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2021年以降のロシア海軍水上戦闘艦建造計画

『ロシアの声』より
2013年7月5日配信
【ロシア海軍の為の艦:量から質への転換?】

今年7月初頭、ロシア造船業の総元締・統合造船業営団の高位の代理人(幹部)は、2021年以降のロシア海軍の建艦計画について話しました。

この中から、水上戦闘艦に関する部分を抜粋。


[将来プロジェクト]

水上艦隊は新型の戦闘ユニットを受領する。
業界は、将来外観の新たな戦闘艦の提供を準備しており、その建造は2016-2025年の国家軍備プログラムの枠組みで開始しなければならない。
具体的には、将来水域保護コルベットプロジェクト22350フリゲートの近代化版、そして最後には、将来駆逐艦を。

これらの艦は、艦載システムと建造方法の大部分は以前のプロジェクトのものが存続されるが、最新の電子電波兵装の導入という点では異なっており、戦闘能力は大幅に向上する。

しかしながら、建造方式の改善は更に続けられる-そう、将来コルベットプロジェクトの様々なヴァージョンが在る。
それは伝統的な建造法式からの脱却を示唆し、カタマラン(双胴船)或いはトリマラン(三胴船)を取り入れた設計図も有る。

(造船)業界の代理人によると、建造の第1段階を適切に提供する為、2つの最も有望な設計案から1-2隻の見本艦が建造される。
これらの能力と生産艦、或いは他の選択肢の建造決定を検討する為に。

比較的小型で安価な将来水域保護コルベットは、(ロシア)海軍の編制の重要な要素の1つとなる-このような艦は、4艦隊全てとカスピ小艦隊の為に建造されるだろう。

このような艦の(ロシア)海軍における必要数は、2030年までに少なくとも35-40隻と見積もられ、プログラムのコストは、2500~2800億ルーブルになるだろう。

このような様式のプログラムは、この艦が国内の様々な地域の造船所で同時に建造される事を示唆している-西方(サンクトペテルブルク、カリーニングラード)、中央(ゼレノドリスク、そしておそらくはクラースノエ・ソルモヴォ)、東方(アムール造船工場)で。


「統合造船業営団の高位の代理人」氏によると、2021年以降に調達されるロシア海軍向けの水上戦闘艦は、この3タイプになるとの事です。

・将来水域保護コルベット
・改アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート
・将来駆逐艦


プロジェクト22350「アドミラル・ゴルシコフ」型フリゲートは、2020年までに少なくとも6隻の調達が計画されていますが、2021年以降も近代化タイプの調達が続行されます。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
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将来水域保護コルベットは、現在建造中のステレグーシチー型コルベット(プロジェクト20380/20385)ブヤン-M小型ロケット艦に代わって2021年以降に調達される沿岸戦闘艦です。
ロシア海軍の全ての艦隊(北方艦隊、太平洋艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊)とカスピ小艦隊に配備されるとの事ですから、サイズはステレグーシチー型よりは小型になるでしょう。

このコルベットは従来型船体の他にカタマラントリマランも検討されており、まず最初に異なるヴァージョンの試験艦を何隻か建造してから、どのヴァージョンを量産するのかを決定するようです。

2030年までに35-40隻を調達予定の将来水域保護コルベットは、ロシア国内の複数の造船所で並行建造されるとの事です。
・ヤンターリ造船所(カリーニングラード)
・サンクトペテルブルク市の造船所(おそらくはアルマーズ造船所)
・ゼレノドリスク造船所
・クラースノエ・ソルモヴォ造船所(ニジニノヴゴロド)
・アムール造船所(コムソモリスクナアムーレ)


なお、ステレグーシチー型コルベット(プロジェクト20380/20385)は2020年までに16隻調達する予定ですが、これで調達は終了のようです。
[セーヴェルナヤ・ヴェルフィは2014年にロシア海軍へフリゲートとコルベットと偵察艦を納入する]

将来水域保護コルベットについては、以前にロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督も述べています。
[ロシア海軍総司令官は語る]


将来駆逐艦は、現在の所、2018年までに設計を完了し、2019年から建造に着手される予定です。
[ロシア連邦国防省は軍備更新方策を発表した]
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