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ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは対戦方式の空中戦闘訓練を行なった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2019年8月19日3時56分配信
【太平洋艦隊海上航空隊の戦闘機MiG-31BMは成層圏で空中戦闘を行なった】

カムチャツカに駐屯する太平洋艦隊海上航空隊高空戦闘機MiG-31BM乗員は、戦闘訓練計画に沿って、ロシア領空への仮想侵犯を成層圏で迎撃する訓練を実施した。

新たに近代化された高空迎撃戦闘機MiG-31BMは、初めて実地グループで空中戦闘へ参加した。

領空侵犯機の役割は、1機のMiG-31BMが演じ、彼らの前に置かれた任務は、ロシア領空の低成層圏へ最大速度で侵入し、規定境界線へ入り、追撃の機会から逃れる事にあった。

目標の迎撃へ、当直部隊の他の迎撃戦闘機MiG-31BMが上がった。
飛行は時速2500キロメートル、高度20キロメートル以上で行なわれた。
MiG-31BM乗員の複雑な任務の遂行の為、地上の対空防衛手段が関わる事無く自身で敵の捜索を行なった。

目標を捕捉した後、飛行士は「空対空」クラスのミサイルの電子発射を遠距離で実施した。
MiG-31BM乗員の交代飛行勤務において、合計で6回の成層圏飛行を行なった。

訓練は、新たに近代化された航空機器の基礎段階の1つであり、対空防衛の為の戦闘当直に就く為の戦闘機飛行士の操縦技量の向上には必要な事である。



[高空迎撃戦闘機MiG-31(ロシア太平洋艦隊)]
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カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場には、太平洋艦隊海軍航空隊迎撃戦闘機MiG-31(第865独立戦闘機航空連隊)が駐留しています。

エリゾヴォ基地
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エリゾヴォ基地MiG-31
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このMiG-31は、元々はロシア防空軍に所属していたのですが、防空軍空軍と合併した後の1998年7月1日に海軍航空隊へ移管されました。
(第865独立戦闘機航空連隊は1989年にSu-15からMiG-31へ機種改編)

現在は、約30機のMiG-31が配備されています。


現在、ロシア航空宇宙軍MiG-31は、電子機器を換装し、対地/対艦ミサイルの運用能力を付与するMiG-31BMへの近代化改修を行なっています。



太平洋艦隊海軍航空隊所属のMiG-31MiG-31BMへ改修される事になり、2019年2月20日に最初の2機がカムチャツカエリゾヴォ飛行場へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの慣熟訓練を進めている]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの飛行訓練を行なっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは空中戦闘訓練を行なった]

今年中には更に数機のMiG-31MiG-31BMへの改修を終えてエリゾヴォへ到着します。

ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはバルト海で潜航試験を行なった

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年8月19日14時40分配信
【潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は初めて潜航へ取り組んだ】

『アドミラルティ造船所』で太平洋艦隊の為に建造された最初のプロジェクト636.3潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、工場航行試験の枠組みで成功裏に初めての潜航を行なった。
8月19日・月曜日、同社広報サービスは発表した。


造船所の代理人は、全ての工場航行試験プログラムは1段階での遂行が計画されており、潜水艦工場へ戻る事無く試験を完了する事を指摘した。

試験は、レニングラード海軍基地の射爆場で実施され、その後、バルト艦隊の南方射爆場で実施される。
水上及び水中位置で、動力装置、航法複合体、電波位置測定複合体、通信システム、居住保障システムを含む全てのシステムが点検される。
プログラムには、速力及び機動性試験、更には潜航が含まれる。
その後、潜水艦は、発注者への引き渡しを前にした国家試験の準備の為に工場へ戻る。

「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、『アドミラルティ造船所』で2017年7月28日に起工され、2019年3月28日に進水した。
潜水艦は8月16日に工場航行試験へ出発した。
潜水艦海軍への引き渡しは2019年11月25日に予定されている。

太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト636.3「ワルシャワンカ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の建造契約は、2016年9月の国際軍事技術フォーラム『アルミヤ』の最中に署名された。

プロジェクト636.3潜水艦は、敵の潜水艦及び水上艦との戦闘の為、更には海軍基地、沿岸連絡線の防衛の為に開発された。
潜水艦の全長は73メートル、幅10メートル、限界潜航深度300メートル、水中速力20ノット、自立航行期間45日。
乗組員52名。
潜水艦は、6門の口径533mm魚雷発射管、機雷、打撃ミサイル複合体「カリブル」で武装する。



[プロジェクト06363潜水艦(黒海艦隊)]
ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦は、現在、黒海艦隊向けの6隻が2014年~2016年に就役しています。
全てサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で建造されています。
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プロジェクト06363は、プロジェクト877(キロ級)の輸出型プロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果も一部取り入れられています。

プロジェクト06363潜水艦は、有翼ミサイル「カリブル」を標準装備しています。
(533mm魚雷発射管から発射する)

黒海艦隊06363は、既にシリア有翼ミサイル「カリブル」を実戦使用しています。
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


[プロジェクト06363潜水艦(太平洋艦隊)]
そして太平洋艦隊向けにも6隻の06363潜水艦『アドミラルティ造船所』で建造される事になり、建造契約は2016年9月7日に締結されました。
[サンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所はロシア海軍太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造契約を締結した]

2017年7月28日に最初の2隻~「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」が同時に起工されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはサンクトペテルブルクで起工された]

B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、2019年3月28日に進水しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはサンクトペテルブルクで進水した]

その後、『アドミラルティ造船所』で艤装が行なわれ、8月16日に最初の航行試験へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーは洋上試験を開始した]


8月19日には最初の潜航試験を行ないました。

現在の所、「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、2019年12月末にロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊は2019年に2隻の巡航ミサイル"カリブル"搭載艦を受け取る]


この他、太平洋艦隊所属のプロジェクト877潜水艦の一部も近代化改装が行なわれています。
[近代化改装を終えた潜水艦コムソモリスク・ナ・アムーレはロシア海軍太平洋艦隊へ再就役した]

ロシア海軍の新世代掃海艦イワン・アントノフは黒海艦隊基地へ回航される

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年8月19日10時54分配信
【黒海艦隊の最新海洋掃海艦「イワン・アントノフ」はセヴァストーポリへの移動を行なう】

最新のプロジェクト12700海洋掃海艦「イワン・アントノフ」は、バルト艦隊から黒海艦隊の基礎駐留地点-セヴァストーポリ英雄市への移動を行なう。

これまでに、艦の乗組員はサンクトペテルブルク主要海軍パレードへ参加した。

現在、掃海艦北海に在り、更に大西洋へ出る為、ラマンシュ海峡へ向かっている。

艦にとって、これは初めての艦隊間移動であり、この間に乗組員には5000海里以上の航行と、その用途に沿った一連の艦上演習が控えている。

[参照]
プロジェクト12700海洋掃海艦
の最初の生産艦「イワン・アントノフ」は、『中部ネヴァ川造船工場』で建造され、2018年に進水し、2019年1月に黒海艦隊へ受け入れられた。
新世代対機雷防衛艦は、最新の機器、水中音響ステーション、様々なタイプの海洋機雷を破壊する為の遠隔操作及び自動水中装置を装備する。



[プロジェクト12700アレクサンドリト掃海艦]

プロジェクト12700掃海艦の3番艦の船体形成作業は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で2016年6月27日に始まりました。
[ロシア海軍の為の第3のプロジェクト12700掃海艦の建造が始まった]

2017年1月25日、3番艦は「イワン・アントノフ」と命名され、起工式典が開催されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦イワン・アントノフはサンクトペテルブルクで起工された]

2018年4月25日、「イワン・アントノフ」は進水しました。

[ロシア海軍のアレクサンドリト級掃海艦3番艦イワン・アントノフは進水した]

進水後、造船所の岸壁で艤装工事が進められました。

2018年7月18日の「イワン・アントノフ」
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2018年8月11日の「イワン・アントノフ」
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当初、「イワン・アントノフ」は、2018年9月末までにロシアの内陸水路経由でサンクトペテルブルクから黒海へ回航される予定だったのですが、実行には移されませんでした。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型掃海艦イワン・アントノフは2018年9月に黒海へ回航される]

「イワン・アントノフ」は9月18日に造船所の岸壁を離れて出航し、ラドガ湖での航行試験を開始しました。
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ラドガ湖で試験中の「イワン・アントノフ」
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ラドガ湖での試験は10月初頭に完了し、10月8日には造船所の岸壁へ戻りました。
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11月1日に造船所の岸壁を離れ、今度はバルト海へ出航しました。


11月6日にバルト艦隊基地バルチースクへ到着しました。
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11月11日にバルチースクを出航し、バルト海での航行試験を開始しました。
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11月14日にバルチースクへ帰港しました。
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その後も洋上試験は続けられ、2018年12月29日に完了しました。

「イワン・アントノフ」(601)とプロジェクト12700の1番艦「アレクサンドル・オブホフ」(507)
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2019年1月26日、「イワン・アントノフ」は、正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ就役しました。
[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

7月28日の『ロシア海軍の日』には、サンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


就役後もバルト海に留まっていた「イワン・アントノフ」でしたが、2019年8月中旬に黒海艦隊基地への移動を開始しました。


「イワン・アントノフ」は、黒海艦隊クリミア海軍基地へ編入されます。
[ロシア海軍黒海艦隊のクリミア海軍基地は再編された]

クリミア海軍基地の指揮下には、第41ロケット艇旅団、第68水域保護艦旅団、第197揚陸艦旅団が在りますが、「イワン・アントノフ」は、第68水域保護艦旅団第418掃海艦大隊へ所属する事になるでしょう。

ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)はバルト海で対空射撃試験を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2019年8月18日14時15分配信
【小型ロケット艦「ソヴィェツク」はバルト海で砲射撃を実施した】

小型ロケット艦「ソヴィェツク」は、試験中に76mm砲及び30mm機関砲からの空中目標への砲射撃を成功裏に実施した。
標的として、艦隊の海上航空隊航空機は、発光要素が鎖状の視覚で提示される照明航空爆弾を投下した。

国家試験の枠組みで、工場試験実施チーム代表は、艦の乗組員及び国家受領委員会のメンバーと共に、艦の機動性及び速力試験を行ない、艦の全ての集合体、システム、ユニット、兵器、航法及び電波工学手段の動作を点検した。
試験の目的は、建造された艦の全方面に渡る品質と、それが承認された設計の戦術-技術的特性に沿っているか否かの点検に在る。

バルト艦隊海上射爆場での試験と艦の検査が完了した後、海軍旗が掲揚され、艦はバルト艦隊へ加入する。



プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の2番艦「タイフーン」は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で1番艦「ウラガーン」(後にムィティシと改名)と共に起工されました。
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[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]

「タイフーン」は2017年11月24日に進水しました。

[ロシア海軍最新鋭小型ロケット艦カラクルト級2番艦タイフーン進水(2017年11月24日)]

その後、「タイフーン」「ソヴィェツク」と改名されました。

「タイフーン」改め「ソヴィェツク」は、当初は2018年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、サンクトペテルブルク工場『ズヴェズダー』が製造するディーゼルエンジンM-507D-1-01の納入が遅延した事により、実現しませんでした。
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ディーゼルエンジンM-507D-1-01
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航行試験の開始時期も再三に渡り延期され、最近では、2019年5月16日に出航する予定となっておりましたが、これも遅れ、5月20日に延期されました。
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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年5月16日17時1分配信
【「カリブル」を持つ第2の「カラクルト」は5月20日に試験へ出発する】

