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ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」によるリヴォフ攻撃(2023年7月5日深夜~7月6日未明)

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2023年7月7日18時3分配信
【「今、西側は再び考える」リヴォフへ命中した「カリブル」】
モスクワ、7月7日-ロシア通信社ノーボスチ、アンドレイ・コツ

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7月5日深夜から6日未明、リヴォフは、おそらく特殊軍事作戦開始以来最も強力なミサイル打撃を受けた。
軍によると、ウクライナ軍の複数の重要なインフラ施設、兵器保管庫、人員の配置場所を一度に撃破する事に成功した。
ロシアのミサイル部隊は、ウクライナ全土の攻撃が可能である事を再び示した。

[アカデミーへの打撃]
国防省
によると、破壊された施設の1つは、800名以上の予備兵と外国人傭兵が西側教官の指導下で訓練を行なっていた軍事キャンプだった。
これは、ヘチマン・サハイダチヌイ記念国立陸軍アカデミーの兵舎と駐車場についての話である。
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国防省は、この学校の敷地には、乗員が訓練を受けている多くの西側の車両、特にブリテン戦車「チャレンジャー2」が有った事を強調したが、破壊された車両の数は伝えられていない。

ミサイルは更に、道路を挟んで向かい側にあった旧第24機械化師団(現在はウクライナ軍第24独立機械化旅団)の装甲車両の格納庫にも命中した。
ストルイスク通りから下がった所に在るウクライナ治安局の建物も同様だった。
これらの全ての施設は、リヴォフの歴史的な住宅地から遠く離れたストルイスク公園の境界沿いに位置しているので、このような強力な打撃を与える為には、確かに都合が良い。

しかし、ストルイスク通りの住宅の1つが被害を受けた。
これは、卑劣なロシア人による無差別ミサイル攻撃の証拠として、全てのウクライナ当局により示された。
同時に、彼らは退役軍人と現役軍人がこの家に住んでいたという事実については黙ったままである。
そして彼らはミサイルの直撃ではなく、近くのアカデミーの駐車場領域で起きた爆発により被害を受けた。

[狡猾な戦術]
リヴォフ
は、黒海艦隊の艦のミサイル「カリブル」により攻撃された。
ウクライナ空軍スポークスマン、ユーリー・イグナトは、この兵器の使用戦術について次のように説明した:「彼らは何時も、可能な限り前進して対空防衛システムを突破する方法で川床を利用します。
今回は北に向かったので、キエフが攻撃を受けるものと思われましたが、それは西に急旋回してリヴォフを攻撃しました。
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一部は戦闘機により撃墜しましたが、大部分のミサイルは西で破壊されました」


声明は、現地のデータでは確認されていない。
一晩中爆発音が鳴り響いていた。
にもかかわらず、ウクライナ軍ですら、ロシア軍高精度兵器の戦闘使用戦術を改善している事を認めている。

一方、西側諸国は最新の対空防衛システムウクライナを強化している。
しかし、それらは明らかに十分では無い。
キエフの周囲に強力な対空防衛エリアを構築し、リヴォフの背後を深く形成することに成功したという事実にもかかわらず、高精度の「カリブル」を欺く事は出来ない。



ロシア連邦軍「ウクライナ特殊軍事作戦」を開始した2022年2月24日、ロシア航空宇宙軍航空機ロシア海軍黒海艦隊巡航ミサイル「カリブル」搭載艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
初日には、少なくとも30基の「カリブル」が発射されたようです。
『WION』より
2022年3月5日4時23分配信
【ロシアのウクライナ攻撃:巡航ミサイル「カリブル」はシリアの戦場でテストされた】

現在、黒海に居る「カリブル」搭載艦は10隻です。
[ロシア海軍黒海艦隊は4隻の巡航ミサイル「カリブル」搭載水上艦を黒海へ展開している]
フリゲート「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」
小型ロケット艦「グライヴォロン」、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」、「イングシェチア」
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」、「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「スタールイ・オスコル」、「コルピノ」

(この他、未だ正式に就役していない小型ロケット艦「ツィクロン」)
フリゲート小型ロケット艦は8基、潜水艦は4基の「カリブル」を搭載しています。

なお、ロシア国防省の公式発表では「海上発射長距離高精度兵器」という呼称が使われる事が多いのですが、これは「カリブル」を指しています。

2月25日深夜~2月26日未明にも航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は夜間にウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同じ2月26日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦により、もう一度大規模な巡航ミサイル攻撃がウクライナに対して行なわれました。
[2022年2月26日にロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」による攻撃を行なった]

3月1日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月20日には、カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦「ウクライナ特殊軍事作戦」において初めてウクライナへの大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊はウクライナ特殊軍事作戦において初めてカスピ海から巡航ミサイル「カリブル」をウクライナのムィコラーイウ州へ発射した]

同じ3月20日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ北西部のネージン車両修理工場への大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からウクライナのネージン修理工場へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月22日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドネツクルガンスクウクライナ軍施設への大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からドネツクとルガンスクのウクライナ軍施設へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月22日夕方、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ西部リヴネ市北西のオルツィヴウクライナ軍兵器庫へのミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からリヴネ近郊のウクライナ軍兵器庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月24日夜、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、キエフ州カルィーニウカ燃料貯蔵所へのミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からキエフ州カルィーニウカのウクライナ軍燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月25日、黒海艦隊小型ロケット艦(「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ジトームィル州ヴェリキー・コロフンツィ地域の弾薬兵器庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からジトームィル州のウクライナ軍兵器庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]


3月27日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、キエフ近郊のプレセツクミサイル倉庫「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からキエフ近郊のプレセツクのウクライナ軍ミサイル倉庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月28日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ジトームィル州ウショムールヴェセロフカの大型弾薬庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からジトームィル州のウクライナ軍弾薬庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]


4月2日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、クレメンチュグ石油精製工場の貯蔵庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてクレメンチュグ石油精製工場の貯蔵庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月3日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦及び航空宇宙軍航空機は、オデッサ市石油精製工場燃料貯蔵所巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてオデッサの石油精製工場と燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月4日夜、黒海艦隊小型ロケット艦は、オチャコフ市付近のウクライナ軍特殊部隊訓練センター巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてオチャコフのウクライナ軍特殊部隊訓練センターへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナへ7基の巡航ミサイル「カリブル」を一斉発射した]

4月7日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊フリゲート(おそらくは「アドミラル・エッセン」)は、ウクライナ軍の4ヶ所の燃料貯蔵所へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート(アドミラル・エッセン)は黒海からウクライナ軍の燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月10日未明、黒海艦隊フリゲートは、ドニプロペトロウシク州ズヴォネツィキ巡航ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートは黒海からドニプロペトロウシク州へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドニプロペトロウシク州ドニプロ市南方の地対空ミサイルS-300が入っていた格納庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊しました。
このS-300は、ヨーロッパの国(おそらくは以前に供給を表明したスロバキア)からウクライナへ供給されたもののようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はドニプロ市郊外においてヨーロッパから供給されたS-300地対空ミサイルを巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

4月12日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊小型ロケット艦は、スタロコスチャンチニフ飛行場ハウルリフカの弾薬庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナ軍の弾薬庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月13日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊小型ロケット艦は、サドヴォイ及びチュドニフウクライナ軍兵器庫巡航ミサイルを発射しました。
黒海艦隊小型ロケット艦が攻撃したのは、おそらくサドヴォイの方でしょう。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナ軍の兵器倉庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月15日には黒海艦隊の艦がキエフ州「カリブル」を発射し、対空ミサイル対艦ミサイルなどを生産しているジュリャンスク機械製造工場の生産設備を破壊しました。
『イズベスチヤ』より
2022年4月15日10時33分配信
【ロシア連邦軍はキエフ郊外の軍施設へ「カリブル」で打撃を与えた】

4月22日には黒海艦隊フリゲートメリオラチヴネ(ドニプロペトロウシク州)へ4基のカリブルを発射し、ウクライナ軍大隊を撃破しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月22日11時35分配信
【咆哮と炎:黒海艦隊のフリゲート艦上からミサイル「カリブル」がウクライナの軍事施設へ発射された】

4月27日には黒海艦隊フリゲートザポリージャアルミニウムコンビナートカリブルを発射し、そこに在った外国製兵器を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月27日11時34分配信
【目標へ向かって:ウクライナ特殊作戦中の「カリブル」発射の映像】

4月29日には黒海艦隊潜水艦ファスチフ(キエフ州)クラスノシルカポロンネ(オデッサ州)カリブルを発射し、鉄道変電施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月29日11時51分配信
【黒海艦隊の潜水艦からの「カリブル」発射の公開映像】

5月4日には黒海艦隊潜水艦ウクライナの軍事インフラへ2基の「カリブル」を発射しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月4日12時34分配信
【水面下からの攻撃:ウクライナの軍事インフラへの黒海艦隊潜水艦の「カリブル」発射映像】

5月8日にはリヴィウ州カリブルを発射し、鉄道変電施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月8日20時52分配信
【機会は残さない:どのようにロシア軍はウクライナの軍事インフラ及び西側の兵器を破壊したのか】

5月13日にはクレメンチュグカリブルを発射し、石油精製施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月13日10時55分配信
【ロシア連邦国防省はクレメンチュグのウクライナ石油精製工場の生産力を破壊したと発表した】

5月17日には黒海艦隊フリゲートチェルニーヒウ州スームィ州カリブルを発射し、ウクライナ軍訓練センターを破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月17日12時53分配信
【一斉射撃:ウクライナ軍事インフラへの黒海艦隊フリゲートの「カリブル」発射の映像】

5月21日には黒海艦隊フリゲートジトーミル州の鉄道駅へカリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与された各種兵器を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月21日13時20分配信
【敵の目標へ:黒海艦隊フリゲートからの「カリブル」発射の映像】

5月23日には黒海艦隊潜水艦ジトーミル州マリン鉄道駅へ4基のカリブルを発射し、ウクライナ軍第10山岳強襲旅団の車両を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月23日11時35分配信
【車両の破壊:ロシアの海上発射高精度ミサイル発射の映像】

5月25日には黒海艦隊フリゲートザポリージャへ3基のカリブルを発射し、モトールシーチの生産工場を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月25日14時24分配信
【ウクライナ軍事インフラへの「カリブル」の夜間発射の公開映像】

6月12日には黒海艦隊フリゲートテルノーピリ州へ4基のカリブルを発射し、兵器倉庫を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月12日12時55分
【4つの高精度打撃:黒海艦隊のフリゲート艦上からのミサイル「カリブル」発射の映像】

6月14日にはチェルニゴフ州ウクライナ軍弾薬庫「カリブル」を発射しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月14日11時28分配信
【ロシア国防省はチェルニゴフ近辺のウクライナ軍弾薬庫を「カリブル」で破壊したと発表した】

6月15日には黒海艦隊フリゲートリヴィウ州へ4基のカリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与された兵器用の弾薬倉庫を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月15日14時15分配信
【ウクライナの目標への命中:黒海艦隊フリゲートからのミサイル「カリブル」発射の映像】

6月19日昼には黒海艦隊フリゲートドニプロペトロウシク州カリブルを発射し、ウクライナ軍指揮所を破壊しました。
同日夜には黒海艦隊フリゲートムィコラーイウ市カリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与されたM777 155mm榴弾砲や戦闘装甲車両を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月19日15時11分配信
【黒海艦隊のフリゲート乗組員はウクライナ軍の施設へ4基のミサイル「カリブル」を発射した】


6月26日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、チェルニーヒウ州、ジトーミル州、リヴィウ州ウクライナ軍訓練センターを攻撃しました。
公表された動画を見る限り、少なくとも7基の「カリブル」が夜間に発射されています。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の訓練センターへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月8日、黒海艦隊フリゲートオデッサ州リマン海上発射高精度兵器(「カリブル」)を発射し、ウクライナ軍地対艦ミサイル「ハープーン」発射機2基を破壊しました。
この「ハープーン」イギリスが供給したものです。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でオデッサ州のウクライナ軍地対艦ミサイル「ハープーン」発射機を破壊した]

7月11日未明、黒海艦隊フリゲートドニプロペトロフスク州ラドゥシュノエ「カリブル」を発射し、アメリカから供給された兵器の弾薬の保管倉庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はウクライナでアメリカから供給された兵器の弾薬保管庫を破壊した]

7月13日、黒海艦隊フリゲートザポリージャ市の高電圧機器工場付近でウクライナ軍第45砲兵旅団多連装ロケット砲を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はザポリージャでウクライナ軍第45砲兵旅団の多連装ロケット砲を破壊した]

7月14日にはウクライナ空軍司令部が在るヴィーンヌィツャの将校集会所へ「カリブル」が発射され、建物は破壊されました。
ロシア国防省の動画を見る限り、「ブヤン-M」小型ロケット艦が3基の「カリブル」を発射しています。
「カリブル」が命中した時、この集会所ではウクライナ空軍司令部の代表と外国の代表団の兵器供給に関する会議が行なわれていました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はウクライナ空軍と外国との兵器供給会議中のヴィーンヌィツャの将校集会所を破壊した]

7月20日にはオデッサ州ダチュノエ長距離海上発射高精度兵器(「カリブル」)を発射し、ウクライナ軍第35海軍歩兵旅団の将兵200名以上を殺傷し、10両以上の車両を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はオデッサ州のウクライナ軍第35海軍歩兵旅団の駐屯地へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月23日には「ブヤン-M」小型ロケット艦オデッサ市「カリブル」を発射しました。
(動画では4基の「カリブル」が発射されている)
[ロシア海軍黒海艦隊はオデッサ市へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同日、ロシア航空宇宙軍航空機と共にキロヴォグラードカナトヴォ飛行場「カリブル」を発射しました。
(航空宇宙軍Kh-22が5基、カリブルが8基)
[ロシア海軍黒海艦隊はキロヴォグラードのカナトヴォ飛行場へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月24日夜にフメリニツキー州ボグダノフツィ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSM777榴弾砲の弾薬の貯蔵基地を破壊しました。
(動画では夜間に少なくとも3基の「カリブル」が発射されている)
[ロシア海軍黒海艦隊はフメリニツキー州のボグダノフツィへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月28日、黒海艦隊カリブル搭載艦は、ロシア航空宇宙軍航空機及び戦術弾道ミサイル「イスカンデル」部隊と共にキエフ州リュテズチェルニゴフスク州ゴンチャロフスコエ(両方ともキエフ市の北方)へのミサイル攻撃を行ないました。
(合計で約20基のミサイルを発射、この内「カリブル」は6基)
黒海艦隊が攻撃したのは、ウクライナ軍第30機械化旅団が居たリュテズのようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はキエフ州のウクライナ軍第30機械化旅団の駐留地へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

8月8日、黒海艦隊フリゲートは、チェルカッシィ州ウマニ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSM777榴弾砲の弾薬倉庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートは巡航ミサイル「カリブル」でチェルカッシィ州のウマニの弾薬倉庫を破壊した]

8月13日、黒海艦隊カリブル搭載艦は、地上発射高精度ミサイル(「イスカンデル」?)と共にハリコフ州南部のガヴリロフカ駅付近を攻撃しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はハリコフ州南部のガヴリロフカへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

8月21日、黒海艦隊フリゲートオデッサ州マイオルスコエ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSの弾薬倉庫と、それを護っていた西側の対空火器(ゲパルト?)を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはオデッサ州のHIMARS弾薬倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

その後、暫く「カリブル」による攻撃は無く、8月末になると西側では、ロシア軍「カリブル」を使い果たしたという見方まで出てきましたが、9月6日、黒海艦隊カリブル搭載艦(動画を見る限りフリゲート)は、ドニプロペトロウシク州カルピウカ「カリブル」を発射し、大型燃料貯蔵庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はドニプロペトロウシク州のカルピウカの大型燃料貯蔵庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

ロシア国防省による公式発表は有りませんが、9月11日夕方にハリコフ州火力発電所「カリブル」による攻撃を受け、ウクライナの一部で大規模な停電が発生しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はハリコフ州の火力発電所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

9月14日夜、クリヴィー・リフ近郊のカラチュノフスコエ貯水池のダムが「カリブル」による攻撃を受け、この近辺のインフレツィ川の水位が急激に上昇しました。
ウクライナ側は、この地域の川の水位の上昇によりへルソン方面のウクライナ軍部隊の渡河を妨害する為にダムを攻撃したと見ています。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でクリヴィー・リフのダムを破壊した]

それから暫く「カリブル」の攻撃は有りませんでしたが、ロシア黒海へ常時2-3隻の「カリブル」搭載艦を展開させており、ウクライナ軍南方作戦司令部は、10月10日朝の時点で黒海に6隻の「カリブル」搭載艦(水上艦4隻、潜水艦2隻、合計でミサイル40基)が展開していると発表しました。
『Fokus』より
2022年10月10日9時44分配信
【ウクライナを狙う40基の「カリブル」:黒海でミサイル搭載艦の数が増加-南方作戦司令部】

10月10日午前、ウクライナ側(クリヴィー・リフ市当局)によると、クリヴィー・リフへ14基の「カリブル」が発射されました。
つまり、少なくとも2隻の「カリブル」搭載艦ミサイルを発射した事になりますが、ロシア国防省が公表した動画を見る限り、その内の1隻はフリゲートのようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はクリヴィー・リフへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
この他、ロシア軍ウクライナ全土を巡航ミサイル無人機で攻撃しました。

翌10月11日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、10基の「カリブル」ウクライナへ発射しました。
同時にカスピ小艦隊「カリブル」搭載艦も10基以上の「カリブル」ウクライナへ発射しました。
(カスピ小艦隊には4隻の「カリブル」搭載艦が居る)
前日と同様、「カリブル」だけではなく、ロシア航空宇宙軍空中発射巡航ミサイル無人機などによる空爆も同時に行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

10月14日、黒海艦隊フリゲートは、ウクライナ西部リヴォフ(リヴィウ)州ブロドゥイへ少なくとも5基の「カリブル」を発射し、同地に在る兵器庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはリヴィウ州のブロドゥイの兵器庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

10月17日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ領内へ「カリブル」を発射しました。
カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ領内へ16基程度の「カリブル」を発射しました。
同時にロシア航空宇宙軍航空機ウクライナ領内へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊はウクライナの軍事指揮施設とエネルギー施設へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

10月18日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(動画を見る限り「ブヤン-M」小型ロケット艦)とロシア航空宇宙軍航空機は、ウクライナ各地の軍事指揮施設と発電施設、兵器庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナの軍事指揮施設と発電施設、兵器庫へ巡航ミサイルを発射した]

10月19日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(動画を見る限りフリゲート)とロシア航空宇宙軍航空機は、ウクライナ各地の軍事指揮施設と発電施設へ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省は具体的な攻撃場所を明らかにしていませんが、ウクライナ側の報道によると、少なくとも首都キエフには巡航ミサイル(「カリブル」或いは航空機発射のKh-101)が着弾しています。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ(キエフ)の軍事指揮施設と発電施設へ巡航ミサイルを発射した]

その後もロシア航空宇宙軍航空機ウクライナ各地への巡航ミサイル攻撃を続けましたが、黒海艦隊「カリブル」搭載艦による攻撃は10月20日と21日には行なわれませんでした。

ロシア海軍は関わっていませんが、10月21日の航空機発射巡航ミサイルによる攻撃では、ハリコフ(ハルキウ)市コムナール工場対艦ミサイル「ネプトゥン」の組立作業を行なっていた作業場も破壊されました。
これらのミサイルコムナール工場で組み立てられた後、ザポリージャ「モトール・シーチ」工場へ送って弾頭を装備する予定でしたが、今回の攻撃で全て破壊されたようです。
『Eadaily.com』より
2022年10月21日9時44分配信
【ハリコフでの爆発-対艦ミサイル「ネプトゥン」の作業場は破壊された】

10月22日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ロシア航空宇宙軍航空機によるウクライナへの巡航ミサイル攻撃が行なわれました。
黒海艦隊は16基の「カリブル」を発射しました(つまり水上艦2隻から)。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナへ巡航ミサイルを発射した]

その後もロシア航空宇宙軍航空機によるウクライナへの巡航ミサイル攻撃は続けられました。

10月31日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)とロシア航空宇宙軍航空機は、キーウ、ハルキウ、ポルタヴァ、ザポリージャ、ヴィーヌンツァ、オデーサ各州へ巡航ミサイル攻撃を行ないました。
(合計で40基以上の巡航ミサイルを発射)
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した]

11月15日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によるとフリゲート)は、ウクライナ全土(チェルニーヒウ州、ザカルパッチャ州ロシアが自国編入を宣言した4州以外の全州)へ合計90基以上の巡航ミサイルを発射しました。
(この内「カリブル」は20基程度、他は空中発射巡航ミサイルKh-101Kh-555)
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ全土への大規模な巡航ミサイル攻撃を実施した]

11月17日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によると小型ロケット艦)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
更に陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」(陸上発射長距離高精度兵器)を発射しました。
今回の主要攻撃目標は、ウクライナミサイル製造工場だったようです。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナの兵器製造施設などを巡航ミサイルで攻撃した]

11月23日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によるとフリゲート)、そして更に陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」は、ウクライナ各地(リヴォフ州、フメリニツキー州、ヴィニーツァ州、キエフ州、ポルタワ州、ドニエプル州、スミイ州、クレメンチュグ市、クリヴォイ・ログ州、オデッサ州、ニコラエフ州)への大規模ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍とロシア陸軍はウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施した(2022年11月23日)]

ロシア国防省は、キエフ市内の被害はウクライナ軍対空ミサイルの落下によるものだと言っていますが、確かに、ウクライナ軍NASAMS(空対空ミサイルAIM-120 AMRAAMの地上発射型)がキエフの住宅地へ落下しています。
【TC Yildiz氏の2022年11月24日9時14分のツイート】


その後、暫くロシア軍による大規模ミサイル攻撃は無く、西側ではまたもロシアミサイルが枯渇したなどと言われていましたが、12月5日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(国防省の動画ではフリゲート)は、ウクライナのほぼ全域への大規模なミサイル攻撃を実施しました。
(第一波で巡航ミサイル約150基、第二波で約100基)
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍はウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施した(2022年12月5日)]

12月16日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ各地(ドニエプロペトロフスク州、キロヴォグラード州、ハリコフ市、コロステン市、ジトーミル州、ポルタワ州など)への大規模ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア航空宇宙軍及びロシア海軍、ウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施(2022年12月16日)]

12月29日、ロシア航空宇宙軍黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ全土へ巡航ミサイル120基以上を発射しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した(2022年12月29日)]


2023年1月14日、ロシア連邦軍は、ウクライナ全土(ハリコフ、リヴォフ、オデッサ、イワノ-フランコフスク、キエフ、ザポリージャ、ヴィニツァ州)へ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省「ミサイル打撃」としか言っていませんが、航空宇宙軍爆撃機のみならず、黒海艦隊「カリブル」搭載艦数隻も参加しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した(2023年1月14日)]

1月26日、ロシア航空宇宙軍黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、ウクライナへ巡航ミサイルを発射(2023年1月26日)]

2月10日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイル(28基の「カリブル」を含む71基の巡航ミサイル)を発射しました。
この他、陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」(ロシア国防省発表では「陸上発射長距離高精度兵器」と言われている)、そして無人機による攻撃も行なわれました。
この攻撃により、ウクライナリヴォフ、ジトーミル、ザポリージャ、イワノ-フランコフスク、フメリニツキー、ヴィニツァ、ハリコフ、キエフ、オデッサ、ドニエプロペトロフスク(クリヴォイ・ログ)で爆発が報告され、電力インフラに被害を受けました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍、ロシア陸軍)、高精度兵器(巡航ミサイル/弾道ミサイル)によりウクライナ各地を攻撃(2023年2月10日)]

2月16日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
この攻撃により、ウクライナオデッサ、ポルタワ(クレメンチュグ)、ドニエプロペトロフスク、ニコラエフ、キロヴォグラード、スムイ、チェルカッシィ、クラマトルスクで爆発が報告され、電力インフラに被害を受けました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、巡航ミサイルによりウクライナ各地を攻撃(2023年2月16日)]

2月19日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ西部フメリニツキー市ウクライナ軍第383無人機連隊の基地と、その近辺の砲弾倉庫巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でフメリニツキーのウクライナ軍無人機連隊基地と砲弾倉庫を攻撃した]

3月9日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
この攻撃により、キエフ、ハリコフ、キロヴォグラード、ドニエプロペトロフスク、リヴォフ、オデッサ、チェルカッシィ、ロヴノで爆発が報告され、電力インフラや鉄道などが被害を受けました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、巡航ミサイルによりウクライナ各地を攻撃(2023年3月9日)]

2023年4月27日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍駐屯所へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の駐屯所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月28日夕方、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画ではブヤン-M小型ロケット艦)は、へルソン付近のウクライナ軍部隊の司令部へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でへルソン方面のウクライナ軍部隊司令部を攻撃した]

5月1日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
ウクライナキエフ市キエフ州、スムイ州、ドニエプロペトロフスク州パヴログラードなどで爆発が起こったので、これらの地域へミサイルが着弾したようです。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナへの巡航ミサイル攻撃を実施した]

