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ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアへ地対空ミサイルS-300を輸送する?

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年9月29日23時56分配信
【ロシア海軍の大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は地中海へ入った】
イスタンブール、9月29日、インタファクス

ロシア海軍大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、土曜日に黒海海峡を通過して地中海水域へ入った。
イスタンブールのニュースポータルは、ボスポラス海峡を通過する写真を公表した。

トルコのサイトは、黒海艦隊戦闘艦地中海ロシア海軍物資-技術サービス供給所が置かれているシリアタルトゥース港へ向かっていると確信している。

このシリアへの航海が、シリアへのロシア製高射ミサイル複合体S-300の供給に関連しているという観測は排除されない。

現在、シリア沿岸へは、更に、シリアロシアグループへの最大の補給機関の1つとみられているロシア『防衛論理』社コンテナ輸送船「スパルタ-3」が航行している。
木曜日夕方、同船は黒海海峡を通過して地中海水域へ入った。

西側の航空リソース状況のモニタリングデータによると、シリアへの高射ミサイル複合体S-300の供給は、この48時間に行なわれ、少なくとも3機のロシア航空宇宙軍重軍用輸送機An-124-100「ルスラン」フマイミーン航空基地へのフライトを行なった。
ロシアからシリアへの貨物輸送には、機上番号RA-82032、RA-82010、RA-82035An-124が関わっている。
特に、土曜日にはフマイミーン航空基地へ機上番号RA-82035An-124が到着した。
これら全ての軍用輸送航空機ロシアからシリアへの飛行ルートは、カスピ海、イラン、イラクを通過している。

ロシア連邦外務省のトップ、セルゲイ・ラブロフは、金曜日の国際連合総会で行なわれた発表の結果のプレス会議において、ミサイル複合体S-300シリアへの引き渡しは、既に始まっていると述べた。

月曜日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは、ロシアは、この2週間で、シリア軍高射ミサイル複合体S-300を引き渡すと語った。
この発言によると、シリアへの高射ミサイル複合体S-300の供給は、9月17日夜に地中海上空でシリア対空防衛システムS-200により、15名の将兵を乗せたロシア偵察航空機Il-20が撃墜されたという結果を受けてのものである。
ロシア連邦国防省は、(Il-20は)シリアの目標へ航空攻撃を加えたイスラエル戦闘機の近くで危険にさらされたと表明した。

西側の航空リソースのデータによると、最近、ロシア連邦航空宇宙軍軍事輸送航空隊は、ロシアからフマイミーン航空基地への往復フライトを定期的に行なっている。
特に、月曜日には、重軍用輸送航空機Il-76MDが、同基地へ着陸した。

『イズベスチヤ』紙によると、月曜日、フマイミーン航空基地航空機Il-76電波電子戦闘複合体を送り届けた。
セルゲイ・ショイグは、シリア近辺の地中海水域上空では、軍用航空機の衛星航法、機内電波位置測定ステーション及び通信システム、シリア領域の攻撃者施設への電波電子制圧が行なわれていると語った。



ロシア海軍大型揚陸艦は、2013年1月以降、黒海沿岸(ノヴォロシースク或いはセヴァストーポリ)からシリアタルトゥースへ貨物や人員などを輸送する任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」に就いています。
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当初は大型揚陸艦のみが「シリア・エクスプレス」へ参加していましたが、2015年夏以降は海軍がチャーター或いは購入した貨物船も参加するようになりました。

「シリア・エクスプレス」へ参加しているのは、主に黒海艦隊所属艦ですが、この他に北方艦隊及びバルト艦隊からも大型揚陸艦が交代で派遣されています。

黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(1975年12月30日就役)は「シリア・エクスプレス」の常連であり、2017年には、計7回の「シリア・エクスプレス」に従事していた事が確認されています。
(ロシア海軍当局からの公式発表は無いが、ボスポラス海峡を南下すればシリアへ向かい、北上すれば黒海沿岸ロシア海軍基地へ戻っている)

・1月18日にボスポラス海峡を南下、1月27日に北上
・2月19日にボスポラス海峡を南下、3月5日に北上
・3月15日にボスポラス海峡を南下、3月24日に北上
・4月6日にボスポラス海峡を南下、4月17日に北上
・5月1日にボスポラス海峡を南下、5月11日に北上
・5月20日にボスポラス海峡を南下、6月2日に北上
・7月20日にボスポラス海峡を南下、8月初頭に北上


2017年8月初頭にセヴァストーポリへ戻った後はオーバーホールが行なわれ、2018年2月に修理を終えて復帰した後は黒海の演習へ参加していました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフとオルスクはクリミア半島で上陸訓練を行なった]

2018年4月13日、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、ほぼ9ヶ月ぶりにボスポラス海峡を南下、シリアタルトゥース港へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアへ向かった]

タルトゥース港で貨物を降ろした後、4月21日にはダーダネルス、ボスポラス海峡を通過し、地中海を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアから戻ってくる]

5月1日にボスポラス海峡を南下してシリアへ行き、5月11日に同海峡を北上しました。

5月23日にダーダネルス、ボスポラス海峡を通過し、今年3度目となる「シリア・エクスプレス」へと向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフと対水中工作艇P-433はシリアのタルトゥースへ向かった]

6月15日、今年4度目となる「シリア・エクスプレス」へと向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ニコライ・フィリチェンコフはシリアへ貨物を運ぶ]
6月25日にダーダネルス、ボスポラス海峡を通過し、地中海を去りました。

7月11日にボスポラス海峡を南下してシリアへ行き、7月27日に同海峡を北上しました。

8月24日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、9月12日に同海峡を北上しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦アゾフとニコライ・フィリチェンコフは地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した]
これは、9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宙軍の大規模演習へ参加する為でした。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

そして9月29日、「ニコライ・フィリチェンコフ」は、ボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。

無論、今回も「シリア・エクスプレス」でしょうが、運ぶ貨物は、最近にシリアへの引き渡しが始まった高射ミサイル複合体S-300である可能性が高いようです。


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しています。

[北方艦隊]
ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」

[バルト艦隊]
工作船PM-82

[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」
潜水艦「コルピノ」
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」
フリゲート「アドミラル・エッセン」
フリゲート「アドミラル・マカロフ」
小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」
警備艦「プイトリーヴイ」
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」
海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」
中型偵察艦「キルディン」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムールイ」
サルベージ船KIL-158
試験船「セリゲル」

[カスピ小艦隊]
小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」
小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」
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ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは悪天候下で飛行訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年9月28日17時29分配信
【北方艦隊艦上航空連隊の飛行士は戦闘機MiG-29K及びMiG-29KUBで複雑な気象条件下でのフライトを実施した】

2014年に再編された北方艦隊艦上戦闘機航空連隊の飛行士は、ロシア海軍航空隊戦闘動作・再研修センターから戻ってきた後、新たな艦上戦闘機MiG-29K及びMiG-29KUB極北の複雑な気象条件下での操縦術へ取り組んだ。

この2日間、低い雲、雨、強い突風の下にあるセヴェロモルスク-3飛行場(ムルマンスク州)で、乗員は4度の飛行勤務へ取り組んだ。
全ての連隊飛行士は、複雑な気象条件での許可された戦闘機の操縦術を再確認した。

夏季研修期間に戦闘機飛行士は、エイスク及びクリミア地上航空トレーナー「ニートカ」の仮想航空母艦甲板で、発艦及び着艦の技量を向上させた。

更に北方艦隊艦上戦闘機航空連隊の飛行要員は、サンクトペテルブルク主要海軍パレードへ参加した。
連隊司令ウラジーミル・コクリン大佐率いる4機のMiG-29Kは、クロンシュタット泊地及びサンクトペテルブルク歴史センターの上空で航空隊列を組んでパレードを行なった。
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[艦上戦闘機MiG-29K/KUB]
[艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB(旧ブログ)]
[RSKミグMiG-29K/MiG-29KUB艦上戦闘機(RSKミグ公式サイト)]

ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の新たな艦上戦闘機は、当初、Su-27KUB(1999年初飛行)とMiG-29K/KUB(2007年初飛行)の2機種から選ぶ事になっていました。
[ロシア海軍は、2016年以降に新しい艦上戦闘機を採用する]

艦上戦闘機Su-27KUB(Su-33UB)
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その後、2009年2月にはMiG-29K/KUBに絞られる事になりました。
[ロシア海軍、MiG-29KUBを導入]

艦上戦闘機MiG-29K/KUB24機の購入契約が締結されたのは、それから3年後の2012年2月29日でした。
[ロシア国防省は艦上戦闘機MiG-29K/KUBの購入契約を締結した]

ロシア海軍向けのMiG-29KUB量産1号機は2013年10月下旬に初飛行しました。
[ロシア海軍の為の艦上戦闘機MiG-29KUB量産1号機は飛行試験を開始した]

2013年11月下旬、当初の計画通りに2機のMiG-29K(単座型)と2機のMiG-29KUB(複座型)ロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍は最初の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBを受領した]

2014年12月2日までに8機のMiG-29Kと2機のMiG-29KUBが、当初の計画通りにロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍へ10機の艦上戦闘機MiG-29K/KUBが引き渡された]

2015年12月末までに10機のMiG-29Kが引き渡され、契約分全機の納入が完了しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]

MiG-29Kは、現用の艦上戦闘機Su-33と共に重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」で運用されます。
[新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUBはロシア海軍現用艦載機と共に運用される]

2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]

2016年3月20日、第100独立艦上戦闘機航空連隊としての本格的な飛行訓練が始まりました。
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

2016年6月からはクリミア半島サキ飛行場へ進出し、「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板を模した艦上戦闘機発着艦訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行ないました。
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2016年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

母艦となる「アドミラル・クズネツォフ」には、MiG-29K/MiG-29KUBを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]


重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とするロシア海軍空母機動部隊は、2016年10月15日から2017年2月8日に掛けて地中海への遠距離航海を行ない、シリア沖まで進出しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

この遠征において「アドミラル・クズネツォフ」には、少なくとも4機のMiG-29K(機体番号41、46、47、49)と3機のMiG-29KUB(機体番号50、52、53)が搭載されていました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは40機程度の搭載機を有する]

2016年11月13日には1機のMiG-29K「アドミラル・クズネツォフ」への着艦時に墜落しました。
機体は海中に没しましたが、パイロットは無事に救助されました。
[地中海東部のロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフで艦上戦闘機MiG-29Kの墜落事故が発生した]
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機MiG-29KRの墜落事故(2016年11月13日)・続報]

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月15日からシリア領内のテロ組織への空爆を開始し、MiG-29K/MiG-29KUBも参加しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33とMiG-29K/KUBは2016年11月~2017年1月にシリア領内のテロ組織を空爆した]

「アドミラル・クズネツォフ」の帰投後、空母部隊の将兵はクレムリンで表彰を受けました。
[シリア軍事作戦へ参加したロシア海軍北方艦隊の空母部隊の将兵はクレムリンで表彰を受けた]

『ロシア大統領府』公式サイトより
2017年2月23日16時30分配信
【北方艦隊将兵との会合】
この動画で6:00辺りから登場する士官(キリール・エフゲニエヴィチ・レヴャキン大尉)は、MiG-29Kパイロット(第100独立艦上戦闘機航空連隊の飛行中隊長)です。
レヴャキン大尉は2016年8月に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦し、この前のシリア遠征では17回のフライト(発着艦)を行ないました。


現在、第100独立艦上戦闘機航空連隊MiG-29K/KUBの大半は、艦上戦闘機Su-33と共にセヴェロモルスク-3飛行場へ駐留しています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kは空中戦闘訓練を行なった]
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2018年4月10日には、Su-33と共にロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の対空防衛訓練で「敵機役」を務めています。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で艦上戦闘機Su-33及びMiG-29Kを相手に対空戦闘訓練を行なった]

2018年6月8日、第100艦上戦闘機航空連隊MiG-29K/KUBは、発着艦訓練を行なう為、クリミア半島サキ飛行場艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kはクリミア半島の発着艦訓練施設ニートカで訓練飛行を行なう]
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2018年7月29日の「ロシア海軍の日」には、クロンシュタット及びサンクトペテルブルクで行なわれた主要海軍パレードへ参加しました。
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現在はセヴェロモルスク-3飛行場へ戻り、訓練飛行を行なっています。


MiG-29K/KUB「母艦」アドミラル・クズネツォフは2018年4月末に近代化改装の契約が締結され、艦隊へ復帰するのは2021年になるので、それまでは艦上機訓練施設「ニートカ」で訓練を行なう事になります。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]

ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンの国家試験が始まった

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月28日10時36分配信
【プロジェクト22800小型ロケット艦のトップ「ウラガーン」は国家試験を開始した】

『ペラ』工場で建造されたプロジェクト22800・コード名「カラクルト」小型ロケット艦「ウラガーン」は国家受領試験を開始した。
『Mil.Press FlotProm』は同社広報サービスより伝えられた。


トップ艦は白海及びバルト海で試験を行なう。

テストが成功裏に完了した後、「ウラガーン」バルト艦隊での勤務へと向かう。

プロジェクト22800小型ロケット艦のトップ「ウラガーン」は2015年に起工され、海軍への引き渡しは2017年に計画されていたが、建造の完了は遅延し、2018年に延期された。

ロシア海軍の為に、このような艦が18隻建造される。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
プロジェクト22800小型ロケット艦
は、建造が停滞したプロジェクト11356フリゲートの代案として海洋工学中央設計局『アルマーズ』により開発された。

「カラクルト」は、特に、近代化された口径76.2mm砲AK-176MA、打撃ミサイル複合体「カリブル-NK」で武装する。
艦の排水量は800トン、速力30ノット、自立航行期間15日。



[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦]


プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の1番艦「ウラガーン」は、2016年7月29日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]

2017年7月29日に進水しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の1番艦ウラガーンは進水した]

