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2019年7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊艦船はクロンシュタットへ到着した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年7月13日14時37分配信
【北方艦隊艦船支隊は艦隊間移動を完了し、クロンシュタットへ到着した】

本日(7月13日)、北方艦隊艦船支隊は、戦闘訓練計画に沿って艦隊間移動を完了し、クロンシュタットへ到着した。

支隊は、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、原子力水中ロケット巡洋艦「スモレンスク」、救助曳船SB-406で構成される。

北方艦隊艦船支隊の乗組員は、艦隊間移動時に2000海里以上の距離を走破し、海上移動中の艦船支隊の全種類の組織的防衛、海上で仮想遭難した船への援助、更にはダメージコントロールといった一連の艦上演習を実施した。
艦の司令部、当直士官及び当直班は航行の安全を保障し、狭い海域及び海峡ゾーンを通航する訓練を行なった。

北方艦隊艦船支隊の艦隊間移動航路は、全ての船舶航行の安全の必要性を考慮して設定された。

現在、支隊の全ての艦船は、クロンシュタット泊地の投錨停泊場所に居る。



『ロシア海軍の日』は、毎年7月の最終日曜日と定められており、今年(2019年)は7月28日になります。

『ロシア海軍の日』には、各艦隊の主要港で観艦式が行なわれます。

バルト海では、サンクトペテルブルクバルチースクで毎年観艦式が行なわれていましたが、2017年からクロンシュタットでも観艦式が行なわれることになりました。
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2017年には、北方艦隊から重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、重戦略用途原子力水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、潜水艦「ウラジカフカス」クロンシュタットの観艦式へ参加しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊の艦船はセヴェロモルスクへ帰投した]


2018年には、北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」、原子力水中巡洋艦「オリョール」、潜水艦「ウラジカフカス」クロンシュタットの観艦式へ参加しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る]



そして「マルシャル・ウスチーノフ」「セヴェロモルスク」は、今年(2019年)のクロンシュタットの観艦式にも参加する事になり、7月10日にバルト海へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年7月10日20時16分配信
【北方艦隊艦船支隊はバルト海峡の通航を完了した】

今回クロンシュタットの観艦式へ初めて参加する原子力水中巡洋艦「スモレンスク」(1990年12月22日就役)は、2011年9月~2013年12月に寿命延長近代化改装を行ないました。
復帰後の動向は殆ど公表されていませんが、2016年10月にはノヴァヤゼムリャ島の地下目標へ有翼ミサイル「グラニート」を発射しています。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦スモレンスクは長距離打撃ミサイル"グラニート"をノヴァヤゼムリャ島の地下目標へ発射した]

7月13日、北方艦隊艦船部隊クロンシュタットへ到着しました。

なお、同じくクロンシュタットの観艦式へ参加する北方艦隊潜水艦「ウラジカフカス」は、7月10日にクロンシュタットへ到着しています。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区広報サービス発表
2019年7月10日23時8分配信
【ディーゼルエレクトリック潜水艦「ウラジカフカス」は主要海軍パレードへ参加する為にフィンランド湾へ入った】

ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシアバルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2019年7月13日12時18分配信
【練習艦「ペレコプ」は北海へ入った】

海上移動中の練習艦「ペレコプ」艦上では、「狭い海域」を通航する際に生徒が士官及び航海当直の代役を務める特別な練習が行なわれた。
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生徒は、航行の特殊規定及び地図による海峡、船舶航行集中海域の通過の際の乗組員の士官当直義務及び航海士当直の代役を務める特殊な勤務の貴重な経験を得た。
この海上区画の特徴は、この水域に居る間、大量の浅くて狭い水路の存在に注意を払い、乗組員のプロ意識が必要な事にある。

練習艦「ペレコプ」は7月5日にクロンシュタットから出航した。
航行ルート上でバルト海、北海、ラマンシュ海峡、大西洋、地中海、黒海海峡、黒海を通航し、セヴァストーポリ港への業務寄港を行なう。

遠距海上航海は、ロシア連邦国防省の海軍教育学校生徒の海上実習実行の枠組みで行なわれる。

「ペレコプ」には合計200名以上の生徒、更には海軍学校の士官及び教員が乗っている。
実習指導者は、海軍軍事科学研修センター「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード市分校校長ヴャチェスラフ・スイトニク少将である。



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プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。


2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)
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[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]


2019年7月5日、「ペレコプ」クロンシュタット港を抜錨し、2019年度の遠洋実習航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海へ出発した]

7月7日、「ペレコプ」バルチースク基地へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルチースク基地へ入港した]
ここで「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の生徒110名を乗せ、物資を補給した後、7月10日にバルチースク基地を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルト海を去る]

7月10日には大ベルト海峡へ入り、カテガット海峡、スカゲラク海峡を通過して7月13日に北海へ出ました。
これらの海峡を通過する際には、海軍兵学校の生徒が練習艦の乗組員に代わって当直に立ちました。

今後、「ペレコプ」ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過し、地中海黒海を通り抜けてセヴァストーポリへ向かいます。

「ペレコプ」は今回も北極海を横断するとの事ですから、2018年の遠洋実習航海と同じコースを行くようです。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは対潜演習を行なう為にバレンツ海へ出航した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年7月13日11時2分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は計画戦闘訓練任務へ取り組む為にバレンツ海へ出航した】

本日(7月13日)、北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、計画戦闘訓練活動を実施する為、主要基地からバレンツ海へ出航した。

まず初めに対潜艦の乗組員は、艦載ヘリコプターKa-27乗員との連携へ取り組む。
艦載ヘリコプターは航行中の艦からの発着艦を行ない、更には、電波工学兵装、対空兵器、通信システム及び航空管制システムを点検する目的で大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の上空を飛行する。

フライトは、バレンツ海北方艦隊海上射爆場海域上空の設定ルートで行なわれる。
飛行訓練実施中、ヘリコプター乗員は更に、潜水艦探知の電波位置測定手段及び水中音響手段を使用する戦術動作へ取り組む。

更に大型対潜艦の乗組員は、自身の主な用途~潜水艦の捜索及び対抗活動の複合戦闘演習任務へ取り組む。

プロジェクト1155大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、兵装として対潜ミサイル複合体、反応爆撃装置、魚雷発射管及び他の種類の砲及びミサイル兵器、更には2機の対潜ヘリコプターKa-27を有する。

近年、北方艦隊大型対潜艦は、大西洋、地中海への遠距離航海任務の遂行、更には北極開発の課題の解決へ積極的に使用されている。



プロジェクト1155大型対潜艦の2番艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)の『ジダーノフ記念造船工場』(現『北方造船所』)で1977年11月4日に起工、1980年5月16日に進水し、1981年12月26日に受領-引渡証書へ署名され、1982年1月10日に海軍旗初掲揚式典が開催されました。
[ウダロイ級2番艦ヴィツェ-アドミラル・クラコフ]

ソ連邦解体後、約10年間放置され、2000年代初頭から修理と近代化改装が始まりました。
[大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」近況]

2010年1月下旬から航海試験を開始し、同年12月7日に北方艦隊へ復帰しました。
[大型対潜艦「クラコフ海軍中将」、航海試験開始]

2011年8月、攻撃ヘリコプターKa-52の着艦試験を行ないました。
[攻撃ヘリKa-52、大型対潜艦「海軍中将クラコフ」で発着試験(2011年8月31日)]

2012年2月初頭からは乗員が契約軍人(志願兵)のみとなりました。
[北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ-アドミラル・クラコフ」乗員は、契約軍人だけで構成される]

2012年5月から7月までアデン湾海賊対処任務に就きました。
(2012年4月6日出港・9月12日帰港)
[大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフはアデン湾海賊対処任務を終えた]

2013年5月から9月まで地中海、大西洋、カリブ海への遠距離航海を行ないました。
(2013年5月11日出港、9月28日帰港)
[ロシア北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ-アドミラル・クラコーフは長期航海を終えて基地へ戻った]

2014年4月から翌2015年1月まで地中海への遠距離航海を行ないました。
(2014年4月15日出港・2015年1月5日帰港)
[ヴィツェ-アドミラル・クラコーフ地中海遠征(2014年4月-2015年1月)]

2015年3月から7月末までムルマンスク第35艦船修理工場ガスタービン機関を含むオーバーホールが行なわれ、8月初頭には修理後の点検の為の洋上試験が実施されました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはオーバーホール後に復帰した]

2015年10月23日から2016年4月4日まで地中海、インド洋への遠距離航海を実施しました。
[ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ遠距離航海(2015年10月-2016年4月)]

2016年8月30日から10月7日まで北極圏遠征を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極圏航海を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]

2016年10月15日には、ロシア海軍機動部隊の一員として地中海東部へ向かいましたが、本隊よりも一足早く12月13日には帰港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはセヴェロモルスク基地へ帰投した]

2017年7月初頭、7月30日にクロンシュタットで行なわれる「ロシア海軍の日」観艦式へ参加する為にバルト海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバルト海へ向かった]

7月30日には他の北方艦隊所属艦と共にクロンシュタットの観艦式へ参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]


観艦式が終わった後も母港へは戻らず、大西洋を南下して地中海へ入り、更には紅海、アデン湾へ進出し、2017年9月1日から海賊対処任務に就きました。
[大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」アデン湾遠征(2017年8月-)]

海賊対処任務を終えた「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、10月17日にスエズ運河へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年10月17日11時0分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はスエズ運河へ入った】

10月21日にエジプトアレクサンドリア港訪問を終えて出航し、地中海へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年10月21日17時42分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はエジプトのアレクサンドリア港への業務寄港を完了し、地中海へ出た】

11月3日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ出ました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年11月3日10時16分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はジブラルタル海峡を通過して大西洋へ出た】

翌11月4日、ポルトガルリスボン港を訪問しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年11月4日17時15分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はリスボン港へ寄港した】

11月27日、バレンツ海で砲撃演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年11月27日15時0分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はバレンツ海で砲射撃を実施した】

遠距離航海を終えた「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、11月28日にセヴェロモルスク基地へ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年11月28日14時53分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は遠距離航海を完了した】

帰投から約1ヶ月後の12月26日にはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年12月26日17時18分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」はバレンツ海で対潜演習を実施した】


2018年1月23日にはヘリコプターの発着訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年1月23日17時25分配信
【北方艦隊の艦上航空隊は大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の発着場でヘリコプターの着艦へ取り組んだ】

3月21日にはヘリコプターの夜間の発着訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年3月21日18時6分配信
【北方艦隊の艦上ヘリコプター乗員はコラ湾で夜間着艦へ取り組んだ】


2018年3月23日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、大型対潜艦「セヴェロモルスク」と一緒にバレンツ海へ出航し、対空防衛戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクとヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で対空戦闘訓練を行なった]

2018年3月末から4月初頭まで2隻とも北方艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海での演習を終えた]

2018年4月17日にも2隻揃ってバレンツ海へ出航し、対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクとヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なう]

7月19日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」バレンツ海へ出航し、ヘリコプターの発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海でヘリコプターの発着訓練を行なった]

その後、バレンツ海で対空戦闘訓練を行ない、7月23日には対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で対潜演習を実施した]

2018年8月8日から10月11日まで北極海への遠距離航海を行ないました。
この間、北極海を横断してベーリング海、更にはオホーツク海まで進出しました。
[ロシア北方艦隊北極圏遠征(2018年8月-10月) ]


そして2019年7月13日、対潜戦闘訓練を行なう為、北方艦隊基地セヴェロモルスクを抜錨し、バレンツ海へ向かいました。

ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部(シリア沖)へ行く

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2019年7月13日11時42分配信
【黒海艦隊の警備艦「プイトリーヴイ」は地中海への移動を行なっている】

黒海艦隊警備艦「プイトリーヴイ」は、セヴァストーポリから地中海への計画移動を行なっている。

現在、艦の乗組員は、黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスの通行を行なっている。

移動を行なった後、艦は計画ローテーションの枠組みで、遠海ゾーンの海軍常設連合部隊の一員として加わる。



今や、ロシア海軍で唯一現役に在るプロジェクト1135M(クリヴァクII級)警備艦「プイトリーヴイ」(1982年2月9日就役)は、長期オーバーホール完了後の2015年5月以降、度々地中海で行動しています。


2018年には、地中海東部へ3回派遣されています。

1回目は、2018年3月14日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、4月2日にダーダネルス、ボスポラス海峡を北上して黒海へ戻りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部へ行く]
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海東部を去った]

2回目は、4月21日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイとスメトリーヴイは地中海東部(シリア沖)へ行く]

2018年6月初頭にセヴァストーポリへ戻りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と警備艦プイトリーヴイは地中海を去った]

3回目は、2018年8月下旬にセヴァストーポリを出航し、8月24日にボスポラス海峡を通過して地中海へ入りました。

2018年9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

その後も地中海東部に留まっていましたが、10月9日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは地中海を去った]

10月10日に母港セヴァストーポリへ戻りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイはセヴァストーポリへ帰投した]


2019年1月には、黒海へ入ったアメリカ海軍の軍艦の監視任務へ就きました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは黒海でアメリカ海軍のドック型揚陸艦フォート・マクヘンリーを監視する]
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは黒海でアメリカ海軍のミサイル駆逐艦ドナルド・クックを監視する]

その後も黒海で行動し、最近では、7月中旬の黒海艦隊演習へ参加しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年7月13日9時10分配信
【黒海艦隊の艦は演習実施後に駐留地点へ戻る】

他の演習参加艦はセヴァストーポリへ帰投しましたが、「プイトリーヴイ」は戻らずに黒海を南下し、7月13日にボスポラス海峡へ入りました。

今後、「プイトリーヴイ」地中海東部(シリア沖)へ向かい、同海域に居る他の艦と交代します。
どの艦と交代するのかは明らかにされていませんが、2019年4月下旬から地中海東部(シリア沖)に滞在しているフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」でしょうか。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部へ到着した]

ロシア海軍黒海艦隊の工作船PM-56はシリアから戻ってくる

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年7月12日14時8分配信
【黒海艦隊の水上修理所PM-56は地中海からセヴァストーポリへ戻る】

