オスカーII級原潜トムスク火災事故


2013年9月16日4時30分頃(モスクワ時間)、沿海地方ボリショイ・カーメニ市の艦船修理工場「ズヴェズダー」で修理中の原子力潜水艦「トムスク」(プロジェクト949A)で火災が発生しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
【沿海地方における原子力潜水艦「トムスク」火災】
「トムスク」火災関連記事の纏めです。

なお、以下の記事の配信時間はモスクワ時間です。
2013年9月16日7時30分配信
【沿海地方における原子力潜水艦の火災はバラストタンクで起こった】
原子力潜水艦「トムスク」の火災はバラストタンクの溶接作業中に発生しました。
2013年9月16日9時12分配信
【原子力潜水艦「トムスク」火災は作業行為の違反により発生したかもしれない】
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部によると、火災は溶接作業における規則違反により発生した可能性が有るとの事です。
2013年9月16日9時12分配信
【原子力潜水艦「トムスク」の原子炉は火災の前に停止していた事を国防省は確認した】
ロシア連邦国防省広報サービス・情報管理部によると、原子力潜水艦「トムスク」は修理のためにドック入りする前に原子炉を停止していたとの事です。
因みに、プロジェクト949A原子力水中巡洋艦はOK-650V型原子炉を2基搭載しています。

2013年9月16日10時48分配信
【原子力潜水艦「トムスク」の火災は消し止められた】
原子力潜水艦「トムスク」の火災は鎮火し、負傷者は居ないとの事です。
上記のように「トムスク」の火災はバラストタンクで発生しましたが、この火災で船体外部のゴムコーティングとタンク内部の古い塗料が燃えました。
2013年9月16日11時22分配信
【原子力潜水艦「トムスク」の火災時にボリショイ・カーメニでパニックは起こらなかった】
「トムスク」の火災はモスクワ時間4時30分(現地時間11時30分)に発生し、モスクワ時間11時(現地時間18時)には完全に鎮火しました。
この火災による黒煙はボリショイ・カーメニ市内からも見えていましたが、市民の間にパニックは起こらず、市民の避難も行われませんでした。
2013年9月16日11時34分配信
【原子力潜水艦「トムスク」の火災は鎮火し、放射線は正常である】
この火災による放射能汚染は有りません。
火災は原子炉区画で起こったわけでは無いので当然のことですが。
2013年9月16日12時26分配信
【原子力潜水艦「トムスク」の修理には10日間を要するが、被害は最小限に抑えられた】
今回の火災による損傷箇所(バラストタンク)の修理には、約1.5週間掛かるとの事です。
2013年9月16日12時26分配信
【国防省:原子力潜水艦「トムスク」に弾薬は積まれていなかった】
ロシア連邦国防省によると、修理中だった原子力潜水艦「トムスク」には弾薬(有翼ミサイル及び魚雷)は搭載されていなかったとの事です。
因みに、プロジェクト949Aは、16本の533mm魚雷、24基の有翼ミサイル「グラニート」を搭載しています。
以前には650mm魚雷も搭載されていましたが、2000年8月に起こった同型の原子力潜水艦「クルスク」爆沈事故の後に退役しています。

ロシア・ソ連潜水艦総合情報サイト『ディープストーム』より
【プロジェクト949A:K-150「トムスク」】
巡洋潜水艦K-150はセヴェロドヴィンスクの「セヴマシュ」造船所で1991年8月27日に起工されました。
1992年4月28日、原子力水中巡洋艦へ種別変更されました。
1993年4月13日、「トムスク」と命名されました。
1996年7月20日に進水、1996年12月30日にロシア海軍へ納入されました。
1997年3月17日に赤旗北方艦隊の第1潜水艦小艦隊・第11潜水艦師団へ編入されました。
1998年に太平洋艦隊へ転属し、カムチャツカ半島のヴィリュチンスクへ回航されました。
2008年11月にボリショイ・カーメニの「ズヴェズダー」工場へ到着し、オーバーホールが行なわれていました。
今年末までに修理を終えて復帰する予定です。
[2013年末までに3隻の原潜が修理を終えてロシア海軍へ復帰する]
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