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ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる

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『アルムス-タス』より
2014年4月22日12時05分
【ロシア航空母艦の作成には10年が必要となり、費用は1000-3000億ルーブ​​ルになるだろう-「ネフスキー計画設計局」トップ】
モスクワ、4月22日(アルムス-タス)

ロシア将来航空母艦の費用は1000-3000億ルーブ​​ルとなり、作成には約10年掛かるだろう。
イタルタス特派員のインタビューに対し、公開株式会社「ネフスキー計画設計局」総取締役セルゲイ・ウラソフは、こう述べた。

「今日、ロシア将来航空母艦の技術的仕様は、まだ有りません。
このような艦の費用は、1000億から3000億ルーブルまでの選択肢が有る事を想い起してください。
プロジェクトの作成から(海軍)旗の(初)掲揚までは、約10年掛かります。
航空母艦は2050年までの造船プログラムに含まれておりますが、その(建造実行)期間は更に縮まる事になりそうです。
我々の設計部門は準備作業を行なっており、もしも明日に、この作業を開始するという課題が与えられたのならば、我々は、すぐさまそれを始めるでしょう」
ウラソフ
は話した。

彼によると、新たな艦の設計には、理論的に「必要な全て」が含まれるだろう。
航空母艦が遂行しなければならない任務の具体化、設計において重みを置く箇所や搭載量など。

「例えば、深海装置は航空母艦には全く必要ありませんし、その機能は随伴艦が果たします。
ですが、我々の海軍は、常に全般的な設計を行なう事を望んできました。
その例として、アドミラル・クズネツォフには、明らかに全ての種類の兵器が設置されていました。
ネフスキー計画設計局の意見としては、それは1つであるべきです。
航空母艦には対空防衛手段が無ければなりません。
それ(航空母艦)は、単独で海上を航行する事など決してありません。
それは随伴艦の任務により護られるのですから」
ウラソフ
は考える。

彼は、新たな航空母艦には、あらゆる動力装置の搭載が可能であると付け加えた:原子力、ディーゼル、ガスタービン、50000~80000トンのあらゆる排水量に。

「今日、航空母艦のみに必要な全ての特殊機器の供給者は、ロシアに在ります。
航空機拘束装置、電気製品や照明器具、電波電子機器、航海システム-これらは全て製造できます。
一部の機器は海外から購入する事になるでしょう。
ですがそれは、作業開始を更に遅延させ、複雑化するでしょう。
必要なロシアの協同作業が失われるかもしれないので」
『ネフスキー計画設計局』
総取締役は強調した。


[ロシア将来航空母艦]

【公開株式会社『ネフスキー計画設計局』公式サイト】

「ネフスキー計画設計局」総取締役セルゲイ・ウラソフ氏は、今年(2014年)2月、ロシア将来航空母艦Перспективный Авианосецについて色々と語っています。
[ロシア将来空母の費用は1000-2500億ルーブルになる]
[ロシア将来空母の作成には10年掛かる]
[ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している]

4月下旬には、ロシアでも航空母艦用の電磁カタパルトの開発が始まった事を明らかにしました。
[ロシアは将来空母用の電磁カタパルトの開発を始めている]

今回のウラソフ氏の発言は、以前の発言と大体同じですが、将来航空母艦の費用が「1000-3000億ルーブル」と、以前よりも増加しています。
(今年2月には「1000-2500億ルーブル」と述べていた)

ロシア将来空母には、重空母、中空母、軽空母の3タイプの設計案が存在するので、軽空母なら1000億ルーブル、重空母ならば最大3000億ルーブルになるという事でしょう。

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今回、ウラソフ氏は、ロシア海軍に在籍する重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」を例に出し、ロシア将来空母には「アドミラル・クズネツォフ」などの重航空巡洋艦のような重武装は必要無いと述べています。
ロシア将来空母は、対空防衛兵器のみを装備すれば良いと。

2012年12月、ロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督も、ロシア将来空母は、以前の「重航空巡洋艦」とは違う艦になると述べています。
[ロシア海軍総司令官は語る]

ロシア将来航空母艦打撃有翼ミサイル~例えばカリブルオーニクス~が搭載される可能性はゼロに近いどころかマイナスでしょう。

オーニクス/カリブル両用発射機
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なお、セルゲイ・ウラソフ氏は、以前に「ロシア通信社ノーボスチ」のインタビューにおいて、「航空母艦」「重航空巡洋艦」の違いについての質問に答えています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年2月3日12時00分配信
【「ネフスキー計画設計局」総取締役セルゲイ・ウラソフ氏へのインタビュー】

アンナ・ユージナ(インタビュアー)「ところで、航空巡洋艦と航空母艦の条件の違いは何ですか?」

セルゲイ・ウラソフ「ソヴィエト時代、黒海から航空母艦がボスポラス、ダータネルス海峡を通る事は許されず、巡洋艦のみでした。
従いまして、キエフから始まる私達の全ての艦は重航空巡洋艦と呼ばれる事になりました。
それは排水量が大きく、基本的に、その兵装は巡洋艦に近いものでした。
全てのソヴィエトの航空艦は、打撃、対潜、高射兵器を有しておりました。
今日においては、間違いなく"航空母艦"という呼称へと移行する必要が有ります。
ヴィクラマーディティヤの仕様は、航空母艦です。
それ(ヴィクラマーディティヤ)は、排水量がアメリカの航空母艦ニミッツ型に比べて半分以下の45000トンであるが故に軽(空母)と見られております。
1988年11月25日に起工されたウリヤノフスクもまた、巡洋艦とは呼ばれておりましたが、これは典型的な重航空母艦でしょう。
その戦術-技術特性には、殆どニミッツと同等でした。
私達は、機器、兵装、技術においてアメリカと同水準に達しました。
ウリヤノフスクには、新たな航空機が配備される筈でした。
ですが、この艦は幸運ではありませんでした。
その船体は、造船台において殆ど形成されていたのですが、1992年、ウクライナ政府の決定による資金供給停止の故に切断され、スクラップになりました」
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