その後、造船所の岸壁で艤装工事が進められ、2018年5月19日にラドガ湖で工場航行試験を開始しました。
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[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンの航行試験が始まった]
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7月初頭までにラドガ湖で計3回の工場航行試験を実施しました。

[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンは3度に渡り航行試験を行なった]

「ウラガーン」は、サンクトペテルブルクで7月29日に行なわれた『ロシア海軍の日』記念観艦式へ参加しました。
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工場航行試験は9月中旬頃までに完了し、一旦造船所へ戻りました。
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そして9月28日から最終試験となる国家受領試験が始まりました。

「ウラガーン」の国家受領試験は、白海及びバルト海で実施されます。
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おそらくは、内陸水路経由で白海へ移動し、同じ水路でバルト海へ戻る事になるでしょう。


「ウラガーン」ロシア海軍への引き渡しは2018年に予定されており、就役後はバルト艦隊へ配備されます。
[プロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の1番艦ウラガーンは2018年にロシア海軍へ引き渡される]

バルト艦隊には、計6隻の「カラクルト」小型ロケット艦が2021年までに配備されます。


プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、現在までに7隻が起工されています。

最初の2隻:「ウラガーン」「タイフーン」は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]
「ウラガーン」は2017年7月29日、「タイフーン」は2017年11月24日に進水しました。
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2016年5月10日、クリミア半島フェオドシヤ造船工場『モーリェ』(海洋)「シトルム」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムはクリミアで起工された]

2016年7月29日、『ペラ』造船所「シクヴァル」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シクヴァルは起工された]
「シクヴァル」は2018年5月5日に進水しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の3番艦シクヴァルは進水した]
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2016年12月24日、『ペラ』造船所「ブーリャ」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ブーリャはサンクトペテルブルクで起工された]

2017年3月17日、フェオドシヤ造船工場「オホーツク」が起工されました。
[クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦オホーツクが起工された]

2017年12月19日、フェオドシヤ造船工場「ヴィフリ」が起工されました。
[クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦ヴィフリ(旋風)が起工された]


プロジェクト22800の主要兵装は打撃有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

この他、AK-176MA 76mm砲高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」を装備します。
(ただし、「ウラガーン」「タイフーン」AK-630M 30mmガトリング砲を装備)
[ロシア海軍の為の新たな76mm砲AK-176MAの試験は完了した]
[ロシア海軍黒海艦隊のロケット艇シューヤは新型の高射複合体パーンツィリ-Mの試験艇となる]


プロジェクト22800は、『ペラ』造船所並びにフェオドシヤ造船工場の他に、今後はタタールスタンゼレノドリスク造船所でも建造されます。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する]

プロジェクト22800は計18隻の建造が計画されています。
[ロシア海軍の新世代小型ロケット艦プロジェクト22800は2022年までに18隻建造される]

この内の6隻は太平洋艦隊向けとして極東の造船所での建造が計画されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のカラクルト級小型ロケット艦6隻の建造契約は2019年に締結される]

ロシア海軍北方艦隊はノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島から超音速地対艦ミサイル"バスチオン"を発射した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年9月26日5時0分配信
【北方艦隊は北極の演習で初めて沿岸ミサイル複合体「バスチオン」を使用した】

本日、ノヴォシビルスク群島地域に居る北方艦隊部隊は、北極島嶼ゾーン及びロシア連邦の海岸を防護する為の演習を実施し、ミサイル射撃を行なった。

北極の戦術演習中、北方艦隊戦術グループへ軍備として供給され、コテリヌイ島(ノヴォシビルスク群島)で戦闘当直に就いている沿岸ミサイル複合体「バスチオン」が初めて使用された。

北方艦隊司令官ニコライ・エフメノフ大将が指摘したように、演習の結果を要約すると「沿岸ミサイル複合体バスチオン班は、60キロメートル以上離れた海上標的へのミサイル射撃を成功裏に実施し、北極での効果的な戦闘当直と、ロシア海岸及び島嶼ゾーンを保護する任務の遂行の準備態勢が確認された」

仮想敵艦船支隊を模してラプテフ海水域に配置された海上標的へのミサイル射撃は、コテリヌイ島沿岸から超音速対艦有翼ミサイル「オーニクス」により実施された。

沿岸ミサイル複合体「バスチオン」は、最近にコテリヌイ島へ海上輸送により到着した。

以前、北方艦隊戦術グループの基礎沿岸ミサイル複合体班は、沿岸ミサイル複合体「ルベーシュ」を使用していた。
8月末、戦術演習中に彼らは、沿岸から50キロメートル以上離れたラプテフ海水域に配置された標的へ、2基のミサイル「テルミート」を成功裏に命中させた。

北極インフラストラクチュアの要素の作成及び展開に関するロシアの積極的な活動は2012年に始まった。
この時から北方艦隊は定期的に北極航海を行ない、北海航路コースの通過エリアの安全を保障する任務を果たしている。
幾つかの北極ゾーンの群島には、最も現代的な空中及び水上状況を解明する分岐システムが形成されている。





ロシア海軍沿岸部隊沿岸ミサイル複合体「バスチオン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」(ヤーホント)の地上発射ヴァージョンです。
[ロシア海軍の超音速対艦ミサイル"オーニクス"は近代化される]

これまでに黒海艦隊、北方艦隊、バルト艦隊、太平洋艦隊へ配備されています。

黒海艦隊「バスチオン」部隊はシリアにも派遣されています。
[シリアへ派遣されたロシア海軍黒海艦隊の地対艦ミサイル"バスチオン"の代わりとなる同型のミサイルがクリミア半島へ到着した]

2016年11月15日には、シリア領内テロリスト施設を攻撃しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア領内のテロ組織へ巡航ミサイルを発射した]


北方艦隊への「バスチオン」の配備は、2016年2月から始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊へ超音速地対艦ミサイル"バスチオン"が配備された]

2018年9月にはノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島への配備が始まり、9月26日に初めての発射訓練を実施しました。

ロシア海軍の為の原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年末までに進水する

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『タス通信』より
2018年9月25日20時28分配信
【特殊用途潜水艦「ベルゴロド」は年末までに造船台から出る】
セヴェロドヴィンスク、9月25日/タス通信

プロジェクト09852特殊用途原子力潜水艦「ベルゴロド」(受注番号644)は2018年末までに造船台から出る。
火曜日、潜水艦を開発した設計局『マラヒート』総取締役ウラジーミル・ドロフェーエフは発表した。

「年末までには受注番号644原子力水中巡洋艦は出渠の準備が整います」
ドロフェーエフ
は話した。

有翼ミサイル原子力潜水艦プロジェクト949Aをベースした原子力調査潜水艦は、ロシア連邦国防省深海調査管理総局の発注下で開発された。

潜水艦は、深海救助有人水中装置及び深海救助自動無人水中装置を装備する。
遠く離れた大洋海域での様々な科学調査の実施及び捜索救助活動への参加の為に意図されている。
様々な水中機器の設置の保障と、その監督が可能である。



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プロジェクト949A(オスカーII級)原子力水中巡洋艦K-329「ベルゴロド」は、1992年7月24日にセヴェロドヴィンスク市『セヴマシュ』で起工されましたが、2006年に完成度80パーセント程度で建造工事は凍結されました。
[オスカーII型原潜最終艦、建造中止?]
[未完のオスカーII型原潜ベルゴロド]
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」の建造は停止される]

その後、「ベルゴロド」は特殊用途原潜へ改造されることになりました。
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」は特殊作戦母艦として完成する]
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」は完成する]
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2012年12月20日、「ベルゴロド」は、原子力調査潜水艦プロジェクト09582として、セヴェロドヴィンスク市『セヴマシュ』造船所で改めて「起工」されました。
[調査原潜プロジェクト09852は起工された]
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当初、「ベルゴロド」は、2018年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、実際には、2018年末までに進水する事になるようです。
[原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年にロシア海軍へ引き渡される]


「ベルゴロド」は、無人潜水艇「クラヴェシン-2」を搭載します。
[ロシア海軍の新型無人潜水艇クラヴェシン-2の試験はクリミア半島のフェオドシヤで行なわれている]

この他、原子力水中無人機「ポセイドン」を搭載するかもしれません。
[ロシア海軍の大洋多目的システム(原子力推進水中無人機)ポセイドンの試験は進められている]

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はイタリアのメッシーナを去った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年9月25日11時29分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・エッセン」はイタリアのシチリア島のメッシーナ港への訪問を完了した】

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」は、シチリア島(イタリア)メッシーナ市港への業務寄港プログラムを完了した。

フリゲート「アドミラル・エッセン」イタリア都市への滞在中、艦の乗組員は、ロシア船員の記念碑とメッシーナの歴史的名所を訪れた。

ロシア艦イタリアの港への訪問は、同市が1908年の地震及び津波で被害を受けてから110年目に合わせられた。
この時、港に居たロシア海軍艦の乗組員は、イタリア住民を救助した初めての外来者となった。

この出来事により、2012年にはイタリアの地震の被害者を救助したロシア船員へ敬意を表し、メッシーナで記念碑の除幕式が開催された。



ロシア黒海艦隊「アドミラル・エッセン」(「490」、2016年6月7日就役)は、最近では、2018年3月中旬から6月末まで地中海東部で行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にはセヴァストーポリの観艦式へ参加しました。


8月25日、「アドミラル・エッセン」は、同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」と共に黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入りました。
(つまり、8月24日頃に母港セヴァストーポリから出航)
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

その後も地中海東部に留まっており、9月16日にはギリシャポロス島を訪問しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はギリシャのポロス島を訪問した]

9月19日に出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はギリシャのポロス島を去った]

9月23日、イタリアシチリア島(メッシーナ)へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はイタリアのメッシーナを訪れた]
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そして9月25日にメッシーナを出航しました。

ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島へ到着した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年9月24日16時3分配信
【北方艦隊北極グループはラプテフ海のコテリヌイ島へ到着した】

北極グループに加わっている北方艦隊の戦闘艦及び支援船は、ノヴォシビルスク群島コテリヌイ島へ到着した。

ラプテフ海で艦及び支援船の乗組員は、戦術演習を実施し、更には一連の艦内戦闘訓練活動を実施する。

前日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」率いる支隊は、東シベリア海の結氷海域、更にはサンニコフ海峡原子力砕氷船「バイガチ」の随伴下で無事に通り抜けた。

ルート上の流氷の偵察は、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」艦上の捜索救助ヘリコプターKa-27PS乗員により実施された。
ヘリコプター乗員は、グループの移動の為、結氷状況、推薦する安全な方向に関する情報を転送した。

気象水文学予測及び結氷偵察データを考慮した進路の正確な計算のお陰により、艦船の航行は、主に安全な航海条件の開放された水域で行なわれている。

北方艦隊艦船の北極遠距離航海時、合計で7000海里以上を走破した。



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2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143

(「ウラジーミル・グマネンコ」「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)

バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]

8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]

8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]

8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]

8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]

8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]

8月28日、北方艦隊艦船支隊チクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]


北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]


過去5回(2012~2017年)の北極遠征では、北方艦隊艦船支隊ノヴォシビルスク諸島までしか進出していなかったのですが、今回は更に東へ進み、9月5日にはサンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]

その後も北方艦隊艦船支隊は更に東進し、9月11日にはチュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近へ到達しました。
それは、9月11日から17日までロシア極東部で実施される大規模演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為でした。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]
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北方艦隊艦船支隊は、戦略演習『ヴォストーク-2018』の一環として、9月11日にヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

9月12日、北方艦隊艦船支隊揚陸艦に乗っている第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)所属部隊は、ヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

9月14日にはベーリング海で捜索救助及び消火演習を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海で捜索救助演習を行なった]

9月15日、北方艦隊艦船支隊オホーツク海へ入り、ここで対潜演習を実施しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はオホーツク海で対潜演習を行なった]

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その後、北方艦隊艦船支隊は再びベーリング海へ入り、9月17日にはチュクチ自治管区エグヴェキノトで上陸演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ自治管区のエグヴェキノトで上陸演習を行なった]

9月19日にはベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入った]

9月20日、チュクチ海ヴァンカレム岬付近で給油船「セルゲイ・オシポフ」から物資を補充する為に停泊している最中、水中破壊工作員への対処演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で水中破壊工作員へ対処する演習を行なった]

9月21日には東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]

9月24日にはノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島沖へ到着しました。


なお、コテリヌイ島には、最新の超音速地対艦ミサイル「バスチオン」が配置されており、近い内に発射訓練を行ないます。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年9月25日13時32分配信
【北方艦隊のミサイル複合体「バスチオン」班は北極のロシア領の島嶼防衛演習で戦闘射撃を実施する】

ロシア海軍の為のヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンの航行試験が始まった

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『タス通信』より
2018年9月25日19時39分配信
【原子力潜水艦「カザン」は工場試験の為に出航した】
セヴェロドヴィンスク、9月25日/タス通信

近代化プロジェクト855M多目的原子力潜水艦のトップ「カザン」は、9月24日・月曜日、工場試験の為に出航した。
火曜日、潜水艦を開発した設計局『マラヒート』総取締役ウラジーミル・ドロフェーエフは発表した。

「昨日、プロジェクト"ヤーセン-M"のトップ艦カザンは、セヴマシュから海へ去りました」
ドロフェーエフ
は話した。

近代化プロジェクト855Mのトップ艦「カザン」は2009年6月24日に起工された。
契約条件下での艦の引き渡しは、当初、2017年12月に予定されていた。
海軍への引き渡しは、2019年に計画されている。

現在、1隻のプロジェクト885艦「セヴェロドヴィンスク」が在籍している。
更に6隻の艦が建造されている。
2020年までに7隻のプロジェクト「ヤーセン」及び「ヤーセン-M」の建造が計画されている。
プロジェクト885の開発者は、株式会社『サンクトペテルブルク機械製造局マラヒート』である。