2019年5月20日、「タイフーン」改め「ソヴィェツク」は、最初の航行試験を行なう為、『ペラ』造船所の岸壁を離れ、ラドガ湖へ出航しました。


[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)、航行試験開始(2019年5月20日)]

5月28日までに「ソヴィェツク」ラドガ湖での最初の試験を終え、『ペラ』造船所へ戻りました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)はラドガ湖での最初の航行試験を完了した]
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その後、「ソヴィェツク」クロンシュタットへ移動し、6月19日にバルチースク基地へ向かいました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)は洋上試験を続ける為にバルチースク基地へ向かった]
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バルチースク基地到着後、6月28日からバルト海での航行試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)はバルト海で洋上試験を開始した]

バルト海で航行試験を行なった後、7月15日までに『ペラ』造船所へ戻りました。
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7月28日の『ロシア海軍の日』には、1番艦1番艦「ムィティシ」(2018年12月17日就役)と共にサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


観艦式が終わった後にバルト海での試験を再開し、8月9日には76mm砲AK-176の砲撃試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)はバルト海で砲撃試験を行なった]

8月18日には、AK-176及びAK-630M 30mm機関砲による対空射撃試験が行なわれました。

「ソヴィェツク」は2019年末までにロシア海軍へ引き渡され、1番艦「ムィティシ」と同様にバルト艦隊へ編入されます。
[カラクルト級小型ロケット艦2番艦タイフーン改めソヴィェツクは2019年末までにロシア海軍へ引き渡される]

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は大西洋から地中海へ戻った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年8月18日9時0分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」はジブラルタル海峡を通過してセヴァストーポリへ戻る】

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、大西洋における任務遂行を完了し、セヴァストーポリへ戻る。

以前、艦はジブラルタル海峡を通過し、その後、海上移動中に給油船から燃料、その他の物資の在庫を補充し、艦隊司令部から与えられた課題に沿って任務遂行を継続した。

黒海艦隊主要基地-セヴァストーポリ英雄市へ戻るまでに、艦の乗組員は、対空防衛、無防備の泊地における艦の保護及び防衛、船舶航行中海域における艦の制御の複合艦上戦闘演習を実施する。

フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」セヴァストーポリ到着は、8月下旬に予定されている。



プロジェクト11356Rフリゲートの1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494)は、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所で2010年12月18日に起工され、2014年3月14日に進水し、2016年3月11日に就役しました。
[プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)1番艦アドミラル・グリゴロヴィチはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

2016年6月9日に黒海艦隊セヴァストーポリ基地へ到着しました。
[ロシア海軍最新フリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]

以後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、6回に渡り地中海への航海を行ないました。
2016年9月下旬~10月上旬、2016年11月初頭~12月下旬、2017年2月末~3月末、2017年4月初頭~7月中旬、2017年12月初頭~2018年5月末、2018年8月下旬~10月末)

2019年2月初頭~3月下旬までセヴァストーポリ『セヴァストーポリ海洋工場』のドックへ入り、オーバーホールを行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はセヴァストーポリでオーバーホールを開始する]
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はセヴァストーポリでのオーバーホールを完了する]

2019年4月初頭からオーバーホール後の点検も兼ねて洋上訓練を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はオーバーホール後に戦闘訓練を開始した]
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は黒海で射撃演習を行なった]


2019年4月21日にボスポラス海峡を南下し、地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部へ到着した]

4月23日未明、同型艦「アドミラル・エッセン」及び小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」(2018年12月10日就役)と共に夜間の通信訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の軍艦は地中海東部で夜間の通信訓練を行なった]

5月6日には、地中海沿岸の艦船駐留所(シリアタルトゥース港)を敵のミサイル攻撃から護るという想定の対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はシリアのタルトゥース港で対空防衛演習を行なった]

5月8日~9日にキプロスリマソール港へ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はキプロスへ行く]

5月13日、小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」と共にシリアタルトゥース港へ寄港しました。

[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォはシリアのタルトゥースへ入港した]

5月末に再びキプロスリマソール港へ寄港し、5月31日に出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はキプロス訪問を終えた]

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、その後も地中海東部に滞在し、7月16日にはヘリコプターの発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部で艦載ヘリコプターの発着訓練を行なった]

その後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」地中海を離れて大西洋で行動し、8月18日までにジブラルタル海峡を通過して地中海へ戻りました。

今後、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は母港セヴァストーポリへ向かいます。

ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はエニセイ川沿岸のドゥディンカで上陸演習を行なった

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『タス通信』より
2019年8月17日19時59分配信
【北方艦隊は北極圏で演習を実施した】
タス通信、8月17日

北方艦隊連合グループは、航空隊及び空挺軍部隊の支援の下で土曜に北極圏で演習を実施した。
艦隊広報サービスは発表した。

「本日(8月17日)、タイミル半島において、エニセイ川のドゥディンカ地域の無防備の海岸へ海洋揚陸部隊を上陸させる戦闘行動を行なう戦術演習が実施されました。
演習には、北方艦隊の艦の乗組員、海軍歩兵及び北極自動車化射撃兵、更には空挺軍部隊が参加しました」

発表では、こう述べられた。

特に、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、大型揚陸艦「コンドポガ」、「アレクサンドル・オトラコフスキー」、ヘリコプターKa-27PS、高速揚陸艇、自走砲「グヴォズディカ」、海軍歩兵の20両以上の装輪車及び無限軌道車装甲輸送車、歩兵戦闘車、浮上雪上車が関わった。

演習の枠組みで、航空打撃が与えられ、特殊部隊の落下傘降下が行なわれ、艦載砲が使用され、工兵活動が研ぎ澄まされた。
「北極自動車化射撃兵部隊、海軍歩兵及び空挺部隊の上陸中、海洋揚陸部隊の上陸戦闘、沿岸橋頭堡の占領及び確保の合同戦術行動へ取り組みました」
発表では、こう指摘された。



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ロシア北方艦隊の8度目の北極圏への遠距離航海は、2019年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極遠征へ出発した]
参加艦船は、2018年の北極遠征とほぼ同じです。
(指揮官も同じ)

[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
救助曳船「パミール」
中型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」


8月6日にバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はバレンツ海で演習を行なう]

8月7日、北極遠征部隊ノヴァヤゼムリャ付近へ到達し、対テロ演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はノヴァヤゼムリャで対テロ演習を行なう]

8月8日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月9日、北極遠征部隊カラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はカラ海へ入った]

8月12日、北極遠征部隊ディクソン港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はディクソンへ到着した]

8月13日、北極遠征部隊ディクソン港を抜錨し、エニセイ川の南下を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はエニセイ川を南下する]
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翌8月14日、北極遠征部隊ドゥディンカ港へ到着しました。


[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着した]
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そして8月17日、2隻の大型揚陸艦に乗ってきた海軍歩兵(キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団)及び北極圏旅団(第80独立自動車化射撃兵旅団)の将兵は、ドゥディンカ付近で上陸演習を行ないました。


演習には、北極遠征部隊の他に、空挺軍部隊航空部隊も参加したようです。

ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上戦闘艦は8月22日-23日にオホーツク海で演習を行なう

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年8月17日16時25分配信
【太平洋艦隊の艦はオホーツク海でミサイル射撃を実施する】
モスクワ、8月17日、インタファクス

太平洋艦隊艦支隊オホーツク海ミサイル射撃演習を実施する。
ロシア連邦国防省は発表した。

「オホーツク海エリアにおいて、ロケット巡洋艦ワリャーグ、駆逐艦ブイストルイ、大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・パンテレーエフで構成される打撃艦グループは試験戦術演習を実施します」
国防省サイト
の発表では、こう述べられている。

それによると、演習は8月22日~23日に実施される。
その中で、艦は合同操艦、航空隊との連携、潜水艦の捜索、仮想遭難船の救助へ取り組む。

「演習のクライマックスは、高射ミサイル"フォルト"、"ウーラガン"、"キンジャール"を使用して、仮想敵空中攻撃手段を模した標的へのミサイル射撃となります」
国防省
は指摘した。



2019年8月15日午前5時頃、ロシア海軍スラバ級ミサイル巡洋艦、ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦、ウダロイI級駆逐艦宗谷海峡を通過し、オホーツク海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年8月15日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

スラバ級ミサイル巡洋艦(011):ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦(715):戦隊水雷艦「ブイストルイ」
ウダロイI級駆逐艦(564):大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」


これらの艦は、8月22日~23日にオホーツク海で演習を行ない、その中で艦対空ミサイルを発射します。

ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは英仏海峡を通過してビスケー湾へ入った

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年8月17日14時5分配信
【ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は次週に地中海へ入る】
モスクワ、8月17日、インタファクス

北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、次週に地中海エリアへ入る。
『インタファクス』は艦隊広報サービスより伝えられた。

「次週にロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと、同行する救助曳船SB-406及び給油船ヴャジマは、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入ります」
広報サービスは伝えた。

彼によると、現時点で巡洋艦ラマンシュ海峡を通過し、ビスケー湾へ出ている。

「大西洋の中立水域で、乗組員は、艦上の対空防衛高射ミサイル複合体、更には砲で仮想敵空中攻撃手段を撃退する演習を実施します」
広報サービスは伝えた。

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、サンクトペテルブルク主要海軍パレードへ参加する為、7月3日にセヴェロモルスクから出航した。
パレードの後、乗組員は海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加した。
基地から出航して以来、艦は4300海里以上を踏破したと艦隊本部は通知した。

「マルシャル・ウスチーノフ」プロジェクト1164ロケット巡洋艦である。
艦は1978年10月5日にニコラエフ造船工場で起工され、1982年2月25日に進水し、1986年11月5日に北方艦隊へ加入した。
全長186メートル、幅20.8メートル、最大速力32ノット、乗組員約500名。
艦の兵装として、16基の有翼ミサイル発射装置、更には高射ミサイル複合体、砲及び対潜兵器が在る。



ロシア北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、救助曳船SB-406は、2019年7月3日にセヴェロモルスクを出航し、7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、7月中旬にクロンシュタットへ到着しました。
[2019年7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊艦船はクロンシュタットへ到着した]

これらの艦船は、7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】



主要海軍パレードが終わった後、これらの艦船はクロンシュタットを去り、バルト海で対潜演習を行ないました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海で演習を行なった]

2019年8月1日からバルト海で始まったロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

8月5日には北海へ入りました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海を去り、北海へ入った]

その後は北海ノルウェー海で演習を行なっていたようですが、8月12日、「マルシャル・ウスチーノフ」救助曳船SB-406は他の北方艦隊艦船と別れ、南下して遠距離航海を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは遠洋航海を開始した]

この2隻に中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)が合流しました。
『Marine Traffic』より
【給油船「ヴャジマ」】

「マルシャル・ウスチーノフ」と随伴船は北海を南下し、8月15日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは英仏海峡を通過する]

8月17日にラマンシュ海峡を通り抜けてビスケー湾へ入りました。

今後、「マルシャル・ウスチーノフ」は、地中海へ向かいます。

ロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦ラズリーフとモローズは対空戦闘訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2019年8月17日8時38分配信
【カムチャツカで太平洋艦隊の艦グループは仮想敵への高射ミサイル発射を実施した】

