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ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイは就役30周年を迎えた


『Paluba.media』より
2023年1月30日12時21分配信
【警備艦「ネウストラシムイ」がロシア連邦海軍の一員となってから30周年を迎えた】

バルチースク警備艦「ネウストラシムイ」への海軍旗掲揚から30周年を記念する祝賀行事が開催された。
ロシア国防省広報サービスは発表した。

祝賀行事には、バルト艦隊司令官ヴィクトール・リーナ大将、水上艦連合部隊司令部の代表、艦の乗組員、バルト艦隊の退役軍人、警備艦の乗組員の家族と親類、士官候補生、青少年軍隊員が参加した。
艦の記念日へ捧げられた祝賀会は、乗組員の隊列形成、聖アンドレイ旗満艦飾の掲揚で始まった。

近い内に艦の乗組員は、駐留条件下で必要な課題へ取り組んだ後、錬成任務(K-2)の要素へ移行する為に海上へ出る。
バルト艦隊の海上射爆場で「ネウストラシムイ」乗組員には、砲及び高射ミサイル射撃の実行、対空演習の実施、そして更には対潜任務への取り組みが待ち受けている。

警備艦「ネウストラシムイ」は1987年に沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工された。
1988年に進水し、国家試験を成功裏に完了した後、1993年1月14日にロシア海軍へ加わった。

現在、艦は沿バルト造船工場『ヤンターリ』での計画修理を完了している。
艦では、艦載機構部分を更新する作業が行なわれた。
増速用エンジンは修復されて再び設置され、更には兵装及び支援機械が近代化された。



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プロジェクト11540警備艦の1番艦「ネウストラシムイ」は、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所で1987年3月25日に起工され、1988年5月25日に進水し、1990年12月28日にソ連海軍へ納入されました。
1991年3月14日にバルト艦隊へ編入されましたが、正式な就役式典となる海軍旗初掲揚式典が開催されたのは、ソ連邦解体後の1993年1月24日でした。

就役前の「ネウストラシムイ」(1991年11月)
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就役後、1994年、2002年、2004年、2006年、2007年にNATO海軍との合同演習『BALTOPS』へ参加しました。

2003年にはロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンイギリス訪問に同行し、ロンドンを訪れました。

2004年8月~9月には、初の地中海遠征を行ない、この間にフランス、スペイン、ポルトガルを訪問しました。

警備艦「ネウストラシムイ」は、2008年秋にロシア海軍で最初のアデン湾海賊対処任務に就きました。
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[ロシア海軍第1次ソマリア遠征]

2008年のアデン湾海賊対処任務の際に「ネウストラシムイ」が捕獲したソマリア海賊のボート
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そして2010年初頭、2度目のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア海軍第6次ソマリア遠征]

2010年2月5日にはソマリア海賊7名を拘留しました。
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[ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」、ソマリア海賊拘留]
[ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」、ソマリア海賊を拘留(RIAノーボスチ)]

2011年6月にはデンマークコペンハーゲンを訪問しました。

2012年7月から9月に掛けて北方艦隊大型揚陸艦と共に地中海へ派遣されました。
[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征(2012年7月-9月)]

その後、オーバーホールが行なわれました。
[フリゲート「ネウストラシムイ」は長期航海の為に修理を実施する]

「ネウストラシムイ」は、2013年3月下旬にバルチースクを出港、3度目の海賊対処任務の為にアデン湾へ向かい、10月17日に帰投しました。
[フリゲート「ネウストラシムイ」は3度アデン湾から帰ってきた]


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その後、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所へ回航され、修理および部分的な近代化改装(一部の電子機器の換装)が始まりました。

ガスタービン機関は、サマーラ工場で修理されました。
[ロシア海軍のフリゲート"ネウストラシムイ"のガスタービン機関はサマーラで修理される]

当初、「ネウストラシムイ」は2015年末までに復帰する計画でしたが、2016年末、そして2017年11月と何度も延期される事になりました。
[ロシア海軍のフリゲート「ネウストラシムイ」は2015年に復帰する]
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦(フリゲート)ネウストラシムイは2016年末に復帰する]
[近代化改装されるロシア海軍バルト艦隊の警備艦(フリゲート)ネウストラシムイは2017年11月に復帰する]

「ネウストラシムイ」の舷側番号は、就役以来「712」でしたが、2017年春頃に「772」へ変更されました。
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2018年2月14日14時30分頃(モスクワ時間)、『ヤンターリ』で修理中の「ネウストラシムイ」で火災が発生しました。
火災は同日16時31分に鎮火しました。
消火には54名の消防隊員と15両の消防車が参加し、負傷者は居ませんでした。

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年2月14日20時54分配信
【緊急事態省:警備艦「ネウストラシムイ」の火災は2時間で消し止められた】

「ネウストラシムイ」の修理完了は、2019年に延期される事になりました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイは2019年に近代化改装を完了する]
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイは2019年に近代化改装を終えて復帰する]

そして結局、2019年中の修理完了も実現せず、翌2020年に延期される事になりました。
[修理中の警備艦ネウストラシムイは2020年にロシア海軍バルト艦隊へ復帰する]

しかし、2020年中の復帰も実現せず、翌2021年に延期されました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイの近代化改装は2021年に完了する]

2021年8月18日、ようやく「ネウストラシムイ」の係留試験(造船所の岸壁で各機器の動作点検)が始まりました。
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[近代化改装中のロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイの係留試験が始まった]
係留試験完了後、洋上試験の準備の為、2021年12月28日に『ヤンターリ』からバルチースク基地へ移動しました。
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[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイは洋上試験の準備を行なう]

2022年2月15日、「ネウストラシムイ」バルト海へ出航し、洋上試験を開始しました。
[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイはバルト海で洋上試験を開始した]

2月下旬にバルチースクへ戻り、2月23日の『祖国防衛者の日』にはナヒーモフ幼年学校の生徒が訪れました。
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その後、洋上試験を再開し、3月末~4月初頭に艦載砲(AK-100 100mm単装砲)、高射ミサイル砲複合体「コールチク」、魚雷の発射試験を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイはバルト海で兵装射撃試験を実施した]

4月20日には高射ミサイル「キンジャール」発射試験を行ないました。
『タス通信』より
2022年4月20日20時30分配信
【バルト艦隊の警備艦「ネウストラシムイ」は複合体「キンジャール」のミサイル射撃を実行した】

5月25日にはソナーの動作試験を行ないました。
[近代化改装後のロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイ、バルト海でソナーの動作試験実施(2022年5月下旬)]

7月19日に再び高射ミサイル「キンジャール」の発射試験を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイは艦対空ミサイルを発射した]

12月16日に「ネウストラシムイ」バルト海で最終洋上試験を開始しました。
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[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイはバルト海で最終洋上試験を開始した]

洋上試験は12月28日までに完了しました。
[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイはバルト海での最終洋上試験を完了した]

2023年1月16日、「ネウストラシムイ」バルト艦隊司令部、各部隊の幹部、艦長が集合し、艦隊の訓練計画についての会合が行なわれました。
[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイは乗組員の錬成訓練を行なう]

2023年1月24日に海軍旗初掲揚式典(正式なロシア海軍への就役式典)から30周年を迎え、1月30日に記念式典が開催されました。

「ネウストラシムイ」は2023年2月にバルト艦隊へ復帰します。
[近代化改装された警備艦ネウストラシムイは2023年2月にロシア海軍バルト艦隊へ復帰する]
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最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は2023年3月にロシア海軍へ就役する?

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『タス通信』より
2023年1月31日9時10分配信
【ロシア海軍はフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」を3月に受け取る】
モスクワ、1月31日/タス通信

最新のプロジェクト22350ロケットフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は、2023年3月にロシア海軍への引き渡しが計画されている。
『タス通信』防衛産業企業体に近い情報筋より伝えられた。

「現行のプランの下でアドミラル・ゴロフコの引き渡しは3月に予定されています。
正確な日時は海軍総司令官が決定します」

彼は明らかにした。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

2022年12月6日、ロシア連邦国防省は、フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」フィンランド湾での工場航行試験の第1段階を完了し、造船企業『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)へ戻ったと発表した。
新たな艦の最初の海上への出航は10日間続いた。
この時に艦の乗組員と工場の受領-引渡チームは、実際のフリゲートの機動性、そして更にユニット、メカニズム及びシステムの動作性能を点検した。

フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は、プロジェクト22350の3番艦である。
フリゲートシリーズのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」と最初の生産艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、既に北方艦隊ロケット艦連合部隊の一員として勤務に就いている。
艦は有翼ミサイル「カリブル」或いは「オーニクス」、将来的には極超音速ミサイル「ツィルコン」を搭載する。

既存の慣行によると、最新の「カリブル」搭載艦は、国家試験中に北方海域から製品の発射を行なう。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は、プロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」(2020年12月29日就役)と共にサンクトペテルブルク『北方造船所』で2012年2月1日に起工されました。



本艦は「アドミラル・ゴロフコ」の名を持つ艦としては「2代目」になります。
初代「アドミラル・ゴロフコ」は、プロジェクト58ロケット巡洋艦として1961年4月20日に同じ『北方造船所』(当時は『A.A.ジダーノフ記念造船工場』)で起工され、1962年7月18日に進水、1964年12月30日に就役しました。
[ロケット巡洋艦「アドミラル・ゴロフコ」]
[キンダ級巡洋艦アドミラル・ゴロフコの晩年]
当初は北方艦隊へ配属されましたが、1968年3月に黒海艦隊へ転属し、1982年6月から1989年3月までセヴァストーポリでオーバーホールが行なわれました。
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ソ連邦解体後も現役に留まり、1990年代には黒海艦隊旗艦を務め、2002年11月に除籍されました。
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起工から2年後の2014年2月末からのウクライナ危機、3月のロシア連邦によるクリミア半島編入により、ウクライナロシアの関係が悪化した為、ガスタービンエンジン(M90FR)の供給が途絶える事になりました。

元々、ソ連/ロシア艦船用ガスタービンエンジンの製造には、ロシア及びウクライナの企業が関わっており、エンジンの最終組立はウクライナで行なわれていました。
(主要部品はロシアの企業で製造し、それをウクライナへ送って最終組み立て)
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

ウクライナでの最終組み立てが出来なくなった為、その為の設備をロシア国内に建設し、完全にロシア国内だけでガスタービンエンジンを生産できる体制を構築する必要が生じ、この体制作りに数年を要しました。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦のガスタービンエンジンはロシア国内で製造されている]
[ロシア海軍の新世代フリゲート・プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)における輸入代替問題]

ようやくガスタービンエンジン完全国産の目途が立ち、「アドミラル・ゴロフコ」用のガスタービン造船所へ供給されました。
これにより、建造が遅延していた「アドミラル・ゴロフコ」も進水する目途が立ちました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2020年7月1日までに進水する]

以前には2020年4月末~5月初頭の進水が予定されていましたが、新型コロナウイルス流行の影響の為、5月22日に延期されました。

[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは進水した]

進水後は造船所の岸壁で艤装工事が進められました。
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2021年夏以降に造船所の岸壁で係留試験を開始しました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは係留試験の準備を進めている]

「アドミラル・ゴロフコ」の洋上試験は2022年9月の開始が予定されていました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2022年9月に洋上試験を開始する]
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しかし、「アドミラル・ゴロフコ」サンクトペテルブルク造船所の岸壁を離れ、海上へ出たのは11月26日になりました。

[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコの最初の洋上試験が始まる]
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」、洋上試験開始(2022年11月26日)]

「アドミラル・ゴロフコ」フィンランド湾で洋上試験の最初の段階となる工場航行試験を開始し、バルト艦隊の艦船と航空隊が試験をサポートしました。
[ロシア海軍バルト艦隊は最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」の洋上試験をサポートする]

「アドミラル・ゴロフコ」工場航行試験の第1段階を完了し、12月6日にサンクトペテルブルク造船所の岸壁へ戻りました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」はフィンランド湾での洋上試験の第1段階を完了し、サンクトペテルブルクへ帰投した]

12月26日に再び出航し、工場航行試験の第2段階を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」はバルト海で洋上試験を継続する]

現在も洋上試験は続けられています。

そして非公式筋の情報ですが、「アドミラル・ゴロフコ」ロシア海軍への引き渡しは2023年3月中に予定されているようです。

これまでの慣習では、新造艦の洋上試験は、大きく分けて工場航行試験と、その次の国家試験の2段階となり、「アドミラル・ゴロフコ」は現時点では未だ工場航行試験中の筈ですが、3月末までにその次の国家試験まで済ませてロシア海軍へ引き渡すのか、或いは、国家試験ロシア海軍へ引き渡した後で行なうつもりなのでしょうか。


1等多目的フリゲート・プロジェクト22350は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で8隻が起工されており、この内2隻がロシア海軍へ引き渡され、もう1隻は洋上試験中です。

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
«Адмирал флота Советского Союза Горшков»(工場番号921)
2006年2月1日起工/2010年10月29日進水/2018年7月28日就役
北方艦隊へ配備(舷側番号454)

「アドミラル・フロータ・カサトノフ」«Адмирал флота Касатонов»(工場番号922)
2009年11月26日起工/2014年12月12日進水/2020年7月21日就役
北方艦隊へ配備(舷側番号461)

「アドミラル・ゴロフコ」«Адмирал Головко»(工場番号923)
2012年2月1日起工/2020年5月22日進水/2023年就役予定
北方艦隊へ配備予定

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」
«Адмирал флота Советского Союза Исаков»(工場番号924)
2013年11月14日起工/2023年以降就役予定

「アドミラル・アメリコ」«Адмирал Амелько»(工場番号925)
2019年4月23日起工/2024年就役予定

「アドミラル・チチャーゴフ」«Адмирал Чичагов»(工場番号926)
2019年4月23日起工/2025年就役予定

「アドミラル・ユマシェフ」«Адмирал Юмашев»(工場番号927)
2020年7月20日起工/2025年就役予定

「アドミラル・スピリドノフ」«Адмирал Спиридонов»(工場番号928)
2020年7月20日起工/2026年就役予定


5番艦(「アドミラル・アメリコ」)以降は巡航ミサイルの搭載数を増加した改正型となります。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲートの後期建造艦(5番艦以降)は32基の巡航ミサイル(対艦ミサイル)を搭載する]

ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」の発射試験を完了した

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『タス通信』より
2023年1月31日8時49分配信
【沿海地方でコルベット「リェーズキー」は対潜兵器の試験を完了した】
ウラジオストク、1月30日/タス通信

太平洋艦隊の為に建造された最新コルベット「リェーズキー」沿海地方魚雷射撃を実施し、沿海地方ピョートル大帝湾における国家航行試験の今次段階を完了する。
火曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「海上への出航中に艦の試運転チームは、コルベットの全ての対潜兵器複合体を使用した仮想海上目標への魚雷射撃を成功裏に実施しました。
魚雷兵器射撃の実行は、太平洋艦隊の小型対潜艦メチェーリと救助船ゲオルギー・コジミンにより保障されました。
プロジェクト636.3ワルシャワンカ潜水艦の内の1隻が実際に仮想敵役を演じました」

広報サービスは伝えた。

試験中、更に主動力装置の動作、様々なモードでの水中音響ステーション(ソナー)「ミノタヴル-M」水中音響複合体「ザーリャ-2」の動作が確認された。
以前に太平洋艦隊海上航空隊ヘリコプターKa-27PS乗員がコルベット「リェーズキー」の甲板上試験を保障し、昼間及び夜間時のヘリコプターの目視発艦及び着艦を保証するシステムを点検した。

コルベット「リェーズキー」は、プロジェクト20380多目的警備艦(コルベット)シリーズの4隻目である。
それは2016年7月1日に『アムール造船工場』で起工された。
2021年10月末、『アムール造船工場』試運転基盤での艤装と追加装備の為、輸送ドック「ゼーヤ」によりウラジオストクへ送り届けられた。



ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの4隻目「リェーズキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』で2016年7月1日に起工されました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]
「リェーズキー」は、「激しい」「強烈な」といった意味の形容詞です。

5年後の2021年7月1日に造船台から出渠しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"は造船台を出た]

『アムール造船工場』では、コルベットの出渠(進水)式典でシャンパンを割る役目を担う「コルベットの花嫁」を同社の女性職員から選定していますが、「リェーズキー」「花嫁」には、工場コルベット試運転チームの一員であるクセニア・ザヴゴロドネワが選ばれました。
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輸送浮きドックへ載せられた「リェーズキー」は、最終艤装と試験の為、10月6日にウラジオストクへ出発しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月6日9時20分配信
【コルベット「リェーズキー」は試験の為にウラジオストクへ向かった】

10月下旬にウラジオストクへ到着し、同月末にドックから出渠しました。
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2021年11月上旬、ウラジオストク『アムール造船工場』艤装岸壁で「リェーズキー」の係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"の係留試験が始まった]

当初、係留試験は造船所の技術者だけで行なわれていましたが、12月初頭には乗組員が艦内へ居住し、係留試験へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"へ乗組員が居住した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"乗組員は係留試験へ参加する]

「リェーズキー」の最初の洋上試験~工場航行試験は2022年1月の開始が予定されていましたが実現せず、出航前の消磁作業が始まったのは4月上旬になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"は2022年1月に洋上試験を開始する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は洋上試験開始前の消磁作業を行なっている]

4月13日、「リェーズキー」は洋上試験の最初の段階~工場航行試験を開始する為にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で洋上試験を開始した]

その後も工場航行試験は続けられました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で洋上試験を続けている]

12月中旬には兵装の射撃試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で砲撃試験を実施した]

12月25日から最終洋上試験となる国家試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で最終洋上試験(国家試験)を開始した]

2023年1月27日には艦載ヘリコプターの発着試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で艦載ヘリコプターの発着艦試験を実施した]

1月31日までに対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」の発射試験を完了しました。

国家試験が終われば、ロシア海軍への引き渡しの準備が整います。

「リェーズキー」ロシア海軍への引き渡しは2022年12月末に予定されていましたが、国家試験の開始が12月25日になった為、引き渡しも2023年に延期される事になりました。
[プロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は2022年12月にロシア海軍太平洋艦隊へ就役する]


現在、バルト海でも同型艦(サンクトペテルブルク『北方造船所』で建造)「メルクーリイ」の洋上試験(国家試験)が行なわれています。
こちらもロシア海軍への引き渡しは2023年になります。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット「水星」(メルクーリイ)はバルト海での洋上公試中に100mm単装砲を発射した]
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新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380)は、現在までに計12隻が起工され、このうち7隻がロシア海軍へ引き渡されています。

20380は、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で建造されています。

[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役
バルト艦隊に配備(艦番号550)

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役
バルト艦隊に配備(艦番号531)

「ボイキー」Бойкий(建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役
バルト艦隊に配備(艦番号532)

「ストイーキー」Стойкий(建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役
バルト艦隊に配備(艦番号545)

「リェチーヴイ」Ретивый/「メルクーリイ」Меркурий(建造番号1007)
2015年2月20日起工/2020年3月12日進水/2023年就役予定
黒海艦隊に配備予定(艦番号535)

「ストローギー」Строгий(建造番号1008)
2015年2月20日起工/2023年以降就役予定
黒海艦隊に配備予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2017年7月20日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号333)

「グロームキー」Громкий(建造番号2102)
2012年4月20日起工/2017年7月28日進水/2018年12月25日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号335)

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(建造番号2103)
2015年7月22日起工/2019年9月12日進水/2020年12月25日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号339)

「リェーズキー」Резкий(建造番号2104)
2016年7月1日起工/2021年7月1日進水/2023年就役予定
太平洋艦隊に配備予定(艦番号343)

「グローズヌイ」Грозный(建造番号2105)
2021年8月23日起工
太平洋艦隊に配備予定

「ブラーヴイ」Бравый(建造番号2106)
2021年9月29日起工
太平洋艦隊に配備予定

ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で戦闘訓練を開始した

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『インテルファクス極東ニュース』より
2023年1月30日8時28分配信
【フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は沿海地方沖で砲射撃を実施する】
ウラジオストク、1月30日、ウラジオストク-極東

太平洋艦隊フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、計画戦闘演習を行なう為に駐留所から出航した。
月曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「太平洋艦隊の戦闘訓練計画に沿って、ピョートル大帝湾の海上射爆場海域で艦の乗組員は、仮想敵の火点と指揮所を模した沿岸目標への複合砲射撃を行ないます」
声明では、こう述べられた。

沿岸標的を撃破する為、砲装置A-190の要員が関わる。

更にフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」の要員は、無防備の泊地へ停泊中の艦の保護及び防衛の実地任務へ取り組み、固定式及び携帯式対破壊工作擲弾を使用する予防擲弾射撃を行なう。
「敵」戦闘泳者を仮想撃滅する為、手榴弾が使用される。



プロジェクト1155大型対潜艦の8番艦「マルシャル・シャーポシニコフ」は、1983年5月25日にカリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で起工され、1984年12月27日に進水し、1985年12月30日にソ連海軍へ納入されました。
1986年2月2日に太平洋艦隊へ編入され、正式に就役しました。
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1987年10月1日から12月26日まで太平洋艦隊基地への移動航海を行ないました。
この間、モザンビーク、ルアンダ、セーシェル諸島、インド、ベトナムを訪問しました。

1988年7月14日から1989年2月13日までペルシャ湾で行動し、41隻の船を護送しました。
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1990年にはエチオピアからソ連民間人を避難させ、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1990年8月14日から18日まで朝鮮共和国ウォンサン(元山)港を訪問しました。

1990年12月15日から1991年8月30日までペルシャ湾で行動し、この間にアブダビアデンへ寄港しました。
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1992年11月から1994年4月までウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールが行なわれました。

2003年4月16日にウラジオストクを出航し、5月にインド洋黒海艦隊の艦船と合同演習を行ない、その後、インドを訪問しました。
[ロシア海軍、インド洋遠征(2003年4~5月):その1・太平洋艦隊のウダロイ級大型対潜艦]

2003年10月にはハワイ真珠湾を訪問しました。
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2004年8月30日から9月30日まで日本を訪問し、9月4日には日本海上自衛隊と捜索救助合同演習を行ないました。

2005年8月下旬には駆逐艦「ブールヌイ」と共に中国青島港を訪れ、中国海軍との合同演習『平和の使命-2005』へ参加しました。
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2006年3月にはグアム島を訪問しています。
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2008年9月15日から17日まで日本海で実弾射撃訓練を行ない、帰投した直後に火災事故が発生しました。
[大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災発生 ]

2009年3月に修理を完了し、艦隊へ復帰しました。

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、これまでに3度に渡りアデン湾海賊対処任務へ就いており、1度目は2010年2月24日に出港しています。
[大型対潜艦「シャーポシニコフ元帥」支隊はソマリアへ出発した]

アデン湾到着後の「マルシャル・シャーポシニコフ」艦内で打ち合わせを行なうロシア海軍海賊対処部隊幹部とアメリカ及びシンガポール海軍アデン湾派遣部隊指揮官
(2010年4月8日)
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2010年5月6日、ソマリア海賊に乗っ取られたロシアタンカー「モスクワ大学」を解放しました。
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【ソマリア海賊:露タンカー乗っ取り 翌日に解放】
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『ロシア通信社ノーボスチ』情報グラフィックより。
2012年5月7日配信
【乗っ取られたタンカー「モスクワ大学」の突入解放作戦】

