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戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年9月14日8時0分配信
【太平洋艦隊艦船グループはオホーツク海水域で2つの捜索打撃艦グループとの連携へ取り組んだ】

軍(部隊)演習『ヴォストーク-2018』の最中に、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」、「アドミラル・パンテレーエフ」で構成される太平洋艦隊戦術打撃艦グループは、オホーツク海の海上エリアで2つの捜索打撃艦グループと連携して合同演習を実施した。

艦は合同で操艦及び隊列の再編、海上でのグループ全体の組織的対空防衛の要素へ取り組んだ。

海上での実地活動中、隊列を組んで航行する際の当直及び信号勤務、組織的通信及び航行中の対潜任務の遂行、指定海域の水上、水中、空中の状況のデータの交換のエピソードへ取り組み、評価された。

任務への取り組みには、艦上対潜航空隊の支援下で行動する合計20隻の様々なクラスの戦闘艦が参加した。

2018年のロシア連邦軍の訓練計画に沿って、9月11日から17日まで、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将の統制下で、極東領域及び海上エリア、太平洋隣接海域で、軍(部隊)演習『ヴォストーク-2018』が実施される。

組織的軍事運用には、東方軍管区、中央軍管区の軍(部隊)、北方艦隊の部隊(軍)、空挺軍の連合部隊、航空宇宙軍軍事輸送航空隊が来る。
演習には総計で約30万名の将兵、1000機以上の航空機、ヘリコプター、無人飛行装置、36000両の戦車、装甲輸送車と他の車両、80隻の艦及び支援船が参加する。



『ロシア通信社ノーボスチ』より
【演習『ヴォストーク-2018』】

『タス通信』より
【演習『ヴォストーク-2018』】

2018年9月11日から17日まで、ロシア極東部大規模演習『ヴォストーク-2018』が実施されます。


ロシア海軍からは、北方艦隊太平洋艦隊の艦船約80隻が参加します。

演習初日(9月11日)、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

同日、太平洋艦隊大型揚陸艦は、海軍歩兵部隊を乗せて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の揚陸艦部隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]

演習2日目(9月12日)、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

同日、太平洋艦隊掃海艦艇及び対潜艦の演習が行なわれました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

同日、オホーツク海では、駆逐艦「ブイストルイ」と2隻のロケット艇(プロジェクト12411)超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。

[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の駆逐艦ブイストルイと2隻のロケット艇はオホーツク海で超音速対艦ミサイル"モスキート"を発射した]

そして9月14日、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、オホーツク海で演習を実施しました。


親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、8月下旬にオホーツク海へ入り、9月2日頃には宗谷海峡を西進して日本海へ入っていますが、最近、また宗谷海峡を東進してオホーツク海へ入ったようです。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2018年9月3日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、9月12日に宗谷海峡を東進してオホーツク海へ入っています。
(この他、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」工作船PM-59も同時に宗谷海峡を東進)
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2018年9月13日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の駆逐艦ブイストルイと2隻のロケット艇はオホーツク海で超音速対艦ミサイル"モスキート"を発射した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年9月12日14時0分配信
【太平洋艦隊打撃艦グループは演習『ヴォストーク-2018』の枠組みにおいてオホーツク海で水上目標へミサイル打撃を与えた】

本日、演習『ヴォストーク-2018』の枠組みにおいて、駆逐艦「ブイストルイ」と2隻のロケット艇で構成される太平洋艦隊打撃艦グループは、オホーツク海水域で有翼ミサイル「モスキート」により水上目標へ打撃を与えた。

標的船は、戦闘訓練を実施する艦艇から100km以上離れた位置を漂流していた。
客観的な観測によると、合計で3基の有翼ミサイルが目標へ命中した。

射撃海域の安全は、太平洋艦隊の10隻以上の艦船と海上航空隊の航空機により保障された。



『ロシア通信社ノーボスチ』より
【演習『ヴォストーク-2018』】

『タス通信』より
【演習『ヴォストーク-2018』】

2018年9月11日から17日まで、ロシア極東部大規模演習『ヴォストーク-2018』が実施されます。


ロシア海軍からは、北方艦隊太平洋艦隊の艦船約80隻が参加します。

演習初日(9月11日)、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

同日、太平洋艦隊大型揚陸艦は、海軍歩兵部隊を乗せて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の揚陸艦部隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]

演習2日目(9月12日)、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

同日、太平洋艦隊掃海艦艇及び対潜艦の演習が行なわれました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

同日、オホーツク海では、駆逐艦「ブイストルイ」と2隻のロケット艇(プロジェクト12411)超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。



なお、駆逐艦「ブイストルイ」は、9月1日にもオホーツク海「モスキート」を発射しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦艇とクナシル島(国後島)の地対艦ミサイル部隊はオホーツク海で対艦ミサイルを発射した]

駆逐艦「ブイストルイ」は、8月下旬にオホーツク海へ入り、9月2日頃には宗谷海峡を西進して日本海へ入っていますが、最近、また宗谷海峡を東進してオホーツク海へ入ったようです。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2018年9月3日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年9月12日12時0分配信
【太平洋艦隊の掃海艦グループは演習『ヴォストーク』の枠組みで太平洋の対機雷保障任務の遂行へ着手した】

軍(部隊)演習『ヴォストーク-2018』の枠組みで、太平洋艦隊機雷掃海艦連合部隊所属艦から成る掃海艦グループ、捜索打撃艦グループは、太平洋及びオホーツク海水域において、順調な作戦モードを保障する任務の遂行へ着手した。

掃海艦グループは、太平洋艦隊の海上航空隊の航空機及びディーゼル潜水艦連合部隊と協同で機雷捜索及び機雷敷設のエピソードへ取り組んだ。

機雷の捜索及び掃海は、様々な艦船グループ、打撃艦グループ及び捜索打撃艦グループの展開ルート上で、接触及び非接触掃海具により行なわれた。
機雷の脅威が高い海域の分析データと掃海作戦の結果は演習統制本部へ報告された。

捜索打撃艦グループは、対潜航空機Il-38及び対潜ヘリコプターKa-27PLと協同で仮想敵潜水艦の捜索及び発見の任務へ取り組んだ。

この実地行動のエピソードには、太平洋艦隊の10隻以上の海洋掃海艦及び基地掃海艇、約15隻の大型対潜艦及び小型対潜艦が関わった。

[参照]
2018年のロシア連邦軍の訓練計画に沿って、9月11日から17日まで、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将の統制下で、極東領域及び海上エリア、太平洋隣接海域で、軍(部隊)演習『ヴォストーク-2018』が実施される。

組織的軍事運用には、東方軍管区、中央軍管区の軍(部隊)、北方艦隊の部隊(軍)、空挺軍の連合部隊、航空宇宙軍軍事輸送航空隊が来る。
演習には総計で約30万名の将兵、1000機以上の航空機、ヘリコプター、無人飛行装置、36000両の戦車、装甲輸送車と他の車両、80隻の艦及び支援船が参加する。



『ロシア通信社ノーボスチ』より
【演習『ヴォストーク-2018』】

『タス通信』より
【演習『ヴォストーク-2018』】

2018年9月11日から17日まで、ロシア極東部大規模演習『ヴォストーク-2018』が実施されます。


ロシア海軍からは、北方艦隊太平洋艦隊の艦船約80隻が参加します。

演習初日(9月11日)、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

同日、太平洋艦隊大型揚陸艦は、海軍歩兵部隊を乗せて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の揚陸艦部隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]

演習2日目(9月12日)、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

同日、太平洋艦隊掃海艦艇及び対潜艦の演習が行なわれました。

具体的な艦名は公表されていませんが、現在、太平洋艦隊に所属する大型対潜艦/小型対潜艦海洋掃海艦/基地掃海艇は、以下の通りですから、殆ど全ての艦が参加したようです。
(大型対潜艦4隻、小型対潜艦8隻、海洋掃海艦2隻、基地掃海艇7隻)

[第44対潜艦旅団](ウラジオストク)
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、「アドミラル・パンテレーエフ」
(「マルシャル・シャーポシニコフ」は近代化改装中)

[第11水域防護艦大隊](ウリス湾)
小型対潜艦MPK-221、「コレーエツ」、「メチェーリ」、「ウスチ・イリムスク」
基地掃海艇BT-100、BT-114、BT-232

[第38独立水域防護艦大隊](ソヴィエツカヤ・ガヴァニ)
小型対潜艦「ホルムスク」、「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」、基地掃海艇BT-256、BT-215、BT-245

[第117水域防護艦大隊](ペトロパブロフスク・カムチャツキー)
小型対潜艦MPK-82、MPK-107、海洋掃海艦MT-264、MT-265、基地掃海艇BT-325

演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年9月12日10時0分配信
【チュクチで北方艦隊の北極自動車化射撃兵は破壊工作員の撃滅を学んだ】

軍(部隊)演習『ヴォストーク-2018』へ参加している北方艦隊北極自動車化射撃兵旅団の部隊は、チュクチで仮想敵の偵察-破壊工作グループの捜索及び撃滅の為の戦術襲撃行動へ取り組んだ。
演習は、前日に北極自動車化射撃兵及び海軍歩兵が標準装備を上陸させたヴァンカレム岬地域で実施された。

演習企画の下で、仮想破壊工作員は現代的な偵察手段及び無人飛行装置の助力により発見された。
偵察者から情報を受け取った後、発見エリアへ、大口径砲で武装する軍用万能車及び雪上車北極自動車化射撃兵旅団の部隊が向かった。
北極自動車化射撃兵は戦術追跡及び仮想敵の包囲へ取り組んだ。

射撃武器及び大口径砲からの戦闘射撃の実施段階で、用意された仮想破壊工作員を表す標的は撃破された。

北東方面での演習『ヴォストーク-2018』へ参加する北方艦隊の部隊は北極グループを構成している。
演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為、北方艦隊の艦船は、コラ半島の基礎駐留所から北海航路経由で演習実施海域への移動を行なった。
8月8日からの航海において、艦船は4000海里以上を航行し、北極で幾つかの戦術演習任務を遂行した。

[参照]
2018年のロシア連邦軍の訓練計画に沿って、9月11日から17日まで、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将の統制下で、極東領域及び海上エリア、太平洋隣接海域で、軍(部隊)演習『ヴォストーク-2018』が実施される。

組織的軍事運用には、東方軍管区、中央軍管区の軍(部隊)、北方艦隊の部隊(軍)、空挺軍の連合部隊、航空宇宙軍軍事輸送航空隊が来る。
演習には総計で約30万名の将兵、1000機以上の航空機、ヘリコプター、無人飛行装置、36000両の戦車、装甲輸送車と他の車両、80隻の艦及び支援船が参加する。