本日、アヴァチンスキー湾で、戦闘訓練計画に沿って、ロシア北東軍集団水域防護艦連合部隊小型ロケット艦「ラズリーフ」「モローズ」で構成される打撃艦グループは、空中目標への高射ミサイル発射を実施した。

演習の枠組みで、ミサイル兵器高射砲と共に仮想敵空中攻撃手段の攻撃を撃退し、小型ロケット艦高空迎撃戦闘機MiG-31対潜航空機Il-38の支援を受け、空中目標の探知、コースの追尾、破壊へ取り組んだ。

兵器の実地使用の為、小型対潜艦MPK-108MPK-82は、打撃グループの艦の為に2基のミサイル標的「サマン」を発射した。
戦術艦グループは、成功裏に空中目標への高射ミサイル複合体「オサー」の射撃を実施した。
更に小型ロケット艦は、パッシブ妨害の設置を行なった。



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プロジェクト12341小型ロケット艦「モローズ」(409)は、ウラジオストク造船工場で1985年2月17日に起工され、1989年9月23日に進水し、1989年12月30日に海軍へ納入されました。
1990年2月28日に太平洋艦隊へ編入され、正式に就役しました。

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プロジェクト12341小型ロケット艦「ラズリーフ」(450)は、ウラジオストク造船工場で1986年11月1日に起工され、1991年11月16日に進水し、1991年12月31日に海軍へ納入されました。
1992年2月11日に太平洋艦隊へ編入され、正式に就役しました。

この2隻は、カムチャツカ半島ペトロパヴロフク・カムチャツキーに駐留する第114水域防備艦旅団第66小型ロケット艦大隊に所属しています。


なお、同じく第114水域防備艦旅団第66小型ロケット艦大隊に所属している同型艦「スメルチ」は、対艦ミサイル76mm砲を換装する近代化改装が行なわれています。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦スメルチはピョートル大帝湾で高射ミサイルの発射試験を行なった]

サンクトペテルブルクの『ロシア海軍の日』パレードとバルト海演習『大洋の盾-2019』へ参加した太平洋艦隊航空隊の対潜哨戒機Il-38Nはカムチャツカ半島のエリゾヴォ基地へ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシ沿海地方情報供給部(ウラジオストク市)発表
2019年8月16日8時0分配信
【2機の太平洋艦隊の対潜航空機Il-38Nは北方艦隊からカムチャツカへの移動飛行を行なった】

2機の太平洋艦隊対潜航空機Il-38N「ノヴェッラ」は、演習『大洋の盾-2019』の枠組みにおける任務を遂行した後にカムチャツカ半島の恒久駐屯所へ戻った。

「ノヴェッラ」は、遠距離対潜航空機Tu-142と共に、サンクトペテルブルク主要海軍パレード太平洋艦隊を代表し、その後、計画演習下で行動した。

ムルマンスク州北方艦隊飛行場モンチェゴルスクから「エリゾヴォ」航空基地への移動飛行において、約5000キロメートルの距離を通り抜けた。



『イリューシン』公式サイトより
【Il-38対潜航空機】

旅客機Il-18をベースに開発された対潜哨戒機Il-38は、1961年9月27日に初飛行し、1967年から1972年までに65機が生産されました。

現用のIl-38は、Il-38N仕様への近代化改修を受けます。

Nは「ノヴェッラ」Новелла(短編小説、新規追加条項)の略です。
Il-38の上部に追加されたのが「ノヴェッラ-P-38」複合体です。
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北方艦隊は、2012年3月にIl-38N(15号機)を受領していますが、これはプロトタイプのようです。
[ロシア北方艦隊は近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]
[ロシア北方艦隊は近代化された対潜哨戒機Il-38Nの飛行訓練を開始した]

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2014年7月15日、Il-38N「量産機」(機体番号19)ロシア海軍へ引き渡されました。
[近代化された対潜哨戒機Il-38Nは7月15日にロシア海軍へ引き渡される]
[近代化された対潜哨戒機Il-38N量産1号機はロシア海軍へ引き渡された]

その後、27号機、24号機、23号機が改修を終えてロシア海軍航空隊へ引き渡されています。

2015年3月30日には太平洋艦隊航空隊が初めてIl-38Nを受領しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊は近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]

2015年6月30日、5機目となる「フョードル・ゾロトゥヒン」号(機体番号78、RF-75338)モスクワ近郊のジュコーフスキー飛行場ロシア海軍航空隊へ引き渡され、7月20日にカムチャツカ半島航空基地(エリゾヴォ)へ到着しました。
[ロシア海軍航空隊は5機目の近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]
[ロシア海軍航空隊の近代化改修された対潜哨戒機Il-38N『フョードル・ゾロトゥヒン』号はカムチャツカへ配備される]
[ロシア海軍航空隊の近代化改修された対潜哨戒機Il-38N『フョードル・ゾロトゥヒン』号はカムチャツカのエリゾヴォ基地へ到着した]


Il-38Nの第1バッチ近代化改修機の5機は、以下の航空基地へ配備されています。
(黒っぽい4発機がIL-38N)

・19号機「ラジー・パンコフスキー」(RF-75355):エイスク(クラスノダール地方)
・27号機「ヤコフ・クテポフ」(RF-75320):エイスク(クラスノダール地方)
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・23号機(RF-75322):ニコラエフカ(沿海地方)
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・24号機(RF-75341):エリゾヴォ(カムチャツカ半島)
・78号機「フョードル・ゾロトゥヒン」(RF-75338):エリゾヴォ(カムチャツカ半島)

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Il-38Nの第1バッチ近代化改修(2012年契約締結)は5機で終了しましたが、これに続く第2バッチの近代化改修の為の契約も2015年5月に締結されました。
[ロシア海軍航空隊の為の対潜哨戒機Il-38近代化改修の第2バッチの契約が締結された]

2016年12月29日、第2バッチの第1陣2機がイリューシン社からロシア海軍へ引き渡されました。
22号機「ヴィクトール・ポタポフ」11号機「ミハイル・ヴェロビツキー」と命名されました。
[ロシア海軍航空隊は2機の近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]

Il-38Nは、2019年初頭から北極圏の定期パトロール飛行を行なっています。
[ロシア海軍航空隊の対潜哨戒機Il-38Nは北極圏を監視する]


2025年までに計30機のIl-38Il-38N仕様へ近代化改修されます。
[ロシア海軍航空隊は2025年までに30機の近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受け取る]


2019年6月、カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する2機のIl-38Nロシア西部へ移動し、7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)へ参加しました。



その後、8月1日から9日までバルト海で実施されたロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

そして8月16日にエリゾヴォ飛行場へ帰投しました。

ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーは洋上試験を開始した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2019年8月16日15時36分配信
【太平洋艦隊の為に建造された潜水艦シリーズの1隻目「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は工場航行試験へ出発した】

サンクトペテルブルク企業『アドミラルティ造船所』太平洋艦隊の為に建造された最新ディーゼルエレクトリック潜水艦プロジェクト636.3シリーズの1隻目「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、工場航行試験の為にサンクトペテルブルクからバルト海エリアへ出航した。

潜水艦の出航に先立ち、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、海軍総司令部の専門部門の責任者から、潜水艦の乗組員の工場航行試験の準備状態について報告を受けた。

海軍総司令官は、試験プログラム遂行の効率性及び正確性、潜水艦内に居る業界の代表及び工場試験実施チームとの緊密な連携に注意を払った。

工場航行試験中、通信システム及び水中音響システムを含む潜水艦の一連の艦載システムが点検される。

「太平洋艦隊の新たなディーゼルエレクトリック潜水艦プロジェクト636.3の装備は、ロシア海軍潜水艦戦力の通常動力構成の積極的な更新の枠組みで実施されます。
以前に黒海艦隊の為に建造されたプロジェクト636.3シリーズは、その効果性と信頼性を実証しました」
ニコライ・エフメノフ大将
は、アドミラルティで行なわれた通常動力潜水艦に関する会議において指摘した。

この潜水艦のライフサイクルに伴う作業の枠組みにおいて、第51中央艦船修理設計技術研究所(サンクトペテルブルク)は、大量の文書が用意した。
プロジェクト636.3潜水艦のメンテナンスは、最新の必要条件を満たすものである。



[プロジェクト06363潜水艦(黒海艦隊)]
ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦は、現在、黒海艦隊向けの6隻が2014年~2016年に就役しています。
全てサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で建造されています。
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プロジェクト06363は、プロジェクト877(キロ級)の輸出型プロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果も一部取り入れられています。

プロジェクト06363潜水艦は、有翼ミサイル「カリブル」を標準装備しています。
(533mm魚雷発射管から発射する)

黒海艦隊06363は、既にシリア有翼ミサイル「カリブル」を実戦使用しています。
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


[プロジェクト06363潜水艦(太平洋艦隊)]
そして太平洋艦隊向けにも6隻の06363潜水艦『アドミラルティ造船所』で建造される事になり、建造契約は2016年9月7日に締結されました。
[サンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所はロシア海軍太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造契約を締結した]

2017年7月28日に最初の2隻~「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」が同時に起工されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはサンクトペテルブルクで起工された]

B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、2019年3月28日に進水しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはサンクトペテルブルクで進水した]

その後、『アドミラルティ造船所』で艤装が行なわれ、8月16日に最初の航行試験へ出発しました。
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現在の所、「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、2019年12月末にロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊は2019年に2隻の巡航ミサイル"カリブル"搭載艦を受け取る]


この他、太平洋艦隊所属のプロジェクト877潜水艦の一部も近代化改装が行なわれています。
[近代化改装を終えた潜水艦コムソモリスク・ナ・アムーレはロシア海軍太平洋艦隊へ再就役した]

ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは英仏海峡を通過する


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年8月15日19時15分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」はラマンシュ海峡へ入った】

本日(8月15日)、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」率いる北方艦隊艦・支援船支隊は、ラマンシュ海峡へ入った。
この一昼夜、ロシア戦闘艦及び支援船は、ラマンシュ海峡の最も狭い部分であるパ・ド・カレー海峡を通航し、南方へ向かって移動を続ける。

支隊の一員として行動しているのは、救助曳船SB-406中型海洋給油船「ヴャジマ」である。

巡洋艦乗組員は、ロシア海軍の他の艦、更には外国海軍の艦との一連の演習への参加が計画されている。
航海時に北方艦隊将兵は、アフリカおよび地中海地域の国の港へ一連の業務寄港を行なう。

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、サンクトペテルブルク主要海軍パレードへ参加する為、7月3日にセヴェロモルスクから出航した。
パレードの後、乗組員は海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加した。
基地から出航して以来、艦は4300海里以上を踏破した。
艦・支援船支隊の遠洋ゾーンへの航海は、北方艦隊ロケット艦師団参謀長アンドレイ・サロシキン1等海佐の指揮下で行なわれる。



ロシア北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、救助曳船SB-406は、2019年7月3日にセヴェロモルスクを出航し、7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、7月中旬にクロンシュタットへ到着しました。
[2019年7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊艦船はクロンシュタットへ到着した]

これらの艦船は、7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】



主要海軍パレードが終わった後、これらの艦船はクロンシュタットを去り、バルト海で対潜演習を行ないました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海で演習を行なった]

2019年8月1日からバルト海で始まったロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

8月5日には北海へ入りました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海を去り、北海へ入った]

その後は北海ノルウェー海で演習を行なっていたようですが、8月12日、「マルシャル・ウスチーノフ」救助曳船SB-406は他の北方艦隊艦船と別れ、南下して遠距離航海を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは遠洋航海を開始した]