この時のロシア海軍海賊対処部隊指揮官は、第44対潜艦旅団司令官イリダル・アフメロフ1等海佐でした。
[ソマリア海賊対処部隊指揮官イリダル・アフメロフの華麗な戦歴]

タンカー「モスクワ大学」を乗っ取ろうとしたソマリア海賊は1名が射殺され、10名が拘束されました。
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しかし、拘束された10名も、ボートに乗せられて海上へ放逐され、その後、死亡しました。
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結果的に、「モスクワ大学」を襲撃したソマリア海賊は、11名全てが死亡しました。
[アデン湾における大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフの活躍を描いた映画が撮影される]
「マルシャル・シャーポシニコフ」は2010年6月25日に帰投しました。

2012年4月下旬に黄海で実施されたロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2012」(2012年4月)]

2012年11月2日から2013年4月21日まで遠距離航海を行ない、2度目のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア太平洋艦隊アデン湾派遣部隊はウラジオストクへ戻った]

2014年3月中旬から7月初頭までインド洋への遠距離航海を行ない、この間に3度目のアデン湾海賊対処任務を遂行しました。
[ロシア太平洋艦隊インド洋遠征(2014年3月-7月)]
2014年10月から12月までオーストラリア沖への遠距離航海を行ないました。
[オーストラリア沖へ行ったロシア海軍太平洋艦隊の軍艦はウラジオストクへ帰ってきた]

2015年3月下旬から4月上旬まで日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は日本海で演習を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊は演習を実施した]

2015年6月下旬から7月初頭にオホーツク海で実施された演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はオホーツク海で対潜演習を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の『決闘』演習がオホーツク海で行なわれた]

2015年10月26日に宗谷海峡を東進し、11月16日に同海峡を西進したのを最後に、洋上での活動は見られなくなりました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年10月26日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2015年11月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


2016年春からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装工事が始まりました。
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2基の「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒AK-100 100mm単装砲2番砲塔、ガスタービンエンジンなどが撤去されました。

ガスタービンエンジン『クロンシュタット海洋工場』へ送られ、修復されました。
[クロンシュタット海洋工場はロシア海軍の全ての艦艇用ガスタービンエンジンを修理する]

「マルシャル・シャーポシニコフ」は、近代化改装により対艦ミサイル「ウラン」を装備する事になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフは近代化改装によりウラン対艦ミサイルを装備する]

近代化改装開始から1年以上経った2017年8月には、「マルシャル・シャーポシニコフ」の為に、有翼ミサイル「カリブル」用の垂直発射機3S-14も発注された事が明らかになりました。
ブログ『BMPD』より
2017年8月19日配信
【大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」の近代化で2基の汎用垂直発射装置3S-14モジュールが設置される】
(つまり、当初は「ウラン」対艦ミサイルのみを装備するつもりだったが、その後、「カリブル」も装備する事になった)

「ウラン」4連装発射筒(3R-60U)「ラストルブ」対潜ミサイル4連装発射筒の在った場所に、3S-14発射機100mm単装砲2番砲塔の在った場所に設置されました。
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2018年2月16日、「マルシャル・シャーポシニコフ」で、溶接作業中に木製足場へ引火した事により火災が発生しました。

[ウラジオストクで近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災が発生した]

その後、『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
[近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフ近影(2018年7月11日)]

2019年11月13日までに乾ドックを出ました。
[近代化改装中のロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート(大型対潜艦)マルシャル・シャーポシニコフはウラジオストクの乾ドックを出た]

その後、『ダーリザヴォード』の岸壁で艤装工事が進められました。


「マルシャル・シャーポシニコフ」AK-100 100mm砲の1番砲塔も撤去され、代わりにロシア海軍の新世代水上艦にも装備されているA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲が設置されました。

[近代化改装されるロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は新たな100mm砲を得る]

更に、最新の高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ」の装備も検討されています。
(未だ実際に装備はされていませんが )
[近代化されるロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は最新高射ミサイル-砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

2020年7月10日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は、最初の洋上試験を開始しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で洋上試験を開始した]

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その後、一旦ウラジオストクへ戻り、8月13日には再び洋上試験の為に出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で洋上試験を続ける]

9月15日、太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将「マルシャル・シャーポシニコフ」を視察しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊司令官は近代化改装されたフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"を視察した]

10月19日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は工場航行試験の第2段階を実行する為にウラジオストクを抜錨し、日本海へ出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は洋上試験の第2段階実施の為に日本海へ出航した]

その後、ウラジオストクへ帰投し、11月6日には艦船修理工場『ダーリザヴォード』の乾ドックへ入渠しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は最終洋上試験の準備の為にドックへ入った]


兵装の試験を行なう為、12月15日に出航しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は兵装試験を行なう為、日本海へ出航した]

12月24日、A-190-01 100mm単装砲対艦ミサイル「ウラン」の発射試験を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海でA-190-01 100mm砲と対艦ミサイル"ウラン"の発射試験を行なった]

12月28日に再び対艦ミサイル「ウラン」を発射しました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で再び対艦ミサイル"ウラン"を発射した]

この時期に「カリブル」の発射試験も行なわれたようですが、失敗しました。


「マルシャル・シャーポシニコフ」は、2021年1月から港内に停泊した状態で乗組員の各種訓練~第1錬成任務K-1を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はウラジオストク港内で乗組員の錬成訓練を行なった]

2021年3月には海上での乗組員の各種訓練~第2錬成任務K-2へ移行し、3月4日には他の太平洋艦隊の水上艦と共にピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"、大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行なった]

4月4日にはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

2021年4月6日、「マルシャル・シャーポシニコフ」は、有翼ミサイル「カリブル」(対地型)を地上目標へ発射しました。

[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
ミサイル日本海から発射され、距離1000km以上離れたタタール海峡西岸のシュルク岬(ソヴィエツカヤ・ガヴァニの北方)の標的へ命中しました。
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翌4月7日、今度は水上目標へ有翼ミサイル「カリブル」(対艦型)を発射しました。

[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で対艦ミサイル"カリブル"を発射した]

4月8日には無人機を使用して地上目標への艦砲射撃訓練を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はピョートル大帝湾で艦砲射撃訓練を行なった]


2021年4月27日、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、正式に太平洋艦隊へ復帰しました。
[近代化改装された大型対潜艦改めフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はロシア海軍太平洋艦隊へ復帰した]

2021年5月初頭に遠距離航海へ出発し、その後、太平洋中央部太平洋艦隊の大規模演習へ参加し、7月8日に帰投しました。

[ロシア太平洋艦隊のアジア-太平洋遠征と太平洋中央部演習(2021年5月-7月)]

2021年11月中旬にピョートル大帝湾で近代化された通信システム、対空防衛システム、レーダーの洋上試験を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年11月11日12時0分配信
【太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は艦の新たなシステムの航行試験の為に海上へ出た】

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年11月12日14時30分配信
【太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で対空防衛訓練を実施した】

2021年12月1日からロシア連邦軍の新年度が始まり、「マルシャル・シャーポシニコフ」は12月6日に洋上演習を行なう為に日本海へ出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"とコルベット"ロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は日本海で戦闘訓練を行なう]

その後、ウラジオストクへ帰投し、12月14日に戦闘訓練の為、再び出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"はピョートル大帝湾で戦闘訓練を行なう]

翌12月15日、新型対潜ミサイル「オトヴェート」を発射しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"は日本海で新型対潜ミサイル"オトヴェート"を発射した]


2022年1月14日にウラジオストク港内で対空防衛訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」とロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフはウラジオストク港で対空防衛訓練を実施した]

2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、2021年2月1日にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]

その後、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」(1981年就航、ロシア連邦運輸省『ロスモルポルト』所属)の先導により、太平洋艦隊主力部隊はラペルザ海峡の通行を開始し、2月7日にはオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]

2月10日にはオホーツク海中型海洋給油船「イジョラ」(1970年4月24日就役)から洋上補給を受けました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で洋上補給を行なった]

2月11日にはオホーツク海で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対水上砲撃訓練を実施した]

2月12日朝にはカムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nアヴァチンスキー湾(カムチャツカ半島沖)で機雷敷設訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊の対潜哨戒機Il-38NとIl-38はカムチャツカ沖で機雷敷設訓練を実施した]

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2月12日、クリル諸島ウルップ島周辺海域に居た太平洋艦隊艦船部隊は、ロシア領海を侵犯したアメリカ海軍ヴァージニア級原子力潜水艦を発見しました。
アメリカ原潜ロシア側の警告を無視したので、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)が警告射撃を行ない、アメリカ原潜は退去しました。
[ウルップ島付近で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はアメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦を発見し、退去させた]

このヴァージニア級原子力潜水艦は、2月12日に対潜哨戒機Il-38太平洋艦隊潜水艦を目標にして対潜演習を行なっていた時に発見されたようです。
[アメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦はロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機と潜水艦の対潜演習中にウルップ島周辺海域で発見された]

2月14日、太平洋艦隊艦船部隊オホーツク海(クリル諸島付近)で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海(クリル諸島付近)で対水上砲撃訓練を実施した]

その後、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」短距離艦対空ミサイル「キンジャール」を海上標的へ発射しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海の演習において対空ミサイルを水上目標へ発射した]

2月下旬にオホーツク海(とその下の北海道)の天候が急激に悪化した為、演習参加部隊は2月20日夜までにペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ退避しました。
[オホーツク海で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は悪天候の為にペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ退避した]

天候回復後、2月24日に演習参加部隊はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の沖(アヴァチンスキー湾)へ出航し、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」コルベット「グレミャーシチー」は、機雷掃討訓練と捜索救助ヘリコプターによる救助訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はカムチャツカ半島沖で機雷掃討訓練を実施した]

2月25日にはコルベット3隻と共にペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で基地防空訓練を実施した]

その後、太平洋艦隊艦船部隊ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で物資を補給して3月1日に同港を出航し、3月2日にはカムチャツカ沖で沿岸への艦砲射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット4隻はカムチャツカ半島沿岸で艦砲射撃演習を実施した]

一方、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSは、浮上している潜水艦へ直接に通信文を届けるという珍しい訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」の艦載ヘリコプターは潜水艦へ直接に通信文を届ける訓練を実施した]

なお、時期と場所から見て、この時、「マルシャル・シャーポシニコフ」艦載ヘリコプター日本の領空を侵犯した可能性が有ります。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年3月2日発表
【推定ロシア機による領空侵犯について】

3月3日にはフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」オホーツク海で対空防衛演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海で対空防衛演習を実施した]

3月4日には、カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nと艦船部隊がオホーツク海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対潜哨戒機と共に対潜戦闘訓練を実施した]
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その後、太平洋艦隊艦船部隊太平洋を南下して津軽海峡を通過し、日本海へ入り、3月14日までにウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はオホーツク海演習を終えた後に津軽海峡を通過してウラジオストクへ帰投した]

一方、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」他5隻は別行動を取り、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」の先導で未だ流氷が有るオホーツク海中央部を横断し、3月14日までに宗谷海峡を通過して日本海へ入りました。

[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊の別動隊は宗谷海峡を通過して日本海へ入った]

3月17日、ウラジオストクへ帰投する前のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、「ワルシャワンカ」潜水艦(おそらくは最新の「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」)と「対決」する演習をピョートル大帝湾で実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で「ワルシャワンカ」級潜水艦と「対決」した]

3月18日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海の演習を終えてウラジオストクへ帰投した]

4月7日にピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を実施した]


2022年5月20日、他のロシア太平洋艦隊の主力水上艦と共にウラジオストクを出航し、5月末に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入り、6月上旬に太平洋で実施された演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の太平洋演習(2022年6月上旬)]
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演習が終わった後、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」コルベット「グレミャーシチー」、そして中型海洋給油船「ペチェンガ」は本隊と別れ、フィリピンへ向かいました。
(本隊は6月23日にウラジオストクへ帰投)

6月22日にフィリピンマニラ港へ寄港しました。
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6月23日にマニラ港から出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はフィリピンのマニラ港訪問を終えて出航した]

6月25日にベトナムカムラン港へ寄港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はベトナムを訪れた]

6月28日にカムラン港から出航し、南シナ海で戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」は南シナ海で戦闘演習を実施した]

7月5日に東シナ海機雷掃討訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」は東シナ海で機雷掃討訓練を実施した]

7月8日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」は太平洋演習と東南アジア遠征を終えてウラジオストクへ帰投した]

7月31日の『ロシア海軍の日』ウラジオストクで行なわれた観艦式へ参加しました。
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8月10日にウラジオストクを出航してオホーツク海へ行き、8月20日に宗谷海峡を西進して日本海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の水上艦船、宗谷海峡通過(2022年8月20-21日)]

8月23日にピョートル大帝湾対潜ヘリコプターKa-27PLと共に対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」と2機のヘリコプターKa-27PLはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を実施した]


2022年9月1日から始まったロシア東方軍管区の戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加し、日本海(ピョートル大帝湾)で対潜戦闘訓練、機雷掃討訓練、対艦砲撃訓練、対空戦闘訓練、対水中破壊工作防衛訓練を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加しているロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で実弾射撃訓練を実施した]

戦略演習『ヴォストーク-2022』が終わった後、9月9日に宗谷海峡を東進してオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入った]

その後、「マルシャル・シャーポシニコフ」『ヴォストーク-2022』へ参加したロシア太平洋艦隊中国海軍の艦船部隊と合流して太平洋へ入り、合同パトロールを開始しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加したロシア海軍と中国海軍の艦は太平洋で合同パトロールを開始した]

ロシア太平洋艦隊中国海軍の艦船部隊は、太平洋上で捜索救助訓練や対空戦闘訓練などを行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加したロシア海軍と中国海軍の艦は太平洋で合同パトロールを続けている]
ロシア海軍中国海軍の艦は、ベーリング海(アリューシャン列島沖)へ進出しました。
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その後、ロシア海軍中国海軍の艦は太平洋を南下し、9月27日に犬吠埼沖及び御蔵島八丈島の間を通過しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年9月27日公表
【中国及びロシア海軍艦艇の動向について】

9月28日~29日には大隅海峡を通過して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年9月29日公表
【中国及びロシア海軍艦艇の動向について】

ロシア海軍の艦は9月29日に対馬海峡を北上して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年9月30日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

10月初頭にウラジオストクへ帰投しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2022』及び中国海軍との太平洋合同パトロールへ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はウラジオストクへ帰投した]

10月6日にはピョートル大帝湾対艦ミサイル迎撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はピョートル大帝湾で対艦ミサイル迎撃訓練を実施した]

2022年12月21日~27日に東シナ海で実施された合同演習『海洋協同-2022』へ参加する為、12月19日にウラジオストクを出航しました。
[2022年12月21日-27日に東シナ海でロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2022』が実施される]

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12月21日には東シナ海の演習実施海域(済州島の南方)で中国海軍の演習参加部隊と合流しました。
[東シナ海でロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2022』が始まる]

[合同演習『海洋協同-2022』へ参加するロシア海軍と中国海軍の艦船部隊は東シナ海で合流し、合同訓練を開始した]


その後も両国艦隊は海上演習を続け、12月27日に合同演習は終了しました。
[東シナ海でのロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2022』は終了した]

12月30日にウラジオストクへ帰投しました。
[東シナ海で中国海軍との合同演習『海洋協同-2022』へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はウラジオストクへ帰投した]


2023年1月中旬にウラジオストクで乗組員の錬成訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はウラジオストクで乗組員の錬成訓練を実施した]

1月30日にピョートル大帝湾へ出航し、戦闘訓練を開始しました。

ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は日本海で対潜戦闘訓練を実施した

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『KORABEL.RU』より
2023年1月28日13時11分配信
【見つけて破壊する:太平洋艦隊のコルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は仮想敵潜水艦を破壊する任務へ対処した】

太平洋艦隊コルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は、日本海エリアで仮想敵潜水艦を探知、破壊する任務へ取り組んだ。

演習計画に沿って「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」日本海において意図された任務を遂行し、偵察機から受信したデータに基づいて未確認水中物体を捜索する為に指定海域へ到着したと東方軍管区広報サービスは発表した。

水中目標のデータは、空中から水域のパトロールを行なった太平洋艦隊海上航空隊対潜航空機Il-38の飛行士から受信された。

潜水艦との接触を確立した後、コルベット潜水艦を破壊する為に対潜複合体「パケート-NK」を電子発射により仮想使用した。
太平洋艦隊プロジェクト636.3「ワルシャワンカ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の1隻が仮想敵として使用された。
演習は、太平洋艦隊の戦闘訓練計画に沿って実施された。



ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの3隻目となる「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339)は、2015年7月22日に起工され、2019年9月12日に進水し、2020年12月25日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊に編入されました。

[プロジェクト20380コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊に編入された]

就役後はウラジオストクで乗組員の錬成訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ"は乗組員の錬成訓練を行なう]

2021年6月に太平洋中央部で実施された太平洋艦隊の大規模演習には、2隻の同型艦~「ソヴェルシェーンヌイ」(2017年7月20日就役)及び「グロームキー」(2018年12月25日就役)共に参加しました。
[ロシア太平洋艦隊のアジア-太平洋遠征と太平洋中央部演習(2021年5月-7月)]

2021年8月14日には同型艦2隻と共にピョートル大帝湾で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット3隻はピョートル大帝湾で演習を実施した]

2021年10月中旬に日本海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2021』には、同型艦「グロームキー」と共に参加しました。
[ロシア海軍と中国海軍の合同演習『海洋協同-2021』(2021年10月14日~17日)]

2021年12月末には同型艦「グロームキー」と共にフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」新型ミサイル(対潜ミサイル「オトヴェート」)発射試験の支援任務に従事しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"のミサイル発射支援任務に従事した大型対潜艦アドミラル・トリブツ、コルベット・グロームキー、ロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフはウラジオストクへ帰投した]


2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で実施された太平洋艦隊の大規模演習へ2隻の同型艦と共に参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はオホーツク海演習を終えた後に津軽海峡を通過してウラジオストクへ帰投した]

2022年6月上旬に太平洋で実施された太平洋艦隊の大規模演習にも、2隻の同型艦と共に参加しました。
[2022年6月上旬の太平洋演習へ参加したロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はウラジオストクへ帰投した]

2022年8月中旬には同型艦「ソヴェルシェーンヌイ」と共にオホーツク海で行動しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の水上艦船、宗谷海峡通過(2022年8月20-21日)]

2022年9月上旬に日本海オホーツク海で実施された中国海軍との合同演習『ヴォストーク-2022』と、その後の中国海軍との太平洋(ベーリング海・アリューシャン列島沖を含む)合同パトロールへ2隻の同型艦と共に参加しました。
[ヴォストーク-2022演習と露中海軍の太平洋合同パトロール(2022年9月)]

2022年10月12日、日本海で実弾射撃演習を行なう為、3隻のコルベットが揃ってウラジオストクを出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は日本海で実弾射撃演習を実施する]

3隻のコルベット日本海で対水上・対空射撃演習を行なった後、10月15日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」は日本海での実弾射撃演習を完了し、ウラジオストクへ帰投した]

11月3日には同型艦「ソヴェルシェーンヌイ」と共にウラジオストクで対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はウラジオストクで対空戦闘訓練を実施した]

12月6日にはピョートル大帝湾へ出航し、沿海地方ニコラエフカ飛行場に駐留する第7062航空基地(対潜哨戒機Il-38/Il-38N、対潜ヘリコプターKa-27PL、捜索救助ヘリコプターKa-27PS、輸送ヘリコプターMi-8が所属)の艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はピョートル大帝湾で捜索救助ヘリコプターKa-27PSの発着艦訓練を実施した]


2023年1月28日には日本海で対潜戦闘訓練を行ないました。
「敵役」としてウラジオストクウリス湾に駐留する第19潜水艦旅団所属のプロジェクト06363潜水艦(「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」「マガダン」)の内の1隻が参加しました。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはバレンツ海で戦闘訓練を実施する

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『KORABEL.RU』より
2023年1月27日19時21分配信
【大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」はバレンツ海で戦闘訓練任務の遂行へ着手した】

北方艦隊大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」は、計画戦闘訓練任務を遂行する為にバレンツ海へ入った。

対潜艦の乗組員は、救助曳船「パミール」の乗組員、そして更に北方艦隊航空・防空軍艦載ヘリコプターとの協同行動へ取り組む。
それには移動中の艦の甲板からの艦載ヘリコプターの発艦と着艦も含まれるとロシア連邦国防省情報マスコミュニケーション部は発表した。

海上で対潜艦の乗組員は全艦内システム、電波技術機器、通信機器の機能を点検する。
更に当直士官と航海士戦闘部門は、バレンツ海の特定海域での航法の特徴についての知識を点検する。

海上への出航中、対潜艦に加えて救助曳船が含まれる艦船支隊が形成される。
支隊の一員として、合同操艦の要素と、海上移動中の艦船支隊の組織的な保護と防衛の為の大型対潜艦の乗組員の行動へ取り組む。

「アドミラル・レフチェンコ」プロジェクト1155大型対潜艦である。
対潜ミサイル複合体噴射推進爆撃装置、魚雷発射管、他の種類の砲及びミサイル兵器で武装する。
近年、北方艦隊大型対潜艦は、大西洋、地中海での遠距離航海任務の遂行中、そして更には北極の開発に関する問題を解決する為、積極的に使用されている。



プロジェクト1155「フレガート」大型対潜艦(「ウダロイ」型)の6番艦「ハバロフスク」は、1982年1月27日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)の『A.A.ジダーノフ記念造船工場』(現『北方造船所』)で起工されました。
1982年5月24日に「アドミラル・レフチェンコ」と改名されました。
1985年2月21日に進水し、1988年9月30日に就役しました。
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1989年5月1日に北方艦隊へ編入されました。

1990年5月16日から12月15日まで地中海への遠距離航海を行ない、シリアタルトゥース港を訪れ、アメリカ海軍航空母艦「サラトガ」を追跡しました。
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1992年7月1日にアメリカ海軍駆逐艦「オブライエン」と合同演習を行ないました。
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1993年8月~9月にも地中海への航海を行ない、フランストゥーロンを公式訪問しました。

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1996年にはグレートブリテンおよびアメリカとの合同演習へ参加し、同年11月には、バルト海から北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動する就役前の重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」をエスコートしました。
[就役前の原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(1995~1997年)]

1999年10月から2001年7月まで建造元の『北方造船所』でオーバーホールを行ないました。

バルト艦隊駆逐艦「ナストーイチヴイ」と共に行動中の「アドミラル・レフチェンコ」(2003年6月28日)
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洋上行動中の「アドミラル・レフチェンコ」(2003年10月8日)
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2004年春にロスリャコヴォ第82艦船修理工場浮きドックへ入渠しました。
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2004年10月初頭に北海アメリカ海軍との合同演習『ノーザン・イーグル-2004』へ参加しました。
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2005年6月下旬にフランスブレストを訪問しました。
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2005年6月末~7月初頭にイギリスポーツマスを訪れ、トラファルガー海戦200周年記念行事へ参加しました。
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2005年7月中旬にアイスランドレイキャビクを訪問しました。
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2007年12月~2008年2月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征へ同行しました。
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[空母アドミラル・クズネツォフ第2次地中海遠征(2007年12月~2008年2月)]

