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ロシア海軍のカラクルト級小型ロケット艦トゥーチャはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で進水した

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『タス通信』より
2023年6月30日18時11分配信
【ゼレノドリスク工場で小型ロケット艦「トゥーチャ」が進水した】
ゼレノドリスク/タタールスタン、6月30日/タス通信

プロジェクト22800小型ロケット艦「トゥーチャ」の進水式典は、金曜日に『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』で開催された。
『タス通信』特派員は報告した。

「本日、私達はプロジェクト22800小型ロケット艦の次の生産艦を進水させます。
艦は高精度複合体を装備し、様々な作戦や、今の特殊軍事作戦の実施中に高い効率が示されています。
これに加え、文字通り先々週に黒海艦隊で国家試験を成功裏に完了させた強力な高射ミサイル-砲複合体パーンツィリも有ります」
ロシア海軍
総司令部造船管理部長イリヤス・シガポフは式典で話した。

彼は『タス通信』へ、艦は今年中に黒海艦隊へ受け入れられる事を明らかにした。

『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』が伝えたように、プロジェクト22800小型ロケット艦(サンクトペテルブルク株式会社・中央設計局『アルマーズ』が開発)は、ロシア海軍近海ゾーン多目的小排水量ロケット-砲艦である。
排水量870トンで、様々な兵器複合体を持つこれらの艦は、割り当てられた任務に依り、単独或いは艦グループの一員として運用できる。




プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の後継となる新世代の小型ロケット艦であり、ロシア国内の複数の造船所で建造されています。
(サンクトペテルブルク『ペラ』造船所で7隻ケルチ『ザリフ』造船所で3隻、ゼレノドリスク造船所で2隻、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で4隻)


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ロシア内陸部タタールスタン共和国『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』(造船営団『アク・バルス』傘下)は、2016年8月に5隻の「カラクルト」を受注しました。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する]

ただし、最初の3隻の「カラクルト」は、同じく造船営団『アク・バルス』傘下であるクリミア半島ケルチ市に在る造船工場『ザリフ』で建造されています。
[クリミア半島ケルチの造船工場『ザリフ』は生産設備を近代化する]
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「ツィクロン」(工場番号801):2016年7月26日起工/2020年7月24日進水/2023年就役予定
「アスコリド」(工場番号802):2016年11月18日起工/2021年9月21日進水/2023年就役予定
「アムール」(工場番号803):2017年7月30日起工


2019年2月26日には『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で、同社が受注した4隻目の「カラクルト」となる「トゥーチャ」(工場番号804)が起工されました。
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[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦トゥーチャはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で起工された]

5隻目の「タイフーン」(工場番号805)は2019年9月11日に起工されました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦タイフーンはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で起工された]

これで『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』(造船営団『アク・バルス』)契約分5隻は全て起工されました。


「トゥーチャ」は2023年6月30日に進水しました。
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[ロシア海軍のカラクルト級小型ロケット艦トゥーチャはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で2023年6月30日に進水する]

「トゥーチャ」ロシア海軍への引き渡しは2023年末に予定されており、就役後は黒海艦隊へ配備されます。
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ロシア海軍黒海艦隊の掃海艦ゲオルギー・クルバトフ、イワン・ゴルベツ、コヴロヴェツは黒海で実弾射撃演習を実施した

『インテルファクス軍事ニュース出張所』より
2023年6月30日13時31分配信
【ロシアの掃海艦は黒海で砲射撃演習を実施した】
モスクワ、6月30日、インテルファクス

黒海艦隊掃海艦黒海機雷源の破壊へ取り組み、砲射撃を実施した。
金曜日に南方軍管区広報サービスは発表した。

「演習計画に沿って、海洋掃海艦ゲオルギー・クルバトフ、イワン・ゴルベツ、コヴロヴェツの乗組員は、偵察捜索と接触掃海具による機雷原部分の破壊を実施しました」
広報サービスは伝えた。

掃海艦機雷原を突破するという割り当てられた任務を遂行し、支援船の安全な航行を保障した事が指摘された。

「対機雷行動演習の次の段階で、艦の乗組員は浮遊機雷を模した標的位置への砲射撃を実行しました」
広報サービスは話した。

南方軍管区司令部は、演習は黒海艦隊の戦闘訓練計画に沿って実施されたと述べた。



プロジェクト12700「アレクサンドリト」対機雷防衛艦の2番艦「ゲオルギー・クルバトフ」は、2015年4月24日に起工され、2020年9月30日に進水し、2021年8月20日にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。

2022年1月9日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の新世代対機雷防衛艦ゲオルギー・クルバトフはセヴァストーポリへ到着した]

2022年2月24日に始まったウクライナ特殊軍事作戦にも参加しています。
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プロジェクト266M「アクヴァマリーン-M」海洋掃海艦「ラジスト」レニングラード(現サンクトペテルブルク)『中部ネヴァ川造船工場』で建造され、1973年11月30日に就役し、黒海艦隊へ配備されました。

2005年8月、「イワン・ゴルベツ」と改名されました。

2022年10月29日にセヴァストーポリへのウクライナ軍の大規模な無人機攻撃が行なわれた際、損傷を受けました。
[セヴァストーポリ湾でロシア海軍黒海艦隊の掃海艦及び民間船がウクライナ軍無人機の攻撃を受けた]
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その後、修理を終えて復帰し、2023年4月18日から乗組員の錬成訓練を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦イワン・ゴルベツは黒海で乗組員の錬成訓練を実施した]


プロジェクト266M海洋掃海艦「ナヴォードチク」中部ネヴァ川造船工場で建造され、1974年11月21日に就役し、黒海艦隊へ編入されました。

1999年7月25日に「コヴロヴェツ」と改名されました。

2022年2月24日に始まったウクライナ特殊軍事作戦にも参加しています。
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2023年3月18日に黒海で実施された演習へ参加しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦と掃海艦は黒海で対機雷演習を実施した]


3隻の掃海艦は、2023年4月25日には黒海艦隊の3隻の大型揚陸艦と共にクリミア半島沖で演習を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の大型揚陸艦ヤーマル、ツェーザリ・クニコフ、オルスクはクリミア半島沖で機雷源敷設演習を実施した]

6月30日には黒海で実弾射撃演習を行ないました。

ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空で空対空ミサイルを発射した

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『カリーニングラード・トゥデイ』より
2023年6月30日8時11分配信
【バルト艦隊海上航空隊の戦闘機は空中標的へのミサイル射撃を実施した】

バルト艦隊の飛行-戦術演習の枠組みで、戦闘機Su-27の飛行士は、単機で、または編隊の一員として吊下兵器を使用し、仮想敵航空機を模した空中標的を探知し、破壊する課題へ取り組んだ。

空中標的として、バルト艦隊海上航空隊前線爆撃機Su-24により投下され、発光要素を持つ花輪の形で提示された発光航空爆弾SAB-250が使用された。

カリーニングラード西方軍管区広報サービスは6月29日に『カリーニングラード・トゥデイ』特派員へコメントした。

練習-訓練飛行と発射は、バルト艦隊の海上射爆場上空の明確に表示された空中射撃エリアで行なわれた。
戦闘訓練活動の開始までに、地元居住者、航空機、水上艦の安全保障の為に全ての必要な措置が取られた。
射撃実行期間中、射爆場エリアは、空中及び海上手段の移動にとって一時的に危険であると宣言された。

今週末まで続く飛行-戦術演習には、バルト艦隊海上航空隊戦闘機航空連隊の100以上の軍人が参加し、10機の航空機Su-27が関わっている。




バルト艦隊海軍航空隊戦闘機爆撃機は、ロシア連邦の飛び地カリーニングラード州へ配備されています。
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カリーニングラード州チカロフスク飛行場に駐留するサンドミル・アレクサンドル・ネフスキー勲章授与・航空元帥A.I.ポクルイシキン記念第689親衛戦闘機航空連隊は、18機程度の戦闘機Su-27及びSu-27UBを保有しています。
ロシア海軍戦闘機Su-27を保有しているのは、バルト艦隊航空隊のみです。
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第689親衛戦闘機航空連隊は1939年9月5日に創設され、大祖国戦争に参戦し、1953年秋に海軍航空隊へ移管されたものの、1978年には空軍へ戻り、1986年には防空軍へ移管され、1994年12月には再び海軍へ移管され、現在に至っています。
現在の装備機Su-27は1990年に導入されました。
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駐留している場所が場所なだけに、外国機と接触する機会も少なくありません。
例えば2019年1月24日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するスウェーデン空軍航空機を探知し、スクランブル発進しています。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はスウェーデンの偵察機に対するスクランブル発進を行なった]

2019年8月13日には、カリーニングラードを視察してモスクワへ戻るセルゲイ・ショイグ国防相を乗せた旅客機を護衛中、NATO軍戦闘機が接近してきたので、これを追い払いました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はNATOの戦闘機を追い払った]

2020年4月24日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するベルギー空軍戦闘機F-16を探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でベルギー空軍の戦闘機F-16に対するスクランブル発進を行なった]

2020年6月15日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するアメリカ空軍戦略爆撃機B-52Hを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でアメリカ空軍の戦略爆撃機B-52Hに対するスクランブル発進を行なった]

2020年10月5日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3C(第3海軍航空団「グラーフ・ツェッペリン」所属)とスウェーデン空軍電波電子偵察機S102Bコルペンを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊のP-3Cとスウェーデン空軍のS102Bに対するスクランブル発進を行なった]

10月26日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cとアメリカ空軍の偵察機U-2Sを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊のP-3Cとアメリカ空軍のU-2Sに対するスクランブル発進を行なった]

2021年7月22日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ空軍戦闘機「タイフーン」を探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ空軍の戦闘機タイフーンに対するスクランブル発進を実施した]

2023年1月16日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊のP-3Cに対するスクランブル発進を実施した]

そして4月12日にもバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊の対潜哨戒機P-3Cに対するスクランブル発進を実施した]

逆にNATO側がバルト艦隊Su-27に対しスクランブル発進するケースも有り、2023年4月17日にはエストニアに駐留しているイギリス王立空軍IX(B)飛行隊及びドイツ空軍第71戦術航空団「リヒトホーフェン」所属の戦闘機タイフーンが、ロシア本土からフィンランド湾、バルト海上空を通過してカリーニングラード州へ向かうロシア航空宇宙軍電子偵察機Il-20Mと、同機をエスコートしていたSu-27へ同行しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でイギリス空軍及びドイツ空軍の戦闘機タイフーンと遭遇した]

5月15日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cフランス海軍対潜哨戒機アトランティック2を探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍及びフランス海軍の対潜哨戒機に対するスクランブル発進を実施した]

5月23日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するアメリカ空軍戦略爆撃機B-1Bを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でアメリカ空軍の戦略爆撃機B-1Bに対するスクランブル発進を実施した]


2023年6月27日からバルト艦隊Su-27部隊はカリーニングラード州で戦術飛行演習を行なっており、週末(7月1日頃)まで続きます。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はカリーニングラード州で戦術飛行演習を開始した]
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はカリーニングラード州で地上掃射訓練を実施した]

ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは日本海でワルシャワンカ級潜水艦と対戦方式の演習を実施した

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『インテルファクス極東ニュース』より
2023年6月30日3時39分配信
【ロシア艦「アドミラル・トリブツ」は日本海で対潜演習を実施した】
ウラジオストク、6月30日、インテルファクス-極東

太平洋艦隊大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」の乗組員は、日本海で仮想敵潜水艦を捜索、破壊する演習へ参加した。
太平洋艦隊広報サービスは発表した。

「敵の役割は、太平洋艦隊の沿海地方多種戦力小艦隊のプロジェクト636.3"ワルシャワンカ"ディーゼル潜水艦の1隻が演じました」
声明では、こう述べられた。

演習中、及び潜水艦の乗組員の対戦が用意された。
軍艦「アドミラル・トリブツ」潜水艦を探知し、それを魚雷及び深海噴射推進爆雷で攻撃した。
その次に、潜水艦魚雷による打撃を与えた。

大型対潜艦の乗組員は、対潜防衛、潜水艦の捜索及び対艦攻撃手段から逃れる為の戦闘操艦の複合活動を実行した。
演習中に与えられた課題は完遂された。



プロジェクト1155大型対潜艦の4番艦「アドミラル・トリブツ」は、1980年4月19日にレニングラード(現サンクトペテルブルク)のA.A.ジダーノフ記念造船工場(現「北方造船所」)で起工され、1983年3月26日に進水し、1986年2月15日に就役し、太平洋艦隊へ配備されました。
[ウダロイ型6番艦「アドミラル・トリブツ」]

1986年から1990年までインド洋及びペルシャ湾で行動し、1987年11月18日~23日にはイエメンアデン、1990年5月16日~21日にはマレーシアペナンを訪問しました。
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1992年12月5日から1993年5月23日までペルシャ湾における平和維持活動に従事しました。
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1990年代半ば以降はウラジオストクでオーバーホールが行なわれ、復帰したのは2001年になりました。

2001年9月8日から12日まで日本佐世保を訪問し、2004年2月には大韓民国仁川を訪問しました。
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2005年10月~11月にインド洋への遠距離航海を行ない、10月14日から20日までインド海軍との合同演習『インドラ-2005』へ参加しました。
その後、10月28日にインドネシアタンジュンプリオク、11月4日にシンガポールチェルギ、11月15日にタイサッタヒープ、11月27日にベトナムダナンを訪問しました。

2009年6月29日から11月16日まで初のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
[ロシア海軍第4次ソマリア遠征]

2011年12月10日から2012年5月3日まで2度目のソマリア海賊対処任務の為、アデン湾へ派遣されました。
アデン湾から帰港途中に中国海軍との合同演習『海洋協同-2012』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊第7次海賊対処部隊はウラジオストクへ戻った]


2014年からウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』で近代化改装が始まりました。

ガスタービンエンジンクロンシュタット海洋工場で修理されました。
[ロシア海軍艦艇のガスタービンエンジンの修理はクロンシュタットで行なわれる]
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「アドミラル・トリブツ」の近代化改装は電子機器の交換がメインであり、新たに汎用射撃管制システム「バギラ-M」、戦闘情報管理システム「シグマ」、航海レーダーMR-231、MR-231-3が搭載されました。

汎用射撃管制システム「バギラ-M」
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【戦闘情報管理システム「シグマ-E」】

【航海レーダーMR-231】

【航海レーダーMR-231-3】

これに伴い、ディーゼル発電機も、従来の200kw×1基から300kw×2基に換装されました。


近代化改装を終えた「アドミラル・トリブツ」は、改装後の試験を兼ねて出航し、2016年6月20日に他の艦艇と共に宗谷海峡を東へ通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦艇、宗谷海峡通過(2016年6月20日)]

2016年7月に太平洋艦隊へ復帰しました。
[近代化改装を終えた大型対潜艦アドミラル・トリブツは2016年7月にロシア海軍太平洋艦隊へ復帰する]

2016年9月4日にウラジオストクを出航して中国へ向かい、中国海軍との合同演習『海洋協同-2016』へ参加し、10月5日に帰港しました。
[ロシア・中国海軍合同演習『海洋協同-2016』(2016年9月)]

2016年10月15日にウラジオストクを出航し、インド洋へ向かいました。
12月14日から21日までインドを訪れ、インド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』へ参加しました。
[ロシア-インド海軍合同演習『インドラ・ネイヴィー-2016』(2016年12月)]
インドからの帰路にフィリピン、韓国、日本を訪問し、2017年1月25日にウラジオストクへ帰港しました。

2017年2月上旬に日本海で戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは戦闘機Su-35Sと対空戦闘訓練を行なった]
,
2017年6月15日には沿海地方ニコラエフカ基地に駐留する艦上対潜ヘリコプターKa-27PL及び艦上捜索救助ヘリコプターKa-27PSの発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは艦載ヘリコプターの発着艦訓練を行なった]

2017年9月下旬には、日本海オホーツク海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2017』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2017』(2017年7月、9月)]

2017年9月24日には他の合同演習参加艦船と共にラペルーズ海峡を東へ通過し、オホーツク海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年9月25日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

合同演習終了後もオホーツク海・カムチャツカ方面に留まり、10月28日にラペルーズ海峡を西へ通過して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2017年10月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2018年1月と2月にピョートル大帝湾で演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で演習を行なった]

2018年3月下旬の太平洋艦隊演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは対空戦闘訓練を行ない、短距離艦対空ミサイルを発射した]


2018年5月7日から7月12日まで東南アジアへの遠距離航海を行ない、日本にも寄港しました。
[ロシア太平洋艦隊東南アジア遠洋航海(2018年5月-7月)]

2018年8月下旬の太平洋艦隊演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の40隻以上の艦船は日本海及びオホーツク海で演習を行なう]

2018年9月11日から17日までロシア極東部で実施された戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加しました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍太平洋艦隊の掃海艦艇は太平洋及びオホーツク海で掃海演習を行なった]

2019年3月下旬に日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で5日間に渡る演習を行なった]

2019年4月1日から6月15日まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア太平洋艦隊の東南アジア遠征(2019年4月-6月)]
この間、2019年4月29日~5月4日に黄海で実施された中国海軍との合同演習『海洋協同-2019』へ参加しました。
[ロシア-中国海軍合同演習『海洋協同-2019』(2019年5月)]

2019年8月末からオホーツク海で行なわれた太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦船はオホーツク海での演習を終えて母港へ戻る]

2020年3月末~4月末の太平洋艦隊オホーツク海演習へ参加し、5月5日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊沿海地方多種戦力小艦隊の主力水上艦はウラジオストクへ帰投した]

2020年5月26日、「アドミラル・トリブツ」は、対潜ヘリコプターKa-27PL及び捜索救助ヘリコプターKa-27PS(第7062航空基地所属、普段は沿海地方ニコラエフカ飛行場に駐留)の発着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはヘリコプターの発着訓練を行なった]

6月3日からウラジオストク沖のピョートル大帝湾へ出航し、翌6月4日には、100mm単装砲AK-100による対空、対水上、対機雷砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で砲撃訓練を行なった]

2020年6月末には日本海で行なわれた潜水艦捜索演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の対潜艦部隊と対潜哨戒機は日本海で潜水艦捜索演習を行なった]

2020年7月後半には同型艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」と共に日本海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で砲撃訓練を行なった]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツとアドミラル・ヴィノグラードフは日本海で対潜戦闘演習を行なった]

2020年8月1日から9月30日まで同型艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」と共にインド洋への遠距離航海を行ない、インド海軍との合同演習『インドラ・ネイヴィー-2020』へ参加しました。
[ロシア太平洋艦隊インド遠征(2020年8月-9月)]


2021年2月16日にピョートル大帝湾で砲撃などの洋上訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で砲撃訓練を実施した]

2月25日には対水上砲撃やヘリコプターの着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは日本海で砲撃訓練を実施した]

3月4日には他の太平洋艦隊水上戦闘艦と共にピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグ、フリゲート"マルシャル・シャーポシニコフ"、大型対潜艦アドミラル・トリブツはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行なった]

2021年4月末から6月下旬まで東南アジアへの遠距離航海を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは東南アジアへの遠距離航海からウラジオストクへ帰投した]

2021年12月末(26日前後)、太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、大型海洋給油船「ボリス・ブトマ」と共に遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはセーシェル諸島へ向かった]
当初は、セーシェル諸島へ行くと発表されていました。

艦船支隊は12月29日に対馬海峡を通過して東シナ海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年1月4日公表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

2022年1月11日にマラッカ海峡を通過してインド洋へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはマラッカ海峡を通過してインド洋へ入った]

1月13日にインド南西部のコーチ港へ寄港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはインドのコーチ港を訪れた]

1月14日にインド海軍とのPASSEX(Passing Exercise、編隊航行訓練)を行ないました。
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その後にコーチ港を去り、1月18日にイランチャーバハール港へ寄港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはイランのチャーバハール港を訪れた]

太平洋艦隊艦船支隊は、オマーン湾で1月18日から22日まで実施されたロシア・中国・イランの3ヶ国合同海軍演習『CHIRU-2022』へ参加しました。
[オマーン湾でロシア・中国・イランの3ヶ国合同海軍演習が始まった]
[オマーン湾でロシア・中国・イランの3ヶ国合同海軍演習『CHIRU-2022』が実施された]