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2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143

(「ウラジーミル・グマネンコ」「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)

バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]

8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]

8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]

8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]

8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]

8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]

8月28日、北方艦隊艦船支隊チクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]


北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]

9月5日、北方艦隊艦船支隊サンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]

その後も北方艦隊艦船支隊北極海を東へ進み、9月11日にはチュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]
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北方艦隊艦船支隊は、9月11日から17日までロシア極東部で実施される大規模演習『ヴォストーク-2018』の一環として、9月11日にヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

翌9月12日、北方艦隊艦船支隊揚陸艦に乗っている第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)所属部隊は、ヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊の揚陸艦部隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年9月11日12時40分配信
【沿海地方の太平洋艦隊海軍歩兵は演習『ヴォストーク-2018』の枠組みで大型揚陸艦への積載を行なった】

本日、演習『ヴォストーク-2018』の枠組みにおいて、沿海地方に駐屯する太平洋艦隊海軍歩兵連合部隊の要員は、物資-技術サービス輸送手段及び弾薬の積載を行ない、集団の縦列形成地点から戦闘車両が出動し、大型揚陸艦への積載地域まで行進を行なった。

大型揚陸艦「ペレスヴェート」、「ニコライ・ヴィルコフ」、「アドミラル・ネヴェリスコイ」は、ウラジオストク近郊のデサントナヤ湾で、艦内へ歩兵戦闘車両BMP-2、自走砲装置「グヴォズディカ」、装甲輸送車BTR-82A、一斉発射反応火力システム「グラード」及び海軍歩兵大隊要員を受け入れた。

出航後、ピョートル大帝湾海域で揚陸支隊が形成された。
大型揚陸艦は、防護を行なう小型対潜艦と合同で全ての種類の組織的防衛へ取り組み、合同戦術操艦及び通信訓練を実施した。

計画では、指定海域で大型揚陸艦と海軍歩兵は、無防備の海岸への海洋揚陸部隊を上陸させる合同任務へ取り組み、車両は浮上状態で上陸し、支点(海岸以外へ直接に)へ送り込まれる。



2018年9月11日から17日まで、ロシア極東部大規模演習『ヴォストーク-2018』が実施されます。


ロシア海軍からは、北方艦隊太平洋艦隊の艦船約80隻が参加します。

演習初日、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

太平洋艦隊大型揚陸艦も、今後、何れかの地域で上陸演習を行なうようです。

演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年9月11日13時0分配信
【北方艦隊の北極グループはチュクチで海洋揚陸部隊の上陸を実施した】

本日、軍(部隊)演習『ヴォストーク-2018』開始の枠組みで、北方艦隊海軍歩兵部隊及び北極自動車化射撃兵旅団は、チュクチ海ヴァンカレム岬海域の無防備の海岸へ海洋揚陸部隊を上陸させる戦術演習を実施した。

北方艦隊チュクチ海での海洋揚陸は、現代史上初めて実施された。
演習は数段階で行なわれた。
艦の乗組員及び揚陸隊員の整然とした行動は、事前に取り組まれていた。

第1段階は、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」による火力支援下で海軍歩兵は揚陸戦闘を行ない、基盤部隊を乗せて接近する大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」が支援した。

装甲車両の沿岸への揚陸への取り組みが、演習の第2段階となった。
彼らは「支点」へと送り込まれ、揚陸艦は海岸線へ隙間なく接近し、沿岸へ直接車両を上げた。
海洋揚陸部隊の上陸の火力支援は、更に、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」艦上から発艦した艦載ヘリコプターKa-27により行なわれた。

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」率いる北方艦隊北極グループは、北東方面の演習『ヴォストーク-2018』へ参加する。
北方艦隊の部隊(軍)は北極ゾーンチュクチ海域、北氷洋及び太平洋の大陸沿岸での実地活動へ取り組む。

演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為、北方艦隊の艦船は、コラ半島の基礎駐留所から北海航路経由で演習実施海域への移動を行なった。

支隊の航海は8月8日に始まった。
これまでに艦船は4000海里以上を航行し、北極で幾つかの戦術演習任務を遂行した。

[参照]
2018年のロシア連邦軍の訓練計画に沿って、9月11日から17日まで、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将の統制下で、極東領域及び海上エリア、太平洋隣接海域で、軍(部隊)演習『ヴォストーク-2018』が実施される。

組織的軍事運用には、東方軍管区、中央軍管区の軍(部隊)、北方艦隊の部隊(軍)、空挺軍の連合部隊、航空宇宙軍軍事輸送航空隊が来る。
演習には総計で約30万名の将兵、1000機以上の航空機、ヘリコプター、無人飛行装置、36000両の戦車、装甲輸送車と他の車両、80隻の艦及び支援船が参加する。



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2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143

(「ウラジーミル・グマネンコ」「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)

バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]

8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]

8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]

8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]

8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]

8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]

8月28日、北方艦隊艦船支隊チクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]


北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]

9月5日、北方艦隊艦船支隊サンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]

その後も北方艦隊艦船支隊北極海を東へ進み、9月11日にはチュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]
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北方艦隊艦船支隊は、9月11日から17日までロシア極東部で実施される大規模演習『ヴォストーク-2018』の一環として、ヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。

ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年9月11日8時0分配信
【北方艦隊の艦船は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為、チュクチ海へ到着した】

本日、演習『ヴォストーク-2018』に関わる北方艦隊戦闘艦・支援船支隊は、チュクチ海ヴァンカレム岬海域へ到着した。

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」は、無防備の海岸への海洋揚陸部隊の上陸作戦の準備に取り掛かった。
揚陸艦には、以前にヤクーツク地域ののチクシ村で演習を実施した北方艦隊海軍歩兵部隊及び北極自動車化射撃兵旅団が乗っている。

演習『ヴォストーク-2018』の枠組みで、北方艦隊の部隊(軍)は北極ゾーンチュクチ海域、北氷洋及び太平洋の大陸沿岸での実地活動へ取り組む。

演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為、北方艦隊の艦船は、コラ半島の基礎駐留所から北海航路経由で演習実施海域への移動を行なった。

2018年のロシア連邦軍の訓練計画に沿って、9月11日から17日まで、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将の統制下で、極東領域及び海上エリア、太平洋隣接海域で、軍(部隊)演習『ヴォストーク-2018』が実施される。

組織的軍事運用には、東方軍管区、中央軍管区の軍(部隊)、北方艦隊の部隊(軍)、空挺軍の連合部隊、航空宇宙軍軍事輸送航空隊が来る。
演習には総計で約30万名の将兵、1000機以上の航空機、ヘリコプター、無人飛行装置、36000両の戦車、装甲輸送車と他の車両、80隻の艦及び支援船が参加する。



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2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143

(「ウラジーミル・グマネンコ」「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)

バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]

8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]

8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]

8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]

8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]

8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]

8月28日、北方艦隊艦船支隊チクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]


北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]

9月5日、北方艦隊艦船支隊サンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]

その後も北方艦隊艦船支隊北極海を東へ進み、9月11日にはチュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近へ到達しました。
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北方艦隊艦船支隊は、9月11日から17日までロシア極東部で実施される大規模演習『ヴォストーク-2018』へ参加します。

サンクトペテルブルクの北方造船所は2019年以降にロシア海軍の新世代原子力駆逐艦リデル級の建造が可能となる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月6日9時43分配信
【『北方造船所』は2019年に駆逐艦「リデル」の建造を開始できる】
モスクワ、9月6日-ロシア通信社ノーボスチ、セルゲイ・サフロノフ

造船工場『北方造船所』(サンクトペテルブルク)は、国防省が決定すれば、2019年には最新駆逐艦「リデル」級の建造へ着手できる。
『ロシア通信社ノーボスチ』は同社の総取締役イーゴリ・ポノマリョフより伝えられた。

「駆逐艦建造というテーマは消え去っておらず、私共は、このような艦の建造を可能にする大型造船台の建設を続けております」
総取締役は話した。

連邦目的プログラムの下で、現在、工場は近代化を行なっている:
「おそらくは、ヨーロッパで最大となる全長250メートル、幅70メートルの造船台を建設しています」

「その建設完了は2019年前半になり、私共は、排水量25000トンまでの大型戦闘艦及び民間船の建造が可能となります」
ポノマリョフ
は話した。

同時に彼は、最新駆逐艦「リデル」級の建造の決定権は、未だ国防省に残されている事を強調した。

「決定するのは軍ですが、造船業界は、この発注の履行の用意があります。
極東(工場『ズヴェズダー』)には生産能力が有り、バルト工場にも有りますし、『北方造船所』にも有ります」
ポノマリョフ
は指摘した。

以前から海軍及び防衛産業企業体の代表は、駆逐艦「リデル」級の起工は2017年に計画されていると何度も表明していた。
前のロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は、新世代駆逐艦は核動力装置を有していなければならないことを強調した。
その排水量は14000トンになり、プロジェクトの開発には、クルイロフ記念科学研究所が関わっている。

ロシア連邦海軍第1副総司令官イーゴリ・カサトノフ大将は、プロジェクト「リデル」は、ロシア海軍の為の将来原子力航空母艦の建造の為の理論的基礎になると説明した。

現在、ロシア海軍の戦闘編制には、1隻の核動力装置搭載水上艦~重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が在る。



[ロシア将来駆逐艦プロジェクト「リデル」]
[ロシア海軍将来駆逐艦概念設計案・プロジェクト23560E「シクヴァル」]

ロシア海軍は、2000年代後半以降、新世代多用途駆逐艦(将来駆逐艦Перспективный Эсминец)の建造計画について何度も表明して来ました。
[ロシア海軍新世代原子力駆逐艦建造計画]
[ロシア海軍新世代駆逐艦の建造計画は現司令部に承認された]
[ロシアは「超駆逐艦」を建造する]

将来駆逐艦「リデル」は、原子力推進通常動力(ガスタービン)の2タイプの設計が進められていました。
[ロシア新世代駆逐艦は通常動力と核動力の2種類が設計される]

しかし現在では将来駆逐艦「リデル」の動力は原子力推進に決まっています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級は原子力推進となる]
[ロシア海軍の為の将来駆逐艦リデルは原子力推進となる]

原子炉将来原子力空母と同型になるようです。
[ロシア海軍将来原子力空母は原子炉RITM-200を搭載するかもしれない]
ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、「リデル」の排水量は、前のクラス(プロジェクト956駆逐艦、約8000トン)よりも遥かに大きくなり、その打撃力は巡洋艦に匹敵すると述べています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデルは巡洋艦に匹敵する攻撃力を有する]

