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ヤーセン-M原子力水中巡洋艦の1番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは2021年第1四半期に延期された

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『タス通信』より
2020年12月31日19時2分配信
【『セヴマシュ』は海軍へ原子力潜水艦「カザン」を2021年に引き渡す】
モスクワ、12月31日/タス通信

『セヴマシュ』(『統合造船業営団』)はロシア海軍プロジェクト885M(ヤーセン-M)原子力潜水艦「カザン」を2021年に引き渡す。
木曜日に同社広報サービスは発表した。

「今後の我々には、新たな興味深い課題が待っています。
『セヴマシュ』は、海軍へ原子力潜水艦カザンを引き渡し、他の原子力艦の建造を続け、巡洋艦を修復しなければなりません」
『セヴマシュ』
総取締役ミハイル・ブドニチェンコの新年の挨拶が引用された。

彼によると、同社は、パンデミックにも関わらず、2020年の生産プログラムを遂行した。
「私共は、海軍へ原子力潜水艦クニャージ・ウラジーミルを引き渡し、造船台から巡洋艦クニャージ・オレグを出渠させ、2隻のプロジェクト"ヤーセン-M"ロケット艦を起工し、原子力潜水艦カザンの試験を実施し、軍艦アドミラル・ナヒーモフの修理を新たな段階へと導きました」
ブドニチェンコ
は話した。

プロジェクト885M「ヤーセン-M」原子力潜水艦のトップ「カザン」は2017年3月21日に進水した。
海軍への引き渡し時期は、繰り返し延期された。
以前、『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、潜水艦は2020年に海軍への引き渡しを計画していると述べた。
12月9日、新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューを受け、北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフは、同艦は年末までに全ての国家試験を完了すると述べた。


『ロシア通信社ノーボスチ』(ラジオスプートニク)より
2020年12月31日12時32分配信
【原子力潜水艦「カザン」は何時海軍へ引き渡されるのか知られるようになった】
モスクワ、12月31日/ラジオスプートニク

ロシア海軍は、近代化されたプロジェクト885M(ヤーセン-M)原子力潜水艦のトップ「カザン」を2021年第1四半期に受け取る。
『ロシア通信社ノーボスチ』は、軍事産業企業体の情報提供者の談話を引用して伝えた。

12月中旬、国家試験の今次段階の枠組みで、「カザン」対艦有翼ミサイル「オーニクス」白海の海上目標への射撃を成功裏に実施した事が報じられた。

「潜水艦は試験サイクルを完了し、海軍への引き渡しを準備します。
2021年第1四半期には、同艦へ聖アンドレイ旗が掲げられます」

対談者は話した。

ロシア海軍には、未だ1隻のプロジェクト885「ヤーセン」型多目的原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」しか存在していない。

建造されている改善プロジェクト「ヤーセン-M」「カザン」のみならず、原子力潜水艦「ノヴォシビルスク」「クラスノヤルスク」「アルハンゲリスク」が有る。
これらは13800トンの排水量を有し、潜航深度は520メートル、乗組員64名、自立行動期間100日、水中速力31ノット。

原子力潜水艦の兵装には、機雷、533mm魚雷、更には有翼ミサイル「カリブル」「オーニクス」が在る。

以前、『ラジオスプートニク』は、ブリテン海軍ロシア艦の活発さを懸念していると報じた。



ロシア海軍第4世代原子力潜水艦であるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の2番艦(改型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」としては1番艦)「カザン」は、2009年7月24日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工されました。
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[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]

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プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、以前の885「ヤーセン」(「セヴェロドヴィンスク」)よりも全長が10メートル短くなり(つまり129.2メートル)、533mm魚雷発射管は8門に減らされ(「セヴェロドヴィンスク」は10門)、4連装垂直ミサイル発射管は10基(「セヴェロドヴィンスク」は8基)に増加しています。
従いまして、885の改良型と言うよりは実質的に新しい設計の潜水艦と言えます。

北方艦隊への配備が予定されている「カザン」の乗組員の編成は、2016年3月までに完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊潜水部隊は新世代戦略原潜クニャージ・ウラジーミルと多用途原潜カザンの乗組員を編成した]

「カザン」は2017年3月31日に進水しました。

[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンはセヴェロドヴィンスク造船所で進水した]

2017年7月末からは、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンの係留試験が始まった]

2018年9月24日、「カザン」は最初の航行試験(工場航行試験)へ出発しました。

[ロシア海軍の為のヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンの航行試験が始まった]
試験は2019年1月初頭頃まで続きました。


当初、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2019年12月末に予定されていました。
[第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、航行試験の結果、幾つかの不具合が発覚した為、2019年中の引き渡しは実現できませんでした。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは延期されるかもしれない]

「カザン」は、2019年7月以降に航行試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年7月に航行試験を再開する]

しかし、不具合は完全に修正されたわけでは無く、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは、2020年末頃までに延期される事になりました。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは2020年に延期された]

一方、「カザン」の航行試験は白海で続けられ、12月5日には魚雷発射試験を行ない、水中目標へ2基の魚雷を一斉に発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で魚雷発射試験を行なった]

翌12月6日には水上目標への魚雷発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で水上目標へ魚雷を発射した]

白海での「カザン」の航行試験は、2019年12月半ばまで続けられました。

2020年にも「カザン」の航行試験は続けられる事になりました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンの洋上試験は延長される]

「カザン」の最終洋上試験となる国家試験は、2020年9月初頭に始まりました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年秋に最終洋上試験を開始する]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で航行試験を行なった]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で試験を続ける]

10月7日、「カザン」は洋上試験と、乗組員の錬成訓練を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海での試験と訓練を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投した]

その後、「カザン」は11月21日に国家試験の最終段階の為に白海へ出航し、11月23日には有翼ミサイル「カリブル」を地上目標へ発射しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

11月30日には超音速対艦ミサイル「オーニクス」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で超音速対艦ミサイル"オーニクス"を発射した]

その後、「カザン」は一旦セヴェロドヴィンスクへ戻り、12月中旬に白海へ出航し、12月19日に再び超音速対艦ミサイル「オーニクス」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で再び超音速対艦ミサイル"オーニクス"を発射した]

「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2020年12月末に予定されていましたが、結局、またも実現せず、引き渡しは翌2021年に延期される事になりました。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年12月にロシア海軍へ就役する]

建造元の『セヴマシュ』は、「カザン」を2021年の何時引き渡すのか明言していませんが、非公式筋によると、2021年の第1四半期、つまり3月末までに引き渡すとの事です。


当初、「ヤーセン」級シリーズの建造は、原型1隻、改型6隻の計7隻で完了する予定でしたが、2019年6月27日、モスクワ州愛国者公園で開催された軍事機器展示会『アルミヤ-2019』の会場において、「ヤーセン-M」2隻の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]

この2隻は、2020年7月20日に起工されました。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦ヴォロネジとウラジオストクは2027-2028年にロシア海軍へ就役する]
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ロシア海軍及び他国海軍は40年間(1980年~2020年)で計71隻のキロ級潜水艦を受け取った

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『タス通信』より
2020年12月31日6時2分配信
【ロシア連邦海軍及び外国の顧客は40年間で71隻の潜水艦ワルシャワンカを受け取った】
モスクワ、12月31日/タス通信

ロシア海軍と外国の顧客は、この40年間に製造された71隻のプロジェクト877及び636(コード名「ワルシャワンカ」)ディーゼルエレクトリック潜水艦を受け取った。
『タス通信』海洋工学中央設計局『ルビーン』(『統合造船業営団』へ加入)広報サービスより伝えられた。

「この40年間で71隻のプロジェクト877及び636潜水艦が建造され、これらは全て契約で定められた時期に御客様へ御引き渡し致しました。
プロジェクト877及び636の輸出ヴァージョンは、計8ヶ国の海軍へ供給いたしました」

広報サービスは話した。

12月31日、最初の「ワルシャワンカ」プロジェクト877潜水艦のトップが海軍へ引き渡されてから40周年を迎える。
『ルビーン』が指摘したように「20世紀末から21世紀初頭に掛けて世界で最も成功した通常動力水中造船の1つとなるシリーズが始まりました」
インド海軍の為のプロジェクト877EKM艦シリーズは、ミサイル複合体「クラブ-S」を受け取った。

プロジェクト877潜水艦と、その近代化ヴァージョンのプロジェクト636は、最新の技術的解決策を実現している。
「これら2つのプロジェクトの作成は、プロジェクト641、685(コムソモーレツ)、877、636、677(ラーダ)潜水艦の設計主任ユーリー・コルミリツィンにより主導されました。
国家発注により与えられた課題は、対決場面で敵を超える第3世代通常動力潜水艦の作成でした:低騒音、強力な水中音響複合体と効果的な兵装が実現しました」

同社広報サービスは強調した。

プロジェクト877/636潜水艦は、ロシアで最も静粛な潜水艦であり、それは騒々しい動力装置が無く、流線形状と船体の特殊水中音響被覆により説明される。
西側からは、このクラスの潜水艦の隠密性の為に「ブラックホール」の名を受けた。
このシリーズの潜水艦は、水中及び水上艦へ対抗でき、海軍基地、沿岸、海上交通線の保護の為に意図されている。



海洋工学中央設計局『ルビーン』公式サイトより
【プロジェクト877】
【プロジェクト877E/EKM】
【プロジェクト636】

プロジェクト877/636潜水艦シリーズは、大きく分けてソ連/ロシア海軍向けの877、輸出ヴァージョンの877E/877KM/877EKM/08773、その改良型の636/636M/063631、それを更に改良したロシア海軍向けの06363が有ります。
世界的には、NATOコード名「キロ」級の方が良く知られています。

ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト877系列】
【プロジェクト636系列】

今回の記事の71隻(1980年12月31日から2020年末までに就役した艦)の内訳は、以下の通りです。
なお、これら全てが今も現役に留まっているわけでは無く、一部の艦は既に退役しています。

ソ連/ロシア877×24隻06363×8隻
インド877KM×9隻、08773×1隻
ポーランド877E×1隻
ルーマニア877E×1隻
イラン877EKM×3隻
アルジェリア877EKM×2隻636M×2隻、063631×2隻
中国877EKM×2隻、636×2隻、636M×8隻
ベトナム063631×6隻

71隻と言うのは2020年12月31日の時点で就役している潜水艦であり、今後、ロシア海軍向けの06363が5隻就役します。
[プロジェクト06363潜水艦(太平洋艦隊)]
[ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦1隻とラーダ級潜水艦1隻の建造契約が締結された]

ロシア海軍バルト艦隊の4隻の艦船は地中海で2021年の新年を迎える

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2020年12月30日11時15分配信
【バルト艦隊の船員は遠距離航海中に新年を迎える】

バルト艦隊の4隻の艦及び支援船の乗組員は、祖国の沿岸から遠く離れて2021年を迎える。

現在、コルベット「ストイーキー」、中型海洋給油船「コラ」、海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」は遠海ゾーンで長期航海任務を遂行しており、更に水上修理所PM-82地中海海軍常設連合部隊の一員として行動している。

バルト艦隊司令官アレクサンドル・ノサトフ大将は、家から数千海里離れて任務を遂行している戦闘艦支援船に宛てて祝電を送った。

コルベット「ストイーキー」率いるバルト艦隊艦船支隊は、2021年を地中海中部で迎える。
当直から解放された艦の乗組員は、新年のモミの木が置かれた士官集会室で新年を祝う。
祝祭プログラムの為に特別に、艦の司令部は、艦の乗組員の家族や親類からの新年のビデオレターを事前に記録し、艦の通信手段により祝電を受け取った。
これに加え、新年の公演では、アマチュア芸術家の出し物が用意されている。
そして言うまでもなく、新年の前夜には全ての乗組員がジェド・マロースを祝い、バルト艦隊将兵へ象徴的な贈り物を贈る。

新年のメニューは船員を喜ばせる~各艦船のコックの創造・想像力に依り、その乗組員の為に伝統的な新年の特別な特製料理が必ず用意される。



バルト艦隊コルベット「ストイーキー」、中型海洋給油船「コラ」、海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」は、12月16日にバルチースクを出航し、現在は地中海中部に居ます。
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[コルベット"ストイーキー"の地中海・インド洋遠征(2020年12月-)]

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バルト艦隊水上修理所(工作船)PM-82は12月1日にバルチースクを出航し、現在は地中海東部(シリア沖)に居ます。
[バルト艦隊の工作船PM-82は地中海東部でロシア海軍艦船のメンテナンスに従事する]

ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は遠距離航海へ出発した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年12月30日12時0分配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は初めての遠距離航海へ出発した】

本日(12月30日)、北方艦隊フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、主要基地セヴェロモルスクの泊地を去り、初めての遠距離航海へ出発した。

近い内にバレンツ海で、更に大洋救助曳船「ニコライ・チケル」を構成に加えた支隊が形成される。

出航の前日の12月29日、北方艦隊参謀長ウラジーミル・グリシェチキン中将は、戦闘艦支隊の要員へ遠洋ゾーンでの質の高い任務の遂行を求めた。
彼は指摘した。
「最新フリゲート"アドミラル・フロータ・カサトノフ"と救助曳船ニコライ・チケルの出発は、新演習年度の北方艦隊の行動計画により提供される一連の全ての遠距離航海の幕開けとなります」

近い内に北方艦隊支隊には、バレンツ海を通過した大西洋への移動が待ち受けている。
移動ルート上でフリゲート救助曳船の乗組員は、自身の海上技量を向上させ、更に、海上移動中の支隊の艦の様々な種類の防衛の為の一連の艦上演習を行なう。

今年にロシア海軍へ加入したフリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」乗組員にとって、これは初めての遠距離航海である。
これに先立ち、長期の緊迫した訓練が有り、その中で要員は、駐留場所及びバレンツ海北方艦隊戦闘訓練射爆場で完全なサイクルの訓練を行なった。

遠距離航海の準備の枠組みでフリゲート乗組員は、バレンツ海において、数回の有翼ミサイル「カリブル」射撃を含む複合戦闘演習を行なった。

困難な流行病状況を考慮し、フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」及び救助曳船「ニコライ・チケル」の乗組員は、ロシア製の新型コロナウイルス伝染病薬「Gam-COVID-Vac」(スプートニク-V)の予防接種を受けた。

フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、誘導ミサイル兵装を有するロシア遠海・大洋ゾーン多目的フリゲート・プロジェクト22350である。
サンクトペテルブルク造船企業『北方造船所』で建造された。

『海軍の日』に先立つ2020年7月21日、フリゲート聖アンドレイ旗が厳かに掲揚された。
艦は、ロシア海軍最大の水上艦連合部隊であり、現在は同プロジェクトのフリゲート2隻が活動している北方艦隊ロケット艦師団へ含まれた。

フリゲートの兵装は、130㎜砲装置A-192高射ミサイル複合体対艦ミサイル「オーニクス」或いは「カリブル」の為の発射装置である。
対潜複合体を有し、艦上には対潜ヘリコプターKa-27を搭載する。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の2番艦「アドミラル-フロータ・カサトノフ」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2009年11月26日に起工されました。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦「カサトノフ海軍元帥」起工]

起工から約5年後の2014年12月12日に進水しました。

[ロシア海軍の新型フリゲート(大型警備艦)アドミラル・フロータ・カサトノフは進水した]

2016年6月下旬、「アドミラル・カサトノフ」「主要打撃複合体」が設置されました。
[建造中のロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"へ汎用打撃ミサイル発射機が設置された]
これは、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」汎用ミサイル垂直発射機3S-14UKSKを指しています。


2018年12月21日、「アドミラル・カサトノフ」は、洋上試験の最初の段階である工場航行試験を開始する為、造船所の岸壁を離れました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは洋上試験を開始した]


フィンランド湾における工場航行試験の第1段階を終えた「アドミラル・カサトノフ」は、2019年1月9日にサンクトペテルブルクへ戻りました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは最初の洋上試験を完了した]
最初の航行試験は、フィンランド湾が結氷していた為、速力は26ノットまでしか出さなかったようです。
(プロジェクト22350フリゲートの最大速力は29ノット)

2019年4月21日、「アドミラル・カサトノフ」は2回目の工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は2回目の洋上試験を開始した]

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その後、大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)の勝利74周年の祝賀行事へ参加する為、一時バルチースクへ戻りました。

「アドミラル・カサトノフ」は5月9日の戦勝記念日をバルチースク軍港で祝いました。

その後、洋上試験を続ける為、再びバルト海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"とコルベット"グレミャーシチー"はバルト海で洋上試験を続ける]

その後、物資補充の為に一旦バルチースクへ戻り、5月29日に出航しました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で洋上試験を行なっている]

6月4日には、同じくバルト海で洋上試験中のプロジェクト23130中型海洋給油船「アカデミック・パシン」から洋上給油を受けました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバルト海で最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

6月20日までに洋上試験の第2段階は終了し、建造元の『北方造船所』へ戻りました。
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[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"は洋上試験の第2段階を終えてサンクトペテルブルクへ戻った]

「アドミラル・カサトノフ」は、2019年7月10日~14日にサンクトペテルブルクで開催された国際海軍サロンIMDS-2019で展示されました。
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そしてサンクトペテルブルクで7月28日に行なわれた『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


8月23日、「アドミラル・カサトノフ」は洋上試験を再開する為に出航しました。

[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は洋上試験を再開した]

その後もバルト海で試験は続けられ、9月20日にはバルト艦隊航空隊航空機を目標にしたレーダーの動作試験が行なわれ、翌9月21日には、130mm砲A-192及び30mm高射機関砲「パラシ」の射撃試験が実施されました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で射撃試験を実施した]

バルト海で試験試験を行なっていた「アドミラル・カサトノフ」でしたが、10月上旬にバルト海を出て北方へ向かい、10月中旬に白海へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は試験の為に白海へ到着した]

その後、白海での洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方海域での洋上試験の準備を進めている]

その後、一旦白海海軍基地へ戻った後、11月20日に白海での洋上試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で洋上試験を行なっている]

11月25日にはヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海でヘリコプターの発着試験を行なった]

その後、一旦白海海軍基地へ戻り、11月27日に出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で兵装の試験を行なう]

11月29日、白海「アドミラル・カサトノフ」は、汎用垂直発射機3S-14から有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)超音速対艦ミサイル「オーニクス」を同時に発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で対艦ミサイル"オーニクス"と"カリブル"を同時に発射した]

12月1日(ロシア連邦軍の新年度の初日)、今度は白海からチジャ射爆場の地上目標へ有翼ミサイル「カリブル」(対地型)を発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で地上目標へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

12月8日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスク泊地へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はセヴェロモルスクへ到着した]

12月18日、「アドミラル・カサトノフ」は、再び試験の為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海へ出航した]

試験後に一旦基地へ戻った後、12月24日に再びバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は兵装試験の為にバレンツ海へ出航した]

しかし、バレンツ海は悪天候の為、予定された試験は一部しか実行できておらず、兵装の射撃試験などは天候回復まで延期される事になりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は悪天候下のバレンツ海で洋上試験を行なっている]

「アドミラル・カサトノフ」は、2019年12月末にロシア海軍への引き渡しが予定されていましたが、洋上試験が全て完了しなかった為、2020年に延期される事になりました。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2019年12月にロシア海軍へ引き渡される]

年が明けた2020年1月11日、「アドミラル・カサトノフ」は、残りの洋上試験を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で最終洋上試験を再開した]

1月14日には沿岸目標へ130mm砲を発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で沿岸への艦砲射撃を行なった]

