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ロシア北方艦隊は近代化された対潜哨戒機Il-38Nの飛行訓練を開始した

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年1月5日13時53分配信
【北方艦隊の海洋航空隊飛行士はIl-38Nで再訓練を行なう】
モスクワ、1月5日-ロシア通信社ノーボスチ

北方艦隊海洋航空隊飛行士は2014年から対潜航空機の近代化ヴァージョン-Il-38Nでの再訓練を行なう。
北方艦隊公式代理人ワジム・セルガ1等海佐は記者団に伝えた。

「北方艦隊海洋航空隊の航空基地において、既に理論的訓練を経た最初のクルーは、飛行訓練プログラムを開始しました。
新たに更新された対潜航空機Il-38は、高度な戦闘能力を有しております。
航空機の兵装として、新世代の投下式水中音響探知ブイ及び磁気探知ブイが補充され、その一連の数値は、外国の類似物よりも優れております」
セルガ
は話した。

対潜任務への対処に加え、航空機は、海洋電子偵察哨戒機としての飛行任務を遂行する事が可能であると彼は説明した。

Il-38Nは、320kmまでの距離で目標を探知可能な新たな機上複合体「ノヴェッラ」を装備しており、電波機器で水中、水上、航空偵察を実施する為に意図されている。

「複合体ノヴェッラは、配置された2人のオペレータにより管理されるデジタルコンピュータが組み込まれています。
新たな複合体の構成には、高解像度熱画像システム、磁気変化探知システム、光学探知システム(レーザー、TV、熱線チャンネルを含む)、重力変化探知機、その他の機器が含まれており、軍事的課題(潜水艦の探知、水上目標への対処)の解決、そして海洋学、生態学、地理学の分野での科学研究を可能にします」
北方艦隊
の代理人は説明した。

近代化された航空機Il-38N複合体「ノヴェッラ」は、北氷洋の磁力場及び重力場のマッピングの為に使用する事も出来る。


『イリューシン記念航空機試作設計局』公式サイトより
【Il-38対潜航空機】

旅客機Il-18をベースに開発された対潜哨戒機Il-38は、1961年9月27日に初飛行し、1967年から1972年までに65機が生産されました。

現在は北方艦隊に8機、太平洋艦隊に7機が配備されています。

ロシア北方艦隊海洋航空隊対潜哨戒機Il-38は、セヴェロモルスク-1飛行場に駐留しています。

セヴェロモルスク-1飛行場(第7050航空基地)
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現用のIl-38は、順次Il-38N仕様への近代化改修を受けています。
『イリューシン記念航空機試作設計局』公式サイトより
【Il-38N低翼機】

Nは「ノヴェッラ」Новелла(短編小説、新規追加条項)の略です。


北方艦隊は、2012年3月からIl-38Nの受領を開始しています。
[ロシア北方艦隊は近代化された対潜哨戒機Il-38Nを受領した]

北方艦隊航空隊は2014年も北極圏パトロールを継続し、その規模を拡大する計画ですが、近代化されたIl-38Nも参加する事になるでしょう。
[ロシア海軍航空隊は北極圏パトロールを継続、拡大する]
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