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2018年にロシア海軍へ25隻以上の艦艇が就役した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年12月30日9時22分配信
【2018年にロシア海軍へ25隻以上の戦闘艦及び支援船が補充された】

「2018年、ロシア海軍には、25隻以上の戦闘艦、支援船及び支援艇が補充されました。
その中には、プロジェクト22350フリゲート"アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ"、プロジェクト20380コルベット"グロームキー"、プロジェクト11711大型揚陸艦"イワン・グレン"、小型ロケット艦"ヴイシニー・ヴォロチョーク"、"オレホヴォ・ズエヴォ"、"ムィティシ"、哨戒艦"ワシーリー・ブイコフ"、対水中工作艇及び哨戒艇、プロジェクト23120複合後方支援船"エリブルス"、泊地曳船及び曳航艇、更には幾つかの水路調査船及び捜索救助支援船が含まれます」

海軍総司令部造船管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ少将は述べた。
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「現在、兵器複合体を含む一連の能力値において、我々は、外国が建造した艦に優越していると確信できます。
今、ロシア海軍に在籍する小型ロケット艦は、既に、恒常駐留所を大きく離れた地中海での活動において、その効果性を示しております」
ウラジーミル・トリャピチニコフ
少将は付け加えた。

彼によると、既に今、同時並行で近海ゾーン艦が建造され、設計局は遠海ゾーン艦プロジェクトを開発し、既存のプロジェクト艦の近代化を行なっている。

計画によると、近い将来、大洋ゾーンの艦船グループの基礎は、増加した打撃戦闘能力と防衛潜在力を有する新世代多機能艦で構成される。



2018年にロシア海軍へ就役した主な艦船は、以下の通りです。

4月9日:プロジェクト23120多機能後方支援船「エリブルス」(北方艦隊)
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[プロジェクト23120多機能後方支援船エリブルスはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

6月1日:プロジェクト21631小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」(黒海艦隊)

[プロジェクト21631小型ロケット艦の6番艦ヴイシニー・ヴォロチョークはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

6月20日:プロジェクト11711大型揚陸艦「イワン・グレン」(北方艦隊)

[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

6月25日:プロジェクト18280中型偵察艦「イワン・フルス」(黒海艦隊)
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[プロジェクト18280偵察艦の2番艦イワン・フルスはロシア海軍へ就役した]

7月28日:プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(北方艦隊)

[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

12月10日:プロジェクト21631小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」(黒海艦隊)

[プロジェクト21631小型ロケット艦の7番艦オレホヴォ・ズエヴォはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

12月17日:プロジェクト22800小型ロケット艦「ムィティシ」(バルト艦隊)

[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦1番艦ウラガーン改めムィティシはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

12月20日:プロジェクト22160哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」、プロジェクト22870救助曳船「カピタン・グルイエフ」(黒海艦隊)

[新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

12月25日:プロジェクト20380コルベット「グロームキー」(太平洋艦隊)


[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

この他にも15隻以上の各種船艇(哨戒艇、水路調査艇、捜索救助艇、自走海上クレーン、泊地曳船など)が就役しました。

プロジェクト22350フリゲート、プロジェクト11711大型揚陸艦、プロジェクト20380コルベット、プロジェクト22160哨戒艦、プロジェクト21631小型ロケット艦、プロジェクト22800小型ロケット艦、プロジェクト23120多機能後方支援船は、同型艦が建造中です。

記事の最後で触れられていますが、より大型の遠海ゾーン艦、具体的には、プロジェクト22350Mフリゲート、汎用揚陸艦(ヘリコプター揚陸艦)、新世代原子力駆逐艦「リデル」の設計作業も進められています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22350Mフリゲート(改アドミラル・ゴルシコフ型)の草案設計の契約が締結された]
[新世代汎用揚陸艦セヴァストーポリ型]
[プロジェクト「リデル」原子力駆逐艦]
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ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で2019年の新年を迎える

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年12月29日12時36分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・マカロフ」は遠海ゾーンで新年を祝う】

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・マカロフ」乗組員は、遠海ゾーンで新年を祝う準備を行なっている。

新年の御祝いの初めに、フリゲート乗組員は、黒海艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ中将からのビデオ祝辞、更には船員の家族からの賀状を受け取る。

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艦の士官集会室とテーブルにはヨールカ(クリスマスツリー)、そして、伝統の添え物フルーツとキャンディの新年の献立が並ぶ。
これに加え、艦のコックは、乗組員の注文下で、国民的な大皿へ入る祝祭の夕食と様々な種類のサラダを用意する。

フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、2018年11月から地中海ロシア海軍常設連合部隊の一員として与えられた任務を遂行している。



プロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラード『ヤンターリ』造船所で起工され、2015年9月2日に進水し、2017年12月27日にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[プロジェクト11356Rフリゲート3番艦アドミラル・マカロフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

就役後もバルト海に留まって慣熟訓練を行ない、2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にはサンクトペテルブルク(ネヴァ川)観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、北方艦隊及びバルト艦隊の参加艦と共にバルト海で合同演習を行ないました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]

2018年8月18日、「アドミラル・マカロフ」黒海艦隊基地セヴァストーポリへの移動を開始しました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ向かった]

2018年8月末までに地中海東部へ到着し、同海域で9月1日から8日まで実施されたロシア海軍ロシア航空宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

その後も地中海東部に留まっていましたが、10月4日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海を去り、黒海へ向かった]

翌10月5日、黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。

[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]
セヴァストーポリ到着後、「アドミラル・マカロフ」の舷側番号は「499」に変更されました。
(就役時は「799」)


11月5日にセヴァストーポリを出航し、11月6日にボスポラス海峡及びダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海へ入る]

11月16日、同型艦「アドミラル・エッセン」と共に艦載ヘリコプターの訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で艦載ヘリコプターの訓練を行なった]

11月20日には「アドミラル・エッセン」と共に対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で対空防衛演習を行なった]

その後も「アドミラル・マカロフ」地中海東部に留まっており、12月28日にキプロスリマソール港へ入港しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はキプロスのリマソールを訪れた]

12月29日にリマソール港を去りました。

「アドミラル・マカロフ」は、2019年の新年を洋上(地中海東部)で迎える事になり、艦内では新年の御祝いの準備が進められています。


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」
2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」2017年9月初頭から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」
2018年11月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」:2018年12月中旬から地中海東部に滞在
中型偵察艦「プリアゾヴィエ」:2018年12月末から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2018年10月下旬から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-31:2018年12月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2017年8月中旬から地中海東部に滞在

[北方艦隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
2018年12月下旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「カーマ」:2018年12月下旬から地中海東部に滞在

ロシア海軍の為のプロジェクト22350Mフリゲート(改アドミラル・ゴルシコフ型)の草案設計の契約が締結された

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年12月28日16時25分配信
【『北方計画設計局』はプロジェクト22350Mフリゲートの草案設計を開始した】

『北方計画設計局』は、12月25日にプロジェクト22350Mフリゲートの草案設計の契約へ署名した。
12月28日・金曜日、『Mil.Press FlotProm』は業界の消息筋より伝えられた。


作業は2019年11月、或いはそれ以前に完了すると他の情報提供者は通知した。

「アドミラル・ゴルシコフの拡大ヴァージョンの設計には2年~2年半、建造には4年~5年掛かるでしょう」
『Mil.Press FlotProm』
の対談者は付け加えた。
建造工場は、サンクトペテルブルク『北方造船所』あるいはカリーニングラード工場『ヤンターリ』(双方とも『統合造船業営団』加入企業)が想定されている。

当方は、契約への署名について、『北方計画設計局』、『統合造船業営団』、海軍総司令部の何れからも公式な確認は取れなかった。
同時に、フリゲートの設計局は、ロシア海軍の依頼に沿って、主導の順序を含め、既に確定した事前設計作業を行なっている。
『北方計画設計局』による近代化されたプロジェクト22350Mフリゲートの設計の開始は、2018年7月28日、ロシア海軍副総司令官ヴィクトール・ブルスクにより公表された。

プロジェクト22350「アドミラル・ゴルシコフ」型フリゲートのシリーズは、合計で4隻の艦に限られる。
その完了は2022年末までに計画されている。

『統合造船業営団』総裁の主顧問ヴィクトール・チルコフは、ロシア海軍には18隻のプロジェクト22350フリゲートが必要であると見ている。
これは、フォーラム『アルミヤ-2018』の枠組みにおける8月22日の円卓会議『ロシアの海軍力の強化における造船所の役割と、その経済力』で彼が発言した事である。
彼は更に、シリーズの短縮は、業界及び海軍にとって有害であると批判した。
チルコフ提督は、2012年5月から201年4月までロシア海軍総司令官の職務に従事していた。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
プロジェクト22350Mフリゲート
は約8000トンの排水量を有する。
その建造は、『北方造船所』の生産設備の近代化が完了した時に可能となる。

以前、伝統的な排水量4500~5000トンのフリゲート駆逐艦の間を埋める為、ロシア海軍には約10隻のプロジェクト22350M艦が必要であると伝えられた。



[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]
現在までに、プロジェクト22350フリゲートは4隻が起工されており、1番艦は2018年7月28日に就役しました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

[プロジェクト22350フリゲート]
サンクトペテルブルクの『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で建造。

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
Адмирал флота Советского Союза Горшков(工場番号921)
2006年2月1日起工/2010年10月28日進水/2018年7月28日就役
北方艦隊へ配備

「アドミラル・フロータ・カサトノフ」Адмирал флота Касатонов(工場番号922)
2009年11月26日起工/2014年12月12日進水/2019年末就役予定
北方艦隊へ配備予定

「アドミラル・ゴロフコ」Адмирал Головко(工場番号923)
2012年2月1日起工/2021年末就役予定

「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・イサコフ」
Адмирал флота Советского Союза Исаков(工場番号924)
2013年11月14日起工/2022年末就役予定



今後、プロジェクト22350は更に2隻が追加建造される可能性も有ります。
[ロシア海軍は更に2隻のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートを追加発注するかもしれない]

その後は、拡大発展型であるプロジェクト22350Mの建造へ移行する事になります。
[ロシア海軍の将来フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ型)の排水量は6500トンになる]
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)の拡大発展型となるロシア海軍の次世代フリゲートの開発は進められている]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の排水量は約8000トンになる]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の建造開始は2020年以降になる]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の1番艦は2026年に就役する]

2018年12月25日、『北方計画設計局』は、プロジェクト22350Mフリゲートの草案設計作業の契約へ署名し、設計作業が始まりました。

浮きドックPD-50の沈没事故により航空母艦アドミラル・クズネツォフの飛行甲板へ落下したクレーンは完全に撤去されている

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『タス通信』より
2018年12月28日23時17分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の甲板へ落下したクレーンは完全に片付けられている】
サンクトペテルブルク、12月28日/タス通信

航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」がドックから出る際、同艦の甲板へ落下したクレーン建造物は、完全に片付けられている。
金曜日、『統合造船業営団』広報サービスは『タス通信』の質問に答え、こう述べた。

「航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの甲板のクレーンは完全に片付けられています」
『統合造船業営団』
広報サービスは『タス通信』へ回答した。

ムルマンスク第82艦船修理工場浮きドックは、現在、ロシア海軍最大の艦であり唯一の航空母艦である「アドミラル・クズネツォフ」の出渠時に沈んだ。

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』広報サービスが強調したように、同艦の作業はスケジュールに沿って継続している。
「落下した第82工場所有のクレーンは片付けられています。
スケジュールの下での作業を遂行する為の障害となる如何なる出来事も、当社では発生しておりません。
クズネツォフの作業は、スケジュールの下で、そして計画の下で続いております」




[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]
現在、「アドミラル・クズネツォフ」は寿命を延長するなどの近代化改装が行なわれています。

近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体、火災探知システムなどは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな火災探知システムを装備する]
機関(蒸気タービン)自体は変更されませんが、蒸気発生用のボイラーは8基全てが交換されます。

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

以前には「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2017年から始まる予定でしたが、2018年に延期されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスク艦船修理工場で2018年から始まる]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装案を作成しています。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]
「アドミラル・クズネツォフ」には、新たな淡水化装置が設置されます。


「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の契約は、2018年4月23日に締結されました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の契約は締結された]

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装により新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されます。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

更には、ロシア海軍新型フリゲート・プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)で初めて採用される最新の高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の装備も計画されています。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは最新高射ミサイル複合体ポリメント-リドゥートを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の費用については、これまでに様々な数字が出ていましたが、結局、約600億ルーブルに落ち着いたようです。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の費用は約600億ルーブルになる]

2018年7月下旬から「アドミラル・クズネツォフ」ボイラーの撤去作業が始まりました。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフのボイラーの撤去作業が始まった]

「アドミラル・クズネツォフ」は、まず始めに蒸気タービン機関の修復を行ないます。
(8基のボイラーは全て交換し、タービンエンジンはリビルド)
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは蒸気タービンエンジンを修復する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、ボイラー交換工事の準備を行なっています。
(9月2日の時点で飛行甲板上に新品のボイラーが確認できる)
【Capt(N)氏のツイート(2018年9月3日21時38分)】

「アドミラル・クズネツォフ」は、8基のボイラー(KVG-4)を、新たに製造された高圧ボイラーKVG-4と交換します。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月4日8時0分配信
【情報筋:「アドミラル・クズネツォフ」の新たなロシア製ボイラーは25年と見積もられている】
新たなボイラーKVG-4の寿命は25年になります。

「アドミラル・クズネツォフ」は、2018年9月17日にムルマンスク北東のロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2018年秋にロスリャコヴォの大型浮きドックへ入る]
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2018年9月中旬にロスリャコヴォの大型浮きドックへ入る]
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは大型浮きドックPD-50へ入った]


2018年10月30日未明、大型浮きドックPD-50へ入渠していた「アドミラル・クズネツォフ」の出渠作業中、突然に電力供給が止まり、浮きドックは沈没しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを修理中の浮きドックPD-50で事故が発生した]

この事故により、浮きドックPD-50のクレーン1基が「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下し、甲板を損傷しました。
具体的には、飛行甲板に直径5メートル程の穴が開きました。

「アドミラル・クズネツォフ」は、事故後にロスリャコヴォからムルマンスク第35艦船修理工場へ回航され、第24埠頭(「アドミラル・クズネツォフ」がいつも停泊している場所)へ係留されました。

「アドミラル・クズネツォフ」の修理(近代化改装)作業は第35艦船修理工場の岸壁で続けられますが、現段階での作業は艦内で実施されるものが殆どであり、飛行甲板上に「障害物」が横たわっていても関係無いようです。
[浮きドックPD-50の沈没事故は重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの修理作業を妨げない]

一方、「アドミラル・クズネツォフ」から取り外された蒸気タービンエンジンは、サンクトペテルブルク『キーロフ-エネルゴマシュ』などへ送られ、修復されます。
その完了は2020年に予定されています。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの蒸気タービンエンジン修復は2020年に完了する]

10月30日の浮きドック事故で「アドミラル・クズネツォフ」が受けた損傷は計52ヶ所に及び、その修復費用は約7000万ルーブルと見積もられています。
[浮きドックPD-50の沈没事故による航空母艦アドミラル・クズネツォフの損傷復旧には約7000万ルーブルの費用が掛かる]
「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装には約600億ルーブルが計上されているので、7000万ルーブルは、その1パーセントにも満たない数字です。

更に、損傷を受けた部分は、元々近代化改装工事の過程で交換する予定だった箇所なので、損傷を受けようが受けまいが、どのみち近代化改装予算の範囲内で交換する事になります。
従いまして、今回の事故の損傷復旧の為、新たに7000万ルーブルを出費する必要は無いわけです。

[浮きドックPD-50の沈没事故による航空母艦アドミラル・クズネツォフの損傷復旧の為の追加支出の必要は無い]

12月初頭には「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下したクレーンの切断作業が始まりました。
[浮きドックPD-50の沈没事故により航空母艦アドミラル・クズネツォフの飛行甲板へ落下したクレーンの撤去作業が始まった]

