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ロシア海軍黒海艦隊のサルベージ船KIL-158は地中海東部からセヴァストーポリへ戻る

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2021年7月31日13時40分配信
【黒海艦隊のサルベージ船KIL-158は地中海からセヴァストーポリへ戻ってくる】

黒海艦隊サルベージ船KIL-158は、艦隊の基礎駐留所~セヴァストーポリ市へ戻ってくる。

現在、支援船地中海から黒海への移動を行なっており、黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスの通行を開始している。

遠方作戦ゾーンの海軍常設連合部隊の一員として在った時、船の乗組員は地中海で任務を遂行する艦の行動を保障した。



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『赤旗黒海艦隊情報リソース』より
【サルベージ船KIL-158】

プロジェクト141サルベージ船KIL-158は、旧東ドイツ『ネプチューン』造船所で建造され、1989年9月1日にソ連海軍へ就役し、同年11月8日にセヴァストーポリへ到着し、黒海艦隊へ編入されました。

1993年9月7日から11月13日までアルジェリアへの機材輸送に従事しました。

1998年3月31日から4月3日までウクライナ海軍との合同演習『ブリズ-98』へ参加しました。

1999年8月にはノヴォロシースク港内で沈没した船を引き揚げました。

1998年、2001~2002年、2002~2003年にはシリアタルトゥース港へ派遣されました。

2011年夏にはスペイン沖国際演習『ボールド・モナーク-2011』へ参加しました。

2013年10月前半にギリシャを訪問し、『イオニアのロシア週間』へ参加しました。

2014年4月にはクリミア半島ドヌズラフ湖出口に沈められたロシア海軍除籍艦船の引き揚げに参加しました。
[ドヌズラフ湖出口に沈められたロシア海軍除籍艦船は引き揚げられる]

2014年10月に地中海東部へ派遣されました。

2015年9月に地中海東部へ派遣されました。
この時にタルトゥース港の浚渫作業を行ないました。
[ロシア海軍はシリアのタルトゥース港の浚渫作業を行なった]

2016年11月に地中海東部へ派遣されました。

2017年末から2018年1月初頭まで地中海東部へ派遣されました。

2018年7月中旬から8月初頭まで地中海東部へ派遣され、この間、2018年7月29日にタルトゥース港で行なわれた『ロシア海軍の日』観艦式へ参加しました。
[シリアのタルトゥース港で『ロシア海軍の日』の観艦式が行なわれた]
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2018年8月下旬に地中海東部へ派遣され、同年11月初頭にセヴァストーポリへ戻りました。

2019年4月28日夜、KIL-158ボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のサルベージ船KIL-158は地中海東部へ向かった]

2019年5月28日にボスポラス海峡を北上し、その後セヴァストーポリへ帰投しました。

2019年7月15日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、8月5日に同海峡を北上、その後セヴァストーポリへ帰投しました。

2020年7月17日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、8月6日に同海峡を北上、その後セヴァストーポリへ帰投しました。


2021年7月14日、ほぼ1年ぶりにボスポラス海峡を南下、地中海へ派遣される事になりました。
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[ロシア海軍黒海艦隊のサルベージ船KIL-158は地中海東部へ派遣された]

7月25日の『ロシア海軍の日』には、シリアタルトゥース港で行なわれた観艦式へ参加しました。

[シリアのタルトゥース港で5回目の『ロシア海軍の日』観艦式が行なわれた]

7月31日にダーダネルス海峡へ入りました。

今後、KIL-158ボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、セヴァストーポリへ帰投します。
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インド海軍とロシア海軍バルト艦隊の艦はバルト海で合同演習を行なった

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『タス通信』より
2021年7月30日16時48分配信
【ロシアとインドの艦はバルト海で2日間の演習を実施した】
ニューデリー、7月30日/タス通信

インドロシアの艦は、7月28-29日にバルト海で合同演習を実施した。
金曜日にインド海軍広報サービスが自身のツイッターのページで伝えたように、それは演習『インドラ』の枠組みで行なわれた。

「インドの見えない(ステルス)フリゲート"タバール"とロシア連邦の小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドル及びオジンツォボは、この2日間に対空射撃、物資補充訓練、ヘリコプター作戦及び合同操艦を含む海上作戦を実施しました」
声明では、こう述べられた。

インド海軍公式代理人ヴィヴェク・マドフヴァルが報道陣へ話したように、演習は2ヶ国海軍協力の発展の新たな段階となった。
「2003年に始まった演習『インドラ』は、2つの海軍の間の戦略的関係の深さを具現化しました」
『PTI通信』は金曜日にマドフヴァルの談話を引用した。
更に彼は、演習が『ロシア海軍の日』の祝賀行事へ参加する為のインドフリゲート「タバール」サンクトペテルブルク訪問の枠組みにおいて行なわれた事を指摘した。

「この演習は、2ヶ国海軍間の協力を強化し、2ヶ国間の長年の友好関係を強化する上での更なる道標の1つです」
インド海軍
の代理人は付け加えた。



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インド海軍タルワー級フリゲートの3番艦「タバール」(F-44)は、サンクトペテルブルク『バルト工場』で2000年5月26日に起工され、2001年5月25日に進水し、2004年4月19日に就役しました。
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2008年11月初頭からアデン湾ソマリア海賊対処任務に就き、11月18日には「海賊の母船」を撃沈しました。
[インド海軍のロシア製フリゲート、ソマリア海賊船を撃沈]
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しかしその後、この「海賊の母船」は、海賊に乗っ取られたタイトロール漁船である事が判明しました。


2021年7月22日、『ロシア海軍の日』(7月25日)の主要海軍パレード(クロンシュタット泊地で行なわれる観艦式)へ参加する為、クロンシュタットへ到着しました。
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[2021年7月25日のクロンシュタット及びサンクトペテルブルク(ネヴァ川)の『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へインド、パキスタン、イランのフリゲートが参加する]


その前の6月27日にはエジプトアレクサンドリアを訪問し、同国海軍と合同演習を行ないました。

7月4~5日にはティレニア海イタリア海軍と合同演習を行ないました。

7月15~16日にはビスケー湾フランス海軍と合同演習を行ないました。

7月25日の『ロシア海軍の日』クロンシュタットの主要海軍パレードへ参加しました。


パレード終了後にクロンシュタットを去り、7月28日と29日にバルト海ロシア海軍バルト艦隊所属の小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」及び「オジンツォボ」と合同演習を行ないました。

これまでにロシア海軍インド海軍合同演習『インドラ』は、インド沖かウラジオストク沖で実施されていましたが、バルト海で実施されたのは今回が初めてです。

ロシア海軍の将来フリゲート(プロジェクト22350M「超ゴルシコフ」型)の1番艦は2023年に起工される

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『タス通信』より
2021年7月31日9時1分配信
【最初のプロジェクト22350Mフリゲートは2023年に起工される】
モスクワ、7月31日/タス通信

打撃力が増加したプロジェクト22350M大洋ゾーンフリゲートのトップは、サンクトペテルブルク造船工場『北方造船所』で2023年に起工される。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「『北方造船所』におけるプロジェクト22350Mフリゲートのトップの起工は、新たな船台の操業開始後と同時の2023年に計画されております」
彼は話した。

『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)は、情報提供者からのこの情報について『タス通信』へコメントしなかった。

現在、工場『北方造船所』では、プロジェクト22350フリゲートシリーズの建造が進められている。
この内の2隻~「アドミラル・ゴルシコフ」「アドミラル・カサトノフ」は、ロシア海軍へ引き渡されている。
近代化されたものを含め、更なる6隻の船体が様々な建造段階に在る。

プロジェクト22350は、国内造船業の最も先進的で技術的に進んだ開発である。
まさしく、これらの多目的フリゲート(警備艦)は、将来の沿海ゾーンのロシア艦隊の基礎となる。
その主な打撃兵装は、各々が8基のミサイル「カリブル-NK」或いは「オーニクス」の為の汎用艦載射撃複合体(UKSK)2基~4基である。
その後、将来フリゲート・プロジェクト22350Mの建造が予定されている。
メディアは、軍の要請により、プロジェクト22350MフリゲートUKSKの数が8基に増加すると伝えた。



ロシア海軍の為の1等多目的フリゲート・プロジェクト22350は、現在までにサンクトペテルブルク『北方造船所』で8隻が起工され、この内の2隻が就役しています。

1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソヴィエト連邦海軍元帥ゴルシコフ)(艦番号454)は2006年2月1日に起工、2010年10月28日に進水し、2018年7月28日にロシア海軍へ引き渡されました。
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[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

2番艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」(海軍元帥カサトノフ)(艦番号461)は2009年11月26日に起工、2014年12月12日に進水し、2020年7月21日にロシア海軍へ引き渡されました。
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[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフはロシア海軍へ就役した]

3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は2012年2月1日に起工され、2020年5月22日に進水しました。
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[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは係留試験の準備を進めている]
ロシア海軍への引き渡しは2022年に予定されています。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2022年にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ配備される]

4番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」(ソヴィエト連邦海軍元帥イサコフ)は2013年11月14日に起工されました。
[サンクトペテルブルク北方造船所はプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・イサコフ」(と偵察艦「イワン・フルス」)を起工した]
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート4番艦アドミラル・イサコフの1基目のディーゼル・ガスタービンユニットが納入された]
ロシア海軍への引き渡しは2022年以降に予定されています。

1番艦~4番艦はプロジェクト22350フリゲートの第1シリーズ(原型)となります。


4隻で建造が打ち切られる筈だったプロジェクト22350フリゲートですが、2018年7月末に就役した1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」の運用実績を踏まえ、建造が続行される事になりました。

2019年4月23日、プロジェクト22350フリゲートの第2シリーズとなる5番艦と6番艦が『北方造船所』で一斉に起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22350フリゲート"アドミラル・アメリコ"と"アドミラル・チチャーゴフ"はサンクトペテルブルクで起工された]

プロジェクト22350フリゲート5番艦「アドミラル・アメリコ」起工記念板
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プロジェクト22350フリゲート6番艦「アドミラル・チチャーゴフ」起工記念板
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「アドミラル・アメリコ」は2024年、「アドミラル・チチャーゴフ」は2025年に就役予定です。

2020年7月20日、プロジェクト22350フリゲートの7番艦「アドミラル・ユマシェフ」と8番艦「アドミラル・スピリドノフ」『北方造船所』で一斉に起工されました。
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[ロシア海軍の新世代フリゲート"アドミラル・ユマシェフ"と"アドミラル・スピリドノフ"はサンクトペテルブルクで起工された]

現在の所、この2隻のロシア海軍への引き渡しは、2025~2026年に予定されています。
[プロジェクト22350フリゲート"アドミラル・ユマシェフ"と"アドミラル・スピリドノフ"は2025-2026年にロシア海軍へ就役する]

5番艦~8番艦は、打撃巡航ミサイル(対艦/対地ミサイル)の搭載数が増加します。
(1~4番艦は16基)
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲートの後期建造艦(5番艦以降)は32基の巡航ミサイル(対艦ミサイル)を搭載する]

計8隻の建造が計画されているプロジェクト22350フリゲートは、北方艦隊に3隻、太平洋艦隊に3隻、黒海艦隊に2隻が配備されます。


その後は、第3シリーズとなる拡大発展型のプロジェクト22350Mフリゲートの建造へと移行します。
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)の拡大発展型となるロシア海軍の次世代フリゲートの開発は進められている]

2018年12月25日、『北方計画設計局』は、プロジェクト22350Mフリゲートの草案設計作業の契約へ署名し、艦の大まかな概要を決める草案設計作業が始まりました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22350Mフリゲート(改アドミラル・ゴルシコフ型)の草案設計の契約が締結された]

草案設計作業は2019年11月末に完了しました。
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ型)の草案設計は完了した]

今後は実際に建造される艦の詳細な設計作業が行なわれ、2022年の完了が予定されています。
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ型)の設計作業は2022年に完了する]

プロジェクト22350Mの1番艦は、『北方造船所』の新たな乾ドックが完成し、稼働を開始した後の2023年に予定されています。
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[サンクトペテルブルクの北方造船所の新たな乾ドックは2022年以降に稼働する]

プロジェクト22350Mの排水量は、以前には6500トン~約8000トンになると言われていましたが、現在では7000トン程度に落ち着いているようです。
[ロシア海軍の将来フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ型)の排水量は6500トンになる]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の排水量は約8000トンになる]

プロジェクト22350M有翼ミサイルの搭載数は48基と、ベースとなった22350の3倍になります。
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)は48基の巡航ミサイルを搭載する]

その他の兵装も、大体プロジェクト22350と同じものになるようです。

高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」
[ロシア海軍の新世代高射ミサイル複合体ポリメント-リドゥートの国家試験は完了した]

130mm単装砲A-192M「プーマ」
[ロシア海軍の新型130mm砲A-192Mの量産が始まった]

高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」
[ロシア海軍は最初の新型高射複合体パーンツィリ-MEを受領する]

対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」
[ロシア海軍の為の対潜/対魚雷複合体パケート-NKは近代化される]

視覚-光学妨害ステーション「フィリン」
[ロシア海軍最新鋭のプロジェクト22350フリゲートは視覚-光学妨害ステーションを装備する]


プロジェクト22350は、航行用のディーゼルエンジン10D49(出力5200馬力)1基と増速用のガスタービンエンジン「M90FR」(出力27500馬力)1基を組み合わせたディーゼル-ガスタービンユニットを2組搭載したCODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)方式ですが、22350Mは、航行用のガスタービンエンジン「M70FRU-R」(出力14000馬力)1基と増速用のガスタービンエンジン「M90FR」(出力27500馬力)1基を組み合わせたガスタービンユニットを2組搭載したCOGAG(COmbined Gas turbine And Gas turbine)方式になるようです。
[ロシア海軍の将来フリゲート(プロジェクト22350M「超ゴルシコフ」型)の為のガスタービンユニットが開発される]

ガスタービンエンジン「M90FR」(出力27500馬力)
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ガスタービンエンジン「M70FRU-R」(出力14000馬力)
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[ルイビンスクのサトゥルン社はロシア海軍の為のガスタービンエンジンの生産を開始する]


なお、2020年4月、プロジェクト22350Mの開発作業が一時中断されていると報じられ、これが「22350Mは中止された」と一部で誤解されましたが、無論、中止などされていません。
[ロシア海軍の次世代水上戦闘艦・原子力駆逐艦リデルとプロジェクト22350Mフリゲートの設計作業は一時中断されている]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ)の開発作業は中止されていない]

2021年8月9-10日にロシア海軍の為の6隻の水上艦及び潜水艦が起工される

『タス通信』より
2021年7月30日10時2分配信
【ロシアで8月9~10日に6隻の艦及び潜水艦の起工が計画されている】
モスクワ、7月30日/タス通信

『統合造船業営団』の企業において、8月9~10日に6隻の及び潜水艦の起工が計画されている。
『タス通信』は造船分野の情報提供者より伝えられた。

「現時点において正確な日時は未だ決まっておりませんが、8月9-10日に2隻のプロジェクト955Aボレイ-A戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦、2隻のプロジェクト20380コルベット、2隻のプロジェクト636.3潜水艦の起工が計画されています」
彼は話し、これは以前には5月9日より前に予定されていたと付け加えた。

対談者によると、2隻の「戦略艦」生産合同『セヴマシュ』で、2隻のコルベット『アムール造船工場』で、2隻の「ワルシャワンカ」『アドミラルティ造船所』で起工される。

『セヴマシュ』では水中巡洋艦「ドミトリー・ドンスコイ」「クニャージ・ポチョムキン」『アドミラルティ造船所』では潜水艦「モジャイスク」「ヤクーツク」(太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト636.3艦の内の第5及び第6の潜水艦)が起工され、起工されるプロジェクト20380コルベットは、「グローズヌイ」「ブーイヌイ」の名を受け取る予定である。

『タス通信』は、『統合造船業営団』の企業からの公式コメントを得ていない。



プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦シリーズの9番艦と10番艦(改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては6番艦と7番艦)は、2021年にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』での起工が予定されています。
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[ロシア海軍の為のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ドミトリー・ドンスコイとクニャージ・ポチョムキンは2021年に起工される]

太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの5番艦と6番艦(2020年12月15日に建造契約締結)も、2021年にコムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』での起工が予定されています。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型コルベット"グローズヌイ"と"ブーイヌイ"が起工される]

太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦の5番艦と6番艦も、2021年にサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』での起工が予定されています。
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[ロシア海軍太平洋艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦モジャイスクとヤクーツクは2021年に起工される]

以前には、これらの艦は2021年5月上旬(5月9日の対独戦勝記念日よりも前)の起工が予定されていましたが、実現しませんでした。

そして今度は8月上旬(8月9日~10日)の起工が内定しているようです。
ただし、未だ正式に決定されてはいませんが・・・

ロシア海軍のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦クラスノヤルスクはセヴェロドヴィンスクで進水した