黒海艦隊水上修理所(工作船)PM-56は、地中海からセヴァストーポリへ戻る。
現在、船は黒海海峡・ダーダネルス及びボスポラスを通過している。

グループの一員としての滞在期間中に補助船は、地中海で任務を遂行しているロシア海軍の艦船の技術的準備状態の保障及び保持を行なった。

以前、遠海ゾーンで水上修理所PM-56は、計画ローテーションに基づいて黒海艦隊の同型船PM-138と交代した。



この数年間、黒海艦隊水上修理所(工作船)PM-56PM-138は交代で地中海東部へ派遣され、半年程度のローテーションでシリアタルトゥースへ駐留し、同海域で行動するロシア海軍艦船の修理やメンテナンスを行なっています。
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工作船PM-56
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工作船PM-138
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タルトゥースロシア海軍物資・技術サービス供給所
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PM-56は、2019年1月から地中海東部に滞在していました。

それから5ヶ月以上経った2019年6月29日、PM-56と交代する為、PM-138セヴァストーポリを出航し、地中海東部へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の工作船PM-138と給油船イワン・ブブノフは地中海東部へ向かった]

そしてPM-56は7月12日にダーダネルス海峡へ入り、セヴァストーポリへの帰路に就きました。


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「クラスノダール」
2019年3月中旬から地中海東部に滞在
潜水艦「スタールイ・オスコル」2019年4月末から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」2019年4月下旬から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「オルスク」:2019年7月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「コヴロヴェツ」2019年7月上旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」2019年4月上旬から地中海東部に滞在
中型偵察艦「キルディン」:2019年6月初頭から地中海東部に滞在
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」2019年6月末から地中海東部に滞在
工作船PM-138:2019年6月末から地中海東部に滞在
対水中工作艇「スヴォーロヴェツ」2019年5月下旬から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-304:2019年7月上旬から地中海東部に滞在
救助曳船SB-739:2019年5月下旬から地中海東部に滞在

[カスピ小艦隊]
小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」
2019年6月中旬から地中海東部に滞在

ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカナリア諸島沖で対潜演習を実施した

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年7月12日16時15分配信
【ロシアのフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋のカナリア諸島海域で潜水艦の捜索へ取り組んだ】
モスクワ、7月12日、インタファクス

北方艦隊フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、大西洋で対潜任務へ取り組んだ。
金曜日、北方艦隊の公式代理人ワジム・セルガは報道機関へ伝えた。

「金曜日、遠距離航海任務を遂行しているフリゲート"アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ"の乗組員は、潜水艦捜索演習を実施しました。
演習は、大西洋上のカナリア諸島北方海域で実施されました」
セルガ
は話した。

演習中、フリゲートの乗組員は、艦の水中音響機器と、水上投下型水中音響ステーションを用いて潜水艦の捜索へ従事した対潜ヘリコプターKa-27の助力を得て潜水艦捜索の複合活動へ取り組んだ。

「演習の各段階で、艦の戦闘班の水雷戦闘部門は、潜水艦の仮想浮上強制、更には全ての対潜兵器複合体を仮想使用する訓練を実施しました」
北方艦隊
の代理人は指摘した。

北方艦隊艦・支援船支隊は、2月26日にセヴェロモルスクから遠距離航海へ出発した。
フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」にとって、これは、その歴史上初の(遠距離)航海である。
これまでに北方艦隊将兵は3万海里以上を航行し、ジブチ、スリランカ、中国、エクアドル、キューバ、トリニダード・トバゴ、プライアの港への業務寄港を行ない、スエズ運河パナマ運河を通過し、太平洋東部赤道を横断した。




2019年2月26日、ロシア北方艦隊1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)(2018年7月28日就役)は、多機能後方支援船「エリブルス」及び救助曳船「ニコライ・チケル」と共に遠距離航海へ出発し、大西洋へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は遠距離航海へ出発した]

プロジェクト23120多機能後方支援船の1番船「エリブルス」は、2018年4月9日に就役した最新鋭の多用途支援船です。
[プロジェクト23120多機能後方支援船エリブルスはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
『Marine Traffic』より
【「エリブルス」】

プロジェクトR-5757救助海洋曳船の1番船「ニコライ・チケル」(SB-131)は、1989年4月12日に就役した世界最大級のタグボートです。
『Marine Traffic』より
【曳船「ニコライ・チケル」】

3月3日にはノルウェー海艦載ヘリコプターを使用する潜水艦捜索訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はノルウェー海で潜水艦捜索訓練を行なった]

その後、北方艦隊艦船支隊には、プロジェクトREF-675中型海洋給油船の1番船「カーマ」(1982年9月29日就役)が合流しました。
『Marine Traffic』より
【給油船「カーマ」】

「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、グレートブリテン島北部のマレー湾で訓練を行なった後、3月5日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はラマンシュ海峡へ入った]

ロシア海軍の艦船がラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過する際には、必ずグレートブリテン海軍の水上艦が監視任務へ就きますが、今回は、45型駆逐艦「ディフェンダー」(2013年3月21日就役)でした。
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「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、3月8日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)を出てケルト海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

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「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、3月12日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
[スペイン空軍の対潜哨戒機P-3は地中海西部でロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を監視する]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は地中海を東へ進み、3月15日にはマルタ島周辺海域へ到達しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はマルタ島周辺へ到達した]

3月19日には、地中海に居る北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」と共に、艦載ヘリコプターによる潜水艦の捜索や遭難者の捜索救助訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年3月19日16時54分配信
【北方艦隊のヘリコプター乗員は地中海の大型対潜艦「セヴェロモルスク」艦上からのフライトを行なった】

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は地中海東部を通過してスエズ運河へ入り、3月21日には紅海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスエズ運河を通過して紅海へ入った]
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3月25日にジブチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブチへ寄港した]
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3月28日にジブチを出航し、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブチを去り、アデン湾へ向かった]

4月1日にはインド洋(随伴船の位置から推察すると、正確にはアラビア海ソコトラ島東方海域)で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はアラビア海で対空戦闘訓練を行なった]
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4月3日、「アドミラル・ゴルシコフ」スリランカコロンボ港へ入港しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスリランカのコロンボを訪れた]

4月6日、「アドミラル・ゴルシコフ」コロンボ港を出航し、中国青島へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスリランカのコロンボを去り、中国へ向かった]

4月11日にマラッカ海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はマラッカ海峡へ入った]
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4月13日には南シナ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は南シナ海へ入った]

4月16日にはフィリピン海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィリピン海へ入った]
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4月20日に黄海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は黄海へ入った]

4月21日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は青島へ到着しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国の青島港へ到着した]

4月23日には中国人民海軍創設70周年記念国際観艦式へ参加しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国への公式訪問を続けている]

4月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は青島を出航し、ウラジオストクへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国を去り、ウラジオストクへ向かった]

4月28日に対馬海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は対馬海峡へ入った]

5月1日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はウラジオストクへ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はウラジオストクへ到着した]

5月7日、「アドミラル・ゴルシコフ」ウラジオストク金角湾第33埠頭を離れ、ウラジオストク西岸のアムール湾へ移動しました。
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5月9日の大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)勝利74周年記念行事へ参加した後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は5月10日にウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中部太平洋へ向かった]
(ただし、給油船「カーマ」はそれよりも前に出航し、5月8日に津軽海峡を通過して太平洋へ入っている)

5月11日に津軽海峡を通過して太平洋へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年5月13日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は太平洋を東進し、5月15日にはハワイ諸島付近へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はハワイ沖へ到達した]
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その後も「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はハワイ諸島周辺海域に留まり、5月24日にはハワイ諸島南東海域で対潜演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はハワイ南東沖で対潜演習を行なった]

5月30日には、太平洋西部で捜索救助演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は太平洋西部で捜索救助演習を行なった]

6月8日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は赤道を通過し、古くからの船乗りの伝統に従い、赤道祭が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で赤道祭が行なわれた]
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6月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はエクアドルプエルト・ボリバル港へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルのプエルト・ボリバル港を訪問した]

6月12日、プエルト・ボリバル港ロシア連邦の祝日『ロシアの日』を祝いました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルで『ロシアの日』を祝った]

ソヴィエト連邦時代の1990年6月12日、ロシア・ソヴィエト連邦社会主義共和国の国家主権の宣言が採択された事を記念し、この日はロシア連邦の祝日となりました。
『ロシア・ビヨンド』(日本語版)より
【「ロシアの日」って何?】

6月13日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はプエルト・ボリバル港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルを去り、パナマ運河へ向かった]

6月15日には給油船「カーマ」から燃料を補充しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は南アメリカ沖で洋上給油を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」は6月18日までにパナマ運河の通過を完了してカリブ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はパナマ運河を通過してカリブ海へ入った]
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翌6月19日、他の3隻の随伴船多機能後方支援船「エリブルス」、給油船「カーマ」、救助曳船「ニコライ・チケル」パナマ運河へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の支援船はパナマ運河を通過する]

6月20日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船3隻は、パナマ運河の出口で合流しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船はカリブ海へ入った]

6月24日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻(多機能後方支援船「エリブルス」、救助曳船「ニコライ・チケル」)は、キューバハバナ港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はキューバのハバナ港へ到着した]

「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻は、6月26日にハバナを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はキューバを去った]
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同じ6月26日、別行動を取っていた給油船「カーマ」は、物資補充の為、トリニダード・トバゴ島へ到着しました。

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船カリブ海を出て大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカリブ海を去った]
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7月1日に「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻は給油船「カーマ」と合流し、洋上で燃料補給を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は大西洋で洋上給油を行なった]

7月2日、「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋上でA-192 130mm単装砲の実弾射撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は大西洋上で130mm砲を発射した]

7月5日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船大西洋の横断を終え、カーボベルデ付近へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカーボベルデへ行く]
7月6日にはカーボベルデの首都プライア港へ入港しました。
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7月8日にプライア港を出航し、大西洋北東海域へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカーボベルデを去った]

7月12日にはカナリア諸島北方沖へ到達し、ここで潜水艦の捜索や強制浮上、潜水艦への武器使用の演習を行ないました。
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ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは沿海地方の演習で爆撃機Tu-22M3(バックファイア)を迎撃した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2019年7月11日10時47分配信
【沿海地方における太平洋艦隊海上航空隊の戦闘機と遠距離航空隊の航空機の合同演習は完了した】

沿海地方日本海上空の戦闘訓練地域で計画合同戦術演習が実施され、太平洋艦隊海上航空隊高空迎撃戦闘機MiG-31BM、超音速ロケット爆撃機Tu-22M3遠距離電波位置測定探知管制航空機A-50が関わった。

実地活動の為、航空機は恒久駐留場所から沿海地方の作戦飛行場へ急速に移動した。
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演習中、ロケット機Tu-22M3のペアは、仮想敵水上艦グループへ有翼ミサイルKh-22による模擬打撃を与え、パッシブ妨害の設定を行なった。

次に、太平洋艦隊の2機の戦闘機MiG-31BMは、ウラジオストク周辺の飛行場から離陸し、成功裏に爆撃機の迎撃を行なった。
目標までの誘導は、遠距離電波位置測定探知管制航空機A-50の機器の能力を使用して行なわれた。



[高空迎撃戦闘機MiG-31(ロシア太平洋艦隊)]
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カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場には、太平洋艦隊海軍航空隊迎撃戦闘機MiG-31(第865独立戦闘機航空連隊)が駐留しています。

エリゾヴォ基地
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エリゾヴォ基地MiG-31
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このMiG-31は、元々はロシア防空軍に所属していたのですが、防空軍空軍と合併した後の1998年7月1日に海軍航空隊へ移管されました。
(第865独立戦闘機航空連隊は1989年にSu-15からMiG-31へ機種改編)

現在は、約30機のMiG-31が配備されています。


現在、ロシア航空宇宙軍MiG-31は、電子機器を換装し、対地/対艦ミサイルの運用能力を付与するMiG-31BMへの近代化改修を行なっています。



太平洋艦隊海軍航空隊所属のMiG-31MiG-31BMへ改修される事になり、2019年2月20日に最初の2機がカムチャツカエリゾヴォ飛行場へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの慣熟訓練を進めている]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの飛行訓練を行なっている]

今年中には更に数機のMiG-31MiG-31BMへの改修を終えてエリゾヴォへ到着します。


2019年7月11日、2機のMiG-31BM沿海地方へ移動し、カーメニ・ルチェイ飛行場(モンゴフト)に駐留する超音速爆撃機Tu-22M3(バックファイア)を洋上で迎撃する演習を行ないました。

今回の演習では「敵役」となったカーメニ・ルチェイTu-22M3ですが、元々はロシア海軍航空隊所属機であり、2010年代初頭に空軍(航空宇宙軍)遠距離航空隊へ移管されました。
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ロシア海軍の為の新型艦対空ミサイル"トール-MF"の試作品は2020年代初頭に完成する

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『タス通信』より
2019年7月12日9時6分配信
【海上高射ミサイル複合体「トール-MF」の最初の試験モデルは2020年代に作成される】
サンクトペテルブルク、7月12日/タス通信

ロシア海軍の為の高射ミサイル複合体「トール-MF」の最初の試験モデルは2020年代初頭に作成される。
『タス通信』は、国際海軍サロンにおいてイジェフスク電子機械工場『クポル』副総取締役ヴャチェスラフ・カルタショフより伝えられた。

「海上複合体トール-MFの開発は続けております。
その設計図の作成は未だです。
確かな計画では、2020年代初頭に作成いたします」
カルタショフ
は話した。

彼は、高射ミサイル複合体ロシア海軍の為に作成される事を指摘した。

「複合体は、器具部分の一元化がプログラムにより保障されます。
それは艦へ統合されなければなりません」

副総取締役は述べた。

第9回国際海軍サロンは、7月10日から14日までサンクトペテルブルク展示センター『レネクスポ』で開催される。
これには、19ヶ国からの28の企業を含む353の企業が参加する。



ロシア海軍の個艦防空用高射ミサイル複合体「キンジャール」は、陸上用高射ミサイル複合体「トール-M1」(SA-15ガントレット)の艦載型です。


ミサイル管制レーダー「ポドカート」(右端)
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8連装ミサイル垂直発射機
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「キンジャール」の開発は1975年からスタートし、プロジェクト1124K小型対潜艦MPK-104に試作品が搭載され、1982年から黒海で試験が行われました。
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現在、ロシア海軍プロジェクト11435重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」、プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、プロジェクト1155/11551大型対潜艦、プロジェクト11540警備艦「キンジャール」を装備しています。


