fc2ブログ

ロシア統合造船業営団は2022年に8隻の水上艦と潜水艦をロシア海軍へ引き渡す

22-0323i.jpg
『タス通信』より
2022年3月23日7時4分配信
【『統合造船業営団』は2022年に8隻の水上艦及び潜水艦のロシア海軍への引き渡しを計画している】
モスクワ、3月23日/タス通信

『統合造船業営団』は、今年に8隻の水上艦及び潜水艦ロシア海軍への引き渡しを計画している。
『タス通信』営団より伝えられた。

「『統合造船業営団』は、2022年の納入プログラムに沿って、様々なタイプと用途の8隻の水上艦及び潜水艦のロシア海軍への引き渡しを計画しております」
ホールディングス
は話した。

営団は、発注者への引き渡しを控えている潜水艦はどれなのかを明らかにしなかった。

以前、『統合造船業営団』は、プロジェクト955A(コード名「ボレイ-A」)原子力水中ロケット艦の第2の生産艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」を2022年12月に海軍へ引き渡すと伝えた。
『アドミラルティ造船所』は、今年にプロジェクト677「ラーダ」潜水艦B-586「クロンシュタット」B-587「ヴェリキーエ・ルーキ」海軍への引き渡しの準備を整える。

これに加え、2022年には海軍プロジェクト636.3潜水艦B-588「ウファ」の引き渡しが計画されている事が公開出版物により知られている。
『北方造船所』プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」、そして更にプロジェクト20380コルベット「メルクーリー」の引き渡しを計画している。
同じプロジェクトの艦「リェーズキー」『アムール造船工場』により太平洋艦隊への引き渡しが準備されている。
『中部ネヴァ川造船工場』では、プロジェクト12700対機雷防衛艦「ピョートル・イリイチョーフ」「アナトーリー・シレモフ」の発注者への引き渡しが計画されている。



プロジェクト955A「ボレイ-A」戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦の3番艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は、セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』で2014年12月26日に起工され、2021年12月25日に造船台を出て2022年1月11日に進水しました。
ロシア海軍への引き渡しは2022年12月に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
[最新の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは2022年12月末にロシア海軍へ引き渡される]

プロジェクト677「ラーダ」大型潜水艦の2番艦「クロンシュタット」は、サンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で2005年7月28日に起工され、一旦建造が凍結された後、2013年7月以降に再開され、2018年9月20日に進水し、2021年12月17日から洋上試験を開始しました。
ロシア海軍への引き渡しは2022年に予定されており、北方艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットの最初の洋上試験は完了した]

太平洋艦隊向けのプロジェクト06363「ワルシャワンカ」大型潜水艦としては3隻目となる「ウファ」は、サンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で2019年11月1日に起工されました。
2022年には進水とロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト06363潜水艦マガダンとウファはサンクトペテルブルクで起工された]

プロジェクト22350フリゲートの3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2012年2月1日に起工され、2020年5月22日に進水しました。
ロシア海軍への引き渡しは2022年12月に予定されており、北方艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2022年9月に洋上試験を開始する]

プロジェクト20380コルベットの5番艦「リェチーヴイ」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2015年2月20日に起工され、2020年3月12日に進水しました。
2021年秋には「メルクーリイ」と改名されました。
ロシア海軍への引き渡しは2022年12月に予定されており、黒海艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍の新型コルベット"リェチーヴイ"と"メルクーリイ"は改名された]

太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの4隻目となる「リェーズキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』で2016年7月1日に起工され、2021年7月1日に進水しました。
ロシア海軍への引き渡しは2022年5月頃に予定されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"は2022年1月に洋上試験を開始する]

プロジェクト12700「アレクサンドリト」対機雷防衛艦の6番艦「ピョートル・イリイチョーフ」は、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で2018年7月25日に起工され、2021年4月28日に進水し、2021年12月1日に洋上試験を開始しました。
ロシア海軍への引き渡しは2022年中に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦ピョートル・イリイチョーフはフィンランド湾で洋上試験を開始した]

プロジェクト12700対機雷防衛艦の7番艦「アナトーリー・シレモフ」は、2019年7月12日にサンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で起工され、2021年11月26日に進水しました。
ロシア海軍への引き渡しは2022年末に予定されており、太平洋艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍の新世代非金属複合材料対機雷防衛艦アナトーリー・シレモフはサンクトペテルブルクで進水した]


この他にも、現時点でロシア海軍への引き渡しを間近に控えた水上艦が何隻か有りますが(プロジェクト22160哨戒艦「セルゲイ・コトフ」プロジェクト22800小型ロケット艦「ツィクロン」)、これらの艦は、『統合造船業営団』系列とは別会社である造船営団『アク・バルス』の傘下の造船所で建造されている為か、今回の記事では取り上げられていません。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは黒海でヘリコプター発着試験を行なった]
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ツィクロンはアゾフ海へ入った]

2022年にロシア海軍の為のラーダ級大型多目的ディーゼルエレクトリック潜水艦2隻(4番艦と5番艦)が起工される

22-0323h.jpg
『タス通信』より
2022年3月22日17時43分配信
【『統合造船業営団』は今年に2隻のプロジェクト「ラーダ」潜水艦を起工すると発表した】
モスクワ、3月22日/タス通信

2隻のプロジェクト677「ラーダ」シリーズ大型多目的ディーゼルエレクトリック潜水艦は、今年に造船企業『アドミラルティ造船所』(『統合造船業営団』へ加入)で起工される。
『タス通信』『統合造船業営団』より伝えられた。

「2隻のプロジェクト"ラーダ"大型潜水艦の起工は、今年に行なわれます」
ホールディングス
は話した。

『統合造船業営団』は、このプロジェクトの潜水艦の新たなシリーズを建造する国家契約を締結する決定は、ロシア国防省により下された事を指摘した。

「ラーダ」シリーズ潜水艦のトップ・B-585「サンクトペテルブルク」は、2021年9月に北方艦隊の戦闘編制へ加わった。
潜水艦B-586「クロンシュタット」と、第3の潜水艦B-587「ヴェリキーエ・ルーキ」は、2022年に海軍への引き渡しの準備が整う。

プロジェクト677潜水艦第4世代非核潜水艦に属しており、今日において、戦闘有効性、他の戦術-技術的特性の観点で最も現代的かつ先進的な国内製非核潜水艦と認められている。
株式会社『アドミラルティ造船所』は、このクラスの艦の国内唯一の建造工場である。



15-0227c.jpg
[プロジェクト677ラーダ潜水艦 ]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]

ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は、『アドミラルティ造船所』で1997年12月26日に起工され、2004年10月28日に進水し、2010年4月22日に納入され、同年5月8日に就役しました。

しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。

その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

17-0609c.jpg
2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されました。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]

2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。
[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]

これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]

一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、2013年10月に北方艦隊へ転属しました。
19-1127d.jpg
[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]

「サンクトペテルブルク」は近代化改装を行なう為、2020年4月下旬にクロンシュタットへ到着しました。
21-0209b.jpg
[ロシア海軍北方艦隊のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはクロンシュタットへ到着した]

その後に近代化改装を終えて復帰し、2022年2月には初めて地中海東部へ派遣されました。
[ロシア海軍北方艦隊のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルグは初めて地中海東部へ派遣された]

建造が再開された2番艦「クロンシュタット」は2018年9月20日に進水しました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは進水した]

「クロンシュタット」は、2019年7月28日にサンクトペテルブルク(ネヴァ川)で行なわれた『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
19-1127a.jpg

2021年12月から洋上試験を開始しました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットの最初の洋上試験は完了した]

「クロンシュタット」ロシア海軍への引き渡しは2022年末に予定されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットとヴェリーキエ・ルーキは2022年にロシア海軍へ引き渡される]


その後、新たな「ラーダ」は発注されていませんでしたが、2019年6月27日、軍事技術展示会『アルミヤ-2019』の会場において、プロジェクト677「ラーダ」2隻(4番艦と5番艦)の新たな建造契約が締結されました。
[ロシア海軍の為のヤーセン-M級多用途原潜2隻とラーダ級潜水艦2隻が追加発注された]


2022年2月中旬、『アドミラルティ造船所』は、新規契約分2隻(4番艦と5番艦)の船体のプレートカットを開始しました。
[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦4番艦と5番艦のプレートカットが始まった]

この2隻は、2022年中には正式に起工されます。
[2022年にロシア海軍のラーダ級潜水艦2隻が起工される]


この他、プロジェクト677潜水艦1隻(6番艦)の建造契約が2020年8月25日に軍事技術展示会『アルミヤ-2020』の会場で締結されています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト06363潜水艦1隻とラーダ級潜水艦1隻の建造契約が締結された]

ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは東南アジアへの遠距離航海へ出発した

『タス通信』より
2022年3月23日11時13分配信
【大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」はアジア太平洋地域での任務を果たす為にウラジオストクから出航した】
ウラジオストク、3月23日/タス通信

太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」中型海洋給油船「イジョラ」は、アジア太平洋地域で任務を遂行する為にウラジオストクから出航した。
水曜日に艦隊広報サービスは発表した。
22-0314f.jpg
TOF-Izjora.jpg
「太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフと中型海洋給油船イジョラは、与えられた任務をアジア太平洋地域で遂行する為、ウラジオストクの駐留所から出航しました。
与えられた任務を遂行する中で、乗組員は艦内複合訓練へ取り組み、更には太平洋艦隊海上航空隊の航空機の支援による対空防衛演習を行ないます」

広報サービスは伝えた。

これに加え、承認された計画に沿って、乗組員は海上航行中に並列方式での物資補充の練習を行なう。
海上への出航に先立ち、及び給油船の乗組員は必要な準備を行ない、資材の在庫を補充し、計画技術的整備を行なった。



ロシア太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」(1992年5月1日就役)は、2021年6月に太平洋中央部で実施された太平洋艦隊の大規模演習へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊のアジア-太平洋遠征と太平洋中央部演習(2021年5月-7月)]

2021年10月には日本海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2021』へ参加しました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2021』(2021年10月14日~17日)]

11月中旬にウラジオストクを出航し、日本海潜水艦の捜索訓練を行ないました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年11月19日9時38分配信
【大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」は日本海で「敵」潜水艦を探した】

11月18日に対馬海峡を通過して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年11月19日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

その後、東南アジア諸国連合(ASEAN)との合同演習へ参加する為、インドネシアへ向かいました。
[ロシア海軍とASEAN諸国海軍の初の合同演習は2021年12月1日~3日にインドネシア沖で実施される]

21-1202h.jpg
ロシア海軍ASEAN諸国海軍の初の合同演習は12月1日からスタートし、3日まで続きました。
海上での演習はスマトラ島北部沖で実施されました。


[ロシア海軍とASEAN諸国海軍の初の合同演習がインドネシアで始まった]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフはASEAN諸国海軍との合同演習『ARNEX-2021』へ参加する]
[ロシア海軍とASEAN諸国海軍の初の合同演習『ARNEX-2021』は終了した]

演習が終わった後、母港ウラジオストクへの帰路に就き、12月11日には補給の為、フィリピンマニラ港へ寄港し、12月13日に出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは補給の為にフィリピンのマニラ港へ寄港した]
[ASEAN諸国海軍との合同演習『ARNEX-2021』へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは補給を終えてフィリピンのマニラ港を去った]

12月15日に対馬海峡を北上して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年12月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

12月17日に日本海で対潜戦闘訓練を行なった後、ウラジオストクへ帰投しました。
[ASEAN諸国海軍との合同演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは日本海で対潜演習を行なった]


2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、他の太平洋艦隊所属艦20隻以上と共に2021年2月1日にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]

2月7日にオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]

2月10日にはオホーツク海中型海洋給油船「イジョラ」(1970年4月24日就役)から洋上補給を受けました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で洋上補給を行なった]

オホーツク海での演習を終えた太平洋艦隊艦船部隊太平洋を南下して津軽海峡を通過し、3月10日に日本海へ入りました。
[【珍説】ロシア海軍艦船の津軽海峡通過は「日本けん制」「日本への脅し」]

3月14日までにウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はオホーツク海演習を終えた後に津軽海峡を通過してウラジオストクへ帰投した]


それから約10日後の3月23日、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」中型海洋給油船「イジョラ」は、今度はアジア太平洋地域(東南アジア)への遠距離航海へ出発しました。

今後、2隻は、東南アジアへ行く太平洋艦隊艦船のお決まりのコースである対馬海峡を南下する事になるでしょう。


なお、ロシア海軍艦船東南アジアへの遠距離航海は毎年の恒例行事であり、現在のウクライナの情勢とは全く関係の無い行動である事は覚えておく必要が有ります。

ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からドネツクとルガンスクのウクライナ軍施設へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した


『インテルファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2022年3月22日22時3分配信
【ロシア連邦国防省は高精度兵器によるウクライナ軍事施設への新たな打撃を発表した】
モスクワ、3月22日、インテルファクス

ロシア連邦国防省は、ロシア軍が火曜日に航空機及びからの高精度兵器ドネツクルガンスクウクライナ軍事施設へ打撃を与えたと発表した。

「3月22日、空中及び海上配置の長距離高精度兵器は、ウクライナの軍事施設へ打撃を与えました」
ロシア連邦国防省公式代理人イーゴリ・コナシェンコフ
は話した。
22-0323a.jpg
22-0323b.jpg
「リシチャンスク(ルガンスク地域)とクラマトルスク(ドネツク地域)のウクライナ軍の大規模な燃料潤滑油物資貯蔵所、ドルジュキーウカのミサイル-砲兵器保管庫、ナジェジドゥンカとノヴォアレクサンドロウカの弾薬保管庫(3か所全てはウクライナのドネツク州の居住所)を破壊しました」
コナシェンコフ
は話した。

3月19日、ロシア国防省は、ウクライナ作戦中に初めて極超音速ミサイル複合体「キンジャール」が使用されたと発表した~3月18日、イヴァノ-フランキフシク州ウクライナ軍のミサイル及び航空弾薬の地下保管庫が破壊された。
22-0323c.jpg
3月20日、ロシア国防省は、極超音速ミサイル複合体「キンジャール」の新たな使用と、そして更に黒海及びカスピ海からの有翼ミサイル「カリブル」の使用を発表した。

火曜日のブリーフィングでコナシェンコフは、この1日でロシア航空機及びヘリコプターウクライナの83の軍事施設を排除したと述べた。

「その中には、4ヶ所の指揮所、4基の高射ミサイル複合体、3ヶ所のミサイル-砲兵器と弾薬の保管庫、そして更に68ヶ所の軍用装備の蓄積所が有りました」
彼は話した。

22-0323d.jpg
22-0323e.jpg

「ロシアの対空防衛手段は、ハリコフ州のメレファ居住所地域で1機のバイラクタルTB-2を含む6機のウクライナの無人飛行機を撃墜しました」
コナシェンコフ
は伝えた。

「特殊軍事作戦実施開始以来、合計で236機の飛行装置(航空機とヘリコプター)、185基の高射ミサイル複合体、1547両の戦車及び他の戦闘装甲車両、154基の一斉射撃噴射推進火力システム、612基の野戦砲及び迫撃砲、そして更に1343両の特殊軍用自動車を破壊しました」
ロシア連邦国防省
公式代理人は話した。

22-0323f.jpg
彼は、ロシア軍ウクライナ軍第54機械化旅団の退却する部隊を追跡し、1日で4キロメートル前進し、ノヴォミハイロフクス居住所を足元に置いたと述べた。
「ドネツク人民共和国軍グループはヴェルクノトレツク居住所を支配下に置き、ウクライナ軍の第25空挺旅団の部隊への攻撃を続けています。
2両の戦車、5両の装甲歩兵車、3基の野戦砲と7両の悪路走行用自動車を破壊しました」
コナシェンコフ
は話した。




ロシア連邦軍「ウクライナ特殊軍事作戦」を開始した2022年2月24日以降、ロシア海軍黒海艦隊巡航ミサイル「カリブル」搭載艦は、何度かウクライナに対する大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
[ロシア海軍黒海艦隊は夜間にウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
[2022年2月26日にロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」による攻撃を行なった]
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

