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ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・グリゴロヴィチは黒海で対空戦闘訓練を実施した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2021年5月20日11時10分配信
【巡洋艦「モスクワ」及びフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」の乗組員は砲射撃を伴う対空防衛演習を実施した】

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」の乗組員は、対空防衛演習の実施中に空中目標への砲射撃を行なった。

演習は、艦隊の戦闘訓練計画に沿って、黒海エリアの海上射爆場の1つで実施された。

演習計画下で艦支隊は、潜水艦を捜索、追跡する与えられた任務を遂行した後、駐留所へ進路を取った。

海上移動時に艦上対空防衛戦闘ポストの要員は、黒海艦隊対空防衛・海上航空隊の2機のSu-30SM乗員が役割を演じる仮想敵航空機を探知した。

艦支隊の探知後、飛行士は、敵の空中攻撃手段を模した空中目標を投下し、艦へ打撃を与えた。

艦の対空防衛手段は、使用準備態勢へ入り、要員は電波電子手段及び視覚擬装を活性化させた。

攻撃距離へ入った目標を分類した後、対空防衛班は、艦の対空防衛手段による「敵」の破壊へ取り組んだ。
砲装置から空中目標へ行なわれた射撃の結果、全ての標的は、艦にとって安全な距離で成功裏に破壊された。



ロシア黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は、2020年8月に長期オーバーホールを終えて現役に復帰し、以後は黒海で行動しています。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは黒海で対艦ミサイル"ヴルカーン"を発射した]


フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)は、2020年12月下旬にセヴァストーポリを出航して地中海東部へ向かい、その後、多国籍海軍演習『AMAN-2021』へ参加する為にパキスタンへ行き、2021年3月初頭には地中海東部へ戻り、同海域で行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海のクレタ島沖でアメリカ海軍の原子力空母ドワイト・D・アイゼンハワーを追跡している]

5月8日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ帰投しました。
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5月18日、この2隻は黒海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・グリゴロヴィチは黒海で対潜戦闘訓練を実施した]
「敵役」は、潜水艦「コルピノ」(2016年11月24日就役)が務めました。
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5月20日には、黒海艦隊航空隊多用途複座戦闘機Su-30SMが「敵役」を務める対空防衛戦闘訓練を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊の為の第3のプロジェクト06363潜水艦マガダン乗組員は係留試験へ参加する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2021年5月18日16時30分配信
【大型ディーゼルエレクトリック潜水艦「マガダン」の乗組員は企業『アドミラルティ造船所』で係留試験へ参加する】

プロジェクト636.3大型ディーゼルエレクトリック潜水艦「マガダン」の乗組員は、企業『アドミラルティ造船所』で係留試験へ参加する。

試験は6月初頭に完了する。
この間に工場部門及び請負組織の専門家は、ディーゼルエレクトリック潜水艦の航法システム、通信複合体、総合艦内システム、水中音響複合体、制御システム、魚雷-ミサイル兵器複合体を点検する。
係留試験が終わった後、潜水艦は、海軍の日までの完了が計画されている工場航行試験へ向かう。

「マガダン」太平洋艦隊の為のディーゼルエレクトリック潜水艦シリーズの3隻目であり、2021年3月26日に進水した。

現在、太平洋艦隊潜水艦シリーズの4隻目「ウファ」の接合が始まっており、艦の強度船体の溶接が行なわれている。

太平洋艦隊の為のディーゼルエレクトリック潜水艦シリーズの建造は、契約上の義務に沿って進められている。
第3の潜水艦「マガダン」は今年11月にロシア海軍へ引き渡され、2021年末までに4番艦「ウファ」の進水が計画されている。

シリーズの建造契約は2016年9月に署名された。
1番艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は2019年11月25日にロシア海軍へ引き渡された。
シリーズ2隻目の潜水艦「ヴォルホフ」は2020年10月24日に太平洋艦隊へ加入した。



[プロジェクト06363潜水艦(太平洋艦隊)]
太平洋艦隊向けの6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造契約は2016年9月7日に締結されました。
[サンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所はロシア海軍太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造契約を締結した]

2017年7月28日に最初の2隻~1番艦B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」と2番艦B-603「ヴォルホフ」が同時に起工されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはサンクトペテルブルクで起工された]

「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、2019年3月28日に進水し、8月16日から10月10日までバルト海で洋上試験を行ない、11月25日にロシア海軍へ就役しました。

[プロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

「ヴォルホフ」は、2019年12月26日に進水し、2020年6月下旬から10月中旬までバルト海で洋上試験を行ない、2020年10月24日にロシア海軍へ就役しました。

[プロジェクト06363潜水艦ヴォルホフはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

この2隻は、2021年5月以降に極東へ回航されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"と潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキー、ヴォルホフは2021年5月に極東へ回航される]

3番艦B-602「マガダン」と4番艦B-588「ウファ」は、2019年11月1日に起工されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦マガダンとウファはサンクトペテルブルクで起工された]

B-602「マガダン」は、2021年3月26日に進水しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第3のプロジェクト06363潜水艦マガダンはサンクトペテルブルクで進水した]

4月20日に造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第3のプロジェクト06363潜水艦マガダンは係留試験を開始した]
5月中旬にはオブニンスク研修センターで研修を終えた「マガダン」乗組員が造船所へ到着し、係留試験へ参加する事になりました。

「マガダン」の洋上試験(工場航行試験)は2021年6月に始まります。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第3のプロジェクト06363潜水艦マガダンは2021年6月に洋上試験を開始する]

工場航行試験は7月末に完了し、その後、最終洋上試験となる国家試験が始まります。
国家試験が完了した後、ロシア海軍へ引き渡されます。

「マガダン」ロシア海軍への引き渡しは2021年11月25日に予定されています。

太平洋艦隊向け06363潜水艦の5番艦「モジャイスク」と6番艦「ヤクーツク」は2021年に起工されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦モジャイスクとヤクーツクは2021年に起工される]

太平洋艦隊向けの06363潜水艦6隻の建造は、2024年までに完了します。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦6隻の建造は2024年末に完了する]

ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を去った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2021年5月19日4時0分配信
【太平洋艦隊の大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」はベトナムのカムラン港への業務寄港を完了した】

アジア-太平洋地域太平洋艦隊艦船支隊の一員として遠距離航海任務を遂行している太平洋艦隊大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」は、カムラン港(ベトナム)への業務寄港を完了した。

港への停泊期間中、給油船は水と燃料の備蓄を補充した。

2つの太平洋艦隊戦闘艦支隊は、5月1日にウラジオストクからアジア-太平洋地域への遠距離航海へ出発した。
支隊の一員として行動しているのは、太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」、「グロームキー」である。



2021年5月1日、ロシア太平洋艦隊大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)は、太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)と共に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

5月5日に対馬海峡を南下し、東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

「ボリス・ブトマ」は、5月15日にベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を訪れた]

5月19日にカムラン港から出航しました。

ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは洋上試験を再開した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2021年5月17日18時15分配信
【後方支援船「フセヴォロド・ボブロフ」は計画ドック検査の後、工場航行試験の次の段階の為にサンクトペテルブルクから出航した】

『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)で建造されたプロジェクト23120後方支援船「フセヴォロド・ボブロフ」は、フィンランド湾海域で行なわれる工場航行試験の次の段階の為にサンクトペテルブルクから出航した。
以前、船は『北方造船所』で船体の船底外部システムの計画短期ドック検査を行なった。
船上には、70名の工場試運転チーム要員と船の乗組員が居る。

ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、海軍の為に建造される新たな艦船の試験の問題を討議する会議で報告を受けた。

フィンランド湾での試験中、様々な航行速度での主動力装置の機能、更には船の電波技術兵装手段の動作が点検された。
5月下旬に後方支援船「フセヴォロド・ボブロフ」バルチースクへの移動を行ない、バルト海の射爆場で最大積載量の船上への受け入れの試験を行ない、更には海上航空隊と連携して標準電波技術システムの動作を点検する。

[参照]
「フセヴォロド・ボブロフ」
は、『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)で建造されたプロジェクト23120の2番船である。
トップ船「エリブルス」は、2018年に北方艦隊統合戦略司令部補助艦隊支援サービス船支隊へ加わった
2019年に「エリブルス」は、フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」率いるロシア艦船の一員として175日間の世界一周航海を行なった

トップ船の運用結果によりプロジェクト23120は仕上げられた。
特に、通信及び航法システムが改善された。

プロジェクト23120船は、貨物輸送、曳航、水路調査、遭難した艦の援助の為に意図されている。
クレーン設備動態位置決定システムのお陰により、船は無設備の埠頭の岸壁及び外海で積載操作を行なえる。
自動化クラスA1は、当直無しでの勤務を保障する。
砕氷クラスArc4の船体は、厚さ0.6mの氷の突破が考慮されている。

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船は、有名なサッカー及びアイスホッケー選手、功労あるスポーツの達人、ソヴィエト社会主義共和国連邦の功労あるコーチ、オリンピックのチャンピオン、オリンピック競技の歴史上、他の種類のスポーツを含め(サッカーとアイスホッケーの)双方で我が国の選抜チームの主将を務めた唯一のスポーツマンのフセヴォロド・ミハイロヴィチ・ボブロフ(1922年12月1日~1979年7月1日)に敬意を表して命名された。




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プロジェクト23120多機能後方支援船の2番船MB-75は、2013年12月19日にサンクトペテルブルク『北方造船所』で起工されました。
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2015年2月5日に「フセヴォロド・ボブロフ」と改名されました。

2016年11月14日に進水しました。
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その後、岸壁で艤装作業が進められました。
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「フセヴォロド・ボブロフ」の洋上試験は、2020年12月初頭にバルト海で開始される予定でしたが、延期されました。
[ロシア海軍の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは洋上試験の準備を進めている]

2021年3月20日、「フセヴォロド・ボブロフ」は洋上試験の最初の段階となる工場航行試験を開始する為にサンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは洋上試験を開始した]

3月31日に補給の為、一旦クロンシュタットへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフはフィンランド湾で洋上試験の第1段階を終えた]

補給を終えた「フセヴォロド・ボブロフ」は4月4日に工場航行試験を再開し、同等の排水量(つまり9500トン前後)の船の曳航試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフはフィンランド湾で洋上試験を再開した]

4月中旬に洋上試験を一旦終え、船体外部の点検の為にサンクトペテルブルク『北方造船所』へ戻りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは船体の点検の為にサンクトペテルブルクへ戻った]

5月17日にサンクトペテルブルクを出航し、工場航行試験を再開しました。

「フセヴォロド・ボブロフ」は、2021年前半、つまり2021年6月末までにロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[最新鋭多機能後方支援船フセヴォロド・ボブロフは2021年前半にロシア海軍へ就役する]
就役後は黒海艦隊へ配備されます。


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プロジェクト23120の1番船「エリブルス」は2018年4月9日に就役しました。
[プロジェクト23120多機能後方支援船エリブルスはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

2019年2月~7月にはフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」と共に世界一周航海を行ないました。
[フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"遠距離航海(2019年2月-7月)]

プロジェクト23120の3番船「カピタン・シェフチェンコ」は2014年7月24日に起工されており、太平洋艦隊への配備が予定されています。
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ロシア海軍太平洋艦隊の通常動力潜水艦2隻は日本海で戦闘訓練を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年5月18日3時30分配信
【太平洋艦隊の潜水艦は仮想敵潜水艦への魚雷攻撃へ取り組んだ】

戦闘訓練計画に沿って、太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の2隻のディーゼル潜水艦は、日本海で仮想敵潜水艦を捜索・攻撃するテスト対潜戦術演習を実施した。

潜水艦の内の1隻は、擬装、「敵」を意味する潜水艦の探知の複合活動を行ない、有利な位置を占め、それを練習魚雷で実際に攻撃した。
その後、潜水艦は一斉射撃後の機動を行ない、密かに海域を去った。

攻撃を受けた潜水艦は、演習中、更に魚雷回避機動を行なった。

海上でのディーゼル潜水艦の行動は、太平洋艦隊コルベット「アルダル・ツィジェンジャポフ」により保障された。
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ロシア太平洋艦隊通常動力潜水艦(プロジェクト877)は、現在、全てウラジオストク南部ウリス湾に駐留する第19潜水艦旅団に所属しています。

[第19潜水艦旅団]
B-394「ヌルラト」
(1988年12月30日就役)修理中
B-464「ウスチ-カムチャツク」(1990年1月30日就役)
B-494「ウスチ-ボリシェレツク」(1990年12月30日就役)
B-187「コムソモリスク・ナ・アムーレ」(1991年12月30日就役)近代改装後、2017年1月27日に再就役
B-190「クラスノカメンスク」(1992年12月30日就役)
B-345「モゴーチャ」(1994年1月22日就役)

これらの潜水艦は、日本海で哨戒任務へ就く以外に、太平洋艦隊の艦船や航空機が対潜戦闘訓練を行なう際の「相手役」も務めています。

更には、潜水艦同士で「対決」する戦闘訓練も度々行っています。

2018年3月21日
[ロシア海軍太平洋艦隊の通常動力潜水艦2隻は日本海で『決闘』を行なった]

2019年3月18日
[ロシア海軍太平洋艦隊の通常動力潜水艦2隻は日本海で『対決』した]

2020年10月19日
[ロシア海軍太平洋艦隊の通常動力潜水艦2隻は日本海で対戦した]

そして2021年5月18日にも2隻の潜水艦(艦名非公表)が日本海で「対戦」しました。

ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・グリゴロヴィチは黒海で対潜戦闘訓練を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年5月18日12時45分配信
【巡洋艦「モスクワ」とフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は黒海で仮想敵潜水艦を捜索・破壊する演習を実施した】

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」で構成される黒海艦隊捜索打撃艦グループは、海上で仮想敵潜水艦を捜索、破壊する課題へ取り組んだ。

演習は、艦隊の戦闘訓練計画に沿って、黒海エリアの海上射爆場の1つで実施された。

仮想敵の役割は、潜水艦「コルピノ」乗組員が演じた。
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演習中に捜索打撃艦グループの艦の乗組員は、潜水艦を捜索、追跡する与えられた課題へ取り組み、更には魚雷兵器及び噴射推進爆撃装置を実際に使用する複合艦上戦闘訓練を行なった。

潜水艦との演習完了後、浮遊機雷模型への砲射撃が行なわれた。

海上への出航の最終段階において、艦の乗組員は、仮想敵の艦グループ及び地上施設を破壊する為にミサイル兵器を仮想使用する合同活動へ取り組んだ。



ロシア黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は、2020年8月に長期オーバーホールを終えて現役に復帰し、以後は黒海で行動しています。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは黒海で対艦ミサイル"ヴルカーン"を発射した]


フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)は、2020年12月下旬にセヴァストーポリを出航して地中海東部へ向かい、その後、多国籍海軍演習『AMAN-2021』へ参加する為にパキスタンへ行き、2021年3月初頭には地中海東部へ戻り、同海域で行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海のクレタ島沖でアメリカ海軍の原子力空母ドワイト・D・アイゼンハワーを追跡している]

5月8日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ帰投しました。
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5月18日、この2隻は黒海で対潜戦闘訓練を行ないました。

「敵役」は、潜水艦「コルピノ」(2016年11月24日就役)が務めました。

ロシア海軍の将来原子力航空母艦は『2024~2033年の国家軍備プログラム』へ含まれるかもしれない

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年5月18日3時13分配信
【軍事産業委員会は新たなロシア航空母艦プロジェクトについて話した】
モスクワ、5月18日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦軍事産業委員会は、新たな2024~2033年の国家軍備プログラムを準備するに当たり、新たな航空母艦を建造する計画を含める事の妥当性を評価する。
『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、その(軍事産業委員会の)メンバーにして政府海洋評議会のメンバーであるウラジーミル・ポスペロフは話した。
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「理想といたしましては、海軍の為に、このような3隻の艦が必要です~トップ艦と2隻の生産艦が。
航空母艦の素案は存在しております」

彼は指摘した。

ポスペロフによると、ロシアは、このような大型艦を作成する為に必要な技術の多くを有しているが、幾つかは改善が必要である。

「然るべき速力を保障するのに必要な出力の核動力装置は有ります。
ですが、飛行装置の発着艦システムを含め、将来航空母艦の幾つかの基礎要素は改善する必要が有ります。
これに加え、私共は、必要な数の兵器の搭載が可能な将来艦上戦闘機を作成しなければなりません」

専門家は話した。

現在、海軍には、このようなクラスの艦は1隻のみである~重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
それはソヴィエト社会主義共和国連邦時代の1991年に運用へ入った。
それは未だ修理中である。
更新後、それは更に20年間艦隊で勤務できる。

ロシア航空母艦の甲板長は306メートル、幅75メートル、艦の排水量は60000トン、最大航行距離8417海里(15000キロメートル以上)。
乗組員-518名の士官と210名の准士官を含む1960名。

航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の標準航空団は、艦上航空機Su-33及びSu-25、更にはヘリコプターKa-27/Ka-29で構成されている。
艦は、戦闘機MiG-29K及びヘリコプターKa-52Kから成る新たな航空グループの試験を行なった。

これに加え、「アドミラル・クズネツォフ」対艦有翼ミサイル複合体打撃ミサイル兵器「グラニート」(12基の甲板下発射装置がトランポリン台の基礎に配置されている)、高射ミサイル複合体「キンジャール」(4基のモジュール、192基のミサイル)と「コールチク」(8基のモジュール、256基のミサイルと48000発の弾丸)を有する。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年5月18日4時4分配信
【軍事産業委員会は新たなロシア航空母艦の費用を見積もった】
モスクワ、5月18日-ロシア通信社ノーボスチ

新たな航空母艦の建造は、ロシアに半兆ルーブルを出費させるだろう。
『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、ロシア連邦軍事産業委員会参与会のメンバーにして政府海洋評議会のメンバーであるウラジーミル・ポスペロフは述べた。

「様々な見積もりが有ります。
私達は、このようなものを提示します:航空母艦のトップは、約5000億ルーブル」
ポスペロフ
は話した。

彼は、この数字は悪魔的であると言った。
彼によると、新たなロシア航空母艦の排水量は、少なくとも7万~8万トンでなければならない。
このような大型艦の作成は、建造が進むに連れて高額になるリスクがある。

「決定を下すまでに、計画段階で全てのリスクを考慮しなければなりません。
私共は、10~20パーセントは誤るかもしれませんが、そうでは無い事も有ります。
そうでなければ、多年に渡る長期建造へ入るでしょう」
ポスペロフ
は警告した。

同時に彼は、ロシア航空母艦は安価でなければならず、排水量11万トンで、無人機と一緒に勘定すれば100機以上の飛行装置を受け入れるアメリカ航空母艦よりも僅かに小さい事を強調した。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年5月18日10時42分配信
【軍事産業委員会は新たなロシア航空母艦の建造時期について述べた】
モスクワ、5月18日-ロシア通信社ノーボスチ

新たなロシア航空母艦は、工場艦上戦闘機の準備が整っていれば、10年で建造できる。
『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、ロシア連邦軍事産業委員会参与会のメンバーにして政府海洋評議会のメンバーであるウラジーミル・ポスペロフは述べた。

「航空機の為の科学-技術的基礎が満たされ、造船所の準備が整っていれば、少なくとも10年は掛かりますね」
ポスペロフ
は話した。

以前に彼は、新たな航空母艦の素案は用意されており、それは新たな2024~2033年の国家軍備プログラムに加えられるかもしれず、建造には半兆ルーブルの費用が掛かると言った。


ロシア海軍の為の将来航空母艦Перспективный Авианосецの予備設計開発作業は2007年に始まりました。

将来航空母艦の設計を担当するのは『ネヴァ川計画設計局』になりますが、その叩き台となる概念設計案は、ロシア海軍向けなどの艦船の形状を研究する『クルイロフ国立科学センター』により作成されます。

『クルイロフ国立科学センター』は、2015年に多目的重航空母艦プロジェクト23000E「シトルム」を作成しました。
これは満載排水量9万~10万トンの通常動力の大型空母です。
[ロシア海軍将来空母概念設計案・プロジェクト23000E「シトルム」]

『クルイロフ』は、2018年8月下旬に軽航空母艦「シトルム-KM」の概念設計案を公表しました。
これは満載排水量44000トンの比較的小型の空母です。
[クルイロフ国立科学センターの半双胴(カタマラン)形式軽多目的空母は水中抵抗が大幅に低減する]

2019年6月末には76000トンの中型原子力空母の概念設計案の存在を公表しました。
[クルイロフ国立科学センターは半双胴形式の中型原子力空母の概念設計案を提示した]

一方、実際にロシア海軍向けとして建造される空母を設計する『ネヴァ川計画設計局』は、2019年7月上旬に将来空母設計案プロジェクト11430E「ラマンチーン」を公表しました。
これは満載排水量8万~9万トンの原子力空母です。
[原子力空母プロジェクト11430Eラマンチーンはサンクトペテルブルク国際海軍サロン(IMDS-2019)で公開された]


