れました。
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5月26日にシアヌークビル(コンポン・ソム)を出航し、カンボジア海軍と合同演習を行なった後、同国を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はコンポン・ソム港(シアヌークビル)を抜錨し、カンボジア海軍と合同演習を行なった]

翌5月27日、隣国タイサッタヒープ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はタイのサッタヒープを訪れた]

5月28日、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」サッタヒープで一般公開されました。
[タイを訪問中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは一般公開された]

5月31日に太平洋艦隊艦船支隊サッタヒープ港を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はタイのサッタヒープ港を去った]

6月3日、隣国ベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのカムラン港を訪れた]

6月6日にカムラン港を出航し、ベトナム海軍と合同演習を行なった後、同国を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのカムラン港を去り、ベトナム海軍と合同演習を行なった]

ベトナムを去った艦船支隊は東へ向かい、6月9日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンのマニラを訪れた]

艦船支隊は6月14日にマニラを出航し、フィリピン海軍と合同演習を行なった後、同国から去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンのマニラを去り、フィリピン海軍と合同演習を行なった]

その後、艦船支隊は北上して東シナ海へ移動し、支隊の各艦に乗っている海軍歩兵隊員~沿海地方第155独立海軍歩兵旅団から派遣された対テログループの演習を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で対テロ演習を行なった]

7月1日に対馬海峡を通過して日本海へ入りました。
[東南アジア遠征を行なったロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は対馬海峡を通過して日本海へ入った]
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7月5日、艦船支隊日本舞鶴港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本の舞鶴港を訪れた]
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日本国海上自衛隊公式サイトより
【ロシア海軍艦艇の訪日及び日露捜索・救難共同訓練の実施について】

7月7日にはロシア艦が一般公開されました。

7月8日には舞鶴港不審船を臨検するロシア海軍日本海上自衛隊の合同訓練が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本海上自衛隊と合同で不審船の臨検訓練を行なった]

7月10日、艦船支隊舞鶴港を出航し、日本海上自衛隊の艦船と合同捜索救助演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本の舞鶴港を去り、日本海上自衛隊と合同捜索救助演習を行なった]

そして7月12日、艦船支隊ウラジオストクへ帰投しました。
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ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は海上で錬成訓練を行なう

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年7月11日8時25分配信
【太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は海上での単艦行動へ取り組む】

本日、太平洋艦隊最新コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、錬成任務K-2(海上における単艦での意図された行動)の海上要素への取り組みへ着手した。

朝、太平洋艦隊水域防護艦連合部隊基地掃海艇BT-256は、主要基地からの出航の際の掃海を行ない、コルベットの先導を保障した。

ピョートル大帝湾コルベットの乗組員は、航空グループと連携し、対潜ヘリコプターKa-27の艦上への受け入れを保障した。
その後、ヘリコプター「ソヴェルシェーンヌイ」の甲板から10回の発着艦を実施した。

戦闘訓練射爆場コルベットは、空中攻撃手段からの攻撃を撃退する演習を行なう。
本日には、艦隊のロケット艇が演じる仮想敵の艦艇支隊への組織的なミサイル攻撃への取り組みが行なわれる。

その後、コルベットの乗組員は、無防備の泊地へ停泊中の艦の保護及び防衛の為の行動を、より完全なものにする。



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[プロジェクト20380/20385コルベット]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]

ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で起工され、2012年10月にはサンクトペテルブルクで製造された上部構造物が海路でコムソモリスク・ナ・アムーレまで運ばれました。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]

しかし、「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は大幅に遅延しました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]

その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省アムール造船工場の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]

その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、2015年1月~3月には「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員がバルト艦隊プロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」で実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海での研修を終えた]

2015年5月22日に進水式典が開催されました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は進水した]

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進水した「ソヴェルシェーンヌイ」は、2015年7月末にコムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方ボリショイ・カーメニへ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2015年7月下旬に沿海地方へ回航される]
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ボリショイ・カーメニへ回航後、艤装工事が進められました。
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2016年11月初頭から消磁作業が始まりました。
舷側番号は「333」となりました。
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2017年1月初頭から係留試験が行われました。

2017年1月30日、「ソヴェルシェーンヌイ」は、航行試験を行なう為、初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を開始した]

3月16日に初めてA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲の射撃試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は100mm砲の射撃試験を行なった]

その後も日本海航行試験は続けられました。
6月19日までに、対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]

6月20日には100mm単装砲対艦ミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海での洋上試験中に対艦ミサイルを撃墜した]

6月28日には艦のソナーの試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海でソナーの試験を行なった]

6月30日までに100mm単装砲及び30mmガトリング砲の射撃試験、太平洋艦隊航空隊航空機を対象にしたレーダーなどの動作点検などが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で洋上試験を続けている]

7月3日にはヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で艦載ヘリコプターの着艦試験を行なった]

「ソヴェルシェーンヌイ」国家受領試験の海上段階を全て完了し、ボリショイ・カーメニに在る『アムール造船工場』の出張所)で艦の点検と塗装作業が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を完了した]

7月18日にはウラジオストクへ入港し、就役式典会場となる金角湾第33埠頭へ接岸しました。
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2017年7月20日、「ソヴェルシェーンヌイ」ロシア海軍へ納入され、海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、太平洋艦隊へ編入されました。

[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]


就役したばかりの「ソヴェルシェーンヌイ」は、2017年7月30日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加しました。
[最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はウラジオストクで2017年7月30日の『ロシア海軍の日』の観艦式へ参加する]

2017年8月1日から12日までウラジオストクで開催された国際海軍競技会『海洋杯-2017』へ参加し、中国海軍コルベット「黄石」と「対決」しました。
[国際海軍競技会『海洋杯-2017』でロシア海軍の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と『対決』する中国海軍のコルベット(軽型護衛艦)はウラジオストクへ来る]

その後も「ソヴェルシェーンヌイ」ウラジオストクに留まり、乗組員の訓練を行なっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は錬成訓練を行なう]
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基地内に停泊した状態での各種訓練K-1(第1錬成任務)を終えた「ソヴェルシェーンヌイ」は、2018年7月11日にウラジオストク(記事中では「主要基地」としか書かれていない)を出航し、海上で各種訓練を行なうK-2(第2錬成任務)に着手しました。

プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年第3四半期にロシア海軍へ引き渡される

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『タス通信』より
2018年7月10日12時55分配信
【ロシア連邦海軍はフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」を2018年第3四半期に受領する計画を保持している】
サンクトペテルブルク、7月10日/タス通信

プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、今年の第3四半期(7-9月)の末までにロシア連邦海軍へ受け入れられる。
海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将は、この情報を報道陣へ確認した。
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「そうですね、第3四半期に受領するという計画の時期は、そのままです」
彼は、質問に答え、こう話した。

以前、『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフは、フリゲートは試験の最後の段階を行なっていると述べた。
この他に彼は、フリゲートは近い内に試験を完了し、今夏には発注者へ引き渡すと語った。
その後、工場『北方造船所』の年次報告書では、「アドミラル・ゴルシコフ」は2018年11月にロシア海軍へ引き渡されると記載された。

「アドミラル・ゴルシコフ」プロジェクト22350のトップ艦であり、2006年初頭に起工され、2010年秋に進水した。
2014年11月、艦は最初の試験へと出発した。



[プロジェクト22350フリゲート(「アドミラル・ゴルシコフ」型)]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』で2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。


進水後、『北方造船所』の岸壁で艤装工事が進められました。
[艤装中のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影]
[ロシア海軍最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2013年3月)]

2013年7月末までに艦長オレグ・グセフ1等海佐以下186名の正規乗組員が乗艦しました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」へ正規乗組員全てが乗艦した]

2013年7月31日からは『北方造船所』岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく『北方造船所』へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、『北方造船所』岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

2014年11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるとも言われていましたが、結局はフィンランド湾で実施されることになりました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年5月中旬にフィンランド湾で洋上試験を行なう]

2015年5月15日、「アドミラル・ゴルシコフ」サンクトペテルブルクを抜錨し、洋上試験(第2段階)へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の為に抜錨した]

その後はバルチースク基地へ移動し、洋上試験を続けていました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

2015年7月26日の「ロシア海軍の日」には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンはロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を訪れた]

9月3日にバルチースクを出航し、9月7日にクロンシュタットへ到着しました。


9月11日、建造元の『北方造船所』は、「アドミラル・ゴルシコフ」バルト海における洋上試験(第2段階)を完了したと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の第2段階を完了した]

その同じ日、「アドミラル・ゴルシコフ」は午前9時にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾で洋上試験を行ない、同日の午後8時に帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィンランド湾で昼夜の洋上試験を行なった]


その後、バルチースク基地へ移動した「アドミラル・ゴルシコフ」は、9月22日に白海へ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海へ向かった]

9月24日にはバルト海を出て北海へ入りました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海を出て北海へ入った]

9月30日、白海沿岸セヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ到着した]

10月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」国家受領試験を実施する為、白海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の最終段階を実施する為に白海へ出航した]

11月2日、A-192M「アルマート」130mm単装砲の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で130mm砲を発射した]

11月25日、白海有翼ミサイル(カリブル)の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2015年12月25日、白海での洋上試験の第1段階は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海での洋上試験第1段階を完了した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海方面へ移動し、2016年2月24日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲の対空射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で砲撃試験を実施した]

2016年2月末からはロスリャコヴォ村(ムルマンスク近郊)をベースにして海上試験を続けました。
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3月初頭には艦載ヘリコプターKa-27の発着試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はヘリコプターの着艦試験を行なった]

3月23日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲による海上砲撃試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で海上目標への砲撃試験を行なった]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動し、バレンツ海で各種試験が続けられました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"近影(2016年5月末-6月初頭)]

2016年7月末~8月初頭頃には、電子戦闘システム5P-28の試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の電子戦闘システムの試験が実施された]




しかし、高射ミサイル複合体「ポリメント・リドゥート」に問題が発生した為、引き渡しの期日は未定となりました。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のロシア海軍への引き渡し時期は未だ明確では無い]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2016年11月中旬までにバルチースクへ戻り、11月22日にバルチースクを出航しました。
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11月24日にはサンクトペテルブルク『北方造船所』へ到着しました。
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「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは、2017年に延期されることになりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2017年前半に延期された]

2017年1月21日には『北方造船所』の浮きドックへ入渠しました。
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その後、『北方造船所』岸壁で艦内の全ての機器の点検と整備が行なわれました。
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2017年3月20日にサンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は兵装試験の為に再びバレンツ海へ向かった]

当初はバレンツ海で試験を行なう予定でしたが、結局バルト海で試験が行なわれ、5月8日にサンクトペテルブルクへ戻ってきました。


その後、5月21日午前にサンクトペテルブルクを出航し、バルト艦隊主要基地バルチースクへ向かいました。
『Dambievのブログ』より
2017年5月22日配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は次の段階の試験へと出発した】

6月初頭からバルト海で洋上試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で洋上試験を行なう]
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で高射ミサイル複合体の発射試験を行なう]

7月1日にはサンクトペテルブルクへ入港しました。


その後、クロンシュタットで7月30日に行なわれる「ロシア海軍の日」観艦式のリハーサルへ何度も参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]


そして7月30日、クロンシュタットで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


「アドミラル・ゴルシコフ」は、観艦式の前の7月21日~22日に、艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」の発着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はクロンシュタット沖で艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの発着艦試験を行なった]

観艦式の後の動向は明らかにされていませんでしたが、9月上旬頃にバルト海沿岸のバルチースク(バルト艦隊基地)からバレンツ海方面の北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動していたようです。
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2017年9月29日、洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まった]

2017年10月8日には早期警戒ヘリコプターKa-31の着艦試験が行なわれました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年10月8日19時5分配信
【ヘリコプターKa-31乗員はフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」への着艦へ取り組んだ】

