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ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海でヘリコプターの発着艦訓練を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年6月30日11時10分配信
【黒海艦隊海上航空隊のヘリコプター乗員は夜間及び昼間飛行と哨戒艦の甲板での発艦と着艦へ取り組んだ】

黒海艦隊独立混成航空連隊の一員であるヘリコプターKa-27乗員は、黒海エリアで哨戒艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」の甲板からの実地飛行を行なった。

黒海艦隊海上航空隊のヘリコプターの飛行任務に沿って、艦の乗組員と協同で、昼間及び夜間時、移動中及び投錨停泊中の甲板での発艦と着艦の海上任務へ取り組んだ。

並行して、哨戒艦の航空複合体の全てのシステムの整然とした動作を点検する目的で、ヘリコプターの飛行を支援する艦内班の訓練が行なわれた。

訓練にはヘリコプターKa-27PLKa-27PSが関わり、艦の甲板へ約10回の発艦と着艦を行なった。



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プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。

現在建造中のプロジェクト20380コルベット及びプロジェクト20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。

設計はサンクトペテルブルク「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】

建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国『ゼレノドリスク造船所』です。
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【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
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基本的には軽武装の22160哨戒艦ですが、対艦ミサイル高射ミサイルなどの汎用戦闘モジュールコンテナを装備して武装を強化する事も出来ます。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新哨戒艦ワシーリー・ブイコフは白海で新型兵器の試験を行なう]


プロジェクト22160哨戒艦の3番艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、2016年2月18日に起工されました。

[ロシア海軍の為の第3のプロジェクト22160哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは2016年2月18日に起工される]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは起工された]

その後、クリミア半島ケルチ市に在る『ゼレノドリスク造船所』の下請け会社造船工場『ザリフ』へ回航され、ここで建造が進められました。
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2019年2月21日に造船工場『ザリフ』で進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは進水した]

2019年8月初頭までに「パーヴェル・デルジャーヴィン」の乗組員の編成が完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンの乗組員の編成は完了した]

2020年4月21日、「パーヴェル・デルジャーヴィン」ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは洋上試験を行なう為にノヴォロシースクへ到着した]
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2020年5月15日、サンクトペテルブルクでの訓練を終えた「パーヴェル・デルジャーヴィン」の乗組員がノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィン乗組員はノヴォロシースクへ到着した]

その後、「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、黒海での洋上試験の準備を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは洋上試験の準備を進めている]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンはノヴォロシースクで消磁作業を行なった]

2020年7月23日、「パーヴェル・デルジャーヴィン」黒海で洋上試験を開始しました。


[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で洋上試験を開始した]

8月末には76mm砲などの各種兵器の射撃試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で兵器の射撃試験を行なった]

10月19日には艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海でヘリコプター着艦試験を行なった]

11月6日には黒海艦隊海上航空隊多用途複座戦闘機Su-30SMの協力を得て、対空防衛システム~対空用レーダーなどの動作点検を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で対空レーダーの動作点検を行なった]

「パーヴェル・デルジャーヴィン」の洋上試験は2020年11月中旬までに完了し、11月27日にロシア海軍への正式な就役式典(聖アンドレイ旗初掲揚式典)がノヴォロシースクで開催されました。

[新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
「パーヴェル・デルジャーヴィン」は、ノヴォロシースク海軍基地第184水域保護旅団第181小型対潜艦大隊へ編入されました。

就役後、「パーヴェル・デルジャーヴィン」は乗組員の慣熟訓練を開始し、基地内での基礎訓練を終えた後、2020年12月下旬には海上での訓練へ移行しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは乗組員の慣熟訓練を行なった]

2021年1月12日には機雷敷設演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で機雷敷設演習を行なった]

2021年2月2日には対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは黒海で対空防衛演習を行なった]

2月26日には地対艦ミサイル「バル」と合同演習を行ないました。
演習の筋書きは、「パーヴェル・デルジャーヴィン」が敵水上艦を探知し、そのデータを地対艦ミサイル部隊へ転送し、ミサイルを発射して敵艦を破壊するというものでした。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは地対艦ミサイル部隊と合同演習を行なった]


3月15日には超音速地対艦ミサイル「バスチオン」(「オーニクス」の地上型)と合同演習を行ないました。

[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは超音速地対艦ミサイル部隊と合同演習を行なった]

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2021年6月28日にセヴァストーポリを出航し、6月30日には黒海艦載ヘリコプターKa-27の発着訓練を行ないました。


なお、黒海では、6月28日から7月10日まで西側の海軍演習『シーブリーズ-2021』が実施され、アメリカ、カナダ、グレートブリテン、ネーデルラント、ルーマニア、ブルガリア、ギリシャ、トルコ、ラトビア、ウクライナなどが参加します。
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ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは黒海で潜航訓練を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年6月30日10時30分配信
【黒海艦隊の潜水艦「コルピノ」乗組員は水中位置で複合演習を実施した】

黒海艦隊潜水艦「コルピノ」乗組員は、第2錬成任務L-2の要素への移行の枠組みにおいて、水中位置での複合演習を実施した。

活動は、艦隊の潜水部隊の戦闘訓練計画に沿って、黒海エリアの海上射爆場の1つで実施された。

複合演習実施中、将兵は、通常及び緊急ヴァージョンの浮上及び潜航の為の潜水艦の制御の行動手順へ取り組み、最大深度200メートル以上の様々な深度への潜航を行なった。

更に潜水艦の乗組員はダメージコントロール訓練を実施し、その中で要員は深海で、空いた穴を塞ぎ、魚雷発射管を通じての避難準備の要素へ取り組んだ。

潜水艦の海上技量向上の次なる段階は、「海底に横たわる」戦闘訓練の要素を行なう深海潜航となる。



プロジェクト06363通常動力潜水艦の6番艦B-271「コルピノ」は、2014年10月30日に起工され、2016年5月31日に進水し、2016年11月24日に就役しました。

[黒海艦隊の為の第6のプロジェクト06363潜水艦コルピノはロシア海軍へ就役した]

「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は、就役後もバルト海で慣熟訓練を行ない、2017年7月30日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式へ参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]

2017年8月中旬、先に就役した同型艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(2016年10月26日就役)と共に黒海艦隊基地へ向けて出航し、8月16日には北海へ入りました。
[ロシア海軍の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは黒海艦隊基地へ向かった]

2017年8月28日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海へ入った]

2017年9月1日には地中海東部に展開する他のロシア海軍艦船と共に各種の演習を行ないました
[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海で演習を行なう]

2017年9月14日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」と共にシリアデリゾールISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ初めて計7基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイルを発射した]

2017年10月5日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」と共にシリア政府軍の攻勢を支援する為、再びデリゾールISIL施設へ計10基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノはシリア政府軍の攻勢を支援する為、デリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2017年11月3日、「コルピノ」は、シリアアブ・カマルへ計6基の「カリブル」を発射しました。
(同時にロシア航空宇宙軍爆撃機Tu-22M3が空爆)

『タス通信』より
2017年11月3日17時17分配信
【ロシア軍のTu-22M3と潜水艦「コルピノ」はシリアの『イスラム国』戦闘員へ打撃を与えた】

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「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は、合計29基の「カリブル」を発射していますが、無論、2隻合わせても、これだけの「カリブル」を一度に搭載する事は出来ないので、1回発射する度にシリアタルトゥースへ寄港してミサイルを補充していたようです。

「ヴェリキー・ノヴゴロド」「コルピノ」は、その後も地中海東部に滞在し続ける事になり、2018年3月~4月には、予備の乗組員チームと交代しました。
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「コルピノ」は2019年4月30日に地中海を去り、ダーダネルス海峡へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは地中海を去った]


2019年5月3日、「コルピノ」ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノはノヴォロシースクへ到着した]

2019年10月9日、「コルピノ」は沿岸目標及び水上目標へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは黒海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2020年1月9日に黒海で実施された北方艦隊黒海艦隊の合同演習へ参加しました。
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは黒海でロシア海軍北方艦隊及び黒海艦隊の合同演習を視察した]

「コルピノ」は、2020年9月21日~26日にロシア南部で実施された戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』へ参加し、9月24日に沿岸目標へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノは戦略指揮参謀演習『カフカス-2020』で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2020年10月26日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」と共に黒海へ出航し、各種演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは黒海で演習を行なった]

2021年3月10日、「ヴェリキー・ノヴゴロド」と共に演習を行なう為、黒海へ出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは黒海で演習を行なう]
演習は3月18日に終わりました。

その後、「ヴェリキー・ノヴゴロド」と共に再び出航し、3月29日に魚雷発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは黒海で魚雷を発射した]

2021年6月末に出航し、6月30日には黒海で潜航訓練を行ないました。

なお、黒海では、6月28日から7月10日まで西側の海軍演習『シーブリーズ-2021』が実施され、アメリカ、カナダ、グレートブリテン、ネーデルラント、ルーマニア、ブルガリア、ギリシャ、トルコ、ラトビア、ウクライナなどが参加します。

ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦アドミラル・ネヴェリスコイとペレスヴェートはカムチャツカ沿岸で海軍歩兵部隊の上陸訓練を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年6月30日7時25分配信
【カムチャツカで太平洋艦隊の大型揚陸艦の乗組員は海軍歩兵と合同で沿岸への揚陸部隊の上陸を訓練した】

戦闘訓練計画に沿って、太平洋艦隊大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」「ペレスヴェート」は、カムチャツカ地方で勤務に就く海軍歩兵部隊と合同で、無防備の海岸へ揚陸部隊の車両と要員を上陸させる戦術特殊訓練を実施した。

マラヤ・ラゲルナヤ湾で行なわれた演習中、水路調査隊が事前に設置した一時的な方向標識による揚陸艦の海岸区画への組織的進入へ取り組んだ。
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車両及び要員の上陸は、「支点」方式で行なわれた。

揚陸艦支隊の行動は、水路調査船海洋曳船により保障された。

訓練には、200名以上の将兵と約30両の工兵及び特殊車両が関わった。



プロジェクト775大型揚陸艦の第2グループの4番艦(775シリーズ通算16番艦)BDK-98ポーランドグダニスク造船所で建造され、1982年9月28日にソ連海軍へ納入されました。

1983年7月1日にバルチースクを出航し、1984年1月31日にウラジオストクへ到着し、太平洋艦隊へ配備されました。
この間、イエメン、エチオピア、モザンビーク、セーシェル諸島、ベトナム(カムラン)を訪問しました。

1989年10月4日から11月9日までインド洋で行動し、イエメンエチオピアを訪れました。

1990年1月から7月までエチオピアへ派遣されました。

2007年7月初頭にアメリカ海軍駆逐艦「カーチス・ウィルバー」ウラジオストクを訪問した際のホストシップを務めました。

2011年7月24日付で「アドミラル・ネヴェリスコイ」と命名されました。

2012年8月下旬~9月上旬には『追憶の航海』(第2次大戦に従軍した退役将兵を乗せ、サハリンクリル諸島を巡る)へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊艦船は「追憶の航海」を行なう]

2013年3月から12月まで地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~12月)]

2014年5月下旬には東シナ海で実施されたロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

帰港後、ウラジオストクの艦船修理工場で修理が行なわれ、2015年2月に復帰しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦アドミラル・ネヴェリスコイは2015年2月に修理を終えて復帰する]

2015年7月下旬にはハバロフスク地方ワニノ港サハリン島ホルムスク港の間の貨客輸送任務に従事しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦アドミラル・ネヴェリスコイはワニノ-ホルムスク間の貨客輸送を終えた]

2015年9月2日にサハリン南部のコルサコフ港で行なわれた第2次世界大戦終結70周年記念観艦式へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はサハリン南部で第2次世界大戦終結70周年記念観艦式を挙行する]

2016年5月~6月にクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の調査へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の調査を全て完了した]

2018年9月にはロシア連邦軍戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の揚陸艦部隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]

2020年6月上旬から11月中旬までチュクチ半島(ベーリング海)へ派遣され、演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦4隻は5ヶ月間の航海を終えてウラジオストクへ帰投した]

2021年4月初頭にカムチャツカ半島へ派遣され、揚陸演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の海軍歩兵部隊はカムチャツカで上陸演習を行なった]


プロジェクト775大型揚陸艦の第3グループの2番艦(775シリーズ通算27番艦)BDK-11ポーランドグダニスク造船所で建造され、1991年4月10日にソ連海軍へ納入されました。
ソ連邦解体後の1992年12月28日にウラジオストクへ到着し、太平洋艦隊へ配備されました。

775の第3グループは、それまでの57mm連装砲2基に代えて、76mm単装砲1基と30mm6連装機関砲2基を装備しています。

1994年6月にウラジオストク近郊でアメリカ海軍との合同演習へ参加しました。

1996年8月にアメリカ海軍及び海兵隊との合同演習『コウオパレイション・フロム・ザ・シー'96』へ参加しました。

2004年8月30日に日本を訪問し、9月4日に日本海上自衛隊PASSEX演習を行ないました。

2005年8月に中国青島を訪問し、中国海軍と合同演習を行ないました。

2006年1月24日に「ペレスヴェート」と命名されました。

2013年3月から12月まで地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~12月)]

2017年6月~9月にクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の調査へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は2017年度のクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の調査を完了した]

2018年9月にはロシア連邦軍戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の揚陸艦部隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]

2020年6月上旬から11月中旬までチュクチ半島(ベーリング海)へ派遣され、演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦4隻は5ヶ月間の航海を終えてウラジオストクへ帰投した]

2021年4月初頭にカムチャツカ半島へ派遣され、揚陸演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の海軍歩兵部隊はカムチャツカで上陸演習を行なった]

2021年6月初頭に沿海地方で各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦オスリャービャとペレスヴェートは日本海沿岸で戦闘訓練を行なった]


2021年6月15日、2隻の大型揚陸艦カムチャツカ半島沿岸で装甲兵員輸送車BTR-82Aの積載訓練を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦アドミラル・ネヴェリスコイとペレスヴェートはカムチャツカ沿岸で装甲兵員輸送車BTR-82Aの積載訓練を実施した]

6月30日には海軍歩兵部隊の上陸訓練を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとフリゲート マルシャル・シャーポシニコフは太平洋上で砲撃訓練を実施した

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『タス通信』より
2021年6月30日9時48分配信
【太平洋艦隊艦支隊は太平洋でミサイル及び砲射撃を実施した】
モスクワ、6月30日/タス通信

太平洋艦隊艦支隊太平洋でミサイル及び砲射撃を実施し、仮想敵の空中攻撃を撃退し、海上標的を撃破した。
水曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"で構成される太平洋艦隊艦支隊は、太平洋エリアでミサイル及び砲射撃を実施しました。
実地行動中、戦闘艦は合同で仮想敵の空中攻撃手段の攻撃を撃退しました。
演習の目的は、熱帯気候条件での艦載兵器の動作の信頼性の点検でした」

声明では、こう述べられた。

模擬空中目標を撃破する為、巡洋艦「ワリャーグ」自衛高射ミサイル複合体「オサー」が関わり、更に130mm砲装置AK-130100mm汎用艦載砲装置A-190及び30mm6銃身自動艦載砲装置AK-630からも砲撃が行なわれた。
これに加え、乗組員は電波電子妨害を設定した。

更に支隊の艦は、海上目標への砲射撃を実施した。
この演習エピソードで太平洋艦隊旗艦の乗組員は、高射ミサイル複合体「オサー」で小型艦を模した標的を撃破した。



2021年5月1日、ロシア太平洋艦隊の4隻の水上戦闘艦~ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)は、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)と共に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

