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ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海を終えてクロンシュタットへ帰投した

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テレビ局『ズヴェズダー』より
2019年12月31日13時44分配信
【祖国の港への帰還:練習艦「ペレコプ」はクロンシュタット港へ到着した】

クロンシュタット港で、2019年7月1日から遠距離航海を行なっていたバルト艦隊練習艦「ペレコプ」乗組員の歓迎式典が行なわれた。

ユーラシア大陸を周回するその旅で、艦は37000海里を踏破し、4つの大洋を横切った。
戦闘艦で我が国の様々な海軍学校の生徒1300名が研修を行ない、この航海は、最初の重要な試験となった。

生徒は航海士学科の実習を行ない、困難な航海状況を含め、艦の制御技能を向上させた。
艦での研修の為、特殊クラス及び訓練シミュレーターが作成された。

「ペレコプ」プロジェクト887練習艦であり、バルト艦隊に所属している。
船体の長さは138メートルになり、艦の満載排水量は7200トンである。
1977年にソヴィエト社会主義共和国連邦海軍へ受け入れられた。



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プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドシュチェチン造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。


2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)
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[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]


2019年7月5日、「ペレコプ」クロンシュタット港を抜錨し、2019年度の遠洋実習航海へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海へ出発した]

7月7日、「ペレコプ」バルチースク基地へ入港しました。

[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルチースク基地へ入港した]
ここで「クズネツォフ記念海軍アカデミー」カリーニングラード分校の生徒110名を乗せ、物資を補給した後、7月10日にバルチースク基地を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバルト海を去る]

7月10日には大ベルト海峡へ入り、カテガット海峡、スカゲラク海峡を通過して7月13日に北海へ出ました。
これらの海峡を通過する際には、海軍兵学校の生徒が練習艦の乗組員に代わって当直に立ちました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北海へ入った]

その後、「ペレコプ」北海、ラマンシュ海峡(英仏海峡)、ビスケー湾を通過し、7月17日までにジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

「ペレコプ」地中海を横断して7月25日に黒海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは黒海へ入った]

7月26日に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。

その後、「ペレコプ」は、セヴァストーポリの海軍兵学校生徒を乗せて出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはクロンシュタットへ行く]

8月初頭に北アフリカスペイン領セウタへ寄港し、8月9日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは北アフリカのスペイン領セウタを訪れた]

8月12日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年8月12日17時45分配信
【練習艦「ペレコプ」は大西洋へ入った】

その後、「ペレコプ」ビスケー湾ラマンシュ海峡を通過し、8月14日には北海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは再び北海へ入った]

北海からバルト海へ入り、一旦クロンシュタット港へ戻った「ペレコプ」は、8月23日に出航し、今度はバレンツ海へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはバレンツ海へ向かった]

8月26日には大ベルト海峡へ入りました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ行く]

その後、「ペレコプ」は、北海、ノルウェー海、バレンツ海を通過し、9月1日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。

[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

9月初頭にセヴェロモルスクを出航した後、9月8日にアルハンゲリスク港へ入港、9月10日に出航し、北極海横断航海へ向かいました。

[ロシア海軍の練習艦ペレコプはアルハンゲリスクを訪れた後に北極海へ向かった]

9月16日にヴィリキツキー海峡へ入りました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはヴィリキツキー海峡へ入った]

9月18日にはチクシ湾へ投錨停泊しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはチクシ湾へ投錨停泊した]

9月20日にチクシ湾を去りました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはチクシ湾を去り、ぺヴェクへ向かった]

9月22日にぺヴェク港を訪れました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはぺヴェク港を訪れた]
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9月23日にぺヴェク港を去りました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはぺヴェク港を去った]

「ペレコプ」北極海を更に東へ進み、10月1日にはベーリング海へ入りました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海を越えてベーリング海へ入った]

10月3日、「ペレコプ」カムチャツカ半島太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
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[ロシア海軍の練習艦ペレコプはカムチャツカ半島へ到着した]

「ペレコプ」は10月18日にヴィリュチンスクを出航し、サハリンコルサコフ港へ向かいました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはカムチャツカを去り、サハリンへ向かった]

10月20日にコルサコフへ短期間寄港した後、10月22日にウラジオストクへ到着しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクへ到着した]

「ペレコプ」は10月26日にウラジオストクを出航し、カンボジアシアヌークビルへ向かいました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクを去り、カンボジアへ向かった]

11月4日にシアヌークビルへ到着しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年11月1日14時20分配信
【練習艦「ペレコプ」の乗組員と生徒はカンボジアで『民族統一の日』を迎える】
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11月6日にシアヌークビルを出航し、インド洋へ向かいました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはインド洋へ向かった]

11月13日にミャンマーヤンゴン港へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはミャンマーを訪れた]
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11月15日にヤンゴンを出航し、スリランカハンバントタ港へ向かいました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはミャンマーを去り、スリランカへ向かった]

11月19日にスリランカ南部のハンバントタ港へ到着し、11月21日に出航しました。
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ロシア海軍の艦船がスリランカを訪問したのは今回が初めてでは有りませんが、ハンバントタ港へ入港したのは今回が初めてとなりました。
(ハンバントタ港は2010年11月18日に開港した新しい港であり、中国との繋がりが深い)
[ロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのハンバントタ港を訪問した]

その後、「ペレコプ」アデン湾、紅海、スエズ運河を通過し、12月2日に地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはスエズ運河を通過して地中海へ入った]

「ペレコプ」は12月4日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、12月6日にセヴァストーポリへ到着しました。

[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはクリミア半島のセヴァストーポリへ到着した]

その後、「ペレコプ」セヴァストーポリを出航し、12月11日にボスポラス海峡ダーダネルス海峡を南下して地中海へ入り、12月17日にチュニジアビゼルト港を訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはチュニジアのビゼルト港を訪れた]

ビゼルト港を去った後、更に地中海を東へ進み、ジブラルタル海峡を通過して大西洋へ出ました。
12月26日にラマンシュ海峡を通過して北海、更にはバルト海へ入り、12月30日に母港クロンシュタットへ到着しました。
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ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイと大洋研究調査船アドミラル・ウラジーミルスキーは洋上で新年を迎える

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2019年12月31日0時36分配信
【バルト艦隊司令官は海上に居る艦の乗組員を祝福した】

現在、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、給油船「エリニヤ」、救助曳船「ヴィクトール・コネツキー」で構成されるバルト艦隊戦闘艦支隊と、大洋研究調査船「アドミラル・ウラジーミルスキー」は遠距離航海任務を遂行している。

バルト艦隊戦闘艦支隊は10月1日に軍港バルチースク市を去った。
12月10日から19日までバルト艦隊の艦船は、ロシア-インド軍種間合同演習『インドラ-2019』海上部門へ初めて参加した。

大洋研究調査船「アドミラル・ウラジーミルスキー」は、12月3日にクロンシュタットから出航し、南極発見200周年及びイワン・クルゼンシュテールン提督生誕250周年記念日へ捧げられる大規模な世界一周大洋調査探検へと向かった。



バルト艦隊警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、中型海洋給油船「エリニヤ」、救助曳船「ヴィクトール・コネツキー」の3隻は、2019年10月1日にバルチースクを出航し、インド洋へ向かいました。
12月10日から19日までインド東岸インド海軍との合同演習『インドラ-2019』へ参加し、12月27日から30日までインド洋北部イラン海軍及び中国海軍との合同演習へ参加しました。
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[警備艦ヤロスラフ・ムードルイのインド洋遠征(2019年10月-)]


バルト艦隊大洋研究調査船「アドミラル・ウラジーミルスキー」は、2019年12月3日にクロンシュタットを出航し、南極調査航海へ向かいました。
[ロシア海軍の大洋研究調査船アドミラル・ウラジーミルスキーは南極調査航海へ出発した]

12月12日にはポルトガルリスボンへ寄港し、12月末の時点では大西洋中部に居ます。
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「アドミラル・ウラジーミルスキー」は、べリングスハウゼン基地へ向かいます。
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ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは黒海艦隊基地セヴァストーポリで新年を迎える

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月30日18時42分配信
【遠距離航海中の北方艦隊の戦闘艦の乗組員は新年を他の艦隊の基地で迎える】

本日(12月30日)、遠距離航海任務を遂行している北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、黒海艦隊主要基地セヴァストーポリ市への寄港を行なった。
数日前からセヴァストーポリ泊地には北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」が居る。
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前日の12月29日、大型揚陸艦「コンドポガ」バルト艦隊主要基地バルチースクへ寄港した。

これらの遠距離航海任務を遂行している北方艦隊の艦や支援船の乗組員は、ロシア海軍の他の艦隊の軍の僚友の訪問客として新年及びクリスマスの祭日を迎える。

北方艦隊船員の為に、一連の文化およびスポーツ行事、更には沿岸での休養が計画されている。

母港の沿岸から遠く離れた北方艦隊船員は、祭日に受け取る
将校集会室とテーブルには新年のクリスマスツリーが飾り付けられ、伝統的なジェド・マローススネグーラチカが出演する演劇が上演され、演芸会が行なわれる。
新年の夜、船員には、前もって家族や親類から受け取った贈り物が手渡される。
各将兵の家族や親類は、新年及びクリスマスの祭日中に北方艦隊の艦船が滞在する都市で訪問を受ける事が出来る。



北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役)と大型揚陸艦「コンドポガ」(1976年就役)は、2019年8月初頭から9月末まで北極圏遠征を行ないました。
[ロシア北方艦隊第8次北極遠征(2019年8月-9月)]

2019年11月末にはバレンツ海で演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年11月25日16時25分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と大型揚陸艦「コンドポガ」はバレンツ海で連携へ取り組んだ】

12月3日に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと大型揚陸艦コンドポガは遠距離航海へ出発した]

ノルウェー海では暴風に遭遇しましたが、無事に通り抜けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと大型揚陸艦コンドポガは嵐のノルウェー海を航行している]

12月10日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」バルト海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバルト海へ入る]

ただし、「コンドポガ」バルト海へは入らず、北海に留まりました。

「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、12月12日にバルト艦隊基地バルチースクへ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2019年12月12日14時48分配信
【北方艦隊の軍艦はバルチースクで物資を補充する】

12月13日にバルチースクを出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月13日13時36分配信
【北方艦隊の軍艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は物資補充後にバルチースクから出航した】

北海「コンドポガ」と合流した後、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月16日17時6分配信
【北方艦隊艦船支隊はラマンシュ海峡の通行を準備する】

その後、ビスケー湾を通行し、12月21日にジブラルタル海峡を通って地中海へ入りました。

12月23日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、アルボラン海中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)から洋上での燃料補給を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海を東へ進む]

中型海洋給油船「ヴャジマ」は、元々は北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の遠距離航海に同行しており、12月18日にジブラルタル海峡を通って地中海へ入っています。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは再び地中海へ入った]

その後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」地中海を東へ進み、12月29日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過して黒海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは黒海へ入った]

翌12月30日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。

「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と共に遠距離航海へ出発した「コンドポガ」は、12月29日にバルト艦隊基地バルチースクへ入港しています。


なお、同じく北方艦隊に所属し、2019年8月から遠距離航海を行なっているロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」も、12月24日に黒海へ入り、12月29日にセヴァストーポリへ到着しています。



ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と行動を共にしていた中型海洋給油船「ヴャジマ」救助曳船SB-406の動向は明らかにされていませんが、おそらくは地中海東部に居るでしょう。

ボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルのロシア海軍への引き渡しは2020年前半に延期される?

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『タス通信』より
2019年12月30日配信
【情報筋:(ロシア)海軍への原子力潜水艦「クニャージ・ウラジーミル」の引き渡しは2020年に延期される】
モスクワ、12月30日/タス通信

プロジェクト955A(コード名「ボレイ-A」)戦略用途水中巡洋艦「クニャージ・ウラジーミル」ロシア海軍への引き渡しは2020年前半になる。
『タス通信』ロシア連邦防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「クニャージ・ウラジーミルは12月に国家試験を完了したのですが、実は、その中で明らかな不具合が生じましてね。
それを取り除く為の時間が必要となりますので、艦の海軍への引き渡しは2020年に移動する事になりますね。
私共は、それが新たな年(2020年)の第一四半期(1~3月)となると見込んでおります」

対談者は話した。

彼は、「クニャージ・ウラジーミル」が、2020年の海軍への引き渡しの前に、新たな出航が在る可能性を否定しなかった。
「このような出来事への進展は否定できませんし、それは全て国家委員会の決定に依りますね」
情報提供者は指摘した。

『統合造船業営団』は、潜水艦海軍への引き渡し時期について『タス通信』へコメントしなかった。

ロシア連邦軍参謀本部総長ワレーリー・ゲラシモフ新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューに対して述べたように、プロジェクト955A戦略原子力潜水艦のトップ「クニャージ・ウラジーミル」は、2019年末までに海軍の戦闘編制へ補充されなければならなかった。



[プロジェクト955Aボレイ-A戦略用途原子力水中巡洋艦]

プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中巡洋艦シリーズの4番艦(プロジェクト955A「ボレイ-A」としては1番艦)K-549「クニャージ・ウラジーミル」は、2012年7月30日にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で起工されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミル起工]


2013年10月、船体の水圧試験が実施されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミルは水圧試験を行なう]

2014年2月中旬、船体が完成しました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミルの船体が形成された]

2017年11月17日に進水しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜クニャージ・ウラジーミル進水(2017年11月17日)]


「クニャージ・ウラジーミル」北方艦隊への配備が予定されており、既に乗組員も編成されています。
[ロシア海軍北方艦隊潜水部隊は新世代戦略原潜クニャージ・ウラジーミルと多用途原潜カザンの乗組員を編成した]

「クニャージ・ウラジーミル」は、2018年11月28日から12月24日まで洋上試験(工場航行試験)の第1段階を実施しました。
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「クニャージ・ウラジーミル」は、初の試みとして、艦の洋上試験と並行して乗組員の慣熟訓練も行なっています。
[2019年末までにロシア海軍へ就役するボレイ-A級戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは洋上試験と乗組員の慣熟訓練を同時並行で行なう]
これまでは、海軍へ引き渡された後に乗組員の慣熟訓練を開始し、それが終わった後でパトロールなどの洋上任務に就いていたのですが、引き渡される前に乗組員の慣熟訓練も済ませ、就役後、すぐに洋上任務へ就けるようにするのが狙いです。
これが上手く行けば、今後就役する他の新造艦でも実施される事になるでしょう。

「クニャージ・ウラジーミル」は、2019年6月10日にセヴェロドヴィンスクを出航しています。


「クニャージ・ウラジーミル」は、2019年6月末から航行試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは2019年6月末に航行試験を再開する]

2019年10月30日未明、「クニャージ・ウラジーミル」は、弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは白海からカムチャツカ半島へ弾道ミサイル"ブラヴァー"を発射した]

その後、白海で水上目標への魚雷発射試験を実施しました。

11月8日には白海で水中目標への魚雷発射試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは白海で魚雷発射試験を行なった]

洋上試験を全て終えた「クニャージ・ウラジーミル」は、11月21日に白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク)へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは洋上試験を完了した]


「クニャージ・ウラジーミル」は、2019年12月末にロシア海軍へ引き渡される筈でした。
[第4のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは2019年12月にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、今回の記事に登場する「防衛産業の匿名希望の情報提供者」によると、「クニャージ・ウラジーミル」の最終洋上試験中に不具合が発覚した為、ロシア海軍への引き渡しは2020年に延期されるとの事です。
引き渡しは、早くても2020年春頃になるようです。