『タス通信』より
2021年7月30日17時23分配信
【プロジェクト885M原子力潜水艦「クラスノヤルスク」はセヴェロドヴィンスクで進水した】
セヴェロドヴィンスク/アルハンゲリスク州/7月30日/タス通信

プロジェクト885M(「ヤーセン-M」)原子力潜水艦「クラスノヤルスク」は、金曜日にアルハンゲリスク州セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』社の造船台から出渠し、進水した。
『タス通信』は現地より伝えた。

出渠の指示は工場の総取締役ミハイル・ブドニチェンコより出され、その後、伝統により、将来の艦長イワン・アルトゥシン2等海佐は潜水艦の舷側でシャンパンのボトルを割った。

「親愛なる造船所、水中巡洋艦の乗組員よ。
今日は、海軍の歴史に加えられる祭日です。
造船所『セヴマシュ』は、自身のプロ意識を確認しました。
この艦の計画に関連し、乗組員が準備されました。
私は、これをセヴマシュが指定期日に引き渡す事を確信しております」

ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は式典で話した。

「非常に恐るべき兵器、これはロシア連邦の平和と善の砦となる現代の完璧な巡洋艦です」
アルトゥシン
がは言った。
彼によると、潜水艦は非常に快適で、非常に心地良く、そこに居たくなる。
「これは我々にとっては、全て祭日の為のものです。
今日、新たな艦、素晴らしい巡洋艦が誕生しました」

士官は言った。

新たな原子力潜水艦「クラスノヤルスク」は、ロシアロケット巡洋艦の戦闘安定性を保証するとエフメノフ入った。

「十分な数(のプロジェクト885M潜水艦)は、ロシアのロケット巡洋艦の戦闘安定性を保障し、自身の戦闘安定性を保障します。
これは我々の祖国の信頼できるロケット-核の盾です」

彼は言った。

彼によると、これらの艦の打撃複合体は、高精度長距離兵器である。

「以前、これは(同様の任務を遂行した)プロジェクト1144水上ロケット艦により行なわれました」
総司令官は指摘した。

「クラスノヤルスク」プロジェクト「ヤーセン-M」潜水艦の第2の生産艦は、2014年に起工された。

プロジェクト885M原子力潜水艦は、サンクトペテルブルク海洋機械製造局『マラヒート』により開発された。
現在、『セヴマシュ』では7隻のプロジェクト885M潜水艦が様々な建造段階に在る。
プロジェクト885M原子力潜水艦のトップ「カザン」は5月7日にロシア海軍へ引き渡された。
プロジェクト885/885M潜水艦の基本兵装は、有翼ミサイル「カリブル」或いは「オーニクス」である。



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プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦 シリーズの4番艦(プロジェクト「ヤーセン-M」としては3隻目)K-571「クラスノヤルスク」は、2014年7月27日に起工されました。
[多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された]

2017年1月下旬までに船体の水圧試験が終了しました。
[ロシア海軍の第4世代多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスクの船体の水圧試験が行なわれた]

2021年7月30日に進水しました。
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[ロシア海軍のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦クラスノヤルスクは2021年7月30日にセヴェロドヴィンスクで進水する]

進水後、造船所の岸壁で艤装工事が進められ、その後に係留試験、そして洋上試験が行なわれます。

「クラスノヤルスク」ロシア海軍への引き渡しは2022年末に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。


ロシア海軍第4世代原子力潜水艦となるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦シリーズは、現在までに9隻がセヴェロドヴィンスク市『セヴマシュ』(北方機械製造事業)で起工され、このうち1隻が就役しています。

1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に起工され、2010年6月15日に進水、2013年12月30日に竣工、2014年6月17日に就役し、北方艦隊第11対空母原潜師団へ編入されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

2番艦「カザン」からは改良型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」となり、2009年7月24日に起工され、2017年3月31日に進水、2021年5月7日に就役し、北方艦隊へ配備されました。
[改セヴェロドヴィンスク型原子力水中巡洋艦カザンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

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プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、以前の885「ヤーセン」(「セヴェロドヴィンスク」)よりも全長が10メートル短くなり(つまり129.2メートル)、533mm魚雷発射管は8門に減らされ(「セヴェロドヴィンスク」は10門)、4連装垂直ミサイル発射管は10基(「セヴェロドヴィンスク」は8基)に増加しています。
従いまして、885の改良型と言うよりは実質的に新しい設計の潜水艦と言えます。

3番艦K-573「ノヴォシビルスク」(プロジェクト885M「ヤーセン-M」としては2隻目)は、2013年7月26日に起工され、2019年12月25日に進水しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクはセヴェロドヴィンスクで進水した]
2021年7月2日から洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは白海で洋上試験を開始した]
ロシア海軍への引き渡しは2021年末に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
[ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2021年末にロシア海軍へ引き渡される]


5番艦(「ヤーセン-M」としては4隻目)「アルハンゲリスク」は、2015年3月19日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2023年以降に予定されており、北方艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍の為のヤーセン級多用途原潜5番艦アルハンゲリスクは起工された]

6番艦(「ヤーセン-M」としては5隻目)「ペルミ」は、2016年7月29日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2023年以降に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍の為の第6のヤーセン級原子力水中巡洋艦ペルミはセヴェロドヴィンスクで起工された]

7番艦(改「ヤーセン」級としては6隻目)「ウリヤノフスク」は、2017年7月28日に起工されました。
[ロシア海軍北方艦隊の為の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級7番艦(最終艦)ウリヤノフスクは起工された]
ロシア海軍への引き渡しは2024年に予定されており、北方艦隊へ配備されます。

但し、「ウリヤノフスク」に関しては、未だ確定では有りませんが、起工後にプロジェクト09853特殊用途原子力潜水艦へ設計変更されているという情報も有ります。
[第3の原子力水中無人機ポセイドン搭載特殊用途原子力潜水艦ウリヤノフスクは2027年までにロシア海軍へ就役する]


以前には、ロシア海軍向けの「ヤーセン」シリーズは7隻で終了する予定でした。

しかし、2019年6月27日、モスクワ州愛国者公園で開催された軍事機器展示会『アルミヤ-2019』の会場において、「ヤーセン-M」2隻の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]

そして2020年7月20日、8番艦(「ヤーセン-M」としては7隻目)「ヴォロネジ」と9番艦(「ヤーセン-M」としては8隻目)「ウラジオストク」が一斉に起工されました。

[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヴォロネジとウラジオストクはセヴェロドヴィンスクで起工された]

現在の所、この2隻のロシア海軍への引き渡しは、2027~2028年に予定されており、「ヴォロネジ」北方艦隊「ウラジオストク」太平洋艦隊へ配備されます。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦ヴォロネジとウラジオストクは2027-2028年にロシア海軍へ就役する]
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ウラジオストクとヴォロネジは新型対地巡航ミサイル"カリブル-M"を搭載する]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦ウラジオストクとヴォロネジの船体の形成が始まった]

ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦コンドポガとアレクサンドル・オトラコフスキーはノルウェー海を通過した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年7月28日13時20分配信
【北方艦隊の揚陸艦はノルウェー海を通行する】

北方艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」「コンドポガ」は、黒海からバレンツ海への艦隊間移動を完了する。
現在、彼らはノルウェー海を通行しており、一両日中には艦隊主要基地~セヴェロモルスクへ到着する。

艦は地中海での任務遂行を7月中旬に完了し、大西洋へ入った。

大型揚陸艦の艦隊間移動は通常の水文気象条件下で行われ、乗組員は戦闘訓練及び海軍技量を向上させる計画任務への従事を可能にした。

大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」「コンドポガ」は、この数ヶ月間、黒海艦隊の一員として行動し、黒海及び地中海ロシア海軍演習へ参加した。



プロジェクト775大型揚陸艦の7番艦BDK-182は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月4日に起工され、1976年7月17日に進水し、1976年12月30日にソ連海軍へ納入され、翌1977年2月23日に海軍旗掲揚式典を開催して正式に就役し、北方艦隊へ編入されました。
1999年2月9日に「コンドポガ」と命名されました。

プロジェクト775の11番艦BDK-55は、ポーランドグダニスク造船所で1977年8月に起工され、1977年12月3日に進水、1978年7月30日に就役し、北方艦隊へ編入されました。
2001年5月9日に「アレクサンドル・オトラコフスキー」と命名されました。

この2隻はプロジェクト775の第1グループ(1974年~1979年に計12隻就役)に属しており、当初は「中型揚陸艦」に分類されていましたが、1977年には「大型揚陸艦」へ艦種変更されました。


「コンドポガ」(027)は、2012年7月から8月まで地中海東部への遠距離航海を行ないました。
[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征(2012年7月-9月)]

「アレクサンドル・オトラコフスキー」(031)は、2017年10月から12月まで地中海東部へ派遣され、「シリア・エクスプレス」(黒海沿岸からシリアタルトゥースへの物資輸送任務)に参加しました。
[シリアへの輸送任務(シリア・エクスプレス)を行なったロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦アレクサンドル・オトラコフスキーは母港セヴェロモルスクへ帰投した]

この数年間は、2隻とも北方艦隊北極遠征部隊「常連」でした。
[ロシア北方艦隊第9次北極遠征(2020年8月-10月)]
[ロシア北方艦隊第8次北極遠征(2019年8月-9月)]
[ロシア北方艦隊第7次北極圏遠征(2018年8月-10月)]
[ロシア北方艦隊の第6次北極海遠征(2017年8月-10月)]

「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、2021年3月下旬頃に母港セヴェロモルスクを出航し、4月初頭にシリアタルトゥースへ到着しました。
[ロシア海軍の5隻の大型揚陸艦が地中海東部に居る]

4月17日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦コンドポガとアレクサンドル・オトラコフスキーは黒海へ入った]

4月22日にクリミア半島沿岸で行なわれた黒海艦隊南方軍管区の上陸演習へ参加しました。

[クリミア半島沿岸でロシア海軍黒海艦隊とロシア南方軍管区の上陸演習が行なわれた]

演習が終わった後、セヴァストーポリへ入港しました。

2隻の大型揚陸艦は、当面の間は母港には戻らず、黒海に留まる事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦コンドポガとアレクサンドル・オトラコフスキーは黒海に留まる]
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦コンドポガとアレクサンドル・オトラコフスキーは黒海に居る]

「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、4月26日にセヴァストーポリを出航しています。
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「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、5月18日にボスポラス海峡を南下し、5月30日に同海峡を北上しています。
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おそらくは、「シリア・エクスプレス」でしょう。

その後も、度々セヴァストーポリから出航しています。

2021年6月9日
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2021年6月29日
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7月6日、「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」セヴァストーポリから出航しました。
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7月7日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。


その後、地中海を西へ進み、7月19日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦コンドポガとアレクサンドル・オトラコフスキーは地中海を去り、大西洋へ入った]

7月23日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過して北海へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年7月23日17時15分配信
【北方艦隊の揚陸艦はラ・マンシュを通行した】

7月28日にはノルウェー海を通過しました。

「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、7月末には母港セヴェロモルスクへ到着するようです。

イランへ向かうロシア海軍黒海艦隊の救助曳船カピタン・グリエフはスエズ運河を通過して紅海へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア黒海地域情報供給部(ウラジオストク市)発表
2021年7月28日9時0分配信
【黒海艦隊の救助船「カピタン・グリエフ」はスエズ運河を通行した】

救助曳船「カピタン・グリエフ」は、初めてノヴォロシースクからオマーン湾への海上移動を行なう。

ロシア曳船は、8月にイラン・イスラム共和国領内で開催されるダイバー混成国際競技『グルビナ-2021』ロシア海軍選抜チームの支援の為の本部船として使用される。

20日以上に渡って続く海上移動中、船の乗組員はスエズ運河を超え、3つの海峡と3つの湾、6つの海を通過する。



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プロジェクト22870救助曳船「カピタン・グリエフ」『アストラハン造船工場』で2016年1月27日に起工され、2018年5月18日に進水し、同年8月に内陸水路経由でノヴォロシースクへ回航されました。
黒海で洋上試験を行なった後、2018年12月20日にロシア海軍へ引き渡され、黒海艦隊の第314緊急救助船支隊へ配属されました。


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就役後は黒海で行動していましたが、2020年8月中旬に初めて地中海東部へ派遣されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦イワン・ゴルベツと救助曳船カピタン・グリエフは地中海東部へ向かった]
2020年12月末にノヴォロシースクへ帰投しました。

2021年7月24日にボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
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7月28日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。

今後、「カピタン・グリエフ」イランへ向かいます。

2年前の2019年には、同型船「プロフェッソル・ニコライ・ムール」イランへ派遣されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の救助曳船プロフェッソル・ニコライ・ムールはペルシャ湾へ到着した]

ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"は2022年5月9日に就役する

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
【コルベット「リェーズキー」は2022年5月9日の引き渡しが約束された】

『アムール造船工場』は、プロジェクト20380コルベット「リェーズキー」を、契約期限よりも4ヶ月前の2022年の勝利の日の祝日の引き渡しを計画している。
同社の総取締役ウラジーミル・クラコーフは、ミハイル・ミシュスティン首相が工場の艤装埠頭を訪れた際に言った。


「契約上では艦の御引き渡しは2022年となっております。
ですが私共は、それよりも4ヶ月前の勝利の日に御引き渡しするように努力いたします」
『インテルファクス』
は造船所のトップの言葉を引用した。

「リェーズキー」は、太平洋艦隊の為に『アムール造船工場』が建造する第4のプロジェクト20380コルベットである。
それは2016年に起工された。
当初、艦の引き渡しは2020年秋に予定されていたが、その後、就役時期は2021年に延期された。

7月初頭、「リェーズキー」造船台から出渠し、建造業者が塔-マスト複合体の設置を行ない、機器の据え付けを完了する為に艤装岸壁へ置かれた。

プロジェクト20380コルベットの全長は100メートル以上、排水量-2220トン。
それは距離4000海里までの航海を行なう事が出来る。
兵装-対艦ミサイル複合体「ウラン」、高射ミサイル複合体「リドゥート」、魚雷、有力な電波位置測定機器び電波電子機器、100mm砲装置A-190、大口径機関砲、擲弾発射機



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現在、ロシア極東方面コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』では、太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの建造が進められています。

1隻目の「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2006年6月30日起工、2015年5月22日進水)は、2017年7月20日に就役しました。
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[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2隻目の「グロームキー」(335、2012年4月20日起工、2017年7月28日進水)は、2018年12月25日に就役しました。
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[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

3隻目の「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339、2015年7月22日起工、2019年9月12日進水)は、2020年12月25日に就役しました。
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[プロジェクト20380コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊に編入された]


4隻目の「リェーズキー」は、2016年7月1日に起工されました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]

5年後の2021年7月1日に造船台から出渠しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"は造船台を出た]

『アムール造船工場』では、コルベットの出渠(進水)式典でシャンパンを割る役目を担う「コルベットの花嫁」を同社の女性職員から選定していますが、「リェーズキー」「花嫁」には、工場コルベット試運転チームの一員であるクセニア・ザヴゴロドネワが選ばれました。
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今後、「リェーズキー」は艤装が行なわれ、輸送ドックでウラジオストクへ回航された後に洋上試験を行ないます。

以前には「リェーズキー」のロシア海軍への引き渡しは2021年末に予定されていましたが、その後、2022年秋に延期されました。
[最新コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は2020年、"リェーズキー"は2021年にロシア海軍へ就役する]
2021年7月28日にロシア連邦首相ミハイル・ミシュスティン『アムール造船工場』を視察した際、工場のトップ、ウラジーミル・クラコーフは、2022年5月9日に「リェーズキー」を引き渡すと明言しました。

今後、『アムール造船工場』では、太平洋艦隊向けとして、更にプロジェクト20380コルベット2隻とプロジェクト20385コルベット4隻が建造されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の4隻のプロジェクト20385コルベットと2隻のプロジェクト20380コルベットの建造契約が締結された]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型コルベット"グローズヌイ"と"ブーイヌイ"が起工される]

ロシア海軍のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦クラスノヤルスクは2021年7月30日にセヴェロドヴィンスクで進水する

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『タス通信』より
2021年7月26日22時31分配信
【原子力潜水艦「クラスノヤルスク」はセヴェロドヴィンスクで7月30日に進水する】
モスクワ、7月26日/タス通信

プロジェクト885M「ヤーセン-M」原子力水中ロケット巡洋艦「クラスノヤルスク」は、7月30日にセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』社(『統合造船業営団』へ加入)で進水する。
月曜日にロシア国防省は報道機関へ伝えた。

「原子力水中ロケット巡洋艦クラスノヤルスクの進水式典は、セヴェロドヴィンスクの『セヴマシュ』社で7月30日に行なわれます。
進水式典は、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将の主催下で行なわれます」