クレーンは12月22日頃までには完全に撤去される見込みです。
[浮きドックPD-50の沈没事故により航空母艦アドミラル・クズネツォフの飛行甲板へ落下したクレーンは2018年12月下旬に撤去される]

そして今回、『タス通信』がロシア造船業界の総元締めである『統合造船業営団』へ問い合わせた所、クレーンは完全に撤去されたという回答を得ました。

契約では、「アドミラル・クズネツォフ」の修理(近代化改装)作業の完了期限は、2022年第4四半期、つまり、同年10月~12月となっています。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2022年末までの完了が予定されている]

ただ、現在の所は、この期限よりも早い2021年半ば頃には完了できる見込みのようですが。


一方、沈没したロスリャコヴォ大型浮きドックPD-50は、沈没時に受けた損傷が大きいなどの理由により、引き揚げて修理し、復帰させる事は、そうそう簡単には行かないようです。
『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年11月2日14時19分配信
【沈没したドックPD-50を引き揚げる決定が下された場合、幾つかの困難な技術的課題に直面する事になるだろう-情報筋】

浮きドックPD-50が使えない場合の代替案も幾つか考慮されていますが、その中の1つに、黒海沿岸のノヴォロシースクに在る大型浮きドックPD-190を使う案が有るようです。
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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年10月30日9時11分配信
【ロシアは航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の受け入れが可能なもう1つのドックをノヴォロシースクに有している-情報筋】
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PD-190は、PD-50よりも少し小さいですが、「アドミラル・クズネツォフ」の入渠は充分に可能です。
無論、この浮きドックを使用する為には、「アドミラル・クズネツォフ」ノヴォロシースクへ回航する必要が生じてきますが。


近代化改装後の「アドミラル・クズネツォフ」は、艦上戦闘機MiG-29K/KUB(2013年~2015年に納入)が「主力」となり、同機を完全に運用する為、同艦の航空機運用システムが更新されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの主力艦戦はMiG-29K/KUBになる]

さらに将来的には、既に開発作業が始まっているヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機が搭載される事になるでしょう。
[ヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機]

ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は2019年1月~3月に洋上試験を開始する

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年12月28日11時0分配信
【コルベット「グレミャーシチー」の工場航行試験の開始は2019年第1四半期になる】

『北方造船所』で建造されているプロジェクト20385コルベットのトップ「グレミャーシチー」の工場航行試験の開始は2019年第1四半期になる。
『Mil.Press FlotProm』は業界の2名の消息筋より伝えられた。


工場航行試験開始の正確な日時に関する決定は海軍総司令部により採択されていると対談者の1人は話した。

「グレミャーシチー」は2012年に起工され、2017年6月30日に進水した。
艦の引き渡しは2018年に計画されていた。
1月に係留試験がスタートした。
予定では、6月にはコルベットへ乗組員が居住し、12月末までに艦は海軍へ引き渡される筈だった。
しかし、船員が艦内へ上がったのは9月になってからだった。
2018年8月、「グレミャーシチー」海軍への引き渡し予定は、2019年10月に移動した。
『Mil.Press FlotProm』のインタビューに対し、『北方造船所』のトップ、イーゴリ・ポノマリョフは、こう述べた。

他の情報提供者の伝達によると、「グレミャーシチー」の建造工場は、その建造を全て適時に行なっており、工場航行試験の準備をしているが、一部の複合体の艦への据え付けは、二次供給者側の遅延により、遅れている。

当方は、『北方造船所』広報サービスへの公開質問状で試験開始時期に関するコメントを求めた。

12月27日・水曜日、『北方造船所』総取締役イーゴリ・ポノマリョフは、2018年の結果について、去る年の主な出来事は、一度に3隻の艦を発注者へ引き渡した事であると『Mil.Press FlotProm』記者へ伝えた。
これは、プロジェクト23120後方支援船「エリブルス」プロジェクト18280通信船「イワン・フルス」、そして更に、海軍プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」を引き渡した事についての話である。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
多目的コルベット・プロジェクト20385
は、敵の潜水艦及び水上艦の探知及び破壊、揚陸部隊の上陸支援、更には近海ゾーンにおける様々な課題の解決の為に意図されている。
独自の建造方式、複合材料の使用、兵装システム及びアンテナ監視所の船体への内蔵のお陰により、コルベットの電波位置特定、音響、光学視認は著しく低減している。
プロジェクト20385の兵装構成には、ミサイル複合体「カリブル-NK」高射ミサイル複合体「リドゥート」、100mm砲A-190-01、2基の30mm高射砲複合体AK-630M、更には対潜複合体「パケート」が含まれる。
「グレミャーシチー」の排水量は2200トン、全長-104メートル、幅-13メートル。
速力-27ノット、航続距離-3500海里、乗組員-99名。

「グレミャーシチー」に加え、『北方造船所』では更に4隻のコルベットが建造されている:「プロヴォールヌイ」(プロジェクト20385)「ジェルズキー」(プロジェクト20386)、そして更に「リェチーヴイ」「ストローギー」~特性が改善されたプロジェクト20380



[プロジェクト20380/20385コルベット]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]
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プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]

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プロジェクト20385プロジェクト20380の改良型であり、兵装が強化されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

20380対艦ミサイル「ウラン」に代わり、20385は対地攻撃も可能な打撃ミサイル複合体「カリブル」を装備します。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

当初、プロジェクト20385には、ドイツMTU社製のディーゼルエンジンが装備される予定でしたが、ヨーロッパ諸国対ロシア制裁により、その供給は途絶えました。
[ロシアは水上艦用のエンジン供給を拒否したドイツとウクライナの企業を訴える]

この為、設計を変更してロシア『コロムナ工場』ディーゼルエンジン「ディーゼルユニットDDA12000」~が搭載される事になりました。
これは以前のプロジェクト20380と同じエンジンです。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

2016年4月末、『コロムナ工場』ディーゼルエンジンの設置作業が始まりました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの取り付けが始まった]


2016年5月19日までにディーゼルエンジンの設置作業は完了しました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの設置は完了した]


2017年6月30日、「グレミャーシチー」の進水式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは進水した]



2018年1月から造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"乗組員は艦内への居住を準備する]

以前には「グレミャーシチー」ロシア海軍への引き渡しは2018年末に予定されていましたが、一部の機器の納入の遅れにより、2019年末に延期されました。
[プロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは2019年末までにロシア海軍へ引き渡される]

「グレミャーシチー」の洋上試験は、2019年の第1四半期、つまり1月~3月に開始されます。

ロシア海軍への就役後、「グレミャーシチー」太平洋艦隊へ配備されます。


プロジェクト20385の2番艦「プロヴォールヌイ」は2013年7月25日に起工されました。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]
ロシア海軍への引き渡しは2020年以降に予定されており、こちらも太平洋艦隊へ配備されます。

太平洋艦隊は、最終的に合計8隻のプロジェクト20380/20385コルベットの受領を計画しており、この内の半分(4隻)はプロジェクト20385になるようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊は8隻のプロジェクト20380/20385コルベットを受領する]

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はキプロスのリマソールを訪れた

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年12月28日9時40分配信
【フリゲート「アドミラル・マカロフ」はリマソール港へ寄港した】
モスクワ、12月28日-ロシア通信社ノーボスチ

遠海ゾーンのロシア海軍常設連合部隊の一員として任務を遂行している黒海艦隊最新フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、キプロス共和国リマソール港への業務寄港を行なった。
金曜日、黒海艦隊情報供給部長アレクセイ・ルリョフ2等海佐は発表した。

「黒海艦隊の艦は必要な在庫物資を補充し、乗組員は休養及び同市の歴史的名所の見物旅行の機会を得ます」
彼は話した。

ルリョフが指摘したように、ロシア艦は12月29日に寄港を完了し、その後、フリゲートリマソール港を去り、地中海ロシア海軍常設連合部隊の一員として与えられた任務の遂行を続ける。



プロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラード『ヤンターリ』造船所で起工され、2015年9月2日に進水し、2017年12月27日にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[プロジェクト11356Rフリゲート3番艦アドミラル・マカロフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

就役後もバルト海に留まって慣熟訓練を行ない、2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にはサンクトペテルブルク(ネヴァ川)観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、北方艦隊及びバルト艦隊の参加艦と共にバルト海で合同演習を行ないました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]

2018年8月18日、「アドミラル・マカロフ」黒海艦隊基地セヴァストーポリへの移動を開始しました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ向かった]

2018年8月末までに地中海東部へ到着し、同海域で9月1日から8日まで実施されたロシア海軍ロシア航空宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

その後も地中海東部に留まっていましたが、10月4日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海を去り、黒海へ向かった]

翌10月5日、黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。

[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]
セヴァストーポリ到着後、「アドミラル・マカロフ」の舷側番号は「499」に変更されました。
(就役時は「799」)


11月5日にセヴァストーポリを出航し、11月6日にボスポラス海峡及びダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海へ入る]

11月16日、同型艦「アドミラル・エッセン」と共に艦載ヘリコプターの訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で艦載ヘリコプターの訓練を行なった]

11月20日には「アドミラル・エッセン」と共に対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で対空防衛演習を行なった]

その後も「アドミラル・マカロフ」地中海東部に留まっており、12月28日にキプロスリマソール港へ入港しました。
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現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」
2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」2017年9月初頭から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」
2018年11月初頭から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」:2018年12月下旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」2018年12月中旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2018年10月下旬から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-31:2018年12月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2017年8月中旬から地中海東部に滞在

[北方艦隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
2018年12月下旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「カーマ」:2018年12月下旬から地中海東部に滞在

ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は洋上でダメージコントロール訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2018年12月27日5時45分配信
【太平洋艦隊の艦船は艦のダメージコントロール訓練を行なった】

本日、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦支隊は、艦の乗組員のダメージコントロール訓練を行なった。

区画内で火災が発生した際の行動へ取り組む緊急事態グループが組織され、艦に空いた穴を塞ぎ、船外から浸水した水を排出する訓練を実施した。

訓練中に将兵は、集合した緊急事態チームと装備の為の一時的基準を満たし、仮想火災発生区画を密封し、更には、詰め物により穴を塞いだ。

太平洋艦隊潜水艦部隊参謀長エドゥアルト・ミハイロフ少将指揮下の太平洋艦隊艦船支隊は、2018年10月1日に遠距離航海へ出発した。
主な航海の目的は、聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、アジア太平洋地域諸国との海軍協力の更なる発展に有る。



2018年10月1日、ロシア太平洋艦隊ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(1990年1月7日就役)と大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1991年12月15日就役)は、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)を伴い、3ヶ月以上に渡るアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発した]
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10月4日、太平洋艦隊艦船支隊日本函館へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフと大型海洋給油船ボリス・ブトマは日本の函館港を訪れた]

今年(2018年)は、函館ロシア領事館が開設されてから160周年に当たるので、これに関連する訪問でした。
(1858年に最初のロシア領事ゴシケーヴィチ一行が着任した)
『函館日ロ交流史研究会』公式サイトより
【函館・ロシア略年表】

10月5日にはロシア領事館開設160周年記念式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊将兵は函館のロシア領事館開設160周年記念式典へ参加した]

10月6日、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」函館港港町埠頭A岸壁で一般公開されました。
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太平洋艦隊艦船支隊は10月7日に函館を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本の函館港を去った]

10月10日、太平洋艦隊艦船支隊大韓民国済州島へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は大韓民国の済州島へ到着した]
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太平洋艦隊艦船支隊は、10月11日に済州島沖で行なわれた「2018大韓民国海軍国際観艦式」へ参加しました。
『中央日報』(日本語版)より
2018年10月11日8時57分配信
【済州国際観艦式、米空母など国内外艦艇41隻が参加…日中は代表団のみ派遣】

10月15日に済州島を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は大韓民国の済州島を去った]

その後、艦船支隊東シナ海へ入り、10月17日には潜水艦を捜索する演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で潜水艦の捜索演習を行なった]

10月21日、太平洋艦隊艦船支隊中国青島港へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は中国の青島港を訪れた]
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10月23日には太平洋艦隊の艦船が一般公開されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船は中国の青島港で一般公開された]

10月25日、太平洋艦隊艦船支隊青島港を出航し、黄海中国海軍の軍艦と合同演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は中国の青島港を去った]

11月6日には東シナ海で対空防衛などの演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で対空防衛演習を実施した]

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その後、支隊南シナ海へ入り、11月18日にはブルネイムアラ港へ到着しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はブルネイを訪れた]

11月23日にムアラ港を出航し、ブルネイ海軍と合同演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はブルネイを出航した]

11月27日、シンガポールチャンギ海軍基地へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はシンガポールのチャンギ海軍基地を訪れた]

12月2日、チャンギ海軍基地を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はシンガポールを去った]
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その後、太平洋艦隊艦船支隊マラッカ海峡を通過してベンガル湾へ入り、12月9日にはインド東部ヴィシャーカパトナム港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインド東部のヴィシャーカパトナムへ到着した]
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12月11日、ロシア海軍インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』の沿岸フェーズが始まりました。
具体的には、12月13日以降に実施されるベンガル湾での海上演習の為の打ち合わせ、そして沿岸でのダメージコントロール訓練などです。
[ロシア海軍とインド海軍は合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』の準備を行なう]

12月13日、ベンガル湾合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』の海上フェーズが始まりました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』はベンガル湾で始まった]

12月14日には不審船の臨検訓練などが行なわれました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』はベンガル湾で続いている]

12月15日には対空、対水上砲撃訓練、対潜戦闘訓練が行なわれました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』において対空・対水上・対潜戦闘訓練が行なわれた]

演習最終日の12月16日には演習の総括が行なわれ、その後、海上で太平洋艦隊艦船支隊の送別式典が開催されました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』は完了した]

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インドを去った太平洋艦隊艦船支隊は、12月20日にスリランカコロンボ港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はスリランカのコロンボへ到着した]
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12月21日には太平洋艦隊将兵がコロンボ市内を見物し、太平洋艦隊及びスリランカ海軍のスポーツ競技会が開催されました。
12月22日には、スリランカ海軍の将兵がロシア海軍の艦船を見学しました。
[スリランカ海軍将兵はロシア海軍太平洋艦隊の軍艦を訪れた]

12月24日にコロンボを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はスリランカのコロンボを去った]

そして12月27日、太平洋艦隊艦船支隊は洋上でダメージコントロール訓練を実施しました。

ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは地中海を去り、母港ノヴォロシースクへ向かった

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『タス通信』より
2018年12月27日15時50分配信
【掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は地中海からノヴォロシースクへ戻る】
セヴァストーポリ、12月27日/タス通信

黒海艦隊ノヴォロシースク海軍基地の海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は、地中海海軍常設グループの一員としての計画任務遂行を完了し、母港へ戻る。
黒海艦隊情報供給部の発表では、こう述べられた。

「現在、ワレンチン・ピクリ艦は、黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスの通過を完了し、恒久駐留地点ノヴォロシースク市へ向かっております」
黒海艦隊
の公式代理人アレクセイ・ルリョフは述べた。

掃海艦は、2018年8月から地中海海軍常設グループの一員として任務を遂行した。



【海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」】

プロジェクト266ME海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は、元々はインド海軍向けとして1990年にレニングラード『中部ネヴァ川造船工場』で起工されましたが、その後、インドが発注をキャンセルした為にロシア海軍へ引き取られる事になり、2000年5月30日に進水し、2002年1月20日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役しました。

2002年6月~7月、「ワレンチン・ピクリ」ノヴォロシースクへ回航され、黒海艦隊へ編入されました。

就役以来、一度も黒海から出た事のない「ワレンチン・ピクリ」でしたが、2016年5月12日-13日頃にノヴォロシースクを出航し、5月14日にボスポラス海峡を南下しました。
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2016年5月17日までにシリア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリはシリア沖に到着した]

