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ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMの新人パイロットは太平洋上で夜間飛行訓練を実施した

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『Mil.Press FLOT』より
2022年8月31日8時26分配信
【迎撃機MiG-31BMは太平洋上空で夜間飛行訓練を行なった】

ロシア北東軍集団の独立混成航空連隊の迎撃戦闘機MiG-31BMは、太平洋海域上空で夜間飛行を実施した。
ロシア連邦国防省広報サービスが伝えたように、飛行士は低い雲の状況での離陸及び着陸に磨きをかけ、視界が制限された条件下で計器による操縦術、そして更に視認できる沿岸の目印を欠いた状態での飛行へ取り組んだ。


軍当局によると、乗員は目標捜索の際のグループでの協同行動へ取り組んだ。

広報サービスは、若い飛行士の訓練へ特別な注意を払った事を指摘した。
中尉の飛行は経験豊富な教官により監督された。

練習訓練飛行の主な課題は、太平洋艦隊の担当ゾーンで意図された任務を遂行するMiG-31BM乗員の技量を向上させる事であったと軍当局の代理人は強調した。

迎撃機MiG-31は、ロシア対ミサイル防衛システムの一部である。
あらゆる高度の範囲で有翼ミサイル及び弾道ミサイルを破壊する為に意図されている。
人工衛星、第5世代ステルス戦闘機、無人飛行装置、地形を包み込む飛行経路の低空飛行の目標の探知、破壊が可能である。

近代化ヴァージョンのMiG-31BMは、特に、距離320キロメートルで目標を探知し、距離280キロメートルでの攻撃を可能にする新たな兵器管制システム電波位置測定ステーション(レーダー)を受け取った。
MiG-31BM は、10個までの空中目標を追跡し、その内の6個を同時に攻撃できる。

航空機MiG-31BMは、20000メートルを超える高度において時速3000キロメートルの速度で任務を遂行する用意がある。



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カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場には、太平洋艦隊海軍航空隊迎撃戦闘機MiG-31が駐留しています。

エリゾヴォ基地
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エリゾヴォ基地MiG-31
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このMiG-31は、元々はロシア防空軍第865独立戦闘機航空連隊(1989年にSu-15からMiG-31へ機種改編)に所属していたのですが、防空軍空軍と合併した後の1998年7月1日に海軍航空隊へ移管されました。

その後、第865独立戦闘機航空連隊は廃止され、第317混成航空連隊の下の1個飛行隊へ改編されました。

現在は、30機程度のMiG-31が配備されています。


現在、ロシア航空宇宙軍MiG-31は、電子機器を換装し、対地/対艦ミサイルの運用能力を付与するMiG-31BMへの近代化改修を行なっています。



太平洋艦隊海軍航空隊所属のMiG-31MiG-31BMへ改修される事になり、2019年2月20日に最初の2機がカムチャツカエリゾヴォ飛行場へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの慣熟訓練を進めている]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの飛行訓練を行なっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは空中戦闘訓練を行なった]

2020年2月8日、次のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊へ高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]

2020年12月下旬には4機目のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊のカムチャツカの飛行場へ4機目の近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]

2020年12月1日からは、2機程度のMiG-31BMが交代でチュクチ半島アナドイル空港へ展開し、戦闘当直任務、つまりスクランブル待機に就いています。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMはチュクチ半島で戦闘当直に就いた]

2022年3月1日にも2機のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しています。

[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊のカムチャツカの飛行場へ2機の近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが到着した]
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ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機と爆撃機はカリーニングラード州及びバルト海で戦闘訓練を実施した

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『タス通信』より
2022年8月31日1時45分配信
【バルト艦隊海上航空隊はカリーニングラード州上空での空中戦闘戦術へ取り組んだ】
カリーニングラード、8月30日/タス通信

バルト艦隊海上航空隊航空連合部隊混成航空連隊の約20機の戦闘航空機は、カリーニングラード州の本土及びバルト海の上空での演習へ関わった。
火曜日に艦隊広報サービスは発表した。
飛行中、飛行士は特に戦術的対立の最中の「敵」との現代的な空中戦闘機動を行なう課題へ取り組んだ。

「演習の枠組みで、最新の戦闘機Su-30SM及びSu-30SM2、そして更に前線爆撃機Su-24Mの乗員は、用途上の任務へ取り組む為の戦術エピソード~陸上部隊への火力支援、仮想敵の指揮所、装甲車、人員、水上艦の破壊、そして更に空中偵察の実施~を演じました」
広報サービスは話した。

戦闘機Su-27の飛行士は、戦闘機の兵器を仮想使用して様々な高度と速度で攻撃及び防衛機動を用いる操縦技術へ特別な注意を払った事を広報サービスは指摘した。

「現代的な空中戦闘機動を行なう任務を遂行する際、航空機の乗員は戦術的対立の最中に仮想敵航空機の捜索と破壊を実施しました」
広報サービスは話した。

バルト艦隊海上航空隊の戦闘訓練活動には、合計20機の戦闘機爆撃機が関わった事を艦隊広報サービスは明らかにした。



バルト艦隊海軍航空隊戦闘機爆撃機は、ロシア連邦の飛び地カリーニングラード州へ配備されています。
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チカロフスク飛行場に駐留する第689親衛戦闘機航空連隊は、18機程度の戦闘機Su-27及びSu-27UBを保有しています。
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チェルニャホフスク飛行場に駐留する第4親衛独立海洋襲撃機航空連隊は、20機程度の前線爆撃機Su-24Mと6機程度の偵察機Su-24MRを保有しています。
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2016年12月初頭から多用途複座戦闘機Su-30SMの配備が始まり、2018年7月初頭までに計8機のSu-30SMが配備されました。
[ロシア海軍バルト艦隊へ2機の多用途複座戦闘機Su-30SMが到着した]

2022年1月末には、アップグレード型のSu-30SM2が4機チェルニャホフスク飛行場へ到着しました。

[ロシア海軍バルト艦隊航空隊へ4機の多用途複座戦闘機Su-30SM2が配備された]

ロシア海軍バルト艦隊の戦術地対地ミサイル「イスカンデル」部隊はカリーニングラード州で演習を実施した

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『タス通信』より
2022年8月31日0時6分配信
【バルト艦隊の「イスカンデル」はカリーニングラード近郊の「敵」へ仮想ミサイル打撃を与えた】
カリーニングラード、8月30日/タス通信

バルト艦隊作戦-戦術ミサイル複合体「イスカンデル」の要員は、カリーニングラード州での演習中に、仮想敵の施設へ単一及び集団でのミサイル打撃へ取り組んだ。

「艦隊のロケット連合部隊の作戦-戦術ミサイル複合体イスカンデルの要員は、指定位置の地域へ隠密裏に前進し、仮想敵のミサイル複合体の発射装置、飛行場、防護施設、指揮所を模した標的への単一及び集団での電子発射を実行しました」
広報サービスは話した。

「敵」の報復攻撃の可能性から逃れる為の任務を遂行した後、「イスカンデル」の要員は、位置エリアを変更する為の機動を行なった事を広報サービスは指摘し、演習には3基のミサイル複合体と50名以上の将兵が参加した事を『タス通信』へ明らかにした。

演習中、軍団ロケット連合部隊の戦闘要員は、放射線及び化学物質による汚染の条件下での行動、そして更に仮想敵の破壊工作-偵察グループの攻撃の撃退へ取り組んだ。

作戦-戦術ミサイル複合体「イスカンデル」は、距離500キロメートルまでのミサイル複合体噴射推進一斉射撃火力システム(多連装ロケット)、長距離砲、指揮所、通信所、そして更に飛行場航空機、ヘリコプターを破壊する為に意図されている。



カリーニングラード州には、バルト艦隊配下の沿岸部隊(地上部隊)として、海軍歩兵部隊(スヴォーロフ及びアレクサンドル・ネフスキー勲章ベロストクスカヤ第334独立親衛海軍歩兵旅団)の他に、2016年4月1日に新設された第11軍団が駐留しています。

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[第11軍団](司令部:グセフ)
スヴォーロフ勲章・インステルブルゴスク赤旗・第18親衛自動車化射撃師団(グセフ、ソヴィエツク)
スヴォーロフ・クトゥーゾフ勲章・ネマンスク赤旗・第244砲兵旅団(カリーニングラード)
ブレスト-ワルシャフスク赤旗・レーニン勲章・クトゥーゾフ勲章第152親衛ロケット旅団(チェルニャホフスク)
プロレタリア・モスコフスク-ミンスク赤旗2度授与・スヴォーロフ及びクトゥーゾフ勲章・第7独立親衛自動車化射撃連隊(カリーニングラード)
第22親衛高射ロケット連隊(カリーニングラード)
第46独立偵察大隊(グセフ)
第40独立管理大隊(グセフ)
第5諸兵科射爆場(プラヴジンスク)


2018年2月からブレスト-ワルシャフスク赤旗・レーニン勲章・クトゥーゾフ勲章第152親衛ロケット旅団戦術地対地ミサイル「イスカンデル」の配備が始まりました。
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小型徘徊型無人攻撃機「クブ-BLA」はロシア海軍へ適合する

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『タス通信』より
2022年8月30日14時55分配信
【『カラシニコフ』は高精度の「クブ-BLA」の海軍への適合を提案したと述べた】
モスクワ、8月30日/タス通信

小型打撃無人機「クブ-BLA」は、揚陸艇及び特殊用途艦での使用の為の適合が提案されている。
コンツェルン『カラシニコフ』総取締役ウラジーミル・レピンは述べた。

「我々の専門家は、この製品を高速輸送揚陸艇及び特殊用途艦での使用の為に適合する必要が有ると見ております。
この作業は既に自主的に進められております。
海上での使用の可能性は、偵察・打撃無人飛行装置の為に実現できます」
レピン
雑誌『国家防衛』のインタビューで話した。

彼は、無人機は国の領海の監視及び保護の為の効果的な道具として提供されると説明した。

ウラジーミル・レピンは更に、2019年に最初に発表された「クブ-BLA」誘導弾薬複合体は、一連の試験と試験運用を既に完了していると言った。
「2021年末、クブ-BLAは無事に国家試験へ合格し、徘徊型弾薬の軍備採用が勧告されました」
コンツェルン
総取締役は話した。

加えて彼によると、「クブ」をベースにした打撃ドローンは輸出に必要な文書を受け取っており、今やコンツェルン『カラシニコフ』は、株式会社『ロソボロネクスポルト』と共に、この製品を海外で提示できるようになる。

徘徊型弾薬「クブ-BLA」は幅の広い三角翼の特徴的な形状を持ち、電動モーターで駆動する。
ドローンは重量3キログラムの弾頭を搭載する。
徘徊型弾薬の最大飛行持続時間は30分、速度は時速130キロメートルになる。
無人機は高い精度を持ち、隠密裏に射出でき、殆ど無騒音で操作は簡単である。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはカラ海へ入った

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『Mil.Press FLOT』より
2022年8月30日8時39分配信
【大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」と大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」はカラ海へ入った】

北方艦隊艦船支隊はノヴァヤゼムリャ島とヴァイガチ半島の間のカルスキエボロタ海峡を越えてカラ海へ入った。
ロシア連邦国防省広報サービスが説明したように、支隊は、大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」、大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」、大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」で構成されている。


以前、バレンツ海東部で北方艦隊艦船支隊は、西北極地域のロシア連邦保安庁国境局及び『ガスプロム・ネフチ・シェリフ』社の保安部隊と連携し、海域氷上固定プラットフォーム「プリラズロムナヤ」の危機的状況を解決する戦術演習へ参加した。
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演習の筋書きによると、プラットフォームはテロリストに占拠された。
プラットフォーム要員は、近くに居た北方艦隊の艦へ支援を要請した。
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艦船支隊対テログループ大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」艦上からプラットフォーム「プリラズロムナヤ」までヘリコプターKa-27で飛んだ。
プラットフォーム自体では、戦闘員は『ガスプロム・ネフチ・シェリフ』の保安サービスとの合同行動へ取り組み、非合法武装グループの攻撃を阻止した。

北方艦隊戦闘艦・支援船支隊の今次北極航海は8月10日に始まった。

「アドミラル・レフチェンコ」は、プロジェクト1155大型対潜艦であり、1989年5月から勤務に就いている。
満載排水量は7570トン、船体長163.5メートル、29.5ノットの最大速力を発揮する。
航続距離-経済速力18ノットで5000海里、自立航行期間-30日。乗組員-220名(士官29名を含む)
艦の兵装には、8基の高射ミサイル「キンジャール」発射装置(64基のミサイル)、2基のロケット-魚雷「ラストルブ」4連装コンテナ装置、噴射推進爆撃装置RBU-6000、そして更にAK-100及びAK-630M砲装置が在る。

「アレクサンドル・オトラコフスキー」プロジェクト775大型揚陸艦であり、1978年から勤務に就いている。
強化戦車大隊の乗船が可能である:12両の戦車或いは17両の歩兵戦闘車或いは装甲輸送車、そして更に250名の揚陸隊員。
自立航行期間は6ヶ月である。
兵装-2基の口径57mmAK-725連装砲装置、2基のA-215「グラード-M」噴射推進一斉射撃火力システム発射装置、4基の高射ミサイル複合体「ストレラ-3」発射装置と携帯高射ミサイル複合体「イグラ」



ロシア北方艦隊大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」(1988年9月30日就役)は、2015年春以降は事実上予備役となっていましたが、2021年初頭からオーバーホールを開始し、2022年5月中旬に現役へ復帰しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは修理を終えて現役に復帰した]

その後も何度かバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクとアドミラル・レフチェンコはバレンツ海で砲撃戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクとアドミラル・レフチェンコはバレンツ海で海上戦闘訓練を実施した]

大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(1978年7月30日就役)は、最近では2022年7月下旬にバレンツ海で演習を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦アレクサンドル・オトラコフスキーはバレンツ海で洋上訓練を行なう]


2022年8月10日、この2隻と大型海洋給油船「セルゲイ・オシポフ」セヴェロモルスク基地を出航し、通算11度目の北極圏への遠距離航海を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は11度目の北極遠征へ出発した]
「アドミラル・レフチェンコ」は2014年以来8年ぶりの参加となります。
[長期修理を終えたロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは北極圏の演習へ参加する]

今回の遠征指揮官は、2018年2019年2020年2021年北極遠征と同様、北方艦隊副司令官オレグ・ゴルべフ中将です。
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8月14日、遠征部隊フランツ・ヨシフ諸島へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はフランツ・ヨシフ諸島へ到着した]

フランツ・ヨシフ諸島周辺での演習を終えた後、ヴァランディ沖の石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する演習を行ないました。

演習を終えた後、8月29日にカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。

2022年9月1日~7日に実施されるロシア連邦軍戦略演習『ヴォストーク-2022』においてロシア海軍太平洋艦隊と中国海軍の艦船は日本海北部と中部で行動する

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『インテルファクス軍事ニュース出張所』より
2022年8月29日19時16分配信
【演習『ヴォストーク-2022』においてロシアと中国の艦は日本海の北部と中央部で行動する-ロシア連邦国防省】
モスクワ、8月29日、インテルファクス

戦略演習『ヴォストーク-2022』において、ロシア中国の艦は日本海の北部と中央部で合同行動へ取り組む。
ロシア連邦国防省の幹部は述べた。

「太平洋艦隊は中国人民解放軍海軍と共に、極東海上ゾーンの日本海北部および中央部で、沿海地方の陸上部隊を支援する為の共同行動、そして更に海上交通線と海上経済活動海域の防衛へ取り組みます」
国防次官アレクサンドル・フォミンは外国軍アタッシェの為のブリーフィングで話した。

戦略指揮参謀演習『ヴォストーク-2022』は、9月1日~7日までロシア軍参謀本部総長ワレリー・ゲラシモフの指揮の下、東方軍管区の7ヶ所の射爆場、そして更にオホーツク海及び日本海エリアで実施される。
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パートナー国の派遣団も参加する演習には、50000名以上の軍人が関わると以前にロシア連邦国防省は伝えた。
演習には軍の指揮組織及び東方軍管区の部隊、空挺軍の部隊、遠距離航空隊及び軍事輸送航空隊が関わる事が指摘された。

ロシア海軍黒海艦隊は黒海へ巡航ミサイル「カリブル」搭載艦3隻(水上艦2隻、潜水艦1隻)を常時展開している

『QIRIM News』より
2022年8月29日9時58分配信
【ロシア連邦は黒海に20基までの「カリブル」を持っている】

敵艦隊の艦グループは2隻の水上艦と1隻の潜水艦を待機させ続けている。
(ウクライナ軍)「南方」作戦司令部の広報官ウラジスラフ・ナザロフ『フェイスブック』で述べた。
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「ミサイルの総数は20基までの"カリブル"です。
大規模な参加の為、大型揚陸艦が当直へ追加されました」
ナザロフ
は投稿した。

彼によると、ミサイル打撃、破壊工作活動とその兆候、そして砲射撃の脅威は、敵の攻撃手段が地理的に到達できる地域において深刻なままである。



ロシア黒海艦隊は、「ウクライナ特殊軍事作戦」が開始された2022年2月24日以降、ウクライナに対し、海上から巡航ミサイル「カリブル」による攻撃を行なっています。

ロシア国防省発表によると、2022年8月末までに少なくとも48回の海上からのミサイル攻撃が行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはオデッサ州のHIMARS弾薬倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

現在、黒海に居る「カリブル」搭載艦は10隻です。
(プロジェクト11356フリゲート2隻、プロジェクト21631小型ロケット艦3隻、プロジェクト22800小型ロケット艦1隻、プロジェクト06363潜水艦4隻)

フリゲート「アドミラル・エッセン」
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フリゲート「アドミラル・マカロフ」
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小型ロケット艦「グライヴォロン」
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小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」
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小型ロケット艦「イングシェチア」
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小型ロケット艦「ツィクロン」
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潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」
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潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」
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潜水艦「スタールイ・オスコル」
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潜水艦「コルピノ」