将来航空母艦の具体的な内容は未だ定まっていませんが、排水量は65000トン~70000トン程度になるようです。
[ロシア海軍の将来航空母艦は7万トン級になる]
[ロシア海軍の将来航空母艦は65000-70000トンになる]
つまり、上記の「シトルム」「ラマンチーン」よりは小さな艦になります。
(「シトルム-KM」よりは大きいですが)

現用の航空母艦で最も近いサイズの艦は、グレートブリテン海軍新鋭空母「クイーン・エリザベス」級になります。
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ロシア造船業界も、以前から重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(約6万トン)よりも大きな航空母艦を建造できると表明しています。
[ロシア造船業界はアドミラル・クズネツォフよりも大型の新世代航空母艦を建造できる]

ただ、現在の所、将来航空母艦の建造開始の具体的な時期は未だ決まっていません。
[ロシア造船業界はロシア海軍の為の新たな航空母艦の建造を準備する]

ですが、将来航空母艦の為の搭載機として、新たなVSTOL艦上戦闘機の開発が始まっています。
[ヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機]

この他、将来航空母艦の搭載機として、艦上早期警戒機艦上無人機も新たに開発されます。
[ロシア海軍航空隊司令官は語る]

将来原子力航空母艦の本格的な開発作業は2023年から始まります。
[ロシア海軍の為の7万トン級原子力空母の開発作業は2023年に始まる]

将来原子力航空母艦の設計には、ソ連時代に起工されたものの未完成に終わったプロジェクト11437重原子力航空巡洋艦「ウリヤノフスク」の設計が参考にされるとの事です。
[ロシア海軍の新世代原子力空母の開発には未完成の重原子力空母ウリヤノフスクの設計図が参考にされる]
ただしこれは、「ウリヤノフスク」のような艦を再び造るという事では無く、原子力機関の構造などを参考にするという事でしょう。
(将来航空母艦「ウリヤノフスク」原子力機関)

将来航空母艦を建造する造船所は、以前にインド海軍向けの航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の改造(実質的に新造)を担当したセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』が最有力候補となっております。
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[ロシア海軍の為の将来原子力航空母艦はセヴェロドヴィンスク造船所(セヴマシュ)で建造される]

この他、将来航空母艦建造への協力企業(航空母艦の船体の一部を建造)として、サンクトペテルブルク市『バルト工場』『北方造船所』が候補に挙がっています。
[ロシア海軍の新世代原子力航空母艦の開発と建造には15年掛かる]

『バルト工場』
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『北方造船所』
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将来航空母艦の建造費は、1番艦で約5000億ルーブルになるようです。
2020年7月に2隻が起工されたプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦「イワン・ロゴフ」型が1隻500億ルーブル程度ですから、10隻分になります。
[プロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦(イワン・ロゴフ型)]

将来航空母艦を設計している『ネヴァ川計画設計局』は、より安価な汎用海上複合体「ヴァラーン」(45000トン)を提示していますが、今回の軍事産業委員会ウラジーミル・ポスペロフ氏の一連の発言を見る限り、全く眼中に無いようです。
[ロシアの新たな汎用海上複合体ヴァラーン]

ロシアの巡洋艦博物館ミハイル・クトゥーゾフの修理は資金難により先送りされている

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『タス通信』より
2021年5月14日16時25分配信
【巡洋艦博物館「ミハイル・クトゥーゾフ」のドック入りは資金不足が故に実行できない】
モスクワ、5月14日/タス通信

ノヴォロシースクに在る巡洋艦博物館「ミハイル・クトゥーゾフ」のドック入りと修理は、資金不足が故に実行できず、艦は70周年を迎える事が出来ないかもしれない。
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『タス通信』クラスノダール地方のベテランサークルの情報提供者より伝えられた。

「巡洋艦アヴローラとは違ってミハイル・クトゥーゾフは海軍へ加入しておらず、法律的に国家防衛発注としての修理は出来ません。
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艦は通常の博物館として国防省の文化部に属しており、文化施設として資金が拠出されています」

彼は話した。

4月にルスラン・ネハイ巡洋艦が支所となっているロシア連邦中央海軍博物館の館長は、2021~2022年にドック入りの問題を解決する計画を発表した。

情報筋によると、2001年に前回のドック修理を行なった巡洋艦の船体は、最高基準から5年も経たずに惨めな状態に在る。
「全て浸水しております、特に艦尾が。
公開出版物で伝えられているように、乗組員の英雄的な努力と技術的手段のみが、それが沈む事を容認していません。
船体の残りの寿命は不明です」

彼は指摘した。

「ドック入りしなければ、巡洋艦は転覆し、救助者と乗組員を壁の中へ運び去るかもしれません」
彼は話した。
対談者は、手持ちの情報によると、巡洋艦のドック入りの為の資金は正確に計算されていないと述べた。
同様の艦のドック入りには、おおよそ3億~4億ルーブルの費用が掛かる。
主契約履行者は、入札の結果により決定される。
とは言え入札には多くの準備作業が先行し、巡洋艦のドック入りの費用と可能な範囲を明確にする事である。
装甲船体を含む船体構造の修理と、艦尾の交換は、ドックを有する全ての企業が出来るわけでは無い。

情報提供者によると、ノヴォロシースクには、古い巡洋艦の受け入れが可能な浮きドックPD-190が在る。
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セヴァストーポリの3つの工場~株式会社・艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の支所『セヴァストーポリ海洋工場』連邦国家単一企業『黒海艦隊・第13艦船修理工場』有限責任会社『レムコル』は、拡大した艦のドック修理を実行できる。
しかし、これらの企業は、誰もが疑問に感じる事を実際に計算しており、そうでなければ、必要な資金拠出が10億ルーブルという数字は聞こえてこない。
だが、艦のセヴァストーポリへの曳航には、専門家によれば、綿密な準備とポンツーンを使用できる事が必要となる。

[前史]
以前、軍当局「ミハイル・クトゥーゾフ」へ、「アヴローラ」の例のように、クリミアへ曳航する前に軍の乗組員を居住させる計画を発表した。
「これは更に、追加費用の特定に関連します」
情報提供者は指摘した。

ロシア連邦国防次官の内の1人は、以前、巡洋艦博物館が2020年までにノヴォロシースクで修理されると述べた。

問題は遥かに深刻であり、対談者は、艦博物館が海軍から完全に除籍され、民間職員へ移行したのみならず、国家防衛発注の資金拠出からも排除された遠い過去まで遡ると述べた。
「アヴローラのみが幸運でした。
しかしながら、艦のベテランが、その年金でより良い運命を獲得し、海軍の補助船として維持し、資金を調達する事が出来るでしょうか?」

情報提供者は話した。
「それは勤務へ就き続けますが、他方は海軍を一般に広めます。
艦は老人のように軋み、しがみつき、そして突然に去ってしまうのです」


全長210メートル、排水量16000トンのプロジェクト68-bis砲巡洋艦「ミハイル・クトゥーゾフ」は1952年に進水した。
黒海艦隊の一員として、それは地中海及び大西洋で任務を遂行し、15回の遠距離航海を行なった。
1992年に戦闘編制から退役し、セヴァストーポリに在った。
2001年にノヴォロシースクへ送られ、2002年から中央海軍博物館の支所である艦博物館として動作している。



[スヴェルドロフ(ジェルジンスキー)型巡洋艦リスト]
[スヴェルドロフ型各タイプ]

プロジェクト68bis/68A(「スヴェルドロフ」型)巡洋艦「ミハイル・クトゥーゾフ」は、ニコラエフ南造船所(第444工場)で1951年2月23日に起工され、1952年11月29日に進水し、1954年12月30日にソ連海軍へ納入され、1955年1月31日に黒海艦隊へ編入されました。

就役後は地中海で行動し、1986年~1989年には近代化改装が行なわれました。
[回想のソ連巡洋艦ミハイル・クトゥーゾフ]

1968年9月24日にノヴォロシースクで一般公開された「ミハイル・クトゥーゾフ」
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地中海で行動中の「ミハイル・クトゥーゾフ」(1969年)
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「ミハイル・クトゥーゾフ」は1992年7月3日にロシア海軍から除籍されましたが、他の同型艦が解体される中、本艦だけはセヴァストーポリで保管され、2002年7月からノヴォロシースクで記念艦として公開されています。
[巡洋艦ミハイル・クトゥーゾフ(その1)]
[巡洋艦ミハイル・クトゥーゾフ(その2)]
[巡洋艦ミハイル・クトゥーゾフ近影(2008年6月)]
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2018年10月末から船体の修理が行なわれました。
[ロシア海軍の巡洋艦ミハイル・クトゥーゾフの修復作業が始まる]

その後、ドック入りして本格的な修復作業が始まる予定でしたが、資金難により先送りされています。

ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験は2021年夏に完了する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年5月16日22時16分配信
【情報筋は「ツィルコン」の試験が何時完了するのか話した】
モスクワ、5月16日-ロシア通信社ノーボスチ

極超音速ミサイル「ツィルコン」を持つミサイル複合体の水上発射試験は、夏の終わりまでの完了が計画されており、極超音速ミサイルの最初の標準搭載艦はプロジェクト22350フリゲートとなる。
『ロシア通信社ノーボスチ』は造船分野の情報提供者より伝えられた。

「水上艦の為に使用される極超音速ミサイル"ツィルコン"を持つミサイル複合体の試験は、夏の終わりまでの完了が計画されています。
試験はフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"から実施され、海上や地上の標的への何度かの射撃が計画されています。
同時に2基のミサイルの地上並びに海上目標への一斉射撃が行なわれる可能性は除外されません」

対談者は話した。

彼は付け加えた。
「その後、水上及び水中からミサイル複合体を発射する国家試験の指定完了時期である年末まで、試験は水中搭載艦で続けられます」

情報提供者によると、極超音速ミサイルの最初の標準搭載艦は、プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」及び「アドミラル・カサトノフ」になる。

ロシア連邦国防省によると、現在までに「ゴルシコフ」は試験の枠組みで3回のミサイル「ツィルコン」発射を実施しており、この内の2回は海上標的へ、1回は地上目標に対してであった。
全ての射撃は2020年に実施された。

「ツィルコン」は、ルート全距離で自身のエンジン推力を使用し、大気圏の密度の濃い層で機動する空気力学飛行を継続して行なう事が可能な世界初の極超音速有翼ミサイルである。
ミサイルの速度は音速の約9倍に達し(高度20キロメートルで毎秒約2.65キロメートル)、最大射撃距離は1000キロメートルまでとなる。
「ツィルコン」は、水上及び地上の目標を同様の効率で撃破できる。

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、プロジェクト22350のトップ艦であり、「アドミラル・カサトノフ」は最初の生産艦である。
同プロジェクトフリゲートの主要兵装は、ミサイル「カリブル」「オーニクス」或いは「ツィルコン」を使用できる16基の汎用垂直有翼ミサイル発射装置で構成されている。



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極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

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[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

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[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年には「ツィルコン」の発射試験は7回程度の実施が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年に7回の発射試験を行なう]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験では、複数のミサイルの一斉発射も予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年末までに一斉発射試験を行なう]

原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」は、2021年中に少なくとも2回の「ツィルコン」発射試験を行ないます。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年中に極超音速ミサイル"ツィルコン"を少なくとも2回発射する]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、「ツィルコン」の試験を行なう為、2021年5月中旬にセヴェロドヴィンスクへ移動しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の最終試験の為にセヴェロドヴィンスクへ向かった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験は、2021年5月~6月以降に実施されます。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年5月以降に極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験を開始する]
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年6月以降に極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験を開始する]
これまでの「アドミラル・ゴルシコフ」による発射試験は「飛翔-設計試験」と呼ばれる初期段階の試験でしたが、今後実施されるのは、ミサイルの制式採用前の最終試験となる国家試験です。

「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験は2021年の夏の終わりまでに完了し、その後に原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」による発射試験が年末まで続けられます。

「ツィルコン」の発射試験は2021年末の完了が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の発射試験は2021年末に完了する]

「ツィルコン」の量産開始は、早ければ2022年になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の量産は2022年に始まる]
[極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2022年からロシア海軍への引き渡しが始まる]


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の完了は2023年になる?]

同様に大規模な近代化改装が行なわれるプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

デルタ級戦略原子力潜水艦は2030年までにロシア海軍から退役する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年5月17日10時49分配信
【ロシアはソヴィエト時代の伝説的な潜水艦を艦隊から除く】
モスクワ、5月17日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシアは、伝説的なソヴィエト原子力潜水艦プロジェクト667の様々なモデルを2030年に艦隊の戦闘編制から除く。
『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、軍事産業委員会参与会のメンバーにしてロシア政府海洋評議会のメンバーであるウラジーミル・ポスペロフは述べた。
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「第9と第10のボレイは2030年までに引き渡され、この時期までに、最後のプロジェクト667BDRM原子力潜水艦が艦隊の艦構成から除外されます」
彼は話した。

現在、第4世代戦略原子力ロケット艦プロジェクト「ボレイ」及び「ボレイ-A」により代替されているプロジェクト667は、記録的な数の近代化を体験した。
1960年代に開発されたプロジェクト667A潜水艦は、近代化されたプロジェクト667B、667BD、667BDR、667BDRMのベースとなった。
最後の2つは、未だロシア連邦北方艦隊及び太平洋艦隊に在籍している。

近代化の各々の段階において、潜水艦は新たなミサイル複合体を受け取り、その度にミサイルの最大射程と投射量は増加した。
1991年にプロジェクト667BDRM潜水艦「ノヴォモスコフスク」「ベゲモート2」作戦が実施され、16基のミサイル全ての一斉発射が行なわれた。
1998年、同じ潜水艦は世界で初めて水中から商業用ロケットの発射を実施し、2基のドイツの大学の小型衛星が軌道上へ打ち上げられた。



現在、ロシア海軍戦略原子力潜水艦部隊には、6隻のプロジェクト667BDRM「デリフィン」(NATOコード名「デルタIV」)と1隻のプロジェクト667BDR「カリマール」(NATOコード名「デルタIII」)が在籍しています。
一番古い「リャザン」は1982年就役、一番新しい「ノヴォモスコフスク」が1990年就役であり、既に艦齢は30年を超えています。

【北方艦隊】
プロジェクト667BDRM戦略用途原子力水中巡洋艦
K-51「ヴェルホトゥリエ」:1984年12月30日就役
K-84「エカテリンブルク」:1985年12月30日就役
K-114「トゥーラ」:1987年11月5日就役
K-117「ブリャンスク」:1988年10月6日就役
K-18「カレリア」:1989年10月11日就役
K-407「ノヴォモスコフスク」:1990年11月27日就役

【太平洋艦隊】
プロジェクト667BDR戦略用途原子力水中巡洋艦
K-44「リャザン」:1982年9月18日就役


これらの戦略原潜は度々近代化改装が行なわれ、寿命も延長されてきました。
[全てのデルタIV級戦略原潜は寿命を35年に延長する]

667BDRM弾道ミサイルも新型に換装されました。
[ロシア海軍戦略原潜デルタIV型は「シネーワ」で武装している]
[ロシア海軍の新たな潜水艦用弾道ミサイル「ライネル」は制式採用された]

一方、667BDRMを代替する第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」シリーズの建造も進められており、現在までに4隻が就役しています。
最終的には10隻以上の建造が予定されています。
[プロジェクト955ボレイ戦略用途原子力水中巡洋艦]
[プロジェクト955Aボレイ-A戦略用途原子力水中巡洋艦]
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これに伴い、667BDR/667BDRMも退役する事になり、先ず初めに667BDRMの2番艦「エカテリンブルク」が2022年に退役します。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力水中巡洋艦エカテリンブルクは2022年に退役する]

他の667BDR/667BDRMも、2030年までに全て退役します。

ロシア海軍黒海艦隊の対機雷防衛艦イワン・アントノフは2021年5月下旬にセヴァストーポリへ帰投する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
【2021年5月20日-5月21日:地中海での任務遂行後の黒海艦隊の対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」の歓迎式典(セヴァストーポリ市)】

地中海ロシア連邦海軍常設グループの一員として遠海ゾーンで用途上の任務を遂行後の対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」の歓迎式典は、黒海艦隊主要基地で開催される。

黒海艦隊対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」乗組員は、司令部から与えられた任務を成功裏に遂行し、海軍常設グループの計画演習を実施し、恒久駐屯所へ戻ってくる。

歓迎式典には、黒海艦隊の司令部及び将兵の代表、軍事船員の家族と親類が参加する。
埠頭での黒海艦隊司令官への艦長の報告後、軍事船員は伝統によりパン子豚の丸焼きを贈られる。

式典の終わりに報道陣には艦を訪れる機会が提供され、その兵器と機器設備、乗組員の居住勤務条件についての知識を得る。



プロジェクト12700「アレクサンドリト」掃海艦の3番艦「イワン・アントノフ」は、2017年1月25日に起工され、2018年4月25日に進水し、2019年1月26日にロシア海軍へ就役しました。
[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

7月28日の『ロシア海軍の日』には、サンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


就役後もバルト海に留まっていた「イワン・アントノフ」でしたが、2019年8月中旬に黒海艦隊基地への移動を開始しました。
[ロシア海軍の新世代掃海艦イワン・アントノフは黒海艦隊基地へ回航される]

バルト海を出た「イワン・アントノフ」北海、ラマンシュ海峡(英仏海峡)、ビスケー湾、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入り、9月5日にはダーダネルス海峡及びボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の新世代掃海艦イワン・アントノフはダーダネルス海峡とボスポラス海峡を通過して黒海へ入った]

黒海へ入った「イワン・アントノフ」は、9月7日にセヴァストーポリへ到着しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフはセヴァストーポリへ到着した]

2020年1月中旬にセヴァストーポリを出航し、1月16日にボスポラス海峡、ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフは地中海東部へ行く]

2020年2月6日、哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」、フリゲート「アドミラル・エッセン」と共に地中海東部機雷源を突破する演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は地中海東部で機雷源突破演習を行なった]

2020年5月1日、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」、小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」、哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」と共に地中海東部機雷源を突破する演習を行ないました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部で機雷源突破演習を行なった]

5月下旬にはシリアタルトゥース港の防衛演習へ参加しました。
[ロシア海軍とシリア海軍はタルトゥース港で合同演習を行なった]

その後も地中海東部に滞在していましたが、2020年7月9日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフは地中海を去り、母港セヴァストーポリへの帰路に就いた]
その後、母港セヴァストーポリへ帰投しました。
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2020年9月21日~26日に実施されたロシア南方軍管区戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加する]

その後も黒海で行動していましたが、2021年2月初頭にセヴァストーポリを出航し、2月6日にはボスポラス海峡を通過し、その後に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の対機雷防衛艦イワン・アントノフは地中海東部(シリア沖)へ向かった]

2月17日には地中海東部機雷源の突破と機雷掃討の演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の対機雷防衛艦イワン・アントノフは地中海東部で機雷源突破演習を行なった]

その後も地中海東部に留まっていましたが、2021年5月下旬にセヴァストーポリへ帰投する事になりました。

既に地中海東部には、「イワン・アントノフ」と交代する海洋掃海艦「コヴロヴェツ」が到着しています。
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(2021年5月6日にボスポラス海峡を南下)


現在、地中海東部(シリア沖を含む)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「スタールイ・オスコル」
2020年12月下旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」2021年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」2021年5月初頭から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2021年3月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「コヴロヴェツ」:2021年5月上旬から地中海東部に滞在
対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」2021年2月中旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2021年3月上旬から地中海東部に滞在
海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2021年3月下旬より地中海東部に滞在
救助曳船「シャフテル」:2021年5月上旬から地中海東部に滞在
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対水中工作艇「クルサント・キロヴェツ」:2020年10月中旬から地中海東部に滞在
工作船PM-138:2021年4月初頭から地中海東部に滞在

なお、2021年3月から地中海東部に滞在していたフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は5月8日にボスポラス海峡を北上し、地中海を去りました。
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ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2021年5月15日16時0分配信
【太平洋艦隊の大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」はベトナムのカムラン港へ寄港した】

本日(5月15日)、アジア-太平洋地域太平洋艦隊艦船支隊の一員として遠距離航海任務を遂行している太平洋艦隊大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」は、業務寄港の為にカムラン港(ベトナム)へ到着した。

港への停泊期間中、太平洋艦隊複合補給船は水と燃料の備蓄を補充する。



2021年5月1日、ロシア太平洋艦隊大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)は、太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)と共に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

5月5日に対馬海峡を南下し、東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

「ボリス・ブトマ」は、5月15日にベトナムカムラン港へ入港しました。
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ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはピョートル大帝湾で砲撃訓練とヘリコプター発着訓練を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年5月15日4時0分配信
【太平洋艦隊の大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は日本海で砲射撃を実施した】