当局は話した。

現在、『セヴマシュ』「クラスノヤルスク」進水の準備を完了している。
原子力潜水艦の準備は、まもなく海軍総司令官へ報告される。

国防省は、以前にエフメノフセヴェロドヴィンスクへの計画出張を行った事を思い出しました。
彼の出張プログラムの主な点は、2021年の引き渡しプログラムの為の『セヴマシュ』での会議であった。

現在、『セヴマシュ』では7隻のプロジェクト885M潜水艦が様々な建造段階に在る。
プロジェクト885M原子力潜水艦のトップ「カザン」は5月7日にロシア海軍へ引き渡された。
プロジェクト885/885M潜水艦の基本兵装は、有翼ミサイル「カリブル」或いは「オーニクス」である。



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プロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦 シリーズの4番艦(プロジェクト「ヤーセン-M」としては3隻目)K-571「クラスノヤルスク」は、2014年7月27日に起工されました。
[多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスク(と戦略原潜ボレイ級5番艦)はロシア海軍の日に起工された]

2017年1月下旬までに船体の水圧試験が終了しました。
[ロシア海軍の第4世代多用途原潜ヤーセン級4番艦クラスノヤルスクの船体の水圧試験が行なわれた]

以前には、「クラスノヤルスク」の進水は2021年8月に予定されていましたが、それよりも少し早い7月30日になりました。
[ロシア海軍のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦クラスノヤルスクは2021年8月に進水する]
進水後、造船所の岸壁で艤装工事が進められ、その後に係留試験、そして洋上試験が行なわれます。

「クラスノヤルスク」ロシア海軍への引き渡しは2022年末に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。


ロシア海軍第4世代原子力潜水艦となるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦シリーズは、現在までに9隻がセヴェロドヴィンスク市『セヴマシュ』(北方機械製造事業)で起工され、このうち1隻が就役しています。

1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は1993年12月21日に起工され、2010年6月15日に進水、2013年12月30日に竣工、2014年6月17日に就役し、北方艦隊第11対空母原潜師団へ編入されました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

2番艦「カザン」からは改良型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」となり、2009年7月24日に起工され、2017年3月31日に進水、2021年5月7日に就役し、北方艦隊へ配備されました。
[改セヴェロドヴィンスク型原子力水中巡洋艦カザンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

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プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、以前の885「ヤーセン」(「セヴェロドヴィンスク」)よりも全長が10メートル短くなり(つまり129.2メートル)、533mm魚雷発射管は8門に減らされ(「セヴェロドヴィンスク」は10門)、4連装垂直ミサイル発射管は10基(「セヴェロドヴィンスク」は8基)に増加しています。
従いまして、885の改良型と言うよりは実質的に新しい設計の潜水艦と言えます。

3番艦K-573「ノヴォシビルスク」(プロジェクト885M「ヤーセン-M」としては2隻目)は、2013年7月26日に起工され、2019年12月25日に進水しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクはセヴェロドヴィンスクで進水した]
2021年7月2日から洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは白海で洋上試験を開始した]
ロシア海軍への引き渡しは2021年末に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
[ヤーセン-M級原子力水中巡洋艦ノヴォシビルスクは2021年末にロシア海軍へ引き渡される]


5番艦(「ヤーセン-M」としては4隻目)「アルハンゲリスク」は、2015年3月19日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2023年以降に予定されており、北方艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍の為のヤーセン級多用途原潜5番艦アルハンゲリスクは起工された]

6番艦(「ヤーセン-M」としては5隻目)「ペルミ」は、2016年7月29日に起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは2023年以降に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍の為の第6のヤーセン級原子力水中巡洋艦ペルミはセヴェロドヴィンスクで起工された]

7番艦(改「ヤーセン」級としては6隻目)「ウリヤノフスク」は、2017年7月28日に起工されました。
[ロシア海軍北方艦隊の為の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級7番艦(最終艦)ウリヤノフスクは起工された]
ロシア海軍への引き渡しは2024年に予定されており、北方艦隊へ配備されます。

但し、「ウリヤノフスク」に関しては、未だ確定では有りませんが、起工後にプロジェクト09853特殊用途原子力潜水艦へ設計変更されているという情報も有ります。
[第3の原子力水中無人機ポセイドン搭載特殊用途原子力潜水艦ウリヤノフスクは2027年までにロシア海軍へ就役する]


以前には、ロシア海軍向けの「ヤーセン」シリーズは7隻で終了する予定でした。

しかし、2019年6月27日、モスクワ州愛国者公園で開催された軍事機器展示会『アルミヤ-2019』の会場において、「ヤーセン-M」2隻の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]

そして2020年7月20日、8番艦(「ヤーセン-M」としては7隻目)「ヴォロネジ」と9番艦(「ヤーセン-M」としては8隻目)「ウラジオストク」が一斉に起工されました。

[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヴォロネジとウラジオストクはセヴェロドヴィンスクで起工された]

現在の所、この2隻のロシア海軍への引き渡しは、2027~2028年に予定されており、「ヴォロネジ」北方艦隊「ウラジオストク」太平洋艦隊へ配備されます。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦ヴォロネジとウラジオストクは2027-2028年にロシア海軍へ就役する]
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ウラジオストクとヴォロネジは新型対地巡航ミサイル"カリブル-M"を搭載する]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦ウラジオストクとヴォロネジの船体の形成が始まった]

ロシア海軍北方艦隊の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンはバレンツ海で演習を行なう

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『インテルファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2021年7月26日13時50分配信
【原子力潜水艦「カザン」は演習の為にバレンツ海へ出航した】
モスクワ、7月26日、インテルファクス

原子力潜水艦「カザン」の乗組員は、セヴェロモルスク海軍パレードへ参加した後、演習の為にバレンツ海へ出航した。
北方艦隊広報サービスは月曜日に発表した。

「原子力潜水艦カザンの乗組員は、本日午前にバレンツ海へ出航しました。
今後数日間、彼らは潜水艦の戦闘訓練コースの複合活動へ取り組みます」

声明では、こう述べられた。

声明では更に、戦略潜水艦「ノヴォモスコフスク」が基礎駐留所への基地間移動を完了する事が指摘された。
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5月7日、プロジェクト「ヤーセン-M」のトップとなる多目的原子力潜水艦「カザン」ロシア海軍の戦闘編制へ受け入れられた。

2020年11月、「カザン」は、白海から対艦有翼ミサイル「オーニクス」(科学生産合同『機械製造』コーポレーション『戦術ミサイル兵器』)の試験発射を実施した。
それまでに「カザン」は、白海から距離1000キロメートルを超えるアルハンゲリスク州チジャ射爆場有翼ミサイル「カリブル」(コンツェルン『アルマーズ-アンテイ』)の射撃を実施した。

プロジェクト885M「ヤーセン-M」多目的原子力潜水艦は、有翼ミサイル「カリブル」及び「オーニクス」を搭載する。
極超音速ミサイル「ツィルコン」(コーポレーション『戦術ミサイル兵器』が試験を行なっている新たなロシア極超音速ミサイル)での武装が計画されていると伝えられている。



ロシア海軍第4世代原子力潜水艦であるプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中巡洋艦の2番艦(改型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」としては1番艦)「カザン」は、2009年7月24日にセヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で起工されました。
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[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]

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プロジェクト885M「ヤーセン-M」は、以前の885「ヤーセン」(「セヴェロドヴィンスク」)よりも全長が10メートル短くなり(つまり129.2メートル)、533mm魚雷発射管は8門に減らされ(「セヴェロドヴィンスク」は10門)、4連装垂直ミサイル発射管は10基(「セヴェロドヴィンスク」は8基)に増加しています。
従いまして、885の改良型と言うよりは実質的に新しい設計の潜水艦と言えます。

北方艦隊への配備が予定されている「カザン」の乗組員の編成は、2016年3月までに完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊潜水部隊は新世代戦略原潜クニャージ・ウラジーミルと多用途原潜カザンの乗組員を編成した]

「カザン」は2017年3月31日に進水しました。

[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンはセヴェロドヴィンスク造船所で進水した]

2017年7月末からは、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍の第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンの係留試験が始まった]

2018年9月24日、「カザン」は最初の航行試験(工場航行試験)へ出発しました。

[ロシア海軍の為のヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンの航行試験が始まった]
試験は2019年1月初頭頃まで続きました。


当初、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2019年12月末に予定されていました。
[第4世代原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、航行試験の結果、幾つかの不具合が発覚した為、2019年中の引き渡しは実現できませんでした。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは延期されるかもしれない]

「カザン」は、2019年7月以降に航行試験を再開しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦ヤーセン級2番艦カザンは2019年7月に航行試験を再開する]

しかし、不具合は完全に修正されたわけでは無く、「カザン」ロシア海軍への引き渡しは、2020年末頃までに延期される事になりました。
[ヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンのロシア海軍への引き渡しは2020年に延期された]

一方、「カザン」の航行試験は白海で続けられ、12月5日には魚雷発射試験を行ない、水中目標へ2基の魚雷を一斉に発射しました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で魚雷発射試験を行なった]

翌12月6日には水上目標への魚雷発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で水上目標へ魚雷を発射した]

白海での「カザン」の航行試験は、2019年12月半ばまで続けられました。

2020年にも「カザン」の航行試験は続けられる事になりました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンの洋上試験は延長される]

「カザン」の最終洋上試験となる国家試験は、2020年9月初頭に始まりました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年秋に最終洋上試験を開始する]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で航行試験を行なった]
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で試験を続ける]

10月7日、「カザン」は洋上試験と、乗組員の錬成訓練を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海での試験と訓練を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投した]

その後、「カザン」は11月21日に国家試験の最終段階の為に白海へ出航し、11月23日には有翼ミサイル「カリブル」を地上目標へ発射しました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で巡航ミサイル"カリブル"を地上目標へ発射した]

11月30日には超音速対艦ミサイル「オーニクス」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍のヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは白海で超音速対艦ミサイル"オーニクス"を発射した]

この他、11月中に「カリブル」「オーニクス」の同時発射試験も行なったようです。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは2020年11月に巡航ミサイル"カリブル"とオーニクスを同時に発射した]

その後、「カザン」は一旦セヴェロドヴィンスクへ戻り、12月中旬に白海へ出航し、12月19日に再び超音速対艦ミサイル「オーニクス」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは白海で再び超音速対艦ミサイル"オーニクス"を発射した]

「カザン」ロシア海軍への引き渡しは2020年12月末に予定されていましたが、結局、またも実現せず、引き渡しは翌2021年に延期される事になりました。
[ヤーセン-M原子力水中巡洋艦カザンは2020年12月にロシア海軍へ就役する]

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2021年4月末、「カザン」は最終点検の為、白海へ出航しました。

2021年5月5日、「カザン」の試験が全て完了した事を証明する受領証書への署名がセヴェロドヴィンスクで行なわれました。
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[改セヴェロドヴィンスク型原子力水中巡洋艦カザンは2021年5月7日にロシア海軍へ就役する]

2021年5月7日、「カザン」への聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[改セヴェロドヴィンスク型原子力水中巡洋艦カザンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
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「カザン」北方艦隊へ編入され、準姉妹艦「セヴェロドヴィンスク」(2014年6月17日就役)と同じ第11対空母原潜師団(ザオゼルスク)へ配備されました。
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6月1日(ロシア北方艦隊の創設記念日)、常駐基地ザーパドナヤ・リツァ(ザオゼルスク)へ到着しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭原子力水中巡洋艦カザンは常駐基地ザオゼルスクへ到着した]

その後、7月25日の『ロシア海軍の日』セヴェロモルスクで行なわれた観艦式へ参加しました。

観艦式が終わった翌日の7月26日、バレンツ海へ出航しました。

「カザン」は、洋上で乗組員の各種訓練を行ないながら母港ザオゼルスクへ戻るようです。

ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年8月以降に極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を開始する

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『タス通信』より
2021年7月25日9時1分配信
【潜水艦「セヴェロドヴィンスク」からの最初の「ツィルコン」試験発射は8月には実行できる】
ジュコーフスキー/モスクワ州、7月25日/タス通信

水中搭載艦~プロジェクト885原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」からの極超音速ミサイル「ツィルコン」の最初の試験発射は、おおよそ2021年8月には実行できる。
『タス通信』航空サロン『MAKS-2021』の控室で防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「飛翔-設計試験の枠組みにおける水中搭載艦~原子力潜水艦セヴェロドヴィンスクからの最初のツィルコンの試験発射は、おおよそ8月には実行できるでしょう」
彼は話した。

「ツィルコン」を開発、製造する科学生産合同『機械製造』(コーポレーション『戦術ロケット兵器』へ加入)は、この情報についてコメントしなかった。

以前には、現在、ミサイル「ツィルコン」の飛翔-設計試験は、水上搭載艦~北方艦隊プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」から行なわれていると伝えられた。

7月21日、航空サロン『MAKS-2021』で、コーポレーション『戦術ミサイル兵器』総取締役ボリス・オブノソフは、ミサイル「ツィルコン」の開発はスケジュールに沿って進んでいると報道陣へ伝えた。
「これは非常に厄介な兵器です。
私は、個人的に幾つかの試験へ参加しました。
非常に驚くべき効果性です」

彼は話した。

7月19日、ロシア連邦国防省は、フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」が地上目標への極超音速ミサイル「ツィルコン」発射に成功し、飛翔速度はマッハ7(マッハ1=時速1198.801キロメートル)、距離は350キロメートルを超えたと発表した。



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極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

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[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

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[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年には「ツィルコン」の発射試験は7回程度の実施が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年に7回の発射試験を行なう]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験では、複数のミサイルの一斉発射も予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年末までに一斉発射試験を行なう]

原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」は、2021年中に少なくとも2回の「ツィルコン」発射試験を行ないます。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年中に極超音速ミサイル"ツィルコン"を少なくとも2回発射する]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、「ツィルコン」の試験を行なう為、2021年5月中旬にセヴェロドヴィンスクへ移動しました。
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[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の最終試験の為にセヴェロドヴィンスクへ向かった]

2021年7月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からバレンツ海の地上目標(距離350km以上)への「ツィルコン」発射試験を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の地上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

次の「アドミラル・ゴルシコフ」からの「ツィルコン」発射試験は「最大距離」即ち最大射程で実施されるようです。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の最大射程での発射試験を行なう]

更には、「航空母艦」を模した海上標的へ発射されるようです。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で航空母艦を模した海上標的へ極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なう]

2021年8月中には、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」による発射試験が始まります。
[ロシア海軍の最新鋭極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験は2021年8月に始まる]

「ツィルコン」の発射試験は2021年末の完了が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の発射試験は2021年末に完了する]

「ツィルコン」の量産開始は、早ければ2022年になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の量産は2022年に始まる]
[極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2022年からロシア海軍への引き渡しが始まる]

「ツィルコン」を最初に搭載するのは、プロジェクト22350フリゲート3番艦「アドミラル・ゴロフコ」(2022年就役予定)になるようです。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコはロシア海軍で最初の極超音速ミサイル"ツィルコン"搭載艦となる]

22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、以前に「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な改装が行なわれましたが、「アドミラル・ゴロフコ」は、最初から「ツィルコン」の運用(発射)を考慮した仕様になっているという事でしょう。


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の完了は2023年になる?]