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その行動は一切明らかにされていませんが、ウクライナ軍南方作戦司令部によると、常時「カリブル」搭載の水上艦2隻と潜水艦1隻が海上に展開しているので、計10隻の「カリブル」搭載艦は交代で海上へ出ているようです。

ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはポルトガル沖を通過する

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『ポルトガル・レジデント』より
2022年8月28日配信
【ポルトガル軍はロシアの誘導ミサイル巡洋艦を国の領海の外で「追跡」する】

ロシア連邦艦「マルシャル・ウスチーノフ」地中海へ6ヶ月滞在した後に北へ向かう。

「ロシアの軍艦が次に何をするのか」は誰にも分からないが、今のところ、ロシア連邦艦「マルシャル・ウスチーノフ」ポルトガル排他的経済水域の近くをフリゲート(クラコーフ)ともう1隻の「戦闘船」を伴って通過している。

艦は過去6ヶ月間地中海に居た。
彼らは先週の木曜日「突然の出発」と呼ばれるものを開始し、ジブラルタル海峡を通過するや否やアメリカ合衆国誘導ミサイル駆逐艦が追跡を開始した。

現在はポルトガルの領海~国の排他的経済水域を通過している。
艦隊を追跡する仕事はポルトガル海軍空軍へ委ねられている。

軍参謀本部の情報筋は、これは「NATOに属してはおらず、ポルトガルの排他的経済水域を通過する軍艦に対する通常の手順」と説明した。

『USNI News』 によると、艦の動きは「ロジスティクスに関係している可能性が有る」
「アメリカ海軍とは異なり、ロシアは地中海に強力な燃料補給とメンテナンスのリソースを持っていない。
これは、そこへ長期に渡り滞在した後、ロシア連邦艦マルシャル・ウスチーノフにとって問題となった。
しかしロシア軍艦が次に何をするかは、現時点では不明である」


おそらくは偶然にも、ほんの1週間前、ロシア北方艦隊給油船「アカデミック・パシン」コーク沖へ突然に「出現」した。
当時の報道では「艦隊の給油船は通常、巨大なミサイル巡洋艦マルシャル・ウスチーノフのような艦と密接に行動する」と述べられていた。

ポルトガルのメディア報道で説明されているように、「マルシャル・ウスチーノフ」は、ロシアによるウクライナ侵攻の最中の4月に沈没した運命の「モスクワ」の姉妹艦である。
それは「巨大な」戦闘艦であり、64基の長距離誘導ミサイル「グランブル」(フォルト)、16基の「ヴルカーン」対艦ミサイル、40基の「オサー」防空ミサイルを搭載する。
約500人の乗組員とヘリコプターが居る。

1982年に就役した611.7フィート(186.5メートル)のロシア連邦艦「マルシャル・ウスチーノフ」は、当初「アドミラル・フロータ・ロボフ」と命名された。
31500馬力のガスタービン4基と1200馬力のガスタービン2基の組み合わせにより34ノットの速力で航行でき、最大航続距離は9000海里(10000マイル/16668キロメートル)である。



プロジェクト1164「アトラント」(「スラヴァ」型)ロケット巡洋艦の2番艦「アドミラル・フロータ・ロボフ」は1978年10月5日に黒海沿岸のニコラエフ市『61コムーナ記念造船工場』で起工され、1982年2月25日に進水し、1986年9月15日にソ連海軍へ納入されました。

1986年11月5日に正式に海軍へ就役し、北方艦隊へ編入され、同日付で「マルシャル・ウスチーノフ」と改名されました。

1987年12月~1988年6月に地中海で行動しました。
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1989にも地中海で行動しました。

1989年7月21~29日にアメリカ合衆国ノーフォークを公式訪問しました。
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1991年7月16~20日にアメリカ合衆国メイポートを訪問しました。
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1993年6月30日~7月5日にカナダハリファックスを訪問しました。
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1994年~1997年12月17日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』で計画修理が行なわれ、ガスタービン機関を交換し、対艦ミサイル「バザーリト」から「ヴルカーン」に換装されました。
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2001年1月にムルマンスク『第35艦船修理工場』で修理が行なわれました。

2001年2月21日、ベラルーシミンスク市と後援協定を締結しました。

2004年9月21日~10月22日には重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする「空母機動部隊」の一員として北東大西洋への遠距離航海を実施しました。
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2008年7月:漁業保護の為、スピッツベルゲン周辺で行動しました。
[ロシア海軍は、漁業保護の為、スピッツベルゲン付近でのプレゼンスを再開する]

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2011年6月にセヴェロドヴィンスク市艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』へ回航されて近代化改装が始まり、2016年12月末に工事と洋上試験を終えて艦隊へ復帰しました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは近代化改装を終えて北方艦隊へ復帰した]
この改装により「マルシャル・ウスチーノフ」の電子機器類(レーダーなど)は乾燥されました。


2017年7月末の『ロシア海軍の日』クロンシュタットでの観艦式へ参加した後、8月11日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊の艦船はセヴェロモルスクへ帰投した]

2018年7月末の『ロシア海軍の日』クロンシュタットでの観艦式へ参加した後、母港へ戻らずに30年ぶりの遠距離航海へ出発し、地中海で行動した後、2018年11月23日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは地中海遠征を終えて母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2019年4月には重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)と共にバレンツ海ノルウェー海で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは洋上演習を終えて母港へ帰投した]

2019年7月末に『ロシア海軍の日』クロンシュタットでの観艦式へ参加した後、母港へ戻らずに遠距離航海へ出発し、地中海、大西洋、黒海で行動した後、2020年2月8日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
この間、アルジェリア、エジプト、トルコ、ギリシャ、キプロス、赤道ギニア、南アフリカを訪問しました。
[巡洋艦マルシャル・ウスチーノフ遠距離航海(2019年8月-2020年2月)]
この遠距離航海中、2019年12月末に初めてセヴァストーポリへ寄港し、2020年1月9日には黒海黒海艦隊と合同演習を行ないました。
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンは黒海でロシア海軍北方艦隊及び黒海艦隊の合同演習を視察した]

2020年5月5日、砲撃訓練を行なう為、セヴェロモルスクを抜錨してバレンツ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは射撃演習の為にバレンツ海へ出航した]

この時、アメリカ海軍ミサイル駆逐艦3隻とイギリス海軍フリゲート1隻がバレンツ海で行動しており、「マルシャル・ウスチーノフ」も監視に当たったようです。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海へ進入したアメリカ海軍とイギリス海軍の艦を監視している]

『AFPBB News』より
2020年5月5日13時31分配信
【米海軍、ロシア沖バレンツ海で軍事演習 30年以上ぶり】

5月22日から26日まで大型対潜艦「セヴェロモルスク」と共にバレンツ海で対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のバレンツ海対潜演習は完了した]

6月8日に演習を行なう為、セヴェロモルスクを抜錨してバレンツ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で演習を行ない、NATOの艦を監視する]

6月10日には海上戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で海上戦闘演習を行なった]

6月末にバレンツ海ノルウェー海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海とノルウェー海で演習を行なう]

7月7日にロシア北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)と共にバレンツ海へ出航し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で演習を開始した]

翌7月8日、「ピョートル・ヴェリキー」と共に130mm連装砲による沿岸目標への艦砲射撃訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは艦砲射撃訓練を行なった]

7月9日、「ピョートル・ヴェリキー」と共にバレンツ海対艦ミサイルを発射しました。
「マルシャル・ウスチーノフ」が発射したのは「ヴルカーン」です。

この2隻の他に、ロシア航空宇宙軍超音速爆撃機Tu-22M3対艦ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは、ロシア航空宇宙軍の超音速爆撃機Tu-22M3と共にバレンツ海で対艦ミサイルを発射した]

7月10日、「ピョートル・ヴェリキー」と共にバレンツ海で対空防衛訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空防衛訓練を行なった]

7月11日には対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海での演習を完了した]

その後も「ピョートル・ヴェリキー」と共にバレンツ海へ留まり、7月13日には北方艦隊所属の原子力潜水艦を相手に対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対潜演習を行なった]

そして10月初頭から始まったNATO(北大西洋条約機構)合同海軍演習『ジョイント・ウォリアー』へ参加したアメリカ海軍ミサイル駆逐艦「ロス」が、同月下旬にはバレンツ海まで進出してきた事を受け、同艦の監視任務の為に出航し、ノルウェー海南部まで追跡しました。

その後、「マルシャル・ウスチーノフ」は母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海とノルウェー海でアメリカ海軍駆逐艦を追跡した後に母港へ帰投した]

2020年11月17日、フリゲート「アドミラル・カサトノフ」(2020年7月21日就役)と共にバレンツ海で演習を行なう為、出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフとフリゲート"アドミラル・カサトノフ"はバレンツ海で戦闘演習を行なう]

11月26日未明、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」(「アドミラル・カサトノフ」の同型艦)が白海から極超音速ミサイル「ツィルコン」バレンツ海の海上標的へ向けて発射した際、海上標的が置かれた海域の周辺で支援任務に従事しました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

「ツィルコン」試験の支援任務を終えた「マルシャル・ウスチーノフ」「アドミラル・カサトノフ」は、11月27日にセヴェロモルスク基地へ帰投しました。
[極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験の支援任務に従事したロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフとフリゲート"アドミラル・カサトノフ"はセヴェロモルスク基地へ帰投した]


2021年1月28日、各種戦闘訓練を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で演習を行なう]

2月1日には130mm連装砲による砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で130mm連装砲を発射した]

その後、一旦セヴェロモルスク基地へ戻り、2月9日に再びバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で戦闘訓練を行なう]

2月16日には、対潜哨戒機Il-38と合同で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対潜戦闘訓練を行なった]

その後、セヴェロモルスク基地へ戻っていましたが、3月3日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは戦闘訓練を行なう為にバレンツ海へ出航した]

2021年6月1日(北方艦隊の創設記念日)、「ピョートル・ヴェリキー」「マルシャル・ウスチーノフ」は、各種戦闘訓練を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で戦闘訓練を開始した]

6月4日には北方艦隊航空隊航空機(おそらくは遠距離対潜哨戒機Tu-142)からデータを受け取り、ミサイル(おそらくは長距離対艦ミサイル)と艦砲(おそらくは130mm2連装砲AK-130)の模擬発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で戦闘訓練を続けている]
その後、一旦セヴェロモルスクへ帰投しました。

2021年6月7日に北方艦隊の戦術演習が始まり、6月9日に「ピョートル・ヴェリキー」と共に出航しました。
[ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはロシア海軍北方艦隊の戦術演習へ参加する]

6月10日には「ピョートル・ヴェリキー」と共に対空戦闘訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊のナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で対空戦闘訓練を実施した]

2021年7月25日の『ロシア海軍の日』クロンシュタット泊地の観艦式へ参加しました。
[2021年7月25日のクロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する北方艦隊の大型水上艦は現地へ到着した]

観艦式が終わった後、8月4日から北東大西洋北方艦隊の演習へ参加しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加した北方艦隊の水上艦は北東大西洋で演習を開始した]

8月6日にはキぺロヴォ飛行場に駐留する北方艦隊遠距離対潜哨戒機Tu-142と合同演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北東大西洋で北方艦隊艦船部隊と合同演習を行なった]

8月11日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[クロンシュタットとサンクトペテルブルクの『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加した北方艦隊の水上艦は母港セヴェロモルスクへ帰投した]

9月中旬にバレンツ海で実施された北方艦隊の大規模演習へ参加し、9月15日には対艦ミサイル「ヴルカーン」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊と太平洋艦隊の長距離対艦ミサイル(グラニート/ヴルカーン)発射訓練(2021年9月)]


2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として地中海で演習を行なう為、1月26日にフリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、救助曳船SB-406、中型海洋給油船「ヴャジマ」と共に出航しました。

[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフ、フリゲート「アドミラル・カサトノフ」、大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは演習へ参加する為に出航した]

「マルシャル・ウスチーノフ」部隊はバレンツ海を離れてノルウェー海を南下し、1月末には同海域で潜水艦の捜索訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフとフリゲート「アドミラル・カサトノフ」はノルウェー海南部で潜水艦の捜索訓練を実施した]

2月2日、ヴォログダ州キペロヴォ飛行場に駐留する北方艦隊遠距離対潜哨戒機Tu-142バレンツ海ノルウェー海を経由して北東大西洋へ進出し、潜水艦捜索演習を行ないました。
更に、北東大西洋アイルランド南方海域に居るロシア海軍艦船部隊、つまり「マルシャル・ウスチーノフ」部隊の上空を飛行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北東大西洋(アイルランド南方海域)で潜水艦捜索演習を実施した]

2月4日、「マルシャル・ウスチーノフ」部隊は北東大西洋(アイルランド周辺海域)で対空防衛戦闘訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフとフリゲート「アドミラル・カサトノフ」は北東大西洋(アイルランド南方海域)で対空戦闘訓練を実施した]

ただ、演習はアイルランド政府の要請も有り、同国の排他的経済水域の外で行なわれました。
[2022年2月上旬のロシア海軍の北東大西洋演習はアイルランドの排他的経済水域の外で実施される]

その後、「マルシャル・ウスチーノフ」部隊は大西洋を南下し、2月7日までにジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊及び太平洋艦隊の艦船部隊は地中海へ入った]

2月15日、地中海東部に滞在する北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊の15隻以上の艦船と、ロシア航空宇宙軍の30機以上の航空機が参加する海軍演習が始まりました。

[地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習が始まった]

地中海東部演習には、ロシア航空宇宙軍Tu-22M3MiG-31Kの他に、ロシア海軍航空隊対潜哨戒機Il-38(北方艦隊)と多用途複座戦闘機Su-30SM(黒海艦隊)も参加しました。
[地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習は続いている]

2月21日には北方艦隊から派遣された対潜哨戒機Il-38も参加する潜水艦捜索訓練が行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊・北方艦隊・太平洋艦隊合同艦船部隊は地中海東部で潜水艦捜索訓練を実施した]

地中海東部演習は2月25日に完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊・北方艦隊・太平洋艦隊合同艦船部隊の地中海東部演習は完了した]

演習が終わった後もロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」を始めとする北方艦隊艦船部隊地中海東部に留まりました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は地中海で対潜戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフとワリャーグは地中海東部に滞在している]

3月25日には地中海東部中型海洋給油船「ヴャジマ」から水と燃料を補給しました。
[地中海東部のロシア海軍北方艦隊艦船部隊は洋上補給を行なった]

4月2日には太平洋艦隊艦船部隊と合同で潜水艦捜索訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊と太平洋艦隊の艦は地中海東部で潜水艦捜索訓練を実施した]

その後も北方艦隊艦船部隊地中海東部に留まり続けました。


5月13日には合同で救助訓練を行ないました。

テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月13日12時18分配信
【海上での救助」:北方艦隊と太平洋艦隊の地中海演習はどう進められたのか】

その後も地中海東部に滞在し、6月14日には対艦攻撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと太平洋艦隊の親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、地中海東部で対艦攻撃訓練(2022年6月14日)]

7月31日の『ロシア海軍の日』にはシリアタルトゥース港の観艦式へ参加しました。

[シリアのタルトゥース港で6回目の『ロシア海軍の日』観艦式が行なわれた]

それから3週間以上経った2022年8月24日、ジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
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「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」「ヴャジマ」も同行しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海を去った]

今後、「マルシャル・ウスチーノフ」は母港セヴェロモルスクへ戻ります。

ロシア海軍太平洋艦隊の小型対潜艦MPK-82はカムチャツカ沖で対潜戦闘訓練を実施した

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『タス通信』より
【カムチャツカで太平洋艦隊の小型対潜艦は仮想敵潜水艦を破壊した】
タス通信、8月29日

太平洋艦隊ロシア北東軍集団水域保護連合部隊の一員である小型対潜艦MPK-82は、カムチャツカの演習において仮想敵潜水艦を対潜兵器で破壊した。
月曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「活動は艦隊の戦闘訓練計画に沿ってカムチャツカ半島沿岸海域で行なわれました。
海上戦闘射爆場海域でMPK-82の乗組員は対潜任務へ取り組み、仮想敵の部隊及び手段の積極的な対抗の環境での艦上戦術演習中に練習戦闘訓練を実施しました」

声明では、こう述べられた。

「敵」潜水艦の捜索中、小型対潜艦太平洋艦隊海上航空隊ヘリコプターKa-27PL及び対潜航空機Il-38との共同行動へ取り組んだ。
潜水艦の探知後、MPK-82の要員は練習魚雷の射撃を行ない、更に噴射推進深海爆弾も使用した。

仮想敵潜水艦役として、太平洋艦隊潜水艦の1隻が関わった。



カムチャツカ半島に駐留する太平洋艦隊北東軍集団には、4隻のプロジェクト1124/1124M「アリバトロース」小型対潜艦が配備されています。
(「ホルムスク」1124、他は1124M)

[第114水域保護艦旅団](ペトロパヴロフスク・カムチャツキー)
・第117水域保護艦大隊
小型対潜艦「ホルムスク」、「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」、MPK-107、MPK-82


[ロシア海軍太平洋艦隊はカムチャツカ方面に2個対潜打撃群を形成する]


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プロジェクト1124M「アリバトロース」小型対潜艦MPK-82は、ウクライナ『キエフ造船工場』で1989年4月20日に起工され、1991年4月20日に進水し、同年10月6日に就役しました。
1992年2月11日に太平洋艦隊へ編入され、同年10月1日にセヴァストーポリを出航し、12月20日にペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ到着しました。

以後はカムチャツカ方面で行動しています。

2020年6月初頭からMPK-107と共に約1ヶ月間オホーツク海太平洋で行動し、2022年7月1日に帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の第82号小型対潜艦と第107号小型対潜艦はオホーツク海及び太平洋への1ヶ月間の航海を終えてカムチャツカへ帰投した]

2022年7月初頭にもMPK-107と共に約1ヶ月間太平洋で行動し、2022年8月8日に帰投しています。
『ユーラシアダイアリー』より
2022年8月9日0時49分配信
【ロシア対潜打撃艦グループは太平洋から基地へ戻った】