5月5日に対馬海峡を南下し、東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

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「ボリス・ブトマ」は、5月15日にベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を訪れた]

5月19日にカムラン港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を去った]

5月22日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を訪れた]

5月25日にマニラ港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を去った]


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「ワリャーグ」「マルシャル・シャーポシニコフ」は、5月28日に太平洋上で対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとフリゲート マルシャル・シャーポシニコフは太平洋上で対空戦闘訓練を実施した]

一方、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」及び「グロームキー」は、5月29日にフィリピン海で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット ソヴェルシェーンヌイとグロームキーはフィリピン海で砲撃訓練を実施した]
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その後、これらの艦船は太平洋中央部へ集結し、更に複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」(1990年2月23日就役)、コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(2020年12月25日就役)、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1992年5月1日就役)、病院船「イルティシュ」(1990年8月10日就役)なども合流し、演習を行なう事になりました。

[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部で演習を行なう]

6月13日には、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グロームキー」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」などが参加する潜水艦の捜索・追尾訓練が実施されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ西方沖)で対空戦闘訓練を実施した]

6月15日には、カーメニ・ルチェイ(マンゴフト)飛行場に駐留する遠距離対潜哨戒機Tu-142M3カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場へ進出し、太平洋中央部まで飛行し、演習へ参加しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は太平洋中央部の演習へ参加した]

6月18日には対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ西方沖)で対空戦闘訓練を実施した]

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なお、ロシア側の発表では、演習実施海域は「太平洋中央部」としか述べられていませんが、ハワイ沖まで進出しているようです。
『日刊サン ハワイ』より
2021年6月16日配信
【ヒッカムからF-22戦闘機 3機が緊急離陸】


ロシア艦隊は、6月19日にはハワイ・オアフ島ホノルル南方沖35海里まで接近しました。
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【「OSINT-1」の2021年6月21日2時26分のツイート】

6月21日にはハワイ付近の海域で「敵空母部隊」を攻撃する演習を実施しました。
更には、「敵の陸上軍事インフラ」を攻撃する演習も実施しました。

記事中では名前は出ていませんが、おそらくは複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、病院船「イルティシュ」などが「敵空母部隊」の役割を演じたようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ諸島海域)で空母打撃群及び陸上軍事インフラへの攻撃訓練を実施した]

更にその後、今度はロシア航空宇宙軍爆撃機Tu-95Tu-22M3も参加して、再び「敵の陸上軍事インフラ」「敵空母部隊」を攻撃する演習が行なわれました。
Tu-95「敵の陸上軍事インフラ」Tu-22M3「敵空母部隊」を攻撃するという想定でした。
[ロシア航空宇宙軍の爆撃機Tu-95MSとTu-22M3はロシア海軍太平洋演習へ参加した]

6月30日には「ワリャーグ」「マルシャル・シャーポシニコフ」太平洋上で対空砲撃訓練を実施しました。
更に「ワリャーグ」は、短距離対空ミサイル「オサー-M」で海上目標を攻撃しました。

なお、「オサー-M」による水上艦への攻撃は、南オセチア紛争中の2008年8月10日のアブハジア沖海戦黒海艦隊小型ロケット艦「ミラーシュ」が、グルジア海軍戦闘艇部隊に対して実際に行なっています。
[黒海艦隊の小型ロケット艦ミラーシュ、ロシア海軍旗を降納して退役(2020年10月23日)]

地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同防空演習が実施された




『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年6月29日16時28分配信
【(ロシア)国防省は地中海演習について話した】
モスクワ、6月29日-ロシア通信社ノーボスチ

地中海の軍事演習中、水上及び水中状況を偵察する動作へ取り組み、敵の空中攻撃を「撃退」した。
ロシア国防省は発表した。

演習には、ロシア海軍及び航空宇宙軍が参加している。

「戦闘訓練活動の枠組みにおいて、水上及び水中状況を偵察する戦術動作へ取り組みました。
艦の演習は、対潜航空機Il-38と協同で行なわれました。
艦隊の部隊の行動の航空援護は、戦闘機Su-35及び戦闘爆撃機Su-34により保障されました」

声明では、こう述べられた。

敵を捜索する取り組みには、フリゲート「アドミラル・マカロフ」艦上に駐留する対潜ヘリコプターKa-27が参加した。
戦闘演習は成功裏に実施され、全ての航空機は無事にフマイミーン航空基地へ戻った。

「更に海軍部隊は、空中攻撃を撃退する訓練を実施しました。
空中目標へ対処する対空防衛班及び対空防衛手段の実地行動の問題へ取り組みました。
無人飛行装置への対処に特別な注意が払われました」
ロシア連邦国防省
は指摘した。

これに加え、地中海エリアで最新ミサイル複合体「キンジャール」を構成する航空機MiG-31K、遠距離爆撃機Tu-22M3が練習飛行を行なった。

演習は6月25日に始まり、その中でロシアの飛行場からフマイミーン航空機MiG-31K及び対潜機Il-38のペアが特別に移転した。

演習中、ロケット巡洋艦「モスクワ」、フリゲート「アドミラル・エッセン」及び「アドミラル・マカロフ」を含むロシア海軍の5隻の艦、更に潜水艦「スタールイ・オスコル」及び「ロストフ・ナ・ドヌー」は、対潜航空機Tu-142MK、Il-38、遠距離爆撃機Tu-22M3及び航空機MiG-31Kと合同で、フマイミーン航空基地タルトゥースロシア海軍物資-技術サービス供給所の安全を保障する戦闘演習任務を遂行した。



ロシア黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」フリゲート「アドミラル・エッセン」は、2021年6月中旬にセヴァストーポリを出航し、6月18日にはボスポラス海峡を南下、地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦モスクワとフリゲート アドミラル・エッセンは地中海東部へ向かった]

フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、2021年5月初頭にセヴァストーポリを出航し、5月2日にはボスポラス海峡を通過して地中海へ入りました。
その後も地中海東部で行動しています。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート アドミラル・マカロフはシリアのタルトゥース港で演習を実施した]

潜水艦「スタールイ・オスコル」は、2019年4月末から地中海に滞在し、その後、バルト海へ回航され、2020年1月末からクロンシュタットでオーバーホールを行ない、完了後の12月初頭に出航、12月12日頃にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入り、12月下旬から地中海東部に滞在しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦スタールイ・オスコルはバルト海から黒海への移動を準備する]

潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」は、2020年6月下旬にセヴァストーポリを出航し、6月23日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、暫く地中海に滞在した後、2020年10月31日にクロンシュタットへ到着してオーバーホールを行ない、完了後の2021年2月半ば頃に出航、2021年3月初頭にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入り、3月中旬から地中海東部に滞在しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部に居る]


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2021年6月25日、これらの水上艦及び潜水艦と、シリアフマイミーン航空基地へ進出した北方艦隊航空隊対潜哨戒機Tu-142MK及びIl-38、そしてロシア航空宇宙軍超音速爆撃機Tu-22M3極超音速ミサイル「キンジャール」を搭載する戦闘機MiG-31K戦闘爆撃機Su-34戦闘機Su-35Sが参加するロシア海軍ロシア航空宇宙軍の合同演習が地中海東部で始まりました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は地中海東部で合同演習を開始した]

なお、演習実施海域となるキプロス島南方海域では、イギリス海軍航空母艦「クイーン・エリザベス」を中核とする機動部隊が行動中でした。

[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は英空母クイーン・エリザベス機動部隊の近くでミサイル発射演習を行なう]

6月28日には対空防衛演習などが実施されました。
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部で対空防衛演習を実施した]

翌6月29日にも対空防衛演習が実施されましたが、こちらは敵の無人機の攻撃を想定したものだったようです。


現在、地中海東部(シリア沖を含む)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「スタールイ・オスコル」
2020年12月下旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」2021年3月中旬から地中海東部に滞在
ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」:2021年6月下旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・エッセン」:2021年6月下旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」2021年5月初頭から地中海東部に滞在
哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」2021年5月下旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2021年3月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「コヴロヴェツ」:2021年5月上旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2021年3月上旬から地中海東部に滞在
救助曳船「シャフテル」:2021年5月上旬から地中海東部に滞在
対水中工作艇「パーヴェル・シラーエフ」2021年6月上旬から地中海東部に滞在
工作船PM-138:2021年4月初頭から地中海東部に滞在

ロシア海軍太平洋艦隊の通常動力潜水艦2隻は日本海で対潜戦闘訓練を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア沿海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2021年6月29日8時0分配信
【太平洋艦隊のディーゼル潜水艦は日本海で仮想敵潜水艦への攻撃へ取り組んだ】

太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊ディーゼル潜水艦日本海エリアで演習を行ない、その中で潜水艦の対潜手段を使用した仮想敵潜水艦への攻撃へ取り組んだ。

戦闘訓練射爆場で、太平洋艦隊潜水艦の内の1隻は、最新の水中音響対策手段を使用して仮想敵潜水艦の捜索と攻撃へ取り組んだ。
ディーゼル潜水艦「敵」潜水艦を探知し、有利な位置から仮想魚雷攻撃を行なった。

第2の潜水艦は回避機動を行なった。
潜水艦乗員は、仮想妨害設置と囮目標により追跡から逃れる課題へ取り組んだ。

海上での訓練は、救助船「イーゴリ・ベロウソフ」により保障された。



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ロシア太平洋艦隊通常動力潜水艦(プロジェクト877)は、現在、全てウラジオストク南部ウリス湾に駐留する第19潜水艦旅団に所属しています。

[第19潜水艦旅団]
B-394「ヌルラト」
(1988年12月30日就役)修理中
B-464「ウスチ-カムチャツク」(1990年1月30日就役)
B-494「ウスチ-ボリシェレツク」(1990年12月30日就役)
B-187「コムソモリスク・ナ・アムーレ」(1991年12月30日就役)近代改装後、2017年1月27日に再就役
B-190「クラスノカメンスク」(1992年12月30日就役)
B-345「モゴーチャ」(1994年1月22日就役)

これらの潜水艦は、日本海で哨戒任務へ就く以外に、太平洋艦隊の艦船や航空機が対潜戦闘訓練を行なう際の「相手役」も務めています。

更には、潜水艦同士で「対決」する戦闘訓練も度々行っています。

2018年3月21日
[ロシア海軍太平洋艦隊の通常動力潜水艦2隻は日本海で『決闘』を行なった]

2019年3月18日
[ロシア海軍太平洋艦隊の通常動力潜水艦2隻は日本海で『対決』した]

2020年10月19日
[ロシア海軍太平洋艦隊の通常動力潜水艦2隻は日本海で対戦した]

2021年5月18日
[ロシア海軍太平洋艦隊の通常動力潜水艦2隻は日本海で戦闘訓練を実施した]

そして2021年6月29日にも2隻の潜水艦(艦名非公表)が日本海で「対戦」しました。

ロシア海軍北方艦隊の水上艦はバルト海へ向かった

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年6月28日21時30分配信
【北方艦隊艦船支隊はバルト海への移動へ着手した】

本日(6月28日)、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」率いる艦・支援船支隊は、北方艦隊主要基地~セヴェロモルスクからバレンツ海へ出航した。

巡洋艦に加え、支隊の構成には、大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、救助曳船「アルタイ」が加わっている。

支隊は、バルト海への艦隊間移動へ着手した。

航行時に艦の乗組員は海軍技量を向上させ、合同操艦の課題へ取り組み、ロシア海軍の水上艦の戦闘訓練コースの枠組みで幾つかの演習を行なう。

艦のバルト海への到着は、7月上旬に予定されている。



ロシア北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役/2016年12月末再就役)は、2021年6月上旬に重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と共にバレンツ海北方艦隊戦術演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊のナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊のバレンツ海戦術演習は完了した]

大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」(1982年1月10日就役/2010年12月7日再就役)は、2021年6月中旬にバレンツ海で戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で対空戦闘訓練を実施した]

その後、「マルシャル・ウスチーノフ」「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、北方艦隊最新鋭大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」(2020年12月23日就役)と共にバレンツ海へ出航し、各種訓練を行ないました。
救助曳船「アルタイ」(1987年10月21日就役)も同行しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフは海軍歩兵部隊の乗船訓練を実施し、バレンツ海へ出航した]

そして2021年6月28日、この4隻はセヴェロモルスクを出航し、バルト海へ向かいました。

この4隻は、7月25日の『ロシア海軍の日』クロンシュタットで行なわれる「主要海軍パレード」へ参加するようです。

「マルシャル・ウスチーノフ」は2018年と2019年、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は2017年、「ピョートル・モルグノフ」は2020年の「主要海軍パレード」へ参加しています。

ロシア海軍地中海作戦連合部隊は地中海東部で対空防衛演習を実施した


『タス通信』より
2021年6月28日11時1分配信
【ロシア連邦海軍の艦は地中海の演習で仮想敵の攻撃を撃退した】
モスクワ、6月28日/タス通信

ロケット巡洋艦「モスクワ」、フリゲート「アドミラル・エッセン」及び「アドミラル・マカロフ」を含むロシア海軍の5隻の艦の乗組員は、仮想敵の攻撃を撃退し、地中海の対空防衛部隊の訓練を実施した。
ロシア連邦国防省は報道機関へ伝えた。

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「地中海東部で6月25日に始まった地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊とロシア航空宇宙軍航空隊の合同演習中、艦の乗組員は仮想敵空中攻撃手段を撃退する課題へ取り組み、対空防衛部隊の訓練を実施しました。
対空防衛班は、敵空中攻撃手段を撃退する実用技量を向上させました」
軍当局
は話した。

演習計画の下、艦と合同で潜水艦「スタールイ・オスコル」及び「ロストフ・ナ・ドヌー」、更には対潜航空機Tu-142MK、Il-38、遠距離爆撃機Tu-22M3航空機MiG-31Kは、フマイミーン航空基地タルトゥース(シリア)ロシア海軍物資-技術サービス供給所の安全を保障する戦闘演習任務を遂行した。



[戦闘機MiG-31]
極超音速ミサイル「キンジャール」
で武装する戦闘機MiG-31K遠距離爆撃機Tu-22M3は、地中海東部の演習中、戦闘機Su-35及びSu-34が同行する練習飛行を行なった。

「合同演習の枠組みで、複合体キンジャールを構成する最新の極超音速ミサイルの運用能力を持つ航空機MiG-31Kと遠距離爆撃機Tu-22M3の乗員は、地中海東部で次の練習飛行を行ない、その中で海上ゾーンの空中域に習熟する課題を遂行しました」
軍当局
は話した。

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国防省が話したように「演習中、戦闘機MiG-31Kは、仮想敵へのミサイルの電子発射を実施しました」
同省によると、航空機MiG-31K遠距離爆撃機Tu-22M3の練習飛行には、ロシア戦闘機Su-35戦闘爆撃機Su-34が同行した。

軍当局によると、練習訓練飛行中、航空機材及び機器は、高温下を含む困難な気候条件下でテストされた。
更に、水面上の長時間飛行へ取り組んだ。

演習は、10機のアメリカ機F-35を搭載し、ブリテンの指揮下に有るブリテン航空母艦「クイーン・エリザベス」と艦グループの地中海エリアへの進入を背景に実施されている。




[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は地中海東部で合同演習を開始した]
[ロシア海軍地中海作戦連合部隊は英空母クイーン・エリザベス機動部隊の近くでミサイル発射演習を行なう]

ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130㎜連装砲の実弾射撃訓練を実施した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年6月27日19時30分配信
【戦隊水雷艦(駆逐艦)「アドミラル・ウシャコーフ」はバレンツ海で砲射撃へ取り組んだ】

北方艦隊戦隊水雷艦(駆逐艦)「アドミラル・ウシャコーフ」は、汎用砲塔による空中、沿岸、海上目標への射撃へ取り組んだ。

艦の戦闘訓練計画に沿った演習は、コラ半島沿岸から離れたバレンツ海エリアで実施された。
戦闘訓練実施海域は、前もって民間船舶航行及び航空機の飛行の為に閉鎖された。

駆逐艦は、基地訓練サイクルを完了した後の先週に海上へ出航した。
海上射爆場で艦は、操艦及び技術的通信手段、航法機器及び電波位置測定兵装の点検へ取り組み、コラ多種戦力小艦隊水域保護連合部隊基地掃海艦の支援下で仮想機雷海域の通行を成功裏に行なった。

駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」は、北方艦隊旗艦-重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と最新フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」及び「アドミラル・フロータ・カサトノフ」と共に、ロシア海軍最大の水上艦連合部隊ロケット艦師団の一員として加わっている。

駆逐艦は、強力な砲兵装~2基の2連装130mm砲装置、更には対艦ミサイル兵器及び高射ミサイル兵器複合体を有する。



[ソブレメンヌイ級17番艦アドミラル・ウシャコーフ(旧ベッストラーシヌイ)]
ソ連/ロシア海軍向けのプロジェクト956駆逐艦の最終艦(17番艦)となった「ベッストラーシヌイ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)のジダーノフ記念造船工場(現『北方造船所』)で1988年4月16日に起工され、1991年12月28日に進水、1994年4月17日に就役、北方艦隊第7大西洋作戦戦隊第56駆逐艦旅団へ編入されました。
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1995年5月6日から9日までノルウェーオスロを訪問しました。

1995年12月21日から翌1996年3月22日まで行なわれた重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征へ同行しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第1次地中海遠征(1995年12月-1996年3月)]
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1997年9月下旬にイギリスポーツマスを訪問しました。
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1998年5月1日には第43ロケット艦師団へ転属しました。

1998年夏に荒天下の海上を航行中、蒸気タービン機関ボイラーが故障しました。

2000年から2004年までセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』でオーバーホールが行なわれました。
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2004年6月29日付で「アドミラル・ウシャコーフ」と改名されました。

2004年10月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」北東大西洋遠征へ同行しました。



以後は遠距離航海には参加していませんが、時々バレンツ海へ出て演習を行なっていました。

2015年7月初頭にバレンツ海で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃演習を行なう]

2016年6月8日からバレンツ海で砲撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃訓練を実施した]

2016年8月15日にも砲撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦と大型対潜艦はバレンツ海で砲撃訓練を行なった]


2017年8月24日、「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海130mm砲による対空射撃及び機雷掃討訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm砲の射撃訓練を行なった]

2017年8月26日には沿岸目標への対地砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフは対地砲撃訓練を実施した]

2017年9月14日から始まった北方艦隊の演習にも参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

2017年9月15日には、北方艦隊艦上戦闘機Su-33「敵役」となり、Su-33の航空攻撃を撃退する演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で艦上戦闘機Su-33の攻撃を撃退した]

2017年9月18日、「ピョートル・ヴェリキー」と共にルイバチー半島近辺で海上標的と沿岸目標へ130mm砲による砲撃を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはルイバチー半島付近で130mm砲の砲撃訓練を行なった]

2017年9月19日にはバレンツ海の海上標的へ対艦ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の水上艦と原子力潜水艦はバレンツ海で超音速対艦ミサイルを発射した]

2017年9月20日には高射ミサイル及び艦砲によりミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で対艦ミサイルを撃墜した]


北方艦隊の水上艦部隊は2018年4月にバレンツ海で演習を実施しましたが、この時には「アドミラル・ウシャコーフ」は参加しませんでした。

2018年5月26日、「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海へ出航し、AK-130 130mm連装砲による対空砲撃及び機雷掃討訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm連装砲を発射した]

2018年5月28日にはバレンツ海の沿岸目標へ2基のAK-130 130mm連装砲(合計4門)を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフは地上目標へ130mm連装砲を発射した]

その後、2018年6月13日から始まった北方艦隊の大演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大演習がバレンツ海で始まった]
[ロシア海軍北方艦隊の大演習はバレンツ海で続けられている]

2018年6月22日、小型ロケット艦から発射されたミサイル標的高射ミサイル複合体「ウラガーン」により撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で高射ミサイルを発射した]

2018年6月23日、「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で超音速対艦ミサイル"モスキート"を発射した]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。


2018年8月18日にバレンツ海で砲撃訓練を行ない、AK-130 130mm連装砲及びAK-630M 30mmガトリング砲を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm連装砲と30mm機関砲の実弾射撃を行なった]


その後は海上へ出る事は無く、2019年春には、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の傘下に在るムルマンスク『第35艦船修理工場』の岸壁へ回航されました。
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しかし、『第35艦船修理工場』では重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装工事が優先された為か、「アドミラル・ウシャコーフ」の修理は棚上げされました。

2020年12月下旬になって、ようやく「アドミラル・ウシャコーフ」を修理後に現役復帰させる事が決まりました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはオーバーホールを行ない、2021年末に復帰する]

オーバーホールの後、セヴェロモルスク基地で基礎訓練を行ない、2021年6月24日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはオーバーホールを終えてバレンツ海へ出航した]

6月27日にはAK-130 130mm連装砲による対空、対地、対艦砲撃訓練を実施しました。

ロシア海軍太平洋艦隊の為の第3のプロジェクト06363潜水艦マガダンはバルト海で洋上試験を開始した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2021年6月27日20時45分配信
【最新のプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦「マガダン」は工場航行試験の為にバルト海エリアへ出航した】

プロジェクト636.3大型ディーゼルエレクトリック潜水艦「マガダン」は、工場航行試験の為にサンクトペテルブルクからバルト海エリアへ出航した。
潜水艦のシステム及び機器の試験は、『アドミラルティ造船所』(『統合造船業営団』へ加入)の試運転チームと合同で行なわれる。
計画によると、ディーゼルエレクトリック潜水艦「マガダン」の工場航行試験は、20日間に渡って続く。
潜水艦の海上への出航の前日、工場航行試験を開始する準備が整った事がロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将へ報告された。

以前、係留試験段階中に工場部門及び請負組織の専門家は、艦の航法システム、通信複合体、総合艦内システム、水中音響複合体、制御システム、魚雷-ミサイル兵器複合体の大部分を点検した。

「マガダン」ロシア連邦太平洋艦隊の為の潜水艦シリーズの3隻目である。
それは2021年3月26日に高い準備段階(91パーセント)で進水した。
現在、潜水艦シリーズの4隻目(「ウファ」)の接合が始まっており、艦の強度船体の溶接が行なわれている。

太平洋艦隊の為のディーゼルエレクトリック潜水艦シリーズの建造は、契約上の義務に沿って進められている。
第3の潜水艦「(マガダン」)は今年11月にロシア海軍へ引き渡される。
2021年末までに4番艦「ウファ」の進水が計画されている。

シリーズの建造契約は2016年9月に署名された。
1番艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は2019年11月25日にロシア海軍へ引き渡された。
シリーズ2隻目の潜水艦「ヴォルホフ」は2020年10月24日に太平洋艦隊へ加入した。



[プロジェクト06363潜水艦(太平洋艦隊)]
太平洋艦隊向けの6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造契約は2016年9月7日に締結されました。
[サンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所はロシア海軍太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造契約を締結した]

2017年7月28日に最初の2隻~1番艦B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」と2番艦B-603「ヴォルホフ」が同時に起工されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはサンクトペテルブルクで起工された]

「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、2019年3月28日に進水し、8月16日から10月10日までバルト海で洋上試験を行ない、11月25日にロシア海軍へ就役しました。

[プロジェクト06363潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

「ヴォルホフ」は、2019年12月26日に進水し、2020年6月下旬から10月中旬までバルト海で洋上試験を行ない、2020年10月24日にロシア海軍へ就役しました。

[プロジェクト06363潜水艦ヴォルホフはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

この2隻は、2021年5月以降に極東へ回航されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"と潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキー、ヴォルホフは2021年5月に極東へ回航される]

3番艦B-602「マガダン」と4番艦B-588「ウファ」は、2019年11月1日に起工されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦マガダンとウファはサンクトペテルブルクで起工された]

B-602「マガダン」は、2021年3月26日に進水しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第3のプロジェクト06363潜水艦マガダンはサンクトペテルブルクで進水した]

4月20日に造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第3のプロジェクト06363潜水艦マガダンは係留試験を開始した]
5月中旬にはオブニンスク研修センターで研修を終えた「マガダン」乗組員が造船所へ到着し、係留試験へ参加する事になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第3のプロジェクト06363潜水艦マガダン乗組員は係留試験へ参加する]

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「マガダン」の係留試験は6月中旬頃に完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第3のプロジェクト06363潜水艦マガダンの係留試験は最終段階に在る]

「マガダン」の洋上試験(工場航行試験)は、2021年6月27日に始まりました。。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第3のプロジェクト06363潜水艦マガダンは2021年6月に洋上試験を開始する]

工場航行試験は7月末に完了し、その後、最終洋上試験となる国家試験が始まります。
国家試験が完了した後、ロシア海軍へ引き渡されます。

「マガダン」ロシア海軍への引き渡しは2021年11月25日に予定されています。

太平洋艦隊向け06363潜水艦の5番艦「モジャイスク」と6番艦「ヤクーツク」は2021年に起工されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦モジャイスクとヤクーツクは2021年に起工される]

太平洋艦隊向けの06363潜水艦6隻の建造は、2024年までに完了します。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦6隻の建造は2024年末に完了する]

ロシア首相ミシュスティンはスーダン領内へのロシア海軍駐留所の設置に関するロシアとスーダンの合意の批准文書へ署名した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年6月25日13時18分配信
【ミシュスティンはスーダンの海軍基地に関する合意の批准文書へ署名した】
モスクワ、6月25日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦首相ミハイル・ミシュスティンは、ロシア海軍の供給所作成に関するスーダンとの合意の批准を提出する法令文書へ署名した。
対応する文書は、法律情報の公式ポータルサイトで公開されている。

「ロシア連邦大統領へ提示し、承認を受け、ロシア連邦議会の国家院へ批准を提出する為のスーダン共和国領内へロシア連邦海軍物資-技術サービス供給所を作成するロシア連邦とスーダン共和国間の合意。
2019年7月23日にハルツームで、2020年12月1日にモスクワへ署名」

文書では、こう述べられている。

スーダンロシア海軍の拠点を作成する合意は、2020年11月に知られるようになり、文書によれば、海軍拠点で作業を行なうロシア側の部隊と手段の要員は、最大300名を超えない。



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2020年12月初頭、ロシアスーダンは、スーダン領内へのロシア海軍の補給基地の建設に合意しました。
[ロシアはスーダンへ海軍駐留所を建設する]
[ロシアとスーダンはスーダン領内への海軍駐留所の設置へ合意した]

これは要するに、シリアタルトゥースに在るロシア海軍第720物資-技術サービス供給所(1971年設立)と同じようなものをスーダンにも作るという事です。
[2022年にシリアのタルトゥース港へ浮きドックが設置される]
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合意の締結後、スーダンにはロシア海軍の艦が度々寄港しています。

2021年2月28日には黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」ポートスーダンへ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"はスーダンを訪問した]


2021年3月中旬にはバルト艦隊コルベット「ストイーキー」ポートスーダンへ寄港しました。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット"ストイーキー"はスーダンを訪れた]

2021年4月10日には黒海艦隊偵察艦「イワン・フルス」ポートスーダンへ寄港しました。
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【『Asian OSINT』の2021年4月11日のツイート】

2021年4月27日にはバルト艦隊偵察艦SSV-231「ワシーリー・タチシチェフ」ポートスーダンへ寄港しました。
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2021年5月4日には黒海艦隊水上修理所(工作船)PM-138ポートスーダンへ寄港しました。
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2021年4月末、アラブ首長国連邦ドバイ放送局『アル=アラビーヤ』は、スーダン領内へのロシア海軍の補給基地の建設に関する合意が凍結されていると報じました。

これに対しスーダンロシア大使館は、そのような報道は事実に対応していない(=デマである)と反論しました。
[スーダン領内へのロシア海軍駐留所の設置に関するロシアとスーダンの合意は凍結されていない]

クルイロフ国立科学センターは水上停留所(海上飛行場)を開発する

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『タス通信』より
2021年6月27日7時34分配信
【専門家:「水上停留所」は空母艦隊作成の問題を解決できる】
サンクトペテルブルク、6月27日/タス通信

ロシア連邦海軍艦上航空隊の為の海上プラットフォーム作成の技術的問題は、「水上停留所」~約500メートルの飛行甲板を持つ通常動力航空機搭載艦~の助力を得て解決できる。
このような意見は、以前に『クルイロフ国立科学センター』の将来水上艦プロジェクト計画部門を率いていた航空母艦の開発者の1人であるワレンチン・べラネンコ『タス通信』との対談において表明した。
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「我々の防衛産業企業体にとって、飛行甲板の長さが500メートル、排水量約60000トンの安価で単純な海上プラットフォームである"水上停留所"2~3隻を、比較的短時間で建造する技術的課題は遂行できます。
このような軽航空母艦は、駆逐艦のような2軸ガスタービン装置を有し、速力は28ノットで50機の飛行装置を載せます」

彼は、国際海軍サロン(IMDS-2021)の控室で話した。

専門家によると、このような航空母艦プラットフォームには、現在、PAK DP(将来遠距離迎撃航空複合体)プログラムの下で開発されている迎撃戦闘機MiG-41が駐留できる。
「未だ我々の唯一の航空巡洋艦は修理中であり、艦上航空隊の飛行要員は立ち留まり、資格を喪失する事は避けられません。
飛行士の訓練の為の練習センターのインフラストラクチャは充実されないままです。
それ故に、軽航空母艦の建造へ着手し、この将来海上航空機搭載システムを開発する時です」
べラネンコ
は指摘した。

彼の見方では、ロシア海軍は現在、原子力航空母艦を必要としていない。
その動力装置はガスタービンの数倍の量を艦内へ搭載しており、それ故に艦の戦闘能力は制限される。
更には、過剰な兵装により航空母艦としての機能が不充分だったソヴィエト時代のプロジェクトの航空巡洋艦も必要無い。

現在、ロシア連邦海軍には、プロジェクト11435重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」が在籍している。
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2018年4月、ロシア連邦国防省『統合造船業営団』は、2022年までの航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の中間修理と限定的な近代化実施の契約を締結した。
『統合造船業営団』軍事造船担当副総裁ウラジーミル・コロリョーフは、国際海軍サロン(IMDS-2021)の控室で巡洋艦の修理は2023年に完了する『タス通信』へ伝えた。

ロシア海軍地中海作戦連合部隊は英空母クイーン・エリザベス機動部隊の近くでミサイル発射演習を行なう

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『インテルファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年6月26日14時15分配信
【ロシア艦はブリテン航空母艦の近くでミサイル射撃を実施する-NOTAM】
ロンドン、6月26日、インテルファクス

飛行制限ゾーンに関する国際通達(NOTAM)によれば、土曜日に地中海ロシア海軍常設連合部隊の艦は、予想されるように、航空母艦「クイーン・エリザベス」率いるブリテン王立海軍航空母艦打撃グループの近くでミサイル射撃演習を行なう。