この2隻に中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)が合流しました。
『Marine Traffic』より
【給油船「ヴャジマ」】

「マルシャル・ウスチーノフ」と随伴船は北海を南下し、8月15日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。

今後、「マルシャル・ウスチーノフ」は、地中海へ行くようです。

ロシアとベネズエラは海軍の艦船寄港合意へ署名した

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『タス通信』より
2019年8月15日23時24分配信
【ロシアとベネズエラは戦闘艦の訪問に関する合意へ署名した】
モスクワ、8月15日/タス通信

ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ及びベネズエラ国防相ブラディミル・パドリノ・ロペスは、戦闘艦の訪問に関する合意へ署名した。
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ロシア連邦ベネズエラ政府間合意では、両国の港への戦闘艦の訪問が提供される。

文書は、ロシア及びベネズエラ軍当局のトップが、ボリバル共和国の状況、更には両国の軍事協力及び軍事技術協力、その他の一連の問題について討議したモスクワでの会合の際に署名された。

以前、ベネズエラへは、ロシア航空宇宙軍航空機が何度も飛行している。





ロシア連邦は、以前から友好関係にある国と海軍の艦船の寄港協定を締結しています。
要するに、ロシア海軍の艦船は、その国の港へ殆ど自由に入港できるようになるという事です。

2014年11月にはベトナムとの間でカムランへの海軍の艦船寄港手続き簡略化協定へ署名しました。
『タス通信』より
2014年11月27日14時52分配信
【情報筋:ロシアとベトナムはロシア連邦艦船のカムランへの寄港手続き簡略化の合意へ署名した】

2015年2月には中央アメリカニカラグアとの間で海軍の艦船寄港手続き簡略化協定へ署名しました。
『タス通信』より
2015年2月12日15時18分配信
【情報筋:ロシア連邦とニカラグアは軍用艦船の寄港手続き簡略化の合意へ署名する】

この他、2015年には、キプロス、エジプト、赤道ギニアの3ヶ国がロシアと艦船寄港簡略化協定を締結しています。
[ロシアとキプロスは軍事協力協定を結んだ]
[ロシア海軍の艦船はエジプトの港を簡単に利用できるようになる]
[ロシアと赤道ギニアはロシア海軍艦船の寄港手続きを簡略化する協定を締結した]

2016年11月には、大西洋中部に位置する島国カーボベルデロシアが艦船寄港簡略化協定を締結しています。
[ロシア海軍艦船のカーボベルデへの寄港手続きは簡略化される]

この他、2017年12月には、タルトゥースロシア海軍基地に関するシリアとの協定が批准されており、こちらも艦船寄港は簡略化されています。
[タルトゥースのロシア海軍基地に関するロシアとシリアの協定は批准された]

2018年1月には、ミャンマーへの艦船寄港簡略化を含むロシアミャンマーの軍事協力協定が締結されました。
[ロシア海軍艦船のミャンマーへの寄港手続きは簡略化される]

2018年4月には、アフリカ南東モザンビーク共和国ロシア連邦ロシア海軍の艦船寄港簡略化協定を締結しました。
[ロシア海軍艦船のモザンビークへの寄港手続きは簡略化される]

そして2019年8月15日、カリブ海沿岸のベネズエラ共和国ロシア連邦が、相互に海軍の艦船を寄港させる協定を締結しました。

ただ、現時点においては、ベネズエラ海軍の艦船がロシアを訪問する可能性は殆ど無いので、これもロシア海軍の艦船寄港を簡略化する為のものと言って良いでしょう。

ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は2019年9月5日に進水する

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年8月15日13時49分配信
【『アムール造船工場』で第3のプロジェクト20380コルベットが(2019年)9月に進水する】

太平洋艦隊の為に意図されている第3のプロジェクト20380コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、9月5日に進水する。
この情報は、アガ・ブリヤート自治管区行政府公式サイトに登場した。


以前には、太平洋艦隊広報サービスが進水について通知していた。
それは2019年8月になると言われていた。


2017年、『タス通信』は、コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は2019年10月の受領を見込んでいるというユーリー・ボリソフの談話を引用して報じた。

2018年9月、艦隊への引き渡しは2020年に延期された。

プロジェクト20380コルベットの全長は100メートル以上、排水量2220トン。
それは4000海里の距離を航行できる。
兵装は、対艦ミサイル複合体「ウラン」、高射ミサイル複合体「リドゥート」、魚雷及び強力な弾薬、電波位置測定機器及び電波電子機器、100mm砲装置A-190、大口径機関砲び擲弾発射機である。



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現在、ロシア極東方面コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』では、太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの建造が進められています。

1隻目の「ソヴェルシェーンヌイ」(2006年6月30日起工、2015年5月22日進水)は、2017年7月20日に就役しました。
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[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2隻目の「グロームキー」(2012年4月20日起工、2017年7月28日進水)は、2018年12月25日に就役しました。
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[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

3隻目の「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、2015年7月22日に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20380コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はコムソモリスク・ナ・アムーレで起工された]
進水は2019年9月5日、就役は2020年に予定されています。

なお、『アムール造船工場』では、コルベットの進水式典の際、シャンパンを割る女性として「コルベットの花嫁」が選ばれていますが、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」「花嫁」は、今年3月に選定されています。

「コルベットの花嫁」に選ばれたアンナ・スビヤコワ
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他の「コルベットの花嫁」候補
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4隻目の「リェーズキー」は、2016年7月1日に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]
就役は2021年に予定されています。
[最新コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は2020年、"リェーズキー"は2021年にロシア海軍へ就役する]


この他、サンクトペテルブルク『北方造船所』で建造されている20380の兵装強化型20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」(2012年2月1日起工、2017年6月30日進水)も太平洋艦隊向けであり、2019年12月の就役が予定されています。
[プロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは2019年末までにロシア海軍へ引き渡される]
「グレミャーシチー」は、就役前の2019年9月には極東へ回航されます。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は2019年9月に北極海経由で極東へ回航される]

2013年7月25日に起工された20385の2番艦「プロヴォールヌイ」も、就役後は太平洋艦隊へ配備されます。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]

ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"と大型対潜艦セヴェロモルスクはノルウェー海で演習を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年8月14日18時57分配信
【北方艦隊の艦はノルウェー海で演習を実施した】

主要海軍パレードへ参加した北方艦隊艦船支隊は、ノルウェー海エリアで多種打撃力グループの計画演習を実施した。

演習は、双務形態で行なわれた。
仮想敵部隊を演じたのは、多機能後方支援船「エリブルス」救助曳船「ニコライ・チケル」である。
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北方艦隊多種打撃力グループを構成して行動したのは、フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」大型対潜艦「セヴェロモルスク」である。

演習の作戦段階で、北方艦隊艦船部隊遠距離対潜航空隊及び戦略航空隊との連携へ取り組んだ。

艦隊の多種戦力グループの活動中、仮想敵艦グループに対し、連続して様々な艦載兵器システムによる仮想打撃が与えられた。
更には、隊形替えによる様々な種類の航行隊列での戦闘艦支援船の合同操艦の要素へ取り組んだ。

艦内班の行動として行なわれた電子発射は、基地へ戻った後、様々な客観的観測手段により詳細に評価される。



北方艦隊フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」、救助曳船「ニコライ・チケル」、多機能後方支援船「エリブルス」の3隻は、2019年2月末からの世界一周航海を完了した後にクロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

ロシア北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、救助曳船SB-406は、2019年7月3日にセヴェロモルスクを出航し、7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、7月中旬にクロンシュタットへ到着しました。
[2019年7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊艦船はクロンシュタットへ到着した]

これらの艦船は、7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】



主要海軍パレードが終わった後、これらの艦船はクロンシュタットを去り、バルト海で対潜演習を行ないました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海で演習を行なった]

2019年8月1日からバルト海で始まったロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

8月5日には北海へ入りました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海を去り、北海へ入った]

その後は北海ノルウェー海で演習を行なっていたようですが、8月12日、「マルシャル・ウスチーノフ」救助曳船SB-406は他の北方艦隊艦船と別れて南下し、遠距離航海を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは遠洋航海を開始した]

それ以外の艦船はノルウェー海で演習を続け、8月14日には、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」大型対潜艦「セヴェロモルスク」多機能後方支援船「エリブルス」救助曳船「ニコライ・チケル」の2つのグループに分かれ、フリゲート大型対潜艦による支援船グループへの仮想攻撃訓練が行なわれました。

この他、「遠距離対潜航空隊」及び「戦略航空隊」も参加したとの事ですから、北方艦隊遠距離対潜哨戒機Tu-142も演習へ参加したようです。

「戦略航空隊」は、おそらくは8月14日にバレンツ海及びノルウェー海を飛行したロシア航空宇宙軍戦略爆撃機Tu-95MSの事でしょう。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2019年8月14日17時51分配信
【ロシア航空宇宙軍の2機の戦略ロケット機Tu-95MSはバレンツ海及びノルウェー海エリア上空で計画飛行を行なった】

ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは再び北海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年8月14日16時54分配信
【練習艦「ペレコプ」は北海へ入った】

生徒を乗せて遠洋練習航海任務を遂行しているバルト艦隊練習艦「ペレコプ」は、航海士航海の段階の1つとしてヨーロッパグレートブリテンを隔てる海峡ゾーンを通過した。
生徒は、伝統的に船舶航行が活発なパ・ド・カレー海峡及びラマンシュ海峡を通航する際、当直士官及び当直航海士乗組員の職務を代行する事により、良い経験を得た。

遠距離海上航海は、ロシア連邦国防省の海軍教育学校生徒の海上実習実行の枠組みで行なわれている。
将来の海軍士官は、艦上で、特に通信及び航海術に関する練習プログラムを遂行している。
練習艦が次に寄港する港は、クロンシュタットである。

練習艦「ペレコプ」は7月31日にセヴァストーポリから出航した。
その航海ルート上で、黒海及び黒海海峡、地中海、ジブラルタル海峡、大西洋、ラマンシュ海峡、北海及びバルト海を通行する。

遠距離海上航海は、ロシア連邦国防省の海軍教育学校生徒の海上実習実行の枠組みで行なわれている。



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プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。


2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)
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[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]


2019年7月5日、「ペレコプ」クロンシュタット港を抜錨し、2019年度の遠洋実習航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海へ出発した]

7月7日、「ペレコプ」バルチースク基地へ入港しました。

[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルチースク基地へ入港した]
ここで「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の生徒110名を乗せ、物資を補給した後、7月10日にバルチースク基地を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルト海を去る]

7月10日には大ベルト海峡へ入り、カテガット海峡、スカゲラク海峡を通過して7月13日に北海へ出ました。
これらの海峡を通過する際には、海軍兵学校の生徒が練習艦の乗組員に代わって当直に立ちました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北海へ入った]

その後、「ペレコプ」北海、ラマンシュ海峡(英仏海峡)、ビスケー湾を通過し、7月17日までにジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

「ペレコプ」地中海を横断して7月25日に黒海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは黒海へ入った]

7月26日に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。

その後、「ペレコプ」は、セヴァストーポリの海軍兵学校生徒を乗せて出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはクロンシュタットへ行く]

8月初頭に北アフリカスペイン領セウタへ寄港し、8月9日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北アフリカのスペイン領セウタを訪れた]

8月12日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年8月12日17時45分配信
【練習艦「ペレコプ」は大西洋へ入った】