2008年12月~2009年3月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征にも同行しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第3次地中海遠征(2008年12月~2009年3月)]

しかし途中で「アドミラル・クズネツォフ」と別れ、アデン湾へ向かいました。
[駆逐艦「アドミラル・レフチェンコ」、ソマリア沖へ]

その後は重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と合流し、同艦と行動を共にしました。
[北方艦隊のピョートル・ヴェリキーとアドミラル・レフチェンコは地中海で任務を遂行する]

2010年後半にアデン湾で海賊対処任務に就き、8個船団の51隻の民間船(ギリシャ、エジプト、パナマ船籍)を護送しました。
(2010年6月11日出航、11月30日帰投)
この間、ジブチ、サラーラ(オマーン)、ハーコンスヴァーン(ノルウェー)、セウタ(スペイン)へ寄港しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
【大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」の対海賊当直】

2013年12月~2014年5月の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」地中海遠征にも同行しましたが、途中で別行動となりました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-2014年5月)]

「アドミラル・レフチェンコ」セヴァストーポリを訪れた後、2014年7月初頭に帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは長期航海を終えて母港へ戻った]

2014年9月~10月に北極圏遠征を行ない、ノヴォシビルスク諸島まで進出しました。
(2014年9月6日出港、10月9日寄港)
この遠征には大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」の他に大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」、「コンドポガ」、給油船「セルゲイ・オシポフ」、救助曳船「パミール」が参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
【2014年9月6日~10月9日の北方艦隊艦船支隊のノヴォシビルスク諸島への航海】

2015年3月の北方艦隊の抜き打ち演習へ参加した後は外洋へ出る事も無くなり、事実上予備役となりました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で救助演習を行なう]

その後、「アドミラル・レフチェンコ」は修理され、艦隊へ復帰する事になりました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはオーバーホールを行なう]

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2021年初頭にスネシュノゴルスク艦船修理工場『ネルパ』へ回航され、本格的な修理が始まりました。
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2022年5月、「アドミラル・レフチェンコ」は修理後の点検の為にバレンツ海へ出航しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは修理を終えて現役に復帰した]

2022年6月13日には大型対潜艦「セヴェロモルスク」と共にバレンツ海で対潜演習を行ないました。
『ロシアビジネスコンサルティング(RBC)』より
2022年6月13日16時31分配信
【北方艦隊はNATOの演習を背景にバレンツ海で演習を実施した】

その後も何度かバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクとアドミラル・レフチェンコはバレンツ海で砲撃戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクとアドミラル・レフチェンコはバレンツ海で海上戦闘訓練を実施した]

2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にはセヴェロモルスクの観艦式へ参加しました。
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2022年8月10日にセヴェロモルスク基地を出航し、北極圏への遠距離航海を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊は11度目の北極遠征へ出発した]
「アドミラル・レフチェンコ」にとっては2014年以来8年ぶりの北極遠征になります。

8月14日にフランツ・ヨシフ諸島へ到着し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊北極遠征部隊はフランツ・ヨシフ諸島へ到着した]

今回の北極遠征は、「アドミラル・レフチェンコ」の修理後の各種試験も兼ねていたようです。
[長期修理を終えたロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコは北極圏の演習へ参加する]

8月29日にカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはカラ海へ入った]

9月8日にはカラ海で対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はカラ海で対空戦闘訓練を実施した]

翌9月9日にはカラ海東部で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はカラ海東部で対潜戦闘訓練を実施した]

その後、北極遠征部隊ラプテフ海へ入り、9月12日にはノヴォシビルスク諸島コテリヌイ島の駐留部隊(第99戦術グループ)との合同演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はノヴォシビルスク諸島で演習を実施した]

その後、ラプテフ海を西進し、9月21日にチェリュスキン岬海軍歩兵部隊の上陸演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はチェリュスキン岬で上陸演習を実施した]

9月24日、「アドミラル・レフチェンコ」は、宣伝航海に従事していた大型揚陸艦「イワン・グレン」と共にエニセイ川沿いのドゥディンカへ寄港しました。

[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンと大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはドゥディンカへ到着した]

10月5日、「イワン・グレン」と共にドゥディンカを出航し、10月10日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はセヴェロモルスクへ帰投した]

11月16日にはセヴェロモルスク-1飛行場に駐留するキルケネス赤旗・第830独立艦上対潜ヘリコプター連隊艦載ヘリコプターKa-27(対潜型捜索救助型)の発着艦訓練をコラ湾で行ないました。
その後、バレンツ海へ出てKa-27の発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはコラ湾とバレンツ海で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

バレンツ海Ka-27の発着艦訓練や潜水艦捜索訓練などの演習を行なった後、11月19日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはバレンツ海で戦闘演習を実施した後にセヴェロモルスク基地へ帰投した]


2023年1月27日にバレンツ海へ出航して戦闘訓練を開始しました。

ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、ウクライナへ巡航ミサイルを発射(2023年1月26日)


『タス通信』より
2023年1月27日20時34分配信
【ロシア連邦国防省はNATOが供給した物を含むウクライナの兵器輸送を遮断したと発表した】
モスクワ、1月27日/タス通信

ロシア連邦軍は木曜日に、ウクライナの防衛産業複合体企業と輸送システムの機能を保障するエネルギーシステム施設へ大規模な打撃を与えた。
金曜日にロシア連邦国防省公式代理人イーゴリ・コナシェンコフ中将は発表した。

「1月26日にロシア連邦軍は、ウクライナの防衛産業複合体企業と輸送システムの機能を保障するエネルギーシステム施設へ、空中発射及び海上発射の長距離高精度兵器、そして更には無人機により大規模なミサイル打撃を与えました」
コナシェンコフ
は言った。

ロシア国防省公式代理人によると、大規模打撃の目的は達成された。
「全ての指定目標は撃破されました」
コナシェンコフ
は強調した。

特に中将は、NATO諸国から供給された兵器と弾薬の戦闘行動地域への輸送が遮断された事を指摘した。
「ウクライナ軍の軍用装備の修理と復帰の為の企業の生産設備の作業は中断されています」
彼は付け加えた。



ロシア連邦軍「ウクライナ特殊軍事作戦」を開始した2022年2月24日、ロシア航空宇宙軍航空機ロシア海軍黒海艦隊巡航ミサイル「カリブル」搭載艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
初日には、少なくとも30基の「カリブル」が発射されたようです。
『WION』より
2022年3月5日4時23分配信
【ロシアのウクライナ攻撃:巡航ミサイル「カリブル」はシリアの戦場でテストされた】

現在、黒海に居る「カリブル」搭載艦は10隻です。
[ロシア海軍黒海艦隊は4隻の巡航ミサイル「カリブル」搭載水上艦を黒海へ展開している]
フリゲート「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」
小型ロケット艦「グライヴォロン」、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」、「イングシェチア」
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」、「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「スタールイ・オスコル」、「コルピノ」

(この他、未だ正式に就役していない小型ロケット艦「ツィクロン」)
フリゲート小型ロケット艦は8基、潜水艦は4基の「カリブル」を搭載しています。

なお、ロシア国防省の公式発表では「海上発射長距離高精度兵器」という呼称が使われる事が多いのですが、これは「カリブル」を指しています。

2月25日深夜~2月26日未明にも航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は夜間にウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同じ2月26日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦により、もう一度大規模な巡航ミサイル攻撃がウクライナに対して行なわれました。
[2022年2月26日にロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」による攻撃を行なった]

3月1日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月20日には、カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦「ウクライナ特殊軍事作戦」において初めてウクライナへの大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊はウクライナ特殊軍事作戦において初めてカスピ海から巡航ミサイル「カリブル」をウクライナのムィコラーイウ州へ発射した]

同じ3月20日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ北西部のネージン車両修理工場への大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からウクライナのネージン修理工場へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月22日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドネツクルガンスクウクライナ軍施設への大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からドネツクとルガンスクのウクライナ軍施設へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月22日夕方、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ西部リヴネ市北西のオルツィヴウクライナ軍兵器庫へのミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からリヴネ近郊のウクライナ軍兵器庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月24日夜、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、キエフ州カルィーニウカ燃料貯蔵所へのミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からキエフ州カルィーニウカのウクライナ軍燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月25日、黒海艦隊小型ロケット艦(「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ジトームィル州ヴェリキー・コロフンツィ地域の弾薬兵器庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からジトームィル州のウクライナ軍兵器庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]


3月27日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、キエフ近郊のプレセツクミサイル倉庫「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からキエフ近郊のプレセツクのウクライナ軍ミサイル倉庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月28日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ジトームィル州ウショムールヴェセロフカの大型弾薬庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からジトームィル州のウクライナ軍弾薬庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]


4月2日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、クレメンチュグ石油精製工場の貯蔵庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてクレメンチュグ石油精製工場の貯蔵庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月3日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦及び航空宇宙軍航空機は、オデッサ市石油精製工場燃料貯蔵所巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてオデッサの石油精製工場と燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月4日夜、黒海艦隊小型ロケット艦は、オチャコフ市付近のウクライナ軍特殊部隊訓練センター巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてオチャコフのウクライナ軍特殊部隊訓練センターへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナへ7基の巡航ミサイル「カリブル」を一斉発射した]

4月7日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊フリゲート(おそらくは「アドミラル・エッセン」)は、ウクライナ軍の4ヶ所の燃料貯蔵所へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート(アドミラル・エッセン)は黒海からウクライナ軍の燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月10日未明、黒海艦隊フリゲートは、ドニプロペトロウシク州ズヴォネツィキ巡航ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートは黒海からドニプロペトロウシク州へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドニプロペトロウシク州ドニプロ市南方の地対空ミサイルS-300が入っていた格納庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊しました。
このS-300は、ヨーロッパの国(おそらくは以前に供給を表明したスロバキア)からウクライナへ供給されたもののようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はドニプロ市郊外においてヨーロッパから供給されたS-300地対空ミサイルを巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

4月12日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊小型ロケット艦は、スタロコスチャンチニフ飛行場ハウルリフカの弾薬庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナ軍の弾薬庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月13日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊小型ロケット艦は、サドヴォイ及びチュドニフウクライナ軍兵器庫巡航ミサイルを発射しました。
黒海艦隊小型ロケット艦が攻撃したのは、おそらくサドヴォイの方でしょう。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナ軍の兵器倉庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月15日には黒海艦隊の艦がキエフ州「カリブル」を発射し、対空ミサイル対艦ミサイルなどを生産しているジュリャンスク機械製造工場の生産設備を破壊しました。
『イズベスチヤ』より
2022年4月15日10時33分配信
【ロシア連邦軍はキエフ郊外の軍施設へ「カリブル」で打撃を与えた】

4月22日には黒海艦隊フリゲートメリオラチヴネ(ドニプロペトロウシク州)へ4基のカリブルを発射し、ウクライナ軍大隊を撃破しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月22日11時35分配信
【咆哮と炎:黒海艦隊のフリゲート艦上からミサイル「カリブル」がウクライナの軍事施設へ発射された】

4月27日には黒海艦隊フリゲートザポリージャアルミニウムコンビナートカリブルを発射し、そこに在った外国製兵器を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月27日11時34分配信
【目標へ向かって:ウクライナ特殊作戦中の「カリブル」発射の映像】

4月29日には黒海艦隊潜水艦ファスチフ(キエフ州)クラスノシルカポロンネ(オデッサ州)カリブルを発射し、鉄道変電施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月29日11時51分配信
【黒海艦隊の潜水艦からの「カリブル」発射の公開映像】

5月4日には黒海艦隊潜水艦ウクライナの軍事インフラへ2基の「カリブル」を発射しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月4日12時34分配信
【水面下からの攻撃:ウクライナの軍事インフラへの黒海艦隊潜水艦の「カリブル」発射映像】

5月8日にはリヴィウ州カリブルを発射し、鉄道変電施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月8日20時52分配信
【機会は残さない:どのようにロシア軍はウクライナの軍事インフラ及び西側の兵器を破壊したのか】

5月13日にはクレメンチュグカリブルを発射し、石油精製施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月13日10時55分配信
【ロシア連邦国防省はクレメンチュグのウクライナ石油精製工場の生産力を破壊したと発表した】

5月17日には黒海艦隊フリゲートチェルニーヒウ州スームィ州カリブルを発射し、ウクライナ軍訓練センターを破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月17日12時53分配信
【一斉射撃:ウクライナ軍事インフラへの黒海艦隊フリゲートの「カリブル」発射の映像】

5月21日には黒海艦隊フリゲートジトーミル州の鉄道駅へカリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与された各種兵器を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月21日13時20分配信
【敵の目標へ:黒海艦隊フリゲートからの「カリブル」発射の映像】

5月23日には黒海艦隊潜水艦ジトーミル州マリン鉄道駅へ4基のカリブルを発射し、ウクライナ軍第10山岳強襲旅団の車両を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月23日11時35分配信
【車両の破壊:ロシアの海上発射高精度ミサイル発射の映像】

5月25日には黒海艦隊フリゲートザポリージャへ3基のカリブルを発射し、モトールシーチの生産工場を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月25日14時24分配信
【ウクライナ軍事インフラへの「カリブル」の夜間発射の公開映像】

6月12日には黒海艦隊フリゲートテルノーピリ州へ4基のカリブルを発射し、兵器倉庫を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月12日12時55分
【4つの高精度打撃:黒海艦隊のフリゲート艦上からのミサイル「カリブル」発射の映像】

6月14日にはチェルニゴフ州ウクライナ軍弾薬庫「カリブル」を発射しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月14日11時28分配信
【ロシア国防省はチェルニゴフ近辺のウクライナ軍弾薬庫を「カリブル」で破壊したと発表した】

6月15日には黒海艦隊フリゲートリヴィウ州へ4基のカリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与された兵器用の弾薬倉庫を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月15日14時15分配信
【ウクライナの目標への命中:黒海艦隊フリゲートからのミサイル「カリブル」発射の映像】

6月19日昼には黒海艦隊フリゲートドニプロペトロウシク州カリブルを発射し、ウクライナ軍指揮所を破壊しました。
同日夜には黒海艦隊フリゲートムィコラーイウ市カリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与されたM777 155mm榴弾砲や戦闘装甲車両を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月19日15時11分配信
【黒海艦隊のフリゲート乗組員はウクライナ軍の施設へ4基のミサイル「カリブル」を発射した】


6月26日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、チェルニーヒウ州、ジトーミル州、リヴィウ州ウクライナ軍訓練センターを攻撃しました。
公表された動画を見る限り、少なくとも7基の「カリブル」が夜間に発射されています。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の訓練センターへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月8日、黒海艦隊フリゲートオデッサ州リマン海上発射高精度兵器(「カリブル」)を発射し、ウクライナ軍地対艦ミサイル「ハープーン」発射機2基を破壊しました。
この「ハープーン」イギリスが供給したものです。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でオデッサ州のウクライナ軍地対艦ミサイル「ハープーン」発射機を破壊した]

7月11日未明、黒海艦隊フリゲートドニプロペトロフスク州ラドゥシュノエ「カリブル」を発射し、アメリカから供給された兵器の弾薬の保管倉庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はウクライナでアメリカから供給された兵器の弾薬保管庫を破壊した]

7月13日、黒海艦隊フリゲートザポリージャ市の高電圧機器工場付近でウクライナ軍第45砲兵旅団多連装ロケット砲を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はザポリージャでウクライナ軍第45砲兵旅団の多連装ロケット砲を破壊した]

7月14日にはウクライナ空軍司令部が在るヴィーンヌィツャの将校集会所へ「カリブル」が発射され、建物は破壊されました。
ロシア国防省の動画を見る限り、「ブヤン-M」小型ロケット艦が3基の「カリブル」を発射しています。
「カリブル」が命中した時、この集会所ではウクライナ空軍司令部の代表と外国の代表団の兵器供給に関する会議が行なわれていました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はウクライナ空軍と外国との兵器供給会議中のヴィーンヌィツャの将校集会所を破壊した]

7月20日にはオデッサ州ダチュノエ長距離海上発射高精度兵器(「カリブル」)を発射し、ウクライナ軍第35海軍歩兵旅団の将兵200名以上を殺傷し、10両以上の車両を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はオデッサ州のウクライナ軍第35海軍歩兵旅団の駐屯地へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月23日には「ブヤン-M」小型ロケット艦オデッサ市「カリブル」を発射しました。
(動画では4基の「カリブル」が発射されている)
[ロシア海軍黒海艦隊はオデッサ市へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同日、ロシア航空宇宙軍航空機と共にキロヴォグラードカナトヴォ飛行場「カリブル」を発射しました。
(航空宇宙軍Kh-22が5基、カリブルが8基)
[ロシア海軍黒海艦隊はキロヴォグラードのカナトヴォ飛行場へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月24日夜にフメリニツキー州ボグダノフツィ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSM777榴弾砲の弾薬の貯蔵基地を破壊しました。
(動画では夜間に少なくとも3基の「カリブル」が発射されている)
[ロシア海軍黒海艦隊はフメリニツキー州のボグダノフツィへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月28日、黒海艦隊カリブル搭載艦は、ロシア航空宇宙軍航空機及び戦術弾道ミサイル「イスカンデル」部隊と共にキエフ州リュテズチェルニゴフスク州ゴンチャロフスコエ(両方ともキエフ市の北方)へのミサイル攻撃を行ないました。
(合計で約20基のミサイルを発射、この内「カリブル」は6基)
黒海艦隊が攻撃したのは、ウクライナ軍第30機械化旅団が居たリュテズのようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はキエフ州のウクライナ軍第30機械化旅団の駐留地へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

8月8日、黒海艦隊フリゲートは、チェルカッシィ州ウマニ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSM777榴弾砲の弾薬倉庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートは巡航ミサイル「カリブル」でチェルカッシィ州のウマニの弾薬倉庫を破壊した]

8月13日、黒海艦隊カリブル搭載艦は、地上発射高精度ミサイル(「イスカンデル」?)と共にハリコフ州南部のガヴリロフカ駅付近を攻撃しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はハリコフ州南部のガヴリロフカへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

8月21日、黒海艦隊フリゲートオデッサ州マイオルスコエ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSの弾薬倉庫と、それを護っていた西側の対空火器(ゲパルト?)を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはオデッサ州のHIMARS弾薬倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

その後、暫く「カリブル」による攻撃は無く、8月末になると西側では、ロシア軍「カリブル」を使い果たしたという見方まで出てきましたが、9月6日、黒海艦隊カリブル搭載艦(動画を見る限りフリゲート)は、ドニプロペトロウシク州カルピウカ「カリブル」を発射し、大型燃料貯蔵庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はドニプロペトロウシク州のカルピウカの大型燃料貯蔵庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

ロシア国防省による公式発表は有りませんが、9月11日夕方にハリコフ州火力発電所「カリブル」による攻撃を受け、ウクライナの一部で大規模な停電が発生しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はハリコフ州の火力発電所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

9月14日夜、クリヴィー・リフ近郊のカラチュノフスコエ貯水池のダムが「カリブル」による攻撃を受け、この近辺のインフレツィ川の水位が急激に上昇しました。
ウクライナ側は、この地域の川の水位の上昇によりへルソン方面のウクライナ軍部隊の渡河を妨害する為にダムを攻撃したと見ています。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でクリヴィー・リフのダムを破壊した]

それから暫く「カリブル」の攻撃は有りませんでしたが、ロシア黒海へ常時2-3隻の「カリブル」搭載艦を展開させており、ウクライナ軍南方作戦司令部は、10月10日朝の時点で黒海に6隻の「カリブル」搭載艦(水上艦4隻、潜水艦2隻、合計でミサイル40基)が展開していると発表しました。
『Fokus』より
2022年10月10日9時44分配信
【ウクライナを狙う40基の「カリブル」:黒海でミサイル搭載艦の数が増加-南方作戦司令部】

10月10日午前、ウクライナ側(クリヴィー・リフ市当局)によると、クリヴィー・リフへ14基の「カリブル」が発射されました。
つまり、少なくとも2隻の「カリブル」搭載艦ミサイルを発射した事になりますが、ロシア国防省が公表した動画を見る限り、その内の1隻はフリゲートのようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はクリヴィー・リフへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
この他、ロシア軍ウクライナ全土を巡航ミサイル無人機で攻撃しました。

翌10月11日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、10基の「カリブル」ウクライナへ発射しました。
同時にカスピ小艦隊「カリブル」搭載艦も10基以上の「カリブル」ウクライナへ発射しました。
(カスピ小艦隊には4隻の「カリブル」搭載艦が居る)
前日と同様、「カリブル」だけではなく、ロシア航空宇宙軍空中発射巡航ミサイル無人機などによる空爆も同時に行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

10月14日、黒海艦隊フリゲートは、ウクライナ西部リヴォフ(リヴィウ)州ブロドゥイへ少なくとも5基の「カリブル」を発射し、同地に在る兵器庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはリヴィウ州のブロドゥイの兵器庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

10月17日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ領内へ「カリブル」を発射しました。
カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ領内へ16基程度の「カリブル」を発射しました。
同時にロシア航空宇宙軍航空機ウクライナ領内へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊はウクライナの軍事指揮施設とエネルギー施設へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

10月18日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(動画を見る限り「ブヤン-M」小型ロケット艦)とロシア航空宇宙軍航空機は、ウクライナ各地の軍事指揮施設と発電施設、兵器庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナの軍事指揮施設と発電施設、兵器庫へ巡航ミサイルを発射した]

10月19日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(動画を見る限りフリゲート)とロシア航空宇宙軍航空機は、ウクライナ各地の軍事指揮施設と発電施設へ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省は具体的な攻撃場所を明らかにしていませんが、ウクライナ側の報道によると、少なくとも首都キエフには巡航ミサイル(「カリブル」或いは航空機発射のKh-101)が着弾しています。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ(キエフ)の軍事指揮施設と発電施設へ巡航ミサイルを発射した]

その後もロシア航空宇宙軍航空機ウクライナ各地への巡航ミサイル攻撃を続けましたが、黒海艦隊「カリブル」搭載艦による攻撃は10月20日と21日には行なわれませんでした。

ロシア海軍は関わっていませんが、10月21日の航空機発射巡航ミサイルによる攻撃では、ハリコフ(ハルキウ)市コムナール工場対艦ミサイル「ネプトゥン」の組立作業を行なっていた作業場も破壊されました。
これらのミサイルコムナール工場で組み立てられた後、ザポリージャ「モトール・シーチ」工場へ送って弾頭を装備する予定でしたが、今回の攻撃で全て破壊されたようです。
『Eadaily.com』より
2022年10月21日9時44分配信
【ハリコフでの爆発-対艦ミサイル「ネプトゥン」の作業場は破壊された】

10月22日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ロシア航空宇宙軍航空機によるウクライナへの巡航ミサイル攻撃が行なわれました。
黒海艦隊は16基の「カリブル」を発射しました(つまり水上艦2隻から)。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナへ巡航ミサイルを発射した]

