重航空巡洋艦アドミラル・ゴルシコフ改め航空母艦ヴィクラマーディティヤはインド海軍へ引き渡された
- カテゴリ:空母ヴィクラマーディティヤ
2013年11月16日、航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧「アドミラル・ゴルシコフ」)はセヴェロドヴィンスクのセヴマシュ造船所でインド海軍へ引き渡されました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年11月16日11時19分配信
【「アドミラル・ゴルシコフ」はロシアからインドに登記変更された】
セヴェロドヴィンスク、11月16日-ロシア通信社ノーボスチ
航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)は土曜日にインド海軍へ引き渡された。
同艦の引き渡し及びインド旗掲揚式典はロシア最大の造船所-「セヴマシュ」の敷地内で実施された。
公開株式会社「ロソボロネクスポルト」総取締役代理イーゴリ・セヴァスチャノフと航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」艦長スラージ・ベリーは、艦の受領-引き渡し証書へ署名した。
署名式典にはロシア政府副首相ドミトリー・ロゴージンとインド国防相アラッカパランビル・クリアン・アントニーが出席した。
「セヴマシュ」での大規模な再建造後、航空母艦は戦闘機MiG-29K発艦の為の現代の飛行甲板とトランポリン、航海システム及び電波位置特定システム、通信複合体及び航空機管制複合体、更には、他の特殊な機器及びユニットを受け取った。
計画によると、「ヴィクラマーディティヤ」は11月末にロシア領海を去る。
艦は遠距離航海を行ない、2014年1月末-2月初頭にインドへ到着する。
[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]


航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は、元々はソヴィエト連邦海軍のプロジェクト11434(改キエフ型)重航空巡洋艦「バクー」としてウクライナの黒海造船工場で建造され、1978年12月26日に起工、1982年3月31日に進水、1987年12月11日にソヴィエト連邦海軍へ引き渡され、12月20日に海軍旗を初掲揚しました。

プロジェクト11434は当初から超音速垂直離着陸艦上戦闘機Yak-141の搭載・運用を前提に設計されておりましたが、肝心のYak-141が「バクー」就役に間に合わず、従来のYak-38が搭載されました。

1988年12月17日、北方艦隊基地セヴェロモルスクに到着しました。

1990年10月4日、「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ」と改名されました。
「本命」の艦載機Yak-141の試験は「アドミラル・ゴルシコフ」艦上で何度か実施されましたが、1991年10月5日に試作機が墜落事故を起こし、その後、開発は中止されました。


[Yak-141墜落事故(1991年10月5日)]
[ファーンボローのYak-141]
[モニノ空軍博物館のYak-141]
ソ連邦解体後は洋上へ出る事も無くなり、ムルマンスクに係留されました。

1999年7月、セヴェロドヴィンスク市へ回航されてきました。

2004年1月20日にインドへ売却され、同年3月5日、ロシア海軍旗の降納式が行なわれました。
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その1]
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その2]
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その3]
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その4]
2005年11月30日、セヴェロドヴィンスクのセヴマシュ造船所の屋外特設造船台に入渠しました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その1]
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その2]
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その3]
そして大規模な改造工事(プロジェクト11430改造)が始まりました。
[プロジェクト11430(ヴィクラマーディティヤ)]

この工事により、「ヴィクラマーディティヤ」の寿命は30年延長されました。
当初は2008年末にインドへ引き渡す予定でしたが、セヴマシュが水上艦に不慣れだった事と資金面の問題により、2012年末に延期されました。
[ロシアは、航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」改装工事の新たな日程を示した]
[ロシア政府は、「アドミラル・ゴルシコフ」改装工事についての問題点を解決する(イタル・タス)]
「ヴィクラマーディティヤ」は2008年12月4日に再進水しました。