一方、陸上タイプの方は、2000年代に改良型の「トール-M2」が開発されました。
「トール-M2KM」は、その最新ヴァージョンです。



そして、海軍の「キンジャール」の代替として、「トール-M2KM」の艦載ヴァージョンである「トール-MF」(M-トール)も開発される事になりました。
[ロシア海軍の為の新型高射ミサイル「M-トール」が開発される]

「トール-MF」は、ロシア海軍の新造艦・新世代艦への装備では無く、既に就役している艦の近代化改装の際に換装する事が想定されています。
[ロシア海軍の為の新型高射ミサイル複合体M-トールの開発は進められている]

2016年10月には、黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」後部ヘリコプター甲板高射ミサイル複合体「トール-M2KM」を搭載し、海上での発射試験が行なわれています。



一方、艦載用の高射ミサイル複合体「トール-MF」の試作品は、2020年代初頭に完成し、その後で試験が行なわれるようです。

ロシア海軍の為の第7のプロジェクト12700掃海艦アナトーリー・シレモフが起工された

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『タス通信』より
2019年7月12日18時12分配信
【サンクトペテルブルクで第7のプロジェクト12700対機雷艦「アナトーリー・シレモフ」が起工された】
サンクトペテルブルク、7月12日/タス通信

ロシア連邦海軍の為のプロジェクト12700対機雷防衛艦の起工式典がサンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』(『統合造船業営団』へ加入)で開催された。
「アナトーリー・シレモフ」と命名された艦は、同社が起工した同プロジェクトの7番目となる。

「我々『中部ネヴァ川造船工場』の同僚は、我々は、全ての期間に渡り、この艦を期限通りに建造する事を確信をもって申し上げます。
我々の作業レベルは高いレベルへ入り、我々は、各年ごとに2隻の艦を起工するようになった事について、私は同僚へお祝い申し上げます」

式典中に工場の総取締役ウラジーミル・スレドホは話した。

次に海軍副総司令官(軍備担当)イーゴリ・ムハメトシン中将は、プロジェクトのトップ艦「アレクサンドル・オブホフ」の活動の結果、全ての解決策の正しさと造船所のプロ意識が証明された事を指摘した。
「我々は、全ての艦とシレモフが、全て同様に高品質の建造のままであり、このクラスの艦の実際の供給を前にして、海軍は課題を解決できる事を望んでおります」
ムハメトシン
は話した。

『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、造船業が外国からの注目を集めている事を指摘した。
「我々は今、ロシアの海軍力を示し、パートナーとの軍事技術協力の我々土台は見落とされないままではありません。
そして私は完全に確信しております。
同時に我々も、何らかの理由により、我が国の海軍の為のプログラムを見直さなければなりません。
我々は外国が、この艦の我々への発注を待っており、少しも焦る事は無いと知っております」
ラフマノフ
は話した。

艦は、アナトーリー・フョードルヴィチ・シレモフ中将(1949~2018年)に敬意を表して命名された。
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シレモフは、グループ先任士官から造船管理部長までの道程を経て海軍造船管理総局で勤務した。
生年の最後の年は『統合造船業営団』で働いていた。

[新たなプロジェクト12700艦]
新たなプロジェクト12700対機雷防衛艦は、ロシア連邦海軍の全ての艦隊へ配置されるとユーリー・ボリソフ副首相は語った。

「国家軍備プログラムにより、このような艦は全ての艦隊への供給が提示されています。
とりわけ、太平洋は著しく大きな不足が見られます。
我々は、だいぶ以前から、このような艦を建造しておりませんでしたから」

副首相は金曜日に『中部ネヴァ川造船工場』で報道陣へ話した。

「艦の船体の形成には3ヶ月掛かり、工場は、1年でこのような掃海艦を2隻建造する用意を保証しています」
彼は話した。

プロジェクト12700は、中央海洋設計局『アルマーズ』ロシア連邦海軍の為に開発した。
この対機雷艦の排水量は約890トン、全長62メートル、幅10メートル、乗組員は44名を数える。

機雷へ対処する為、艦は様々な種類の掃海具、更には遠隔操作及び自動無人水中装置を使用できる。
これにより、艦は危険ゾーンへ進入せずに、危険物体の捜索、同定、破壊を遠距離で行なう事が出来る。
複合材料船体は、より小さな全ての鉄製の艦と比較して、大きな耐久性が保障される。



ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦が建造されていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなります。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)


プロジェクト12700掃海艦は、現在までに6隻が起工され、2隻がロシア海軍へ引き渡されています。
建造を担当しているのは、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』です。
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1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日に起工され、2014年6月27日に進水し、2016年12月9日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦プロジェクト12700の1番艦アレクサンドル・オブホフはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工され、2016年5月下旬までにガラス繊維強化プラスチックの船体の形成は完了しました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフの船体が形成される]

その後、艦内へ各種機器を設置する為、船体周辺に足場が組まれましたが、2016年6月7日夜に火災が発生しました。
[ロシア海軍の為に建造中の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフで火災が発生した]
この為、「ゲオルギー・クルバトフ」の進水と就役は延期される事になり、後続の3番艦が先に就役しました。

3番艦「イワン・アントノフ」は2017年1月25日に起工され、2018年4月25日に進水し、2019年1月26日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

4番艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は、2017年4月20日に起工され、2019年5月30日に進水しました。
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[ロシア海軍の新世代掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフは進水した]
ロシア海軍への引き渡しは2019年末~2020年前半に予定されており、就役後は黒海艦隊へ編入されます。

5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は2017年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]

6番艦「ピョートル・イリイチョーフ」は2018年7月25日に起工されました。
[ロシア海軍の為のアレクサンドリト級掃海艦6番艦ピョートル・イリイチョーフは起工された]

そして2019年7月12日、7番艦「アナトーリー・シレモフ」が起工されました。
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現在の所、プロジェクト12700掃海艦は、計12隻の建造が承認されています。
[ロシア海軍の為の新世代掃海艦アレクサンドリト級は12隻が建造される]
最終的には、30隻以上の建造が計画されています。

ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルト海を去る

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシアバルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2019年7月10日8時0分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」はバルチースクを去った】

バルト艦隊練習艦「ペレコプ」は、バルト艦隊主要基地への寄港を完了し、遠距離航海士航海を続ける。

バルチースクへの艦の停泊中、海軍軍事科学研修センター「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の110名の生徒が海上実習を行なう為に到着し、水、燃料、食料の在庫を補充した。

練習艦の遠距離海洋航海は、ロシア連邦国防省の海軍教育学校生徒の海上実習実行の枠組みで行なわれる。
「ペレコプ」には合計200名以上の生徒、更には海軍学校の教官が乗っている。
実習指導者は、海軍軍事科学研修センター「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード市分校校長ヴャチェスラフ・スイトニク少将である。

海上航海中、艦には総計20万海里以上の走破が待ち受けており、その最中に4つの大洋へ到達し、北海航路へ行く。
この中で生徒は、航海士の規律、様々な条件及び複雑な航海環境下での艦の制御技量の向上、士官及び航海士当直義務の勤めの実習を行なう。

この他、生徒は艦に備え付けられている最新の練習シミュレーター「レゲリ」で一連の訓練を行なう。
研修完了後、艦上の将来の士官は、特別かつ様々な海上学科のテストへ移行する。

艦の研修の為、特殊クラス及び訓練シミュレーターが作成された。
「ペレコプ」は天文学甲板、艦のダメージコントロール区画、6本オール漕ぎボートを有する。
同時に300名までの将来の航海士、機関士、操縦士が海上実習を行なえる。
艦の移動時に、ロシア連邦の大規模港を訪れ、2、3回の海軍学校の生徒の交代を行なう。
2018年には、1000名以上が艦上で実地訓練を行なった。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年7月10日16時56分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」はバルト海峡を通過する】

ロシア国防省の練習学校の生徒を艦内に乗せたバルト艦隊練習艦「ペレコプ」は、現在、スカンジナビア半島ユトランド半島の間に位置し、バルト海北海を隔てる大ベルト海峡、エーレスンド海峡、カテガット海峡、スカゲラク海峡の通行を行なっている。

艦上に居る将来の海軍士官は、航行の特殊規定及び地図による海峡、船舶航行集中海域の通過の際の乗組員の士官当直義務及び航海士当直の代役を務める特殊な勤務の貴重な経験を得る。
この海上区画の特徴は、この水域に居る間、大量の浅くて狭い水路の存在に注意を払い、乗組員のプロ意識が必要な事にある。

練習艦「ペレコプ」は7月5日にクロンシュタットから出航した。
航行ルート上でバルト海、北海、ラマンシュ海峡、大西洋、地中海、黒海海峡、黒海を通航し、セヴァストーポリ港への業務寄港を行なう。

遠距海上航海は、ロシア連邦国防省の海軍教育学校生徒の海上実習実行の枠組みで行なわれる。

「ペレコプ」には合計200名以上の生徒、更には海軍学校の士官及び教員が乗っている。
実習指導者は、海軍軍事科学研修センター「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード市分校校長ヴャチェスラフ・スイトニク少将である。



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プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。


2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)
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[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]


2019年7月5日、「ペレコプ」クロンシュタット港を抜錨し、2019年度の遠洋実習航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海へ出発した]

7月7日、「ペレコプ」バルチースク基地へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルチースク基地へ入港した]
ここで「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の生徒110名を乗せ、物資を補給した後、7月10日にバルチースク基地を出航しました。

今後、「ペレコプ」バルト海から北海へ入り、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過し、地中海黒海を通り抜けてセヴァストーポリへ向かいます。


「ペレコプ」は今回も北極海を横断するとの事ですから、2018年の遠洋実習航海と同じコースを行くようです。

2022年にロシア海軍のラーダ級潜水艦2隻が起工される

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『タス通信』より
2019年7月10日21時28分配信
【2隻のプロジェクト「ラーダ」潜水艦の起工は2022年より前にはならない】
モスクワ、7月10日/タス通信

今年6月の国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2019』で建造契約へ署名された2隻の通常動力潜水艦プロジェクト「ラーダ」の起工は2020年よりも前にはならず、引き渡しは2025年と2027年になる。
『タス通信』は水曜日に『アドミラルティ造船所』のトップ、アレクサンドル・ブザコフより伝えられた。

「契約により設定された潜水艦の納入時期は2025年と2027年であり、その起工は2022年より前に行ないます」
彼は国際サロンの最中に話した。

現在、『アドミラルティ造船所』(『統合造船業営団』へ加入)は、プロジェクト677潜水艦のトップ「サンクトペテルブルク」を建造してロシア海軍へ引き渡し、試験運用中である。
同プロジェクトの最初の生産潜水艦「クロンシュタット」は進水し、試験が行なわれている。
第2の生産潜水艦「ヴェリーキエ・ルーキ」は建造段階に在る。

プロジェクト677「ラーダ」型潜水艦第4世代ディーゼルエレクトリック潜水艦に属する。
その水上排水量は、ほぼ1750トンであり、水中では21ノットまでの速力を発揮できる。
「ラーダ」の兵装はミサイル複合体「カリブル」である。
乗組員は35名である。



ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦となるプロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦は、現在までに3隻がサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で起工され、この内の1隻が就役しています。

1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は、1997年12月26日に起工され、2004年10月28日に進水し、2010年4月22日に納入され、同年5月8日に就役しました。
就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、2013年10月に北方艦隊の基地へ回航されました。
[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]

2番艦「クロンシュタット」は2005年7月28日に起工されましたが、1番艦の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、一旦建造は凍結されました。
2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開され、2018年9月20日に進水しました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは進水した]
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2019年に洋上試験を開始する]

3番艦は「セヴァストーポリ」の名前で2006年11月10日に起工されましたが、その後、2番艦と同様に建造が凍結され、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」と改名された上で改めて起工されました。
[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]

その後、新たな「ラーダ」は発注されていませんでしたが、2018年11月末、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は、「ラーダ」級潜水艦は合計12隻が建造されると発言しました。
[ロシア海軍の為に12隻のラーダ級通常動力潜水艦が建造される]


そして2019年6月27日、軍事技術展示会『アルミヤ-2019』の会場において、プロジェクト677「ラーダ」2隻(4番艦と5番艦)の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]

この新規契約分2隻は2022年までに起工され、ロシア海軍への引き渡しは2025年と2027年に予定されています。

ロシア海軍黒海艦隊の救助曳船プロフェッソル・ニコライ・ムールはスエズ運河を通過して紅海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年7月10日9時12分配信
【黒海艦隊の救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」はスエズ運河を通過した】

黒海艦隊ノヴォロシースク海軍基地の救助船支隊の一員である救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」は、スエズ運河を通過して紅海へ出た。

「プロフェッソル・ニコライ・ムール」は、初めてノヴォロシースクからペルシャ湾への移動を行なう。

現在、曳船は2つの海峡と3つの海を通過し、初めて紅海を通航してアラビア海へ入る。

ロシア曳船ロシア海軍選抜チームの支援の為にペルシャ湾へ向かい、8月初頭にイラン・イスラム共和国領内で開催されるダイバー混成国際競技『グルビナ-2019』へ参加する。

20日以上に渡る海上移動中、船の乗組員には、スエズ運河、3つの海峡、4つの湾、6つの海の通行が待ち受けている。



プロジェクト22870救助曳船SB-565『アストラハン造船工場』で起工され、2014年5月20日に進水し、同年12月28日に就役しました。
2014年に「プロフェッソル・ニコライ・ムール」(ニコライ・ムール教授)と命名されました。

2015年5月に内陸水路経由で黒海東岸ノヴォロシースクへ回航され、2015年6月10日付でノヴォロシースク海軍基地所属となりました。
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以後、度々地中海東部へ派遣されています。
(2016年3月初頭~6月下旬、2016年11月初頭~11月下旬、2018年1月下旬、2018年8月下旬~11月初頭)

2019年7月3日、「プロフェッソル・ニコライ・ムール」ノヴォロシースク海軍基地を出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の救助曳船プロフェッソル・ニコライ・ムールはペルシャ湾へ向かった]

7月5日にボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の救助曳船プロフェッソル・ニコライ・ムールは地中海へ入った]

