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ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフはサンクトペテルブルクで進水した


『インタファクス-ロシア』より
2020年9月30日13時45分配信
【機雷掃海艦「ゲオルギー・クルバトフ」はサンクトペテルブルクで進水した】
サンクトペテルブルク、9月30日、インタファクス北西

『中部ネヴァ川造船工場』で、ロシア連邦海軍の為のプロジェクト12700対機雷防衛艦「ゲオルギー・クルバトフ」は進水した。

海軍への引き渡しは2021年に計画されている。

「今年、私共は既に2隻の艦を進水させ、12月には3隻目が進水します」
工場
の総取締役ウラジーミル・セレドホは話した。

「このシリーズの艦は、既に戦闘艦隊において格別の信頼性を示しており、同プロジェクトの全ての特徴的な任務を遂行しております。
これは、黒海艦隊の為に意図されています」
ロシア海軍
技術管理部長イーゴリ・ズヴァリチ少将は話した。

以前に伝えられたように、『中部ネヴァ川造船工場』プロジェクト12700掃海艦の最初の生産艦「ゲオルギー・クルバトフ」の進水を再三に渡り延期した。
2016年5月、艦で火災が発生した。
困難な火災は、5つの内の第3区画で鎮火された。
艦の床の600平方メートルが火に包まれた。
火は船体の600平方メートルを巻き込んだ。
この時、ロシア国防省広報サービス・情報供給部は、燃えた艦は建造開始段階に在り、艦載兵器システムは取り付けられていなかったことを指摘した。

基地掃海艦中央海洋設計局『アルマーズ』により設計された。

艦の排水量は890トン、全長61メートル、幅10メートル、満載排水量での速力16.5ノット、乗組員44名。
艦の船体は、真空注入方式による一体ガラス繊維強化プラスチックで形成されている。

『中部ネヴァ川造船工場』は1912年に設立され、4種類の材料:複合材料、古典的造船材、低磁性鋼、アルミニウム磁性合金から成る軍艦及び民間船の建造を専門としている。
長年に渡り、恒常はロシア及び外国の発注者の為、様々な用途の43プロジェクトの下で500隻以上の船を建造した。
同社は、公開株式会社『統合造船業営団』へ加入している。



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サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で建造されているロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)

プロジェクト12700の1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日に起工され、2014年6月27日に進水し、2016年12月9日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦プロジェクト12700の1番艦アレクサンドル・オブホフはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]


プロジェクト12700の2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]


起工から1年以上経った2016年5月下旬までにガラス繊維強化プラスチックの船体の形成は完了しました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフの船体が形成される]

その後、艦内へ各種機器を設置する為、船体周辺に足場が組まれましたが、2016年6月7日夜に火災が発生しました。

[ロシア海軍の為に建造中の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフで火災が発生した]

この火災により焼けた「ゲオルギー・クルバトフ」ガラス繊維強化プラスチック製船体を修復する為、同艦の進水は延期される事になりました。


「ゲオルギー・クルバトフ」の船体の修復中、同艦よりも後に起工された艦が先に就役、進水しました。

3番艦「イワン・アントノフ」は2017年1月25日に起工され、2018年4月25日に進水し、2019年1月26日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフはセヴァストーポリへ到着した]

4番艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は2017年4月20日に起工され、2019年5月30日に進水し、2019年12月28日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[最新鋭非金属複合材料対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は2017年12月26日に起工され、2020年1月29日に進水しました。
2020年末の就役が予定されています。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで進水した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは2020年10月上旬にウラジオストクへ到着する]


そして本来の2番艦である「ゲオルギー・クルバトフ」の船体の修復は2020年6月に完了し、7月15日には造船台から出ました。
[ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフは2020年6月に進水する]
[ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフは2020年9月に進水する]

「ゲオルギー・クルバトフ」は、2020年9月30日にようやく進水しました。
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[ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフは2020年9月30日に進水する]

「ゲオルギー・クルバトフ」の就役は、「ヤーコフ・バリャーエフ」より後の2021年になります。


現在、プロジェクト12700対機雷防衛艦は8番艦まで起工されています。

6番艦「ピョートル・イリイチョーフ」は2018年7月25日に起工されました。
[ロシア海軍の為のアレクサンドリト級掃海艦6番艦ピョートル・イリイチョーフは起工された]

7番艦アナトーリー・シレモフは、2019年7月12日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第7のプロジェクト12700掃海艦アナトーリー・シレモフが起工された]

8番艦「レフ・チェルナヴィン」は2020年7月24日に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦レフ・チェルナヴィンはサンクトペテルブルクで起工された]

現在の所、プロジェクト12700対機雷防衛艦は、計12隻の建造が承認されています。
[ロシア海軍の為の新世代掃海艦アレクサンドリト級は12隻が建造される]
最終的には、30隻以上の建造が計画されています。
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ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海で対空戦闘訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年9月30日13時54分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・マカロフ」乗組員は地中海で対空防衛訓練を実施した】

遠海ゾーンの海軍常設グループの一員として任務を遂行している黒海艦隊フリゲート「アドミラル・マカロフ」の対空防衛班は、地中海で仮想敵の空中攻撃手段を撃退する為の訓練を実施した。

作戦状況に沿って、仮想敵航空機フリゲートの海上での居場所に関するデータを受け取り、目標へ誘導ミサイルで航空打撃を与える為に進路を取った。

指定特性を有する仮想敵は、艦の兵器制御システムにより、電子方式でシミュレートされた。

訓練中、艦の戦闘情報ポスト要員は、仮想目標を探知及び分類し、そして対空防衛班は「航空機」が攻撃距離へ入った時、それを高射ミサイルの電子発射により破壊し、艦へのミサイル打撃を阻止した。

対空防衛訓練は、遠海ゾーンの海軍グループの特別任務遂行計画に沿って実施された。

以前、フリゲート「アドミラル・マカロフ」黒海艦隊艦船支隊の一員として、夜間に海上で弾薬と食料を補充する為の艦上演習を実施した。



ロシア黒海艦隊プロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」(499、2017年12月27日就役)は、同型艦((11356Rの1番艦)「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)と共に2020年2月27日にセヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいました。
2月28日にはボスポラス海峡へ入り、その後、地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・マカロフ"は地中海へ向かった]

先に地中海東部へ入っていた同型艦(11356Rの2番艦)「アドミラル・エッセン」(490、2016年6月7日就役)と合流し、各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で戦闘訓練を行なった]

4月に入ってからも3隻のフリゲートは一緒に行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で対潜戦闘訓練を行なった]


その後、「アドミラル・マカロフ」「アドミラル・エッセン」「アドミラル・グリゴロヴィチ」と別れ、4月9日にダーダネルス海峡ボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海を去った]

翌4月10日、「アドミラル・マカロフ」「アドミラル・エッセン」は母港セヴァストーポリへ到着しました。

しかし、ヨーロッパにおける新型コロナウイルスの流行・感染拡大に関連し、「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は、暫くセヴァストーポリ港内の泊地に留め置かれる事になりました。
「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は3月末に外国港(おそらくはキプロスリマソール港)へ寄港していた為、外国港を出てから14日間は検疫期間として乗組員は陸地へ上陸できず、艦内に留まる事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"はセヴァストーポリ港内へ入った]

「アドミラル・マカロフ」「アドミラル・エッセン」は艦内の消毒などの措置が行なわれ、4月11日にセヴァストーポリ港埠頭へ入りました。
[地中海東部から戻ってきたロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は検疫措置を終えてセヴァストーポリ埠頭へ係留された]


それから2ヶ月以上経過した2020年6月下旬、「アドミラル・マカロフ」セヴァストーポリを出航し、6月24日にはボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海へ向かった]

地中海東部へ到着した「アドミラル・マカロフ」は、6月29日に対空防衛及び対水中破壊工作演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で演習を行なった]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』には、シリアタルトゥース港で行なわれた観艦式へ参加しました。

[シリアのタルトゥース港で『ロシア海軍の日』観艦式が行なわれた]

7月28日には地中海東部で対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で対空防衛演習を行なった]

その後も地中海東部で行動を続け、9月15日未明には洋上補給を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で洋上補給を行なった]

9月30日には対空防衛戦闘訓練を行ないました。

今後、「アドミラル・マカロフ」地中海を離れ、母港セヴァストーポリへ戻ります。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海を去る]


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ノヴォロシースク」
2019年12月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」2020年6月下旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」2020年6月下旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」2020年8月中旬から地中海東部に滞在
中型偵察艦「プリアゾヴィエ」:2020年8月中旬から地中海東部に滞在
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」:2020年6月中旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「キネリ」:2019年10月中旬から地中海東部に滞在
救助曳船「カピタン・グリエフ」2020年8月中旬から地中海東部に滞在
水路調査船「ドヌズラフ」:2020年9月中旬から地中海東部に滞在
工作船PM-138:2020年8月末から地中海東部に滞在

[北方艦隊]
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
2020年8月下旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「アカデミック・パシン」2020年9月初頭から地中海東部に滞在

ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上へ発射した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア艦隊広報サービス発表
2020年9月29日22時30分配信
【フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は沿岸目標へのミサイル射撃を実施した】

2週間前に北方艦隊へ到着したプロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、沿岸目標への主要ミサイル複合体による射撃を成功裏に実施した。

ミサイル射撃は、本日(9月29日)正午に白海エリアで実施された。
アルハンゲリスク州の射爆場へ配置された目標へ、有翼ミサイル「カリブル」の弾頭部分は成功裏に命中した。

水域の保護と射撃の支援は、北方艦隊白海海軍基地の艦船により行なわれた。

フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、サンクトペテルブルク造船企業『北方造船所』で建造された。
同艦は2009年に起工され、2014年に進水した。
2018年末に工場航行試験が始まり、それはバルト艦隊及び北方艦隊の担当ゾーンで行なわれた。
試験期間中にフリゲートは3回のミサイル複合体「カリブル」の射撃、1回の高射ミサイルの射撃、14回の砲射撃及び2回の海上対潜兵器の射撃を行なった。

海軍の日を前にした2020年7月21日、フリゲート聖アンドレイ旗掲揚式典が開催された。
艦は、ロシア海軍最大の水上艦連合部隊であり、更には重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」、そしてプロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」も加入している北方艦隊ロケット艦師団へ含まれる。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の2番艦「アドミラル-フロータ・カサトノフ」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2009年11月26日に起工されました。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦「カサトノフ海軍元帥」起工]

起工から約5年後の2014年12月12日に進水しました。

[ロシア海軍の新型フリゲート(大型警備艦)アドミラル・フロータ・カサトノフは進水した]

2016年6月下旬、「アドミラル・カサトノフ」「主要打撃複合体」が設置されました。
[建造中のロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"へ汎用打撃ミサイル発射機が設置された]
これは、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」汎用ミサイル垂直発射機3S-14UKSKを指しています。


2018年12月21日、「アドミラル・カサトノフ」は、洋上試験の最初の段階である工場航行試験を開始する為、造船所の岸壁を離れました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは洋上試験を開始した]


フィンランド湾における工場航行試験の第1段階を終えた「アドミラル・カサトノフ」は、2019年1月9日にサンクトペテルブルクへ戻りました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは最初の洋上試験を完了した]
最初の航行試験は、フィンランド湾が結氷していた為、速力は26ノットまでしか出さなかったようです。
(プロジェクト22350フリゲートの最大速力は29ノット)

2019年4月21日、「アドミラル・カサトノフ」は2回目の工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は2回目の洋上試験を開始した]

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その後、大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)の勝利74周年の祝賀行事へ参加する為、一時バルチースクへ戻りました。

「アドミラル・カサトノフ」は5月9日の戦勝記念日をバルチースク軍港で祝いました。

その後、洋上試験を続ける為、再びバルト海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"とコルベット"グレミャーシチー"はバルト海で洋上試験を続ける]

その後、物資補充の為に一旦バルチースクへ戻り、5月29日に出航しました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で洋上試験を行なっている]

6月4日には、同じくバルト海で洋上試験中のプロジェクト23130中型海洋給油船「アカデミック・パシン」から洋上給油を受けました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバルト海で最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

6月20日までに洋上試験の第2段階は終了し、建造元の『北方造船所』へ戻りました。
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[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"は洋上試験の第2段階を終えてサンクトペテルブルクへ戻った]

「アドミラル・カサトノフ」は、2019年7月10日~14日にサンクトペテルブルクで開催された国際海軍サロンIMDS-2019で展示されました。
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そしてサンクトペテルブルクで7月28日に行なわれた『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


8月23日、「アドミラル・カサトノフ」は洋上試験を再開する為に出航しました。

[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は洋上試験を再開した]

その後もバルト海で試験は続けられ、9月20日にはバルト艦隊航空隊航空機を目標にしたレーダーの動作試験が行なわれ、翌9月21日には、130mm砲A-192及び30mm高射機関砲「パラシ」の射撃試験が実施されました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で射撃試験を実施した]

バルト海で試験試験を行なっていた「アドミラル・カサトノフ」でしたが、10月上旬にバルト海を出て北方へ向かい、10月中旬に白海へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は試験の為に白海へ到着した]

その後、白海での洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方海域での洋上試験の準備を進めている]

その後、一旦白海海軍基地へ戻った後、11月20日に白海での洋上試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で洋上試験を行なっている]

11月25日にはヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海でヘリコプターの発着試験を行なった]

その後、一旦白海海軍基地へ戻り、11月27日に出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で兵装の試験を行なう]

11月29日、白海「アドミラル・カサトノフ」は、汎用垂直発射機3S-14から有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)超音速対艦ミサイル「オーニクス」を同時に発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で対艦ミサイル"オーニクス"と"カリブル"を同時に発射した]

12月1日(ロシア連邦軍の新年度の初日)、今度は白海からチジャ射爆場の地上目標へ有翼ミサイル「カリブル」(対地型)を発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で地上目標へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
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12月8日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスク泊地へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はセヴェロモルスクへ到着した]

12月18日、「アドミラル・カサトノフ」は、再び試験の為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海へ出航した]

試験後に一旦基地へ戻った後、12月24日に再びバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は兵装試験の為にバレンツ海へ出航した]

しかし、バレンツ海は悪天候の為、予定された試験は一部しか実行できておらず、兵装の射撃試験などは天候回復まで延期される事になりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は悪天候下のバレンツ海で洋上試験を行なっている]

「アドミラル・カサトノフ」は、2019年12月末にロシア海軍への引き渡しが予定されていましたが、洋上試験が全て完了しなかった為、2020年に延期される事になりました。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2019年12月にロシア海軍へ引き渡される]

年が明けた2020年1月11日、「アドミラル・カサトノフ」は、残りの洋上試験を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で最終洋上試験を再開した]

1月14日には沿岸目標へ130mm砲を発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で沿岸への艦砲射撃を行なった]

2月3日には高射ミサイル「ポリメント-リドゥート」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で高射ミサイル"ポリメント-リドゥート"を発射した]