2月3日には高射ミサイル「ポリメント-リドゥート」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で高射ミサイル"ポリメント-リドゥート"を発射した]

2月9日には電波電子戦闘複合体による電波妨害の試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で電波電子妨害試験を行なった]

2月11日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はセヴェロモルスクへ帰投した]

2月14日、130mm砲A-192及び30mm高射機関砲「パラシ」の射撃試験などを行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で砲撃試験を行なう]

射撃試験実施後、一旦セヴェロモルスクへ戻り、2月20日に再び出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で洋上試験を続ける]

その後、一旦セヴェロモルスクへ戻り、3月24日に出航しました。
「アドミラル・カサトノフ」は、水中音響複合体(ソナー)対潜兵器の試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海でソナーと対潜兵器の試験を行なう]

北方海域(バレンツ海白海)での洋上試験を全て完了した「アドミラル・カサトノフ」は、北方艦隊基地セヴェロモルスクを去り、バルト海へ向かいました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクを去り、バルト海へ向かった]

4月14日にバルト艦隊基地バルチースクへ到着しました。
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[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト艦隊基地バルチースクへ到着した]

5月21日、「アドミラル・カサトノフ」は、最終洋上試験を行なう為にバルト海へ出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で最終洋上試験を開始した]

6月2日には対魚雷兵器「パケート」(324mm魚雷迎撃用魚雷)の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバルト海で魚雷迎撃魚雷パケートの発射試験を行なった]

6月6日、全ての洋上試験を終えて建造元の『北方造船所』へ戻りました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は全ての洋上試験を完了した]
「アドミラル・カサトノフ」『北方造船所』で検査とメンテナンスを行ない、一度海上へ検査出航した後、ロシア海軍への引き渡しの準備を行ないます。

2020年7月15日、「アドミラル・カサトノフ」の受領-引渡証書への署名が行なわれ、ロシア海軍へ納入されました。
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ納入された]

正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典は、サンクトペテルブルクネヴァ川泊地に停泊中の「アドミラル・カサトノフ」で7月21日に開催されました。

[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ就役した]

ロシア海軍へ就役した「アドミラル・カサトノフ」は、7月26日の『ロシア海軍の日』サンクトペテルブルクネヴァ川で行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


その後もバルト海に留まっていましたが、2002年9月に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ回航される事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かっている]

9月15日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

その後、「アドミラル・カサトノフ」白海へ移動し、9月29日には有翼ミサイル「カリブル」(対地攻撃型)を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上へ発射した]

10月2日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海からセヴェロモルスクへ帰投した]

「アドミラル・カサトノフ」は各種演習や乗組員の錬成訓練を行なう為、10月15日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で演習を行なう]

数日後に帰投した後、今度は対潜演習を行なう為、10月20日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で対潜演習を行なう]

バレンツ海で対潜演習を行なった後、10月24日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で対潜演習を行なった後に帰投した]

この時、新型対潜ミサイル「オトヴェート」の発射試験も行なわれました。
[ロシア海軍の新型対潜ミサイル"オトヴェート"の試験は完了した]

11月7日、バレンツ海白海で戦闘訓練を行なう為に出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海と白海で戦闘訓練を行なう]

バレンツ海での戦闘訓練の後、11月11日に白海沿岸のセヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はセヴェロドヴィンスクへ到着した]

翌11月12日、「アドミラル・カサトノフ」白海有翼ミサイル「カリブル」チジャ射爆場の地上目標へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

11月14日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海と白海での演習を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]

12月初頭には「アドミラル・カサトノフ」乗組員へ新型コロナウイルスのワクチン接種が行なわれました。


そして12月30日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスクから出航し、遠距離航海へ出発しました。

近日中にバレンツ海救助曳船「ニコライ・チケル」(1989年4月12日就役)と合流します。
『Marine Traffic』より
【曳船「ニコライ・チケル」】

ロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻は2021年に起工される

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『タス通信』より
2020年12月30日6時5分配信
【2隻の原子力水中巡洋艦「ボレイ-A」が2021年に起工される】
モスクワ、12月30日/タス通信

ロシア海軍の為の2隻の戦略原子力水中巡洋艦「ボレイ-A」が来年に起工される。
ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコ新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューを受け、こう述べた。
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彼によると、海上コンポーネントの開発により、プロジェクト「ボレイ-A」原子力水中巡洋艦の建造及び戦闘編制への導入と、同時に駐留の為のインフラストラクチュアの作成、更には既存の戦略用途ロケット水中巡洋艦の運用期間の延長が提供される。

「同プロジェクトの4隻の巡洋艦の建造が進められており、今年に締結された新たな契約の枠組みで、更なる2隻が起工されます」
クリヴォルチコ
は、来年の計画についての話で、こう言った。

彼は、2027年までの今次国家軍備プログラムに沿って、合計で14隻のプロジェクト「ボレイ-A」及び「ヤーセン-M」原子力潜水艦の引き渡しが見込まれている事を強調した。



プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦シリーズは、計8隻が起工され、この内の4隻が就役しています。

1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]
就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、最近では、2019年8月24日に弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しています。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力水中巡洋艦トゥーラ及びユーリー・ドルゴルーキーは弾道ミサイルを発射した]

2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
2015年9月30日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]

3番艦K-551「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]
2016年9月26日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]

太平洋艦隊の2隻も就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、「アレクサンドル・ネフスキー」は「長期任務」遂行後の2020年9月24日に母港へ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーは長期洋上任務を終えてヴィリュチンスクへ帰投した]

「ウラジーミル・モノマーフ」は2020年12月12日に弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ウラジーミル・モノマーフはオホーツク海から弾道ミサイル"ブラヴァー"4基を一斉発射した]


4番艦からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、その1番艦K-549「クニャージ・ウラジーミル」は、2012年7月30日にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で起工され、2017年11月17日に進水、2020年6月12日に就役し、、北方艦隊へ配備されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは常駐基地ガジエヴォへ到着した]

5番艦(「ボレイ-A」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工され、2020年7月17日に進水ました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは進水した]
就役は2021年頃に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。

6番艦(「ボレイ-A」級としては3隻目)「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]
就役は2021年頃に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。

7番艦(「ボレイ-A」級としては4隻目)「インペラートル・アレクサンドルIII」(皇帝アレクサンドル3世)は2015年12月18日に起工されました。
[太平洋艦隊の為のロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級7番艦インペラ―トル・アレクサンドルIII(皇帝アレクサンドル3世)は起工された]
就役は2022年頃に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。

8番艦(「ボレイ-A」級としては5隻目)「クニャージ・ポジャールスキー」は2016年12月23日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第4世代戦略原潜ボレイ級最終艦クニャージ・ポジャールスキーは起工された]
就役は2023年頃に予定されており、北方艦隊へ配備されます。

955「ボレイ」955A「ボレイ-A」は、セイルや艦尾の形状が異なっています。
(上が「ボレイ」、下が「ボレイ-A」)
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当初は「クニャージ・ポジャールスキー」を以ってプロジェクト955A「ボレイ-A」の建造は終了し、その後は、更なる改良型であるプロジェクト955B「ボレイ-B」が少なくとも4隻建造される計画でした。
[新型戦略原潜ボレイ-Bの1番艦は2026年にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、「ボレイ-B」は、費用対効果の面で満足の行くものとはなりませんでした。
[ロシア海軍の新型戦略原子力水中巡洋艦ボレイ-Bの設計作業は進められている]

その後、「ボレイ-B」の代わりに「ボレイ-A」を追加建造するという話が出てきました。
[ロシア海軍の為にボレイ-A戦略用途原子力水中巡洋艦2隻が追加建造される]
[ロシア海軍の第4世代戦略原子力潜水艦ボレイ級シリーズは10隻に増加する]

その後更に、「ボレイ-A」追加建造に代わる新たな構想として、有翼ミサイル搭載型の「ボレイ-K」が出てきました。
[ロシア海軍の為に2隻の巡航ミサイル原子力潜水艦ボレイ-Kが建造される?]

話は二転三転し、結局、「ボレイ-A」を2隻追加建造する事になりました。
[ロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻の建造契約は2020年に締結される]

「ボレイ-A」2隻の建造契約は、2020年8月にモスクワ州愛国者公園で開催される軍事機器展示会『アルミヤ-2020』の会場で締結されました。
[ロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻の建造契約は2020年8月に締結される]

この2隻(9番艦と10番艦)の起工は、2021年に予定されています。

ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の量産は2022年に始まる

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『タス通信』より
2020年12月30日6時1分配信
【ロシア軍への極超音速ミサイル「ツィルコン」の量産品の供給は2022年に始まる】
モスクワ、12月30日/タス通信

ロシア軍への極超音速ミサイル「ツィルコン」の量産品の供給は2022年に始まる。
ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコ新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューを受け、こう述べた。
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「極超音速有翼ミサイル"ツィルコン"を有するミサイル兵器複合体の試験は成功裏に進められております。
2020年にはフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"からのミサイル複合体"ツィルコン"の一連の発射が成功裏に行なわれ、2022年には、その量産品の供給が始まります」

次官は話した。

彼によると、対艦ミサイル複合体「オーニクス」海上配置有翼ミサイル「カリブル」の毎年の購入も継続されている。

2019年2月の連邦教書演説においてロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、ミサイル「ツィルコン」は、およそマッハ9の速度を発揮し、距離1000km以上の水上目標や地上目標を撃破できると述べた。
2011~2020年の国家軍備プログラムの枠組みで極超音速ミサイルを有する艦載複合体「ツィルコン」の作成計画は、2011年2月、国防次官の職務に従事していたウラジーミル・ポポフキンにより表明された。
ミサイルの飛翔試験は、メディアによると2015年に始まった。



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極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

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[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

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[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年には「ツィルコン」の発射試験は少なくとも7回の実施が予定されています。
その内訳は、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」から4回、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」から3回です。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年に7回の発射試験を行なう]

更には、「アドミラル・ゴルシコフ」型フリゲート「ヤーセン」級原子力水中巡洋艦が連携した「ツィルコン」の発射試験も行なわれるようです。
具体的には、「ヤーセン」級が目標を感知し、そこへフリゲート「ツィルコン」を発射します。
[ロシア海軍のヤーセン級原子力水中巡洋艦とアドミラル・ゴルシコフ型フリゲートは連携して極超音速ミサイル"ツィルコン"を使用する]

「ツィルコン」の制式採用と量産開始は、早ければ2022年になります。
[極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021-2022年にロシア海軍へ制式採用される]


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2022年末に復帰する]

同様に大規模な近代化改装が行なわれる4隻のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級)は近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する

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『タス通信』より
2020年12月29日14時9分配信
【近代化後の潜水艦「イルクーツク」の打撃能力は2倍に増加できる】
モスクワ、12月29日/タス通信

プロジェクト949A多目的原子力潜水艦「イルクーツク」の打撃能力は、近代化の後に少なくとも2倍に増加する~それは48基の新たなミサイル「カリブル-PL」「オーニクス」、そして「ツィルコン」を搭載できる。
『タス通信』は造船分野の情報提供者より伝えられた。

「イルクーツクは近代化中にプロジェクト949AM(近代化されたプロジェクト949A)となるだけでは無く、24基の対艦ミサイル"グラニート"に替えて48基の根本的に新しいミサイル"カリブル-PL"、"オーニクス"、そして"ツィルコン"を搭載する能力を得ます。
つまり、潜水艦は沿岸目標へ打撃を与える事が出来るようになります」

対談者は話した。

彼によると、原子力潜水艦太平洋艦隊の戦闘編制への復帰は、2023年末に予定されている。
「潜水艦の艦内の手持ちのミサイルの具体例は、それの前に与えられた任務に依ります」
彼は話した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

以前、2020年のミサイル「ツィルコン」の飛翔-設計試験において、3回の発射が実施されたと報じられた:2回は海上目標へ、1回は地上目標へ。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者によると、2021年に始まるミサイルの国家試験と、その中と、それに先立つ段階の飛翔設計試験において、少なくとも7回の発射フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」及びプロジェクト885原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」で実施される。

原子力潜水艦「イルクーツク」は、造船所『セヴマシュ』(今は『統合造船業営団』へ加入)で1985年5月8日に起工された。
1987年12月29日に進水し、1988年12月30日に海軍へ引き渡された。
1990年に太平洋艦隊への艦隊間移動を行なった。
1993年に「イルクーツク」と命名された。
1997年には予備役に編入された。
2001年には修理の為、極東工場『ズヴェズダー』へ到着した。
修理及び近代化は2019年にようやく始まった。
プロジェクト949A原子力潜水艦の主要打撃兵装は、24基の対艦ミサイル「グラニート」である。


『タス通信』より
2020年12月29日17時6分配信
【2023年末には海軍へ7隻の潜水艦「アンテイ」が加入している】
モスクワ、12月29日/タス通信

ロシア海軍総司令部は、2023年末に北方艦隊太平洋艦隊の潜水艦構成へ、7隻のプロジェクト949A及び949AM「アンテイ」原子力潜水艦の保有を計画している。
『タス通信』は火曜日に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「指定された時期(2023年)には、機器構成の修理を行なった6隻のプロジェクト949Aと、プロジェクト949AMへ近代化された原子力潜水艦イルクーツクとなります」
対談者は説明した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

現在、「イルクーツク」は、極東工場『ズヴェズダー』で修理と近代化を行なっている。
以前、情報提供者は『タス通信』へ、この潜水艦の打撃能力は、近代化の後に少なくとも2倍に増加すると伝えた~それは48基の新たなミサイル「カリブル-PL」「オーニクス」、そして「ツィルコン」を搭載できる。

公開情報源によると、現在、5隻のプロジェクト949A潜水艦北方艦隊太平洋艦隊に在り、1隻は修理中である。
その主要打撃兵装は、24基の対艦ミサイル「グラニート」である。
同プロジェクト潜水艦1隻~「クルスク」は2020年に失われた。
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プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII級)巡洋潜水艦K-132は、1985年5月8日にセヴェロドヴィンスク北方機械製造事業(セヴマシュ)で起工され、1987年12月29日に進水、1988年12月30日にソ連海軍へ納入され、1989年1月4日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
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1989年10月31日に赤旗北方艦隊に編入され、同年11月16日にザーパドナヤ・リツァ基地へ配備されました。
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1990年8月30日~9月27日にザーパドナヤ・リツァ基地からカムチャツカ半島ヴィリュチンスク基地へ移動し、1990年10月29日付で赤旗太平洋艦隊へ転属しました。
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1992年4月28日付で「原子力水中巡洋艦」へ分類変更され、1993年4月13日には「イルクーツク」と命名されました。
(合わせて同名の都市との後援協定を締結)

1997年11月には予備役に編入され、2001年11月には沿海地方ボリショイ・カーメニ市艦船修理工場『ズヴェズダー』へ回航されました。
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しかし、修理の為の予算の割り当ては無く、10数年に渡り『ズヴェズダー』の岸壁に係留されていました。
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その後、主要兵装の長距離対艦ミサイルを換装する大規模な近代化改装(プロジェクト949AM)が行なわれる事になりました。
[オスカーII級原潜イルクーツクは高度な近代化を実施する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは汎用ミサイル発射機を装備する]

2019年7月から本格的な近代化改装工事が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクと原子力巡洋潜水艦マガダンの近代化改装が始まる]

工事が順調に進めば、「イルクーツク」は2023年末に太平洋艦隊へ復帰します。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクの近代化改装は2023年に完了する]

「イルクーツク」は近代化改装により、計48基の巡航ミサイル:「カリブル」/「オーニクス」/「ツィルコン」を搭載可能になります。


以前には、「イルクーツク」以外にも何隻かの949Aプロジェクト949AMへ改装されると報じられていましたが、今回の記事の情報提供者の発言を見る限り、949AMとなるのは「イルクーツク」1隻のみであり、2023年の時点で現役に留まる他の6隻は949Aのまま(つまり、「イルクーツク」のようにミサイル発射機を換装しない)になるようです。

おそらく2023年末の時点では、こうなっているでしょう。

[北方艦隊]
K-410「スモレンスク」(949A)
K-266「オリョール」(949A)

[太平洋艦隊]
K-132「イルクーツク」(949AM)
K-442「チェリャビンスク」(949A)
K-456「トヴェリ」(949A)
K-186「オムスク」(949A)
K-150「トムスク」(949A)

ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は40000トンになる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2020年12月30日0時13分配信
【国防省はケルチで建造されているヘリコプター母艦の排水量について話した】
モスクワ、12月30日-ロシア通信社ノーボスチ

ケルチで建造されている汎用揚陸艦ヘリコプター母艦の排水量は、以前に報じられていたよりも2倍大きな40000トンになる。
ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコは言った。
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「ロシア連邦大統領の主催下で起工された2隻の新プロジェクト汎用揚陸艦の各々の排水量は、40000トンになります」
彼は新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューを受け、こう話した。

以前、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフは、汎用揚陸ヘリコプター母艦の排水量は20000トン以上になると述べた。

艦はケルチ工場『ザリフ』において、2020年7月20日にプーチンの出席の下で起工された。
ドック艦(かつてロシアが受け取らなかったフランスヘリコプター母艦「ミストラル」の同類)は、ロシアが建造するこのクラスの初めての艦となる。



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]

この概念設計案「ラヴィーナ」をベースにして、実際にロシア海軍向けとして建造される汎用ヘリコプター揚陸艦が設計されました。
[ロシア海軍の為の将来大型揚陸艦は複数のヴァージョンが設計されている]
[ロシア海軍の為の新たなヘリコプター揚陸艦の設計は進められている]
[ロシア海軍の為の将来汎用ヘリコプター母艦プリボイ級の設計作業は進められている]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]


搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。
[艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランはロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の艦載機となる]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦上輸送戦闘ヘリコプターKa-29は飛行訓練を行なった]

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦の建造場所としては、以前にはサンクトペテルブルク『北方造船所』などが有力視されていましたが、2019年になって、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』(造船コーポレーション『アク・バルス』傘下)で建造する案が浮上してきました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
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[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島ケルチ市のザリフ造船所で起工される]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月にクリミア半島で起工される?]
[ロシア海軍の為の新たな汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年にケルチ(ザリフ造船所)で起工され、2025年と2026年に就役する]
[ロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は2020年5月上旬(5月9日まで)にクリミア半島で起工される]

造船工場『ザリフ』も、ロシア海軍新世代汎用揚陸艦を建造する用意がある事を認めました。
[クリミア半島ケルチのザリフ造船所はロシア海軍の為の2万5千トン級汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)を建造する準備を整えている]

2隻の汎用揚陸艦の建造費は、ほぼ1000億ルーブルになるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造費は1000億ルーブルになる]
因みに1000億ルーブルは、プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)フリゲート4隻分に相当します。

当初、2隻の汎用揚陸艦の起工は、2020年5月9日の大祖国戦争勝利75周年記念日に予定されており、起工に先立つ建造契約の締結は、2020年4月末までに行なわれる予定でした。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻は大祖国戦争勝利75周年記念日の2020年5月9日に起工される]
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約は2020年4月末までに締結される]

しかし、最近の新型コロナウイルス流行の影響により艦の起工は延期され、これに伴い建造契約の締結も先送りされ、5月22日までに締結されました。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約が締結された]
[クリミア半島のザリフ造船所はロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸艦の建造準備を進めている]

2隻の汎用揚陸艦の起工は6月29日に予定されていましたが、またも延期となりました。
[ロシア海軍のプロジェクト23900(セヴァストーポリ型)汎用揚陸艦の起工は延期された]

