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カラクルト級小型ロケット艦ツィクロンとアスコリドは2021年末までにロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ配備される

『イズベスチヤ』より
2021年5月28日0時1分配信
【「サイクロン」の接近:小型ロケット艦は黒海艦隊を強化する】

更新されたプロジェクト「カラクルト」小型ロケット艦にはユニークな高射複合体「パーンツィリ-M」が設置される。
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黒海艦隊へステルス艦が補充される。
今年には最新の2隻のプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の移送が計画されている。
これらは、近代化ヴァージョンとして建造される。
強力な兵器、最新の対空防衛手段の存在、更に航行性能のお陰により、「カラクルト」黒海艦隊の戦闘能力を急激に増加させる。
新型は海上目標へ対処するのみならず、高精度で地上施設を撃破する事を専門家は指摘した。
これは、NATO(北大西洋条約機構)の南方側面の部隊の増強を考慮すれば、特に切実である。

[「カラクルト」の更新]
新たな「カラクルト」の為の乗組員の形成は既に完了していると『イズベスチヤ』は軍当局の情報提供者より伝えられた。
双方の小型ロケット艦は、黒海艦隊第41ロケット艦旅団の一員として勤務へ就く。
これらは2021年末までの就役が予定されている。
しかしながら、その時期が上方へ調整される事は排除されない。

『イズベスチヤ』の情報提供者によると、これは、ケルチ造船工場『ザリフ』により生産された艦~「ツィクロン」「アスコリド」についての話である。
「ツィクロン」は進水し、現在は試験が行なわれている。
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「アスコリド」は建造の最終段階に在る。

黒海艦隊は、最初のシリーズ艦よりも現代的な機器と兵器を装備する更新された「カラクルト」を受け取る。
特に、ユニークな高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」が設置される。
更に小型ロケット艦は、有翼ミサイル「カリブル」と超音速の「ヤーホント」を使用できる。
艦の船体には、電波電子視認性を減少させる技術が使用されている。

「最新のプロジェクト22800艦は8基のミサイルを持つことが出来、艦隊の総合力は増加します。
その弾は、沿岸及び海上目標へ機能する事が可能です」

軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフは『イズベスチヤ』へ話した。
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「カラクルトは黒海艦隊の第41ロケット艦旅団へ加わります。
これは、最近の出来事、クリミア付近の水域でのNATO加盟国の艦の定期的な存在という背景では、特に重要です。
小型ロケット艦は、長い間停止していたケルチ造船工場『ザリフ』で建造されます。
今や、それはソヴィエト時代のように、再び我々の艦隊の為に艦を建造します」


最近、北大西洋ブロックは、黒海地域の軍事インフラストラクチャーを積極的に開発している。
昨年末、アメリカ合衆国ルーマニアで、黒海の目標を含めたHIMARS一斉射撃火力システムの高速輸送、展開、射撃の演習を実施した。
来年からワシントンは、このシステムのブカレストへの供給開始を計画している。
昨年からルーマニアは、「ペイトリオット」高射ミサイル複合体の受領を開始した。

「カラクルトは、アメリカが対ミサイル防衛施設を建設しているNATOの南東側面へ打撃を与える為の強力な戦闘プラットフォームとして勤務出来ます」
ドミトリー・ボルテンコフ
は述べた。
「ロシアに対する侵略がある場合、小型ロケット艦は、沿岸へ迅速に接近し、ミサイル"ヤーホント"及び"カリブル"で打撃を与える事が出来ます」

[黒海の力]
プロジェクト「カラクルト」小型ロケット艦
は。排水量800トンの小型艦である。
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これは大火力を有する:有翼ミサイル「カリブル」76.2mm砲AK-176MAを搭載し、更には対艦ミサイル「オーニクス」を装備できる。
「カラクルト」には、行動半径120km、偵察機や照準手として行動できる無人機「オルラン-10」が駐留する。
ドローンは、艦の行動の隠密性の増加を可能にする:これらを使用すれば、レーダーを含めず、敵の電波電子偵察手段による探知を排除する。
「カラクルト」は、現代的な戦闘管理、探知、照準、通信の複合体を装備する。

今日において、海軍には3隻のプロジェクト22800小型ロケット艦が加わっている~「ムィティシ」「ソヴィェツク」「オジンツォボ」
これらはバルト艦隊で勤務に就いている。
計画下で、このような艦は合計で18隻建造されなければならず、太平洋艦隊バルト艦隊黒海艦隊の間で均等に分割される。
2018年までプロジェクト22800小型ロケット艦は、気象現象に因んで命名されていた:「ウーラガン」、「タイフーン」「シトルム」「ブーリャ」など。
しかしその後、これらはロシアの小都市に因んで命名する事が決定された。

軍の指導部は、現在、黒海艦隊へ新たな艦を積極的に補充している。
近年、複数の新たなディーゼル潜水艦、現代的な3隻のプロジェクト11356R「ブレヴェストニク」フリゲート
『イズベスチヤ』が伝えたように、年末までに黒海艦隊へ最新のプロジェクト20380コルベット「リェチーヴイ」が補充されなければならない。
5年の修理の後、プロジェクト1135警備艦「ラードヌイ」が復帰した。
これは、海軍で最も古い戦闘艦の内の1隻であり、ロシア艦隊で最も美しいものの1つと見られている。

これに加え、長期修理後、黒海艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」が復帰した。
艦と乗組員は、既に遠海ゾーンへの航海の許可を得ており、航海を準備している。
この春、旗艦は常時即応部隊へ加わった。
今日において「モスクワ」黒海艦隊最大の艦であり、海軍全体で最大の艦の内の1隻である。

黒海艦隊は、地中海ロシアグループの一員として、更にはシリアテロリストに対する戦闘行動へ定期的に関わっている。




プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の後継となる新世代の小型ロケット艦であり、ロシア国内の複数の造船所で建造されています。
(サンクトペテルブルク『ペラ』造船所で4隻、クリミア半島フェオドシヤ造船所で3隻、ケルチ『ザリフ』造船所で3隻、ゼレノドリスク造船所で2隻、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で4隻)


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ロシア内陸部タタールスタン共和国『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』は、2016年8月に5隻の「カラクルト」を受注しました。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する]

『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』は、2016年~2017年に3隻の「カラクルト」を起工していますが、実際には、同社の下請けとして、クリミア半島ケルチ市に在る造船工場『ザリフ』で建造されています。
[クリミア共和国ケルチ市のザリフ造船所はロシア海軍将来空母の建造へ参加できる]
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「ツィクロン」(工場番号801):2016年7月26日起工
「アスコリド」(工場番号802):2016年11月18日起工
「アムール」(工場番号803):2017年7月30日起工

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2019年2月26日には『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』本社で、同社が受注した4隻目の「カラクルト」となる「トゥーチャ」(工場番号804)が起工されました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦トゥーチャはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で起工された]

5隻目の「タイフーン」(工場番号805)は2019年9月11日に起工されました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦タイフーンはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で起工された]

これで、『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』契約分5隻は全て起工されました。

その1隻目となる「ツィクロン」は、2020年3月末までに黒海艦隊で乗組員が編成されました。
[ロシア海軍黒海艦隊はブヤン-M級小型ロケット艦グライヴォロンとカラクルト級小型ロケット艦ツィクロンの乗組員を編成した]

「ツィクロン」は2020年7月24日に進水しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の為のカラクルト級小型ロケット艦ツィクロンはケルチで進水した]

進水後は岸壁で艤装が進められています。
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「ツィクロン」「アスコリド」は、2021年にロシア海軍への引き渡しが予定されています。
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ロシア海軍黒海艦隊の警備艦ラードヌイはオーバーホール後の最終洋上試験を行なう

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2021年5月31日10時15分配信
【黒海艦隊の警備艦「ラードヌイ」は艦載システム及びメカニズムの試験を行なう為に出航した】

黒海艦隊警備艦「ラードヌイ」乗組員は、計画修理作業終了後の艦載システム及びメカニズム、兵器複合体の最終試験の枠組みで出航した。

海上で乗組員は、艦の全ての戦闘部門の機器及びメカニズムの複合点検を行ない、最大モード動作時の艦の主動力装置及び操縦性の試験を行ない、ダメージコントロール訓練を行なう。

更に、
沿岸ステーションと協同で、艦の兵器複合体の為のデータの受信・送信システムを点検する。

駐留所へ戻った後、警備艦「ラードヌイ」乗組員は錬成任務への意向へ着手し、艦は黒海艦隊の常時即応部隊の一員として加わる。



プロジェクト1135警備艦(NATOコード名「クリヴァクI」)「ラードヌイ」は、クリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』で1979年5月25日に起工され、1980年5月7日に進水、1980年12月29日にソ連海軍へ納入され、1981年2月25日に海軍旗初掲揚式典(就役式典)が開催され、黒海艦隊へ編入されました。
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現在、ロシア海軍に在籍する唯一のプロジェクト1135です。

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就役後は、度々地中海へ派遣されています。

2009年10月、バルト海で実施される演習へ参加する為に同海域へ向かう途中、大西洋上で消息を絶った貨物船「アークティック・シー」の捜索を命じられ、カーボベルデ沖でハイジャックされていた同船を救出しました。

[ロシア海軍フリゲート、貨物船「アークティック・シー」ハイジャック犯を拘束]
[ロシア警備艦「ラドヌイ」はセヴァストーポリへ戻る]

2011年12月から2012年1月中旬まで重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征へ参加しました。
[空母クズネツォフ第4次地中海遠征]
[フリゲート「ラードヌイ」はセヴァストーポリへ帰港した]

2013年から2014年までセヴァストーポリの艦船修理工場でオーバーホールが実施され、2014年12月下旬、修理後の試験航海を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のクリヴァクI級フリゲート"ラードヌイ"は修理後の最初の航海を終えた]

2015年2月初頭から5月下旬まで地中海東部へ派遣されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦ラードヌイはクリミアへ帰ってきた]
この間、2015年5月下旬には中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』(第1段階)へ参加しています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

2015年9月下旬から10月初頭まで地中海東部へ派遣され、同海域での演習に参加しました。
[ロシア海軍は地中海で演習を実施した]

2016年2月上旬には黒海艦隊の抜き打ち演習へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『抜き打ち演習』を実施する]

2016年5月5日、地中海東部へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦ラードヌイは地中海東部へ向かった]

2016年6月初頭まで地中海東部に滞在し、6月10日にセヴァストーポリへ帰投しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦ラードヌイはシリア沖からセヴァストーポリへ戻った]

その後は海上へ出る事は無く、セヴァストーポリでオーバーホールが行なわれていました。
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「ラードヌイ」のオーバーホールは2020年5月中旬の完了が予定されていましたが、結局、完了しませんでした。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦ラードヌイは2020年5月に復帰する]
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そして2021年4月7日、今度こそオーバーホールを完了した「ラードヌイ」は海上へ出航し、修理後の洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦ラードヌイはオーバーホールを完了した]

5月31日、最終洋上試験の為に出航しました。

ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは洋上試験を開始した

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『タス通信』より
2021年5月31日6時16分配信
【情報筋:水中ロケット艦「クニャージ・オレグ」は出航し、最初の試験を開始した】
モスクワ、5月31日/タス通信

プロジェクト955A(コード名「ボレイ-A」)戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦「クニャージ・オレグ」は、5月30日に出航し、最初の試験を開始した。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「クニャージ・オレグは、昨日の5月30日に白海へ出航し、最初の試験を開始しました」
彼は話した。
以前、この出来事は6月初頭に起こると予測されていたが、計画の変更は排除されなかった。

同プロジェクト潜水艦を建造している生産合同『セヴマシュ』(『統合造船業営団』の一員)は、情報筋からの情報にコメントしなかった。

以前の計画では、プロジェクト955Aロケット艦の最初の生産艦「クニャージ・オレグ」は、今年7月25日に祝われるロシア連邦海軍の日海軍へ加入する事が想定されていた。

『タス通信』の情報提供者は、この出来事は指定時期に発生しないと予測した。
何故なら、潜水艦は工場航行試験及び国家試験プログラムを実行し、特に大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」バレンツ海の水中位置からカムチャツカクラ射爆場の目標への戦闘演習発射を実施する必要が有るからである。

現在、ロシア海軍の戦闘編制には、4隻のプロジェクト955/955Aロケット艦が在る。
「クニャージ・オレグ」に加え、更なる3隻のプロジェクト955A潜水艦『セヴマシュ』で様々な建造段階に在る。
各々の潜水艦は16基の大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」を搭載する。
以前、新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューに対し、海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、ロシア海軍は2021年末までにプロジェクト「ボレイ-A」戦略用途ロケット水中巡洋艦「クニャージ・オレグ」を受け入れると述べた。



ロシア海軍第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」シリーズの5番艦「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』(北方機械製造事業)で起工されました。
(改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては2番艦)
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]

2016年11月中旬までに強度船体(耐圧殻)の水密試験が完了しました。
(「ボレイ」級は複殻式船体)
[ロシア海軍の為の新世代戦略原潜ボレイ級5番艦クニャージ・オレグの船体(耐圧殻)の水密試験は完了した]

2020年7月16日に『セヴマシュ』造船台から出渠し、進水しました。

[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは進水した]

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進水後は『セヴマシュ』の岸壁で艤装工事が行なわれ、2021年5月30日に白海へ出航し、洋上試験を開始しました。
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「クニャージ・オレグ」ロシア海軍への引き渡しは2021年に予定されています。
[2021年にロシア海軍へ3隻の原子力潜水艦が就役する]
[ボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年10月にロシア海軍へ就役する]

小型海洋給油船ヴィツェ・アドミラル・パロモフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された

本日(2021年5月29日)、プロジェクト03182小型海洋給油船「ヴィツェ・アドミラル・パロモフ」はロシア連邦海軍へ就役しました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年5月29日11時7分配信
【黒海艦隊へ給油船「ヴィツェ・アドミラル・パロモフ」が加わった】
セヴァストーポリ、5月29日-ロシア通信社ノーボスチ

最新小型海洋給油船「ヴィツェ・アドミラル・パロモフ」への聖アンドレイ旗掲揚式典は土曜日にセヴァストーポリで開催され、給油船黒海艦隊へ受け入れられた。
黒海艦隊情報供給部は発表した。

式典はミンナヤ岸壁で開催され、そこでは更に、招待された公務員、退役将兵及び市民が参加する祝賀会合が行なわれた。

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プロジェクト03182小型海洋給油船「ヴィツェ・アドミラル・パロモフ」は、株式会社『ゼレノドリスク計画設計局』により、Ka-27クラスのヘリコプター機材(無人飛行装置を含む)の受け入れ能力を持つ砕氷クラス多目的プラットフォームとして、様々な貨物や人員を輸送し、救助活動を実施する為に開発された。
給油船は、効率的に艦隊水上艦及びへの補給を行ない、様々な貨物を移送し、ビルジ水や固形廃棄物を受け入れる事が出来る。
船は、哨戒船或いは救助船として使用できる。
船体の設計は、北極ゾーンで作業する能力を提供する。

艦隊へ含まれた後、船の乗組員は特殊錬成任務への取り組みを開始し、その後、計画戦闘訓練任務の遂行へ着手する事を黒海艦隊は指摘した。

給油船は3500トンの満載排水量を有し、全長78.8メートル、幅15.4メートル、完全負荷時の吃水5メートル。
船の乗組員は24名から成る。
小型海洋給油船「ヴィツェ・アドミラル・パロモフ」は、2016年9月1日にニジニ・ノヴゴロド造船工場『ヴォルガ』で起工され、2018年12月20日に進水した。



プロジェクト03182小型海洋給油船「ヴィツェ・アドミラル・パロモフ」は、ニジニ・ノヴゴロド造船工場『ヴォルガ』で2016年9月1日に起工されました。
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2018年12月20日に進水しました。
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2020年8月に内陸水路経由で黒海へ回航され、9月4日にセヴァストーポリへ到着しました。


2020年11月末から洋上試験を開始し、2021年4月末に完了しました。
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2021年5月29日、セヴァストーポリ海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役、黒海艦隊へ編入されました。


プロジェクト03182小型海洋給油船は、ニジニ・ノヴゴロド造船工場『ヴォルガ』ウラジオストク『東方造船所』で建造されています。

『東方造船所』で建造される1隻目の03182給油船「ミハイル・バルソフ」は2015年10月27日に起工され、2019年8月27日に進水しました。
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『東方造船所』2隻目の「ボリス・アヴェルキン」は2018年2月6日に起工されました。
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ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット ソヴェルシェーンヌイとグロームキーはフィリピン海で砲撃訓練を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年5月29日8時30分配信
【太平洋艦隊のコルベットはフィリピン海での演習中に砲射撃を実施した】

コルベット「グロームキー」及び「ソヴェルシェーンヌイ」で構成される太平洋艦隊艦支隊は、アジア-太平洋地域で遠距離航海任務の遂行を続けている。

フィリピン海コルベットは、実際の砲射撃実行を伴う支隊の組織的対空防衛の計画演習を実施した。
模擬空中目標への砲撃は、100mm汎用艦載砲装置A-19030mm6銃身自動艦載砲装置AK-630により行なわれた。

コルベットは、砲装置A-190を海上目標を撃破する為にも使用した。
更に艦は、電波電子妨害の設定を行なった。

コルベット「グロームキー」及び「ソヴェルシェーンヌイ」は、5月1日にウラジオストクから出航した。



2021年5月1日、ロシア太平洋艦隊の4隻の水上戦闘艦~ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)は、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)と共に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

5月5日に対馬海峡を南下し、東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

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「ボリス・ブトマ」は、5月15日にベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を訪れた]

5月19日にカムラン港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を去った]

5月22日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を訪れた]

5月25日にマニラ港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を去った]


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「ワリャーグ」「マルシャル・シャーポシニコフ」は、5月28日に太平洋上で対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとフリゲート マルシャル・シャーポシニコフは太平洋上で対空戦闘訓練を実施した]

一方、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」及び「グロームキー」は、5月29日にフィリピン海で砲撃訓練を実施しました。
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ロシア太平洋艦隊広報部の発表を見る限り、「ワリャーグ」及び「マルシャル・シャーポシニコフ」と、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」及び「グロームキー」は別行動を取っているようです。

ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で演習を行なう

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年5月28日13時30分配信
【バレンツ海で巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は航空隊と合同で戦闘任務への取り組みへ着手した】

バレンツ海の戦闘訓練射爆場で、北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、航空・防空軍航空機及びヘリコプターと協同で戦闘演習任務の遂行へ着手した。

演習活動の第1段階では、空中目標の探知及び追跡の様々な動作モードで、艦の電波技術手段兵装の動作が点検される。
空中目標の役割は、対潜航空機Il-38が演じる。

その後、乗組員は対潜ヘリコプターKa-27と協同で敵潜水艦の捜索へ取り組む。

近い内に巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」乗組員は、対潜及び対空防衛の一連の演習を行ない、その中で兵器を実際に使用する練習戦闘訓練を遂行する。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、核動力装置を装備する世界最大の航空母艦では無い打撃戦闘艦である。
これは、大型水上目標を撃破し、複合対空及び対潜防衛の保障の為に意図されている。
巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」有翼ミサイル複合体「グラニート」艦載対空防衛複合体高射ミサイル、砲、対潜兵器を装備する。