「リデル」の上部構造物には複合材料の使用も検討されています。
[ロシア海軍将来駆逐艦リデル級の上部構造物は非金属複合材料で造られるかもしれない]

「リデル」の設計を担当する『北方計画設計局』は、実際にロシア海軍向けとして建造される艦の設計へ着手しています。
(これまでに公開されている模型は、「リデル」の概念設計案「シクヴァル」のものであり、このままの形で建造されるわけではない)
[ロシア海軍の為の将来原子力駆逐艦リデル級の設計が始まる]

「リデル」級駆逐艦ロシア連邦『2018-2027年の国家軍備プログラム』に含まれています。
[ロシア海軍の将来原子力駆逐艦リデルの建造計画は中止されていない]

「リデル」級駆逐艦の設計概略はロシア国防省に承認されています。
[ロシア海軍の将来原子力駆逐艦リデルの設計概略は承認された]
[ロシア海軍の将来駆逐艦リデルは原子力推進となる事がロシア国防省に承認された]

「リデル」級の艦名は、まだ正式には決まっていませんが、艦名候補として「オルロフ-チェスメンスキー」(1770年のチェスマ海戦トルコ艦隊に勝利したロシア海軍の貴族提督アレクセイ・オルロフ伯爵)が挙げられています。
『イズベスチヤ』より
2017年3月31日0時1分配信
【原子力の「リデル」は「オルロフ-チェスメンスキー」となる】
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「リデル」級駆逐艦の技術設計、つまり、実際に艦を建造する為の細部の設計は、2019~2020年に開始されます。
この作業の完了は2022年に予定されており、当然ながら、艦の建造開始は、それよりも後になります。
(つまり、早くても2023年)
[ロシア海軍の新世代原子力駆逐艦リデルの設計は2022年に完了する]


「リデル」級駆逐艦の建造の為のインフラ整備も進められています。
[ロシア海軍の新世代原子力駆逐艦リデルの建造の為のインフラ整備は進められている]

「リデル」級を建造する予定のサンクトペテルブルク『北方造船所』は、以前から設備の近代化を進めており、その一環として、2017年12月末に新たな船台を建造する契約へ署名しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2017年12月29日12時51分配信
【北方造船所は新たな船台を建設する契約を締結した】

2019年春頃に完成予定の『北方造船所』の新たな船台のサイズは、全長250メートル、幅140メートル、高さ75メートルになります。

今までの『北方造船所』の船台では、全長170メートル、幅20メートル、満載排水量12000トンまでの艦船しか建造できませんでした。

新たな船台の完成後、『北方造船所』「リデル」級駆逐艦を含め、排水量25000トンまでの艦船の建造が可能となります。

「リデル」級駆逐艦が何隻建造されるのかは未だ決まっていませんが、現在の所、4~6隻程度の建造が想定されているようです。
[ロシア海軍の新世代原子力駆逐艦リデルは4~6隻が建造される]

ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはクロンシュタットへ行く

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月10日11時15分配信
【給油船「アカデミック・パシン」はクロンシュタットへ進路を取った】

9月11日・火曜日、プロジェクト23130中型海洋給油船「アカデミック・パシン」は、ロシア海軍への引き渡しを行なう為、クロンシュタットに到着する。
『ポートフリート』社広報サービスが話したように、シュリッセブルクから指定地点まで、船は3隻の曳船により移送される。


「アカデミック・パシン」『ネヴァ川造船・修理工場』で2014年4月に起工され、2016年5月に進水した。
当初、船の海軍への引き渡しは、2016年末~2017年初頭に予定されていたが、船の航行試験が始まったのは、2018年5月になってからであった。

給油船は貨物タンク区画の二重船体を持つ単一甲板船であり、北方緯度での航行が可能である。
船は、戦闘艦の為の燃料、航空燃料、食料品の移送の為に意図されている。
航続距離は9000海里であり、主な任務の1つは、航空艦への随伴であると言われている。

船は、係留される事無く、海上で並行貨物移送システムにより他の船或いは艦へ数種類の液体貨物:ディーゼル燃料(軽油)、重油、ケロシン(航空燃料)、潤滑油、水の移送あるいは受け入れ、更には乾燥貨物(食料、用具、技術資産)の受入、保管、輸送及び移送の為に意図されている。

プロジェクト23130給油船の全長は130メートル、幅約21メートル、最大速力16ノット、自立航行期間60日、乗組員24名。



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『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

進水後は、造船所の岸壁で艤装工事が進められていました。

2018年3月初頭の「アカデミック・パシン」
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そして2018年5月18日、シュリッセリブルク市のすぐ近くのラドガ湖で航行試験を開始しました。
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[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの航行試験が始まった]

2018年8月には洋上補給システムの試験が行なわれました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは洋上補給システムの試験を続けている]

「アカデミック・パシン」ラドガ湖での試験は完了したようであり、同船はクロンシュタットへ向かいました。
9月11日に到着予定です。



現在、ロシア海軍給油船(補給艦)で最も新しい船は、1982年9月末に2隻揃って就役したプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャージマ」「カーマ」(2隻とも北方艦隊所属)ですから、実に36年ぶりの新造船となります。

プロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャージマ」
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プロジェクトREF-675中型海洋給油船「カーマ」
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準同型船のプロジェクト23131汎用海洋給油船は、クリミア半島ケルチ市ザリフ造船所で2014年12月26日に2隻が同時起工されています。
[クリミア半島のケルチ造船所でロシア海軍の為の新たな給油船2隻が起工された]

近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2018年9月中旬にロスリャコヴォの大型浮きドックへ入る

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『タス通信』より
2018年9月8日17時18分配信
【情報筋:航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」は9月14日~17日にドックへ据え付けられる】
モスクワ、9月8日/タス通信

ムルマンスク浮きドックPD-50への重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の曳航及び据え付けは9月14日に始まり、3日間に渡って続く。
『タス通信』は土曜日に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「第35艦船修理工場の埠頭から艦は9月14日に曳航を開始します。
航空母艦のドックへの入渠は、簡単な課題ではありません。
全ての手順を行なうのには3日間掛かるが故に、完了は9月17日を予定しております」

対談者は話した。

彼は、航空母艦浮きドックへ曳航され、その後、ゆっくりとそこへ入り、専門設備の助力を得て固定されると説明した。
その後、ドックから水を排出され、艦は安全に固定される。

以前、『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフが通知したように、艦船修理工場の専門家は、航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」のドック修理を準備している。
ロスリャコヴォの乾ドックで、造船所には、航空母艦の推進軸の点検が待ち受けている。

PD-50は、世界で大規模な浮きドックの内の1つである。
これは、ソヴィエト社会主義共和国連邦海軍の発注により1980年にスウェーデンで建造された。
ドックの全長は330メートル、幅67メートル、総積載量80000トン。
これは、大型水上艦及び潜水艦の修理の為に意図されている。
これは、ロシア連邦海軍大型水上艦航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の修理を意味している。

今年4月、造船業界はロシア連邦国防省プロジェクト11435重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理契約へ署名した。
修理作業は、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』支所であるムルマンスク第35艦船修理工場に基づいて実行される。
以前、ロシア連邦海軍副総司令官ヴィクトール・ブルスクが述べたように、ロシア唯一の航空母艦の修理作業は今年5月に開始され、2021年には海軍は更新された艦の受領を見込んでいる。



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[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]
現在、「アドミラル・クズネツォフ」は寿命を延長するなどの近代化改装が行なわれています。

近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体、火災探知システムなどは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな火災探知システムを装備する]
機関(蒸気タービン)自体は変更されませんが、蒸気発生用のボイラーは8基全てが交換されます。

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

以前には「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2017年から始まる予定でしたが、2018年に延期されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスク艦船修理工場で2018年から始まる]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装案を作成しています。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]
「アドミラル・クズネツォフ」には、新たな淡水化装置が設置されます。


「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の契約は、2018年4月23日に締結されました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の契約は締結された]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装工事は2020年末に完了し、2021年初頭以降に洋上試験を行ない、同年半ば頃に艦隊へ復帰する予定です。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2020年末に近代化改装を完了し、2021年に復帰する]
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2021年にロシア海軍へ復帰する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装により新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されます。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

更には、ロシア海軍新型フリゲート・プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)で初めて採用される最新の高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の装備も計画されています。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは最新高射ミサイル複合体ポリメント-リドゥートを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の費用については、これまでに様々な数字が出ていましたが、結局、約600億ルーブルに落ち着いたようです。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の費用は約600億ルーブルになる]

2018年7月下旬から「アドミラル・クズネツォフ」ボイラーの撤去作業が始まりました。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフのボイラーの撤去作業が始まった]

「アドミラル・クズネツォフ」は、まず始めに蒸気タービン機関の修復を行ないます。
(8基のボイラーは全て交換し、タービンエンジンはリビルド)
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは蒸気タービンエンジンを修復する]

「アドミラル・クズネツォフ」の改装工事はムルマンスク第35艦船修理工場の岸壁で行なわれていますが、今後は、ムルマンスク北東のロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠し、水面下部分の工事を行なうようです。
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[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは浮きドックへ入る]

大型浮きドックPD-50
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現在、「アドミラル・クズネツォフ」は、ボイラー交換工事の準備を行なっているようです。
(9月2日の時点で飛行甲板上に新品のボイラーが確認できる)
【Capt(N)氏のツイート(2018年9月3日21時38分)】

「アドミラル・クズネツォフ」は、8基のボイラー(KVG-4)を、新たに製造された高圧ボイラーKVG-4と交換します。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月4日8時0分配信
【情報筋:「アドミラル・クズネツォフ」の新たなロシア製ボイラーは25年と見積もられている】
新たなボイラーKVG-4の寿命は25年になります。

「アドミラル・クズネツォフ」PD-50への入渠は、2018年9月14日~17日に予定されているようです。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2018年秋にロスリャコヴォの大型浮きドックへ入る]


近代化改装後の「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機MiG-29K/KUB(2013年~2015年に納入)が「主力」となり、同機を完全に運用する為、同艦の航空機運用システムが更新されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの主力艦戦はMiG-29K/KUBになる]

さらに将来的には、既に開発作業が始まっているヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機が搭載される事になるでしょう。
[ヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機]

ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年9月8日15時54分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は北方艦隊主要基地へ到着した】

2018年7月28日に海軍の戦闘編制へ受け入れられたプロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、北方艦隊主要基地~セヴェロモルスク市へ到着した。

艦は、ロシア海軍最大の水上艦連合部隊であり、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が含まれている北方艦隊ロケット艦師団へ加わった。