しかし、洋上試験(おそらくは高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の発射試験)は不成功に終わったらしく、「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される事になりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、サンクトペテルブルクへ戻る途中の2017年12月23日、2基の巡航用ディーゼルエンジン10D49の内の1基が破損しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年2月13日13時1分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の巡航用ディーゼルは破損した】

この為、破損したディーゼルエンジンサンクトペテルブルク『コロムナ工場』から派遣された技術者により修理される事になりました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年2月15日17時41分配信
【情報筋:フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のディーゼルは3月の修理が計画されている】

ディーゼルエンジンの修理は2018年3月中旬に完了しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年3月13日18時56分配信
【情報筋:フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のディーゼルは復旧した】

2018年4月22日、「アドミラル・ゴルシコフ」は洋上試験を再開する為、サンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

4月22日から25日まで修復されたディーゼルエンジンの試験を行なった後、一旦サンクトペテルブルクへ戻り、4月27日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かいました。
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5月5日にセヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海で各種試験を行ないました。
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「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは、以前には8月末頃と言われていましたが、最近では、11月という話も出ています。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年8月末頃にロシア海軍へ引き渡される]
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年11月にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、建造元の『北方造船所』総取締役イーゴリ・ポノマリョフ氏(『統合造船業営団』副総裁と兼任)は、「アドミラル・ゴルシコフ」は、早ければ今年の『ロシア海軍の日』(7月の最終日曜日、今年は7月29日)には引き渡せると言っています。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年7月末~8月初頭にロシア海軍へ引き渡されるかもしれない]
[ロシア造船業界は最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"をロシア海軍へ引き渡す為の準備を整えている]

今回、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将は、引き渡しの時期を「今年第3四半期(7月~9月)」と言っています。

「アドミラル・ゴルシコフ」は、7月29日にクロンシュタット港で行なわれる『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する為、7月5日にセヴェロモルスク基地を出航しています。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はセヴェロモルスク基地を出航した]

ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本の舞鶴港を去り、日本海上自衛隊と合同捜索救助演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2018年7月10日5時57分配信
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
【太平洋艦隊艦船支隊は日本訪問を完了した】

本日、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、中型海洋給油船「ペチェンガ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦支隊は、7月5日に到着した日本海上自衛隊舞鶴海軍基地への業務訪問プログラムを完了した。

訪問期間中、艦船支隊指揮官オレグ・コロリョーフ1等海佐は、海軍基地司令官、駆逐艦大隊司令、日本艦の艦長及び舞鶴市長との会合を行なった。

ロシア船員の為の社会文化プログラムが計画され、両国の将兵間のスポーツ競技会が開催された。
更に、その枠組みにおいて、太平洋艦隊戦闘艦日本船員の訪問の為に日中開放された。

太平洋艦隊戦闘艦支隊海軍歩兵隊員は、日本の軍人と合同で不審船の臨検訓練を実施した。

太平洋艦隊艦船支隊舞鶴海軍基地を去り、日本海で任務遂行を続ける。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2018年7月10日8時16分配信
【太平洋艦隊及び日本海上自衛隊の艦船は海上救助の為の『SAREX』合同演習を実施した】

大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、中型海洋給油船「ペチェンガ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦支隊は、本日、日本舞鶴港への業務訪問プログラムを完了し、日本海エリアにおいて、日本海上自衛隊の艦と合同で海上救助の為の『SAREX』(Search and Rescue Exercise)タイプの演習を実施した。

日本側からは、駆逐艦「あさぎり」及び支援艦「ひうち」が演習へ参加した。

海上を移動する両国の艦は、通信訓練を実施し、合同戦術機動の要素へ取り組んだ。

演習のエピソードでは人員の捜索へ取り組まれ、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」艦上への被災者の後送にはヘリコプターKa-27PSが関わった。

更に、演習中、仮想遭難艦へ援助を与える課題を解決した。

演習完了後、艦は、軍事船員の送別式典に沿って、双方の航跡が交差するルートを移動した。



大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(572、1989年5月1日就役)と「アドミラル・トリブツ」(564、1986年2月15日就役)、そして中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年10月1日就役)から成る太平洋艦隊艦船支隊は、2018年5月7日にウラジオストクを出航し、アジア-太平洋地域への遠距離航海へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]

太平洋艦隊艦船支隊は、ロシア連邦の祝日である5月9日の『勝利の日』(対独戦勝記念日)日本海で迎えました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツは日本海で対独戦勝記念日を祝った]

同日(5月9日)に対馬海峡を通過し、東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツは対馬海峡を通過して東シナ海へ入った]

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その後、太平洋艦隊艦船支隊フィリピン海へ入り、艦載ヘリコプターKa-27PLを使用した演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツはフィリピン海で演習を行なった]

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太平洋艦隊艦船支隊は5月22日にカンボジアシアヌークビル(コンポン・ソム)を訪れました。
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5月26日にシアヌークビル(コンポン・ソム)を出航し、カンボジア海軍と合同演習を行なった後、同国を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はコンポン・ソム港(シアヌークビル)を抜錨し、カンボジア海軍と合同演習を行なった]

翌5月27日、隣国タイサッタヒープ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はタイのサッタヒープを訪れた]

5月28日、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」サッタヒープで一般公開されました。
[タイを訪問中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは一般公開された]

5月31日に太平洋艦隊艦船支隊サッタヒープ港を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はタイのサッタヒープ港を去った]

6月3日、隣国ベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのカムラン港を訪れた]

6月6日にカムラン港を出航し、ベトナム海軍と合同演習を行なった後、同国を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのカムラン港を去り、ベトナム海軍と合同演習を行なった]

ベトナムを去った艦船支隊は東へ向かい、6月9日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンのマニラを訪れた]

艦船支隊は6月14日にマニラを出航し、フィリピン海軍と合同演習を行なった後、同国から去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンのマニラを去り、フィリピン海軍と合同演習を行なった]

その後、艦船支隊は北上して東シナ海へ移動し、支隊の各艦に乗っている海軍歩兵隊員~沿海地方第155独立海軍歩兵旅団から派遣された対テログループの演習を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で対テロ演習を行なった]

7月1日に対馬海峡を通過して日本海へ入りました。
[東南アジア遠征を行なったロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は対馬海峡を通過して日本海へ入った]
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7月5日、艦船支隊日本舞鶴港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本の舞鶴港を訪れた]
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日本国海上自衛隊公式サイトより
【ロシア海軍艦艇の訪日及び日露捜索・救難共同訓練の実施について】

7月7日にはロシア艦が一般公開されました。

7月8日には舞鶴港不審船を臨検するロシア海軍日本海上自衛隊の合同訓練が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本海上自衛隊と合同で不審船の臨検訓練を行なった]

そして7月10日、艦船支隊舞鶴港を出航し、日本海上自衛隊の艦船と合同捜索救助演習を行ないました。

ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2021年~2022年に完了する

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年7月9日11時58分配信
【『統合造船業営団』トップは原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化プラン修正について伝えた】
エカテリンブルク、7月9日、インタファクス-AVN

ロシア軍重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化プランの変更を提示した。
『インタファクス』は月曜日に『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフより伝えられた。

「作業はスケジュール通りです。
国防省が技術的課題の重大な変更を提示した事を考慮し、私共は、現在、確実な合意、修正の実行を考慮に入れた更なる作業の継続の全体に関する必要な再記載を行なっています。
それは何ら大掛かりなものではないとは言えません」

彼は、ウラル展示会『イノプロム』の控室で話した。

「現在、私共は近代化全体の変更を念頭に置き、私は既に明確な基本契約を持っており、より先には、その作業が行なわれます」
アレクセイ・ラフマノフ
は、「アドミラル・ナヒーモフ」ロシア連邦海軍へ復帰する時期に関する『インタファクス』の質問に答え、こう話した。

今年2月、アレクセイ・ラフマノフは、「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化は、2021~2022年の完了を予定していると『インタファクス』へ話した。
「一連の試験設計作業の準備が整ってから明確になった解決策の詳細では、2021~2022年になります。
これは、18個の欠片の汽船のようなものです」
この時、アレクセイ・ラフマノフ
は話した。

2017年12月末、アレクセイ・ラフマノフ「アドミラル・ナヒーモフ」は近代化の際、非常に素晴らしい兵装になると報道陣へ語った。
「私共は、嫌になるくらいに我々の『パートナー』を驚かせた数々の兵器を、近代化中の巡洋艦へ展開させます。
艦は、完全なまでに武装します」

彼は話した。

以前、「アドミラル・ナヒーモフ」は近代化の結果、完全に新しい戦術-技術的特性を有する事になり、ロシア海軍水上戦力のポテンシャルを大幅に向上させると伝えられた。
ミサイル複合体及び砲兵装の交換が見込まれている。

「アドミラル・ナヒーモフ」は特に、有翼ミサイル「カリブル」で武装する。
艦は新たな高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」を装備し、その高射弾薬は2倍に増加する。

「アドミラル・ナヒーモフ」プロジェクト1144「オルラーン」巡洋艦に属する。
海軍の為に、合計で4隻の同クラスの巡洋艦が建造された。
この内、戦闘準備態勢に在るのは1隻~北方艦隊旗艦「ピョートル・ヴェリキー」である。

「アドミラル・ナヒーモフ」の復帰後、同型艦である北方艦隊旗艦「ピョートル・ヴェリキー」が修理へと向かう予定である。



プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」(1989年4月21日就役、旧名「カリーニン」)は、1999年8月にオーバーホールの為、セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』造船所へ回航されましたが、実際には殆ど作業は行なわれず、岸壁に係留されていました。
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近代化改装の為の契約は2013年6月に締結され、以後、近代化改装工事が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の契約が締結された]
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2014年10月24日からは「セヴマシュ」の屋外ドック(貯水池)へ入渠しています。
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[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはセヴマシュ造船所の屋外ドックへ入渠した]

近代化改装に当たり、「アドミラル・ナヒーモフ」は兵装やレーダー等を含む古い各種機器を撤去、解体しました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの古い各種機器の解体・撤去は2015年中に完了する]

既にタービンエンジンの修理も始まっています。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフのタービンエンジンの修復が開始された]

2015年8月末までに「アドミラル・ナヒーモフ」の古い各種機器の撤去、解体作業は完了し、続いて艦の清掃や洗浄などが行なわれました。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの機器の解体・撤去作業は完了した]

「アドミラル・ナヒーモフ」の船体の清掃などと並行して行なわれていた船体構造の点検では特に問題点は見つからず、ショットピーニングなどの作業が終わった後、新たな各種機器の設置作業へ取り掛かります。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは船体構造の点検を終えた]

「アドミラル・ナヒーモフ」へ設置される新たな各種機器(兵装)は既に発注されています。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな兵器調達]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の為、『セヴマシュ』は新たなガントリークレーン「ヴィーチャズィ」を導入しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな大型クレーンが導入された]

「アドミラル・ナヒーモフ」は近代化改装により新たな情報管理システムが装備されます。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装により新たな情報管理システムを受け取る]

新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」も装備されます。
[ロシア海軍の新型高射複合体パーンツィリ-Mは近代化される重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフに搭載される]

2017年から大型機器の設置が始まりました。
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[近代化改装中のロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2017年に大型機器の設置を開始する]


兵装や電子機器類の殆ど全てを入れ替える「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装は、当初は2018年末~2019年前半頃に完了すると伝えられましたが、その後、2020年末2021年末と延期されており、ロシア海軍が近代化改装案の何らかの変更を提示した為か、最近では2021~2022年に完了予定となっております。

近代化された「アドミラル・ナヒーモフ」は、30~40年に渡り現役に留まります。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装を終えた後、30-40年間に渡り現役に留まる]