その後、起工日は7月16日に決まりましたが、これも延期され、2020年7月20日に起工式典が開催されました。

[ロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフとミトロファン・モスカレンコはクリミア半島のザリフ造船所で起工された]

造船コーポレーション『アク・バルス』傘下のゼレノドリスク設計局が設計したプロジェクト23900汎用揚陸艦は、フランス「ミストラル」級の影響を大きく受けているようです。
[プロジェクト23900汎用揚陸艦(イワン・ロゴフ型)の開発・建造元『アク・バルス』のトップは語る]
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2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前には「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」が有力視されていましたが、結局、旧ソ連時代のプロジェクト1174大型揚陸艦の1番艦と3番艦の名前を受け継いだ「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」となりました。

プロジェクト1174大型揚陸艦「イワン・ロゴフ」(1978年6月15日就役、1995年8月4日除籍)
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プロジェクト1174大型揚陸艦「ミトロファン・モスカレンコ」(1990年9月23日就役、2006年12月18日除籍)
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プロジェクト23900汎用揚陸艦は、指揮艦としての能力も付与されます。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は指揮艦として使用される]
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の為の指揮システムが開発される]
この場合は、例えば、地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の旗艦としての使用などが考慮されているようです。

以前には、プロジェクト23900汎用揚陸艦は満載排水量25000トン、ヘリコプター20機搭載、海軍歩兵900名を積載すると言われ、その後、設計変更されて満載排水量は30000トンに拡大し、ヘリコプター16機搭載、海軍歩兵1000名積載、そして艦上無人攻撃機も搭載する事になりました。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は艦上無人攻撃機を搭載する]

しかし今回、ロシア連邦国防次官(防衛産業担当)アレクセイ・クリヴォルチコ氏は、プロジェクト23900汎用揚陸艦の(満載)排水量は40000トンになると述べました。

40000トンと言えば、かつてのソ連海軍重航空巡洋艦(VSTOL空母)「キエフ」型とほぼ同じになります。
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現用の強襲揚陸艦では、アメリカ海軍「ワスプ」級(最終艦「マキン・アイランド」は改型)や中国海軍075型と同じくらいです。
「ワスプ」級ヘリコプターの他にVSTOL機を搭載していますが、075型ヘリコプターのみです。

「ワスプ」級(2番艦「エセックス」)
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改「ワスプ」級「マキン・アイランド」
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075型
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今回、クリヴォルチコ氏は、排水量以外の事には触れていませんが、ここまでのサイズにしたという事は、或いは、現在ロシア海軍新世代艦上戦闘機として開発が進められているヤコブレフ新型VSTOL戦闘機の搭載も考慮しているのかもしれません。
[ヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機]

ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2020年12月29日16時4分配信
【バルト艦隊艦船支隊は地中海へ入った】

遠距離航海中のコルベット「ストイーキー」、中型海洋給油船「コラ」、海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」で構成されるバルト艦隊艦船支隊は、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った。

数日前、艦船支隊ヨーロッパグレートブリテンの間の海峡ゾーンを通過した。
大西洋上でバルト艦隊コルベット「ストイーキー」は、対潜ヘリコプターKa-27PL乗員と協同で仮想敵潜水艦の捜索、探知、破壊の課題へ取り組んだ。

航海中にコルベット「ストイーキー」は、多くの戦闘演習・訓練任務を遂行し、その中には、通信、対空防衛、対潜防衛、対水中工作防衛の演習も有った。

バルト艦隊艦船支隊は、艦隊主要基地バルチースクから12月16日に出航した。

航海の主な任務は、大西洋、地中海、インド洋の様々な海域における海軍の存在の確保と聖アンドレイ旗のデモンストレーションに在る。



プロジェクト20380コルベットの4番艦「ストイーキー」(545)は2006年11月10日に起工され、2012年5月30日に進水し、2014年7月18日に納入され、7月27日に正式に就役しました。
[コルベット「ストイーキー」は2ヶ月遅れでロシア海軍へ引き渡された]

2016年夏以降は、度々北大西洋(北海)へ進出しています。

2016年6月には同型艦「ボイキー」(532、2013年5月16日就役)と共に北海へ進出しました。
(2016年6月中旬にバルチースクを出航し、7月5日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北海から戻ってきた]

2018年6月中旬にも同型艦「ボイキー」と共に北大西洋へ進出し、7月上旬に帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北大西洋遠征を終えた]

2018年10月22日、同型艦「ソーブラジテルヌイ」(531、2011年10月14日就役)と共に北大西洋への航海へ出発し、11月13日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット"ソーブラジテルヌイ"と"ストイーキー"は北大西洋遠征から戻ってきた]

2019年6月25日、同型艦「ボイキー」と共に北大西洋への航海へ出発し、7月8日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北海での演習を終えてバルチースクへ帰投した]

2019年8月にはバルト海で行なわれたロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

2019年8月末には同型艦「ステレグーシチー」、「ボイキー」と共にバルト海の演習へ参加しました。


2019年9月末には同型艦が4隻揃ってバルト海の演習へ参加しました。


2020年2月19日には大型揚陸艦「コロリョーフ」と共にバルチースクを出航し、大西洋(北海)へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"と大型揚陸艦コロリョーフは大西洋へ向かった]

3週間ほど北海で行動し、各種の演習を行なった後、3月16日にバルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"と大型揚陸艦コロリョーフは遠距離航海を終えてバルチースクへ帰投した]

2020年8月初頭のロシア海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、8月8日には北海へ進出して模擬ミサイル発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭水上戦闘艦6隻は北海でミサイル発射訓練を行なった]

その後にバルト海へ戻り、対潜戦闘訓練などを行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット3隻はバルト海で対潜戦闘訓練を行なった]


2020年12月16日、「ストイーキー」中型海洋給油船「コラ」海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」を伴い、地中海・インド洋への遠距離航海へ出発しました。
[バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は地中海とインド洋への遠距離航海へ出発した]
無論、「ストイーキー」地中海、そしてインド洋へ行くのは、今回が初めてです。

中型海洋給油船「コラ」(1967年10月19日就役)
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海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」(1978年3月20日就役)
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12月24日にラ・マンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過する]

ラ・マンシュ海峡を通過した後、12月28日にstrong>大西洋上で対潜演習を実施しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は大西洋上で対潜演習を行なった]
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12月29日、「ストイーキー」と随伴船はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。

ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは東南アジア遠征を終えてウラジオストクへ帰投した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2020年12月29日9時15分配信
【太平洋艦隊戦闘艦支隊はウラジオストクへ戻った】

本日(12月29日)、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、中型海洋給油船「ペチェンガ」で構成される太平洋艦隊戦闘艦支隊は、遠距離航海任務の遂行後に艦隊主要基地ウラジオストク市へ到着した。

岸壁の艦船埠頭では、2ヶ月間の遠距離航海後の戦闘艦支隊の歓迎式典が開催された。


艦の歓迎へ捧げられる集会には、太平洋艦隊司令部と将兵の代表、軍事船員の家族と親類、退役将兵及び社会組織の代表が参加した。

艦隊司令官臨時代行セルゲイ・レキシは、太平洋艦隊軍事評議会に代わって、指示された遠洋航海任務を成功裏に遂行した乗組員を祝福した。
伝統により、乗組員へ子豚の丸焼きが贈られた。

太平洋艦隊戦闘艦支隊は2020年11月1日から遠距離航海任務を遂行した。
航海中に太平洋艦隊の艦船は、12000海里以上を走破し、トリンコマリー港(スリランカ)タンジュンプリオク港(インドネシア、ジャカルタ市)を業務寄港の為に訪問し、アジア-太平洋地域の国との海軍協力の更なる発展を促進した。

歓迎式典は、太平洋艦隊水上艦連合部隊の要員の隊列行進で完了した。



ロシア太平洋艦隊旗艦のナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(1990年1月7日就役)と大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1991年12月15日就役)は、は、2020年3月下旬から5月初頭まで日本海及びオホーツク海で戦術演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』ウラジオストク(金角湾)の観艦式へ参加しました。



2020年8月中旬にウラジオストクを出航し、9月中旬までオホーツク海ベーリング海で演習を行ないました。
[ロシア海軍演習『大洋の盾-2020』(2020年8月)]

9月16日にウラジオストクへ帰投しました。
[ベーリング海演習(『大洋の盾-2020』)へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

「ワリャーグ」は10月16日にピョートル大帝湾で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で対空射撃及び機雷掃討訓練を行なった]

「アドミラル・パンテレーエフ」は10月19日にピョートル大帝湾で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはピョートル大帝湾で対水上射撃及び機雷掃討訓練を行なった]

10月28日~29日には2隻揃って日本海で各種演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは日本海で演習を行なった]


2020年11月1日、「ワリャーグ」「アドミラル・パンテレーエフ」は、中型海洋給油船「ペチェンガ」(1979年1月12日就役)を伴ってウラジオストクを出航し、東南アジアへの遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはアジア太平洋地域への遠距離航海へ出発した]

11月6日に対馬海峡を南下しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年11月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

12月1日にスリランカトリンコマリー港を訪れました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはスリランカのトリンコマリー港を訪れた]

12月3日にトリンコマリー港を出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはスリランカのトリンコマリー港を去った]

12月5日にはベンガル湾インド海軍PASSEX(編隊航行訓練)を実施しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊とインド海軍はベンガル湾でPASSEX(編隊航行訓練)を実施した]

その後、インドネシアへ向かい、12月14日にはタンジュンプリオク港(ジャカルタ)を訪れました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはインドネシアのタンジュンプリオク港を訪れた]

12月17日にタンジュンプリオク港(ジャカルタ)を去り、インドネシア海軍PASSEX(編隊航行訓練)を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはインドネシアを去った]

12月22日には海上(おそらくは南シナ海)でダメージコントロール訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは海上でダメージコントロール訓練を行なった]

12月25日に対馬海峡を通過して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年12月28日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

12月29日に母港ウラジオストクへ帰投しました。
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プロジェクト20385コルベットの1番艦グレミャーシチーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された

本日(2020年12月29日)、プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」はロシア連邦海軍へ就役しました。

『タス通信』より
2020年12月29日18時48分配信
【コルベット「グレミャーシチー」はロシア海軍へ受け入れられた】
サンクトペテルブルク、12月29日/タス通信

プロジェクト20385コルベットのトップ「グレミャーシチー」ロシア海軍へ受け入れられ、サンクトペテルブルク『北方造船所』で艦への聖アンドレイ旗掲揚式典が開催された。

「本日(12月29日)は、海軍にとって重要な出来事です。
新たな年の前に、その技術的特性が完全にユニークな新たな艦が引き渡されました。
近い内に、コルベットは太平洋艦隊の恒久勤務場所へ移動します」

ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は話した。

彼は、更なる6隻の同プロジェクトのコルベット太平洋艦隊の為に建造され、将来的には極超音速ミサイル「ツィルコン」を装備すると付け加えた。

「グレミャーシチー」は、誘導ミサイル兵器を有するプロジェクト20385コルベットのトップであり、2012年2月1日に『北方造船所』で起工され、2017年6月に進水した。



プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。

[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]

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プロジェクト20385プロジェクト20380の改良型であり、兵装が強化されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

20380対艦ミサイル「ウラン」に代わり、20385は対地攻撃も可能な打撃巡航ミサイル「カリブル」を装備します。

当初、プロジェクト20385には、ドイツMTU社製のディーゼルエンジンが装備される予定でしたが、ヨーロッパ諸国対ロシア制裁により、その供給は途絶えました。
[ロシアは水上艦用のエンジン供給を拒否したドイツとウクライナの企業を訴える]

この為、設計を変更してロシア『コロムナ工場』ディーゼルエンジン「ディーゼルユニットDDA12000」~が搭載される事になりました。
これは以前のプロジェクト20380と同じエンジンです。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

2016年4月末、『コロムナ工場』ディーゼルエンジンの設置作業が始まりました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの取り付けが始まった]

2016年5月19日までにディーゼルエンジンの設置作業は完了しました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの設置は完了した]

2017年6月30日、「グレミャーシチー」の進水式典が開催されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは進水した]

2018年1月から造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"乗組員は艦内への居住を準備する]

「グレミャーシチー」の洋上試験(工場航行試験)開始は、当初の予定(2019年3月)より遅れ、2019年4月21日になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験を開始した]



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5月初頭に一旦クロンシュタットへ戻っていた「グレミャーシチー」は、5月6日に出航し、2回目の洋上試験をフィンランド湾で開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は2回目の洋上試験を開始した]

洋上試験中の5月8日、大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)の勝利74周年の祝賀行事へ参加する為、一時クロンシュタットへ戻りました。

5月9日の戦勝記念日をクロンシュタット軍港で祝いました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験中に大祖国戦争勝利74周年を祝った]

祝賀行事を終えた後、「グレミャーシチー」は、フィンランド湾で洋上試験を続けました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"とコルベット"グレミャーシチー"はバルト海で洋上試験を続ける]
[ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はフィンランド湾で航行試験を続ける]

「グレミャーシチー」の洋上試験(工場航行試験)の第1段階は2019年6月下旬までに完了しました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験の第1段階を終えた]

「グレミャーシチー」は、7月28日の『ロシア海軍の日』サンクトペテルブルク(ネヴァ川)で行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


そして8月20日に洋上試験(工場航行試験)を再開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験を再開した]

「グレミャーシチー」の洋上試験はバルト海で続けられ、10月4日にはヘリコプターの発着試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海でヘリコプターの発着試験を行なう]

その後、「グレミャーシチー」は工場航行試験を完了してカリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』へ移動しました。


11月初頭にカリーニングラードを出航し、11月13日に白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク)へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク)へ到着した]
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12月6日、「グレミャーシチー」は、最終洋上試験~国家試験を行なう為に白海へ出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海で試験を行なう]

12月9日、「グレミャーシチー」は、白海汎用垂直発射機3S-14から有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)超音速対艦ミサイル「オーニクス」を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海で対艦ミサイル"カリブル"と"オーニクス"を発射した]

12月11日、今度は白海からチジャ射爆場の地上目標へ有翼ミサイル「カリブル」(対地型)を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海で地上目標へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
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12月15日までに「グレミャーシチー」白海での試験を完了し、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海での試験を完了した]

セヴェロモルスク到着後、「グレミャーシチー」は12月27日にバレンツ海へ出航し、砲撃試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバレンツ海で砲撃試験を行なった]

「グレミャーシチー」ロシア海軍への引き渡しは、2019年12月末に予定されていましたが、洋上試験を全て終える事が出来なかった為、2020年に延期されました。
[近代化されたフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"と新造コルベット"グレミャーシチー"及び"ロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は2020年にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡される]

2020年1月12日、「グレミャーシチー」は洋上試験を再開する為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバレンツ海で洋上試験を再開した]

1月14日には魚雷の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバレンツ海で魚雷を発射した]

1月中旬までにバレンツ海での試験は全て完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバレンツ海での洋上試験を完了した]

3月11日、「グレミャーシチー」セヴェロモルスク基地から出航し、バルト海へ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はセヴェロモルスクを去り、バルト海へ向かった]
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5月19日、「グレミャーシチー」バルト海で最終洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海で最終洋上試験を開始した]

5月26日には艦載ヘリコプターの着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海でヘリコプターの着艦試験を行なった]

6月初頭にも引き続き艦載ヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海でヘリコプターの発着艦試験を続ける]

「グレミャーシチー」は6月22日までに建造元の『北方造船所』へ戻りました。
ここで1ヶ月間に渡り船体や艦内の検査を行なった後、2020年8月末から洋上試験を再開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は2020年8月に最終洋上試験を行なう]

その後、主に電子機器(レーダーなど)の試験や最終調整に重点を置いて洋上試験は続けられました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海で洋上試験を続ける]

11月12日には、悪天候及び夜間時のヘリコプター着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海で夜間のヘリコプター着艦試験を行なった]

12月10日には高射ミサイル複合体「リドゥート」の発射試験を行ないました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海で高射ミサイル"リドゥート"の発射試験を行なった]

これで「グレミャーシチー」の洋上試験は全て完了し、12月13日にサンクトペテルブルク『北方造船所』へ戻りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験を完了した]

2020年12月29日、サンクトペテルブルク『北方造船所』「グレミャーシチー」への聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入されました。
[プロジェクト20385コルベットの1番艦グレミャーシチーは2020年12月29日にロシア海軍へ就役する]


20385の2番艦「プロヴォールヌイ」は2013年7月25日に起工されました。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]
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就役は2021年以降に予定されており、こちらも太平洋艦隊へ配備されます。

今後、太平洋艦隊向けとして、更に4隻のプロジェクト20385コルベットが建造されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の4隻のプロジェクト20385コルベットと2隻のプロジェクト20380コルベットの建造契約が締結された]

ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は大西洋上で対潜演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2020年12月28日18時0分配信
【バルト艦隊のコルベット「ストイーキー」は大西洋で仮想敵潜水艦の捜索と破壊へ取り組んだ】

遠距離航海任務を遂行しているバルト艦隊コルベット「ストイーキー」は、大西洋上で仮想敵潜水艦の捜索、探知、破壊の課題へ取り組んだ。

対潜ヘリコプターKa-27PLと協同でコルベットの乗組員は、合同対潜行動へ取り組み、捜索、探知、接触の維持、追跡、そして更に仮想敵潜水艦に対する対潜兵器複合体の使用の演習を実施した。

海上移動時の戦闘演習の枠組みで乗組員は更に、様々な高度と方向からの敵空中攻撃手段を撃退する訓練を実施し、対空防衛手段の仮想射撃を行なった。

コルベット「ストイーキー」、中型海洋給油船「コラ」、海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」で構成されるバルト艦隊艦船支隊は、艦隊主要基地バルチースクから12月16日に出航した。

航海の主な任務は、大西洋、地中海、インド洋の様々な海域における海軍の存在の確保と聖アンドレイ旗のデモンストレーションに在る。



プロジェクト20380コルベットの4番艦「ストイーキー」(545)は2006年11月10日に起工され、2012年5月30日に進水し、2014年7月18日に納入され、7月27日に正式に就役しました。
[コルベット「ストイーキー」は2ヶ月遅れでロシア海軍へ引き渡された]

2016年夏以降は、度々北大西洋(北海)へ進出しています。

2016年6月には同型艦「ボイキー」(532、2013年5月16日就役)と共に北海へ進出しました。
(2016年6月中旬にバルチースクを出航し、7月5日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北海から戻ってきた]

2018年6月中旬にも同型艦「ボイキー」と共に北大西洋へ進出し、7月上旬に帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北大西洋遠征を終えた]

2018年10月22日、同型艦「ソーブラジテルヌイ」(531、2011年10月14日就役)と共に北大西洋への航海へ出発し、11月13日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット"ソーブラジテルヌイ"と"ストイーキー"は北大西洋遠征から戻ってきた]

2019年6月25日、同型艦「ボイキー」と共に北大西洋への航海へ出発し、7月8日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北海での演習を終えてバルチースクへ帰投した]

2019年8月にはバルト海で行なわれたロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

2019年8月末には同型艦「ステレグーシチー」、「ボイキー」と共にバルト海の演習へ参加しました。


2019年9月末には同型艦が4隻揃ってバルト海の演習へ参加しました。


2020年2月19日には大型揚陸艦「コロリョーフ」と共にバルチースクを出航し、大西洋(北海)へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"と大型揚陸艦コロリョーフは大西洋へ向かった]