プロジェクト885「ヤーセン」潜水艦は、有翼ミサイル「オーニクス」及び「カリブル」発射の為の8基の垂直発射装置、様々なデータにより8基或いは10基の口径533mmの魚雷発射管(弾薬として30基の魚雷を含む)で武装する。
将来的に「ヤーセン」汎用深海誘導魚雷を装備できる。



[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[プロジェクト885ヤーセン原子力水中巡洋艦]

プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の2番艦(改型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」としては1番艦)「カザン」は、2009年7月24日にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で起工されました。
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[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]

「カザン」北方艦隊への配備が予定されており、既に乗組員も編成されています。
[ロシア海軍北方艦隊潜水部隊は新世代戦略原潜クニャージ・ウラジーミルと多用途原潜カザンの乗組員を編成した]

「カザン」は2017年3月31日に進水しました。

[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンはセヴェロドヴィンスク造船所で進水した]

2017年7月末からは、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンの係留試験が始まった]


そして2018年9月24日、「カザン」は最初の航行試験(工場航行試験)へ出発しました。
[セヴェロドヴィンスク造船所はロシア海軍の第4世代戦略原潜クニャージ・ウラジーミルと第4世代多用途原潜カザンの航海試験の準備を進めている]


「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。
[第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年にロシア海軍へ引き渡される]


「ヤーセン」級シリーズ(原型1隻、改型6隻)は、2023年~2024年までに7隻がロシア海軍へ引き渡される予定です。
[ロシア海軍第4世代多用途原潜ヤーセン級は2023年までに計7隻が就役する]
[ロシア海軍の最新鋭多用途原潜ヤーセン級は北方艦隊と太平洋艦隊へ配備される]

ロシア海軍太平洋艦隊のナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは2018年9月30日にアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発する

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月24日13時15分配信
【太平洋艦隊旗艦は3ヶ月間の航海へ向かう】

太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」を伴い、2018年秋に3ヶ月以上の長期に渡る遠距離航海へ向かう。
ロシア連邦国防省は発表した。


「9月30日、ウラジオストク軍港で、遠距離航海へ出発する前の艦の軍事船員の送別式典が開催され、太平洋艦隊司令部の代表、乗組員の家族と近親者が出席します」
軍当局のサイトで公開された声明では、こう述べられている。

航海中に艦はアジア太平洋地域の複数の外国の港を訪問し、ロシア-中国演習『海洋協同-2018』及びロシア-インド演習『インドラ・ネイヴィー-2018』へ参加し、演習及び訓練を行なう。
乗組員は、艦上ヘリコプターのフライト実施下での航空グループとの連携行動へ取り組む。

前の太平洋艦隊旗艦の遠距離航海は2ヶ月半に渡って続けられた。
艦は2017年4月1日にウラジオストクから出航し、6月14日に帰投した。

「ワリャーグ」は、プロジェクト1164「スラヴァ」ロケット巡洋艦である。
ニコラエフ61コムーナ記念造船工場で建造された。
当初は、1942年にセヴァストーポリ湾で沈没した同名の艦に敬意を表し、「チェルヴォナ・ウクライナ」と呼ばれていた。
1996年、乗組員の主導により、有名なロシア海軍第1太平洋戦隊装甲巡洋艦に敬意を表して「ワリャーグ」と改名された。

「アドミラル・パンテレーエフ」は、プロジェクト1155「フレガート」大型対潜艦である。
1987年にカリーニングラード造船工場『ヤンターリ』で起工され、1988年に進水した。
1992年5月1日に艦隊へ加わった。



2018年9月11日から17日まで、ロシア極東部戦略演習『ヴォストーク-2018』が実施されました。


ロシア海軍からは、北方艦隊太平洋艦隊の艦船約80隻が参加しました。
無論、太平洋艦隊親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」も参加しました。

演習初日(9月11日)、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

同日、太平洋艦隊大型揚陸艦は、海軍歩兵部隊を乗せて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の揚陸艦部隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]

演習2日目(9月12日)、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

同日、太平洋艦隊掃海艦艇及び対潜艦の演習が行なわれました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

同日、オホーツク海では、駆逐艦「ブイストルイ」と2隻のロケット艇(プロジェクト12411)超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の駆逐艦ブイストルイと2隻のロケット艇はオホーツク海で超音速対艦ミサイル"モスキート"を発射した]

9月14日、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、オホーツク海で演習を実施しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で演習を行なった]

同日、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」駆逐艦「ブイストルイ」、大型対潜艦、小型対潜艦は、オホーツク海揚陸艦部隊を護衛する演習を行ないました。

[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で揚陸艦部隊を護衛した]

同日、北方艦隊艦船支隊ベーリング海で捜索救助及び消火演習を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海で捜索救助演習を行なった]

9月15日、北方艦隊艦船支隊オホーツク海へ入り、ここで対潜演習を実施しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はオホーツク海で対潜演習を行なった]

同日、沿海地方では、太平洋艦隊海軍歩兵部隊(第155独立海軍歩兵旅団)が、ロシア航空宇宙軍航空機(襲撃機Su-25)ヘリコプターの支援を受けてクレルカ岬の海岸へ上陸し、その後にロシア空挺軍第83独立空挺強襲旅団が降下しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍歩兵部隊は沿海地方で上陸演習を行なった]

戦略演習『ヴォストーク-2018』終了後の9月18日、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」宗谷海峡を西進して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2018年9月19日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2隻は9月20日にウラジオストクへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年9月20日7時47分配信
【太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の艦は演習『ヴォストーク-2018』の後に恒久駐屯所へ戻った】


帰投から10日後の9月30日、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、3ヶ月以上に渡るアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発する事になりました。

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、中国海軍との合同演習『海洋協同-2018』及びインド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』へ参加します。

従って、少なくとも中国インドを訪問する事は確かでしょう。

2015年7月26日に採択されたロシア連邦の新たな海洋ドクトリンにおいて、中国インドは主要パートナーに位置づけられています。
[ロシア連邦海洋ドクトリンは改訂された]

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はイタリアのメッシーナを訪れた

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『タス通信』より
2018年9月23日19時8分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・エッセン」はシチリアの港へ寄港した】
セヴァストーポリ、9月23日/タス通信

黒海艦隊フリゲートは、シチリア島の地震と、その後のロシア船員の地元住民の救助110周年に合わせ、同島の港へ訪問の為に入った。
同艦隊の情報供給部は発表した。

「黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は、シチリア島(イタリア)のメッシーナ港への業務寄港を行ないました。
ロシア艦のイタリアの港への訪問は、1908年に同市が地震と津波で崩壊してから110年目に合わせたものです。
この時、港に居たロシア海軍艦の乗組員は、イタリア住民を救助した初めての外来者となりました」

声明では、こう述べられた。

2012年、イタリアの地震の被害者を救助したロシア船員へ敬意を表し、メッシーナで記念碑が除幕された。
艦の停泊時、艦の乗組員は、この記念碑への訪問と、更には一連の表敬プログラムが計画されている。
この他、ロシア船員の為に、メッシーナの歴史及び文化的名所の見学が計画されている。
訪問は9月24日まで続く。



ロシア黒海艦隊「アドミラル・エッセン」(「490」、2016年6月7日就役)は、最近では、2018年3月中旬から6月末まで地中海東部で行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にはセヴァストーポリの観艦式へ参加しました。


8月25日、「アドミラル・エッセン」は、同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」と共に黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入りました。
(つまり、8月24日頃に母港セヴァストーポリから出航)
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

その後も地中海東部に留まっており、9月16日にはギリシャポロス島を訪問しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はギリシャのポロス島を訪問した]

9月19日に出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はギリシャのポロス島を去った]

そして9月23日、イタリアシチリア島(メッシーナ)へ到着しました。
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メッシーナ地震は、1908年12月28日に発生し、マグニチュード7.1、死者・行方不明者は合計8万2000名以上に達しました。
特にメッシーナ市では、人口の半数の7万5000人が死亡しました。

この時、ロシア海軍(バルト艦隊)戦列装甲艦「ツェサレーヴィチ」、「スラヴァ」、巡洋艦「アドミラル・マカロフ」「ボガトィーリ」、砲艦「コレーエツ」「ギリヤーク」から成る戦隊は、海軍士官候補生を乗せ、地中海で実習航海中だったのですが、住民救助の為、メッシーナへ向かいました。

戦列装甲艦「ツェサレーヴィチ」
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ロシア海軍は、メッシーナ地震100周年の2008年にも同市を訪問しています。
この時には、黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」が訪れました。
[巡洋艦「モスクワ」はシチリア島を訪問する]
[ロシア海軍親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」はシチリア島に到着する]

ロシア海軍黒海艦隊の試験船セリゲルはシリア沖で撃墜された偵察機Il-20の捜索へ向かった

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月20日19時53分配信
【メディア:Il-20の墜落場所へ試験船「セリゲル」が向かった】

9月20日・木曜日、地中海のロシア連邦航空宇宙軍の偵察航空機Il-20の墜落場所での捜索活動へプロジェクト11982試験船「セリゲル」が合流する。
『NewsRu.com』は、艦船の移動を追跡するインターネット情報リソースを引用して伝えた。


「セリゲル」は、墜落した航空機の機内に在る機密性の高い機器を引き揚げる為の捜索活動への参加が予想される。

9月18日・火曜日、ロシア海軍の艦と補助船は、バーニヤース居住地(ラタキア県)から27km西方に墜落したIl-20の残骸と破片と発見し、捜索活動は続けられている。
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15名の将兵が乗っていたロシア偵察航空機は、月曜日夜に地中海で墜落した事が想起される。
9月17日、ロシア連邦国防省は、航空機は、イスラエル航空機による攻撃へ反撃したシリア対空防衛システムS-200により撃墜されたと表明した。
国防省は、イスラエルの行動は敵対的であると非難した。

次に、イスラエルは、ロシア偵察航空機Il-20の墜落は、シリアに責任が有ると反論した。
イスラエル軍当局は、罪はダマスカス、テヘラン、組織「ヒズボラ」に有る事は明確であると表明した。

[『Mil.Press FLOT』]
プロジェクト11982船
は、捜索救助作業へ参加し、科学研究作業及び海洋調査作業を実施する特殊機器装置の試験を行なう為に意図されている。

「セリゲル」は、プロジェクト11982のトップ船であり、沿バルト造船工場『ヤンターリ』で建造され、2012年12月にロシア海軍へ引き渡された。
「セリゲル」黒海艦隊で勤務している。

プロジェクト11982船の全長は63.08メートル、幅10.8メートル、吃水3.8メートル。
速力12ノット、航続距離1000海里。
船の乗組員は16名、探検隊員は20名である。



プロジェクト11982試験船「セリゲル」は、カリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2009年7月8日に起工され、2011年7月29日に進水しました。
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2012年4月13日にバルト艦隊基地バルチースクへ回航され、航行試験が開始され、5月21日には一旦造船所へ戻りました。
2012年6月19日、内陸水路経由でバルト海から黒海への回航が始まり、7月20日にはテムリュクへ到着しました。

2012年8月末にノヴォロシースク海軍基地へ回航され、黒海で洋上試験が続けられ、11月17日から27日まで国家受領試験が行なわれました。

2012年12月25日、「セリゲル」ロシア海軍への納入証書への署名が行なわれ、正式な就役式典である聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催されました。

以後、黒海艦隊に所属し、水中探査機器などの試験に従事しています。
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既に報じられていますが、2018年9月17日、シリア沖ロシア航空宇宙軍偵察機Il-20シリア軍の誤射により撃墜されました。
(搭乗員15名は全員死亡)

『ロシア通信社ノーボスチ』より
【シリアにおける(ロシア)航空宇宙軍の航空機Il-20の墜落】
2018年9月17日のロシア軍偵察機Il-20誤認撃墜事件に関する記事。

当日、イスラエル空軍F-16戦闘機シリアラタキアを空爆しており、シリア軍地対空ミサイルは、このF-16と、当日に地中海上空を飛行してシリアフマイミーン飛行場(ラタキア)へ戻る途中のIl-20を誤認して撃墜してしまったようです。

ロシア国防省は、Il-20撃墜の責任はイスラエルに有ると再三に渡り表明していますが、無論、イスラエル側は、これを否定し、責任はシリアに有ると表明しています。


既にIl-20の墜落現場にはロシア海軍地中海作戦連合部隊の艦船が到着していますが、海底に有るIl-20の残骸を回収する為、黒海艦隊試験船「セリゲル」が派遣される事になりました。

「セリゲル」は9月20日にボスポラス海峡を通過して地中海へ入り、9月23日には墜落現場へ到着します。

遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはセヴェロモルスクを出航した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年9月21日12時44分配信
【練習艦「ペレコプ」はセヴェロモルスクからセヴァストーポリへ進路を取った】

物資の補充と実習生の交代後、練習艦「ペレコプ」は、生徒の海上実習計画の実行計画下でセヴァストーポリへの航海を続ける。

セヴェロモルスクウラジオストク太平洋海軍兵学校の生徒は、海軍軍事研修研究センター「カリーニングラード市海軍アカデミー」及びサンクトペテルブルク海軍技術教育学校の将来の士官と交代した。

この前例の無いロシア海軍学校の生徒の練習航海は、海軍軍事研修研究センター「カリーニングラード市海軍アカデミー」校長ヴャチェスラフ・スイチキン少将の指揮下で行なわれ、5つの海と大西洋沿岸の通過が待ち受けている。

以前、練習艦「ペレコプ」は、初めてのユーラシア周回航海の枠組みでセヴァストーポリからウラジオストクへの移動を行なった。
艦は3つの大洋と16の海を通過し、約2万海里を走破した。
移動中に艦はインドネシア、スリランカ、そして初めてパプアニューギニアを訪れた。
6月3日に艦は沿海地方首都へ到着し、8月9日にウラジオストクからコルサコフへ、その後はペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ、更にセヴェロモルスクへ進路を取った。
練習艦は北氷洋ベーリング海峡を9月2日に通過した。
2週間後、結氷フィールドと4つの北極の海を越えた「ペレコプ」セヴェロモルスクへ入った。