座標によれば、ロシア海軍の艦は、キプロスの南方海域で発射を行なう事になる。
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NOTAMの報告では、この同じ海域では、6月30日までブリテン航空母艦「クイーン・エリザベス」艦上航空隊が行動する。

グレートブリテン国防省が今週に発表したように、航空機シリア及びイラクの過激派へ打撃を与える。


金曜日、ロシア連邦国防省は、地中海東部で艦、潜水艦、航空隊が参加する演習が始まったと発表した。
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ロシア軍によると、演習には、ロシア連邦黒海艦隊の旗艦・ロケット巡洋艦「モスクワ」、フリゲート「アドミラル・エッセン」及び「アドミラル・マカロフ」を含む5隻の艦、更には2隻の潜水艦「スタールイ・オスコル」及び「ロストフ・ナ・ドヌー」が関わる。

「演習の枠組みで、シリア・アラブ共和国のロシア航空基地フマイミーンへロシア飛行場から、複合体キンジャールを構成する最新の極超音速ミサイルの運用能力を持つ航空機MiG-31Kのペアが移動飛行を行ないました」
ロシア連邦国防省
の声明では、こう指摘された。


対潜航空機Tu-142、Il-38、遠距離爆撃機Tu-22M3航空機MiG-31Kと合同で艦と潜水艦は、シリアの2つのロシア基地フマイミーンタルトゥースの安全を保障する為の戦闘演習任務を遂行する。



[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は地中海東部で合同演習を開始した]

ロシア海軍黒海艦隊のポンプジェット潜水艦アルローサは近代化改装後にバルト艦隊へ転属するかもしれない

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『タス通信』より
2021年6月26日12時3分配信
【黒海艦隊最古の潜水艦「アルローサ」はドック修理を完了した】
セヴァストーポリ、6月26日/タス通信

黒海艦隊潜水艦「アルローサ」の修理のドック段階は完了し、セヴァストーポリ湾の埠頭の1つへ移された。
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『タス通信』黒海艦隊第13艦船修理工場より伝えられた。

「ドックから潜水艦を出渠させるためのドック操作が行なわれました。
潜水艦は、キレン湾水域の工場領域の埠頭へ移りました」

対談者は話した。
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彼は、潜水艦の艦隊の戦闘編制への復帰は、2021年11月に計画されている事を明らかにした。
潜水艦は、クリミアロシアへ再統合された直後に修理へ置かれた。

「アルローサ」は、ソヴィエト社会主義共和国連邦の崩壊直前にゴーリキー市(現ニジニ・ノヴゴロド)の『クラースノエ・ソルモヴォ』工場で建造され、プロジェクト877実験プロジェクトに属している。
その特徴は、スクリューに代わり、最大限の隠密裏の移動を保障する噴水推進装置が設置された事に在る。
噴水推進装置を持つ潜水艦は、海外からは「ブラックホール」と呼ばれている。
ソヴィエト連邦崩壊後、「アルローサ」は、黒海で唯一の戦闘可能なロシア連邦潜水艦であり続けた。

黒海艦隊広報サービスによると、2014年から2017年の期間に、黒海艦隊へ6隻の新たなプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦有翼ミサイル複合体「カリブル」搭載艦が補充された。


『タス通信』より
2021年6月26日13時59分配信
【情報筋:黒海艦隊最古の潜水艦はバルト艦隊へ移管されるかもしれない】
タス通信、6月26日

黒海艦隊最古の潜水艦「アルローサ」は、修理後にバルト艦隊へ送られるかもしれない。
『タス通信』は軍事分野の情報提供者より伝えられた。

先だって黒海艦隊第13艦船修理工場は、潜水艦の艦隊の戦闘編制への復帰は2021年11月に計画されていると『タス通信』へ伝えた。
現在、修理のドック段階は完了し、潜水艦は、セヴァストーポリキレン湾水域の埠頭へ移されている。

「アルローサ」は、ソヴィエト社会主義共和国連邦の崩壊直前にゴーリキー市(現ニジニ・ノヴゴロド)の『クラースノエ・ソルモヴォ』工場で建造され、プロジェクト877実験プロジェクトに属している。
その特徴は、スクリューに代わり、最大限の隠密裏の移動を保障する噴水推進装置が設置された事に在る。
噴水推進装置を持つ潜水艦は、海外からは「ブラックホール」と呼ばれている。
ソヴィエト連邦崩壊後、「アルローサ」は、黒海で唯一の戦闘可能なロシア連邦潜水艦であり続けた。

黒海艦隊広報サービスによると、2014年から2017年の期間に、黒海艦隊へ6隻の新たなプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦有翼ミサイル複合体「カリブル」搭載艦が補充された。



プロジェクト877V潜水艦B-871は、ロシア内陸部のゴーリキー(現ニジニー・ノヴゴロド)のクラースノエ・ソルモヴォ造船所で1988年5月17日に起工され、1989年9月10日に進水し、1990年12月30日に就役し、黒海艦隊へ配備されました。

プロジェクト877Vは、試験的に艦尾にポンプジェットを装備した実験艦です。
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1991年12月から1992年3月まで戦闘勤務を行ないましたが、1992年3月13日に乗組員の一部がウクライナへ忠誠を誓い、機関室を占拠して潜水艦の乗っ取りを試みました。
乗っ取りの試みは阻止されたものの、ソ連邦解体後のロシア・ウクライナ間の黒海艦隊分割・帰属問題も有り、更にはバッテリーの不調も有って1992年から1996年までは殆ど動きませんでした。

ただし、1996年2月10日公開のジャッキー・チェン主演の映画「First Strike」(ファイナル・プロジェクト)には、B-871が「出演」しています。

0:45から登場する潜水艦がB-871です。

1996年5月22日にバッテリーの交換を完了し、ようやく動けるようになりました。
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2004年1月5日に「アルローサ」と命名されました。
「アルローサ」は、ロシア宝石会社です。
【『アルローサ』公式サイト】

2011年6月にスペイン沖で実施された国際海軍演習『ボールド・モナーク-2011』に参加しました。


その後、2011年7月から2012年7月までバルト海沿岸のクロンシュタットで修理され、2012年9月にセヴァストーポリへ戻りました。
[ポンプジェット潜水艦アルローサは黒海へ戻る]
[ポンプジェット潜水艦アルローサはセヴァストーポリへ戻った]

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2014年6月にセヴァストーポリ第13艦船修理工場(黒海艦隊直営)で修理及び近代化が始まりました。
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[ロシア海軍黒海艦隊のポンプジェット潜水艦アルローサは近代化改装を行なう]
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦アルローサは近代化改装を行なっている]

「アルローサ」の近代化改装作業の完了時期は何度も延期され、2017年末の完了予定も実現しませんでした。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦アルローサの近代化改装は2017年に完了する]

2014年から2016年に掛け、黒海艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦6隻が就役した為、黒海艦隊にとっては、「アルローサ」の復帰を急ぐ必要性は無くなっています。
[プロジェクト06363潜水艦]

黒海艦隊では持て余されている「アルローサ」ですが、今度はバルト艦隊へ転属させるという話が出てきました。
[ロシア海軍のポンプジェット潜水艦アルローサはバルト艦隊へ転属する]

『第13艦船修理工場』の岸壁に係留されていた「アルローサ」でしたが、2019年5月末に同社の浮きドックへ入りました。
[ロシア海軍のポンプジェット潜水艦アルローサはセヴァストーポリの浮きドックへ入った]
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「アルローサ」の近代化改装作業の完了は2019年に予定されていましたが、またも延期されました。
[ロシア海軍のポンプジェット潜水艦アルローサの近代化改装は2019年に完了する]

「アルローサ」は、2021年6月26日に浮きドックを出渠し、『第13艦船修理工場』の岸壁へ移動しました。

現在の所、「アルローサ」の近代化改装作業の完了は、2021年11月に予定されています。
[ロシア海軍黒海艦隊のポンプジェット潜水艦アルローサの近代化改装は2021年に完了する]

ただ、以前にも話が出ていたように、近代化改装完了後、バルト艦隊へ転属する事も有り得ますが。

ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは洋上試験を開始した

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『タス通信』より
2021年6月26日6時32分配信
【情報筋:原子力潜水艦「ベルゴロド」は最初の海上試験へ出発した】
サンクトペテルブルク、6月26日/タス通信

プロジェクト09852特殊用途原子力潜水艦「ベルゴロド」は、工場航行試験の為に白海へ出航した。
『タス通信』は、国際海軍サロン(IMDS-2021)の控室で造船分野の情報提供者より伝えられた。

「原子力潜水艦ベルゴロドは6月25日に工場航行試験の為、初めて白海へ出航しました」
彼は話した。

彼によると、工場航行試験の完了後、国家試験が始まる。
「2021年末には原子力潜水艦は発注者へ引き渡さなければなりません」
彼は話した。

生産合同『セヴマシュ』は、この情報にコメントしなかった。

以前、軍当局に近い情報提供者は、「ベルゴロド」は、国家試験を完了してロシア連邦海軍へ引き渡された後、太平洋で勤務に就くと『タス通信』へ伝えた。

原子力水中無人機「ポセイドン」の最初の搭載艦~プロジェクト09852潜水艦「ベルゴロド」は、2019年4月23日に進水した。



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プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII)原子力水中巡洋艦K-329「ベルゴロド」は、1992年7月24日にセヴェロドヴィンスク市生産合同『北方機械製造事業』(セヴマシュ)で起工されましたが、2006年に完成度80パーセント程度で建造工事は凍結されました。
[オスカーII型原潜最終艦、建造中止?]
[未完のオスカーII型原潜ベルゴロド]
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」の建造は停止される]

その後、「ベルゴロド」特殊用途原潜へ改造されることになりました。
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」は特殊作戦母艦として完成する]
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」は完成する]
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2012年12月20日、「ベルゴロド」は、原子力調査潜水艦プロジェクト09582として、『セヴマシュ』で改めて「起工」されました。
[調査原潜プロジェクト09852は起工された]
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当初、「ベルゴロド」は、2018年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、その後、引き渡しは延期され、2018年末までの進水予定も実現しませんでした。
[原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の為の原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年末までに進水する]

「ベルゴロド」は、無人潜水艇「クラヴェシン-2」などの有人或いは無人の各種潜水艇を搭載します。
[ロシア海軍の新型無人潜水艇クラヴェシン-2の試験はクリミア半島のフェオドシヤで行なわれている]

この他、現在開発中の大洋多目的システム「ポセイドン」(深海原子力無人機)の搭載母艦としての役割も果たします。

[大洋多目的システム「ポセイドン」]

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更には「原子力深海ステーション」、即ち深海調査用の小型特務原子力潜水艦も搭載できます。
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは深海調査用小型原子力潜水艦を搭載する]

2019年4月23日、「ベルゴロド」『セヴマシュ』で進水しました。

[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは進水した]

「ベルゴロド」は、2020年にロシア海軍への引き渡しが予定されていました。
[特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは2020年6月に洋上試験を開始し、同年9月にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、コロナウイルス流行による遅延(『セヴマシュ』でも感染者が出た)などの理由により、2020年中に洋上試験を開始する事すら実現できず、引き渡しは2021年に延期される事になりました
[セヴェロドヴィンスク造船所で建造されている特殊用途原子力潜水艦ベルゴロド、原子力水中巡洋艦カザンとノヴォシビルスク、戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年にロシア海軍へ就役する]

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2021年6月25日、「ベルゴロド」白海へ出航し、最初の洋上試験(工場航行試験)を開始しました。
[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは洋上試験の準備を進めている]

工場航行試験を終えた後、最終洋上試験となる国家試験が始まります。

現在の所、「ベルゴロド」ロシア海軍への引き渡しは、2021年末に予定されています。
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドの洋上試験は2021年9月に完了する]

以前には北方艦隊へ配備されると見られていた「ベルゴロド」ですが、最近では、太平洋で勤務に就く、つまり太平洋艦隊への配備も検討されているようです。
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは太平洋艦隊へ配備される?]

ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は地中海東部で合同演習を開始した


『タス通信』より
2021年6月25日11時4分配信
【ロシア海軍と航空隊は地中海で合同演習を開始した】
モスクワ、6月25日/タス通信

ロシア連邦海軍航空隊の合同演習は地中海で始まった。
ロシア連邦国防省は報道機関へ伝えた。
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「6月25日、地中海東部で地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊とロシア航空宇宙軍航空隊との合同演習が始まりました」
軍当局
は述べた。

演習へ参加する為、ロシアからシリア航空機が移転した。
「演習の枠組みで、シリア・アラブ共和国のロシア航空基地フマイミーンへロシア飛行場から、複合体キンジャールを構成する最新の極超音速ミサイルの運用能力を持つ航空機MiG-31Kのペアと、対潜航空機Il-38が移動飛行を行ないました」
ロシア連邦国防省
は話した。

当局は、演習には、ロケット巡洋艦「モスクワ」、フリゲート「アドミラル・エッセン」及び「アドミラル・マカロフ」を含む5隻の艦、更には2隻の潜水艦「スタールイ・オスコル」及び「ロストフ・ナ・ドヌー」が関わる事を明らかにした。
加えて、海軍と合同でフマイミーン航空基地及びタルトゥースロシア海軍物資-技術サービス供給所の安全を保障する為の戦闘演習任務は、対潜航空機Tu-142MKIl-38、遠距離爆撃機Tu-22M3航空機MiG-31Kにより遂行される。

国防省が話したように、演習-訓練飛行中、高温下を含む困難な気候条件下で航空機及び機器がテストされる。
再建後に全長が増加し、コーティングが完全に交換され、新たな照明機器と電波技術機器が設置された第2発着場で、遠距離航空隊の乗員と最新ミサイル兵器搭載機は、地中海上空での任務遂行の際の実用技量を習得する機会を得る。

現在、地中海エリアには、10機のアメリカ機F-35を搭載し、ブリテンの指揮下に有るブリテン航空母艦「クイーン・エリザベス」が居る。

ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはオーバーホールを終えてバレンツ海へ出航した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年6月24日21時15分配信
【戦隊水雷艦(駆逐艦)「アドミラル・ウシャコーフ」は戦闘演習任務を遂行する為に海上へ出航した】

北方艦隊戦隊水雷艦(駆逐艦)「アドミラル・ウシャコーフ」は、基地訓練サイクルを完了し、戦闘訓練計画に沿った任務を遂行する為、基礎駐留所~セヴェロモルスクからバレンツ海へ出航した。

コラ湾で艦は、コラ多種戦力小艦隊水域保護連合部隊基地掃海艦の支援下で仮想機雷海域の通行を行なった。

バレンツ海北方艦隊戦闘訓練射爆場駆逐艦は、操艦及び技術的通信手段、航法機器及び電波位置測定兵装の点検へ取り組んだ。

投錨停泊時に乗組員は、無防備の泊地へ停泊中の艦の対水中破壊工作防衛演習の枠組みにおける実地擲弾射撃へ取り組んだ。

駆逐艦の海上への出航は数日間続く。
この間に乗組員は、放射線・化学物質・生物防護、擬装、電波電子戦闘の一連の個人演習を行ない、更には海上および沿岸目標への砲射撃を実施する。

駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」は、北方艦隊旗艦-重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と最新フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」及び「アドミラル・フロータ・カサトノフ」と共に、ロシア海軍最大の水上艦連合部隊ロケット艦師団の一員として加わっている。