その後にイランを去り、1月25日にアラビア海西部中国海軍との合同演習『平和の海-2022』へ参加しました。
[ロシア海軍と中国海軍はアラビア海西部で合同演習『平和の海-2022』を実施した]

その後、太平洋艦隊艦船支隊地中海へ向かい、2022年2月2日にスエズ運河を通過して地中海東部へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊及び太平洋艦隊の艦船部隊は地中海へ入った]

2月15日、地中海東部に滞在する北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊の15隻以上の艦船と、ロシア航空宇宙軍の30機以上の航空機が参加する海軍演習が始まり、当然ながら太平洋艦隊艦船支隊も参加しました。
[地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習が始まった]
[地中海東部でロシア海軍とロシア航空宇宙軍の合同演習は続いている]

地中海東部演習は2月25日に完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊・北方艦隊・太平洋艦隊合同艦船部隊の地中海東部演習は完了した]

演習終了後、太平洋艦隊艦船部隊は3月末までに地中海を離れる予定でしたが、結局、それ以降も同海域へ留まる事になりました。
[ロシア海軍のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフとワリャーグは地中海東部に滞在している]

4月2日には北方艦隊艦船部隊と合同で潜水艦捜索訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊と太平洋艦隊の艦は地中海東部で潜水艦捜索訓練を実施した]

2022年8月下旬には地中海中央部アドリア海へ進出し、NATO艦隊と対峙しました。
[ロシア海軍の軍艦はアドリア海に居る]

2022年10月中旬頃に地中海を離れ、11月1日にはスリランカ南方海域へ到達しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは地中海を去り、ウラジオストクへの帰路に就いている]

その後、マラッカ海峡を通過し、11月7日には南シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグはマラッカ海峡を通過して南シナ海へ入った]

11月11日に南シナ海で対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは南シナ海で対空防衛演習を実施した]

11月13日に東シナ海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグは東シナ海へ入った]

11月15日に対馬海峡を通過して日本海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・トリブツは対馬海峡を通過して日本海へ入った]

11月18日に母港ウラジオストクへ帰投しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊旗艦・ナヒーモフ勲章授与・親衛ロケット巡洋艦ワリャーグと大型対潜艦アドミラル・トリブツは地中海からウラジオストクへ帰投した]


その後はウラジオストクの艦船修理工場で長期航海後のオーバーホールを行なっていたようですが、2023年春に復帰し、2023年4月24日に日本海で演習を行なう為にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・トリブツは日本海で対潜戦闘演習を実施する]

2023年5月末、ロシア太平洋艦隊の主力水上艦と共にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はアジア太平洋地域で演習を実施する]

「アドミラル・トリブツ」を含む太平洋艦隊の約60隻の艦船は、2023年6月5日から20日まで日本海オホーツク海で実施された大規模演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は2023年6月5日~20日まで日本海とオホーツク海で大規模演習を実施する]

「アドミラル・トリブツ」は他の主力水上艦と共にオホーツク海へ入り、実弾射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は日本海とオホーツク海で実弾射撃演習を行なっている]

6月16日に宗谷海峡を西進して日本海へ入り、その後、ウラジオストクへ帰投しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2023年6月19日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

6月30日には日本海636.3潜水艦(「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」「ヴォルホフ」「マガダン」)の内の1隻と「対戦」する演習を行ないました。

ロシア造船業界は最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「リェーズキー」のロシア海軍への引き渡しを準備する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2023年6月28日3時9分配信
【統合造船業営団は海軍への新たな艦の引き渡しについて話した】
モスクワ、6月28日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍へ近い内にフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」コルベット「リェーズキー」が補充される。
『ロシア通信社ノーボスチ』『統合造船業営団』総取締役アレクセイ・ラフマノフより伝えられた。

ロシアは6月29日に造船所の日を迎えた。

合計して2023年に『統合造船業営団』は、少なくとも11隻の艦:5隻の潜水艦(3隻の原子力潜水艦と2隻のディーゼル潜水艦)、遠海ゾーン艦及び近海ゾーン艦の引き渡しを計画している。

「近い内に、『北方造船所』で建造されたプロジェクト22350フリゲートの3隻目となるアドミラル・ゴロフコと、『アムール造船工場』で建造されたコルベット"リェーズキー"へ海軍旗が掲揚されます」
ラフマノフ
は話した。

これに加え、彼によると、『クロンシュタット海洋工場』プロジェクト775大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」を修理後に国の発注者への引き渡しを計画している。

ラフマノフは、4月にバルト艦隊へ、沿バルト造船工場『ヤンターリ』での修理後のプロジェクト11540警備艦「ネウストラシムイ」が復帰した事を想い起こした。
黒海艦隊創設240周年の5月13日、『北方造船所』で建造された最新のプロジェクト20380コルベット「メルクーリイ」が登録された。

「国家防衛発注による原子力船潜水艦の毎年の御引き渡しの動きは維持しております。
今年に生産合同『セヴマシュ』は、新たな原子力潜水艦プロジェクト"ボレイA"(インペラートル・アレクサンドルIII)とヤーセン-M(クラスノヤルスク)の海軍への御引き渡しを計画しております。
『アドミラルティ造船所』は、建造中の3隻のディーゼルエレクトリック潜水艦の試験を完了します
『統合造船業営団』
総取締役は話した。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2012年2月1日に起工されました。


2020年5月22日に進水しました。

[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは進水した]

2022年11月26日から洋上試験を行なっています。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は北方艦隊で洋上試験を進めている]


ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの4隻目「リェーズキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』で2016年7月1日に起工されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]

2021年7月1日に造船台から出渠しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"は造船台を出た]

2022年4月から洋上試験を行なっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海の洋上試験で超音速対艦ミサイル「モスキート」を撃墜した]


「リェーズキー」ロシア海軍への引き渡しは、2023年7月末に予定されています。
[最新鋭コルベット「リェーズキー」は2023年7月末にロシア海軍太平洋艦隊へ就役する]
7月30日が『ロシア海軍の日』なので、その少し前頃になるようです。

「アドミラル・ゴロフコ」に関しては具体的な引き渡し時期についての新たな情報は有りませんが(以前には2023年6月末と言われていた)、今回、統合造船業営団のトップ、アレクセイ・ラフマノフ氏が「近い内に」と言っているので、こちらも早ければ7月末に引き渡されるかもしれません。
(プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」も2番艦「アドミラル・カサトノフ」も、7月末に就役している)

カムチャツカに駐留するロシア海軍太平洋艦隊航空隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは太平洋上空で飛行訓練を実施した

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『AviaPort』より
2023年6月28日18時50分配信
【カムチャツカで太平洋艦隊海上航空隊のMiG-31BMの乗員は太平洋上空での飛行を実施した】

カムチャツカで、ロシア北東軍集団を構成する太平洋艦隊海上航空隊多目的高空迎撃戦闘機MiG-31BMの乗員は、太平洋海域上空での計画飛行を実施した。

練習訓練飛行中、航空機の乗員は地上航法所と太平洋艦隊の沿岸対空防衛複合体の要員が訓練を支援した。

更に高空迎撃戦闘機MiG-31BMの飛行士は、曇天で視認できる目印が無い条件下で計器による操縦へ取り組んだ。

飛行中の主な任務は、太平洋艦隊の担当ゾーンにおける対空防衛の戦闘当直へ就く戦闘機MiG-31BMの乗員が割り当てられた任務を遂行する為の技量に磨きを掛ける事に在った。



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カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場には、太平洋艦隊海軍航空隊迎撃戦闘機MiG-31が駐留しています。

エリゾヴォ基地
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エリゾヴォ基地MiG-31
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このMiG-31は、元々はロシア防空軍第865独立戦闘機航空連隊(1989年にSu-15からMiG-31へ機種改編)に所属していたのですが、防空軍空軍と合併した後の1998年7月1日に海軍航空隊へ移管されました。

その後、第865独立戦闘機航空連隊は廃止され、第317混成航空連隊の下の1個飛行隊へ改編されました。

現在は、30機程度のMiG-31が配備されています。


現在、ロシア航空宇宙軍MiG-31は、電子機器を換装し、対地/対艦ミサイルの運用能力を付与するMiG-31BMへの近代化改修を行なっています。




太平洋艦隊海軍航空隊所属のMiG-31ニジニ・ノヴゴロド航空機製造工場『ソコル』MiG-31BMへ改修される事になり、改修を終えた最初の2機が2019年2月20日にカムチャツカエリゾヴォ飛行場へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの慣熟訓練を進めている]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの飛行訓練を行なっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは空中戦闘訓練を行なった]

2020年2月8日、次のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊へ高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]

2020年12月下旬には4機目のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊のカムチャツカの飛行場へ4機目の近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]

2022年3月1日にも2機のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しています。


[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊のカムチャツカの飛行場へ2機の近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが到着した]

2022年12月27日、2機のMiG-31BMエリゾヴォ飛行場へ到着しました。
[カムチャツカ半島のエリゾヴォ飛行場へロシア海軍太平洋艦隊航空隊の2機の近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが到着した]
これでエリゾヴォ飛行場に駐留する海軍航空隊MiG-31BMは計8機になりました。


エリゾヴォMiG-31BMは、2020年12月1日から2機程度のMiG-31BMが交代でチュクチ半島ウゴリニエ・コピ飛行場へ展開し、戦闘当直任務、つまりスクランブル待機に就いています。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMはチュクチ半島で戦闘当直に就いた]
[チュクチ半島でスクランブル当直に就くロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは交代した]

ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はカリーニングラード州で地上掃射訓練を実施した

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『AviaPort』より
2023年6月28日18時53分配信
【バルト艦隊のSu-27乗員は、飛行戦術演習中に敵航空機の迎撃と砲撃による対空防衛手段の制圧を学んだ】

バルト艦隊海上航空隊の戦闘機航空連隊の計画飛行戦術演習の枠組みで、全天候型戦闘機Su-27の飛行士は、機関砲兵装による射撃を実行し、中高度及び低高度で空中戦闘を実施する課題へ取り組んだ。

空中戦闘中の飛行の際、飛行士は電波電子戦闘の影響という条件下で、仮想敵航空機の捜索、探知、破壊の課題を交代で解決した。

エピソードの最後に、パイロットは仮想敵の対空防衛手段を特定し、砲撃で制圧する目的で、その場所の空中偵察を行ない、空中境界線を仮想侵犯した航空機飛行場への強制着陸へ取り組んだ。

実地部門の枠組みでSu-27の乗員は、敵の人員と装備を模した実物体標的へ30mm機関砲弾による砲打撃を与えた。

今週末まで続く飛行戦術演習には、バルト艦隊海上航空隊戦闘機航空連隊の100名以上の軍人が参加し、10機を超える航空機Su-27が関わっている。




バルト艦隊海軍航空隊戦闘機爆撃機は、ロシア連邦の飛び地カリーニングラード州へ配備されています。
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カリーニングラード州チカロフスク飛行場に駐留するサンドミル・アレクサンドル・ネフスキー勲章授与・航空元帥A.I.ポクルイシキン記念第689親衛戦闘機航空連隊は、18機程度の戦闘機Su-27及びSu-27UBを保有しています。
ロシア海軍戦闘機Su-27を保有しているのは、バルト艦隊航空隊のみです。
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第689親衛戦闘機航空連隊は1939年9月5日に創設され、大祖国戦争に参戦し、1953年秋に海軍航空隊へ移管されたものの、1978年には空軍へ戻り、1986年には防空軍へ移管され、1994年12月には再び海軍へ移管され、現在に至っています。
現在の装備機Su-27は1990年に導入されました。
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駐留している場所が場所なだけに、外国機と接触する機会も少なくありません。
例えば2019年1月24日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するスウェーデン空軍航空機を探知し、スクランブル発進しています。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はスウェーデンの偵察機に対するスクランブル発進を行なった]

2019年8月13日には、カリーニングラードを視察してモスクワへ戻るセルゲイ・ショイグ国防相を乗せた旅客機を護衛中、NATO軍戦闘機が接近してきたので、これを追い払いました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はNATOの戦闘機を追い払った]

2020年4月24日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するベルギー空軍戦闘機F-16を探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でベルギー空軍の戦闘機F-16に対するスクランブル発進を行なった]

2020年6月15日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するアメリカ空軍戦略爆撃機B-52Hを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でアメリカ空軍の戦略爆撃機B-52Hに対するスクランブル発進を行なった]

2020年10月5日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3C(第3海軍航空団「グラーフ・ツェッペリン」所属)とスウェーデン空軍電波電子偵察機S102Bコルペンを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊のP-3Cとスウェーデン空軍のS102Bに対するスクランブル発進を行なった]

10月26日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cとアメリカ空軍の偵察機U-2Sを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊のP-3Cとアメリカ空軍のU-2Sに対するスクランブル発進を行なった]

2021年7月22日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ空軍戦闘機「タイフーン」を探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ空軍の戦闘機タイフーンに対するスクランブル発進を実施した]

2023年1月16日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊のP-3Cに対するスクランブル発進を実施した]

そして4月12日にもバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊の対潜哨戒機P-3Cに対するスクランブル発進を実施した]

逆にNATO側がバルト艦隊Su-27に対しスクランブル発進するケースも有り、2023年4月17日にはエストニアに駐留しているイギリス王立空軍IX(B)飛行隊及びドイツ空軍第71戦術航空団「リヒトホーフェン」所属の戦闘機タイフーンが、ロシア本土からフィンランド湾、バルト海上空を通過してカリーニングラード州へ向かうロシア航空宇宙軍電子偵察機Il-20Mと、同機をエスコートしていたSu-27へ同行しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でイギリス空軍及びドイツ空軍の戦闘機タイフーンと遭遇した]

5月15日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cフランス海軍対潜哨戒機アトランティック2を探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍及びフランス海軍の対潜哨戒機に対するスクランブル発進を実施した]

5月23日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するアメリカ空軍戦略爆撃機B-1Bを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でアメリカ空軍の戦略爆撃機B-1Bに対するスクランブル発進を実施した]


2023年6月27日からバルト艦隊Su-27部隊はカリーニングラード州で戦術飛行演習を行なっており、週末(7月1日頃)まで続きます。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はカリーニングラード州で戦術飛行演習を開始した]

ロシア海軍黒海艦隊航空隊はクリミア半島上空で戦術飛行演習を実施した

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『タス通信』より
2023年6月28日23時6分配信
【黒海艦隊海上航空隊はクリミア上空で戦闘戦術へ取り組んだ】
セヴァストーポリ、6月28日/タス通信

黒海艦隊海上航空隊前線爆撃機、戦闘機、攻撃ヘリコプター、対潜ヘリコプターの乗員は、クリミア上空で計画飛行戦術演習を実施した。
彼らは練習戦闘実施の戦術へ取り組んだ。
水曜日に艦隊広報サービスは報道機関へ伝えた。

「黒海艦隊海上航空隊の飛行士は、ペア、小隊、飛行中隊の一員として、対空防衛手段による対抗という条件下で仮想敵の艦グループ、潜水艦、地上目標を撃破する戦闘動作の任務を遂行しました。
乗員の指揮官は、仮想練習戦闘で空中の支配権を獲得する任務を遂行する為の新たなアプローチを模索しました」

声明では、こう述べられた。

広報サービスは、演習中に部隊の技術者は定められた時間の間隔で飛行前の準備と航空機の整備に関する基準を満たしたと付け加えた。

飛行は艦隊の部隊の戦闘訓練計画に沿って、昼間及び夜間に様々な高度で実施された。



ロシア黒海艦隊海軍航空隊は、全てクリミア半島飛行場に駐留しています。
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セヴァストーポリ赤旗・クトゥーゾフ勲章授与・第43独立海上襲撃機航空連隊:サキ(ノヴォフェドロフカ)
前線爆撃機Su-24M、多用途戦闘機Su-30SM

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第38独立混成航空連隊:カチャ
対潜水陸両用機Be-12ヘリコプターK-27、Mi-8

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ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」は台湾東方沖を通過した

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『LIFE.RU』より
2023年6月28日14時21分配信
【台湾は2隻のロシア戦闘艦が同島の近くへ出現したと発表した】

台湾国防省:ロシア連邦海軍の2隻の艦は6月27日に同島の東海岸を通過した

台湾国防省は、ロシア海軍の2隻の艦が同島の東海岸を通過したと発表した。
彼らは、6月27日夜にそこへ出現したと言われている。
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「6月27日23時(モスクワ時間18時)、ロシアのフリゲート2隻が発見されました。
我が国の東部海域を南から北へ通過し、蘇澳港南東の外洋へ入りました」

当局は声明で述べた。

台湾国防省は、航空機、軍用船、沿岸ミサイル複合体の助力により艦の進路を追跡したと付け加えた。

ロシア太平洋艦隊広報サービスは以前、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」「グロームキー」南シナ海を横断し、フィリピン海南部へ入ったと発表した。
艦は遠海移動の枠組みでアジア-太平洋地域における海軍の存在を示し、パートナーシップを強化する演習を行なっている。

以前にアメリカ国務長官アンソニー・ブリンケン中国国家主席習近平へ、アメリカ合衆国台湾の独立を支持していないと述べた。
彼によると、ワシントンは新たな冷戦は求めておらず、中華人民共和国の体制の変更も望んでいない。



ロシア太平洋艦隊コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)は、2023年5月10日にピョートル大帝湾艦載ヘリコプターKa-27の着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はピョートル大帝湾でヘリコプターの着艦訓練を実施した]

その後、中型海洋給油船「ペチェンガ」と共に日本海を南下し、5月12日に対馬海峡を通過して東シナ海へ入り、5月14日には与那国島西表島の間の海域を通過しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はアジア・太平洋地域への遠距離航海へ出発した]

その後、南シナ海へ移動し、5月16日には戦闘演習を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」は南シナ海で戦闘演習を実施した]

「グロームキー」は5月下旬にシンガポール海峡を通過し、5月24日にマラッカ海峡へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」はマラッカ海峡へ入った]

「グロームキー」インド洋新造砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」と合流し、同船をエスコートしてマラッカ海峡シンガポール海峡を通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」はマラッカ海峡とシンガポール海峡を通過する新造砕氷船エヴパチー・コロヴラトをエスコートした]

その後、「ソヴェルシェーンヌイ」及び「ペチェンガ」と合流してジャワ海へ入り、6月2日には消火(ダメージコントロール)訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はジャワ海で消火訓練を実施した]
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6月5日、国際海軍演習『コモド-2023』へ参加する為、インドネシアマカッサル港へ到着しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベットはインドネシアの国際海軍演習『コモド-2023』へ参加する]

6月5日~8日にインドネシア沖で実施された国際演習『コモド-2023』には、主催国インドネシアを始め、ロシア、中国、アメリカ、イギリス、日本、韓国など36ヶ国が参加しました。
 
[ロシア海軍太平洋艦隊が参加したインドネシアの国際海軍演習『コモド-2023』は終了した]

演習終了後、6月11日にインドネシアスラバヤ港へ到着し、翌6月12日にロシア連邦の祝日『ロシアの日』(ソヴィエト連邦時代の1990年6月12日、ロシア・ソヴィエト連邦社会主義共和国の国家主権の宣言が採択された事を記念する日)を祝いました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベットはインドネシアのスラバヤ港で『ロシアの日』を祝った]

その後にスラバヤ港を出航し、6月21日には南シナ海で対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」は南シナ海で対潜演習を実施した]
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6月27日にはフィリピン海南部へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」はフィリピン海南部へ入った]

この時に台湾沖を通過したようです。

ロシア海軍の電池魚雷TE-2

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『タス通信』より
2023年6月28日9時11分配信
【開発者:電池魚雷TE-2は射撃後に水面へ浮上できる】
クロンシュタット、6月28日/タス通信

コンツェルン『海洋水中兵器-ギドロプリボール』(コーポレーション『戦術ミサイル兵器』へ加入)が開発した電池魚雷TE-2は、実用射撃距離を通過した後、水面への浮上が可能である。
国際海軍サロン(IMDS-2023)の枠組みにおいて、コンツェルンの代表ミハイル・ケットゥエフ『タス通信』へ話した。

「電池魚雷TE-2の実用ヴァージョン。
この魚雷は、戦闘動作の為の要員の行動へ習熟する為に使用されます。
頭部は赤色に塗装されている為、その射程の最後で水面へ浮上した際、私達は簡単に見つける事が出来ます」

彼は話した。

ケットゥエフによると、この魚雷はマイナスの浮力を持っている。
「緑のシールドがフロートを覆っており、射程の最後でフロートはシリンダーから送られるガスにより膨張し、この製品を水面へ上げます。
最初にそれは沈まなければなりませんが、作業後は水面へ上げる必要が有ります」

開発会社の代表は付け加えた。

彼は更に、TE-2は誘導システムのお陰により、水中及び水上目標へ動作できる事を指摘した。
「中央に配置されたこの小さな区画は、計器区画であり、そこには軌道上の魚雷の進路を制御する頭脳が有ります。
頭部区画には誘導システムが含まれています。
アンテナは2つ有り、その1つは右側に配置されており、先端部に沿って潜水艦に対し動作する対潜モードでの魚雷の動作。
そして、上部に配置され、水上艦の航跡に対して動作する対艦モードでの魚雷の使用、これら全ては射撃前に設定されます」
ケットゥエフ
は話した。

製品のメインの大きな区画には電源が​​収納されている~そこにはリチウムイオン電池があり、魚雷は32ノット(時速約60キロメートル)の速力で25キロメートルの航走距離が保障される。

「しかし、ここにはまだ制御コイルがあり、その中には5キロメートルのワイヤーがあり、魚雷の中には20キロメートルのワイヤーがあります。
従いまして、魚雷は射撃後に搭載艦から25キロメートルの距離へ送られ、その軌道が修正され、航走深度は450メートルです」
ケットゥエフ
は締め括った。

『IMDS-2023』は6月21日から25日までクロンシュタットで開催された。
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行事はロシア連邦産業・貿易省が主催した。
初めて、観光・レクリエーションクラスタ『フォルトフ島』の領域に在る『海軍栄光博物館』及び『会議・展示センター』が開催場所となった。
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参加企業の総数は290を超えた。
『タス通信』は、国際海軍サロンの戦略メディアパートナーだった。

ロシア海軍はアゾフ海小艦隊を創設する?