ゼレノドリスク造船所はロシア海軍黒海艦隊の為に4隻の小型ロケット艦と4隻の哨戒艦を建造する

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『タス通信』より
2019年12月28日21時57分配信
【2024年までにタタールスタンで黒海艦隊の為の8隻の哨戒艦及び小型ロケット艦が建造される】
セヴァストーポリ、12月28日/タス通信

造船営団『アク・バルス』(タタールスタン共和国)で、黒海艦隊の為の4隻の哨戒艦及び4隻の小型ロケット艦が2024年までに建造される。
土曜日、営団の総取締役レナート・ミスタホフは報道陣へ伝えた。

土曜日(12月28日)、セヴァストーポリで、小型ロケット艦「イングシェチア」黒海艦隊へ受け入れられた。
それは近代化されたプロジェクト21631「ブヤン-M」艦シリーズの8番艦である。
2019年6月に進水した。

「私共は、ここ(黒海艦隊)へ、更に4隻(の小型ロケット艦)を供給いたします。
毎年1隻ずつ」
ミスタホフ
は話した。
2020年には、同社は黒海艦隊21631シリーズ艦「グライヴォロン」の引き渡しを計画している。

彼は更に、黒海艦隊には既に2隻のプロジェクト22160哨戒艦が引き渡されており、もう4隻は、2020年~2023年に艦隊への引き渡しを計画している事を想い起こした。

ミスタホフは、2020年初頭には、プロジェクト21631「ブヤン-M」の発展を含め、同社の更なる作業が討議されると付け加えた。
このシリーズ艦の為のミサイル複合体及び対空防衛兵装の強化が計画されている。

[プロジェクト艦について]
ゼレノドリスク造船工場
の船台で建造されたプロジェクト22160哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」「ドミトリー・ロガチョフ」は、2018年12月と2019年6月に黒海艦隊へ受け入れられた。
プロジェクト22160コルベットは、北方計画設計局(『統合造船業営団』へ加入)により開発された。
海上経済ゾーンの防護及び保護の為に意図されている。

プロジェクト21631艦は、海上及び沿岸目標の攻撃の為に意図されている高精度汎用ミサイル複合体「カリブル-NK」含む最新の風貌の砲、ミサイル、対水中工作、高射、電波工学兵装で武装している。
プロジェクト「ブヤン-M」艦の用途は、国家経済ゾーンの保護及び防護である。



現在、ロシア内陸部タタールスタン共和国ゼレノドリスク市に在る『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』では、ロシア海軍向けの新型水上艦~プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦及びプロジェクト22160哨戒艦の建造が進められています。

プロジェクト21631小型ロケット艦の8番艦「イングシェチア」は、2019年12月28日にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[最新鋭小型ロケット艦イングシェチアはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

プロジェクト21631は、カスピ小艦隊に3隻、バルト艦隊に2隻、黒海艦隊に3隻が配備されていますが、後続の4隻(9番艦~12番艦)も全て黒海艦隊へ配備される事になるようです。

プロジェクト22160哨戒艦は、1番艦「ワシーリー・ブイコフ」、2番艦「ドミトリー・ロガチョフ」黒海艦隊へ配備されていますが、後続の4隻も全て黒海艦隊へ配備されます。
[2023年までに6隻のプロジェクト22160哨戒艦がロシア海軍へ就役する]

今後のプロジェクト21631小型ロケット艦及びプロジェクト22160哨戒艦の就役スケジュールは、こうなります。
2020年:小型ロケット艦「グライヴォロン」、哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」
2021年:小型ロケット艦「グラード」、哨戒艦「セルゲイ・コトフ」
2022年:小型ロケット艦「ナロ・フォミンスク」、哨戒艦「ヴィクトール・ヴェリキー」
2023年:小型ロケット艦「スタヴロポリ」、哨戒艦「ニコライ・シピャーギン」


最終的には、7隻のプロジェクト21631小型ロケット艦と6隻のプロジェクト22160哨戒艦黒海艦隊へ配備される事になります。

ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの乗組員が編成された

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2019年12月29日8時31分配信
【カムチャツカで対機雷防衛艦「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員が形成された】

北東軍集団水域防護艦連合部隊で、最新の対機雷防衛艦「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員が形成された。
近い内に艦の要員は、サンクトペテルブルク海軍総合研修センターで研修を行なう。

軍事船員は、新プロジェクト艦の根本的な構造を学習し、基礎的な専門操作をマスターする。
研修の過程で乗組員は、艦のユニット及びメカニズムから成る訓練基盤の全面的な使用が計画されており、戦闘指揮班は全ての必要な行動へ取り組む。

掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、プロジェクト12700艦シリーズの4隻目である。
海軍における同プロジェクト艦の運用は既に数年に渡っており、その信頼性と、指示された任務を効率的に遂行出来る事が示されている。

[参照]
新たな艦は、ソヴィエト連邦英雄太平洋艦隊第355海軍歩兵大隊の水兵ヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフに敬意を表して命名された。
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掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、一体ガラス繊維強化プラスチック製船体というユニークさを有し、あらゆる種類の海洋機雷への対処の為に意図されている。
それは、艦自身に設置されている最新の水中音響ステーション、遠隔操作自動水中装置を装備する。
艦は、対機雷活動自動制御システムを有する。

[基本的な戦術-技術的特性]
排水量-890トン
全長-62メートル
幅-10メートル
最大速力-16ノット
乗組員-44名




ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)


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プロジェクト12700対機雷防衛艦の5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で2017年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]

艦名の元になったヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフ(1924年6月9日-1945年8月14日)は、1945年8月のソヴィエト-日本戦争に参加した海軍歩兵隊員であり、8月14日に朝鮮北部清津の戦闘で戦死し、21歳の短い生涯を閉じました。
死後、ソヴィエト連邦英雄称号を授与されました。
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「ヤーコフ・バリャーエフ」は2019年12月18日に屋内造船台から出渠しました。

進水は2020年1月に予定されています。

「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員団は、2019年12月末までにカムチャツカ半島に駐留する太平洋艦隊北東軍集団第114水域防護艦旅団で編成されました。
同旅団の配下には、掃海艦3隻を有する第117水域防護艦大隊が有りますので、「ヤーコフ・バリャーエフ」は、同大隊に配属されるようです。

「ヤーコフ・バリャーエフ」は、2020年末にロシア海軍への就役が予定されています。


プロジェクト12700対機雷防衛艦は、現在までに7隻が起工され、3隻がロシア海軍へ引き渡されています。

1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日に起工され、2014年6月27日に進水し、2016年12月9日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦プロジェクト12700の1番艦アレクサンドル・オブホフはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工され、2016年5月下旬までにガラス繊維強化プラスチックの船体の形成は完了しました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフの船体が形成される]

その後、艦内へ各種機器を設置する為、船体周辺に足場が組まれましたが、2016年6月7日夜に火災が発生しました。
[ロシア海軍の為に建造中の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフで火災が発生した]
この為、「ゲオルギー・クルバトフ」の進水と就役は延期される事になり、後続艦が先に就役する事になりました。

3番艦「イワン・アントノフ」は2017年1月25日に起工され、2018年4月25日に進水し、2019年1月26日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフはセヴァストーポリへ到着した]

4番艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は2017年4月20日に起工され、2019年5月30日に進水し、2019年12月28日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[最新鋭非金属複合材料対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]


6番艦「ピョートル・イリイチョーフ」は2018年7月25日に起工されました。
[ロシア海軍の為のアレクサンドリト級掃海艦6番艦ピョートル・イリイチョーフは起工された]

7番艦アナトーリー・シレモフは、2019年7月12日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第7のプロジェクト12700掃海艦アナトーリー・シレモフが起工された]

現在の所、プロジェクト12700対機雷防衛艦は、計12隻の建造が承認されています。
[ロシア海軍の為の新世代掃海艦アレクサンドリト級は12隻が建造される]
最終的には、30隻以上の建造が計画されています。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは黒海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月29日13時55分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は黒海海峡の通行を開始した】

遠距離航海任務を遂行している北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、黒海海峡の通行を開始した。

現在、艦は、地中海マルマラ海を結ぶダーダネルス海峡の通行を完了している。

夕方には大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」ボスポラス海峡を通行して黒海へ入り、明日(12月30日)に艦は黒海艦隊主要基地~セヴァストーポリへ到着しなければならない。

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は12月3日に北方艦隊主要基地から出航した。
北方艦隊将兵の北大西洋、ビスケー湾の航行は、激しい嵐という条件下で行なわれた。
航海開始以来、艦は3000海里以上を進んだ。

地中海の移動時に大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」乗組員は、潜水艦捜索任務へ取り組み、対空及び対潜防衛の一連の艦上演習を行なった。



北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役)と大型揚陸艦「コンドポガ」(1976年就役)は、2019年8月初頭から9月末まで北極圏遠征を行ないました。
[ロシア北方艦隊第8次北極遠征(2019年8月-9月)]

2019年11月末にはバレンツ海で演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年11月25日16時25分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と大型揚陸艦「コンドポガ」はバレンツ海で連携へ取り組んだ】

12月3日に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと大型揚陸艦コンドポガは遠距離航海へ出発した]

ノルウェー海では暴風に遭遇しましたが、無事に通り抜けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと大型揚陸艦コンドポガは嵐のノルウェー海を航行している]

12月10日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」バルト海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバルト海へ入る]

ただし、「コンドポガ」バルト海へは入らず、北海に留まりました。

「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、12月12日にバルト艦隊基地バルチースクへ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2019年12月12日14時48分配信
【北方艦隊の軍艦はバルチースクで物資を補充する】

12月13日にバルチースクを出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月13日13時36分配信
【北方艦隊の軍艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は物資補充後にバルチースクから出航した】

北海「コンドポガ」と合流した後、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月16日17時6分配信
【北方艦隊艦船支隊はラマンシュ海峡の通行を準備する】

その後、ビスケー湾を通行し、12月21日にジブラルタル海峡を通って地中海へ入りました。

12月23日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、アルボラン海中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)から洋上での燃料補給を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海を東へ進む]

中型海洋給油船「ヴャジマ」は、元々は北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の遠距離航海に同行しており、12月18日にジブラルタル海峡を通って地中海へ入っています。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは再び地中海へ入った]

その後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」地中海を東へ進み、12月29日にはボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過して黒海へ入りました。

今後、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」セヴァストーポリへ向かいます。

なお、同じ北方艦隊所属のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」も12月24日に黒海へ入り、12月29日にセヴァストーポリへ到着しています。

2020年にロシア海軍の為の戦略原潜ボレイ-A級2隻の建造契約が締結され、多用途原潜ヤーセン-M級2隻、プロジェクト22350フリゲート2隻、汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻が起工される


『タス通信』より
2019年12月28日19時25分配信
【(ロシア)国防省は2020年に潜水艦「ボレイ-A」及び「ヤーセン-M」の建造契約を締結する】
モスクワ、12月28日/タス通信

ロシア国防省は2020年に2隻のプロジェクト「ボレイ-A」潜水艦、2隻のプロジェクト「ヤーセン-M」潜水艦、2隻のプロジェクト22350フリゲート、2隻の汎用揚陸艦の建造契約を締結する。
土曜日に刊行された新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューで、当局の次官アレクセイ・クリヴォルチコは述べた。

「2020年には、国家防衛発注の課題の枠組みにおいて、大洋ゾーン(艦)を拡張する目的で、2隻のプロジェクト"ボレイ-A"の発注と建造契約締結、2隻のプロジェクト"ヤーセン-M"潜水艦、2隻のプロジェクト22350フリゲート、2隻の汎用揚陸艦の起工を計画しております」
彼は述べた。
クリヴォルチコは更に付け加えた。
「計画されている複合施策は、製造の構成要素開発に好ましい影響を及ぼします」

「造船業は、複雑なハイテクノロジー機器の製造分野の強化を継続し、新たな労働場所を作成します。
これは、何を置いてもまず第一に造船企業の労働者及び協力者の安定と福祉であり、更には、地域の予算への安定かつ定期的な納税であります」

彼は指摘した。


ロシア連邦軍機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』より
2019年12月28日配信
【祖国の防衛力の信頼できる基盤】
ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコ氏へのインタビュー記事。


ロシア海軍第4世代戦略原子力潜水艦プロジェクト955/955Aは、現在までに8隻が起工されており、基本型の955(1~3番艦)は既にロシア海軍へ就役し、改良型の955Aは5隻が建造中であり、2020年には更なる2隻の955Aの建造契約の締結が予定されています。
[ロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻の建造契約は2020年に締結される]
今回、ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコ氏が言及したのは、この2隻の事でしょう。

ロシア海軍第4世代多用途原子力潜水艦プロジェクト885/885Mは、現在までに7隻が起工されており、基本型の885(1番艦)は既にロシア海軍へ就役し、改良型の885Mは6隻が建造中であり、2020年5月9日には更なる2隻の885Mの起工が予定されています。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2019年12月25日に進水する]

ロシア海軍新世代水上戦闘艦であるプロジェクト22350フリゲートは、現在までに6隻が起工されており、1番艦は2018年にロシア海軍へ就役しています。
[ロシア海軍は改アドミラル・ゴルシコフ型フリゲートを追加発注する]
5番艦以降は有翼ミサイル搭載数を増加させた(16基から24基)改良型となり、これが2020年に2隻起工される事になるようです。

ロシア海軍向けの新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)の建造の話は数年前から何度も出ていますが、最近では、2020年中にクリミア半島造船工場『ザリフ』(ケルチ)で2隻を起工するという話が再三に渡って非公式筋から出ています。
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島で起工される?]
[ロシア海軍の為の新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年にケルチ(ザリフ造船所)で起工され、2025年と2026年に就役する]
今回は、初めて公式筋から「2020年に2隻の汎用揚陸艦を起工」する話が出てきたので、建造場所はともかく、時期は確定してるようです。

ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力水中巡洋艦トゥーラとカレリアはバレンツ海で演習を行なった

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月28日9時16分配信
【北方艦隊の原子力潜水艦はバレンツ海で計画戦闘演習任務を遂行した】

原子力水中巡洋艦「トゥーラ」及び「カレリア」の乗組員は、バレンツ海で計画錬成戦闘訓練任務を遂行した。

潜水艦乗員は、水上位置及び様々な深度及び操艦での航行へ取り組んだ。
緊急潜航、魚雷発射の準備、ダメージコントロールの艦上演習が実施された。

海軍技量の向上に加え、巡洋艦の1隻は、バレンツ海で試験を行なっているフリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」との連携へ取り組んだ。

指示された任務を全て遂行した後、原子力水中巡洋艦は恒久駐留地点へ戻る。

2019演習年度の終わりに、潜水艦「カレリア」乗組員はバレンツ海エリアからカムチャツカクラ戦闘射爆場への弾道ミサイル「シネーワ」の射撃を実施し、北方艦隊で最優秀と認められた。



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ロシア海軍プロジェクト667BDRM「デリフィン」(デルタIV)戦略用途原子力水中巡洋艦の3番艦K-114「トゥーラ」(1987年11月5日就役)と6番艦K-18「カレリア」(1989年10月11日就役)は、北方艦隊第31潜水艦師団に所属し、ガジエヴォ基地(ヤーゲリナヤ湾)に駐留しています。

K-114「トゥーラ」
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K-18「カレリア」
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「カレリア」は、2019年10月の戦略演習『グロム-2019』において弾道ミサイルを発射しています。
[戦略演習『グロム-2019』においてロシア海軍の原潜と水上艦は弾道ミサイルと巡航ミサイルを発射した]

ロシア・イラン・中国海軍合同演習はインド洋北部で始まった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年12月28日11時21分配信
【バルト艦隊艦船支隊は国際演習実施海域へ出航した】