「アドミラル・ナヒーモフ」に続いて同型艦「ピョートル・ヴェリキー」も近代化改装が行なわれます。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装は2020年に始まる]

ロシア造船業界は最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"をロシア海軍へ引き渡す為の準備を整えている

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年7月9日11時42分配信
【『統合造船業営団』トップはフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」を海軍へ加入させる軍の決定を待っている】
エカテリンブルク、7月9日、インタファクス-AVN

誘導ロケット兵器フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は軍への引き渡しの用意が出来ている。
『インタファクス』は月曜日に『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフより伝えられた。

「私共は、我々の良心に誓って、艦の海軍への引き渡しの準備を整えております。
全ては、軍の意向のままにあり、彼らが、艦の運用への導入を考慮している事は、まさしく疑いが有りません」

彼は、ウラル展示会『イノプロム』の控室で話した。

「全ての造船所の作業は遂行されており、全ての基礎は我々の契約下での作業であり、我々の行なった仕事は、国防省にとって満足できるものと理解しております。
もう一度言いますと、この先、私共は、近い内に決定が下るのを待っています~それが実現する時を。
ですが、これが今年に実現する事は、全く疑いが有りません」
アレクセイ・ラフマノフ
は話した。

6月29日、『インタファクス』は、「アドミラル・ゴルシコフ」の試験が延長されると情報筋から伝えられた。
「試験は延長されます。
実施された射撃は、部分的に成功したと認められます」

対談者は話した。


「アドミラル・ゴルシコフ」は、ソヴィエト社会主義共和国連邦崩壊後にロシアの造船所で起工された最初の大型水上戦闘艦であるとロシア軍は表明した。

フリゲート海軍への引き渡し時期は、何度も延期された。
具体的には、2015年にロシア連邦海軍への引き渡しが計画されていた。
伝えられているように、2015年12月、ロシア連邦海軍副総司令官ヴィクトール・ブルスクは、引き渡しは、大量の試験を実施する必要がある事に関連し、延期されると報道陣へ伝えた。

6月28日の『インタファクス』のプレス会議で『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、「アドミラル・ゴルシコフ」は最も重要な段階の試験を実施しており、ロシア海軍の戦闘編制への加入の正確な時期は、それに依存すると述べた。
「全てが上手く行なわれた場合、全ては近い内に行なわれます」
アレクセイ・ラフマノフ
は、「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍の戦闘編制への加入について話した。

『統合造船業営団』の代表はプレス会議で、フリゲートは既に65000海里を航行しており、主な種類の兵装、動力装置の信頼性が確認されたと語った。

「アドミラル・ゴルシコフ」は、プロジェクト22350のフラグシップであり、『北方計画設計局』により開発された。
フリゲートの起工は、サンクトペテルブルク公開株式会社『造船工場・北方造船所』で2006年2月1日に行なわれた。

プロジェクト22350艦「ステルス」技術を用いて作成されており、物理的フィールドの影響は最小限となっている。
独特な建造方式の上部構造物(ステルス)のおかげで、艦の放熱面は効果的に縮小され、電波位置特定(レーダー)及び光学的な可視性は減少した。
フリゲートは、自身で、そして艦船連合部隊の一員として、遠洋ゾーンで敵の水上艦及び潜水艦に対する戦闘活動の実施、空中攻撃手段からの攻撃の撃退の為に意図されている。

このシリーズのフリゲート(「アドミラル・カサトノフ」、「アドミラル・ゴロフコ」、「アドミラル・イサコフ」)は、このクラスにおけるロシア海軍で最も新しい艦である。

フリゲートの排水量は4500トン、全長135メートル、幅16メートル、速力29ノット、航続距離4500海里、自立航行期間30日、乗組員は180~210名。
艦の主動力装置の総出力は、少なくとも65000馬力である。

このフリゲートは、A-192 130mm砲高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」、有翼ミサイル「オーニクス」或いは「カリブル」の為の16基の発射装置で武装している。
対潜兵装として、複合体「パケート-NK」を使用する。
艦上に対潜ヘリコプターKa-27を搭載する。



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[プロジェクト22350フリゲート(「アドミラル・ゴルシコフ」型)]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』で2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。


進水後、『北方造船所』の岸壁で艤装工事が進められました。
[艤装中のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影]
[ロシア海軍最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2013年3月)]

2013年7月末までに艦長オレグ・グセフ1等海佐以下186名の正規乗組員が乗艦しました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」へ正規乗組員全てが乗艦した]

2013年7月31日からは『北方造船所』岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく『北方造船所』へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、『北方造船所』岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

2014年11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるとも言われていましたが、結局はフィンランド湾で実施されることになりました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年5月中旬にフィンランド湾で洋上試験を行なう]

2015年5月15日、「アドミラル・ゴルシコフ」サンクトペテルブルクを抜錨し、洋上試験(第2段階)へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の為に抜錨した]

その後はバルチースク基地へ移動し、洋上試験を続けていました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

2015年7月26日の「ロシア海軍の日」には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンはロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を訪れた]

9月3日にバルチースクを出航し、9月7日にクロンシュタットへ到着しました。


9月11日、建造元の『北方造船所』は、「アドミラル・ゴルシコフ」バルト海における洋上試験(第2段階)を完了したと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の第2段階を完了した]

その同じ日、「アドミラル・ゴルシコフ」は午前9時にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾で洋上試験を行ない、同日の午後8時に帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィンランド湾で昼夜の洋上試験を行なった]


その後、バルチースク基地へ移動した「アドミラル・ゴルシコフ」は、9月22日に白海へ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海へ向かった]

9月24日にはバルト海を出て北海へ入りました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海を出て北海へ入った]

9月30日、白海沿岸セヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ到着した]

10月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」国家受領試験を実施する為、白海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の最終段階を実施する為に白海へ出航した]

11月2日、A-192M「アルマート」130mm単装砲の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で130mm砲を発射した]

11月25日、白海有翼ミサイル(カリブル)の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2015年12月25日、白海での洋上試験の第1段階は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海での洋上試験第1段階を完了した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海方面へ移動し、2016年2月24日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲の対空射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で砲撃試験を実施した]

2016年2月末からはロスリャコヴォ村(ムルマンスク近郊)をベースにして海上試験を続けました。
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3月初頭には艦載ヘリコプターKa-27の発着試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はヘリコプターの着艦試験を行なった]

3月23日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲による海上砲撃試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で海上目標への砲撃試験を行なった]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動し、バレンツ海で各種試験が続けられました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"近影(2016年5月末-6月初頭)]

2016年7月末~8月初頭頃には、電子戦闘システム5P-28の試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の電子戦闘システムの試験が実施された]




しかし、高射ミサイル複合体「ポリメント・リドゥート」に問題が発生した為、引き渡しの期日は未定となりました。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のロシア海軍への引き渡し時期は未だ明確では無い]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2016年11月中旬までにバルチースクへ戻り、11月22日にバルチースクを出航しました。
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11月24日にはサンクトペテルブルク『北方造船所』へ到着しました。
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「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは、2017年に延期されることになりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2017年前半に延期された]

2017年1月21日には『北方造船所』の浮きドックへ入渠しました。
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その後、『北方造船所』岸壁で艦内の全ての機器の点検と整備が行なわれました。
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2017年3月20日にサンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は兵装試験の為に再びバレンツ海へ向かった]

当初はバレンツ海で試験を行なう予定でしたが、結局バルト海で試験が行なわれ、5月8日にサンクトペテルブルクへ戻ってきました。


その後、5月21日午前にサンクトペテルブルクを出航し、バルト艦隊主要基地バルチースクへ向かいました。
『Dambievのブログ』より
2017年5月22日配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は次の段階の試験へと出発した】

6月初頭からバルト海で洋上試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で洋上試験を行なう]
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で高射ミサイル複合体の発射試験を行なう]

7月1日にはサンクトペテルブルクへ入港しました。


その後、クロンシュタットで7月30日に行なわれる「ロシア海軍の日」観艦式のリハーサルへ何度も参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]


そして7月30日、クロンシュタットで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


「アドミラル・ゴルシコフ」は、観艦式の前の7月21日~22日に、艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」の発着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はクロンシュタット沖で艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの発着艦試験を行なった]

観艦式の後の動向は明らかにされていませんでしたが、9月上旬頃にバルト海沿岸のバルチースク(バルト艦隊基地)からバレンツ海方面の北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動していたようです。
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2017年9月29日、洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まった]

2017年10月8日には早期警戒ヘリコプターKa-31の着艦試験が行なわれました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年10月8日19時5分配信
【ヘリコプターKa-31乗員はフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」への着艦へ取り組んだ】

しかし、洋上試験(おそらくは高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の発射試験)は不成功に終わったらしく、「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される事になりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、サンクトペテルブルクへ戻る途中の2017年12月23日、2基の巡航用ディーゼルエンジン10D49の内の1基が破損しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年2月13日13時1分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の巡航用ディーゼルは破損した】

この為、破損したディーゼルエンジンサンクトペテルブルク『コロムナ工場』から派遣された技術者により修理される事になりました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年2月15日17時41分配信
【情報筋:フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のディーゼルは3月の修理が計画されている】

ディーゼルエンジンの修理は2018年3月中旬に完了しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年3月13日18時56分配信
【情報筋:フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のディーゼルは復旧した】

2018年4月22日、「アドミラル・ゴルシコフ」は洋上試験を再開する為、サンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

4月22日から25日まで修復されたディーゼルエンジンの試験を行なった後、一旦サンクトペテルブルクへ戻り、4月27日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かいました。
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5月5日にセヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海で各種試験を行ないました。
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「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは、以前には8月末頃と言われていましたが、最近では、11月という話も出ています。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年8月末頃にロシア海軍へ引き渡される]
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年11月にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、建造元の『北方造船所』総取締役イーゴリ・ポノマリョフ氏(『統合造船業営団』副総裁と兼任)は、「アドミラル・ゴルシコフ」は、早ければ今年の『ロシア海軍の日』(7月の最終日曜日、今年は7月29日)には引き渡せると言っています。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年7月末~8月初頭にロシア海軍へ引き渡されるかもしれない]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、7月29日にクロンシュタット港で行なわれる『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する為、7月5日にセヴェロモルスク基地を出航しています。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はセヴェロモルスク基地を出航した]

ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本海上自衛隊と合同で不審船の臨検訓練を行なった

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『タス通信』より
2018年7月8日2時20分配信
【太平洋艦隊の艦船は訪問の枠組みで日本と船舶臨検の合同訓練を行なった】
ウラジオストク、7月8日/タス通信

ロシア及び日本の軍事船員は、太平洋艦隊戦闘艦支隊の訪問中、日本舞鶴港「不審船」を臨検する合同訓練を実施した。
日曜日、太平洋艦隊の公式代理人ニコライ・ヴォスクレセンスキー2等海佐は発表した。

「日本海上自衛隊の舞鶴海軍基地への大型対潜艦アドミラル・トリブツ、アドミラル・ヴィノグラードフ、中型海洋給油船ペチェンガで構成される太平洋艦隊戦闘艦支隊の業務訪問は続けられています。
訪問計画に沿って、臨検チームの役割を演じる太平洋艦隊の海軍歩兵部隊は、日本の軍人と合同で不審船の臨検訓練を実施しました」
ヴォスクレセンスキー
は伝えた。

この他、ロシア及び日本の船員は互いの戦闘艦を訪問し、ロシア艦は日中に見学の為に開放され、両国の軍人間のミニサッカーの試合が計画されている。
太平洋艦隊戦闘艦支隊日本への寄港は7月10日に終了する。



大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(572、1989年5月1日就役)と「アドミラル・トリブツ」(564、1986年2月15日就役)、そして中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年10月1日就役)から成る太平洋艦隊艦船支隊は、2018年5月7日にウラジオストクを出航し、アジア-太平洋地域への遠距離航海へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]