5月8日深夜~5月9日(ロシアにとっては大祖国戦争の戦勝記念日)未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。

ウクライナメディアによると、ドニプロ市、ポルタワ州、ハリコフ州、スムイ州、そしてキエフ市などで爆発が起こっているので、これらの地域へミサイルが着弾したようです。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊、ウクライナへの巡航ミサイル攻撃を実施(2023年5月9日)]

5月14日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドニエプロペトロフスク(ドニプロペトロウシク)州ペトロパヴロフカテルノーピリウクライナ軍の兵器・弾薬倉庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はドニエプロペトロフスク(ドニプロペトロウシク)州とテルノーピリへ巡航ミサイルを発射した]

5月16日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍部隊の駐留場所や兵器・弾薬倉庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省の動画を見る限り、「カリブル」を発射したのは潜水艦のようです。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍部隊の駐留場所と兵器保管庫へ巡航ミサイルを発射した]

5月17日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ニコラエフ市艦船修理工場の敷地内に設置された弾薬倉庫巡航ミサイルで攻撃しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でニコラエフの弾薬庫を攻撃した]

5月18日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍部隊の駐留場所や兵器・弾薬倉庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の兵器・弾薬保管庫へ巡航ミサイルを発射した]

5月19日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ軍部隊の駐屯所や弾薬庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省の動画を見る限り、カリブルを発射したのはフリゲート(アドミラル・グリゴロヴィチ型)のようです。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはウクライナ軍の駐屯地と兵器弾薬倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で攻撃した]

その後、暫く「カリブル」による攻撃は行なわれませんでしたが(航空宇宙軍爆撃機による巡航ミサイル攻撃は何度も実施された)、6月12日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ軍部隊の駐屯所へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の駐屯地を巡航ミサイル「カリブル」で攻撃した]

6月14日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍部隊の駐留場所などへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の駐留場所へ巡航ミサイルを発射した]

6月16日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画を見る限り「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ軍「意志決定センター」、つまり軍部隊司令部の1つへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の司令センターへ巡航ミサイルを発射した]

6月19日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によると「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ軍の外国製兵器保管場所へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦はウクライナ軍の外国製兵器保管庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

6月26日未明(午前2時頃)、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍の砲弾倉庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦はウクライナ軍の砲弾倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

7月1日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍「ドネツク」作戦グループの指揮所へ「カリブル」を発射しました。
ロシア国防省が公表した映像を見る限り、「カリブル」を発射したのは潜水艦のようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の指揮所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月5日深夜~6日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画ではフリゲート)は、ウクライナ軍部隊の駐留地点と外国製装甲車両の保管所へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の装甲車両保管所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月5日の時点で黒海には「カリブル」搭載水上艦(フリゲート/小型ロケット艦、8基搭載)2隻と「カリブル」搭載潜水艦(4基搭載)2隻が居たので、これらの艦がミサイルを発射したようです。
『インテルファクス-ウクライナ』より
2023年7月5日11時29分配信
【黒海には4隻のミサイル艦が在り、一斉発射総数は24基のカリブル-ウクライナ海軍】

これらのミサイルは、ウクライナ西部リヴォフへ発射されました。
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ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦スタールイ・オスコルとロストフ・ナ・ドヌーは黒海で巡航ミサイルの発射訓練を実施した

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『クリミアニュース』より
2023年7月7日9時36分配信
【黒海艦隊のディーゼルエレクトリック潜水艦「スタールイ・オスコル」と「ロストフ・ナ・ドヌー」の乗組員は、黒海エリアでミサイル射撃訓練を実施した】

黒海艦隊のディーゼルエレクトリック潜水艦「スタールイ・オスコル」と「ロストフ・ナ・ドヌー」の乗組員は、黒海エリアでミサイル射撃訓練を実施した。
黒海艦隊情報供給部は発表した。


射撃は、海上及び地上目標に対して行なわれた。

「黒海エリアの区画の1つで潜水艦乗員は、水上状況を明確にする地上手段と連携し、敵の水上艦、そして更に沿岸施設へ、潜水艦のミサイル兵器を実際に使用してミサイル打撃を与える行動手順へ取り組みました」
艦隊は明らかにした。

ミサイル射撃は、夏季訓練期間中の艦隊の部隊の戦闘訓練計画に沿って実施された。



プロジェクト06363通常動力潜水艦3番艦B-262「スタールイ・オスコル」は、2012年8月17日に起工され、2014年8月28日に進水し、2015年7月3日にロシア連邦海軍へ就役し、黒海艦隊第4独立潜水艦旅団へ編入されました。
[プロジェクト06363潜水艦スタールイ・オスコルはロシア海軍へ就役した]


その後、2015年7月27日の「ロシア海軍の日」にはバルチースクの観艦式へ参加しました。
[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]

2015年10月16日、深海試験や兵装試験-有翼ミサイル「カリブル」を含む-の為、北方艦隊潜水艦基地ポリャールヌイへ到着しました。

[ロシア海軍の最新潜水艦スタールイ・オスコルは深海試験の為に北方艦隊基地ポリャールヌイへ到着した]

2016年5月6日、バレンツ海有翼ミサイル「カリブル」対地型を沿岸目標へ発射しました。
(前日の5月5日には、「カリブル」対艦型を海上目標へ発射)
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦スタールイ・オスコルはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

北方海域(バレンツ海)における「スタールイ・オスコル」の試験は2016年5月末までに全て完了しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦スタールイ・オスコルはバレンツ海での試験を全て終えた]

「スタールイ・オスコル」ポリャールヌイを出航し、2016年6月初頭に英仏海峡を浮上航行中、ブリテン海軍フリゲートに視認されました。
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その後、大西洋を南下して地中海へ入りました。
[ロシア海軍の最新潜水艦スタールイ・オスコルは2016年7月初頭に黒海艦隊基地へ到着する]

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2016年6月29日午前にダーダネルス海峡ボスポラス海峡を通過して黒海へ入りました。
[ロシア海軍の最新潜水艦スタールイ・オスコルは黒海へ入った]

2016年7月1日夕方、「スタールイ・オスコル」ノヴォロシースク基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新潜水艦スタールイ・オスコルはノヴォロシースク海軍基地へ到着した]

以後は2019年4月下旬まで黒海で行動していましたが、4月25日、「スタールイ・オスコル」ボスポラス海峡ダーダネルス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦スタールイ・オスコルはオーバーホールの為にロシア北西部へ向かう]

地中海東部で行動した後、2020年1月31日にオーバーホールの為、ロシア北西部クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦スタールイ・オスコルはクロンシュタットでオーバーホールを行なう]
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『クロンシュタット海洋工場』での「スタールイ・オスコル」のオーバーホールは2020年7月までに完了し、7月26日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタットの観艦式へ参加しました。


その後もバルト海に留まっており、11月1日には潜航訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦スタールイ・オスコルはバルト海で潜航訓練を行なった]

2020年12月にバルト海を離れ、12月12日頃にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入り、12月下旬に地中海東部へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦スタールイ・オスコルはバルト海から黒海への移動を準備する]

2021年7月25日の『ロシア海軍の日』にはタルトゥースの観艦式へ参加しました。
[シリアのタルトゥース港で5回目の『ロシア海軍の日』観艦式が行なわれた]

2021年9月22日にダーダネルス海峡ボスポラス海峡を通過して黒海へ入り、その後、ノヴォロシースクへ帰投しました。

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年9月22日17時50分配信
【黒海艦隊の潜水艦「スタールイ・オスコル」はダーダネルス及びボスポラス海峡を通行する】

2021年9月28日には同型艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」と共に有翼ミサイル「カリブル」の模擬発射訓練を行ないました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2021年9月28日11時30分配信
【黒海艦隊の潜水艦は仮想敵艦グループへのミサイル打撃を与える演習を実施した】

2022年2月24日に始まったウクライナ特殊軍事作戦では、何度もウクライナ巡航ミサイル「カリブル」を発射しています。
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2023年3月20日には同型艦「コルピノ」と共に黒海魚雷発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦コルピノとスタールイ・オスコルは黒海で魚雷発射訓練を実施した]

4月19日には黒海対艦ミサイルの模擬発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦スタールイ・オスコルは黒海で対艦ミサイルの模擬発射訓練を実施した]


プロジェクト06363潜水艦の2番艦B-237「ロストフ・ナ・ドヌー」は、2011年11月21日にサンクトペテルブルク「アドミラルティ造船所」で起工され、2014年6月26日に進水、2014年12月30日にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊第4独立潜水艦旅団へ編入されました。
[潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはロシア海軍へ就役した]


就役した「ロストフ・ナ・ドヌー」は、まずバレンツ海へ移動して深海試験を行ない、その後に配備先の黒海艦隊基地-ノヴォロシースク海軍基地へ回航されます。
[ロシア海軍最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは深海試験を行なう為にバレンツ海へ移動する]

2015年4月17日、「ロストフ・ナ・ドヌー」クロンシュタットを抜錨しました。
[ロシア海軍最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはクロンシュタットを去り、北方艦隊潜水艦基地ポリャールヌイへ向かった]

2015年5月22日、深海試験を行なう為、北方艦隊潜水艦基地ポリャールヌイへ到着しました。
[ロシア海軍最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは深海試験の為に北方艦隊基地ポリャールヌイへ到着した]

その後、バレンツ海で各種試験が行われました。

2015年10月2日には有翼ミサイル「カリブル」対地攻撃型の発射試験を実施しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはバレンツ海から地上目標へ巡航ミサイルを発射した]

2015年10月9日、「カリブル」対艦型を海上目標へ発射しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"(対艦型)を発射した]

2015年10月16日、ポリャールヌイ基地へ到着した同型艦「スタールイ・オスコル」と入れ違いに出航しました。
[ロシア海軍の最新潜水艦スタールイ・オスコルは深海試験の為に北方艦隊基地ポリャールヌイへ到着した]

2015年10月29日、クロンシュタットへ入港しました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは『補給』の為にクロンシュタットへ寄港した]

2015年11月5日にクロンシュタットを出航し、黒海へ向かいました。
[ロシア海軍のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはクロンシュタットから黒海へ向かった]

その後、「ロストフ・ナ・ドヌー」の動向が公表される事は一切ありませんでした。

「ロストフ・ナ・ドヌー」は、2015年12月8日までに地中海東部(シリア沖)へ到達しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のプロジェクト06363潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはシリア沖に居る]

2015年12月8日、「ロストフ・ナ・ドヌー」シリア沖からシリア国内のISIL(シリア・レバントのイスラム国)拠点へ有翼ミサイル「カリブル」対地攻撃型を発射しました。
「ロストフ・ナ・ドヌー」にとっては3度目となる有翼ミサイル発射は、ロシア海軍史上初の潜水艦発射有翼ミサイルの実戦使用となりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]


12月13日にダータネルス海峡ボスポラス海峡を通過し、黒海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは黒海へ入った]

12月15日、ノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはノヴォロシースク基地へ到着した]

艦の定期整備を行なう為、12月25日にセヴァストーポリへ回航されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはセヴァストーポリへ回航された]

その後は黒海で行動していました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦アドミラル・グリゴロヴィチは最新潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーと『決闘』する]
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ノヴォロシースクとロストフ・ナ・ドヌーは黒海で巡航ミサイル"カリブル"発射訓練を行なった]
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌー及び対潜哨戒機は黒海で演習を行なった]

2020年4月29日には深度200メートル以上の潜航訓練を行ない、同日にセヴァストーポリへ帰投しました。
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[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは黒海で潜航訓練を行なった]

「ロストフ・ナ・ドヌー」は、「ロシア北西の艦船修理企業」でオーバーホールを行なう為、2020年6月下旬にセヴァストーポリを出航し、6月23日にはボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。

[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海へ入った]

暫く地中海に滞在した後、2020年10月31日にクロンシュタットへ到着しました。
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その後、サンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』でオーバーホールが行なわれました。
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オーバーホールを完了した「ロストフ・ナ・ドヌー」は2021年2月半ば頃に出航し、2月27日にラマンシュ海峡(英仏海峡)を通過し、3月7日にジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]

2021年3月下旬に地中海東部へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部に居る]

その後も地中海東部に滞在し続けていました。
[ロシア海軍黒海艦隊の10隻以上の艦船が地中海で行動している]

「ロストフ・ナ・ドヌー」は2022年2月12日にダーダネルス海峡へ入りました。
[地中海東部に滞在していたロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはダーダネルス海峡を通過して黒海へ戻る]
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その後、マルマラ海ボスポラス海峡を通過し、2月13日には黒海へ入りました。

[地中海東部に滞在していたロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーはボスポラス海峡を北上して黒海へ入った]

2月23日にノヴォロシースク海軍基地へ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ロストフ・ナ・ドヌーは地中海東部からノヴォロシースク海軍基地へ帰投した]

2022年2月24日に始まったウクライナ特殊軍事作戦では、何度もウクライナ巡航ミサイル「カリブル」を発射しています。
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2023年7月7日には、2隻の潜水艦黒海巡航ミサイル「カリブル」の発射訓練を行ないました。
黒海艦隊広報部発表を見る限り、実際にミサイルを発射したようです。

ロシア海軍のプロジェクト20386コルベット(ジェルズキー型)の建造は終了する

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『タス通信』より
2023年7月7日9時6分配信
【情報筋はロシア海軍の為のプロジェクト20386ステルス-コルベットプログラムの終了について述べた】
モスクワ、7月7日/タス通信

現行ヴァージョンのプロジェクト20386ロケットステルスコルベットの建造プログラムは終了し、ロシア連邦海軍の為にこのような艦を更に起工する事は計画されていない。
『タス通信』は防衛産業企業体の情報筋より伝えられた。

「現行の形状でのプロジェクト20386コルベットの更なる起工は計画されておりません。
その建造プログラムは終了します。
『北方造船所』と『アムール造船工場』は、プロジェクト20380及び20385艦シリーズの建造を続けます」

対談者は話した。

彼によると、コルベットのトップ「ジェルズキー」は、今後数年間はプロジェクト20386の唯一の代表であり続ける。
「今のバージョンでの就役は予定されておりません。
この艦は再設計プロジェクトに沿って完成し、根本的に新しく、よりバランスの取れた外観でロシア海軍の戦闘編成へ加わります」

対談者は付け加えた。

彼は、プロジェクトの新奇性係数があまりにも高く、プロジェクト20386の推定コストにより、他のプロジェクトのコルベットと同様のシリーズ建造は出来ないと説明した。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

[クルイロフ国立研究センターの勧告]
以前、『クルイロフ国立研究センター』の科学部長ワレリー・ポロヴィンキンは、クロンシュタットで開催された国際海軍サロン(IMDS-2023)の会場で『タス通信』へ、『クルイロフ国立研究センター』コルベット20380、20385、20386へ提示した全ての勧告は実行されたと言った。
「最終的に、この艦を再設計する決定が下されました。
ですが、それを止める事は出来ません。
これは、独特なアイデアの素晴らしい艦です」
ポロビンキン
は強調した。

「ジェルズキー」と命名されたコルベットのトップの起工式典は、『北方造船所』(『統合造船業営団』へ加入)で2016年10月28日に開催された。
2019年4月23日、国家元首の臨席下で、既に「メルクーリイ」となっていたこのコルベットの船体ブロックの接合が工場で行なわれた。
2021年10月、艦は再び「ジェルズキー」と命名され、既に作業が進んでいたプロジェクト20380コルベットシリーズの「リェチーヴイ」「メルクーリイ」の名が与えられた。
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プロジェクト20380/20386近海ゾーン多目的コルベット(警備艦)の建造には、「ステルス」技術が使用されている。
コルベットの物理的フィールドを軽減する最新の成果が使用されている。
特に、電波吸収特性を持つ遅燃性ガラス繊維強化プラスチックを上部構造物の材料として使用し、そして更に船体及び上部構造物のレイアウトの建造方式により、電波位置測定(レーダー)の視認性の大幅な低減に成功した。



[プロジェクト20386コルベット]
[ロシア海軍の将来コルベット・プロジェクト20386]
[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"]

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プロジェクト20380/20385コルベットの更なる改良発展型であるプロジェクト20386の1番艦「ジェルズキー」Дерзкий(建造番号1009)は、2016年10月28日にサンクトペテルブルク『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
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[ロシア海軍の新世代コルベット"ジェルズキ―"は起工された]


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プロジェクト20386の満載排水量は3400トンになり、以前のプロジェクト20380/20385よりも1000トン以上増加しています。

航続距離も20380/20385より延びて5000海里となり、速力も30ノットに増加、乗員は80名に減少しています。
基本的な兵装は20380と同じ(100mm単装砲高射ミサイル「リドゥート」、対艦ミサイル「ウラン」、30mm機関砲対潜/対魚雷複合体「パケート」)であり、20385のような有翼ミサイル「カリブル」/「オーニクス」発射機は装備していません(モジュール兵装方式なので「リドゥート」発射機を降ろせば、代わりに装備できる)。

機関はガスタービン電気推進システムが採用されます。
[ロシア海軍の新世代コルベット・プロジェクト20386はガスタービン電気推進システムを装備する]

「ジェルズキー」の名で起工されたプロジェクト20386コルベット1番艦ですが、ロシア海軍にとっては伝統的な名前である「メルクーリイ」(1928~1829年のロシア-トルコ戦争において、1829年2月9日に2隻のトルコ戦列艦と戦って勝利したブリッグ)へ改名される事になりました。
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[ロシア海軍のプロジェクト20386コルベット1番艦ジェルズキーはメルクーリイに改名される]

2019年4月23日、「ジェルズキー」改め「メルクーリイ」の船体は接合されました。


2020年3月末、「メルクーリイ」の船体は造船台から進水しました。
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ただし、これは正規の進水では無く、他の艦を建造する為に造船台を空ける為のようです。
[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"の船体は進水した]

「メルクーリイ」の為のガスタービンエンジンM90FRは完成し、試験も完了しています。
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[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"のガスタービンエンジンは完成し、引き渡しを準備している]

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2021年7月20日、サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で製造されたガラス繊維強化プラスチック製の「メルクーリイ」上部構造物が『北方造船所』へ到着しました。
[ロシア海軍の新世代コルベット"メルクーリイ"の上部構造物は北方造船所へ到着した]

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その後は上部構造物内部へ各種機器が設置され、船体と接合される筈でしたが、後述のように20386が再設計される事になったので、接合される事は有りませんでした。

2021年10月中旬、同じく『北方造船所』で建造中のプロジェクト20380「リェチーヴイ」「メルクーリイ」と改名され、20386の方の「メルクーリイ」は旧名の「ジェルズキー」に戻されました。
[ロシア海軍の新型コルベット"リェチーヴイ"と"メルクーリイ"は改名された]

建造工事が中断している「ジェルズキー」ですが、プロジェクト20386自体が再設計される事になったので、就役も無期限に延期される事になりました。
[ロシア海軍のプロジェクト20386コルベット(ジェルズキー型)は再設計される]

上:プロジェクト20380コルベット「ストローギー」(2015年2月20日起工)
下:プロジェクト20386コルベット「ジェルズキー」
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一方、プロジェクト20386のエンジン用の減速機サンクトペテルブルク『ズヴェズダー』で製造され、既に試験に成功しています。
[プロジェクト20386コルベット「ジェルズキー」の減速機はサンクトペテルブルクで製造された]

「ジェルズキー」は再設計後に建造が再開され、就役しますが、現時点では2番艦以降の具体的な建造予定は無いようです。

ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の装甲車両保管所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した


『タス通信』より
2023年7月6日20時13分配信
【ロシア連邦軍はウクライナの西側の装甲車両の保管場所へ高精度打撃を与えた】
モスクワ、7月6日/タス通信

ロシア連邦軍は未明に、ウクライナ軍及び外国傭兵の一時駐留所、そして更に外国製装甲車両の保管場所へ海上発射高精度兵器で打撃を与えた。
木曜日にロシア連邦国防省公式代理人イーゴリ・コナシェンコフ中将は発表した。

「本日未明、ロシア連邦軍は、ウクライナ軍の人員及び外国人傭兵の一時駐留所、そして更に外国製装甲車両の保管場所へ海上発射長距離高精度兵器で集中打撃を与えました」
彼は話した。

コナシェンコフは、全ての指定施設は撃破され、打撃の目的は達成された事を強調した。
敵の戦略予備は重大な損害を被った。



ロシア連邦軍「ウクライナ特殊軍事作戦」を開始した2022年2月24日、ロシア航空宇宙軍航空機ロシア海軍黒海艦隊巡航ミサイル「カリブル」搭載艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
初日には、少なくとも30基の「カリブル」が発射されたようです。
『WION』より
2022年3月5日4時23分配信
【ロシアのウクライナ攻撃:巡航ミサイル「カリブル」はシリアの戦場でテストされた】

現在、黒海に居る「カリブル」搭載艦は10隻です。
[ロシア海軍黒海艦隊は4隻の巡航ミサイル「カリブル」搭載水上艦を黒海へ展開している]
フリゲート「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」
小型ロケット艦「グライヴォロン」、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」、「イングシェチア」
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」、「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「スタールイ・オスコル」、「コルピノ」

(この他、未だ正式に就役していない小型ロケット艦「ツィクロン」)
フリゲート小型ロケット艦は8基、潜水艦は4基の「カリブル」を搭載しています。

なお、ロシア国防省の公式発表では「海上発射長距離高精度兵器」という呼称が使われる事が多いのですが、これは「カリブル」を指しています。

2月25日深夜~2月26日未明にも航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は夜間にウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同じ2月26日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦により、もう一度大規模な巡航ミサイル攻撃がウクライナに対して行なわれました。
[2022年2月26日にロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」による攻撃を行なった]

3月1日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月20日には、カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦「ウクライナ特殊軍事作戦」において初めてウクライナへの大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊はウクライナ特殊軍事作戦において初めてカスピ海から巡航ミサイル「カリブル」をウクライナのムィコラーイウ州へ発射した]

同じ3月20日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ北西部のネージン車両修理工場への大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からウクライナのネージン修理工場へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月22日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドネツクルガンスクウクライナ軍施設への大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からドネツクとルガンスクのウクライナ軍施設へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月22日夕方、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ西部リヴネ市北西のオルツィヴウクライナ軍兵器庫へのミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からリヴネ近郊のウクライナ軍兵器庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月24日夜、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、キエフ州カルィーニウカ燃料貯蔵所へのミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からキエフ州カルィーニウカのウクライナ軍燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月25日、黒海艦隊小型ロケット艦(「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ジトームィル州ヴェリキー・コロフンツィ地域の弾薬兵器庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からジトームィル州のウクライナ軍兵器庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]


3月27日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、キエフ近郊のプレセツクミサイル倉庫「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からキエフ近郊のプレセツクのウクライナ軍ミサイル倉庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月28日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ジトームィル州ウショムールヴェセロフカの大型弾薬庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からジトームィル州のウクライナ軍弾薬庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]


4月2日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、クレメンチュグ石油精製工場の貯蔵庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてクレメンチュグ石油精製工場の貯蔵庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月3日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦及び航空宇宙軍航空機は、オデッサ市石油精製工場燃料貯蔵所巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてオデッサの石油精製工場と燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月4日夜、黒海艦隊小型ロケット艦は、オチャコフ市付近のウクライナ軍特殊部隊訓練センター巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてオチャコフのウクライナ軍特殊部隊訓練センターへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナへ7基の巡航ミサイル「カリブル」を一斉発射した]

4月7日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊フリゲート(おそらくは「アドミラル・エッセン」)は、ウクライナ軍の4ヶ所の燃料貯蔵所へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート(アドミラル・エッセン)は黒海からウクライナ軍の燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月10日未明、黒海艦隊フリゲートは、ドニプロペトロウシク州ズヴォネツィキ巡航ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートは黒海からドニプロペトロウシク州へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドニプロペトロウシク州ドニプロ市南方の地対空ミサイルS-300が入っていた格納庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊しました。
このS-300は、ヨーロッパの国(おそらくは以前に供給を表明したスロバキア)からウクライナへ供給されたもののようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はドニプロ市郊外においてヨーロッパから供給されたS-300地対空ミサイルを巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

4月12日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊小型ロケット艦は、スタロコスチャンチニフ飛行場ハウルリフカの弾薬庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナ軍の弾薬庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月13日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊小型ロケット艦は、サドヴォイ及びチュドニフウクライナ軍兵器庫巡航ミサイルを発射しました。
黒海艦隊小型ロケット艦が攻撃したのは、おそらくサドヴォイの方でしょう。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナ軍の兵器倉庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月15日には黒海艦隊の艦がキエフ州「カリブル」を発射し、対空ミサイル対艦ミサイルなどを生産しているジュリャンスク機械製造工場の生産設備を破壊しました。
『イズベスチヤ』より
2022年4月15日10時33分配信
【ロシア連邦軍はキエフ郊外の軍施設へ「カリブル」で打撃を与えた】

4月22日には黒海艦隊フリゲートメリオラチヴネ(ドニプロペトロウシク州)へ4基のカリブルを発射し、ウクライナ軍大隊を撃破しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月22日11時35分配信
【咆哮と炎:黒海艦隊のフリゲート艦上からミサイル「カリブル」がウクライナの軍事施設へ発射された】