到着したフリゲートの乗組員は、ロケット艦師団司令官フェリクス・メニコフ少将の歓迎を受けた。
彼は、全ての航行試験及び受領-引渡試験を成功裏に実施した艦は大きな潜在力を有しており、海軍で最良の艦の1隻である事を指摘した。
近い内に、乗組員には基地及び海上での戦闘訓練と、その後の遠距離航海任務の遂行が待ち受けている。

フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、有翼ミサイル「カリブル」を搭載する北方艦隊で最初の水上艦となる。
同艦は、北方艦隊の海上射爆場での高射、ミサイル-砲、水雷兵器の複合試験の為、再三に渡りバルト海からバレンツ海及び白海への艦隊間移動を行なった。
国家受領試験の期間中にプロジェクト22350のトップ艦は合計で8000海里以上を航行し、16回の主要ミサイル複合体の射撃を含む62回の戦闘訓練を実施した。

2017年と2018年、フリゲートは、フィンランド湾クロンシュタット泊地で主要海軍パレードへ参加した。



[プロジェクト22350フリゲート(「アドミラル・ゴルシコフ」型)]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』で2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。


進水後、『北方造船所』の岸壁で艤装工事が進められました。
[艤装中のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影]
[ロシア海軍最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2013年3月)]

2013年7月末までに艦長オレグ・グセフ1等海佐以下186名の正規乗組員が乗艦しました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」へ正規乗組員全てが乗艦した]

2013年7月31日からは『北方造船所』岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく『北方造船所』へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、『北方造船所』岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

2014年11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるとも言われていましたが、結局はフィンランド湾で実施されることになりました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年5月中旬にフィンランド湾で洋上試験を行なう]

2015年5月15日、「アドミラル・ゴルシコフ」サンクトペテルブルクを抜錨し、洋上試験(第2段階)へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の為に抜錨した]

その後はバルチースク基地へ移動し、洋上試験を続けていました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

2015年7月26日の「ロシア海軍の日」には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンはロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を訪れた]

9月3日にバルチースクを出航し、9月7日にクロンシュタットへ到着しました。


9月11日、建造元の『北方造船所』は、「アドミラル・ゴルシコフ」バルト海における洋上試験(第2段階)を完了したと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の第2段階を完了した]

その同じ日、「アドミラル・ゴルシコフ」は午前9時にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾で洋上試験を行ない、同日の午後8時に帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィンランド湾で昼夜の洋上試験を行なった]


その後、バルチースク基地へ移動した「アドミラル・ゴルシコフ」は、9月22日に白海へ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海へ向かった]

9月24日にはバルト海を出て北海へ入りました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海を出て北海へ入った]

9月30日、白海沿岸セヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ到着した]

10月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」国家受領試験を実施する為、白海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の最終段階を実施する為に白海へ出航した]

11月2日、A-192M「アルマート」130mm単装砲の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で130mm砲を発射した]

11月25日、白海有翼ミサイル(カリブル)の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2015年12月25日、白海での洋上試験の第1段階は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海での洋上試験第1段階を完了した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海方面へ移動し、2016年2月24日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲の対空射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で砲撃試験を実施した]

2016年2月末からはロスリャコヴォ村(ムルマンスク近郊)をベースにして海上試験を続けました。
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3月初頭には艦載ヘリコプターKa-27の発着試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はヘリコプターの着艦試験を行なった]

3月23日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲による海上砲撃試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で海上目標への砲撃試験を行なった]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動し、バレンツ海で各種試験が続けられました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"近影(2016年5月末-6月初頭)]

2016年7月末~8月初頭頃には、電子戦闘システム5P-28の試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の電子戦闘システムの試験が実施された]




しかし、高射ミサイル複合体「ポリメント・リドゥート」に問題が発生した為、引き渡しの期日は未定となりました。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のロシア海軍への引き渡し時期は未だ明確では無い]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2016年11月中旬までにバルチースクへ戻り、11月22日にバルチースクを出航しました。
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11月24日にはサンクトペテルブルク『北方造船所』へ到着しました。
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「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは、2017年に延期されることになりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2017年前半に延期された]

2017年1月21日には『北方造船所』の浮きドックへ入渠しました。
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その後、『北方造船所』岸壁で艦内の全ての機器の点検と整備が行なわれました。
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2017年3月20日にサンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は兵装試験の為に再びバレンツ海へ向かった]

当初はバレンツ海で試験を行なう予定でしたが、結局バルト海で試験が行なわれ、5月8日にサンクトペテルブルクへ戻ってきました。


その後、5月21日午前にサンクトペテルブルクを出航し、バルト艦隊主要基地バルチースクへ向かいました。
『Dambievのブログ』より
2017年5月22日配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は次の段階の試験へと出発した】

6月初頭からバルト海で洋上試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で洋上試験を行なう]
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で高射ミサイル複合体の発射試験を行なう]

7月1日にはサンクトペテルブルクへ入港しました。


その後、クロンシュタットで7月30日に行なわれる「ロシア海軍の日」観艦式のリハーサルへ何度も参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]


そして7月30日、クロンシュタットで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


「アドミラル・ゴルシコフ」は、観艦式の前の7月21日~22日に、艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」の発着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はクロンシュタット沖で艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの発着艦試験を行なった]

観艦式の後の動向は明らかにされていませんでしたが、9月上旬頃にバルト海沿岸のバルチースク(バルト艦隊基地)からバレンツ海方面の北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動していたようです。
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2017年9月29日、洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まった]

2017年10月8日には早期警戒ヘリコプターKa-31の着艦試験が行なわれました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年10月8日19時5分配信
【ヘリコプターKa-31乗員はフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」への着艦へ取り組んだ】

しかし、洋上試験(おそらくは高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の発射試験)は不成功に終わったらしく、「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される事になりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、サンクトペテルブルクへ戻る途中の2017年12月23日、2基の巡航用ディーゼルエンジン10D49の内の1基が破損しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年2月13日13時1分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の巡航用ディーゼルは破損した】

この為、破損したディーゼルエンジンサンクトペテルブルク『コロムナ工場』から派遣された技術者により修理される事になりました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年2月15日17時41分配信
【情報筋:フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のディーゼルは3月の修理が計画されている】

ディーゼルエンジンの修理は2018年3月中旬に完了しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年3月13日18時56分配信
【情報筋:フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のディーゼルは復旧した】

2018年4月22日、「アドミラル・ゴルシコフ」は洋上試験を再開する為、サンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

4月22日から25日まで修復されたディーゼルエンジンの試験を行なった後、一旦サンクトペテルブルクへ戻り、4月27日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かいました。
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5月5日にセヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海で各種試験を行ないました。
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「アドミラル・ゴルシコフ」は、7月29日にクロンシュタット港で行なわれる『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する為、7月5日にセヴェロモルスク基地を出航し、7月15日にフィンランド湾へ到着しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る]

2014年11月から始まった「アドミラル・ゴルシコフ」の洋上試験は3年半以上に及び、この間に総計70000海里を航行しました。

7月26日には建造元の『北方造船所』で、「アドミラル・ゴルシコフ」の国家受領試験の受入証書への署名が行なわれました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍への引き渡し前の検査を終えた]

2018年7月28日、「アドミラル・ゴルシコフ」聖アンドレイ旗掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
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就役の翌日の7月29日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、8月中はサンクトペテルブルクに滞在していましたが、9月1日に出航し、セヴェロモルスクへ向かいました。

そして9月8日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。

「アドミラル・ゴルシコフ」は、北方艦隊第43ロケット艦師団へ編入されました。

第43ロケット艦師団は、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」で構成されており、ここへ「アドミラル・ゴルシコフ」も加わります。

遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはラプテフ海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年9月7日16時49分配信
【練習艦「ペレコプ」はラプテフ海へ入った】

原子力砕氷船「バイガチ」を伴うバルト艦隊練習艦「ペレコプ」は、東シベリア海の結氷部分の通過移動を完了し、サンニコフ海峡を通り抜けてラプテフ海へ入り、セヴェロモルスク港までの北海航路の自力での移動を続ける。
北方艦隊主要基地へ練習艦は9月中旬に入る。

北氷洋の通過移動の枠組みにおいて、生徒は、実際の北方緯度航海の全ての差異を知り、結氷フィールドの先導の技量を入手する機会を得る。

遠距離航海時、練習艦の艦内では、300名以上のロシア海軍兵学校、ナヒーモフ海軍学校ウラジオストク分校の生徒、沿海地方全連邦軍事スポーツ少年団員が海上実習を行なった。

以前、練習艦「ペレコプ」は、初めてのユーラシア周回航海の枠組みでセヴァストーポリからウラジオストクへの移動を行なった。
艦は3つの大洋と16の海を通過し、約2万海里を走破した。
移動中に艦はインドネシア、スリランカ、そして初めてパプアニューギニアを訪れた。
6月3日に艦は沿海地方首都へ到着し、8月9日にウラジオストクからコルサコフへ、その後はペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ、更に北方艦隊へと向かう。

航海指揮官は、S.O.マカロフ提督記念太平洋艦隊海軍兵学校の校長オレグ・ジュラヴリェフ少将である。



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プロジェクト877練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



今年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)、更には北極海まで行く事になります。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]
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2018年3月1日、「ペレコプ」サンクトペテルブルク海軍兵学校の生徒を乗せてクロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した]

3月5日には北海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北海へ入った]

「ペレコプ」ヨーロッパ大陸沿いに南下し、3月9日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは英仏海峡を通過した]

その後、更にヨーロッパ大陸に沿って南下し、3月12日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは地中海へ入った]
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「ペレコプ」地中海を東進して3月17日にはボスポラス海峡を北上し、黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ入港しました。

ここでクロンシュタット港から乗っていた生徒は艦を降り、新たにサンクトペテルブルク海軍兵学校から200名以上の生徒が3月26日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍兵学校の生徒はセヴァストーポリからウラジオストクまでの遠洋実習航海へ参加する]

4月1日、「ペレコプ」セヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはセヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かった]

翌4月2日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入る]

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4月7日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

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4月11日には海賊出没海域であるアデン湾へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアデン湾へ入った]

4月12日にはアデン湾を抜けてアラビア海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアラビア海へ入った]

「ペレコプ」は、2018年4月18日から22日までスリランカコロンボ港を訪問しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを訪れる]
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボへ入港した]
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを去り、インドネシアのジャカルタへ向かった]

4月29日から5月1日までインドネシアタンジュンプリオク港(ジャカルタ)を訪問しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはインドネシアのタンジュンプリオク港へ到着した]

その後、5月4日から9日までインドネシア近海で実施された多国籍海軍演習『KOMODO-2018』へ参加しました。
【多国籍海軍演習『KOMODO-2018』公式サイト】