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『軍事評論』より
2023年6月27日18時41分配信
【キエフは、ロシアがマリウポリを駐留所とする新たな小艦隊をアゾフ海に創設すると主張している】

ロシア国防省は、マリウポリを駐屯場所とする独立アゾフ小艦隊の形成を開始した。
この声明は、ウクライナ軍特殊作戦部隊の管理下で活動する、いわゆるウクライナ国立抵抗センターから出された。
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キエフで発表されたデータによると、ロシアは、マリウポリに駐留する特別小艦隊アゾフ海に作成するが、これは黒海艦隊の一員となる。
小艦隊の編成には、黒海艦隊カスピ小艦隊の艦が加わる。
その上、新たな部隊の形成は最終段階に在り、2023年7月1日には完了しなければならないと主張している。

新たな艦グループはアゾフ海を管理し、その編制には8隻の戦闘艦及び戦闘艇、そして更に16隻の様々な支援船が在る。
基礎を構成するのは、黒海艦隊の為に建造されたプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦「ツィクロン」「アスコリド」、そして更に今建造中の「アムール」である。
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小艦隊の本部は、先に述べたように、マリウポリに置かれる。

この情報を私達は確認する事が出来ない。
何故ならば、この件に関するロシア国防省の公式発表は出ていないので。
一方で、戦闘行動条件下でアゾフ海を制御する艦隊グループの作成は示唆されている。

小型ロケット艦「ツィクロン」は、黒海艦隊第41親衛ロケット艦旅団の一員として勤務に就いており、「アスコリド」も、今年に艦隊へ受け入れられた後、そこへ加わらなければならない。

ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極海の氷原を偵察した

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『インテルファクス』より
2023年6月28日6時2分配信
【北方艦隊の対潜航空機の乗員は北極の氷上偵察を実施した】
モスクワ、6月28日、インテルファクス-ロシア

北方艦隊対潜航空機Tu-142の乗員は、北方海上航路(北極海航路)の結氷状況を調査する目的で北極の高緯度で任務を遂行した。
北方艦隊広報サービスは発表した。

「飛行中、航空機Tu-142の乗員は、バレンツ海及び北氷洋海域の上空で、氷原の空中偵察を実施しました」
声明では、こう述べられた。

飛行は12時間以上に渡って続いた。

「得られたデータは、北極における艦船の航路の敷設と航法を大幅に促進します」
プレスリリースでは、こう指摘された。

北極地域での飛行は、空域使用に関する国際規則に厳密に沿って行なわれた事が強調された。



ソ連/ロシア海軍遠距離対潜哨戒機Tu-142は、戦略爆撃機Tu-95の海軍向けヴァージョンであり、1968年6月18日に初飛行し、1972年11月15日に軍備採用されました。
1968年から1994年までに合計で100機生産され、この内の8機はインドへ輸出されました。


現在、ロシア海軍航空隊では、北方艦隊太平洋艦隊に各12機が在籍しています。

ロシア北方艦隊Tu-142第45航空・防空軍(2015年12月編成)の第403独立混成航空連隊に所属し、ヴォログダ州キペロヴォ飛行場に駐留しています。
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ロシア海軍航空隊Tu-142は、度々遠方海域へ進出しています。

北方艦隊Tu-142は、2016年6月初頭と2018年3月末に地中海東部へ進出しています。
[ロシア海軍航空隊の対潜哨戒機Tu-142M3はシリア上空で目撃された]
[シリア上空で目撃されたロシア海軍航空隊の長距離哨戒機Tu-142M3は、地中海で警備艦アドミラル・グリゴロヴィチと合同演習を行なっていた]
[ロシア海軍航空隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142M3は地中海南東部で潜水艦探知演習を行なった]


2020年3月4日、北方艦隊の2機のTu-142クリミア半島まで進出し、黒海艦隊航空隊と共に演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はクリミア半島上空で空中給油訓練を行なった]

2020年3月8日、北方艦隊の2機のTu-142大西洋まで進出しました。

[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は大西洋上空の長距離飛行を行なった]

2020年3月11日、北方艦隊の2機のTu-142は再び大西洋まで進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は再び大西洋上空の長距離飛行を行なった]

4月29日、北方艦隊の2機のTu-142は、バレンツ海、ノルウェー海、そして北海へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はバレンツ海、ノルウェー海、北海の上空を飛行した]

6月27日には、初めて北方艦隊太平洋艦隊の合計7機のTu-142が同じ日に長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊と太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142MKは、バレンツ海及びノルウェー海、北太平洋の上空で長時間飛行を行なった]

7月3日、北方艦隊の3機のTu-142は、バレンツ海、ノルウェー海、北東大西洋で長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はバレンツ海、ノルウェー海、北東大西洋で長時間飛行を行なった]

8月28日には、北方艦隊の4機のTu-142太平洋艦隊の4機のTu-142が長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍航空隊の4艦隊の航空隊は同時飛行訓練を行なった]

9月12日、北方艦隊の2機のTu-142は、バレンツ海、ノルウェー海、北海で長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はバレンツ海、ノルウェー海、北海で長時間飛行を行なった]

9月17日、北方艦隊の2機のTu-142は、バレンツ海、ノルウェー海、北海、大西洋で長時間飛行を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はバレンツ海、ノルウェー海、北海、大西洋で長時間飛行を行なった]

11月21日、北方艦隊の2機のTu-142は、北極で長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極海で長時間飛行を行なった]

11月28日~29日に掛けて北方艦隊の2機のTu-142北極及び北東大西洋で約12時間に渡る長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極海と北東大西洋で長時間飛行を行なった]


2021年3月29日、北方艦隊の2機のTu-142ノルウェー海北海で約11時間にわたる長時間飛行を行ない、ノルウェー空軍イギリス空軍戦闘機が緊急発進しました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はノルウェー海と北海で長時間飛行を行なった]

2022年2月2日にはバレンツ海ノルウェー海を経由して北東大西洋へ進出し、潜水艦捜索演習を行ないました。
更に、北東大西洋アイルランド南方海域に居るロシア北方艦隊艦船部隊(「マルシャル・ウスチーノフ」部隊)の上空を飛行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北東大西洋(アイルランド南方海域)で潜水艦捜索演習を実施した]

この他にも、2022年中に何度か北極海大西洋へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極上空のパトロールを続ける]

ロシア海軍からの公式発表は有りませんが、2023年4月30日にはノルウェー海北部大西洋を飛行し、ノルウェー空軍イギリス空軍戦闘機が同行しました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はノルウェー海及び北部大西洋上空を飛行した]


この他に北方艦隊Tu-142は、北極海の氷原の偵察も行なっています。

プロジェクト20386コルベット「ジェルズキー」の減速機はサンクトペテルブルクで製造された

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2023年6月27日14時38分配信
【『ズヴェズダー』はプロジェクト20386コルベットの為の減速機複合体をテストした】

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サンクトペテルブルクの艦船用エンジンと重減速機の製造者である公開株式会社『ズヴェズダー』は、ガスタービン動力装置を備えるプロジェクト20386コルベットの為の集約減速機複合体6RPの開発、製造、試験を完了した。
『Sudostroenie.info』は国際海軍サロンIMDS-2023の最中に同社の代理人より伝えられた。


減速機複合体6RPは、2つの減速機と1つの減速機間伝達装置が含まれており、単一フレームに統合されている事が想い起こされる。
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複合体の総重量は約100トンである。

複合体6RP新世代減速機集合体に属する。
出版物が指摘しているように、その作成の際、設計者は伝統的なレイアウトを残し、主要機器を単一フレームへ配置した。
これにより、総重量の軽減、設置の簡素化、そして更に機器の寿命と信頼性の向上が可能となった。

プロジェクト20386コルベットは、モジュール兵装原理、そして更に無人機の駐留能力を実現する新世代艦である。
同プロジェクトのコルベットのトップは、2016年に『北方造船所』で起工された際に「ジェルズキー」と命名され、その後「メルクーリイ」と改名された。
しかし、後にこの名前はプロジェクト20380コルベットへ付けられ、2023年5月13日に海軍へ加入した。
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「プロジェクトは終わっておらず、プロジェクトは続いておりますが、再設計の為に必要な期間は先延ばしされます。
この艦へ実装される事になる一連の採用される革新的な(技術的)解決策の追加開発が必要となりますので」

5月末に『ロシア通信社ノーボスチ』の情報筋は話した。

彼は、革新的なプロジェクト20386コルベットシリーズの建造の決定の為には、トップ艦の作業の有効性を評価する必要がある事を指摘した。

以前に『ロシア通信社ノーボスチ』は、最新のプロジェクト20386コルベットは、完全な「ステルス」概念の下で建造される初のロシア艦になると報じた。
これまでは電波吸収コーティングを含む各個のステルス技術の要素のみが使用されていた。

プロジェクト20386多目的コルベット中央設計局『アルマーズ』により開発された。
それは、近海ゾーン及び遠海ゾーンで戦闘行動の実施、海上交通線と海上経済活動施設の防護の為に意図されている。

排水量3400トン(全長109メートル)の艦は、100mm砲複合体A-190-01、2基の30mm砲AK-630M高射ミサイル複合体「リドゥート」対水中複合体「パケート-NK」の2基の発射装置、高精度有翼ミサイル「カリブル」或いは対艦ミサイル「ウラン」で武装する。
更に、艦にはヘリコプターKa-27或いはKa-29が駐留できる。



[プロジェクト20386コルベット]
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]
[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"]

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プロジェクト20380/20385コルベットの更なる改良発展型であるプロジェクト20386の1番艦「ジェルズキー」Дерзкий(建造番号1009)は、2016年10月28日にサンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
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[ロシア海軍の新世代コルベット"ジェルズキ―"は起工された]


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プロジェクト20386の満載排水量は3400トンになり、以前のプロジェクト20380/20385よりも1000トン以上増加しています。

航続距離も20380/20385より延びて5000海里となり、速力も30ノットに増加、乗員は80名に減少しています。
基本的な兵装は20380と同じ(100mm単装砲高射ミサイル「リドゥート」、対艦ミサイル「ウラン」、30mm機関砲対潜/対魚雷複合体「パケート」)であり、20385のような有翼ミサイル「カリブル」/「オーニクス」発射機は装備していません(モジュール兵装方式なので「リドゥート」発射機を降ろせば、代わりに装備できる)。

機関はガスタービン電気推進システムが採用されます。
[ロシア海軍の新世代コルベット・プロジェクト20386はガスタービン電気推進システムを装備する]

「ジェルズキー」の名で起工されたプロジェクト20386コルベット1番艦ですが、ロシア海軍にとっては伝統的な名前である「メルクーリイ」(1928~1829年のロシア-トルコ戦争において、1829年2月9日に2隻のトルコ戦列艦と戦って勝利したブリッグ)へ改名される事になりました。
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[ロシア海軍のプロジェクト20386コルベット1番艦ジェルズキーはメルクーリイに改名される]

2019年4月23日、「ジェルズキー」改め「メルクーリイ」の船体は接合されました。


2020年3月末、「メルクーリイ」の船体は造船台から進水しました。
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ただし、これは正規の進水では無く、他の艦を建造する為に造船台を空ける為のようです。
[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"の船体は進水した]

「メルクーリイ」の為のガスタービンエンジンM90FRは完成し、試験も完了しています。
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[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"のガスタービンエンジンは完成し、引き渡しを準備している]

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2021年7月20日、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で製造されたガラス繊維強化プラスチック製の「メルクーリイ」上部構造物が『北方造船所』へ到着しました。
[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"の上部構造物は北方造船所へ到着した]

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その後は上部構造物内部へ各種機器が設置され、船体と接合される筈でしたが、未だに接合されていません。

2021年10月中旬、同じく『北方造船所』で建造中のプロジェクト20380「リェチーヴイ」「メルクーリイ」と改名され、20386の方の「メルクーリイ」は旧名の「ジェルズキー」に戻されました。
[ロシア海軍の新型コルベット"リェチーヴイ"と"メルクーリイ"は改名された]

建造工事が中断している「ジェルズキー」ですが、プロジェクト20386自体が再設計される事になったので、就役も無期限に延期される事になりました。
[ロシア海軍のプロジェクト20386コルベット(ジェルズキー型)は再設計される]

上:プロジェクト20380コルベット「ストローギー」(2015年2月20日起工)
下:プロジェクト20386コルベット「ジェルズキー」
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その一方、プロジェクト20386のエンジン用の減速機サンクトペテルブルク『ズヴェズダー』で製造され、既に試験に成功しています。

ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海の洋上試験で超音速対艦ミサイル「モスキート」を撃墜した

『ズヴェズダーテレビ』より
2023年6月28日6時15分配信
【コルベット「リェーズキー」は複合体「リドゥート」の助力により有翼ミサイル「モスキート」を撃墜した】

高射ミサイル複合体と同時に100mm砲A-190が目標へ向けて発砲した。


『アムール造船工場』太平洋艦隊の為に建造したコルベット「リェーズキー」は、工場航行試験中に対艦有翼ミサイル「モスキート」を撃墜した。
コルベットの試験は日本海で行なわれている。

有翼ミサイルは仮想敵水上艦から発射された。
その役割は、ロケット艇R-20が演じた。
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90キロメートル以上離れた所からは、コルベットが居る海域へ対艦ミサイル「モスキート」を発射した。

「リェーズキー」の電波技術戦闘班の軍人は、標的ミサイルの発射を適時に探知し、そのコースを追跡した。
その後、高射ミサイル複合体「リドゥート」の要員は、艦にとって安全な距離で超音速目標を破壊した。
高射ミサイル複合体と同時に、100mm砲A-190が目標へ向けて発砲した。


ミサイル発射実施海域は、民間船舶航行の為に閉鎖された。
太平洋艦隊の15隻の戦闘艦支援船が射撃の安全を保障した。

以前に『ズヴェズダー』は、最新コルベット「リェーズキー」日本海で航行試験の最終段階を実施していると報じた。
この試験中、対艦ミサイル複合体「ウラン」が使用された。




ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの4隻目「リェーズキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレ市『アムール造船工場』で2016年7月1日に起工されました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレ造船所で起工された]
「リェーズキー」は、「激しい」「強烈な」といった意味の形容詞です。

5年後の2021年7月1日に造船台から出渠しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4の新型コルベット"リェーズキー"は造船台を出た]

『アムール造船工場』では、コルベットの出渠(進水)式典でシャンパンを割る役目を担う「コルベットの花嫁」を同社の女性職員から選定していますが、「リェーズキー」「花嫁」には、工場コルベット試運転チームの一員であるクセニア・ザヴゴロドネワが選ばれました。
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輸送浮きドックへ載せられた「リェーズキー」は、最終艤装と試験の為、10月6日にウラジオストクへ出発しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月6日9時20分配信
【コルベット「リェーズキー」は試験の為にウラジオストクへ向かった】

10月下旬にウラジオストクへ到着し、同月末にドックから出渠しました。
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2021年11月上旬、ウラジオストク『アムール造船工場』艤装岸壁で「リェーズキー」の係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"の係留試験が始まった]

当初、係留試験は造船所の技術者だけで行なわれていましたが、12月初頭には乗組員が艦内へ居住し、係留試験へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"へ乗組員が居住した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"乗組員は係留試験へ参加する]

「リェーズキー」の最初の洋上試験~工場航行試験は2022年1月の開始が予定されていましたが実現せず、出航前の消磁作業が始まったのは4月上旬になりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット"リェーズキー"は2022年1月に洋上試験を開始する]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は洋上試験開始前の消磁作業を行なっている]

4月13日、「リェーズキー」は洋上試験の最初の段階~工場航行試験を開始する為にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で洋上試験を開始した]

その後も工場航行試験は続けられました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で洋上試験を続けている]

12月中旬には兵装の射撃試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で砲撃試験を実施した]

12月25日から最終洋上試験となる国家試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で最終洋上試験(国家試験)を開始した]

2023年1月27日には艦載ヘリコプターの発着試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で艦載ヘリコプターの発着艦試験を実施した]

1月31日までに対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」の発射試験を完了しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はピョートル大帝湾で対潜/対魚雷複合体「パケート-NK」の発射試験を完了した]

5月17日にも艦載ヘリコプターの発着試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は再びピョートル大帝湾でヘリコプターの発着艦試験を実施した]

5月25日には同型艦「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」(339、2020年12月25日就役)が協力してピョートル大帝湾多機能レーダー「ザスロン」の試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」はコルベット「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」の支援を受けピョートル大帝湾で多機能レーダーの試験を実施した]
「ザスロン」は、太平洋艦隊向けの20380コルベットの3隻目「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」から装備されており(1隻目と2隻目は「フルケ-2」)、この為に同艦が同じレーダーを装備する「リェーズキー」の試験に協力したようです。

6月下旬(20日頃)に日本海対艦ミサイル「ウラン」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で対艦ミサイル「ウラン」の発射試験を実施した]

6月28日にはロケット艇R-20(1993年11月18日就役)が発射した超音速対艦ミサイル「モスキート」高射ミサイル「リドゥート」で撃墜しました。


国家試験が終われば、ロシア海軍への引き渡しの準備が整います。

「リェーズキー」ロシア海軍への引き渡しは、2023年7月末に予定されています。
[最新鋭コルベット「リェーズキー」は2023年7月末にロシア海軍太平洋艦隊へ就役する]
7月30日が『ロシア海軍の日』なので、その少し前頃になるようです。

ロシア海軍のカラクルト級小型ロケット艦トゥーチャはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で2023年6月30日に進水する

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『Sudostroenie.info』より
2023年6月27日配信
【ゼレノドリスク工場で小型ロケット艦「トゥーチャ」が進水する】

6月30日、『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』(造船営団『アク・バルス』へ加入)で、プロジェクト22800小型ロケット艦「トゥーチャ」が進水する。
行事は造船の日の祝賀の枠組みで行なわれると『Sudostroenie.info』造船所広報サービスより伝えられた。

ロシア海軍総司令部、タタールスタン共和国の省庁、ゼレノドリスク市行政区、株式会社『ホールディングス「アク・バルス」』、株式会社『造船営団「アク・バルス」』の幹部の出席が予定されている。

プロジェクト22800・コード名「カラクルト」は、中央設計局『アルマーズ』(『統合造船業営団』へ加入)により開発された。
開発者によると、プロジェクト22800小型ロケット艦は、ロシア海軍近海ゾーン多目的小排水量ロケット-砲艦であり、3等艦に属する。

