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オスカーII級原潜トムスク火災事故・続報

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2013年9月16日4時30分頃(モスクワ時間)、沿海地方ボリショイ・カーメニ市艦船修理工場「ズヴェズダー」で修理中の原子力潜水艦「トムスク」(プロジェクト949A)で火災が発生しました。
[オスカーII級原潜トムスク火災事故]
その続報。


『ロシア通信社ノーボスチ』より
【沿海地方における原子力潜水艦「トムスク」火災】
「トムスク」火災関連記事の纏めです。
なお、以下の記事の配信時間はモスクワ時間です。


2013年9月16日16時00分配信
【ショイグ:原子力潜水艦「トムスク」の火災は機器へ実質的な影響を与えていない】

ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは、原子力潜水艦「トムスク」火災事故に関し、こう話しました。
「この火災は、潜水艦の機器自体には、実質的には如何なる影響も与えておりません」

更にショイグ国防相は、火災の原因は作業時の規則違反と推定されると述べました。
「モスクワ時間4時30分、潜水艦K-150トムスクは、潜水艦の内部では無く、潜水艦の外部で火災が発生しております。
(火災の)原因は、(修理)作業実行時の安全対策違反であると推定されます」



2013年16時15分配信
【国防省は原子力潜水艦「トムスク」の火災後に工場修理工への訴訟を準備する】

ロシア連邦国防省兵器管理部長アナトリー・グリャエフ少将は、原子力潜水艦「トムスク」の修理を行なっている極東艦船修理工場「ズヴェズダー」を契約不履行で提訴する用意があると表明しました。

元々の契約では、2009年11月から開始された原子力潜水艦「トムスク」の修理は2011年末までに完了する事になっていましたが実現せず、次の期日は今年7月30日とされましたが、これも実現せず、現時点では修理作業の進捗度は80パーセントです。

その為、2度に渡って納期を守れなかった「ズヴェズダー」を提訴する意向を固めたようです。
ロシア国防省は、「ズヴェズダー」に対し、契約不履行の賠償金として1億1000万ルーブルを請求する意向です。


2013年9月17日11時57分配信
【原子力潜水艦「トムスク」の火災の要因には職権乱用の問題が提起される】

「トムスク」火災事故調査委員会によると、同艦の火災に関し、同艦の士官の職権乱用の疑いがあるとの事です。


2013年9月17日12時00分配信
【原子力潜水艦「トムスク」の火災で15名の軍人が負傷した】

「トムスク」火災事故調査委員会によると、今回の火災で15名の軍人が負傷したとの事です。
「15名の軍人が健康を害しており、現在、海軍病院へ入院して治療を受けております」


なお、原子力潜水艦「トムスク」火災事故の記事では「作業中の規則違反」という表現がよく使われていますが、これは要するに、溶接作業を行なう際には近くに可燃物を置かない、或いは、可燃物の近くでは溶接作業を行なってはならないという事のようです。

今回の「トムスク」火災事故はバラストタンクの溶接作業中に発生しましたが、この時、溶接作業現場(バラストタンク)には、古い塗料及び防音ゴムコーティングという「可燃物」が存在していました。

つまり、溶接作業を行なうのならば、これらを完全に撤去しなければならなかったという事です。
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