2月9日には電波電子戦闘複合体による電波妨害の試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で電波電子妨害試験を行なった]

2月11日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はセヴェロモルスクへ帰投した]

2月14日、130mm砲A-192及び30mm高射機関砲「パラシ」の射撃試験などを行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で砲撃試験を行なう]

射撃試験実施後、一旦セヴェロモルスクへ戻り、2月20日に再び出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で洋上試験を続ける]

その後、一旦セヴェロモルスクへ戻り、3月24日に出航しました。
「アドミラル・カサトノフ」は、水中音響複合体(ソナー)対潜兵器の試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海でソナーと対潜兵器の試験を行なう]

北方海域(バレンツ海白海)での洋上試験を全て完了した「アドミラル・カサトノフ」は、北方艦隊基地セヴェロモルスクを去り、バルト海へ向かいました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクを去り、バルト海へ向かった]

4月14日にバルト艦隊基地バルチースクへ到着しました。
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[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト艦隊基地バルチースクへ到着した]

5月21日、「アドミラル・カサトノフ」は、最終洋上試験を行なう為にバルト海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で最終洋上試験を開始した]

6月2日には対魚雷兵器「パケート」(324mm魚雷迎撃用魚雷)の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で魚雷迎撃魚雷パケートの発射試験を行なった]

6月6日、全ての洋上試験を終えて建造元の『北方造船所』へ戻りました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は全ての洋上試験を完了した]
「アドミラル・カサトノフ」『北方造船所』で検査とメンテナンスを行ない、一度海上へ検査出航した後、ロシア海軍への引き渡しの準備を行ないます。

2020年7月15日、「アドミラル・カサトノフ」の受領-引渡証書への署名が行なわれ、ロシア海軍へ納入されました。
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ納入された]

正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典は、サンクトペテルブルクネヴァ川泊地に停泊中の「アドミラル・カサトノフ」で7月21日に開催されました。

[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ就役した]

ロシア海軍へ就役した「アドミラル・カサトノフ」は、7月26日の『ロシア海軍の日』サンクトペテルブルクネヴァ川で行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


その後もバルト海に留まっていましたが、2002年9月に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ回航される事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かっている]

9月15日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

その後、「アドミラル・カサトノフ」は白海へ移動し、9月29日には有翼ミサイル「カリブル」(対地攻撃型)を発射しました。

ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は日本海で洋上試験を開始した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年9月30日7時15分配信
【最新コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は日本海での工場航行試験の為に初めて出航した】

本日(9月30日)、承認されたスケジュールに沿って、『アムール造船工場』(コムソモリスク・ナ・アムーレ)太平洋艦隊の為に建造した最新コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、工場航行試験の為に初めてウラジオストクから出航した。

日本海エリアで複合点検活動が実施され、その中で、艦が申告された戦術-技術的特性に沿っているかどうか、コルベットのシステム及び機器の様々な条件下での信頼性及び動作性能の点検が控えている。

今年末までのコルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」太平洋艦隊への受け入れが計画されている。

[参照]
6月16日、試験の最終段階を実施する為、コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、ウラジオストク『アムール造船工場』試運転基盤埠頭へ輸送浮きドック「ゼーヤ」で送り届けられた。

これは、プロジェクト20380コルベットシリーズの3隻目である。
同プロジェクト艦は中央海洋設計局『アルマーズ』により開発され、近海ゾーンでの行動、敵の水上艦及び潜水艦との戦闘、海上揚陸部隊の砲撃支援の為に意図されている。

コルベットの全長は104.5メートル、幅13メートル、満載排水量2200トン、航行速力27ノット。



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現在、ロシア極東方面コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』では、太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの建造が進められています。

1隻目の「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2006年6月30日起工、2015年5月22日進水)は、2017年7月20日に就役しました。
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[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2隻目の「グロームキー」(335、2012年4月20日起工、2017年7月28日進水)は、2018年12月25日に就役しました。
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[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]


3隻目の「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、2015年7月22日に起工されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20380コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はコムソモリスク・ナ・アムーレで起工された]

2019年9月12日に造船台を出渠(進水)しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は造船台を出た]


なお、『アムール造船工場』では、コルベットの進水式典の際、シャンパンを割る女性として、同社職員から「コルベットの花嫁」が選ばれていますが、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」「花嫁」は、2019年3月に選定されています。


「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」の乗組員は、2020年初頭からサンクトペテルブルク海軍訓練センター新型コルベットを操作する為の訓練を受け、2020年5月13日に『アムール造船工場』へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"の乗組員はコムソモリスク・ナ・アムーレに到着した]

2020年6月3日、浮きドックへ載せられた「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、コムソモリスク・ナ・アムーレからウラジオストクへ向かいました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はウラジオストクへ向かった]

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6月16日にウラジオストクへ到着しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はウラジオストクへ到着した]

6月19日に浮きドックから出渠し、ウラジオストク『アムール造船工場』艤装岸壁へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は輸送浮きドックを出た]

その後、ウラジオストクの艤装岸壁で最終艤装と係留試験が行なわれ、8月初頭に完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はウラジオストクでの係留試験を完了し、日本海での洋上試験の準備を始めた]
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そして9月30日、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、日本海で洋上試験を開始しました。

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339)の就役は2020年末に予定されています。


4隻目の「リェーズキー」は、2016年7月1日に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]
就役は2021年に予定されています。
[最新コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は2020年、"リェーズキー"は2021年にロシア海軍へ就役する]

インド海軍との合同演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はウラジオストクへ帰投した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年9月30日6時45分配信
【太平洋艦隊戦闘艦支隊はアジア-太平洋地域への遠距離航海後にウラジオストクへ戻った】

本日(9月30日)、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」と「アドミラル・ヴィノグラードフ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦支隊は、2ヶ月間の遠距離航海を完了し、ウラジオストクへ戻った。

太平洋艦隊の艦は、艦隊の水上艦連合部隊副司令官アレクセイ・アンツィフェロフ1等海佐の総指揮の下でロシア-インド海軍演習『インドラ・ネイヴィー-2020』へ参加し、スリランカブルネイを業務寄港の為に訪れ、アジア-太平洋地域諸国との海軍協力の更なる発展に貢献した。

支隊が母基地へ到着した際、ウラジオストクの艦船岸壁の軍用埠頭で会合が行なわれた。
集会に先立ち、一時的に太平洋艦隊司令官の代行を務めているデニス・ベレゾフスキー中将は、艦が2ヶ月の間に12000海里を航行し、50回以上の戦闘訓練を実施した事を指摘した。
彼は、船員が無事に祖国へ戻ってきた事を祝福し、彼らが立派に任務を遂行した事に感謝した。
伝統に沿って、艦長及び給油船の船長は子豚の丸焼きを贈られた。

歓迎式典は、太平洋艦隊水上艦連合部隊の要員の隊列行進で完了した。



2020年8月1日、ロシア太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(1986年2月15日就役)と「アドミラル・ヴィノグラードフ」(1989年5月1日就役)は、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)を伴い、東南アジア地域への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」
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大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」
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大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」
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8月5日に対馬海峡を通過しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年8月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

8月31日にスリランカ南部のハンバントタ港へ寄港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフはスリランカのハンバントタ港を訪れた]

9月3日にハンバントタ港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフはスリランカのハンバントタを去った]

太平洋艦隊艦船部隊ハンバントタ港出航直後、パナマ船籍のタンカー「ニューダイアモンド」スリランカ沖で火災事故を起こした為、急遽、同船の救助へ向かいました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はインド洋で遭難したタンカーの救助へ向かった]

翌9月4日からベンガル湾インド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2020』を開始しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2020』が始まった]

インド海軍からは、この4隻が参加しました。

フリゲートF49「サヒャディ」(2012年7月21日就役)
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駆逐艦D55「ランヴィジャイ」(1988年1月15日就役)
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コルベットP30「キルタン」(2017年10月16日就役)
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給油船A57「シャクティ」(2011年10月1日就役)
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この内の「ランヴィジャイ」は、ロシア海軍プロジェクト61(カシン級)の準同型艦であり、ソヴィエト連邦時代にのウクライナで建造されました。

9月5日には各種の実地戦闘訓練が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2020』で合同戦闘訓練が行なわれた]

9月6日、両国の艦船部隊は互いに別れを告げ、合同演習は完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊とインド海軍の合同演習『インドラ・ネイヴィー-2020』は終了した]

その後、太平洋艦隊艦船部隊南シナ海へ入り、9月11日にはブルネイムアラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はブルネイを訪問した]

水と燃料を補給した後、9月14日にムアラ港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はブルネイを去った]

9月27日に対馬海峡を北上して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年9月28日発表
ロシア海軍艦艇の動向について】

そして9月30日にウラジオストクへ帰投しました。

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ派遣される

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年9月29日11時54分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・エッセン」は黒海海峡を地中海へ向かって通行する】

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」は、地中海へ向けて黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスの通行を開始した。

フリゲート乗組員は、黒海から遠海ゾーンへの計画移動を行なっている。

地中海フリゲート「アドミラル・エッセン」は、海軍常設連合部隊の一員へ加わる。

遠海ゾーンで艦は、2020年6月から特殊任務を遂行しているフリゲート「アドミラル・マカロフ」乗組員と交代する。



ロシア黒海艦隊プロジェクト11356Rフリゲート2番艦「アドミラル・エッセン」(490、2016年6月7日就役)は、2019年12月20日頃にセヴァストーポリを出航し、翌12月21日にボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部へ派遣される]

2020年1月14日には地中海東部で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部で対空戦闘訓練を行なった]

その後も地中海東部で行動し、1月30日にキプロスリマソール港を訪問しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はキプロスのリマソールを訪れた]

2月6日には、対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」(2019年1月26日就役)及び哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」(2019年6月11日就役)と共に地中海東部機雷源を突破する演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は地中海東部で機雷源突破演習を行なった]

その後も地中海東部に留まっており、3月20日には各種戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部で演習を行なった]

2020年2月末に地中海東部へ入った同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)及び「アドミラル・マカロフ」(499、2017年12月27日就役)と合流し、各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で戦闘訓練を行なった]

4月に入ってからも3隻のフリゲートは一緒に行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で対潜戦闘訓練を行なった]


その後、「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」「アドミラル・グリゴロヴィチ」と別れ、4月9日にダーダネルス海峡ボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海を去った]

翌4月10日、「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は母港セヴァストーポリへ到着しました。

しかし、ヨーロッパにおける新型コロナウイルスの流行・感染拡大に関連し、「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は、暫くセヴァストーポリ港内の泊地に留め置かれる事になりました。
「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は3月末に外国港(おそらくはキプロスリマソール港)へ寄港していた為、外国港を出てから14日間は検疫期間として乗組員は陸地へ上陸できず、艦内に留まる事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"はセヴァストーポリ港内へ入った]

「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は艦内の消毒などの措置が行なわれ、4月11日にセヴァストーポリ港埠頭へ入りました。
[地中海東部から戻ってきたロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は検疫措置を終えてセヴァストーポリ埠頭へ係留された]


それから5ヶ月以上経った9月末、「アドミラル・エッセン」は再び地中海東部へ派遣される事になりました。

「アドミラル・エッセン」は、2020年6月下旬から地中海東部に滞在していた同型艦「アドミラル・マカロフ」と交代します。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海を去る]

ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は東シベリア海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月29日1時35分配信
【北方艦隊北極グループは東シベリア海へ入った】

北氷洋で行動している北方艦隊北極グループは、ロシア最北の居住地~ぺヴェク市付近で給油船「セルゲイ・オシポフ」から物資を補充した。
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物資補充後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「コンドポガ」、支援船には北方艦隊砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」が同行し、東シベリア海をノヴォシビルスク諸島へ向かって移動を続ける。

移動中の北方艦隊部隊は、北方海上航路のルート上記海域で救助曳船「パミール」砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」が関わり、救助へ指向される一連の演習の実施を計画している。

8月5日に始まった遠距離航海中、北方艦隊北極グループの艦船は、ロシア連邦の経済活動の安全を保障し、危機的状況が発生した場合に解決する為の一連の演習を実施した。
グループの艦によりタイミル半島へ運ばれた北方艦隊部隊は、更に、北極の重要な産業施設を防衛する戦術演習の実施中、空挺軍、航空中軍航空隊、西方軍管区及び中央軍管区との兵種間連携へ取り組んだ。

ベーリング海エリアにおいて北方艦隊北極グループは、チュクチ半島太平洋沿岸で海上揚陸部隊の上陸を2度行なった。
北極での危機的状況を解決し、襲撃行動を行なう演習を、北方艦隊将兵プロヴィデニヤ湾クレスタ湾エグヴェキトノ居住地で実施した。

北極航海中、北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将指揮下の北方艦隊艦・支援船支隊は5000海里以上を航行した。



2012年以来通算9度目となるロシア北方艦隊北極圏への遠距離航海は、2020年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は9回目の北極圏航海へ出発した]

指揮官は、2018年と2019年の北極遠征と同様の北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将です。
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[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(619)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(031)
大型揚陸艦「コンドポガ」(027)
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」(811)
救助曳船「パミール」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
サルベージ船KIL-143
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」


北極遠征部隊は、8月8日にカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はカラ海へ入った]

8月10日にタイミル半島ディクソン港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はディクソン港へ到着した]
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その後、北極遠征部隊エニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はエニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かった]

8月15日にドゥディンカ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着した]
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北極遠征部隊は、8月18日にドゥディンカ周辺で上陸戦闘演習を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカで上陸戦闘演習を行なった]

その後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」の3隻はドゥディンカで地元住民へ公開されました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊の軍艦はドゥディンカで公開された]

9月3日にドゥディンカから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港を去った]

9月4日にはディクソンへ到着し、その後、カラ海へ出ました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は北極海を東へ進む]


翌9月5日、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」北極遠征部隊本隊と別れ、セヴェロモルスクへの帰路に就きました。
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「ウラジーミル・グマネンコ」は9月8日に母港ポリャールヌイへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月8日18時42分配信
【海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」は北極からポリャールヌイへ到着した】

「アレクサンドル・オトラコフスキー」は9月9日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月9日17時23分配信
【大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」は北極航海を完了した】

それ以外の艦船は、ベーリング海へ向かいました。
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9月6日には、キぺロヴォ飛行場に駐留する北方艦隊航空隊対潜哨戒機Tu-142北極遠征部隊のルート上の偵察飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極遠征部隊のルート上を偵察した]

9月7日、北極遠征部隊ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はラプテフ海へ入った]

9月9日にはチクシ湾へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾へ入った]

9月12日にチクシ湾の沿岸で上陸演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾で上陸演習を行なった]

9月14日にはサンニコフ海峡を通過してシベリア海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は東シベリア海へ入った]

北極遠征部隊は9月17日にチュクチ海ヴァンカレム岬沖へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海へ入った]

この付近で上陸演習を行なう予定でしたが、天候が悪化した為、ヴァンカレム岬沖から離脱し、更に東へ行く事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海を東へ進む]