同様に大規模な近代化改装が行なわれるプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは最初の洋上試験を終えてセヴェロドヴィンスクへ帰投した

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『タス通信』より
2021年7月26日19時43分配信
【特殊用途原子力潜水艦「ベルゴロド」は試験の為の最初の出航から戻ってきた】
モスクワ、7月26日/タス通信

プロジェクト09852特殊用途原子力潜水艦「ベルゴロド」は、工場航行試験の為の最初の出航から戻ってきた。
『タス通信』造船分野の情報提供者より伝えられた。

「原子力潜水艦ベルゴロドは、7月24日に工場航行試験の為の最初の白海への出航から戻ってきました。
第2の出航は、近日中に計画されております」

彼は話した。

潜水艦を建造している生産合同『セヴマシュ』広報サービスは、『タス通信』へ公式にコメントしなかった。

以前、工場航行試験の完了後、「ベルゴロド」の国家試験が始まると伝えられた。
2021年末には潜水艦は発注者へ引き渡されなければならない。

更に、軍当局に近い情報提供者は、以前に原子力潜水艦「ベルゴロド」は、国家試験を完了してロシア連邦海軍へ引き渡された後、太平洋で勤務に就くと伝えた。

原子力水中無人機「ポセイドン」の最初の搭載艦~プロジェクト09852潜水艦「ベルゴロド」は、2019年4月23日に進水した。



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プロジェクト949A「アンテイ」(オスカーII)原子力水中巡洋艦K-329「ベルゴロド」は、1992年7月24日にセヴェロドヴィンスク市生産合同『北方機械製造事業』(セヴマシュ)で起工されましたが、2006年に完成度80パーセント程度で建造工事は凍結されました。
[オスカーII型原潜最終艦、建造中止?]
[未完のオスカーII型原潜ベルゴロド]
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」の建造は停止される]

その後、「ベルゴロド」特殊用途原潜へ改造されることになりました。
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」は特殊作戦母艦として完成する]
[オスカーII級原潜「ベルゴロド」は完成する]
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2012年12月20日、「ベルゴロド」は、原子力調査潜水艦プロジェクト09582として、『セヴマシュ』で改めて「起工」されました。
[調査原潜プロジェクト09852は起工された]
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当初、「ベルゴロド」は、2018年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でしたが、その後、引き渡しは延期され、2018年末までの進水予定も実現しませんでした。
[原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の為の原子力科学調査潜水艦ベルゴロドは2018年末までに進水する]

「ベルゴロド」は、無人潜水艇「クラヴェシン-2」などの有人或いは無人の各種潜水艇を搭載します。
[ロシア海軍の新型無人潜水艇クラヴェシン-2の試験はクリミア半島のフェオドシヤで行なわれている]

この他、現在開発中の大洋多目的システム「ポセイドン」(深海原子力無人機)の搭載母艦としての役割も果たします。

[大洋多目的システム「ポセイドン」]

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更には「原子力深海ステーション」、即ち深海調査用の小型特務原子力潜水艦も搭載できます。
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは深海調査用小型原子力潜水艦を搭載する]

2019年4月23日、「ベルゴロド」『セヴマシュ』で進水しました。

[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは進水した]

「ベルゴロド」は、2020年にロシア海軍への引き渡しが予定されていました。
[特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは2020年6月に洋上試験を開始し、同年9月にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、コロナウイルス流行による遅延(『セヴマシュ』でも感染者が出た)などの理由により、2020年中に洋上試験を開始する事すら実現できず、引き渡しは2021年に延期される事になりました
[セヴェロドヴィンスク造船所で建造されている特殊用途原子力潜水艦ベルゴロド、原子力水中巡洋艦カザンとノヴォシビルスク、戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・オレグは2021年にロシア海軍へ就役する]

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2021年6月25日、「ベルゴロド」白海へ出航し、最初の洋上試験(工場航行試験)を開始しました。
[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは洋上試験の準備を進めている]
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは洋上試験を開始した]

「ベルゴロド」は7月24日にセヴェロドヴィンスクへ帰投しました。
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7月末~8月初頭には、次の洋上試験が行なわれるようです。

工場航行試験を終えた後、最終洋上試験となる国家試験が始まります。

現在の所、「ベルゴロド」ロシア海軍への引き渡しは、2021年末に予定されています。
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドの洋上試験は2021年9月に完了する]

以前には北方艦隊へ配備されると見られていた「ベルゴロド」ですが、最近では、太平洋で勤務に就く、つまり太平洋艦隊への配備も検討されているようです。
[ロシア海軍の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドは太平洋艦隊へ配備される?]

ミグは第5世代艦上戦闘機プラス艦上無人機を開発する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年7月26日2時7分配信
【情報筋:『ミグ』は第5世代艦上戦闘機の開発を始めた】
モスクワ、7月26日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア航空機製造団体(RSK)『ミグ』第5世代艦上戦闘機の開発を始めた。
それは「ステルス」技術を使用して作られ、今後数年で試験用見本航空機の作成が計画されている。
『ロシア通信社ノーボスチ』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「同社は、ステルス技術を使用して作られる第5世代将来艦上戦闘機の作業を進めています。
現在、コンピュータモデリング段階が進行しており、今後数年で最初の試験用見本航空機のロールアウトが計画されています」

情報提供者は話した。

彼は付け加えた「プロジェクトの枠組みにおいて、垂直離着陸戦闘機ヴァージョンの作成の可能性も検討されています。
航空機は、MiG-35の寸法で作られるものと見られています」

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対談者は、この機体が複合体艦上航空機プラス重量10トン以上の無人飛行装置~の枠組みで作成され、「全翼機」の空力形状概略の下で作られる事を明らかにした

「装置は『忠実な僚機』の概念の枠組みで戦闘機と一緒に使用されなければなりません。
その機能は、給油もしくは合同で打撃を与える事になります」

情報提供者は付け加えた。
対談者は、装置は、無人機「スカート」の開発成果の使用も含むと説明した。
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航空サロン『MAKS-2021』『ミグ』は、大型模型の形で将来艦上航空隊多機能複合体を提示した。
提示されたものには、第5世代艦上戦闘機の大型模型も含まれる。
模型によると、航空機は電波位置測定視認性を低減した双発機である。
機体は空力形状概略「アヒル」、即ち前部水平尾翼である~航空機の後ろには、水平尾翼の無い2つの垂直安定舵が有る。
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更に、複合体を構成する無人飛行装置の模型も示された。
将来装置の独特な特徴は、ひっくり返った「V」の形の尾翼である。
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ロシア航空機製造団体『ミグ』(旧ミグ試作設計局)は、1980年代にソヴィエト連邦海軍向けの艦上戦闘機MiG-29K(9-31)を開発しましたが、試作機のテスト中にソヴィエト連邦が崩壊し、結局不採用となりました。


その後、第4++世代として再設計されたMiG-29M2艦上戦闘機型となるMiG-29KUB(9-47)MiG-29K(9-41)が新たに開発され、2000年代後半に初飛行しました。

MiG-29Kは単座型、MiG-29KUBは複座型ですが、他の第4++世代MiG-29シリーズと同様、単座型と複座型で機体フレームとキャノピーは全く同一です。
[艦上戦闘機MiG-29K(9-41)]
[艦上戦闘機MiG-29KUB(9-47)]

MiG-29K/KUBは、先ず初めにインド海軍へ採用され、第1バッチ(16機)と第2バッチ(29機)合わせて45機が2016年末までに引き渡されました。

更なる追加購入の可能性も有ります。
[インドは艦上戦闘機MiG-29K/KUBの追加購入についてロシアへ問い合わせた]

その後、ロシア海軍向けにも24機が発注され、2015年12月末までに契約分全機の納入が完了しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]

ロシア海軍MiG-29K/MiG-29KUBは、2016年10月15日から2017年2月8日に掛けて地中海への遠距離航海を行ない、シリア沖まで進出した重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の艦載機として、シリア領内のテロ組織への空爆にも参加しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33とMiG-29K/KUBは2016年11月~2017年1月にシリア領内のテロ組織を空爆した]



『ミグ』は、2010年代前半頃から自主開発という形で第5世代軽戦闘機の開発を進めていました。

『タス通信』より
2015年6月18日16時58分配信
【ロシア航空機製造団体『ミグ』は発注が無いのにも関わらず第5世代軽戦闘機へ取り組んでいる】

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この第5世代戦闘機は、かつて『ミグ』が試作した戦闘機1.44をベースにした「1.44の空力形状概略を基にして、それを発展させたもの」になります。
『タス通信』より
2015年9月29日20時45分配信
【情報筋:ミグはMiG-1.44をベースにして第2のロシア第5世代航空機を開発している】

『ミグ』第5世代軽戦闘機は、単発機と双発機の2つのタイプが検討されています。
『タス通信』より
2017年7月18日22時32分配信
【ロシア航空機製造団体『ミグ』は、第5世代航空機の単発及び双発エンジンのヴァージョンへ取り組んでいる】



しかし、2021年7月20日~25日にモスクワ郊外のジュコーフスキー飛行場で開催された国際航空宇宙サロンMAKS-2021において、スホーイ新世代軽単発戦闘機「シャフ・イ・マト」(王手詰み、チェックメイト)のモックアップが公表され、こちらがロシア第5世代軽戦闘機「本命」となる事が明らかにされました。
『タス通信』より
2021年7月21日2時30分配信
【「王手詰み」設計者ストリェリェーツ】
スホーイ新世代軽単発戦闘機チェックメイト設計主任ミハイル・ストリェリェーツ氏へのインタビュー記事。
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一方、『ミグ』MAKS-2021において2種類の新型戦闘機無人機の模型を公開しました。

双発ヴァージョン(1.44ベース?)
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単発ヴァージョン(軽多機能航空機)
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無人機
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この双発ヴァージョン無人機が、今回の記事に登場する「第5世代艦上戦闘機」と、同機とペアで運用される無人機になるようです。

「第5世代艦上戦闘機」は、MiG-35と同サイズとの事ですから、現用のMiG-29Kとも同サイズという事になります。
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ミグ第5世代艦上戦闘機は、垂直離着陸戦闘機型も検討されているとの事ですが、以前に開発が始まったと伝えられたヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機と統合されるのでしょうか。
[ロシア航空機製造業界はロシア海軍の為の新世代VSTOL艦上戦闘機の開発作業を進めている]

シリアのタルトゥース港で5回目の『ロシア海軍の日』観艦式が行なわれた


『タス通信』より
2021年7月25日18時5分配信
【ロシア海軍の艦が参加する海軍パレードがタルトゥースで行なわれた】
タルトゥース/シリア、7月24日

『ロシア海軍の日』に敬意を表した海軍パレードシリアタルトゥースで行なわれた。
それには、ロシアの艦及び戦闘航空機が参加した。

「合計して祭日の行事には9隻の戦闘艦、9艇、支援船、ロシア航空宇宙軍及びロシア海軍海上航空隊の13機の飛行装置、そして更にシリア海軍の2隻のロケット艇が参加しました」
ロシア国防省
は記者へ伝えた。

パレードには、フリゲート「アドミラル・マカロフ」、プロジェクト636.3潜水艦「スタールイ・オスコル」、小型ロケット艦「イングシェチア」、海洋掃海艦「コヴロヴェツ」、補助船KIL-158、海洋曳船「セルゲイ・バルク」が参加した。
パレードへ参加した艦は、地中海ロシア海軍常設艦船作戦連合部隊の一員として加わっている。
パレードは、シリアロシア軍グループ司令官エフゲニー・ニキフォロフ中将が主催し、パレードは対水中工作艇「パーヴェル・シラーエフ」からドミトリー・ドブリニン1等海佐が指揮した。
「アドミラル・マカロフ」艦上では、戦闘勤務と模範的な軍の義務遂行で顕著な働きを見せた船員への表彰式典が開催された。

パレードが行なわれた後、タルトゥース住民とゲストには、軍事スポーツ祭典とコンサートが待っていた。
ロシア海軍歩兵隊員は、「ラプトル」艇打撃ヘリコプターの支援下で無防備の海岸への上陸と占領を実演した。
「アドミラル・マカロフ」乗組員は、潜水艦の捜索と噴射推進複合体RBU-6000による仮想破壊を行なった。

軍事スポーツ祭典プログラムは、「ラプトル」艇の通過とロシア、シリア、ロシア海軍の旗を付けたKa-27ヘリコプターの飛行で完了した。
更に沿岸の住民の為、軍事装備の展示が用意された。

シリアタルトゥースでの『海軍の日』海軍パレードは5回目となる。
今年は7月25日に行なわれた。
更に『海軍の日』に敬意を表するパレードは、ロシアの都市セヴェロモルスク、バルチースク、セヴァストーポリ、カスピースク、ウラジオストクでも行なわれた。
サンクトペテルブルクで行なわれた主要海軍パレードには、インド、イラン、パキスタンの艦を含む50隻以上の艦、そして更には4000名以上の将兵が参加した。
2021年にロシア海軍は325周年を迎える。




『ロシア海軍の日』は、毎年7月の最終日曜日と定められており、今年(2021年)は7月25日です。

『海軍の日』ソヴィエト連邦時代の1939年に初めて制定され、当時は7月24日に固定されていました。
その後、1980年10月1日付でソヴィエト連邦最高会議『海軍の日』を毎年7月の最終日曜日と決定し、これがソヴィエト連邦解体後も現在に至るまで受け継がれています。

『ロシア海軍の日』には、各艦隊の主要港で観艦式が行なわれます。

ロシア海軍物資-技術サービス供給所が置かれているシリアタルトゥース港でも、2017年から『ロシア海軍の日』の観艦式が行なわれるようになりました。

2017年7月30日の『ロシア海軍の日』タルトゥース観艦式には、潜水艦「クラスノダール」、救助曳船SB-739、海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」、偵察艦「ワシーリー・タチシチェフ」、警備艦「プイトリーヴイ」、フリゲート「アドミラル・エッセン」、サルベージ船KIL-158が参加しました。
この他、査閲艦艇として哨戒艇「ユナルメーツ・クルイマ」も参加しました。


2018年7月29日の『ロシア海軍の日』タルトゥース観艦式には、潜水艦「コルピノ」、偵察艦「キルディン」、海洋掃海艦「トゥルビニスト」、小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」、「グラード・スヴィヤージスク」、サルベージ船KIL-158が参加しました。

[シリアのタルトゥース港で『ロシア海軍の日』の観艦式が行なわれた]

2019年7月28日の『ロシア海軍の日』タルトゥース観艦式には、潜水艦「スタールイ・オスコル」、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」、警備艦「プイトリーヴイ」、小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」、「ウグリーチ」、工作船PM-138、救助曳船「シャフテル」、対水中工作艇「スヴォーロヴェツ」が参加しました。

[シリアのタルトゥース港で『ロシア海軍の日』観艦式が行なわれた]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』タルトゥース観艦式には、潜水艦「ノヴォロシースク」、フリゲート「アドミラル・マカロフ」、海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」、サルベージ船KIL-158、救助曳船SB-36、対水中工作艇「キネリ」が参加しました。

[シリアのタルトゥース港で『ロシア海軍の日』観艦式が行なわれた]


現在、地中海東部(シリア沖を含む)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「スタールイ・オスコル」
2020年12月下旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」2021年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」2021年5月初頭から地中海東部に滞在
哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」2021年5月下旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「イングシェチア」2021年7月上旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「コヴロヴェツ」:2021年5月上旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2021年3月上旬から地中海東部に滞在
サルベージ船LKIL-1582021年7月下旬から地中海東部に滞在
海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2021年7月中旬から地中海東部に滞在
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対水中工作艇「パーヴェル・シラーエフ」2021年6月上旬から地中海東部に滞在
工作船PM-138:2021年4月初頭から地中海東部に滞在

これらの艦船の内の何隻かがタルトゥース観艦式に参加しました。

ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の技術仕様は合意された

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『タス通信』より
2021年7月24日19時8分配信
【『ロシアン・ヘリコプターズ』はプロジェクト「ミノーガ」の技術的課題で供給者と合意した】
ジュコーフスキー/モスクワ州、7月24日/タス通信

国営法人『ロステック』ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』は、将来海洋ヘリコプター「ミノーガ」プロジェクトの技術的課題(技術仕様)で供給者と合意した。
『タス通信』国際航空宇宙サロンMAKS-2021ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』総取締役アンドレイ・ボギンスキーより伝えられた。

「今、2023年までに作成される複合設計文書の開発作業が進められています。
昨年、我々は前払い金を受け取り、それを供給者へ送りました。
全ての技術的課題で、各々の供給者とは合意しています」

彼は話した。

フォーラム『アルミヤ-2020』の枠組みで、ホールディングス『ロシアン・ヘリコプターズ』国防省将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」の試験設計作業の契約へ署名した。
将来的には、これは多目的艦載ヘリコプターKa-27を代替しなければならない。
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ヘリコプターは、先ず第一に、潜水艦の探知、追尾、破壊の為に意図されている。
ヘリコプターの寸法は、艦の規格に合わせられており、機体自身は兵器を設置する為のモジュールを受け取る。



ロシア(ソ連)ヘリコプターメーカーである『カモフ』は、ソ連/ロシア海軍の一連の艦載ヘリコプターを開発しましたが、艦の格納庫などの制限により、寸法を大幅に変える事は有りませんでした。
これらのヘリコプターには、一貫して二重反転ローターが採用されました。

Ka-25(1961年7月20日初飛行、1971年12月軍備採用)
メインローター直径:15.74m
全長:9.75m
全幅:3.76m
全高:5.37m
通常離陸重量:6970kg
最大離陸重量:7140kg

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Ka-27(1973年12月24日初飛行、1981年軍備採用)
メインローター直径:15.90m
全長:12.25m
全幅:3.80m
全高:5.40m
通常離陸重量:10700kg
最大離陸重量:12000kg

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そして1990年代には、Ka-27シリーズの後継として新型艦載ヘリコプターKa-40(通常離陸重量12000-13000kg、最大離陸重量14000-15000kg)が計画されましたが、資金不足により開発は中止されました。
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現在は、ロシア海軍主力艦載ヘリコプターKa-27の近代化改修が進められており、機体寿命は10年間延長されます。
[ロシア海軍の近代化された艦上ヘリコプターKa-27Mは黒海艦隊へ重点的に配備される]

しかし、Ka-27を未来永劫に渡り使用し続ける事は出来ないので、『カモフ』による新たな艦上ヘリコプターが開発されることになりました。
[ロシア海軍の為の将来多目的艦上ヘリコプターが開発される]
[ロシア海軍航空隊の為の新世代艦上ヘリコプターは2020年までに作成される]
[Ka-27の後継となるロシア海軍の新世代艦載ヘリコプターが開発される]

将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」(ヤツメウナギ)と命名されており、機体のサイズはKa-27と同じ程度になるようです。
機体設計は全く新しいものとなりますが(つまりKa-27ベースにはならない)、二重反転ローターは受け継がれます。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプターはミノーガと命名された]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の為の新たな通信システムが開発される]
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は全く新しい設計となる]

「ミノーガ」の概略設計は2019年7月までに完了しました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の概略設計は完了した]

2020年8月25日、モスクワ州クビンカ『愛国者公園』で開催されている国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2020』の最中に、「ミノーガ」の第1段階設計作業(試験-設計作業)の契約が締結されました。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の第1段階設計作業の契約が締結された]

「ミノーガ」の試作1号機の初飛行は、早ければ2025~2026年頃になります。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の試作1号機は2025~2026年に初飛行する]

「ミノーガ」の開発が完了し、量産が始まるのは2020年代後半になります。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は2025年頃から生産を開始する]

「ミノーガ」は、「対潜」、「捜索救助」、「兵員輸送」の3つのタイプへ短時間で変換できるモジュール方式のヘリコプターになるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"は汎用タイプとなる]

更には無人タイプも開発される事になるようです。
[ロシア海軍航空隊将来艦上ヘリコプター"ミノーガ"の無人型が開発される?]