[インド空母「ヴィクラマーディティヤ」進水]
[インド空母「ヴィクラマーディティヤ」進水(2008年11月~12月4日)]
当初の契約価格は搭載機込みで15億ドルでしたが、ロシア側は作業量増大による増額を求め、最終的には23億ドルで合意されました。
[インド首相とロシア大統領は空母「ヴィクラマーディティヤ」問題について話し合う]
[インドは空母「ヴィクラマーディティヤ」の為に23億ドルを支払う]
2010年1月の時点で完成度70パーセントでした。
[空母「ヴィクラマーディティヤ」は70パーセント完成している]
2012年6月8日、「ヴィクラマーディティヤ」の航海試験が開始されました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験の為に出航した]
[インド空母ヴィクラマーディティヤの最初の航海試験は成功裏に完了する]
[インド空母ヴィクラマーディティヤの第2段階航海試験が実施された]
搭載機の試験も実施されました。
[艦上戦闘機MiG-29KUBはインド空母ヴィクラマーディティヤへ初着艦した]
当初は順調に進んでいた航海試験でしたが、機関の全力運転を実施した矢先に3基のボイラーが損傷し、2012年12月にインド海軍へ引き渡す予定は延期される事になりました。
ボイラー損傷の原因は、耐熱材としてアスベストの代わりに使われた耐火レンガでした。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]
航海試験は中止され、セヴェロドヴィンスクへ戻って修理を受ける事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤは23ノットでセヴェロドヴィンスクへ向かっている]
[空母ヴィクラマーディティヤ、セヴェロドヴィンスク入港(2012年9月23日)]
ボイラー損傷の原因となった断熱材の耐火レンガは、全てアスベストに交換される事になりました。
[インドは空母ヴィクラマーディティヤのボイラーへのアスベスト使用に同意した]
修理完了後、2013年7月3日に再び白海へ出港し、7月5日より航海試験が始まりました。

[インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験へ出発する]
[インド空母ヴィクラマーディティヤは白海で航海試験を始めた]
[インド空母ヴィクラマーディティヤは白海で各種機器を点検する]
7月28日夜、機関の全力運転試験(最大速力試験)を実施しました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは29ノット以上を出した]
2012年の航海試験では最大速力を出そうとした矢先にボイラーの耐熱材が崩れ落ち、ボイラーが損傷しましたが、2013年の試験では、そのようなトラブルも無く、航海試験は成功裏に終わりました。
8月5日夜、バレンツ海で航空機関連の試験が始まりました。
[空母ヴィクラマーディティヤから艦上戦闘機Su-33とMiG-29KUB/MiG-29Kのフライトが実施される]
8月24日、艦載機の夜間着艦に成功しました。
[空母ヴィクラマーディティヤの夜間着艦試験は成功した]
「ヴィクラマーディティヤ」の海洋試験は順調に進行しました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤの海洋試験はスケジュール通りに進んでいる]
全ての海洋試験を完了した「ヴィクラマーディティヤ」は、9月21日にセヴェロドヴィンスクへ戻りました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは全ての海上試験を成功裏に終えてセヴェロドヴィンスクへ戻った]
紆余曲折は有ったものの、「ヴィクラマーディティヤ」の経験は、ロシア造船業界が航空母艦を建造する能力を得る事に貢献しました。
[空母ヴィクラマーディティヤはロシア造船業の空母建造経験の回復に役立った]
そして2013年11月16日、インド海軍へ引き渡されました。


[空母ヴィクラマーディティヤは2013年11月16日にインド海軍へ引き渡される]
[空母ヴィクラマーディティヤは土曜日(2013年11月16日)に引き渡される]
「ヴィクラマーディティヤ」の今後の予定ですが、2013年11月30日にインドへ向けて出航します。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年11月30日にインドへ向けて出港する]
そして2014年2月にインドのムンバイ港へ到着します。
[空母ヴィクラマーディティヤは2014年2月にインドへ到着する]
「ヴィクラマーディティヤ」はインド海軍で30年以上、最長で40年間は現役に留まる事になります。
[空母ヴィクラマーディティヤはインド海軍で30-40年就役するかもしれない]