プロジェクト1144重原子力ロケット巡洋艦(キーロフ型)4番艦「ユーリー・アンドロポフ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)の『オルジョニキーゼ記念造船工場』(現『バルト工場』)で1986年4月に起工され、1989年4月に進水しました。
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ソヴィエト連邦解体後の1992年5月27日、「ピョートル・ヴェリキー」と改名されました。
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就役前の1996年11月に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ回航されました。

就役前の「ピョートル・ヴェリキー」(183)
手前の「090」は同型艦「アドミラル・ウシャコーフ」
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[就役前の原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1995~1997年)]

ロシア海軍へ納入されたのは、起工から約12年後の1998年3月であり、同年4月18日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役、北方艦隊へ編入されました。
当初は太平洋艦隊へ配備される予定でしたが、この当時のロシア海軍には「ピョートル・ヴェリキー」を極東まで回航する財政的余裕が無い為、北方艦隊へ編入されました。
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」就役10周年]

就役直後の「ピョートル・ヴェリキー」(099)
「090」は同型艦「アドミラル・ウシャコーフ」、「080」は「アドミラル・ナヒーモフ」
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「ピョートル・ヴェリキー」を始めとするキーロフ型ステルス艦であり、装甲防御が施されています。
[ステルス軍艦・キーロフ級]
[装甲巡洋艦・キーロフ級]

就役直後は資金不足で外洋への航海を実施する事が出来ず、2004年3月下旬には、本艦を巡る「核爆発騒動」が起こりました。
[ピョートル・ヴェリキー「核爆発」騒動]

2004年10月、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」と共に北東大西洋へ進出しました。
[大西洋上のクズネツォフ・その2(機動部隊)]
[大西洋上のクズネツォフ・その3(機動部隊)]

2005年にも大西洋で行動しました。
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」その1]
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」その2]

「ピョートル・ヴェリキー」は、2008年9月から2009年3月までカリブ海、南アフリカ、インドへの長期遠距離航海を実施しました。
[ロシア艦隊の大西洋・カリブ海遠征]

この時、インド沿岸での演習を終えてアデン湾へ航行している途中の「ピョートル・ヴェリキー」は、2009年2月12日、ソコトラ島沖でソマリア海賊を発見、拘留しました。
[ロシア海軍原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、3隻の海賊船を拘留]

2010年3月30日、極東の戦略演習「ヴォストーク-2010」に参加する為に出航し、遥々極東沿海地方までやって来ました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【セヴェロモルスクから沿海地方まで】2010年3月30日-5月20日
【沿海地方からセヴェロモルスクまで】2010年6月26日-9月12日
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2010年5月16日、「ピョートル・ヴェリキー」対馬海峡を北上し、日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より。
【ロシア海軍艦艇の動向(2010年5月17日発表)】

沿海地方フォキノ基地へ入港する「ピョートル・ヴェリキー」
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フォキノ基地に停泊する「ピョートル・ヴェリキー」(奥)
手前の艦は同型艦「アドミラル・ラーザレフ」
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「ピョートル・ヴェリキー」は、2010年7月初頭から実地戦略演習「ヴォストーク-2010」に参加しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【実地戦略演習「ヴォストーク-2010」纏め】

2010年7月24日、「ピョートル・ヴェリキー」は、ツシマ海峡を南下、沿海地方を去りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より。
【ロシア海軍艦艇の動向(2010年7月26日発表)】

2012年5月初頭から6月下旬まで浮きドックへ入渠しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー、浮きドックから出渠(2012年6月23日)]

2012年9月には北極圏への遠距離航海を実施しました。
(2012年9月12日出港、9月28日帰港)
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月)]

この時、北極圏弾道ミサイル迎撃訓練を実施しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシアの対弾道ミサイル防衛の一翼を担う]
「ピョートル・ヴェリキー」は、現在のロシア海軍において弾道ミサイル迎撃能力を持つ唯一の水上戦闘艦です。

2012年7月28日に「ピョートル・ヴェリキー」へのナヒーモフ勲章の授与が発表され、翌2013年1月10日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンよりナヒーモフ勲章を授与されました。
[プーチン大統領は北方艦隊基地を訪問する]


2013年4月、バレンツ海で各種の演習を実施しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で演習を行なう]
[北方艦隊の戦闘艦はバレンツ海で展示演習を実施した]
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜演習を実施した]

2013年9月にも北極海への遠距離航海を行ないました。
(2013年9月3日出港、9月30日帰港)
[聖アンドレイの旗の下に]

2013年10月22日から2014年5月18日まで地中海への遠距離航海を行ない、この時にシリアから搬出された化学兵器輸送船の護衛に参加しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-2014年5月)]

2014年12月にはグリーンランド沖へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはグリーンランド沖で潜水艦と「決闘」する為に出航した]

2015年9月初頭から12月初頭まで、定期修理を行なう為、ロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックで修理を行なう]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックへ入った]

2016年5月にはバレンツ海で演習を行ないました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

2016年10月から2017年2月まで重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空艦グループシリア沖への遠征に参加しました。
「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機は初めてシリア国内のテロ組織への空爆を行ないましたが、「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・クズネツォフ」のエスコート役に徹しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2017年7月30日の「ロシア海軍の日」にはクロンシュタットの観艦式に参加しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊の艦船はセヴェロモルスクへ帰投した]


2017年9月には北方艦隊の演習へ参加し、対艦ミサイル「グラニート」を発射しています。

[ロシア海軍北方艦隊の水上艦と原子力潜水艦はバレンツ海で超音速対艦ミサイルを発射した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で対艦ミサイルを撃墜した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと原子力水中巡洋艦オリョールはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]

2018年4月18日、「ピョートル・ヴェリキー」は海軍旗初掲揚(正式な海軍への就役)20周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは20歳になった]

3日後の4月21日、セヴェロモルスク基地に停泊している「ピョートル・ヴェリキー」で就役20周年記念式典が開催されました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーで就役20周年記念式典が開催された]

2018年11月~12月にバレンツ海で戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは戦闘訓練の為にバレンツ海へ出航した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は潜水艦の救助演習を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜演習を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なう]
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜ミサイルを発射した]


2019年4月6日、「ピョートル・ヴェリキー」は、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)と共に、各種演習を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海へ出航した]

4月8日、「ピョートル・ヴェリキー」は、130mm連装砲AK-130の砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で砲撃訓練を実施した]

4月10日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、ノルウェー海へ移動し、ロシア航空宇宙軍の戦闘機部隊と合同で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはノルウェー海で演習を実施する]

4月11日にはノルウェー海南部へ移動し、北方艦隊所属の対潜哨戒機Tu-142、迎撃戦闘機MiG-31BM、そしてロシア航空宇宙軍超音速爆撃機Tu-22M3空中給油機Il-78も参加する演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはノルウェー海南部で演習を実施した]

4月15日にはノルウェー海北部へ移動し、対潜戦闘訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはノルウェー海北部で対潜演習を実施した]

2019年4月18日、バレンツ海で演習を行なっている最中に就役21周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは就役21周年を迎えた]

4月29日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは洋上演習を終えて母港へ帰投した]

2019年10月には、新型給油船「アカデミック・パシン」の洋上試験に参加し、同船から洋上補給を受けました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーへの洋上補給を行なった]

2020年4月18日に就役22周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは就役22周年を迎えた]

2020年7月7日、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と共にバレンツ海へ出航し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で演習を開始した]

翌7月8日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、130mm連装砲による沿岸目標への艦砲射撃訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは艦砲射撃訓練を行なった]

7月9日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、バレンツ海対艦ミサイルを発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは、ロシア航空宇宙軍の超音速爆撃機Tu-22M3と共にバレンツ海で対艦ミサイルを発射した]

7月10日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、バレンツ海で対空防衛訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空防衛訓練を行なった]

7月11日には対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海での演習を完了した]

その後も「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」バレンツ海へ留まり、7月13日には北方艦隊所属の原子力潜水艦を相手に対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対潜演習を行なった]

2021年4月18日に就役23周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは就役23周年を迎えた]

2021年5月21日、北方艦隊の演習へ参加する為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは演習を行なう為にバレンツ海へ出航した]

演習は5月24日に終了しました。

[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で演習を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で戦術演習を行なった]

5月28日、演習を行なう為に再びバレンツ海へ出航しました。

ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2021年6月末に洋上試験を開始する

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『タス通信』より
2021年5月28日9時2分配信
【プロジェクト885M原子力潜水艦「ノヴォシビルスク」は6月末に海上で航行試験へ入る】
モスクワ、5月28日/タス通信

プロジェクト885M(コード名「ヤーセン-M」)原子力潜水艦の最初の生産艦「ノヴォシビルスク」は、6月末に工場航行試験へ入る。
『タス通信』は金曜日に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「潜水艦ノヴォシビルスクは、今年6月末に工場航行試験へ入ります」
彼は述べた。
彼によると、その後に国家試験が続き、その中で潜水艦ミサイル「オーニクス」及び「カリブル-PL」の射撃を実施する。
潜水艦海軍への引き渡しは2021年末に計画されている。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

現在、『セヴマシュ』(『統合造船業営団』へ加入)では、6隻のプロジェクト885M潜水艦が様々な建造段階に在る。
同プロジェクトの7番目及び8番目の船体~原子力潜水艦「ヴォロネジ」「ウラジオストク」は、2020年7月20日に起工された。
起工は、ビデオ会議モードでロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンに見守られた。

プロジェクト885M原子力潜水艦のトップ「カザン」は5月7日にロシア海軍へ引き渡された。
プロジェクト885「ヤーセン」水中巡洋艦のトップである只1隻の「セヴェロドヴィンスク」は、北方艦隊潜水部隊の一員として任務を遂行している。
同艦は『セヴマシュ』で建造され、2014年6月17日に海軍へ引き渡された。
プロジェクト885/885M潜水艦の基本兵装は、有翼ミサイル「カリブル」或いは「オーニクス」である。
現在、「セヴェロドヴィンスク」は、今年に潜水艦が参加する極超音速ミサイル「ツィルコン」の試験を準備している。
以前、このミサイルの試験発射は、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」により行なわれた。



プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦 シリーズの3番艦K-573「ノヴォシビルスク」(プロジェクト885M「ヤーセン-M」としては2隻目)は、2013年7月26日にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』造船所で起工されました。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]



起工後、まず船体の製造作業が進められ、2014年8月には船体の水圧試験が行なわれました。
[ヤーセン級多用途原潜ノヴォシビルスクの船体の水圧試験が行なわれた]

その後の建造工事の進捗状況は明らかにされていませんでしたが、2019年12月25日に『セヴマシュ』の造船台から出渠し、進水しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクはセヴェロドヴィンスクで進水した]


当初、「ノヴォシビルスク」は2020年末にロシア海軍への引き渡しが予定されていました。
[ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2020年にロシア海軍へ引き渡される]

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しかし、2020年中には洋上試験を開始する事すら出来ず、引き渡しは翌年に延期される事になりました。
[セヴェロドヴィンスク造船所で建造されている特殊用途原子力潜水艦ベルゴロド、原子力水中巡洋艦カザンとノヴォシビルスク、戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年にロシア海軍へ就役する]



「ノヴォシビルスク」の就役は2021年末に予定されており、太平洋艦隊への配備が予定されています。
[ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2021年末にロシア海軍へ引き渡される]
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ロシア海軍第4世代原子力潜水艦となるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦シリーズは、現在までに9隻がセヴェロドヴィンスク市『セヴマシュ』(北方機械製造事業)で起工され、このうち2隻が就役しています。

1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に起工され、2010年6月15日に進水、2013年12月30日に竣工、2014年6月17日に就役し、北方艦隊第11対空母原潜師団へ編入されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

2番艦「カザン」からは改良型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」となり、2009年7月24日に起工され、2017年3月31日に進水、2021年5月7日に就役し、北方艦隊へ配備されました。
[改セヴェロドヴィンスク型原子力水中巡洋艦カザンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

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プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、以前の885「ヤーセン」(「セヴェロドヴィンスク」)よりも全長が10メートル短くなり(つまり129.2メートル)、533mm魚雷発射管は8門に減らされ(「セヴェロドヴィンスク」は10門)、4連装垂直ミサイル発射管は10基(「セヴェロドヴィンスク」は8基)に増加しています。
従いまして、885の改良型と言うよりは実質的に新しい設計の潜水艦と言えます。

4番艦(「ヤーセン-M」としては3隻目)「クラスノヤルスク」は、2014年7月27日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2022年以降に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
[多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された]
[ロシア海軍の第4世代多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスクの船体の水圧試験が行なわれた]

5番艦(「ヤーセン-M」としては4隻目)「アルハンゲリスク」は、2015年3月19日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2023年以降に予定されており、北方艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍の為のヤーセン級多用途原潜5番艦アルハンゲリスクは起工された]

6番艦(「ヤーセン-M」としては5隻目)「ペルミ」は、2016年7月29日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2023年以降に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍の為の第6のヤーセン級原子力水中巡洋艦ペルミはセヴェロドヴィンスクで起工された]

7番艦(改「ヤーセン」級としては6隻目)「ウリヤノフスク」は、2017年7月28日に起工されました。
[ロシア海軍北方艦隊の為の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級7番艦(最終艦)ウリヤノフスクは起工された]
ロシア海軍への引き渡しは2024年に予定されており、北方艦隊へ配備されます。

但し、「ウリヤノフスク」に関しては、未だ確定では有りませんが、起工後にプロジェクト09853特殊用途原子力潜水艦へ設計変更されているという情報も有ります。
[第3の原子力水中無人機ポセイドン搭載特殊用途原子力潜水艦ウリヤノフスクは2027年までにロシア海軍へ就役する]


以前には、ロシア海軍向けの「ヤーセン」シリーズは7隻で終了する予定でした。

しかし、2019年6月27日、モスクワ州愛国者公園で開催された軍事機器展示会『アルミヤ-2019』の会場において、「ヤーセン-M」2隻の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]

そして2020年7月20日、8番艦(「ヤーセン-M」としては7隻目)「ヴォロネジ」と9番艦(「ヤーセン-M」としては8隻目)「ウラジオストク」が一斉に起工されました。

[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヴォロネジとウラジオストクはセヴェロドヴィンスクで起工された]

現在の所、この2隻のロシア海軍への引き渡しは、2027~2028年に予定されており、「ヴォロネジ」北方艦隊「ウラジオストク」太平洋艦隊へ配備されます。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦ヴォロネジとウラジオストクは2027-2028年にロシア海軍へ就役する]
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ウラジオストクとヴォロネジは新型対地巡航ミサイル"カリブル-M"を搭載する]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦ウラジオストクとヴォロネジの船体の形成が始まった]

ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとフリゲート マルシャル・シャーポシニコフは太平洋上で対空戦闘訓練を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2021年5月28日7時30分配信
【太平洋艦隊艦支隊は太平洋でミサイル及び砲射撃を実施した】

5月1日からアジア-太平洋地域で遠距離航海任務を遂行しているナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」で構成される太平洋艦隊艦支隊は、太平洋で複合計画射撃演習を実施した。

実地活動中、戦闘艦は合同で仮想敵空中攻撃手段からの攻撃を撃退した。
模擬空中目標を撃破する為、高射ミサイル複合体「キンジャール」及び「オサー」が使用され、更に130mm砲装置AK-130100mm汎用艦載砲装置A-19030mm6銃身自動艦載砲装置AK-630による砲撃が行なわれた。

演習の枠組みで艦支隊は、更に海上目標への砲射撃を実施した。



2021年5月1日、ロシア太平洋艦隊の4隻の水上戦闘艦~ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)は、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)と共に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

5月5日に対馬海峡を南下し、東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

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「ボリス・ブトマ」は、5月15日にベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を訪れた]

5月19日にカムラン港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を去った]

5月22日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を訪れた]

5月25日にマニラ港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を去った]


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一方、「ワリャーグ」「マルシャル・シャーポシニコフ」は、5月28日に太平洋上で対空戦闘訓練を実施しました。

ロシア太平洋艦隊広報部の発表を見る限り、「ワリャーグ」及び「マルシャル・シャーポシニコフ」と、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」及び「グロームキー」は別行動を取っているようです。

ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはオホーツク海で病院船イルティシュへの負傷者移送訓練を行なった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2021年5月27日5時15分配信
【オホーツク海で太平洋艦隊の艦は病院船「イルティシュ」への仮想負傷者の避難演習を実施した】

オホーツク海太平洋艦隊及び支援船は、太平洋艦隊海上航空隊及び医療サービス専門家と合同で戦闘艦から仮想負傷者を避難させる計画演習を実施した。

演習の筋書きの下で、投錨停泊地点に居た大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は、水中破壊工作部隊及び手段からのの防護へ指向される複合予防措置を実施した。
この時、乗組員の将兵の1人は緊急医療援助を必要としていたが、それを与える事は病院の条件でのみ可能であった。

導入部では、病院船「イルティシュ」から最短時間で特殊捜索救助ヘリコプターKa-27を飛ばし、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」への着艦を行なった。
将兵はヘリコプター機内へ乗せられ、准医師の監督下で水上病院への移送を準備した。
その後、Ka-27病院船「イルティシュ」へ戻り、そこで仮想負傷者は医療チームへ引き渡された。

演習任務の遂行中、飛行士は、着艦へのアプローチの最適コース、針路と着陸精度の選択の実地技量を改善し、及び航空グループの連携へ取り組み、医療チームの行動が評価された。



プロジェクト1155大型対潜艦の12番艦(最終艦)「アドミラル・パンテレーエフ」は、カリーニングラード造船工場『ヤンターリ』で1988年4月28日に起工され、1990年2月7日に進水し、1991年12月19日に当時のソ連海軍へ納入されました。
ソ連邦解体(1991年12月25日)の翌年の1992年5月1日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役しました。

1992年後半にバルト海から極東へ回航され、1992年12月28日にウラジオストクへ到着しました。
[ウダロイ級12番艦アドミラル・パンテレーエフ]
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1995年8月末~9月初頭には対日戦勝50周年記念行事へ参加する為にハワイ真珠湾を訪問しました。
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2007年9月末にウラジオストク沖で実施されたアメリカ海軍との合同演習『パシフィック・イーグル-2007』へ参加しました。
[チハオケアンスキー・オリョール-2007]

2009年3月末から7月初頭までアデン湾への遠距離航海を行ない、ソマリア海賊対処任務に従事しました。
[ロシア海軍第3次ソマリア遠征]
4月28日にはソマリア沖で29名の海賊を拘束しました。
[ロシア海軍第3次ソマリア派遣隊、海賊を拘留]

2011年10月から2012年1月までアデン湾の海賊対処任務に就き、2月12日にウラジオストクへ帰港しました。
[ロシア太平洋艦隊第6次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻ってきた]

2012年7月にはハワイ沖でアメリカ主催の環太平洋合同演習『リムパック-2012』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊は環太平洋演習リムパック-2012に参加する]
[ロシア海軍リムパック参加部隊は帰港した]

2013年3月から12月下旬まで地中海東部への遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~12月)]