現在、黒海には「カリブル」搭載艦が9隻(フリゲート「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」、小型ロケット艦「グライヴォロン」、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」、「イングシェチア」、潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」、「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「スタールイ・オスコル」、「コルピノ」)居ます。
(この他、未だ正式に就役していない小型ロケット艦「ツィクロン」も3月19日以降アゾフ海で行動中)

2022年3月20日には、カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦「ウクライナ特殊軍事作戦」において初めてウクライナへの大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊はウクライナ特殊軍事作戦において初めてカスピ海から巡航ミサイル「カリブル」をウクライナのムィコラーイウ州へ発射した]

同じ3月20日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ北西部のネージン車両修理工場への大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からウクライナのネージン修理工場へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

そして3月22日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドネツクルガンスクウクライナ軍施設への大規模なミサイル攻撃を行ないました。

近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2022年4月に新たな乾ドックへ入渠する

22-0319b.jpg
22-0319c.jpg
22-0319d.jpg
22-0319e.jpg
『タス通信』より
2022年3月22日19時41分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」は4月にドックへ入る】
モスクワ、3月22日/タス通信

航空母艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」は、修理及び近代化の為、今年4月にドックへ入る。
『タス通信』は火曜日に防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「第35艦船修理工場で航空母艦がドック修理へ入るのは、4月に予定されています。
ドック修理は9月まで続きます」

対談者の1人は話した。

2人目の情報提供者はこの情報を確認し、航空母艦は9月に「水上へ戻る」と付け加えた。

『タス通信』は、この情報について『統合造船業営団』から公式の確認を得ていない。

航空母艦の修理と近代化は、第35艦船修理工場艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(『統合造船業営団』へ加入)の支所で実行されている。




ロシア海軍唯一の「航空母艦」ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月21日就役)は、シリア作戦(2016年11月~2017年1月)から帰投した翌年の2018年4月23日に近代化改装の契約が締結され、その直後に工事が開始されました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の契約は締結された]


近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体、火災探知システムなどは新型に変更される事になるようです。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』により、「アドミラル・クズネツォフ」の新たな近代化改装案が作成されました。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]
「アドミラル・クズネツォフ」には、新たな淡水化装置が設置されます。

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装により新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されます。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装の際に新たな航空機管制複合体を装備します。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな航空機管制複合体レジストル-Eを装備する]

更には、ロシア海軍新型フリゲート・プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)で初めて採用される最新の高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の装備も計画されています。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは最新高射ミサイル複合体ポリメント-リドゥートを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の費用については、これまでに様々な数字が出ていましたが、結局、約600億ルーブルに落ち着いたようです。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の費用は約600億ルーブルになる]

「アドミラル・クズネツォフ」機関(蒸気タービン)自体は変更されませんが、蒸気発生用のボイラーは8基全てが交換される事になり、2018年7月下旬からボイラーの撤去作業が始まりました。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフのボイラーの撤去作業が始まった]

蒸気タービン機関自体も大規模な修復が行なわれます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは蒸気タービンエンジンを修復する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、8基のボイラー(KVG-4)を、新たに製造されたボイラーKVG-4と交換します。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月4日8時0分配信
【情報筋:「アドミラル・クズネツォフ」の新たなロシア製ボイラーは25年と見積もられている】
新たなボイラーKVG-4の寿命は25年になります。

「アドミラル・クズネツォフ」の火災探知システムは、予算の都合の為か、半分だけが新型に取り換えられることになるようです。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは火災探知システムの半分を新型に替える]

更には、電力供給体系(ケーブル線)の一部も更新されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは電力供給体系を部分的に更新する]


「アドミラル・クズネツォフ」は、2018年9月17日にムルマンスク北東のロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
18-0901d.jpg
19-0208g.jpg
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは大型浮きドックPD-50へ入った]

2018年10月30日未明、大型浮きドックPD-50へ入渠していた「アドミラル・クズネツォフ」の出渠作業中、突然に電力供給が止まり、浮きドックは沈没しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを修理中の浮きドックPD-50で事故が発生した]

この事故により、浮きドックPD-50のクレーン1基が「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下し、甲板を損傷しました。
具体的には、飛行甲板に直径5メートル程の穴が開きました。

「アドミラル・クズネツォフ」は、事故後にロスリャコヴォからムルマンスク第35艦船修理工場へ回航され、第24埠頭(「アドミラル・クズネツォフ」がいつも停泊している場所)へ係留されました。

「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下したクレーンは、12月下旬に撤去されました。
[浮きドックPD-50の沈没事故により航空母艦アドミラル・クズネツォフの飛行甲板へ落下したクレーンは完全に撤去されている]


2019年12月12日10時16分(モスクワ時間)、近代化改装工事中の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の第1発電機区画での溶接作業中に火災が発生しました。
[近代化改装工事中の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフで火災が発生した]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報(その2)]
火災は24時間以内に鎮火されましたが、乗組員の士官2名が死亡し、他に14名が火災発生時の有毒ガスによる中毒で入院しました。

この火災により、「アドミラル・クズネツォフ」第1発電機区画が全焼しましたが、致命的な損傷は受けておらず、修理及び近代化改装作業は続行されています。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、2019年12月12日の火災により致命的な損傷は受けておらず、修復及び近代化されて復帰する]

『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏によると、「アドミラル・クズネツォフ」の火災による損害額は、3億ルーブル~3億5000万ルーブルになるとの事です。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災の損害額は3億5000万ルーブルと見積もられた]


従来の『第35艦船修理工場』乾ドックのサイズでは、「アドミラル・クズネツォフ」は入渠できませんでしたが、これを、同艦が入渠できるサイズに拡張する計画は以前から有り、PD-50沈没事故を受け、これが実行に移される事になりました。
19-0319d.jpg
19-0904b.jpg
[ムルマンスクの第35艦船修理工場は再構築(ペレストロイカ)される]
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]

『第35艦船修理工場』の2つの乾ドックを結合し、「アドミラル・クズネツォフ」が入渠できるサイズに拡大します。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、ムルマンスク艦船修理工場の乾ドック拡張後にドック入りする]
この乾ドックは、取りあえずは「アドミラル・クズネツォフ」が入渠できるように最低限の工事を行ない、その後、2023年までに恒久的な施設として完成させる予定です。

なお、乾ドック拡張工事の最中、請負業者と発注者『第35艦船修理工場』との間で金銭トラブルが発生した為、2020年6月下旬に新たな請負業者として『オルゲネルゴストロイ』商会が選ばれ、工事が再開されました。
20-0823b.jpg
[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグはウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代改装を行なっているムルマンスク艦船修理工場を視察した]

この乾ドックへの「アドミラル・クズネツォフ」の入渠予定は、以前には2022年6月頃と言われていました。
[近代化改装中のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2022年夏頃に乾ドックへ入渠する]
[近代化改装中のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2022年6月に新たな乾ドックへ入渠する]

しかし今回、乾ドックへの「アドミラル・クズネツォフ」の入渠予定は2022年4月と、2ヶ月ほど早くなりました。


以前には、「アドミラル・クズネツォフ」は2022年に洋上試験を行ない、同年末に近代化改装を終えて復帰する予定でした。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の完了予定時期は2022年末から変更されていない]

しかし、以前に「アドミラル・クズネツォフ」から取り外され、サンクトペテルブルク『キーロフ-エネルゴマシュ』へ送られた蒸気タービンエンジンの修復が予定よりも遅れている為、洋上試験開始時期も遅れる事になり、近代化改装の完了時期も2023年末に延期される事になりました。
[ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2023年に近代化改装を終えてロシア海軍へ復帰する]

ロシア海軍太平洋艦隊の為の第5のプロジェクト20380コルベット「グローズヌイ」の船体の各セクションの製造は完了した

22-0322f.jpg
『アムール造船工場』公式サイトより
2022年3月18日配信
【コルベット「グローズヌイ」のセクションの製造は完了する】

「コルベット」級プロジェクト20380多目的警備艦「グローズヌイ」の非常に重い艦首は、『アムール造船工場』の造船台の組立-溶接作業場へ移送する準備を整えている。
22-0322e.jpg
このセクションは、コルベットシリーズの5隻目の船体構造の製造過程の最後となる。
鉄道線路では機関車の助力により造船台の作業場へ送り届けられ、そこで接合し、艦の船体建造作業は完全に終わる。
22-0322g.jpg
「艦首セクションの作業は、2交代制の作業スケジュールで約2ヶ月間続きました。
我々は、作業班長オレグ・トロニンと溶接工長ダニール・オクネフの指導下の2つの作業班の優れた労働のお陰により、期限を守りました。
仲間達は、良好で高品質な作業をこなしました」

組立-溶接作業場の先任職長ニキータ・グラズコフは言った。

コルベットの艦首先端は、製造が困難な製品である。
艦首セクション一式は、艦の移動中の水圧や、当たる波の克服を可能にする増加した強度により特徴付けられる。
作業所の組立工と溶接工は、作業を「申し分なく」やり遂げ、全てのユニット、セクション、隔壁、そして更に「大きな」船体セクションの溶接は、良好な品質で受け入れられた。

以前、昨年8月にロシア海軍の為の艦の単一起工日に、コルベット「グローズヌイ」国防省の為に『アムール造船工場』が建造するプロジェクト20380コルベットシリーズの最後から2番目~の起工が発表された。
このラインの3隻の戦闘艦は、既に太平洋艦隊へ引き渡されており、極東境界線で滞りなく戦闘当直へ就いている。
第4の戦闘艦は、現在、ウラジオストク『アムール造船工場』試運転基盤で試験の準備が行なわれている。



19-0701e.jpg
現在、ロシア極東方面コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』では、太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの建造が進められています。

1隻目の「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2006年6月30日起工、2015年5月22日進水)は、2017年7月20日に就役しました。
19-0815d.jpg
[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

2隻目の「グロームキー」(335、2012年4月20日起工、2017年7月28日進水)は、2018年12月25日に就役しました。
19-0815d.jpg
[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

3隻目の「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339、2015年7月22日起工、2019年9月12日進水)は、2020年12月25日に就役しました。
20-1106c.jpg
[プロジェクト20380コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊に編入された]

4隻目の「リェーズキー」は、2016年7月1日に起工され、2021年7月1日に造船台から出渠しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"は造船台を出た]

2021年10月上旬に輸送ドックでウラジオストクへ回航され、同月末にドックから出渠しました。
21-1115c.jpeg
現在は洋上試験の準備が進めらています。

「リェーズキー」は2022年5月の就役が予定されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"は2022年5月9日に就役する]


2020年12月15日、『アムール造船工場』は、太平洋艦隊向けとして2隻のプロジェクト20380コルベットと4隻のプロジェクト20385コルベットの建造契約をロシア国防省と締結しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の4隻のプロジェクト20385コルベットと2隻のプロジェクト20380コルベットの建造契約が締結された]

太平洋艦隊向けの5隻目のプロジェクト20380コルベット「グローズヌイ」は、2021年8月23日に起工されました。

[ロシア海軍の為のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻、プロジェクト20380コルベット1隻、、プロジェクト20385コルベット1隻、プロジェクト06363潜水艦2隻はプーチン大統領の号令下で一斉に起工された]

先代の「グローズヌイ」は、プロジェクト58ロケット巡洋艦です。
(1962年12月30日就役、1991年6月24日除籍)
22-0322h.jpg
22-0322i.jpg

2022年3月中旬までにコルベット「グローズヌイ」の船体の各セクションの製造は完了しました。
最後に製造されたのは艦首セクションでした。

今後は各セクションを接合し、船体を組み立てます。


2021年9月29日には、太平洋艦隊向けの6隻目のプロジェクト20380コルベット「ブラーヴイ」が起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第6のプロジェクト20380コルベット"ブラーヴイ"起工(2021年9月29日)]
これで太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベット6隻が全て起工されました。

ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ソヴィェツクはバルト海で対空砲撃訓練を実施した

22-0322d.jpg
『タス通信』より
2022年3月22日23時37分配信
【小型ロケット艦「ソヴィェツク」は演習で「敵」の空中攻撃を撃退した】
カリーニングラード、3月21日/タス通信

バルト艦隊プロジェクト22800小型ロケット艦「ソヴィェツク」乗組員は、海上演習中に仮想敵空中攻撃手段を模した標的への砲射撃を実行した。
月曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「小型ロケット艦ソヴィェツクは、様々な高度及び方向で行動する仮想敵空中攻撃手段を表す目標へ艦載砲複合体AK-176MA及びAK-630Mからの実際の射撃を実行しました」
広報サービスは話した。

空中標的として、特殊照明爆弾が使用されたと説明された。
艦では、「敵」の攻撃へ対抗する為に能動的及び受動的電波電子戦闘手段が活発化した。
「小型ロケット艦ソヴィェツク乗組員は、火力任務を成功裏に果たし、仮想敵航空機を破壊しました」
広報サービスは指摘した。

近い内に艦のミサイル-砲戦闘部門の専門家は、ミサイルの電子発射を行なう海上及び沿岸の目標への有翼ミサイル打撃へ取り組む事を広報サービスは指摘した。

プロジェクト22800(コード名「カラクルト」)小型ロケット艦は、ロシア近海ゾーン多目的ロケット-砲艦シリーズであり、中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された。
このシリーズの艦の主要兵装は、高精度ミサイル兵器、具体的にはミサイル複合体「カリブル」である。



プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦2番艦「ソヴィェツク」(577)は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工され、2017年11月24日に進水し、2019年10月12日にロシア海軍へ引き渡され、バルト艦隊へ編入されました。

[カラクルト級小型ロケット艦2番艦ソヴィェツクはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

2020年8月上旬には同型艦「ムィティシ」(2018年12月17日就役)と共にロシア海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、北海へ進出してミサイル模擬発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭水上戦闘艦6隻は北海でミサイル発射訓練を行なった]

2021年3月15日にも「ムィティシ」と共にバルト海で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ムィティシとソヴィェツクはバルト海で砲撃訓練を行なった]

2021年8月にロシア内陸水路経由でバルト海から白海へ移動し、8月下旬に有翼ミサイル「カリブル」チジャ射爆場へ発射しました。
21-0831d.jpg
21-0831e.jpg
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ソヴィェツクは白海から巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

その後、再びロシア内陸水路経由でバルト海へ移動し、9月20日にはバルチースク基地へ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2021年9月20日12時20分配信
【バルト艦隊の小型ロケット艦「ソヴィェツク」は白海からバルト海へ戻った】

2022年2月中旬にバルチースク『第33艦船修理工場』浮きドックへ入り、オーバーホールを開始しました。
22-0215i.jpg
22-0215j.jpg
22-0215k.jpg
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ソヴィェツクはバルチースクでオーバーホールを開始した]

オーバーホールは3月中旬頃に完了したらしく、3月21日にはバルト海へ出航して戦闘訓練を開始しました。

【珍説】ロシア海軍、機雷で黒海(ボスポラス海峡)封鎖

22-0322c.jpg
5ちゃんねる・ニュー速より
【ロシア海軍、やらかす 「ウクライナ海岸を機雷で封鎖しよ」→固定に失敗 漂流して黒海閉鎖へ】

このスレッドの冒頭で紹介されている記事。
【ロシアは、ウクライナ軍により黒海に設置された海軍機雷が漂流すると警告した】
この記事に書かれているのは、以下の事です。

ロシアは、ウクライナ軍により黒海へ敷設した機雷が固定アンカーを外れ、ボスポラス海峡地中海へ向けて漂流する可能性があると警告した。
22-0322b.jpg
・3月19日、ロシア連邦保安庁は、ウクライナ海軍オデッサ、オチャコフ、チェルノモルスク、ユジニ港付近に機雷網を敷設したと発表。
機雷は20世紀末のソヴィエト製。

ロシア側の主張によると、機雷と錨を繋ぐケーブルが嵐で切断され、機雷は風と潮流に流され、黒海西部を漂流している。
機雷ボスポラス海峡地中海へ向けて漂流する可能性もある。

・これに対し、『黒海戦略研究所』所長・黒海情報サイト『BlackSeaNews』編集長のアンドレイ・クリメンコ氏は、ロシアの主張を「敵側からの危険な偽情報である」と断言。