太平洋艦隊艦船支隊は、ロシア連邦の祝日である5月9日の『勝利の日』(対独戦勝記念日)日本海で迎えました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツは日本海で対独戦勝記念日を祝った]

同日(5月9日)に対馬海峡を通過し、東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツは対馬海峡を通過して東シナ海へ入った]

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その後、太平洋艦隊艦船支隊フィリピン海へ入り、艦載ヘリコプターKa-27PLを使用した演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツはフィリピン海で演習を行なった]

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太平洋艦隊艦船支隊は5月22日にカンボジアシアヌークビル(コンポン・ソム)を訪れました。
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5月26日にシアヌークビル(コンポン・ソム)を出航し、カンボジア海軍と合同演習を行なった後、同国を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はコンポン・ソム港(シアヌークビル)を抜錨し、カンボジア海軍と合同演習を行なった]

翌5月27日、隣国タイサッタヒープ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はタイのサッタヒープを訪れた]

5月28日、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」サッタヒープで一般公開されました。
[タイを訪問中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは一般公開された]

5月31日に太平洋艦隊艦船支隊サッタヒープ港を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はタイのサッタヒープ港を去った]

6月3日、隣国ベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのカムラン港を訪れた]

6月6日にカムラン港を出航し、ベトナム海軍と合同演習を行なった後、同国を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのカムラン港を去り、ベトナム海軍と合同演習を行なった]

ベトナムを去った艦船支隊は東へ向かい、6月9日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンのマニラを訪れた]

艦船支隊は6月14日にマニラを出航し、フィリピン海軍と合同演習を行なった後、同国から去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンのマニラを去り、フィリピン海軍と合同演習を行なった]

その後、艦船支隊は北上して東シナ海へ移動し、支隊の各艦に乗っている海軍歩兵隊員~沿海地方第155独立海軍歩兵旅団から派遣された対テログループの演習を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で対テロ演習を行なった]

7月1日に対馬海峡を通過して日本海へ入りました。
[東南アジア遠征を行なったロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は対馬海峡を通過して日本海へ入った]
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7月5日、艦船支隊日本舞鶴港へ入港しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本の舞鶴港を訪れた]
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日本国海上自衛隊公式サイトより
【ロシア海軍艦艇の訪日及び日露捜索・救難共同訓練の実施について】

7月7日にはロシア艦が一般公開されました。

7月8日には舞鶴港不審船を臨検するロシア海軍日本海上自衛隊の合同訓練が行なわれました。
ロシア艦に乗っていたロシア海軍歩兵部隊が臨検チームの役割だったとの事ですから、海上自衛隊の船が「不審船」役だったようです。

艦船支隊は7月10日まで舞鶴港に滞在します。

エイスクのロシア海軍航空隊飛行訓練センター(新ニートカ)に新たな滑走路が建設される

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『タス通信』より
2018年7月7日17時9分配信
【艦上航空隊の訓練の為の航空拘束装置を有する新たな離着陸ゾーンがエイスクに建設される】
モスクワ、7月7日/タス通信

艦上航空隊の訓練の為の航空拘束装置を有する新たな離着陸ゾーンが2018年末までにエイスクに建設される。
ロシア連邦国防省は土曜日に報道機関へ伝えた。

「飛行場の敷地には、航空拘束装置を有する新たな離着陸ゾーンが建設されます。
それは、金属製被覆材の鉄筋コンクリート構造となります。
全てのコンクリート作業は既に実行されています」

当局は話した。
明らかにされたように「南方軍管区の海軍航空隊の飛行場の新たな施設の建設は、2018年末までに完了します」

南方軍管区へ出張中のロシア連邦第1国防次官ルスラン・ツァリコフが建設作業を視察したと国防省は付け加えた。
ツァリコフは更に、ウラジカフカースの軍事警察訓練センターの施設の建設の完了を査察した。
この他、ウラジカフカースで国防次官は北カフカース・スヴォーロフ軍事学校を訪れ、『全連邦軍事スポーツ少年団』北オセチア・アラニア地域本部長と会合した。



[ロシア海軍航空隊の2つの「ニートカ」]

ロシアは、2010年からクラスノダール地方エイスク市に新たな艦上航空機発着艦訓練施設(ニートカ)の建設を始めました。
[ロシアは、2010年に空母パイロット訓練センターの建設を開始する]

2013年7月に艦載機による飛行試験が実施されました。
[艦上戦闘機MiG-29KUBは新ニートカで試験を行なう]

エイスク市第819戦闘応用・飛行再訓練センター(新「ニートカ」)では、主に、ロシア海軍航空隊へ導入される新型機(近代化改修された既存機を含む)への習熟訓練が行なわれています。
[エイスクの新ニートカは本格的に稼働を始める]


ロシア海軍航空隊艦上戦闘機隊は、2014年1月からエイスク新ニートカで訓練を始めています。
[ロシア北方艦隊の艦上戦闘機パイロットはエイスクの新ニートカで訓練を行なう]
[エイスクの新ニートカへ艦上戦闘機Su-33が到着した]
[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将はエイスクのロシア海軍飛行訓練センター(新ニートカ)を視察した]

現在、新ニートカには、1組の発艦用トランポリン(スキージャンプ)着艦拘束装置から成る空母発着艦訓練施設が有りますが、この他に、新たな滑走路の建設が進められています。
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こちらにも着艦拘束装置が設置されるとの事ですから、空母発着艦訓練設備をもう1つ作るようです。


なお、スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機Su-33は、2018年5月末からクリミア半島サキ飛行場へ進出し、艦上航空機発着艦訓練施設(旧ニートカ)で飛行訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカで訓練飛行を行なう]

第100艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29K/KUBは、2018年6月初頭にサキ飛行場へ進出し、旧ニートカで飛行訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kはクリミア半島の発着艦訓練施設ニートカで訓練飛行を行なう]

Su-33MiG-29K/KUB「母艦」アドミラル・クズネツォフは、2018年4月末に近代化改装の契約が締結され、艦隊へ復帰するのは2021年になるので、それまではサキエイスク「ニートカ」で訓練を行なう事になります。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]

ロシア海軍黒海艦隊の給油船イワン・ブブノフは地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年7月7日11時34分配信
【海洋給油船「イワン・ブブノフ」は地中海での任務遂行後にセヴァストーポリへ戻った】

黒海艦隊大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」は、地中海での任務遂行後にセヴァストーポリへ戻った。

給油船の乗組員は、5か月以上に渡り地中海海軍常設連合部隊の一員として、指示された任務を遂行した。
この間に、船は200回に渡り海軍連合部隊の艦船への給油を行ない、14000トン以上の燃料とオイル、6000トンの水と他の物資を移送した。

航海を終了し、専門技術者は、船のシステム、機構のメンテナンス及び船の技術的準備状態の維持の為の複合定期作業を行なう。



プロジェクト1559V大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」は、レニングラードバルト造船工場で建造され、1974年4月20日に進水し、1975年7月19日に就役しました。

就役後、黒海艦隊へ配備され、主に地中海及び黒海で活動していました。
1984年2月12日から6月7日に掛けては、キューバへの遠距離航海を行ない、大西洋及びカリブ海へ進出しました。

2008年9月19日から2009年1月23日にも大西洋、カリブ海への遠距離航海を行なっています。
[給油艦「イワン・ブブノフ」はセヴァストーポリへ帰港した]

2013年6月1日にロシア海軍地中海作戦連合部隊が創設されると、「イワン・ブブノフ」も度々地中海へ進出するようになりました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]

この数年の動向を見ると、2016年11月5日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入っています。

2017年5月7日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ戻りました。

2018年1月29日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。

5月23日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入りましたが、6月2日にはボスポラス海峡を南下して再び地中海へ入りました。

7月6日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、7月7日にセヴァストーポリへ帰投しました。


現在、地中海東部には、以下のロシア海軍艦船が滞在しています。
これらの艦船は、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
警備艦「スメトリーヴイ」(黒海艦隊):2018年4月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」(カスピ小艦隊):2018年6月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」(カスピ小艦隊):2018年6月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「オルスク」(黒海艦隊):2018年6月27日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
海洋掃海艦「トゥルビニスト」(黒海艦隊):2018年5月12日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「キルディン」(黒海艦隊):2018年6月9日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
対水中工作艇P-433(黒海艦隊):2018年5月23日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-82(バルト艦隊):2018年4月下旬から地中海東部に滞在

ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北大西洋遠征を終えた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年7月7日11時54分配信
【バルト艦隊の艦船支隊は北大西洋航海時に3000海里以上を航行した】

コルベット「ボイキー」「ストイーキー」で構成されるバルト艦隊艦船支隊は、約1ヶ月間にわたる遠距離航海任務を遂行した。

この時、支隊は3000海里以上を航行し、北大西洋の様々な海域で仮想敵潜水艦を捜索する10回の艦上演習を実施し、艦上ヘリコプターKa-27は、空中偵察及び対潜任務の10回以上の飛行勤務を実行した。

支隊の乗組員の構成に含まれている海軍歩兵部隊は、全行程に渡り、無防備の泊地への停泊、物資補充及び計画点検の際の艦の対水中工作の安全を保障した。

バルチースク軍港では、本日、コルベット「ストイーキー」の歓迎式典が開催された。
コルベット「ボイキー」は遠距離航海任務遂行後、バルチースクには寄港せず、『ロシア海軍の日』へと捧げられる主要海軍パレードへ参加する為、サンクトペテルブルクへ進路を取った。

戦闘任務を遂行した「ストイーキー」の軍事船員は、埠頭で軍楽隊、家族、親類、バルト艦隊司令官に出迎えられた。
バルト艦隊司令官アレクサンドル・ノサトフ中将は、同地の軍事評議会に代わり、与えられた任務を成功裏に遂行した乗組員を祝福し、軍事演習における船員の新たな成功を祈った。

航海の主な任務は、大西洋の様々な海域における海軍の存在の保障と、聖アンドレイ旗のデモンストレーションだった。



バルト艦隊には、2008年~2014年に就役した4隻のプロジェクト20380コルベット(「ステレグーシチー」、「ソーブラジテルヌイ」、「ボイキー」、「ストイーキー」)が配備されていますが、2016年夏以降、2隻ペアで定期的に北大西洋へ進出しています。

2016年6月、「ボイキー」(532、2013年5月16日就役)と「ストイーキー」(545、2014年7月27日就役)が北海へ進出しました。
(2016年6月中旬にバルチースクを出航し、7月5日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北海から戻ってきた]

2016年10月には「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」(531、2011年10月14日就役)が北大西洋へ進出しています。
(2016年10月初頭にバルチースクを出航し、10月22日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北大西洋から戻ってきた]

「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」は、2017年4月にも北大西洋へ進出しました。
(2017年4月7日バルチースクを出航し、5月1日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はバルチースクへ帰投した]

2017年6月には「ボイキー」「ステレグーシチー」(550、2008年2月27日就役)が北海へ進出しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベット"ボイキー"と"ステレグーシチー"は北海での戦闘演習を終えてバルト海へ戻った]

「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」は、2017年10月14日から2018年1月14日まで地中海、アデン湾への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベットは地中海・アデン湾遠征を終えて帰投した]


2018年6月14日、今度は「ボイキー」「ストイーキー」が遠距離航海に出発し、6月18日までに北海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北大西洋へ行く]

6月20日には給油船「コラ」から海上で補給を受け、海軍歩兵隊員の訓練などを行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年6月20日14時45分配信
【バルト艦隊艦船支隊は海上で物資を補充した】

6月21日頃にラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
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6月25日、バルト艦隊艦船支隊「北大西洋」(おそらくはビスケー湾)で演習を実施しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北大西洋で演習を実施した]

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そして7月7日、「ストイーキー」バルチースクへ帰投しました。