ピョートル大帝湾海域で太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、単艦で海上における用途上の行動へ取り組んだ。
演習中に乗組員は空中からの仮想敵の攻撃を成功裏に撃退し、その後に海上目標を砲撃で撃破した。

太平洋艦隊戦闘訓練射爆場で、大型対潜艦100mm砲装置AK-100から仮想敵水上艦を模した海上曳航盾への複合砲射撃を実施した。
更に乗組員は、落下傘投下空中目標を撃破し、海上浮遊機雷模型を破壊する課題へ段階的に取り組んだ。
この為に30mm6銃身自動艦載砲装置AK-630が用いられた。

その後に大型対潜艦は、艦隊海上航空隊ヘリコプターKa-27乗員と合同で、停止中及び航行中の「アドミラル・パンテレーエフ」甲板へのヘリコプターの組織的な発艦及び着艦へ取り組んだ。

任務は、計画戦闘訓練活動の枠組みで遂行された。



プロジェクト1155大型対潜艦の12番艦(最終艦)「アドミラル・パンテレーエフ」は、カリーニングラード造船工場『ヤンターリ』で1988年4月28日に起工され、1990年2月7日に進水し、1991年12月19日に当時のソ連海軍へ納入されました。
ソ連邦解体(1991年12月25日)の翌年の1992年5月1日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役しました。
[ウダロイ級12番艦アドミラル・パンテレーエフ]
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1995年8月末~9月初頭には対日戦勝50周年記念行事へ参加する為にハワイ真珠湾を訪問しました。
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2007年9月末にウラジオストク沖で実施されたアメリカ海軍との合同演習『パシフィック・イーグル-2007』へ参加しました。
[チハオケアンスキー・オリョール-2007]

2009年3月末から7月初頭までアデン湾への遠距離航海を行ない、ソマリア海賊対処任務に従事しました。
[ロシア海軍第3次ソマリア遠征]
4月28日にはソマリア沖で29名の海賊を拘束しました。
[ロシア海軍第3次ソマリア派遣隊、海賊を拘留]

2011年10月から2012年1月までアデン湾の海賊対処任務に就き、2月12日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア太平洋艦隊第6次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻ってきた]

2012年7月にはハワイ沖でアメリカ主催の環太平洋合同演習『リムパック-2012』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊は環太平洋演習リムパック-2012に参加する]
[ロシア海軍リムパック参加部隊は帰港した]

2013年3月から12月下旬まで地中海東部への遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~12月)]

2014年5月下旬に東シナ海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2014』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

2014年7月下旬にピョートル大帝湾で実施されたインド海軍との合同演習『インドラ-2014』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」の活動段階が始まる]
[ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」2日目]

2014年9月にはオホーツク海で抜き打ち演習へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊主力部隊はオホーツク海で「抜き打ち演習」に参加した]

2015年2月から8月まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフ遠距離航海(2015年2月-8月)]

2016年中に対潜ソナーのオーバーホールを行ないました。
[ロシア海軍は対潜艦のソナーのオーバーホールを実施する]

2016年8月中旬にウラジオストクを出航し、12月22日に帰港しました。
この間、9月には北極圏北方艦隊との合同演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは北極圏遠征から戻ってきた]

2017年4月13日、「アドミラル・ヴィノグラードフ」と共に対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で対空戦闘訓練を行なった]

2017年4月下旬にヘリコプターの発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは艦載ヘリコプターの着艦訓練を行なった]

2017年6月末にラ・ペルーズ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入り、演習を行なった後、7月初頭には同海峡を通過して日本海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の水上艦16隻はラ・ペルーズ海峡を通過して日本海へ入った]

2017年10月2日から2018年1月8日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は東南アジア遠征を終えてウラジオストクへ帰投した]

その後、2018年3月20日から始まった太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船はピョートル大帝湾で演習を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは日本海で対潜戦闘訓練を行なった]

2018年6月22日には沿海地方ニコラエフカ飛行場に駐留している対潜ヘリコプターKa-27PLの発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは日本海で艦載ヘリコプターKa-27の発着訓練を行なった]

2018年9月11日から17日までロシア極東部で実施された戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で演習を行なった]
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍歩兵部隊は沿海地方で上陸演習を行なった]
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

2018年10月1日から2019年1月24日まで東南アジアへの遠距離航海を行ない、インド海軍との合同演習演習『インドラ・ネイヴィー-2018』へ参加しました。
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[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠征(2018年10月-2019年1月)]

2019年2月27日、同型艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」と共にピョートル大帝湾潜水艦の捜索・探知訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフとアドミラル・ヴィノグラードフはピョートル大帝湾で対潜演習を行なった]

2019年5月中旬にピョートル大帝湾で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはピョートル大帝湾で演習を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはピョートル大帝湾で実弾射撃訓練を行なった]

2019年8月中旬~下旬に他の太平洋艦隊所属艦船と共に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入り、8月末~9月中旬に掛けてオホーツク海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上戦闘艦はオホーツク海の演習で高射ミサイルを発射した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上戦闘艦はカムチャツカ半島で砲撃訓練を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとロケット艇2隻は太平洋で対艦ミサイルを発射した]

2019年9月17日に宗谷海峡を西進して日本海へ入り、その後、ウラジオストクへ戻りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年9月18日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2019年10月から12月まで東南アジアへの遠距離航海へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠征(2019年10月-12月)]

2020年3月末~4月末の太平洋艦隊オホーツク海演習へ参加し、5月5日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

2020年5月14日にピョートル大帝湾ヘリコプターの発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはヘリコプターの発着訓練を行なった]
その後、日本海を南下し、5月17日に対馬海峡を南下して東シナ海へ入り、その後、太平洋上で行動した後、5月19日に対馬海峡を北上して日本海へ入り、ウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の10隻の艦船は洋上で『太平洋艦隊の日』を迎えた]

2020年6月28日には大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、小型対潜艦「コレーエツ」、「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」、MPK-221と共に日本海潜水艦捜索演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の対潜艦部隊と対潜哨戒機は日本海で潜水艦捜索演習を行なった]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』ウラジオストク(金角湾)の観艦式へ参加しました。


2020年8月中旬にウラジオストクを出航し、9月中旬までオホーツク海ベーリング海で演習を行ないました。
[ロシア海軍演習『大洋の盾-2020』(2020年8月)]

2020年10月19日にピョートル大帝湾で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはピョートル大帝湾で対水上射撃及び機雷掃討訓練を行なった]

2020年11月1日から12月29日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠征(2020年11月-12月)]

2021年5月15日にピョートル大帝湾で各種砲撃訓練(対水上、対空、機雷掃討)とヘリコプター発着訓練を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはシンガポールのチャンギ港を去った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年5月14日8時15分配信
【太平洋艦隊の艦船はシンガポールへの訪問を完了した】

大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」海洋曳船「カラル」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、5月11日に到着したシンガポールへの業務寄港を完了した。
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チャンギ海軍基地への停泊期間にロシア船員は水と燃料の備蓄を補充した。

太平洋艦隊艦船支隊は、アジア-太平洋地域における計画任務の遂行を続ける。



プロジェクト1155大型対潜艦の4番艦「アドミラル・トリブツ」は、1980年4月19日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)のA.A.ジダーノフ記念造船工場(現「北方造船所」)で起工され、1983年3月26日に進水し、1986年2月15日に就役し、太平洋艦隊へ配備されました。
[ウダロイ型6番艦「アドミラル・トリブツ」]

1986年から1990年までインド洋及びペルシャ湾で行動し、1987年11月18日~23日にはイエメンアデン、1990年5月16日~21日にはマレーシアペナンを訪問しました。
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1992年12月5日から1993年5月23日までペルシャ湾における平和維持活動に従事しました。
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1990年代半ば以降はウラジオストクでオーバーホールが行なわれ、復帰したのは2001年になりました。

2001年9月8日から12日まで日本佐世保を訪問し、2004年2月には大韓民国仁川を訪問しました。
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2005年10月~11月にインド洋への遠距離航海を行ない、10月14日から20日までインド海軍との合同演習『インドラ-2005』へ参加しました。
その後、10月28日にインドネシアタンジュンプリオク、11月4日にシンガポールチェルギ、11月15日にタイサッタヒープ、11月27日にベトナムダナンを訪問しました。

2009年6月29日から11月16日まで初のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
[ロシア海軍第4次ソマリア遠征]

2011年12月10日から2012年5月3日まで2度目のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
アデン湾から帰港途中に中国海軍との合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊第7次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻った]

2014年からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装が始まりました。

ガスタービンエンジンクロンシュタット海洋工場で修理されました。
[ロシア海軍艦艇のガスタービンエンジンの修理はクロンシュタットで行なわれる]
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「アドミラル・トリブツ」の近代化改装は電子機器の交換がメインであり、新たに汎用射撃管制システム「バギラ-M」、戦闘情報管理システム「シグマ」、航海レーダーMR-231、MR-231-3が搭載されました。

汎用射撃管制システム「バギラ-M」
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【戦闘情報管理システム「シグマ-E」】

【航海レーダーMR-231】

【航海レーダーMR-231-3】

これに伴い、ディーゼル発電機も、従来の200kw×1基から300kw×2基に換装されました。


近代化改装を終えた「アドミラル・トリブツ」は、改装後の試験を兼ねて出航し、2016年6月20日に他の艦艇と共に宗谷海峡を東へ通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦艇、宗谷海峡通過(2016年6月20日)]

2016年7月に太平洋艦隊へ復帰しました。
[近代化改装を終えた大型対潜艦アドミラル・トリブツは2016年7月にロシア海軍太平洋艦隊へ復帰する]

2016年9月4日にウラジオストクを出航して中国へ向かい、中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加し、10月5日に帰港しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

2016年10月15日にウラジオストクを出航し、インド洋へ向かいました。
12月14日から21日までインドを訪れ、インド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』(2016年12月)]
インドからの帰路にフィリピン、韓国、日本を訪問し、2017年1月25日にウラジオストクへ帰港しました。

2017年2月上旬に日本海で戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは戦闘機Su-35Sと対空戦闘訓練を行なった]
,
2017年6月15日には沿海地方ニコラエフカ基地に駐留する艦上対潜ヘリコプターKa-27PL及び艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

2017年9月下旬には、日本海オホーツク海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2017』(2017年7月、9月)]

2017年9月24日には他の合同演習参加艦船と共にラペルーズ海峡を東へ通過し、オホーツク海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

合同演習終了後もオホーツク海・カムチャツカ方面に留まり、10月28日にラペルーズ海峡を西へ通過して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2018年1月と2月にピョートル大帝湾で演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で演習を行なった]

2018年3月下旬の太平洋艦隊演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは対空戦闘訓練を行ない、短距離艦対空ミサイルを発射した]


2018年5月7日から7月12日まで東南アジアへの遠距離航海を行ない、日本にも寄港しました。
[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠洋航海(2018年5月-7月)]

2018年8月下旬の太平洋艦隊演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の40隻以上の艦船は日本海及びオホーツク海で演習を行なう]

2018年9月11日から17日までロシア極東部で実施された戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

2019年3月下旬に日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で5日間に渡る演習を行なった]

2019年4月1日から6月15日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊の東南アジア遠征(2019年4月-6月)]
この間、2019年4月29日~5月4日に黄海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2019』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2019』(2019年5月)]

2019年8月末からオホーツク海で行なわれた太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船はオホーツク海での演習を終えて母港へ戻る]

2020年3月末~4月末の太平洋艦隊オホーツク海演習へ参加し、5月5日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

2020年5月26日、「アドミラル・トリブツ」は、対潜ヘリコプターKa-27PL及び捜索救助ヘリコプターKa-27PS(第7062航空基地所属、普段は沿海地方ニコラエフカ飛行場に駐留)の発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはヘリコプターの発着訓練を行なった]

6月3日からウラジオストク沖のピョートル大帝湾へ出航し、翌6月4日には、100mm単装砲AK-100による対空、対水上、対機雷砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

2020年6月末には日本海で行なわれた潜水艦捜索演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の対潜艦部隊と対潜哨戒機は日本海で潜水艦捜索演習を行なった]

2020年7月後半には同型艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」と共に日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で砲撃訓練を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で対潜戦闘演習を行なった]

2020年8月1日から9月30日まで同型艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」と共にインド洋への遠距離航海を行ない、インド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2020』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊インド遠征(2020年8月-9月)]

2021年2月16日にピョートル大帝湾で砲撃などの洋上訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で砲撃訓練を実施した]

2月25日には対水上砲撃やヘリコプターの着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは日本海で砲撃訓練を実施した]

3月4日には他の太平洋艦隊水上戦闘艦と共にピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"、大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行なった]


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2021年4月末、「アドミラル・トリブツ」海洋曳船「カラル」(1990年2月5日就役)と共にウラジオストクを出航し、4月30日に対馬海峡を南下しました。
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『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月1日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

5月11日にシンガポールチャンギ港へ寄港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはシンガポールを訪れた]
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5月14日にチャンギ港を出航しました。


なお、「アドミラル・トリブツ」の他に、太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)も、5月1日に遠距離航海へ出発しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2022年にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ配備される

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『タス通信』より
2021年5月13日23時58分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は2022年にロシア海軍へ加入する】
セヴェロモルスク、5月13日/タス通信

プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は2022年にロシア海軍へ補充される。
北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ大将は、原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」におけるロシア及び外国の記者団とのブリーフィングで述べた。
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彼によると、中期将来的には、「アドミラル・ゴルシコフ」型(プロジェクト22350)フリゲートは、北方艦隊の遠海ゾーンの艦の基礎を成す。
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「来年には、次の艦を受け入れます。
これは、大祖国戦争の伝説的な指揮官である北方艦隊司令官アルセニー・グリゴリエヴィチ・ゴロフコの名が付けられています」
モイセーエフ
は話した。
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彼は、このプロジェクト艦は既に遠距離航海の経験を有しており、成功裏に自身を証明し、全ての定められた特性が確認された事を強調した。

「そして最新兵器を得た事により、言うまでも無く、その全ての特性は向上しています」
司令官は付け加えた。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は、プロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」と共にサンクトペテルブルク『北方造船所』で2012年2月1日に起工されました。


起工から2年後の2014年2月末からのウクライナ危機、3月のロシア連邦によるクリミア半島編入により、ウクライナロシアの関係が悪化した為、ガスタービンエンジン(M90FR)の供給が途絶える事になりました。

元々、ソ連/ロシア艦船用ガスタービンエンジンの製造には、ロシア及びウクライナの企業が関わっており、エンジンの最終組立はウクライナで行なわれていました。
(主要部品はロシアの企業で製造し、それをウクライナへ送って最終組み立て)
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

ウクライナでの最終組み立てが出来なくなった為、その為の設備をロシア国内に建設し、完全にロシア国内だけでガスタービンエンジンを生産できる体制を構築する必要が生じ、この体制作りに数年を要しました。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦のガスタービンエンジンはロシア国内で製造されている]

ようやくガスタービンエンジン完全国産の目途が立ち、「アドミラル・ゴロフコ」用のガスタービン造船所へ供給されました。
これにより、建造が遅延していた「アドミラル・ゴロフコ」も進水する目途が立ちました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2020年7月1日までに進水する]

以前には2020年4月末~5月初頭の進水が予定されていましたが、新型コロナウイルス流行の影響の為、5月22日に延期されました。

[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは進水した]

「アドミラル・ゴロフコ」ロシア海軍への引き渡しは2022年に予定されており、1番艦及び2番艦と同様に北方艦隊へ配備されます。

ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の最終試験の為にセヴェロドヴィンスクへ向かった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年5月12日20時30分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はミサイル兵器の試験を続ける為にセヴェロドヴィンスクへ向かった】

北方艦隊プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、ムルマンスク英雄市で大勝利76周年へ捧げられる祝賀行事へ参加した後、セヴェロドヴィンスクへの基地間移動へ着手した。
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昨日(5月11日)に艦はバレンツ海へ出航し、コラ半島沿岸沿いに東へ向かった。
フリゲート白海海軍基地への到着は明日(5月13日)に予定されている。
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バレンツ海白海の移動時に艦の乗組員は、海軍の準備態勢の改善を続ける。

セヴェロドヴィンスクで艦は、将来ミサイル兵器の試験の最終段階へ参加する。

以前の5月8日と9日、北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ大将の決定により、フリゲートムルマンスク市で戦勝記念日の行事へ参加し、住民の訪問の為に公開された。
2日間で約9000名のムルマンスク住民が艦上を訪れた。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水し、2018年7月28日にロシア海軍へ就役しました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
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「アドミラル・ゴルシコフ」北方艦隊第43ロケット艦師団へ編入されました。

就役の翌日の7月29日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、8月中はサンクトペテルブルクに滞在していましたが、9月1日に出航し、セヴェロモルスクへ向かいました。

2018年9月8日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]
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2018年9月18日、乗組員の慣熟訓練の為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は慣熟訓練の為にバレンツ海へ出航した]

2018年10月2日、バレンツ海「高射ミサイル複合体」(ポリメント-リドゥート)を使用する対空防衛演習を行ない、ミサイル標的「サマン」を撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で高射ミサイル"ポリメント-リドゥート"を発射した]

2018年10月4日、「アドミラル・ゴルシコフ」は、バレンツ海で再び高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」を空中標的及び海上標的へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は高射ミサイル"ポリメント-リドゥート"で海上目標と空中目標を撃破した]

その後、一旦基地へ戻っていたようですが、10月13日に再びバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で戦闘演習を行なう]

2018年10月23日には、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」を空中標的へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は高射ミサイル"ポリメント-リドゥート"で空中目標を撃破した]

2018年11月8日~9日、北方艦隊潜水艦「カルーガ」が遭難したという想定下で救助演習が行なわれ、「アドミラル・ゴルシコフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と共に参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は潜水艦の救助演習を行なった]

2018年12月4日、戦闘訓練を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は戦闘訓練の為に出航した]

2018年12月6日、バレンツ海から有翼ミサイル「カリブル」(対地攻撃型)をロシア北西部チジャ射爆場へ発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海から巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

「アドミラル・ゴルシコフ」の舷側番号は、就役前から「417」でしたが、2018年12月下旬までに「454」へ変更されました。
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北方艦隊水上艦で舷側番号400番台は駆逐艦に付けられているので、「アドミラル・ゴルシコフ」(プロジェクト22350フリゲート)は、駆逐艦と同格扱いになっているようです。


2019年1月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」は戦闘訓練を実施する為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は戦闘訓練の為にバレンツ海へ出航した]

1月28日にはA-192 130mm単装砲による海上および陸上目標への砲撃、更にはダメージコントロール訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で130mm砲を発射した]

1月31日には、北方艦隊掃海艦と協同で機雷源を突破する訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で機雷源突破訓練を行なった]

2月5日には、後方支援船「エリブルス」及び救助曳船「ニコライ・チケル」艦船支隊を編成し、北方艦隊副司令官ヴィクトール・ソコロフ中将が座乗する支隊の旗艦として行動しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海の演習で艦船支隊の旗艦を務めた]

『Marine Traffic』より
【「エリブルス」】
【曳船「ニコライ・チケル」】

2月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」は、この2隻と共に遠距離航海へ出発し、大西洋へ向かいました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は遠距離航海へ出発した]

3月3日にはノルウェー海艦載ヘリコプターを使用する潜水艦捜索訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はノルウェー海で潜水艦捜索訓練を行なった]

その後、北方艦隊艦船支隊には、プロジェクトREF-675中型海洋給油船の1番船「カーマ」(1982年9月29日就役)が合流しました。
『Marine Traffic』より
【給油船「カーマ」】

「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、グレートブリテン島北部のマレー湾で訓練を行なった後、3月5日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はラマンシュ海峡へ入った]

ロシア海軍の艦船がラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過する際には、必ずグレートブリテン海軍の水上艦が監視任務へ就きますが、今回は、45型駆逐艦「ディフェンダー」(2013年3月21日就役)でした。
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「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、3月8日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)を出てケルト海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

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「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は、3月12日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
[スペイン空軍の対潜哨戒機P-3は地中海西部でロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を監視する]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は地中海を東へ進み、3月15日にはマルタ島周辺海域へ到達しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はマルタ島周辺へ到達した]

3月19日には、地中海に居る北方艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」と共に、艦載ヘリコプターによる潜水艦の捜索や遭難者の捜索救助訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年3月19日16時54分配信
【北方艦隊のヘリコプター乗員は地中海の大型対潜艦「セヴェロモルスク」艦上からのフライトを行なった】

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は地中海東部を通過してスエズ運河へ入り、3月21日には紅海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスエズ運河を通過して紅海へ入った]
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3月25日にジブチへ寄港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブチへ寄港した]
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3月28日にジブチを出航し、アデン湾へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はジブチを去り、アデン湾へ向かった]

4月1日にはインド洋(随伴船の位置から推察すると、正確にはアラビア海ソコトラ島東方海域)で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はアラビア海で対空戦闘訓練を行なった]
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4月3日、「アドミラル・ゴルシコフ」スリランカコロンボ港へ入港しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスリランカのコロンボを訪れた]