クリメンコ氏は、ロシア側の警告は、黒海での商業輸送(即ちウクライナへの輸送)を阻止する為の嘘であると見ている。

何れにせよ、ロシア海軍機雷を敷設したという話ではありませんし、機雷が実際にボスポラス海峡まで到達したという話でも有りません。

しかし日本では、「ロシア海軍がボスポラス海峡を機雷で封鎖」した事になっています。
【クリフ氏の2022年3月21日18時14分のツイート】


ウクライナ軍オデッサ沖へ機雷を敷設しているのは確かなようです。
『Taimer』より
2022年3月17日21時45分配信
【オデッサの浜辺で機雷が爆発した】
3月17日、オデッサ州の軍事行政部長マクシム・マルチェンコ氏は、ロシア軍の上陸に備えてオデッサ沖に敷設されていた機雷が爆発したと発表しました。
marchenko.jpg

3月15日以降にオデッサ沖へ接近したロシア海軍グループには、少なくとも2隻の掃海艦が含まれています。
[ロシア海軍黒海艦隊はオデッサ州のトゥズリーを砲撃した]

ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフとワリャーグは地中海東部に滞在している

22-0322a.jpg
21-1229h.jpg
『インテルファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2022年3月21日14時23分配信
【ロシア連邦海軍の巡洋艦は地中海でNATO航空母艦グループと対峙している-アメリカ合衆国海軍】
ロンドン、3月21日、インテルファクス

アメリカ合衆国海軍のデータによると、3隻のNATO航空母艦地中海で2隻のロシアロケット巡洋艦と対峙している。

アメリカ軍は、NATO航空母艦グループへ対処する為に意図されているロシア巡洋艦2隻~「マルシャル・ウスチーノフ」「ワリャーグ」が、この地域に配置されていると主張する。

アメリカ合衆国第6作戦艦隊が伝えたように、一度に3個のNATO航空母艦グループ地中海東部イオニア海で合同作戦を開始している。
22-0216a.jpg
この地域に居る原子力航空母艦USS「ハリー・S・トルーマン」率いるアメリカ航空母艦グループ原子力航空母艦「シャルル・ド・ゴール」率いるフランス航空母艦グループへ、戦闘艦に護られるイタリア航空母艦「カヴール」が合流した。

現在、3つのNATO航空母艦グループは、ギリシャから西方で任務を遂行している。

フランス海軍が伝えたように、艦上航空隊は、ルーマニア、ブルガリア、そして黒海の上空域でパトロールを行なっている。

当初、昨年12月14日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入ったアメリカ合衆国海軍航空母艦グループは、ペルシャ湾海域へ行く事が計画されていた。
しかしワシントンは、ウクライナ周辺の状況を背景に、その地中海への残留を決定した。

航空母艦打撃グループは、航空母艦USS「ハリー・S・トルーマン」に加え、ロケット巡洋艦USS「サン・ジャシント」、駆逐艦USS「べインブリッジ」、USS「コール」、USS「グレイブリー」、USS「ジェイソン・ダンハム」、そして更にノルウェーフリゲート「フリチョフ・ナンセン」で構成されている。
これに加え、その構成には、有翼ミサイル「トマホーク」を持つ打撃原子力潜水艦が加わっている。
航空母艦USS「ハリー・S・トルーマン」は、48機の戦闘爆撃機F/A-18から成る4個飛行隊を含む90機の艦上航空機及びヘリコプターを搭載する。

フランス航空母艦打撃グループの構成には、航空母艦「シャルル・ド・ゴール」に加え、駆逐艦、フリゲート、原子力潜水艦が加わっている。
これに加え、その構成には、アメリカロケット駆逐艦スペインフリゲートギリシャフリゲート潜水艦が関わっている。
航空母艦には、戦闘機「ラファール」遠距離電波位置測定探知航空機E-2「ホークアイ」、更にはヘリコプターを含む40機の航空機が駐留する。

イタリア航空母艦「カヴール」は8機の戦闘機と12機のヘリコプターを搭載できる。



ロシア海軍は2022年1月末から4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)の大規模演習を開始しました。
[ロシア海軍世界規模演習(2022年1月下旬-2月)]

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」支援船(救助曳船SB-406中型海洋給油船「ヴャジマ」)で構成される北方艦隊艦船部隊と、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」で構成される太平洋艦隊艦船部隊は、2022年2月初頭に地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊及び太平洋艦隊の艦船部隊は地中海へ入った]

2月15日、地中海東部に滞在する北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊の15隻以上の艦船と、ロシア航空宇宙軍の30機以上の航空機が参加する海軍演習が始まりました。

[地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習が始まった]

地中海東部演習には、ロシア航空宇宙軍Tu-22M3MiG-31Kの他に、ロシア海軍航空隊対潜哨戒機Il-38(北方艦隊)と多用途複座戦闘機Su-30SM(黒海艦隊)も参加しました。
[地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習は続いている]

2月21日には北方艦隊から派遣された対潜哨戒機Il-38も参加する潜水艦捜索訓練が行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊・北方艦隊・太平洋艦隊合同艦船部隊は地中海東部で潜水艦捜索訓練を実施した]

地中海東部演習は2月25日に完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊・北方艦隊・太平洋艦隊合同艦船部隊の地中海東部演習は完了した]

演習が終わった後もロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」を始めとする北方艦隊艦船部隊地中海東部に留まっているようです。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は地中海で対潜戦闘訓練を実施した]

ロケット巡洋艦「ワリャーグ」を始めとする太平洋艦隊艦船部隊も、少なくとも3月末までは地中海東部に留まるようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは2022年3月に地中海東部を去る]


現在、地中海東部(シリア沖を含む)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「クラスノダール」:2021年9月中旬から地中海東部に滞在
潜水艦「ノヴォロシースク」:2021年12月末から地中海東部に滞在

フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2021年10月末から地中海東部に滞在
21-1123m.jpg

小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2022年1月下旬から地中海東部に滞在


対機雷防衛艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」2022年1月下旬から地中海東部に滞在
22-0123a.jpg

中型偵察艦「キルディン」:2021年10月上旬から地中海東部に滞在
21-1202kil.jpg

小型海洋給油船「ヴィツェ・アドミラル・パロモフ」:2021年10月初頭から地中海東部に滞在
21-1202-paromov.jpg

海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2022年1月下旬から地中海東部に滞在
22-0123d.jpg

対工作艇P-191「カデート」:2021年11月上旬から地中海東部に滞在

[太平洋艦隊]
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
2022年2月初頭から地中海東部に滞在
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」:2022年2月初頭から地中海東部に滞在
大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」:2022年2月初頭から地中海東部に滞在

[北方艦隊]
ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」
:2022年2月中旬から地中海東部に滞在
フリゲート「アドミラル・カサトノフ」:2022年2月中旬から地中海東部に滞在
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」:2022年2月中旬から地中海東部に滞在
救助曳船SB-406:2022年2月中旬から地中海東部に滞在
中型海洋給油船「ヴャジマ」:2022年2月中旬から地中海東部に滞在
潜水艦「サンクトペテルブルク」2022年2月中旬から地中海東部に滞在

近代化改装される重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはロシア海軍の新世代水上艦と同じ兵装を得る

22-0321j.jpg
『タス通信』より
2022年3月21日16時25分配信
【巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は近代化中に第4世代の兵器を得る】
モスクワ、3月21日/タス通信

プロジェクト11442M(コード名「オルラン」)重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は、『セヴマシュ』社(『統合造船業営団』へ加入)における近代化及び修理の枠組みで、時代遅れのシステムの代わりに第4世代モデルの兵装を得る。
『タス通信』は、営団の創立15周年を迎えた『統合造船業営団』より伝えられた。

「この艦の将来の勤務の見通しについて、時代遅れのシステムと複合体は現代的なモデルの兵装と軍用機器と交換され、その特性は艦隊のフラッグシップ的存在の第4世代モデルの艦に沿ったものとなります」
ホールディングスは話した。

『統合造船業営団』は、現在、艦の作業は総合スケジュールの時期を遵守して実行されている事を指摘した。
試験の為の海上への最初の出航は、全ての複合係留試験の完了後に計画されている。

「修理の完了後、ロシア海軍は、世界の大洋の全ての作戦上重要な海域で誇りを持って(聖アンドレイ)旗のデモンストレーションが可能な新しく現代的な艦を得ます」
営団は強調した。

「アドミラル・ナヒーモフ」は1999年から修理に在る。
実際の作業は2013年から行なわれている。
近代化の主な結果は、巡洋艦の打撃力の顕著な強化である。
それは特に、8基の有翼ミサイル「カリブル」或いは「オーニクス」の為の汎用艦載射撃複合体を10基搭載する。
将来的には、艦は極超音速ミサイル「ツィルコン」を得る。


『統合造船業営団』は、ロシア最大の造船ホールディングスであり、国内造船の80パーセントを確保している。
『統合造船業営団』は、ロシア連邦大統領令に沿って2007年3月21日に設立された。
『営団』のサイトによると、計画設計局、科学研究センター、造船所、艦船修理企業および機械製造企業を含む45の組織が加入している。



080-1996.jpg
プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」(1989年4月21日就役、旧名「カリーニン」)は、1999年8月にオーバーホールの為、セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』造船所へ回航されましたが、実際には殆ど作業は行なわれず(核燃料が撤去された程度)、岸壁に係留されていました。
19-0118a.jpg

近代化改装の為の契約は2013年6月に締結され、以後、近代化改装工事が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の契約が締結された]
16-0808f.jpg

2014年10月24日に『セヴマシュ』の屋外ドック(貯水池)へ入渠しました。
16-0808e.jpg
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはセヴマシュ造船所の屋外ドックへ入渠した]

近代化改装に当たり、「アドミラル・ナヒーモフ」は兵装やレーダー等を含む古い各種機器を撤去、解体しました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの古い各種機器の解体・撤去は2015年中に完了する]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの機器の解体・撤去作業は完了した]

タービンエンジンはメーカー(サンクトペテルブルク『キーロフ・エネルゴマシュ』工場)へ送られ、修復されました。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフのタービンエンジンの修復が開始された]

「アドミラル・ナヒーモフ」へ設置される新たな各種機器(兵装)も発注されました。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな兵器調達]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の為、『セヴマシュ』は新たなガントリークレーン「ヴィーチャズィ」を導入しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな大型クレーンが導入された]

「アドミラル・ナヒーモフ」は近代化改装により新たな情報管理システムが装備されます。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装により新たな情報管理システムを受け取る]

2017年から大型機器の設置が始まりました。
17-0928a.jpg
[近代化改装中のロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2017年に大型機器の設置を開始する]

19-0910e.jpg
近代化される「アドミラル・ナヒーモフ」には、遠距離高射ミサイル複合体「フォルト-M」高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」、そして超音速対艦ミサイル「オーニクス」及び打撃有翼ミサイル「カリブル」を発射できる汎用ミサイル垂直発射機3S-14対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」対潜ミサイル複合体「オトヴェート」などが装備されます。

2020年3月末から、以前にメーカー修理へ出したタービンエンジンの取り付けが始まりました。
[近代化改装中のロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは修復されたタービンエンジンを設置する]
19-0627c.jpg


2020年8月18日、「アドミラル・ナヒーモフ」『セヴマシュ』の屋外ドック(貯水池)から再進水し、同社の艤装岸壁へ移動しました。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは屋外ドックから再進水した]

その後、兵装の取り付け作業が始まりました。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフへの兵装の取り付けが始まる]

兵装や電子機器類の殆ど全てを入れ替える「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装は、当初は2018年末~2019年前半頃に完了すると伝えられましたが、その後、2020年末2021年末、2022年と何度も延期され、2023年という話も出てきました。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2022年に完了する]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2022~2023年に完了する]

しかし結局、機器の納入業者の問題などにより、「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の完了は2023年になるようです。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の完了は2023年に延期される]

「アドミラル・ナヒーモフ」の新たな乗組員チームは、北方艦隊のみならず他の艦隊(バルト艦隊、黒海艦隊、太平洋艦隊)からも集められ、2022年末までには訓練が始まります。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの乗組員の形成が始まる]

近代化された「アドミラル・ナヒーモフ」は、30~40年に渡り現役に留まります。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装を終えた後、30-40年間に渡り現役に留まる]

今回の記事では、近代化された「アドミラル・ナヒーモフ」「第4世代モデルの艦」と同じ兵装を得ると述べられていますが、この「第4世代モデルの艦」というのは、具体的にはロシア海軍の新型水上艦、特にプロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)フリゲートを指しています。
22-0306a.jpg

『アゾフ・エクスプレス』へ従事するロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦オルスクはベルジャンシク港へ入港した


テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年3月21日5時1分配信
【初めてのロシア艦:黒海艦隊の大型揚陸艦「オルスク」はベルジャンシク港へ入った】

ベルジャンシク港は作業がごった返している。
黒海艦隊の艦は、寂れたアゾフ海での航海を開始した。
今や、この方面へのロシアグループへの貨物や軍用車両の配達に掛かる時間は、遥かに短くなる。

黒海艦隊大型揚陸艦「オルスク」は、ベルジャンシク港へ入った初めてのロシア連邦の軍用艦である。
同艦は、それだけでは無く、その用途上の目的の為に来た~車両の配達。

プロジェクト1171大型揚陸艦NATO分類「アリゲーター」は、本当にこの爬虫類のように見える。
海の巨人の腹からは装甲輸送車が1両ずつ現れ、すぐさま列に並び、ロシア軍の配備場所へ移動する。
下船は本格的に進められている。

大型揚陸艦「オルスク」は、ベルジャンシク港へ入った最初のロシア艦である。
揚陸艦としての任務は、よく知られている軍用車両の配達だが、港湾クレーンの助力により装甲輸送車を降ろす方法は、非常に珍しい。
プロジェクト1171艦の設計上の特徴は、これを可能にする。
合計で作戦には10隻の大型揚陸艦が参加している。

この港を使用する機会を過大評価する事は困難である。
今、特殊作戦実施の南方側面は、車両や弾薬を含め、全ての必要なものを何時でも得る事が出来る。
同じ方法で人道支援物資も配達できる。

「ベルジャンシク港への大型揚陸艦の到着は、黒海艦隊が兵站問題でベルジャンシク港のインフラを完全に活用する機会を開く、真に画期的な出来事です。
黒海艦隊の大型揚陸艦が到着し、今、あなたの目の前で装甲輸送車を降ろしています。
そしてそれは我々のグループを強化するために行き、高位の司令部から指示された方向で行動します」
ロシア連邦黒海艦隊
の士官の1人は話した。

明確な理由により、ベルジャンシクへ送り届けられた装甲輸送車の正確な数は明らかにされていないが、貨物や装備を配達するグループの兵站能力は大幅に向上した。

同プロジェクト艦は非常に広々としており、20両の戦車或いは40両の装甲輸送車などの多数の車両を積載できる。

水兵は、ウクライナ民族主義者の絶え間ないミサイル攻撃の下で作業を行なっている。
港湾領域には戦術ミサイル「トーチカ-U」の破片が散乱している。
しかし、1基のミサイルも目標へ到達しなかった。
海港、そしてそれと共に都市全体が、ロシア対空防衛の信頼できる保護下に在る。

ベルジャンシク自体には、マリウポリから難民が流入している。
寄宿舎をベースにした一時的な宿泊施設が展開されている。
全ての窮乏している人々へ避難所、食料、基本的な必需品が提供されている。
多くの人が自分の車を選択し、彼らの為にロシア国家親衛隊の兵士はガソリンの無料配布を用意した。

「我々は92オクタンのガソリンを配布しており、ディーゼル燃料の供給が予定されています。
ここでは、その場でリストを整理し、難民が並び、車1台あたり20リットルを配り、給油だけで無く・・・宿泊施設、食料、その他全ては完全に無料です」
ロシア国家親衛隊
の軍人はコメントした。

これらの人々は、「アゾフ」大隊の過激派の砲撃の恐怖と危険の下で選択した。
過激派は、ロシア軍が支配する人道的回廊を認めていない。
自動車の「子供」の看板でさえ、ナショナリストを止める事は無い。

マリウポリには燃料が無く、誰かが「隠し財産」を持っている場合、その価格は非常に法外である為、難民の間でのガソリンの無料配布についての驚きは偽りの無い感情である。
一般的に混沌とした状況下で、他の誰かの悲哀から利益を得る準備を整えている人々が居る。