2014年5月下旬に東シナ海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2014』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

2014年7月下旬にピョートル大帝湾で実施されたインド海軍との合同演習『インドラ-2014』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」の活動段階が始まる]
[ロシア-インド海軍合同演習「インドラ-2014」2日目]

2014年9月にはオホーツク海で抜き打ち演習へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊主力部隊はオホーツク海で「抜き打ち演習」に参加した]

2015年2月から8月まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフ遠距離航海(2015年2月-8月)]

2016年中に対潜ソナーのオーバーホールを行ないました。
[ロシア海軍は対潜艦のソナーのオーバーホールを実施する]

2016年8月中旬にウラジオストクを出航し、12月22日に帰港しました。
この間、9月には北極圏北方艦隊との合同演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは北極圏遠征から戻ってきた]

2017年4月13日、「アドミラル・ヴィノグラードフ」と共に対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で対空戦闘訓練を行なった]

2017年4月下旬にヘリコプターの発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは艦載ヘリコプターの着艦訓練を行なった]

2017年6月末にラ・ペルーズ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入り、演習を行なった後、7月初頭には同海峡を通過して日本海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の水上艦16隻はラ・ペルーズ海峡を通過して日本海へ入った]

2017年10月2日から2018年1月8日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は東南アジア遠征を終えてウラジオストクへ帰投した]

その後、2018年3月20日から始まった太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船はピョートル大帝湾で演習を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは日本海で対潜戦闘訓練を行なった]

2018年6月22日には沿海地方ニコラエフカ飛行場に駐留している対潜ヘリコプターKa-27PLの発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは日本海で艦載ヘリコプターKa-27の発着訓練を行なった]

2018年9月11日から17日までロシア極東部で実施された戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の大型水上艦はオホーツク海で演習を行なった]
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍歩兵部隊は沿海地方で上陸演習を行なった]
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

2018年10月1日から2019年1月24日まで東南アジアへの遠距離航海を行ない、インド海軍との合同演習演習『インドラ・ネイヴィー-2018』へ参加しました。
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[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠征(2018年10月-2019年1月)]

2019年2月27日、同型艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」と共にピョートル大帝湾潜水艦の捜索・探知訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフとアドミラル・ヴィノグラードフはピョートル大帝湾で対潜演習を行なった]

2019年5月中旬にピョートル大帝湾で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはピョートル大帝湾で演習を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはピョートル大帝湾で実弾射撃訓練を行なった]

2019年8月中旬~下旬に他の太平洋艦隊所属艦船と共に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入り、8月末~9月中旬に掛けてオホーツク海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上戦闘艦はオホーツク海の演習で高射ミサイルを発射した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上戦闘艦はカムチャツカ半島で砲撃訓練を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとロケット艇2隻は太平洋で対艦ミサイルを発射した]

2019年9月17日に宗谷海峡を西進して日本海へ入り、その後、ウラジオストクへ戻りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2019年9月18日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2019年10月から12月まで東南アジアへの遠距離航海へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠征(2019年10月-12月)]

2020年3月末~4月末の太平洋艦隊オホーツク海演習へ参加し、5月5日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

2020年5月14日にピョートル大帝湾ヘリコプターの発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはヘリコプターの発着訓練を行なった]
その後、日本海を南下し、5月17日に対馬海峡を南下して東シナ海へ入り、その後、太平洋上で行動した後、5月19日に対馬海峡を北上して日本海へ入り、ウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の10隻の艦船は洋上で『太平洋艦隊の日』を迎えた]

2020年6月28日には大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、小型対潜艦「コレーエツ」、「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」、MPK-221と共に日本海潜水艦捜索演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の対潜艦部隊と対潜哨戒機は日本海で潜水艦捜索演習を行なった]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』ウラジオストク(金角湾)の観艦式へ参加しました。


2020年8月中旬にウラジオストクを出航し、9月中旬までオホーツク海ベーリング海で演習を行ないました。
[ロシア海軍演習『大洋の盾-2020』(2020年8月)]

2020年10月19日にピョートル大帝湾で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはピョートル大帝湾で対水上射撃及び機雷掃討訓練を行なった]

2020年11月1日から12月29日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠征(2020年11月-12月)]

2021年5月15日にピョートル大帝湾で各種砲撃訓練(対水上、対空、機雷掃討)とヘリコプター発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはピョートル大帝湾で砲撃訓練とヘリコプター発着訓練を行なった]

5月16日に宗谷海峡を東進してオホーツク海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月17日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

5月27日、オホーツク海病院船「イルティシュ」への負傷者移送訓練を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊の偵察艦カレリアはハワイ沖に出現した

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年5月27日10時29分配信
【ハワイでロシアの偵察艦が発見された】

この数日間、ロシア海軍の偵察艦はハワイ諸島西方に滞在している。
『インタファクス』はアメリカ合衆国海軍の代理人の発言を引用して報じた。


「太平洋艦隊は、ハワイ近郊の国際水域で行動しているロシア艦について把握しており、それがそこに居る間は、その追跡を続けます」
アメリカ合衆国海軍太平洋艦隊
の公式代理人ジョン・ゲイ大尉は言った。

アメリカ軍によると、ロシア艦は国際法規の枠組みで行動しており、船舶航行にとっての危険は示されていない。
しかし、それは自動識別システムの信号を送信していない事が示されている。

アメリカ合衆国海軍ロシア艦の詳細を示さなかったが、手持ちの情報によれば、これは、ロシア海軍太平洋艦隊偵察艦「カレリア」の話である。
先週の5月21日・金曜日、「カレリア」は、アメリカ合衆国海軍対ミサイル防衛局が様々なミサイルの試験を行なっている太平洋ミサイル射爆場バーキング・サンズが配置されているカウアイ島の西方21kmに居た。
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SSV-535「カレリア」は、プロジェクト864(コード名「メリディアン」)中型偵察艦である。
ポーランドグダニスク北方造船所で1986年に起工された。
1988年夏に太平洋艦隊へ加入した。
2014年から2017年まで艦船修理センター『ダーリザヴォード』で近代化が行なわれた。

NATO(北大西洋条約機構)の分類によると、プロジェクト864艦「ヴィシュニャ」級情報収集艦である。
それは海上および大洋ゾーン近くで任務を果たす為に作成された。
無線交信を傍受し、ソナーの能力を調査する為に意図されている。



プロジェクト864中型偵察艦SSV-535「カレリア」は、ポーランドグダニスク造船所で1986年に起工され、1987年に進水、1988年8月9日にソヴィエト海軍へ就役しました。
1988年中にウラジオストクへ回航され、早速太平洋上で行動を開始しました。
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西部大西洋アメリカ海軍原子力ミサイル巡洋艦「テキサス」を追尾するSSV-535
(1988年12月15~16日)
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1989年10月~11月にハワイ諸島付近へ進出し、その後、韓国沖や日本付近へ行き、国際合同演習『チームスピリット』を監視しました。

1990年末から1991年初頭にもハワイ諸島付近へ進出しました。

1992年には沖縄付近へ進出しました。

2002年には予備役となり、翌2003年には艦上のアンテナなどが取り外され、同型艦SSV-208「クリルイ」へ移設されました。
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2012年、SSV-535「カレリア」の近代化改装と現役復帰が決定され、2013年7月にウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』へ移動しました。
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2014年から近代化改装が始まり、2017年7月20日に第515独立偵察艦大隊へ復帰しました。
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2021年5月21日には、アメリカ海軍太平洋ミサイル試射場が在るハワイ諸島カウアイ島西岸バーキング・サンズの西方21kmで確認されました。

その後もハワイ諸島西方に滞在しているようです。

ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はクリミア半島の地対艦ミサイル部隊と共に演習を行なった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2021年5月26日3時0分配信
【フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」乗組員は沿岸対艦複合体「バル」及び「ウチョス」との合同演習を実施した】

フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」乗組員は、沿岸対艦複合体「バル」及び「ウチョス」との合同演習実施中に高射ミサイル複合体「シチーリ」のミサイル射撃を成功裏に実施した。

演習は、黒海艦隊の戦闘訓練計画に沿って黒海エリアで行なわれた。

数段階で行なわれた戦闘射撃の最中、10回以上の艦上及び沿岸複合体からのミサイル発射が行なわれた。

演習計画の下、沿岸ミサイル複合体の戦闘班へ任務が与えられた:水上艦の捜索を行ない、探知後、海上目標へ数回のミサイル「プログレス」及び「ウラン」のミサイル射撃を行なう。

次に、フリゲートの乗組員は空中目標を探知し、そのコースを追尾し、艦にとっての安全な距離及び高度で高射ミサイル複合体「シチーリ」を使用し、それを成功裏に撃破した。

ミサイル射撃実施の結果、対艦ミサイル複合体「ウチョス」及び「バル」の飛翔軌道と、艦載高射ミサイル複合体による撃破は、黒海艦隊対空防衛・海上航空隊無人飛行装置により記録された。

ミサイル射撃が行なわれた海上射爆場と隣接海域は、船舶航行の為の為に閉鎖された。
海域閉鎖の任務は、黒海艦隊の約30隻の戦闘艦及び補助船により遂行された。



プロジェクト11356Rフリゲート1番艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)は、2020年12月下旬にセヴァストーポリを出航、12月24日にボスポラス海峡を南下し、地中海東部へ向かいました。

[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部(シリア沖)へ行く]

2021年1月11日に地中海東部で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部で対空戦闘訓練を行なった]

2021年1月下旬にはシリアタルトゥース港で乗組員の各種訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークはシリアのタルトゥース港で乗組員の錬成訓練を行なった]

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その後、プロジェクト22160哨戒艦の2番艦「ドミトリー・ロガチョフ」(375、2019年6月11日就役)及びプロジェクト22870救助曳船SB-739(2017年3月7日就役)と合流した「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、パキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』へ参加する為、スエズ運河を通過して紅海、アデン湾、アラビア海を抜け、2月11日にはパキスタンカラチ港へ到着しました。

[パキスタン沖で実施される国際海軍演習『AMAN-2021』へ参加するロシア海軍黒海艦隊の艦船はカラチ港へ到着した]

2月12日、カラチ港多国籍海軍演習『AMAN-2021』の開会式が開催されました。

[ロシア海軍黒海艦隊が参加するパキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』が始まった]

2月13日、パキスタン海軍参謀総長フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」を視察しました。

[パキスタン海軍参謀総長はロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"を視察した]

2月15日、ロシア海軍を含め、演習へ参加する艦船はカラチ港から出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊が参加するパキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』の海上フェーズが始まった]

パキスタン沖(アラビア海)での洋上演習は2月16日に終了しました。

[ロシア海軍黒海艦隊が参加するパキスタン主催の多国籍海軍演習『AMAN-2021』は終了した]

2月28日、「アドミラル・グリゴロヴィチ」スーダンポートスーダン港を訪れました。
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[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はスーダンを訪問した]


3月初頭には地中海東部へ入りました。
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3月下旬にはクレタ島付近でアメリカ海軍原子力空母「ドワイト・D・アイゼンハワー」を中核とする機動部隊を追跡しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海のクレタ島沖でアメリカ海軍の原子力空母ドワイト・D・アイゼンハワーを追跡している]

その後も地中海東部に留まっていましたが、5月8日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ帰投しました。
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5月18日、黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)と共に黒海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・グリゴロヴィチは黒海で対潜戦闘訓練を実施した]
「敵役」は、潜水艦「コルピノ」(2016年11月24日就役)が務めました。
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5月20日には、黒海艦隊航空隊多用途複座戦闘機Su-30SMが「敵役」を務める対空防衛戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・グリゴロヴィチは黒海で対空戦闘訓練を実施した]

演習終了後、5月22日にセヴァストーポリへ帰投しました。

[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・グリゴロヴィチは黒海での演習を終えてセヴァストーポリへ帰投した]

5月25日にはクリミア半島地対艦ミサイル「ウチョス」及び「バル」と合同演習を行ないました。

沿岸(地下)固定式ミサイル複合体「ウチョス」(秘匿名「オブィエクト-100」)は、東西冷戦時代にクリミア半島(セヴァストーポリ軍港周辺)防衛用として特別に建設された地下サイロ方式の地対艦ミサイルです。
ミサイル艦対艦ミサイルP-35「プログレス」(SS-N-3シャドック)が使用されました。
『赤旗黒海艦隊情報リソース』より
【沿岸固定ミサイル複合体「ウチョス」】

ソ連邦解体後は放棄されていましたが、2014年3月にクリミア半島ロシア連邦へ編入された後に修復が始まり、2016年11月までに復活しました。

将来的には、超音速対艦ミサイル「バスチオン」(オーニクス)へ換装されます。
[クリミア半島へロシア海軍の地対艦ミサイル"バスチオン"のサイロ発射型が配備される]

沿岸ミサイル複合体「バル」は、対艦ミサイル「ウラン」の地上発射ヴァージョンです。
黒海艦隊では、2014年3月からクリミア半島へ配備されています。

ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で戦術演習を行なった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年5月25日23時0分配信
【バレンツ海で北方艦隊の戦術艦グループの演習が実施された】

バレンツ海北方艦隊の沿岸戦闘訓練射爆場で、戦術艦グループの複合演習が行なわれた。
それには、北方艦隊の様々な連合部隊からの10隻以上の戦闘艦及び支援船、更には対潜航空隊航空機Il-38ヘリコプターKa-27PLが関わった。
演習は、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」艦上の艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将により指揮された。

演習中、艦隊は海上への艦グループの展開、対機雷保障、潜水艦の捜索、仮想敵の航空機及び空中攻撃手段の攻撃の撃退、高射ミサイル及び砲の実地射撃による模擬海上目標及び空中目標の撃破、更には電波電子戦闘複合体からのパッシブ妨害の設定の行動へ取り組んだ。

演習の初めに、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」小型ロケット艦「ラッスヴェート」で構成される戦闘艦支隊は、対機雷艦~基地掃海艦「ソロヴェツキー・ユンガ」「ヤドリン」による機雷水路の掃海の下で北方艦隊主要基地セヴェロモルスクからの出航へ取り組んだ。
コラ湾の移動中に軍事船員は、高速ボートに乗った仮想破壊工作員の攻撃を撃退した。
敵への射撃の為、巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」の最上甲板へ海軍歩兵隊員と艦の警備部隊の将兵が配置された。

海上で艦は、航行隊列による操艦へ取り組み、小型対潜艦「ブレスト」及び「ユンガ」、対潜ヘリコプターKa-27及び航空機Il-38と協同で仮想敵潜水艦の捜索を行なった。
捜索される為の潜水艦の役割は、戦略用途ロケット水中巡洋艦「ノヴォモスコフスク」が演じ、ヘリコプター乗員は降下水中音響ステーションを使用した。

原子力潜水艦の発見後、小型対潜艦の戦闘班は、仮想水中目標への噴射推進深海爆撃装置RBU-6000からの射撃へ取り組んだ。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」小型ロケット艦「ラッスヴェート」は、高射ミサイル複合体「キンジャール」及び「オサー」の助力による仮想敵の空中攻撃の撃退へ取り組んだ。

水上目標の撃破へ、小型対潜艦及び小型ロケット艦砲装置AK-630及びAK-176が取り組んだ。

戦闘訓練に加え、水上での人員の捜索及び救助の課題へ取り組んだ。
このエピソードには、救助曳船「ニコライ・チケル」、泊地潜水夫艇「イワン・シュベツ」RVK-1230、更には捜索救助ヘリコプターKa-27PSが参加した。

複合演習が完了し、全ての参加者は、その飛行場及び恒久駐留所へ到着した。

ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年6月に洋上試験を開始する

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『タス通信』より
2021年5月25日9時7分配信
【情報筋:潜水艦「クニャージ・オレグ」は6月初頭に海上へ出て最初の試験を実施する】
モスクワ、5月25日/タス通信

プロジェクト955A(コード名「ボレイ-A」)戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦「クニャージ・オレグ」は、6月初頭に海上へ出て最初の試験を実施する。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「今の計画の下で、クニャージ・オレグは6月初頭に最初の海上での試験へ入ります」
彼は話し、計画は変更される可能性も有る事を説明した。

同プロジェクト潜水艦を建造している生産合同『セヴマシュ』(『統合造船業営団』の一員)は、情報筋からの情報にコメントしなかった。

以前の計画では、プロジェクト955Aロケット艦の最初の生産艦「クニャージ・オレグ」は、今年7月25日に祝われるロシア連邦海軍の日海軍へ加入する事が想定されていた。

『タス通信』の情報提供者は、この出来事は指定時期に発生しないと予測した。
何故なら、潜水艦は工場航行試験及び国家試験プログラムを実行し、特に大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」バレンツ海の水中位置からカムチャツカクラ射爆場の目標への戦闘演習発射を実施する必要が有るからである。

現在、ロシア海軍の戦闘編制には、4隻のプロジェクト955/955Aロケット艦が在る。
「クニャージ・オレグ」に加え、更なる3隻のプロジェクト955A潜水艦『セヴマシュ』で様々な建造段階に在る。
各々の潜水艦は16基の大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」を搭載する。
以前、新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューに対し、海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、ロシア海軍は2021年末までにプロジェクト「ボレイ-A」戦略用途ロケット水中巡洋艦「クニャージ・オレグ」を受け入れると述べた。



ロシア海軍第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」シリーズの5番艦「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』(北方機械製造事業)で起工されました。
(改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては2番艦)
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]

2016年11月中旬までに強度船体(耐圧殻)の水密試験が完了しました。
(「ボレイ」級は複殻式船体)
[ロシア海軍の為の新世代戦略原潜ボレイ級5番艦クニャージ・オレグの船体(耐圧殻)の水密試験は完了した]

2020年7月16日に『セヴマシュ』造船台から出渠し、進水しました。

[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは進水した]

「クニャージ・オレグ」の洋上試験は、早ければ2021年6月初頭に始まります。

ロシア海軍への引き渡しは2021年に予定されています。
[2021年にロシア海軍へ3隻の原子力潜水艦が就役する]
[ボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年10月にロシア海軍へ就役する]

ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を去った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2021年5月25日4時30分配信
【太平洋艦隊の大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」はマニラの寄港を完了した】

アジア-太平洋地域太平洋艦隊艦船支隊の一員として遠距離航海任務を遂行している太平洋艦隊大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」は、5月22日に到着したフィリピンマニラ港への業務寄港を完了した。

港への停泊期間中に給油船は水と燃料の備蓄を補充した。

船は航海計画に沿って任務の遂行を継続する。



2021年5月1日、ロシア太平洋艦隊大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)は、太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)と共に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

5月5日に対馬海峡を南下し、東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

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「ボリス・ブトマ」は、5月15日にベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を訪れた]

5月19日にカムラン港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を去った]

5月22日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を訪れた]

5月25日にマニラ港から出航しました。

ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2023年に完了する

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年5月25日8時49分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の試験開始は機器の問題が故に遅れる-『統合造船業営団』トップ】
モスクワ、5月25日、インタファクス

