ロシア海軍の新型哨戒艦(モジュール艦)ワシーリー・ブイコフが起工された
- カテゴリ:プロジェクト22160哨戒艦

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月26日10時49分配信
【哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」はタタールスタンで起工された】
モスクワ、2月26日-ロシア通信社ノーボスチ
哨戒艦のトップ「ワシーリー・ブイコフ」の起工式典はタタールスタンのゼレノドリスク造船工場で行なわれ、式典には海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将が出席した。
水曜日、ロシア通信社ノーボスチは、海軍の公式代理人イーゴリ・ディガロ1等海佐より伝えられた。
「この艦は新世代艦であり、モジュール方式を用いて設計、建造されます」
彼は話した。
ディガロは、その(モジュール方式の)おかげで、この艦は短時間で指定任務への再装備が可能であると説明した。
それは、対テロリスト及び海賊対処といった性質の任務を遂行する哨戒艦や、医療支援艦として使用できる。
「2019年までの国家軍備プログラムの枠組において、同プロジェクト艦はロシア海軍の為に6隻が建造される計画であり、その時までに各艦隊の編制へ加入できるでしょう」
海軍の公式代理人は伝えた。
本日(2014年2月26日)起工された「ワシーリー・ブイコフ」は、プロジェクト22160哨戒艦の1番艦です。


設計はサンクトペテルブルクの「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】
建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国のゼレノドリスク造船所です。

【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。
[プロジェクト22160哨戒艦]
基準排水量:1300t
全長:94m
幅:14m
吃水:3.4m
主機:CODAG、約33500馬力(25000キロワット)
最大速力:30ノット
哨戒速力:16ノット
航続距離:哨戒速力で6000海里
乗員:80名
自立行動期間:60日
兵装:A-220 57mm単装砲×1
高射ミサイル「ギブカ」発射機×1
14.5mm機銃×2
Ka-27ヘリコプター×1
この他、オプションで高射ミサイル「シチーリ-1」、有翼ミサイル「カリブル-NKE」の発射機を装備可能です。
「シチーリ-1」は57mm砲塔の後ろに装備できます。

「カリブル」はヘリコプター格納庫の両脇に装備可能です。

今年2月上旬、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督は、以前から計画されていた将来水域保護コルベットを中止し、代わりに哨戒艦を建造すると述べています。
[ロシア海軍は新世代水域保護コルベット計画を中止し、新たな哨戒艦を建造する]
今回起工された「ワシーリー・ブイコフ」が、その哨戒艦になるようです。
プロジェクト22160哨戒艦の設計作業は数年前から「北方計画設計局」で進められており(元々は輸出を念頭に置いていた)、中止された将来水域保護コルベットの代わりとして、既に設計案が出来上がっていたプロジェクト22160がロシア海軍へ採用されたという事でしょう。
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