難民のミハイルユーリーは、80~90キロメートルの距離で故郷の街から人を連れ出す為、5万グリブナ、つまり約15万ドルを支払うと話した。

「私達は全ての前に給油しましたが、翌日は何も有りませんでした。
給油塔は空で、殆どの人々は歩いています。
食料も、ガスも、照明も、何も有りません。
水を得る為には、地雷の下で給水栓の場所へ走り、水を集めます。
つまり、水は生命を犠牲にするかもしれないのです」

彼らは話した。

アゾフの民族主義者が街を去る際に火事に巻き込まれた自国市民の背中を撃った場合、ロシアの戦闘員は、逆に彼等へ配給食糧を与える。
子供達が乗った車は、安全な場所に着く前ですら、援助無しで残された事は無かった。

「私の息子は、ここへ兵士達に連れて来られましたが、彼には生後11ヶ月の小さな子供が居ます。
彼らはパンを、牛乳を、クッキーを持ってきました・・・それでも、助けて、助けて、そして私は多くを信じています」
マリウポリ
からの難民であるヴィクトルは指摘した。

何千人もの難民の中には、無論、ウクライナ軍の民族主義者や兵士が居る。
彼らは民間人に変装し、街から逃げ出そうとしている。
また、解放された領土でいわゆる「眠る細胞」として使用するために、彼らの指揮官からそのような戦術的策略の命令を受けたという情報も有る。

マリウポリからの出口にある全ての検問所では、街を出るす全ての人々を完全に監視している。
ウクライナ軍にとって、合法的に止める唯一の方法は、武器を置く事である。



プロジェクト1171大型揚陸艦の6番艦BDK-69は、カリーニングラード造船工場『ヤンターリ』で1967年3月7日に起工され、1968年2月29日に進水、1968年12月5日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。

ソ連海軍時代には、地中海、大西洋、インド洋へ進出し、活発に行動していました。
1972年6月~7月にはエジプトへ駐留しました。

ソ連邦解体後も2000年代初頭までは稼働状態に在りました。

上陸演習を行なうBDK-69(1997年撮影)
18-0306c.jpg

複合補給艦「べレジナ」と共に(2000年撮影)
18-0306d.jpg

2002年10月20日に「オルスク」と命名されました。

2004年からオーバーホールが始まりましたが、資金の割り当てが不十分だった為に作業は殆ど進まず、事実上予備役となっていました。

2014年8月から本格的な修理工事が始まりました。
[ロシア黒海艦隊のアリゲーター級揚陸艦2隻はセヴァストーポリで修理される]

オーバーホールは2017年10月下旬に完了し、10月27日には艦の点検の為に出航しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2017年10月27日14時3分配信
【黒海艦隊の大型揚陸艦「オルスク」は計画修理後に出航した】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
2017年11月12日8時0分配信
【大型揚陸艦「オルスク」乗組員は艦の修理後の工場点検を完了した】

オーバーホール後の点検を終え、2017年12月中旬に艦隊へ復帰しました。
18-0306g.jpg
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2017年12月12日13時6分配信
【黒海艦隊の大型揚陸艦「オルスク」は修理後に戦闘任務遂行へ着手する】

2018年には計9回の「シリア・エクスプレス」(黒海沿岸のロシア領からシリアへの貨物輸送任務)に従事しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦オルスクはシリアへ行く]

2019年には計4回の「シリア・エクスプレス」に従事しました。

2020年春までに計2回の「シリア・エクスプレス」に従事した後、セヴァストーポリ『第13艦船修理工場』でオーバーホールが行なわれました。

2021年7月初頭には同型艦「サラトフ」と共に黒海艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦オルスクとサラトフは黒海で砲撃訓練を実施した]
l[ロシア海軍黒海艦隊航空隊は黒海上空で対艦攻撃訓練を実施した]

以後、3回の「シリア・エクスプレス」に従事しました。
・9月6日にボスポラス海峡を南下、9月24日に同海峡を北上
・10月13日にボスポラス海峡を南下、10月26日に同海峡を北上
・11月20日にボスポラス海峡を南下、12月8日に同海峡を北上


12月17日、「オルスク」は4度目となるシリアへの貨物輸送へ向かいました。
21-1218a.jpg
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦オルスクは『シリア・エクスプレス』に従事する]
12月27日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ帰投しました。

2022年1月13日にボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦オルスクはシリアへの輸送任務(シリア・エクスプレス)に従事する]

1月24日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ帰投しました。



『ウクライナ特殊軍事作戦』開始後、ロシア軍は2月25日にアゾフ海沿岸のアゾフスコエへの上陸作戦を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は夜間にウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
22-0320n.jpg
22-0320o.jpg

その後、ベルジャンシク港を占領しました。
22-0316h.jpg
22-0316i.jpg

その後、3月20日までに黒海艦隊大型揚陸艦「オルスク」が入港しました。
22-0321d.jpg

「オルスク」は軍用車両や各種装備品をベルジャンシク港へ輸送していますが、同艦を含め10隻の大型揚陸艦が同様の任務に就いています。
現在、黒海には13隻の大型揚陸艦(黒海艦隊所属艦7隻、北方艦隊所属艦3隻、バルト艦隊所属艦3隻)が居ますから、その殆どが動員されている事になります。

いわば、『アゾフ・エクスプレス』といった所でしょうか。

最新の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは2022年12月末にロシア海軍へ引き渡される

21-1228c.jpg
『タス通信』より
2022年3月21日9時15分配信
【『統合造船業営団』はロケット艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」の海軍への引き渡し時期を予告した】
モスクワ、3月21日/タス通信

プロジェクト955A(コード名「ボレイ-A」)原子力水中ロケット艦の第2の生産艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は、2022年末までにロシア連邦海軍へ引き渡す。
『タス通信』は、ホールディングスの創立15周年を迎えた『統合造船業営団』より伝えられた。

『統合造船業営団』は、ロシア連邦大統領令に沿って2007年3月21日に設立された。

「原子力水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフの海軍への御引き渡しは、今年12月に計画しております」
ホールディングス
は話した。

以前、『タス通信』防衛産業企業体の情報提供者は、巡洋艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2022年秋に海上での複合係留及び工場航行試験、そしてその後の国家試験の完全なサイクルの実行への着手を控えていると述べた。

[ロケット艦について]
ロケット艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」
は、第4世代原子力艦・改善プロジェクト955A「ボレイ-A」(設計者~サンクトペテルブルク海洋工学中央設計局『ルビーン』)に属する。
プロジェクトは根本的に新しい技術的解決策が実現され、機器は改善され、物理的フィールドの水準は低下し、安全性は向上し、輸入代替の複合作業が実行された。
巡洋艦は造船所で2014年12月26日に起工され、2022年1月11日に進水した。

現在、ロシア海軍には3隻の基礎プロジェクト955「ボレイ」「ユーリー・ドルゴルーキー」「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」、そして更に2隻の近代化されたプロジェクト955A「ボレイ-A」艦「クニャージ・ウラジーミル」「クニャージ・オレグ」が在る。
更なる5隻の「ボレイ-A」潜水艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」、「インペラートル・アレクサンドルIII」「クニャージ・ポジャールスキー」「ドミトリー・ドンスコイ」、「クニャージ・ポチョムキン」が様々な建造段階に在る。

『統合造船業営団』は、ロシア最大の造船ホールディングスであり、国内造船の80パーセントを確保している。
『営団』のサイトによると、計画設計局、科学研究センター、造船所、艦船修理企業および機械製造企業を含む45の組織が加入している。



ロシア海軍第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」シリーズの6番艦(改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては3番艦)は、当初「クニャージ・スヴォーロフ」と命名される筈でした。
[ロシア海軍のボレイ級戦略原潜6番艦クニャージ・スヴォーロフは2014年12月に起工される]

2014年12月26日の起工当日、艦名は「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」(大元帥スヴォーロフ)に変更されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜ゲネラリーシムス・スヴォーロフは起工された]



艦名の由来となったアレクサンドル・スヴォーロフは18世紀のロシア帝国の将軍であり、クニャージ(公爵)の称号を授けられ、「大元帥」にまで昇進しています。
14-1227a.jpg

これまでにスヴォーロフ将軍の名前が付けられたロシア/ソ連海軍の艦は2隻有りました。

戦隊装甲艦「クニャージ・スヴォーロフ」
(1904年8月27日就役、1905年5月27日戦没)
14-1227c.jpg

巡洋艦「アレクサンドル・スヴォーロフ」
(1954年2月18日就役、1989年12月15日除籍)
14-1227d.jpg

今回の「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」で3代目になります。

2021年12月25日、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は船台から出渠しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の戦略用途原子力水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは船台を出た]

2022年1月11日に進水し、現在は造船所の岸壁で艤装工事と洋上試験の準備が進められています。
[セヴェロドヴィンスク造船所はロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフと原子力水中巡洋艦クラスノヤルスクの洋上試験の準備を進めている]

非公式筋の情報によると、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2022年秋から洋上試験を行ない、2023年前半にロシア海軍への引き渡しが予定されています。
就役後は、太平洋艦隊へ配備されます。
[最新の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは2023年前半にロシア海軍へ引き渡される]

しかし今回、ロシア造船業界の総元締である『統合造船業営団』は、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」ロシア海軍への引き渡しは2022年12月末に予定されていると言いました。

『ウクライナ特殊軍事作戦』中にマリウポリでロシア海軍黒海艦隊副司令官アンドレイ・パリイが戦死した

22-0321a.jpg
『ForPost』より
2022年3月20日9時0分配信
【特殊作戦中にマリウポリ近郊で黒海艦隊副司令官アンドレイ・パリイが亡くなった】

ウクライナ特殊軍事作戦中、マリウポリ近郊の戦闘で、黒海艦隊副司令官(軍事政治活動担当)アンドレイ・パリイ1等海佐が亡くなった。
黒海艦隊に近い情報提供者は『ForPost』へ伝えた。

対談者によると、アンドレイ・パリイは軍で大いなる尊敬と威信を得ていた。
真の指揮官として、彼は祖国を護る戦闘任務を遂行する為、恐れる事無く海軍歩兵を育て上げた。

マリウポリ近郊で、とりわけアンドレイ・パリイは、民間人が街を離れる為の平和回廊の機能を支援していた。

ある情報によると、アンドレイ・パリイは狙撃兵の銃撃により、別の情報によると榴散弾で負傷し、死亡した。
双方とも未だ公式に確認されておらず、検証中である。

黒海艦隊は、アンドレイ・パリイへ少将の階級を授与する為の文書を準備していた事が知られている。
暫定的に、アンドレイ・ニコラエヴィチとの別れの式は、3月22日~23日にセヴァストーポリで開催される。

アンドレイ・パリイは、ウクライナを非武装化し、非ナチ化する為の特殊作戦で死んだセヴァストーポリの悲劇的な死亡者リストの10番目になった事が注目される。


『タス通信』より
2022年3月21日1時4分配信
【黒海艦隊副司令官アンドレイ・パリイが亡くなった】
タス通信、3月20日

黒海艦隊副司令官アンドレイ・パリイ1等海佐はウクライナ特殊作戦中にマリウポリの戦闘で死亡した。
『テレグラム-チャンネル』で日曜日にセヴァストーポリ知事ミハイル・ラズヴォジャエフは伝えた。

「ウクライナのナチスからマリウポリを解放する戦いで、黒海艦隊副司令官アンドレイ・パリイ1等海佐が亡くなられました。
1993年に彼はウクライナへの忠誠の誓いを拒否し、北方艦隊へと去る事でロシアに忠実であり続けました。
僕は、アンドレイ・ニコラエヴィチとは友人でした・・・彼は、とても率直で、誠実な人でした」

声明では、こう述べられた。

ラズヴォジャエフは、パリイは艦隊で大きな威信が有り、如何なる人にも接する方法を見つけるのが巧みであった事を付け加えた。
更に、彼は、個人の家族と親類へ哀悼の意を表した。



アンドレイ・ニコラエヴィチ・パリイは、1971年2月13日にウクライナキエフで生まれ、1992年にキエフ高等海軍政治学校を卒業し、社会心理学を専攻した政治士官です。

キエフ高等海軍政治学校卒業後、キエフウクライナ国家警備隊の第2連隊の第4中隊の教育業務担当副隊長に任命されましたが、1993年3月にウクライナへの宣誓を拒否し、北方艦隊へ向かった後、当時は洋上試験中で未だ就役していない駆逐艦「ベッストラーシヌイ」(現「アドミラル・ウシャコーフ」)へ着任し、乗組員の編成や教育、カウンセラーの仕事をしていました。
21-0625a.jpg

「ベッストラーシヌイ」が就役して北方艦隊へ到着した後、救助船「ゲオルギー・チトフ」重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(同艦での勤務も就役前)で勤務し、白海海軍基地(セヴェロドヴィンスク港)の副司令官を務めました。
183-1997.jpg

1999年には黒海艦隊へ転属して大型対潜艦「ケルチ」で乗組員のカウンセラーを務め、その後、警備艦「プイトリーヴイ」副長となりました。
22-0321f.jpg
22-0321g.jpg

2004年8月には大型対潜艦「オチャコフ」で教育業務へ携わりました。
22-0321h.jpg

2005年5月には黒海艦隊第30水上艦師団第11対潜艦旅団の副司令官(教育業務担当)となり、2008年8月にはグルジア戦争へ従軍し、2010年春に極東で実施された戦略演習『ヴォストーク-2010』、2011年11月中旬に地中海でに実施されたロシア-イタリア海軍合同演習『イオネクス-2011』にも参加しました。


この時期には黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」へ乗る事が多かったようです。
22-0321i.jpg

2011年には黒海艦隊の人事部長に任命されました。

2020年には黒海艦隊副司令官(軍事政治活動担当)に任命され、同年末にはシリア駐留ロシア軍の副司令官を務めました。


2022年2月末から始まったロシア軍『ウクライナ特殊軍事作戦』に従軍し、3月19日にマリウポリ近郊の戦闘において戦死しました。
ただ、マリウポリでは戦闘の指揮を執っていたわけでは無く、いわゆる「人道回廊」に関する業務に携わっていたようですが(政治士官出身なので戦闘指揮は専門では無い)、その最中に狙撃か、或いは砲撃により死亡しました。

ロシア海軍の極超音速ミサイル「ツィルコン」の空中発射型が開発される


『タス通信』より
2022年3月20日17時40分配信
【科学生産合同『機械製造』はロシア連邦にはミサイル「ツィルコン」の航空ヴァージョンのやりかけの仕事が有ると言った】
モスクワ、3月20日/タス通信

科学生産合同『機械製造』ミサイル「ツィルコン」の航空ヴァージョンに関する大量のやりかけの仕事が有る。
同社の副総取締役アナトーリー・スヴィンツォフは述べた。

「航空ヴァージョンに関し、我々には大量のやりかけの仕事が有ります。
その時期が到来した時には、我々はこの作業を継続する義務がありますが、今の所、国は極超音速航空ミサイルを持っております。
それはミサイル"キンジャール"です」
スヴィンツォフ
テレビ局『ズヴェズダー』の生放送番組『軍の受け入れ品』で指摘した。

副総取締役は、「ツィルコン」は当初、海上ヴァージョンと航空ヴァージョンの双方が開発されていたと付け加えた。
「発注主は最初の段階で、海上ヴァージョンのミサイルの作成に関する作業を活性化させる決定を下しました」
彼は説明した。

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、その連邦教書演説中、複合体「ツィルコン」から成るミサイルは、マッハ9(音速の9倍)に等しい速度を発揮でき、1000キロメートル以上の射程を有すると言った。
2021年8月24日、軍事技術フォーラム『アルミヤ-2021』において、ロシア連邦国防省への「ツィルコン」供給契約が締結された。

2021年12月24日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは、「ツィルコン」の一斉発射が行なわれたと発表した。
試験は、彼によると「成功し、申し分なかった」
「ツィルコン」の正確な戦術-技術的特性は秘密である。
現在、水上搭載艦からの「ツィルコン」の国家試験は完了している。
ミサイルの開発及び製造社は、レウトフ科学生産合同『機械製造』(コーポレーション『戦術ミサイル兵器』へ加入)である。



20-0325c.jpg
極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

P1000.jpg
[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

P700.jpg
[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

P800.jpg
[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
nekokusa1.jpg
nekokusa3.jpg
nekokusa2.jpg