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演習が終わった後、「ペレコプ」パプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはパプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ行く]

5月16日、「ペレコプ」ポートモレスビーへ入港しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはパプアニューギニアの首都ポートモレスビーを訪れた]


5月19日にポートモレスビーを出航した後の動向は公表されていませんが、おそらくは中部太平洋を北上してウラジオストクへ向かったようです。
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6月3日、「ペレコプ」ウラジオストクへ入港しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクへ入港した]
無論、「ペレコプ」にとっては、就役後初のウラジオストク寄港となります。

その後も「ペレコプ」ウラジオストクへ滞在し、7月29日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクで行なわれた太平洋艦隊の観艦式へ参加しました。
[練習艦ペレコプは7月29日の『ロシア海軍の日』にウラジオストクの観艦式へ参加する]

8月9日、「ペレコプ」ウラジオストクを出航しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクを抜錨して北極海へ向かった]

8月12日から14日までサハリン南部コルサコフへ寄港した後、8月17日にカムチャツカ半島ペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ到着しました。
(つまり、8月11日頃に宗谷海峡を通過)
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはペトロパヴロフスク・カムチャツキーを訪れた]

8月23日、「ペレコプ」ペトロパヴロフスク・カムチャツキーを出航し、北極海へ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海へ向かった]

9月2日にベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはベーリング海峡を通過して北極海へ入った]
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9月5日、原子力砕氷船「バイガチ」と共に東シベリア海へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年9月5日17時21分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」は東シベリア海からセヴェロモルスクへ進路を取った】

そして9月7日にはラプテフ海へ入りました。

今後、「ペレコプ」北極を通過して北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かいます。

ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)

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2018年9月1日~8日、ロシア海軍ロシア航空宇宙軍は、地中海東部で大規模な演習を実施しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は2018年9月1日から8日まで地中海で演習を行なう]
[2018年9月1日から8日まで地中海で実施されるロシア海軍とロシア航空宇宙軍の演習には26隻の艦船と34機の航空機が参加する]

演習には、ロシア海軍黒海艦隊、北方艦隊、バルト艦隊、カスピ小艦隊の艦船26隻(この内2隻は潜水艦)、各種航空機・ヘリコプター34機が参加しました。
演習部隊の総旗艦は、北方艦隊から派遣されたロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」です。
1986年11月5日に就役した同艦は、2011年6月から2016年12月末まで近代化改装を行ない、各種電子機器を更新しました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]

『ロシア通信社ノーボスチ』より
【地中海演習】
2018年9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の大演習に関するニュースのリスト。

9月3日、ロシア海軍航空隊多用途複座戦闘機Su-30SMは、地中海上空で航空宇宙軍空中給油機Il-78からの空中給油訓練を行ないました。

[ロシア海軍航空隊の多用途複座戦闘機Su-30SMは地中海上空で空中給油訓練を行なった]

9月5日、ロシア航空宇宙軍遠距離航空隊所属の2機の戦略爆撃機Tu-160は、エンゲリス基地を離陸し、カスピ海を通って地中海上空へ行きました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月5日22時40分配信
【地中海で爆撃機Tu-160が演習を実施した】
Tu-160は10時間に渡るフライトを行ない、地中海巡航ミサイルの仮想発射訓練を実施しました。
Tu-160のエスコートは、海軍航空隊多用途複座戦闘機Su-30SM艦上戦闘機Su-33が担当しました。
これらの戦闘機は、ロシア国内からシリアフマイミーン飛行場へ進出し、ここから離陸してTu-160に随伴しました。


9月6日までに、ロシア海軍航空隊ロシア航空宇宙軍は、50回以上の戦闘訓練を行ない、これに伴って50回以上の離陸を行ない、更には15回の空中給油を行ないました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月6日4時52分配信
【航空宇宙軍と海軍の地中海での演習中に50回以上の離陸が行なわれる】
なお、艦船部隊は150回の訓練を行ないました。

9月7日、ロシア連邦軍特殊作戦群の演習が行なわれました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月7日9時9分配信
【ロシア特殊部隊は地中海演習中に任務へ取り組んだ】
特殊作戦群は、ロシア海軍艦船グループが滞在する海域で、水中工作員への対処行動訓練を行ないました。
訓練には、ロシア海軍歩兵部隊と、海軍航空隊も参加しました。



地中海演習には、ロシア黒海艦隊の18隻の艦船が参加しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月7日9時34分配信
【地中海演習へ黒海艦隊の最新艦が参加する】
この18隻には、プロジェクト11356Rフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」、「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」、プロジェクト21631小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」といった最新鋭艦も含みます。
更には、プロジェクト06363潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「コルピノ」も含んでいます。


演習最終日の9月8日には、艦船部隊の対空・対水上・対潜射撃訓練が行なわれました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月8日9時8分配信
【地中海演習で艦は深海爆弾の射撃を実施した】
記事タイトルの「深海爆弾」とは、対水中ロケットRBU-6000を指しています。

なお、ロシア海軍の演習海域には、ネーデルラント海軍フリゲート「デ・ロイテル」が派遣され、20kmの距離を保ちながらロシア海軍の艦船を監視していました。

地中海演習のフィナーレは、シリアラタキア沿岸へのロシア海軍歩兵部隊の上陸訓練となりました。
『タス通信』より
2018年9月8日21時49分配信
【ロシア海軍歩兵は地中海演習の枠組みにおいてラタキア沿岸へ上陸した】
上陸演習には、3隻の大型揚陸艦、2隻の掃海艦「ラプテル」型哨戒艇、火力支援艦を含む26隻の戦闘艦艇、ヘリコプターKa-29、Mi-8、Mi-24、艦上戦闘機Su-33、多用途戦闘機Su-30SMを含む24機の航空機が参加しました。


ロシア海軍当局は、今回の演習へ参加した艦船の名前を全て公表していませんが、少なくとも、以下の艦船が参加していたのは確かなようです。

[北方艦隊]
ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」

[バルト艦隊]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
中型海洋給油船「レナ」
工作船PM-82

[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」
潜水艦「コルピノ」
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」
フリゲート「アドミラル・エッセン」
フリゲート「アドミラル・マカロフ」
小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」
警備艦「プイトリーヴイ」
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」
大型揚陸艦「オルスク」
海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」
中型偵察艦「キルディン」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」

[カスピ小艦隊]
小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」
小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」

プロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦は2021年末と2022年末にロシア海軍へ引き渡される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月5日11時16分配信
【海軍はフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」と「アドミラル・イサコフ」を2022年末までに受け取る】
モスクワ、9月5日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト22350フリゲートの3隻目「アドミラル・ゴロフコ」と4隻目「アドミラル・イサコフ」ロシア連邦海軍への引き渡し時期は、それぞれ2021年末と2022年末である。
『ロシア通信社ノーボスチ』は水曜日に『北方造船所』総取締役イーゴリ・ポノマリョフより伝えられた。

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・ゴルシコフ」は、今年7月に海軍の戦闘編制へ加わった。
第2のフリゲート「アドミラル・カサトノフ」は試験へ入り、2019年に海軍へ引き渡される。

「次の2隻のフリゲートの海軍への引き渡し時期は、それぞれ2021年末と2022年末となっております」
ポノマリョフ
は話した。

彼は、動力装置の問題は2019年には解決され、『北方造船所』『サトゥルン』から最初のガスタービン装置を受け取る事を強調した。
それは、以前にはウクライナで製造されていた。



[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

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ロシア海軍の為の新世代フリゲート、プロジェクト22350は、現在までにサンクトペテルブルク『北方造船所』で4隻が起工され、1番艦は2018年7月28日に就役しました。

1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(417)は2006年2月1日に起工、2010年10月28日に進水し、2018年7月28日にロシア海軍へ引き渡されました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

2番艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」(431)は2009年11月26日に起工、2014年12月12日に進水しました。
2018年末に航行試験が始まります。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2018年末に航行試験を開始する]
ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は2012年2月1日に起工されました。

4番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」は2013年11月14日に起工されました。
[サンクトペテルブルク北方造船所はプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・イサコフ」(と偵察艦「イワン・フルス」)を起工した]

3番艦と4番艦は、ガスタービンエンジンの供給が大幅に遅延した為、建造も遅延しています。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦のガスタービンエンジンはロシア国内で製造されている]

3番艦と4番艦のロシア海軍への引き渡し時期について、今回、建造元の『北方造船所』総取締役イーゴリ・ポノマリョフ氏は、3番艦が2021年末、4番艦が2022年末と言っています。


プロジェクト22350の建造は、4番艦「アドミラル・イサコフ」で終了し、その後は、拡大発展型であるプロジェクト22350Mの建造へ移行する事になります。
[ロシア海軍の将来フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ型)の排水量は6500トンになる]
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)の拡大発展型となるロシア海軍の次世代フリゲートの開発は進められている]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の排水量は約8000トンになる]

プロジェクト22350Mの建造が開始されるのは2020年以降になり、1番艦の就役は2026年に予定されています。
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の建造開始は2020年以降になる]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の1番艦は2026年に就役する]

プロジェクト20386コルベット1番艦ジェルズキーは2021年末~2022年初頭にロシア海軍へ就役する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月5日10時58分配信
【『北方造船所』は海軍がコルベット「ジェルズキー」を何時受け取るのかについて話した】
モスクワ、9月5日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト20386コルベットのトップ「ジェルズキー」は、2021年と2022年の境目にロシア海軍へ引き渡される。
『ロシア通信社ノーボスチ』は水曜日に『北方造船所』総取締役イーゴリ・ポノマリョフより伝えられた。

現在、4隻のプロジェクト20380コルベット及び2隻のプロジェクト20385コルベットが建造されている。
改善された新たなプロジェクト20386コルベットのトップは、『北方造船所』で2016年に起工された。

「プロジェクト20386コルベットの主な特徴は、モジュール方式と、20385コルベットとも違うその打撃兵装です」
ポノマリョフ
は話した。

総取締役は、国防省(海軍)はトップ艦の全ての試験設計作業の実施について同意しており、更には全てのシリーズの正確な(納入)時期について全面的な変更無く建造できることを強調した。
これは特に、モジュール艦を促進する。

「我々は、艦の建造を、およそ5年で完了させることを計画しております」
対談者は付け加えた。



[プロジェクト20386コルベット(ジェルズキ―型)]
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]

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プロジェクト20380/20385コルベットの更なる改良発展型であるプロジェクト20386の1番艦「ジェルズキー」Дерзкий(建造番号1009)は、2016年10月28日にサンクトペテルブルク北方造船所(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[ロシア海軍の新世代コルベット"ジェルズキ―"は起工された]