その後もロシア航空宇宙軍航空機によるウクライナへの巡航ミサイル攻撃は続けられました。

10月31日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)とロシア航空宇宙軍航空機は、キーウ、ハルキウ、ポルタヴァ、ザポリージャ、ヴィーヌンツァ、オデーサ各州へ巡航ミサイル攻撃を行ないました。
(合計で40基以上の巡航ミサイルを発射)
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した]

11月15日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によるとフリゲート)は、ウクライナ全土(チェルニーヒウ州、ザカルパッチャ州ロシアが自国編入を宣言した4州以外の全州)へ合計90基以上の巡航ミサイルを発射しました。
(この内「カリブル」は20基程度、他は空中発射巡航ミサイルKh-101Kh-555)
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ全土への大規模な巡航ミサイル攻撃を実施した]

11月17日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によると小型ロケット艦)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
更に陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」(陸上発射長距離高精度兵器)を発射しました。
今回の主要攻撃目標は、ウクライナミサイル製造工場だったようです。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナの兵器製造施設などを巡航ミサイルで攻撃した]

11月23日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によるとフリゲート)、そして更に陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」は、ウクライナ各地(リヴォフ州、フメリニツキー州、ヴィニーツァ州、キエフ州、ポルタワ州、ドニエプル州、スミイ州、クレメンチュグ市、クリヴォイ・ログ州、オデッサ州、ニコラエフ州)への大規模ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍とロシア陸軍はウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施した(2022年11月23日)]

ロシア国防省は、キエフ市内の被害はウクライナ軍対空ミサイルの落下によるものだと言っていますが、確かに、ウクライナ軍NASAMS(空対空ミサイルAIM-120 AMRAAMの地上発射型)がキエフの住宅地へ落下しています。
【TC Yildiz氏の2022年11月24日9時14分のツイート】


その後、暫くロシア軍による大規模ミサイル攻撃は無く、西側ではまたもロシアミサイルが枯渇したなどと言われていましたが、12月5日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(国防省の動画ではフリゲート)は、ウクライナのほぼ全域への大規模なミサイル攻撃を実施しました。
(第一波で巡航ミサイル約150基、第二波で約100基)
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍はウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施した(2022年12月5日)]

12月16日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ各地(ドニエプロペトロフスク州、キロヴォグラード州、ハリコフ市、コロステン市、ジトーミル州、ポルタワ州など)への大規模ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア航空宇宙軍及びロシア海軍、ウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施(2022年12月16日)]

12月29日、ロシア航空宇宙軍黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ全土へ巡航ミサイル120基以上を発射しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した(2022年12月29日)]


2023年1月14日、ロシア連邦軍は、ウクライナ全土(ハリコフ、リヴォフ、オデッサ、イワノ-フランコフスク、キエフ、ザポリージャ、ヴィニツァ州)へ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省「ミサイル打撃」としか言っていませんが、航空宇宙軍爆撃機のみならず、黒海艦隊「カリブル」搭載艦数隻も参加しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した(2023年1月14日)]

1月26日、ロシア航空宇宙軍黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。

極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」は2023年にロシア海軍へ制式採用される

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『タス通信』より
2023年1月27日17時17分配信
【ミサイル「ツィルコン」水上発射型は2023年に軍備採用される】
レウトフ/モスクワ州、1月27日/タス通信

極超音速ミサイル「ツィルコン」水上発射型は、2023年に海軍へ軍備採用される。
金曜日にレウトフ科学生産合同『機械製造』主任設計者、総取締役アレクサンドル・レオーノフは報道機関へ伝えた。
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フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」の遠距離航海に関連する国防省発表について、「ツィルコン」の射程は900キロメートルを超えるのかどうかという『タス通信』の質問に答え、彼は話した。
「それは存じ上げております。
私は特性について御話ししておらず、軍について御話ししている事を確認しておきます。
そして、私達がより広範囲に御話しするという習慣は有りません。
ですが、これは最大射程では有りません。
ミサイルは今年に海軍へ軍備採用されなければなりません」


レオーノフによると、現在、この作業は標準的なプロセスで進んでいる。
ミサイルは量産されており、「アドミラル・ゴルシコフ」が兵装として受け取ったのは、ほんの一例である。
ミサイルの軍備採用の問題は、「純粋に組織的」なものである。
「ツィルコンの採用の為の一連の標準的なプロセスが行なわれ、文書一式が作成されます。
ここには如何なる異常な事も有りません」

彼は話した。

ミサイル「ツィルコン」は、レウトフ科学生産合同『機械製造』(ロシア機械製造連合のメンバーであるコーポレーション『戦術ミサイル兵器』へ加入)が開発及び製造している。
水中搭載艦~原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」からの「ツィルコン」の最初の試験が行なわれた。



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極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」(ジルコン、風信子石)は、以前に長距離超音速有翼ミサイル「バザーリト」/「ヴルカーン」「グラニート」、そして超音速ミサイル「オーニクス」を開発した科学生産合同『機械製造』が新たに開発しているミサイルです。

長距離対艦ミサイル「バザーリト/ヴルカーン」
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長距離対艦ミサイル「グラニート」
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超音速対艦ミサイル「オーニクス」
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科学生産合同『機械製造』は、長距離超音速有翼ミサイル「グラニート」の直接の後継となる筈だった「ボリード」(最大射程800km、飛翔速度マッハ4)の開発を1980年代末から開始し、1991年にはエンジンの最初の試験が行われたのですが、1990年代末には開発は中止されました。

「ツィルコン」の開発には、「ボリード」の開発作業の経験もフィードバックされているようです。


「ツィルコン」の発射試験は、2015年秋頃から始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速巡航ミサイル"ツィルコン"の試験が始まった]

初期の「ツィルコン」の発射試験は、アルハンゲリスク州ネノクサ村に在るロシア海軍ミサイル発射試験場で行なわれており、初期には失敗した事も有るようです。
[ロシア海軍の為の巡航ミサイルは試射中にアルハンゲリスク州ネノクサ村の住宅へ落下した]
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「ツィルコン」の発射試験は秘密裡に行なわれ、2016年4月に行なわれた試験では最大速度マッハ8を記録しました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は発射試験で最大速度マッハ8に達した]

ネノクサ村ミサイル発射試験場からの「ツィルコン」発射試験は、10回以上行なわれました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は10回以上の発射試験を行なった]

地上からの発射試験に続き、海上での発射試験が北方艦隊プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」(2018年7月28日就役)により行なわれる事になりました。
[ロシア海軍の新たな極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"は2019年末にフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"で洋上発射試験を行なう]

2020年1月初頭、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」の発射試験を行ないました。
ミサイルは500キロメートル以上を飛翔し、北ウラルの地上目標へ命中しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2020年1月に極超音速ミサイル"ツィルコン"の発射試験を行なった]

「アドミラル・ゴルシコフ」からの2回目の「ツィルコン」発射試験は、当初は2020年春に実施される予定であり、同艦は2020年4月初頭にセヴェロドヴィンスクへ回航され「ツィルコン」の運用(発射)に関する部分的な近代化改装が行なわれました。
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[ロシア海軍のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートは近代化される]

しかし、発射試験はコロナウイルスの影響により何度も延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で演習を行なう]

結局、白海で2回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては初)が実行されたのは、2020年10月6日になりました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は海上目標への極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を行なった]

11月26日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海から3回目の「ツィルコン」発射試験(海上目標に対しては2回目)を実行しました。
公表された動画を見る限り、発射は夜間(おそらくは11月25日深夜~11月26日未明)に実施されたようです。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月11日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」発射試験を実行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海から極超音速ミサイル"ツィルコン"を地上へ発射した]

2020年の「ツィルコン」発射試験は、全て成功と認められました。
具体的には、「驚くべき」命中精度を示したという事のようです。
[2020年の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"発射試験は全て成功と認められた]

2021年7月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からバレンツ海の地上目標(距離350km以上)への「ツィルコン」発射試験を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海からバレンツ海の地上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

一方、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」による水中からの発射試験は2021年9月の実施が予定されていましたが、10月にずれ込みました。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクは2021年9月に極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験を開始する]

10月3日、「セヴェロドヴィンスク」は浮上状態で「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。

翌10月4日には潜航状態で「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスク、水中から極超音速ミサイル"ツィルコン"発射(2021年10月4日)]

「ツィルコン」の水上試験艦であるフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、11月18日に白海から海上目標へ「ツィルコン」を発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海の海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

11月29日にも「アドミラル・ゴルシコフ」白海から「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は再び海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

12月16日、「アドミラル・ゴルシコフ」白海からチジャ射爆場の地上目標へ「ツィルコン」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は地上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"を発射した]

そして12月24日、ロシア大統領ウラジーミル・プーチン氏は、産業貿易相デニス・マントゥロフ氏や安全保障会議副議長ドミトリー・メドベージェフ氏などが参加するリモート会議の席上で、同日朝(モスクワ時間5時30分)に「ツィルコン」の一斉発射試験、つまり2発以上のミサイルの同時発射に成功したと発表しました。
[ロシア海軍は極超音速ミサイル「ツィルコン」の一斉発射試験に成功した]
プーチン大統領は、それ以上具体的な事は明らかにしませんでしたが、この発射試験も「アドミラル・ゴルシコフ」白海から実施した事は間違いないでしょう。
何処へ向けて発射したのかも明言されていませんが、順当に行って海上目標でしょう。

これで水上発射型「ツィルコン」の国家試験は完了し、国家委員会はロシア海軍「ツィルコン」の軍備採用を勧告しました。
[国家委員会はロシア海軍へ極超音速ミサイル「ツィルコン」水上発射型の制式採用を勧告した]

2022年2月19日に実施されたロシア連邦軍戦略抑止力演習の最中、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海「ツィルコン」を海上目標へ発射しました。

[ロシア連邦軍戦略抑止力演習でロシア海軍の北方艦隊と黒海艦隊は、弾道ミサイルと巡航ミサイル、極超音速ミサイルを発射した]

2022年5月28日、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海から「約1000km」離れた白海の海上標的へ「ツィルコン」を発射しました。
ただし、約(около)1000kmですから、実際には700km~800km程度でしょう。

[ロシア海軍のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」、距離約1000kmの海上標的へ極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を発射(2022年5月28日)]

おそらく、この時の発射試験では偵察衛星(グローバル海上偵察衛星ピオン-NKS)が目標指示に使われています。
[ロシア海軍のグローバル海上偵察衛星ピオン-NKSは運用を開始した]
[ロシア海軍の極超音速ミサイル"ツィルコン"は航空機や偵察衛星と連動する]


北方艦隊では、既に「ツィルコン」の保管倉庫の建設が始まっています。
[ロシア海軍北方艦隊で極超音速ミサイル"ツィルコン"の保管倉庫の建設が始まった]

2021年8月23日には、「ツィルコン」の最初の生産契約が締結されました。
『タス通信』より
2021年8月24日19時37分配信
【国防省は極超音速ミサイル「ツィルコン」供給契約を締結した】

「ツィルコン」(水上発射型)の量産は2021年11月下旬以降に始まりました。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の量産が始まった]
2022年8月下旬、セルゲイ・ショイグ国防相もそれを認めました。
[ロシア海軍の極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の量産は始まっている]

2022年秋、「ツィルコン」(水上発射型)の第2バッチの生産契約が締結され、2023年末までに数十基が生産されます。
[ロシア海軍の極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の追加生産契約が締結され、2023年末までに数十基が生産される]

2022年12月下旬には「ツィルコン」(水上発射型)のロシア海軍への引き渡しが始まりました。
[極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」のロシア海軍への引き渡しが始まった]

「ツィルコン」(水上発射型)を初めて搭載したフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、2023年1月初頭から遠距離航海を開始しています。
[フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の地中海・インド洋遠征(2023年1月-)]

水上発射型「ツィルコン」は2023年にロシア海軍へ軍備採用(制式採用)されます。


「ツィルコン」水上発射型の他に水中発射型航空機発射型などの派生型が有りますが、水上発射型の次は地上発射型の開発が優先されているようです。
[ロシア海軍の最新極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の地上発射型の開発が進められている]
地上発射型「ツィルコン」は、超音速地対艦ミサイル「バスチオン」(「オーニクス」の地上発射型)と同じような発射機(2連装発射筒搭載車両)になるようです。

地上発射型「ツィルコン」「オーニクス」も発射できるようになります。
[ロシア海軍の最新極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」地上発射型は超音速対艦ミサイル「オーニクス」も発射できる]

水中発射型「ツィルコン」の次の発射試験は、「ヤーセン」シリーズの6番艦「ペルミ」(2016年7月29日起工、2025年就役予定)で2024年に行なわれるとの事ですから、2021年10月初頭の「セヴェロドヴィンスク」による水上及び水中からの発射試験の結果を受け、何らかの改正や修正が行なわれるようです。
[原子力潜水艦からの極超音速ミサイル"ツィルコン"発射試験は2024年に再開される]

水中発射型「ツィルコン」ロシア海軍への供給は、2025年以降になるようです。
[極超音速ミサイル"ツィルコン"潜水艦発射型のロシア海軍への供給は2025年に始まる]


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「ツィルコン」は、超音速対艦ミサイル「オーニクス」対地/対艦巡航ミサイル「カリブル」の両方を発射できる汎用垂直発射機3S-14UKSKから発射できます。
(つまり、「カリブル」「オーニクス」と発射機を共有できる)

「ツィルコン」は、ロシア海軍の新世代艦であるプロジェクト22350フリゲート及びプロジェクト22350Mフリゲートプロジェクト885/885M「ヤーセン」原子力水中巡洋艦に装備されます。

この他、現在、大規模な近代化改装が行なわれている重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」にも装備されます。
[近代化改装される重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはロシア海軍の新世代水上艦と同じ兵装を得る]

同様に大規模な近代化改装が行なわれるプロジェクト949A原子力水中巡洋艦(オスカーII級巡航ミサイル原潜)にも装備されます。
[近代化改装される原子力水中巡洋艦イルクーツクは2023年末にロシア海軍太平洋艦隊へ復帰する]

「ツィルコン」は、実質的には「グラニート」の後継という位置付けになるようです。

この他、現在、設計作業が進められており、2020年代から建造が始まるロシア海軍第5世代原子力潜水艦「ハスキー」/「ライカ」級にも装備されます。
[ロシア第5世代多目的原子力潜水艦プロジェクト「ハスキー/ライカ」]

ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で艦載ヘリコプターの発着艦試験を実施した

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『タス通信』より
2023年1月27日16時53分配信
【ヘリコプターKa-27PSはコルベット「リェーズキー」の甲板上試験を保障した】
モスクワ、1月27日/タス通信

太平洋艦隊海上航空隊ヘリコプターKa-27PS乗員は、『アムール造船工場』で建造され、国家航行試験を行なっているプロジェクト20380多目的コルベット「リェーズキー」の甲板上試験を保障した。
金曜日に艦隊広報サービスは報道機関へ伝えた。

「ピョートル大帝湾での試験の実施中で、ヘリコプター乗員はコルベットの甲板で発艦と着艦を行ない、移動中と投錨停泊中を含め、様々なコースで艦尾側へのアプローチを行ないました」
広報サービスは話した。

Ka-27PSは更に、電波技術兵装、通信システム、航空管制システムを点検する為に艦の上空飛行を数回実施した事が指摘された。

「甲板上試験の実施中、コルベット"リェーズキー"には業界の代表者が乗っており、艦載機器の全ての必要な範囲の指標、昼間及び夜間時のヘリコプターの目視発艦及び着艦を保証するシステムを修正しました」
広報サービスは付け加えた。

プロジェクト20380多目的コルベット「リェーズキー」は、2016年7月1日に『アムール造船工場』で起工された。
2021年7月1日にコルベットは造船台を離れ、2021年11月には試験と発注者への引き渡しの準備の為、輸送ドック「ゼーヤ」によりウラジオストクへ送り届けられた。
「リェーズキー」『アムール造船工場』で建造された第4のプロジェクト20380艦である。
このプロジェクトのコルベットの主要打撃兵器は、各々が4基のKh-35ミサイルを備えた2組の対艦ミサイル複合体「ウラン」である。
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プロジェクト20380/20385近海ゾーンコルベットの建造にはステルス技術が使用されている。
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艦の物理的フィールドを低減する為、最新の解決策が使用されている。



ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの4隻目「リェーズキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』で2016年7月1日に起工されました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]
「リェーズキー」は、「激しい」「強烈な」といった意味の形容詞です。

5年後の2021年7月1日に造船台から出渠しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"は造船台を出た]

『アムール造船工場』では、コルベットの出渠(進水)式典でシャンパンを割る役目を担う「コルベットの花嫁」を同社の女性職員から選定していますが、「リェーズキー」「花嫁」には、工場コルベット試運転チームの一員であるクセニア・ザヴゴロドネワが選ばれました。
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輸送浮きドックへ載せられた「リェーズキー」は、最終艤装と試験の為、10月6日にウラジオストクへ出発しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月6日9時20分配信
【コルベット「リェーズキー」は試験の為にウラジオストクへ向かった】

10月下旬にウラジオストクへ到着し、同月末にドックから出渠しました。
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2021年11月上旬、ウラジオストク『アムール造船工場』艤装岸壁で「リェーズキー」の係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"の係留試験が始まった]

当初、係留試験は造船所の技術者だけで行なわれていましたが、12月初頭には乗組員が艦内へ居住し、係留試験へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"へ乗組員が居住した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"乗組員は係留試験へ参加する]

「リェーズキー」の最初の洋上試験~工場航行試験は2022年1月の開始が予定されていましたが実現せず、出航前の消磁作業が始まったのは4月上旬になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"は2022年1月に洋上試験を開始する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は洋上試験開始前の消磁作業を行なっている]

4月13日、「リェーズキー」は洋上試験の最初の段階~工場航行試験を開始する為にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で洋上試験を開始した]

その後も工場航行試験は続けられました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で洋上試験を続けている]

12月中旬には兵装の射撃試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で砲撃試験を実施した]

12月25日から最終洋上試験となる国家試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で最終洋上試験(国家試験)を開始した]

2023年1月27日には艦載ヘリコプターの発着試験を行ないました。

国家試験が終われば、ロシア海軍への引き渡しの準備が整います。

「リェーズキー」ロシア海軍への引き渡しは2022年12月末に予定されていましたが、国家試験の開始が12月25日になった為、引き渡しも2023年に延期される事になりました。
[プロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は2022年12月にロシア海軍太平洋艦隊へ就役する]


現在、バルト海でも同型艦(サンクトペテルブルク『北方造船所』で建造)「メルクーリイ」の洋上試験(国家試験)が行なわれています。
こちらもロシア海軍への引き渡しは2023年になります。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット「水星」(メルクーリイ)はバルト海での洋上公試中に100mm単装砲を発射した]
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新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380)は、現在までに計12隻が起工され、このうち7隻がロシア海軍へ引き渡されています。

20380は、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で建造されています。

[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役
バルト艦隊に配備(艦番号550)

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役
バルト艦隊に配備(艦番号531)

「ボイキー」Бойкий(建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役
バルト艦隊に配備(艦番号532)

「ストイーキー」Стойкий(建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役
バルト艦隊に配備(艦番号545)

「リェチーヴイ」Ретивый/「メルクーリイ」Меркурий(建造番号1007)
2015年2月20日起工/2020年3月12日進水/2023年就役予定
黒海艦隊に配備予定(艦番号535)

「ストローギー」Строгий(建造番号1008)
2015年2月20日起工/2023年以降就役予定
黒海艦隊に配備予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2017年7月20日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号333)

「グロームキー」Громкий(建造番号2102)
2012年4月20日起工/2017年7月28日進水/2018年12月25日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号335)

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(建造番号2103)
2015年7月22日起工/2019年9月12日進水/2020年12月25日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号339)

「リェーズキー」Резкий(建造番号2104)
2016年7月1日起工/2021年7月1日進水/2023年就役予定
太平洋艦隊に配備予定(艦番号343)

「グローズヌイ」Грозный(建造番号2105)
2021年8月23日起工
太平洋艦隊に配備予定

「ブラーヴイ」Бравый(建造番号2106)
2021年9月29日起工
太平洋艦隊に配備予定

ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトはカムチャツカ半島へ行く

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『PortNews』より
2023年1月25日15時35分配信
【最新砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」はサンクトペテルブルクからペトロパヴロフスク・カムチャツキーへの海上移動を開始した】

カムチャツカへ到着すると、砕氷船はロシア北東軍集団の一員として勤務に就く。

太平洋艦隊の為に建造された最新砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」は、サンクトペテルブルクからカムチャツカの将来の恒久駐留所~ペトロパヴロフスク・カムチャツキーへの海上移動を開始した。
東方軍管区広報サービスは発表した。

砕氷船は、地中海インド洋を通過する海上移動を行なう。

以前、カムチャツカローマン・アルヒポフ船長指揮下の砕氷船の為の約30名の乗組員が形成された。

カムチャツカへ到着すると、砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」ロシア北東軍集団の一員として勤務に就く。

船は、近代化プロジェクト21180Mにより、サンクトペテルブルク工場『アルマーズ』で建造された。
砕氷船は2018年に起工され、今年に海軍への受け入れが予定されている。

船の排水量は4000トン以上、全長82メートル、幅19メートル。
それは厚さ1.5メートルまでの結氷を突破でき、船首部分にはヘリコプター発着場が有る。
必要に応じて、砕氷船高射砲装置を設置できる。

砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」の任務は、遠隔地の守備隊へ貨物を届ける事に加え、結氷条件下での戦闘艦の先導、乗組員の輸送、水路作業である。



プロジェクト21180ディーゼルエレクトリック砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は、2017年11月30日にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ配備されました。
[新型砕氷船イリヤー・ムーロメツ、ロシア海軍へ就役(2017年11月30日)]
[ロシア海軍の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは北方艦隊基地へ到着した]

海軍向けの砕氷船は、ソヴィエト連邦時代の1960年代(1960年~1970年)にプロジェクト97砕氷船が8隻建造されて以来、ほぼ50年ぶりとなります。


「イリヤー・ムーロメツ」の就役から1年以上経った2018年12月12日、プロジェクト21180M砕氷船の1番船「エヴパチー・コロヴラト」サンクトペテルブルク『アルマーズ』造船所で起工されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトは起工された]

プロジェクト21180Mは、プロジェクト21180を小型化した砕氷船であり、基本的な機能は同一です。

プロジェクト21180砕氷船(イリヤー・ムーロメツ)
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プロジェクト21180M砕氷船
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「エヴパチー・コロヴラト」は2020年11月20日に造船台を出た後、浮きドックへ移されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトは造船台を出た]

浮きドック上の「エヴパチー・コロヴラト」(2020年11月22日)
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2020年12月末に浮きドックから進水しました。

2020年12月28日
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進水後は『アルマーズ』造船所の岸壁で艤装工事が続けられました。

2021年4月4日
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2021年7月21日
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2021年9月16日
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2021年12月8日
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2022年4月19日
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2022年6月2日
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2022年7月18日
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2022年8月7日
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2022年8月中旬、「エヴパチー・コロヴラト」『アルマーズ』造船所の岸壁を離れ、同じサンクトペテルブルク市内の『バルト工場』へ曳航されて行きました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトは最終艤装を行なう]