北極遠征部隊は9月20日にベーリング海峡を通過してベーリング海へ入り、翌9月21日にプロヴィデニヤ湾で上陸演習を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海沿岸で上陸演習を行なった]

9月23日にはクレスタ湾へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海のクレスタ湾へ到着した]

翌9月24日、エグヴェキトノ付近で上陸演習を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海のクレスタ湾で上陸演習を行なった]

北極遠征部隊ベーリング海を離れ、9月26日にはチュクチ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海を去り、チュクチ海へ入った]

9月29日には東シベリア海へ入りました。

今後、北極遠征部隊北極海を西進し、母港(セヴェロモルスク)への帰路に就きます。

ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の試作1号機は2025~2026年に初飛行する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2020年9月29日8時6分配信
【最新ヘリコプター「ミノーガ」の最初の見本は2025年に作成される】
モスクワ、9月29日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍の為の最新ヘリコプター「ミノーガ」の試験見本が作成され、2025年に空中へ上がる。
『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』総取締役アンドレイ・ボギンスキーは言った。

「5年で私共は、最初の飛行見本を作成し、最初の"空中停止"を行なう準備を整えます。
私は、試験見本を2025年あるいは2026年には受け取ると正確に御話しできます。
これは、『ロシアン・ヘリコプターズ』が他の『ロステフ』企業と協力して行なう大いなる複合作業であります」

彼は話した。

将来艦上ヘリコプター(以前には「ミノーガ」として知られていた)作成の為の試験設計作業実行の契約は、フォーラム『アルミヤ-2020』の枠組みでロシア連邦国防省ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』により署名された。
以前、同社の副総取締役アンドレイ・シビトフは、新たな艦上ヘリコプターKa-27を代替すると報道陣へ伝えた。
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彼によると、海軍の為の将来艦載ヘリコプターの開発者である『カモフ』の前には、機器の標準化及び統合、更には新たな材料および技術を使用する為の新たな課題が置かれている。

その後、エンジン製造事業『統合エンジン製造営団カモフ』執行取締役アレクサンドル・ヴァターギンは、この機体はヘリコプター動力装置TV7-117の軍用ヴァージョンを受け取ると報道陣へ伝えた。
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ロシア(ソ連)ヘリコプターメーカーである『カモフ』は、ソ連/ロシア海軍の一連の艦載ヘリコプターを開発しましたが、艦の格納庫などの制限により、寸法を大幅に変える事は有りませんでした。
これらのヘリコプターには、一貫して二重反転ローターが採用されました。

Ka-25(1961年7月20日初飛行、1971年12月軍備採用)
メインローター直径:15.74m
全長:9.75m
全幅:3.76m
全高:5.37m
通常離陸重量:6970kg
最大離陸重量:7140kg

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Ka-27(1973年12月24日初飛行、1981年軍備採用)
メインローター直径:15.90m
全長:12.25m
全幅:3.80m
全高:5.40m
通常離陸重量:10700kg
最大離陸重量:12000kg

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そして1990年代には、Ka-27シリーズの後継として新型艦載ヘリコプターKa-40(通常離陸重量12000-13000kg、最大離陸重量14000-15000kg)が計画されましたが、資金不足により開発は中止されました。
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現在は、ロシア海軍主力艦載ヘリコプターKa-27の近代化改修が進められており、機体寿命は10年間延長されます。
[ロシア海軍航空隊は2020年までに約50機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領する]

しかし、Ka-27を未来永劫に渡り使用し続ける事は出来ないので、『カモフ』による新たな艦上ヘリコプターが開発されることになりました。
[ロシア海軍の為の将来多目的艦上ヘリコプターが開発される]
[ロシア海軍航空隊の為の新世代艦上ヘリコプターは2020年までに作成される]
[Ka-27の後継となるロシア海軍の新世代艦載ヘリコプターが開発される]

将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」(ヤツメウナギ)と命名されており、機体のサイズはKa-27と同じ程度になるようです。
機体設計は全く新しいものとなりますが(つまりKa-27ベースにはならない)、二重反転ローターは受け継がれます。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプターはミノーガと命名された]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の為の新たな通信システムが開発される]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は全く新しい設計となる]

「ミノーガ」の概略設計は2019年7月までに完了しました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の概略設計は完了した]

2020年8月25日、モスクワ州クビンカ『愛国者公園』で開催されている国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2020』の最中に、「ミノーガ」の第1段階設計作業(試験-設計作業)の契約が締結されました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の第1段階設計作業の契約が締結された]

「ミノーガ」の試作1号機の初飛行は、2025年~2026年に予定されています。
開発が完了し、量産が始まるのは2020年代後半になります。

「ミノーガ」は、「対潜」、「捜索救助」、「兵員輸送」の3つのタイプへ短時間で変換できるモジュール方式のヘリコプターになるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は汎用タイプとなる]

更には無人タイプも開発される事になるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の無人型が開発される?]

ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の艦載機となる

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『タス通信』より
2020年9月29日14時1分配信
【ロシア海軍の汎用揚陸艦の為にヘリコプター「ミノーガ」を装備できる】
モスクワ、9月29日/タス通信

将来海上ヘリコプター「ミノーガ」は、今年にクリミアで起工された汎用揚陸艦への駐留が可能である。
『タス通信』ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』(『ロステフ』へ加入)総取締役アンドレイ・ボギンスキーより伝えられた。

「『アルミヤ-2020』において私共が試験設計作業の契約へ署名した海上配置将来ヘリコプター、これは、我々の第一の御客様が、海上の主題の観点から自身で見る事が出来る見込みの高いものです」
ホールディングス
のトップは話した。

フォーラム『アルミヤ-2020』の枠組みで、ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』は、国防省との将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」の試験設計作業の契約へ署名した。
将来的に、それは多目的艦載ヘリコプターKa-27を代替しなければならない。
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ヘリコプターは、先ず第一に、潜水艦の探知、追尾、破壊の為に意図されている。
ヘリコプターの寸法は、艦の規格に合わせられており、機体自身は兵器を設置する為のモジュールを受け取る。

最初の2隻の国産汎用揚陸艦「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」は、ケルチ造船工場『ザリフ』で7月20日に起工された。

『タス通信』の情報提供者によると、ロシア汎用揚陸艦の排水量は3万トン以上になり、飛行甲板の長さは220メートルを超え、艦は16機の重打撃ヘリコプターを搭載し、1000名の海軍歩兵隊員を移送できる。



ロシア(ソ連)ヘリコプターメーカーである『カモフ』は、ソ連/ロシア海軍の一連の艦載ヘリコプターを開発しましたが、艦の格納庫などの制限により、寸法を大幅に変える事は有りませんでした。
これらのヘリコプターには、一貫して二重反転ローターが採用されました。

Ka-25(1961年7月20日初飛行、1971年12月軍備採用)
メインローター直径:15.74m
全長:9.75m
全幅:3.76m
全高:5.37m
通常離陸重量:6970kg
最大離陸重量:7140kg

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Ka-27(1973年12月24日初飛行、1981年軍備採用)
メインローター直径:15.90m
全長:12.25m
全幅:3.80m
全高:5.40m
通常離陸重量:10700kg
最大離陸重量:12000kg

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そして1990年代には、Ka-27シリーズの後継として新型艦載ヘリコプターKa-40(通常離陸重量12000-13000kg、最大離陸重量14000-15000kg)が計画されましたが、資金不足により開発は中止されました。
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現在は、ロシア海軍主力艦載ヘリコプターKa-27の近代化改修が進められており、機体寿命は10年間延長されます。
[ロシア海軍航空隊は2020年までに約50機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領する]

しかし、Ka-27を未来永劫に渡り使用し続ける事は出来ないので、『カモフ』による新たな艦上ヘリコプターが開発されることになりました。
[ロシア海軍の為の将来多目的艦上ヘリコプターが開発される]
[ロシア海軍航空隊の為の新世代艦上ヘリコプターは2020年までに作成される]
[Ka-27の後継となるロシア海軍の新世代艦載ヘリコプターが開発される]

将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」(ヤツメウナギ)と命名されており、機体のサイズはKa-27と同じ程度になるようです。
機体設計は全く新しいものとなりますが(つまりKa-27ベースにはならない)、二重反転ローターは受け継がれます。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプターはミノーガと命名された]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の為の新たな通信システムが開発される]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は全く新しい設計となる]

「ミノーガ」の概略設計は2019年7月までに完了しました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の概略設計は完了した]

2020年8月25日、モスクワ州クビンカ『愛国者公園』で開催されている国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2020』の最中に、「ミノーガ」の第1段階設計作業(試験-設計作業)の契約が締結されました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の第1段階設計作業の契約が締結された]

「ミノーガ」の開発が完了し、量産が始まるのは2020年代後半になります。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は2025年頃から生産を開始する]

「ミノーガ」は、「対潜」、「捜索救助」、「兵員輸送」の3つのタイプへ短時間で変換できるモジュール方式のヘリコプターになるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は汎用タイプとなる]

更には無人タイプも開発される事になるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の無人型が開発される?]


「ミノーガ」は、2020年7月20日にクリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で2隻(「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」)が起工されたプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦にも搭載される事になります。
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[プロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦(イワン・ロゴフ型)]

ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31の新人パイロットは高度2万メートルで飛行訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年9月28日4時20分配信
【太平洋艦隊のMiG-31の若い飛行士は初めて成層圏飛行を行なった】

カムチャツカで、ロシア北東軍集団独立混成航空連隊高空迎撃戦闘機MiG-31の若い飛行士は、初めて成層圏の低い層での飛行を行なった。

若い乗員の高度約2万メートルへの最初の上昇は、航空連隊の経験豊富な指導飛行士の監督下で行なわれた。
その後、飛行士は自身で飛行を行なった。

限界速度及び高度での練習訓練飛行実行時の大過負荷を克服する為、飛行士は、感じられる圧力の差異を均等にする為に意図された特別な高空補正服を着用した。

最大行動での飛行を実施する準備過程では、乗員の健康状態、更には過負荷への耐性へ特に注意が払われた。
航空連隊の医療サービスの専門家は、飛行の前と、その終わりに飛行士の健康状態を監視した。



[高空迎撃戦闘機MiG-31(ロシア太平洋艦隊)]
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カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場には、太平洋艦隊海軍航空隊迎撃戦闘機MiG-31が駐留しています。

エリゾヴォ基地
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エリゾヴォ基地MiG-31
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このMiG-31は、元々はロシア防空軍第865独立戦闘機航空連隊(1989年にSu-15からMiG-31へ機種改編)に所属していたのですが、防空軍空軍と合併した後の1998年7月1日に海軍航空隊へ移管されました。

その後、第865独立戦闘機航空連隊は廃止され、第317混成航空連隊の下の1個飛行隊へ改編されました。

現在は、約20機のMiG-31が配備されています。


現在、ロシア航空宇宙軍MiG-31は、電子機器を換装し、対地/対艦ミサイルの運用能力を付与するMiG-31BMへの近代化改修を行なっています。



太平洋艦隊海軍航空隊所属のMiG-31MiG-31BMへ改修される事になり、2019年2月20日に最初の2機がカムチャツカエリゾヴォ飛行場へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの慣熟訓練を進めている]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの飛行訓練を行なっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは空中戦闘訓練を行なった]

2020年2月8日、次のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊へ高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]


現在の所、太平洋艦隊海軍航空隊では、第317混成航空連隊の下に1個飛行隊が配備されているMiG-31ですが、今後は更なる1個飛行隊が増強される事になるようです。
[カムチャツカに駐留するロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31は増強される]

ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフは2020年9月30日に進水する

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2020年9月28日10時5分配信
【掃海艦「ゲオルギー・クルバトフ」は進水を準備する】

9月30日・水曜日、『中部ネヴァ川造船工場』では、プロジェクト12700(コード名「アレクサンドリト」)対機雷防衛艦「ゲオルギー・クルバトフ」の進水式典が計画されている。
ロシア連邦国防省広報サービスは伝えた。


軍当局によると、行事には海軍総司令部『中部ネヴァ川造船工場』管理部及び協働者、『統合造船業営団』及び計画設計組織の代表の参加が予定されている。

掃海艦「ゲオルギー・クルバトフ」は2015年4月に起工された事が想い起こされる。
艦は2017年9月の進水が計画されていたが、2016年6月7日に発生した火災による船体の深刻な損傷の除去に関連して遅延した。
救助隊によると、艦の内部区画の600平方メートルの面積が燃えた。
火災は、最上甲板の両舷の被覆の大部分、甲板表面、補強され外部の床部分、そして10番目と90番目のフレーム間を接続する他の部分に影響を与えた。
「ゲオルギー・クルバトフ」の建造期間は修正された。

排水量約890トンの「アレクサンドリト」型複合材料掃海艦は、主として海軍基地海域での機雷の捜索及び破壊の為に意図されている。
それは、水中音響ステーション(ソナー)、遠隔操作自動水中無人機を艦上へ配置する。
同時に艦は、従来の掃海兵装も使用できる。

2019年5月、海軍造船・兵装・運用管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ少将は、『Mil.Press』記者との対談で、「アレクサンドリト」シリーズは12隻に増加すると発表した。
彼によると、2050年までの造船プログラムにおいて、30隻以上の掃海艦が計画されている。
彼によると、海軍は毎年3隻の「アレクサンドリト」を必要とする。

現在、ロシア海軍の一員として、プロジェクト12700掃海艦「アレクサンドル・オブホフ」「イワン・アントノフ」「ウラジーミル・イェメリヤノフ」が勤務に就いている。



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サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で建造されているロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)

プロジェクト12700の1番艦「アレクサンドル・オブホフ」は、2011年9月22日に起工され、2014年6月27日に進水し、2016年12月9日に就役し、バルト艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦プロジェクト12700の1番艦アレクサンドル・オブホフはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]


プロジェクト12700の2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフは起工された]


起工から1年以上経った2016年5月下旬までにガラス繊維強化プラスチックの船体の形成は完了しました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフの船体が形成される]

その後、艦内へ各種機器を設置する為、船体周辺に足場が組まれましたが、2016年6月7日夜に火災が発生しました。

[ロシア海軍の為に建造中の新型掃海艦ゲオルギー・クルバトフで火災が発生した]

この火災により焼けた「ゲオルギー・クルバトフ」ガラス繊維強化プラスチック製船体を修復する為、同艦の進水は延期される事になりました。


「ゲオルギー・クルバトフ」の船体の修復中、同艦よりも後に起工された艦が先に就役、進水しました。

3番艦「イワン・アントノフ」は2017年1月25日に起工され、2018年4月25日に進水し、2019年1月26日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフはセヴァストーポリへ到着した]

4番艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」は2017年4月20日に起工され、2019年5月30日に進水し、2019年12月28日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[最新鋭非金属複合材料対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は2017年12月26日に起工され、2020年1月29日に進水しました。
2020年末の就役が予定されています。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで進水した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは2020年10月上旬にウラジオストクへ到着する]