一緒に行動していた「ボイキー」は、7月29日にサンクトペテルブルクで行なわれる『ロシア海軍の日』記念観艦式へ参加する為、バルチースクには戻らず、そのままサンクトペテルブルクへ向かいました。

北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールは7月29日にクロンシュタットで行なわれる『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する

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『タス通信』より
2018年7月6日3時9分配信
【情報筋:水中巡洋艦「オリョール」はサンクトペテルブルクの『海軍の日』へ参加する】
モスクワ、7月6日/タス通信

北方艦隊から来るプロジェクト949A原子力水中ロケット艦「オリョール」は、『海軍の日』へ捧げられるサンクトペテルブルクのパレードの最大の参加艦となる。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「北方艦隊からはオリョールが来ます。
巡洋艦の乗組員は、バルト海への移動に必要な準備を行なっています」

対談者は話した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

潜水艦は初めてサンクトペテルブルクへやって来る。
「オリョール」は最大のパレード参加艦であり、水上排水量は15000トンである。
次に大きな艦は、排水量11000トン以上のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」でり、北方艦隊からフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」と共にパレードへ来る。
この他、1等艦の隊列には、大型対潜艦「セヴェロモルスク」を見る事ができる。

[他の参加艦]
パレード
には、最近に海軍が受領した大型揚陸艦「イワン・グレン」も来る。
バルチースクからは、間もなくプロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」警備艦「アドミラル・マカロフ」(プロジェクト11356)が到着する。
泊地の空いている場所には、偵察艦「イワン・フルス」が入り、対水中工作艇「グラチョノク」ファミリー、小型ロケット艦「ブヤン-M」「カラクルト」が登場する。
パレードには更に、バルト艦隊及び北方艦隊から2隻のプロジェクト877「パルトゥース」ディーゼルエレクトリック潜水艦が参加する。

主要海軍パレードで見る事のできる参加艦は、更に、哨戒艇、揚陸艇、泊地掃海艇、基地掃海艇、海洋掃海艦、ロケット艇「モルニヤ」ファミリーが有る。
以前、パレードには総計で40隻以上の戦闘艦が関わり、この内の18隻は最新型であり、更には25機の航空機ヘリコプターも関わる。

[オリョール]
949A「アンテイ」潜水艦
は、ソヴィエト時代、非公式に「空母キラー」と呼ばれていた。
この潜水艦は11隻建造され、ロシア海軍には8隻が残っている。
「アンテイ」の満載排水量は24000トンであり、主要兵装は24基の有翼ミサイル「グラニート」である。
原子力水中ロケット巡洋艦K-266「オリョール」は、1993年に赤旗北方艦隊の戦闘編制へ加入した。

[2017年のパレード]
昨年、ロシア現代史上初めて主要海軍パレードが行なわれ、同時に、北方艦隊、黒海艦隊、太平洋艦隊、カスピ小艦隊でもパレードが行なわれた。

サンクトペテルブルクのパレードでは、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、世界最大の原子力潜水艦「ドミトリー・ドンスコイ」、一連の海軍の新型艦~大型揚陸艦「イワン・グレン」、フリゲート「アドミラル・マカロフ」、ディーゼルエレクトリック潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「ウラジカフカース」を見る事ができた。

中国からの艦もパレードへ参加した~駆逐艦「合肥」、フリゲート「運城」、支援船「駱馬湖」
合計して約50隻の艦が参加した。



プロジェクト949A巡洋潜水艦K-266は、1989年1月19日にセヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」造船所で起工されました。
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1991年、「セヴェロドヴィンスク」と命名されました。

1992年5月22日に進水し、同年7月3日、「原子力水中巡洋艦」に類別変更されました。
1992年10月6日から20日まで工場航海試験が実施され、同年10月30日から国家受領試験が実施されました。
1992年12月30日、ロシア海軍への納入証書へ署名され、海軍へ引き渡されました。

1993年1月20日、ロシア海軍旗を掲揚し、正式にロシア海軍へ就役しました。
1993年1月27日に北方艦隊原潜基地ザーパドナヤ・リッツァへ到着し、2月5日に北方艦隊第1潜水艦小艦隊・第11潜水艦師団へ編入されました。
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1993年4月6日、「オリョール」と改名されました。

「オリョール」Орелロシア語「鷲」という意味ですが、この場合は、ロシア連邦オリョール州から取られています。
K-266は、オリョール州政府の後援を受けています。

2000年8月に同型艦「クルスク」が爆沈した後、「オリョール」「クルスク」引き揚げの為の各種リハーサルに使われました。

2003年から2004年に掛けてロスリャコヴォ村第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50で修理が実施され、推進軸が交換されました。
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2013年10月4日、バレンツ海有翼ミサイル「グラニート」を発射しました。
[ロシア北方艦隊はバレンツ海で巡航ミサイル発射訓練を実施した]

2013年11月、修理の為にセヴェロドヴィンスク市艦船修理工場『ズヴェズドーチカ』へ到着しました。
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[オスカーII級原潜オリョールはオーバーホールを行なう]

2014年4月、「オリョール」の寿命延長近代化改装の為の契約が締結されました。
[オスカーII級原潜オリョールは寿命延長工事を行なう]

同年4月23日、セヴェロドヴィンスク市艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」ドックへ入渠しました。
[オスカーII級原潜オリョールは寿命延長工事の為にドック入りした]
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2015年4月7日、溶接作業中に艦尾の外部非耐圧殻と内部耐圧殻の間で火災が発生しました。

[セヴェロドヴィンスクの修理工場で火災が発生した]
[修理中のロシア海軍原子力潜水艦オリョールで火災が発生した]
[ロシア海軍原潜オリョール火災事故・続報]
[ロシア海軍原潜オリョール火災事故・続報その2]
火災は4月7日14時14分に発生し、翌4月8日0時57分に完全に鎮火しました。
この間、火災が完全に鎮火できない為、「オリョール」が入っていたドックへの注水が行なわれました。

「オリョール」の改装工事は2015年4月中旬に再開されました。
[ロシア海軍の原潜オリョールの近代化改装工事は再開される]
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2016年10月3日、「オリョール」は再び進水しました。
[火災事故に遭ったロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールは再進水した]

「オリョール」は2017年4月末までに北方艦隊へ復帰する予定です。
[近代化改装される原子力水中巡洋艦オリョールは2017年4月末までにロシア海軍へ復帰する]

2017年4月6日、「オリョール」艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」を去り、駐留基地へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールは寿命延長近代化改装を終えて出航した]


4月11日に駐留基地ザーパドナヤ・リッツァ基地(ザオゼルスク)へ到着しました。
[寿命延長近代化改装を終えたロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールは駐留基地へ戻った]
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2017年9月には北方艦隊の演習へ参加し、9月19日には有翼ミサイル「グラニート」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の水上艦と原子力潜水艦はバレンツ海で超音速対艦ミサイルを発射した]

9月21日には重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の対潜戦闘訓練の相手役を務めました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと原子力水中巡洋艦オリョールはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]


今回の記事で触れられていますが。「オリョール」は、2018年の『ロシア海軍の日』(7月29日)にサンクトペテルブルク及びクロンシュタットで行なわれる観艦式へ参加するかもしれません。

既に、他の北方艦隊の参加艦はクロンシュタットへ向かっています。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はセヴェロモルスク基地を出航した]

昨年(2017年)のクロンシュタット観艦式には、「オリョール」よりも遥かに大きな原子力潜水艦「ドミトリー・ドンスコイ」北方艦隊から参加しているので、「オリョール」が参加する事は十分にあり得るでしょう。

ロシア海軍は7月11、12、18、19、25、26日にシリア沖でミサイル発射演習を行なう

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『タス通信』より
2018年7月6日4時43分配信
【ロシア海軍の戦闘艦はシリア沖でミサイル射撃演習を行なう】
タス通信、7月6日

地中海常設作戦連合部隊を構成するロシア海軍戦闘艦は、シリア沖ミサイル射撃演習を行なう。
パイロットの為の国際通知機関(NOTAM)は伝えた。

NOTAMは、ロシア連邦海軍の演習実施の為、地中海東部:タルトゥース港の真横のシリア沿岸キプロス島の間がミサイル発射の為に閉鎖される事を指摘した。
海域は、7月11、12、18、19、25、26日のモスクワ時間10時0分から18時0分まで航空機の飛行の為に閉鎖される。

地中海常設作戦連合部隊には、遂行する任務次第で10隻から20隻の戦闘艦支援船が加わっている。
特に、6月30日、ミサイル複合体「カリブル-NK」で武装するプロジェクト11356フリゲート「アドミラル・エッセン」は、地中海からセヴァストーポリへ戻った。

6月18日に黒海艦隊広報サービスが発表したように、「カリブル」で武装するプロジェクト21631小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」「ヴェリキー・ウスチュグ」は、セヴァストーポリから地中海へ向かった。

加えて、最近に戦闘編制へ受け入れられた同型の小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」も、地中海へ行かなければならない。



現在、地中海東部には、以下のロシア海軍艦船が滞在しています。
これらの艦船は、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
警備艦「スメトリーヴイ」(黒海艦隊):2018年4月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」(カスピ小艦隊):2018年6月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」(カスピ小艦隊):2018年6月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
海洋掃海艦「トゥルビニスト」(黒海艦隊):2018年5月12日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「キルディン」(黒海艦隊):2018年6月9日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
対水中工作艇P-433(黒海艦隊):2018年5月23日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊):2018年6月2日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-304(黒海艦隊):2018年5月12日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-82(バルト艦隊):2018年4月下旬から地中海東部に滞在

この内、今回の記事で触れられているカスピ小艦隊小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」「ヴェリキー・ウスチュグ」は、2018年6月初頭にカスピ海から黒海へ移動し、6月17日にはボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
[ロシア海軍のブヤン-M小型ロケット艦グラード・スヴィヤージスクとヴェリキー・ウスチュグはシリア沖へ行く]

6月22日、2隻の小型ロケット艦地中海東部(シリア沖)で対空戦闘演習を実施しました。
[ロシア海軍のブヤン-M小型ロケット艦グラード・スヴィヤージスクとヴェリキー・ウスチュグはシリア沖で対空戦闘演習を実施した]


ロシア海軍は、7月11、12、18、19、25、26日のモスクワ時間10時0分から18時0分まで(日本時間だと16時0分から午前0時まで)にシリアタルトゥース港キプロス島の間の海域でミサイル発射演習を行なうとノータム(NOTAM、Notice To Airmen)へ通知しました。

現在、地中海東部に居るロシア海軍の艦が装備する「ミサイル」は、以下の通りです。

対地/対艦ミサイル「カリブル」:小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ヴェリキー・ウスチュグ」、潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「コルピノ」
対艦ミサイル「ウラン」:警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、「スメトリーヴイ」
高射ミサイル「キンジャール」:警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
高射ミサイル「ヴォルナ」:警備艦「スメトリーヴイ」
高射ミサイル「ギブカ」:小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ヴェリキー・ウスチュグ」
対潜ミサイル「ヴィドパード」:警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」


従いまして、これらのミサイルの何れかが発射される事になります。


「グラード・スヴィヤージスク」「ヴェリキー・ウスチュグ」は、2015年10月7日と11月20日にカスピ海南方からシリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

2015年10月7日

[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]

2015年11月20日

[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本の舞鶴港を訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2018年7月5日8時2分配信
【太平洋艦隊艦船支隊は日本へ到着した】

本日、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、中型海洋給油船「ペチェンガ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦支隊は、日本海上自衛隊舞鶴海軍基地へ業務訪問の為に到着した。