3週間ほど北海で行動し、各種の演習を行なった後、3月16日にバルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"と大型揚陸艦コロリョーフは遠距離航海を終えてバルチースクへ帰投した]

2020年8月初頭のロシア海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、8月8日には北海へ進出して模擬ミサイル発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭水上戦闘艦6隻は北海でミサイル発射訓練を行なった]

その後にバルト海へ戻り、対潜戦闘訓練などを行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット3隻はバルト海で対潜戦闘訓練を行なった]


2020年12月16日、「ストイーキー」中型海洋給油船「コラ」海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」を伴い、地中海・インド洋への遠距離航海へ出発しました。
[バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は地中海とインド洋への遠距離航海へ出発した]
無論、「ストイーキー」地中海、そしてインド洋へ行くのは、今回が初めてです。

中型海洋給油船「コラ」(1967年10月19日就役)
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海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」(1978年3月20日就役)
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12月24日にラ・マンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過する]

ラ・マンシュ海峡を通過した後、12月28日にstrong>大西洋(ビスケー湾)で対潜演習を実施しました。
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今後、「ストイーキー」と随伴船はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入ります。

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海を去り、黒海へ入った


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年12月28日12時17分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・エッセン」はボスポラス海峡を通過して黒海へ入った】

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・エッセン」は、黒海海峡・ダーダネルス及びボスポラスを通過して黒海へ入った。

艦は、地中海海軍常設連合部隊の一員としての任務遂行を完了した後、駐留所へ戻る。

黒海フリゲート乗組員は、指示された複合移動任務へ取り組み、その後に黒海艦隊主要基地セヴァストーポリ英雄市へ入る。

地中海フリゲート「アドミラル・エッセン」は2020年10月から任務を遂行し、以前に遠海ゾーンでフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」と交代した。



プロジェクト11356Rフリゲート2番艦「アドミラル・エッセン」は、2011年7月8日に起工され、2014年11月7日に進水し、2016年6月7日に就役しました。
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはロシア海軍へ就役した]

2016年10月下旬に黒海へ回航される予定でしたが、バルチースク基地でスクリューと推進軸を損傷してしまった為、修理が必要となり、回航は延期されることになりました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・エッセンは推進器を修理する]

「アドミラル・エッセン」は建造元の『ヤンターリ』へ回航され、浮きドックで修理が行なわれました。
修理は2016年12月23日までに完了しました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・エッセンは推進器の修理を終えた]

その後はバルト海で修理後の航行試験が行われていたようですが、2017年3月7日には、バルト艦隊親衛コルベット「ソーブラジテルヌイ」と共に砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはバルト海で砲撃訓練を行なった]

2017年4月末、「アドミラル・エッセン」は、本来の配備場所である黒海艦隊基地へ向かいました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは黒海艦隊基地へ向かった]

2017年5月5日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

その後、「アドミラル・エッセン」地中海を東へ進み、2017年5月15日には地中海東部に位置するキプロス島南部のリマソール港へ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはキプロスのリマソールへ寄港した]

2017年5月23日から27日までリビア東部沖で演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の地中海での演習は終わった]

2017年5月31日、潜水艦「クラスノダール」と共にシリア沿岸沖の公海上からシリアパルミラ(タドムル)ISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ、有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンと潜水艦クラスノダールはパルミラのISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

その後も、同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」、潜水艦「クラスノダール」と共に地中海東部へ留まりました。
[巡航ミサイル"カリブル"を搭載するロシア海軍黒海艦隊の2隻のフリゲートと1隻の潜水艦は地中海東部に留まる]

2017年6月23日には同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」、潜水艦「クラスノダール」と共に地中海東部からシリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と潜水艦1隻はシリアのハマー県のISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

「アドミラル・エッセン」は、2017年7月5日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはセヴァストーポリへ到着した]

それから4日後の2017年7月9日にセヴァストーポリを抜錨し、再び地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新フリゲート"アドミラル・エッセン"は再びシリア沖へ向かった]

2017年7月30日の「ロシア海軍の日」には、シリアタルトゥース港で挙行された観艦式へ参加しました。


その後も地中海東部へ留まり、2017年9月4日にシリアデリゾールISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイルを発射した]

「アドミラル・エッセン」は2017年9月22日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はシリア沖からセヴァストーポリへ帰投した]

その後は黒海に留まり、2018年2月下旬には警備艦「プイトリーヴイ」(プロジェクト1135M)、「スメトリーヴイ」(プロジェクト61)と共に演習を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年2月19日14時41分配信
フリゲート「アドミラル・エッセン」、警備艦「プイトリーヴイ」と「スメトリーヴイ」は演習を実施する為に黒海へ出た】

「アドミラル・エッセン」は2018年3月13日にボスポラス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]

2018年3月21日に艦載ヘリコプターの飛行訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を行なった]

その後、地中海東部アメリカイギリスなどの艦船を監視していました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部でアメリカ海軍などの軍艦を追尾している]
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部でイギリスのアスチュート級原潜を追尾した]

2018年4月下旬には、地中海東部で演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と警備艦2隻は地中海東部で演習を行なう]
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と警備艦2隻は地中海東部で演習を続けている]

その後も地中海東部へ留まり、2018年5月末には艦載ヘリコプターの訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・エッセン"は地中海東部で艦載ヘリコプターの訓練を実施した]

2018年6月28日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海を去った]

2018年6月30日に母港へ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した]

2018年8月25日にボスポラス海峡及びダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]

2018年9月1日から8日まで地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

2018年11月16日には、プロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」(「499」2017年12月27日就役)と共に艦載ヘリコプターの訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で艦載ヘリコプターの訓練を行なった]

2018年11月20日には対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で対空防衛演習を行なった]

その後も地中海東部に滞在していましたが、2018年12月25日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海を去った]

2018年12月26日、「アドミラル・エッセン」は母港セヴァストーポリへ帰投しました。

[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はセヴァストーポリへ帰投した]

2019年2月28日、「アドミラル・エッセン」は母港セヴァストーポリを抜錨し、地中海東部へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はセヴァストーポリを抜錨し、地中海へ向かった]

翌2019年3月1日、「アドミラル・エッセン」は、黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入り、その後、地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海へ入る]

2019年4月23日には、地中海東部フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」、小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」と共に夜間通信訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の軍艦は地中海東部で夜間の通信訓練を行なった]

その後、「アドミラル・エッセン」地中海を去り、4月30日にはトルコイスタンブールへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は防衛展示会『IDEF'19』へ参加する為にトルコのイスタンブールへ到着した]
同艦がトルコを訪れたのは、これが初めてです。
(イスタンブール沖を通過した事は何度も有りましたが)

「アドミラル・エッセン」は、2019年4月30日から5月3日までトルコで開催された防衛展示会IDEF(International Defense Industry Fair)'19に「出展」されました。
【『IDEF』公式サイト】


『IDEF'19』が終わった5月3日にイスタンブールを出航し、黒海へ入りました。
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翌5月4日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部からセヴァストーポリへ帰投した]

その後は黒海内で行動し、黒海艦隊の演習へ何度も参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは緊急出航訓練を行なった]

12月11日には黒海沿岸の目標へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。


[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は黒海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

12月20日頃にセヴァストーポリを出航し、翌12月21日にボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部へ派遣される]

2020年1月14日には地中海東部で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部で対空戦闘訓練を行なった]

その後も地中海東部で行動し、1月30日にキプロスリマソール港を訪問しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はキプロスのリマソールを訪れた]

2月6日には、対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」(2019年1月26日就役)及び哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」(2019年6月11日就役)と共に地中海東部機雷源を突破する演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は地中海東部で機雷源突破演習を行なった]

その後も地中海東部に留まっており、3月20日には各種戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部で演習を行なった]

2020年2月末に地中海東部へ入った同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)及び「アドミラル・マカロフ」(499、2017年12月27日就役)と合流し、各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で戦闘訓練を行なった]

4月に入ってからも3隻のフリゲートは一緒に行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で対潜戦闘訓練を行なった]


その後、「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」「アドミラル・グリゴロヴィチ」と別れ、4月9日にダーダネルス海峡ボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海を去った]

翌4月10日、「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は母港セヴァストーポリへ到着しました。

しかし、ヨーロッパにおける新型コロナウイルスの流行・感染拡大に関連し、「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は、暫くセヴァストーポリ港内の泊地に留め置かれる事になりました。
「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は3月末に外国港(おそらくはキプロスリマソール港)へ寄港していた為、外国港を出てから14日間は検疫期間として乗組員は陸地へ上陸できず、艦内に留まる事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"はセヴァストーポリ港内へ入った]

「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は艦内の消毒などの措置が行なわれ、4月11日にセヴァストーポリ港埠頭へ入りました。
[地中海東部から戻ってきたロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は検疫措置を終えてセヴァストーポリ埠頭へ係留された]

その後は黒海で訓練を行なっていました。




2020年9月末、「アドミラル・エッセン」は再び地中海東部へ派遣される事になり、9月29日にボスポラス海峡を南下しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ派遣される]

その後、地中海東部へ入り、10月8日にはシリアタルトゥース港へ到着しました。

[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はシリアのタルトゥース港へ到着した]

10月31日には対空防衛訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部で対空防衛訓練を行なった]

11月11日には艦載ヘリコプターKa-27PLと共に演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部で艦載ヘリコプターと演習を行なった]

12月24日にシリアタルトゥース港で実施されたロシア海軍シリア海軍の合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍とシリア海軍はタルトゥース港で合同演習を実施した]

12月27日にダーダネルス海峡へ入り、翌28日にはボスポラス海峡を抜けて黒海へ入りました。

今後、「アドミラル・エッセン」は母港セヴァストーポリへ戻ります。

ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは遠距離航海を終えて母港ノヴォロシースクへ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年12月28日11時35分配信
【黒海艦隊の哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」の艦隊間移動の後に駐留所で歓迎式典が行なわれた】

黒海艦隊ノヴォロシースク海軍基地では、バルト艦隊から黒海艦隊の恒久駐留所ノヴォロシースク英雄市への艦隊間移動完了後の黒海艦隊哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」乗組員の歓迎式典が開催された。

伝染病予防勧告遵守の枠組みにおいて、行事は地域の現行制限の下で行なわれた。

式典中にノヴォロシースク海軍基地司令官ヴィクトール・コチェマゾフ少将は、艦長を歓迎し、艦隊の伝統により、子豚の丸焼きを贈った。

近い内に艦は、計画メンテナンス及び補給物資の補充を行ない、その後に計画戦闘訓練任務の遂行へ着手する。

艦隊間移動中に乗組員は5000海里以上を走破し、バルト海、北海、地中海、そして更に大西洋の一部へ行った。

哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」は、2020年6月にノヴォロシースクから出航した。
バルト艦隊で、艦の乗組員はサンクトペテルブルク主要海軍パレードへ参加し、その後、兵装システムの試験を行なう為に北方艦隊への移動を行なった。



プロジェクト22160哨戒艦の1番艦「ワシーリー・ブイコフ」は、ロシア内陸部に位置するタタールスタン共和国『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2014年2月26日に起工され、2017年7月23日に進水し、2018年12月20日にノヴォロシースク海軍基地で海軍旗初掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ就役しました。
[新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
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就役後、ノヴォロシースク海軍基地で乗組員の慣熟訓練を行ない、2019年1月9日にはダメージコントロール訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはダメージコントロール訓練を行なった]


その後も基地での各種訓練が行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは洋上訓練の準備を進めている]

2019年2月25日、「ワシーリー・ブイコフ」は海上での戦闘訓練を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは洋上で砲撃訓練を行なった]

2019年3月7日には、砲撃訓練の他に、有翼ミサイル「カリブル」の模擬発射訓練も行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海で戦闘訓練を行なった]

2019年3月8日にはトルコ海軍の艦との合同演習を行ないました。

[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海東岸で合同演習を行なった]

2019年3月20日にはノヴォロシースク海軍基地小型対潜艦「エイスク」(1990年2月28日就役)と共に対空戦闘訓練を行ないました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年3月20日9時23分配信
【ノヴォロシースク海軍基地の艦の乗組員は演習中に対空防衛の問題へ取り組んだ】

2019年3月21日、「ワシーリー・ブイコフ」ノヴォロシースク海軍基地でダメージコントロール訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースクでダメージコントロール訓練を実施した]

2019年3月27日にはノヴォロシースク沖で実弾射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースク沖で射撃訓練を実施した]

2019年4月5日にセヴァストーポリへ入港しました。
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2019年5月中旬に出航し、5月21日にセヴァストーポリへ帰港しました。
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2019年6月10日、「ワシーリー・ブイコフ」セヴァストーポリを出航し、バルト海へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはバルト海へ向かった]

2019年6月11日には黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過する]

その後、地中海へ入って同海域を西進し、2019年6月18日には北アフリカスペイン領セウタへ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはスペインの飛び地セウタへ寄港した]
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2019年6月20日にセウタを出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはスペインの飛び地セウタを去った]

「ワシーリー・ブイコフ」は2019年6月21日にジブラルタル海峡を通過し、大西洋へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入った]

2019年6月25日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは英仏海峡へ入った]

この時、グレートブリテン海軍最新鋭哨戒艦「フォース」「ワシーリー・ブイコフ」を追跡しました。
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その後、「ワシーリー・ブイコフ」バルト海へ入り、2019年7月初頭にクロンシュタットへ到着しました。
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2019年7月10日の「ワシーリー・ブイコフ」


2019年7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)では、クロンシュタットの観艦式へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】



主要海軍パレードが終わった後、クロンシュタットを出航してバルト海を去り、2019年8月8日までに再びラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
今回もグレートブリテン海軍哨戒艦「フォース」が追跡しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは再び英仏海峡を通過した]

2019年9月7日に最新鋭対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」(2019年1月26日就役)と共にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフはセヴァストーポリへ到着した]

2019年10月15日頃にセヴァストーポリを出航し、10月14日にはボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフはギリシャへ向かった]

2019年10月19日にギリシャピュロス港へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフはギリシャのピュロスを訪れた]
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2019年10月22日にピュロス港を出航し、セヴァストーポリへ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の哨戒艦ワシーリー・ブイコフはギリシャを去った]

2019年10月24日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ帰投しました。

「ワシーリー・ブイコフ」は2019年11月初頭にセヴァストーポリを出航し、11月4日に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の哨戒艦ワシーリー・ブイコフは地中海へ入った]

2019年11月下旬にはフリゲート「アドミラル・マカロフ」及び救助曳船SB-739と共にアルジェリアを訪れ、アルジェリア海軍と合同演習を実施しました。

[ロシア海軍黒海艦隊は地中海西部でアルジェリア海軍と合同演習を行なった]

2019年12月12日、救助曳船SB-739と共にダーダネルス海峡及びボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年12月12日16時15分配信
【黒海艦隊の哨戒艦ワシーリー・ブイコフと救助船SB-739は黒海海峡を通行する】

2019年12月14日に母港ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。


2020年1月上旬に黒海で行なわれた北方艦隊黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは黒海でロシア海軍北方艦隊及び黒海艦隊の合同演習を視察した]

「ワシーリー・ブイコフ」は、2020年7月26日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(サンクトペテルブルクネヴァ川及びクロンシュタット泊地で行なわれる観艦式)へ参加する為にノヴォロシースク海軍基地を出航し、6月18日には黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは再びバルト海へ向かった]


7月26日の『ロシア海軍の日』には、クロンシュタット泊地の観艦式へ参加しました。


「ワシーリー・ブイコフ」は観艦式が終わった後、クロンシュタットを出航し、ノヴォロシースクへの帰路に就く筈でした。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは『海軍の日』観艦式へ参加した後に黒海へ戻る]

しかし、バルト海を出て北海へ入った「ワシーリー・ブイコフ」は、そのまま南下せずに北上し、8月12日には北方艦隊白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク)へ到着しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは白海で新型兵器の試験を行なう]

「ワシーリー・ブイコフ」は、白海で兵器の試験を行ないました。
試験を行なった兵器がどのようなものかは明らかにされていませんが、おそらくは汎用戦闘モジュールコンテナでしょう。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]

「ワシーリー・ブイコフ」(プロジェクト22160哨戒艦)は、この汎用戦闘モジュールコンテナを装備できるように設計されているので、同艦で試験が行なわれたようです。
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試験が終わった後にセヴェロドヴィンスクを出航し、バレンツ海、ノルウェー海を通過して北海へ入り、11月上旬から12月初頭までグレートブリテン島北部(スコットランド)のマレー湾(Moray Firth)付近に滞在していました。
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その後、12月12日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
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12月23日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入りました。


12月28日にノヴォロシースク海軍基地へ帰投しました。

ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは乗組員の慣熟訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年12月27日20時59分配信
【黒海艦隊の哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」は第2錬成任務へ移行した】

黒海艦隊哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、第2錬成任務K-2へ移行し、近い内には用途上の任務遂行へ着手する。

活動は、黒海艦隊の戦闘訓練計画に沿って実施された。

用途上の任務を遂行する為の艦の準備の最終段階の枠組みにおいて、乗組員は、水上目標及び空中目標、更には仮想敵の指揮所を模した沿岸目標への砲射撃の準備及び試験を行なった。

錬成任務への移行中、船員は、対空防衛、海上での艦のダメージコントロール、更には黒海艦隊対空防衛・海上航空隊ヘリコプターの艦上への受け入れといった様々な海上演習を実施した。

恒久駐屯所へ戻る哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」の乗組員は、海上移動中の艦の防衛及び防護の行動へ取り組んだ。

[参照]
哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」
は、株式会社『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』の造船台で建造されたプロジェクト22160艦シリーズの3隻目となる。
この艦は、モジュール兵装概念を用いて設計及び建造された。

2020年11月27日に艦隊へ受け入れられた。



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プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。

現在建造中のプロジェクト20380/20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。

設計はサンクトペテルブルク「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】

建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国『ゼレノドリスク造船所』です。
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【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
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プロジェクト22160哨戒艦の3番艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、2016年2月18日に起工されました。

[ロシア海軍の為の第3のプロジェクト22160哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは2016年2月18日に起工される]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは起工された]

その後、クリミア半島ケルチ市に在る『ゼレノドリスク造船所』の下請け会社造船工場『ザリフ』へ回航され、ここで建造が進められました。
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2019年2月21日に造船工場『ザリフ』で進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは進水した]

2019年8月初頭までに「パーヴェル・デルジャーヴィン」の乗組員の編成が完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンの乗組員の編成は完了した]

2020年4月21日、「パーヴェル・デルジャーヴィン」ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは洋上試験を行なう為にノヴォロシースクへ到着した]
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2020年5月15日、サンクトペテルブルクでの訓練を終えた「パーヴェル・デルジャーヴィン」の乗組員がノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィン乗組員はノヴォロシースクへ到着した]

その後、「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、黒海での洋上試験の準備を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは洋上試験の準備を進めている]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンはノヴォロシースクで消磁作業を行なった]

2020年7月23日、「パーヴェル・デルジャーヴィン」黒海で洋上試験を開始しました。


[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で洋上試験を開始した]

8月末には76mm砲などの各種兵器の射撃試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で兵器の射撃試験を行なった]

10月19日には艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海でヘリコプター着艦試験を行なった]

11月6日には黒海艦隊海上航空隊多用途複座戦闘機Su-30SMの協力を得て、対空防衛システム~対空用レーダーなどの動作点検を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で対空レーダーの動作点検を行なった]

