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ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"と中型海洋給油船コラはスエズ湾を通過して地中海へ入った

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『タス通信』より
2021年3月31日21時59分配信
【ロシアのコルベットと給油船はスエズ運河の通行を完了した】
モスクワ、3月31日/タス通信

遠距離航海任務を遂行しているバルト艦隊コルベット「ストイーキー」給油船「コラ」は、スエズ運河の通行を完了した。
水曜日に拡散された艦隊広報サービスの声明では、こう述べられている。
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「遠距離航海に在るロシアの戦闘艦と給油船はスエズ運河の通行を完了し、シリアのタルトゥース港へ進路を取りました。
近日中の寄港時には、水と食料の備蓄を必要な基準まで補充し、更には艦の計画予防点検を行ないます」

広報サービスは話した。
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インド洋での航行時、コルベット「ストイーキー」乗組員は、様々な方向性の数十回の演習、対空及び対潜防衛演習を実施し、艦上に居る対テログループは対海賊演習を行なった事が指摘された。
イラン及びオマーンの港への業務寄港が行なわれた。

コルベット「ストイーキー」、中型海洋給油船「コラ」、海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」で構成されるバルト艦隊艦船支隊は、計画遠距離航海任務を遂行する為、2020年12月16日にカリーニングラードの恒久駐留所バルチースク市から出航した。



バルト艦隊プロジェクト20380コルベットの4番艦「ストイーキー」(2014年7月27日就役)は、2020年12月16日に地中海・インド洋への遠距離航海へ出発しました。
[バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は地中海とインド洋への遠距離航海へ出発した]
「ストイーキー」地中海、そしてインド洋へ行くのは、今回が初めてです。
(これまでは北海までしか行かなかった)

「ストイーキー」に随伴するのは、この2隻です。

中型海洋給油船「コラ」(1967年10月19日就役)
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『Marine Traffic』より
【給油船「コラ」】

海洋曳船「ヤーコフ・グレベリスキー」(1978年3月20日就役)
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12月24日にラ・マンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過する]

ラ・マンシュ海峡を通過した後、12月28日に大西洋上で対潜演習を実施しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は大西洋上で対潜演習を行なった]
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12月29日、「ストイーキー」と随伴船はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

「ストイーキー」と随伴船は地中海中部で2021年の新年を迎えました。
[ロシア海軍バルト艦隊の4隻の艦船は地中海で2021年の新年を迎える]

その後、地中海東部へ向かい、2021年1月9日にロシア海軍物資供給所が在るシリアタルトゥース港へ到着しました。
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[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はシリアのタルトゥース港へ寄港した]

なお、「コラ」は別行動を取り、2021年1月14日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った北方艦隊フリゲート「アドミラル・カサトノフ」救助曳船「ニコライ・チケル」への洋上給油を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の中型海洋給油船コラは地中海で北方艦隊のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

一方、「ストイーキー」は1月22日に地中海東部で模擬射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は地中海東部で模擬射撃演習を行なった]

その後、「コラ」「ストイーキー」と合流し、1月26日にキプロスリマソール港を訪れました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はキプロスのリマソール港を訪れた]
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1月29日にリマソール港を出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はキプロスのリマソール港を去った]

その後、南下してスエズ運河へ入り、2月1日には紅海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はスエズ運河を通過して紅海へ入った]

2月6日にはアデン湾東部に到達し、アデン湾から紅海へ行く民間船の護衛を開始しました。。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はアデン湾で商船を護衛する]

その後、イラン沖へ向かい、2月15日からイラン海軍との合同演習を開始しました。
[ロシア海軍とイラン海軍の合同演習がアラビア海で実施される]
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はアラビア海でイラン海軍との合同演習へ参加する]

2月16日には海賊に乗っ取られた船を解放する訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はイラン海軍と合同で海賊対処演習を行なった]

これでイラン海軍との合同演習は完了し、バルト艦隊艦船支隊イラン沖を離れ、オマーンサラーラ港へ向かいました。

[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はイラン海軍との合同演習を完了し、オマーンへ向かった]

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2月20日にサラーラ港へ入港し、物資(燃料、水、食料)を補充した後、2月23日に出航しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はオマーンのサラーラ港への訪問を終えた]

2月25日にアデン湾東方海域へ到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はアデン湾を西進する商船を護衛する]

2月26日、バルト艦隊艦船支隊は、アデン湾を西進するサンクトペテルブルク有限会社『トランスフロート』に所属する貨物船「エセニヤ」(IMO: 9194036、1999年10月18日竣工)の護送を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はアデン湾を通過するロシアの貨物船を護送する]

『Marine Traffic』より
【「エセニヤ」】

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紅海へ入るまで貨物船「エセニヤ」に同行した後、3月2日からアデン湾を東進する商船2隻の護送を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はアデン湾を東進する商船を護送する]

3月12日に再びオマーンサラーラ港へ寄港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"は再びオマーンのサラーラ港を訪れた]

3月15日にサラーラ港を出航し、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はオマーンを去った]

その後、スーダンポートスーダンへ寄港し、3月19日に出航しました。
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[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はスーダンを訪れた]

3月23日、「ストイーキー」と共に紅海を北上していた給油船「コラ」の船尾にバルバドス貨物船「アーク・ロイヤル」(IMO:9219446) が接触しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の中型海洋給油船コラはスエズ湾でバルバドスの貨物船と接触した]
ただし損傷は極めて軽微であり、乗組員に負傷者は無く、燃料も流出していません。

『Marine Traffic』より
【貨物船「アーク・ロイヤル」】

そして、「ストイーキー」「コラ」スエズ運河へ入ろうとしていた矢先の3月23日、運河を通行中の大型貨物船が座礁し、運河が塞がってしまいました。


この為、「ストイーキー」「コラ」も足止めを喰らう事になりました。

座礁した大型貨物船は3月29日に離礁に成功し、スエズ運河の航行は再開されました。


これを受けて「ストイーキー」「コラ」スエズ運河を通過し、3月31日には地中海へ入りました。

今後、「ストイーキー」「コラ」シリアタルトゥース港へ行き、水と食料を補充します。
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近代化改装された大型対潜艦改めフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は2021年5月にロシア海軍太平洋艦隊へ復帰する

『イズベスチヤ』より
2021年3月24日19時28分配信
【元帥のジェスチャー:近代化されたフリゲートは太平洋艦隊へ補充される】

かつての対潜艦は強力な打撃兵装を装備する。
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5月にはフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、2016年に始まった近代化を完了し、戦闘当直へ就く事が出来るだろう。
近い内に、その乗組員は全ての標準兵装の練習射撃を行なう。
かつての大型対潜艦は、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」、そして更に極超音速の「ツィルコン」の搭載艦となる。
更新された戦闘ユニットは、アジア-太平洋地域、北極及び中近東の沿岸での行動の為に必要であると専門家は考えている。

[就役]
現在、艦は必要な試験を完了しており、5月には太平洋艦隊の一員として戦闘当直へ就く事が出来ると『イズベスチヤ』軍当局の情報提供者より伝えられた。
近代化の後の「マルシャル・シャーポシニコフ」は、兵装特性が抜本的に変化したが故に公式にフリゲートへ再分類される。

以前、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツは、フリゲート対潜艦及び高精度有翼ミサイル搭載艦の能力が組み合わされると語った。

その航行試験は、昨年7月に始まった。
12月末には工場点検の完全なサイクルが終了した。
この為、「シャーポシニコフ」は数回海上へ出航し、標準兵器の射撃を実施した。

3月に国防省広報サービスは、フリゲートが第2錬成任務K-2を遂行すると伝えた。
太平洋艦隊の他の艦と合同で、その乗組員はピョートル大帝湾潜水艦を破壊する訓練を行なった。

「このような艦の為、地域での多くの任務が考えられます」
軍事専門家ワシーリー・カシン『イズベスチヤ』へ話した。
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「太平洋艦隊は、多くの積極的活動へ参加しています:中国や他の国との合同演習、アジア-太平洋地域諸国の港への訪問、インド洋への航海。
最近まで、この為の艦は足りず、時には合同演習が中止される事さえ有りました。
今、これらの機能は近代化されるフリゲートが獲得し、将来的には、太平洋艦隊の為に建造されるプロジェクト22350艦が到来します。
マルシャル・シャーポシニコフは、艦上に強力な水中音響複合体、高精度兵器を搭載します。
その良好な航行性能とメカニズムの信頼性は、遠距離航海を成し遂げる事を可能にします。
必要ならば、海賊との戦いへ参加し、ソマリア沿岸へ行き、或いはシリアでロシアの存在を保障する事も出来ます」

[汎用のマルシャル(元帥)]

この5年間で艦は根本的に近代化された。
新たなフリゲートの主砲は完全に改正された。
ソヴィエト時代のプロジェクト1155大型対潜艦は、強力かつ多くの対潜兵器を搭載していた~ミサイル、魚雷、噴射推進爆弾
しかし、沿岸及び水上目標を攻撃するものは、砲装置しか無かった。
海上で対潜艦は、打撃複合体と強力な対空防衛システムを持つプロジェクト956「ソブレメンヌイ」駆逐艦へ随伴し、カバーする為に計画された。
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更新された「マルシャル・シャーポシニコフ」は、自立戦闘ユニットとなった。
それは、16基のミサイルを垂直発射する汎用発射装置3S-14を受け取った。
そこには、様々な対艦及び対潜弾、更には地上目標攻撃の為の有翼の「カリブル」を組み合わせて装填できる。
将来的には、現代の対空防衛手段では迎撃できない極超音速の「ツィルコン」も使用できる。

汎用発射機を補完する為、8基の独立した対艦ミサイルKh-35「ウラン」が据え付けられている。
これらは多数の「カリブル」或いは「ツィルコン」の為にセルを自由にすることを可能にする。
2基の砲は、1基のより正確かつ速射の口径100mmのA-190砲塔と交換された。

近代化が終わると同時に「シャーポシニコフ」は、2500キロメートルまでの地上目標と、420キロメートルまでの艦を撃破できる。
フリゲートの対空兵器は多少は改善される。
それは設置されている高射ミサイル複合体「キンジャール」である。
これは、空中目標への攻撃距離の増加を可能にした:18キロメートル、高度10キロメートルまで。

作業は兵装に限られていない。
艦船修理工場は、艦の上部構造物の20パーセントを交換した。
船体の修理が行なわれた。
通信及び制御装置は更新された。
動力装置コンポーネントの一部は交換され、潜水艦を探知する為、より強力な水中音響複合体が追加された。

[移動ユニット]
ソヴィエト社会主義共和国連邦
で建造された大型対潜艦の近代化は、2016年から株式会社・艦船修理センター『ダーリザヴォード』で続けられた。
ドックへ置かれる前、「マルシャル・シャーポシニコフ」は、定期的に遠距離航海や紛争地点に在った。

1990年代初頭、「シャーポシニコフ」エチオピアからソヴィエト市民を避難させ、ペルシャ湾第1次湾岸戦争の当事者の行動に関する情報を収集した。
2010年、大型対潜艦は数ヶ月間アデン湾をパトロールし、民間船舶航行保護の為の国際作戦へ参加した。
配置されていた海軍歩兵隊員は、ソマリア海賊により乗っ取られたロシア人が乗るタンカー「モスクワ大学」を解放した。
その後も大型対潜艦は、この問題のある地域で何度も当直に就いた。

近代化の後、「マルシャル・シャーポシニコフ」は、元のプロジェクト1155の高い航行特性を保持し、ロシア沿岸から遠く離れて行動できる。
同時に、その打撃兵装により、ロシア海軍で最も強力な艦の1つとなる。

「シャーポシニコフ」の後、他のプロジェクト1155大型対潜艦が近代化されると予測される。
最初の候補は、太平洋艦隊「アドミラル・ヴィノグラードフ」になる。
それは追加して対空兵装が強化され、高射複合体「シチーリ-1」或いは「パーンツィリ-M」が設置され、更にはレーダー一式が完全に更新される。



プロジェクト1155大型対潜艦の8番艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、1983年5月25日にカリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工され、1984年12月27日に進水し、1985年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1986年2月2日に太平洋艦隊へ編入され、正式に就役しました。
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1987年10月1日から12月26日まで太平洋艦隊基地への移動航海を行ないました。
この間、モザンビーク、ルアンダ、セーシェル諸島、インド、ベトナムを訪問しました。

1988年7月14日から1989年2月13日までペルシャ湾で行動し、41隻の船を護送しました。
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1990年にはエチオピアからソ連民間人を避難させ、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1990年8月14日から18日まで朝鮮共和国ウォンサン(元山)港を訪問しました。

1990年12月15日から1991年8月30日までペルシャ湾で行動し、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1992年11月から1994年4月までウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールが行なわれました。

2003年4月16日にウラジオストクを出航し、5月にインド洋黒海艦隊の艦船と合同演習を行ない、その後、インドを訪問しました。
[ロシア海軍、インド洋遠征(2003年4~5月):その1・太平洋艦隊のウダロイ級大型対潜艦]

2003年10月にはハワイ真珠湾を訪問しました。
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2004年8月30日から9月30日まで日本を訪問し、9月4日には日本海上自衛隊と捜索救助合同演習を行ないました。

2005年8月には中国青島港を訪問しました。

2006年3月にはグアム島を訪問しています。
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2008年9月15日から17日まで日本海で実弾射撃訓練を行ない、帰投した直後に火災事故が発生しました。
[大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災発生 ]

2009年3月に修理を完了し、艦隊へ復帰しました。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、これまでに3度に渡りアデン湾海賊対処任務へ就いており、1度目は2010年2月24日に出港しています。
[大型対潜艦「シャーポシニコフ元帥」支隊はソマリアへ出発した]

アデン湾到着後の「マルシャル・シャーポシニコフ」艦内で打ち合わせを行なうロシア海軍海賊対処部隊幹部とアメリカ及びシンガポール海軍アデン湾派遣部隊指揮官
(2010年4月8日)
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2010年5月6日、ソマリア海賊に乗っ取られたロシアタンカー「モスクワ大学」を解放しました。
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【ソマリア海賊:露タンカー乗っ取り 翌日に解放】
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『ロシア通信社ノーボスチ』情報グラフィックより。
2012年5月7日配信
【乗っ取られたタンカー「モスクワ大学」の突入解放作戦】

この時のロシア海軍海賊対処部隊指揮官は、第44対潜艦旅団司令官イリダル・アフメロフ1等海佐でした。
[ソマリア海賊対処部隊指揮官イリダル・アフメロフの華麗な戦歴]

タンカー「モスクワ大学」を乗っ取ろうとしたソマリア海賊は1名が射殺され、10名が拘束されました。
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しかし、拘束された10名も、ボートに乗せられて海上へ放逐され、その後、死亡しました。
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結果的に、「モスクワ大学」を襲撃したソマリア海賊は、11名全てが死亡しました。
[アデン湾における大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフの活躍を描いた映画が撮影される]
「マルシャル・シャーポシニコフ」は2010年6月25日に帰投しました。

2012年4月下旬に黄海で実施されたロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

2012年11月2日から2013年4月21日まで遠距離航海を行ない、2度目のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊はウラジオストクへ戻った]

2014年3月中旬から7月初頭までインド洋への遠距離航海を行ない、この間に3度目のアデン湾海賊対処任務を遂行しました。
[ロシア太平洋艦隊インド洋遠征(2014年3月-7月)]
2014年10月から12月までオーストラリア沖への遠距離航海を行ないました。
[オーストラリア沖へ行ったロシア海軍太平洋艦隊の軍艦はウラジオストクへ帰ってきた]

2015年3月下旬から4月上旬まで日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は日本海で演習を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊は演習を実施した]

2015年6月下旬から7月初頭にオホーツク海で実施された演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はオホーツク海で対潜演習を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の『決闘』演習がオホーツク海で行なわれた]

2015年10月26日に宗谷海峡を東進し、11月16日に同海峡を西進したのを最後に、洋上での活動は見られなくなりました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年10月26日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年11月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


2016年春からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装工事が始まりました。
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2基の「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒AK-100 100mm単装砲2番砲塔、ガスタービンエンジンなどが撤去されました。

ガスタービンエンジン『クロンシュタット海洋工場』へ送られ、修復されました。
[クロンシュタット海洋工場はロシア海軍の全ての艦艇用ガスタービンエンジンを修理する]

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、近代化改装により対艦ミサイル「ウラン」を装備する事になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフは近代化改装によりウラン対艦ミサイルを装備する]

近代化改装開始から1年以上経った2017年8月には、「マルシャル・シャーポシニコフ」の為に、有翼ミサイル「カリブル」用の垂直発射機3S-14も発注された事が明らかになりました。
ブログ『BMPD』より
2017年8月19日配信
【大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の近代化で2基の汎用垂直発射装置3S-14モジュールが設置される】
(つまり、当初は「ウラン」対艦ミサイルのみを装備するつもりだったが、その後、「カリブル」も装備する事になった)

「ウラン」4連装発射筒(3R-60U)「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒の在った場所に、3S-14発射機100mm単装砲2番砲塔の在った場所に設置されました。
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2018年2月16日、「マルシャル・シャーポシニコフ」で、溶接作業中に木製足場へ引火した事により火災が発生しました。

[ウラジオストクで近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災が発生した]

その後、『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
[近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ近影(2018年7月11日)]

2019年11月13日までに乾ドックを出ました。
[近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート(大型対潜艦)マルシャル・シャーポシニコフはウラジオストクの乾ドックを出た]

その後、『ダーリザヴォード』の岸壁で艤装工事が進められました。


「マルシャル・シャーポシニコフ」AK-100 100mm砲の1番砲塔も撤去され、代わりにロシア海軍の新世代水上艦にも装備されているA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲が設置されました。

[近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は新たな100mm砲を得る]

更に、最新の高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ」の装備も検討されています。
(未だ実際に装備はされていませんが )
[近代化されるロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は最新高射ミサイル-砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

2020年7月10日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は、最初の洋上試験を開始しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で洋上試験を開始した]


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その後、一旦ウラジオストクへ戻り、8月13日には再び洋上試験の為に出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で洋上試験を続ける]

9月15日、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将「マルシャル・シャーポシニコフ」を視察しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊司令官は近代化改装されたフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"を視察した]

10月19日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は工場航行試験の第2段階を実行する為にウラジオストクを抜錨し、日本海へ出航しました。

[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は洋上試験の第2段階実施の為に日本海へ出航した]

その後、ウラジオストクへ帰投し、11月6日には艦船修理工場『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は最終洋上試験の準備の為にドックへ入った]


兵装の試験を行なう為、12月15日に出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は兵装試験を行なう為、日本海へ出航した]

12月24日、A-190-01 100mm単装砲対艦ミサイル「ウラン」の発射試験を行ないました。

[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海でA-190-01 100mm砲と対艦ミサイル"ウラン"の発射試験を行なった]

12月28日に再び対艦ミサイル「ウラン」を発射しました。

[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で再び対艦ミサイル"ウラン"を発射した]

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、2021年1月から港内に停泊した状態で乗組員の各種訓練~第1錬成任務K-1を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はウラジオストク港内で乗組員の錬成訓練を行なった]

2021年3月には海上での乗組員の各種訓練~第2錬成任務K-2へ移行し、3月4日には他の太平洋艦隊の水上艦と共にピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"、大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行なった]

「マルシャル・シャーポシニコフ」が正式に太平洋艦隊へ復帰するのは2021年5月になります。

近代化改装後の「マルシャル・シャーポシニコフ」は、大型対潜艦からフリゲートへ類別変更されます。
[近代化改装されるプロジェクト1155大型対潜艦はフリゲートへ艦種変更される]

プロジェクト20380コルベット"リェチーヴイ"は2021年末にロシア海軍へ就役する

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年3月31日11時25分配信
【『北方造船所』のトップはコルベット「リェチーヴイ」の引き渡し時期を言った】

『北方造船所』はロシア海軍へプロジェクト20380コルベット「リェチーヴイ」を2021年末までに引き渡す。
同社の総取締役イーゴリ・オルロフは、プロジェクト170701トロール船の最初の生産船「カピタン・ゲレル」の進水式典中に言った。



「リェチーヴイ」『北方造船所』で2015年2月20日に起工された。
これはロシア海軍の為に工場が建造する第5のプロジェクト20380コルベットである。
以前、「リェチーヴイ」の名は、1995年に除籍されたプロジェクト1135警備艦に付けられていた。
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コルベットは、電波位置測定の視認性を低下する技術を用いて建造されている。
プロジェクト20380の為の複合材料と合金は、サンクトぺテルブルク材料設計中央科学研究所『プロメテーイ』により開発され、更に、上部構造物は『中部ネヴァ川造船工場』で製造された。

2018年3月には前部機械区画へのエンジン及び減速装置の積載が完了した。
この時、コルベットの進水は2019年第2四半期に、海軍への引き渡しは2020年に計画されていた。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
プロジェクト20380コルベット
の全長は100メートル以上、排水量2220トン。
それは4000海里の距離を航行できる。
兵装は、対艦ミサイル複合体「ウラン」、高射ミサイル複合体「リドゥート」、魚雷及び強力な弾薬、電波位置測定機器及び電波電子機器、100mm砲装置A-190大口径機関砲及び擲弾発射機である。



