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ロシア海軍新世代多用途原潜ヤーセン級は8隻以上建造される?

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『イタルタス』より
2014年6月17日15時11分配信
【海軍総司令官:多用途原子力潜水艦「ヤーセン」プロジェクトの系列は続く】
セヴェロドヴィンスク、6月17日/イタルタス

多用途原子力潜水艦プロジェクト885/885M(コード名「ヤーセン」/「ヤーセン-M」)シリーズの建造は続けられる。
同プロジェクトのトップ潜水艦「セヴェロドヴィンスク」アンドレイ旗掲揚式典の後、ロシア連邦海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ大将は記者団に伝えた。

「将来的には、このようなクラスの艦が建造されていき、我々の潜水艦隊の能力は増大します。
僕が思いますに、我々は、この潜水艦のシリーズを8隻に限定すべきではなく、我が祖国の安全を保障する為、必要な限り建造すべきです」

総司令官は話した。

既に報じられているように、2020年までの国家軍備プログラムにおいて、「ヤーセン」級潜水艦は8隻の建造が見込まれているが、このタイプの潜水艦の総隻数に関しては、様々なメディアのデータが登場している:7隻から10隻まで。

潜水艦シリーズのトップ-「セヴェロドヴィンスク」「セヴマシュ」で1993年に起工され、2010年に進水した。
試験運用中の潜水艦アンドレイ旗を掲揚する事は無く、2013年12月30日に受領された。
アンドレイ旗掲揚式典が行なわれたのは、(2014年)6月17日火曜日だった。

第2の「ヤーセン」-近代化されたプロジェクト885M潜水艦「カザン」は2009年に起工された。
第3の艦-「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工された。

同クラスの第4の原子力潜水艦-「クラスノヤルスク」の起工は2014年7月19日に予定されている。
近代化された「ヤーセン」は、新たな機器の設置により、視認性が減少する。

[プロジェクトの特徴]
多用途原子力潜水艦「ヤーセン」は、サンクトペテルブルク海洋機械局「マラヒート」で設計された。
同プロジェクトは混成システム設計が採用されており、騒音の低減の為、潜水艦の外郭船体と艦首の耐圧船体の一部のみを「軽量化」している。

国内造船業で初の試みとして魚雷発射管は艦首ではなく、中央区画へ配置されている。
これにより、新たな水中音響複合体のアンテナを艦首に配置する事が可能となった。

「ヤーセン」ミサイル兵装には超音速有翼ミサイル「オーニクス」型及び「カリブル」、更には汎用深海誘導魚雷が含まれる。
潜水艦の排水量は水上8600トン、水中13800トン、全長119メートル、幅13.5メートル、最大潜航深度600メートル、水中速度は約30ノットである。


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[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

1993年12月21日に「セヴマシュ」で起工され、2010年6月15日に進水したプロジェクト885「ヤーセン」原子力水中ロケット巡洋艦の1番艦K-560「セヴェロドヴィンスク」は、2013年12月30日、受領-引渡証書への署名(ロシア連邦海軍への納入)が行なわれました。
[新世代多用途原潜セヴェロドヴィンスクはロシア海軍へ納入された]

そして2014年6月17日、ロシア海軍旗初掲揚式典が開催され、北方艦隊潜水艦部隊・第11対空母原潜師団へ編入され、正式にロシア海軍へ就役しました。
[ロシア海軍最新鋭多用途原潜セヴェロドヴィンスクに聖アンドレイ旗は揚がった]

2番艦「カザン」からは改良型のプロジェクト885M「ヤーセン-M」になりました。
K-561「カザン」は2009年7月24日に起工されました。
[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる]
[改ヤーセン級多用途原潜カザンの操舵装置の製造が始まった]

3番艦K-573「ノヴォシビルスク」は2013年7月26日に起工されました。
[ヤーセン級多用途原潜3番艦ノヴォシビルスクは起工された]

4番艦「クラスノヤルスク」は2014年7月19日に起工される予定です。
[ロシア海軍の多用途原潜ヤーセン級4番艦はクラスノヤルスクと命名される]

2015年には、3隻(5番艦、6番艦、7番艦)が起工される予定となっております。
[ロシアは2014-2015年に8隻の原潜を起工する]


その「ヤーセン」シリーズの総建造隻数(2020年までの調達隻数)に関しては、これまでに、「10隻」「8隻」「7隻」などと報じられてきました。
[2011-2020年のロシア兵器プログラムにおけるロシア海軍の艦艇調達数]
[ロシア国防省は、戦略原潜ボレイ級8隻と多用途原潜ヤーセン級8隻を2020年までに調達する]
[第4世代多用途原潜ヤーセン級は7隻建造される]

今回のロシア海軍総司令官ヴィクトール・チルコフ提督の発言を見る限り、「ヤーセン」級の調達隻数は現在のところ8隻となっているようですが、今回、チルコフ提督は、「ヤーセン」級の建造を8隻で終わらせるべきではないとも述べています。
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将来的には、「ヤーセン」級の建造隻数が増加する可能性も全く無いとはいえません。
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