その後、「ペレコプ」ビスケー湾ラマンシュ海峡を通過し、8月14日には北海へ入りました。

ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着した



『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年8月14日11時7分配信
【北方艦隊はタイミルで重要な産業施設を防衛する演習を行なう】
モスクワ、8月14日、インタファクス

北方艦隊北極グループは、ドゥディンカ港での訓練の後、タイミルで重要な産業施設を防衛する演習を行なう。
水曜日、北方艦隊広報サービス部長ワジム・セルガは発表した。

「本日、大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ率いる北方艦隊北極グループは、北方海上航路のコース上でエニセイ川沿岸の右側に位置するドゥディンカ港へ到着しました」
セルガ
は言った。
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彼によると、港の埠頭には、更に大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」が係留され、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は投錨停泊地へ入った。

「近い内に北方艦隊北極グループは、ドゥディンカ港地域において、エニセイ川の無防備な海岸へ海洋揚陸部隊を上陸させる訓練へ着手します。
更に北方艦隊の部隊は、タイミル半島で重要な産業施設を防衛する兵種間演習の実施を計画しております」
セルガ
は話した。

彼は、北方艦隊の水上部隊の8度目の北極航海は、8月5日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクから出航して始まった事を想い起こした。
支隊は、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」、救助曳船「パミール」、給油船「セルゲイ・オシポフ」、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」で構成される。

北方海上航路コース上で船員は、この地域で活動するプラットフォーム「プリラズロムナヤ」を含め、救助及び対海賊へ指向される演習を実施した。



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ロシア北方艦隊の8度目の北極圏への遠距離航海は、2019年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極遠征へ出発した]
参加艦船は、2018年の北極遠征とほぼ同じです。
(指揮官も同じ)

[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
救助曳船「パミール」
中型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」


8月6日にバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はバレンツ海で演習を行なう]

8月7日、北極遠征部隊ノヴァヤゼムリャ付近へ到達し、対テロ演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はノヴァヤゼムリャで対テロ演習を行なう]

8月8日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月9日、北極遠征部隊カラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はカラ海へ入った]

8月12日、北極遠征部隊ディクソン港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はディクソンへ到着した]

8月13日、北極遠征部隊ディクソン港を抜錨し、エニセイ川の南下を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はエニセイ川を南下する]
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翌8月14日、北極遠征部隊ドゥディンカ港へ到着しました。
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2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜の修理は9月に始まる

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『タス通信』より
2019年8月14日14時13分配信
【水中装置「ロシャリク」の修理は今秋に始まる】
モスクワ、8月14日/タス通信

7月1日のバレンツ海での火災の結果、損傷した水中装置AS-31(ロシャリク)の復旧は、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(アルハンゲリスク州、セヴェロドヴィンスク)で今秋に始まる。
『タス通信』は水曜日にロシア連邦防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「今秋にロシャリクは、修理を行なう為、ズヴェズドーチカへ曳航されます」
対談者は話した。
「最初の段階では、装置から水を排水し、チタン製船体と内部区画の不具合の検出を行ない、その後に修理及び復旧の為の作業の技術設計が組成されます」
彼は説明した。

修理には、海洋工学中央設計局『ルビーン』(一部の機器を開発)と『セヴマシュ』(装置の製造者)の専門家が参加する。

『タス通信』の対談者は、予備評価では、深海装置のシステムは損傷を受けていると述べた。
「御話し出来るのは、火災による重大な損傷の為、電波電子機器、自動化装置、音響及び航法機器、居住保障システムは交換されるという事です」
彼は話した。
ステーションのチタン製船体の被害が、どれほど激しいのかは未だ明らかではない。

『タス通信』が他の防衛産業企業体の情報提供者から伝えられたように、『セヴマシュ』は、火災による損傷で交換する為、新たなチタン製船体の一部を製造している。

『タス通信』は、情報提供者から提示された情報を公式に確認していない。



2019年7月1日、ロシア海軍「科学研究深海装置」は、ロシア領海内での海底調査中に火災が発生し、乗組員14名が死亡しました。

『タス通信』より
2019年7月2日22時29分配信
【7月1日のロシア連邦水域での深海装置の火災により14名の船員が死亡した】

事故を起こした「科学研究深海装置」は、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
『タス通信』より
2019年7月2日22時4分配信
【火災が発生した深海装置はセヴェロモルスクに居る】

ロシア国防省は、事故を起こした「科学研究深海装置」の名前などは一切公表していませんが、プロジェクト10831「ロシャリク」原子力深海ステーションのようです。
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原子力深海ステーションAS-12は、1988年頃にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工され、2003年8月頃に進水、2004年~2010年頃に就役しました。
船体はチタン製です。
同級に関しては詳細は未だ不明です。
艦名については「AS-31」という説も有り、今回の『タス通信』の記事では、AS-31と記されています。

明確な要目も不明ですが、水中排水量は2100トン、全長は60メートル、幅は7メートル、水中速力は30ノット、潜航深度は少なくとも1000m以上(未確認情報によれば最大6000m)、乗員は25名と推定されています。
ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」とほぼ同サイズの小型原潜のようです。

「ロシャリク」級特務原潜AS-12(AS-31?)
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ロシャリク級は、以前には戦略原子力潜水艦プロジェクト667BDR(デルタIII級)K-129を改造した特殊用途原子力潜水艦プロジェクト09786(デルタ・ストレッチ)BS-136「オレンブルク」を母艦としており、同艦に搭載されて海洋で行動していました。
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2012年9月には北極圏へ行き、ロモノソフ海嶺メンデレーエフ海嶺の海底を調査しています。
『イズべスチヤ』より
2012年10月29日配信
【軍用原子力バチスカーフ「ロシャリク」は北極圏を探った】

北極圏で行動する母艦BS-136「オレンブルク」(2012年9月27日)
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ロシャリクは、2015年にも2回の遠距離航海を行なっています。
[ロシア海軍の特務原潜ロシャリクは2015年に2度の遠征を行なっていた]

2016年12月末にプロジェクト09787特殊用途原子力潜水艦「ポドモスコヴィエ」が再就役してからは、同艦を母艦としているようです。
[改造を終えた特務原潜ポドモスコヴィエ(モスクワ州)はロシア海軍へ引き渡された]


事故後、ロシャリク搭載母艦(プロジェクト09787特殊用途原子力潜水艦BS-64「ポドモスコヴィエ」)北方艦隊基地セヴェロモルスクへ入港しています。
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この事故の詳細や事故を起こした艦の名前は相変わらず公表されていませんが、ロシア国防省は、事故で死亡した乗員14名の名前は公表しています。
[2019年7月1日のロシア海軍の深海調査原潜の火災事故で死亡した乗組員14名の氏名が公表された]
死亡したのは艦長を始めとして佐官クラスの年長者が殆どですが、おそらくは、火災事故発生の際、若い乗組員(つまり、将来のロシャリク運用の中核となる人々)を助ける為、自分達が犠牲になったのでしょう。
(ロシャリクの標準乗員は25名なので、おそらく11名程度が生存している)

火災事故で損傷したロシャリクですが、2019年9月にはセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航され、修理が開始されます。

機関部分以外の損傷は激しく、船体の一部を含め、殆どの機器は交換される事になるようです。

近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦スメルチはピョートル大帝湾で高射ミサイルの発射試験を行なった

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年8月14日6時59分配信
【太平洋艦隊の小型ロケット艦「スメルチ」は日本海でミサイル射撃を実施した】
モスクワ、8月14日、インタファクス

近代化された小型ロケット艦「スメルチ」の乗組員は、工場航行試験の枠組みにおいて、日本海で海上目標と空中目標に対するミサイル射撃を実施した。
太平洋艦隊広報サービスは水曜日に発表した。

「ピョートル大帝湾で艦の乗組員は、新たな自衛高射ミサイル複合体オサー-MAの信頼性を点検しました。
小型ロケット艦は、仮想敵の小型水上目標を模した標的へ高射ミサイルを成功裏に使用しました。
更に戦闘訓練射爆場で、艦は模擬空中目標~投下落下傘標的への高射ミサイル発射を行ないました」
『インタファクス』
が受け取った声明では、こう述べられている。

近い内に艦は「デジタル制御システムと新たな光学電子ステーションを装備する最新のAK-176MA砲からの複合砲射撃を行ない、更には30mm6銃身自動砲装置Ak-630の試験を行なう」事が指摘された。

今年6月初頭、小型ロケット艦「スメルチ」ミサイル複合体「マラヒート」から、16基の有翼ミサイルを有する対艦ミサイル複合体「ウラン」へ再武装した事が知られるようになった。
近代化は株式会社『北東修理センター』の専門技術者により行なわれた。
8月、艦は更に、新たな76mm艦載汎用自動砲AK-176MAを受け取った。

小型ロケット艦「スメルチ」は、年末までに太平洋艦隊の常時即応部隊への復帰が計画されている。



プロジェクト12341小型ロケット艦「スメルチ」は、1981年11月16日に『ウラジオストク造船工場』で起工され、1984年11月16日に進水し、1984年12月30日に海軍へ納入され、翌1985年3月4日に就役しました。

当初はソヴィエツカヤ・ガヴァ二へ配備されていましたが、その後、ペトロパブロフスク・カムチャツキーへ配置替えとなり、現在に至っています。
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2017年からペトロパブロフスク・カムチャツキー『北東修理センター』で近代化改装工事が始まりました。
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「スメルチ」は、近代化改装により対艦ミサイルを、「マラヒート」3連装発射筒2基(ミサイル計6基)から「ウラン」4連装発射筒4基(ミサイル計16基)へ換装しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフと小型ロケット艦スメルチは近代化改装される]
[ロシア海軍のプロジェクト12341小型ロケット艦(ナヌチュカ級)の近代化改装は始まっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊は2019年に2隻の巡航ミサイル"カリブル"搭載艦を受け取る]

2019年6月7日、「スメルチ」は洋上試験を開始しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦スメルチは洋上試験を開始した]

7月8日にはアヴァンチンスキー湾AK-176 76mm砲AK-630M 30mmガトリング砲の試射を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦スメルチは砲撃試験を行なった]

その後、カムチャツカ半島を離れてオホーツク海を南西へ進み、7月15日には宗谷海峡を通過して日本海へ入りました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦スメルチは日本海へ入った]
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7月18日午前、「スメルチ」ウラジオストクへ到着しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦スメルチはウラジオストクへ到着した]

「スメルチ」は、7月28日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクで行なわれた観艦式へ参加しました。


この間(ウラジオストク到着から観艦式前日のリハーサルへ参加するまで)、「スメルチ」ウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で、艦尾のAK-176 76mm単装砲を、最新の76mm単装砲AK-176MAへ換装しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊の小型ロケット艦スメルチは新型76mm砲AK-176MAを装備した]
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[ロシア海軍の為の新たな76mm砲AK-176MAの試験は完了した]
この新型76mm砲は、プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦プロジェクト22160哨戒艦にも装備されています。

8月14日、「スメルチ」ピョートル大帝湾で、自衛高射ミサイル複合体「オサー-MA」の発射試験を行ないました。
「オサー-M」シリーズは1970年代前半に実用化されていますが、その最新の改良型へ換装されたようです。
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今後、「スメルチ」は引き続き兵装などの試験を行ない、2019年12月末までに太平洋艦隊へ復帰します。

ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はエニセイ川を南下する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年8月13日17時31分配信
【北方艦隊北極グループはエニセイ川でドゥディンカ港への移動を行なっている】

