ロシア海軍太平洋艦隊の戦術演習へ20機以上の航空機とヘリコプターが参加する
- カテゴリ:ロシア太平洋艦隊(2020年)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2020年3月30日6時10分配信
【遠海ゾーンの太平洋艦隊の一連の戦術演習に20機以上の飛行装置が参加する】
戦闘訓練計画に沿って、太平洋艦隊海上航空隊の20機以上の航空機とヘリコプターは、太平洋艦隊の遠海ゾーンでの一連の戦術演習の枠組みでの任務遂行へ参加する。
特に、沿海地方とカムチャツカの飛行場から行動する対潜航空隊の航空機Tu-142とIl-38は、潜水艦の捜索、分類、更には、電波位置測定装置及び水中音響装置を使用した追跡に関する独力もしくはグループでの戦術動作を改善する。
加えて、対潜航空機は、戦術艦グループの組織的な対空防衛演習の為の戦術環境を保障し、対潜打撃艦グループと同一の計画の下で行動する。
潜水艦捜索の為の同様の任務は、対潜ヘリコプターKa-27PLにより行なわれ、演習期間中に航空艦へ駐留して移動する。
同じくヘリコプターは、部隊が行動する海域の氷の偵察を行なう。
ロシア太平洋艦隊は、3月25日から日本海及びオホーツク海で戦術演習を行なっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊は日本海とオホーツク海で演習を行なう]
まず初めに、ウラジオストク南部のウリス湾に駐留する第11水域保護艦大隊所属の基地掃海艦BT-100、BT-114、BT-232がピョートル大帝湾で機雷源の掃海訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2020年3月25日4時38分配信
【太平洋艦隊の掃海艦は、演習中に艦隊の部隊展開ルート上の機雷源の突破へ取り組んだ】
翌3月26日、演習参加艦でヘリコプター搭載能力を有する艦~ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、「アドミラル・トリブツ」、複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」~は、艦載ヘリコプターKa-27PL(対潜型)とKa-27PS(捜索救助型)(第7062航空基地所属、普段は沿海地方のニコラエフカ飛行場に駐留している)を受け入れ、発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦は日本海でヘリコプター発着訓練を行なった]
翌3月27日、第100揚陸艦旅団(フォキノ駐留)所属の大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(1982年9月28日就役)は、ピョートル大帝湾で各種目標への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦アドミラル・ネヴェリスコイは日本海で砲撃訓練を行なった]

演習部隊主力は3月26日に宗谷海峡へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年3月27日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
スラバ級ミサイル巡洋艦:ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011)
ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦:駆逐艦「ブイストルイ」(715)
ウダロイI級駆逐艦2隻:大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(564)、「アドミラル・パンテレーエフ」(548)
グリシャV級小型フリゲート2隻:小型対潜艦「メチェーリ」(323)、「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」(350)
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇6隻:ロケット艇R-14(924)、R-24(946)、R-297(954)、R-20(921)、R-18(937)、R-19(978)
マルシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦:複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」
アルタイ改級補給艦2隻:中型海洋給油船「イリム」、「イジョラ」
オホーツク級航洋曳船:海洋曳船「アレクサンドル・ピスクノフ」
アムール級工作艦:水上修理所PM-59
オビ級病院船:病院船「イルティシュ」
3月28日、ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港に駐留する第114水域保護艦旅団麾下の第117水域防護艦大隊所属の小型対潜艦MPK-82(375)、MPK-107(332)、「ウスチ・イリムスク」(362)、「ホルムスク」(369)と、第66小型ロケット艦大隊所属の小型ロケット艦「イネイ」(418)、「モローズ」(409)、「ラズリーフ」(450)、「スメルチ」(423)も演習へ参加する為に出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊カムチャツカ方面部隊の小型対潜艦4隻と小型ロケット艦4隻は演習を開始した]
カムチャツカ方面部隊の出航に先立ち、第117水域防護艦大隊所属の海洋掃海艦MT-264、MT-265はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港周辺で機雷源の掃海訓練を行ないました。
3月29日、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」と「アドミラル・パンテレーエフ」は、カムチャツカに駐留する対潜哨戒機Il-38の協力の下に潜水艦の捜索と対空防衛の演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・パンテレーエフは対潜・対空戦闘演習を行なった]
宗谷海峡の東方海域(オホーツク海西部)には未だ流氷が残っており、演習参加部隊は、太平洋艦隊の砕氷船「サドコ」と「イワン・スサーニン」、そして民間の『ロスモルポルト』社の砕氷船「カピタン・フレブニコフ」に先導されて流氷海域を通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の砕氷船は宗谷海峡の結氷海域を通過する艦船部隊を先導した]

今回の戦術演習には、太平洋艦隊の海上航空隊の航空機とヘリコプターも参加します。
艦上ヘリコプターKa-27PL(対潜型)とKa-27PS(捜索救助型)(第7062航空基地所属、沿海地方のニコラエフカ飛行場に駐留)



対潜哨戒機Il-38(第317独立混成航空連隊所属、カムチャツカ半島のエリゾヴォ飛行場に駐留)



対潜哨戒機Tu-142(第7062航空基地所属、ハバロフスク地方のカーメニ・ルチェイ飛行場(モンゴフト)に駐留)



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