4月6日、「アドミラル・ゴルシコフ」コロンボ港を出航し、中国青島へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスリランカのコロンボを去り、中国へ向かった]

4月11日にマラッカ海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はマラッカ海峡へ入った]
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4月13日には南シナ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は南シナ海へ入った]

4月16日にはフィリピン海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィリピン海へ入った]
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4月20日に黄海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は黄海へ入った]

4月21日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は青島へ到着しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国の青島港へ到着した]

4月23日には中国人民海軍創設70周年記念国際観艦式へ参加しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国への公式訪問を続けている]

4月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は青島を出航し、ウラジオストクへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中国を去り、ウラジオストクへ向かった]

4月28日に対馬海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は対馬海峡へ入った]

5月1日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はウラジオストクへ到着しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はウラジオストクへ到着した]

5月7日、「アドミラル・ゴルシコフ」ウラジオストク金角湾第33埠頭を離れ、ウラジオストク西岸のアムール湾へ移動しました。
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5月9日の大祖国戦争(1941年6月22日のナチスドイツ軍によるソ連侵攻開始から1945年5月9日のベルリン占領までのソ連-ドイツ戦争ロシア側公式呼称)勝利74周年記念行事へ参加した後、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は5月10日にウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は中部太平洋へ向かった]
(ただし、給油船「カーマ」はそれよりも前に出航し、5月8日に津軽海峡を通過して太平洋へ入っている)

5月11日に津軽海峡を通過して太平洋へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年5月13日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は太平洋を東進し、5月15日にはハワイ諸島付近へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はハワイ沖へ到達した]
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その後も「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はハワイ諸島周辺海域に留まり、5月24日にはハワイ諸島南東海域で対潜演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はハワイ南東沖で対潜演習を行なった]

5月30日には、太平洋西部で捜索救助演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は太平洋西部で捜索救助演習を行なった]

6月8日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船は赤道を通過し、古くからの船乗りの伝統に従い、赤道祭が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で赤道祭が行なわれた]
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6月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はエクアドルプエルト・ボリバル港へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルのプエルト・ボリバル港を訪問した]

6月12日、プエルト・ボリバル港ロシア連邦の祝日『ロシアの日』を祝いました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルで『ロシアの日』を祝った]

ソヴィエト連邦時代の1990年6月12日、ロシア・ソヴィエト連邦社会主義共和国の国家主権の宣言が採択された事を記念し、この日はロシア連邦の祝日となりました。
『ロシア・ビヨンド』(日本語版)より
【「ロシアの日」って何?】

6月13日、「アドミラル・ゴルシコフ」と随伴船はプエルト・ボリバル港を出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はエクアドルを去り、パナマ運河へ向かった]

6月15日には給油船「カーマ」から燃料を補充しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は南アメリカ沖で洋上給油を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」は6月18日までにパナマ運河の通過を完了してカリブ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はパナマ運河を通過してカリブ海へ入った]
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翌6月19日、他の3隻の随伴船多機能後方支援船「エリブルス」、給油船「カーマ」、救助曳船「ニコライ・チケル」パナマ運河へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の支援船はパナマ運河を通過する]

6月20日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船3隻は、パナマ運河の出口で合流しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦船はカリブ海へ入った]

6月24日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻(多機能後方支援船「エリブルス」、救助曳船「ニコライ・チケル」)は、キューバハバナ港へ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はキューバのハバナ港へ到着した]

「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻は、6月26日にハバナを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はキューバを去った]
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同じ6月26日、別行動を取っていた給油船「カーマ」は、物資補充の為、トリニダード・トバゴ島へ到着しました。

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船カリブ海を出て大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカリブ海を去った]
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7月1日に「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船2隻は給油船「カーマ」と合流し、洋上で燃料補給を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は大西洋で洋上給油を行なった]

7月2日、「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋上でA-192 130mm単装砲の実弾射撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は大西洋上で130mm砲を発射した]

7月5日、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船大西洋の横断を終え、カーボベルデ付近へ到達しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカーボベルデへ行く]
7月6日にはカーボベルデの首都プライア港へ入港しました。
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7月8日にプライア港を出航し、大西洋北東海域へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカーボベルデを去った]

7月12日にはカナリア諸島北方沖へ到達し、ここで潜水艦の捜索や強制浮上、潜水艦への武器使用の演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はカナリア諸島沖で対潜演習を実施した]
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その後、「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船は、ポルトガル・スペイン沖、そしてビスケー湾を通過し、7月17日に再びラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は英仏海峡へ入った]

グレートブリテン海軍、フランス海軍、ネーデルラント海軍の軍艦、ドイツ沿岸警備隊の艦に追跡された「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船は、7月19日にスカゲラク海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はスカゲラク海峡へ入った]
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ行く]

「アドミラル・ゴルシコフ」随伴船バルト海へ入り、7月23日にクロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

給油船「カーマ」のみは、一足先に7月25日にムルマンスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船カーマは世界一周航海を終えてムルマンスクへ帰投した]

7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】



主要海軍パレードが終わった後、クロンシュタットを去り、バルト海で対潜演習を行ないました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海で演習を行なった]

2019年8月1日からバルト海で始まったロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

8月5日には北海へ入りました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海を去り、北海へ入った]

その後、ノルウェー海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"と大型対潜艦セヴェロモルスクはノルウェー海で演習を実施した]

8月19日にセヴェロモルスクへ帰投しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は世界一周航海を終えて母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2019年10月中旬のロシア連邦軍戦略演習『グロム-2019』へ参加し、有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[戦略演習『グロム-2019』においてロシア海軍の原潜と水上艦は弾道ミサイルと巡航ミサイルを発射した]


「アドミラル・ゴルシコフ」白海「ミサイル兵器」の試験を行なう事になり、2019年11月23日にセヴェロドヴィンスクへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海でミサイルの試射を行なう]
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

「アドミラル・ゴルシコフ」白海「ミサイル兵器」(極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」)の「試験準備の第1段階」を行なった後、12月26日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]


「アドミラル・ゴルシコフ」は、2020年1月にバレンツ海極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

4月2日にセヴェロモルスクを出航し、白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はセヴェロドヴィンスクで部分的な近代化を行なう]

4月4日にセヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はセヴェロドヴィンスクへ到着した]
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「アドミラル・ゴルシコフ」は、セヴェロドヴィンスクの艦船修理企業(おそらくは艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』)で定期整備と、部分的な近代化改装が行なわれました。
近代化の具体的な内容は明らかにされていませんが、極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の運用(発射)に関するもののようです。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はセヴェロドヴィンスクで極超音速ミサイル"ツィルコン"を積載する]
[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

定期整備と改修を終えた「アドミラル・ゴルシコフ」は、6月27日にセヴェロドヴィンスクを出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なう為に出航した]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、白海で改修後の洋上試験を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

当初、「アドミラル・ゴルシコフ」からの「ツィルコン」発射試験は、2020年春に行なわれる予定でしたが、新型コロナウイルス感染の影響(セヴェロドヴィンスクでも感染者が出ている)の為、結局、2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2020年中の「ツィルコン」発射試験を全て終えた「アドミラル・ゴルシコフ」は、12月末に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を終えたロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港への帰路に就いた]


2021年には先ず基地内で乗組員の各種訓練を行ない、2月19日にバレンツ海へ出航し、洋上戦闘訓練を開始しました。
2月19日には、130mm砲による沿岸目標への艦砲射撃が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は戦闘訓練の為にバレンツ海へ出航した]

3月24日にバレンツ海へ出航し、洋上戦闘訓練を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で射撃訓練を行なう]

翌3月25日、バレンツ海からノヴァヤ・ゼムリャ群島の地上目標へ超音速ミサイル「オーニクス」を発射しました。
「アドミラル・ゴルシコフ」「オーニクス」を発射したのは、今回が初めてです。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海からノヴァヤ・ゼムリャ群島の地上目標へ超音速ミサイル"オーニクス"を発射した]

3月26日には、A-192M130mm砲によるノヴァヤ・ゼムリャ群島の地上目標への艦砲射撃を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はノヴァヤ・ゼムリャ群島で艦砲射撃訓練を行なった]

その後、一旦セヴェロモルスクへ戻り、3月31日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で対空防衛演習を行なう]

翌4月1日、「アドミラル・ゴルシコフ」は、高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」を発射する対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で高射ミサイル"ポリメント-リドゥート"を発射した]

5月9日の大祖国戦争戦勝記念日には、ムルマンスク市で一般公開されました。
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5月11日にムルマンスクを出航し、白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ向かいました。

今後、「アドミラル・ゴルシコフ」は、白海極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の国家試験(ミサイルの制式採用前の最終試験)を行ないます。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年5月以降に極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験を開始する]
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年6月以降に極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験を開始する]

ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海で戦闘演習を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年5月11日10時45分配信
【黒海艦隊の哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」乗組員は黒海で複合演習を実施した】

戦闘訓練計画に沿って黒海艦隊哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」は、艦上複合戦闘演習を実施した。
黒海エリアでの任務遂行中、艦の監視手段は、艦の兵器使用を察知した。
「ワシーリー・ブイコフ」の対空防衛班の戦闘ポストは、仮想敵艦から行なわれたミサイル打撃を撃退した。

戦闘訓練活動の第2段階で船員は、水上目標と空中目標への艦載砲兵器からの射撃を実施した。
第1の役割は盾標的船、第2は黒海艦隊海上航空隊航空機から投下された航空爆弾により演じられた。

更に演習中、艦の乗組員は、無防備の泊地への艦の停泊時の敵の水中破壊工作グループを撃滅する行動へ取り組む目的で実地擲弾射撃を実施した。



プロジェクト22160哨戒艦の1番艦「ワシーリー・ブイコフ」は、ロシア内陸部に位置するタタールスタン共和国『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2014年2月26日に起工され、2017年7月23日に進水し、2018年12月20日にノヴォロシースク海軍基地で海軍旗初掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ就役しました。
[新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
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就役後、ノヴォロシースク海軍基地で乗組員の慣熟訓練を行ない、2019年1月9日にはダメージコントロール訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはダメージコントロール訓練を行なった]


その後も基地での各種訓練が行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは洋上訓練の準備を進めている]

2019年2月25日、「ワシーリー・ブイコフ」は海上での戦闘訓練を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは洋上で砲撃訓練を行なった]

2019年3月7日には、砲撃訓練の他に、有翼ミサイル「カリブル」の模擬発射訓練も行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海で戦闘訓練を行なった]

2019年3月8日にはトルコ海軍の艦との合同演習を行ないました。

[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海東岸で合同演習を行なった]

2019年3月20日にはノヴォロシースク海軍基地小型対潜艦「エイスク」(1990年2月28日就役)と共に対空戦闘訓練を行ないました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年3月20日9時23分配信
【ノヴォロシースク海軍基地の艦の乗組員は演習中に対空防衛の問題へ取り組んだ】

2019年3月21日、「ワシーリー・ブイコフ」ノヴォロシースク海軍基地でダメージコントロール訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースクでダメージコントロール訓練を実施した]

2019年3月27日にはノヴォロシースク沖で実弾射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースク沖で射撃訓練を実施した]

2019年4月5日にセヴァストーポリへ入港しました。
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2019年5月中旬に出航し、5月21日にセヴァストーポリへ帰港しました。
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2019年6月10日、「ワシーリー・ブイコフ」セヴァストーポリを出航し、バルト海へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはバルト海へ向かった]

2019年6月11日には黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過する]

その後、地中海へ入って同海域を西進し、2019年6月18日には北アフリカスペイン領セウタへ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはスペインの飛び地セウタへ寄港した]
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2019年6月20日にセウタを出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはスペインの飛び地セウタを去った]

「ワシーリー・ブイコフ」は2019年6月21日にジブラルタル海峡を通過し、大西洋へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入った]

2019年6月25日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは英仏海峡へ入った]

この時、グレートブリテン海軍最新鋭哨戒艦「フォース」「ワシーリー・ブイコフ」を追跡しました。
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その後、「ワシーリー・ブイコフ」バルト海へ入り、2019年7月初頭にクロンシュタットへ到着しました。
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2019年7月10日の「ワシーリー・ブイコフ」


2019年7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)では、クロンシュタットの観艦式へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】



主要海軍パレードが終わった後、クロンシュタットを出航してバルト海を去り、2019年8月8日までに再びラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
今回もグレートブリテン海軍哨戒艦「フォース」が追跡しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは再び英仏海峡を通過した]

2019年9月7日に最新鋭対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」(2019年1月26日就役)と共にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフはセヴァストーポリへ到着した]

2019年10月15日頃にセヴァストーポリを出航し、10月14日にはボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフはギリシャへ向かった]

2019年10月19日にギリシャピュロス港へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフはギリシャのピュロスを訪れた]
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2019年10月22日にピュロス港を出航し、セヴァストーポリへ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の哨戒艦ワシーリー・ブイコフはギリシャを去った]

2019年10月24日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ帰投しました。

「ワシーリー・ブイコフ」は2019年11月初頭にセヴァストーポリを出航し、11月4日に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の哨戒艦ワシーリー・ブイコフは地中海へ入った]

2019年11月下旬にはフリゲート「アドミラル・マカロフ」及び救助曳船SB-739と共にアルジェリアを訪れ、アルジェリア海軍と合同演習を実施しました。

[ロシア海軍黒海艦隊は地中海西部でアルジェリア海軍と合同演習を行なった]

2019年12月12日、救助曳船SB-739と共にダーダネルス海峡及びボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年12月12日16時15分配信
【黒海艦隊の哨戒艦ワシーリー・ブイコフと救助船SB-739は黒海海峡を通行する】

2019年12月14日に母港ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。


2020年1月上旬に黒海で行なわれた北方艦隊黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは黒海でロシア海軍北方艦隊及び黒海艦隊の合同演習を視察した]

「ワシーリー・ブイコフ」は、2020年7月26日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(サンクトペテルブルクネヴァ川及びクロンシュタット泊地で行なわれる観艦式)へ参加する為にノヴォロシースク海軍基地を出航し、6月18日には黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは再びバルト海へ向かった]


7月26日の『ロシア海軍の日』には、クロンシュタット泊地の観艦式へ参加しました。


「ワシーリー・ブイコフ」は観艦式が終わった後、クロンシュタットを出航し、ノヴォロシースクへの帰路に就く筈でした。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは『海軍の日』観艦式へ参加した後に黒海へ戻る]

しかし、バルト海を出て北海へ入った「ワシーリー・ブイコフ」は、そのまま南下せずに北上し、8月12日には北方艦隊白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク)へ到着しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは白海で新型兵器の試験を行なう]

「ワシーリー・ブイコフ」は、白海で兵器の試験を行ないました。
試験を行なった兵器がどのようなものかは明らかにされていませんが、おそらくは汎用戦闘モジュールコンテナでしょう。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]

「ワシーリー・ブイコフ」(プロジェクト22160哨戒艦)は、この汎用戦闘モジュールコンテナを装備できるように設計されているので、同艦で試験が行なわれたようです。
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試験が終わった後にセヴェロドヴィンスクを出航し、バレンツ海、ノルウェー海を通過して北海へ入り、11月上旬から12月初頭までグレートブリテン島北部(スコットランド)のマレー湾(Moray Firth)付近に滞在していました。
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その後、12月12日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
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12月23日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入りました。


12月28日にノヴォロシースク海軍基地へ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは遠距離航海を終えて母港ノヴォロシースクへ帰投した]

その後は黒海で訓練を行なっており、2021年5月11日には対空・対水上戦闘などの演習を実施しました。

ロシア海軍太平洋艦隊向けとして建造中のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦の1隻は北方艦隊へ配備される

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年5月11日8時59分配信
【メディアは北方艦隊と太平洋艦隊の間の「ボレイ」のローテーションについての情報を得た】

ロシア国防省は、北方艦隊の最新戦略原子力潜水艦プロジェクト955A「ボレイ-A」を強化する。
『イズベスチヤ』の軍当局の情報提供者が伝えたように、司令部は、近い内に就役するこのタイプの潜水艦の艦隊間での配分計画を検討している。


以前には、プロジェクト955/955A「ボレイ」/「ボレイ-A」の大部分は太平洋艦隊での勤務へ向かう予定であったが、2021年には、新たに建造される太平洋艦隊潜水艦の内のもう1隻が北方艦隊へ留まる。

『イズベスチヤ』の対談者によると、「ボレイ」の交代の決定は、3月に行なわれた北極演習『ウムカ』の後に採択された。
それには、「クニャージ・ウラジーミル」プロジェクト955A戦略用途原子力水中ロケット艦のトップ~も参加した。
それは2020年6月に就役した。

「おそらくは、高い準備段階に在る2隻の内の1隻:クニャージ・オレグか、ゲネラリーシムス・スヴォーロフが交代する事になるでしょう。
1隻は今年に、他は来年に加入しなければなりません。
これらのロケット艦の内の1隻は、太平洋艦隊では無く、北方艦隊へ引き渡される事になるでしょう」

軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフ『イズベスチヤ』へ説明した。

彼によると、国防省は、現時点においては国の為に極東では無く、北方の増強が重要であると決定した。

『セヴマシュ』は、更なる2隻のプロジェクト955Aロケット艦の建造を続けている:「インペラートル・アレクサンドルIII」「クニャージ・ポジャールスキー」
追加の2隻の「ボレイ-A」「ドミトリー・ドンスコイ」「クニャージ・ポチョムキン」の起工が予定されている。

各々のプロジェクト955/955A潜水艦は、16基の固体燃料大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」で武装している。
更に原子力艦533mm魚雷発射管を装備する。



プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦シリーズは、計8隻が起工され、この内の4隻が就役しています。

1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]
就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、最近では、2019年8月24日に弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しています。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力水中巡洋艦トゥーラ及びユーリー・ドルゴルーキーは弾道ミサイルを発射した]

2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
2015年9月30日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]

3番艦K-551「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]
2016年9月26日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]

太平洋艦隊の2隻も就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、「アレクサンドル・ネフスキー」は「長期任務」遂行後の2020年9月24日に母港へ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦アレクサンドル・ネフスキーは長期洋上任務を終えてヴィリュチンスクへ帰投した]

「ウラジーミル・モノマーフ」は2020年12月12日に弾道ミサイル「ブラヴァー」を発射しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ウラジーミル・モノマーフはオホーツク海から弾道ミサイル"ブラヴァー"4基を一斉発射した]


4番艦からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、その1番艦K-549「クニャージ・ウラジーミル」は、2012年7月30日にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で起工され、2017年11月17日に進水、2020年6月12日に就役し、、北方艦隊へ配備されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは常駐基地ガジエヴォへ到着した]

5番艦(「ボレイ-A」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工され、2020年7月17日に進水ました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは進水した]
就役は2021年頃に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
[ボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年10月にロシア海軍へ就役する]

6番艦(「ボレイ-A」級としては3隻目)「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]
就役は2021年頃に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。

7番艦(「ボレイ-A」級としては4隻目)「インペラートル・アレクサンドルIII」(皇帝アレクサンドル3世)は2015年12月18日に起工されました。
[太平洋艦隊の為のロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級7番艦インペラ―トル・アレクサンドルIII(皇帝アレクサンドル3世)は起工された]
就役は2022年頃に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。

8番艦(「ボレイ-A」級としては5隻目)「クニャージ・ポジャールスキー」は2016年12月23日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第4世代戦略原潜ボレイ級最終艦クニャージ・ポジャールスキーは起工された]
就役は2023年頃に予定されており、北方艦隊へ配備されます。

955「ボレイ」955A「ボレイ-A」は、セイルや艦尾の形状が異なっています。
(上が「ボレイ」、下が「ボレイ-A」)
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以前には、「クニャージ・オレグ」「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」、「インペラートル・アレクサンドルIII」の3隻が太平洋艦隊へ配備される予定でしたが、2021年3月末に北極圏で実施された北極探検演習『ウムカ-21』の後に、この内の1隻を北方艦隊へ配備する事が決定されたようです。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力潜水艦3隻は同時に北極の氷上へ浮上した]


当初は「クニャージ・ポジャールスキー」を以ってプロジェクト955A「ボレイ-A」の建造は終了する予定でしたが、2020年8月にモスクワ州愛国者公園で開催された軍事機器展示会『アルミヤ-2020』の会場で「ボレイ-A」2隻の建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻の建造契約は2020年8月に締結される]

2021年に起工される2隻は、「ドミトリー・ドンスコイ」、「クニャージ・ポチョムキン」と命名される事になりました。
[ロシア海軍の為の新たなボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ドミトリー・ドンスコイとクニャージ・ポチョムキンは2021年に起工される]
[ロシア海軍の為のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ドミトリー・ドンスコイとクニャージ・ポチョムキンは2021年に起工される]

ロシア海軍北方艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMはバレンツ海でノルウェー空軍の対潜哨戒機P-3Cに対するスクランブル発進を実施した