7月10日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。

今後、「プロフェッソル・ニコライ・ムール」ペルシャ湾へ向かい、イランを訪問するようです。

ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦2隻は2020~2021年に起工される

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『タス通信』より
2019年7月11日16時45分配信
【2隻の原子力潜水艦「ヤーセン-M」は『セヴマシュ』で2020~2021年に起工される】
サンクトペテルブルク、7月11日/タス通信

国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2019』で契約が締結された2隻の多目的原子力潜水艦プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』で2020~2021年に起工される。
木曜日、『タス通信』国際海軍サロンにおいて同社のトップ、ミハイル・ブドニチェンコより伝えられた。

「これら2隻の潜水艦の起工は、2020~2021年になります」
彼は話した。

引き渡し時期の可能性に関する『タス通信』の質問にブドニチェンコは答えた。
「これらの潜水艦の建造サイクルは7年です」
従って、これらの潜水艦は、2027~2028年には海軍へ加入できるだろう。

現在、『セヴマシュ』(『統合造船業営団』へ加入)は、プロジェクト885「ヤーセン」潜水艦「セヴェロドヴィンスク」を建造し、海軍へ引き渡している。
改善プロジェクト885M「ヤーセン-M」の最初の原子力潜水艦「カザン」は進水し、試験が行なわれている。
『セヴマシュ』では、更なる5隻の同プロジェクト潜水艦が様々な建造段階に在る。

このタイプの潜水艦は、機械製造局『マラヒート』により設計された。
その兵装構成には、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」が含まれる。
これらが前任者と異なるのは、魚雷発射管が配置されているのは艦首部分では無い事である。
(そこには、長距離での敵の探知が可能な水中音響複合体の球状アンテナが在る)



ロシア海軍第4世代原子力潜水艦となるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦は、現在までに7隻がセヴェロドヴィンスク市『セヴマシュ』(北方機械製造事業)で起工され、このうち1隻が就役しています。

1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に起工され、2010年6月15日に進水、2013年12月30日に竣工、2014年6月17日に就役し、北方艦隊第11対空母原潜師団へ編入されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは基地に停泊したまま巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2番艦「カザン」からは改良型のプロジェクト885Mとなり、2009年7月24日に起工され、2017年3月31日に進水し、2018年9月下旬から航海試験が始まりました。
ロシア海軍への引き渡しは2019年末に予定されていましたが、延期されるかもしれません。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは延期されるかもしれない]

3番艦(改「ヤーセン」級としては2隻目)「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2020年に予定されています。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]
[ヤーセン級多用途原潜ノヴォシビルスクの船体の水圧試験が行なわれた]

4番艦(改「ヤーセン」級としては3隻目)「クラスノヤルスク」は、2014年7月27日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2021年に予定されています。
[多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された]
[ロシア海軍の第4世代多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスクの船体の水圧試験が行なわれた]

5番艦(改「ヤーセン」級としては4隻目)「アルハンゲリスク」は、2015年3月19日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2022年に予定されています。
[ロシア海軍の為のヤーセン級多用途原潜5番艦アルハンゲリスクは起工された]

6番艦(改「ヤーセン」級としては5隻目)「ペルミ」は、2016年7月29日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2023年に予定されています。
[ロシア海軍の為の第6のヤーセン級原子力水中巡洋艦ペルミはセヴェロドヴィンスクで起工された]

7番艦(改「ヤーセン」級としては6隻目)「ウリヤノフスク」は、2017年7月28日に起工されました。
[ロシア海軍北方艦隊の為の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級7番艦(最終艦)ウリヤノフスクは起工された]
ロシア海軍への引き渡しは2024年に予定されており、就役後は北方艦隊へ配備されます。


以前には、ロシア海軍向けの「ヤーセン」シリーズは7隻で終了する予定でした。

しかし、2019年6月27日、モスクワ州愛国者公園で開催された軍事機器展示会『アルミヤ-2019』の会場において、「ヤーセン-M」2隻の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]

この2隻(8番艦と9番艦)は、2020年~2021年の起工が予定されています。

ロシア海軍の第5世代通常動力潜水艦カリーナの技術設計契約の締結の準備は進められている

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2019年7月10日12時7分配信
【『統合造船業営団』のトップは潜水艦「カリーナ」の技術設計契約の用意は整っていると述べた】
モスクワ、7月10日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦国防省『統合造船業営団』は、第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」の技術設計契約を締結しなければならない。
『ロシア通信社ノーボスチ』『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフより伝えられた。

「国防省と『統合造船業営団』は技術設計契約を締結しなければなりません。
技術プロジェクトの開発には2年を要しますので、今年に契約を締結するという条件ならば、それは2021年までには出来上がるでしょう」
ラフマノフ
は話した。

彼によると、このプロジェクトの開発は、海洋工学中央設計局『ルビーン』(サンクトペテルブルク)により進められる。

ロシア連邦海軍は、艦の要求の形成段階に在る事を対談者は指摘した。
要求が公示された後、然るべき契約へ署名される。

「海軍は、このテーマの復活を企図しており、我々は目的を具体化し、関連契約を形成しなければなりません」
『統合造船業営団』
のトップは話した。

通常動力潜水艦プロジェクト「カリーナ」の建造は『2018~2027年の国家軍備プログラム』に含まれており、ロシア連邦国防省は、その開発を海洋工学中央設計局『ルビーン』へ2015年に発注した。

プロジェクト「カリーナ」の主な特徴は、大気非依存動力装置及び有翼ミサイル「カリブル-PL」の標準装備である。
潜水艦「カリーナ」の戦術-技術的特性は、以前のプロジェクト636「ワルシャワンカ」及びプロジェクト677「ラーダ」を著しく越えなければならない。

大気非依存装置により「カリーナ」は、バッテリーを充電する為に浮上する事無く水中に2週間滞在する能力を得る。
同様の期間でプロジェクト636及び877「ワルシャワンカ」クラスは毎日の浮上を余儀なくされる。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2019年7月10日12時13分配信
【潜水艦「ラーダ」は「カリーナ」のプロトタイプでは無いと『統合造船業営団』のトップは語った】
モスクワ、7月10日-ロシア通信社ノーボスチ

通常動力潜水艦「カリーナ」の技術設計は、以前の潜水艦「ラーダ」の全ての運用実績をベースにするが、それをプロトタイプとして出発するわけではない。
『ロシア通信社ノーボスチ』『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフより伝えられた。

以前、彼は、ロシア連邦国防省「カリーナ」の技術設計開発契約への署名を計画していると当社へ話した。

「これは象徴です。
これらの潜水艦がカリーナのプロトタイプであるのかという事について御話しすると、それは違います。
それは玉石混交というものです。
第4++航空機と第5世代航空機を比べた場合、これは第5世代になります」
ラフマノフ
は話した。

彼によると、「カリーナ」は、以前のプロジェクト「ラーダ」の後に続くものである。
「疑いもなく完璧でしょう。
カリーナは、以前の潜水艦の動力に関する全ての運用実績を使用しておりますので」

「ですが明らかにラーダシリーズ潜水艦は、外国(の潜水艦)の音響フィールド特性を遥かに優っております。
我々は単殻船体の潜水艦の設計の下で小排水量に属する潜水艦を受け取り、とても素晴らしい結果を得ました」
ラフマノフ
は話した。

通常動力潜水艦プロジェクト「カリーナ」の建造は『2018~2027年の国家軍備プログラム』に含まれており、ロシア連邦国防省は、その開発を海洋工学中央設計局『ルビーン』へ2015年に発注した。

プロジェクト「カリーナ」の主な特徴は、大気非依存動力装置及び有翼ミサイル「カリブル-PL」の標準装備である。
潜水艦「カリーナ」の戦術-技術的特性は、以前のプロジェクト636「ワルシャワンカ」及びプロジェクト677「ラーダ」を著しく越えなければならない。

大気非依存装置により「カリーナ」は、バッテリーを充電する為に浮上する事無く水中に2週間滞在する能力を得る。
同様の期間でプロジェクト636及び877「ワルシャワンカ」クラスは毎日の浮上を余儀なくされる。



ロシア海軍第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」級の設計作業は、海洋工学中央設計局『ルビーン』により進められています。
[ロシア海軍第5世代AIP潜水艦プロジェクトはカリーナと命名された]
[ロシア海軍の為の第5世代通常動力潜水艦カリーナ級の予備設計作業は完了した]
[ロシア海軍第5世代通常動力潜水艦カリーナ級は2017年から本格的な開発作業を始める]

「カリーナ」「ガマズミ属」を意味します。
「カリンカ」「カリーナ」の指小辞です。


海洋工学中央設計局『ルビーン』は、通常動力潜水艦の為の新たな非大気依存発電装置(AIP機関)-改質型燃料電池の開発も進めています。
[ロシア海軍の通常動力潜水艦の為の非大気依存発電装置(AIP)の洋上試験の準備は進められている]
第5世代の「カリーナ」級は、この非大気依存発電装置を標準装備します。

「カリーナ」級の建造は、『2018-2027年までの国家軍備プログラム』の下で実行されます。
[ロシア海軍第5世代通常動力潜水艦カリーナ級は『2025年までの国家軍備プログラム』により建造される]

ただ、「カリーナ」級の設計が完了するのは早くても2021年以降ですから、建造開始は、それよりも後になります。

サンクトペテルブルク国際海軍サロン(IMDS-2019)で改イワン・グレン型揚陸艦カイマンが公開された

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月10日11時48分配信
【国際海軍サロン-2019:ネヴァ川計画設計局は大型揚陸艦「カイマン」を示した】

『ネヴァ川計画設計局』は、『国際海軍サロン-2019』で、新たなロシアの大型揚陸艦「カイマン」の輸出ヴァージョンの模型及び特性を初めて公開した。
これは、プロジェクト11711大型揚陸艦第2シリーズを基に作成された。
『Mil.Press FlotProm』特派員は現地より伝えた。


『ネヴァ川計画設計局』造船・軍事技術協力担当副総取締役アレクセイ・ユフニンが話したように、「カイマン」は、海上揚陸作戦の過程における部隊及び車両の海上移送及び無防備の海岸への上陸への使用の為に意図されている。
艦は部隊の移送を保障し、防衛用機雷及び障害物網を、更には、大洋、海洋、近海ゾーンの水中観察システム配置の為の水中音響ブイを設置できる。

「我々は、この改変プロジェクトを初めて示しましたが、それは展示公開の枠組みではありません」
『ネヴァ川計画設計局』
の代表は付け加えた。

「カイマン」の排水量は8000トン、全長150メートル、幅19.5メートル、吃水4.5メートル。
艦は約18ノットの速力を発揮できる。
乗組員120名。

「カイマン」ヘリコプター群は、10機の輸送揚陸機及び2機の捜索救助機で構成される。
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この他、艦内には、積載量が少なくとも45トンの揚陸艇6隻を配置できる。

2019年4月、カリーニングラード『ヤンターリ』で、プロジェクト11711大型揚陸艦第2シリーズ2隻「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」が起工され、それぞれ2023年と2024年に海軍へ加入する事が想い起こされる。

第9回国際海軍サロンサンクトペテルブルクで7月10日から14日まで開催される。
最初の3日、7月10日~12日は、専門家及び外国の代表団メンバーの為の、13日と14日は一般大衆の為の公開行事である。

展示会のニュース、新作の概要及び業務プログラム行事のレポートは、サロン中に『Mil.Press』から『国際海軍サロン』のテーマ部門で公表される。



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プロジェクト11711大型揚陸艦は、カリーニングラード市沿バルト造船工場『ヤンターリ』で建造されています。

1番艦「イワン・グレン」(2004年12月24日起工/2012年5月18日進水)は2018年6月20日に就役し、10月22日には配備先の北方艦隊基地へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

2番艦「ピョートル・モルグノフ」(2015年6月11日起工/2018年5月25日進水)は、2019年の就役が予定されています。
[プロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

以前にはプロジェクト11711の建造は2隻で終了する予定でしたが、一転して2隻が追加建造される事になり、2019年4月23日に「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711大型揚陸艦ウラジーミル・アンドレーエフとワシーリー・トルシンはカリーニングラードで起工された]
この2隻は、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kを搭載し、上部構造物も前期建造艦2隻とは違うものになるようです。
更には、排水量も増加するようです。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年4月23日14時7分配信
【新たなプロジェクト11711大型揚陸艦のペアは「イワン・グレン」及び「ピョートル・モルグノフ」とは異なる】

「ウラジーミル・アンドレーエフ」は2023年、「ワシーリー・トルシン」は2024年に就役予定です。


2019年7月10日~14日にサンクトペテルブルクで開催される国際海軍サロンIMDS-2019で、プロジェクト11711第2シリーズの輸出ヴァージョンである「カイマン」(カイマン亜科)の模型が公開されました。
[改イワン・グレン型揚陸艦カイマンはサンクトペテルブルク国際海軍サロン(IMDS-2019)で初めて公開される]

原子力空母プロジェクト11430Eラマンチーンはサンクトペテルブルク国際海軍サロン(IMDS-2019)で公開された

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『タス通信』より
2019年7月10日16時39分配信
【『ネヴァ川計画設計局』は新たな航空母艦プロジェクト「ラマンチーン」(マナティー)を提示した】
サンクトペテルブルク、7月10日/タス通信

『ネヴァ川計画設計局』(『統合造船業営団』へ加入)は、最新の航空母艦プロジェクト11430E「ラマンチーン」サンクトペテルブルク国際海軍サロンで提示した。
艦の模型は、海軍サロン展示館『ネヴァ川計画設計局』の陳列台で展示されている。

「航空母艦ラマンチーンは、大洋、海洋及び近海ゾーンにおいて空中、海上(水中及び水上)戦力、更には敵の陸上部隊及び地上施設に対する兵器及び武器を使用できる様々なタイプの艦載飛行装置が含まれる航空グループの駐留及び戦闘使用の保障、更には海軍艦船グループの戦闘安定性の保障、海上揚陸部隊の上陸を敵の空中攻撃手段の攻撃からカバーする為に意図されております」
プロジェクトの仕様書には、こう書かれている。
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『ネヴァ川計画設計局』の陳列台のデータによると、核動力装置を得る艦の排水量は、8万~9万トン、最大速力は約30ノット、航空母艦の乗組員は2800名であり、航空グループ構成員800名が加わる。
艦の就航期間は50年以上である。