4月27日には黒海艦隊フリゲートザポリージャアルミニウムコンビナートカリブルを発射し、そこに在った外国製兵器を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月27日11時34分配信
【目標へ向かって:ウクライナ特殊作戦中の「カリブル」発射の映像】

4月29日には黒海艦隊潜水艦ファスチフ(キエフ州)クラスノシルカポロンネ(オデッサ州)カリブルを発射し、鉄道変電施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月29日11時51分配信
【黒海艦隊の潜水艦からの「カリブル」発射の公開映像】

5月4日には黒海艦隊潜水艦ウクライナの軍事インフラへ2基の「カリブル」を発射しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月4日12時34分配信
【水面下からの攻撃:ウクライナの軍事インフラへの黒海艦隊潜水艦の「カリブル」発射映像】

5月8日にはリヴィウ州カリブルを発射し、鉄道変電施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月8日20時52分配信
【機会は残さない:どのようにロシア軍はウクライナの軍事インフラ及び西側の兵器を破壊したのか】

5月13日にはクレメンチュグカリブルを発射し、石油精製施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月13日10時55分配信
【ロシア連邦国防省はクレメンチュグのウクライナ石油精製工場の生産力を破壊したと発表した】

5月17日には黒海艦隊フリゲートチェルニーヒウ州スームィ州カリブルを発射し、ウクライナ軍訓練センターを破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月17日12時53分配信
【一斉射撃:ウクライナ軍事インフラへの黒海艦隊フリゲートの「カリブル」発射の映像】

5月21日には黒海艦隊フリゲートジトーミル州の鉄道駅へカリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与された各種兵器を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月21日13時20分配信
【敵の目標へ:黒海艦隊フリゲートからの「カリブル」発射の映像】

5月23日には黒海艦隊潜水艦ジトーミル州マリン鉄道駅へ4基のカリブルを発射し、ウクライナ軍第10山岳強襲旅団の車両を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月23日11時35分配信
【車両の破壊:ロシアの海上発射高精度ミサイル発射の映像】

5月25日には黒海艦隊フリゲートザポリージャへ3基のカリブルを発射し、モトールシーチの生産工場を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月25日14時24分配信
【ウクライナ軍事インフラへの「カリブル」の夜間発射の公開映像】

6月12日には黒海艦隊フリゲートテルノーピリ州へ4基のカリブルを発射し、兵器倉庫を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月12日12時55分
【4つの高精度打撃:黒海艦隊のフリゲート艦上からのミサイル「カリブル」発射の映像】

6月14日にはチェルニゴフ州ウクライナ軍弾薬庫「カリブル」を発射しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月14日11時28分配信
【ロシア国防省はチェルニゴフ近辺のウクライナ軍弾薬庫を「カリブル」で破壊したと発表した】

6月15日には黒海艦隊フリゲートリヴィウ州へ4基のカリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与された兵器用の弾薬倉庫を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月15日14時15分配信
【ウクライナの目標への命中:黒海艦隊フリゲートからのミサイル「カリブル」発射の映像】

6月19日昼には黒海艦隊フリゲートドニプロペトロウシク州カリブルを発射し、ウクライナ軍指揮所を破壊しました。
同日夜には黒海艦隊フリゲートムィコラーイウ市カリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与されたM777 155mm榴弾砲や戦闘装甲車両を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月19日15時11分配信
【黒海艦隊のフリゲート乗組員はウクライナ軍の施設へ4基のミサイル「カリブル」を発射した】


6月26日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、チェルニーヒウ州、ジトーミル州、リヴィウ州ウクライナ軍訓練センターを攻撃しました。
公表された動画を見る限り、少なくとも7基の「カリブル」が夜間に発射されています。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の訓練センターへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月8日、黒海艦隊フリゲートオデッサ州リマン海上発射高精度兵器(「カリブル」)を発射し、ウクライナ軍地対艦ミサイル「ハープーン」発射機2基を破壊しました。
この「ハープーン」イギリスが供給したものです。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でオデッサ州のウクライナ軍地対艦ミサイル「ハープーン」発射機を破壊した]

7月11日未明、黒海艦隊フリゲートドニプロペトロフスク州ラドゥシュノエ「カリブル」を発射し、アメリカから供給された兵器の弾薬の保管倉庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はウクライナでアメリカから供給された兵器の弾薬保管庫を破壊した]

7月13日、黒海艦隊フリゲートザポリージャ市の高電圧機器工場付近でウクライナ軍第45砲兵旅団多連装ロケット砲を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はザポリージャでウクライナ軍第45砲兵旅団の多連装ロケット砲を破壊した]

7月14日にはウクライナ空軍司令部が在るヴィーンヌィツャの将校集会所へ「カリブル」が発射され、建物は破壊されました。
ロシア国防省の動画を見る限り、「ブヤン-M」小型ロケット艦が3基の「カリブル」を発射しています。
「カリブル」が命中した時、この集会所ではウクライナ空軍司令部の代表と外国の代表団の兵器供給に関する会議が行なわれていました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はウクライナ空軍と外国との兵器供給会議中のヴィーンヌィツャの将校集会所を破壊した]

7月20日にはオデッサ州ダチュノエ長距離海上発射高精度兵器(「カリブル」)を発射し、ウクライナ軍第35海軍歩兵旅団の将兵200名以上を殺傷し、10両以上の車両を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はオデッサ州のウクライナ軍第35海軍歩兵旅団の駐屯地へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月23日には「ブヤン-M」小型ロケット艦オデッサ市「カリブル」を発射しました。
(動画では4基の「カリブル」が発射されている)
[ロシア海軍黒海艦隊はオデッサ市へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同日、ロシア航空宇宙軍航空機と共にキロヴォグラードカナトヴォ飛行場「カリブル」を発射しました。
(航空宇宙軍Kh-22が5基、カリブルが8基)
[ロシア海軍黒海艦隊はキロヴォグラードのカナトヴォ飛行場へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月24日夜にフメリニツキー州ボグダノフツィ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSM777榴弾砲の弾薬の貯蔵基地を破壊しました。
(動画では夜間に少なくとも3基の「カリブル」が発射されている)
[ロシア海軍黒海艦隊はフメリニツキー州のボグダノフツィへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月28日、黒海艦隊カリブル搭載艦は、ロシア航空宇宙軍航空機及び戦術弾道ミサイル「イスカンデル」部隊と共にキエフ州リュテズチェルニゴフスク州ゴンチャロフスコエ(両方ともキエフ市の北方)へのミサイル攻撃を行ないました。
(合計で約20基のミサイルを発射、この内「カリブル」は6基)
黒海艦隊が攻撃したのは、ウクライナ軍第30機械化旅団が居たリュテズのようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はキエフ州のウクライナ軍第30機械化旅団の駐留地へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

8月8日、黒海艦隊フリゲートは、チェルカッシィ州ウマニ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSM777榴弾砲の弾薬倉庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートは巡航ミサイル「カリブル」でチェルカッシィ州のウマニの弾薬倉庫を破壊した]

8月13日、黒海艦隊カリブル搭載艦は、地上発射高精度ミサイル(「イスカンデル」?)と共にハリコフ州南部のガヴリロフカ駅付近を攻撃しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はハリコフ州南部のガヴリロフカへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

8月21日、黒海艦隊フリゲートオデッサ州マイオルスコエ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSの弾薬倉庫と、それを護っていた西側の対空火器(ゲパルト?)を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはオデッサ州のHIMARS弾薬倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

その後、暫く「カリブル」による攻撃は無く、8月末になると西側では、ロシア軍「カリブル」を使い果たしたという見方まで出てきましたが、9月6日、黒海艦隊カリブル搭載艦(動画を見る限りフリゲート)は、ドニプロペトロウシク州カルピウカ「カリブル」を発射し、大型燃料貯蔵庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はドニプロペトロウシク州のカルピウカの大型燃料貯蔵庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

ロシア国防省による公式発表は有りませんが、9月11日夕方にハリコフ州火力発電所「カリブル」による攻撃を受け、ウクライナの一部で大規模な停電が発生しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はハリコフ州の火力発電所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

9月14日夜、クリヴィー・リフ近郊のカラチュノフスコエ貯水池のダムが「カリブル」による攻撃を受け、この近辺のインフレツィ川の水位が急激に上昇しました。
ウクライナ側は、この地域の川の水位の上昇によりへルソン方面のウクライナ軍部隊の渡河を妨害する為にダムを攻撃したと見ています。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でクリヴィー・リフのダムを破壊した]

それから暫く「カリブル」の攻撃は有りませんでしたが、ロシア黒海へ常時2-3隻の「カリブル」搭載艦を展開させており、ウクライナ軍南方作戦司令部は、10月10日朝の時点で黒海に6隻の「カリブル」搭載艦(水上艦4隻、潜水艦2隻、合計でミサイル40基)が展開していると発表しました。
『Fokus』より
2022年10月10日9時44分配信
【ウクライナを狙う40基の「カリブル」:黒海でミサイル搭載艦の数が増加-南方作戦司令部】

10月10日午前、ウクライナ側(クリヴィー・リフ市当局)によると、クリヴィー・リフへ14基の「カリブル」が発射されました。
つまり、少なくとも2隻の「カリブル」搭載艦ミサイルを発射した事になりますが、ロシア国防省が公表した動画を見る限り、その内の1隻はフリゲートのようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はクリヴィー・リフへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
この他、ロシア軍ウクライナ全土を巡航ミサイル無人機で攻撃しました。

翌10月11日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、10基の「カリブル」ウクライナへ発射しました。
同時にカスピ小艦隊「カリブル」搭載艦も10基以上の「カリブル」ウクライナへ発射しました。
(カスピ小艦隊には4隻の「カリブル」搭載艦が居る)
前日と同様、「カリブル」だけではなく、ロシア航空宇宙軍空中発射巡航ミサイル無人機などによる空爆も同時に行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

10月14日、黒海艦隊フリゲートは、ウクライナ西部リヴォフ(リヴィウ)州ブロドゥイへ少なくとも5基の「カリブル」を発射し、同地に在る兵器庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはリヴィウ州のブロドゥイの兵器庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

10月17日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ領内へ「カリブル」を発射しました。
カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ領内へ16基程度の「カリブル」を発射しました。
同時にロシア航空宇宙軍航空機ウクライナ領内へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊はウクライナの軍事指揮施設とエネルギー施設へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

10月18日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(動画を見る限り「ブヤン-M」小型ロケット艦)とロシア航空宇宙軍航空機は、ウクライナ各地の軍事指揮施設と発電施設、兵器庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナの軍事指揮施設と発電施設、兵器庫へ巡航ミサイルを発射した]

10月19日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(動画を見る限りフリゲート)とロシア航空宇宙軍航空機は、ウクライナ各地の軍事指揮施設と発電施設へ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省は具体的な攻撃場所を明らかにしていませんが、ウクライナ側の報道によると、少なくとも首都キエフには巡航ミサイル(「カリブル」或いは航空機発射のKh-101)が着弾しています。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ(キエフ)の軍事指揮施設と発電施設へ巡航ミサイルを発射した]

その後もロシア航空宇宙軍航空機ウクライナ各地への巡航ミサイル攻撃を続けましたが、黒海艦隊「カリブル」搭載艦による攻撃は10月20日と21日には行なわれませんでした。

ロシア海軍は関わっていませんが、10月21日の航空機発射巡航ミサイルによる攻撃では、ハリコフ(ハルキウ)市コムナール工場対艦ミサイル「ネプトゥン」の組立作業を行なっていた作業場も破壊されました。
これらのミサイルコムナール工場で組み立てられた後、ザポリージャ「モトール・シーチ」工場へ送って弾頭を装備する予定でしたが、今回の攻撃で全て破壊されたようです。
『Eadaily.com』より
2022年10月21日9時44分配信
【ハリコフでの爆発-対艦ミサイル「ネプトゥン」の作業場は破壊された】

10月22日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ロシア航空宇宙軍航空機によるウクライナへの巡航ミサイル攻撃が行なわれました。
黒海艦隊は16基の「カリブル」を発射しました(つまり水上艦2隻から)。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナへ巡航ミサイルを発射した]

その後もロシア航空宇宙軍航空機によるウクライナへの巡航ミサイル攻撃は続けられました。

10月31日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)とロシア航空宇宙軍航空機は、キーウ、ハルキウ、ポルタヴァ、ザポリージャ、ヴィーヌンツァ、オデーサ各州へ巡航ミサイル攻撃を行ないました。
(合計で40基以上の巡航ミサイルを発射)
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した]

11月15日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によるとフリゲート)は、ウクライナ全土(チェルニーヒウ州、ザカルパッチャ州ロシアが自国編入を宣言した4州以外の全州)へ合計90基以上の巡航ミサイルを発射しました。
(この内「カリブル」は20基程度、他は空中発射巡航ミサイルKh-101Kh-555)
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ全土への大規模な巡航ミサイル攻撃を実施した]

11月17日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によると小型ロケット艦)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
更に陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」(陸上発射長距離高精度兵器)を発射しました。
今回の主要攻撃目標は、ウクライナミサイル製造工場だったようです。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナの兵器製造施設などを巡航ミサイルで攻撃した]

11月23日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によるとフリゲート)、そして更に陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」は、ウクライナ各地(リヴォフ州、フメリニツキー州、ヴィニーツァ州、キエフ州、ポルタワ州、ドニエプル州、スミイ州、クレメンチュグ市、クリヴォイ・ログ州、オデッサ州、ニコラエフ州)への大規模ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍とロシア陸軍はウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施した(2022年11月23日)]

ロシア国防省は、キエフ市内の被害はウクライナ軍対空ミサイルの落下によるものだと言っていますが、確かに、ウクライナ軍NASAMS(空対空ミサイルAIM-120 AMRAAMの地上発射型)がキエフの住宅地へ落下しています。
【TC Yildiz氏の2022年11月24日9時14分のツイート】


その後、暫くロシア軍による大規模ミサイル攻撃は無く、西側ではまたもロシアミサイルが枯渇したなどと言われていましたが、12月5日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(国防省の動画ではフリゲート)は、ウクライナのほぼ全域への大規模なミサイル攻撃を実施しました。
(第一波で巡航ミサイル約150基、第二波で約100基)
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍はウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施した(2022年12月5日)]

12月16日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ各地(ドニエプロペトロフスク州、キロヴォグラード州、ハリコフ市、コロステン市、ジトーミル州、ポルタワ州など)への大規模ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア航空宇宙軍及びロシア海軍、ウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施(2022年12月16日)]

12月29日、ロシア航空宇宙軍黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ全土へ巡航ミサイル120基以上を発射しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した(2022年12月29日)]


2023年1月14日、ロシア連邦軍は、ウクライナ全土(ハリコフ、リヴォフ、オデッサ、イワノ-フランコフスク、キエフ、ザポリージャ、ヴィニツァ州)へ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省「ミサイル打撃」としか言っていませんが、航空宇宙軍爆撃機のみならず、黒海艦隊「カリブル」搭載艦数隻も参加しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した(2023年1月14日)]

1月26日、ロシア航空宇宙軍黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、ウクライナへ巡航ミサイルを発射(2023年1月26日)]

2月10日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイル(28基の「カリブル」を含む71基の巡航ミサイル)を発射しました。
この他、陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」(ロシア国防省発表では「陸上発射長距離高精度兵器」と言われている)、そして無人機による攻撃も行なわれました。
この攻撃により、ウクライナリヴォフ、ジトーミル、ザポリージャ、イワノ-フランコフスク、フメリニツキー、ヴィニツァ、ハリコフ、キエフ、オデッサ、ドニエプロペトロフスク(クリヴォイ・ログ)で爆発が報告され、電力インフラに被害を受けました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍、ロシア陸軍)、高精度兵器(巡航ミサイル/弾道ミサイル)によりウクライナ各地を攻撃(2023年2月10日)]

2月16日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
この攻撃により、ウクライナオデッサ、ポルタワ(クレメンチュグ)、ドニエプロペトロフスク、ニコラエフ、キロヴォグラード、スムイ、チェルカッシィ、クラマトルスクで爆発が報告され、電力インフラに被害を受けました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、巡航ミサイルによりウクライナ各地を攻撃(2023年2月16日)]

2月19日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ西部フメリニツキー市ウクライナ軍第383無人機連隊の基地と、その近辺の砲弾倉庫巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でフメリニツキーのウクライナ軍無人機連隊基地と砲弾倉庫を攻撃した]

3月9日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
この攻撃により、キエフ、ハリコフ、キロヴォグラード、ドニエプロペトロフスク、リヴォフ、オデッサ、チェルカッシィ、ロヴノで爆発が報告され、電力インフラや鉄道などが被害を受けました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、巡航ミサイルによりウクライナ各地を攻撃(2023年3月9日)]

2023年4月27日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍駐屯所へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の駐屯所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月28日夕方、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画ではブヤン-M小型ロケット艦)は、へルソン付近のウクライナ軍部隊の司令部へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でへルソン方面のウクライナ軍部隊司令部を攻撃した]

5月1日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
ウクライナキエフ市キエフ州、スムイ州、ドニエプロペトロフスク州パヴログラードなどで爆発が起こったので、これらの地域へミサイルが着弾したようです。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナへの巡航ミサイル攻撃を実施した]

5月8日深夜~5月9日(ロシアにとっては大祖国戦争の戦勝記念日)未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。

ウクライナメディアによると、ドニプロ市、ポルタワ州、ハリコフ州、スムイ州、そしてキエフ市などで爆発が起こっているので、これらの地域へミサイルが着弾したようです。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊、ウクライナへの巡航ミサイル攻撃を実施(2023年5月9日)]

5月14日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドニエプロペトロフスク(ドニプロペトロウシク)州ペトロパヴロフカテルノーピリウクライナ軍の兵器・弾薬倉庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はドニエプロペトロフスク(ドニプロペトロウシク)州とテルノーピリへ巡航ミサイルを発射した]

5月16日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍部隊の駐留場所や兵器・弾薬倉庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省の動画を見る限り、「カリブル」を発射したのは潜水艦のようです。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍部隊の駐留場所と兵器保管庫へ巡航ミサイルを発射した]

5月17日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ニコラエフ市艦船修理工場の敷地内に設置された弾薬倉庫巡航ミサイルで攻撃しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でニコラエフの弾薬庫を攻撃した]

5月18日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍部隊の駐留場所や兵器・弾薬倉庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の兵器・弾薬保管庫へ巡航ミサイルを発射した]

5月19日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ軍部隊の駐屯所や弾薬庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省の動画を見る限り、カリブルを発射したのはフリゲート(アドミラル・グリゴロヴィチ型)のようです。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはウクライナ軍の駐屯地と兵器弾薬倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で攻撃した]

その後、暫く「カリブル」による攻撃は行なわれませんでしたが(航空宇宙軍爆撃機による巡航ミサイル攻撃は何度も実施された)、6月12日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ軍部隊の駐屯所へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の駐屯地を巡航ミサイル「カリブル」で攻撃した]

6月14日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍部隊の駐留場所などへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の駐留場所へ巡航ミサイルを発射した]

6月16日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画を見る限り「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ軍「意志決定センター」、つまり軍部隊司令部の1つへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の司令センターへ巡航ミサイルを発射した]

6月19日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によると「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ軍の外国製兵器保管場所へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦はウクライナ軍の外国製兵器保管庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

6月26日未明(午前2時頃)、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍の砲弾倉庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦はウクライナ軍の砲弾倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

7月1日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍「ドネツク」作戦グループの指揮所へ「カリブル」を発射しました。
ロシア国防省が公表した映像を見る限り、「カリブル」を発射したのは潜水艦のようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の指揮所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]


7月6日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画ではフリゲート)は、ウクライナ軍部隊の駐留地点と外国製装甲車両の保管所へ「カリブル」を発射しました。

7月5日の時点で黒海には「カリブル」搭載水上艦(フリゲート/小型ロケット艦、8基搭載)2隻と「カリブル」搭載潜水艦(4基搭載)2隻が居たので、これらの艦がミサイルを発射したようです。
『インテルファクス-ウクライナ』より
2023年7月5日11時29分配信
【黒海には4隻のミサイル艦が在り、一斉発射総数は24基のカリブル-ウクライナ海軍】

ロシア海軍バルト艦隊向けのカラクルト級小型ロケット艦ブーリャはバルト海での洋上試験中にパーンツィリ-Mで対艦ミサイルを撃墜した

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2023年7月6日9時37分配信
【小型ロケット艦「ブーリャ」は「パーンツィリ-M」からの射撃試験を行なった】

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プロジェクト22800小型ロケット艦「ブーリャ」の乗組員は、複合体「パーンツィリ-M」から空中目標への射撃を実施した。
指定目標は数基のミサイルにより撃破されたとロシア連邦国防省は伝えた。


「小型ロケット艦ブーリャのミサイル-砲術戦闘部門の専門家は、業界の代表と共に試験中に高射ミサイル-機関砲複合体パーンツィリ-Mから空中目標への射撃を実施しました。
目標として、バルト艦隊の小型ロケット艦パッサートから発射された有翼ミサイルが使用されました」

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軍当局の声明では、こう述べられた。

射撃は、艦の国家試験の枠組みで実施された。
小型ロケット艦「ブーリャ」バルト艦隊へ加入し、バルチースク海軍基地ロケット艦・ロケット艇連合部隊で意図された任務を遂行する。

「ブーリャ」は、ロシア海軍の為に『ペラ』で建造された第4のプロジェクト22800小型ロケット艦である。
これは、新たな高射ミサイル-機関砲複合体「パーンツィリ-M」を標準装備する第2の「カラクルト」である。
艦は2016年12月に起工され、2018年10月に進水した。
航行試験は2022年10月中旬に始まった。

「カラクルト」型小型ロケット艦中央海洋設計局『アルマーズ』により開発された。
2015年以降、3ヶ所の造船所で海軍の為に建造されている:『ペラ』、タタールスタン『ゼレノドリスク造船工場』、ハバロフスク地方『アムール造船工場』

小型ロケット艦の全長-60メートル、幅-10メートル、吃水-4 メートル、排水量-800 トン。
最大速力-30 ノット、航続距離-2500海里、自立航行期間-15日。
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「カラクルト」の兵装は、近代化された76.2mm砲AK-176MA、2基の高射砲AK-630M打撃ミサイル複合体「カリブル-NK」である。




プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、ロシア海軍の現用のプロジェクト12341「オヴォード」小型ロケット艦(ナヌチュカ級)及びプロジェクト12411「モルニヤ」ロケット艇(タランタル級)の代替となる新世代の小型ロケット艦です。

プロジェクト12341小型ロケット艦(「ミラーシュ」)
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プロジェクト12411ロケット艇(R-239)
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元々は「オヴォード」「モルニヤ」の後継としてプロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇(満載排水量465トン)が建造される筈だったのですが、2001年6月5日に起工された1番艇は工事中止となりました。
[ロシア新型ミサイル艇プロジェクト12300「スコルピオン」]

その後、『アルマーズ』設計局「スコルピオン」の拡大発展型(満載排水量800トン)を設計し、それに小改正を加えたのがプロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦として建造される事になりました。

プロジェクト12300「スコルピオン」ロケット艇(拡大発展型)
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プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦
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プロジェクト22800小型ロケット艦の4番艦「ブーリャ」は、2016年12月24日にサンクトペテルブルク『ペラ』造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ブーリャはサンクトペテルブルクで起工された]

2018年10月23日に進水しました。

[ロシア海軍の為のカラクルト級小型ロケット艦4番艦ブーリャは進水した]

「ブーリャ」は2021年末の就役が予定されていましたが、2021年中には洋上試験を開始するまでに至らず、翌年に延期されました。
[小型ロケット艦ブーリャとグラードは2021年にロシア海軍へ就役し、バルト艦隊へ配備される]
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2022年10月17日、「ブーリャ」バルト海で洋上試験の第1段階(工場航行試験)を開始しました。
[ロシア海軍のカラクルト級小型ロケット艦4番艦ブーリャはバルト海で洋上試験を開始した]

11月中旬には艦砲(76mm砲)の射撃試験などが行なわれました。
[ロシア海軍のカラクルト級小型ロケット艦4番艦ブーリャはバルト海で砲撃試験を実施した]

工場航行試験は12月上旬までに完了し、12月17日からは最終洋上試験となる国家試験が始まりました。
[ロシア海軍バルト艦隊向けのカラクルト級小型ロケット艦ブーリャはバルト海で最終洋上試験(国家試験)を開始した]

12月24日には76mm砲による対空射撃試験を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊向けのカラクルト級小型ロケット艦ブーリャはバルト海で対空砲撃試験を実施した]

翌12月25日には高射ミサイル-機関砲複合体「パーンツィリ-M」から水上目標への射撃試験を行ないました。
[ロシア海軍バルト艦隊向けのカラクルト級小型ロケット艦ブーリャはバルト海で高射ミサイル-機関砲複合体パーンツィリ-Mによる対水上射撃試験を実施した]

2023年3月18日には高射ミサイル-機関砲複合体「パーンツィリ-M」から水上目標へミサイルを発射しました。
[ロシア海軍バルト艦隊向けのカラクルト級小型ロケット艦ブーリャはバルト海での洋上試験中に水上目標へ対空ミサイルを発射した]