ロシア唯一の航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理はスケジュール通りに進んでいるが、試験の為の出航は少し延期される。
『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは述べた。
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「契約は2023年に完了します。
ですが、我々は、修理される機器~工場『キーロフエネルゴマシュ』で製造された蒸気タービン装置~の供給に関する一連の技術的問題が故に、スケジュールよりも少し遅れて試験へ入ります」
ラフマノフ
新聞『ヴェドモスチ』のインタビューに対し、こう言った。

同時に、彼によれば「修理は予算内でスケジュール通りに進んでおり、火災の影響は除去されました」

『統合造船業営団』のトップは、営団の企業は、にそのような必要性が生じた場合、新たな航空母艦を建造できる事を指摘した。
「艦隊が空母を必要とするのか否かは、国防省次第です。
発注を受けた場合、『統合造船業営団』は、このような艦を建造できます。
我々の設計局は然るべき作業を行ない、造船所は近代化が行なわれており、我々は大きなサイズの艦を建造します」
ラフマノフ
は話した。

2月4日、ラフマノフ『インタファクス』のインタビューに対し、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」は修理及び近代化の後、2022年にロシア連邦海軍への引き渡しを計画してると言った。

航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理完了時期にとっての火災の影響に関する質問に対し、『統合造船業営団』のトップは答えた:
「この事件は、艦に大きな損害を与えていません。
全ての損傷した構造と船室は、修理及び交換の対象であり、これは深刻な影響を与えません」


「アドミラル・クズネツォフ」は1982年に黒海造船工場の船台で起工された。
艦は50機以上の飛行装置を搭載できる。
伝えられているように、近代化中に「アドミラル・クズネツォフ」は、対空防衛複合体「パーンツィリ」の海上版、新たなボイラー、ポンプ、新たな飛行システム及び通信システムを得る。
艦には、主動力タービンの追加修理が控えている。

2019年12月12日、ムルマンスク工場で修理中の航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」で火災が発生した。
予備データによると、火災は溶接作業中に起こった。
それは一昼夜で消火された。
火災の結果、2名が死亡し、更に14名が負傷した。
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ラフマノフが以前に『インタファクス』へ伝えたように、ロシア唯一の航空母艦が火災により被った損害は5億ルーブルになる。



ロシア海軍唯一の「航空母艦」ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月21日就役)は、シリア作戦(2016年11月~2017年1月)から帰投した翌年の2018年4月23日に近代化改装の契約が締結され、その直後に工事が開始されました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の契約は締結された]


近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体、火災探知システムなどは新型に変更される事になるようです。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』により、「アドミラル・クズネツォフ」の新たな近代化改装案が作成されました。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]
「アドミラル・クズネツォフ」には、新たな淡水化装置が設置されます。

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装により新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されます。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装の際に新たな航空機管制複合体を装備します。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな航空機管制複合体レジストル-Eを装備する]

更には、ロシア海軍新型フリゲート・プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)で初めて採用される最新の高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の装備も計画されています。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは最新高射ミサイル複合体ポリメント-リドゥートを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の費用については、これまでに様々な数字が出ていましたが、結局、約600億ルーブルに落ち着いたようです。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の費用は約600億ルーブルになる]

「アドミラル・クズネツォフ」機関(蒸気タービン)自体は変更されませんが、蒸気発生用のボイラーは8基全てが交換される事になり、2018年7月下旬からボイラーの撤去作業が始まりました。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフのボイラーの撤去作業が始まった]

蒸気タービン機関自体も大規模な修復が行なわれます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは蒸気タービンエンジンを修復する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、8基のボイラー(KVG-4)を、新たに製造されたボイラーKVG-4と交換します。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月4日8時0分配信
【情報筋:「アドミラル・クズネツォフ」の新たなロシア製ボイラーは25年と見積もられている】
新たなボイラーKVG-4の寿命は25年になります。


「アドミラル・クズネツォフ」は、2018年9月17日にムルマンスク北東のロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは大型浮きドックPD-50へ入った]

2018年10月30日未明、大型浮きドックPD-50へ入渠していた「アドミラル・クズネツォフ」の出渠作業中、突然に電力供給が止まり、浮きドックは沈没しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを修理中の浮きドックPD-50で事故が発生した]

この事故により、浮きドックPD-50のクレーン1基が「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下し、甲板を損傷しました。
具体的には、飛行甲板に直径5メートル程の穴が開きました。

「アドミラル・クズネツォフ」は、事故後にロスリャコヴォからムルマンスク第35艦船修理工場へ回航され、第24埠頭(「アドミラル・クズネツォフ」がいつも停泊している場所)へ係留されました。

「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下したクレーンは、12月下旬に撤去されました。
[浮きドックPD-50の沈没事故により航空母艦アドミラル・クズネツォフの飛行甲板へ落下したクレーンは完全に撤去されている]


「アドミラル・クズネツォフ」の火災探知システムは、予算の都合の為か、半分だけが新型に取り換えられることになるようです。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは火災探知システムの半分を新型に替える]

更には、電力供給体系(ケーブル線)の一部も更新されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは電力供給体系を部分的に更新する]


従来の『第35艦船修理工場』乾ドックのサイズでは、「アドミラル・クズネツォフ」は入渠できませんでしたが、これを、同艦が入渠できるサイズに拡張する計画は以前から有り、PD-50沈没事故を受け、これが実行に移される事になりました。
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[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、ムルマンスク艦船修理工場の乾ドック拡張後にドック入りする]

『第35艦船修理工場』乾ドック拡張工事は、2019年7月以降に始まりました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為のムルマンスク艦船修理工場の乾ドック結合・拡張工事は既に始まっている]

「アドミラル・クズネツォフ」が、この乾ドックへ入渠するのは2021年夏に予定されています。

この乾ドックは、取りあえずは「アドミラル・クズネツォフ」が入渠できるように最低限の工事を行ない、その後、2023年までに恒久的な施設として完成させる予定です。

なお、乾ドック拡張工事の最中、請負業者と発注者『第35艦船修理工場』との間で金銭トラブルが発生した為、2020年6月下旬に新たな請負業者として『オルゲネルゴストロイ』商会が選ばれ、工事が再開されました。
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[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグはウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代改装を行なっているムルマンスク艦船修理工場を視察した]


2019年12月12日10時16分(モスクワ時間)、近代化改装工事中の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の第1発電機区画での溶接作業中に火災が発生しました。
[近代化改装工事中の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフで火災が発生した]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報(その2)]
火災は24時間以内に鎮火されましたが、乗組員の士官2名が死亡し、他に14名が火災発生時の有毒ガスによる中毒で入院しました。

この火災により、「アドミラル・クズネツォフ」第1発電機区画が全焼しましたが、致命的な損傷は受けておらず、修理及び近代化改装作業は続行されています。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、2019年12月12日の火災により致命的な損傷は受けておらず、修復及び近代化されて復帰する]

『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏によると、「アドミラル・クズネツォフ」の火災による損害額は、3億ルーブル~3億5000万ルーブルになるとの事です。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災の損害額は3億5000万ルーブルと見積もられた]

以前には、「アドミラル・クズネツォフ」は2022年に洋上試験を行ない、同年末に近代化改装を終えて復帰する予定でした。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2022年末に完了する]
[ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2022年末にロシア海軍北方艦隊へ復帰する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の完了予定時期は2022年末から変更されていない]

しかし、以前に「アドミラル・クズネツォフ」から取り外され、サンクトペテルブルク『キーロフ-エネルゴマシュ』へ送られた蒸気タービンエンジンの修復が予定よりも遅れている為、洋上試験開始時期も遅れる事になり、近代化改装の完了時期も2023年に延期される事になるようです。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの蒸気タービンエンジン修復は2020年に完了する]
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ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で演習を行なった


テレビ局『ズヴェズダー』より
2021年5月24日10時29分配信
【北方艦隊:原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」はバレンツ海で演習を率いた】

北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」バレンツ海へ出航した。
10隻以上の小型ロケット艦、小型対潜艦、掃海艦、潜水艦、更に航空機及びヘリコプターが、水中破壊工作員と戦うコラ小艦隊特殊用途支隊と共に後を追った。
これら全ての部隊は海上へ出て兵種間演習へ参加した。

艦は、機雷水路からの掃海通行へ取り組み始め、かろうじてセヴェロモルスクを去った。
その後、高速ボートを使用する仮想破壊工作員の攻撃を撃退した~彼らは、「ピョートル・ヴェリキー」最上甲板からの海軍歩兵及び艦の警備兵の射撃により阻止された。

公海へ出た艦は、ヘリコプターKa-27及び航空機Il-38と一緒に航行隊列での操艦を行ない、仮想敵潜水艦を発見した。
それは、ヘリコプターから降下した水中音響ステーションと航空機から投下された水中音響ブイにより大いなる助力を得た。

演習は北方艦隊副司令官オレグ・ゴルベフ中将が指揮した。
指示された任務を遂行し、関わった部隊は駐留所へ戻った。



プロジェクト1144重原子力ロケット巡洋艦(キーロフ型)4番艦「ユーリー・アンドロポフ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)の『オルジョニキーゼ記念造船工場』(現『バルト工場』)で1986年4月に起工され、1989年4月に進水しました。
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ソヴィエト連邦解体後の1992年5月27日、「ピョートル・ヴェリキー」と改名されました。
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就役前の1996年11月に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ回航されました。

就役前の「ピョートル・ヴェリキー」(183)
手前の「090」は同型艦「アドミラル・ウシャコーフ」
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[就役前の原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1995~1997年)]

ロシア海軍へ納入されたのは、起工から約12年後の1998年3月であり、同年4月18日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役、北方艦隊へ編入されました。
当初は太平洋艦隊へ配備される予定でしたが、この当時のロシア海軍には「ピョートル・ヴェリキー」を極東まで回航する財政的余裕が無い為、北方艦隊へ編入されました。
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」就役10周年]

就役直後の「ピョートル・ヴェリキー」(099)
「090」は同型艦「アドミラル・ウシャコーフ」、「080」は「アドミラル・ナヒーモフ」
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「ピョートル・ヴェリキー」を始めとするキーロフ型ステルス艦であり、装甲防御が施されています。
[ステルス軍艦・キーロフ級]
[装甲巡洋艦・キーロフ級]

就役直後は資金不足で外洋への航海を実施する事が出来ず、2004年3月下旬には、本艦を巡る「核爆発騒動」が起こりました。
[ピョートル・ヴェリキー「核爆発」騒動]

2004年10月、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」と共に北東大西洋へ進出しました。
[大西洋上のクズネツォフ・その2(機動部隊)]
[大西洋上のクズネツォフ・その3(機動部隊)]

2005年にも大西洋で行動しました。
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」その1]
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」その2]

「ピョートル・ヴェリキー」は、2008年9月から2009年3月までカリブ海、南アフリカ、インドへの長期遠距離航海を実施しました。
[ロシア艦隊の大西洋・カリブ海遠征]

この時、インド沿岸での演習を終えてアデン湾へ航行している途中の「ピョートル・ヴェリキー」は、2009年2月12日、ソコトラ島沖でソマリア海賊を発見、拘留しました。
[ロシア海軍原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、3隻の海賊船を拘留]

2010年3月30日、極東の戦略演習「ヴォストーク-2010」に参加する為に出航し、遥々極東沿海地方までやって来ました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【セヴェロモルスクから沿海地方まで】2010年3月30日-5月20日
【沿海地方からセヴェロモルスクまで】2010年6月26日-9月12日

2010年5月16日午後11時頃、「ピョートル・ヴェリキー」対馬海峡を北上し、日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より。
【ロシア海軍艦艇の動向(2010年5月17日発表)】

沿海地方フォキノ基地へ入港する「ピョートル・ヴェリキー」
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フォキノ基地に停泊する「ピョートル・ヴェリキー」(奥)
手前の艦は同型艦「アドミラル・ラーザレフ」
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「ピョートル・ヴェリキー」は、2010年7月初頭から実地戦略演習「ヴォストーク-2010」に参加しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【実地戦略演習「ヴォストーク-2010」纏め】

2010年7月24日正午頃、「ピョートル・ヴェリキー」は、ツシマ海峡を南下、沿海地方を去りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より。
【ロシア海軍艦艇の動向(2010年7月26日発表)】

2012年5月初頭から6月下旬まで浮きドックへ入渠しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー、浮きドックから出渠(2012年6月23日)]

2012年9月には北極圏への遠距離航海を実施しました。
(2012年9月12日出港、9月28日帰港)
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月)]

この時、北極圏弾道ミサイル迎撃訓練を実施しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシアの対弾道ミサイル防衛の一翼を担う]
「ピョートル・ヴェリキー」は、現在のロシア海軍において弾道ミサイル迎撃能力を持つ唯一の水上戦闘艦です。

2012年7月28日に「ピョートル・ヴェリキー」へのナヒーモフ勲章の授与が発表され、翌2013年1月10日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンよりナヒーモフ勲章を授与されました。
[プーチン大統領は北方艦隊基地を訪問する]


2013年4月、バレンツ海で各種の演習を実施しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で演習を行なう]
[北方艦隊の戦闘艦はバレンツ海で展示演習を実施した]
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜演習を実施した]

2013年9月にも北極海への遠距離航海を行ないました。
(2013年9月3日出港、9月30日帰港)
[聖アンドレイの旗の下に]

2013年10月22日から2014年5月18日まで地中海への遠距離航海を行ない、この時にシリアから搬出された化学兵器輸送船の護衛に参加しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-2014年5月)]

2014年12月にはグリーンランド沖へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはグリーンランド沖で潜水艦と「決闘」する為に出航した]

2015年9月初頭から12月初頭まで、定期修理を行なう為、ロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックで修理を行なう]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックへ入った]

2016年5月にはバレンツ海で演習を行ないました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

2016年10月から2017年2月まで重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空艦グループシリア沖への遠征に参加しました。
「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機は初めてシリア国内のテロ組織への空爆を行ないましたが、「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・クズネツォフ」のエスコート役に徹しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2017年7月30日の「ロシア海軍の日」にはクロンシュタットの観艦式に参加しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊の艦船はセヴェロモルスクへ帰投した]


2017年9月には北方艦隊の演習へ参加し、対艦ミサイル「グラニート」を発射しています。

[ロシア海軍北方艦隊の水上艦と原子力潜水艦はバレンツ海で超音速対艦ミサイルを発射した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で対艦ミサイルを撃墜した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと原子力水中巡洋艦オリョールはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]

2018年4月18日、「ピョートル・ヴェリキー」は海軍旗初掲揚(正式な海軍への就役)20周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは20歳になった]

3日後の4月21日、セヴェロモルスク基地に停泊している「ピョートル・ヴェリキー」で就役20周年記念式典が開催されました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーで就役20周年記念式典が開催された]

2018年11月~12月にバレンツ海で戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは戦闘訓練の為にバレンツ海へ出航した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は潜水艦の救助演習を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜演習を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なう]
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜ミサイルを発射した]


2019年4月6日、「ピョートル・ヴェリキー」は、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)と共に、各種演習を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海へ出航した]

4月8日、「ピョートル・ヴェリキー」は、130mm連装砲AK-130の砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で砲撃訓練を実施した]

4月10日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、ノルウェー海へ移動し、ロシア航空宇宙軍の戦闘機部隊と合同で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはノルウェー海で演習を実施する]

4月11日にはノルウェー海南部へ移動し、北方艦隊所属の対潜哨戒機Tu-142、迎撃戦闘機MiG-31BM、そしてロシア航空宇宙軍超音速爆撃機Tu-22M3空中給油機Il-78も参加する演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはノルウェー海南部で演習を実施した]

4月15日にはノルウェー海北部へ移動し、対潜戦闘訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはノルウェー海北部で対潜演習を実施した]

2019年4月18日、バレンツ海で演習を行なっている最中に就役21周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは就役21周年を迎えた]

4月29日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは洋上演習を終えて母港へ帰投した]

2019年10月には、新型給油船「アカデミック・パシン」の洋上試験に参加し、同船から洋上補給を受けました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーへの洋上補給を行なった]

2020年4月18日に就役22周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは就役22周年を迎えた]

2020年7月7日、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と共にバレンツ海へ出航し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で演習を開始した]

翌7月8日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、130mm連装砲による沿岸目標への艦砲射撃訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは艦砲射撃訓練を行なった]

7月9日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、バレンツ海対艦ミサイルを発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは、ロシア航空宇宙軍の超音速爆撃機Tu-22M3と共にバレンツ海で対艦ミサイルを発射した]

7月10日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、バレンツ海で対空防衛訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空防衛訓練を行なった]

7月11日には対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海での演習を完了した]

その後も「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」バレンツ海へ留まり、7月13日には北方艦隊所属の原子力潜水艦を相手に対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対潜演習を行なった]

2021年4月18日に就役23周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは就役23周年を迎えた]

2021年5月21日、北方艦隊の演習へ参加する為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは演習を行なう為にバレンツ海へ出航した]

演習は5月24日に終了しました。

ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは遠距離航海を準備する

『イズベスチヤ』より
2021年5月23日21時10分配信
【1等の「アトラント」:ロケット巡洋艦「モスクワ」は遠距離航海を準備する】

黒海艦隊旗艦は、既に修理後全ての試験を経て、大洋ゾーンで行動する許可を得ている。
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プロジェクト1164「アトラント」親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は、長期修理後の最初の遠距離航海を準備している。
『イズベスチヤ』ロシア連邦国防省の情報提供者より伝えられた。
黒海艦隊旗艦ロシア海軍で大きな艦の1隻であり、2016年から2020年まで工場で修理に在り、一時は復帰しないなどと考えられた事さえあった。
しかし、結果として巡洋艦を勤務へ戻す決定が下された。
専門家は、このようなランクの艦は、地中海(特にシリア及び北アフリカ沖)及び大洋ゾーンで国の利益を保護する為に必要である事を指摘した。

[航海の準備]
艦とその乗組員は、既に遠海ゾーンへの航海の許可を得ていると『イズベスチヤ』軍当局の情報提供者より伝えられた。
現在、艦隊司令部は、今後の黒海艦隊旗艦の遠距離航海の「旅行」ルートを検討している。
しかしながら、具体的な時期とルートは未だ決まっていないと対談者は説明した。

4月末に親衛ロケット巡洋艦黒海有翼対艦ミサイル「ヴルカーン」の射撃を実施し、距離30キロメートルの標的を撃破した。
「モスクワ」の射撃には、有翼ミサイル「カリブル」を搭載するプロジェクト11356フリゲート「アドミラル・マカロフ」が同行していた。

黒海艦隊司令官イーゴリ・オシポフ中将が言ったように、実施された射撃は「有効」だった。
その結果、旗艦は常時準備部隊へ加わり、指示された任務を遂行する準備を整えていると認識された。

[『イズベスチヤ』参照]
「モスクワ」は、ロシア海軍で最も大きな艦の1隻であり、黒海艦隊最大の艦である。
巡洋艦は、少なくとも半径700キロメートルの対艦ミサイル複合体P-1000「ヴルカーン」を16基搭載する。
それは、組み合わされた飛翔方式を使用する:最初は、より高い高度で距離の大半を進み、目標へ近付くと降下し、後のルートは高度15~20メートルで進む。
艦は高射複合体S-300F「フォルト」とM-4「オサーM」、6銃身30mm自動砲AK-630、130mm速射連装砲を装備する。
対潜防衛は、533mm5連装魚雷発射管、噴射推進爆撃装置とヘリコプター-Ka-27が担当する。