地理学上の観点からは歴史上初めて、かつユニークな練習艦「ペレコプ」の移動は、3月1日にクロンシュタットから始まった。
バルト艦隊軍艦「ペレコプ」は、史上初めてウラジオストクから北海航路経由でセヴェロモルスクへの移動を行なった。
北方艦隊主要基地へ同艦の乗組員は9月15日から20日まで滞在した。



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プロジェクト877練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



今年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)、更には北極海まで行く事になりました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]
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2018年3月1日、「ペレコプ」サンクトペテルブルク海軍兵学校の生徒を乗せてクロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した]

3月5日には北海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北海へ入った]

「ペレコプ」ヨーロッパ大陸沿いに南下し、3月9日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは英仏海峡を通過した]

その後、更にヨーロッパ大陸に沿って南下し、3月12日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは地中海へ入った]
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「ペレコプ」地中海を東進して3月17日にはボスポラス海峡を北上し、黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ入港しました。

ここでクロンシュタット港から乗っていた生徒は艦を降り、新たにサンクトペテルブルク海軍兵学校から200名以上の生徒が3月26日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍兵学校の生徒はセヴァストーポリからウラジオストクまでの遠洋実習航海へ参加する]

4月1日、「ペレコプ」セヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはセヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かった]

翌4月2日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入る]

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4月7日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

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4月11日には海賊出没海域であるアデン湾へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアデン湾へ入った]

4月12日にはアデン湾を抜けてアラビア海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアラビア海へ入った]

「ペレコプ」は、2018年4月18日から22日までスリランカコロンボ港を訪問しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを訪れる]
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボへ入港した]
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを去り、インドネシアのジャカルタへ向かった]

4月29日から5月1日までインドネシアタンジュンプリオク港(ジャカルタ)を訪問しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはインドネシアのタンジュンプリオク港へ到着した]

その後、5月4日から9日までインドネシア近海で実施された多国籍海軍演習『KOMODO-2018』へ参加しました。
【多国籍海軍演習『KOMODO-2018』公式サイト】



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演習が終わった後、「ペレコプ」パプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはパプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ行く]

5月16日、「ペレコプ」ポートモレスビーへ入港しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはパプアニューギニアの首都ポートモレスビーを訪れた]


5月19日にポートモレスビーを出航した後の動向は公表されていませんが、おそらくは中部太平洋を北上してウラジオストクへ向かったようです。
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6月3日、「ペレコプ」ウラジオストクへ入港しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクへ入港した]
無論、「ペレコプ」にとっては、就役後初のウラジオストク寄港となります。

その後も「ペレコプ」ウラジオストクへ滞在し、7月29日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクで行なわれた太平洋艦隊の観艦式へ参加しました。
[練習艦ペレコプは7月29日の『ロシア海軍の日』にウラジオストクの観艦式へ参加する]

8月9日、「ペレコプ」ウラジオストクを出航しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクを抜錨して北極海へ向かった]

8月12日から14日までサハリン南部コルサコフへ寄港した後、8月17日にカムチャツカ半島ペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ到着しました。
(つまり、8月11日頃に宗谷海峡を通過)
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはペトロパヴロフスク・カムチャツキーを訪れた]

8月23日、「ペレコプ」ペトロパヴロフスク・カムチャツキーを出航し、北極海へ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海へ向かった]

9月2日にベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはベーリング海峡を通過して北極海へ入った]
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9月5日、原子力砕氷船「バイガチ」と共に東シベリア海へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年9月5日17時21分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」は東シベリア海からセヴェロモルスクへ進路を取った】

この時、北極遠征を行ない、戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為に東進していた北方艦隊戦闘艦支隊と会合したようです。

9月7日にはラプテフ海へ入りました。
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[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはラプテフ海へ入った]

その後も「ペレコプ」北極を西へ進んでバレンツ海へ入り、9月15日には北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
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[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海を通過して北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

「ペレコプ」は9月21日にセヴェロモルスクを出航し、再びセヴァストーポリへ向かいました。

ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年9月21日15時40分配信
【北方艦隊北極グループは困難な結氷状況の東シベリア海へ入った】

旗艦である大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」艦上でコラ小艦隊司令官オレグ・ゴルベフ中将が指揮する北方艦隊北極グループの艦船は、東シベリア海へ入った。

支隊は、国営法人『ロスアトム』原子力砕氷船「バイガチ」に随伴されて北海航路の西へ向かうルートを進んでいる。
航行は困難な結氷状況下で行なわれている。
チュクチ海東シベリア海では、氷結プロセスが始まっている。

艦船は縦列で進んでいる。
砕氷船「バイガチ」の後に大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、その後に大型揚陸艦「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」が続いている。
戦闘艦の後を支援船が進んでいる。

2週間前、北方艦隊支隊は、原子力砕氷船「50リェート・ポベードゥィ」に随伴されて東へ進んだ。
東シベリア海北方艦隊将兵は、砕氷船「バイガチ」の支援下で航行する練習艦「ペレコプ」と出会った。

現在、艦船は、軍事基地「セーヴェルヌィ・クレーヴェル」が在るラプテフ海コテリヌイ島(ノヴォシビルスク諸島)へ向かっている。
艦の乗組員と北極旅団及び海軍歩兵部隊の隊員は、次なる防衛へ指向される戦術演習へ参加する。

北方艦隊北極グループの艦船は8月8日からの遠距離航海を行なっている。
航海時に彼らは6000海里以上を走破し、演習『ヴォストーク-2018』へ参加し、ベーリング海チュクチ海チュクチ沿岸海洋揚陸部隊の上陸を行ない、対潜、対空、対水中工作防衛と、遭難した船を救助する一連の演習を実施した。



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2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143

(「ウラジーミル・グマネンコ」「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)

バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]

8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]

8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]

8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]

8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]

8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]

8月28日、北方艦隊艦船支隊チクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]


北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]


過去5回(2012~2017年)の北極遠征では、北方艦隊艦船支隊ノヴォシビルスク諸島までしか進出していなかったのですが、今回は更に東へ進み、9月5日にはサンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]

その後も北方艦隊艦船支隊は更に東進し、9月11日にはチュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近へ到達しました。
それは、9月11日から17日までロシア極東部で実施される大規模演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為でした。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]
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北方艦隊艦船支隊は、戦略演習『ヴォストーク-2018』の一環として、9月11日にヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

9月12日、北方艦隊艦船支隊揚陸艦に乗っている第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)所属部隊は、ヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

9月14日にはベーリング海で捜索救助及び消火演習を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海で捜索救助演習を行なった]

9月15日、北方艦隊艦船支隊オホーツク海へ入り、ここで対潜演習を実施しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はオホーツク海で対潜演習を行なった]

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その後、北方艦隊艦船支隊は再びベーリング海へ入り、9月17日にはチュクチ自治管区エグヴェキノトで上陸演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ自治管区のエグヴェキノトで上陸演習を行なった]

9月19日にはベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入った]

9月20日、チュクチ海ヴァンカレム岬付近で給油船「セルゲイ・オシポフ」から物資を補充する為に停泊している最中、水中破壊工作員への対処演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で水中破壊工作員へ対処する演習を行なった]

9月21日には東シベリア海へ入りました。

今回の記事に登場する原子力砕氷船「バイガチ」は、1980年代末にフィンランドバルチラ造船所で建造され、1989年にレニングラード(現サンクトペテルブルク)『バルト工場』へ回航されて原子力機関の設置と最終艤装を行ない、1990年7月25日に就航しました。
就航後、現在まで北極圏で活動しています。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で海賊対処任務に就く

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年9月21日15時49分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」はインド洋で船舶航行の安全を保障する】

遠距離航海任務を遂行している北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」スエズ運河を通過した。
現在、同艦の乗組員は、紅海北部で給油船から物資を補充している。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、合計2ヶ月以上インド洋海域に滞在し続ける。
乗組員には、北方艦隊の国際軍事協力計画に沿った一連の任務遂行が待ち受けている。
特に、アフリカアジアの幾つかの沿海国及び島国の港への数回の業務寄港が計画されている。

航海期間に北方艦隊将兵は、アデン湾及びアフリカの角海域での民間船舶航行の安全保障へ参加し、海軍技量、運用、戦闘準備態勢の改善を続け、更には対テロ及び救助へ指向される一連の演習を実施する。

最近まで大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、地中海海軍常設作戦連合部隊の一員として行動していた。
9月初頭、北方艦隊船員は、ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将の統制下で実施された海軍部隊の大規模演習へ参加し、一連の対潜任務へ成功裏に取り組んだ。



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北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(「055」、1986年11月5日就役、2016年12月末に近代化改装完了)及び大型対潜艦「セヴェロモルスク」(「619」、1988年1月24日就役)は、『ロシア海軍の日』(7月29日)にクロンシュタットで行なわれる観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、2018年7月4日にセヴェロモルスク基地を出航しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はセヴェロモルスク基地を出航した]

2018年7月15日、『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する他の北方艦隊所属艦と共にフィンランド湾へ到着しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る]

7月29日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、他の北方艦隊所属艦と共にクロンシュタットを去り、8月1日から他の艦隊の観艦式参加艦と共にバルト海で演習を開始しました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]

演習終了後、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」及び大型対潜艦「セヴェロモルスク」バルト海から北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは英仏海峡へ向かった]

8月8日にラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了し、8月9日から大西洋北部で演習を開始しました。
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[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは北大西洋で演習を開始した]

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8月11日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

8月15日にアルジェリアの首都アルジェへ入港しました。
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[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはアルジェを訪れた]

8月19日にアルジェを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはアルジェリアを去った]

8月23日には地中海中部で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海中部で演習を行なった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

その後も2隻は地中海東部に滞在していましたが、大型対潜艦「セヴェロモルスク」ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と別れ、9月21日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
2隻に随伴してきた北方艦隊中型海洋給油船「ドゥブナ」も、一緒に紅海へ入ったようです。

今後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、アデン湾で海賊対処任務(同湾を通過する民間船の護衛)を遂行し、更には、インド洋周辺諸国を訪問します。


なお、8月中旬までバルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」アデン湾へ派遣され、海賊対処任務に就いていました。
[警備艦ヤロスラフ・ムードルイ地中海・アデン湾遠征(2018年4月-)]

ルビーン設計局はロシア海軍の潜水艦の為の非大気依存発電装置(AIP機関)の開発を進めている

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月20日11時13分配信
【『ルビーン』:潜水艦の為の嫌気性エンジンの開発は計画下で行なわれている】

潜水艦の為の非大気依存発電装置の開発は計画下で行なわれており、試験が始まっている。
9月20日・木曜日、『中央海洋工学設計局ルビーン』総取締役イーゴリ・ヴィリニトは、サンクトペテルブルクの『アドミラルティ造船所』で開催されたプロジェクト677潜水艦の最初の生産艦「クロンシュタット」の進水式典において語った。


非大気依存(嫌気性)発電装置の主な利点は、潜水艦の隠密性の増大である。
潜水艦は、より長期間~2-3週間まで浮上する事無く水中に居たまま蓄電池を充電する機会を得る。

2016年初頭、メディアは、2017年には嫌気性エンジンを装備する新たなロシア通常動力潜水艦「カリーナ」の建造を開始できると伝えた。
しかし2017年夏、海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将は、非大気依存発電装置の開発の為の基盤となるのはプロジェクト677「ラーダ」であると『Mil.Press FlotProm』特派員へ語った。

「ルビーンは有用なプロトタイプの作業を提示した後で、我々は、この装置を有する潜水艦を設計する決定を下しました。
その為の基盤となるのは、全て同様にプロジェクト677となる予定です」
ヴィクトール・ブルスク
は説明した。

以前、ロシア海軍は、『ルビーン』から用意の整った嫌気性装置を受け取るのは、2021~2022年を見込んでいると表明した。

2010年から、サンクトペテルブルク機械製造局『マラヒート』は、閉サイクルで動作するガスタービンエンジンを有する非大気依存発電装置の作成作業の実行を主導しており、2015年、研究試験を行なう時期までの動作模型モデルを受け取った。



ロシア海洋工学中央設計局『ルビーン』は、通常動力潜水艦の為の新たな非大気依存発電装置(AIP機関)改質型燃料電池の開発を進めています。

この非大気依存機関は、2011年12月初頭に陸上試験の最初の段階を終えています。
[ロシアは新たなAIP機関の試験を終えた]

その後も陸上試験は続けられました。
[ロシア海軍の新世代潜水艦の為のAIP機関の試験は進んでいる]

海洋工学中央設計局『ルビーン』によると、新たな非大気依存発電装置(AIP機関)の開発は既に完了しています。
[ロシア海軍第5世代通常動力潜水艦カリーナ級の為の非大気依存発電装置(AIP)の開発は完了した]

今後建造されるロシア第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」級には、このAIP機関が搭載されます。
[ロシア第5世代通常動力潜水艦プロジェクト「カリーナ」]

「カリーナ」級へ搭載する前に、別の艦でAIP機関の洋上試験が行なわれ、2021~2022年の完了が予定されています。
[ロシア海軍の第5世代通常動力潜水艦の為の非大気依存発電装置(AIP機関)の洋上試験は2021年に完了する]

AIP機関の試験を行なうのは、現在建造中の第4世代通常動力潜水艦「ラーダ」級になるようです。
[プロジェクト677ラーダ潜水艦]


この他、ルビーン設計局は、潜水艦用のリチウムイオン電池の開発も進めています。
[ロシアは潜水艦用のリチウムイオン電池の試験に成功した]

更には、ロシアのもう1つの潜水艦設計局である『マラヒート』閉サイクル型AIP機関を開発しています。

ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で水中破壊工作員へ対処する演習を行なった

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『タス通信』より
2018年9月20日20時51分配信
【北方艦隊の艦船はチュクチ海で対水中工作防衛演習を実施した】
ムルマンスク、9月20日/タス通信