「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
20-1007a.jpg
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
20-0404j.jpg
[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年7月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からバレンツ海の地上目標(距離350km以上)への「ツィルコン」発射試験を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の地上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

なお、2021年8月23日には、「ツィルコン」の供給契約が締結されています。
『タス通信』より
2021年8月24日19時37分配信
【国防省は極超音速ミサイル「ツィルコン」供給契約を締結した】

一方、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」による水中からの発射試験は2021年9月の実施が予定されていましたが、10月にずれ込みました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年9月に極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を開始する]

10月3日、「セヴェロドヴィンスク」は浮上状態で「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。

翌10月4日には潜航状態で「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスク、水中から極超音速ミサイル"ツィルコン"発射(2021年10月4日)]

「ツィルコン」の水上試験艦であるフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、11月8日にセヴェロドヴィンスク白海海軍基地へ到着しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年11月8日23時15分配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は白海海軍基地へ到着した】

「アドミラル・ゴルシコフ」は11月18日に白海から海上目標へ「ツィルコン」を発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

11月29日にも「アドミラル・ゴルシコフ」白海から「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は再び海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月16日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は地上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

そして12月24日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチン氏は、産業貿易相デニス・マントゥロフ氏や安全保障会議副議長ドミトリー・メドベージェフ氏などが参加するリモート会議の席上で、同日朝(モスクワ時間5時30分)に「ツィルコン」の一斉発射試験、つまり2発以上のミサイルの同時発射に成功したと発表しました。
[ロシア海軍は極超音速ミサイル「ツィルコン」の一斉発射試験に成功した]
プーチン大統領は、それ以上具体的な事は明らかにしませんでしたが、この発射試験も「アドミラル・ゴルシコフ」白海から実施した事は間違いないでしょう。
何処へ向けて発射したのかも明言されていませんが、順当に行って海上目標でしょう。

これで水上発射型「ツィルコン」の国家試験は完了し、国家委員会はロシア海軍「ツィルコン」の軍備採用を勧告しました。
[国家委員会はロシア海軍へ極超音速ミサイル「ツィルコン」水上発射型の制式採用を勧告した]

2022年2月19日に実施されたロシア連邦軍戦略抑止力演習の最中、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。

[ロシア連邦軍戦略抑止力演習でロシア海軍の北方艦隊と黒海艦隊は、弾道ミサイルと巡航ミサイル、極超音速ミサイルを発射した]

水上発射型「ツィルコン」の最終発射試験は2022年6月~7月に予定されています。
これもフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」により実施される事になるでしょう。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」艦長は極超音速ミサイル「ツィルコン」について語った]
[ロシア海軍の極超音速ミサイル「ツィルコン」の最終発射試験は2022年6月-7月に実施される]


北方艦隊では、既に「ツィルコン」の保管倉庫の建設が始まっています。
[ロシア海軍北方艦隊で極超音速ミサイル"ツィルコン"の保管倉庫の建設が始まった]

水中発射型「ツィルコン」の次の発射試験は、「ヤーセン」シリーズの6番艦「ペルミ」(2016年7月29日起工、2025年就役予定)で2024年に行なわれるとの事ですから、2021年10月初頭の「セヴェロドヴィンスク」による水上及び水中からの発射試験の結果を受け、何らかの改正や修正が行なわれるようです。
[原子力潜水艦からの極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験は2024年に再開される]

2021年11月下旬に「ツィルコン」の量産が始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の量産が始まった]
おそらくは水上発射型でしょう。

水中発射型「ツィルコン」ロシア海軍への供給は、2025年以降になるようです。
[極超音速ミサイル"ツィルコン"潜水艦発射型のロシア海軍への供給は2025年に始まる]


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の完了は2023年になる?]

同様に大規模な近代化改装が行なわれるプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

「ツィルコン」は、航空機や偵察衛星などと連動して運用されます。
[ロシア海軍の極超音速ミサイル"ツィルコン"は航空機や偵察衛星と連動する]

ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装を行なっているムルマンスク第35艦船修理工場の新たなトップが任命された

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2022年3月18日15時1分配信
【『第35艦船修理工場』の新たな取締役が任命された】
22-0319f.jpg
『第35艦船修理工場』(艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』支所)の取締役にイワン・ポポフが任命された。
同社広報サービスが伝えたように、彼の労働経歴は、2002年の船の第2種組立-据付工の部署から始まった。


イワン・ポポフは、『北方機械製造高等技術教育学校』(サンクトペテルブルク国海洋技術大学の分校)で「船舶動力装置」を専攻し、2007年に卒業した。
2015年、大統領管理幹部訓練プログラム「ビジネスの管理」により等級を向上させ、防衛産業企業体の連邦幹部予備員を目的とする研修を行なった。

2010年にポポフ艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』で現場主任として作業を続け、2013年には受注品の造船台作業所の副長となった。
2017年には株式会社『特殊製造技術基盤ズヴェズドーチカ』総取締役に任命された。
2018年には、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」修理・近代化担当の艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』副総取締役となった。
2021年9月1日から『第35艦船修理工場』取締役臨時代行である。

『第35艦船修理工場』は、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の大規模修理と近代化を行なっている事が想い起こされる。
22-0319b.jpg
22-0319c.jpg
22-0319d.jpg
22-0319e.jpg

この作業を完了させる為、同社は乾ドックの近代化を開始したが、計画よりも多くの時間を必要とした。
22-0319a.jpg
2021年11月、防衛産業企業体の情報提供者は、海軍への引き渡しは2023年に延期されると述べた。



今回の記事でも触れられていますが、現在、ムルマンスク『第35艦船修理工場』では、ロシア北方艦隊の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装工事が行なわれています。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]

元々の『第35艦船修理工場』の乾ドックのサイズでは「アドミラル・クズネツォフ」は入渠できませんでしたが、同艦の近代化改装の為、同社の2つの乾ドックを結合して再建する工事が行なわれる事になりました。
19-0525d.jpg
19-0319d.jpg
[ムルマンスクの第35艦船修理工場は再構築(ペレストロイカ)される]
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]

なお、乾ドック拡張工事の最中、請負業者と発注者『第35艦船修理工場』との間で金銭トラブルが発生した為、2020年6月下旬に新たな請負業者として『オルゲネルゴストロイ』商会が選ばれ、工事が再開されました。
20-0823b.jpg
[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグはウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代改装を行なっているムルマンスク艦船修理工場を視察した]

この乾ドックへの「アドミラル・クズネツォフ」の入渠は、2022年6月以降になるようです。
[近代化改装中のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2022年夏頃に乾ドックへ入渠する]
[近代化改装中のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2022年6月に新たな乾ドックへ入渠する]

ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において超音速沿岸ミサイル「バスチオン」をオデッサ州へ発射した

22-0320m.jpeg
『Russian.RT』より
2022年3月19日10時16分配信
【ロシア国防省:複合体「バスチオン」はオデッサ州のウクライナ軍の偵察センターを破壊した】

ロシア沿岸ミサイル複合体「バスチオン」は、オデッサ州ウクライナ軍無線-電波技術偵察センターを破壊した。
ロシア連邦国防省公式代理人イーゴリ・コナシェンコフ少将は発表した。

「沿岸沿岸ミサイル複合体"バスチオン"は、オデッサ州のヴェリキー・ダルニクとヴェリコドリンスコエ集落のウクライナ軍の無線-電波技術偵察センターを破壊しました」
『タス通信』
コナシェンコフの談話を引用した。
22-0320i.jpg
22-0320j.jpg

彼は、特殊作戦開始以来、ロシア軍は約200機の無人機と1400両以上の戦車及び他の装甲車を破壊したと付け加えた。

以前、ロシア国防省は、ロシア航空宇宙軍陸軍航空隊の乗員が、ウクライナ民族主義者の拠点へミサイル兵器による打撃を与えたと言った。




沿岸ミサイル複合体「バスチオン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」(ヤーホント)の地上発射ヴァージョンです。

ロシア海軍では、北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊へ配備されています。

黒海艦隊は、クラスノダール地方及びクリミア半島地対艦ミサイル「バスチオン」を配備しています。
『黒海艦隊サイト』より
【K300P「バスチオン-P」】

黒海艦隊「バスチオン」シリアへ派遣され、2016年11月15日にシリア領内のイドリブホムスISIL(イラク・レバントのイスラム国)及びアル=ヌスラ戦線の施設への攻撃へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチはシリア領内のテロ組織へ巡航ミサイルを発射した]


そして2022年3月19日、『ウクライナ特殊軍事作戦』において、初めて「バスチオン」オデッサ州ヴェリキー・ダルニクヴェリコドリンスコエへ発射されました。

ヴェリキー・ダルニク
22-0320k.jpg

ヴェリコドリンスコエ
22-0320l.jpg

ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ツィクロンはアゾフ海へ入った

22-0320g.jpg
22-0320h.jpg
『MashNews』より
2022年3月19日22時52分配信
【疑いも無く:「カリブル」を持つ最新ロケット艦は初めてアゾフ海へ入った】

3月18日・金曜日、プロジェクト22800小型ロケット艦「ツィクロン」はケルチ海峡を通過してアゾフ海エリアへ入った。
これは目撃者の写真により証明されている。
同プロジェクト小型ロケット艦は、この海域へ初めて出現した。
現在、小型ロケット艦は国家試験を完了している。
『MashNews』記者は以前、「ツィクロン」について何度も話してきた:その作成者中央海洋設計局『アルマーズ』及びクリミアからの上院議員オーリガ・コヴィティディと話した。
今、ロシア海軍の艦のミサイル兵器の全ての弾薬の使用について話す事が出来る。
業界の情報提供者は強調した。


『MashNews』の対談者によると、ウクライナ特殊軍事作戦中、強力な打撃兵器を持つ比較的小さな戦闘水上艦の重要性は大幅に高まっている。

「ロシアの小型ロケット艦は、シリア作戦中にカスピ海エリアからの発射により、既に申し分なく自身を示しています」
彼は指摘した。
「今、私達は、特殊軍事作戦中の海軍の艦による高精度兵器の弾薬の戦闘使用について御話しする事が出来ます」

有名な「カリブル」の様々なモデルに加え、汎用艦載射撃複合体(UKSK)3S14は、「オーニクス」ファミリー及び極超音速の「ツィルコン」の使用が可能である。

公開情報によると、7つのロシア戦闘艦シリーズが汎用艦載射撃複合体を装備している。
その中には、プロジェクト1144ロケット巡洋艦プロジェクト22350及び11356フリゲートプロジェクト20385コルベットプロジェクト11661ロケット艦、更にプロジェクト21631及び22800小型ロケット艦が在る。

「これに加え、戦闘状況でツィクロンの高射ミサイル-砲複合体パーンツィリ-Mの試験を行なう機会が提供される事も重要です」

小型ロケット艦「ツィクロン」は、ロシア海軍の為に起工された第4の「カラクルト」((2016年7月26日)であり、クリミアで建造されたこのタイプの最初の艦である。
建造-造船所は、ケルチのブトマ記念造船工場である。
「ツィクロン」は2020年7月24日に進水した。
2021年と2022年の境目に小型ロケット艦は航行試験を成功裏に完了し、国家試験へ着手した。

黒海艦隊の情報供給部長アレクセイ・ルリョフ2等海佐が2月初頭に話したように、「ツィクロン」の国家試験の海上部門は1ヶ月で完了する。
その後に艦の点検、検査整備、その他の手続きが計画されている。

[『MashNews』参照]
「カラクルト」
中央海洋設計局『アルマーズ』により設計され、設計主任はドミトリー・ツィムリャコフである。
小型ロケット艦の排水量-800トン、全長-67メートル、幅-11メートル、速力-30ノット、航続距離-2500海里、自立行動期間-15日。
小型ロケット艦の動力は完全なロシア製であり、3基のM-507D-1ディーゼルエンジンと3基のDGAS-315ディーゼル発電機が含まれる。
艦は、支隊及び戦闘艦グループの一員として、更には単独で海上ゾーンにおける任務遂行の為に意図されている。

プロジェクト22800小型ロケット艦は、高精度兵器(複合体「カリブル」)、高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」、近代化された76.2mm砲装置AK-176M、対破壊工作兵器、携帯式高射ミサイル複合体、そして更に現代的な制御複合体、電波技術兵装、無線通信、航法、電子電波戦闘及び対抗手段を装備する。




プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の後継となる新世代の小型ロケット艦であり、ロシア国内の複数の造船所で建造されています。
(サンクトペテルブルク『ペラ』造船所で4隻、クリミア半島フェオドシヤ造船所で3隻、ケルチ『ザリフ』造船所で3隻、ゼレノドリスク造船所で2隻、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で4隻)


19-0222b.jpg
小型ロケット艦「ツィクロン」は、クリミア半島ケルチ市に在る造船工場『ザリフ』で2016年7月26日に起工されました。

2020年3月末までに黒海艦隊で乗組員が編成されました。
[ロシア海軍黒海艦隊はブヤン-M級小型ロケット艦グライヴォロンとカラクルト級小型ロケット艦ツィクロンの乗組員を編成した]

「ツィクロン」は2020年7月24日に進水しました。


[ロシア海軍黒海艦隊の為のカラクルト級小型ロケット艦ツィクロンはケルチで進水した]

進水後は造船所の岸壁で艤装が進められました。
21-0531e.jpg

その後、ノヴォロシースク海軍基地へ回航され、各種試験が行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新小型ロケット艦ツィクロンは洋上試験の準備を完了した]


12月上旬には本格的な洋上試験の為、セヴァストーポリへ回航されました。
21-1212d.jpg
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦ツィクロンは最終洋上試験の為にセヴァストーポリへ移動した]

その後、本格的な洋上試験が始まり、12月20日には砲撃試験を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦ツィクロンは黒海で砲撃試験を行なった]

2022年1月14日までに洋上試験の第1段階(工場航行試験)が完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦ツィクロンは2022年1月後半から最終洋上試験を開始する]

1月27日から最終洋上試験となる国家試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦ツィクロンは最終洋上試験を開始した]

国家試験は2月末までに完了したようです。

3月17日、「ツィクロン」セヴァストーポリから出航しました。
633-0317a.jpg
633-0317b.jpg

翌3月19日にはケルチ海峡を通過してアゾフ海へ入りました。


2022年2月24日の『ウクライナ特殊軍事作戦』開始後、ロシア軍は2月25日にアゾフ海沿岸のアゾフスコエへの上陸作戦を行なっています。
[ロシア海軍黒海艦隊は夜間にウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
22-0320n.jpg
22-0320o.jpg

ロシア艦ビロサラウスカ・コサ沖からマリウポリを攻撃しています。
22-0316l.jpg
【アレクセイ・ジュラヴコ氏の2022年3月16日14時44分の投稿】
「マリウポリへの海上からの攻撃が始まりました。
ロシア艦はビロサラウスカ・コサ海域に位置しています」

ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からウクライナのネージン修理工場へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した


『タス通信』より
2022年3月20日16時28分配信
【ロシア連邦国防省:ミサイル「カリブル」はウクライナのネージン修理工場の作業所を破壊した】
モスクワ、3月20日/タス通信

ロシア軍は、ウクライナ装甲車両を修理しているネージン修理工場黒海エリアから有翼ミサイル「カリブル」を発射した。

日曜日にロシア連邦国防省公式代理人イーゴリ・コナシェンコフは報道陣へ伝えた。
22-0320d.jpg
22-0320e.jpg
「黒海エリアから海上配置有翼ミサイル"カリブル"は、戦闘行動で損傷したウクライナの装甲車両を修理していたネージン修理工場の作業所を破壊しました。
コナシェンコフ
は話した。



ロシア連邦軍「ウクライナ特殊軍事作戦」を開始した2022年2月24日以降、ロシア海軍黒海艦隊巡航ミサイル「カリブル」搭載艦は、何度かウクライナに対する大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
[ロシア海軍黒海艦隊は夜間にウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
[2022年2月26日にロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」による攻撃を行なった]
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

現在、黒海には「カリブル」搭載艦が9隻(フリゲート「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」、小型ロケット艦「グライヴォロン」、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」、「イングシェチア」、潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」、「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「スタールイ・オスコル」、「コルピノ」)居ます。
(この他、未だ正式に就役していない小型ロケット艦「ツィクロン」も3月19日以降アゾフ海で行動中)

