コムソモリスクナアムーレ造船所はロシア海軍の為の新世代艦艇を建造する
- カテゴリ:ロシアの造船業

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月12日12時11分配信
【アムール工場をベースに軍事造船センターが設立されるかもしれない】
コムソモリスクナアムーレ、2月12日-ロシア通信社ノーボスチ
「アムール造船工場」総取締役アンドレイ・バサルギンは、ロシアの2つの軍事造船センターの内の1つを同社をベースにして作成する事をセルゲイ・ショイグ国防相へ提案した。
「我が国の海軍へ最新兵器を提供するという問題の重要性に鑑み、我々は、少なくとも2つのロシア造船センターの設立の必要が有ると見ております。
其のうちの1つは、アムール造船工場をベースとして極東に」
バサルギンは、国防相のアムール造船工場への訪問中、こう話した。
「長期将来的な国家防衛力に関する課題を解決する為、アムール造船工場を太平洋艦隊への水上戦闘艦及び水中戦闘艦の主要供給者と認める決定が下された場合、我が工場はコルベット、フリゲート、掃海艦、潜水艦の建造を実施する準備が出来ております」
総取締役は約束した。
彼によると、以前に海軍司令部と合意された生産プログラムには、2024年までの4隻のプロジェクト20380コルベット、3隻のプロジェクト22350フリゲート、7隻のプロジェクト12700掃海艦、6隻のプロジェクト677ディーゼルエレクトリック潜水艦の建造、プロジェクト971原子力潜水艦「バルス」型の修理及び近代化が含まれる。
バサルギンは、ロシア海軍代理人が記者団に対し述べた事についてコメントした。
「国防省は、太平洋艦隊の為の既存の艦の基幹修理及び新たな艦の建造を行なう極東で唯一の企業であるアムール造船工場との協力に関心を有しております」
【公開株式会社『アムール造船工場』公式サイト】
セルゲイ・ショイグ国防相は2月12日にコムソモリスクナアムーレ市のアムール造船工場を視察しましたが、同工場の修理及び建造作業の遅延に対し不満を表明しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月12日11時59分配信
【ショイグは修理の遅延の為にアムール工場指導部を批判した】
ショイグ国防相は、アムール工場の作業は非効率的であると批判し、2交代制或いは3交代制で組織的作業を行なうべきだと述べました。
(現在は1交代制)
アムール造船工場ではロシア太平洋艦隊の為のプロジェクト20380コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」と「グロームキー」が建造されていますが、工事は捗っていません。
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
この2隻に関しては、ロシア国防省と造船所が建造価格を巡って対立していた事も建造遅延の要因ですが、この件に関しては、今回、ショイグ国防相に同行したユーリー・ボリソフ国防相代理とアムール造船所総取締役アンドレイ・バサルギンとの間で価格を上向きに改定した新たな契約への署名が行なわれました。
今回の記事によると、アムール造船工場において、2024年までに以下の艦艇の建造が計画されているとの事です。
・プロジェクト20380コルベット×4隻

・プロジェクト22350フリゲート×3隻

・プロジェクト12700掃海艦×7隻

・プロジェクト677ディーゼルエレクトリック潜水艦×6隻

プロジェクト20380コルベットは、既にアムール造船所で2隻が起工されていますが、更に2隻が建造されるようです。
プロジェクト22350フリゲートはサンクトペテルブルクの造船工場セーヴェルナヤ・ヴェルフィにおいて2020年までに6隻が建造される計画ですが、これに加え、アムール造船所で3隻が建造される事になるようです。
プロジェクト12700掃海艦はサンクトペテルブルクのネヴァ川中央造船所で1隻が建造中ですが、これとは別に7隻がアムール造船所で建造されるようです。
プロジェクト677ディーゼルエレクトリック潜水艦はサンクトペテルブルクのアドミラルティ造船所で3隻が建造されており、1隻は既にロシア海軍へ引き渡され、後続の2隻も建造が再開されていますが、これとは別にアムール造船所で6隻を建造するつもりのようです。
当然、これらの艦艇は、太平洋艦隊向けになります。
現在、サンクトペテルブルクやカリーニングラードなどの造船所ではロシア海軍向けの各種新世代艦が建造されていますが、それだけではロシア海軍全艦隊、特に太平洋艦隊の為の艦艇の建造まで行なうには造船キャパシティが不足気味であり、極東方面のアムール造船工場の能力も活用しなければならないという事でしょう。
現時点においてはロシア国防省幹部にアムール造船所への不満が有ったとしても・・・
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