シリアのタルトゥース港で『ロシア海軍の日』観艦式のリハーサルが行なわれた


『タス通信』より
2021年7月24日11時14分配信
【艦及び航空隊はタルトゥースの海軍パレードの本稽古へ参加した】
タルトゥース/シリア、7月24日/タス通信

ロシア戦闘艦及び航空隊は、シリアタルトゥース海軍パレードの本稽古へ参加した。
『タス通信』特派員は現地より伝えた。

ロシア国防省は、本稽古にはロシア海軍の9隻の戦闘艦、艇、支援船、ロシア航空宇宙軍及びロシア海軍海上航空隊の14機の飛行装置、そして更にシリア海軍の2隻のロケット艇が参加したと通知した。

「フリゲート"アドミラル・マカロフ"は、シリア領海のタルトゥース港水域泊地で海軍パレードの本稽古へ参加しました。
我々は艦グループを構成してパレード隊列を作り、ゲスト及び市民へ戦闘訓練を見せました。
乗組員は、故国の沿岸から遠く離れ、ロシア海軍325周年の日に海軍の聖アンドレイ旗を示す事を誇りに思っています」
フリゲート
副長ローマン・ルキチュクは記者へ話した。

「アドミラル・マカロフ」に加え、本稽古にはプロジェクト636.3潜水艦「スタールイ・オスコル」、小型ロケット艦「イングシェチア」、海洋掃海艦「コヴロヴェツ」、補助船KIL-158、海洋曳船「セルゲイ・バルク」が参加した。
パレードのリハーサルへ参加している艦は、地中海ロシア海軍常設艦船作戦連合部隊の一員として加わっている。

パレードの空中部門には、海上航空隊ヘリコプター航空軍団ヘリコプター、爆撃機、戦闘機、そして更には遠距離電波位置測定探知航空機が参加した。
パレードの本稽古は、遠方作戦ゾーンの作戦司令部の司令官ドミトリー・ドブルイニンが監督した。

シリアタルトゥースでの『海軍の日』海軍パレードは5回目となる。
今年は7月25日に行なわれる。
更に『海軍の日』に敬意を表するパレードは、ロシアの都市セヴェロモルスク、バルチースク、セヴァストーポリ、カスピースク、ウラジオストクでも行なわれる。
サンクトペテルブルクで行なわれる主要海軍パレードには、インド、イラン、パキスタンの艦を含む50隻以上の艦、そして更には4000名以上の将兵が参加する。



『ロシア海軍の日』は、毎年7月の最終日曜日と定められており、今年(2021年)は7月25日になります。

『ロシア海軍の日』には、各艦隊の主要港で観艦式が行なわれます。

ロシア海軍物資-技術サービス供給所が置かれているシリアタルトゥース港でも、2017年から『ロシア海軍の日』の観艦式が行なわれるようになりました。

2017年7月30日の『ロシア海軍の日』タルトゥース観艦式には、潜水艦「クラスノダール」、救助曳船SB-739、海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」、偵察艦「ワシーリー・タチシチェフ」、警備艦「プイトリーヴイ」、フリゲート「アドミラル・エッセン」、サルベージ船KIL-158が参加しました。
この他、査閲艦艇として哨戒艇「ユナルメーツ・クルイマ」も参加しました。


2018年7月29日の『ロシア海軍の日』タルトゥース観艦式には、潜水艦「コルピノ」、偵察艦「キルディン」、海洋掃海艦「トゥルビニスト」、小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」、「グラード・スヴィヤージスク」、サルベージ船KIL-158が参加しました。

[シリアのタルトゥース港で『ロシア海軍の日』の観艦式が行なわれた]

2019年7月28日の『ロシア海軍の日』タルトゥース観艦式には、潜水艦「スタールイ・オスコル」、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」、警備艦「プイトリーヴイ」、小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」、「ウグリーチ」、工作船PM-138、救助曳船「シャフテル」、対水中工作艇「スヴォーロヴェツ」が参加しました。

[シリアのタルトゥース港で『ロシア海軍の日』観艦式が行なわれた]

2020年7月26日の『ロシア海軍の日』タルトゥース観艦式には、潜水艦「ノヴォロシースク」、フリゲート「アドミラル・マカロフ」、海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」、サルベージ船KIL-158、救助曳船SB-36、対水中工作艇「キネリ」が参加しました。

[シリアのタルトゥース港で『ロシア海軍の日』観艦式が行なわれた]


現在、地中海東部(シリア沖を含む)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「スタールイ・オスコル」
2020年12月下旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」2021年3月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・マカロフ」2021年5月初頭から地中海東部に滞在
哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」2021年5月下旬から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「イングシェチア」2021年7月上旬から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「コヴロヴェツ」:2021年5月上旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「イマン」:2021年3月上旬から地中海東部に滞在
サルベージ船LKIL-1582021年7月下旬から地中海東部に滞在
海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2021年7月中旬から地中海東部に滞在
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対水中工作艇「パーヴェル・シラーエフ」2021年6月上旬から地中海東部に滞在
工作船PM-138:2021年4月初頭から地中海東部に滞在

これらの艦船の内の何隻かがタルトゥース観艦式に参加します。

ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機隊は2021年8月以降にクリミア半島の艦上航空隊訓練複合体ニートカで訓練を行なう

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『タス通信』より
2021年7月24日9時6分配信
【クリミアの「地上空母」で2個航空連隊の飛行士が訓練を行なう】
ジュコーフスキー/モスクワ州、7月24日/タス通信

2021年、サキ航空隊地上試験訓練複合体(ニートカ)は、初めて一度に北方艦隊海上航空隊の2個航空連隊の艦上飛行士の訓練の為に使用される。
『タス通信』は、金曜日の国際航空宇宙サロンの最中に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「現行の計画では、初めに8月に第279独立艦上戦闘機航空連隊のパイロットが、その後、彼らに合流するか、或いは交代して第100独立艦上戦闘機航空連隊が複合体ニートカで訓練を行ないます」
彼は明らかにした。

双方の連隊は、北方艦隊海上航空隊の一員である。
第279航空連隊航空機Su-33及びSu-25UTGで武装しており、第100航空連隊MiG-29/KUBで武装している。

複合体「ニートカ」は、艦上航空隊航空機の発艦及び着艦へ取り組む為に意図されている。
サキ複合体は、トランポリン台航空機拘束装置を持つ艦の甲板の形の鋼鉄の飛行スペースを備える集合飛行場である。
飛行スペースの寸法は、「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板に等しい。

以前、情報提供者は『タス通信』へ、軍当局が5億ルーブルの「地上航空母艦」の修理契約へ署名したと伝えた。
航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」自身は、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(『統合航空機製造営団』へ加入)で行なわれている修理の後の2022年には試験へ入らなければならない。



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ソヴィエト連邦時代(1980年代初頭)、ウクライナには航空母艦の飛行甲板を模した発着艦訓練施設「ニートカ」が建設されました。
[地上試験・訓練複合体「ニートカ」]
[サキ飛行実験センター(ニートカ)]
[Нитка(ニートカ)~知られざる旧ソ連の蒸気カタパルト開発の経緯~]




ソ連邦解体後はウクライナに接収され、ロシアウクライナと協定を結んで「ニートカ」を使用していました。
2012年8月、改訂された「ニートカ」使用協定にロシア・ウクライナ国防相が署名しました。
[ロシアとウクライナは艦上機訓練施設ニートカ使用協定を改訂した]

しかし、2013年にはロシア「ニートカ」を使用しませんでした。
[ロシアは2013年にウクライナのニートカを使用しない]

その一方、ロシアは、クラスノダール地方エイスク市に新たな「ニートカ」の建設を開始しました。
[ロシアは、2010年に空母パイロット訓練センターの建設を開始する]
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その後、2014年3月18日にロシアウラジーミル・プーチン大統領クリミア自治共和国ロシア連邦へ編入する条約に署名した事により、クリミア半島サキに在る「ニートカ」は再びロシアの手に戻りました。
[ウクライナの訓練複合体ニートカ要員はクリミアへ忠誠を誓う]
[クリミア半島のニートカは2015年2月末から本格的に稼働を再開する]

これにより、クリミア旧ニートカは主に現用のロシア海軍艦上戦闘機隊の訓練に使われ、エイスク新ニートカは主にロシア海軍航空隊の新型航空機の各種試験と訓練に使われる事になりました。
[ロシア海軍航空隊の2つの「ニートカ」]

2014年9月初頭、ロシア海軍Su-33艦上戦闘機は、クリミア「ニートカ」へ戻ってきました。
[ロシア海軍艦上航空隊はクリミアのニートカへ戻ってきた]

以後、クリミア「ニートカ」ではSu-33艦上戦闘機の訓練が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機航空連隊はクリミアのニートカでの訓練を終えた]


一方、エイスク新ニートカでは、主に新型機の試験や訓練が行なわれています。
[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将はエイスクのロシア海軍飛行訓練センター(新ニートカ)を視察した]
[エイスク飛行場にロシア海軍航空隊の新型シミュレーターが設置された]
[クラスノダール地方エイスクのロシア海軍の新ニートカは2022年に完成する]


2019年には、艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBが10月、Su-33が2月と11月にクリミア「ニートカ」で訓練を行なっています。

[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカでの訓練を完了した]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33はクリミア半島の訓練複合体ニートカで『発着艦』訓練を行なう]

以後、クリミア「ニートカ」での艦上戦闘機隊の訓練は実施されておらず、修理が必要な状態に在ります。
[クリミア半島のロシア海軍航空隊の艦上航空隊訓練複合体ニートカは修理及び近代化される]

クリミア「ニートカ」の修理及び近代化の為の契約は、2021年5月下旬に署名されました。
[クリミア半島のロシア海軍航空隊の艦上航空隊訓練複合体ニートカの修理及び近代化の契約が締結された]

そして2021年8月に先ずSu-33第279航空連隊が、その後、MiG-29K第100航空連隊「ニートカ」で訓練を行なう事になりました。

それまでに「ニートカ」の修理及び近代化が完了するのは疑問ですが、取りあえず戦闘機の発着訓練が出来るレベルに修復し、引き続き他の工事を行なうのでしょうか。

1988年2月に黒海でアメリカの巡洋艦ヨークタウンへ体当たりした黒海艦隊の警備艦ベズザトヴェートヌイの艦長ウラジーミル・ボグダシンは亡くなった

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『タス通信』より
2021年7月23日18時7分配信
【ボグダシン少将は亡くなった】
モスクワ、7月23日/タス通信

1988年に体当たりでアメリカ巡洋艦「ヨークタウン」ソヴィエト社会主義共和国連邦の領海から追い出した警備艦「ベズザトヴェートヌイ」の艦長だったウラジーミル・ボグダシン少将は、モスクワで70年の生涯を閉じた。
『タス通信』は金曜日に『提督クラブ』より伝えられた。

「誠に遺憾ながら、昨日、ウラジーミル・イワノヴィチ・ボグダシン少将が70年の生涯を閉じた事を御知らせします」
『提督クラブ』
は話した。

クラブによると、ボグダシンコロナウイルス感染の影響が故に亡くなった。
彼の最後の別れは、『海軍の日』の後の来週初頭に行われる予定である。
葬儀は、トロエクロフスコエ墓地で行われる。

ウラジーミル・イワノヴィチ・ボグダシンは、黒海艦隊警備艦「ベズザトヴェートヌイ」を指揮していた1988年2月、アメリカ駆逐艦「キャロン」が同行していた誘導ロケット兵器巡洋艦「ヨークタウン」を体当たりでソヴィエト領海から追い出した事で広く知られるようになった。

ボグダシンは1952年3月14日にサラトフ州で生まれた。
彼はP.S.ナヒーモフ記念黒海高等海軍学校を1974年に、その後にソヴィエト連邦海軍元帥N.G.クズネツォフ記念海軍大学校を卒業した。
様々な年月に彼は、大型対潜艦「ニコラエフ」戦闘部門指揮官、ロケット巡洋艦「モスクワ」艦長、ロシア海軍中央指揮所副所長(戦闘管理担当)として勤務した。
2007年に予備役となった。



ウラジーミル・イワノヴィチ・ボグダシンは、1952年3月14日にサラトフ州プガチョフ市で生まれました。
1969年にブイストロゴルスキー村の第2中学校を卒業した後、P.S.ナヒーモフ記念黒海高等海軍学校へ入学し、1974年に卒業して少尉へ任官すると黒海艦隊へ配属されました。

大型対潜艦「ニコラエフ」高射ミサイル班長、第30水上艦師団副司令などを務めた後、1983年にプロジェクト1135警備艦「ベズザトヴェートヌイ」(1977年12月30日就役)艦長に任命されました。
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1988年2月12日、アメリカ合衆国海軍ミサイル巡洋艦CG-48「ヨークタウン」駆逐艦DD-970「キャロン」クリミア半島南端のフォロス沖へ接近し、近くに居た「ベズザトヴェートヌイ」は、アメリカ側に領海侵犯の恐れが有ると警告を発し、進路の変更を要請しましたが、アメリカ側は拒否しました。
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「ヨークタウン」「キャロン」ソヴィエト側の再三に渡る警告を全て無視して尚もフォロス沖へ接近し、領海を侵犯した為、「ベズザトヴェートヌイ」は、「ヨークタウン」への「タラーン」(体当たり、特攻)を実行しました。


この時、「キャロン」にはプロジェクト35警備艦SKR-6(1966年11月30日就役/1990年8月1日退役)がタラーンを実行しています。
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1990年にソヴィエト連邦海軍元帥N.G.クズネツォフ記念海軍大学校を卒業し、1991年9月27日から1996年5月15日まで対潜巡洋艦「モスクワ」艦長を務めました。
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1996年4月にロケット巡洋艦「モスクワ」艦長に発令され、、1998年2月まで務めました。
ただし、ボグダシン氏が艦長を務めていた頃、「モスクワ」ニコラエフ61コムーナ造船工場でオーバーホール中であり、同艦に乗って海上へ出る事は有りませんでした。
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1999年にはロシア海軍中央指揮所副所長(戦闘管理担当)に任命され、2007年に少将で予備役に編入されました。

引退後は、『ガスプロムセルヴィス』副総取締役へと天下りし(2009年まで務める)、2010年~2011年にはモスクワ中央南部行政区チェルタノボ地区評議会の第1副議長を務め、2011年8月からモスクワ労働組合連合教育研究センター総取締役を務めていました。

2018年9月のボグダシン


2021年7月22日、コロナウイルス感染の為に亡くなりました。
享年69歳でした。


ボグダシン氏が艦長を務め、米軍艦に体当たりした警備艦「ベズザトヴェートヌイ」は1997年8月1日にウクライナへ譲渡され、同国海軍のフリゲート「ドニエプロペトロフスク」(U134)として再就役しましたが(1997年9月8日付でロシア連邦海軍から除籍)、海上へ出る事は無く、2002年10月に退役しました。
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その後、2005年5月12日にセヴァストーポリ沖で自沈しました。
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インドは艦上戦闘機MiG-29K/KUBの追加購入についてロシアへ問い合わせた