航空母艦トランポリン台、2基の電磁カタパルト、4基の航空拘束装置を装備する。
航空グループは、重戦闘機及び軽戦闘機、艦載ヘリコプター及び遠距離電波位置測定探知航空機を含む60機までの飛行装置で構成される。
更に、10機の無人機の駐留が見込まれている。
航空機弾薬のヴァリエーションは1600トンから2000トンまでの弾薬及び航空攻撃手段である。

第9回国際海軍サロンは、水曜日からサンクトペテルブルク展示センター『レネクスポ』で公開されており、7月14日まで続く。
産業貿易省が主催する発表会は、国防省、外務省、連邦軍事技術協力庁、株式会社『ロソボロネクスポルト』、サンクトペテルブルク州政府が後援する。
33ヶ国からの45の公式代表団と、19ヶ国からの28の企業の参加が予定されている。


『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月10日11時24分配信
【航空母艦「ラマンチーン」は国際海軍サロン-2019で初めて公開された】

『国際海軍サロン-2019』で『ネヴァ川計画設計局』は将来航空母艦「ラマンチーン」を初めて示した。
『Mil.Press FlotProm』は現地より報告した。
艦の模型は『統合造船業営団』の展示品の1つとして『ネヴァ川計画設計局』の展示台で公開されている。


作成が計画される航空母艦「ラマンチーン」は、大洋、海洋及び近海ゾーンにおいて空中、海上(水中及び水上)戦力、更には敵の陸上部隊及び地上施設に対する兵器及び武器を使用できる様々なタイプの艦載飛行装置が含まれる航空グループの駐留及び戦闘使用の保障の為に意図されている。
この他、艦は海軍艦船グループの戦闘安定性を保障し、海上揚陸部隊の上陸を敵の空中攻撃手段の攻撃からカバーできる。

「航空母艦概念設計案ラマンチーンは、原子力重航空巡洋艦プロジェクト1143.7ウリヤノフスクに基づいて開発しました。
これに沿って、ロシア海軍と私共は、原子力動力ヴァージョンの検討を提示しております」
『ネヴァ川計画設計局』
造船・軍事技術協力担当副総取締役アレクセイ・ユフニン『Mil.Press FlotProm』へ語った。

「ラマンチーン」の排水量は8万~9万トン、船体の長さは350メートル、幅は約41メートル、吃水12メートル。
最大航行速力30ノット、自立航行期間120日、乗組員2800名と、更には800名の航空要員。

「ラマンチーン」は艦上に60機の航空機材(航空機及びヘリコプター)と、6機~10機の無人機を積載できる。

この『ネヴァ川計画設計局』からの新作を考慮に入れると、ロシア海軍は既に4つの航空母艦を選択できる。
3つの概念設計案は、クルイロフ国立科学センターにより作成されている。
これは、排水量9万5千~10万トンのプロジェクト23000E「シトルム」、排水量7万6千トンの「中型」航空母艦多目的航空母艦「シトルム-KM」についての話である。
その(シトルム-KMの)排水量は4万4千トンである。

第9回国際海軍サロンサンクトペテルブルクで7月10日から14日まで開催される。
最初の3日、7月10日~12日は、専門家及び外国の代表団メンバーの為の、13日と14日は一般大衆の為の公開行事である。

展示会のニュース、新作の概要及び業務プログラム行事のレポートは、サロン中に『Mil.Press』から『国際海軍サロン』のテーマ部門で公表される。



ロシア海軍の為の将来航空母艦Перспективный Авианосецの設計開発作業は2007年に始まりました。

将来航空母艦の設計を担当するのは『ネヴァ川計画設計局』になりますが、その叩き台となる概念設計案は、ロシア海軍向けなどの艦船の形状を研究する『クルイロフ国立科学センター』により作成されます。

『クルイロフ国立科学センター』は、まず初めに、2015年に多目的重航空母艦プロジェクト23000E「シトルム」を作成しました。
これは満載排水量9万~10万トンの通常動力の大型空母です。
[ロシア海軍将来空母概念設計案・プロジェクト23000E「シトルム」]

その後、『クルイロフ』は、2018年8月下旬に軽航空母艦「シトルム-KM」の概念設計案を公表しました。
これは満載排水量44000トンの比較的小型の空母です。
[クルイロフ国立科学センターの半双胴(カタマラン)形式軽多目的空母は水中抵抗が大幅に低減する]

そして2019年には76000トンの中型原子力空母の概念設計案の存在を公表しました。
[クルイロフ国立科学センターは半双胴形式の中型原子力空母の概念設計案を提示した]


一方、実際にロシア海軍向けとして建造される空母を設計する『ネヴァ川計画設計局』自身は、どのような艦を設計しているのか、これまでに具体的には明らかにされていませんでした。

2019年7月10日~14日にサンクトペテルブルクで開催される国際海軍サロンIMDS-2019の初日(7月10日)に、『ネヴァ川計画設計局』の将来空母設計案プロジェクト11430E「ラマンチーン」の模型が初めて展示されました。
[ロシア海軍の将来空母設計案ラマンチーンはサンクトペテルブルク国際海軍サロンで初めて公開される]
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ソヴィエト連邦時代に計画され、実際に建造へ着手されたものの未完成に終わった原子力重航空巡洋艦プロジェクト1143.7「ウリヤノフスク」をベースにした極めて保守的な設計ですが、電磁カタパルト2基の装備が想定されています。
(「ウリヤノフスク」蒸気カタパルト「マヤーク」2基)
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模型を見る限り、「ラマンチーン」の兵装は、高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」高射ミサイル複合体「リドゥート」のようです。
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プロジェクト20386コルベット1番艦ジェルズキー改めメルクーリイは2022年末にロシア海軍へ引き渡される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2019年7月9日12時23分配信
【コルベット「メルクーリイ」は2022年に(ロシア)海軍へ引き渡される】
モスクワ、7月9日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト20386コルベット「メルクーリイ」は2022年末にロシア海軍へ引き渡される。
造船工場『北方造船所』総取締役イーゴリ・ポノマリョフは、『ロシア通信社ノーボスチ』はのインタビューに対し、こう述べた。

「コルベットの御引き渡し時期は、2022年末です。
現在、メルクーリイの船体の形成、基礎の据え付けは完全に成就しております」
ポノマリョフ
は説明した。

プロジェクト20386コルベット「メルクーリイ」は、プロジェクト20385をベースにした新世代艦であり、モジュール原理兵装及び無人飛行装置(「ゴリゾント」と推定される)の駐留能力を実現している。
トップ艦は2016年10月28日に起工された。

情報筋から公表されているデータによると、このコルベットの用途は、遠距離及び近距離戦闘の実施、海上交通線及び海上経済活動施設の防護である。
プロジェクト20386艦は、戦闘水上艦及び船舶を有翼ミサイルで撃破し、敵潜水艦の捜索を行ない、小型対潜複合体の魚雷で破壊し、敵の空中攻撃手段の攻撃に対する艦船の戦闘安定性を高射ミサイル複合体で保障し、艦砲により海上揚陸部隊の上陸及び行動への砲撃支援を与える。



[プロジェクト20386コルベット]
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]

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プロジェクト20380/20385コルベットの更なる改良発展型であるプロジェクト20386の1番艦「ジェルズキー」Дерзкий(建造番号1009)は、2016年10月28日にサンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
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[ロシア海軍の新世代コルベット"ジェルズキ―"は起工された]


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プロジェクト20386の満載排水量は3400トンになり、以前のプロジェクト20380/20385よりも1000トン以上増加しています。

航続距離も20380/20385より延びて5000海里となり、速力も30ノットに増加、乗員は80名に減少しています。

機関はガスタービン電気推進システムが採用されます。
[ロシア海軍の新世代コルベット・プロジェクト20386はガスタービン電気推進システムを装備する]

プロジェクト20386は、10隻以上の建造が計画されています。
[ロシア海軍は新世代コルベット・プロジェクト20386を10隻以上建造する]

この内、1番艦「ジェルズキー」を含む3隻は2025年までの就役が予定されています。
[2025年までに3隻のプロジェクト20386(ジェルズキー型)コルベットがロシア海軍へ就役する]

「ジェルズキー」の名で起工されたプロジェクト20386コルベット1番艦ですが、ロシア海軍にとっては伝統的な名前である「メルクーリイ」(1928~1829年のロシア-トルコ戦争において、1829年2月9日に2隻のトルコ戦列艦と戦って勝利したブリッグ)へ改名される事になりました。
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[ロシア海軍のプロジェクト20386コルベット1番艦ジェルズキーはメルクーリイに改名される]

2019年4月23日、「ジェルズキー」改め「メルクーリイ」の船体は接合されました。

「メルクーリイ」は、2022年末までにロシア海軍への引き渡しが予定されています。

ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北海での演習を終えてバルチースクへ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年7月8日17時42分配信
【バルト艦隊艦船支隊は遠距離航海を完了した】

コルベット「ストイーキー」「ボイキー」で構成されるバルト艦隊艦船支隊は遠距離航海任務を遂行した。
艦の乗組員は2週間に渡り海上に居た。

航海中に支隊は3000海里以上を航行し、乗組員は艦上演習及び訓練活動へ取り組んだ。
戦闘班は対艦誘導ロケットの電子発射を行なった。
この他にコルベットの乗組員は、仮想敵からの空中攻撃を撃退し、無防備の泊地へ停泊時の対水中工作防護の問題へ取り組んだ。

艦上ヘリコプターKa-27は数回の飛行勤務を行なった。
艦船支隊と連携して仮想敵潜水艦の捜索へ関わり、更には水上での救助訓練を実施した。

艦船支隊に乗っている海軍歩兵部隊は、様々な対テロ行動のシナリオへ取り組み、射撃武器から海上標的への射撃を行なった。

バルチースク軍港では、支隊の乗組員の歓迎式典が開催された。
戦闘任務を遂行した軍事船員は、埠頭でバルト艦隊司令部、軍楽隊、バルト艦隊船員の家族及び親類に出迎えられた。

航海から戻った艦は、機器を修理し、必要な物資を補充した後、用途上の任務を遂行する準備が整う。
遠距離航海で功績のあった将兵には、艦隊司令部から高価な贈り物が授与された。

航海の主な任務は、大西洋の様々な海域における海軍力の存在の確保と、聖アンドレイ旗のデモンストレーションであった。



バルト艦隊には、2008年~2014年に就役した4隻のプロジェクト20380コルベット(「ステレグーシチー」、「ソーブラジテルヌイ」、「ボイキー」、「ストイーキー」)が配備されており、2016年夏以降、2隻ペアで定期的に北大西洋へ進出しています。


2016年6月、「ボイキー」(532、2013年5月16日就役)と「ストイーキー」(545、2014年7月27日就役)が北海へ進出しました。
(2016年6月中旬にバルチースクを出航し、7月5日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北海から戻ってきた]

2016年10月には「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」(531、2011年10月14日就役)が北大西洋へ進出しています。
(2016年10月初頭にバルチースクを出航し、10月22日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北大西洋から戻ってきた]

「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」は、2017年4月にも北大西洋へ進出しました。
(2017年4月7日バルチースクを出航し、5月1日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はバルチースクへ帰投した]

2017年6月には「ボイキー」「ステレグーシチー」(550、2008年2月27日就役)が北海へ進出しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベット"ボイキー"と"ステレグーシチー"は北海での戦闘演習を終えてバルト海へ戻った]

「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」は、2017年10月14日から2018年1月14日まで地中海、アデン湾への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベットは地中海・アデン湾遠征を終えて帰投した]

2018年6月中旬には、「ボイキー」「ストイーキー」北大西洋へ進出し、7月上旬に帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北大西洋遠征を終えた]

2018年10月22日、「ソーブラジテルヌイ」「ストイーキー」北大西洋への航海へ出発し、11月13日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット"ソーブラジテルヌイ"と"ストイーキー"は北大西洋遠征から戻ってきた]


2019年6月25日、「ボイキー」「ストイーキー」バルチースクを出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年6月25日15時28分配信
【バルト艦隊艦船グループは演習中に仮想敵空中攻撃手段からの攻撃を撃退した】

6月27日にはカテガット海峡、スカゲラク海峡を通過しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年6月27日15時32分配信
【バルト艦隊艦船支隊はスカンジナビア海峡を通過する】

6月28日には北海で各種の演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年6月28日18時51分配信
【バルト艦隊艦船支隊は北海で演習任務へ取り組んだ】

7月1日にはノルウェー海で対潜戦闘訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年7月1日16時35分配信
【バルト艦隊のコルベットはノルウェー海で潜水艦の捜索へ取り組んだ】

7月6日にスカゲラク海峡、カテガット海峡を通過しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北海での演習を終えてバルト海へ戻る]

そして7月8日に母港バルチースクへ帰投しました。

ロシア海軍のブヤン-M小型ロケット艦はロシア製エンジンへ換装する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2019年7月8日14時7分配信
【プロジェクト「ブヤン-M」ロケット艦はロシア製のメインエンジンを得る】
モスクワ、7月8日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦は、将来的には『コロムナ工場』及び『ズヴェズダー工場』が製造するメインエンジンを得る。
『ロシア通信社ノーボスチ』は、『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』総取締役アレクサンドル・カルポフより伝えられた。

以前、当初、プロジェクト21631艦は、ドイツ製16シリンダーエンジンの設置が計画されていたが、対ロシア制裁導入後、それは中国の企業HNDのエンジンで代替されたと報じられた。

「時が経てば、艦には『コロムナ工場』及びサンクトペテルブルク工場『ズヴェズダー』が製造するメインエンジンの設置を計画しております。
これは、株式会社『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』も参加する輸入代替計画プログラムによるものです」
カルポフ
『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、こう話した。

プロジェクト21631は、打撃ミサイル兵器複合体を有する「河川-海」クラスの小型ロケット艦である。
そのプロトタイプ~プロジェクト21630小型砲艦と新たな艦の違いは、2倍に大きくなった排水量である(500トンに対し949トン)。

ロシア連邦海軍の為に、これらの艦は8基の有翼ミサイル「カリブル」垂直発射装置3S14を装備する。
地上目標に対し、それ(カリブル)は1000キロメートル以上の距離から打撃を与える事が出来る。
複合体「カリブル」を構成する対艦ミサイルは、500キロメートル離れた海上目標を撃破できる。