サンクトペテルブルク『北方造船所』で建造されるプロジェクト20380コルベットとしては5番艦となる「リェチーヴイ」は、2015年2月20日に起工されました。

[ロシア海軍の為の最新鋭コルベット"リェチーヴイ"と"ストローギー"はサンクトペテルブルクで起工された]

複合材料製の上部構造物はサンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で製造され、2016年8月に完成し、『北方造船所』へ引き渡されました。
[ロシア海軍のプロジェクト20380コルベットの為の複合材料製上部構造物はサンクトペテルブルクで製造された]

2018年3月までにディーゼルエンジンが設置されました。


2020年3月12日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭コルベット"リェチーヴイ"はサンクトペテルブルクで進水した]


進水後は造船所の岸壁で艤装工事が進められています。
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「リェチーヴイ」は、2021年末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。
[プロジェクト20380コルベット"リェチーヴイ"は2021年にロシア海軍へ就役する]
就役後は黒海艦隊へ配備されます。

これまでにプロジェクト20380コルベットバルト艦隊太平洋艦隊にのみ配備されておりましたが、「リェチーヴイ」は初めて黒海艦隊へ配備される20380コルベットとなります。


ロシア海軍新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(基本型のプロジェクト20380及び武装強化型のプロジェクト20385)は、現在までに計12隻が起工され(20380が10隻、20385が2隻)、このうち8隻(20380が7隻、20385が1隻)がロシア海軍へ引き渡されています。

20380/20385は、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で建造されています。

[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(プロジェクト20380、建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役(艦番号550)
バルト艦隊に配備

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(プロジェクト20380、建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役(艦番号531)
バルト艦隊に配備

「ボイキー」Бойкий(プロジェクト20380、建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役(艦番号532)
バルト艦隊に配備

「ストイーキー」Стойкий(プロジェクト20380、建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役(艦番号545)
バルト艦隊に配備

「グレミャーシチー」Гремящий(プロジェクト20385、建造番号1005)
2012年2月1日起工/2017年6月30日進水/2020年12月29日就役
太平洋艦隊に配備

「プロヴォールヌイ」Проворный(プロジェクト20385、建造番号1006)
2013年7月25日起工/2021年末就役予定
太平洋艦隊に配備予定

「リェチーヴイ」Ретивый(プロジェクト20380、建造番号1007)
2015年2月20日起工/2020年3月12日進水/2021年末就役予定
黒海艦隊に配備予定

「ストローギー」Строгий(プロジェクト20380、建造番号1008)
2015年2月20日起工/2022年以降就役予定
黒海艦隊に配備予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(プロジェクト20380、建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2017年7月20日就役(艦番号333)
太平洋艦隊に配備

「グロームキー」Громкий(プロジェクト20380、建造番号2102)
2012年4月20日起工/2017年7月28日進水/2018年12月25日就役(艦番号335)
太平洋艦隊に配備

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(プロジェクト20380、建造番号2103)
2015年7月22日起工/2019年9月12日進水/2020年12月25日就役(艦番号339)
太平洋艦隊に配備

「リェーズキー」Резкий(プロジェクト20380、建造番号2104)
2016年7月1日起工/2021年就役予定
太平洋艦隊に配備予定



『北方造船所』におけるプロジェクト20380/20385の建造はこれで完了し、今後は極東『アムール造船工場』太平洋艦隊向けとして、更にプロジェクト20380コルベット2隻とプロジェクト20385コルベット4隻が建造されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の4隻のプロジェクト20385コルベットと2隻のプロジェクト20380コルベットの建造契約が締結された]

『北方造船所』ではプロジェクト20380/20385に続く改良発展型であるプロジェクト20386の建造も始まっており、1番艦「メルクーリィ」は2016年10月28日に起工されました。
[プロジェクト20386コルベット(ジェルズキ―型)]

ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で対空防衛演習を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2021年3月31日4時0分配信
【ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は日本海で空中目標へのミサイル射撃を実施した】

太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、海上での実地訓練を伴う単艦での戦闘活動の実施への取り組みを続けている。

本日(3月31日)、ピョートル大帝湾巡洋艦は、仮想敵空中攻撃手段からの組織的な艦の防衛の演習を実施した。

艦隊旗艦の行動は、親衛ロケット巡洋艦の為にミサイル標的「サマン」の発射を行なった小型ロケット艦「イネイ」により保障された。
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飛翔する対艦有翼ミサイルを模した標的は、艦の対空防衛手段により探知、攻撃された。
攻撃を撃退する為、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、自衛高射ミサイル複合体「オサー」130mm砲装置AK-130自動砲装置AK-630を使用した。

1日前、太平洋艦隊旗艦は、起伏のある場所に隠蔽された非視認沿岸目標への制圧砲射撃を実施した。



プロジェクト1164ロケット巡洋艦の3番艦「チェルヴォナ・ウクライナ」は、1979年7月31日にウクライナ共和国ニコラエフ市『61コムーナ記念造船工場』で起工され、1982年7月27日に進水し、1989年12月25日に海軍へ納入され、1990年1月7日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
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1990年9月27日にセヴァストーポリを出航し、同年11月5日にペトロパヴロフスク-カムチャツキーへ到着しました。
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ロケット巡洋艦「チェルヴォナ・ウクライナ」太平洋艦隊・カムチャツカ小艦隊・第173ロケット艦旅団へ編入され、カムチャツカ方面で行動していました。
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しかし、ソ連邦解体後、財政難により太平洋艦隊大型水上艦は次々と退役し、1990年代半ばには巡洋艦クラスで稼働状態に在るのはカムチャツカに居る「チェルヴォナ・ウクライナ」のみとなってしまいました。
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[オホーツク海のミサイル巡洋艦チェルヴォナ・ウクライナ(1995年8月)]

1996年2月9日、「チェルヴォナ・ウクライナ」は、建造中止となったプロジェクト11436親衛重航空巡洋艦「ワリャーグ」(現在の中国海軍航空母艦「遼寧」)の親衛称号と艦名を受け継ぎ、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」となり、カムチャツカから沿海地方へ配置換えされました。

1996年7月28日にウラジオストクで開催されたロシア海軍記念日観艦式が、太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」の初の御披露目となりました。

1997年には日露戦争で沈んだ巡洋艦「ワリャーグ」慰霊祭のため韓国仁川沖へ行きました。

1998年にはウラジオストクで小修理が行なわれました。

1999年10月には駆逐艦「ブールヌイ」と共に中国上海を訪問しました。
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2002年10月10日から15日まで日本横須賀を公式訪問し、日本海上自衛隊創設50周年国際観艦式に参加しました。
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2004年2月~3月には韓国仁川中国上海を訪問しました。
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2005年秋にはインドヴィシャカ―パトナムを訪れ、インド海軍との合同演習『インドラ-2005』へ参加しました。

2006年春から2008年1月初頭までウラジオストク艦船修理工場ガスタービンエンジンの交換を含むオーバーホールが行なわれました。
[ミサイル巡洋艦「ワリャーグ」、長期修理後の洋上テスト開始]
[ミサイル巡洋艦「ワリャーグ」の洋上テストは続く]
[スラヴァ級ミサイル巡洋艦「ワリャーグ」復帰(2008年1月17日~2月11日)]

2009年1月上旬には大韓民国釜山港を訪問しました。
[釜山港の親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(2008年10月9日)]

2009年10月27日から12月2日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[巡洋艦「ワリャーグ」支隊、ウラジオストク帰港]
[巡洋艦「ワリャーグ」支隊、ウラジオストク帰港(ロシア国防省発表)]

2010年5月~6月、ウラジーミル・カサトノフ中将の指揮下で太平洋への遠距離航海を行ない、アメリカサンフランシスコを訪問しました。


2011年9月20日から12月2日まで太平洋への遠距離航海を行ない、日本舞鶴グアム島カナダバンクーバーを訪問しました。

[親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、ウラジオストク帰港(2011年12月2日)]

2012年4月下旬に中国海軍との合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

2013年2月中旬以降、ウラジオストク艦船修理センター「ダーリザヴォード」で定期修理が行なわれました。
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2013年8月末から2014年1月25日まで地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロケット巡洋艦ワリャーグ地中海遠征(2013年8月-2014年1月)]

2014年5月下旬に中国海軍との合同演習『海洋協同-2014』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

2014年7月中旬にインド海軍との合同演習『インドラ-2014』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」2日目]

2014年9月19日~25日にロシア極東部で実施された戦略演習『ヴォストーク-2014』へ参加しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは戦略演習ヴォストーク-2014で有翼ミサイルを発射した]

2014年10月23日から12月15日まで南太平洋への遠距離航海を行ないました。
[オーストラリア沖へ行ったロシア海軍太平洋艦隊の軍艦はウラジオストクへ帰ってきた]

2015年8月下旬に中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』第2段階へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

2015年11月2日にウラジオストクを出航してインドへ向かい、インド海軍との合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』(2015年12月)]

2015年12月29日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、「ワリャーグ」ナヒーモフ勲章が授与されると発表しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与される]

2016年1月初頭には地中海東部へ入り、シリア沖へ展開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]

2016年6月には極東へ戻り、オホーツク海の演習へ参加した後、7月18日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは長期航海を終えてウラジオストクへ帰港した]

その後はウラジオストクで整備が行なわれ、2017年2月7日に戦闘訓練の為、出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは海上戦闘訓練の為に出航した]

2017年4月1日から6月14日まで東南アジアへの遠洋航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは東南アジア遠洋航海から帰投した]

帰港後、6月末から7月初頭に掛けてオホーツク海で演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊主力水上部隊は対空戦闘演習を行なった]

2017年9月下旬、日本海及びオホーツク海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』(第2段階)へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2017』(2017年7月、9月)]

合同演習が終わった後もオホーツク海に滞在し、10月9日には原子力水中巡洋艦「トムスク」と共に海上目標への有翼ミサイル発射訓練を行ないました。
(「ワリャーグ」対艦ミサイル「ヴルカーン」「トムスク」対艦ミサイル「グラニート」を発射)


2018年2月27日、ウラジオストクナヒーモフ勲章の授与式が行なわれました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与された]

2018年4月下旬には日本海対艦ミサイル対空ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは日本海で対艦ミサイル"ヴルカーン"を発射した]
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは日本海で艦対空ミサイル"フォルト"を発射した]

2018年8月下旬の太平洋艦隊オホーツク海演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の40隻以上の艦船は日本海及びオホーツク海で演習を行なう]

2018年9月11日~17日までロシア極東部で実施された戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で揚陸艦部隊を護衛した]

2018年10月1日から2019年1月24日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
この間、10月上旬には日本の函館へ寄港し、12月中旬にはインド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』へ参加しました。
[東南アジア遠征を終えたロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はウラジオストクへ帰投した]

2019年5月初頭に黄海で行なわれたロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2019』へ参加しました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2019』へ参加した太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはウラジオストクへ帰投した]

2019年8月中旬から9月中旬までオホーツク海で行なわれた太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとロケット艇2隻は太平洋で対艦ミサイルを発射した]

2019年10月1日から12月23日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは東南アジア遠征を終えてウラジオストクへ帰投した]

2020年3月下旬から5月初頭まで日本海及びオホーツク海で行なわれた戦術演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』ウラジオストク(金角湾)の観艦式へ参加しました。



2020年8月中旬にウラジオストクを出航し、9月中旬までオホーツク海ベーリング海で演習を行ないました。
[ロシア海軍演習『大洋の盾-2020』(2020年8月)]

9月16日にウラジオストクへ帰投しました。
[ベーリング海演習(『大洋の盾-2020』)へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

「ワリャーグ」は10月16日にピョートル大帝湾で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で対空射撃及び機雷掃討訓練を行なった]

10月28日~29日には大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」と共に日本海で各種演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは日本海で演習を行なった]

2020年11月1日から12月30日まで大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」と共に東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠征(2020年11月-12月)]


2021年3月4日、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」及び大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」と共にピョートル大帝湾へ出航して対潜戦闘訓練を行ない、RBU-6000対潜ロケットを発射しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"、大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行なった]

3月30日にピョートル大帝湾へ出航し、130mm砲による地上目標への艦砲射撃訓練と、30mm機関砲による機雷掃討訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で艦砲射撃訓練を行なった]

翌3月31日、ピョートル大帝湾で対空防衛演習を実施し、「オサー-MA」、130mm砲AK-130、30mm機関砲AK-630によりミサイル標的を撃墜しました。

自衛高射ミサイル複合体「オサー-MA」


130mm連装砲AK-130


6連装30mm機関砲AK-630M

2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜AS-31(ロシャリク)は原子炉の炉心を降ろした

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『タス通信』より
2021年3月31日10時31分配信
【特殊潜水艦「ロシャリク」の原子炉の炉心を降ろす操作は完了した】
モスクワ、3月31日/タス通信

セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(『統合造船業営団』へ加入)の専門技術者は、水中有人装置AS-31(非公式名「ロシャリク」)の原子炉の炉心を降ろす操作を完了した。
『タス通信』軍当局に近い情報提供者より伝えられた。

「AS-31を復元してロシア連邦海軍へ戻す目的で、事故を起こした特殊潜水艦から原子炉の炉心を降ろす操作は3月に完了しました。
それは、約1ヶ月続きました」

彼は話した。

彼によると、潜水艦の検査が行なわれ、チタン製船体は事実上損傷していない事が立証されたので、その後、「ロシャリク」の近代化を伴う修理作業も同時に開始された。
修理中、原子炉の交換は計画されていないと対談者は説明した。

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』広報サービスは、情報筋から提示された情報へコメントしなかった。

特殊用途原子力潜水艦AS-31の火災は7月1日に発生し、14名の潜水艦船員が命を奪われた。
この内の4名は、死後にロシア英雄称号が授与され、残り10名には勇敢さに対する勲章が授与された。
事故原因についてメディアは、リチウム電池の発火及び爆発と言った。
潜水艦原子炉は火災による損傷は無かった。
11月初頭、潜水艦艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ運ばれた。

AS-31のプロジェクト名と戦術-技術的特性は公式には公表されておらず、兵装を搭載せず、大深度へ潜航できる事が知られているのみである。
船体の特殊な形状~互いに接続された複数のチタンの球~故に、同名の1971年のアニメ映画のボールから成る馬の玩具に因んで「ロシャリク」のニックネームを付けられた。




2019年7月1日、ロシア海軍「科学研究深海装置」は、ロシア領海内での海底調査中に火災が発生し、乗組員14名が死亡しました。
[ロシア海軍の深海調査原潜で火災が発生し、乗員14名が死亡した]

ロシア国防省は、事故を起こした「科学研究深海装置」の名前などは一切公表していませんが、プロジェクト10831「ロシャリク」原子力深海ステーションのようです。
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原子力深海ステーションAS-12は、1988年頃にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工され、2003年8月頃に進水、2010年頃に就役しました。
船体はチタン製です。
同級に関しては詳細は未だ不明です。
艦名については「AS-31」という説も有り、今回の『タス通信』の記事では、AS-31と記されています。

明確な要目も不明ですが、水中排水量は2100トン、全長は60メートル、幅は7メートル、水中速力は30ノット、潜航深度は少なくとも1000m以上(未確認情報によれば最大6000m)、乗員は25名と推定されています。
ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」とほぼ同サイズの小型原潜のようです。

「ロシャリク」級特務原潜AS-12(AS-31?)
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ロシャリク級は、以前には戦略原子力潜水艦プロジェクト667BDR(デルタIII級)K-129を改造した特殊用途原子力潜水艦プロジェクト09786(デルタ・ストレッチ)BS-136「オレンブルク」を母艦としており、同艦に搭載されて海洋で行動していました。
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2012年9月には北極圏へ行き、ロモノソフ海嶺メンデレーエフ海嶺の海底を調査しています。
『イズべスチヤ』より
2012年10月29日配信
【軍用原子力バチスカーフ「ロシャリク」は北極圏を探った】

北極圏で行動する母艦BS-136「オレンブルク」(2012年9月27日)
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ロシャリクは、2015年にも2回の遠距離航海を行なっています。
[ロシア海軍の特務原潜ロシャリクは2015年に2度の遠征を行なっていた]

2016年12月末にプロジェクト09787特殊用途原子力潜水艦「ポドモスコヴィエ」が再就役してからは、同艦を母艦としているようです。
[改造を終えた特務原潜ポドモスコヴィエ(モスクワ州)はロシア海軍へ引き渡された]


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事故後、ロシャリク搭載母艦(プロジェクト09787特殊用途原子力潜水艦BS-64「ポドモスコヴィエ」)北方艦隊基地セヴェロモルスクへ入港しました。
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この事故の詳細や事故を起こした艦の名前は相変わらず公表されていませんが、ロシア国防省は、事故で死亡した乗員14名の名前は公表しています。
[2019年7月1日のロシア海軍の深海調査原潜の火災事故で死亡した乗組員14名の氏名が公表された]
死亡したのは艦長を始めとして佐官クラスの年長者が殆どですが、おそらくは、火災事故発生の際、若い乗組員(つまり、将来のロシャリク運用の中核となる人々)を助ける為、自分達が犠牲になったのでしょう。
(ロシャリクの標準乗員は25名なので、おそらく11名程度が生存している)

火災事故で損傷したロシャリクは、2019年11月初頭にセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航されました。
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[2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜の修理は9月に始まる]
[2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜AS-31は修理の為にセヴェロドヴィンスクへ運ばれた]
[2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜AS-31(ロシャリク)の修理作業が始まった]
機関部分以外の損傷は激しく、船体の一部を含め、殆どの機器は交換される事になるようです。

まず初めに、原子炉炉心を降ろす予定でしたが、作業は2021年に延期されました。
[2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜AS-31(ロシャリク)の修理作業は2021年に延期された]
延期の理由は、ロシャリクよりも古い原子力深海ステーションAS-15(1991年12月30日就役)のオーバーホールを先に行なう事になった為です。

ロシャリク原子炉炉心は、2021年3月末までに降ろされました。

ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と大型揚陸艦ミンスクはバルト海で砲撃訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
バルト地域情報供給部(カリーニングラード市)発表
2021年3月30日19時15分配信
【バルト艦隊の艦はバルト海で砲射撃を実施した】

バルト艦隊コルベット「ボイキー」大型揚陸艦「ミンスク」の乗組員は、バルト海で一連の戦闘訓練を実施した。

艦は、本物の海上目標及び空中目標への砲射撃を実施した。
射撃は、砲塔装置A-190及びAK-725の戦闘班により実施された。
戦闘訓練に先立ち、乗組員は仮想敵の小型高速目標からの艦の防衛の変型に関し、警報訓練行動へ取り組んだ。
対テロ部隊の将兵は、無防備の泊地に停泊する艦の組織的な保護及び防衛と、高速小型目標の支隊の攻撃の阻止を実地で練習した。

コルベット「ボイキー」大型揚陸艦「ミンスク」で構成されるバルト艦隊艦支隊は、2月中旬にバルチースク軍港を去り、その担当ゾーンにおけるバルト艦隊の艦の常時の海軍プレゼンスの枠組みで遠距離航海へ出発した。

この間に艦は5000海里以上を走破した。
航海中、バルト艦隊戦闘艦支隊の一員として乗組員は数十回の戦闘演習任務を遂行した。
バルト艦隊将兵は、対空及び対潜防衛演習、様々な艦上演習をバルト海及び北海エリアで実施した。



プロジェクト20380コルベットの3番艦「ボイキー」(532)は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2005年5月27日に起工され、2011年4月15日に進水し、2013年5月16日に就役、バルト艦隊へ編入されました。
[コルベット「ボイキー」はロシア海軍へ就役した]

就役以来バルト海でのみ行動していた「ボイキー」でしたが、2016年6月、同型艦「ストイーキー」(545、2014年7月27日就役)と共に初めて北海へ進出しました。
(2016年6月中旬にバルチースクを出航し、7月5日に帰港)

[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北海から戻ってきた]

2016年10月には同型艦「ソーブラジテルヌイ」(531、2011年10月14日就役)と共に北大西洋へ進出しました。
(2016年10月初頭にバルチースクを出航し、10月22日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻は北大西洋から戻ってきた]

「ボイキー」「ソーブラジテルヌイ」は、2017年4月にも北大西洋へ進出しました。
(2017年4月7日バルチースクを出航し、5月1日に帰港)
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット2隻はバルチースクへ帰投した]

2017年6月には同型艦「ステレグーシチー」(550、2008年2月27日就役)と共に北海へ進出しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベット"ボイキー"と"ステレグーシチー"は北海での戦闘演習を終えてバルト海へ戻った]

2017年7月下旬にはバルト海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』第1段階へ参加しました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2017』第1段階はバルト海で実施された]

2017年10月14日から2018年1月14日まで、同型艦「ソーブラジテルヌイ」と共に地中海、アデン湾への遠距離航海を行ないました。
ただし「ボイキー」地中海東部までしか進出しませんでした。


[ロシア海軍バルト艦隊の新鋭コルベットは地中海・アデン湾遠征を終えて帰投した]


2018年6月中旬、同型艦「ストイーキー」と共に北大西洋へ進出し、7月上旬に帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北大西洋遠征を終えた]

2018年8月初頭にはバルト海北方艦隊及び黒海艦隊の艦と合同演習を行ないました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]

2019年1月下旬にはバルト海へ入ったアメリカ合衆国海軍駆逐艦を追尾しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新コルベット"ソーブラジテルヌイ"と"ボイキー"は、バルト海でアメリカ海軍のミサイル駆逐艦グレーヴリーとポーターを監視する]

2019年6月9日から21日までバルト海で実施されたNATO海軍演習『バルトップス-2019』を監視しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の軍艦はバルト海のNATO海軍演習『バルトップス-2019』を監視する]

2019年6月25日、同型艦「ストイーキー」と共に北大西洋への航海へ出発し、7月8日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ストイーキー"は北海での演習を終えてバルチースクへ帰投した]

2019年7月28日の『ロシア海軍の日』にはカリーニングラード州バルチースクで行なわれた観艦式へ参加しました。


2019年8月にはバルト海で行なわれたロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

2019年8月末には同型艦「ステレグーシチー」、「ストイーキー」と共にバルト海の演習へ参加しました。


2019年9月末には同型艦が4隻揃ってバルト海の演習へ参加しました。


2020年3月初頭にバルト海で演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"はバルト海で対潜戦闘訓練を行なった]

2020年3月下旬、「ボイキー」は、大型揚陸艦「ミンスク」、「カリーニングラード」と共に北海へ進出し、対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と大型揚陸艦2隻は北海で演習を行なった]

その後、「ボイキー」は単独で英仏海峡海域まで進出し、この間、北方艦隊最新鋭給油船「アカデミック・パシン」(2020年1月21日就役)から補給を受けました。
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4月30日、「ボイキー」英仏海峡を北上しました。
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[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"は英仏海峡を通過した]

「ボイキー」は、シェルブール造船所で建造されたフランス海軍最新鋭原子力潜水艦「シュフラン」(2007年12月19日起工、2019年7月12日進水、2020年4月27日洋上試験開始)の情報収集を行なっていたようです。
[ロシア海軍はフランス海軍最新鋭原潜の情報を収集していた?]