2022年3月20日、カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦「ウクライナ特殊軍事作戦」において初めてウクライナへの大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊はウクライナ特殊軍事作戦において初めてカスピ海から巡航ミサイル「カリブル」をウクライナのムィコラーイウ州へ発射した]

同日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ北西部のネージン車両修理工場への大規模なミサイル攻撃を行ないました。
22-0320f.jpg

ロシア海軍カスピ小艦隊はウクライナ特殊軍事作戦において初めてカスピ海から巡航ミサイル「カリブル」をウクライナのムィコラーイウ州へ発射した


『タス通信』より
2022年3月20日16時26分配信
【ロシア国防省はムィコラーイウ州の燃料潤滑油物資貯蔵所を破壊したと発表した】
モスクワ、3月20日/タス通信

ロシア軍は、カスピ海からの有翼ミサイル「カリブル」クリミア空域からのミサイル「キンジャール」によりウクライナのムィコラーイウ州の大規模な燃料潤滑油物資貯蔵基地へ打撃を与えた。
日曜日にロシア連邦国防省公式代理人イーゴリ・コナシェンコフは報道陣へ伝えた。
22-0320b.jpg
22-0320c.jpg
「カスピ海エリアからの海上配置有翼ミサイル"カリブル"により、更にクリミア領上空の空域からの極超音速航空弾道ミサイルの航空ミサイル複合体キンジャールにより、ムィコラーイウ州のコンスタンチノフカのウクライナ軍の大規模な燃料潤滑油物資貯蔵基地へ打撃を与えました。
この基地から、ウクライナ南方の戦闘行動地域のウクライナの装甲車両の為の主な燃料供給が行なわれていました」
コナシェンコフ
は話した。



ロシア連邦軍「ウクライナ特殊軍事作戦」を開始した2022年2月24日以降、ロシア海軍黒海艦隊巡航ミサイル「カリブル」搭載艦は、何度かウクライナに対する大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
[ロシア海軍黒海艦隊は夜間にウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
[2022年2月26日にロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」による攻撃を行なった]
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]


そして2022年3月20日、カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦は、「ウクライナ特殊軍事作戦」において初めてウクライナへの大規模なミサイル攻撃を行ないました。

カスピ小艦隊には、4隻の「カリブル」搭載艦が配備されています。
(プロジェクト11661Kロケット艦1隻:「ダゲスタン」
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦3隻:「グラード・スヴャージスク」「ウグリーチ」「ヴェリキー・ウスチュグ」)

この4隻は、2015年10月7日にカスピ海南方からシリアテロ組織ISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ合計26基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]

2015年11月20日にもカスピ海南方からシリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ合計18基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しています。

[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はカリーニングラード州で領空侵犯機の迎撃訓練を実施した

22-0320a.jpg
『インテルファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2022年3月19日14時36分配信
【ロシア連邦バルト艦隊は侵犯航空機を迎撃する戦闘機の演習を発表した】
モスクワ、3月19日、インテルファクス

ロシアバルト艦隊の約10機の航空機は、国境を侵犯した仮想敵の軍用航空機の迎撃へ取り組む演習へ参加した。
艦隊広報サービスは土曜日に発表した。

「演習には、バルト艦隊海上航空隊から約10機の航空機が参加しました。
飛行は、昼間と夜間の双方に行なわれました」
艦隊
広報サービスは伝えた。

「演習計画下で、航空機Su-27の当直編隊は警報を受けて離陸し、ロシア連邦の空中国境を侵犯した仮想敵の軍用航空機へと向かいました。
空中戦闘中、ミサイルと機関砲兵器の仮想使用により空中境界の侵犯機は破壊されました」
バルト艦隊
の声明では、こう述べられた。

軍によると、バルト艦隊海上航空隊混成航空連隊から航空機Su-30SMが仮想敵の役割を演じた。

先だって土曜日にバルト艦隊広報サービスは、有翼ミサイル「カリブル」を仮想(電子)発射する艦の演習を発表した。

バルト艦隊は、バルト海におけるロシア海軍の作戦-戦略統合部隊である。
主要駐留所はバルチースク(カリーニングラード州)クロンシュタット(レニングラード州)である。

近年、ロシア連邦国防省は、この地域でのNATOの活性化に応じてカリーニングラード州の軍グループの強化を発表した。




バルト艦隊海軍航空隊戦闘機爆撃機は、ロシア連邦の飛び地カリーニングラード州へ配備されています。
18-0126g.jpg

カリーニングラード州チカロフスク飛行場に駐留する第689親衛戦闘機航空連隊は、18機程度の戦闘機Su-27及びSu-27UBを保有しています。
ロシア海軍戦闘機Su-27を保有しているのは、バルト艦隊航空隊のみです。
18-0126e.jpg
18-0126f.jpg

第689親衛戦闘機航空連隊は1939年9月5日に創設され、大祖国戦争に参戦し、1953年秋に海軍航空隊へ移管されたものの、1978年には空軍へ戻り、1986年には防空軍へ移管され、1994年12月には再び海軍へ移管され、現在に至っています。
現在の装備機Su-27は1990年に導入されました。
18-0209b.jpg


多用途複座戦闘機Su-30SMは、2016年12月以降、バルト艦隊へ8機が配備されています。


2022年1月末には、アップグレード型のSu-30SMが4機配備されました。

[ロシア海軍バルト艦隊航空隊へ4機の多用途複座戦闘機Su-30SM2が配備された]

ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦オジンツォボとゼリョヌイ・ドルはバルト海で対空戦闘訓練と対艦攻撃訓練を実施した

22-0126g.jpg
20-0909e.jpg
『タス通信』より
2022年3月19日20時18分配信
【小型ロケット艦はバルト海でミサイル「カリブル」の演習を行なった】
モスクワ、3月19日/タス通信

小型ロケット艦「オジンツォボ」「ゼリョヌイ・ドル」乗組員は、バルト海で仮想敵へミサイル複合体「カリブル」を使用する演習を実施した。
土曜日にバルト艦隊広報サービスは発表した。

艦隊が話したように、演習ゾーンでロケット艦の艦長は、その進路の変更を強いる為、仮想敵へ接近する命令を受けた。

「接近中、小型ロケット艦は、ミサイル兵器を使用する敵の仮想攻撃を受けました。
艦の対空防衛班は、対空兵器複合体パーンツィリ-M砲装置AK-630M-2ドゥエトの助力によりミサイル攻撃を撃退しました。
その後、小型ロケット艦のミサイル戦闘部門の要員は、高精度ミサイル複合体カリブル-NKにより敵艦を仮想破壊しました」

広報サービスは話した。

更に、発射は電子方式で行なわれた事が指摘された。

「バルト海で高精度兵器を使用する演習は、艦隊の部隊の戦闘訓練計画に沿って実施されました」
広報サービスは伝えた。



現在、バルト艦隊には、新旧合わせて16隻の小型ロケット艦/ロケット艇が配備されています。
この内の5隻は、2010年代後半以降に配備された新型艦(プロジェクト21631プロジェクト22800)です。
21-0603b.jpg
[第36ロケット艇旅団]
・第1親衛ロケット艇大隊
プロジェクト1241ロケット艇R-129「クズネツク」、R-257、R-187「ザレチヌイ」、R-291「ディミトロフグラード」、R-293「モルシャンスク」、R-2「チュヴァシヤ」
プロジェクト22800小型ロケット艦「ムィティシ」、「ソヴィェツク」、「オジンツォボ」

・第106小型ロケット艦大隊
プロジェクト12341小型ロケット艦「ズイビ」、「ゲイゼル」、「パッサート」、「リヴェン」
プロジェクト21631小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」、「セルプホフ」



プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の3番艦「オジンツォボ」は、2020年11月21日に就役しました。
22-0306b.jpg
[カラクルト級小型ロケット艦3番艦オジンツォボはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]

最近では、2022年1月下旬にバルト海で実施された演習へ参加しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦3隻はカリーニングラード州沖で対空射撃訓練を実施した]

3月上旬にも対空戦闘演習を行なっています。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦オジンツォボ、ゲイゼル、ロケット艇モルシャンスクはバルト海で対空戦闘訓練を実施した]


プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の4番艦「ゼリョヌイ・ドル」は、ロシア内陸部ゼレノドリスク『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』で2012年8月29日に起工され、2015年4月2日に進水し、2015年12月12日にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。

2016年8月19日にはシリア領内のテロ組織「アル=ヌスラ戦線」の施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはシリアのアル=ヌスラ戦線を巡航ミサイル"カリブル"で攻撃した]


2016年10月にはバルト海へ回航され、10月末にバルト艦隊へ転属しました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドル&セルプホフ近影]

「ゼリョヌイ・ドル」も2022年1月下旬にバルト海で実施された演習へ参加しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦3隻はカリーニングラード州沖で対空射撃訓練を実施した]


2022年3月19日、2隻の小型ロケット艦バルト海で対空戦闘訓練と対艦攻撃訓練を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦ウスチ・ボリシェレツクはオホーツク海での演習を終えてウラジオストクへ帰投した

22-0318i.jpg
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2022年3月18日10時26分配信
【潜水艦「ウスチ・ボリシェレツク」はウラジオストクへ戻った】

沿海地方へ太平洋艦隊の艦が日本海及びオホーツク海での大規模演習を終えて戻った。
テレビ局『TVC』が伝えたように、プロジェクト877(コード名「パルトゥス」)ディーゼルエレクトリック潜水艦「ウスチ・ボリシェレツク」は任務を遂行した後にウラジオストクへ到着した。


「演習中、水上艦、潜水艦への攻撃練習や、敵潜水艦の捜索と追跡に取り組みました」
潜水艦旅団
司令エフゲニー・リモノフは記者団へ話した。

日本海及びオホーツク海での演習には、太平洋艦隊の約20隻の艦船が参加し、ほぼ2ヶ月間続いた。

ディーゼルエレクトリック潜水艦「ウスチ・ボリシェレツク」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ『レーニン共産党青年団記念工場』においてB-464の名で建造された。
1991年に就役した。
2003年、ウスチ・ボリシェレツク地域政庁による潜水艦への後援の確立に関連し、「ウスチ・ボリシェレツク」と命名された。

プロジェクト877潜水艦は、多目的原子力潜水艦が、その寸法の為に自由な操艦を奪われ、充分な隠密裏の行動が出来ない近海ゾーン及び浅海域で敵の潜水艦及びと戦う為に意図されている。
作業潜航深度-240メートル、限界潜航深度-300メートル。
6門の魚雷発射管を装備し、兵装は18基の魚雷あるいは24基の機雷である。




コルベット「グレミャーシチー」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」などロシア太平洋艦隊の20隻以上の艦船は、2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、2021年2月1日にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]
この時、潜水艦「ウスチ・ボリシェレツク」も一緒に出航したようです。

日本海での洋上演習後にラペルザ海峡(宗谷海峡)付近へ進出し、2月5日にはヘリコプターで氷上偵察を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海へ入る前にラペルザ海峡(宗谷海峡)付近の氷上偵察を行なった]

その後、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」(1981年就航、ロシア連邦運輸省『ロスモルポルト』所属)の先導により、太平洋艦隊主力部隊はラペルザ海峡の通行を開始し、2月7日にはオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]

2月10日にはオホーツク海中型海洋給油船「イジョラ」(1970年4月24日就役)から洋上補給を受けました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で洋上補給を行なった]

2月11日にはオホーツク海で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対水上砲撃訓練を実施した]

2月12日朝にはカムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nアヴァチンスキー湾(カムチャツカ半島沖)で機雷敷設訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の対潜哨戒機Il-38NとIl-38はカムチャツカ沖で機雷敷設訓練を実施した]

22-0213a.jpg
22-0213b.jpg
2月12日、クリル諸島ウルップ島周辺海域に居た太平洋艦隊艦船部隊は、ロシア領海を侵犯したアメリカ海軍ヴァージニア級原子力潜水艦を発見しました。
アメリカ原潜ロシア側の警告を無視したので、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)が警告射撃を行ない、アメリカ原潜は退去しました。
[ウルップ島付近で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はアメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦を発見し、退去させた]

このヴァージニア級原子力潜水艦は、2月12日に対潜哨戒機Il-38太平洋艦隊潜水艦を目標にして対潜演習を行なっていた時に発見されたようです。
[アメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦はロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機と潜水艦の対潜演習中にウルップ島周辺海域で発見された]

2月14日、太平洋艦隊艦船部隊オホーツク海(クリル諸島付近)で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海(クリル諸島付近)で対水上砲撃訓練を実施した]

2月16日にはコルベット「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339、2021年12月25日就役)がオホーツク海で海上戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で海上戦闘訓練を実施した]

翌2月17日、コルベット「グロームキー」「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、オホーツク海で対空防衛戦闘訓練を行ない、小型ロケット艦「イネイ」(418、1988年2月19日就役)が発射した対艦ミサイル「マラヒート」高射ミサイル「リドゥート」A-190-01 100mm砲により撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で対艦ミサイルを撃墜した]

その後、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」短距離艦対空ミサイル「キンジャール」を海上標的へ発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海の演習において対空ミサイルを水上目標へ発射した]

2月下旬にオホーツク海(とその下の北海道)の天候が急激に悪化した為、演習参加部隊は2月20日夜までにペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ退避しました。
[オホーツク海で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は悪天候の為にペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ退避した]

天候回復後、2月24日に演習参加部隊はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の沖(アヴァチンスキー湾)へ出航し、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」コルベット「グレミャーシチー」は、機雷掃討訓練と捜索救助ヘリコプターによる救助訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はカムチャツカ半島沖で機雷掃討訓練を実施した]

2月25日にはフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で基地防空訓練を実施した]

その後、太平洋艦隊艦船部隊ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で物資を補給して3月1日に同港を出航し、3月2日にはカムチャツカ沖で沿岸への艦砲射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット4隻はカムチャツカ半島沿岸で艦砲射撃演習を実施した]

一方、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSは、浮上している潜水艦へ直接に通信文を届けるという珍しい訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」の艦載ヘリコプターは潜水艦へ直接に通信文を届ける訓練を実施した]

なお、時期と場所から見て、この時、「マルシャル・シャーポシニコフ」艦載ヘリコプター日本の領空を侵犯した可能性が有ります。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年3月2日発表
【推定ロシア機による領空侵犯について】

3月3日にはフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」オホーツク海で対空防衛演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海で対空防衛演習を実施した]

3月4日には、カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nと艦船部隊がオホーツク海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対潜哨戒機と共に対潜戦闘訓練を実施した]
22-0309a.jpg
その後、太平洋艦隊艦船部隊太平洋を南下して津軽海峡を通過し、日本海へ入りました。
[【珍説】ロシア海軍艦船の津軽海峡通過は「日本けん制」「日本への脅し」]

太平洋艦隊艦船部隊は3月14日までにウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はオホーツク海演習を終えた後に津軽海峡を通過してウラジオストクへ帰投した]


一方、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」潜水艦3隻(内2隻は、おそらく最新の「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」、あとの1隻が「ウスチ・ボリシェレツク」)、救助曳船SB-522の6隻は別行動を取り、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」の先導で未だ流氷が有るオホーツク海中央部を横断し、3月14日までに宗谷海峡を通過して日本海へ入りました。

[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊の別動隊は宗谷海峡を通過して日本海へ入った]

3月17日、ウラジオストクへ帰投する前のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、「ワルシャワンカ」潜水艦(おそらくは最新の「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」)と「対決」する演習をピョートル大帝湾で実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で「ワルシャワンカ」級潜水艦と「対決」した]

別行動を取った6隻の艦は3月18日までにウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海の演習を終えてウラジオストクへ帰投した]

ロシア海軍総司令官はロシア潜水艦隊について語った

22-0318g.jpg
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年3月18日1時33分配信
【深海のロシアの盾:海軍総司令官は国の潜水艦部隊の発展について話した】

1日後(3月19日)、ロシア連邦海軍潜水艦部隊は、次の記念日を祝う~創設日から116年。
祭日の前日、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、水中造船と潜水艦使用の分野における集中的な発展の道が現在にどう繋がったのかについて話した。
22-0318h.jpg