小型ロケット艦「トゥーチャ」の起工は、2019年2月26日にゼレノドリスク工場で行なわれた事が想い起こされる。




プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の後継となる新世代の小型ロケット艦であり、ロシア国内の複数の造船所で建造されています。
(サンクトペテルブルク『ペラ』造船所で7隻ケルチ『ザリフ』造船所で3隻、ゼレノドリスク造船所で2隻、コムソモリスク・ナ・アムーレ『アムール造船工場』で4隻)


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ロシア内陸部タタールスタン共和国『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』(造船営団『アク・バルス』傘下)は、2016年8月に5隻の「カラクルト」を受注しました。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する]

ただし、最初の3隻の「カラクルト」は、同じく造船営団『アク・バルス』傘下であるクリミア半島ケルチ市に在る造船工場『ザリフ』で建造されています。
[クリミア半島ケルチの造船工場『ザリフ』は生産設備を近代化する]
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「ツィクロン」(工場番号801):2016年7月26日起工/2020年7月24日進水/2023年就役予定
「アスコリド」(工場番号802):2016年11月18日起工/2021年9月21日進水/2023年就役予定
「アムール」(工場番号803):2017年7月30日起工


2019年2月26日には『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で、同社が受注した4隻目の「カラクルト」となる「トゥーチャ」(工場番号804)が起工されました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦トゥーチャはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で起工された]

5隻目の「タイフーン」(工場番号805)は2019年9月11日に起工されました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦タイフーンはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で起工された]

これで『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』(造船営団『アク・バルス』)契約分5隻は全て起工されました。


「トゥーチャ」は、2023年6月30日の進水が予定されています。

ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプは遠洋実習航海の為にカリブ海へ向かった

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2023年6月27日19時30分配信
【士官候補生を乗せた練習艦「ペレコプ」は大西洋へ入った】
モスクワ、6月27日-ロシア通信社ノーボスチ

ロシア海軍練習艦「ペレコプ」大西洋へ入り、カリブ海へ向かう。
そこでは海軍学校の士官候補生が実習を行なう。
ロシア連邦国防省の情報・マスコミュニケーション部門は発表した。

「ロシア海軍の練習艦ペレコプはラマンシュ海峡を通過して大西洋へ入りました。
それは、海軍学校の士官候補生の海上実習を支援する為にカリブ海へ向かいます。
その遠距離航海は、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将が承認した計画に沿って進められます」

声明では、こう述べられた。

国防省が明らかにしたように、艦の航海は6月20日にクロンシュタットから出航して始まった。
練習艦大西洋横断移動を行ない、カリブ海、そして更に南アメリカ及びアフリカの幾つかの国への訪問が待ち受けている。
基礎駐留所への帰投は、9月に計画されている。



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プロジェクト887練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。

現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。

「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)

復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャピレウス、9月にはポルトガルリスボンを訪れました。


2018年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)まで行き、更には北極海を横断しました。
(2018年3月1日出航、同年11月14日帰港)
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[練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2018年3月-11月)]

2019年の遠洋実習航海では、先ず地中海へ行った後、大西洋へ戻って北極海を横断して極東へ行き、その後、インド洋を通過して再び地中海へ入りました。
(2019年7月5日出航、同年12月30日帰港)
[2019年度の練習艦ペレコプ遠洋実習航海(2019年7月-12月)]


その後はバルト海で行動しており、2023年6月初頭にもフィンランド湾で乗組員の洋上訓練を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊の練習艦ペレコプはフィンランド湾で洋上訓練を開始した]


2023年6月20日、「ペレコプ」海軍兵学校の生徒を乗せてクロンシュタットを出航し、バルト海を出て北海へ入り、6月27日には英仏海峡を通過して大西洋へ出ました。

今後、「ペレコプ」大西洋を横断してカリブ海へ向かいます。

ロシア海軍の新たな汎用小型魚雷UMTは試験が進められている

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『タス通信』より
2023年6月27日9時30分配信
【開発者は新たな小型魚雷UMTの試験が成功したと発表した】
クロンシュタット、6月27日/タス通信

コンツェルン『海洋水中兵器-ギドロプリボール』が開発した新たな汎用小型魚雷UMTは成功裏に試験を行なった。
国際海軍サロン(IMDS-2023)の枠組みにおいて、コンツェルンの代表ミハイル・ケットゥエフ『タス通信』へ話した。

「重要な注目すべき事は、コンツェルン『ギドロプリボール』が新たな口径をマスターした事です:この小型魚雷は現在試験が行なわれており、それは順調に進んでおります」
彼は話した。

コンツェルンの代表は、UMTは小型かつ比較的軽量のお陰によりUMTは、艇、ヘリコプター、無人機や無兵装の船へ配置でき、その為に魚雷は射撃を用意する為の発射装置とデータ入力コンソールを備えた複合体として販売出来ると付け加えた。
彼によれば、全てのシステムは電子化及びデジタル化されているので、搭載媒体のコンピューターとの容易な接続を可能にする。

「その口径は220mm、長さは2メートルです。
これらの魚雷には十分な量の爆発物が有り、TNT換算で言えば、この小さな製品には35kgの爆発物が搭載されています」
ケットゥエフ
は話した。
魚雷の航走距離-5~7キロメートル、速力-27ノット(時速約50キロメートル)、航走深度-450メートル、この深度で行動する潜水艦全ての攻撃が可能な範囲である。
特殊な潜水艦も有るが、その数は少ない。

UMTは、『IMDS-2023』コーポレーション『戦術ミサイル兵器』の単一展示場で発表された。

『IMDS-2023』は6月21日から25日までクロンシュタットで開催された。
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行事はロシア連邦産業・貿易省が主催した。
初めて、観光・レクリエーションクラスタ『フォルトフ島』の領域に在る『海軍栄光博物館』及び『会議・展示センター』が開催場所となった。
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参加企業の総数は290を超えた。
『タス通信』は、国際海軍サロンの戦略メディアパートナーだった。

ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はカリーニングラード州で戦術飛行演習を開始した

『ズヴェズダーテレビ』より
2023年6月27日6時26分配信
【バルト艦隊の戦闘機飛行士はカリーニングラード近郊での演習中に戦闘作業の技能へ取り組む】

飛行士と機材は、航空機の離陸の準備、仮想敵の攻撃下での脱出、作戦飛行場への基地移動へ取り組む。


カリーニングラード州で計画飛行戦術演習が始まり、バルト艦隊海上航空隊戦闘機航空連隊の100名以上の軍人が参加し、10機を超える戦闘機Su-27が関わる。

Su-27の乗員は、国境への侵犯航空機を迎撃する任務を遂行し、そして更に仮想敵の有翼ミサイル及び航空機への機内兵装からの射撃を行なう。
演習の主な目的は、意図された戦闘任務及び特別任務を遂行する飛行要員の準備態勢の点検、そして更に、航空機材の戦闘能力を完全に使用する新たな戦術動作や行動方法への実地での取り組みに在る。
計画演習は今週末まで続く。

以前、黒海上空で戦闘機Su-27が3個の空中目標を迎撃した事が発表された。
戦闘機の注目は、グレートブリテン空軍電波技術偵察・電波電子戦闘航空機RC-135と、多目的戦闘機「タイフーン」のペアに集まった。
国境の侵犯は防がれた。




バルト艦隊海軍航空隊戦闘機爆撃機は、ロシア連邦の飛び地カリーニングラード州へ配備されています。
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カリーニングラード州チカロフスク飛行場に駐留するサンドミル・アレクサンドル・ネフスキー勲章授与・航空元帥A.I.ポクルイシキン記念第689親衛戦闘機航空連隊は、18機程度の戦闘機Su-27及びSu-27UBを保有しています。
ロシア海軍戦闘機Su-27を保有しているのは、バルト艦隊航空隊のみです。
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第689親衛戦闘機航空連隊は1939年9月5日に創設され、大祖国戦争に参戦し、1953年秋に海軍航空隊へ移管されたものの、1978年には空軍へ戻り、1986年には防空軍へ移管され、1994年12月には再び海軍へ移管され、現在に至っています。
現在の装備機Su-27は1990年に導入されました。
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駐留している場所が場所なだけに、外国機と接触する機会も少なくありません。
例えば2019年1月24日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するスウェーデン空軍航空機を探知し、スクランブル発進しています。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はスウェーデンの偵察機に対するスクランブル発進を行なった]

2019年8月13日には、カリーニングラードを視察してモスクワへ戻るセルゲイ・ショイグ国防相を乗せた旅客機を護衛中、NATO軍戦闘機が接近してきたので、これを追い払いました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はNATOの戦闘機を追い払った]

2020年4月24日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するベルギー空軍戦闘機F-16を探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でベルギー空軍の戦闘機F-16に対するスクランブル発進を行なった]

2020年6月15日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するアメリカ空軍戦略爆撃機B-52Hを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でアメリカ空軍の戦略爆撃機B-52Hに対するスクランブル発進を行なった]

2020年10月5日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3C(第3海軍航空団「グラーフ・ツェッペリン」所属)とスウェーデン空軍電波電子偵察機S102Bコルペンを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊のP-3Cとスウェーデン空軍のS102Bに対するスクランブル発進を行なった]

10月26日には、バルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cとアメリカ空軍の偵察機U-2Sを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊のP-3Cとアメリカ空軍のU-2Sに対するスクランブル発進を行なった]

2021年7月22日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ空軍戦闘機「タイフーン」を探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ空軍の戦闘機タイフーンに対するスクランブル発進を実施した]

2023年1月16日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊のP-3Cに対するスクランブル発進を実施した]

そして4月12日にもバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍航空隊の対潜哨戒機P-3Cに対するスクランブル発進を実施した]

逆にNATO側がバルト艦隊Su-27に対しスクランブル発進するケースも有り、2023年4月17日にはエストニアに駐留しているイギリス王立空軍IX(B)飛行隊及びドイツ空軍第71戦術航空団「リヒトホーフェン」所属の戦闘機タイフーンが、ロシア本土からフィンランド湾、バルト海上空を通過してカリーニングラード州へ向かうロシア航空宇宙軍電子偵察機Il-20Mと、同機をエスコートしていたSu-27へ同行しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でイギリス空軍及びドイツ空軍の戦闘機タイフーンと遭遇した]

5月15日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するドイツ海軍航空隊対潜哨戒機P-3Cフランス海軍対潜哨戒機アトランティック2を探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でドイツ海軍及びフランス海軍の対潜哨戒機に対するスクランブル発進を実施した]

5月23日にはバルト海ロシア側防空識別圏へ接近するアメリカ空軍戦略爆撃機B-1Bを探知し、スクランブル発進しました。
[ロシア海軍バルト艦隊航空隊の戦闘機Su-27はバルト海上空でアメリカ空軍の戦略爆撃機B-1Bに対するスクランブル発進を実施した]

ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」はフィリピン海南部へ入った

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『インテルファクス極東ニュース』より
2023年6月27日5時31分配信
【太平洋艦隊艦船支隊はフィリピン海南部へ入った】
ウラジオストク、6月27日、インテルファクス-極東

太平洋艦隊コルベット「グロームキー」「ソヴェルシェーンヌイ」は、遠海移動の枠組みにおいて任務を遂行する為、フィリピン海南部へ入った。
太平洋艦隊広報サービスは発表した。
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「太平洋艦隊戦闘艦支隊は南シナ海を越えた後にフィリピン海へ入りました」
声明では、こう述べられた。

太平洋艦隊の艦の乗組員は、移動の枠組みでアジア-太平洋地域における海軍の存在を示し、パートナーシップを強化する演習を行なっている。
これに加え、乗組員は定期的に演習及び艦上訓練を行なっている。

例えば、移動中に艦の乗組員は、海上からの仮想敵からのミサイル攻撃を撃退する為の仮想海上戦闘の要素を取り入れた合同演習を実施した。
模擬空中目標は、高射ミサイル複合体の助力により仮想破壊された。



ロシア太平洋艦隊コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)は、2023年5月10日にピョートル大帝湾艦載ヘリコプターKa-27の着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はピョートル大帝湾でヘリコプターの着艦訓練を実施した]

その後、中型海洋給油船「ペチェンガ」と共に日本海を南下し、5月12日に対馬海峡を通過して東シナ海へ入り、5月14日には与那国島西表島の間の海域を通過しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はアジア・太平洋地域への遠距離航海へ出発した]

その後、南シナ海へ移動し、5月16日には戦闘演習を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」は南シナ海で戦闘演習を実施した]

「グロームキー」は5月下旬にシンガポール海峡を通過し、5月24日にマラッカ海峡へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」はマラッカ海峡へ入った]

「グロームキー」インド洋新造砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」と合流し、同船をエスコートしてマラッカ海峡シンガポール海峡を通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」はマラッカ海峡とシンガポール海峡を通過する新造砕氷船エヴパチー・コロヴラトをエスコートした]

その後、「ソヴェルシェーンヌイ」及び「ペチェンガ」と合流してジャワ海へ入り、6月2日には消火(ダメージコントロール)訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はジャワ海で消火訓練を実施した]
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6月5日、国際海軍演習『コモド-2023』へ参加する為、インドネシアマカッサル港へ到着しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベットはインドネシアの国際海軍演習『コモド-2023』へ参加する]

6月5日~8日にインドネシア沖で実施された国際演習『コモド-2023』には、主催国インドネシアを始め、ロシア、中国、アメリカ、イギリス、日本、韓国など36ヶ国が参加しました。
 
[ロシア海軍太平洋艦隊が参加したインドネシアの国際海軍演習『コモド-2023』は終了した]

演習終了後、6月11日にインドネシアスラバヤ港へ到着し、翌6月12日にロシア連邦の祝日『ロシアの日』(ソヴィエト連邦時代の1990年6月12日、ロシア・ソヴィエト連邦社会主義共和国の国家主権の宣言が採択された事を記念する日)を祝いました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベットはインドネシアのスラバヤ港で『ロシアの日』を祝った]

その後にスラバヤ港を出航し、6月21日には南シナ海で対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」は南シナ海で対潜演習を実施した]

6月27日にはフィリピン海南部へ入りました。

ロシア海軍太平洋艦隊のロケット艇と掃海艦は日本海で演習を開始した

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『PortNews』より
2023年6月26日9時19分配信
【太平洋艦隊艦艇支隊は日本海エリアで任務を遂行する為に海上へ出航した】

艦の乗組員はコルベット「リェーズキー」の工場試験へ参加する

ロケット艇、基地掃海艦、支援船で構成される太平洋艦隊艦艇支隊は、日本海の戦闘訓練射爆場で戦闘演習任務を遂行する為に海上へ出航した。
東方軍管区広報サービスは発表した。

艦艇の乗組員は、戦闘と航海の為の緊急準備と、仮想敵の攻撃下からの仮想離脱へ取り組んだ。
指定海域への艦艇の出航は、展開計画に沿って、日中の様々な時間帯に行なわれた。

海上での活動中、艦艇支隊は幾つかの合同演習及び艦上訓練を行なう。

エピソードの1つでは、艦艇太平洋艦隊の為に建造されたコルベット「リェーズキー」の工場海上試験へ参加する。

海上での演習終了後、艦艇支隊ウラジオストクの駐留所へ戻る。

最新コルベット「リェーズキー」は、設計局『アルマーズ』プロジェクト20380の下で『アムール造船工場』(『統合造船業営団』へ加入)が建造したプロジェクト20380多目的警備艦(コルベット)シリーズの4隻目であり、2016年7月1日に起工された事が想い起こされる。

艦は2021年7月1日に進水し、2021年11月、試験及び発注者への引き渡しの準備の為、輸送ドック「ゼーヤ」ウラジオストクへ送り届けられた。



ロシア太平洋艦隊プロジェクト12411ロケット艇は、沿海地方多種戦力小艦隊第19水上艦旅団第2親衛ロケット艇大隊に所属し、ウラジオストク南部ウリス湾に駐留しています。
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[第2親衛ロケット艇大隊]
ロケット艇R-261(1988年12月30日就役)
ロケット艇R-297(1990年9月8日就役)
ロケット艇R-298(1990年12月31日就役)
ロケット艇R-11(1991年9月1日日就役)
ロケット艇R-14(1991年12月28日就役)
ロケット艇R-18(1992年8月24日就役)
ロケット艇R-19(1992年12月7日就役)
ロケット艇R-20(1993年11月18日就役)
ロケット艇R-24(1994年12月27日就役)
ロケット艇R-29(2003年9月27日就役)


太平洋艦隊向けの12411ロシア極東『ハバロフスク造船工場』で建造され、現在は10隻が現役に留まってます。
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第19水上艦旅団第11水域保護艦大隊には、5隻のプロジェクト1265基地掃海艦が在籍しており、こちらもウリス湾に駐留しています。
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[第11水域保護艦大隊]
BT-100(1984年6月28日就役)
BT-114(1987年11月1日就役)
BT-232(1988年9月30日就役)
BT-245(1989年9月30日就役)
BT-256(1988年10月12日就役)


太平洋艦隊向けの1265『ウラジオストク造船工場』で建造されました。
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2023年3月28日には2隻のロケット艇がピョートル大帝湾で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊のロケット艇はピョートル大帝湾で超音速対艦ミサイル「モスキート」を発射した]

6月26日にはロケット艇基地掃海艦日本海で演習を行なう為に出航しました。

これらの艦艇は、現在、日本海で試験中のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」の洋上試験にも参加します。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第4のプロジェクト20380コルベット「リェーズキー」は日本海で対艦ミサイル「ウラン」の発射試験を実施した]

ロシア海軍太平洋艦隊の小型対潜艦ウスチ-イリムスクとMPK-107はオホーツク海で対潜戦闘演習を実施した後にカムチャツカへ帰投した

『PortNews』より
2023年6月26日19時0分配信
【太平洋艦隊の小型対潜艦「ウスチ-イリムスク」とMPK-107は演習後にカムチャツカへ戻った】

艦の乗組員は仮想敵潜水艦を破壊する任務へ取り組んだ

太平洋艦隊小型対潜艦「ウスチ-イリムスク」MPK-107は、オホーツク海エリアで与えられた任務を遂行した後、カムチャツカの恒久駐留所へ戻った。
戦闘訓練中に艦の乗組員は、仮想敵潜水艦を捜索、探知、破壊する任務へ取り組んだ。
ロシア国防省広報サービスは発表した。

演習の枠組みで小型対潜艦の要員は「敵」潜水艦を探知し、積極的な対抗及び隠れようと試みる条件下で潜水艦との海上戦闘の要素へ取り組んだ。
その結果、潜水艦は、対潜兵器~魚雷及び噴射推進深海爆雷の使用により仮想破壊された。

「国籍不明」潜水艦の捜索の実施中、太平洋艦隊海上航空隊対潜航空機Il-38小型対潜艦を空中から支援した。



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プロジェクト1124M小型対潜艦MPK-117『ハバロフスク造船工場』で1990年1月22日に起工され、1991年8月28日に進水、1992年2月11日に就役し、太平洋艦隊へ編入されました。
就役当初はルースキー島パリス湾に駐留していました。
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1996年にウラジオストク南部ウリス湾へ移転しました。
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2007年7月22日にウスチ・イリムスク市と後援協定と締結しました。

2010年1月16日付でロシア海軍総司令官令により「ウスチ・イリムスク」と命名されました。

2015年初頭から2016年3月までウラジオストク艦船修理工場『ダーリザヴォード』でオーバーホールを行ないました。
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現在はウリス湾に駐留する第165水上艦旅団第11水域保護艦旅団に所属しています。

2022年8月7日にペトロパヴロフスク・カムチャツキー港を出航し、太平洋北西部での哨戒任務に就きました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の小型対潜艦ホルムスクとウスチ・イリムスクは太平洋北西部で哨戒任務に就いた]


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プロジェクト1124M「アリバトロース」小型対潜艦MPK-107は、極東『ソヴィエト社会主義共和国連邦60周年記念ハバロフスク造船工場』で1988年2月22日に起工され、1990年6月5日に進水し、1991年3月14日に就役しました。
就役後は太平洋艦隊へ編入され、ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港に駐留しています。

現在は第114水域防護艦旅団第117水域防護艦大隊に所属しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊はカムチャツカ方面に2個対潜打撃群を形成する]

