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ロシア・中国海軍合同演習は4月に黄海で実施される

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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より。
【黄海でロシアと中国の演習が行なわれる】
2012年3月15日

沿海地方の海軍将兵は、大規模な国際演習の為、中国へ行く。
ロシア国防省の情報によると、昨年に締結した二国間協定に従い、ロシア太平洋艦隊は、中国の青島へ10隻以上の艦艇を派遣する。

4月下旬、両国海軍は、黄海の指定海域で大規模な軍事演習を実施する。

昨年、中国人民解放軍参謀総長チェン・ビンデがモスクワを訪問し、ロシア軍参謀本部総長マカロフ将軍と会見した際、中国海軍及びロシア海軍の共同軍事演習は重要であると述べた。
「russian.dbw.cn」は報じた。


この記事によると、ロシア海軍は、4月下旬に黄海で行なわれる中国海軍との合同演習に10隻以上の艦艇を派遣します。
記事を読む限り、演習参加艦艇は、沿海地方に駐留する太平洋艦隊所属艦の中から派遣されるようです。

ロシア太平洋艦隊は、今年7月末からハワイ沖で開催される環太平洋合同演習「リムパック」駆逐艦「ブイストルイ」救助曳航船給油船を派遣します。
[ロシア海軍は環太平洋合同演習「リムパック」に参加する]
この3隻がハワイ沖へ出発するのは7月初頭になりますから、その前に青島へ行く可能性もあります。

現在、太平洋艦隊からアデン湾へ海賊対処部隊(大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」、給油船「ペチェンガ」、海洋救助曳航船MB-37)が派遣され、海賊対処任務に従事しています。
従って、この3隻は参加しません。
[ロシア海軍のソマリア海賊対策]


昨年(2011年)9月9日、カムチャツカ方面で行なわれるロシア軍演習に参加する為、沿海地方のロシア太平洋艦隊所属艦20隻が宗谷海峡を通過した事がありました。

日本国防衛省統合幕僚監部2012年9月10日発表
【ロシア海軍艦艇の動向】

この時に宗谷海峡を通過したのは、この20隻です。
スラヴァ型ミサイル巡洋艦「ワリャーグ」
ソブレメンヌイ型駆逐艦「ブイストルイ」
ウダロイ型大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」「アドミラル・ヴィノグラードフ」
グリシャ級小型対潜艦「コレーツ」「ソヴィエツカヤ・ガヴァニ」
タランタル級ロケット艇R-14、R-18、R-11、R-24、R-298、R-19
ロプーチャ級大型揚陸艦BDK-98、「ペレスウェート」
アリゲーター級大型揚陸艦「ニコライ・ヴィルコフ」
ドゥブナ型給油船「イルクト」
エリブルス型潜水艦救助船「アラゲズ」
イングル級救助曳航船「マシュク」
カツンII級救助船PZHS-92
オビ型病院船「イルティシュ」



中国海軍と合同演習を行なうロシア海軍艦艇(10隻以上)も、4月半ば頃にツシマ海峡を通過する事になります。

青島へ派遣される「10隻以上の艦艇」の内訳は明らかにされていませんが、太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」を筆頭に、ウダロイ型大型対潜艦が1、2隻程度、アリバトロース(グリシャ級)小型対潜艦が数隻、その他の支援船と言ったところでしょうか。
昨年の例から見て、揚陸艦ミサイル艇が加わる可能性もありますし、上で触れたようにハワイへ行く前の駆逐艦「ブイストルイ」が加わる可能性もあるでしょう。

太平洋艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
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太平洋艦隊旗艦「ワリャーグ」は、2009年4月にも中国を訪問しています。

[ロシア太平洋艦隊旗艦「ワリャーグ」、中国へ向けて出港]
[ロシア太平洋艦隊旗艦「ワリャーグ」、中国のチンタオ(青島)港へ到着]
[親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、中国訪問]
[親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は中国訪問を終えた]
[ロシア太平洋艦隊旗艦「ワリャーグ」、ウラジオストクへ帰港]
[親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」、ウラジオストク帰港(4月29日)]

ロシア太平洋艦隊の艦艇が訪れる青島は、中国海軍北海艦隊の主要基地です。
北海艦隊には、052型駆逐艦2隻、051C型駆逐艦2隻、051型駆逐艦4隻、054A型巡防艦(フリゲート)2隻、053H1型巡防艦2隻などの水上戦闘艦と各種原子力潜水艦が配備されています。
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