海軍総司令官によると、今日において潜水艦部隊の発展のテンポは高く、海軍の水中構成は、大洋及び海からの国の安全に対する脅威の予防と除去の保証の重要な要素の役割を果たしている。
ロシアの地理的特徴(我が国は世界最長の海上境界を有する)と潜在的な海上の危険の予測により、潜水艦部隊の発展プロセスは絶え間なく進んでいる。

今、エフメノフが指摘したように、ロシア連邦の産業界は水中造船の新たな水準に到達しており、原子力潜水艦通常動力潜水艦の作成と建造に費やす時間の著しい削減を可能にしている。
更には、世界に同じ物が無い水中の海洋兵器の分野において、極めて重要な実際の措置が取られている。

「海軍は、新しく先進的な第4世代の原子力潜水艦と通常潜水艦を装備しており、第5世代潜水艦が開発されています。
これらが全て兵器と技術的手段において卓越した特性を持っている事は議論の余地のない事実です」

海軍総司令官は話した。

原子力潜水艦造船の分野において、軍用船の構成は、セヴェロドヴィンスクの企業『セヴマシュ』で建造されている新たなプロジェクト「ボレイ-A」戦略用途ロケット水中巡洋艦及びプロジェクト「ヤーセン」原子力水中巡洋艦による補充が続いている。
同時に、計画-設計組織、潜水艦造船所、海軍軍事訓練研究センターは、防衛産業企業体と連携し、第5世代の戦略用途原子力水中巡洋艦及び多目的原子力潜水艦の作成へ取り組んでいる。

通常動力潜水艦造船の分野では、ディーゼルエレクトリック潜水艦の建造は、指定されたスケジュールに完全に沿って、時には計画よりも早く進行している。
製造された潜水艦の一部は、設定された全ての実際に特性が既に確認されている。

「太平洋艦隊の潜水艦部隊の為に、高精度兵器を装備したプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦が『アドミラルティ造船所』で建造されています。
計画されているように、プロジェクト636.3通常動力潜水艦6隻が建造され、2024年までに太平洋艦隊へ引き渡されます。
以前の最初の段階において、最も低騒音として正当に認められている同プロジェクト潜水艦は、黒海艦隊へ装備されました

軍の指導者は新聞『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューに対し、こう言った。

この他に、海軍総司令部の計画に沿って、プロジェクト949A971潜水艦の修理と近代化の作業が続けられている。
その結果、更新されたプロジェクト949A-M及び971潜水艦は、当初から著しい近代化のリソースを持って製造されたお陰により、勤務期間が増加する。
これに加え、海軍は既に整備サービスと艦船修理のシステムを実際に作成している。

「その課題は、様々なクラスの艦、支援船、そして最も重要な事は、潜水艦の運用サイクル全体を通し、必要な技術的準備を維持する事です」
エフメノフ
は説明した。

今年(2022年)昨年(2021年)ロシアの潜水艦は、NATO軍航空母艦グループにより監視されている地中海東部での兵種間グループの演習中に高い実績を達成した。
更に2021年、太平洋艦隊は、仮想の外敵の航空母艦打撃グループの捜索、追跡、そして「破壊」へ取り組む太平洋中央部での原子力潜水艦の作戦-戦術演習を実施する慣行を長期の中断後に再び復活させた。

「今年、ロシア連邦軍最高司令官の指揮下での戦略的攻撃力の管理に関する訓練の枠組みにおいて、北方艦隊と黒海艦隊の潜水艦は、重要な海上および沿岸の標的への海上配置の弾道ミサイル及び巡航ミサイルの実地発射を行ないました
海軍総司令官は付け加えた。

エフメノフは、ロシア潜水艦乗員は、現代の経験のお陰も含め、北極圏へのより強固な感情を持ち続けていると話した。
原子力水中巡洋艦は、北氷洋エリアの氷の下で行動する為、定期的に積極的な準備を続けている。

複合北極探検『ウムカ-2021』が行なわれた際、魚雷兵器の実際の使用により氷の下で対潜任務を果たす為の軍事-技術的実験は、海軍の潮流の現代の記録の貴重な経験での補充を可能にした。
この記録の最も傑出した1つは、北極圏の氷原の限られた地域にロシア連邦海軍の3隻の原子力潜水艦が同時に浮上した事である。

締め括りとしてエフメノフは、今日、原子力潜水艦及びディーゼルエレクトリック潜水艦の駐留インフラの開発は、海軍総司令部の主な作業の方向性の1つである事を指摘した。

「複合基地の作成に関する大量の作業は、閉鎖行政区域ガジエヴォ(北方艦隊)、ヴィリュチンスク(太平洋艦隊)で実行されました。
ガジエヴォでは、潜水艦部隊の為の最も現代的な駐留所の作成が完了しました。
22-0318d.jpg
2021年にはヴィリュチンスク駐留所の施設の建設と試運転が完了しました。
22-0318e.jpg
合計でヴィリュチンスクとガジエヴォには、潜水艦駐留の為の約40の施設が建設されました」

海軍総司令官は説明した。

彼は、このインフラは将来に海軍の為に建造される新たな潜水艦の駐留を完全に保障できる事を指摘した。
同時に、バルト艦隊では、既に潜水艦の為の埠頭フロントの70パーセント以上の再建が行なわれた。
22-0318f.jpg

ロシア海軍の極超音速ミサイル「ツィルコン」の最終発射試験は2022年6月-7月に実施される


『タス通信』より
2022年3月18日9時6分配信
【水上搭載艦からのミサイル「ツィルコン」の国家試験は6月~7月に終了するだろう】
モスクワ、3月18日/タス通信

水上搭載艦からの極超音速有翼ミサイル「ツィルコン」の国家試験は、この試験の枠組みでの最終発射の実行により6月~7月に完了するだろう。
『タス通信』は軍当局に近い情報提供者より伝えられた。

「次のツィルコン発射試験は、6月~7月に計画されております。
この発射が成功した場合、水上艦からのこの製品の国家試験の枠組みにおける最後となるでしょう」

彼は話した。

「ツィルコン」を開発、製造するレウトフ科学生産合同『機械製造』(コーポレーション『戦術ミサイル兵器』へ加入)は、この情報についてタス通信へコメントしなかった。
21-1127u.jpg
21-1127v.jpg

1月20日の軍需製品単一受領の日ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコは、海上配置ミサイル「ツィルコン」の国家試験は完了し、2022年に製品の量産品の引き渡しが始まると述べた。

以前に『タス通信』が伝えたように、これまでに国家試験及び飛翔-設計試験の枠組みで行なわれたフリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」からの「ツィルコン」発射試験の結果、国家委員会ロシア連邦海軍水上艦の武装としての採用を勧告した。
これに加え、水中搭載艦からの「ツィルコン」の試験は、以前の2回の発射の実施後、2024年にも続けられると伝えられた。

科学生産合同『機械製造』は、現在、「ツィルコン」の量産契約を履行している。
2021年8月24日、国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2021』の最中に、軍当局への極超音速ミサイル供給契約が締結された。



20-0325c.jpg
極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

P1000.jpg
[長距離打撃ミサイル複合体バザーリト/ヴルカーン]

P700.jpg
[有翼ミサイル複合体グラニートは軍備採用30周年を迎えた]

P800.jpg
[ロシア海軍は2019年に55基の超音速対艦ミサイル"オーニクス"を受領する]

科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
nekokusa1.jpg
nekokusa3.jpg
nekokusa2.jpg

「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

「ツィルコン」の試験完了と生産開始は、2018年からスタートする新たな国家軍備プログラム(2018-2027年の国家軍備プログラム)において実現する事になります。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は新たな2018-2027年の国家軍備プログラムにおいて開発を完了し、生産を開始する]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン氏は、教書演説において極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の開発は順調に進んでいると発言しています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2019年11月末に「ミサイル兵器」の試験の為、セヴェロドヴィンスクへ移動しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は新型ミサイルの試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクへ到着した]

ただ、この時には発射試験は行わず、2019年12月末にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
20-1007a.jpg
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
20-0404j.jpg
[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年7月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からバレンツ海の地上目標(距離350km以上)への「ツィルコン」発射試験を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の地上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

なお、2021年8月23日には、「ツィルコン」の供給契約が締結されています。
『タス通信』より
2021年8月24日19時37分配信
【国防省は極超音速ミサイル「ツィルコン」供給契約を締結した】

一方、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」による水中からの発射試験は2021年9月の実施が予定されていましたが、10月にずれ込みました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年9月に極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を開始する]

10月3日、「セヴェロドヴィンスク」は浮上状態で「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。

翌10月4日には潜航状態で「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスク、水中から極超音速ミサイル"ツィルコン"発射(2021年10月4日)]

「ツィルコン」の水上試験艦であるフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、11月8日にセヴェロドヴィンスク白海海軍基地へ到着しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年11月8日23時15分配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は白海海軍基地へ到着した】

「アドミラル・ゴルシコフ」は11月18日に白海から海上目標へ「ツィルコン」を発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

11月29日にも「アドミラル・ゴルシコフ」白海から「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は再び海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月16日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は地上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

そして12月24日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチン氏は、産業貿易相デニス・マントゥロフ氏や安全保障会議副議長ドミトリー・メドベージェフ氏などが参加するリモート会議の席上で、同日朝(モスクワ時間5時30分)に「ツィルコン」の一斉発射試験、つまり2発以上のミサイルの同時発射に成功したと発表しました。
[ロシア海軍は極超音速ミサイル「ツィルコン」の一斉発射試験に成功した]
プーチン大統領は、それ以上具体的な事は明らかにしませんでしたが、この発射試験も「アドミラル・ゴルシコフ」白海から実施した事は間違いないでしょう。
何処へ向けて発射したのかも明言されていませんが、順当に行って海上目標でしょう。

これで水上発射型「ツィルコン」の国家試験は完了し、国家委員会はロシア海軍「ツィルコン」の軍備採用を勧告しました。
[国家委員会はロシア海軍へ極超音速ミサイル「ツィルコン」水上発射型の制式採用を勧告した]

2022年2月19日に実施されたロシア連邦軍戦略抑止力演習の最中、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。

[ロシア連邦軍戦略抑止力演習でロシア海軍の北方艦隊と黒海艦隊は、弾道ミサイルと巡航ミサイル、極超音速ミサイルを発射した]

水上発射型「ツィルコン」の最終発射試験は2022年6月~7月に予定されています。
これもフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」により実施される事になるでしょう。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」艦長は極超音速ミサイル「ツィルコン」について語った]


北方艦隊では、既に「ツィルコン」の保管倉庫の建設が始まっています。
[ロシア海軍北方艦隊で極超音速ミサイル"ツィルコン"の保管倉庫の建設が始まった]

水中発射型「ツィルコン」の次の発射試験は、「ヤーセン」シリーズの6番艦「ペルミ」(2016年7月29日起工、2025年就役予定)で2024年に行なわれるとの事ですから、2021年10月初頭の「セヴェロドヴィンスク」による水上及び水中からの発射試験の結果を受け、何らかの改正や修正が行なわれるようです。
[原子力潜水艦からの極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験は2024年に再開される]

2021年11月下旬に「ツィルコン」の量産が始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の量産が始まった]
おそらくは水上発射型でしょう。

水中発射型「ツィルコン」ロシア海軍への供給は、2025年以降になるようです。
[極超音速ミサイル"ツィルコン"潜水艦発射型のロシア海軍への供給は2025年に始まる]


「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の完了は2023年になる?]

同様に大規模な近代化改装が行なわれるプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の原子力水中巡洋艦イルクーツクは近代化改装により合計48基の巡航ミサイル(カリブル/オーニクス/ツィルコン)を搭載する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

基本的には大型水上艦及び原子力潜水艦に搭載される「ツィルコン」ですが、より小型の艦へ搭載する為の小型ヴァージョンも開発されます。
[ロシア海軍の小型艦の為に極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"軽量化型が開発される]

「ツィルコン」は、航空機や偵察衛星などと連動して運用されます。
[ロシア海軍の極超音速ミサイル"ツィルコン"は航空機や偵察衛星と連動する]

ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海の演習を終えてウラジオストクへ帰投した

22-0318a.jpg
『インテルファクス』極東ニュースより
2022年3月18日2時35分配信
【フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は対潜演習を終えてウラジオストクへ戻った】
ウラジオストク、3月18日、インテルファクス極東

フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」日本海及びオホーツク海での大規模な対潜演習を終えてウラジオストク太平洋艦隊主要基地へ戻った。
金曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「フリゲートの乗組員は、1月末から始まった海軍演習へ参加した20隻以上の太平洋艦隊の艦及び支援船の中で最後に駐留所へ入りました」
声明では、こう述べられた。

ウラジオストクへのルート上でフリゲートは物資の備蓄を補充し、その後で太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊第33埠頭へ係留された。
22-0318b.jpg
これに加え、帰投する前に戦闘部門の乗組員は、仮想敵潜水艦を捜索、探知する手順へ取り組む演習を実施した。

伝えられたように、太平洋艦隊フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」乗組員は、艦隊の戦闘訓練計画に沿ってピョートル大帝湾で対潜演習を実施した。
仮想敵として、太平洋艦隊の連合部隊のプロジェクト「ワルシャワンカ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の内の1隻が行動した。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、近代化の後に「カリブル」(試作設計局『ノヴァトール』、株式会社『航空宇宙防衛コンツェルン・アルマーズ-アンテイ』が開発)搭載艦となった太平洋艦隊フリゲートである。




コルベット「グレミャーシチー」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」などロシア太平洋艦隊の20隻以上の艦船は、2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、2021年2月1日にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]

日本海での洋上演習後にラペルザ海峡(宗谷海峡)付近へ進出し、2月5日にはヘリコプターで氷上偵察を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海へ入る前にラペルザ海峡(宗谷海峡)付近の氷上偵察を行なった]

その後、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」(1981年就航、ロシア連邦運輸省『ロスモルポルト』所属)の先導により、太平洋艦隊主力部隊はラペルザ海峡の通行を開始し、2月7日にはオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]

2月10日にはオホーツク海中型海洋給油船「イジョラ」(1970年4月24日就役)から洋上補給を受けました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で洋上補給を行なった]

2月11日にはオホーツク海で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対水上砲撃訓練を実施した]

2月12日朝にはカムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nアヴァチンスキー湾(カムチャツカ半島沖)で機雷敷設訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の対潜哨戒機Il-38NとIl-38はカムチャツカ沖で機雷敷設訓練を実施した]

22-0213a.jpg
22-0213b.jpg
2月12日、クリル諸島ウルップ島周辺海域に居た太平洋艦隊艦船部隊は、ロシア領海を侵犯したアメリカ海軍ヴァージニア級原子力潜水艦を発見しました。
アメリカ原潜ロシア側の警告を無視したので、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)が警告射撃を行ない、アメリカ原潜は退去しました。
[ウルップ島付近で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はアメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦を発見し、退去させた]

このヴァージニア級原子力潜水艦は、2月12日に対潜哨戒機Il-38太平洋艦隊潜水艦を目標にして対潜演習を行なっていた時に発見されたようです。
[アメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦はロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機と潜水艦の対潜演習中にウルップ島周辺海域で発見された]

2月14日、太平洋艦隊艦船部隊オホーツク海(クリル諸島付近)で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海(クリル諸島付近)で対水上砲撃訓練を実施した]

2月16日にはコルベット「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339、2021年12月25日就役)がオホーツク海で海上戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で海上戦闘訓練を実施した]

翌2月17日、コルベット「グロームキー」「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、オホーツク海で対空防衛戦闘訓練を行ない、小型ロケット艦「イネイ」(418、1988年2月19日就役)が発射した対艦ミサイル「マラヒート」高射ミサイル「リドゥート」A-190-01 100mm砲により撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で対艦ミサイルを撃墜した]

その後、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」短距離艦対空ミサイル「キンジャール」を海上標的へ発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海の演習において対空ミサイルを水上目標へ発射した]

2月下旬にオホーツク海(とその下の北海道)の天候が急激に悪化した為、演習参加部隊は2月20日夜までにペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ退避しました。
[オホーツク海で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は悪天候の為にペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ退避した]

天候回復後、2月24日に演習参加部隊はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の沖(アヴァチンスキー湾)へ出航し、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」コルベット「グレミャーシチー」は、機雷掃討訓練と捜索救助ヘリコプターによる救助訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はカムチャツカ半島沖で機雷掃討訓練を実施した]