北方艦隊北極グループは、チュクチ海の無防備の泊地へ停泊中に対水中工作防衛演習を実施した。
艦隊の広報サービスは発表した。

「演習は、艦船が給油船セルゲイ・オシポフから水と燃料の物資を補充する為、チュクチ海のヴァンカレム集落の泊地へ停泊中に実施されました。
実施された演習の主な目的は、無防備の泊地へ停泊する艦船支隊の組織的な対水中工作防衛への取り組みでした」

艦隊は話した。

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」大型揚陸艦「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」の艦上では、海域の監視の為、当直要員が配置され、仮想水中工作員を撃滅する為の多連装擲弾筒が設置された。

更には、仮想敵の水中工作部隊及び手段へ対処する戦闘泳者部隊の活動の準備の為の潜水夫監視班が組織された。

演習中、北方艦隊将兵は小型水上目標への擲弾筒及び標準射撃兵器からの射撃へ取り組んだ。
演習実施及び給油船からの物資補充完了の後、北極グループの艦船は、北海航路を西へ向かうルートの移動を行なう為の航行隊列を形成した。



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2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143

(「ウラジーミル・グマネンコ」「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)

バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]

8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]

8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]

8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]

8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]

8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]

8月28日、北方艦隊艦船支隊チクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]


北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]


過去5回(2012~2017年)の北極遠征では、北方艦隊艦船支隊ノヴォシビルスク諸島までしか進出していなかったのですが、今回は更に東へ進み、9月5日にはサンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]

その後も北方艦隊艦船支隊は更に東進し、9月11日にはチュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近へ到達しました。
それは、9月11日から17日までロシア極東部で実施される大規模演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為でした。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]
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北方艦隊艦船支隊は、戦略演習『ヴォストーク-2018』の一環として、9月11日にヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

9月12日、北方艦隊艦船支隊揚陸艦に乗っている第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)所属部隊は、ヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

9月14日にはベーリング海で捜索救助及び消火演習を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海で捜索救助演習を行なった]

9月15日、北方艦隊艦船支隊オホーツク海へ入り、ここで対潜演習を実施しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はオホーツク海で対潜演習を行なった]

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その後、北方艦隊艦船支隊は再びベーリング海へ入り、9月17日にはチュクチ自治管区エグヴェキノトで上陸演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ自治管区のエグヴェキノトで上陸演習を行なった]

9月19日にはベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入った]

そして9月20日、チュクチ海ヴァンカレム岬付近で給油船「セルゲイ・オシポフ」から物資を補充する為に停泊している最中、水中破壊工作員への対処演習を行ないました。

近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは大型浮きドックPD-50へ入った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月20日8時11分配信
【ロシアは航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理を開始したと情報筋は語った】
モスクワ、9月20日-ロシア通信社ノーボスチ

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、修理及び近代化の為、浮きドックへ入った。
『ロシア通信社ノーボスチ』は造船分野の情報提供者より伝えられた。

「はい、同艦はドックへ収まりました」
対談者は質問に答え、こう話した。

以前、『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフは、艦の修理及び近代化作業は2020年末の完了が計画されていると述べた。
2021年前半に試験が実施され、艦はロシア連邦海軍へ引き渡される。

現在、ロシア海軍には、ソヴィエト社会主義共和国連邦時代の1991年に運用を開始した重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」ただ1隻のみが在籍している。
更新後、同艦は更に20年間の就航が可能となる。

ロシア航空母艦の全長は306メートル、幅75メートル、艦の排水量は6万トン、最大航行距離8417海里(15万キロメートル以上)。
乗組員は、518名の士官と201名の下士官を含む1960名である。

「アドミラル・クズネツォフ」の標準航空団は、艦上航空機Su-33及びSu-25、更にはヘリコプターKa-27/Ka-29で構成される。
艦では、戦闘機MiG-29K及びヘリコプターKa-52Kの新たな航空群の試験が実施された。

加えて「アドミラル・クズネツォフ」は、打撃対艦有翼ミサイル複合体「グラニート」(トランポリン基部に配置された12基の甲板下発射装置)、高射ミサイル複合体「キンジャール」(4モジュール、192発のミサイル)と「コールチク」(8モジュール、256発のミサイルと48000発の弾丸)が設置されている。



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[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]
現在、「アドミラル・クズネツォフ」は寿命を延長するなどの近代化改装が行なわれています。

近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体、火災探知システムなどは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな火災探知システムを装備する]
機関(蒸気タービン)自体は変更されませんが、蒸気発生用のボイラーは8基全てが交換されます。

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

以前には「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2017年から始まる予定でしたが、2018年に延期されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスク艦船修理工場で2018年から始まる]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装案を作成しています。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]
「アドミラル・クズネツォフ」には、新たな淡水化装置が設置されます。


「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の契約は、2018年4月23日に締結されました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の契約は締結された]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装工事は2020年末に完了し、2021年初頭以降に洋上試験を行ない、同年半ば頃に艦隊へ復帰する予定です。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2020年末に近代化改装を完了し、2021年に復帰する]
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2021年にロシア海軍へ復帰する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装により新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されます。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

更には、ロシア海軍新型フリゲート・プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)で初めて採用される最新の高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の装備も計画されています。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは最新高射ミサイル複合体ポリメント-リドゥートを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の費用については、これまでに様々な数字が出ていましたが、結局、約600億ルーブルに落ち着いたようです。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の費用は約600億ルーブルになる]

2018年7月下旬から「アドミラル・クズネツォフ」ボイラーの撤去作業が始まりました。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフのボイラーの撤去作業が始まった]

「アドミラル・クズネツォフ」は、まず始めに蒸気タービン機関の修復を行ないます。
(8基のボイラーは全て交換し、タービンエンジンはリビルド)
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは蒸気タービンエンジンを修復する]

「アドミラル・クズネツォフ」の改装工事はムルマンスク第35艦船修理工場の岸壁で行なわれていますが、今後は、ムルマンスク北東のロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠し、水面下部分の工事を行なうようです。
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[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは浮きドックへ入る]

大型浮きドックPD-50
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[プロジェクト7454大型浮きドックPD-50]
スウェーデンのゴタヴェルケン・アレンダル社Gotaverken Arendalで建造
1980年竣工
基準排水量:135460t
満載排水量:215860t
全長:330m
幅:88m
吃水:6.1m
積載能力:80000t
工員:175名
第82艦船修理工場(ロスリャコヴォ)所属


「アドミラル・クズネツォフ」は、ボイラー交換工事の準備を行なっています。
(9月2日の時点で飛行甲板上に新品のボイラーが確認できる)
【Capt(N)氏のツイート(2018年9月3日21時38分)】

「アドミラル・クズネツォフ」は、8基のボイラー(KVG-4)を、新たに製造された高圧ボイラーKVG-4と交換します。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月4日8時0分配信
【情報筋:「アドミラル・クズネツォフ」の新たなロシア製ボイラーは25年と見積もられている】
新たなボイラーKVG-4の寿命は25年になります。

「アドミラル・クズネツォフ」は、2018年9月19日までにPD-50へ入渠しました。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2018年秋にロスリャコヴォの大型浮きドックへ入る]
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2018年9月中旬にロスリャコヴォの大型浮きドックへ入る]


近代化改装後の「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機MiG-29K/KUB(2013年~2015年に納入)が「主力」となり、同機を完全に運用する為、同艦の航空機運用システムが更新されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの主力艦戦はMiG-29K/KUBになる]

さらに将来的には、既に開発作業が始まっているヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機が搭載される事になるでしょう。
[ヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機]

ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは進水した


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月20日11時37分配信
【サンクトペテルブルクで潜水艦「クロンシュタット」が進水した】
サンクトペテルブルク、9月20日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト677ディーゼルエレクトリック潜水艦「クロンシュタット」の進水式典は、木曜日にサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』(『統合造船業営団』へ加入)で開催された。
『ロシア通信社ノーボスチ』特派員は現地より伝えた。

潜水艦の進水式典は、10時20分頃に始まった。

『アドミラルティ造船所』総取締役アレクサンドル・ブザコフによると、この出来事は、再評価の難しさを意味する。
艦は2005年に起工され、進水は2018年になってからであった。
それは、建造の停止と資金供給の停止を経験した事を総取締役は式典で指摘した。
建造の遅延は、北方艦隊で完了する潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用中に得た経験を考慮に入れる事を可能にしたとブザコフは付け加えた。

株式会社『統合造船業営団』総裁主顧問ヴィクトール・チルコフによると、877シリーズ潜水艦が「ブラックホール」と呼ばれたように、この潜水艦も「見えざるもの」と呼ぶ事が出来るだろう。
何故ならば、それは、如何なるものからも見えず、聞こえないからである。

「新たな潜水艦は、現代のロシア潜水艦隊の建設の為の大統領令の実行の最初の一歩と言えるでしょう」
チルコフ
は式典において話した。

次に、開発企業である株式会社『中央海洋工学設計局ルビーン』総取締役イーゴリ・ヴィリニトは、全ては現代的に行われており、それを現実化したのが潜水艦「クロンシュタット」であると付け加えた。

シャンパン瓶を割る権利は、潜水艦の洗礼親である市営学校「クロンシュタット市」のトップ、ナタリヤ・チャシナへ委ねられた。
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プロジェクト677潜水艦のトップ「サンクトペテルブルク」は、北方艦隊で試験運用が行なわれている。
潜水艦「クロンシュタット」「ヴェリーキエ・ルーキ」は、その発展プロジェクトである。

プロジェクト677潜水艦の全長は66.8メートル、幅7.1メートル、自立航行期間45日、乗組員35名、限界潜航深度300メートル、水中速力21ノット。
プロジェクト「ラーダ」潜水艦は、中央設計局ルビーンにより設計された。

現在、株式会社『アドミラルティ造船所』は、国内および外国の発注者の為の一連の契約を成功裏に実現している。
ロシア海軍の為の潜水艦が建造されている。
更に、海軍の為の砕氷哨戒艦シリーズと、連邦単一企業『ロスモルポルト』の為のディーゼルエレクトリック砕氷船「ヴィクトール・チェルノムイルジン」が建造されている。
2017年11月、『アドミラルティ造船所』は設立の日から313周年を迎えた。


『タス通信』より
2018年9月20日17時32分配信
【第2のプロジェクト677潜水艦「クロンシュタット」は2019年の納入を計画している】
サンクトペテルブルク、9月20日/タス通信

木曜日に進水した第2のプロジェクト677潜水艦「クロンシュタット」は、2019年に納入しなければならない。
進水式典で『中央海洋工学設計局ルビーン』総取締役イーゴリ・ヴィリニトは報道陣へ話した。

「今後は海上試験へ入り、全てのシステム、設備の係留試験が始まり、その後、海へ出ます。
来年には、艦を御引き渡しいたします」
ヴィリニト
は報道陣へ話したが、どの四半期の引き渡しが計画されているのかは明らかにしなかった。

「クロンシュタット」は、第2のプロジェクト677潜水艦である。
それは2005年に起工され、建造は停止され、2013年には再開された。

シリーズ第3の潜水艦「ヴェリーキエ・ルーキ」は、『アドミラルティ造船所』総取締役アレクサンドル・ブザコフによると、2021年の引き渡しが計画されている。
「3週間後、この船台の第3作業場(「クロンシュタット」の作業を行なっていた)へ、次の受注品(同プロジェクト)のブロックが現れ、ブロック作業が行なわれます。
来春には、ブロックは、この造船台の位置に有り、2021年には、更なる次の潜水艦ヴェリーキエ・ルーキを御引き渡し致します」
ブザコフ
は報道陣へ話した。

「ヴェリーキエ・ルーキ」は、2006年に起工されたが、建造は停止された。

以前、2隻のプロジェクト677潜水艦は、2020年11月及び2021年11月にロシア海軍へ引き渡されると報じられた。

[潜水艦「ラーダ」]
プロジェクト677「ラーダ」型潜水艦
は、第4世代ディーゼルエレクトリック潜水艦に属する。
水上排水量は1750トン、水中で21ノットの速力を発揮できる。
「ラーダ」は、特にミサイル複合体「カリブル」で武装する。
乗組員は35名である。

プロジェクト677潜水艦のトップ「サンクトペテルブルク」は1997年に起工され、海軍への引き渡しは2010年に行なわれた。
現在は試験運用中であり、2019年の完了が計画されている。



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[プロジェクト677ラーダ潜水艦 ]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]

ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は1997年12月26日に起工、2004年10月28日に進水、2010年4月22日に就役しました。

しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。


2012年2月初頭、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、「ラーダ」級潜水艦「サンクトペテルブルク」に対する不満を述べています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年2月9日配信
【ウラジーミル・ヴィソツキー提督へのインタビュー】

「ラーダ」級に関する箇所を抜粋。

インタビュアー:多くのメディアの報道で、プロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の将来に関する憶測が流れていますが・・・

ヴィソツキー:
「ラーダ」?この艦については、何か申し上げる事が有りますかね?
潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用では、技術的特性が示されていません。
その理由は、非常に簡単です。
要するに、この艦の主要動力装置には、欠陥が有るのですよ。

僕達は、第二次世界大戦時の動力を有するような武器を新たに必要であるなどという頭脳は持ち合わせておりません。
何故かって?誰がそれを必要とするのでしょうか?
そして、それは同様の動作特性を有しています。
現在の形での「ラーダ」を、ロシア海軍は必要としておりません。

インタビュアー:建造中の同プロジェクト潜水艦「クロンシュタット」と「セヴァストーポリ」の今後はどうなりましょうか?

