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フランスはロシアとのミストラル級売買契約を遵守する

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年6月3日19時33分配信
【「ミストラル」の契約は遵守されなければならないとフランス外務省は考えている】
パリ、6月3日-ロシア通信社ノーボスチ

フランス当局は、ロシアの為のヘリコプター母艦「ミストラル」型の建造は、契約上の義務に従って実行する必要が有ると考えている。
フランス外務省の公式代理人ロメン・ナダルは表明した。

火曜日、ポーランド外相ラドスラフ・シコルスキーは、『ル・モンド』紙のインタビューを受け、ロシアの発注によりフランスサンナゼール造船所で建造されている「ミストラル」モスクワへの売却には反対であると発言した。

「フランス当局といたしましては、既に、この問題については御話しております。
契約は遵守されなければなりません」
ナダル
は火曜日の会見で表明した。

以前、フランス外相ローラン・ファビウスは、契約は実行されており、艦の引き渡しに関する決定は、情況に応じ、2014年10月に下されると述べた。

ロシア連邦海軍の為に2隻のヘリコプター母艦「ミストラル」型を建造する為の12億ユーロの契約は2011年6月に署名された。
1番艦「ウラジオストク」は2014年に、2番艦「セヴァストーポリ」は2015年にロシア海軍へ軍備採用される。

「ロソボロネクスポルト」(ロシア兵器輸出公社)の代理人は、以前、ロシアは厳密に現在のスケジュールを遵守して契約に基づく支払いを行なっており、フランス側は、建造スケジュールを遵守していると述べた。


[ヘリコプター揚陸ドック艦ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]

記事中で触れられていますが、6月3日、ポーランド外相ラドスラフ・シコルスキーは、『ル・モンド』紙のインタビューに対し、ロシアへの「ミストラル」級売却に反対すると述べました。

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2014年6月3日15時59分配信
【ポーランド外相は、ロシアへのヘリコプター母艦「ミストラル」売却に反対する】

今回のフランス外務省の声明は、ポーランド外相の発言に対する回答と言えます。

現在、フランス側は、ロシアとの「ミストラル」級売買契約を忠実に履行しています。
既にフランスサンナゼール市には、ロシア海軍士官団が到着しています。
[ミストラル級乗員のロシア海軍士官団はフランスのサンナゼールに到着し、研修を始めた]


しかしフランスは、ロシアとの「ミストラル」級に関する契約は忠実に履行する一方で、こういう事もしています。
『イタルタス』より
2014年6月4日9時15分配信
【フランスのフリゲート・シュルクーフはクリミアのロシア軍施設を偵察している】

5月28日に黒海へ入ったフランス海軍フリゲート「シュルクーフ」(タイプ・ラファイエット・フリゲート)は、黒海北部を遊弋しており、クリミア半島ロシア黒海艦隊沿岸施設から50-60kmまで接近し、更にはノヴォロシースク沖を横断したとの事です。

フランスにとっては、過去に締結した契約の履行と、現在進行形の事態への対処は全く別という事のようです。
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