8月29日にはエリゾヴォ飛行場に駐留する第317独立混成航空連隊所属の対潜哨戒機Il-38及び対潜ヘリコプターKa-27PLと共にカムチャツカ沖で対潜戦闘訓練を行ないました。

ロシア海軍太平洋艦隊と中国海軍は2022年9月1日~7日に極東で実施されるロシア連邦軍戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年8月29日0時1分配信
【演習『ヴォストーク-2022』へ50000名以上の軍人が参加する】
モスクワ、8月29日-ロシア通信社ノーボスチ

戦略指揮参謀演習『ヴォストーク-2022』は9月1日から7日まで東方軍管区の射爆場で行なわれ、それには50000名以上が参加する。
ロシア国防省は発表した。

「東方軍管区の7ヶ所の射爆場で防衛及び攻撃行動への実際の取り組みを伴う戦略指揮参謀演習『ヴォストーク-2022』は、ロシア連邦軍参謀本部総長の指揮下で2022年9月1日から7日まで行なわれます」
当局は伝えた。

演習では「東方軍管区の担当ゾーンにおいてロシア連邦とその同盟国の軍事上の安全を保障する為、兵種間及び連合軍グループの様々な行動の選択肢」へ取り組むと同省は付け加えた。

ロシア軍から軍の指揮組織及び東方軍管区の部隊、空挺軍の部隊、遠距離航空隊及び軍事輸送航空隊が演習へ関わる。

演習には、集団安全保障条約上海協力機構及び他のパートナー国、特にアゼルバイジャン、アルメニア、ベラルーシ、インド、カザフスタン、キルギスタン、中国、ラオス、モンゴル、ニカラグア、シリア、タジキスタンの作戦統制グループ、軍事派遣団、オブザーバーが参加する。

合計で演習には50000名以上の軍人、140機の飛行装置、60隻の戦闘艦艇、支援船を含む5000を越える兵器と軍用装備が参加する。

主な戦術行動は沿海地方セルゲーエフスキー射爆場で行なわれる。

日本海では、太平洋艦隊中国海軍の部隊が海上交通線及び海洋経済活動海域の合同防衛行動、沿海方向からの陸上部隊の支援へ取り組む。

更に演習は、ブルドゥニ(ブリヤート)、ゴリャチエ・クリュチ(択捉島)、クニャズ・ヴォルコンスキー(ハバロフスク州)、ラグノエ(国後島)、テレムバ(ブリヤート)、ウスペノフスキー(サハリン)の射爆場、そしてオホーツク海の沿岸ゾーンで行なわれる。

演習中、司令官と参謀は、東方及び極東海上ゾーンからの侵略を撃退する為の兵種間連合グループを指揮する技量を向上させる。
更に、平和の維持、利益の防護、軍事的安全の保障の為の合同任務を遂行する際の連合グループの相互運用性と連携の水準を高める事が計画されている。

国防省が指摘したように、参加する軍の行動は、国境地域での軍事分野における信頼強化に関する1996年のロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、中国の間の合意に準拠する。

ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはアルハンゲリスクへ到着した

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『News29』より
2022年8月28日12時52分配信
【アルハンゲリスクへ揚陸艦「イワン・グレン」が到着した】

博物館の展示物を載せた艦は宣伝活動『真実の力』の枠組みでロシア北方の港を訪れた。
同艦は9月1日までポモリエの首都へ滞在し、その後、更なる愛国ミッションへと向かう。
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8月28日午前、大型揚陸艦「イワン・グレン」アルハンゲリスクへ到着し、本日から全ての住民はそこを訪れ、北方艦隊の歴史を知り、更には大祖国戦争のユニークな遺物を見る事が出来る。

博物館の展示物を載せた艦は、15時から18時まで一般公開され、この時間帯に地元住民の為の無料の見学旅行が計画されている。
8月29日から31日には10時から18時まで訪れる事が出来る。
見学旅行に加え、市民にはアルハンゲリスクの生徒と青少年軍が参加するコンサートや教育活動を含む広範囲の文化的プログラムが待っている。

歓迎代表団と共にドミトリー・モレフ市長が戦闘艦へ最初に上がった。
アルハンゲリスクの後に艦はノヴァヤ・ゼムリャでの愛国ミッションへと向かい、その後にセヴェロモルスクへ戻る予定である。



プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」(2018年6月20日就役)は、2022年7月31日の『ロシア海軍の日』クロンシュタットサンクトペテルブルクで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
(「イワン・グレン」が参加したのはクロンシュタットの観艦式)
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」と原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクと大型揚陸艦イワン・グレンは2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にサンクトペテルブルクとクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加する]


観艦式が終わった後、8月初頭にクロンシュタットを出航し、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」と共に8月6日にバルト海を出て北海へ入りました。
(原子力巡洋潜水艦「ヴェプリ」は8月5日に北海入り)
『The Barents Observer』より
2022年8月7日配信
【ノルウェーの外のロシア潜水艦】

その後、ノルウェー海に居た大型対潜艦「セヴェロモルスク」と合流し、8月中旬にセヴェロモルスク港へ帰投しました。
[2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にクロンシュタットの観艦式へ参加した大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ帰投する]

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「イワン・グレン」ロシア連邦軍宣伝コンサートツアー『真実の力』へ参加する為、8月22日にセヴェロモルスク港から出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはロシア北方地域で宣伝活動航海を行なう為に出航した]

『真実の力』は、軍楽隊を乗せてロシア北方の港を巡り、各地でコンサートなどを開く宣伝活動であり、この他、「イワン・グレン」艦内の車両収容スペースは臨時博物館となり、地元住民へ公開されます。

8月24日にはコラ半島カンダラクシャへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはカンダラクシャへ到着した]

その後、カンダラクシャを出航し、8月28日にアルハンゲリスクへ到着しました。


「イワン・グレン」は9月1日にアルハンゲリスクを出航してベルーシャ・グバ(ノヴァヤ・ゼムリャ)を訪れた後、一旦セヴェロモルスク港へ帰投し、9月19日に再び出航し、ディクソンドゥディンカを訪れます。
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記念艦となるソ連/ロシア海軍の最初の原子力潜水艦レニンスキー・コムソモールはヴィボルグへ向かった



『タス通信』より
2022年8月27日18時16分配信
【原子力潜水艦「レニンスキー・コムソモール」は曳航されてヴィボルグ近くの水域へ向かった】
サンクトペテルブルク、8月27日/タス通信

専門家は、クロンシュタット観光-レクリエーションクラスタ「フォルトフ島」の将来の海軍博物館の中心的な展示物とならなければならないソヴィエト原子力潜水艦K-3「レニンスキー・コムソモール」の輸送へ着手した。
土曜日に「フォルトフ島」広報サービスが報道陣へ話したように、潜水艦は早朝に曳航されてヴィボルグ造船工場水域へ向かった。
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「8月27日の夜明け、クロンシュタットの冬埠頭に係留されていたソヴィエト最初の原子力潜水艦K-3レニンスキー・コムソモールは曳航され、ヴィボルグ造船工場の水域へ向かいました。
ロシア連邦大統領からの委託の下で作成される観光-レクリエーションクラスタ・フォルトフ島の海軍の栄光博物館の建物へ国内海軍の伝説を動かす為のユニークな工学-物流操作の海上部門が始まりました」

声明では、こう述べられた。、

冬埠頭へ「レニンスキー・コムソモール」は約1ヶ月間滞在し、修復作業の後に休息した。
伝説の潜水艦は、このような作業を行なうロシアで唯一の荷船「アトラント」へ積載する為にヴィボルグ近くの水域へ運ばれる。
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この場所が選ばれたのは偶然では無く、ここでのみ「アトラント」は必要な水深約18メートルまで行く事が出来る為である。
観光-レクリエーションクラスタ作成プロジェクト室長クセニア・ショイグが指摘したように、輸送の為の操作は半年掛けて開発されたものであり、ロシアの専門家にとっては世界的に重要な挑戦である。
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「これは現実の工学的挑戦です:世界では誰もこのような事は行なっていません。
私達は特化した専門家と共にK-3を動かす為の様々な選択肢を分析しました。
その結果、時間と費用の面で最適なフィンランドの環境にとって安全な輸送方式が開発されました。
それはクロンシュタット市の通りの陸上移送と海上操作を組み合わせたものです」
『フォルトフ島』
広報サービスはクセニア・ショイグの談話を引用した。

潜水艦K-3「レニンスキー・コムソモール」は1959年にソヴィエト社会主義共和国連邦海軍へ加入し、セヴェロドヴィンスクに駐留して1988年まで勤務し、29年間で5回の軍事作戦を完了した。
合計で14000時間以上海上に滞在し、約13000海里を航行した。
1991年にK-3は公式に海軍から除籍された。
博物艦としてK-3『フォルトフ島』文化クラスタの一員としてクロンシュタットへ建設される海軍の栄光博物館の中心的な展示物となる。



ソヴィエト連邦初の原子力潜水艦であるK-3は、プロジェクト627「キート」巡洋潜水艦(NATOコード名「ノヴェンバー」)の1番艦として、1956年9月24日にモロトフスク(現セヴェロドヴィンスク)第402造船工場(現セヴマシュ)で起工されました。
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1957年10月9日に進水した後に係留試験が始まり、翌1958年6月に終了しました。

1958年7月21日には、ソ連海軍総司令官セルゲイ・ゴルシコフ提督、ソ連造船業相ボリス・ブトマが出席し、ソ連邦海軍旗の初掲揚式典が開催されました。
この時点で、K-3は未だ航海試験も始まっていませんでした。

1958年7月3日、工場航行試験をすっ飛ばして、いきなり国家受領試験が始まりました。
翌7月4日10時3分、初めてK-3原子力機関が始動しました。

1958年8月には潜水航行試験が行なわれました。

1958年11月26日から12月2日まで白海で潜航試験が行なわれ、深度310mまで潜航しました。

1958年12月17日、巡洋潜水艦K-3受領証書への署名が行なわれ、ソ連海軍へ納入されました。

しかし、初めての原子力潜水艦という事も有り、色々と問題点が発覚した為、1958年1月には「試験運用」へ移行しました。
プロジェクト627の2番艦以降は、改良型のプロジェクト627Aとして建造されることになりました。

翌1959年も白海で各種試験に従事し、同年10月下旬に、ようやく白海からバレンツ海北方艦隊基地ザーパドナヤ・リツァ(ザオゼルスク)へ移動しました。
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1959年11月1日から15日まで初の遠距離航海を行ない、グリーンランド付近まで進出しましたが、浮上時に氷に衝突して損傷しました。

帰港後、1959年12月から1960年5月までセヴェロドヴィンスク「セヴマシュ」で修理と近代化改装を行ない、新たな航法複合体が設置されました。

1960年12月から1961年2月まで「セヴマシュ」で係留試験が行なわれました。

1961年5月26日から8月7日まで航海試験が行なわれ、再びザーパドナヤ・リツァ(ザオゼルスク)へ配備されました。

1961年9月17日から31日までカラ海において、北極海での水中航行時の航法複合体の動作試験が行なわれました。
この間、9月20日から24日まで魚雷の実弾射撃を実施しています。

1962年7月4日から21日まで検査航海を行なった後、7月11日から21日まで北極圏航海を行ないました。
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水中航行中に原子炉の冷却循環ポンプが故障し、潜航したまま修理を行なっています。

1962年9月に核燃料棒の不備が発覚し、セヴェロドヴィンスクへ回航されました。

1962年10月9日、「レニンスキー・コムソモール」(レーニン共産党青年団)と命名されました。

1963年2月26日から1965年10月29日まで原子炉の交換と近代化改装が行なわれました。
撤去された核燃料棒はカラ海へ投棄されました。

1965年10月29日から11月7日まで航海試験を行ない、同年11月24日に海軍へ引き渡され、11月29日にはザーパドナヤ・リツァへ戻りました。

1965年12月17日、ソ連の宇宙飛行士ユーリー・ガガーリン「レニンスキー・コムソモール」を訪れました。

1966年3月23日に白海で氷に衝突して潜望鏡を曲げました。

1966年7月10日から8月29日まで遠距離航海を行ない、大西洋、サルガッソー海、メキシコ湾まで進出し、魚雷発射訓練を行ないました。

1967年3月12日から4月30日までポリャールヌイ第10艦船修理工場で船体のメンテナンスが行なわれました。
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1967年7月10日から9月11日まで遠距離航海を行ない、地中海へ進出しました。
地中海から戻る途中の9月4日、ノルウェイ海で火災事故を起こし(第1区画から出火し、第2区画に延焼)、乗員39名が死亡しました。
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1967年9月14日から11月5日までセヴェロドヴィンスクで修理が行なわれました。

1968年7月21日から29日までワルシャワ条約機構諸国海軍北方艦隊バルト艦隊の合同演習へ参加しました。

1968年12月8日からポリャールヌイ第10艦船修理工場でオーバーホールが行なわれ、1971年12月28日に復帰しました。

1972年1月にはグレミハ基地へ移動しました。
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1972年10月29日から11月5日まで演習を行ないました。

1973年5月12日から6月1日まで遠距離航海を行ない、大西洋地中海へ進出しました。

1975年2月に第7区画で火災が発生し乗員2名が重傷を負いました。

1975年4月24日から6月13日までバレンツ海、ノルウェイ海、グリーンランド海で哨戒活動を実施しました。

1976年1月31日から2月21日までグレミハの浮きドックで定期修理が行なわれました。

同年6月1日から27日までポリャールヌイ第10艦船修理工場で修理が行なわれました。

1977年7月25日、「大型潜水艦」に再分類されました。

1977年12月29日からポリャールヌイ第10艦船修理工場で定期修理が始まりました。

1978年1月8日、修理中に火災が発生しました。

1978年12月30日に修理を終えて復帰しました。

1982年5月25日から6月25日までバレンツ海、ノルウェイ海、グリーンランド海で哨戒活動を実施しました。

1985年1月から9月末までポリャールヌイ第10艦船修理工場で修理が行なわれました。

1985年には、「オケアン-85」、「大西洋-85」、「北方-85」といった大規模演習へ参加しました。

1985年7月2日から27日までノルウェイ海で哨戒活動を実施しました。

1986年4月からポリャールヌイ第10艦船修理工場で修理が始まりました。

しかし修理は完了する事無く、1987年10月17日には海軍の戦闘編制から除外されました(事実上の退役)。

1988年9月9日には練習船となり、グレミハ基地に固定されました。

1989年3月14日、B-3と改称されました。

1991年には北方艦隊の編制表から消されました。

1993年9月30日、正式に海軍から除籍されました。

その後も係留保管されていましたが、2002年11月にポリャールヌイ第10艦船修理工場へ到着しました。

2003年5月30日から7月3日に使用済み核燃料が撤去されました。

2005年10月28日にはスネシュノゴルスク艦船修理工場『ネルパ』へ回航され、博物館への改装が行なわれる事になりました。
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2007年以降、原子炉区画が撤去され、代わりのダミー区画が製造されました。
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2017年2月に再進水する予定でしたが、半年以上遅れ、2017年9月8日になりました。
[ソ連/ロシア海軍の最初の原子力潜水艦レニンスキー・コムソモールは記念艦となる]
[記念艦となるソ連/ロシア海軍の最初の原子力潜水艦レニンスキー・コムソモールは再び進水した]


当初、「レニンスキー・コムソモール」は、ムルマンスクで保存されている原子力砕氷船「レーニン」の隣で展示される予定でした。
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しかしその後、クロンシュタットフォルトフ島で展示される事になりました。


艦船修理工場『ネルパ』は、「レニンスキー・コムソモール」クロンシュタットへの移動の為に準備作業を行ないました。
[記念艦となるソ連/ロシア海軍の最初の原子力潜水艦レニンスキー・コムソモールはクロンシュタットへ回航される]

2021年8月19日、浮きドックへ載せられた「レニンスキー・コムソモール」『ネルパ』埠頭を離れました。
[記念艦となるソ連/ロシア海軍の最初の原子力潜水艦レニンスキー・コムソモールはクロンシュタットへ向かう]

8月26日にクロンシュタットへの移動を開始しました。
[記念艦となるソ連/ロシア海軍の最初の原子力潜水艦レニンスキー・コムソモールはクロンシュタットへの移動を開始した]

「レニンスキー・コムソモール」白海ベロモルスクへ行き、そこから内陸水路へ入りました。


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9月13日にスヴィリ川へ入りました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2021年9月13日14時0分配信
【原子力潜水艦K-3「レニンスキー・コムソモール」を載せた浮きドック「スヴィヤガ」はサンクトペテルブルクの『北方造船所』への曳航中にスヴィリ川へ入った】

9月21日にサンクトペテルブルク『北方造船所』へ到着しました。
『タス通信』より
2021年9月21日23時1分配信
【ソヴィエト社会主義共和国連邦初の原子力潜水艦K-3はサンクトペテルブルクへ到着した】
ここで浮きドックから出渠した後にクロンシュタットへ向かいました。
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10月1日にクロンシュタットへ到着しました。


2021年12月中旬に『クロンシュタット海洋工場』乾ドックへ入渠しました。
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2022年5月18日、乾ドックで修理作業中の「レニンスキー・コムソモール」の足場に溶接の火が引火した事による火災事故が発生しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年5月18日9時48分配信
【クロンシュタットでの原子力潜水艦「レニンスキー・コムソモール」の火災の原因が突き止められた】

「レニンスキー・コムソモール」の修復の為、ロシア海軍は純正部品を提供しました。
『Paluba Media』より
2022年5月26日10時46分配信
【ロシア海軍は原子力潜水艦K-3「レニンスキー・コムソモール」修復の為に純正の交換部品を提供する】

2022年6月22日に乾ドックを出渠しました。
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8月27日、「レニンスキー・コムソモール」クロンシュタットからヴィボルグへ向かいました。
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「レニンスキー・コムソモール」クロンシュタットフォルトフ島へ建設される海軍栄光博物館で展示する為に陸上へ上げる必要が有りますが、その為には特殊浮きドック「アトラント」を使わなければならず、更には、この作業を行なう為には18メートルの水深が必要なのですが、その場所がクロンシュタット周辺ではヴィボルグ付近にしか無い為、一旦「レニンスキー・コムソモール」ヴィボルグまで持って行く事になりました。