ヴィソツキー:これらの艦は、他の動力装置になると思います・・・



その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

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2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]

2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。

[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]

これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]

一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、2013年10月に北方艦隊の基地へ回航されました。
[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]

2番艦「クロンシュタット」は、2018年9月20日に進水しました。
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ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。


「クロンシュタット」「ヴェリーキエ・ルーキ」は就役後、北方艦隊への配備が予定されています。
[ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦ラーダ級は北方艦隊へ配備される]

今後、「ラーダ」級潜水艦は、少なくとも2隻が追加建造されます。
[ロシア海軍の為の第4世代通常動力潜水艦ラーダ級の4番艦と5番艦が建造される]

ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入った

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『タス通信』より
2018年9月19日18時38分配信
【北方艦隊の北極グループはチュクチ海へ入った】
ムルマンスク、9月19日/タス通信

北方艦隊艦船支隊北極航海の枠組みでチュクチ海へ入った。
水曜日に艦隊の広報サービスは発表した。

「北方艦隊の北極グループは、ベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入りました」
広報サービスは話した。

ベーリング海峡通過時、艦船は隊列航行での操艦を行ない、更には対舟艇任務へ取り組んだ。
戦闘艦・支援船支隊チュクチ海の航行は、複雑な水文気象条件下で行なわれる。
移動ルートには濃い霧が立ち込めていると広報サービスは指摘した。

支隊ヴァンカレム岬への進路を進んでいる。
泊地で艦船は、給油船「セルゲイ・オシポフ」からの水と燃料の物資補充の為に停止した。

以前、海軍歩兵及び北極自動車化射撃兵旅団の部隊の要員及び車両は、ベーリング海沿岸での両面戦術演習の実施後、大型揚陸艦「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」へ乗り込み、その後、戦闘艦支隊旗艦~大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、チュクチエグヴェキノト港泊地を去った。



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2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143

(「ウラジーミル・グマネンコ」「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)

バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]

8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]

8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]

8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]

8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]

8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]

8月28日、北方艦隊艦船支隊チクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]


北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]


過去5回(2012~2017年)の北極遠征では、北方艦隊艦船支隊ノヴォシビルスク諸島までしか進出していなかったのですが、今回は更に東へ進み、9月5日にはサンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]

その後も北方艦隊艦船支隊は更に東進し、9月11日にはチュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近へ到達しました。
それは、9月11日から17日までロシア極東部で実施される大規模演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為でした。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]
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北方艦隊艦船支隊は、戦略演習『ヴォストーク-2018』の一環として、9月11日にヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

9月12日、北方艦隊艦船支隊揚陸艦に乗っている第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)所属部隊は、ヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

9月14日にはベーリング海で捜索救助及び消火演習を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海で捜索救助演習を行なった]

9月15日、北方艦隊艦船支隊オホーツク海へ入り、ここで対潜演習を実施しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はオホーツク海で対潜演習を行なった]

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その後、北方艦隊艦船支隊は再びベーリング海へ入り、9月17日にはチュクチ自治管区エグヴェキノトで上陸演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ自治管区のエグヴェキノトで上陸演習を行なった]

9月19日にはベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入りました。

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はギリシャのポロス島を去った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月19日9時17分配信
【ロシア黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・エッセン」はギリシャの港への訪問を完了した】
モスクワ、9月19日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」は、ギリシャポロス島への訪問を完了した。
黒海艦隊情報供給部長アレクセイ・ルリョフ2等海佐は発表した。

フリゲートポロス島への寄港は、ロシア・ギリシャ間の外交関係確立の日から190周年に合わせられた。

「黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は、ポロス島(ギリシャ)への業務寄港プログラムを完了し、地中海での任務遂行を継続します」
ルリョフ
は話した。

彼によると、停泊中、艦の乗組員の為、ロシア海軍の歴史に関係した島の名所への見学ツアーが用意された。
更に、ギリシャロシア連邦特命全権大使アンドレイ・マスロフと、大使館付武官及び大使館職員がフリゲートを訪れた。



ロシア黒海艦隊「アドミラル・エッセン」(「490」、2016年6月7日就役)は、最近では、2018年3月中旬から6月末まで地中海東部で行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にはセヴァストーポリの観艦式へ参加しました。


8月25日、「アドミラル・エッセン」は、同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」と共に黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入りました。
(つまり、8月24日頃に母港セヴァストーポリから出航)
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

その後も地中海東部に留まっており、9月16日にはギリシャポロス島を訪問しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はギリシャのポロス島を訪問した]

そして9月19日に出航しました。

「アドミラル・エッセン」は、当面の間は地中海東部に留まるようです。

なお、現在、地中海東部には、「アドミラル・エッセン」の同型艦2隻~「アドミラル・グリゴロヴィチ」(2016年3月11日就役)と「アドミラル・マカロフ」(2017年12月27日就役)も滞在しています。

ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は慣熟訓練の為にバレンツ海へ出航した

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『タス通信』より
2018年9月18日17時45分配信
【「アドミラル・ゴルシコフ」は戦闘訓練任務へ取り組む為に初めて出航した】
モスクワ、9月18日/タス通信

さる7月28日にロシア連邦海軍の戦闘編制へ受け入れられたプロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・ゴルシコフ」は、錬成戦闘訓練任務へ取り組む為、北方艦隊主要基地(セヴェロモルスク)からバレンツ海へ初めて出航した。
火曜日に艦隊の広報サービスは報道機関へ伝えた。

「艦は、海上射爆場で航空隊と連携します。
フリゲートの電波工学兵装システムの上空飛行は、北方艦隊の航空・防空連合部隊の混成航空連隊の航空機により実施されます」

艦隊は伝えた。

乗組員は、航行中の当直へ取り組み、ダメージコントロール訓練を実施し、通信演習、更には、対空及び対潜防衛の一連の戦闘活動を実施する。

艦隊が指摘したように、今回のフリゲートの出航は、同艦が北方艦隊の標準戦闘ユニットとして到着してから初めてとなる。

フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、9月8日にサンクトペテルブルクから北方艦隊へ到着した。
同艦は、北方艦隊ロケット艦師団ロシア海軍最大の水上艦連合部隊へ加入した。
フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、有翼ミサイル「カリブル」を搭載する北方艦隊で最初の水上艦となる。



[プロジェクト22350フリゲート(「アドミラル・ゴルシコフ」型)]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』で2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。


進水後、『北方造船所』の岸壁で艤装工事が進められました。
[艤装中のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影]
[ロシア海軍最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2013年3月)]

2013年7月末までに艦長オレグ・グセフ1等海佐以下186名の正規乗組員が乗艦しました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」へ正規乗組員全てが乗艦した]

2013年7月31日からは『北方造船所』岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく『北方造船所』へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、『北方造船所』岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

2014年11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるとも言われていましたが、結局はフィンランド湾で実施されることになりました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年5月中旬にフィンランド湾で洋上試験を行なう]

2015年5月15日、「アドミラル・ゴルシコフ」サンクトペテルブルクを抜錨し、洋上試験(第2段階)へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の為に抜錨した]

その後はバルチースク基地へ移動し、洋上試験を続けていました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

2015年7月26日の「ロシア海軍の日」には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンはロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を訪れた]

9月3日にバルチースクを出航し、9月7日にクロンシュタットへ到着しました。


9月11日、建造元の『北方造船所』は、「アドミラル・ゴルシコフ」バルト海における洋上試験(第2段階)を完了したと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の第2段階を完了した]

その同じ日、「アドミラル・ゴルシコフ」は午前9時にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾で洋上試験を行ない、同日の午後8時に帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィンランド湾で昼夜の洋上試験を行なった]


その後、バルチースク基地へ移動した「アドミラル・ゴルシコフ」は、9月22日に白海へ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海へ向かった]

9月24日にはバルト海を出て北海へ入りました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海を出て北海へ入った]

9月30日、白海沿岸セヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ到着した]

10月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」国家受領試験を実施する為、白海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の最終段階を実施する為に白海へ出航した]

11月2日、A-192M「アルマート」130mm単装砲の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で130mm砲を発射した]

11月25日、白海有翼ミサイル(カリブル)の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2015年12月25日、白海での洋上試験の第1段階は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海での洋上試験第1段階を完了した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海方面へ移動し、2016年2月24日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲の対空射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で砲撃試験を実施した]

2016年2月末からはロスリャコヴォ村(ムルマンスク近郊)をベースにして海上試験を続けました。
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3月初頭には艦載ヘリコプターKa-27の発着試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はヘリコプターの着艦試験を行なった]

3月23日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲による海上砲撃試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で海上目標への砲撃試験を行なった]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動し、バレンツ海で各種試験が続けられました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"近影(2016年5月末-6月初頭)]

2016年7月末~8月初頭頃には、電子戦闘システム5P-28の試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の電子戦闘システムの試験が実施された]




しかし、高射ミサイル複合体「ポリメント・リドゥート」に問題が発生した為、引き渡しの期日は未定となりました。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のロシア海軍への引き渡し時期は未だ明確では無い]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2016年11月中旬までにバルチースクへ戻り、11月22日にバルチースクを出航しました。
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11月24日にはサンクトペテルブルク『北方造船所』へ到着しました。
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「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは、2017年に延期されることになりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2017年前半に延期された]

2017年1月21日には『北方造船所』の浮きドックへ入渠しました。
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その後、『北方造船所』岸壁で艦内の全ての機器の点検と整備が行なわれました。
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2017年3月20日にサンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は兵装試験の為に再びバレンツ海へ向かった]

当初はバレンツ海で試験を行なう予定でしたが、結局バルト海で試験が行なわれ、5月8日にサンクトペテルブルクへ戻ってきました。


その後、5月21日午前にサンクトペテルブルクを出航し、バルト艦隊主要基地バルチースクへ向かいました。
『Dambievのブログ』より
2017年5月22日配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は次の段階の試験へと出発した】

6月初頭からバルト海で洋上試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で洋上試験を行なう]
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で高射ミサイル複合体の発射試験を行なう]

7月1日にはサンクトペテルブルクへ入港しました。


その後、クロンシュタットで7月30日に行なわれる「ロシア海軍の日」観艦式のリハーサルへ何度も参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]


そして7月30日、クロンシュタットで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


「アドミラル・ゴルシコフ」は、観艦式の前の7月21日~22日に、艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」の発着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はクロンシュタット沖で艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの発着艦試験を行なった]

観艦式の後の動向は明らかにされていませんでしたが、9月上旬頃にバルト海沿岸のバルチースク(バルト艦隊基地)からバレンツ海方面の北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動していたようです。
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2017年9月29日、洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まった]

2017年10月8日には早期警戒ヘリコプターKa-31の着艦試験が行なわれました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年10月8日19時5分配信
【ヘリコプターKa-31乗員はフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」への着艦へ取り組んだ】

しかし、洋上試験(おそらくは高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の発射試験)は不成功に終わったらしく、「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される事になりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、サンクトペテルブルクへ戻る途中の2017年12月23日、2基の巡航用ディーゼルエンジン10D49の内の1基が破損しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年2月13日13時1分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の巡航用ディーゼルは破損した】

この為、破損したディーゼルエンジンサンクトペテルブルク『コロムナ工場』から派遣された技術者により修理される事になりました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年2月15日17時41分配信
【情報筋:フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のディーゼルは3月の修理が計画されている】

ディーゼルエンジンの修理は2018年3月中旬に完了しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年3月13日18時56分配信
【情報筋:フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のディーゼルは復旧した】

2018年4月22日、「アドミラル・ゴルシコフ」は洋上試験を再開する為、サンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

4月22日から25日まで修復されたディーゼルエンジンの試験を行なった後、一旦サンクトペテルブルクへ戻り、4月27日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かいました。
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5月5日にセヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海で各種試験を行ないました。
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「アドミラル・ゴルシコフ」は、7月29日にクロンシュタット港で行なわれる『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する為、7月5日にセヴェロモルスク基地を出航し、7月15日にフィンランド湾へ到着しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る]

2014年11月から始まった「アドミラル・ゴルシコフ」の洋上試験は3年半以上に及び、この間に総計70000海里を航行しました。

7月26日には建造元の『北方造船所』で、「アドミラル・ゴルシコフ」の国家受領試験の受入証書への署名が行なわれました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍への引き渡し前の検査を終えた]

2018年7月28日、「アドミラル・ゴルシコフ」聖アンドレイ旗掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
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就役の翌日の7月29日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、8月中はサンクトペテルブルクに滞在していましたが、9月1日に出航し、セヴェロモルスクへ向かいました。

9月8日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

そして9月18日、乗組員の慣熟訓練の為、バレンツ海へ出航しました。

ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ自治管区のエグヴェキノトで上陸演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年9月17日16時18分配信
【北方艦隊北極グループはチュクチで海洋揚陸部隊の上陸及び沿岸防衛の演習を実施する】

コラ小艦隊司令官オレグ・ゴルべフ中将の総指揮下でベーリング海において行動している北方艦隊北極グループは、チュクチエグヴェキノト港地域で海洋揚陸部隊の上陸及び沿岸防衛の両面戦術演習を実施する。

海岸の防衛位置には、数日前にヴァンカレム岬から北氷洋沿岸まで、道路の無い条件の270kmのルートの行進を行なった北極自動車化射撃兵旅団の部隊が占めていた。

海洋揚陸部隊の作戦行動開始前、北極グループ戦闘艦は、海岸の仮想敵のトーチカ制圧の任務へ取り組んだ。
標的位置への砲射撃は、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」AK-100砲塔戦闘班及び大型揚陸艦「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」AK-725砲塔戦闘班により実施された。
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」航空群のヘリコプターKa-27乗員は、「敵」への攻撃及び空挺部隊の降下へ取り組んだ。

砲撃後、大型揚陸艦「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」の海洋揚陸部隊の主力は上陸の準備を行なった。
海軍歩兵は装甲輸送車BTR-80で無防備の海岸への揚陸部隊の上陸戦闘実施の戦術へ取り組んだ。

演習中、攻撃側と防衛側は、偵察の実施と戦術状況明確化の為、無人飛行装置を積極的に使用した。


『タス通信』より
2018年9月18日17時20分配信
【北方艦隊北極グループはチュクチでの演習を完了した】
ムルマンスク、9月18日/タス通信

北方艦隊北極集団は、チュクチエグヴェキノト港地域での活動及び戦闘訓練を完了し、艦はベーリング海峡へ進路を取った。
火曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「本日朝、戦闘艦支隊旗艦~大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは、チュクチのエグヴェキノト港泊地を去り、ベーリング海峡へ進路を取りました」
広報サービスは話した。