2020年8月初頭のロシア海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、8月8日には北海へ進出して模擬ミサイル発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭水上戦闘艦6隻は北海でミサイル発射訓練を行なった]

その後にバルト海へ戻り、対潜戦闘訓練などを行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット3隻はバルト海で対潜戦闘訓練を行なった]

2020年11月下旬に北海へ進出し、12月上旬に帰投しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と"ステレグーシチー"は北東大西洋での行動後に母港バルチースクへ帰投した]


バルト艦隊プロジェクト775大型揚陸艦「ミンスク」(127、1983年5月30日就役)は、2013年以降、度々地中海東部へ派遣され、黒海沿岸からシリアタルトゥース港へ各種貨物を輸送する任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」に従事しました。
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1回目は2013年8月に出航し、2014年5月15日に帰投しました。

2回目は2015年11月に出航し、2016年9月9日に帰投しました。


3回目は2017年10月4日に出航し、4月29日に帰投しました。
[シリアへの輸送任務に従事したロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦ミンスクは母港バルチースクへ帰投した]

その後はバルト海で行動していました。

2019年8月のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

2020年3月下旬にはコルベット「ボイキー」、大型揚陸艦「カリーニングラード」と共に北海へ進出しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ボイキー"と大型揚陸艦2隻は北海で演習を行なった]


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2021年2月中旬、「ミンスク」「ボイキー」、更に大型揚陸艦「カリーニングラード」「コロリョーフ」で構成されるバルト艦隊戦闘艦支隊バルチースクを出航し、バルト海を出て北海へ進出し、3月20日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過して大西洋へ出ました。
[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦3隻とコルベット"ボイキー"はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過して大西洋へ出た]

その後、「カリーニングラード」「コロリョーフ」は3月26日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦カリーニングラードとコロリョーフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

一方、「ミンスク」「ボイキー」バルト海へ戻り、3月30日には砲撃訓練などを行ないました。

ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスは地中海へ向かった


『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年3月30日21時4分配信
【ロシア連邦海軍の偵察艦「イワン・フルス」は地中海へ入った】
イスタンブール、3月30日、インタファクス

ロシア黒海艦隊偵察艦「イワン・フルス」は、火曜日にボスポラス海峡を通過して地中海へ入った。
イスタンブールのソーシャルネットワークの観察者は、海峡を通過する写真を公表した。

公開情報源によると、艦の任務には、通信の保障と艦隊の統制、電波偵察及び電波電子戦闘の実施、アメリカ対ミサイル防衛システム及び高射ミサイル複合体コンポーネントの追跡が含まれている。

アメリカ合衆国第6作戦艦隊によると、前日、スペインロタ港から、対ミサイル防衛システム「イージス」を装備する2隻のアメリカロケット駆逐艦「ロス」「ローズヴェルト」が出航した。
これらは、ヨーロッパ対ミサイル防衛システムの構成部分である。
手元の情報によると、駆逐艦ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った。
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一方、地中海には現在、更に原子力航空母艦「ドワイト・アイゼンハワー」率いるアメリカ合衆国海軍空母打撃群が居る



プロジェクト18280中型偵察艦の2番艦「イワン・フルス」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2013年11月14日に起工されました。
[サンクトペテルブルク北方造船所はプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・イサコフ」(と偵察艦「イワン・フルス」)を起工した]

起工から3年半後の2017年5月16日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新世代偵察艦イワン・フルスはサンクトペテルブルクで進水した]


「イワン・フルス」は2017年5月末から造船所の岸壁で係留試験を開始し、2018年2月7日に工場航行試験へと出発しました。

[ロシア海軍の最新偵察艦イワン・フルスは洋上試験を開始した]

それから2ヶ月以上経った4月20日の時点で、工場航行試験は80パーセントが完了していました。
[ロシア海軍の最新偵察艦イワン・フルスはバルト海で洋上試験を行なっている]

「イワン・フルス」は4月27日までにサンクトペテルブルク『北方造船所』へ戻りました。
[ロシア海軍の最新偵察艦イワン・フルスは工場航行試験を終えてサンクトペテルブルクへ戻った]

その後、5月中旬から最終試験となる国家受領試験が始まり、6月18日までに完了しました。
[ロシア海軍の最新偵察艦イワン・フルスは全ての試験を完了した]

そして6月25日、「イワン・フルス」は、『北方造船所』で正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト18280偵察艦の2番艦イワン・フルスはロシア海軍へ就役した]

「イワン・フルス」は、2017年4月27日にトルコ沖で民間船と衝突して沈没した偵察艦「リマン」の代わりとして、黒海艦隊へ編入されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦リマンはイスタンブール沖で民間船と衝突し沈没した]

「イワン・フルス」は就役後も暫くはバルト海に留まっていましたが、2018年12月末に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ回航されました。
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2019年初頭からは、黒海へ進入するアメリカ海軍の軍艦の監視任務に就きました。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスと哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海へ進入したNATOのフリゲートを監視する]
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォと偵察艦イワン・フルスは黒海へ進入したアメリカ海軍のミサイル駆逐艦ドナルド・クックを監視する]


その後も黒海でのみ活動していた「イワン・フルス」でしたが、2019年11月28日にセヴァストーポリを出航し、11月30日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭偵察艦イワン・フルスは地中海へ入った]

その後、「イワン・フルス」スエズ運河を通過して紅海へ入り、アラビア海へ進出しました。

2020年1月9日、アラビア海で行動中の「イワン・フルス」は、アメリカ海軍ミサイル駆逐艦「ファラガット」と異常接近しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスはアラビア海でアメリカ海軍駆逐艦と異常接近した]


その後もインド洋地中海アメリカNATOの軍艦を監視していたようですが、4月21日には黒海へ入り、4月30日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦イワン・フルスはセヴァストーポリへ帰投した]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』にはセヴァストーポリの観艦式へ参加しました。
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その後の動向は明らかにされていませんが、度々黒海へ出航していたようです。
おそらくは、黒海で行動するNATO軍の艦艇を監視していたのでしょう。

2020年10月19日
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2020年11月16日
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2020年11月19日
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2021年1月初頭から浮きドックへ入渠し、2月下旬までに出渠しました。
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そして2021年3月30日、ボスポラス海峡を南下し、その後にダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
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現在、地中海東部(シリア沖を含む)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「スタールイ・オスコル」
2020年12月下旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」2021年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」2021年3月中旬から地中海東部に滞在
哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」2021年3月中旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2021年3月初頭から地中海東部に滞在
対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」2021年2月中旬から地中海東部に滞在
中型偵察艦「イワン・フルス」:2021年3月末から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2021年3月上旬から地中海東部に滞在
海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2021年3月下旬より地中海東部に滞在
対水中工作艇「クルサント・キロヴェツ」:2020年10月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2020年12月下旬から地中海東部に滞在

2021年1月末から地中海東部に滞在していた北方艦隊フリゲート「アドミラル・カサトノフ」、給油船「ヴャジマ」、救助曳船「ニコライ・チケル」は、地中海中部へ移動しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は地中海中央部で潜水艦捜索演習を行なった]

また、2021年3月中旬から地中海東部に滞在していた救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」は3月31日にボスポラス海峡を北上して黒海へ戻りました。
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ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は地中海中央部で潜水艦捜索演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年3月30日17時25分配信
【フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は地中海中央部で潜水艦の捜索へ取り組んだ】

遠距離航海任務を遂行しているプロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、地中海中央部で対潜任務へ取り組んだ。
の乗組員は、艦内水中音響兵装の助力による潜水艦の捜索と、仮想敵潜水艦の攻撃からの離脱を行なった。

前日、フリゲートは、救助曳船「ニコライ・チケル」と共に「アドミラル・カサトノフ」の航海を保障している中型海洋給油船「ヴャジマ」から航行中に燃料の備蓄を補充した。

北方艦隊将兵は、地中海で既に2ヶ月以上行動している。
昨年12月30日に始まった航海中、フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は合計で約16000海里を走破し、アルジェリア、ギリシャ、エジプト、キプロス、シリア、トルコの港を訪れた。

遠距離航海に先立ち、支援船の乗組員は、ロシア製2成分コロナウイルスワクチン「スプートニク-V」の予防接種を受けた。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の2番艦「アドミラル-フロータ・カサトノフ」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2009年11月26日に起工され、2014年12月12日に進水し、2020年7月15日にロシア海軍へ納入されました。
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ納入された]

正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典は、サンクトペテルブルクネヴァ川泊地に停泊中の「アドミラル・カサトノフ」で7月21日に開催されました。

[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ就役した]

ロシア海軍へ就役した「アドミラル・カサトノフ」は、7月26日の『ロシア海軍の日』サンクトペテルブルクネヴァ川で行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


その後もバルト海に留まっていましたが、2002年9月に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ回航される事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かっている]

9月15日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

その後、「アドミラル・カサトノフ」白海へ移動し、9月29日には有翼ミサイル「カリブル」(対地攻撃型)を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上へ発射した]

10月2日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海からセヴェロモルスクへ帰投した]

「アドミラル・カサトノフ」は各種演習や乗組員の錬成訓練を行なう為、10月15日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で演習を行なう]

数日後に帰投した後、今度は対潜演習を行なう為、10月20日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で対潜演習を行なう]

バレンツ海で対潜演習を行なった後、10月24日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で対潜演習を行なった後に帰投した]

この時、新型対潜ミサイル「オトヴェート」の発射試験も行なわれました。
[ロシア海軍の新型対潜ミサイル"オトヴェート"の試験は完了した]

11月7日、バレンツ海白海で戦闘訓練を行なう為に出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海と白海で戦闘訓練を行なう]

バレンツ海での戦闘訓練の後、11月11日に白海沿岸のセヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はセヴェロドヴィンスクへ到着した]

翌11月12日、「アドミラル・カサトノフ」白海有翼ミサイル「カリブル」チジャ射爆場の地上目標へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

11月14日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海と白海での演習を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]

12月初頭には「アドミラル・カサトノフ」乗組員へ新型コロナウイルスのワクチン接種が行なわれました。


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2020年12月30日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスクから出航し、遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は遠距離航海へ出発した]

出航後、バレンツ海救助曳船「ニコライ・チケル」(1989年4月12日就役)と合流しました。
『Marine Traffic』より
【曳船「ニコライ・チケル」】

「アドミラル・カサトノフ」「ニコライ・チケル」は2021年の新年をノルウェー海で迎え、その後にラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過、1月11日にはビスケー湾を抜けて大西洋上へ出ました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は大西洋へ出た]
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1月14日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

1月15日にバルト艦隊中型海洋給油船「コラ」から洋上給油を受けました。
[ロシア海軍バルト艦隊の中型海洋給油船コラは地中海で北方艦隊のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

1月18日にアルジェリアアルジェ港へ寄港しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はアルジェリアのアルジェ港を訪れた]
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1月20日にアルジェ港を出航し、地中海東部へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はアルジェリアを去った]

1月22日から地中海中部(マルタ海峡付近)で演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は地中海中部で演習を開始した]

1月26日、「ニコライ・チケル」地中海東部キプロス島南部のリマソール港を訪れました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大洋救助曳船ニコライ・チケルはキプロスのリマソール港を訪れた]

1月27日、「アドミラル・カサトノフ」地中海東部で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は地中海東部で対空戦闘訓練を行なった]

1月28日、「ニコライ・チケル」リマソール港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大洋救助曳船ニコライ・チケルはキプロスのリマソール港を去った]
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その後、「ニコライ・チケル」「アドミラル・カサトノフ」は合流し、2月3日にはギリシャピレウス港を訪れました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はギリシャのピレウス港を訪れた]

2月5日にピレウス港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はギリシャを去った]

そして、地中海東部で行動中の「アドミラル・カサトノフ」「ニコライ・チケル」へ、北方艦隊プロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)が合流する事になり、2月初頭にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船ヴャジマは地中海東部でフリゲート"アドミラル・カサトノフ"と合流する]

『Marine Traffic』より
【給油船「ヴャジマ」】

一方、「アドミラル・カサトノフ」「ニコライ・チケル」は、2月16日にエジプトアレクサンドリア港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はエジプトのアレクサンドリア港を訪問した]

最近は世界的なコロナウイルス流行の為、外国港を訪れても乗組員の市内旅行は行なわれていませんでしたが、今回のアレクサンドリア訪問では、久しぶりに市内旅行が実施されました。

「アドミラル・カサトノフ」「ニコライ・チケル」は、2月18日午後にアレクサンドリア港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はエジプトのアレクサンドリア港を去った]

その後、「アドミラル・カサトノフ」エーゲ海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はエーゲ海に居る]
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一方、「ヴャジマ」「ニコライ・チケル」は、3月2日にキプロス島南部のリマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船ヴャジマと救助曳船ニコライ・チケルはキプロスのリマソール港へ寄港した]

同じ3月2日、「アドミラル・カサトノフ」は、マルマリス近郊のトルコ海軍基地アクザス・カラーガチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はトルコ海軍基地を訪れた]
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「アドミラル・カサトノフ」は3月4日にアクサズ・カラーガチから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はトルコのアクサズ海軍基地を去った]

翌3月5日、「ヴャジマ」「ニコライ・チケル」リマソール港から出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船ヴャジマと救助曳船ニコライ・チケルはキプロスのリマソール港を去った]

3月8日、今度は「アドミラル・カサトノフ」リマソール港へ寄港し、3月10日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はキプロスのリマソール港へ寄港した]

その後、「アドミラル・カサトノフ」は西へ向かい、3月17日にはクレタ島南東海域で行動していました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はクレタ島沖に居る]

3月22日に給油船「ヴャジマ」から洋上給油を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はクレタ島沖で洋上給油を受けた]

3月24日に再びギリシャピレウス港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は再びギリシャのピレウス港を訪れた]

「アドミラル・カサトノフ」は3月26日にピレウス港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はギリシャを去った]
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その後、地中海を東進し、3月30日には地中海中央部潜水艦捜索演習を行ないました。
3月29日に「アドミラル・カサトノフ」へ洋上給油を行なった「ヴャジマ」が、3月30日の時点でアルジェリア東方沖に居たので、「アドミラル・カサトノフ」も、この付近まで来ているようです。

ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワはセヴァストーポリ基地で対空防衛訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年3月30日13時0分配信
【黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は駐留所で対空防衛訓練を実施した】

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」乗組員は、対空防衛の計画訓練を実施した。
それは、セヴァストーポリ黒海艦隊水上艦師団の駐留所で行なわれた。
艦隊本部領域管理センターから(行動)開始の指示を受けた。

巡洋艦の対空防衛班は、艦の駐留所へ向かってくる小型目標を探知した。
対空手段の使用に関する戦闘準備が告示された。
正体不明の目標は、無人飛行装置と識別された。
それは、艦載兵器を実際に使用する事無く仮想破壊された。

訓練は成功裏に行なわれた:要員は指示された任務を遂行する際の高い水準の整然さを示した。



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プロジェクト1164「アトラント」ロケット巡洋艦の1番艦「スラヴァ」は、1976年11月5日にウクライナニコラエフ市『61コムーナ記念造船工場』で起工され、1979年7月27日に進水し、1982年12月13日にソ連海軍へ納入されました。

進水する「スラヴァ」(1979年7月27日)
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1982年秋に洋上試験を行なう「スラヴァ」
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1983年1月30日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に海軍へ就役しました。

就役後は黒海艦隊へ編入され、何度も地中海へ派遣されました。

1983年9月に地中海で行動中の「スラヴァ」
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1989年12月初頭にマルタ島で行なわれたソ連アメリカの首脳のマルタ会談にも同行しました。
[ソ連海軍ロケット巡洋艦スラヴァが見た東西冷戦終結(1989年)]

1991年3月21日から建造元の『61コムーナ記念造船工場』で大規模なオーバーホールを開始しました。

しかし、オーバーホール中にソヴィエト連邦は解体され、ウクライナは独立した為、ニコラエフ市のドックに居た「スラヴァ」は宙に浮く事になりました。

ソ連邦解体後の財政難により「スラヴァ」のオーバーホールの資金は捻出できず、おまけにロシアウクライナ黒海艦隊帰属・分割問題により、「スラヴァ」ロシアウクライナの所有権争いに巻き込まれました。
(ウクライナは、自国のドックに居る「スラヴァ」の所有権を主張した)

1995年6月22日、「スラヴァ」は、除籍されるプロジェクト1123対潜巡洋艦の名前を受け継ぎ、「モスクワ」と改名されました。
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1998年5月13日、除籍される親衛警備艦「クラースヌイ・カフカース」の親衛旗を受け継ぎ、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」となりました。
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この間、「スラヴァ」改め「モスクワ」のオーバーホールが資金不足により進まない事に業を煮やしたモスクワ市は、2000万ドルを寄付しました。

「モスクワ」のオーバーホールは1999年8月に完了し、黒海艦隊旗艦として復帰しました。
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オーバーホール期間中に「モスクワ」対艦ミサイルは、「バザーリト」から「ヴルカーン」へ換装されました。

2003年4月~5月にはインド洋への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍、インド洋遠征(2003年4~5月):その2・黒海艦隊の親衛ロケット巡洋艦モスクワ]

2004年9月には地中海イタリア海軍との合同演習『IONIEKS-2004』へ参加しました。

2007年12月初頭から2008年2月初頭まで行なわれた北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征に参加しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第2次地中海遠征(2007年12月~2008年2月)]
[スラヴァ級ミサイル巡洋艦「モスクワ」、大西洋上で戦闘訓練(2008年1月21日)]

2008年8月上旬のロシア・グルジア戦争(南オセチア紛争)の際、黒海東部へ派遣されました。
[南オセチア紛争(2008年8月)]

2009年1月末にイタリアメッシナ港を訪問しました。
[巡洋艦「モスクワ」は、シチリア島を訪問する]


2010年5月には北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と共に極東へ派遣され、戦略演習『ヴォストーク-2010』へ参加しました。
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2013年初頭には衛星通信複合体「ツェンタヴル-NM-1」が装備されました。

2013年1月下旬に黒海地中海で行なわれたロシア海軍3艦隊合同演習へ演習総旗艦として参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

2013年7月から9月まで大西洋カリブ海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍大西洋・カリブ海遠征(2013年7月-9月)]

2014年9月から2015年1月まで太平洋への遠距離航海を行ないました。
[ロケット巡洋艦モスクワ遠距離航海(2014年9月-2015年1月)]

2015年5月には中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』へ参加しています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

2015年6月には、エジプト海軍との合同演習『友情の橋-2015』へ参加しました。
[合同演習『友情の橋-2015』を終えたロシア海軍とエジプト海軍の艦船はアレクサンドリアへ戻った]

2015年6月下旬から8月初頭まで大西洋へ進出し、アンゴラ赤道ギニアを訪問しています。
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-)]

