fc2ブログ

ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフの航海試験が始まった

13-0914c.jpg
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年9月13日12時42分配信
【原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」の試験はショイグの決定とは矛盾しない】
モスクワ、9月13日-ロシア通信社ノーボスチ

戦略原子力潜水艦「ウラジーミル・モノマーフ」(プロジェクト955「ボレイ」)工場航海試験の計画は、このタイプの潜水艦の試験を中断するというロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグの決定とは矛盾していない。
金曜日、ロシア通信社ノーボスチ軍事産業企業体の高位の代理人より伝えられた。

彼は、前日(9月12日)に原子力潜水艦が最初の工場航海試験の為に白海へ出航した事についてコメントした。

先週、ショイグは、原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」艦上から9月6日に実施された「ブラヴァー」発射が失敗した事により、このプロジェクトの潜水艦(「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」)の試験の中断を決定した。
トップ潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は既に2012年12月に軍備採用されている。

「国防相の決定は、潜水艦の艦上のミサイル複合体の試験を中止するというものです。
艦載システム及び機器の試験に関しましては、以前に承認された計画に従い、継続されます」

対談者は話した。

彼によると、潜水艦は、試験の進行状況に応じ、10日~14日間は海洋に滞在する予定である。
「9月末までには同艦はセヴマシュへ戻ります」
軍事産業企業体の代理人は話した。

全長170メートル、幅13.5メートル、総排水量2万4千トンの巡洋艦は、モスクワ熱工学研究所によって開発された「ブラヴァー-30」ミサイル16基を有する。
このタイプのミサイルは、10個までの個別誘導核弾頭を搭載する事が出来、ミサイル防衛網を突破する為の改善された能力を有する。
「ブラヴァー」の射程距離は8000キロメートルである。
弾道ミサイルに加え、潜水艦には魚雷発射管が装備されている。

(ロシア)海軍司令部の計画によると、プロジェクト955潜水艦は、現在、戦闘勤務に在る潜水艦プロジェクト941(「アクラ」、NATO分類「タイフーン」)、プロジェクト667BDR(カリマール、NATO分類デルタIII)プロジェクト667BDRM(デルフィン、NATO分類デルタIV)が艦隊の戦闘編制から除かれる2018年以降、ロシア海洋戦略核戦力の中核とならなければならない。


[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]

「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工され、2012年12月30日に進水しました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフ進水(セヴマシュ公式サイト)]
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフは進水した]

2013年1月18日、「セヴマシュ」造船所の岸壁に係留されました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフの係留試験が開始された]

5月下旬、陸上から蒸気を送り、蒸気タービン機関の試験が行われました。
[ボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは蒸気タービン機関の試験を行なった]

6月10日、ロシア正教会の神父による祈祷式が執り行われました。
[ボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフは祝福を授けられた]

そして9月12日に工場航海試験へ出発しました。
13-0914d.jpg

記事中で触れられていますが、さる9月6日、ボレイ級2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」白海で実施した弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験は失敗しました。
この為、セルゲイ・ショイグ国防相は、ボレイ級戦略原潜2隻(「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」)の国家試験の中断を決定しました。
[2隻のボレイ級戦略原潜の国家試験はSLBMブラヴァー試射失敗により中断される]
[戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはセヴェロドヴィンスクへ戻った]

今回、「ウラジーミル・モノマーフ」工場航海試験を行なう為にセヴェロドヴィンスクを出航しましたが、ショイグ国防相が決定したのは、原潜のミサイル複合体(ブラヴァー)の試験中断であり、艦自体の試験中断を意味するものではないとの事です。

そもそも、以前の報道によれば、ショイグ国防相「国家試験の中断」を決定したとの事ですが、「ウラジーミル・モノマーフ」は、まだ国家試験を行なう段階に在りません。
国家試験は、工場航海試験が終わった後に実施されます。
関連記事
スポンサーサイト