「パーヴェル・デルジャーヴィン」の洋上試験は2020年11月中旬までに完了し、11月27日にロシア海軍への正式な就役式典(聖アンドレイ旗初掲揚式典)がノヴォロシースクで開催されました。

[新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、ノヴォロシースク海軍基地第184水域保護旅団第181小型対潜艦大隊へ編入されました。

就役後、「パーヴェル・デルジャーヴィン」は乗組員の慣熟訓練を開始し、基地内での基礎訓練を終えた後、12月下旬には海上での訓練へ移行しました。
記事中に登場する第2錬成任務K-2というのは、海上における単艦での各種訓練を指しています。
(基地内での基礎訓練は第1錬成任務K-1)


プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工され、3隻が就役しています。

「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役

「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2017年進水/2019年6月11日就役

「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年2月21日進水/2020年11月27日就役

「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2021年就役予定

「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2022年就役予定

「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2023年就役予定


プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
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[ロシア海軍黒海艦隊の新ノヴォロシースク基地は60隻以上の艦船を収容できる]

近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で再び対艦ミサイル"ウラン"を発射した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2020年12月28日6時32分配信
【近代化された太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は水上目標への対艦有翼ミサイル「ウラン」発射を実施した】

近代化された太平洋艦隊フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、日本海で新たな艦載兵器の試験を続けている。

フリゲートの艦上から、海上曳航盾への対艦有翼ミサイル複合体「ウラン」の発射が成功裏に実施された。

以前、ピョートル大帝湾においては、空中目標海上目標への複合砲射撃も行なわれた。
標的への砲撃は、近代化の最中に艦が受け取った汎用艦載砲装置A-190と、30mm6銃身自動砲装置AK-630から行なわれた。
魚雷兵器が試験された。

海上での艦の行動は、太平洋艦隊の補助艦隊の船と海上航空隊の航空機により保障された。

フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」の修理と近代化は、ウラジオストク株式会社・艦船修理センター『ダーリザヴォード』の基盤で行なわれている。
艦は船底外部部品の修理を行ない、船体構造の一部を交換し、新たな機器が据え付けられ、最新の打撃ミサイル兵器複合体が設置された。



プロジェクト1155大型対潜艦の8番艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、1983年5月25日にカリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工され、1984年12月27日に進水し、1985年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1986年2月2日に太平洋艦隊へ編入され、正式に就役しました。
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1987年10月1日から12月26日まで太平洋艦隊基地への移動航海を行ないました。
この間、モザンビーク、ルアンダ、セーシェル諸島、インド、ベトナムを訪問しました。

1988年7月14日から1989年2月13日までペルシャ湾で行動し、41隻の船を護送しました。
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1990年にはエチオピアからソ連民間人を避難させ、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1990年8月14日から18日まで朝鮮共和国ウォンサン(元山)港を訪問しました。

1990年12月15日から1991年8月30日までペルシャ湾で行動し、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1992年11月から1994年4月までウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールが行なわれました。

2003年4月16日にウラジオストクを出航し、5月にインド洋黒海艦隊の艦船と合同演習を行ない、その後、インドを訪問しました。
[ロシア海軍、インド洋遠征(2003年4~5月):その1・太平洋艦隊のウダロイ級大型対潜艦]

2003年10月にはハワイ真珠湾を訪問しました。
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2004年8月30日から9月30日まで日本を訪問し、9月4日には日本海上自衛隊と捜索救助合同演習を行ないました。

2005年8月には中国青島港を訪問しました。

2006年3月にはグアム島を訪問しています。
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2008年9月15日から17日まで日本海で実弾射撃訓練を行ない、帰投した直後に火災事故が発生しました。
[大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災発生 ]

2009年3月に修理を完了し、艦隊へ復帰しました。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、これまでに3度に渡りアデン湾海賊対処任務へ就いており、1度目は2010年2月24日に出港しています。
[大型対潜艦「シャーポシニコフ元帥」支隊はソマリアへ出発した]

アデン湾到着後の「マルシャル・シャーポシニコフ」艦内で打ち合わせを行なうロシア海軍海賊対処部隊幹部とアメリカ及びシンガポール海軍アデン湾派遣部隊指揮官
(2010年4月8日)
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2010年5月6日、ソマリア海賊に乗っ取られたロシアタンカー「モスクワ大学」を解放しました。
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【ソマリア海賊:露タンカー乗っ取り 翌日に解放】
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『ロシア通信社ノーボスチ』情報グラフィックより。
2012年5月7日配信
【乗っ取られたタンカー「モスクワ大学」の突入解放作戦】

この時のロシア海軍海賊対処部隊指揮官は、第44対潜艦旅団司令官イリダル・アフメロフ1等海佐でした。
[ソマリア海賊対処部隊指揮官イリダル・アフメロフの華麗な戦歴]

タンカー「モスクワ大学」を乗っ取ろうとしたソマリア海賊は1名が射殺され、10名が拘束されました。
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しかし、拘束された10名も、ボートに乗せられて海上へ放逐され、その後、死亡しました。
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結果的に、「モスクワ大学」を襲撃したソマリア海賊は、11名全てが死亡しました。
[アデン湾における大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフの活躍を描いた映画が撮影される]
「マルシャル・シャーポシニコフ」は2010年6月25日に帰投しました。

2012年4月下旬に黄海で実施されたロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

2012年11月2日から2013年4月21日まで遠距離航海を行ない、2度目のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊はウラジオストクへ戻った]

2014年3月中旬から7月初頭までインド洋への遠距離航海を行ない、この間に3度目のアデン湾海賊対処任務を遂行しました。
[ロシア太平洋艦隊インド洋遠征(2014年3月-7月)]
2014年10月から12月までオーストラリア沖への遠距離航海を行ないました。
[オーストラリア沖へ行ったロシア海軍太平洋艦隊の軍艦はウラジオストクへ帰ってきた]

2015年3月下旬から4月上旬まで日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は日本海で演習を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊は演習を実施した]

2015年6月下旬から7月初頭にオホーツク海で実施された演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はオホーツク海で対潜演習を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の『決闘』演習がオホーツク海で行なわれた]

2015年10月26日に宗谷海峡を東進し、11月16日に同海峡を西進したのを最後に、洋上での活動は見られなくなりました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年10月26日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年11月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


2016年春からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装工事が始まりました。
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2基の「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒AK-100 100mm単装砲2番砲塔、ガスタービンエンジンなどが撤去されました。

ガスタービンエンジン『クロンシュタット海洋工場』へ送られ、修復されました。
[クロンシュタット海洋工場はロシア海軍の全ての艦艇用ガスタービンエンジンを修理する]

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、近代化改装により対艦ミサイル「ウラン」を装備する事になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフは近代化改装によりウラン対艦ミサイルを装備する]

近代化改装開始から1年以上経った2017年8月には、「マルシャル・シャーポシニコフ」の為に、有翼ミサイル「カリブル」用の垂直発射機3S-14も発注された事が明らかになりました。
ブログ『BMPD』より
2017年8月19日配信
【大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の近代化で2基の汎用垂直発射装置3S-14モジュールが設置される】
(つまり、当初は「ウラン」対艦ミサイルのみを装備するつもりだったが、その後、「カリブル」も装備する事になった)

「ウラン」4連装発射筒(3R-60U)「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒の在った場所に、3S-14発射機100mm単装砲2番砲塔の在った場所に設置されました。
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2018年2月16日、「マルシャル・シャーポシニコフ」で、溶接作業中に木製足場へ引火した事により火災が発生しました。

[ウラジオストクで近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災が発生した]

その後、『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
[近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ近影(2018年7月11日)]

2019年11月13日までに乾ドックを出ました。
[近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート(大型対潜艦)マルシャル・シャーポシニコフはウラジオストクの乾ドックを出た]

その後、『ダーリザヴォード』の岸壁で艤装工事が進められました。


「マルシャル・シャーポシニコフ」AK-100 100mm砲の1番砲塔も撤去され、代わりにロシア海軍の新世代水上艦にも装備されているA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲が設置されました。

[近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は新たな100mm砲を得る]

更に、最新の高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ」の装備も検討されています。
(未だ実際に装備はされていませんが )
[近代化されるロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は最新高射ミサイル-砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

2020年7月10日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は、最初の洋上試験を開始しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で洋上試験を開始した]


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その後、一旦ウラジオストクへ戻り、8月13日には再び洋上試験の為に出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で洋上試験を続ける]

9月15日、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将「マルシャル・シャーポシニコフ」を視察しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊司令官は近代化改装されたフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"を視察した]

10月19日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は工場航行試験の第2段階を実行する為にウラジオストクを抜錨し、日本海へ出航しました。

[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は洋上試験の第2段階実施の為に日本海へ出航した]

その後、ウラジオストクへ帰投し、11月6日には艦船修理工場『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は最終洋上試験の準備の為にドックへ入った]


兵装の試験を行なう為、12月15日に出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は兵装試験を行なう為、日本海へ出航した]

12月24日、A-190-01 100mm単装砲対艦ミサイル「ウラン」の発射試験を行ないました。

[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海でA-190-01 100mm砲と対艦ミサイル"ウラン"の発射試験を行なった]

12月28日に再び対艦ミサイル「ウラン」を発射しました。

「マルシャル・シャーポシニコフ」の再就役は、2020年12月末に予定されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"の近代化改装は2020年末に完了する]
[近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦(フリゲート)マルシャル・シャーポシニコフと原子力水中巡洋艦イルクーツクは極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を使用できる]

近代化改装後の「マルシャル・シャーポシニコフ」は、大型対潜艦からフリゲートへ類別変更されます。
[近代化改装されるプロジェクト1155大型対潜艦はフリゲートへ艦種変更される]

ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年に7回の発射試験を行なう

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『タス通信』より
2020年12月26日15時1分配信
【情報筋:極超音速ミサイル「ツィルコン」は2021年に国家試験へ入る】
モスクワ、12月26日/タス通信

極超音速ミサイル「ツィルコン」の国家試験は2021年に始まり、その中と、それに先立つ段階の飛翔設計試験において、合計で少なくとも7回の発射がフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」及び原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」(北方艦隊)で実施される。
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『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「2021年の飛翔設計試験の完了後、国家合同試験が始まります。
飛翔設計試験の枠組みで、更に2回の発射を実行します」

対談者は話した。

彼によると
「2021年前半には、北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"による4回のツィルコン発射の実行が控えております」
「2021年後半には、北方艦隊の原子力潜水艦セヴェロドヴィンスクによるツィルコンの飛翔設計試験が始まり、少なくとも3回の発射が実行されます」

情報提供者は伝えた。

「ツィルコン」を開発、製造するレウトフ科学生産合同『機械製造』(コーポレーション『戦術ロケット兵器』へ加入)は、情報提供者からの情報へコメントしなかった。

以前、『タス通信』の他の情報提供者は、2020年の極超音速ミサイル「ツィルコン」の飛翔-設計試験プログラムは完全な量が実行され、北方艦隊フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」から3回の発射が行なわれたと述べた。

2019年2月の連邦教書演説においてロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、ミサイル「ツィルコン」は、およそマッハ9の速度を発揮し、距離1000km以上の水上目標や地上目標を撃破できると述べた。
2011~2020年の国家軍備プログラムの枠組みで極超音速ミサイルを有する艦載複合体「ツィルコン」の作成計画は、2011年2月、国防次官の職務に従事していたウラジーミル・ポポフキンにより表明された。
ミサイルの飛翔試験は、メディアによると2015年に始まった。



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極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

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[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

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[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年には「ツィルコン」の発射試験は少なくとも7回の実施が予定されています。
その内訳は、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」から4回、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」から3回です。

更には、「アドミラル・ゴルシコフ」型フリゲート「ヤーセン」級原子力水中巡洋艦が連携した「ツィルコン」の発射試験も行なわれるようです。
具体的には、「ヤーセン」級が目標を感知し、そこへフリゲート「ツィルコン」を発射します。
[ロシア海軍のヤーセン級原子力水中巡洋艦とアドミラル・ゴルシコフ型フリゲートは連携して極超音速ミサイル"ツィルコン"を使用する]

「ツィルコン」の制式採用は、早ければ2022年になります。
[極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021-2022年にロシア海軍へ制式採用される]


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2022年末に復帰する]

同様に大規模な近代化改装が行なわれる4隻のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級)は近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のプロジェクト971M原子力巡洋潜水艦レオパルドは再進水した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2020年12月26日0時0分配信
【ロシア海軍総司令官:艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の船台から多目的原子力潜水艦「レオパルド」が出渠した】

「セヴェロドヴィンスクの艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』は、プロジェクト971原子力潜水艦レオパルドの修理及び近代化の造船台での段階を完了しました。
潜水艦は、同社の埠頭での艤装作業の為、造船所の船台から出渠しました。
原子力潜水艦レオパルドの船台からの出渠操作は成功裏に実行されたとの報告を受けました」

ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は述べた。

「原子力潜水艦レオパルドは、海軍の多目的原子力潜水艦グループの必要な水準の戦闘準備態勢を維持する為のプログラム実現の枠組みにおいて、セヴェロドヴィンスク造船所・艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』で中間修理と高度な近代化を行なう最初の第3世代艦となります」
ニコライ・エフメノフ大将
は話した。

「船台から出渠するまでの間に、『ズヴェズドーチカ』及び契約当事者の力により、電波電子兵装、制御システム、通信システム、航法システム、水中音響システム、戦闘情報管理システムの交換が行なわれました。
近代化の枠組みにおいて、ミサイル-魚雷兵装の使用モデルの拡張、艦の音響特性の低減、乗組員の為の居住条件、潜水艦の操作特性の信頼性の改善が規定されています。
修理及び近代化作業の完了は、同社の岸壁の艤装台において、浮上状態で行なわれます」
ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将
は強調した。

多目的原子力潜水艦「レオパルド」(株式会社・サンクトペテルブルク機械製造局『マラヒート』が設計)は、株式会社・生産合同『北方機械製造事業』の造船台で1988年10月26日に起工され、1992年6月28日に進水し、12月30日に就役した。
原子力潜水艦「レオパルド」の修理には、サンクトペテルブルク機械製造局『マラヒート』、コンツェルン『科学生産合同アヴローラ』、北方生産号合同『アルクチカ』、コンツェルン『グラニート-エレクトロン』、科学研究設計技術局『オネガ』、コンツェルン『オケアンプリボル』、試験設計機械製造局『アフリカントフ』、コンツェルン『モリンシス-アガート』、他が参加している。



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プロジェクト971「シチューカ-B」原子力大型潜水艦K-328は、1988年10月26日にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』で起工されました。
1991年1月24日には「レオパルド」と命名され、1992年6月3日には「原子力巡洋潜水艦」に類別変更され、6月28日に進水しました。

1992年10月15日から30日まで工場航行試験が行なわれ、12月15日には国家受領試験が完了し、同年12月30日に海軍へ納入されました。
1993年1月15日に海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。

就役後の1993年1月29日にガジエヴォ基地へ到着し、2月5日には第24潜水艦師団へ編入されました。
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1997年と、2006年~2007年にセヴェロドヴィンスクで修理が行なわれました。

2011年7月にセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航され、近代化改装が始まりました。
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近代化改装の完了は、当初は2015年末の予定でしたが、その後、2018年末に延期されました。
しかし2018年末にも改装は完了しませんでした。
[アクラ級原潜レオパルドは2015年に近代化改装を終えて復帰する]
[近代化改装されるプロジェクト971M原子力巡洋潜水艦レオパルドは2018年にロシア海軍へ復帰する]

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その後、「レオパルド」に関する情報は途絶えましたが、2020年12月25日に再進水しました。。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のプロジェクト971M原子力巡洋潜水艦レオパルドは2020年末~2021年初頭に再進水する]
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のプロジェクト971M原子力巡洋潜水艦レオパルドは2020年12月25日に再進水する]
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進水後、「レオパルド」は約6ヶ月間の洋上試験を行ない、その後にロシア海軍へ復帰する事になります。

近代化改装により、「レオパルド」プロジェクト971Mにアップグレードされ、有翼ミサイル「カリブル」の運用能力が付与されます。


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『ズヴェズドーチカ』は、「レオパルド」の他に、「ヴォルク」「ブラーツク」「サマーラ」プロジェクト971Mへの近代化改装を行ないます。

新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊に編入された

2020年12月26日、プロジェクト12700対機雷防衛艦(海洋掃海艦)の5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」はロシア連邦海軍へ就役しました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地方情報供給部(ウラジオストク市)発表
2020年12月26日7時47分配信
【最新機雷掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は太平洋艦隊へ加わった】

式典は、沿海地方首都中央の艦船岸壁の太平洋艦隊埠頭で開催された。
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艦を太平洋艦隊の戦闘編制へ含む海軍総司令官の指示に基づき、業界からの艦の受領証書への署名後、聖アンドレイ旗掲揚式典が行なわれた。

この出来事へ捧げられる集会には、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将、艦を造った工場の代表、沿海地方管理部、海軍の退役将兵が参加した。

集会でのスピーチでセルゲイ・アヴァキャンツ大将は、同艦はこの2日間で艦隊へ受けれられた2隻目の艦である事を指摘した。
更に彼は、太平洋艦隊水上艦連合部隊の要員が新たな艦を受け入れた事を祝福し、乗組員の勤務の成功を望んだ。

[参照]
最新機雷掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」
は、『中部ネヴァ川造船工場』で建造された。
サンクトペテルブルクからウラジオストクまで北方海上航路を経由し、国家試験を完了した。

このプロジェクト艦としては太平洋艦隊で最初のものであり、艦隊は、このような艦を3隻保有する計画である。

掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、同プロジェクトシリーズの5隻目であり、4隻目の生産艦である。
同艦は、ソヴィエト連邦英雄太平洋艦隊海軍歩兵の水兵ヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフに敬意を表して命名された。
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新たな艦は、全ての種類の最新の機雷へ対処する為に意図されている。
艦は一体ガラス繊維強化プラスチックで製造されており、最新の水中音響ステーション及び対機雷行動自動管理システムを装備する。

排水量-890トン、全長-62メートル、幅-10メートル。
最大速力-16ノット、乗組員-44名。



ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)


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プロジェクト12700対機雷防衛艦の5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で2017年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]

艦名の元になったヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフ(1924年6月9日-1945年8月14日)は、1945年8月のソヴィエト-日本戦争に参加した海軍歩兵隊員であり、8月14日に朝鮮北部清津の戦闘で戦死し、21歳の短い生涯を閉じました。
死後、ソヴィエト連邦英雄称号を授与されました。
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「ヤーコフ・バリャーエフ」は2019年12月18日に屋内造船台から出渠しました。


「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員団は、2019年12月末までにカムチャツカ半島に駐留する太平洋艦隊北東軍集団第114水域防護艦旅団で編成されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの乗組員が編成された]
同旅団の配下には、掃海艦3隻を有する第117水域防護艦大隊が有りますので、「ヤーコフ・バリャーエフ」は、同大隊に配属されるようです。

2020年1月29日、「ヤーコフ・バリャーエフ」は進水しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで進水した]

サンクトペテルブルクロシア海軍統合訓練センターでの「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員の訓練は2020年3月下旬に完了し、その後、バルト艦隊へ配備された1番艦「アレクサンドル・オブホフ」で洋上の実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフ乗組員はサンクトペテルブルクでの訓練を完了した]

そして2020年7月31日、「ヤーコフ・バリャーエフ」『中部ネヴァ川造船工場』の艤装岸壁を離れ、太平洋艦隊基地へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは極東へ向かった]