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、給油船「エリニヤ」、救助曳船「ヴィクトール・コネツキー」で構成されるバルト艦隊艦船支隊は、イランチャーバハール港から3ヶ国演習実施海域へ出航した。

海上移動する警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、全種類の艦の防衛へ取り組み、対空、対潜防衛及び対水中工作対処の戦闘へ取り組む艦内演習を行なう。

本日(12月28日)、演習実施海域であるインド洋北部で、ロシア、イラン、中国の船員は、「海賊」に捕らわれた船の臨検及び解放、合同操艦、遭難した船の救助の要素へ取り組み、更に、対水中工作訓練を行なう。

艦船は、ロシア-イラン-中国演習へ参加する為、12月27日にイランへ到着した。
ロシア海軍公式代表団は、沿岸で開催される計画会議及び演習開始式典へ参加した。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、救助曳船「ヴィクトール・コネツキー」、給油船「エリニヤ」は、10月1日に軍港バルチースク市を去り、インド洋へ進路を取った。



バルト艦隊プロジェクト11540警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2019年7月24日に就役10周年を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは就役10周年を迎えた]

これまでに何度もインド洋へ行った事のある「ヤロスラフ・ムードルイ」ですが、今度はインド海軍との合同演習『インドラ-2019』へ参加する事になり、10月1日にバルチースクを出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインドへ向かった]

「ヤロスラフ・ムードルイ」に随伴する支援船は、この2隻です。

プロジェクト745MBS海洋曳船「ヴィクトール・コネツキー」(2014年1月14日就役)
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プロジェクト160中型海洋給油船「エリニヤ」(1968年6月就役)
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「ヤロスラフ・ムードルイ」随伴船は、10月5日に北海へ入りました。
[インド洋へ向かうロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは北海へ入った]

10月7日までにラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了し、ビスケー湾へ出ました。
[インド洋へ向かうロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは英仏海峡を通過した]

10月11日までにジブラルタル海峡の通過を完了し、地中海へ入りました。
[インド洋へ向かうロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海へ入った]

10月13日に地中海西部海域で給油船からの洋上補給を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年10月13日13時54分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は地中海で物資を補充した】

10月21日にキプロスリマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスのリマソール港へ入港した]

10月25日にリマソール港を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを去った]

10月28日にシリアタルトゥース港へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアを訪れた]

11月初頭には地中海東部の演習へ参加しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は地中海東部で合同演習を実施した]

11月5日にギリシャピレウス港を訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはギリシャのピレウス港を訪れた]

11月8日にピレウス港を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはギリシャを去った]

その後、地中海東部で演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海で演習を行なった]

11月16日に再びシリアタルトゥース港へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアのタルトゥース港へ入港した]

その後、再びキプロスリマソール港を訪れ、11月25日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは再びキプロスのリマソール港を訪れた]

「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船は、11月27日までにスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

12月2日には紅海からアデン湾を通過してアラビア海へ向かう3隻の民間船の護衛を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で民間船団を護衛する]

12月5日に民間船の護衛を完了し(つまりアラビア海へ到達した)、インドへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾を通過する民間船団の護衛を完了した]

12月10日にインド東岸マルマガオ(パナジ)へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインドへ到着した]

12月10日から15日までマルマガオへ滞在した後、「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船は、12月16日からインド海軍との合同演習『インドラ-2019』を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド海軍との合同演習『インドラ-2019』を開始した]
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド海軍との合同演習『インドラ-2019』で砲撃訓練を行なった]

インド側からは、この2隻が参加しました。

プロジェクト11356フリゲート「タルカシュ」(2012年11月9日就役)
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補給艦「アディティア」(2000年4月3日就役)
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合同演習は12月19日に完了し、「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船イランチャーバハール港へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド海軍との合同演習を終えてイランへ向かった]
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12月27日にチャーバハール港へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド洋北部でイラン海軍及び中国海軍と合同演習を行なう]

翌12月28日、「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船インド洋北部へ出航し、イラン海軍及び中国海軍の艦との合同演習を開始しました。

最新鋭非金属複合材料対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された

2019年12月28日、プロジェクト12700「アレクサンドリト」対機雷防衛艦(海洋掃海艦)の4番艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」はロシア連邦海軍へ就役しました。
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『タス通信』より
2019年12月28日19時10分配信
【対機雷防衛艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」はロシア海軍へ補充された】
カリーニングラード、12月28日/タス通信

新たなプロジェクト12700対機雷防衛艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」ロシア海軍へ受け入れられた。
海洋掃海艦への(聖アンドレイ)旗初掲揚式典は、土曜日にカリーニングラード州バルチースクバルト艦隊主要基地で開催された。
『タス通信』は、西方軍管区下のバルト艦隊広報サービス・情報供給部長ローマン・マルトフより伝えられた。

「ウラジーミル・イェメリヤノフは、『中部ネヴァ川造船工場』で建造され、積極的な再装備計画の枠組みにおいてロシア海軍機雷掃海部隊へ補充されました」
彼は話し、艦は黒海艦隊へ加入する事を指摘した。

旗竿へのロシア連邦海軍旗初掲揚式典は、バルチースク海洋掃海艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」が係留されている埠頭の向かい側にあるロシア海軍を創設したピョートル1世の記念碑の前で開催された。
式典には、バルト艦隊及び黒海艦隊の司令部、造船企業の代表、将兵が参加した。

「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は、バルト艦隊の艦船が支援へ参加したバルト海での複合国家試験を成功裏に完了した。
新世代対機雷防衛艦プロジェクト12700のトップ「アレクサンドル・オブホフ」は、2017年からバルト艦隊に在籍している。
「ウラジーミル・イェメリヤノフ」の海上における国家試験プログラムの数多くの要素は、「アレクサンドル・オブホフ」と協同で取り組んだとマルトフは指摘した。

プロジェクト12700艦中央海洋設計局『アルマーズ』により開発され、いわゆるスマート機雷を含む海洋機雷への対処の為に意図されており、それを水上や海底で探知できる。
近い将来、ロシア海軍の為に、同プロジェクトの対機雷防衛艦の数十隻のシリーズが建造される。



ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)


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プロジェクト12700対機雷防衛艦の4番艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で2017年4月20日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフはサンクトペテルブルクで起工された]

2019年4月2日に屋内造船台より出渠しました。

[ロシア海軍の新世代掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフは屋内造船台から出渠した]

2019年5月下旬までに黒海艦隊の将兵で乗組員が編成され、サンクトペテルブルクで研修を開始しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年5月20日13時1分配信
【黒海艦隊は掃海艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」の乗組員を形成する】

2019年5月30日、「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は進水しました。

[ロシア海軍の新世代掃海艦ウラジーミル・イェメリヤノフは進水した]

その後は造船所の岸壁で艤装工事が進められ、8月31日に係留試験が始まりました。
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[ロシア海軍の最新鋭非金属複合材料対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフは造船所の岸壁で係留試験を開始した]

9月27日に洋上試験(工場航行試験)を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭非金属複合材料対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフは洋上試験を開始した]
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12月16日から最終洋上試験である国家試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭非金属複合材料対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフはバルト海で最終洋上試験を開始した]

国家試験を完了した後の2019年12月28日、バルチースク「ウラジーミル・イェメリヤノフ」聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役しました。
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「ウラジーミル・イェメリヤノフ」黒海艦隊へ編入され、今後黒海へ回航されます。


プロジェクト12700対機雷防衛艦は、現在までに7隻が起工され、3隻がロシア海軍へ引き渡されています。

1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日に起工され、2014年6月27日に進水し、2016年12月9日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦プロジェクト12700の1番艦アレクサンドル・オブホフはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工され、2016年5月下旬までにガラス繊維強化プラスチックの船体の形成は完了しました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフの船体が形成される]

その後、艦内へ各種機器を設置する為、船体周辺に足場が組まれましたが、2016年6月7日夜に火災が発生しました。
[ロシア海軍の為に建造中の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフで火災が発生した]
この為、「ゲオルギー・クルバトフ」の進水と就役は延期される事になり、後続の3番艦が先に就役しました。

3番艦「イワン・アントノフ」は2017年1月25日に起工され、2018年4月25日に進水し、2019年1月26日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフはセヴァストーポリへ到着した]

5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は2017年12月26日に起工されました。
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[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]

6番艦「ピョートル・イリイチョーフ」は2018年7月25日に起工されました。
[ロシア海軍の為のアレクサンドリト級掃海艦6番艦ピョートル・イリイチョーフは起工された]

7番艦アナトーリー・シレモフは、2019年7月12日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第7のプロジェクト12700掃海艦アナトーリー・シレモフが起工された]

現在の所、プロジェクト12700対機雷防衛艦は、計12隻の建造が承認されています。
[ロシア海軍の為の新世代掃海艦アレクサンドリト級は12隻が建造される]
最終的には、30隻以上の建造が計画されています。

最新鋭小型ロケット艦イングシェチアはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された

2019年12月28日、プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の8番艦「イングシェチア」はロシア連邦海軍へ就役しました。

『タス通信』より
【黒海艦隊へ新たな「カリブル」装備艦が受け入れられた】
セヴァストーポリ、12月28日/タス通信

小型ロケット艦の8番艦「イングシェチア」は、土曜日に黒海艦隊へ受け入れられた。
『タス通信』特派員は伝えた。

艦において、聖アンドレイ旗が厳かに掲揚された。
式典は、黒海艦隊司令官イーゴリ・オシポフの主催下で開催され、それには更にロシア連邦国防次官ユヌス=ベク・イェフクロフ、セヴァストーポリ及びイングーシ共和国、そして更に製造工場の代表が出席した。

式典でイーゴリ・オシポフが指摘したように、近い内にアレクサンドル・イェルモレンコ3等海佐が率いる艦の乗組員には、錬成任務への取り組みと常設即応部隊への加入が待ち受けている。
「大祖国戦争勝利75周年を祝う年に、意図された任務の遂行の準備は完全に整う事が保証されます。
小型ロケット艦イングシェチア乗組員は、与えられた任務へ高いクオリティで対処し、我が国の安全保障に貢献するであろう事を確信しております」

司令官は指摘した。

イェフクロフは、このクラスの艦は、その有効性を示し、目下の課題は「ミサイル"カリブル"及び"ツィルコン"を装備する戦闘艦の隻数の増大」であると付け加えた。
「『小型』(艦)と呼ばれているにも関わらず、重要な兵装を有しており、その同型艦は、シリア・アラブ共和国での使用を含め、戦闘動作性が確認されました」
イェフクロフ
は話した。

[「イングシェチア」について]
2019年には合計で6隻の艦艇が黒海艦隊へ受け入れられ、2020年には、更なる16隻の艦船が艦隊へ受け入れられる予定である。
その結果、艦隊における現代的な戦闘艦及び支援船の割合は70パーセントに達する。

小型ロケット艦「イングシェチア」黒海艦隊の為に建造され、近代化されたプロジェクト21631「ブヤン-M」シリーズの8隻目となる。
それは6月に進水し、現在、試験を成功裏に実行している。

同プロジェクトの艦は、海上及び沿岸目標の攻撃の為に意図されている高精度汎用ミサイル複合体「カリブル-NK」含む最新の風貌の砲、ミサイル、対水中工作、高射、電波工学兵装で武装している。
プロジェクト「ブヤン-M」の用途は、国家経済ゾーンの保護及び防護である。



プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の8番艦「イングシェチア」は、ゼレノドリスク『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2014年8月29日に起工されました。
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それから約5年経った2019年6月11日に進水しました。


[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦8番艦イングシェチアは進水した]

2019年8月中旬、ロシア内陸水路経由でゼレノドリスクから黒海沿岸へ回航されました。
[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦8番艦イングシェチアは黒海へ回航された]
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9月30日、「イングシェチア」ノヴォロシースク海軍基地から出航し、黒海で洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦8番艦イングシェチアは黒海で洋上試験を開始した]

10月25日にはセヴァストーポリへ到着しました。
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その後、同港を出港し、10月28日には黒海艦隊多用途複座戦闘機Su-30SMを「敵役」に見立てた対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦イングシェチアは黒海艦隊の戦闘機Su-30SMと対空戦闘訓練を実施した]

11月12日には有翼ミサイル「カリブル」及び100mm砲の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦イングシェチアは黒海で巡航ミサイル及び砲の発射試験を行なった]

12月3日にも砲撃試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦イングシェチアは黒海で砲撃試験を行なった]

「イングシェチア」の洋上試験は12月23日までに完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦イングシェチアは黒海での洋上試験を完了した]

「イングシェチア」は、2019年12月28日に聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催して正式にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。


黒海艦隊には、既に2隻の「ブヤン-M」小型ロケット艦が配備されています。

「ヴイシニー・ヴォロチョーク」(2018年6月1日就役)
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[プロジェクト21631小型ロケット艦の6番艦ヴイシニー・ヴォロチョークはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

「オレホヴォ・ズエヴォ」(2018年12月10日就役)
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[プロジェクト21631小型ロケット艦の7番艦オレホヴォ・ズエヴォはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバレンツ海で砲撃試験を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月27日13時14分配信
【コルベット「グレミャーシチー」はバレンツ海で空中目標への試験射撃を実施した】

北方艦隊で一連の国家航行試験を続けているプロジェクト20385コルベットのトップ「グレミャーシチー」は、バレンツ海で砲射撃を実施した。

昨日、コラ湾での投錨停泊の際にシステム及びメカニズムの点検を完了したコルベットは出航し、航空隊との連携へ取り組んだ。
艦の電波工学兵装の上空飛行は、北方艦隊独立混成航空連隊航空機Su-24乗員により行なわれた。

バレンツ海北方艦隊戦闘訓練射爆場でコルベット「グレミャーシチー」は、砲装置A-190AK-630の射撃実施の許可を受け、その後に模擬空中目標への射撃を実施した。

コルベット「グレミャーシチー」は11月13日から北方艦隊で試験を行なっている。
当初、バルチースクから白海海軍基地へ到着した。
白海で艦は、沿岸及び海上目標への有翼ミサイル「カリブル」及び「オーニクス」の射撃を実施した。

[参照]
プロジェクト20385コルベット
のトップ「グレミャーシチー」は、2012年2月1日に『北方造船所』で起工された。
艦の設計者は中央海洋設計局『アルマーズ』である。

艦は、敵の潜水艦及び水上艦の探知及び破壊、揚陸部隊の上陸支援、更には近海ゾーンにおける様々な課題の解決の為に意図されている。
艦は、前任者のプロジェクト20380と比べ、より威力の高い兵器を有している~それは、「ウラン」に代わり、ミサイル「カリブル」を装備し、高射ミサイル複合体は増加している。
これに加え、「グレミャーシチー」は、光学、電波位置測定、音響測定の視認性が著しく低下している。

「グレミャーシチー」の名は、海上での行動を成功裏に行ない、親衛称号を付けられ、その艦長アントン・グリン1等海佐(後に少将)はソヴィエト連邦英雄となった大祖国戦争時の北方艦隊の伝説の駆逐艦に敬意を表し、このコルベットに付けられた。



プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]

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プロジェクト20385プロジェクト20380の改良型であり、兵装が強化されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

20380対艦ミサイル「ウラン」に代わり、20385は対地攻撃も可能な打撃巡航ミサイル「カリブル」を装備します。

当初、プロジェクト20385には、ドイツMTU社製のディーゼルエンジンが装備される予定でしたが、ヨーロッパ諸国対ロシア制裁により、その供給は途絶えました。
[ロシアは水上艦用のエンジン供給を拒否したドイツとウクライナの企業を訴える]