そして本来の2番艦である「ゲオルギー・クルバトフ」の船体の修復は2020年6月に完了し、7月15日には造船台から出ました。
[ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフは2020年6月に進水する]
[ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフは2020年9月に進水する]

「ゲオルギー・クルバトフ」の進水は、2020年9月30日に予定されています。

「ゲオルギー・クルバトフ」の就役は、「ヤーコフ・バリャーエフ」より後の2021年になるようです。


現在、プロジェクト12700対機雷防衛艦は8番艦まで起工されています。

6番艦「ピョートル・イリイチョーフ」は2018年7月25日に起工されました。
[ロシア海軍の為のアレクサンドリト級掃海艦6番艦ピョートル・イリイチョーフは起工された]

7番艦アナトーリー・シレモフは、2019年7月12日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第7のプロジェクト12700掃海艦アナトーリー・シレモフが起工された]

8番艦「レフ・チェルナヴィン」は2020年7月24日に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦レフ・チェルナヴィンはサンクトペテルブルクで起工された]

現在の所、プロジェクト12700対機雷防衛艦は、計12隻の建造が承認されています。
[ロシア海軍の為の新世代掃海艦アレクサンドリト級は12隻が建造される]
最終的には、30隻以上の建造が計画されています。

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海を去る

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2020年9月28日10時13分配信
【フリゲート「アドミラル・マカロフ」はセヴァストーポリへ進路を取った】

黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・マカロフ」は、地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊の一員として任務を遂行した後、10月3日までにセヴァストーポリへ戻らなければならない。
ロシア連邦国防省広報サービスは伝えた。


黒海艦隊主要基地での艦の歓迎式典は、黒海艦隊司令部及び将兵の代表、軍事船員の家族と親類が参加して行われる。

国防省広報サービスは、フリゲート「アドミラル・マカロフ」が、この4ヶ月間海軍グループに在り、地中海ロシア艦と共に複合計画演習及び抜き打ち演習へ参加した事を指摘した。

「アドミラル・マカロフ」は、黒海艦隊の為に沿バルト造船工場『ヤンターリ』が建造した第3のプロジェクト11356フリゲートである。
その海軍への公式な引き渡しは2017年末だが、艦がセヴァストーポリへ到着したのは2018年10月初頭になってからだった。

プロジェクト11356フリゲートの排水量は4000トン、速力30ノット、自立航行期間30日。
兵装の構成:口径100mmのA-190砲高射ミサイル複合体高射砲複合体魚雷対潜攻撃手段、更には高精度遠距離有翼ミサイル「カリブル-NK」
艦には艦上ヘリコプターKa-27或いはKa-31が駐留する。



ロシア黒海艦隊プロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」(499、2017年12月27日就役)は、同型艦((11356Rの1番艦)「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)と共に2020年2月27日にセヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいました。
2月28日にはボスポラス海峡へ入り、その後、地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・マカロフ"は地中海へ向かった]

先に地中海東部へ入っていた同型艦(11356Rの2番艦)「アドミラル・エッセン」(490、2016年6月7日就役)と合流し、各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で戦闘訓練を行なった]

4月に入ってからも3隻のフリゲートは一緒に行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で対潜戦闘訓練を行なった]


その後、「アドミラル・マカロフ」「アドミラル・エッセン」「アドミラル・グリゴロヴィチ」と別れ、4月9日にダーダネルス海峡ボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海を去った]

翌4月10日、「アドミラル・マカロフ」「アドミラル・エッセン」は母港セヴァストーポリへ到着しました。

しかし、ヨーロッパにおける新型コロナウイルスの流行・感染拡大に関連し、「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は、暫くセヴァストーポリ港内の泊地に留め置かれる事になりました。
「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は3月末に外国港(おそらくはキプロスリマソール港)へ寄港していた為、外国港を出てから14日間は検疫期間として乗組員は陸地へ上陸できず、艦内に留まる事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"はセヴァストーポリ港内へ入った]

「アドミラル・マカロフ」「アドミラル・エッセン」は艦内の消毒などの措置が行なわれ、4月11日にセヴァストーポリ港埠頭へ入りました。
[地中海東部から戻ってきたロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は検疫措置を終えてセヴァストーポリ埠頭へ係留された]


それから2ヶ月以上経過した2020年6月下旬、「アドミラル・マカロフ」セヴァストーポリを出航し、6月24日にはボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海へ向かった]

地中海東部へ到着した「アドミラル・マカロフ」は、6月29日に対空防衛及び対水中破壊工作演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で演習を行なった]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』には、シリアタルトゥース港で行なわれた観艦式へ参加しました。

[シリアのタルトゥース港で『ロシア海軍の日』観艦式が行なわれた]

7月28日には地中海東部で対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で対空防衛演習を行なった]

その後も地中海東部で行動を続け、9月15日未明には洋上補給を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で洋上補給を行なった]

そして9月末に地中海を離れ、母港セヴァストーポリへ戻る事になりました。


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ノヴォロシースク」
2019年12月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」2020年6月下旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」2020年6月下旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「イワン・ゴルベツ」2020年8月中旬から地中海東部に滞在
中型偵察艦「プリアゾヴィエ」:2020年8月中旬から地中海東部に滞在
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」:2020年6月中旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「キネリ」:2019年10月中旬から地中海東部に滞在
救助曳船「カピタン・グリエフ」2020年8月中旬から地中海東部に滞在
水路調査船「ドヌズラフ」:2020年9月中旬から地中海東部に滞在
工作船PM-138:2020年8月末から地中海東部に滞在

[北方艦隊]
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
2020年8月下旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「アカデミック・パシン」2020年9月初頭から地中海東部に滞在

ロシア海軍北方艦隊の最新大洋調査研究船アカデミック・アレクサンドロフは北極での調査航海を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月27日15時0分配信
【大洋調査船「アカデミック・アレクサンドロフ」は北極からセヴェロドヴィンスクへ到着した】

北方艦隊白海海軍基地で、北極航海から戻った大洋調査研究船「アカデミック・アレクサンドロフ」乗組員の歓迎式典が開催された。
数ヶ月間に渡り同船は、北氷洋の海域で科学-実地研究を行なった。

セヴェロドヴィンスクの埠頭で、船は白海海軍基地司令官、造船・修理複合基盤の管理部の代表及び正教会の聖職者に出迎えられた。
艦隊の伝統により、白海海軍基地司令官コンスタンチン・カバンツォフ少将は、航海から戻ってきた船長へ子豚の丸焼きを贈った。

短い会合の後、乗組員は、家族や親類と会う為に下船を許可された。
船には当直要員が残された。

[参照]
大洋調査研究船「アカデミック・アレクサンドロフ」
は、セヴェロドヴィンスクの企業『ズヴェズドーチカ』で建造された。
同船は昨年に海軍へ加入した。
それは強化耐氷クラスを有しており、北極での科学研究作業、捜索救助作戦、浚渫作業、曳航、更には沈んだ海上機材の検査及び引き揚げの為に意図されている。

貨物船倉大型重量貨物運搬クレーン及び補助クレーン動的ポジショニングシステム、一時的にヘリコプターを受け入れる為のヘリコプター発着場を装備している。



プロジェクト20183大洋調査研究船「アカデミック・アレクサンドロフ」は、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』で2012年12月20日に起工されました。


2017年5月11日に進水しました。


2018年12月15日から洋上試験を開始しました。
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その後、何度かの洋上試験を行ないました。

2019年4月9日出航



2019年6月4日出航


2019年11月17日出航


「アカデミック・アレクサンドロフ」ロシア海軍への引き渡しは何度も延期され、結局、2020年3月に非公表で海軍旗初掲揚式典(就役式典)が開催され、ロシア海軍へ就役しました。
[大洋調査研究船アカデミック・アレクサンドロフは2020年3月にロシア海軍へ就役した]

その後、「アカデミック・アレクサンドロフ」北極海への調査航海へ出発し、数ヶ月間に渡り北極で行動した後、2020年9月27日にセヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ帰投しました。


プロジェクト20180支援船(救助曳船/海洋兵器輸送船)シリーズは4隻が起工され、3隻がロシア海軍へ就役しています。

救助曳船「ズヴェズドーチカ」(プロジェクト20180):2004年9月3日起工/2007年12月20日進水/2010年7月24日就役
北方艦隊へ配備
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海洋兵器輸送船「アカデミック・コワリョーフ」(プロジェクト20180TV):2011年12月20日起工/2014年7月28日進水/2015年12月18日就役
太平洋艦隊へ配備
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大洋調査研究船「アカデミック・アレクサンドロフ」(プロジェクト20183):2012年12月20日起工/2017年5月11日進水/2020年3月就役
北方艦隊へ配備
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海洋兵器輸送船「アカデミック・マケ―エフ」(プロジェクト20183TV):2015年7月23日起工

ロシア海軍太平洋艦隊の原子力巡洋潜水艦マガダンの近代化改装は2022年に完了する

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2020年9月25日12時55分配信
【多目的原子力潜水艦「マガダン」は期限より1年前の引き渡しが計画されている】

ロシア国防省は、プロジェクト971U(コード名「シチューカ-B」)多目的原子力潜水艦K-331「マガダン」の修理及び近代化の完了時期を改訂した。
2023年に代わり、潜水艦は2022年初頭に海軍へ引き渡される。
『イズベスチヤ』は軍当局の情報提供者の談話を引用して報じた。


現在、合意中の作業実施の改訂スケジュールによると、「マガダン」は、2021年末~2022年初頭に試験へ向かい、その後、原子力艦海軍へ引き渡される。

2019年7月に修理の開始が伝えられた。
この時、極東工場『ズヴェズダー』では、2隻の潜水艦K-132「イルクーツク」K-331「マガダン」の作業が同時に開始された。
これらは、近代化及び再武装が計画されている。

「イルクーツク」の船外部品の問題点検出及び修理作業が始まった時、「マガダン」は検査が行なわれているのみだった事は注目に値する。
「アンテイ」型原子力潜水艦の方の引き渡し時期は、遅れる見込みである。

潜水艦K-331は改名されるであろう事は注目される。
1993年、それは「ナルヴァール」の名を受け、2000年には太平洋艦隊司令官の指示により原子力潜水艦「マガダン」と改名された。
2019年11月、サンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で、同名のプロジェクト636.3(コード名「ワルシャワンカ」)ディーゼルエレクトリック潜水艦が起工された。

K-331「マガダン」は、プロジェクト971「シチューカ-B」多目的原子力潜水艦であり、第3世代原子力潜水艦に属する。
K-331の名で1989年12月28日にコムソモリスク・ナ・アムーレ『レーニン共産党青年団記念造船工場』で起工され、1990年6月23日に進水した。
1991年に海軍へ加入した。
原子力潜水艦は、2014年から工場『ズヴェズダー』で修理と近代化を待っていた。



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プロジェクト971「シチューカ-B」(アクラ級)原子力大型潜水艦K-331は、1989年12月28日にコムソモリスク・ナ・アムーレ市『レーニン共産党青年団記念造船工場』で起工され、1990年6月23日に進水、同年12月31日に海軍へ納入され、1991年2月23日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。

1991年9月24日にカムチャツカ半島クラシェニーンニコフ湾(ヴィリュチンスク基地)へ到着しました。
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1992年4月28日付で「原子力巡洋潜水艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「ナルヴァール」と命名されました。

2001年1月24日には「マガダン」と改名されました。
ただし、これはロシア海軍総司令官では無く、太平洋艦隊司令官の指示によるものであり、非公式でした。

2003年10月3日には、アメリカ海軍第7艦隊司令官ロベルト・ウィラード中将率いる合衆国海軍代表団が同艦を訪れました。

2006年~2007年にはオーバーホールが行なわれました。

2009年7月26日の『ロシア海軍の日』にはウラジオストクの観艦式へ参加しました。
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2012年9月に沿海地方ボリショイ・カーメニ市艦船修理工場『ズヴェズダー』へ回航されました。
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以後、同地で修理を待っていましたが、2019年7月以降に本格的な近代化改装工事が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクと原子力巡洋潜水艦マガダンの近代化改装が始まる]

K-331「マガダン」は、2021年末~2022年初頭に洋上試験を開始し、2022年中に太平洋艦隊へ復帰します。

ただ、2019年11月1日に起工された太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦「マガダン」と命名されたので、K-331は改名される事になるでしょう。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦マガダンとウファはサンクトペテルブルクで起工された]

ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海を去り、チュクチ海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月26日14時13分配信
【北方艦隊北極グループはチュクチ海へ入った】

旗艦・大型対潜艦「セヴェロモルスク」に座乗する北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将指揮下の北方艦隊北極グループは、チュクチ海へ入り、西へ向かって移動を続ける。

ベーリング海峡通過時、艦船は航行隊列での操艦を行ない、更に対潜任務へ取り組んだ。

近い内に北方艦隊艦・支援船支隊は、チュクチ海東方海域で北方艦隊及びロシア地理学協会の複合探検計画の下で一連の研究任務を遂行した砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」と合流する。

ベーリング海に居る間、北方艦隊北極グループは、チュクチ半島の太平洋沿岸で海上揚陸部隊の上陸を2度行なった。
北極での危機的状況を解決し、襲撃行動を行なう演習を、北方艦隊将兵プロヴィデニヤ湾クレスタ湾エグヴェキトノ居住地で実施した。

8月5日に始まった遠距離航海中、北方艦隊北極グループの艦船は、様々な危機的状況が発生した場合のロシア連邦の経済活動の安全を保障する為の一連の演習を実施した。
グループの艦によりタイミル半島へ運ばれた北方艦隊の部隊は、更に大型揚陸艦、航空宇宙軍、西方軍管区及び中央軍管区との兵種間連携へ取り組み、その中で北極の重要な産業施設を防衛する戦術演習を実施した。

北極航海中、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「コンドポガ」、救助曳船「パミール」、大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は約5000海里を航行した。

今次北極航海の結果に関し、海軍総司令官への報告書が準備される。
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」の複合探検の研究結果は、ロシア海軍総司令部下のロシア地理学協会センターへ報告される。



2012年以来通算9度目となるロシア北方艦隊北極圏への遠距離航海は、2020年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は9回目の北極圏航海へ出発した]

指揮官は、2018年と2019年の北極遠征と同様の北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将です。
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[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(619)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(031)
大型揚陸艦「コンドポガ」(027)
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」(811)
救助曳船「パミール」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
サルベージ船KIL-143
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」


北極遠征部隊は、8月8日にカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はカラ海へ入った]

8月10日にタイミル半島ディクソン港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はディクソン港へ到着した]
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その後、北極遠征部隊エニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はエニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かった]

8月15日にドゥディンカ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着した]
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北極遠征部隊は、8月18日にドゥディンカ周辺で上陸戦闘演習を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカで上陸戦闘演習を行なった]

その後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」の3隻はドゥディンカで地元住民へ公開されました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊の軍艦はドゥディンカで公開された]

9月3日にドゥディンカから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港を去った]

9月4日にはディクソンへ到着し、その後、カラ海へ出ました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は北極海を東へ進む]