艦の係留後、港で戦闘艦支隊の歓迎式典が開催され、その後にロシア艦船支隊指揮官オレグ・コロリョーフ1等海佐は同国の一般情報伝達機関の代表の為の会合を行なった。

同日午後には、支隊指揮官の海軍基地司令官、駆逐艦大隊司令、駆逐艦「あさぎり」艦長及びヘリコプター駆逐艦「ひゅうが」艦長、地域の海上安全保障部門の指揮官、舞鶴市長への表敬訪問が計画されている。

訪問期間中、ロシア船員の為の社会文化プログラムが計画されており、両国の将兵間のスポーツ競技会が開催される。

太平洋艦隊戦闘艦支隊日本への寄港は7月10日まで続く。



大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(572、1989年5月1日就役)と「アドミラル・トリブツ」(564、1986年2月15日就役)、そして中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年10月1日就役)から成る太平洋艦隊艦船支隊は、2018年5月7日にウラジオストクを出航し、アジア-太平洋地域への遠距離航海へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]

太平洋艦隊艦船支隊は、ロシア連邦の祝日である5月9日の『勝利の日』(対独戦勝記念日)日本海で迎えました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツは日本海で対独戦勝記念日を祝った]

同日(5月9日)に対馬海峡を通過し、東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツは対馬海峡を通過して東シナ海へ入った]

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その後、太平洋艦隊艦船支隊フィリピン海へ入り、艦載ヘリコプターKa-27PLを使用した演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツはフィリピン海で演習を行なった]

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太平洋艦隊艦船支隊は5月22日にカンボジアシアヌークビル(コンポン・ソム)を訪れました。
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5月26日にシアヌークビル(コンポン・ソム)を出航し、カンボジア海軍と合同演習を行なった後、同国を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はコンポン・ソム港(シアヌークビル)を抜錨し、カンボジア海軍と合同演習を行なった]

翌5月27日、隣国タイサッタヒープ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はタイのサッタヒープを訪れた]

5月28日、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」サッタヒープで一般公開されました。
[タイを訪問中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは一般公開された]

5月31日に太平洋艦隊艦船支隊サッタヒープ港を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はタイのサッタヒープ港を去った]

6月3日、隣国ベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのカムラン港を訪れた]

6月6日にカムラン港を出航し、ベトナム海軍と合同演習を行なった後、同国を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのカムラン港を去り、ベトナム海軍と合同演習を行なった]

ベトナムを去った艦船支隊は東へ向かい、6月9日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンのマニラを訪れた]

艦船支隊は6月14日にマニラを出航し、フィリピン海軍と合同演習を行なった後、同国から去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンのマニラを去り、フィリピン海軍と合同演習を行なった]

その後、艦船支隊は北上して東シナ海へ移動し、支隊の各艦に乗っている海軍歩兵隊員~沿海地方第155独立海軍歩兵旅団から派遣された対テログループの演習を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で対テロ演習を行なった]

7月1日に対馬海峡を通過して日本海へ入りました。
[東南アジア遠征を行なったロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は対馬海峡を通過して日本海へ入った]
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そして7月5日、日本舞鶴港へ入港しました。
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日本国海上自衛隊公式サイトより
【ロシア海軍艦艇の訪日及び日露捜索・救難共同訓練の実施について】
艦船支隊は7月10日まで舞鶴港に滞在し、7月7日にはロシア艦の一般公開が予定されています。

7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はセヴェロモルスク基地を出航した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年7月4日20時3分配信
【北方艦隊の艦はクロンシュタットの主要海軍パレードへ参加する為の艦隊間移動を準備している】

本日(7月4日)、コラ湾セヴェロモルスク泊地から、7月29日のロシア海軍の日へ捧げられるクロンシュタット主要海軍パレードへ関わる北方艦隊の艦が出航した。
艦には、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、更には、兵器及び機器装置の国家試験プログラムを完了したフリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)が含まれる。

近い内にバレンツ海で、バルト艦隊への艦隊間移動を行なう北方艦隊艦船支隊が形成される。

パレードの支援へ関わる対水中工作艇及び補助船は、既に内陸水路経由で常時駐留所からの移動を行なっている。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年7月5日12時39分配信
【北方艦隊の艦は主要海軍パレードへ参加する為にバルト海への艦隊間移動を開始した】

本日(7月5日)、北方艦隊の艦は、ロシア海軍の日ネヴァ川水域及びクロンシュタット泊地で行なわれる主要海軍パレードへ参加する為、バレンツ海からクロンシュタットへの艦隊間移動を開始した。

北方艦隊艦船グループを率いるのはロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」である。
巡洋艦の乗組員は、集合航海中に成功裏に任務遂行を完了し、北方艦隊を代表して主要海軍パレードへ参加する準備を整えている。
北方艦隊からバルト艦隊への艦隊間移動を行なうグループには、更に、大型対潜艦「セヴェロモルスク」と、国家試験プログラムを完了したフリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)が含まれる。

北方艦隊艦船支隊バルト海への移動には、1週間以上が費やされる。
移動中に北方艦隊船員は、海上移動中の艦船支隊の全種類の組織的防衛、ダメージコントロールの為の一連の艦内演習及び訓練を行ない、更には船舶航行の集中する海域での合同操艦の一連の要素が実行される。



『ロシア海軍の日』は、毎年7月の最終日曜日と定められており、今年(2018年)は7月29日になります。

『ロシア海軍の日』には、主要港で観艦式が行なわれます。

バルト海では、サンクトペテルブルクバルチースクで毎年観艦式が行なわれていましたが、2017年からクロンシュタットでも観艦式が行なわれることになりました。
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昨年(2017年)には、北方艦隊から重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、重戦略用途原子力水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、潜水艦「ウラジカフカス」クロンシュタットの観艦式へ参加しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊の艦船はセヴェロモルスクへ帰投した]



今年は、北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」大型対潜艦「セヴェロモルスク」の他に、未だロシア海軍へ就役していない最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」(就役後は北方艦隊へ配属予定)もクロンシュタットの観艦式へ参加する事になりました。


「アドミラル・ゴルシコフ」は、今年5月からバレンツ海で就役前の洋上試験を行なっていましたが、クロンシュタットの観艦式へ参加する為、他の北方艦隊の参加艦と共にバルト海へ向かう事になりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年7月末~8月初頭にロシア海軍へ引き渡されるかもしれない]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、昨年のクロンシュタット観艦式にも参加していますが、この時には、バルト海で洋上試験を行なっていました。

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(2016年12月末に近代化改装完了)は、今年6月に実施された北方艦隊の大規模演習へ参加しています。
[ロシア海軍北方艦隊の大演習は終わった]

大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、2017年8月10日から10月4日まで北極海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア北方艦隊の北極海遠征(2017年8月-10月)]

この3隻は7月4日にセヴェロモルスクを出航し、バレンツ海でグループを形成後、7月5日にクロンシュタットへ向かいました。

ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの近代化改装は断念される?

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『インタファクス』より
2018年7月3日16時18分配信
【海軍及び黒海艦隊首脳は、巡洋艦「モスクワ」を修復するのかどうかを決定する】
モスクワ、7月3日、インタファクス-ロシア

近い内に黒海艦隊司令部及び海軍総司令部首脳は、黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」の今後の運命に関連する決断を下さなければならない。
『インタファクス』は消息筋より伝えられた。

「現在、巡洋艦はセヴァストーポリに在り、将来の更なる使用に関連する決定が予定されています」
彼は指摘した。

彼によると、問題の解決の為の複数の選択肢が検討されている。

「前黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ大将は、モスクワが同型の巡洋艦マルシャル・ウスチーノフのような修理及び近代化へ向かう事に反対でした。
艦の退役将兵は、この視点を支持しています」

情報提供者は想い起こした。

彼によると、「更なる視点として、モスクワが修理及び近代化へ向かうのは理にかなっていないというものが在ります。
何故なら、巡洋艦は既に35歳です~これはプロジェクト1164アトラントの1番艦ですから」
「それが修理及び近代化を行なう場合、マルシャル・ウスチーノフと同様のケースだと、5年間に渡る事になります。
修理が終わった時、それは40歳になります」

対談者は話した。

彼は、同時に、このような観点から、「モスクワ」に比べ、より「若い」太平洋艦隊の同型のロケット巡洋艦「ワリャーグ」の修理が提案されている事を指摘した。

北方艦隊巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、2016年12月、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(『統合造船業営団』へ加入)での5年にわたる修理を終えた。

以前、巡洋艦「モスクワ」は、2018年からセヴァストーポリ海洋工場(『ズヴェズドーチカ』支所)で3年間に渡る修理を始める事が意図されていた。
しかし、これは実行されていない。
『インタファクス』が他の情報筋から伝えられたように「モスクワは修理されません。資金が拠出されませんので」



黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は、2015年には何度も長期航海を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の艦船は2015年に総計50万海里以上を航行した]

2015年1月1日の時点では、太平洋遠征(ニューギニア沖まで進出)から戻る途中であり、オマーンで新年を迎えました。
[ロケット巡洋艦モスクワ遠距離航海(2014年9月-2015年1月)]

2015年5月には中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』へ参加しています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

2015年6月には、エジプト海軍との合同演習『友情の橋-2015』へ参加しました。
[合同演習『友情の橋-2015』を終えたロシア海軍とエジプト海軍の艦船はアレクサンドリアへ戻った]

2015年6月下旬から8月初頭まで大西洋へ進出し、アンゴラ赤道ギニアを訪問しています。
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-)]

2015年9月24日にセヴァストーポリを出航して地中海東部(シリア沖)へ向かい、2016年1月9日に帰港しました。

[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアからセヴァストーポリへ帰港した]

2016年5月21日から7月16日までセヴァストーポリ第13艦船修理工場浮きドックへ入渠しました。
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2016年7月22日、視察のためにセヴァストーポリを訪れたロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将によりナヒーモフ勲章が授与されました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはナヒーモフ勲章を授与された]


2016年7月31日及び2017年7月30日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。


以前、「モスクワ」は、2018年から近代化改装の開始が予定されていました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2018年からセヴァストーポリで近代化改装を行なう]

記事中で触れられていますが、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズド―チカ』では同型艦の「マルシャル・ウスチーノフ」の近代化改装が行なわれ、2016年12月末に完了しています。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]


続いて、『ズヴェズド―チカ』セヴァストーポリ支所である『セヴァストーポリ海洋工場』「モスクワ」の近代化改装が行なわれる筈でしたが、既に就役から35年が経過している同艦の近代化改装には疑問の声も出ており(前の黒海艦隊司令官アレクサンドル・ヴィトコ提督も反対していた)、実行に移される可能性は限りなく低くなっています。

「モスクワ」は、2018年5月末頃から錆止め塗装(赤茶色の塗料)が始まっています。
すぐに近代化改装を実施する事は無いが、かといって除籍の予定も無いので、当面の間は艦を保管する為でしょう。
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ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンは3度に渡り航行試験を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年7月3日23時42分配信
【主要海軍パレードへの参加を控えている小型ロケット艦「ウラガーン」はラドガ湖への3度目の出航を完了した】

サンクトペテルブルク造船工場『ペラ』で建造されているプロジェクト22800小型ロケット艦のトップ「ウラガーン」は、工場航行試験の枠組みにおいてラドガ湖へ3回の出航を行なった。
艦はラドガへの3度目の出航中に居住保障システム、航法複合体、投錨及び曳航装置の試験を成功裏に行なった。

小型ロケット艦「ウラガーン」は、7月29日にサンクトペテルブルク及びクロンシュタットで実施される主要海軍パレードへの参加が計画されている。
これは、国内軍事水上造船が達成した最新の成果のデモンストレーションである。