「ワレンチン・ピクリ」は、2016年8月17日にボスポラス海峡を北上し、その後ノヴォロシースクへ帰港しました。

それから7ヶ月ほど経過した2017年3月24日、「ワレンチン・ピクリ」ボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、3月27日までにシリア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは再び地中海東部(シリア沖)へ派遣された]

「ワレンチン・ピクリ」は、2017年8月7日にボスポラス海峡を北上し、その後ノヴォロシースクへ帰港しました。

それから1年後の2018年8月下旬、「ワレンチン・ピクリ」は、三度シリア沖へ派遣される事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは地中海東部(シリア沖)へ向かった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

その後も地中海東部に滞在していましたが、2018年12月27日、ダーダネルス海峡及びボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。

「ワレンチン・ピクリ」は、近い内に母港ノヴォロシースクへ帰投します。

既に地中海東部には、「ワレンチン・ピクリ」と交代する海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」が派遣されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦イワン・ゴルベツはシリア沖へ到着した]


ロシア海軍は、交代で掃海艦1隻を常にシリア沖へ展開させています。
[ロシア海軍黒海艦隊の掃海艦はシリア沖で活動する]


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」
2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」2017年9月初頭から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」
2018年11月初頭から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」:2018年12月下旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」2018年12月中旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2018年10月下旬から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-31:2018年12月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2017年8月中旬から地中海東部に滞在

[北方艦隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
2018年12月下旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「カーマ」:2018年12月下旬から地中海東部に滞在

ロシア海軍の為の海軍歩兵戦闘車両プラットフォームが開発される

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『タス通信』より
2018年12月26日7時9分配信
【ロシア連邦海軍歩兵の為に高機動戦闘車両が開発される】
モスクワ、12月26日/タス通信

海軍歩兵の新たな戦闘車両が作成され、「中期的将来」ロシアで軍備採用される。
ロシア連邦海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフは、新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』へのメッセージにおいて、こう語った。

総司令官は指摘した。
「中期的将来には、敵の装甲物体及び人員を破壊(撃滅)し、戦闘任務遂行の全ての段階において火力支援を行なう指定戦闘任務の遂行場所まで海軍歩兵部隊を移送する為の海軍歩兵の標準戦闘車両の作成と軍備採用が計画されております」

コロリョーフは、新たな高機動水陸両用戦闘車両「北極を含めたあらゆる緯度及び気候条件下で海軍歩兵の活動の支援が可能である」と説明した。

以前にメディアが『ウラルヴァゴンザヴォート』のプレゼンテーションを引用して報じたように、海軍歩兵戦闘車両の戦闘重量は約35トン、速度-路上で時速75キロメートル、水上で時速37キロメートル。
車両の乗員は4名で構成され、揚陸隊員は10名の海軍歩兵である。
注目されるのは、海軍歩兵戦闘車両が、57mm砲AU-220M及び対戦車ミサイル「アターカ」で構成される戦闘モジュール「キンジャール」で武装できる事にある。

海軍歩兵の為の特殊戦闘車両(コード名「海軍歩兵戦闘車プラットフォーム」)の作成計画に関する初めての報道は、2013年に現れた。
この時、公開情報及びメディアは、新たな車両には、BMP-3100mm砲の戦闘モジュールを持つ車輪ベースを含む様々なヴァージョンが有ると伝えた。

現在、ロシア連邦海軍歩兵の軍備に特殊車両は無く、この系統は陸軍の装甲車両部隊で運用されている。
特に、海軍歩兵の軍備には、装甲輸送車BTR-80F及びBTR-82A、戦闘偵察巡視車が在る。



ロシア海軍新世代歩兵戦闘車両の開発の情報が最初に出てきたのは、2013年2月でした。

この時には、当時、当時ロシアフランスへ発注していたヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」級の搭載用という話でした。
[ロシアはヘリ空母ミストラル級の為の新たな歩兵戦闘車を開発する]

その後、「ミストラル」級の契約は破棄され、フランスロシアへ9億4975万4849ユーロを支払い、既に設置済みだったロシア製機器を全て取り外してロシアへ返却しました。
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル級]

しかし、ロシア海軍歩兵新世代歩兵戦闘車両の開発計画は「海軍歩兵戦闘車プラットフォーム」として存続しています。

記事中でも触れられていますが、これは基本プラットフォームをベースにして様々なタイプの車両に変身できます。
・歩兵戦闘車
・指揮車
・対空防衛車
・戦闘支援車
・偵察車
・自走砲

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更には、歩兵戦闘車としての武装にも5つのヴァージョンが有ります。
(上の模型は100mm低圧砲搭載ヴァージョン)
・戦闘モジュール「バフチャ」:100mm低圧砲及び30mm機関砲
・戦闘モジュール「キンジャール」:57mm砲
・30㎜機関砲モジュール
・14.5mm機関銃モジュール
・12.7mm機関銃及び7.62mm機関銃モジュール

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ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはキプロスを去った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年12月26日17時50分配信
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」はリマソールへの業務寄港を完了し、地中海での任務佐遂行を継続する】

本日(12月26日)、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」リマソール港(キプロス共和国)への業務寄港を完了し、地中海での任務佐遂行を継続する。
乗組員は新年を更なる遠距離航海で迎える。

ロシア艦の業務寄港は12月22日から続いた。
この間に乗組員は艦内物資を指定基準まで補充し、沿岸へ上陸した。
大型対潜艦「セヴェロモルスク」キプロス国家守備隊海軍部隊司令官ハラランボス・ハラランブス1等海佐(大佐)が訪れた。

艦の遠距離航海は、2018年のクロンシュタット主要海軍パレードへ参加する為に主要駐留地点セヴェロモルスクから出航した2018年7月5日以来、続いている。
9月末から12月中旬までの3ヶ月間、北方艦隊船員は、インド洋、アデン湾、紅海、アラビア海水域で行動していた。
彼らは海賊対処及び民間船舶航行の安全保障任務を遂行した。

これまでに大型対潜艦「セヴェロモルスク」は約30000海里を航行し、一連の軍事外交任務を遂行し、アルジェ港、ヴィクトリア港、ペンバ港、アンツィラナナ港、ジブチ港、カラチ港、リマソール港へ到着し、インド洋で対海賊活動のロシア-パキスタン国際演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ、地中海ロシア海軍の艦隊間演習へ参加した。



北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」(「619」、1988年1月24日就役)とロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(「055」、1986年11月5日就役、2016年12月末に近代化改装完了)は、『ロシア海軍の日』(7月29日)にクロンシュタットで行なわれる観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、2018年7月4日にセヴェロモルスク基地を出航しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はセヴェロモルスク基地を出航した]

2018年7月15日、『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する他の北方艦隊所属艦と共にフィンランド湾へ到着しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る]

7月29日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、他の北方艦隊所属艦と共にクロンシュタットを去り、8月1日から他の艦隊の観艦式参加艦と共にバルト海で演習を開始しました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]

演習終了後、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」及び大型対潜艦「セヴェロモルスク」バルト海から北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは英仏海峡へ向かった]

8月8日にラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了し、8月9日から大西洋北部で演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは北大西洋で演習を開始した]

8月11日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

8月15日にアルジェリアの首都アルジェへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはアルジェを訪れた]

8月19日にアルジェを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはアルジェリアを去った]

8月23日には地中海中部で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海中部で演習を行なった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]


その後も2隻は地中海東部に滞在していましたが、大型対潜艦「セヴェロモルスク」ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と別れ、9月21日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で海賊対処任務に就く]
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10月1日にアデン湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは海賊対処任務の為にアデン湾へ入った]

10月5日にセーシェル諸島ヴィクトリア港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはセーシェル諸島のヴィクトリア港へ寄港した]

10月9日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはセーシェル諸島を去った]

10月15日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」モザンビークペンバ港(ポルト・アメリア)へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはモザンビークを訪れた]

10月17日にペンバ港(ポルト・アメリア)を出航し、次の訪問地マダガスカルへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはモザンビークを去り、マダガスカルへ向かった]

10月21日、マダガスカル島アンツィラナナ港(ディエゴ・スアレス)へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはマダガスカルのアンツィラナナを訪れた]

10月24日にアンツィラナナ港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはマダガスカルを去った]

10月29日、「セヴェロモルスク」は再びセーシェル諸島ヴィクトリア港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年10月29日13時52分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」はセーシェルへの業務寄港を行なった】

11月3日にヴィクトリア港を去り、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは2度目のセーシェル訪問を終え、アデン湾へ向かった]

11月10日にはアデン湾日本海上自衛隊護衛艦「いかづち」(2001年3月14日就役)と合同演習を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で日本海上自衛隊の護衛艦と合同演習を行なった]

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11月12日にジブチへ寄港し、11月14日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはジブチを訪れた]

11月19日、海賊対処任務として、紅海からアデン湾を通過してアラビア海へ行くインド貨物船の護衛を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾でインドの貨物船を護衛する]

11月27日にパキスタンカラチ港へ入港しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタンのカラチを訪れた]

11月30日にカラチ港を出航し、パキスタン海軍との合同演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタン海軍との合同演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加する]

その後、パキスタンを去り、12月11日に再びジブチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは再びジブチを訪れた]
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12月13日にジブチを出航し、紅海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはジブチを去り、紅海へ向かった]
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12月20日にスエズ運河を通過して地中海東部へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河へ入った]
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12月22日、キプロス島リマソール港へ入港しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部へ入り、キプロスのリマソールを訪れた]

12月25日、キプロス国家守備隊海上部隊司令官が「セヴェロモルスク」を訪れました。
[キプロス国家守備隊海上部隊司令官はロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクを訪れた]

そして12月26日にリマソール港から出航しました。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」が母港から出航して既に約半年が経過していますが、同艦の乗組員は、2019年の元旦を地中海で迎える事になるようです。


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」
2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」2017年9月初頭から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」
2018年11月初頭から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」:2018年12月下旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」2018年12月中旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2018年10月下旬から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-31:2018年12月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2017年8月中旬から地中海東部に滞在

[北方艦隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
2018年12月下旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「カーマ」:2018年12月下旬から地中海東部に滞在


なお、一緒に遠距離航海へ出発し、2018年9月中旬までは行動を共にしていたロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、11月23日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海遠征を終えて母港セヴェロモルスクへ帰投した]

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はセヴァストーポリへ帰投した


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年12月26日12時14分配信
【フリゲート「アドミラル・エッセン」はセヴァストーポリへ戻った】
モスクワ、12月26日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」は、地中海で任務を遂行した後、セヴァストーポリへ到着した。
黒海艦隊情報供給部長アレクセイ・ルリョフ2等海佐は報道機関へ伝えた。

フリゲート乗組員は、2018年8月から地中海海軍常設グループの一員としての任務を遂行し、今年の同艦の海上への滞在時間の総計は約300日間になる。

「本日、黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は、地中海での任務遂行後にセヴァストーポリへ到着しました」
ルリョフ
は話した。

彼は、長期航海から帰投した艦へ捧げられる式典が、黒海艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ中将の主催下でセヴァストーポリにおいて開催された事を指摘した。

ルリョフによると、フリゲート艦長アントン・クプリンは、地中海海軍常設グループの一員として遠海ゾーンでの任務を成功裏に遂行した事を艦隊司令官へ報告した。

遠海ゾーンへの滞在期間中、艦はロシア連邦海軍総司令官の統制下で地中海の艦隊間演習へ参加し、その中で単艦及び艦船グループの一員として、水上及び空中目標への砲射撃実行を伴う戦闘を行なう様々な複合訓練を実施し、更には対潜任務へ取り組んだ。



ロシア黒海艦隊プロジェクト11356Rフリゲート2番艦「アドミラル・エッセン」(「490」2016年6月7日就役)は、2018年8月25日にボスポラス海峡及びダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

11月16日には、プロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」(「499」2017年12月27日就役)と共に艦載ヘリコプターの訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で艦載ヘリコプターの訓練を行なった]

11月20日には対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で対空防衛演習を行なった]

その後も地中海東部に滞在していましたが、12月25日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海を去った]

翌12月26日、「アドミラル・エッセン」は母港セヴァストーポリへ帰投しました。


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」
2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」2017年9月初頭から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」
2018年11月初頭から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」:2018年12月下旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」2018年12月中旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」2018年8月下旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2018年10月下旬から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-31:2018年12月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2017年8月中旬から地中海東部に滞在

[北方艦隊]
大型対潜艦「セヴェロモルスク」
2018年12月下旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「カーマ」:2018年12月下旬から地中海東部に滞在

近い将来のロシア海軍の水上戦闘艦の主力は新世代フリゲートになる

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『タス通信』より
2018年12月26日7時41分配信
【ロシア海軍の大洋グループはフリゲートと大型揚陸艦から成る】
モスクワ、12月26日/タス通信

ロシア海軍大洋グループの基礎はフリゲート大型揚陸艦から成り、近海ゾーンでの基礎的機能は、コルベット小型ロケット艦により遂行される。
ロシア連邦海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフは、新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』へのメッセージにおいて、こう語った。

「将来の大洋ゾーンの艦船グループの基礎は、増加した打撃戦闘能力と防衛潜在力を有するフリゲートと大型揚陸艦で構成されます」
総司令官は話した。

特に提督は、海軍総司令部が、同プロジェクトのトップ艦「イワン・グレン」の運用の分析と、同シリーズ艦の特性の増加を考慮に入れたプロジェクト11711大型揚陸艦の建造継続問題を検討している事を指摘した。

コロリョーフは、将来の近海ゾーン海軍水上艦の基礎は、プロジェクト20380コルベット(国内の分類は警備艦)とプロジェクト21631(コード名「ブヤン-M」)小型ロケット艦になると説明した。
彼によると
「海軍のこのクラスの艦は、大型水上戦闘艦と同様に、高精度兵器により大規模な打撃を与える戦闘能力を有しています」

[駆逐艦と汎用揚陸艦の作業は継続する]
同時に提督は、「駆逐艦」及び「汎用揚陸艦」クラスの艦の作成作業は継続されている事を指摘した。
将来のロシア海軍の目的についての話で総司令官は指摘した。
「我が国は、12の海と3つの大洋への出口を有しており、陸地の2倍以上の長さの海上境界線を有しており、その面倒を見る義務が有ります。
現実の国益の保障と国家の安全のために海軍を建設し、開発します」


現在、公開情報によると、ロシア海軍は、「駆逐艦」クラスと、それよりも大きな水上戦闘艦として、1隻の中型航空母艦、3隻の重ロケット巡洋艦、3隻のロケット巡洋艦と4隻の駆逐艦を有する。
ロシア海軍の為に国内の造船所で汎用揚陸艦は建造されておらず、フランス汎用揚陸艦「ミストラル」の購入は断念された。
比較の為に、アメリカ合衆国海軍には、11隻の重原子力航空母艦、22隻のロケット巡洋艦と66隻の駆逐艦が在る。



今回、ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ提督が「大洋ゾーンの海軍グループの基礎」になる「フリゲート」と言っているのは、具体的にはプロジェクト22350の事です。
[プロジェクト22350フリゲート(アドミラル・ゴルシコフ型)]
今年(2018年)の7月28日には、1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」が就役し、12月21日には2番艦「アドミラル・カサトノフ」の洋上試験が始まりました。
今後は3番艦と4番艦が就役し、更に追加建造される可能性が有ります。
その後、拡大発展型(22350M)の建造も予定されています。

「大型揚陸艦」は、主にプロジェクト11711を指しています。
[プロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)]
今年(2018年)の6月20日には1番艦「イワン・グレン」が就役し、2番艦「ピョートル・モルグノフ」の艤装工事が進められています。
こちらも、更に追加建造される可能性があり、それは拡大発展型になるかもしれません。

一方、近海ゾーン海軍グループの基礎は、プロジェクト20380シリーズのコルベットと、新世代の小型ロケット艦となります。
[プロジェクト20380/20385コルベット]
20380は既に6隻が就役しており、4隻の20380と2隻の20385(武装強化型)が建造中です。
拡大発展型のプロジェクト20386は1番艦「ジェルズキー」が建造中です。
[プロジェクト20386コルベット(ジェルズキ―型)]