海軍歩兵及び北極自動車化射撃兵旅団の部隊の人員及び車両は、ベーリング海沿岸での両面戦術演習の実施後、大型揚陸艦「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」へ乗り込んだ。

前日、北方艦隊将兵は、エグヴェキノト集落住民の為の一般文化プログラムを用意した。
民間住民へ見せる為、大型揚陸艦「コンドポガ」が公開された。
その艦上で船員は、現代的な地上及び海軍兵器、弾薬及び衣服を展示した。

集落の中央広場では、捜索救助ヘリコプターKa-27PSに基づく緊急救助設備の展示会が用意された。
更に、エグヴェキノト住民の前で、北方艦隊揚陸艦旅団歌と踊りのアンサンブルが披露された。



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2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143

(「ウラジーミル・グマネンコ」「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)

バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]

8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]

8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]

8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]

8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]

8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]

8月28日、北方艦隊艦船支隊チクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]


北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]


過去5回(2012~2017年)の北極遠征では、北方艦隊艦船支隊ノヴォシビルスク諸島までしか進出していなかったのですが、今回は更に東へ進み、9月5日にはサンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]

その後も北方艦隊艦船支隊は更に東進し、9月11日にはチュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近へ到達しました。
それは、9月11日から17日までロシア極東部で実施される大規模演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為でした。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]
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北方艦隊艦船支隊は、戦略演習『ヴォストーク-2018』の一環として、9月11日にヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

9月12日、北方艦隊艦船支隊揚陸艦に乗っている第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)所属部隊は、ヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

9月14日にはベーリング海で捜索救助及び消火演習を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海で捜索救助演習を行なった]

9月15日、北方艦隊艦船支隊オホーツク海へ入り、ここで対潜演習を実施しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はオホーツク海で対潜演習を行なった]

その後、北方艦隊艦船支隊は再びベーリング海へ入り、9月17日にはチュクチ自治管区エグヴェキノトで上陸演習を実施しました。

ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦2番艦クロンシュタットは2018年9月20日に進水する

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月17日13時59分配信
【「ラーダ」型ディーゼルエレクトリック潜水艦の最初の生産艦は9月20日に進水する】

9月20日・木曜日、造船工場『アドミラルティ造船所』で、ロシア海軍の為のプロジェクト677潜水艦の最初の生産艦「クロンシュタット」の進水式典が開催される。
同社の広報サービスは発表した。


プロジェクト677(コード名「ラーダ」)ディーゼルエレクトリック潜水艦のトップ「サンクトペテルブルク」『アドミラルティ造船所』で1997年12月26日に起工された。
2004年10月28日に進水した。
2005年12月に航行試験の第1段階を完了したが、更なるスケジュールは下請け業者により変更された。

海軍への引き渡しは2006年に計画されていたが、2007年12月に延期され、その後、2010年5月となった。
2010年、潜水艦は試験運用へ入り2017年初頭までの完了が計画されていたが、今なお続けられている。

プロジェクト677潜水艦の最初の生産艦「クロンシュタット」は2005年7月に起工された。
4年後、潜水艦の建造は凍結され、2013年にロシア連邦国防省は修正プロジェクトの下で潜水艦を完成させる契約を締結した。

2018年3月、『アドミラルティ造船所』総取締役アレクサンドル・ブザコフは、工場における
「クロンシュタット」の今年末までの進水は疑わしいと語った。


以前、『統合造船業営団』副総裁(軍事造船担当)の地位にあったイーゴリ・ポノマリョフは、海軍は「クロンシュタット」を2021年までに受領すると語った。

[Mil.Press FlotProm参照]
プロジェクト677潜水艦
の排水量は1800トンであり、低レベルの騒音が際立っている。
それは21ノットまでの速力を発揮し、深度300メートルまで潜航できる。
乗組員は36名。
潜水艦は6門の魚雷発射管で武装している。



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[プロジェクト677ラーダ潜水艦 ]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]

ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は1997年12月26日に起工、2004年10月28日に進水、2010年4月22日に就役しました。

しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。


2012年2月初頭、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、「ラーダ」級潜水艦「サンクトペテルブルク」に対する不満を述べています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年2月9日配信
【ウラジーミル・ヴィソツキー提督へのインタビュー】

「ラーダ」級に関する箇所を抜粋。

インタビュアー:多くのメディアの報道で、プロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の将来に関する憶測が流れていますが・・・

ヴィソツキー:
「ラーダ」?この艦については、何か申し上げる事が有りますかね?
潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用では、技術的特性が示されていません。
その理由は、非常に簡単です。
要するに、この艦の主要動力装置には、欠陥が有るのですよ。

僕達は、第二次世界大戦時の動力を有するような武器を新たに必要であるなどという頭脳は持ち合わせておりません。
何故かって?誰がそれを必要とするのでしょうか?
そして、それは同様の動作特性を有しています。
現在の形での「ラーダ」を、ロシア海軍は必要としておりません。

インタビュアー:建造中の同プロジェクト潜水艦「クロンシュタット」と「セヴァストーポリ」の今後はどうなりましょうか?

ヴィソツキー:これらの艦は、他の動力装置になると思います・・・



その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

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2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]

2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。

[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]

これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]

一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、2013年10月に北方艦隊の基地へ回航されました。
[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]

2番艦「クロンシュタット」の進水は、2018年9月20日に予定されています。
ロシア海軍への引き渡しは2021年に予定されています。


「クロンシュタット」「ヴェリーキエ・ルーキ」は就役後、北方艦隊への配備が予定されています。
[ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦ラーダ級は北方艦隊へ配備される]

今後、「ラーダ」級潜水艦は、少なくとも2隻が追加建造されます。
[ロシア海軍の為の第4世代通常動力潜水艦ラーダ級の4番艦と5番艦が建造される]

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はギリシャのポロス島を訪問した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年9月16日11時38分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・エッセン」はポロス島の港を訪問した】

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」は、ポロス島(ギリシャ)への業務寄港を行なった。

ポロス島へのロシア艦の訪問は、ロシアギリシャの外交関係回復190周年の記念日に合わせてのものである。

フリゲート「アドミラル・エッセン」乗組員のギリシャの島への滞在中、ロシアギリシャの関係を確立したギリシャ政府の最初の官邸の記念大理石板への献花が計画されている。

更に、艦の乗組員の為、島の観光名所を見物する文化プログラムが用意される。

黒海艦隊軍艦「アドミラル・エッセン」ポロス島への訪問は9月19日まで続く。



ロシア黒海艦隊「アドミラル・エッセン」(「490」、2016年6月7日就役)は、最近では、2018年3月中旬から6月末まで地中海東部で行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にはセヴァストーポリの観艦式へ参加しました。


8月25日、「アドミラル・エッセン」は、同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」と共に黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入りました。
(つまり、8月24日頃に母港セヴァストーポリから出航)
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

その後も地中海東部に留まっており、9月16日にはギリシャポロス島を訪問しました。
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戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍歩兵部隊は沿海地方で上陸演習を行なった

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『タス通信』より
2018年9月15日11時1分配信
【演習『ヴォストーク-2018』において海軍歩兵は航空宇宙軍の支援下で沿海地方の海岸へ上陸した】
クレルカ射爆場/沿海地方、9月15日/タス通信

演習『ヴォストーク-2018』の枠組みにおいて、海軍歩兵部隊は、沿海地方クレルカ射爆場の海岸への主力部隊の上陸の為の橋頭堡を獲得した。
土曜日に太平洋艦隊副司令官(地上・沿岸部隊)ドミトリー・コワレンコ少将が述べたように、特徴は海軍歩兵航空宇宙軍航空隊及び軍航空隊ヘリコプターとの連携であった。

「演習『ヴォストーク-2018』の枠組みにおいて、射爆場では、海軍歩兵旅団部隊の無防備の海岸区画への上陸のエピソードへ取り組みました」
彼は話した。
「この演習の特徴は、海軍歩兵部隊に加え、航空宇宙軍航空隊、太平洋艦隊艦船、軍航空隊、更には砲兵部隊、工兵、高射兵、狙撃兵及び他の特殊部隊の参加に有りました。
演習の枠組みにおいて、中隊は、主力部隊の上陸の為の橋頭堡を獲得する緊急の課題を遂行しました。
現在、敵の追撃を継続しております」


コワレンコによると、第2のエピソードは空挺軍独立空挺強襲旅団との組織的連携であり、海軍歩兵旅団が到達する好調な進展の為の降下であった。

演習『ヴォストーク-2018』は、ロシア極東領域及び海上エリア、太平洋隣接海域において、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将の統制下で9月11日から17日まで実施される。、
演習には総計で約30万名の将兵、1000機以上の航空機、ヘリコプター、無人飛行装置、36000両の戦車、装甲輸送車と他の車両、80隻の艦及び支援船が参加する。


テレビ局『ズヴェズダー』より
2018年9月15日9時23分配信
【海軍歩兵は航空宇宙軍の支援下で沿岸地方の海岸へ上陸した】
沿海地方の上陸演習の動画。



『ロシア通信社ノーボスチ』より
【演習『ヴォストーク-2018』】

『タス通信』より
【演習『ヴォストーク-2018』】

2018年9月11日から17日まで、ロシア極東部大規模演習『ヴォストーク-2018』が実施されます。


ロシア海軍からは、北方艦隊太平洋艦隊の艦船約80隻が参加します。

演習初日(9月11日)、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

同日、太平洋艦隊大型揚陸艦は、海軍歩兵部隊を乗せて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の揚陸艦部隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]

演習2日目(9月12日)、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

同日、太平洋艦隊掃海艦艇及び対潜艦の演習が行なわれました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

同日、オホーツク海では、駆逐艦「ブイストルイ」と2隻のロケット艇(プロジェクト12411)超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。

[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の駆逐艦ブイストルイと2隻のロケット艇はオホーツク海で超音速対艦ミサイル"モスキート"を発射した]


9月14日、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、オホーツク海で演習を実施しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で演習を行なった]

同日、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」駆逐艦「ブイストルイ」、大型対潜艦、小型対潜艦は、オホーツク海揚陸艦部隊を護衛する演習を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で揚陸艦部隊を護衛した]

同日、北方艦隊艦船支隊ベーリング海で捜索救助及び消火演習を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海で捜索救助演習を行なった]


9月15日、北方艦隊艦船支隊オホーツク海へ入り、ここで対潜演習を実施しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はオホーツク海で対潜演習を行なった]

同日、沿海地方では、太平洋艦隊海軍歩兵部隊(第155独立海軍歩兵旅団)が、ロシア航空宇宙軍航空機(襲撃機Su-25)ヘリコプターの支援を受けてクレルカ岬の海岸へ上陸し、その後にロシア空挺軍第83独立空挺強襲旅団が降下しました。

上陸作戦の指揮統制は、太平洋艦隊複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」から行なわれました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の複合測定艦マルシャル・クルイロフは近代化改装を終える]

遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海を通過して北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した

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『タス通信』より
2018年9月15日20時48分配信
【練習艦「ペレコプ」は初めての北海航路の移動を完了した】
ムルマンスク、9月15日/タス通信

初めてウラジオストクからバレンツ海までの北海航路の移動を行なった練習艦「ペレコプ」は、土曜日に北方艦隊主要基地-セヴェロモルスク市へ到着した。
北方艦隊広報サービスは発表した。

「S.O.マカロフ記念太平洋艦隊海軍兵学校及びナヒーモフ海軍学校ウラジオストク分校の生徒が乗って海上実習を行なった艦は、初めての北海航路の移動を完了しました」
広報サービスは伝えた。

東シベリア海「ペレコプ」は、演習『ヴォストーク-2018』へ参加する北方艦隊戦闘艦支隊との会合を行なったと艦隊は付け加えた。

セヴェロモルスクで、太平洋艦隊海軍兵学校及びナヒーモフ海軍学校の生徒は、海軍技術教育学校の生徒と交代する。
全ての将来の士官の為に、北方艦隊は、ムルマンスクの海軍博物館及びセヴェロモルスクサフォーノヴォ駐屯地の支所、更には記念場所を訪れる文化啓蒙プログラムを用意する。
その後、物資を補充し、実習生を交代させた練習艦「ペレコプ」は、生徒の海上実習計画を実行する航海を続ける。

[練習航海]
バルト艦隊
練習艦「ペレコプ」は、3月1日にクロンシュタットから航海へ出発した。
艦内には、200名の乗組員に加え、200名以上のピョートル大帝海軍兵学校及び他のサンクトペテルブルクの海軍学校の生徒が乗っていた。
ルート上での最初の港への寄港は、ロシア海軍黒海艦隊基地セヴァストーポリだった。
その後、スエズ運河を通過した「ペレコプ」紅海及びインド洋へ入り、赤道を越え、
スリランカコロンボ港インドネシアの首都ジャカルタ、そしてパプアニューギニアポートモレスビーへの業務訪問を行なった。
パプアニューギニアは、この大洋独立国家へのロシア軍用艦の史上初の公式寄港であった。

5月初頭、「ペレコプ」国際海洋演習『KOMODO-2018』へ参加し、その中で、中国海軍、インドネシア海軍、その他の国の海軍と合同での操艦及び救助活動の要素へ取り組んだ。

6月3日、バルト艦隊練習艦ウラジオストク住民の歓迎を受けた。
極東の港で、生徒の交代が行なわれ、サンクトペテルブルクの生徒は自身の母校へ向かい、その代わりにマカロフ提督記念太平洋艦隊海軍兵学校及びナヒーモフ海軍学校ウラジオストク分校の生徒が乗った。
航海の次の段階は8月9日に始まった。
ウラジオストクを去った練習艦は、コルサコフ港及びペトロパブロフスク・カムチャツキー港を訪問し、その後、ロシアの練習航海の現代史上初めて北海航路経由でセヴェロモルスクへ向かった。