駆逐艦は、強力な砲兵装~2基の2連装130mm砲装置、更には対艦ミサイル兵器及び高射ミサイル兵器複合体を有する。



[ソブレメンヌイ級17番艦アドミラル・ウシャコーフ(旧ベッストラーシヌイ)]
ソ連/ロシア海軍向けのプロジェクト956駆逐艦の最終艦(17番艦)となった「ベッストラーシヌイ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)のジダーノフ記念造船工場(現『北方造船所』)で1988年4月16日に起工され、1991年12月28日に進水、1994年4月17日に就役、北方艦隊第7大西洋作戦戦隊第56駆逐艦旅団へ編入されました。
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1995年5月6日から9日までノルウェーオスロを訪問しました。

1995年12月21日から翌1996年3月22日まで行なわれた重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征へ同行しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第1次地中海遠征(1995年12月-1996年3月)]
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1997年9月下旬にイギリスポーツマスを訪問しました。
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1998年5月1日には第43ロケット艦師団へ転属しました。

1998年夏に荒天下の海上を航行中、蒸気タービン機関ボイラーが故障しました。

2000年から2004年までセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』でオーバーホールが行なわれました。
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2004年6月29日付で「アドミラル・ウシャコーフ」と改名されました。

2004年10月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」北東大西洋遠征へ同行しました。



以後は遠距離航海には参加していませんが、時々バレンツ海へ出て演習を行なっていました。

2015年7月初頭にバレンツ海で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃演習を行なう]

2016年6月8日からバレンツ海で砲撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃訓練を実施した]

2016年8月15日にも砲撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦と大型対潜艦はバレンツ海で砲撃訓練を行なった]


2017年8月24日、「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海130mm砲による対空射撃及び機雷掃討訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm砲の射撃訓練を行なった]

2017年8月26日には沿岸目標への対地砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフは対地砲撃訓練を実施した]

2017年9月14日から始まった北方艦隊の演習にも参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

2017年9月15日には、北方艦隊艦上戦闘機Su-33「敵役」となり、Su-33の航空攻撃を撃退する演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で艦上戦闘機Su-33の攻撃を撃退した]

2017年9月18日、「ピョートル・ヴェリキー」と共にルイバチー半島近辺で海上標的と沿岸目標へ130mm砲による砲撃を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはルイバチー半島付近で130mm砲の砲撃訓練を行なった]

2017年9月19日にはバレンツ海の海上標的へ対艦ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の水上艦と原子力潜水艦はバレンツ海で超音速対艦ミサイルを発射した]

2017年9月20日には高射ミサイル及び艦砲によりミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で対艦ミサイルを撃墜した]


北方艦隊の水上艦部隊は2018年4月にバレンツ海で演習を実施しましたが、この時には「アドミラル・ウシャコーフ」は参加しませんでした。

2018年5月26日、「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海へ出航し、AK-130 130mm連装砲による対空砲撃及び機雷掃討訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm連装砲を発射した]

2018年5月28日にはバレンツ海の沿岸目標へ2基のAK-130 130mm連装砲(合計4門)を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフは地上目標へ130mm連装砲を発射した]

その後、2018年6月13日から始まった北方艦隊の大演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大演習がバレンツ海で始まった]
[ロシア海軍北方艦隊の大演習はバレンツ海で続けられている]

2018年6月22日、小型ロケット艦から発射されたミサイル標的高射ミサイル複合体「ウラガーン」により撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で高射ミサイルを発射した]

2018年6月23日、「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で超音速対艦ミサイル"モスキート"を発射した]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。


2018年8月18日にバレンツ海で砲撃訓練を行ない、AK-130 130mm連装砲及びAK-630M 30mmガトリング砲を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm連装砲と30mm機関砲の実弾射撃を行なった]


その後は海上へ出る事は無く、2019年春には、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の傘下に在るムルマンスク『第35艦船修理工場』の岸壁へ回航されました。
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しかし、『第35艦船修理工場』では重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装工事が優先された為か、「アドミラル・ウシャコーフ」の修理は棚上げされました。

2020年12月下旬になって、ようやく「アドミラル・ウシャコーフ」を修理後に現役復帰させる事が決まりました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはオーバーホールを行ない、2021年末に復帰する]

オーバーホールの後、セヴェロモルスク基地で基礎訓練を行ない、2021年6月24日にバレンツ海へ出航しました。

ロシア航空宇宙軍の爆撃機Tu-95MSとTu-22M3はロシア海軍太平洋演習へ参加した

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『タス通信』より
2021年6月24日11時21分配信
【軍は太平洋の演習において遠方ゾーンで敵への打撃を与える事に取り組んだ】
モスクワ、6月24日/タス通信

遠距離爆撃機Tu-95Tu-22M3は、太平洋演習において、太平洋艦隊の艦と合同で仮想敵の重要な施設へ打撃を与える事へ取り組んだ。
木曜日、ロシア国防省は報道機関へ伝えた。
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軍当局によると、航空機カムチャツカの飛行場から離陸し、太平洋中央部へ飛行した。
「航空宇宙軍の3機の戦略爆撃機Tu-95は、仮想地上目標へ有翼ミサイルによる模擬打撃を与えました」
軍当局
は伝えた。
更に演習の枠組みで、遠距離爆撃機Tu-22M3は、哨戒と仮想敵航空母艦打撃グループへ打撃を与える課題へ取り組んだ。
演習には更に、ロケット巡洋艦「ワリャーグ」フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」が参加した。

軍当局が伝えたように、遠距離航空隊航空機への同行は、太平洋艦隊高空迎撃戦闘機MiG-31BMにより行なわれた。
与えられた課題を解決した後、爆撃機tu-95は空中給油を行ない、駐留飛行場へ戻った。

[演習の経過]
国防省
は、海域で積極的に行動する外国の航空機から艦をカモフラージュする為の対空防衛演習中、エアゾール迷彩手段を使用したと話した:航空機やヘリコプターを探知する際、エアゾールカーテンを展開し、その後、専門家は定期的に小型煙幕弾複合体を使用する。
「カモフラージュは、艦のタイプと、その正確な座標を決める事を可能にせず、組織的対空防衛の為の追加の時間を与えました」
同省は指摘した。

これに加え、事前に航空機の飛行及び水上艦の為に閉鎖された太平洋海域で、打撃艦グループは、新たな100mm汎用艦載砲装置A-190から模擬海上および空中目標への砲射撃を実施し、巡洋艦「ワリャーグ」130mm砲装置Ak-130による砲撃を行ない、更にグループの全ての艦は、6銃身30mm自動砲装置AK-630を使用した。

更に、この中で、駐留所から遠く離れた場所での部隊の統制、対潜行動、支隊の組織的対空防衛、船団護送作戦、仮想敵の軍事インフラストラクチャの重要な施設への艦支隊の合同打撃、全種類の組織的な保障:作戦、戦闘、物資-技術、医療、その他~へ取り組んだ。

遠海ゾーンの太平洋艦隊の多種戦力作戦演習は、6月7日から24日まで行なわれた。
それには、艦隊の20隻以上の水上艦、潜水艦、支援船、艦隊海上航空隊及び航空宇宙軍の20機以上の飛行装置が参加した。
演習中に30以上の戦闘訓練が実施され、海上航空隊航空機の総飛行は100時間を超え、艦上配置対潜ヘリコプターは20時間以上であった。



2021年5月1日、ロシア太平洋艦隊の4隻の水上戦闘艦~ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)は、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)と共に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

5月5日に対馬海峡を南下し、東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

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「ボリス・ブトマ」は、5月15日にベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を訪れた]

5月19日にカムラン港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を去った]

5月22日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を訪れた]

5月25日にマニラ港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を去った]


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「ワリャーグ」「マルシャル・シャーポシニコフ」は、5月28日に太平洋上で対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとフリゲート マルシャル・シャーポシニコフは太平洋上で対空戦闘訓練を実施した]

一方、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」及び「グロームキー」は、5月29日にフィリピン海で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット ソヴェルシェーンヌイとグロームキーはフィリピン海で砲撃訓練を実施した]
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その後、これらの艦船は太平洋中央部へ集結し、更に複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」(1990年2月23日就役)、コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(2020年12月25日就役)、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1992年5月1日就役)、病院船「イルティシュ」(1990年8月10日就役)なども合流し、演習を行なう事になりました。

[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部で演習を行なう]

6月13日には、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グロームキー」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」などが参加する潜水艦の捜索・追尾訓練が実施されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ西方沖)で対空戦闘訓練を実施した]

6月15日には、カーメニ・ルチェイ(マンゴフト)飛行場に駐留する遠距離対潜哨戒機Tu-142M3カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場へ進出し、太平洋中央部まで飛行し、演習へ参加しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は太平洋中央部の演習へ参加した]

6月18日には対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ西方沖)で対空戦闘訓練を実施した]

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なお、ロシア側の発表では、演習実施海域は「太平洋中央部」としか述べられていませんが、ハワイ沖まで進出しているようです。
『日刊サン ハワイ』より
2021年6月16日配信
【ヒッカムからF-22戦闘機 3機が緊急離陸】


ロシア艦隊は、6月19日にはハワイ・オアフ島ホノルル南方沖35海里まで接近しました。
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【「OSINT-1」の2021年6月21日2時26分のツイート】

6月21日にはハワイ付近の海域で「敵空母部隊」を攻撃する演習を実施しました。
更には、「敵の陸上軍事インフラ」を攻撃する演習も実施しました。

記事中では名前は出ていませんが、おそらくは複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、病院船「イルティシュ」などが「敵空母部隊」の役割を演じたようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ諸島海域)で空母打撃群及び陸上軍事インフラへの攻撃訓練を実施した]

更にその後、今度はロシア航空宇宙軍爆撃機Tu-95Tu-22M3も参加して、再び「敵の陸上軍事インフラ」「敵空母部隊」を攻撃する演習が行なわれました。

Tu-95「敵の陸上軍事インフラ」Tu-22M3「敵空母部隊」を攻撃するという想定でした。

Tu-95MSは、おそらくはアムール州のセリシェヴォ近郊のウクラインカ飛行場に駐留する機体でしょう。
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Tu-22M3は、モンゴフト近郊のカーメニ・ルチェイ飛行場に駐留する機体でしょう。
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このTu-22M3は、2010年以降のロシア連邦軍の大規模な改編まではロシア海軍航空隊に所属していました。
(2010年以降に空軍/航空宇宙軍へ移管)

ロシア海軍の改イワン・グレン型大型揚陸艦ウラジーミル・アンドレーエフの船体は2021年末までに形成される

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『タス通信』より
2021年6月24日8時43分配信
【ロシア海軍の為の近代化された「揚陸艦」の船体は年末までに形成される】
サンクトペテルブルク、6月24日/タス通信

近代化されたプロジェクト11711大型揚陸艦のトップの船体は、2021年末までに形成される。
『タス通信』は、国際海軍サロン(IMDS-2021)の最中に沿バルト造船工場『ヤンターリ』総取締役イリヤー・サマリンより伝えられた。

「2021年末までに船台でトップ艦の船体の形成を計画しております」
彼は話した。

彼によると、2隻の大型揚陸艦「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」の建造は、承認された2020年の技術設計に沿って進んでいる。
「工場は、総合スケジュールと製造プログラムにより設定された期限を守るよう精一杯努力しております。
2021年末までには作業-設計文書の発行を完了し、取り引きされる機器、製品、システムを全て揃え、船台でのトップ艦の船体の形成を計画しております」


当初、工場は2隻のプロジェクト11711大型揚陸艦「イワン・グレン」「ピョートル・モルグノフ」を建造した。
これらはロシア連邦海軍へ引き渡されている。
2019年4月23日、『北方造船所』に居たロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンがビデオ会議モードで参加し、工場で2隻の近代化されたプロジェクト11711大型揚陸艦「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」の起工式典が開催された。

公式筋、特に『統合造船業営団』トップ、アレクセイ・ラフマノフが語ったように、近代化プロジェクトの大型揚陸艦は、前任者と比較して大きな排水量を有する。
これらは、新たな上部構造物~2つに代えて1つを備え、更には戦闘ヘリコプターの搭載も可能である。

『IMDS-2021』は、6月23日から27日までサンクトペテルブルクで開催される。



プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、2004年12月24日に起工され、2012年5月18日に進水、2018年6月20日にロシア海軍へ引き渡され、北方艦隊第121揚陸艦旅団へ編入されました。

[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
2018年10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

2番艦「ピョートル・モルグノフ」は2015年6月11日に起工され、2018年5月25日に進水、2020年12月23日にロシア海軍へ引き渡され、北方艦隊第121揚陸艦旅団へ編入されました。

[プロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
2021年1月30日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦ピョートル・モルグノフは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]


以前にはプロジェクト11711の建造は「イワン・グレン」「ピョートル・モルグノフ」の2隻で終了する予定でしたが、その後、一転して2隻が追加建造される事になりました。
[ロシア海軍の為に2隻のプロジェクト11711大型揚陸艦(イワン・グレン型)が追加建造される]

そして2019年4月23日に「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」の2隻が起工されました。
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[ロシア海軍の為のプロジェクト11711大型揚陸艦ウラジーミル・アンドレーエフとワシーリー・トルシンはカリーニングラードで起工された]

この2隻は、最初の2隻よりもサイズが拡大した改良型になります。
[サンクトペテルブルク国際海軍サロン(IMDS-2019)で改イワン・グレン型揚陸艦カイマンが公開された]
[改イワン・グレン型大型揚陸艦2隻は2023-2024年にロシア海軍へ就役する]
[ロシア海軍の改イワン・グレン型大型揚陸艦は排水量が約40パーセント増加する]

「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」は、太平洋艦隊へ配備されます。
『イズベスチヤ』より
2019年6月5日0時1分配信
【太平洋からクリルへ:新たな「揚陸艦」は極東の境界を強化する】

近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは新たな自動制御システムを得る

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『タス通信』より
2021年6月23日21時29分配信
【プロジェクト1155Mフリゲート「アドミラル・ヴィノグラードフ」は新たな制御システムを装備する】
サンクトペテルブルク、6月23日/タス通信

新たな艦載自動制御システム3R-60U-1155は、太平洋艦隊プロジェクト1155Mフリゲート「アドミラル・ヴィノグラードフ」へ設置される。
サンクトペテルブルク国際海軍サロン(IMDS-2021)での『タス通信』のインタビューに対し、コンツェルン『グラニート-エレクトロン』(コーポレーション『戦術ミサイル兵器』へ加入)総取締役イーゴリ・ポノマリョフは述べた。

「近い将来、フリゲート"アドミラル・ヴィノグラードフ"への艦載自動制御システム3R-60U-1155の供給を計画しております」
同社の指導者は述べた。

彼によると、『グラニート-エレクトロン』は、1155Mヴァージョンとなった最初のプロジェクト1155艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の近代化へ参加した。

「フリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"へ、我々は対潜兵器管制システム"プルガ-1155M"と艦載自動制御システム3R-60U-1155を設置しました。
今、我々の近代化された複合体を持つ艦は、太平洋艦隊の一員として戦闘勤務に就いています」
ポノマリョフ
は述べた。

太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将が以前に言ったように、「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、新たなミサイル兵装対空防衛手段を受け取る。

以前、防衛産業企業体の情報提供者が述べたように、大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」は、2025年には「マルシャル・シャーポシニコフ」のようにフリゲートとなり、打撃能力を向上する為に有翼ミサイル「カリブル-NK」を受け取る。



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ロシア太平洋艦隊プロジェクト1155大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」(1989年5月1日就役)は、2020年2月~3月に掛けてアジア-太平洋地域への遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはスリランカを去った]