新世代小型ロケット艦として、プロジェクト21631小型ロケット艦が建造されています。
[プロジェクト21631ブヤン-M小型ロケット艦]
既に7隻が就役し(この内の2隻は今年就役)、5隻が建造中です。

更に、プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の建造も進められています。
[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦]
今年(2018年)の12月17日には1番艦「ムィティシ」が就役し、後続艦も建造中です。

これらの新世代小型ロケット艦有翼ミサイル「カリブル」を装備しており、対地攻撃も可能となっております。
[ロシア海軍は2018年4月~6月に49基の巡航ミサイル"カリブル"を受領した]
実際に21631小型ロケット艦の一部はシリアのテロ組織を攻撃しています。
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


更なる将来(2020年代以降)には、より大型の新世代原子力駆逐艦「リデル」汎用揚陸艦(ヘリコプター揚陸艦)も建造されます。
[プロジェクト「リデル」原子力駆逐艦]
[新世代汎用揚陸艦セヴァストーポリ型]

ロシア海軍のプロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフはディーゼル発電機を始動した

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『タス通信』より
2018年12月26日4時21分配信
【カリーニングラードで建造されている大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」は初めてディーゼル発電機を始動した】
カリーニングラード、12月25日/タス通信

ロシア連邦国防省の発注の下、カリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』(『統合造船業営団』へ加入)で建造されている大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」は、初めてディーゼル発電機を始動した。
火曜日、工場新聞『前進』は、この発注の納入責任者セルゲイ・パンフィロフの談話を引用して報じた。

「艦(大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」)には合計で4基のディーゼル発電機が有り、2基は艦首の、2基は艦尾の機械室です。
未だ残っている調整及び準備作業を行ない、私共は、艦尾機械室での最初の始動を決定しました。
これは、艦の建造の次なる非常に充実した段階~来年の春に予定されている係留試験及び乗組員の居住の準備~の始まりでもあります」
パンフィロフ
は話し、工員は既に「艦のタービンからの最初の煙」を見ている事を指摘した。

工場『ヤンターリ』総取締役エドゥアルト・エフィーモフの談話を引用して伝えられたように、大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」の準備進捗度は高い。
彼によると、艦は遅くとも2019年3月までに試験へ入らなければならず、そして6月には工場航行試験を開始する。

プロジェクト11711の最初の生産艦である大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」の契約は、ロシア連邦国防省と2014年9月に署名され、艦は工場の船台で2015年6月に起工された。
「ピョートル・モルグノフ」は2018年5月25日に進水した。
同プロジェクトのトップ艦「イワン・グレン」は、2018年6月20日にロシア海軍の戦闘編制へ受け入れられた。

プロジェクト11711大型揚陸艦は、13両の戦車、36両の装甲兵員輸送車あるいは歩兵戦闘車、300名の揚陸隊員を収容する。
それは、指定場所へ強化された標準装備の海軍歩兵中隊を送り届け、ポンツーンにより上陸させる事ができる。
艦の兵装は、口径30mmの6銃身自動砲から成り、甲板の格納庫には2機の輸送戦闘ヘリコプターKa-29が駐留する。

メディアの報道によると、プロジェクト11711をベースにして、「イワン・グレン」級よりも排水量が数倍増加した大型揚陸艦を作成できる。



[プロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)]
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プロジェクト11711大型揚陸艦の2番艦は、当初2010年に起工される予定でしたがキャンセルされ、2014年9月に改めて建造が決定されました。
[ロシア海軍の大型揚陸艦イワン・グレン型の2番艦が建造される]

「ピョートル・モルグノフ」と命名された2番艦の為の工事は2014年12月から始まりました。
[プロジェクト11711大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフの建造が始まった]

2015年6月11日、「ピョートル・モルグノフ」の起工式典が開催されました。
[ロシア海軍の為のイワン・グレン型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは起工された]

その後、屋外造船台で船体の組み立てや上部構造物の取り付けなどが進められました。


起工から約3年を経た2018年5月25日に進水しました。

[ロシア海軍の為のプロジェクト11711大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは進水した]

現在は造船所の岸壁で艤装工事が進められています。
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艤装中の「ピョートル・モルグノフ」は、2018年12月25日までにディーゼル発電機を始動させました。

2019年3月までには「ピョートル・モルグノフ」の係留試験が始まり、6月には洋上試験が始まります。

「ピョートル・モルグノフ」ロシア海軍への引き渡しは、2019年末に予定されています。
[プロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは2019年にロシア海軍へ引き渡される]


プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、2018年6月20日に就役しています。
[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

以前にはプロジェクト11711の建造は2隻(イワン・グレン、ピョートル・モルグノフ)で終了する予定でしたが、最近、追加建造が決定されました。
追加建造される艦は、拡大発展型になるかもしれません。
[ロシア海軍の為にプロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)の拡大発展型が開発される]

キプロス国家守備隊海上部隊司令官はロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクを訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年12月25日19時48分配信
【リマソールの大型対潜艦「セヴェロモルスク」をキプロス海軍部隊司令官が訪れた】

リマソール港(キプロス共和国)への業務寄港を完了する北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」の艦上へ、キプロス国家守備隊海軍部隊司令官ハラランボス・ハラランブス1等海佐(大佐)が到着した。

同国の海上部隊指揮官との会合は、前もって海軍の儀礼に沿って用意された。
北方艦隊将兵は、キプロス海上部隊司令官の為に艦の見学旅行を行なった。
訪れた主賓に、航海指揮官・対潜艦連合部隊司令官アンドレイ・クリメンコ1等海佐及び艦長アナトリー・コジュロフ1等海佐が挨拶した。

リマソール港への大型対潜艦「セヴェロモルスク」の停泊中、乗組員は水と食料の在庫を補充した。
更にロシア船員は、同市の名所を訪れた。



北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」(「619」、1988年1月24日就役)とロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(「055」、1986年11月5日就役、2016年12月末に近代化改装完了)は、『ロシア海軍の日』(7月29日)にクロンシュタットで行なわれる観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、2018年7月4日にセヴェロモルスク基地を出航しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はセヴェロモルスク基地を出航した]

2018年7月15日、『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する他の北方艦隊所属艦と共にフィンランド湾へ到着しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る]

7月29日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、他の北方艦隊所属艦と共にクロンシュタットを去り、8月1日から他の艦隊の観艦式参加艦と共にバルト海で演習を開始しました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]

演習終了後、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」及び大型対潜艦「セヴェロモルスク」バルト海から北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは英仏海峡へ向かった]

8月8日にラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了し、8月9日から大西洋北部で演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは北大西洋で演習を開始した]

8月11日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

8月15日にアルジェリアの首都アルジェへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはアルジェを訪れた]

8月19日にアルジェを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはアルジェリアを去った]

8月23日には地中海中部で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海中部で演習を行なった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]


その後も2隻は地中海東部に滞在していましたが、大型対潜艦「セヴェロモルスク」ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と別れ、9月21日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で海賊対処任務に就く]
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10月1日にアデン湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは海賊対処任務の為にアデン湾へ入った]

10月5日にセーシェル諸島ヴィクトリア港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはセーシェル諸島のヴィクトリア港へ寄港した]

10月9日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはセーシェル諸島を去った]

10月15日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」モザンビークペンバ港(ポルト・アメリア)へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはモザンビークを訪れた]

10月17日にペンバ港(ポルト・アメリア)を出航し、次の訪問地マダガスカルへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはモザンビークを去り、マダガスカルへ向かった]

10月21日、マダガスカル島アンツィラナナ港(ディエゴ・スアレス)へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはマダガスカルのアンツィラナナを訪れた]

10月24日にアンツィラナナ港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはマダガスカルを去った]

10月29日、「セヴェロモルスク」は再びセーシェル諸島ヴィクトリア港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年10月29日13時52分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」はセーシェルへの業務寄港を行なった】

11月3日にヴィクトリア港を去り、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは2度目のセーシェル訪問を終え、アデン湾へ向かった]

11月10日にはアデン湾日本海上自衛隊護衛艦「いかづち」(2001年3月14日就役)と合同演習を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で日本海上自衛隊の護衛艦と合同演習を行なった]

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11月12日にジブチへ寄港し、11月14日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはジブチを訪れた]

11月19日、海賊対処任務として、紅海からアデン湾を通過してアラビア海へ行くインド貨物船の護衛を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾でインドの貨物船を護衛する]

11月27日にパキスタンカラチ港へ入港しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタンのカラチを訪れた]

11月30日にカラチ港を出航し、パキスタン海軍との合同演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタン海軍との合同演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加する]

その後、パキスタンを去り、12月11日に再びジブチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは再びジブチを訪れた]
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12月13日にジブチを出航し、紅海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはジブチを去り、紅海へ向かった]
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12月20日にスエズ運河を通過して地中海東部へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河へ入った]
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12月22日、キプロス島リマソール港へ入港しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部へ入り、キプロスのリマソールを訪れた]

そして12月25日、キプロス国家守備隊海上部隊司令官が「セヴェロモルスク」を訪れました。


なお、一緒に遠距離航海へ出発し、2018年9月中旬までは行動を共にしていたロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、11月23日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海遠征を終えて母港セヴェロモルスクへ帰投した]

ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの3番艦と4番艦は2020年と2021年に就役する

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年12月25日10時18分配信
【太平洋艦隊は次のプロジェクト20380コルベットを2020年と2021年に受け取る】

太平洋艦隊への第3及び第4のプロジェクト20380コルベットの引き渡しは、以前に計画された時期~2020年と2021年である。
12月25日・火曜日、『アムール造船工場』総取締役ウラジーミル・クラコーフは、同シリーズの第2となるコルベット「グロームキー」の就役式典において発言した。


「更なる2隻のプロジェクト20380コルベットが『アムール造船工場』で建造されています。
これらは全て同じプロジェクトであり、同じ特性を有しています。
私共は複合塔-マストを見ており、П字マストは消えています。
艦の表面には幾つかの他の輪郭が有り、多機能電波位置測定複合体が内蔵されています」
太平洋艦隊
副司令官(軍備担当)イーゴリ・コロリョーフ少将は、ウラジオストクでの最新コルベット「グロームキー」への聖アンドレイ旗掲揚式典の後、報道陣へ話した。

太平洋艦隊の為のプロジェクト20380「極東」シリーズの建造は、2006年に『アムール造船工場』で始まった。
最初に建造された艦「ソヴェルシェーンヌイ」は遅延を強いられ、その引き渡しは2017年7月になってからだった。
第2のコルベット「グロームキー」は2012年に起工され、2017年7月末に進水した。

「コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"及び"グロームキー"の建造には5年以上掛かりました~これは、許容しがたい長期間です。
"ロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"及び"リェーズキー"と命名された同シリーズの第3及び第4のコルベットの契約による建造時期は、どのような遅延も有りません」
ウラジーミル・クラコーフ
は報道陣へ話した。

2015年6月、『アムール造船工場』で第3のプロジェクト20380コルベット「ロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」が起工され、次の年には「リェーズキー」が起工された。
以前、「ツィジェンジャポフ」海軍への引き渡しは2019年10月、そして「リェーズキー」は2020年秋に計画されていた。
2018年9月、『アムール造船工場』副総取締役イーゴリ・ブドイリンは、艦の引き渡し時期は1年延びると語った。

[Mil.Press FlotProm参照]
プロジェクト20380コルベット
の全長は104.5メートル、排水量-2220トン。航続距離-4000海里。
兵装-対艦ミサイル複合体「ウラン」及び高射ミサイル複合体「リドゥート」、魚雷及び強力な電波位置測定及び電波電子装備、大口径砲及び擲弾発射機。
加えて、ヘリコプターKa-27対潜ヴァージョン駐留の為のヘリコプター発着場格納庫が在る。



現在、ロシア極東方面コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』では、太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの建造が進められています。

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1隻目の「ソヴェルシェーンヌイ」(2006年6月30日起工、2015年5月22日進水)は、2017年7月20日に就役しました。
[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2隻目の「グロームキー」(2012年4月20日起工、2017年7月28日進水)は、2018年12月25日に就役しました。
[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

3隻目の「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、2015年7月22日に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20380コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はコムソモリスク・ナ・アムーレで起工された]
就役は2020年に予定されています。

4隻目の「リェーズキー」は、2016年7月1日に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]
就役は2021年に予定されています。

この他、サンクトペテルブルクで建造されている20380の兵装強化型である20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」(2012年2月1日起工、2017年6月30日進水)も太平洋艦隊向けであり、2019年の就役が予定されています。
[プロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは2019年末までにロシア海軍へ引き渡される]

2013年7月25日に起工された20385の2番艦「プロヴォールヌイ」も、就役後は太平洋艦隊へ配備されます。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]

最終的には、太平洋艦隊向けとして合計8隻のプロジェクト20380/20385コルベットの建造が計画されています。
(20380が4隻、20385が4隻)
[ロシア海軍太平洋艦隊は8隻のプロジェクト20380/20385コルベットを受領する]

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海を去った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年12月25日12時23分配信
【フリゲート「アドミラル・エッセン」は地中海からセヴァストーポリへ戻る】
モスクワ、12月25日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」は、地中海での計画任務遂行を完了し、セヴァストーポリへ戻る。
黒海艦隊情報供給部長アレクセイ・ルリョフ2等海佐は報道機関へ伝えた。

「乗組員は、黒海海峡・ダーダネルス及びボスポラスの通過を開始し、黒海艦隊の艦船恒久駐留地点セヴァストーポリ市へ進路を取りました」
ルリョフ
は話した。

彼は、フリゲート乗組員は、2018年8月から地中海海軍常設グループの一員としての任務を遂行し、今年の同艦の海上への滞在時間の総計は約300日間になると説明した。

発表によると、遠海ゾーンへの滞在期間中に艦はロシア連邦海軍総司令官の統制下で地中海の艦隊間演習へ参加した。
演習中に乗組員は、単艦及び艦船グループの一員として、水上及び空中目標への砲射撃実行を伴う戦闘を行なう様々な複合訓練を実施し、更には対潜任務へ取り組んだ。



ロシア黒海艦隊プロジェクト11356Rフリゲート2番艦「アドミラル・エッセン」(「490」2016年6月7日就役)は、2018年8月25日にボスポラス海峡及びダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

11月16日には、プロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」(「499」2017年12月27日就役)と共に艦載ヘリコプターの訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で艦載ヘリコプターの訓練を行なった]

11月20日には対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で対空防衛演習を行なった]

その後も地中海東部に滞在していましたが、12月25日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。

「アドミラル・エッセン」は、数日中には母港セヴァストーポリへ帰投します。

なお、11月6日に地中海へ入った同型艦「アドミラル・マカロフ」は、当面の間は地中海東部に留まるようです。

ロシア海軍の大洋多目的システム(原子力推進水中無人機)ポセイドンの水中試験は始まっている

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『タス通信』より
2018年12月25日16時1分配信
【ロシアは無人装置「ポセイドン」の水中試験を開始している】
モスクワ、12月25日/タス通信

ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンが連邦教書演説において開発していると話した核弾頭搭載可能な戦略無人装置「ポセイドン」の水中試験は、ロシアで始まっている。
火曜日、『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「潜在敵の偵察手段から防護されている海域では、無人装置ポセイドンの核動力装置が水中で動作しております」
対談者は話した。
彼は、装置の胴体へ設置された原子炉は作動しているが、テストは未だ試験設計作業の枠組みで実施されており、完全な航行試験では無いと説明した。

情報提供者は、海軍原子力潜水艦の内の1隻が、無人機の搭載艦として使用されると述べた。
対談者は、装置に関する作業は2018~2027年の国家軍備プログラムへ含まれていると付け加えた。
「ポセイドンは、このプログラムの実行期間の終わりまでに海軍へ引き渡されなければなりません」
彼は指摘した。

ロシアが作成する無人水中装置は核動力装置を有するという事は、今年3月にロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンが連邦教書演説で初めて話した。
この時大統領は、この無人機は通常は核弾頭を装備し、敵の沿岸インフラストラクチュア、航空母艦グループ、その他を破壊できると述べた。