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『タス通信』より
2021年5月11日21時16分配信
【戦闘機MiG-31はバレンツ海上空でノルウェー空軍の航空機に同行した】
モスクワ、5月11日/タス通信

戦闘機MiG-31は、バレンツ海上空でノルウェー空軍基地哨戒航空隊航空機へ同行し、ロシア空中境界線への侵犯を許さなかった。
火曜日に北方艦隊広報サービスは報道機関へ伝えた。

艦隊によると、火曜日にロシアの空域監視手段は、バレンツ海エリア上空でロシア連邦の国境線へ接近する空中目標を探知した。

「空中目標を特定し、ロシア連邦国境線への侵入を防ぐ為、北方艦隊の対空防衛当直部隊の一員である戦闘機MiG-31が空へ上がりました。
ロシア戦闘機の乗員は、空中目標をノルウェー空軍の基地哨戒航空隊の航空機P-3Cオライオンと識別し、バレンツ海上空で同行しました。
ロシア連邦の国境線の侵犯を許す事は有りませんでした」

広報サービスは話した。

艦隊は、外国の軍用航空機ロシア連邦の国境線から離れた後、戦闘機は無事に駐留飛行場へ戻ったと伝えた。

「ロシア戦闘機の飛行は、空域使用に関する国際法規に厳密に沿って実施されました」
広報サービスは強調した。



第45航空・防空軍は、北方艦隊の指揮下で北極圏の防空を担当する為、元々の北方艦隊海軍航空隊に、ロシア航空宇宙軍(空軍)から移管した航空部隊及び防空部隊を加えて2015年12月に編成されました。

この時、モンチェゴルスク飛行場に駐留し、高空迎撃戦闘機MiG-31を有するヴィスレンスキー赤旗・クトゥーゾフ勲章授与・第98親衛混成航空連隊も移管されました。
(MiG-31の他に前線爆撃機Su-24M、戦術偵察機Su-24MRを保有)
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第98親衛混成航空連隊の20機のMiG-31は、2019年末までにMiG-31BMにアップグレードされました。

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モンチェゴルスク飛行場に駐留している北方艦隊MiG-31BMですが、2021年1月16日から北極圏ノヴァヤ・ゼムリャに分遣隊を派遣し、ロガチョフ飛行場へ駐留する事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは北極のノヴァヤ・ゼムリャ諸島へ配備された]
[北極のノヴァヤ・ゼムリャ諸島へ派遣されたロシア海軍北方艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは交代した]


3月26日には2機のMiG-31が初めて北極点上空を飛行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の原子力潜水艦3隻は同時に北極の氷上へ浮上した]

3月29日、北方艦隊MiG-31BMフランツ・ヨシフ諸島アレクサンドル島ナグルスカヤ飛行場から離陸し、北極点を通過してモンチェゴルスク飛行場へ戻りました。
飛行中、2度の空中給油を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは北極上空の飛行中に2度の空中給油を行なった]

4月7日、北方艦隊MiG-31BMは、バレンツ海上空を飛行するノルウェー空軍電子戦機ファルコン 20へのスクランブル発進を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMはバレンツ海でノルウェー空軍の電子戦機ファルコン 20に対するスクランブル発進を行なった]

5月11日にはバレンツ海上空を飛行するノルウェー空軍対潜哨戒機P-3Cへのスクランブル発進を実施しました。

ロシア海軍黒海艦隊の多用途複座戦闘機Su-30SMは黒海でフランス空軍機に対するスクランブル発進を実施した

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『タス通信』より
2021年5月11日19時26分配信
【Su-30は黒海上空でフランスの3機の軍用航空機へ同行する為に上がった】
モスクワ、5月11日

戦闘機Su-30は、黒海上空でフランス戦術航空隊の2機の航空機ミラージュ2000と1機の給油航空機ロシア国境線への侵犯を許さなかった。
南方軍管区黒海艦隊広報サービス・情報供給部は報道機関へ伝えた。

艦隊によると、本日(5月11日)、ロシアの空域監視手段は、黒海の中立水域上空でロシア連邦国境線へ接近する空中目標を探知した。

「空中目標を識別し、ロシア連邦の国境線への侵犯を防ぐ為、南方軍管区の航空・防空連合部隊の対空防衛当直部隊の戦闘機Su-30が空中へ上がりました。
ロシア戦闘機の乗員は、空中目標をフランス空軍の2機の戦術航空隊の航空機ミラージュ2000と1機の給油航空機C-135と分類しました。
ロシア連邦国境線の侵犯を許す事は有りませんでした」

広報サービスは話した。

艦隊は強調した。
「ロシア戦闘機の飛行は、空域使用に関する国際法規に厳密に沿って実施されました」






多用途複座戦闘機Su-30SMは、インド空軍などが導入しているSu-30MK系列機をロシア軍向けに改正した機体であり、ロシア航空宇宙軍及びロシア海軍航空隊への導入が進められています。


ロシア海軍航空隊の為のSu-30SMの購入契約は2013年12月に締結されました。
[ロシア海軍航空隊の為に戦闘機Su-30SMと練習機Yak-130が購入される]

最終的には50機程度の調達が計画されています。
[多用途複座戦闘機Su-30SMはロシア海軍基地航空隊の主力となる]

現在までに、ロシア海軍航空隊では、黒海艦隊へ12機、バルト艦隊へ8機、北方艦隊へ2機が配備されています。

2014年7月に最初の3機がロシア海軍へ引き渡され、黒海艦隊へ配備されました。
[3機の多用途複座戦闘機Su-30SMがロシア海軍へ引き渡された]
[ロシア海軍航空隊は戦闘機Su-30SMの運用を開始した]

2016年12月12日までに合計12機のSu-30SM黒海艦隊航空隊へ配備され、1個飛行隊(エスカドリーリャ)分が揃いました。
[ロシア海軍黒海艦隊航空隊で多用途複座戦闘機Su-30SMの1個飛行隊が完全に形成された]


黒海艦隊Su-30SMは、クトゥーゾフ勲章授与・セヴァストーポリ赤旗・第43独立海上襲撃機航空連隊に所属しており、前線爆撃機Su-24と共にクリミア半島サキ飛行場に駐留しています。
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2021年5月11日、黒海艦隊Su-30SMは、黒海上空を飛行していたフランス空軍戦闘機ミラージュ2000空中給油機C-135に対するスクランブル発進を実施しました。


なお、ミラージュ2000C-135は、2021年2月17日にも黒海上空を飛行しています。



今後に調達されるのは改良型Su-30SM2となり、更にはロシア航空宇宙軍及びロシア海軍航空隊の現用のSu-30SMSu-30SM2仕様へアップグレードされます。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍航空隊の多用途複座戦闘機Su-30SMはアップグレードされる]

ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはシンガポールを訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2021年5月11日7時30分配信
【太平洋艦隊艦船支隊はシンガポールへ到着した】

本日(5月11日)、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」海洋曳船「カラル」で構成される太平洋艦隊艦船支隊は、シンガポール共和国へ到着した。

太平洋艦隊の艦船は、チャンギ海軍基地の埠頭へ係留された。

ロシア船員の業務寄港期間に水と燃料の備蓄の補充が計画されている。

太平洋艦隊の艦船の訪問は5月13日まで続く。



プロジェクト1155大型対潜艦の4番艦「アドミラル・トリブツ」は、1980年4月19日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)のA.A.ジダーノフ記念造船工場(現「北方造船所」)で起工され、1983年3月26日に進水し、1986年2月15日に就役し、太平洋艦隊へ配備されました。
[ウダロイ型6番艦「アドミラル・トリブツ」]

1986年から1990年までインド洋及びペルシャ湾で行動し、1987年11月18日~23日にはイエメンアデン、1990年5月16日~21日にはマレーシアペナンを訪問しました。
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1992年12月5日から1993年5月23日までペルシャ湾における平和維持活動に従事しました。
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1990年代半ば以降はウラジオストクでオーバーホールが行なわれ、復帰したのは2001年になりました。

2001年9月8日から12日まで日本佐世保を訪問し、2004年2月には大韓民国仁川を訪問しました。
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2005年10月~11月にインド洋への遠距離航海を行ない、10月14日から20日までインド海軍との合同演習『インドラ-2005』へ参加しました。
その後、10月28日にインドネシアタンジュンプリオク、11月4日にシンガポールチェルギ、11月15日にタイサッタヒープ、11月27日にベトナムダナンを訪問しました。

2009年6月29日から11月16日まで初のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
[ロシア海軍第4次ソマリア遠征]

2011年12月10日から2012年5月3日まで2度目のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
アデン湾から帰港途中に中国海軍との合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊第7次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻った]

2014年からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装が始まりました。

ガスタービンエンジンクロンシュタット海洋工場で修理されました。
[ロシア海軍艦艇のガスタービンエンジンの修理はクロンシュタットで行なわれる]
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「アドミラル・トリブツ」の近代化改装は電子機器の交換がメインであり、新たに汎用射撃管制システム「バギラ-M」、戦闘情報管理システム「シグマ」、航海レーダーMR-231、MR-231-3が搭載されました。

汎用射撃管制システム「バギラ-M」
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【戦闘情報管理システム「シグマ-E」】

【航海レーダーMR-231】

【航海レーダーMR-231-3】

これに伴い、ディーゼル発電機も、従来の200kw×1基から300kw×2基に換装されました。


近代化改装を終えた「アドミラル・トリブツ」は、改装後の試験を兼ねて出航し、2016年6月20日に他の艦艇と共に宗谷海峡を東へ通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦艇、宗谷海峡通過(2016年6月20日)]

2016年7月に太平洋艦隊へ復帰しました。
[近代化改装を終えた大型対潜艦アドミラル・トリブツは2016年7月にロシア海軍太平洋艦隊へ復帰する]

2016年9月4日にウラジオストクを出航して中国へ向かい、中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加し、10月5日に帰港しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

2016年10月15日にウラジオストクを出航し、インド洋へ向かいました。
12月14日から21日までインドを訪れ、インド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』(2016年12月)]
インドからの帰路にフィリピン、韓国、日本を訪問し、2017年1月25日にウラジオストクへ帰港しました。

2017年2月上旬に日本海で戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは戦闘機Su-35Sと対空戦闘訓練を行なった]
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2017年6月15日には沿海地方ニコラエフカ基地に駐留する艦上対潜ヘリコプターKa-27PL及び艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

2017年9月下旬には、日本海オホーツク海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2017』(2017年7月、9月)]

2017年9月24日には他の合同演習参加艦船と共にラペルーズ海峡を東へ通過し、オホーツク海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

合同演習終了後もオホーツク海・カムチャツカ方面に留まり、10月28日にラペルーズ海峡を西へ通過して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2018年1月と2月にピョートル大帝湾で演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で演習を行なった]

2018年3月下旬の太平洋艦隊演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは対空戦闘訓練を行ない、短距離艦対空ミサイルを発射した]


2018年5月7日から7月12日まで東南アジアへの遠距離航海を行ない、日本にも寄港しました。
[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠洋航海(2018年5月-7月)]

2018年8月下旬の太平洋艦隊演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の40隻以上の艦船は日本海及びオホーツク海で演習を行なう]

2018年9月11日から17日までロシア極東部で実施された戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

2019年3月下旬に日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で5日間に渡る演習を行なった]

2019年4月1日から6月15日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊の東南アジア遠征(2019年4月-6月)]
この間、2019年4月29日~5月4日に黄海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2019』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2019』(2019年5月)]

2019年8月末からオホーツク海で行なわれた太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船はオホーツク海での演習を終えて母港へ戻る]

2020年3月末~4月末の太平洋艦隊オホーツク海演習へ参加し、5月5日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

2020年5月26日、「アドミラル・トリブツ」は、対潜ヘリコプターKa-27PL及び捜索救助ヘリコプターKa-27PS(第7062航空基地所属、普段は沿海地方ニコラエフカ飛行場に駐留)の発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはヘリコプターの発着訓練を行なった]

6月3日からウラジオストク沖のピョートル大帝湾へ出航し、翌6月4日には、100mm単装砲AK-100による対空、対水上、対機雷砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

2020年6月末には日本海で行なわれた潜水艦捜索演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の対潜艦部隊と対潜哨戒機は日本海で潜水艦捜索演習を行なった]

2020年7月後半には同型艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」と共に日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で砲撃訓練を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で対潜戦闘演習を行なった]

2020年8月1日から9月30日まで同型艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」と共にインド洋への遠距離航海を行ない、インド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2020』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊インド遠征(2020年8月-9月)]

2021年2月16日にピョートル大帝湾で砲撃などの洋上訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で砲撃訓練を実施した]

2月25日には対水上砲撃やヘリコプターの着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは日本海で砲撃訓練を実施した]

3月4日には他の太平洋艦隊水上戦闘艦と共にピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"、大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行なった]


2021年4月末、「アドミラル・トリブツ」海洋曳船「カラル」(1990年2月5日就役)と共にウラジオストクを出航し、4月30日に対馬海峡を南下しました。
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『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月1日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

5月11日にシンガポールへ寄港しました。


なお、「アドミラル・トリブツ」の他に、太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)も遠距離航海へ出発しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな航空機管制複合体レジストル-Eを装備する

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『タス通信』より
2021年5月11日9時7分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」は試験が完全ではない電波技術複合体を受け取るかもしれない】
モスクワ、5月11日/タス通信

重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」は、修理中に、試験が完全ではない近距離航法、飛行管理、艦上航空隊の航空機の着艦アプローチ及び着艦の為の新たな艦載自動電波技術複合体を受け取るかもしれない。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

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「航空母艦の修理中、このような古い複合体レジストル-K42の新たな同類の複合体レジストル-Eへの交換が予定されてます。
これは、インド海軍へ首尾よく売り込まれております。
ですが、新たな複合体はロシア製電子機器を使用しており、ロシアが持つ2つの複合体ニートカ(航空機地上試験訓練複合体)の1つにおいて、未だ完全な試験を経ておりません」

対談者は話した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

公開情報によると、複合体の個々のシステム~対談者は、その名を提示しなかった~は、エイスクニートカへ供給されている。
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これは特に、2次元電波位置測定器(レーダー)についての話である。
しかし、複合体の全ての準備が整っていないが故に、この装置の全ては完全な試験が行なわれていない。
伝えられているように、エイスクニートカは、2016年では無く、2023年になってから運用へ入る事が出来る。

専門家によると、国内製「レジストル」は、サキ複合体ニートカ航空母艦の完全なる地上類似体~での飛行訓練期間中に試験を行なうのが最適である。

対談者は、既存及び将来のロシア航空母艦の為の航空技術機器及び材料の作成の為の試験設計作業を遂行している会社が、既にサキへ移動している事を想い起こした。
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[複合体「レジストル-E」について]
複合体「レジストル-E」
は、チェリャビンスク測定機器-電波技術複合体科学研究所により開発及び製造され、現在、インド海軍へ2基が供給されている。
これは特に、『セヴマシュ』で近代化され、インド側へ引き渡されたインド海軍旗艦航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧「アドミラル・ゴルシコフ」)へ装備されている。

測定機器-電波技術複合体科学研究所によると、インドにおける複合体の運用中、この国の海軍のパイロットは、1500回以上の航空母艦の甲板への着艦を行ない、複合体「レジストル-E」「最良の側面を発揮した」

複合体「レジストル-E」は、インド海軍ロシア海軍海上航空隊の軍備として在る艦上戦闘機MiG-29K/KUBとのデータ交換デジタルチャンネルを有する。
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「インドで建造されている航空母艦ヴィクラントの為の複合体レジストル-Eの供給は、指定期限内に実行いたしました」
測定機器-電波技術複合体科学研究所
は伝えた。
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[ロシア航空母艦、その地上類似体と航空機について]
サキ
複合体ニートカは、将来に何度も近代化される見通しにより「鉄」で建設されており、専門家によると、これがコンクリートで作られたエイスク複合体ニートカとの主な相違点である。
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今、サキニートカは修理と近代化を待っており、専門家によると、2021年夏には、艦上航空隊の戦闘飛行士が「クリミアの航空母艦」航空母艦への着艦訓練を行なう事が出来るだろう。

2017年2月、北方艦隊航空母艦打撃グループ地中海からセヴェロモルスクへ戻った。

グループには、特に、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が含まれていた。
「アドミラル・クズネツォフ」艦上航空隊は、ロシア海軍の現代史上初めてシリア軍事作戦に関わった

現在、航空母艦『第35艦船修理工場』(『統合造船業営団』へ加入している艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の支所)で修理を行なっている。
北方艦隊海上航空隊には、Su-33Su-25UTGの第279と、MiG-29K/KUBの第100の2つの独立艦上戦闘機航空連隊が在る。

「アドミラル・クズネツォフ」の遠距離航海において、その艦上には第279独立艦上戦闘機航空連隊と、パイロットがサキ複合体ニートカで訓練を行なった第100独立艦上戦闘機航空連隊の数機の航空機が在った。

手持ちの情報によると、この時、第100独立艦上戦闘機航空連隊航空機の大部分は、クリミアウクライナの一部だった時、その類似体が使用できなかったが故に建設が開始された新たな複合体ニートカが就役しなければならないエイスク飛行場に留まっていた。



ロシア海軍唯一の「航空母艦」ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月21日就役)は、シリア作戦(2016年11月~2017年1月)から帰投した翌年の2018年4月23日に近代化改装の契約が締結され、その直後に工事が開始されました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の契約は締結された]


近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体、火災探知システムなどは新型に変更される事になるようです。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』により、「アドミラル・クズネツォフ」の新たな近代化改装案が作成されました。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]
「アドミラル・クズネツォフ」には、新たな淡水化装置が設置されます。

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装により新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されます。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

更には、ロシア海軍新型フリゲート・プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)で初めて採用される最新の高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の装備も計画されています。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは最新高射ミサイル複合体ポリメント-リドゥートを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の費用については、これまでに様々な数字が出ていましたが、結局、約600億ルーブルに落ち着いたようです。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の費用は約600億ルーブルになる]

「アドミラル・クズネツォフ」機関(蒸気タービン)自体は変更されませんが、蒸気発生用のボイラーは8基全てが交換される事になり、2018年7月下旬からボイラーの撤去作業が始まりました。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフのボイラーの撤去作業が始まった]

蒸気タービン機関自体も大規模な修復が行なわれます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは蒸気タービンエンジンを修復する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、8基のボイラー(KVG-4)を、新たに製造されたボイラーKVG-4と交換します。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月4日8時0分配信
【情報筋:「アドミラル・クズネツォフ」の新たなロシア製ボイラーは25年と見積もられている】
新たなボイラーKVG-4の寿命は25年になります。


「アドミラル・クズネツォフ」は、2018年9月17日にムルマンスク北東のロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは大型浮きドックPD-50へ入った]

2018年10月30日未明、大型浮きドックPD-50へ入渠していた「アドミラル・クズネツォフ」の出渠作業中、突然に電力供給が止まり、浮きドックは沈没しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを修理中の浮きドックPD-50で事故が発生した]

この事故により、浮きドックPD-50のクレーン1基が「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下し、甲板を損傷しました。
具体的には、飛行甲板に直径5メートル程の穴が開きました。

「アドミラル・クズネツォフ」は、事故後にロスリャコヴォからムルマンスク第35艦船修理工場へ回航され、第24埠頭(「アドミラル・クズネツォフ」がいつも停泊している場所)へ係留されました。

「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下したクレーンは、12月下旬に撤去されました。
[浮きドックPD-50の沈没事故により航空母艦アドミラル・クズネツォフの飛行甲板へ落下したクレーンは完全に撤去されている]


「アドミラル・クズネツォフ」の火災探知システムは、予算の都合の為か、半分だけが新型に取り換えられることになるようです。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは火災探知システムの半分を新型に替える]

更には、電力供給体系(ケーブル線)の一部も更新されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは電力供給体系を部分的に更新する]

「アドミラル・クズネツォフ」から取り外された蒸気タービンエンジンは、サンクトペテルブルク『キーロフ-エネルゴマシュ』などへ送られ、修復されます。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの蒸気タービンエンジン修復は2020年に完了する]


従来の『第35艦船修理工場』乾ドックのサイズでは、「アドミラル・クズネツォフ」は入渠できませんでしたが、これを、同艦が入渠できるサイズに拡張する計画は以前から有り、PD-50沈没事故を受け、これが実行に移される事になりました。
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[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、ムルマンスク艦船修理工場の乾ドック拡張後にドック入りする]

『第35艦船修理工場』乾ドック拡張工事は、2019年7月以降に始まりました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為のムルマンスク艦船修理工場の乾ドック結合・拡張工事は既に始まっている]