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『タス通信』より
2021年7月23日9時2分配信
【ロシアはインドから戦闘機MiG-29K/KUB供給の事前問い合わせを受けた】
ジュコーフスキー/モスクワ州、7月23日/タス通信

ロシアインドから艦上戦闘機MiG-29K/KUB供給の事前問い合わせを受けた。
『タス通信』航空サロン『MAKS-2021』の最中に連邦軍事技術協力サービスドミトリー・シュガイエフより伝えられた。

「ロシア側は、インドのパートナーから艦上戦闘機MiG-29K/KUB供給の事前問い合わせを受けました。
対応する提案が送られます」

彼は話した。

彼によると、ロシアMiG-29K/KUBの近代化のための入札の発表を期待している。
「更にロシアは、MiG-29K/KUB群の近代化プログラムに関するインドとの協議を開始しました」
連邦軍事技術協力サービス
のトップは付け加えた。

MiG-29K/KUBは、艦船連合部隊の対空防衛の課題を解決し、航空優勢を獲得し、あらゆる気象条件下において誘導高精度兵器で水上及び地上目標を撃破する為に意図されている第4++世代多機能戦闘機である。
それは時速2000キロメートル以上の速度の発揮が可能であり、1500キロメートルの距離を飛行する。
戦闘機MiG-29K/KUBは、インド海軍の主要な艦上航空機である。

航空サロン『MAKS-2021』は、7月20日から25日までジュコーフスキーで開催される。



[艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB(旧ブログ)]
[RSKミグMiG-29K/MiG-29KUB艦上戦闘機(RSKミグ公式サイト)]

艦上戦闘機MiG-29K/KUBは、第4++世代として再設計されたMiG-29M2艦上戦闘機型であり、当初はインド海軍向けとして開発、製造されました。

[MiG-29M2(MiG-29MRCA)]

ソヴィエト連邦時代末期に試作されたMiG-29K(9-31)とは、名前は同じでも全く別の機体です。



MiG-29Kは単座型、MiG-29KUBは複座型ですが、他の第4++世代MiG-29シリーズと同様、単座型と複座型で機体フレームとキャノピーは全く同一です。
[艦上戦闘機MiG-29K(9-41)]
[艦上戦闘機MiG-29KUB(9-47)]

航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の購入契約とセットになるインド海軍向けの第1バッチ(16機)は、2011年末までに納入されました。
[空母「ヴィクラマーディティヤ」の為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBの納入は2011年末までに完了する]

2010年3月12日には第2バッチ(29機)の購入契約が締結され、2012年から引き渡しが始まり、2016年末までに完了しました。
[インド向け艦上戦闘機MiG-29K/KUB第2バッチの納入は今年(2012年)から始まる]


合計して45機が引き渡されたインド海軍MiG-29K/KUBは、空母「ヴィクラマーディティヤ」と、今後就役する国産空母「ヴィクラントII」の艦載機となります。

空母「ヴィクラマーディティヤ」
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空母「ヴィクラントII」

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ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ空軍の戦闘機タイフーンに対するスクランブル発進を実施した

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『タス通信』より
2021年7月23日3時38分配信
【ロシアのSu-27はバルト海上空でドイツ空軍の多目的戦闘機へ同行した】
モスクワ、7月22日/タス通信

ロシア戦闘機Su-27は、木曜日にドイツ多目的戦闘機FGR.4「タイフーン」へ同行する為に離陸した。
ロシア連邦国家防衛管理センター(ロシア国防省の一部)は報道機関へ伝えた。

説明されたように、7月22日、ロシアの空域監視手段は、バルト海エリア上空でロシア連邦国境へ接近してくる空中目標を探知した。
「空中目標を特定し、ロシア連邦国境の侵犯を阻止する為、バルト艦隊の対空防衛部隊の当直から戦闘機Su-27が空中へ上がりました」
国家防衛管理センター
は指摘した。

センターは、ロシアの飛行士は空中目標をドイツ空軍多目的戦闘機FGR.4「タイフーン」と識別し、バルト海エリア上空でそれに同行した事を強調した。

「外国の軍用航空機がロシア連邦の国境線から離れた後、ロシア戦闘機は無事に駐留飛行場へ戻りました」
センター
は説明し、国境線の侵犯を許さなかった事強調した。

国家防衛管理センターは、ロシア戦闘機の飛行は、空域使用に関する国際法規に厳密に沿って実施されたと付け加えた。





バルト艦隊海軍航空隊戦闘機爆撃機は、ロシア連邦の飛び地カリーニングラード州へ配備されています。
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カリーニングラード州チカロフスク飛行場に駐留する第689親衛戦闘機航空連隊は、18機程度の戦闘機Su-27及びSu-27UBを保有しています。
ロシア海軍戦闘機Su-27を保有しているのは、バルト艦隊航空隊のみです。
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第689親衛戦闘機航空連隊は1939年9月5日に創設され、大祖国戦争に参戦し、1953年秋に海軍航空隊へ移管されたものの、1978年には空軍へ戻り、1986年には防空軍へ移管され、1994年12月には再び海軍へ移管され、現在に至っています。
現在の装備機Su-27は1990年に導入されました。
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駐留している場所が場所なだけに、外国機と接触する機会も少なくありません。
例えば2019年1月24日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するスウェーデン空軍航空機を探知し、スクランブル発進しています。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はスウェーデンの偵察機に対するスクランブル発進を行なった]

2019年8月13日には、カリーニングラードを視察してモスクワへ戻るセルゲイ・ショイグ国防相を乗せた旅客機を護衛中、NATO軍戦闘機が接近してきたので、これを追い払いました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はNATOの戦闘機を追い払った]

2020年4月24日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するベルギー空軍戦闘機F-16を探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でベルギー空軍の戦闘機F-16に対するスクランブル発進を行なった]

2020年6月15日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するアメリカ空軍戦略爆撃機B-52Hを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でアメリカ空軍の戦略爆撃機B-52Hに対するスクランブル発進を行なった]

2020年10月5日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3C(第3海軍航空団「グラーフ・ツェッペリン」所属)とスウェーデン空軍電波電子偵察機S102Bコルペンを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊のP-3Cとスウェーデン空軍のS102Bに対するスクランブル発進を行なった]

10月26日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cとアメリカ空軍の偵察機U-2Sを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊のP-3Cとアメリカ空軍のU-2Sに対するスクランブル発進を行なった]

2021年7月22日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ空軍戦闘機「タイフーン」を探知し、スクランブル発進しました。


このような環境に在るので、当然の事ですが、普段から領空侵犯機の迎撃訓練が行なわれています。

[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の10機以上の戦闘機Su-27はバルト海上空で空戦訓練を行なった]

記念艦となるソ連/ロシア海軍の最初の原子力潜水艦レニンスキー・コムソモールはクロンシュタットへ回航される

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『タス通信』より
2021年7月22日17時45分配信
【ソヴィエト初の原子力艦K-3はクロンシュタットの博物館の展示品となる準備を進めている】
モスクワ、7月22日/タス通信

プロジェクト627原子力潜水艦のトップK-3「レニンスキー・コムソモール」ムルマンスク州スネシュノゴルスクからクロンシュタットへの移動を準備しており、海軍の栄光博物館の展示品となる。
『タス通信』は木曜日に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「ソヴィエト初の原子力潜水艦K-3レニンスキー・コムソモールは博物館化を完了し、近い内にスネシュノゴルスクからクロンシュタットへの移動に向けた準備を進めています。
そこで伝説的な艦は、フォルトフ島~海軍の栄光博物館の最も重要な展示品となります」

対談者は話した。
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彼によると、原子力艦海軍博物館としての任務を遂行する準備を完全に整えている。
現在、艦隊間移動の詳細へ取り組んでいる。
彼は、原子力潜水艦博物館展示品への改装の為の文書の開発には、プロジェクト627を開発したサンクトペテルブルク機械製造局『マラヒート』が従事した事を想い起こした。

K-3「レニンスキー・コムソモール」は、ソヴィエト初にして世界で第3の原子力潜水艦であり、プロジェクト627「キート」のトップ艦である。





ソヴィエト連邦初の原子力潜水艦であるK-3は、プロジェクト627「キート」巡洋潜水艦(NATOコード名「ノヴェンバー」)の1番艦として、1956年9月24日にモロトフスク(現セヴェロドヴィンスク)第402造船工場(現セヴマシュ)で起工されました。
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1957年10月9日に進水した後に係留試験が始まり、翌1958年6月に終了しました。

1958年7月21日には、ソ連海軍総司令官セルゲイ・ゴルシコフ提督、ソ連造船業相ボリス・ブトマが出席し、ソ連邦海軍旗の初掲揚式典が開催されました。
この時点で、K-3は未だ航海試験も始まっていませんでした。

1958年7月3日、工場航行試験をすっ飛ばして、いきなり国家受領試験が始まりました。
翌7月4日10時3分、初めてK-3原子力機関が始動しました。

1958年8月には潜水航行試験が行なわれました。

1958年11月26日から12月2日まで白海で潜航試験が行なわれ、深度310mまで潜航しました。

1958年12月17日、巡洋潜水艦K-3受領証書への署名が行なわれ、ソ連海軍へ納入されました。

しかし、初めての原子力潜水艦という事も有り、色々と問題点が発覚した為、1958年1月には「試験運用」へ移行しました。
プロジェクト627の2番艦以降は、改良型のプロジェクト627Aとして建造されることになりました。

翌1959年も白海で各種試験に従事し、同年10月下旬に、ようやく白海からバレンツ海北方艦隊基地ザーパドナヤ・リツァ(ザオゼルスク)へ移動しました。
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1959年11月1日から15日まで初の遠距離航海を行ない、グリーンランド付近まで進出しましたが、浮上時に氷に衝突して損傷しました。

帰港後、1959年12月から1960年5月までセヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」で修理と近代化改装を行ない、新たな航法複合体が設置されました。

1960年12月から1961年2月まで「セヴマシュ」で係留試験が行なわれました。

1961年5月26日から8月7日まで航海試験が行なわれ、再びザーパドナヤ・リツァ(ザオゼルスク)へ配備されました。

1961年9月17日から31日までカラ海において、北極海での水中航行時の航法複合体の動作試験が行なわれました。
この間、9月20日から24日まで魚雷の実弾射撃を実施しています。

1962年7月4日から21日まで検査航海を行なった後、7月11日から21日まで北極圏航海を行ないました。
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水中航行中に原子炉の冷却循環ポンプが故障し、潜航したまま修理を行なっています。

1962年9月に核燃料棒の不備が発覚し、セヴェロドヴィンスクへ回航されました。

1962年10月9日、「レニンスキー・コムソモール」(レーニン共産党青年団)と命名されました。

1963年2月26日から1965年10月29日まで原子炉の交換と近代化改装が行なわれました。
撤去された核燃料棒はカラ海へ投棄されました。

1965年10月29日から11月7日まで航海試験を行ない、同年11月24日に海軍へ引き渡され、11月29日にはザーパドナヤ・リツァへ戻りました。

1965年12月17日、ソ連の宇宙飛行士ユーリー・ガガーリン「レニンスキー・コムソモール」を訪れました。

1966年3月23日に白海で氷に衝突して潜望鏡を曲げました。

1966年7月10日から8月29日まで遠距離航海を行ない、大西洋、サルガッソー海、メキシコ湾まで進出し、魚雷発射訓練を行ないました。

1967年3月12日から4月30日までポリャールヌイ第10艦船修理工場で船体のメンテナンスが行なわれました。
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1967年7月10日から9月11日まで遠距離航海を行ない、地中海へ進出しました。
地中海から戻る途中の9月4日、ノルウェイ海で火災事故を起こし(第1区画から出火し、第2区画に延焼)、乗員39名が死亡しました。
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1967年9月14日から11月5日までセヴェロドヴィンスクで修理が行なわれました。

1968年7月21日から29日までワルシャワ条約機構諸国海軍北方艦隊バルト艦隊の合同演習へ参加しました。

1968年12月8日からポリャールヌイ第10艦船修理工場でオーバーホールが行なわれ、1971年12月28日に復帰しました。

1972年1月にはグレミハ基地へ移動しました。
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1972年10月29日から11月5日まで演習を行ないました。

1973年5月12日から6月1日まで遠距離航海を行ない、大西洋地中海へ進出しました。

1975年2月に第7区画で火災が発生し乗員2名が重傷を負いました。

1975年4月24日から6月13日までバレンツ海、ノルウェイ海、グリーンランド海で哨戒活動を実施しました。

1976年1月31日から2月21日までグレミハの浮きドックで定期修理が行なわれました。

同年6月1日から27日までポリャールヌイ第10艦船修理工場で修理が行なわれました。

1977年7月25日、「大型潜水艦」に再分類されました。

1977年12月29日からポリャールヌイ第10艦船修理工場で定期修理が始まりました。

1978年1月8日、修理中に火災が発生しました。

1978年12月30日に修理を終えて復帰しました。

1982年5月25日から6月25日までバレンツ海、ノルウェイ海、グリーンランド海で哨戒活動を実施しました。

1985年1月から9月末までポリャールヌイ第10艦船修理工場で修理が行なわれました。

1985年には、「オケアン-85」、「大西洋-85」、「北方-85」といった大規模演習へ参加しました。

1985年7月2日から27日までノルウェイ海で哨戒活動を実施しました。

1986年4月からポリャールヌイ第10艦船修理工場で修理が始まりました。

しかし修理は完了する事無く、1987年10月17日には海軍の戦闘編制から除外されました(事実上の退役)。

1988年9月9日には練習船となり、グレミハ基地に固定されました。

1989年3月14日、B-3と改称されました。

1991年には北方艦隊の編制表から消されました。

1993年9月30日、正式に海軍から除籍されました。

その後も係留保管されていましたが、2002年11月にポリャールヌイ第10艦船修理工場へ到着しました。

2003年5月30日から7月3日に使用済み核燃料が撤去されました。

2005年10月28日にはスネシュノゴルスク艦船修理工場『ネルパ』へ回航され、博物館への改装が行なわれる事になりました。
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2007年以降、原子炉区画が撤去され、代わりのダミー区画が製造されました。
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2017年2月に再進水する予定でしたが、半年以上遅れ、2017年9月8日になりました。

[ソ連/ロシア海軍の最初の原子力潜水艦レニンスキー・コムソモールは記念艦となる]
[記念艦となるソ連/ロシア海軍の最初の原子力潜水艦レニンスキー・コムソモールは再び進水した]


当初、「レニンスキー・コムソモール」は、ムルマンスクで保存されている原子力砕氷船「レーニン」の隣で展示される予定でした。
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しかしその後、クロンシュタットフォルトフ島で展示される事になりました。



「レニンスキー・コムソモール」は、近い内にクロンシュタットへ回航されるようです。

ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"の上部構造物は北方造船所へ到着した


『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年7月20日14時1分配信
【コルベット「メルクーリイ」の為の上部構造物は『北方造船所』へ送り届けられた】

『中部ネヴァ川造船工場』から『北方造船所』へ、プロジェクト20386コルベット「メルクーリイ」の為の上部構造物が送り届けられた。
『北方造船所』広報サービスが話したように、技術的に困難な荷降ろし操作は数時間続いた:荷船から上部構造物が工場の浮きドックへ移され、特殊支台~「ベッド」へ設置された。
ドックから水を汲み出し、それは造船台で1つの高さまで上げられ、荷船の下に船舶運搬台車を取り付け、造船台へ転がし、2基のクレーンの助力により、内部を満たす更なる作業の為に上部構造物を作業場へ移動させた。


プロジェクト20386の為に中央海洋設計局『アルマーズ』が開発した複合材料から成る上部構造物は、特殊な船体構造である。
『北方造船所』広報サービスは、それが高い強度と減少した比重を有しており、最新のシステム及び機器、乗組員の為の勤務及び生活室を収容する為の艦の有用な量の増加を可能にする事を指摘した。

プロジェクト20386コルベットのトップは、『北方造船所』で2016年10月28日に「ジェルズキー」という名で起工された。
2019年4月、将来の艦のブロックの結合操作の前に、それは、1829年に合計180門以上の砲で武装する2隻のトルコ戦列艦との不利な戦闘で勝利を収めた砲20門のブリッグ「メルクーリイ」に敬意を表して「メルクーリイ」と命名される事が決定された事が知られるようになった。

2019年7月、当時『北方造船所』を率いていたイーゴリ・ポノマリョフは、コルベット「ジェルズキー」は2022年末に発注者へ引き渡すと言った。

2021年4月、コルベット「メルクーリイ」が技術的に進水したとの情報が出てきた。

『北方造船所』広報サービスによると、現在、船体の作業が進められている。
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[Mil.Press FlotProm参照]
多目的コルベット・プロジェクト20386
中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された。
それは、近海及び遠海ゾーンでの戦闘行動実施、海上交通線及び海上経済活動施設の保護の為に意図されている。