2020年春からカムチャツカ方面の演習へ何度も参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊カムチャツカ方面部隊の小型対潜艦4隻と小型ロケット艦4隻は演習を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦と小型対潜艦はカムチャツカ半島沖で対潜演習を行なった]

2020年6月1日にペトロパヴロフスク・カムチャツキーを出航し、オホーツク海及び太平洋で1ヶ月間に渡り演習を行なった後、7月1日に帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の第82号小型対潜艦と第107号小型対潜艦はオホーツク海及び太平洋への1ヶ月間の航海を終えてカムチャツカへ帰投した]

2022年2月上旬にカムチャツカ沖で実施された太平洋艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の10隻以上の艦船はカムチャツカ沖で演習を行なう]
[ロシア海軍太平洋艦隊の艦はカムチャツカで対空防衛演習を実施した]


2023年2月21日、2隻の小型対潜艦コルベット「グレミャーシチー」(2020年12月29日就役)と共にカムチャツカ沖で対潜戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」、小型対潜艦ウスチ・イリムスク、MPK-107はカムチャツカ沖で対潜戦闘演習を実施した]


2隻の小型対潜艦は2023年6月下旬にオホーツク海で対潜戦闘演習を行ない、6月26日にペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ帰投しました。

ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦はウクライナ軍の砲弾倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した


『タス通信』より
2023年6月26日20時49分配信
【ロシア連邦国防省は外国製を含むウクライナ軍の砲弾倉庫への打撃を発表した】
モスクワ、6月26日/タス通信

ロシア軍は、西側諸国から供給された物を含むウクライナ軍の砲弾倉庫へ海上から高精度兵器で攻撃した。

打撃の目的は達成されたと月曜日にロシア連邦国防省の公式代理人イーゴリ・コナシェンコフ中将は発表した。

「本日未明、ロシア連邦軍は、西側諸国からウクライナへ供給された物を含む砲弾倉庫へ海上発射長距離高精度兵器による集団打撃を与えました。
打撃の目的は達成されました。
全ての指定施設は撃破されました」

彼は話した。



ロシア連邦軍「ウクライナ特殊軍事作戦」を開始した2022年2月24日、ロシア航空宇宙軍航空機ロシア海軍黒海艦隊巡航ミサイル「カリブル」搭載艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
初日には、少なくとも30基の「カリブル」が発射されたようです。
『WION』より
2022年3月5日4時23分配信
【ロシアのウクライナ攻撃:巡航ミサイル「カリブル」はシリアの戦場でテストされた】

現在、黒海に居る「カリブル」搭載艦は10隻です。
[ロシア海軍黒海艦隊は4隻の巡航ミサイル「カリブル」搭載水上艦を黒海へ展開している]
フリゲート「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」
小型ロケット艦「グライヴォロン」、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」、「イングシェチア」
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」、「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「スタールイ・オスコル」、「コルピノ」

(この他、未だ正式に就役していない小型ロケット艦「ツィクロン」)
フリゲート小型ロケット艦は8基、潜水艦は4基の「カリブル」を搭載しています。

なお、ロシア国防省の公式発表では「海上発射長距離高精度兵器」という呼称が使われる事が多いのですが、これは「カリブル」を指しています。

2月25日深夜~2月26日未明にも航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は夜間にウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同じ2月26日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦により、もう一度大規模な巡航ミサイル攻撃がウクライナに対して行なわれました。
[2022年2月26日にロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」による攻撃を行なった]

3月1日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月20日には、カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦「ウクライナ特殊軍事作戦」において初めてウクライナへの大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊はウクライナ特殊軍事作戦において初めてカスピ海から巡航ミサイル「カリブル」をウクライナのムィコラーイウ州へ発射した]

同じ3月20日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ北西部のネージン車両修理工場への大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からウクライナのネージン修理工場へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月22日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドネツクルガンスクウクライナ軍施設への大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からドネツクとルガンスクのウクライナ軍施設へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月22日夕方、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ西部リヴネ市北西のオルツィヴウクライナ軍兵器庫へのミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からリヴネ近郊のウクライナ軍兵器庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月24日夜、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、キエフ州カルィーニウカ燃料貯蔵所へのミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からキエフ州カルィーニウカのウクライナ軍燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月25日、黒海艦隊小型ロケット艦(「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ジトームィル州ヴェリキー・コロフンツィ地域の弾薬兵器庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からジトームィル州のウクライナ軍兵器庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]


3月27日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、キエフ近郊のプレセツクミサイル倉庫「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からキエフ近郊のプレセツクのウクライナ軍ミサイル倉庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月28日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ジトームィル州ウショムールヴェセロフカの大型弾薬庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からジトームィル州のウクライナ軍弾薬庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]


4月2日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、クレメンチュグ石油精製工場の貯蔵庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてクレメンチュグ石油精製工場の貯蔵庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月3日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦及び航空宇宙軍航空機は、オデッサ市石油精製工場燃料貯蔵所巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてオデッサの石油精製工場と燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月4日夜、黒海艦隊小型ロケット艦は、オチャコフ市付近のウクライナ軍特殊部隊訓練センター巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてオチャコフのウクライナ軍特殊部隊訓練センターへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナへ7基の巡航ミサイル「カリブル」を一斉発射した]

4月7日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊フリゲート(おそらくは「アドミラル・エッセン」)は、ウクライナ軍の4ヶ所の燃料貯蔵所へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート(アドミラル・エッセン)は黒海からウクライナ軍の燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月10日未明、黒海艦隊フリゲートは、ドニプロペトロウシク州ズヴォネツィキ巡航ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートは黒海からドニプロペトロウシク州へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドニプロペトロウシク州ドニプロ市南方の地対空ミサイルS-300が入っていた格納庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊しました。
このS-300は、ヨーロッパの国(おそらくは以前に供給を表明したスロバキア)からウクライナへ供給されたもののようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はドニプロ市郊外においてヨーロッパから供給されたS-300地対空ミサイルを巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

4月12日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊小型ロケット艦は、スタロコスチャンチニフ飛行場ハウルリフカの弾薬庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナ軍の弾薬庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月13日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊小型ロケット艦は、サドヴォイ及びチュドニフウクライナ軍兵器庫巡航ミサイルを発射しました。
黒海艦隊小型ロケット艦が攻撃したのは、おそらくサドヴォイの方でしょう。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナ軍の兵器倉庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月15日には黒海艦隊の艦がキエフ州「カリブル」を発射し、対空ミサイル対艦ミサイルなどを生産しているジュリャンスク機械製造工場の生産設備を破壊しました。
『イズベスチヤ』より
2022年4月15日10時33分配信
【ロシア連邦軍はキエフ郊外の軍施設へ「カリブル」で打撃を与えた】

4月22日には黒海艦隊フリゲートメリオラチヴネ(ドニプロペトロウシク州)へ4基のカリブルを発射し、ウクライナ軍大隊を撃破しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月22日11時35分配信
【咆哮と炎:黒海艦隊のフリゲート艦上からミサイル「カリブル」がウクライナの軍事施設へ発射された】

4月27日には黒海艦隊フリゲートザポリージャアルミニウムコンビナートカリブルを発射し、そこに在った外国製兵器を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月27日11時34分配信
【目標へ向かって:ウクライナ特殊作戦中の「カリブル」発射の映像】

4月29日には黒海艦隊潜水艦ファスチフ(キエフ州)クラスノシルカポロンネ(オデッサ州)カリブルを発射し、鉄道変電施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月29日11時51分配信
【黒海艦隊の潜水艦からの「カリブル」発射の公開映像】

5月4日には黒海艦隊潜水艦ウクライナの軍事インフラへ2基の「カリブル」を発射しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月4日12時34分配信
【水面下からの攻撃:ウクライナの軍事インフラへの黒海艦隊潜水艦の「カリブル」発射映像】

5月8日にはリヴィウ州カリブルを発射し、鉄道変電施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月8日20時52分配信
【機会は残さない:どのようにロシア軍はウクライナの軍事インフラ及び西側の兵器を破壊したのか】

5月13日にはクレメンチュグカリブルを発射し、石油精製施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月13日10時55分配信
【ロシア連邦国防省はクレメンチュグのウクライナ石油精製工場の生産力を破壊したと発表した】

5月17日には黒海艦隊フリゲートチェルニーヒウ州スームィ州カリブルを発射し、ウクライナ軍訓練センターを破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月17日12時53分配信
【一斉射撃:ウクライナ軍事インフラへの黒海艦隊フリゲートの「カリブル」発射の映像】

5月21日には黒海艦隊フリゲートジトーミル州の鉄道駅へカリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与された各種兵器を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月21日13時20分配信
【敵の目標へ:黒海艦隊フリゲートからの「カリブル」発射の映像】

5月23日には黒海艦隊潜水艦ジトーミル州マリン鉄道駅へ4基のカリブルを発射し、ウクライナ軍第10山岳強襲旅団の車両を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月23日11時35分配信
【車両の破壊:ロシアの海上発射高精度ミサイル発射の映像】

5月25日には黒海艦隊フリゲートザポリージャへ3基のカリブルを発射し、モトールシーチの生産工場を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月25日14時24分配信
【ウクライナ軍事インフラへの「カリブル」の夜間発射の公開映像】

6月12日には黒海艦隊フリゲートテルノーピリ州へ4基のカリブルを発射し、兵器倉庫を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月12日12時55分
【4つの高精度打撃:黒海艦隊のフリゲート艦上からのミサイル「カリブル」発射の映像】

6月14日にはチェルニゴフ州ウクライナ軍弾薬庫「カリブル」を発射しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月14日11時28分配信
【ロシア国防省はチェルニゴフ近辺のウクライナ軍弾薬庫を「カリブル」で破壊したと発表した】

6月15日には黒海艦隊フリゲートリヴィウ州へ4基のカリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与された兵器用の弾薬倉庫を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月15日14時15分配信
【ウクライナの目標への命中:黒海艦隊フリゲートからのミサイル「カリブル」発射の映像】

6月19日昼には黒海艦隊フリゲートドニプロペトロウシク州カリブルを発射し、ウクライナ軍指揮所を破壊しました。
同日夜には黒海艦隊フリゲートムィコラーイウ市カリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与されたM777 155mm榴弾砲や戦闘装甲車両を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月19日15時11分配信
【黒海艦隊のフリゲート乗組員はウクライナ軍の施設へ4基のミサイル「カリブル」を発射した】


6月26日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、チェルニーヒウ州、ジトーミル州、リヴィウ州ウクライナ軍訓練センターを攻撃しました。
公表された動画を見る限り、少なくとも7基の「カリブル」が夜間に発射されています。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の訓練センターへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月8日、黒海艦隊フリゲートオデッサ州リマン海上発射高精度兵器(「カリブル」)を発射し、ウクライナ軍地対艦ミサイル「ハープーン」発射機2基を破壊しました。
この「ハープーン」イギリスが供給したものです。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でオデッサ州のウクライナ軍地対艦ミサイル「ハープーン」発射機を破壊した]

7月11日未明、黒海艦隊フリゲートドニプロペトロフスク州ラドゥシュノエ「カリブル」を発射し、アメリカから供給された兵器の弾薬の保管倉庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はウクライナでアメリカから供給された兵器の弾薬保管庫を破壊した]

7月13日、黒海艦隊フリゲートザポリージャ市の高電圧機器工場付近でウクライナ軍第45砲兵旅団多連装ロケット砲を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はザポリージャでウクライナ軍第45砲兵旅団の多連装ロケット砲を破壊した]

7月14日にはウクライナ空軍司令部が在るヴィーンヌィツャの将校集会所へ「カリブル」が発射され、建物は破壊されました。
ロシア国防省の動画を見る限り、「ブヤン-M」小型ロケット艦が3基の「カリブル」を発射しています。
「カリブル」が命中した時、この集会所ではウクライナ空軍司令部の代表と外国の代表団の兵器供給に関する会議が行なわれていました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はウクライナ空軍と外国との兵器供給会議中のヴィーンヌィツャの将校集会所を破壊した]

7月20日にはオデッサ州ダチュノエ長距離海上発射高精度兵器(「カリブル」)を発射し、ウクライナ軍第35海軍歩兵旅団の将兵200名以上を殺傷し、10両以上の車両を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はオデッサ州のウクライナ軍第35海軍歩兵旅団の駐屯地へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月23日には「ブヤン-M」小型ロケット艦オデッサ市「カリブル」を発射しました。
(動画では4基の「カリブル」が発射されている)
[ロシア海軍黒海艦隊はオデッサ市へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同日、ロシア航空宇宙軍航空機と共にキロヴォグラードカナトヴォ飛行場「カリブル」を発射しました。
(航空宇宙軍Kh-22が5基、カリブルが8基)
[ロシア海軍黒海艦隊はキロヴォグラードのカナトヴォ飛行場へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月24日夜にフメリニツキー州ボグダノフツィ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSM777榴弾砲の弾薬の貯蔵基地を破壊しました。
(動画では夜間に少なくとも3基の「カリブル」が発射されている)
[ロシア海軍黒海艦隊はフメリニツキー州のボグダノフツィへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月28日、黒海艦隊カリブル搭載艦は、ロシア航空宇宙軍航空機及び戦術弾道ミサイル「イスカンデル」部隊と共にキエフ州リュテズチェルニゴフスク州ゴンチャロフスコエ(両方ともキエフ市の北方)へのミサイル攻撃を行ないました。
(合計で約20基のミサイルを発射、この内「カリブル」は6基)
黒海艦隊が攻撃したのは、ウクライナ軍第30機械化旅団が居たリュテズのようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はキエフ州のウクライナ軍第30機械化旅団の駐留地へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

8月8日、黒海艦隊フリゲートは、チェルカッシィ州ウマニ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSM777榴弾砲の弾薬倉庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートは巡航ミサイル「カリブル」でチェルカッシィ州のウマニの弾薬倉庫を破壊した]

8月13日、黒海艦隊カリブル搭載艦は、地上発射高精度ミサイル(「イスカンデル」?)と共にハリコフ州南部のガヴリロフカ駅付近を攻撃しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はハリコフ州南部のガヴリロフカへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

8月21日、黒海艦隊フリゲートオデッサ州マイオルスコエ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSの弾薬倉庫と、それを護っていた西側の対空火器(ゲパルト?)を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはオデッサ州のHIMARS弾薬倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

その後、暫く「カリブル」による攻撃は無く、8月末になると西側では、ロシア軍「カリブル」を使い果たしたという見方まで出てきましたが、9月6日、黒海艦隊カリブル搭載艦(動画を見る限りフリゲート)は、ドニプロペトロウシク州カルピウカ「カリブル」を発射し、大型燃料貯蔵庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はドニプロペトロウシク州のカルピウカの大型燃料貯蔵庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

ロシア国防省による公式発表は有りませんが、9月11日夕方にハリコフ州火力発電所「カリブル」による攻撃を受け、ウクライナの一部で大規模な停電が発生しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はハリコフ州の火力発電所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

9月14日夜、クリヴィー・リフ近郊のカラチュノフスコエ貯水池のダムが「カリブル」による攻撃を受け、この近辺のインフレツィ川の水位が急激に上昇しました。
ウクライナ側は、この地域の川の水位の上昇によりへルソン方面のウクライナ軍部隊の渡河を妨害する為にダムを攻撃したと見ています。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でクリヴィー・リフのダムを破壊した]

それから暫く「カリブル」の攻撃は有りませんでしたが、ロシア黒海へ常時2-3隻の「カリブル」搭載艦を展開させており、ウクライナ軍南方作戦司令部は、10月10日朝の時点で黒海に6隻の「カリブル」搭載艦(水上艦4隻、潜水艦2隻、合計でミサイル40基)が展開していると発表しました。
『Fokus』より
2022年10月10日9時44分配信
【ウクライナを狙う40基の「カリブル」:黒海でミサイル搭載艦の数が増加-南方作戦司令部】

10月10日午前、ウクライナ側(クリヴィー・リフ市当局)によると、クリヴィー・リフへ14基の「カリブル」が発射されました。
つまり、少なくとも2隻の「カリブル」搭載艦ミサイルを発射した事になりますが、ロシア国防省が公表した動画を見る限り、その内の1隻はフリゲートのようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はクリヴィー・リフへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
この他、ロシア軍ウクライナ全土を巡航ミサイル無人機で攻撃しました。

翌10月11日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、10基の「カリブル」ウクライナへ発射しました。
同時にカスピ小艦隊「カリブル」搭載艦も10基以上の「カリブル」ウクライナへ発射しました。
(カスピ小艦隊には4隻の「カリブル」搭載艦が居る)
前日と同様、「カリブル」だけではなく、ロシア航空宇宙軍空中発射巡航ミサイル無人機などによる空爆も同時に行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

10月14日、黒海艦隊フリゲートは、ウクライナ西部リヴォフ(リヴィウ)州ブロドゥイへ少なくとも5基の「カリブル」を発射し、同地に在る兵器庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはリヴィウ州のブロドゥイの兵器庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

10月17日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ領内へ「カリブル」を発射しました。
カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ領内へ16基程度の「カリブル」を発射しました。
同時にロシア航空宇宙軍航空機ウクライナ領内へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊はウクライナの軍事指揮施設とエネルギー施設へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

10月18日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(動画を見る限り「ブヤン-M」小型ロケット艦)とロシア航空宇宙軍航空機は、ウクライナ各地の軍事指揮施設と発電施設、兵器庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナの軍事指揮施設と発電施設、兵器庫へ巡航ミサイルを発射した]

10月19日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(動画を見る限りフリゲート)とロシア航空宇宙軍航空機は、ウクライナ各地の軍事指揮施設と発電施設へ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省は具体的な攻撃場所を明らかにしていませんが、ウクライナ側の報道によると、少なくとも首都キエフには巡航ミサイル(「カリブル」或いは航空機発射のKh-101)が着弾しています。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ(キエフ)の軍事指揮施設と発電施設へ巡航ミサイルを発射した]

その後もロシア航空宇宙軍航空機ウクライナ各地への巡航ミサイル攻撃を続けましたが、黒海艦隊「カリブル」搭載艦による攻撃は10月20日と21日には行なわれませんでした。

ロシア海軍は関わっていませんが、10月21日の航空機発射巡航ミサイルによる攻撃では、ハリコフ(ハルキウ)市コムナール工場対艦ミサイル「ネプトゥン」の組立作業を行なっていた作業場も破壊されました。
これらのミサイルコムナール工場で組み立てられた後、ザポリージャ「モトール・シーチ」工場へ送って弾頭を装備する予定でしたが、今回の攻撃で全て破壊されたようです。
『Eadaily.com』より
2022年10月21日9時44分配信
【ハリコフでの爆発-対艦ミサイル「ネプトゥン」の作業場は破壊された】

10月22日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ロシア航空宇宙軍航空機によるウクライナへの巡航ミサイル攻撃が行なわれました。
黒海艦隊は16基の「カリブル」を発射しました(つまり水上艦2隻から)。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナへ巡航ミサイルを発射した]

その後もロシア航空宇宙軍航空機によるウクライナへの巡航ミサイル攻撃は続けられました。

10月31日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)とロシア航空宇宙軍航空機は、キーウ、ハルキウ、ポルタヴァ、ザポリージャ、ヴィーヌンツァ、オデーサ各州へ巡航ミサイル攻撃を行ないました。
(合計で40基以上の巡航ミサイルを発射)
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した]

11月15日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によるとフリゲート)は、ウクライナ全土(チェルニーヒウ州、ザカルパッチャ州ロシアが自国編入を宣言した4州以外の全州)へ合計90基以上の巡航ミサイルを発射しました。
(この内「カリブル」は20基程度、他は空中発射巡航ミサイルKh-101Kh-555)
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ全土への大規模な巡航ミサイル攻撃を実施した]

11月17日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によると小型ロケット艦)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
更に陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」(陸上発射長距離高精度兵器)を発射しました。
今回の主要攻撃目標は、ウクライナミサイル製造工場だったようです。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナの兵器製造施設などを巡航ミサイルで攻撃した]

11月23日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によるとフリゲート)、そして更に陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」は、ウクライナ各地(リヴォフ州、フメリニツキー州、ヴィニーツァ州、キエフ州、ポルタワ州、ドニエプル州、スミイ州、クレメンチュグ市、クリヴォイ・ログ州、オデッサ州、ニコラエフ州)への大規模ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍とロシア陸軍はウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施した(2022年11月23日)]