その後、「ヤーコフ・バリャーエフ」北極海へ入りました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはラプテフ海へ入った]
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10月3日にはカムチャツカ半島(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは北極海経由でカムチャツカ半島へ到着した]

10月22日にウラジオストク金角湾へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは北極海経由でウラジオストクへ到着した]
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「ヤーコフ・バリャーエフ」は11月初頭までに係留試験を完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは洋上試験の準備を進めている]

11月13日、日本海で洋上試験(工場航行試験と国家試験)を行なう為に初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で洋上試験を開始した]

その後、一旦ウラジオストクへ戻り、12月7日に最終洋上試験を行なう為に出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で最終洋上試験を開始した]

12月16日には30mmガトリング機関砲AK-630による対空・対水上射撃と、機雷掃討の試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で射撃試験を行なった]

「ヤーコフ・バリャーエフ」の洋上試験は12月23日までに完了しました。
[新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの洋上試験は完了し、2020年12月26日にロシア海軍へ就役する]


2020年12月26日、ウラジオストク金角湾「ヤーコフ・バリャーエフ」への聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。
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極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を終えたロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港への帰路に就いた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2020年12月25日13時30分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は白海での任務遂行後に恒久駐留所へ戻る】

プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、白海エリアでの計画戦闘演習任務の遂行を完了し、北方艦隊主要基地セヴェロモルスクへの移動を開始した。
2021年の新年を乗組員は家で迎える。

その乗組員は、数度に渡り極超音速ミサイル「ツィルコン」の試験射撃を成功裏に実施した。

射撃は、白海エリアから、バレンツ海エリアに在る海上標的のポジションと、アルハンゲリスク州チジャ射爆場へ配置された沿岸目標へ行なわれた。
試験の枠組みにおいて、新たな兵器の高速性と他の戦術-技術的特性が確認された。

[参照]
フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
は、サンクトペテルブルク造船工場『北方造船所』で建造され、2018年7月に艦隊へ加わった。
幾つかの演習任務と世界一周航海を成功裏に遂行した。

プロジェクト2235フリゲートは、水上、空中、水中の敵への効果的な対処、更には1500キロメートル以上離れた地上及び沿岸施設へ打撃を与える事が可能な多機能戦闘艦である。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』で2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水し、2018年7月28日にロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

2018年9月8日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

2019年2月末から7月下旬に掛けて世界一周航海を行ないました。
[フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"遠距離航海(2019年2月-7月)]

2019年8月中旬にセヴェロモルスクへ帰投した後、2019年10月中旬のロシア連邦軍戦略演習『グロム-2019』へ参加し、有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[戦略演習『グロム-2019』においてロシア海軍の原潜と水上艦は弾道ミサイルと巡航ミサイルを発射した]



「アドミラル・ゴルシコフ」白海「ミサイル兵器」の試験を行なう事になり、2019年11月23日にセヴェロドヴィンスクへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海でミサイルの試射を行なう]
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

「アドミラル・ゴルシコフ」白海「ミサイル兵器」(極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」)の「試験準備の第1段階」を行なった後、12月26日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、2020年1月にバレンツ海極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

4月2日にセヴェロモルスクを出航し、白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はセヴェロドヴィンスクで部分的な近代化を行なう]

4月4日にセヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はセヴェロドヴィンスクへ到着した]
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「アドミラル・ゴルシコフ」は、セヴェロドヴィンスクの艦船修理企業(おそらくは艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』)で定期整備と、部分的な近代化改装が行なわれました。
近代化の具体的な内容は明らかにされていませんが、極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の運用(発射)に関するもののようです。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はセヴェロドヴィンスクで極超音速ミサイル"ツィルコン"を積載する]
[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

定期整備と改修を終えた「アドミラル・ゴルシコフ」は、6月27日にセヴェロドヴィンスクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なう為に出航した]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、白海で改修後の洋上試験を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

当初、「アドミラル・ゴルシコフ」からの「ツィルコン」発射試験は、2020年春に行なわれる予定でしたが、新型コロナウイルス感染の影響(セヴェロドヴィンスクでも感染者が出ている)の為、結局、2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2020年中の「ツィルコン」発射試験を全て終えた「アドミラル・ゴルシコフ」は、母港セヴェロモルスクへの帰路に就きました。

プロジェクト20385コルベットの1番艦グレミャーシチーは2020年12月29日にロシア海軍へ就役する

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2020年12月24日18時54分配信
【「カリブル」搭載コルベット「グレミャーシチー」は12月29日に海軍へ引き渡される】
モスクワ、12月24日、インタファクス

プロジェクト20385コルベットのトップ「グレミャーシチー」は、来週に海軍へ引き渡される。
造船工場『北方造船所』広報サービスは発表した。

「2020年12月29日、造船工場『北方造船所』では、プロジェクト20385コルベットのトップ、グレミャーシチーの海軍旗掲揚式典が開催されます」
広報サービスは伝えた。

コルベットは12月末に海軍への受け入れが計画されていると報じられた。

プロジェクト20385コルベットは、海上ゾーンでの護衛及び打撃任務の遂行、近隣水域のパトロール、巡視勤務の為に意図されている。
「グレミャーシチー」には、砲、対ミサイル、対潜、水中及び電波位置測定複合体、ヘリコプターKa-27の為の格納庫が配置されていると広報サービスは伝えた。

12月10日、艦は国家試験中にバルト海有翼ミサイルを撃破した。
以前、艦の乗組員は、白海の沿岸及び海上目標への有翼ミサイル「カリブル」及び「オーニクス」の射撃を実施した。
バレンツ海で同艦は砲射撃と魚雷射撃を実施した。

コルベット「グレミャーシチー」プロジェクト20385のトップ艦である。
これは、前任のプロジェクト20380コルベットの改良ヴァージョンである。
前任者と新たなコルベットの違いは、強化された打撃能力と、更には対空防衛システムに在る。

以前、コルベットは、対艦ミサイル「ウラン」に代わり汎用ミサイル複合体「カリブル」(8基のミサイル)を受け取ると伝えられた。
高射ミサイル複合体「リドゥート」の発射装置は12基から16基に増加した。
更にそれは、100mm砲装置と2基の30mm高射砲複合体AK-630M対潜複合体「パケート」で武装する。
艦には、ヘリコプターKa-27PLが駐留する甲板と格納庫が規定されている。

「グレミャーシチー」の排水量は2220トン、全長104メートル、幅13メートル。
速力27ノット、航続距離3500海里、乗組員107名。

同艦はサンクトペテルブルク『北方造船所』で2012年に起工された。
2017年6月30日に進水した。
2018年1月に係留試験が始まった。
工場航行試験は2019年4月末に始まった。
公開株式会社『造船工場・北方造船所』は、プロジェクト20385コルベットのトップ「グレミャーシチー」を12月25日にロシア連邦海軍へ引き渡すつもりであると造船工場の総取締役イーゴリ・オルロフは報道陣へ伝えた。
「同艦は国家試験を行なっております。
我々の契約では、(引き渡しは)12月25日です。
私共は、この時期に間に合うものと考えております」
オルロフ
は話し、付け加えた。
「全ては計画通りに進んでおります」

当初、国家契約下での艦の引き渡しの日時は、2019年12月25日だった。
契約費用は226億ルーブルである。



プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。

[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]

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プロジェクト20385プロジェクト20380の改良型であり、兵装が強化されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

20380対艦ミサイル「ウラン」に代わり、20385は対地攻撃も可能な打撃巡航ミサイル「カリブル」を装備します。

当初、プロジェクト20385には、ドイツMTU社製のディーゼルエンジンが装備される予定でしたが、ヨーロッパ諸国対ロシア制裁により、その供給は途絶えました。
[ロシアは水上艦用のエンジン供給を拒否したドイツとウクライナの企業を訴える]

この為、設計を変更してロシア『コロムナ工場』ディーゼルエンジン「ディーゼルユニットDDA12000」~が搭載される事になりました。
これは以前のプロジェクト20380と同じエンジンです。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

2016年4月末、『コロムナ工場』ディーゼルエンジンの設置作業が始まりました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの取り付けが始まった]


2016年5月19日までにディーゼルエンジンの設置作業は完了しました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの設置は完了した]


2017年6月30日、「グレミャーシチー」の進水式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは進水した]


2018年1月から造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"乗組員は艦内への居住を準備する]

「グレミャーシチー」の洋上試験(工場航行試験)開始は、当初の予定(2019年3月)より遅れ、2019年4月21日になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験を開始した]



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5月初頭に一旦クロンシュタットへ戻っていた「グレミャーシチー」は、5月6日に出航し、2回目の洋上試験をフィンランド湾で開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は2回目の洋上試験を開始した]

洋上試験中の5月8日、大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)の勝利74周年の祝賀行事へ参加する為、一時クロンシュタットへ戻りました。

5月9日の戦勝記念日をクロンシュタット軍港で祝いました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験中に大祖国戦争勝利74周年を祝った]

祝賀行事を終えた後、「グレミャーシチー」は、フィンランド湾で洋上試験を続けました。
[ロシア海軍最新鋭のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"とコルベット"グレミャーシチー"はバルト海で洋上試験を続ける]
[ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はフィンランド湾で航行試験を続ける]

「グレミャーシチー」の洋上試験(工場航行試験)の第1段階は2019年6月下旬までに完了しました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験の第1段階を終えた]

「グレミャーシチー」は、7月28日の『ロシア海軍の日』サンクトペテルブルク(ネヴァ川)で行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


そして8月20日に洋上試験(工場航行試験)を再開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験を再開した]

「グレミャーシチー」の洋上試験はバルト海で続けられ、10月4日にはヘリコプターの発着試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海でヘリコプターの発着試験を行なう]

その後、「グレミャーシチー」は工場航行試験を完了してカリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』へ移動しました。

11月初頭にカリーニングラードを出航し、11月13日に白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク)へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク)へ到着した]
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12月6日、「グレミャーシチー」は、最終洋上試験~国家試験を行なう為に白海へ出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海で試験を行なう]

12月9日、「グレミャーシチー」は、白海汎用垂直発射機3S-14から有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)超音速対艦ミサイル「オーニクス」を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海で対艦ミサイル"カリブル"と"オーニクス"を発射した]

12月11日、今度は白海からチジャ射爆場の地上目標へ有翼ミサイル「カリブル」(対地型)を発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海で地上目標へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
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12月15日までに「グレミャーシチー」白海での試験を完了し、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は白海での試験を完了した]

セヴェロモルスク到着後、「グレミャーシチー」は12月27日にバレンツ海へ出航し、砲撃試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバレンツ海で砲撃試験を行なった]

「グレミャーシチー」ロシア海軍への引き渡しは、2019年12月末に予定されていましたが、洋上試験を全て終える事が出来なかった為、2020年に延期されました。
[近代化されたフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"と新造コルベット"グレミャーシチー"及び"ロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は2020年にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡される]

2020年1月12日、「グレミャーシチー」は洋上試験を再開する為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバレンツ海で洋上試験を再開した]

1月14日には魚雷の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバレンツ海で魚雷を発射した]

1月中旬までにバレンツ海での試験は全て完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバレンツ海での洋上試験を完了した]

3月11日、「グレミャーシチー」セヴェロモルスク基地から出航し、バルト海へ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はセヴェロモルスクを去り、バルト海へ向かった]
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5月19日、「グレミャーシチー」バルト海で最終洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海で最終洋上試験を開始した]

5月26日には艦載ヘリコプターの着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海でヘリコプターの着艦試験を行なった]

6月初頭にも引き続き艦載ヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海でヘリコプターの発着艦試験を続ける]

「グレミャーシチー」は6月22日までに建造元の『北方造船所』へ戻りました。
ここで1ヶ月間に渡り船体や艦内の検査を行なった後、2020年8月末から洋上試験を再開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は2020年8月に最終洋上試験を行なう]

その後、主に電子機器(レーダーなど)の試験や最終調整に重点を置いて洋上試験は続けられました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海で洋上試験を続ける]

11月12日には、悪天候及び夜間時のヘリコプター着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海で夜間のヘリコプター着艦試験を行なった]

12月10日には高射ミサイル複合体「リドゥート」の発射試験を行ないました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"はバルト海で高射ミサイル"リドゥート"の発射試験を行なった]

これで「グレミャーシチー」の洋上試験は全て完了し、12月13日にサンクトペテルブルク『北方造船所』へ戻りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は洋上試験を完了した]

「グレミャーシチー」ロシア海軍への引き渡し(正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典)は、2020年12月29日に予定されています。
就役後は、太平洋艦隊へ配備されます。

ロシア海軍とシリア海軍はタルトゥース港で合同演習を実施した


『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2020年12月24日3時0分配信
【ロシア軍とシリア軍はタルトゥースの海軍基地を防衛する演習を実施した】
タルトゥース、12月24日、インタファクス

およそ10隻のロシア戦闘艦対空防衛複合体「トール」及び「パーンツィリ」は、シリアタルトゥース港ロシア連邦海軍基地を防衛する演習へ関わった。
ロシア軍は発表した。

「500名以上の将兵が参加した訓練中、初めて陸上部隊、艦隊、航空隊の合同活動へ取り組みました」
遠海ゾーンのロシア連邦海軍部隊の指揮官ドミトリー・ドブルイニンは報道陣へ伝えた。

彼は、ロシア側からは訓練へ、特に有翼ミサイル「カリブル」搭載艦~フリゲート「アドミラル・エッセン」小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」が参加したと話した。
シリア海軍側からは4隻の艦が参加したとドブルイニンは話した。

彼によると、演習中にロシアシリアの艦は、タルトゥースロシア物資-技術サービス供給所への仮想無人機による攻撃を撃退し、更に仮想敵の打撃から離脱した。

訓練中、ロシア海軍基地への侵入を試みた仮想工作員は無力化された。
ロシア軍は、近距離高射ミサイル複合体「トール」及び「パーンツィリ-S1」の助力を得て仮想敵無人機の攻撃の撃退へ取り組んだ。

シリアでのロシア軍事作戦は2015年9月30日から行なわれている。
ロシア連邦航空宇宙軍の航空隊は、シリア軍の地上作戦を支援している。
ロシアシリアフマイミーン飛行場に航空基地を、タルトゥースに海軍基地を持っている。
シリアでは、ロシア連邦国防省の特殊作戦部隊、敵対当事者調停センターの部隊、軍警察、海軍歩兵が行動している事が公式に報じられた。

9月30日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは、タルトゥースの海軍基地は10数隻の戦闘艦の受け入れが可能であると述べた。
「全ての船の停泊場には、生命保障システム、荷下ろし場所、艦船のメンテナンス及び小規模修理の為の修理複合体が備えられています」
この時にロシア連邦国防相は言った。



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現在、シリアタルトゥースには、ロシア海軍第720物資-技術サービス供給所が置かれています。
元々は、ソ連邦海軍時代の1971年に設立されたものです。

これは、地中海東部で行動するロシア海軍の艦船へ各種物資を供給し、更には、艦船の整備や簡単な修理を行なう為のものです。

艦船の整備や簡単な修理の為、タルトゥースにはロシア海軍工作船1隻が交代で常駐しています。

ロシア海軍は2013年初頭から地中海東部へ艦船を常時展開させており、同年6月1日には、地中海ロシア海軍艦船を統一指揮する為、「地中海作戦連合部隊」が創設されました。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]

2015年10月には、タルトゥース港内の浚渫作業が行なわれました。
[ロシア海軍はシリアのタルトゥース港の浚渫作業を行なった]

2016年10月、ロシア国防省は、タルトゥースへ恒常的な海軍基地を作成する意向を示しました。
[ロシア海軍はシリアのタルトゥースへ恒常的な基地を作る]

2016年12月23日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、タルトゥースの海軍基地の拡張に関するシリアロシアの協定に関する法令へ署名しました。
[シリアのタルトゥース港のロシア海軍基地は拡張される]

2017年1月20日までに、ロシアシリアは、タルトゥースの海軍基地に関する新たな協定へ署名しました。
新たな協定により、ロシア海軍は今後49年間タルトゥースを自由に使用できるようになります。
[ロシアとシリアはタルトゥースのロシア海軍基地に関する新たな協定を締結した]

協定は2017年12月にロシア連邦議会で批准され、正式に発効しました。
[タルトゥースのロシア海軍基地に関するロシアとシリアの協定は批准された]

以前には地中海東部で行動するロシア海軍の艦船の整備や簡単な修理を行なう為、タルトゥース工作船を交代で常駐させていたのですが、同海域におけるロシア海軍の活動が活発になった今となっては、これだけでは何かと不便になってきた事も有り、タルトゥースに新たな艦船修理施設が開設される事になりました。
[シリアのタルトゥース港のロシア海軍艦船修理所は2019年10月15日に操業を開始する]

2019年12月16日~19日、ロシア海軍地中海作戦連合部隊は、地中海東部(タルトゥース沖)シリア海軍と合同演習を行ないました。

[シリア沖でのロシア海軍地中海作戦連合部隊とシリア海軍の合同演習は完了した]

それから1年後、再びロシア海軍シリア海軍の合同演習がタルトゥース港で実施されました。


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ノヴォロシースク」
2019年12月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「スタールイ・オスコル」2020年12月下旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・エッセン」2020年9月末から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2020年12月下旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」2020年11月末から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」:2020年12月下旬から地中海東部に滞在
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海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」2020年12月初頭から地中海東部に滞在
中型偵察艦「プリアゾヴィエ」:2020年12月初頭から地中海東部に滞在
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」:2020年6月中旬から地中海東部に滞在
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」:2020年12月初頭から地中海東部に滞在
対水中工作艇「クルサント・キロヴェツ」:2020年10月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
:2020年12月下旬から地中海東部に滞在

バルト艦隊の工作船PM-82は地中海東部でロシア海軍艦船のメンテナンスに従事する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2020年12月24日18時13分配信
【バルト艦隊の水上修理所PM-82はタルトゥースで用途上の任務遂行へ着手した】

バルト艦隊水上修理所PM-82乗組員は、地中海ロシア海軍常設連合部隊の行動の支援へ着手した。
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計画ローテーションに従い、水上修理所バルト海から地中海への移動を行ない、この地域で任務を遂行する海軍常設連合部隊へ加わった。

水上修理所の乗組員の主な任務は、地中海ロシア海軍作戦連合部隊の高い技術的準備状態を維持する事に在る。

PM-82の乗組員には、様々な種類の艦及び潜水艦の修理をてきぱきと行なう事が可能な特徴を持つ専門技術者が居る。
水上修理所の技術的作業室は、全ての必要な設備を持つ小さな工場である。
補助船は、海上及び駐留場所で直接に艦への技術的支援を与える事が出来る。



2010年代半ば以降、黒海艦隊水上修理所(工作船)PM-56PM-138は交代で地中海東部へ派遣され、半年程度のローテーションでシリアタルトゥースへ駐留し、同海域で行動するロシア海軍艦船の修理やメンテナンスを行なっていました。
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工作船PM-56
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工作船PM-138
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タルトゥースロシア海軍物資・技術サービス供給所
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プロジェクト304水上修理所(工作船)PM-82は、1977年12月22日にポーランド『アドルフ・ワルスキー記念シュチェチン造船所』で起工され、1978年5月13日に進水し、同年9月30日にソ連海軍へ引き渡されました。
就役後、赤旗2度受賞バルト艦隊へ編入されました。
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2014年からバルチースク「第33艦船修理工場」で近代化改装が行なわれ、2016年秋に復帰しました。
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PM-82は、2017年6月中旬にシリアへ派遣され、地中海東部で行動するロシア海軍艦船の修理やメンテナンスに従事しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82はシリア沖に到着した]