排水量3400トン(全長109メートル)の艦は、100mm砲装置A-190-01、2基の30mm砲装置AK-630M高射ミサイル複合体「リドゥート」、2基の対潜複合体「パケート-NK」発射装置、高精度ミサイル「カリブル」或いは対艦ミサイル「ウラン」で武装する。
更にコルベットにはヘリコプターKa-27或いはKa-29が駐留できる。



[プロジェクト20386コルベット]
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]
[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"]

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プロジェクト20380/20385コルベットの更なる改良発展型であるプロジェクト20386の1番艦「ジェルズキー」Дерзкий(建造番号1009)は、2016年10月28日にサンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
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[ロシア海軍の新世代コルベット"ジェルズキ―"は起工された]

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プロジェクト20386の満載排水量は3400トンになり、以前のプロジェクト20380/20385よりも1000トン以上増加しています。

航続距離も20380/20385より延びて5000海里となり、速力も30ノットに増加、乗員は80名に減少しています。

機関はガスタービン電気推進システムが採用されます。
[ロシア海軍の新世代コルベット・プロジェクト20386はガスタービン電気推進システムを装備する]

プロジェクト20386は、10隻以上の建造が計画されています。
[ロシア海軍は新世代コルベット・プロジェクト20386を10隻以上建造する]

この内、1番艦「ジェルズキー」を含む3隻は2025年までの就役が予定されています。
[2025年までに3隻のプロジェクト20386(ジェルズキー型)コルベットがロシア海軍へ就役する]

「ジェルズキー」の名で起工されたプロジェクト20386コルベット1番艦ですが、ロシア海軍にとっては伝統的な名前である「メルクーリイ」(1928~1829年のロシア-トルコ戦争において、1829年2月9日に2隻のトルコ戦列艦と戦って勝利したブリッグ)へ改名される事になりました。
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[ロシア海軍のプロジェクト20386コルベット1番艦ジェルズキーはメルクーリイに改名される]

2019年4月23日、「ジェルズキー」改め「メルクーリイ」の船体は接合されました。


2020年3月末、「メルクーリイ」の船体は造船台から進水しました。
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ただし、これは正規の進水では無く、他の艦を建造する為に造船台を空ける為のようです。
[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"の船体は進水した]

今後、「メルクーリイ」造船所の岸壁で艤装工事が行なわれます。

「メルクーリイ」の為のガスタービンエンジンM90FRは完成し、試験も完了しています。
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[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"のガスタービンエンジンは完成し、引き渡しを準備している]

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2021年7月20日、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で製造されたガラス繊維強化プラスチック製の「メルクーリイ」上部構造物が『北方造船所』へ到着しました。

今後は上部構造物内部へ各種機器が設置され、その後に船体と接合されます。

「メルクーリイ」は、2022年末までにロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[プロジェクト20386コルベット1番艦ジェルズキー改めメルクーリイは2022年末にロシア海軍へ引き渡される]
[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"は完全なステルス艦となる]

ただ、「メルクーリイ」は、新技術、つまり新たに開発される各種機器や兵器などの実験船となる可能性も有ります。
[プロジェクト20386コルベット"メルクーリイ"は実験船になるかもしれない]

ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で航空母艦を模した海上標的へ極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なう

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2021年7月20日12時15分配信
【バレンツ海で「航空母艦」への「ツィルコン」による攻撃へ取り組む】
モスクワ、7月20日-ロシア通信社ノーボスチ

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、近日中に極超音速ミサイル「ツィルコン」の新たな試験発射を実行する。
『ロシア通信社ノーボスチ』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

射撃は、バレンツ海エリアから仮想敵航空母艦を模した海上標的に対して行なわれる。

対談者は、試験は「妨害及び特別な環境という困難な条件」で行なわれると付け加えた。

これは、今年2回目、全体では5回目の発射となる。
最後は、7月19日に同じ「アドミラル・ゴルシコフ」白海からバレンツ海の地上目標へ行なわれた。
防衛産業の情報提供者が『ロシア通信社ノーボスチ』へ指摘したように、国家試験の完了は今年に計画されている。

「ツィルコン」は、ルート全距離で自身のエンジン推力を使用し、大気圏の密度の濃い層で機動する空気力学飛行を継続して行なう事が可能な世界初の極超音速有翼ミサイルである。
サイルの速度は音速の約9倍に達し(高度20キロメートルで毎秒約2.65キロメートル)、最大距離は1000キロメートルまでとなる。

「ツィルコン」プロジェクト22350フリゲート、最新の多目的潜水艦プロジェクト885M「ヤーセン-M」、そして更には、近代化が行なわれている巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」949AMの水準へ上がる潜水艦「イルクーツク」の兵装とならなければならない。



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極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

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[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

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[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年には「ツィルコン」の発射試験は7回程度の実施が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年に7回の発射試験を行なう]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験では、複数のミサイルの一斉発射も予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年末までに一斉発射試験を行なう]

原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」は、2021年中に少なくとも2回の「ツィルコン」発射試験を行ないます。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年中に極超音速ミサイル"ツィルコン"を少なくとも2回発射する]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、「ツィルコン」の試験を行なう為、2021年5月中旬にセヴェロドヴィンスクへ移動しました。
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[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の最終試験の為にセヴェロドヴィンスクへ向かった]

2021年7月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からバレンツ海の地上目標(距離350km以上)への「ツィルコン」発射試験を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の地上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

次の「アドミラル・ゴルシコフ」からの「ツィルコン」発射試験は「最大距離」即ち最大射程で実施されるようです。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の最大射程での発射試験を行なう]

更には、「航空母艦」を模した海上標的への発射となるようです。

2021年8月後半には、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」による発射試験が始まります。
[ロシア海軍の最新鋭極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験は2021年8月に始まる]

「ツィルコン」の発射試験は2021年末の完了が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の発射試験は2021年末に完了する]

「ツィルコン」の量産開始は、早ければ2022年になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の量産は2022年に始まる]
[極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2022年からロシア海軍への引き渡しが始まる]

「ツィルコン」を最初に搭載するのは、プロジェクト22350フリゲート3番艦「アドミラル・ゴロフコ」(2022年就役予定)になるようです。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコはロシア海軍で最初の極超音速ミサイル"ツィルコン"搭載艦となる]

22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、以前に「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な改装が行なわれましたが、「アドミラル・ゴロフコ」は、最初から「ツィルコン」の運用(発射)を考慮した仕様になっているという事でしょう。


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の完了は2023年になる?]

同様に大規模な近代化改装が行なわれるプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の最大射程での発射試験を行なう

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『タス通信』より
2021年7月20日17時10分配信
【「ツィルコン」の最大距離での発射が近い内に実行される】
ジュコーフスキー/モスクワ州、7月20日/タス通信

次の極超音速ミサイル「ツィルコン」の試験発射は最大距離となり、近い内に北方艦隊フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」艦上から実行される。
『タス通信』は、火曜日の国際航空宇宙サロン(MAKS)-2021の最中に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「現在の極超音速ミサイル"ツィルコン"の飛翔-設計試験実施の枠組みにおいて、近い内に最大距離で海上目標への製品の発射が実行されます」
彼は説明した。

情報提供者によると、最近のフリゲート艦上から地上目標への「ツィルコン」発射も又、飛翔-設計試験中に実行された。
対談者は、ミサイル「輪の中(目標を示す円の中心をこう呼ぶ)へ直接命中する」並外れた精度を示した事を指摘した。

「ツィルコン」を開発、製造する科学生産合同『機械製造』(コーポレーション『戦術ロケット兵器』へ加入)は、この情報についてコメントしなかった。

7月19日、ロシア連邦国防省は、フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」が地上目標への極超音速ミサイル「ツィルコン」発射に成功し、飛翔速度はマッハ7、距離は350キロメートルを超えたと発表した。
当局によると、プロジェクト22350フリゲートのトップは、白海エリアからミサイル発射を実施した。
地上目標はバレンツ海沿岸に配置されていた。
国防省は、複合体「ツィルコン」ロシア海軍潜水艦及び水上艦への装備が計画されている事を想い起こした。



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極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

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[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

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[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年には「ツィルコン」の発射試験は7回程度の実施が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年に7回の発射試験を行なう]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験では、複数のミサイルの一斉発射も予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年末までに一斉発射試験を行なう]

原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」は、2021年中に少なくとも2回の「ツィルコン」発射試験を行ないます。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年中に極超音速ミサイル"ツィルコン"を少なくとも2回発射する]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、「ツィルコン」の試験を行なう為、2021年5月中旬にセヴェロドヴィンスクへ移動しました。
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[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の最終試験の為にセヴェロドヴィンスクへ向かった]

2021年7月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からバレンツ海の地上目標(距離350km以上)への「ツィルコン」発射試験を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の地上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

次の「アドミラル・ゴルシコフ」からの「ツィルコン」発射試験は「最大距離」即ち最大射程で実施されるようです。

2021年8月後半には、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」による発射試験が始まります。
[ロシア海軍の最新鋭極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験は2021年8月に始まる]

「ツィルコン」の発射試験は2021年末の完了が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の発射試験は2021年末に完了する]

「ツィルコン」の量産開始は、早ければ2022年になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の量産は2022年に始まる]
[極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2022年からロシア海軍への引き渡しが始まる]

「ツィルコン」を最初に搭載するのは、プロジェクト22350フリゲート3番艦「アドミラル・ゴロフコ」(2022年就役予定)になるようです。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコはロシア海軍で最初の極超音速ミサイル"ツィルコン"搭載艦となる]

22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、以前に「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な改装が行なわれましたが、「アドミラル・ゴロフコ」は、最初から「ツィルコン」の運用(発射)を考慮した仕様になっているという事でしょう。


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の完了は2023年になる?]

同様に大規模な近代化改装が行なわれるプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦コンドポガとアレクサンドル・オトラコフスキーは地中海を去り、大西洋へ入った

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年7月19日15時10分配信
【北方艦隊の揚陸艦は大西洋へ出た】

北方艦隊大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」「コンドポガ」地中海での任務遂行を完了し、ジブラルタル海峡を通過して大西洋へ出た。

大西洋で艦の乗組員は、海軍技量の向上と艦隊間移動計画における行動を続ける。

大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」「コンドポガ」は、この数ヶ月間、黒海艦隊の一員として行動し、黒海及び地中海ロシア海軍演習へ参加した。



プロジェクト775大型揚陸艦の7番艦BDK-182は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月4日に起工され、1976年7月17日に進水し、1976年12月30日にソ連海軍へ納入され、翌1977年2月23日に海軍旗掲揚式典を開催して正式に就役し、北方艦隊へ編入されました。
1999年2月9日に「コンドポガ」と命名されました。

プロジェクト775の11番艦BDK-55は、ポーランドグダニスク造船所で1977年8月に起工され、1977年12月3日に進水、1978年7月30日に就役し、北方艦隊へ編入されました。
2001年5月9日に「アレクサンドル・オトラコフスキー」と命名されました。

この2隻はプロジェクト775の第1グループ(1974年~1979年に計12隻就役)に属しており、当初は「中型揚陸艦」に分類されていましたが、1977年には「大型揚陸艦」へ艦種変更されました。


「コンドポガ」(027)は、2012年7月から8月まで地中海東部への遠距離航海を行ないました。
[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征(2012年7月-9月)]

「アレクサンドル・オトラコフスキー」(031)は、2017年10月から12月まで地中海東部へ派遣され、「シリア・エクスプレス」(黒海沿岸からシリアタルトゥースへの物資輸送任務)に参加しました。
[シリアへの輸送任務(シリア・エクスプレス)を行なったロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦アレクサンドル・オトラコフスキーは母港セヴェロモルスクへ帰投した]

この数年間は、2隻とも北方艦隊北極遠征部隊「常連」でした。
[ロシア北方艦隊第9次北極遠征(2020年8月-10月)]
[ロシア北方艦隊第8次北極遠征(2019年8月-9月)]
[ロシア北方艦隊第7次北極圏遠征(2018年8月-10月)]
[ロシア北方艦隊の第6次北極海遠征(2017年8月-10月)]

「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、2021年3月下旬頃に母港セヴェロモルスクを出航し、4月初頭にシリアタルトゥースへ到着しました。
[ロシア海軍の5隻の大型揚陸艦が地中海東部に居る]

4月17日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入りました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦コンドポガとアレクサンドル・オトラコフスキーは黒海へ入った]

4月22日にクリミア半島沿岸で行なわれた黒海艦隊南方軍管区の上陸演習へ参加しました。

[クリミア半島沿岸でロシア海軍黒海艦隊とロシア南方軍管区の上陸演習が行なわれた]

演習が終わった後、セヴァストーポリへ入港しました。

2隻の大型揚陸艦は、当面の間は母港には戻らず、黒海に留まる事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦コンドポガとアレクサンドル・オトラコフスキーは黒海に留まる]
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦コンドポガとアレクサンドル・オトラコフスキーは黒海に居る]

「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、4月26日にセヴァストーポリを出航しています。
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「アレクサンドル・オトラコフスキー」は、5月18日にボスポラス海峡を南下し、5月30日に同海峡を北上しています。
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おそらくは、「シリア・エクスプレス」でしょう。

その後も、度々セヴァストーポリから出航しています。

2021年6月9日
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2021年6月29日
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7月6日、「コンドポガ」「アレクサンドル・オトラコフスキー」セヴァストーポリから出航しました。
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7月7日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。


その後、地中海を西へ進み、7月19日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。

ロシア海軍北方艦隊旗艦のナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海とノルウェー海での原子力潜水艦の深海兵装試験の支援を完了した後に母港へ帰投した

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年7月19日10時50分配信
【ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は基地へ戻り、『海軍の日』の準備を始めた】

北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、バレンツ海及びノルウェー海で指示された任務の遂行を完了し、主要駐留所~セヴェロモルスクへ到着した。

海上で艦は2週間半行動し、原子力潜水艦の深海試験実施の安全を保障した。
更に巡洋艦は、北方艦隊の担当ゾーンで船舶航行の安全の監視を行なった。

乗組員は、7月最後の日曜日に祝われる『海軍の日』へ捧げられる海軍パレートと他の行事の準備を始めた。

重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」海軍パレードの旗艦となり、ロシア英雄北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ大将が艦上から北方艦隊要員と海軍退役将兵への祝福を呼びかける。



ロシア北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)は、2021年4月18日に就役23周年を迎えました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは就役23周年を迎えた]

2021年5月21日、北方艦隊の演習へ参加する為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは演習を行なう為にバレンツ海へ出航した]

演習は5月24日に終了しました。

[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で演習を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で戦術演習を行なった]

5月28日、演習を行なう為に再びバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で演習を行なう]

2021年6月1日(北方艦隊の創設記念日)、各種戦闘訓練を行なう為、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」(1986年11月5日就役)と共にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で戦闘訓練を開始した]

6月4日には北方艦隊航空隊航空機(おそらくは遠距離対潜哨戒機Tu-142)からデータを受け取り、ミサイル(おそらくは長距離対艦ミサイル)と艦砲(おそらくは130mm2連装砲AK-130)の模擬発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で戦闘訓練を続けている]
その後、一旦セヴェロモルスクへ戻ったようです。

2021年6月7日、北方艦隊の戦術演習が始まりました。

6月8日には、コラ多種戦力小艦隊大型対潜艦「セヴェロモルスク」、小型対潜艦「ユンガ」、「ブレスト」、「スネシュノゴルスク」白海海軍基地小型対潜艦「オネガ」、「ナリヤン-マル」バレンツ海へ展開し、潜水艦の捜索訓練を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年6月8日23時30分配信
【北方艦隊の多種戦力演習の枠組みでバレンツ海へ捜索打撃艦グループが展開した】

6月9日、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」も、この演習へ参加する為に出航しました。
[ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはロシア海軍北方艦隊の戦術演習へ参加する]

6月10日には対空戦闘訓練を実施し、8基のミサイル標的「サマン」高射ミサイル複合体「キンジャール」(ピョートル・ヴェリキー)及び「オサー-MA」(マルシャル・ウスチーノフ)、そして130mm連装砲及び30mm6銃身機関砲により撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊のナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空戦闘訓練を実施した]

6月11日にはコラ多種戦力小艦隊小型対潜艦「ユンガ」、「ブレスト」、「スネシュノゴルスク」による対潜戦闘訓練が実施されました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年6月11日17時30分配信
【バレンツ海での北方艦隊多種戦力グループの演習中に一連の対潜防衛テスト活動が実施された】

これで北方艦隊の戦術演習は完了し、「ピョートル・ヴェリキー」を始めとする演習参加部隊は母港への帰路に就きました。
[ロシア海軍北方艦隊のバレンツ海戦術演習は完了した]

