ロシア海軍は2014年に2回、2015年に3回の潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」試射を実施する
- カテゴリ:ロシア海軍の艦載兵器

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年6月2日13時21分配信
【ロシア海軍は今年末までに2回の「ブラヴァー」ミサイル発射を実施する】
モスクワ、6月2日-ロシア通信社ノーボスチ
ロシア国防省は2014年に大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」の発射を2度実施する。
ロシア通信社ノーボスチは、国防相代理ユーリー・ボリソフより伝えられた。
「ブラヴァー」は、潜水艦に配置されるロシアの最新固体燃料ミサイルである。
昨年9月、原子力潜水艦「アレクサンドル・ネフスキー」の国家試験において、艦内ミサイル・システムの動作の失敗が生じた。
原因は、推進用ノズルの材料に関する製造上の技術的違反であった。
この事に関連し、国防相セルゲイ・ショイグは、「ブラヴァー」の追加発射を5回実施するように命じた。
「今年秋に2回の発射を実施いたします。
1回目は9月に原子力潜水艦ウラジーミル・モノマーフから潜水艦の試験の枠組において実施され、2回目は11月に」
ボリソフは話した。
彼は、残り(3回)の試験発射は2015年に実施されると説明した。
このミサイル発射は、北方艦隊の潜水艦と、そして太平洋艦隊の潜水艦から実施される。
この時期(2015年)には、太平洋艦隊の戦闘編制へ、「ブラヴァー」を標準搭載する「ボレイ」級原子力潜水艦の「アレクサンドル・ネフスキー」と「ウラジーミル・モノマーフ」が加わっているだろう。
[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[新世代戦略原潜ボレイ級]
2013年9月6日、「ボレイ」級原子力潜水艦の2番艦「アレクサンドル・ネフスキー」は、白海で弾道ミサイル「ブラヴァー」発射試験を実施しましたが、失敗に終わりました。
[2隻のボレイ級戦略原潜の国家試験はSLBMブラヴァー試射失敗により中断される]
[発射に失敗したSLBMブラヴァーには遠隔測定器が装備されていなかった]
[SLBMブラヴァー発射失敗の原因が発表された]
その後、「アレクサンドル・ネフスキー」は2013年12月23日にロシア海軍へ引き渡され、書類上は太平洋艦隊へ編入されました。
ただし、今の所は北方艦隊の原潜基地ガジエヴォに「仮住まい」しています。
[2隻のボレイ級戦略原潜はガジエヴォ基地に到着した]
一方、「ボレイ」級3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2013年9月から航海試験が開始されました。
[ボレイ級戦略原潜3番艦ウラジーミル・モノマーフは最初の航海試験を完了した]
2014年にはロシア海軍へ引き渡される予定です。
「ウラジーミル・モノマーフ」も太平洋艦隊へ配備されます。
今回の記事によると、その「ウラジーミル・モノマーフ」は、今年に弾道ミサイル「ブラヴァー」を2回(9月と11月)発射するとの事です。
そして来年(2015年)には、北方艦隊及び太平洋艦隊の「ボレイ」級が、合計3回の「ブラヴァー」発射を実施します。
北方艦隊で「ブラヴァー」の発射を実施するのは、2013年1月10日に就役した「ユーリー・ドルゴルーキー」でしょう。
[ロシア海軍最新戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは2014年から戦略パトロール任務に就く]
太平洋艦隊で「ブラヴァー」の発射を実施するのは、この頃までには極東方面へ回航されているであろう「アレクサンドル・ネフスキー」と「ウラジーミル・モノマーフ」でしょうか。
この場合は、オホーツク海から「ブラヴァー」を発射する事になるでしょう。
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