2015年9月24日にセヴァストーポリを出航して地中海東部(シリア沖)へ向かい、2016年1月9日に帰港しました。

[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアからセヴァストーポリへ帰港した]

2016年5月21日から7月16日までセヴァストーポリ第13艦船修理工場浮きドックへ入渠しました。


2016年7月22日、視察のためにセヴァストーポリを訪れたロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将によりナヒーモフ勲章が授与されました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはナヒーモフ勲章を授与された]


2016年7月31日、2017年7月30日、2018年7月29日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。


「モスクワ」は、2018年から近代化改装の開始が予定されていましたが、実行には移されませんでした。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2018年からセヴァストーポリで近代化改装を行なう]

結局、セヴァストーポリ『第13艦船修理工場』「モスクワ」の修理を行なう事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはセヴァストーポリで修理を行なう]


2019年6月5日、「モスクワ」セヴァストーポリを出航し、黒海へ出ました。


[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは3年ぶりに出航した]

2019年7月28日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。
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その後、セヴァストーポリで機関の修理を行ないました。

2019年12月4日、他の黒海艦隊所属艦と共に、緊急出航などの訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは緊急出航訓練を行なった]

「モスクワ」は2020年4月22日からセヴァストーポリ北方乾ドックでの修理を開始しました。
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7月3日に乾ドックを出ました。


その後は艦船係留埠頭へ戻り、最終的なメンテナンス作業が行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2020年8月に最終メンテナンスを終える]

2020年7月26日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。
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今回のオーバーホールにより「モスクワ」の寿命は20年延長され、2040年代初頭まで現役に留まる事が可能となります。
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[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2040年代初頭まで現役に留まる]

現役復帰した「モスクワ」は、9月2日に乗組員の慣熟訓練の為、黒海へ出航しました。

[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは黒海で演習を行なう為に出航した]

9月8日には、現役復帰後の初めてのヘリコプター発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは現役復帰後の初のヘリコプター発着訓練を行なった]

その後、海上で各種戦闘訓練などを行ない、9月11日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは戦略指揮-参謀演習『カフカス-2020』への参加を準備する]

2020年9月21日から26日までロシア南部で実施されたロシア連邦軍南方軍管区戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加しました。

[ロシア海軍黒海艦隊は戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加する]

12月5日にはセヴァストーポリ港内で消火訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは消火訓練を行なった]

2021年1月30日に就役(海軍旗初掲揚式典)38周年を迎えました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは就役38周年を迎えた]

2021年2月初頭には、駐留基地であるセヴァストーポリ港内へ停泊した状態での乗組員の各種訓練(錬成任務K-1)を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワはセヴァストーポリ基地で乗組員の錬成訓練を行なった]

その後、洋上へ出航する前の消磁作業を行ないました。


3月12日には洋上で乗組員の各種訓練(錬成任務K-2)を行なう為、セヴァストーポリから出航しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは洋上訓練の為に黒海へ出航した]

その後、一旦帰投し、3月19日に再び出航しました。
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帰投後の3月30日、セヴァストーポリ港内で対空防衛訓練を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは2021年に大規模な近代化改装を開始し、2025年に復帰する

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『タス通信』より
2021年3月30日16時14分配信
【大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は2025年にはフリゲートになるだろう】
モスクワ、3月30日/タス通信

太平洋艦隊プロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、2025年には同類の大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」のようにフリゲートとなり、打撃能力を向上する為に有翼ミサイル「カリブル-NK」を受け取る。
『タス通信』は火曜日に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは、2021年の修理及び近代化の開始と、2024-2025年の艦隊への復帰が予定されております」
彼は話した。

対談者によると、プロジェクト1155大型対潜艦フリゲートへの近代化のラインには、更に、「マルシャル・シャーポシニコフ」「アドミラル・ヴィノグラードフ」を除いて現在ロシア海軍に在籍する5隻の艦が続いていく。

『タス通信』は、これに関する情報を公式に確認していない。

以前、近代化されたフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、試験の後、2021年末までに太平洋艦隊へ復帰すると伝えられた。
太平洋艦隊広報サービスが知らせたように、2020年12月末、「マルシャル・シャーポシニコフ」は試験中、初めて対艦有翼ミサイル「ウラン」の発射を実施した。

フリゲートが近代化中に武装として受け取った他のタイプのミサイルの発射は、未だ伝えられていない。

近代化中に大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」フリゲートへ再分類され、地上、水上、水中目標との戦闘実施が可能な汎用艦となった。
フリゲートは、現代的な打撃ミサイル兵器複合体「カリブル-NK」、「ウラン」、最新の砲兵装を受け取った。
特に今、同艦は、16基の有翼ミサイル「カリブル-NK」「オーニクス」、そして将来的には「ツィルコン」の為の2基の汎用艦載射撃複合体を搭載している。
このようにして、艦の火力は当初の用途と比較して数倍に増加した。



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ロシア太平洋艦隊プロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(1989年5月1日就役)は、2020年2月~3月に掛けてアジア-太平洋地域への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはスリランカを去った]

2020年8月~9月にもアジア-太平洋地域への遠距離航海を行ない、この間にインド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2020』へ参加しています。
[ロシア太平洋艦隊インド遠征(2020年8月-9月)]

2020年11月下旬には、ピョートル大帝湾アメリカ海軍ミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」の領海侵犯を阻止しています。

[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはピョートル大帝湾でアメリカ海軍駆逐艦ジョン・S・マケインの領海侵犯を阻止した]


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これまでロシア太平洋艦隊のワークホースとして活動し、毎年遠距離航海を行なってきた「アドミラル・ヴィノグラードフ」ですが、2021年からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で大規模な近代化改装が始まります。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは大規模な近代化改装を行なう]

「アドミラル・ヴィノグラードフ」の近代化改装は、少なくとも同型艦「マルシャル・シャーポシニコフ」と同レベルのものになり、同艦のように「カリブル」/「オーニクス」用の汎用垂直発射機(16基)などを搭載する事になるようです。
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[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はウラジオストク港内で乗組員の錬成訓練を行なった]


なお、今回の記事によると、「マルシャル・シャーポシニコフ」「アドミラル・ヴィノグラードフ」以外の5隻の同型艦も、将来的には同様の近代化改装を行なうつもりのようですが、これは、太平洋艦隊「アドミラル・パンテレーエフ」「アドミラル・トリブツ」北方艦隊「アドミラル・レフチェンコ」「セヴェロモルスク」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を指しています。

ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年6月以降に極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験を開始する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年3月28日3時7分配信
【情報筋は2021年の「ツィルコン」試験計画について話した】
モスクワ、3月28日-ロシア通信社ノーボスチ

北方艦隊プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」による2021年の最初の極超音速ミサイル「ツィルコン」発射は初夏に行なわれ、この射撃は複合国家試験の始まりとなる。
『ロシア通信社ノーボスチ』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

以前、メディアへ「アドミラル・ゴルシコフ」は既に4回のミサイル「ツィルコン」発射を行なっており、これにより水上搭載艦からの極超音速ミサイルの飛翔-設計試験は完了するという情報が現れた。

「ゴルシコフによる飛翔-設計試験は、昨年11月の3度目のツィルコン発射で完了しており、この時点で、フリゲートは、それ以上のツィルコン射撃は未だ行っておりません。
艦上からの次の射撃は、初夏に行なわれなければなりません」

対談者の1人は伝えた。

他の防衛産業企業体の情報提供者が明らかにしたように
「暫定的に6月に計画されているゴルシコフからのツィルコン発射は、水上搭載艦からのミサイル複合体の国家試験の始まりとなります」
「極超音速ミサイルの一斉射撃が行なわれる可能性は排除されません」

彼は付け加えた。

現在、フリゲート北方艦隊の戦闘訓練計画の枠組みで任務を遂行している。
北方艦隊広報サービスは木曜日、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海で、ノヴァヤ・ゼムリャの地上標的への有翼ミサイル「オーニクス」の射撃を実施したと伝えた。
ミサイルは約300キロメートルを飛翔し、目標を成功裏に撃破した。

[以前に言われたプログラムの詳細]
国防省
によると、2020年に「ゴルシコフ」は試験の枠組みで3回の「ツィルコン」発射を実施した。2回は海上標的へ、1回は地上標的へ。
全ての射撃のケースでは、ミサイルは1基のみだった。

1月29日の『軍需製品統一受領の日』に国防次官アレクセイ・クリヴォルチコは、極超音速ミサイル「ツィルコン」の国家試験は2021年に完了し、潜水艦からの射撃が行なわれると述べた。
海軍の為のミサイルの生産品の供給は2022年に開始されなければならない。
クリヴォルチコは、この時、「ツィルコン」飛翔-設計試験の結果は肯定的であり、次の段階への着手を可能にすると述べた。

今年1月初頭、防衛産業企業体の情報提供者は、2021年末までに「アドミラル・ゴルシコフ」ミサイル複合体の国家試験の枠組みで極超音速ミサイル「ツィルコン」の初の一斉発射を実施すると『ロシア通信社ノーボスチ』へ伝えた。
ミサイルは艦上から数秒間隔で発射される。

『ロシア通信社ノーボスチ』の他の情報提供者によると、年末までに更に数回の極超音速ミサイルの発射が北方艦隊多目的原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」により実施される。
以前には「ツィルコン」の射撃は、水中位置の潜水艦からの発射を模した潜航スタンドから実施されていた。

[「ツィルコン」と最初の搭載艦]
「ツィルコン」
は、ルート全距離で自身のエンジン推力を使用し、大気圏の密度の濃い層で機動する空気力学飛行を継続して行なう事が可能な世界初の極超音速有翼ミサイルである。
ミサイルの速度は音速の約9倍に達し(高度20キロメートルで毎秒約2.65キロメートル)、最大射撃距離は1000キロメートルまでとなる。
「ツィルコン」は、水上及び地上の目標を同様の効率で撃破できる。

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、プロジェクト22350のトップ艦であり、その主要兵装は、ミサイル「カリブル」「オーニクス」或いは「ツィルコン」を使用できる16基の汎用垂直有翼ミサイル発射装置で構成されている。

潜水艦「セヴェロドヴィンスク」プロジェクト885潜水艦のトップであり、同様のミサイルの為の32基の汎用垂直有翼ミサイル発射装置を有する。



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極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

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[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

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[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年には「ツィルコン」の発射試験は7回程度の実施が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年に7回の発射試験を行なう]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験では、複数のミサイルの一斉発射も予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年末までに一斉発射試験を行なう]

原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」は、2021年中に少なくとも2回の「ツィルコン」発射試験を行ないます。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年中に極超音速ミサイル"ツィルコン"を少なくとも2回発射する]

以前には、「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験の後に「セヴェロドヴィンスク」からの発射試験を開始する予定でしたが、ほぼ同時並行で行なわれる事になったようです。
「セヴェロドヴィンスク」からの発射試験は、早ければ2021年6月に実施されます。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年6月以降に極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を開始する]

一方、「アドミラル・ゴルシコフ」の次の発射試験は、早ければ2021年5月に実施されます。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年5月以降に極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験を開始する]
これまでの「アドミラル・ゴルシコフ」による発射試験は「飛翔-設計試験」と呼ばれる初期段階の試験でしたが、今後実施されるのは、ミサイルの制式採用前の最終試験となる国家試験です。

今回の「匿名希望の情報提供者」によると、国家試験の開始は6月以降になるとの事です。

「ツィルコン」の量産開始は、早ければ2022年になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の量産は2022年に始まる]
[極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2022年からロシア海軍への引き渡しが始まる]


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2022年末に復帰する]

同様に大規模な近代化改装が行なわれる4隻のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍のプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級)は近代化改装により極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"を装備する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で艦砲射撃訓練を行なった

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年3月30日3時54分配信
【太平洋艦隊のロケット巡洋艦は日本海沿岸の目標へ砲射撃を実施した】
ウラジオストク、3月30日、インタファクス極東

太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は、沿海地方ピョートル大帝湾で単独艦での戦闘行動実施へ取り組んだ。
火曜日に太平洋艦隊広報サービスは発表した。

戦闘訓練計画に沿って巡洋艦は、起伏のある場所で隠蔽された非視認沿岸目標への制圧砲射撃を行なう演習を実施した。
砲撃は130㎜砲装置AK-130から行なわれたと声明では述べられた。
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「困難な標的場所は、仮想敵の半永久トーチカ、戦闘車両と沿岸の工兵防護施設を模していました」
太平洋艦隊
広報サービスは述べた。

巡洋艦の目標への誘導と砲撃調整は、無人飛行装置複合体「オルラン-10」を使用して行なわれた。

沿岸目標への攻撃完了後、「ワリャーグ」海上浮遊機雷を模した模型を探知し、30mm6連装自動砲装置AK-630の砲撃により破壊した。

艦は、艦隊の戦闘訓練射爆場で任務の遂行を続ける。



プロジェクト1164ロケット巡洋艦の3番艦「チェルヴォナ・ウクライナ」は、1979年7月31日にウクライナ共和国ニコラエフ市『61コムーナ記念造船工場』で起工され、1982年7月27日に進水し、1989年12月25日に海軍へ納入され、1990年1月7日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。
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1990年9月27日にセヴァストーポリを出航し、同年11月5日にペトロパヴロフスク-カムチャツキーへ到着しました。
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ロケット巡洋艦「チェルヴォナ・ウクライナ」太平洋艦隊・カムチャツカ小艦隊・第173ロケット艦旅団へ編入され、カムチャツカ方面で行動していました。
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しかし、ソ連邦解体後、財政難により太平洋艦隊大型水上艦は次々と退役し、1990年代半ばには巡洋艦クラスで稼働状態に在るのはカムチャツカに居る「チェルヴォナ・ウクライナ」のみとなってしまいました。
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[オホーツク海のミサイル巡洋艦チェルヴォナ・ウクライナ(1995年8月)]

1996年2月9日、「チェルヴォナ・ウクライナ」は、建造中止となったプロジェクト11436親衛重航空巡洋艦「ワリャーグ」(現在の中国海軍航空母艦「遼寧」)の親衛称号と艦名を受け継ぎ、親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」となり、カムチャツカから沿海地方へ配置換えされました。

1996年7月28日にウラジオストクで開催されたロシア海軍記念日観艦式が、太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」の初の御披露目となりました。

1997年には日露戦争で沈んだ巡洋艦「ワリャーグ」慰霊祭のため韓国仁川沖へ行きました。

1998年にはウラジオストクで小修理が行なわれました。

1999年10月には駆逐艦「ブールヌイ」と共に中国上海を訪問しました。
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2002年10月10日から15日まで日本横須賀を公式訪問し、日本海上自衛隊創設50周年国際観艦式に参加しました。
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2004年2月~3月には韓国仁川中国上海を訪問しました。
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2005年秋にはインドヴィシャカ―パトナムを訪れ、インド海軍との合同演習『インドラ-2005』へ参加しました。

2006年春から2008年1月初頭までウラジオストク艦船修理工場ガスタービンエンジンの交換を含むオーバーホールが行なわれました。
[ミサイル巡洋艦「ワリャーグ」、長期修理後の洋上テスト開始]
[ミサイル巡洋艦「ワリャーグ」の洋上テストは続く]
[スラヴァ級ミサイル巡洋艦「ワリャーグ」復帰(2008年1月17日~2月11日)]

2009年1月上旬には大韓民国釜山港を訪問しました。
[釜山港の親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(2008年10月9日)]

2009年10月27日から12月2日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[巡洋艦「ワリャーグ」支隊、ウラジオストク帰港]
[巡洋艦「ワリャーグ」支隊、ウラジオストク帰港(ロシア国防省発表)]

2010年5月~6月、ウラジーミル・カサトノフ中将の指揮下で太平洋への遠距離航海を行ない、アメリカサンフランシスコを訪問しました。


2011年9月20日から12月2日まで太平洋への遠距離航海を行ない、日本舞鶴グアム島カナダバンクーバーを訪問しました。

[親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、ウラジオストク帰港(2011年12月2日)]

2012年4月下旬に中国海軍との合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

2013年2月中旬以降、ウラジオストク艦船修理センター「ダーリザヴォード」で定期修理が行なわれました。
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2013年8月末から2014年1月25日まで地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロケット巡洋艦ワリャーグ地中海遠征(2013年8月-2014年1月)]

2014年5月下旬に中国海軍との合同演習『海洋協同-2014』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

2014年7月中旬にインド海軍との合同演習『インドラ-2014』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」2日目]

2014年9月19日~25日にロシア極東部で実施された戦略演習『ヴォストーク-2014』へ参加しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは戦略演習ヴォストーク-2014で有翼ミサイルを発射した]

2014年10月23日から12月15日まで南太平洋への遠距離航海を行ないました。
[オーストラリア沖へ行ったロシア海軍太平洋艦隊の軍艦はウラジオストクへ帰ってきた]

2015年8月下旬に中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』第2段階へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2015』第2段階(2015年8月)]

2015年11月2日にウラジオストクを出航してインドへ向かい、インド海軍との合同演習『インドラ ネイヴィー-2015』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2015』(2015年12月)]

2015年12月29日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、「ワリャーグ」ナヒーモフ勲章が授与されると発表しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与される]

2016年1月初頭には地中海東部へ入り、シリア沖へ展開しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはシリア沖で戦闘任務に就いている]

2016年6月には極東へ戻り、オホーツク海の演習へ参加した後、7月18日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは長期航海を終えてウラジオストクへ帰港した]

その後はウラジオストクで整備が行なわれ、2017年2月7日に戦闘訓練の為、出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは海上戦闘訓練の為に出航した]

2017年4月1日から6月14日まで東南アジアへの遠洋航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは東南アジア遠洋航海から帰投した]

帰港後、6月末から7月初頭に掛けてオホーツク海で演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊主力水上部隊は対空戦闘演習を行なった]

2017年9月下旬、日本海及びオホーツク海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』(第2段階)へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2017』(2017年7月、9月)]

合同演習が終わった後もオホーツク海に滞在し、10月9日には原子力水中巡洋艦「トムスク」と共に海上目標への有翼ミサイル発射訓練を行ないました。
(「ワリャーグ」対艦ミサイル「ヴルカーン」「トムスク」対艦ミサイル「グラニート」を発射)


2018年2月27日、ウラジオストクナヒーモフ勲章の授与式が行なわれました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはナヒーモフ勲章を授与された]

2018年4月下旬には日本海対艦ミサイル対空ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは日本海で対艦ミサイル"ヴルカーン"を発射した]
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは日本海で艦対空ミサイル"フォルト"を発射した]

2018年8月下旬の太平洋艦隊オホーツク海演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の40隻以上の艦船は日本海及びオホーツク海で演習を行なう]

2018年9月11日~17日までロシア極東部で実施された戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で揚陸艦部隊を護衛した]

2018年10月1日から2019年1月24日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
この間、10月上旬には日本の函館へ寄港し、12月中旬にはインド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2018』へ参加しました。
[東南アジア遠征を終えたロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はウラジオストクへ帰投した]

2019年5月初頭に黄海で行なわれたロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2019』へ参加しました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2019』へ参加した太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはウラジオストクへ帰投した]

2019年8月中旬から9月中旬までオホーツク海で行なわれた太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとロケット艇2隻は太平洋で対艦ミサイルを発射した]

2019年10月1日から12月23日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは東南アジア遠征を終えてウラジオストクへ帰投した]

2020年3月下旬から5月初頭まで日本海及びオホーツク海で行なわれた戦術演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』ウラジオストク(金角湾)の観艦式へ参加しました。



2020年8月中旬にウラジオストクを出航し、9月中旬までオホーツク海ベーリング海で演習を行ないました。
[ロシア海軍演習『大洋の盾-2020』(2020年8月)]

9月16日にウラジオストクへ帰投しました。
[ベーリング海演習(『大洋の盾-2020』)へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

「ワリャーグ」は10月16日にピョートル大帝湾で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはピョートル大帝湾で対空射撃及び機雷掃討訓練を行なった]

10月28日~29日には大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」と共に日本海で各種演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは日本海で演習を行なった]

2020年11月1日から12月30日まで大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」と共に東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠征(2020年11月-12月)]


2021年3月4日、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」及び大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」と共にピョートル大帝湾へ出航して対潜戦闘訓練を行ない、RBU-6000対潜ロケットを発射しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"、大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行なった]

3月30日にはピョートル大帝湾で、130mm砲による地上目標への艦砲射撃訓練と、30mm機関砲による機雷掃討訓練を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはバルト海で乗組員の慣熟訓練を行なっている

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2021年3月29日18時30分配信
【バルト海でディーゼル潜水艦「ヴォルホフ」と「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」の乗組員は錬成任務へ取り組む】

ディーゼルエレクトリック潜水艦「ヴォルホフ」「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」の乗組員は、バルト艦隊の海上射爆場で錬成任務L-2の要素の実行へ着手した。
潜水艦乗員は練習プログラムの枠組みで、海上で自立して単艦で戦闘任務を遂行する為の技量を向上させる。
2隻の潜水艦水上艦への攻撃を行ない、その後、仮想敵捜索グループから離脱する。
更に彼らは、バルト艦隊水上艦と連携し、L-2任務の要素へ取り組む。

