シエラII級原潜ニジニ・ノヴゴロドは任務を終えて帰港した
- カテゴリ:ロシアの潜水艦

『アルムス-タス』より
2013年12月0日13時48分配信
【北方艦隊の原子力潜水艦「ニジニ・ノヴゴロド」は遠距離航海から基地へ戻った】
ムルマンスク、12月9日(アルムス-タス)
北方艦隊の多目的原子力潜水艦「ニジニ・ノヴゴロド」は基地へ戻った。
遠距離航海における指示された全ての任務を乗組員は成功裏に実行し、艦の材料部分に破損は無く、乗員は健常である。
本日(12月9日)、イタルタスは西方軍管区下の北方艦隊広報サービス情報供給部長ワジム・セルガ1等海佐より伝えられた。
北方艦隊潜水艦部隊司令官でロシア英雄のアレクサンドル・モイセーエフ少将は、航海の予備結果を纏め、こう指摘した。
「多目的潜水艦部隊の魚雷原子力潜水艦ニジニ・ノヴゴロドの航海は、2013年度の主要活動の1つであり、乗組員は全ての指示された課題を成功裏に解決しました」
「北極圏は、北方艦隊の潜水艦の為の主要航行海域の1つとなっております。
まず初めにロケット水中巡洋艦の為、更には汎用部隊の為、安定性を保障します」
司令官は付け加えた。
プロジェクト945A多目的原子力潜水艦「ニジニ・ノヴゴロド」は計画設計局「ラズリート」により開発され、造船工場「クラースノエ・ソルモヴォ」で建造された。
潜水艦は1989年に進水し、1991年3月14日に北方艦隊へ編入された。
1995年3月、ノヴゴロド州庁による潜水艦の後援成立に関連し、「ニジニ・ノヴゴロド」の名を受け取った。
同プロジェクトの原子力潜水艦は、距離3000kmまでの地上目標を破壊する為の海洋配置有翼ミサイル「グラナート」、更には強力な魚雷兵装で武装している。
ユニークな技術と強度船体(耐圧殻)建造にチタン合金を使用した事により、同プロジェクト潜水艦は400メートルを超える深度で効率的な活動が可能であり、隠密性と静粛性は増大している。
示された指標水準(騒音及び磁気)において、プロジェクト945Aはソヴィエト海軍で最も目立たなかった。
ニジニ・ノヴゴロド市の造船工場「クラースノエ・ソルモヴォ」は、1984年から1987年に2隻のプロジェクト945魚雷原子力潜水艦を、そして2隻のプロジェクト945A魚雷原子力潜水艦(整理名「コンドル」)を建造した。
プロジェクト945A多目的原子力潜水艦のトップ・K-534(後にB-534と改名)は1990年に建造され、2隻目のB-336は1993年だった。
2013年初頭、ロシア海軍の編制表には2隻のプロジェクト945魚雷原子力潜水艦(B-239、B-278)と2隻のプロジェクト945A魚雷原子力潜水艦(B-534「ニジニ・ノヴゴロド」、B-336「プスコフ」)が記載されている。
第2のプロジェクト945A艦の建造費用は(1989年の価格で)2億4280万ルーブルである。

【プロジェクト945A「コンドル」(NATOコード名「シエラII」)】
K-534:1986年2月15日起工/1989年8月7日進水/1990年12月26日就役
K-336:1989年7月29日起工/1992年7月28日進水/1993年12月14日就役
B-336「プスコフ」は修理中であり、行動可能な艦はB-534「ニジニ・ノヴゴロド」のみです。
「ニジニ・ノヴゴロド」は、2000年12月から2008年4月まで艦船修理工場「ネルパ」でオーバーホールを行ない、4月末に艦隊へ復帰しました。

[シエラII型原潜「ニジニ・ノヴゴロド」復帰]
2012年10月、シエラII級原潜がアメリカ東海岸沖で発見された事がありましたが、おそらくは「ニジニ・ノヴゴロド」でしょう。
[シエラII級原潜、アメリカ東海岸沖で行動?]
そして今回、北方艦隊広報部より、「ニジニ・ノヴゴロド」が遠距離航海を終えて基地へ戻ったと発表されました。
「ニジニ・ノヴゴロド」が戻ったのはアラ・グバです。
[原潜基地アラ・グバ(ヴィジャエヴォ)]
[アラ湾(ヴィジャエヴォ)の原子力潜水艦]
「ニジニ・ノヴゴロド」が何処で何をしていたのかまでは公表されていませんが、記事中で紹介されている北方艦隊潜水艦部隊司令官アレクサンドル・モイセーエフ少将の談話は、本艦が北極圏で行動していた事を仄めかしています。
プロジェクト945/945Aは近代化改装が予定されています。
[ロシア海軍はシエラ級原潜を復帰させる]
[近代化改装後のシエラ級原潜は第4世代原潜に匹敵する]
ロシア海軍総司令官ヴィクトル・チルコフ提督は、今年9月初頭の記者会見において、2020年までに2隻のプロジェクト945がプロジェクト945Mへの高度な近代化を実施すると述べています。
[ロシア海軍は2020年までに12隻の原子力潜水艦を近代化する]
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