翌9月5日、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」北極遠征部隊本隊と別れ、セヴェロモルスクへの帰路に就きました。
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「ウラジーミル・グマネンコ」は9月8日に母港ポリャールヌイへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月8日18時42分配信
【海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」は北極からポリャールヌイへ到着した】

「アレクサンドル・オトラコフスキー」は9月9日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月9日17時23分配信
【大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」は北極航海を完了した】

それ以外の艦船は、ベーリング海へ向かいました。
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9月6日には、キぺロヴォ飛行場に駐留する北方艦隊航空隊対潜哨戒機Tu-142北極遠征部隊のルート上の偵察飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極遠征部隊のルート上を偵察した]

9月7日、北極遠征部隊ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はラプテフ海へ入った]

9月9日にはチクシ湾へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾へ入った]

9月12日にチクシ湾の沿岸で上陸演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾で上陸演習を行なった]

9月14日にはサンニコフ海峡を通過してシベリア海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は東シベリア海へ入った]

北極遠征部隊は9月17日にチュクチ海ヴァンカレム岬沖へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海へ入った]

この付近で上陸演習を行なう予定でしたが、天候が悪化した為、ヴァンカレム岬沖から離脱し、更に東へ行く事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海を東へ進む]

北極遠征部隊は9月20日にベーリング海峡を通過してベーリング海へ入り、翌9月21日にプロヴィデニヤ湾で上陸演習を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海沿岸で上陸演習を行なった]

9月23日にはクレスタ湾へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海のクレスタ湾へ到着した]

翌9月24日、エグヴェキトノ付近で上陸演習を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海のクレスタ湾で上陸演習を行なった]

北極遠征部隊ベーリング海を離れ、9月26日にはチュクチ海へ入りました。

今後、北極遠征部隊北極海を西進し、母港(セヴェロモルスク)への帰路に就きます。

ロシア海軍北方艦隊の潜水艦ウラジカフカスとカルーガはバレンツ海で『対決』した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月25日20時49分配信
【北方艦隊の潜水艦はバレンツ海で魚雷決闘を行なった】

北方艦隊コラ多種戦力小艦隊ディーゼルエレクトリック潜水艦「ウラジカフカス」「カルーガ」は、バレンツ海で、水中目標への魚雷射撃の実施を伴う戦術対潜演習任務へ取り組んだ。
演習は、艦隊海上戦闘訓練射爆場の1つにおいて双務形式で実施された。

潜水艦乗員は、敵潜水艦の捜索と、その追尾、魚雷攻撃への進入と魚雷兵器の使用へ取り組んだ。
潜水艦の1隻は深度約50メートル、2隻目は100メートル以上だった。

魚雷射撃は、弾頭無しの実弾により実施された。
魚雷射撃実施後、浮上した魚雷魚雷回収艇の上へ引き揚げられた。

対潜任務遂行後、潜水艦「ウラジカフカス」「カルーガ」は、恒久駐留所~軍事栄光都市ポリャールヌイへ帰投した。



プロジェクト877大型潜水艦B-459は、ゴーリキー市(現ニジニ・ノヴゴロド)ジダーノフ記念工場『クラースノエ・ソルモヴォ』で1988年2月25日に起工され、1990年4月29日に進水し、1990年9月24日に就役しました。
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1991年6月15日から9月11日まで地中海への遠距離航海を行ないました。

1994年5月15日から21日までイギリスポーツマスを訪問しました。

1997年8月2日、「ウラジカフカス」と命名されました。

2008年11月、寿命延長近代化改装の為、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ到着しましたが、実際に工事が始まったのは2011年でした。
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2014年9月19日にはドックを出て再進水しました。


2015年4月13日、『ズヴェズドーチカ』岸壁で係留試験が開始されました。
[近代化改装されたロシア海軍北方艦隊の潜水艦ウラジカフカスの係留試験が始まった]


2015年9月23日にロシア海軍へ引き渡されました。
[近代化されたロシア海軍北方艦隊の潜水艦ウラジカフカスは2015年9月に復帰する]


2015年9月29日に北方艦隊潜水艦基地ポリャールヌイへ戻りました。


その後の動向が公表される事は有りませんでしたが、2016年2月2日に「遠距離航海」を終えてポリャールヌイ基地へ帰港しました。

[ロシア海軍北方艦隊のディーゼル潜水艦ウラジカフカスは長期任務を終えて基地へ戻った]

2016年5月末の北方艦隊演習へ参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

2017年7月30日の『ロシア海軍の日』には、バルト海沿岸のクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にもクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式終了後、他の観艦式参加艦と共にバルト海で演習を行ないました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]

2019年6月18日、バレンツ海北方艦隊の水上艦を相手に魚雷発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の潜水艦ウラジカフカスはバレンツ海で魚雷を発射した]

2019年7月28日の『ロシア海軍の日』にもクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。



潜水艦B-800は、1987年3月5日にニジニ・ノヴゴロド市造船工場『クラースノエ・ソルモーヴォ』で起工され、1989年5月7日に進水、1989年9月30日に当時のソ連邦海軍へ納入されました。
納入と同日に「ヴォルゴドンスキー・コムソモーレッツ」と命名されました。

B-800は、プロジェクト877LPMBと呼ばれるサブタイプに属しており、それまでの6枚羽根スクリューに代わり、7枚羽根スクリューが装備されました。
続いて建造されたロシア/旧ソ連海軍向けのプロジェクト877後期建造艦(4Bとも呼ばれる)8隻の試験艦的な役割の艦です。

就役時は黒海艦隊へ所属しており、1991年5月6日から7月5日まで地中海で戦闘勤務を実施しました。

地中海に居る間の1991年6月に北方艦隊へ転属し、そのままポリャールヌイ基地へ向かいました。

1992年4月1日から5月23日までバレンツ海及びノルウェー海で戦闘勤務を実施しました。

2002年、オーバーホールの為、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航されましたが、資金不足の為、実際には修理に着手される事はありませんでした。

2003年5月、ロシア南西部カルーガ市と後援協定を結び、「カルーガ」と改名されました。

そのまま『ズヴェズドーチカ』に係留され続けた「カルーガ」は、2010年から待望の修理及び近代化作業が開始されました。

2012年5月28日に進水しました。
[北方艦隊のキロ級潜水艦カルーガは再進水した]

2013年6月13日、最後の航海試験へ出発しました。
[キロ級潜水艦カルーガは6月13日に航海試験へ出発する]


最終航海試験は成功裏に完了し、2013年7月にロシア海軍へ引き渡されました。
[北方艦隊のキロ級潜水艦カルーガは最終航海試験を終えて艦隊へ復帰する]


2013年11月4日、遠距離航海任務を終えてポリャールヌイ基地へ戻りました。
(出航時期は公表されず)


2015年10月8日、遠距離航海任務を終えてポリャールヌイ基地へ戻りました。
(出航時期は公表されず)


2016年6月26日、遠距離航海任務を終えてポリャールヌイ基地へ戻りました
[ロシア海軍北方艦隊の潜水艦カルーガは遠距離航海を終えて基地へ戻った]

2019年9月11日、「ウラジカフカス」と「対戦」方式の水中戦闘訓練を行ないました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年9月11日配信
【「ウラジカフカス」と「カルーガ」は水中決闘に集まった】


そして2020年9月25日、「ウラジカフカス」「カルーガ」は、再びバレンツ海で「対戦」方式の水中戦闘訓練を行ないました。

ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』で巡航ミサイル"カリブル"を発射した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2020年9月24日14時0分配信
【黒海艦隊の潜水艦は戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』の最中にミサイル射撃を成功裏に実施した】

黒海艦隊潜水艦「コルピノ」乗組員は、戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』の枠組みで、戦闘射爆場の沿岸標的の位置へ複合体「カリブル」からのミサイル発射を実施した。

高精度兵器を使用する任務への取り組み中、「コルピノ」乗組員は、水中位置から1基のミサイル発射を行ない、沿岸射爆場の標的の位置へ成功裏に到達し、複雑な軌道に沿って100海里以上を飛翔した。

視覚観察手段(無人飛行装置)は、ミサイルが成功裏に目標へ命中した事を記録した。

戦闘訓練実行の安全を保障し、危険海域を閉鎖する為、20隻の戦闘艦及び補助船、更には黒海艦隊海上航空隊及び対空防衛部隊航空機が参加した。

戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』の枠組みで、黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」警備艦「プイトリーヴイ」小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」「オレホヴォ・ズエヴォ」大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」、「アゾフ」、「ノヴォチェルカッスク」、ロケット艇「ナーベレジヌイェ・チェルヌイ」、「イワノヴェツ」、「シューヤ」、R-60、更にはエアクッションロケット艦「サムーム」を含む艦隊の20隻以上の艦艇が海上で任務を遂行する。
演習の様々な段階で、艦隊の艦と沿岸連合部隊、航空隊は複合ミサイル射撃を実施し、海上、沿岸、空中の目標へミサイル及び爆弾により打撃を与える。

[参照]
戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』
は、2020年9月21日から26日まで南方軍管区の内陸射爆場~「プルドボイ」、「アシュルク」、「カプースチン・ヤール」、地上航空射爆場「アルスギルスキー」、「コパンスコイ」、更には黒海及びカスピ海エリアで実施される。
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軍グループを構成して合同活動へ取り組む為、アルメニア、ベラルーシ、中国、ミャンマー、パキスタンの軍部隊が参加する。
アゼルバイジャン、インドネシア、イラン、カザフスタン、タジキスタン、スリランカの代表は、オブザーバーとしての参加が計画されている。

合計で戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ約8万名(戦闘部隊、後方部隊、技術支援部隊、更には対空防衛部隊、ロシア国家親衛隊及び非常事態省特殊部隊を含む)の参加が計画されている。
2011年のウィーン文書の対象となる演習へ参加する軍の人員の最大数は、単一作戦指揮下で実施される演習で12900名までとなる。
射爆場での軍の実地行動には、250両の戦車、450両の歩兵輸送戦装甲戦闘車、200門の砲システム及び反応一斉射撃システムが関わる。



プロジェクト06363通常動力潜水艦の6番艦B-271「コルピノ」は、5番艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」共に2014年10月30日に起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは起工された]

2016年5月31日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第6のプロジェクト06363潜水艦コルピノは進水した]


2016年8月19日、航行試験を開始する為にサンクトペテルブルクより出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第6のプロジェクト06363潜水艦コルピノは航行試験を開始した]

航行試験終了後、2016年11月24日にロシア海軍へ引き渡され、正式の就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催されました。

[黒海艦隊の為の第6のプロジェクト06363潜水艦コルピノはロシア海軍へ就役した]

就役後もバルト海で慣熟訓練を行ない、2017年7月30日の「ロシア海軍の日」にはクロンシュタットの観艦式へ参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]

2017年8月中旬、先に就役した同型艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(2016年10月26日就役)と共に黒海艦隊基地へ向けて出航し、8月16日には北海へ入りました。
[ロシア海軍の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは黒海艦隊基地へ向かった]

2017年8月28日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海へ入った]

2017年9月1日には地中海東部に展開する他のロシア海軍艦船と共に各種の演習を行ないました
[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海で演習を行なう]

2017年9月14日、「コルピノ」「ヴェリキー・ノヴゴロド」は、シリアデリゾールISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ初めて計7基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイルを発射した]

2017年10月5日、「コルピノ」「ヴェリキー・ノヴゴロド」は、シリア政府軍の攻勢を支援する為、再びデリゾールISIL施設へ計10基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリア政府軍の攻勢を支援する為、デリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2017年11月3日、「コルピノ」は、シリアアブ・カマルへ計6基の「カリブル」を発射しました。
(同時にロシア航空宇宙軍爆撃機Tu-22M3が空爆)

『タス通信』より
2017年11月3日17時17分配信
【ロシア軍のTu-22M3と潜水艦「コルピノ」はシリアの『イスラム国』戦闘員へ打撃を与えた】

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「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は、2017年9月~11月に合計29基の「カリブル」を発射していますが、無論、2隻合わせても、これだけの「カリブル」を一度に搭載する事は出来ないので、1回発射する度にシリアタルトゥースへ寄港してミサイルを補充していたようです。

結局、「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は、地中海東部に滞在し続ける事になり、2018年3月~4月には、予備の乗組員チームと交代しました。


それから約1年後の2019年4月30日、「コルピノ」地中海を去り、ダーダネルス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは地中海を去った]


5月3日、「コルピノ」ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノはノヴォロシースクへ到着した]

10月7日、黒海で演習を行なう為、黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」、小型対潜艦「カシモフ」、「スーズダレツ」などと共に出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2019年10月7日13時13分配信
【黒海艦隊の10隻以上の艦及び支援船は演習実施の為に出航した】

10月9日、「コルピノ」は沿岸目標及び水上目標へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは黒海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2020年1月9日に黒海で実施された北方艦隊黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは黒海でロシア海軍北方艦隊及び黒海艦隊の合同演習を視察した]


「コルピノ」は、2020年9月21日~26日にロシア南部で実施される戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加します。
[ロシア海軍黒海艦隊は戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加する]

9月24日、沿岸目標へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは2020年10月上旬にウラジオストクへ到着する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2020年9月24日17時15分配信
【最新対機雷防衛艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は北方海上航路の移動を完了し、10月にウラジオストクへ到着する】

サンクトペテルブルクから太平洋艦隊への移動を行なっている最新のプロジェクト12700対機雷防衛艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、北方海上航路の移動を完了し、10月上旬にウラジオストクへ到着する。
これは、太平洋艦隊の為に『中部ネヴァ川造船工場』が建造したプロジェクト12700対機雷防衛艦の最初の艦である。

「海軍総司令部は、太平洋艦隊の機雷掃海部隊への最新のプロジェクト12700対機雷防衛艦の装備へと着手しました」
以前、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、水上艦建造問題について討議した会合の結果を受け、こう述べた。

総司令官によると、『中部ネヴァ川造船工場』太平洋艦隊の為に建造された対機雷防衛艦シリーズの最初となる「ヤーコフ・バリャーエフ」は、サンクトペテルブルクから太平洋艦隊への艦隊間移動を行ない、機雷掃海部隊へ加わる。

太平洋艦隊へ艦が到着すれば、『中部ネヴァ川造船工場』、乗組員と請負組織の代表は、工場航行試験を行なう為の対機雷防衛艦「ヤーコフ・バリャーエフ」の準備へ着手する。
ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の指示により、艦は2020年末に海軍へ受け入れられ、太平洋艦隊機雷掃海部隊への補充が計画されている。

「ヤーコフ・バリャーエフ」は2017年12月に起工された。
これは、『中部ネヴァ川造船工場』が建造したプロジェクト12700の第4の艦となる。
以前、造船所海軍へ3隻の同プロジェクト艦を引き渡した。
今日において、同社では更なる4隻のプロジェクト12700艦が様々な準備段階に在る~「ゲオルギー・クルバトフ」「ピョートル・イリイチョーフ」「アナトーリー・シレモフ」「レフ・チェルナヴィン」

プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、ロシア連邦海軍の為に中央海洋設計局『アルマーズ』(『統合造船業営団』へ加入)が開発した。
この艦は新世代機雷掃海艦に属しており、海洋機雷との戦いの為に意図されている。
対機雷防衛艦は、危険ゾーンへ入らずに海域の水上で、海域の底で、それを探知できる。
機雷への対処の為、艦は様々な種類の掃海具、更には遠隔操作自動無人水中装置を使用できる。

このような艦の建造に当たり、『中部ネヴァ川造船工場』は、世界の造船所に同類が無い最新のロシア技術を使用している。
同プロジェクト艦は、世界最大級の真空注入方式による一体ガラス繊維強化プラスチック製船体というユニークさを持つ。
船体の質量は金属製よりも小さく、その強度は著しく増大している。
このような船体は、全く腐食する事は無く、その就役期間は、通常の運用を順守すれば事実上無制限である。
高い強度と小さな質量に加えて、複合材料船体の長所は、その「非磁気性」にあり、機雷捜索の際の艦の大いなる生存性を保障する。

ロシア海軍総司令部の計画に沿って、新世代対機雷防衛艦は、近い将来にロシア海軍機雷掃海戦力の基礎となり、任務遂行の効率性は大幅に向上する。

[参照]
プロジェクト12700「アレクサンドリト」対機雷防衛艦
排水量-890トン
全長-62メートル
幅-10メートル
最大速力-16ノット
乗組員-44名



『中部ネヴァ川造船工場』は、ロシアの複合材料造船のリーダーであり、4種類の材料から艦船の建造を習得した国内唯一の企業である:複合材料、造船、低磁性鋼、アルミニウム磁性合金。

同社は真空注入により複合材料から構造を製造する最新の技術を習得している。
100年以上にわたる作業で『中部ネヴァ川造船工場』は500隻以上の艦船を建造し、この内の200隻以上が13ヶ国に輸出されたものを含む様々なプロジェクトの海洋掃海艦及び泊地掃海艦である。
1937年以来、工場は国内の対機雷防衛艦の建造を事実上独占している。



ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)


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プロジェクト12700対機雷防衛艦の5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で2017年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]

艦名の元になったヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフ(1924年6月9日-1945年8月14日)は、1945年8月のソヴィエト-日本戦争に参加した海軍歩兵隊員であり、8月14日に朝鮮北部清津の戦闘で戦死し、21歳の短い生涯を閉じました。
死後、ソヴィエト連邦英雄称号を授与されました。
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「ヤーコフ・バリャーエフ」は2019年12月18日に屋内造船台から出渠しました。


「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員団は、2019年12月末までにカムチャツカ半島に駐留する太平洋艦隊北東軍集団第114水域防護艦旅団で編成されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの乗組員が編成された]
同旅団の配下には、掃海艦3隻を有する第117水域防護艦大隊が有りますので、「ヤーコフ・バリャーエフ」は、同大隊に配属されるようです。

2020年1月29日、「ヤーコフ・バリャーエフ」は進水しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで進水した]

サンクトペテルブルクロシア海軍統合訓練センターでの「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員の訓練は2020年3月下旬に完了し、その後、バルト艦隊へ配備された1番艦「アレクサンドル・オブホフ」で洋上の実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフ乗組員はサンクトペテルブルクでの訓練を完了した]

そして2020年7月31日、「ヤーコフ・バリャーエフ」『中部ネヴァ川造船工場』の艤装岸壁を離れ、太平洋艦隊基地へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは極東へ向かった]

その後、「ヤーコフ・バリャーエフ」北極海へ入りました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはラプテフ海へ入った]
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「ヤーコフ・バリャーエフ」ウラジオストク到着は10月上旬に予定されており、その後に洋上試験を開始します。

「ヤーコフ・バリャーエフ」は、2020年12月末にロシア海軍への就役が予定されています。

ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海のクレスタ湾で上陸演習を行なった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月24日17時0分配信
【北方艦隊海軍歩兵はチュクチでの演習を完了した】

北方艦隊海軍歩兵は、ベーリング海チュクチ沿岸のクレスタ湾エグヴェキトノ居住地海上揚陸部隊の上陸を行なった。
軍人は大型揚陸艦「コンドポガ」から装甲輸送車BTR-82A2連牽引車DT-10「ヴィーチャズィ」を操作した。
海岸での揚陸部隊の上陸戦闘に加え、海軍歩兵は仮想敵の偵察-破壊工作グループを捜索、包囲、撃滅する戦術襲撃行動へ取り組んだ。
演習の最終段階で北方艦隊将兵は、自動小銃、機関銃、擲弾筒、BTR-82Aの砲の戦闘射撃を実施した。

エグヴェキトノ地域での無防備の海岸への海上揚陸部隊の上陸戦闘は、オレグ・ゴルべフ中将指揮下の北方艦隊北極グループの航海の最期の活動となった。
近い内に海上揚陸部隊の要員と車両は大型揚陸艦「コンドポガ」へ乗り込み、支隊ベーリング海峡へ進路を取る。

2018年9月、コラ小艦隊司令官の職務に在ったオレグ・ゴルべフ中将指揮下の北方艦隊北極グループは、ベーリング海クレスタ湾海上揚陸部隊の上陸及び沿岸防衛の双務戦術演習を実施した。

4日前、北方艦隊軍人は、チュクチプロヴィデニヤ湾地域でロシア領の防衛と北極での危険な状況の解決の為の演習任務へ取り組んだ。
海軍歩兵は、ウレリキ居住地から遠くない場所で、装甲輸送車BTR-82A及び標準射撃武器からの戦闘射撃実施を伴う非合法武装集団を包囲、撃破する戦術訓練を実施し、更に、北極での襲撃行動実施中にチャプリノ岬地域の極東境界線警備隊との連携へ取り組んだ。

8月5日に始まった遠距離航海中、北方艦隊北極グループの艦船は、様々な危機的状況が発生した場合のロシア連邦の経済活動の安全を保障する為の一連の演習を実施した。
グループの艦によりタイミル半島へ運ばれた北方艦隊の部隊は、更に大型揚陸艦、航空宇宙軍、西方軍管区及び中央軍管区との兵種間連携へ取り組み、その中で北極の重要な産業施設を防衛する戦術演習を実施した。

北極航海中、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「コンドポガ」、救助曳船「パミール」、大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は4500海里以上を航行した。



2012年以来通算9度目となるロシア北方艦隊北極圏への遠距離航海は、2020年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は9回目の北極圏航海へ出発した]

指揮官は、2018年と2019年の北極遠征と同様の北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将です。
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[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(619)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(031)
大型揚陸艦「コンドポガ」(027)
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」(811)
救助曳船「パミール」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
サルベージ船KIL-143
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」


北極遠征部隊は、8月8日にカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はカラ海へ入った]

8月10日にタイミル半島ディクソン港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はディクソン港へ到着した]
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その後、北極遠征部隊エニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はエニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かった]

8月15日にドゥディンカ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着した]
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北極遠征部隊は、8月18日にドゥディンカ周辺で上陸戦闘演習を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカで上陸戦闘演習を行なった]

その後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」の3隻はドゥディンカで地元住民へ公開されました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊の軍艦はドゥディンカで公開された]

9月3日にドゥディンカから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港を去った]

9月4日にはディクソンへ到着し、その後、カラ海へ出ました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は北極海を東へ進む]


翌9月5日、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」北極遠征部隊本隊と別れ、セヴェロモルスクへの帰路に就きました。
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「ウラジーミル・グマネンコ」は9月8日に母港ポリャールヌイへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月8日18時42分配信
【海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」は北極からポリャールヌイへ到着した】

「アレクサンドル・オトラコフスキー」は9月9日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月9日17時23分配信
【大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」は北極航海を完了した】

それ以外の艦船は、ベーリング海へ向かいました。
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9月6日には、キぺロヴォ飛行場に駐留する北方艦隊航空隊対潜哨戒機Tu-142北極遠征部隊のルート上の偵察飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極遠征部隊のルート上を偵察した]

9月7日、北極遠征部隊ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はラプテフ海へ入った]

9月9日にはチクシ湾へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾へ入った]

9月12日にチクシ湾の沿岸で上陸演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾で上陸演習を行なった]

9月14日にはサンニコフ海峡を通過してシベリア海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は東シベリア海へ入った]

北極遠征部隊は9月17日にチュクチ海ヴァンカレム岬沖へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海へ入った]

この付近で上陸演習を行なう予定でしたが、天候が悪化した為、ヴァンカレム岬沖から離脱し、更に東へ行く事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海を東へ進む]

北極遠征部隊は9月20日にベーリング海峡を通過してベーリング海へ入り、翌9月21日にプロヴィデニヤ湾で上陸演習を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海沿岸で上陸演習を行なった]

9月23日にはクレスタ湾へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海のクレスタ湾へ到着した]

翌9月24日、エグヴェキトノ付近で上陸演習を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクの近代化改装は2023年に完了する

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『タス通信』より
2020年9月25日9時39分配信
【情報筋:原子力潜水艦「イルクーツク」は2023年には太平洋艦隊の戦闘編制へ復帰できる】
モスクワ、9月25日/タス通信

20年以上に渡り修理と近代化を待っていたプロジェクト949A「アンテイ」多目的原子力潜水艦「イルクーツク」は、2023年には太平洋艦隊の戦闘編制へ復帰できる。
『タス通信』は造船分野の情報提供者より伝えられた。

「好都合な状況が重なれば、イルクーツクの復帰時期は2023年になるでしょう」
彼は話した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

以前、「イルクーツク」太平洋艦隊潜水部隊の戦闘編制への復帰は、2017年に予定されていた。
その後、(復帰の)時期は2019年に延ばされ、更には2022年となった。

当初はK-132と呼ばれていた原子力潜水艦「イルクーツク」は、『セヴマシュ』(現在は『統合造船業営団』へ加入)で1985年5月8日に起工され、1987年12月29日に進水し、1988年12月30日に海軍へ引き渡された。
1990年に太平洋艦隊への艦隊間移動を行なった。
1993年に「イルクーツク」と命名された。
1997年以降は予備役となった。
2001年には修理の為の極東工場『ズヴェズダー』へ到着したが、修理及び近代化は2019年に始まった。

プロジェクト949A原子力潜水艦の主要打撃兵装は、24基の対艦ミサイル「グラニート」である。
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これらは近代化中にミサイル「カリブル」「オーニクス」、そして将来的には極超音速ミサイル「ツィルコン」を使用できる能力を取得しなければならない。



プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦K-132は、1985年5月8日にセヴェロドヴィンスク北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1987年12月29日に進水、1988年12月30日にソ連海軍へ納入され、1989年1月4日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
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1989年10月31日に赤旗北方艦隊に編入され、同年11月16日にザーパドナヤ・リツァ基地へ配備されました。
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1990年8月30日~9月27日にザーパドナヤ・リツァ基地からカムチャツカ半島ヴィリュチンスク基地へ移動し、1990年10月29日付で赤旗太平洋艦隊へ転属しました。
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1992年4月28日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「イルクーツク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)

1997年11月には予備役に編入され、2001年11月には沿海地方ボリショイ・カーメニ市艦船修理工場『ズヴェズダー』へ回航されました。
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しかし、修理の為の予算の割り当ては無く、10数年に渡り『ズヴェズダー』の岸壁に係留されていました。
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その後、主要兵装の長距離対艦ミサイルを換装する大規模な近代化改装(プロジェクト949AM)が行なわれる事になりました。
[オスカーII級原潜イルクーツクは高度な近代化を実施する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは汎用ミサイル発射機を装備する]

2019年7月から本格的な近代化改装工事が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクと原子力巡洋潜水艦マガダンの近代化改装が始まる]

工事が順調に進めば、「イルクーツク」は2023年に太平洋艦隊へ復帰します。

ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーは長期洋上任務を終えてヴィリュチンスクへ帰投した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2020年9月24日6時3分配信
【長期航海後の原子力ロケット水中巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」はカムチャツカで出迎えられた】

カムチャツカの恒久駐留所へ、長期任務を遂行後の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「アレクサンドル・ネフスキー」が戻ってきた。

桟橋で潜水艦乗員は、太平洋艦隊潜水部隊司令官ウラジーミル・ドミトリエフ中将、潜水艦連合部隊本部の士官、ヴィリュチンスク市地区行政府の代表、家族及び親類に出迎えられた。

会合で太平洋艦隊潜水部隊司令官は、指示された任務を成功裏に遂行した潜水艦船員を祝福し、伝統に沿って巡洋艦艦長セルゲイ・モケーエフ1等海佐へ子豚の丸焼きを贈った。

原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」ロシア第4世代原子力潜水艦であり、有名なロシアの司令官アレクサンドル・ヤロスラヴィチ・ネフスキー大公に敬意を表して命名されたプロジェクト「ボレイ」2番艦である。
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ロシア海軍第4世代原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中巡洋艦の2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工され、2010年12月6日に進水し、2013年12月23日にロシア連邦海軍へ引き渡され、太平洋艦隊へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2015年9月30日にカムチャツカヴィリュチンスク基地へ到着しました。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]

その後はオホーツク海での戦略核パトロール任務に就いています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは任務を終えて帰投した]

2017年6月から9月頃までクラシェ二ーンニコフ湾の浮きドックへ入渠していました。
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2018年4月16日、同型艦「ウラジーミル・モノマーフ」と対決方式の水中戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ウラジーミル・モノマーフとアレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ沖で『決闘』を行なった]

2018年4月19日には、敵の潜水艦の攻撃を受けたという想定下での艦内の各種ダメージコントロールの訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーはダメージコントロール訓練を行なった]

2019年3月15日には、海上での乗組員の各種錬成訓練(錬成任務L-2)の一環として、基地周辺に機雷が敷設されているという想定下で、掃海艦の先導による出航訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーは海上訓練を行なう]

2019年10月4日、同型艦「ウラジーミル・モノマーフ」と対決方式の水中戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーとウラジーミル・モノマーフとはカムチャツカ沖で『対決』した]

2020年8月4日、、同型艦「ウラジーミル・モノマーフ」と対決方式の水中戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーとウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ沖で『決闘』を行なった]

2020年9月24日、「長期任務」を終えて母港ヴィリュチンスクへ帰投しました。
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「長期任務」の具体的な内容には一切触れられていませんが、オホーツク海での核パトロールでしょう。

ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海のクレスタ湾へ到着した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月23日15時30分配信
【北方艦隊北極グループはベーリング海のクレスタ湾へ到着した】

本日(9月23日)、北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将指揮下の北方艦隊北極グループは、ベーリング海クレスタ湾へ到着した。
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艦はエグヴェキトノ居住地から遠くない湾海域へ投錨停泊した。
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近い内に北方艦隊船員は、この地域で、海上揚陸部隊の上陸と、それに続く襲撃行動を実施する事が可能な沿岸の場所の調査作業を継続する。
このような作業を北方艦隊将兵クレスタ湾で2018年に行なっている。