ヴィボルグ特殊浮きドック「アトラント」へ載せられた後、「レニンスキー・コムソモール」クロンシュタットへ戻ります。


なお、今回の記事に登場するクセニア・ショイグは、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグの娘です。
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ロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機Il-38NとIl-38は太平洋上空で潜水艦捜索訓練を実施した

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『AviaPort』より
2022年8月26日14時21分配信
【太平洋艦隊の対潜航空機は5000平方キロメートル以上の面積の太平洋海域の上空飛行を行なった】

カムチャツカ半島東岸とクリル群島に沿った5000平方キロメートル以上の面積の太平洋海域の上空飛行は、ロシア北東軍集団混成航空連隊対潜航空機の飛行士により行なわれた。

飛行中、支隊を構成する2機の航空機Il-38N及びIl-38の乗員は、仮想敵を表す潜水艦水上艦の捜索、分類、追跡の任務を遂行した。
飛行士は標準装備の電波位置測定手段(レーダー)及び水中探知手段(ソナー)を複合使用した。

航空機は8時間以上に渡り空中へ滞在し、太平洋海域上空を監視した。

加えて飛行士は、太平洋の水面上での低高度及び極低高度で編隊を構成する航空機の操縦術へ取り組み、グループでの捜索を行なった。

指示された任務を遂行する効率を高める為、飛行士と北東軍集団水域保護連合部隊対潜戦術グループの艦との協同行動が組織された。



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旅客機Il-18をベースに開発された対潜哨戒機Il-38は、1961年9月27日に初飛行し、1967年から1972年までに65機が生産されました。
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現在は、北方艦隊太平洋艦隊に計30機程度が配備されています。

現用のIl-38は、2012年以降、Il-38N仕様への近代化改修が行なわれています。

Nは「ノヴェッラ」Новелла(短編小説、新規追加条項)の略です。
Il-38の上部に追加されたのが「ノヴェッラ-P-38」複合体です。
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2025年までに計30機のIl-38Il-38N仕様へ近代化改修されます。
[ロシア海軍航空隊は2025年までに30機の近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受け取る]


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太平洋艦隊対潜哨戒機Il-38/Il-38Nは、沿海地方ニコラエフカ飛行場カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に配備されています。

カムチャツカ方面のIl-38N/Il-38第317独立混成航空連隊に所属しています。


エリゾヴォ飛行場
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2015年3月以降は太平洋艦隊航空隊にも近代化改修されたIl-38Nの配備が始まっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊は近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]
[ロシア海軍航空隊の近代化改修された対潜哨戒機Il-38N『フョードル・ゾロトゥヒン』号はカムチャツカのエリゾヴォ基地へ到着した]
[ロシア海軍航空隊の対潜哨戒機Il-38Nは北極圏を監視する]


2022年2月12日には、第317独立混成航空連隊所属のIl-38Nオホーツク海周辺で太平洋艦隊潜水艦を目標にして対潜演習を行なっていた時、クリル諸島ウルップ島周辺海域に居たアメリカ海軍ヴァージニア級原子力潜水艦を発見しています。
[アメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦はロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機と潜水艦の対潜演習中にウルップ島周辺海域で発見された]

バレンツ海(北極圏)演習へ参加した北方艦隊の水上艦と潜水艦は母港へ帰投した

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『タス通信』より
2022年8月26日21時4分配信
【北方艦隊の艦は北極で多種戦力演習任務を完了して基地へ戻った】
ムルマンスク、8月26日/タス通信

バレンツ海北極の島嶼沿岸での打撃グループ演習へ関わり、戦闘演習任務を遂行した北方艦隊の艦と潜水艦、そして更に航空隊は基地へ戻った。
合計で有翼ミサイル発射を含む約30の戦闘訓練へ取り組んだ。
金曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「北方艦隊の水上艦、潜水艦、航空隊はバレンツ海で行なわれた多種打撃力グループ演習の枠組みでの合同行動を完了しました。
全ての演習参加者はコラ半島の恒久駐留所へ戻りました」

声明では、こう述べられた。

演習には、艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」、戦隊水雷艦(駆逐艦)「アドミラル・ウシャコーフ」、数隻の原子力潜水艦及びディーゼルエレクトリック潜水艦を含む10隻以上の戦闘艦が関わった事が指摘された。
「演習中、2回の有翼有翼ミサイル射撃、数回の魚雷射撃、そして更に高射ミサイル射撃を含めた兵器を使用する約30回の戦闘訓練へ取り組みました」
北方艦隊
広報サービスは付け加えた。

北方艦隊北極の危機的状況を解決する為の多種打撃グループ計画演習は8月17日に始まった。
それには10隻以上の水上艦潜水艦、そして更に第45航空・防空軍の航空隊及び対空防衛部隊が関わった。
演習中、バレンツ海での防衛、敵の封じ込め、北極圏ロシアの島及び沿岸への攻撃の撃退の課題へ取り組んだ。



北方艦隊バレンツ海(北極圏)演習は8月17日から始まり、北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)、駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」(1994年4月17日就役)を始めとする10隻以上の水上艦潜水艦航空部隊が参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは北極圏の演習へ参加する]

8月20日には「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・ウシャコーフ」が対空防衛演習で艦対空ミサイル130mm連装砲の実弾射撃を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で艦対空ミサイルと130mm連装砲の実弾射撃を実施した]

8月22日には「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射した]

8月23日には「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・ウシャコーフ」対潜哨戒機Il-38及び対潜ヘリコプターKa-27と共にバレンツ海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で対潜戦闘訓練を実施した]

8月24日には「ピョートル・ヴェリキー」ノヴァヤ・ゼムリャ島沖の海上目標へ超音速対艦ミサイル「グラニート」を発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはノヴァヤ・ゼムリャ島沖で超音速対艦ミサイル「グラニート」を発射した]

演習完了後、8月26日までに演習参加艦は母港へ帰投しました。

ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフは地中海を去った

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『ヒビヌイ通信』より
2022年8月26日14時43分配信
【北方艦隊の戦闘艦は大西洋へ去った】

2月から地中海で行動していたロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」ジブラルタル海峡から大西洋へ入った。

艦の乗組員は、フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を含むロシア海軍の他の艦と連携し、与えられた任務を全て成功裏に遂行した。

直接に遠距離航海任務を果たした事に加え、北方艦隊将兵は戦闘訓練と海軍技量を改善し、対空防衛、対潜防衛、無防備の泊地へ投錨停泊中の水中破壊工作への対処の数十回の戦闘訓練を行なった。
更にロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」は航行中の潜水艦の捜索へ取り組んだ。

巡洋艦の航海では合計で約33000海里を通行した。

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」に続き、アルボラン海給油船から燃料の備蓄を補充した大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」大西洋へ入った。
艦は支隊を構成し、北方へ進路を取った。



ロシア海軍は2022年1月末から4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)の大規模演習を開始しました。
[ロシア海軍世界規模演習(2022年1月下旬-2月)]

ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」支援船(救助曳船SB-406中型海洋給油船「ヴャジマ」)で構成される北方艦隊艦船部隊と、ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」で構成される太平洋艦隊艦船部隊は、2022年2月初頭に地中海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊及び太平洋艦隊の艦船部隊は地中海へ入った]

2月15日、地中海東部に滞在する北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊の15隻以上の艦船と、ロシア航空宇宙軍の30機以上の航空機が参加する海軍演習が始まりました。

[地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習が始まった]

地中海東部演習には、ロシア航空宇宙軍Tu-22M3MiG-31Kの他に、ロシア海軍航空隊対潜哨戒機Il-38(北方艦隊)と多用途複座戦闘機Su-30SM(黒海艦隊)も参加しました。
[地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習は続いている]

2月21日には北方艦隊から派遣された対潜哨戒機Il-38も参加する潜水艦捜索訓練が行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊・北方艦隊・太平洋艦隊合同艦船部隊は地中海東部で潜水艦捜索訓練を実施した]

地中海東部演習は2月25日に完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊・北方艦隊・太平洋艦隊合同艦船部隊の地中海東部演習は完了した]

演習が終わった後もロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」を始めとする北方艦隊艦船部隊地中海東部に留まりました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は地中海で対潜戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフとワリャーグは地中海東部に滞在している]

3月25日には地中海東部中型海洋給油船「ヴャジマ」から水と燃料を補給しました。
[地中海東部のロシア海軍北方艦隊艦船部隊は洋上補給を行なった]

4月2日には太平洋艦隊艦船部隊と合同で潜水艦捜索訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊と太平洋艦隊の艦は地中海東部で潜水艦捜索訓練を実施した]

その後も北方艦隊艦船部隊地中海東部に留まり続けました。


5月13日には合同で救助訓練を行ないました。

テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月13日12時18分配信
【海上での救助」:北方艦隊と太平洋艦隊の地中海演習はどう進められたのか】

その後も北方艦隊艦船部隊太平洋艦隊艦船部隊と共に地中海東部に滞在し、6月14日には対艦攻撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと太平洋艦隊の親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、地中海東部で対艦攻撃訓練(2022年6月14日)]

7月31日の『ロシア海軍の日』にはシリアタルトゥース港の観艦式へ参加しました。

[シリアのタルトゥース港で6回目の『ロシア海軍の日』観艦式が行なわれた]

それから3週間以上経った2022年8月24日~25日、「マルシャル・ウスチーノフ」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、そして「ヴャジマ」ジブラルタル海峡を通過して大西洋へ入りました。
【Michael J Sanchez氏のツイート・2022年8月25日4時42分】
【Michael J Sanchez氏のツイート・2022年8月26日2時17分】
【Michael J Sanchez氏のツイート・2022年8月26日2時24分】
フリゲート「アドミラル・カサトノフ」の姿は確認されていないので、未だ地中海東部に居るようです。

『MarineTraffic』のデータを見ても、「ヴャジマ」は8月26日午前4時の時点でジブラルタル海峡の西方・スペイン南西沖に居ました。
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『MarineTraffic』より
【給油船「ヴャジマ」】

なお、8月24日には北方艦隊中型海洋給油船「アカデミック・パシン」ジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
【Daniel Ferro氏のツイート・2022年8月24日16時19分】

8月25日2時の時点ではアルジェリアアルジェ港北西沖に居ました。
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『MarineTraffic』より
【給油船「アカデミック・パシン」】

「アカデミック・パシン」は8月16日頃に英仏海峡を通過しています。
【The Lookout氏のツイート・2022年8月17日17時50分】


「マルシャル・ウスチーノフ」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と交代で地中海へ派遣される北方艦隊の水上艦については不明ですが、現在、北方艦隊の主要水上艦の中でフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」大型対潜艦「セヴェロモルスク」の2隻は動向が明らかにされていません。
他の艦はバレンツ海北極圏で行動中です。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はフランツ・ヨシフ諸島へ到着した]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で対潜戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはカンダラクシャへ到着した]

「アドミラル・ゴルシコフ」は他の北方艦隊の艦船と共に7月31日の『ロシア海軍の日』サンクトペテルブルククロンシュタット主要海軍パレードへ参加し、その後、他のパレード参加艦船は母港へ戻りましたが、「アドミラル・ゴルシコフ」だけは戻っておらず、8月上旬の時点でも未だクロンシュタット港に居ました。
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大型対潜艦「セヴェロモルスク」は6月末までは同型艦「アドミラル・レフチェンコ」と共にバレンツ海で演習を行ない、7月下旬~8月上旬にはノルウェー南方沖で行動しています。
「セヴェロモルスク」は、クロンシュタットの主要海軍パレードへ参加した北方艦隊の2隻の原子力潜水艦(「セヴェロドヴィンスク」「ヴェプリ」)を往路と復路でエスコートしていたようです。

『The Barents Observer』より
2022年7月22日配信
【サンクトペテルブルクへ向けて航行中の2隻の原子力潜水艦はハーコンスヴァーン海軍基地の北西に浮上した】

『The Barents Observer』より
2022年8月7日配信
【ノルウェーの外のロシア潜水艦】

この2隻が地中海へ派遣される可能性は大いに有るでしょう。


現在、地中海には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「クラスノダール」:2021年9月中旬から地中海に滞在
潜水艦「ノヴォロシースク」:2021年12月末から地中海に滞在

フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2021年10月末から地中海に滞在
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小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2022年1月下旬から地中海に滞在


対機雷防衛艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」2022年1月下旬から地中海に滞在
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海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2022年1月下旬から地中海に滞在
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対工作艇P-191「カデート」:2021年11月上旬から地中海に滞在

[太平洋艦隊]
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
2022年2月初頭から地中海に滞在
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」:2022年2月初頭から地中海に滞在
大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」:2022年2月初頭から地中海に滞在

[北方艦隊]
フリゲート「アドミラル・カサトノフ」
:2022年2月中旬から地中海に滞在
救助曳船SB-406:2022年2月中旬から地中海に滞在
中型海洋給油船「アカデミック・パシン」:2022年8月下旬から地中海に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
:2022年3月末から地中海に滞在
中型偵察艦「ワシーリー・タチシシェフ」:2022年5月末から地中海に滞在

この内、「ワリャーグ」、「アドミラル・トリブツ」、「アドミラル・グリゴロヴィチ」、「ワシーリー・タチシシェフ」地中海中央部のアドリア海NATO艦隊と対峙しています。
[ロシア海軍の軍艦はアドリア海に居る]

ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で対潜戦闘訓練を実施した

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『AviaPort』より
2022年8月24日14時55分配信
【バレンツ海で北方艦隊の艦は対潜演習を実施した】

多種打撃力グループ北方艦隊演習の枠組みにおいて、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」戦隊水雷艦(駆逐艦)「アドミラル・ウシャコーフ」で構成される支隊は、バレンツ海で仮想敵潜水艦を捜索する任務へ取り組んだ。

艦は、同様の戦術飛行演習を行なっていた航空・防空軍航空機Il-38及びヘリコプターKa-27の乗員と合同で対潜任務を遂行した。

船員と飛行士は綿密に連携し、海上で戦闘訓練任務を遂行している潜水部隊の内の1隻の乗組員が役割を演じる仮想敵潜水艦の捜索と追跡へ取り組んだ。

対潜演習中、巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」の乗組員は対魚雷操艦と対魚雷防護を設定し、そして更に弾頭無しの実弾対潜兵器を使用した応答攻撃を実施した。



北方艦隊バレンツ海(北極圏)演習は8月17日から始まり、北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)、駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」(1994年4月17日就役)を始めとする10隻以上の水上艦潜水艦航空部隊が参加しています。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは北極圏の演習へ参加する]

8月20日には「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・ウシャコーフ」が対空防衛演習で艦対空ミサイル130mm連装砲の実弾射撃を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で艦対空ミサイルと130mm連装砲の実弾射撃を実施した]

8月22日には「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射した]

8月23日には「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・ウシャコーフ」対潜哨戒機Il-38及び対潜ヘリコプターKa-27と共にバレンツ海で対潜戦闘訓練を行ないました。

8月24日には「ピョートル・ヴェリキー」がノヴァヤ・ゼムリャ島沖の海上目標へ超音速対艦ミサイル「グラニート」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはノヴァヤ・ゼムリャ島沖で超音速対艦ミサイル「グラニート」を発射した]

カリーニングラード州でロシア海軍バルト艦隊の施設へのテロ攻撃は未遂に終わった

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『インテルファクス軍事ニュース出張所』より
2022年8月25日10時30分配信
【連邦保安庁はカリーニングラードのバルト艦隊施設でテロ攻撃が阻止されたと発表した】
モスクワ、8月25日、インテルファクス

連邦保安庁は、ロシア連邦では非合法のウクライナ「アゾフ」大隊(テロリスト組織として認識)の支持者をカリーニングラードで拘束したと発表した。
彼は、バルト艦隊の施設とフラブロヴォ空港へのテロ攻撃を計画していた。
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「カリーニングラードで行なわれた措置の結果、1967年生まれのロシア連邦市民で、ロシア領では非合法の国際テロ組織アゾフの支持者の地元住民を特定、拘束しました。
彼はロシア連邦海軍バルト艦隊に属する施設、軍人、そして更にはフラブロヴォ空港への破壊テロ活動を企てていました」

木曜日に連邦保安庁総合通信センターは発表した。

特殊機関によると、容疑者は「ウクライナに居る国際テロ組織アゾフの纏め役の指示により破壊テロ活動を行ない、その後に隣国の領土への逃亡を計画していました」

彼の装備からは、TNT相当約5キログラムの威力の自家製爆破装置、ウクライナ軍が製造する為のコンポーネント、使用された通信手段~「国際テロ組織アゾフの積極的な参加者との書簡、彼の犯罪意図、宣伝文字、非合法組織のシンボル」が発見された。

連邦保安庁は、容疑者が自白したと述べた。

ロシア連邦保安庁の部隊は、ロシア連邦刑法第205条第1部30編1章(テロ行為の準備)、第223条第1部(兵器の違法製造)に基づいて刑事捜査を開始し、調査している。

ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはカンダラクシャへ到着した


国営テレビ・ラジオ放送社『ムルマン』より
2022年8月24日21時4分配信
【北方艦隊の大型揚陸艦「イワン・グレン」はカンダラクシャへ到着した】

ロシア国旗の日セヴェロモルスクから出発した北方艦隊大型揚陸艦「イワン・グレン」カンダラクシャへ到着した。

プロジェクト11711のトップ艦は、国防省宣伝航海『真実の力』「勝利の艦」となった。
同艦は「勝利の列車」と同様の活動へ参加するが、水上で行なわれるのは初となる。
最初の航海は、バレンツ海から白海、カンダラクシャ港である。
そこで彼らはロシアの古い伝統により、パンと塩で歓迎された。
2018年に北方艦隊へ加わった最新の大型揚陸艦は、ロシア海軍の発展のショーウインドウであるユニークな海上博物館となっている。
サンクトペテルブルク主要海軍パレードの参加艦は、このような活動へ初めて参加した。