7月6日には「パーンツィリ-M」から空中目標~小型ロケット艦が発射した対艦ミサイル対空ミサイルを発射し、これを撃墜しました。


国家試験が完了し、その後の最終検査が終われば、ロシア海軍への引き渡し準備が整います。

「ブーリャ」ロシア海軍への引き渡しは2022年12月末に予定されていましたが、洋上試験が12月末に完了しなかった為、翌2023年に延期されました。
[ロシア海軍のカラクルト級小型ロケット艦4番艦ブーリャは2022年12月にロシア海軍へ就役する]


プロジェクト22800小型ロケット艦は、リードヤードであるサンクトペテルブルク『ペラ』造船工場で7隻(うち3隻は船体を下請けのフェオドシヤ造船所で建造)、ロシア内陸部ゼレノドリスク『ゴーリキー記念造船工場』で5隻(最初の3隻は下請けのケルチ造船工場ザリフで建造)、極東『アムール造船工場』で4隻の計16隻が起工されており、この内の3隻が就役しています。

[『ペラ』造船工場建造艦]
(工場番号254、255、256は下請けのフェオドシヤ造船工場『モーリェ』で船体を建造)
「ムィティシ」«Мытищи»(工場番号251)
2015年12月24日起工/2017年7月29日進水/2018年12月17日就役
バルト艦隊へ配備(567)

「ソヴィェツク」«Советск»(工場番号252)
2015年12月24日起工/201711月24日進水/2019年10月12日就役
バルト艦隊へ配備(577)

「オジンツォボ」«Одинцово»(工場番号253)
2016年7月29日起工/2018年5月5日進水/2020年11月21日就役
バルト艦隊へ配備(584)

「コゼリスク」«Козельск»(工場番号254)
2016年5月10日起工/2019年10月9日進水

「オホーツク」«Охотск»(工場番号255)
2017年3月17日起工/2019年10月29日進水

「ヴィフリ」«Вихрь»(工場番号256)
2017年12月19日起工/2019年11月13日進水

「ブーリャ」«Буря»(工場番号257)
2016年12月24日起工/2018年10月23日進水/2023年就役予定
バルト艦隊へ配備予定(578)

[『ゴーリキー記念造船工場』建造艦]
(工場番号801、802、803は下請けのケルチ造船工場『ザリフ』で建造)
「ツィクロン」«Циклон»(工場番号801)
2016年7月26日起工/2020年7月24日進水/2023年就役予定
黒海艦隊へ配備(633)

「アスコリド」«Аскольд»(工場番号802)
2016年11月18日起工/2021年9月21日進水/2023年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

「アムール」«Амур»(工場番号803)
2017年7月30日起工/2022年進水予定/2024年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

「トゥーチャ」«Туча»(工場番号804)
2019年2月26日起工/2023年6月30日進水/2023年就役予定

「タイフーン」«Тайфун»(工場番号805)
2019年9月11日起工/2022年進水予定/2024年以降就役予定

[『アムール造船工場』建造艦]
「ルジェフ」«Ржев»(工場番号201)
2019年7月1日起工/2023年前半進水予定/2023年就役予定
太平洋艦隊へ配備予定

「ウドムリャ」«Удомля»(工場番号202)
2019年7月1日起工/2023年前半進水予定/2023年就役予定
太平洋艦隊へ配備予定

「パヴロフスク」«Павловск»(工場番号203)
2020年7月29日起工/2024年就役予定
太平洋艦隊へ配備予定

「ウスリースク」«Уссурийск»(工場番号204)
2019年12月26日起工/2024年就役予定
太平洋艦隊へ配備予定

ブヤン-M小型ロケット艦11番艦ナロ・フォミンスクは2023年末にロシア海軍へ就役する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2023年7月6日3時4分配信
【海軍は年末までに「カリブル」搭載ロケット艦「ナロ・フォミンスク」を受け取る】
モスクワ、7月6日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト21631「ブヤン-M」の下で建造され、ミサイル複合体「カリブル」で武装する小型ロケット艦「ナロ・フォミンスク」は、年末までにロシア海軍へ引き渡される。
『ロシア通信社ノーボスチ』造船営団『アク・バルス』総取締役レナート・ミスタホフより伝えられた。
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「現在、水上で受注品を完成させる為の作業が完了し、係留試験と、受注品の更なる試験の為の準備が行なわれております。
御客様への御引き渡しは2023年末に計画しております」
ミスタホフ
は話した。

「ナロ・フォミンスク」は2022年12月にゼレノドリスクで進水し、プロジェクト「ブヤン-M」の11隻目となる。

7月初頭にミスタホフは、今年に『アク・バルス』は、ロシア海軍「カリブル」を持つ4隻の新たな戦闘艦~3隻の「カラクルト」小型ロケット艦と1隻の「ブヤン-M」小型ロケット艦~を引き渡すと述べた。

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プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦は、国家経済圏の保護と防護の為に意図されており、長距離高精度有翼ミサイルを持つ複合体「カリブル」で武装し、更に海上および沿岸の目標の撃破の為に意図されている。



プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の11番艦「ナロ・フォミンスク」は、ロシア内陸部ゼレノドリスク『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2018年2月23日に起工されました。
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[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦ナロ・フォミンスクは起工された]

進水は2022年前半に予定されていましたが、2022年12月9日にずれ込む事になりました。
[ロシア海軍バルト艦隊向けのブヤン-M小型ロケット艦11番艦「ナロ・フォミンスク」はゼレノドリスクで進水した]
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「ナロ・フォミンスク」ロシア海軍への引き渡しは2023年末に予定されており、バルト艦隊へ配備されます。


プロジェクト21631小型ロケット艦は、これまでに12隻が起工され、この内の9隻がロシア海軍へ引き渡されています。
全てロシア内陸部ゼレノドリスク『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で建造されています。
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建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工/2013年3月9日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工/2013年4月10日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工/2014年5月21日進水/2014年11月18日納入/2014年12月19日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工/2015年4月2日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属

建造番号635「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工/2015年4月3日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属

建造番号636「ヴイシニー・ヴォロチョーク」Вышний Волочек
2013年8月29日起工/2016年8月22日進水/2018年5月25日納入/2018年6月1日就役
黒海艦隊へ配備

建造番号637「オレホヴォ・ズエヴォ」Орехово-Зуево
2014年5月29日起工/2018年7月18日進水/2018年12月10日就役
黒海艦隊へ配備

建造番号638「イングシェチア」Ингушетия
2014年8月29日起工/2019年6月11日進水/2019年12月28日就役
黒海艦隊へ配備

建造番号639「グライヴォロン」Грайворон
2015年4月10日起工/2020年4月進水/2021年1月30日就役
黒海艦隊へ配備

建造番号640「グラード」Град
2017年4月24日起工/2021年9月17日進水/2022年12月29日就役
バルト艦隊へ配備

建造番号641「ナロ・フォミンスク」Наро-Фоминск
2018年2月23日起工/2022年12月9日進水/2023年末就役予定
バルト艦隊へ配備予定

建造番号642「スタヴロポリ」Ставрополь
2018年7月12日起工/2024年就役予定
カスピ小艦隊へ配備予定


最終的には、黒海艦隊、バルト艦隊、カスピ小艦隊へ4隻ずつ配備される事になるようです。

ロシア海軍太平洋艦隊向けの第5のプロジェクト06363潜水艦モジャイスクは2023年8月にバルト海で洋上試験を開始する

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『タス通信』より
2023年7月6日9時45分配信
【潜水艦「モジャイスク」は8月にバルト艦隊射爆場での試験へ向かう】
モスクワ、7月6日/タス通信

太平洋艦隊の為に『アドミラルティ造船所』で建造されているプロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦「モジャイスク」は、2023年8月にバルト艦隊の海上射爆場での航行試験へ向かう。
『タス通信』は海軍分野の情報筋より伝えられた。

「8月初頭に係留岸壁での艤装作業が完了した後、モジャイスクはサイクル航行試験を実施する為にバルト艦隊の射爆場へ向かいます。
年末までに艦は海軍への引き渡しを計画しております」

対談者は話した。

彼によると、2024年初頭に「モジャイスク」バルト海射爆場で戦闘訓練任務への取り組みに着手し、夏に北極圏を横断して太平洋艦隊へ移動する。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

4月27日、ロシア海軍総司令官ニコライ・エフメノフ大将は、サンクトペテルブルクでの潜水艦「モジャイスク」の進水式で、プロジェクトは「大いなる近代化の余力」を持っている為、このタイプのディーゼルエレクトリック潜水艦の建造は続くと述べた。

[潜水艦について]
「モジャイスク」
は、プロジェクト636.3シリーズの第5の潜水艦であり、太平洋艦隊の為に『アドミラルティ造船所』で建造された。
更にシリーズには、潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」、「ヴォルホフ」、「マガダン」、「ウファ」が有る。
「モジャイスク」の起工は2021年8月に行われた。

近代化されたプロジェクト636.3は、海洋工学中央設計局『ルビーン』で主任設計者イーゴリ・モルチャノフ率いるチームにより開発された。
潜水艦の建造は、サンクトペテルブルク造船企業『アドミラルティ造船所』で行われている。
プロジェクト636.3ディーゼルエレクトリック潜水艦は、敵の水上艦船、潜水艦の破壊、哨戒、巡視、偵察、近海ゾーンでの交通線の保護の為に意図されている。

プロジェクト636.3「ワルシャワンカ」潜水艦は、第3世代大型ディーゼルエレクトリック潜水艦に属しており、世界で最も低騒音の潜水艦の1つと見られている。
潜水艦の全長は74メートル、最大排水量は3900トンを超える。
強度船体は潜水艦へ240メートルの作業潜航深度と300メートルの最大潜航深度を保障する。
航行距離は7500海里である。
潜水艦の主要兵装はミサイル複合体「カリブル-PL」である。



ロシア輸出用潜水艦プロジェクト636シリーズのロシア海軍向け最新改良型であるプロジェクト06363潜水艦は、先ず黒海艦隊向けに6隻が建造され、2014年~2016年に就役しました。
[プロジェクト06363潜水艦(黒海艦隊)]

その後、太平洋艦隊向けにも6隻のプロジェクト06363潜水艦を建造する事になり、2016年9月7日に契約が締結されました。
[サンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所はロシア海軍太平洋艦隊の為の6隻のプロジェクト06363潜水艦の建造契約を締結した]

1番艦B-274「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」は、サンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』で2017年7月28日に起工され、2019年3月28日に進水し、同年11月25日にロシア海軍へ就役しました。
2021年11月末にウラジオストクへ到着し、以後は日本海で行動しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーは距離1000km以上の地上目標へ日本海から巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

2番艦B-603「ヴォルホフ」は、『アドミラルティ造船所』で2017年7月28日に起工され、2019年12月26日に進水し、2020年10月24日に就役しました。
2021年11月末にウラジオストクへ到着し、以後は日本海で行動しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のプロジェクト06363潜水艦ヴォルホフは日本海から地上目標へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3番艦B-602「マガダン」は2019年11月1日に起工され、2021年3月26日に進水し、2021年10月12日に就役しました。
2021年10月初頭にウラジオストクへ到着し、以後は日本海で行動しています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新潜水艦マガダンはピョートル大帝湾で潜航訓練を実施した]

4番艦B-588「ウファ」は2019年11月1日に起工され、2022年3月31日に進水し、2022年11月16日に就役しました。
就役後はバルト海で訓練を続けており、2023年中にウラジオストクへ回航されます。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭潜水艦ウファは2023年秋に極東へ回航される]

5番艦「モジャイスク」は、6番艦「ヤクーツク」と共に2021年8月23日に起工されました。
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[ロシア海軍の為のボレイ-A戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦2隻、プロジェクト20380コルベット1隻、、プロジェクト20385コルベット1隻、プロジェクト06363潜水艦2隻はプーチン大統領の号令下で一斉に起工された]

「モジャイスク」は2023年4月27日に進水しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊向けの第5のプロジェクト06363潜水艦モジャイスクはサンクトペテルブルクで進水した]

進水後は造船所の岸壁で最終艤装が行なわれています。

2023年5月1日の「モジャイスク」(奥)
手前はプロジェクト677潜水艦「ヴェリーキエ・ルーキ」
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「モジャイスク」は2023年8月からバルト海で洋上試験(工場航行試験と国家試験)を行ないます。

「モジャイスク」ロシア海軍への引き渡しは2023年末に予定されています。

ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kは対地・対艦攻撃訓練を実施した


『タス通信』より
2023年7月6日11時8分配信
【北極圏で北方艦隊の飛行士は戦闘機MiG-29Kによる目標の破壊へ取り組んだ】
上海、7月4日/タス通信

北方艦隊航空・防空軍独立艦上戦闘機航空連隊戦闘機飛行士は、北極圏上空で戦闘機MiG-29Kによる地上及び海上の物体への集団打撃へ取り組んだ。
木曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「訓練計画の枠組みで、北方艦隊の北方艦隊の航空・防空軍の独立艦上戦闘機航空連隊の戦闘機飛行士は、複合空中訓練へ取り組みました。
練習-訓練飛行中に戦闘機MiG-29Kの飛行乗員は、地上及び海上の物体への仮想集団打撃の為の戦闘機動の要素へペアで取り組みました。
この訓練の目的は、様々な方向から敵の施設へ確実に打撃を与える機動を行なう技量の強化です」

声明では、こう述べられた。

飛行士は更に、中高度及び高高度での飛行を行ない、機動目標との空中戦闘の技量に磨きを掛けた。
広報サービスは、飛行には若い補充要員から選ばれた飛行士が参加した事を強調した。
彼らの中には、初めて戦闘用航空機で飛行した者も居た。

MiG-29Kロシア第4世代多目的超音速艦上戦闘機であり、MiG-29プロジェクトの発展型である。
30mm機関砲(弾数150発)で武装し、8ヶ所の吊り具には4500kgまでの様々なタイプの「空対空」及び「空対地(艦)」ミサイル、誘導爆弾を搭載できる。



[艦上戦闘機MiG-29K/KUB]
[艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUB(旧ブログ)]
[RSKミグMiG-29K/MiG-29KUB艦上戦闘機(RSKミグ公式サイト)]

ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の新たな艦上戦闘機は、当初、Su-27KUB(1999年初飛行)とMiG-29K/KUB(2007年初飛行)の2機種から選ぶ事になっていました。
[ロシア海軍は、2016年以降に新しい艦上戦闘機を採用する]

艦上戦闘機Su-27KUB(Su-33UB)
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その後、2009年2月にはMiG-29K/KUBに絞られる事になりました。
[ロシア海軍、MiG-29KUBを導入]
MiG-29K/KUBが選択されたのは、当時経営難に陥っていたミグ社への支援策と、更にはインド海軍向けとして既に生産を開始していたので調達が比較的容易だったという事によるものでした。

艦上戦闘機MiG-29K/KUB24機の購入契約が締結されたのは、それから3年後の2012年2月29日でした。
[ロシア国防省は艦上戦闘機MiG-29K/KUBの購入契約を締結した]

ロシア海軍向けのMiG-29KUB量産1号機は2013年10月下旬に初飛行しました。
[ロシア海軍の為の艦上戦闘機MiG-29KUB量産1号機は飛行試験を開始した]

2013年11月下旬、当初の計画通りに2機のMiG-29K(単座型)と2機のMiG-29KUB(複座型)ロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍は最初の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBを受領した]

2014年12月2日までに8機のMiG-29Kと2機のMiG-29KUBが、当初の計画通りにロシア海軍へ引き渡されました。
[ロシア海軍へ10機の艦上戦闘機MiG-29K/KUBが引き渡された]

2015年12月末までに10機のMiG-29Kが引き渡され、契約分全機の納入が完了しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの為の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは契約分全機(24機)の納入を完了した]

MiG-29Kは、現用の艦上戦闘機Su-33と共に重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」で運用されます。
[新たな艦上戦闘機MiG-29K/KUBはロシア海軍現用艦載機と共に運用される]

2016年1月には、MiG-29K/KUBを装備する新たな航空連隊~第100独立艦上戦闘機航空連隊が編成されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの為の新たな艦上戦闘機MiG-29Kの航空連隊の編成は殆ど完了している]

2016年3月20日、第100独立艦上戦闘機航空連隊としての本格的な飛行訓練が始まりました。
[MiG-29K/KUBで編成されたロシア海軍の新たな艦上戦闘機航空連隊は本格的な戦闘訓練飛行を始めた]

2016年6月からはクリミア半島サキ飛行場へ進出し、「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板を模した艦上戦闘機発着艦訓練施設(旧ニートカ)で訓練を行ないました。
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2016年8月8日に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフへ初めて艦上戦闘機MiG-29KRが着艦した]

母艦となる「アドミラル・クズネツォフ」には、MiG-29K/MiG-29KUBを運用する為の新たな慣性航法システムが装備されています。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは艦上戦闘機MiG-29K/KUBを運用する為の新型システムを搭載する]


重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を中核とするロシア海軍空母機動部隊は、2016年10月15日から2017年2月8日に掛けて地中海への遠距離航海を行ない、シリア沖まで進出しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

この遠征において「アドミラル・クズネツォフ」には、少なくとも4機のMiG-29K(機体番号41、46、47、49)と3機のMiG-29KUB(機体番号50、52、53)が搭載されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは40機程度の搭載機を有する]

2016年11月13日には1機のMiG-29K「アドミラル・クズネツォフ」への着艦時に墜落しました。
機体は海中に没しましたが、パイロットは無事に救助されました。
[地中海東部のロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフで艦上戦闘機MiG-29Kの墜落事故が発生した]
[ロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機MiG-29KRの墜落事故(2016年11月13日)・続報]

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月15日からシリア領内のテロ組織への空爆を開始し、MiG-29K/MiG-29KUBも参加しました。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの艦上戦闘機Su-33とMiG-29K/KUBは2016年11月~2017年1月にシリア領内のテロ組織を空爆した]

「アドミラル・クズネツォフ」の帰投後、空母部隊の将兵はクレムリンで表彰を受けました。
[シリア軍事作戦へ参加したロシア海軍北方艦隊の空母部隊の将兵はクレムリンで表彰を受けた]

『ロシア大統領府』公式サイトより
2017年2月23日16時30分配信
【北方艦隊将兵との会合】
この動画で6:00辺りから登場する士官(キリール・エフゲニエヴィチ・レヴャキン大尉)は、MiG-29Kパイロット(第100独立艦上戦闘機航空連隊の飛行中隊長)です。
レヴャキン大尉は2016年8月に初めて「アドミラル・クズネツォフ」へ着艦し、この前のシリア遠征では17回のフライト(発着艦)を行ないました。


現在、第100独立艦上戦闘機航空連隊MiG-29K/KUBは、艦上戦闘機Su-33と共にセヴェロモルスク-3飛行場へ駐留しています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kは空中戦闘訓練を行なった]
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2018年4月10日には、Su-33と共にロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」の対空防衛訓練で「敵機役」を務めています。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはバレンツ海で艦上戦闘機Su-33及びMiG-29Kを相手に対空戦闘訓練を行なった]

2018年6月8日、第100艦上戦闘機航空連隊MiG-29K/KUBは、発着艦訓練を行なう為、クリミア半島サキ飛行場艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kはクリミア半島の発着艦訓練施設ニートカで訓練飛行を行なう]
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2018年7月29日の「ロシア海軍の日」には、クロンシュタット及びサンクトペテルブルクで行なわれた主要海軍パレードへ参加しました。
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第100艦上戦闘機航空連隊MiG-29K/KUBは、ムルマンスク州セヴェロモルスク-3飛行場に駐留し、訓練飛行を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは悪天候下で飛行訓練を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはコラ半島及びバレンツ海で戦闘飛行訓練を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは戦闘飛行訓練を行なった]

2019年9月25日、第100艦上戦闘機航空連隊MiG-29K/KUBは、再びクリミア半島艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)へ向かいました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカで訓練を行なう]

10月11日からニートカでの着艦訓練を開始しました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカで着艦訓練を行なった]

10月29日までに訓練は完了し、その後、セヴェロモルスク-3飛行場へ戻りました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBはクリミアの発着艦訓練施設ニートカでの訓練を完了した]

その後はコラ半島バレンツ海で訓練飛行を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは夜間飛行訓練を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K/MiG-29KUBは空中戦闘訓練を行なった]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kはコラ半島とバレンツ海上空で戦闘訓練を行なった]


MiG-29K/MiG-29KUBは新たなヘルメット装着式情報表示システムを装備します。
[ロシア海軍の艦上戦闘機MiG-29K/KUBは新たなヘルメット装着式目標指定システムを得る]


MiG-29K/KUB「母艦」アドミラル・クズネツォフは、2018年4月末から近代化改装工事が行なわれています。
復帰は2024年に予定されています。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]


北方艦隊は、2021年1月16日から北極圏ノヴァヤ・ゼムリャ諸島に分遣隊を派遣し、1ヶ月交代でロガチョフ飛行場へ駐留する事になりました。
先ず初めにヴィスレンスキー赤旗・クトゥーゾフ勲章授与・第98親衛混成航空連隊高空迎撃戦闘機MiG-31BMが派遣されました。
[ロシア海軍北方艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは北極のノヴァヤ・ゼムリャ諸島へ配備された]
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3月12日にはMiG-31BMでは無く、第100艦上戦闘機航空連隊MiG-29Kロガチョフ飛行場へ派遣されました。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kは北極のノヴァヤ・ゼムリャ諸島へ派遣された]


2021年10月上旬から11月中旬までクリミア半島サキ飛行場艦上戦闘機発着訓練施設(旧ニートカ)へ派遣され、発着艦訓練を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29K、クリミアのサキ飛行場の訓練複合体ニートカで発着艦訓練(2021年10月上旬~11月中旬)]

11月24日にセヴェロモルスク-3飛行場へ戻りました。
[クリミアのサキ飛行場の訓練複合体ニートカでの発着艦訓練を終えたロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kはセヴェロモルスク-3へ戻った]

その後はコラ半島バレンツ海で訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33とMiG-29Kの新人パイロットは飛行訓練を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33とMiG-29Kはコラ半島とバレンツ海で空中戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kはコラ半島とバレンツ海上空で夜間飛行訓練を実施した]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kの新人パイロットはバレンツ海上空で飛行戦闘訓練を実施した]

ノヴァヤ・ゼムリャでも演習を行なっているので、現在でもロガチョフ飛行場への派遣は続いているようです。
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機MiG-29Kはノヴァヤ・ゼムリャ列島で地対空ミサイルS-400の戦闘訓練へ参加した]
[ロシア海軍北方艦隊の艦上戦闘機Su-33とMiG-29Kはノヴァヤ・ゼムリャで地対空ミサイルS-400の戦闘訓練へ参加した]

ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極海で長時間飛行を実施した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2023年7月5日13時54分配信
【北方艦隊のTu-142は北極で9時間の飛行を実施した】
モスクワ、7月5日-ロシア通信社ノーボスチ

北方艦隊対潜航空機Tu-142は、北氷洋の中立海域上空で9時間の飛行を実施した。
北方艦隊広報サービスは発表した。

「Tu-142乗員の飛行時間は9時間以上に及びました。
対潜航空機の乗員はバレンツ海及びカラ海、そして更に北氷洋南部海域の上空飛行を実施しました」

艦隊は伝えた。

乗員は氷上偵察と北極の状況の監視を行なった事が指摘された。

艦隊は、Tu-142の飛行は空域使用に関する国際規則に厳密に従って行われた事を強調した。



ソ連/ロシア海軍遠距離対潜哨戒機Tu-142は、戦略爆撃機Tu-95の海軍向けヴァージョンであり、1968年6月18日に初飛行し、1972年11月15日に軍備採用されました。
1968年から1994年までに合計で100機生産され、この内の8機はインドへ輸出されました。


現在、ロシア海軍航空隊では、北方艦隊太平洋艦隊に各12機が在籍しています。

ロシア北方艦隊Tu-142第45航空・防空軍(2015年12月編成)の第403独立混成航空連隊に所属し、ヴォログダ州キペロヴォ飛行場に駐留しています。
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ロシア海軍航空隊Tu-142は、度々遠方海域へ進出しています。

北方艦隊Tu-142は、2016年6月初頭と2018年3月末に地中海東部へ進出しています。
[ロシア海軍航空隊の対潜哨戒機Tu-142M3はシリア上空で目撃された]
[シリア上空で目撃されたロシア海軍航空隊の長距離哨戒機Tu-142M3は、地中海で警備艦アドミラル・グリゴロヴィチと合同演習を行なっていた]
[ロシア海軍航空隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142M3は地中海南東部で潜水艦探知演習を行なった]


2020年3月4日、北方艦隊の2機のTu-142クリミア半島まで進出し、黒海艦隊航空隊と共に演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はクリミア半島上空で空中給油訓練を行なった]

2020年3月8日、北方艦隊の2機のTu-142大西洋まで進出しました。

[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は大西洋上空の長距離飛行を行なった]

2020年3月11日、北方艦隊の2機のTu-142は再び大西洋まで進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は再び大西洋上空の長距離飛行を行なった]

4月29日、北方艦隊の2機のTu-142は、バレンツ海、ノルウェー海、そして北海へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はバレンツ海、ノルウェー海、北海の上空を飛行した]