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」率いる北方艦隊北極グループは、ディクソン港から出航し、ドゥディンカ港までのエニセイ川の移動へ着手した。

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と共に、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」が続いている。
双方の揚陸艦の乗組員は、エニセイ川の移動は既に3度目になるが、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は初めてである。

エニセイ川に沿ったディクソン港からドゥディンカ港までの移動には、約40時間掛かる。
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明日(8月14日)の朝には、ディクソンに残留している給油船「セルゲイ・オシポフ」救助曳船「パミール」を除く北方艦隊北極グループは、ドゥディンカへ到着する。

港湾地域で北方艦隊将兵は、無防備の海岸への海洋揚陸部隊の上陸と戦闘車両の下船へ取り組む。
戦闘艦の乗組員の支援下で航海へ参加している北方艦隊陸上部隊及び沿岸部隊の将兵は、沿岸の占領、模擬戦闘射撃を伴う仮想敵の制圧の為の演習を実施する。

北方艦隊艦船支隊が初めてドゥディンカへ入ったのは4年前になる。
2017年、北方艦隊将兵は、ここで同様に大量の艦船を移動させた。
この時、大きな吃水を有する1等大型対潜艦「セヴェロモルスク」は、初めてシベリアの大河の移動を行なった。

[参照]
北方艦隊
の水上部隊の8度目の北極航海は、8月5日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクから出航して始まった。
これまでに支隊の艦船は1500海里以上を移動した。
オレグ・ゴルべフ中将が指揮するグループは、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」、救助曳船「パミール」、給油船「セルゲイ・オシポフ」、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」で構成される。

ロシア北極東部への最初の大規模な航海は2012年に行なわれた。
ロシア海軍の歴史上初めて北方艦隊海軍歩兵コテリヌイ島の無防備の海岸へ初めての海洋揚陸部隊の上陸を実施した。

2013年、北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」率いる艦船支隊は、航空司令部「テンプ」を復活させる為、ノヴォシビルスク諸島へ機材を送り届けた。

2014年の北方艦隊部隊の大規模な北極圏航海は、ノヴォシビルスク諸島ロシア連邦の海岸および北極圏の島嶼ゾーンの保護の為の演習となった。

2015年には、タイミル半島の重要な施設の保護の為、北方艦隊北極圏自動車化射撃兵旅団の部隊との軍種間演習が初めて実施された。

2016年には、北方艦隊の歴史上初めて北極旅団の将兵が、ロシア最北の列島ゼムリャフランツァヨシファゼムリャアレクサンドル島の無防備の海岸への海洋揚陸部隊の上陸を実施した。

2017年、海軍歩兵北極自動車化兵は、ユーラシア大陸最北端のチェリュスキン岬へ初めて戦闘車両を上陸させた。

2018年、北方艦隊将兵は、初めてバレンツ海からベーリング海へ、そして逆方向への北極横断移動を行ない、チュクチヴァンカレム及びエグヴェキノト集落地域での揚陸部隊の上陸へ取り組み、コテリヌイ島沿岸ミサイル複合体「バスチオン」からの初めての射撃を行なった。



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ロシア北方艦隊の8度目の北極圏への遠距離航海は、2019年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極遠征へ出発した]
参加艦船は、2018年の北極遠征とほぼ同じです。
(指揮官も同じ)

[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
救助曳船「パミール」
中型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」


8月6日にバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はバレンツ海で演習を行なう]

8月7日、北極遠征部隊ノヴァヤゼムリャ付近へ到達し、対テロ演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はノヴァヤゼムリャで対テロ演習を行なう]

8月8日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月9日、北極遠征部隊カラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はカラ海へ入った]

8月12日、北極遠征部隊ディクソン港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はディクソンへ到着した]

8月13日、北極遠征部隊ディクソン港を抜錨し、エニセイ川の南下を開始しました。
北極遠征部隊ドゥディンカへ向かいます。
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ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はNATOの戦闘機を追い払った


『タス通信』より
2019年8月13日22時10分配信
【ロシアのSu-27はバルト海上空でショイグの航空機からNATOの戦闘機を追い払った】
モスクワ、8月13日/タス通信

NATO(北大西洋条約機構)加盟国の戦闘機F-18は、バルト海の中立水域でロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグが乗る航空機への接近を試みたが、ロシアSu-27により追い払われた。
当局のトップが乗る航空機に居る『タス通信』特派員は報告した。

リーニングラードからモスクワへ向かうショイグが乗った航空機には、2機のSu-27バルト艦隊海上航空隊戦闘機が随伴していた。

NATO航空機F-18は、バルト海の中立海域上空で国防相航空機への接近を試みたが、戦闘機ロシアの飛行士に追い払われ、旅客機への接近を許さなかった。

カリーニングラードロシア連邦国防相は、新たな研修学校~ナヒーモフ海軍学校の分校の建設の為の土台の施工式典へ出席した。
この他、彼は、フメレフカ射爆場で行なわれている2019年度軍競技会『海上揚陸』を訪れた。




バルト艦隊海軍航空隊戦闘機爆撃機は、ロシア連邦の飛び地カリーニングラード州へ配備されています。
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カリーニングラード州チカロフスク飛行場に駐留する第689親衛戦闘機航空連隊は、18機程度の戦闘機Su-27及びSu-27UBを保有しています。
ロシア海軍戦闘機Su-27を保有しているのは、バルト艦隊航空隊のみです。
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第689親衛戦闘機航空連隊は1939年9月5日に創設され、大祖国戦争に参戦し、1953年秋に海軍航空隊へ移管されたものの、1978年には空軍へ戻り、1986年には防空軍へ移管され、1994年12月には再び海軍へ移管され、現在に至っています。
現在の装備機Su-27は1990年に導入されました。
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駐留している場所が場所なだけに、外国機と接触する機会も少なくありません。
例えば2019年1月24日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するスウェーデン空軍航空機を探知し、スクランブル発進しています。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はスウェーデンの偵察機に対するスクランブル発進を行なった]

そして8月13日には、カリーニングラードを視察してモスクワへ戻るセルゲイ・ショイグ国防相を乗せた旅客機を護衛中、NATO軍戦闘機が接近してきたので、これを追い払いました。

ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で洋上試験を再開する

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『タス通信』より
2019年8月13日22時25分配信
【フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は今週に工場航行試験の最終段階へ入る】
モスクワ、8月13日/タス通信

ロシアプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は、工場航行試験の最終段階を実施する為、今週にバルト海射爆場へ入る。
今年9月には艦の国家試験が始まる。
火曜日、ロシア連邦国防省下の海軍広報サービス代表イーゴリ・ディガロ1等海佐は発表した。

「最新のプロジェクト22350フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は、工場航行試験の最終段階へ取り組む為、今週にバルト海射爆場の指定海域へ入ります。
出航は、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将への最終報告の後に決定され、フリゲートの乗組員及び工場『北方造船所』の試験実施チームは、試験プログラムを遂行する準備を整えています」

士官は話した。

彼によると、工場航行試験の最後の段階中、フリゲートは艦載システムを点検する。

ディガロは、フリゲートの乗組員は、現在、出航の用意が出来ていると述べた。
工場の試験実施チームと共に、出航の際の艦の機器及び兵器の点検が行なわれる。
「フリゲートの乗組員は、試験プログラムの全段階の実施及び更なる艦上機器及び兵器システムの操作の為、海軍総合訓練センターでの複合訓練を行ないました」
海佐は付け加えた。

「アドミラル・カサトノフ」は、企業『北方造船所』で建造されたプロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦にして2隻目である。
2009年11月26日に起工され、2014年12月12日に進水した。
工場航行試験の第1段階は2018年末に実施された。
プロジェクト22350の主要打撃力は、8基のミサイル「カリブル-NK」或いは「オーニクス」汎用艦載射撃複合体2セットで構成される。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の2番艦「アドミラル-フロータ・カサトノフ」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2009年11月26日に起工されました。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦「カサトノフ海軍元帥」起工]

起工から約5年後の2014年12月12日に進水しました。

[ロシア海軍の新型フリゲート(大型警備艦)アドミラル・フロータ・カサトノフは進水した]

『北方造船所』は、2016年1月13日の時点で「アドミラル・カサトノフ」の完成度は81パーセントと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・フロータ・カサトノフ"は81パーセント完成している]

2016年6月下旬、「アドミラル・カサトノフ」「主要打撃複合体」が設置されました。
[建造中のロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"へ汎用打撃ミサイル発射機が設置された]
これは、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」汎用ミサイル垂直発射機3S-14UKSKを指しています。

その後も艤装工事は進められ、2018年2月初頭の時点では完成度98パーセントでした。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート2番艦アドミラル・フロータ・カサトノフは98パーセント完成している]


2018年12月21日、「アドミラル・カサトノフ」は、洋上試験の最初の段階である工場航行試験を開始する為、造船所の岸壁を離れました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは洋上試験を開始した]


フィンランド湾における工場航行試験の第1段階を終えた「アドミラル・カサトノフ」は、2019年1月9日にサンクトペテルブルクへ戻りました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは最初の洋上試験を完了した]
最初の航行試験は、フィンランド湾が結氷していた為、速力は26ノットまでしか出さなかったようです。
(プロジェクト22350フリゲートの最大速力は29ノット)

2019年4月21日、「アドミラル・カサトノフ」は2回目の工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は2回目の洋上試験を開始した]

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その後、大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)の勝利74周年の祝賀行事へ参加する為、一時バルチースクへ戻りました。

「アドミラル・カサトノフ」は5月9日の戦勝記念日をバルチースク軍港で祝いました。

その後、洋上試験を続ける為、再びバルト海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"とコルベット"グレミャーシチー"はバルト海で洋上試験を続ける]

その後、物資補充の為に一旦バルチースクへ戻り、5月29日に出航しました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で洋上試験を行なっている]

6月4日には、同じくバルト海で洋上試験中のプロジェクト23130中型海洋給油船「アカデミック・パシン」から洋上給油を受けました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバルト海で最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

6月20日までに洋上試験の第2段階は終了し、建造元の『北方造船所』へ戻りました。
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[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"は洋上試験の第2段階を終えてサンクトペテルブルクへ戻った]

「アドミラル・カサトノフ」は、2019年7月10日~14日にサンクトペテルブルクで開催される国際海軍サロンIMDS-2019で展示されました。
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そしてサンクトペテルブルクで7月28日に行なわれた『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


主要海軍パレード終了後、「アドミラル・カサトノフ」は洋上試験を再開します。

「アドミラル・カサトノフ」は、2019年12月末までにロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2019年12月にロシア海軍へ引き渡される]

ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はディクソンへ到着した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年8月12日17時48分配信
【北方艦隊の艦船はディクソン港泊地へ到着した】

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」率いる北方艦隊艦・支援船支隊は、ロシア大陸部分の最北の港~ディクソンへ到着した。

月曜日に艦船は港の泊地へ投錨した。
投錨停泊時に戦闘艦は、支隊の一員である給油船「セルゲイ・オシポフ」からの組織的な物資補充を行なう。

近い内に艦の乗組員は、ドゥディンカ港までのエニセイ川の通行へ着手する。
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移動時に支隊は1400海里以上を踏破した。