装置「ポセイドン」は、搭載艦~原子力潜水艦を含め、大洋多目的システムと呼ばれる。
無人機は、国防省サイトの公開投票により命名された。

以前、『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より、ロシアが作成している無人水中装置「ポセイドン」は、敵の海軍基地を破壊する為、2メガトンまでの威力の核弾頭を搭載可能であると伝えられた。



[大洋多目的システム「ポセイドン」]

2018年3月1日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は教書演説を行ない、この中で、ロシアが開発中の各種新兵器に言及しました。
『タス通信』より
2018年3月1日18時25分配信
【プーチンが話したロシアの超兵器はどのようなものか】

この演説の中でプーチン大統領は、ロシア海軍「無人水中装置」について話しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年3月1日13時36分配信
【プーチンは水中システムの為の新たな原子力推進について話した】


プーチン大統領教書演説の後、ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将「無人水中装置」について記者団へ説明しました。
[ロシア海軍の為の大洋多目的システム(原子力推進水中無人機)の開発は進められている]

コロリョーフ提督は、この原子力推進「無人水中装置」「大洋多目的システム」と呼んでおり、原子力潜水艦に搭載され、敵の領域付近で使用されると述べています。

この「大洋多目的システム」は、おそらく、数年前から開発が噂されている大洋多目的システム「スタトゥース6」の事でしょう。

これは、2015年11月10日のプーチン大統領ロシア連邦軍首脳の会議について報じたニュース映像の中で「偶然」映った図面に描かれていたのが発端でした。
(動画の1:45から大洋多目的システム「スタトゥース6」の説明図が映っています)
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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2015年11月12日20時17分配信
【知られざるプロジェクト「スタトゥース6」】


大洋多目的システムは、敵の海軍基地や、航空母艦グループなどを撃破する為の兵器です。
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その後、ロシア国防省は、この「原子力無人水中装置」などの公式に名前が付いていない新兵器の愛称を公募しました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年3月23日4時27分配信
【ロシアは新たな国産兵器の為の名前を公表した】

その結果、原子力無人水中装置「ポセイドン」と命名されました。

その他の候補には「アヴローラ」、「プリボイ」などが有りました。


大洋多目的システム(原子力無人水中装置)「ポセイドン」『2018-2027年の国家軍備プログラム』において開発され、同プログラムの末までにロシア海軍へ制式採用されます。
「ポセイドン」の搭載艦は、セヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で建造される原子力潜水艦になります。
[大洋多目的システム(原子力推進水中無人機)ポセイドンは『2018-2027年の国家軍備プログラム』において開発され、ロシア海軍へ採用される]

「ポセイドン」は2メガトンの核弾頭を搭載できるようです。
[ロシア海軍の大洋多目的システム(原子力推進水中無人機)ポセイドンは2メガトンの核弾頭を搭載する]

大洋多目的システム「ポセイドン」の動力には、液体金属(鉛ビスマス合金)冷却原子炉が使用される可能性も有ります。
[ロスアトムはロシア軍(海軍)の為の新たな液体金属冷却原子炉を開発する]

「ポセイドン」の海上での試験は既に始まっています。

[ロシア海軍の大洋多目的システム(原子力推進水中無人機)ポセイドンの試験は進められている]

更に最近、「ポセイドン」の水中試験が始まりました。
ただ、現時点では水中での原子炉の動作試験の段階に留まっているようですが。

プロジェクト20380コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された

本日(2018年12月25日)、プロジェクト20380コルベット「グロームキー」はロシア連邦海軍へ就役しました。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年12月25日7時24分配信
【最新コルベット「グロームキー」は太平洋艦隊へ加わった】

コルベット「グロームキー」太平洋艦隊へ加わった。
本日、同艦では、旗竿へのロシア連邦海軍旗掲揚式典が開催された。

業界からのコルベットの受領証書への署名後、(海軍)旗掲揚式典が開催され、艦は海軍総司令官の指示によりロシア海軍へ加入し、太平洋艦隊の戦闘編制へ含まれた。

艦への(海軍)旗掲揚へと捧げられる会合には、東方軍管区司令官ゲンナジー・ジドコ中将、太平洋艦隊参謀長セルゲイ・レキシ少将、太平洋艦隊の幹部士官、工場、地方行政府の代表、海軍の退役将兵が出席した。
この出来事は、艦の全てのシステム及び兵装が仕様通りであるかどうかを確認する過程である工場航行試験及び国家受領試験を成功裏に遂行した事により提示された。

[参照]
8月31日、コルベット「グロームキー」は、試験の最終段階の実施の為、アムール造船工場からウラジオストクの同社試験実施基盤へ輸送浮きドック「ゼーヤ」により送り届けられた。

「グロームキー」は、再軍備プログラムの枠組みで太平洋艦隊の為に特別に建造された第2のプロジェクト20380コルベットである。

中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された同プロジェクト艦は、近海ゾーンでの活動、敵の水上艦及び潜水艦との戦闘の実施、海洋揚陸作戦中の海洋揚陸部隊への砲撃支援の為に意図されている。

プロジェクト艦の建造には「ステルス」技術が用いられている。
プロジェクトには、21の特許が導入され、14のコンピュータ登録プログラム証明が交付された。
艦の物理的フィールドを削減する為、最新の成果が使用されている。
特に、艦のレーダー反射面積を著しく低減させる為、水上構造物の材料には電波を吸収する特性を持つガラス繊維強化プラスチックが使用され、更に船体及び水上構造物は独自の建造方式である。

コルベットの全長は104.5メートル、幅13メートル、満載排水量2200トン、最大速力27ノット。



[プロジェクト20380/20385コルベット]
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ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの2隻目となる「グロームキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で2012年4月20日に起工されました。
[新世代コルベット「グロームキー」は起工された]

当初は2015年の引き渡しが予定されていましたが、様々な要因により建造工事は遅延しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト20380コルベット"グロームキー"の建造は対ロシア制裁の影響により遅延する]

起工から5年以上が経過した2017年7月28日に造船台を出渠しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第2のプロジェクト20380コルベット"グロームキー"は造船台を出渠した]



契約軍人のみで構成される「グロームキー」乗組員は、2017年10月末までに編成を完了しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月1日4時21分配信
【太平洋艦隊は新たなコルベット「グロームキー」の乗組員の形成を完了した】

「グロームキー」乗組員は、11月24日にサンクトペテルブルク海軍統合訓練センターへ到着しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2017年11月24日15時38分配信
【コルベット「グロームキー」の乗組員は研修の為にサンクトペテルブルクへ到着した】

2018年2月7日、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』を視察に訪れたロシア国防次官ユーリー・ボリソフ氏は、「グロームキー」は2018年末にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡されると発言しました。
[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"は2018年末にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡される]

2018年5月下旬、サンクトペテルブルクでの研修を終えた乗組員が『アムール造船工場』へ到着しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年5月27日17時5分配信
【アムール造船工場は最新のプロジェクト20380コルベットの加入の為の作業を続けている】

乗組員は6月下旬から「グロームキー」艦内への居住を開始しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年6月21日8時59分配信
【最新コルベット「グロームキー」乗組員は、造船工場から艦の受け入れを開始した】

8月中旬、「グロームキー」浮きドックに載せられ、ウラジオストクへの移動を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型コルベット"グロームキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレからウラジオストクへの移動を開始した]

8月31日にウラジオストクへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"はウラジオストクへ到着した]

9月5日に浮きドックを出渠しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は浮きドックを出た]

その後、ウラジオストクの岸壁で最終艤装が行なわれ、10月中旬からは出航前の消磁作業が始まりました。
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10月28日、「グロームキー」は洋上試験の最初の段階である工場航行試験を実施する為、ウラジオストクを抜錨して日本海へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は洋上試験の為にウラジオストクを出航した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"の洋上試験は日本海で続けられている]

最初の洋上試験実施後、一旦ウラジオストクへ戻り、次の洋上試験を行なう為、11月6日に再び出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は2回目の洋上試験の為に出航した]

11月15日には、艦載砲~A-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲と、6銃身30mm機関砲AK-630Mの発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は砲撃試験を行なった]

11月26日には艦対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]

その翌日・11月27日には、100mm単装砲による海上標的及び沿岸標的への砲撃が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は100mm砲による対水上・対地砲撃を行なった]

11月29日には100mm単装砲6銃身30mm機関砲により、対艦ミサイル「テルミート」(SS-N-2スティックス)を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は対艦ミサイルの迎撃試験を行なった]

11月30日には、「グロームキー」のレーダーなどの動作点検の為、ロシア航空宇宙軍爆撃機Tu-22M3、迎撃戦闘機MiG-31、戦闘機Su-35太平洋艦隊海軍航空隊対潜哨戒機Tu-142、Il-38が同艦への模擬攻撃を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"の洋上試験へロシア航空宇宙軍の爆撃機と戦闘機が協力した]

12月6日には、ピョートル大帝湾ヘリコプター(Ka-27PL)の発着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"はピョートル大帝湾でヘリコプターの発着艦試験を行なった]

翌12月7日には、対潜/対魚雷複合体「パケート」の発射試験などが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は対潜/対魚雷複合体パケートの発射試験を行なった]

これで「グロームキー」の洋上試験は全て完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は全ての洋上試験を終えた]

2018年12月19日、ウラジオストク「グロームキー」の受領証書への署名が行なわれ、ロシア海軍へ納入されました。
[最新鋭コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ納入された]

そして12月25日、「グロームキー」聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入されました。


ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(基本型のプロジェクト20380及び武装強化型のプロジェクト20385)は、現在までに計12隻が起工され(20380が10隻、20385が2隻)、このうち5隻がロシア海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で建造されています。

[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号550)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2017年6月30日進水/2019年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2019年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2020年就役予定
バルト艦隊に配備予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2021年就役予定
バルト艦隊に配備予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/
2017年7月20日就役(艦番号333)
太平洋艦隊に配備

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2017年7月28日進水/2018年12月25日就役(艦番号335)
太平洋艦隊に配備

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工/2020年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェーズキー」Резкий(プロジェクト20380、建造番号2104)
2016年7月1日起工/2021年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



プロジェクト20380/20385に続き、更なる改良発展型であるプロジェクト20386の建造も始まっており、1番艦「ジェルズキ―」は2016年10月28日に起工されました。
[プロジェクト20386コルベット(ジェルズキ―型)]

ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はスリランカのコロンボを去った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年12月24日7時59分配信
【太平洋艦隊の艦船はスリランカ訪問を完了した】

本日、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、12月20日に到着したコロンボ海軍基地(スリランカ)への業務寄港を完了した。

コロンボへの訪問中に表敬行事が行なわれ、その中でスリランカロシア連邦大使館のトップと、スリランカ海軍西方海軍管区司令官N.ウルゲテンネ少将及びスリランカ海軍司令官S.ラナシンゲ中将との会合が行なわれた。

海上を移動した後の太平洋艦隊将兵は休養の時間を与えられ、この時に彼らは外国港の観光名所を見物し、観察のバス旅行を行ない、動物園と国立博物館を訪れた。
この他、太平洋艦隊スリランカ海軍の船員の間で、サッカー、バレーボール、綱引きの一連の合同親善スポーツ試合が開催された。

コロンボ海軍基地への停泊中、ロシア艦スリランカの軍人が訪れた。
巡洋艦「ワリャーグ」及び大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」の見学旅行中にスリランカ船員は艦の兵装、ロシア船員の勤務条件について知った。

この他に、支隊の艦は燃料と食料の在庫を補充した。

太平洋艦隊潜水艦部隊参謀長エドゥアルト・ミハイロフ少将指揮下の太平洋艦隊艦船支隊は、2018年10月1日に遠距離航海へ出発した。
主な航海の目的は、聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、アジア太平洋地域諸国との海軍協力の更なる発展に有る。



2018年10月1日、ロシア太平洋艦隊ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(1990年1月7日就役)と大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1991年12月15日就役)は、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)を伴い、3ヶ月以上に渡るアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発した]
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10月4日、太平洋艦隊艦船支隊日本函館へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフと大型海洋給油船ボリス・ブトマは日本の函館港を訪れた]

今年(2018年)は、函館ロシア領事館が開設されてから160周年に当たるので、これに関連する訪問でした。
(1858年に最初のロシア領事ゴシケーヴィチ一行が着任した)
『函館日ロ交流史研究会』公式サイトより
【函館・ロシア略年表】

10月5日にはロシア領事館開設160周年記念式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊将兵は函館のロシア領事館開設160周年記念式典へ参加した]

10月6日、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」函館港港町埠頭A岸壁で一般公開されました。
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太平洋艦隊艦船支隊は10月7日に函館を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本の函館港を去った]

10月10日、太平洋艦隊艦船支隊大韓民国済州島へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は大韓民国の済州島へ到着した]
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太平洋艦隊艦船支隊は、10月11日に済州島沖で行なわれた「2018大韓民国海軍国際観艦式」へ参加しました。
『中央日報』(日本語版)より
2018年10月11日8時57分配信
【済州国際観艦式、米空母など国内外艦艇41隻が参加…日中は代表団のみ派遣】

10月15日に済州島を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は大韓民国の済州島を去った]

その後、艦船支隊東シナ海へ入り、10月17日には潜水艦を捜索する演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で潜水艦の捜索演習を行なった]

10月21日、太平洋艦隊艦船支隊中国青島港へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は中国の青島港を訪れた]
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10月23日には太平洋艦隊の艦船が一般公開されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船は中国の青島港で一般公開された]

10月25日、太平洋艦隊艦船支隊青島港を出航し、黄海中国海軍の軍艦と合同演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は中国の青島港を去った]

11月6日には東シナ海で対空防衛などの演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で対空防衛演習を実施した]

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その後、支隊南シナ海へ入り、11月18日にはブルネイムアラ港へ到着しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はブルネイを訪れた]

11月23日にムアラ港を出航し、ブルネイ海軍と合同演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はブルネイを出航した]

11月27日、シンガポールチャンギ海軍基地へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はシンガポールのチャンギ海軍基地を訪れた]

12月2日、チャンギ海軍基地を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はシンガポールを去った]
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その後、太平洋艦隊艦船支隊マラッカ海峡を通過してベンガル湾へ入り、12月9日にはインド東部ヴィシャーカパトナム港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインド東部のヴィシャーカパトナムへ到着した]
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12月11日、ロシア海軍インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』の沿岸フェーズが始まりました。
具体的には、12月13日以降に実施されるベンガル湾での海上演習の為の打ち合わせ、そして沿岸でのダメージコントロール訓練などです。
[ロシア海軍とインド海軍は合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』の準備を行なう]

12月13日、ベンガル湾合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』の海上フェーズが始まりました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』はベンガル湾で始まった]

12月14日には不審船の臨検訓練などが行なわれました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』はベンガル湾で続いている]

12月15日には対空、対水上砲撃訓練、対潜戦闘訓練が行なわれました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』において対空・対水上・対潜戦闘訓練が行なわれた]

演習最終日の12月16日には演習の総括が行なわれ、その後、海上で太平洋艦隊艦船支隊の送別式典が開催されました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』は完了した]

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インドを去った太平洋艦隊艦船支隊は、12月20日にスリランカコロンボ港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はスリランカのコロンボへ到着した]
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12月21日には太平洋艦隊将兵がコロンボ市内を見物し、太平洋艦隊及びスリランカ海軍のスポーツ競技会が開催されました。
12月22日には、スリランカ海軍の将兵がロシア海軍の艦船を見学しました。
[スリランカ海軍将兵はロシア海軍太平洋艦隊の軍艦を訪れた]

そして12月24日、太平洋艦隊艦船支隊コロンボを出航しました。

ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭小型ロケット艦ムィティシは対空戦闘訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2018年12月23日12時59分配信
【小型ロケット艦「ムィティシ」乗組員は対空防衛訓練を実施した】