6月27日には、初めて北方艦隊太平洋艦隊の合計7機のTu-142が同じ日に長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊と太平洋艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142MKは、バレンツ海及びノルウェー海、北太平洋の上空で長時間飛行を行なった]

7月3日、北方艦隊の3機のTu-142は、バレンツ海、ノルウェー海、北東大西洋で長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はバレンツ海、ノルウェー海、北東大西洋で長時間飛行を行なった]

8月28日には、北方艦隊の4機のTu-142太平洋艦隊の4機のTu-142が長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍航空隊の4艦隊の航空隊は同時飛行訓練を行なった]

9月12日、北方艦隊の2機のTu-142は、バレンツ海、ノルウェー海、北海で長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はバレンツ海、ノルウェー海、北海で長時間飛行を行なった]

9月17日、北方艦隊の2機のTu-142は、バレンツ海、ノルウェー海、北海、大西洋で長時間飛行を行ないました。

[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はバレンツ海、ノルウェー海、北海、大西洋で長時間飛行を行なった]

11月21日、北方艦隊の2機のTu-142は、北極で長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極海で長時間飛行を行なった]

11月28日~29日に掛けて北方艦隊の2機のTu-142北極及び北東大西洋で約12時間に渡る長時間飛行を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極海と北東大西洋で長時間飛行を行なった]


2021年3月29日、北方艦隊の2機のTu-142ノルウェー海北海で約11時間にわたる長時間飛行を行ない、ノルウェー空軍イギリス空軍戦闘機が緊急発進しました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はノルウェー海と北海で長時間飛行を行なった]

2022年2月2日にはバレンツ海ノルウェー海を経由して北東大西洋へ進出し、潜水艦捜索演習を行ないました。
更に、北東大西洋アイルランド南方海域に居るロシア北方艦隊艦船部隊(「マルシャル・ウスチーノフ」部隊)の上空を飛行しました。

[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北東大西洋(アイルランド南方海域)で潜水艦捜索演習を実施した]

この他にも、2022年中に何度か北極海大西洋へ進出しました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極上空のパトロールを続ける]

ロシア海軍からの公式発表は有りませんが、2023年4月30日にはノルウェー海北部大西洋を飛行し、ノルウェー空軍イギリス空軍戦闘機が同行しました。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142はノルウェー海及び北部大西洋上空を飛行した]

この他に北方艦隊Tu-142は、北極海の氷原の偵察も行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の遠距離対潜哨戒機Tu-142は北極海の氷原を偵察した]

ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」は中国の上海を訪問した

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『タス通信』より
2023年7月5日18時28分配信
【ロシア海軍の2隻のコルベットは親善訪問の為に上海へ到着した】
上海、7月4日/タス通信

ロシア連邦海軍の2隻の艦は、親善訪問の為、水曜日に上海へ到着した。
これは、新型コロナウイルス対策による制限が終了してから初めてのロシア艦上海への寄港となる。
『タス通信』特派員は伝えた。

コルベット「グロームキー」「ソヴェルシェーンヌイ」は、長江黄浦江の合流点に配置されている中国人民解放軍海軍の軍事基地の1つの桟橋へ係留されている。
ロシア海軍太平洋艦隊の艦は、軍楽隊の演奏の下、海軍基地司令官、上海外交委員会の代表、上海ロシア連邦総領事ドミトリー・ルキャンツェフに出迎えられた。

白い正装の中国船員が桟橋に並び、ロシア語中国語で歓迎の文字が書かれた横断幕を掲げた。
「ロシアと中国の友情万歳。
ロシア海軍の艦列の上海訪問を熱烈に歓迎する」

横断幕の1つには、こう書かれていた。

「総領事館を代表して、ロシア連邦海軍の艦2隻の上海港への寄港を歓迎します。
彼らの到着は象徴的であり、非常に重要な性質を帯びています。
これは、3年に渡ったパンデミック期間の後の初めての太平洋艦隊の艦の寄港であり、我々の国が軍事-政治を含め、全ての方面で非常に緊密な協力を維持している事を明確に示しています。
これは、現在の国際情勢下において、特に重要です。
与えられた全ての任務は滞りなく果たされるであろう事を確信しており、滞在するロシア艦を上海はもてなし、
両国の軍の間を含め、ロシアと中国の間の良好かつ友好的なパートナーシップを再び示す事でしょう」
ルキャンツェフ
『タス通信』特派員のインタビューで話した。

コルベット「グロームキー」「ソヴェルシェーンヌイ」は、7月11日まで上海に滞在する。



ロシア太平洋艦隊プロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)は、2023年5月10日にピョートル大帝湾艦載ヘリコプターKa-27の着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はピョートル大帝湾でヘリコプターの着艦訓練を実施した]

その後、中型海洋給油船「ペチェンガ」と共に日本海を南下し、5月12日に対馬海峡を通過して東シナ海へ入り、5月14日には与那国島西表島の間の海域を通過しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はアジア・太平洋地域への遠距離航海へ出発した]

その後、南シナ海へ移動し、5月16日には戦闘演習を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」は南シナ海で戦闘演習を実施した]

「グロームキー」は5月下旬にシンガポール海峡を通過し、5月24日にマラッカ海峡へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」はマラッカ海峡へ入った]

「グロームキー」インド洋新造砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」と合流し、同船をエスコートしてマラッカ海峡シンガポール海峡を通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」はマラッカ海峡とシンガポール海峡を通過する新造砕氷船エヴパチー・コロヴラトをエスコートした]

その後、「ソヴェルシェーンヌイ」及び「ペチェンガ」と合流してジャワ海へ入り、6月2日には消火(ダメージコントロール)訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はジャワ海で消火訓練を実施した]
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6月5日、国際海軍演習『コモド-2023』へ参加する為、インドネシアマカッサル港へ到着しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベットはインドネシアの国際海軍演習『コモド-2023』へ参加する]

6月5日~8日にインドネシア沖で実施された国際演習『コモド-2023』には、主催国インドネシアを始め、ロシア、中国、アメリカ、イギリス、日本、韓国など36ヶ国が参加しました。
 
[ロシア海軍太平洋艦隊が参加したインドネシアの国際海軍演習『コモド-2023』は終了した]

演習終了後、6月11日にインドネシアスラバヤ港へ到着し、翌6月12日にロシア連邦の祝日『ロシアの日』(ソヴィエト連邦時代の1990年6月12日、ロシア・ソヴィエト連邦社会主義共和国の国家主権の宣言が採択された事を記念する日)を祝いました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベットはインドネシアのスラバヤ港で『ロシアの日』を祝った]

その後にスラバヤ港を出航し、6月21日には南シナ海で対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」は南シナ海で対潜演習を実施した]

6月27日にはフィリピン海南部へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」はフィリピン海南部へ入った]

この時に台湾沖を通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」は台湾東方沖を通過した]

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6月27日には与那国島沖を航行し、27日~29日には石垣島南東沖海域を遊弋、6月30日には沖縄本島宮古島の間の海域を北進しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2023年6月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

7月1日~3日には宮古島北東沖で投錨停泊し、7月4日には久場島大正島の間の水域を北上しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2023年7月4日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

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7月5日には中国上海へ入港しました。

2隻のコルベットは7月11日まで上海に滞在します。

ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」の航跡(2023年5月上旬~7月初頭)

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ロシア太平洋艦隊プロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」(333、2017年7月20日就役)と「グロームキー」(335、2018年12月25日就役)は、2023年5月10日にピョートル大帝湾艦載ヘリコプターKa-27の着艦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はピョートル大帝湾でヘリコプターの着艦訓練を実施した]

その後、中型海洋給油船「ペチェンガ」と共に日本海を南下し、5月12日に対馬海峡を通過して東シナ海へ入り、5月14日には与那国島西表島の間の海域を通過しました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はアジア・太平洋地域への遠距離航海へ出発した]

その後、南シナ海へ移動し、5月16日には戦闘演習を行ないました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」は南シナ海で戦闘演習を実施した]

「グロームキー」は5月下旬にシンガポール海峡を通過し、5月24日にマラッカ海峡へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」はマラッカ海峡へ入った]

「グロームキー」インド洋新造砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」と合流し、同船をエスコートしてマラッカ海峡シンガポール海峡を通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」はマラッカ海峡とシンガポール海峡を通過する新造砕氷船エヴパチー・コロヴラトをエスコートした]

その後、「ソヴェルシェーンヌイ」及び「ペチェンガ」と合流してジャワ海へ入り、6月2日には消火(ダメージコントロール)訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」はジャワ海で消火訓練を実施した]
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6月5日、国際海軍演習『コモド-2023』へ参加する為、インドネシアマカッサル港へ到着しました。


[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベットはインドネシアの国際海軍演習『コモド-2023』へ参加する]

6月5日~8日にインドネシア沖で実施された国際演習『コモド-2023』には、主催国インドネシアを始め、ロシア、中国、アメリカ、イギリス、日本、韓国など36ヶ国が参加しました。
 
[ロシア海軍太平洋艦隊が参加したインドネシアの国際海軍演習『コモド-2023』は終了した]

演習終了後、6月11日にインドネシアスラバヤ港へ到着し、翌6月12日にロシア連邦の祝日『ロシアの日』(ソヴィエト連邦時代の1990年6月12日、ロシア・ソヴィエト連邦社会主義共和国の国家主権の宣言が採択された事を記念する日)を祝いました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベットはインドネシアのスラバヤ港で『ロシアの日』を祝った]

その後にスラバヤ港を出航し、6月21日には南シナ海で対潜演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」は南シナ海で対潜演習を実施した]

6月27日にはフィリピン海南部へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」はフィリピン海南部へ入った]

この時に台湾沖を通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」と「ソヴェルシェーンヌイ」は台湾東方沖を通過した]

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6月27日には与那国島沖を航行し、27日~29日には石垣島南東沖海域を遊弋、6月30日には沖縄本島宮古島の間の海域を北進しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2023年6月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

7月1日~3日には宮古島北東沖で投錨停泊し、7月4日には久場島大正島の間の水域を北上しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2023年7月4日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

今後、「ソヴェルシェーンヌイ」「グロームキー」対馬海峡を通過して日本海へ入り、ウラジオストクへ帰投するようです。

ロシア海軍バルト艦隊の攻撃ヘリコプターMi-24と輸送戦闘ヘリコプターMi-8はカリーニングラード州で地上攻撃訓練を実施した

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『タス通信』より
2023年7月5日0時53分配信
【バルト艦隊のヘリコプター乗員は敵の車両列及び人員を撃破する演習を行なった】
カリーニングラード、7月4日/タス通信

バルト艦隊海上航空隊打撃ヘリコプターMi-24及び輸送-戦闘ヘリコプターMi-8の10名以上の乗員は、カリーニングラード州の航空射爆場で実際の機関砲射撃及び爆撃を行ない、標的~仮想敵の車両列、人員、陣地を撃破した。
火曜日に艦隊広報サービスは発表した。

「ヘリコプターMi-24及びMi-8の乗員は、練習-訓練飛行中、超低高度及び中高度で距離500メートルから3000メートルの地上目標への航空攻撃手段の使用と、そして更に艦隊の沿岸軍部隊の前進の火力支援の保障、空中偵察の問題へ取り組みました」
声明では、こう述べられた。

戦闘動作での飛行中、ヘリコプター乗員無誘導航空ロケット耐熱練習爆弾P-50T2連装23mm速射機関砲GSh-23を装備する汎用機関砲コンテナUPK-23/250を使用し、単独またはペアで打撃を与えた事が指摘された。

「計画戦闘訓練活動には10​​機以上のヘリコプターMi-24とMi-8ヘリコプターが関わりました。
飛行士は航空攻撃手段の実地使用の為、計20回以上のヘリコプターの飛行を行ないました」

広報サービスは明らかにした。



バルト艦隊海上航空隊は、艦上対潜ヘリコプターKa-27、艦上輸送ヘリコプターKa-29、そして攻撃ヘリコプターMi-24、輸送ヘリコプターMi-8を保有しています。

[第396混成ヘリコプター連隊]
・第125独立ヘリコプター飛行隊:Mi-8、Mi-24
・第396独立艦上対潜ヘリコプター飛行隊:Ka-27 Ka-29


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特に、ロシア海軍航空隊Mi-24が配備されているのはバルト艦隊のみです。




バルト艦隊ヘリコプターは、カリーニングラード州ドンスコエ飛行場に駐留しています。
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第125独立ヘリコプター飛行隊は、元々は陸軍航空隊第288独立ヘリコプター連隊(1976年12月20日創設、ウラジーミル市に駐留)の一部であり、当初はMi-8T輸送揚陸ヘリコプターを装備していました。
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1977年3月、第288連隊攻撃ヘリコプターMi-24の導入を開始し、1987年4月にはカリーニングラード州へ移転しました。

1980年2月からアフガニスタンでの作戦に従事し、9年間で延べ500名以上の将兵が派遣され、18名が戦死しました。

1986年5月にはチェルノブイリ原子力発電所事故への対処の為、同地へ派遣されました。

1990年の時点で第288連隊は3個飛行隊(Mi-24飛行隊2個、M-8飛行隊1個)編成でしたが、1991年12月のソヴィエト連邦解体後は兵力が削減され、2個飛行隊(Mi-24飛行隊1個、M-8飛行隊1個)編成になりました。

1995年にはチェチェン紛争へ派遣されました。

1997年12月にロシア海軍バルト艦隊航空隊へ移管されました。

2002年7月1日付で第288独立ヘリコプター連隊第125独立ヘリコプター飛行隊へ再編され、2003年3月1日までに再編作業を完了して戦闘当直へ復帰しました。

現在では、8機程度のMi-24VPを保有しています。

カムチャツカ沖でロシア海軍太平洋艦隊の迎撃戦闘機MiG-31が墜落した

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『タス通信』より
2023年7月4日22時31分配信
【カムチャツカでMiG-31が計画訓練飛行中に墜落した】
モスクワ、7月4日/タス通信

戦闘機MiG-31は、アヴァチンスキー湾上空での計画訓練飛行中に墜落した。
火曜日に太平洋艦隊広報サービスは発表した。
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「7月4日、カムチャツカ地方のアヴァチンスキー湾上空で計画訓練飛行を行っていた戦闘機MiG-31が墜落しました。
航空機は弾薬無しで飛行していました」

声明では、こう述べられた。

既に事故現場には太平洋艦隊捜索救助部隊が向かい、乗組員の捜索を行なっている事が指摘された。



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カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場には、太平洋艦隊海軍航空隊迎撃戦闘機MiG-31が駐留しています。

エリゾヴォ基地
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エリゾヴォ基地MiG-31
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このMiG-31は、元々はロシア防空軍第865独立戦闘機航空連隊(1989年にSu-15からMiG-31へ機種改編)に所属していたのですが、防空軍空軍と合併した後の1998年7月1日に海軍航空隊へ移管されました。

その後、第865独立戦闘機航空連隊は廃止され、第317混成航空連隊の下の1個飛行隊へ改編されました。

現在は、30機程度のMiG-31が配備されています。


現在、ロシア航空宇宙軍MiG-31は、電子機器を換装し、対地/対艦ミサイルの運用能力を付与するMiG-31BMへの近代化改修を行なっています。




太平洋艦隊海軍航空隊所属のMiG-31ニジニ・ノヴゴロド航空機製造工場『ソコル』MiG-31BMへ改修される事になり、改修を終えた最初の2機が2019年2月20日にカムチャツカエリゾヴォ飛行場へ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊へ近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの慣熟訓練を進めている]
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊は近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMの飛行訓練を行なっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは空中戦闘訓練を行なった]

2020年2月8日、次のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊へ高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]

2020年12月下旬には4機目のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊のカムチャツカの飛行場へ4機目の近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが配備された]

2022年3月1日にも2機のMiG-31BMエリゾヴォへ到着しています。


[ロシア海軍太平洋艦隊航空隊のカムチャツカの飛行場へ2機の近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが到着した]

2022年12月27日、2機のMiG-31BMエリゾヴォ飛行場へ到着しました。
[カムチャツカ半島のエリゾヴォ飛行場へロシア海軍太平洋艦隊航空隊の2機の近代化改修された高空迎撃戦闘機MiG-31BMが到着した]
これでエリゾヴォ飛行場に駐留する海軍航空隊MiG-31BMは計8機になりました。


エリゾヴォMiG-31BMは、2020年12月1日から2機程度のMiG-31BMが交代でチュクチ半島ウゴリニエ・コピ飛行場へ展開し、戦闘当直任務、つまりスクランブル待機に就いています。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMはチュクチ半島で戦闘当直に就いた]
[チュクチ半島でスクランブル当直に就くロシア海軍太平洋艦隊の高空迎撃戦闘機MiG-31BMは交代した]

近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2024年春に洋上試験を開始し、同年末に復帰する

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『タス通信』より
2023年7月4日9時11分配信
【情報筋は航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の海軍への引き渡しは2024年末になる可能性が有ると述べた】
モスクワ、7月4日/タス通信

プロジェクト1143.5重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」ロシア海軍への引き渡しは2024年末になるかもしれない。
『タス通信』は情報筋より伝えられた。

「調整された計画によると、航空母艦の工場航行試験は2024年春に、国家試験は同年秋に開始される事になっております。
問題無く試験が行なわれた場合、艦は2024年末に海軍へ引き渡せるでしょう。
試験中にそうでは無かった場合、2025年への延期は避けられないでしょう」

対談者は話した。

彼によると、「アドミラル・クズネツォフ」の修理と近代化は、第35艦船修理工場(『統合造船業営団』へ加入している艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』の支所)で7年目に入っている。
「航空母艦は工場の岸壁に在り、その艤装と係留試験が行なわれています。
艦は全く新しい中身、特にトランポリン台付きの新たな甲板、新たな動力装置、新たなケーブル配線、新たな艦上航空機の発艦・着艦管制システム、新たな航法システムを得ます」

対談者は話した。

彼は、修理の遅延は、協力企業の機器の供給の遅延と発注者の絶え間ない要求の変化に関連するものであると指摘した。
彼によると、修理と近代化の完了後、航空母艦の勤務期間は20年延長される。

『タス通信』は、この情報を公式に確認していない。

以前に『タス通信』艦船修理センターより伝えられたように、「アドミラル・クズネツォフ」乾ドックからの出渠操作は2月に完了した。
航空母艦は2022年5月にドックへ入り、6月から修理及び近代化の為のドックでの作業が始まった。

[巡洋艦について]
「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」
は、海軍最大の艦であり、唯一の航空母艦である。
北方艦隊の一員であり、ロシア連邦海軍の旗艦である。
2018年2月23日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、巡洋艦ウシャコーフ勲章を授与した(「国の防衛能力の強化、高水準の戦闘訓練を示し、戦闘任務遂行中に乗組員が見せた勇気及び英雄的行為の功績により」)。

「アドミラル・クズネツォフ」シリア沖での戦闘勤務の後に修理へ入った。
2018年4月、ロシア連邦国防省巡洋艦の中間修理と限定的近代化を実施する契約を『統合造船業営団』と締結した。



ロシア海軍唯一の「航空母艦」ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月21日就役)は、シリア作戦(2016年11月~2017年1月)から帰投した翌年の2018年4月23日に近代化改装の契約が締結され、その直後にムルマンスク『第35艦船修理工場』(セヴェロドヴィンスク艦船修理工場『ズヴェズドーチカ』の傘下)で改装工事が始まりました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の契約は締結された]

近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体、火災探知システムなどは新型に変更される事になるようです。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』により、「アドミラル・クズネツォフ」の新たな近代化改装案が作成されました。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]
「アドミラル・クズネツォフ」には、新たな淡水化装置が設置されます。

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装により新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されます。
[近代化改装されるウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな高射ミサイル砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな高射ミサイル-機関砲複合体パーンツィリ-Mを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、近代化改装の際に新たな航空機管制複合体を装備します。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは新たな航空機管制複合体レジストル-Eを装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の費用については、これまでに様々な数字が出ていましたが、結局、約600億ルーブルに落ち着いたようです。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の費用は約600億ルーブルになる]

「アドミラル・クズネツォフ」機関(蒸気タービン)自体は変更されませんが、蒸気発生用のボイラーは8基全てが交換される事になり、2018年7月下旬からボイラーの撤去作業が始まりました。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフのボイラーの撤去作業が始まった]

蒸気タービン機関自体も大規模な修復が行なわれます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは蒸気タービンエンジンを修復する]

「アドミラル・クズネツォフ」は、8基のボイラー(KVG-4)を、サンクトペテルブルク『バルト工場』で新たに製造されたボイラーKVG-4と交換します。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月4日8時0分配信
【情報筋:「アドミラル・クズネツォフ」の新たなロシア製ボイラーは25年と見積もられている】
新たなボイラーKVG-4の寿命は25年になります。

「アドミラル・クズネツォフ」の火災探知システムは、予算の都合の為か、半分だけが新型に取り換えられることになるようです。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは火災探知システムの半分を新型に替える]

更には、電力供給体系(ケーブル線)の一部も更新されます。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは電力供給体系を部分的に更新する]


「アドミラル・クズネツォフ」は、2018年9月17日にムルマンスク北東のロスリャコヴォ第82艦船修理工場大型浮きドックPD-50へ入渠しました。
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[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは大型浮きドックPD-50へ入った]

2018年10月30日未明、大型浮きドックPD-50へ入渠していた「アドミラル・クズネツォフ」の出渠作業中、突然に電力供給が止まり、浮きドックは沈没しました。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフを修理中の浮きドックPD-50で事故が発生した]

この事故により、浮きドックPD-50のクレーン1基が「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下し、甲板を損傷しました。
具体的には、飛行甲板に直径5メートル程の穴が開きました。

「アドミラル・クズネツォフ」は、事故後にロスリャコヴォからムルマンスク第35艦船修理工場へ回航され、第24埠頭(「アドミラル・クズネツォフ」がいつも停泊している場所)へ係留されました。

「アドミラル・クズネツォフ」の飛行甲板へ落下したクレーンは、12月下旬に撤去されました。
[浮きドックPD-50の沈没事故により航空母艦アドミラル・クズネツォフの飛行甲板へ落下したクレーンは完全に撤去されている]


2019年12月12日10時16分(モスクワ時間)、近代化改装工事中の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の第1発電機区画での溶接作業中に火災が発生しました。
[近代化改装工事中の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフで火災が発生した]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報]
[ロシア海軍の航空母艦アドミラル・クズネツォフ火災事故(2019年12月12日)続報(その2)]
火災は24時間以内に鎮火されましたが、乗組員の士官2名が死亡し、他に14名が火災発生時の有毒ガスによる中毒で入院しました。

この火災により、「アドミラル・クズネツォフ」第1発電機区画が全焼しましたが、致命的な損傷は受けておらず、修理及び近代化改装作業は続行されています。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、2019年12月12日の火災により致命的な損傷は受けておらず、修復及び近代化されて復帰する]

『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏によると、「アドミラル・クズネツォフ」の火災による損害額は、3億ルーブル~3億5000万ルーブルになるとの事です。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの2019年12月12日の火災の損害額は3億5000万ルーブルと見積もられた]


従来の『第35艦船修理工場』乾ドックのサイズでは、「アドミラル・クズネツォフ」は入渠できませんでしたが、これを、同艦が入渠できるサイズに拡張する計画は以前から有り、PD-50沈没事故を受け、これが実行に移される事になりました。
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[ムルマンスクの第35艦船修理工場は再構築(ペレストロイカ)される]
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]

元々の『第35艦船修理工場』の2つの乾ドックを結合し、「アドミラル・クズネツォフ」が入渠できるサイズへ拡大されました。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは、ムルマンスク艦船修理工場の乾ドック拡張後にドック入りする]

なお、乾ドック拡張工事の最中、請負業者と発注者『第35艦船修理工場』との間で金銭トラブルが発生した為、2020年6月下旬に新たな請負業者として『オルゲネルゴストロイ』商会が選ばれ、工事が再開されました。
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[ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグはウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代改装を行なっているムルマンスク艦船修理工場を視察した]

新たな乾ドックへの注水は2022年3月下旬に完了し、「アドミラル・クズネツォフ」の入渠は2022年4月に予定されていましたが、気象条件などの理由により、5月20日にずれ込みました。
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[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2022年4月に新たな乾ドックへ入渠する]

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乾ドックは未だ正式の水密性扉が設置されておらず(セヴェロドヴィンスク造船所『セヴマシュ』で建設中、2022年末までに完成予定)、暫定的な防水扉ドックの入り口を塞いで水を抜く作業は7月27日までに完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装工事を行なうムルマンスクの乾ドックの排水作業は完了した]

その後、ドックでしか出来ない吃水線より下の部分の作業が始まりました。
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2022年12月中旬までにドックでの作業は完了しました。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは乾ドックでの工事を完了し、進水を準備する]

12月20日に「アドミラル・クズネツォフ」乾ドックから進水させる作業が始まりました。
ただ、乾ドックには未だ正式の水密性扉が設置されておらず、入り口は暫定的に塞がれているだけなので、それを少しずつ開けてドック内へ注水する必要が有ります。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは乾ドックからの出渠作業を開始した]