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プロジェクト20386の満載排水量は3400トンになり、以前のプロジェクト20380/20385よりも1000トン以上増加しています。

航続距離も20380/20385より延びて5000海里となり、速力も30ノットに増加、乗員は80名に減少しています。

機関はガスタービン電気推進システムが採用されます。
[ロシア海軍の新世代コルベット・プロジェクト20386はガスタービン電気推進システムを装備する]

プロジェクト20386は、10隻以上の建造が計画されています。
[ロシア海軍は新世代コルベット・プロジェクト20386を10隻以上建造する]

この内、1番艦「ジェルズキー」を含む3隻は2025年までの就役が予定されています。
[2025年までに3隻のプロジェクト20386(ジェルズキー型)コルベットがロシア海軍へ就役する]

「ジェルズキー」ロシア海軍への引き渡し時期について、今回、建造元の『北方造船所』総取締役イーゴリ・ポノマリョフ氏は、「2021年と2022年の境目」と言っていますが、これは要するに、2021年末~2022年初頭という事です。

ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年9月5日8時45分配信
【北方艦隊艦船支隊はサンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ出た】

本日、東方へ向けて移動を続けている北方艦隊戦闘艦・補助船支隊は、サンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入った。

前日、指定地点で北方艦隊の艦船は国営法人『ロスアトム』原子力砕氷船「50リェート・ポベードゥィ」と合流した。

結氷偵察データにより、サンニコフ海峡には流氷と氷山が観測された。

北方艦隊艦船支隊の結氷海域の通過は、原子力砕氷船「50リェート・ポベードゥィ」に続く縦列隊形で行なわれた。
艦・支援船支隊の砕氷先導の航海の安全は、更に、北方艦隊ディーゼルエレクトリック砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」により保障された。

結氷状態のモニタリングは、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の甲板から空中へ上がる艦載ヘリコプターKa-27の使用を含め、北方艦隊の部隊により常時行われている。

数日前、ヤクーツクチクシ湾では、北方艦隊司令官ニコライ・エフメノフ大将の統制下で北方艦隊部隊の北極グループによる兵種間戦術演習が実施された。
更に、ロシア連邦北極島嶼ゾーンと海岸線を防護する演習では、ノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島海域で、ミサイル、高射及び砲射撃を実施した。

北方艦隊艦船は、8月8日から遠距離航海を行なっている。
移動中に支隊は3000海里以上を走破した。
航海の全行程において北方艦隊将兵は海上技量を向上させ、更には、ロシア連邦の経済活動施設に様々な危機的状況が発生した場合の安全を保障する為の一連の演習を実施した。



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2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143

(「ウラジーミル・グマネンコ」「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)

バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]

8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]

8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]

8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]

8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]

8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]

8月28日、北方艦隊艦船支隊チクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]


北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]

そして9月5日、北方艦隊艦船支隊サンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。


なお、現在、遠洋実習航海中の練習艦「ペレコプ」北極海を西へ向かっています。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはベーリング海峡を通過して北極海へ入った]

ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は浮きドックを出た

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年9月5日7時13分配信
【ウラジオストクで太平洋艦隊の最新コルベット「グロームキー」は輸送浮きドックから出渠した】

本日、ウラジオストクでは、太平洋艦隊最新コルベット「グロームキー」輸送浮きドックからの出渠操作が完了した。

艦は、アムール造船工場から輸送浮きドック「ゼーヤ」により艦隊主要基地へ8月31日に送り届けられた。

艦がドックから出た後、コルベットは曳船により、ウラジオストクの企業の艤装基盤埠頭への先導を保障された。
数日後、「グロームキー」は係留試験段階を続け、工場航行試験及び国家受領試験の準備を開始する。

[参照]
「グロームキー」
は、再軍備プログラムの枠組みで太平洋艦隊の為に特別に建造される第2のプロジェクト20380コルベットである。

中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された同プロジェクト艦は、近海ゾーンでの活動、敵の水上艦及び潜水艦との戦闘の実施、海洋揚陸作戦中の海洋揚陸部隊への砲撃支援の為に意図されている。

コルベットの全長は104.5メートル、幅13メートル、満載排水量2200トン、最大速力27ノット。



[プロジェクト20380/20385コルベット]
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ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの2隻目となる「グロームキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で2012年4月20日に起工されました。
[新世代コルベット「グロームキー」は起工された]

当初は2015年の引き渡しが予定されていましたが、建造工事は遅延しています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト20380コルベット"グロームキー"の建造は対ロシア制裁の影響により遅延する]

起工から5年以上が経過した2017年7月28日に造船台を出渠しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第2のプロジェクト20380コルベット"グロームキー"は造船台を出渠した]



契約軍人のみで構成される「グロームキー」乗組員は、2017年10月末までに編成を完了しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月1日4時21分配信
【太平洋艦隊は新たなコルベット「グロームキー」の乗組員の形成を完了した】

「グロームキー」乗組員は、11月24日にサンクトペテルブルク海軍統合訓練センターへ到着しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2017年11月24日15時38分配信
【コルベット「グロームキー」の乗組員は研修の為にサンクトペテルブルクへ到着した】

2018年2月7日、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』を視察に訪れたロシア国防次官ユーリー・ボリソフ氏は、「グロームキー」は2018年末にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡されると発言しました。
[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"は2018年末にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡される]

2018年5月下旬、サンクトペテルブルクでの研修を終えた乗組員が『アムール造船工場』へ到着しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年5月27日17時5分配信
【アムール造船工場は最新のプロジェクト20380コルベットの加入の為の作業を続けている】

乗組員は6月下旬から「グロームキー」艦内への居住を開始しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年6月21日8時59分配信
【最新コルベット「グロームキー」乗組員は、造船工場から艦の受け入れを開始した】

8月中旬、「グロームキー」浮きドックに載せられ、ウラジオストクへの移動を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型コルベット"グロームキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレからウラジオストクへの移動を開始した]

8月31日にウラジオストクへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"はウラジオストクへ到着した]
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そして9月5日に浮きドックを出渠しました。
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今後、「グロームキー」ウラジオストクをベースにして洋上試験を行ないます。

「グロームキー」は、2018年末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。

近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2018年秋にロスリャコヴォの大型浮きドックへ入る

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月3日19時29分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」は今秋にドックへ入る】

プロジェクト11435重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」はドックへの設置と推進軸の診断を準備している。
9月1日に『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフは報道陣へ伝えた。
『Mil.Press FlotProm』の艦隊の情報提供者は、巡洋艦は、この1~2ヶ月或いは、それよりも早期のドックへの設置が計画されている。


『統合造船業営団』トップによると、「クズネツォフ」近代化の全ての作業は「スケジュールを厳守して」行なわれており、ラフマノフは、それを個人的に2週間ごとに掌握している。

「ロスリャコヴォの浮きドックPD-50への艦の設置の準備過程は、最終段階に在ります。
然るべき文書は、現在、推進軸、スクリューの取り外しと、これらの問題点洗い出しと修復、更には艦底の船外部品の修理、船体の塗装などの作業概略様々な区分で海軍と統合造船業営団が合意しております」

艦隊の情報提供者は語った。

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』は、2018年4月中旬から「アドミラル・クズネツォフ」の修理及び近代化契約の履行を開始した。
作業費用は、600億ルーブルになる。
それは2020年末に完了し、7ヶ月間の長期試験を行なった後、艦は2021年に海軍へ復帰する事が予定されている。

『統合造船業営団』トップ、アレクセイ・ラフマノフによると、近代化により「アドミラル・クズネツォフ」の勤務時期は20年間延長される。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
「アドミラル・クズネツォフ」
プロジェクト11435として建造された。
艦は、黒海造船工場で進水してから5年後の1990年に海軍へ加わった。

航空巡洋艦の全長は306メートル、最大幅72メートル、満載排水量59000トン。
航空団(戦闘機Su-33、MiG-29K、更にはヘリコプターKa-52、Ka-29、Ka-27)に加え、巡洋艦対艦有翼ミサイルP-700「グラニート」、高射ミサイル複合体「クリノーク」及び「カシタン」で武装している。



ロシア北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月20日就役)は、2016年10月15日から2017年2月8日に掛けて6度目となる地中海への遠距離航海を行ない、シリア沖まで進出しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

「アドミラル・クズネツォフ」機動部隊は2016年10月上旬にシリア沖へ到達し、2016年11月15日には初めてシリアへの空爆作戦へ参加、イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃しました。
以後、2017年1月初頭までシリア領内のテロ組織(『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』)への空爆作戦へ参加しました。

無論、「アドミラル・クズネツォフ」にとっては、1991年1月20日の就役以来初の実戦参加となりました。

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内テロ組織の施設1252を破壊しました。



シリア沖への遠距離航海から1年後、2018年2月23日の「祖国防衛者の日」クレムリン宮殿で開催された国家表彰授与式において、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、「アドミラル・クズネツォフ」ウシャコーフ勲章を授与しました。
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『タス通信』より
2018年2月23日14時24分配信
【プーチンは祖国防衛者の日に国家表彰を授与した】



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[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]
今後、「アドミラル・クズネツォフ」は寿命を延長する近代化改装が行なわれます。

近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体、火災探知システムなどは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな火災探知システムを装備する]
機関(蒸気タービン)自体は変更されませんが、蒸気発生用のボイラーは8基全てが交換されるようです。

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

以前には「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2017年から始まる予定でしたが、2018年に延期されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスク艦船修理工場で2018年から始まる]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装案を作成しています。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]
「アドミラル・クズネツォフ」には、新たな淡水化装置が設置されます。


「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の契約は、2018年4月23日に締結されました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の契約は締結された]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装工事は2020年末に完了し、2021年初頭以降に洋上試験を行ない、同年半ば頃に艦隊へ復帰する予定です。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2020年末に近代化改装を完了し、2021年に復帰する]
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2021年にロシア海軍へ復帰する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装により新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されます。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

更には、ロシア海軍新型フリゲート・プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)で初めて採用される最新の高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の装備も計画されています。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは最新高射ミサイル複合体ポリメント-リドゥートを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の費用については、これまでに様々な数字が出ていましたが、結局、約600億ルーブルに落ち着いたようです。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の費用は約600億ルーブルになる]

2018年7月下旬から「アドミラル・クズネツォフ」ボイラーの撤去作業が始まりました。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフのボイラーの撤去作業が始まった]

「アドミラル・クズネツォフ」は、まず始めに蒸気タービン機関の修復を行ないます。
(8基のボイラーは全て交換し、タービンエンジンはリビルド)
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは蒸気タービンエンジンを修復する]