以前の9月20日、チュクチ半島地域で行動している北方艦隊部隊は、プロヴィデニヤ湾地域でロシア領の防衛と北極での危険な状況の解決の為の演習を完了した。

北方艦隊海軍歩兵は、ウレリキ居住地から遠くない場所で、装甲輸送車BTR-82A及び標準射撃武器からの戦闘射撃実施を伴う非合法武装集団を包囲、撃破する戦術訓練を実施し、更に、北極での襲撃行動実施中にチャプリノ岬地域の極東境界線警備隊との連携へ取り組んだ。

演習任務の遂行を完了した北方艦隊海軍歩兵の車両と要員は、大型揚陸艦「コンドポガ」の艦内へ積み込まれた。

8月5日に始まった遠距離航海中、北方艦隊北極グループの艦船は、様々な危機的状況が発生した場合のロシア連邦の経済活動の安全を保障する為の一連の演習を実施した。
グループの艦によりタイミル半島へ運ばれた北方艦隊の部隊は、更に大型揚陸艦、航空宇宙軍、西方軍管区及び中央軍管区との兵種間連携へ取り組み、その中で北極の重要な産業施設を防衛する戦術演習を実施した。

北極航海中、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「コンドポガ」、救助曳船「パミール」、大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は4500海里以上を航行した。



2012年以来通算9度目となるロシア北方艦隊北極圏への遠距離航海は、2020年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は9回目の北極圏航海へ出発した]

指揮官は、2018年と2019年の北極遠征と同様の北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将です。
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[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(619)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(031)
大型揚陸艦「コンドポガ」(027)
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」(811)
救助曳船「パミール」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
サルベージ船KIL-143
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」


北極遠征部隊は、8月8日にカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はカラ海へ入った]

8月10日にタイミル半島ディクソン港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はディクソン港へ到着した]
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その後、北極遠征部隊エニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はエニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かった]

8月15日にドゥディンカ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着した]
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北極遠征部隊は、8月18日にドゥディンカ周辺で上陸戦闘演習を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカで上陸戦闘演習を行なった]

その後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」の3隻はドゥディンカで地元住民へ公開されました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊の軍艦はドゥディンカで公開された]

9月3日にドゥディンカから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港を去った]

9月4日にはディクソンへ到着し、その後、カラ海へ出ました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は北極海を東へ進む]


翌9月5日、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」北極遠征部隊本隊と別れ、セヴェロモルスクへの帰路に就きました。
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「ウラジーミル・グマネンコ」は9月8日に母港ポリャールヌイへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月8日18時42分配信
【海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」は北極からポリャールヌイへ到着した】

「アレクサンドル・オトラコフスキー」は9月9日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月9日17時23分配信
【大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」は北極航海を完了した】

それ以外の艦船は、ベーリング海へ向かいました。
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9月6日には、キぺロヴォ飛行場に駐留する北方艦隊航空隊対潜哨戒機Tu-142北極遠征部隊のルート上の偵察飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極遠征部隊のルート上を偵察した]

9月7日、北極遠征部隊ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はラプテフ海へ入った]

9月9日にはチクシ湾へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾へ入った]

9月12日にチクシ湾の沿岸で上陸演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾で上陸演習を行なった]

9月14日にはサンニコフ海峡を通過してシベリア海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は東シベリア海へ入った]

北極遠征部隊は9月17日にチュクチ海ヴァンカレム岬沖へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海へ入った]

この付近で上陸演習を行なう予定でしたが、天候が悪化した為、ヴァンカレム岬沖から離脱し、更に東へ行く事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海を東へ進む]

北極遠征部隊は9月20日にベーリング海峡を通過してベーリング海へ入り、翌9月21日にプロヴィデニヤ湾で上陸演習を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海沿岸で上陸演習を行なった]

9月23日にはクレスタ湾へ到着しました。
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今後、北極遠征部隊は、この付近で上陸演習を行なうようです。

ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月23日12時1分配信
【北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は戦闘訓練任務へ取り組む為に白海へ出航した】

新たなミサイル兵器の試験中の北方艦隊フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、錬成戦闘訓練任務へ取り組む為に白海へ出航した。

イーゴリ・クロフマリ1等海佐指揮下の乗組員は、船体の完全な気密化、濾過装置への接続、汎用水保護システムの使用の仮想化学汚染条件下での海上での艦の航行時の放射線・化学・生物防護の演習を行なう。
船員は、敵の大量破壊兵器の仮想使用下での艦の表面の特別処理活動へ取り組む。

放射線・化学・生物防護の準備態勢の改善に加え、フリゲートの乗組員は、海上航行中の艦の船体内部への仮想浸水、更には仮想火災のダメージコントロール演習を行なう。
乗組員は、火災局部化の為の防衛線装備の技量に磨きをかけ、仮想火災の火元の偵察を行ない、火災を排除する為の標準消火設備を使用する。
演習の枠組みで医療サービス要員と非常救急隊員は、燃焼製品による仮想中毒を受けた将兵への応急医療措置活動へ取り組む。

艦の乗組員は更に、航行速度測定試験を行ない、様々な種類の海上兵器を使用する機動演習へ取り組む。

戦闘訓練任務を遂行した後、艦はセヴェロドヴィンスクへ戻る。
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1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』で2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水し、2018年7月28日にロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

2018年9月8日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

2019年2月末から7月下旬に掛けて世界一周航海を行ないました。
[フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"遠距離航海(2019年2月-7月)]

2019年8月中旬にセヴェロモルスクへ帰投した後、2019年10月中旬のロシア連邦軍戦略演習『グロム-2019』へ参加し、有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[戦略演習『グロム-2019』においてロシア海軍の原潜と水上艦は弾道ミサイルと巡航ミサイルを発射した]



「アドミラル・ゴルシコフ」白海「ミサイル兵器」の試験を行なう事になり、2019年11月23日にセヴェロドヴィンスクへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海でミサイルの試射を行なう]
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

「アドミラル・ゴルシコフ」白海「ミサイル兵器」(極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」)の「試験準備の第1段階」を行なった後、12月26日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、2020年1月にバレンツ海極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

4月2日にセヴェロモルスクを出航し、白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はセヴェロドヴィンスクで部分的な近代化を行なう]

4月4日にセヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はセヴェロドヴィンスクへ到着した]
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「アドミラル・ゴルシコフ」は、セヴェロドヴィンスクの艦船修理企業(おそらくは艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』)で定期整備と、部分的な近代化改装が行なわれました。
近代化の具体的な内容は明らかにされていませんが、極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の運用(発射)に関するもののようです。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はセヴェロドヴィンスクで極超音速ミサイル"ツィルコン"を積載する]
[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

定期整備と改修を終えた「アドミラル・ゴルシコフ」は、6月27日にセヴェロドヴィンスクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なう為に出航した]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、白海で改修後の洋上試験を行ないました。

「アドミラル・ゴルシコフ」の次の「ツィルコン」発射試験は、2020年9月中に予定されています。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年9月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なう]

当初、「アドミラル・ゴルシコフ」からの「ツィルコン」発射試験は、2020年春に行なわれる予定でしたが、新型コロナウイルス感染の影響(セヴェロドヴィンスクでも感染者が出ている)の為、7月にずれ込む事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年春に2回目の極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、2020年中に更に数回の「ツィルコン」発射試験を行ないます。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を数回行なう][極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021-2022年にロシア海軍へ制式採用される]

ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で試験を続ける

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月22日18時8分配信
【白海海軍基地の艦は原子力潜水艦「カザン」の白海での次の段階の試験を支援する】

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白海海軍基地の艦と補助船は、最新の「ヤーセン」近代化プロジェクト多目的原子力潜水艦「カザン」白海における次の段階の試験の支援へ着手した。

潜水艦の乗組員は、第2特別錬成戦闘訓練任務の要素へ取り組み、水中位置でのシステム及びメカニズムの試験を保障する。

海上射爆場での原子力潜水艦「カザン」の水中試験の支援には、重原子力水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」が関わる。
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指示された任務を遂行した後、全ての艦船は、恒久駐留所~セヴェロドヴィンスクへ戻る。
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ロシア海軍第4世代原子力潜水艦であるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の2番艦(改型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」としては1番艦)「カザン」は、2009年7月24日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工されました。
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[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]

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プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、以前の885「ヤーセン」(「セヴェロドヴィンスク」)よりも全長が10メートル短くなり(つまり129.2メートル)、533mm魚雷発射管は8門に減らされ(「セヴェロドヴィンスク」は10門)、4連装垂直ミサイル発射管は10基(「セヴェロドヴィンスク」は8基)に増加しています。
従いまして、885の改良型と言うよりは実質的に新しい設計の潜水艦と言えます。

北方艦隊への配備が予定されている「カザン」の乗組員の編成は、2016年3月までに完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊潜水部隊は新世代戦略原潜クニャージ・ウラジーミルと多用途原潜カザンの乗組員を編成した]

「カザン」は2017年3月31日に進水しました。

[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンはセヴェロドヴィンスク造船所で進水した]

2017年7月末からは、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンの係留試験が始まった]

2018年9月24日、「カザン」は最初の航行試験(工場航行試験)へ出発しました。

[ロシア海軍の為のヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンの航行試験が始まった]
試験は2019年1月初頭頃まで続きました。


当初、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2019年12月末に予定されていました。
[第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、航行試験の結果、幾つかの不具合が発覚した為、2019年中の引き渡しは実現できませんでした。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは延期されるかもしれない]

「カザン」は、2019年7月以降に航行試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年7月に航行試験を再開する]

しかし、不具合は完全に修正されたわけでは無く、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは、2020年末頃までに延期される事になりました。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは2020年に延期された]

一方、「カザン」の航行試験は白海で続けられ、12月5日には魚雷発射試験を行ない、水中目標へ2基の魚雷を一斉に発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で魚雷発射試験を行なった]

翌12月6日には水上目標への魚雷発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で水上目標へ魚雷を発射した]

白海での「カザン」の航行試験は、2019年12月半ばまで続けられました。

2020年にも「カザン」の航行試験は続けられます。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンの洋上試験は延長される]

「カザン」の最終洋上試験となる国家試験は、2020年9月初頭までに始まりました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年秋に最終洋上試験を開始する]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で航行試験を行なった]

「カザン」ロシア海軍への引き渡しは、試験が順調に進めば2020年12月末になります。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年12月にロシア海軍へ就役する]


当初、「ヤーセン」級シリーズの建造は、原型1隻、改型6隻の計7隻で完了する予定でしたが、2019年6月27日、モスクワ州愛国者公園で開催された軍事機器展示会『アルミヤ-2019』の会場において、「ヤーセン-M」2隻の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]

この2隻は、2020年7月20日に起工されました。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦ヴォロネジとウラジオストクは2027-2028年にロシア海軍へ就役する]

ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はベーリング海沿岸で上陸演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月21日14時52分配信
【北方艦隊北極グループはチュクチの太平洋沿岸で海上揚陸部隊の上陸を実施した】

本日(9月21日)、北方艦隊北極グループは、チュクチ半島太平洋沿岸で海上揚陸部隊の上陸演習を実施した。
前日の9月20日、北方艦隊戦闘艦・支援船支隊は、ベーリング海峡北氷洋から太平洋へ越えた。
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初めて海上揚陸部隊の上陸が、ベーリング海アナドイル湾プロヴィデニヤ湾の無防備の海岸で行なわれた。

「支点」方式で大型揚陸艦「コンドポガ」の艦内から行なわれた海上揚陸部隊の上陸後、北方艦隊海軍歩兵部隊の標準装備~装甲輸送車BTR-82A2連牽引車DT-10「ヴィーチャズィ」は、ウレリキ居住区から遠くない位置に在る演習実施エリアへ行軍した。
この地域で海軍歩兵は、装甲輸送車BTR-82A及び標準射撃武器からの戦闘射撃実施を伴う非合法武装集団を包囲、撃破する戦術訓練へ取り組んだ。

近日中に北方艦隊海軍歩兵は、ロシア領の防衛と北極での危険な状況の解決の為の課題遂行の枠組みで、更に極東境界線警備隊及び他の法執行機関の代表との連携へ取り組む。

8月5日に始まった遠距離航海中、北方艦隊北極グループの艦船は、様々な危機的状況が発生した場合のロシア連邦の経済活動の安全を保障する為の一連の演習を実施した。
グループの艦によりタイミル半島へ運ばれた北方艦隊の部隊は、更に大型揚陸艦、航空宇宙軍、西方軍管区及び中央軍管区との兵種間連携へ取り組み、その中で北極の重要な産業施設を防衛する戦術演習を実施した。

北極航海中、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「コンドポガ」、救助曳船「パミール」、大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は約4500海里を航行した。



2012年以来通算9度目となるロシア北方艦隊北極圏への遠距離航海は、2020年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は9回目の北極圏航海へ出発した]

指揮官は、2018年と2019年の北極遠征と同様の北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将です。
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[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(619)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(031)
大型揚陸艦「コンドポガ」(027)
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」(811)
救助曳船「パミール」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
サルベージ船KIL-143
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」


北極遠征部隊は、8月8日にカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はカラ海へ入った]

8月10日にタイミル半島ディクソン港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はディクソン港へ到着した]
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その後、北極遠征部隊エニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はエニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かった]

8月15日にドゥディンカ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着した]
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北極遠征部隊は、8月18日にドゥディンカ周辺で上陸戦闘演習を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカで上陸戦闘演習を行なった]

その後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」の3隻はドゥディンカで地元住民へ公開されました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊の軍艦はドゥディンカで公開された]

9月3日にドゥディンカから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港を去った]

9月4日にはディクソンへ到着し、その後、カラ海へ出ました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は北極海を東へ進む]


翌9月5日、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」北極遠征部隊本隊と別れ、セヴェロモルスクへの帰路に就きました。
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「ウラジーミル・グマネンコ」は9月8日に母港ポリャールヌイへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月8日18時42分配信
【海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」は北極からポリャールヌイへ到着した】

「アレクサンドル・オトラコフスキー」は9月9日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月9日17時23分配信
【大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」は北極航海を完了した】

それ以外の艦船は、ベーリング海へ向かいました。
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9月6日には、キぺロヴォ飛行場に駐留する北方艦隊航空隊対潜哨戒機Tu-142北極遠征部隊のルート上の偵察飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極遠征部隊のルート上を偵察した]

9月7日、北極遠征部隊ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はラプテフ海へ入った]

9月9日にはチクシ湾へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾へ入った]

9月12日にチクシ湾の沿岸で上陸演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾で上陸演習を行なった]

9月14日にはサンニコフ海峡を通過してシベリア海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は東シベリア海へ入った]

北極遠征部隊は9月17日にチュクチ海ヴァンカレム岬沖へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海へ入った]

この付近で上陸演習を行なう予定でしたが、天候が悪化した為、ヴァンカレム岬沖から離脱し、更に東へ行く事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海を東へ進む]