2月25日にはフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で基地防空訓練を実施した]

その後、太平洋艦隊艦船部隊ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で物資を補給して3月1日に同港を出航し、3月2日にはカムチャツカ沖で沿岸への艦砲射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット4隻はカムチャツカ半島沿岸で艦砲射撃演習を実施した]

一方、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSは、浮上している潜水艦へ直接に通信文を届けるという珍しい訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」の艦載ヘリコプターは潜水艦へ直接に通信文を届ける訓練を実施した]

なお、時期と場所から見て、この時、「マルシャル・シャーポシニコフ」艦載ヘリコプター日本の領空を侵犯した可能性が有ります。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年3月2日発表
【推定ロシア機による領空侵犯について】

3月3日にはフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」オホーツク海で対空防衛演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海で対空防衛演習を実施した]

3月4日には、カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nと艦船部隊がオホーツク海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対潜哨戒機と共に対潜戦闘訓練を実施した]
22-0309a.jpg
その後、太平洋艦隊艦船部隊太平洋を南下して津軽海峡を通過し、日本海へ入りました。
[【珍説】ロシア海軍艦船の津軽海峡通過は「日本けん制」「日本への脅し」]

太平洋艦隊艦船部隊は3月14日までにウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はオホーツク海演習を終えた後に津軽海峡を通過してウラジオストクへ帰投した]


一方、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」潜水艦3隻(内2隻は、おそらく最新の「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」)、救助曳船SB-522の6隻は別行動を取り、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」の先導で未だ流氷が有るオホーツク海中央部を横断し、3月14日までに宗谷海峡を通過して日本海へ入りました。

[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊の別動隊は宗谷海峡を通過して日本海へ入った]

3月17日、ウラジオストクへ帰投する前のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、「ワルシャワンカ」潜水艦(おそらくは最新の「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」)と「対決」する演習をピョートル大帝湾で実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で「ワルシャワンカ」級潜水艦と「対決」した]

そして3月18日にウラジオストクへ帰投しました。

ロシア海軍バルト艦隊の超音速地対艦ミサイル「バスチオン」はカリーニングラード州で対艦攻撃訓練を実施した


テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年3月17日3時39分配信
【バルト艦隊の「バスチオン」はカリーニングラード州の海上で仮想目標を撃破した】

戦闘訓練計画に沿って、カリーニングラード州バルト艦隊対艦ミサイル複合体の要員は、移動沿岸ミサイル複合体を使用して海上目標へ打撃を与える訓練を実施した。

バルト艦隊沿岸ミサイル複合体「バスチオン」要員は、バルト海エリアから仮想敵艦グループがミサイル打撃を与える脅威が発生した際にカリーニングラード州沿岸を防衛する計画訓練を実施した。

要員は恒久配備所から指定地域への行進を行ない、発射装置の準備態勢への移行と組織的な偽装の基準へ取り組み、更には目標指示の受信及びミサイルの仮想電子発射を行なう仮想敵艦支隊への攻撃の手順を実行しました

「このような複合体バスチオン大隊は、一定の数が現在、バルト艦隊の担当ゾーンの沿岸に沿って分散されています。
ですが、正確な数や演習地域は、当然のことながら、申し上げる事は出来ません。
あらゆる地形への拘束は除外され、複合体は戦闘当直に在ります」

軍事演習を訪れた『ズヴェズダー』特派員マキシム・ルミランツェフは話した。

特派員は付け加えた。
「1つだけ言えます。海は非常に近く、それは我々のロケット兵の完全な監視下に在ります」

仮想敵艦の役は、現在海上で任務を遂行している艦隊の艦が演じた。
任務への取り組みには、約100名の軍人と10両以上の自動車及び特殊車両が参加した。




沿岸ミサイル複合体「バスチオン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」(ヤーホント)の地上発射ヴァージョンです。

ロシア海軍では、北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊へ配備されています。

バルト艦隊「バスチオン」は、カリーニングラード州ドンスコエに駐留する第25独立沿岸ロケット旅団地対艦ミサイル「バル」と共に配備されています。

ロシア海軍太平洋艦隊の輸送戦闘ヘリコプターKa-29はカムチャツカ半島で海軍歩兵部隊の降下訓練を行なう

22-0317o.jpg
『インテルファクス』極東ニュースより
2022年3月17日4時49分配信
【軍用ヘリコプターはカムチャツカで揚陸部隊の降下戦術へ取り組んだ】
ペトロパヴロフスク・カムチャツキー、3月17日、インテルファクス極東

カムチャツカ太平洋艦隊海上航空隊ヘリコプター飛行隊の飛行戦術演習が始まった。
木曜日に太平洋艦隊広報サービスは発表した。

「演習中、Ka-29及びKa-27の様々なモデルの対潜、捜索救助、輸送戦闘ヘリコプターの戦闘動作の演習任務へ取り組みます」
声明では、こう述べられた。

乗員は水上艦及び水中艦の捜索訓練を行ない、アヴァチャ湾と沿岸地域の湾で海上偵察を行なう。

「更に、揚陸部隊の降下と戦闘行動地域から仮想負傷兵士を避難させる戦術動作へ取り組みます。
飛行士は、ペア及び編隊を構成しての空中行動、そして更に揚陸グループとの協同行動に特別な注意を払います」

声明では、こう述べられた。

地上支援部隊は、主要及び予備周波数で乗員と通信し、更には仮想敵が電波電子制圧手段を使用する条件を含め、飛行の電波技術支援を提供する。

演習中に20回以上の離陸が計画されている。



カムチャツカ方面に駐留するロシア太平洋艦隊北東軍集団に配備されているヘリコプター(対潜ヘリコプターKa-27PL、捜索救助ヘリコプターKa-27PS、戦闘輸送ヘリコプターKa-29)は、エリゾヴォ飛行場に駐留する第175独立艦上対潜ヘリコプター飛行隊に所属しています。
22-0317p.jpg
22-0317q.jpg
22-0317r.jpg

この内の戦闘輸送ヘリコプターKa-29は、1990年代以降に一旦予備役として保管されていましたが、2016年から修復が開始されました。
[ロシア海軍航空隊へ戦闘輸送ヘリコプターKa-29が復活する]

2016年末以降、太平洋艦隊へのKa-29の再配備が始まりました。
16-1226d.jpg
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の艦載輸送戦闘ヘリコプターKa-29が修復された]
[ロシア海軍太平洋艦隊は修復された戦闘輸送ヘリコプターKa-29を受領する]

現在、太平洋艦隊には、12機程度のKa-29が配備されており、その一部はカムチャツカ方面へ配備されています。

[ロシア海軍太平洋艦隊の輸送戦闘ヘリコプターKa-29はカムチャツカ半島で海軍歩兵部隊の火力支援訓練を実施した]

ロシア海軍太平洋艦隊の海軍歩兵部隊はウクライナへ派遣される

22-0317k.jpg
22-0317l.jpg
22-0317m.jpg
22-0317n.jpg
2022年3月15日、津軽海峡を4隻のロシア海軍の艦が西進し、日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年3月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

アリゲーターIV級戦車揚陸艦(081):大型揚陸艦「ニコライ・ヴィルコフ」(1974年7月30日就役)
ロプチャーI級戦車揚陸艦(066):大型揚陸艦「オスリャービャ」(1981年12月19日就役)
ロプチャーI級戦車揚陸艦(055):大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(1982年9月28日就役)
ロプチャーII級戦車揚陸艦(077):大型揚陸艦「ペレスヴェート」(1991年4月10日就役)

この4隻は、2022年3月9日に津軽海峡を東進して太平洋へ入っています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦4隻はオホーツク海で射撃演習を行なう為にサンガルスキー海峡(津軽海峡)を通過した]

【日本国防衛省・自衛隊公式アカウント・2022年3月16日20時50分のツイート】
大型揚陸艦「ニコライ・ヴィルコフ」が甲板上に車両を所狭しと載せている事から、防衛省ウクライナ方面に動員される兵員、戦闘車両等を輸送しているのではないかと見ています。


これに関し、以前にウクライナ軍参謀本部は、ロシア太平洋艦隊海軍歩兵部隊ウクライナ派遣の計画が有ると言っています。
『黒海ニュース』より
2022年3月13日12時40分配信
【侵略者は太平洋艦隊の1500名の海軍歩兵の派遣を計画している】
ウクライナ軍参謀本部によると、ロシア太平洋艦隊(ロシア北東軍集団)クラスノダール-ハバロフスク2度赤旗授与・第40独立海軍歩兵旅団(カムチャツカ半島に駐留)から1500名の将兵のウクライナへの派遣が計画されているとの事でした。

この4隻の大型揚陸艦だけで1500名の将兵を乗せる事は無理でしょうが(戦闘車両なども載せるのならば大体800名程度)、そこまででは無くとも第40独立海軍歩兵旅団の兵員などを輸送している可能性は大いにあるでしょう。

ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で「ワルシャワンカ」級潜水艦と「対決」した

22-0317j.jpg
『タス通信』より
0222年3月17日9時4分配信
【沿海地方でフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はディーゼルエレクトリック潜水艦との決闘を行なった】
ウラジオストク、3月17日/タス通信

太平洋艦隊フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」乗組員は、沿海地方ピョートル大帝湾の演習で仮想敵の役割を映じるディーゼルエレクトリック潜水艦との決闘演習を行なった。
木曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「仮想敵として、太平洋艦隊の連合部隊のプロジェクト"ワルシャワンカ"ディーゼルエレクトリック潜水艦の内の1隻が行動しました。
海上戦闘訓練射爆場での決闘演習中にフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"乗組員は、指定海域で潜水艦の捜索を行ない、探知後に対潜兵器を仮想使用しました。
仮想敵潜水艦の捜索には、艦の乗組員と共に艦隊の海上航空隊のヘリコプターKa-27PLが関わりました」

広報サービスは伝えた。

演習の第2段階でフリゲート乗組員は、潜水艦の攻撃から逃れる為の戦術操艦と対潜戦闘手段の使用へ取り組んだ。

戦闘訓練活動は、オホーツク海の演習へ参加した後に艦隊の艦船支隊が戻ってくる途中で行なわれた。

「実施された演習の結果、全ての課題は完全に実行されました。
2月12日に海上で任務へ取り組んでいる最中、フリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"乗組員は、クリル群島のロシア連邦領海内で外国の潜水艦を発見し、然るべき手段を使用した後、潜水艦は領海から去りました」

広報サービスは説明した。




コルベット「グレミャーシチー」、「ソヴェルシェーンヌイ」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」などロシア太平洋艦隊の20隻以上の艦船は、2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、2021年2月1日にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]

日本海での洋上演習後にラペルザ海峡(宗谷海峡)付近へ進出し、2月5日にはヘリコプターで氷上偵察を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海へ入る前にラペルザ海峡(宗谷海峡)付近の氷上偵察を行なった]

その後、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」(1981年就航、ロシア連邦運輸省『ロスモルポルト』所属)の先導により、太平洋艦隊主力部隊はラペルザ海峡の通行を開始し、2月7日にはオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]

2月10日にはオホーツク海中型海洋給油船「イジョラ」(1970年4月24日就役)から洋上補給を受けました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で洋上補給を行なった]

2月11日にはオホーツク海で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対水上砲撃訓練を実施した]

2月12日朝にはカムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nアヴァチンスキー湾(カムチャツカ半島沖)で機雷敷設訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の対潜哨戒機Il-38NとIl-38はカムチャツカ沖で機雷敷設訓練を実施した]

22-0213a.jpg
22-0213b.jpg
2月12日、クリル諸島ウルップ島周辺海域に居た太平洋艦隊艦船部隊は、ロシア領海を侵犯したアメリカ海軍ヴァージニア級原子力潜水艦を発見しました。
アメリカ原潜ロシア側の警告を無視したので、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)が警告射撃を行ない、アメリカ原潜は退去しました。
[ウルップ島付近で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はアメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦を発見し、退去させた]

このヴァージニア級原子力潜水艦は、2月12日に対潜哨戒機Il-38太平洋艦隊潜水艦を目標にして対潜演習を行なっていた時に発見されたようです。
[アメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦はロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機と潜水艦の対潜演習中にウルップ島周辺海域で発見された]

2月14日、太平洋艦隊艦船部隊オホーツク海(クリル諸島付近)で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海(クリル諸島付近)で対水上砲撃訓練を実施した]

2月16日にはコルベット「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339、2021年12月25日就役)がオホーツク海で海上戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で海上戦闘訓練を実施した]

翌2月17日、コルベット「グロームキー」「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、オホーツク海で対空防衛戦闘訓練を行ない、小型ロケット艦「イネイ」(418、1988年2月19日就役)が発射した対艦ミサイル「マラヒート」高射ミサイル「リドゥート」A-190-01 100mm砲により撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で対艦ミサイルを撃墜した]

その後、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」短距離艦対空ミサイル「キンジャール」を海上標的へ発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海の演習において対空ミサイルを水上目標へ発射した]

2月下旬にオホーツク海(とその下の北海道)の天候が急激に悪化した為、演習参加部隊は2月20日夜までにペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ退避しました。
[オホーツク海で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は悪天候の為にペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ退避した]

天候回復後、2月24日に演習参加部隊はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の沖(アヴァチンスキー湾)へ出航し、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」コルベット「グレミャーシチー」は、機雷掃討訓練と捜索救助ヘリコプターによる救助訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はカムチャツカ半島沖で機雷掃討訓練を実施した]

2月25日にはフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で基地防空訓練を実施した]

その後、太平洋艦隊艦船部隊ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で物資を補給して3月1日に同港を出航し、3月2日にはカムチャツカ沖で沿岸への艦砲射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット4隻はカムチャツカ半島沿岸で艦砲射撃演習を実施した]

一方、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSは、浮上している潜水艦へ直接に通信文を届けるという珍しい訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」の艦載ヘリコプターは潜水艦へ直接に通信文を届ける訓練を実施した]

なお、時期と場所から見て、この時、「マルシャル・シャーポシニコフ」艦載ヘリコプター日本の領空を侵犯した可能性が有ります。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年3月2日発表
【推定ロシア機による領空侵犯について】

3月3日にはフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」オホーツク海で対空防衛演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海で対空防衛演習を実施した]

3月4日には、カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nと艦船部隊がオホーツク海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対潜哨戒機と共に対潜戦闘訓練を実施した]
22-0309a.jpg
その後、太平洋艦隊艦船部隊太平洋を南下して津軽海峡を通過し、日本海へ入りました。
[【珍説】ロシア海軍艦船の津軽海峡通過は「日本けん制」「日本への脅し」]

太平洋艦隊艦船部隊は3月14日までにウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はオホーツク海演習を終えた後に津軽海峡を通過してウラジオストクへ帰投した]


一方、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」潜水艦3隻(内2隻は、おそらく最新の「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」)、救助曳船SB-522の6隻は別行動を取り、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」の先導で未だ流氷が有るオホーツク海中央部を横断し、3月14日までに宗谷海峡を通過して日本海へ入りました。

[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊の別動隊は宗谷海峡を通過して日本海へ入った]

3月17日、ウラジオストクへ帰投する前のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、「ワルシャワンカ」潜水艦(おそらくは最新の「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」)と「対決」する演習をピョートル大帝湾で実施しました。

ロシア海軍黒海艦隊の艦はオデッサ州への艦砲射撃を行なった

22-0317e.jpg
『Taimer』より
2022年3月16日14時33分配信
【ロシア艦はサンジイカとザトカを砲撃した】
ウクライナ軍参謀本部によると、ロシア海軍の艦は3月16日の夕方にオデッサ州サンジイカ、ザトカ、ビレニケ、レベジフカ(全てオデッサ港の南方に位置する)への艦砲射撃を行ないました。

サンジイカ
22-0317f.jpg

ザトカ
22-0317g.jpg

ビレニケ
22-0317h.jpg

レベジフカ
22-0317i.jpg

現在、オデッサ州沖には揚陸艦を含む14隻以上のロシア海軍の艦が接近しており、3月16日未明にはオデッサ州トゥズリー(レベジフカの奥)を砲撃しています。
22-0316f.jpg
[ロシア海軍黒海艦隊はオデッサ州のトゥズリーを砲撃した]