7月1日、各種演習を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦のナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはバレンツ海で演習を行なう]

7月2日、北方艦隊原子力潜水艦(第4世代艦を含む)は、バレンツ海ノルウェー海の深海域(深度500メートル以上)でシステム及び兵装の試験を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力潜水艦はバレンツ海とノルウェー海で深度500メートル以上の兵装試験を行なう]

深海域での試験は7月16日に完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力潜水艦はバレンツ海及びノルウェー海での深度500メートル以上の兵装試験を完了した]

7月19日に母港セヴェロモルスクへ帰投した「ピョートル・ヴェリキー」も、この深海試験のサポート&エスコート役を務めていたようです。

ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の地上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2021年7月19日9時0分配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は地上目標への極超音速ミサイル「ツィルコン」の射撃を成功裏に実施した】

極超音速有翼ミサイル「ツィルコン」の飛翔試験は続けられている。

白海エリアでプロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、バレンツ海の沿岸へ配置された地上目標への極超音速有翼ミサイル「ツィルコン」の射撃を実施した。
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客観的観測データによると、ミサイル「ツィルコン」は350キロメートル以上離れた目標を直撃し、成功裏に撃破した。

試験中、ミサイル「ツィルコン」の戦術-技術的特性が確認された。

飛翔速度は、およそマッハ7だった。

複合体「ツィルコン」は、ロシア海軍潜水艦及び水上艦への装備が計画されている。



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極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

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[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

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[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年には「ツィルコン」の発射試験は7回程度の実施が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年に7回の発射試験を行なう]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験では、複数のミサイルの一斉発射も予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年末までに一斉発射試験を行なう]

原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」は、2021年中に少なくとも2回の「ツィルコン」発射試験を行ないます。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年中に極超音速ミサイル"ツィルコン"を少なくとも2回発射する]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、「ツィルコン」の試験を行なう為、2021年5月中旬にセヴェロドヴィンスクへ移動しました。
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[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の最終試験の為にセヴェロドヴィンスクへ向かった]

2021年7月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からバレンツ海の地上目標(距離350km以上)への「ツィルコン」発射試験を実施しました。


2021年8月後半には、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」による発射試験が始まります。
[ロシア海軍の最新鋭極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験は2021年8月に始まる]

「ツィルコン」の発射試験は2021年末の完了が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の発射試験は2021年末に完了する]

「ツィルコン」の量産開始は、早ければ2022年になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の量産は2022年に始まる]
[極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2022年からロシア海軍への引き渡しが始まる]

「ツィルコン」を最初に搭載するのは、プロジェクト22350フリゲート3番艦「アドミラル・ゴロフコ」(2022年就役予定)になるようです。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコはロシア海軍で最初の極超音速ミサイル"ツィルコン"搭載艦となる]

22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、以前に「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な改装が行なわれましたが、「アドミラル・ゴロフコ」は、最初から「ツィルコン」の運用(発射)を考慮した仕様になっているという事でしょう。


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の完了は2023年になる?]

同様に大規模な近代化改装が行なわれるプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

ロシア海軍の最新鋭極超音速ミサイル"ツィルコン"の国家試験は2021年8月に始まる

『タス通信』より
2021年7月18日9時1分配信
【極超音速ミサイル「ツィルコン」の国家試験は8月に始まる】
モスクワ、7月18日タス通信

最新極超音速ミサイル「ツィルコン」水上搭載艦からの国家試験は2021年8月に始まる。
『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「国家試験の枠組みにおける北方艦隊のフリゲート"アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ"からの最初のツィルコン発射は、8月前半の実施が計画されております。
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8月後半には、原子力潜水艦セヴェロドヴィンスクからのツィルコンの飛翔-設計試験が始まります」

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彼は話し、以前、これは5月~6月が最初のケースになる話であったと説明した。

情報提供者が指摘したように、「セヴェロドヴィンスク」は水上位置から「ツィルコン」の最初の試験発射を実施するが、双方とも水上目標の撃破が予定されている。
他の『タス通信』の情報提供者によると、「ツィルコン」国家試験の枠組みにおいて、「アドミラル・ゴルシコフ」からの4回の発射実行が控えている。
「ツィルコン」を開発、製造するレウトフ科学生産合同『機械製造』(コーポレーション『戦術ロケット兵器』へ加入)は、この情報についてコメントしなかった。

以前、『タス通信』は、水上搭載艦フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」からの極超音速ミサイル「ツィルコン」の飛翔-設計試験は、成功裏に完了したと情報提供者より伝えられた。
ミサイルの2020年の飛翔-設計試験プログラムは完全な量が実行され、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は3回の発射を行なった~2回は海上目標へ、1回は地上へ。
2020年の3回目の「ツィルコン」発射は12月9日に実施された。

7月10日、『タス通信』の情報提供者は、これらの極超音速ミサイルの最初の標準搭載艦は、プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」になると述べた。



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極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

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[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

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[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

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[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年には「ツィルコン」の発射試験は7回程度の実施が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年に7回の発射試験を行なう]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験では、複数のミサイルの一斉発射も予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2021年末までに一斉発射試験を行なう]

原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」は、2021年中に少なくとも2回の「ツィルコン」発射試験を行ないます。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年中に極超音速ミサイル"ツィルコン"を少なくとも2回発射する]

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、「ツィルコン」の試験を行なう為、2021年5月中旬にセヴェロドヴィンスクへ移動しました。
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[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の最終試験の為にセヴェロドヴィンスクへ向かった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの発射試験は、2021年8月前半に始まります。
これまでの「アドミラル・ゴルシコフ」による発射試験は「飛翔-設計試験」と呼ばれる初期段階の試験でしたが、今後実施されるのは、ミサイルの制式採用前の最終試験となる国家試験です。

2021年8月後半には、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」による発射試験が始まります。


「ツィルコン」の発射試験は2021年末の完了が予定されています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の発射試験は2021年末に完了する]

「ツィルコン」の量産開始は、早ければ2022年になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の量産は2022年に始まる]
[極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2022年からロシア海軍への引き渡しが始まる]

「ツィルコン」を最初に搭載するのは、プロジェクト22350フリゲート3番艦「アドミラル・ゴロフコ」(2022年就役予定)になるようです。
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコはロシア海軍で最初の極超音速ミサイル"ツィルコン"搭載艦となる]

22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、以前に「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な改装が行なわれましたが、「アドミラル・ゴロフコ」は、最初から「ツィルコン」の運用(発射)を考慮した仕様になっているという事でしょう。


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の完了は2023年になる?]

同様に大規模な近代化改装が行なわれるプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機隊の新人搭乗員は『海軍航空隊の日』に訓練飛行を行なった

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年7月17日18時30分配信
【『海軍航空隊の日』の前日に北方艦隊航空隊は練習飛行を実施した】

北方艦隊艦上戦闘機航空連隊の飛行要員は、艦上戦闘機Su-33、MiG-29KUB、Su-25UTGでの練習飛行へ取り組んだ。

若い飛行士の訓練には、北方艦隊航空・防空軍司令官アレクサンドル・オトロシェンコ中将と航空連隊司令を含む経験豊富な指導員が参加した。

飛行中、若い飛行士は北極圏上空での操縦及び空中戦闘実施の技量を向上させた。

飛行は、曇りの困難な気象条件下で行なわれた。
パイロットは、セヴェロモルスク-1飛行場で離陸と着陸を行なった。



第45航空・防空軍は、北方艦隊の指揮下で北極圏の防空を担当する為、元々の北方艦隊海軍航空隊に、ロシア航空宇宙軍(空軍)から移管した航空部隊及び防空部隊を加えて2015年12月に編成されました。

ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(近代化改装中)の艦上機部隊も、第45航空・防空軍の指揮下に在ります。

スモレンスク赤旗授与・ソ連邦英雄2度受賞ボリス・サフォーノフ記念第279独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機Su-33艦上練習訓練機Su-25UTG
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第100独立艦上戦闘機航空連隊艦上戦闘機MiG-29/MiG-29KUB
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双方の艦上戦闘機航空連隊の新人パイロットは、「ロシア海軍航空隊の日」(7月17日)の前日に新人パイロットの合同訓練飛行を行ないました。

第1次世界大戦中の1916年7月17日、バルト艦隊航空母船「オルリツァ」の4機の水上飛行機M-9バルト海上空で4機のドイツ機と交戦し、勝利を収めた事を記念し、この日が「海軍航空隊の日」となりました。

ロシア海軍の近代化された艦上ヘリコプターKa-27Mは黒海艦隊へ重点的に配備される

『イズベスチヤ』より
2021年7月16日0時0分配信
【水上から届ける:黒海艦隊航空隊はKa-27Mで再装備する】

更新された対潜ヘリコプターは地中海地域のロシア軍の能力をどのように高めるのか。
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南西の境界は「スーパーハンター」ヘリコプターで強化される。
黒海艦隊航空隊は、最初に近代化された最新機Ka-27Mで再装備される。
今日において、これは最も効果的な対潜ヘリコプターの1つと見なされている。
潜水艦の捜索に加え、更新された機材は、海上および沿岸目標へミサイル超音速の「ヤーホント」極超音速の「ツィルコン」を効果的に誘導する。
専門家によると、有力な偵察手段を有するヘリコプターは、地中海地域ロシア軍を著しく強化する。

[発見と破壊]
国防省
は、黒海艦隊航空隊近代化ヘリコプターKa-27Mで完全に再装備する決定を下したと『イズベスチヤ』軍当局の情報提供者より伝えられた。
新たな機体は、セヴァストーポリカーチャ飛行場に駐留する第318独立混成航空連隊の一団へ補充される。
現在、この軍部隊に含まれる飛行隊は、Ka-27の基本ヴァージョンで構成されている。

対潜ヘリコプターKa-27の近代化ヴァージョンの試験は、この10年間の半ばに完了した。
2016年から更新された機体は海上航空隊の一部への引き渡しが開始されたが、その量は限られていた。
今、幾つかのヘリコプターが、バルト艦隊、北方艦隊、太平洋艦隊で勤務に就いている。
黒海艦隊は、初めてKa-27Mで完全に構成される。

このヘリコプターは、尾部ローターが無いが故に2重同軸ローター形式で製造され、それは高い機動性を持つ。
折り畳み式ブレードは、小さな艦の甲板でも機体の配置を可能にする。
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近代化ヴァージョンは、最新機器を装備する。
水上へワイヤーロープで下げられる強力な水中音響ステーションは、基礎ヴァージョンの手段よりも遥かに長距離での潜水艦の探知を可能にする。

機体には更に、潜水艦の金属船体の発見が可能な磁気測定システムが設置される。
これに加え、ヘリコプターは水面上へ、水中音響状況に関するデータを機上へ転送する特殊ブイを配置できる。

Ka-27Mは、対潜魚雷を含む様々なタイプの弾薬を機内へ搭載できる。
しかし、その主な特徴は、アクティブフェーズドアレイアンテナ方式の強力な機上電波位置測定ステーション「コピョー-A」に在る。
これは潜水艦の捜索のみならず、捜索救助ミッションも遂行できる。

目標探知の為の超最新装置のお陰により、新たなヘリコプター偵察-打撃複合体の構成として使用できる~特に、識別された対象物へミサイル打撃を与える為のデータを指揮所へ転送する。
これにより、ロシア海軍部隊は、目標を超音速ミサイル「ヤーホント」、そして今後は将来極超音速ミサイル「ツィルコン」で効果的に撃破できる。

Ka-27の象徴は、鮫を押さえ付ける足を持つ鳥である。
この為、更新されたKa-27Mは、艦隊から「鮫のハンター」というニックネームを受けた。

「近代化された機体では、事実上全ての機器が交換され、改善された電波位置測定機器、航空電子機器、磁力計、水中音響サブシステムが設置されました」
軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフ『イズベスチヤ』へ話した。
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「その特性は数倍に増加します。
このようなヘリコプターは、その多くの国が潜水艦部隊を有している地中海地域における作戦実施の上で必要不可欠です。
機上には強力なレーダーを有し、効果的に目標を探知し、他の撃破手段~航空機、艦、潜水艦へ座標を送信できます」


[戦力の投射]
黒海艦隊
は、ロシアの戦略的利益が在る地中海地域での作戦に焦点を当てている事を『地政学問題高等学院』校長レオニート・イワショフ大将は指摘した。
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「我々は地中海、アラブ東部へ戻り、多くの国との協力が在り、ロシアはシリアでテロリストとの戦いへ参加しています」
専門家は想い起こした。
「今日において軍事力は、重要な戦略施設を掌握する問題において決定的な役割を果たし続けております。
ロシアにとって、地中海における我々の艦及び航空グループの存在は非常に重要です。
ですが、それは包括的な戦闘及び航法支援を必要とします。
近代化されたKa-27Mは多機能ヘリコプターであります。
これは、効果的に偵察を行ない、航法に関連する任務と、必要ならば戦闘適用の為の任務を遂行できます」


最近、ロシア軍は、ロシア境界から遠く離れた地域で戦力を投射する活動へ定期的に取り組んでいる。
その中で重要な役割は、地中海海軍常設作戦連合部隊により果たされている。
今年6月、艦船連合部隊航空宇宙軍部隊の大規模な演習が行なわれた。
これには、黒海艦隊旗艦親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」も参加した。
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演習中、極超音速ミサイル「キンジャール」を持つ戦闘機MiG-31Kを含むミサイル兵器搭載航空機及び艦への目標指定データの送信へ取り組んだ。
単一指揮システムの枠組みにおいて、水上艦及び水中艦航空機及び沿岸ミサイル複合体「バスチオン」は一緒に行動した。



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現在、ロシア海軍は、艦載対潜ヘリコプターKa-27PLを50機以上保有しており、北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊海軍航空隊で運用されています。
これらのKa-27PLは、電子機器を換装する近代化改装が行なわれ、Ka-27Mへアップグレードされます。
[ロシア海軍は艦載ヘリコプターKa-27Mを発注する]

Ka-27M試作機(0909号機)は、北方艦隊での試験が行なわれました。
[艦載ヘリコプターKa-27Mの試験は北方艦隊で行なわれている]

2014年12月には、北方艦隊所属の4機のKa-27PLが近代化改修を行なう事になりました。
[ロシア海軍の対潜ヘリコプターKa-27PLの近代化改修が始まる]

近代化改装されたKa-27Mの最初の8機は、2015年末までにロシア海軍へ引き渡される予定でした。
[ロシア海軍の8機の対潜ヘリコプターKa-27が2015年に近代化される]

しかし、引き渡しは1年遅れて2016年12月になりました。
[ロシア海軍航空隊は8機の近代化改装された艦載対潜ヘリコプターKa-27Mを2016年12月に受領する]

2016年12月19日、近代化されたKa-27Mの第1号機がロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mの第1号機を受領した]

その後、残りの7機も2016年12月末~2017年1月初頭までに引き渡されました。
[ロシア海軍航空隊は8機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領した]

この内の6機は、北方艦隊へ配備されました。
[ロシア海軍北方艦隊は2017年に6機の近代化された艦上ヘリコプターKa-27Mを受け取る]

この他、2017年末までに、もう2機が引き渡されたようです。
(合計10機)

何機かのKa-27Mは、クラスノダール地方エイスク基地で各種試験や乗員の訓練などに使われているようです。
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Ka-27Mへの近代化改修作業は『クメルタウ航空機製造事業』で実施されています。
[ロシアン・ヘリコプターズはロシア海軍航空隊へ近代化されたヘリコプターKa-27Mを供給する準備を整えている]
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2018年1月9日、次のKa-27Mグループがロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領した]

2018年1月11日、バルト艦隊航空隊の基地へ1機目のKa-27Mが到着しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領した]

2018年10月6日、バルト艦隊航空隊は更に5機のKa-27Mを受領しました。
これでバルト艦隊Ka-27Mは合計6機になりましたが、おそらくは、同艦隊所属のプロジェクト11540警備艦2隻とプロジェクト20380コルベット4隻への搭載用でしょう。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊は近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを5機受領した]


北方艦隊には8機程度のKa-27Mが配備されています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上対潜ヘリコプターの3分の1が近代化されたKa-27Mとなった]

黒海艦隊でも数機のKa-27Mが運用されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌー及び対潜哨戒機は黒海で演習を行なった]
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"は地中海東部へ到着した]
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今後は、黒海艦隊へ重点的にKa-27Mが配備される事になるようです。

約50機のKa-27PLKa-27Mへ近代化改修されます。
[ロシア海軍航空隊は2020年までに約50機の近代化された艦載ヘリコプターKa-27Mを受領する]


既にKa-27の後継機となる将来艦上ヘリコプター「ミノーガ」の開発も始まっています。
[ロシア海軍の将来艦載ヘリコプター"ミノーガ"の本格的な設計作業は2020年に始まる]