2022年12月22日11時頃(モスクワ時間)、乾ドックに居た「アドミラル・クズネツォフ」で小規模な火災が発生しました。
火災は左舷側の船室で発生し、6平方メートルが燃えましたが、11時30分頃に鎮火されました。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフで小規模な火災が発生し、鎮火された]

2023年2月21日夕方にドックから進水しました。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは乾ドックから進水した]

乾ドックから出た後、「アドミラル・クズネツォフ」『第35艦船修理工場』の岸壁で残りの工事を行ないます。
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そして近代化改装中には大幅に減らされていた「アドミラル・クズネツォフ」の乗組員の再編成が始まりました。
以前には「アドミラル・クズネツォフ」の乗組員は1900名以上でしたが、近代化改装による自動化と省力化により、1500名程度に削減されます。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの乗組員の再編成が始まった]

以前には、「アドミラル・クズネツォフ」は2023年末までに近代化改装を終えて復帰する予定でしたが、2024年初頭に延期される事になりました。
[ウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2024年に近代化改装を終えてロシア海軍へ復帰する]

「アドミラル・クズネツォフ」は2024年春に洋上試験を開始し、順調に行けば2024年末には艦隊へ復帰します。


近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも25年間の就航が可能となります。
つまり、2049年頃までは現役に留まるという事です。
[近代化改装されるロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは少なくとも2049年まで現役に留まる]

ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦グラード、ゼリョヌイ・ドル、ロケット艇チュバシヤ、ディミトロフグラードは1ヶ月間バルト海と北海で行動した後にバルチースク基地へ帰投した

『クラースナヤ・ヴェスナ』より
2023年7月3日17時9分配信
【バルト艦隊の艦は海上航海任務を遂行し、基地へ戻った】

バルト海及び北海で意図された任務を遂行した後、小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」「グラード」ロケット艇「チュバシヤ」、「ディミトロフグラード」で構成される打撃艦グループは、恒久駐留所へ戻った。
7月3日に西方軍管区広報サービスはロシア国防省の公式インターネットポータルで発表した。

バルト艦隊の艦は、1ヶ月に渡り続いた航海の後にバルチースクへ戻った。
航海は、バルト艦隊の担当ゾーンにおける海軍の艦の常時の存在の枠組みで行なわれた。

航海中に5500海里以上を走破した。
軍事船員は数十回の艦上演習及び訓練を行ない、バルト艦隊グループとの作戦演習へ参加した。

ミサイル-砲術戦闘部門の専門家は、仮想敵艦支隊及び沿岸目標へミサイル複合体「モスキート」及び「カリブル」でミサイル打撃を与える課題へ取り組み、電子ミサイル発射を実行した。
更に、海上及び空中目標への実地砲射撃、艦の対空及び対破壊工作防衛へ取り組み、他の戦闘演習活動を実施した。

バルト艦隊船員は戦闘任務を成功裏に遂行した。
航海から戻った艦は技術的には健常である。
必要な物資を補充した後、彼らは意図された任務を遂行する準備が整う。

司令部の代表、船員の家族と親類は、ロケット艦及びロケット艇の乗組員を出迎えた。
航海で功績を残した軍人は艦隊司令部から激励される。



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プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の10番艦「グラード」は、ロシア内陸部ゼレノドリスク『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2017年4月24日に起工され、2021年9月17日に進水し、2022年12月29日に就役し、バルト艦隊へ編入され、バルチースク海軍基地第36ロケット艇旅団第106小型ロケット艦大隊へ配備されました。
[ロシア海軍バルト艦隊の最新鋭小型ロケット艦グラードはバルト海で実弾射撃訓練を実施した]

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プロジェクト21631小型ロケット艦の4番艦「ゼリョヌイ・ドル」は2012年8月29日に起工され、2015年4月2日に進水、2015年12月12日に就役し、当初は黒海艦隊へ編入されましたが、その後、バルト艦隊へ転属し、第36ロケット艇旅団第106小型ロケット艦大隊へ配備されました。
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦ゼリョヌイ・ドルとセルプホフはバルト海で戦闘演習を実施した]

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プロジェクト12411ロケット艇R-2サンクトペテルブルク『中部ネヴァ川造船工場』で1991年に起工され、1994年に進水、2000年2月26日に就役し、バルト艦隊へ編入され、バルチースク海軍基地第36ロケット艇旅団第1親衛ロケット艇大隊へ配備されました。
2015年3月2日に「チュバシヤ」と命名されました。

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プロジェクト12411ロケット艇R-291は1989年7月25日に起工され、1990年10月19日に進水、1991年5月30日に就役し、バルト艦隊へ編入され、第1親衛ロケット艇大隊へ配備されました。
2005年7月2日に「ディミトロフグラード」と命名されました。


カリーニングラード州に駐留するバルト艦隊の艦船部隊は2023年6月5日から15日までバルト海で大規模演習を実施し、小型ロケット艦「ゼリョヌイ・ドル」、「グラード」、ロケット艇「チュバシヤ」、「ディミトロフグラード」も参加しました。
[ロシア海軍バルト艦隊は2023年6月5日~15日までバルト海で大規模演習を実施する]
[ロシア海軍バルト艦隊の小型ロケット艦とロケット艇はバルト海でミサイルの模擬発射訓練を実施した]

その後、2隻の小型ロケット艦と2隻のロケット艇北海へ進出しました。

2023年7月3日にバルチースク基地へ帰投しました。

ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」はピョートル大帝湾で対潜戦闘演習を実施した

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『インテルファクス極東ニュース』より
2023年7月4日4時55分配信
【コルベット「グレミャーシチー」とヘリコプターKa-27の乗員は沿海地方で対潜演習を実施した】
ウラジオストク、7月4日、インテルファクス-極東

太平洋艦隊コルベット「グレミャーシチー」ヘリコプターKa-27PLは、沿海地方ピョートル大帝湾での合同対潜演習へ参加した。
太平洋艦隊広報サービスは発表した。

「演習は艦隊の海上射爆場の1つで行われ、対潜型の艦載ヘリコプターKa-27の乗員が艦の要員と共に行動しました」
声明では、こう述べられた。

筋書きの下、太平洋艦隊領域管理センターは、日本海に国籍不明の潜水艦が出現したという情報を受け取った。
コルベット「グレミャーシチー」の乗組員は、潜水艦を捜索し、接触を確立する為に指定海域へ向かった。

演習中、ヘリコプターの乗員は、水中音響ステーション(ソナー)の助力により潜水艦を捜索する戦術動作へ取り組んだ。
「敵」の探知後、コルベット及びヘリコプターの乗員は、機雷-魚雷兵器の助力による「敵」の破壊へ取り組んだ。



プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」(337)は、サンクトペテルブルク『北方造船所』で2012年2月1日に起工され、2017年6月30日に進水、2020年12月29日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入されました。

[プロジェクト20385コルベットの1番艦グレミャーシチーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]

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プロジェクト20385プロジェクト20380の改良型であり、兵装が強化されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

就役後もバルト海に留まり、2021年7月25日の『ロシア海軍の日』にはクロンシュタット泊地の観艦式へ参加しました。


2021年8月中旬頃にバルト海から出て、地中海へ向かう北方艦隊大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」と合流し、8月13日に英仏海峡へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフと太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"と黒海艦隊の対機雷防衛艦ウラジーミル・イェメリヤノフは英仏海峡へ入った]
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は2021年11月にウラジオストクへ到着する]

その後、同じくウラジオストクへ回航する潜水艦「ペトロパヴロフスク・カムチャツキー」及び「ヴォルホフ」と合流して地中海へ入りました。

9月23日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年9月23日9時59分配信
【太平洋艦隊支隊は地中海から紅海へ向かった】

その後、アデン湾を通過して10月7日にインド洋へ入りました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月7日10時1分配信
【情報筋:太平洋艦隊支隊はインド洋を横断した】

10月16日にスリランカコロンボへ寄港後、10月19日にはスリランカ南部へ到達し、太平洋艦隊の担当海域へ入りました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2021年10月19日8時35分配信
【太平洋艦隊の新たな潜水艦とコルベットはスリランカを迂回した】

10月30日にはミャンマーティラワ港へ寄港しました。

太平洋艦隊の担当海域へ入った後、ウラジオストクから出迎えに来た給油船及び救助曳船と合流、11月16日にフィリピンマニラ港へ寄港しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"、潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはフィリピンのマニラへ寄港した]

その後、マニラを出航し、11月23日に沖縄本島宮古島の間を通過し、11月27日に対馬海峡を北上して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2021年11月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

11月29日夜にウラジオストクへ到着し、翌11月30日にウラジオストク港内の金角湾埠頭で歓迎式典が開催されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット"グレミャーシチー"、潜水艦ペトロパヴロフスク・カムチャツキーとヴォルホフはウラジオストクへ到着した]


新年の祭日期間中の2022年1月3日にウラジオストク港内でダメージコントロール演習を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット「グレミャーシチー」はウラジオストク港でダメージコントロール演習を実施した]

2022年1月14日にはウラジオストク港内で対空防衛訓練を実施しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」とロシア英雄アルダル・ツィジェンジャポフはウラジオストク港で対空防衛訓練を実施した]


「グレミャーシチー」などロシア太平洋艦隊の20隻以上の艦船は、2022年1月末に始まったロシア海軍4艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、黒海艦隊、バルト艦隊)同時演習の一環として日本海オホーツク海で演習を行なう為、2021年2月1日にウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の約20隻の艦船は日本海とオホーツク海で演習を行なう]

日本海での洋上演習後にラペルザ海峡(宗谷海峡)付近へ進出し、2月5日にはヘリコプターで氷上偵察を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海へ入る前にラペルザ海峡(宗谷海峡)付近の氷上偵察を行なった]

その後、砕氷船「カピタン・フレブニコフ」(1981年就航、ロシア連邦運輸省『ロスモルポルト』所属)の先導により、太平洋艦隊主力部隊はラペルザ海峡の通行を開始し、2月7日にはオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はラペルザ海峡(宗谷海峡)を通過してオホーツク海へ入った]

2月10日にはオホーツク海中型海洋給油船「イジョラ」(1970年4月24日就役)から洋上補給を受けました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で洋上補給を行なった]

2月11日にはオホーツク海で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対水上砲撃訓練を実施した]

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2月12日、クリル諸島ウルップ島周辺海域に居た太平洋艦隊艦船部隊は、ロシア領海を侵犯したアメリカ海軍ヴァージニア級原子力潜水艦を発見しました。
アメリカ原潜ロシア側の警告を無視したので、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」(543、1986年2月2日就役/2021年4月27日再就役)が警告射撃を行ない、アメリカ原潜は退去しました。
[ウルップ島付近で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はアメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦を発見し、退去させた]

このヴァージニア級原子力潜水艦は、2月12日に対潜哨戒機Il-38太平洋艦隊潜水艦を目標にして対潜演習を行なっていた時に発見されたようです。
[アメリカ海軍のヴァージニア級原子力潜水艦はロシア海軍太平洋艦隊の対潜哨戒機と潜水艦の対潜演習中にウルップ島周辺海域で発見された]

2月14日、太平洋艦隊艦船部隊オホーツク海(クリル諸島付近)で水上標的への砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海(クリル諸島付近)で対水上砲撃訓練を実施した]

2月下旬にオホーツク海(とその下の北海道)の天候が急激に悪化した為、演習参加部隊は2月20日夜までにペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ退避しました。
[オホーツク海で演習を行なっていたロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊は悪天候の為にペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ退避した]

天候回復後、2月24日に演習参加部隊はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の沖(アヴァチンスキー湾)へ出航し、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」コルベット「グレミャーシチー」は、機雷掃討訓練と捜索救助ヘリコプターによる救助訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はカムチャツカ半島沖で機雷掃討訓練を実施した]

2月25日にはフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港の対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「グロームキー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で基地防空訓練を実施した]

その後、太平洋艦隊艦船部隊ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港で物資を補給して3月1日に同港を出航し、3月2日にはカムチャツカ沖で沿岸への艦砲射撃演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット4隻はカムチャツカ半島沿岸で艦砲射撃演習を実施した]

3月4日には、カムチャツカ半島エリゾヴォ飛行場に駐留する太平洋艦隊海上航空隊対潜哨戒機Il-38Il-38Nと艦船部隊がオホーツク海で対潜戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船部隊はオホーツク海で対潜哨戒機と共に対潜戦闘訓練を実施した]
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その後、太平洋艦隊艦船部隊太平洋を南下して津軽海峡を通過し、日本海へ入りました。
[【珍説】ロシア海軍艦船の津軽海峡通過は「日本けん制」「日本への脅し」]

3月14日までにウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊艦船支隊はオホーツク海演習を終えた後に津軽海峡を通過してウラジオストクへ帰投した]

5月6日には日本海新型対潜ミサイル「オトヴェート」を発射しました。


テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月6日6時0分配信
【決定的な「オトヴェート:」:コルベット「グレミャーシチー」からの最新対潜複合体のミサイル発射映像】


2022年5月20日、他のロシア太平洋艦隊の主力水上艦と共にウラジオストクを出航しました。

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5月末に宗谷海峡を通過してオホーツク海へ入りました。


2022年6月3日、ロシア連邦国防省は、6月3日から10日まで太平洋上でロシア太平洋艦隊司令官セルゲイ・アヴァキャンツ大将指揮下の40隻以上の艦船と20機の航空機が参加する演習が実施されると発表しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2022年6月3日7時58分配信
【40隻以上の海軍の艦船は太平洋で演習を実施する】

6月9日、海上自衛隊護衛艦「ゆうだち」(DD-103)は、北海道根室半島南東沖で太平洋艦隊水上艦部隊を確認しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年6月10日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

6月15日、コルベット「グレミャーシチー」太平洋上で対潜演習を実施し、その中で対潜ミサイル「オトヴェート」の模擬発射訓練を行ないました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2022年6月15日9時25分配信
【コルベット「グレミャーシチー」は仮想敵潜水艦狩りを行なった】

同じ6月15日、太平洋艦隊水上艦部隊北海道襟裳岬沖から千葉県犬吠岬沖へ向かった事が海上自衛隊により確認されました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年6月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

翌6月16日、太平洋艦隊水上艦部隊伊豆諸島海域を西進しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年6月17日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】


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その後、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、中型海洋給油船「ペチェンガ」と共に本隊と別れ、フィリピンへ向かいました。
(本隊は6月23日にウラジオストクへ帰投)

6月22日にフィリピンマニラ港へ寄港し、6月23日に出航しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はフィリピンのマニラ港訪問を終えて出航した]

6月25日にベトナムカムラン港へ寄港しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」はベトナムを訪れた]

6月28日にカムラン港から出航し、南シナ海で戦闘演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」は南シナ海で戦闘演習を実施した]

7月1日に与那国島西表島の間の海域を北上しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年7月2日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

7月4日には久場島大正島の間の海域を北上しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年7月5日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

7月5日に東シナ海機雷掃討訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」は東シナ海で機雷掃討訓練を実施した]

7月5日夜に対馬海峡を通過して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年7月6日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

7月8日にウラジオストクへ帰投しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」とコルベット「グレミャーシチー」は太平洋演習と東南アジア遠征を終えてウラジオストクへ帰投した]

7月下旬(18-19日頃)にウラジオストクを出航し、7月20日に宗谷海峡を東進してオホーツク海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」はカムチャツカへ行く]
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7月23日にクリル諸島沖で対空防衛戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」はクリル諸島(千島列島)沖で対空戦闘訓練を実施した]

7月25日にカムチャツカ半島ペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ到着しました。

[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港へ到着した]

2021年末に極東へ回航されて以来、ウラジオストクを拠点とし、沿海地方に駐留する艦と行動を共にしていた「グレミャーシチー」ですが、本来の所属部隊はペトロパヴロフスク・カムチャツキー港に駐留する第114水域保護艦旅団です。
(「グレミャーシチー」以外の太平洋艦隊の3隻の20380コルベットウラジオストクに駐留する第44対潜艦旅団所属)

7月31日の『ロシア海軍の日』にはペトロパヴロフスク・カムチャツキーの観艦式へ参加しました。



その後、またウラジオストクへ行き、2022年9月上旬に実施されたロシア連邦軍戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加しました。
[ヴォストーク-2022演習と露中海軍の太平洋合同パトロール(2022年9月)]

9月2日に宗谷海峡を東進してオホーツク海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2022年9月3日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

9月6日、オホーツク海に居るコルベット「グレミャーシチー」は、距離300キロメートル以上の海上標的船へ巡航ミサイル「カリブル」(対艦型3M54)を発射しました。

[戦略演習『ヴォストーク-2022』へ参加しているロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」はオホーツク海で巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
ミサイルは目標までの飛行経路で「自然の障害物を迂回した」との事ですから、おそらくは千島列島の島の何れかを間に挟んで発射し、ミサイルは島の上空を低高度で飛行して(この時に山などを迂回した)目標へ命中したのでしょう。
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(戦略演習『ヴォストーク-2022』国後島択捉島でも実施された)

2022年12月26日の『対空防衛部隊の日』には、ペトロパヴロフスク・カムチャツキー湾内で無人機を迎撃する対空防衛演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」はペトロパヴロフスク・カムチャツキー湾内で無人機の迎撃演習を実施した]


2023年1月12日にはカムチャツカ沖で海上砲戦訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」はカムチャツカ沖で砲撃戦訓練を実施した]

2月6日にペトロパヴロフスク・カムチャツキー港を出航し、オホーツク海側のカムチャツカ沖で実弾射撃訓練を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」はカムチャツカ沖(オホーツク海側)で実弾射撃訓練を実施する]

その後、訓練を終えてペトロパヴロフスク・カムチャツキー沖へ戻り、2月10日にはヘリコプターの発着訓練などを行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」はカムチャツカ沖で艦載ヘリコプターの発着艦訓練を実施した]

5月中旬頃にペトロパヴロフスク・カムチャツキーから出航してオホーツク海へ入り、5月15日に宗谷海峡を西進して日本海へ入りました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」は宗谷海峡を西進して日本海へ入った]


2023年5月末、ロシア太平洋艦隊の主力水上艦~艦隊旗艦・ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、「アドミラル・トリブツ」ウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はウラジオストクから出航した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はアジア太平洋地域で演習を実施する]

これらの主力水上艦は、太平洋艦隊の約60隻の艦船と共に、2023年6月5日から20日まで日本海オホーツク海実施された大規模演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は2023年6月5日~20日まで日本海とオホーツク海で大規模演習を実施する]

当初は日本海で演習を行ない、その後はオホーツク海へ移動して各種演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は日本海とオホーツク海で実弾射撃演習を行なっている]

「グレミャーシチー」は6月14日にオホーツク海「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」と共に海上戦闘訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で海上戦闘訓練を実施した]

6月15日に宗谷海峡を西進して日本海へ入り、その後、ウラジオストクへ帰投しました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2023年6月16日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

7月4日にはピョートル大帝湾で対潜戦闘訓練を行ないました。

クリミア半島ケルチの造船工場『ザリフ』は生産設備の近代化に約80億ルーブルを投入する

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『タス通信』より
2023年7月3日13時13分配信
【『アク・バルス』はブトマ記念海洋工場の近代化に約80億ルーブルの投資を計画している】
モスクワ、7月3日/タス通信

造船営団『アク・バルス』は、『B.E.ブトマ記念ケルチ造船工場』の近代化に約80億ルーブルの投資を計画している。
国際海軍サロン(IMDS-2023)の結果を受け、営団のトップ、レナート・ミスタホフ『タス通信』へ伝えた。
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「プロジェクトは在ります。
このプロジェクトの枠組みにおいて、私達はそれ(B.E.ブトマ記念工場)を建設しています。
私達は、プロジェクトの実行にほぼ70億ルーブルを投資しました。
2020年~2027年のプログラムが策定されています。
その枠組みで、我々の資金と、私達が受けた融資・約80億ルーブルの投資を計画しております」

彼は話した。

ミスタホフによると、2023年には、先ず初めに金属加工とその切断ライン、曲げ加工ライン、縦断面切断ライン、拡大ブロックの形成と輸送、デジタル化の作業が行なわれる。
「そして、今後私達は機械工学やパイプ曲げ加工の方向性を見る事になるでしょう。
ゼレノドリスクの工場では、これは既に『数字化』されており、ブトマ記念工場でも同じ事をやりたいと考えております」

彼は話した。

現在、『B.E.ブトマ記念造船工場』は、小型ロケット艦の艤装を組織化し、2隻の汎用揚陸艦の建造を進めている。

以前、フォーラム『アルミヤ-2022』ミスタホフは、『ブトマ記念造船工場』(営団『アク・バルス』へ加入)は大容量艦の建造の為の全ての技術的能力を持っている『タス通信』へ伝えた。

『IMDS-2023』は6月21日から25日までクロンシュタットで開催された。
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行事はロシア連邦産業・貿易省が主催した。
初めて、観光・レクリエーションクラスタ『フォルトフ島』の領域に在る『海軍栄光博物館』及び『会議・展示センター』が開催場所となった。
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参加企業の総数は290を超えた。
『タス通信』は、国際海軍サロンの戦略メディアパートナーだった。



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【造船工場『ザリフ』公式サイト】

ボリス・ブトマ記念ケルチ造船工場『ザリフ』は、ソヴィエト連邦成立後の1938年に創立されました。

同社は、ロシアの造船所でも最大規模の乾ドック(全長360メートル、幅60メートル)を有しております。
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【乾ドックと造船台】

ソヴィエト連邦時代、『ザリフ』造船所では、主に大型の民間船(タンカーなど)が建造され、海軍戦闘艦の建造経験はフリゲートクラス(排水量3000トン級)に留まりました。

1971年から1981年に掛けては、ソ連海軍向けにプロジェクト1135警備艦(クリヴァクI級)を7隻建造しました。

現在、ロシア黒海艦隊に在籍している警備艦「ラードヌイ」ザリフ造船所で建造されました。
(1980年12月29日竣工)
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旧ソ連/ロシア境界線警備隊向けに建造されたプロジェクト11351境界線上警備艦(クリヴァクIII級)は、全て『ザリフ』造船所で建造されました。
[プロジェクト11351境界線警備艦オリョールはロシア海軍へ移管される?]
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1988年には、プロジェクト10081原子力コンテナ艀輸送船「セヴモルプーチ」(排水量61880トン、全長260メートル)を竣工させています。



ソヴィエト連邦解体後はウクライナの造船所となりましたが、2014年3月にクリミア共和国ロシア連邦へ編入された為、ロシアの造船所になりました。

『ザリフ』造船所は、ロシア内陸部ゼレノドリスク市『ゴーリキー記念造船工場』『ゼレノドリスク計画設計局』を擁する造船営団『アク・バルス』の傘下へ入りました。
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現在は、同じく『アク・バルス』傘下の『ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』の下請けとしてロシア海軍向けの水上戦闘艦プロジェクト22160哨戒艦プロジェクト22800小型ロケット艦~を建造しています。
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[最新哨戒艦セルゲイ・コトフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
[2023年にカラクルト小型ロケット艦3隻とブヤン-M小型ロケット艦1隻がロシア海軍へ就役する]

2020年7月20日には、40000トン級のプロジェクト23900汎用ヘリコプター揚陸母艦「イワン・ロゴフ」「ミトロファン・モスカレンコ」が起工されており、現在建造が進められています。
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[プロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦(イワン・ロゴフ型)]

このように、近年、ロシア海軍向けの水上艦の建造の需要が高まってきた為、艦の建造と並行して生産設備の近代化が進められており、総計で約80億ルーブルが投入されます。

ロシア海軍北方艦隊に諸兵科連合軍が創設される

『イズベスチヤ』より
2023年7月3日0時1分配信
【北極管区:北方艦隊の一員として諸兵科連合軍が創設される】

何故ロシア北極は戦車と歩兵で強化されるのか
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北方艦隊の一員として新たな諸兵科連合軍が形成される。
この決定はロシア国防省により下されたと『イズベスチヤ』軍当局の情報筋より伝えられた。
それはフィンランド及びノルウェーを含む北方のロシア国境をカバーする。
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そこに戦略水中ロケット艦が駐留している事を含め、コラ半島の防衛はロシアにとって重要な任務である。
新たな軍の創設は、フィンランドスウェーデンNATO加盟を背景に、特に不可欠であると専門家は指摘する。

[今、貴方は軍に居る]
ロシア国防省
北方艦隊の一員として新たな諸兵科連合軍の形成を決定したと軍当局の情報筋は『イズベスチヤ』へ話した。
連合軍は軍団を基にして配備される。
軍の構成には、自動車化射撃旅団、連隊、師団が加わる。
その要員は北極の条件下での戦闘行動を訓練する。

10年以上前の軍事改革までは、北西方向はレニングラード軍管区の担当ゾーンに入っていた。
そこには軍どころか師団すら無く、独立旅団のみだった。
改革中にレニングラード軍管区モスクワ軍管区と統合され、その結果、西方軍管区が形成された。
しかし、北極に位置する部門と連合部隊は、構造的に北方艦隊へ加わっている。

「スウェーデンとフィンランドが条件付き中立国であった頃には、この地域には如何なる大規模部隊も保持する必要はありませんでした」
軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフ『イズベスチヤ』へ説明した。
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「ですが今、フィンランドがNATOへ加盟し、スウェーデンもその道を進んでおり、北西方向を強化する必要が有ります」