2020年8月~9月にもアジア-太平洋地域への遠距離航海を行ない、この間にインド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2020』へ参加しています。
[ロシア太平洋艦隊インド遠征(2020年8月-9月)]

11月下旬には、ピョートル大帝湾アメリカ海軍ミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」の領海侵犯を阻止しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフはピョートル大帝湾でアメリカ海軍駆逐艦ジョン・S・マケインの領海侵犯を阻止した]


これまでロシア太平洋艦隊のワークホースとして活動し、毎年遠距離航海を行なってきた「アドミラル・ヴィノグラードフ」ですが、2021年からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で大規模な近代化改装が始まります。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは大規模な近代化改装を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは2021年に大規模な近代化改装を開始し、2025年に復帰する]

「アドミラル・ヴィノグラードフ」の近代化改装は、2021年4月27日に改装を終えて復帰した同型艦「マルシャル・シャーポシニコフ」よりも更に大規模になるかもしれません。
[近代化改装された大型対潜艦改めフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]
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具体的には、有翼ミサイル「カリブル」垂直発射機対艦ミサイル「ウラン」発射筒「マルシャル・シャーポシニコフ」よりも増やされ、更には高射ミサイル複合体「キンジャール」から「シチーリ-1」(「アドミラル・グリゴロヴィチ」型フリゲートが搭載)に換装し、対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」も装備されるようです。
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太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ提督も、「アドミラル・ヴィノグラードフ」の近代化改装について「打撃ミサイル兵器の増加と対空防衛能力の強化」と言っているので、上記のような改装が実際に提案されているようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・ヴィノグラードフは近代化改装により打撃能力と対空防衛能力を強化する]

イギリス海軍駆逐艦ディフェンダーのロシア領海侵犯事件・続報


『タス通信』より
2021年6月24日1時18分配信
【国防省はロシア国境を侵犯したブリテン駆逐艦を追跡する動画を示した】
モスクワ、6月23日/タス通信

ロシア国防省は、水曜日にフィオレント岬海域のロシア国境を侵犯したグレートブリテン海軍駆逐艦「ディフェンダー」の移動コース上への警告射撃の前の航空機及び無人機からの映像を示した。

動画の映像では、駆逐艦がどのように海上を進んだのかが示されている。
無人機からの動画では、更に、戦闘機Su-30SM及び爆撃機Su-24Mによる空中からの駆逐艦の追跡も観察できる。

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水曜日、ロシア国防省は、ブリテン駆逐艦「ディフェンダー」クリミアフィオレント岬海域のロシア連邦領海へ侵入したと発表した。
ロシア軍境界線警備隊は、駆逐艦の移動コース上への警告射撃を開始し、その後、それはロシア連邦の領海の境界より去った。
国防省は、ブリテン艦の乗組員の行動は、海洋法規に関する国際連合の協定の重大な違反であると言った。

ブリテン側は、駆逐艦は「ウクライナ領海の無害通航」を行なったなどと言い張っている。
彼らの言い分では、ロシア軍は艦の方向へ発砲しておらず「射撃演習を実施した」との事である。



『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年6月23日19時53分配信
【BBC:ブリテン駆逐艦はロシア国境を意図的に侵犯した】
モスクワ、6月23日/ロシア通信社ノーボスチ

ブリテン駆逐艦「ディフェンダー」の艦上に居たBBC特派員ジョナサン・ビルは、艦が意図的にクリミア沖のロシア領海を侵犯した事を確認した。
事件の際に艦上で録音された音声は、テレビ・ラジオ局のサイトで公表された。

「HMSディフェンダーは、半島から約12マイル離れたクリミアの領海を進み続け、私共は海岸を見ました」
彼は話した。

録音された音声においては、航空機の飛行音を聞く事が出来る。

後に特派員は、ロシア軍ブリテン艦の乗組員へ無線通信で数回警告した事を認めた。
メッセージの1つでは、こう言っている。
「貴方達が進路を変更しない場合、私達は射撃します」

ディフェンダークリミアの南端へ接近した時、駆逐艦の乗組員は既に戦闘部署へ就き、艦の兵器システムの準備は整っていた事をビルは明らかにした。

「これは、ロシアに対し、我々の立場を示す為の意図的な措置でした」
彼は話した。

記者によると、王立海軍駆逐艦の上空を、約20機のロシア戦闘機が飛行した。
彼は更に、射撃音を聞いた事を指摘した。

このように、ビルの談話は、艦が「ウクライナ領海の無害通航を行ない、それに対し誰も発砲しなかった」などというブリテン当局の声明を論破するものである。

以前、国防省は、ブリテン駆逐艦「ディフェンダー」クリミアフィオレント岬海域の国境を侵犯したと発表した。
軍は警告の砲火を開き、NATO艦の進路上に4発の航空爆弾を投下した。
その後、「ディフェンダー」ロシア境界線を去った。



[ロシア海軍黒海艦隊航空隊とロシア国境警備隊は領海侵犯したイギリス海軍の駆逐艦ディフェンダーへの警告爆撃(射撃)を実施した]

ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2023年に近代化改装を終えてロシア海軍へ復帰する

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『タス通信』より
2021年6月23日21時52分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の海軍への引き渡しは2023年末に計画されている】
サンクトペテルブルク、6月23日/タス通信

航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理と近代化は2023に完了し、同年末にはロシア海軍へ引き渡される。
『タス通信』は、国際海軍サロンの控室で『統合造船業営団』軍事造船担当副総裁ウラジーミル・コロリョーフより伝えられた。

「アドミラル・クズネツォフの修理と近代化は2023年前半に完了します。
航空電子機器、トランポリン台を持つ飛行甲板、発電機器、動力装置は完全に交換されます。
艦は、国内全体で開発された航空機の発艦・着艦の新たな管制システムを得ます。
艦上航空隊の構成は同じままであり、打撃兵装は巡洋艦には有りません。
それは、高射ミサイル-砲複合体パーンツィリ-Mを装備します」
コロリョーフ
は話した。

彼によると、航空母艦は、修理を完了した後の2023年6月~7月には、約1年間続く試験の為に海上へ行く。
「2023年末にアドミラル・クズネツォフは海軍への御引き渡しを計画しております」
『統合造船業営団』
副総裁は締め括った。

以前、営団のトップ、アレクセイ・ラフマノフ新聞『ヴェドモスチ』のインタビューに対し、艦が工場航行試験へ行くのは、修理された機器の供給の問題が故に、スケジュールよりも遅れると述べた。

2018年4月、ロシア連邦国防省『統合造船業営団』は、航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の中間修理と近代化実施の契約を締結した。
2019年12月12日、修理作業中の巡洋艦で火災が発生した。
火災面積は500平方メートルに及び、火は12月13日に消火された。
公式筋によると、緊急事態は危機的にはならなかった。



ロシア海軍唯一の「航空母艦」ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月21日就役)は、シリア作戦(2016年11月~2017年1月)から帰投した翌年の2018年4月23日に近代化改装の契約が締結され、その直後に工事が開始されました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の契約は締結された]


近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体、火災探知システムなどは新型に変更される事になるようです。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』により、「アドミラル・クズネツォフ」の新たな近代化改装案が作成されました。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]
「アドミラル・クズネツォフ」には、新たな淡水化装置が設置されます。

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装により新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されます。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装の際に新たな航空機管制複合体を装備します。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな航空機管制複合体レジストル-Eを装備する]

更には、ロシア海軍新型フリゲート・プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)で初めて採用される最新の高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の装備も計画されています。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは最新高射ミサイル複合体ポリメント-リドゥートを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の費用については、これまでに様々な数字が出ていましたが、結局、約600億ルーブルに落ち着いたようです。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の費用は約600億ルーブルになる]

「アドミラル・クズネツォフ」機関(蒸気タービン)自体は変更されませんが、蒸気発生用のボイラーは8基全てが交換される事になり、2018年7月下旬からボイラーの撤去作業が始まりました。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフのボイラーの撤去作業が始まった]

蒸気タービン機関自体も大規模な修復が行なわれます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは蒸気タービンエンジンを修復する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、8基のボイラー(KVG-4)を、新たに製造されたボイラーKVG-4と交換します。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月4日8時0分配信
【情報筋:「アドミラル・クズネツォフ」の新たなロシア製ボイラーは25年と見積もられている】
新たなボイラーKVG-4の寿命は25年になります。


「アドミラル・クズネツォフ」は、2018年9月17日にムルマンスク北東のロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは大型浮きドックPD-50へ入った]

2018年10月30日未明、大型浮きドックPD-50へ入渠していた「アドミラル・クズネツォフ」の出渠作業中、突然に電力供給が止まり、浮きドックは沈没しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを修理中の浮きドックPD-50で事故が発生した]

この事故により、浮きドックPD-50のクレーン1基が「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下し、甲板を損傷しました。
具体的には、飛行甲板に直径5メートル程の穴が開きました。

「アドミラル・クズネツォフ」は、事故後にロスリャコヴォからムルマンスク第35艦船修理工場へ回航され、第24埠頭(「アドミラル・クズネツォフ」がいつも停泊している場所)へ係留されました。

「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下したクレーンは、12月下旬に撤去されました。
[浮きドックPD-50の沈没事故により航空母艦アドミラル・クズネツォフの飛行甲板へ落下したクレーンは完全に撤去されている]


「アドミラル・クズネツォフ」の火災探知システムは、予算の都合の為か、半分だけが新型に取り換えられることになるようです。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは火災探知システムの半分を新型に替える]

更には、電力供給体系(ケーブル線)の一部も更新されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは電力供給体系を部分的に更新する]


従来の『第35艦船修理工場』乾ドックのサイズでは、「アドミラル・クズネツォフ」は入渠できませんでしたが、これを、同艦が入渠できるサイズに拡張する計画は以前から有り、PD-50沈没事故を受け、これが実行に移される事になりました。
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[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、ムルマンスク艦船修理工場の乾ドック拡張後にドック入りする]

『第35艦船修理工場』乾ドック拡張工事は、2019年7月以降に始まりました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為のムルマンスク艦船修理工場の乾ドック結合・拡張工事は既に始まっている]

この乾ドックは、取りあえずは「アドミラル・クズネツォフ」が入渠できるように最低限の工事を行ない、その後、2023年までに恒久的な施設として完成させる予定です。

なお、乾ドック拡張工事の最中、請負業者と発注者『第35艦船修理工場』との間で金銭トラブルが発生した為、2020年6月下旬に新たな請負業者として『オルゲネルゴストロイ』商会が選ばれ、工事が再開されました。
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[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグはウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代改装を行なっているムルマンスク艦船修理工場を視察した]


2019年12月12日10時16分(モスクワ時間)、近代化改装工事中の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の第1発電機区画での溶接作業中に火災が発生しました。
[近代化改装工事中の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフで火災が発生した]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報(その2)]
火災は24時間以内に鎮火されましたが、乗組員の士官2名が死亡し、他に14名が火災発生時の有毒ガスによる中毒で入院しました。

この火災により、「アドミラル・クズネツォフ」第1発電機区画が全焼しましたが、致命的な損傷は受けておらず、修理及び近代化改装作業は続行されています。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、2019年12月12日の火災により致命的な損傷は受けておらず、修復及び近代化されて復帰する]

『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏によると、「アドミラル・クズネツォフ」の火災による損害額は、3億ルーブル~3億5000万ルーブルになるとの事です。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災の損害額は3億5000万ルーブルと見積もられた]

以前には、「アドミラル・クズネツォフ」は2022年に洋上試験を行ない、同年末に近代化改装を終えて復帰する予定でした。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2022年末に完了する]
[ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2022年末にロシア海軍北方艦隊へ復帰する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の完了予定時期は2022年末から変更されていない]

しかし、以前に「アドミラル・クズネツォフ」から取り外され、サンクトペテルブルク『キーロフ-エネルゴマシュ』へ送られた蒸気タービンエンジンの修復が予定よりも遅れている為、洋上試験開始時期も遅れる事になり、近代化改装の完了時期も2023年に延期される事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装は2023年に完了する]

ロシア海軍黒海艦隊航空隊とロシア国境警備隊は領海侵犯したイギリス海軍の駆逐艦ディフェンダーへの警告爆撃(射撃)を実施した

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『タス通信』より
2021年6月23日19時49分配信
【ロシア艦はブリテンの駆逐艦のコース上へ警告射撃を開始した】
モスクワ、6月23日/タス通信

黒海艦隊は、ロシア連邦保安庁境界線サービスと合同でフィオレント岬海域でグレートブリテン海軍駆逐艦「ディフェンダー」によるロシア国境の侵犯を阻止した。
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境界線警備艦は警告射撃を、そしてSu-24M爆撃機は警告爆撃を実行した。
水曜日にロシア国防省は報道機関へ伝えた。

「6月23日11時52分、黒海北西部で行動するグレートブリテン海軍の誘導ロケット兵器駆逐艦ディフェンダーは、ロシア連邦の国境線を超え、フィオレント岬地域の領海へ3キロメートル入りました」
軍当局
は述べた。
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ブリテン駆逐艦は、ロシア国境を侵犯した場合の武器使用の警告を受けたが、それには応答しなかった。

「12時6分と12時8分に境界線上警備艦は警告射撃を実行しました。
12時19分、航空機Su-24Mは、誘導ロケット兵器駆逐艦ディフェンダーの移動コース上への警告爆撃(4個のOFAB-250)を実行しました」
軍当局
は強調した。

国防省が説明したように、12時23分、黒海艦隊ロシア連邦保安庁境界線サービスの合同活動のお陰により、誘導ロケット兵器駆逐艦ディフェンダーロシア連邦の領海の境界より去った。

最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年に6回の洋上試験を行ない、2021年末にロシア海軍へ就役する

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『タス通信』より
2021年6月23日15時47分配信
【水中ロケット艦「クニャージ・オレグ」は試験の為に6回の海上への出航を行なう】
サンクトペテルブルク、6月23日/タス通信

プロジェクト955A(コード名「ボレイ-A」)戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦の最初の生産艦「クニャージ・オレグ」は、工場試験及び国家試験の中で少なくとも6回の海上への出航を行なう。
『タス通信』国際海軍サロン(IMDS-2021)の控室で造船分野の情報提供者より伝えられた。

「試験中、少なくとも6回の海上への出航が行なわれます」
彼は話した。

同プロジェクト潜水艦を建造している生産合同『セヴマシュ』(『統合造船業営団』の一員)は、情報筋からの情報にコメントしなかった。

6月17日、最初の試験の為に白海へ出航したと伝えられた。
現在、「クニャージ・オレグ」は海上から戻っている。
「海上への出航が成功した場合、原子力艦の御客様への御引き渡しは2021年末になるでしょう」
対談者は話した。
彼によると、工場試験の枠組みで4回の海上への出航が計画されており、更なる2回は、2021年11月に決められている大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射を伴う国家試験である。

現在、ロシア海軍の戦闘編制には、4隻のプロジェクト955/955Aロケット艦が在る。
「クニャージ・オレグ」に加え、更なる3隻のプロジェクト955A潜水艦『セヴマシュ』で様々な建造段階に在る。
各々の潜水艦は16基の大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」を搭載する。



ロシア海軍第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」シリーズの5番艦「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』(北方機械製造事業)で起工されました。
(改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては2番艦)
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]

2016年11月中旬までに強度船体(耐圧殻)の水密試験が完了しました。
(「ボレイ」級は複殻式船体)
[ロシア海軍の為の新世代戦略原潜ボレイ級5番艦クニャージ・オレグの船体(耐圧殻)の水密試験は完了した]