その後、2017年10月下旬には黒海艦隊工作船PM-56と交代して地中海東部を去り、11月13日に母港バルチースクへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2017年11月13日17時11分配信
【バルト艦隊の水上修理所(工作船)は地中海からバルチースクへ戻った】


2018年7月、PM-82は再びシリアへ派遣される事になりました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82は地中海東部へ向かっている]

8月11日にシリアタルトゥースへ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82はシリアのタルトゥースへ到着した]

その後、PM-82地中海東部で行動するロシア海軍艦船の修理やメンテナンスに従事しました。

2019年1月21日、PM-82と交代する黒海艦隊工作船PM-56ボスポラス海峡を南下し、地中海へ入りました。

2019年2月初頭、PM-82地中海東部を離れ、母港バルチースクへの帰路に就きました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82は母港バルチースクへの帰路に就いた]

2月18日にバルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82はシリアから母港バルチースクへ帰投した]


2019年10月23日、PM-82は3度目の地中海遠征へ出発しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
10月23日9時53分配信
【バルト艦隊の水上修理所は地中海へ向かう】

11月8日までに地中海東部シリアタルトゥース港へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82はシリアのタルトゥースへ到着した]

12月7日、PM-82は、物資補充の為にキプロスリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82はキプロスのリマソール港へ寄港した]

2020年3月下旬にはバルチースクへの帰路に就きました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82は地中海東部を去り、バルチースクへの帰路に就いた]

代わりに、黒海艦隊工作船PM-56地中海東部へ派遣されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の工作船PM-56は地中海東部へ向かった]

PM-82は4月18日にバルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82は地中海東部からバルチースクへ帰投した]


それから半年以上経った2020年12月1日、PM-82は4度目の地中海遠征へ出発しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82は地中海東部(シリア沖)へ向かった]

12月8日にラ・マンシュ海峡(英仏海峡)の通行を完了し、ビスケー湾へ入りました。
[地中海東部へ向かうロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82はビスケー湾へ入った]

12月12日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82は地中海へ入った]

12月19日にはキプロスリマソール港へ寄港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82はキプロスのリマソール港を訪れた]

12月22日にシリアタルトゥース港へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82はシリアのタルトゥース港へ到着した]

今後、PM-82地中海東部(シリア沖)で行動するロシア海軍艦船の修理やメンテナンスに従事します。

タルトゥース港では2019年10月中旬から艦船修理施設が稼働しており、工作船は専ら海上へ出てロシア海軍艦船の修理やメンテナンスを行なっているようです。
[シリアのタルトゥース港のロシア海軍艦船修理所は2019年10月15日に操業を開始する]


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「ノヴォロシースク」
2019年12月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「スタールイ・オスコル」2020年12月下旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・エッセン」2020年9月末から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2020年12月下旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」2020年11月末から地中海東部に滞在
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」:2020年12月下旬から地中海東部に滞在
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海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」2020年12月初頭から地中海東部に滞在
中型偵察艦「プリアゾヴィエ」:2020年12月初頭から地中海東部に滞在
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」:2020年6月中旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「クルサント・キロヴェツ」:2020年10月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
:2020年12月下旬から地中海東部に滞在

2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた

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『タス通信』より
2020年12月25日14時7分配信
【情報筋:2020年の極超音速ミサイル「ツィルコン」の試験プログラムは成功裏に実行された】
モスクワ、12月25日/タス通信

2020年の極超音速ミサイル「ツィルコン」の飛翔-設計試験プログラムは完全な量が実行され、北方艦隊フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」による3回の発射は成功裏に行なわれた。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「去り行く年(今年)に3回の計画発射が実施されました:(2回は)海上目標へ、1回は地上へ」
対談者は想い起こした。
情報提供者の評価によると、これは「驚くべき正確さを示したものであり、全てのミサイルは『輪の中』(ロケット兵のスラングで、仮想目標が描かれた円の中心をこう呼ぶ)へ命中しました」

「ツィルコン」を開発、製造するレウトフ科学生産合同『機械製造』(コーポレーション『戦術ロケット兵器』へ加入)は、この情報へコメントしなかった。

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」による最初の極超音速ミサイル「ツィルコン」の射撃は10月初頭に行なわれた。
この時、艦は白海からミサイルを発射し、バレンツ海の海上標的を撃破した。
「ツィルコン」の最大速度は音速の8倍であり、飛翔高度は28kmに達した。
その後の射撃は11月に行なわれた。
この時に「ツィルコン」は距離450kmの海上目標を成功裏に撃破し、ミサイルの飛翔速度はマッハ8以上だったと国防省は発表した。
12月11日、国防省は3回目の発射を発表した。

「アドミラル・ゴルシコフ」による「ツィルコン」の試験は2021年の完了が計画されており、その後、原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」からの発射が行なわれる。



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極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

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[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

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[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」に関しては、ミサイルの名前以外の確たる情報は出ていませんが、射程距離は400~500km程度、飛翔速度はマッハ6以上になるようです。

「ツィルコン」の発射試験は2015年秋頃から始まっています。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

「ツィルコン」の試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれていますが、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

これまでに「ツィルコン」は、ネノクサ村ミサイル発射試験場から10回以上の発射試験が行なわれています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

これまでに地上からの発射試験のみが行なわれていた「ツィルコン」ですが、海上での発射試験は、北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。

2021年には、「アドミラル・ゴルシコフ」型フリゲート「ヤーセン」級原子力水中巡洋艦が連携して「ツィルコン」の発射試験を行ないます。
具体的には、「ヤーセン」級が目標を感知し、そこへフリゲート「ツィルコン」を発射するようです。
[ロシア海軍のヤーセン級原子力水中巡洋艦とアドミラル・ゴルシコフ型フリゲートは連携して極超音速ミサイル"ツィルコン"を使用する]

「ツィルコン」の海上での発射試験は2021年末までには完了し、2022年にはロシア海軍の軍備として採用されます。
[極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021-2022年にロシア海軍へ制式採用される]


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフへの兵装の取り付けが始まる]

同様に大規模な近代化改装が行なわれる4隻のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級)は近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

プロジェクト20380コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊に編入された

本日(2020年12月25日)、プロジェクト20380コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はロシア連邦海軍へ就役しました。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2020年12月24日6時18分配信
【最新コルベット「アルダル・ツィジェンジャポフ」は太平洋艦隊へ含まれた】
ウラジオストク、12月25日-ロシア通信社ノーボスチ

太平洋艦隊の為に建造された最新のプロジェクト20380コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」で、金曜日に海軍旗掲揚式典が開催された。
『ロシア通信社ノーボスチ』太平洋艦隊広報サービスより伝えられた。

艦は『アムール造船工場』で建造された。
7月に輸送進水ドック「ゼーヤ」コルベットコムソモリスク・ナ・アムーレからウラジオストクへ送り届けられ、艦のシステム、メカニズム、兵器の試験の為、10回以上出航した。
前日に太平洋艦隊は、コルベットの国家試験プログラムは完了したと発表した。


「聖アンドレイ旗は新たなコルベットへ掲揚されました。
太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツは指示書を読み上げ、艦の乗組員を祝福し、ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフの偉業を想い起こし、息子を育てた両親に感謝しました」

対談者は話した。

彼は、式典にはツィジェンジャポフの両親と叔母がブリヤートから到着した事を指摘した。
これに加え、『アムール造船工場』の最も優秀な代表へ賞状が授与された。

「アルダル・ツィジェンジャポフ」は、太平洋艦隊へ補充される第3のプロジェクト20380多目的警備艦である。
それは、2010年9月に自身の生命を犠牲にして太平洋艦隊駆逐艦「ブイストルイ」の機関室の火災の拡大を防ぎ、死後にロシア連邦英雄の称号を授与された19歳の水兵アルダル・ツィジェンジャポフに敬意を表して命名された。
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艦の満載排水量は2200トン、速力-27ノット、航続距離-4000海里。



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現在、ロシア極東方面コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』では、太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの建造が進められています。

1隻目の「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2006年6月30日起工、2015年5月22日進水)は、2017年7月20日に就役しました。
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[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2隻目の「グロームキー」(335、2012年4月20日起工、2017年7月28日進水)は、2018年12月25日に就役しました。
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[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]


3隻目の「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、2015年7月22日に起工されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20380コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はコムソモリスク・ナ・アムーレで起工された]

2019年9月12日に造船台を出渠(進水)しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は造船台を出た]


なお、『アムール造船工場』では、コルベットの進水式典の際、シャンパンを割る女性として、同社職員から「コルベットの花嫁」が選ばれていますが、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」「花嫁」は、2019年3月に選定されています。


「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」の乗組員は、2020年初頭からサンクトペテルブルク海軍訓練センター新型コルベットを操作する為の訓練を受け、2020年5月13日に『アムール造船工場』へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"の乗組員はコムソモリスク・ナ・アムーレに到着した]

2020年6月3日、浮きドックへ載せられた「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、コムソモリスク・ナ・アムーレからウラジオストクへ向かいました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はウラジオストクへ向かった]

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6月16日にウラジオストクへ到着しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はウラジオストクへ到着した]

6月19日に浮きドックから出渠し、ウラジオストク『アムール造船工場』艤装岸壁へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は輸送浮きドックを出た]

その後、ウラジオストクの艤装岸壁で最終艤装と係留試験が行なわれ、8月初頭に完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はウラジオストクでの係留試験を完了し、日本海での洋上試験の準備を始めた]
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9月30日、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、日本海で洋上試験を開始しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は日本海で洋上試験を開始した]

洋上試験の第1段階を終えた「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、10月8日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は日本海での洋上試験の第1段階を完了した]

10月下旬に洋上試験を再開しました。



10月26日には日本海で砲撃試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は日本海で砲撃試験を行なった]

その後も100mm砲A-190-01の射撃試験は続けられました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は日本海で100mm砲を発射した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は日本海で艦砲の試射を続けている]

11月14日にはヘリコプターの発着艦試験を行ないました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はヘリコプターの発着艦試験を行なった]

11月15日にはロシア航空宇宙軍戦闘機Su-35S、MiG-31BM太平洋艦隊航空隊対潜哨戒機Tu-142、Il-38の協力により、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」の電波電子機器の動作点検を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は電波電子機器の動作点検を行なった]

11月25日には対艦ミサイル「ウラン」の発射試験を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は対艦ミサイル"ウラン"の発射試験を行なった]

翌11月26日には対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」(324mm短魚雷)の発射試験を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は日本海で対潜/対魚雷複合体パケート-NKの発射試験を行なった]

12月2日にはピョートル大帝湾ジェルトゥヒナ島で陸上目標への艦砲射撃を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はピョートル大帝湾で地上目標への艦砲射撃を行なった]

12月17日には、小型ロケット艦「イネイ」が発射した対艦ミサイル「マラヒート」100mm砲A-190-01で撃墜しました。
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これで「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」の洋上試験は完了しました。
[最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"の洋上試験は完了し、2020年12月25日にロシア海軍へ就役する]

2020年12月25日、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339)聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊に編入されました。


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艦名の元となったアルダル・バトロヴィチ・ツィジェンジャポフ氏は、1991年8月4日にアガ・ブリヤート自治管区で生まれました。
中等学校をトップで卒業した後、当初は大学へ進学するつもりでしたが、気が変わり、海軍軍人だった祖父の後をついでロシア海軍への入隊を決意しました。
しかし、身長と体重で不適格と判断され、結局、2009年11月に徴兵として海軍へ入り、太平洋艦隊駆逐艦「ブイストルイ」へ配属されました。
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彼は、今度は1年間の徴兵期間満了後に契約軍人として海軍へ留まる事を考えました。

そして、1年間の徴兵期間満了を迎える前の2010年9月24日、沿海地方フォーキノからカムチャツカへの移動を準備していた「ブイストルイ」の機関室で燃料パイプに引火して小規模な火災が発生しました。
アルダル・ツィジェンジャポフ水兵は火の中に飛び込み、火災を消し止めましたが、重度の火傷を負いました。
ウラジオストクの海軍病院へ搬送されましたが、4日後の9月28日に19歳の生涯を閉じました。

彼の献身的な行動により、駆逐艦「ブイストルイ」は大事故を未然に防ぐことが出来ました。

2010年11月16日、アルダル・ツィジェンジャポフ水兵ロシア連邦英雄に列せられました。
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4隻目の「リェーズキー」は、2016年7月1日に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]
就役は2021年に予定されています。
[最新コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は2020年、"リェーズキー"は2021年にロシア海軍へ就役する]

今後、『アムール造船工場』では、太平洋艦隊向けとして、更にプロジェクト20380コルベット2隻とプロジェクト20385コルベット4隻が建造されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の4隻のプロジェクト20385コルベットと2隻のプロジェクト20380コルベットの建造契約が締結された]

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部(シリア沖)へ行く

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2020年12月24日12時6分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は黒海海峡を地中海へ向けて通行する】

黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、地中海へ向かって黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスの通行を開始した。
艦は海軍常設連合部隊の一員として任務を遂行する。

遠海ゾーンで艦は、2020年10月から特殊任務を遂行しているフリゲート「アドミラル・エッセン」乗組員と交代する。



プロジェクト11356Rフリゲート1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)は、同型艦「アドミラル・マカロフ」と共に2020年2月27日にセヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいました。
2月28日にはボスポラス海峡へ入り、その後、地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・マカロフ"は地中海へ向かった]

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は3月25日にヘリコプターの発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部でヘリコプターの発着訓練を行なった]

3月下旬からは他の同型艦2隻(「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」)と共に各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で戦闘訓練を行なった]
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で対潜戦闘訓練を行なった]

5月1日には地中海東部機雷源を突破する演習を行ないました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部で機雷源突破演習を行なった]

5月20日、プロジェクト22870救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」(2014年12月28日就役)と共にスエズ運河へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と救助曳船プロフェッソル・ニコライ・ムールは地中海を去り、スエズ運河へ入った]
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インド洋へ入る前に対テロ演習を行ないました。
[インド洋へ向かうロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と救助曳船プロフェッソル・ニコライ・ムールは対テロ演習を行なった]
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6月3日、スリランカコロンボ港の泊地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と救助曳船プロフェッソル・ニコライ・ムールはスリランカのコロンボ港へ入った]

スリランカを去った後、西へ向かい、6月20日にはスエズ運河を通過して地中海東部へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と救助曳船プロフェッソル・ニコライ・ムールはインド洋から地中海へ戻ってきた]

6月26日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」地中海を去り、その後、母港セヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海を去り、セヴァストーポリへの帰路に就いた]

その後は黒海で行動していましたが、2020年12月24日にボスポラス海峡を南下し、地中海東部へ向かいました。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、地中海東部に居る同型艦「アドミラル・エッセン」と交代します。

セヴェロドヴィンスク造船所で建造されている特殊用途原子力潜水艦ベルゴロド、原子力水中巡洋艦カザンとノヴォシビルスク、戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年にロシア海軍へ就役する


『タス通信』より
2020年12月24日14時21分配信
【無人機「ポセイドン」搭載原子力潜水艦「ベルゴロド」は2021年に海軍へ引き渡される】
モスクワ、12月24日/タス通信

原子力水中無人機「ポセイドン」搭載潜水艦「ベルゴロド」と、2隻のプロジェクト「ヤーセン-M」潜水艦「カザン」及び「ノヴォシビルスク」ロシア海軍への引き渡しは、2021年に延期された。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「2020年末までに海軍は、原子力水中無人機ポセイドンを搭載するプロジェクト09852特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドと、プロジェクト885M"ヤーセン-M"多目的原子力潜水艦カザン及びノヴォシビルスクを受け取る予定でした。
ですが、その引き渡し時期は、来年に延期されました」

対談者は話した。

他の造船分野の情報提供者は、この情報を確認した。
彼によると、この3隻の原子力潜水艦、更にプロジェクト955A(ボレイ-A)戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「クニャージ・オレグ」海軍への引き渡しが来年に延期されたのは、主として潜水艦を建造する『セヴマシュ』に依る一連の理由が引き起こしたものである。
同社は、計画された試験プログラムを設定時期に実行できなかった。

[潜水艦の引き渡し]
「ボレイ-A」原子力潜水艦「クニャージ・オレグ」
は、2021年にロシア連邦海軍へ補充される。
軍当局の最終会議において国防相セルゲイ・ショイグは述べた。
以前、潜水艦は2020年の引き渡しが計画されていた。

『タス通信』は、生産合同『セヴマシュ』(『統合造船業営団』へ加入)から公式コメントを得られなかった。

特殊用途原子力潜水艦「ベルゴロド」は、2019年4月23日に造船台から出渠した。
その海軍への引き渡しは、無人水中装置「ポセイドン」の受け入れが2021年になるのにも関わらず、2020年末に予定されていた。

ロジェクト885M「ヤーセン-M」原子力潜水艦のトップ「カザン」は、2017年3月21日に進水した。
その海軍への引き渡し時期は、一度ならず延期された。
以前、『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは、潜水艦海軍への引き渡しは2020年に計画されていると述べた。
12月9日、新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューに対し、北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ中将は、潜水艦は年末までに全ての国家試験を完了すると述べた。

プロジェクト885M潜水艦の最初の生産艦「ノヴォシビルスク」は、2019年12月25日に進水した。
同艦も又、ロシア海軍への加入は2020年末に予定されていた。



プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII)原子力水中巡洋艦K-329「ベルゴロド」は、1992年7月24日にセヴェロドヴィンスク市生産合同『北方機械製造事業』(セヴマシュ)で起工されましたが、2006年に完成度80パーセント程度で建造工事は凍結されました。

その後、「ベルゴロド」特殊用途原潜へ改造されることになり、2012年12月20日に原子力調査潜水艦プロジェクト09582として、改めて『セヴマシュ』で「起工」されました。
[調査原潜プロジェクト09852は起工された]
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当初、「ベルゴロド」は、2018年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、その後、引き渡しは延期され、2018年末までの進水予定も実現しませんでした。
[原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の為の原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年末までに進水する]

「ベルゴロド」は、無人潜水艇「クラヴェシン-2」などの有人或いは無人の各種潜水艇を搭載します。
[ロシア海軍の新型無人潜水艇クラヴェシン-2の試験はクリミア半島のフェオドシヤで行なわれている]

この他、現在開発中の大洋多目的システム「ポセイドン」の搭載母艦としての役割も果たします。
[大洋多目的システム「ポセイドン」]

2019年4月23日、「ベルゴロド」『セヴマシュ』で進水しました。

[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは進水した]

「ベルゴロド」は2020年にロシア海軍への引き渡しが予定されていましたが、同年中に洋上試験を開始する事すら実現できず、引き渡しは2021年に延期される事になりました。
[特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは2020年6月に洋上試験を開始し、同年9月にロシア海軍へ引き渡される]


プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の2番艦(改型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」としては1番艦)「カザン」は、2009年7月24日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工されました。
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[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]

2017年3月31日に進水しました。

[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンはセヴェロドヴィンスク造船所で進水した]

2018年9月24日から洋上試験が始まりました。


当初、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2019年12月末に予定されていましたが、航行試験の結果、幾つかの不具合が発覚した為、翌2020年に延期されました。

しかし、2020年12月下旬になっても洋上試験は完了せず、引き渡しは2021年に延期される事になりました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で再び超音速対艦ミサイル"オーニクス"を発射した