「これは、このクラスの艦に沿って与えられた全ての任務を遂行する本物の戦闘艦であり、この艦へ来た機材は、特に特殊作戦へ参加したものを含む戦闘用装備です」
大型揚陸艦「イワン・グレン」
艦長アンドレイ・ジャルコフは話した。

宣伝活動の目的は、北極圏の都市や村落の住民に北方艦隊の歴史と現在の営みを知ってもらい、北方博物館と軍部隊の展示品について知る機会を与える事に在る。
全ての住民は、大祖国戦争期間中の北極での特別な遺物、沿岸部隊の現代的な兵器、ロシア海軍水上艦及び潜水艦についての知識を得る事が出来る。

「若者達のみならず、カンダラクシャの大人達にとっても興味深いでしょうが、これに加え、我々の部隊が展開し、駐留している我々の北極圏で作成された構造物の模型も提示されます」
北方艦隊
赤旗コラ多種戦力小艦隊副司令官ウラジーミル・コンドラトフは強調した。

特に興味深いのは、軍団から提出され、大型揚陸艦の戦車倉に配置されている現代の戦闘車両、砲兵器、北極部隊が使用する水陸両用車、雪上車である。
そしてもちろん戦車T-34も。

「セヴェロモルスクでは人々は毎日軍艦を見ていますが、ここではそうではありません。
無論、このような寄港はカンダラクシャにとっては一大イベントです。
私達は、非常に楽しみにしており、本当に幸せです」
国防省
カンダラクシャ地区管理部長ヤロスラフ・シャラギンは指摘した。

「イワン・グレン」乗組員と共に、博物館の職員及び歌と踊りのアンサンブルのメンバーも航海へ向かった。
カンダラクシャの後、アルハンゲリスク、ノヴァヤ・ゼムリャ、ディクソン、ドゥディンカ「勝利の艦」を待っている。
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見学旅行とコンサートに加えて、北方の港への寄港中、ロシア国旗の日「イワン・グレン」が出発したセヴェロモルスクと同様に青少年軍の生徒の大型揚陸艦の艦内への訪問が計画されている。
北方艦隊の取り組みは、ロシアの他の艦隊による支援の準備が整っている。



プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」(2018年6月20日就役)は、2022年7月31日の『ロシア海軍の日』クロンシュタットサンクトペテルブルクで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
(「イワン・グレン」が参加したのはクロンシュタットの観艦式)
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」と原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクと大型揚陸艦イワン・グレンは2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にサンクトペテルブルクとクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加する]


観艦式が終わった後、8月初頭にクロンシュタットを出航し、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」と共に8月6日にバルト海を出て北海へ入りました。
(原子力巡洋潜水艦「ヴェプリ」は8月5日に北海入り)
『The Barents Observer』より
2022年8月7日配信
【ノルウェーの外のロシア潜水艦】

その後、ノルウェー海に居た大型対潜艦「セヴェロモルスク」と合流し、8月中旬にセヴェロモルスク港へ帰投しました。
[2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にクロンシュタットの観艦式へ参加した大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ帰投する]

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「イワン・グレン」ロシア連邦軍宣伝コンサートツアー『真実の力』へ参加する為、8月22日にセヴェロモルスク港から出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはロシア北方地域で宣伝活動航海を行なう為に出航した]

『真実の力』は、軍楽隊を乗せてロシア北方の港を巡り、各地でコンサートなどを開く宣伝活動であり、この他、「イワン・グレン」艦内の車両収容スペースは臨時博物館となり、地元住民へ公開されます。

8月24日にはコラ半島カンダラクシャへ到着しました。

今後、「イワン・グレン」アルハンゲリスク市ベルーシャ・グバ(ノヴァヤ・ゼムリャ)を訪れた後に一旦セヴェロモルスク港へ帰投し、9月19日に再び出航し、ディクソンドゥディンカを訪れます。

ロシア海軍黒海艦隊向けのプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート2隻(9番艦と10番艦)は2022年に起工される

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『イズベスチヤ』より
2022年8月25日0時0分配信
【極超音速のバリア:黒海艦隊は「ツィルコン」搭載フリゲートを受け取る】

これらは更新された対空防衛及び対潜防護のシステムで建造される
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フリゲート極超音速ミサイル「ツィルコン」搭載艦は改善される。
今年に起工されるプロジェクト22350の9番艦と10番艦は、新たな電波位置測定システム対空防衛手段を受け取り、潜水艦からの防護は洗練される。
2028年までに双方のフリゲート黒海艦隊へ補充されるものと見られる。
このような艦シリーズの10隻目で最後の代表は、昨年に生涯を終えた元海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー提督に敬意を表して命名される事は注目される。

[総司令官への追悼]
軍当局が『イズベスチヤ』へ話したように、現在、22350フリゲートシリーズの最後の2隻の建造計画が合意されている。
これらの艦は新たな電波位置測定ステーション(レーダー)を受け取り、対空防衛システム及び複合体の更新が計画されている。
更に、潜在敵の潜水艦からの防護手段の改善プロジェクトも開発されている。
情報筋によると、主な任務は、将来の敵の攻撃手段からの信頼できる艦の防護と、フリゲートの乗組員が極超音速ミサイル「ツィルコン」を正確かつ時間通りに発射する能力の保証にある。

軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフによると、双方の最新フリゲートは少なくとも5年後には黒海艦隊へ補充される筈である。
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この間に潜在敵には、既に新たな将来対艦兵器が出現しているかもしれない。

「レーダーにとって殆ど目立たない事を含めた新たな対艦ミサイルのラインになるでしょう。
或いは、例えば新たな高精度航空爆弾もしくはミサイルとか」

専門家は指摘した。
「22350フリゲートは極超音速ミサイル・ツィルコン搭載艦です。
従いまして、潜在敵の艦や航空機、そして潜水艦にとっては優先目標となります」


プロジェクト22350フリゲートの10隻目にして最終艦は、既に名を受けている~「アドミラル・ヴィソツキー」
今年8月、海軍総司令官ニコライ・エフメノフは、彼の前任者ウラジーミル・ヴィソツキー提督の記念碑を除幕した。
彼は、第10のフリゲートを彼(ヴィソツキー)に敬意を表して命名する事を決定したと述べた。
エフメノフによると、然るべき指示書は既に発行されている。

ウラジーミル・ヴィソツキー提督は、昨年2月に急死した。
彼は2007年から2012年までロシア海軍を指揮し、軍の水兵に彼自身の良い記憶を残した。
ヴィソツキーは今日まで(に亡くなった)最後の総司令官であり、その勤務は水上艦に費やされた。
特に、1990年代初頭には重航空巡洋艦「ワリャーグ」を指揮した。

「これは普通の伝統です~戦闘艦へその名前を付ける事は。
何故なら、総司令官は長い道程を歩みますので」

元海軍総参謀長ワレンチン・セリヴァノフ提督は『イズベスチヤ』へ説明した。
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「ウラジーミル・ヴィソツキーは水上艦で勤務しました。
プロジェクト22350艦は、我々の海軍で最も現代的であり、大洋ソーンであらゆる任務を遂行できます。
それは空中打撃からの防護と、水上及び水中の目標に対する強力な兵器を持っています」


[「ツィルコン」搭載艦]
プロジェクト22350フリゲート
極超音速ミサイル「ツィルコン」の標準搭載艦とならなければならない。
このシリーズのトップ艦「アドミラル・ゴルシコフ」は、この製品(ツィルコン)の試験場となった。
8月20日、国防省のトップ、セルゲイ・ショイグは、このミサイルの量産開始を発表した。
「我々は実際にそれ(ミサイル)を軍備採用し、今年には文書へ記録されます」
長官は話した。

軍当局によると、ミサイル「ツィルコン」は1000キロメートル以上の距離を走破できる。
その速度は音速の9倍になる。
それは大気の密集層での機動が可能である。
最新の対空防衛システム及び対ミサイル防衛システムでさえ、このような弾を効果的に撃破する事は出来ない~物体を探知した後の時間は短すぎる。
このミサイルは統一されており、水上及び地上の目標へ使用できる。

2月、国防省の情報筋は『イズベスチヤ』へ、極超音速ミサイル「ツィルコン」の最初の標準搭載艦は、今年12月に北方艦隊へ補充される第3のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」になると伝えた。

[「アドミラル」シリーズ]
艦隊のアドミラルと呼ばれるフリゲートシリーズは2006年に起工された。
トップ艦「アドミラル・ゴルシコフ」は2018年に海軍へ引き渡され、次の「アドミラル・カサトノフ」は2020年7月に就役した。
2022年末には海軍へ「アドミラル・ゴロフコ」が補充されなければならない。
計画によると、フリゲートシリーズは合計10隻作成されなければならない。
「アドミラル・イサコフ」は現在最終段階にあり、「アドミラル・チチャーゴフ」「アドミラル・アメリコ」の建造作業が進められている。
2020年、「アドミラル・スピリドノフ」「アドミラル・ユマシェフ」が起工された。

「これらのフリゲートは、時が経てばソヴィエト時代に建造されたプロジェクト1155大型対潜艦と交代しなければなりません」
ドミトリー・ボルテンコフ
は続けた。

「これらはミサイル・カリブルとツィルコンを発射できます。
現代的な対空防衛システムを備えた良い艦です。
その航海性能は優れています~フリゲート アドミラル・カサトノフは半年間地中海を航行しました。
今後数年間で、優れた武装の新たなフリゲートは、北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊の水上部隊の基礎を構成するでしょう」


「アドミラル」シリーズフリゲートは、現代のロシア海軍を代表するものと考えられている。
これは、ポストソヴィエト時代に開発された最初の大型艦である。
それは自身で、そして連合部隊の一員として大洋ゾーンで行動できる。

プロジェクト22350の代表は、信頼性と優れた航海性能により際立っている。
2019年、海軍艦支隊を率いた「アドミラル・ゴルシコフ」シリーズのトップ艦は世界一周航海を行い、深刻な故障も無く40000海里(74000キロメートル)以上を走破した。

「アドミラル」の兵器庫には、有翼ミサイル「カリブル」対艦ミサイル「オーニクス」が含まれる。
艦には130mm砲装置A-192M、2基の30mm砲複合体「パラシ」対潜複合体「パケート-NK」が設置されている。
フリゲートには最新の効果的な電子戦闘システムが存在し、そのお陰により探知から確実に保護される。



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1等多目的フリゲート・プロジェクト22350は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で8隻が起工されており、この内2隻がロシア海軍へ引き渡され、もう1隻が艤装中です。

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
«Адмирал флота Советского Союза Горшков»(工場番号921)
2006年2月1日起工/2010年10月29日進水/2018年7月28日就役
北方艦隊へ配備(舷側番号454)

「アドミラル・フロータ・カサトノフ」«Адмирал флота Касатонов»(工場番号922)
2009年11月26日起工/2014年12月12日進水/2020年7月21日就役
北方艦隊へ配備(舷側番号461)

「アドミラル・ゴロフコ」«Адмирал Головко»(工場番号923)
2012年2月1日起工/2020年5月22日進水/2022年末就役予定
北方艦隊へ配備予定

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」
«Адмирал флота Советского Союза Исаков»(工場番号924)
2013年11月14日起工/2023年就役予定

「アドミラル・アメリコ」«Адмирал Амелько»(工場番号925)
2019年4月23日起工/2024年就役予定

「アドミラル・チチャーゴフ」«Адмирал Чичагов»(工場番号926)
2019年4月23日起工/2025年就役予定

「アドミラル・ユマシェフ」«Адмирал Юмашев»(工場番号927)
2020年7月20日起工/2025年就役予定

「アドミラル・スピリドノフ」«Адмирал Спиридонов»(工場番号928)
2020年7月20日起工/2026年就役予定



そしてプロジェクト22350フリゲート9番艦10番艦は、今年中の起工が予定されています。
この2隻が22350の最後の建造艦となり、黒海艦隊への配備が予定されています。

10番艦は、2021年2月5日に死去したロシア海軍総司令官(2007年9月~2012年5月)ウラジーミル・ヴィソツキー提督の名前を取り、「アドミラル・ヴィソツキー」と命名される事が決まっています。
[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート10番艦は「アドミラル・ヴィソツキー」と命名される]

ロシア海軍の軍艦はアドリア海に居る

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『レポルタル(リポーター)』より
2022年8月22日配信
【アドリア海を閉じる:イタリア沖ではロシア艦がNATO艦隊を支配している】

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アドリア海に滞在するロシア戦闘艦は、事実上NATO艦隊を封鎖してこの地域を支配しており、オトラント海峡アメリカ合衆国海軍打撃グループを阻止している。

アドリア海ロシア戦隊は、大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、偵察艦「ワシーリー・タチシシェフ」、巡洋艦「ワリャーグ」、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」により代表される。
これに伴い、イタリアフリゲート「カルロ・ベルガミーニ」、「リベッチオ」、「アントニオ・マルチェリア」、潜水艦「プリモ・ロンゴバルド」、そして更にアメリカ航空母艦「ハリー・S・トルーマン」が海域に居る。

以前、イタリア『ラ・レプッブリカ』紙イタリア軍の代理人の談話を引用し、ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は過去数ヶ月に渡りシチリア島アドリア海の間を航行していた航空母艦「ハリー・S・トルーマン」アメリカ合衆国航空母艦グループアドリア海での動きを阻止したと報じた。

「ロシア連邦側の行動は、NATOブロックの海軍司令部への挑戦となりました」
同紙は指摘した。

前日、(ロシアの)学者ラディ・イルカエフは、戦術核兵器ロシアの戦闘艦へ再び搭載すべきであるという意見を表明した~-この問題はロシア連邦安全保障理事会で議論されるべきである。
これら兵器は、1991年のアメリカ合衆国ソヴィエト社会主義共和国連邦との間の非公式合意の後に艦から撤去された。



ロシア太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」(1990年1月7日就役)は、2021年11月下旬からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールを開始し、12月中旬までに完了しました。
[ウラジオストクでロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグのオーバーホールが始まった]

大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」(1986年2月15日就役/2016年7月再就役)は、2021年4月末から6月下旬まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは東南アジアへの遠距離航海からウラジオストクへ帰投した]

大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」(1978年10月30日就役)は、2021年6月に太平洋中央部で実施された太平洋艦隊の大規模演習へ参加しました。
[太平洋中央部(ハワイ諸島海域)の演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊の支援船はウラジオストクへ帰投した]


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2021年12月末(26日前後)、この3隻はセーシェル諸島への遠距離航海へ出発しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはセーシェル諸島へ向かった]

艦船支隊の指揮官は、以前に黒海艦隊所属のフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(2016年3月11日就役)の2代目艦長(2016年2月~2018年8月)を務め、今は太平洋艦隊第36水上艦師団参謀長アナトーリー・ヴェリチコ1等海佐です。
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艦船支隊は12月29日に対馬海峡を通過して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年1月4日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2022年1月11日にマラッカ海峡を通過してインド洋へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはマラッカ海峡を通過してインド洋へ入った]

1月13日にインド南西部のコーチ港へ寄港しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはインドのコーチ港を訪れた]

1月14日にインド海軍とのPASSEX(Passing Exercise、編隊航行訓練)を行ないました。
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その後にコーチ港を去り、1月18日にイランチャーバハール港へ寄港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはイランのチャーバハール港を訪れた]
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太平洋艦隊艦船支隊は、オマーン湾で1月18日から22日まで実施されたロシア・中国・イランの3ヶ国合同海軍演習『CHIRU-2022』へ参加しました。
[オマーン湾でロシア・中国・イランの3ヶ国合同海軍演習が始まった]
[オマーン湾でロシア・中国・イランの3ヶ国合同海軍演習『CHIRU-2022』が実施された]


その後にイランを去り、1月25日にアラビア海西部中国海軍との合同演習『平和の海-2022』へ参加しました。

中国海軍からは、052D型駆逐艦「烏魯木齊」(ウルムチ)903A型補給艦「太湖」(タイフー)の2隻が参加しました。
[ロシア海軍と中国海軍はアラビア海西部で合同演習『平和の海-2022』を実施した]

その後、太平洋艦隊艦船支隊地中海へ向かい、2022年2月2日にスエズ運河を通過して地中海東部へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊及び太平洋艦隊の艦船部隊は地中海へ入った]

2月15日、地中海東部に滞在する北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊の15隻以上の艦船と、ロシア航空宇宙軍の30機以上の航空機が参加する海軍演習が始まり、当然ながら太平洋艦隊艦船支隊も参加しました。

[地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習が始まった]
[地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習は続いている]

地中海東部演習は2月25日に完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊・北方艦隊・太平洋艦隊合同艦船部隊の地中海東部演習は完了した]

演習が終わった後も太平洋艦隊艦船部隊地中海東部に留まっていました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフとワリャーグは地中海東部に滞在している]

4月2日には北方艦隊艦船部隊と合同で潜水艦捜索訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊と太平洋艦隊の艦は地中海東部で潜水艦捜索訓練を実施した]

6月14日には北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と合同で対艦攻撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと太平洋艦隊の親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、地中海東部で対艦攻撃訓練(2022年6月14日)]

その後、「ワリャーグ」アドリア海の入り口のオトラント海峡まで進出しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはイタリア沖のオトラント海峡へ進出した]

「ワリャーグ」と共に大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」バルト艦隊中型偵察艦「ワシーリー・タチシシェフ」アドリア海へ進出し、NATO艦隊と対峙しているようです。


現在、地中海(主に東部)には、少なくとも以下のロシア海軍の艦船が滞在しており、地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。

[黒海艦隊]
潜水艦「クラスノダール」:2021年9月中旬から地中海に滞在
潜水艦「ノヴォロシースク」:2021年12月末から地中海に滞在

フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」:2021年10月末から地中海に滞在
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小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」2022年1月下旬から地中海に滞在