プロジェクト22800小型ロケット艦は、中央海洋設計局『アルマーズ』により設計された。
艦の排水量は約800トン、速力30ノット以上、高精度ミサイル兵器複合体と現代的な砲複合体、対水中工作複合体及び現代的な電波工学兵装を装備する。
プロジェクト22800小型ロケット艦は、ロシアで製造された動力装置を装備する。
この艦の長所の中には、高機動性、高い航海性能、更には(レーダー)反射の低減を可能にする技術を用いた水上構造物及び船体がある。
艦は、基地から約3000海里離れた海上ゾーンで任務を遂行でき、常時駐屯所から遥かに離れた場所で海軍の多種及び単一グループの一員としての使用が可能である。



[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦]


プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の1番艦「ウラガーン」は、2016年7月29日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]

2017年7月29日に進水しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の1番艦ウラガーンは進水した]

その後、造船所の岸壁で艤装工事が進められ、2018年5月19日にラドガ湖で航行試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンの航行試験が始まった]
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そして7月初頭までにラドガ湖で計3回の航行試験を実施しました。

今後、「ウラガーン」は、サンクトペテルブルク及びクロンシュタットで7月29日に行なわれる『ロシア海軍の日』記念観艦式へ参加します。

「ウラガーン」ロシア海軍への引き渡しは2018年夏に予定されており、就役後はバルト艦隊へ配備されます。
[プロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の1番艦ウラガーンは2018年にロシア海軍へ引き渡される]

バルト艦隊には、計6隻の「カラクルト」小型ロケット艦が2021年までに配備されます。


プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、現在までに7隻が起工されています。

最初の2隻:「ウラガーン」「タイフーン」は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]
「ウラガーン」は2017年7月29日、「タイフーン」は2017年11月24日に進水しました。

2016年5月10日、クリミア半島フェオドシヤ造船工場『モーリェ』(海洋)「シトルム」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムはクリミアで起工された]

2016年7月29日、『ペラ』造船所「シクヴァル」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シクヴァルは起工された]
「シクヴァル」は2018年5月5日に進水しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の3番艦シクヴァルは進水した]

2016年12月24日、『ペラ』造船所「ブーリャ」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ブーリャはサンクトペテルブルクで起工された]

2017年3月17日、フェオドシヤ造船工場「オホーツク」が起工されました。
[クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦オホーツクが起工された]

2017年12月19日、フェオドシヤ造船工場「ヴィフリ」が起工されました。
[クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦ヴィフリ(旋風)が起工された]


プロジェクト22800の主要兵装は打撃有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

この他、AK-176MA 76mm砲高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」を装備します。
(ただし、「ウラガーン」「タイフーン」AK-630M 30mmガトリング砲を装備)
[ロシア海軍の為の新たな76mm砲AK-176MAの試験は完了した]
[ロシア海軍黒海艦隊のロケット艇シューヤは新型の高射複合体パーンツィリ-Mの試験艇となる]


プロジェクト22800は、『ペラ』造船所並びにフェオドシヤ造船工場の他に、今後はタタールスタンゼレノドリスク造船所でも建造されます。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する]

プロジェクト22800は計18隻の建造が計画されています。
[ロシア海軍の新世代小型ロケット艦プロジェクト22800は2022年までに18隻建造される]

この内の6隻は太平洋艦隊向けとして極東の造船所での建造が計画されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のカラクルト級小型ロケット艦6隻の建造契約は2019年に締結される]

ロシア海軍バルト艦隊へ2機の多用途複座戦闘機Su-30SMが到着した


『タス通信』より
2018年7月2日19時44分配信
【バルト艦隊海上航空隊へ2機の戦闘機Su-30SMが補充された】
カリーニングラード、7月2日/タス通信

バルト艦隊へ2機の多目的戦闘機Su-30SMが補充された。
それは、カリーニングラード州チェルニャホフスク市の艦隊の航空基地へ到着した。
月曜日、艦隊の公式代理人ローマン・マルトフは報道陣へ伝えた。

「カリーニングラード州のチェルニャホフスク飛行場へ、更なる2機の戦闘機Su-30SMが到着し、バルト艦隊海上航空隊の航空基地の飛行隊の1つへ加わりました。
航空機はイルクーツクの製造工場で受領し、バルト海沿いのロシアで最も西の地域への移動を行ないました」

彼は話した。

マルトフによると、飛行士は、リぺツク訓練センターで訓練及び再教育飛行要員としての再教育を受け、このタイプの新たな航空機の操縦を許可されている。
訓練中に士官は航空機の戦術-技術的特性に精通し、その技術的基盤と操縦をマスターした。
理論的学習の後、乗組員は地上トレーナーで特別錬成を行なった。

「2018~2019年の国家防衛発注の枠組みで、バルト艦隊海上航空隊には、更に数機の同型戦闘機の供給が計画されています」
マルトフ
は指摘した。

この2年でバルト艦隊は、このタイプの戦闘機を8機受領した。
最初のSu-30SMは、2016年12月に海上航空隊の基地へ到着した。

Su-30SMは、ロシア第4+世代多目的重戦闘機Su-30の最新モデルであり、超機動性を有し、フェーズドアレイアンテナ方式の電波位置測定機(レーダー)、推力ベクトル制御エンジン、前方水平尾翼(カナード翼)を装備する。
航空機は、現代的かつ最先端の「空対空」及び「空対地(空対艦)」クラスの高精度兵器を使用できる。



「科学生産法人『イルクト』」公式サイトより。
【多目的戦闘機Su-30SM】
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多用途複座戦闘機Su-30SMは、インド空軍向けのSu-30MKIロシア軍向けに改正した機体であり、ロシア航空宇宙軍及びロシア海軍航空隊への導入が進められています。
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ロシア海軍航空隊の為のSu-30SMの購入契約は2013年12月に締結されました。
[ロシア海軍航空隊の為に戦闘機Su-30SMと練習機Yak-130が購入される]

現在までに、ロシア海軍航空隊では、黒海艦隊へ12機、バルト艦隊へ6機、北方艦隊へ2機が配備されています。

2014年7月に最初の3機がロシア海軍へ引き渡され、黒海艦隊へ配備されました。
[3機の多用途複座戦闘機Su-30SMがロシア海軍へ引き渡された]
[ロシア海軍航空隊は戦闘機Su-30SMの運用を開始した]

2016年12月12日までに合計12機のSu-30SM黒海艦隊航空隊へ配備され、1個飛行隊(エスカドリーリャ)分が揃いました。
[ロシア海軍黒海艦隊航空隊で多用途複座戦闘機Su-30SMの1個飛行隊が完全に形成された]


2016年12月初頭にはバルト艦隊航空隊へSu-30SMの最初の1機が配備されました。
[ロシア海軍バルト艦隊へ多用途複座戦闘機Su-30SMが配備される]

2016年12月28日には北方艦隊へ2機のSu-30SMが配備されました。
[ロシア海軍北方艦隊へ多用途複座戦闘機Su-30SMが配備される]

2017年には、計5機のSu-30SMバルト艦隊へ配備されました。
[ロシア海軍バルト艦隊は2機の多用途複座戦闘機Su-30SMを受領した]
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊は3機の多用途複座戦闘機Su-30SMを受領した]


そして2018年7月2日、2機のSu-30SM(76、77号機)がバルト艦隊チェルニャホフスク飛行場へ到着しました。
ブログ『BMPD』より
【2機の新たなSu-30SMはバルト艦隊へ到着した】
これでバルト艦隊Su-30SMは合計8機になりました。

今年(2018年)は、バルト艦隊へ重点的にSu-30SMが配備されるようです。


今後もSu-30SMの導入は継続し、最終的には50機程度の調達が計画されています。
[多用途複座戦闘機Su-30SMはロシア海軍基地航空隊の主力となる]

東南アジア遠征を行なったロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は対馬海峡を通過して日本海へ入った

2018年7月1日午前5時頃、ロシア海軍ウダロイI級駆逐艦2隻とドゥブナ級補給艦1隻が下対馬の南西約60kmを北東へ進み、その後、対馬海峡を通過して日本海へ入りました。
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『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2018年7月2日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
無論言うまでもなく、この3隻は、東南アジアへの遠距離航海を行なっていた太平洋艦隊艦船支隊です。

・ウダロイI級駆逐艦(564):大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
・ウダロイI級駆逐艦(572):大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」
・ドゥブナ級補給艦:中型海洋給油船「ペチェンガ」


大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(572、1989年5月1日就役)と「アドミラル・トリブツ」(564、1986年2月15日就役)、そして中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年10月1日就役)から成る太平洋艦隊艦船支隊は、2018年5月7日にウラジオストクを出航し、アジア-太平洋地域への遠距離航海へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツはアジア太平洋地域への遠洋航海へ出発した]

太平洋艦隊艦船支隊は、ロシア連邦の祝日である5月9日の『勝利の日』(対独戦勝記念日)日本海で迎えました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツは日本海で対独戦勝記念日を祝った]

同日(5月9日)に対馬海峡を通過し、東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツは対馬海峡を通過して東シナ海へ入った]

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その後、太平洋艦隊艦船支隊フィリピン海へ入り、艦載ヘリコプターKa-27PLを使用した演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフとアドミラル・トリブツはフィリピン海で演習を行なった]

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太平洋艦隊艦船支隊は5月22日にカンボジアシアヌークビル(コンポン・ソム)を訪れました。
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5月26日にシアヌークビル(コンポン・ソム)を出航し、カンボジア海軍と合同演習を行なった後、同国を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はコンポン・ソム港(シアヌークビル)を抜錨し、カンボジア海軍と合同演習を行なった]

翌5月27日、隣国タイサッタヒープ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はタイのサッタヒープを訪れた]

5月28日、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」サッタヒープで一般公開されました。
[タイを訪問中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは一般公開された]

5月31日に太平洋艦隊艦船支隊サッタヒープ港を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はタイのサッタヒープ港を去った]

6月3日、隣国ベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのカムラン港を訪れた]

6月6日にカムラン港を出航し、ベトナム海軍と合同演習を行なった後、同国を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はベトナムのカムラン港を去り、ベトナム海軍と合同演習を行なった]

ベトナムを去った艦船支隊は東へ向かい、6月9日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンのマニラを訪れた]

艦船支隊は6月14日にマニラを出航し、フィリピン海軍と合同演習を行なった後、同国から去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はフィリピンのマニラを去り、フィリピン海軍と合同演習を行なった]

その後、艦船支隊は北上して東シナ海へ移動し、支隊の各艦に乗っている海軍歩兵隊員~沿海地方第155独立海軍歩兵旅団から派遣された対テログループの演習を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で対テロ演習を行なった]

そして7月1日に対馬海峡を通過して日本海へ入りました。

ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型コルベット"グロームキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレからウラジオストクへ移動する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年6月30日16時20分配信
【太平洋艦隊は、もうじき新たなコルベットを受け入れる】

防衛産業複合企業への出張旅行中、ロシア国防次官アレクセイ・クリヴォルチコは、太平洋艦隊が、もうじきプロジェクト20380コルベット「フロームキー」を受け入れると語った。
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「この1ヶ月間に、1隻のコルベットが試験実施基地ウラジオストクへ移動する事を我々は望んでおります」
アレクセイ・クリヴォルチコ
は話した。
彼によると、コルベットには残りの作業が在る。

この艦は、国の近海ゾーンでの活動、水上艦及び潜水艦との戦闘の実施、海洋揚陸作戦中の海洋揚陸部隊への砲撃支援、重要な哨戒ゾーンでの封鎖目的の為に意図されている。
満載排水量は2200トンに達し、速力は27ノット、自立航行距離は4000海里。



[プロジェクト20380/20385コルベット]
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ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの2隻目となる「グロームキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で2012年4月20日に起工されました。
[新世代コルベット「グロームキー」は起工された]

当初は2015年の引き渡しが予定されていましたが、建造工事は遅延しています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト20380コルベット"グロームキー"の建造は対ロシア制裁の影響により遅延する]