戦闘訓練計画に沿って、小型ロケット艦「ムィティシ」乗組員は、仮想敵の航空ミサイル攻撃を撃退する演習を実施した。

訓練の枠組みで艦の乗組員は、仮想敵の航空ミサイル攻撃を撃退する複合演習任務へ取り組んだ。
艦隊の偵察手段は、バルト艦隊の艦を破壊し、艦船駐留所へ打撃を与える事を目的とする仮想敵航空機の離陸を記録した。

艦は電波電子戦闘手段を活性化した。
境界線上へ入った模擬空中目標に対する小型ロケット艦の乗組員の砲撃には対空防衛手段が関わり、艦載複合体AK-630からの仮想射撃を実施した。

12月17日、小型ロケット艦「ムィティシ」聖アンドレイ旗を掲揚し、バルト艦隊の戦闘編制へ加入した。



[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦]


プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の1番艦「ウラガーン」は、2016年7月29日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]

2017年7月29日に進水しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の1番艦ウラガーンは進水した]

その後、造船所の岸壁で艤装工事が進められ、2018年5月19日にラドガ湖で工場航行試験を開始しました。
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[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンの航行試験が始まった]
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7月初頭までにラドガ湖で計3回の工場航行試験を実施しました。

[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンは3度に渡り航行試験を行なった]

「ウラガーン」は、サンクトペテルブルクで7月29日に行なわれた『ロシア海軍の日』記念観艦式へ参加しました。
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工場航行試験は9月中旬頃までに完了し、一旦造船所へ戻りました。
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9月28日から最終試験となる国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンの国家試験が始まった]

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「ウラガーン」は内陸水路で移動を行ない、10月7日には白海への出口となるベロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンは白海沿岸のベロモルスクへ到着した]

「ウラガーン」白海で、打撃有翼ミサイル複合体「カリブル」対地攻撃型及び対艦攻撃型の試射を含む各種試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンは白海で洋上試験を実施した]

「ウラガーン」は内陸水路経由で11月上旬に『ペラ』造船所へ戻りました。

[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンは白海での洋上試験を終えてサンクトペテルブルクへ戻った]

11月15日にバルト艦隊基地バルチースクへ到着しました。
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その後、バルチースクをベースにしてバルト海での試験の最終段階が実施されました。
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ロシア海軍への引き渡しを前にして「ウラガーン」「ムィティシ」Мытищиと改名されました。
「ムィティシ」モスクワ近郊の小都市です。

2018年12月17日、小型ロケット艦「ムィティシ」聖アンドレイ旗(海軍旗)初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。
「ムィティシ」は、バルト艦隊第36ロケット艇旅団第106小型ロケット艦大隊へ編入されました。

[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦1番艦ウラガーン改めムィティシはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

そして12月23日、「ムィティシ」は就役後の最初の海上戦闘訓練を実施しました。


プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、現在までに7隻が起工され、1隻が就役しています。

最初の2隻:「ムィティシ」(ウラガーン)「タイフーン」は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]

2番艦「タイフーン」は2017年11月24日に進水しました。
[ロシア海軍最新鋭小型ロケット艦カラクルト級2番艦タイフーン進水(2017年11月24日)]
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2016年5月10日、クリミア半島フェオドシヤ造船工場『モーリェ』(海洋)「シトルム」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムはクリミアで起工された]

2016年7月29日、『ペラ』造船所「シクヴァル」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シクヴァルは起工された]
「シクヴァル」は2018年5月5日に進水しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の3番艦シクヴァルは進水した]
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2016年12月24日、『ペラ』造船所「ブーリャ」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ブーリャはサンクトペテルブルクで起工された]
「ブーリャ」は2018年10月23日に進水しました。
[ロシア海軍の為のカラクルト級小型ロケット艦4番艦ブーリャは進水した]
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2017年3月17日、フェオドシヤ造船工場「オホーツク」が起工されました。
[クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦オホーツクが起工された]

2017年12月19日、フェオドシヤ造船工場「ヴィフリ」が起工されました。
[クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦ヴィフリ(旋風)が起工された]


プロジェクト22800の主要兵装は打撃有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

この他、AK-176MA 76mm砲高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」を装備します。
(ただし、「ムィティシ」「タイフーン」AK-630M 30mmガトリング砲を装備)
[ロシア海軍の為の新たな76mm砲AK-176MAの試験は完了した]
[ロシア海軍黒海艦隊のロケット艇シューヤは新型の高射複合体パーンツィリ-Mの試験艇となる]


プロジェクト22800は、『ペラ』造船所並びにフェオドシヤ造船工場の他に、タタールスタンゼレノドリスク造船所でも建造されます。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する]

プロジェクト22800は計18隻の建造が計画されています。
[ロシア海軍の新世代小型ロケット艦プロジェクト22800は2022年までに18隻建造される]

この内の6隻は太平洋艦隊向けとして極東の造船所での建造が計画されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のカラクルト級小型ロケット艦6隻の建造契約は2019年に締結される]

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海東部へ入り、キプロスのリマソールを訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年12月22日12時30分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」はリマソールへの業務寄港を行なった】

本日(12月22日)、北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、リマソール港(キプロス共和国)への業務寄港を行なった。

数日間に渡る寄港プランでは、必要な水準までの艦内物資の補充と、沿岸での乗組員の短期間の休養が提供される。

北方艦隊大型対潜艦は、12月20日に地中海水域へ入った。
以前、北方艦隊船員は、インド洋、アデン湾、紅海、アラビア海水域で行動していた。
彼らは海賊対処及び民間船舶航行の安全保障任務を遂行した。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海は、主要駐留地点セヴェロモルスクから出航した2018年7月5日以来、続いている。
これまでに彼らは30000海里以上を航行し、一連の軍事外交任務を遂行し、アルジェ港、ヴィクトリア港、ペンバ港、アンツィラナナ港、ジブチ港へ到着し、対海賊活動のロシア-パキスタン国際演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加した。



北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」(「619」、1988年1月24日就役)とロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(「055」、1986年11月5日就役、2016年12月末に近代化改装完了)は、『ロシア海軍の日』(7月29日)にクロンシュタットで行なわれる観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、2018年7月4日にセヴェロモルスク基地を出航しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はセヴェロモルスク基地を出航した]

2018年7月15日、『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する他の北方艦隊所属艦と共にフィンランド湾へ到着しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る]

7月29日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、他の北方艦隊所属艦と共にクロンシュタットを去り、8月1日から他の艦隊の観艦式参加艦と共にバルト海で演習を開始しました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]

演習終了後、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」及び大型対潜艦「セヴェロモルスク」バルト海から北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは英仏海峡へ向かった]

8月8日にラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了し、8月9日から大西洋北部で演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは北大西洋で演習を開始した]

8月11日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

8月15日にアルジェリアの首都アルジェへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはアルジェを訪れた]

8月19日にアルジェを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはアルジェリアを去った]

8月23日には地中海中部で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海中部で演習を行なった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]


その後も2隻は地中海東部に滞在していましたが、大型対潜艦「セヴェロモルスク」ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と別れ、9月21日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で海賊対処任務に就く]
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10月1日にアデン湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは海賊対処任務の為にアデン湾へ入った]

10月5日にセーシェル諸島ヴィクトリア港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはセーシェル諸島のヴィクトリア港へ寄港した]

10月9日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはセーシェル諸島を去った]

10月15日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」モザンビークペンバ港(ポルト・アメリア)へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはモザンビークを訪れた]

10月17日にペンバ港(ポルト・アメリア)を出航し、次の訪問地マダガスカルへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはモザンビークを去り、マダガスカルへ向かった]

10月21日、マダガスカル島アンツィラナナ港(ディエゴ・スアレス)へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはマダガスカルのアンツィラナナを訪れた]

10月24日にアンツィラナナ港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはマダガスカルを去った]

10月29日、「セヴェロモルスク」は再びセーシェル諸島ヴィクトリア港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年10月29日13時52分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」はセーシェルへの業務寄港を行なった】

11月3日にヴィクトリア港を去り、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは2度目のセーシェル訪問を終え、アデン湾へ向かった]

11月10日にはアデン湾日本海上自衛隊護衛艦「いかづち」(2001年3月14日就役)と合同演習を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で日本海上自衛隊の護衛艦と合同演習を行なった]

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11月12日にジブチへ寄港し、11月14日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはジブチを訪れた]

11月19日、海賊対処任務として、紅海からアデン湾を通過してアラビア海へ行くインド貨物船の護衛を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾でインドの貨物船を護衛する]

11月27日にパキスタンカラチ港へ入港しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタンのカラチを訪れた]

11月30日にカラチ港を出航し、パキスタン海軍との合同演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタン海軍との合同演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加する]

その後、パキスタンを去り、12月11日に再びジブチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは再びジブチを訪れた]
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12月13日にジブチを出航し、紅海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはジブチを去り、紅海へ向かった]
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12月20日にスエズ運河を通過して地中海東部へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河へ入った]
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そして12月22日、キプロス島リマソール港へ入港しました。


なお、一緒に遠距離航海へ出発したロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、11月23日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海遠征を終えて母港セヴェロモルスクへ帰投した]

スリランカ海軍将兵はロシア海軍太平洋艦隊の軍艦を訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年12月21日8時53分配信
【太平洋艦隊の船員はスリランカの名所を訪れた】

訪問中に表敬行事が行なわれ、その中でスリランカロシア連邦大使館のトップと、スリランカ海軍西方海軍管区司令官N.ウルゲテンネ少将及びスリランカ海軍司令官S.ラナシンゲ中将との会合が行なわれた。

太平洋艦隊将兵は外国港の観光名所を見物し、観察のバス旅行を行ない、動物園と国立博物館を訪れた。
この他、太平洋艦隊スリランカ海軍の船員の間で、サッカー、バレーボール、綱引きの一連の合同親善スポーツ試合が開催される。

太平洋艦隊潜水艦部隊参謀長エドゥアルト・ミハイロフ少将指揮下の太平洋艦隊艦船支隊は、2018年10月1日に遠距離航海へ出発した。
主な航海の目的は、聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、アジア太平洋地域諸国との海軍協力の更なる発展に有る。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年12月22日4時7分配信
【スリランカ軍人は太平洋艦隊の艦船を訪れた】

ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦支隊は、コロンボ港(スリランカ)への非公式訪問中である。

太平洋艦隊戦闘艦支隊の訪問中に、スリランカの軍人が訪れた。
スリランカ船員は見学旅行の際に、艦の兵装、ロシア船員の勤務条件について知った。

初めてロシア艦船スリランカ海軍司令部、西部海軍管区の代表、更にはコロンボ海軍基地の軍人の代表が訪れた。

本日、公開日の枠組みにおいて、太平洋艦隊将兵は軍学校の生徒、軍大学の学生、更には市内の中学生の為の見学旅行を行なう。

この他に、艦船は燃料と食料の在庫を補充する。

[参照]
太平洋艦隊潜水艦部隊
参謀長エドゥアルト・ミハイロフ少将指揮下の太平洋艦隊艦船支隊は、2018年10月1日に遠距離航海へ出発した。
主な航海の目的は、聖アンドレイ旗のデモンストレーションと、アジア太平洋地域諸国との海軍協力の更なる発展に有る。



2018年10月1日、ロシア太平洋艦隊ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(1990年1月7日就役)と大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1991年12月15日就役)は、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)を伴い、3ヶ月以上に渡るアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発した]
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10月4日、太平洋艦隊艦船支隊日本函館へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフと大型海洋給油船ボリス・ブトマは日本の函館港を訪れた]

今年(2018年)は、函館ロシア領事館が開設されてから160周年に当たるので、これに関連する訪問でした。
(1858年に最初のロシア領事ゴシケーヴィチ一行が着任した)
『函館日ロ交流史研究会』公式サイトより
【函館・ロシア略年表】

10月5日にはロシア領事館開設160周年記念式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊将兵は函館のロシア領事館開設160周年記念式典へ参加した]

10月6日、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」函館港港町埠頭A岸壁で一般公開されました。
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太平洋艦隊艦船支隊は10月7日に函館を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本の函館港を去った]

10月10日、太平洋艦隊艦船支隊大韓民国済州島へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は大韓民国の済州島へ到着した]
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太平洋艦隊艦船支隊は、10月11日に済州島沖で行なわれた「2018大韓民国海軍国際観艦式」へ参加しました。
『中央日報』(日本語版)より
2018年10月11日8時57分配信
【済州国際観艦式、米空母など国内外艦艇41隻が参加…日中は代表団のみ派遣】

10月15日に済州島を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は大韓民国の済州島を去った]

その後、艦船支隊東シナ海へ入り、10月17日には潜水艦を捜索する演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で潜水艦の捜索演習を行なった]

10月21日、太平洋艦隊艦船支隊中国青島港へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は中国の青島港を訪れた]
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10月23日には太平洋艦隊の艦船が一般公開されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船は中国の青島港で一般公開された]

10月25日、太平洋艦隊艦船支隊青島港を出航し、黄海中国海軍の軍艦と合同演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は中国の青島港を去った]

11月6日には東シナ海で対空防衛などの演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で対空防衛演習を実施した]

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その後、支隊南シナ海へ入り、11月18日にはブルネイムアラ港へ到着しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はブルネイを訪れた]

11月23日にムアラ港を出航し、ブルネイ海軍と合同演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はブルネイを出航した]

11月27日、シンガポールチャンギ海軍基地へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はシンガポールのチャンギ海軍基地を訪れた]

12月2日、チャンギ海軍基地を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はシンガポールを去った]
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その後、太平洋艦隊艦船支隊マラッカ海峡を通過してベンガル湾へ入り、12月9日にはインド東部ヴィシャーカパトナム港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインド東部のヴィシャーカパトナムへ到着した]
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12月11日、ロシア海軍インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』の沿岸フェーズが始まりました。
具体的には、12月13日以降に実施されるベンガル湾での海上演習の為の打ち合わせ、そして沿岸でのダメージコントロール訓練などです。
[ロシア海軍とインド海軍は合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』の準備を行なう]

12月13日、ベンガル湾合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』の海上フェーズが始まりました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』はベンガル湾で始まった]

12月14日には不審船の臨検訓練などが行なわれました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』はベンガル湾で続いている]

12月15日には対空、対水上砲撃訓練、対潜戦闘訓練が行なわれました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』において対空・対水上・対潜戦闘訓練が行なわれた]

演習最終日の12月16日には演習の総括が行なわれ、その後、海上で太平洋艦隊艦船支隊の送別式典が開催されました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』は完了した]

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インドを去った太平洋艦隊艦船支隊は、12月20日にスリランカコロンボ港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はスリランカのコロンボへ到着した]
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12月21日には太平洋艦隊将兵がコロンボ市内を見物し、太平洋艦隊及びスリランカ海軍のスポーツ競技会が開催されました。
12月22日には、スリランカ海軍の将兵がロシア海軍の艦船を見学しました。

太平洋艦隊艦船支隊は、12月24日までコロンボに滞在します。

ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった

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『タス通信』より
2018年12月21日23時58分配信
【情報筋:「ツィルコン」は試験開始以来、海上目標への10回以上の発射を実施した】
モスクワ、12月21日/タス通信

ロシア極超音速ミサイル「ツィルコン」は、その試験開始以来、距離数百メートルの海上標的へ10回以上の発射を実施した。
『タス通信』<は防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

彼によると
「ミサイルの試験は、約4年前に始まり、現在も沿岸試験台で続いております」
「総計で10回以上の射撃を距離数百メートルの海上標的へ実施しました」

対談者は話した。
彼は付け加えた。
「ミサイルは、何度も極超音速での海上目標の撃破を示しました」

情報提供者は、次の試験の情報について話すことは断った。

『タス通信』は、対談者から提示された情報を公式に確認していない。

以前に「防衛筋」の情報提供者が『タス通信』へ伝えたように、2019年には海上搭載艦~水上艦及び潜水艦「ツィルコン」の国家試験の開始が計画されている。

金曜日、テレビ局『CNBC』は、ロシアが12月に極超音速ミサイル「ツィルコン」の次なる試験を成功裏に実施したと報じた。
同局によると、2015年以来、このミサイルのテスト射撃は計5回実施されている。