2020年7月16日に『セヴマシュ』造船台から出渠し、進水しました。

[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは進水した]

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進水後は『セヴマシュ』の岸壁で艤装工事が行なわれ、2021年5月30日に白海へ出航し、洋上試験を開始しました。
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[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは洋上試験を開始した]

6月17日にセヴェロドヴィンスクへ帰投しました。
[ロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦クニャージ・オレグは最初の洋上試験を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投した]

「クニャージ・オレグ」は、洋上試験の為に計6回の出航が予定されており、この内の4回は工場航行試験、2回は国家試験です。
国家試験中の2021年11月には弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射試験が行なわれます。

「クニャージ・オレグ」ロシア海軍への引き渡しは、2021年末に予定されています。
[2021年にロシア海軍へ3隻の原子力潜水艦が就役する]

ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンは2022年末から試験を開始する

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『タス通信』より
2021年6月23日17時21分配信
【砕氷クラスの艦「イワン・パパーニン」の試験は2022年末に始まる】
サンクトペテルブルク、6月23日/タス通信

株式会社『アドミラルティ造船所』は、2022年末にプロジェクト23550砕氷クラス哨戒艦「イワン・パパーニン」の係留試験へ着手する。
『タス通信』国際海軍サロン(IMDS-2021)の最中に同社総取締役アレクサンドル・ブザコフより伝えられた。

「砕氷クラス哨戒艦のトップ、イワン・パパーニンの係留試験の開始は、2022年末に計画しております。
工場航行試験の為の出航は、2023年第3四半期(7月~9月)の実施を計画しております」

彼は話した。

このクラスの他の艦についての話でブザコフは述べた。
「第2の哨戒艦ニコライ・ズーボフの進水は、2024年第3四半期(7月~9月)に計画しております」

公開情報源によると、プロジェクト23550「アルクチカ」(エルマーク)砕氷クラス哨戒艦は、誘導ミサイル兵器を有する北極の為のロシア1等多目的砕氷クラス哨戒艦のシリーズであり、近海及び遠海ゾーンで行動し、砕氷船、曳船、警備艦クラスの能力を持つ。
同プロジェクト艦は、熱帯から北極まで、あらゆる海上航行ゾーンで運用でき、最大で厚さ1.7メートルまでの氷を突破できる。



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ロシア海軍は、北極圏向けとして2隻のプロジェクト23550砕氷哨戒艦の建造を計画しています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦建造の為のプレートカットは2016年秋に始まる]

プロジェクト23550砕氷哨戒艦は、砕氷船、哨戒艦、曳船などの機能を併せ持った多機能水上艦であり、満載排水量は8500トンと、かつてのプロジェクト956駆逐艦(ソブレメンヌイ級)プロジェクト1155大型対潜艦(ウダロイ級)に匹敵します。
(ただ、全長は9561155よりも短く、幅は広いので、かなりファットな艦になりますが)

プロジェクト23550砕氷哨戒艦2隻の建造契約は、2016年5月にサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』ロシア国防省(ロシア海軍)との間で締結されました。
[ロシア海軍の為の砕氷哨戒艦プロジェクト23550の建造契約が締結された]

プロジェクト23550AK-176MA 76mm単装砲を装備します。
[ロシア海軍の為の新たな76mm砲AK-176MAの試験は完了した]

プロジェクト23550は、基本的には軽武装の艦ですが、ヘリコプター無人機を搭載し、更には高速哨戒艇プロジェクト03160「ラプトル」を2隻搭載できます。
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この他、汎用戦闘モジュールコンテナを搭載し、武装を強化する事も出来ます。
[ロシア海軍の新世代水上艦の為の汎用戦闘モジュールコンテナの試験が始まる]

「イワン・パパ―ニン」と命名されたプロジェクト23550の1番艦は、2017年4月19日に起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンはサンクトペテルブルクで起工された]


2019年10月25日に進水しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンはサンクトペテルブルクで進水した]


その後は造船所の岸壁で艤装工事が進められています。
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当初、「イワン・パパ―ニン」は2020年に、2番艦「ニコライ・ズーボフ」(2019年11月27日起工)は2021年にロシア海軍への引き渡しが予定されていました。
[プロジェクト23550砕氷哨戒艦イワン・パパ―ニンは2020年にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、建造元の『アドミラルティ造船所』通常動力潜水艦の建造を優先している為、「イワン・パパ―ニン」の引き渡しは2023年以降、「ニコライ・ズーボフ」は2024年以降に延期される事になりました。
[2隻のプロジェクト23550(イワン・パパーニン型)砕氷哨戒艦は2023~2024年にロシア海軍へ引き渡される]

ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"のガスタービンエンジンは完成し、引き渡しを準備している

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『タス通信』より
2021年6月23日9時50分配信
【『ロステック』は最新コルベット・プロジェクト20386の為のエンジンを開発した】
サンクトペテルブルク、6月23日/タス通信

『統合エンジン製造営団』(国営法人『ロステック』へ加入)は、最新のプロジェクト20386の為のエンジンを開発した。
国際海軍サロン(IMDS-2021)開始前日の『タス通信』のインタビューに対し、営団の副総取締役ヴィクトール・ポリャコフは述べた。

「『統合エンジン製造営団』は、将来コルベット・プロジェクト20386へ設置する為に意図されたエンジンM90FRの改良型を開発しました。
2基のエンジンが製造され、テストは成功し、御客様への御引き渡しを準備しております」

彼は話した。

M90FRは、将来海洋エンジンの為のベースとなる予定である。
特に、現在『統合エンジン製造営団』は、M90FRをベースにした出力25メガワット(34000馬力)のヴァージョンのエンジンの作成へ取り組んでいる。

プロジェクト20386のトップ艦は2016年に『北方造船所』で起工された。
当初、それは「ジェルズキー」という名前だったが、2019年に軍はコルベットを、ロシアブリッグへ敬意を表し「メルクーリイ」への改名を決定した。
プロジェクト20386艦は最も現代的なロシアコルベットである。



[プロジェクト20386コルベット]
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]
[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"]

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プロジェクト20380/20385コルベットの更なる改良発展型であるプロジェクト20386の1番艦「ジェルズキー」Дерзкий(建造番号1009)は、2016年10月28日にサンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
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[ロシア海軍の新世代コルベット"ジェルズキ―"は起工された]


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プロジェクト20386の満載排水量は3400トンになり、以前のプロジェクト20380/20385よりも1000トン以上増加しています。

航続距離も20380/20385より延びて5000海里となり、速力も30ノットに増加、乗員は80名に減少しています。

機関はガスタービン電気推進システムが採用されます。
[ロシア海軍の新世代コルベット・プロジェクト20386はガスタービン電気推進システムを装備する]

プロジェクト20386は、10隻以上の建造が計画されています。
[ロシア海軍は新世代コルベット・プロジェクト20386を10隻以上建造する]

この内、1番艦「ジェルズキー」を含む3隻は2025年までの就役が予定されています。
[2025年までに3隻のプロジェクト20386(ジェルズキー型)コルベットがロシア海軍へ就役する]

「ジェルズキー」の名で起工されたプロジェクト20386コルベット1番艦ですが、ロシア海軍にとっては伝統的な名前である「メルクーリイ」(1928~1829年のロシア-トルコ戦争において、1829年2月9日に2隻のトルコ戦列艦と戦って勝利したブリッグ)へ改名される事になりました。
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[ロシア海軍のプロジェクト20386コルベット1番艦ジェルズキーはメルクーリイに改名される]

2019年4月23日、「ジェルズキー」改め「メルクーリイ」の船体は接合されました。


2020年3月末、「メルクーリイ」の船体は造船台から進水しました。
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ただし、これは正規の進水では無く、他の艦を建造する為に造船台を空ける為のようです。
[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"の船体は進水した]

今後、「メルクーリイ」造船所の岸壁で艤装工事が行なわれます。

ガラス繊維強化プラスチック製の「メルクーリイ」上部構造物は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で製造が進められています。
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「メルクーリイ」の為のガスタービンエンジンM90FRは完成し、試験も完了しています。
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「メルクーリイ」は、2022年末までにロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[プロジェクト20386コルベット1番艦ジェルズキー改めメルクーリイは2022年末にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"は完全なステルス艦となる]

ただ、「メルクーリイ」は、新技術、つまり新たに開発される各種機器や兵器などの実験船となる可能性も有ります。
[プロジェクト20386コルベット"メルクーリイ"は実験船になるかもしれない]

ロシア海軍の将来フリゲート(プロジェクト22350M「超ゴルシコフ」型)の為のガスタービンユニットが開発される

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『タス通信』より
2021年6月23日17時23分配信
【『ロステック』は将来のロシアのフリゲートの為のエンジンを開発している】
サンクトペテルブルク、6月23日/タス通信

『ロステック』『統合エンジン製造営団』は、将来のロシアフリゲートの為の動力装置の開発を進めている。
『タス通信』は、国際海軍サロン(IMDS-2021)の最中に海洋ガスタービンエンジンの設計主任アレクサンドル・ポネジェーリンより伝えられた。

「最新の動力装置を作成する為の作業は進行中です。
特に、将来フリゲートの為のガスタービンユニットを開発するプロジェクトは、実現段階に在ります」

広報サービスは通知した。

営団が指摘したように、動力装置の構成には、『統合エンジン製造営団』が開発する最新のユニットが含まれる。
「航行用エンジンとしてM70FRUを、そして増速用にはM90FRを使用します」
ポネジェーリン
は付け加えた。

現在、最も現代的なロシア「フリゲート」クラスの艦~プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」級は、M90FRガスタービンエンジンをベースにした動力装置を装備している。



ロシア海軍の為の1等多目的フリゲート・プロジェクト22350は、現在までにサンクトペテルブルク『北方造船所』で8隻が起工され、この内の2隻が就役しています。

1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソヴィエト連邦海軍元帥ゴルシコフ)(艦番号454)は2006年2月1日に起工、2010年10月28日に進水し、2018年7月28日にロシア海軍へ引き渡されました。
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[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

2番艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」(海軍元帥カサトノフ)(艦番号461)は2009年11月26日に起工、2014年12月12日に進水し、2020年7月21日にロシア海軍へ引き渡されました。
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[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ就役した]

3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は2012年2月1日に起工され、2020年5月22日に進水しました。
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[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは係留試験の準備を進めている]
ロシア海軍への引き渡しは2022年に予定されています。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2022年にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ配備される]

4番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」(ソヴィエト連邦海軍元帥イサコフ)は2013年11月14日に起工されました。
[サンクトペテルブルク北方造船所はプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・イサコフ」(と偵察艦「イワン・フルス」)を起工した]
ロシア海軍への引き渡しは2022年以降に予定されています。

1番艦~4番艦はプロジェクト22350フリゲートの第1シリーズ(原型)となります。


4隻で建造が打ち切られる筈だったプロジェクト22350フリゲートですが、2018年7月末に就役した1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」の運用実績を踏まえ、建造が続行される事になりました。

2019年4月23日、プロジェクト22350フリゲートの第2シリーズとなる5番艦と6番艦が『北方造船所』で一斉に起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22350フリゲート"アドミラル・アメリコ"と"アドミラル・チチャーゴフ"はサンクトペテルブルクで起工された]

プロジェクト22350フリゲート5番艦「アドミラル・アメリコ」起工記念板
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プロジェクト22350フリゲート6番艦「アドミラル・チチャーゴフ」起工記念板
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「アドミラル・アメリコ」は2024年、「アドミラル・チチャーゴフ」は2025年に就役予定です。

2020年7月20日、プロジェクト22350フリゲートの7番艦「アドミラル・ユマシェフ」と8番艦「アドミラル・スピリドノフ」『北方造船所』で一斉に起工されました。
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[ロシア海軍の新世代フリゲート"アドミラル・ユマシェフ"と"アドミラル・スピリドノフ"はサンクトペテルブルクで起工された]

現在の所、この2隻のロシア海軍への引き渡しは、2025~2026年に予定されています。
[プロジェクト22350フリゲート"アドミラル・ユマシェフ"と"アドミラル・スピリドノフ"は2025-2026年にロシア海軍へ就役する]

5番艦~8番艦は、打撃巡航ミサイル(対艦/対地ミサイル)の搭載数が増加します。
(1~4番艦は16基)
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲートの後期建造艦(5番艦以降)は32基の巡航ミサイル(対艦ミサイル)を搭載する]

計8隻の建造が計画されているプロジェクト22350フリゲートは、北方艦隊に3隻、太平洋艦隊に3隻、黒海艦隊に2隻が配備されます。


その後は、第3シリーズとなる拡大発展型のプロジェクト22350Mフリゲートの建造へと移行します。
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)の拡大発展型となるロシア海軍の次世代フリゲートの開発は進められている]

2018年12月25日、『北方計画設計局』は、プロジェクト22350Mフリゲートの草案設計作業の契約へ署名し、艦の大まかな概要を決める草案設計作業が始まりました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22350Mフリゲート(改アドミラル・ゴルシコフ型)の草案設計の契約が締結された]

草案設計作業は2019年11月末に完了しました。
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ型)の草案設計は完了した]

今後は実際に建造される艦の詳細な設計作業が行なわれ、2022年の完了が予定されています。
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ型)の設計作業は2022年に完了する]
その後、プロジェクト22350Mの建造が開始されます。

プロジェクト22350Mの排水量は、以前には6500トン~約8000トンになると言われていましたが、現在では7000トン程度に落ち着いているようです。
[ロシア海軍の将来フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ型)の排水量は6500トンになる]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の排水量は約8000トンになる]

プロジェクト22350M有翼ミサイルの搭載数は48基と、ベースとなった22350の3倍になります。
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)は48基の巡航ミサイルを搭載する]

その他の兵装も、大体プロジェクト22350と同じものになるようです。

高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」
[ロシア海軍の新世代高射ミサイル複合体ポリメント-リドゥートの国家試験は完了した]

130mm単装砲A-192M「プーマ」
[ロシア海軍の新型130mm砲A-192Mの量産が始まった]

高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」
[ロシア海軍は最初の新型高射複合体パーンツィリ-MEを受領する]

対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」
[ロシア海軍の為の対潜/対魚雷複合体パケート-NKは近代化される]

視覚-光学妨害ステーション「フィリン」
[ロシア海軍最新鋭のプロジェクト22350フリゲートは視覚-光学妨害ステーションを装備する]


プロジェクト22350は、航行用のディーゼルエンジン10D49(出力5200馬力)1基と増速用のガスタービンエンジン「M90FR」(出力27500馬力)1基を組み合わせたディーゼル-ガスタービンユニットを2組搭載したCODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)方式ですが、22350Mは、航行用のガスタービンエンジン「M70FRU-R」(出力14000馬力)1基と増速用のガスタービンエンジン「M90FR」(出力27500馬力)1基を組み合わせたガスタービンユニットを2組搭載したCOGAG(COmbined Gas turbine And Gas turbine)方式になるようです。

ガスタービンエンジン「M90FR」(出力27500馬力)
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ガスタービンエンジン「M70FRU-R」(出力14000馬力)
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[ルイビンスクのサトゥルン社はロシア海軍の為のガスタービンエンジンの生産を開始する]


なお、2020年4月、プロジェクト22350Mの開発作業が一時中断されていると報じられ、これが「22350Mは中止された」と一部で誤解されましたが、動力となるガスタービンユニットの開発が進められているくらいですから、中止されてなどいません。。
[ロシア海軍の次世代水上戦闘艦・原子力駆逐艦リデルとプロジェクト22350Mフリゲートの設計作業は一時中断されている]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ)の開発作業は中止されていない]