この為、設計を変更してロシア『コロムナ工場』ディーゼルエンジン「ディーゼルユニットDDA12000」~が搭載される事になりました。
これは以前のプロジェクト20380と同じエンジンです。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

2016年4月末、『コロムナ工場』ディーゼルエンジンの設置作業が始まりました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの取り付けが始まった]

2016年5月19日までにディーゼルエンジンの設置作業は完了しました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの設置は完了した]

2017年6月30日、「グレミャーシチー」の進水式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは進水した]

2018年1月から造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"乗組員は艦内への居住を準備する]

「グレミャーシチー」の洋上試験(工場航行試験)開始は、当初の予定(2019年3月)より遅れ、2019年4月21日になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験を開始した]



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5月初頭に一旦クロンシュタットへ戻っていた「グレミャーシチー」は、5月6日に出航し、2回目の洋上試験をフィンランド湾で開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は2回目の洋上試験を開始した]

洋上試験中の5月8日、大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)の勝利74周年の祝賀行事へ参加する為、一時クロンシュタットへ戻りました。

5月9日の戦勝記念日をクロンシュタット軍港で祝いました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験中に大祖国戦争勝利74周年を祝った]

祝賀行事を終えた後、「グレミャーシチー」は、フィンランド湾で洋上試験を続けました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"とコルベット"グレミャーシチー"はバルト海で洋上試験を続ける]
[ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はフィンランド湾で航行試験を続ける]

「グレミャーシチー」の洋上試験(工場航行試験)の第1段階は2019年6月下旬までに完了しました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験の第1段階を終えた]

「グレミャーシチー」は、7月28日の『ロシア海軍の日』サンクトペテルブルク(ネヴァ川)で行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


そして8月20日に洋上試験(工場航行試験)を再開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験を再開した]

「グレミャーシチー」の洋上試験はバルト海で続けられ、10月4日にはヘリコプターの発着試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海でヘリコプターの発着試験を行なう]

その後、「グレミャーシチー」は工場航行試験を完了してカリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』へ移動しました。

11月初頭にカリーニングラードを出航し、11月13日に白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク)へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク)へ到着した]
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12月6日、「グレミャーシチー」は、最終洋上試験~国家試験を行なう為に白海へ出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海で試験を行なう]

12月9日、「グレミャーシチー」は、白海汎用垂直発射機3S-14から有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)超音速対艦ミサイル「オーニクス」を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海で対艦ミサイル"カリブル"と"オーニクス"を発射した]

12月11日、今度は白海からチジャ射爆場の地上目標へ有翼ミサイル「カリブル」(対地型)を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海で地上目標へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
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12月15日までに「グレミャーシチー」白海での試験を完了し、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海での試験を完了した]

セヴェロモルスク到着後、「グレミャーシチー」は12月27日にバレンツ海へ出航し、砲撃試験を行ないました。


「グレミャーシチー」ロシア海軍への引き渡しは、2019年12月末に予定されていましたが、2020年に延期されたようです。
[近代化されたフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"と新造コルベット"グレミャーシチー"及び"ロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は2020年にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡される]


記事の末尾で触れられていますが、「グレミャーシチー」(轟く、鳴り響く)は、元々は第2次世界大戦時の北方艦隊駆逐艦(プロジェクト7、1939年8月28日就役、1958年除籍)であり、1943年3月1日に親衛称号を授与されています。
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その後、「グレミャーシチー」の名と親衛称号は北方艦隊駆逐艦3隻に受け継がれ、2010年代には新世代コルベットが栄光の「グレミャーシチー」を襲名する事になりました。

ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド洋北部でイラン海軍及び中国海軍と合同演習を行なう

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年12月27日8時5分配信
【ロシア、イラン、中国は、12月27日~30日のインド洋演習で「海賊」に捕らわれた船の解放へ取り組む-ロシア連邦国防省】
モスクワ、12月27日、インタファクス

ロシア、イラン、中国は、12月27日~30日にインド洋北部で演習を実施し、その中で特に、「海賊」に捕らわれた船の解放へ取り組む。
ロシア連邦国防省は発表した。

「2019年12月27日から30日の期間に、警備艦ヤロスラフ・ムードルイ、給油船エリニヤ、救助曳船ヴィクトール・コネツキーで構成されるバルト艦隊戦闘艦支隊は、インド洋北部で実施されるロシア-イラン-中国海軍演習へ参加します」
ロシア連邦国防省
は伝えた。

「演習中、ロシア、イラン、中国の船員は、合同操艦、組織的通信、遭難した船の救助の要素へ取り組み、更に、海賊に捕らわれた船の臨検及び解放の訓練を実施します。
このような形式の演習が実施されるのは初めてです」
ロシア連邦国防省
は、当局の新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』を引用した。

軍は、今年7月のサンクトペテルブルクにおける主要海軍パレード実施中に演習実施の合意に達したと伝えた。
これは、差し迫った演習についてのロシア連邦国防省の初めてのコメントである。
これまでに、演習についてはイラン軍が伝えている。

前日、ロシア連邦外務省の公式代理人マリア・ザハロワは、モスクワでのブリーフィングで、演習は、地域の安全の維持へ指向されると発言した。
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「私共は、我々の行動を公然と、合法的に、法的根拠に基づいて行なっております。
私共は、地域の安定性、安全の維持、テロリストとの闘いの問題へ対処します」
ザハロワ
は話した。

演習は、インド洋及びオマーン湾で実施されると以前にイラン軍の代理人アボリファズリ・シェカルチが述べた事をイスラム共和国通信社は報じた。

演習は、だいぶ前から準備されており、この地域でのアメリカ合衆国の活動の増加とは関係が無いと12月5日にモスクワイラン大使メフディ・サナイは言った。
「この計画は、既に数ヶ月前から準備が進められておりました。
それが決定されたのです」

彼はモスクワのプレス会議で『インタファクス』の質問に答え、こう話した。

12月20日、ロシア連邦バルト艦隊広報サービスは、アラビア海でのインドとの合同演習の後、警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、給油船「エリニヤ」、救助曳船「ヴィクトール・コネツキー」で構成されるバルト艦隊戦闘艦支隊イランへ向かったと発表した。
航海の目的には言及されなかった。

「ヤロスラフ・ムードルイ」は、現代的なロシア多目的艦であり、2009年にロシア連邦バルト艦隊へ受け入れられた。
特に、潜水艦の捜索及び破壊、海上における戦闘艦及び船の対艦防衛と対潜防衛、海上揚陸部隊の上陸の保障の為に意図されている。
艦は、対艦ミサイル複合体、中距離高射ミサイル複合体、近距離高射ミサイル複合体、反応爆撃装置RBU-6000を含む現代的な風貌の兵器を装備する。
艦には、対潜魚雷、対潜ロケット、深海爆弾を使用できる艦上ヘリコプターKa-27が駐留する。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年12月27日12時45分配信
【バルト艦隊戦闘艦支隊はイランのチャーバハール港への寄港を行なった】

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、給油船「エリニヤ」、救助曳船「ヴィクトール・コネツキー」で構成されるバルト艦隊戦闘艦支隊は、イラン・イスラム共和国チャーバハール港内部へ投錨停泊した。

支隊の艦船は、ロシア-イラン-中国演習へ参加する為にイランへ到着した。
本日、ロシア海軍公式代表団は、沿岸で開催される計画会議へ参加する。

海上演習中、ロシア、イラン、中国の船員は、「海賊」に捕らわれた船の臨検及び解放、合同操艦、遭難した船の救助の要素へ取り組み、更に、無防備の泊地における艦船の対テロ防護訓練を行なう。

警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、救助曳船「ヴィクトール・コネツキー」、給油船「エリニヤ」は、10月1日に軍港バルチースク市を去り、インド洋へ進路を取った。



バルト艦隊プロジェクト11540警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、2019年7月24日に就役10周年を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは就役10周年を迎えた]

これまでに何度もインド洋へ行った事のある「ヤロスラフ・ムードルイ」ですが、今度はインド海軍との合同演習『インドラ-2019』へ参加する事になり、10月1日にバルチースクを出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインドへ向かった]

「ヤロスラフ・ムードルイ」に随伴する支援船は、この2隻です。

プロジェクト745MBS海洋曳船「ヴィクトール・コネツキー」(2014年1月14日就役)
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プロジェクト160中型海洋給油船「エリニヤ」(1968年6月就役)
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「ヤロスラフ・ムードルイ」随伴船は、10月5日に北海へ入りました。
[インド洋へ向かうロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは北海へ入った]

10月7日までにラマンシュ海峡(英仏海峡)の通過を完了し、ビスケー湾へ出ました。
[インド洋へ向かうロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは英仏海峡を通過した]

10月11日までにジブラルタル海峡の通過を完了し、地中海へ入りました。
[インド洋へ向かうロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海へ入った]

10月13日に地中海西部海域で給油船からの洋上補給を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2019年10月13日13時54分配信
【バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は地中海で物資を補充した】

10月21日にキプロスリマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスのリマソール港へ入港した]

10月25日にリマソール港を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはキプロスを去った]

10月28日にシリアタルトゥース港へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアを訪れた]

11月初頭には地中海東部の演習へ参加しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は地中海東部で合同演習を実施した]

11月5日にギリシャピレウス港を訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはギリシャのピレウス港を訪れた]

11月8日にピレウス港を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはギリシャを去った]

その後、地中海東部で演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは地中海で演習を行なった]

11月16日に再びシリアタルトゥース港へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはシリアのタルトゥース港へ入港した]

その後、再びキプロスリマソール港を訪れ、11月25日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイは再びキプロスのリマソール港を訪れた]

「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船は、11月27日までにスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

12月2日には紅海からアデン湾を通過してアラビア海へ向かう3隻の民間船の護衛を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾で民間船団を護衛する]

12月5日に民間船の護衛を完了し(つまりアラビア海へ到達した)、インドへ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはアデン湾を通過する民間船団の護衛を完了した]

12月10日にインド東岸マルマガオ(パナジ)へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインドへ到着した]

12月10日から15日までマルマガオへ滞在した後、「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船は、12月16日からインド海軍との合同演習『インドラ-2019』を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド海軍との合同演習『インドラ-2019』を開始した]
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド海軍との合同演習『インドラ-2019』で砲撃訓練を行なった]

インド側からは、この2隻が参加しました。

プロジェクト11356フリゲート「タルカシュ」(2012年11月9日就役)
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補給艦「アディティア」(2000年4月3日就役)
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合同演習は12月19日に完了し、「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船イランチャーバハール港へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはインド海軍との合同演習を終えてイランへ向かった]
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12月27日にチャーバハール港へ到着しました。

「ヤロスラフ・ムードルイ」と2隻の支援船は、12月27日から30日までインド洋北部でイラン海軍及び中国海軍の艦と合同演習を行ないます。

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部から母港セヴァストーポリへ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年12月27日9時39分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・マカロフ」は地中海での任務遂行後にセヴァストーポリへ到着した】

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、ロシア海軍常設グループの一員として地中海で任務を遂行した後、艦隊主要基地-セヴァストーポリ英雄市へ到着した。

遠距離航海からの艦の歓迎式典は、黒海艦隊水上艦連合部隊司令官オレグ・クリヴォログ少将主催下で開催された。

フリゲート「アドミラル・マカロフ」の出迎えには、連合部隊の退役将兵、船員の家族及び近親者が参加した。

海軍グループの一員だった時、フリゲートの乗組員は、地中海諸国の海軍との一連の演習へ参加した。

特に、今年11月にアルジェリア海軍と実施した演習で「アドミラル・マカロフ」は、合同での海上安全保障活動へ取り組み、海賊及び経済活動違反の容疑がある船の臨検活動実施を伴う民間船舶航行の監視の訓練を行なった。

12月、フリゲートの乗組員は、艦船グループの一員として地中海でのシリア・アラブ共和国海軍との初めての演習を実施し、その中で砲射撃を行ない、海上での合同操艦の要素へ取り組んだ。

更に今年9月、国際軍事協力計画に沿って、黒海艦隊司令官セルゲイ・オシポフ中将の指揮の下、ギリシャコルフ島ケルキラ港で艦の乗組員は第17回公共フォーラム行事『イオニア諸島のロシア週間』へ参加した。
行事の枠組みで、1799年に島を外国による占領から解放したロシア船員の指揮官である高名なフョードル・ウシャコーフ提督の記念式典が開催された。

遠海ゾーンにおける黒海艦隊戦力の計画ローテーションにより、フリゲート「アドミラル・マカロフ」乗組員はフリゲート「アドミラル・エッセン」と交代した。



ロシア黒海艦隊プロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」(2017年12月27日就役)は、2019年9月23日にセヴァストーポリを出航し、ギリシャへ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はギリシャへ向かった]

翌9月24日にボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過し、9月27日にギリシャコルフ島(ケルキラ島)へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はギリシャのコルフ島(ケルキラ島)を訪れた]
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ギリシャコルフ島(ケルキラ島)は、歴史上ロシア海軍とは深く関わっており、1799年、ロシア海軍フョードル・ウシャコーフ提督は、コルフ島フランスから解放しています。
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これを記念して毎年9月下旬~10月初頭にロシア海軍の艦がコルフ島(ケルキラ)を訪れ、記念行事(イオニア諸島のロシア週間)が開催されています。
今年(2019年)は9月末に開催されました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"乗組員は第17回『イオニア諸島のロシア週間』へ参加した]

10月2日、「アドミラル・マカロフ」コルフ島(ケルキラ)を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はギリシャのコルフ島(ケルキラ島)を去り、シリアへ向かった]

10月3日、地中海東部で演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で演習を行なった]

10月14日までにシリアタルトゥース港へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はシリアのタルトゥースへ入港した]

2019年11月初頭に地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の演習へ参加しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は地中海東部で合同演習を実施した]

11月7日にはヘリコプターの発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部でヘリコプターの発着訓練を行なった]

その後、プロジェクト22160哨戒艦の1番艦「ワシーリー・ブイコフ」(2018年12月20日就役)及びプロジェクト22870救助曳船SB-739(2017年3月7日就役)と共にアルジェリアへ向かい、11月下旬にアルジェリア海軍と合同演習を行ないました。

[ロシア海軍黒海艦隊は地中海西部でアルジェリア海軍と合同演習を行なった]

合同演習が終わった後、再び地中海東部へ向かい、11月28日にはキプロスリマソールへ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はキプロスのリマソールを訪れた]

2019年12月16日から19日まで地中海東部(タルトゥース沖)で実施されたシリア海軍との合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊はシリア海軍と地中海東部(シリア沖)で合同演習を開始した]
[シリア沖でのロシア海軍地中海作戦連合部隊とシリア海軍の合同演習は完了した]

「アドミラル・マカロフ」は12月23日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部を去り、セヴァストーポリへの帰路に就いた]

12月26日には同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」、潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「コルピノ」黒海で対潜戦闘演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年12月26日12時34分配信
【黒海艦隊は対潜演習を実施した】

12月27日にセヴァストーポリへ帰投しました。


既に地中海東部には、「アドミラル・マカロフ」と交代する同型艦「アドミラル・エッセン」が派遣されています。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部へ派遣される]

ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月26日20時16分配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、ミサイル兵器試験準備の第1段階を経てセヴェロモルスクへ到着した】

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、白海海軍基地におけるミサイル兵器試験準備の第1段階を経てセヴェロモルスクへ到着した。

白海からバレンツ海への移動時に艦は、水上艦の錬成戦闘訓練の個々の要素へ取り組んだ。
バレンツ海の艦隊戦闘訓練射爆場で、艦はフリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」の航行試験を保障した。