「アドミラル・クズネツォフ」の改装工事はムルマンスク第35艦船修理工場の岸壁で行なわれていますが、今後は、ムルマンスク北東のロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠し、水面下部分の工事を行なうようです。
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[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは浮きドックへ入る]

大型浮きドックPD-50
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現在、「アドミラル・クズネツォフ」は、ボイラー交換工事の準備を行なっているようです。
(9月2日の時点で飛行甲板上に新品のボイラーが確認できる)
【Capt(N)氏のツイート(2018年9月3日21時38分)】

「アドミラル・クズネツォフ」PD-50への入渠は、早ければ2018年9月中になるようです。


近代化改装後の「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機MiG-29K/KUB(2013年~2015年に納入)が「主力」となり、同機を完全に運用する為、同艦の航空機運用システムが更新されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの主力艦戦はMiG-29K/KUBになる]

さらに将来的には、既に開発作業が始まっているヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機が搭載される事になるでしょう。
[ヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機]

ロシア海軍航空隊の多用途複座戦闘機Su-30SMは地中海上空で空中給油訓練を行なった

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『タス通信』より
2018年9月3日19時37分配信
【遠距離航空隊と海軍航空隊の航空機は地中海上空で空中給油へ取り組んだ】
モスクワ、9月3日/タス通信

海軍航空隊遠距離航空隊航空機は合同で地中海上空の戦闘演習へ取り組んだ。
ロシア連邦国防省は発表した。

「地中海におけるロシア海軍と航空宇宙軍の大規模集団演習の枠組みにおいて、海軍航空隊と遠距離航空隊の全ての参加航空機は演習実施地点へ到着しました。
飛行士は、飛行任務における最も難しい要素の1つである空中での航空機への給油へ取り組みました。
ロシア海軍航空隊のSu-30SM乗員は、地中海水域上空で計画飛行を行ないました」
ロシア軍当局
は伝えた。

空中での燃料補給は、飛行訓練の必須の種類であり、最も難しい任務の1つと考えられていると国防省は指摘した。
「この任務の遂行には、乗員の高い専門技量と心理的安定が必要です。
高度2000mから8000mでSu-30SM乗員は航空機Il-78の下を時速500km~550kmで飛行し、空中給油を実施しました。
この時、双方は20m以下の距離を維持しました」
国防省
は話した。

以前にロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフが報道陣へ伝えたように、2隻の潜水艦を含む26隻の海軍艦船、更には航空宇宙軍の34機の航空機は、9月1日から8日まで地中海で前例の無い大規模計画演習を実施する。
演習の枠組みで、ミサイルの実地射撃が計画されている事を総司令官は指摘した。



ロシア海軍ロシア航空宇宙軍は、2018年9月1日から8日まで地中海で演習を実施します。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は2018年9月1日から8日まで地中海で演習を行なう]
[2018年9月1日から8日まで地中海で実施されるロシア海軍とロシア航空宇宙軍の演習には26隻の艦船と34機の航空機が参加する]

9月3日には、ロシア海軍航空隊多用途複座戦闘機Su-30SM地中海上空で空中給油訓練を行ないました。

Su-30SMが何処の所属なのかは明らかにされていませんが、おそらくは、既に1個飛行隊が形成されている黒海艦隊でしょう。
[ロシア海軍黒海艦隊航空隊で多用途複座戦闘機Su-30SMの1個飛行隊が完全に形成された]
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Su-30SMは、おそらくはシリアフマイミーン飛行場(ラタキア)へ進出し、ここから発進して地中海上空へ向かったのでしょう。


Su-30SMは、地中海上空でロシア航空宇宙軍空中給油機Il-78から空中給油を受けました。

遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはベーリング海峡を通過して北極海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年9月2日23時59分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」は北氷洋を通り抜ける】

バルト艦隊練習艦「ペレコプ」は遠距離航海の枠組みで北氷洋を通り抜ける。
その乗組員は、2つの大陸~ユーラシア及び北アメリカを分けるベーリング海峡を史上初めて通過した。

カムチャツカ太平洋艦隊潜水艦部隊の主要基地への寄港後、練習艦「ペレコプ」は遠距離航海を続けており、太平洋の通過移動を完了し、危険なベーリング海峡を通り抜け、北氷洋へ入った。
チュクチ海へ出た艦の乗組員及び生徒は、初めてのセヴェロモルスク港までの北海航路の通過移動を開始した。

練習艦には約150名のS.O.マカロフ提督記念太平洋艦隊海軍兵学校生徒が乗っており、海上実習を行なう。

以前、練習艦「ペレコプ」は、初めてのユーラシア周回航海の枠組みでセヴァストーポリからウラジオストクへの移動を行なった。
艦は3つの大洋と16の海を通過し、約2万海里を走破した。
移動中に艦はインドネシア、スリランカ、そして初めてパプアニューギニアを訪れた。
6月3日に艦は沿海地方首都へ到着し、8月9日にウラジオストクからコルサコフへ、その後はペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ、更に北方艦隊へと向かう。
航海指揮官は、S.O.マカロフ提督記念太平洋艦隊海軍兵学校の校長オレグ・ジュラヴリェフ少将である。



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プロジェクト877練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



今年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)、更には北極海まで行く事になります。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]
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2018年3月1日、「ペレコプ」サンクトペテルブルク海軍兵学校の生徒を乗せてクロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した]

3月5日には北海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北海へ入った]

「ペレコプ」ヨーロッパ大陸沿いに南下し、3月9日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは英仏海峡を通過した]

その後、更にヨーロッパ大陸に沿って南下し、3月12日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは地中海へ入った]
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「ペレコプ」地中海を東進して3月17日にはボスポラス海峡を北上し、黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ入港しました。

ここでクロンシュタット港から乗っていた生徒は艦を降り、新たにサンクトペテルブルク海軍兵学校から200名以上の生徒が3月26日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍兵学校の生徒はセヴァストーポリからウラジオストクまでの遠洋実習航海へ参加する]

4月1日、「ペレコプ」セヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはセヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かった]

翌4月2日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入る]

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4月7日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

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4月11日には海賊出没海域であるアデン湾へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアデン湾へ入った]

4月12日にはアデン湾を抜けてアラビア海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアラビア海へ入った]

「ペレコプ」は、2018年4月18日から22日までスリランカコロンボ港を訪問しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを訪れる]
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボへ入港した]
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを去り、インドネシアのジャカルタへ向かった]

4月29日から5月1日までインドネシアタンジュンプリオク港(ジャカルタ)を訪問しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはインドネシアのタンジュンプリオク港へ到着した]

その後、5月4日から9日までインドネシア近海で実施された多国籍海軍演習『KOMODO-2018』へ参加しました。
【多国籍海軍演習『KOMODO-2018』公式サイト】



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演習が終わった後、「ペレコプ」パプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはパプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ行く]

5月16日、「ペレコプ」ポートモレスビーへ入港しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはパプアニューギニアの首都ポートモレスビーを訪れた]


5月19日にポートモレスビーを出航した後の動向は公表されていませんが、おそらくは中部太平洋を北上してウラジオストクへ向かったようです。
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6月3日、「ペレコプ」ウラジオストクへ入港しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクへ入港した]
無論、「ペレコプ」にとっては、就役後初のウラジオストク寄港となります。

その後も「ペレコプ」ウラジオストクへ滞在し、7月29日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクで行なわれた太平洋艦隊の観艦式へ参加しました。
[練習艦ペレコプは7月29日の『ロシア海軍の日』にウラジオストクの観艦式へ参加する]

8月9日、「ペレコプ」ウラジオストクを出航しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクを抜錨して北極海へ向かった]

8月12日から14日までサハリン南部コルサコフへ寄港した後、8月17日にカムチャツカ半島ペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ到着しました。
(つまり、8月11日頃に宗谷海峡を通過)
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはペトロパヴロフスク・カムチャツキーを訪れた]

8月23日、「ペレコプ」ペトロパヴロフスク・カムチャツキーを出航し、北極海へ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海へ向かった]


そして9月2日にベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入りました。
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今後、「ペレコプ」北極海を通過して北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かいます。

なお、「ペレコプ」の航路上にあるノヴォシビルスク諸島周辺海域には、現在、北方艦隊艦船部隊が居ます。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]

ロシア海軍は2018年に最初の近代化改修された対潜哨戒機Tu-142を受け取る

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年8月30日19時52分配信
【(ロシア)海軍は近代化される対潜機Tu-142を受け取る】
タガンログ、8月30日-ロシア通信社ノーボスチ

海軍将兵は最初の近代化された後の対潜航空機Tu-142を今年(2018年)に受け取る。
木曜日、ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコは報道陣へ話した。

「契約は締結され、設定されたスケジュールの下で作業は実行されています。
最初の近代化された機体は、今年に受け取ります」

彼は、G.M.べリエフ記念タガンログ航空科学技術複合体への訪問中に話した。

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工場の訪問中に国防次官は、試験中の新たな電波位置測定巡視-誘導航空機A-100、航空機Tu-95MS及びTu-142の修復過程、更には航空機Be-200の製造ラインを視察した。


Tu-142は、ソヴィエト時代に製造されたターボプロップ対潜航空機である。
現在、太平洋艦隊及び北方艦隊で運用されている。



ソ連/ロシア海軍遠距離対潜哨戒機Tu-142は、戦略爆撃機Tu-95の海軍向けヴァージョンであり、1968年6月18日に初飛行し、1972年11月15日に軍備採用されました。
1968年から1994年までに合計で100機生産され、この内の8機はインドへ輸出されました。

インド海軍Tu-142は2017年末までに退役しました。


現在、ロシア海軍航空隊では、各型合わせて北方艦隊に12機、太平洋艦隊に12機が在籍しています。
北方艦隊所属機はキぺロヴォ太平洋艦隊所属機はカーメニ・ルチェイに配備されています。

キぺロヴォ
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カーメニ・ルチェイ
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北方艦隊Tu-142は、度々地中海東部へ進出しています。
[ロシア海軍航空隊の対潜哨戒機Tu-142M3はシリア上空で目撃された]
[シリア上空で目撃されたロシア海軍航空隊の長距離哨戒機Tu-142M3は、地中海で警備艦アドミラル・グリゴロヴィチと合同演習を行なっていた]
[ロシア海軍航空隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142M3は地中海南東部で潜水艦探知演習を行なった]



Tu-142は、2015年4月に近代化改修の話が初めて出てきました。
[ロシア海軍航空隊の長距離対潜哨戒機Tu-142は近代化改修される]

以後、Tu-142の近代化改修に関する情報は出ていませんでしたが、今回の記事の通り、水面下では計画が進められていたようであり、今年中に最初の近代化改修機がロシア海軍へ引き渡されるとの事です。