ロシア国防省は、キエフ市内の被害はウクライナ軍対空ミサイルの落下によるものだと言っていますが、確かに、ウクライナ軍NASAMS(空対空ミサイルAIM-120 AMRAAMの地上発射型)がキエフの住宅地へ落下しています。
【TC Yildiz氏の2022年11月24日9時14分のツイート】


その後、暫くロシア軍による大規模ミサイル攻撃は無く、西側ではまたもロシアミサイルが枯渇したなどと言われていましたが、12月5日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(国防省の動画ではフリゲート)は、ウクライナのほぼ全域への大規模なミサイル攻撃を実施しました。
(第一波で巡航ミサイル約150基、第二波で約100基)
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍はウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施した(2022年12月5日)]

12月16日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ各地(ドニエプロペトロフスク州、キロヴォグラード州、ハリコフ市、コロステン市、ジトーミル州、ポルタワ州など)への大規模ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア航空宇宙軍及びロシア海軍、ウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施(2022年12月16日)]

12月29日、ロシア航空宇宙軍黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ全土へ巡航ミサイル120基以上を発射しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した(2022年12月29日)]


2023年1月14日、ロシア連邦軍は、ウクライナ全土(ハリコフ、リヴォフ、オデッサ、イワノ-フランコフスク、キエフ、ザポリージャ、ヴィニツァ州)へ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省「ミサイル打撃」としか言っていませんが、航空宇宙軍爆撃機のみならず、黒海艦隊「カリブル」搭載艦数隻も参加しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した(2023年1月14日)]

1月26日、ロシア航空宇宙軍黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、ウクライナへ巡航ミサイルを発射(2023年1月26日)]

2月10日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイル(28基の「カリブル」を含む71基の巡航ミサイル)を発射しました。
この他、陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」(ロシア国防省発表では「陸上発射長距離高精度兵器」と言われている)、そして無人機による攻撃も行なわれました。
この攻撃により、ウクライナリヴォフ、ジトーミル、ザポリージャ、イワノ-フランコフスク、フメリニツキー、ヴィニツァ、ハリコフ、キエフ、オデッサ、ドニエプロペトロフスク(クリヴォイ・ログ)で爆発が報告され、電力インフラに被害を受けました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍、ロシア陸軍)、高精度兵器(巡航ミサイル/弾道ミサイル)によりウクライナ各地を攻撃(2023年2月10日)]

2月16日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
この攻撃により、ウクライナオデッサ、ポルタワ(クレメンチュグ)、ドニエプロペトロフスク、ニコラエフ、キロヴォグラード、スムイ、チェルカッシィ、クラマトルスクで爆発が報告され、電力インフラに被害を受けました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、巡航ミサイルによりウクライナ各地を攻撃(2023年2月16日)]

2月19日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ西部フメリニツキー市ウクライナ軍第383無人機連隊の基地と、その近辺の砲弾倉庫巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でフメリニツキーのウクライナ軍無人機連隊基地と砲弾倉庫を攻撃した]

3月9日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
この攻撃により、キエフ、ハリコフ、キロヴォグラード、ドニエプロペトロフスク、リヴォフ、オデッサ、チェルカッシィ、ロヴノで爆発が報告され、電力インフラや鉄道などが被害を受けました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、巡航ミサイルによりウクライナ各地を攻撃(2023年3月9日)]

2023年4月27日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍駐屯所へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の駐屯所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月28日夕方、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画ではブヤン-M小型ロケット艦)は、へルソン付近のウクライナ軍部隊の司令部へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でへルソン方面のウクライナ軍部隊司令部を攻撃した]

5月1日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
ウクライナキエフ市キエフ州、スムイ州、ドニエプロペトロフスク州パヴログラードなどで爆発が起こったので、これらの地域へミサイルが着弾したようです。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナへの巡航ミサイル攻撃を実施した]

5月8日深夜~5月9日(ロシアにとっては大祖国戦争の戦勝記念日)未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。

ウクライナメディアによると、ドニプロ市、ポルタワ州、ハリコフ州、スムイ州、そしてキエフ市などで爆発が起こっているので、これらの地域へミサイルが着弾したようです。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊、ウクライナへの巡航ミサイル攻撃を実施(2023年5月9日)]

5月14日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドニエプロペトロフスク(ドニプロペトロウシク)州ペトロパヴロフカテルノーピリウクライナ軍の兵器・弾薬倉庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はドニエプロペトロフスク(ドニプロペトロウシク)州とテルノーピリへ巡航ミサイルを発射した]

5月16日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍部隊の駐留場所や兵器・弾薬倉庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省の動画を見る限り、「カリブル」を発射したのは潜水艦のようです。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍部隊の駐留場所と兵器保管庫へ巡航ミサイルを発射した]

5月17日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ニコラエフ市艦船修理工場の敷地内に設置された弾薬倉庫巡航ミサイルで攻撃しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でニコラエフの弾薬庫を攻撃した]

5月18日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍部隊の駐留場所や兵器・弾薬倉庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の兵器・弾薬保管庫へ巡航ミサイルを発射した]

5月19日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ軍部隊の駐屯所や弾薬庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省の動画を見る限り、カリブルを発射したのはフリゲート(アドミラル・グリゴロヴィチ型)のようです。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはウクライナ軍の駐屯地と兵器弾薬倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で攻撃した]

その後、暫く「カリブル」による攻撃は行なわれませんでしたが(航空宇宙軍爆撃機による巡航ミサイル攻撃は何度も実施された)、6月12日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ軍部隊の駐屯所へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の駐屯地を巡航ミサイル「カリブル」で攻撃した]

6月14日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍部隊の駐留場所などへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の駐留場所へ巡航ミサイルを発射した]

6月16日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画を見る限り「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ軍「意志決定センター」、つまり軍部隊司令部の1つへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の司令センターへ巡航ミサイルを発射した]

6月19日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によると「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ軍の外国製兵器保管場所へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦はウクライナ軍の外国製兵器保管庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]


6月26日未明(午前2時頃)、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍の砲弾倉庫へ「カリブル」を発射しました。

前日の時点で黒海にはロシア海軍「カリブル」搭載潜水艦1隻が行動していたので、この艦が「カリブル」を発射したようです。
『ESPRESO』より
2023年6月25日10時8分配信
【ロシア連邦は黒海に6隻の艦を保持しており、その中には1隻の水中ミサイル搭載艦が居る】

「カリブル」オデッサに着弾したようです。
『リガ・ノーボスチ』より
2023年6月26日2時3分配信
【オデッサで爆発:黒海の恐怖を背景にしたロシアの「カリブル」によるミサイル攻撃】

ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は全長280メートル以上になる?

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『Dzen』より
2023年6月24日配信
【ロシアの航空母艦は全速力で建造中!それは予想よりもさらに大きくなる】

これらは既に忘れ去られたのだろうか?
しかし無駄な事だ!
ケルチ英雄市の造船工場『ザリフ』では、ロシア海軍の為の汎用揚陸ヘリコプター母艦が建造されている!


Googleマップに表示された工場『ザリフ』の衛星画像には、プロジェクト23900汎用揚陸艦「イワン・ロゴフ」の船体が明確に示されている。
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モルスコイ氏は、公開された画像を詳細に分析した。
艦は工場乾ドックにある屋外船台で建造されている。
正確には、現在、起工された2隻の汎用揚陸艦の内の1隻の船体が形成されている。
2隻の船体を並べれば、ドックに収まらない!
将来の艦の艦首セクションは、キールの形で示されている。
艦尾部分は既に活発に形成されており、高い舷側は「成長」している。

特に興味深いのは艦の長さである。
測定ツールによると、形成される船体の全長は280メートルを超えるが、艦の当初の長さは220メートルになる計画だった。
これは、プロジェクト23900艦が世界最大の汎用揚陸艦となる事を意味する。
それは、アメリカ「アメリカ」型日本「いずも」よりも大きい。
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そして、フランス「ミストラル」は通常、側面で神経質に排煙する・・・そして、そこには如何なる驚くべきことも無い!
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結局、数年前にメディアが報じたように、「イワン・ロゴフ」型艦のプロジェクトは、排水量と技術的能力の増加に同意して修正された。
これは、汎用揚陸艦が新たなタイプの航空機を搭載し、軍部隊を指揮する任務を遂行できるように造られる。
ウラジーミル・プーチン自身も、これらの艦が「追加の能力」を得ると言った。
これらは全て、この艦が(既に発表されている)「オホートニク」型無人打撃航空機のみならず、垂直着陸・短距離離陸航空機も駐留する事を示唆している。
この事は、この艦は汎用揚陸艦のみならず、既に軽航空母艦である事を意味する。

更に喜ばしいのは、この衛星画像の日付が2022年6月に遡る事である。
即ち、ちょうど1年前の艦の様子が捉えられていたのである!
そしてこれは、今日においては、それが更に「成長」している事を意味する。
昨年に工場がどのような艦を建造したのかを考慮する事も出来る。

これからもロシア空母艦隊の建造を追って行く!



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]

搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。

[艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランはロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の艦載機となる]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦を建造する造船所は、ロシア海軍向け「ミストラル」級2隻の船体後部を建造したサンクトペテルブルク『バルト工場』などが候補に挙がっていましたが、ロシア造船所で最大規模の乾ドック(全長360メートル、幅60メートル)を有するクリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』(造船コーポレーション『アク・バルス』傘下)に決まりました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
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2隻の汎用揚陸艦の建造費は、ほぼ1000億ルーブルになるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造費は1000億ルーブルになる]
因みに1000億ルーブルは、プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)フリゲート4隻分に相当します。

2隻の汎用揚陸艦の建造契約は2020年5月下旬に締結されました。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約が締結された]
[クリミア半島のザリフ造船所はロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸艦の建造準備を進めている]

2020年7月20日、2隻のプロジェクト23900汎用揚陸艦の起工式典が開催されました。
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[ロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフとミトロファン・モスカレンコはクリミア半島のザリフ造船所で起工された]
2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前には「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」が有力視されていましたが、結局、旧ソ連時代のプロジェクト1174大型揚陸艦の1番艦と3番艦の名前を受け継いだ「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」となりました。

プロジェクト23900汎用揚陸艦の設計案は、以前からソ連/ロシアの一連の揚陸艦の設計を手掛けていた『ネヴァ川計画設計局』ではなく、造船コーポレーション『アク・バルス』傘下のゼレノドリスク設計局の案が採用されました。
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ゼレノドリスク設計局が設計したプロジェクト23900汎用揚陸艦は、フランス「ミストラル」級をタイプシップとしているようです。
[プロジェクト23900汎用揚陸艦(イワン・ロゴフ型)の開発・建造元『アク・バルス』のトップは語る]
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プロジェクト23900汎用揚陸艦は、指揮艦としての能力も付与されます。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は指揮艦として使用される]
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の為の指揮システムが開発される]
この場合は、例えば、地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の旗艦としての使用などが考慮されているようです。

以前には、プロジェクト23900汎用揚陸艦は満載排水量25000トン、ヘリコプター20機搭載、海軍歩兵900名を積載すると言われ、その後、設計変更されて満載排水量は30000トンに拡大し、ヘリコプター16機搭載、海軍歩兵1000名積載、そして艦上無人攻撃機も搭載する事になりました。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は艦上無人攻撃機を搭載する]

しかし2020年12月末、ロシア連邦国防次官(防衛産業担当)アレクセイ・クリヴォルチコ氏は、プロジェクト23900汎用揚陸艦の(満載)排水量は40000トンになると述べました。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は40000トンになる]

2020年7月の起工から7ヶ月後の2021年2月、「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」の船体の形成が始まりました。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の船体の形成が始まった]

1番艦「イワン・ロゴフ」ロシア海軍への引き渡しは2028年に予定されています。
[新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフは2028年にロシア海軍へ就役する]
配備先は太平洋艦隊になるようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ新世代汎用揚陸艦(新イワン・ロゴフ型)が配備される]

一方、2番艦「ミトロファン・モスカレンコ」黒海艦隊へ配備されて同艦隊旗艦となり、セヴァストーポリ港に駐留する事になるようです。
[新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦ミトロファン・モスカレンコはロシア海軍黒海艦隊旗艦となる]

プロジェクト23900汎用揚陸艦には無人機無人ヘリコプターが搭載されます。
[ロシア海軍の為の艦上無人攻撃/偵察機と艦上無人ヘリコプターの開発が進められている]
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は無人攻撃/偵察ヘリコプターを搭載する]

更に、プロジェクト12700対機雷防衛艦が搭載している無人小型掃海艇水中無人装置プロジェクト23900汎用揚陸艦へ搭載され、掃海艦としての機能も付与されます。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は機雷掃海用無人艇を搭載する]

プロジェクト23900汎用揚陸艦の為のベアリングは、セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』造船所で製造されます。
『セヴマシュ』は、ロシアの艦船用ベアリングの製造を独占しています。
[セヴェロドヴィンスクの造船所はロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の為のベアリングを製造する]

2023年1月中旬には、サンクトペテルブルクの企業(本社はチュヴァシ共和国チェボクサリに在る)が製造したプロジェクト23900汎用揚陸艦の為の配電盤『ザリフ』造船所へ引き渡されました。
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[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の為の配電盤がケルチ造船所へ引き渡された]

2月10日にはサンクトペテルブルク『船舶動力複合体』が製造したサイドスラスターの試験がニジニ・タギルで行なわれました。
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[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の為のサイドスラスターの試験がニジニ・タギルで行なわれた]

プロジェクト23900汎用揚陸艦には、対潜防衛用の無人艇も搭載されます。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は対潜防衛用の無人艇を搭載する]

プロジェクト23900汎用揚陸艦高射ミサイル-機関砲複合体「パーンツィリ-M」の装備が予定されていますが、この他にAK-630M-2「ドゥエト」の追加装備も決定されました。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は2連30mmガトリング砲AK-630M-2「ドゥエト」を装備する]

ザリフ造船所で建造中の「イワン・ロゴフ」型汎用揚陸艦
(おそらく艦首部分)
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これまでプロジェクト23900汎用揚陸艦の全長は220メートル程度と推察されていましたが、Googleマップのザリフ造船所の乾ドックの画像の23900の船体部分から推定すると、280メートル以上になるようです。

ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で対潜・対空戦闘演習を実施した

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『インテルファクス軍事ニュース出張所』より
2023年6月25日12時29分配信
【ロシア艦はバレンツ海の演習で仮想敵潜水艦を攻撃し、空中目標を撃破した】
モスクワ、6月25日、インテルファクス

大型対潜艦「セヴェロモルスク」の乗組員は、バレンツ海エリアで砲射撃及び仮想敵潜水艦を攻撃する演習を実施した。
北方艦隊は日曜日に発表した。

「艦の戦闘要員は、砲複合体AK-100及びAK-630による海上目標の撃破へ取り組みました。
更に模擬空中目標及び浮遊機雷への砲射撃を行ないました」

声明では、こう述べられた。

これに加え、船員は潜水艦を捜索する任務へ取り組んだ。

「演習は、艦の水中音響手段(ソナー)を使用して行なわれました」
彼は付け加えた。

「潜水艦の捜索中、北方艦隊将兵は対潜兵器を戦闘準備態勢へ移行させ、仮想敵潜水艦への攻撃へ取り組みました。
更に艦の乗組員は、対艦ミサイルを回避する目的で、電波電子戦闘複合体のパッシブ妨害を設定しました」

艦隊広報サービスは通知した。

彼によると、演習は「戦闘訓練計画任務遂行の枠組みで」行なわれた。



プロジェクト1155大型対潜艦「マルシャル・ブジョーンヌイ」は、カリーニングラード造船工場『ヤンターリ』で1984年7月12日に起工されました。
1985年12月24日の進水時には「シンフェローポリ」と改名されました。
1987年12月30日にソ連海軍へ納入され、1988年1月24日に正式にソ連海軍へ就役し、赤旗北方艦隊へ編入されました。
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1990年5月15日から12月15日まで初の遠距離航海を行ない、地中海へ行きました。

1991年6月25日から8月5日までロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と共に大西洋への遠距離航海を行ない、7月16日~20日にはアメリカメイポートを訪問しました。
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ソ連邦解体後の1996年1月24日に「セヴェロモルスク」と改名されました。

1998年~2000年までサンクトペテルブルク『北方造船所』でオーバーホールを行ない、ガスタービンエンジンを交換しました。

2008年1月には就役20周年を迎えました。
[ウダロイ級駆逐艦「セヴェロモルスク」就役20周年]

2009年6月にはフランス、イギリス、アメリカ、ロシア4ヶ国合同海軍演習『フルークス-2009』に参加しました。
[ロシア海軍は、国際海軍演習「FRUKUS-2009」に参加する]
[ロシア海軍艦艇、フランスのブレストを訪問]
[ロシア海軍艦艇、アイルランド訪問]
[ロシア軍艦はダブリンを去った]

2010年6月4日から15日までノルウェー海軍との合同演習『ポモール-2010』へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」の演習『ポモール-2010』への参加】

2011年5月8日から10月24日まで遠距離航海を行ない、この時に初めてアデン湾で海賊対処任務に従事しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」の航海、2011年5月8日~10月24日】

2011年9月10日には紅海で海賊に乗り込まれたギリシャタンカー「ユナイテッド・エンブレム」を解放しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
【大型対潜艦「セヴェロモルスク」の海軍歩兵はギリシャのタンカーを海賊から解放した】

2012年12月18日から2013年6月26日まで遠距離航海を行ない、地中海及びアデン湾へ行きました。
[北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは長期任務を終えて母港へ戻った]

2014年11月20日から2015年4月25日まで遠距離航海を行ない、この時も地中海及びアデン湾へ行きました。
[大型対潜艦セヴェロモルスク遠距離航海(2014年11月-2015年4月)]

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2016年春から夏に掛けてムルマンスク第35艦船修理工場のドックへ入渠し、オーバーホールとソナーのアップグレードが行なわれました。
[ロシア海軍は対潜艦のソナーのオーバーホールを実施する]

2016年10月15日、「セヴェロモルスク」は、重航空巡洋艦(空母)「アドミラル・クズネツォフ」を中核とする北方艦隊航空打撃艦グループの一員としてセヴェロモルスクを出航し、地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

航空打撃艦グループは2017年1月6日以降にシリア沖を離れて母港への帰路に就きましたが、「セヴェロモルスク」は同行せず、そのままインド洋への遠距離航海へと向かいました。
[大型対潜艦「セヴェロモルスク」インド洋遠征(2016年10月-2017年6月)]

2017年8月上旬から10月初頭まで北極海遠征を行ないました。
[ロシア北方艦隊の第6次北極海遠征(2017年8月-10月)]

2018年7月初頭にセヴェロモルスクを出航し、7月29日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)へ参加しました。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はフィンランド湾へ入る]

主要海軍パレードが終わった後、そのまま遠距離航海へ出発し、地中海、アデン湾、アラビア海まで進出し、2019年5月に帰投しました。
途中までは「マルシャル・ウスチーノフ」も同行していました。
[ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクの遠距離航海(2018年7月-2019年5月)]

この遠距離航海中の2018年11月10日には、アデン湾日本海上自衛隊護衛艦「いかづち」と合同演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはアデン湾で日本海上自衛隊の護衛艦と合同演習を行なった]


2019年6月23日、「マルシャル・ウスチーノフ」と共にバレンツ海へ出航し、対空戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で対空戦闘訓練を行なった]

2019年7月3日、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」、原子力水中ロケット巡洋艦「スモレンスク」、救助曳船SB-406と共にセヴェロモルスクを出航し、7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式(主要海軍パレード)へ参加する為、7月中旬にクロンシュタットへ到着しました。
[2019年7月28日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊艦船はクロンシュタットへ到着した]

2019年7月28日の『ロシア海軍の日』主要海軍パレード(クロンシュタット及びサンクトペテルブルクネヴァ川の観艦式)へ参加しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2019年7月28日14時37分配信
【ロシアは『海軍の日』を迎えた】


主要海軍パレードが終わった後、これらの艦船はクロンシュタットを去り、バルト海で対潜演習を行ないました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海で演習を行なった]