対機雷防衛艦「ウラジーミル・イェメリヤノフ」2022年1月下旬から地中海に滞在
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海洋曳船「セルゲイ・バルク」:2022年1月下旬から地中海に滞在
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対工作艇P-191「カデート」:2021年11月上旬から地中海に滞在

[太平洋艦隊]
親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
2022年2月初頭から地中海に滞在
大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」:2022年2月初頭から地中海に滞在
大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」:2022年2月初頭から地中海に滞在

[北方艦隊]
ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」
:2022年2月中旬から地中海に滞在
フリゲート「アドミラル・カサトノフ」:2022年2月中旬から地中海に滞在
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」:2022年2月中旬から地中海に滞在
救助曳船SB-406:2022年2月中旬から地中海に滞在
中型海洋給油船「ヴャジマ」:2022年2月中旬から地中海に滞在
中型海洋給油船「アカデミック・パシン」:2022年8月下旬から地中海に滞在

[バルト艦隊]
工作船PM-82
:2022年3月末から地中海に滞在
中型偵察艦「ワシーリー・タチシシェフ」:2022年5月末から地中海に滞在

ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲート10番艦は「アドミラル・ヴィソツキー」と命名される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2022年8月18日18時30分配信
【海軍総司令官はモスクワでヴィソツキー提督の記念碑を除幕した】
モスクワ、8月18日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア連邦海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、木曜日にモスクワウラジーミル・ヴィソツキー提督の記念碑を除幕し、プロジェクト22350フリゲートシリーズの10隻目を彼に敬意を表して命名するように指示した。
『ロシア通信社ノーボスチ』特派員はリポートした。

ロシア連邦海軍総司令官(2007~2012年)ウラジーミル・ヴィソツキー提督は昨年2月5日に67歳で亡くなった。
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記念碑の除幕はトロエクロフカ墓地で行われた。
式典には、元ロシア連邦海軍総司令官で『統合造船業営団』副総取締役のウラジーミル・コロリョーフ提督、『サロフ原子力センター』名誉科学局長ラディ・イリカエフ、元軍備担当副総司令官ニコライ・ボリソフ、未亡人ナタリヤ・ヴィソツカヤ、息子で現在ロシア連邦海軍3等海佐セルゲイ・ヴィソツキーが出席した。

「ヴィソツキー提督は困難で妥協の無い決断を下し、決して振り返らず、我々の最高司令官が言うように、決して誰にも屈しませんでした。
そして、海軍に必要であると信じれば、彼はそれに全力を注ぎました。
残念な事に、これが我々からの早い最後の航海への出発の理由でした」
エフメノフ
は話した。

彼によると、提督クラブとメンバーの支持を受けた艦隊軍事評議会の決定により、艦の1隻はヴィソツキーに敬意を表して命名される。
「指示は既に実行されています」

「アドミラル・ヴィソツキーは今後も海上で出航し、与えられた全ての任務を遂行します」
総司令官は約束した。

彼は『ロシア通信社ノーボスチ』へ、その艦はプロジェクト22350フリゲートシリーズの10隻目になると伝えた。
「これはアドミラルシリーズの続きになります」

ロシア連邦海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ提督は、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、各々の総司令官には各々の期間が与えられている事を哲学的に指摘した。
「ヴィソツキー提督の運命は、遠海ゾーン艦:22350フリゲート20380コルベットのトップ艦の建造開始であり、シリーズは既に艦隊の戦闘編制に在ります」

「これは非常に重要であり、このような困難な時期に総司令官ヴィソツキーは、科学で形成された高度なアイデアへ産業界の努力を集中させました。
それは実行を開始する必要が有り、彼はそれを行ないました」
コロリョーフ
は話した。

彼は更に、ヴィソツキー提督がロシア大型揚陸艦の作成の起点に立っていた事を想い起こした。

「彼は、このアイデアを推し進めました。
彼のアイデアは、大型揚陸艦を指揮艦や司令部艦として使用する事でした」
コロリョーフ
は話した。

2020年、ケルチ造船工場『ザリフ』で最初の2隻のプロジェクト23900ヘリコプター母艦(汎用揚陸艦)が起工された。

次にニコライ・ボリソフ中将は、ヴィソツキーの下で「遠海ゾーン艦シリーズの建造が始まり、今日においては艦隊の主要打撃力となっている」事を『ロシア通信社ノーボスチ』に思い起こさせた。



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1等多目的フリゲート・プロジェクト22350は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で8隻が起工されており、この内2隻がロシア海軍へ引き渡され、もう1隻が艤装中です。

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
«Адмирал флота Советского Союза Горшков»(工場番号921)
2006年2月1日起工/2010年10月29日進水/2018年7月28日就役
北方艦隊へ配備(舷側番号454)

「アドミラル・フロータ・カサトノフ」«Адмирал флота Касатонов»(工場番号922)
2009年11月26日起工/2014年12月12日進水/2020年7月21日就役
北方艦隊へ配備(舷側番号461)

「アドミラル・ゴロフコ」«Адмирал Головко»(工場番号923)
2012年2月1日起工/2020年5月22日進水/2022年末就役予定
北方艦隊へ配備予定

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」
«Адмирал флота Советского Союза Исаков»(工場番号924)
2013年11月14日起工/2023年就役予定

「アドミラル・アメリコ」«Адмирал Амелько»(工場番号925)
2019年4月23日起工/2024年就役予定

「アドミラル・チチャーゴフ」«Адмирал Чичагов»(工場番号926)
2019年4月23日起工/2025年就役予定

「アドミラル・ユマシェフ」«Адмирал Юмашев»(工場番号927)
2020年7月20日起工/2025年就役予定

「アドミラル・スピリドノフ」«Адмирал Спиридонов»(工場番号928)
2020年7月20日起工/2026年就役予定



未だ具体的な起工時期は決まっていませんが、プロジェクト22350フリゲート10番艦は、2021年2月5日に死去した元ロシア海軍総司令官(2007年9月~2012年5月)ウラジーミル・ヴィソツキー提督の名前を取り、「アドミラル・ヴィソツキー」と命名される事になりました。
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[元ロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー提督は亡くなった]

ヴィソツキー提督の名前が22350フリゲート10番艦に付けられるという事は、既に9番艦の艦名も決まっている筈ですが、こちらに関しては明らかにされていません。

可能性として考えられるのは、ヴィソツキー提督と同じ年の1月23日に死去した元ロシア海軍総司令官(1992年8月~1997年11月)フェリックス・グロモフ上級大将でしょうか。
(この場合は「アドミラル・フロータ・グロモフ」となる)
[元ロシア海軍総司令官フェリックス・グロモフ提督は亡くなった]

ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはノヴァヤ・ゼムリャ島沖で超音速対艦ミサイル「グラニート」を発射した


『タス通信』より
2022年8月24日11時3分配信
【巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は海上目標への有翼ミサイル「グラニート」の練習発射を実行した】
モスクワ、8月24日/タス通信

北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は、演習で海上目標への有翼ミサイル「グラニート」の練習戦闘発射を実行した。
水曜日に北方艦隊広報サービスは発表した。

「バレンツ海で行なわれている多種打撃力グループの北方艦隊演習の枠組みにおいて、北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーはノヴァヤゼムリャ群島海域の位置の標的への有翼ミサイル・グラニートの発射を実行しました」
声明では、こう述べられた。
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広報サービスは、客観的監視データから、200キロメートル以上離れた練習海上目標は成功裏に撃破された事を明らかにした。

更に北極の海上交通線を防護する演習の枠組みで、巡洋艦の乗組員は仮想敵艦との海上砲撃戦闘へ取り組んだ。
射撃は、130mm砲装置AK-130の戦闘班により行なわれた。

以前、巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」戦隊水雷艦(駆逐艦)「アドミラル・ウシャコーフ」と連携し、空中目標への高射ミサイル及び砲の実弾射撃を実施した。

ミサイル射撃を行なうバレンツ海エリアは、一時的に民間海上航行及び航空機の飛行の為に閉鎖された。



北方艦隊バレンツ海(北極圏)演習は8月17日から始まり、北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)、駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」(1994年4月17日就役)を始めとする10隻以上の水上艦潜水艦航空部隊が参加しています。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは北極圏の演習へ参加する]

8月20日には「ピョートル・ヴェリキー」「アドミラル・ウシャコーフ」が対空防衛演習で艦対空ミサイル130mm連装砲の実弾射撃を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で艦対空ミサイルと130mm連装砲の実弾射撃を実施した]

8月22日には「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射した]

8月24日には「ピョートル・ヴェリキー」がノヴァヤ・ゼムリャ島沖の海上目標へ超音速対艦ミサイル「グラニート」を発射しました。

ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」は中国の青島で国際海軍競技会『海洋杯-2022』へ参加した後にウラジオストクへ帰投した

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『タス通信』より
2022年8月24日9時26分配信
【コルベット「グロームキー」は中国で競技会『海洋杯』に勝った後にウラジオストクへ戻ってきた】
タス通信、8月24日

太平洋艦隊コルベット「グロームキー」は、国際軍試合『アルミヤ-2022』海上技量競技会『海洋杯』で勝った後にウラジオストクへ戻ってきた。
コルベットの乗組員は、中国人民解放軍海軍の戦闘艦チームと1位を分かち合った。
水曜日に太平洋艦隊広報サービスは発表した。

競技会は、黄海エリアの海上射爆場と青島人民解放軍海軍基地領域で開催された。

「競技会には6つの段階が含まれていました:海上標的への砲射撃、空中標的への砲射撃、海上機雷への砲射撃、練習-訓練複合体での船外からの浸水への対処、救助手段の使用、(係留用)樽へ艦を繋ぎ止める海上技量。
太平洋艦隊の船員は、全ての段階で高い専門性と海上技量を示し、今年の競技会主催者と同数の得点を獲得しました」

広報サービスは伝えた。

競技会の完了後、コルベット「グロームキー」は駐留所への移動を行ない、ウラジオストクへ到着した。
太平洋艦隊副司令官デニス・ベレゾフスキー中将は埠頭で勝者を出迎え、乗組員の称賛されるべき勝利を祝福し、記念メダルを贈り、船員がそこで止まらずに実際の海軍技量をさらに向上させる事を願った。
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国際軍試合は8月13日から27日まで12か国の領域で開催される。
合計で36の競技会が計画されている。
『海洋杯』は8月25日まで続く。



ロシア太平洋艦隊プロジェクト20380コルベット「グロームキー」(2018年12月25日就役)は、2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、2021年2月1日にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]


2月7日にはオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]

2月中旬にオホーツク海で各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で海上戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で対艦ミサイルを撃墜した]

2月下旬にはペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で基地防空訓練を実施した]

3月初頭にはカムチャツカ沖で沿岸への艦砲射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット4隻はカムチャツカ半島沿岸で艦砲射撃演習を実施した]

その後、他の太平洋艦隊の艦船と共に太平洋を南下して津軽海峡を通過、日本海へ入った後、3月14日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はオホーツク海演習を終えた後に津軽海峡を通過してウラジオストクへ帰投した]




2022年5月20日、他の太平洋艦隊の主力水上艦と共にウラジオストクを出航しました。
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5月末に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入りました。

その後はオホーツク海太平洋(日本列島の東方沖)で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の太平洋演習(2022年6月上旬)]

6月21日に対馬海峡を北上して日本海へ入り、6月23日にウラジオストクへ帰投しました。

[2022年6月上旬の太平洋演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はウラジオストクへ帰投した]

6月30日、同型のコルベット2隻及び大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」と共にウラジオストクで対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット3隻と大型対潜艦はウラジオストクで対空戦闘訓練を実施した]

7月11日には沿海地方太平洋艦隊の基地の1つで対空防衛訓練を行ないました。
何処の基地なのかは明らかにされていませんが、ウラジオストクならば明言されている筈ですから、おそらくは閉鎖行政地域フォキノでしょう。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」は対空防衛訓練を実施した]


8月4日、「グロームキー」中国青島基地及び黄海で開催される国際海軍競技会『海洋杯-2022』(ロシア海軍、中国海軍、ベトナム海軍が参加)へ参加する為に出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」は中国の青島で中国海軍及びベトナム海軍と共に国際海軍競技会『海洋杯-2022』へ参加する]

8月11日に日本海で対艦砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」は日本海で対艦砲撃戦闘訓練を実施した]

8月12日に対馬海峡を通過して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年8月12日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

8月15日に中国青島(チンタオ)海軍基地へ到着しました。
[国際海軍競技会『海洋杯』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」は中国の青島へ到着した]

黄海で行なわれた国際海軍競技会『海洋杯-2022』へ参加しました。
新華社通信(ロシア語版)より
2022年8月21日20時16分配信
【青島で国際軍試合の枠組みでの競技会『海洋杯』が完了した】

その後に中国を去り、8月21日に対馬海峡を通過して日本海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」は対馬海峡を通過して日本海へ入った]

8月24日にウラジオストクへ帰投しました。

国際海軍競技会『海洋杯』カスピ海でも行なわれており、こちらは8月25日まで続きます。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の小型砲艦アストラハンとマハチカラは国際海軍競技会『海洋杯』へ参加する為にアゼルバイジャンへ到着した]

ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ムィティシは白海で巡航ミサイル「カリブル」を発射した

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『タス通信』より
2022年8月24日0時30分配信
【バルト艦隊の小型ロケット艦「ムィティシ」は白海で「カリブル」の戦闘訓練発射を実施した】
モスクワ、8月23日/タス通信

バルト艦隊小型ロケット艦「ムィティシ」は、白海「カリブル」の戦闘訓練発射を実施した。
火曜日にバルト艦隊広報サービスは発表した。

「バルト艦隊部隊の計画戦闘訓練の枠組みにおいて、小型ロケット艦ムィティシは白海でチジャ射爆場(射爆場はアルハンゲリスク州に在る)への海上発射有翼ミサイル複合体カリブルの射撃を成功裏に実施しました」
声明では、こう指摘された。
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広報サービスによると、ミサイル射撃に先立ち、バルト海からフィンランド湾、その後にネヴァ川、ラドガ湖、白海-バルト海運河の内陸水路ルートを通過する複雑な艦隊間移動が有った。
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北方艦隊への滞在中、小型ロケット艦「ムィティシ」セヴェロドヴィンスクへ寄港していた。
合計で艦の乗組員は2000海里(約3700キロメートル)以上を走破した。

任務遂行の為に艦の乗組員は北方艦隊の海上射爆場へ入り、そこでチジャ射爆場に配置された沿岸目標への海上発射有翼ミサイル複合体「カリブル」の射撃を実施した。
客観的監視手段によると、高精度有翼ミサイルは成功裏に沿岸標的へ命中した。

近い内に小型ロケット艦は同じルートでカリーニングラード州バルチースク市バルチースク海軍基地の恒久駐留場所への移動を行なう。
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プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の後継となる新世代の小型ロケット艦です。

元々は「オヴォード」「モルニヤ」の後継としてプロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇(満載排水量465トン)が建造される筈だったのですが、2001年6月5日に起工された1番艇は工事中止となりました。
[ロシア新型ミサイル艇プロジェクト12300「スコルピオン」]

その後、『アルマーズ』設計局「スコルピオン」の拡大発展型(満載排水量800トン)を設計し、それに小改正を加えたのがプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦として建造される事になりました。

プロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇(拡大発展型)
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プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦
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プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の1番艦「ムィティシ」(567)は、サンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で2015年12月24日に起工され、2017年7月29日に進水し、2018年12月17日にロシア海軍へ引き渡され、、バルト艦隊へ編入されました。
[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦1番艦ウラガーン改めムィティシはロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ編入された]
起工時の艦名は「ウラガーン」でしたが、就役前に「ムィティシ」へ改名されました。

2019年2月9日、同名の都市と後援協定を締結しました。

[ムィティシ市はロシア海軍最新鋭小型ロケット艦ムィティシを後援する]

2019年5月中旬に他の小型ロケット艦と共に訓練を行なう「ムィティシ」


2019年6月25日~30日に開催された国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2019』ではクロンシュタットで展示されました。

2019年7月10日~14日にサンクトペテルブルクで開催された国際海軍サロン『IMDS-2019』で展示されました。
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2019年8月上旬にバルト海で実施された演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。


2020年2月末に砲撃訓練を行なう「ムィティシ」


2020年7月26日の『ロシア海軍の日』サンクトペテルブルクで行なわれた観艦式へ参加しました。
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2020年8月上旬にロシア海軍演習『大洋の盾-2020』へ参加し、北海へ進出してミサイル模擬発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭水上戦闘艦6隻は北海でミサイル発射訓練を行なった]

2021年3月15日には同型艦「ソヴィェツク」(2019年10月12日就役)と共にバルト海で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ムィティシとソヴィェツクはバルト海で砲撃訓練を行なった]

2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環としてバルト海で実施されたバルト艦隊の演習へ参加しました。

[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦3隻はカリーニングラード州沖で対空射撃訓練を実施した]

2022年7月23日にバルト海巡航ミサイル「カリブル」の模擬発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ムィティシはバルト海でミサイルの模擬発射訓練を実施した]

8月上旬にロシア内陸水路経由で白海へ回航されました。
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8月23日に巡航ミサイル「カリブル」チジャ射爆場の地上目標へ発射しました。

今後、「ムィティシ」は再び内陸水路を通って母港バルチースクへ戻ります。

「ムィティシ」は就役前の2018年10月にも白海巡航ミサイル「カリブル」の発射試験を行なっています。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンは白海で洋上試験を実施した]


プロジェクト22800小型ロケット艦は、リードヤードであるサンクトペテルブルク『ペラ』造船工場で7隻(うち3隻は船体を下請けのフェオドシヤ造船所で建造)、ロシア内陸部ゼレノドリスク『ゴーリキー記念造船工場』で5隻(最初の3隻は下請けのケルチ造船工場ザリフで建造)、極東『アムール造船工場』で4隻の計16隻が起工されており、この内の3隻が就役しています。

[『ペラ』造船工場建造艦]
(工場番号254、255、256は下請けのフェオドシヤ造船工場『モーリェ』で船体を建造)
「ムィティシ」«Мытищи»(工場番号251)
2015年12月24日起工/2017年7月29日進水/2018年12月17日就役
バルト艦隊へ配備