以前、カラ海を航行中、艦の乗組員は、氷上先導の下での艦船の操艦の合同訓練を実施した。
戦闘艦及び支援船は、航海能力に沿って縦列ラインに整列した。

更に艦船は、エニセイ川水路の航行条件下で士官、航海士、レーダー操作員の当直へ従事する。

カラ海で北方艦隊艦・支援船支隊は、1942年8月、ソヴィエト船団を捜索する『ヴンダーラント』作戦実施中のファシスト重巡洋艦「アドミラル・シェーア」との不利な戦闘へ加わり、撃沈された砕氷汽船「アレクサンドル・シビリャコフ」乗組員へ敬意を表した。
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大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」の艦上から水上への献花が行なわれた。

北方艦隊の水上部隊の8度目の北極航海は、8月5日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクから出航して始まった。
支隊は、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」、救助曳船「パミール」、給油船「セルゲイ・オシポフ」、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」で構成される。

北方海上航路コース上で北方艦隊船員は、救助及び対海賊へ指向される演習の実施を継続する。
このような演習の1つは、前日に、この海域で活動する海上耐氷固定プラットフォーム「プリラズロムナヤ」で実施された。

航海は、北方艦隊コラ多種戦力小艦隊司令官オレグ・ゴルべフ中将の将旗の下で実行される。



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ロシア北方艦隊の8度目の北極圏への遠距離航海は、2019年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極遠征へ出発した]
参加艦船は、2018年の北極遠征とほぼ同じです。
(指揮官も同じ)

[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
救助曳船「パミール」
中型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」


8月6日にバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はバレンツ海で演習を行なう]

8月7日、北極遠征部隊ノヴァヤゼムリャ付近へ到達し、対テロ演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はノヴァヤゼムリャで対テロ演習を行なう]

8月8日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月9日、北極遠征部隊カラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はカラ海へ入った]

8月12日、北極遠征部隊ディクソン港へ到着しました。

今後、北極遠征部隊エニセイ川を南下してドゥディンカへ向かいます。

ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは遠洋航海を開始した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年8月12日20時13分配信
【北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は遠距離航海任務の遂行へ着手した】

本日(8月12日)、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、ノルウェー海南部での北方艦隊の艦船の演習への参加を完了し、遠距離航海任務の遂行へ着手した。
艦は、捜索打撃艦グループの一員へ加わり、この数日間、バルト海、北海、ノルウェー海エリアで一連の対潜任務へ取り組んだ。

巡洋艦は、救助曳船SB-406中型海洋給油船「ヴャジマ」が加わっている北方艦隊艦・支援船支隊を率いる。
支隊は南へ向けて進路を取った。

艦・支援船支隊の遠洋ゾーンへの航海は、北方艦隊ロケット艦師団参謀長アンドレイ・サロシキン1等海佐の指揮下で行なわれる。

巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」乗組員は、ロシア海軍の他の艦、更には外国海軍の艦との一連の演習への参加が計画されている。
航海時に北方艦隊将兵は、アフリカおよび地中海地域の国の港へ一連の業務寄港を行なう。

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、サンクトペテルブルクの主要海軍パレードへ参加する為、7月3日にセヴェロモルスクから出航した。
パレードの後、乗組員は海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加した。
基地から出航して以来、艦は4000海里以上を踏破した。



ロシア北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、救助曳船SB-406は、2019年7月3日にセヴェロモルスクを出航し、7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、7月中旬にクロンシュタットへ到着しました。
[2019年7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊艦船はクロンシュタットへ到着した]

これらの艦船は、7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】



主要海軍パレードが終わった後、これらの艦船はクロンシュタットを去り、バルト海で対潜演習を行ないました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海で演習を行なった]

2019年8月1日からバルト海で始まったロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

8月5日には北海へ入りました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海を去り、北海へ入った]

その後は北海ノルウェー海で演習を行なっていたようですが、8月12日、「マルシャル・ウスチーノフ」救助曳船SB-406は他の北方艦隊艦船と別れ、遠距離航海を開始しました。

この2隻に中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)が合流しました。
『Marine Traffic』より
【給油船「ヴャジマ」】

「マルシャル・ウスチーノフ」は、地中海へ行くようです。

ロシア海軍太平洋艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフで対テロ演習が行なわれた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2019年8月13日3時23分配信
【太平洋艦隊の部隊、軍警察とロシア国家親衛隊は沿海地方で軍の施設を物理的に防護する合同演習を実施した】

沿海地方において、太平洋艦隊、軍警察沿海領域駐屯地の軍警備司令部の部隊は、ロシア国家親衛隊の部隊と連携した計画合同演習を実施し、その中で、太平洋艦隊の重要な軍施設の保護の強化と、攪乱勢力の侵入を阻止する課題へ取り組んだ。

演習の筋書きにより、攪乱勢力は、閉鎖領域へ侵入し、重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」艦上への進入を試みた。

戦闘員の侵入に対し、水中工作部隊・手段対処支隊は、2隻の「グラチョノク」型対水中工作艇及び高速艇のカバーの下で埠頭水域へ接近した。

部外者の艦上への進入を阻止する為、水中工作部隊・手段対処支隊の将兵の一部は、完全な戦闘装備で登山用装備を使用し、ヘリコプターMi-8で飛行し、重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」甲板へ乗船した。
更に高速艇軍警察部隊を送り届けた。

軍警察部隊は特殊手段を使用して埠頭の封鎖へ着手し、一部の領域で部外者の戦闘員を排除した。

地域軍警察局は、ロシア国家親衛隊沿海地方局と一致団結して、特殊用途機動支隊(オモン)の協力者及び即応部隊との合同活動へ参加した。
部外者の戦闘員の侵入の脅威から施設を保護する為の合同活動により、侵入は防がれた。
襲撃者は軍部隊により拘束され、ロシア国家親衛隊の協力者へ引き渡された。

演習の戦術環境作成の為、火薬手段、発煙及び空砲弾薬が使用された。

実地活動には、200名以上の将兵及び法執行機関の協力者、更には10両の特殊車両が参加した。



ロシア太平洋艦隊所属のプロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ラーザレフ」((1978年7月26日起工、1981年5月26日進水、1984年10月31日就役、1992年4月22日までは「フルンゼ」)は、1999年7月には予備役に編入され、以後は沿海地方フォーキノで係留保管されています。
[原子力巡洋艦フルンゼ(アドミラル・ラザレフ)-2007年3月]
[キーロフ級2番艦フルンゼ(現アドミラル・ラーザレフ)近影(2007年秋)]
[原子力巡洋艦フルンゼ(アドミラル・ラザレフ)近況(2008年8月2日)]
[フォーキノ湾の原子力巡洋艦アドミラル・ラザレフ<旧フルンゼ>(2009年8月31日)]

ロシア海軍総司令官フェリックス・グロモフ提督による視察(1996年6月4日)


2004年にはボリショイ・カーメニ艦船修理工場『ズヴェズダー』で原子炉が撤去されました。
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2010年以降、艦上の各種装備が撤去されました。
[キーロフ型原子力巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(2011年7月)]

2014年6月末からフォーキノ近郊のドゥナイ大型浮きドックPD-41へ入渠し、船体の修復を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフ(旧フルンゼ)近影]
[ロシア海軍太平洋艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ラーザレフは浮きドックで修理された]

船体の修復後、またフォーキノで係留保管されました。
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2015年3月5日、海軍旗初掲揚30周年を迎えました。


今後の運命が決まっていなかった「アドミラル・ラーザレフ」ですが、遂に解体される事になりました。
『イズベスチヤ』より
2019年4月19日1時50分配信
【ロシア原子力艦隊の一部は近代化の代わりに解体へ向かう】
「アドミラル・ラーザレフ」は、同型艦「アドミラル・ウシャコーフ」と共に2021年までに解体される予定です。

2019年8月、解体予定の「アドミラル・ラーザレフ」で、ロシア国家親衛隊(2016年4月5日創設)との合同演習が行なわれました。

演習のシナリオは、「アドミラル・ラーザレフ」への侵入を試みるテロリストを排除するというものでした。

ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33と高空迎撃戦闘機MiG-31BMはバレンツ海上空で空中戦闘訓練を行なった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年8月11日20時29分配信
【北方艦隊航空隊の戦闘機の乗員はバレンツ海でミサイル射撃を実施した】

北方艦隊戦闘機飛行士は、バレンツ海エリア上空のチムール射爆場において、戦闘機MiG-31BM及びSu-33による空中標的への「空対空」クラスのミサイル射撃へ取り組んだ。

射撃には、15名の乗員が参加した。
その中には、経験豊かな飛行士と、1年前に軍学校を卒業した後に部隊へ到着した若い飛行士が含まれる。

射撃は、バレンツ海エリアの高度5キロメートル以上で実施された。
パイロットは、照明爆弾へのミサイル発射を行なった。
航空機MiG-31乗員の為の射撃の為の標的は、北方艦隊航空・防空連合部隊混成航空連隊爆撃機Su-24により設置された。

艦上戦闘機Su-33は、同時に爆撃機としての機能を遂行し、それ故に艦上戦闘機航空連隊の飛行士は自立して行動し、他の標的の設置を行なった。
更に艦上飛行士は、空中標的への機内砲~30mm自動砲からの射撃へ取り組んだ。

この他、北方艦隊航空隊員は、他機と連携して直接の射撃を実施し、戦闘操縦技量を向上させ、仮想侵犯航空機を迎撃し、空中戦闘実施の要素へ取り組んだ。

バレンツ海上空での戦闘演習任務遂行の為のフライトは、コラ半島北方艦隊の飛行場の1つから好都合な天候条件下で行なわれた。
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ロシア海軍艦上戦闘機Su-33は、北方艦隊「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」にのみ配備されており、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(現在は近代化改装中)を母艦としています。
(普段はセヴェロモルスク-3飛行場に駐留)
現在の総保有機は20機であり、少なくとも15機程度が稼働状態に在ります。
(機体番号60、62、66、68、71、76、77、78、79、80、84、85、86、87、88)
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Su-33は寿命延長近代化改修が行なわれており、少なくとも2025年までは運用されることになります。
[ロシア北方艦隊艦上戦闘機隊は近代化改修されたSu-33を受け取った]
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は2025年まで現役に留まる]

2016年11月から2017年1月までシリアへの空爆作戦へ参加しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は再びシリアのテロ組織を空爆した]



元々は空対空専門のSu-33でしたが、シリア遠征へ出発する前に、地上爆撃用の特殊計算サブシステムSVP-24-33が装備されています。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は爆撃精度を向上させる為のシステムを装備している]


高空迎撃戦闘機MiG-31BMは、元からの海軍航空隊所属機では無く、統合戦略コマンドとしての北方艦隊(つまり、軍管区に匹敵する存在)の指揮下に在る第45航空・防空軍に所属するボリス・サフォーノフ記念ペチェンガ第174親衛戦闘機航空機連隊(モンチェゴルスク飛行場)の所属機です。
(元々は空軍機)
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前線爆撃機Su-24M(ヴィスレンスク赤旗・クトゥーゾフ勲章授与・第98独立親衛混成航空連隊所属)も、モンチェゴルスク飛行場に駐留しています。


2019年8月11日、北方艦隊艦上戦闘機Su-33高空迎撃戦闘機MiG-31BMは、バレンツ海上空で空中戦闘訓練を行ないました。

ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はカラ海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年8月9日12時31分配信
【北方艦隊の艦・支援船支隊はカラ海へ入った】

本日(8月9日)、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」率いる北方艦隊艦・支援船支隊は、ノヴァヤゼムリャ島バイガチ半島の間のカルスキエボロタ海峡を通過し、カラ海北極航海任務を継続する。