北方艦隊主要基地で艦の乗組員は戦闘及び運用の計画訓練任務を遂行する。
フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の船員は、艦の上陸スケジュールに沿って、新年及びクリスマスの祭日を家族の輪で迎える。

フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、2019年度の戦闘訓練において最良の艦と認められた。
その乗組員は、ムルマンスク州知事から優勝杯を授与された。

[参照]
フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
は、北方艦隊で最も現代的な戦闘艦である。
それはサンクトペテルブルク造船工場『北方造船所』で建造され、2018年7月に艦隊へ加わった。
数回の演習及び世界一周任務を成功裏に遂行した。
クロンシュタット主要海軍パレードの隊列へ参加した。

プロジェクト22350フリゲートは、水上、空中、水中の敵への効果的な対処、更には1500キロメートル以上離れた地上及び沿岸の施設へ打撃を与える事が可能な多機能戦闘艦である。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』で2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水し、2018年7月28日にロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

2018年9月8日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

2019年2月末から7月下旬に掛けて世界一周航海を行ないました。
[フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"遠距離航海(2019年2月-7月)]

2019年8月中旬にセヴェロモルスクへ帰投した後、2019年10月中旬のロシア連邦軍戦略演習『グロム-2019』へ参加し、有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[戦略演習『グロム-2019』においてロシア海軍の原潜と水上艦は弾道ミサイルと巡航ミサイルを発射した]



「アドミラル・ゴルシコフ」白海「ミサイル兵器」の試験を行なう事になり、2019年11月23日にセヴェロドヴィンスクへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海でミサイルの試射を行なう]
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

今回の北方艦隊広報部発表によると、「アドミラル・ゴルシコフ」白海「ミサイル兵器」(極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」?)の「試験準備の第1段階」を行なった後、12月26日にセヴェロモルスクへ帰投しました。

帰投する前にバレンツ海で同型艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」の洋上試験に協力したようです。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は悪天候下のバレンツ海で洋上試験を行なっている]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、セヴェロモルスクで新年休暇を迎える事になります。
おそらくは、休暇が終わった後に「ミサイル兵器」の試験が再開されるでしょう。

新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは2019年12月30日にロシア海軍へ就役する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月25日19時43分配信
【新たな海洋給油船「アカデミック・パシン」は北方艦隊へ加入する準備を整えている】

新たな海洋給油船「アカデミック・パシン」は試験プログラムを成功裏に完了し、北方艦隊の物資-技術・後方支援部隊への受け入れを準備している。
12月30日、セヴェロモルスクで船への海軍補助艦隊旗の掲揚式典が開催される。

プロジェクト23130中型海洋給油船「アカデミック・パシン」は、ロシア連邦国防省の発注の下、2013年11月1日の国家契約に沿って『ネヴァ川造船・修理工場』で建造された。

給油船は、単推進軸ディーゼル装置、船首操舵装置を装備する。
砕氷クラス「Arc4」を持つ。
乗組員及び乗客の船室、更に勤務区画は船尾居住区に配置されている。

船は、航行中に液体貨物及び乾燥貨物を縦列及び並列で移送する事を可能にする為の設備が備えられている。
その貨物システムは、同時に8種類の貨物を移送する。

給油船の全長と幅は、それぞれ130メートルと21メートルである。
最大速力16ノット。
自立航行期間60日。
乗組員24名。
最大排水量9000トン。



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『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

進水後は、造船所の岸壁で艤装工事が進められていました。

2018年3月初頭の「アカデミック・パシン」
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そして2018年5月18日、シュリッセリブルク市のすぐ近くのラドガ湖で航行試験を開始しました。
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[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの航行試験が始まった]

2018年8月には洋上補給システムの試験が行なわれました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは洋上補給システムの試験を続けている]

「アカデミック・パシン」ラドガ湖での試験は完了し、2018年9月11日にクロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはクロンシュタットへ行く]

2018年9月29日にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾での試験を開始しました。



当局からの発表は有りませんが、2018年6月20日に就役し、10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した最新の大型揚陸艦「イワン・グレン」(135)がバルト海に居た頃、「アカデミック・パシン」から洋上補給を受けた事も有りました。
双方の行動履歴から見て、おそらくは2018年10月初頭あたりでしょう。
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[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

フィンランド湾での試験を終えた「アカデミック・パシン」は、2018年11月初頭にバルチースクへ移動しました。
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その後、バルチースクをベースにバルト海で洋上試験を行なっていました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンの洋上試験は最終段階へ入る]

2019年1月中旬には、バルト海に居た北方艦隊偵察艦「ユーリー・イワノフ」への洋上給油を行なったようです。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新偵察艦ユーリー・イワノフは長期任務を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]

2019年1月下旬、バルト艦隊航空隊艦載ヘリコプターKa-27PSが協力し、ヘリコプターによる船上への貨物移送試験が実施されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる船上への貨物移送試験を行なった]

その後もバルト海で洋上試験は続けられ、6月4日には、同じくバルト海で洋上試験中のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」への洋上給油を行ないました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバルト海で最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

7月初頭までに「アカデミック・パシン」ヘリコプターによる船上への貨物移送試験を完了しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはヘリコプターによる物資補給試験を完了した]

その後、「アカデミック・パシン」バルチースクを出航し、ムルマンスクへ向かい、7月16日に到着しました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはムルマンスクへ行く]

『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】

2019年8月23日の「アカデミック・パシン」
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その後もバレンツ海で洋上試験は続けられ、10月18日~19日に重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」への洋上補給(貨物移送)を行ないました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーへの洋上補給を行なった]
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「アカデミック・パシン」の洋上試験は12月中旬頃に完了し、2019年12月30日にロシア海軍へ就役する事になりました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海での洋上試験を完了する]


現在、ロシア海軍給油船(補給艦)で最も新しい船は、1982年9月末に2隻揃って就役したプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャージマ」「カーマ」(2隻とも北方艦隊所属)ですから、実に37年ぶりの新造船となります。

プロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」
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プロジェクトREF-675中型海洋給油船「カーマ」
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準同型船のプロジェクト23131汎用海洋給油船は、クリミア半島ケルチ市ザリフ造船所で2014年12月26日に2隻が同時起工され、建造中です。
[クリミア半島のケルチ造船所でロシア海軍の為の新たな給油船2隻が起工された]
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ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は悪天候下のバレンツ海で洋上試験を行なっている

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月25日19時27分配信
【フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は暴風条件下のバレンツ海で試験を行なう】

プロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、バレンツ海北方艦隊戦闘訓練射爆場で試験を続けている。

艦の航行は、困難な暴風条件下で行なわれる。
海上の波は等級5に達し、突風は秒速20メートルを超えている。
にも関わらず、艦の乗組員は航行試験の一部を実施し、海上でシステム及びメカニズムを点検している。

今次段階の試験プログラムの個々のエピソードは、技術的安全性の必要条件に関連し、後日に延期される。
より好ましい天候条件下でフリゲートの乗組員は曳航と沿岸目標への砲射撃へ取り組む。

今後数日間、フリゲートは北方艦隊の航空隊と連携して対空防衛兵器システム及び電波工学兵装を点検する。

[参照]
フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」
の試験は11月20日に始まり、幾つかの段階が実施された。

全ての複合国家航行試験の完了後、艦の受領証書へ署名され、ロシア海軍へ受け入れられる。
フリゲートは、北方艦隊水上艦連合部隊の1つに編入される。

フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」『北方計画設計局』により設計され、サンクトペテルブルク造船工場『北方造船所』で建造された。
同艦はプロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦である。

10月に艦は、航行試験及び国家試験を完了する為にバルト海から白海への艦隊間移動を行なった。
12月初頭にフリゲートの乗組員はセヴェロドヴィンスクからセヴェロモルスクへの基地間移動を行なった。

プロジェクト22350フリゲートは、水上、空中、水中の敵への効果的な対処、更には1500キロメートル以上離れた地上及び沿岸の施設へ打撃を与える事が可能な多機能戦闘艦である。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の2番艦「アドミラル-フロータ・カサトノフ」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2009年11月26日に起工されました。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦「カサトノフ海軍元帥」起工]

起工から約5年後の2014年12月12日に進水しました。

[ロシア海軍の新型フリゲート(大型警備艦)アドミラル・フロータ・カサトノフは進水した]

『北方造船所』は、2016年1月13日の時点で「アドミラル・カサトノフ」の完成度は81パーセントと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・フロータ・カサトノフ"は81パーセント完成している]

2016年6月下旬、「アドミラル・カサトノフ」「主要打撃複合体」が設置されました。
[建造中のロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"へ汎用打撃ミサイル発射機が設置された]
これは、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」汎用ミサイル垂直発射機3S-14UKSKを指しています。

その後も艤装工事は進められ、2018年2月初頭の時点では完成度98パーセントでした。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート2番艦アドミラル・フロータ・カサトノフは98パーセント完成している]


2018年12月21日、「アドミラル・カサトノフ」は、洋上試験の最初の段階である工場航行試験を開始する為、造船所の岸壁を離れました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは洋上試験を開始した]


フィンランド湾における工場航行試験の第1段階を終えた「アドミラル・カサトノフ」は、2019年1月9日にサンクトペテルブルクへ戻りました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは最初の洋上試験を完了した]
最初の航行試験は、フィンランド湾が結氷していた為、速力は26ノットまでしか出さなかったようです。
(プロジェクト22350フリゲートの最大速力は29ノット)

2019年4月21日、「アドミラル・カサトノフ」は2回目の工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は2回目の洋上試験を開始した]

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その後、大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)の勝利74周年の祝賀行事へ参加する為、一時バルチースクへ戻りました。

「アドミラル・カサトノフ」は5月9日の戦勝記念日をバルチースク軍港で祝いました。

その後、洋上試験を続ける為、再びバルト海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"とコルベット"グレミャーシチー"はバルト海で洋上試験を続ける]

その後、物資補充の為に一旦バルチースクへ戻り、5月29日に出航しました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で洋上試験を行なっている]

6月4日には、同じくバルト海で洋上試験中のプロジェクト23130中型海洋給油船「アカデミック・パシン」から洋上給油を受けました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバルト海で最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

6月20日までに洋上試験の第2段階は終了し、建造元の『北方造船所』へ戻りました。
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[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"は洋上試験の第2段階を終えてサンクトペテルブルクへ戻った]

「アドミラル・カサトノフ」は、2019年7月10日~14日にサンクトペテルブルクで開催された国際海軍サロンIMDS-2019で展示されました。
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そしてサンクトペテルブルクで7月28日に行なわれた『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


8月23日、「アドミラル・カサトノフ」は洋上試験を再開する為に出航しました。

[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は洋上試験を再開した]

その後もバルト海で試験は続けられ、9月20日にはバルト艦隊航空隊航空機を目標にしたレーダーの動作試験が行なわれ、翌9月21日には、A-192M130mm単装速射砲及び30mm高射機関砲「パラシ」の射撃試験が実施されました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で射撃試験を実施した]

バルト海で試験試験を行なっていた「アドミラル・カサトノフ」でしたが、10月上旬にバルト海を出て北方へ向かい、10月中旬に白海へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は試験の為に白海へ到着した]

その後、白海での洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方海域での洋上試験の準備を進めている]

その後、一旦白海海軍基地へ戻った後、11月20日に白海での洋上試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で洋上試験を行なっている]

11月25日にはヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海でヘリコプターの発着試験を行なった]

その後、一旦白海海軍基地へ戻り、11月27日に出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で兵装の試験を行なう]

11月29日、白海「アドミラル・カサトノフ」は、汎用垂直発射機3S-14から有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)超音速対艦ミサイル「オーニクス」を同時に発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で対艦ミサイル"オーニクス"と"カリブル"を同時に発射した]

12月1日(ロシア連邦軍の新年度の初日)、今度は白海からチジャ射爆場の地上目標へ有翼ミサイル「カリブル」(対地型)を発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で地上目標へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
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12月8日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスク泊地へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はセヴェロモルスクへ到着した]

12月18日、「アドミラル・カサトノフ」は、再び試験の為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海へ出航した]

試験後に一旦基地へ戻った後、12月24日に再びバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は兵装試験の為にバレンツ海へ出航した]

しかし、バレンツ海は悪天候の為、予定された試験は一部しか実行できておらず、兵装の射撃試験などは天候回復まで延期される事になりました。

「アドミラル・カサトノフ」は、2019年12月末にロシア海軍への引き渡しが予定されていましたが、現時点で未だ洋上試験が完全に終わっていないので、12月末までに試験を終えて海軍へ引き渡す事が出来るのかどうかは不透明です。
(現時点では、引き渡しが延期されるとの発表は有りませんが)
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2019年12月にロシア海軍へ引き渡される]

コムソモリスク・ナ・アムーレ造船所でロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦ウスリースクが起工された


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2019年12月26日11時17分配信
【『アムール造船工場』で太平洋艦隊の為の第3の「カリブル-NK」ミサイル搭載小型ロケット艦が起工された】

本日(12月26日)、コムソモリスク・ナ・アムーレ市公開株式会社『アムール造船工場』で、「ウスリースク」の名を受けた太平洋艦隊の為の第3のプロジェクト22800小型ロケット艦の起工式典が開催された。

太平洋艦隊からは式典へ艦隊副司令官(軍備担当)イーゴリ・コロリョーフ少将が出席した。

この最新艦の建造は、国防省と締結した太平洋艦隊の為に6隻のプロジェクト22800艦を建造する契約の枠組みで行なわれる。
これらの小型ロケット艦の内の4隻はアムールの企業の建造が計画されており、2隻は今年7月1日に起工された。

本日に起工された艦は、2020年以降の就役が予定されている。

プロジェクト22800小型ロケット艦は、中央海洋設計局『アルマーズ』により設計された。
艦の長さは67メートル、幅11メートル、吃水4メートル。
主動力装置はディーゼルエレクトリックである。
最大速力30ノット、航続距離2500海里、自立航行期間15日。

小型ロケット艦の兵装は、76mm汎用砲兵器高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」、更に打撃有翼ミサイル複合体「カリブル-NK」である。




プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の後継となる新世代の小型ロケット艦です。

プロジェクト12341小型ロケット艦(「ミラーシュ」)
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プロジェクト12411ロケット艇(R-239)
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元々は「オヴォード」「モルニヤ」の後継としてプロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇(満載排水量465トン)が建造される筈だったのですが、2001年6月5日に起工された1番艇は工事中止となりました。
[ロシア新型ミサイル艇プロジェクト12300「スコルピオン」]

その後、『アルマーズ』設計局「スコルピオン」の拡大発展型(満載排水量800トン)を設計し、それに小改正を加えたのがプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦として建造される事になりました。

プロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇(拡大発展型)
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プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦
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プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、現在までに14隻が起工されています。

最初の2隻:「ウラガーン」「タイフーン」は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]
「ウラガーン」は2017年7月29日、「タイフーン」は2017年11月24日に進水しました。
[ロシア海軍最新鋭小型ロケット艦カラクルト級2番艦タイフーン進水(2017年11月24日)]

「ウラガーン」改め「ムィティシ」は2018年12月17日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦1番艦ウラガーン改めムィティシはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]
[ムィティシ市はロシア海軍最新鋭小型ロケット艦ムィティシを後援する]

「タイフーン」改め「ソヴィェツク」は、2019年10月12日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
[カラクルト級小型ロケット艦2番艦ソヴィェツクはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]


2016年5月10日、クリミア半島フェオドシヤ造船工場『モーリェ』(海洋)「シトルム」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムはクリミアで起工された]

2016年7月29日、『ペラ』造船所「シクヴァル」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シクヴァルは起工された]
「シクヴァル」は2018年5月5日に進水しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の3番艦シクヴァルは進水した]