「エヴパチー・コロヴラト」は、『バルト工場』で上部のマストなどを取り付ける最終艤装工事を行ないました。
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2022年12月中旬にフィンランド湾へ出航し、洋上試験の最初の段階である工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトはバルト海で洋上試験を開始した]

『マリントラフィック』より
【砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」】

工場航行試験は12月下旬に完了し、12月28日からは最終洋上試験となる国家試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトはバルト海で最終洋上試験(国家試験)を開始した]

2023年1月25日、「エヴパチー・コロヴラト」サンクトペテルブルクから出航し、カムチャツカ半島ペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ向かいました。

「エヴパチー・コロヴラト」大西洋、地中海、インド洋、太平洋を経由してペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ到着します。

到着後にロシア海軍への就役式典が開催され、太平洋艦隊へ編入されます。

ロシア海軍はヘリコプターの安定した発着艦の為のジャイロスタビライザープラットフォームを備えた艦を作る

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2023年1月25日4時10分配信
【ロシアは無人機の着艦を簡素化するプラットフォームを備えた艦を建造する】
モスクワ、1月25日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍は、強風や荒れた海で甲板へのヘリコプター及び無人機の発艦と着艦を簡素化する為のジャイロスタビライザープラットフォーム戦闘艦の内の1隻でテストする。
『ロシア通信社ノーボスチ』は情報筋より伝えられた。

「海軍司令部は、戦闘艦へのインテグレートに必要なジャイロスタビライザープラットフォームの文書を開発者から受け取りました。
作業は始まっています。
今後数年間で、ロシア海軍には、艦上ヘリコプターの発着艦の為のジャイロスタビライザープラットフォームを備える最初の艦が登場するでしょう」

情報筋は述べた。

彼は、どのプロジェクトのどの艦へプラットフォームを装備する計画なのか、そして更には、それが新たなプロジェクトになるのか、或いは既存のプロジェクトの内の1隻をプラットフォームに適合させるのかは明らかにしなかった。

ジャイロスタビライザープラットフォームは、悪天候の条件:強風や高波において揺れを補正する事により、ヘリコプター或いは垂直離艦無人機の艦の甲板での発艦と着艦を大幅に簡素化し、確実にする事を可能にする。

情報筋は、この開発は、環境条件の影響を軽減する必要がある場合、支援船のクレーン、傾斜路、タラップ、その他の機器の基礎としても使用できると付け加えた。
陸上バージョンでは、このプラットフォームは、装甲車両または自動車の運転手の為の動的訓練機器の一部として既に使用されている。

プラットフォーム自体は、駆動支援空間が提供されており、駆動機の数が標準の6個から13個へ増加するように改修されている。
情報筋は、海軍は現在、今日において使用できる最も広い自由度と動作範囲を持つロシアの開発を選択している。




ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋西部で極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」の模擬発射訓練を実施した


『タス通信』より
2023年1月25日15時0分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋で極超音速ミサイル「ツィルコン」の使用へ取り組んだ】
モスクワ、1月25日/タス通信

フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」大西洋西部で900キロメートル以上離れた海上目標へ極超音速ミサイル「ツィルコン」で組織的な打撃を与える事へ取り組んだ。
水曜日にロシア連邦国防省は報道機関へ伝えた。

「大西洋西部海域で行動しているフリゲート"アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ"は、コンピュータモデリング方式による極超音速ミサイルを使用する演習を実施しました」
軍当局は通知し、説明した。
「演習環境に沿ってフリゲートは、900キロメートル以上離れた場所に居る仮想敵艦を模した海上目標へ極超音速ミサイル"ツィルコン"で組織的な打撃を与える事へ取り組みました」

演習任務の遂行中、艦の乗組員は整然とした行動の技量を示した事が指摘された。

フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」中型海洋給油船「カーマ」で構成される艦船支隊の航海は1月4日に始まり、北方艦隊ロケット艦師団司令官オレグ・グラドコ1等海佐の指揮下で行なわれている。

国防省は、2月に南アフリカ共和国沿岸海域において南アフリカ共和国海軍及び中国人民解放軍海軍との一連の合同演習の実施が計画されていると伝えた。

[フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」]
フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
は、プロジェクト22350遠海・大洋ゾーン多目的フリゲートのトップであり、工場『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)で建造された。
2018年7月にロシア海軍へ加入した。
2022年12月、『クロンシュタット海洋工場』での計画技術的整備の後に艦隊間移動を行ない、北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市へ到着した。

フリゲートの主な打撃兵器は、ミサイル複合体「カリブル-NK」である。
更に艦は、レウトフ科学生産合同『機械製造』(コーポレーション『戦術ミサイル兵器』へ加入)が開発、製造する最新極超音速ミサイル「ツィルコン」の試験へ積極的に参加した。



ロシア北方艦隊1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)(2018年7月28日就役)は、極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を搭載して大西洋、地中海、インド洋への遠距離航海に出発しました。


[極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を搭載するロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋、地中海、インド洋への遠距離航海へ出発した]

「アドミラル・ゴルシコフ」に随伴するのは、プロジェクトREF-675中型海洋給油船「カーマ」(1982年9月29日就役)です。
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「カーマ」は、2019年2月~7月に行なわれた「アドミラル・ゴルシコフ」の世界一周航海にも同行しています。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船カーマは世界一周航海を終えてムルマンスクへ帰投した]

出航後、「アドミラル・ゴルシコフ」ノルウェー海を南下し、1月9日頃に対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はノルウェー海で対空防衛演習を実施した]

1月11日には北海を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は北海へ入った]

1月12日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

1月19日に大西洋上で艦載ヘリコプターの飛行訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋上で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施した]

この間、ポルトガル海軍フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の動向を監視していました。
[ポルトガル海軍のフリゲートは大西洋上でロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」を監視した]

2022年1月下旬の時点で「アドミラル・ゴルシコフ」大西洋の真ん中(フローレス島の西方1300キロメートル付近)まで進出しました。
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[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はアメリカ本土へ接近する?]

1月25日には大西洋西部で極超音速ミサイル「ツィルコン」の模擬発射訓練を行ないました。


今後、「アドミラル・ゴルシコフ」地中海へ入り、シリアタルトゥース港で物資を補充した後にスエズ運河を通過して紅海、インド洋へ行き、2023年2月下旬に南アフリカ沖で行なわれる南アフリカ海軍及び中国海軍との合同演習への参加が予定されています。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は2023年2月下旬に南アフリカ沖で中国海軍及び南アフリカ海軍との合同演習へ参加する]

近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2023年2月に乾ドックから出る

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『タス通信』より
2023年1月25日9時37分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」のドックからの出渠操作は2月に完了する】
モスクワ、1月25日/タス通信

重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」乾ドックからの出渠操作は2月に完了する。
『タス通信』は防衛産業企業体の情報筋より伝えられた。

「12月20日頃に始まった『第35艦船修理工場』の乾ドックからの航空母艦の出渠操作は続いており、2月には完了します」
対談者の1人は話したが、気象条件がそれに影響を与える事が無いとは言えないので、正確な日付を言う事は控えた。

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(『第35艦船修理工場』を支所に持ち、『統合造船業営団』へ加入)広報サービスは、この情報に関して『タス通信』へコメントしなかった。

以前、航空母艦乾ドックからの出渠操作は約1ヶ月間続くと予想されていた。

巡洋艦は2022年5月にドックへ入り、6月に修理と近代化の作業が始まった。



ロシア海軍唯一の「航空母艦」ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月21日就役)は、シリア作戦(2016年11月~2017年1月)から帰投した翌年の2018年4月23日に近代化改装の契約が締結され、その直後にムルマンスク『第35艦船修理工場』(セヴェロドヴィンスク艦船修理工場『ズヴェズドーチカ』の傘下)で改装工事が始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の契約は締結された]

近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体、火災探知システムなどは新型に変更される事になるようです。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』により、「アドミラル・クズネツォフ」の新たな近代化改装案が作成されました。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]
「アドミラル・クズネツォフ」には、新たな淡水化装置が設置されます。

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装により新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されます。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装の際に新たな航空機管制複合体を装備します。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな航空機管制複合体レジストル-Eを装備する]

更には、ロシア海軍新型フリゲート・プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)で初めて採用される最新の高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の装備も計画されています。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは最新高射ミサイル複合体ポリメント-リドゥートを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の費用については、これまでに様々な数字が出ていましたが、結局、約600億ルーブルに落ち着いたようです。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の費用は約600億ルーブルになる]

「アドミラル・クズネツォフ」機関(蒸気タービン)自体は変更されませんが、蒸気発生用のボイラーは8基全てが交換される事になり、2018年7月下旬からボイラーの撤去作業が始まりました。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフのボイラーの撤去作業が始まった]

蒸気タービン機関自体も大規模な修復が行なわれます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは蒸気タービンエンジンを修復する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、8基のボイラー(KVG-4)を、サンクトペテルブルク『バルト工場』で新たに製造されたボイラーKVG-4と交換します。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月4日8時0分配信
【情報筋:「アドミラル・クズネツォフ」の新たなロシア製ボイラーは25年と見積もられている】
新たなボイラーKVG-4の寿命は25年になります。

「アドミラル・クズネツォフ」の火災探知システムは、予算の都合の為か、半分だけが新型に取り換えられることになるようです。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは火災探知システムの半分を新型に替える]

更には、電力供給体系(ケーブル線)の一部も更新されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは電力供給体系を部分的に更新する]


「アドミラル・クズネツォフ」は、2018年9月17日にムルマンスク北東のロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは大型浮きドックPD-50へ入った]

2018年10月30日未明、大型浮きドックPD-50へ入渠していた「アドミラル・クズネツォフ」の出渠作業中、突然に電力供給が止まり、浮きドックは沈没しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを修理中の浮きドックPD-50で事故が発生した]

この事故により、浮きドックPD-50のクレーン1基が「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下し、甲板を損傷しました。
具体的には、飛行甲板に直径5メートル程の穴が開きました。

「アドミラル・クズネツォフ」は、事故後にロスリャコヴォからムルマンスク第35艦船修理工場へ回航され、第24埠頭(「アドミラル・クズネツォフ」がいつも停泊している場所)へ係留されました。

「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下したクレーンは、12月下旬に撤去されました。
[浮きドックPD-50の沈没事故により航空母艦アドミラル・クズネツォフの飛行甲板へ落下したクレーンは完全に撤去されている]


2019年12月12日10時16分(モスクワ時間)、近代化改装工事中の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の第1発電機区画での溶接作業中に火災が発生しました。
[近代化改装工事中の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフで火災が発生した]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報(その2)]
火災は24時間以内に鎮火されましたが、乗組員の士官2名が死亡し、他に14名が火災発生時の有毒ガスによる中毒で入院しました。

この火災により、「アドミラル・クズネツォフ」第1発電機区画が全焼しましたが、致命的な損傷は受けておらず、修理及び近代化改装作業は続行されています。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、2019年12月12日の火災により致命的な損傷は受けておらず、修復及び近代化されて復帰する]

『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏によると、「アドミラル・クズネツォフ」の火災による損害額は、3億ルーブル~3億5000万ルーブルになるとの事です。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災の損害額は3億5000万ルーブルと見積もられた]


従来の『第35艦船修理工場』乾ドックのサイズでは、「アドミラル・クズネツォフ」は入渠できませんでしたが、これを、同艦が入渠できるサイズに拡張する計画は以前から有り、PD-50沈没事故を受け、これが実行に移される事になりました。
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[ムルマンスクの第35艦船修理工場は再構築(ペレストロイカ)される]
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]

元々の『第35艦船修理工場』の2つの乾ドックを結合し、「アドミラル・クズネツォフ」が入渠できるサイズへ拡大されました。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、ムルマンスク艦船修理工場の乾ドック拡張後にドック入りする]

なお、乾ドック拡張工事の最中、請負業者と発注者『第35艦船修理工場』との間で金銭トラブルが発生した為、2020年6月下旬に新たな請負業者として『オルゲネルゴストロイ』商会が選ばれ、工事が再開されました。
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[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグはウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代改装を行なっているムルマンスク艦船修理工場を視察した]

新たな乾ドックへの注水は2022年3月下旬に完了し、「アドミラル・クズネツォフ」の入渠は2022年4月に予定されていましたが、気象条件などの理由により、5月20日にずれ込みました。
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[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2022年4月に新たな乾ドックへ入渠する]

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乾ドックは未だ正式の水密性扉が設置されておらず(セヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で建設中、2022年末までに完成予定)、暫定的な防水扉ドックの入り口を塞いで水を抜く作業は7月27日までに完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装工事を行なうムルマンスクの乾ドックの排水作業は完了した]

その後、ドックでしか出来ない吃水線より下の部分の作業が始まりました。
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2022年12月中旬までにドックでの作業は完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは乾ドックでの工事を完了し、進水を準備する]

12月20日に「アドミラル・クズネツォフ」乾ドックから進水させる作業が始まりました。
ただ、乾ドックには未だ正式の水密性扉が設置されておらず、入り口は暫定的に塞がれているだけなので、それを少しずつ開けてドック内へ注水する必要が有ります。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは乾ドックからの出渠作業を開始した]

2022年12月22日11時頃(モスクワ時間)、乾ドックに居た「アドミラル・クズネツォフ」で小規模な火災が発生しました。
火災は左舷側の船室で発生し、6平方メートルが燃えましたが、11時30分頃に鎮火されました。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフで小規模な火災が発生し、鎮火された]

「アドミラル・クズネツォフ」乾ドックから出るのは2023年2月になるようです。

乾ドックから出た後、「アドミラル・クズネツォフ」『第35艦船修理工場』の岸壁で残りの工事を行ないます。
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以前には、「アドミラル・クズネツォフ」は2023年末までに近代化改装を終えて復帰する予定でしたが、2024年初頭に延期される事になりました。
[ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2024年に近代化改装を終えてロシア海軍へ復帰する]

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも25年間の就航が可能となります。
つまり、2049年頃までは現役に留まるという事です。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは少なくとも2049年まで現役に留まる]

ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はアメリカ本土へ接近する?

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『The U.S. Sun』より
2023年1月24日8時51分配信
【戦艦:ロシアの軍艦は「阻止できない」毎時7000マイルの極超音速ミサイルと共に「アメリカ合衆国へ向かって航行し、間もなく攻撃範囲へ入る」】

「阻止できない」極超音速ミサイルで武装したロシアの軍艦は、その力を見せる為に合衆国海岸へ向かって航行しているとレポートは主張する。

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誘導ミサイルフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、毎時6670マイルの兵器「ツィルコン」で武装した処女航海において、NATO海軍により綿密に監視されている。

未確認のロシアテレグラムチャンネルの報告によると、それは「大西洋の中立海域でレーダーにより発見された~合衆国海岸から効果的な一斉発射を行なえる距離で」

核兵器を搭載可能なマッハ9のミサイルの射程は625マイルと伝えられている。

ロシア国防省は最新レポートについてコメントしていない。

王立海軍は、今月初めに英仏海峡を航行していた「ゴルシコフ」を捕捉した。

最近ではロシア艦大西洋上でポルトガル海軍に追尾され、アフリカを周回する予定であった。

しかし、レーダー監視サイトは、「ゴルシコフ」が予期せぬ方向転換を行なった事を示唆している。

あるレポートによると、ビスケー湾で随伴給油船「カーマ」と別れ、西へ向かった。

「カーマ」アゾレス諸島を通過し、南方へ向かっている。
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ミサイルフリゲートは、アゾレス諸島からポルトガルフローレス島の西方800マイルで追跡された事を『ItaMilRadar』は示唆した。

この距離では、合衆国は致命的な「ツィルコン」の射程には未だ入っていない。

フリゲートは、ウクライナでのロシアの戦争で使用された「カリブル」タイプのミサイルも搭載している。

ウラジーミル・プーチンは、艦が1月4日に北極海軍基地セヴェロモルスクから出航した際、それを「重大ではないにしても重要な出来事」と称賛した。

彼は、この任務が西側へ力を示す事を意図していると明らかにした。

そして彼は、NATOが彼の「最新世代」極超音速火力に対抗できないと自慢した.。

ツィルコン「世界のどの国にも同じものは有りません」と彼は言った。

プーチンは言った。
「このような強力な兵器により、ロシアを潜在的な外部の脅威から確実に保護し、我が国の国益の保障に役立つ事を確信しています」

モスクワは、ゴルシコフ「世界の大洋における水上艦の最も危険な敵」と自慢しており、現在、それは新たな極超音速ミサイルで武装している。

昨年にツィルコンバレンツ海「アドミラル・ゴルシコフ」から発射され、625マイル離れた白海の目標へ命中した。


フリゲート艦長イーゴリ・クロフマリは以前に言った。
「ミサイルが発射され、飛行するのを見る事は出来ません」
「彼らは、ミサイルが標的へ命中した時にのみ見る事が出来るでしょう」
「水上の目標、そして沿岸の目標。今後数年間は、これに対抗するものは何も無いでしょう」


最先端フリゲート「ゴルシコフ」は、この任務でインド洋地中海への航海を行なう予定である。

来月には、ダーバン港リチャーズベイ港の近くで中国及び南アフリカ海軍との演習への参加を予定している。

王立海軍23型フリゲート「HMSポートランド」は、1月11日にイギリス付近を航行するロシアの軍艦と随伴する給油船「カーマ」を追跡した。
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以前、ノルウェー海軍プーチンの極超音速ミッションへ細心の注意を払っていた。



ロシア北方艦隊1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)(2018年7月28日就役)は、極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を搭載して大西洋、地中海、インド洋への遠距離航海に出発しました。


[極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を搭載するロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋、地中海、インド洋への遠距離航海へ出発した]

「アドミラル・ゴルシコフ」に随伴するのは、プロジェクトREF-675中型海洋給油船「カーマ」(1982年9月29日就役)です。
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「カーマ」は、2019年2月~7月に行なわれた「アドミラル・ゴルシコフ」の世界一周航海にも同行しています。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船カーマは世界一周航海を終えてムルマンスクへ帰投した]

出航後、「アドミラル・ゴルシコフ」ノルウェー海を南下し、1月9日頃に対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はノルウェー海で対空防衛演習を実施した]

1月11日には北海を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は北海へ入った]

1月12日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

1月19日に大西洋上で艦載ヘリコプターの飛行訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋上で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施した]

この間、ポルトガル海軍フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の動向を監視していました。
[ポルトガル海軍のフリゲートは大西洋上でロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」を監視した]

今後、「アドミラル・ゴルシコフ」地中海へ入り、シリアタルトゥース港で物資を補充した後にスエズ運河を通過して紅海、インド洋へ行き、2023年2月下旬に南アフリカ沖で行なわれる南アフリカ海軍及び中国海軍との合同演習への参加が予定されています。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は2023年2月下旬に南アフリカ沖で中国海軍及び南アフリカ海軍との合同演習へ参加する]

ただ、2022年1月下旬の時点で「アドミラル・ゴルシコフ」大西洋の真ん中(フローレス島の西方1300キロメートル付近)まで進出しており、今後、更にアメリカ本土へ接近するかもしれません。

ロシア海軍カスピ小艦隊基地カスピースクのインフラ整備が進められている


『タス通信』より
2023年1月24日19時11分配信
【カスピ小艦隊の駐留所へ2023年に4つの新たな埠頭が建設される】
モスクワ、1月24日/タス通信

4つの新たな埠頭、そして更に艦を水上へ出す為の水圧発射台は2023年にダゲスタン共和国のカスピ小艦隊の駐留所で稼働する。
火曜日にロシア連邦国防省は報道機関へ伝えた。
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「2022年、国防省の軍事建設複合体の専門家は、北の防波堤と7つの埠頭を稼働させ、今年には更なる4つの埠頭と艦を水上へ出す為の水圧発射台の導入を計画しております。
カスピ小艦隊の新たな艦船駐留所の大規模な建設において、合計で3つの浮遊桟橋を含む14の係留施設の建設が提供されます」

軍当局は言った。

ダゲスタン共和国カスピ小艦隊の駐留所の係留フロントの配置の進捗状況は、1月24日のロシア連邦国防次官チムール・イワノフ南方軍管区への出張の枠組みで視察された。

国防省は更に、北と南の全長3キロメートルの防波堤、艦艇と船の停泊と整備を効果的に保障する為の埠頭と沿岸インフラを含む新たな水圧構造複合体全体の建設がカスピースクで続けられている事を指摘した。

内部水域に作成された港の必要な深さを確保する為、軍事建設業者は、底砂と土を運び出した。
建設中の軍港の境界には工学通信網及び構造が据え付けられ、整備所とインフラ施設が建設されている。

カスピースクへの新たな軍事基地の建設は、2018年にロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグアストラハンからカスピ小艦隊を移転させる決定を下した後で始まった。
共和国で大規模な建設が展開された。
桟橋、埠頭、整備所、軍事及び社会インフラ施設、住宅、学校、幼稚園が建設された。



カスピ小艦隊は、カスピ海に駐留するロシア海軍の部隊です。
「小艦隊」という名称ですが、他の4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)と同格の方面艦隊として扱われており、黒海艦隊と共にロシア連邦軍南方軍管区の指揮下に入っています。

現在の司令官は、アレクサンドル・ペシコフ少将(1972年10月13日生まれ)です。
(2021年3月15日付のロシア連邦大統領令カスピ小艦隊司令官に任命)
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担当海域が内海のカスピ海なので、所属艦艇は小型ですが、主力艦は21世紀になってから就役した新造艦で占められています。

プロジェクト11661Kロケット艦「ダゲスタン」「タタールスタン」
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦「グラード・スヴャージスク」「ウグリーチ」「ヴェリキー・ウスチュグ」
プロジェクト21630「ブヤン」小型砲艦「アストラハン」「ヴォルゴドンスク」「マハチカラ」

この他に8隻の揚陸艇が所属していますが、これらもソヴィエト連邦解体後に就役した新しい艦艇で占められています。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の15隻の艦艇は演習参加の為に黒海へ入った]


2015年10月7日、カスピ小艦隊ロケット艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」の4隻は、カスピ海南方からシリアテロ組織ISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ合計26基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]

この4隻は、2015年11月20日にもカスピ海南方からシリアISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ合計18基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。

[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


カスピ小艦隊の主要基地はカスピ海北部のアストラハンであり、この他にカスピースク、マハチカラといった軍港が有りますが、2018年以降、カスピースクへの埠頭の建設工事が始まり、2021年12月下旬に完了しました。
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[ロシア海軍カスピ小艦隊の為の新たな埠頭はカスピースクに建設された]

12月27日までにカスピ小艦隊の主力部隊はカスピースクへ移転しました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の主力部隊はカスピースク新基地へ移動した]

その後もカスピースク軍港のインフラ整備が進められています。

ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦アドミラル・ネヴェリスコイはカムチャツカ半島で海軍歩兵部隊の乗船訓練を実施した

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2023年1月23日14時47分配信
【マラヤ・ラゲルナヤ湾で大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」は車両の積載及び荷降ろしへ取り組んだ】

太平洋艦隊の大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」乗組員はカムチャツカで軍用車両の積載及び荷降ろしの訓練を実施した。