2019年8月1日からバルト海で始まったロシア海軍演習『大洋の盾-2019』へ参加しました。
[バルト海のロシア海軍演習『大洋の盾-2019』(2019年8月)]

8月5日までに北海へ入りました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加した北方艦隊艦船はバルト海を去り、北海へ入った]
[ロシア海軍北方艦隊の原子力水中巡洋艦スモレンスクと支援船2隻はバルト海を去った]

その後、フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」と共にノルウェー海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"と大型対潜艦セヴェロモルスクはノルウェー海で演習を実施した]

8月19日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[クロンシュタットの『ロシア海軍の日』観艦式及びバルト海演習『大洋の盾-2019』へ参加した北方艦隊の艦船は母港へ帰投した]

その後はムルマンスク第35艦船修理工場でオーバーホールが行なわれていたようです。
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2020年5月16日、対潜演習を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で対潜演習を行なう]

2020年5月22日から26日までロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と共にバレンツ海で対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で対潜演習を行なう]
[ロシア海軍北方艦隊のバレンツ海対潜演習は完了した]

2020年8月5日から11月6日まで北極及び北大西洋への遠距離航海を行ないました。
[ロシア北方艦隊第9次北極遠征(2020年8月-10月)]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは北極と北大西洋への遠距離航海を終えて母港へ帰投した]


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2021年1月21日、各種戦闘演習を行なう為、バレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で演習を行なう]

まず初めに対空戦闘訓練を行なった後、1月23日にはルイバチー半島沿岸の地上目標への艦砲射撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で艦砲射撃訓練を行なった]

その後もバレンツ海で戦闘訓練を続け、1月26日には小型高速海上目標高射ミサイル「キンジャール」を発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で水上目標へ艦対空ミサイルを発射した]

1月28日にはテリベルカ村泊地で水中工作部隊を撃退する演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクは対水中破壊工作防衛演習を行なった]
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その後、対潜戦闘訓練を行ない、2月1日に母港セヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海での演習を終えて母港セヴェロモルスクへ帰投した]

2021年8月上旬から10月中旬まで北方艦隊北極遠征へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊第10次北極遠征部隊の航跡(2021年8月10日~10月14日)]


2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環としてバレンツ海で実施された北方艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で演習を行なう]

2022年3月中旬には重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」と共にノルウェー沖へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーと大型対潜艦セヴェロモルスクはノルウェーのフィンマルク沖に居る]

2022年6月下旬には同型艦「アドミラル・レフチェンコ」と共にバレンツ海で戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクとアドミラル・レフチェンコはバレンツ海で砲撃戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクとアドミラル・レフチェンコはバレンツ海で海上戦闘訓練を実施した]

2022年7月末頃から11月頃まで北海北大西洋で行動しました。
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[ロシア海軍北方艦隊の艦は大西洋、地中海、黒海で行動している]

2023年5月12日から数日間バレンツ海で戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で戦闘演習を実施した]

5月28日、対潜戦闘演習を行なう為、北方艦隊の2隻の同型艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」、「アドミラル・レフチェンコ」と共にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ、セヴェロモルスク、アドミラル・レフチェンコはバレンツ海で対潜演習を開始した]

5月29日にはバレンツ海対潜魚雷対潜ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ、セヴェロモルスク、アドミラル・レフチェンコはバレンツ海で対潜魚雷と対潜ミサイルを発射した]

5月30日にはバレンツ海で海上戦闘(対空・対水上戦闘)及び沿岸への艦砲射撃の訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ、セヴェロモルスク、アドミラル・レフチェンコはバレンツ海で海上戦闘及び艦砲射撃の訓練を実施した]

6月19日、各種戦闘訓練を行なう為にバレンツ海へ出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦セヴェロモルスクはバレンツ海で戦闘演習を開始した]

6月25日にバレンツ海で各種戦闘訓練を行ないました。

ロシア海軍北方艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦マリウポリは2024年秋に起工される

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『タス通信』より
2023年6月24日17時27分配信
【情報筋:潜水艦「マリウポリ」は2024年秋に北方艦隊向けに起工される】
クロンシュタット、6月24日/タス通信

プロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦「マリウポリ」は、来年秋に『アドミラルティ造船所』北方艦隊向けに起工される。
『タス通信』は海軍関係の情報筋より伝えられた。

「マリウポリと命名されるプロジェクト"ワルシャワンカ"潜水艦は、来年秋に『アドミラルティ造船所』で北方艦隊向けに起工が予定されております」
対談者は国際海軍サロン(IMDS-2023)の最中に話した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

以前に『タス通信』は、2024年に『アドミラルティ造船所』北方艦隊向けに起工されるプロジェクト636.3「ワルシャワンカ」ディーゼルエレクトリック潜水艦は、ロシアの新たな地域の都市名が付けられると海軍関係の情報筋より伝えられた。
最初の船体は、マリウポリに因んで命名される。
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プロジェクト636.3「ワルシャワンカ」潜水艦第3世代大型ディーゼルエレクトリック潜水艦に属しており、世界で最も低騒音なものの1つであると見られている。
潜水艦は74メートルの長さを有し、最大排水量は3900トン以上。
強度船体は、潜水艦の運用潜航深度240メートルと限界深度300メートルを保障する。航続距離7500海里。
潜水艦の主要兵装は、ミサイル複合体「カリブル-PL」である。

[サロンについて]
『IMDS-2023』
は6月21日から25日までクロンシュタットで開催される。
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行事はロシア連邦産業・貿易省が主催する。
初めて、観光・レクリエーションクラスタ『フォルトフ島』の領域に在る『海軍栄光博物館』及び『会議・展示センター』が開催場所となった。
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造船所及び造船産業企業の展示会では、250を超えるロシア及び外国の参加者がプレゼンテーションを行なう。
『タス通信』は、『IMDS-2023』の戦略メディアパートナーである。



ロシア海軍向けのプロジェクト06363潜水艦は、これまでに12隻が起工され、10隻が就役しています。
全てサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で建造されています。
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プロジェクト06363は、プロジェクト877(キロ級)の輸出型プロジェクト636を更に改良したタイプであり、今後建造される第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」級の開発設計作業の成果も一部取り入れられています。

プロジェクト06363潜水艦は、有翼ミサイル「カリブル」を標準装備しています。
(533mm魚雷発射管から発射する)

黒海艦隊06363は、既にシリア有翼ミサイル「カリブル」を実戦使用しています。
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
2022年2月24日以降のウクライナ特殊軍事作戦でも「カリブル」を何度も発射しています。


[黒海艦隊]
B-261「ノヴォロシースク」Б-261 «Новороссийск»(建造番号01670)
2010年8月20日起工/2013年11月28日進水/2014年8月22日就役

B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」Б-237 «Ростов-на-Дону»(建造番号01671)
2011年11月21日/2014年6月26日進水/2014年12月30日週r機

B-262「スタールイ・オスコル」Б-262 «Старый Оскол»(建造番号01672)
2012年8月17日起工/2014年8月28日進水.2015年7月3日就役

B-265「クラスノダール」Б-265 «Краснодар»(建造番号01673)
2014年4月25日起工/2015年4月25日進水/2015年11月5日就役

B-268「ヴェリキー・ノヴゴロド」Б-268 «Великий Новгород»(建造番号01674)
2014年10月30日起工/2016年3月18日進水/2016年10月26日就役

B-271「コルピノ」Б-271 «Колпино»(建造番号01675)
2014年10月30日起工/2016年5月31日進水/2016年11月24日就役

[太平洋艦隊]
B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」Б-274 «Петропавловск-Камчатский»(建造番号01614)
2017年7月28日起工/2019年3月28日進水/2019年11月25日就役

B-603「ヴォルホフ」Б-603 «Волхов»(建造番号01615)
2017年7月28日起工/2019年12月26日進水/2020年10月24日就役

B-602「マガダン」Б-602 «Магадан»(建造番号01616)
2019年11月1日起工/2021年3月26日進水/2021年10月12日就役

B-588「ウファ」Б-588 «Уфа»(建造番号01617)
2019年11月1日起工/2022年3月31日進水/2022年11月16日就役

「モジャイスク」«Можайск»(建造番号01618)
2021年8月23日起工/2023年4月27日進水/2023年末就役予定

「ヤクーツク」«Якутск»(建造番号01619)
2021年8月23日起工/2024年進水予定/2024年末就役予定



太平洋艦隊向けの6隻の06363の建造は2024年に完了し、これで06363の建造は終わる筈でしたが、続いて北方艦隊向けにも6隻を追加建造する事になるようです。
建造契約は2023年に締結され、最初の艦は2024年に起工されます。
[ロシア海軍北方艦隊向けに6隻のプロジェクト06363潜水艦が建造される]

1番艦の艦名候補として「マリウポリ」が挙がっており、2番艦以降もドンバス(ドネツク、ルガンスク)の都市名が候補に挙がっているようです。
[2024年に起工されるロシア海軍北方艦隊向けのプロジェクト06363潜水艦の1番艦は「マリウポリ」と命名される]
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潜水艦「マリウポリ」は2024年秋の起工が予定されています。

ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は2連30mmガトリング砲AK-630M-2「ドゥエト」を装備する

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『タス通信』より
2023年6月24日9時8分配信
【プロジェクト23900揚陸艦の防衛は砲塔AK-630M-2「ドゥエト」で強化される】
クロンシュタット、6月24日/タス通信

ケルチ造船工場『ザリフ』で建造されているプロジェクト23900汎用ヘリコプター搭載揚陸艦「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」の対ミサイル防衛は、艦載自動砲装置AK-630M-2「ドゥエト」で強化される。
『タス通信』は海軍関係の情報筋より伝えられた。

「ヘリコプター母艦のミサイル-機関砲複合体による対ミサイル防衛のは、以前には高射ミサイル-機関砲複合体パーンツィリ-Mの助力により提供される予定でしたが、今、更に速射砲装置AK-630M-2ドゥエトでの強化が計画されております。
これにより、対艦ミサイルや他の修理の誘導兵器を確実に破壊します」

対談者は国際海軍サロン(IMDS-2023)会場で話した。

彼は、「ドゥエト」は、敵の航空機、ヘリコプター、無人機を破壊し、そして更に海上の小さな水上目標を攻撃する任務を遂行できると付け加えた。

対談者は、AK-630M-2「ドゥエト」によるヘリコプター母艦の対ミサイル防衛強化の決定は、特殊軍事作戦中水上艦の運用経験により下された事を指摘した。

『タス通信』は、この件に関する公式情報を持っていない。


AK-630M-2は、プロジェクト11711大型揚陸艦「イワン・グレン」、「ピョートル・モルグノフ」、そして更にプロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の兵装に含まれている。
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このようなクラスの最初の2隻の国産艦~「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」は、造船工場『ザリフ』で2020年7月20日に起工された。
ロシアヘリコプター母艦は、ゼレノドリスク設計局が開発したプロジェクト23900の下で建造される。

[サロンについて]
『IMDS-2023』
は6月21日から25日までクロンシュタットで開催される。
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行事はロシア連邦産業・貿易省が主催する。
初めて、観光・レクリエーションクラスタ『フォルトフ島』の領域に在る『海軍栄光博物館』及び『会議・展示センター』が開催場所となった。
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造船所及び造船産業企業の展示会では、250を超えるロシア及び外国の参加者がプレゼンテーションを行なう。
『タス通信』は、『IMDS-2023』の戦略メディアパートナーである。



2011年6月にロシアフランスへ2隻の「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦(ヘリコプター空母)を発注し、「ウラジオストク」、「セヴァストーポリ」と命名された艦は2014年と2015年に引き渡される筈でしたが、フランスウクライナ情勢に関連して引き渡しを凍結しました。

2015年8月5日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンフランス大統領フランソワ・オランドは電話で会談し、「ミストラル」級ヘリコプター揚陸ドック艦の建造・供給契約の終了(破棄)を決定しました。
[ロシアとフランスはロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約を終了させた]

フランスロシアへ補償金として約9億5000万ユーロを支払い、2隻の「ミストラル」級に設置されたロシア製機器は全て取り外してロシアへ返却されました。
[ロシア海軍向けミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦の契約終了によりフランスはロシアへ9億4975万4849ユーロを支払う]
[ロシア海軍向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器は全てロシアへ到着した]
[ロシア向けだった2隻のミストラル級ヘリコプター揚陸ドック艦から取り外されたロシア製機器はロシア海軍へ引き渡される]

その後、2隻の「ミストラル」級エジプトへ売却されました。
(1番艦は「ガマール・アブドゥル=ナーセル」、2番艦は「アンワル・アッ=サーダート」と改名)

「ガマール・アブドゥル=ナーセル」(旧「ウラジオストク」):2016年6月2日にエジプト海軍へ引き渡し。
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「アンワル・アッ=サーダート」(旧「セヴァストーポリ」):2016年9月16日にエジプト海軍へ引き渡し。
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一方、ロシアは、以前からロシア版ミストラルとも言える大型の全通甲板ヘリコプター揚陸艦(汎用ヘリコプター揚陸艦)の設計を進めており、2015年6月には、汎用ヘリコプター揚陸艦の概念設計案「ラヴィーナ」の詳細が公表されました。
[ロシア海軍将来汎用揚陸ヘリコプター搭載艦プロジェクト「ラヴィーナ」]

汎用ヘリコプター揚陸艦の為に新たな戦闘情報管理システムも開発されます。
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]

搭載機は、元々は「ミストラル」用に開発された艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」などになります。

[艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランはロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の艦載機となる]


この他、ソ連時代に生産された戦闘輸送ヘリコプターKa-29も搭載されるようです。
Ka-29は1990年代以降は予備役として保管されていましたが、2016年から修復が始まりました。

汎用ヘリコプター揚陸艦の機関は、ディーゼル/ガスタービン複合推進CODAG(COmbined Diesel And Gas turbine)になるようです。
これはディーゼルが巡航用、ガスタービンが増速用であり、ロシア海軍の新型艦では、プロジェクト22350フリゲートに採用されています。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]


新世代汎用揚陸艦を建造する造船所は、ロシア海軍向け「ミストラル」級2隻の船体後部を建造したサンクトペテルブルク『バルト工場』などが候補に挙がっていましたが、ロシア造船所で最大規模の乾ドック(全長360メートル、幅60メートル)を有するクリミア半島ケルチ市造船工場『ザリフ』(造船コーポレーション『アク・バルス』傘下)に決まりました。
【造船工場『ザリフ』公式サイト】
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2隻の汎用揚陸艦の建造費は、ほぼ1000億ルーブルになるようです。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造費は1000億ルーブルになる]
因みに1000億ルーブルは、プロジェクト22350(「アドミラル・ゴルシコフ」型)フリゲート4隻分に相当します。

2隻の汎用揚陸艦の建造契約は2020年5月下旬に締結されました。
[ロシア海軍の為の新世代汎用揚陸艦(ヘリコプター母艦)2隻の建造契約が締結された]
[クリミア半島のザリフ造船所はロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸艦の建造準備を進めている]

2020年7月20日、2隻のプロジェクト23900汎用揚陸艦の起工式典が開催されました。
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[ロシア海軍のプロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフとミトロファン・モスカレンコはクリミア半島のザリフ造船所で起工された]
2隻の汎用揚陸艦の艦名は、以前には「セヴァストーポリ」「ウラジオストク」が有力視されていましたが、結局、旧ソ連時代のプロジェクト1174大型揚陸艦の1番艦と3番艦の名前を受け継いだ「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」となりました。

プロジェクト23900汎用揚陸艦の設計案は、以前からソ連/ロシアの一連の揚陸艦の設計を手掛けていた『ネヴァ川計画設計局』ではなく、造船コーポレーション『アク・バルス』傘下のゼレノドリスク設計局の案が採用されました。
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ゼレノドリスク設計局が設計したプロジェクト23900汎用揚陸艦は、フランス「ミストラル」級をタイプシップとしているようです。
[プロジェクト23900汎用揚陸艦(イワン・ロゴフ型)の開発・建造元『アク・バルス』のトップは語る]
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プロジェクト23900汎用揚陸艦は、指揮艦としての能力も付与されます。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は指揮艦として使用される]
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の為の指揮システムが開発される]
この場合は、例えば、地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊の旗艦としての使用などが考慮されているようです。

以前には、プロジェクト23900汎用揚陸艦は満載排水量25000トン、ヘリコプター20機搭載、海軍歩兵900名を積載すると言われ、その後、設計変更されて満載排水量は30000トンに拡大し、ヘリコプター16機搭載、海軍歩兵1000名積載、そして艦上無人攻撃機も搭載する事になりました。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は艦上無人攻撃機を搭載する]

しかし2020年12月末、ロシア連邦国防次官(防衛産業担当)アレクセイ・クリヴォルチコ氏は、プロジェクト23900汎用揚陸艦の(満載)排水量は40000トンになると述べました。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は40000トンになる]

2020年7月の起工から7ヶ月後の2021年2月、「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」の船体の形成が始まりました。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の船体の形成が始まった]

1番艦「イワン・ロゴフ」ロシア海軍への引き渡しは2028年に予定されています。
[新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフは2028年にロシア海軍へ就役する]
配備先は太平洋艦隊になるようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ新世代汎用揚陸艦(新イワン・ロゴフ型)が配備される]

一方、2番艦「ミトロファン・モスカレンコ」黒海艦隊へ配備されて同艦隊旗艦となり、セヴァストーポリ港に駐留する事になるようです。
[新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦ミトロファン・モスカレンコはロシア海軍黒海艦隊旗艦となる]

プロジェクト23900汎用揚陸艦には無人機無人ヘリコプターが搭載されます。
[ロシア海軍の為の艦上無人攻撃/偵察機と艦上無人ヘリコプターの開発が進められている]
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は無人攻撃/偵察ヘリコプターを搭載する]

更に、プロジェクト12700対機雷防衛艦が搭載している無人小型掃海艇水中無人装置プロジェクト23900汎用揚陸艦へ搭載され、掃海艦としての機能も付与されます。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は機雷掃海用無人艇を搭載する]

プロジェクト23900汎用揚陸艦の為のベアリングは、セヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』造船所で製造されます。
『セヴマシュ』は、ロシアの艦船用ベアリングの製造を独占しています。
[セヴェロドヴィンスクの造船所はロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の為のベアリングを製造する]

2023年1月中旬には、サンクトペテルブルクの企業(本社はチュヴァシ共和国チェボクサリに在る)が製造したプロジェクト23900汎用揚陸艦の為の配電盤『ザリフ』造船所へ引き渡されました。
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[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の為の配電盤がケルチ造船所へ引き渡された]

2月10日にはサンクトペテルブルク『船舶動力複合体』が製造したサイドスラスターの試験がニジニ・タギルで行なわれました。
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[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型の為のサイドスラスターの試験がニジニ・タギルで行なわれた]

プロジェクト23900汎用揚陸艦には、対潜防衛用の無人艇も搭載されます。
[ロシア海軍の新世代汎用揚陸ヘリコプター母艦イワン・ロゴフ型は対潜防衛用の無人艇を搭載する]

プロジェクト23900汎用揚陸艦高射ミサイル-機関砲複合体「パーンツィリ-M」の装備が予定されていますが、この他にAK-630M-2「ドゥエト」の追加装備も決定されました。

ザリフ造船所で建造中の「イワン・ロゴフ」型汎用揚陸艦
(おそらく艦首部分)
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巡航ミサイル「カリブル」を装備するプロジェクト20380コルベット「ストローギー」は2024年にロシア海軍へ就役する

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『タス通信』より
2023年6月24日20時23分配信
【情報筋:コルベット「ストローギー」はミサイル複合体「カリブル」を搭載して2024年に引き渡される】
クロンシュタット、6月24日/タス通信

『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)で建造されているプロジェクト20380の6番艦「ストローギー」は、ミサイル複合体「カリブル-NK」を搭載して来年に海軍の戦闘編制へ加わる。
『タス通信』は防衛産業企業体の情報筋より伝えられた。

「コルベット"ストローギー"は、来年に御客様へ御引き渡し致します。
現在、艦は艤装中であり、係留試験の準備を行なっております」

対談者は国際海軍サロン(IMDS-2023)の海上で話した。

彼によると、建造の過程で「ストローギー」、ミサイル「カリブル」「オーニクス」「ツィルコン」の発射に適合した汎用艦載射撃複合体の設置が決定された。
艦の起工の際には、対艦ミサイル複合体「ウラン」の設置が予定されていた。
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『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

