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空母ヴィクラマーディティヤのインド人乗員の編成が完了した

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『イタルタス』より
2013年10月21日14時23分配信
【ムンバイへ移動する為、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」のインド人乗組員の編成がセヴェロドヴィンスクで完了した】
アルハンゲリスク、10月21日/イタルタス特派員ウラジーミル・アヌフリエフ

防衛造船所「セヴマシュ」での近代化後にムンバイへ移動する為、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)のインド人乗組員の編成がセヴェロドヴィンスクで完了した。
本日(10月21日)、イタルタス特派員白海の都市の軍事産業グループの情報提供者より伝えられた。

情報提供者によると、10月にインドからセヴェロドヴィンスクへ約200名の船員が到着しており、近日中には100名以上が来る。
「航空母艦のインド人乗組員は、総計で約1000名になります」
対談者は説明した。

「ヴィクラマーディティヤ」の移動時には「セヴマシュ」納入チームの専門技術者が当直を勤める。
現在、同艦では、インド海軍への航空母艦引き渡し式典と、更にはインドへの回航の為の活発な準備が行なわれている。

これに先立ち、ロシア連邦副首相ドミトリー・ロゴージンは、11月16日に「ヴィクラマーディティヤ」が発注者へ引き渡され、11月30日にロシア領海を去り、インドへ向かうと発表した。
彼は更に、航空母艦の航海試験は成功裏に実施され、昨年の試験中に発覚した不具合は完全に取り除かれた事を伝達した。

更にロゴージンは、「ヴィクラマーディティヤ」が計算値を超える特性を示した事を強調した。
特に、副首相によると、試験中の同艦の速力は、計画値の28ノットを超える29ノット(時速54km)だった。

以前、「ロソボロネクスポルト」総取締役代理ヴィクトル・コマルディンが表明したように、航空母艦インドへの航路上において14の港へ寄港し、(来年)2月までにインドムンバイ市へ到着する予定である。

2004年1月にニューデリーで署名された政府間の一括合意により、ロシア航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」の船体は、「セヴマシュ」での近代化と、ロシア製の艤装品と航空機を付けるという条件で、インドへ無償譲渡された。
更にロシアは、航空母艦インド人乗員の教育を実施する。
当初の契約総額は15億ドルとされ、同艦を航空母艦へ変身させる為の全ての改造作業は2008年に完了する計画だったが、契約履行時期は遅れた。
ロシア側は、作業量の過小評価と、艦の近代化の為の追加費用の必要を表明した。
2010年3月12日、ウラジーミル・プーチンインド訪問中に、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」の修理及び近代化の為の修正された価格の追加契約が締結された。
インド側によると、ロシア製航空母艦の購入費用は23億3000万ドルである。
艦の就役期間は30年と見られている。

以前は「バクー」という名前だった「アドミラル・ゴルシコフ」は、1987年に北方艦隊の編制へ加入した。
修理及び改造終了後、航空母艦の排水量は45000トンになり、最大長は283.5m、最大幅は59.8m(8.8m増加)となった。
同艦にはMiG-29K戦闘機およびヘリコプターを含む30機の航空機を搭載できる。
乗組員は約2000名である。
改装及び変換という新たな課題により巡洋艦の船体は最新の機器、システム、装置で満たされている。
航空母艦は、新たな航行複合体及び電波位置特定複合体、通信複合体及び航空機管制を受け取った。
その結果、セヴマシュによれば、実際には完全に新たな艦が作られた。


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[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]

2012年12月にインド海軍へ引き渡される筈だった航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧ロシア海軍重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)ですが、2012年夏の航海試験中にボイラーが損傷し、引き渡し時期が延期される事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤはロシア造船業の空母建造経験の回復に役立った]
[空母ヴィクラマーディティヤはインド海軍で30-40年就役するかもしれない]

2013年7月3日に出港し、7月5日より航海試験が始まりました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験へ出発する]
[インド空母ヴィクラマーディティヤは白海で航海試験を始めた]
[インド空母ヴィクラマーディティヤは白海で各種機器を点検する]

7月28日夜、機関の全力運転試験(最大速力試験)を実施しました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは29ノット以上を出した]

昨年の航海試験では最大速力を出そうとした矢先にボイラーの耐熱材が崩れ落ち、ボイラーが損傷しましたが、今回は、そのようなトラブルも無く、航海試験は成功裏に終わりました。

8月5日からはバレンツ海で航空機関連の試験が始まりました。
[空母ヴィクラマーディティヤから艦上戦闘機Su-33とMiG-29KUB/MiG-29Kのフライトが実施される]

8月24日、艦載機の夜間着艦に成功しました。
[空母ヴィクラマーディティヤの夜間着艦試験は成功した]

「ヴィクラマーディティヤ」の海洋試験は順調に進行しました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤの海洋試験はスケジュール通りに進んでいる]

全ての海洋試験を完了した「ヴィクラマーディティヤ」は、9月21日にセヴェロドヴィンスクへ戻りました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは全ての海上試験を成功裏に終えてセヴェロドヴィンスクへ戻った]

「ヴィクラマーディティヤ」は、2013年11月15日にインドへ引き渡され、11月30日にインドへ向けて出航します。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年9月30日に航海試験を完了し11月15日にインドへ引き渡される]
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年11月30日にインドへ向けて出港する]

2014年2月にインドムンバイ港へ到着する予定です。
[空母ヴィクラマーディティヤは2014年2月にインドへ到着する]


今回の記事によれば、その「ヴィクラマーディティヤ」のインド人乗組員の編成が完了したとの事です。

「ヴィクラマーディティヤ」艦長は、スラージ・ベリー准将です。
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この他、以前の航海試験においては、ロシア海軍から300名の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」乗員団が派遣されていました。

ロシア人乗組員を指揮したのはイーゴリ・リャブコ1等海佐です。
同氏は、航海試験時に「ヴィクラマーディティヤ」の実質的な艦長を務めました。
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「ヴィクラマーディティヤ」の航海試験が成功裏に終わった事により、ロシア人乗組員は役目を終え、インド人乗組員へ艦を明け渡したという事でしょう。
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