[ミサイル「ツィルコン」]
極超音速ミサイル「ツィルコン」
の開発者は、科学生産合同『機械製造』である。
「ツィルコン」の射程距離は、公開情報によると約400kmに達し、ミサイルの飛翔速度は、様々なデータによるとマッハ4~6からマッハ8である。

以前に伝えられたように、ミサイル「ツィルコン」は、現在はミサイル「カリブル」及び「オーニクス」の為に使用される垂直発射装置・汎用艦載射撃装置(UKSK)から発射される。

このUKSKは、特に、プロジェクト20385コルベットプロジェクト22350フリゲートプロジェクト885「ヤーセン」型潜水艦に設置されている。

更に、『タス通信』の情報提供者によると、「ツィルコン」ロシア原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・ナヒーモフ」の兵装とならなければならない。



極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。
[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]
[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]
[ロシア海軍の超音速対艦ミサイル"オーニクス"は近代化される]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」に関しては、ミサイルの名前以外の確たる情報は出ていませんが、射程距離は400~500km程度、飛翔速度はマッハ5~マッハ6以上になるようです。

一説によると、ロシア・インド共同開発極超音速ミサイル「ブラーモス-II」ロシア向けヴァージョンとの事です。
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「ツィルコン」の発射試験は2015年秋頃から始まっています。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

「ツィルコン」の試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれているようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれていますが、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

2019年には海上(水上艦及び潜水艦)での「ツィルコン」の発射試験が始まります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年から北方艦隊で発射試験を開始する]

これまでに「ツィルコン」は、ネノクサ村ミサイル発射試験場から10回以上の発射試験が行なわれているとの事です。

今回の記事で触れられているように、最近、アメリカテレビ局「ツィルコン」の試験について報じましたが(12月10日に「ツィルコン」の発射試験が実施された)、開発元の科学生産合同『機械製造』は、この件に関して「ノーコメント」でした。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年12月21日16時43分配信
【ミサイル「ツィルコン」の開発者は、情報筋からの情報にコメントしなかった】


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、今後に大規模な近代化改装が行なわれる重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に装備されます。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備するかもしれない]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装は2020年に始まる]

現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」も装備する事になります。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2022年に完了する]

大規模な近代化改装が行なわれる4隻のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級)は近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー」]

更には、航空機発射型地上発射型も構想されているようです。

ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦イワン・ゴルベツはシリア沖へ到着した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年12月21日12月21日9時2分配信
【黒海艦隊の海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」は地中海の海軍グループの一員としての任務遂行へ着手した】

黒海艦隊海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」は、地中海ロシア連邦海軍常設グループの一員としての任務遂行へ着手した。

遠海ゾーンへの移動中、艦の乗組員は、船舶航行集中海域を通過する際の操艦へ取り組み、海軍グループの一員として直接に艦船支隊の機雷源通過を先導する。



【海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」】

プロジェクト266M「アクヴァマリーン-M」海洋掃海艦「ラジスト」レニングラード『中部ネヴァ川造船工場』で建造され、1973年11月30日に就役し、黒海艦隊へ配備されました。

1975年、1979年には地中海へ、1983年には大西洋へ派遣されました。

1990年にはペルシャ湾へ派遣されました。

2005年8月、「イワン・ゴルベツ」と改名されました。

2016年8月、20数年ぶりに地中海へ派遣され、2017年1月下旬にセヴァストーポリへ帰投しました。

2017年11月初頭に再び地中海東部へ派遣され、2018年3月8日にセヴァストーポリへ帰投しました。

2018年12月14日、海洋曳船MB-31と共にボスポラス海峡及びダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の掃海艦イワン・ゴルベツは地中海東部へ向かった]

12月21日までにシリア沖へ到着しました。

「イワン・ゴルベツ」は、2018年8月下旬から地中海東部に居る掃海艦「ワレンチン・ピクリ」と交代します。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは地中海東部(シリア沖)へ向かった]
近い内に「ワレンチン・ピクリ」地中海を去り、セヴァストーポリへ戻る事になるでしょう。


ロシア海軍は、2016年2月以降、交代で掃海艦1隻を常にシリア沖へ展開させています。
[ロシア海軍黒海艦隊の掃海艦はシリア沖で活動する]


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」
2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」2017年9月初頭から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・エッセン」2018年8月下旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」2018年11月初頭から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」:2018年12月下旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」:2018年12月中旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」2018年8月下旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2018年10月下旬から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-31:2018年12月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2017年8月中旬から地中海東部に滞在

ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは洋上試験を開始した



『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年12月21日11時41分配信
【フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は工場航行試験へ出発した】

プロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦「アドミラル・カサトノフ」は、12月21日・金曜日、建造工場『北方造船所』の係留岸壁から離れ、工場航行試験の実行を開始した。
『Mil.Press FlotProm』は同社の広報サービスより伝えられた。


艦長イワン・ロガチン1等海佐が話したように、試験の第1段階は年末までに完了する。

10月には、工場航行試験は11月後半に計画されていたが、その後、12月に延期された。

同社の総取締役イーゴリ・ポノマリョフによると、「カサトノフ」の試験は、「アドミラル・ゴルシコフ」よりも迅速に行われる。
フリゲートのトップで、既に多くの事へ取り組んでいたので。

工場航行試験の枠組みにおいて、艦が射爆場で射撃を実施する為、更に北方艦隊への移動が計画されている。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
「アドミラル・カサトノフ」
は、2番目に建造されたプロジェクト22350フリゲートであり、最初の生産艦である。
2009年11月26日に起工され、2014年12月12日に進水した。
乗組員は、2018年3月から艦へ居住している。
「カサトノフ」は、2019年10月~11月に海軍への引き渡しが計画されている。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年12月21日13時20分配信
【最新フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は工場航行試験を実施する為に出航した】

最新のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は、工場航行試験の第1段階をバルト海の射爆場で実施する為、『北方造船所』(サンクトペテルブルク)の艤装岸壁から出航した。

艦の乗組員は、以前、海軍の統合研修センターでの複合訓練を行なっており、フリゲートの試験プログラムの全ての段階の実施準備を整えている。

工場航行試験中に一連の艦内居住保障システム、航法システム、通信、救助、生存性、換気及び空調、速力、機動性、安定性が点検される。

プロジェクト22350フリゲート遠海ゾーン艦であり、高精度兵器を搭載している。
それは、単独で、そして様々なロシア海軍グループの一員として効果的な行動が可能である。
排水量は5000トン、全長135メートル、幅16メートル、約30ノットの速力を発揮できる。
プロジェクト22350フリゲートの航続距離は4500海里、自立行動期間30日、乗組員は約200名。



[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

プロジェクト22350フリゲート2番艦「アドミラル-フロータ・カサトノフ」は、2009年11月26日に起工されました。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦「カサトノフ海軍元帥」起工]

起工から約5年後の2014年12月12日に進水しました。

[ロシア海軍の新型フリゲート(大型警備艦)アドミラル・フロータ・カサトノフは進水した]

『北方造船所』は、2016年1月13日の時点で「アドミラル・カサトノフ」の完成度は81パーセントと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・フロータ・カサトノフ"は81パーセント完成している]

2016年6月下旬、「アドミラル・カサトノフ」「主要打撃複合体」が設置されました。
[建造中のロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"へ汎用打撃ミサイル発射機が設置された]
これは、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」垂直発射機3S-14UKSKを指しています。
[汎用ミサイル垂直発射機3S-14UKSK]

その後も艤装工事は進められ、2018年2月初頭の時点では完成度98パーセントでした。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート2番艦アドミラル・フロータ・カサトノフは98パーセント完成している]



2018年12月21日、「アドミラル・カサトノフ」は、洋上試験の最初の段階である工場航行試験を開始する為、造船所の岸壁を離れました。

今回の記事で触れられていますが、「アドミラル・カサトノフ」の艦長はイワン・ロガチン1等海佐です。

通常、このクラスの艦の艦長は2等海佐が務める事が多いのですが、プロジェクト22350フリゲートは、ロシア海軍においては「1等艦」に分類されています。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月20日21時1分配信
【海軍及び統合造船業営団は「アドミラル・ゴルシコフ」は1等フリゲートであると説明した】
なお、同じ「フリゲート」でも、プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)「2等艦」です。

つまり、プロジェクト22350フリゲートは、ロシア海軍巡洋艦駆逐艦クラスと同等という事になります。
[ロシア海軍の「1等艦」]
この為、艦長も1等海佐が任命されているようです。
1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」艦長もオレグ・グセフ1等海佐です。

「アドミラル・カサトノフ」は、2019年末までにロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2019年にロシア海軍へ引き渡される]


現在までに、プロジェクト22350フリゲートは4隻が起工されており、1番艦は2018年7月28日に就役しました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

[プロジェクト22350フリゲート]
サンクトペテルブルクの『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で建造。

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
Адмирал флота Советского Союза Горшков(工場番号921)
2006年2月1日起工/2010年10月28日進水/2018年7月28日就役
北方艦隊へ配備

「アドミラル・フロータ・カサトノフ」Адмирал флота Касатонов(工場番号922)
2009年11月26日起工/2014年12月12日進水/2019年末就役予定
北方艦隊へ配備予定

「アドミラル・ゴロフコ」Адмирал Головко(工場番号923)
2012年2月1日起工/2021年末就役予定

「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・イサコフ」
Адмирал флота Советского Союза Исаков(工場番号924)
2013年11月14日起工/2022年末就役予定



今後、プロジェクト22350は更に2隻が追加建造される可能性も有ります。
[ロシア海軍は更に2隻のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートを追加発注するかもしれない]

その後は、拡大発展型であるプロジェクト22350Mの建造へ移行する事になります。
[ロシア海軍の将来フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ型)の排水量は6500トンになる]
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)の拡大発展型となるロシア海軍の次世代フリゲートの開発は進められている]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の排水量は約8000トンになる]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の建造開始は2020年以降になる]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の1番艦は2026年に就役する]

ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜ミサイルを発射した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年12月20日19時40分配信
【巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」はバレンツ海において水中の仮想敵を対潜ミサイルで撃破した】

北方艦隊旗艦重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、バレンツ海の艦隊の指定射爆場で仮想水中目標への対潜ミサイルの射撃を成功裏に実施した。

乗組員は、実際の目標へ対潜兵器を実地使用する行動へ取り組んだ。
その役割は原子力潜水艦が演じた。
客観的観測によると、射撃は正常モードで実施され、目標へ指定精度で命中した。

この他に、艦の乗組員の戦闘訓練では、対潜操艦及び潜水艦の仮想魚雷攻撃からの離脱へ取り組んだ。

海上での指定任務の遂行を完了した「ピョートル・ヴェリキー」は、北方艦隊主要基地-セヴェロモルスクへ到着した。



ロシア北方艦隊旗艦重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、2018年4月18日に就役20周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは20歳になった]
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーで就役20周年記念式典が開催された]

2018年11月初頭からバレンツ海で戦闘訓練を行なっていました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは戦闘訓練の為にバレンツ海へ出航した]

11月8日~9日には、最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)と共に潜水艦の救助演習を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は潜水艦の救助演習を行なった]

11月15日には、バレンツ海「ピョートル・ヴェリキー」原子力潜水艦の対抗演習が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜演習を実施した]


ロシア連邦軍の新年度は12月1日から始まりますが、12月19日、「ピョートル・ヴェリキー」は新年度初の戦闘訓練を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なう]

翌12月20日、「ピョートル・ヴェリキー」バレンツ海で対潜戦闘訓練を行ない、対潜ミサイル「ヴォドパード」を発射しました。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはスエズ運河へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年12月20日16時42分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」は紅海での任務遂行を完了した】

紅海で遠距離航海任務を遂行していた北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、本日(12月20日)、スエズ運河の通行を開始した。

この3ヶ月間、北方艦隊将兵は、インド洋、アデン湾、紅海、アラビア海水域で行動していた。
聖アンドレイ旗のデモンストレーション及び遠洋ゾーンにおけるロシア連邦の海軍の存在の確保、戦闘準備態勢及び専門技量の向上、軍事外交ミッションを行ない、海賊対処及び民間船舶航行の安全保障任務を遂行した。

ロシア船員は、アフリカおよびアジアの5ヶ国の港への業務寄港を行ない、対海賊活動のロシア-パキスタン国際演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加した。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の遠距離航海は、2018年の主要海軍パレードへ参加する為に主要駐留地点セヴェロモルスクから出航した2018年7月5日以来、続いている。



北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」(「619」、1988年1月24日就役)とロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(「055」、1986年11月5日就役、2016年12月末に近代化改装完了)は、『ロシア海軍の日』(7月29日)にクロンシュタットで行なわれる観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、2018年7月4日にセヴェロモルスク基地を出航しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はセヴェロモルスク基地を出航した]

2018年7月15日、『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する他の北方艦隊所属艦と共にフィンランド湾へ到着しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る]

7月29日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、他の北方艦隊所属艦と共にクロンシュタットを去り、8月1日から他の艦隊の観艦式参加艦と共にバルト海で演習を開始しました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]

演習終了後、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」及び大型対潜艦「セヴェロモルスク」バルト海から北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは英仏海峡へ向かった]

8月8日にラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了し、8月9日から大西洋北部で演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは北大西洋で演習を開始した]

8月11日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

8月15日にアルジェリアの首都アルジェへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはアルジェを訪れた]

8月19日にアルジェを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはアルジェリアを去った]

8月23日には地中海中部で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海中部で演習を行なった]

9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]


その後も2隻は地中海東部に滞在していましたが、大型対潜艦「セヴェロモルスク」ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と別れ、9月21日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で海賊対処任務に就く]
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10月1日にアデン湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは海賊対処任務の為にアデン湾へ入った]

10月5日にセーシェル諸島ヴィクトリア港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはセーシェル諸島のヴィクトリア港へ寄港した]

10月9日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはセーシェル諸島を去った]

10月15日、大型対潜艦「セヴェロモルスク」モザンビークペンバ港(ポルト・アメリア)へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはモザンビークを訪れた]

10月17日にペンバ港(ポルト・アメリア)を出航し、次の訪問地マダガスカルへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはモザンビークを去り、マダガスカルへ向かった]

10月21日、マダガスカル島アンツィラナナ港(ディエゴ・スアレス)へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはマダガスカルのアンツィラナナを訪れた]

10月24日にアンツィラナナ港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはマダガスカルを去った]

10月29日、「セヴェロモルスク」は再びセーシェル諸島ヴィクトリア港へ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年10月29日13時52分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「セヴェロモルスク」はセーシェルへの業務寄港を行なった】

11月3日にヴィクトリア港を去り、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは2度目のセーシェル訪問を終え、アデン湾へ向かった]

11月10日にはアデン湾日本海上自衛隊護衛艦「いかづち」(2001年3月14日就役)と合同演習を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で日本海上自衛隊の護衛艦と合同演習を行なった]

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11月12日にジブチへ寄港し、11月14日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはジブチを訪れた]

11月19日、海賊対処任務として、紅海からアデン湾を通過してアラビア海へ行くインド貨物船の護衛を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾でインドの貨物船を護衛する]

11月27日にパキスタンカラチ港へ入港しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタンのカラチを訪れた]

11月30日にカラチ港を出航し、パキスタン海軍との合同演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはパキスタン海軍との合同演習『アラビアン・モンスーン-2018』へ参加する]

その後、パキスタンを去り、12月11日に再びジブチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは再びジブチを訪れた]
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12月13日にジブチを出航し、紅海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはジブチを去り、紅海へ向かった]

そして12月20日、スエズ運河へ入りました。
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なお、一緒に遠距離航海へ出発したロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、11月23日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海遠征を終えて母港セヴェロモルスクへ帰投した]

