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セヴァストーポリの企業は潜水艦ザポリージャ(現B-435)の差し押さえを求める

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『イタルタス』より
2014年6月9日16時30分配信
【セヴァストーポリの企業は、ウクライナの潜水艦「ザポリージャ」の権利を主張する】
セヴァストーポリ、6月9日/イタルタス特派員ヤニーナ・ワシコフスカヤ

セヴァストーポリ国営企業「中央設計局チェルノモーレッツ」は、裁判所の判断に基づき、ウクライナ海軍唯一の潜水艦「ザポリージャ」を差し押さえ、売却する権利が有る。
セヴァストーポリ軍事産業合同体の企業首脳の円卓会議中に「中央設計局チェルノモーレッツ」局長アレクサンドル・ポロジンは述べた。

同局は総請負業者として潜水艦を修理したが、受注実行の為の代金は受け取っていない。
ウクライナ軍に対する債務額は300万ドルもしくは1000万ルーブルである。

中央設計局「チェルノモーレッツ」は、セヴァストーポリの経済裁判所へ補償の為に提訴し、ウクライナの法律に基づいた判決を受けた。
5月、この判決は、ロシアの裁判所により確認された。
しかし、ボロジンによると、ウクラ​​イナ軍は、キエフにおいて再び告訴しようとしている。

セヴァストーポリ企業への債務支払い問題は、ウクライナ国防省及びロシア国防省の船舶設備の引き渡し交渉中に出てきた。
交渉に参加した「チェルノモーレッツ」局長によると、「ザポリージャ」引き渡しの為の主な条件として、潜水艦修理の債務支払いが提示された。

「ですが、国防省とウクライナ海軍は、この潜水艦の引き渡しには乗り気ではありませんでした。
間違いなく、彼等は、それ(ザポリージャ)を必要としていないのでしょう。
従いまして、私共は司法の執行官へ連絡し、それを差し押さえ、更には、レストランとして売却するか、或いは、解体の為にトルコへ送らなければならないでしょう」
ボロジン
は話した。

[潜水艦「ザポリージャ」]
潜水艦「ザポリージャ」は1970年に建造され、当初は北方艦隊の編制へ含まれていた。
1990年、潜水艦黒海へ移動した。
1997年にはウクライナ海軍の編制へ加入した。

ディーゼルエレクトリック潜水艦「ザポリージャ」の騒音と戦闘能力という特性は、既に1980年代初頭から現代の海洋戦闘における必要条件を満たしていない。
その理由は、居住保障システム、兵装、潜水艦のダメージコントロール手段が旧式化しており、乗組員にとっては安全ではない為である。


2014年3月、クリミア共和国ロシア連邦へ編入された事に伴い、クリミア半島に居たウクライナ海軍艦艇ロシアへ接収されました。
[ウクライナ海軍には10隻の艦艇が残った]

ウクライナ海軍唯一の潜水艦「ザポリージャ」に関しては、ロシア黒海艦隊潜水艦部隊(第247独立潜水艦大隊)の司令と参謀長が出向いて説得工作を行ない、その結果、艦長と一部の乗員は艦を離れましたが、残りの乗員は潜水艦と共にロシア海軍へ加わる道を選びました。
[ウクライナ潜水艦ザポリージャ、ロシア黒海艦隊へ編入?]
[旧ウクライナ潜水艦ザポリージャはロシア海軍旗を揚げた]

ロシア黒海艦隊第247独立潜水艦大隊へ加わった旧「ザポリージャ」(B-435)ですが、その後、ウクライナへ返還される事になりました。
[潜水艦B-435(旧ザポリージャ)はウクライナ海軍へ返還されるかもしれない]
[潜水艦ザポリージャはウクライナ側へ返還される]

既にロシアは、クリミア半島において接収したウクライナ海軍艦艇の内の3分の2をウクライナ側へ引き渡しています。
『イタルタス』より
2014年6月9日16時36分配信
【ロシアはクリミアにある艦艇の内の3分の2をウクライナへ引き渡した】

しかし、統制艦「スラヴティチ」、潜水艦「ザポリージャ」、コルベット数隻などは未だセヴァストーポリに残されています。
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この内、「ザポリージャ」が未だに返還されていない理由の1つとして、以前に同艦を修理した際の代金が未払いである事が明らかにされました。
(「ザポリージャ」の修理はロシア側の手により実施された)
[ロシアは、ウクライナ潜水艦の修理に協力する]
[ウクライナ潜水艦ザポリージャは完全に修復された]

ロシア側としては、未払いの修理代金を支払わなければ「ザポリージャ」ウクライナへ引き渡さないつもりのようですが、ウクライナ側は、金を支払ってまで「ザポリージャ」を取り戻す気はさらさら無いようです。
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