「アドミラル・クズネツォフ」が、この乾ドックへ入渠するのは2021年夏に予定されています。

この乾ドックは、取りあえずは「アドミラル・クズネツォフ」が入渠できるように最低限の工事を行ない、その後、2023年までに恒久的な施設として完成させる予定です。

なお、乾ドック拡張工事の最中、請負業者と発注者『第35艦船修理工場』との間で金銭トラブルが発生した為、2020年6月下旬に新たな請負業者として『オルゲネルゴストロイ』商会が選ばれ、工事が再開されました。
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[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグはウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代改装を行なっているムルマンスク艦船修理工場を視察した]


2019年12月12日10時16分(モスクワ時間)、近代化改装工事中の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の第1発電機区画での溶接作業中に火災が発生しました。
[近代化改装工事中の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフで火災が発生した]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報(その2)]
火災は24時間以内に鎮火されましたが、乗組員の士官2名が死亡し、他に14名が火災発生時の有毒ガスによる中毒で入院しました。

この火災により、「アドミラル・クズネツォフ」第1発電機区画が全焼しましたが、致命的な損傷は受けておらず、修理及び近代化改装作業は続行されています。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、2019年12月12日の火災により致命的な損傷は受けておらず、修復及び近代化されて復帰する]

『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏によると、「アドミラル・クズネツォフ」の火災による損害額は、3億ルーブル~3億5000万ルーブルになるとの事です。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災の損害額は3億5000万ルーブルと見積もられた]

近代化改装後の「アドミラル・クズネツォフ」の洋上試験は2022年に行なわれます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、2022年秋に洋上試験を開始する]
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの洋上試験は2022年に行なわれる]

現在の所、「アドミラル・クズネツォフ」が近代化改装を終えて復帰するのは、2022年末に予定されています。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2022年末に完了する]
[ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2022年末にロシア海軍北方艦隊へ復帰する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の完了予定時期は2022年末から変更されていない]


「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装の際に新たな航空機管制複合体を装備します。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]

現在、「アドミラル・クズネツォフ」には、航空機管制複合体「レジストルK-42」(NATOコード名「ケイク・スタンド」)が装備されていますが、既に旧式化しており、インド海軍航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」に装備されている「レジストル-E」が、「アドミラル・クズネツォフ」にも装備されます。

改セヴェロドヴィンスク型原子力水中巡洋艦カザンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された


本日(2021年5月7日)、プロジェクト885M「ヤーセン-M」原子力水中巡洋艦「カザン」はロシア連邦海軍へ就役しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2021年5月7日10時31分配信
【原子力水中ロケット巡洋艦「カザン」は海軍総司令官の指示によりセヴェロドヴィンスクで海軍へ受け入れられた】

本日、セヴェロドヴィンスクの企業『セヴマシュ』で、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将主催下の第4世代プロジェクト「ヤーセン-M」原子力水中ロケット巡洋艦「カザン」海軍への受け入れ式典が開催された。
ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将から原子力水中巡洋艦「カザン」艦長アレクサンドル・べケトフ1等海佐へ授与された聖アンドレイ旗は、潜水艦の旗竿へ掲揚された。
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この時をもって原子力水中ロケット巡洋艦「カザン」は公式にロシア海軍へ加わった。

式典へは更に、タタールスタン共和国副首相ルスラン・ニグマトゥリン北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ大将アルハンゲリスク州知事アレクサンドル・ツィブリスキーセヴェロドヴィンスクのトップ、イーゴリ・スクベンコ『統合造船業営団』副総裁(軍事造船担当)ウラジーミル・コロリョーフ『セヴマシュ』総取締役ミハイル・ブドニチェンコサンクトペテルブルク機械製造局『マラヒート』総取締役ウラジーミル・ドロフェーエフが参加した。

式典参加者を前にした演説で、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は話した。
「本日、私共は新世代艦シリーズのトップである最新原子力水中巡洋艦カザンへ海軍旗を掲げました。
計画設計局『マラヒート』により開発された原子力水中巡洋艦カザンプロジェクトは、効率的な打撃兵装及び電波電子兵装を有しており、世界の大洋の全ての海域での任務遂行を可能にします。
原子力水中巡洋艦カザンの乗組員は、威厳をもって高品質でロシアの防衛能力を強化する事を確信をもって申し上げます」


巡洋艦は、わが国初の、世界最大の原子力潜水艦「アクラ」と、200隻以上の水上艦及び潜水艦を作成した造船所『北方機械製造事業』により建造された。

「この艦の作成で、勤労、技能、才能、魂を捧げてくれた全ての方に感謝します。
貴方達に強固な健康と、更なる成功を」
ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将
は話した。

以前の5月5日、原子力水中巡洋艦「カザン」の受け入れ式典に先立ち、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、原子力潜水艦「カザン」の試験が成功裏に完了した事を証明する受領証書を承認した。
潜水艦海軍への加入に関する海軍総司令官の指示書は、本日・5月7日に読み上げられた。



ロシア海軍第4世代原子力潜水艦であるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の2番艦(改型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」としては1番艦)「カザン」は、2009年7月24日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工されました。
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[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]

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プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、以前の885「ヤーセン」(「セヴェロドヴィンスク」)よりも全長が10メートル短くなり(つまり129.2メートル)、533mm魚雷発射管は8門に減らされ(「セヴェロドヴィンスク」は10門)、4連装垂直ミサイル発射管は10基(「セヴェロドヴィンスク」は8基)に増加しています。
従いまして、885の改良型と言うよりは実質的に新しい設計の潜水艦と言えます。

北方艦隊への配備が予定されている「カザン」の乗組員の編成は、2016年3月までに完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊潜水部隊は新世代戦略原潜クニャージ・ウラジーミルと多用途原潜カザンの乗組員を編成した]

「カザン」は2017年3月31日に進水しました。

[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンはセヴェロドヴィンスク造船所で進水した]

2017年7月末からは、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンの係留試験が始まった]

2018年9月24日、「カザン」は最初の航行試験(工場航行試験)へ出発しました。

[ロシア海軍の為のヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンの航行試験が始まった]
試験は2019年1月初頭頃まで続きました。


当初、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2019年12月末に予定されていました。
[第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、航行試験の結果、幾つかの不具合が発覚した為、2019年中の引き渡しは実現できませんでした。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは延期されるかもしれない]

「カザン」は、2019年7月以降に航行試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年7月に航行試験を再開する]

しかし、不具合は完全に修正されたわけでは無く、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは、2020年末頃までに延期される事になりました。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは2020年に延期された]

一方、「カザン」の航行試験は白海で続けられ、12月5日には魚雷発射試験を行ない、水中目標へ2基の魚雷を一斉に発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で魚雷発射試験を行なった]

翌12月6日には水上目標への魚雷発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で水上目標へ魚雷を発射した]

白海での「カザン」の航行試験は、2019年12月半ばまで続けられました。

2020年にも「カザン」の航行試験は続けられる事になりました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンの洋上試験は延長される]

「カザン」の最終洋上試験となる国家試験は、2020年9月初頭に始まりました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年秋に最終洋上試験を開始する]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で航行試験を行なった]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で試験を続ける]

10月7日、「カザン」は洋上試験と、乗組員の錬成訓練を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海での試験と訓練を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投した]

その後、「カザン」は11月21日に国家試験の最終段階の為に白海へ出航し、11月23日には有翼ミサイル「カリブル」を地上目標へ発射しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

11月30日には超音速対艦ミサイル「オーニクス」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で超音速対艦ミサイル"オーニクス"を発射した]

この他、11月中に「カリブル」「オーニクス」の同時発射試験も行なったようです。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは2020年11月に巡航ミサイル"カリブル"とオーニクスを同時に発射した]

その後、「カザン」は一旦セヴェロドヴィンスクへ戻り、12月中旬に白海へ出航し、12月19日に再び超音速対艦ミサイル「オーニクス」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で再び超音速対艦ミサイル"オーニクス"を発射した]

「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2020年12月末に予定されていましたが、結局、またも実現せず、引き渡しは翌2021年に延期される事になりました。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年12月にロシア海軍へ就役する]

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2021年4月末、「カザン」は最終点検の為、白海へ出航しました。

2021年5月5日、「カザン」の試験が全て完了した事を証明する受領証書への署名がセヴェロドヴィンスクで行なわれました。
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[改セヴェロドヴィンスク型原子力水中巡洋艦カザンは2021年5月7日にロシア海軍へ就役する]

そして2021年5月7日、「カザン」への聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。
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「カザン」北方艦隊へ編入され、おそらくは準姉妹艦「セヴェロドヴィンスク」(2014年6月17日就役)と同じく第11対空母原潜師団(ザオゼルスク)へ配備される事になるでしょう。
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ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31はチュクチ海でアメリカ空軍の戦略偵察機RC-135に対するスクランブル発進を実施した

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『タス通信』より
2021年5月6日13時36分配信
【MiG-31はチュクチ海上空でアメリカ合衆国の偵察航空機へ同行した】
モスクワ、5月6日/タス通信

ロシア戦闘機MiG-31は、チュクチ海エリアでアメリカ合衆国空軍戦略偵察航空機RC-135へ同行する為に空中へ上がった。
ロシア連邦国家防衛管理センターは発表した。
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「空中目標を識別し、ロシア連邦の国境線への侵犯を防ぐ為、太平洋艦隊の対空防衛当直部隊の戦闘機MiG-31が空中へ上がりました」
声明では、こう述べられた。
「ロシア戦闘機の乗員は、空中目標をアメリカ合衆国空軍の戦略偵察航空機RC-135と分類し、チュクチ海エリアでそれに同行しました」

センターは、RC-135ロシア連邦の国境線から離れた後、ロシア戦闘機は無事に駐留飛行場へ戻った事を指摘した。
国境線の侵犯を許す事は無かった。

「ロシア戦闘機の飛行は、空域使用に関する国際法規に厳密に沿って実施されました」
国家防衛管理センター
は説明した。



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カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場には、太平洋艦隊海軍航空隊迎撃戦闘機MiG-31が駐留しています。

エリゾヴォ基地
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エリゾヴォ基地MiG-31
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このMiG-31は、元々はロシア防空軍第865独立戦闘機航空連隊(1989年にSu-15からMiG-31へ機種改編)に所属していたのですが、防空軍空軍と合併した後の1998年7月1日に海軍航空隊へ移管されました。

その後、第865独立戦闘機航空連隊は廃止され、第317混成航空連隊の下の1個飛行隊へ改編されました。

現在は、30機程度のMiG-31が配備されています。


現在、ロシア航空宇宙軍MiG-31は、電子機器を換装し、対地/対艦ミサイルの運用能力を付与するMiG-31BMへの近代化改修を行なっています。



太平洋艦隊海軍航空隊所属のMiG-31MiG-31BMへ改修される事になり、2019年2月20日に最初の2機がカムチャツカエリゾヴォ飛行場へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの慣熟訓練を進めている]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの飛行訓練を行なっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは空中戦闘訓練を行なった]

2020年2月8日、次のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊へ高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]

2020年12月下旬には4機目のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊のカムチャツカの飛行場へ4機目の近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]

2020年12月1日、数機のMiG-31BMチュクチ半島アナドイル空港へ展開し、戦闘当直任務、つまりスクランブル待機に就きました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMはチュクチ半島で戦闘当直に就いた]

2020年12月11日にベーリング海上空でアメリカ空軍戦略偵察機RC-135に対するスクランブル発進を行なったのも、おそらくはアナドイル派遣隊でしょう。
[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31はベーリング海でアメリカ空軍の戦略偵察機RC-135に対するスクランブル発進を行なった]

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2021年4月10日には太平洋上空でアメリカ空軍戦略偵察機RC-135に対するスクランブル発進を実施しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31は太平洋でアメリカ空軍の戦略偵察機RC-135に対するスクランブル発進を実施した]

4月16日にもカムチャツカ半島沖へ接近してきたアメリカ空軍RC-135に対するスクランブル発進を実施しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31はカムチャツカ半島沖でアメリカ空軍の戦略偵察機RC-135に対するスクランブル発進を実施した]

5月6日にはチュクチ海を飛行するアメリカ空軍RC-135に対するスクランブル発進を実施しました。
スクランブル発進したのは、おそらくアナドイル派遣隊でしょう。


現在の所、太平洋艦隊海軍航空隊では、第317混成航空連隊の下に1個飛行隊が配備されているMiG-31ですが、今後は更なる1個飛行隊が増強される事になるようです。
[カムチャツカに駐留するロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31は増強される]

改セヴェロドヴィンスク型原子力水中巡洋艦カザンは2021年5月7日にロシア海軍へ就役する

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2021年5月5日19時0分配信
【原子力水中ロケット巡洋艦「カザン」の海軍への受け入れ式典は5月7日にロシア海軍総司令官N.エフメノフ大将の主催下で開催される】

2021年5月7日、セヴェロドヴィンスクの企業『セヴマシュ』で、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将主催下の第4世代プロジェクト「ヤーセン-M」原子力水中ロケット巡洋艦「カザン」海軍への受け入れ式典が開催される。

原子力水中巡洋艦「カザン」の受け入れ式典に先立ち、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、原子力潜水艦「カザン」の試験が成功裏に完了した事を証明する受領証書を承認した。
潜水艦海軍への加入に関する海軍総司令官の指示書は、5月7日に読み上げられる。
この時をもって原子力潜水艦「カザン」は公式にロシア海軍原子力潜水艦構成の一員として加わり、聖アンドレイ旗が掲揚される。

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「本日、『セヴマシュ』総取締役ミハイル・ブドニチェンコと艦の国家受領委員会委員長アレクセイ・ポテシュキン1等海佐が受領証書へ署名した後、私は、それを承認しました。
これは、潜水艦が全段階の試験を完了し、海軍への受け入れ準備が整った事を証明するものであり、5月7日には聖アンドレイ旗の掲揚が行なわれます」
ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将
は話した。

「原子力水中巡洋艦カザンは、株式会社『生産合同セヴマシュ』において、改善プロジェクト"ヤーセン-M"として建造された第4世代原子力潜水艦のトップです。
潜水艦の建造中、最新の国内技術と技術徹解決策が導入されました」
ニコライ・エフメノフ大将
は指摘した。

原子力水中巡洋艦「カザン」の受け入れ式典には、更に、海軍総司令部の人事管理機関の代表、タタールスタン共和国政府の代表、アルハンゲリスク州庁の代表、『統合造船業営団』の代表、潜水艦の建造に関わった協働組織大及び企業の代表の参加が計画されている。
式典中にロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、潜水艦の旗竿へ掲揚される聖アンドレイ旗原子力水中巡洋艦「カザン」艦長へ授与する。



ロシア海軍第4世代原子力潜水艦であるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の2番艦(改型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」としては1番艦)「カザン」は、2009年7月24日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工されました。
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[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]

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プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、以前の885「ヤーセン」(「セヴェロドヴィンスク」)よりも全長が10メートル短くなり(つまり129.2メートル)、533mm魚雷発射管は8門に減らされ(「セヴェロドヴィンスク」は10門)、4連装垂直ミサイル発射管は10基(「セヴェロドヴィンスク」は8基)に増加しています。
従いまして、885の改良型と言うよりは実質的に新しい設計の潜水艦と言えます。

北方艦隊への配備が予定されている「カザン」の乗組員の編成は、2016年3月までに完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊潜水部隊は新世代戦略原潜クニャージ・ウラジーミルと多用途原潜カザンの乗組員を編成した]

「カザン」は2017年3月31日に進水しました。

[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンはセヴェロドヴィンスク造船所で進水した]

2017年7月末からは、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンの係留試験が始まった]

2018年9月24日、「カザン」は最初の航行試験(工場航行試験)へ出発しました。

[ロシア海軍の為のヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンの航行試験が始まった]
試験は2019年1月初頭頃まで続きました。


当初、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2019年12月末に予定されていました。
[第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、航行試験の結果、幾つかの不具合が発覚した為、2019年中の引き渡しは実現できませんでした。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは延期されるかもしれない]

「カザン」は、2019年7月以降に航行試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年7月に航行試験を再開する]

しかし、不具合は完全に修正されたわけでは無く、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは、2020年末頃までに延期される事になりました。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは2020年に延期された]

一方、「カザン」の航行試験は白海で続けられ、12月5日には魚雷発射試験を行ない、水中目標へ2基の魚雷を一斉に発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で魚雷発射試験を行なった]

翌12月6日には水上目標への魚雷発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で水上目標へ魚雷を発射した]

白海での「カザン」の航行試験は、2019年12月半ばまで続けられました。

2020年にも「カザン」の航行試験は続けられる事になりました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンの洋上試験は延長される]

「カザン」の最終洋上試験となる国家試験は、2020年9月初頭に始まりました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年秋に最終洋上試験を開始する]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で航行試験を行なった]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で試験を続ける]

10月7日、「カザン」は洋上試験と、乗組員の錬成訓練を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海での試験と訓練を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投した]

その後、「カザン」は11月21日に国家試験の最終段階の為に白海へ出航し、11月23日には有翼ミサイル「カリブル」を地上目標へ発射しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

11月30日には超音速対艦ミサイル「オーニクス」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で超音速対艦ミサイル"オーニクス"を発射した]

この他、11月中に「カリブル」「オーニクス」の同時発射試験も行なったようです。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは2020年11月に巡航ミサイル"カリブル"とオーニクスを同時に発射した]

その後、「カザン」は一旦セヴェロドヴィンスクへ戻り、12月中旬に白海へ出航し、12月19日に再び超音速対艦ミサイル「オーニクス」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で再び超音速対艦ミサイル"オーニクス"を発射した]

「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2020年12月末に予定されていましたが、結局、またも実現せず、引き渡しは翌2021年に延期される事になりました。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年12月にロシア海軍へ就役する]

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2021年4月末、「カザン」は最終点検の為、白海へ出航しました。

「カザン」ロシア海軍への引き渡し時期に関する非公式筋からの情報は、これまでに何度も出てきており、最近では、2021年5月7日という話が出てきました。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦の1番艦カザンは2021年5月7日にロシア海軍へ就役する]

その後、ロシア海軍広報部の公式発表により、これは事実である事が確認されました。

ロシア海軍のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化における輸入代替問題

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年4月28日16時5分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」:ヨーロッパ調の近代化】

2014年からロシア連邦軍の前には切迫した輸入代替問題が存立し続けており、それは既に伝統的に、ロシア海軍にとって最も切実である。
『Mil.Press FlotProm』編集者は、プロジェクト11435重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」の戦闘能力の向上の最中に、この問題がどのように解決されたのかを明るみに出した。
ロシア唯一の航空巡洋艦は、一般的な灰色の背景に明るい点が目立つが、それにも関わらず、その艦内にはヨーロッパ起源の機器や材料が同様に採用され、ロシアの類似品で代替されている。


[国内製造者への緑の信号]
ロシア海軍
の再軍備大規模プログラムの実行は、新たに建造される艦船と既存の艦船の近代化における完全な輸入代替の極めて非日常の課題へ直面した。
現在、この問題は依然として切迫して存立し続けている:まだ使用されている輸入ディーゼルエンジン発電機、外国の船上クレーン(『パルフィンガー』『ソルメック』など)及び対火災システム、最近まで購入されていたノルウェー照明機器『グラモックス』中国で製造されたチェーンも同様に使用されている。

肯定的な傾向は、多くの方向で展望されている。
これは大規模国家プロジェクト、例えばプロジェクト22350フリゲートの為の海上ディーゼル-ガスタービンユニットM55Rの完全な国内製品の供給であり、ロシア連邦領内の製造企業の力による輸入機器の完全な局地化である。

輸入代替のもう1つの成功例として、スイスの企業『エンドレスハウザー』が製造した信号送受信機の使用を海軍が断念した事がある。
それは特に、サンクトペテルブルクの企業『ヴァルコム』の製品で代替された。

「この15年間、軍用艦への信号送受信機は、全て国内製が供給されていました。
製品が不足した時には『エンドレスハウザー』が使用されましたが、今では全て揃っています」

業界の情報提供者は本誌へ説明した。

輸入代替の主な問題は、海軍の建設において生じる。
海軍の艦船の修理と近代化の際、外国製品を使用する可能性は非常に制限される。
特に、航空巡洋艦のように特殊な機器プロジェクトで満たされている場合には。

[「クズネツォフ」の輸入代替の成功]
『Mil.Press FlotProm』
は、艦隊の他の艦船の輸入代替の失敗した前例についての手持ちの情報を考慮に入れ、重航空巡洋艦における外国製品の具体的な事情を明らかにした。

遠海ゾーンのシリア沖ロシア海軍作戦連合部隊の一員としての戦闘任務遂行の完了後の2017年10月、ロシア唯一の航空巡洋艦は、各個の近代化作業による技術的準備状態の回復を行なった。
設計支援作業は『ネヴァ川計画設計局』により保障された。
契約の主要請負業者として艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』が登場した。

当初、重航空巡洋艦の復帰は2021年に予定されていたが、2件の非常に不快な緊急事態(浮きドックPD-50の沈没と溶接作業を行なった結果の艦の火災)に関連し、修理完了は2022年に延期された
この時期は、特に、『ズヴェズドーチカ』の最新入札で記されている。

