『イズベスチヤ』より
2022年1月27日0時0分配信
【航行の集大成:何故ロシア連邦の全艦隊の艦が地中海へ集まるのか】『イズベスチヤ』はロシア海軍の大規模演習の詳細を知らせる地中海へ
ロシアの4艦隊の艦が集まり、近年で最大の演習を実施する。
それには、20隻ほどの
「軍艦旗」が参加し、2隻の
巡洋艦、フリゲート、大型対潜艦が含まれる。
航空隊も積極的に関わる。
並行して演習は
黒海エリアでも始まった。
それには、同時に20隻ほどの艦船が参加する。
国防省の情報提供者が
『イズベスチヤ』へ話したように、沿海及び近海ゾーンでの艦グループ間の協同行動、航空機と補助部隊の効率性へ取り組む。
司令部は、大規模な危機が発生した場合に艦船連合部隊を同時に関与させるシナリオを演じると専門家は予測する。
『イズベスチヤ』は、このような大規模な海上演習を行なう目的と、何故
軍当局が彼らに重要な役割を担当させるのかを整理してみた。
[集合地点]
地中海及び
黒海での艦隊の演習は、単一の計画へ接続される。
演習計画は既に承認されていると
ロシア国防省の情報提供者は
『イズベスチヤ』へ話した。
打撃及び対潜任務に加え、更には海上での人員の救助と遭難した艦への援助へ取り組む。
地中海への艦の集結は、1月末~2月初頭に完了しなければならない。
とは言え、情報提供者は、
航空基地「フマイミーン」の
ロシア航空機は
地中海の演習へ参加するのか否かという質問への回答を拒否した。
演習の枠組みで
シリアへ
遠距離爆撃機Tu-22M3と
極超音速ミサイル複合体「キンジャール」を持つ
航空機MiG-31Kのグループを展開させる計画についても明らかにしなかった。
北方艦隊とバルト艦隊の6隻の大型揚陸艦から成る連合支隊は既に
ポルトガル沖に痕跡を残しているが、未だ
ジブラルタル海峡を通行していない。
5隻の
プロジェクト775大型揚陸艦に加え、1年以上前に艦隊へ受け入れられた
プロジェクト11711の
「ピョートル・モルグノフ」は、初めてこのような遠距離航海へ参加した。
1月25日、
ノルウェー国防省は、その沿岸で
北方艦隊の艦グループの移動を追跡していると発表し、
哨戒航空機が撮影した写真を示した。
それには、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、曳船SB-406が加わっている。
次の日、
ロシア軍当局は、
戦闘艦が
コラ湾から出航する動画を公表した。
この
支隊は、
アイルランド沿岸の近くで戦闘射撃と
ミサイル発射を行なうと予想される。
太平洋艦隊支隊の一員であるもう1隻の巡洋艦が地中海へ動いている。これは旗艦
「ワリャーグ」であり、
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」と
大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」が随伴している。
その行程で彼らは既に
アラビア海で
中国及び
イランの艦との合同演習を実施している。
地中海では、
シリアの
タルトゥース港に駐留する
ロシア海軍作戦連合部隊に加わる
黒海艦隊の艦と
潜水艦が常時当直に立っている。
1月26日に国防省は、黒海エリアで演習が始まったと発表した。それには20隻以上の戦闘艦と船が関わる。
これまでに軍当局のトップ、
セルゲイ・ショイグは、
地中海での大規模演習は「常時行なわれる」と言った。
国防相によると、大規模な海軍艦隊間グループの維持は、状況の変化を考慮に入れた広範囲の任務を自立して解決する事を可能にする。
「事実、これは、現在、艦隊の大部隊の参加により様々な舞台で行なわれる大演習の要素です」ロシア国立研究大学経済高等学院の
ヨーロッパ・国際複合研究センター所長
ワシーリー・カシンは
『イズベスチヤ』へ話した。
「何らかの大規模な危機の場合に艦船連合部隊が同時に関与する能力が仕上げられます。
任務は、各々の部隊で異なりますが、演習自体は世界の緊迫した軍事-政治情勢に関連します。
これは、我々の立ち位置と力の確固さを示すものです」演習の目的は、
近東及び
北アフリカに関しての
ロシアの能力を示す事にあると専門家は考える。
ロシア連邦は、
リビア、シリアに利益を持ち、加えて多くの国との綿密なパートナーシップが有る。
国内艦隊の能力は、この地域のあらゆる国の状況への存在と影響の確保を可能にする事を示すのは重要である。
「これは、その政策で我々に頼る事が出来る我々のパートナーにとって重要であり、我々の威信を促進する為に重要です」
ワシーリー・カシンは指摘した。
国防省は、1月~2月にロシア海軍の主力部隊が一連の演習へ関与すると発表した。地中海及び
黒海地域に加え、更に
北海と
オホーツク海、
大西洋北東部と
太平洋でも実施される。
合計で140隻以上の戦闘艦と支援船、60機以上の飛行装置、1000両の軍用装備、約10000名の将兵が参加する。
[演習の海]2015年から
ロシアは
タルトゥース基地を支えとして
シリア沖で大規模な海上演習を定期的に行なっている。
地域には、
地中海の
ロシア海軍作戦連合部隊が形成されている。
ローテーション原則により、そこには、主に
黒海艦隊からの常時10~15隻の艦船が滞在している。
昨年6月、地中海東部の演習には、5隻の大型艦が関わった。それには、
ロケット巡洋艦「モスクワ」、フリゲート「アドミラル・マカロフ」と「アドミラル・エッセン」と2隻の
ディーゼルエレクトリック潜水艦が含まれる。
同時に
航空基地「フマイミーン」へ
対潜航空機、対艦ミサイルを持つ
遠距離爆撃機Tu-22M3、
極超音速ミサイル「キンジャール」を持つ
戦闘機MiG-31Kが移転した。
2018年9月1日~8日に、ロシアの現代史上初めてロシア海軍グループとロシア航空宇宙軍の大規模合同演習『大洋の盾』が実施された。この時、敵の沿岸堡塁の占領の訓練が行なわれた。
シリアの
ラタキア沿岸では、
ロシア海軍歩兵部隊が上陸した。
大規模演習には26隻の艦、2隻の
潜水艦、3隻の
大型揚陸艦、消火支援艇、更には
、戦略ロケット機Tu-160、ヘリコプターMi-8、Mi-24、航空機Su-33、Su-30を含む
ロシア海軍及び
航空宇宙軍の34機の飛行装置が関わった。
定期的な訓練が
黒海エリアで行なわれている。
ロシア連邦黒海艦隊広報サービスの発表によると、2021年だけで
ロシア艦隊は約250回の様々な演習を実施し、その中で戦闘射撃を含む600回以上の戦闘訓練が行なわれる。
昨年4月、
クリミアの
オプーク射爆場で初めて7隻の
大型揚陸艦と数隻の高速艇の大規模な総合同時上陸が点検された。
それは、
Il-76からの
空挺軍の連隊、更には
ヘリコプターからの
南方軍管区の
海軍歩兵及び
自動車化射撃兵の降下により支援された。
この時、3艦隊からの支隊が演習へ参加した。
2021年11月、
黒海では、
アメリカの
ロケット駆逐艦「アーレイ・バーク」の水域への進入を背景に、
対艦ミサイル複合体「バル」と
「バスチオン」を使用する演習が実施された。
演習は
黒海艦隊部隊の戦闘訓練計画に沿って行われた。
約10機の
航空機、哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」、小型対潜艦も訓練を行なった。