プロジェクト885原子力水中巡洋艦「ヤーセン」シリーズの3番艦K-573「ノヴォシビルスク」(プロジェクト885M「ヤーセン-M」としては2隻目)は、2013年7月26日にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』造船所で起工されました。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]



2019年12月25日に『セヴマシュ』の造船台から出渠し、進水しました。

[ロシア海軍のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクはセヴェロドヴィンスクで進水した]

「ノヴォシビルスク」ロシア海軍への引き渡しは2020年末に予定されていましたが、同年中に洋上試験を開始する事すら実現できず、引き渡しは2021年に延期される事になりました。
[ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2020年にロシア海軍へ引き渡される]


ロシア海軍第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」シリーズの5番艦「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』(北方機械製造事業)で起工されました。
(改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては2番艦)
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]

2020年7月16日に『セヴマシュ』造船台から出渠し、進水しました。

[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは進水した]

「クニャージ・オレグ」ロシア海軍への引き渡しも、2020年12月末に予定されていましたが、同年中には艤装工事を終える事すら出来ず、引き渡しは翌2021年に延期される事になりました。
[ボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは2020年12月にロシア海軍へ就役する]

近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海でA-190-01 100mm砲と対艦ミサイル"ウラン"の発射試験を行なった


『タス通信』より
2020年12月24日13時21分配信
【フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は日本海で砲射撃を実施した】
ウラジオストク、12月24日/タス通信

近代化された太平洋艦隊フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、日本海で初めて空中目標と海上目標への複合砲射撃を実施した。
木曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「近代化された太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は、日本海エリアで工場航行試験の最終部門を行なっています。
現段階で乗組員は、業界の代表と合同で、フリゲートへ設置された新たな風貌の兵器の試験へ着手しております。
ピョートル大帝湾において、初めて空中目標と海上目標への複合砲射撃が実施されました」

声明では、こう述べられた。

砲撃は、近代化の最中に艦が受け取った汎用艦載砲装置A-190と、30mm6銃身自動砲装置AK-630から行なわれた。
更に、魚雷兵器が試験された。
海上での艦の行動は、太平洋艦隊の補助艦隊の船と海上航空隊の航空機により保障された。

フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」の修理と近代化は、ウラジオストク艦船修理センター『ダーリザヴォード』の基盤で行なわれている。
艦は船底外部部品の修理を行ない、船体構造の一部を交換し、新たな機器が据え付けられ、最新の打撃ミサイル兵器複合体が設置された。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、最初は大型対潜艦として勤務していた。
ミサイル「カリブル」及び「オーニクス」の為の汎用艦載射撃複合体の設置に関連する近代化により、それは新たな打撃能力を獲得し、そのお陰により、それは今、フリゲートに分類されている。
将来的には、極超音速ミサイル「ツィルコン」を武装として得る。
「マルシャル・シャーポシニコフ」の受け入れ後、他の全てのプロジェクト1155艦ファミリーの近代化が行なわれる事になるだろう。


『タス通信』より
2020年12月24日17時18分配信
【フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は試験中に初めて有翼ミサイル「ウラン」発射を実施した】
モスクワ、12月24日/タス通信

近代化された太平洋艦隊フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、試験中に初めて対艦有翼ミサイル「ウラン」の発射を実施した。
木曜日に太平洋艦隊広報サービスは発表した。

「本日(12月24日)、フリゲートの艦上から、初めての対艦有翼ミサイル"ウラン"の発射が成功裏に実施されました。
これは、艦が近代化の際に受け取ったものです」

声明では、こう指摘された。

フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」の修理と近代化は、ウラジオストク株式会社・艦船修理センター『ダーリザヴォード』の基盤で行なわれている。

12月15日、『ダーリザヴォード』広報サービスは、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」ミサイル兵装システム及び砲兵装システムの点検の為に日本海へ出航したと発表した。

プロジェクト1155大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は近代化中にフリゲートへ再分類され、地上目標、水上目標、水中目標との戦闘が可能な汎用艦となった。
フリゲートは、現代的な打撃ミサイル兵器複合体「カリブル-NK」「ウラン」と、最新の砲兵装を得た。
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このようにして、艦の火力は当初の用途と比べ、数倍に増加した。

大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、1983年にカリーニングラード造船工場『ヤンターリ』で起工された。
現時点で艦は、株式会社『艦船修理センター・ダーリザヴォード』での高度な近代化を完了している。
このような規模のプロジェクトは、ロシアで初めて実現した。
フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」の勤務期間は10年間延長される。



プロジェクト1155大型対潜艦の8番艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、1983年5月25日にカリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工され、1984年12月27日に進水し、1985年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1986年2月2日に太平洋艦隊へ編入され、正式に就役しました。
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1987年10月1日から12月26日まで太平洋艦隊基地への移動航海を行ないました。
この間、モザンビーク、ルアンダ、セーシェル諸島、インド、ベトナムを訪問しました。

1988年7月14日から1989年2月13日までペルシャ湾で行動し、41隻の船を護送しました。
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1990年にはエチオピアからソ連民間人を避難させ、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1990年8月14日から18日まで朝鮮共和国ウォンサン(元山)港を訪問しました。

1990年12月15日から1991年8月30日までペルシャ湾で行動し、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1992年11月から1994年4月までウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールが行なわれました。

2003年4月16日にウラジオストクを出航し、5月にインド洋黒海艦隊の艦船と合同演習を行ない、その後、インドを訪問しました。
[ロシア海軍、インド洋遠征(2003年4~5月):その1・太平洋艦隊のウダロイ級大型対潜艦]

2003年10月にはハワイ真珠湾を訪問しました。
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2004年8月30日から9月30日まで日本を訪問し、9月4日には日本海上自衛隊と捜索救助合同演習を行ないました。

2005年8月には中国青島港を訪問しました。

2006年3月にはグアム島を訪問しています。
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2008年9月15日から17日まで日本海で実弾射撃訓練を行ない、帰投した直後に火災事故が発生しました。
[大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災発生 ]

2009年3月に修理を完了し、艦隊へ復帰しました。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、これまでに3度に渡りアデン湾海賊対処任務へ就いており、1度目は2010年2月24日に出港しています。
[大型対潜艦「シャーポシニコフ元帥」支隊はソマリアへ出発した]

アデン湾到着後の「マルシャル・シャーポシニコフ」艦内で打ち合わせを行なうロシア海軍海賊対処部隊幹部とアメリカ及びシンガポール海軍アデン湾派遣部隊指揮官
(2010年4月8日)
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2010年5月6日、ソマリア海賊に乗っ取られたロシアタンカー「モスクワ大学」を解放しました。
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【ソマリア海賊:露タンカー乗っ取り 翌日に解放】
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『ロシア通信社ノーボスチ』情報グラフィックより。
2012年5月7日配信
【乗っ取られたタンカー「モスクワ大学」の突入解放作戦】

この時のロシア海軍海賊対処部隊指揮官は、第44対潜艦旅団司令官イリダル・アフメロフ1等海佐でした。
[ソマリア海賊対処部隊指揮官イリダル・アフメロフの華麗な戦歴]

タンカー「モスクワ大学」を乗っ取ろうとしたソマリア海賊は1名が射殺され、10名が拘束されました。
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しかし、拘束された10名も、ボートに乗せられて海上へ放逐され、その後、死亡しました。
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結果的に、「モスクワ大学」を襲撃したソマリア海賊は、11名全てが死亡しました。
[アデン湾における大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフの活躍を描いた映画が撮影される]
「マルシャル・シャーポシニコフ」は2010年6月25日に帰投しました。

2012年4月下旬に黄海で実施されたロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

2012年11月2日から2013年4月21日まで遠距離航海を行ない、2度目のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊はウラジオストクへ戻った]

2014年3月中旬から7月初頭までインド洋への遠距離航海を行ない、この間に3度目のアデン湾海賊対処任務を遂行しました。
[ロシア太平洋艦隊インド洋遠征(2014年3月-7月)]
2014年10月から12月までオーストラリア沖への遠距離航海を行ないました。
[オーストラリア沖へ行ったロシア海軍太平洋艦隊の軍艦はウラジオストクへ帰ってきた]

2015年3月下旬から4月上旬まで日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は日本海で演習を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊は演習を実施した]

2015年6月下旬から7月初頭にオホーツク海で実施された演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はオホーツク海で対潜演習を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の『決闘』演習がオホーツク海で行なわれた]

2015年10月26日に宗谷海峡を東進し、11月16日に同海峡を西進したのを最後に、洋上での活動は見られなくなりました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年10月26日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年11月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


2016年春からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装工事が始まりました。
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2基の「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒AK-100 100mm単装砲2番砲塔、ガスタービンエンジンなどが撤去されました。

ガスタービンエンジン『クロンシュタット海洋工場』へ送られ、修復されました。
[クロンシュタット海洋工場はロシア海軍の全ての艦艇用ガスタービンエンジンを修理する]

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、近代化改装により対艦ミサイル「ウラン」を装備する事になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフは近代化改装によりウラン対艦ミサイルを装備する]

近代化改装開始から1年以上経った2017年8月には、「マルシャル・シャーポシニコフ」の為に、有翼ミサイル「カリブル」用の垂直発射機3S-14も発注された事が明らかになりました。
ブログ『BMPD』より
2017年8月19日配信
【大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の近代化で2基の汎用垂直発射装置3S-14モジュールが設置される】
(つまり、当初は「ウラン」対艦ミサイルのみを装備するつもりだったが、その後、「カリブル」も装備する事になった)

「ウラン」4連装発射筒(3R-60U)「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒の在った場所に、3S-14発射機100mm単装砲2番砲塔の在った場所に設置されました。
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2018年2月16日、「マルシャル・シャーポシニコフ」で、溶接作業中に木製足場へ引火した事により火災が発生しました。

[ウラジオストクで近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災が発生した]

その後、『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
[近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ近影(2018年7月11日)]

2019年11月13日までに乾ドックを出ました。
[近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート(大型対潜艦)マルシャル・シャーポシニコフはウラジオストクの乾ドックを出た]

その後、『ダーリザヴォード』の岸壁で艤装工事が進められました。


「マルシャル・シャーポシニコフ」AK-100 100mm砲の1番砲塔も撤去され、代わりにロシア海軍の新世代水上艦にも装備されているA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲が設置されました。

[近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は新たな100mm砲を得る]

更に、最新の高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ」の装備も検討されています。
(未だ実際に装備はされていませんが )
[近代化されるロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は最新高射ミサイル-砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

2020年7月10日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は、最初の洋上試験を開始しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で洋上試験を開始した]


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その後、一旦ウラジオストクへ戻り、8月13日には再び洋上試験の為に出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で洋上試験を続ける]

9月15日、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将「マルシャル・シャーポシニコフ」を視察しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊司令官は近代化改装されたフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"を視察した]

10月19日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は工場航行試験の第2段階を実行する為にウラジオストクを抜錨し、日本海へ出航しました。

[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は洋上試験の第2段階実施の為に日本海へ出航した]

その後、ウラジオストクへ帰投し、11月6日には艦船修理工場『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は最終洋上試験の準備の為にドックへ入った]


兵装の試験を行なう為、12月15日に出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は兵装試験を行なう為、日本海へ出航した]

12月24日、A-190-01 100mm単装砲対艦ミサイル「ウラン」の発射試験を行ないました。


「マルシャル・シャーポシニコフ」の再就役は、2020年12月末に予定されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"の近代化改装は2020年末に完了する]
[近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦(フリゲート)マルシャル・シャーポシニコフと原子力水中巡洋艦イルクーツクは極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を使用できる]

近代化改装後の「マルシャル・シャーポシニコフ」は、大型対潜艦からフリゲートへ類別変更されます。
[近代化改装されるプロジェクト1155大型対潜艦はフリゲートへ艦種変更される]

バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2020年12月23日17時20分配信
【バルト艦隊艦船支隊はラ・マンシュ海峡の通行へ着手した】

遠距離航海中のコルベット「ストイーキー」、中型海洋給油船「コラ」、海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」で構成されるバルト艦隊艦船支隊は、北海大西洋を繋ぐラ・マンシュ海峡を通行する。
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コルベット「ストイーキー」には、艦載ヘリコプターKa-27と、支隊の乗組員として特別な訓練を経た海軍歩兵部隊が乗っている。

航海期間中、コルベット「ストイーキー」乗組員は、多くの様々な戦闘演習任務を遂行し、その中には通信、対空・対潜防衛、更には様々な方法で海上での物資の補充の演習が含まれる。

コルベットに駐留する艦隊海上航空隊艦上ヘリコプター乗員は、大西洋及び地中海エリアで飛行勤務を行ない、仮想敵潜水艦の捜索、水上目標の探知、捜索救助活動の訓練を実施する。

航海の主な任務は、大西洋、地中海、インド洋の様々な海域における海軍の存在の確保と聖アンドレイ旗のデモンストレーションに在る。



プロジェクト20380コルベットの4番艦「ストイーキー」(545)は2006年11月10日に起工され、2012年5月30日に進水し、2014年7月18日に納入され、7月27日に正式に就役しました。
[コルベット「ストイーキー」は2ヶ月遅れでロシア海軍へ引き渡された]

2016年夏以降は、度々北大西洋(北海)へ進出しています。

2016年6月には同型艦「ボイキー」(532、2013年5月16日就役)と共に北海へ進出しました。
(2016年6月中旬にバルチースクを出航し、7月5日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北海から戻ってきた]

2018年6月中旬にも同型艦「ボイキー」と共に北大西洋へ進出し、7月上旬に帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北大西洋遠征を終えた]

2018年10月22日、同型艦「ソーブラジテルヌイ」(531、2011年10月14日就役)と共に北大西洋への航海へ出発し、11月13日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット"ソーブラジテルヌイ"と"ストイーキー"は北大西洋遠征から戻ってきた]

2019年6月25日、同型艦「ボイキー」と共に北大西洋への航海へ出発し、7月8日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北海での演習を終えてバルチースクへ帰投した]

2019年8月にはバルト海で行なわれたロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

2019年8月末には同型艦「ステレグーシチー」、「ボイキー」と共にバルト海の演習へ参加しました。


2019年9月末には同型艦が4隻揃ってバルト海の演習へ参加しました。


2020年2月19日には大型揚陸艦「コロリョーフ」と共にバルチースクを出航し、大西洋(北海)へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"と大型揚陸艦コロリョーフは大西洋へ向かった]

3週間ほど北海で行動し、各種の演習を行なった後、3月16日にバルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"と大型揚陸艦コロリョーフは遠距離航海を終えてバルチースクへ帰投した]

2020年8月初頭のロシア海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、8月8日には北海へ進出して模擬ミサイル発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭水上戦闘艦6隻は北海でミサイル発射訓練を行なった]

その後にバルト海へ戻り、対潜戦闘訓練などを行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット3隻はバルト海で対潜戦闘訓練を行なった]


2020年12月16日、「ストイーキー」中型海洋給油船「コラ」海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」を伴い、地中海・インド洋への遠距離航海へ出発しました。
[バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は地中海とインド洋への遠距離航海へ出発した]
無論、「ストイーキー」地中海、そしてインド洋へ行くのは、今回が初めてです。

中型海洋給油船「コラ」(1967年10月19日就役)
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海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」(1978年3月20日就役)
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12月24日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。


以前には、同型艦「ソーブラジテルヌイ」「ボイキー」地中海、アデン湾への遠距離航海を行なっています。
(2017年10月14日出航、2018年1月14日帰投)
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベットは地中海・アデン湾遠征を終えて帰投した]

新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの洋上試験は完了し、2020年12月26日にロシア海軍へ就役する

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2020年12月23日14時52分配信
【掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は日本海での国家試験プログラムを完了した】
モスクワ、12月23日、インタファクス

機雷掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は工場航行試験及び国家試験プログラムを完了し、その中で、艦の全てのシステム及びメカニズムの動作性能は、以前に言明された技術的特性に沿っている事が完全に確認された。
水曜日に太平洋艦隊は発表した。

「日本海において、大深度で海洋機雷を捜索、探知する為に意図されている最新複合体は成功裏に試験されました」
声明では、こう述べられた。

更に試験中、空中目標及び水上目標を撃破する為、6銃身自動砲装置AK-630及び大口径機関銃が使用された。

「12月26日、ウラジオストクではヤーコフ・バリャーエフの太平洋艦隊への受け入れ式典が行なわれます」
プレスリリースでは、こう述べられた。

10月22日、「ヤーコフ・バリャーエフ」は、工場航行試験を行なう為、サンクトペテルブルクから北方海上航路によりウラジオストクへ到着した。

プロジェクト12700海洋掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、同プロジェクト艦シリーズの5隻目であり、4隻目の生産艦である。
全ての種類の最新の機雷へ対処する為に意図されている。
艦は一体ガラス繊維強化プラスチックで製造されており、最新の水中音響ステーション及び対機雷行動自動管理システムを装備する。
排水量-890トン、全長-62メートル、幅-10メートル。
最大速力-16ノット、乗組員-44名。

艦は、ソヴィエト連邦英雄太平洋艦隊海軍歩兵の水兵ヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフに敬意を表して命名された。
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ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)


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プロジェクト12700対機雷防衛艦の5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で2017年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]

艦名の元になったヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフ(1924年6月9日-1945年8月14日)は、1945年8月のソヴィエト-日本戦争に参加した海軍歩兵隊員であり、8月14日に朝鮮北部清津の戦闘で戦死し、21歳の短い生涯を閉じました。
死後、ソヴィエト連邦英雄称号を授与されました。
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「ヤーコフ・バリャーエフ」は2019年12月18日に屋内造船台から出渠しました。


「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員団は、2019年12月末までにカムチャツカ半島に駐留する太平洋艦隊北東軍集団第114水域防護艦旅団で編成されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの乗組員が編成された]
同旅団の配下には、掃海艦3隻を有する第117水域防護艦大隊が有りますので、「ヤーコフ・バリャーエフ」は、同大隊に配属されるようです。

2020年1月29日、「ヤーコフ・バリャーエフ」は進水しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで進水した]

サンクトペテルブルクロシア海軍統合訓練センターでの「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員の訓練は2020年3月下旬に完了し、その後、バルト艦隊へ配備された1番艦「アレクサンドル・オブホフ」で洋上の実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフ乗組員はサンクトペテルブルクでの訓練を完了した]

そして2020年7月31日、「ヤーコフ・バリャーエフ」『中部ネヴァ川造船工場』の艤装岸壁を離れ、太平洋艦隊基地へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは極東へ向かった]

その後、「ヤーコフ・バリャーエフ」北極海へ入りました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはラプテフ海へ入った]
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10月3日にはカムチャツカ半島(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは北極海経由でカムチャツカ半島へ到着した]

10月22日にウラジオストク金角湾へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは北極海経由でウラジオストクへ到着した]
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「ヤーコフ・バリャーエフ」は11月初頭までに係留試験を完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは洋上試験の準備を進めている]

11月13日、日本海で洋上試験(工場航行試験と国家試験)を行なう為に初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で洋上試験を開始した]

その後、一旦ウラジオストクへ戻り、12月7日に最終洋上試験を行なう為に出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で最終洋上試験を開始した]

12月16日には30mmガトリング機関砲AK-630による対空・対水上射撃と、機雷掃討の試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で射撃試験を行なった]

「ヤーコフ・バリャーエフ」の洋上試験は12月23日までに完了しました。

「ヤーコフ・バリャーエフ」は、2020年12月26日にロシア海軍への就役が予定されています。