サンクトペテルブルクのマラヒート設計局は小型原子力潜水艦ゴルゴーナを開発する

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年6月22日7時0分配信
【ロシアは原子力小型潜水艦「ゴルゴーナ」を開発する-設計局『マラヒート』】
モスクワ、6月22日、インタファクス

設計局『マラヒート』は、多目的小型原子力潜水艦「ゴルゴーナ」の外観を形成した。
同社の2020年の年次報告書では、こう述べられている。

「創意を発揮して技術的提案を開発し、小さな排水量の原子力多目的潜水艦ゴルゴーナと、非大気依存発電装置を有する小型通常動力潜水艦セルヴァールの外観が決まりました」
文書では、こう述べられた。

以前に『マラヒート』は、小型潜水艦プロジェクトNo.865「ピラーニャ」を開発した。
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このタイプの潜水艦は合計で2隻建造された。
1999年、これらは海軍から除籍された。
『統合造船業営団』が伝えたように、潜水艦は6名までの戦闘泳者の収容が可能であり、「戦闘泳者を上陸、帰還させ、沿岸や浅瀬で哨戒勤務へ就き、船及び単独の水上艦と戦い、機雷源を敷設し、偵察を行なう」為に意図されている。

設計局は更に、潜水艦の近代化ヴァージョン~潜水艦「ピラーニャ-T」を開発し、特に兵器の備蓄は5倍に増加した。
その後、『マラヒート』は更に、小型潜水艦P-550プロジェクトを開発した。
「ピラーニャ」と比べ、全長は1.5倍に増加し~30メートルから45メートル、限界潜航深度もまた、200メートルから300メートルに増加した。
潜水艦ミサイル兵器の搭載能力を得る。

更に、原子力水中無人機「ポセイドン」の開発も伝えられている。
現時点で、それは試験が行なわれている。
その搭載艦は、原子力潜水艦「ベルゴロド」にならなければならない。




海洋機械製造局『マラヒート』により設計されたプロジェクト865「ピラーニャ」小型潜水艦は、レニングラード『アドミラルティ造船所』で1980年代に2隻が建造されました。

MS-520:1984年7月15日起工/1986年8月20日進水/1988年12月30日就役
MS-521:1987年12月1日起工/1990年5月31日進水/1990年12月25日就役

2隻ともバルト艦隊へ配備され、当初はラトビアリエパヤ港に駐留していましたが、同国の分離独立とソヴィエト連邦解体に伴い、1992年4月にクロンシュタット港へ配置換えされました。
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1994年9月1日には2隻とも乗組員が解散し、戦闘編制から除外され、事実上予備役となりました。

1996年7月31日付で2隻ともロシア海軍から除籍され、1998年以降に解体されました。


その後、『マラヒート』は、「ピラーニャ」の発展型となる小型潜水艦の設計案を提示しています。
ただし、何処からも発注は有りませんが・・・

「ピラーニャ-T」
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小型潜水艦P-550
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小型潜水艦P-750B
[サンクトペテルブルクのマラヒート設計局は閉サイクルガスタービン非大気依存発電装置を持つ潜水艦P-750Bを開発する]

これまでは通常動力艦でしたが、今度は、小型原子力潜水艦「ゴルゴーナ」の設計案の作成が進められています。

2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜ロシャリクは近代化改装される

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年6月22日7時5分配信
【原子力深海ステーション「ロシャリク」は近代化を計画している-開発者】
モスクワ、6月22日、インタファクス

設計局『マラヒート』は、プロジェクトNo.10831「ロシャリク」の技術的近代化プロジェクトを開発した。
同社の2020年の年次報告書では、こう述べられている。

「極めて短縮された期間で、受注品・工場番号No.210の技術的近代化プロジェクトが実行されます」
文書では、こう述べられた。

2017年の『マラヒート』報告書では、受注品No.210は、プロジェクトNo.10831原子力深海ステーションに属していると説明された。
この年にステーションは近代化が実施された~それは電力供給システムと電波電子兵装の装置が更新された。

2019年7月1日、ロシア海軍プロジェクト10831深海装置AS-31で火災が発生した。
国防省が伝えたように、緊急事態の結果、14名の潜水艦船員が死亡した。
セルゲイ・ショイグ国防相が話したように、装置の核動力は火災により損傷していない。
国防相によると、事故の主な原因は、バッテリー区画の火災である。



2019年7月1日、ロシア海軍「科学研究深海装置」は、ロシア領海内での海底調査中に火災が発生し、乗組員14名が死亡しました。
[ロシア海軍の深海調査原潜で火災が発生し、乗員14名が死亡した]

ロシア国防省は、事故を起こした「科学研究深海装置」の名前などは一切公表していませんが、プロジェクト10831「ロシャリク」原子力深海ステーションのようです。
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原子力深海ステーションAS-12は、1988年頃にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工され、2003年8月頃に進水、2010年頃に就役しました。
船体はチタン製です。
同級に関しては詳細は未だ不明です。
艦名については「AS-31」という説も有り、今回の『インタファクス』の記事では、AS-31と記されています。

明確な要目も不明ですが、水中排水量は2100トン、全長は60メートル、幅は7メートル、水中速力は30ノット、潜航深度は少なくとも1000m以上(未確認情報によれば最大6000m)、乗員は25名と推定されています。
ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」とほぼ同サイズの小型原潜のようです。

「ロシャリク」級特務原潜AS-12(AS-31?)
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ロシャリク級は、以前には戦略原子力潜水艦プロジェクト667BDR(デルタIII級)K-129を改造した特殊用途原子力潜水艦プロジェクト09786(デルタ・ストレッチ)BS-136「オレンブルク」を母艦としており、同艦に搭載されて海洋で行動していました。
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2012年9月には北極圏へ行き、ロモノソフ海嶺メンデレーエフ海嶺の海底を調査しています。
『イズべスチヤ』より
2012年10月29日配信
【軍用原子力バチスカーフ「ロシャリク」は北極圏を探った】

北極圏で行動する母艦BS-136「オレンブルク」(2012年9月27日)
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ロシャリクは、2015年にも2回の遠距離航海を行なっています。
[ロシア海軍の特務原潜ロシャリクは2015年に2度の遠征を行なっていた]

2016年12月末にプロジェクト09787特殊用途原子力潜水艦「ポドモスコヴィエ」が再就役してからは、同艦を母艦としているようです。
[改造を終えた特務原潜ポドモスコヴィエ(モスクワ州)はロシア海軍へ引き渡された]


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事故後、ロシャリク搭載母艦(プロジェクト09787特殊用途原子力潜水艦BS-64「ポドモスコヴィエ」)北方艦隊基地セヴェロモルスクへ入港しました。
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この事故の詳細や事故を起こした艦の名前は相変わらず公表されていませんが、ロシア国防省は、事故で死亡した乗員14名の名前は公表しています。
[2019年7月1日のロシア海軍の深海調査原潜の火災事故で死亡した乗組員14名の氏名が公表された]
死亡したのは艦長を始めとして佐官クラスの年長者が殆どですが、おそらくは、火災事故発生の際、若い乗組員(つまり、将来のロシャリク運用の中核となる人々)を助ける為、自分達が犠牲になったのでしょう。
(ロシャリクの標準乗員は25名なので、おそらく11名程度が生存している)

火災事故で損傷したロシャリクは、2019年11月初頭にセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航されました。
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[2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜の修理は9月に始まる]
[2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜AS-31は修理の為にセヴェロドヴィンスクへ運ばれた]
[2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜AS-31(ロシャリク)の修理作業が始まった]
機関部分以外の損傷は激しく、船体の一部を含め、殆どの機器は交換される事になるようです。

まず初めに、原子炉炉心を降ろす予定でしたが、作業は2021年に延期されました。
[2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜AS-31(ロシャリク)の修理作業は2021年に延期された]
延期の理由は、ロシャリクよりも古い原子力深海ステーションAS-15(1991年12月30日就役)のオーバーホールを先に行なう事になった為です。

ロシャリク原子炉炉心は、2021年3月末までに降ろされました。
[2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜AS-31(ロシャリク)は原子炉の炉心を降ろした]

ロシャリクは、修理と共に近代化改装も実行される事になり、艦隊へ復帰するのは2025年頃になります。
[2019年7月1日の火災事故で損傷したロシア海軍の深海調査原潜ロシャリクは2025年までに復帰する]

ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ諸島海域)で空母打撃群及び陸上軍事インフラへの攻撃訓練を実施した


テレビ局『ズヴェズダー』より
2021年6月21日5時0分配信
【無条件の要素:太平洋艦隊の大規模演習は初めて太平洋中央部で実施された】

遠海ゾーンの太平洋艦隊の多種戦力艦グループの乗組員は、演習中に仮想敵航空母艦打撃グループを破壊する課題へ取り組んだ。
演習中、艦は互いに約300海里離れた場所に居た。

最大限に戦闘に近い環境を作成する為、太平洋艦隊グループは2個戦術グループに分かれ、その1つが「敵」役を務めた。

演習中、太平洋艦隊の2個艦支隊は、クリル群島の南東から約2500海里離れた場所で行動し、仮想敵航空母艦打撃グループの探知、対抗、そしてミサイル打撃を与える課題へ取り組んだ。
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仮想ミサイル打撃は、艦隊旗艦・ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「グロームキー」により与えられた。

合同演習には更に、太平洋艦隊潜水艦海上航空隊遠距離対潜航空機Tu-142M3が参加した。
10000キロメートル以上を超えた海上航空隊航空機は、事前にカムチャツカエリゾヴォ飛行場への基地移動を行ない、そこから演習海域への飛行を実施した。

演習中、艦グループ海上航空隊は、仮想敵の軍事インフラストラクチャの重要な施設へ有翼ミサイルで仮想打撃を与える課題へ取り組んだ。
「ミサイル攻撃」は、水上艦及び空中から行なわれた。

Tu-142M3への近隣ゾーンでの同行は、太平洋艦隊高空迎撃戦闘機MiG-31BMにより行なわれた。
演習の枠組みで、遠距離航空機は、太平洋エリア上空でロシア航空宇宙軍特殊給油航空機Il-78からの給油を実施した。
給油は、高度5000メートル以上で時速500~600キロメートルで行なわれた。

太平洋艦隊海上航空隊は、演習中、更に仮想敵潜水艦の捜索と追跡へ取り組んだ。
この目的で、一度に6機の対潜機Il-38及びIl-38Nが2機ペアを構成してオホーツク海及び太平洋エリア上空へ配置された。
潜水艦の捜索は、標準の機内及び投下型の水中音響捜索手段を使用して行なわれた。
各々の対潜航空機は、空中へ少なくとも8時間滞在した。

更に太平洋艦隊の艦の乗組員は、演習の枠組みで戦闘艦支隊の組織的な対空及び対潜防衛の課題へ取り組み、船団護送作戦を実施した。

現代史上初めて太平洋中央部で実施されている太平洋艦隊の遠海ゾーン演習には、20隻までの水上戦闘艦、潜水艦、支援船が参加している。
航空隊からは、遠距離対潜航空機Tu-142M3、高空迎撃戦闘機MiG-31BMロシア航空宇宙軍航空機艦上対潜及び捜索救助ヘリコプターKa-27を含む約20機の飛行装置が演習へ参加している。

遠海ゾーンにおける太平洋艦隊の多種戦力グループ双務演習は、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将の総指揮の下で行なわれている。



テレビ局『ズヴェズダー』より
2021年6月21日5時20分配信
【太平洋艦隊の艦は中央太平洋における初の演習で「敵」航空母艦を破壊した】

太平洋艦隊の数個多種戦力艦グループの乗組員は、仮想敵航空母艦を一掃する課題へ取り組んだ。
演習は太平洋中央部で2個艦支隊が参加して実施された。

活動の枠組みで「敵」部隊が探知され、その後、敵航空母艦グループに対し「ミサイル攻撃」が行なわれた。
仮想ミサイル攻撃は、艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「グロームキー」により行なわれた。

演習へは更に、太平洋艦隊潜水艦海上航空隊遠距離対潜航空機Tu-142M3が参加した。
戦闘環境の作成は、艦グループを2個に分ける事により達成され、この内の1つは仮想敵として行動した。



2021年5月1日、ロシア太平洋艦隊の4隻の水上戦闘艦~ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(011、1990年1月7日就役)、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)は、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)と共に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート マルシャル・シャーポシニコフ、コルベット ソヴェルシェーンヌイ、グロームキー、大型海洋給油船ボリス・ブトマは東南アジアへの遠距離航海へ出発した]

5月5日に対馬海峡を南下し、東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年5月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

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「ボリス・ブトマ」は、5月15日にベトナムカムラン港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を訪れた]

5月19日にカムラン港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはベトナムのカムラン港を去った]

5月22日にフィリピンマニラ港へ入港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を訪れた]

5月25日にマニラ港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型海洋給油船ボリス・ブトマはフィリピンのマニラ港を去った]


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「ワリャーグ」「マルシャル・シャーポシニコフ」は、5月28日に太平洋上で対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグとフリゲート マルシャル・シャーポシニコフは太平洋上で対空戦闘訓練を実施した]

一方、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」及び「グロームキー」は、5月29日にフィリピン海で砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット ソヴェルシェーンヌイとグロームキーはフィリピン海で砲撃訓練を実施した]
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その後、これらの艦船は太平洋中央部へ集結し、更に複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」(1990年2月23日就役)、コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(2020年12月25日就役)、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1992年5月1日就役)、病院船「イルティシュ」(1990年8月10日就役)なども合流し、演習を行なう事になりました。

[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部で演習を行なう]

6月13日には、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グロームキー」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」などが参加する潜水艦の捜索・追尾訓練が実施されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ西方沖)で対空戦闘訓練を実施した]

6月15日には、カーメニ・ルチェイ(マンゴフト)飛行場に駐留する遠距離対潜哨戒機Tu-142M3カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場へ進出し、太平洋中央部まで飛行し、演習へ参加しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は太平洋中央部の演習へ参加した]

6月18日には対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は太平洋中央部(ハワイ西方沖)で対空戦闘訓練を実施した]

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なお、ロシア側の発表では、演習実施海域は「太平洋中央部」としか述べられていませんが、ハワイ沖まで進出しているようです。
『日刊サン ハワイ』より
2021年6月16日配信
【ヒッカムからF-22戦闘機 3機が緊急離陸】


ロシア艦隊は、6月19日にはハワイ・オアフ島ホノルル南方沖35海里まで接近しました。
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【「OSINT-1」の2021年6月21日2時26分のツイート】

6月21日にはハワイ付近の海域で「敵空母部隊」を攻撃する演習を実施しました。
更には、「敵の陸上軍事インフラ」を攻撃する演習も実施しました。

記事中では名前は出ていませんが、おそらくは複合測量艦「マルシャル・クルイロフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、病院船「イルティシュ」などが「敵空母部隊」の役割を演じたようです。


ロシア太平洋艦隊の10隻以上の艦船部隊がハワイ沖で演習を行なうのは今回が初めてですが、ソヴィエト連邦時代に遡れば、1985年3月~4月にソ連太平洋艦隊重航空巡洋艦「ノヴォロシースク」を中核とする「空母機動部隊」ハワイ沖で演習を行なっています。
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今回のロシア太平洋艦隊ハワイ付近での演習は、かつての「ノヴォロシースク」機動部隊ハワイ沖演習へのオマージュでしょうか・・・?
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