ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はコラ半島およびバレンツ海上空で空中戦闘訓練を行なった
- カテゴリ:艦上戦闘機Su-33

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年2月29日13時11分配信
【北方艦隊の艦上戦闘機は空中戦闘訓練へ取り組んだ】
北方艦隊の艦上戦闘機航空連隊の飛行士は、コラ半島およびバレンツ海の上空で練習-訓練飛行を実施した。
フライトには、艦上戦闘機Su-33の乗員8名が参加した。
彼らは、様々な高度での操縦技術と、遠距離ミサイル戦術及び近接空中戦闘機動へ取り組み、複雑な飛行術による編隊飛行を行なった。
仮想敵航空機の役割を演じたのは、2名の艦上戦闘機乗員であった。
彼らは、飛行場エリアの目標へ模擬打撃を与えた。
空中戦闘訓練実施に加え、飛行士は、編隊グループ飛行術へ取り組んだ。
若いパイロットは、極北条件での航法特性と、標定困難地上空の飛行を学んだ。
フライトは、日中にセヴェロモルスク-3飛行場で実施された。
飛行士は空中で総計22時間を過ごした。
[ロシア海軍の艦上戦闘機連隊は創設40周年を迎えた]
[空母アドミラル・クズネツォフの最高の艦上戦闘機パイロット達]
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33(Su-27K)は空母の甲板への初着艦から25周年の記念日を迎えた]
ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は、北方艦隊の「スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊」にのみ配備されており、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を母艦としています。
(普段はセヴェロモルスク-3飛行場に駐留)
現在の総保有機は20機程度です。



Su-33は寿命延長近代化改修が行なわれており、少なくとも2025年までは運用されることになります。
[ロシア北方艦隊艦上戦闘機隊は近代化改修されたSu-33を受け取った]
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は2025年まで現役に留まる]
第279連隊のSu-33は、2016年4月26日から6月24日までクリミア半島サキ飛行場の
艦上機訓練施設「ニートカ」で「発着艦」訓練を行ないました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカでの発着訓練を完了した]
2016年7月1日からは母艦「アドミラル・クズネツォフ」での飛行訓練を行ないました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の飛行訓練が始まった]
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機の発着艦訓練が始まった]
重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、2016年10月15日から2017年2月8日まで遠距離航海を行ない、地中海東部(シリア沖)まで遠征しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]
この時、「アドミラル・クズネツォフ」には10機程度のSu-33が搭載されました。
11月15日、「アドミラル・クズネツォフ」の艦上戦闘機Su-33は、初めてシリアへの空爆作戦へ参加しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は初めてシリア領内のテロ組織への攻撃へ参加した]
Su-33はイドリブ県の『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃し、3名の野戦司令官を含む30名以上の戦闘員が死亡しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33の空爆によりアル=ヌスラ戦線の戦闘員30名以上が死亡した]
11月17日、ロシア航空宇宙軍の戦略爆撃機がシリア領内のテロ組織『イスラム国』と『アル=ヌスラ戦線』の施設へ有翼ミサイルKh-101を発射した事に呼応して、再び「アドミラル・クズネツォフ」のSu-33もシリア領内を爆撃しました。
[ロシア海軍の正規空母アドミラル・クズネツォフの艦載機は再びシリアのテロ組織を空爆した]
元々は空対空専門のSu-33でしたが、シリア遠征へ出発する前に、地上爆撃用の特殊計算サブシステムSVP-24-33が装備されました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は地上攻撃の為の新たなシステムを装備する]
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は爆撃精度を向上させる為のシステムを装備している]
12月5日、1機のSu-33(機体番号67)が「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦した際、着艦拘束装置のケーブルを切ってしまった為に停止できず、海中に落ちました。
パイロットは脱出に成功しました。
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機事故(2016年11月13日/12月5日)・続報]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機事故(2016年12月)の原因は着艦拘束装置のケーブルとは関係が無い]
Su-33を含む「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内のテロ組織の施設1252を破壊しました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ航空隊は1252のシリアのテロリスト施設を破壊した]
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33とMiG-29K/KUBは2016年11月~2017年1月にシリア領内のテロ組織を空爆した]
地中海東部(シリア沖)から戻った後、艦上戦闘機Su-33とMiG-29Kは、北方艦隊の演習へ何度か参加しています。
2017年6月16日にはコラ半島のルンボフスキーで地上爆撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はコラ半島で地上爆撃訓練を行なった]
2017年8月には、クリミア半島サキ飛行場の艦上機訓練施設「ニートカ」へ移動して訓練を行ないました。
[ロシア海軍航空隊の艦上戦闘機Su-33は2017年8月からクリミア半島の訓練複合体ニートカで訓練飛行を行なう]
2018年4月には北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の対空戦闘訓練の「敵役」を務めました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で艦上戦闘機Su-33及びMiG-29Kを相手に対空戦闘訓練を行なった]
2018年5月末、第279連隊のSu-33と練習機Su-25UTGは、飛行訓練の為、クリミア半島サキ飛行場の艦上機訓練施設「ニートカ」へ移動しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカで訓練飛行を行なう]



2018年6月末、Su-33はロシア航空宇宙軍の空中給油機Il-78からの空中給油訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島で空中給油訓練を行なった]
その後、2018年9月1日から8日まで地中海東部(シリア沖)で実施されたロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習にも何機かのSu-33が参加しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]
2018年12月1日、2機のSu-33は、ロシア/ソヴィエト時代の艦上戦闘機隊長に因んで「チムール・アパキージェ」、「フェオクチスト・マトコフスキー」と命名されました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はチムール・アパキージェ、フェオクチスト・マトコフスキーと命名された]
2019年1月、第279艦上戦闘機航空連隊の艦上戦闘機Su-33及び練習機Su-25UTGは、コラ半島及びバレンツ海上空で戦闘訓練飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はコラ半島およびバレンツ海上空で戦闘訓練飛行を行なった]
2019年2月、第279艦上戦闘機航空連隊の艦上戦闘機Su-33及び練習機Su-25UTGは、新人パイロットの「発着艦」訓練を行なう為、クリミア半島サキ飛行場の艦上機訓練施設「ニートカ」へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33の新人パイロットはクリミア半島の訓練複合体ニートカで『発着艦』訓練を行なう]
2019年11月下旬、第279艦上戦闘機航空連隊の艦上戦闘機Su-33及び練習機Su-25UTGは、再びクリミア半島サキ飛行場の艦上機訓練施設「ニートカ」へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカで『発着艦』訓練を行なう]
既に生産終了から20年以上経った艦上戦闘機Su-33ですが、今後エンジンの出力強化やレーダーのアップグレードといった近代化改修が行なわれます。
[ロシア海軍の艦上戦闘機Su-33は近代化改修される]
なお、第279艦上戦闘機航空連隊の「母艦」アドミラル・クズネツォフは、2018年4月末から近代化改装工事が行なわれています。
2019年12月12日には火災事故が発生しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]
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