2023年までに合計12隻のシリーズ艦の建造が予定されている。
カスピ小艦隊の同プロジェクト艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」は、シリアテロリストグループ『イスラム国』(ロシアでは非合法のテロ組織)の施設へミサイル「カリブル」で打撃を与えた。



プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦は、これまでに12隻が起工され、この内の7隻がロシア海軍へ引き渡されています。
全てロシア内陸部ゼレノドリスク『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で建造されています。
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建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工/2013年3月9日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工/2013年4月10日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工/2014年5月21日進水/2014年11月18日納入/2014年12月19日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工/2015年4月2日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属

建造番号635「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工/2015年4月3日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属

建造番号636「ヴイシニー・ヴォロチョーク」Вышний Волочек
2013年8月29日起工/2016年8月22日進水/2018年5月25日納入/2018年6月1日就役
黒海艦隊へ配備

建造番号637「オレホヴォ・ズエヴォ」Орехово-Зуево
2014年5月29日起工/2018年7月18日進水/2018年12月10日就役
黒海艦隊へ配備

建造番号638「イングシェチア」Ингушетия
2014年8月29日起工/2019年6月11日進水/2019年12月就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号639「グライヴォロン」Грайворон
2015年4月10日起工/2020年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号640「グラード」Град
2017年4月24日起工/2021年就役予定

建造番号641「ナロ・フォミンスク」Наро-Фоминск
2018年2月23日起工/2022年就役予定

建造番号642「スタヴロポリ」Ставрополь
2018年7月12日起工/2023年就役予定


プロジェクト21631は12番艦までの建造が計画されており、この内の10~12番艦の建造契約は2016年9月に締結されました。
[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦3隻(10-12番艦)の建造契約が締結された]


プロジェクト21631の主要兵装は、有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
「カリブル」には、対艦攻撃型(最大射程375km)と対地攻撃型(最大射程2500km)が有ります。
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[打撃巡航ミサイル「カリブル」]

従来の小型ロケット艦は対艦攻撃のみに特化していましたが、「ブヤン-M」は対地攻撃用の有翼ミサイルを搭載する事により、地上への戦力投射にも使用できるようになりました。
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「ブヤン-M」の対空兵装は、「ギブカ」「ドゥエト」です。
近接高射ミサイル「ギブカ」
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30mm2連装ガトリング砲「ドゥエト」

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「ブヤン-M」の1~5番艦はドイツMTU社製ディーゼルエンジンを装備していましたが、ヨーロッパ連合対ロシア制裁により以後の供給が停止した為、6番艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」以降は、最も手っ取り早い代替案として、ドイツ製ディーゼルをライセンス生産した中国製ディーゼルエンジンを装備する事になりました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦ブヤン-Mの6番艦以降は中国製ディーゼルエンジンを装備する]

これらの艦のエンジンも、将来的にはロシア国内で製造されるディーゼルエンジンに換装される事になるようです。

サンクトペテルブルク工場『ズヴェズダー』
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『コロムナ工場』(モスクワ州)
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ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカーボベルデを去った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年7月8日17時28分配信
【北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はカーボベルデへの業務寄港を完了した】

フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」率いる北方艦隊艦・支援船支隊は、カーボベルデ共和国の首都プライアへの業務寄港を完了し、計画遠距離航海任務の遂行を継続する。

フリゲートと共に、物資-技術サービス支援船「エリブルス」救助曳船「ニコライ・チケル」が業務寄港を行なった。
港で北方艦隊将兵は、水と食料の在庫を補充し、更には沿岸での短期間の休養の為の機会を得た。

今、艦船は大西洋北東海域へ進路を取っている。

北方艦隊艦・支援船支隊は、2月26日にセヴェロモルスクから遠距離航海へ出発した。
フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」にとって、これは、その歴史上初の(遠距離)航海である。
これまでに北方艦隊将兵は3万海里以上を航行し、ジブチ、スリランカ、中国、エクアドル、キューバ、トリニダード・トバゴの港への業務寄港を行ない、スエズ運河パナマ運河を通過し、太平洋東部赤道を横断した。




2019年2月26日、ロシア北方艦隊1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)(2018年7月28日就役)は、多機能後方支援船「エリブルス」及び救助曳船「ニコライ・チケル」と共に遠距離航海へ出発し、大西洋へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は遠距離航海へ出発した]

プロジェクト23120多機能後方支援船の1番船「エリブルス」は、2018年4月9日に就役した最新鋭の多用途支援船です。
[プロジェクト23120多機能後方支援船エリブルスはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
『Marine Traffic』より
【「エリブルス」】

プロジェクトR-5757救助海洋曳船の1番船「ニコライ・チケル」(SB-131)は、1989年4月12日に就役した世界最大級のタグボートです。
『Marine Traffic』より
【曳船「ニコライ・チケル」】

3月3日にはノルウェー海艦載ヘリコプターを使用する潜水艦捜索訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はノルウェー海で潜水艦捜索訓練を行なった]

その後、北方艦隊艦船支隊には、プロジェクトREF-675中型海洋給油船の1番船「カーマ」(1982年9月29日就役)が合流しました。
『Marine Traffic』より
【給油船「カーマ」】

「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、グレートブリテン島北部のマレー湾で訓練を行なった後、3月5日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はラマンシュ海峡へ入った]

ロシア海軍の艦船がラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過する際には、必ずグレートブリテン海軍の水上艦が監視任務へ就きますが、今回は、45型駆逐艦「ディフェンダー」(2013年3月21日就役)でした。
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「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、3月8日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)を出てケルト海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

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「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、3月12日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
[スペイン空軍の対潜哨戒機P-3は地中海西部でロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を監視する]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は地中海を東へ進み、3月15日にはマルタ島周辺海域へ到達しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はマルタ島周辺へ到達した]

3月19日には、地中海に居る北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」と共に、艦載ヘリコプターによる潜水艦の捜索や遭難者の捜索救助訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年3月19日16時54分配信
【北方艦隊のヘリコプター乗員は地中海の大型対潜艦「セヴェロモルスク」艦上からのフライトを行なった】

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は地中海東部を通過してスエズ運河へ入り、3月21日には紅海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスエズ運河を通過して紅海へ入った]
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3月25日にジブチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブチへ寄港した]
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3月28日にジブチを出航し、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブチを去り、アデン湾へ向かった]

4月1日にはインド洋(随伴船の位置から推察すると、正確にはアラビア海ソコトラ島東方海域)で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はアラビア海で対空戦闘訓練を行なった]
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4月3日、「アドミラル・ゴルシコフ」スリランカコロンボ港へ入港しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスリランカのコロンボを訪れた]

4月6日、「アドミラル・ゴルシコフ」コロンボ港を出航し、中国青島へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスリランカのコロンボを去り、中国へ向かった]

4月11日にマラッカ海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はマラッカ海峡へ入った]
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4月13日には南シナ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は南シナ海へ入った]

4月16日にはフィリピン海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィリピン海へ入った]
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4月20日に黄海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は黄海へ入った]

4月21日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は青島へ到着しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国の青島港へ到着した]

4月23日には中国人民海軍創設70周年記念国際観艦式へ参加しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国への公式訪問を続けている]

4月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は青島を出航し、ウラジオストクへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国を去り、ウラジオストクへ向かった]

4月28日に対馬海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は対馬海峡へ入った]

5月1日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はウラジオストクへ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はウラジオストクへ到着した]

5月7日、「アドミラル・ゴルシコフ」ウラジオストク金角湾第33埠頭を離れ、ウラジオストク西岸のアムール湾へ移動しました。
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5月9日の大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)勝利74周年記念行事へ参加した後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は5月10日にウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中部太平洋へ向かった]
(ただし、給油船「カーマ」はそれよりも前に出航し、5月8日に津軽海峡を通過して太平洋へ入っている)

5月11日に津軽海峡を通過して太平洋へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年5月13日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は太平洋を東進し、5月15日にはハワイ諸島付近へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はハワイ沖へ到達した]
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その後も「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はハワイ諸島周辺海域に留まり、5月24日にはハワイ諸島南東海域で対潜演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はハワイ南東沖で対潜演習を行なった]

5月30日には、太平洋西部で捜索救助演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は太平洋西部で捜索救助演習を行なった]

6月8日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は赤道を通過し、古くからの船乗りの伝統に従い、赤道祭が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で赤道祭が行なわれた]
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6月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はエクアドルプエルト・ボリバル港へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルのプエルト・ボリバル港を訪問した]

6月12日、プエルト・ボリバル港ロシア連邦の祝日『ロシアの日』を祝いました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルで『ロシアの日』を祝った]

ソヴィエト連邦時代の1990年6月12日、ロシア・ソヴィエト連邦社会主義共和国の国家主権の宣言が採択された事を記念し、この日はロシア連邦の祝日となりました。
『ロシア・ビヨンド』(日本語版)より
【「ロシアの日」って何?】

6月13日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はプエルト・ボリバル港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルを去り、パナマ運河へ向かった]

6月15日には給油船「カーマ」から燃料を補充しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は南アメリカ沖で洋上給油を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」は6月18日までにパナマ運河の通過を完了してカリブ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はパナマ運河を通過してカリブ海へ入った]
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翌6月19日、他の3隻の随伴船多機能後方支援船「エリブルス」、給油船「カーマ」、救助曳船「ニコライ・チケル」パナマ運河へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の支援船はパナマ運河を通過する]

6月20日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船3隻は、パナマ運河の出口で合流しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船はカリブ海へ入った]

6月24日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻(多機能後方支援船「エリブルス」、救助曳船「ニコライ・チケル」)は、キューバハバナ港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はキューバのハバナ港へ到着した]

「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻は、6月26日にハバナを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はキューバを去った]
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同じ6月26日、別行動を取っていた給油船「カーマ」は、物資補充の為、トリニダード・トバゴ島へ到着しました。

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船カリブ海を出て大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカリブ海を去った]
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7月1日に「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻は給油船「カーマ」と合流し、洋上で燃料補給を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は大西洋で洋上給油を行なった]

7月2日、「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋上でA-192 130mm単装砲の実弾射撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は大西洋上で130mm砲を発射した]

7月5日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船大西洋の横断を終え、カーボベルデ付近へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカーボベルデへ行く]
7月6日にはカーボベルデの首都プライア港へ入港しました。
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そして7月8日にプライア港を出航し、大西洋北東海域へ向かいました。

近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦スメルチは砲撃試験を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2019年7月8日6時53分配信
【太平洋艦隊の小型ロケット艦「スメルチ」は航行試験の枠組みにおいてカムチャツカ沖で複合砲射撃を実施した】

本日(7月8日)、太平洋艦隊小型ロケット艦「スメルチ」は、修理及び近代化の後の工場航行試験段階中、アヴァチンスキー湾海域で複合砲射撃を成功裏に実施した。

戦闘訓練射爆場で艦の乗組員は、AK-176砲による砲撃で仮想敵水上艦を模した海上曳航盾を成功裏に撃破した。
更に、速射砲AK-630Mが検査された。
それは、海上浮遊機雷の模型の破壊の為に使用された。
ロシア北東軍集団の補助船は、小型ロケット艦の活動を支援した。

艦の近代化作業は株式会社『北東修理センター』の基盤で2017年に始まった。
この期間に艦はミサイル複合体「マラヒート」から対艦有翼ミサイル複合体「ウラン」へ再武装した。
今、小型ロケット艦は16基のミサイルを搭載する。
艦は修復され、各システム及び機構は、より新しいものと交換された。

今年末までに小型ロケット艦「スメルチ」は、ロシア北東軍集団の常時即応部隊への復帰が計画されている。



プロジェクト12341小型ロケット艦「スメルチ」は、1981年11月16日に『ウラジオストク造船工場』で起工され、1984年11月16日に進水し、1984年12月30日に海軍へ納入され、翌1985年3月4日に就役しました。

当初はソヴィエツカヤ・ガヴァ二へ配備されていましたが、その後、ペトロパブロフスク・カムチャツキーへ配置替えとなり、現在に至っています。
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2017年からペトロパブロフスク・カムチャツキー『北東修理センター』で近代化改装工事が始まりました。
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「スメルチ」は、近代化改装により対艦ミサイルを、「マラヒート」3連装発射筒2基(ミサイル計6基)から「ウラン」4連装発射筒4基(ミサイル計16基)へ換装しました。
(ただし、現時点においては「ウラン」発射筒は2基しか搭載されていない)
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフと小型ロケット艦スメルチは近代化改装される]
[ロシア海軍のプロジェクト12341小型ロケット艦(ナヌチュカ級)の近代化改装は始まっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊は2019年に2隻の巡航ミサイル"カリブル"搭載艦を受け取る]

2019年6月7日、「スメルチ」は洋上試験を開始しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦スメルチは洋上試験を開始した]

7月8日にはAK-176 76mm砲AK-630M 30mmガトリング砲の試射を行ないました。

「スメルチ」は2019年12月末までに太平洋艦隊へ復帰します。

ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルチースク基地へ入港した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年7月7日22時48分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」はバルチースクへ到着した】

バルト艦隊練習艦「ペレコプ」は、遠距離航海士航海の枠組みでバルト艦隊主要基地へ寄港した。

バルチースクへの停泊中、海軍軍事科学研修センター「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の110名の生徒が海上実習を行なう為に艦へ到着し、更には、水、燃料、食料の在庫を補充する。

生徒を乗せ、物資を補充した後、練習艦は遠距離航海士航海を継続し、その最中に4つの大洋へ到達し、北海航路へ行く。

練習艦の遠距離海洋航海は、ロシア連邦国防省の海軍教育学校生徒の海上実習実行の枠組みで行なわれる。
実習指導者は、海軍軍事科学研修センター「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード市分校校長ヴャチェスラフ・スイトニク少将である。

海洋航海中に艦は総計20万海里以上を走破する。
この中で生徒は、航海士の規律、様々な条件及び複雑な航海環境下での艦の制御技量の向上、士官及び航海士当直義務の勤めの実習を行なう。

この他、生徒は艦に備え付けられている最新の練習シミュレーター「レゲリ」で一連の訓練を行なう。
研修完了後、艦上の将来の士官は、特別かつ様々な海上学科のテストへ移行する。