海上では更に、艦のダメージコントロールの乗組員の戦闘演習を行ない、魚雷、機雷、ミサイル兵器を仮想使用する戦闘班の行動へ取り組む。
バルト海の海域の1つで潜水艦は深海潜航を行ない、その中で潜水艦乗員は全てのシステムとメカニズムの動作を点検し、大深度での艦の制御と水上への浮上の訓練を行なう。

B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」は、ロシアプロジェクト636.3「ワルシャワンカ」ディーゼルエレクトリック潜水艦である。
これらは、前シリーズの潜水艦と比較して、更新された慣性航法システム、最新モデルの戦闘情報管理システム、現代的なミサイル-魚雷兵器を備えている。
これらの潜水艦の主な長所の1つは、騒音レベルの低さである。



ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦の1隻目となるB-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、サンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で2017年7月28日に起工され、2019年3月28日に進水し、同年11月25日にロシア海軍へ就役しました。

[プロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

就役後はバルト海で訓練を行なっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはバルト海で潜航訓練を行なった]
[バルト艦隊の救助船SS-750は潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーの救助訓練を行なった]

2隻目のB-603「ヴォルホフ」は、2017年7月28日に起工され、2019年12月26日に進水し、2020年10月24日にロシア海軍へ就役しました。

[プロジェクト06363潜水艦ヴォルホフはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

この2隻は、2021年5月以降に極東へ回航されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"と潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキー、ヴォルホフは2021年5月に極東へ回航される]

回航に先立って2隻の潜水艦バルト海で各種訓練を行ないます。

ロシア海軍北方艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは北極上空の飛行中に2度の空中給油を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年3月29日19時45分配信
【北方艦隊の迎撃戦闘機MiG-31BM乗員は北極上空の計画飛行中に2度の空中給油を行なった】

北方艦隊独立混成戦闘機航空連隊迎撃戦闘機MiG-31BM乗員は、北極上空の計画飛行中に給油機Il-78から2度の空中燃料給油を行なった。

MiG-31は、フランツ・ヨシフ諸島アレクサンドル島全季節飛行場ナグルスカヤから離陸し、北極点まで飛行してコラ半島の駐留飛行場へ戻った。
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飛行は約5時間続いた。



第45航空・防空軍は、北方艦隊の指揮下で北極圏の防空を担当する為、元々の北方艦隊海軍航空隊に、ロシア航空宇宙軍(空軍)から移管した航空部隊及び防空部隊を加えて2015年12月に編成されました。

この時、モンチェゴルスク飛行場に駐留し、高空迎撃戦闘機MiG-31を有するヴィスレンスキー赤旗・クトゥーゾフ勲章授与・第98親衛混成航空連隊も移管されました。
(MiG-31の他に前線爆撃機Su-24M、戦術偵察機Su-24MRを保有)
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第98親衛混成航空連隊の20機のMiG-31は、2019年末までにMiG-31BMにアップグレードされました。

モンチェゴルスク飛行場に駐留している北方艦隊MiG-31BMですが、2021年1月16日から北極圏ノヴァヤ・ゼムリャに分遣隊を派遣し、ロガチョフ飛行場へ駐留する事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは北極のノヴァヤ・ゼムリャ諸島へ配備された]
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3月26日には2機のMiG-31が初めて北極点上空を飛行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の原子力潜水艦3隻は同時に北極の氷上へ浮上した]

3月29日、北方艦隊MiG-31BMフランツ・ヨシフ諸島アレクサンドル島ナグルスカヤ飛行場から離陸し、北極点を通過してモンチェゴルスク飛行場へ戻りました。
飛行中、2度の空中給油を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機Il-38NとIl-38は日本海上空を飛行した

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年3月30日0時35分配信
【日本の戦闘機はロシアの2機の対潜航空機に同行して飛行した】
東京、3月30日、インタファクス

日本戦闘機は、同国の海上境界線付近の日本海エリア上空で飛行を行なっていたロシア海軍の2機の中距離対潜航空機へ同行し、警告する為に離陸した。
日本自衛隊統合本部は発表した。

それによると、ロシア軍用機の飛行は月曜日に記録された。
日本軍当局が公表したルートによると、ロシアIl-38日本西部沖に沿って南から北へ飛行を行なった。
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総計で本州島沖に沿って約400キロメートルを飛行した。

月曜日には更に、ロシア海軍の2機の遠距離対潜航空機Tu-142アラスカ近郊で飛行を行なったと北アメリカ航空宇宙防衛統合司令部(NORAD)は発表した

「NORADは、アラスカの対空防衛識別ゾーンへ入ったロシアの2機の哨戒対潜航空機Tu-142を積極的に識別し、追跡しました」
声明では、こう述べられた。

その指摘によると、ロシア航空機は国際空域に在り、合衆国或いはカナダの主権空危機への進入は無かった。



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太平洋艦隊対潜哨戒機Il-38は、沿海地方ニコラエフカ飛行場カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に配備されています。

ニコラエフカ飛行場
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ニコラエフカには太平洋艦隊海上航空隊第7062ポルト-アルトゥルスカヤ(ポート・アーサー)赤旗航空基地が置かれており、Il-38と、近代化改修されたIl-38Nが駐留しています。

2021年3月29日、2機のIl-38日本海上空を飛行し、日本防空識別圏(註:「領空」に非ず)へ接近した為、航空自衛隊戦闘機が緊急発進しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年3月29日公表
【ロシア機の日本海における飛行について】

統合幕僚監部発表を見る限り、今回日本海上空を飛行したのは、近代化改修されたIl-38Nが1機と、未改修のIl-38が1機のようです。
Il-38Nは機体番号が27なので、「ヤコフ・クテポフ」号(RF-75320)でしょう。
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この機体は、以前にはクラスノダール地方エイスク飛行場に駐留していましたが、太平洋艦隊へ転属したようです。

ロシア海軍太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はアラスカ近郊に出現した

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年3月29日23時58分配信
【ロシア連邦海軍の遠距離対潜航空機のペアはアラスカ近郊で飛行を行なった-NARAD】
ワシントン、3月29日、インタファクス

ロシア海軍の2機の遠距離対潜航空機Tu-142は、月曜日にアラスカ近郊で飛行を行なった。
北アメリカ航空宇宙防衛統合司令部(NORAD)は発表した。

「NORADは、アラスカの対空防衛識別ゾーンへ入ったロシアの2機の哨戒対潜航空機Tu-142を積極的に識別し、追跡しました」
声明では、こう述べられた。

その指摘によると、ロシア航空機は国際空域に在り、合衆国或いはカナダの主権空危機への進入は無かった。

ブリテン王立空軍は月曜日に、即時対応部隊の一員である戦闘機タイフーンは、連合王国近郊の北海上空の飛行を行なっていたロシアの2機の遠距離哨戒対潜航空機Tu-142を「迎撃」する為に緊急発進したと発表した。
ベルギー空軍は更に、この2機のロシア遠距離対潜航空機Tu-142は、ネーデルラント近郊の北海の中立海域上空の飛行を行なったと発表した。

これに先立つ月曜日、ロシア連邦国防省は、ロシアの2機の戦略爆撃機Tu-160バレンツ海及びノルウェー海上空の飛行を実施したと発表した。

「遠距離航空隊の2機の戦略ロケット機Tu-160は、バレンツ海及びノルウェー海エリアの中立水域上空の空域で計画飛行を実施sました。
飛行は8時間以上続きました」
ロシア連邦国防省
は表明した。

戦闘機の同伴は、ロシア海軍海上航空隊航空機MiG-31乗員により保障されたと軍当局は話した。



ソ連/ロシア海軍遠距離対潜哨戒機Tu-142は、戦略爆撃機Tu-95の海軍向けヴァージョンであり、1968年6月18日に初飛行し、1972年11月15日に軍備採用されました。
1968年から1994年までに合計で100機生産され、この内の8機はインドへ輸出されました。

現在、ロシア海軍航空隊では、北方艦隊太平洋艦隊に各12機が在籍しています。
太平洋艦隊所属機はカーメニ・ルチェイ飛行場(モンゴフト)に配備されています。

カーメニ・ルチェイ飛行場(モンゴフト)
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太平洋艦隊Tu-142は、度々遠方海域へ進出しています。

2019年8月6日、太平洋艦隊の2機のTu-142アラスカ、カナダ及びアリューシャン列島沖を飛行しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機Tu-142はアリューシャン列島、アラスカ、カナダ沖を飛行した]

2020年3月9日、太平洋艦隊の2機のTu-142アラスカ周辺を長時間飛行しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はアラスカ周辺を長時間飛行した]

3月14日、太平洋艦隊の2機のTu-142北極海で長時間飛行を行ないました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極海上空で長時間飛行を行なった]

5月23日、太平洋艦隊の2機のTu-142太平洋で長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142M3は太平洋上空で長時間飛行を行なった]

6月27日には、北方艦隊太平洋艦隊の合計7機のTu-142が同じ日に長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊と太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142MKは、バレンツ海及びノルウェー海、北太平洋の上空で長時間飛行を行なった]

8月28日には太平洋艦隊の4機のTu-142太平洋で長時間飛行を行ないました。
他の艦隊の航空機も同じ日に長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍航空隊の4艦隊の航空隊は同時飛行訓練を行なった]

2021年1月26日、太平洋艦隊の2機のTu-142は、ベーリング海及びチュクチ海上空で長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はベーリング海及びチュクチ海上空で長時間飛行を行なった]

そして3月29日、太平洋艦隊の2機のTu-142アラスカ付近を飛行し、北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)に捕捉されました。

ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はノルウェー海と北海で長時間飛行を行なった

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『タス通信』より
2021年3月30日3時5分配信
【ノルウェーとブリテンの戦闘機は北海上空でロシアのTu-142へ同行した】
モスクワ、3月29日/タス通信

2機のノルウェー空軍戦闘機F-16王立空軍の2機の戦闘機タイフーンは、ノルウェー海及び北海上空で2機のロシア航空機Tu-142の飛行に同行した。
月曜日に北方艦隊広報サービスは報道機関へ伝えた。

広報サービスが話したように、北方艦隊の2機の遠距離対潜航空機Tu-142乗員は、北海及び北東大西洋エリア上空で計画飛行を実施した。

「航空機Tu-142の飛行は、バレンツ海、ノルウェー海、北海の中立水域上空で行なわれました。
バレンツ海上空の飛行の初期部分においては、戦闘機Su-33乗員が同行しました。
飛行は約11時間続きました」

広報サービスは話した。
「北方艦隊の対潜航空機Tu-142のノルウェー海エリア上空の飛行中、それに同行する為、ノルウェー海軍の戦闘機F-16のペアが2回空中へ上がりました。
これに加え、王立空軍の2機の戦闘機タイフーンは北海エリア上空の空域で航空機Tu-142へ同行しました」


広報サービスによると、飛行任務を完遂した後、飛行士はヴォログダ州キペロヴォ飛行場への着陸を行なった。

「北方艦隊海上航空隊の航空機の飛行は、空域使用に関する国際法規に厳密に沿って実施されました」
艦隊
広報サービスは伝えた。



ソ連/ロシア海軍遠距離対潜哨戒機Tu-142は、戦略爆撃機Tu-95の海軍向けヴァージョンであり、1968年6月18日に初飛行し、1972年11月15日に軍備採用されました。
1968年から1994年までに合計で100機生産され、この内の8機はインドへ輸出されました。


現在、ロシア海軍航空隊では、北方艦隊太平洋艦隊に各12機が在籍しています。
北方艦隊所属機はキぺロヴォ飛行場に配備されています。

キぺロヴォ飛行場
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ロシア海軍航空隊Tu-142は、度々遠方海域へ進出しています。

北方艦隊Tu-142は、2016年6月初頭と2018年3月末に地中海東部へ進出しています。
[ロシア海軍航空隊の対潜哨戒機Tu-142M3はシリア上空で目撃された]
[シリア上空で目撃されたロシア海軍航空隊の長距離哨戒機Tu-142M3は、地中海で警備艦アドミラル・グリゴロヴィチと合同演習を行なっていた]
[ロシア海軍航空隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142M3は地中海南東部で潜水艦探知演習を行なった]


2020年3月4日、北方艦隊の2機のTu-142クリミア半島まで進出し、黒海艦隊航空隊と共に演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はクリミア半島上空で空中給油訓練を行なった]


2020年3月8日、北方艦隊の2機のTu-142大西洋まで進出しました。

[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は大西洋上空の長距離飛行を行なった]

2020年3月11日、北方艦隊の2機のTu-142は再び大西洋まで進出しました。

[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は再び大西洋上空の長距離飛行を行なった]

4月29日、北方艦隊の2機のTu-142は、バレンツ海、ノルウェー海、そして北海へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はバレンツ海、ノルウェー海、北海の上空を飛行した]

6月27日には、初めて北方艦隊太平洋艦隊の合計7機のTu-142が同じ日に長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊と太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142MKは、バレンツ海及びノルウェー海、北太平洋の上空で長時間飛行を行なった]

7月3日、北方艦隊の3機のTu-142は、バレンツ海、ノルウェー海、北東大西洋で長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はバレンツ海、ノルウェー海、北東大西洋で長時間飛行を行なった]

8月28日には、北方艦隊の4機のTu-142太平洋艦隊の4機のTu-142が長時間飛行を行ないました。

[ロシア海軍航空隊の4艦隊の航空隊は同時飛行訓練を行なった]

9月12日、北方艦隊の2機のTu-142は、バレンツ海、ノルウェー海、北海で長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はバレンツ海、ノルウェー海、北海で長時間飛行を行なった]

9月17日、北方艦隊の2機のTu-142は、バレンツ海、ノルウェー海、北海、大西洋で長時間飛行を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はバレンツ海、ノルウェー海、北海、大西洋で長時間飛行を行なった]

11月21日、北方艦隊の2機のTu-142は、北極で長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極海で長時間飛行を行なった]

11月28日~29日に掛けて北方艦隊の2機のTu-142北極及び北東大西洋で約12時間に渡る長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極海と北東大西洋で長時間飛行を行なった]

そして2021年3月29日、北方艦隊の2機のTu-142ノルウェー海北海で約11時間にわたる長時間飛行を行ない、ノルウェー空軍イギリス空軍戦闘機が緊急発進しました。

ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは黒海で魚雷を発射した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年3月29日12時40分配信
【黒海艦隊の潜水艦は演習中に海上で魚雷射撃を実施した】

黒海艦隊ディーゼルエレクトリック潜水艦「コルピノ」「ヴェリキー・ノヴゴロド」は、黒海エリアの水中位置から実弾魚雷射撃を行なった。

活動中に潜水艦乗員は戦闘訓練射爆場への移動を行ない、複合準備訓練を実施し、射撃実行の為の指定深度までの潜航を行なった。

潜水艦の乗組員は成功裏に指示された任務を遂行し、艦隊小型対潜艦の1隻が許容された安全距離で模した海上目標へ、水中位置からの魚雷兵器の射撃を実施した。

射撃は実弾魚雷で行なわれた。
活動完了後、全ての魚雷魚雷回収艇により水中から引き揚げられた。

黒海艦隊潜水艦の乗組員による魚雷兵器の使用の効率性は、実験室条件下での魚雷の目標への照準のデータを取得した後に評価される。

魚雷射撃は、潜水艦の戦闘訓練の義務的要素であり、承認された計画に沿って行なわれる。

以前、潜水艦「コルピノ」「ヴェリキー・ノヴゴロド」は、小型対潜艦「スーズダレツ」及び「カシモフ」の演習へ参加し、この間、潜水艦仮想敵潜水艦の役割を演じた。



プロジェクト06363通常動力潜水艦の5番艦B-268「ヴェリキー・ノヴゴロド」は、2014年10月30日に起工され、2016年3月18日に進水し、2016年10月26日に就役しました。

[黒海艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦5番艦ヴェリキー・ノヴゴロドはロシア海軍へ就役した]

プロジェクト06363通常動力潜水艦の6番艦B-271「コルピノ」は、2014年10月30日に起工され、2016年5月31日に進水し、2016年11月24日に就役しました。

[黒海艦隊の為の第6のプロジェクト06363潜水艦コルピノはロシア海軍へ就役した]

「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は、就役後もバルト海で慣熟訓練を行ない、2017年7月30日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式へ参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]

2017年8月中旬、「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」黒海艦隊基地へ向けて出航し、8月16日には北海へ入りました。
[ロシア海軍の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは黒海艦隊基地へ向かった]

2017年8月28日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海へ入った]

2017年9月1日には地中海東部に展開する他のロシア海軍艦船と共に各種の演習を行ないました
[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海で演習を行なう]

2017年9月14日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は、シリアデリゾールISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ初めて計7基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイルを発射した]

2017年9月22日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」シリアイドリブ『アル=ヌスラ戦線』の施設へ計3基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドはシリアのイドリブの『アル=ヌスラ戦線』へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2017年10月5日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は、シリア政府軍の攻勢を支援する為、再びデリゾールISIL施設へ計10基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリア政府軍の攻勢を支援する為、デリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2017年10月31日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」は、シリアデリゾールへ計3基の「カリブル」を発射しました。

『タス通信』より
2017年10月31日17時53分配信
【潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」はデリゾールの『イスラム国』戦闘員へ「カリブル」で打撃を与えた】

2017年11月3日、「コルピノ」は、シリアアブ・カマルへ計6基の「カリブル」を発射しました。
(同時にロシア航空宇宙軍爆撃機Tu-22M3が空爆)

『タス通信』より
2017年11月3日17時17分配信
【ロシア軍のTu-22M3と潜水艦「コルピノ」はシリアの『イスラム国』戦闘員へ打撃を与えた】

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「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は、合計29基の「カリブル」を発射していますが、無論、2隻合わせても、これだけの「カリブル」を一度に搭載する事は出来ないので、1回発射する度にシリアタルトゥースへ寄港してミサイルを補充していたようです。

「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は、その後も地中海東部に滞在し続ける事になり、2018年3月~4月には、予備の乗組員チームと交代しました。
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2019年3月27日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」地中海東部を離れ、ダーダネルス海峡及びボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドは地中海を去り、黒海へ入った]

2019年3月29日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」は、就役後初めてセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドはセヴァストーポリへ到着した]


その後セヴァストーポリを出航し、2019年4月3日には、所属する第4独立潜水艦旅団の本来の母基地であるノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドはノヴォロシースク海軍基地へ到着した]


一方、「コルピノ」は2019年4月30日に地中海を去り、ダーダネルス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは地中海を去った]


2019年5月3日、「コルピノ」ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノはノヴォロシースクへ到着した]

2019年10月9日、「コルピノ」は沿岸目標及び水上目標へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは黒海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2020年1月9日に黒海で実施された北方艦隊黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは黒海でロシア海軍北方艦隊及び黒海艦隊の合同演習を視察した]

「コルピノ」は、2020年9月21日~26日にロシア南部で実施された戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加し、9月24日に沿岸目標へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2020年10月26日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は揃って黒海へ出航し、各種演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは黒海で演習を行なった]

2021年3月10日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は演習を行なう為に黒海へ出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは黒海で演習を行なう]
演習は3月18日に終わりました。

その後、「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は再び出航し、3月29日には魚雷発射訓練を行ないました。


06363の1番艦「ノヴォロシースク」は2021年2月中旬にクロンシュタットへ到着し、2月下旬からサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』でオーバーホールが行なわれています。
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[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ノヴォロシースクはクロンシュタットへ行く]

06363の2番艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は、2021年2月までサンクトペテルブルクでオーバーホールを行なった後、3月初頭に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部に居る]

06363の3番艦「スタールイ・オスコル」は、2020年12月下旬から地中海東部に滞在しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦スタールイ・オスコルはバルト海から黒海への移動を準備する]

06363の4番艦「クラスノダール」は、2020年7月末からクロンシュタットでオーバーホールを行なっており、2021年には地中海東部へ戻ります。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦クラスノダールは2021年初頭から1年間地中海東部に滞在する]

ロシア海軍の戦略原子力潜水艦ボレイ-A級の為の新たな外部ゴム被覆材の生産が始まる

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『タス通信』より
2021年3月25日21時52分配信
【『ロステック』はプロジェクト「ボレイ-A」潜水艦の為の新たな水中音響被覆材の生産を開始する】
チェボクサルイ、3月25日/タス通信

『V.I.チャパエフ記念チェボクサルイ生産合同』(国営法人『ロステック』『テクノダイナミック』加入企業)は、戦略原子力潜水艦「ボレイ-A」の為の近代化された水中音響被覆材の生産を5月に開始する。
同社のゴム技術製造担当副総取締役セルゲイ・サンダロフは報道陣へ伝えた。

「プロジェクト"ボレイ-A"及び"ヤーセン"潜水艦の為に、2つの新たな特殊被覆材が開発されました。
ヤーセンの為の被覆材は、2014年から製造へ導入されました。
ボレイ-Aの為の近代化された被覆材は、現在、製造に就いており、始動時期は2021年5月です」