作業は、2018年4月20日の国家契約1822187302961442209025319号の枠組みで行なわれ、ロシア連邦国防省のニーズの為の作業が行なわれる。
「工場番号105・プロジェクト11435重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの技術的準備状態の回復作業と各個の近代化作業の実行(2022年に納入)」
国家調達サイトの通知には、こう記されている。

同時に、機器一式の製造の期間短縮と供給者の保証義務期間の制限が予測される一部の購入は、2024年に延期された。
供給企業の1つの代理人は伝えた。

国産機器の使用の成功例として、サンクトペテルブルクで製造された完全なるロシア製エレベータを入れる事が出来る。
2021年の調理用機器の大部分は、ネヴァ市の企業からも出荷される。
それでも尚、ベラルーシの企業主は、巡洋艦の調理器の近代化への参加を表明した。
「バラナヴィーチの製造者の野菜切り器、肉挽き器、ジャガイモ皮むき器、ミキサーが海上船の5つの調理室への設置を予定しています。
現在、製品の試験が行なわれています」

2020年9月にベラルーシの刊行物『我々の土地』は伝えた。

『Mil.Press FlotProm』が知ったように、ロシアの企業は「アドミラル・クズネツォフ」チェーンを供給した。
もう1つの例は、船の照明機器である。
このタイプのコンポーネントの主な問題は、製品一覧が1つの企業から購入された際の包括的な供給を保障する国内企業の能力の欠如にある。
これは、ロシア市場「盗んだ」、例えばノルウェー『グラモックス』である。
軍の発注による作業を拒否した後、その「空白」ポーランド中国の製品の供給で埋める事が試みられた。
しかし、「アドミラル・クズネツォフ」艦内に輸入品は浸透しなかった。
照明の6分の1の部分は、独自の生産で首都の企業からの供給が合意されており、製品一覧の残りは、「交換」の状態から修理の状態へ移行した。

このように、事実として多くの歴史的問題という立ち位置の下で『ネヴァ川計画設計局』、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』は、巡洋艦の艦内へ輸入品が入り込むことを防ぐ為、重要な作業を行なっていると言えるだろう。
設計局の元トップマネージャーの1人が説明したように、目に見える船体のみを国産に出来る民間造船とは異なり「海軍は、我々にとって多かれ少なかれ良いです」

最も目に見えて混乱したのは、航空巡洋艦船用家具の交換の話である。
当初、この作業は、2社:『海洋複合システム』或いは『ゲセル』の内の1社に与えられる予定だった。
この情報は、『ネヴァ川計画設計局』の職員により確認された。

『海洋複合システム』は、前国防相アナトリー・セルジュコフの決定でロシア連邦海軍の為の供給者として承認された有限責任会社『ストロングボックス・マリン・ファニチャー』を通して家具の供給を行なった会社として業界では知られている。
2016年には唯一の供給者としての主導的立場が揺らぎ、船家具の生産の専門企業や、造船工場の家具工房が市場で積極的な作業を始めた。
少なくとも2018年まで、ブランド『ストロングボックス』は軍の発注の為の国家調達に出ていた。
しかし、『海洋複合システム』社の作業の特質は変化した。

「彼らは既にロシアの金属家具の生産をマスターしていますが、名前は英語の『ストロングボックス』です。
1年前に『海洋複合システム』の海上造船部長は我々を連れて行き、機器を移送、調整し、予備試験を通過し、既に純粋にロシアの家具です」

2016年の海軍軍事科学研究センター『海軍アカデミー』の資料では、こう述べられている。

この情報の関連性は、『ネヴァ川計画設計局』の対談者により確認された。
「私はロシノの工場へ行きましたが、彼らはそこに居ます。
とても現代的で、良い生産です」

彼は述べた。

もう1人の業界の情報提供者は、全ての船家具製造企業が一般的に輸入材料を使用している事は取るに足らないと評価した。
これは特に、外国の補助材料、接着剤、ラミネートフローリングについての話である。

「アドミラル・クズネツォフ」の脈絡はで、大型家具の発注は艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』での独自製造で間に合う。
「当初、『ネヴァ川計画設計局』は『ゲセル』或いは『海洋複合システム』を提示しましたが、『ズヴェズドーチカ』は、これらの作業を近代化カテゴリーから修理カテゴリーへ移し、このようにして自力での作業実行を開始しました」
対談者は説明した。

[輸入タールのスプーン]
重航空巡洋艦
の近代化における輸入代替の総じて肯定的なマップは、外国製品の未実現の断念の一連の例により損なわれている。

艦の最も注意すべき問題は、排水浄化装置~適切な操作無くしては如何なる船も軍用艦も国際水域へ入る権利を持たない重要な機器~の交換である。
航空巡洋艦の乗組員は2000名弱であり、航海中は毎日膨大な量の日常生活水が生じ、世界の大洋へ排出する前に清掃し、消毒する必要が有る。
(排水浄化の質の必要条件は、MARPOL-73/78条約により厳しく制限されている)

重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は、ロシア産業界の積極的な提示にも関わらず、イタリア『テクニコマル』社から排水浄化装置エコマールの購入を予定している。
輸入機器は、軍の代表が参加する事無く『ロシア海上運送登録』の証明書により集合配達される。

輸入製品の歴史的要因の論拠として引用された出版物の対談者の1人:「適用はだいぶ前に合意され、当局の発注が形成され、全て承認されました」
彼は更に。国内の代案は、レニングラード地域の企業『ヴィネタ』の製品である事を指摘した。

「このテーマに関する議論は何時も有ります。
『ヴィネタ』はロシアの排水浄化機器を作成しています。
しかし、それは同じ効率性を持っていませんし、それはアドミラル・クズネツォフで非常に大きな効率性を持たなければなりません」

彼は説明した。

『ヴィネタ』は、巡洋艦の修理開始以来、「アドミラル・クズネツォフ」の為の排水浄化装置の作成に関する交渉が行なわれ、必要な性能の装置を設計したと伝えた。
軍事発注により同社が建造する効率性の低い同類の供給は2017年に始まった。
国内コンポーネントの割合は90パーセントと見積もられ、製造は軍の代表の管理下に在る。
これに加え、『ヴィネタ』排水浄化装置の技術的優位を主張している。
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「外国の製造者に対する当社の優位性は、装置の動作の為に追加の試薬を導入する必要が無い事です。
何しろ、我々の輸入競合社の殆どは、化学試薬の備蓄を機内へ運び、それを装置へ追加して作り上げるように提供されています。
ですが、これでは場所を占有し、追加の熟練した整備を必要とします。
これに加え、これらは乗組員の健康を害する恐れのある非常に危険な化学物質です。
我々の装置は、入ってくる海水から直接消毒する為に必要な全ての物質を生産するので、追加の整備を必要としません」
『アルミヤ・オンライン』
プロジェクトの枠組みにおける『ヴィネタ』のプレゼンテーションでは、こう述べられた。

2021年第1四半期末には、イタリア側が時間を弄ぶ状況が出来上がった。
『テクニコマール』は、『ヴィネタ』よりも短い供給時期を提示した。
長い討議の結果、『ネヴァ川計画設計局』は、同様の生産性で国内及び輸入機器の戦術技術的特性に準拠したレニングラード地域からの同社の製品を、イタリア装置製造企業の1つと共に供給する事で解決した。

航空巡洋艦では、2つの製造者~ロシア外国排水浄化装置の同時運用が受け入れられる事となった。
これは乗組員の作業と、機器の維持の双方を複雑にする。

もっとも、外国の供給者の選択に関連するリスクは、3月に『統合造船業営団』総取締役アレクセイ・ラフマノフにより有声化されている。
「今、私共は、実際に各月に、既に供給された機器のメンテナンスや、交換部品の供給に関し、外国の会社が整備の為に来る事を拒否される事に直面しております。
これは生存の問題であり、ここで妥協は出来ないという事を、誰もがずっと以前に理解しなければなりません」


『統合造船業営団』トップの態度は、実際に確認されている。
重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」には、以前既に「ヘリ-セップ」の分離器が置かれていた。
この発注の詳細に精通する業界の情報提供者によると、供給は「実験」の状態に在った。
その結果、操作開始の数ヶ月後、「ヘリ-セップ」は制御ボードを燃やすという報いを受けた。
それはアメリカ製である事が判明した。
それを交換する為の要素の供給をアメリカ合衆国は拒否した。
機器は、動作に戻らなかった。

ロシア唯一の航空巡洋艦の近代化の為の輸入機器の選択の理由について、対談者の1人は、供給が「誰かのロビー活動」である事を率直に指摘した。

「アドミラル・クズネツォフ」の復帰作業の為、輸入材料を使用する製品の選択のもう1つの例は、コーティング塗料『ヨトゥン・ペインツ』を使用する決定である。
これはノルウェーに本部が在る会社である。
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『ヨトゥン』航空巡洋艦の為に生産する使用材料の計画総量は52446リットル(47419リットルのニス材料を含む)である。
これは、国家発注に記されている「アドミラル・クズネツォフ」の船体及び上部構造物の塗装の為の技術的課題からのデータによる。

この状況は興味深い事に、艦の設計文書では、同類への交換の可能性無しで、この会社のニス材料を使用する要件がしっかりと確約されている事が判明している。
即ち、国内製造者の製品は考慮されておらず、入札も行なわれていないのである。

注目される事に、『ヨトゥン』数年前からロシアで独自に生産している
しかしながら、「アドミラル・クズネツォフ」の為の塗料がレニングラード地方の会社から供給されるかどうかは分からない。
材料の購入の責任は、巡洋艦の修理の為の契約の主履行者では無く、塗装作業を行なう下請け業者に在る

『ヨトゥン』の代表は、2017年にレノブラストでの生産におけるロシアの原材料の使用量を次のように決定した。
「250の製造ポジションの範囲内で国内原材料の部分を客観的に見積もる事は困難です。
しなしながら、それは平均して30パーセント以下です」


国内の3つのコーティング塗料製造会社の代表は、『ネヴァ川計画設計局』『ヨトゥン』を選択したという決定に戸惑いを表明した。
彼らによると、ニス材料の出所を客観的に見積もる為、2つの技術的要因と1つの経済的要因を見る必要が有る:製剤、原材料と、誰が会社の受益者なのかを。

『Mil.Press FlotProm』は、ノルウェーのルーツを持つニス材料が重航空巡洋艦の為に選択された論拠を見い出す事に成功した。
先ず初めに、『ヨトゥン』は必要な材料の一覧を全て総合的に供給できる。
これは、互換性が不明で試験されていない各個のポジションでは無く、コーティングシステムの選択の話である。
第2の要因は、コーティングシステムの技術-経済性が示された事である。
しかし、『ヨトゥン』の材料の購入金額は入札文書に記載されていない為、この論拠を確実に検証する事は出来ない。

にも関わらず、このような慣行~競争選択の可能性無しで単一の履行者の確固たる統一~は、多くの分野における国内産業の不安定な状況を悪化させるだろう。

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同じような状況は、航空機制止機(着艦拘束装置)の充填材料でも形成されている。
それはドイツにルーツを持つ。
同時に、我が国の主要材料研究所~科学研調査研究センター・クルチャトフ研究所『プロメテイ』の対談者が説明したように、このような材料は、サンクトペテルブルクの複数の企業が開発できる:『ゴムコーティング・製品科学調査研究所』『アカデミックS.V.レべデフ記念合成ゴム科学調査研究所』『プラストポリメル科学調査研究所』
無論、輸入代替を終了するという意思決定の場合は、科学調査・試験設計作業の実施と資金が必要になる。

しかしその一方、航空機制止機の適切な機能は、あらゆる航空母艦の機器にとって非常に重要であり、艦上航空隊航空機、即ち重航空巡洋艦の主武装の使用の可能性(或いは不可能性)に依存する。

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化における次なる問題は、「小さな艦隊」に言及される。

巡洋艦艦載艇には、出力138キロワット(188馬力)の逆減速機を持つアメリカ製4サイクルディーゼル「キャタピラー-3056」が設置されている。
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ここで主発注者の選択は、先ず初めに単一質量あたりのエンジンの出力の要件の比較により決定された。
この決定には『海軍艦船・兵器科学調査研究所』が合意し、『ネヴァ川計画設計局』は、この決定を選択する際に大きな影響を与えなかった。

「アメリカ製」の国内の同類は、『ヤロスラヴリ機関工場』の海洋製品を基にしたディーゼル減速ユニットと見なす事が出来る。
しかし、重量・寸法特性で、それは外国の同類に劣る。
2021年に複数の企業が『ロシア海上運送登録』の要件として『ヤロスラヴリ機械工場』の海洋製品を使っている:サンクトペテルブルク、レニングラード地域、バルナウルで。
『Mil.Press FlotProm』が知ったように、現在、「アドミラル・クズネツォフ」へ供給された艇の同類は、既に国内製の動力装置を装備している。

別の問題は、ウクライナ領域で製造されたソヴィエト時代の機器とコンポーネントである。
艦上航空隊の飛行の保障に関連するキーとなる機器の部分について、設計文書では調整されておらず、ウクライナ領内に残っている企業のコンポーネントが置かれている。
しかし、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化過程に精通する対談者は、ロシアの同類の使用に関する技術的ストックは形成されており、ここでリスクが生じるとは見ていない。

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[「ヴィクラマーディティヤ」の有益な経験と航空艦隊の将来]
輸入代替の問題は、以前、「アドミラル・クズネツォフ」の姉妹艦~インドの航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の運命に影響を与えた。
輸入の選択は、艦の動力装置全体の深刻な故障と失敗へ殆ど繋がった。

2012年、白海及びバレンツ海での航空巡洋艦の試験の際に発覚した問題点が分析され、特別委員会は、蒸気ボイラーの部分的な故障の原因は、製造工場により許された断熱材の低品質の作業であると結論付けた。
これらのボイラーの設計と建造では、伝統的なロシアの断熱材であるアスベスト含有材料の代わりに、中国で製造された耐火(耐熱、耐火煉瓦)レンガが使用された。
このような交換は、発注主(インド側)の主張により行なわれた~「ヴィクラマーディティヤ」の8基のボイラーの為の主燃料として重油ディーゼル燃料(軽油)に代えるのと同時に。

分析の間に専門家委員会は、故障の原因は中国製レンガそのものでは無く、レンガ積みの質の低さにあると結論付けた。
しなしながら、ボイラーの断熱を通常のロシアの技術により行なった場合、この問題は避ける事が出来た。
発注主による輸入製品の選択の支持は、少なくとも、否定的な結果の「雪だるま」へと繋がった。

「アドミラル・クズネツォフ」の状況は、ロシア航空艦隊への輸入品の浸透が、プロジェクト23900汎用揚陸艦の建造の為に接近する調達会社の文脈において重大なリスクを帯びる場合には注意を必要とする。
これらはクリミアに在る造船所『ザリフ』により建造されており、外国の供給社との確固たる合意の存在ですら、西側の制裁からの保護など無いのである。

クラスノダール地方エイスクのロシア海軍の新ニートカは2022年に完成する

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『タス通信』より
2021年5月4日9時6分配信
【情報筋:エイスクの新たな複合体ニートカは2023年に機能し始める】
モスクワ、5月4日/タス通信

エイスクの新たな航空機地上試験訓練複合体「ニートカ」ロシア第2の地上類似航空母艦の引き渡し時期は、少なくとも2022年に延期され、機能し始めるのは2023年になる。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「エイスクにおける複合体の建設完了は2021年末~2022年初頭に、引き渡しは2022年に、機能し始めるのは2023年に計画されています」
彼は説明した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

2016年3月22日、当時ロシア海軍海上航空隊司令官のイーゴリ・コジン少将は、エイスク複合体は同年末に引き渡されると国防相へ報告した。
この時、国防相へ、(着艦拘束装置へ)引っ掛ける事無く地上「航空母艦」の甲板の上空を飛行する航空機Su-25UTGが示された。

2014年には、クリミアと共にサキ複合体ニートカロシアへ戻ってきた。
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それは、将来に何度も近代化される見通しにより「鉄」で建設され、専門家によると、これがコンクリートで作られたエイスク複合体ニートカとの主な相違点である。
今、サキニートカは修理と近代化を待っている
この複合体は、艦上航空隊の飛行士の航空母艦からの飛行の訓練を行なう為に意図されている。

2017年2月、北方艦隊航空母艦打撃グループ地中海からセヴェロモルスクへ戻った。

グループには、特に、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」が含まれていた。
「アドミラル・クズネツォフ」艦上航空隊は、ロシア海軍の現代史上初めてシリア軍事作戦に関わった
現在、航空母艦『第35艦船修理工場』(『統合造船業営団』へ加入している艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の支所)で修理を行なっている。
北方艦隊海上航空隊には、2つの独立艦上戦闘機航空連隊が在る:第279(Su-33)第100(MiG-29K/KUB)




[ロシア海軍航空隊の2つの「ニートカ」]
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ロシアは、2010年からクラスノダール地方エイスク市に新たな艦上航空機発着艦訓練施設(ニートカ)の建設を始めました。
[ロシアは、2010年に空母パイロット訓練センターの建設を開始する]

2013年7月に艦載機による飛行試験が実施されました。
[艦上戦闘機MiG-29KUBは新ニートカで試験を行なう]

エイスク市第819戦闘応用・飛行再訓練センター(新「ニートカ」)では、主に、ロシア海軍航空隊へ導入される新型機(近代化改修された既存機を含む)への習熟訓練が行なわれています。
[エイスクの新ニートカは本格的に稼働を始める]


ロシア海軍航空隊艦上戦闘機隊は、2014年1月からエイスク新ニートカで訓練を始めています。
[ロシア北方艦隊の艦上戦闘機パイロットはエイスクの新ニートカで訓練を行なう]
[エイスクの新ニートカへ艦上戦闘機Su-33が到着した]
[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将はエイスクのロシア海軍飛行訓練センター(新ニートカ)を視察した]

現在、新ニートカには、1組の発艦用トランポリン(スキージャンプ)着艦拘束装置から成る空母発着艦訓練施設が有りますが、この他に、新たな滑走路の建設が進められています。
[エイスクのロシア海軍航空隊飛行訓練センター(新ニートカ)に新たな滑走路が建設される]

エイスク飛行場では、ロシア海軍航空隊のパイロットの訓練も行われています。
[ロシア海軍航空隊のエイスク飛行場に新人パイロットが到着した]

航空機ヘリコプター新型シミュレーターも設置されています。
[エイスク飛行場にロシア海軍航空隊の新型シミュレーターが設置された]

ただ、エイスク「ニートカ」は、未だ100パーセント完成したわけでは無く、完全に工事が終わるのは2021年末~2022年初頭になるようです。

ヤーセン-M原子力水中巡洋艦の1番艦カザンは2021年5月7日にロシア海軍へ就役する

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『タス通信』より
2021年5月3日9時0分配信
【情報筋:プロジェクト885M原子力潜水艦「カザン」は5月7日に海軍へ引き渡されるだろう】
モスクワ、5月3日/タス通信

プロジェクト885M(コード名「ヤーセン-M」)原子力潜水艦のトップ「カザン」ロシア海軍への引き渡しは5月7日に定まった。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「カザンの受領-引渡証書への署名及び聖アンドレイ旗掲揚の式典は、おおよそは5月7日に開催される見込みです」
彼は指摘した。
彼によると、4月末に原子力潜水艦は海上への検査出航を行なった。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

以前に『タス通信』は情報提供者より、潜水艦は、今年は7月25日に祝われる『ロシア連邦海軍の日』海軍へ引き渡されると伝えられた。
海軍への引き渡し時期は、再三に渡り延期された。
以前の既存の計画によると、潜水艦は2020年末までの海軍への加入が想定されていた。
しかし、幾つかの理由により、計画された国家試験プログラムを定められた期限内に実行できなかった。
12月31日、『セヴマシュ』(『統合造船業営団』へ加入)広報サービスは、原子力潜水艦「カザン」の引き渡しは2021年になると発表した。

潜水艦の試験中、有翼ミサイル「カリブル」及び「オーニクス」の発射プログラムは完全に実行された事が知られている。
『タス通信』は情報提供者より、2020年11月の国家試験中に「カザン」垂直発射装置魚雷発射管から同時に有翼ミサイルの一斉発射を実施したと伝えられた。

原子力潜水艦「カザン」は2017年3月31日に『セヴマシュ』で進水した。
2018年9月25日に工場航行試験へ出発した。
プロジェクト885/885M潜水艦の基本兵装は、有翼ミサイル「カリブル」或いは「オーニクス」、将来的には極超音速ミサイル「ツィルコン」である。



ロシア海軍第4世代原子力潜水艦であるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の2番艦(改型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」としては1番艦)「カザン」は、2009年7月24日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工されました。
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[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]