1月23日・月曜日にロシア連邦国防省広報サービスが発表したように、この活動は艦隊の戦闘訓練計画に沿って、カムチャツカ地方に駐留する太平洋艦隊海軍歩兵部隊と共にマラヤ・ラゲルナヤ湾で実施された。
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訓練中、「支点」方式で車両と人員を積載する為、無装備の海岸セクションへの揚陸艦の組織的アプローチへ取り組んだ。

その後、大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」の要員は、自身の動きを欺瞞する要素を実行し、海岸から離れる為の基準行動を行なった。

訓練は、艦の海岸へのアプローチの為の標準行動への取り組みと、車両及び揚陸隊員の下船で終了した。

合計100名以上の将兵が訓練へ参加し、約20両の戦闘車両及び特殊車両が関わった。

「アドミラル・ネヴェリスコイ」プロジェクト775大型揚陸艦であり、1982年から勤務に就いている。
このタイプの大型揚陸艦強化戦車中隊:12両の戦車や、歩兵戦闘車或いは装甲輸送車17両、そして更に250名の揚陸隊員の乗船が可能である。
自立航行期間は6ヶ月間。



プロジェクト775大型揚陸艦の第2グループの4番艦(775シリーズ通算16番艦)BDK-98ポーランドグダニスク造船所で建造され、1982年9月28日にソ連海軍へ納入されました。

1983年7月1日にバルチースクを出航し、1984年1月31日にウラジオストクへ到着し、太平洋艦隊へ配備されました。
この間、イエメン、エチオピア、モザンビーク、セーシェル諸島、ベトナム(カムラン)を訪問しました。

1989年10月4日から11月9日までインド洋で行動し、イエメンエチオピアを訪れました。

1990年1月から7月までエチオピアへ派遣されました。

1992年7月に沿海地方で上陸演習を行なうBDK-98
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2004年6月に上陸演習を行なうBDK-98
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2007年7月初頭にアメリカ海軍駆逐艦「カーチス・ウィルバー」ウラジオストクを訪問した際のホストシップを務めました。
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2011年7月24日付で「アドミラル・ネヴェリスコイ」と命名されました。

2012年8月下旬~9月上旬には『追憶の航海』(第2次大戦に従軍した退役将兵を乗せ、サハリンクリル諸島を巡る)へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊艦船は「追憶の航海」を行なう]

2013年3月から12月まで地中海への遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~12月)]

2014年5月下旬には東シナ海で実施されたロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2014」]

帰港後、ウラジオストクの艦船修理工場で修理が行なわれ、2015年2月に復帰しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦アドミラル・ネヴェリスコイは2015年2月に修理を終えて復帰する]

2015年7月下旬にはハバロフスク地方ワニノ港サハリン島ホルムスク港の間の貨客輸送任務に従事しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦アドミラル・ネヴェリスコイはワニノ-ホルムスク間の貨客輸送を終えた]

2015年9月2日にサハリン南部のコルサコフ港で行なわれた第2次世界大戦終結70周年記念観艦式へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はサハリン南部で第2次世界大戦終結70周年記念観艦式を挙行する]

2016年5月~6月にクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の調査へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊はクリル諸島(千島列島)マトゥア島(松輪島)の調査を全て完了した]

2018年9月にはロシア連邦軍戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の揚陸艦部隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]

2020年6月上旬には他の大型揚陸艦3隻と共にチュクチ半島(ベーリング海)へ派遣され、演習へ参加しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦4隻はチュクチで上陸演習を行なった]

その後もプロヴィデニヤ湾地域に留まり、演習を続けました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦と海軍歩兵部隊はチュクチで演習を続けている]

2020年8月のベーリング海でのロシア海軍演習『大洋の盾-2020』にも参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の海軍歩兵はチュクチで上陸演習を行なった]

演習が終わった後も引き続き洋上に留まり、11月12日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦4隻は5ヶ月間の航海を終えてウラジオストクへ帰投した]

2021年4月初頭、同型艦「ペレスヴェート」、「オスリャービャ」と共にカムチャツカへ移動し、クラスノダール-ハバロフスク2度赤旗授与・第40独立海軍歩兵旅団の上陸演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の海軍歩兵部隊はカムチャツカで上陸演習を行なった]

2021年6月中旬に同型艦「ペレスヴェート」と共にカムチャツカ半島へ派遣され、揚陸演習を行ないました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦アドミラル・ネヴェリスコイとペレスヴェートはカムチャツカ沿岸で装甲兵員輸送車BTR-82Aの積載訓練を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦アドミラル・ネヴェリスコイとペレスヴェートはカムチャツカ沿岸で海軍歩兵部隊の上陸訓練を実施した]

2021年11月初頭にオホーツク海へ入り、砲撃訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2021年11月2日12時45分配信
【太平洋艦隊の大型揚陸艦はオホーツク海で砲射撃を実施した】

2021年12月下旬、同型艦「オスリャービャ」と共にオホーツク海で機雷掃討、対空防衛、対水中破壊工作防衛の戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦オスリャービャとアドミラル・ネヴェリスコイはオホーツク海で機雷掃討訓練を行なった]

2022年1月下旬から始まったロシア海軍4艦隊同時演習の一環として、他の太平洋艦隊水上艦と共に2月7日にラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入り、同海域で演習を行なった後、ウラジオストクへ帰投しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年2月15日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

他の大型揚陸艦3隻と共に3月8日頃にウラジオストクを出航し、3月9日に津軽海峡を通過して太平洋へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦4隻はオホーツク海で射撃演習を行なう為にサンガルスキー海峡(津軽海峡)を通過した]

3月15日、他の大型揚陸艦3隻と共に津軽海峡を西進し、日本海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の海軍歩兵部隊はウクライナへ派遣される]

11月9日には沿海地方海軍歩兵部隊第155独立親衛海軍歩兵旅団の積載訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型揚陸艦アドミラル・ネヴェリスコイは沿海地方で海軍歩兵部隊の乗船訓練を実施した]

その後、カムチャツカ方面へ移動し、2023年1月23日にペトロパヴロフスク・カムチャツキーマラヤ・ラゲルナヤ湾カムチャツカ駐留の海軍歩兵部隊クラスノダール-ハバロフスク2度赤旗授与・第40独立海軍歩兵旅団の積載訓練を行ないました。

ポルトガル海軍のフリゲートは大西洋上でロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」を監視した

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『The Portugal News』より
2023年1月22日配信
【ポルトガル海軍はロシア艦船へ同行した】

ポルトガル海軍は、ポルトガル沖のロシア海軍艦船2隻の通過へ同行した。

「NRPバルトロメウ・ディアスは同盟国及びNATO(北大西洋条約機構)と協力し、1月12日から今週までポルトガル沖を通過するロシアのフリゲートへ同行しました」
ポルトガル海軍
は話した。
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声明によると、艦は「大西洋中部のフローレス島の西方約1300キロメートルから大陸を横切る航海でフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を6日間に渡り常時監視しました」
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アゾレス諸島海域で任務に就いているNRP「シネス」「1月19日から20日まで給油船カーマにも同行しました」
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「ポルトガル海軍は海上作戦センターを通じ、国益のある海域の積極的な監視を維持し、海上でのポルトガルの利益を促進および保護する事を目的とし、艦の適切な準備を確保しています」



ロシア北方艦隊1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)(2018年7月28日就役)は、極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を搭載して大西洋、地中海、インド洋への遠距離航海に出発しました。


[極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を搭載するロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋、地中海、インド洋への遠距離航海へ出発した]

「アドミラル・ゴルシコフ」に随伴するのは、プロジェクトREF-675中型海洋給油船「カーマ」(1982年9月29日就役)です。
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「カーマ」は、2019年2月~7月に行なわれた「アドミラル・ゴルシコフ」の世界一周航海にも同行しています。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船カーマは世界一周航海を終えてムルマンスクへ帰投した]

出航後、「アドミラル・ゴルシコフ」ノルウェー海を南下し、1月9日頃に対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はノルウェー海で対空防衛演習を実施した]

1月11日には北海を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は北海へ入った]

1月12日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

1月19日に大西洋上で艦載ヘリコプターの飛行訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋上で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施した]

この間、ポルトガル海軍フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の動向を監視していました。

今後、「アドミラル・ゴルシコフ」地中海へ入り、シリアタルトゥース港で物資を補充した後にスエズ運河を通過して紅海、インド洋へ行き、2023年2月下旬に南アフリカ沖で行なわれる南アフリカ海軍及び中国海軍との合同演習へ参加します。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は2023年2月下旬に南アフリカ沖で中国海軍及び南アフリカ海軍との合同演習へ参加する]

ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は2023年2月下旬に南アフリカ沖で中国海軍及び南アフリカ海軍との合同演習へ参加する

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『タス通信』より
2023年1月23日9時6分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は中国及び南アフリカ共和国海軍との演習へ参加する】
モスクワ、1月23日/タス通信

遠距離航海任務を遂行している極超音速ミサイル「ツィルコン」搭載フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は、シリアタルトゥースで物資を補充し、その後に中国及び南アフリカ共和国海軍との合同演習へ参加する。
『タス通信』は軍事-外交筋より伝えられた。
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「遠距離航海任務を遂行しているアドミラル・ゴルシコフは、シリアのタルトゥースの物資-技術サービス供給所へ入り、その後に中国及び南アフリカ共和国海軍との合同海上演習へ参加します」
彼は話した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

南アフリカ共和国、ロシア、中国の艦は、2月17日から27日に行なわれる海軍演習へ参加する。
南アフリカ共和国国防省はそのサイトで公表したコミュニケで指摘したように「演習はインド洋の港湾都市ダーバン及びリチャーズ・ベイ海域で10日間行なわれ」、その目的は「運用技量と知識の交換」である。
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コミュニケが伝えたように、合同演習は「我々の国の間の順調な関係の強化」となる。

南アフリカ国防省は更に、2019年11月、大西洋水域に在る南アフリカ南西部のケープタウン海域で最初の3ヶ国演習が実施された事を想い起こした。
今回の演習ゾーンは、互いに87海里(161キロメートル)の距離にあるダーバン市からリチャーズ・ベイまでの海域となる。
以前、南アフリカ国防省は、事前計画の合意により、ロシア連邦を代表するのは2隻の軍艦になると伝えた。

フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の航海は、北方艦隊ロケット艦師団司令官オレグ・グラドコ1等海佐の指揮下で行なわれている。
航海の主な目的は、世界の大洋の戦略的に重要な海域でのロシア海軍の存在の確保に在る。



ロシア北方艦隊1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)(2018年7月28日就役)は、極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を搭載して大西洋、地中海、インド洋への遠距離航海に出発しました。


[極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を搭載するロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋、地中海、インド洋への遠距離航海へ出発した]

「アドミラル・ゴルシコフ」に随伴するのは、プロジェクトREF-675中型海洋給油船「カーマ」(1982年9月29日就役)です。
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「カーマ」は、2019年2月~7月に行なわれた「アドミラル・ゴルシコフ」の世界一周航海にも同行しています。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船カーマは世界一周航海を終えてムルマンスクへ帰投した]

出航後、「アドミラル・ゴルシコフ」ノルウェー海を南下し、1月9日頃に対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はノルウェー海で対空防衛演習を実施した]

1月11日には北海を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は北海へ入った]

1月12日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

1月19日に大西洋上で艦載ヘリコプターの飛行訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋上で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施した]

今後、「アドミラル・ゴルシコフ」地中海へ入り、シリアタルトゥース港で物資を補充した後にスエズ運河を通過して紅海、インド洋へ行き、2023年2月下旬に南アフリカ沖で行なわれる南アフリカ海軍及び中国海軍との合同演習へ参加します。

ロシア・中国・南アフリカ海軍の合同演習は、2019年11月末にも喜望峰沖で行なわれています。
この時には、北方艦隊ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」が参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフは喜望峰沖で中国海軍及び南アフリカ海軍との合同演習を開始した]

ロシア海軍の最新鋭コルベット「水星」(メルクーリイ)はバルト海での洋上公試中に100mm単装砲を発射した

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『インテルファクス-北西ニュース』より
2023年1月21日21時59分配信
【コルベット「水星」(メルクーリイ)は国家試験の枠組みにおいてバルト海で射撃を実施した】
モスクワ、1月21日、インテルファクス

国家試験を行なっているプロジェクト20380コルベット「メルクーリイ」は海上目標への砲射撃を実施した。
バルト艦隊は土曜日に発表した。

「標的として盾船が使用されました。
客観的観測データによると、射撃は成功裏に行なわれました」

声明では、こう述べられた。

バルト海での射撃は、艦載砲装置A-190から行なわれた。

「試験プログラムの海上部門が完了すれば、艦の機器の検査が行なわれます。
工場製造者は機械と設備を開けて点検を行ない、専門家と国家委員会のメンバーは、その装備や使用可能な全ての手段を含め、艦の総合的な状態を評価します。
発注者と受領引渡文書へ署名した後、海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将が証書を承認し、海軍へのコルベットの受け入れと聖アンドレイ旗掲揚の日付が決定されます」

声明では、こう述べられた。

「メルクーリイ」ロシアの誘導ミサイル兵器コルベットであり、プロジェクト20380の5番艦である。
近海及び遠海ゾーンでの哨戒、敵の水上艦、潜水艦、航空機との戦闘の為に意図されている。



サンクトペテルブルク『北方造船所』で建造されるプロジェクト20380コルベットとしては5番艦となる「リェチーヴイ」(「熱心な」という意味の形容詞)は、2015年2月20日に起工されました。

[ロシア海軍の為の最新鋭コルベット"リェチーヴイ"と"ストローギー"はサンクトペテルブルクで起工された]

複合材料製の上部構造物はサンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で製造され、2016年8月に完成し、『北方造船所』へ引き渡されました。
[ロシア海軍のプロジェクト20380コルベットの為の複合材料製上部構造物はサンクトペテルブルクで製造された]

2018年3月までにディーゼルエンジンが設置されました。


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2020年3月12日に進水しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の為の最新鋭コルベット"リェチーヴイ"はサンクトペテルブルクで進水した]

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2021年10月5日に造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月5日9時35分配信
【コルベット「リェチーヴイ」の係留試験が始まった】

2021年10月中旬、「リェチーヴイ」ロシア海軍にとっては伝統的な名前である「メルクーリイ」(水星)(1928~1829年のロシア-トルコ戦争において、1829年2月9日に2隻のトルコ戦列艦と戦って勝利したブリッグ)へ改名される事になりました。
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[ロシア海軍の新型コルベット"リェチーヴイ"と"メルクーリイ"は改名された]

2022年5月21日、「メルクーリイ」サンクトペテルブルクを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍の最新コルベット「メルクーリイ」洋上試験開始(2022年5月21日)]
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5月26日にクロンシュタットへ帰港しました。


「メルクーリイ」は5月末に出航し、6月1日にクロンシュタットへ帰港しました。
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7月31日の『ロシア海軍の日』にはサンクトペテルブルク(ネヴァ川)の観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。

[最新鋭コルベット「メルクーリイ」は7月31日の『ロシア海軍の日』にサンクトペテルブルク(ネヴァ川)の観艦式に参加する]

観艦式が終わった後、「メルクーリイ」の洋上試験(工場航行試験)は再開されました。
[プロジェクト20380コルベット「メルクーリイ」はロシア海軍への引き渡しを準備する]
[ロシア海軍の最新鋭コルベット「メルクーリイ」はバルト海で洋上試験を続けている]

2022年12月初頭には工場航行試験の最終段階を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット「水星」(メルクーリイ)はバルト海で工場航行試験の最終段階を開始した]

工場航行試験は12月中旬までに終了し、12月15日から最終洋上試験となる国家試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット「水星」(メルクーリイ)はバルト海で最終洋上試験(国家試験)を開始した]

12月25日には水上目標への砲撃試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭コルベット「水星」(メルクーリイ)はバルト海での洋上公試中に対水上砲撃を実施した]

2023年1月21日にも水上目標への砲撃試験を行ないました。

国家試験が完了した後に造船所で艦の最終点検が行なわれ、ロシア海軍への引き渡し準備が整います。

「メルクーリイ」ロシア海軍への引き渡しは2023年初頭に予定されています。
[プロジェクト20380コルベット「メルクーリイ」のロシア海軍への引き渡しは2023年初頭になるかもしれない]

「メルクーリイ」黒海艦隊への配備が予定されています。
『赤旗黒海艦隊情報リソース』より
【コルベット「メルクーリイ」】


現在、極東方面(日本海)でも同型艦(極東『アムール造船工場』で建造)「リェーズキー」の洋上試験(国家試験)が行なわれています。
こちらもロシア海軍への引き渡しは2023年になります。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で最終洋上試験(国家試験)を開始した]
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新世代コルベット「ステレグーシチー」シリーズ(プロジェクト20380)は、現在までに計12隻が起工され、このうち7隻がロシア海軍へ引き渡されています。

20380は、サンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で建造されています。

[『北方造船所』建造艦]
「ステレグーシチー」Стерегущий(建造番号1001)
2001年12月21日起工/2006年5月16日進水/2007年11月14日納入/2008年2月27日就役
バルト艦隊に配備(艦番号550)

「ソーブラジテルヌイ」Сообразительный(建造番号1002)
2003年5月20日起工/2010年3月31日進水/2011年10月14日納入・就役
バルト艦隊に配備(艦番号531)

「ボイキー」Бойкий(建造番号1003)
2005年5月27日起工/2011年4月15日進水/2013年5月16日納入・就役
バルト艦隊に配備(艦番号532)

「ストイーキー」Стойкий(建造番号1004)
2006年11月10日起工/2012年5月30日進水/2014年7月18日納入/2014年7月27日就役
バルト艦隊に配備(艦番号545)

「リェチーヴイ」Ретивый/「メルクーリイ」Меркурий(建造番号1007)
2015年2月20日起工/2020年3月12日進水/2023年就役予定
黒海艦隊に配備予定(艦番号535)

「ストローギー」Строгий(建造番号1008)
2015年2月20日起工/2023年以降就役予定
黒海艦隊に配備予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ソヴェルシェーンヌイ」Совершенный(建造番号2101)
2006年6月30日起工/2015年5月22日進水/2017年7月20日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号333)

「グロームキー」Громкий(建造番号2102)
2012年4月20日起工/2017年7月28日進水/2018年12月25日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号335)

「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」Герой Российской Федерации Алдар Цыденжапов(建造番号2103)
2015年7月22日起工/2019年9月12日進水/2020年12月25日就役
太平洋艦隊に配備(艦番号339)

「リェーズキー」Резкий(建造番号2104)
2016年7月1日起工/2021年7月1日進水/2023年就役予定
太平洋艦隊に配備予定(艦番号343)

「グローズヌイ」Грозный(建造番号2105)
2021年8月23日起工
太平洋艦隊に配備予定

「ブラーヴイ」Бравый(建造番号2106)
2021年9月29日起工
太平洋艦隊に配備予定

近代化改装された警備艦ネウストラシムイは2023年2月にロシア海軍バルト艦隊へ復帰する

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『タス通信』より
2023年1月21日9時2分配信
【警備艦「ネウストラシムイ」は2月にバルト艦隊の戦闘編制へ復帰する】
モスクワ、1月21日/タス通信

プロジェクト11540警備艦「ネウストラシムイ」は、修理及び近代化の後、バルト艦隊の戦闘編制へ2月に復帰する。
『タス通信』は防衛産業企業体の情報筋より伝えられた。

「現在、複合試験後の警備艦は沿バルト造船工場『ヤンターリ』で検査を受けています。
バルト艦隊の戦闘編制への復帰は2月に計画されています」

対談者の1人は話した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

1月16日、バルト艦隊広報サービスは、艦隊司令官ヴィクトール・リーナ大将が「ネウストラシムイ」で艦の戦闘と航海を準備する為の公開講義を行なったと通知した。

以前に報じられたように、2022年12月末、「ネウストラシムイ」沿バルト造船工場『ヤンターリ』での計画修理・近代化を完了した。
造船所は、艦へ最新の航法装置、電波位置測定監視・目標探知装置を装備する作業を行なった。
砲複合体、高射ミサイル複合体、移動制御手段、ダメージコントロール手段、放射線・化学・生物防護手段、そして更に通信複合体の動作性能は回復した。

「ネウストラシムイ」プロジェクト11540「ヤストレブ」警備艦のトップであり、1990年に沿バルト造船工場『ヤンターリ』で(『統合造船業営団』へ加入)で建造された。
1991年からバルト艦隊へ加わっている。
艦は、敵潜水艦の捜索、探知、追尾及び破壊、海上における戦闘艦及び船舶の対艦及び対潜防衛を保障し、海上及び基地で水中及び水上艦へ打撃を与え、陸上部隊の戦闘行動の支援、上陸支援、更には、海上揚陸部隊のカバー、他の任務の遂行の為に意図されている。



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プロジェクト11540警備艦の1番艦「ネウストラシムイ」は、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所で1987年3月25日に起工され、1988年5月25日に進水し、1990年12月28日にソ連海軍へ納入されました。
1991年3月14日にバルト艦隊へ編入されましたが、正式な就役式典となる海軍旗初掲揚式典が開催されたのは、ソ連邦解体後の1993年1月24日でした。

就役前の「ネウストラシムイ」(1991年11月)
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就役後、1994年、2002年、2004年、2006年、2007年にNATO海軍との合同演習『BALTOPS』へ参加しました。

2003年にはロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンイギリス訪問に同行し、ロンドンを訪れました。

2004年8月~9月には、初の地中海遠征を行ない、この間にフランス、スペイン、ポルトガルを訪問しました。

警備艦「ネウストラシムイ」は、2008年秋にロシア海軍で最初のアデン湾海賊対処任務に就きました。
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[ロシア海軍第1次ソマリア遠征]

2008年のアデン湾海賊対処任務の際に「ネウストラシムイ」が捕獲したソマリア海賊のボート
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そして2010年初頭、2度目のアデン湾海賊対処任務に就きました。
[ロシア海軍第6次ソマリア遠征]

2010年2月5日にはソマリア海賊7名を拘留しました。
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[ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」、ソマリア海賊拘留]
[ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」、ソマリア海賊を拘留(RIAノーボスチ)]

2011年6月にはデンマークコペンハーゲンを訪問しました。

2012年7月から9月に掛けて北方艦隊大型揚陸艦と共に地中海へ派遣されました。
[北方・バルト・黒海艦隊合同艦船グループの地中海遠征(2012年7月-9月)]

その後、オーバーホールが行なわれました。
[フリゲート「ネウストラシムイ」は長期航海の為に修理を実施する]

「ネウストラシムイ」は、2013年3月下旬にバルチースクを出港、3度目の海賊対処任務の為にアデン湾へ向かい、10月17日に帰投しました。
[フリゲート「ネウストラシムイ」は3度アデン湾から帰ってきた]


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その後、カリーニングラード『ヤンターリ』造船所へ回航され、修理および部分的な近代化改装(一部の電子機器の換装)が始まりました。

ガスタービン機関は、サマーラ工場で修理されました。
[ロシア海軍のフリゲート"ネウストラシムイ"のガスタービン機関はサマーラで修理される]