「ソヴィェツク」«Советск»(工場番号252)
2015年12月24日起工/201711月24日進水/2019年10月12日就役
バルト艦隊へ配備

「オジンツォボ」«Одинцово»(工場番号253)
2016年7月29日起工/2018年5月5日進水/2020年11月21日就役
バルト艦隊へ配備

「コゼリスク」«Козельск»(工場番号254)
2016年5月10日起工/2019年10月9日進水

「オホーツク」«Охотск»(工場番号255)
2017年3月17日起工/2019年10月29日進水

「ヴィフリ」«Вихрь»(工場番号256)
2017年12月19日起工/2019年11月13日進水

「ブーリャ」«Буря»(工場番号257)
2016年12月24日起工/2018年10月23日進水/2022年末就役予定
バルト艦隊へ配備予定

[『ゴーリキー記念造船工場』建造艦]
(工場番号801、802、803は下請けのケルチ造船工場『ザリフ』で建造)
「ツィクロン」«Циклон»(工場番号801)
2016年7月26日起工/2020年7月24日進水/2022年就役予定
黒海艦隊へ配備

「アスコリド」«Аскольд»(工場番号802)
2016年11月18日起工/2021年9月21日進水/2023年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

「アムール」«Амур»(工場番号803)
2017年7月30日起工/2022年進水予定/2023年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

「トゥーチャ」«Туча»(工場番号804)
2019年2月26日起工/2022年進水予定/2023年以降就役予定

「タイフーン」«Тайфун»(工場番号805)
2019年9月11日起工/2022年進水予定/2023年以降就役予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ルジェフ」«Ржев»(工場番号201)
2019年7月1日起工/2022年進水予定/2023年就役予定
太平洋艦隊へ配備予定

「ウドムリャ」«Удомля»(工場番号202)
2019年7月1日起工/2022年進水予定/2023年就役予定
太平洋艦隊へ配備予定

「パヴロフスク」«Павловск»(工場番号203)
2020年7月29日起工/2023進水予定/2024年就役予定
太平洋艦隊へ配備予定

「ウスリースク」«Уссурийск»(工場番号204)
2019年12月26日起工/2023進水予定/2024年就役予定
太平洋艦隊へ配備予定

セヴァストーポリ沖で無人機が撃墜された

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『タス通信』より
2022年8月23日23時30分配信
【対空防衛システムはセヴァストーポリ付近の海上で無人機を撃墜した】
セヴァストーポリ、8月23日/タス通信

対空防衛システムは火曜日午後に作動し、セヴァストーポリ付近の海上で無人機を撃墜した。
ミハイル・ラズボジャエフ知事は述べた。

「海上で対空防衛システムが作動しました。
無人機が撃墜されました。
全ては順調で、平穏は保たれています」

彼はテレグラムチャンネルへ投稿した。

クリミアセヴァストーポリは、この数週間で数回攻撃を受けている。
イエローレベルのテロリスト危険度が市内へ適応され続けており、8月31日までの導入が決定されている。
8月20日には別の攻撃が黒海艦隊本部に対して行なわれた。
無人機艦隊対空防衛部隊に撃墜され、負傷者は居なかった。

ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」は対馬海峡を通過して日本海へ入った

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『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年8月22日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2022年8月21日、ロシア太平洋艦隊コルベット「グロームキー」(統合幕僚監部公式サイトでは「ステレグーシチー級フリゲート」としか書かれていない)が対馬海峡を通過して日本海へ入りました。



ロシア太平洋艦隊プロジェクト20380コルベット「グロームキー」(2018年12月25日就役)は、2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、2021年2月1日にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]


2月7日にはオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]

2月中旬にオホーツク海で各種戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で海上戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で対艦ミサイルを撃墜した]

2月下旬にはペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で基地防空訓練を実施した]

3月初頭にはカムチャツカ沖で沿岸への艦砲射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット4隻はカムチャツカ半島沿岸で艦砲射撃演習を実施した]

その後、他の太平洋艦隊の艦船と共に太平洋を南下して津軽海峡を通過、日本海へ入った後、3月14日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はオホーツク海演習を終えた後に津軽海峡を通過してウラジオストクへ帰投した]




2022年5月20日、他の太平洋艦隊の主力水上艦と共にウラジオストクを出航しました。
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5月末に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入りました。

その後はオホーツク海太平洋(日本列島の東方沖)で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の太平洋演習(2022年6月上旬)]

6月21日に対馬海峡を北上して日本海へ入り、6月23日にウラジオストクへ帰投しました。

[2022年6月上旬の太平洋演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はウラジオストクへ帰投した]

6月30日、同型のコルベット2隻及び大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」と共にウラジオストクで対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット3隻と大型対潜艦はウラジオストクで対空戦闘訓練を実施した]

7月11日には沿海地方太平洋艦隊の基地の1つで対空防衛訓練を行ないました。
何処の基地なのかは明らかにされていませんが、ウラジオストクならば明言されている筈ですから、おそらくは閉鎖行政地域フォキノでしょう。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」は対空防衛訓練を実施した]


8月4日、「グロームキー」中国青島基地及び黄海で開催される国際海軍競技会『海洋杯-2022』(ロシア海軍、中国海軍、ベトナム海軍が参加)へ参加する為に出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」は中国の青島で中国海軍及びベトナム海軍と共に国際海軍競技会『海洋杯-2022』へ参加する]

8月11日に日本海で対艦砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」は日本海で対艦砲撃戦闘訓練を実施した]

8月12日に対馬海峡を通過して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年8月12日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

8月15日に中国青島(チンタオ)海軍基地へ到着しました。
[国際海軍競技会『海洋杯』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」は中国の青島へ到着した]

黄海で行なわれた国際海軍競技会『海洋杯-2022』へ参加しました。
新華社通信(ロシア語版)より
2022年8月21日20時16分配信
【青島で国際軍試合の枠組みでの競技会『海洋杯』が完了した】

その後に中国を去り、8月21日に対馬海峡を通過して日本海へ入りました。

ロシア海軍太平洋艦隊の水上艦船、宗谷海峡通過(2022年8月20-21日)

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『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年8月23日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2022年8月20日と21日に合計14隻のロシア太平洋艦隊所属艦船がラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過して日本海へ入りました。

[8月20日午後1時頃に通過]
ウダロイI級駆逐艦(543):フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」
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ステレグーシチーII級フリゲート(337):コルベット「グレミャーシチー」
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ステレグーシチー級フリゲート(333):コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」
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ステレグーシチー級フリゲート(339):コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」
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[8月21日午前9時頃に通過]
グリシャV級小型フリゲート(323):小型対潜艦「メチェーリ」
グリシャV級小型フリゲート(354):小型対潜艦MPK-221
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇(924):ロケット艇R-14
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇(937):ロケット艇R-18
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇(940):ロケット艇R-11
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇(978):ロケット艇R-19
マルシャル・ネデリン級ミサイル観測支援艦(331):指揮艦「マルシャル・クルイロフ」
ドゥブナ級補給艦:中型海洋給油船「イジョラ」
スリヴァ級救難えい船:救助曳船「フォーチィ・クルイロフ」
オビ級病院船:病院船「イルティシュ」



これらの艦船は、2022年8月10日にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、「ソヴェルシェーンヌイ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」は2022年8月10日にウラジオストクから遠距離航海へ出発する]

その後の動向はロシア海軍当局からは断片的にしか明らかにされていませんが、8月11日に指揮艦「マルシャル・クルイロフ」(331)がピョートル大帝湾付近でヘリコプターの発着訓練を行ない、訓練が終わった後も同艦はヘリコプターを艦内に収容したまま洋上行動を続けるという事だけが公表されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の指揮艦マルシャル・クルイロフはピョートル大帝湾で艦載ヘリコプターKa-27の発着訓練を実施した]

その後、太平洋艦隊水上艦部隊宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入り、同海域で行動していたようです。

コルベット「グレミャーシチー」(337)は7月下旬からペトロパヴロフスク・カムチャツキー港に駐留していますが、出航して太平洋艦隊水上艦部隊と合流したようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ到着した]

そして8月20日~21日に宗谷海峡を通過して日本海へ入りました。

フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543)は8月23日にピョートル大帝湾付近で対潜戦闘訓練を行なっているので、太平洋艦隊水上艦部隊は近日中にはウラジオストクへ帰投するようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」と2機のヘリコプターKa-27PLはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を実施した]

ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」と2機のヘリコプターKa-27PLはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を実施した

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『タス通信』より
2022年8月23日10時11分配信
【フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とヘリコプターKa-27は敵潜水艦の破壊へ取り組んだ】
ウラジオストク、8月23日/タス通信

太平洋艦隊フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」海上航空隊の2機のヘリコプターKa-27PLと共に日本海で仮想敵潜水艦を捜索、破壊する演習を実施した。
火曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「演習条件に沿って、偵察データにより国籍不明の潜水艦がピョートル大帝湾近辺に滞在する可能性が有る事が分かりました。
フリゲート乗組員は指定海域への移動を行ない、標準手段(ソナー)と艦隊海上航空隊の艦上ヘリコプターKa-27の対潜モデル2機を使用し、潜水艦の複合捜索を実施しました」

公表された声明では、こう述べられた。

水中音響ステーション(ソナー)を使用するヘリコプターは、水中物体の迅速な探知に成功し、その動きを監視した。
フリゲートの戦闘要員は対潜兵器を使用準備態勢へ移行し、噴射推進爆撃装置RBU-6000からの深海爆撃による仮想敵の破壊へ取り組んだ。



プロジェクト1155大型対潜艦の8番艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、1983年5月25日にカリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工され、1984年12月27日に進水し、1985年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1986年2月2日に太平洋艦隊へ編入され、正式に就役しました。
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1987年10月1日から12月26日まで太平洋艦隊基地への移動航海を行ないました。
この間、モザンビーク、ルアンダ、セーシェル諸島、インド、ベトナムを訪問しました。

1988年7月14日から1989年2月13日までペルシャ湾で行動し、41隻の船を護送しました。
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1990年にはエチオピアからソ連民間人を避難させ、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1990年8月14日から18日まで朝鮮共和国ウォンサン(元山)港を訪問しました。

1990年12月15日から1991年8月30日までペルシャ湾で行動し、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1992年11月から1994年4月までウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールが行なわれました。

2003年4月16日にウラジオストクを出航し、5月にインド洋黒海艦隊の艦船と合同演習を行ない、その後、インドを訪問しました。
[ロシア海軍、インド洋遠征(2003年4~5月):その1・太平洋艦隊のウダロイ級大型対潜艦]

2003年10月にはハワイ真珠湾を訪問しました。
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2004年8月30日から9月30日まで日本を訪問し、9月4日には日本海上自衛隊と捜索救助合同演習を行ないました。

2005年8月には中国青島港を訪問しました。

2006年3月にはグアム島を訪問しています。
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2008年9月15日から17日まで日本海で実弾射撃訓練を行ない、帰投した直後に火災事故が発生しました。
[大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災発生 ]

2009年3月に修理を完了し、艦隊へ復帰しました。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、これまでに3度に渡りアデン湾海賊対処任務へ就いており、1度目は2010年2月24日に出港しています。
[大型対潜艦「シャーポシニコフ元帥」支隊はソマリアへ出発した]

アデン湾到着後の「マルシャル・シャーポシニコフ」艦内で打ち合わせを行なうロシア海軍海賊対処部隊幹部とアメリカ及びシンガポール海軍アデン湾派遣部隊指揮官
(2010年4月8日)
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2010年5月6日、ソマリア海賊に乗っ取られたロシアタンカー「モスクワ大学」を解放しました。
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【ソマリア海賊:露タンカー乗っ取り 翌日に解放】
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『ロシア通信社ノーボスチ』情報グラフィックより。
2012年5月7日配信
【乗っ取られたタンカー「モスクワ大学」の突入解放作戦】

この時のロシア海軍海賊対処部隊指揮官は、第44対潜艦旅団司令官イリダル・アフメロフ1等海佐でした。
[ソマリア海賊対処部隊指揮官イリダル・アフメロフの華麗な戦歴]

タンカー「モスクワ大学」を乗っ取ろうとしたソマリア海賊は1名が射殺され、10名が拘束されました。
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しかし、拘束された10名も、ボートに乗せられて海上へ放逐され、その後、死亡しました。
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結果的に、「モスクワ大学」を襲撃したソマリア海賊は、11名全てが死亡しました。
[アデン湾における大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフの活躍を描いた映画が撮影される]
「マルシャル・シャーポシニコフ」は2010年6月25日に帰投しました。

2012年4月下旬に黄海で実施されたロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

2012年11月2日から2013年4月21日まで遠距離航海を行ない、2度目のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊はウラジオストクへ戻った]

2014年3月中旬から7月初頭までインド洋への遠距離航海を行ない、この間に3度目のアデン湾海賊対処任務を遂行しました。
[ロシア太平洋艦隊インド洋遠征(2014年3月-7月)]
2014年10月から12月までオーストラリア沖への遠距離航海を行ないました。
[オーストラリア沖へ行ったロシア海軍太平洋艦隊の軍艦はウラジオストクへ帰ってきた]

2015年3月下旬から4月上旬まで日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は日本海で演習を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊は演習を実施した]

2015年6月下旬から7月初頭にオホーツク海で実施された演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はオホーツク海で対潜演習を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の『決闘』演習がオホーツク海で行なわれた]

2015年10月26日に宗谷海峡を東進し、11月16日に同海峡を西進したのを最後に、洋上での活動は見られなくなりました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年10月26日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年11月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


2016年春からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装工事が始まりました。
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2基の「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒AK-100 100mm単装砲2番砲塔、ガスタービンエンジンなどが撤去されました。

ガスタービンエンジン『クロンシュタット海洋工場』へ送られ、修復されました。
[クロンシュタット海洋工場はロシア海軍の全ての艦艇用ガスタービンエンジンを修理する]

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、近代化改装により対艦ミサイル「ウラン」を装備する事になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフは近代化改装によりウラン対艦ミサイルを装備する]

近代化改装開始から1年以上経った2017年8月には、「マルシャル・シャーポシニコフ」の為に、有翼ミサイル「カリブル」用の垂直発射機3S-14も発注された事が明らかになりました。
ブログ『BMPD』より
2017年8月19日配信
【大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の近代化で2基の汎用垂直発射装置3S-14モジュールが設置される】
(つまり、当初は「ウラン」対艦ミサイルのみを装備するつもりだったが、その後、「カリブル」も装備する事になった)

「ウラン」4連装発射筒(3R-60U)「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒の在った場所に、3S-14発射機100mm単装砲2番砲塔の在った場所に設置されました。
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2018年2月16日、「マルシャル・シャーポシニコフ」で、溶接作業中に木製足場へ引火した事により火災が発生しました。

[ウラジオストクで近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災が発生した]

その後、『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
[近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ近影(2018年7月11日)]

2019年11月13日までに乾ドックを出ました。
[近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート(大型対潜艦)マルシャル・シャーポシニコフはウラジオストクの乾ドックを出た]

その後、『ダーリザヴォード』の岸壁で艤装工事が進められました。


「マルシャル・シャーポシニコフ」AK-100 100mm砲の1番砲塔も撤去され、代わりにロシア海軍の新世代水上艦にも装備されているA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲が設置されました。

[近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は新たな100mm砲を得る]

更に、最新の高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ」の装備も検討されています。
(未だ実際に装備はされていませんが )
[近代化されるロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は最新高射ミサイル-砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

2020年7月10日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は、最初の洋上試験を開始しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で洋上試験を開始した]

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その後、一旦ウラジオストクへ戻り、8月13日には再び洋上試験の為に出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で洋上試験を続ける]

9月15日、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将「マルシャル・シャーポシニコフ」を視察しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊司令官は近代化改装されたフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"を視察した]

10月19日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は工場航行試験の第2段階を実行する為にウラジオストクを抜錨し、日本海へ出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は洋上試験の第2段階実施の為に日本海へ出航した]

その後、ウラジオストクへ帰投し、11月6日には艦船修理工場『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は最終洋上試験の準備の為にドックへ入った]


兵装の試験を行なう為、12月15日に出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は兵装試験を行なう為、日本海へ出航した]

12月24日、A-190-01 100mm単装砲対艦ミサイル「ウラン」の発射試験を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海でA-190-01 100mm砲と対艦ミサイル"ウラン"の発射試験を行なった]

12月28日に再び対艦ミサイル「ウラン」を発射しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で再び対艦ミサイル"ウラン"を発射した]

この時期に「カリブル」の発射試験も行なわれたようですが、失敗しました。


「マルシャル・シャーポシニコフ」は、2021年1月から港内に停泊した状態で乗組員の各種訓練~第1錬成任務K-1を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はウラジオストク港内で乗組員の錬成訓練を行なった]

2021年3月には海上での乗組員の各種訓練~第2錬成任務K-2へ移行し、3月4日には他の太平洋艦隊の水上艦と共にピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"、大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行なった]

4月4日にはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

2021年4月6日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は、有翼ミサイル「カリブル」(対地型)を地上目標へ発射しました。

[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
ミサイル日本海から発射され、距離1000km以上離れたタタール海峡西岸のシュルク岬(ソヴィエツカヤ・ガヴァニの北方)の標的へ命中しました。
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翌4月7日、今度は水上目標へ有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)を発射しました。

[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で対艦ミサイル"カリブル"を発射した]

4月8日には無人機を使用して地上目標への艦砲射撃訓練を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はピョートル大帝湾で艦砲射撃訓練を行なった]


2021年4月27日、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、正式に太平洋艦隊へ復帰しました。
[近代化改装された大型対潜艦改めフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]

2021年5月初頭に遠距離航海へ出発し、その後、太平洋中央部太平洋艦隊の大規模演習へ参加し、7月8日に帰投しました。

[ロシア太平洋艦隊のアジア-太平洋遠征と太平洋中央部演習(2021年5月-7月)]