北極遠征部隊は9月20日にベーリング海峡を通過してベーリング海へ入り、翌9月21日にプロヴィデニヤ湾で上陸演習を行ないました。
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なお、プロヴィデニヤ湾では、8月31日に太平洋艦隊海軍歩兵部隊が上陸演習を行なっています。

[ロシア海軍太平洋艦隊の海軍歩兵はチュクチで上陸演習を行なった]

ロシア海軍黒海艦隊は戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加する



『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2020年9月21日2時30分配信
【20隻以上の黒海艦隊の艦は戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』の最中に出航した】

20隻以上の黒海艦隊の戦闘艦は、戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』の開始段階に出航した。

艦は、同種及び多種の戦術グループを構成し、実地行動を行なう為、海上戦闘訓練射爆場へ出航した。

対機雷防衛艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」及び「イワン・アントノフ」は、接触型及び非接触型掃海具により、現地の機雷源の偵察捜索と破壊を行ない、その後、海洋曳船「ワレンチン・ピクリ」「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」が、仮想機雷源を突破する水上艦及び潜水艦の掃海先導を行なった。

機雷危険海域へ出た掃海艦グループの乗組員は、浮遊機雷の模型への砲射撃を実施した。

戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』の枠組みで、黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」警備艦「プイトリーヴイ」小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」「オレホヴォ・ズエヴォ」大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」、「アゾフ」、「ノヴォチェルカッスク」、ロケット艇「ナーベレジヌイェ・チェルヌイ」、「イワノヴェツ」、「シューヤ」、R-60、更にはエアクッションロケット艦「サムーム」を含む艦隊の20隻以上の艦艇が海上で任務を遂行する。
演習の様々な段階で、艦隊の艦と沿岸連合部隊、航空隊は複合ミサイル射撃を実施し、海上、沿岸、空中の目標へミサイル及び爆弾により打撃を与える。

戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』は、2020年9月21日から26日まで南方軍管区の内陸射爆場~「プルドボイ」、「アシュルク」、「カプースチン・ヤール」、地上航空射爆場「アルスギルスキー」、「コパンスコイ」、更には黒海及びカスピ海エリアで実施される。
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軍グループを構成して合同活動へ取り組む為、アルメニア、ベラルーシ、中国、ミャンマー、パキスタンの軍部隊が参加する。
アゼルバイジャン、インドネシア、イラン、カザフスタン、タジキスタン、スリランカの代表は、オブザーバーとしての参加が計画されている。

合計で戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ約8万名(戦闘部隊、後方部隊、技術支援部隊、更には対空防衛部隊、ロシア国家親衛隊及び非常事態省特殊部隊を含む)の参加が計画されている。
2011年のウィーン文書の対象となる演習へ参加する軍の人員の最大数は、単一作戦指揮下で実施される演習で12900名までとなる。
射爆場での軍の実地行動には、250両の戦車、450両の歩兵輸送戦装甲戦闘車、200門の砲システム及び反応一斉射撃システムが関わる。

ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型曳船アンドレイ・ステパノフは北極海を通過した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年9月21日3時30分配信
【太平洋艦隊の為の新たな海洋曳船「アンドレイ・ステパノフ」は北方海上航路での曳航を完了する】

太平洋艦隊の為に特別に建造され、ロシア北東軍集団支援船支隊の一員として加わる最新のプロジェクト23470海洋曳船「アンドレイ・ステパノフ」は、セヴァストーポリからカムチャツカへの移動を続けている。
既に北方海上航路でのの曳航は完了している。
曳船ペトロパヴロフスク・カムチャツキー到着は、今週末に計画されている。

最新船の主な任務のリストには、遠洋ゾーンでの護衛作戦実施、貨物の移送、砕氷、港湾海域での船の先導、更には捜索救助活動と、石油流出事故の結果の清算、(座礁した)艦船の引き離し、水上物体及び沿岸施設の火災の消火を含む特殊活動への参加が含まれている。

海洋曳船「アンドレイ・ステパノフ」は、ロシア連邦国防省のニーズの為に公開株式会社『ヤロスラヴリ造船工場』で建造されたプロジェクト23470曳船2隻から成るシリーズの2番目である。
は約3200トンの排水量を有し、自立行動期間は30日以上、航続距離は3000海里以上である。
新たな曳船は、艦上ヘリコプターを受け入れる為の能力を有する。
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プロジェクト23470海洋曳船の2番船「アンドレイ・ステパノフ」は、ロシア内陸部『ヤロスラヴリ造船工場』で2015年7月23日に起工されました。


2017年6月29日に進水しました。
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2020年3月12日から黒海で洋上試験(工場航行試験)を開始しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年3月12日10時15分配信
【海洋曳船「アンドレイ・ステパノフ」は黒海エリアで工場航行試験を行なう】


5月25日からは最終洋上試験となる国家試験を開始しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2020年5月25日17時9分配信
【新たな曳船「アンドレイ・ステパノフ」は国家試験へ着手した】

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国家試験を完了した「アンドレイ・ステパノフ」は、配備先であるカムチャツカ半島へ、北方海上航路、つまり北極海経由で回航される事になり、6月19日にセヴァストーポリを出航しました。
なお、出航前に引渡-受入文書への署名が行なわれ、ロシア海軍へ納入されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型曳船アンドレイ・ステパノフは北極海経由でカムチャツカへ向かう]
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北極海を横断した「アンドレイ・ステパノフ」は、9月26日までにペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ到着します。

正式な就役式典(聖アンドレイ旗初掲揚式典)は、カムチャツカ半島へ到着した後に開催されるようです。


プロジェクト23470海洋曳船は、現在までに『ヤロスラヴリ造船工場』で3隻が起工されています。
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1番船「セルゲイ・バルク」は、2014年10月30日に起工され、2016年12月27日に進水、2020年2月21日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。
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[新型海洋曳船セルゲイ・バルクはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

3番船「カピタン・ナイデン」は2016年に起工され、2019年11月28日に進水し、現在艤装中です。
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ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは2020年9月26日にウラジオストクへ到着する

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2020年9月18日9時59分配信
【ウラジオストクは「アレクサンドリト」型掃海艦の出迎えを準備する】

最新のプロジェクト12700(コード名「アレクサンドリト」)対機雷防衛艦「ヤーコフ・バリャーエフ」のウラジオストクへの到着は9月26日に予定されている。
これは、『中部ネヴァ川造船工場』が太平洋艦隊の為に建造した同タイプの1隻目である。


ロシア連邦国防省広報サービスが伝えたように太平洋艦隊へ到着すれば、『中部ネヴァ川造船工場』、乗組員と請負組織の代表は、工場航行試験を行なう為の艦の準備へ着手する。

試験プログラムには、艦の航行性能及び操縦性、航法複合体及び通信システムの動作の点検が含まれる。
掃海艦は2020年末に艦隊への受け入れが計画されている。

掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は2017年12月に起工され、2020年1月に進水した。
これは、『中部ネヴァ川造船工場』が建造したプロジェクト12700(コード名「アレクサンドリト」)の第4の艦となる。
今日において、同社では更なる4隻の「アレクサンドリト」が様々な準備段階に在る:
「ゲオルギー・クルバトフ」「ピョートル・イリイチョーフ」「アナトーリー・シレモフ」、7月24日に起工された「レフ・チェルナヴィン」

排水量約890トンの「アレクサンドリト」型複合材料掃海艦は、主として海軍基地海域での機雷の捜索及び破壊の為に意図されている。
それは、水中音響ステーション(ソナー)、遠隔操作の自動水中無人機を艦上へ配置する。
同時に艦は、従来の掃海兵装も使用できる。

2019年5月、海軍造船・兵装・運用管理部長ウラジーミル・トリャピチニコフ少将は、『Mil.Press』記者との対談で、「アレクサンドリト」シリーズは12隻に増加すると発表した。
彼によると、2050年までの造船プログラムにおいて、30隻以上の掃海艦が計画されている。
彼によると、海軍は毎年3隻の「アレクサンドリト」を必要とする。

現在、ロシア海軍の一員として、プロジェクト12700掃海艦「アレクサンドル・オブホフ」「イワン・アントノフ」「ウラジーミル・イェメリヤノフ」が勤務に就いている。



ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)


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プロジェクト12700対機雷防衛艦の5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で2017年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]

艦名の元になったヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフ(1924年6月9日-1945年8月14日)は、1945年8月のソヴィエト-日本戦争に参加した海軍歩兵隊員であり、8月14日に朝鮮北部清津の戦闘で戦死し、21歳の短い生涯を閉じました。
死後、ソヴィエト連邦英雄称号を授与されました。
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「ヤーコフ・バリャーエフ」は2019年12月18日に屋内造船台から出渠しました。


「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員団は、2019年12月末までにカムチャツカ半島に駐留する太平洋艦隊北東軍集団第114水域防護艦旅団で編成されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの乗組員が編成された]
同旅団の配下には、掃海艦3隻を有する第117水域防護艦大隊が有りますので、「ヤーコフ・バリャーエフ」は、同大隊に配属されるようです。

2020年1月29日、「ヤーコフ・バリャーエフ」は進水しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで進水した]

サンクトペテルブルクロシア海軍統合訓練センターでの「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員の訓練は2020年3月下旬に完了し、その後、バルト艦隊へ配備された1番艦「アレクサンドル・オブホフ」で洋上の実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフ乗組員はサンクトペテルブルクでの訓練を完了した]

そして2020年7月31日、「ヤーコフ・バリャーエフ」『中部ネヴァ川造船工場』の艤装岸壁を離れ、太平洋艦隊基地へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは極東へ向かった]

その後、「ヤーコフ・バリャーエフ」北極海へ入りました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはラプテフ海へ入った]
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「ヤーコフ・バリャーエフ」ウラジオストク到着は9月26日に予定されており、その後に洋上試験を開始します。

「ヤーコフ・バリャーエフ」は、2020年12月末にロシア海軍への就役が予定されています。

ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海を東へ進む

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月19日14時20分配信
【北方艦隊北極グループは東方への移動を続けている】

本日(9月19日)、北方艦隊北極グループの艦船は、天候条件の悪化に関連し、チュクチ海ヴァンカレム岬の投錨停泊地を離脱し、航海計画に沿って東方への移動を続ける。

チュクチ半島沿いの航海中、北方艦隊船員は、海上揚陸部隊の上陸と、それに続く襲撃行動を実施する事が可能な沿岸の場所の調査作業を継続する。

このような作業を北方艦隊将兵は、既にノヴァヤ・ゼムリャ及びセベルナヤ・ゼムリャ群島、タイミル半島、ラプテフ海沿岸、更には他の北極地域で行なっている。

以前、北方艦隊の部隊は、2018年秋にチュクチ半島で襲撃行動へ取り組んだ。

8月5日に始まった遠距離航海中、北方艦隊北極グループの艦船は、様々な危機的状況が発生した場合のロシア連邦の経済活動の安全を保障する為の一連の演習を実施した。
グループの艦によりタイミル半島へ運ばれた北方艦隊の部隊は、更に大型揚陸艦、航空宇宙軍、西方軍管区及び中央軍管区との兵種間連携へ取り組み、その中で北極の重要な産業施設を防衛する戦術演習を実施した。

北極航海中、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「コンドポガ」、救助曳船「パミール」、大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」、砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は4000海里以上を航行した。



2012年以来通算9度目となるロシア北方艦隊北極圏への遠距離航海は、2020年8月5日に始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は9回目の北極圏航海へ出発した]

指揮官は、2018年と2019年の北極遠征と同様の北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将です。
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[北方艦隊北極支隊](オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「セヴェロモルスク」(619)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(031)
大型揚陸艦「コンドポガ」(027)
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」(811)
救助曳船「パミール」
大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」
サルベージ船KIL-143
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」


北極遠征部隊は、8月8日にカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はカラ海へ入った]

8月10日にタイミル半島ディクソン港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はディクソン港へ到着した]
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その後、北極遠征部隊エニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はエニセイ川を南下してドゥディンカ港へ向かった]

8月15日にドゥディンカ港へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港へ到着した]
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北極遠征部隊は、8月18日にドゥディンカ周辺で上陸戦闘演習を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカで上陸戦闘演習を行なった]

その後、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、「コンドポガ」の3隻はドゥディンカで地元住民へ公開されました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊の軍艦はドゥディンカで公開された]

9月3日にドゥディンカから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はドゥディンカ港を去った]

9月4日にはディクソンへ到着し、その後、カラ海へ出ました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は北極海を東へ進む]


翌9月5日、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」北極遠征部隊本隊と別れ、セヴェロモルスクへの帰路に就きました。
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「ウラジーミル・グマネンコ」は9月8日に母港ポリャールヌイへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月8日18時42分配信
【海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」は北極からポリャールヌイへ到着した】

「アレクサンドル・オトラコフスキー」は9月9日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年9月9日17時23分配信
【大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」は北極航海を完了した】

それ以外の艦船は、ベーリング海へ向かいました。
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9月6日には、キぺロヴォ飛行場に駐留する北方艦隊航空隊対潜哨戒機Tu-142北極遠征部隊のルート上の偵察飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極遠征部隊のルート上を偵察した]

9月7日、北極遠征部隊ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はラプテフ海へ入った]

9月9日にはチクシ湾へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾へ入った]

9月12日にチクシ湾の沿岸で上陸演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチクシ湾で上陸演習を行なった]

9月14日にはサンニコフ海峡を通過してシベリア海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊は東シベリア海へ入った]

北極遠征部隊は9月17日にチュクチ海ヴァンカレム岬沖へ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の第9次北極遠征部隊はチュクチ海へ入った]

この付近で上陸演習を行なう予定でしたが、天候が悪化した為、ヴァンカレム岬沖から離脱し、更に東へ行く事になりました。

ロシア海軍黒海艦隊は艦船駐留基地の防空演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年9月18日10時24分配信
【黒海艦隊は仮想敵のミサイル打撃から艦船駐留所をカバーする演習を行なった】

黒海艦隊の艦は、仮想敵の大規模なミサイル打撃及び爆撃から艦船駐留所をカバーする訓練を実施した。

訓練は、戦闘訓練計画に沿った艦隊部隊の駐留所の対空防衛演習の枠組みで実施された。

演習計画下で、艦隊と連携する南方軍管区対空防衛部隊は、クリミア半島へ向かう仮想敵航空機グループの離陸に関する偵察データを受け取った。

艦隊の艦の対空防衛手段は完全な戦闘準備態勢へ移行し、全ての対空防衛ポストへ仮想敵航空グループの接近を告げる警報が送信された。

訓練中、艦の対空防衛班は、出現した仮想敵空中目標を追尾し、対空防衛の為に意図されているミサイル及び砲複合体で破壊した。

航空機が戦闘コースへ進入し、ミサイル兵器或いは爆弾を使用するまでに、目標は電子方式により撃破された。

演習には、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」「オレホヴォ・ズエヴォ」を含む黒海艦隊の10隻以上の艦が参加した。