「これは、今日のロシア艦隊に在る数少ない1等艦の内の1隻です」
軍事専門家アンドレイ・フロロフ『イズベスチヤ』へ話した。
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「それに加え、敵の大型水上艦との戦闘の観点で著しい打撃能力を持っています。
さらに重要な特性として、このタイプの巡洋艦の強力な対空防衛複合体S-300Fの存在は、艦がそこに居る場合、艦船連合部隊や、あらゆる陸上施設の空中のからのカバーを可能にします。
我々が大洋への影響を認めさせ、潜在的な敵の力を抑える課題を解決する場合、このようなランクのモスクワや他の巡洋艦は必要です」


専門家は、親衛ロケット巡洋艦は、地中海でのロシアの存在を保障する際に重要な役割を果たせる事を指摘した。

「シリアを忘れてはなりません:我々のグループへの補給の為のロシアとシリアの間の交通線の安全を保障し、カバーする任務は何処にも行ってません」
アンドレイ・フロロフ
は説明した。
「また、ロシアと友好関係に在るこの地域の国が存在し、その支援が必要です~例えば、エジプトやアルジェリア。
加えて、ロシアはリビアに一定の関心を持っており、従って我々が地中海へ存在する事は重要です。
より耐航性の有る艦は、このような任務を、より効果的に遂行できます。
それらは港へ寄港する事無く、より大きな自立性と海上滞在期間を有しております。
従いまして、この方向性へのモスクワの登場は、とても時宣を得ており、必要な事です」


[勤続年数]
遠距離航海へ向かう「モスクワ」は、数ヶ月間地中海に滞在し、その後に大西洋或いはインド洋へ行く事が出来ると軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフは提示した。
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何れの場合も、その存在は「パートナー」へ大きな影響を及ぼすと専門家は考える。

「2016年から2020年に艦は、技術的準備状態を回復する為にセヴァストーポリで修理されました。
重要な地域でロシア海軍の存在を世界へ示す時が過ぎました」
ドミトリー・ボルテンコフ
は言った。
「プロジェクト1164ロケット巡洋艦は、ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを除けば最大の水上艦の1つです。
モスクワは強力な武装の艦であり、艦船グループと戦う事が可能です。
その外部に見える多数のミサイルが故に、それは『歯を剥き出した社会主義者の獣』のニックネームを受けました。
ロシアの造船所は、このような大きな寸法の巡洋艦を建造したソヴィエト連邦の成功を未だ再現できませんが、我々は遺産を保持し続けています」


ソヴィエト社会主義共和国連邦及びロシア海軍の為、合計で3隻のプロジェクト1164「アトラント」ロケット巡洋艦が建造され、今日も勤務している。
「モスクワ」に加え、太平洋艦隊の旗艦「ワリャーグ」(旧「チェルヴォナ・ウクライナ」)と北方艦隊「マルシャル・ウスチーノフ」(旧「アドミラル・フロータ・ロボフ」)が在る。
2011~2018年にこれらの艦は近代化が行なわれた。

同プロジェクトの第4の巡洋艦「ウクライナ」は、ソヴィエト社会主義共和国連邦時代に起工され、95パーセントの準備状態に在り、1990年代にキエフへ移管された。
2017年にウクライナ政府は、機器を取り外し、巡洋艦をスクラップとして売却する決定を下した。

巡洋艦「モスクワ」(当初は「スラヴァ」の名を受けて建造された)は1979年に進水した。
1989年に艦はソヴィエト社会主義共和国連邦アメリカ合衆国のトップ、ミハイル・ゴルバチョフジョージ・ブッシュ・シニアマルタでの会談の安全を保障した。
1991年3月、それはウクライナニコラエフで大規模修理を開始した。
その作業は、慢性的な資金不足の負債が絶えず膨張していたが故に8年掛かった。
この時、ロシア政府が艦の後援へ動き出したお陰により、それは保持する事が出来た。
その結果、「スラヴァ」は新たな名「モスクワ」を受けた。
1999年、造船所への全ての負債が支払われ、艦はセヴァストーポリへ戻り、黒海艦隊旗艦となった。
その後、巡洋艦は積極的に運用され、2015年9月から2016年1月まで、地中海東部ロシア海軍常設作戦連合部隊を率いた。



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プロジェクト1164「アトラント」ロケット巡洋艦の1番艦「スラヴァ」は、1976年11月5日にウクライナニコラエフ市『61コムーナ記念造船工場』で起工され、1979年7月27日に進水し、1982年12月13日にソ連海軍へ納入されました。

進水する「スラヴァ」(1979年7月27日)
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1982年秋に洋上試験を行なう「スラヴァ」
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1983年1月30日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式に海軍へ就役しました。

就役後は黒海艦隊へ編入され、何度も地中海へ派遣されました。

1983年9月に地中海で行動中の「スラヴァ」
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1989年12月初頭にマルタ島で行なわれたソ連アメリカの首脳のマルタ会談にも同行しました。
[ソ連海軍ロケット巡洋艦スラヴァが見た東西冷戦終結(1989年)]

1991年3月21日から建造元の『61コムーナ記念造船工場』で大規模なオーバーホールを開始しました。

しかし、オーバーホール中にソヴィエト連邦は解体され、ウクライナは独立した為、ニコラエフ市のドックに居た「スラヴァ」は宙に浮く事になりました。

ソ連邦解体後の財政難により「スラヴァ」のオーバーホールの資金は捻出できず、おまけにロシアウクライナ黒海艦隊帰属・分割問題により、「スラヴァ」ロシアウクライナの所有権争いに巻き込まれました。
(ウクライナは、自国のドックに居る「スラヴァ」の所有権を主張した)

1995年6月22日、「スラヴァ」は、除籍されるプロジェクト1123対潜巡洋艦の名前を受け継ぎ、「モスクワ」と改名されました。
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1998年5月13日、除籍される親衛警備艦「クラースヌイ・カフカース」の親衛旗を受け継ぎ、親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」となりました。
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この間、「スラヴァ」改め「モスクワ」のオーバーホールが資金不足により進まない事に業を煮やしたモスクワ市は、2000万ドルを寄付しました。

「モスクワ」のオーバーホールは1999年8月に完了し、黒海艦隊旗艦として復帰しました。
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オーバーホール期間中に「モスクワ」対艦ミサイルは、「バザーリト」から「ヴルカーン」へ換装されました。

2003年4月~5月にはインド洋への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍、インド洋遠征(2003年4~5月):その2・黒海艦隊の親衛ロケット巡洋艦モスクワ]

2004年9月には地中海イタリア海軍との合同演習『IONIEKS-2004』へ参加しました。

2007年12月初頭から2008年2月初頭まで行なわれた北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征に参加しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第2次地中海遠征(2007年12月~2008年2月)]
[スラヴァ級ミサイル巡洋艦「モスクワ」、大西洋上で戦闘訓練(2008年1月21日)]

2008年8月上旬のロシア・グルジア戦争(南オセチア紛争)の際、黒海東部へ派遣されました。
[南オセチア紛争(2008年8月)]

2009年1月末にイタリアメッシナ港を訪問しました。
[巡洋艦「モスクワ」は、シチリア島を訪問する]


2010年5月には北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と共に極東へ派遣され、戦略演習『ヴォストーク-2010』へ参加しました。
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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
【セヴァストーポリから沿海地方まで】2010年4月9日~5月26日
【沿海地方からセヴァストーポリまで】2010年7月22日~9月7日

『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【実地戦略演習「ヴォストーク-2010」纏め】

2012年2月下旬にはモスクワ市から100万ルーブルを寄贈されました。
[親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」は100万ルーブルを寄付された]

2013年初頭には衛星通信複合体「ツェンタヴル-NM-1」が装備されました。

2013年1月下旬に黒海地中海で行なわれたロシア海軍3艦隊合同演習へ演習総旗艦として参加しました。
[ロシア海軍3艦隊合同演習(2013年1月下旬)]

2013年7月から9月まで大西洋カリブ海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍大西洋・カリブ海遠征(2013年7月-9月)]

2013年9月下旬に地中海東部へ入り、同海域で行動した後、11月下旬にセヴァストーポリへ帰投しました。
[親衛ロケット巡洋艦モスクワはロシア海軍地中海作戦連合部隊を率いる]

2014年9月から2015年1月まで太平洋への遠距離航海を行ないました。
[ロケット巡洋艦モスクワ遠距離航海(2014年9月-2015年1月)]

2015年5月には中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』へ参加しています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

2015年6月には、エジプト海軍との合同演習『友情の橋-2015』へ参加しました。
[合同演習『友情の橋-2015』を終えたロシア海軍とエジプト海軍の艦船はアレクサンドリアへ戻った]

2015年6月下旬から8月初頭まで大西洋へ進出し、アンゴラ赤道ギニアを訪問しています。
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-)]

2015年9月24日にセヴァストーポリを出航して地中海東部(シリア沖)へ向かい、2016年1月9日に帰港しました。

[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアからセヴァストーポリへ帰港した]

2016年5月21日から7月16日までセヴァストーポリ第13艦船修理工場浮きドックへ入渠しました。


2016年7月22日、視察のためにセヴァストーポリを訪れたロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将によりナヒーモフ勲章が授与されました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはナヒーモフ勲章を授与された]


2016年7月31日、2017年7月30日、2018年7月29日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。


「モスクワ」は、2018年から近代化改装の開始が予定されていましたが、実行には移されませんでした。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2018年からセヴァストーポリで近代化改装を行なう]

結局、セヴァストーポリ『第13艦船修理工場』「モスクワ」の修理を行なう事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはセヴァストーポリで修理を行なう]


2019年6月5日、「モスクワ」セヴァストーポリを出航し、黒海へ出ました。


[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは3年ぶりに出航した]

2019年7月28日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。
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その後、セヴァストーポリで機関の修理を行ないました。

2019年12月4日、他の黒海艦隊所属艦と共に、緊急出航などの訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは緊急出航訓練を行なった]

「モスクワ」は2020年4月22日からセヴァストーポリ北方乾ドックでの修理を開始しました。
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7月3日に乾ドックを出ました。


その後は艦船係留埠頭へ戻り、最終的なメンテナンス作業が行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2020年8月に最終メンテナンスを終える]

2020年7月26日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。
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今回のオーバーホールにより「モスクワ」の寿命は20年延長され、2040年代初頭まで現役に留まる事が可能となります。
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[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2040年代初頭まで現役に留まる]

現役復帰した「モスクワ」は、9月2日に乗組員の慣熟訓練の為、黒海へ出航しました。

[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは黒海で演習を行なう為に出航した]

9月8日には、現役復帰後の初めてのヘリコプター発着訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは現役復帰後の初のヘリコプター発着訓練を行なった]

その後、海上で各種戦闘訓練などを行ない、9月11日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは戦略指揮-参謀演習『カフカス-2020』への参加を準備する]

2020年9月21日から26日までロシア南部で実施されたロシア連邦軍南方軍管区戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加しました。

[ロシア海軍黒海艦隊は戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加する]

12月5日にはセヴァストーポリ港内で消火訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは消火訓練を行なった]

2021年1月30日に就役(海軍旗初掲揚式典)38周年を迎えました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは就役38周年を迎えた]

2021年2月初頭には、駐留基地であるセヴァストーポリ港内へ停泊した状態での乗組員の各種訓練(錬成任務K-1)を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワはセヴァストーポリ基地で乗組員の錬成訓練を行なった]

その後、洋上へ出航する前の消磁作業を行ないました。


3月12日には洋上で乗組員の各種訓練(錬成任務K-2)を行なう為、セヴァストーポリから出航しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは洋上訓練の為に黒海へ出航した]

その後、一旦帰投し、3月19日に再び出航しました。
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帰投後の3月30日、セヴァストーポリ港内で対空防衛訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワはセヴァストーポリ基地で対空防衛訓練を行なった]

4月22日にクリミア半島沿岸で行なわれた黒海艦隊南方軍管区の上陸演習へ参加しました。

[クリミア半島沿岸でロシア海軍黒海艦隊とロシア南方軍管区の上陸演習が行なわれた]

翌4月23日にセヴァストーポリへ帰投しました。


4月27日、黒海で各種戦闘訓練を行なう為、セヴァストーポリから出航しました。

[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは黒海で戦闘訓練を行なう]

4月30日には黒海対艦ミサイル「ヴルカーン」を発射しました。

[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは黒海で対艦ミサイル"ヴルカーン"を発射した]

5月18日からフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)と共に黒海で各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・グリゴロヴィチは黒海で対潜戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・グリゴロヴィチは黒海で対空戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・グリゴロヴィチは黒海での演習を終えてセヴァストーポリへ帰投した]


長期オーバーホールを終えて復帰して以来、「モスクワ」黒海でのみ行動していますが、近い内に地中海への遠距離航海へ向かうようです。

ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で上陸演習を行なった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年5月23日15時5分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」は無防備の北極の海岸で海上揚陸部隊の上陸へ取り組んだ】

北方艦隊大型揚陸艦「イワン・グレン」は、海軍歩兵グループと共にスレドニー半島の無防備の海岸で海上揚陸部隊の上陸へ取り組んだ。
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演習はバレンツ海モトフスキー湾で行なわれた。
揚陸艦に加え、これには北方艦隊独立海軍歩兵旅団装甲兵員輸送車BTR-80及びBTR-82Aが関わった。

揚陸部隊の上陸は「支点」方式で行なわれた。
大型揚陸艦「イワン・グレン」は海岸へ接近し、艦首傾斜路を降ろして装甲兵員輸送車を地面へ出した。

この演習は、大型揚陸艦「イワン・グレン」乗組員にとって、北極での海上揚陸訓練任務の最初の実地での遂行となった。
活動は、困難な気象条件下で実施された。

演習実施後、艦は戦闘演習任務を充実させる為にバレンツ海へ向かった。



プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、カリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2004年12月24日に起工され、それから約8年後の2012年5月18日に進水しました。
[新型揚陸艦イワン・グレンは進水する]


進水から3年以上経った2015年10月9日、ようやく係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の新型揚陸艦イワン・グレンは係留試験を開始した]

ロシア海軍への引き渡しは2015年末に予定されていたのですが、2016年に延期されました。
[大型揚陸艦イワン・グレンは2016年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代水上艦の就役は2016年に延期された]

「イワン・グレン」は、2016年1月下旬から航行試験開始前の消磁作業を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレン近影(2016年1月下旬-2月中旬)]

「イワン・グレン」の航行試験(工場航行試験)開始時期は何度も延期され、2016年5月末開始予定も延期されました。
[ロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンは2016年5月末に航海試験を開始する]

6月17日、「イワン・グレン」は、ようやくカリーニングラード『ヤンターリ』造船所から「試験実施基地」即ちバルチースクへ移動しました。
[ロシア海軍最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンはカリーニングラード造船所からバルチースク基地へ移動した]

6月21日、航行試験の為の本格的な出航準備が始まりました。
[ロシア海軍最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンの航行試験が始まる]

6月25日、「イワン・グレン」は、初めての航行試験へ出発しました。
[ロシア海軍の最新鋭揚陸艦イワン・グレンは航海試験の為に出航した]

8月15日にはクロンシュタットへ入港し、8月23日~24日には輸送戦闘ヘリコプターKa-29の発着試験が行なわれました。
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その後もフィンランド湾で試験を行なっていた「イワン・グレン」は、8月28日に暴風海域で民間の小型ボートを保護しました。
[フィンランド湾で洋上試験中のロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンは暴風海域で民間艇を保護した]

フィンランド湾での航行試験は2016年8月31日に完了し、「イワン・グレン」バルチースクへ戻りました。
[ロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンはフィンランド湾での洋上試験を終えた]

しかし、その後に艦の消磁システムの不具合が発覚し、航行試験は中断されました。

「イワン・グレン」は2016年末までにロシア海軍へ引き渡される筈でしたが、またも翌年(2017年)に延期される事になりました。

「イワン・グレン」は、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所で不具合の改修が進められていました。
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2017年6月3日にカリーニングラードからバルチースクへ移動し、6月上旬に洋上試験を再開しました。

[ロシア海軍の最新大型揚陸艦イワン・グレンはバルト海での洋上試験を再開する]

その後、7月30日の「ロシア海軍の日」観艦式へ参加するため、クロンシュタットへ移動しました。

7月30日、クロンシュタットで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]

その後、洋上試験を再開し、10月21日にはバルト海AK-630M 30mmガトリング砲の射撃試験を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年10月21日11時14分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」は海上で砲複合体の試験を行なった】

10月27日にも30mmガトリング砲の射撃試験を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年10月27日14時29分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」乗組員は海上で砲射撃を実施した】

11月14日までに工場航行試験は終わりました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年11月14日20時53分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」は工場航行試験を完了した】

その後、国家試験が始まり、12月9日までに軍用車両の積載及び下船試験が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年12月9日11時6分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」の国家試験の枠組みで車両積載試験が実施された】

12月22日までにバルト海30mm機関砲(AK-630M 30mmガトリング砲30mm2連ガトリング砲「ドゥエト」)の射撃試験が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年12月22日14時0分配信
【試験中の大型揚陸艦「イワン・グレン」はバルト海で砲射撃を実施した】


「イワン・グレン」は2017年12月末にロシア海軍へ引き渡される筈だったのですが、艦の後進の制御に問題が有る事が判明した為、またもや引き渡しが延期されました。
[最新大型揚陸艦イワン・グレンのロシア海軍への引き渡しは2018年春以降になる]

2018年4月3日、「イワン・グレン」国家試験を再開する為に出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは洋上試験再開の為にバルト海へ出航した]

5月4日までに試験は完了し、カリーニングラード造船所へ戻ってきました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンの洋上試験は完了した]

その後は造船所で検査が行なわれ、6月2日に完了しました。
[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ引き渡す前の検査を完了した]

そして2018年6月20日、「イワン・グレン」ロシア海軍へ納入され、正式な就役式典となる聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)初掲揚式典が開催されました。

[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
2018年10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]
「イワン・グレン」北方艦隊第121揚陸艦旅団へ編入されました。

その後の動向は明らかにされていませんが、2021年4月にはポリャールヌイ『第10艦船修理工場』で修理が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新大型揚陸艦イワン・グレンは修理を行なう]

修理を終えた「イワン・グレン」は4月24日にバレンツ海へ出航し、対テロ演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で対テロ演習を行なった]

就役時には「イワン・グレン」の舷側番号は「135」でしたが、最近「010」に変更されました。
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2021年5月21日にはコラ湾グリャズナヤ入り江(サフォノヴォ)装甲兵員輸送車の積載訓練を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはコラ湾沿岸で装甲兵員輸送車の積載訓練を行なった]

5月23日にはモトフスキー湾海軍歩兵部隊の上陸演習を行ないました。
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2番艦「ピョートル・モルグノフ」は2015年6月11日に起工され、2018年5月25日に進水、2020年12月23日にロシア海軍へ引き渡され、北方艦隊第121揚陸艦旅団へ編入されました。

[プロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
2021年1月30日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]


以前にはプロジェクト11711の建造は「イワン・グレン」「ピョートル・モルグノフ」の2隻で終了する予定でしたが、その後、一転して2隻が追加建造される事になりました。
[ロシア海軍の為に2隻のプロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)が追加建造される]

そして2019年4月23日に「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」の2隻が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711大型揚陸艦ウラジーミル・アンドレーエフとワシーリー・トルシンはカリーニングラードで起工された]

この2隻は、最初の2隻よりもサイズが拡大した改良型になります。
[サンクトペテルブルク国際海軍サロン(IMDS-2019)で改イワン・グレン型揚陸艦カイマンが公開された]
[改イワン・グレン型大型揚陸艦2隻は2023-2024年にロシア海軍へ就役する]

「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」太平洋艦隊へ配備されます。
『イズベスチヤ』より
2019年6月5日0時1分配信
【太平洋からクリルへ:新たな「揚陸艦」は極東の境界を強化する】

ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・グリゴロヴィチは黒海での演習を終えてセヴァストーポリへ帰投した



『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2021年5月22日13時0分配信
【黒海艦隊の巡洋艦「モスクワ」及びフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は演習実施後にセヴァストーポリへ戻った】

親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、黒海の海上射爆場での計画艦上戦闘演習の実施後に黒海艦隊主要基地セヴァストーポリへ戻った。

演習中に艦の乗組員は、魚雷兵器及び噴射推進爆撃装置の実際の射撃の実行を伴う潜水艦の捜索及び追跡の課題へ成功裏に取り組んだ。

更に艦隊対空防衛・海上航空隊航空機の乗員と協同で船員は、敵の空中攻撃への反撃中に空中標的への砲装置からの射撃を実施した。

演習の最終段階で親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」は、仮想敵の艦グループ及び地上施設を破壊する為にミサイル兵器を仮想使用する合同活動へ取り組んだ。

備蓄の補充及び休養の後、艦の乗組員は、黒海艦隊部隊の活動計画に沿って任務の遂行を続ける。



ロシア黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は、2020年8月に長期オーバーホールを終えて現役に復帰し、以後は黒海で行動しています。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワは黒海で対艦ミサイル"ヴルカーン"を発射した]


フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(494、2016年3月11日就役)は、2020年12月下旬にセヴァストーポリを出航して地中海東部へ向かい、その後、多国籍海軍演習『AMAN-2021』へ参加する為にパキスタンへ行き、2021年3月初頭には地中海東部へ戻り、同海域で行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海のクレタ島沖でアメリカ海軍の原子力空母ドワイト・D・アイゼンハワーを追跡している]

5月8日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ帰投しました。
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5月18日、この2隻は黒海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・グリゴロヴィチは黒海で対潜戦闘訓練を実施した]
「敵役」は、潜水艦「コルピノ」(2016年11月24日就役)が務めました。
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5月20日には、黒海艦隊航空隊多用途複座戦闘機Su-30SMが「敵役」を務める対空防衛戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・グリゴロヴィチは黒海で対空戦闘訓練を実施した]

演習終了後、5月22日にセヴァストーポリへ帰投しました。

ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を訪れた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年5月22日8時8分配信
【太平洋艦隊の大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」はフィリピンへの寄港を行なった】

本日(5月22日)、アジア-太平洋地域太平洋艦隊艦船支隊の一員として遠距離航海任務を遂行している太平洋艦隊大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」は、フィリピンマニラ港へ業務寄港の為に到着した。

港への停泊期間中に給油船は水と燃料の備蓄を補充する。

以前、5月15日から19日に大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」カムラン港(ベトナム)へ寄港した。



2021年5月1日、ロシア太平洋艦隊大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)は、太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)と共に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

5月5日に対馬海峡を南下し、東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

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「ボリス・ブトマ」は、5月15日にベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を訪れた]

5月19日にカムラン港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を去った]

5月22日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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ロシア海軍黒海艦隊の対機雷防衛艦イワン・アントノフは地中海東部からセヴァストーポリへの帰路に就いた

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2021年5月21日15時0分配信
【黒海艦隊の対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」はセヴァストーポリへ進路を取った】

黒海艦隊対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」乗組員は、艦隊主要基地セヴァストーポリへ戻る為、黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスの通行を開始した。

艦は、地中海ロシア連邦海軍常設作戦グループの一員として任務を遂行した後に遠海ゾーンからの移動を行なう。

2021年2月から地中海「イワン・アントノフ」乗組員は、指示された任務を成功裏に遂行し、艦船グループの一員として演習へ参加した。
特に、船員は対機雷偵察、機雷源の突破、更に仮想敵の航空打撃を撃退する為の艦載兵器の使用へ取り組んだ。

セヴァストーポリでは、乗組員の為の短期間の休養が計画されている。
この間に艦は航海後の艦載システム及びメカニズムのメンテナンスを行なう。
その後、乗組員は計画戦闘訓練任務の遂行を続ける。

[参照]
プロジェクト12700海洋掃海艦
の最初の生産艦「イワン・アントノフ」は、『中部ネヴァ川造船工場』で建造され、2018年に進水し、2019年1月に黒海艦隊へ受け入れられた新世代対機雷防衛艦の代表である。
武装として最新の機雷捜索・探知複合体と水中自動対機雷装置を有し、全てのタイプの機雷の探知と破壊、基地、近海領域、海上移動中の艦隊の艦の対機雷防護、更には機雷源の設置と対機雷偵察実施の為に意図されている。



プロジェクト12700「アレクサンドリト」掃海艦の3番艦「イワン・アントノフ」は、2017年1月25日に起工され、2018年4月25日に進水し、2019年1月26日にロシア海軍へ就役しました。
[新世代掃海艦イワン・アントノフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

7月28日の『ロシア海軍の日』には、サンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


就役後もバルト海に留まっていた「イワン・アントノフ」でしたが、2019年8月中旬に黒海艦隊基地への移動を開始しました。
[ロシア海軍の新世代掃海艦イワン・アントノフは黒海艦隊基地へ回航される]

バルト海を出た「イワン・アントノフ」北海、ラマンシュ海峡(英仏海峡)、ビスケー湾、ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入り、9月5日にはダーダネルス海峡及びボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の新世代掃海艦イワン・アントノフはダーダネルス海峡とボスポラス海峡を通過して黒海へ入った]

黒海へ入った「イワン・アントノフ」は、9月7日にセヴァストーポリへ到着しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフはセヴァストーポリへ到着した]

2020年1月中旬にセヴァストーポリを出航し、1月16日にボスポラス海峡、ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフは地中海東部へ行く]

2020年2月6日、哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」、フリゲート「アドミラル・エッセン」と共に地中海東部機雷源を突破する演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は地中海東部で機雷源突破演習を行なった]

2020年5月1日、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」、小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」、哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」と共に地中海東部機雷源を突破する演習を行ないました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部で機雷源突破演習を行なった]

5月下旬にはシリアタルトゥース港の防衛演習へ参加しました。
[ロシア海軍とシリア海軍はタルトゥース港で合同演習を行なった]

その後も地中海東部に滞在していましたが、2020年7月9日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフは地中海を去り、母港セヴァストーポリへの帰路に就いた]
その後、母港セヴァストーポリへ帰投しました。
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2020年9月21日~26日に実施されたロシア南方軍管区戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加する]

その後も黒海で行動していましたが、2021年2月初頭にセヴァストーポリを出航し、2月6日にはボスポラス海峡を通過し、その後に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の対機雷防衛艦イワン・アントノフは地中海東部(シリア沖)へ向かった]

2月17日には地中海東部機雷源の突破と機雷掃討の演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の対機雷防衛艦イワン・アントノフは地中海東部で機雷源突破演習を行なった]

その後も地中海東部に留まっていましたが、2021年5月下旬にセヴァストーポリへ帰投する事になりました。

既に地中海東部には、「イワン・アントノフ」と交代する海洋掃海艦「コヴロヴェツ」が到着しています。
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(2021年5月6日にボスポラス海峡を南下)


現在、地中海東部(シリア沖を含む)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「スタールイ・オスコル」
2020年12月下旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」2021年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」2021年5月初頭から地中海東部に滞在
哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」2021年5月下旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2021年3月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「コヴロヴェツ」:2021年5月上旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2021年3月上旬から地中海東部に滞在
海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2021年3月下旬より地中海東部に滞在
救助曳船「シャフテル」:2021年5月上旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「クルサント・キロヴェツ」:2020年10月中旬から地中海東部に滞在
工作船PM-138:2021年4月初頭から地中海東部に滞在

ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはコラ湾沿岸で装甲兵員輸送車の積載訓練を行なった


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年5月21日15時38分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」の乗組員は沿岸からの海軍歩兵の戦闘車両の積載へ取り組んだ】

北方艦隊大型揚陸艦「イワン・グレン」の乗組員は、沿岸からの海軍歩兵戦闘車両の積載へ取り組んだ。
演習はバレンツ海コラ湾グリャズナヤ入り江で行なわれた。
それには、北方艦隊独立海軍歩兵旅団装甲兵員輸送車BTR-80及びBTR-82Aが関わった。
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大型揚陸艦「イワン・グレン」は沿岸へ接近し、「支点」方式で車両の積載を行ない、これらの装甲兵員輸送車は艦首傾斜路を通過して後進で艦の船倉へ乗り入れた。
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演習中、装甲兵員輸送車の運転手は、艦の中甲板への乗り入れと、そこから沿岸への退出へ何度か取り組んだ。
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揚陸部隊の積載後、「イワン・グレン」バレンツ海へ入り、そこで乗組員は艦の防衛行動へ取り組み、高速ボートに乗った仮想敵破壊工作部隊の攻撃を撃退した。

1ヶ月前、大型揚陸艦「イワン・グレン」北方艦隊海軍歩兵との合同演習へ参加し、仮想過激派に乗っ取られた北極の経済活動の為のロシア海上施設(曳航プラットフォーム)を解放する作戦が行なわれた。

この活動は、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の総指揮の下で実施された北極の危機的状況を解決する為の兵種間指揮参謀演習の最終段階に行なわれた。

海軍歩兵部隊は、警報を発し、揚陸艦へ到着し、仮想海上施設へ乗り移り、臨検作戦と武装した仮想過激派の無力化へ取り組んだ。



プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、カリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2004年12月24日に起工され、それから約8年後の2012年5月18日に進水しました。
[新型揚陸艦イワン・グレンは進水する]


進水から3年以上経った2015年10月9日、ようやく係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の新型揚陸艦イワン・グレンは係留試験を開始した]

ロシア海軍への引き渡しは2015年末に予定されていたのですが、2016年に延期されました。
[大型揚陸艦イワン・グレンは2016年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代水上艦の就役は2016年に延期された]

「イワン・グレン」は、2016年1月下旬から航行試験開始前の消磁作業を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレン近影(2016年1月下旬-2月中旬)]

「イワン・グレン」の航行試験(工場航行試験)開始時期は何度も延期され、2016年5月末開始予定も延期されました。
[ロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンは2016年5月末に航海試験を開始する]

6月17日、「イワン・グレン」は、ようやくカリーニングラード『ヤンターリ』造船所から「試験実施基地」即ちバルチースクへ移動しました。
[ロシア海軍最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンはカリーニングラード造船所からバルチースク基地へ移動した]

6月21日、航行試験の為の本格的な出航準備が始まりました。
[ロシア海軍最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンの航行試験が始まる]

6月25日、「イワン・グレン」は、初めての航行試験へ出発しました。
[ロシア海軍の最新鋭揚陸艦イワン・グレンは航海試験の為に出航した]

8月15日にはクロンシュタットへ入港し、8月23日~24日には輸送戦闘ヘリコプターKa-29の発着試験が行なわれました。
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その後もフィンランド湾で試験を行なっていた「イワン・グレン」は、8月28日に暴風海域で民間の小型ボートを保護しました。
[フィンランド湾で洋上試験中のロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンは暴風海域で民間艇を保護した]

フィンランド湾での航行試験は2016年8月31日に完了し、「イワン・グレン」バルチースクへ戻りました。
[ロシア海軍最新大型揚陸艦イワン・グレンはフィンランド湾での洋上試験を終えた]

しかし、その後に艦の消磁システムの不具合が発覚し、航行試験は中断されました。

「イワン・グレン」は2016年末までにロシア海軍へ引き渡される筈でしたが、またも翌年(2017年)に延期される事になりました。

「イワン・グレン」は、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所で不具合の改修が進められていました。
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2017年6月3日にカリーニングラードからバルチースクへ移動し、6月上旬に洋上試験を再開しました。

[ロシア海軍の最新大型揚陸艦イワン・グレンはバルト海での洋上試験を再開する]

その後、7月30日の「ロシア海軍の日」観艦式へ参加するため、クロンシュタットへ移動しました。

7月30日、クロンシュタットで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]

その後、洋上試験を再開し、10月21日にはバルト海AK-630M 30mmガトリング砲の射撃試験を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年10月21日11時14分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」は海上で砲複合体の試験を行なった】

10月27日にも30mmガトリング砲の射撃試験を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年10月27日14時29分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」乗組員は海上で砲射撃を実施した】

11月14日までに工場航行試験は終わりました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年11月14日20時53分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」は工場航行試験を完了した】

その後、国家試験が始まり、12月9日までに軍用車両の積載及び下船試験が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年12月9日11時6分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」の国家試験の枠組みで車両積載試験が実施された】

12月22日までにバルト海30mm機関砲(AK-630M 30mmガトリング砲30mm2連ガトリング砲「ドゥエト」)の射撃試験が行われました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2017年12月22日14時0分配信
【試験中の大型揚陸艦「イワン・グレン」はバルト海で砲射撃を実施した】


「イワン・グレン」は2017年12月末にロシア海軍へ引き渡される筈だったのですが、艦の後進の制御に問題が有る事が判明した為、またもや引き渡しが延期されました。
[最新大型揚陸艦イワン・グレンのロシア海軍への引き渡しは2018年春以降になる]

2018年4月3日、「イワン・グレン」国家試験を再開する為に出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは洋上試験再開の為にバルト海へ出航した]

5月4日までに試験は完了し、カリーニングラード造船所へ戻ってきました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンの洋上試験は完了した]

その後は造船所で検査が行なわれ、6月2日に完了しました。
[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ引き渡す前の検査を完了した]

そして2018年6月20日、「イワン・グレン」ロシア海軍へ納入され、正式な就役式典となる聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)初掲揚式典が開催されました。

[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
2018年10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]
「イワン・グレン」北方艦隊第121揚陸艦旅団へ編入されました。

その後の動向は明らかにされていませんが、2021年4月にはポリャールヌイ『第10艦船修理工場』で修理が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新大型揚陸艦イワン・グレンは修理を行なう]

修理を終えた「イワン・グレン」は4月24日にバレンツ海へ出航し、対テロ演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で対テロ演習を行なった]

就役時には「イワン・グレン」の舷側番号は「135」でしたが、最近「010」に変更されました。
21-0522b.jpg

2021年5月21日にはコラ湾グリャズナヤ入り江(サフォノヴォ)装甲兵員輸送車の積載訓練を行ないました。
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2番艦「ピョートル・モルグノフ」は2015年6月11日に起工され、2018年5月25日に進水、2020年12月23日にロシア海軍へ引き渡され、北方艦隊第121揚陸艦旅団へ編入されました。

[プロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
2021年1月30日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]


以前にはプロジェクト11711の建造は「イワン・グレン」「ピョートル・モルグノフ」の2隻で終了する予定でしたが、その後、一転して2隻が追加建造される事になりました。
[ロシア海軍の為に2隻のプロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)が追加建造される]

そして2019年4月23日に「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」の2隻が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト11711大型揚陸艦ウラジーミル・アンドレーエフとワシーリー・トルシンはカリーニングラードで起工された]

この2隻は、最初の2隻よりもサイズが拡大した改良型になります。
[サンクトペテルブルク国際海軍サロン(IMDS-2019)で改イワン・グレン型揚陸艦カイマンが公開された]
[改イワン・グレン型大型揚陸艦2隻は2023-2024年にロシア海軍へ就役する]

「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」太平洋艦隊へ配備されます。
『イズベスチヤ』より
2019年6月5日0時1分配信
【太平洋からクリルへ:新たな「揚陸艦」は極東の境界を強化する】

ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは演習を行なう為にバレンツ海へ出航した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年5月21日13時51分配信
【巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は演習の為にバレンツ海へ入った】

北方艦隊旗艦重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、コラ多種戦力小艦隊水域保護艦、潜水艦、対潜艦、艦隊航空・防空軍爆撃機及び戦闘機航空隊と協同で兵種間演習任務へ取り組む為にバレンツ海へ入った。

艦隊副司令官オレグ・グルべフ中将の指揮下で行なわれる演習中、艦隊の水上及び潜水部隊の海上への配置、対機雷保障と機雷の敷設、仮想敵潜水艦の捜索、空中攻撃の撃退、仮想水上艦との砲撃戦闘、潜水艦の攻撃、更には海上での戦闘行動実施の際の電波電子戦闘の各要素の課題へ取り組む。

演習中、更に及び高射ミサイルの射撃、対潜兵器からの射撃が行なわれる。

演習は、近海ゾーンの北方艦隊射爆場で実施される。
兵器による戦闘訓練実施海域は、船舶航行及び航空機の飛行の為に一時閉鎖される。



プロジェクト1144重原子力ロケット巡洋艦(キーロフ型)4番艦「ユーリー・アンドロポフ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)の『オルジョニキーゼ記念造船工場』(現『バルト工場』)で1986年4月に起工され、1989年4月に進水しました。
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ソヴィエト連邦解体後の1992年5月27日、「ピョートル・ヴェリキー」と改名されました。
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就役前の1996年11月に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ回航されました。

就役前の「ピョートル・ヴェリキー」(183)
手前の「090」は同型艦「アドミラル・ウシャコーフ」
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[就役前の原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1995~1997年)]

ロシア海軍へ納入されたのは、起工から約12年後の1998年3月であり、同年4月18日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役、北方艦隊へ編入されました。
当初は太平洋艦隊へ配備される予定でしたが、この当時のロシア海軍には「ピョートル・ヴェリキー」を極東まで回航する財政的余裕が無い為、北方艦隊へ編入されました。
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」就役10周年]

就役直後の「ピョートル・ヴェリキー」(099)
「090」は同型艦「アドミラル・ウシャコーフ」、「080」は「アドミラル・ナヒーモフ」
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「ピョートル・ヴェリキー」を始めとするキーロフ型ステルス艦であり、装甲防御が施されています。
[ステルス軍艦・キーロフ級]
[装甲巡洋艦・キーロフ級]

就役直後は資金不足で外洋への航海を実施する事が出来ず、2004年3月下旬には、本艦を巡る「核爆発騒動」が起こりました。
[ピョートル・ヴェリキー「核爆発」騒動]

2004年10月、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」と共に北東大西洋へ進出しました。
[大西洋上のクズネツォフ・その2(機動部隊)]
[大西洋上のクズネツォフ・その3(機動部隊)]

2005年にも大西洋で行動しました。
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」その1]
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」その2]