新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された

本日(2018年12月20日)、プロジェクト22160哨戒艦の1番艦「ワシーリー・ブイコフ」はロシア連邦海軍へ就役しました。

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年12月20日15時21分配信
【最初のプロジェクト22160哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」は黒海艦隊へ増強された】

12月20日・木曜日、モジュール哨戒艦プロジェクト22160のトップ「ワシーリー・ブイコフ」は黒海艦隊へ加入した。
艦上への聖アンドレイ旗掲揚式典はノヴォロシースク海軍基地で開催された。


黒海艦隊広報サービスは、海軍への加入後、艦の乗組員は錬成及び特殊任務コースへ取り組み、その後、計画戦闘訓練活動の遂行の着手へ移行すると説明した。

プロジェクト22160は、海上経済圏の防護及び保護の為、『北方計画設計局』により開発された。
この艦で行動する将兵は、基地水域の防衛時には、海軍の部隊及び施設の安定を保障する。
コルベットは捜索救助機能、更には船団の護送及び海賊との戦闘を遂行できる。

プロジェクト22160のトップ艦「ワシーリー・ブイコフ」は、2014年2月26日に『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』で起工された。
同艦は2018年5月に航行試験へ出発した。

12月初頭、セヴァストーポリプロジェクト22160の2番艦「ドミトリー・ロガチョフ」が到着した。
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彼等には、黒海での一連の試験が待ち受けている。

[『Mil.Press FLOT』参照]
プロジェクト22160モジュールコルベット
の排水量は1700トン、30ノットの速力を発揮する。
航続距離は6000海里、自立航行期間60日、乗組員80名。

艦上にはヘリコプターKa-27PSの駐留が提供される。
コルベットは標準的な兵装として有翼ミサイル「カリブル」の発射装置、76mm砲、高射ミサイル複合体及び機関銃を装備する。



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プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。

現在建造中のプロジェクト20380/20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。

設計はサンクトペテルブルク『北方計画設計局』が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】

建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』です。
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【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】

1番艦「ワシーリー・ブイコフ」は2014年2月26日に起工されました。

[ロシア海軍の新型哨戒艦(モジュール艦)ワシーリー・ブイコフが起工された]

2014年7月25日には2番艦「ドミトリー・ロガチョフ」が起工されています。

2016年2月18日には3番艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」が起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは起工された]

2016年5月8日、4番艦「セルゲイ・コトフ」が起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは起工された]

2016年11月25日、5番艦「ヴィクトール・ヴェリキー」が起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第5の新型哨戒艦ヴィクトール・ヴェリキーは起工された]

2018年1月13日、6番艦「ニコライ・シピャーギン」が起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第6のプロジェクト22160哨戒艦ニコライ・シピャーギンは起工された]



1番艦「ワシーリー・ブイコフ」は2017年7月23日にゼレノドリスク造船所の造船台から出渠し、同年10月には内陸水路を通って黒海沿岸のケルチ市『ザリフ造船所』まで運ばれ、ここで艤装が行われました。
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「ワシーリー・ブイコフ」乗組員の編成は、2018年1月中旬までに完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はプロジェクト22160哨戒艦の1番艦ワシーリー・ブイコフの乗組員の編成を完了した]

編成された乗組員団は、サンクトペテルブルク海軍合同訓練センターで研修を行なった後、3月28日にノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースク基地へ到着し、洋上試験の準備を始めた]

それから約1ヶ月半後の2018年5月8日、「ワシーリー・ブイコフ」は洋上試験の最初の段階である工場航行試験を開始しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフは洋上試験を開始した]

それから1ヶ月以上経った6月18日、「ワシーリー・ブイコフ」は初めての砲撃試験を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフは初めての砲撃試験を行なった]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にはノヴォロシースクの観艦式へ参加しました。
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その後、工場航行試験は完了し、2018年10月下旬から国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海で洋上試験を続けている]

「ワシーリー・ブイコフ」は12月中旬までに国家受領試験を終え、2018年12月20日にノヴォロシースク海軍基地海軍旗初掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ就役しました。


プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工されています。
[ロシア海軍は2022年までに6隻のプロジェクト22160哨戒艦を受領する]

「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役

「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2018年就役予定

「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年就役予定

「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2020年就役予定

「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2021年就役予定

「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2022年就役予定


プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
[ロシア海軍黒海艦隊の新ノヴォロシースク基地は60隻以上の艦船を収容できる]

ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はスリランカのコロンボへ到着した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年12月20日8時54分配信
【太平洋艦隊艦船支隊はスリランカへ訪問の為に到着した】
モスクワ、12月20日-ロシア通信社ノーボスチ

親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」で構成される太平洋艦隊艦船は、遠距離航海計画に沿ってスリランカコロンボ港への業務寄港を行なった。
東方軍管区下の太平洋艦隊情報供給部は発表した。

ロシア艦船の訪問は12月24日まで続く。

「本日、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフ、大型海洋給油船ボリス・ブトマで構成される太平洋艦隊戦闘艦支隊は、遠距離航海計画に沿ってコロンボ港(スリランカ)への業務寄港を行ないました」
声明では、こう述べられた。

係留ゾーンでロシア艦船の歓迎式典が開催され、スリランカロシア大使館員、更には同国の海軍の代表が出席した事は注目される。

木曜日には、太平洋艦隊戦闘艦支隊の停泊中の物資-技術サービス供給問題に関する合同での打ち合わせと、訪問の枠組みで計画された表敬訪問が予定されている。

寄港期間に太平洋艦隊将兵は外国港の観光名所を見物し、スリランカ海軍の同僚との合同親善スポーツ試合が行なわれると声明では付け加えられた。



2018年10月1日、ロシア太平洋艦隊ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(1990年1月7日就役)と大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1991年12月15日就役)は、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)を伴い、3ヶ月以上に渡るアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発した]
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10月4日、太平洋艦隊艦船支隊日本函館へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフと大型海洋給油船ボリス・ブトマは日本の函館港を訪れた]

今年(2018年)は、函館ロシア領事館が開設されてから160周年に当たるので、これに関連する訪問でした。
(1858年に最初のロシア領事ゴシケーヴィチ一行が着任した)
『函館日ロ交流史研究会』公式サイトより
【函館・ロシア略年表】

10月5日にはロシア領事館開設160周年記念式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊将兵は函館のロシア領事館開設160周年記念式典へ参加した]

10月6日、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」函館港港町埠頭A岸壁で一般公開されました。
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太平洋艦隊艦船支隊は10月7日に函館を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は日本の函館港を去った]

10月10日、太平洋艦隊艦船支隊大韓民国済州島へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は大韓民国の済州島へ到着した]
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太平洋艦隊艦船支隊は、10月11日に済州島沖で行なわれた「2018大韓民国海軍国際観艦式」へ参加しました。
『中央日報』(日本語版)より
2018年10月11日8時57分配信
【済州国際観艦式、米空母など国内外艦艇41隻が参加…日中は代表団のみ派遣】

10月15日に済州島を去りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は大韓民国の済州島を去った]

その後、艦船支隊東シナ海へ入り、10月17日には潜水艦を捜索する演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で潜水艦の捜索演習を行なった]

10月21日、太平洋艦隊艦船支隊中国青島港へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は中国の青島港を訪れた]
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10月23日には太平洋艦隊の艦船が一般公開されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船は中国の青島港で一般公開された]

10月25日、太平洋艦隊艦船支隊青島港を出航し、黄海中国海軍の軍艦と合同演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は中国の青島港を去った]

11月6日には東シナ海で対空防衛などの演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で対空防衛演習を実施した]

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その後、支隊南シナ海へ入り、11月18日にはブルネイムアラ港へ到着しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はブルネイを訪れた]

11月23日にムアラ港を出航し、ブルネイ海軍と合同演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はブルネイを出航した]

11月27日、シンガポールチャンギ海軍基地へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はシンガポールのチャンギ海軍基地を訪れた]

12月2日、チャンギ海軍基地を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はシンガポールを去った]
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その後、太平洋艦隊艦船支隊マラッカ海峡を通過してベンガル湾へ入り、12月9日にはインド東部ヴィシャーカパトナム港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はインド東部のヴィシャーカパトナムへ到着した]
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12月11日、ロシア海軍インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』の沿岸フェーズが始まりました。
具体的には、12月13日以降に実施されるベンガル湾での海上演習の為の打ち合わせ、そして沿岸でのダメージコントロール訓練などです。
[ロシア海軍とインド海軍は合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』の準備を行なう]

12月13日、ベンガル湾合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』の海上フェーズが始まりました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』はベンガル湾で始まった]

12月14日には不審船の臨検訓練などが行なわれました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』はベンガル湾で続いている]

12月15日には対空、対水上砲撃訓練、対潜戦闘訓練が行なわれました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』において対空・対水上・対潜戦闘訓練が行なわれた]

演習最終日の12月16日には演習の総括が行なわれ、その後、海上で太平洋艦隊艦船支隊の送別式典が開催されました。
[ロシア海軍とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』は完了した]

インドを去った太平洋艦隊艦船支隊は、12月20日にスリランカコロンボ港へ入港しました。
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最新鋭コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ納入された

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『タス通信』より
2018年12月19日22時48分配信
【情報筋:新たなコルベット「グロームキー」はロシア海軍へ納入された】
モスクワ、12月19日/タス通信

プロジェクト22380コルベット「グロームキー」は試験を完了し、水曜日にロシア海軍へ納入された。
『タス通信』造船業界の情報提供者より伝えられた。

「国家受領委員会のメンバーは、本日、ウラジオストクで、太平洋艦隊の為に建造されたコルベットの受領証書へ署名しました」
対談者は『タス通信』へ話した。
彼によると、新たな艦への海軍旗掲揚式典は12月25日に開催される。

警備艦(新たな分類はコルベット)「グロームキー」アムール造船工場(コムソモリスク・ナ・アムーレ、ハバロフスク地方)で6年以上前の2012年4月20日に起工された。
進水は2017年7月28日に行なわれた。
今年8月、艦はウラジオストクへ移動し、航行試験を開始した。
「グロームキー」は、ロシア海軍にとっては伝統的な名前である。
その名は、21世紀初頭には「ノーウィック」型駆逐艦に、ソヴィエト時代にはプロジェクト1135警備艦に付けられた。
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太平洋艦隊には、現在、コルベットが1隻のみ在籍している~「ソヴェルシェーンヌイ」プロジェクト20380として建造され、2017年に海軍へ引き渡された。
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この12年間、艦隊には同クラスの艦は無く、前世代の最後の警備艦「リェトゥチー」(プロジェクト1135)は2005年に除籍された。
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[プロジェクト20380]
プロジェクト20380警備艦
(新たな分類はコルベット)は2000年代初頭に中央海洋設計局『アルマーズ』(サンクトペテルブルク)により開発された。
艦の排水量は2100トン、兵装は対艦ミサイル「ウラン」、高射ミサイル複合体「リドゥート」、砲装置AK-630M及びA-190、対潜防護複合体「パケート-NK」である。

「グロームキー」はシリーズの6隻目であり、更なる4隻のコルベットが建造段階に在る。
もう数隻の艦は、改善プロジェクト20385として建造された。
全てのシリーズの建造は、主動力装置の為のディーゼルエンジンの供給の問題が故に遅延した。



[プロジェクト20380/20385コルベット]
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ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの2隻目となる「グロームキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で2012年4月20日に起工されました。
[新世代コルベット「グロームキー」は起工された]

当初は2015年の引き渡しが予定されていましたが、様々な要因により建造工事は遅延しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト20380コルベット"グロームキー"の建造は対ロシア制裁の影響により遅延する]

起工から5年以上が経過した2017年7月28日に造船台を出渠しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第2のプロジェクト20380コルベット"グロームキー"は造船台を出渠した]



契約軍人のみで構成される「グロームキー」乗組員は、2017年10月末までに編成を完了しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月1日4時21分配信
【太平洋艦隊は新たなコルベット「グロームキー」の乗組員の形成を完了した】

「グロームキー」乗組員は、11月24日にサンクトペテルブルク海軍統合訓練センターへ到着しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2017年11月24日15時38分配信
【コルベット「グロームキー」の乗組員は研修の為にサンクトペテルブルクへ到着した】

2018年2月7日、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』を視察に訪れたロシア国防次官ユーリー・ボリソフ氏は、「グロームキー」は2018年末にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡されると発言しました。
[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"は2018年末にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡される]

2018年5月下旬、サンクトペテルブルクでの研修を終えた乗組員が『アムール造船工場』へ到着しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年5月27日17時5分配信
【アムール造船工場は最新のプロジェクト20380コルベットの加入の為の作業を続けている】

乗組員は6月下旬から「グロームキー」艦内への居住を開始しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年6月21日8時59分配信
【最新コルベット「グロームキー」乗組員は、造船工場から艦の受け入れを開始した】

8月中旬、「グロームキー」浮きドックに載せられ、ウラジオストクへの移動を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型コルベット"グロームキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレからウラジオストクへの移動を開始した]

8月31日にウラジオストクへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"はウラジオストクへ到着した]

9月5日に浮きドックを出渠しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は浮きドックを出た]

その後、ウラジオストクの岸壁で最終艤装が行なわれ、10月中旬からは出航前の消磁作業が始まりました。
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10月28日、「グロームキー」は洋上試験の最初の段階である工場航行試験を実施する為、ウラジオストクを抜錨して日本海へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は洋上試験の為にウラジオストクを出航した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"の洋上試験は日本海で続けられている]

最初の洋上試験実施後、一旦ウラジオストクへ戻り、次の洋上試験を行なう為、11月6日に再び出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は2回目の洋上試験の為に出航した]

11月15日には、艦載砲~A-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲と、6銃身30mm機関砲AK-630Mの発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は砲撃試験を行なった]

11月26日には艦対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]

その翌日・11月27日には、100mm単装砲による海上標的及び沿岸標的への砲撃が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は100mm砲による対水上・対地砲撃を行なった]

11月29日には100mm単装砲6銃身30mm機関砲により、対艦ミサイル「テルミート」(SS-N-2スティックス)を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は対艦ミサイルの迎撃試験を行なった]

11月30日には、「グロームキー」のレーダーなどの動作点検の為、ロシア航空宇宙軍爆撃機Tu-22M3、迎撃戦闘機MiG-31、戦闘機Su-35太平洋艦隊海軍航空隊対潜哨戒機Tu-142、Il-38が同艦への模擬攻撃を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"の洋上試験へロシア航空宇宙軍の爆撃機と戦闘機が協力した]

12月6日には、ピョートル大帝湾ヘリコプター(Ka-27PL)の発着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"はピョートル大帝湾でヘリコプターの発着艦試験を行なった]

翌12月7日には、対潜/対魚雷複合体「パケート」の発射試験などが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は対潜/対魚雷複合体パケートの発射試験を行なった]

これで「グロームキー」の洋上試験は全て完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は全ての洋上試験を終えた]

そして2018年12月19日、ウラジオストク「グロームキー」の受領証書への署名が行なわれ、ロシア海軍へ納入されました。

ただし、これはまだ正式な就役では無く、12月25日に聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役します。


ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(基本型のプロジェクト20380及び武装強化型のプロジェクト20385)は、現在までに計12隻が起工され(20380が10隻、20385が2隻)、このうち5隻がロシア海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で建造されています。

[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号550)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2017年6月30日進水/2019年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2019年就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2020年就役予定
バルト艦隊に配備予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2021年就役予定
バルト艦隊に配備予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/
2017年7月20日就役(艦番号333)
太平洋艦隊に配備

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2017年7月28日進水/2018年12月25日就役予定(艦番号335)
太平洋艦隊に配備予定

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工/2020年10月25日就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェーズキー」Резкий(プロジェクト20380、建造番号2104)
2016年7月1日起工/2021年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



プロジェクト20380/20385に続き、更なる改良発展型であるプロジェクト20386の建造も始まっており、1番艦「ジェルズキ―」は2016年10月28日に起工されました。
[プロジェクト20386コルベット(ジェルズキ―型)]