コルベット「ストローギー」の建造は、『北方造船所』で2015年2月に始まった。
艦は2019年6月に進水した。
艦の上部構造物『中部ネヴァ川造船工場』で製造された。
それは電波位置測定(レーダー)の隠密性を保障する最新複合材料で作られている。
艦の為のエンジン『コロムナ工場』から供給された。

[サロンについて]
『IMDS-2023』
は6月21日から25日までクロンシュタットで開催される。
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行事はロシア連邦産業・貿易省が主催する。
初めて、観光・レクリエーションクラスタ『フォルトフ島』の領域に在る『海軍栄光博物館』及び『会議・展示センター』が開催場所となった。
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造船所及び造船産業企業の展示会では、250を超えるロシア及び外国の参加者がプレゼンテーションを行なう。
『タス通信』は、『IMDS-2023』の戦略メディアパートナーである。



サンクトペテルブルクの『北方造船所』で建造されるプロジェクト20380コルベット6番艦「ストローギー」は、5番艦「リェチーヴイ」と共にサンクトペテルブルク『北方造船所』で2015年2月20日に起工されました。


[ロシア海軍の為の最新鋭コルベット"リェチーヴイ"と"ストローギー"はサンクトペテルブルクで起工された]

「ストローギー」の船体は2019年6月に進水しました。
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プロジェクト20380コルベット上部構造物ガラス繊維強化プラスチック製であり、サンクトペテルブルク『ネヴァ川中部造船工場』で製造され、造船所へ移送されています。
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「ストローギー」上部構造物は2020年5月7日に完成し、5月中旬に『北方造船所』へ移送されました。
[ロシア海軍のコルベット"ストローギー"の複合材料製上部構造物はサンクトペテルブルクで製造された]

しかし、その後は他の艦の工事が優先され、「ストローギー」の建造は一時中断しました。
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同日に起工された「リェチーヴイ」改め「メルクーリイ」は2023年5月13日に就役しました。
[コルベット「水星」(メルクーリイ)はロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

「ストローギー」の建造工事は再開されているようですが、今回の「防衛産業の匿名希望の情報提供者」によると、設計変更されて巡航ミサイル「カリブル」/「オーニクス」汎用発射機を装備する事が決まったようです。

この場合、おそらくは艦橋前の高射ミサイル「リドゥート」発射機(12セル)を「カリブル」/「オーニクス」汎用発射機(8セル)に変更する事になるでしょう。
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高射ミサイル「リドゥート」垂直発射機は、おそらく艦後部に移されるでしょう。

「ストローギー」ロシア海軍への引き渡しは、2024年に予定されています。

ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイとコルベット「ボイキー」はバルト海で実弾射撃演習を実施した

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『インテルファクス』より
2023年月日時分配信
【ロシア艦はバルト海でミサイル射撃を実行した】
モスクワ、6月23日、インテルファクス-ロシア

コルベット「ボイキー」警備艦「ネウストラシムイ」の乗組員は、バルト海で空中目標への高射ミサイル及びの射撃を実行した。
バルト艦隊は金曜日に発表した。

「警備艦の乗組員は、海上発射高射ミサイル複合体キンジャール及び高射ミサイル-砲複合体コールチクからの実際のミサイル-砲射撃を実行しました。
コルベットは砲装置A-190及びAK-630から空中目標を撃破しました」

声明では、こう述べられた。

射撃は、模擬空中目標及び特殊照明砲弾に対して行なわれた。
「射撃の結果、全ての目標は撃破されました」
艦隊広報サービスは通知した。

彼らによると、射撃は演習計画の枠組みで行なわれた。

「戦闘訓練実施海域の安全の為、バルト海と、その上空域は、船舶航行及び全種類の航空機の飛行にとって一時的に危険であると宣言されました」
声明では、こう述べられた。



バルト艦隊プロジェクト11540警備艦「ネウストラシムイ」(772、1993年1月24日就役)は、2014年から近代化改装を行ない、2023年4月18日に復帰しました。

2023年6月5日から15日までバルト海で実施されたバルト艦隊の大規模演習へ参加しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイはバルト海で実弾射撃演習を実施する]
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイはバルト海で機雷掃討訓練を実施した]


プロジェクト20380コルベット「ボイキー」(532、2013年5月16日就役)は、最近では、2023年5月末にバルト海で演習を行なっています。
[ロシア海軍バルト艦隊のコルベット「ボイキー」はバルト海で対潜/対魚雷複合体(短魚雷)パケートを発射した]


6月23日には2隻揃って対空戦闘訓練を行ない、対空ミサイル及び対空砲の実弾射撃を行ないました。

ロシア海軍の最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は北方艦隊で洋上試験を進めている

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『タス通信』より
2023年6月23日19時10分配信
【北方艦隊はフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」の試験は計画通りに行なわれていると言った】
ムルマンスク、6月23日/タス通信

最新のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」の試験は、計画モードで行なわれており、それは2023年に北方艦隊へ受け入れられる。
『タス通信』北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ大将より伝えられた。

「全ての計画は上手く行っております。
今年、それは北方艦隊へ受け入れられます」
モイセーエフ
は、ボランティアによる第2回フォーラムフェスティバル『北極で氷が割れた』において、フリゲートの試験がどのように行なわれ、いつ艦隊へ受け入れられるのかという質問に答え、こう話した。

フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は、プロジェクト22350の第3の船体であり、『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)
フリゲートシリーズのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」と最初の生産艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、既に北方艦隊ロケット艦連合部隊の一員として勤務に就いている。
これらの艦は有翼ミサイル「カリブル-NK」或いは「オーニクス」、将来的には極超音速ミサイル「ツィルコン」を搭載する。



1等多目的フリゲート・プロジェクト22350の3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は、プロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」(2020年12月29日就役)と共にサンクトペテルブルク『北方造船所』で2012年2月1日に起工されました。



本艦は「アドミラル・ゴロフコ」の名を持つ艦としては「2代目」になります。
初代「アドミラル・ゴロフコ」は、プロジェクト58ロケット巡洋艦として1961年4月20日に同じ『北方造船所』(当時は『A.A.ジダーノフ記念造船工場』)で起工され、1962年7月18日に進水、1964年12月30日に就役しました。
[ロケット巡洋艦「アドミラル・ゴロフコ」]
[キンダ級巡洋艦アドミラル・ゴロフコの晩年]
当初は北方艦隊へ配属されましたが、1968年3月に黒海艦隊へ転属し、1982年6月から1989年3月までセヴァストーポリでオーバーホールが行なわれました。
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ソ連邦解体後も現役に留まり、1990年代には黒海艦隊旗艦を務め、2002年11月に除籍されました。
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起工から2年後の2014年2月末からのウクライナ危機、3月のロシア連邦によるクリミア半島編入により、ウクライナロシアの関係が悪化した為、ガスタービンエンジン(M90FR)の供給が途絶える事になりました。

元々、ソ連/ロシア艦船用ガスタービンエンジンの製造には、ロシア及びウクライナの企業が関わっており、エンジンの最終組立はウクライナで行なわれていました。
(主要部品はロシアの企業で製造し、それをウクライナへ送って最終組み立て)
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

ウクライナでの最終組み立てが出来なくなった為、その為の設備をロシア国内に建設し、完全にロシア国内だけでガスタービンエンジンを生産できる体制を構築する必要が生じ、この体制作りに数年を要しました。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦のガスタービンエンジンはロシア国内で製造されている]
[ロシア海軍の新世代フリゲート・プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)における輸入代替問題]

ようやくガスタービンエンジン完全国産の目途が立ち、「アドミラル・ゴロフコ」用のガスタービン造船所へ供給されました。
これにより、建造が遅延していた「アドミラル・ゴロフコ」も進水する目途が立ちました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2020年7月1日までに進水する]

以前には2020年4月末~5月初頭の進水が予定されていましたが、新型コロナウイルス流行の影響の為、5月22日に延期されました。

[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは進水した]

進水後は造船所の岸壁で艤装工事が進められました。
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2021年夏以降に造船所の岸壁で係留試験を開始しました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは係留試験の準備を進めている]

「アドミラル・ゴロフコ」の洋上試験は2022年9月の開始が予定されていました。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコは2022年9月に洋上試験を開始する]
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しかし、「アドミラル・ゴロフコ」サンクトペテルブルク造船所の岸壁を離れ、海上へ出たのは11月26日になりました。

[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート3番艦アドミラル・ゴロフコの最初の洋上試験が始まる]
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」、洋上試験開始(2022年11月26日)]

「アドミラル・ゴロフコ」フィンランド湾で洋上試験の最初の段階となる工場航行試験を開始し、バルト艦隊の艦船と航空隊が試験をサポートしました。
[ロシア海軍バルト艦隊は最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」の洋上試験をサポートする]

「アドミラル・ゴロフコ」工場航行試験の第1段階を完了し、12月6日にサンクトペテルブルク造船所の岸壁へ戻りました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」はフィンランド湾での洋上試験の第1段階を完了し、サンクトペテルブルクへ帰投した]

12月26日に再び出航し、工場航行試験の第2段階を開始しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」はバルト海で洋上試験を継続する]

フィンランド湾での洋上試験の後、2023年初頭にバルチースク基地へ移動しました。


2023年3月下旬にバルチースクから出航し、3月24日に大ベルト海峡を通過しました。
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その後、北海、ノルウェー海、バレンツ海を通過し、3月31日にはコラ湾へ入りました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」はコラ湾へ入った]
同日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

「アドミラル・ゴロフコ」バレンツ海巡航ミサイル「カリブル」超音速対艦ミサイル「オーニクス」の発射試験を行ないます。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」はバレンツ海で巡航ミサイル「カリブル」と超音速対艦ミサイル「オーニクス」の発射試験を行なう]

ロシア統合造船業営団のトップ、アレクセイ・ラフマノフ氏の談話によると、「アドミラル・ゴロフコ」の洋上試験は殆ど完了し、ロシア海軍への引き渡しを準備しています。
[最新鋭フリゲート「アドミラル・ゴロフコ」はロシア海軍への引き渡しを準備する]

今回、北方艦隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ提督は、洋上試験は順調に進んでいると言っています。

「アドミラル・ゴロフコ」ロシア海軍への引き渡しは2023年中に予定されています。
就役後は北方艦隊へ配備されます。


1等多目的フリゲート・プロジェクト22350は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で8隻が起工されており、この内2隻がロシア海軍へ引き渡され、もう1隻は洋上試験中です。

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
«Адмирал флота Советского Союза Горшков»(工場番号921)
2006年2月1日起工/2010年10月29日進水/2018年7月28日就役
北方艦隊へ配備(舷側番号454)

「アドミラル・フロータ・カサトノフ」«Адмирал флота Касатонов»(工場番号922)
2009年11月26日起工/2014年12月12日進水/2020年7月21日就役
北方艦隊へ配備(舷側番号461)

「アドミラル・ゴロフコ」«Адмирал Головко»(工場番号923)
2012年2月1日起工/2020年5月22日進水/2023年就役予定
北方艦隊へ配備予定

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」
«Адмирал флота Советского Союза Исаков»(工場番号924)
2013年11月14日起工/2023年以降就役予定

「アドミラル・アメリコ」«Адмирал Амелько»(工場番号925)
2019年4月23日起工/2024年就役予定

「アドミラル・チチャーゴフ」«Адмирал Чичагов»(工場番号926)
2019年4月23日起工/2025年就役予定

「アドミラル・ユマシェフ」«Адмирал Юмашев»(工場番号927)
2020年7月20日起工/2025年就役予定

「アドミラル・スピリドノフ」«Адмирал Спиридонов»(工場番号928)
2020年7月20日起工/2026年就役予定


5番艦(「アドミラル・アメリコ」)以降は巡航ミサイルの搭載数を増加した改正型となります。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲートの後期建造艦(5番艦以降)は32基の巡航ミサイル(対艦ミサイル)を搭載する]

ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンは2023年7月30日の『ロシア海軍の日』の総海軍パレード(クロンシュタットの観艦式)へ参加する

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『タス通信』より
2023年6月23日13時4分配信
【大型揚陸艦「イワン・グレン」とコルベット「ストイーキー」は総海軍パレードに参加する】
クロンシュタット、6月23日/タス通信


国際海軍サロン(IMDS-2023)へ関わっている大型揚陸艦「イワン・グレン」は、総海軍パレードに参加する。
艦長アンドレイ・ジェー2等海佐は報道陣へ伝えた。

「私達は、今年の総海軍パレードへ参加します。
昨年にも、原子力潜水艦や(帆船)セドフと共に、大クロンシュタット泊地の静的部門へ参加しました。
今年、私達は動的部門へ参加します」

艦長は話した。

コルベット「ストイーキー」の一等航海士は、乗組員が同様にパレードへ参加すると話した。
「勿論です。
私達は、毎年それに参加しています。
このクロンシュタットで私達は通過します」

対応する質問に答え、彼は話した。

総海軍パレードは、通常、『海軍の日』サンクトペテルブルク及びクロンシュタットで開催される。

北方艦隊大型揚陸艦「イワン・グレン」及びバルト艦隊の艦~コルベット「ストイーキー」小型ロケット艦「セルプホフ」「ソヴィェツク」は、第11回国際海軍サロン(IMDS-2023)の参加者が訪れる為に開放されている。
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『IMDS-2023』は6月21日から25日までクロンシュタットで開催される。
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行事はロシア連邦産業・貿易省が主催する。
初めて、観光・レクリエーションクラスタ『フォルトフ島』の領域に在る『海軍栄光博物館』及び『会議・展示センター』が開催場所となった。
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造船所及び造船産業企業の展示会では、250を超えるロシア及び外国の参加者がプレゼンテーションを行なう。
『タス通信』は、『IMDS-2023』の戦略メディアパートナーである。



プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦「イワン・グレン」は、カリーニングラード沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2004年12月24日に起工され、2012年5月18日に進水し、2018年6月20日にロシア海軍へ納入され、正式な就役式典となる聖アンドレイ旗(ロシア海軍旗)初掲揚式典が開催されました。

[プロジェクト11711大型揚陸艦の1番艦イワン・グレンはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

2018年10月22日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]
「イワン・グレン」北方艦隊第121揚陸艦旅団へ編入されました。

その後の動向は明らかにされていませんが、2021年4月にはポリャールヌイ『第10艦船修理工場』で修理が行なわれました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新大型揚陸艦イワン・グレンは修理を行なう]

修理を終えた「イワン・グレン」は4月24日にバレンツ海へ出航し、対テロ演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の最新大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で対テロ演習を行なった]

就役時には「イワン・グレン」の舷側番号は「135」でしたが、2021年春に「010」に変更されました。
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2021年5月21日にはコラ湾グリャズナヤ入り江(サフォノヴォ)装甲兵員輸送車の積載訓練を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはコラ湾沿岸で装甲兵員輸送車の積載訓練を行なった]

5月23日にはモトフスキー湾海軍歩兵部隊の上陸演習を行ないました。
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[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で上陸演習を行なった]

8月15日にはペチェンガ湾自動車化射撃旅団(ペチェンガ赤旗・クトゥーゾフ勲章授与・第200独立自動車化射撃旅団)及び海軍歩兵旅団(キルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団)の車両の積載訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはペチェンガ湾で自動車化射撃部隊と海軍歩兵部隊の車両積載訓練を実施した]

10月25日にはバレンツ海ヘリコプターKa-29の発着艦訓練を行ないました。
『Neftegaz』より
2021年10月26日22時1分配信
【北方艦隊の大型揚陸艦「イワン・グレン」は海上で強襲ヘリコプターの訓練を実施した】


2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として1月26日未明にフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」などと共にバレンツ海へ出航し、演習を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海での演習を開始した]

その後、一旦帰投していたようですが、2月下旬に再びバレンツ海へ出航し、北方艦隊の演習へ参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海で演習を行なう]

3月31日にバレンツ海へ出航し、演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で演習を実施した]

その後、4月16日にバルト海へ入り、建造元であるカリーニングラード『ヤンターリ』造船所へ回航され、定期修理を行ないました。
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定期修理は7月上旬に完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはカリーニングラードで定期修理を完了した]

2022年7月31日の『ロシア海軍の日』クロンシュタットサンクトペテルブルクで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
(「イワン・グレン」が参加したのはクロンシュタットの観艦式)
[ロシア海軍北方艦隊のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」と原子力水中巡洋艦セヴェロドヴィンスクと大型揚陸艦イワン・グレンは2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にサンクトペテルブルクとクロンシュタットの観艦式(主要海軍パレード)へ参加する]


観艦式が終わった後、8月初頭にクロンシュタットを出航し、原子力水中巡洋艦「セヴェロドヴィンスク」と共に8月6日にバルト海を出て北海へ入りました。
(原子力巡洋潜水艦「ヴェプリ」は8月5日に北海入り)
『The Barents Observer』より
2022年8月7日配信
【ノルウェーの外のロシア潜水艦】

その後、ノルウェー海に居た大型対潜艦「セヴェロモルスク」と合流し、8月中旬にセヴェロモルスク港へ帰投しました。
[2022年7月31日の『ロシア海軍の日』にクロンシュタットの観艦式へ参加した大型揚陸艦イワン・グレンは北方艦隊基地セヴェロモルスクへ帰投する]


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ロシア連邦軍宣伝コンサートツアー『真実の力』へ参加する為、8月22日にセヴェロモルスク港から出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはロシア北方地域で宣伝活動航海を行なう為に出航した]


『真実の力』は、軍楽隊を乗せてロシア北方の港を巡り、各地でコンサートなどを開く宣伝活動であり、この他、「イワン・グレン」艦内の車両収容スペースは臨時博物館となり、地元住民へ公開されました。
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8月24日にはコラ半島カンダラクシャへ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはカンダラクシャへ到着した]

その後、カンダラクシャを出航し、8月28日にアルハンゲリスクへ到着しました。

[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはアルハンゲリスクへ到着した]

9月2日にアルハンゲリスクを出航しました。


9月8日にムルマンスク港へ入港し、9月11日まで同市で一般公開されました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはムルマンスクを訪れる]

その後、セヴェロモルスク基地へ戻り、9月18日に出航してタイミル半島へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはタイミル半島へ向かった]

9月24日、北極遠征に従事していた大型対潜艦「アドミラル・レフチェンコ」と共にエニセイ川沿いのドゥディンカへ寄港しました。

[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはドゥディンカを訪れる]
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンと大型対潜艦アドミラル・レフチェンコはドゥディンカへ到着した]

10月5日、「アドミラル・レフチェンコ」と共にドゥディンカを出航し、10月10日にセヴェロモルスクへ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の北極遠征部隊はセヴェロモルスクへ帰投した]

2023年5月2日、バレンツ海で各種戦闘訓練を行なう為にセヴェロモルスクから出航しました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型揚陸艦イワン・グレンはバレンツ海で戦闘演習を行なう為にセヴェロモルスクを出航した]

2023年6月初頭にバルト海へ入りました。
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6月21日から25日までクロンシュタットで開催される国際海軍サロン(IMDS-2023)で一般公開されています。

IMDS-2023が終わった後も「イワン・グレン」バルト海に留まり、7月30日の『ロシア海軍の日』クロンシュタットで開催される総海軍パレードへ参加します。
[2023年7月30日の『ロシア海軍の日』の総海軍パレード(サンクトペテルブルクとクロンシュタットの観艦式)GVMP-2023には北方艦隊の5隻の水上艦及び原子力潜水艦が参加する]


プロジェクト11711大型揚陸艦の2番艦「ピョートル・モルグノフ」は2015年6月11日に起工され、2018年5月25日に進水、2020年12月23日に就役し、「イワン・グレン」と同様に北方艦隊へ配備されました。
2022年2月以降は黒海へ派遣されています。
[黒海でロシア海軍の演習へ参加する北方艦隊とバルト艦隊の6隻の大型揚陸艦はセヴァストーポリへ入港した]
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3番艦からは拡大型となり、2019年4月23日に「ウラジーミル・アンドレーエフ」「ワシーリー・トルシン」の2隻が起工され、現在建造中です。
[ロシア海軍の改イワン・グレン型大型揚陸艦ワシーリー・トルシンの上部構造物が設置される]