「ピョートル・ヴェリキー」は、2008年9月から2009年3月までカリブ海、南アフリカ、インドへの長期遠距離航海を実施しました。
[ロシア艦隊の大西洋・カリブ海遠征]

この時、インド沿岸での演習を終えてアデン湾へ航行している途中の「ピョートル・ヴェリキー」は、2009年2月12日、ソコトラ島沖でソマリア海賊を発見、拘留しました。
[ロシア海軍原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、3隻の海賊船を拘留]

2010年3月30日、極東の戦略演習「ヴォストーク-2010」に参加する為に出航し、遥々極東沿海地方までやって来ました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
【セヴェロモルスクから沿海地方まで】2010年3月30日-5月20日
【沿海地方からセヴェロモルスクまで】2010年6月26日-9月12日

2010年5月16日午後11時頃、「ピョートル・ヴェリキー」対馬海峡を北上し、日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より。
【ロシア海軍艦艇の動向(2010年5月17日発表)】

沿海地方フォキノ基地へ入港する「ピョートル・ヴェリキー」
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フォキノ基地に停泊する「ピョートル・ヴェリキー」(奥)
手前の艦は同型艦「アドミラル・ラーザレフ」
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「ピョートル・ヴェリキー」は、2010年7月初頭から実地戦略演習「ヴォストーク-2010」に参加しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より。
【実地戦略演習「ヴォストーク-2010」纏め】

2010年7月24日正午頃、「ピョートル・ヴェリキー」は、ツシマ海峡を南下、沿海地方を去りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より。
【ロシア海軍艦艇の動向(2010年7月26日発表)】

2012年5月初頭から6月下旬まで浮きドックへ入渠しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー、浮きドックから出渠(2012年6月23日)]

2012年9月には北極圏への遠距離航海を実施しました。
(2012年9月12日出港、9月28日帰港)
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月)]

この時、北極圏弾道ミサイル迎撃訓練を実施しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシアの対弾道ミサイル防衛の一翼を担う]
「ピョートル・ヴェリキー」は、現在のロシア海軍において弾道ミサイル迎撃能力を持つ唯一の水上戦闘艦です。

2012年7月28日に「ピョートル・ヴェリキー」へのナヒーモフ勲章の授与が発表され、翌2013年1月10日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンよりナヒーモフ勲章を授与されました。
[プーチン大統領は北方艦隊基地を訪問する]


2013年4月、バレンツ海で各種の演習を実施しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で演習を行なう]
[北方艦隊の戦闘艦はバレンツ海で展示演習を実施した]
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜演習を実施した]

2013年9月にも北極海への遠距離航海を行ないました。
(2013年9月3日出港、9月30日帰港)
[聖アンドレイの旗の下に]

2013年10月22日から2014年5月18日まで地中海への遠距離航海を行ない、この時にシリアから搬出された化学兵器輸送船の護衛に参加しました。
[原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキー地中海遠征(2013年10月-2014年5月)]

2014年12月にはグリーンランド沖へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはグリーンランド沖で潜水艦と「決闘」する為に出航した]

2015年9月初頭から12月初頭まで、定期修理を行なう為、ロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックで修理を行なう]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは浮きドックへ入った]

2016年5月にはバレンツ海で演習を行ないました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

2016年10月から2017年2月まで重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空艦グループシリア沖への遠征に参加しました。
「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機は初めてシリア国内のテロ組織への空爆を行ないましたが、「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・クズネツォフ」のエスコート役に徹しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

2017年7月30日の「ロシア海軍の日」にはクロンシュタットの観艦式に参加しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊の艦船はセヴェロモルスクへ帰投した]


2017年9月には北方艦隊の演習へ参加し、対艦ミサイル「グラニート」を発射しています。

[ロシア海軍北方艦隊の水上艦と原子力潜水艦はバレンツ海で超音速対艦ミサイルを発射した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で対艦ミサイルを撃墜した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと原子力水中巡洋艦オリョールはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]

2018年4月18日、「ピョートル・ヴェリキー」は海軍旗初掲揚(正式な海軍への就役)20周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは20歳になった]

3日後の4月21日、セヴェロモルスク基地に停泊している「ピョートル・ヴェリキー」で就役20周年記念式典が開催されました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーで就役20周年記念式典が開催された]

2018年11月~12月にバレンツ海で戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは戦闘訓練の為にバレンツ海へ出航した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は潜水艦の救助演習を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜演習を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なう]
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で対潜ミサイルを発射した]


2019年4月6日、「ピョートル・ヴェリキー」は、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)と共に、各種演習を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海へ出航した]

4月8日、「ピョートル・ヴェリキー」は、130mm連装砲AK-130の砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で砲撃訓練を実施した]

4月10日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、ノルウェー海へ移動し、ロシア航空宇宙軍の戦闘機部隊と合同で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはノルウェー海で演習を実施する]

4月11日にはノルウェー海南部へ移動し、北方艦隊所属の対潜哨戒機Tu-142、迎撃戦闘機MiG-31BM、そしてロシア航空宇宙軍超音速爆撃機Tu-22M3空中給油機Il-78も参加する演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはノルウェー海南部で演習を実施した]

4月15日にはノルウェー海北部へ移動し、対潜戦闘訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはノルウェー海北部で対潜演習を実施した]

2019年4月18日、バレンツ海で演習を行なっている最中に就役21周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは就役21周年を迎えた]

4月29日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは洋上演習を終えて母港へ帰投した]

2019年10月には、新型給油船「アカデミック・パシン」の洋上試験に参加し、同船から洋上補給を受けました。
[ロシア海軍の新型給油船(補給艦)アカデミック・パシンはバレンツ海で重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーへの洋上補給を行なった]

2020年4月18日に就役22周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは就役22周年を迎えた]

2020年7月7日、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と共にバレンツ海へ出航し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で演習を開始した]

翌7月8日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、130mm連装砲による沿岸目標への艦砲射撃訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは艦砲射撃訓練を行なった]

7月9日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、バレンツ海対艦ミサイルを発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは、ロシア航空宇宙軍の超音速爆撃機Tu-22M3と共にバレンツ海で対艦ミサイルを発射した]

7月10日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、バレンツ海で対空防衛訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空防衛訓練を行なった]

7月11日には対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海での演習を完了した]

その後も「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」バレンツ海へ留まり、7月13日には北方艦隊所属の原子力潜水艦を相手に対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対潜演習を行なった]

2021年4月18日に就役23周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは就役23周年を迎えた]

2021年5月21日、北方艦隊の演習へ参加する為にバレンツ海へ出航しました。

クリミア半島のロシア海軍航空隊の艦上航空隊訓練複合体ニートカの修理及び近代化の契約が締結された

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『タス通信』より
2021年5月21日9時3分配信
【クリミアの艦上航空機訓練の為の複合体は5億ルーブルで修復される】
モスクワ、5月21日/タス通信

クリミア地上試験訓練複合体(航空隊)ニートカ航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の完全な地上の同類の修理及び近代化の契約が署名された。
『タス通信』防衛産業企業体の2名の情報提供者より伝えられた。

「国防省と『統合造船業営団』の企業の1つとの間で、サキの複合体ニートカの修理及び近代化の契約へ署名されました。
その費用は、およそ5億ルーブルになります」

彼は説明した。

他の情報提供者によると、サキニートカの修理の問題は、2020年12月に海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将が艦上航空隊飛行士の訓練の問題について討議した会議を行なった後、死点へと移った。
特に、航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理からの退出を早め、サキ複合体ニートカの使用の保障を求める提案が検討された。

公式筋の表明によると、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」は、2022年には試験へ入らなければならない。

航空母艦からの飛行に先立ち、艦上航空隊の飛行士は、既存の規則に従い、その為の許可を得なければならない。
その準備の為、サキ及びエイスクの2つの複合体「ニートカ」を使用できる。
1つ目は近代化が必要であり、2つ目は2023年の就役が計画されている事で知られている。

複合体「ニートカ」は、艦上航空隊航空機の発艦及び着艦へ取り組む為に意図されている。
サキ複合体は、トランポリン台航空機拘束装置を持つ艦の甲板の形の鋼鉄の飛行スペースを備える集合飛行場である。
飛行スペースの寸法は、「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板に等しい。



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ソヴィエト連邦時代(1980年代初頭)、ウクライナには航空母艦の飛行甲板を模した発着艦訓練施設「ニートカ」が建設されました。
[地上試験・訓練複合体「ニートカ」]
[サキ飛行実験センター(ニートカ)]
[Нитка(ニートカ)~知られざる旧ソ連の蒸気カタパルト開発の経緯~]


ソ連邦解体後はウクライナに接収され、ロシアウクライナと協定を結んで「ニートカ」を使用していました。
2012年8月、改訂された「ニートカ」使用協定にロシア・ウクライナ国防相が署名しました。
[ロシアとウクライナは艦上機訓練施設ニートカ使用協定を改訂した]

しかし、2013年にはロシア「ニートカ」を使用しませんでした。
[ロシアは2013年にウクライナのニートカを使用しない]

その一方、ロシアは、クラスノダール地方エイスク市に新たな「ニートカ」の建設を開始しました。
[ロシアは、2010年に空母パイロット訓練センターの建設を開始する]
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その後、2014年3月18日にロシアウラジーミル・プーチン大統領クリミア自治共和国ロシア連邦へ編入する条約に署名した事により、クリミア半島サキに在る「ニートカ」は再びロシアの手に戻りました。
[ウクライナの訓練複合体ニートカ要員はクリミアへ忠誠を誓う]
[クリミア半島のニートカは2015年2月末から本格的に稼働を再開する]

これにより、クリミア旧ニートカは主に現用のロシア海軍艦上戦闘機隊の訓練に使われ、エイスク新ニートカは主にロシア海軍航空隊の新型航空機の各種試験と訓練に使われる事になりました。
[ロシア海軍航空隊の2つの「ニートカ」]

2014年9月初頭、ロシア海軍Su-33艦上戦闘機は、クリミア「ニートカ」へ戻ってきました。
[ロシア海軍艦上航空隊はクリミアのニートカへ戻ってきた]

以後、クリミア「ニートカ」ではSu-33艦上戦闘機の訓練が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機航空連隊はクリミアのニートカでの訓練を終えた]


一方、エイスク新ニートカでは、主に新型機の試験や訓練が行なわれています。
[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将はエイスクのロシア海軍飛行訓練センター(新ニートカ)を視察した]
[エイスク飛行場にロシア海軍航空隊の新型シミュレーターが設置された]
[クラスノダール地方エイスクのロシア海軍の新ニートカは2022年に完成する]


2019年には、艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBが10月、Su-33が2月と11月にクリミア「ニートカ」で訓練を行なっています。

[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカでの訓練を完了した]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカで『発着艦』訓練を行なう]

以後、クリミア「ニートカ」での艦上戦闘機隊の訓練は実施されておらず、修理が必要な状態に在ります。
[クリミア半島のロシア海軍航空隊の艦上航空隊訓練複合体ニートカは修理及び近代化される]

クリミア「ニートカ」の修理及び近代化の為の契約は、2021年5月下旬に署名されました。

ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは近代化改装により打撃能力と対空防衛能力を強化する

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年5月21日0時1分配信
【大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は近代化へ送られる~太平洋艦隊司令官】
モスクワ、5月21日、インタファクス

ロシア連邦太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、近代化へ向かう事が計画されている。
太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将は述べた。

「既に、次のプロジェクト1155艦~アドミラル・ヴィノグラードフの修理及び近代化を行なう原則的な決定は存在します。
現在、艦の将来の外観の仕上げは完了しています」
アヴァキャンツ
ロシア連邦機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビュー受け、こう話した。

「その打撃ミサイル兵装構成の大幅な増加及び拡張が提案されており、対空防衛能力の強化の課題が存立しています」
彼は付け加えた。

以前、同じプロジェクトの大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の近代化が行なわれた。
「修理及び近代化が行なわれて近代化された艦は、打撃ミサイル兵器複合体カリブルとウランの搭載艦となりました。
これは更に、有翼ミサイル"オーニクス"の使用が可能です」

提督は指摘した。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は近代化の後、4月27日に艦隊へ復帰した。
修理は、ウラジオストク株式会社・艦船修理センター『ダーリザヴォード』の基盤で行なわれた。
艦は船底外部部品の修理を行ない、新たな機器が据え付けられた。
近代化の枠組みにおいて、艦の上部構造物の40パーセント以上が取り外され、設計図面に沿って再び製造された。
主要ケーブル線の80パーセントが交換された。
近代化された艦は、対潜及び対空システムに加え、最新の打撃ミサイル兵器複合体「カリブル-NK」及び「ウラン」、更には最新の砲兵器と電波電子兵装を受け取った。



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ロシア太平洋艦隊プロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(1989年5月1日就役)は、2020年2月~3月に掛けてアジア-太平洋地域への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはスリランカを去った]

2020年8月~9月にもアジア-太平洋地域への遠距離航海を行ない、この間にインド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2020』へ参加しています。
[ロシア太平洋艦隊インド遠征(2020年8月-9月)]

11月下旬には、ピョートル大帝湾アメリカ海軍ミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」の領海侵犯を阻止しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはピョートル大帝湾でアメリカ海軍駆逐艦ジョン・S・マケインの領海侵犯を阻止した]


これまでロシア太平洋艦隊のワークホースとして活動し、毎年遠距離航海を行なってきた「アドミラル・ヴィノグラードフ」ですが、2021年からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で大規模な近代化改装が始まります。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは大規模な近代化改装を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは2021年に大規模な近代化改装を開始し、2025年に復帰する]

「アドミラル・ヴィノグラードフ」の近代化改装は、2021年4月27日に改装を終えて復帰した同型艦「マルシャル・シャーポシニコフ」よりも更に大規模になるかもしれません。
[近代化改装された大型対潜艦改めフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
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具体的には、有翼ミサイル「カリブル」垂直発射機対艦ミサイル「ウラン」発射筒「マルシャル・シャーポシニコフ」よりも増やされ、更には高射ミサイル複合体「キンジャール」から「シチーリ-1」(「アドミラル・グリゴロヴィチ」型フリゲートが搭載)に換装し、対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」も装備されるようです。
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今回、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ提督は、「アドミラル・ヴィノグラードフ」の近代化改装について、打撃ミサイル兵器の増加と対空防衛能力の強化と言っているので、上記のような改装が実際に提案されているようです。

ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型コルベット"グローズヌイ"と"ブーイヌイ"が起工される

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年5月21日9時27分配信
【近い内に太平洋艦隊の為のコルベット「グローズヌイ」と「ブーイヌイ」が起工される】

プロジェクト20380コルベット「グローズヌイ」とプロジェクト20385コルベット「ブーイヌイ」は、近い内に『アムール造船工場』で起工される。
5月21日・金曜日、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将は新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』へ語った。


「近い内に、艦隊司令部は『アムール造船工場』首脳部から更なる2隻の新たな艦の起工の招待状を受け取る事を期待しております。
同社の造船台で、プロジェクト20380コルベット"グローズヌイ"とプロジェクト20385コルベット"ブーイヌイ"の起工が計画されています」

彼は話した。

アヴァキャンツ大将は、2024年~2028年に太平洋艦隊は、2隻のプロジェクト20380コルベットと4隻のプロジェクト20385艦を軍備として受け入れなければならないと説明した。

彼は、太平洋艦隊プロジェクト20385の1番艦はコルベット「グレミャーシチー」となり、数ヶ月後には極東へ到着する事を指摘した。

更にコムソモリスク・ナ・アムーレの造船所では、太平洋艦隊の為に意図されている4隻のプロジェクト22800(コード名「カラクルト」)小型ロケット艦が様々な準備段階に在る:「ルジェフ」、「ウドムリャ」、「ウスリースク」、「パヴロフスク」

ロシア連邦国防省『アムール造船工場』は、2020年12月に2隻のプロジェクト20380コルベット及び4隻のプロジェクト20385コルベットの建造契約を締結した。

[Mil.Press FlotProm参照]
プロジェクト20380コルベット
の全長は100メートル以上、排水量2220トン。
それは距離4000海里を航行できる。
兵装~対艦ミサイル複合体「ウラン」、高射ミサイル複合体「リドゥート」、魚雷と強力な弾薬、電波位置測定機器及び電波電子機器、100mm砲装置A-190、大口径機関砲擲弾発射機

プロジェクト20385コルベットの排水量は2200トン、全長104メートル、幅13メートル。
速力27ノット、航行距離3500海里。乗組員99名。
兵装の構成には、ミサイル「カリブル」及び「オーニクス」のファミリー全体を使用できる汎用艦載射撃複合体(UKSK)高射ミサイル複合体「リドゥート」100mm砲装置A-190、2基の30mm高射砲複合体AK-630M、更には対潜複合体「パケート-NK」が含まれる。



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現在、ロシア極東方面コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』では、太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの建造が進められています。

1隻目の「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2006年6月30日起工、2015年5月22日進水)は、2017年7月20日に就役しました。
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[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2隻目の「グロームキー」(335、2012年4月20日起工、2017年7月28日進水)は、2018年12月25日に就役しました。
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[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

3隻目の「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339)は2015年7月22日に起工され、2019年9月12日に進水し、2020年12月25日に就役しました。
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[プロジェクト20380コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊に編入された]

4隻目の「リェーズキー」は2016年7月1日に起工され、就役は2021年に予定されています。
[最新コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は2020年、"リェーズキー"は2021年にロシア海軍へ就役する]


プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」(337)は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工され、2017年6月30日に進水し、2020年12月29日に就役しました。
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[プロジェクト20385コルベットの1番艦グレミャーシチーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2番艦「プロヴォールヌイ」は2013年7月25日に起工されました。
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就役は2021年末以降に予定されており、こちらも太平洋艦隊へ配備されます。


2020年12月15日、『アムール造船工場』は、太平洋艦隊向けとして2隻のプロジェクト20380コルベットと4隻のプロジェクト20385コルベットの建造契約をロシア国防省と締結しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の4隻のプロジェクト20385コルベットと2隻のプロジェクト20380コルベットの建造契約が締結された]
この6隻は、2024年~2028年の就役が予定されています。

この契約により、太平洋艦隊は、最終的に6隻のプロジェクト20380コルベットと6隻のプロジェクト20385コルベットを取得する事になります。

この契約の下で最初に起工されるのは、プロジェクト20380コルベット「グローズヌイ」プロジェクト20385コルベット「ブーイヌイ」となります。

ロシア海軍太平洋艦隊の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはカムチャツカ半島へ到着した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2021年5月21日7時0分配信
【太平洋艦隊290周年の日にカムチャツカの恒久駐屯場所へ最新掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」が到着した】

本日(5月21日)、太平洋艦隊創設290周年記念日に、昨年12月26日に太平洋艦隊へ加入した最新機雷掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」カムチャツカの恒久駐屯場所へ到着した。
同艦は、ロシア北東軍集団水域保護艦旅団の一員として勤務へ就く。
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ウラジオストクから移動した後の艦の歓迎式典は、ペトロパヴロフスク・カムチャツキー連合部隊の主要埠頭で開催された。
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プロジェクト12700掃海艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、同プロジェクトシリーズの5隻目であり、4隻目の生産艦である。
同艦は、ソヴィエト連邦英雄太平洋艦隊海軍歩兵の水兵ヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフに敬意を表して命名された。
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新たな艦は、全ての種類の最新の機雷へ対処する為に意図されている。
艦は一体ガラス繊維強化プラスチックで製造されており、最新の水中音響ステーション及び対機雷行動自動管理システムを装備する。