Tu-142以外のロシア海軍の現用対潜哨戒機も近代化改修が行なわれます。

対潜哨戒機Il-38は、Il-38Nへの近代化改修が行なわれています。
[ロシア海軍航空隊は2025年までに30機の近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受け取る]

対潜水陸両用機Be-12も近代化改修されます。
[ロシア海軍航空隊の水陸両用機Be-12チャイカは近代化改修される]

現用機の近代化改修と並行して新たな対潜哨戒機の開発も進められています。
[ロシア海軍航空隊の為の新世代対潜哨戒機の開発は進められている]
[イリューシンはロシア海軍の対潜哨戒機Il-38の後継機を開発している]

ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した

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『タス通信』より
2018年8月31日21時38分配信
【北方艦隊の艦はノヴォシビルスク諸島で実地射撃の演習を実施した】
モスクワ、8月31日/タス通信

北方艦隊艦船支隊北極ノヴォシビルスク諸島北氷洋海域で演習を実施した。
演習には、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」が関わった。
艦隊の広報サービスは金曜日に発表した。

「演習には、ノヴォシビルスク群島への移動を行なった北方艦隊の戦闘艦と、コテリヌイ島に駐留する北方艦隊戦術グループの部隊が参加しました。
演習の筋書きは、北方艦隊戦術グループの部隊と艦船グループが協同で海上目標を撃破し、海上および空中から向かってくる仮想敵の攻撃の撃退でした」

艦隊は話した。

沿岸ミサイル複合体「ルベーシュ」班は、50km離れたラプテフ海水域の目標へ、2基の有翼ミサイル「テルミート」の一斉射撃を行なった。

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」乗組員は、空中目標を高射ミサイル複合体「キンジャール」及びAK-630で撃破し、海上標的を艦載砲AK-100で破壊した。
コテリヌイ島沿岸では、高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-S1」が対空防衛を保障した。

ロシアは積極的な北極へのインフラストラクチュアの展開を2012年から開始した。
この時以来、北方艦隊は定期的に北極航海を行ない、北海航路の安全を保障している。



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2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143

(「ウラジーミル・グマネンコ」「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)

バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]

8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]

8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]

8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]

8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]

8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]

8月28日、北方艦隊艦船支隊チクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]


北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。

演習には、遠征部隊旗艦の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と、コテリヌイ島に駐留する第99戦術グループ地対艦ミサイル「ルベーシュ」(「テルミート」(SS-N-2スティックス)の地上発射型)と、高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-S1」が参加しました。

沿岸ミサイル複合体「ルベーシュ」
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高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-S1」
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ロシア海軍太平洋艦隊の艦艇とクナシル島(国後島)の地対艦ミサイル部隊はオホーツク海で対艦ミサイルを発射した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月1日9時48分配信
【オホーツク海の演習において太平洋艦隊の艦は有翼ミサイルで目標を撃破した】
モスクワ、9月1日-ロシア通信社ノーボスチ

太平洋艦隊の艦と沿岸ミサイル複合体「バル」は、オホーツク海の演習において有翼ミサイルで標的を撃破した。
東方軍管区下の太平洋艦隊広報サービス・情報供給部長ニコライ・ヴォスクレセンスキー2等海佐は発表した。

「オホーツク海で実施されている太平洋艦隊の試験戦術集団演習中、駆逐艦ブイストルイ及び2隻のロケット艇で構成される打撃艇グループは、有翼ミサイルで標的艦へ打撃を与えました。
艦と合同で、沿岸地域に位置する沿岸ミサイル複合体バルも有翼ミサイルを発射しました」

彼は話した。

ヴォスクレセンスキーによると、ミサイル「モスキート」及び「ウラン」は、100キロメートル以上の距離の目標を撃破した。



日本海及びオホーツク海で実施され、40隻以上の各種艦船が参加するロシア太平洋艦隊の演習は、2018年8月27日から始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の40隻以上の艦船は日本海及びオホーツク海で演習を行なう]

太平洋艦隊の主力水上艦~ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、駆逐艦「ブイストルイ」、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」、「アドミラル・パンテレーエフ」はは、2018年8月中旬にウラジオストクを出航し、宗谷海峡を通過後、8月22日にカムチャツカ半島ヴィリュチンスク基地へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦部隊はカムチャツカ半島のヴィリュチンスクへ到着した]

太平洋艦隊揚陸艦部隊オホーツク海南部で演習を実施します。
(8月16日にウラジオストク付近から出航)
[ロシア海軍太平洋艦隊の揚陸艦部隊はオホーツク海南部へ向かった]

8月27日、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、小型ロケット艦「ラズリーフ」、「モローズ」、原子力水中巡洋艦「トムスク」と、地対艦ミサイル「バスチオン」部隊は、オホーツク海で合計7基の対艦ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はオホーツク海で対艦ミサイルを発射した]

8月28日には、ウラジオストクに駐留する第11水域防護艦大隊所属の小型対潜艦「ウスチ-イリムスク」(362)「コレーエツ」(390)宗谷海峡を東へ通過し、日本海へ入っています。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2018年8月28日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

8月29日には原子力水中巡洋艦「トムスク」が魚雷を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦トムスクはオホーツク海で魚雷を発射した]

8月29日~30日には、最新鋭コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」を始めとする合計14隻の艦船が宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2018年8月31日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


そして9月1日、駆逐艦「ブイストルイ」と2隻のロケット艇(8月29日に宗谷海峡を通過した6隻のロケット艇の内の2隻)は、オホーツク海超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。

同時に、地対艦ミサイル「バル」(「ウラン」の地上発射型)も発射されました。

「バル」が何処から発射されたのかは明らかにされていませんが、オホーツク海「バル」が配備されているのは、クナシル島(国後島)しか有りません。
[ロシア海軍太平洋艦隊は南クリル(千島)に新型地対艦ミサイルを配備した]
従って、今回の対艦ミサイル発射は、クナシル島(国後島)付近で実施されたようです。

近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは浮きドックへ入る

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『タス通信』より
2018年9月1日20時14分配信
【航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」はドック修理を準備している】
サンクトペテルブルク、9月1日/タス通信

艦船修理工場の専門家は、航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」のドック修理を準備している。
土曜日に『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは報道陣へ伝えた。

「クズネツォフで行なわれる全ては、スケジュールを厳守しており、私は2週間ごとに掌握しております。
我々は、一連のキーとなる機構の交換時期に在り、解体と、部分的な近代化の為の大量の作業の準備を行ない、ドック修理を準備しています。
近い内に、我々は、ムルマンスクのドックへ入れ、
推進軸及び全ての機構部分の品質の問題点洗い出しを行なわなければなりません」
ラフマノフ
は話した。

プロジェクト11435重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、艦隊の活動海域における海上及び空中支配の獲得、海軍力の戦闘安定性の付与、敵施設への航空打撃、揚陸部隊の上陸支援の為に意図されている。

艦は1990年に就航した。
満載排水量-58000トン、全長-304.4メートル、最大航行出力-20万馬力、速力-約30ノット。
24~26機の戦闘機及び12機のヘリコプターから成る航空群に加え、「アドミラル・クズネツォフ」は、対艦打撃ミサイル複合体及び高射ミサイル複合体で武装している。

(2018年)4月、造船業界はロシア連邦国防省プロジェクト11435重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理契約へ署名した。
作業は、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』が実行する。
伝えられているように、「クズネツォフ」の近代化を始めるムルマンスク第35艦船修理工場は、全ての必要な準備作業を行なっている。
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ロシア北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月20日就役)は、2016年10月15日から2017年2月8日に掛けて6度目となる地中海への遠距離航海を行ない、シリア沖まで進出しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

「アドミラル・クズネツォフ」機動部隊は2016年10月上旬にシリア沖へ到達し、2016年11月15日には初めてシリアへの空爆作戦へ参加、イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃しました。
以後、2017年1月初頭までシリア領内のテロ組織(『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』)への空爆作戦へ参加しました。

無論、「アドミラル・クズネツォフ」にとっては、1991年1月20日の就役以来初の実戦参加となりました。

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内テロ組織の施設1252を破壊しました。



シリア沖への遠距離航海から1年後、2018年2月23日の「祖国防衛者の日」クレムリン宮殿で開催された国家表彰授与式において、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、「アドミラル・クズネツォフ」ウシャコーフ勲章を授与しました。
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『タス通信』より
2018年2月23日14時24分配信
【プーチンは祖国防衛者の日に国家表彰を授与した】



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[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]
今後、「アドミラル・クズネツォフ」は寿命を延長する近代化改装が行なわれます。

近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体、火災探知システムなどは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな火災探知システムを装備する]
機関(蒸気タービン)自体は変更されませんが、蒸気発生用のボイラーは8基全てが交換されるようです。

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

以前には「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2017年から始まる予定でしたが、2018年に延期されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスク艦船修理工場で2018年から始まる]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装案を作成しています。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]
「アドミラル・クズネツォフ」には、新たな淡水化装置が設置されます。


「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の契約は、2018年4月23日に締結されました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の契約は締結された]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装工事は2020年末に完了し、2021年初頭以降に洋上試験を行ない、同年半ば頃に艦隊へ復帰する予定です。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2020年末に近代化改装を完了し、2021年に復帰する]
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2021年にロシア海軍へ復帰する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装により新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されます。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

更には、ロシア海軍新型フリゲート・プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)で初めて採用される最新の高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の装備も計画されています。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは最新高射ミサイル複合体ポリメント-リドゥートを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の費用については、これまでに様々な数字が出ていましたが、結局、約600億ルーブルに落ち着いたようです。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の費用は約600億ルーブルになる]

2018年7月下旬から「アドミラル・クズネツォフ」ボイラーの撤去作業が始まりました。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフのボイラーの撤去作業が始まった]

「アドミラル・クズネツォフ」は、まず始めに蒸気タービン機関の修復を行ないます。
(8基のボイラーは全て交換し、タービンエンジンはリビルド)
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは蒸気タービンエンジンを修復する]

現在、「アドミラル・クズネツォフ」は、ムルマンスク第35艦船修理工場の岸壁で改装工事を行なっていますが、今後は、ムルマンスク北東のロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠し、水面下部分の工事を行なうようです。
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大型浮きドックPD-50
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近代化改装後の「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機MiG-29K/KUB(2013年~2015年に納入)が「主力」となり、同機を完全に運用する為、同艦の航空機運用システムが更新されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの主力艦戦はMiG-29K/KUBになる]

さらに将来的には、既に開発作業が始まっているヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機が搭載される事になるでしょう。
[ヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機]