2021年11月中旬にピョートル大帝湾で近代化された通信システム、対空防衛システム、レーダーの洋上試験を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年11月11日12時0分配信
【太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は艦の新たなシステムの航行試験の為に海上へ出た】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年11月12日14時30分配信
【太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で対空防衛訓練を実施した】

2021年12月1日からロシア連邦軍の新年度が始まり、「マルシャル・シャーポシニコフ」は12月6日に洋上演習を行なう為に日本海へ出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"とコルベット"ロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は日本海で戦闘訓練を行なう]

その後、ウラジオストクへ帰投し、12月14日に戦闘訓練の為、再び出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はピョートル大帝湾で戦闘訓練を行なう]

翌12月15日、新型対潜ミサイル「オトヴェート」を発射しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で新型対潜ミサイル"オトヴェート"を発射した]


2022年1月14日にウラジオストク港内で対空防衛訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」とロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフはウラジオストク港で対空防衛訓練を実施した]

2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、2021年2月1日にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]

その後、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」(1981年就航、ロシア連邦運輸省『ロスモルポルト』所属)の先導により、太平洋艦隊主力部隊はラペルザ海峡の通行を開始し、2月7日にはオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]

2月10日にはオホーツク海中型海洋給油船「イジョラ」(1970年4月24日就役)から洋上補給を受けました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で洋上補給を行なった]

2月11日にはオホーツク海で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対水上砲撃訓練を実施した]

2月12日朝にはカムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nアヴァチンスキー湾(カムチャツカ半島沖)で機雷敷設訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の対潜哨戒機Il-38NとIl-38はカムチャツカ沖で機雷敷設訓練を実施した]

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2月12日、クリル諸島ウルップ島周辺海域に居た太平洋艦隊艦船部隊は、ロシア領海を侵犯したアメリカ海軍ヴァージニア級原子力潜水艦を発見しました。
アメリカ原潜ロシア側の警告を無視したので、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)が警告射撃を行ない、アメリカ原潜は退去しました。
[ウルップ島付近で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はアメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦を発見し、退去させた]

このヴァージニア級原子力潜水艦は、2月12日に対潜哨戒機Il-38太平洋艦隊潜水艦を目標にして対潜演習を行なっていた時に発見されたようです。
[アメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦はロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機と潜水艦の対潜演習中にウルップ島周辺海域で発見された]

2月14日、太平洋艦隊艦船部隊オホーツク海(クリル諸島付近)で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海(クリル諸島付近)で対水上砲撃訓練を実施した]

その後、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」短距離艦対空ミサイル「キンジャール」を海上標的へ発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海の演習において対空ミサイルを水上目標へ発射した]

2月下旬にオホーツク海(とその下の北海道)の天候が急激に悪化した為、演習参加部隊は2月20日夜までにペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ退避しました。
[オホーツク海で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は悪天候の為にペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ退避した]

天候回復後、2月24日に演習参加部隊はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の沖(アヴァチンスキー湾)へ出航し、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」コルベット「グレミャーシチー」は、機雷掃討訓練と捜索救助ヘリコプターによる救助訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はカムチャツカ半島沖で機雷掃討訓練を実施した]

2月25日にはコルベット3隻と共にペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で基地防空訓練を実施した]

その後、太平洋艦隊艦船部隊ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で物資を補給して3月1日に同港を出航し、3月2日にはカムチャツカ沖で沿岸への艦砲射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット4隻はカムチャツカ半島沿岸で艦砲射撃演習を実施した]

一方、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSは、浮上している潜水艦へ直接に通信文を届けるという珍しい訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」の艦載ヘリコプターは潜水艦へ直接に通信文を届ける訓練を実施した]

なお、時期と場所から見て、この時、「マルシャル・シャーポシニコフ」艦載ヘリコプター日本の領空を侵犯した可能性が有ります。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年3月2日発表
【推定ロシア機による領空侵犯について】

3月3日にはフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」オホーツク海で対空防衛演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海で対空防衛演習を実施した]

3月4日には、カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nと艦船部隊がオホーツク海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対潜哨戒機と共に対潜戦闘訓練を実施した]
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その後、太平洋艦隊艦船部隊太平洋を南下して津軽海峡を通過し、日本海へ入り、3月14日までにウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はオホーツク海演習を終えた後に津軽海峡を通過してウラジオストクへ帰投した]

一方、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」他5隻は別行動を取り、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」の先導で未だ流氷が有るオホーツク海中央部を横断し、3月14日までに宗谷海峡を通過して日本海へ入りました。

[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊の別動隊は宗谷海峡を通過して日本海へ入った]

3月17日、ウラジオストクへ帰投する前のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、「ワルシャワンカ」潜水艦(おそらくは最新の「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」)と「対決」する演習をピョートル大帝湾で実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で「ワルシャワンカ」級潜水艦と「対決」した]

3月18日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海の演習を終えてウラジオストクへ帰投した]

4月7日にピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を実施した]


2022年5月20日、他のロシア太平洋艦隊の主力水上艦と共にウラジオストクを出航し、5月末に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入り、6月上旬に太平洋で実施された演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の太平洋演習(2022年6月上旬)]
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演習が終わった後、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」コルベット「グレミャーシチー」、そして中型海洋給油船「ペチェンガ」は本隊と別れ、フィリピンへ向かいました。
(本隊は6月23日にウラジオストクへ帰投)

6月22日にフィリピンマニラ港へ寄港しました。
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6月23日にマニラ港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はフィリピンのマニラ港訪問を終えて出航した]

6月25日にベトナムカムラン港へ寄港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はベトナムを訪れた]

6月28日にカムラン港から出航し、南シナ海で戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」は南シナ海で戦闘演習を実施した]

7月5日に東シナ海機雷掃討訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」は東シナ海で機雷掃討訓練を実施した]

7月8日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」は太平洋演習と東南アジア遠征を終えてウラジオストクへ帰投した]

7月31日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクで行なわれた観艦式へ参加しました。
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8月23日にピョートル大帝湾対潜ヘリコプターKa-27PLと共に対潜戦闘訓練を行ないました。


現在、ウラジオストク艦船修理工場では同型艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」の近代化改装工事が行なわれています。
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ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射した

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『タス通信』より
2022年8月23日1時50分配信
【駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」はバレンツ海の演習において有翼ミサイルで目標を撃破した】
モスクワ、8月23日/タス通信

戦隊水雷艦(駆逐艦)「アドミラル・ウシャコーフ」は、北方艦隊が行なっている多種打撃力グループ演習の枠組みで仮想敵水上艦へのミサイル打撃へ取り組んだ。
月曜日に北方艦隊広報サービスは報道機関へ伝えた。

「駆逐艦の乗組員は海上標的への有翼ミサイル・モスキートの射撃を実施しました。
戦闘訓練はバレンツ海エリアで行なわれ、一時的に民間海上航行の為に閉鎖されました」
北方艦隊
は伝えた。

発射地点から標的までの距離は100キロメートルであった。
客観的観測データによると、目標は成功裏に撃破された。

以前、戦隊水雷艦「アドミラル・ウシャコーフ」乗組員は重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と連携し、バレンツ海高射ミサイル及び砲の実弾射撃を伴う艦支隊の対空防衛の複合演習へ取り組んだ。



[ソブレメンヌイ級17番艦アドミラル・ウシャコーフ(旧ベッストラーシヌイ)]
ソ連/ロシア海軍向けのプロジェクト956駆逐艦の最終艦(17番艦)となった「ベッストラーシヌイ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)のジダーノフ記念造船工場(現『北方造船所』)で1988年4月16日に起工され、1991年12月28日に進水、1994年4月17日に就役、北方艦隊第7大西洋作戦戦隊第56駆逐艦旅団へ編入されました。
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1995年5月6日から9日までノルウェーオスロを訪問しました。

1995年12月21日から翌1996年3月22日まで行なわれた重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征へ同行しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第1次地中海遠征(1995年12月-1996年3月)]
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1997年9月下旬にイギリスポーツマスを訪問しました。
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1998年5月1日には第43ロケット艦師団へ転属しました。

1998年夏に荒天下の海上を航行中、蒸気タービン機関ボイラーが故障しました。

2000年から2004年までセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』でオーバーホールが行なわれました。
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2004年6月29日付で「アドミラル・ウシャコーフ」と改名されました。

2004年10月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」北東大西洋遠征へ同行しました。



以後は遠距離航海には参加していませんが、時々バレンツ海へ出て演習を行なっていました。

2015年7月初頭にバレンツ海で砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃演習を行なう]

2016年6月8日からバレンツ海で砲撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃訓練を実施した]

2016年8月15日にも砲撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦と大型対潜艦はバレンツ海で砲撃訓練を行なった]


2017年8月24日、「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海130mm砲による対空射撃及び機雷掃討訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm砲の射撃訓練を行なった]

2017年8月26日には沿岸目標への対地砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフは対地砲撃訓練を実施した]

2017年9月14日から始まった北方艦隊の演習にも参加しました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはロシア海軍北方艦隊の演習へ参加する]

2017年9月15日には、北方艦隊艦上戦闘機Su-33「敵役」となり、Su-33の航空攻撃を撃退する演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で艦上戦闘機Su-33の攻撃を撃退した]

2017年9月18日、「ピョートル・ヴェリキー」と共にルイバチー半島近辺で海上標的と沿岸目標へ130mm砲による砲撃を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはルイバチー半島付近で130mm砲の砲撃訓練を行なった]

2017年9月19日にはバレンツ海の海上標的へ対艦ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の水上艦と原子力潜水艦はバレンツ海で超音速対艦ミサイルを発射した]

2017年9月20日には高射ミサイル及び艦砲によりミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海の演習で対艦ミサイルを撃墜した]


2018年5月26日、「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海へ出航し、AK-130 130mm連装砲による対空砲撃及び機雷掃討訓練などを実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm連装砲を発射した]

2018年5月28日にはバレンツ海の沿岸目標へ2基のAK-130 130mm連装砲(合計4門)を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフは地上目標へ130mm連装砲を発射した]

その後、2018年6月13日から始まった北方艦隊の大演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大演習がバレンツ海で始まった]
[ロシア海軍北方艦隊の大演習はバレンツ海で続けられている]

2018年6月22日、小型ロケット艦から発射されたミサイル標的高射ミサイル複合体「ウラガーン」により撃墜しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で高射ミサイルを発射した]

2018年6月23日、「アドミラル・ウシャコーフ」バレンツ海超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で超音速対艦ミサイル"モスキート"を発射した]

2018年7月29日の『ロシア海軍の日』には、セヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。

2018年8月18日にバレンツ海で砲撃訓練を行ない、AK-130 130mm連装砲及びAK-630M 30mmガトリング砲を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130mm連装砲と30mm機関砲の実弾射撃を行なった]


その後は海上へ出る事は無く、2019年春には、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の傘下に在るムルマンスク『第35艦船修理工場』の岸壁へ回航されました。
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しかし、『第35艦船修理工場』では重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装工事が優先された為か、「アドミラル・ウシャコーフ」の修理は棚上げされました。

2020年12月下旬になって、ようやく「アドミラル・ウシャコーフ」を修理後に現役復帰させる事が決まりました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはオーバーホールを行ない、2021年末に復帰する]

オーバーホールの後、セヴェロモルスク基地で基礎訓練を行ない、2021年6月24日にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはオーバーホールを終えてバレンツ海へ出航した]

6月27日にはAK-130 130mm連装砲による対空、対地、対艦砲撃訓練を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊の駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で130㎜連装砲の実弾射撃訓練を実施した]

2022年7月22日にバレンツ海へ出航して砲撃戦闘訓練を行ない、その後も数日間に渡り各種の洋上訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の戦隊水雷艦(駆逐艦)アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で砲撃戦訓練を実施した]

8月17日から始まった北方艦隊バレンツ海(北極圏)演習へ北方艦隊旗艦・重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1998年4月18日就役)を始めとする10隻以上の水上艦潜水艦航空部隊と共に参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは北極圏の演習へ参加する]

8月20日には「ピョートル・ヴェリキー」と共に対空防衛演習で艦対空ミサイル130mm連装砲の実弾射撃を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと駆逐艦アドミラル・ウシャコーフはバレンツ海で艦対空ミサイルと130mm連装砲の実弾射撃を実施した]

8月22日にバレンツ海超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。

ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはロシア北方地域で宣伝活動航海を行なう為に出航した


『タス通信』より
2022年8月22日19時25分配信
【揚陸艦「イワン・グレン」はロシア軍支援の為にセヴェロモルスクから航海へ向かった】
タス通信、8月22日

大型揚陸艦「イワン・グレン」は、ウクライナ特殊作戦へ参加するロシア軍人を支援する宣伝活動『真実の力』の枠組みで北方海上航路沿いの航海へと向かった。
月曜日にロシア国防省広報サービスは発表した。

「主要海軍パレードへ参加したイワン・グレンは、ロシア国旗の日にセヴェロモルスクから出航しました。
この宣伝活動において主に私共が御話ししたい事は、特殊軍事作戦の課題を勇敢かつ英雄的に果たしている我々の軍人への温かく心からの支持です」

艦の出発式典で北方艦隊副司令官(軍事-政治活動担当)イーゴリ・クロチキン少将は話した。

「イワン・グレン」乗組員は、北方艦隊の軍楽隊及び合唱団、博物館の展示物、艦内の歴史的及び現代的な軍用装備と共に、極北及びロシア北極の沿岸都市及び村落への宣伝航海を行なう。
艦の航海は10月初頭まで続く。

8月24日の最初の目的地は、白海に面したムルマンスク州最南端の港カンダラクシャである。
全ての住民は艦内へ上がり、北方艦隊の歴史、大祖国戦争期間中の北極での特別な遺物、沿岸部隊の現代的な兵器、ロシア海軍水上艦及び潜水艦についての知識を得る事が出来る。
更に艦のゲストは、ドンバス及びウクライナ特殊軍事作戦へ参加しているロシア軍人の功績について学び、戦利品を見る事が出来る。
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アルハンゲリスク北極の村落ベルーシャ・グバ(ノヴァヤ・ゼムリャ)を訪れた後、艦はセヴェロモルスクへ戻る。
9月19日、北方海上航路を辿る航海の第2段階が始まり、ロシアで最も高緯度の港ディクソン村へ向かう。
その後「イワン・グレン」エニセイ川を上ってドゥディンカ港へ行き、そこでは住民が訪れる為に数日間公開される。
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プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、カリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2004年12月24日に起工され、2012年5月18日に進水し、2018年6月20日にロシア海軍へ納入され、正式な就役式典となる聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)初掲揚式典が開催されました。

[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

2018年10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]
「イワン・グレン」北方艦隊第121揚陸艦旅団へ編入されました。

その後の動向は明らかにされていませんが、2021年4月にはポリャールヌイ『第10艦船修理工場』で修理が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新大型揚陸艦イワン・グレンは修理を行なう]

修理を終えた「イワン・グレン」は4月24日にバレンツ海へ出航し、対テロ演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で対テロ演習を行なった]

就役時には「イワン・グレン」の舷側番号は「135」でしたが、2021年春に「010」に変更されました。
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2021年5月21日にはコラ湾グリャズナヤ入り江(サフォノヴォ)装甲兵員輸送車の積載訓練を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはコラ湾沿岸で装甲兵員輸送車の積載訓練を行なった]

5月23日にはモトフスキー湾海軍歩兵部隊の上陸演習を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で上陸演習を行なった]

8月15日にはペチェンガ湾自動車化射撃旅団(ペチェンガ赤旗・クトゥーゾフ勲章授与・第200独立自動車化射撃旅団)及び海軍歩兵旅団(キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団)の車両の積載訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはペチェンガ湾で自動車化射撃部隊と海軍歩兵部隊の車両積載訓練を実施した]

10月25日にはバレンツ海ヘリコプターKa-29の発着艦訓練を行ないました。
『Neftegaz』より
2021年10月26日22時1分配信
【北方艦隊の大型揚陸艦「イワン・グレン」は海上で強襲ヘリコプターの訓練を実施した】


2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として1月26日未明にフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」などと共にバレンツ海へ出航し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海での演習を開始した]

その後、一旦帰投していたようですが、2月下旬に再びバレンツ海へ出航し、北方艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で演習を行なう]

3月31日にバレンツ海へ出航し、演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で演習を実施した]

その後、4月16日にバルト海へ入り、建造元であるカリーニングラード『ヤンターリ』造船所へ回航され、定期修理を行ないました。
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定期修理は7月上旬に完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはカリーニングラードで定期修理を完了した]

2022年7月31日の『ロシア海軍の日』クロンシュタットサンクトペテルブルクで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
(「イワン・グレン」が参加したのはクロンシュタットの観艦式)
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」と原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクと大型揚陸艦イワン・グレンは2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にサンクトペテルブルクとクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加する]


観艦式が終わった後、8月初頭にクロンシュタットを出航し、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」と共に8月6日にバルト海を出て北海へ入りました。
(原子力巡洋潜水艦「ヴェプリ」は8月5日に北海入り)
『The Barents Observer』より
2022年8月7日配信
【ノルウェーの外のロシア潜水艦】

その後、ノルウェー海に居た大型対潜艦「セヴェロモルスク」と合流し、8月中旬にセヴェロモルスク港へ帰投しました。
[2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にクロンシュタットの観艦式へ参加した大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ帰投する]

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「イワン・グレン」ロシア連邦軍宣伝コンサートツアー『真実の力』へ参加する為、8月22日にセヴェロモルスク港から出航しました。

『真実の力』は、軍楽隊を乗せてロシア北方の港を巡り、各地でコンサートなどを開く宣伝活動であり、この他、「イワン・グレン」艦内の車両収容スペースは臨時博物館となり、地元住民へ公開されます。

8月24日にはコラ半島カンダラクシャへ到着します。

その後、アルハンゲリスク市ベルーシャ・グバ(ノヴァヤ・ゼムリャ)を訪れた後に一旦セヴェロモルスク港へ帰投し、9月19日に再び出航し、ディクソンドゥディンカを訪れます。