当初、「ネウストラシムイ」は2015年末までに復帰する計画でしたが、2016年末、そして2017年11月と何度も延期される事になりました。
[ロシア海軍のフリゲート「ネウストラシムイ」は2015年に復帰する]
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦(フリゲート)ネウストラシムイは2016年末に復帰する]
[近代化改装されるロシア海軍バルト艦隊の警備艦(フリゲート)ネウストラシムイは2017年11月に復帰する]

「ネウストラシムイ」の舷側番号は、就役以来「712」でしたが、2017年春頃に「772」へ変更されました。
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2018年2月14日14時30分頃(モスクワ時間)、『ヤンターリ』で修理中の「ネウストラシムイ」で火災が発生しました。
火災は同日16時31分に鎮火しました。
消火には54名の消防隊員と15両の消防車が参加し、負傷者は居ませんでした。

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年2月14日20時54分配信
【緊急事態省:警備艦「ネウストラシムイ」の火災は2時間で消し止められた】

「ネウストラシムイ」の修理完了は、2019年に延期される事になりました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイは2019年に近代化改装を完了する]
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイは2019年に近代化改装を終えて復帰する]

そして結局、2019年中の修理完了も実現せず、翌2020年に延期される事になりました。
[修理中の警備艦ネウストラシムイは2020年にロシア海軍バルト艦隊へ復帰する]

しかし、2020年中の復帰も実現せず、翌2021年に延期されました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイの近代化改装は2021年に完了する]

2021年8月18日、ようやく「ネウストラシムイ」の係留試験(造船所の岸壁で各機器の動作点検)が始まりました。
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[近代化改装中のロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイの係留試験が始まった]
係留試験完了後、洋上試験の準備の為、2021年12月28日に『ヤンターリ』からバルチースク基地へ移動しました。
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[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイは洋上試験の準備を行なう]

2022年2月15日、「ネウストラシムイ」バルト海へ出航し、洋上試験を開始しました。
[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイはバルト海で洋上試験を開始した]

2月下旬にバルチースクへ戻り、2月23日の『祖国防衛者の日』にはナヒーモフ幼年学校の生徒が訪れました。
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その後、洋上試験を再開し、3月末~4月初頭に艦載砲(AK-100 100mm単装砲)、高射ミサイル砲複合体「コールチク」、魚雷の発射試験を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイはバルト海で兵装射撃試験を実施した]

4月20日には高射ミサイル「キンジャール」発射試験を行ないました。
『タス通信』より
2022年4月20日20時30分配信
【バルト艦隊の警備艦「ネウストラシムイ」は複合体「キンジャール」のミサイル射撃を実行した】

5月25日にはソナーの動作試験を行ないました。
[近代化改装後のロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイ、バルト海でソナーの動作試験実施(2022年5月下旬)]

7月19日に再び高射ミサイル「キンジャール」の発射試験を行ないました。
[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイは艦対空ミサイルを発射した]

12月16日に「ネウストラシムイ」バルト海で最終洋上試験を開始しました。
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[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイはバルト海で最終洋上試験を開始した]

洋上試験は12月28日までに完了しました。
[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイはバルト海での最終洋上試験を完了した]

2023年1月16日、「ネウストラシムイ」バルト艦隊司令部、各部隊の幹部、艦長が集合し、艦隊の訓練計画についての会合が行なわれました。
[近代化改装されたロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイは乗組員の錬成訓練を行なう]

「ネウストラシムイ」は2023年2月にバルト艦隊へ復帰します。

ロシア海軍太平洋艦隊の中型偵察艦SSV-535カレリアはハワイ沖に居る

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2023年1月20日12時45分配信
【ロシアの偵察艦は再びハワイ諸島の近くで発見された】

この数週間、アメリカ合衆国沿岸警備隊は、ハワイ沖の国際水域を航行するロシアの偵察艦を監視している。
『Navy Recognition』が伝えたように、これはおそらく、NATO分類「ヴィシュニャ」型のSSV-535「カレリア」についての話である。


アメリカ軍によると、ロシア艦は国際法規の枠組みで行動しており、船舶航行にとっての危険は示されていない。
しかし、それは自動識別システムの信号を送信していない事が示されている。

ロシア海軍偵察艦は、アメリカ沿岸沖に出現する事が多いのは注目される。
特に2021年春には、同じSSV-535「カレリア」ハワイ諸島近くで行動していた事が報じられた。

アメリカのジャーナリストが示したように、ロシア軍は特に、カウアイ島射爆場バーキング・サンズで行なわれている事に関するデータに関心を持っていたようである:アメリカ合衆国海軍対ミサイル防衛局は、この施設で様々なミサイルの試験を行なっている。
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SSV-535「カレリア」は、プロジェクト864(コード名「メリディアン」)中型偵察艦である。
ポーランドグダニスク北方造船所で1986年に起工された。
1988年夏に太平洋艦隊へ加入した。
2014年から2017年まで艦船修理センター『ダーリザヴォード』で近代化が行なわれた。

1980年代にこのような艦は計7隻建造された。
それは無線交信を傍受し、ソナーの能力を調査し、様々な種類のセンサーの助力による情報収集の為に意図されている。

プロジェクト864艦の排水量は約3400トン、船体の長さ-94.4 メートル、幅-14.6メートル。
最大速力-16.5 ノット、航続距離-7900海里。乗組員-150名。
これに加えて70名まで乗艦できる。

自艦防護の為、「メリディアン」型偵察艦30mm砲複合体AK-630M高射ミサイル複合体「オサー-M」を装備している。



プロジェクト864中型偵察艦SSV-535「カレリア」は、ポーランドグダニスク造船所で1986年に起工され、1987年に進水、1988年8月9日にソヴィエト海軍へ就役しました。
1988年中にウラジオストクへ回航され、早速太平洋上で行動を開始しました。
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西部大西洋アメリカ海軍原子力ミサイル巡洋艦「テキサス」を追尾するSSV-535
(1988年12月15~16日)
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1989年10月~11月にハワイ諸島付近へ進出し、その後、韓国沖や日本付近へ行き、国際合同演習『チームスピリット』を監視しました。

1990年末から1991年初頭にもハワイ諸島付近へ進出しました。

1992年には沖縄付近へ進出しました。

2002年には予備役となり、翌2003年には艦上のアンテナなどが取り外され、同型艦SSV-208「クリルイ」へ移設されました。
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2012年、SSV-535「カレリア」の近代化改装と現役復帰が決定され、2013年7月にウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』へ移動しました。
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2014年から近代化改装が始まり、2017年7月20日に第515独立偵察艦大隊へ復帰しました。
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2021年5月21日には、アメリカ海軍太平洋ミサイル試射場が在るハワイ諸島カウアイ島西岸バーキング・サンズの西方21kmで確認されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の偵察艦カレリアはハワイ沖に出現した]

2022年3月20日に対馬海峡を南下して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部』公式サイトより
2022年3月22日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2022年3月29日にも対馬海峡を南下して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部』公式サイトより
2022年3月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2022年12月3日にも対馬海峡を南下して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部』公式サイトより
2022年12月5日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

その後に太平洋へ進出し、2023年1月中旬にはハワイ諸島沖で確認されました。

ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の為の配電盤がケルチ造船所へ引き渡された

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『KORABEL.RU』より
2023年1月19日14時43分配信
【サンクトペテルブルクからケルチへプロジェクト23900汎用揚陸艦の為の配電盤が送られた】

引き渡しは、『VNIIR(全ロシア科学研究継電器製造研究所)プログレス』と株式会社『B.E.ブトマ記念造船工場』の間の合意の枠組みで行なわれた。

『全ロシア科学研究継電器製造研究所プログレス』サンクトペテルブルク支所は、プロジェクト23900汎用揚陸艦の建造の為の主配電盤及び緊急用配電盤を引き渡した。
同社広報サービスは伝えた。
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『全ロシア科学研究継電器製造研究所プログレス』の代理人が指摘したように、全ての製品はロシア連邦国防省の軍の代表による品質管理に合格している。
引き渡しは、株式会社『B.E.ブトマ記念造船工場』との契約の枠組みで行なわれた。

「ロシア連邦海軍の為の最大容量かつ多機能の航空機搭載戦闘艦の建造は続けられており、これはロシア海軍の復活の期待される象徴です」
声明では、こう述べられた。

現在、ケルチ工場『ザリフ』では、2隻の汎用揚陸艦「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」が建造されている。
国内製ヘリコプター母艦の作業は、軍艦「ミストラル」型の建造で得られた経験を考慮して進められている。
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2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]

搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。

[艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランはロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の艦載機となる]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦を建造する造船所は、ロシア海軍向け「ミストラル」級2隻の船体後部を建造したサンクトペテルブルク『バルト工場』などが候補に挙がっていましたが、ロシア造船所で最大規模の乾ドック(全長360メートル、幅60メートル)を有するクリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』(造船コーポレーション『アク・バルス』傘下)に決まりました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
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2隻の汎用揚陸艦の建造費は、ほぼ1000億ルーブルになるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造費は1000億ルーブルになる]
因みに1000億ルーブルは、プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)フリゲート4隻分に相当します。

2隻の汎用揚陸艦の建造契約は2020年5月下旬に締結されました。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約が締結された]
[クリミア半島のザリフ造船所はロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸艦の建造準備を進めている]

2020年7月20日、2隻のプロジェクト23900汎用揚陸艦の起工式典が開催されました。
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[ロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフとミトロファン・モスカレンコはクリミア半島のザリフ造船所で起工された]
2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前には「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」が有力視されていましたが、結局、旧ソ連時代のプロジェクト1174大型揚陸艦の1番艦と3番艦の名前を受け継いだ「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」となりました。

プロジェクト23900汎用揚陸艦の設計案は、以前からソ連/ロシアの一連の揚陸艦の設計を手掛けていた『ネヴァ川計画設計局』ではなく、造船コーポレーション『アク・バルス』傘下のゼレノドリスク設計局の案が採用されました。
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ゼレノドリスク設計局が設計したプロジェクト23900汎用揚陸艦は、フランス「ミストラル」級をタイプシップとしているようです。
[プロジェクト23900汎用揚陸艦(イワン・ロゴフ型)の開発・建造元『アク・バルス』のトップは語る]
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プロジェクト23900汎用揚陸艦は、指揮艦としての能力も付与されます。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は指揮艦として使用される]
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の為の指揮システムが開発される]
この場合は、例えば、地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の旗艦としての使用などが考慮されているようです。

以前には、プロジェクト23900汎用揚陸艦は満載排水量25000トン、ヘリコプター20機搭載、海軍歩兵900名を積載すると言われ、その後、設計変更されて満載排水量は30000トンに拡大し、ヘリコプター16機搭載、海軍歩兵1000名積載、そして艦上無人攻撃機も搭載する事になりました。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は艦上無人攻撃機を搭載する]

しかし2020年12月末、ロシア連邦国防次官(防衛産業担当)アレクセイ・クリヴォルチコ氏は、プロジェクト23900汎用揚陸艦の(満載)排水量は40000トンになると述べました。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は40000トンになる]

2020年7月の起工から7ヶ月後の2021年2月、「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」の船体の形成が始まりました。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の船体の形成が始まった]

1番艦「イワン・ロゴフ」ロシア海軍への引き渡しは2028年に予定されています。
[新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフは2028年にロシア海軍へ就役する]
配備先は太平洋艦隊になるようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ新世代汎用揚陸艦(新イワン・ロゴフ型)が配備される]

一方、2番艦「ミトロファン・モスカレンコ」黒海艦隊へ配備されて同艦隊旗艦となり、セヴァストーポリ港に駐留する事になるようです。
[新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦ミトロファン・モスカレンコはロシア海軍黒海艦隊旗艦となる]

プロジェクト23900汎用揚陸艦には無人機無人ヘリコプターが搭載されます。
[ロシア海軍の為の艦上無人攻撃/偵察機と艦上無人ヘリコプターの開発が進められている]
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は無人攻撃/偵察ヘリコプターを搭載する]

更に、プロジェクト12700対機雷防衛艦が搭載している無人小型掃海艇水中無人装置プロジェクト23900汎用揚陸艦へ搭載され、掃海艦としての機能も付与されます。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は機雷掃海用無人艇を搭載する]

プロジェクト23900汎用揚陸艦の為のベアリングは、セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』造船所で製造されます。
『セヴマシュ』は、ロシアの艦船用ベアリングの製造を独占しています。
[セヴェロドヴィンスクの造船所はロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の為のベアリングを製造する]

2023年1月中旬には、サンクトペテルブルクの企業(本社はチュヴァシ共和国チェボクサリに在る)が製造したプロジェクト23900汎用揚陸艦の為の配電盤『ザリフ』造船所へ引き渡されました。
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ロシア海軍太平洋艦隊の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した

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『タス通信』より
2023年1月19日23時10分配信
【水中巡洋艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は白海からバレンツ海への移動を完了した】
モスクワ、1月19日/タス通信

『セヴマシュ』社で建造されたプロジェクト955A(コード名「ボレイA」)水中ロケット巡洋艦の第2の生産艦「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は、白海からバレンツ海への移動を完了した。
木曜日に『統合造船業営団』は報道機関へ伝えた。

「設計局『ルビーン』のプロジェクト"ボレイ-A"により『セヴマシュ』社で建造された最新の原子力水中ロケット巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは、白海からバレンツ海への移動を完了しました」
テレグラムチャンネルで公表された『統合造船業営団』の声明では、こう述べられた。

艦は北方艦隊主要基地~セヴェロモルスク市へ到着した事が指摘された。
錬成訓練の完了後、艦は太平洋艦隊の恒久駐留場所へ向かう。

[ゲネラリーシムス・スヴォーロフ]
「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」
は、第4世代原子力艦・改善プロジェクト955A「ボレイ-A」(設計者~サンクトペテルブルク海洋工学中央設計局『ルビーン』)に属する。
プロジェクト955A水中ロケット艦の第2の生産艦である。
プロジェクトは根本的に新しい技術的解決策が実現され、機器は改善され、物理的フィールドの水準は低下し、安全性は向上し、輸入代替の複合作業が実行された。

潜水艦造船工場『セヴマシュ』(『統合造船業営団』へ加入)で2014年12月26日に起工され、2021年12月25日に船台から出渠した。
2022年12月29日、艦はロシア海軍へ加わった。



ロシア海軍第4世代戦略原子力潜水艦「ボレイ」シリーズの6番艦(改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」としては3番艦)は、当初「クニャージ・スヴォーロフ」と命名される筈でした。
[ロシア海軍のボレイ級戦略原潜6番艦クニャージ・スヴォーロフは2014年12月に起工される]

2014年12月26日のセヴェロドヴィンスク造船所(セヴマシュ)での起工当日、艦名は「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」(大元帥スヴォーロフ)に変更されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜ゲネラリーシムス・スヴォーロフは起工された]



艦名の由来となったアレクサンドル・スヴォーロフは18世紀のロシア帝国の将軍であり、クニャージ(公爵)の称号を授けられ、「大元帥」(ゲネラリーシムス)にまで昇進しています。
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これまでにスヴォーロフ将軍の名前が付けられたロシア/ソ連海軍の艦は2隻有りました。

戦隊装甲艦「クニャージ・スヴォーロフ」
(1904年8月27日就役、1905年5月27日戦没)
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巡洋艦「アレクサンドル・スヴォーロフ」
(1954年2月18日就役、1989年12月15日除籍)
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今回のK-553「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」で3代目になります。

2021年12月25日、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は船台から出渠しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の戦略用途原子力水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは船台を出た]

2022年1月11日に進水し、造船所の岸壁で艤装工事と洋上試験の準備が進められました。
[セヴェロドヴィンスク造船所はロシア海軍の最新鋭戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフと原子力水中巡洋艦クラスノヤルスクの洋上試験の準備を進めている]

2022年7月19日、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は洋上試験(工場航行試験)を行なう為にセヴェロドヴィンスクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは白海で洋上試験を開始した]
[ロシア海軍北方艦隊の重戦略用途原子力水中巡洋艦TK-208(ドミトリー・ドンスコイ)は退役しておらず、白海で新造原子力潜水艦の試験の支援任務に就いている]

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その後も洋上試験は続けられました。
[ロシア海軍北方艦隊の重戦略用途原子力水中巡洋艦TK-208(ドミトリー・ドンスコイ)はバレンツ海で新造原子力潜水艦クラスノヤルスクとゲネラリーシムス・スヴォーロフの洋上試験の支援任務に就いている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは洋上試験を行なっている]

2022年10月から洋上試験の最終段階となる国家試験が始まり、11月3日には国家試験の総仕上げとして白海からカムチャツカ半島クラ射爆場への弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射試験を行ないました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは白海からカムチャツカ半島への弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験を実施した]

これで「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」の洋上試験は全て終わりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフは洋上試験を完了した]

2022年12月21日、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」ロシア海軍へ納入されました。
[最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフはロシア海軍へ納入された]

2022年12月29日にセヴェロドヴィンスク聖アンドレイ旗初掲揚式典を開催して正式にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入されました。
[戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフ、小型ロケット艦グラード、対機雷防衛艦アナトーリー・シレモフはロシア連海軍へ就役した]
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就役後もセヴェロドヴィンスクに留まっていましたが、2023年1月17日に出航し、北方艦隊の基地へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ゲネラリーシムス・スヴォーロフはセヴェロドヴィンスクを出航し、北方艦隊基地へ向かった]

1月19日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。

「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は、北方艦隊基地に暫く「仮住まい」して乗組員の慣熟訓練を行なった後、2023年夏以降にカムチャツカ半島太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ回航されます。

ロシア海軍太平洋艦隊向けのカラクルト級小型ロケット艦ルジェフとウドムリャは2023年前半に進水する

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『MASHNEWS』より
2023年1月19日10時55分配信
【小型ロケット艦「ルジェフ」は2023年後半に最終艤装の為にウラジオストクへ移送される】

2023年後半にはプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦シリーズの1隻目「ルジェフ」が最終艤装と航行試験の為にウラジオストクへ移送される。
『アムール造船工場』広報サービスは発表した。


今年前半には、小型ロケット艦「ルジェフ」「ウドムリャ」が造船台の作業所から出渠し、艤装と係留試験の為に艤装埠頭へ送り届けられる。

「空いた乾ドックの建造現場は、2020年末に『アムール造船工場』が国防省と契約した2等艦プロジェクト20385コルベットの生産艦が占有します」
広報サービスは『アムール造船工場』製造担当取締役ピョートル・ゴロドの談話を引用した。

「ルジェフ」は、『アムール造船工場』太平洋艦隊の為に建造する最初のプロジェクト22800小型ロケット艦である。
艦は2019年7月に起工された。
造船所は、このような艦をロシア連邦海軍へ合計4隻引き渡さなければならない。

現在、『アムール造船工場』は14隻の艦船の建造を行なっている。
工場の生産プログラムは2033年まで予定されている。

[『MASHNEWS』参照]
「カラクルト」
中央海洋設計局『アルマーズ』により設計され、設計主任はドミトリー・ツィムリャコフである。
小型ロケット艦の排水量-800トン、全長-67メートル、幅-11メートル、速力-30ノット、航続距離-2500海里、自立航行期間-15日。
小型ロケット艦の動力装置は完全にロシア製であり、3基のディーゼルM-507D-1と3基のディーゼル発電機DGAS-315が含まれる。
艦は、支隊及び戦闘艦グループの一員として、そして更に単独で海域での任務を遂行する為に意図されている。




プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の後継となる新世代の小型ロケット艦であり、ロシア国内の複数の造船所で建造されています。
(サンクトペテルブルク『ペラ』造船所で7隻、ケルチ『ザリフ』造船所で3隻、ゼレノドリスク造船所で2隻、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で4隻)


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極東『アムール造船工場』で建造される22800小型ロケット艦の1番艦となる「ルジェフ」と2番艦「ウドムリャ」は2019年7月1日に起工されました。
[コムソモリスク・ナ・アムーレ造船所でロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭小型ロケット艦ルジェフとウドムリャが起工された]

現在は2隻とも造船所の船台で工事を進めています。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの最初のカラクルト級小型ロケット艦ルジェフは艦内への各種設備の取り付け工事を進めている]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けに建造中のカラクルト級小型ロケット艦ウドムリャは推進軸を設置する]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けに建造中のカラクルト級小型ロケット艦ウドムリャは2023年1月から上部構造物の設置を開始する]

「ルジェフ」「ウドムリャ」の進水は2023年前半に予定されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの最初のカラクルト級小型ロケット艦ルジェフは2023年に進水する]

進水後、2023年後半には最終艤装と各種試験の為にコムソモリスク・ナ・アムーレからウラジオストクへ回航されます。

『アムール造船工場』は計4隻の22800小型ロケット艦を建造し、全て太平洋艦隊へ配備されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊へカラクルト級小型ロケット艦が配備される]


プロジェクト22800小型ロケット艦は、リードヤードであるサンクトペテルブルク『ペラ』造船工場で7隻(うち3隻は船体を下請けのフェオドシヤ造船所で建造)、ロシア内陸部ゼレノドリスク『ゴーリキー記念造船工場』で5隻(最初の3隻は下請けのケルチ造船工場ザリフで建造)、極東『アムール造船工場』で4隻の計16隻が起工されており、この内の3隻が就役しています。

[『ペラ』造船工場建造艦]
(工場番号254、255、256は下請けのフェオドシヤ造船工場『モーリェ』で船体を建造)
「ムィティシ」«Мытищи»(工場番号251)
2015年12月24日起工/2017年7月29日進水/2018年12月17日就役
バルト艦隊へ配備(567)

「ソヴィェツク」«Советск»(工場番号252)
2015年12月24日起工/201711月24日進水/2019年10月12日就役
バルト艦隊へ配備(577)

「オジンツォボ」«Одинцово»(工場番号253)
2016年7月29日起工/2018年5月5日進水/2020年11月21日就役
バルト艦隊へ配備(584)

「コゼリスク」«Козельск»(工場番号254)
2016年5月10日起工/2019年10月9日進水

「オホーツク」«Охотск»(工場番号255)
2017年3月17日起工/2019年10月29日進水

「ヴィフリ」«Вихрь»(工場番号256)
2017年12月19日起工/2019年11月13日進水

「ブーリャ」«Буря»(工場番号257)
2016年12月24日起工/2018年10月23日進水/2023年就役予定
バルト艦隊へ配備予定(578)

[『ゴーリキー記念造船工場』建造艦]
(工場番号801、802、803は下請けのケルチ造船工場『ザリフ』で建造)
「ツィクロン」«Циклон»(工場番号801)
2016年7月26日起工/2020年7月24日進水/2023年就役予定
黒海艦隊へ配備(633)

「アスコリド」«Аскольд»(工場番号802)
2016年11月18日起工/2021年9月21日進水/2023年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

「アムール」«Амур»(工場番号803)
2017年7月30日起工/2022年進水予定/2023年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

「トゥーチャ」«Туча»(工場番号804)
2019年2月26日起工/2022年進水予定/2023年以降就役予定

「タイフーン」«Тайфун»(工場番号805)
2019年9月11日起工/2022年進水予定/2023年以降就役予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ルジェフ」«Ржев»(工場番号201)
2019年7月1日起工/2023年前半進水予定/2023年就役予定
太平洋艦隊へ配備予定