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2013年11月16日11時19分配信
【「アドミラル・ゴルシコフ」はロシアからインドに登記変更された】
セヴェロドヴィンスク、11月16日-ロシア通信社ノーボスチ
航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」(旧重航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」)は土曜日にインド海軍へ引き渡された。
同艦の引き渡し及びインド旗掲揚式典はロシア最大の造船所-「セヴマシュ」の敷地内で実施された。
公開株式会社「ロソボロネクスポルト」総取締役代理イーゴリ・セヴァスチャノフと航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」艦長スラージ・ベリーは、艦の受領-引き渡し証書へ署名した。
署名式典にはロシア政府副首相ドミトリー・ロゴージンとインド国防相アラッカパランビル・クリアン・アントニーが出席した。
「セヴマシュ」での大規模な再建造後、航空母艦は戦闘機MiG-29K発艦の為の現代の飛行甲板とトランポリン、航海システム及び電波位置特定システム、通信複合体及び航空機管制複合体、更には、他の特殊な機器及びユニットを受け取った。
計画によると、「ヴィクラマーディティヤ」は11月末にロシア領海を去る。
艦は遠距離航海を行ない、2014年1月末-2月初頭にインドへ到着する。
[空母ヴィクラマーディティヤ(旧ブログ)]
[空母ヴィクラマーディティヤ]


航空母艦「ヴィクラマーディティヤ」は、元々はソヴィエト連邦海軍のプロジェクト11434(改キエフ型)重航空巡洋艦「バクー」としてウクライナの黒海造船工場で建造され、1978年12月26日に起工、1982年3月31日に進水、1987年12月11日にソヴィエト連邦海軍へ引き渡され、12月20日に海軍旗を初掲揚しました。

プロジェクト11434は当初から超音速垂直離着陸艦上戦闘機Yak-141の搭載・運用を前提に設計されておりましたが、肝心のYak-141が「バクー」就役に間に合わず、従来のYak-38が搭載されました。

1988年12月17日、北方艦隊基地セヴェロモルスクに到着しました。

1990年10月4日、「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ」と改名されました。
「本命」の艦載機Yak-141の試験は「アドミラル・ゴルシコフ」艦上で何度か実施されましたが、1991年10月5日に試作機が墜落事故を起こし、その後、開発は中止されました。


[Yak-141墜落事故(1991年10月5日)]
[ファーンボローのYak-141]
[モニノ空軍博物館のYak-141]
ソ連邦解体後は洋上へ出る事も無くなり、ムルマンスクに係留されました。

1999年7月、セヴェロドヴィンスク市へ回航されてきました。

2004年1月20日にインドへ売却され、同年3月5日、ロシア海軍旗の降納式が行なわれました。
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その1]
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その2]
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その3]
[「アドミラル・ゴルシコフ」海軍旗返納・その4]
2005年11月30日、セヴェロドヴィンスクのセヴマシュ造船所の屋外特設造船台に入渠しました。
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その1]
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その2]
[空母ヴィクラマーディティヤ、ドック入り(2005年11月30日)・その3]
そして大規模な改造工事(プロジェクト11430改造)が始まりました。
[プロジェクト11430(ヴィクラマーディティヤ)]

この工事により、「ヴィクラマーディティヤ」の寿命は30年延長されました。
当初は2008年末にインドへ引き渡す予定でしたが、セヴマシュが水上艦に不慣れだった事と資金面の問題により、2012年末に延期されました。
[ロシアは、航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」改装工事の新たな日程を示した]
[ロシア政府は、「アドミラル・ゴルシコフ」改装工事についての問題点を解決する(イタル・タス)]
「ヴィクラマーディティヤ」は2008年12月4日に再進水しました。