艦の研修の為、特殊クラス及び訓練シミュレーターが作成された。
「ペレコプ」は天文学甲板、艦のダメージコントロール区画、6本オール漕ぎボートを有する。
同時に300名までの将来の航海士、機関士、操縦士が海上実習を行なえる。
艦の移動時に、ロシア連邦の大規模港を訪れ、2、3回の海軍学校の生徒の交代を行なう。
2018年には、1000名以上が艦上で実地訓練を行なった。



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プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。


2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)
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[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]


2019年7月5日、「ペレコプ」クロンシュタット港を抜錨し、2019年度の遠洋実習航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海へ出発した]

7月7日、「ペレコプ」バルチースク基地へ入港しました。
ここで「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の生徒110名を乗せ、物資を補給した後、バルト海を後にします。


「ペレコプ」は今回も北極海を横断するとの事ですから、2018年の遠洋実習航海と同じコースを行くようです。

ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北海での演習を終えてバルト海へ戻る

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年7月6日11時13分配信
【コルベット「ボイキー」と「ストイーキー」はバルト海へ進路を取った】

遠距離航海中のコルベット「ボイキー」「ストイーキー」で構成されるバルト艦隊艦船支隊は、北海で計画戦闘演習任務へ取り組み、バルト海への進路を保持し、スカンジナビア海峡・スカゲラクおよびカテガットを通過する。

遠距離航海中に艦の乗組員は、仮想敵艦グループを探知、撃滅する合同活動へ取り組んだ。
戦闘班は対艦誘導ロケットの電子発射を行なった。
この他にコルベットの乗組員は、仮想敵からの空中攻撃を撃退し、無防備の泊地へ停泊時の対水中工作防護の問題へ取り組んだ。

艦上ヘリコプターKa-27は数回の飛行勤務を行なった。
艦船支隊と連携して仮想敵潜水艦の捜索へ関わり、更には水上での救助訓練を実施した。

艦船支隊に乗っている海軍歩兵部隊は、様々な対テロ行動のシナリオへ取り組み、射撃武器から海上標的への射撃を行なった。

艦船支隊は6月5日にバルチースク軍港を去り、世界の大洋におけるロシア海軍の常時の海軍力の存在の確保の為、大西洋へ向かった。



バルト艦隊には、2008年~2014年に就役した4隻のプロジェクト20380コルベット(「ステレグーシチー」、「ソーブラジテルヌイ」、「ボイキー」、「ストイーキー」)が配備されており、2016年夏以降、2隻ペアで定期的に北大西洋へ進出しています。


2016年6月、「ボイキー」(532、2013年5月16日就役)と「ストイーキー」(545、2014年7月27日就役)が北海へ進出しました。
(2016年6月中旬にバルチースクを出航し、7月5日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北海から戻ってきた]

2016年10月には「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」(531、2011年10月14日就役)が北大西洋へ進出しています。
(2016年10月初頭にバルチースクを出航し、10月22日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北大西洋から戻ってきた]

「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」は、2017年4月にも北大西洋へ進出しました。
(2017年4月7日バルチースクを出航し、5月1日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はバルチースクへ帰投した]

2017年6月には「ボイキー」「ステレグーシチー」(550、2008年2月27日就役)が北海へ進出しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベット"ボイキー"と"ステレグーシチー"は北海での戦闘演習を終えてバルト海へ戻った]

「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」は、2017年10月14日から2018年1月14日まで地中海、アデン湾への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベットは地中海・アデン湾遠征を終えて帰投した]

2018年6月中旬には、「ボイキー」「ストイーキー」北大西洋へ進出し、7月上旬に帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北大西洋遠征を終えた]

2018年10月22日、「ソーブラジテルヌイ」「ストイーキー」北大西洋への航海へ出発し、11月13日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット"ソーブラジテルヌイ"と"ストイーキー"は北大西洋遠征から戻ってきた]


2019年6月25日、「ボイキー」「ストイーキー」バルチースクを出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年6月25日15時28分配信
【バルト艦隊艦船グループは演習中に仮想敵空中攻撃手段からの攻撃を撃退した】

6月27日にはカテガット海峡、スカゲラク海峡を通過しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年6月27日15時32分配信
【バルト艦隊艦船支隊はスカンジナビア海峡を通過する】

6月28日には北海で各種の演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年6月28日18時51分配信
【バルト艦隊艦船支隊は北海で演習任務へ取り組んだ】

7月1日にはノルウェー海で対潜戦闘訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年7月1日16時35分配信
【バルト艦隊のコルベットはノルウェー海で潜水艦の捜索へ取り組んだ】

そして7月6日にスカゲラク海峡、カテガット海峡を通過しました。

ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦コヴロヴェツはシリア沖へ行く

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年7月6日12時7分配信
【黒海艦隊の海洋掃海艦「コヴロヴェツ」は地中海への移動を行なう】

黒海艦隊海洋掃海艦「コヴロヴェツ」は、セヴァストーポリから地中海への移動を行なう。
現在、艦の乗組員は黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスを通過している。

地中海への移動後、海洋掃海艦地中海ロシア海軍常設グループへ加わり、用途上の任務の遂行へ着手する。

対機雷艦の乗組員にとって、これは今年初の遠海ゾーンへの航海である。

計画ローテーションに基づき、海洋掃海艦「コヴロヴェツ」は、2019年4月から遠海ゾーンで任務を遂行している「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」と交代する。



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プロジェクト266M海洋掃海艦「ナヴォードチク」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)中部ネヴァ川造船工場で建造され、1974年11月21日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。

1982年には「クルスキー・コムソモーレツ」と改名されました。

就役後は大西洋(西アフリカ沖)の漁場でソ連漁船の警護任務に就き、1980年代のイラン・イラク戦争時にはペルシャ湾へ派遣されました。
1987年にはペルシャ湾で27隻のソ連商船を護衛し、1988年には32隻の商船(タンカー、貨物船)を護衛しました。

ソ連邦解体後の1992年2月15日には旧名へ戻され、1999年7月25日に「コヴロヴェツ」と改名されました。

その後は黒海から出る事は有りませんでしたが、2016年2月中旬、28年ぶりに黒海を出てシリア沖へ派遣されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルと海洋掃海艦コヴロヴェツは地中海へ入った]

2016年5月末にセヴァストーポリへ帰港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリはシリア沖に到着した]

2016年12月末にセヴァストーポリを出航し、12月27日にボスポラス海峡を南下しました。
「コヴロヴェツ」は、2017年1月9日までにシリア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦コヴロヴェツは再びシリア沖へ派遣された]

2017年5月2日にボスポラス海峡を北上しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦コヴロヴェツは地中海東部を去った]

2017年5月4日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦コヴロヴェツはシリア沖からセヴァストーポリへ帰投した]

2018年には地中海東部へ行く事は有りませんでしたが(黒海内でのみ行動)、2019年7月初頭、ほぼ2年ぶりに同海域へ派遣される事になりました。

「コヴロヴェツ」は、2019年4月上旬からシリア沖へ派遣されている「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」と交代します。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンはシリア沖へ行く]


ロシア海軍は、2016年2月から交代で黒海艦隊掃海艦1隻をシリア沖へ展開させています。
[ロシア海軍黒海艦隊の掃海艦はシリア沖で活動する]

ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海へ出発した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年7月5日16時33分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」は遠距離航海士航海へ向かった】

バルト艦隊練習艦「ペレコプ」は、遠距離航海任務遂行の為にクロンシュタットから出航した。
同艦は4つの大洋へ到着し、北海航路を通過し、総計20万海里以上を走破する。

現在、艦内にはサンクトペテルブルク海軍兵学校の生徒100名が居る。
バルチースクへの寄港時、カリーニングラード海軍大学校の生徒110名が合流する。
実習指導者は、海軍軍事科学研修センター「クズネツォフ記念海軍アカデミー」校長ヴャチェスラフ・スイトニク少将である。

練習艦の遠距離海洋航海は、ロシア国防省の海軍教育学校生徒の海上実習実行の枠組みで行なわれる。
海上航行中、生徒には航海士の規律、様々な条件及び複雑な航海環境下での艦の制御技量の向上、士官及び航海士当直義務の勤めの実習が控えている。

この他、生徒は艦に備え付けられている最新の練習シミュレーター「レゲリ」で一連の訓練を行なう。
研修完了後、艦上の将来の士官は、特別かつ様々な海上学科のテストへ移行する。

艦の研修の為、特殊クラス及び訓練シミュレーターが作成された。
「ペレコプ」は天文学甲板、艦のダメージコントロール区画、6本オール漕ぎボートを有する。
同時に300名までの将来の航海士、機関士、操縦士が海上実習を行なえる。
艦の移動時に、ロシア連邦の大規模港を訪れ、2、3回の海軍学校の生徒の交代を行なう。
2018年には、1000名以上が艦上で実地訓練を行なった。

航海に先立ち、『クロンシュタット海洋工場』の専門家はバルト艦隊練習艦「ペレコプ」のドック修理を実施した。
作業中、艦の船体の水中部分が塗装され、タンク、スクリュー装置、駆動軸及びキングストン弁が修復された。
加えて、艦の乗組員は、基地での錬成任務K-1及び海上での錬成任務K-2の要素へ取り組んだ。



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プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。


2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)
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[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]


2019年7月5日、「ペレコプ」は遠洋実習航海へ出発しました。
今回も北極海を横断するとの事ですから、2018年の航海と同じコースを行くようです。

ロシア海軍黒海艦隊の救助曳船プロフェッソル・ニコライ・ムールは地中海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年7月5日10時22分配信


黒海艦隊ノヴォロシースク海軍基地の救助船支隊の一員である救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」は、黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスを通過して地中海へ入った。

「プロフェッソル・ニコライ・ムール」は、初めてノヴォロシースクからペルシャ湾への移動を行なう。

ロシア曳船ロシア海軍選抜チームの支援の為にペルシャ湾へ向かい、8月初頭にイラン・イスラム共和国領内で開催されるダイバー混成国際競技『グルビナ-2019』へ参加する。

20日以上に渡る海上移動中、船の乗組員には、スエズ運河、3つの海峡、4つの湾、6つの海の通行が待ち受けている。



プロジェクト22870救助曳船SB-565『アストラハン造船工場』で起工され、2014年5月20日に進水し、同年12月28日に就役しました。
2014年に「プロフェッソル・ニコライ・ムール」(ニコライ・ムール教授)と命名されました。

2015年5月に内陸水路経由で黒海東岸ノヴォロシースクへ回航され、2015年6月10日付でノヴォロシースク海軍基地所属となりました。
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以後、度々地中海東部へ派遣されています。
(2016年3月初頭~6月下旬、2016年11月初頭~11月下旬、2018年1月下旬、2018年8月下旬~11月初頭)

2019年7月3日、「プロフェッソル・ニコライ・ムール」ノヴォロシースク海軍基地を出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の救助曳船プロフェッソル・ニコライ・ムールはペルシャ湾へ向かった]

7月5日にボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。

今後、「プロフェッソル・ニコライ・ムール」ペルシャ湾へ向かい、イランを訪問するようです。

ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカーボベルデへ行く

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年7月5日12時51分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はカーボベルデ島を訪れる】

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」、救助曳船「ニコライ・チケル」、多機能後方支援船「エリブルス」で構成される北方艦隊艦・支援船支隊は、大西洋横断移動を完了した。
この数日間に艦船は、カリブ海からアフリカ大陸西方600kmに位置するカーボベルデ諸島まで到達した。
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明日(7月6日)、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」支援船は、カーボベルデ共和国の首都プライアへの業務寄港を行なう。
この時、世界一周航海の際の支隊の燃料、水、食料を保障する中型海洋給油船「カーマ」は、ヨーロッパ沿岸へ行く。

北方艦隊艦・支援船支隊の遠距離航海は、2月26日から続いている。
これまでに北方艦隊将兵は3万海里以上を航行し、ジブチ、スリランカ、中国、エクアドル、キューバ、トリニダード・トバゴの港への業務寄港を行ない、スエズ運河パナマ運河を通過し、太平洋東部赤道を横断した。




2019年2月26日、ロシア北方艦隊1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)(2018年7月28日就役)は、多機能後方支援船「エリブルス」及び救助曳船「ニコライ・チケル」と共に遠距離航海へ出発し、大西洋へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は遠距離航海へ出発した]

プロジェクト23120多機能後方支援船の1番船「エリブルス」は、2018年4月9日に就役した最新鋭の多用途支援船です。
[プロジェクト23120多機能後方支援船エリブルスはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
『Marine Traffic』より
【「エリブルス」】

プロジェクトR-5757救助海洋曳船の1番船「ニコライ・チケル」(SB-131)は、1989年4月12日に就役した世界最大級のタグボートです。
『Marine Traffic』より
【曳船「ニコライ・チケル」】

3月3日にはノルウェー海艦載ヘリコプターを使用する潜水艦捜索訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はノルウェー海で潜水艦捜索訓練を行なった]

その後、北方艦隊艦船支隊には、プロジェクトREF-675中型海洋給油船の1番船「カーマ」(1982年9月29日就役)が合流しました。
『Marine Traffic』より
【給油船「カーマ」】

「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、グレートブリテン島北部のマレー湾で訓練を行なった後、3月5日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はラマンシュ海峡へ入った]

ロシア海軍の艦船がラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過する際には、必ずグレートブリテン海軍の水上艦が監視任務へ就きますが、今回は、45型駆逐艦「ディフェンダー」(2013年3月21日就役)でした。
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「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、3月8日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)を出てケルト海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

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「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、3月12日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
[スペイン空軍の対潜哨戒機P-3は地中海西部でロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を監視する]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は地中海を東へ進み、3月15日にはマルタ島周辺海域へ到達しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はマルタ島周辺へ到達した]

3月19日には、地中海に居る北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」と共に、艦載ヘリコプターによる潜水艦の捜索や遭難者の捜索救助訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年3月19日16時54分配信
【北方艦隊のヘリコプター乗員は地中海の大型対潜艦「セヴェロモルスク」艦上からのフライトを行なった】

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は地中海東部を通過してスエズ運河へ入り、3月21日には紅海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスエズ運河を通過して紅海へ入った]
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3月25日にジブチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブチへ寄港した]
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3月28日にジブチを出航し、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブチを去り、アデン湾へ向かった]