2016年12月24日、『ペラ』造船所「ブーリャ」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ブーリャはサンクトペテルブルクで起工された]
「ブーリャ」は2018年10月23日に進水しました。
[ロシア海軍の為のカラクルト級小型ロケット艦4番艦ブーリャは進水した]

2017年3月17日、フェオドシヤ造船工場「オホーツク」が起工されました。
[クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦オホーツクが起工された]

2017年12月19日、フェオドシヤ造船工場「ヴィフリ」が起工されました。
[クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦ヴィフリ(旋風)が起工された]

これで『ペラ』造船所及びフェオドシヤ造船工場契約分7隻は全て起工されました。


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ロシア内陸部タタールスタン共和国『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』は、2016年8月に5隻の「カラクルト」を受注しました。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する]

『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』は、2016年~2017年に3隻の「カラクルト」を起工していますが、実際には、同社の下請けとして、クリミア半島ケルチ市に在る造船工場『ザリフ』で建造されています。
[クリミア共和国ケルチ市のザリフ造船所はロシア海軍将来空母の建造へ参加できる]
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「ツィクロン」Циклон(工場番号801):2016年起工
「アスコルド」Аскольд(工場番号802):2016年起工
「アムール」Амур(工場番号803):2017年7月30日起工


2019年2月26日、今度は『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』本社で、同社が受注した4隻目の「カラクルト」となる「トゥーチャ」Туча(工場番号804)が起工されました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦トゥーチャはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で起工された]

2019年9月11日、5隻目の「カラクルト」(工場番号805)となる「タイフーン」が起工されました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦タイフーンはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で起工された]

これで、『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』契約分5隻も全て起工されました。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所は2021年までに5隻のカラクルト級小型ロケット艦をロシア海軍へ引き渡す]


極東の造船所でも6隻の「カラクルト」級小型ロケット艦が建造されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のカラクルト級小型ロケット艦6隻の建造契約は2019年に締結される]

その最初の2隻~「ルジェフ」及び「ウドムリャ」は2019年7月1日に起工されました。
[コムソモリスク・ナ・アムーレ造船所でロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦ルジェフとウドムリャが起工された]

そして3隻目となる「ウスリースク」は2019年12月26日に起工されました。
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ロシア海軍太平洋艦隊の為の第2のプロジェクト06363潜水艦ヴォルホフはサンクトペテルブルクで進水した

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『タス通信』より
2019年12月26日配信
【サンクトペテルブルクでプロジェクト636.3潜水艦「ヴォルホフ」が進水した】
サンクトペテルブルク、12月26日/タス通信

プロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦「ヴォルホフ」は、サンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で進水した。

「このシリーズの潜水艦は、既に戦闘条件において、その能力を示し、戦術-技術特性が確認されています」
式典において同社の総取締役アレクサンドル・ブザコフは話した。

「ヴォルホフ」がその一員として加わる太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊司令官ウラジーミル・ヤクーシェフは更に、同社の労働者へ感謝の意を表した。
「貴方達の努力により、海軍の力は強化されています。
乗組員は、この潜水艦を戦闘で使用し、運航する準備を整えております」

彼は確約した。

太平洋艦隊の為に、合計6隻のプロジェクト636.3潜水艦が建造される。
その1隻目「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は11月に海軍へ引き渡された。
以前、このシリーズの6隻の潜水艦黒海艦隊の為に建造された。
『タス通信』が造船分野の情報提供者より伝えられたように、このタイプの潜水艦バルト艦隊の為に建造する問題が検討されている。
12月、ブザコフは、『アドミラルティ造船所』が2020年に然るべき契約を締結し、2021年から履行に着手するつもりであると述べた。

プロジェクト636.3潜水艦(NATO分類-改キロII)は74メートルの全長を有し、最大排水量は3900トンを超える。
堅牢な船体は、240メートルの作業深度と300メートルの最大深度を潜水艦に保障する。
636.3の航行距離は7500海里である。
潜水艦の主要兵装は、水中位置から魚雷発射管を通して発射され、同名の有翼ミサイルを持つミサイル複合体「カリブル-PL」である。



[プロジェクト06363潜水艦(黒海艦隊)]
ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦は、現在、黒海艦隊向けの6隻が2014年~2016年に就役しています。
全てサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で建造されています。
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プロジェクト06363は、プロジェクト877(キロ級)の輸出型プロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果も一部取り入れられています。

プロジェクト06363潜水艦は、有翼ミサイル「カリブル」を標準装備しています。
(533mm魚雷発射管から発射する)

黒海艦隊06363は、既にシリア有翼ミサイル「カリブル」を実戦使用しています。
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


[プロジェクト06363潜水艦(太平洋艦隊)]
そして太平洋艦隊向けにも6隻の06363潜水艦『アドミラルティ造船所』で建造される事になり、建造契約は2016年9月7日に締結されました。
[サンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所はロシア海軍太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造契約を締結した]

2017年7月28日に最初の2隻~1番艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」と2番艦「ヴォルホフ」が同時に起工されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはサンクトペテルブルクで起工された]

B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、2019年11月25日にロシア海軍へ就役しました。

[プロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2019年12月26日、B-603「ヴォルホフ」が進水しました。

「ヴォルホフ」は2020年11月末にロシア海軍への引き渡しが予定されています。

太平洋艦隊向けの06363の3番艦B-602「マガダン」と4番艦B-588「ウファ」は、2019年11月1日に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦マガダンとウファはサンクトペテルブルクで起工された]

5番艦と6番艦は2020年に起工されます。

太平洋艦隊向けの06363潜水艦6隻の建造は、2022年までに完了します。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦6隻の建造は2022年に完了する]

ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは黒海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月24日14時20分配信
【巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は黒海海峡から祖国へ行く】

遠距離航海任務を遂行している北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、黒海海峡の通行を開始した。

(12月24日)現在、艦は地中海マルマラ海を繋ぐダーダネルス海峡の通行を完了している。

(12月24日の)夜にロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」ボスポラスを通って黒海へ入り、その後、艦は黒海艦隊主要基地セヴァストーポリへ到着する。

大型対潜艦「セヴェロモルスク」支援船を伴ったロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、サンクトペテルブルク主要海軍パレードへ参加する為、7月3日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスクから出航した。
パレードの後、巡洋艦支援船の乗組員は、ロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加した。

この2ヶ月間に北方艦隊将兵は地中海で行動し、一連の演習を実施し、アルジェリア、エジプト、トルコ、ギリシャ、キプロスを訪れた。
大西洋ロシア船員は、カーボベルデ共和国プライア港赤道ギニアマラボ港への業務寄港を行なった。

11月末、北方艦隊将兵は、船舶航行及び海上経済活動の安全を保障する為の初のロシア-中国-南アフリカ合同演習を実施した。
それには、中国人民解放軍海軍フリゲート「ウェイファン」、南アフリカ共和国海軍フリゲート「アマトラ」、更には南アフリカ共和国海軍支援船が参加した。

先週にロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、中型海洋給油船「ヴャジマ」、救助曳船SB-406地中海へ入った。



ロシア北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、救助曳船SB-406は、2019年7月3日にセヴェロモルスクを出航し、7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、7月中旬にクロンシュタットへ到着しました。
[2019年7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊艦船はクロンシュタットへ到着した]

これらの艦船は、7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】



主要海軍パレードが終わった後、これらの艦船はクロンシュタットを去り、バルト海で対潜演習を行ないました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海で演習を行なった]

2019年8月1日からバルト海で始まったロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

8月5日には北海へ入りました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海を去り、北海へ入った]

その後は北海ノルウェー海で演習を行なっていたようですが、8月12日、「マルシャル・ウスチーノフ」救助曳船SB-406は他の北方艦隊艦船と別れ、南下して遠距離航海を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは遠洋航海を開始した]

この2隻に中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)が合流しました。
『Marine Traffic』より
【給油船「ヴャジマ」】

「マルシャル・ウスチーノフ」と随伴船は北海を南下し、8月15日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは英仏海峡を通過する]

8月17日にラマンシュ海峡を通り抜けてビスケー湾へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは英仏海峡を通過してビスケー湾へ入った]

8月22日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

8月26日にアルジェリアの首都アルジェ港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはアルジェリアを訪れた]
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8月29日にアルジェ港から出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはアルジェリアを去った]

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その後、「マルシャル・ウスチーノフ」と随伴船は地中海中央部へ移動して投錨停泊し、9月4日には中型海洋給油船「ヴャジマ」からディーゼル燃料(軽油)真水の補給を受け、ダメージコントロールなどの艦内演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海中部で演習を行なった]

9月9日、中型海洋給油船「ヴャジマ」救助曳船SB-406は、キプロスリマソール港へ入港しました。
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翌9月10日、「マルシャル・ウスチーノフ」エジプトアレクサンドリア港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはエジプトのアレクサンドリア港を訪れた]

9月13日、「マルシャル・ウスチーノフ」アレクサンドリア港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはエジプトのアレクサンドリア港を去った]

その後、地中海東部を北上し、9月24日にはマルマリス近郊のトルコ海軍基地アクサズを訪問しました。
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[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはトルコのアクサズ海軍基地を訪れた]

一方、中型海洋給油船「ヴャジマ」救助曳船SB-406は、9月26日にギリシャピレウスを訪問しました。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船と救助曳船はギリシャのピレウスを訪問した]

9月27日、「マルシャル・ウスチーノフ」トルコ海軍基地アクサズから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはトルコのアクサズ海軍基地を去った]

その後、「マルシャル・ウスチーノフ」中型海洋給油船「ヴャジマ」及び救助曳船SB-406と合流し、10月2日に地中海東部で各種の演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海東部で演習を実施した]

10月8日、「マルシャル・ウスチーノフ」ギリシャピレウスを訪問しました。
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[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはギリシャのピレウスを訪れた]

10月10日にピレウスを出航しました。


10月14日にキプロスリマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはキプロスのリマソールを訪れた]

10月17日にリマソール港を出航し、西へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはキプロスのリマソールを去った]

その後、「マルシャル・ウスチーノフ」と2隻の支援船は地中海を西へ進み、10月22日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海を去り、大西洋へ入った]

10月27日、アフリカ西方海域に居る「マルシャル・ウスチーノフ」乗組員は、ロシア地理学協会(総裁はロシア国防相セルゲイ・ショイグ)のイベント『地理学ディクテーション-2019』へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはアフリカ西方海域でロシア地理学協会のイベントへ参加した]

翌10月28日には停泊中の対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはアフリカ西方海域で対空防衛訓練を行なった]

11月2日、2隻の支援船カーボベルデを訪問しました。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船と救助曳船はカーボベルデを訪れた]
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一方、「マルシャル・ウスチーノフ」大西洋の南下を続けました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは大西洋中部に居る]

2隻の支援船は11月5日にカーボベルデを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船と救助曳船はカーボベルデを去った]

11月7日、「マルシャル・ウスチーノフ」赤道を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは大西洋上で赤道を通過した]

11月8日に赤道ギニアマラボ港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは赤道ギニアを訪れた]
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「マルシャル・ウスチーノフ」は11月11日にマラボ港を出航し、2隻の支援船との合流地点へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは赤道ギニアを去った]

支援船と合流して洋上補給を行なった後、「マルシャル・ウスチーノフ」南アフリカへ向かい、11月24日にケープタウンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは南アフリカのケープタウンへ到着した]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはケープタウンに居る]


「マルシャル・ウスチーノフ」と2隻の支援船は11月28日にケープタウンを出航し、喜望峰沖で南アフリカ海軍及び中国海軍との合同演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは南アフリカ沖で中国及び南アフリカ海軍と合同演習を行なう]
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは喜望峰沖で中国海軍及び南アフリカ海軍との合同演習を開始した]

合同演習は11月30日に完了し、「マルシャル・ウスチーノフ」と2隻の支援船南アフリカ沖を去りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは喜望峰沖での中国海軍及び南アフリカ海軍との合同演習を完了し、北大西洋へ向かった]

「マルシャル・ウスチーノフ」と2隻の支援船大西洋を北上し、12月10日には赤道を越えて北半球へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは赤道を越えて北半球へ入った]

12月18日にジブラルタル海峡を通過し、再び地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは再び地中海へ入った]

12月24日、「マルシャル・ウスチーノフ」ダーダネルス海峡へ入りました。

今後、「マルシャル・ウスチーノフ」黒海へ入り、セヴァストーポリへ向かいます。

なお、「マルシャル・ウスチーノフ」に同行していた2隻の支援船地中海に留まっているようです。

ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は兵装試験の為にバレンツ海へ出航した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月24日12次23分配信
【フリゲート「アドミラル・カサトノフ」はバレンツ海で試験射撃を実施する】

プロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、航行試験プログラムを遂行する為、バレンツ海への次の出航を行なった。

北方艦隊戦闘訓練射爆場で新たなフリゲートは、操艦へ取り組み、システム及びメカニズムを点検し、同型艦の曳航を行なう。
その電波工学兵装システムの上空飛行は、北方艦隊独立混成航空連隊航空機Su-24乗員により行なわれる。

海上でフリゲートは沿岸目標への砲射撃を行ない、更には対空防衛システム点検の枠組みで一連の試験を行なう。

バレンツ海におけるフリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」の兵装複合体の試験は、今週末までに完了する。

[参照]
フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」
の試験は11月20日に始まり、幾つかの段階が実施された。

全ての複合国家航行試験の完了後、艦の受領証書へ署名され、ロシア海軍へ受け入れられる。
フリゲートは、北方艦隊水上艦連合部隊の1つに編入される。

フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」『北方計画設計局』により設計され、サンクトペテルブルク造船工場『北方造船所』で建造された。
同艦はプロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦である。

10月に艦は、航行試験及び国家試験を完了する為にバルト海から白海への艦隊間移動を行なった。
12月初頭にフリゲートの乗組員はセヴェロドヴィンスクからセヴェロモルスクへの基地間移動を行なった。

プロジェクト22350フリゲートは、水上、空中、水中の敵への効果的な対処、更には1500キロメートル以上離れた地上及び沿岸の施設へ打撃を与える事が可能な多機能戦闘艦である。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の2番艦「アドミラル-フロータ・カサトノフ」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2009年11月26日に起工されました。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦「カサトノフ海軍元帥」起工]

起工から約5年後の2014年12月12日に進水しました。

[ロシア海軍の新型フリゲート(大型警備艦)アドミラル・フロータ・カサトノフは進水した]

『北方造船所』は、2016年1月13日の時点で「アドミラル・カサトノフ」の完成度は81パーセントと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・フロータ・カサトノフ"は81パーセント完成している]

2016年6月下旬、「アドミラル・カサトノフ」「主要打撃複合体」が設置されました。
[建造中のロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"へ汎用打撃ミサイル発射機が設置された]
これは、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」汎用ミサイル垂直発射機3S-14UKSKを指しています。

その後も艤装工事は進められ、2018年2月初頭の時点では完成度98パーセントでした。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート2番艦アドミラル・フロータ・カサトノフは98パーセント完成している]


2018年12月21日、「アドミラル・カサトノフ」は、洋上試験の最初の段階である工場航行試験を開始する為、造船所の岸壁を離れました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは洋上試験を開始した]


フィンランド湾における工場航行試験の第1段階を終えた「アドミラル・カサトノフ」は、2019年1月9日にサンクトペテルブルクへ戻りました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは最初の洋上試験を完了した]
最初の航行試験は、フィンランド湾が結氷していた為、速力は26ノットまでしか出さなかったようです。
(プロジェクト22350フリゲートの最大速力は29ノット)

2019年4月21日、「アドミラル・カサトノフ」は2回目の工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は2回目の洋上試験を開始した]