[インド空母「ヴィクラマーディティヤ」進水]
[インド空母「ヴィクラマーディティヤ」進水(2008年11月~12月4日)]
当初の契約価格は搭載機込みで15億ドルでしたが、ロシア側は作業量増大による増額を求め、最終的には23億ドルで合意されました。
[インド首相とロシア大統領は空母「ヴィクラマーディティヤ」問題について話し合う]
[インドは空母「ヴィクラマーディティヤ」の為に23億ドルを支払う]
2010年1月の時点で完成度70パーセントでした。
[空母「ヴィクラマーディティヤ」は70パーセント完成している]
2012年6月8日、「ヴィクラマーディティヤ」の航海試験が開始されました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験の為に出航した]
[インド空母ヴィクラマーディティヤの最初の航海試験は成功裏に完了する]
[インド空母ヴィクラマーディティヤの第2段階航海試験が実施された]
搭載機の試験も実施されました。
[艦上戦闘機MiG-29KUBはインド空母ヴィクラマーディティヤへ初着艦した]
当初は順調に進んでいた航海試験でしたが、機関の全力運転を実施した矢先に3基のボイラーが損傷し、2012年12月にインド海軍へ引き渡す予定は延期される事になりました。
ボイラー損傷の原因は、耐熱材としてアスベストの代わりに使われた耐火レンガでした。
[空母ヴィクラマーディティヤ、引渡し延期?]
[空母ヴィクラマーディティヤに使われている外国製品に問題が生じた]
航海試験は中止され、セヴェロドヴィンスクへ戻って修理を受ける事になりました。
[空母ヴィクラマーディティヤは23ノットでセヴェロドヴィンスクへ向かっている]
[空母ヴィクラマーディティヤ、セヴェロドヴィンスク入港(2012年9月23日)]
ボイラー損傷の原因となった断熱材の耐火レンガは、全てアスベストに交換される事になりました。
[インドは空母ヴィクラマーディティヤのボイラーへのアスベスト使用に同意した]
修理完了後、2013年7月3日に再び白海へ出港し、7月5日より航海試験が始まりました。

[インド空母ヴィクラマーディティヤは航海試験へ出発する]
[インド空母ヴィクラマーディティヤは白海で航海試験を始めた]
[インド空母ヴィクラマーディティヤは白海で各種機器を点検する]
7月28日夜、機関の全力運転試験(最大速力試験)を実施しました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは29ノット以上を出した]
2012年の航海試験では最大速力を出そうとした矢先にボイラーの耐熱材が崩れ落ち、ボイラーが損傷しましたが、2013年の試験では、そのようなトラブルも無く、航海試験は成功裏に終わりました。
8月5日夜、バレンツ海で航空機関連の試験が始まりました。
[空母ヴィクラマーディティヤから艦上戦闘機Su-33とMiG-29KUB/MiG-29Kのフライトが実施される]
8月24日、艦載機の夜間着艦に成功しました。
[空母ヴィクラマーディティヤの夜間着艦試験は成功した]
「ヴィクラマーディティヤ」の海洋試験は順調に進行しました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤの海洋試験はスケジュール通りに進んでいる]
全ての海洋試験を完了した「ヴィクラマーディティヤ」は、9月21日にセヴェロドヴィンスクへ戻りました。
[インド空母ヴィクラマーディティヤは全ての海上試験を成功裏に終えてセヴェロドヴィンスクへ戻った]
紆余曲折は有ったものの、「ヴィクラマーディティヤ」の経験は、ロシア造船業界が航空母艦を建造する能力を得る事に貢献しました。
[空母ヴィクラマーディティヤはロシア造船業の空母建造経験の回復に役立った]
そして2013年11月16日、インド海軍へ引き渡されました。


[空母ヴィクラマーディティヤは2013年11月16日にインド海軍へ引き渡される]
[空母ヴィクラマーディティヤは土曜日(2013年11月16日)に引き渡される]
「ヴィクラマーディティヤ」の今後の予定ですが、2013年11月30日にインドへ向けて出航します。
[空母ヴィクラマーディティヤは2013年11月30日にインドへ向けて出港する]
そして2014年2月にインドのムンバイ港へ到着します。
[空母ヴィクラマーディティヤは2014年2月にインドへ到着する]
「ヴィクラマーディティヤ」はインド海軍で30年以上、最長で40年間は現役に留まる事になります。
[空母ヴィクラマーディティヤはインド海軍で30-40年就役するかもしれない]
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