その40年の歴史において「ペレコプ」は総計40万海里を航行した。
艦はポーランド人民共和国シュチェチン造船所で1976年に建造され、1977年にレニングラード海軍基地の稼働艦の一員として加わった。
「ペレコプ」の最初のヨーロッパ周回練習航海は1979年に行なわれた。
それぞれの航海で艦では、ソヴィエト社会主義共和国連邦と、後のロシアの海軍学校の生徒が実習を行なった。



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プロジェクト877練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。



今年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)、更には北極海まで行く事になります。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]
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2018年3月1日、「ペレコプ」サンクトペテルブルク海軍兵学校の生徒を乗せてクロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した]

3月5日には北海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北海へ入った]

「ペレコプ」ヨーロッパ大陸沿いに南下し、3月9日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは英仏海峡を通過した]

その後、更にヨーロッパ大陸に沿って南下し、3月12日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは地中海へ入った]
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「ペレコプ」地中海を東進して3月17日にはボスポラス海峡を北上し、黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ入港しました。

ここでクロンシュタット港から乗っていた生徒は艦を降り、新たにサンクトペテルブルク海軍兵学校から200名以上の生徒が3月26日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍兵学校の生徒はセヴァストーポリからウラジオストクまでの遠洋実習航海へ参加する]

4月1日、「ペレコプ」セヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはセヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かった]

翌4月2日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入る]

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4月7日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

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4月11日には海賊出没海域であるアデン湾へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアデン湾へ入った]

4月12日にはアデン湾を抜けてアラビア海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアラビア海へ入った]

「ペレコプ」は、2018年4月18日から22日までスリランカコロンボ港を訪問しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを訪れる]
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボへ入港した]
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを去り、インドネシアのジャカルタへ向かった]

4月29日から5月1日までインドネシアタンジュンプリオク港(ジャカルタ)を訪問しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはインドネシアのタンジュンプリオク港へ到着した]

その後、5月4日から9日までインドネシア近海で実施された多国籍海軍演習『KOMODO-2018』へ参加しました。
【多国籍海軍演習『KOMODO-2018』公式サイト】



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演習が終わった後、「ペレコプ」パプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはパプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ行く]

5月16日、「ペレコプ」ポートモレスビーへ入港しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはパプアニューギニアの首都ポートモレスビーを訪れた]


5月19日にポートモレスビーを出航した後の動向は公表されていませんが、おそらくは中部太平洋を北上してウラジオストクへ向かったようです。
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6月3日、「ペレコプ」ウラジオストクへ入港しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクへ入港した]
無論、「ペレコプ」にとっては、就役後初のウラジオストク寄港となります。

その後も「ペレコプ」ウラジオストクへ滞在し、7月29日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクで行なわれた太平洋艦隊の観艦式へ参加しました。
[練習艦ペレコプは7月29日の『ロシア海軍の日』にウラジオストクの観艦式へ参加する]

8月9日、「ペレコプ」ウラジオストクを出航しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクを抜錨して北極海へ向かった]

8月12日から14日までサハリン南部コルサコフへ寄港した後、8月17日にカムチャツカ半島ペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ到着しました。
(つまり、8月11日頃に宗谷海峡を通過)
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはペトロパヴロフスク・カムチャツキーを訪れた]

8月23日、「ペレコプ」ペトロパヴロフスク・カムチャツキーを出航し、北極海へ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海へ向かった]

9月2日にベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはベーリング海峡を通過して北極海へ入った]
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9月5日、原子力砕氷船「バイガチ」と共に東シベリア海へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年9月5日17時21分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」は東シベリア海からセヴェロモルスクへ進路を取った】

この時、北極遠征を行ない、戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為に東進していた北方艦隊戦闘艦支隊と会合したようです。

9月7日にはラプテフ海へ入りました。
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[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはラプテフ海へ入った]

その後も「ペレコプ」北極を西へ進んでバレンツ海へ入り、9月15日には北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
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戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はオホーツク海で対潜演習を行なった


『タス通信』より
2018年9月15日11時5分配信
【北方艦隊の艦はオホーツク海で潜水艦の捜索へ取り組んだ】
タス通信、9月15日

北方艦隊戦闘艦・支援船支隊演習『ヴォストーク-2018』の枠組みにおいてオホーツク海で対潜防衛の演習を実施した。
土曜日にロシア国防省広報サービスは発表した。

「演習中、支隊の構成に含まれている大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ乗組員は、艦の水中音響兵装と、更には対潜ヘリコプターKa-27PLを使用する潜水艦捜索の複合活動へ取り組みました。
飛行中にヘリコプター乗員は投下式水中音響ステーションを用いて捜索行動を実施しました」

声明では、こう述べられた。

この他、演習の各段階で戦闘班の訓練が実施され、艦の機雷-魚雷戦闘班は潜水艦を仮想強制浮上させ、更には全ての対潜兵器複合体を仮想使用した。
艦の乗組員は、更に、仮想敵潜水艦の攻撃からの防衛の演習課題を実行し、対潜操艦の要素を実施した。

北極グループを構成する北方艦隊部隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加している。
8月8日以来、艦船は5000海里以上を航行し、北極で数回の演習を実施した。

演習『ヴォストーク-2018』は、ロシア極東領域及び海上エリア、太平洋隣接海域において、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将の統制下で9月11日から17日まで実施される。、
演習には総計で約30万名の将兵、1000機以上の航空機、ヘリコプター、無人飛行装置、36000両の戦車、装甲輸送車と他の車両、80隻の艦及び支援船が参加する。



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2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143

(「ウラジーミル・グマネンコ」「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)

バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]

8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]

8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]

8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]

8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]

8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。
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[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]

8月28日、北方艦隊艦船支隊チクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]


北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]


過去5回(2012~2017年)の北極遠征では、北方艦隊艦船支隊ノヴォシビルスク諸島までしか進出していなかったのですが、今回は更に東へ進み、9月5日にはサンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]

その後も北方艦隊艦船支隊は更に東進し、9月11日にはチュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近へ到達しました。
それは、9月11日から17日までロシア極東部で実施される大規模演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為でした。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]
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北方艦隊艦船支隊は、戦略演習『ヴォストーク-2018』の一環として、9月11日にヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

9月12日、北方艦隊艦船支隊揚陸艦に乗っている第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)所属部隊は、ヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

9月14日にはベーリング海で捜索救助及び消火演習を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海で捜索救助演習を行なった]

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9月15日、北方艦隊艦船支隊オホーツク海へ入り、ここで対潜演習を実施しました。
演習の相手役を務めたのは、太平洋艦隊潜水艦でしょう。

無論、北方艦隊所属の艦船がオホーツク海まで来たのは、今回が初めてです。

ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦アゾフとニコライ・フィリチェンコフは地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年9月13日18時9分配信
【黒海艦隊の大型揚陸艦「アゾフ」と「ニコライ・フィリチェンコフ」は地中海での任務遂行後にセヴァストーポリへ戻った】

黒海艦隊大型揚陸艦「アゾフ」「ニコライ・フィリチェンコフ」は、9月1日から8日までロシア海軍総司令官の統制下で実施された地中海での演習後にセヴァストーポリへ戻った。

演習には、最新フリゲート「アドミラル・マカロフ」、「アドミラル・グリゴロヴィチ」、「アドミラル・エッセン」、潜水艦「コルピノ」、「ヴェリキー・ノヴゴロド」、更には初めて地中海で任務を遂行している小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」を含む黒海艦隊の18隻の艦及び補助船が関わった。

基地へ戻った後、大型揚陸艦「アゾフ」「ニコライ・フィリチェンコフ」の乗組員は、艦の技術的準備を支える船内システム及び機構の標準複合定期作業を実施し、計画戦闘訓練活動の実施を続ける。



黒海艦隊大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」は、8月24日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。

大型揚陸艦「アゾフ」は、8月末~9月初頭にボスポラス海峡を南下して地中海へ入っています。

2隻の大型揚陸艦は、9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

演習終了後、2隻の大型揚陸艦は9月12日にボスポラス海峡を北上し、黒海へ入りました。

そして翌9月13日にセヴァストーポリへ帰投しました。


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しています。

[北方艦隊]
ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
中型海洋給油船「ドゥブナ」

[バルト艦隊]
工作船PM-82

[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」
潜水艦「コルピノ」
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」
フリゲート「アドミラル・エッセン」
フリゲート「アドミラル・マカロフ」
小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」
警備艦「プイトリーヴイ」
海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」
中型偵察艦「キルディン」
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムールイ」
サルベージ船KIL-158
対水中工作艇「ユナルメーツ・クルイマ」
対水中工作艇「コデット」
海洋曳船MB-304

[カスピ小艦隊]
小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」
小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」

戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海で捜索救助演習を行なった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年9月14日5時0分配信
【北方艦隊の戦闘艦・支援船支隊はベーリング海で捜索救助支援演習を実施した】

演習『ヴォストーク-2018』へ参加している北方艦隊戦闘艦・支援船支隊は、ベーリング海水域で捜索救助支援演習を実施した。
演習には、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」の乗組員が関わった。

演習企画において、北方艦隊部隊の前には、北海航路で遭難したという想定下の船舶へ援助を与える課題が有った。

遭難船の正確な座標を割り出す為、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の艦上から捜索救助ヘリコプターKa-27が飛び立った。
仮想遭難場所へ到着したヘリコプター乗員は、座標を、捜索救助活動本部が置かれている艦船支隊旗艦~大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」へ転送した。

ヘリコプター乗員は更に、海面で遭難した人員の引き揚げの任務へ取り組んだ。
同様の任務は、指定海域へ到着した大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の乗組員により遂行された。
高速モーターボートBL-680は水上へ発進し、短時間で対潜艦の艦上へ仮想被災者を送り届けた。

救助曳船「パミール」及びディーゼルエレクトリック砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」の乗組員は、消火活動へ取り組んだ。

砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」の船尾で仮想火災を表す発煙筒が焚かれ、乗組員は1人も煙に巻き込まれなかった。
船員の援助は、高圧力で船外10メートルへ水或いは消火剤を出す事ができ、安全な距離で火災を消すことが可能な水砲を装備する救助曳船「パミール」から送り込まれた。

仮想火災を消した後、北方艦隊将兵は、「損傷した」船の修理場所への曳航へ取り組んだ。



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2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]

[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143

(「ウラジーミル・グマネンコ」「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)

バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]

8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。
18-0813a.jpg
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]

8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]

8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]

8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]

8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。
18-0826g.jpg
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]

8月28日、北方艦隊艦船支隊チクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]


北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]

9月5日、北方艦隊艦船支隊サンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]

その後も北方艦隊艦船支隊北極海を東へ進み、9月11日にはチュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]
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北方艦隊艦船支隊は、9月11日から17日までロシア極東部で実施される大規模演習『ヴォストーク-2018』の一環として、9月11日にヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

9月12日、北方艦隊艦船支隊揚陸艦に乗っている第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)所属部隊は、ヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

そして9月14日にはベーリング海で捜索救助及び消火演習を行ないました。

戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で揚陸艦部隊を護衛した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年9月14日10時0分配信
【太平洋艦隊の船員はオホーツク海で艦船支隊の先導及び随伴の課題へ取り組んだ】

軍(部隊)演習『ヴォストーク-2018』の枠組みで、太平洋艦隊の船員は、オホーツク海水域において艦船支隊の先導及び随伴の海上操作を実施した。

海上移動中の大型揚陸艦、揚陸艇、病院船「イルティシュ」で構成される艦隊の艦船支隊への随伴の任務は、太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、駆逐艦「ブイストルイ」、大型対潜艦及び小型対潜艦により遂行された。

防護艦の乗組員は、全種類の組織的な支隊の防衛、合同戦術操艦及び通信訓練の戦闘演習活動へ取り組んだ。
任務を遂行する艦船支隊の空中からのカバーには、艦上対潜ヘリコプターKa-27が関わった。

操作の実施には、合計して15隻以上の太平洋艦隊の戦闘艦及び支援船が参加した。

2018年のロシア連邦軍の訓練計画に沿って、9月11日から17日まで、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将の統制下で、極東領域及び海上エリア、太平洋隣接海域で、軍(部隊)演習『ヴォストーク-2018』が実施される。

組織的軍事運用には、東方軍管区、中央軍管区の軍(部隊)、北方艦隊の部隊(軍)、空挺軍の連合部隊、航空宇宙軍軍事輸送航空隊が来る。
演習には総計で約30万名の将兵、1000機以上の航空機、ヘリコプター、無人飛行装置、36000両の戦車、装甲輸送車と他の車両、80隻の艦及び支援船が参加する。



『ロシア通信社ノーボスチ』より
【演習『ヴォストーク-2018』】

『タス通信』より
【演習『ヴォストーク-2018』】

2018年9月11日から17日まで、ロシア極東部大規模演習『ヴォストーク-2018』が実施されます。


ロシア海軍からは、北方艦隊太平洋艦隊の艦船約80隻が参加します。

演習初日(9月11日)、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]

同日、太平洋艦隊大型揚陸艦は、海軍歩兵部隊を乗せて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の揚陸艦部隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]

演習2日目(9月12日)、北方艦隊チュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]

同日、太平洋艦隊掃海艦艇及び対潜艦の演習が行なわれました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

同日、オホーツク海では、駆逐艦「ブイストルイ」と2隻のロケット艇(プロジェクト12411)超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。

[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の駆逐艦ブイストルイと2隻のロケット艇はオホーツク海で超音速対艦ミサイル"モスキート"を発射した]

9月14日、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、オホーツク海で演習を実施しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で演習を行なった]

同日、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」駆逐艦「ブイストルイ」、大型対潜艦、小型対潜艦は、オホーツク海揚陸艦部隊を護衛する演習を行ないました。

この揚陸艦部隊は、9月11日に海軍歩兵部隊を乗せてウラジオストク付近から出航した部隊でしょう。