ロシア海軍は19隻の大型揚陸艦を有する
- カテゴリ:ロシアの揚陸艦

『イタルタス』より
2014年4月3日10時55分配信
【(ロシア)国防省は揚陸部隊の艦の更新を行なう】
モスクワ、3月4日/イタルタス
ロシア海軍は2013年に戦略抑止力を提供する目的の為に最高司令官から指示された特別な任務を遂行し、重要な役割が大型揚陸艦に割り当てられた。
本日(3月4日)、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将は、電話会議において表明した。
「今日、海軍の編制には、このクラスの19隻の艦が含まれています。
平均運用期間は、約25年になります」
国防相は指摘した。
彼によると、現在、国防省は、揚陸部隊の艦の更新を実施している。
「2015年、海軍の編制へ大型揚陸艦イワン・グレンと、更には2隻のヘリコプター揚陸ドック艦ウラジオストクとセヴァストーポリが加入します」
ショイグは述べた。
「しかしながら、このような対策だけでは不十分であり、従いまして、このクラスの艦の機器準備状態の回復に注意を払う事が重要であります」
彼は話した。
彼によると「毎年、少なくとも2隻の大型揚陸艦の復元が提供されなければなりません」
「ですが、所要の戦闘準備水準を維持する為の必要な追加措置により、揚陸艦の運用は強化されます。
今日、海軍総司令部からは、この方向で行くと聞いております」
ショイグは話した。
今回、セルゲイ・ショイグ国防相が述べた「このクラス(大型揚陸艦)の19隻の艦」は、以下の艦を指しています。
[太平洋艦隊]
大型揚陸艦「オスリャブヤ」(プロジェクト775、1981年就役)
大型揚陸艦「アドミラル・ネヴェリスコイ」(プロジェクト775、1983年就役)
大型揚陸艦「ペレスウェート」(プロジェクト775M、1991年就役)
大型揚陸艦「ニコライ・ヴィルコフ」(プロジェクト1171、1974年就役)
[北方艦隊]
大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」(プロジェクト775、1976年就役)
大型揚陸艦「コンドポガ」(プロジェクト775、1976年就役)
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」(プロジェクト775、1978年就役)
大型揚陸艦「ゲオルギー・ポベドノーセッツ」(プロジェクト775、1985年就役)
[黒海艦隊]
大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」(プロジェクト775、1986年就役)
大型揚陸艦「ノヴォチェルカッスク」(プロジェクト775、1987年就役)
大型揚陸艦「ヤマル」(プロジェクト775、1988年就役)
大型揚陸艦「アゾフ」(プロジェクト775M、1990年就役)
大型揚陸艦「サラトフ」(プロジェクト1171、1966年就役)
大型揚陸艦「オルスク」(プロジェクト1171、1968年就役)
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(プロジェクト1171、1975年就役)
[バルト艦隊]
大型揚陸艦「ミンスク」(プロジェクト775、1983年就役)
大型揚陸艦「カリーニングラード」(プロジェクト775、1984年就役)
大型揚陸艦「アレクサンドル・シャバリン」(プロジェクト775、1985年就役)
大型揚陸艦「コロリョーフ」(プロジェクト775M、1991年就役)
プロジェクト775/775M(ロプーチャ級)が15隻、プロジェクト1171(アリゲーター級)が4隻です。
プロジェクト775M大型揚陸艦「ペレスウェート」

プロジェクト1171大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」

ロシア海軍の大型揚陸艦は、2012年末から地中海での活動を活発化させており、2013年には、バルト艦隊、太平洋艦隊、北方艦隊の大型揚陸艦が地中海へ派遣されました。
[大型揚陸艦カリーニングラードはバルチースク基地へ戻った]
[バルト艦隊の大型揚陸艦アレクサンドル・シャバリンは地中海から母港バルチースクへ帰ってきた]
[ロシア太平洋艦隊地中海遠征(2013年3月~)]
[ロシア北方艦隊の大型揚陸艦は地中海へ行く]
[ロシア北方艦隊の12隻の水上艦船及び潜水艦が洋上で行動している]
現在も、バルト艦隊の大型揚陸艦2隻と北方艦隊の大型揚陸艦2隻が地中海へ派遣されています。
しかし今回の記事で述べられているように、揚陸艦の平均艦齢は25年に達しており、本来ならば代艦が必要な時期に差し掛かっております。
現在、ロシア海軍向けに建造中の大型揚陸艦は「イワン・グレン」1隻のみであり、この他にヘリコプター揚陸ドック艦「ミストラル」級がフランスで建造されています。
[新型揚陸艦イワン・グレン]
[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
これだけでは現在の大型揚陸艦勢力を全て更新するのには到底足りないし、後続の新型揚陸艦の具体的な建造予定は立っていません。
それ故に、ロシア海軍の現用艦を修理して使い続ける必要が有ります。
一例をあげると、黒海艦隊の大型揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は、2013年7月に修理の為、ブルガリアへ回航されました。
[黒海艦隊の大型揚陸艦ツェーザリ・クニコフは修理の為ブルガリアに到着した]
ロシア海軍の大型揚陸艦で最古参の「サラトフ」も、10ヶ月間掛けて修理が行なわれ、今年2月に復帰しました。
[大型揚陸艦サラトフは修理を終えて現役に復帰した]
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