グループを構成するのは、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、救助曳船「パミール」、給油船「セルゲイ・オシポフ」である。

前日、マトチキン海峡からカラ海へ、もう1つの北方艦隊艦・支援船グループが通過した。
その構成は、大型揚陸艦「コンドポガ」、「アレクサンドル・オトラコフスキー」、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」である。

現在、カラ海では、北極航海計画に沿って、8月5日にセヴェロモルスクから出航した北方艦隊艦・支援船支隊が行動している。

カラ海では、結氷状況のモニタリングに特別な注意が払われる。
北方海上航路コース上で北方艦隊船員は、救助及び対海賊へ指向される演習の実施を継続する。
このような演習の1つは、前日に、この海域で活動する海上耐氷固定プラットフォーム「プリラズロムナヤ」で実施された。

航海は、北方艦隊コラ多種戦力小艦隊司令官オレグ・ゴルべフ中将の将旗の下で実行される。
支隊の艦船は、北方海上航路のルート上をタイミル半島まで、その後はセヴェルナヤゼムリャ列島まで行く。
北方艦隊将兵は、北極の無防備の海岸での数回の海洋揚陸部隊の上陸へ参加し、重要な産業施設の防護演習を実施し、対潜任務へ取り組み、ミサイル及び砲射撃を実施する。



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ロシア北方艦隊の8度目の北極圏への遠距離航海は、2019年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は北極遠征へ出発した]
参加艦船は、2018年の北極遠征とほぼ同じです。
(指揮官も同じ)

[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
救助曳船「パミール」
中型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」


8月7日、北極遠征部隊ノヴァヤゼムリャ付近へ到達し、対テロ演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はノヴァヤゼムリャで対テロ演習を行なう]

8月8日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]

8月9日、北極遠征部隊カラ海へ入りました。

ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海へ戻る

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年8月11日9時0分配信
【プロジェクト22160哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」は主要海軍パレードへ参加した後、黒海艦隊への移動を行なっている】

黒海艦隊プロジェクト22160哨戒艦のトップ「ワシーリー・ブイコフ」は、サンクトペテルブルク主要海軍パレードへ参加した後、黒海艦隊への移動を行なっている。

現在、艦の乗組員はラマンシュ海峡を通過し、大西洋へ向かっている。

艦隊間移動中、乗組員には、5000海里以上の航行、黒海、マルマラ海、エーゲ海、地中海、北海、バルト海、そして大西洋の通航が待ち受けている。

[参照]
プロジェクト22160哨戒艦
は、海上経済ゾーンの防護及び保護、戦闘行動の場合は、基地周辺海域防衛の際の海軍の部隊及び施設の安定性の保障の為に意図されている。

同プロジェクト艦の自立航行期間は60日。
プロジェクト22160哨戒艦は30ノットの速力を発揮でき、1700トンの排水量を有し、乗組員は80名である。
艦の航続距離は6000海里。
艦は最新の電波工学複合体及び水中音響兵装を装備する。




プロジェクト22160哨戒艦の1番艦「ワシーリー・ブイコフ」は、ロシア内陸部に位置するタタールスタン共和国『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2014年2月26日に起工され、2017年7月23日に進水し、2018年12月20日にノヴォロシースク海軍基地で海軍旗初掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ就役しました。
[新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
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就役後、ノヴォロシースク海軍基地で乗組員の慣熟訓練を行ない、2019年1月9日にはダメージコントロール訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはダメージコントロール訓練を行なった]


その後も基地での各種訓練が行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは洋上訓練の準備を進めている]

2月25日、「ワシーリー・ブイコフ」は海上での戦闘訓練を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは洋上で砲撃訓練を行なった]

3月7日には、砲撃訓練の他に、有翼ミサイル「カリブル」の模擬発射訓練も行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海で戦闘訓練を行なった]

3月8日にはトルコ海軍の艦との合同演習を行ないました。

[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海東岸で合同演習を行なった]

3月20日にはノヴォロシースク海軍基地小型対潜艦「エイスク」(1990年2月28日就役)と共に対空戦闘訓練を行ないました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年3月20日9時23分配信
【ノヴォロシースク海軍基地の艦の乗組員は演習中に対空防衛の問題へ取り組んだ】

3月21日、「ワシーリー・ブイコフ」ノヴォロシースク海軍基地でダメージコントロール訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースクでダメージコントロール訓練を実施した]

3月27日にはノヴォロシースク沖で実弾射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースク沖で射撃訓練を実施した]

4月5日にセヴァストーポリへ入港しました。
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5月中旬に出航し、5月21日にセヴァストーポリへ帰港しました。
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6月10日、「ワシーリー・ブイコフ」セヴァストーポリを出航し、バルト海へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはバルト海へ向かった]

6月11日には黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過する]

その後、地中海へ入って同海域を西進し、6月18日には北アフリカスペイン領セウタへ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはスペインの飛び地セウタへ寄港した]
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6月20日にセウタを出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはスペインの飛び地セウタを去った]

「ワシーリー・ブイコフ」は6月21日にジブラルタル海峡を通過し、大西洋へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入った]

6月25日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは英仏海峡へ入った]

この時、グレートブリテン海軍最新鋭哨戒艦「フォース」「ワシーリー・ブイコフ」を追跡しました。
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その後、「ワシーリー・ブイコフ」バルト海へ入り、7月初頭にクロンシュタットへ到着しました。
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7月10日の「ワシーリー・ブイコフ」


7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)では、クロンシュタットの観艦式へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】



主要海軍パレードが終わった後、クロンシュタットを出航してバルト海を去り、8月8日までに再びラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
今回もグレートブリテン海軍哨戒艦「フォース」が追跡しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは再び英仏海峡を通過した]


今後、「ワシーリー・ブイコフ」黒海の母港(ノヴォロシースク)へ戻ります。

ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)はバルト海で砲撃試験を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年8月9日18時16分配信
【バルト海で国家試験中の小型ロケット艦「ソヴィェツク」乗組員は海上目標への砲射撃を実施した】

バルト海で国家試験中の小型ロケット艦「ソヴィェツク」乗組員は、76mm砲装置から海上目標への砲射撃を実施した。

標的として、仮想敵水上艦を模した海上盾が関わった。

近い内に乗組員には、他の種類の兵装からの射撃、対空防衛の為の複合活動への取り組みが控えている。
加えて、バルト艦隊海上航空隊による小型ロケット艦の上空飛行が計画されている。

国家試験の枠組みで、工場試験実施チーム代表は、艦の乗組員及び国家受領委員会のメンバーと共に、艦の機動性及び速力試験を行ない、艦の全ての集合体、システム、ユニット、兵器、航法及び電波工学手段の動作を点検した。
試験の目的は、建造された艦の全方面に渡る品質と、それが承認された設計の戦術-技術的特性に沿っているか否かの点検に在る。

バルト艦隊海上射爆場での試験と艦の検査が完了した後、海軍旗が掲揚され、艦はバルト艦隊へ加入する。



プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の2番艦「タイフーン」は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で1番艦「ウラガーン」(後にムィティシと改名)と共に起工されました。
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[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]

「タイフーン」は2017年11月24日に進水しました。

[ロシア海軍最新鋭小型ロケット艦カラクルト級2番艦タイフーン進水(2017年11月24日)]

その後、「タイフーン」「ソヴィェツク」と改名されました。

「タイフーン」改め「ソヴィェツク」は、当初は2018年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、サンクトペテルブルク工場『ズヴェズダー』が製造するディーゼルエンジンM-507D-1-01の納入が遅延した事により、実現しませんでした。
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ディーゼルエンジンM-507D-1-01
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航行試験の開始時期も再三に渡り延期され、最近では、2019年5月16日に出航する予定となっておりましたが、これも遅れ、5月20日に延期されました。
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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年5月16日17時1分配信
【「カリブル」を持つ第2の「カラクルト」は5月20日に試験へ出発する】

2019年5月20日、「タイフーン」改め「ソヴィェツク」は、最初の航行試験を行なう為、『ペラ』造船所の岸壁を離れ、ラドガ湖へ出航しました。


[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)、航行試験開始(2019年5月20日)]

5月28日までに「ソヴィェツク」ラドガ湖での最初の試験を終え、『ペラ』造船所へ戻りました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)はラドガ湖での最初の航行試験を完了した]
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その後、「ソヴィェツク」クロンシュタットへ移動し、6月19日にバルチースク基地へ向かいました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)は洋上試験を続ける為にバルチースク基地へ向かった]
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バルチースク基地到着後、6月28日からバルト海での航行試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ソヴィェツク(タイフーン)はバルト海で洋上試験を開始した]

バルト海で航行試験を行なった後、7月15日までに『ペラ』造船所へ戻りました。
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7月28日の『ロシア海軍の日』には、1番艦1番艦「ムィティシ」(2018年12月17日就役)と共にサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


観艦式が終わった後にバルト海での試験を再開し、8月9日には76mm砲AK-176の砲撃試験を行ないました。


「ソヴィェツク」は2019年末までにロシア海軍へ引き渡され、1番艦「ムィティシ」と同様にバルト艦隊へ編入されます。
[カラクルト級小型ロケット艦2番艦タイフーン改めソヴィェツクは2019年末までにロシア海軍へ引き渡される]

ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北アフリカのスペイン領セウタを訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年8月9日16時12分配信
【バルト艦隊の練習艦「ペレコプ」はスペインのセウタ港を去り、ジブラルタル海峡へ進路を取った】

遠洋練習航海任務を遂行しているバルト艦隊練習艦「ペレコプ」は、スペインセウタ港への業務寄港を完了した。

停泊時に乗組員は、水、燃料、食料の在庫を補充し、艦の技術的検査を行なった。

現在、練習艦ジブラルタル海峡を越え、更に恒久駐留所~クロンシュタットへ移動する為に出航している。

練習艦「ペレコプ」は7月5日にクロンシュタットから出航した。
その航海ルート上でバルト海、北海、ラマンシュ海峡、大西洋、地中海、黒海海峡、黒海を通過した。

遠距離海上航海は、ロシア連邦国防省の海軍教育学校生徒の海上実習実行の枠組みで行なわれている。



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プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。


2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)
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[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]


2019年7月5日、「ペレコプ」クロンシュタット港を抜錨し、2019年度の遠洋実習航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海へ出発した]

7月7日、「ペレコプ」バルチースク基地へ入港しました。

[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルチースク基地へ入港した]
ここで「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の生徒110名を乗せ、物資を補給した後、7月10日にバルチースク基地を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルト海を去る]

7月10日には大ベルト海峡へ入り、カテガット海峡、スカゲラク海峡を通過して7月13日に北海へ出ました。
これらの海峡を通過する際には、海軍兵学校の生徒が練習艦の乗組員に代わって当直に立ちました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北海へ入った]

その後、「ペレコプ」北海、ラマンシュ海峡(英仏海峡)、ビスケー湾を通過し、7月17日までにジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

「ペレコプ」地中海を横断して7月25日に黒海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは黒海へ入った]

7月26日に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。

その後、「ペレコプ」は、セヴァストーポリの海軍兵学校生徒を乗せて出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはクロンシュタットへ行く]

8月初頭に北アフリカスペイン領セウタへ寄港し、8月9日に出航しました。

今後、「ペレコプ」ジブラルタル海峡を通過し、クロンシュタットへ向かいます。