彼は話した。

ロシア潜水艦外部ゴム被覆材は、その可視性の低減の為に意図されており、自身の騒音や外部水中音響信号の効果的な抑制を可能にする。

サンダロフは、潜水艦被覆材は、重量80kgまでのの個々の平板から構成されていると説明した。
各々の平板は、複数のゴム層から成り、音響波を吸収する為の特別な部分が含まれている。
平板は、充填密閉剤の呪力により潜水艦の軽量船体(外部船体)の外へ接着され、ネジ(ロックリング)で補完固定される。
その後、塗料が塗られる。

『V.I.チャパエフ記念チェボクサルイ生産合同』は、完全な技術サイクルで全てのタイプの国内潜水艦の為の水中音響被覆材を生産するロシア唯一の企業である。
潜水艦の為の被覆材の製造は、1968年に創設された。
2003年から2020年まで、第4世代及び第4+世代の潜水艦の為の水中音響被覆材を生産する為の完全な近代化が行なわれた。
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ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はピョートル大帝湾で艦砲射撃訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年3月29日7時20分配信
【太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と小型対潜艦は日本海で沿岸、海上、空中目標への射撃を実施した】

日本海では太平洋艦隊の艦の計画戦闘訓練の実施が続いている。

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ジェルトゥヒナ島海域の戦闘訓練射爆場でコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、起伏のある場所で隠蔽された非視認沿岸目標への制圧砲射撃を実施し、仮想敵の防御火点及び戦闘車両を模した標的を撃破した。
砲撃は、100mm汎用艦載砲装置A-190から行なわれた。

以前、ピョートル大帝湾において、仮想敵空中攻撃手段の攻撃を撃退する合同演習が小型対潜艦「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」「メチェーリ」により実施された。
艦の76mm砲装置AK-176M投下落下傘標的を砲撃した。
更に、海洋曳船「アレクサンドル・ピスクノフ」の支援により、小型対潜艦は仮想敵水上艦を模した曳航海上盾を砲撃した。



ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」(333)は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレアムール造船工場で起工され、2015年5月22日に進水し、2017年7月20日に就役しました。

[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

就役したばかりの「ソヴェルシェーンヌイ」は、2017年7月30日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加しました。
[最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はウラジオストクで2017年7月30日の『ロシア海軍の日』の観艦式へ参加する]

2017年8月1日から12日までウラジオストクで開催された国際海軍競技会『海洋杯-2017』へ参加し、中国海軍コルベット「黄石」と「対決」しました。
[国際海軍競技会『海洋杯-2017』でロシア海軍の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と『対決』する中国海軍のコルベット(軽型護衛艦)はウラジオストクへ来る]

その後も「ソヴェルシェーンヌイ」ウラジオストクに留まり、乗組員の訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は錬成訓練を行なう]
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基地内に停泊した状態での各種訓練K-1(第1錬成任務)を終えた「ソヴェルシェーンヌイ」は、2018年7月11日にウラジオストクを出航し、海上で各種訓練を行なうK-2(第2錬成任務)に着手しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は海上で錬成訓練を行なう]

2018年7月14日にはピョートル大帝湾の射爆場(おそらくはジェルトゥヒナ島)でA-190-01「ウニヴェルサール」100mm砲を地上目標へ発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は地上目標へ100mm砲を発射した]

2018年7月21日には日本海で空中目標への砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で砲撃演習を実施した]

2018年7月後半には駆逐艦「ブイストルイ」(1989年10月28日就役)と共に演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は駆逐艦ブイストルイと日本海で演習を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は駆逐艦ブイストルイと日本海で対潜演習を実施した]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』には、ウラジオストクの観艦式へ参加しました。


2019年5月初頭に黄海で実施されたロシア海軍中国海軍合同演習『海洋協同-2019』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2019』(2019年5月)]

2019年6月8日に大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」と共に宗谷海峡を東進し、6月23日には宗谷海峡を西進しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年6月24日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
「ソヴェルシェーンヌイ」は、ペトロパブロフスク・カムチャツキー近郊のクラシェニンニコフ湾へ行っていたようです。
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2019年7月28日の『ロシア海軍の日』には、ウラジオストクの観艦式へ参加しました。


2019年8月7日には、ピョートル大帝湾ヘリコプターKa-27の発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はピョートル大帝湾でヘリコプターの発着訓練を行なった]

2019年8月末、同型艦「グロームキー」(2018年12月25日就役)を含む他の太平洋艦隊の艦船と共に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入り、演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊水上艦艇部隊はオホーツク海で演習を行なった]

2019年8月29日にカムチャツカ半島の軍港(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊水上艦艇部隊はカムチャツカ半島へ到着した]

2019年9月初頭には他の艦と共にオホーツク海対艦ミサイルの迎撃演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上戦闘艦はオホーツク海の演習で高射ミサイルを発射した]

2019年9月3日と4日には太平洋側(つまりクリル諸島の南側の海域)へ移動して対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"は太平洋上で対潜戦闘訓練を行なった]

2019年9月5日にはカムチャツカ沖で海上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上戦闘艦はカムチャツカ半島で砲撃訓練を行なった]

2019年9月7日夜~9月8日未明には、アヴァチンスキー湾に停泊中、水中工作部隊の襲撃を撃退する訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦2隻とコルベット2隻はカムチャツカ沖で水中工作部隊の撃退訓練を行なった]

その後オホーツク海に留まり、2019年10月中旬に実施されたロシア連邦軍戦略部隊演習『グロム-2019』において、オホーツク海から弾道ミサイルを発射した戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「リャザン」のサポートに回りました。。
[戦略演習『グロム-2019』においてロシア海軍の原潜と水上艦は弾道ミサイルと巡航ミサイルを発射した]

「ソヴェルシェーンヌイ」は、他の艦船と共に2019年10月末にウラジオストクへ戻りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船はオホーツク海での演習を終えて母港へ戻る]


2020年3月7日、同型艦「グロームキー」と共にウラジオストク付近で潜水艦捜索演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"はウラジオストク沖で潜水艦捜索訓練を行なった]

2020年3月19日と20日にもピョートル大帝湾で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"はピョートル大帝湾で演習を行なった]

2020年4月1日、同型艦「グロームキー」と共にウラジオストクから遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"は遠距離航海へ出発した]

2020年4月3日に対馬海峡を南下して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年4月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

その後も太平洋に留まり、演習を行なっていました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"は太平洋上で対テロ訓練を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊の10隻の艦船は洋上で『太平洋艦隊の日』を迎えた]

2020年6月17日には沖縄本島宮古島の間を通過して東シナ海へ入り、その後、対馬海峡を通過して日本海へ入りました。
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『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年6月19日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2020年6月20日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"は遠距離航海を終えてウラジオストクへ帰投した]

2020年8月15日までに太平洋艦隊所属艦船と共にウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はウラジオストクを出航した]

この艦船部隊は、オホーツク海、カムチャツカ半島およびチュクチ半島沿岸で演習を行ないました。

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2020年8月26日、同型艦「グロームキー」と共にチュクチ沿岸のアナドイル湾で海上目標(海上曳航盾船)への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"グロームキー"と"ソヴェルシェーンヌイ"はベーリング海北部で砲撃訓練を行なった]

2隻のコルベットベーリング海峡を超えてチュクチ海へ入り、2020年8月29日には同海域で沿岸の地上目標への艦砲射撃訓練を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"グロームキー"と"ソヴェルシェーンヌイ"はチュクチ海で艦砲射撃訓練を行なった]

ベーリング海演習は2020年8月31日に完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のベーリング海演習は完了した]

演習参加部隊の主力は2020年9月14日に宗谷海峡を西進し、日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年9月15日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2020年9月16日にウラジオストクへ帰投しました。
[ベーリング海演習(『大洋の盾-2020』)へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

その後も何度かウラジオストクを出航しています。

(2020年11月末)


(2020年12月下旬)



2021年3月6日、沿海地方のニコラエフカ飛行場に駐留する艦上捜索救助ヘリコプターKa-2PS(第7062航空基地所属)の発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

3月29日にはピョートル大帝湾ジェルトゥヒナ島100mm砲の艦砲射撃を行ないました。

ロシア海軍黒海艦隊の哨戒艦ドミトリー・ロガチョフは地中海東部で対空防衛演習を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年3月29日12時0分配信
【黒海艦隊の哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」乗組員は地中海で対空防衛演習を実施した】

地中海ロシア海軍常設グループの一員として任務を遂行している黒海艦隊哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」乗組員は、対空防衛演習を実施した。

演習計画の下で艦の対空防衛班は、哨戒艦の任務遂行海域へのコースを進む仮想敵爆撃機を探知し、空中攻撃手段を撃退する行動手順へ取り組んだ。

演習中、艦上戦闘情報所の要員は「敵」航空機を探知、分類し、そして対空防衛班は進入する仮想空中目標を攻撃距離で電子発射により成功裏に破壊した。

哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」は、2021年1月から地中海ロシア海軍常設グループの一員として任務を遂行している。



プロジェクト22160哨戒艦の2番艦「ドミトリー・ロガチョフ」は、タタールスタン共和国ゼレノドリスク造船所で2014年7月25日に起工され、2017年に進水し、2019年6月11日に就役しました。

[新型哨戒艦ドミトリー・ロガチョフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

就役後は暫く黒海内で行動していましたが、2020年1月25日にボスポラス海峡、ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。


2020年2月6日には地中海東部機雷源を突破する演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は地中海東部で機雷源突破演習を行なった]

2020年6月24日にボスポラス海峡を北上し、その後、母港ノヴォロシースクへ帰投しました。
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2020年11月下旬に黒海東部で行なわれたエジプト海軍との合同演習『友情の橋-2020』へ参加しました。

[ロシア海軍とエジプト海軍の合同演習『友情の橋-2020』は完了した]

2021年1月15日にボスポラス海峡を南下し、地中海へ向かいました。

[ロシア海軍黒海艦隊の哨戒艦ドミトリー・ロガチョフは地中海東部へ向かった]


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その後、プロジェクト11356Rフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(2016年3月11日就役)及びプロジェクト22870救助曳船SB-739(2017年3月7日就役)と合流してスエズ運河を通過し、紅海、アデン湾、アラビア海を抜け、2月11日にパキスタンカラチ港へ到着しました。

[パキスタン沖で実施される国際海軍演習『AMAN-2021』へ参加するロシア海軍黒海艦隊の艦船はカラチ港へ到着した]

2月12日、カラチ港多国籍海軍演習『AMAN-2021』の開会式が開催されました。

[ロシア海軍黒海艦隊が参加するパキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』が始まった]

2月15日、ロシア海軍を含め、演習へ参加する艦船はカラチ港から出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊が参加するパキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』の海上フェーズが始まった]

パキスタン沖(アラビア海)での洋上演習は2月16日に終了しました。

[ロシア海軍黒海艦隊が参加するパキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』は終了した]

演習終了後、3月初頭に地中海へ入り、現在も地中海東部で行動中です。

3月28日には地中海東部で対空防衛演習を実施しました。

一緒に演習へ参加した「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、クレタ島付近でアメリカ海軍原子力空母「ドワイト・D・アイゼンハワー」を中核とする機動部隊を追跡しています。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海のクレタ島沖でアメリカ海軍の原子力空母ドワイト・D・アイゼンハワーを追跡している]


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「スタールイ・オスコル」
2020年12月下旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」2021年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2021年3月初頭から地中海東部に滞在
対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」2021年2月中旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2021年3月上旬から地中海東部に滞在
海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2021年3月下旬より地中海東部に滞在
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「クルサント・キロヴェツ」:2020年10月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2020年12月下旬から地中海東部に滞在

ロシア海軍黒海艦隊の為の新たな中型海洋給油船ワシーリー・ニキーチンが起工された

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『統合造船業営団』公式サイトより
2021年3月26日配信
【『ネヴァ川造船・修理工場』で国防省の為の給油船のキールが起工された】

『ネヴァ川造船・修理工場』(『統合造船業営団』へ加入)で、プロジェクト23130中型海洋給油船(工場番号902)の起工が行なわれた。

プロジェクト23130中型海洋給油船3隻から成るシリーズの最初の船は、2020年12月にロシア連邦国防省と締結した計画の枠組みで建造される。

キールの起工式典には、ロシア連邦国防省の国家防衛発注保障部門、ロシア海上船舶運航登録庁設計局『特殊船設計』の代表が参加した。
新たな船は、ロシア連邦領内では類似するものが無いプロジェクト23130中型海洋給油船の2隻目となる。

プロジェクト23130中型海洋給油船の主な用途は、艦隊の為の様々な液体貨物の受け入れ、貯蔵、輸送及び移送である:重油、ディーゼル燃料(経由)、エンジンオイル、航空機用灯油、真水
更に、様々な機材、用具、食料を含む乾燥貨物を移送できる。

給油補給船は、他の船へ係留する事無く液体貨物を移送し、受け入れ、更には貨物横断輸送システムの助力により、海上で乾燥貨物を受け入れ、貯蔵、輸送及び移送が可能である。

給油船の機能は、距離50~100メートルで進む3隻の船へ同時に舷側或いは縦列方法で燃料を供給できる。

非北極圏海域における船の自立航行には制限が無い。
それは氷の増幅カテゴリー「Arc4」に対応しており、夏~秋には0.8メートル、冬~春には0.6メートルの厚さの年間の様々な北極圏の氷で自立航行能力を持つ。



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『ネヴァ川造船・修理工場』公式サイトより
【中型給油船プロジェクト23130】

ロシア海軍の為の新たな中型海洋給油船・プロジェクト23130は、2013年5月に建造所を決める為の入札の公募が発表されました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)が建造される]

その結果、サンクトペテルブルク近郊のシュリッセリブルク市に在る『ネヴァ川造船・修理工場』で建造される事になり、2013年11月に建造契約が締結され、2014年2月末にはプレートカットが始まりました。
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[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)プロジェクト23130のプレートカットが始まる]

プロジェクト23130中型給油船の1番船「アカデミック・パシン」は、2014年4月26日に『ネヴァ川造船・修理工場』で起工されました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは起工された]

2年後の2016年5月26日に進水しました。
[ロシア海軍の為の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンは進水した]

2020年1月21日にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入されました。

[新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

『MarineTraffic.com』より
【アカデミック・パシン】

1982年9月末に就役したプロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」以来、実に38年ぶりの新造給油船となりました。
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2020年8月~12月には初の地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船アカデミック・パシンは地中海遠征を終えて母港ムルマンスクへ帰投した]


プロジェクト23130の2番船以降の建造計画は具体化されていませんでしたが、2020年12月には3隻の建造契約が締結されました。
(つまり、「アカデミック・パシン」を含めれば合計4隻)
[ロシア海軍の為に4隻のアカデミック・パシン型給油船(補給艦)が建造される]

そして2021年3月26日、プロジェクト23130の2番船「ワシーリー・ニキーチン」が起工されました。
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「ワシーリー・ニキーチン」の就役時期は明らかにされていませんが、配備先は黒海艦隊となるようです。

ロシア海軍バルト艦隊旗艦・戦隊水雷艦(駆逐艦)ナストーイチヴイは就役28周年を迎えた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2021年3月27日配信
【バルト艦隊旗艦-28歳】

アントン・ガニエフ3等海佐が指揮するバルト艦隊旗艦・戦隊水雷艦(駆逐艦)「ナストーイチヴイ」は、艦へ初めて海軍旗が掲揚されてから28年目の記念日を迎えた。

艦の記念日へ捧げられる行事は、乗組員による隊列、聖アンドレイ旗満艦飾の掲揚で始まった。
艦長は、顕著な働きを見せた軍人への褒賞の指示書を読み上げた。

現在、戦隊水雷艦クロンシュタットで計画修理中である。

駆逐艦「ナストーイチヴイ」は、1993年にロシア海軍の戦闘編制へ加入し、それから数ヶ月を経て、同艦はロシア海軍の歴史上初めてキール運河の通行を行なった。

駆逐艦「ナストーイチヴイ」は、再三に渡り、砲撃及び戦術訓練において海軍の最優秀賞を獲得した。
1996年及び1997年に同艦はロシア最良の水上艦と認定された。

1996年7月、同艦は国際海軍演習『バルトップス-96』へ参加した。
1997年2月~4月、同艦は遠距離航海を行ない、総計で20000海里を航行した。

駆逐艦「ナストーイチヴイ」は、ケープタウン及びサイモンズタウンでの南アフリカ共和国海軍創設75周年祝賀行事へロシア海軍を代表して参加した。
バルト艦隊の戦闘編制に在る間、戦隊水雷艦は80000海里以上を航行し、海上に2年以上滞在した。



[ソブレメンヌイ級16番艦ナストーイチヴイ]
プロジェクト956A戦隊水雷艦「モスコフスキー・コムソモーレッツ」は、1988年4月7日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)『A.A.ジダーノフ記念工場』(現『北方造船所』)で起工され、1991年1月19日に進水しました。
1992年2月15日に「ナストーイチヴイ」と改名され、同年10月から11月までバルト海で洋上試験が行なわれました。
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1992年12月30日にロシア海軍へ納入され、翌1993年3月27日にロシア海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に就役しました。


就役と同時にバルト艦隊旗艦に指定されました。

就役から3ヶ月弱の1993年6月16日にキール運河を通過し、6月19日から26日までドイツキール市を訪問し、同市で開催されていたイベント『キール週間』へ参加しました。
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1994年7月4日から24日までフランスルーアン及びル・アーヴルを訪問しました。

1995年4月30日から7月20日までドック修理を行ないました。

1996年6月23日にはロシア大統領ボリス・エリツィンが訪れました。
1996年6月6日から17日までバルト海で行なわれたNATO加盟国海軍演習『バルトップス-96』へ参加し、10月10日から13日までフランスシェルブールを訪問しました。

1997年2月17日に遠距離航海へ出発し、3月15日から18日までアラブ首長国連邦アブダビで開催された国際兵器展示会『IDEX-1997』へ参加しました。
4月2日から6日まで南アフリカ共和国サイモンズタウン及びケープタウンを訪問し、南アフリカ共和国海軍創設75周年記念式典へ参加し、ネルソン・マンデラ大統領の訪問を受け、4月30日にバルチースクへ帰投しました。

1998年6月8日から19日までバルト海で行なわれたNATO加盟国海軍演習『バルトップス-98』へ参加しました。

1999年5月にはカリーニングラード『ヤンターリ』造船所でドック修理を行ない、同年9月21日から11月18日までクロンシュタットへ滞在し、中国へ売却される事になった同型艦の乗組員の研修を行ないました。

2000年2月8日にはドイツ連邦海軍艦隊司令官ディルク・ホルテン中将の訪問を受けました。

2003年6月7日から23日までバルト海で行なわれたNATO加盟国海軍演習『バルトップス-2003』へ参加しました。

2005年6月6日から17日までバルト海で行なわれたNATO加盟国海軍演習『バルトップス-2005』へ参加しました。
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2008年7月には、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ポーランドを訪問しました。
[バルト艦隊の3隻の戦闘艦は、1ヶ月間の長期航海を実施する]
[バルト艦隊艦艇、オーフス(デンマーク)訪問(2008年7月10日)]
[ソブレメンヌイ級駆逐艦ナストーイチヴイ、グディニヤ訪問(2008年7月14日)]

2009年9月には実地戦略演習『ザーパド-2009』へ参加しました。
[実地戦略演習「ザーパド-2009」と「ラドガ-2009」(2009年9月)]

2011年7月31日にはロシア大統領ドミトリー・メドベージェフの訪問を受けました。
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2015年2月には海上教会が置かれました。

2018年3月27日、戦隊水雷艦「ナストーイチヴイ」は就役25周年を迎えました。

[ロシア海軍バルト艦隊旗艦・戦隊水雷艦「ナストーイチヴイ」は就役25周年を迎えた]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』には、バルチースクの観艦式へ参加しました。
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2019年からオーバーホールを行なう予定でしたが、先送りされました。
[ロシア海軍バルト艦隊旗艦・駆逐艦ナストーイチヴイはオーバーホールを行なう]
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「ナストーイチヴイ」は2021年2月初頭にクロンシュタット『クロンシュタット海洋工場』へ回航され、ようやくオーバーホールが行なわれる事になりました。
2021年3月初頭には乾ドックへ入渠しています。
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[駆逐艦ソブレメンヌイ型]
[ソブレメンヌイ級全艦リスト]

プロジェクト956戦隊水雷艦(駆逐艦)は、1981年から1994年に掛けて17隻がソ連/ロシア海軍へ就役しましたが、現在、稼動状態に在る艦はゼロに等しい状態です。

北方艦隊「アドミラル・ウシャコーフ」はオーバーホール中であり、復帰は2021年末に予定されています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはオーバーホールを行ない、2021年末に復帰する]

太平洋艦隊「ブイストルイ」は、2020年春の太平洋艦隊の演習へ参加した後は洋上へ出ていません。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