専門家は、今、そこには第200独立親衛自動車化射撃旅団、第80北極旅団、第61独立海軍歩兵旅団が駐留している事を指摘した。
彼は、第200旅団第80旅団師団に再編され、現在所属している第14軍団に再編される可能性を排除しなかった。
最も重要なのは、この方向に軍が創設されると、そこにはロケット旅団、対空防衛旅団などの強力な個別の連合部隊が出現する事である。
これにより、この地域のグループの能力は大幅に向上する。

ドミトリー・ボルテンコフによると、そこに戦略水中ロケット艦が駐留している事により、コラ半島の防衛は我が国にとって極めて重要である。

「ヨーロッパ情勢が不安定な現在、これら境界線の軍事的強化は特に不可欠です。
トルコがスウェーデンの同盟への仮名を長期間阻止できる可能性は低く、遅かれ早かれ圧力を受け、拒否権を撤回するでしょう」

ロシア国家経済・行政高等学院(RANKhiGS)北西研究所の社会技術管理科の主任教授インナ・ヴェトレンコ『イズベスチヤ』へ話した。
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6月初頭、ロシア連邦軍参謀本部組織動員総局局長エフゲニー・ブルディンスキーは、今年にモスクワ軍管区レニングラード軍管区が作成されると話した。
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彼は更に、2個軍~諸兵科軍航空軍~を創設する計画も発表した。
ブルディンスキーは、それらが形成される方面については明らかにしなかった。

[重要な方面]
近年、NATO諸国は北極地域への関心を高めている事を示している。
ノルウェーでは2年に1度、同盟の大規模演習『コールド・レスポンス』が実施されている。
2022年春には、それに3万名以上の軍人、200機以上の航空機、50隻以上の艦船が参加した。

昨年、ジョー・バイデン政権は2032年までの北極地域に関する国家戦略の更新版を発表した。
そこでは特に、北極におけるアメリカ合衆国の軍のプレゼンスを強化し、「主としてロシア側からの北極圏侵略を阻止する」為にパートナー諸国との演習を活発化し、NORADの対空防衛体制を近代化する必要性に言及されている。

ロシア軍は定期的に極緯度で演習を実施している。
特に、毎年の演習『ウムカ』では、要員の訓練と極地調査の両方が行われている。

昨年、演習の結果を受けて国防省は、太平洋艦隊有翼ミサイル水中巡洋艦「オムスク」「ノヴォシビルスク」チュクチ海エリアから水上位置で対艦有翼ミサイル「グラニート」「オーニクス」を発射したと発表した。
これに加え、演習の枠組みで潜水艦「マガダン」北方海上航路(北極海航路)に沿って太平洋への移動を行なった

7月1日、北方艦隊広報サービスは、コラ艦隊多種戦力小艦隊戦闘艦を含む北極グループが伝統的な北極航海を行ない、大陸沿岸、島嶼、そして北氷洋の海域での複合戦術演習へ取り組むと発表した。

今年春、駆逐艦「アドミラル・ウシャコーフ」率いる15隻の艦、潜水艦、支援船が複合演習へ参加した。

[新たな受け入れ]
近年、北方艦隊ロシア産業界が作成した最新艦を受け入れている。
特に、2023年には、静音潜水艦プロジェクト677「クロンシュタット」がそこへ補充される。
これらの潜水艦は排水量1800トン、速力21ノット、潜航深度は300メートル以上である。

これに加え、北方艦隊には最新のプロジェクト「ボレイ-A」水中戦略ロケット艦が加わっている。
更に、現代的なプロジェクト885「ヤーセン」及び885M「ヤーセン-M」多目的潜水艦と、プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」も勤務に就いている。
これらの艦は有翼ミサイル「カリブル」を搭載し、間もなく極超音速の「ツィルコン」で武装する。

ロシアは過去10年の半ばから北極緯度への軍集団の作成を開始した。
統合戦略司令部「北方艦隊」が創設され、軍管区と同等の地位となった。
それは、西方軍管区から割り当てられた領域と軍部隊をその管理下に受け入れた。

その後、北極グループ北極に位置する中央軍管区および東方軍管区の軍部隊により強化された。
第80及び第200独立自動車化射撃旅団で構成される第14軍団艦隊の沿岸部隊へ加わった。
部隊の戦闘員はスキーで戦い、トナカイのチームを使い、雪上でエスキモーの住居であるイグルーを建てる。
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沿岸ミサイル複合体「バル」及び「バスチオン」、対空防衛手段が北極の島へ配置されている。
極地の飛行場は再建され、そこでは戦闘機が勤務に就いている。
これに加え、定期的に他の地域からの陸上及び海上からの部隊の移動へ取り組んでいる。

2021年、北方艦隊艦船支隊は、演習中に北極海航路に沿った海上揚陸部隊の上陸訓練を行なった。
様々な地域で、極地の海岸を海軍歩兵及び北極自動車化射撃部隊部隊が襲撃した。



2010年のロシア軍再編により、ロシア連邦軍は、西方軍管区、南方軍管区、中央軍管区、東方軍管区の4つの軍管区構成となりました。
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ロシア海軍の各艦隊も、これらの軍管区に含まれています。
太平洋艦隊:東方軍管区
バルト艦隊:西方軍管区
黒海艦隊:南方軍管区
カスピ小艦隊:南方軍管区


北方艦隊は、以前には西方軍管区に含まれていたのですが、2014年12月1日に北極圏統合戦略司令部として独立しました。
[ロシア連邦軍北極圏統合戦略司令部が設立された]

2021年1月1日から、北方艦隊は完全に軍管区と同等の扱いとなりました。
[ロシア海軍北方艦隊は2021年1月1日から正式に独立軍事管理単位となる]
[ロシア海軍北方艦隊は2021年1月1日からロシア連邦軍の軍管区となった]

軍管区としての北方艦隊は、コミ共和国、アルハンゲリスク州、ムルマンスク州、ネネツ自治管区を管轄下に置いています。
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2017年4月には北方艦隊地上部隊として第14軍団が編成されています。
(海軍歩兵部隊とは別)
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[第14軍団]
司令部(ムルマンスク)
第80独立自動車化射撃旅団(アラクルッチ)
ペチェンガ赤旗・クトゥーゾフ勲章授与・第200独立親衛自動車化射撃旅団(ペチェンガ)
第58独立管理大隊(ムルマンスク)
第71戦術グループ(アレクサンドラ島)
第99戦術グループ(コテリヌイ島)



2023年にはロシア連邦軍の大規模な改編が予定されており、モスクワ軍管区レニングラード軍管区が新たに創設されます。
おそらくは、現行の西方軍管区モスクワ軍管区レニングラード軍管区に分割するのでしょう。

これに関連し、隣接する北方艦隊地上部隊も増強され、第14軍団を拡大して諸兵科連合軍が創設される事になるようです。

ロシア海軍太平洋艦隊の親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」とフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海及び太平洋北西部での演習を終えてウラジオストクへ帰投した

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『インテルファクス極東ニュース』より
2023年7月3日4時19分配信
【太平洋艦隊の艦は太平洋での演習完了後にウラジオストクへ戻った】
ウラジオストク、7月3日、インテルファクス-極東

太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」は、太平洋での演習完了後にウラジオストク太平洋艦隊主要基地へ戻った。
艦隊広報サービスは月曜日に発表した。

「1ヶ月以上に渡り、戦闘艦の乗組員は、日本海及びオホーツク海の指定海域、そして更には遠洋ゾーンで割り当てられた任務を遂行しました。
ウラジオストクへ到着するまでに数千海里を航行し、艦隊の作戦演習の枠組みで今次戦闘演習任務を遂行しました」

声明では、こう述べられた。

ウラジオストクへ戻る前、艦はオホーツク海から日本海ラペルザ海峡(宗谷海峡)を越えた。

艦の乗組員は対空及び対潜防衛へ取り組み、数十回の演習及び合同訓練へ参加した。
海上での任務は、模擬敵との戦闘条件へ最大限に近付けた状態で随行された。



2023年5月末、ロシア太平洋艦隊の主力水上艦~艦隊旗艦・ロケット巡洋艦「ワリャーグ」フリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」、指揮艦「マルシャル・クルイロフ」、コルベット「グレミャーシチー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」、大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、「アドミラル・トリブツ」ウラジオストクから出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はウラジオストクから出航した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の主力水上艦はアジア太平洋地域で演習を実施する]

これらの主力水上艦は、太平洋艦隊の約60隻の艦船と共に、2023年6月5日から20日まで日本海オホーツク海実施された大規模演習へ参加しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は2023年6月5日~20日まで日本海とオホーツク海で大規模演習を実施する]

当初は日本海で演習を行ない、その後はオホーツク海へ移動して各種演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊は日本海とオホーツク海で実弾射撃演習を行なっている]
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グレミャーシチー」、「ロシア連邦英雄アルダル・ツィジェンジャポフ」はオホーツク海で海上戦闘訓練を実施した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の対機雷防衛艦ヤーコフ・バリャーエフはオホーツク海で掃海演習を実施した]

「マルシャル・シャーポシニコフ」オホーツク海で演習を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のフリゲート「マルシャル・シャーポシニコフ」はオホーツク海でダメージコントロール演習を実施した]

一方、「ワリャーグ」太平洋北西部へ進出しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の大型対潜艦アドミラル・パンテレーエフは日本海とオホーツク海で実弾射撃演習を実施した]
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演習終了後、「ワリャーグ」「マルシャル・シャーポシニコフ」は6月30日に宗谷海峡を西進して日本海へ入りました。
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2023年6月30日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】

7月3日にウラジオストクへ帰投しました。

ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の指揮所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した

『ズヴェズダーテレビ』より
2023年7月1日13時22分配信
【ロシア連邦軍は「ドネツク」グループの指揮所へ集団打撃を与えた】

国防省が指摘したように、全ての指定施設は撃破された。


ロシア軍「ドネツク」作戦-戦術グループの指揮所へ集団打撃を与えた。
ロシア連邦国防省公式代理人イーゴリ・コナシェンコフ中将はブリーフィング中に述べた。

打撃は海上発射及び地上発射の高精度兵器により与えられた事が明らかにされた。
全ての指定施設は撃破され、打撃の目的は達成された。

国防省の代理人は更に、アントノフスキー島への上陸を試みたウクライナ破壊工作グループの撃滅について話した。


ロシア防衛当局によると、ドンバス防護の為の特殊軍事作戦の開始以来、ロシア軍は合計で航空機444機、ヘリコプター240機、無人機4845機、高射ミサイル複合体426基、戦車及び他の装甲車両10430両、噴射推進一斉射撃火力システム(多連装ロケット砲)1134基、 5291門の野砲及び迫撃砲、11324両の軍用自動車を破壊した。



ロシア連邦軍「ウクライナ特殊軍事作戦」を開始した2022年2月24日、ロシア航空宇宙軍航空機ロシア海軍黒海艦隊巡航ミサイル「カリブル」搭載艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
初日には、少なくとも30基の「カリブル」が発射されたようです。
『WION』より
2022年3月5日4時23分配信
【ロシアのウクライナ攻撃:巡航ミサイル「カリブル」はシリアの戦場でテストされた】

現在、黒海に居る「カリブル」搭載艦は10隻です。
[ロシア海軍黒海艦隊は4隻の巡航ミサイル「カリブル」搭載水上艦を黒海へ展開している]
フリゲート「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・マカロフ」
小型ロケット艦「グライヴォロン」、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」、「イングシェチア」
潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」、「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「スタールイ・オスコル」、「コルピノ」

(この他、未だ正式に就役していない小型ロケット艦「ツィクロン」)
フリゲート小型ロケット艦は8基、潜水艦は4基の「カリブル」を搭載しています。

なお、ロシア国防省の公式発表では「海上発射長距離高精度兵器」という呼称が使われる事が多いのですが、これは「カリブル」を指しています。

2月25日深夜~2月26日未明にも航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は夜間にウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同じ2月26日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦により、もう一度大規模な巡航ミサイル攻撃がウクライナに対して行なわれました。
[2022年2月26日にロシア海軍黒海艦隊はウクライナ特殊軍事作戦で巡航ミサイル「カリブル」による攻撃を行なった]

3月1日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊の艦は、ウクライナに対する大規模な巡航ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月20日には、カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦「ウクライナ特殊軍事作戦」において初めてウクライナへの大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊はウクライナ特殊軍事作戦において初めてカスピ海から巡航ミサイル「カリブル」をウクライナのムィコラーイウ州へ発射した]

同じ3月20日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ北西部のネージン車両修理工場への大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からウクライナのネージン修理工場へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月22日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドネツクルガンスクウクライナ軍施設への大規模なミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からドネツクとルガンスクのウクライナ軍施設へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月22日夕方、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ西部リヴネ市北西のオルツィヴウクライナ軍兵器庫へのミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からリヴネ近郊のウクライナ軍兵器庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月24日夜、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、キエフ州カルィーニウカ燃料貯蔵所へのミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からキエフ州カルィーニウカのウクライナ軍燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月25日、黒海艦隊小型ロケット艦(「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ジトームィル州ヴェリキー・コロフンツィ地域の弾薬兵器庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からジトームィル州のウクライナ軍兵器庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]


3月27日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、キエフ近郊のプレセツクミサイル倉庫「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からキエフ近郊のプレセツクのウクライナ軍ミサイル倉庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

3月28日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ジトームィル州ウショムールヴェセロフカの大型弾薬庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』において黒海からジトームィル州のウクライナ軍弾薬庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]


4月2日、航空宇宙軍航空機及び黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、クレメンチュグ石油精製工場の貯蔵庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてクレメンチュグ石油精製工場の貯蔵庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月3日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦及び航空宇宙軍航空機は、オデッサ市石油精製工場燃料貯蔵所巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてオデッサの石油精製工場と燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月4日夜、黒海艦隊小型ロケット艦は、オチャコフ市付近のウクライナ軍特殊部隊訓練センター巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は『ウクライナ特殊軍事作戦』においてオチャコフのウクライナ軍特殊部隊訓練センターへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナへ7基の巡航ミサイル「カリブル」を一斉発射した]

4月7日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊フリゲート(おそらくは「アドミラル・エッセン」)は、ウクライナ軍の4ヶ所の燃料貯蔵所へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート(アドミラル・エッセン)は黒海からウクライナ軍の燃料貯蔵所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月10日未明、黒海艦隊フリゲートは、ドニプロペトロウシク州ズヴォネツィキ巡航ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートは黒海からドニプロペトロウシク州へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドニプロペトロウシク州ドニプロ市南方の地対空ミサイルS-300が入っていた格納庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊しました。
このS-300は、ヨーロッパの国(おそらくは以前に供給を表明したスロバキア)からウクライナへ供給されたもののようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はドニプロ市郊外においてヨーロッパから供給されたS-300地対空ミサイルを巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

4月12日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊小型ロケット艦は、スタロコスチャンチニフ飛行場ハウルリフカの弾薬庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナ軍の弾薬庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月13日未明、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊小型ロケット艦は、サドヴォイ及びチュドニフウクライナ軍兵器庫巡航ミサイルを発射しました。
黒海艦隊小型ロケット艦が攻撃したのは、おそらくサドヴォイの方でしょう。
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦はウクライナ軍の兵器倉庫へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月15日には黒海艦隊の艦がキエフ州「カリブル」を発射し、対空ミサイル対艦ミサイルなどを生産しているジュリャンスク機械製造工場の生産設備を破壊しました。
『イズベスチヤ』より
2022年4月15日10時33分配信
【ロシア連邦軍はキエフ郊外の軍施設へ「カリブル」で打撃を与えた】

4月22日には黒海艦隊フリゲートメリオラチヴネ(ドニプロペトロウシク州)へ4基のカリブルを発射し、ウクライナ軍大隊を撃破しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月22日11時35分配信
【咆哮と炎:黒海艦隊のフリゲート艦上からミサイル「カリブル」がウクライナの軍事施設へ発射された】

4月27日には黒海艦隊フリゲートザポリージャアルミニウムコンビナートカリブルを発射し、そこに在った外国製兵器を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月27日11時34分配信
【目標へ向かって:ウクライナ特殊作戦中の「カリブル」発射の映像】

4月29日には黒海艦隊潜水艦ファスチフ(キエフ州)クラスノシルカポロンネ(オデッサ州)カリブルを発射し、鉄道変電施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年4月29日11時51分配信
【黒海艦隊の潜水艦からの「カリブル」発射の公開映像】

5月4日には黒海艦隊潜水艦ウクライナの軍事インフラへ2基の「カリブル」を発射しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月4日12時34分配信
【水面下からの攻撃:ウクライナの軍事インフラへの黒海艦隊潜水艦の「カリブル」発射映像】

5月8日にはリヴィウ州カリブルを発射し、鉄道変電施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月8日20時52分配信
【機会は残さない:どのようにロシア軍はウクライナの軍事インフラ及び西側の兵器を破壊したのか】

5月13日にはクレメンチュグカリブルを発射し、石油精製施設を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月13日10時55分配信
【ロシア連邦国防省はクレメンチュグのウクライナ石油精製工場の生産力を破壊したと発表した】

5月17日には黒海艦隊フリゲートチェルニーヒウ州スームィ州カリブルを発射し、ウクライナ軍訓練センターを破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月17日12時53分配信
【一斉射撃:ウクライナ軍事インフラへの黒海艦隊フリゲートの「カリブル」発射の映像】

5月21日には黒海艦隊フリゲートジトーミル州の鉄道駅へカリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与された各種兵器を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月21日13時20分配信
【敵の目標へ:黒海艦隊フリゲートからの「カリブル」発射の映像】

5月23日には黒海艦隊潜水艦ジトーミル州マリン鉄道駅へ4基のカリブルを発射し、ウクライナ軍第10山岳強襲旅団の車両を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月23日11時35分配信
【車両の破壊:ロシアの海上発射高精度ミサイル発射の映像】

5月25日には黒海艦隊フリゲートザポリージャへ3基のカリブルを発射し、モトールシーチの生産工場を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年5月25日14時24分配信
【ウクライナ軍事インフラへの「カリブル」の夜間発射の公開映像】

6月12日には黒海艦隊フリゲートテルノーピリ州へ4基のカリブルを発射し、兵器倉庫を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月12日12時55分
【4つの高精度打撃:黒海艦隊のフリゲート艦上からのミサイル「カリブル」発射の映像】

6月14日にはチェルニゴフ州ウクライナ軍弾薬庫「カリブル」を発射しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月14日11時28分配信
【ロシア国防省はチェルニゴフ近辺のウクライナ軍弾薬庫を「カリブル」で破壊したと発表した】

6月15日には黒海艦隊フリゲートリヴィウ州へ4基のカリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与された兵器用の弾薬倉庫を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月15日14時15分配信
【ウクライナの目標への命中:黒海艦隊フリゲートからのミサイル「カリブル」発射の映像】

6月19日昼には黒海艦隊フリゲートドニプロペトロウシク州カリブルを発射し、ウクライナ軍指揮所を破壊しました。
同日夜には黒海艦隊フリゲートムィコラーイウ市カリブルを発射し、ヨーロッパ諸国から供与されたM777 155mm榴弾砲や戦闘装甲車両を破壊しました。
テレビ局『ズヴェズダー』より
2022年6月19日15時11分配信
【黒海艦隊のフリゲート乗組員はウクライナ軍の施設へ4基のミサイル「カリブル」を発射した】


6月26日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、チェルニーヒウ州、ジトーミル州、リヴィウ州ウクライナ軍訓練センターを攻撃しました。
公表された動画を見る限り、少なくとも7基の「カリブル」が夜間に発射されています。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の訓練センターへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月8日、黒海艦隊フリゲートオデッサ州リマン海上発射高精度兵器(「カリブル」)を発射し、ウクライナ軍地対艦ミサイル「ハープーン」発射機2基を破壊しました。
この「ハープーン」イギリスが供給したものです。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でオデッサ州のウクライナ軍地対艦ミサイル「ハープーン」発射機を破壊した]

7月11日未明、黒海艦隊フリゲートドニプロペトロフスク州ラドゥシュノエ「カリブル」を発射し、アメリカから供給された兵器の弾薬の保管倉庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はウクライナでアメリカから供給された兵器の弾薬保管庫を破壊した]

7月13日、黒海艦隊フリゲートザポリージャ市の高電圧機器工場付近でウクライナ軍第45砲兵旅団多連装ロケット砲を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はザポリージャでウクライナ軍第45砲兵旅団の多連装ロケット砲を破壊した]

7月14日にはウクライナ空軍司令部が在るヴィーンヌィツャの将校集会所へ「カリブル」が発射され、建物は破壊されました。
ロシア国防省の動画を見る限り、「ブヤン-M」小型ロケット艦が3基の「カリブル」を発射しています。
「カリブル」が命中した時、この集会所ではウクライナ空軍司令部の代表と外国の代表団の兵器供給に関する会議が行なわれていました。
[ロシア海軍黒海艦隊の巡航ミサイル「カリブル」はウクライナ空軍と外国との兵器供給会議中のヴィーンヌィツャの将校集会所を破壊した]

7月20日にはオデッサ州ダチュノエ長距離海上発射高精度兵器(「カリブル」)を発射し、ウクライナ軍第35海軍歩兵旅団の将兵200名以上を殺傷し、10両以上の車両を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はオデッサ州のウクライナ軍第35海軍歩兵旅団の駐屯地へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月23日には「ブヤン-M」小型ロケット艦オデッサ市「カリブル」を発射しました。
(動画では4基の「カリブル」が発射されている)
[ロシア海軍黒海艦隊はオデッサ市へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

同日、ロシア航空宇宙軍航空機と共にキロヴォグラードカナトヴォ飛行場「カリブル」を発射しました。
(航空宇宙軍Kh-22が5基、カリブルが8基)
[ロシア海軍黒海艦隊はキロヴォグラードのカナトヴォ飛行場へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月24日夜にフメリニツキー州ボグダノフツィ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSM777榴弾砲の弾薬の貯蔵基地を破壊しました。
(動画では夜間に少なくとも3基の「カリブル」が発射されている)
[ロシア海軍黒海艦隊はフメリニツキー州のボグダノフツィへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

7月28日、黒海艦隊カリブル搭載艦は、ロシア航空宇宙軍航空機及び戦術弾道ミサイル「イスカンデル」部隊と共にキエフ州リュテズチェルニゴフスク州ゴンチャロフスコエ(両方ともキエフ市の北方)へのミサイル攻撃を行ないました。
(合計で約20基のミサイルを発射、この内「カリブル」は6基)
黒海艦隊が攻撃したのは、ウクライナ軍第30機械化旅団が居たリュテズのようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はキエフ州のウクライナ軍第30機械化旅団の駐留地へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

8月8日、黒海艦隊フリゲートは、チェルカッシィ州ウマニ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSM777榴弾砲の弾薬倉庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートは巡航ミサイル「カリブル」でチェルカッシィ州のウマニの弾薬倉庫を破壊した]

8月13日、黒海艦隊カリブル搭載艦は、地上発射高精度ミサイル(「イスカンデル」?)と共にハリコフ州南部のガヴリロフカ駅付近を攻撃しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はハリコフ州南部のガヴリロフカへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

8月21日、黒海艦隊フリゲートオデッサ州マイオルスコエ「カリブル」を発射し、多連装ロケット砲HIMARSの弾薬倉庫と、それを護っていた西側の対空火器(ゲパルト?)を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはオデッサ州のHIMARS弾薬倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

その後、暫く「カリブル」による攻撃は無く、8月末になると西側では、ロシア軍「カリブル」を使い果たしたという見方まで出てきましたが、9月6日、黒海艦隊カリブル搭載艦(動画を見る限りフリゲート)は、ドニプロペトロウシク州カルピウカ「カリブル」を発射し、大型燃料貯蔵庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はドニプロペトロウシク州のカルピウカの大型燃料貯蔵庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

ロシア国防省による公式発表は有りませんが、9月11日夕方にハリコフ州火力発電所「カリブル」による攻撃を受け、ウクライナの一部で大規模な停電が発生しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はハリコフ州の火力発電所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

9月14日夜、クリヴィー・リフ近郊のカラチュノフスコエ貯水池のダムが「カリブル」による攻撃を受け、この近辺のインフレツィ川の水位が急激に上昇しました。
ウクライナ側は、この地域の川の水位の上昇によりへルソン方面のウクライナ軍部隊の渡河を妨害する為にダムを攻撃したと見ています。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でクリヴィー・リフのダムを破壊した]

それから暫く「カリブル」の攻撃は有りませんでしたが、ロシア黒海へ常時2-3隻の「カリブル」搭載艦を展開させており、ウクライナ軍南方作戦司令部は、10月10日朝の時点で黒海に6隻の「カリブル」搭載艦(水上艦4隻、潜水艦2隻、合計でミサイル40基)が展開していると発表しました。
『Fokus』より
2022年10月10日9時44分配信
【ウクライナを狙う40基の「カリブル」:黒海でミサイル搭載艦の数が増加-南方作戦司令部】