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プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、以前の885「ヤーセン」(「セヴェロドヴィンスク」)よりも全長が10メートル短くなり(つまり129.2メートル)、533mm魚雷発射管は8門に減らされ(「セヴェロドヴィンスク」は10門)、4連装垂直ミサイル発射管は10基(「セヴェロドヴィンスク」は8基)に増加しています。
従いまして、885の改良型と言うよりは実質的に新しい設計の潜水艦と言えます。

北方艦隊への配備が予定されている「カザン」の乗組員の編成は、2016年3月までに完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊潜水部隊は新世代戦略原潜クニャージ・ウラジーミルと多用途原潜カザンの乗組員を編成した]

「カザン」は2017年3月31日に進水しました。

[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンはセヴェロドヴィンスク造船所で進水した]

2017年7月末からは、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンの係留試験が始まった]

2018年9月24日、「カザン」は最初の航行試験(工場航行試験)へ出発しました。

[ロシア海軍の為のヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンの航行試験が始まった]
試験は2019年1月初頭頃まで続きました。


当初、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2019年12月末に予定されていました。
[第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、航行試験の結果、幾つかの不具合が発覚した為、2019年中の引き渡しは実現できませんでした。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは延期されるかもしれない]

「カザン」は、2019年7月以降に航行試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年7月に航行試験を再開する]

しかし、不具合は完全に修正されたわけでは無く、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは、2020年末頃までに延期される事になりました。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは2020年に延期された]

一方、「カザン」の航行試験は白海で続けられ、12月5日には魚雷発射試験を行ない、水中目標へ2基の魚雷を一斉に発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で魚雷発射試験を行なった]

翌12月6日には水上目標への魚雷発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で水上目標へ魚雷を発射した]

白海での「カザン」の航行試験は、2019年12月半ばまで続けられました。

2020年にも「カザン」の航行試験は続けられる事になりました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンの洋上試験は延長される]

「カザン」の最終洋上試験となる国家試験は、2020年9月初頭に始まりました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年秋に最終洋上試験を開始する]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で航行試験を行なった]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で試験を続ける]

10月7日、「カザン」は洋上試験と、乗組員の錬成訓練を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海での試験と訓練を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投した]

その後、「カザン」は11月21日に国家試験の最終段階の為に白海へ出航し、11月23日には有翼ミサイル「カリブル」を地上目標へ発射しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

11月30日には超音速対艦ミサイル「オーニクス」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で超音速対艦ミサイル"オーニクス"を発射した]

この他、11月中に「カリブル」「オーニクス」の同時発射試験も行なったようです。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは2020年11月に巡航ミサイル"カリブル"とオーニクスを同時に発射した]

その後、「カザン」は一旦セヴェロドヴィンスクへ戻り、12月中旬に白海へ出航し、12月19日に再び超音速対艦ミサイル「オーニクス」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で再び超音速対艦ミサイル"オーニクス"を発射した]

「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2020年12月末に予定されていましたが、結局、またも実現せず、引き渡しは翌2021年に延期される事になりました。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年12月にロシア海軍へ就役する]

建造元の『セヴマシュ』は、「カザン」を2021年の何時引き渡すのか明言していませんが、非公式筋によると、2021年前半、つまり6月末までの引き渡しが予定されているようです。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦の1番艦カザンは2021年5月~6月にロシア海軍へ就役する]

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2021年4月末、「カザン」は最終点検の為、白海へ出航しました。

「カザン」ロシア海軍への引き渡しは、2021年5月7日頃になるようです。

ロシア航空宇宙軍とロシア海軍航空隊の多用途複座戦闘機Su-30SMはアップグレードされる

『イズベスチヤ』より
2021年5月2日0時1分配信
【より良い牽引:戦闘機Su-30SMは超強力なアップグレードを受ける】

機体はSM2「スーパースホーイ」ヴァージョンへの近代化を行なう。
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ロシア戦闘機Su-30SMは近代化される。
それはモデルSM2「スーパースホーイ」へのアップグレードを行なう。
機体は、機動性が向上したエンジンと、更にはユニークなレーダーを受け取る。
これらに加え、搭載兵器の拡張が行なわれる。
それには、最新の誘導航空爆弾及びミサイルが含まれる。
専門家の意見では、このような近代化はロシア戦闘航空隊の潜在能力を著しく向上させる。

[全ての「複座」]
『イズベスチヤ』
軍当局の情報提供者が話したように、Su-30SMの集団をSM2レベルへ近代化する基本的な決定は既に下されている。
計画では、作業は2027年までに完了する。
航空宇宙軍のみならず、海軍航空隊戦闘機もアップグレードを受ける。
しかしながら、対談者によると、Su-30SM2レベルへの近代化を行なう「30」の正確な機数は未だ決まっていない。

現在、ロシア軍当局は、既にSM2ヴァージョンの20機以上のSu-30の供給契約を締結している。
これは、昨年に国防省のトップ、セルゲイ・ショイグが述べた。
発注総額は1000億ルーブル以上になる。
ただし、これらの機体はゼロから生産される。
計画によると、これらは2個海上襲撃機航空連隊グループ、そして更に少なくとも航空宇宙軍の1個飛行隊へ補充される。

現在、「スホーイ」30シリーズの基本ヴァージョンSMは、ロシア軍最新戦闘機で最も多いタイプである。
航空宇宙軍及び海軍海上航空隊には、今日において約130機が含まれている。
Su-30SMは更に、集団安全保障条約加盟国の軍にも供給されている。
数十機のSu-30SMアルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、ウズベキスタンにより購入された。
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2015年から国内技術者はSu-30SMの戦闘能力向上の為の作業を開始した。
特に、Su-30SMSu-35Sと最大限一元化する決定が採択された。
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この為に、新たなエンジンを持つ「30」ヴァージョンの準備、更には現用の「バルス」に代わり、より強力なレーダー「イルビス」戦闘機へ設置する可能性の開発が始まった。
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このヴァージョンの番号は、Su-30SM2へ変更される。

近代化開発の枠組みで、超機動戦闘機Su-35Sが装備するエンジンAL-41F-1SSu-30SM2へ設置する課題が解決された。
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現用のSu-30SMの動力装置と比べ、新たな「動力」の推力は16パーセント増加して14500kgになった。
航空動力のリソースは、重量と寸法が増加する事無く2倍の4000時間に向上した。
プラズマ点火システムを装備するAL-41F-1Sは、現在「30」へ設置されているAL-31FPよりも経済的である。
同量の燃料で、戦闘機は空中へ長く滞在できる。
加えて、機上電子機器、レーダー、光学位置測定ステーションも改善されている。

更に現在、「アダプター-Su」と命名された試験-設計作業が進められている。
以前に『イズベスチヤ』が記したように、その枠組みでSu-30SMSu-30SM2は、極超音速を含む新たな「空対空」及び「空対地」クラスの兵器の使用の為に仕上げられる。

「如何なる航空機の近代化も、先ず初めに、パイロットの電波位置測定機器の助力による更なる視認を可能にします」
著名な試験飛行士であるロシア英雄イーゴリ・マリコフ『イズベスチヤ』へ話した。
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「目標がより見えれば、決定を下すのも早くなります。
近代化計画は、とても理にかなっています。
撃墜されない為には、遠くを見て遠くを撃たなければなりません。
現在、非常に要求されているのは遠距離戦闘です」


[今季のヒット作]
第4航空・防空軍司令官ワレーリー・ゴルベンコ中将によると、各々の近代化、或いはより新たな航空機は、以前のものよりも高い戦闘能力を持っており、Su-30の場合も同様である。
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「更新された推進装置は、第1に燃料消費量の減少をもたらし、第2には、これにより同じ予備燃料で飛行距離が拡大します。
改善されたレーダーは、敵の探知距離と正確な測定能力を強化します」

彼は話した。

ロシア軍の為のSu-30SMは、世紀の境目に国際兵器市場でヒットした素晴らしい仕上げの輸出ヴァージョンSu-30MKをベースにして作成された。
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300機以上のこれらの航空機ファミリーがインド、アルジェリア、マレーシアへ引き渡された。
このようなプラットフォームの使用は、我が国の為の改型を迅速に作成し、迅速な量産の展開を可能にした。

2012年3月、国防省は30機のSu-30SM戦闘機を供給する最初の契約へ署名した。
2013年11月には、最初の3機が軍備採用された。

以前、『イズベスチヤ』は、最初の近代化されたSu-34NVO爆撃機航空宇宙軍へ受け入れられたと報じた。
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最新ヴァージョンの主な新機軸の1つは、強力な偵察装置目標指定システムである。
これにより、乗員が目標を探知する能力は増加し、航空機は拡張された打撃手段の使用が可能となる。
もう1つのSu-34NVOの重要な特徴は、統一吊下げ偵察コンテナの使用が可能な点にある。
それは3つのヴァージョンが開発された:光学電子、電波技術、電波位置測定。
これらの助力により、航空機は、以前よりも遠距離で、如何なる天候においても地上、海上、空中の目標を自力で探知できる。






多用途複座戦闘機Su-30SMは、インド空軍などが導入しているSu-30MK系列機をロシア軍向けに改正した機体であり、ロシア航空宇宙軍及びロシア海軍航空隊への導入が進められています。


ロシア海軍航空隊の為のSu-30SMの購入契約は2013年12月に締結されました。
[ロシア海軍航空隊の為に戦闘機Su-30SMと練習機Yak-130が購入される]

最終的には50機程度の調達が計画されています。
[多用途複座戦闘機Su-30SMはロシア海軍基地航空隊の主力となる]

現在までに、ロシア海軍航空隊では、黒海艦隊へ12機、バルト艦隊へ8機、北方艦隊へ2機が配備されています。

2014年7月に最初の3機がロシア海軍へ引き渡され、黒海艦隊へ配備されました。
[3機の多用途複座戦闘機Su-30SMがロシア海軍へ引き渡された]
[ロシア海軍航空隊は戦闘機Su-30SMの運用を開始した]

2016年12月12日までに合計12機のSu-30SM黒海艦隊航空隊へ配備され、1個飛行隊(エスカドリーリャ)分が揃いました。
[ロシア海軍黒海艦隊航空隊で多用途複座戦闘機Su-30SMの1個飛行隊が完全に形成された]


2016年12月初頭にはバルト艦隊航空隊へSu-30SMの最初の1機が配備されました。
[ロシア海軍バルト艦隊へ多用途複座戦闘機Su-30SMが配備される]

2016年12月28日には北方艦隊へ2機のSu-30SMが配備されました。
[ロシア海軍北方艦隊へ多用途複座戦闘機Su-30SMが配備される]

2017年には、計5機のSu-30SMバルト艦隊へ配備されました。
[ロシア海軍バルト艦隊は2機の多用途複座戦闘機Su-30SMを受領した]
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊は3機の多用途複座戦闘機Su-30SMを受領した]

2018年7月2日、2機のSu-30SMバルト艦隊チェルニャホフスク飛行場へ到着しました。

[ロシア海軍バルト艦隊へ2機の多用途複座戦闘機Su-30SMが到着した]
これでバルト艦隊Su-30SMは合計8機になりました。


今後に調達されるのは改良型Su-30SM2となり、更にはロシア航空宇宙軍及びロシア海軍航空隊の現用のSu-30SMSu-30SM2仕様へアップグレードされます。

アップグレードの主眼は、要するに、Su-30SM第4++戦闘機Su-35Sに準じた仕様へ改良する事です。


より具体的には、Su-35Sと同じエンジン(AL-41F1S、117S)及び同じレーダー(フェーズドアレイレーダー「イルビス」)への換装です。

AL-41F1Sエンジン
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フェーズドアレイレーダー「イルビス」
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ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート アドミラル・マカロフは地中海東部へ向かった

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年5月2日17時36分配信
【ロシア連邦海軍のフリゲート「アドミラル・マカロフ」は地中海へ入った】
イスタンブール、5月2日、インタファクス

有翼ミサイル「カリブル」を装備するロシア黒海艦隊フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、日曜日に地中海エリアへ入った。
イスタンブールの観察者はソーシャルネットワークで伝え、ボスポラス海峡を通過する写真を公表した。

ロシア戦闘艦黒海海峡の通行には、トルコ沿岸警備隊の艇が同行した。

フリゲートは2018年から2020年に、地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の一員として既に3度任務を遂行している。

現在、地中海では、10隻以上の戦闘艦補助船で構成されるロシア戦隊が恒久的に活動している。



プロジェクト11356Rフリゲート3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラード『ヤンターリ』造船所で起工され、2015年9月2日に進水し、2017年12月27日にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[プロジェクト11356Rフリゲート3番艦アドミラル・マカロフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

就役後もバルト海に留まって慣熟訓練を行ない、2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にはサンクトペテルブルク(ネヴァ川)観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


観艦式が終わった後、北方艦隊及びバルト艦隊の参加艦と共にバルト海で合同演習を行ないました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]

2018年8月18日、「アドミラル・マカロフ」黒海艦隊基地セヴァストーポリへの移動を開始しました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ向かった]

2018年8月末までに地中海東部へ到着し、同海域で9月1日から8日まで実施されたロシア海軍ロシア航空宙軍の大規模演習へ参加しました。

[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]

その後も地中海東部に留まっていましたが、10月4日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海を去り、黒海へ向かった]

翌10月5日、黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。

[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した]
セヴァストーポリ到着後、「アドミラル・マカロフ」の舷側番号は「499」に変更されました。
(就役時は「799」)


11月5日にセヴァストーポリを出航し、11月6日にボスポラス海峡及びダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海へ入る]

11月16日、同型艦「アドミラル・エッセン」と共に艦載ヘリコプターの訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で艦載ヘリコプターの訓練を行なった]

11月20日には「アドミラル・エッセン」と共に対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で対空防衛演習を行なった]

その後も「アドミラル・マカロフ」地中海東部に留まっており、12月28日にキプロスリマソール港へ入港しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はキプロスのリマソールを訪れた]

12月29日にリマソール港を去りました。


「アドミラル・マカロフ」は、2019年の新年を洋上(地中海東部)で迎えました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で2019年の新年を迎える]

2019年1月中旬、「アドミラル・マカロフ」は、シリアタルトゥース港で乗組員の錬成訓練を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で乗組員の慣熟訓練を始めた]

2月1日には、対空防衛訓練を実施しました。
(おそらくはタルトゥース港に停泊した状態で)
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で対空防衛訓練を行なった]

その後、「アドミラル・マカロフ」タルトゥースを出航し、2月11日に再びキプロスリマソール港へ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は再びキプロスのリマソール港へ寄港した]

2月13日にリマソール港を出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はキプロスのリマソール港を去った]

「アドミラル・マカロフ」は、その後も地中海東部に滞在していましたが、3月4日にダーダネルス海峡へ入り、母港セヴァストーポリへ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海を去った]

翌3月5日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はセヴァストーポリへ帰投した]

2019年7月にはクリミア半島固定式地対艦ミサイル「ウチョス」と共に演習を行ないました。

[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"と地対艦ミサイル"ウチョス"は演習を行なった]

2019年8月末の黒海艦隊演習へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の演習は完了した]

9月23日にセヴァストーポリを出航し、ギリシャへ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はギリシャへ向かった]

翌9月24日にボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過し、9月27日にギリシャコルフ島(ケルキラ島)へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はギリシャのコルフ島(ケルキラ島)を訪れた]
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ギリシャコルフ島(ケルキラ島)は、歴史上ロシア海軍とは深く関わっており、1799年、ロシア海軍フョードル・ウシャコーフ提督は、コルフ島フランスから解放しています。
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これを記念して毎年9月下旬~10月初頭にロシア海軍の艦がコルフ島(ケルキラ)を訪れ、記念行事(イオニア諸島のロシア週間)が開催されています。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"乗組員は第17回『イオニア諸島のロシア週間』へ参加した]

10月2日、「アドミラル・マカロフ」コルフ島(ケルキラ)を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はギリシャのコルフ島(ケルキラ島)を去り、シリアへ向かった]

10月3日、地中海東部で演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で演習を行なった]

10月14日までにシリアタルトゥース港へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はシリアのタルトゥースへ入港した]

2019年11月初頭に地中海東部で実施されたロシア海軍ロシア航空宇宙軍の演習へ参加しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は地中海東部で合同演習を実施した]

11月7日にはヘリコプターの発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部でヘリコプターの発着訓練を行なった]

その後、プロジェクト22160哨戒艦の1番艦「ワシーリー・ブイコフ」(2018年12月20日就役)及びプロジェクト22870救助曳船SB-739(2017年3月7日就役)と共にアルジェリアへ向かい、11月下旬にアルジェリア海軍と合同演習を行ないました。

[ロシア海軍黒海艦隊は地中海西部でアルジェリア海軍と合同演習を行なった]

合同演習が終わった後、再び地中海東部へ向かい、11月28日にはキプロスリマソールへ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"はキプロスのリマソールを訪れた]

2019年12月16日から19日まで地中海東部(タルトゥース沖)で実施されたシリア海軍との合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊はシリア海軍と地中海東部(シリア沖)で合同演習を開始した]
[シリア沖でのロシア海軍地中海作戦連合部隊とシリア海軍の合同演習は完了した]

「アドミラル・マカロフ」は12月23日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部を去り、セヴァストーポリへの帰路に就いた]

12月26日には同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」、潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「コルピノ」黒海で対潜戦闘演習を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年12月26日12時34分配信
【黒海艦隊は対潜演習を実施した】

12月27日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部から母港セヴァストーポリへ帰投した]


2020年2月27日、同型艦(11356Rの1番艦)「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)と共にセヴァストーポリを出航し、地中海へ向かいました。
2月28日にはボスポラス海峡へ入り、その後、地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・マカロフ"は地中海へ向かった]

先に地中海東部へ入っていた同型艦(11356Rの2番艦)「アドミラル・エッセン」(490、2016年6月7日就役)と合流し、各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で戦闘訓練を行なった]

4月に入ってからも3隻のフリゲートは一緒に行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート3隻は地中海東部で対潜戦闘訓練を行なった]


その後、「アドミラル・マカロフ」「アドミラル・エッセン」「アドミラル・グリゴロヴィチ」と別れ、4月9日にダーダネルス海峡ボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は地中海を去った]

翌4月10日、「アドミラル・マカロフ」「アドミラル・エッセン」は母港セヴァストーポリへ到着しました。

しかし、ヨーロッパにおける新型コロナウイルスの流行・感染拡大に関連し、「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は、暫くセヴァストーポリ港内の泊地に留め置かれる事になりました。
「アドミラル・エッセン」「アドミラル・マカロフ」は3月末に外国港(おそらくはキプロスリマソール港)へ寄港していた為、外国港を出てから14日間は検疫期間として乗組員は陸地へ上陸できず、艦内に留まる事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"はセヴァストーポリ港内へ入った]

「アドミラル・マカロフ」「アドミラル・エッセン」は艦内の消毒などの措置が行なわれ、4月11日にセヴァストーポリ港埠頭へ入りました。
[地中海東部から戻ってきたロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"と"アドミラル・マカロフ"は検疫措置を終えてセヴァストーポリ埠頭へ係留された]

それから2ヶ月以上経過した2020年6月下旬、「アドミラル・マカロフ」セヴァストーポリを出航し、6月24日にはボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海へ向かった]

地中海東部へ到着した「アドミラル・マカロフ」は、6月29日に対空防衛及び対水中破壊工作演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で演習を行なった]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』には、シリアタルトゥース港で行なわれた観艦式へ参加しました。

[シリアのタルトゥース港で『ロシア海軍の日』観艦式が行なわれた]

7月28日には地中海東部で対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で対空防衛演習を行なった]

その後も地中海東部で行動を続け、9月15日未明には洋上補給を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海東部で洋上補給を行なった]

9月30日には対空防衛戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海で対空戦闘訓練を行なった]

10月19日に地中海を離れ、その後、母港セヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海を去った]

2020年11月17日~23日に黒海東部(ノヴォロシースク付近)で実施されたエジプト海軍との合同演習『友情の橋-2020』へ参加しました。
[ロシア海軍とエジプト海軍の合同演習『友情の橋-2020』は完了した]


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2021年1月27日にセヴァストーポリを出航し、1月29日に黒海で演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海で演習を行なった]

2021年3月23日には同型艦「アドミラル・エッセン」と共に黒海で海上戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・マカロフ"と"アドミラル・エッセン"は黒海で海上戦闘演習を行なった]

4月14日に黒海で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は黒海で砲撃訓練を行なう]

4月20日に黒海で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の水上艦は南方軍管区の襲撃機Su-25UTGと合同演習を行なった]

4月22日にクリミア半島沿岸で行なわれた黒海艦隊南方軍管区の上陸演習へ参加しました。

[クリミア半島沿岸でロシア海軍黒海艦隊とロシア南方軍管区の上陸演習が行なわれた]

翌4月23日にセヴァストーポリへ帰投しました。


5月初頭にセヴァストーポリを出航し、5月2日にはボスポラス海峡を通過しました。

今後、「アドミラル・マカロフ」地中海東部へ向かい、同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」と交代します。