ロシア太平洋艦隊の大規模演習は続く
- カテゴリ:ロシア太平洋艦隊(2012-2015年)

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年8月14日11時08分配信
【約5000人が太平洋艦隊の演習に参加する】
ウラジオストク、8月14日-ロシア通信社ノーボスチ、アナトリー・イリューホフ
太平洋艦隊が沿海地方及びカムチャツカ沖で実施する大規模演習では、演習エリアにおいて艦船グループ及び潜水艦グループの50隻への増強が始まり、関係する人員数は5000名に増加した。
ロシア通信社ノーボスチは太平洋艦隊の公式代理人ローマン・マルトフ1等海佐より伝えられた。
演習は沿海地方及びカムチャツカで金曜日(8月9日)に始まった。
演習の主な目的は、海洋御及び陸上でのテロリストとの戦い、国家の天然資源の保護の為の艦隊戦力の準備状況の点検である。
演習は、15日間に渡り、日本海とアヴァチンスキー湾において2段階に分けて実施される。
「沿海地方及びカムチャツカにおける計画演習実施の枠組みで、太平洋艦隊連合部隊は、日本海、オホーツク海及びアヴァチンスキー湾で実地行動の仕上げを始めました。
訓練演習開始後、潜水艦、ロケット艦、対潜艦及び対機雷艦、艇は約50回の戦闘を実施しました」
対談者は話した。
彼は、演習シナリオ下で、艦船グループがラペルーズ海峡を突破し、日本海からオホーツク海南部への移動を実施した事を指摘した。
海洋航空隊は、指定海域において仮想敵の潜水艦の探知行動を果たす為に飛び立った。
「予め沿海地方南部へは鉄道で、サハリン島へは海洋輸送により移動していた海軍歩兵部隊は、一連の演習で非合法の武装した強盗に占拠された沿岸の解放を実施します。
マルトフは伝えた。
彼によると、重要な国家及び産業施設の保護の為、サハリン地域の内務省部隊との合同活動が果たされる。
演習中、演習実施地域に駐留する東方軍管区の航空隊及び軍部隊との連携行動の課題が仕上げられる。
今回のロシア太平洋艦隊の大規模演習は8月9日に始まりました。
[ロシア太平洋艦隊の大規模演習が始まった]
『日本国防衛省・統合幕僚監部公式サイト』より
2013年8月14日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
8月12日14時頃、10隻のロシア海軍艦艇がラペルーズ海峡を東進しました。
グリシャV級小型フリゲート350:小型対潜艦MPK-124「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」
グリシャV級小型フリゲート354:小型対潜艦MPK-221
グリシャV級小型フリゲート362:小型対潜艦MPK-17「ウスチ・イリムスク」
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇924:ロケット艇R-14
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇937:ロケット艇R-18
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇940:ロケット艇R-11
ボリスチリキン級補給艦:大型海洋給油船「ボリス・ブートマ」
ソニア級沿岸掃海艇553:基地掃海艇BT-245
ソニア級沿岸掃海艇560:基地掃海艇BT-256
フィニク級測量艦GS-397
2013年8月15日発表
【ロシア海軍艦艇の動向について】
8月14日17時頃、6隻のロシア海軍艦艇がラペルーズ海峡を東進しました。
スラバ級ミサイル巡洋艦011:親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦715:駆逐艦「ブイストルイ」
ウダロイ-I級ミサイル駆逐艦543:大型対潜艦「マルシャル・シャーポシニコフ」
ウダロイ-I級ミサイル駆逐艦572:大型対潜艦「アドミラル・ヴィノグラードフ」
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇921:ロケット艇R-20
タランタルIII級ミサイル護衛哨戒艇946:ロケット艇R-24
言うまでも無く、今回の演習の為に日本海からオホーツク海へ移動する太平洋艦隊所属艦艇です。
この他、カムチャツカ方面に駐留する水上艦艇と潜水艦も演習に参加しています。
今年3月以降、ロシア太平洋艦隊は地中海へ大型対潜艦1隻、大型揚陸艦2隻、中型海洋給油船1隻、救助曳船1隻を派遣しています。
[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~)]

大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」は近い内にオーバーホールを行なう予定であり、最近の演習には参加していません。

ロシア太平洋艦隊は、今年7月8日から10日まで中国海軍との合同演習をピョートル大帝湾で実施しました。
[ロシア・中国海軍合同演習「海洋協同-2013」最終日に砲撃訓練が実施される]
それから数日後の7月12日、ウラジーミル・プーチン大統領の命令による「抜き打ち演習」の為にオホーツク海へ向けて出港し、7月22日に駐留基地へ戻りました。
[ロシア太平洋艦隊艦船は「抜き打ち演習」を終えて基地へ戻った]
それから1ヶ月も経たない内に大規模演習が開始されました。
ロシア太平洋艦隊にとっては、今回の演習が毎年恒例の大演習であり、前回の「抜き打ち演習」は予定外の行動だったのです。
しかも、前回の「抜き打ち演習」は太平洋艦隊だけでは無く、ロシア東方軍管区全体で実施されたものでしたが、今回の演習は、太平洋艦隊が主体となって行なわれています。
昨年(2012年)のロシア太平洋艦隊の定例大演習は、6月28日から7月6日まで沿海地方及びオホーツク海で実施されています。
[ロシア太平洋艦隊の大規模演習は成功裏に終わった]
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