この他、バルト艦隊には、もう1隻のプロジェクト956駆逐艦「ベスパコーイヌイ」が居たのですが、退役して洋上博物館に改装され、クロンシュタットで展示されています。
[ロシア海軍バルト艦隊の駆逐艦ベスパコーイヌイはクロンシュタットで記念艦として展示される]
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ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"グロームキー"はピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2021年3月26日4時30分配信
【太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」はピョートル大帝湾で錨地対潜演習を実施した】

太平洋艦隊コルベット「グロームキー」は、ウラジストク沖海域で錨地対潜演習を実施し、その中で乗組員は、演習の筋書きの下、艦隊の駐留所から遠くない場所での仮想敵潜水艦の捜索行動へ取り組んだ。

仮想敵側は沿海地方潜水艦連合部隊ディーゼル潜水艦が演じた。
それを探知する為に艦は対潜巡視を行ない、艦底の水中音響ステーションが関わった。
コルベットの行動は太平洋艦隊海上航空隊対潜航空機Il-38により支援された。

潜水艦との接触を確立した後、潜水艦を撃破する為にコルベット対潜複合体「パケート-NK」を仮想使用した。



ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの2隻目となる「グロームキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で2012年4月20日に起工され、2017年7月28日に進水し、2018年12月25日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入されました。

[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

就役後はウラジオストク周辺で乗組員の慣熟訓練を行ない、2019年6月21日にはピョートル大帝湾小型対潜艦「コレーツ」、「メチェーリ」と共に対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"グロームキー"と小型対潜艦2隻はピョートル大帝湾で対潜演習を行なった]

2019年6月25日にはA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲による対空砲撃、AK-630M 30mm6銃身機関砲による機雷掃討訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"グロームキー"は日本海で砲撃訓練を行なった]

2019年8月末、同型艦「ソヴェルシェーンヌイ」(2017年7月20日就役)を含む他の太平洋艦隊の艦船と共に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入り、演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊水上艦艇部隊はオホーツク海で演習を行なった]

2019年8月29日にカムチャツカ半島の軍港(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊水上艦艇部隊はカムチャツカ半島へ到着した]

2019年9月初頭には他の艦と共にオホーツク海対艦ミサイルの迎撃演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上戦闘艦はオホーツク海の演習で高射ミサイルを発射した]

2019年9月3日と4日には太平洋側(つまりクリル諸島の南側の海域)へ移動して対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"は太平洋上で対潜戦闘訓練を行なった]

2019年9月5日にはカムチャツカ沖で海上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上戦闘艦はカムチャツカ半島で砲撃訓練を行なった]

2019年9月7日夜~9月8日未明には、アヴァチンスキー湾に停泊中、水中工作部隊の襲撃を撃退する訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦2隻とコルベット2隻はカムチャツカ沖で水中工作部隊の撃退訓練を行なった]

その後オホーツク海に留まり、2019年10月中旬に実施されたロシア連邦軍戦略部隊演習『グロム-2019』において、オホーツク海から弾道ミサイルを発射した戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦「リャザン」のサポートに回りました。。
[戦略演習『グロム-2019』においてロシア海軍の原潜と水上艦は弾道ミサイルと巡航ミサイルを発射した]

「グロームキー」は、他の艦船と共に2019年10月末にウラジオストクへ戻りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船はオホーツク海での演習を終えて母港へ戻る]


2020年3月7日、同型艦「ソヴェルシェーンヌイ」と共にウラジオストク付近で潜水艦捜索演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"はウラジオストク沖で潜水艦捜索訓練を行なった]

2020年3月19日と20日にもピョートル大帝湾で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"はピョートル大帝湾で演習を行なった]

2020年4月1日、同型艦「ソヴェルシェーンヌイ」と共にウラジオストクから遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"は遠距離航海へ出発した]

2020年4月3日に対馬海峡を南下して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年4月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

その後も太平洋に留まり、演習を行なっていました。
20-0514c.jpg
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"は太平洋上で対テロ訓練を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊の10隻の艦船は洋上で『太平洋艦隊の日』を迎えた]

2020年6月17日には沖縄本島宮古島の間を通過して東シナ海へ入り、その後、対馬海峡を通過して日本海へ入りました。
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『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年6月19日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2020年6月20日にウラジオストクへ帰投しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と"グロームキー"は遠距離航海を終えてウラジオストクへ帰投した]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』ウラジオストク(金角湾)の観艦式へ参加しました。



2020年8月15日までに太平洋艦隊所属艦船と共にウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はウラジオストクを出航した]

この艦船部隊は、オホーツク海、カムチャツカ半島およびチュクチ半島沿岸で演習を行ないました。

20-0817a.jpg

2020年8月26日、同型艦「ソヴェルシェーンヌイ」と共にチュクチ沿岸のアナドイル湾で海上目標(海上曳航盾船)への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"グロームキー"と"ソヴェルシェーンヌイ"はベーリング海北部で砲撃訓練を行なった]

2隻のコルベットベーリング海峡を超えてチュクチ海へ入り、2020年8月29日には同海域で沿岸の地上目標への艦砲射撃訓練を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"グロームキー"と"ソヴェルシェーンヌイ"はチュクチ海で艦砲射撃訓練を行なった]

ベーリング海演習は2020年8月31日に完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のベーリング海演習は完了した]

演習参加部隊の主力は2020年9月14日に宗谷海峡を西進し、日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2020年9月15日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2020年9月16日にウラジオストクへ帰投しました。
[ベーリング海演習(『大洋の盾-2020』)へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]


2021年3月10日、「グロームキー」は、プロジェクト12411ロケット艇2隻と共にピョートル大帝湾へ出航し、砲撃訓練を行ないました。
この他、艦上ヘリコプターKa-27の着艦訓練も行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"グロームキー"はピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

3月26日にはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。

沿海地方ニコラエフカ飛行場に駐留する対潜哨戒機Il-38も参加しました。
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敵役は、ウラジオストク南部ウリス湾に駐留する第19潜水艦旅団所属のプロジェクト877大型ディーゼル潜水艦が務めました。
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ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海のクレタ島沖でアメリカ海軍の原子力空母ドワイト・D・アイゼンハワーを追跡している

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年3月27日13時21分配信
【ロシアのフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は地中海でアメリカ合衆国海軍の航空母艦「ドワイト・アイゼンハワー」を追跡している】
ロンドン、3月27日、インタファクス

ロシア連邦黒海艦隊ロケットフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、東地中海原子力航空母艦「ドワイト・アイゼンハワー」率いるアメリカ合衆国海軍空母打撃群の行動を追跡している。
『ツイッター』で、OSINT-1によるヨーロッパ衛星「コペルニクス」からの艦の所在地の写真が公表された。

3月26日の写真によると、有翼ミサイル「カリブル」を装備するロシアフリゲートは、ギリシャクレタ島の南西海域を移動中の空母打撃群を追跡している。

グループには、航空母艦に加え、ロケット巡洋艦「モントレー」、駆逐艦「ミッチャー」「トーマス・ハドナー」、更には補給船「アークティック」が加わっている。

「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、有翼ミサイル「カリブル」を装備する海上ゾーンフリゲート・プロジェクト11356のトップである。
このシリーズ艦は約4000トンの排水量を有しており、速力は30ノット、自立行動期間30日。
フリゲートは更に、自衛ミサイル複合体「シチーリ-1」、口径100mmのA-190砲、高射砲、噴射推進爆撃装置、魚雷で武装し、艦上ヘリコプターKa-27或いはKa-31を搭載できる。

2016年及び2017年、艦はシリアテロリストグループISIL(ロシア連邦では非合法のテロ組織)への有翼ミサイル「カリブル」発射を行なった。



プロジェクト11356Rフリゲート1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)は、2020年12月下旬にセヴァストーポリを出航、12月24日にボスポラス海峡を南下し、地中海東部へ向かいました。

[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部(シリア沖)へ行く]

2021年1月11日に地中海東部で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部で対空戦闘訓練を行なった]

2021年1月下旬にはシリアタルトゥース港で乗組員の各種訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークはシリアのタルトゥース港で乗組員の錬成訓練を行なった]

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その後、プロジェクト22160哨戒艦の2番艦「ドミトリー・ロガチョフ」(375、2019年6月11日就役)及びプロジェクト22870救助曳船SB-739(2017年3月7日就役)と合流した「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、パキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』へ参加する為、スエズ運河を通過して紅海、アデン湾、アラビア海を抜け、2月11日にはパキスタンカラチ港へ到着しました。

[パキスタン沖で実施される国際海軍演習『AMAN-2021』へ参加するロシア海軍黒海艦隊の艦船はカラチ港へ到着した]

2月12日、カラチ港多国籍海軍演習『AMAN-2021』の開会式が開催されました。

[ロシア海軍黒海艦隊が参加するパキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』が始まった]

2月13日、パキスタン海軍参謀総長フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」を視察しました。

[パキスタン海軍参謀総長はロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"を視察した]

2月15日、ロシア海軍を含め、演習へ参加する艦船はカラチ港から出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊が参加するパキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』の海上フェーズが始まった]

パキスタン沖(アラビア海)での洋上演習は2月16日に終了しました。

[ロシア海軍黒海艦隊が参加するパキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』は終了した]

そして2月28日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」スーダンポートスーダン港を訪れました。
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[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はスーダンを訪問した]


その後の動向は明らかにされていませんが、3月初頭には地中海へ入り、現在も地中海東部で行動中です。
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クレタ島付近には、以前からアメリカ海軍原子力空母「ドワイト・D・アイゼンハワー」を中核とする機動部隊が展開しており、「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、この部隊を追跡しています。
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現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「スタールイ・オスコル」
2020年12月下旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」2021年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2021年3月初頭から地中海東部に滞在
対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」2021年2月中旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2021年3月上旬から地中海東部に滞在
海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2021年3月下旬より地中海東部に滞在
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「クルサント・キロヴェツ」:2020年10月中旬から地中海東部に滞在

[北方艦隊]
フリゲート「アドミラル・カサトノフ」
2021年1月末から地中海東部に滞在
救助曳船「ニコライ・チケル」:2021年1月末から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「ヴャジマ」2021年2月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2020年12月下旬から地中海東部に滞在

ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは深海調査用小型原子力潜水艦を搭載する

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『タス通信』より
2021年3月27日9時2分配信
【情報筋:潜水艦「ベルゴロド」は深海調査の為の装置AS-15を搭載できる】
モスクワ、3月27日/タス通信

プロジェクト09852特殊用途原子力潜水艦「ベルゴロド」は、原子力無人水中装置「ポセイドン」に加え、原子力深海ステーションAS-15を搭載できる。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「原子力深海ステーションAS-15は、修理及び近代化が行なわれています。
深度3キロメートルで動作可能なステーションAS-15の搭載艦として、原子力潜水艦ベルゴロドが予定されています」

彼は話した。

この装置の修理及び近代化を行なっている艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(『統合造船業営団』へ加入)は、この情報について『タス通信』へコメントしなかった。

公開情報源によると、AS-15は第2のプロジェクト1910「カシャロート」特殊潜水艦である。
ステーションは1983年2月23日にレニングラード・アドミラルティ合同(現『アドミラルティ造船所』)で起工され、1991年12月30日に軍当局へ引き渡された。
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AS-15は、2000年に沈没した潜水艦「クルスク」の捜索・救助活動へ参加した4隻の番号ASの内の1隻である。
2013年からAS-15『ズヴェズドーチカ』で修理待ち状態に在った。
2020年、原子炉の炉心を降ろす操作が行なわれると報じられた。

以前、『タス通信』の情報筋は、潜水艦「ベルゴロド」の国家試験は今年5月に始まると述べた。



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プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII)原子力水中巡洋艦K-329「ベルゴロド」は、1992年7月24日にセヴェロドヴィンスク市生産合同『北方機械製造事業』(セヴマシュ)で起工されましたが、2006年に完成度80パーセント程度で建造工事は凍結されました。
[オスカーII型原潜最終艦、建造中止?]
[未完のオスカーII型原潜ベルゴロド]
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」の建造は停止される]

その後、「ベルゴロド」特殊用途原潜へ改造されることになりました。
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」は特殊作戦母艦として完成する]
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」は完成する]
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2012年12月20日、「ベルゴロド」は、原子力調査潜水艦プロジェクト09582として、『セヴマシュ』で改めて「起工」されました。
[調査原潜プロジェクト09852は起工された]
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当初、「ベルゴロド」は、2018年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、その後、引き渡しは延期され、2018年末までの進水予定も実現しませんでした。
[原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の為の原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年末までに進水する]

「ベルゴロド」は、無人潜水艇「クラヴェシン-2」などの有人或いは無人の各種潜水艇を搭載します。
[ロシア海軍の新型無人潜水艇クラヴェシン-2の試験はクリミア半島のフェオドシヤで行なわれている]

この他、現在開発中の大洋多目的システム「ポセイドン」(深海原子力無人機)の搭載母艦としての役割も果たします。

[大洋多目的システム「ポセイドン」]

2019年4月23日、「ベルゴロド」『セヴマシュ』で進水しました。

[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは進水した]

「ベルゴロド」は、2020年にロシア海軍への引き渡しが予定されていました。
[特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは2020年6月に洋上試験を開始し、同年9月にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、コロナウイルス流行による遅延(『セヴマシュ』でも感染者が出た)などの理由により、2020年中に洋上試験を開始する事すら実現できず、引き渡しは2021年に延期される事になりました
[セヴェロドヴィンスク造船所で建造されている特殊用途原子力潜水艦ベルゴロド、原子力水中巡洋艦カザンとノヴォシビルスク、戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年にロシア海軍へ就役する]

「ベルゴロド」の航行試験は、白海の解氷が予想される2021年5月以降に始まります。
[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは洋上試験の準備を進めている]
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドの洋上試験は2021年5月に始まる]


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「ベルゴロド」は、「ポセイドン」を含む各種無人潜水艇の他に、「原子力深海ステーション」、即ち深海調査用の小型特務原子力潜水艦も搭載できます。

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プロジェクト1910「カシャロート」(NATOコード名「ユニフォーム」)原子力深海ステーションAS-15は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)の『アドミラルティ造船所』で1983年2月23日に起工され、1988年4月29日に進水、1991年12月30日にロシア海軍へ納入されました。
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2005年にセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航され、修理と近代化が始まりました。
作業は停滞しておりましたが、2020年秋以降に原子炉の炉心が降ろされ、本格的に作業が始まりました。
[2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜AS-31(ロシャリク)の修理作業は2021年に延期された]

AS-15の修理・近代化改装の完了時期は未だ明らかにされていませんが、復帰後は「ベルゴロド」が母艦になるようです。

ロシア海軍北方艦隊の原子力潜水艦3隻は同時に北極の氷上へ浮上した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2021年3月26日17時45分配信
【ロシア連邦軍最高司令官はロシア海軍総司令官から複合北極探検『ウムカ-21』実施に関する報告を聞いた】

本日(3月26日)、ロシア連邦軍最高司令官ウラジーミル・プーチンは、ビデオ会議通信でロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将から複合北極探検『ウムカ-21』実施に関する報告を聞いた。

ニコライ・エフメノフ大将は、2021年3月20日からフランツ・ヨシフ諸島、ゼムリャ・アレクサンドル島及び密集した氷塊で覆われた隣接海域において、ロシア地理学協会も参加して海軍総司令部の指導下で行なわれている複合北極探検『ウムカ-21』について報告した。
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「初めて単一の意図及び計画の下で、北極海域において複合戦闘演習、科学研究、そして様々な方向性の実地活動が行なわれています」
海軍総司令官
は強調した。

ニコライ・エフメノフ大将によれば、探検中に43の活動が控えており、この内、ロシア地理学協会との合同である10を含む35が現在まで実行されている。
全ての探検活動は計画通りに実行されている。

海軍総司令官は、探検には6000名以上の軍人及び民間人と、約200基の兵器、軍用及び特殊機材が関わっていると述べた。
全ての計画活動は、寒気厳しい気象条件下で行なわれている:探検エリアの平均気温は摂氏マイナス25~30度、覆われた氷の厚さは1.5メートル、突風は毎秒32メートルに達する。

ニコライ・エフメノフ大将は、北極探検の枠組みにおいて、ロシア海軍史上初の以下の活動が実行されたとウラジーミル・プーチンへ報告した。

「半径300メートルの限定エリアにおいて3隻の原子力潜水艦が氷の下から浮上しました」

「極地を飛行する戦闘機MiG-31のペアが空中給油により、北極地の地理的地点(北極点)を通過しました」

「氷の下で原子力潜水艦が実地魚雷射撃を行ない、その後、魚雷の浮上地点に設備を備え、水上へ引き揚げました」

「北極自動車化射撃旅団が寒気厳しい気象条件下で戦術演習を行ないました」


「実行された活動の結果に基づき、軍事技術実験へ参加している兵器、軍用及び特殊機材のモデルは、高緯度及び低温の条件下におけるその戦術-技術的特性全体が確認されました」
ロシア海軍総司令官
は話した。

ニコライ・エフメノフ大将は、海軍北極探検は今後も継続すると付け加えた。
この条件に基づき、今後の各々の遠征は、これまで調査されていなかった新たな地域の開発となる。

ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はギリシャを去った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年3月26日19時45分配信
【北方艦隊の最新フリゲート「アドミラル・カサトノフ」はギリシャへの非公式訪問を完了した】

北方艦隊最新フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、ギリシャピレウス港への非公式訪問を完了した。
同艦は3月23日に祝賀行事へ参加する為に到着した。

港への停泊中、艦上をギリシャ軍及びギリシャ海軍の複数の高位の代表団と、更にロシア外交団の代表が訪れた。

フリゲートの乗組員は食料の備蓄を補充した。

本日(3月26日)午後、フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」ピレウスを去り、その最初の遠距離航海の計画活動を続ける為に地中海へ向かった。

昨年12月30日に始まった航海中、フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は15000海里以上を走破し、アルジェリア、ギリシャ、トルコ、キプロス、シリア、トルコの港を訪れた。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の2番艦「アドミラル-フロータ・カサトノフ」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2009年11月26日に起工され、2014年12月12日に進水し、2020年7月15日にロシア海軍へ納入されました。
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ納入された]

正式な就役式典となる聖アンドレイ旗初掲揚式典は、サンクトペテルブルクネヴァ川泊地に停泊中の「アドミラル・カサトノフ」で7月21日に開催されました。

[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ就役した]

ロシア海軍へ就役した「アドミラル・カサトノフ」は、7月26日の『ロシア海軍の日』サンクトペテルブルクネヴァ川で行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


その後もバルト海に留まっていましたが、2002年9月に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ回航される事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かっている]

9月15日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

その後、「アドミラル・カサトノフ」白海へ移動し、9月29日には有翼ミサイル「カリブル」(対地攻撃型)を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上へ発射した]

10月2日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海からセヴェロモルスクへ帰投した]

「アドミラル・カサトノフ」は各種演習や乗組員の錬成訓練を行なう為、10月15日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で演習を行なう]

数日後に帰投した後、今度は対潜演習を行なう為、10月20日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で対潜演習を行なう]

バレンツ海で対潜演習を行なった後、10月24日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で対潜演習を行なった後に帰投した]

この時、新型対潜ミサイル「オトヴェート」の発射試験も行なわれました。
[ロシア海軍の新型対潜ミサイル"オトヴェート"の試験は完了した]

11月7日、バレンツ海白海で戦闘訓練を行なう為に出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海と白海で戦闘訓練を行なう]

バレンツ海での戦闘訓練の後、11月11日に白海沿岸のセヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はセヴェロドヴィンスクへ到着した]

翌11月12日、「アドミラル・カサトノフ」白海有翼ミサイル「カリブル」チジャ射爆場の地上目標へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

11月14日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海と白海での演習を終えてセヴェロモルスクへ帰投した]

12月初頭には「アドミラル・カサトノフ」乗組員へ新型コロナウイルスのワクチン接種が行なわれました。


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2020年12月30日、「アドミラル・カサトノフ」セヴェロモルスクから出航し、遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は遠距離航海へ出発した]

出航後、バレンツ海救助曳船「ニコライ・チケル」(1989年4月12日就役)と合流しました。
『Marine Traffic』より
【曳船「ニコライ・チケル」】

「アドミラル・カサトノフ」「ニコライ・チケル」は2021年の新年をノルウェー海で迎え、その後にラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過、1月11日にはビスケー湾を抜けて大西洋上へ出ました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は大西洋へ出た]
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1月14日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

1月15日にバルト艦隊中型海洋給油船「コラ」から洋上給油を受けました。
[ロシア海軍バルト艦隊の中型海洋給油船コラは地中海で北方艦隊のフリゲート"アドミラル・カサトノフ"への洋上給油を行なった]

1月18日にアルジェリアアルジェ港へ寄港しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はアルジェリアのアルジェ港を訪れた]
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1月20日にアルジェ港を出航し、地中海東部へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はアルジェリアを去った]

1月22日から地中海中部(マルタ海峡付近)で演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は地中海中部で演習を開始した]