10月10日午前、ウクライナ側(クリヴィー・リフ市当局)によると、クリヴィー・リフへ14基の「カリブル」が発射されました。
つまり、少なくとも2隻の「カリブル」搭載艦ミサイルを発射した事になりますが、ロシア国防省が公表した動画を見る限り、その内の1隻はフリゲートのようです。
[ロシア海軍黒海艦隊はクリヴィー・リフへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]
この他、ロシア軍ウクライナ全土を巡航ミサイル無人機で攻撃しました。

翌10月11日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、10基の「カリブル」ウクライナへ発射しました。
同時にカスピ小艦隊「カリブル」搭載艦も10基以上の「カリブル」ウクライナへ発射しました。
(カスピ小艦隊には4隻の「カリブル」搭載艦が居る)
前日と同様、「カリブル」だけではなく、ロシア航空宇宙軍空中発射巡航ミサイル無人機などによる空爆も同時に行なわれました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊はウクライナへ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

10月14日、黒海艦隊フリゲートは、ウクライナ西部リヴォフ(リヴィウ)州ブロドゥイへ少なくとも5基の「カリブル」を発射し、同地に在る兵器庫を破壊しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはリヴィウ州のブロドゥイの兵器庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

10月17日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ領内へ「カリブル」を発射しました。
カスピ小艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ領内へ16基程度の「カリブル」を発射しました。
同時にロシア航空宇宙軍航空機ウクライナ領内へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とカスピ小艦隊はウクライナの軍事指揮施設とエネルギー施設へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

10月18日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(動画を見る限り「ブヤン-M」小型ロケット艦)とロシア航空宇宙軍航空機は、ウクライナ各地の軍事指揮施設と発電施設、兵器庫へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナの軍事指揮施設と発電施設、兵器庫へ巡航ミサイルを発射した]

10月19日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(動画を見る限りフリゲート)とロシア航空宇宙軍航空機は、ウクライナ各地の軍事指揮施設と発電施設へ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省は具体的な攻撃場所を明らかにしていませんが、ウクライナ側の報道によると、少なくとも首都キエフには巡航ミサイル(「カリブル」或いは航空機発射のKh-101)が着弾しています。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ(キエフ)の軍事指揮施設と発電施設へ巡航ミサイルを発射した]

その後もロシア航空宇宙軍航空機ウクライナ各地への巡航ミサイル攻撃を続けましたが、黒海艦隊「カリブル」搭載艦による攻撃は10月20日と21日には行なわれませんでした。

ロシア海軍は関わっていませんが、10月21日の航空機発射巡航ミサイルによる攻撃では、ハリコフ(ハルキウ)市コムナール工場対艦ミサイル「ネプトゥン」の組立作業を行なっていた作業場も破壊されました。
これらのミサイルコムナール工場で組み立てられた後、ザポリージャ「モトール・シーチ」工場へ送って弾頭を装備する予定でしたが、今回の攻撃で全て破壊されたようです。
『Eadaily.com』より
2022年10月21日9時44分配信
【ハリコフでの爆発-対艦ミサイル「ネプトゥン」の作業場は破壊された】

10月22日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ロシア航空宇宙軍航空機によるウクライナへの巡航ミサイル攻撃が行なわれました。
黒海艦隊は16基の「カリブル」を発射しました(つまり水上艦2隻から)。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナへ巡航ミサイルを発射した]

その後もロシア航空宇宙軍航空機によるウクライナへの巡航ミサイル攻撃は続けられました。

10月31日朝、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)とロシア航空宇宙軍航空機は、キーウ、ハルキウ、ポルタヴァ、ザポリージャ、ヴィーヌンツァ、オデーサ各州へ巡航ミサイル攻撃を行ないました。
(合計で40基以上の巡航ミサイルを発射)
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した]

11月15日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によるとフリゲート)は、ウクライナ全土(チェルニーヒウ州、ザカルパッチャ州ロシアが自国編入を宣言した4州以外の全州)へ合計90基以上の巡航ミサイルを発射しました。
(この内「カリブル」は20基程度、他は空中発射巡航ミサイルKh-101Kh-555)
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナ全土への大規模な巡航ミサイル攻撃を実施した]

11月17日、ロシア航空宇宙軍航空機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によると小型ロケット艦)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
更に陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」(陸上発射長距離高精度兵器)を発射しました。
今回の主要攻撃目標は、ウクライナミサイル製造工場だったようです。
[ロシア海軍黒海艦隊とロシア航空宇宙軍はウクライナの兵器製造施設などを巡航ミサイルで攻撃した]

11月23日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によるとフリゲート)、そして更に陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」は、ウクライナ各地(リヴォフ州、フメリニツキー州、ヴィニーツァ州、キエフ州、ポルタワ州、ドニエプル州、スミイ州、クレメンチュグ市、クリヴォイ・ログ州、オデッサ州、ニコラエフ州)への大規模ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍とロシア陸軍はウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施した(2022年11月23日)]

ロシア国防省は、キエフ市内の被害はウクライナ軍対空ミサイルの落下によるものだと言っていますが、確かに、ウクライナ軍NASAMS(空対空ミサイルAIM-120 AMRAAMの地上発射型)がキエフの住宅地へ落下しています。
【TC Yildiz氏の2022年11月24日9時14分のツイート】


その後、暫くロシア軍による大規模ミサイル攻撃は無く、西側ではまたもロシアミサイルが枯渇したなどと言われていましたが、12月5日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(国防省の動画ではフリゲート)は、ウクライナのほぼ全域への大規模なミサイル攻撃を実施しました。
(第一波で巡航ミサイル約150基、第二波で約100基)
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍はウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施した(2022年12月5日)]

12月16日、ロシア航空宇宙軍戦略爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ各地(ドニエプロペトロフスク州、キロヴォグラード州、ハリコフ市、コロステン市、ジトーミル州、ポルタワ州など)への大規模ミサイル攻撃を行ないました。
[ロシア航空宇宙軍及びロシア海軍、ウクライナへの大規模ミサイル攻撃を実施(2022年12月16日)]

12月29日、ロシア航空宇宙軍黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ全土へ巡航ミサイル120基以上を発射しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した(2022年12月29日)]


2023年1月14日、ロシア連邦軍は、ウクライナ全土(ハリコフ、リヴォフ、オデッサ、イワノ-フランコフスク、キエフ、ザポリージャ、ヴィニツァ州)へ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省「ミサイル打撃」としか言っていませんが、航空宇宙軍爆撃機のみならず、黒海艦隊「カリブル」搭載艦数隻も参加しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)はウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射した(2023年1月14日)]

1月26日、ロシア航空宇宙軍黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、ウクライナへ巡航ミサイルを発射(2023年1月26日)]

2月10日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイル(28基の「カリブル」を含む71基の巡航ミサイル)を発射しました。
この他、陸軍弾道ミサイル「イスカンデル」(ロシア国防省発表では「陸上発射長距離高精度兵器」と言われている)、そして無人機による攻撃も行なわれました。
この攻撃により、ウクライナリヴォフ、ジトーミル、ザポリージャ、イワノ-フランコフスク、フメリニツキー、ヴィニツァ、ハリコフ、キエフ、オデッサ、ドニエプロペトロフスク(クリヴォイ・ログ)で爆発が報告され、電力インフラに被害を受けました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍、ロシア陸軍)、高精度兵器(巡航ミサイル/弾道ミサイル)によりウクライナ各地を攻撃(2023年2月10日)]

2月16日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では11356フリゲート)は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
この攻撃により、ウクライナオデッサ、ポルタワ(クレメンチュグ)、ドニエプロペトロフスク、ニコラエフ、キロヴォグラード、スムイ、チェルカッシィ、クラマトルスクで爆発が報告され、電力インフラに被害を受けました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、巡航ミサイルによりウクライナ各地を攻撃(2023年2月16日)]

2月19日、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画では「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ西部フメリニツキー市ウクライナ軍第383無人機連隊の基地と、その近辺の砲弾倉庫巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でフメリニツキーのウクライナ軍無人機連隊基地と砲弾倉庫を攻撃した]

3月9日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
この攻撃により、キエフ、ハリコフ、キロヴォグラード、ドニエプロペトロフスク、リヴォフ、オデッサ、チェルカッシィ、ロヴノで爆発が報告され、電力インフラや鉄道などが被害を受けました。
[ロシア連邦軍(ロシア海軍とロシア航空宇宙軍)、巡航ミサイルによりウクライナ各地を攻撃(2023年3月9日)]

2023年4月27日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍駐屯所へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の駐屯所へ巡航ミサイル「カリブル」を発射した]

4月28日夕方、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画ではブヤン-M小型ロケット艦)は、へルソン付近のウクライナ軍部隊の司令部へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でへルソン方面のウクライナ軍部隊司令部を攻撃した]

5月1日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。
ウクライナキエフ市キエフ州、スムイ州、ドニエプロペトロフスク州パヴログラードなどで爆発が起こったので、これらの地域へミサイルが着弾したようです。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナへの巡航ミサイル攻撃を実施した]

5月8日深夜~5月9日(ロシアにとっては大祖国戦争の戦勝記念日)未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ各地へ巡航ミサイルを発射しました。

ウクライナメディアによると、ドニプロ市、ポルタワ州、ハリコフ州、スムイ州、そしてキエフ市などで爆発が起こっているので、これらの地域へミサイルが着弾したようです。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊、ウクライナへの巡航ミサイル攻撃を実施(2023年5月9日)]

5月14日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ドニエプロペトロフスク(ドニプロペトロウシク)州ペトロパヴロフカテルノーピリウクライナ軍の兵器・弾薬倉庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はドニエプロペトロフスク(ドニプロペトロウシク)州とテルノーピリへ巡航ミサイルを発射した]

5月16日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍部隊の駐留場所や兵器・弾薬倉庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省の動画を見る限り、「カリブル」を発射したのは潜水艦のようです。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍部隊の駐留場所と兵器保管庫へ巡航ミサイルを発射した]

5月17日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ニコラエフ市艦船修理工場の敷地内に設置された弾薬倉庫巡航ミサイルで攻撃しました。
[ロシア海軍黒海艦隊は巡航ミサイル「カリブル」でニコラエフの弾薬庫を攻撃した]

5月18日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍部隊の駐留場所や兵器・弾薬倉庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の兵器・弾薬保管庫へ巡航ミサイルを発射した]

5月19日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ軍部隊の駐屯所や弾薬庫などへ巡航ミサイルを発射しました。
ロシア国防省の動画を見る限り、カリブルを発射したのはフリゲート(アドミラル・グリゴロヴィチ型)のようです。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲートはウクライナ軍の駐屯地と兵器弾薬倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で攻撃した]

その後、暫く「カリブル」による攻撃は行なわれませんでしたが(航空宇宙軍爆撃機による巡航ミサイル攻撃は何度も実施された)、6月12日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦ウクライナ軍部隊の駐屯所へ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の駐屯地を巡航ミサイル「カリブル」で攻撃した]

6月14日未明、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍部隊の駐留場所などへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の駐留場所へ巡航ミサイルを発射した]

6月16日、ロシア航空宇宙軍爆撃機黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画を見る限り「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ軍「意志決定センター」、つまり軍部隊司令部の1つへ巡航ミサイルを発射しました。
[ロシア航空宇宙軍とロシア海軍黒海艦隊はウクライナ軍の司令センターへ巡航ミサイルを発射した]

6月19日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦(ロシア国防省の動画によると「ブヤン-M」小型ロケット艦)は、ウクライナ軍の外国製兵器保管場所へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のブヤン-M小型ロケット艦はウクライナ軍の外国製兵器保管庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]

6月26日未明(午前2時頃)、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍の砲弾倉庫へ「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の潜水艦はウクライナ軍の砲弾倉庫を巡航ミサイル「カリブル」で破壊した]


7月1日未明、黒海艦隊「カリブル」搭載艦は、ウクライナ軍「ドネツク」作戦グループの指揮所へ「カリブル」を発射しました。
ロシア国防省が公表した映像を見る限り、「カリブル」を発射したのは潜水艦のようです。

2023年にカラクルト小型ロケット艦3隻とブヤン-M小型ロケット艦1隻がロシア海軍へ就役する

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2023年7月2日3時18分配信
【『アク・バルス』はロシア海軍へ4隻の「カリブル」搭載戦闘艦を引き渡す】
モスクワ、7月2日-ロシア通信社ノーボスチ

造船営団『アク・バルス』の専門家は、今年にロシア海軍を代表とする発注者へミサイル複合体「カリブル」で武装する4隻の新たな戦闘艦~3隻の「カラクルト」小型ロケット艦と1隻の「ブヤン-M」小型ロケット艦~を引き渡す。
『ロシア通信社ノーボスチ』造船営団『アク・バルス』総取締役レナート・ミスタホフより伝えられた。
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「今年には国家防衛発注を通じ、カラクルト小型ロケット艦3隻の受注及びブヤン-M小型ロケット艦1隻の受注の御引き渡しを計画しております。
更に、2隻の科学調査船の受注の起工も計画しており、その建造契約は、国際軍事技術フォーラム『アルミヤ-2022』の枠組みで署名いたしました」
ミスタホフ
は述べた。

これらに加え、今年は更に2隻の戦闘艦、5隻の民間船の進水が計画されており、この内の4隻は既に進水しており、更には6隻の戦闘艦と9隻の船の工場航行試験の完了が予定されており、今現在は3隻の艦と4隻の船が工場航行試験を完了している。

ミスタホフによると、今年に『アク・バルス』は計6隻の艦と10隻の船を発注者へ引き渡す予定であり、今現在は既に4隻の船が引き渡されている。

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プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、戦闘艦支隊及びグループの一員として、または単独で任務を遂行する為に意図されている。
海上および沿岸の目標の撃破の為に意図されている高精度長距離有翼ミサイルを持つ複合体「カリブル」と、更に高射ミサイル-機関砲複合体「パーンツィリ-M」で武装する。

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プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦は、国家経済圏の保護と防護の為に意図されている。



造船営団『アク・バルス』は、ロシアの造船関連企業の大半を傘下に収める『統合造船業営団』とは全く別の企業です。
従って、『統合造船業営団』にも加入していません。

『アク・バルス』の傘下には、ロシア内陸部ゼレノドリスク市『ゴーリキー記念造船工場』『ゼレノドリスク計画設計局』、そしてクリミア半島ケルチ市ボリス・ブートマ記念造船工場『ザリフ』などが入っています。
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『アク・バルス』傘下の造船所では、プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦プロジェクト22160哨戒艦プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の一部、プロジェクト23900汎用揚陸ヘリコプター母艦(イワン・ロゴフ型)プロジェクト03182R中型偵察艦が建造されています。

ただ、『統合造船業営団』傘下の設計局が設計したプロジェクト22160プロジェクト22800『アク・バルス』傘下の造船所で建造され、その逆に『ゼレノドリスク計画設計局』が設計した艦船が『統合造船業営団』傘下の造船所で建造されているケースも有るので、『統合造船業営団』と全く繋がりが無いというわけではありません。


『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』(『アク・バルス』傘下)は、2016年8月に5隻の「カラクルト」を受注しました。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する]

ただし、最初の3隻の「カラクルト」は、同じく造船営団『アク・バルス』傘下であるクリミア半島ケルチ市に在る造船工場『ザリフ』で建造されています。
[クリミア半島ケルチの造船工場『ザリフ』は生産設備を近代化する]
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「ツィクロン」(工場番号801):2016年7月26日起工/2020年7月24日進水/2023年就役予定
「アスコリド」(工場番号802):2016年11月18日起工/2021年9月21日進水/2023年就役予定
「アムール」(工場番号803):2017年7月30日起工


2019年2月26日には『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で、同社が受注した4隻目の「カラクルト」となる「トゥーチャ」(工場番号804)が起工されました。
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[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦トゥーチャはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で起工された]

5隻目の「タイフーン」(工場番号805)は2019年9月11日に起工されました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦タイフーンはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で起工された]

これで『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』(造船営団『アク・バルス』)契約分5隻は全て起工されました。

2023年6月30日には「トゥーチャ」が進水しました。
[ロシア海軍のカラクルト級小型ロケット艦トゥーチャはタタールスタンのゼレノドリスク造船所で進水した]
ロシア海軍への引き渡しは2023年末に予定されており、黒海艦隊へ配備されます。


プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の11番艦「ナロ・フォミンスク」は、『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2018年2月23日に起工され、2022年12月9日に進水しました。
[ロシア海軍バルト艦隊向けのブヤン-M小型ロケット艦11番艦「ナロ・フォミンスク」はゼレノドリスクで進水した]
ロシア海軍への引き渡しは2023年末に予定されており、バルト艦隊へ配備されます。


今回、造船営団『アク・バルス』総取締役レナート・ミスタホフ氏は、今年中に3隻の「カラクルト」小型ロケット艦と1隻の「ブヤン-M」小型ロケット艦ロシア海軍へ引き渡すと言っていますが、おそらくは、「カラクルト」小型ロケット艦「ツィクロン」、「アスコリド」、「トゥーチャ」と、「ブヤンM」小型ロケット艦「ナロ・フォミンスク」の事でしょう。

「ツィクロン」
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「アスコリド」
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「トゥーチャ」
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「ナロ・フォミンスク」

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ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトは韓国の釜山港へ寄港した

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『タス通信』より
2023年7月1日12時52分配信
【釜山へ「エヴパチー・コロヴラト」が到着した】
タス通信、7月1日

最新砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」は、サンクトペテルブルクから将来のカムチャツカの恒久駐留所への移動の枠組みで物資を補充し、乗組員の休養の為に南朝鮮(大韓民国)釜山港へ到着した。
土曜日に太平洋艦隊広報サービスは発表した。

「太平洋艦隊の為に建造された最新砕氷船エヴパチー・コロヴラトは、物資と食料の在庫を補充し、更には乗組員の休養の為、釜山港(朝鮮共和国)の泊地へ到着しました。
砕氷船は、サンクトペテルブルクから将来の恒久駐留所~ペトロパヴロフスク・カムチャツキーへの移動を行なっています」

声明では、こう述べられた。

船の航行ルートでは、地中海、インド洋、東南アジア海域を通過した。
砕氷船は2023年7月にカムチャツカへ到着し、太平洋艦隊の艦船構成へ加わり、引き続きロシア北東軍集団の担当ゾーンで勤務に就く。

船は、近代化プロジェクト21180Mの下、サンクトペテルブルク工場『アルマーズ』で建造された。
砕氷船は2018年に起工され、その海軍への受け入れは今年に予定されている。

船の排水量は4000トン以上、全長82メートル、幅19メートル。
それは厚さ1.5メートルまでの結氷を突破でき、船首部分にはヘリコプター発着場が有る。
必要に応じて、砕氷船高射砲装置を設置できる。

砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」の任務は、遠隔地の守備隊へ貨物を届ける事に加え、結氷条件下での戦闘艦の先導、乗組員の輸送、水路作業である。



プロジェクト21180ディーゼルエレクトリック砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」は、2017年11月30日にロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ配備されました。
[新型砕氷船イリヤー・ムーロメツ、ロシア海軍へ就役(2017年11月30日)]
[ロシア海軍の新型砕氷船イリヤー・ムーロメツは北方艦隊基地へ到着した]

海軍向けの砕氷船は、ソヴィエト連邦時代の1960年代(1960年~1970年)にプロジェクト97砕氷船が8隻建造されて以来、ほぼ50年ぶりとなります。


「イリヤー・ムーロメツ」の就役から1年以上経った2018年12月12日、プロジェクト21180M砕氷船の1番船「エヴパチー・コロヴラト」サンクトペテルブルク『アルマーズ』造船所で起工されました。

[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトは起工された]

プロジェクト21180Mは、プロジェクト21180を小型化した砕氷船であり、基本的な機能は同一です。

プロジェクト21180砕氷船(イリヤー・ムーロメツ)
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プロジェクト21180M砕氷船
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「エヴパチー・コロヴラト」は2020年11月20日に造船台を出た後、浮きドックへ移されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトは造船台を出た]

浮きドック上の「エヴパチー・コロヴラト」(2020年11月22日)
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2020年12月末に浮きドックから進水しました。

2020年12月28日
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進水後は『アルマーズ』造船所の岸壁で艤装工事が続けられました。

2021年4月4日
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2021年7月21日
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2021年9月16日
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2021年12月8日
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2022年4月19日
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2022年6月2日
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2022年7月18日
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2022年8月7日
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2022年8月中旬、「エヴパチー・コロヴラト」『アルマーズ』造船所の岸壁を離れ、同じサンクトペテルブルク市内の『バルト工場』へ曳航されて行きました。
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[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトは最終艤装を行なう]

「エヴパチー・コロヴラト」は、『バルト工場』で上部のマストなどを取り付ける最終艤装工事を行ないました。
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2022年12月中旬にフィンランド湾へ出航し、洋上試験の最初の段階である工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトはバルト海で洋上試験を開始した]
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『マリントラフィック』より
【砕氷船「エヴパチー・コロヴラト」】

工場航行試験は12月下旬に完了し、12月28日からは最終洋上試験となる国家試験を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトはバルト海で最終洋上試験(国家試験)を開始した]

2023年1月25日、「エヴパチー・コロヴラト」サンクトペテルブルクから出航し、カムチャツカ半島ペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトはカムチャツカ半島へ行く]

「エヴパチー・コロヴラト」バルト海を出た後に大西洋、地中海、紅海、アラビア海を通過し、5月11日にはスリランカ沖~ロシア太平洋艦隊の担当海域~へ到達しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型砕氷船エヴパチー・コロヴラトはインド洋を通過する]

その後にコルベット「グロームキー」と合流し、同艦にエスコートされてマラッカ海峡シンガポール海峡を通過しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊のコルベット「グロームキー」はマラッカ海峡とシンガポール海峡を通過する新造砕氷船エヴパチー・コロヴラトをエスコートした]

7月1日には韓国釜山港へ入港しました。

今後、「エヴパチー・コロヴラト」ペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ向かいます。

ペトロパヴロフスク・カムチャツキー到着後にロシア海軍への就役式典が開催され、太平洋艦隊へ編入されます。

ロシア海軍北方艦隊の掃海艦ウラジーミル・グマネンコはバレンツ海で実弾射撃演習を実施する

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『PortNews』より
2023年6月30日15時32分配信
【北方艦隊の掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」は砲射撃の為にバレンツ海へ出航した】

北方艦隊コラ多種戦力小艦隊掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」は、戦闘演習任務を遂行する為、2023年6月30日に戦闘訓練射爆場へ入った。
乗組員は一連の砲射撃へ取り組み、その戦術的背景は空中及び海上からの仮想敵の攻撃の撃退となる。
ロシア国防省広報サービスは発表した。

掃海艦の戦闘要員は海上目標及び模擬空中目標、そして更には浮遊機雷を模した標的へ一連の砲射撃を行なう。
これに加え、航行中の艦の兵器や設備への仮想戦闘による損傷を取り除き、海上での総合的なダメージコントロールの組織化の課題へ取り組む。

海上での戦闘演習任務を遂行した後、掃海艦は恒久駐留所~ポリャールヌイ市へ戻る。

海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」北方艦隊最大の機雷掃海艦である。
その乗組員は、北極海を含む近海及び遠海ゾーンで任務を遂行する。
艦は、カラ海オビ湾大祖国戦争機雷物体の捜索へ参加した。
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プロジェクト12660「ルビーン」海洋掃海艦(ゴーリャ級)の2番艦「ウラジーミル・グマネンコ」は、レニングラード(現サンクトペテルブルク)『中部ネヴァ川造船工場』で1985年9月15日に起工され、1991年3月4日に進水しました。
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1994年1月9日には一応ロシア海軍へ引き渡されましたが、実質的な就役は2000年であり、同年11月にバルト海から北方艦隊基地ポリャールヌイへ回航されました。
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2003年と2004年にはコラ多種戦力小艦隊で最良の艦と認定されました。

2011年10月末の演習の際に損傷し、艦船修理工場『ネルパ』で修理されました。
[2012年の艦船修理工場「ネルパ」への国家発注は大幅に増加する]
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2012年9月の北方艦隊北極海演習へ参加しました。
[ロシア北方艦隊北極圏演習(2012年9月)]

2016年8月頃から2017年7月26日まで艦船修理工場『ネルパ』でオーバーホールが行なわれました。

2017年7月30日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加しました。
[北方艦隊の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2017年7月30日の『ロシア海軍の日』の観艦式へ参加する]

2018年7月中旬にバレンツ海で各種訓練を行ない、7月13日にポリャールヌイ基地へ帰投しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海洋掃海艦ウラジミール・グマネンコはバレンツ海で砲撃訓練を行なった]

2018年8月上旬~10月上旬の北方艦隊北極遠征へ参加しました。
[ロシア北方艦隊第7次北極圏遠征(2018年8月-10月)]

2020年8月初頭~10月下旬の北方艦隊北極遠征へ参加しました。
[ロシア北方艦隊第9次北極遠征(2020年8月-10月)]

2021年6月上旬の北方艦隊の演習へ参加しました。
[ナヒーモフ勲章授与・重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーとロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフはロシア海軍北方艦隊の戦術演習へ参加する]

2022年4月にバレンツ海で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の掃海艦ウラジーミル・グマネンコとエリニヤはバレンツ海で演習を開始した]

2023年6月30日にバレンツ海へ出航し、実弾射撃演習を開始しました。