起工から5年以上が経過した2017年7月28日に造船台を出渠しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第2のプロジェクト20380コルベット"グロームキー"は造船台を出渠した]



契約軍人のみで構成される「グロームキー」乗組員は、2017年10月末までに編成を完了しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月1日4時21分配信
【太平洋艦隊は新たなコルベット「グロームキー」の乗組員の形成を完了した】

「グロームキー」乗組員は、11月24日にサンクトペテルブルク海軍統合訓練センターへ到着しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2017年11月24日15時38分配信
【コルベット「グロームキー」の乗組員は研修の為にサンクトペテルブルクへ到着した】

2018年2月7日、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』を視察に訪れたロシア国防次官ユーリー・ボリソフ氏は、「グロームキー」は2018年末にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡されると発言しました。
[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"は2018年末にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡される]

2018年5月下旬、サンクトペテルブルクでの研修を終えた乗組員が『アムール造船工場』へ到着しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年5月27日17時5分配信
【アムール造船工場は最新のプロジェクト20380コルベットの加入の為の作業を続けている】

乗組員は6月下旬から「グロームキー」艦内への居住を開始しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年6月21日8時59分配信
【最新コルベット「グロームキー」乗組員は、造船工場から艦の受け入れを開始した】

6月30日、ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコ氏(1975年7月17日生まれ、副首相に昇格したユーリー・ボリソフ氏の後任)はコムソモリスク・ナ・アムーレを訪れ、『アムール造船工場』「グロームキー」を視察しました。

クリヴォルチコ氏は、「グロームキー」がまもなくウラジオストクへの移動を開始すると言っています。

「グロームキー」ウラジオストクへ移動した後、同地をベースにして洋上試験を行ないます。

「グロームキー」は、2018年末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。



なお、アレクセイ・クリヴォルチコ氏は、同日(6月30日)にコムソモリスク・ナ・アムーレユーリー・ガガーリン記念航空機製造工場を訪れ、ロシア航空宇宙軍第5世代重戦闘機Su-57の第1バッチ(12機)の供給契約が近い内に締結されると言っています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年6月30日6時16分配信
【戦闘機Su-57の最初の供給契約は近い内に締結される】

Su-57の第1バッチ(12機)は2019年に引き渡される予定です。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年6月30日13時49分配信
【(ロシア)国防省は第1バッチの航空機Su-57を2019年に受け取る】

ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは黒海で対空防衛演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年6月29日15時52分配信
【黒海艦隊の小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」は上空を飛行する仮想敵航空機を撃退した】

黒海艦隊の最新の小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」の乗組員は、黒海の海上射爆場で対空防衛演習を実施した。

仮想敵の役割は、南方軍管区航空・防空軍航空機Su-24が演じた。

飛行士には、艦の電波位置測定ステーション(レーダー)に探知されるという困難な条件下において、様々な高度でルートを飛行し、強襲爆撃を行なうという任務が与えられた。

仮想敵航空機の全ての機動飛行をものともせず、艦の乗組員は目標を成功裏に探知及び分類した。

空中の敵を無力化する為、電波位置測定による視認の低減の為の複合活動が行なわれ、自前の対空防衛手段の使用の効果を高めた。

電波電子手段及び目視擬装手段は活性化し、近接防御線のパッシブ妨害の為の欺瞞目標複合体が設置された。

進入する空中目標へ砲撃が行なわれ、それは艦の対空防衛手段を使用する事により進路上で仮想破壊された。



[プロジェクト21631ブヤン-M小型ロケット艦]

プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の6番艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」は2013年8月29日に起工され、2016年8月22日に進水しました。

「ブヤン-M」の1~5番艦はドイツMTU社製ディーゼルエンジンを装備していましたが、ヨーロッパ連合対ロシア制裁により以後の供給が停止した為、6番艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」以降は、最も手っ取り早い代替案として、ドイツ製ディーゼルをライセンス生産した中国製ディーゼルエンジンを装備する事になりました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦ブヤン-Mの6番艦以降は中国製ディーゼルエンジンを装備する]

艤装を完了した「ヴイシニー・ヴォロチョーク」は、7月下旬から8月初頭に掛けて内陸水路経由でゼレノドリスクからノヴォロシースクへ回航されました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の為の第6のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークはノヴォロシースクへ回航された]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第6のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは黒海での航行試験の準備を行なっている]
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9月5日、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」は洋上試験の為に初めて出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは黒海で洋上試験を開始した]

9月19日からは、黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(2016年3月11日就役)と洋上での合同訓練を開始しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークはフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"との合同訓練を行なう]

工場航行試験は2017年10月末に完了し、11月10日から国家受領試験が始まりました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年11月10日17時2分配信
【小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」の国家試験が始まった】

「ヴイシニー・ヴォロチョーク」黒海東部(ノヴォロシースク近辺)で洋上試験を行なっていますが、12月中旬頃から同海域の天候が悪化し、洋上試験は何度も中断を余儀なくされました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年12月13日11時59分配信
【小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」の試験は天候に妨げられている】

「ヴイシニー・ヴォロチョーク」ロシア海軍への引き渡しは2017年末に予定されていましたが、12月末になっても試験が完了しなかった為、2018年に延期されることになりました。
[第6のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークのロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される]

2018年4月初頭、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」の国家受領試験は再開されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは洋上試験を再開した]

建造元の『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』は、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」を2018年4月30日にロシア海軍へ引き渡すつもりでしたが、4月末になっても国家受領試験は終わらず、またも2018年5月末に延期されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは2018年4月30日に就役する]
[ブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークのロシア海軍への引き渡しは2018年5月末に延期された]

2018年5月25日、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークはセヴァストーポリへ到着した]

2018年6月1日、正式な就役式典である聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催され、黒海艦隊へ編入されました。

[プロジェクト21631小型ロケット艦の6番艦ヴイシニー・ヴォロチョークはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

就役後、慣熟訓練の為、黒海へ出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは出航準備を始めた]

その後、黒海で、海上・沿岸・空中目標への砲撃、機雷掃討、泊地での艦の防護、ダメージコントロールなどの演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年6月19日16時30分配信
【最新小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」乗組員は黒海での戦闘演習任務を成功裏に遂行した】

6月28日には前線爆撃機Su-24を敵機に見立てた対空防衛演習を実施しました。

演習を終えた「ヴイシニー・ヴォロチョーク」は、6月30日にセヴァストーポリへ帰投しています。
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今後、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」地中海東部へ派遣されます。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは地中海東部へ行く]

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した

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『タス通信』より
2018年6月30日15時36分配信
【フリゲート「アドミラル・エッセン」は地中海での任務遂行後にセヴァストーポリへ到着した】
モスクワ、6月30日/タス通信

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」は、地中海ロシア連邦海軍常設グループの一員としての任務遂行後にセヴァストーポリへ戻ってきた。
同艦隊の広報サービスは発表した。

「セヴァストーポリで乗組員は、黒海艦隊司令官、将兵の家族、船員、水上艦連合部隊の退役将兵、聖職者に出迎えられました」
声明では、こう述べられた。

フリゲートの乗組員は、3ヶ月以上に渡る遠距離航海を行なった。
この間に艦の乗組員は、単独艦及び艦船グループの一員としての戦闘実施、水上及び空中目標への砲射撃の実施といった様々な複合演習を実施し、更には対潜任務へ取り組んだ。

休息後に乗組員は艦の技術的準備状態を維持する定期作業を行ない、計画戦闘訓練任務の遂行を続ける。

プロジェクト11356フリゲートは、A-190砲、「カリブル」及び「シチーリ」を含む打撃ミサイル及び高射複合体、魚雷兵器で武装している。
艦には、ヘリコプターKa-27か、その派生型が駐留できる。



プロジェクト11356Rフリゲート2番艦「アドミラル・エッセン」は、2011年7月8日に起工され、2014年11月7日に進水し、2016年6月7日に就役しました。
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはロシア海軍へ就役した]

2016年10月下旬に黒海へ回航される予定でしたが、バルチースク基地でスクリューと推進軸を損傷してしまった為、修理が必要となり、回航は延期されることになりました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・エッセンは推進器を修理する]

「アドミラル・エッセン」は建造元の『ヤンターリ』へ回航され、浮きドックで修理が行なわれました。
修理は2016年12月23日までに完了しました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・エッセンは推進器の修理を終えた]

その後はバルト海で修理後の航行試験が行われていたようですが、2017年3月7日には、バルト艦隊親衛コルベット「ソーブラジテルヌイ」と共に砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはバルト海で砲撃訓練を行なった]

2017年4月末、「アドミラル・エッセン」は、本来の配備場所である黒海艦隊基地へ向かいました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは黒海艦隊基地へ向かった]

2017年5月5日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

その後、「アドミラル・エッセン」地中海を東へ進み、5月15日には地中海東部に位置するキプロス島南部のリマソール港へ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはキプロスのリマソールへ寄港した]

2017年5月23日から27日までリビア東部沖で演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の地中海での演習は終わった]

2017年5月31日、潜水艦「クラスノダール」と共にシリア沿岸沖の公海上からシリアパルミラ(タドムル)ISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ、有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンと潜水艦クラスノダールはパルミラのISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

その後も、同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」、潜水艦「クラスノダール」と共に地中海東部へ留まりました。
[巡航ミサイル"カリブル"を搭載するロシア海軍黒海艦隊の2隻のフリゲートと1隻の潜水艦は地中海東部に留まる]

6月23日には同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」、潜水艦「クラスノダール」と共に地中海東部からシリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と潜水艦1隻はシリアのハマー県のISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

「アドミラル・エッセン」は、2017年7月5日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはセヴァストーポリへ到着した]

それから4日後の7月9日にセヴァストーポリを抜錨し、再び地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新フリゲート"アドミラル・エッセン"は再びシリア沖へ向かった]

7月30日の「ロシア海軍の日」には、シリアタルトゥース港で挙行された観艦式へ参加しました。


その後も地中海東部へ留まり、9月4日にシリアデリゾールISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイルを発射した]

「アドミラル・エッセン」は9月22日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はシリア沖からセヴァストーポリへ帰投した]

その後は黒海に留まり、2018年2月下旬には警備艦「プイトリーヴイ」(プロジェクト1135M)、「スメトリーヴイ」(プロジェクト61)と共に演習を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年2月19日14時41分配信
フリゲート「アドミラル・エッセン」、警備艦「プイトリーヴイ」と「スメトリーヴイ」は演習を実施する為に黒海へ出た】


「アドミラル・エッセン」は2018年3月13日にボスポラス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]

3月21日に艦載ヘリコプターの飛行訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を行なった]

その後、地中海東部アメリカイギリスなどの艦船を監視していました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部でアメリカ海軍などの軍艦を追尾している]
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部でイギリスのアスチュート級原潜を追尾した]

2018年4月下旬には、地中海東部で演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と警備艦2隻は地中海東部で演習を行なう]
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と警備艦2隻は地中海東部で演習を続けている]

その後も地中海東部へ留まり、5月末には艦載ヘリコプターの訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・エッセン"は地中海東部で艦載ヘリコプターの訓練を実施した]

6月28日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海を去った]

そして6月30日に母港へ帰投しました。


現在、地中海東部には、以下のロシア海軍艦船が滞在しています。
これらの艦船は、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
警備艦「スメトリーヴイ」(黒海艦隊):2018年4月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」(カスピ小艦隊):2018年6月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」(カスピ小艦隊):2018年6月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「オルスク」(黒海艦隊):2018年6月27日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
海洋掃海艦「トゥルビニスト」(黒海艦隊):2018年5月12日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「キルディン」(黒海艦隊):2018年6月9日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
対水中工作艇P-433(黒海艦隊):2018年5月23日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊):2018年6月2日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-304(黒海艦隊):2018年5月12日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り