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その後、大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)の勝利74周年の祝賀行事へ参加する為、一時バルチースクへ戻りました。

「アドミラル・カサトノフ」は5月9日の戦勝記念日をバルチースク軍港で祝いました。

その後、洋上試験を続ける為、再びバルト海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"とコルベット"グレミャーシチー"はバルト海で洋上試験を続ける]

その後、物資補充の為に一旦バルチースクへ戻り、5月29日に出航しました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で洋上試験を行なっている]

6月4日には、同じくバルト海で洋上試験中のプロジェクト23130中型海洋給油船「アカデミック・パシン」から洋上給油を受けました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバルト海で最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

6月20日までに洋上試験の第2段階は終了し、建造元の『北方造船所』へ戻りました。
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[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"は洋上試験の第2段階を終えてサンクトペテルブルクへ戻った]

「アドミラル・カサトノフ」は、2019年7月10日~14日にサンクトペテルブルクで開催された国際海軍サロンIMDS-2019で展示されました。
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そしてサンクトペテルブルクで7月28日に行なわれた『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


8月23日、「アドミラル・カサトノフ」は洋上試験を再開する為に出航しました。

[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は洋上試験を再開した]

その後もバルト海で試験は続けられ、9月20日にはバルト艦隊航空隊航空機を目標にしたレーダーの動作試験が行なわれ、翌9月21日には、A-192M130mm単装速射砲及び30mm高射機関砲「パラシ」の射撃試験が実施されました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で射撃試験を実施した]

バルト海で試験試験を行なっていた「アドミラル・カサトノフ」でしたが、10月上旬にバルト海を出て北方へ向かい、10月中旬に白海へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は試験の為に白海へ到着した]

その後、白海での洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方海域での洋上試験の準備を進めている]

その後、一旦白海海軍基地へ戻った後、11月20日に白海での洋上試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で洋上試験を行なっている]

11月25日にはヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海でヘリコプターの発着試験を行なった]

その後、一旦白海海軍基地へ戻り、11月27日に出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で兵装の試験を行なう]

11月29日、白海「アドミラル・カサトノフ」は、汎用垂直発射機3S-14から有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)超音速対艦ミサイル「オーニクス」を同時に発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で対艦ミサイル"オーニクス"と"カリブル"を同時に発射した]

12月1日(ロシア連邦軍の新年度の初日)、今度は白海からチジャ射爆場の地上目標へ有翼ミサイル「カリブル」(対地型)を発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で地上目標へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
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12月8日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスク泊地へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はセヴェロモルスクへ到着した]

12月18日、「アドミラル・カサトノフ」は、再び試験の為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海へ出航した]

試験後に一旦基地へ戻った後、12月24日に再びバレンツ海へ出航しました。
今度は兵装の射撃試験などを行なうようです。


現在の所、「アドミラル・カサトノフ」は、2019年12月末にロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2019年12月にロシア海軍へ引き渡される]

ただ、現時点で未だ洋上試験が完全に終わっていないので、12月末までに試験を終えて海軍へ引き渡すのは、かなりタイトなスケジュールになりますが。

ロシア海軍のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクはセヴェロドヴィンスクで進水した

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『タス通信』より
2019年12月25日配信
【プロジェクト「ヤーセン-M」潜水艦の最初の生産艦「ノヴォシビルスク」はセヴェロドヴィンスクで進水した】
セヴェロドヴィンスク/アルハンゲリスク州、12月25日/タス通信

プロジェクト885M「ヤーセン-M」原子力潜水艦の最初の生産艦「ノヴォシビルスク」は、セヴェロドヴィンスク防衛造船所『セヴマシュ』の造船台から出渠し、進水した。

出渠の指揮は、同社の取締役代行セルゲイ・ヴォロニコにより行なわれ、その後の式典において、艦長マクシム・シピルコ2等海佐は艦の舷側でシャンパンを割った。

「今年の当社の記念日を、このような華々しく重要な出来事である潜水艦ノヴォシビルスクの船台からの出渠で終えるのは、非常に喜ばしい事です」
式典でヴォロニコは話した。

12月21日、『セヴマシュ』は80周年を迎えた。

[新たな潜水艦]
式典の後に機械製造局『マラヒート』総取締役ウラジーミル・ドロフェーエフが報道陣へ伝えたように、「ノヴォシビルスク」は、ロシア原子力潜水艦で最も静粛なものとなる。
「この艦は、汎用特性を帯びており、水上艦、水上艦グループ、潜水艦と上手く戦う事が可能であり、沿岸施設へ打撃を与える事が可能です」
ドロフェーエフ
は付け加えた。

白海海軍基地司令官コンスタンチン・カバンツォフは、潜水艦は全ての現代的な必要条件に沿っており、その前任者-潜水艦「セヴェロドヴィンスク」と比べ、大幅に改良された事を指摘した。
「電波電子兵装の改良、目標探知能力の改善、目標指示動作、艦は、現時点において、海上戦闘の為の全ての現代的な必要条件に沿っております」
彼は話した。

式典には、更に、ノヴォシビルスク州副知事ワシーリー・スミルノフも出席した。
「これは、ノヴォシビルスクの名を持つ4隻目の潜水艦です。
私共は、潜水艦乗組員との後援関係を強化します」

彼は確約した。

[ヤーセン-M]
現在、海軍にはプロジェクト885「ヤーセン」原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」が在籍している。
プロジェクト885M「ヤーセン-M」潜水艦のトップ「カザン」は試験を行なっている。
その海軍への引き渡しは2020年に予定されている。

現在、『セヴマシュ』(『統合造船業営団』へ加入)では、5隻のプロジェクト885M原子力潜水艦が様々な建造段階に在る。
2019年には更なる2隻の同プロジェクト潜水艦の建造契約へ署名された。



[プロジェクト885ヤーセン原子力水中巡洋艦 ]

プロジェクト885原子力水中巡洋艦「ヤーセン」シリーズの3番艦K-573「ノヴォシビルスク」(プロジェクト885M「ヤーセン-M」としては2隻目)は、2013年7月26日にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』造船所で起工されました。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]



起工後、まず船体の製造作業が進められ、2014年8月には船体の水圧試験が行なわれました。
[ヤーセン級多用途原潜ノヴォシビルスクの船体の水圧試験が行なわれた]

その後の建造工事の進捗状況は明らかにされていませんでしたが、2019年12月25日に『セヴマシュ』の造船台から出渠し、進水しました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2019年12月25日に進水する]


現在の所、「ノヴォシビルスク」は2020年末にロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2020年にロシア海軍へ引き渡される]

ロシア海軍の第5世代多目的原子力潜水艦ハスキー(ライカ)は対艦ミサイル/弾道ミサイルのモジュールを装備する

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年12月24日11時33分配信
【ロシアの第5世代潜水艦「ハスキー」は弾道ミサイルを持つ】
モスクワ、12月24日、インタファクス

将来の第5世代潜水艦「ハスキー」は、弾道ミサイルで武装する。
造船に関する連邦評議会の会議において配布された資料では、こう述べられている。

「原子力潜水艦プロジェクト"ハスキー"(ライカ)は、対艦ミサイル及び弾道ミサイルのモジュールを使用します」
文書では、こう述べられた。

以前、同プロジェクト潜水艦極超音速ミサイル「ツィルコン」で武装すると報じられた。

プロジェクト「ハスキー」『マラヒート』設計局が開発している。
『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフが述べたように、同プロジェクトの最初の潜水艦は、7~10年後には建造できる。



【サンクトペテルブルク海洋機械製造局『マラヒート』公式サイト】
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー」]

ソ連/ロシア海軍攻撃原潜(多目的原潜)を手掛けてきた『マラヒート』機械製造局は、既に第5世代多目的原子力潜水艦「ハスキー」(ハスキー犬)の設計作業に取り掛かっています。
[第5世代多用途潜水艦はステルス性を重視する]
[ロシア海軍第5世代多用途原潜は複殻式船体となり、排水量は12000トン以下になるだろう]
[ロシア海軍第5世代多用途原子力潜水艦の開発作業は進行中である]
[ロシア海軍の為の第5世代多用途原潜ハスキー級の開発は進められている]

「ハスキー」級には、現在開発中の極超音速有翼ミサイル「ツィルコン」が装備されます。
[極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」]

「ハスキー」級には水中無人機が搭載されます。
[ロシア海軍第5世代多用途原潜は水中無人機を搭載する]

「ハスキー」級の建造開始は2020年代前半頃に予定されています。
[ロシア海軍の第5世代多用途原子力潜水艦ハスキー級の1番艦は2023~2024年に起工される]

「ハスキー」級の就役期間(寿命)は52年になります。
[ロシア海軍第5世代多目的原子力潜水艦ハスキー級の寿命は52年となる]

「ハスキー」級の概念設計は完了し、複数のヴァージョンが提示されています。
[ロシア海軍第5世代多目的原子力潜水艦ハスキー級の概念設計は完了し、複数のヴァージョンが提案されている]

その後、『マラヒート』機械製造局は、モジュール構造と、人工知能を有する第5世代多目的原子力潜水艦「ライカ」(ライカ犬)の開発作業を開始しました。
[ロシア海軍の第5世代多目的原子力潜水艦ライカの開発作業が始まった]

おそらくは、「ハスキー」第5世代多目的原子力潜水艦の基本型であり、これに各種モジュールを挿入したのが「ライカ」でしょう。

「ハスキー」/「ライカ」の為のモジュール(ミサイル発射機区画)は、これまでは打撃有翼ミサイル(「カリブル」「オーニクス」「ツィルコン」)のみであると言われていましたが、今回、この他に弾道ミサイルのモジュールも有る事が判明しました。

「ハスキー」/「ライカ」は、モジュールを挿入する事により、巡航ミサイル原潜にも弾道ミサイル原潜にも変身できるという歴史上前例の無いユニークな原子力潜水艦になるようです。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海を東へ進む

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月23日20時20分配信
【北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は地中海で燃料の在庫を補充した】

北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、アルボラン海(地中海西部)での投錨停泊中に中型海洋給油船「ヴャジマ」から燃料の在庫を補充した。

2日前、ロシア艦ビスケー湾の嵐を乗り越え、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った。
その後、乗組員は東へ進路を取った。

地中海の移動時に大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」乗組員は、潜水艦捜索の課題へ取り組み、対空防衛の艦上演習を行なう。

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は12月3日に北方艦隊主要基地から出航した。
北方艦隊将兵の北大西洋、ビスケー湾の航行は、激しい嵐という条件下で行なわれた。
航海開始以来、艦は3000海里以上を進んだ。



北方艦隊の大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役)と大型揚陸艦「コンドポガ」(1976年就役)は、2019年8月初頭から9月末まで北極圏遠征を行ないました。
[ロシア北方艦隊第8次北極遠征(2019年8月-9月)]

2019年11月末にはバレンツ海で演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年11月25日16時25分配信
【大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と大型揚陸艦「コンドポガ」はバレンツ海で連携へ取り組んだ】

12月3日に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと大型揚陸艦コンドポガは遠距離航海へ出発した]

ノルウェー海では暴風に遭遇しましたが、無事に通り抜けました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと大型揚陸艦コンドポガは嵐のノルウェー海を航行している]

12月10日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」バルト海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバルト海へ入る]

ただし、「コンドポガ」バルト海へは入らず、北海に留まりました。

「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、12月12日にバルト艦隊基地バルチースクへ寄港しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2019年12月12日14時48分配信
【北方艦隊の軍艦はバルチースクで物資を補充する】

12月13日にバルチースクを出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月13日13時36分配信
【北方艦隊の軍艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は物資補充後にバルチースクから出航した】

北海「コンドポガ」と合流した後、ラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年12月16日17時6分配信
【北方艦隊艦船支隊はラマンシュ海峡の通行を準備する】

その後、ビスケー湾を通行し、12月21日にジブラルタル海峡を通って地中海へ入りました。

そして12月23日、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、アルボラン海中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)から洋上での燃料補給を受けました。

中型海洋給油船「ヴャジマ」は、元々は北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の遠距離航海に同行しており、12月18日にジブラルタル海峡を通って地中海へ入っています。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは再び地中海へ入った]

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部を去り、セヴァストーポリへの帰路に就いた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年12月23日12時35分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・マカロフ」はセヴァストーポリへ戻る】

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・マカロフ」乗組員は、黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスの通行を行なっている。

艦は、海軍常設グループの一員として地中海で任務を遂行した後に黒海艦隊主要基地セヴァストーポリへ戻ってくる。

海軍グループに居た時、艦の乗組員は、地中海諸国の海軍との一連の演習へ参加した。

特に、今年11月にアルジェリア海軍と実施した演習で「アドミラル・マカロフ」は、合同での海上安全保障活動へ取り組み、海賊及び経済活動違反の容疑がある船の臨検活動実施を伴う民間船舶航行の監視の訓練を行なった。

12月、フリゲートの乗組員は、艦船グループの一員として地中海でのシリア・アラブ共和国海軍との初めての演習を実施し、その中で砲射撃を行ない、海上での合同操艦の要素へ取り組んだ。

更に今年9月、国際軍事協力計画に沿って、黒海艦隊司令官セルゲイ・オシポフ中将の指揮の下、ギリシャコルフ島ケルキラ港で艦の乗組員は第17回公共フォーラム行事『イオニア諸島のロシア週間』へ参加した。
行事の枠組みで、1799年に島を外国による占領から解放したロシア船員の指揮官である高名なフョードル・ウシャコーフ提督の記念式典が開催された。

セヴァストーポリへ戻るまで、艦の乗組員は、対空防衛、無防備の泊地における艦の防護及び防衛、艦上航空機との連携の課題への取り組みを含む様々な複合艦上演習を行なう。

フリゲート「アドミラル・マカロフ」セヴァストーポリ到着は、12月30日に予定されている。



ロシア黒海艦隊プロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」(2017年12月27日就役)は、2019年9月23日にセヴァストーポリを出航し、ギリシャへ向かいました。


[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はギリシャへ向かった]

翌9月24日にボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過し、9月27日にギリシャコルフ島(ケルキラ島)へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はギリシャのコルフ島(ケルキラ島)を訪れた]
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ギリシャコルフ島(ケルキラ島)は、歴史上ロシア海軍とは深く関わっており、1799年、ロシア海軍フョードル・ウシャコーフ提督は、コルフ島フランスから解放しています。
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これを記念して毎年9月下旬~10月初頭にロシア海軍の艦がコルフ島(ケルキラ)を訪れ、記念行事(イオニア諸島のロシア週間)が開催されています。
今年(2019年)は9月末に開催されました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"乗組員は第17回『イオニア諸島のロシア週間』へ参加した]

10月2日、「アドミラル・マカロフ」コルフ島(ケルキラ)を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はギリシャのコルフ島(ケルキラ島)を去り、シリアへ向かった]

10月3日、地中海東部で演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で演習を行なった]

10月14日までにシリアタルトゥース港へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はシリアのタルトゥースへ入港した]

2019年11月初頭に地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の演習へ参加しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は地中海東部で合同演習を実施した]

11月7日にはヘリコプターの発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部でヘリコプターの発着訓練を行なった]

その後、プロジェクト22160哨戒艦の1番艦「ワシーリー・ブイコフ」(2018年12月20日就役)及びプロジェクト22870救助曳船SB-739(2017年3月7日就役)と共にアルジェリアへ向かい、11月下旬にアルジェリア海軍と合同演習を行ないました。

[ロシア海軍黒海艦隊は地中海西部でアルジェリア海軍と合同演習を行なった]