ロシア海軍新世代掃海艦プロジェクト12700「アレクサンドリト」は、船体が一体成型のガラス繊維強化プラスチックで造られており、世界最大級の非金属船体艦です。
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従来のソ連/ロシア海軍掃海艦は、外洋で活動する海洋掃海艦と、自軍基地周辺海域で活動する基地掃海艦に分けられていましたが、プロジェクト12700は、基地掃海艦海洋掃海艦を統合するものとなり、「対機雷防衛艦」とも呼ばれています。
(当初は基地掃海艦に分類されていたが、2016年に海洋掃海艦となった)


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プロジェクト12700対機雷防衛艦の5番艦「ヤーコフ・バリャーエフ」は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で2017年12月26日に起工されました。

[ロシア海軍の為の新型掃海艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで起工された]

艦名の元になったヤーコフ・イラリオノヴィチ・バリャーエフ(1924年6月9日-1945年8月14日)は、1945年8月のソヴィエト-日本戦争に参加した海軍歩兵隊員であり、8月14日に朝鮮北部清津の戦闘で戦死し、21歳の短い生涯を閉じました。
死後、ソヴィエト連邦英雄称号を授与されました。
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「ヤーコフ・バリャーエフ」は2019年12月18日に屋内造船台から出渠しました。


「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員団は、2019年12月末までにカムチャツカ半島に駐留する太平洋艦隊北東軍集団第114水域防護艦旅団で編成されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの乗組員が編成された]

2020年1月29日、「ヤーコフ・バリャーエフ」は進水しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはサンクトペテルブルクで進水した]

サンクトペテルブルクロシア海軍統合訓練センターでの「ヤーコフ・バリャーエフ」の乗組員の訓練は2020年3月下旬に完了し、その後、バルト艦隊へ配備された1番艦「アレクサンドル・オブホフ」で洋上の実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフ乗組員はサンクトペテルブルクでの訓練を完了した]

そして2020年7月31日、「ヤーコフ・バリャーエフ」『中部ネヴァ川造船工場』の艤装岸壁を離れ、太平洋艦隊基地へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは極東へ向かった]

その後、「ヤーコフ・バリャーエフ」北極海へ入りました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはラプテフ海へ入った]
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10月3日にはカムチャツカ半島(ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは北極海経由でカムチャツカ半島へ到着した]

10月22日にウラジオストク金角湾へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは北極海経由でウラジオストクへ到着した]
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「ヤーコフ・バリャーエフ」は11月初頭までに係留試験を完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは洋上試験の準備を進めている]

11月13日、日本海で洋上試験(工場航行試験と国家試験)を行なう為に初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で洋上試験を開始した]

その後、一旦ウラジオストクへ戻り、12月7日に最終洋上試験を行なう為に出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で最終洋上試験を開始した]

12月16日には30mmガトリング機関砲AK-630による対空・対水上射撃と、機雷掃討の試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフは日本海で射撃試験を行なった]

「ヤーコフ・バリャーエフ」の洋上試験は12月23日までに完了しました。
[新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフの洋上試験は完了し、2020年12月26日にロシア海軍へ就役する]


2020年12月26日、ウラジオストク金角湾「ヤーコフ・バリャーエフ」への聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。
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[新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊に編入された]

その後、乗組員の慣熟訓練を行ない、2021年3月には、今後就役する同型艦「ピョートル・イリイチョーフ」乗組員の訓練も併せて行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ピョートル・イリイチョーフ乗組員は同型艦ヤーコフ・バリャーエフで訓練を行なう]

2021年4月初頭には太平洋艦隊の最新コルベット2隻と共に砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフと最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"、"グロームキー"は日本海で砲撃訓練を行なった]

その後、ウラジオストクを出航してペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ向かい、2021年5月21日に同地へ到着しました。

「ヤーコフ・バリャーエフ」は、ペトロパヴロフスク・カムチャツキーに駐留する第114水域防護艦旅団第117水域防護艦大隊へ配属されました。

ロシア海軍太平洋艦隊へ新世代汎用揚陸艦(新イワン・ロゴフ型)が配備される

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『タス通信』より
2021年5月21日6時20分配信
【太平洋艦隊は汎用揚陸艦とフリゲートを受け取る】
モスクワ、5月21日/タス通信

太平洋艦隊は、プロジェクト22350フリゲート、汎用揚陸艦と他の機材により強化される。
ロシア連邦国防省は、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将が太平洋艦隊の司令部、船員、退役将兵へ宛てたこの作戦-戦略連合部隊の290周年に関する祝電を引用して伝えた。

「太平洋艦隊の水上構成は、プロジェクト20380及び20385コルベットプロジェクト22350フリゲートプロジェクト22800小型ロケット艦のシリーズ建造を実行する事により強化されます。
太平洋艦隊将兵が、新たな汎用揚陸艦を受け取る事は間違いありません」

電報では、こう述べられた。

総司令官によると、太平洋艦隊非核(通常動力)潜水艦構成には、企業『アドミラルティ造船所』で建造されるプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦が補充される。
エフメノフは、プロジェクト1155大型対潜艦の近代化と修理が続けられ、近代化の余裕は能力と打撃力の大幅な向上を可能にする事を強調した。

「航空及び沿岸構成に関しては、極東の境界線の安全への脅威の発生の排除を考慮して、更に積極的に発展します」
メッセージでは、こう指摘された。

エフメノフは、近い将来に太平洋艦隊潜水部隊は、プロジェクト955A「ボレイ-A」ロケット水中巡洋艦プロジェクト「ヤーセン-M」原子力多目的潜水艦の装備を続けると述べた。
「太平洋艦隊の海洋戦略核戦力グループは、必要な水準で維持されます」
彼は強調した。

太平洋艦隊の日は、毎年5月21日に祝われる。
エフメノフによると、太平洋艦隊は、東と北東方面でロシアの安全を保障する重要な役割を果たし、海上および大洋方面からのあらゆる脅威に対して保証されている。
「太平洋艦隊将兵の戦闘技量とプロ意識は最高水準に在ります。
これは、大規模な演習中、艦支隊の遠距離航海中、駐屯所からかなり離れた場所で困難な任務を遂行する事により証明されています」

提督は指摘した。



現在、ロシア太平洋艦隊向けにプロジェクト20380コルベット20385コルベットの建造が進められており、既に3隻の20380と1隻の20385が就役しています。
この他に1隻の20380と1隻の20385が建造中であり、今後、更に2隻の20380と4隻の20385が建造されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の4隻のプロジェクト20385コルベットと2隻のプロジェクト20380コルベットの建造契約が締結された]

太平洋艦隊向けのプロジェクト22800小型ロケット艦は4隻が建造中です。
[コムソモリスク・ナ・アムーレ造船所でロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦パヴロフスクが起工された]

サンクトペテルブルク『北方造船所』で建造中のプロジェクト22350フリゲート(現在までに8隻が起工)は、少なくとも3隻が太平洋艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ3隻のプロジェクト22350フリゲート後期型が配備される]

この他、2020年7月に2隻がクリミア半島で起工された2隻のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦(イワン・ロゴフ型)は、少なくとも1隻が太平洋艦隊へ配備されます。
[プロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦(イワン・ロゴフ型)]
23900は、元々はロシアフランスへ発注し、太平洋艦隊への配備が予定されていたものの、ウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結し、その後、契約を破棄した「ミストラル」級汎用揚陸艦の代わりとして建造されているので、「ミストラル」級と同様に太平洋艦隊へ配備される事になるようです。
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既にウラジオストク南部ウリス湾では、「ミストラル」級の為の埠頭の建設が進められているので、ここに新イワン・ロゴフ型が駐留する事になるでしょう。
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太平洋艦隊プロジェクト1155大型対潜艦は、既に1隻が大規模な近代化改装を終えて復帰しています。
[近代化改装された大型対潜艦改めフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]

今後も1155の大規模な近代化は続けられます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは2021年に大規模な近代化改装を開始し、2025年に復帰する]

太平洋艦隊向けに建造されているプロジェクト06363潜水艦は、既に2隻が就役しており、今年にも1隻就役します。
最終的には6隻が建造されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦6隻の建造は2024年末に完了する]

現在、ロシア太平洋艦隊には新世代の戦略原子力潜水艦「ボレイ」級2隻が配備されていますが、今後は改良型の「ボレイ-A」が配備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けとして建造中のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦の1隻は北方艦隊へ配備される]

新世代の多用途原子力潜水艦「ヤーセン-M」太平洋艦隊へ配備されます。
[ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2021年末にロシア海軍へ引き渡される]

ロシア海軍黒海艦隊の哨戒艦ワシーリー・ブイコフは地中海東部へ行く


『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年5月20日9時56分配信
【哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」は地中海へ向かった】

5月20日・木曜日、黒海艦隊の哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」は、ボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過して地中海へ向かった。
ロシア連邦国防省広報サービスが伝えたように、同艦は夕方には遠海ゾーンのロシア海軍常設作戦連合部隊の一員として加わらなければならない。


軍当局は、以前、艦の乗組員が黒海の艦隊戦闘訓練射爆場で複合艦上演習を実施したと話した。

「特に、船員は単艦での戦闘実施、対空防衛御飛び電波電子戦闘の艦上演習を実施し、更には無防備の泊地へ停泊中のダメージコントロール訓練中の行動手順へ取り組みました」
広報サービスは伝えた。

「ワシーリー・ブイコフ」プロジェクト22160のトップ艦であり、2018年12月から勤務に就いている。
2020年12月末、艦は半年間の遠距離航海から駐留場所へ戻った。

モジュールコルベットの排水量は1300トン、30ノットの速力を発揮する。
航行距離6000海里、自立航行期間60日。
標準兵装として、新たな76.2mm砲装置AK-176MA高射ミサイル複合体「ギブカ」、更には機関銃を装備する。



プロジェクト22160哨戒艦の1番艦「ワシーリー・ブイコフ」は、ロシア内陸部に位置するタタールスタン共和国『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2014年2月26日に起工され、2017年7月23日に進水し、2018年12月20日にノヴォロシースク海軍基地で海軍旗初掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ就役しました。
[新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
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就役後、ノヴォロシースク海軍基地で乗組員の慣熟訓練を行ない、2019年1月9日にはダメージコントロール訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはダメージコントロール訓練を行なった]


その後も基地での各種訓練が行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは洋上訓練の準備を進めている]

2019年2月25日、「ワシーリー・ブイコフ」は海上での戦闘訓練を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは洋上で砲撃訓練を行なった]

2019年3月7日には、砲撃訓練の他に、有翼ミサイル「カリブル」の模擬発射訓練も行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海で戦闘訓練を行なった]

2019年3月8日にはトルコ海軍の艦との合同演習を行ないました。

[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海東岸で合同演習を行なった]

2019年3月20日にはノヴォロシースク海軍基地小型対潜艦「エイスク」(1990年2月28日就役)と共に対空戦闘訓練を行ないました。
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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年3月20日9時23分配信
【ノヴォロシースク海軍基地の艦の乗組員は演習中に対空防衛の問題へ取り組んだ】

2019年3月21日、「ワシーリー・ブイコフ」ノヴォロシースク海軍基地でダメージコントロール訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースクでダメージコントロール訓練を実施した]

2019年3月27日にはノヴォロシースク沖で実弾射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースク沖で射撃訓練を実施した]

2019年4月5日にセヴァストーポリへ入港しました。
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2019年5月中旬に出航し、5月21日にセヴァストーポリへ帰港しました。
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2019年6月10日、「ワシーリー・ブイコフ」セヴァストーポリを出航し、バルト海へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはバルト海へ向かった]

2019年6月11日には黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過する]

その後、地中海へ入って同海域を西進し、2019年6月18日には北アフリカスペイン領セウタへ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはスペインの飛び地セウタへ寄港した]
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2019年6月20日にセウタを出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはスペインの飛び地セウタを去った]

「ワシーリー・ブイコフ」は2019年6月21日にジブラルタル海峡を通過し、大西洋へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入った]

2019年6月25日にはラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは英仏海峡へ入った]

この時、グレートブリテン海軍最新鋭哨戒艦「フォース」「ワシーリー・ブイコフ」を追跡しました。
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その後、「ワシーリー・ブイコフ」バルト海へ入り、2019年7月初頭にクロンシュタットへ到着しました。
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2019年7月10日の「ワシーリー・ブイコフ」


2019年7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)では、クロンシュタットの観艦式へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】



主要海軍パレードが終わった後、クロンシュタットを出航してバルト海を去り、2019年8月8日までに再びラマンシュ海峡(英仏海峡)へ入りました。
今回もグレートブリテン海軍哨戒艦「フォース」が追跡しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフは再び英仏海峡を通過した]

2019年9月7日に最新鋭対機雷防衛艦「イワン・アントノフ」(2019年1月26日就役)と共にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭対機雷防衛艦イワン・アントノフはセヴァストーポリへ到着した]

2019年10月15日頃にセヴァストーポリを出航し、10月14日にはボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフはギリシャへ向かった]

2019年10月19日にギリシャピュロス港へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフはギリシャのピュロスを訪れた]
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2019年10月22日にピュロス港を出航し、セヴァストーポリへ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の哨戒艦ワシーリー・ブイコフはギリシャを去った]

2019年10月24日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ帰投しました。

「ワシーリー・ブイコフ」は2019年11月初頭にセヴァストーポリを出航し、11月4日に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の哨戒艦ワシーリー・ブイコフは地中海へ入った]

2019年11月下旬にはフリゲート「アドミラル・マカロフ」及び救助曳船SB-739と共にアルジェリアを訪れ、アルジェリア海軍と合同演習を実施しました。

[ロシア海軍黒海艦隊は地中海西部でアルジェリア海軍と合同演習を行なった]

2019年12月12日、救助曳船SB-739と共にダーダネルス海峡及びボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年12月12日16時15分配信
【黒海艦隊の哨戒艦ワシーリー・ブイコフと救助船SB-739は黒海海峡を通行する】

2019年12月14日に母港ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。


2020年1月上旬に黒海で行なわれた北方艦隊黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは黒海でロシア海軍北方艦隊及び黒海艦隊の合同演習を視察した]

「ワシーリー・ブイコフ」は、2020年7月26日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(サンクトペテルブルクネヴァ川及びクロンシュタット泊地で行なわれる観艦式)へ参加する為にノヴォロシースク海軍基地を出航し、6月18日には黒海地中海を結ぶボスポラス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは再びバルト海へ向かった]


7月26日の『ロシア海軍の日』には、クロンシュタット泊地の観艦式へ参加しました。


「ワシーリー・ブイコフ」は観艦式が終わった後、クロンシュタットを出航し、ノヴォロシースクへの帰路に就く筈でした。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは『海軍の日』観艦式へ参加した後に黒海へ戻る]

しかし、バルト海を出て北海へ入った「ワシーリー・ブイコフ」は、そのまま南下せずに北上し、8月12日には北方艦隊白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク)へ到着しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは白海で新型兵器の試験を行なう]

「ワシーリー・ブイコフ」は、白海で兵器の試験を行ないました。
試験を行なった兵器がどのようなものかは明らかにされていませんが、おそらくは汎用戦闘モジュールコンテナでしょう。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]

「ワシーリー・ブイコフ」(プロジェクト22160哨戒艦)は、この汎用戦闘モジュールコンテナを装備できるように設計されているので、同艦で試験が行なわれたようです。
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試験が終わった後にセヴェロドヴィンスクを出航し、バレンツ海、ノルウェー海を通過して北海へ入り、11月上旬から12月初頭までグレートブリテン島北部(スコットランド)のマレー湾(Moray Firth)付近に滞在していました。
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その後、12月12日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
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12月23日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入りました。


12月28日にノヴォロシースク海軍基地へ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは遠距離航海を終えて母港ノヴォロシースクへ帰投した]

その後は黒海で訓練を行なっており、2021年5月11日には対空・対水上戦闘などの演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海で戦闘演習を実施した]

2021年5月半ば以降にノヴォロシースク海軍基地を出航し、5月20日にボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。

ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"からの極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験は2021年6月に始まる

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『タス通信』より
2021年5月20日9時7分配信
【「アドミラル・ゴルシコフ」からの極超音速ミサイル「ツィルコン」国家試験は6月に始まる】
モスクワ、5月20日/タス通信

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」からの極超音速ミサイル「ツィルコン」国家試験は6月に始まる。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「国家試験の枠組みにおけるフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"からの最初のツィルコン発射は、6月の実施が計画されています」
対談者の1人は話した。

他の『タス通信』の情報提供者によると、このフリゲートからの「ツィルコン」国家試験の枠組みで、合計4回の発射実施が待ち受けている。

「ツィルコン」を開発、製造するレウトフ科学生産合同『機械製造』(コーポレーション『戦術ロケット兵器』へ加入)は、この情報について『タス通信』へコメントしなかった。

以前、『タス通信』は、水上搭載艦フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」からの極超音速ミサイル「ツィルコン」の飛翔-設計試験は、成功裏に完了したと情報提供者より伝えられた。
伝えられているように、このミサイルの2020年の飛翔-設計試験プログラムは完全な量が実行され、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は3回の発射を行なった~2回は海上目標へ、1回は地上へ。
12月11日、ロシア連邦国防相は、2020年に「ツィルコン」は3回発射されたと述べた。
4月20日、軍当局の参与会議においてロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは、極超音速有翼ミサイル「ツィルコン」の試験は2021年の完了が計画されていると言った。




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極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

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[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

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[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年には「ツィルコン」の発射試験は7回程度の実施が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年に7回の発射試験を行なう]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験では、複数のミサイルの一斉発射も予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年末までに一斉発射試験を行なう]

原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」は、2021年中に少なくとも2回の「ツィルコン」発射試験を行ないます。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年中に極超音速ミサイル"ツィルコン"を少なくとも2回発射する]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、「ツィルコン」の試験を行なう為、2021年5月中旬にセヴェロドヴィンスクへ移動しました。
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[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の最終試験の為にセヴェロドヴィンスクへ向かった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験は、2021年6月に始まります。
これまでの「アドミラル・ゴルシコフ」による発射試験は「飛翔-設計試験」と呼ばれる初期段階の試験でしたが、今後実施されるのは、ミサイルの制式採用前の最終試験となる国家試験です。

「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験は2021年の夏の終わりまでに完了し、その後に原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」による発射試験が年末まで続けられます。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験は2021年夏に完了する]


「ツィルコン」の発射試験は2021年末の完了が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の発射試験は2021年末に完了する]

「ツィルコン」の量産開始は、早ければ2022年になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の量産は2022年に始まる]
[極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2022年からロシア海軍への引き渡しが始まる]


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の完了は2023年になる?]

同様に大規模な近代化改装が行なわれるプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]