「ウドムリャ」«Удомля»(工場番号202)
2019年7月1日起工/2023年前半進水予定/2023年就役予定
太平洋艦隊へ配備予定

「パヴロフスク」«Павловск»(工場番号203)
2020年7月29日起工/2024年就役予定
太平洋艦隊へ配備予定

「ウスリースク」«Уссурийск»(工場番号204)
2019年12月26日起工/2024年就役予定
太平洋艦隊へ配備予定

ロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機Il-38は日本海上空で訓練飛行を実施した

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『インテルファクス軍事ニュース出張所』より
2023年1月19日8時15分配信
【ロシアの対潜航空機は日本海エリアで訓練飛行を実施した】
ウラジオストク、1月19日、インテルファクス-極東

太平洋艦隊海上航空隊の2機の対潜航空機Il-38の乗員は日本海で練習訓練飛行を実施した。
木曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「乗員は、現代的な電波位置測定及び水中音響の探知手段(レーダーとソナー)を使用して仮想敵潜水艦の捜索、分類、追跡へ取り組みました」
声明では、こう述べられた。

更に乗員は、水中音響ブイの仮想投下の行動手順へ取り組んだ。

Il-38の機長は、日中の困難な気象下で操縦する許可を得る為の管制飛行任務を遂行した。

飛行中、水面と山脈を越えて指定コースを通行し、地上の電波技術航法手段を欠く条件での操縦における整然とした行動の技量を向上させた。

飛行に先立ち、飛行エリアのルートと特徴を調査する為の事前準備が行なわれた。



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旅客機Il-18をベースに開発された対潜哨戒機Il-38は、1961年9月27日に初飛行し、1967年から1972年までに65機が生産されました。
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現在は、北方艦隊太平洋艦隊に計30機程度が配備されています。

現用のIl-38は、2012年以降、Il-38N仕様への近代化改修が行なわれています。

Nは「ノヴェッラ」Новелла(短編小説、新規追加条項)の略です。
Il-38の上部に追加されたのが「ノヴェッラ-P-38」複合体です。
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2025年までに計30機のIl-38Il-38N仕様へ近代化改修されます。
[ロシア海軍航空隊は2025年までに30機の近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受け取る]


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太平洋艦隊対潜哨戒機Il-38は、沿海地方ニコラエフカ飛行場カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に配備されています。

ニコラエフカ飛行場
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ニコラエフカには太平洋艦隊海上航空隊第7062ポルト-アルトゥルスカヤ(ポート・アーサー)赤旗航空基地が置かれており、Il-38と、近代化改修されたIl-38Nが駐留しています。

2015年3月以降は太平洋艦隊航空隊にも近代化改修されたIl-38Nの配備が始まっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊は近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]
[ロシア海軍航空隊の近代化改修された対潜哨戒機Il-38N『フョードル・ゾロトゥヒン』号はカムチャツカのエリゾヴォ基地へ到着した]
[ロシア海軍航空隊の対潜哨戒機Il-38Nは北極圏を監視する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機Il-38NとIl-38は日本海上空を飛行した]

2022年2月12日には、対潜哨戒機Il-38Nオホーツク海周辺で太平洋艦隊潜水艦を目標にして対潜演習を行なっていた時、クリル諸島ウルップ島周辺海域に居たアメリカ海軍ヴァージニア級原子力潜水艦を発見しています。
[アメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦はロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機と潜水艦の対潜演習中にウルップ島周辺海域で発見された]

ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋上で艦載ヘリコプターの飛行訓練を実施した


『タス通信』より
2023年1月19日14時2分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のヘリコプターKa-27は大西洋で空中偵察を実施した】
モスクワ、1月19日/タス通信

フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」艦載航空隊大西洋の困難な水文気象条件下で艦上からのヘリコプターKa-27の飛行に取り組んだ。
木曜日に国防省は報道機関へ伝えた。

「飛行士の訓練は計画的な性質のものでした。
飛行中、彼らはフリゲートの移動ルート上の空中及び水上の状況を明らかにする目的で空中偵察を行ないました。
更に飛行シフト勤務中、飛行要員の訓練水準を維持する目的で乗員は航行中のフリゲートのヘリコプター発着場から発艦と着艦を行ないました」

軍当局の声明では、こう述べられた。

飛行は、海況3の海上の波と毎秒約15メートルの風速で行なわれた。

フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」の航海は、北方艦隊ロケット艦師団司令官オレグ・グラドコ1等海佐の指揮下で行なわれている。
航海の主な目的は、世界の大洋の戦略的に重要な海域でのロシア海軍の存在の確保に在る。

北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市から出航以来、ロシア船員は2000海里以上を移動した。
計画によると、乗組員はロシア海軍の他の艦隊の艦、そして更には外国海軍の艦との一連の演習へ参加する。



ロシア北方艦隊1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)(2018年7月28日就役)は、極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を搭載して大西洋、地中海、インド洋への遠距離航海に出発しました。


[極超音速対艦ミサイル「ツィルコン」を搭載するロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は大西洋、地中海、インド洋への遠距離航海へ出発した]

「アドミラル・ゴルシコフ」に随伴するのは、プロジェクトREF-675中型海洋給油船「カーマ」(1982年9月29日就役)です。
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「カーマ」は、2019年2月~7月に行なわれた「アドミラル・ゴルシコフ」の世界一周航海にも同行しています。
[ロシア海軍北方艦隊の給油船カーマは世界一周航海を終えてムルマンスクへ帰投した]

出航後、「アドミラル・ゴルシコフ」ノルウェー海を南下し、1月9日頃に対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はノルウェー海で対空防衛演習を実施した]

1月11日には北海を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は北海へ入った]

1月12日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」はラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過した]

1月19日に大西洋上で艦載ヘリコプターの飛行訓練を行ないました。

大洋調査船エフゲニー・ゴリグレジャンは2023年2月にロシア海軍へ就役する

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『タス通信』より
2023年1月19日9時19分配信
【調査船「エフゲニー・ゴリグレジャン」は2月にロシア海軍へ引き渡される】
モスクワ、1月19日/タス通信

沿バルト造船工場『ヤンターリ』で建造された大洋調査研究船「エフゲニー・ゴリグレジャン」は、2月にロシア海軍へ引き渡される。
『タス通信』は防衛産業企業体の情報筋から伝えられた。

「国防省深海研究総局の為に建造されたエフゲニー・ゴリグレジャンの引き渡しは、検査の後、今年2月に計画されています」
彼は話した。

プロジェクト02670大洋調査研究船「エフゲニー・ゴリグレジャン」は2016年3月19日に起工された。
海洋工学中央設計局『ルビーン』特殊用途原子力潜水艦の主任設計者エフゲニー・アレクセイヴィチ・ゴリグレジャンに敬意を表して命名された。
プロジェクト02670中央海洋設計局『アルマーズ』により開発さtれた。
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船は、水中での技術的作業、海洋での環境モニタリング、海底での海洋調査、海上で捜索・救助部隊へ支援を与える為に意図されている。
それは水中装置及び救助装置を船上へ受け入れる事が出来る。
船の排水量は4000トン、全長-81メートル、幅-16 メートル、自立航行期間-30日、乗組員-32名と探検隊25名。



プロジェクトB92海上弾薬輸送船「イグラ」は、ポーランドシュチェチン造船社で1982年12月10日に起工され、1983年4月9日に進水し、1983年11月3日に就役し、北方艦隊へ配備されました。
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2008年に海洋曳船MB-305としてバルト艦隊へ転属しました。
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2016年3月19日、大洋調査研究船へ改造される事になり、カリーニングラード造船工場『ヤンターリ』においてプロジェクト02670「エフゲニー・ゴリグレジャン」として再起工されました。
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2020年12月25日に進水しました。


2021年6月4日に造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
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[ロシア海軍の大洋調査船エフゲニー・ゴリグレジャンは係留試験を開始した]

「エフゲニー・ゴリグレジャン」の航行試験は2021年11月中旬に始まる予定でしたが、その航行試験を開始する為に『ヤンターリ』からバルチースク海軍基地へ移動したのは2021年1月末でした。
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[ロシア海軍の大洋調査船エフゲニー・ゴリグレジャンは洋上試験の準備を進めている]

2022年3月11日、「エフゲニー・ゴリグレジャン」バルト海で航行試験を開始しました。
[ロシア海軍の大洋調査船エフゲニー・ゴリグレジャンはバルト海で洋上試験を開始した]

「エフゲニー・ゴリグレジャン」ロシア海軍への引き渡しは、2022年7月末に予定されていました。
[大洋調査船エフゲニー・ゴリグレジャンは2022年7月末にロシア海軍へ就役する]

しかし洋上試験が完了せず、引き渡しは2022年9月下旬に延期されましたが、これも実現できませんでした。
[大洋調査船エフゲニー・ゴリグレジャンは2022年9月下旬にロシア海軍へ就役する]

2022年12月13日、ようやく工場航行試験の最終段階が始まりました。

[ロシア海軍の大洋調査船エフゲニー・ゴリグレジャンはバルト海で工場航行試験の最終段階を開始した]

工場航行試験の最終段階は12月末に完了し、「エフゲニー・ゴリグレジャン」造船所へ戻りました。
[ロシア海軍の大洋調査船エフゲニー・ゴリグレジャンはバルト海での工場航行試験を完了し、国家試験を準備する]

今後は洋上試験の第2段階(最終洋上試験)となる国家試験が行なわれ、その後に造船所へ戻って最終検査を行ない、それが終わった後にロシア海軍への引き渡しの準備が整います。

「エフゲニー・ゴリグレジャン」ロシア海軍への引き渡しは、早くても2023年2月になるようです。

近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは核燃料を搭載する

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『MASHNEWS』より
2023年1月18日13時8分配信
【巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は燃料を積載する】

プロジェクト11442M(「オルラン」)ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」は電力の受け入れ、そして更に燃料の積載を行なっている。
『統合造船業営団』広報サービスは発表した。


2022年に艦へシステム、機器、複合体が取り付けられた事が指摘された。
2023年に造船所は乗組員の居住の為の船室居住区を形成し、仕上げる。

「プロジェクトの実行には、多くの協力企業が関わっています~150社以上の供給社、複雑な物流、幅広い地域のパートナー組織」
営団広報サービスは話した。

作業は、ロシア連邦海軍司令部と合意されたスケジュールに沿って行なわれている事が強調された。

巡洋艦工場『セヴマシュ』で修理されている。
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以前、「アドミラル・ナヒーモフ」は2023年に最初の試験へ入ると伝えられた。
その後の艦の試験は、6ヶ月から最大2年は掛かるかもしれない。
ロシア連邦国防省は、艦内作業実行のスケジュールと試験の準備段階について既に合意している。

[『MASHNEWS』参照]
重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」
は1986年4月25日に進水し、1988年末に就役した。

更新された「ナヒーモフ」は、20基の「グラニート」に代わり、幾つかのタイプの対艦有翼ミサイル、具体的には「カリブル」「オーニクス」「ツィルコン」を発射できる3S14汎用艦載射撃複合体80基を受け取る。
更に巡洋艦は、対空防衛ミサイル複合体「フォルト-M」の為の96基の汎用セルと「パーンツィリ-M」、対潜用の「パケート」「オトヴェート」を受け取る。

更新及び海軍へ引き渡された後、巡洋艦は国内海軍で最も強力な水上艦になると見られている。



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プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」(1989年4月21日就役、旧名「カリーニン」)は、1999年8月にオーバーホールの為、セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』造船所へ回航されましたが、実際には殆ど作業は行なわれず(核燃料が撤去された程度)、岸壁に係留されていました。
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近代化改装の為の契約は2013年6月に締結され、以後、近代化改装工事が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の契約が締結された]
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2014年10月24日に『セヴマシュ』の屋外ドック(貯水池)へ入渠しました。
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[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはセヴマシュ造船所の屋外ドックへ入渠した]

近代化改装に当たり、「アドミラル・ナヒーモフ」は兵装やレーダー等を含む古い各種機器を撤去、解体しました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの古い各種機器の解体・撤去は2015年中に完了する]
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの機器の解体・撤去作業は完了した]

タービンエンジンはメーカー(サンクトペテルブルク『キーロフ・エネルゴマシュ』工場)へ送られ、修復されました。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフのタービンエンジンの修復が開始された]

「アドミラル・ナヒーモフ」へ設置される新たな各種機器(兵装)も発注されました。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな兵器調達]

「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の為、『セヴマシュ』は新たなガントリークレーン「ヴィーチャズィ」を導入しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな大型クレーンが導入された]

「アドミラル・ナヒーモフ」は近代化改装により新たな情報管理システムが装備されます。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装により新たな情報管理システムを受け取る]

2017年から大型機器の設置が始まりました。
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[近代化改装中のロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2017年に大型機器の設置を開始する]

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近代化される「アドミラル・ナヒーモフ」には、遠距離高射ミサイル複合体「フォルト-M」高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」、そして超音速対艦ミサイル「オーニクス」及び打撃有翼ミサイル「カリブル」を発射できる汎用ミサイル垂直発射機3S-14対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」対潜ミサイル複合体「オトヴェート」などが装備されます。
つまり、搭載兵器はロシア海軍の新世代水上艦と同等になります。
[近代化改装される重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはロシア海軍の新世代水上艦と同じ兵装を得る]

2020年3月末から、以前にメーカー修理へ出したタービンエンジンの取り付けが始まりました。
[近代化改装中のロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは修復されたタービンエンジンを設置する]
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2020年8月18日、「アドミラル・ナヒーモフ」『セヴマシュ』の屋外ドック(貯水池)から再進水し、同社の艤装岸壁へ移動しました。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは屋外ドックから再進水した]

その後、兵装の取り付け作業が始まりました。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフへの兵装の取り付けが始まる]

「アドミラル・ナヒーモフ」の新たな乗組員チームは、北方艦隊のみならず他の艦隊(バルト艦隊、黒海艦隊、太平洋艦隊)からも集められ、2022年末までには訓練が始まります。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの乗組員の形成が始まる]

2023年1月には「アドミラル・ナヒーモフ」への燃料(核燃料)の積載と艦内への電力供給が始まりました。

「アドミラル・ナヒーモフ」は2023年から洋上試験を開始します。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは試験を準備する]


兵装や電子機器類の殆ど全てを入れ替える「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装は、当初は2018年末~2019年前半頃に完了すると伝えられましたが、その後、2020年末2021年末、2022年と何度も延期されてきました。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2022年に完了する]
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2022~2023年に完了する]

しかし結局、機器の納入業者の問題などにより、「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の完了は2023年以降に延期されました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の完了は2023年に延期される]
「アドミラル・ナヒーモフ」ロシア海軍へ復帰するのは、早くても2024年でしょう。

近代化された「アドミラル・ナヒーモフ」は、30~40年に渡り現役に留まります。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装を終えた後、30-40年間に渡り現役に留まる]

ロシア海軍太平洋艦隊の第155親衛海軍歩兵旅団はウクライナ特殊軍事作戦の経験を顧慮した戦闘訓練を沿海地方で行なっている

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『タス通信』より
2022年1月18日9時15分配信
【太平洋艦隊の海軍歩兵隊員は沿海地方で特殊軍事作戦の経験を考慮した訓練を実施する】
ウラジオストク、1月18日/タス通信

沿海地方太平洋艦隊親衛独立海軍歩兵旅団の将兵は、特殊軍事作戦の経験を考慮に入れ、現代の諸兵科戦闘の基本要素の訓練を行なっている。
海軍歩兵は、射撃、医療、工兵、戦術訓練へ取り組んでいる。
水曜日に太平洋艦隊広報サービスは発表した、
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「訓練は沿海地方のバンブロヴォ射爆場で行なわれており、海軍歩兵隊員は射撃、医療、工学、戦術訓練を含む一連の軍事分野全体の技量を向上させています。
将兵はカラシニコフ自動小銃と携帯対戦車擲弾RPG-7からの射撃を行ないます。
標的として、仮想敵の人員と走行車両を模した目標が使用されます。
更に要員は、手榴弾の投擲基準を満たします」

広報サービスは伝えた。

新たな研修期間の基本は、現代の武力紛争と特殊軍事作戦の戦闘経験が下敷きになっている事が説明された。

射爆場での戦闘訓練の開始前、訓練課程の最高品質を保障する為の5軒の新たな兵舎と食堂が稼働を始めた。

訓練コースの完了後、将兵はその後の戦闘任務遂行の為に特殊軍事作戦地域へ向かう。
バンブロヴォ射爆場では、初めて特殊軍事作戦へ向かう者に加え、特殊軍事作戦ゾーンで負傷した後に治療とリハビリを受けた太平洋艦隊海軍歩兵部隊の将兵が訓練を行なっている。



ロシア太平洋艦隊第155独立海軍歩兵旅団沿海地方ウラジオストクスラヴャンカに駐留しています。
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ウラジオストク
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スラヴャンカ
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[第155独立海軍歩兵旅団]
・第59独立海軍歩兵大隊
・第47独立ウスリースク・コサック空挺強襲大隊
・戦車大隊
・第287自走砲大隊
・第288高射ロケット砲大隊
・偵察大隊
・物資供給大隊
・噴射推進砲大隊
・通信中隊
・揚陸工兵中隊
・電波電子戦闘中隊
・火炎放射中隊
・修理中隊
・降下・上陸手段中隊
・対戦車ロケット大隊
・放射線・生物・化学兵器防護小隊
・砲兵本部小隊
・本部小隊


ソヴィエト連邦時代には第55モジル赤旗海軍歩兵師団(1968年12月1日編成)という師団規模の部隊でしたが、2009年12月1日付で海軍歩兵旅団に改編され、現在に至っています。

2022年1月上旬には戦車大隊が新編されています。
[沿海地方でロシア海軍歩兵の新たな戦車大隊が編成された]

2022年1月下旬には、旅団の一部がベラルーシ軍との合同演習の為に同国へ派遣されています。
[ロシア・ベラルーシ合同演習『連邦の決意-2022』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の海軍歩兵部隊はベラルーシへ到着した]
[ロシア・ベラルーシ合同演習『連邦の決意-2022』へ参加しているロシア海軍太平洋艦隊の海軍歩兵部隊は空挺降下訓練を実施した]


2022年2月24日以降のウクライナ特殊軍事作戦にも参加し、3月28日に親衛称号を授与されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の第155海軍歩兵旅団と黒海艦隊の第126沿岸防衛旅団は親衛称号を授与された]

2022年11月初頭、第155海軍歩兵旅団ウクライナ軍事作戦中にパヴロフカで多大な損失(数百名)を被ったとする話がロシアのブロガーにより流布され、同旅団が駐留する沿海地方の知事オレグ・コジェミャンコが真偽を確かめる事になりました。
『コメルサント』より
2022年7月11日4時18分配信
【沿海地方のトップは特殊軍事作戦ゾーンにおける海軍歩兵の損失に関する報道の確認を検察へ依頼した】

コジェミャンコ知事は第155旅団の前線指揮官に確認した所、数百名という損失は誇張されたものだと返答が有りました。
『コメルサント』より
2022年7月11日11時17分配信
【沿海地方知事はパブロフカ付近での海軍歩兵の損失は非常に誇張されていると述べた】

その後、ロシア国防省から公式に否定声明が出されました。
[ロシア国防省はウクライナにおけるロシア海軍太平洋艦隊の第155親衛海軍歩兵旅団の高い損失に関する報道を否定した]

第155海軍歩兵旅団は2022年11月上旬にドネツク南部のウグレダル近辺で攻勢を掛け、11月11日までにパヴロフカを解放しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の第155親衛海軍歩兵旅団はドネツク南部のパヴロフカを解放した]
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ロシア海軍バルト艦隊の海軍航空隊はカリーニングラード州で演習を実施した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2023年1月17日17時31分配信
【バルト艦隊の飛行士の訓練には約20機が関わった】
モスクワ、1月17日-ロシア通信社ノーボスチ

約20機の航空機及びヘリコプターバルト艦隊海上航空隊の飛行士の大規模訓練へ関わった。
火曜日にバルト艦隊広報サービスは発表した。

艦隊は、飛行がカリーニングラード州の3ヶ所の飛行場から行なわれた事を明らかにし、それには合計「約20機の様々な飛行装置が関わった」
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「飛行中、航空機Su-30SM、Su-30SM2、Su-24の乗員は意図された任務~陸上部隊の火力支援、仮想敵の指揮所、装甲車両、人員、水上艦の破壊、そして更に空中偵察の実施~へ取り組む戦術エピソードを練習しました」
バルト艦隊
は伝えた。

次に、戦闘機Su-27の乗員は、空中の戦闘訓練コースの最も複雑な訓練へ取り組み、特に操縦技術、様々な高度と速度での攻撃及び防衛機動の使用、戦闘機の兵器の使用へ注意を払った。

「現代の空中戦闘機動を行なう任務遂行の際、航空機の乗員は戦術的対戦中に仮想敵航空機を捜索、探知、破壊する訓練を順番に行ないました」
広報サービスは説明した。

同時に、バルト艦隊ヘリコプター連隊の飛行場で打撃ヘリコプターMi-24、輸送ヘリコプターMi-8、艦上ヘリコプターKa-27の乗員は訓練飛行を行なった。
ヘリコプター乗員は、離着陸、空中偵察、そして更に陸上部隊の援護、地上目標への攻撃へ取り組んだ。
Ka-27のパイロットは、水上の状況を明確にする為の指定海域への飛行を実施し、昼間及び夜間の「敵」潜水艦の捜索へ取り組んだ。



バルト艦隊海軍航空隊航空機ヘリコプターは、ロシア連邦の飛び地カリーニングラード州へ配備されています。
2019年にはカリーニングラード州に駐留する海軍航空隊の全部隊を統合する第34混成航空師団が新編されています。

チカロフスク飛行場に駐留するサンドミル・アレクサンドル・ネフスキー勲章授与・航空元帥A.I.ポクルイシキン記念第689親衛戦闘機航空連隊は、18機程度の戦闘機Su-27及びSu-27UBを保有しています。
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チェルニャホフスク飛行場に駐留するノヴゴロド-クライペダ赤旗・航空元帥I.I.ボルゾフ記念第4親衛独立海洋襲撃機航空連隊は、20機程度の前線爆撃機Su-24Mと6機程度の偵察機Su-24MRを保有しています。
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2016年12月初頭から多用途複座戦闘機Su-30SMの配備が始まり、2018年7月初頭までに計8機のSu-30SMが配備されました。
[ロシア海軍バルト艦隊へ2機の多用途複座戦闘機Su-30SMが到着した]

2022年1月末には、アップグレード型のSu-30SM2が4機チェルニャホフスク飛行場へ到着しました。

[ロシア海軍バルト艦隊航空隊へ4機の多用途複座戦闘機Su-30SM2が配備された]

バルト艦隊ヘリコプターは、ドンスコエ飛行場に駐留する第396混成ヘリコプター連隊へ配備されています。
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[第396混成ヘリコプター連隊]
・第125独立ヘリコプター飛行隊:Mi-8、Mi-24
・第396独立艦上対潜ヘリコプター飛行隊:Ka-27、Ka-29