合同演習が終わった後、再び地中海東部へ向かい、11月28日にはキプロスリマソールへ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はキプロスのリマソールを訪れた]

2019年12月16日から19日まで地中海東部(タルトゥース沖)で実施されたシリア海軍との合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊はシリア海軍と地中海東部(シリア沖)で合同演習を開始した]
[シリア沖でのロシア海軍地中海作戦連合部隊とシリア海軍の合同演習は完了した]

「アドミラル・マカロフ」は12月23日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。

既に地中海東部には、「アドミラル・マカロフ」と交代する同型艦「アドミラル・エッセン」が派遣されています。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部へ派遣される]

ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦イングシェチアは黒海での洋上試験を完了した

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2019年12月23日10時36分配信
【新たな「カリブル」搭載艦の国家試験は完了した-黒海艦隊】
モスクワ、12月23日、インタファクス

新たな小型ロケット艦「イングシェチア」の国家試験は完了し、艦は今週に艦隊へ引き渡される。
黒海艦隊広報サービスは発表した。

「黒海艦隊の新たな小型ロケット艦イングシェチア乗組員は、国家試験を成功裏に完了しました」
声明では、こう述べられた。

「船員は、海上、空中、沿岸目標への砲複合体からの射撃と、ミサイル複合体の発射管からのミサイル"カリブル"の模型の試験発射を実施しました」
艦隊
は伝えた。

試験の過程で、艦の兵装の動作に問題点は出てこなかったことが指摘された。
「更に、艦の動力装置、操舵装置、補助機械、通信装置、航法システム及び他の機器システムの動作、様々な航行モードでの艦の航行性能、その制御性、安定性、慣性特性が点検されました」
声明では、こう述べられた。

以前、ロシア連邦国防省は、小型ロケット艦「イングシェチア」黒海艦隊への引き渡しは12月26~27日に計画されていると発表した。
その式典はセヴァストーポリで開催される。

「イングシェチア」は、「河川-海」クラスの多目的艦であり、最新の風貌の砲、ミサイル、対水中工作、高射、電波工学兵装を装備する。
カスピ海及び黒海エリアでの使用を考慮に入れ、ロシア海軍の為に特別に設計された。

小型ロケット艦「イングシェチア」は、黒海艦隊の為に建造された。
これは、近代化された「ブヤン」シリーズの8番目である。

「同プロジェクトの艦は、最新の長距離高精度ミサイル兵器~汎用ミサイル複合体カリブル-NKを装備しております。
小型ロケット艦は、カスピ海及び地中海エリアからシリア・アラブ共和国のテロリスト施設へ実戦使用され、遠海ゾーンにおける活動時の効果性及び広範囲の戦闘能力が示されました」

声明では、こう述べられた。



プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の8番艦「イングシェチア」は、ゼレノドリスク『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2014年8月29日に起工されました。
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それから約5年経った2019年6月11日に進水しました。


[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦8番艦イングシェチアは進水した]

2019年8月中旬、ロシア内陸水路経由でゼレノドリスクから黒海沿岸へ回航されました。
[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦8番艦イングシェチアは黒海へ回航された]
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9月30日、「イングシェチア」ノヴォロシースク海軍基地から出航し、黒海で洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦8番艦イングシェチアは黒海で洋上試験を開始した]

10月25日にはセヴァストーポリへ到着しました。
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その後、同港を出港し、10月28日には黒海艦隊多用途複座戦闘機Su-30SMを「敵役」に見立てた対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦イングシェチアは黒海艦隊の戦闘機Su-30SMと対空戦闘訓練を実施した]

11月12日には有翼ミサイル「カリブル」及び100mm砲の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦イングシェチアは黒海で巡航ミサイル及び砲の発射試験を行なった]

12月3日にも砲撃試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦イングシェチアは黒海で砲撃試験を行なった]

「イングシェチア」の洋上試験は12月23日までに完了しました。

「イングシェチア」は、2019年12月26日~27日頃にロシア海軍への引き渡しが予定されており、引き渡し後は黒海艦隊へ編入されます。


黒海艦隊には、既に2隻の「ブヤン-M」小型ロケット艦が配備されています。

「ヴイシニー・ヴォロチョーク」(2018年6月1日就役)
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[プロジェクト21631小型ロケット艦の6番艦ヴイシニー・ヴォロチョークはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

「オレホヴォ・ズエヴォ」(2018年12月10日就役)
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[プロジェクト21631小型ロケット艦の7番艦オレホヴォ・ズエヴォはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは東南アジア遠征を終えてウラジオストクへ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地方情報供給部(ウラジオストク市)発表
2019年12月23日5時0分配信
【太平洋艦隊戦闘艦支隊は遠距離航海からウラジオストクへ戻ってきた】

本日(12月23日)、ナヒーモフ勲章・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、中型海洋給油船「ペチェンガ」で構成され、太平洋艦隊沿海地方小艦隊師団司令官アレクサンドル・シュヴァルツ1等海佐が指揮する太平洋艦隊艦船支隊は、3ヶ月間の遠距離航海を完了してウラジオストクへ戻ってきた。

遠洋航海中、太平洋艦隊の艦船は一部の海上で演習及び訓練を行ない、更には国防省の国際軍事協力計画により提示された外国港への業務寄港を伴う一連の行事へ参加した。



太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(1990年1月7日就役)と大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1991年12月15日就役)は、他の太平洋艦隊所属艦船と共に2019年8月中旬~下旬に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入り、8月末~9月中旬に掛けてオホーツク海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上戦闘艦はオホーツク海の演習で高射ミサイルを発射した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上戦闘艦はカムチャツカ半島で砲撃訓練を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとロケット艇2隻は太平洋で対艦ミサイルを発射した]

「ワリャーグ」「アドミラル・パンテレーエフ」は、9月17日に宗谷海峡を西進して日本海へ入り、その後、ウラジオストクへ戻りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年9月18日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


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2019年10月1日、「ワリャーグ」「アドミラル・パンテレーエフ」は、中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年10月1日就役)を伴い、アジア-太平洋地域への遠距離航海へ出発しました。
艦船支隊指揮官は、第36水上艦師団司令官アレクサンドル・シュヴァルツ1等海佐です。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはアジア-太平洋地域への遠距離航海を開始した]


10月7日に対馬海峡を通過して東シナ海へ出ました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年10月8日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

10月10日に東シナ海で対テログループの訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は東シナ海で対テロ訓練を行なった]

10月17日にタイサッタヒープ海軍基地へ到着しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はタイを訪れた]

10月20日にサッタヒープを出航し、タイ海軍と合同演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はタイを去った]

10月27日、南シナ海に居る太平洋艦船支隊の将兵は、ロシア地理学協会(総裁はロシア国防相セルゲイ・ショイグ)のイベント『地理学ディクテーション-2019』へ参加しました。
[南シナ海のロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はロシア地理学協会のイベントへ参加した]

11月3日にブルネイムアラ港へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はブルネイを訪れた]
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11月7日にブルネイを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はブルネイを去った]
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給油船「ペチェンガ」は、物資補充の為、11月23日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の給油船ペチェンガはフィリピンのマニラを訪れた]

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その後の動向は明らかにされていませんでしたが(おそらくはフィリピン近海に居た)、12月17日には大韓民国釜山港へ入港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は大韓民国の釜山港を訪れた]

12月21日に釜山を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊は大韓民国の釜山港を去った]

12月23日にウラジオストクへ帰投しました。

ロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻の建造契約は2020年に締結される

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『タス通信』より
2019年12月20日配信
【2隻の原子力潜水艦「ボレイ-A」の契約は2020年に署名される】
セヴェロドヴィンスク/アルハンゲリスク州、12月20日/タス通信

戦略用途原子力ロケット潜水艦プロジェクト955A「ボレイ-A」2隻の建造契約は、2020年に署名される。
『タス通信』は金曜日に『セヴマシュ』のトップ、ミハイル・ブドニチェンコより伝えられた。

「2隻の新たなボレイ-Aの建造契約は2020年に計画されております。
起工時期は、御客様がお決めになる事です」

彼は話した。

現在、ロシア海軍の戦闘編制には、3隻のプロジェクト955「戦略艦」が在る。
プロジェクト955Aのトップ艦「クニャージ・ウラジーミル」は国家試験を経ており、近日中に海軍へ引き渡される。
『セヴマシュ』では、更なる4隻のプロジェクト955A艦が様々な建造段階に在る。
各々のプロジェクト955及び955A潜水艦は、16基の大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」を搭載する。

「最初の3隻のボレイ~水中巡洋艦ユーリー・ドルゴルーキー、アレクサンドル・ネフスキー、ウラジーミル・モノマーフとクニャージ・ウラジーミルは、低騒音、より現代的な操艦システム、深度維持システム、そして更には兵器管制システムという点で異なります」
ブドニチェンコ
は、12月21日に企業創立80周年を迎えた事を特集した工場雑誌『工場』のインタビューに対し、こう話した。

『セヴマシュ』(『統合造船業営団』へ加入)によると、各々の「ボレイ」は130万のユニット及び機械で構成され、1隻の潜水艦の建造の為には17000トンの金属が必要となり(比較の為に、エッフェル塔の質量は1.5倍少ない)、配管とケーブル線の合計全長は、それぞれ109kmと600kmになる。
潜水艦の船体は、1万枚のゴム板で覆われている。



プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦シリーズは、計8隻が起工され、このうち3隻が就役済みです。

1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]
就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、最近では、2019年8月24日に弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しています。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力水中巡洋艦トゥーラ及びユーリー・ドルゴルーキーは弾道ミサイルを発射した]

2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
2015年9月30日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]

3番艦K-551「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]
2016年9月26日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]

太平洋艦隊の2隻も就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、2019年10月初頭には2隻で対戦方式の戦闘訓練を行なっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーとウラジーミル・モノマーフとはカムチャツカ沖で『対決』した]


4番艦からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、その1番艦K-549「クニャージ・ウラジーミル」は、2012年7月30日にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で起工され、2017年11月17日に進水し、2019年11月下旬に洋上試験を完了しました。
[ロシア海軍最新鋭のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは洋上試験を完了した]
就役は2019年12月末に予定されており、北方艦隊へ配備されます。

5番艦(「ボレイ-A」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工されました。
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]
[ロシア海軍の為の新世代戦略原潜ボレイ級5番艦クニャージ・オレグの船体(耐圧殻)の水密試験は完了した]
就役は2020年頃に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。

6番艦(「ボレイ-A」級としては3隻目)「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]
就役は2020年頃に予定されており、北方艦隊へ配備されます。

7番艦(「ボレイ-A」級としては4隻目)「インペラートル・アレクサンドルIII」(皇帝アレクサンドル3世)は2015年12月18日に起工されました。
[太平洋艦隊の為のロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級7番艦インペラ―トル・アレクサンドルIII(皇帝アレクサンドル3世)は起工された]
就役は2021年頃に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。

8番艦(「ボレイ-A」級としては5隻目)「クニャージ・ポジャールスキー」は2016年12月23日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第4世代戦略原潜ボレイ級最終艦クニャージ・ポジャールスキーは起工された]
就役は2022年頃に予定されており、北方艦隊へ配備されます。

955「ボレイ」955A「ボレイ-A」は、セイルや艦尾の形状が異なっています。
(上が「ボレイ」、下が「ボレイ-A」)
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当初は「クニャージ・ポジャールスキー」を以ってプロジェクト955A「ボレイ-A」の建造は終了し、その後は、更なる改良型であるプロジェクト955B「ボレイ-B」が少なくとも4隻建造される計画でした。
[新型戦略原潜ボレイ-Bの1番艦は2026年にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、「ボレイ-B」は、費用対効果の面で満足の行くものとはなりませんでした。
[ロシア海軍の新型戦略原子力水中巡洋艦ボレイ-Bの設計作業は進められている]

その後、「ボレイ-B」の代わりに「ボレイ-A」を追加建造するという話が出てきました。
[ロシア海軍の為にボレイ-A戦略用途原子力水中巡洋艦2隻が追加建造される]
[ロシア海軍の第4世代戦略原子力潜水艦ボレイ級シリーズは10隻に増加する]

その後更に、「ボレイ-A」追加建造に代わる新たな構想として、有翼ミサイル搭載型の「ボレイ-K」が出てきました。
[ロシア海軍の為に2隻の巡航ミサイル原子力潜水艦ボレイ-Kが建造される?]

最近では、また「ボレイ-A」の2隻追加建造の話が出ています。
[ロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻が2020年5月9日に起工される?]

今回、「ボレイ-A」を建造しているセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』(北方機械製造事業)のトップ、ミハイル・ブドニチェンコ氏は、2020年に「ボレイ-A」の追加の2隻の建造契約が締結される事を明らかにしました。
具体的な起工時期は未だ決まっていないようですが。


なお、「ボレイ」シリーズと同じ第4世代の多目的原子力潜水艦「ヤーセン」シリーズは、既に2隻の追加建造契約が締結されており、2020年5月9日の起工が予定されています。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦2隻は2020~2021年に起工される]

ロシア海軍の為のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2019年12月25日に進水する


『タス通信』より
2019年12月20日配信
【プロジェクト「ヤーセン-M」原子力潜水艦の最初の生産艦「ノヴォシビルスク」は12月25日に進水する】
セヴェロドヴィンスク/アルハンゲリスク州、12月20日/タス通信

プロジェクト885M「ヤーセン-M」原子力潜水艦の最初の生産艦「ノヴォシビルスク」は12月25日に進水する。
金曜日、『タス通信』は、創立80周年を迎える企業へ捧げられる行事が始まる前に『セヴマシュ』のトップ、ミハイル・ブドニチェンコより伝えられた。

「ノヴォシビルスクの造船台からの出渠及び進水式典は、『セヴマシュ』で12月25日に開催されます」
彼は話した。

ブドニチェンコは、2隻のプロジェクト885M「ヤーセン-M」原子力潜水艦の建造契約が2019年に署名され、2020年5月9日に起工されると述べた。

「2隻の新たなヤーセン-Mの起工は、戦勝記念日の2020年5月9日に行なわれます」
彼は話した。

現在、海軍にはプロジェクト885「ヤーセン」原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」が在籍している。
プロジェクト885M「ヤーセン-M」潜水艦のトップ「カザン」は試験を行なっている。
その海軍への引き渡しは2020年に予定されている。

現在、『セヴマシュ』(『統合造船業営団』へ加入)では、5隻のプロジェクト885M原子力潜水艦が様々な建造段階に在る。
2019年には更なる2隻の同プロジェクト潜水艦の建造契約へ署名された。

プロジェクト885/885M潜水艦は、有翼ミサイル「カリブル-PL」「オーニクス」を搭載する。
将来的には、極超音速ミサイル「ツィルコン」を得る。
以前、防衛産業企業体の情報提供者は、2020年に起工される「ヤーセン-M」は、初めて飛翔距離が4500kmに増加した有翼ミサイル「カリブル-M」で武装すると『タス通信』へ伝えた。



[プロジェクト885ヤーセン原子力水中巡洋艦 ]

プロジェクト885原子力水中巡洋艦「ヤーセン」シリーズの3番艦K-573「ノヴォシビルスク」(プロジェクト885M「ヤーセン-M」としては2隻目)は、2013年7月26日にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』造船所で起工されました。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]



起工後、まず船体の製造作業が進められ、2014年8月には船体の水圧試験が行なわれました。
[ヤーセン級多用途原潜ノヴォシビルスクの船体の水圧試験が行なわれた]

その後の建造工事の進捗状況は明らかにされていませんでしたが、2019年12月25日に進水式典が開催される事になりました。

現在の所、「ノヴォシビルスク」は2020年末にロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2020年にロシア海軍へ引き渡される]