1月26日、「ニコライ・チケル」地中海東部キプロス島南部のリマソール港を訪れました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大洋救助曳船ニコライ・チケルはキプロスのリマソール港を訪れた]

1月27日、「アドミラル・カサトノフ」地中海東部で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は地中海東部で対空戦闘訓練を行なった]

1月28日、「ニコライ・チケル」リマソール港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大洋救助曳船ニコライ・チケルはキプロスのリマソール港を去った]
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その後、「ニコライ・チケル」「アドミラル・カサトノフ」は合流し、2月3日にはギリシャピレウス港を訪れました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はギリシャのピレウス港を訪れた]

2月5日にピレウス港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はギリシャを去った]

そして、地中海東部で行動中の「アドミラル・カサトノフ」「ニコライ・チケル」へ、北方艦隊プロジェクトREF-675中型海洋給油船「ヴャジマ」(1982年9月29日就役)が合流する事になり、2月初頭にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船ヴャジマは地中海東部でフリゲート"アドミラル・カサトノフ"と合流する]

『Marine Traffic』より
【給油船「ヴャジマ」】

一方、「アドミラル・カサトノフ」「ニコライ・チケル」は、2月16日にエジプトアレクサンドリア港を訪れました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はエジプトのアレクサンドリア港を訪問した]

最近は世界的なコロナウイルス流行の為、外国港を訪れても乗組員の市内旅行は行なわれていませんでしたが、今回のアレクサンドリア訪問では、久しぶりに市内旅行が実施されました。

「アドミラル・カサトノフ」「ニコライ・チケル」は、2月18日午後にアレクサンドリア港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はエジプトのアレクサンドリア港を去った]

その後、「アドミラル・カサトノフ」エーゲ海へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はエーゲ海に居る]
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一方、「ヴャジマ」「ニコライ・チケル」は、3月2日にキプロス島南部のリマソール港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船ヴャジマと救助曳船ニコライ・チケルはキプロスのリマソール港へ寄港した]

同じ3月2日、「アドミラル・カサトノフ」は、マルマリス近郊のトルコ海軍基地アクザス・カラーガチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はトルコ海軍基地を訪れた]
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「アドミラル・カサトノフ」は3月4日にアクサズ・カラーガチから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はトルコのアクサズ海軍基地を去った]

翌3月5日、「ヴャジマ」「ニコライ・チケル」リマソール港から出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の中型海洋給油船ヴャジマと救助曳船ニコライ・チケルはキプロスのリマソール港を去った]

3月8日、今度は「アドミラル・カサトノフ」リマソール港へ寄港し、3月10日に出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はキプロスのリマソール港へ寄港した]

その後、「アドミラル・カサトノフ」は西へ向かい、3月17日にはクレタ島南東海域で行動していました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はクレタ島沖に居る]

3月22日に給油船「ヴャジマ」から洋上給油を受けました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"はクレタ島沖で洋上給油を受けた]

3月24日に再びギリシャピレウス港へ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"は再びギリシャのピレウス港を訪れた]

「アドミラル・カサトノフ」は3月26日にピレウス港を出航しました。


現在、地中海東部(シリア沖)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「スタールイ・オスコル」
2020年12月下旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」2021年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2021年3月初頭から地中海東部に滞在
対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」2021年2月中旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2021年3月上旬から地中海東部に滞在
海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2021年3月下旬より地中海東部に滞在
救助曳船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」:2021年3月中旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「クルサント・キロヴェツ」:2020年10月中旬から地中海東部に滞在

[北方艦隊]
フリゲート「アドミラル・カサトノフ」
2021年1月末から地中海東部に滞在
救助曳船「ニコライ・チケル」:2021年1月末から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「ヴャジマ」2021年2月中旬から地中海東部に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
2020年12月下旬から地中海東部に滞在

ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はノヴァヤ・ゼムリャ群島で艦砲射撃訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年3月26日15時30分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はバレンツ海で砲射撃を実施した】

本日(3月26日)、北方艦隊ロケット艦師団の一員として加わっているフリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、バレンツ海で複合砲射撃を成功裏に実行した。

戦闘訓練は、船舶航行の為に閉鎖されたバレンツ海エリアで行なわれた。
砲装置A-192班は、ノヴァヤ・ゼムリャ群島南島へ配置された隠蔽標的区域を成功裏に撃破した。
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前日・3月25日、フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」乗組員は更に、模擬空中目標への複合砲射撃と、沿岸標的区域への有翼ミサイル「オーニクス」のミサイル射撃を成功裏に実施した。

水域の保護及び射撃支援は、北方艦隊砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」多機能後方支援船「エリブルス」海洋曳船MB-110により行なわれた。

フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、計画戦闘訓練任務へ取り組む為、3月24日にバレンツ海へ出航した。
この航海の全ての計画活動の実施を完了した艦は、恒久駐留所~セヴェロモルスク市へ戻る。

2020年、フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、白海で最新の海上配置極超音速兵器の複合試験を実施し、数回の極超音速ミサイル「ツィルコン」の試験射撃を成功裏に実施した。

[参照]
フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
は、サンクトペテルブルク造船工場『北方造船所』で建造され、2018年7月に艦隊へ加わった。
数回の演習及び世界一周任務を成功裏に遂行した。

プロジェクト22350フリゲートは、水上、空中、水中の敵への効果的な対処、更には1500キロメートル以上離れた地上及び沿岸の施設へ打撃を与える事が可能な多機能戦闘艦である。

現在、北方艦隊では、このような2隻のフリゲートが活動している:「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」「アドミラル・フロータ・カサトノフ」
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大祖国戦争時代の北方艦隊の伝説的な司令官アルセニー・グリゴリエヴィチ・ゴロフコ大将に敬意を表して命名された第3のフリゲートは、サンクトペテルブルク『北方造船所』で建造されている。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水し、2018年7月28日にロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
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「アドミラル・ゴルシコフ」北方艦隊第43ロケット艦師団へ編入されました。

就役の翌日の7月29日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、8月中はサンクトペテルブルクに滞在していましたが、9月1日に出航し、セヴェロモルスクへ向かいました。

2018年9月8日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]
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2018年9月18日、乗組員の慣熟訓練の為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は慣熟訓練の為にバレンツ海へ出航した]

2018年10月2日、バレンツ海「高射ミサイル複合体」(ポリメント-リドゥート)を使用する対空防衛演習を行ない、ミサイル標的「サマン」を撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で高射ミサイル"ポリメント-リドゥート"を発射した]

2018年10月4日、「アドミラル・ゴルシコフ」は、バレンツ海で再び高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」を空中標的及び海上標的へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は高射ミサイル"ポリメント-リドゥート"で海上目標と空中目標を撃破した]

その後、一旦基地へ戻っていたようですが、10月13日に再びバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で戦闘演習を行なう]

2018年10月23日には、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」を空中標的へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は高射ミサイル"ポリメント-リドゥート"で空中目標を撃破した]

2018年11月8日~9日、北方艦隊潜水艦「カルーガ」が遭難したという想定下で救助演習が行なわれ、「アドミラル・ゴルシコフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と共に参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は潜水艦の救助演習を行なった]

2018年12月4日、戦闘訓練を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は戦闘訓練の為に出航した]

2018年12月6日、バレンツ海から有翼ミサイル「カリブル」(対地攻撃型)をロシア北西部チジャ射爆場へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海から巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

「アドミラル・ゴルシコフ」の舷側番号は、就役前から「417」でしたが、2018年12月下旬までに「454」へ変更されました。
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北方艦隊水上艦で舷側番号400番台は駆逐艦に付けられているので、「アドミラル・ゴルシコフ」(プロジェクト22350フリゲート)は、駆逐艦と同格扱いになっているようです。

2019年1月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」は戦闘訓練を実施する為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は戦闘訓練の為にバレンツ海へ出航した]

1月28日にはA-192 130mm単装砲による海上および陸上目標への砲撃、更にはダメージコントロール訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で130mm砲を発射した]

1月31日には、北方艦隊掃海艦と協同で機雷源を突破する訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で機雷源突破訓練を行なった]

2月5日には、後方支援船「エリブルス」及び救助曳船「ニコライ・チケル」艦船支隊を編成し、北方艦隊副司令官ヴィクトール・ソコロフ中将が座乗する支隊の旗艦として行動しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海の演習で艦船支隊の旗艦を務めた]

『Marine Traffic』より
【「エリブルス」】
【曳船「ニコライ・チケル」】

2月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」は、この2隻と共に遠距離航海へ出発し、大西洋へ向かいました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は遠距離航海へ出発した]

3月3日にはノルウェー海艦載ヘリコプターを使用する潜水艦捜索訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はノルウェー海で潜水艦捜索訓練を行なった]

その後、北方艦隊艦船支隊には、プロジェクトREF-675中型海洋給油船の1番船「カーマ」(1982年9月29日就役)が合流しました。
『Marine Traffic』より
【給油船「カーマ」】

「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、グレートブリテン島北部のマレー湾で訓練を行なった後、3月5日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はラマンシュ海峡へ入った]

ロシア海軍の艦船がラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過する際には、必ずグレートブリテン海軍の水上艦が監視任務へ就きますが、今回は、45型駆逐艦「ディフェンダー」(2013年3月21日就役)でした。
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「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、3月8日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)を出てケルト海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

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「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、3月12日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
[スペイン空軍の対潜哨戒機P-3は地中海西部でロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を監視する]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は地中海を東へ進み、3月15日にはマルタ島周辺海域へ到達しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はマルタ島周辺へ到達した]

3月19日には、地中海に居る北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」と共に、艦載ヘリコプターによる潜水艦の捜索や遭難者の捜索救助訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年3月19日16時54分配信
【北方艦隊のヘリコプター乗員は地中海の大型対潜艦「セヴェロモルスク」艦上からのフライトを行なった】

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は地中海東部を通過してスエズ運河へ入り、3月21日には紅海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスエズ運河を通過して紅海へ入った]
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3月25日にジブチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブチへ寄港した]
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3月28日にジブチを出航し、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブチを去り、アデン湾へ向かった]

4月1日にはインド洋(随伴船の位置から推察すると、正確にはアラビア海ソコトラ島東方海域)で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はアラビア海で対空戦闘訓練を行なった]
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4月3日、「アドミラル・ゴルシコフ」スリランカコロンボ港へ入港しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスリランカのコロンボを訪れた]

4月6日、「アドミラル・ゴルシコフ」コロンボ港を出航し、中国青島へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスリランカのコロンボを去り、中国へ向かった]

4月11日にマラッカ海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はマラッカ海峡へ入った]
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4月13日には南シナ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は南シナ海へ入った]

4月16日にはフィリピン海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィリピン海へ入った]
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4月20日に黄海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は黄海へ入った]

4月21日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は青島へ到着しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国の青島港へ到着した]

4月23日には中国人民海軍創設70周年記念国際観艦式へ参加しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国への公式訪問を続けている]

4月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は青島を出航し、ウラジオストクへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国を去り、ウラジオストクへ向かった]

4月28日に対馬海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は対馬海峡へ入った]

5月1日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はウラジオストクへ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はウラジオストクへ到着した]

5月7日、「アドミラル・ゴルシコフ」ウラジオストク金角湾第33埠頭を離れ、ウラジオストク西岸のアムール湾へ移動しました。
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5月9日の大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)勝利74周年記念行事へ参加した後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は5月10日にウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中部太平洋へ向かった]
(ただし、給油船「カーマ」はそれよりも前に出航し、5月8日に津軽海峡を通過して太平洋へ入っている)

5月11日に津軽海峡を通過して太平洋へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年5月13日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は太平洋を東進し、5月15日にはハワイ諸島付近へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はハワイ沖へ到達した]
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その後も「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はハワイ諸島周辺海域に留まり、5月24日にはハワイ諸島南東海域で対潜演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はハワイ南東沖で対潜演習を行なった]

5月30日には、太平洋西部で捜索救助演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は太平洋西部で捜索救助演習を行なった]

6月8日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は赤道を通過し、古くからの船乗りの伝統に従い、赤道祭が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で赤道祭が行なわれた]
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6月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はエクアドルプエルト・ボリバル港へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルのプエルト・ボリバル港を訪問した]

6月12日、プエルト・ボリバル港ロシア連邦の祝日『ロシアの日』を祝いました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルで『ロシアの日』を祝った]

ソヴィエト連邦時代の1990年6月12日、ロシア・ソヴィエト連邦社会主義共和国の国家主権の宣言が採択された事を記念し、この日はロシア連邦の祝日となりました。
『ロシア・ビヨンド』(日本語版)より
【「ロシアの日」って何?】

6月13日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はプエルト・ボリバル港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルを去り、パナマ運河へ向かった]

6月15日には給油船「カーマ」から燃料を補充しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は南アメリカ沖で洋上給油を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」は6月18日までにパナマ運河の通過を完了してカリブ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はパナマ運河を通過してカリブ海へ入った]
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翌6月19日、他の3隻の随伴船多機能後方支援船「エリブルス」、給油船「カーマ」、救助曳船「ニコライ・チケル」パナマ運河へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の支援船はパナマ運河を通過する]

6月20日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船3隻は、パナマ運河の出口で合流しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船はカリブ海へ入った]

6月24日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻(多機能後方支援船「エリブルス」、救助曳船「ニコライ・チケル」)は、キューバハバナ港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はキューバのハバナ港へ到着した]

「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻は、6月26日にハバナを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はキューバを去った]
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同じ6月26日、別行動を取っていた給油船「カーマ」は、物資補充の為、トリニダード・トバゴ島へ到着しました。

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船カリブ海を出て大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカリブ海を去った]
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7月1日に「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻は給油船「カーマ」と合流し、洋上で燃料補給を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は大西洋で洋上給油を行なった]

7月2日、「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋上でA-192 130mm単装砲の実弾射撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は大西洋上で130mm砲を発射した]

7月5日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船大西洋の横断を終え、カーボベルデ付近へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカーボベルデへ行く]
7月6日にはカーボベルデの首都プライア港へ入港しました。
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7月8日にプライア港を出航し、大西洋北東海域へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカーボベルデを去った]

7月12日にはカナリア諸島北方沖へ到達し、ここで潜水艦の捜索や強制浮上、潜水艦への武器使用の演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカナリア諸島沖で対潜演習を実施した]
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その後、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船は、ポルトガル・スペイン沖、そしてビスケー湾を通過し、7月17日に再びラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は英仏海峡へ入った]

グレートブリテン海軍、フランス海軍、ネーデルラント海軍の軍艦、ドイツ沿岸警備隊の艦に追跡された「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船は、7月19日にスカゲラク海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスカゲラク海峡へ入った]
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ行く]

「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船バルト海へ入り、7月23日にクロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

給油船「カーマ」のみは、一足先に7月25日にムルマンスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船カーマは世界一周航海を終えてムルマンスクへ帰投した]

7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】



主要海軍パレードが終わった後、クロンシュタットを去り、バルト海で対潜演習を行ないました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海で演習を行なった]

2019年8月1日からバルト海で始まったロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

8月5日には北海へ入りました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海を去り、北海へ入った]

その後、ノルウェー海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"と大型対潜艦セヴェロモルスクはノルウェー海で演習を実施した]

8月19日にセヴェロモルスクへ帰投しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は世界一周航海を終えて母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2019年10月中旬のロシア連邦軍戦略演習『グロム-2019』へ参加し、有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[戦略演習『グロム-2019』においてロシア海軍の原潜と水上艦は弾道ミサイルと巡航ミサイルを発射した]



「アドミラル・ゴルシコフ」白海「ミサイル兵器」の試験を行なう事になり、2019年11月23日にセヴェロドヴィンスクへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海でミサイルの試射を行なう]
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

「アドミラル・ゴルシコフ」白海「ミサイル兵器」(極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」)の「試験準備の第1段階」を行なった後、12月26日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、2020年1月にバレンツ海極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

4月2日にセヴェロモルスクを出航し、白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はセヴェロドヴィンスクで部分的な近代化を行なう]

4月4日にセヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はセヴェロドヴィンスクへ到着した]
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「アドミラル・ゴルシコフ」は、セヴェロドヴィンスクの艦船修理企業(おそらくは艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』)で定期整備と、部分的な近代化改装が行なわれました。
近代化の具体的な内容は明らかにされていませんが、極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の運用(発射)に関するもののようです。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はセヴェロドヴィンスクで極超音速ミサイル"ツィルコン"を積載する]
[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

定期整備と改修を終えた「アドミラル・ゴルシコフ」は、6月27日にセヴェロドヴィンスクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なう為に出航した]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、白海で改修後の洋上試験を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

当初、「アドミラル・ゴルシコフ」からの「ツィルコン」発射試験は、2020年春に行なわれる予定でしたが、新型コロナウイルス感染の影響(セヴェロドヴィンスクでも感染者が出ている)の為、結局、2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2020年中の「ツィルコン」発射試験を全て終えた「アドミラル・ゴルシコフ」は、12月末に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を終えたロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港への帰路に就いた]


2021年には先ず基地内で乗組員の各種訓練を行ない、2月19日にバレンツ海へ出航し、洋上戦闘訓練を開始しました。
2月19日には、130mm砲による沿岸目標への艦砲射撃が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は戦闘訓練の為にバレンツ海へ出航した]

3月24日にバレンツ海へ出航し、洋上戦闘訓練を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で射撃訓練を行なう]

翌3月25日、バレンツ海からノヴァヤ・ゼムリャ群島の地上目標へ超音速ミサイル「オーニクス」を発射しました。
「アドミラル・ゴルシコフ」「オーニクス」を発射したのは、今回が初めてです。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海からノヴァヤ・ゼムリャ群島の地上目標へ超音速ミサイル"オーニクス"を発射した]

3月26日には、A-192M130mm砲によるノヴァヤ・ゼムリャ群島の地上目標への艦砲射撃を行ないました。
これで「アドミラル・ゴルシコフ」の今回の海上演習は完了したようです。

ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦カリーニングラードとコロリョーフはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年3月26日14時24分配信
【ロシア連邦海軍の2隻の大型揚陸艦はジブラルタルを経由して地中海へ入った】
ロンドン、3月26日、インタファクス

バルト艦隊の2隻の大型揚陸艦「カリーニングラード」「コロリョーフ」は、同時にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った。
ブリテンのソーシャルネットワークの観察者は伝え、然るべき写真を公開した。

一方、3月20日には、バルト艦隊の3隻の大型揚陸艦「ミンスク」、「カリーニングラード」、「コロリョーフ」、更にコルベット「ボイキー」ラ・マンシュ海峡大西洋へ通過したと伝えられた。
残りの艦が何処に居るのかは未だ知られていない。

ブリテンの情報筋によると、ロシア艦バルト海から出航し、デンマーク海峡を通過した際、スコットランドロジーマス航空基地から発進した王立海軍哨戒対潜航空機P-8Aポセイドンが追跡した。



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バルト艦隊プロジェクト775大型揚陸艦「カリーニングラード」(102、1984年12月9日就役)は、2013年以降、度々地中海東部へ派遣され、黒海沿岸からシリアタルトゥース港へ各種貨物を輸送する任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」に従事しました。
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1回目は2012年12月27日に出航し、2013年8月8日に帰投しました。
[大型揚陸艦カリーニングラードはバルチースク基地へ戻った]

2回目は2013年12月24日に出航し、2014年12月2日に帰投しました。


その後、オーバーホールが行なわれました。


この時、57mm砲対地攻撃用ロケット砲の射撃を一括して管制する汎用射撃管制システムMR-123-02/3「バギラ」が搭載されました。
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その後はバルト海で行動していました。

2020年3月下旬にコルベット「ボイキー」、大型揚陸艦「ミンスク」と共に北海へ進出しました。


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プロジェクト775M大型揚陸艦「コロリョーフ」(130、1992年1月5日就役)は、これまでに2回地中海東部へ派遣され、黒海沿岸シリアを往航する貨物輸送任務(シリア・エクスプレス)に就いています。

1回目:2015年5月20日にバルチースクを出航、2016年1月23日に帰投。
計10回のシリアへの輸送任務を遂行。
[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦コロリョーフは地中海任務(シリア・エクスプレス)を終えて母港バルチースクへ戻った]

2回目:2016年11月頃に出航、2017年5月7日に帰投。
計5回のシリアへの輸送任務を遂行。
[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦コロリョーフはシリア沖から母港バルチースクへ帰投した]

2019年8月のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。

2020年2月下旬から3月中旬までコルベット「ストイーキー」と共に北海へ進出しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"と大型揚陸艦コロリョーフは遠距離航海を終えてバルチースクへ帰投した]


2021年3月下旬、この2隻の大型揚陸艦に加え、同型の揚陸艦「ミンスク」コルベット「ボイキー」の計4隻はバルト海を出て北海へ進出し、更にラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過して大西洋へ出ました。
[ロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦3隻とコルベット"ボイキー"はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過して大西洋へ出た]

その後、「カリーニングラード」「コロリョーフ」は3月26日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。

おそらく、この2隻は数年ぶりの『シリア・エクスプレス』へ従事する事になるでしょう。