4月1日にはインド洋(随伴船の位置から推察すると、正確にはアラビア海ソコトラ島東方海域)で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はアラビア海で対空戦闘訓練を行なった]
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4月3日、「アドミラル・ゴルシコフ」スリランカコロンボ港へ入港しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスリランカのコロンボを訪れた]

4月6日、「アドミラル・ゴルシコフ」コロンボ港を出航し、中国青島へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスリランカのコロンボを去り、中国へ向かった]

4月11日にマラッカ海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はマラッカ海峡へ入った]
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4月13日には南シナ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は南シナ海へ入った]

4月16日にはフィリピン海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィリピン海へ入った]
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4月20日に黄海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は黄海へ入った]

4月21日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は青島へ到着しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国の青島港へ到着した]

4月23日には中国人民海軍創設70周年記念国際観艦式へ参加しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国への公式訪問を続けている]

4月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は青島を出航し、ウラジオストクへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国を去り、ウラジオストクへ向かった]

4月28日に対馬海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は対馬海峡へ入った]

5月1日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はウラジオストクへ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はウラジオストクへ到着した]

5月7日、「アドミラル・ゴルシコフ」ウラジオストク金角湾第33埠頭を離れ、ウラジオストク西岸のアムール湾へ移動しました。
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5月9日の大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)勝利74周年記念行事へ参加した後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は5月10日にウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中部太平洋へ向かった]
(ただし、給油船「カーマ」はそれよりも前に出航し、5月8日に津軽海峡を通過して太平洋へ入っている)

5月11日に津軽海峡を通過して太平洋へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年5月13日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は太平洋を東進し、5月15日にはハワイ諸島付近へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はハワイ沖へ到達した]
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その後も「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はハワイ諸島周辺海域に留まり、5月24日にはハワイ諸島南東海域で対潜演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はハワイ南東沖で対潜演習を行なった]

5月30日には、太平洋西部で捜索救助演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は太平洋西部で捜索救助演習を行なった]

6月8日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は赤道を通過し、古くからの船乗りの伝統に従い、赤道祭が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で赤道祭が行なわれた]
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6月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はエクアドルプエルト・ボリバル港へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルのプエルト・ボリバル港を訪問した]

6月12日、プエルト・ボリバル港ロシア連邦の祝日『ロシアの日』を祝いました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルで『ロシアの日』を祝った]

ソヴィエト連邦時代の1990年6月12日、ロシア・ソヴィエト連邦社会主義共和国の国家主権の宣言が採択された事を記念し、この日はロシア連邦の祝日となりました。
『ロシア・ビヨンド』(日本語版)より
【「ロシアの日」って何?】

6月13日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はプエルト・ボリバル港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルを去り、パナマ運河へ向かった]

6月15日には給油船「カーマ」から燃料を補充しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は南アメリカ沖で洋上給油を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」は6月18日までにパナマ運河の通過を完了してカリブ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はパナマ運河を通過してカリブ海へ入った]
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翌6月19日、他の3隻の随伴船多機能後方支援船「エリブルス」、給油船「カーマ」、救助曳船「ニコライ・チケル」パナマ運河へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の支援船はパナマ運河を通過する]

6月20日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船3隻は、パナマ運河の出口で合流しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船はカリブ海へ入った]

6月24日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻(多機能後方支援船「エリブルス」、救助曳船「ニコライ・チケル」)は、キューバハバナ港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はキューバのハバナ港へ到着した]

「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻は、6月26日にハバナを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はキューバを去った]
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同じ6月26日、別行動を取っていた給油船「カーマ」は、物資補充の為、トリニダード・トバゴ島へ到着しました。

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船カリブ海を出て大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカリブ海を去った]
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7月1日に「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻は給油船「カーマ」と合流し、洋上で燃料補給を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は大西洋で洋上給油を行なった]

7月2日、「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋上でA-192 130mm単装砲の実弾射撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は大西洋上で130mm砲を発射した]

7月5日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船大西洋の横断を終え、カーボベルデ付近へ到達しました。
7月6日にはカーボベルデの首都プライア港へ入港します。
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改イワン・グレン型揚陸艦カイマンはサンクトペテルブルク国際海軍サロン(IMDS-2019)で初めて公開される

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月4日15時19分配信
【「カイマン」は「イワン・グレン」と共に:新たな大型揚陸艦のモデルは国際海軍サロン-2019の為に用意される】

『国際海軍サロン-2019』の最中に、新たな大型揚陸艦「カイマン」の模型及び特性が初めて提示される。
『Mil.Press FlotProm 』は『ネヴァ川計画設計局』(『統合造船業営団』へ加入)より伝えられた。


これは大型揚陸艦の輸出ヴァージョンについての話であると対談者は説明した。

「カイマン」の排水量は約8000トン、ヘリコプターKa-52Kを装備できる。

「新たな大型揚陸艦は、プロジェクト11711の拡大発展型であり、事実上、能力が拡大した新たな艦です」
この分野の情報提供者は『Mil.Press FlotProm 』へ話した。
輸出ヴァージョンは未だプロジェクト番号が付けられておらず、更新された特性の艦は、プロジェクト11711第2シリーズ大型揚陸艦の発展型として提示される。

このような2隻の艦は沿バルト造船工場『ヤンターリ』で4月23日に起工された。
それは、より強力なエンジンを得る。
2019年末までにプロジェクト11711第2シリーズ艦の設計文書の作業は完了する。

『ネヴァ川計画設計局』の他の新作として、将来航空母艦「ラマンチーン」が有る。
更に、『統合造船業営団』展示ブースの設計局の展示台では、既に輸出ヴァージョンのプロジェクト11711Eが示されている。

[『Mil.Press FlotProm 』参照]
ベースプロジェクト11711
と比較して、第2シリーズは打撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」を得る。
更には上部構造物のフォルムが変わり、寸法は増加し、排水量も増えている。

第9回国際海軍サロンサンクトペテルブルクで7月10日から14日まで開催される。
最初の3日、7月10日~12日は、専門家及び外国の代表団メンバーの為の、13日と14日は一般大衆の為の公開行事である。

展示会のニュース、新作の概要及び業務プログラム行事のレポートは、サロン中に『Mil.Press』から『国際海軍サロン』のテーマ部門で公表される。



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プロジェクト11711大型揚陸艦は、カリーニングラード市沿バルト造船工場『ヤンターリ』で建造されています。

1番艦「イワン・グレン」(2004年12月24日起工/2012年5月18日進水)は2018年6月20日に就役し、10月22日には配備先の北方艦隊基地へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

2番艦「ピョートル・モルグノフ」(2015年6月11日起工/2018年5月25日進水)は、2019年の就役が予定されています。
[プロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

以前にはプロジェクト11711の建造は2隻で終了する予定でしたが、一転して2隻が追加建造される事になり、2019年4月23日に「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711大型揚陸艦ウラジーミル・アンドレーエフとワシーリー・トルシンはカリーニングラードで起工された]
この2隻は、艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kを搭載し、上部構造物も前期建造艦2隻とは違うものになるようです。
更には、排水量も増加するようです。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年4月23日14時7分配信
【新たなプロジェクト11711大型揚陸艦のペアは「イワン・グレン」及び「ピョートル・モルグノフ」とは異なる】

「ウラジーミル・アンドレーエフ」は2023年、「ワシーリー・トルシン」は2024年に就役予定です。


2019年7月10日~14日にサンクトペテルブルクで開催される国際海軍サロンIMDS-2019で、プロジェクト11711第2シリーズの輸出ヴァージョンである「カイマン」(カイマン亜科)の模型が公開されるようです。

ロシア海軍の将来空母設計案ラマンチーンはサンクトペテルブルク国際海軍サロンで初めて公開される

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月4日14時35分配信
【IMDS-2019で新たなロシアの航空母艦が初めて提示される】

『ネヴァ川計画設計局』は、『国際海軍サロン-2019』で初めて将来航空母艦「ラマンチーン」(マナティー)を提示する。
『Mil.Press FlotProm』は『統合造船業営団』より伝えられた。


『ネヴァ川計画設計局』は、『統合造船業営団』の展示台で自身の新作を提示する。

『ネヴァ川計画設計局』は質問に答え、「ラマンチーン」の排水量は8万~9万トンであると説明した。
同社は、他の詳細を伝えなかった。

『アルミヤ-2019』初日で、『クルイロフ国立科学センター』は、近い内にロシア海軍の為の航空母艦の概念設計の完成したラインをロシア連邦国防省へ提示すると話した。

以前の6月、ロシア海軍は、将来原子力航空母艦の戦術-技術的課題の形成へ着手した事が知られるようになった。

2018年4月、この当時は海軍副総司令官(軍備担当)の職務に従事していたヴィクトール・ブルスク中将は、海軍は排水量約7万トンの航空母艦を必要としていると語った。



[ロシア新世代航空母艦]
ロシア海軍の為の将来航空母艦Перспективный Авианосецの設計開発作業は2007年に始まりました。

将来航空母艦の設計を担当するのは『ネヴァ川計画設計局』になりますが、その叩き台となる概念設計案は、ロシア海軍向けなどの艦船の形状を研究する『クルイロフ国立科学センター』により作成されます。

『クルイロフ国立科学センター』は、まず初めに、2015年に多目的重航空母艦プロジェクト23000E「シトルム」を作成しました。
これは満載排水量9万~10万トンの通常動力の大型空母です。
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[ロシア海軍将来空母概念設計案・プロジェクト23000E「シトルム」]

その後、『クルイロフ』は、2018年8月下旬に軽航空母艦「シトルム-KM」の概念設計案を公表しました。
これは満載排水量44000トンの比較的小型の空母です。
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[クルイロフ国立科学センターの半双胴(カタマラン)形式軽多目的空母は水中抵抗が大幅に低減する]

そして2019年には76000トンの中型原子力空母の概念設計案の存在を公表しました。
[クルイロフ国立科学センターは半双胴形式の中型原子力空母の概念設計案を提示した]


一方、実際にロシア海軍向けとして建造される空母を設計する『ネヴァ川計画設計局』自身は、どのような艦を設計しているのかは具体的には明らかにされていませんでした。

そして今回、『ネヴァ川計画設計局』が設計する将来空母のコード名は「ラマンチーン」(マナティー)である事が初めて明らかにされました。
「ラマンチーン」の排水量は8万~9万トンとの事ですから、おそらくは、『ネヴァ川計画設計局』が以前から開発作業を進めている将来空母の3つのヴァージョン~重空母、中空母、軽空母の内の重空母でしょう。
[ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる]

2019年7月10日~14日にサンクトペテルブルクで開催される国際海軍サロンIMDS-2019で、「ラマンチーン」の模型が展示されるようです。

2019年7月1日のロシア海軍の深海調査原潜の火災事故で死亡した乗組員14名の氏名が公表された

『タス通信』より
2019年7月4日2時6分配信
【(ロシア)国防省は深海船の火災の死亡者のリストを公表した】
モスクワ、7月3日/タス通信

(ロシア)国防省は、7月1日の科学研究深海装置の火災で死亡した潜水艦船員のリストを公表した。
軍当局のサイトは、水曜日に写真付きで名簿を公表した。

悲劇の犠牲者14名:

ウラジーミル・アバンキン1等海佐

アンドレイ・ヴォスクレセンスキー1等海佐

デニス・ドロンスキー1等海佐

コンスタンチン・イワノフ1等海佐

デニス・オパリン1等海佐

コンスタンチン・ソモフ1等海佐

ニコライ・フィリン1等海佐

アレクサンドル・アヴドニン2等海佐

セルゲイ・ダニリチェンコ2等海佐

ドミトリー・ソロヴィヨフ2等海佐

ミハイル・ドゥブコフ大尉

ヴィクトール・クジミン3等海佐

ウラジーミル・スヒニチェフ3等海佐

アレクサンドル・ワシリエフ潜水艦乗員医療サービス


軍当局は、死亡した潜水艦乗員の高いプロ意識を指摘した。

「ロシア海軍の科学研究深海装置の乗組員である潜水艦船員は祖国への真の愛国心、高いプロ意識を示し、軍務及び上級司令部からの課題の遂行に対し、再三に渡り国家表彰を受けていました」
声明では、こう述べられた。

国防省が指摘したように
「彼らは全て、限界深度への潜航を伴う北極調査の困難な水中遠征へ一度ならず参加しました」



2019年7月1日、ロシア海軍「科学研究深海装置」は、ロシア領海内(バレンツ海)での海底調査中に火災が発生し、乗組員14名が死亡しました。
[ロシア海軍の深海調査原潜で火災が発生し、乗員14名が死亡した]

ロシア国防省は、事故を起こした「科学研究深海装置」の名前を一切公表していませんが、プロジェクト10831「ロシャリク」原子力深海ステーションAS-12のようです。
何故、AS-12であると断定できるのかと言えば、事故の状況(14名が死亡)から見て、該当するのは、標準乗員数25名のAS-12しか無いからです。

ロシア海軍には、他にも深海潜水艇深海調査用小型原潜が有りますが、14名以上乗れるフネはロシャリク級の他には有りません。
そしてロシャリク級AS-12しか有りません。


事故後、AS-12搭載母艦(プロジェクト09787特殊用途原子力潜水艦BS-64「ポドモスコヴィエ」)北方艦隊基地セヴェロモルスクへ入港しています。
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この事故の詳細や事故を起こした艦の名前は相変わらず公表されていませんが、ロシア国防省は、事故で死亡した乗員14名の名前を公表しました。

この14名の内、デニス・ドロンスキー1等海佐(1972年10月17日生まれ、享年46歳)がAS-12の艦長のようです。
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ニコライ・フィリン1等海佐(1962年4月6日生まれ、享年57歳)は、深海軍事機器の試験官であり、オブザーバーとして乗艦していたようです。
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この2名は、以前に「ロシア連邦英雄」称号を授与されています。

軍医1名を除き、佐官クラスが多いですが、「ロシャリク」級の乗組員は、医療スタッフ以外は全員士官で構成されているようです。

「ロシャリク」級は高度な軍事機密であり、その動向も原則非公開である為、これ以上の詳細な情報がロシア国防省やロシア海軍などの公式筋から公表される事は無いでしょう。